仮面ライダーディケイド~ランド大陸の世界~ (gazerxxx)
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第1話:原因不明の侵略者!!

仮面ライダーディケイド一行がデュエルマスターズの世界「ランド大陸」に訪れるクロスオーバー小説です。



 

~アバンタイトル~

夏海「大ショッカーを倒して、ライダーの世界も救った。なのにどうして旅は続くんでしょう」

ユウスケ「何?夏海ちゃん、もしかして元の世界に帰りたいの?」

夏海「そうじゃありません。ただ、この写真館が移動してばかりで、お店として地について営業してた頃と違うっていうか…」

士「旅人である俺がここにいるからだろ。なんなら出て行ってやろうか?」

夏海「士君そんな言い方…」

栄次郎「まあまあ、次の世界に行ってみればわかるかもしれない。今そんな予感がするんだ」

 

栄次郎がスクリーンを下ろすと、そこに映ったのは廃墟とそれを取り囲む壁のような山脈。そしてその中央で激突するバイクの意匠を持った戦士と三体のドラゴンの姿だった。

 

第1話:原因不明の侵略者

 

光写真館が現れたのは、荒れ果てた町。他の建物がほとんど崩れている中、健在な光写真館は異彩を放っていた。

ユウスケ「ひどい…何でこんなことに」

士「これだけ荒れてるとなんの世界だかわからないな」

夏海「でも、この世界を守っているライダーがどこかにいるはずですよね」

 

光写真館から出てきた3人の前には、いつの間にか見たこともない生き物たちが集まってきていた。天使のような翼をもったドラゴンや、球体のような体で浮遊する小動物と言った見た目だ。彼らは共通して体の表面に同じマークがついている。星に握り拳を重ねたようなマークだ。

 

士「ははっ、ここは魔宝石の中みたいな怪人の世界らしいな」

ユウスケ「いやでも怪人っていうほど悪そうな見た目じゃないけど」

夏海「それに何だか戦いに来た様子じゃありません」

そんな3人に、少年と少女の二人組が声をかけてきた。

 

グレンモルト「あんたたち、ヒューマノイドみたいだな。新しく来たのか?」

アイラ「ここにキャンプがあるって聞いたけど、もしかしてあなたたちがやってるの?」

ユウスケ「うわっ、人間がいた!」

士「人間に驚いてどうする」

夏海「私たちはヒューマノイドっていうか他の世界から来た人間ですけど…」

そこに栄次郎が出てくる。

栄次郎「いつの間にかお客さんがたくさん。立ち話も何だし、上がってコーヒーでもどうぞ」

アイラ「やっぱりキャンプだったのね、助かるわ。わたしはアイラよ」

グレンモルト「恩に着るぜ。俺はグレンモルトだ。“仲間のヒューマノイド"なんて久しぶりだな」

お礼を言いながら上り込んで椅子に座るグレンモルトとアイラ、そして球体たち。

士「おい、お子様とボールはともかく、ドラゴンは写真館に入れないだろ」

時間龍ロッキンスター「お気遣いなく。私たちは食事だけいただければ、外で結構です」

ユウスケ「しゃべれるのか?」

時の玉ミラク「ボクたちの世界じゃ、ほとんどの生き物と言葉が通じるんだ。ボクたちの世界の生き物はひっくるめてみんなクリーチャーっていうんだけどね、いろんな種族がいるんだ」

時の玉ミラク「ここにはボクみたいなジャスティス・オーブ、外のエンジェルコマンド・ドラゴンがいるんだ。たまに黙ってるだけなのもいるけど。さっきはジロジロ見ちゃってごめんね」

夏海「“ボクたちの世界"って、知ってるんですか、別の世界があるってこと?」

グレンモルト「あんたの一言を聞いてみんなピンときたぜ。他の世界から来たって話は、アウトレイジの連中から聞いてるんだ」

グレンモルト「別の世界から来たっていう一人、破壊者(スクラッパー)シュトルムさんも、俺たち革命軍の仲間なんだぜ」

夏海「皆さんは革命軍っていうんですか?」

グレンモルト「聞きたいか?俺たち革命軍は(ry」

アイラ「いい加減飲み物も飲みなさいよグレン。せっかくおいしいのに冷めちゃうでしょ」

モルト「あっ、悪いアイラ」

アイラ「その続きはわたしが話してあげる。どうして町がこうなったのか、その初めからね」

アイラが語った経緯はこうだった。

 

ある日、このランド大陸で正気を失い、暴れ出すクリーチャーが続出した。暴れ出したクリーチャーたちは、周りの仲間や住処を侵略することしか考えず、“侵略者"と呼ばれた。侵略者の力は強大で、クリーチャーたちは倒され、住処は次々に略奪されていった。だが、それと同時期に、侵略者への反抗を決意したクリーチャーたちもいた。その決意に呼応してか、彼らの体には共通のマークが浮かび上がり、彼らは革命軍を名乗った。革命軍は侵略者に対抗しうる力を持ち、少ないながらも各地で団結して、侵略者の軍勢に抵抗し続けている。侵略者が発生した“侵略の日"は、謎のウイルスがばらまかれたのが原因で、革命軍はその抗体を身につけた者たちではないかと噂されているが、真相は定かではない。この光の国は、革命天王ミラクルスターという国王にして革命軍のドラゴンが守っていたが、“音速の侵略者"にミラクルスターは敗れ、壊滅状態。グレンモルトとアイラは、他の大陸からこのランド大陸に訪れて革命軍入りし、今では各地の革命軍の連絡役としてこの光の国に駐在してるという。グレンモルトとアイラは大陸外から来たヒューマノイドの種族だが、このランド大陸のヒューマノイドたちは、“音速の侵略者"と化してしまったらしい。光写真館も、敵か味方か確認するために、革命軍が偵察に来ていたそうだ。

 

アイラ「侵略者にも共通のマークがあるの」

アイラが絵で示したマークは、大鷲が地球を背にしたようなマーク。大鷲がDCDの文字が入った地球をつかんでいる大ショッカーによく似たマークだった。

ユウスケ「こいつら…まさか、大ショッカー!」

夏海「そんな、大ショッカーは倒されたはずです!」

士「どうだかな。あいつら毎年のように復活するからな」

グレンモルト「あんたらも侵略者を知ってるのか?」

士「腐れ縁だ。となると、俺がこの世界でやることも決まった」

ユウスケ「やる気になったのか士!じゃあ俺たちも今から革命軍だな!」

グレンモルト「あんたらも一緒に戦ってくれるのか、よろしくな」

グレンモルトと握手するユウスケ。しかし、士は手を出さない。

士「悪いが、俺はこの世界で戦うライダーを探さなきゃならない。そいつに協力するのが俺の使命だ」

ユウスケ「水臭いぞ、士。シンケンジャーの世界じゃライダーじゃなくても協力したじゃないか」

夏海「そうですよ。ここにいなくても革命軍として戦ってるライダーがどこかにいるはずです。革命軍とは協力しないと」

グレンモルト「ライダーなら…俺たちの敵だ」

ユウスケ「ライダーが敵?どういうことだよグレンモルト」

グレンモルト「俺たちの知ってるこの世界のライダーは“音速の侵略者"だ。奴らはこの光の国を滅ぼしたんだ」

その会話を引き裂くように、外から爆音が聞こえてきた。何十台と言うバイクの音だ。

グレンモルト「噂をすれば来たか、音速の侵略者たちだ。革命軍出撃!」

ユウスケ「俺たちも行くぞ」

士「俺が捜してるライダーだといいがな」

 

夏海と栄次郎を残して再び表に出る面々。廃墟の悪路をものともせず、バイクでこちらに突っ走ってくる集団がそこにはいた。先頭を切る真紅のバイクに乗ったクリーチャーは、こちらに気づいていても全く速度を緩めない。

 

轟速ザ・レッド「オラオラどきやがれ!ザ・レッド様のお通りだ!」

士「バイク…あれがこの世界のライダーか?」

ユウスケ「どう見ても暴走族じゃないか。おい危ないぞ止まれ!」

轟速ザ・レッド「文句あるのか。なら俺に追いついてみな!」

ザ・レッドはバイクで士たちの周りを旋回し始める。あまりの速度に、全員ザ・レッドに追いつくどころか、轢かれないよう避けるので精一杯だ。

ユウスケ「このっ、なめられてたまるか。俺たちもバイクだ士!」

士「言われるまでもないな。この生意気な奴にライダーのドラテクってのを見せてやる」

士/ユウスケ「変身!」

士は仮面ライダーディケイド、ユウスケは仮面ライダークウガに変身する。そしてジャンプでザ・レッドを飛び越えて写真館に戻る。すぐに二人はバイクに乗って現れる。そしてバイクでザ・レッドに追いつき、横から交互に体当たりを仕掛ける。ザ・レッドも負けじとぶつかり返し、お互いに揺らぎつつもバランスを保って並走する。埒が明かないと、二人はザ・レッドの横から離れ、クウガがウィリー走行でザ・レッドに迫る。ザ・レッドは横にかわし、通り過ぎたクウガが前輪を着地させる隙を狙う。だが、ザ・レッドに上から

ジャンプしてきたディケイドのバイクが接近する。よけきれずに衝突し、横転するザ・レッド。だが衝撃を殺し、すぐに体勢を立て直した。

 

ザ・レッド「チッ、こんなバイク乗りがいたとはな」

士「ライダー同士のバイク勝負と行こうぜ」

ユウスケ「俺たち仮面ライダーが相手だ!」

グレンモルト「あれがあいつらの戦う姿、仮面ライダーか。あいつらならやるかもしれない」

アイラ「わたしたちは残りを引き受けないとね」

ザ・レッドに宣戦布告する仮面ライダーと、残りのバイク軍団に向かい合う革命軍。しかし、ザ・レッドはそれを鼻で笑う。

ザ・レッド「フッ、誰がそんなこと決めた。革命軍なんて全員、俺一人で十分なんだよ。野郎ども、手ェ出すんじゃねえぞ」

ザ・レッドの号令を聞いて、バイク軍団が停止する。

ユウスケ「お前ひとりで十分だと?ふざけるのもいい加減しろ!」

グレンモルト「いや、ハッタリじゃない。光の国のほとんどを滅ぼしたのはあいつなんだ」

アイラ「せめて後ろのバイク数体だけでも倒そうと思ったんだけど、本気であいつ一人でわたしたち全員を倒すつもりなら…わたしたちでも厳しいわ」

士「後悔するなよ、世間を知らないヤンキーは見栄を張りたがる」

ザ・レッド「俺にスピードで挑もうとしたテメエらに応えてやろうと思ったのさ。見せてやるぜ、俺の変身を。侵略発動!!」

ザ・レッドが加速し、それにバイクが反応する。バイクからジャンプするザ・レッド。バイクがパーツに分解し、ザ・レッドに装着される。変身が完了し、降り立ったザ・レッドの姿は、スクリーンに映っていたあのバイクを意匠とした戦士のものだった。

 

轟く侵略レッドゾーン「俺はバイクと一体となった、轟く侵略レッドゾーンだ!」

士「やはりこいつがこの世界のライダー。すでに侵略者の手に落ちていたということか」

ユウスケ「嘘だ、こんな奴はライダーじゃない!」

グレンモルト「全員がかりじゃないとこいつとは戦えない。行くぞみんな!」

グレンモルトの合図とともに、革命軍がレッドゾーンめがけて突っ込む。

レッドゾーン「レッドゾーンラッシュ!」

レッドゾーンが目にもとまらぬ速さでパンチを繰り出した。そのパンチは何十、何百発と言う残像を生み、革命軍と仮面ライダーを嵐のように打ち据える。残像より遅れた拳の唸りが聞こえた時には、声を上げる暇さえなく、すでに倒れている革命軍の姿があった。パンチのスピードが、拳が唸る音さえも置き去りにしたのだ。エンジェルコマンド・ドラゴンたちはすでに倒れ伏し、ジャスティス・オーブたちはその球形の体が崩れかけて地に落ちていた。グレンモルトとアイラは剣で体を支えている状態だ。何とか拳をしのいで、立っていたのはディケイド。クウガも持ちこたえているが、攻撃はしのげず、気力だけで立っている有り様だ。

 

レッドゾーン「俺の音速を越えたパンチを受けて立ってられるとはただ者じゃねえな。平和ボケしたこの大陸出身の奴らとは違うぜ。少しは戦い方を知ってやがる」

士「当たり前だ。お前みたいなのを井の中の蛙って言うんだ」

ユウスケ「お前らにだけは…負けたく…ない」

アイラ「わたしたちは、この大陸にも、平和を取り戻して、みせる!」

グレンモルト「それに、革命軍をなめるな…俺たちは、しぶとさがウリなんだ」

レッドゾーン「言うじゃねえか。だが、俺にとってこのシケたコースは第一コーナーにすぎないんだよ」

ユウスケ「どういう意味だ!」

レッドゾーン「この先の火の国で、ベガスダラーの野郎が火の国の王に負けたって聞いたからな。そこを攻めて俺の新しいサーキットにした方がひりつきそうだぜ」

アイラ「ベガスダラー…奇天烈の侵略者の幹部が?」

グレンモルト「それに、火の国の王、ドギラゴンが勝ったのか!」

レッドゾーン「俺は火の国まで突っ切るが、走れない奴に用はねえ。お前らの中で俺についてこれそうなのは、そこのピンクライダーしかいねえぜ」

士「ピンクじゃない、マゼンタだ!ご指名なら付き合ってやるよ。10秒間だけな!」

ディケイドはディケイドファイズにカメンライド、すなわち変身する。さらにフォームライドで、10秒間1000倍のスピードで行動できる強化フォーム、アクセルファイズに変身する。

レッドゾーン「10秒もいらねえな。おい野郎ども、このサーキットはくれてやる」

レッドゾーンは革命軍とクウガの相手を残りの音速の侵略者に任せ、走り出した。ディケイドファイズも加速して追いかける。二人は高速移動しながら激しくぶつかり合い、廃墟を駆け抜けていく。

ユウスケ「あいつは士に任せるしかないか」

ディケイドとレッドゾーンを見送ったクウガを銃弾が襲う。

ユウスケ「痛っ、卑怯だぞ!」

音速ドライブ「この音速ドライブ様は先制攻撃が得意技なんだよ」

音速ニトロフラグ「レッドゾーン様には追い付けないが、俺たちのスピードも音速並みだ」

音速ニトロエアー「走れもしないノロマどもを片付けてやる」

アイラ「確かにわたしたちはもう走る力が残ってない」

グレンモルト「それでも守ることはできる」

押し寄せる音速の侵略者を、クウガ、グレンモルト、アイラが迎え撃つ。

ユウスケ「超変身!」

廃墟から鉄パイプを拾い上げて、基本フォームのマイティフォームから、ドラゴンフォームへと変身。鉄パイプも専用武器ドラゴンロッドへと変化させた。ドラゴンフォームになって俊敏さの上がったクウガは走ることはしないが、軽やかな動きとジャンプで、音速の侵略者の攻撃をいなし、ドラゴンロッドで叩き伏せていく。音速ドライブが銃撃してくるも、乱戦を利用してうまくかわされてしまう。

グレンモルト「おりゃあ!」

アイラ「やあーっ!」

グレンモルトは鍛え上げた腕力による剛剣で、アイラは洗練された居合で、音速の侵略者を切り伏せる。

小数の革命軍が、多数の音速の侵略者に囲まれた状況。この圧倒的優位が、音速の侵略者の意識を「後一撃入れれば」という攻めに向かわせ、倒れた仲間を背水の陣とした革命軍のカウンターを可能にしていた。

 

音速ドライブ「しゃらくせえ、侵略発動だ!」

音速ドライブは当たらない銃を投げ捨て、大型のガトリング砲を装備した別の姿へと変身する。

音速ガトリング「ハチの巣にしてやるぜ」

音速ガトリングの機銃掃射が、革命軍を襲う。この火力はいなすことができず、ダメージを受けるクウガと革命軍。

ユウスケ「ぐああっ!どうすれば…」

倒れこんだクウガの目の前には、さっき音速ドライブが投げ捨てた銃が転がっていた。

ユウスケ「これだ、超変身!」

今度は銃を手に取ってペガサスフォームに変身、銃も専用武器のペガサスボウガンとなる。

 

音速ガトリング「撃ちかえす気か、バカめ。俺の音速のスピードと銃火器を合わせたヒットアンドアウェイには無意味なんだよ」

高速で移動し、攪乱しようとするガトリング。だが、その姿は感覚が鋭くなったクウガ・ペガサスフォームにははっきりと捉えられていた。クウガの発射した空気弾は、廃墟を縫うように移動していたガトリングに直撃する。

音速ガトリング「この俺が、撃ちかえされた、だと…」

 

ガトリングは爆散する。これを見て、音速の侵略者にも動揺が走る。

音速ニトロエアー「侵略が破られただと、相手はたった3人だぞ!」

音速ニトロフラグ「落ち着け、弟よ。ザ・マッハの侵略が可能になるまで攻め続けろ!」

アイラ「相手に焦りが出てきた。根競べはわたしたちの勝ちね」

グレンモルト「いけるぜユウスケ、これなら!」

ユウスケ「任せてよ、だって俺クウガだし!」

その時、黒い翼の生えたミイラのようなクリーチャーが、頭上からクウガに忍び寄り、クウガの首に注射器のようなものを突き刺した。

 

不死(ゾンビ)デッド「隙あり!」

ユウスケ「ぐっ、お前、何を…」

クウガは言葉が続かない。そして、クウガの体には侵略者に似たマークが浮かび上がっていた。ただし、そのマークは書いてある鳥の体は丸く、羽が細かい、今までのマークと違うものだ。

アイラ「ユウスケ!ユウスケに何をしたの!?」

グレンモルト「お前いったい何者だ!」

不死(ゾンビ)デッド「俺様は不死の侵略者デッド。そいつにS級ウイルスを注入してやったゾ」

アイラ「ウイルスってことは、ユウスケを侵略者に!」

グレンモルト「何でユウスケを狙った!」

不死デッド「ただのウイルスとは違うゾ。S級ウイルスは今までの侵略者を超えたS級侵略者を生み出すウイルスだゾ」

不死デッド「レッドゾーンを探して注入して来いって命令だったけど、速すぎて追いつけないし、こいつは革命軍と違って抗体がないから腐ったゾンビになりそうだったゾ」

グレンモルト「ゾンビだと、ユウスケがそんなものになるか!」

アイラ「グレンの言う通りよ、ユウスケ目を覚まして!」

だが、クウガはその身を藍色に変え、目を妖しい紫色に光らせ、グレンモルトとアイラに襲いかかってきた。二人は、そのパンチやキックを、剣で防ぐしかない。

 

不死デッド「お前らの知ってるこいつは死んだんだゾ。今のこいつはS級不死(ゾンビ) デッドクウガだゾ」

音速ニトロエアー「やるなミイラ野郎。これで革命軍はおしまいだ」

音速ニトロフラグ「俺たちについてきて援護するその根性は認めてやる」

不死デッド「いやいや礼なんていいんだゾ。お前ら侵略者はもういらないんだから」

音速ニトロエアー「お前、何言ってんだよ」

不死デッド「聞いてなかったゾ?元々S級侵略者をレッドゾーンから作るつもりだったんだゾ。S級侵略者の方が強いから。革命軍に勝てない侵略者なんていらないんだゾ」

音速ニトロフラグ「何様のつもりだ。気に食わん」

不死デッド「やる気ならお前らも腐った死体にしてやるゾ。デッドクウガ!」

不死デッドの呼びかけで、デッドクウガが音速の侵略者へと目標を変える。

音速ニトロエアー「ノロマなゾンビが俺たちに追いつけるか!」

音速の侵略者たちが、バイクでデッドクウガに迫る。だが、デッドクウガは両手から黒い瘴気を放つ。その瘴気を浴びてバイクが腐食し、停止してしまう。

不死デッド「バイクがなきゃお前らもノロマだゾ。やれ」

デッドクウガが音速の侵略者を一人一人殴り倒し、蹴散らしていく。

グレンモルト「ユウスケ!くそっ、どうすりゃいい」

不死デッド「心配いらないゾ。次はお前らもこいつと同じ死体になれるんだゾ」

アイラ「いいえ、まだユウスケには仲間がいるわ」

そう言ってグレンモルトを連れて写真館にとって帰るアイラ。

 

一方、ディケイドとレッドゾーンはお互いに殴り合いながらも走り続け、3秒間で火の国との国境である山脈「壁の雪山」まで来ていた。

レッドゾーン「どうやら俺のパンチにも応戦できているな。楽しめそうだぜ」

士「それよりお前でもあの山を超えるには10秒以上かかるんじゃないのか?10秒もいらないは大口だったか」

レッドゾーン「超えるだと?下らねえ。俺のコースに壁なんざいらねえんだよ」

レッドゾーンは減速せず壁に接近し、山脈に向かって飛び蹴りを繰り出した。蹴りを受けた壁の雪山は崩れ、逃げ場のない落石がディケイドにまで迫る。

士「あいつ、無茶しやがって!」

やむを得ずディケイドはアクセルファイズ状態の必殺技、アクセルクリムゾンスマッシュを繰り出す。無数の岩石をすべてロックオンし、高エネルギーのフォトンブラッドを込めたキックで、残らず灰と化した。必殺技を終えるとアクセルファイズは解除され、元のディケイドの姿に戻る。

爆炎が晴れた後、壁の雪山にはレッドゾーンの蹴りによる風穴があいていた。レッドゾーンは蹴りの勢いで一気に穴をあけた向こうまで跳んだようだ。そしてその穴の向こうで一匹の赤いドラゴンが、レッドゾーンと対峙している。

レッドゾーン「よう、会えてうれしいぜ。侵略者幹部すら倒す革命ゼロに目覚めた火の国の竜王、ドギラゴン」

燃える革命ドギラゴン「俺たちの国境にでかい穴をあけてくれたな、侵略者が。こいつは俺たちの国の平和の象徴。ただでは帰さんぞ」

壁の穴を通じてその様子を見守る士。

士「あいつの言うとおり10秒たたないうちに、リードを取られたな。さてと、俺も火の国にお邪魔するか…あいつにはだいぶ後れを取りそうだ」

士の目の前にある風穴は、少なくとも距離数十キロという洞穴だった。

 

その頃、第3の王国、闇の国に面した壁の雪山にも、別世界からの旅人がいた。

幻影ミスキュー「僕のびっくり入れ替えマジックが効かないなんて、君何者?」

海東「何しようとしたか知らないけど、カードから出した兵隊さんにあてたんじゃ魔法も効かないさ。僕は海東大樹。名前の通りの怪盗さ。この地に眠る伝説の禁断のお宝をいただきに来たんだ」

幻影ミスキュー「禁断の封印は僕たちが解くもんね~。壁の雪山からおかえり願えない?」

海東「その口ぶりじゃ、お宝はこの山に封印されてそうだね。譲ってくれない?」

幻影ミスキュー「そうはいかないよ、侵略発動!」

ミスキューが人型トーテムポールのようなその体を、龍を模した巨大トーテムポールに変身させる。

 

超幻影ワラシベイベー「びっくり入れ替えマジックが効かないなら、かみ砕いちゃえ!」

海東「ダメダメ、人の目を欺きたいなら、切り札は最後まで隠しておかないと」

海東が変身した仮面ライダーディエンドは、必殺技のクロスアタックを発動する。隠れていた2体のライオトルーパーが現れる。ディエンドと、さっきミスキューの魔法を無力化したライオトルーパーと並び立つ。

超幻影ワラシベイベー「あと2体いたの!」

ワラシベイベーが戸惑った隙に、2人のライオトルーパーは跳躍する。そして上下に気を取られたワラシベイベーを、下からディエンドとライオトルーパーが狙撃し、上からライオトルーパー2人が切りつけた。4人がかりのライダーの必殺技を受け、地に沈むワラシベイベー。

超幻影ワラシベイベー「こんな侵入者を近づけるなんて…闇の国の獣軍隊は何をやって…」

愚痴を言い終わらないうちに爆散するワラシベイベー。

海東「闇の国か。そこにいる連中に会えばもっと情報を聞き出せるかな」

 

ランド大陸近海の海底のさらに地下にある地下都市。そこにはこの世界を侵略者で揺るがす謎の科学者集団がいた。彼らは巨大なポッドを操縦し、その姿は外からはうかがえない。今の彼らは「正体不明」「No Data」とでも呼ぶべきだろう。

 

No Data「レッドゾーンをはじめとする音速の侵略者が、大陸外からの侵入者と交戦中。どうします?」

正体不明「放っておけばいい。音速の侵略者が暴走するほどに、禁断の封印が解けやすくなるのはわかっている。奴らが倒されたところで、我々に支障はないのだ。我々が動き出すのは禁断の封印が解けた時」

侵略者ランドヘッド「お客様でございます」

正体不明の側近である、頭部に手足の生えた体型の小型ロボット、ランドヘッドが客を案内してきた。

正体不明「この地下都市に客だと?面白い、通してみよ」

這いずるように入室してきたのは、どの種族のクリーチャーとも知れない奇怪な人物だった。

???「不思議ではない。この地下都市に来られるよう、水のクリーチャーの力を取り込んで我が身を“改造"したのだ。」

No Data「それにしては今にも死にそうだな。改造と言うよりも延命措置ではないのか」

???「諸君もウイルスを防ぐために、そのポッドにこもっているのだろう?生きるためには誰しもなりふり構わぬものだ」

正体不明「なるほど、一理ある。要件はなんだ?新たな延命措置としてこのポッドを使いたいとでも?」

???「それだけではない。わしの目的は諸君と同じく世界を支配すること。そしてそのための力がここにある」

その人物はカードに封じ込められたある呪文を示した。

No Data「この呪文は…これなら禁断の封印を予定よりも早く解ける。そして邪魔者もすべて消去できる」

正体不明「しかしこれを唱えるには大量のマナがいる。並行して調達する必要がありそうだ」

???「マナの調達は我が軍団も協力しよう。そして発動させるのだ。別の世界で手に入れた最悪の呪文“オールデリート"を。」

正体不明「よかろう、お前はもう我々の一員だ。このポッドを使うがいい」

No Data「我々は時が来るまで名前すら出さない。お前も名前を隠すのだ」

???「ならばわしの名前は、理由なき侵略者“原因不明“とでもしようか」

ポッドに身を包み、謎の侵略者がここに誕生した。

 

次回、仮面ライダーディケイド!

レッドゾーン「俺は自由に走り続ける。その自由を邪魔する奴は誰であろうと排除するだけだ」

士「革命軍の奴らは自由じゃない、そう思ってるのか」

 

グレンモルト「俺もユウスケみたいに、暴走したことがあるんだ」

アイラ「ユウスケがゾンビになったとしても、仲間が呼びかければ!」

夏海「笑顔を思い出してください、ユウスケ!」

時の玉ミラク「ボクが、あいつらを止めるよ!」

 

海東「君が闇の国の竜王、キラー・ザ・キルか。お宝を平和なんかに埋もれさせて、もったいないと思わないかい?」

 

第2話:爆走せよレッドゾーン

 

 




ディケイドの二次創作、結構読んできましたが、自分で書いてみるのは初めてです。ディケイドの前篇でやってることは、第1話でやってみようと思ったのですが…

・ディケイド一行の引っ越し、遭遇
・世界観説明
・↑できれば危機もアピール
・ライダーの活躍
・ディケイドの活躍
・怪人の活躍
・ラスボスチラ見せ
・時々サブライダー

…やること多い。オムニバス形式とはいえ、かなり1話の尺に詰め込んでますね本編。そしてディケイド一行が苦戦中。だいたいレッドゾーンのせいです。この世界のライダーはレッドゾーンで、原典では最後まで革命軍と敵対してました。ただ、ディケイドが訪れたことで、その物語も変わっていきます。原典と違って、レッドゾーンの代わりに、クウガがゾンビにされるのも変化の一環です。そしてゾンビにされたクウガも次回には…?
このランド大陸を舞台とした革命編とクロスオーバーさせた理由はいろいろあります。

・レッドゾーンをはじめとした音速の侵略者に、特撮ヒーローパロディが多い
・侵略者もショッカーオマージュ
・革命編はランド大陸が滅びるバッドエンド

革命編のストーリーの全容が分かり、ランド大陸がほろんだあとの続編が始まろうとする今のタイミングで書きたかったわけです。
お楽しみいただけたでしょうか。読了ありがとうございました。


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第2話:爆走せよレッドゾーン!!

仮面ライダーディケイド一行がデュエルマスターズの世界「ランド大陸」に訪れるクロスオーバー小説です。



~アバンタイトル~

これまでの仮面ライダーディケイドは!

ユウスケ「じゃあ俺たちも今から革命軍だな!」

グレンモルト「あんたらも一緒に戦ってくれるのか、よろしくな」

士「悪いが、俺はこの世界で戦うライダーを探さなきゃならない。そいつに協力するのが俺の使命だ」

 

轟く侵略レッドゾーン「俺はバイクと一体となった、轟く侵略レッドゾーンだ!」

士「やはりこいつがこの世界のライダー。すでに侵略者の手に落ちていたということか」

 

不死(ゾンビ)デッド「お前らの知ってるこいつは死んだんだゾ。今のこいつはS級不死(ゾンビ) デッドクウガだゾ」

レッドゾーン「よう、会えてうれしいぜ。侵略者幹部すら倒す革命ゼロに目覚めた火の国の竜王、ドギラゴン」

 

第2話:爆走せよレッドゾーン!!

 

士「レッドゾーンの奴と戦うとしたら、カードの無駄遣いはできないか。少し時間がかかるが、あの赤いドラゴンならそれまで持ちこたえるだろう。」

士の見込みでは、スクリーンに映っていた、ロケットを背景とした特徴的な革命軍マークを持つあの赤いドラゴンなら、レッドゾーンとも渡り合えるはずだ。

後から自動走行させていたディケイドのバイク、マシンディケイダ―が追い付いてきた。マシンディケイダ―に乗って、火の国に向けて走り出すディケイド。

 

ディケイドが走りだした頃、レッドゾーンとドギラゴンは早くも激突していた。

轟く侵略レッドゾーン「レッドゾーンラッシュ!」

燃える革命ドギラゴン「完全防御革命(パーフェクトデイフェンス)!」

音速を超えたパンチを叩きこむレッドゾーンに対し、ドギラゴンは透明のバリアを展開する。レッドゾーンのパンチが何百発とバリアに直撃するが、バリアは微動だにしない。

 

レッドゾーン「チッ」

レッドゾーンがパンチをやめて一呼吸置く。パンチの威力はすべてバリアに防がれ、ドギラゴンに届くことはなかった。ドギラゴンは完全にレッドゾーンの猛攻をしのいだのだ。

ドギラゴン「俺たちはお前たちの侵略を受けて、守る強さを手に入れた。これが俺の革命の力だ。もう俺の国を荒らさせはしない」

レッドゾーン「たとえ攻撃を受けなかったところで、敵を倒せなきゃ守ったことにはならないぜ」

ドギラゴン「ならば受けてみろ。これがお前の見たがっていた革命ゼロだ。完全攻撃革命(パーフェクトオフェンス)!」

ドギラゴンが左肩に装備したアームの持つ剣を使って、無数の剣撃を繰り出す。こちらも剣の残像が見えるほどの攻撃だ。だが、レッドゾーンの速度には及ばないのか、その攻撃はかわされ、さばかれてしまう。

レッドゾーン「遅いな、この程度じゃ!」

レッドゾーンがドギラゴンの体を蹴飛ばし、その剣撃を強引に止める。体勢を崩され、倒れこむドギラゴン。

レッドゾーン「どうした、攻撃してる間は隙だらけじゃねえか」

ドギラゴン「まだだ、完全攻撃革命(パーフェクトオフェンス)!」

今度は首を振り回しながら火炎のブレスを一面に吐き出すドギラゴン。レッドゾーンの周囲が火の海になる。だが、レッドゾーンは炎をかき消すほどの風圧を生みながら高速移動し、ドギラゴンに迫って顎にアッパーカットを食らわせ、火炎を吐く口を閉じさせる。

レッドゾーン「守るだけで精一杯か?」

ドギラゴン「ぐふっ、まだまだ…完全攻撃革命(パーフェクトオフェンス)!」

今度は翼で空を飛び、空中から自身の四足を使ってレッドゾーンに叩きつけようとする。だが、空からの攻撃もレッドゾーンには追いつけない。

 

レッドゾーン「スタミナ任せの無限攻撃が革命ゼロか、がっかりだぜ。やはりテメエも守るしか能のない革命軍か、俺には通用しねえ」

ドギラゴン「黙れ、それが俺の使命だ!」

レッドゾーン「使命だと、王様の椅子にでもしがみつきたいのか?」

ドギラゴン「革命軍最強の革命ゼロ、それは一つの時代に一人の英雄しか目覚めないとされている。強大な侵略者にも対抗しうる最後の希望だ。だからこの俺が、お前ら侵略者には負けられない!」

レッドゾーン「最後の希望ならもう少し楽しませろよ」

士「希望は一つじゃない」

バイクに乗ったディケイドが駆けつけてきた。

 

レッドゾーン「遅かったじゃねえか。今ならわかるぜ。俺と戦えるのは自由に走り回るテメエだけだ」

士「革命軍の奴らは自由じゃない、そう思ってるのか」

レッドゾーン「フン、壁の中で縮こまって何が自由だ!強い奴と全力で競えることこそ自由だ!」

ドギラゴン「バトルマニアが。お前には平和を望み、自由に生きようとする民の声が聞こえないのか?」

レッドゾーン「遅い奴の声なんて、バイクの爆音と風を切る音で聞こえねえな。始めようぜ仮面ライダー」

士「なら俺が代わりに聞かせてやる。そこのドラゴンはお仲間が来るまで休んでろ」

ドギラゴン「俺が俺の国を守らないわけには…」

士「言っただろ、お仲間が来るって。おそらく革命ゼロを持つドラゴンがあと2体生まれる。そいつらが来るまでバリアで国を守れ」

ドギラゴン「…お前の言葉が本当かはわからないが、お前が本気なのはわかった。ここは任せたぞ。完全防御革命(パーフェクトディフェンス)!」

ドギラゴンは火の国を覆うバリアを発動した。バリアと壁の雪山に挟まれた麓で、ディケイドとレッドゾーンのバトルが始まる。

 

ディケイドはディケイドカブトにカメンライドし、さらにアタックライドでカブトの技であるクロックアップを発動させる。これでディケイドは通常より速い時間の流れに乗り、通常の時間の流れにいる者すべてを置き去りにする。

ドギラゴン「消えた!?」

レッドゾーン「フッ」

だが、スピードを極めたレッドゾーンの感覚は、自分より速い時間の流れをもとらえている。すぐにディケイドの動きに対応した高速戦闘を開始した。二人の戦闘は、通常の感覚では気づく事さえできない。

士「革命軍は自分の故郷を守るための強さを持っている。お前と理由の違う強さは理解できないか?」

レッドゾーン「分からねえな俺には。俺の強さは敵を追い求めるためにあるんだよ!」

ディケイドは自身の専用武器のライドブッカー・ソードモードと、アタックライドで取り出したカブトクナイガン・クナイモードの二刀流で切りかかるが、レッドゾーンの両手に受け止められる。

士「あいつらはお前に故郷を壊されて強くなろうとした。お前に追いつこうとしたってことじゃないのか?」

レッドゾーン「俺に故郷のお涙頂戴は無駄だぜ。俺はどこで生まれたかなんて覚えてねえからな」

ディケイドカブトの必殺技であるライダーキックを発動させるが、左から迫る回し蹴りを、レッドゾーンは左足の回し蹴りで迎え撃つ。高速の蹴り同士がぶつかり、すさまじい衝撃波が発生した。壁の雪山とバリアに囲まれてなければ、十数キロ先まで届きそうだ。

ドギラゴン「これは、衝撃波か?なんて戦いだ、本当に革命ゼロ一つだけでは勝てないのか…」

士の言っていた他の革命ゼロの存在を考えるようになるドギラゴン。

 

衝撃波で互いの体が飛ばされ、後退するディケイドとレッドゾーン。クロックアップの制限時間が切れ、ディケイドは通常の時間の流れに戻ってくる。

レッドゾーン「どうやらテメエはガス欠があるみてえだな。もう終わりか?」

士「安心しろ、まだレースは終わらせない」

ディケイドはカメンライドでディケイドブレイドに変身、さらにアタックライドで高速移動能力のマッハを発動させる。再び高速戦闘が開始される。

士「それにしても聞き分けのない奴だな。お前は革命軍を滅ぼさなきゃ気が済まないのか?」

レッドゾーン「全力でぶつかれば、力のない奴から死ぬのは当然だ。ミラクルスターの奴は自分の国から逃げずに、俺に負けて死んだぜ。テメエこそ説教が長くてうざってえ」

ディケイドがブレイドの必殺技の電撃剣ライトニングスラッシュを繰り出すが、レッドゾーンはそれをタイヤを装着した肩のタックルで弾き返す。

士「お前にもライダーの心が残ってるか確かめたかったんだが、一度鼻を折ってやらなきゃわからないみたいだな」

ディケイドはアタックライド・タイムを発動する。次の瞬間、レッドゾーンの後ろから必殺キックのライトニングソニックを命中させているディケイドの姿があった。見切れなかった必殺技を食らってついに膝をつくレッドゾーン。電撃を帯びたキックに体がしびれて動かない。

レッドゾーン「がっ、バカな!この俺が見切れない速さだと?」

士「今のはスピードじゃない。時間を止めて後ろに回り、動き出した瞬間に攻撃した」

レッドゾーン「時間を…止めただと。ならばなぜ時間が止まってる間に俺を倒さなかった?」

士「あの技は時間が止まってる間に攻撃できない仕様だ。それにお前の鼻を折ってやるのが目的だからな。スピードを追い求めるだけが強さじゃないってことだ」

レッドゾーン「いけすかねえ奴だ。だが確かにお前は強い」

 

その時、地中から謎のクリーチャーが出現した。侵略者マークはついているが、レッドゾーンの援護をしに来た様子ではない。ディケイドとレッドゾーンを見るその眼は憎しみで血走っている。

改造(ボーグ)ドリル「ライダー発見。抹殺する」

そのクリーチャーは跳躍すると、全身をドリルのように変形させて突っ込んできた。ディケイドが回避すると、そのクリーチャーはそのまま地面に穴をあけてもぐりこむ。

士「なんだあいつ。おい、狙われてるぞ、動けるか?」

レッドゾーン「なめるなよ、この程度のしびれもう平気だ。あんな奴地中から出てきたら叩きのめして…」

ところが、レッドゾーンとディケイドの立っている地面がひび割れた。地面の下に空いた奈落に落ちそうになり、仕方なくジャンプするレッドゾーン。そこを狙い澄ましたように、地面から飛び出したドリルが直撃する。

改造(ボーグ)ドリル「ライダー抹殺!」

レッドゾーン「がああっ!」

レッドゾーンは脇腹を貫かれる。そのまま謎のクリーチャーはまた地中に潜る。

レッドゾーン「クソが、出てきやがれ!」

士「無駄だ。俺たちの姿を確認したことと言い、地面を割って走れなくしたことと言い、こいつライダーを対策してやがる」

 

この戦いを地下都市の正体不明たちはモニタリングしていた。原因不明の軍団、その力を実験するために。

正体不明「あれがお前の軍団か」

原因不明「我が軍団は幾多の戦いを経て、他者の体内に寄生、改造することで別世界の戦いに適応する肉体を得たのだ。こやつらを使ってクリーチャーを改造し、ウイルスで洗脳することで、この世界に適した“改造(ボーグ)"の侵略者が完成する」

No Data「侵入者どころかレッドゾーンまで攻撃しているのは?」

原因不明「こやつらはライダーとみると見境がなくてな。だが、レッドゾーンはもう壁の雪山を十分破壊した。処分しても良いだろう?…いや、させろ」

原因不明の声が低くなる。彼もまた、ライダーと言えるレッドゾーンの姿に憎悪を燃やしているのだ。ところが、その恫喝のような要求に対しても、正体不明とNoDataは満足げに笑う。

正体不明「クックック、いいだろう。お前の呪文があれば、音速の侵略者もすでに用済み」

NoData「それにその憎しみ、思った通りだ。それでこそ我々の一員だ」

原因不明「感謝するぞ、すべてのライダーをこの手で抹殺しなければ、わしは死ぬに死ねないのだ」

 

わずかな足場にそれぞれ立ち、向かい合うディケイドとレッドゾーン。どちらかが攻撃された瞬間、もう片方がそれを迎撃する手はずだ。だが、二人の足場が同時に崩落し、真下は砂地獄となる。その底にはドリルが待ち構えている。アリ地獄の要領で、二人とも巻き込んで始末する気だ。二人は一瞬で流砂に飲み込まれ、流されていく。

レッドゾーン「この俺がこんなわけのわからねえ奴に、クソッ!」

ドギラゴン「完全攻撃革命(パーフェクトオフェンス)!」

ドギラゴンの吐き出す火炎が、ドリルへと一直線に走る。とっさに地中に潜るドリルだが、ドギラゴンの火炎は砂を突き抜け、無限に射程距離を伸ばす。やがてドリルの潜った地点が爆発し、その残骸が巻き上げられる。ドギラゴンの攻撃が、ディケイドとレッドゾーンを苦戦させた改造(ボーグ)の侵略者を倒したのだ。

 

レッドゾーン「なぜ俺を助けた?」

ドギラゴン「お前はあのライダーと戦いで分かりあったんだろう?あいつは俺に味方してくれた。ならお前も今は味方、それだけだ」

レッドゾーン「テメエ、俺が憎くないのか?」

ドギラゴン「俺は俺の国を守るのが使命だといっただろ?あのドリルみたいに俺の国を荒らすなら別だが、まだその傷で俺と戦うか?」

レッドゾーン「チッ、分かった、今回は俺の負けだ」

その時、地中から、さらに巨大なクリーチャーが出現した。先ほどのドリルを胸部に複数装備して数倍の体長にしたようなクリーチャーだ。

 

改造(ボーグ)グランドリル「ライダー抹殺ライダー抹殺ライダー抹殺(ry)」

士「あいつがあのドリルの発射基地ってわけか。大方さっきの火炎攻撃で温度上昇に耐えられず、地中から出てきたってところか」

ドギラゴン「だが地上に出てきたなら戦いやすい。お前も戦うだろう、レッドゾーン」

レッドゾーン「俺は自由に走り続ける。その自由を邪魔する奴は誰であろうと排除するだけだ」

その瞬間、ディケイドのライドブッカーから新たなカードが3枚飛び出す。

士「こいつは…まあ、このカードから使わせてもらうか」

ディケイドは新たに手に入れた1枚、レッドゾーンへのカメンライドカードを使い、レッドゾーンへと変身する。

レッドゾーン「テメエ、その姿は…」

士「お前が少しは考えを改めた証ってやつだ。同じライダーが二人、ツインカムレッドゾーンとでも名乗るか?」

レッドゾーン「面白え、俺のスピードにしっかりついてこいよ!」

ドギラゴン「いくぞ!ツインカムレッドゾーン!」

ドギラゴンがバリアを解いて参戦したことで、ディケイドとレッドゾーンが走行可能な地表も増えていた。レッドゾーンが地上から、ドギラゴンが空中から、グランドリルに迫る。

改造(ボーグ)グランドリル「ライダーと邪魔者を抹殺!」

グランドリルは2人のライダーが走る地面をドリルを発射して破壊し、ドギラゴンにはドリルをミサイルのように発射する。だが、十分な広さのサーキットを得たディケイドとレッドゾーンには、いくつかの進路がつぶされたところで全く障害にならない。一方のドギラゴンもドリルを飛行でかわし、接近したドリルも、アームで持った剣で切り落としていく。

ドギラゴン「ドギラゴン一刀双斬(スラッシュ)!」

ドギラゴンが急接近し、グランドリルの頭部を切りつける。攻撃を受けたグランドリルが傾く。

ドギラゴン「今だ!」

士「任せろ」

その時、ディケイドとレッドゾーンの周囲から、ドリルが出現する。グランドリルに最接近するタイミングを狙っていたのだ。さらに上からも、グランドリルがドリルを発射してくる。

ドリル/グランドリル「ライダー抹殺!」

ドギラゴン「囲まれた、危ない!」

レッドゾーン「心配いらねえ、奴らは遅すぎた」

ディケイドがファイナルアタックライドのカードで、レッドゾーンの必殺技を発動させる。

次の瞬間にはレッドゾーンの放ったレッドゾーンラッシュで、すべてのドリルが叩き落されていた。さらにレッドゾーンとディケイドはグランドリルに向かって跳躍する。そしてレッドゾーンが残りのパンチを繰り出すレッドゾーンラッシュ、ディケイドがレッドゾーンの脚力を生かしたキックを同時にぶつける合体必殺技、「ディケイドクラッシュ」がグランドリルを粉砕した。

 

原因不明「おのれライダーどもが…!」

NoData「加えてレッドゾーンが革命軍と共闘するとは。そんな可能性はないと計算していたが」

正体不明「しかしながらライダー対策に特化したお前の改造(ボーグ)の侵略者、戦力としては十分だ。他の侵略者と組ませれば弱点も補えそうだ。次の計画に入ろうではないか」

 

戦いが終わるとすぐにレッドゾーンは宣言した。

レッドゾーン「今回俺は革命軍に負けた。俺にはない強さってものを見せられた。だがテメエに挑戦する気は変わらねえぜ。いずれ革命ゼロのドラゴンがあと2体そろうんだろ?その時もう一度決闘を申し込むぜ。それまで馴れ合うつもりはねえ」

ドぎラゴン「腹の傷はもう大丈夫なのか?」

レッドゾーン「さっきまでの俺の動きを見てなかったのか?あんなもんはかすり傷だ。決闘では手加減するんじゃねえぞ」

ドギラゴン「では、その時決着をつけよう。だがあの謎の侵略者には気をつけろ。あいつらは誰でも関係なく襲ってくるらしい」

レッドゾーン「だから行くんだ。次の決闘の前に、俺があのセコイストーカーどもをぶちのめしてやる」

それだけ言うとレッドゾーンは走り去っていった。

士「大体わかった。やはりあのスクリーンはこの世界の近い未来か。あれが実現するまでは、あいつも完全には心を開かないらしいな」

士の手にした3枚のカード、変身用のカメンライドカードと、必殺技用のファイナルアタックライドカードにはレッドゾーンの絵が現れている。だが、もう1枚の変形用に当たるファイナルフォームライドと思われるカードは、いまだにピンボケした絵のままだった。

 

光の国ではデッドクウガの猛攻で、音速の侵略者は次々に倒れ、ギリギリでバイクを守っていた轟速ザ・マッハが最後の生き残りとなろうとしていた。

ニトロフラグ「後は頼んだぞザ・マッハ」

ニトロエアー「ゾンビどもに舐められたまま終わるなよ」

ザ・マッハに逆転を託し、事切れていく。

不死デッド「あと一人!あと一人!レッドゾーンが帰ってきた時には、どんな顔するか見ものだゾ」

ザ・マッハ「いつまでも調子に乗ってんじゃねえぞド腐れが。俺の侵略モードは敵を追い詰めた時こそ発揮できる」

不死デッド「何言ってるんだゾ。追い詰められてるのはお前の方だゾ」

ザ・マッハ「いや、革命軍はもうすでに追い詰めた。これ以上ないくらいにな。そしていま俺が戦ってるのも敵に操られた窮地の革命軍だ。そんな時こそ俺の本能がささやくんだよ。全力で獲物にとどめを刺せとな」

不死デッド「とどめを刺されるのはお前だゾ。やれ」

デッドクウガが黒い瘴気を放出する。だが、そんな中にザ・マッハはバイクで正面から突っ込んでいく。

ザ・マッハ「侵略発動!」

瘴気の中からジャンプしたザ・マッハにバイクのパーツが装着される。降り立ったザ・マッハはそのオレンジのボディをきらめかせ、名乗りを上げる。

超轟速マッハ55「俺が音速の侵略者、超轟速マッハ55だ!」

不死デッド「侵略発動したところで、その金属のボディが腐食されることに変わりないんだゾ」

デッドクウガが再び瘴気を浴びせる。だが、マッハ55のボディは欠片ほども腐食しない。

マッハ55「侵略モードが発動したとき、俺のボディはどんな攻撃にも砕かれなくなる」

不死デッド「えっ、この世のものはすべて腐る運命のはずだゾ?」

マッハ55「永久に錆びることも朽ちることもない超合金を知らねえのか。脳みそまで腐ってるんじゃねえのか」

余裕でデッドクウガに接近したマッハ55は、デッドクウガとなぐり合う。だが、マッハ55が豪語した通り、そのボディはデッドクウガの攻撃でも全くダメージを受けず、逆にデッドクウガに着実にダメージを蓄積させていく。

不死デッド「何やってるゾ?この世に腐らない奴なんているはずないゾ?すぐに死体にしてやるんだゾ!」

不死デッドはデッドクウガを無理やりにでも戦わせようとする。

 

グレンモルトとアイラは写真館の中に戻る。

アイラ「夏海さん出てきて、ユウスケが大変なの!」

グレンモルト「侵略者との戦いでゾンビにされちまったんだ!」

夏海「ユウスケがゾンビに?そんな、どうすれば…」

アイラ「ユウスケの目を覚ますには、仲間の夏海さんの力が必要なの」

夏海「私が?でもゾンビになったんじゃもう…」

グレンモルト「俺もユウスケみたいに、暴走したことがあるんだ」

夏海「グレンモルト君が?」

アイラ「その時はグレンも完全に正気を失ってた。でもグレンの親友が呼びかけて助けてくれたから、こうしてる」

グレンモルト「だから俺たち見てられないんだ。ユウスケのあんな姿」

アイラ「ユウスケがゾンビになったとしても、仲間が呼びかければ!」

仲間ならできることがあると、夏海を説得するグレンモルトとアイラ。

 

その頃、倒れた革命軍の中から、時の玉ミラクが起き上がった。彼は時間を少しだけ巻き戻すことで体を自己再生する。だが、さきほどのレッドゾーンのラッシュで気絶してしまい、たった今やっと回復したのだ。

時間龍ロッキンスター「何を…するつもりですか…」

時の玉ミラク「このままだとあのユウスケが死んじゃう。ボクが、あいつらを止めるよ!」

ロッキンスター「いけません!あなたが元は未来から来た竜王であらせられることは知っています。しかしその体では…」

ミラクはこの時代のクリーチャーではない。革命天王ミラクルスターの最後の祈りを受けて、未来からやってきたクリーチャーなのだ。その正体は未来のランド大陸で革命ゼロに目覚めた竜王、時の革命ミラダンテ。しかし、大幅な時間移動に力を使いすぎて、進化する前の姿であるミラクに戻っていた。もちろん今のミラクには革命ゼロは使えず、パワーも最低限しかない。力の回復を待っている状況なのだ。

時の玉ミラク「無謀なのはわかってるよ。でもね、革命ゼロはどんなピンチでも最後まであきらめない者しか目覚めない力なんだ。今のボクが革命ゼロに目覚めるには、それしかないんだ」

ロッキンスター「その言葉、信じましょう」

ロッキンスターを含めた光の国の革命軍はミラクにこの場を託した。未来の王に忠誠を誓って。

時の玉ミラク「ボクの進化でミラクルを超える!ミラダンテとなったボクを見てくれ!」

 

そう宣言したミラクはデッドクウガのところまで飛んでいき、マッハ55のパンチから小さな身を挺してデッドクウガをかばう。

マッハ55「なんだお前。わざわざやられに来たのか」

時の玉ミラク「うっ、ボクはやられないよっ。再生するもんね」

マッハ55「お前もゾンビみたいな奴だな。ムカつくぜ」

マッハ55は音速のスピードでパンチやキックを繰り出す。ミラクは再生してはその攻撃を受け止めようとするが、速度に追いつけず、デッドクウガにも攻撃が行ってしまう。

時の玉ミラク「ううっ、ごめんユウスケ」

マッハ55「ゾンビの心配してる場合かよ、死ぬぞ」

不死デッド「デッドクウガ、動きが鈍ってるゾ!そんなチビに気を取られてるんじゃないゾ!」

不死デッドの言うとおり、デッドクウガの動きが鈍り始めていた。まるでユウスケが自分をかばうミラクを気にしているかのようだった。

マッハ55「まずは目障りなチビからだ!」

マッハ55のストレートがミラクに直撃、その体にひびを入れる。

マッハ55「どうした、再生も限界か?」

ミラク「確かに再生はもう使えない。なぜならボクは革命ゼロに目覚めたからだ!」

 

ミラクの体がさらにひびわれ、ヒビから光を放ち始める。卵のようにその体が砕け、光の中からバラと時計を背景とした特徴的な革命軍マークを持つ、白いドラゴンが現れる。

不死デッド「うわっ、まぶしいゾ」

マッハ55「なんだその姿は、お前も進化したのか」

時の革命ミラダンテ「これがボクの本当の姿、時の革命ミラダンテだ!」

マッハ55「だが、お前がドラゴンになろうと、俺にはかすり傷ひとつつけられないぜ」

不死デッド「目がチカチカするゾ。デッドクウガ、そいつを腐らせるゾ」

ミラダンテに攻撃しようとするマッハ55とデッドクウガ。

ミラダンテ「時よ、止まれ!」

その瞬間、時は止まった。ミラダンテの革命ゼロは時の流れを自由に操る。過去に戻るどころか、自分以外の時を止めることもできるのだ。不死身と思われたデッドクウガもマッハ55も、静止して動かない。ミラダンテはマッハ55をつかみあげて背中に乗せ、空へ飛びあがり、今度は自分の時の流れを進める。ミラダンテは一瞬にして壁の雪山の頂上に来ていた。そして猛吹雪が宙で静止している雪山の頂上に、マッハ55を置き去りにして光の国に戻る。マッハ55がいかに傷一つつけられない音速の侵略者であっても、凍りつく前に雪山の頂上から麓まで脱出するには間に合わない。ボディの頑丈さに関係なく、マッハ55は雪山で凍り付いて敗北するのだ。

 

ミラダンテ「次はユウスケを何とか助けないと!」

不死デッドを倒せば洗脳も解けるかもしれない。ミラダンテの時間停止には、ディケイドブレイドが使うタイムのような“時間の止まった相手に攻撃できない"といった制限はない。時間が止まっている間に勝負を決められる。不死デッドを倒そうと迫るミラダンテ、しかし自らの体の異常に気付く。ミラダンテの体が腐りかけているのだ。これはまさに静止してるはずのデッドクウガの攻撃だ。

 

ミラダンテ「うっ、まさか、ボク以外の時間が止まっていても攻撃を!?」

デッドクウガは時が止まる寸前、クウガ固有の力である、分子運動を操作できるモーフィングパワーを発揮していた。デッドクウガのモーフィングパワーが、唯一動いているミラダンテの分子運動に影響し、ミラダンテの体を壊死させ腐食させている。時間停止中に攻撃される未体験の事態に混乱するミラダンテ。精神が揺らぎ、時間停止が解除される。時が動き出した途端、デッドクウガは攻撃を再開、瘴気をミラダンテに浴びせ、追撃をかける。

ミラダンテ「ううっ、やめるんだユウスケ!」

不死デッド「やったゾ、デッドクウガがマッハ55とミラダンテをやっつけているゾ。やっぱりこの世は腐ったゾンビに行きつく世界なんだゾ!」

状況の好転に勝利を確信する不死デッド。

 

夏海「分かりました。呼びかけてみます。でも今戦えない私が出て行ったら足手まといになるんじゃ…」

その時、灰色のオーロラが現れ、その向こうから鳴滝とキバーラが出てきた。

鳴滝「おのれディケイド、この世界までもお前に破壊されてしまった!」

キバーラ「ちょっと、鳴滝さんから聞いたんだけどユウスケがゾンビになったって本当?何でそんなことになっちゃったのよ~」

グレンモルト「誰だ、このおっさんとコウモリ?」

鳴滝「私は鳴滝、すべてのライダーの味方!それゆえにどの次元でライダーが破壊されても察知することができるのだ」

キバーラ「私はキバーラ。それ以外はヒ・ミ・ツ。よろしくね、坊や。か~ぷっ」

キバーラがグレンモルトの出血してる指先を甘噛みするが、それを見たアイラが即座に引きはがす。

キバーラ「きゃっ、何すんのよ。あんたこの子の彼女?」

アイラ「ち、違うわよ、わたしはただの幼馴染。グレンが怪我してるんだからやめさせただけ。それより、破壊されたライダーってユウスケのこと?」

鳴滝「いかにも。本来はレッドゾーンに注入されるはずだったS級ウイルスが、別の世界から来たクウガに注入されてしまった。ディケイドのせいだ。さらにこの世界にはディケイドの影響で他にも新たな敵が生まれてしまった。これもディケイドのせいだ」

グレンモルト「いや、ユウスケがやられたのは士のせいじゃないさ。一緒にいた俺たちのせいだ」

アイラ「そうよ、士は少なくともユウスケの味方で、この世界を壊そうともしてないわ」

夏海「鳴滝さん、また士君をけなしに来たんですか」

キバーラ「鳴滝さん空気読めなさすぎって感じ」

全員から非難の視線が鳴滝に集中する。

鳴滝「な、なんだその眼は。何という屈辱だ。私がこんな目に合うのもやはりディケイドのせいだ。おのれディケイド~!!」

渾身の捨て台詞を叫び、鳴滝はオーロラをくぐって引き返していった。

グレンモルト「何しに来たんだあのおっさん」

キバーラ「鳴滝さんは私を送りに来たのよ。夏海ちゃんが変身してユウスケを助けられるようにって」

アイラ「つまり味方だったの。勘違いしちゃったわ」

夏海「士君を嫌ってる以外は案外いい人なんですよ」

キバーラ「私からの説明が遅れちゃったけど、私も少しイラっと来てたし。それより早くユウスケを助けるわよ夏海ちゃん」

夏海「はい、ユウスケ今行きます。変身!」

夏海はキバーラと一体化することで仮面ライダーキバーラに変身する。

 

仮面ライダーキバーラ、グレンモルト、アイラが駆けつけると、そこにはデッドクウガと、体が真っ黒に腐りかけたミラダンテの姿があった。

グレンモルト「あれはエンジェルコマンド・ドラゴンか?おい、生きてるのか!」

ミラダンテ「みんなごめん。ボクはユウスケを…助けられなかった」

アイラ「その喋り方、もしかしてミラクが進化したの?」

ミラダンテ「そう、ボクの本当の姿はこのミラダンテなんだ。革命のゼロの力に目覚めたボクでも、ユウスケを止められなかった。ユウスケを止められるのは仲間の夏海ちゃんだけだ」

夏海「ミラダンテさん…私が必ず止めてみせます。変身した私は士君を止めたこともあるんですから」

グレンモルト「あの士をか!なら安心して前を任せられるな」

アイラ「わたしたちは不死デッドを妨害してみるわ」

仮面ライダーキバーラはデッドクウガに、グレンモルトとアイラは不死デッドに挑む。

 

夏海「ユウスケ、私は本当のユウスケを知ってます。ユウスケはみんなの笑顔のために戦える優しい人だって」

デッドクウガのパンチを、キバーラサーベルで受け止め、その間に語りかける。

夏海「笑顔を思い出してください、ユウスケ!」

不死デッド「ゾンビが笑うわけないゾ。だからお前らはわかってないんだゾ」

グレンモルト「ユウスケが分かってないのはお前の方だ。ユウスケは会ってすぐの俺たちと共に戦ってくれた!」

アイラ「追い詰められても諦めなかったユウスケはゾンビじゃない、立派な革命軍よ!」

グレンモルトとアイラは不死デッドに切りかかるが、不死デッドは空中に逃げ、旋回しながら隙を狙って両刃斧で切り付けてくる。相手が弱るのを待つ禿鷹ばりの戦い方だ。

不死デッド「ミラダンテの奴もそんな甘いこと言ってたゾ。でもそいつは腐って負けた。どんなきれいごと並べても、お前らはそいつみたいに腐っていくしかないんだゾ」

グレンモルト「ミラダンテは負けちゃいない、信じて俺たちに託したんだ」

アイラ「そしてわたしたちが勝利へとつなぐ!」

グレンモルト/アイラ「革命発動!」

この追い込まれた状況で、グレンモルトとアイラが革命能力を発動する。その瞬間、グレンモルトの剣と、不死デッドの両刃斧が鎖でつながれる。

グレンモルト「この切れない鎖で、お前は俺とのタイマンから逃げられなくなる。これが俺の革命だ!」

アイラ「そしてわたしの革命はグレンモルトに自分の体力を分け与えることができる。正々堂々1対1で勝負よ」

メガホンを取りだし、グレンモルトを煽動することで、自分の体力を分け与えるアイラ。

不死デッド「上等だゾ。不死の体を持つ俺様の方が、体力も上だと教えてやるゾ」

 

不死デッドとグレンモルトのタイマンが始まった頃、デッドクウガの動きも鈍り始めていた。不死デッドが戦いだしてからは瘴気も使ってきていない。やはり、指示を出している不死デッドの集中が乱れると、洗脳も完全ではなくなるらしい。明らかに仮面ライダーキバーラへの攻撃を躊躇している。

夏海「もう少しで目を覚ますかも」

ユウスケの目を覚ますために、あと一押しどうすればいいか。そしてある策を思いついた。

夏海「ユウスケ、いつもみたいに笑ってください…光家秘伝、笑いのツボ!」

キバーラサーベルの柄の部分を、デッドクウガの首に突き立てる。夏海の得意技、相手を笑わせてしまうツボ押しだ。

ユウスケ「グッ、グッ、グウッ…フフ、フフ、フハハハ!あっはははははは!」

今まで無言だったデッドクウガが唸り声をあげたかと思うと、笑い出した。いつものユウスケの声だ。

夏海「ユウスケ、目を覚ましたんですね!よかった…」

キバーラ「心配させないでよユウスケったら~」

仮面ライダーキバーラの腰のベルトに装着されてるキバーラも安心する。

ユウスケ「夏海ちゃんとキバーラ、ははは、助けてくれたの?ははは、笑いのツボで?ははは、ありがとう、ははは、でもちょっと笑いとめてよ、あはははは!」

余りの笑いと今までの疲労からか、変身が解けるユウスケ。

 

不死デッド「笑わせてゾンビ化が解けるなんてありえないゾ!?」

グレンモルト「ユウスケは完全にゾンビになったわけじゃなかった。心が残ってたんだ!」

不死デッド「ゴリ押ししてるんじゃないゾ、熱血バカが!」

アイラ「あなたがウイルスを打ったのも、笑いのツボもちょうど首筋。ツボに解毒効果があったんじゃないの?」

不死デッド「冷静な分析もやめるゾ!こっちがみじめになるゾ!」

ゾンビ化解除で退廃的な空気を破られ、怒りに駆られる不死デッド。グレンモルトに襲い掛かるが、グレンモルトの剣が一閃、左腕を切り落とされる。だが不死デッドはゾンビ、痛みも出血もない。それでも、正面からのタイマンでは、グレンモルトの実力の優位が出ていた。

 

グレンモルト「後はお前を倒すだけだ」

不死デッド「俺様はまだゾンビ化の任務が残ってるゾ、倒される気はないゾ」

不死デッドは自分の両刃斧を手放して飛び上がる。当然グレンモルトの鎖の拘束からも逃れたことになる。

グレンモルト「なっ、自分の武器を捨てた?タイマンじゃなかったのか!」

アイラ「自分の侵略者マークの入った武器を捨てるなんて!」

不死デッド「何とでも言うがいいゾ。お前らの相手はこいつだゾ。デッドダラー!」

不死デッドの呼びかけで、地中から新たな不死の侵略者が現れる。

S級不死(ゾンビ)デッドダラー「It's show time!」

不死デッド「奇天烈の侵略者幹部・超奇天烈ベガスダラーの死体をゾンビにしてやったゾ。デッドクウガでお前らを同士討ちさせるためにあえて隠しておいたんだゾ」

夏海「逃げる気ですか?」

不死デッド「お前らはデッドダラーに死体にされるから俺様が戦う意味ないんだゾ。こいつも強力なS級不死、今のお前らでは勝てないゾ」

言うだけ言うと、不死デッドは飛び去って行った。

 

デッドダラー「All light!」

デッドダラーがトランプのカードを手裏剣のように投げてくる。

アイラ「死体から作ったから自分の意思で動く完全なゾンビみたいね!」

グレンモルト「でも一度はドギラゴンにも倒された敵だ」

夏海「私たちで倒します」

妖しげな紫のオーラをまとったトランプを、キバーラ、グレンモルト、アイラは剣で弾き返す。鋭さは十分なのか、トランプは近くのがれきや、3人の剣にも刺さる。

グレンモルト「直接食らうとやばいな」

アイラ「武器で弾くしかないわね」

キバーラ「気を付けて、なんか変な魔力をトランプから感じるわ」

夏海「どういうことですか?」

キバーラが注意を促す。

デッドダラー「One more chance!」

デッドダラーが合図するとトランプの刺さっている瓦礫が浮かび、3人に向かってきた。しかもトランプが刺さっている3人の剣も例外ではない。大量の瓦礫を武器もなしに防ぎようがなく、3人ともあっという間に埋もれてしまった。

デッドダラー「Finish!」

動けない3人にとどめを刺そうとするデッドダラー。そこへユウスケがゆっくりと歩み寄ってくる。

ユウスケ「俺は今日嫌と言うほど笑った。今度はお前を倒してみんなの笑顔を取り戻すんだ。変身!」

ユウスケが変身したクウガは新しい姿だった。ライジングアルティメットフォームと姿形は同じだが、両肩には尖った装甲の代わりに円形のパーツが装備されている。そこには、クウガの古代文字を背景とした革命軍のマークが刻まれていた。

ユウスケ「俺も革命軍だ。俺は古(いにしえ)の革命クウガ!」

そう、S級ウイルスを克服したことで、ユウスケも革命軍の抗体を自力で得ていたのだ。それが仲間がすべて倒れたピンチに立ち向かおうとするユウスケの心と反応、クウガに内蔵される霊石アマダムとも共鳴し、新たな革命ゼロを目覚めさせたのだ。

デッドダラー「All right!」

デッドダラーが瓦礫とトランプを交えてクウガに飛ばすが、クウガは徒手空拳でトランプを振り払い、瓦礫を砕いた。クウガの手足がふれたトランプはすべて燃えつきる。それどころかその熱はすべてのトランプにも伝わり、周囲に散らばったトランプやデッドダラーが持っていたトランプを全て焼却していた。モーフィングパワーによる発火現象が伝播する、これが古の革命クウガの革命ゼロだ。

デッドダラー「What's?」

そしてデッドダラーに急接近し、必殺技であるライジングアルティメットナックルをぶつける。その熱が一気に全身に伝わりデッドダラーは一瞬で燃え尽きた。

 

クウガはすぐに瓦礫の山に駆け寄り、瓦礫の山に熱を伝える。この革命ゼロは、発火現象を同じ物体に伝播こそするが、それ以外の物体には全く熱は伝わらない。すぐに瓦礫の山は灰となり、埋もれた3人を助け出すことができた。

グレンモルト「ユウスケも革命ゼロに目覚めたんだな、また助けられたぜ」

アイラ「ありがとう、これからもよろしくね」

夏海「ユウスケがこの世界に来たのも、悪いことばかりじゃなかったんですね」

キバーラ「ごほっ、ごほっ、もう灰まみれじゃな~い。でもかっこよかったわよユウスケ」

ユウスケ「みんなのおかげだよ。俺なんかみんなをボロボロにしちゃって…」

そこへ栄次郎が駆けつけてくる。

栄次郎「おーい、みんなすぐに手当てするよ~」

グレンモルト「革命軍のアジトから救護用物資を取ってこないとな」

キバーラ「ほら、ユウスケも怪我してるんだから、行くわよ」

ユウスケ「みんな…」

戦いを終えた全員が、笑顔を取り戻していた。

 

闇の国に侵入したディエンドは、透明化能力のインビジブルを使って、加速して走りながら様子を見ていた。なぜなら、そうでもしないと巻き込まれてしまうほど危険な戦場だったからだ。各地で漆黒の鎧をまとった戦士と、銃火器などで武装した獣人が戦っている。様子を見るに、闇の国の住人である悪夢騎士団と、森に潜む侵略者である獣軍隊の戦争中であるらしい。悪夢騎士団は他人の悪夢に入り込む能力を持つ。これを利用して睡眠に入った獣軍隊の夢から出現し、寝首をかくという奇襲戦法をとれる。これは相当なプレッシャーのはずだが、獣軍隊も奇襲を専門とするゲリラ軍団である。交代制で眠り、眠る森に罠を仕掛け、夢から出現した悪夢騎士団をも迎撃する。互いに終わりのない戦いを、ほとんど休まず何日間と続けているようだった。そしてディエンドは、互いの軍団のリーダー同士の戦いに遭遇する。

悪魔のような翼と角、そして開いた口の中に巨大な単眼を持つ紫のドラゴン。闇の国の王、革命魔王キラー・ザ・キルだ。相対するは、ランチャー砲を担いだ巨大なゴリラの獣人、超獣軍隊ゲリランチャーだ。キラー・ザ・キルが吠えると、彼の周囲の空間から突然悪夢騎士団が現れる。悪夢からの出現とは違い、数日間の戦いで敗れた者もいる。どうやら死者を蘇生したようだ。一方のゲリランチャーは地面に向かってランチャー砲を撃つ。すると、地面が崩れ、落とし穴が口をあけた。キラー・ザ・キルは空中へ、ゲリランチャーは樹上へ逃れるが、他の悪夢騎士団は落ちていく。

ゲリランチャー「何回来ようと返り討ちにしてやる。降伏するか?オレたちは永久に戦ってもいいんだぜ」

革命魔王キラー・ザ・キル「我らは何度倒されようと勝つまで戦う覚悟。我ら悪夢騎士団は不滅だ!」

ゲリランチャーは森の中へと消えていった。

 

キラー・ザ・キルは崩れかけた王宮に帰還する。ここだけは獣軍隊も攻めあぐねていた。

キラー・ザ・キル「我が悪夢騎士団を復活させようと、奴らは何度でも奇襲してくる」

キラー・ザ・キル「我の力では勝てぬ。わが命をささげ、過去の英雄を復活させる」

壁に掛けられた伝説の英雄・暗黒鎧ザロストの肖像画を示しながら、キラー・ザ・キルは悪夢騎士団に宣言する。キラー・ザ・キルと言えど、自分が生まれるよりはるか昔に死んだものを蘇生するには命をささげなくてはならない。キラー・ザ・キルは、その英雄に王座と戦いを託そうとしているのだ。

暗黒鎧ギラン「諦めるなキラー・ザ・キル、オレたちの王はアンタしかいない!」

暗黒鎧ヘルミッション「我らはあなたに命を預けたからこそ死を恐れずに戦ってきた!」

キラー・ザ・キル「いや、我は悪夢騎士団を勝てぬ戦いで何度も死なせてきたのだ。勝たなければ、その死に報いることは出来ぬ」

海東「じゃあ、僕が協力すれば勝てるんじゃないかな?」

透明化を解除した仮面ライダーディエンドが現れる。

暗黒鎧ヘルミッション「何者だ!」

海東「僕は取引しに来たのさ。僕があのサーカス団を退治する代わりに、壁の雪山に眠るお宝をくれ。そうすればその王様も死なずに済むだろ?」

暗黒鎧ギラン「できるのか、そんなことが?」

海東「僕はここ数日この国の戦場に潜伏して情報を集め、この王宮にも忍び込めた。実力は十分だと思うけどな」

悪夢騎士団にざわめきが広がる。こいつならやるかもしれないと。

キラー・ザ・キル「断る。たとえお前が協力しても、我は死ぬつもりだ。宝も渡せん」

暗黒鎧ヘルミッション「なぜだ、王よ!」

海東「君が闇の国の竜王、キラー・ザ・キルか。お宝を平和なんかに埋もれさせて、もったいないと思わないかい?」

 

海東「何の事情があって国境に封印してるか知らないけど、厄介なら僕はそのお宝を持ってこの大陸からおさらばするつもりだよ」

キラー・ザ・キル「無理だな。伝説では封印されし物はその封印が解けた時、世界を滅ぼし、封印を解いた主にまで牙をむくという」

海東「世界を滅ぼすか、そういう風評にはもう慣れっこなんだ。僕が獣軍隊を倒せば気も変わるんじゃないか?」

キラー・ザ・キル「獣軍隊には勝てるかもしれぬ。だが、レッドゾーンに勝つには、革命ゼロが必要なのだ。そのためには、過去の闇の国で目覚めた英雄を復活させねば」

海東「そうまで言われちゃ黙ってられないな。僕の実力を次の戦いで見ていたまえ。話はそれからだ」

お宝を手に入れるため、一時闇の国の用心棒となったディエンドだった。

 

次回、仮面ライダーディケイド!

 

士「ずいぶん敵が多いな。火の国は火薬庫が由来か?」

ドギラゴン「俺たち革命ゼロとの決闘を望んでいる奴がいる」

レッドゾーン「負けられねえ。再びあいつと戦うまではな!」

 

グレンモルト「ランド大陸近海で戦う革命軍が異常を発見した」

アイラ「ユウスケと夏海さんはわたしたちと来て」

 

革命龍ドラッケン「俺たちは歌って踊れるドラゴンのスーパースター、メガ・コマンド・ドラゴンよ!」

 

第3話:爆ぜろドラッケン!!

 

 




第2話以降は自由にやれると思ったら余計長くなりました。あまりにバトルパートが長いので、ディケイド、クウガ、ディエンドの順で続けた構成となってます。
一応オリジナルのネーミングの由来は下のとおり
改造(ボーグ)→サイボーグ。別世界のクリーチャー、不死身男爵ボーグは一切関係ない
グランドリル→グランド(大地)とドリルをかけたもの
ディケイドクラッシュ→レースにおける事故・クラッシュ
古の革命クウガ→革命ゼロクリーチャー特有の漢字一字の修飾語

デッドクウガ、マッハ55、ミラダンテの三つ巴となってましたがパワーバランスは三すくみです。
デッドクウガ>>>(時間停止を破るモーフィングパワーの壁)>>>ミラダンテ>>>(時間停止の壁)>>>マッハ55>>>(物理防御最強の壁)>>>デッドクウガ

笑いのツボで洗脳解除されるデッドクウガは、ユウスケの笑顔と夏みかんの笑いのツボを組み合わせたらどうかって試みだったんですけど、どうしてあんな空気になった。
「爆走せよレッドゾーン」なんて終わりそうなタイトルでしたが、この物語は前後編では終わりません。今後も乱戦があるので続くでしょう。そして長くなってしまう文章量。ちなみにタイトルも、革命編のブースターパックタイトルにちなんで、クリーチャー名が入るようになってます。第1話はあまり目立ってませんが、原因不明がクリーチャーの名前。
お楽しみいただけたでしょうか。読了ありがとうございました。


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第3話:爆ぜろドラッケン!!

~アバンタイトル~

 

これまでの仮面ライダーディケイドは!

士「スピードを追い求めるだけが強さじゃないってことだ」

レッドゾーン「いけすかねえ奴だ。だが確かにお前は強い」

ドギラゴン「お前はあのライダーと戦いで分かりあったんだろう?あいつは俺に味方してくれた。ならお前も今は味方、それだけだ」

レッドゾーン「いずれ革命ゼロのドラゴンがあと2体そろうんだろ?その時もう一度決闘を申し込むぜ。それまで馴れ合うつもりはねえ」

 

ミラダンテ「革命のゼロの力に目覚めたボクでも、ユウスケを止められなかった。ユウスケを止められるのは仲間の夏海ちゃんだけだ」

グレンモルト「ミラダンテは負けちゃいない、信じて俺たちに託したんだ」

アイラ「そしてわたしたちが勝利へとつなぐ!」

夏海「ユウスケ、いつもみたいに笑ってください…光家秘伝、笑いのツボ!」

ユウスケ「今度はお前を倒してみんなの笑顔を取り戻すんだ。変身!」

 

キラー・ザ・キル「たとえお前が協力しても、我は死ぬつもりだ。宝も渡せん」

海東「そうまで言われちゃ黙ってられないな。僕の実力を次の戦いで見ていたまえ。話はそれからだ」

 

第3話:爆ぜろドラッケン!!

 

自分であけた壁の雪山の大穴から火の国を出て、光の国との国境沿いまで戻ってきたレッドゾーン。その変身が解け、元のザ・レッドとバイクの姿に戻ると、ザ・レッドは停止させたバイクに背中を預けて一息ついた。

轟速ザ・レッド「ドギラゴンの野郎が鈍臭くてよかったぜ。仮面ライダーは気づいたかもしれねえが…あの野郎はわざわざ喋ったりしねえだろ」

ザ・レッドが抑えている脇腹からは、その真紅の体と同じ色の液体がこぼれ出ていた。装甲で隠していたが、ザ・レッドはドリルとの戦いですでに手負いだったのだ。しかしそれをドギラゴンに気づかれ、引き留められるのは彼のプライドが許さない。自分一人の力でこのお礼参りはしてやらなくては。

 

超轟速マッハ55「おい、ザ・レッドか…?どうしたその怪我…お前ほどの奴が…」

ザ・レッド「マッハ55…どの口が言うんだよ。テメエほどじゃねえぜ…テメエこそどうしたんだ?」

ザ・レッドに声をかけてきたのは、山から下りてきたマッハ55だった。だが、その体は一面が凍りつき、軋むような音を立てながらぎこちなく手足を動かしている。声を絞り出しながら途切れ途切れにしゃべっている。ミラダンテの予想通り、マッハ55が無事に雪山を降りるのは不可能だった。それでも火の国まで向かったザ・レッドに会うため、マッハ55は凍りついた体を無理に動かし、麓まで下りてきていた。火の国に降りるつもりが、吹雪で方向すらわからず光の国の側に降りてザ・レッドと再会できたのは運命のいたずらと言える。

マッハ55「お前に伝えなきゃならねえ…俺たち音速の侵略者は…全滅した…最後に残った俺も…このざまだ」

ザ・レッド「テメエが侵略しても負けたのか。このザ・レッド様がいれば勝てたと思うか?」

マッハ55「分からねえ…俺が負けた光の国の新しい竜王…あいつの革命ゼロは…俺たちより速いかもしれねえ」

ザ・レッド「革命ゼロ、本当に2体目が出やがったか。よく戦ったじゃねえか、強かっただろ?」

マッハ55「ああ喜べ…お前と張り合えるくらい強いぞ…あのミラダンテは…だが俺たちはド腐れゾンビにも負けた…俺たちを要らねえと抜かした…そいつだけは殴り倒してやりたかったんだがな…」

ザ・レッド「なるほど決まったな、俺の戦う相手が。後は任せとけ」

マッハ55「頼むぜザ・レッド…お前は勝って自由に生きろよ…俺たちを必要とするのは…俺たちなんだ」

マッハ55はそれきり固まって動かなくなった。完全に凍り付いてしまったのだ。故郷などなく、各地を走り回るザ・レッドにとって唯一ともいえる拠り所である仲間の死。だが、仲間はその場にとどまり、死を悼むことなど望んでいない。

ザ・レッド「バカ野郎、死ぬまで意地張りやがって。おかげで俺がこんな傷で寝てられなくなったじゃねえか」

ザ・レッドの傷はもう血が凝固していた。そして本来感じる痛みも、戦いへの意思で抑え込んだ。ザ・レッドは立ち上がり、バイクに乗ってそのエンジンをかける。

ザ・レッド「俺たち音速の侵略者は誰にも止められねえぜ」

そこへ突然青い火球が向かってきた。素早くバイクでかわすザ・レッド。どこからか飛んできた火球だが、ザ・レッドはその出所を見切っていた。

ザ・レッド「隠れてないで出てこいよ。空中から火の球ぶつけるだけじゃ俺は倒せねえぜ」

空中の一点を見つめて挑発するザ・レッド。

 

眼魔ウルティマ・ブルーファイア「奇襲失敗。次のプログラムを模索中」

モノリス眼魔「だから言っただろう、半端な奇襲は通じないと。指揮はやはり私に任せてもらおう」

ウルティマ・ブルーファイア「了解」

空中から十数体の影が出現した。黒いフードを被ったのっぺらぼうが十数体。彼らは仮面ライダーの世界でいうところの眼魔コマンドだ。ただし、侵略者マークがついているところを見ると、彼らもすでに改造(ボーグ)の侵略者と化しているらしい。そして彼らを率いているらしい際立った存在感の持ち主が二人。純白の体に青い炎のような装飾が施された人型のクリーチャーと、青い瞳に片眼鏡をつけ、両肩に小型の石版、と大理石模様のコートを羽織ったようなクリーチャーだ。彼らは眼魔コマンドを指揮する眼魔怪人、その中でも強力な戦闘能力を持つ存在だ。

 

モノリス眼魔「早くも我々の存在に気づいたようだな。お前には姿を消して悟られぬよう攻撃しても、圧倒的速度で逃げられそうだ。だが、こうして姿をさらせば戦わざるを得まい。注意をひきつけた方が我々も戦いやすい」

ザ・レッド「余裕じゃねえか。少しはビビると思ったぜ」

モノリス眼魔「お前など私にとっては力を試す試金石にすぎないのだ。奇襲で倒さない方が箔がつく」

ザ・レッド「テメエもドリルどもと同じでライダーを狙ってるのか?」

モノリス眼魔「確かにライダーは邪魔者だが、私と洗脳された連中と一緒にしないでもらおうか。私はあくまで彼らに力を買われて復活させられ、邪魔者の排除に協力してやっているのだ」

ザ・レッド「テメエよりも上の連中がまだいやがるのか」

モノリス眼魔「彼らが上だと思っていられるのも今の内、ライダーと革命軍を排除すれば、最後には私が上に立つ。もう二つの世界のみつなぐモノリスになど頼らぬ。時空を超えてすべてを支配する力を!」

モノリス眼魔は鍾乳洞のような乱杭歯をむき出しにして笑う。

ザ・レッド「よく分からねえが、テメエがあのセコイ連中と同類だってことはわかったぜ」

モノリス眼魔「チッ、この私の偉大さを理解してひれ伏せば手下にしてやったものを…ライダー抹殺作戦開始だ!」

眼魔ウルティマ・ブルーファイア「標的を排除」

 

ウルティマ・ブルーファイアが火球を何発か発射するが、ザ・レッドにはすべてかわされ、見当違いの方向へ飛んでいく。ザ・レッドはそのまま加速し、眼魔コマンドへと突っ込む。眼魔コマンドは短刀で応戦しようとするが、ザ・レッドに一太刀も当てることすらできず、跳ね飛ばされていく。最後の眼魔コマンドを跳ね飛ばすと、ザ・レッドはそのままさらに加速する。

ザ・レッド「侵略発動!」

バイクからジャンプしたザ・レッドにバイクのパーツが装着され、レッドゾーンの姿となる。そしてジャンプした勢いのままに、宙を浮遊していたモノリス眼魔を殴りつけた。

レッドゾーン「オラ!」

モノリス眼魔「ぐはっ!」

モノリス眼魔の石のような歯が何本か折れる。そのままレッドゾーンは地上に降り立った。

レッドゾーン「高いとこから他人を見下しても安全とは限らねえんだよ。俺は空中にいようが追い付けるぜ」

モノリス眼魔「ぐうっ、私とブルーファイアが空中にいるのは、逃げるのではなく次の攻撃の布石のためだ。そろそろ来るころだ」

その言葉通り、何かの轟音が響いてくる。レッドゾーンはあたりを見回し、その出所が壁の雪山だと気付いた。

レッドゾーン「まさか最初の火球は…」

モノリス眼魔「フフフ、そうだ。あの火球は雪山を狙った。そしてお前が地上の眼魔コマンドを、先手として片づけることに気を取られていたのも私の計画通りだ。雪崩から逃げられるかな?」

ウルティマ・ブルーファイアの火球で雪が解かされ、雪崩となって押し寄せる。しかも複数個所に布石を打っておいたらしく、四方から雪崩が押し寄せてくる。

レッドゾーン「逃げ場は上しかねえ」

レッドゾーンは全力で上に跳躍する。そのまま先ほどのように、モノリス眼魔の方向へと跳ぶ。滞空時間の限り、モノリス眼魔を殴りつけ、次はモノリス眼魔を足場にジャンプしてブルーファイアを倒す。空中戦を得意とするクリーチャーたちも、レッドゾーンはそうやって倒してきた。だが、こちらを見ているモノリス眼魔は片眼鏡からレーザーを発射した。

レッドゾーン「ぐおっ!」

ジャンプの姿勢が崩れて一気に重力がかかり、雪の上に落下するレッドゾーン。幸いにもレッドゾーンが落ちるまでに雪崩は静まっていたが、あたり一面は雪で埋め尽くされた銀世界だ。これではレッドゾーンの機動力が落ちるのは否めない。

 

モノリス眼魔「先ほどは見せていなかったが、私には光速のレーザーがあるのだ。これで私に向かってくると分かっているお前は必ず迎撃できる。そして地上は雪で埋まり、逃げきることもできない。さあ、どうする?」

レッドゾーン「その攻撃も敵に顔を向けるアクションがいるじゃねえか。地上を走る俺を目で追えるのかよ?」

レッドゾーンは雪原を縦横無尽に走り、敵を攪乱し始める。雪原の外まで一瞬で逃げ切る速度は出せないが、モノリス眼魔が目で追うよりはるかに速い。しかし、レッドゾーンの周囲に青い火球が着弾し、足元の雪が崩れてクレバスが開く。

ブルーファイア「標的の進路を妨害」

ブルーファイアはレッドゾーンの進路を機械的に予測し、それを絶ったのだ。方向転換してクレバスを避けたレッドゾーンをモノリス眼魔のレーザーが打ち抜く。方向さえわかればモノリス眼魔のレーザーをレッドゾーンは見切ることはできない。

モノリス眼魔「光速で照射される私のレーザーこそ最速だ。走って避けられるものではない!」

レッドゾーンはわずかな進路をスピードを上げて突っ切ろうとするが、モノリス眼魔のレーザーが牽制する。

モノリス眼魔「お前が進路を限定される以上、お前の反応速度より、私の光速レーザーの速度が勝る。もう勝負はついた」

レッドゾーン「ぐっ…負けられねえ。再びあいつと戦うまではな!」

 

レーザーに焼かれた各部が焦げ付きながらも、レッドゾーンはあきらめていなかった。どうすればいいか、レッドゾーンは考えてディケイドとの戦いでの、クロックアップによる時間加速、さらにタイムによる時間停止の感覚を思い出していた。自分はすでに時間加速に感覚で追いついた。さらにスピードを研ぎ澄ませば、自ら時間を加速できるのではないか。

レッドゾーン「もっとスピードを!」

モノリス眼魔「逃げても無駄だ!」

モノリス眼魔のレーザーが傷のある脇腹に直撃し、ふさがったばかりの傷口が開く。

レッドゾーン「ぐおあっ!」

モノリス眼魔「もう限界らしいな。足が止まっているぞ」

レッドゾーンの体から血が流れ続ける。しかし体の限界が近づくに比例して、レッドゾーンの体内ではアドレナリンが分泌され、彼の体を熱くする。すると、レッドゾーンに装着されたバイクのパーツまでも発熱し始めた。彼の体の発熱でオーバーヒートを起こしている。だが、レッドゾーンはこの極限状態にニヤリと笑う。このまま突っ切れば、自分の限界を超えられると。

レッドゾーン「俺は手に入れるぜ。音速も、光さえも超えた、神速の速さを!」

全身から血と熱と蒸気を発しながらも、走るレッドゾーン。

モノリス眼魔「悪あがきを!」

モノリス眼魔がレーザーを発射した次の瞬間…レッドゾーンの姿が消えた。そして突然、モノリス眼魔の眼前に現れた。

レッドゾーン「オラ!」

モノリス眼魔「ぐはあっ!」

一気に地上に叩き落されるモノリス眼魔。地上に降り立ったレッドゾーンは、先ほどまでの重傷が治っている。

モノリス眼魔「なんだ今の速度は?私のレーザーをかわしただと?それにさっきまでの怪我は?」

レッドゾーン「俺は俺自身の時間を一気に加速した。この世界のすべてを置き去りにするほどにな。時間を加速したことで、どうやら俺の怪我も速攻で回復したらしいな」

モノリス眼魔「時間を加速しただと?だが、同じような力ならこちらにもある。やれ!」

ウルティマ・ブルーファイアがこちらに急降下し、レッドゾーンを捕まえる。

ブルーファイア「時間逆行プログラム起動」

モノリス眼魔「そうだ、時間を巻き戻して時間加速を得る前に…いっそのこと生まれる前まで戻してしまえ!」

ブルーファイアには触れ続けた者の時間を巻き戻す力がある。数十秒でもつかみ続けた相手を戦闘不能に追いやれる力だが。

レッドゾーン「遅えな。その程度のバックギアじゃ!」

レッドゾーンの時間加速の方が速かった。完全にブルーファイアの時間逆行は無力化される。レッドゾーンは逆に自分をつかむブルーファイアに回し蹴りを食らわせる。通常の時間の流れよりも1万倍以上加速された蹴りを受け、ウルティマ・ブルーファイアは成すすべなく蹴り飛ばされる。

ブルーファイア「プログラム失敗、危険度最大のバグを確認」

ブルーファイアは大爆発した。その爆風で雪は巻き上げられ、熱で全て溶かされる。雪原はほとんど元の平野へと戻っていた。

レッドゾーン「次はテメエだ」

モノリス眼魔「いくらお前が速かろうと、私は奴のように倒されはしない!この最硬の体はあらゆる衝撃に耐えうる!」モノリス眼魔はレーザーを発射する。

レッドゾーン「レッドゾーンラッシュ!」

レッドゾーンは加速状態で数万発のパンチを放つ。その拳はほぼ同時にモノリス眼魔の体にヒットし、体表面はひび割れ砕けていく。レッドゾーンがパンチを終えてモノリス眼魔の後ろまで走りぬいた瞬間、モノリス眼魔のレーザーが、先ほどまでレッドゾーンがいた場所を射抜いた。

モノリス眼魔「なぜだ…」

レッドゾーン「衝撃に耐えるといっても、全方向から同時にくまなく打ち込まれた攻撃に耐えられるか?」

モノリス眼魔「確かに…同時攻撃には脆いか…だがお前こそ、その加速は命を縮める…お前ももうすぐ…」

そこまで言うとモノリス眼魔は完全にばらばらに砕け散った。戦いを終えたレッドゾーンのオーバーヒートも収まる。

レッドゾーン「ダラダラ走るのは趣味じゃねえ。全速力で駆け抜けてやるぜ」

限界に挑み、寿命を縮めてでも速度を極めようとするレッドゾーン。

レッドゾーン「ここなら敵も集まってくるかもしれねえな。俺が道を開いたコースから離れるわけにもいかねえか」

火の国の国境に自分が開けた大穴の側で、敵の刺客を待ち構えるレッドゾーン。

 

光の国では激戦を終えて数日、まだ動ける方であるユウスケ、夏海、栄次郎、グレンモルト、アイラが、革命軍を手当てしていた。事実上物置でしかなかった革命軍アジトの廃屋から、救護用物資が運びこまれた光写真館が現在では革命軍のアジトとなっている。中でもミラダンテは自分の時間を少しずつ進めているためか、体の腐食はもう完治していた。

ミラダンテ「ありがとう、もうすっかりよくなったよ」

夏海「いいえ、私たちは大したことしてません」

ユウスケ「時間操作でも治したんだろ、すごいな~。でも一気に時間を進めちゃダメだったの?」

ミラダンテ「時間を進めてもし悪化してたら大変だから、慎重に調節するしかないんだ。それでも安心して時間を進められるのは、みんなが治療してくれてるおかげだよ」

グレンモルト「それに一番助かってるのはこの写真館のおかげだぜ」

アイラ「ちゃんとした建物があるとないじゃ環境が違うもの」

夏海「皆さん…この写真館って、このためにあるのかもしれませんね」

写真館が定住はできなくとも、旅先の客から愛されることもあると知り、この前の疑問が解消される夏海。写真館の主である栄次郎も忙しくも楽しそうだ。

 

ミラダンテ「動けるようになったところで、火の国に行くよ。レッドゾーンが向かったら大変なことになるかもしれない」

ユウスケ「えっ、レッドゾーンが行ったのは数日前のことじゃ…」

ミラダンテ「いや、ボクなら数日前までさかのぼれる。ドギラゴンと士がいるなら大丈夫だとは思うけど…万が一の時は僕も加勢する。10分後のここに戻ってくるよ」

夏海「ミラダンテさん、士君の無事も確かめてきてください」

ミラダンテ「任せて。10分後に戻るけど戻らないことも覚悟してほしい。後を頼んだよ」

ミラダンテは姿を消した。数日前の火の国へ遡ったのだ。

 

一方、士はレッドゾーンと革命ゼロの決戦の時を待ち、火の国に残っていた。国境沿いはパトロールしているドギラゴンしかいなかったが、他の火の革命軍は、海に面した沿岸を警備していた。海からも侵略者が現れることが多く、壁の雪山ではばまれた国境よりは、海の方が警備が重要になるらしい。しばらく滞在することになるため、仲間に紹介しようとするドギラゴンの案内についていく士。

破壊者(スクラッパー)シュトルム「あんたが他の世界からの旅人か。俺もこの世界の革命軍に寄り道してるとこだぜ」

士「俺は革命軍に入った覚えはない。侵略者を倒したいだけだ」

ドギラゴン「一緒に戦う敵がいるなら俺たちは仲間じゃないか」

シュトルム「いやいやいいんだよ、旅人は自由で。俺も元の世界じゃただ自由だけ求めて戦ったものさ」

ドギラゴン「まあそういうものかもしれんな。だが肩を並べる奴の顔だけでも覚えとけ。この火の国にはシュトルムのような流れ者以外には、俺たちメガ・コマンド・ドラゴンと、その友であるファイアー・バード炎がいる。それと壁の雪山から避難してきた自然の種族、スノーフェアリー風や、ジュラシック・コマンド・ドラゴンもな」

革命龍ドラッケン「俺たちは歌って踊れるドラゴンのスーパースター、メガ・コマンド・ドラゴンよ!」

ラブ・ドラッチ「そしてオイラたちがその応援団、ファイアー・バード炎だッチ!」

炎のような鬣を持った赤いドラゴンと、頭に“DR♥GON"と書かれた鉢巻をつけた赤い小鳥たちは、サイリウムを振っている。

 

雪精X-girls「わたしたちは、スノーフェアリー風のアイドル、X-girlsでーす!あなたもカモになってみる?」

革命類突進目トリケラX「うおーっ!そして俺たちがカモのジュラシック・コマンド・ド

ラゴンだーっ!X-girls今日も最高!」

マイクで歌う妖精の少女3人組を、緑のドラゴンが背中に乗せている。他の緑のドラゴンも別の妖精を背中に乗せているが、3人組の方に喝采を送っている。他の妖精たちは少し

詰まらなそうだ。

士「…こいつら戦えるのか?」

成長目ギョウ「大丈夫だギョ。みんなやる気十分な革命軍だギョ」

士「歌って踊らないドラゴンもいたんだな」

成長目ギョウ「僕は卵から生まれたばかりでついていけないだけだギョ。でも戦う時は進化するから任せてほしいギョ」

士「フォローするのが生まれたての奴じゃ、先が思いやられるな。ま、よほど平和な奴らだったということはわかる」

士はいつものように愛用のカメラで彼らを映す。写真は知らなくても注目されてるらしいと気付いた彼らは、士の現像した写真を興味津々で覗き込んだ。だが、自己主張の激しい彼らも士の写真ではピンボケしてばかりで姿が薄れている。X-girlsの写真を「想像力が刺激される」と欲しがったトリケラXなどのカモたち以外には、例によって不評だった。しかもドギラゴンが士の名前を紹介してしまった後なので、士は余計に面白くなかった。

 

ドギラゴン「仲間と言えばだ、レッドゾーンは俺たちと一緒に戦ってくれると思うか?あの様子じゃ自分が捨て駒だと気付いたんだろう?胸くそ悪い話だが」

士「俺にもどうなるかはわからん。今はあいつが答えに気づく時だ」

士はレッドゾーンが怪我を隠していると気付いていた。そのプライドの高さから、必ず答えを探そうとするはずだ。

 

ドギラゴンの前に突然、白いドラゴンが現れる

時の革命ミラダンテ「ドギラゴン、無事だったんだね!レッドゾーンが君を倒しに行くと宣言したからボクはもう心配で…」

士「そのマーク、お前も革命ゼロのドラゴンか」

ドギラゴン「本当に俺の他にも革命ゼロが…今目の前に現れたのも革命ゼロなのか?」

ミラダンテ「僕は時の革命ミラダンテ。グレンモルトとアイラから君のことを聞いて、革命ゼロで時間を遡ってきたんだ」

ドギラゴン「時間を遡るだと!なるほど、それならレッドゾーンと戦えるかもしれないな」

ミラダンテ「なんだって!君がレッドゾーンを倒したんじゃなかったのか!?」

ドギラゴン「そいつのことで話があるんだ、ミラダンテ。俺たち革命ゼロとの決闘を望んでいる奴がいる。そいつは俺たちとの決闘を約束して自ら退却した。だから俺たちはそいつともう一度戦う責任がある」

ミラダンテ「君もレッドゾーンも生きてるのはそういうわけか。でも、そういって不意打ちで仕掛けてくるかもしれないよ。相手は侵略者だ」

ドギラゴン「俺は一時でも負けを認めたあいつの心意気を信じる。あいつは約束を破らないはずだ」

士「それにあいつは深手を負って退いたからな。回復するまで不意打ちはないはずだ」

ドギラゴン「なんだと!お前それを知っていてなぜ言わなかった?もし知っていれば…」

士「知ってたら決闘までに手当てするつもりだったんだろう。だがあいつは決闘相手にこれ以上助けられるのを望んじゃいない」

ドギラゴン「そうか…確かに火の国の王である俺がそこまでしてやるのは奴の言う“なれ合い"かもしれないな」

ミラダンテ「あえて怪我をさらして懐に入り込む手を使わなかったか。それなら騙す気はないだろうね。では光の国の王であるボクも信じてその決闘に臨もう」

ドギラゴン「恩に着るぞミラダンテ。光の国はどうだ」

ミラダンテ「光の国は革命軍と新たに加わったライダーたちが守ってくれた。しかもライダーのユウスケは革命ゼロに目覚めたんだ!」

ドギラゴン「また新しい革命ゼロか!ということはこれで革命ゼロは3体か?」

士「いや、レッドゾーンはこの地で生まれた革命軍の力を見たがっている。もう1体革命ゼロの竜王が必要なはずだ」

ドギラゴン「もう一体の竜王と言えばキラー・ザ・キル…あるいはミラダンテのように別の奴が?」

士「どっちにしろその時は近い。お前らそれまでやられるなよ」

ミラダンテ「やはり君は未来が分かるんだね」

士「時を超えるお前も似たようなもんだろ」

ミラダンテ「ボクの場合はタイムパラドックスを起こさないように、ボクが認識してない時間にしか移動できないんだ」

ミラダンテ「遥か過去のランド大陸を知らなかったから、ボクは未来から来れた。ドギラゴンとレッドゾーンの決着を知らなかったからボクはここに来れた。ボクは知ってしまった過去や未来を変えることはできない」

士「不確定な過去や未来は変えられるが、一度知った時点で未来や過去には介入できない…シュレディンガーの猫って奴か。時間犯罪者どもにもかけてやりたい制限だな」

士の知ってる世界では、むしろ都合よく過去や未来を変えられる可能性があるために、時間移動を悪用する輩(イマジンとか)が多かったのだが…ミラダンテにそういう悪用はできないらしい。

ミラダンテ「時が来るまでボクは光の国を守る。音速の侵略者の縄張りじゃなくなったことはもう広まってるかもしれないからね。他の侵略者に備えないと」

ドギラゴン「ああ、俺たちもレッドゾーンが来るまで生き残らなくては」

ミラダンテは元いた時間、体が完治した数日先へ戻っていった。

 

成長目ギョウ「おーい、みんな大変だギョ!」

ドギラゴン「ギョウ、どこに行ってたんだ?」

成長目ギョウ「海岸に釣りに行ったら、侵略者がこっちに来るのが見えたギョ。すごく強そうだギョ」

ドギラゴン「ベガスダラーやレッドゾーンの後続としてきたなら、相当強いはずだ。みんな、気を引き締めていくぞ!」

ドギラゴンの号令で、火と自然の合同革命軍と士は侵略者の来襲した海岸へ向かう。

原始(トライブ)トゥリオ「「「頼もー、俺たちはお前たち革命軍に、3対3の勝負を挑みに来た!」」」

改造(ボーグ)マグネポール「仮面ライダーディケイドよ出てこい、貴様を破壊してやる!」

海岸に上陸してきたのはしS仮面をかぶった原始人のような原始(トライブ)の侵略者の群れと、蒼黒い体色や赤黒い体色で浮遊する改造(ボーグ)の侵略者たちだ。

士「ずいぶん敵が多いな。火の国は火薬庫が由来か?」

改造(ボーグ)マグネポール「ディケイドよ、破壊者である貴様が戦いを呼び寄せているのだ。貴様を狙う者はいまだに多い」

士「お前らもそうだっていうのか。だが、俺は世界の破壊者だ。お前らこそ破壊してやる」

改造(ボーグ)マグネポール「原始の侵略者たちよ、我らはディケイドの破壊と貴様らの補助を任された。貴様らは火の国の革命軍を倒せ」

原始トゥリオ「「「おー、わかったぞ。さあー、俺たちと戦うのは…そこの妖精3人組だ!」」」

雪精X-girls「私たちが?」

原始トゥリオ「「「俺たちは何をするにも3人一緒、だからお前たちも3人で来いと言ってるんだぞー」」」

革命類突進目トリケラX「待て待て―!X-girlsだけを戦わせるなんてカモのこの俺が許さんぞ!」

X-Girlsに火の粉が降りかかり、黙っていられなくなったのか、トリケラXがトゥリオの3人に向かって突進する。

原始トゥリオ「「「んー?お前が乱入してくると相手は4…よ、ん?…4なんて認めねー!バゴーン!」」」

原始の侵略者は3以下の数字までしか認識できない。ゆえに4以上の数を認識すると、平常心を失うのだ。怒りの雄たけびを上げてトゥリオは侵略を発動する。3人の仮面の獣人が一体となり、新たな侵略者が誕生する。

S級原始(トライブ)サンマッド「俺は3対3つったんだ!4人目なんていらねーんだよ!」

サンマッドが巨大な石刀を地面にたたきつけると、トリケラXの足元まで亀裂が走る。そして、トリケラXの巨体を地割れが呑み込んだ。

トリケラX「うわーっ!X-girlsうううー!」

もちろん近くにいたX-girlsの足元にも亀裂が広がっていたが、彼女たちは背中の羽で空へ飛び、地割れを回避してた。

雪精エリカッチュ「わたしたちをかばって落ちちゃうなんて…カモの鑑ね」

雪精マリニャン「わたしたちのために戦うカモかあ…次の歌のテーマにしたら受けるかな?」

雪精サエポヨ「でももうちょっと頑張ってほしかったかなあって…結局倒せてないんじゃ無駄死にでしょ?」

…えらく腹黒い反応をされたが、トリケラXも覚悟の上である、多分。

シュトルム「要するに3人までしか相手できないってことか。なら俺たち全員でかかれば楽勝じゃねえか」

雪精X-girls「あっ、それいいかも。やっちゃえみんなー!」

シュトルムを先頭にした革命軍の相当数が、サンマッドを袋叩きにしようとする。ところが、その革命軍たちがサンマッドに迫ろうとすると一斉に弾き飛ばされた。

改造(ボーグ)マグネポール「させん。3対3で戦え。これは命令だ」

いつの間にかマグネポール4体がサンマッドの上空に浮かび、等間隔でサンマッドの周囲を囲んでいる。

改造(ボーグ)マグネポール「サンマッドの周囲には我らの磁力網(マグネット)が張られている。4人目以降が乱入することは許さん。サンマッドよ落ち着いて存分に戦うがいい」

S級原始(トライブ)サンマッド「マグネポール、助かったぞー。俺たちは3対3なら絶対負けないぞー!」

シュトルム「しびれて動けねえ…見えないのにそんな強力な網が張られてるっていうのか」

雪精X-girls「それじゃあ私たちも出られないってこと?そんな…」

サンマッド「いくぞーお前たち。必中の石斧を受けてみろ!」

雪精X-girls「えっ、ちょっと、きゃあ!」

サンマッドの投げた石斧がX-girlsへと飛ぶ。X-girlsは飛んでよけようとするも、石斧はブーメランのように弧を描き、X-girls3人を叩き落とした。X-girlsはまともに地面にたたきつけられて気絶してしまう。

サンマッド「俺の野生の勘で投げる石斧からは逃げられないんだぞー。さあ、次の獲物を選ぶがいいぞー!」

武家類武士目ステージュラ「よくも俺たちのX-girlsとカモ仲間を!俺たちカモが相手だ!」

ドギラゴン「いや、ここは俺が行こう。サンマッドはおそらくうわさに聞くS級侵略者だ。革命ゼロの俺が出なくては、3人ずつ狩られてしまう」

ステージュラ「ドギラゴン!俺たちじゃ仇をとれないっていうのか!」

ドギラゴン「大切な相手がやられたからこそ自分を見失うな!お前たちはX-girlsとトリケラX、シュトルムたちを助けてやるんだ」

ステージュラ「ドギラゴン…そうだ、X-girlsとカモ仲間を助けられるのは俺たちしかいない!」

ドギラゴン「倒れた仲間を救出するだけだ!一時場所を変えてくれないか」

改造(ボーグ)マグネポール「いいだろう。場所を変えるだけだ」

マグネポールは囲んでいるサンマッドを浮遊させ、そのまま横へ平行移動し始めた。サンマッドを磁力で持ち上げて移動させている間も、周りには磁力網が張ってあるのだろう。元の場所に磁力網がなくなると、ジュラシック・コマンド・ドラゴンたちは、X-girlsとシュトルムたちを運び出して介抱し、さらにトリケラXが落ちた地割れへ少しずつ降りて救出を開始した。

ドギラゴン「礼は言っておく。言った通り次は俺が相手だ」

サンマッド「お前だけか?後二人選んでもいいんだぞー」

ドギラゴン「お前も今は合体して一人だろう?ならば俺だけで戦う。それが先ほどの借りに対するせめてもの礼儀だ」

サンマッド「お前、気に入ったぞー。見せてやるぞー、俺たちの三位一体の攻撃を!」

 

ドギラゴンとサンマッドの決闘が始まったちょうどその時、残りのマグネポールたちが士に近づく。

改造(ボーグ)マグネポール「これで革命軍の主要な戦力は全てサンマッドが相手取ったことになる。ディケイド、余計な邪魔も入らず貴様を破壊できるわけだ」

士「これが狙いか。だが、俺を磁力で弾いただけで倒せると思うなよ。磁力網を突破する方法はいくらでもある」

改造(ボーグ)マグネポール「我らはただ磁力を操るだけではない。我らの体そのものがN極かS極のどちらかの磁性体のみで構成された単極子(モノポール)なのだ」

士「なるほど、お前らの内青い方がS極、赤い方がN極か。両極端しかないなら、三馬鹿と気が合うわけだな」

改造(ボーグ)マグネポール「構成要素が少ないということは、それだけ無駄なく突き詰められているということだ。原始(トライブ)が三位一体なら我らは二つで一つだ」

ドラッケン「おい、俺たちを無視するな」

ラブ・ドラッチ「まだ、オイラたちが戦えるッチ!」

成長目ギョウ「僕らの力を合わせるギョ!」

雪精ホルデガンス「革命軍は追い込まれてからが本番でガンス!」

原始サンナップ「「「そうはいかんぞー革命軍!」」」

原始サンモス「「「トゥリオ以外にも俺たち原始の侵略者がいるぞー!」」」

わずかに残った革命軍の前には、原始の侵略者たちが立ちはだかる。

成長目ギョウ「今こそ僕の革命能力を見せるギョ、進化!」

成長目ギョウが、生まれたてのドラゴンから、獰猛な猛禽のようなドラゴンへと姿を変える。

革命目ギョギョウ「ギョギョーウ!僕の革命で仲間をかき集めるギョ」

ギョギョウの革命能力で残りのスノーフェアリー風たちが一瞬で移動し、原始の侵略者たちを取り囲むフォーメーションを作った。

雪精ホルデガンス「よし、俺たちスノーフェアリー風なら地上と空の両方から攻撃できる、行くでガンス」

原始サンナップ「「「敵が1,2,3…ううう…3より多いだと、ふざけるなー!」」」」

原始サンモス「「「S級侵略発動―!」」」

何と怒り狂ったサンナップ3人とサンモス3人が侵略を発動し、新たなサンマッドが2体出現した。

サンマッド2「敵が3より多いなら、こっちは2体目、3体目のサンマッドだ-!」

サンマッド3「数で囲みやがって、何人いようと狩りつくしてやる!」

サンマッド2の地割れが地上のスノーフェアリー風を落とし、サンマッド3の石斧が空中のスノーフェアリー風を全て叩き落とした。

雪精ホルデガンス「そんな、落ちるでガンス~!」

革命目ギョギョウ「ギョギョ―!S級侵略者が3人なんてズルいギョー!」

ドラッケン「ギョギョウの革命が通じない、となると俺の火のドラゴンを呼ぶ革命も危険か。こうなったら…おい、俺とギョギョウだけでお前ら2人と戦うぜ!」

ドラッケンもギョギョウのように、革命能力で火のドラゴンを好きな場所に呼び出せるが、みんな倒れてもう呼び出せるドラゴンがいない。自力で戦うしかない。

サンマッド2「数が多いだけじゃ勝てないとようやく分かったか―!」

サンマッド3「どこからでも来るがいいぞー!」

ラブ・ドラッチ「無茶だッチ、ドラッケン!あいつら一人でもドギラゴンと互角かもしれないッチ!」

ドラッケン「俺には3以上が分からないあいつらにはないものがある。応援してくれるお前らがな。応援がありゃスターは百人力、3人に負けるわけないぜ!」

ラブ・ドラッチ「すごいッチ、やっぱりドラッケンはスーパースターだッチ!」

革命目ギョギョウ「ギョギョーウ!僕もS級侵略者なんて初めて相手にするけど、頑張るギョ!」

ラブ・ドラッチたちファイアーバード炎が応援する中、ドラッケンとギョギョウのタッグが、サンマッド2体に挑む。

 

改造(ボーグ)マグネポール「これで本当にお前だけだ。ディケイドよ、お前は誰からも助けられずに破壊されるのだ」

士「もとから助けてもらおうなんて考えちゃいない、ライダー狩りの相手は俺一人で十分だ。変身!」

士はディケイドに変身、さらにアタックライド・イリュージョンで3人に増える。これで

マグネポール二人の数を上回った。ディケイド二人がライドブッカー・ソードモードとガンモードで攻撃しようとするが、剣も銃も遠くへ弾き飛ばされた。

士「あらゆる物理攻撃をはじいて防ぐか。だが、これならどうだ」

ディケイドはディケイド龍騎に変身し、必殺技のストライクベントを発動する。腕に装備した籠手から火炎放射を放つ技だ。火は磁力では弾かれない。3方向から逃げ場のない火炎放射を放つ。だが、炎を吐き出した途端、ディケイドの腕の向きが勝手に変わった。それぞれマグネポールではなく、ディケイド自身に向けてしまう。

士「ぐああっ!何やってんだ俺!」

ディケイドの分身はダメージで消滅、さらにディケイド自身も変身が解けて元のディケイドに戻る。

改造(ボーグ)マグネポール「原始同様、我らに数で勝てると思ったらそれは大きな間違いだ。我らは今磁力で貴様自身の腕を操った。我らの磁界に入ったが最後、貴様に自由はない」

強力な単極子であるマグネポールは、単に自分たちや鉄分を多く含む金属の間でのみ磁力が働くわけではない。一度磁界を張れば、その磁力は生物の血液中に存在する鉄分にまで作用し、磁力の吸着と反発でその動きを完全に操作してしまう。ただし、ライダーは自由を奪ったところで倒す手段は限られる。敵の自滅を待っているのだ。

改造(ボーグ)マグネポール「さあ、どうする。自分にとどめを刺す技は選ばせてやる」

士「確かに俺を倒すなら俺の力でないとな。だが、お前らも道連れだ」

士はケータッチでディケイドコンプリートフォームに変身、さらにファイズブラスターフォームの分身を呼び出し、必殺技のフォトンバスターを発動する。その光線を発射するファイズブラスターを、マグネポールが強制的にディケイドとブラスターファイズに向けさせる。フォトンバスターのビームがぶつかり合い、拮抗する。

改造(ボーグ)マグネポール「派手な技だな。望みどおり自爆するがいい!」

士「ファイズのエネルギー源であるフォトンブラッドは、触れた生物を灰化させる威力だ。ここで一気に爆発して解放されたら、どうなるかわかるか」

改造(ボーグ)マグネポール「貴様、ここでそんな自爆を起こすつもりか!?それでは我らも貴様らも…」

士「俺は世界の破壊者だ。最後にはすべてを破壊する」

フォトンバスターを押し切られたブラスターファイズがビームを受け止めて倒れ、その莫大なフォトンブラッドが解放されようとしている。

改造(ボーグ)マグネポール「まずい、同胞を巻き込まぬよう磁界フルパワーで爆発を抑え込まねば!」

マグネポールが限界まで磁界を強めた瞬間、ブラスターファイズが大爆発した。その爆発とエネルギーをまともに受け止めたマグネポールは、灰になって吹き飛んだ。皮肉にも彼らが磁界を張った外には、爆発とエネルギーの威力は及んでいなかった。そして、そんな爆心地の外に、士は逃れていた。マグネポールが爆発を止めようとすることで、自分の拘束が緩むのではと予測し、もくろみ通り磁界と爆発も相殺した。しかし、爆発の衝撃を少しもらって変身が解けてしまった。流石にその場にへたり込む士。

士「思ったより俺のことを知ってるやつらだったな…これは俺一人じゃキツイかもな」

 

サンマッド「落ちろー!」

サンマッドの地割れを空へ飛んでかわすドギラゴン。

サンマッド「くらえ、そりゃあー!」

ドギラゴン「ドギラゴン一刀双斬(スラッシュ)!」

サンマッドの投げてきた石斧を剣で叩き落とすドギラゴン。

サンマッド「やるなー、なら俺のとっておきだ!」

石でできた手押しの原始的な台車を持ち出すサンマッド。上手く傾斜を利用して走り出したその台車に乗り込み、石刀を構えるサンマッド。

サンマッド「この突撃に耐えたやつはいないぞー!勝負!」

ドギラゴン「いいだろう、俺も全力で迎え撃つ。完全攻撃革命(パーフェクトオフェンス)!」

重い台車に乗って勢いをつけたサンマッドの石刀を、ドギラゴンも剣で迎え撃つ。そして、ドギラゴンの左肩についたアームを切り裂かれる。だが同時にサンマッドの石刀と台車が破壊された。台車を失ったサンマッドは、慣性のままにドギラゴンの後方へと跳ね飛ばされた。その勢いで地面にぶつけられたサンマッドは、そのまま事切れていた。

ドギラゴン「あいつ、自分の身だけなら俺の剣をかわせたのか。そして俺に一撃与えた。野生の勘は確かだったらしいな。気をつけろよ、ドラッケン、ギョギョウ」

 

サンマッド2「落ちろー!」

ドラッケン「そんな石斧当たるかよ」

スタミナとスピードに任せて空中を飛び、石斧のブーメランをかわし続けるドラッケン。

サンマッド3「落ちろー!」

ギョギョウ「ギョギョー!僕はまだ飛べないギョ、本当に落ちるギョ、助けてー!」

サンマッド3の地割れで、落とされかけ、なんとかしがみつくギョギョウ。

ドラッケン「ギョギョウ!今助ける!」

ドラッケンがギョギョウのところへ飛ぼうとすると、追ってきた石斧がヒットする。

ドラッケン「ぐふっ、邪魔しやがって」

サンマッド2「お前の仲間は足手まといだぞー。お前も数に頼らなければもっと自由に戦えるはずだぞー」

ドラッケン「スターがついてきてくれる奴を見捨てるわけないだろ!」

ラブ・ドラッチ「そうだッチ。オイラたちは頭数じゃない、仲間だから一緒にいるんだッチ!ドラッケン、ギョギョウ頑張るッチ!」

ギョギョウ「みんなごめんギョ。グググ…今行くギョ」

何とか自力で這い上がろうとするギョギョウ。

サンマッド3「ならばまずはお前からだ、俺の攻撃も受けてみろー!」

サンマッド3の石斧までもドラッケンを狙い、二つの石斧がドラッケンを乱れ撃つ。

ラブ・ドラッチ「ドラッケン!負けるなッチー!」

ドラッケン「そうだ、俺は負けねえ。火のドラゴンが呼べなくたって俺にはまだファンがいるんだ。爆ぜろ、俺のスター魂!」

その時、ドラッケンの革命マークが変化した。革命ゼロのマークほど特徴的ではない。だが、それはドラッケンが新たな革命を得た証だった。そして両肩には一対のガトリング砲が装備されている。新たな姿、爆ぜる革命ドラッケンA(アサルト)だ。

ラブ・ドラッチ「ドラッケン、革命マークが変わってるッチ!」

ドラッケンA「よし、見せてやるぜ、俺の新しい革命!」

ドラッケンAはガトリング砲を発射する。その弾幕が隙間なくサンマッドたちに迫る。

サンマッド2「何―!」

サンマッド3「よけきれないぞー!」

サンマッドに命中した弾幕が爆ぜる。問答無用のすさまじい火力だった。

ドラッケンA「見たか、俺のド派手な革命を!」

ラブ・ドラッチ「すごいッチ!本当にS級侵略者に勝ったッチ!」

ギョギョウ「ドラッケンは本物のスーパースターだギョ、僕なんかとは比べ物にならないギョ」

ドラッケンA「気にすんなギョギョウ、お前ももっとピンチを乗り越えれば、もっと強くなれる」

ギョギョウ「ありがとうドラッケン、僕ももっと強くなるギョ」

ドラッケンAはファイアーバード炎や、やっと這い上がってきたギョギョウと喜びを分かち合う。

 

サンマッドが敗北し、そのために磁力網を張っていた4体のマグネポールが下りてくる。

改造(ボーグ)マグネポール「サンマッドがやられるとは…だが、まだ我らがいる!」

ドラッケンA「そうだ、こいつは士の動きを完封するほどの奴ら…」

士「お前らがビビることはない、こいつらの磁力にも限界があるのがはっきりした。おそらくデカいドラゴンの動きを封じることは不可能だ」

ドギラゴン「なんだと、本当か士?」

士「サンマッドの3対3も、ドギラゴンをはじめとしたドラゴンを相手させて、その隙に俺を倒すのが狙いだろ?数を減らすためにあんなパフォーマンスをしたんだ」

士「だが、まだ戦えるドラゴンが残ってるようじゃ失敗だったな。もう帰った方がいいんじゃないか?」

改造(ボーグ)マグネポール「貴様の言うとおりだディケイド。すべては我らの主が立てた作戦。だが、同胞を失ったまま退く気はない。貴様らだけでも磁界で操ってやる!」

マグネポールの磁界でドギラゴン、ドラッケンA,ギョギョウのドラゴンたちを除いた全員が操られる。そのままドラゴンたちと同士討ちさせる気だ。

ドギラゴン「仕方ない、みんな我慢しろよ…完全攻撃革命(パーフェクトオフェンス)!」

ドギラゴンが四足を使って操られた面々を薙ぎ払った。全員吹き飛ばされて地割れの中に落ちていく。

ギョギョウ「ギョギョーウ、カモのみんな!落ちてくる仲間をキャッチしてくれギョ!」

ステージュラ「お前がカモと呼ぶな!だが任せろ!」

普段からスノーフェアリー風を乗せやすくしている背中に、ジュラシック・コマンド・ドラゴンたちは、落ちてきた仲間を軟着陸させる。

士「痛っ!ったく、無茶なとこだけはレッドゾーンと張り合えるな」

改造(ボーグ)マグネポール「チッ、磁界の外まで飛ばされたか!」

ドラッケンA「今度はこっちの番だ、爆ぜろ侵略者!」

ドラッケンAの弾幕が爆ぜ、マグネポールを焼き尽くした。

改造(ボーグ)マグネポール「ぐおおおーっ!侵略者万歳!」

 

ドギラゴン「士、お前を狙ってる奴と戦うからって、俺たちに遠慮しなくてもいいんだぞ。お前の敵なら、俺たちにとっても戦う理由は十分だ」

ドラッケンA「俺たちの力が必要だったらそう言え。スーパースターはみんなの味方だ」

士「ま、今回敵にそこをつかれたのは認めるしかないか。なら俺様もお前らの無茶に付き合ってやる。それでおあいこだ」

成長目ギョウ「素直じゃないギョ」

士「お前らと違って、俺様は孤高な旅人なんだよ」

ラブドラッチ「照れてるッチ~」

士「うるさい、さえずるな」

士は火の国に来たばかりの時よりも、いつの間にか打ち解けた口調となっていた。

 

数日前の過去から現在の10分後に戻ってきたミラダンテ。

ミラダンテ「みんな、ドギラゴンも士も無事だ!でもレッドゾーンとはまた戦わなくちゃならない」

夏海「良かった…でもレッドゾーンともまた戦うって、どういうことでしょう」

ユウスケ「俺には分かる気がする。士があいつをライダーと認められる何かがあったんだ。それで士はレッドゾーンの心を開こうとしてる。士はああ見えてライダーを見る目だけは確かなんだ」

グレンモルト「ミラダンテ、俺たちからも連絡がある」

アイラ「さっき海にいる水の革命軍から通信があったの」

ミラダンテ「ボクがいない10分の間に…いったい何が?」

グレンモルト「ランド大陸近海で戦う革命軍が異常を発見した。水中のマナが急速に減少してるらしいんだ」

アイラ「マナが減ったことで、革命軍の補給が途絶えてる。おそらく侵略者が奪ってるのね。ユウスケと夏海さんはわたしたちと来て」

ユウスケ「もちろん、だって俺クウガだし!」

夏海「ここはミラダンテさんに任せて大丈夫ですか?」

ミラダンテ「ここはボクたちの国だからね。写真館も必ず守るから安心して」

時間龍ロッキンスター「私たちもそこまでご迷惑をかけられません」

他のエンジェル・コマンド・ドラゴンや、ジャスティブ・オーブたちもミラダンテの力になろうと奮起している。

ミラダンテ「海岸まで送るよ。一瞬でついちゃうからね」

グレンモルト「助かるぜ。革命軍出撃だ!」

ユウスケ、夏海、グレンモルト、アイラの4人は一瞬でランド大陸の海岸に移動し、気づく間もなくミラダンテは光の国に戻っていた。

 

ミラダンテ「みんな、わかってるね。国境から近づいてくるあの軍勢を」

時間龍ロッキンスター「ええ、かなりの高度から接近してくるあれは、おそらく侵略者でしょうね。あれを見たら革命軍として寝ていられません」

ミラダンテ「光の国は今度こそボクたちが守らなきゃいけないんだ。革命軍出撃!」

一斉に空へ飛ぶ光の革命軍たち。彼らが向かった上空にいたのは、同じ光の力を持つエンジェル・コマンド種族のクリーチャーたち。ネズミをはじめとした小動物を模したファンシーな天使のような見た目だが、彼らはやはり侵略者マークを持っている。

九極デュエンジェル「お友達とのお別れはすんだでチュかー?ギャッハー!」

一極マウチュ「みーんなまとめて天国に送ってあげるからまた会えるよ、チュチュチュー!」

ミラダンテ「ボクたちは負けないよ、未来があるからね」

ロッキンスター「私たちは必ず光の国を再建する!」

一極マウチュ「僕たちも未来なら知ってるでチュー。僕たちはもうまもなく“神の存在"によって楽園に導かれるでチュー」

九極デュエンジェル「。選ばれし僕たち以外に未来なんてないんでチュ、ギャッハー!」

ミラダンテ「どちらが正しいか、すぐにわかる!」

九極デュエンジェル「ギャッハー!楽しい戦いがはじまるっチュー!」

光の革命軍と九極の侵略者が、天空で激突する。

 

地下都市では、原因不明がクローン培養器を、自分のポッドからの放電で破壊している。

正体不明「何をしている?おやおやこれは…レッドゾーンの細胞を培養していたものか?」

原因不明「いかにも。レッドゾーンはすでに革命軍についた。クローンも裏切る可能性は十分ある。わしがいた組織ではそれで何度も失敗したのだ」

正体不明「ふむ、元々音速の侵略者は忠誠心が薄く、記憶を消して衝動のままに暴れさせなければ使えなかったからな。そいつらも廃棄しようとは考えていたところだ」

そこへ侵略者ランドヘッドが報告に来た。

侵略者ランドヘッド「海帝の侵略者に革命軍が気づきました。大陸外からの侵入者が応援に来ました」

正体不明「気づいたというより、ようやく気付く余裕ができたということか」

原因不明「海帝の侵略者はマナを集めていたな。ライダーどもめ、わし自ら始末してやろう。改造(ボーグ)の侵略者も向かわせる」

正体不明「今なら正確な戦力も把握できそうだ。ワタシも出よう。ランドヘッドよ、オペレーションルームに戻り、No Dataとともに後方支援を頼む」

ランドヘッド「かしこまりました」

原因不明と正体不明が地下から海へと出陣する。計画の最後のピースを手に入れるために。

 

次回、仮面ライダーディケイド!

 

士「お前も守るために戦う、そういう答えに気づいたんじゃないか?」

レッドゾーン「違うな、俺は戦うために守っただけだ。さあ、決着の時だぜ!」

ドギラゴン「やはり戦わなければ認められないようだな」

 

ユウスケ「俺は仮面ライダーで革命軍だ!」

夏海「この世界での士君の敵ってまさか…」

 

海東「それがお宝の正体…」

キラー・ザ・キル「夢幻騎士団に栄光あれ!」

 

第4話:甦れデス・ザ・ロスト!!

 

 

 




チートが加速するレッドゾーン。原典でもライバル補正が強力だったんですが、こちらでは主人公補正で正統進化までやってのけました。光よりも速くなった結果、自力で時間を加速し始めたレッドゾーン。まあ相対性理論とかありますし。

モノリス眼魔と眼魔ウルテイマ・ブルーファイアは、他の自作2次小説である「ゴーストif」からディケイド恒例のゲスト出演。この二人はあまり戦闘シーンの描写なかったので。設定は下のとおり。

モノリス眼魔→西園寺が「すべてを支配する力」を願ったことで、その願いが一部だけ叶えられて変身した姿。片眼鏡からレーザーを照射でき、硬質の体は数か所同時に衝撃を与えなければひび割れることはない。西園寺は自分が最も偉大になると信じているため、裏モチーフの偉人は西園寺本人。眼鏡、コート、目立つ歯など。

眼魔ウルティマ・ブルーファイア→ウルティマ・ファイヤーがマコトの眼魔アイコンの破片からスペクターの力を取り込んだ姿。ライダー魂でシバルバがあのままスペクターを糧にしてたらこうなったんじゃないだろうか。眼魔アイコンから復元したため、中身は陣頭指揮のモノリス眼魔に従うようプログラミングし直されている。もちろん中にジャベルなんていません。

ミラダンテは時間操作では、自分だけ時間を遡る時間遡行、自分の時間を進める時間加速、自分以外の時間を止める時間停止が可能。ただし、時間移動する先は、自分の知らない過去や未来でなくてはなりません。シュレディンガーの猫で例えれば、50%の確率で中に入れた猫が死ぬ箱がある場合、箱を開けて確認する前なら過去に戻って猫を救えます。箱を開けるまで、猫は生死両方の可能性があるからです。ただし、箱を開けて生死を確認してしまった場合は、一度死んでしまったと分かった猫を救うことはできません。
こうでもないと過去に戻って好きなだけやり直せちゃうので、原典を見てもさすがにそこまではないだろうと、制限を設けました。禁断の封印が解ける前に戻るなんて話もなかったですし。
それぞれの時間軸をまとめると下記の通り。矢印の間に数日たってます。

士: 光の国から火の国へ、レッドゾーン、ドリルと戦う→(火の国滞在 )→原始、マグネポールと戦う

ユウスケ:光の国で戦う→(けがで療養)→大陸近海へ出発

海東:壁の雪山に到着 →(闇の国で様子見)→闇の国用心棒に

ミラダンテ:光の国で戦う→(けがで療養)→火の国に出発→(数日逆戻り)→ドギラゴンと情報交換→(元の時間へ)→ 光の国で九極を迎え撃つ

レッドゾーン:光の国から火の国へ、ディケイド、ドギラゴン、ドリル、眼魔組と戦う→(火の国と光の国の国境に居座る)→次回へ

ミラダンテは時間移動ありなので、他より数日間の移動が多くなってます。
お楽しみいただけたでしょうか。読了ありがとうございました。


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第4話:甦れデス・ザ・ロスト!!

~アバンタイトル~

 

これまでの仮面ライダーディケイドは!

 

マッハ55「頼むぜザ・レッド…お前は勝って自由に生きろよ…俺たちを必要とするのは…俺たちなんだ」

レッドゾーン「俺は俺自身の時間を一気に加速した。この世界のすべてを置き去りにするほどにな」

 

ラブ・ドラッチ「ドラッケン!負けるなッチー!」

ドラッケン「そうだ、俺は負けねえ。火のドラゴンが呼べなくたって俺にはまだファンがいるんだ。爆ぜろ、俺のスター魂!」

 

ドギラゴン「士、お前を狙ってる奴と戦うからって、俺たちに遠慮しなくてもいいんだぞ。お前の敵なら、俺たちにとっても戦う理由は十分だ」

士「なら俺様もお前らの無茶に付き合ってやる。それでおあいこだ」

 

ミラダンテ「光の国は今度こそボクたちが守らなきゃいけないんだ。革命軍出撃!」

 

第4話:甦れデス・ザ・ロスト!!

 

火の国の国境に、自分であけた大穴を背にして戦うレッドゾーン。彼は単独で、ライダー対策に特化しているはずの改造(ボーグ)の侵略者の襲撃を、何度も返り討ちにしていた。

 

改造(ボーグ)ドリル「ライダー抹殺!」

レッドゾーン「止まって見えるぜ」

足場をほぼ失った状況でも、時間を加速することでジャンプした後の滞空時間を引き延ばし、地中から奇襲したドリルを全て叩き落とす。しかし次の瞬間、レッドゾーンの体が動かなくなり、地上に落ちる。

改造(ボーグ)マグネポール「この磁界の中ではスピードは上げられん。今のうちに踏みつぶせ!」

改造(ボーグ)グランドリル「ライダー抹殺!」

地中から出てきたグランドリルが、動けないレッドゾーンを確実に踏みつぶそうとする。

だが、レッドゾーンは不敵に笑う。

レッドゾーン「いいブレーキだぜ。そいつを叩き壊してこそ、俺はスピードの向こう側にたどり着ける!」

レッドゾーンの体がさらにオーバーヒートする。その熱量、蒸気により、彼の真紅のボディは変色し、焼けついたような赤へと赤熱化していく。

改造(ボーグ)マグネポール「全身を封じられた状態で加速だと、何のつもりだ!」

レッドゾーン「ブレーキがあるからスピードを出さないのが間違いだ。ブレーキよりも深く、アクセルを踏み込め!」

そしてレッドゾーンは消えた。マグネポールの磁界から逃れたのだ。

改造(ボーグ)マグネポール「バカな!奴はどこに!」

マグネポールの磁界は、クロックアップのような時間加速を使うライダーをも拘束するはずだ。どんな速度であっても、磁界の中にいれば自由に動くことはできない。だからディケイドも自爆に賭けるしかなかった。

レッドゾーン「俺なら今戻ったぜ」

背後から現れたレッドゾーンのパンチが、マグネポール1体の頭を砕いた。

改造(ボーグ)マグネポール「何!貴様、どうやって磁界の外に?」

突然磁界から脱出されたうえに、片割れを失い、狼狽を隠せないマグネポール。

レッドゾーン「光は1秒でこの星を数周する速度らしいな。だが、それよりも速い俺に、この世界は狭すぎる。だから、別の世界まで駆け抜けて戻ってきたんだよ」

改造(ボーグ)マグネポール「なんだと、我らの主のように次元移動の技術も持たぬ貴様が、一瞬で異次元に到達して戻って来ただと…」

レッドゾーンはその速度を加速し、異次元まで移動することで、マグネポールの磁界から脱出したのだ。信じられない話だが、現にマグネポールの磁界に挟まれていたと思ったら、真後ろから現れた。そうと考えるしかない。

 

改造(ボーグ)マグネポール「貴様が我らの宿敵、ディケイドと同等の力を得るとは…」

レッドゾーン「ディケイド…はっ、それがあの異世界の仮面ライダーの名前か。教えてくれた礼だ、新しい伝説に立ち会わせてやる。俺の最速の姿、超神速レッドゾーンMaxだ!」

自分の体を変質させる程のオーバーヒートで、神速をも超えたレッドゾーン。その新たな姿を、彼はそう名乗ったのだ。そして再び姿を消すと、空中のあらぬ方向から現れたレッドゾーンが、グランドリルにドロップキックを食らわせていた。グランドリルは倒壊し、マグネポールも巻き込まれて押しつぶされた。

超神速レッドゾーンMax「異次元も一瞬で駆け抜けちまったが、俺がチラ見した以外にも、まだまだ世界は広がっていそうだ。仮面ライダーディケイド、お前がなぜ強いか、分かった気がするぜ」

異次元を渡ったことで、そこを旅してきたであろうディケイドの強さの原点に思いをはせるレッドゾーン。思考が戦闘から切り替わったことで興奮が冷めたのか、その体の赤熱化は収まり、ザ・レッドの姿に戻る。革命ゼロとの決戦の時は近い。たとえ寿命を削ろうと、彼は今の全力で戦いに臨むはずだ。

 

ランド大陸の海岸まで送ってもらった4人は、浜辺で待機していた水の革命軍と合流した。

水の革命軍は、魚介類のサイズまで成長したウイルス生物である、サイバーウイルス海と、化学実験によって誕生した結晶のドラゴンである、クリスタル・コマンド・ドラゴンで構成されている。リーダーはクリスタル・コマンド・ドラゴンである革命龍程式シリンダとプラズマの2体だ。

グレンモルト「シリンダ、プラズマ、久しぶりだな」

アイラ「光の国はもう大丈夫よ。しばらくはわたしたちもこっちを手伝えるわ」

革命龍程式シリンダ「よく来てくれたグレンモルト、アイラ。それにそちらが助っ人のライダーだね?」

ユウスケ「はい、俺はユウスケ。仮面ライダークウガに変身できるんだ。よろしく!」

夏海「私も仮面ライダーキバーラに変身できる光夏海です」

キバーラ「私はキバーラ。ここってキバの世界以上にいろんなドラゴンがいるのね」

革命龍程式プラズマ「この世界は龍の影響力が強く、他の種族も龍に敬意を払っているんだ。私たちも龍を崇拝する種族の科学力で生み出された」

キバーラ「素敵ね。私たちの世界では、強大なドラゴンは恐れられて数を減らされたっていうのに」

革命龍程式シリンダ「だが、そのバランスも侵略者によって崩れかけていてね。この海のマナが吸い上げられ、マナによる活力を多く必要とするドラゴンから弱り始めている」

シリンダが沖の方角を指し示す。そこには、大口を開けて海水を吸い込む海坊主のような侵略者がいた。

海帝ダイソン「キュイイイーン」

 

革命龍程式プラズマ「悔しいが、マナの減った海では、水からマナを得る私達では長時間戦うこともできない。代わりにとサイバーウイルス海が向かったが…ガチャンコの侵略者に迎撃されて(ry)」

夏海「あ、すいません。何の侵略者ですか?」

革命龍程式プラズマ「だから、ガチャンコの侵略者だよ。サイバーウイルス海から確かにそう聞いたんだ」

ユウスケ「ガチャンコって…なんか想像がつかないんだけど、プッ、ククク…」

おかしな響きの名前に笑いがこぼれるユウスケ。

グレンモルト「笑うなよユウスケ、今は真面目な話をしてるんだ」

アイラ「そうよユウスケ、こういう名前なんてこの世界じゃよく聞く話なんだから」

ユウスケ「プッ、フフフフ…ゴホッ、ゴホン!いやごめん、きっと笑えない強敵なんだな、うん!」

キバーラ「笑顔は可愛いけど、TPOも大事よ、ユウスケ」

夏海「それにしても、なぜそんな名前なのかわかりません…」

革命龍程式プラズマ「とにかくだ、その侵略者たちのガードが固くて、今は海岸から侵入されないよう、にらみを利かせるのが精一杯なんだ」

革命龍程式シリンダ「君たちにはこれからの一斉攻撃を手伝ってもらいたいんだ。船はサイバーウイルス海が出すし、短期決戦なら私たちも微力ながら戦える」

グレンモルト「事情は分かった。俺たちなら力になれるはずだ。革命軍出撃!」

 

サイバーウイルス海たちが航行する2隻の船で、グレンモルトたちは沖に向かう。後ろからシリンダとプラズマ率いるクリスタル・コマンド・ドラゴンも泳いでくる。

革命船長リーフ「あの巨大侵略者を攻撃しようとすると、水中からガチャンコの侵略者が船を攻撃してくるんだ」

大船長オクトパスカル「水中からの攻撃は今回クリスタルコマンド・ドラゴンが防いで、奴らを引きずり出すが、長くはもたない。水中から引き揚げられた奴らを迎撃するぞ」

水中と水上の役割を分担し、海の侵略者に船は近づいていく。すると、水中で爆発が起こり、船が揺れる。

革命龍程式プラズマ「来たぞ、魚雷だ!だが居場所はわかった。私たちで水上まで追い立てる」

クリスタル・コマンド・ドラゴンたちが水中へもぐり、海面が大きく波打ち、荒れ狂う。

ユウスケ「大丈夫?先に船が沈むんじゃ…」

大船長オクトパスカル「ふはははは、吾輩たちは“海皇”を目指す海賊だ。このくらいの波は何度も乗り越えてきたぞ。安心しろ、ふはははは」

グレンモルト「集中だユウスケ、ここからは俺たちで戦うしかない」

グレンモルトとユウスケが乗るオクトパスカルの船の前に、魚雷攻撃を仕掛けてきた侵略者が浮上する。

 

大船長オクトパスカル「ふはははは、いつもより大物が釣れたな」

ガチャンコガチロボ「ワレはガチャンコガチロボ。性懲りもなくツラ出してくれていい度胸だガチ。お前らはワレが相手ガチ」

ガチャンコガチロボが右キャタピラ上部についたレバーをひねり、同時に右キャタピラの横についたバーを倒す。すると、ガチロボの腹部が開いてカタパルトとなり、そこから3体の小型ロボが現れる。

ガチャンコミニロボ1号「ガチャンコ!」

ガチャンコミニロボ2号「ガチャンコ!」

ガチャンコブラックミニ「ガチャンコ!」

さらに魚雷を装備した小型ロボも浮上してくる。先ほどの魚雷も小型ロボの仕業らしい。

ガチャンコミニロボ3号「ガチャンコ!」

 

ガチャンコガチロボ「今までお前らが戦ってきたのはワレの子分ガチ。普段は海底からこいつらを発射してるワレが出てきたからには、お前らこの海に沈めるガチ」

ドスの効いたガチロボの恫喝に革命軍が緊張する中、ユウスケは…不敵にも笑い出した。

ユウスケ「プッ、ククク…」

ガチャンコガチロボ「お前、何がおかしいガチ?」

ユウスケ「だって、ガチャンコが何かと思ったら、ガチャポンって…フフフ…玩具みたいでさ…ははははは!」

ガチャンコガチロボ「誰が玩具ガチ!そんな舐めた因縁つけた馬鹿はお前だけだガチ!お前絶対シメてやるガチ!」

頭部のパトランプと目を光らせてキレるガチロボ。ミニロボだけでなく自らも船に攻撃を仕掛けてきた。

大船長オクトパスカル「ふはははは、皆の者、戦闘開始!」

グレンモルト「おい、ユウスケ来るぞ!頼まれてたやつだ」

ユウスケ「サンキュー、グレンモルト!超変身!」

グレンモルトから予備の剣を受け取ると、クウガに変身し、そのままタイタンフォームに超変身する。借りた剣も専用剣のタイタンソードとなる。クウガはタイタンのパワーでガチロボのパンチを受け止め、剣の斥力で逆に弾き返した。

ガチャンコガチロボ「優男かと思ったら、大したパワーガチ。ワレのフルパワーでつぶしてやるガチ!」

ユウスケ「お前がその気なら俺が相手だ!」

ミニロボたちは船に乗り込んでくる。マジックハンドを装備したミニロボ1号をサイバーウイルス海が浮遊して翻弄、隙をついて撃破する。ドリルを装備したミニロボ2号をグレンモルトが、真っ向から剣で叩き斬っていく。魚雷を発射するミニロボ3号と、サイバーウイルス海が撃ち合う。ガチャンコブラックミニが投げる手裏剣をオクトパスカルが三又槍で叩き落とし、ブラックミニを刺し貫く。

大船長オクトパスカル「ふはははは、海にはもっと強い者たちがいたぞ。船上ではこの程度か」

グレンモルト「ああ、船の上でなら十分勝機がある」

 

もう1隻の革命船長リーフの船は、この隙に海の侵略者に接近する。

夏海「あれがガチャンコの侵略者なら、この隙に私たちはあちらの侵略者を倒せそうですね」

キバーラ「ユウスケが注意を引いてくれたおかげね。今回はナイス笑顔」

アイラ「あの侵略者を倒して、海にマナを取り戻すわ」

しかしその船の前にも、新たにディーラー風の侵略者が5人現れる。

奇天烈ダンダーツ「Hello, everybody。YouにはMeのゲームを受けてもらいますよ」

アイラ「まさか、奇天烈の侵略者?火の国で倒されたはずじゃ?」

奇天烈コイコイ「確かにベガスダラー様が賭けに負けて、奇天烈の侵略者は総崩れとなった」

奇天烈シャッフ「しかし、Meは同じ水の侵略者である、Mr.ガチロボとbrotherになろうと考えたのです。そのおかげでMeもMr.ガチロボの力を分け与えられたのですよ」

確かにシャッフは体の一部をガチロボたちのパーツで補強しているようだ。

夏海「でも目的地はもう目の前です。ユウスケたちががんばってる間に突破して見せます!」

奇天烈サイコロン「That’s right!現在のオッズは2:8で僕たちの不利!」

奇天烈チャンG「しかしその不利を逆転したいからこそ、奇天烈の侵略者はここを引き受けましたぞ、ふぉっふぉっふぉっ」

残党だけあって、今いる奇天烈はこの5人だけのようだ。

革命船長リーフ「君たちもわざわざ海上に出てきてくれたが、吾輩は海での戦いも得意な方でね。戦闘開始!」

リーフは自ら船を出て、海の上の奇天烈に仕掛ける。ダンダーツとコイコイがダーツと花札を投げつけてくるが、リーフの周辺から海水が鞭となって現れ、相手の飛び道具を薙ぎ払う。そして接近したリーフはダンダーツを殴りつける。

リーフ「ふん!」

ダンダーツ「Shit!このパワー、残りの皆さんに賭けるしかありませんね…」

余りの勢いに殴られたダンダーツは気を失い、そのまま海へ沈んでゆく。やはり奇天烈の侵略者、飛び道具の扱いに長けていても、接近戦は不得手のようだ。しかし次の瞬間にリーフの体が動かなくなる。リーフにはシャッフがすかさず投げたトランプが刺さっていた。

奇天烈シャッフ「Hit!今回の当選者は2マナの方々。束の間のバカンスをプレゼントしましょう」

船の上のサイバーウイルス海も一部の者たちが動けなくなっている。全員活動のためにリーフと同等の2マナを必要とする者たちだ。

アイラ「まさか、同数のマナを消費する仲間たちを動けなくする力…そんな能力があるなんて!」

奇天烈シャッフ「That’s right!ちなみに2マナの呪文も同時に封じました。YouはMeの見立てでは平均3マナ消費と言ったところですね。バカンスはいつにします?別に3以外を選んでもいいんですよ?」

夏海「アイラさんは下がっててください。ここはマナを使わない私が相手をします!」

仮面ライダーキバーラに変身した夏海が、シャッフに立ち向かう。シャッフが飛ばそうとするトランプを、キバーラサーベルで切り払う。わずかにトランプが刺さるも、仮面ライダーキバーラの動きは止まらない。

奇天烈シャッフ「Wonderful! YouにMeのマジックは通じないようですね。であれば侵略で勝負です!」

奇天烈サイコロン「OK!新たなゲストに勝つか負けるか、賭けなきゃ損損!侵略発動!」

細身のディーラーだったサイコロンが、カジノの都を腹部に取り込んだような巨大ロボに変身する。サイズは以前のデッドダラーと同等だが、こちらは両手がサイコロ型のレーザーユニットになっている。

超奇天烈ダイスダイス「ベガスダラー様が賭けに負けたからこそ、新たなスリルが僕たちに力をくれた!丁か、半か、いざ勝負!」

夏海「巨大化ですか!これじゃ船が!」

キバーラ「落ち着いて夏海ちゃん。巨大化した奴との戦い方なら知ってるわ。距離を取りつつ、牽制して隙を作るわよ!」

ダイスダイスの発射したレーザーを、仮面ライダーキバーラはキバーラサーベルからの紫色の斬撃で相殺する。さらにその爆風で、シャッフが革命軍に飛ばそうとしたトランプも吹き飛ぶ。

夏海「あなたたち二人とも、私が引き受けます」

キバーラ「女の子を振って他を狙う抜け駆けはなしよ」

奇天烈シャッフ「Cool!しかしひとつ忠告しておきましょう。自分の有利を押し通そうとする心、勝負に置いてはそれが不利を呼ぶのです」

超奇天烈ダイスダイス「そうそう、いくらシャッフのマジックが効かなくても、君一人で僕たちを相手して、押し負けたら元も子もないよ」

夏海「今有利か、これから不利か、そんなの関係ありません」

キバーラ「私たちにしかできないことをする、それが私たちの賭けよ」

ダイスダイスとシャッフの2体をけん制する仮面ライダーキバーラ。

 

アイラ「やあーっ!」

奇天烈コイコイ「むうっ、ここまでか…」

コイコイの投げた花札をサイバーウイルス海が弾き、アイラの居合でコイコイにとどめを刺した。

アイラ「おじいさん、残るはあなただけね」

奇天烈チャンG「数を減らしたとて、我ら奇天烈の侵略は終わりませんぞ。なぜなら…この爺が残っておりますからな、ふぉっふぉっふぉっ。変身!マスターG!!」

今まで静観していたチャンGが侵略を発動、スマートな巨大ロボへと変身する。

マスターG「さあお嬢さん、あなたの力量も見切りましたぞ。この爺を斬れるものなら斬って御覧なさい。ふぉっふぉっふぉっ」

両手から巨大サイコロを投げつけ、船を沈めようとするマスターG。

 

グレンモルト「侵略が2体!?まずい、俺も加勢しないと危ないか!ユウスケ、ここを頼む」

ユウスケ「ああ、任せろ!一気に決めてやる!」

クウガはタイタンフォームの必殺技カラミティタイタンでガチロボのパンチを一閃、その剛剣でガチロボの左腕を切断した。

クウガの優勢を見届けると、グレンモルトはもう1隻の船へと飛び移る。

ガチャンコガチロボ「お前ら、あっちの方が手ごわいと思ったガチ?そのバカさ加減、後悔させてやるガチ」

ユウスケ「グレンモルトとアイラはコンビで戦った方が強いんだ。それにお前はこのまま俺が倒してやる」

ガチャンコガチロボ「いきがってられるのも今の内ガチ。ガチガチガチ~!」

ガチロボからさらにミニロボの大群が現れる。

ガチャンコガチロボ「お前らいつまでも舐められてるんじゃないガチ。侵略発動ガチ!」

なんとミニロボたちが同時に侵略発動、数十体の巨大ロボへと姿を変える。

ガチャンコガチスカイ「ガチャンコ!」

奇天烈ガチダイブ「ガチャンコ!」

超奇天烈ガチダイオー「ガチャンコ!」

奇天烈の侵略者たちの数十倍の物量で空爆し、一挙に船を沈めようとする。

大船長オクトパスカル「ふはははは、大シケだ!これは流石の吾輩たちでも沈むかもしれんぞ!」

ユウスケ「このピンチ、切り抜けるにはあれしかない!」

クウガがさらなる変身を決意した直後、海から現れた触手がクウガを捕縛し、海に引きずり込んだ。

 

一方、身軽な動きと斬撃で、ダイスダイスとシャッフを翻弄する仮面ライダーキバーラ。

ダイスダイス「なかなかやるねあの子、あれっ、どこ行った?」

シャッフ「Shit!ダイスダイス、腹部です、腹部に入り込まれてます!」

仮面ライダーキバーラは巨大なカジノとなっているダイスダイスの腹部に入り込み、必殺の斬撃を発動する。

ダイスダイス「うぐっ、これを狙ってたのか。一本取られたよ…」

内部から攻撃されたダイスダイスは爆発、仮面ライダーキバーラは腹部から飛び出して脱出する。しかし、彼女を海から現れた触手が絡め取り、海中に引き込む。

 

クウガも仮面ライダーキバーラも、声を上げる間もなく動きを封じられ、海の底へと引き込まれていく。呼吸困難、水圧の急変で、意識も遠のいている。ユウスケも意識を手放しかけるが、その刹那、触手に捉えられた仮面ライダーキバーラを目撃する。

ユウスケ「夏海ちゃん、キバーラ…そうだ、仲間を守らなきゃ!超変身!」

最後の意識を覚醒させ、古の革命クウガに変身、革命ゼロのモーフィングパワーで、触手を焼き切る。そのモーフィングパワーは伝播し、仮面ライダーキバーラを捉えた触手をも焼き切る。それだけではなく、深海から恐ろしい断末魔が聞こえた。モーフィングパワーで、離れた場所にいる触手の本体まで焼却したのだろう。仮面ライダーキバーラを抱えて、水上まで泳ぐクウガ。

ユウスケ「ぷはっ、大丈夫?夏海ちゃん!キバーラ!」

夏海「ううん…私生きてるんですか」

キバーラ「もう、死ぬかと思ったわよ~。もっと早く助けに来てよね、ユウスケ!」

ユウスケ「ああ、うん、元気そうなら良かったけど…でも、他の仲間もピンチだ、行こう」

夏海「はい、まだ厄介なマジシャンが残ってます!」

キバーラ「ええっ、もう行くの!?もう少し一緒にいて…じゃなくて休ませてよ~」

それぞれ船の仲間を助けに行く仮面ライダー。

 

グレンモルトはアイラとのコンビで革命を発動、マスターGに鎖を結び付け、それを命綱としてマスターGに接近し、攻撃していた。船に攻撃させないよう、グレンモルトの剛剣で何度も注意をひきつけつつ、ダメージを与えている。

グレンモルト「おりゃあ!」

アイラの革命で強化されたグレンモルトの剣は相当なパワーで、それを何度も急所に受けたマスターGはとうとう倒れた。

グレンモルト「よし、やったぞ」

安心して船に降り立つグレンモルト。しかし、マスターGのサイコロが勝手に動き出したかと思うと、マスターGの周囲を回転、するとマスターGが復活する。

マスターG「ふぉっふぉっふぉっ。この爺を完全に倒すには、運否天賦にも勝たねばなりませんぞ」

グレンモルト「その口ぶり、運次第で復活できるってことか。ならもう1度倒す」

その時グレンモルトへ、トランプが飛んでくる。先ほどまで狙いにくかったグレンモルトの動きを封じようとする、シャッフの攻撃だ。しかしそのトランプを、アイラが飛び出してきて代わりに受け止める。

グレンモルト「何っ、アイラ!」

アイラ「何とか大丈夫よ、動きを封じるだけだから。でも革命であなたの応援だけはできる、勝ってグレン」

アイラと3マナのサイバーウイルス海は動けなくなってしまう。

奇天烈シャッフ「Beautiful!美しき献身、一見自分と味方の大多数を戦えなくした悪手ですが、それでも残った味方にすべてを賭けられる。素晴らしい戦いぶりです」

グレンモルト「ほめてくれてありがとな、アイラはいっつも俺のためにって、世話を焼いてくるんだ。だから俺は絶対アンタらに勝つ。これ以上アイラに世話掛けられないからな!」

グレンモルトは再びマスターGに挑む。途中シャッフがトランプを投げてくるが、剣の素振りによる風圧ですべて吹き飛ばした。そしてマスターGの頭部に鎖を結び付け、そのままジャンプ、鎖によって、マスターGの頭部までグレンモルトは引っ張られる。だが、グレンモルトはその落下する勢いのまま、剣を構える

グレンモルト「いっけええ!」

マスターG「ふぉっふぉっふぉっ、若者は大胆ですぞ。ほれっ!」

マスターGは反撃としてサイコロを投げる。だが、グレンモルトは勢いを落とさず、その巨大サイコロをも真っ二つにする。そして、渾身の剛剣を、マスターGの脳天に叩き込んだ。

マスターG「ふぉっふぉっふぉっ。どうやら君には博才がありそうじゃ」

マスターGは倒れこみ、復活することはなかった。

奇天烈シャッフ「Congratulation!すべてを賭けた一撃でマスターGを打ち止めにするとは、なんという強運。後はMeとの運比べですか?」

グレンモルト「いや、アンタとの勝負はついた」

その直後、奇天烈シャッフめがけて先ほど切断されたサイコロの破片が直撃した。

奇天烈シャッフ「Great!こんな偶然で死ねるとは…ギャンブラー冥利に尽きるというものです…」

そう言い残して息絶えた奇天烈シャッフに、グレンモルトは答える。

グレンモルト「偶然じゃないさ、俺は自分が賭けたいもののために、全力を尽くしたんだ。なあ、アイラ」

アイラ「グレン!」

シャッフの金縛りが解けたアイラが、グレンモルトに飛びつく。

革命船長リーフ「熱いねえ。まっ、吾輩たちが見ていようがしばらくは冷めないままか」

 

大船長オクトパスカル「ふはははは、弾がなくなるまで撃て!武器が全部折れるまで戦え!」

ガチャンコガチロボ「お前らがいくら頑張ろうと、先にこの船が沈むだけガチ。お前らじゃワレらは止められんガチ」

その時、海から船に上がってくるクウガ。

ユウスケ「待たせたな、ここから逆転だ!」

ガチャンコガチロボ「お前、生きていたガチ。この戦力差をたった一人で覆せるガチ?」

ガチャンコガチロボがクウガを叩き潰そうとする。だが、その巨大な拳をクウガは軽々と受け止める。

ユウスケ「できる!どんなピンチでもあきらめなければ逆転できる、それが革命ゼロだ!」

古の革命クウガのモーフィングパワーでガチロボが発火する。それどころか、他のロボットたちも全員発火する。モーフィングパワーの伝播により、ガチロボから生み出された分身とも言っていいミニロボが、ガチロボと同時に燃やされているのだ。

ガチャンコガチロボ「バカな、ワレの子分たちが!」

ユウスケ「お前は確かに笑えない強敵だった。でも、最後にはあきらめない奴が勝つんだ!」

ガチャンコガチロボ「お前、どうやら本物の男らしいガチ。この喧嘩、お前の勝ちだガチ。ガチ~!」

ガチロボ含め、ロボたちがすべて爆発した。

 

夏海「船では皆さんが一歩も引かずに戦ってます」

キバーラ「となると、私たちの役目はあの侵略者を倒すこと。とびっきりの技で行くわよ!」

仮面ライダーキバーラは、魔皇力で背中に紫の翼を発生させ、海から空中に舞いあがる。

海帝ダイソン「キュイイイン!」

ダイソンは吸い込んでいた海水を吐き出し、津波を起こして迎え撃つ。

キバーラ「ここはひるまないで、一気に突き抜けるわ!」

夏海「はい、これで決めます!」

高速で津波に突っ込む仮面ライダーキバーラ。そのスピードは津波の勢いも突っ切り、そのままダイソンの眼前に姿を現す。

海帝ダイソン「キュイイイン!?」

そしてキバーラの最強必殺技、ソニックスタッブが海帝ダイソンを切り裂いた。海帝ダイソンが爆発すると、その中から青い光が海へと戻っていく。海に本来のマナが戻ったのだ。これで姿を潜めるしかなかったクリスタル・コマンド・ドラゴンも活動できる。

ユウスケ「やったんだ、夏海ちゃんとキバーラが!」

大船長オクトパスカル「ふはははは、吾輩たちの夜明けが来た!」

グレンモルト「すごいぜ、大勝利だ!」

アイラ「本当に良かった」

革命船長リーフ「ところで、二人はいつまで抱き合っているんだ?」

勝利に沸く革命軍。そこへ、クリスタル・コマンド・ドラゴンが現れる。

グレンモルト「シリンダ、プラズマ!みんな元気になったんだな!」

シリンダ「君たちのおかげだ、ありがとう。だが、喜んでばかりもいられないようだ」

プラズマ「水中から何か来る、新手の侵略者かもしれない」

 

その警告通り、巨大な影が複数浮かび上がる。その一つは、先ほど倒した海帝の侵略者と同じ種族のようだ。そして巨大なポッドが2体。

海帝サイクロン「キュイイイン!」

アイラ「もう1体、それじゃマナを吸っていた侵略者は2体いたの!」

正体不明「その通り、うまくブラフにかかって舞い上がってくれたな」

原因不明「せいぜい取り戻したマナで束の間の安息を得るがいい。こちらは既に同量のマナを蓄えた」

ユウスケ「なんなんだお前ら!」

原因不明「何者かだと?ライジングアルティメットクウガよ、最も邪悪なライダーでありながら、革命軍のマークなどでそれをごまかすお前は、いったい何者と名乗る気だ?」

最も邪悪なライダー、それはユウスケが大ショッカーに操られ、仲間に手をかけてしまった時の、忌まわしい呼び名だ。

ユウスケ「俺は仮面ライダーで革命軍だ!俺はお前みたいに姿をごまかす気なんてない!」

夏海「ユウスケの姿を知ってる、この世界での士君の敵ってまさか…」

その会話を聞いて、夏海はライジングアルティメットクウガを知っていることから、この相手は大ショッカーの大幹部に属していたのではないかと思い至る。

原因不明「わしもごまかす気などない。わしがわしであるための確かな事実、それはライダーを抹殺せねばならぬということだ。その目的に邪魔な者は全てわしの敵だ」

原因不明が電磁場で海から侵略者を引き揚げてくる。だが、すでにボロボロであり、無理やり捕まえられているようだ。その触手を持った人型の軟体動物のような見た目、どうやら先ほど仮面ライダーを海から襲った侵略者の別個体らしい。

改造(ボーグ)触腕男(テンタクルマン)「お許しを…」

原因不明「貴様クウガにおびえて任務を放棄したな。ライダーから逃げるなど許さん」

原因不明がアームを伸ばし、不死デッドと同じS級ウイルスの注射をその侵略者に施す。すると、先ほど深海から聞こえてきた以上の断末魔とともに、侵略者はその姿をより人間離れした者へと変貌させた。

S級改造(ボーグ)触腕塊(テンタクラーケン)「ライダー撲滅…」

原因不明「そうだ、ライダーを撲滅しろ。お前はそのために改造されたのだ」

ユウスケ「お前…仲間をなんだと思ってるんだ!」

夏海「いくらなんでもひどすぎます!」

原因不明「憎いか、このわしが。だがわしの貴様らへの憎しみは、貴様らとは比較にならぬ。こやつらはわしがライダーを殺すために改造した憎しみの結晶だ!同情などすれば容赦なく殺されるぞ、ヒヒヒ!」

テンタクラーケンを仮面ライダーキバーラと古の革命クウガのタッグが迎え撃つ。

 

一方のグレンモルトとアイラは正体不明と対峙する。

正体不明「サイクロンよ、侵略者の残骸も吸収するのだ」

海帝サイクロン「キュイイイン!」

サイクロンが奇天烈やガチャンコの侵略者の残骸をも吸収していく。

アイラ「死んだ仲間までエネルギーにするっていうの?」

正体不明「そうだ、お前たちが侵略者を倒そうと、それはエネルギーに変換され、新たな侵略者を生み出す糧となっていたのだ」

グレンモルト「そうやって侵略者を作り続けて、何をしようっていうんだ!」

正体不明「ワタシの命を受けた侵略者が禁断の封印を解き、世界すら滅ぼす力でワタシがこの世界に君臨する」

アイラ「壁の雪山の?そのために今まで侵略者を暴れさせたってこと?」

正体不明「その予定だったが、茶番はもう終わりだ。原因不明が提供してくれたこの呪文に必要なマナが溜まった。サイクロンよ、マナをよこせ」

海帝サイクロン「キュイイイン!?」

正体不明の機械の手がサイクロンを貫く。サイクロンが蓄えた膨大なエネルギーを奪い、手にした呪文のカードへと注ぎ込む。

アイラ「なんてことを…」

グレンモルト「お前ら…血も涙もないのか?」

正体不明「すべてはワタシたちのような天才の実験台に過ぎない。その事実を学ばないから君たちは愚かなのだ」

グレンモルト「力があるからとか、天才だからとか、そんな事が他人を支配して、自由を奪う理由になるのか!絶対にならない!許せないぞお前!」

グレンモルトを先頭に革命軍が正体不明に立ち向かう。

正体不明「君たちは既に消耗させた。ワタシの敵ではない」

正体不明は本体から分離した手で革命軍を海に叩き落し、さらにポッドの体当たりで船を破壊する。疲弊した革命軍は反撃もできず、海に沈んでいく。

正体不明「たわいもない。さて、マナを注ぎ込んだこの呪文、原因不明の手で、壁の雪山にて唱えてもらおう」

 

一方のテンタクラーケンを、仮面ライダーキバーラは空から、クウガは触手を足場にして飛び移りながら攻撃する。だが、全身触手の化け物と化したテンタクラーケンは、いかに触手を斬られても再生させ、燃やされても炭化した中から新たに誕生し、元のサイズまで再生してすぐさま復帰する。驚異的な再生能力を前に決定打を与えられず、クウガと仮面ライダーキバーラは攻めあぐねていた。

ユウスケ「全身が燃えてもすぐに生まれ変わる…これじゃきりがない!」

夏海「どうやって倒すんですか!?」

キバーラ「私思いついちゃったかも。ユウスケ、もう一度燃やしてみて!」

ユウスケ「えっ、また?でも他にないか!」

クウガは何度目かの革命ゼロで、テンタクラーケンを焼却する。その中から新たに誕生した幼体が蠢く。だが、そこへ飛んできたのはキバーラ。

キバーラ「かーぷっ」

テンタクラーケン「ギュウウウウ…」

キバーラに噛み付かれ、ライフエナジーを吸い尽くされると、さしものテンタクラーケンも再生できず、透明化して砕け散った。

 

原因不明「ふん、S級改造(ボーグ)をも倒したか、やはりライダーを殺すのはこのわしの役目らしいな」

ユウスケ「手下を何度も蘇らせて無理やり戦わせるなんて、お前は絶対に許せない!」

夏海「あなたが大ショッカーの大幹部だっていうなら、この世界で悪さをする前に私たちが止めます!」

原因不明「貴様らはいつもの悪者退治のつもりらしいな。わしのライダーへの恨み骨髄、思い知るがいい!」

原因不明はポッドから放電を起こす。余りの電流に電磁場が発生し、クウガと仮面ライダーキバーラは身動きすらできず、その電撃にさらされる。

夏海「きゃあああ!」

ユウスケ「ぐああああ!負けるか…革命ゼロだ!」

革命ゼロで原因不明に炎を向けるクウガ、しかし原因不明のポッドは燃え上がる気配がない。ただ、蒸気を発生するだけだ。

原因不明「貴様の革命ゼロも分析済みだ。このポッドは既に熱エネルギーを表面で伝導させ、内部に伝えずに発散するように改造してある。改造(ボーグ)の侵略者には通じたかもしれんが、わしには焦げ跡すらつかん」

やがて、電撃を受け続けたクウガと仮面ライダーキバーラは、叫び声もあげられなくなり、ぐったりとなる。

原因不明「これでまたライダーが死んだ。ヒヒヒ、良いざまだ」

2人を海に落とし、正体不明から例の呪文を受け取る。そして原因不明は壁の雪山へ、正体不明は地下都市へ向かった。

 

2体のポッドが消えた後、革命軍と、ユウスケ、夏海を乗せたクリスタル・コマンド・ドラゴンが浮上する。

龍素記号Rvペニシリン「あれが侵略者を生み出した黒幕、なんて奴らだ」

龍素記号Sbリトマス「離れていなければ私たちまで電撃でやられていた。みんな微かに息はある、特にユウスケ君と夏海さんは仮死状態だ!速く陸で手当てしなければ」

何とか隠れていたクリスタル・コマンド・ドラゴンたちは、仲間を陸に上げて、懸命な治療を開始した。

 

闇の国で海東は、悪夢騎士団の戦列に加わって、獣軍隊を圧倒していた。召喚したライダーを先行することで罠をあぶり出し、召喚ライダーを叩こうとしたゲリラ・コマンドたちを狙撃する。海東のトリッキーな戦術は、ゲリラ・コマンドの奇襲戦法と互角以上にわたりあっていた。

海東「あっけないものだね、君たちもこれで終わりかな?ゴリランチャー君」

超獣軍隊ゲリランチャー「オレはゲリランチャーだ!だが、こうして出てきてやったのは、お前らを正面からたたきつぶすためだぜ。楽に死ねると思うなよ」

各個撃破された状況を盛り返すために、一斉に王宮を取り囲みに来た獣軍隊。正面からの戦いで決着をつけようと、悪夢騎士団も全員でこの挑戦を受ける気だ。そこへ、新たな軍勢が駆けつける。骸骨やホッケーマスクなど、全体的にホラーマスクをかぶったような侵略者たちだ。

復讐チェーンソー「聞いたぞ獣軍隊、用心棒一人にこっぴどくやられたと」

復讐ヘルクロー「やられたらやり返す、俺たちもリベンジに手を貸そう」

復讐ギャロウズ「俺たちはゲリラ戦は苦手だが、ここでなら共闘できる」

海東「増援かい?なら僕も大番振る舞いさせてもらおうか」

海東扮するディエンドはこの数日で新たに出現したカメンライドカードで、レッドゾーンとS級不死(ゾンビ)デッドクウガを傀儡として呼び出す。

海東「クウガの方はユウスケ君の新フォームだとして、もう一方は多分クリーチャーだけど、士が介入したのかな?どんなやり取りがあったか気になるね」

超獣軍隊ゲリランチャー「何をブツブツ言ってやがる!」

ゲリランチャーがランチャー砲を撃つが、それは王宮に到達するまでにすべて空中で叩き落とされた。

レッドゾーン「遅い」

ゲリランチャー「何!」

一瞬で接近したレッドゾーンがゲリランチャーを蹴り飛ばした。地に落ち、ダウンするゲリランチャー。

海東「さっそく隊長を打ち取ったよ。さあ、白旗でもあげてみたまえ」

しかし、次の瞬間、背後からの火炎放射器で召喚されたレッドゾーンは焼き払われた。

超獣軍隊ベアフガン「残念だったなあ!レッドゾーンを召喚できるのは驚きだが、そいつの恐ろしさはあらゆる攻撃に対応するスピードにある。不意打ちにも対処できない人形じゃ、高が知れるってもんだ!」

海東「なるほど、そういう奴なのか。じゃ、デッドクウガ君はどうかな」

ディエンドの合図を受け取り、デッドクウガは侵略者に向けて瘴気を放出する。最前列で瘴気をまともに浴びた侵略者たちは腐っていく。さらに後退する侵略者にはデッドクウガが追い付き、直接殴り倒していく。S級侵略者だけあって、侵略者連合軍を相手にしても優勢だった。

海東「その調子だよ。こいつの方が操作しやすいね」

超獣軍隊ベアフガン「ゾンビ野郎に負けるかよ!」

ベアフガンが火炎放射をデッドクウガに浴びせる。腐敗した体のせいか、デッドクウガは勢いよく燃え上がり、消滅してしまった。

超獣軍隊ベアフガン「どうした、お前の兵隊は焼き尽くしてやったぜ!」

海東「そろそろかな…君たち、出てきたまえ」

ディエンドの合図で悪夢騎士団が王宮から出てくる。

海東「森から引きずり出したうえで数も減らした。僕の実力も大したものだろう?」

暗黒鎧ギラン「確かに今じゃオレたちとほぼ同数、底が知れたら戦いやすい」

暗黒鎧ヘルミッション「ご苦労だった。これなら我らの力だけでも勝てるはずだ」

超獣軍隊ベアフガン「舐めやがって、力では俺たちの方が上なんだよ!」

復讐チェーンソー「やられたらやり返す、お前ら10倍返しだ!」

侵略者と悪夢騎士団がいよいよ激突する。火炎放射器やチェーンソーなどの武装では侵略者が勝るが、悪夢騎士団は鎧とは思えぬ洗練された剣術で渡り合う。ディエンドは後方から、アタックライド・ブラストによる誘導弾や、広範囲射撃で援護する。

 

その乱戦の中、ゲリランチャーの死体に空から忍び寄る侵略者が一人。

不死(ゾンビ)デッド「レッドゾーンに蹴り殺されるなんて、死んでも死にきれないゾ?俺様が復活させてやるゾ」

不死デッドが注射したS級ウイルスによって、ゲリランチャーはS級不死(ゾンビ)としてよみがえる。

S級不死(ゾンビ)デッドゲリラ「ゴリラアアア!」

海東「生き返った?」

超獣軍隊ベアフガン「包帯チビ、お前何者だ?」

不死デッド「俺様は不死デッド、轟速で倒されたゲリランチャーをゾンビとして復活させてやったんだゾ。さあデッドゲリラ、革命軍にも死をもたらしてやるんだゾ!」

S級不死(ゾンビ)デッドゲリラ「ゴリラアアア!」

デッドゲリラの発射したランチャー砲の弾丸は、カーブを描きながら悪夢騎士団をバラバラに爆撃する。

不死デッド「骨董品の鎧どもが本物のガラクタになったゾ!」

しかしほどなくして爆殺された悪夢騎士団は復活する。キラー・ザ・キルの革命能力、死者蘇生だ。

革命魔王キラー・ザ・キル「我が新たな命を与え、騎士団はそれに応えて何度倒れても戦う意思を持ち続ける。悪夢騎士団は不滅だ!」

不死デッド「お前も腐らないなんて言うつもりかゾ?しぶといゾ!デッドゲリラ、こいつから死体にしてやるゾ!」

デッドゲリラはランチャー砲を乱射するが、キラー・ザ・キルは空を飛んで回避する。デッドゲリラの乱射もキラー・ザ・キルには追い付けないようだ。

 

超獣軍隊ベアフガン「包帯チビがキラー・ザ・キルを引き受けてくれてやりやすくなったぜ。燃えちまいな!」

ベアフガンの火炎放射に対し、ディエンドは必殺技のディメンジョンシュートで迎撃する。火炎と光線がしばらく拮抗するも、ディメンジョンシュートが押し切り、ベアフガンを爆殺した。

復讐ヘルクロー「ベアフガンが!この恨み晴らさでおくべきか!」

復讐ギャロウズ「並みの復讐じゃ足りん、100倍返しだ!」

ヘルクローとギャロウズが同時に侵略、それぞれより悪魔的な姿の、復讐ブラックサイコと超復讐ギャロウィンに変身する。ホッケーマスクの大型侵略者であるチェーンソーとともに、ディエンドに襲い掛かる。

海東「恨み言なんて受け流すだけさ」

ディエンドはアタックライド・インビジブルの透明化と高速移動で、3体の復讐の侵略者をかわす。そしてアタックライド・ブラストで強化された光弾で、3体を狙撃する。

超復讐ギャロウィン「があっ!やられたらやり返す!」

超復讐ギャロウィンのマントの下から、剣が飛び出してディエンドの弾道をたどり、ディエンドに直撃する。

海東「ぐっ、見えてないはずじゃ」

超復讐ギャロウィン「見えてなかろうと、やられた通りをなぞってやり返す!」

復讐チェーンソー「逃がさねえぞ」

超復讐ブラックサイコ「復讐するまで俺たちは死なん」

その言葉通り、攻撃を受けてもますます復讐心を高ぶらせている。長期戦になるほど厄介なタイプだ。ディエンドは姿を現し、仮面ライダーファムと仮面ライダーサソードを召喚、必殺技のクロスアタックを発動し、速攻を仕掛ける。

ファムの契約モンスター・ブランウイングが翼から巻き起こす突風で敵を吹き飛ばし、身動きが取れずにファムとサソードのもとまで飛ばされてきた3人を、ファムが専用の薙刀ウイングスラッシャーで、サソードが必殺剣のライダースラッシュで切り裂いた。

海東「やれやれ、いつまでも恨まれちゃ敵わないね」

 

海東が獣軍隊や復讐の侵略者の幹部を倒し、悪夢騎士団も残りの侵略者たちに対して押している。キラー・ザ・キルはうまくデッドゲリラをかわしつつ、体当たりでデッドゲリラを突き転がした。すでに大勢は決したかに見えた。その時、突然森から現れた触腕が、ディエンドを捉える。そのまま木々にたたきつけられながら、森の中へと引き込まれていく。

不死デッド「ようやく準備が整ったゾ、これで逆転だゾ!」

キラー・ザ・キル「どういうことだ、海東をどこへやった!」

不死デッド「森には俺様とともに応援に来た改造(ボーグ)の侵略者がいたんだゾ。そいつが土地勘をつかむまで時間がかかったけど、一度巣を知り尽くせば奴は無敵だゾ。奴はライダーを殺すために派遣された、もうお前らの用心棒はおしまいだゾ!」

キラー・ザ・キル「ならばすぐにお前を倒して、我らで救出する!」

不死デッド「無駄無駄、奴は遠くまで伸ばした触腕だけでライダーを絞め殺せるって話だゾ。それに本体も森の奥深くに隠れているゾ。探したところでライダーの死体しか見つからないゾ!」

不死デッドの言うとおり、鬱蒼とした森の中、わずかに木々にたたきつけられているディエンドの影は見えるが、その触腕がどこから伸びているのか、到底確認できない。

キラー・ザ・キル「海東は闇の民とは違う、このままでは果たせもしない約束のために、海東を死なせてしまう…であれば今呼ぶしかない」

暗黒鎧ギラン「やめてくれキラー・ザ・キル!海東は良く戦ったが、アンタが死んじゃだめだ!」

暗黒鎧ヘルミッション「我らの命はあなたに預けた、あなたの命も消えてはいけない!」

キラー・ザ・キル「いや、我は死なぬことにした。海東の戦いを見て分かった、奴は自分の自由な意志を貫くために戦っている。それを実感できるよう自分の命を守りながらな。我も死んで責任を取りはせぬ。生きて蘇生の術を成功させる!」

キラー・ザ・キルは自分の力を注ぎ込み、太鼓の英雄、暗黒鎧ザロストを復活させようとする。

不死デッド「こりゃあいいゾ、それだけエネルギーを使えば、お前が先に死ぬだけだゾ!」

悪夢騎士団も余りのエネルギーの消費に動揺する。

キラー・ザ・キル「いやもっとだ、もっとエネルギーを注ぐことで、初めて伝説に手が届く。悪夢騎士団に栄光あれ!」

そしてエネルギーを放出しきったキラー・ザ・キルは倒れ、彼の側から新たな闇の騎士が現れる。

暗黒鎧ザロスト「キラー・ザ・キルの思いは我に届いた。死を超えて蘇りし我がデス・ザ・ロストとなり、真の革命を見せよう!」

暗黒鎧ザロストはキラー・ザ・キルのような悪魔の眼と翼をもつドラゴンに変貌する。しかし彼の革命マークは瞼を背景とした特徴的なもの。彼はキラー・ザ・キルの力を与えられたことで、死から蘇ってすぐに、本来の革命ゼロを取り戻した。

デス・ザ・ロスト「ギャアアア!」

デス・ザ・ロストの咆哮が、改造の侵略者のひそむ森を吹き飛ばしていく。森の木々がほとんど倒れた跡地に、ディエンドを捕縛する改造(ボーグ)触腕男(テンタクルマン)の姿があった。

不死デッド「自分の命を捨てた馬鹿が、こんなとんでもない奴を呼ぶなんて…デッドゲリラ、撃ち落とすゾ!」

革命魔龍キル・ザ・ライブ「誰が命を捨てるといった」

キラー・ザ・キルの倒れた肉体が、新たな首長龍の姿であるキル・ザ・ライブとなって起き上がった。

不死デッド「お前、死んだんじゃなかったゾ!?」

キル・ザ・ライブ「我は生きて王を全うする。死を弄ぶお前には、王として裁きを下してやる」

不死デッド「デッドゲリラ、やっぱりこっちのムカつく死にぞこないを片付けるゾ!」

キル・ザ・ライブ「力を使いすぎたが、我の死者蘇生は健在だ。お前にふさわしい末路を用意してやる」

キル・ザ・ライブはS級不死(ゾンビ)デッドダラーを蘇生させる。

デッドダラー「Go to hell!」

不死デッド「このっ、ゾンビが俺様に逆らうんじゃないゾ!デッドゲリラ、撃ち殺すゾ!」

しかしデッドゲリラも振り返り、不死デッドを狙う。

キル・ザ・ライブ「デッドゲリラも、その生前の意識を蘇生させてやった。二人とも本心ではお前を憎んでいる。お前にとってゾンビは仲間ではなかったのだ」

不死デッド「そんな、すべてを腐った死体に変える俺様に逆らえるはずが…ぎゃああああ!」

2体のゾンビに不死デッドは押しつぶされた。あれでは形すら残らないだろう。

デッドダラー「Thanks, please kill me」

安らかな死を望むデッドダラーの懇願に、デッドゲリラも続けてうなずく。

キル・ザ・ライブ「お前たちも無念を晴らした今死ねば、ゾンビの肉体から解放されるはずだ。次に目覚めるとすれば、新しい生命にたどり着くはずだ」

2人のゾンビの来世を保証し、キル・ザ・ライブは術を解除、ゾンビは土と化し、生命の輪廻へと戻っていった。

 

森から触腕男(テンタクルマン)を焙り出したデス・ザ・ロストだが、触腕男はディエンドを盾に取る。ディエンド本人は気絶して動けない。

デス・ザ・ロスト「これでは奴を巻き込んでしまうか?」

動けないデス・ザ・ロストに、触腕が忍び寄る。ところが、触腕男の間合いに、悪夢騎士団が十数体出現する。気絶した海東の見ている悪夢、そこを通って出現したのだ。

暗黒鎧ギラン「海東よくやった、オレたちの王に活路を示してくれて」

暗黒鎧ヘルミッション「お前の悪夢ももう覚める時だ」

悪夢騎士団は触腕を切り払い、海東を救出、素早く退避する。触腕男は焦って、悪夢騎士団に触腕で追いすがる。

デス・ザ・ロスト「どこを見ている。ギャアアア!」

デス・ザ・ロストの革命ゼロ・破壊の咆哮が、敵を触腕ごとズタズタに引き裂いた。

 

海東「さて、君たちの中でも殊勲を上げたんだ。約束通り、禁断の封印について教えてもらおうか」

暗黒鎧ギラン「こいつときたら起きた途端に…」

暗黒鎧ヘルミッション「最後に誰が助けてやったと思っている」

キル・ザ・ライブ「我も隠していたわけではない。あの警告が我の知る限りの伝説だ」

デス・ザ・ロスト「それは、我が応えよう。我の時代なら、その伝説もまだ風化していなかった」

海東「まっ、君でもいいか。どんなお宝なんだい」

デス・ザ・ロスト「我の数代前に壁の雪山に封印されたのはドキンダムX、その力で世界を塗り替えてしまうため、今の世界を守ろうと封印を施した。塗り替えた世界は当然ドキンダムXが最も力を得られ、その眷属が跋扈する世界、世界を支配するには十分すぎる力だ」

海東「それがお宝の正体…」

デス・ザ・ロスト「もし、封印を解こうとするなら、それを異世界に持ち去ったところで意味がない、そこがドキンダムXの世界にされるだけだ。誰の手にも負えなかったからこそ、封印するしかなかったのだ」

海東「分かった、僕はそんな危険なだけの物、手を出さないでおくよ。侵略者は違うみたいだけどね」

キル・ザ・ライブ「何っ、まさか侵略者が封印を解こうとしているのか!」

そこへ、革命軍専用通信機に連絡が入る。水の革命軍から、侵略者の黒幕が、壁の雪山の封印を解きに行ったというのだ。

デス・ザ・ロスト「本当に封印が解かれたら、一巻の終わりだ。味方をできるだけ集めなくてはならない」

キル・ザ・ライブ「水の革命軍はほぼ壊滅状態らしい。すぐに壁の雪山に向かう。しかし、国境である壁の雪山も広いが、いったいどこで封印を解く気だ」

その時、通信機に革命軍とは別の者から連絡が入る。

原因不明「革命軍生き残りの諸君。わしは禁断の封印を解く者、原因不明だ。諸君は壁の雪山のどこを探すかで頭を悩ませているだろう。愚かな貴様らにヒントをやろう。最近火の国の国境に空いた大穴、その地点こそ壁の雪山が最も脆くなっている地点だ。禁断の力を手にすらわしらを止められるものなら止めてみるがいい」

それだけ言うと一方的に通信は切れた。革命軍の通信に割り込み、このメッセージを流してきたらしい。このメッセージは本来通信していた水の革命軍も聞いてるはずだ。

キル・ザ・ライブ「我らも火の国に向かう、火の国の、いや、すべての革命軍と一丸となって、暗黒史の再来を防ぐのだ!」

海東「乗りかかった船だ。僕も手伝おう。それにこういう危険な戦場には士もいそうだからね」

海東と闇の国の革命軍は、火の国に向かう。

 

そして、戦地となるであろう火の国の国境、通信を聞いて駆け付けた火の国の革命軍と士が見たのはレッドゾーンだった。レッドゾーンの周囲にはおびただしい数の改造(ボーグ)の侵略者の残骸が散らばっている。

ドギラゴン「もしかして、火の国を守ってくれてたのか?」

レッドゾーン「決闘に邪魔だから片付けただけだ。これでこの前の借りも返した」

士「お前も守るために戦う、そういう答えに気づいたんじゃないのか?」

レッドゾーン「違うな、俺は戦うために守っただけだ。テメエらもここに戦いに来たんだろ、さあ、決着の時だぜ!」

ドギラゴン「やはり戦わなければ認められないようだな」

通信によると闇の国でも革命ゼロが目覚めたそうだ。いずれ2体の革命ゼロもここへ来る。」革命ゼロ3体でレッドゾーンと戦い、答えを見つけるほかない。

士「原因不明とか言うやつは俺に任せろ。レッドゾーンが共に戦えるライダーか、それともチンピラに戻るか、答えを出せ」

ドギラゴン「レッドゾーン、俺たちのランド大陸が今大変なことになってるんだ。俺たちとともに戦おう!お前も侵略者の黒幕が憎くないはずがない!」

レッドゾーン「確かに仲間の仇は取るつもりだ。だが、俺の仲間は自由に生きろとも言っていた。俺よりも弱い奴に頼る気はねえ!テメエらは俺の復讐についてこられるか?」

 

雪山の頂上からその様子を観察する原因不明。原因不明は深海だろうと雪山だろうと、あらゆる状況でポッドの視界と音声を確保できている。

原因不明「面白い…邪魔者が集まってからまとめて消そうと思ったが、わしが手を下す前にどちらか消えるかもしれんな。あのライダーが死ねば最高の前祝いだ」

レッドゾーンと革命ゼロの決闘、そして封印解除と革命軍一掃を狙う禁断不明。ランド大陸に激震が走る。

 

~次回、仮面ライダーディケイド!~

レッドゾーン「俺が最強であること、それが俺の自由だ!」

ドギラゴン「力だけでは成し遂げられないこともある!」

ミラダンテ「力を振りかして自由を求めるだけじゃ、君の仇と同じだ!」

デス・ザ・ロスト「一時の力のためだけに、命を削るな!」

 

原因不明「ディケイド、貴様の破壊がわしの恨みをここまで強くした」

 

士「ようやく切り札が手に入ったか。こいつを乗りこなせるか、レッドゾーン?」

 

第5話:神速を超えろレッドゾーンMax!!

 

 

 




前回からのオーバーヒートを極め、自己進化(フォームチェンジともいう)にまで昇華したレッドゾーン。もちろんディケイドに破壊されたことで得た原典以上の進化であり、原典では圧倒された革命ゼロ3体とも張り合います。

デュエルマスターズの世界で重要なエネルギーであるマナ。この小説の設定では、マナは空気、大地、海などに浸透して存在します。クリーチャーは呼吸と同時にマナを補給、呪文を使う時などは、一気に周囲のマナをかき集めます。つまりクリスタル・コマンド・ドラゴンはエラ呼吸が続かなかったから(ry)

ぶっちゃけ背景ストーリーでは水と自然の革命軍は活躍が少ないのですが、水は海帝の侵略者にマナを奪われたから、自然は侵略者の横行で故郷である壁の雪山を追われたから、と解釈しました。ピンチなのはどこも同じだけど、彼らは国じゃないので特にキツイ。

デス・ザ・ロストが数代前に封印されたドキンダムXを知ってるのも、補捉設定です。原典では特に知ってる様子もなくドキンダムXに封印されちゃったけど、こちらではその可能性もあるということで解説要員に。
ドギラゴンは原因不明と戦う動機のある者としてレッドゾーンと共闘したいものの、レッドゾーンからはまだ頼りにされてない状態。改造(ボーグ)の侵略者も自力で倒しちゃったし。レッドゾーンの強さを今度は革命軍が真っ向から上回ろうとします。

お楽しみいただけたでしょうか読了ありがとうございました。


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オリカ集第1弾

この物語で登場したオリジナルキャラ、オリジナル形態をオリジナルカード化しました。自分なりに物語のフレーバーとゲームバランスを意識して再現しましたが、移植の能力であるため、場合によっては壊れオリカに見えるかもしれません。


原因不明

コスト12水クリーチャー ??? パワー18000

・このクリーチャーを召喚してバトルゾーンに出した時、自分の他のクリーチャーと手札をすべて山札に戻してシャッフルする。その後、自分のマナゾーンのクリーチャーをすべてバトルゾーンに出す。

・コスト7以上の呪文で自分のクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、離れる代わりにバトルゾーンにとどまる。

・T・ブレイカー

 

自分の手札・場・マナを犠牲にクリーチャーを呼び出す捨て身能力。マナのクリーチャーを無制限で全部出すとなると条件もこの位厳しいものでしょう。マナに置いておいた強力クリーチャーで勝てば何とかなる話。神秘の宝箱などで山札からクリーチャーを探しだし、マナブーストしながら踏み倒しの準備を整えるのもいいでしょう。2番目の置き換え効果は、オールデリートへのピンポイント対策。最近の確定除去呪文はむしろコスト6以下ばっかり。

 

改造(ボーグ)ドリル

クリーチャー・コスト2パワー1000・水文明・種族:侵略者/ジ・アンサー

・このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のマナゾーンからカードを1枚手札に戻す。その後、自分の手札から2枚をタップして自分のマナゾーンに置く。

━機動力を誇る宿敵に対抗するべく、彼らは地の利を味方に付けた。

 

地を掘るドリルだけにマナゾーン入れ替えと言う名目でマナを増やすカード。マナへのタップインで少し扱いにくくなってますが、高コストのジ・アンサーにつなぐのが目標。もちろん天才のビッグ・アンサーの追加効果発動にも使えますが、効果ゆえに序盤からは並べにくい。

 

改造(ボーグ)グランドリル

進化クリーチャー・コスト5パワー6000・水文明・種族:侵略者/ジ・アンサー

・進化━自分のジ・アンサー1体の上に置く。

・侵略━水のジ・アンサーまたは???(自分の水のジ・アンサーまたは???が攻撃する時、手札のこのクリーチャーをその上に置いても良い)

・このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のマナゾーンから2枚を手札に戻す。その後、自分の手札から4枚をタップしてマナゾーンに置く。

・W・ブレイカー

 

ドリルの効果が2倍になったことで、ドリルと組み合わせれば、後攻3ターン目からマナ3枚チャージ可能。手札もなくなるけど。もちろんそれをフォローするために、ドローの得意な5マナのジ・アンサーや???と組むのが吉。

 

改造(ボーグ)マグネポール

コスト3水クリーチャー ジ・アンサー/侵略者 パワー1000

・バトルゾーンに《改造(ボーグ)マグネポール》が2体以上あれば、相手の進化ドラゴンではないクリーチャーは攻撃もブロックもできない。

 

同名カードが2体以上そろえば相手クリーチャーを行動不能にできるものの、同名クリーチャーを2体維持するのは手間。このクリーチャーをコスト踏み倒しで出せるボアロアックスのデッキで、サンマッドを利用したループコンボを使えば1ターンで並べつつ、隙のできた相手に一斉攻撃も可能。カードでもサンマッドと相性良好となっています。

 

改造(ボーグ)触腕男(テンタクルマン)

コスト6水クリーチャー ジ・アンサー/侵略者 パワー2000

・シールド・トリガー

・このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の手札からコスト7以上の呪文を1枚捨てても良い。そうした場合、相手のクリーチャー1体を選び、タップする。このクリーチャーがバトルゾーンにある間、そのクリーチャーはアンタップできない。

・ブロッカー

・このクリーチャーは攻撃できない。

 

奇襲性と拘束力を持つクリーチャー。呪文をコストにする効果は、オールデリートのための作戦を放棄したことから。そして攻撃できないので、このクリーチャーから侵略できない。無理やり進化させられてたので、仕方ない話ですが。

 

S級改造(ボーグ)触腕塊(テンタクラーケン)

コスト5水進化クリーチャー ジ・アンサー/侵略者 パワー6000

・進化ー自分の水のクリーチャー1体の上に置く。

・S級侵略[改造](自分のジ・アンサーまたは???が攻撃するとき、手札・マナ・墓地にあるこのクリーチャーをその上に置いても良い)

このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手のクリーチャーを2体まで選び、タップする。そのクリーチャーはこのクリーチャーがバトルゾーンにある間、アンタップできない。

・ブロッカー

・W・ブレイカー

━改造の侵略者に退路などない。死ぬまで戦え。━原因不明

 

誰もが考えたであろう手札、マナ、墓地からの侵略。作中での不死身ぶりを再現してるわけです。そしてこの出しやすさでバトルゾーンにいるだけと言う能力条件は簡単すぎるので、能力使う場合は攻撃できないことに。こいつは作中でも攻撃出来てた気がしませんし。

…と思いましたが、他のS級侵略者を見てると下手に動けないのは致命的と思われたので、能力のためにアンタップする条件はなかったことに。その代わりと言ってはなんですが、パワーが1000下がってます。

海帝サイクロン

クリーチャー・コスト7パワー6000・水文明・種族:侵略者/アースイーター

・G・ゼロ(バトルゾーンに自分のジ・アンサーまたは???が2体以上いれば、このクリーチャーはコストを払わず召喚できる)

・このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札を見る。その中からコスト7以上の呪文を1枚選び、自分の手札に加えても良い。その後、山札をシャッフルする。

・W・ブレイカー

━海帝の侵略者の暗躍で、最終呪文のためのマナが集まった。

 

ジ・アンサー関連の呪文を手札に加えつつ、ギュウジンマルの布石に。もちろんオールデリートにも対応。G・ゼロ持ちにより、唱えたい呪文を持ってくるタイミングを調整することができ、スペルサイクリカのごとく手札破壊の身代わりにもなれます。そこそこの汎用性とアカダシの踏み倒し対応のコスト7により、アースイーターデッキにも入ります。それはそれとして良い出しが取れそうだ。

 

狡猾のゲーム・クリア

呪文・コスト7・水文明

・リサイクル3(この呪文を墓地からコスト3を支払って唱えても良い。そうして唱えた後、墓地に置く代わりに自分の山札の一番下に置く)

・バトルゾーンに自分のジ・アンサーまたは???が5体以上存在し、この呪文が自分がこのターン唱えた2枚目のコスト7以上の呪文であれば、自分はゲームに勝つ。

━どんな策を使ってもいい、勝者こそがルールだ!━原因不明

 

実質エクストラウィン効果しか持たない呪文。そのワンチャンを狙うためだけの重量級呪文ですが、墓地に置いてから唱えると何と3コスト、流石原因不明汚い。墓地から唱えられるので、わずかでもマナが残れば原因不明ともコンボ可能。正体不明、原因不明、デュエランド、ギュウジンマルはいずれも大量展開が前提なので、イッツショータイムで踏み倒してからこれを唱えればあら不思議!目的不明の作戦で唱えれば、相手ターンにもエクストラウィン!ちなみに状況誘発のエクストラウィンであるため、最初にこの呪文を唱えてから同じターン中に呪文を唱えて条件を満たすのは不可能。ジ・アンサーらしくクリーチャー5体と呪文2枚の合計7枚をエクストラウィン条件としています。

 

《超神速レッドゾーンMax》

コスト6火進化クリーチャー ソニック・コマンド/侵略者 パワー17000

・究極進化━自分の進化ソニック・コマンド1体の上に置く。

・侵略━進化ソニック・コマンド(自分の進化ソニック・コマンドが攻撃する時、手札のこのクリーチャーをその上に置いても良い)

・このクリーチャーがバトルする時、そのバトルの後、ターンの残りを飛ばす。その後、もう一度自分のターンを行う。

・T・ブレイカー

━オーバーヒートしたレッドゾーンは、自分の時間を加速させ、神速を超えたスピードを得た。

 

相手に攻撃かブロックされると追加ターンに突入。追加ターンを得られるかは相手が選ぶため、事実上攻撃、ブロックされないレッドゾーンと言えるでしょう。レッドゾーンの正当進化と言えるので、闇のデッドゾーンを含めたソニック・コマンドから進化できるようになってます。

…いかにもヤバそうなエクストラターンゆえに受動的にしたのですが、火で自分からアドバンテージが取れないのはやっぱり地味すぎました。そこで自分で攻撃してバトルに持ち込んでも、発動できることに。今の火は「殴らせる方が悪い」がモットー。一番の懸念材料はFAR-ディケイドクラッシュとの組み合わせですが、それでも1回限りだから覇ほど酷くはない…はず。

 

《S級不死(ゾンビ)デッドクウガ》

コスト6闇進化クリーチャー ヒューマノイド/オリジン/S級侵略者パワー7000

進化━自分の闇のクリーチャー1体の上に置く。

S級侵略[不死]━闇のコマンド(自分の闇のコマンドが攻撃する時、手札または墓地のこのクリーチャーをその上に置いても良い)

・このクリーチャーがバトルするとき、バトルするクリーチャーのパワーをー7000する。(パワー0以下のクリーチャーは破壊される)

・相手のターンの初めに相手のクリーチャー1体を選ぶ。そのクリーチャーとこのクリーチャーをバトルさせる。

・W・ブレイカー

 

元々のパワーはマッハ55と同じですが、バトルするときは能力で実質14000となり、ミラダンテをも上回ります。強制バトル効果でさらにもう1体倒すことも可能。ただし、相手にクリーチャーがいる限り強制バトルしなくてはならないので、相手次第では返り討ちとなる場合も。

 

《古(いにしえ)の革命クウガ》

コスト8火闇進化クリーチャー ヒューマノイド/オリジン/革命軍パワー13000

進化━自分の火または闇のクリーチャー1体の上に置く。

・T・ブレイカー

・このクリーチャーが相手のシールドをブレイクする時、相手はそのシールドを手札に加える代わりに墓地に置く。

・革命ゼロ━このクリーチャーが攻撃するとき、自分のシールドが0枚なら、このクリーチャーよりパワーの低い相手クリーチャーをすべて破壊する。こうして破壊したクリーチャー1体に付き、このクリーチャーは相手のシールド1枚をブレイクする。

 

クリーチャーとシールドをまとめて焼き払う革命ゼロ。ただし、シールドゼロに加えて破壊する相手クリーチャーが必要となり、1体だけでダイレクトアタックまではしにくいので、確実性はあっても単独での突破力は革命ゼロでは低い方。場合によっては、召喚酔いしないシールド焼却T・ブレイカーで攻撃するだけでも十分強い。

 

・FAR(ファイナルアタックライド)━ディケイドクラッシュ

コスト6火呪文

・アタックチャンス━ソニック・コマンド(自分のソニック・コマンドが攻撃するとき、この呪文をコストを払わず唱えても良い)

・自分のソニックコマンドを2体まで選ぶ。その後、選んだ数だけ相手のクリーチャーを選ぶ。選んだ自分のクリーチャーと相手クリーチャーを1体ずつバトルさせる。

━レッドゾーンのラッシュとキックが同時に敵に炸裂する。

 



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第5話:神速を超えろレッドゾーンMax!!

~アバンタイトル~

これまでの仮面ライダーディケイドは!

 

夏海「今有利か、これから不利か、そんなの関係ありません」

キバーラ「私たちにしかできないことをする、それが私たちの賭けよ」

アイラ「革命であなたの応援だけはできる、勝ってグレン」

グレンモルト「偶然じゃないさ、俺は自分が賭けたいもののために、全力を尽くしたんだ。なあ、アイラ」

ユウスケ「お前は確かに笑えない強敵だった。でも、最後にはあきらめない奴が勝つんだ!」

 

正体不明「たわいもない。さて、マナを注ぎ込んだこの呪文、原因不明の手で、壁の雪山にて唱えてもらおう」

 

キラー・ザ・キル「我も死んで責任を取りはせぬ。生きて蘇生の術を成功させる!」

デス・ザ・ロスト「我の数代前に壁の雪山に封印されたのはドキンダムX、その力で世界を塗り替えてしまうため、今の世界を守ろうと封印を施した」

海東「分かった、僕はそんな危険なだけの物、手を出さないでおくよ。侵略者は違うみたいだけどね」

 

士「原因不明とか言うやつは俺に任せろ。レッドゾーンが共に戦えるライダーか、それともチンピラに戻るか、答えを出せ」

ドギラゴン「レッドゾーン、俺たちのランド大陸が今大変なことになってるんだ。俺たちとともに戦おう!お前も侵略者の黒幕が憎くないはずがない!」

レッドゾーン「確かに仲間の仇は取るつもりだ。だが、俺の仲間は自由に生きろとも言っていた。俺よりも弱い奴に頼る気はねえ!テメエらは俺の復讐についてこられるか?」

 

原因不明「面白い…邪魔者が集まってからまとめて消そうと思ったが、わしが手を下す前にどちらか消えるかもしれんな。あのライダーが死ねば最高の前祝いだ」

 

第5話:神速を超えろレッドゾーンMax!!

 

光の国から革命軍が各地へ出陣し、写真館で一人留守番している栄次郎。

栄次郎「光の国のみんな、夏海たちが躊躇なく他の革命軍を助けに行けるように、この国の戦いを引き受けてくれたんだね、ありがとう」

革命軍たちはそれぞれどうなるか、その無事を祈っていると、突然写真館の床に大穴があいた。その大穴から、改造の侵略者たちが写真館の中に侵入してくる。

改造(ボーグ)ドリル「目標発見、確保する」

改造(ボーグ)マグネポール「お会いできて光栄だ、死神博士。あなたをお連れしろと、我らが主からの命令だ」

栄次郎「死神博士?違う、私は光栄次郎だ。もう大ショッカーとは関係ないんだ!」

栄次郎は外に逃げようとするも、動けない。既にマグネポールの磁界に捕まってしまっている。

改造(ボーグ)触腕男(テンタクルマン)「すぐに思い出せます。あなたが原因不明様に匹敵するマッドサイエンティストであるとね。おとなしくしてもらいますよ」

栄次郎「やめろ、私はもうあんな悪人に戻りたくないんだ!やめ、むぐうっ…」

触腕に巻きつかれ、口をふさがれた栄次郎は、息もできなくなり、数分で気絶した。呼吸できるよう口元の拘束だけ緩めると、栄次郎を捕えた改造の侵略者たちは、穴を通って原因不明の元へと戻っていった。余りに短時間で隠密に誘拐が進んだため、空から光の国に注意を払っていた光の革命軍も、この動きには気づけなかったのである。

 

光の革命軍と九極の侵略者の戦いは、革命軍の優勢で進んでいた。九極の侵略者は小柄でも、エンジェル・コマンド・ドラゴンをも寄せ付けない相当なパワーの持ち主だが、ミラダンテの時を操る革命能力には対抗できず、毎回数体が瞬殺されていく。

ミラダンテ「時よ、動け!」

五極ギャツビー「ギャッツ・ビー!?」

九極デュエンジェル「ギャッハー!?ギャツビーがやられたでチュ!どうなってるでチュ?」

八極ハリルヤ「正面からの力では負けるわけないでチュ。あいつは本当に時間を操ってるでチュ!」

一極マウチュ「任せるチュー。チュチュッチュチュッチュ、マウッチュー!マウマウ、マウマウマウッチュ!さぁ、超九極 チュートピアの究極ショーがはじまるよ!」

マウチュが侵略を発動、ネズミのような丸い耳は残しつつも、荘厳な鎧を身にまとった大天使の姿、超九極 チュートピアに変身する。

超九極チュートピア「見入るがよい、理想郷に到達する力を!」

ミラダンテ「ただでさえ強いのに侵略か、何かあるね。時よ、止まれ!」

ミラダンテは時を止め、チュートピアに急降下してからの突撃をかます。九極の侵略者はパワーは高くとも、耐久力に難がある。チュートピアもこの攻撃で鎧にひびが入り、致死量のダメージを与えることができた。倒したと思い、時間を動かすミラダンテ。しかし、時が動き出した途端、チュートピアの鎧と体が再生する。

革命龍ロッキンスター「ミラダンテ様が倒しきれない!」

ミラダンテ「そうか、それが自信の源だね」

チュートピア「理想郷は死ぬこともない世界。僕たち九極の侵略者にはもう攻撃は通じない。時を止めて一方的に攻撃したとしても、君だけが力を使い果たすのみだ」

ミラダンテ「分かっているさ、君のその力を探るには、動いてる君たちと戦うしかない」

再生力と飛行能力に優れたチュートピアは、時間停止してどこかに置き去りにしたとしても脱出されて危険だ。ミラダンテは敵を消耗させるために、時間停止を使わずに、チュートピアと戦う。

 

光の革命軍は今までミラダンテのフィニッシュパターンを援護していたが、それはもう通用しない。チュートピアの加護を受け、強力な九極の侵略者を相手に、集団戦法で対抗する。

ニ極シヴァイーヌ「ミラダンテ以外は弱っちくてつまらないワン。さらなる侵略で決めてやるワン」

柴犬姿の小天使、シヴァイーヌ1体が侵略により、頭に天使の輪を浮かべ、羽織に日本刀、を身に着けた桃太郎のような大天使に変身する。

超九極モモタルス「天下一のモモタルス、お供と一緒にドラゴン退治なり!」

ニ極シヴァイーヌ/四極キジトロン/六極サルーエル「おーっ!」

柴犬、キジ、猿の小天使達を従え、光革命軍の集団戦法を潰しにかかる。モモタルスはエンジェル・コマンド・ドラゴンを日本刀で切り捨て、光輪をぶつけ、お供たちもモモタルスの指揮の元、ジャスティス・オーブ達を撃墜していく。

ミラダンテ「動きが上がっている、先にあいつを倒さないと!」

時間龍ロッキンスター「来ないでください!ミラダンテ様は打倒チュートピアに集中を!」

超九極モモタルス「あっぱれ、見上げた忠義なり。引導を渡してやろう」

モモタルスがロッキンスターを切り捨てる。翼を斬られ、落ちていくロッキンスター。

ミラダンテ「ロッキンスター!」

チュートピア「よそ見してる暇があるのか?」

ミラダンテをチュートピアが鉄槌で殴りつける。悲鳴を上げるミラダンテ。落下する中、その声を聴いたロッキンスターは翼がなくても体勢を上に動かし、飛ぼうとする。

時間龍ロッキンスター「私の体よ…もう一度空へ、ミラダンテ様の元へ!」

その時、ロッキンスターの革命マークが、ドラッケンのように変化した。その姿も豊かな白い毛並の龍へと変化、翼も再生する。新たな革命に目覚めたのだ。翼を取り戻した彼は、天空の戦いに舞い戻る。

革命聖龍ローゼンスター「ミラダンテ様、一人で背負いこまないでください。私たちはあなたと共に戦う!」

ミラダンテ「ありがとう。その姿…新しい革命、名づけるとしたらローゼンスターだね」

革命聖龍ローゼンスター「身に余る光栄です」

モモタルス「新たに並び立つ革命軍も退治するなり!」

チュートピア「1体生き返ったところで何ができる!君たちは既に手負いだ!」

九極の侵略者がローゼンスター含めたエンジェル・コマンド・ドラゴンを一斉攻撃するも、誰一人として攻撃で傷がつかない。

ローゼンスター「これが私の革命、君と同じく仲間を守る力だ!」

ミラダンテ「今度はこちらの番だ!」

ミラダンテの何度目かの攻撃で、とうとうチュートピアに再生しない傷がついた。

チュートピア「しまった、ここで限界が来るとは!」

ミラダンテ「今だ。時よ、進め!」

ミラダンテは時間加速で高速の突撃をお見舞いし、チュートピアは成すすべなく撃墜された。

モモタルス「どうやらあの加護は、ローゼンスターと同じエンジェル・コマンド・ドラゴンだけのようなり。ジャスティス・オーブを狙うなり!」

モモタルスの号令でジャスティス・オーブを攻撃しようとする九極の侵略者たち。だが、それをエンジェル・コマンド・ドラゴンたちが阻む。

信頼の玉ララァ「僕たちもやられっぱなしじゃない」

魔法の玉タルー「今こそ僕たちは進化する!」

その隙にジャスティス・オーブたちは、球体の体から鳥のような頭部と翼をはやした姿へと進化する。

聖球リプリバリア「僕たちもミラダンテ様を、仲間を守る!」

聖球シルドアイト「国が壊されても、もうめげない!」

進化したジャスティス・オーブたちは、シヴァイーヌ・キジトロン・サルーエルを迎撃する。そして、ローゼンスターがモモタルスに突撃、鋭くなった蹄で日本刀と光輪を弾き飛ばし、切り付けた。

モモタルス「モモタルス伝説、これにて終幕なり…」

致命傷を負って落ちていくモモタルス。お供たちもジャスティス・オーブとエンジェル・コマンド・ドラゴンたちに倒された。

 

九極デュエンジェル「ギャッハー!?侵略しても勝てないでチュ!」

八極ハリルヤ「かくなる上は“神の存在”を降臨させるしかないでチュ!」

三極デュエナース「呪文・究極ゲート!G.O.D様おいでましー!」

デュエナースが呪文を唱えるが、何も起こらない。

ローゼンスター「私が進化する前に持っていた、ロッキンスターの革命能力が発動したのです。君たちは呪文を唱えられない」

九極デュエンジェル「ギャッハー!?マジでチュかー!」

八極ハリルヤ「もう僕たちだけで勝てる気がしないでチュ」

三極デュエナース「死ぬ前に楽園を見たかったでチュ~」

残った九極の侵略者たちはあきらめきっており、勝負は決したかに見えた。その時、上空から眩い光が降り注いできた。その中にはネズミのような九極の侵略者の影が見える。

七極Di「みんなどうしたでチュかー?そんな負けたみたいな顔してー」

九極デュエンジェル/八極ハリルヤ/三極デュエナース「G.O.D様助けてチュー!」

ローゼンスター「あれが、神の存在?」

ミラダンテ「今までのこともある。見た目だけじゃ弱いとも限らないよ」

七極Diは光の中から何かを地上へ投げ捨てる。光に遮られずに見えるようになったそれは、猫のような侵略者のようだ。

七極Di「九極の侵略者のみんなを”ネズミだから”って馬鹿にしてきた、デュエにゃん皇帝をようやく退治してきたでチュ。“猫を殺せば七代祟る”っていうけど、こいつは七代目、もう時効でチュ」

九極デュエンジェル「ギャッハー!流石G.O.D様でチュ!」

八極ハリルヤ「目の上のたんこぶを、いとも簡単にあしらったでチュ!」

三極デュエナース「僕たちにできないことをやってのける、神の存在でチュ!」

七極Di「そう、この神がついていれば、みんなの未来は約束されてるでチュ。そいつら革命軍も神の前に断罪されるのみでチュ」

七極Diが革命軍に向かい、大槌を構える。ミラダンテは時間停止を発動、静止した七極Diに突進するが、びくともしない。ただ武器を構えただけで、全身にミラダンテの突進を受けきるほどのパワーを込めているのだ。ミラダンテは素早く退いて時間停止を解除する。

七極Di「あれえ~、もう攻撃はいいんでチュか~?」

ローゼンスター「ミラダンテ様の時間停止に気づいている!そんなことが…」

七極Di「神には何でも御見通しでチュ。そして神から逃げることも不可能でチュ」

七極Diの大槌からは白い糸のようなものが伸び、さっき突進を仕掛けたミラダンテにくっついている。

ミラダンテ「これは…まずい!」

七極Diが大槌を振り回すと、そこから伸びる餅に引っ張られ、ミラダンテが抵抗できないほどのパワーで振り回される。振り回すことで発生する遠心力で勢いをつけると、七極Di

は伸びきった餅を切り離す。ミラダンテは一気に振り飛ばされ、革命軍に衝突してしまう。

ミラダンテ「うわーっ!」

七極Di「時間停止も集中を乱せば楽勝でチュね~。言っとくけど僕はあと2回侵略を残してるでチュ」

ローゼンスター「まだ強くなるというのですか…」

ミラダンテ「パワーでかなわなくとも、スピードなら!」

ミラダンテは時間を加速、瞬間移動に等しい速さで、七極Diを惑わす。

ミラダンテ「今だ!」

七極Diの大きな耳が死角を作っている後頭部にミラダンテは急降下、体格差を生かした上からの突進に、七極Diも軽く吹っ飛ばされる。

七極Di「あいたた、時間加速でチュか。では神の速さを見せてあげるチュ。侵略発動!」

九極デュエンジェル/八極ハリルヤ/三極デュエナース「G.O.D様の侵略が来るでチュ!!」

七極Diは侵略により、半透明の羽を生やし、スマートな鎧をまとった大天使に変身する。

超七極Gio「この形態ではスピードと体格もドラゴンと並びうる」

超七極Gioはその言葉通り、時間加速したミラダンテにも追いつき、ハンマーで殴りつけてくる。体格がミラダンテに並んだ分、攻撃範囲も広がり、ミラダンテの体の各部へと確実に打撃を与えていく。ローゼンスターの革命能力で傷はつかないものの、痛みで動きは鈍り、疲労は蓄積していく。

超七極Gio「ハハッ、いくら時間を加速しようと、神からは逃れられない」

ローゼンスター「まずい、私達では追い付いて加勢することもできない戦い。このままではミラダンテ様もじり貧に…」

聖球リプリバリア「いや、ミラダンテ様今こそ時間停止だ!」

聖球シルドアイト「侵略前と違って直接の打ち合いを避けてる、パワーが落ちてるんだ!」

ミラダンテ「そうか、体格差に先入観があったけど、それなら!」

ジャスティス・オーブたちのアドバイスを信じ、時間停止からの突進を試すミラダンテ。時間停止を解除した瞬間、超七極Gioの鎧は砕け、大きく吹き飛ばされる。やはり侵略前に比べれば、スピードのためにパワーを犠牲にしたタイプだったらしい。

超七極Gio「ハハッ、神の威光を相手に中々粘るね。やはり神に背く王には最後の審判がふさわしい。侵略発動!」

九極デュエンジェル/八極ハリルヤ/三極デュエナース「G.O.D様の真の侵略が来るでチュ!!」

超七極Gioは侵略により、より剛健な体格へと変身する。鎧のデザインはそれほど変わっていないが、耳や鼻などの生物的な面影を残していた部分も機械的なパーツに代わり、背中の羽は黄金にきらめく翼となる。ハンマーにはロケットブースターまで搭載される。

極まる侵略G.O.D「ハハハハハ!究極の神、G.O.D降臨!」

ローゼンスター「あれが最終形態…」

ミラダンテ「この相手に最早様子見は通じない。時よ、止まれ!」

ミラダンテは開幕早々に時間を止め、さらに自身の時間を加速し、G.O.Dに突撃する。時間停止の無力化と、時間加速のスピードアップを絡めた、今のミラダンテにとって最高の攻撃だ。その突撃は…静止したG.O.Dに止められるどころか弾き返された。G.O.Dの堅牢な鎧と不動のパワー、それが時間停止してもなお強固な盾となり、ミラダンテの突撃の威力をそのまま跳ね返してしまったのだ。

ミラダンテ「うわーっ!」

ローゼンスター「ミラダンテ様!時間停止してもダメージを反射されるとは…」

極まる侵略G.O.D「フハハハハ!神の前では等しく無力!」

九極デュエンジェル「ギャッハー!流石僕たち九極の神、G.O.D様でチュ!」

八極ハリルヤ「G.O.D様がすべての外敵に神罰を下して九極の楽園を作るでチュ!」

三極デュエナース「未来を創るのはG.O.D様を置いて他にないでチュ。G.O.D!G.O.D!G.O.D!G.O.D!」

隙の見当たらないG.O.Dの絶対的な力に心酔する九極の侵略者たち。

 

ローゼンスター「しかし、まだ私の革命による守りがあります。持久戦に持ち込めば…」

極まる侵略G.O.D「ワハハハハ!神を前にその場しのぎだと!神はそんな消極的な愚考の上に在る!九極分身!」

何と極まる侵略G.O.Dが九体に分身する。

極まる侵略G.O.D「残像でも傀儡でもない完全な分身。これを生み出し操る術は神のみぞ知る!」

九体に増えたG.O.Dは光の革命軍をまとめて撃破にかかる。九体のG.O.Dはそれぞれ同等の圧倒的なパワーで、ハンマーのロケットブースターで加速して光の革命軍に先回りしつつ、攻撃してくる。その猛攻に体力を一気に削られ、飛ぶ力すら失った光の革命軍たちは次々と墜落していく。

ミラダンテ「みんな!ダメだ、革命ゼロも効かない。もうどうやって戦えばいいのか…」

ローゼンスター「まだ方法はあります!皆さん、ミラダンテ様のお側に!」

残った光の革命軍が、ミラダンテを取り巻く。

ミラダンテ「みんながボクの盾になるなんて、そんなのダメだ!」

ローゼンスター「これはあくまでカモフラージュです。タイミングを見て時間停止でこのスクラムを抜け出して、反撃してください」

聖球リプリバリア「そう、この作戦はミラダンテ様にかかってるんだ」

聖球シルドアイト「あいつに勝つにはパワーを逆用するしかないんだ…」

光の革命軍たちが小声でミラダンテに作戦を伝える。

極まる侵略G.O.D「フッハハハハ!スクラムなど無意味!未来を手にするのは九極だ!」

九体のG.O.Dが全方向から、スクラムごと光の革命軍を叩き潰そうとする。

ミラダンテ「時よ、止まれ!」

ミラダンテは停止している仲間を1体ずつ優しく押し出し、避難させる。そうしやすいように仲間とはあらかじめ相談しておいた。そして時の止まった九体のG.O.Dに加速した上での突撃を食らわせる。ただし、ロケットブースターの噴射口、それと全く同じ方向からだ。そしてロケットブースターの噴射力に方向を合わせ、その力を利用する形で攻撃したのだ。そして時が動き出す。次の瞬間、ハンマーの噴射に加えてミラダンテの突撃で後押しされた九体のG.O.Dは止めようのない加速がついていた。しかも攻撃目標は既にいない。ハンマーが振りおろされる相手は、目の前にいる分身同士だ。九体のG.O.D同士が激突、その攻撃の威力で、全員鎧が大破し、墜落して行った。あの神業的な攻撃をまともに食らってしまえば、本人と言えど再起不能である。

 

九極デュエンジェル「ギャッハー!G.O.D様~!」

八極ハリルヤ「何で同士討ちになったでチュか!?」

三極デュエナース「G.O.D様は時間停止で逃げても御見通しだったはずでチュ!」

ミラダンテ「寸止めさせないために、逆に攻撃の勢いを後押ししたんだ」

ローゼンスター「力では完全に負けていました。でも力が全てではありません。」

九極デュエンジェル「僕たちには…G.O.D様の力が全てだったんでチュ!」

八極ハリルヤ「僕たちは海底都市で作られて操られる運命の侵略者。でもG.O.D様はそんな僕たちに神として、九極の楽園を創るって言ってくれたんでチュ!」

三極デュエナース「G.O.D様を悪く言うなでチュ!君たちなんかに、僕たちの気持ちはわからないでチュ!」

残された九極の侵略者たちはもう戦おうともせずに泣いていた。利用される九極の侵略者の未来を変えるため、神であろうとしたG.O.Dが、それを果たせなかった悲しみに。それを見て、光の革命軍たちもなぜか涙を流していた。信じる旗頭を失ってただ嘆く姿が、王の仇である侵略者とは思えなくて。

ローゼンスター「私達には、わかりますよ。私たちも王を討たれ、国を失いました」

ミラダンテ「それでも、どんなに絶望的でも、時は流れるんだ」

聖球リプリバリア「未来は誰かがもたらすものじゃない、誰にでも訪れるものなんだ」

聖球シルドアイト「君たちの未来も、まだ決まったわけじゃない」

九極デュエンジェル「僕たちに、どんな未来があるっていうんでチュか!?」

ミラダンテ「ボクたちと一緒に戦おう。侵略者を利用してるならボクたちにとっても倒すべき敵なんだ」

八極ハリルヤ「そんなことできるわけないでチュ!G.O.D様を倒したくせに!」

三極デュエナース「そうでチュ、G.O.D様の仇の君たちなんか…君たちなんかぁ…」

ミラダンテ「そう、ボクたちはG.O.Dの仇だ。だからボクたちは君たちを助ける責任があるんだ。ボクたちは光の国を守りたかっただけ、それ以上誰かを傷つけたくない」

九極デュエンジェル「信じられないでチュ。そんなこと」

ミラダンテ「火の国の竜王、ドギラゴンも、レッドゾーンと決闘を約束するくらいには分かり会えたらしいんだ。だからきっと…」

九極デュエンジェル「ギャッハー!あのレッドゾーンが?ますます胡散臭いでチュ」

ミラダンテ「本当さ。連絡して話してもらおう」

光の革命軍と九極の侵略者たちは、革命軍アジトの光写真館に降りてくる。だが、光写真館にいるはずの栄次郎の姿がない。それどころか部屋の床に大穴があいている。

ミラダンテ「栄次郎さん!?まさか侵略者に誘拐された?」

そして通信機を使おうとすると、原因不明による通信が流れてきた。火の国の国境で何かが起こる。同時に起きた栄次郎の失踪。恐らく栄次郎も誘拐されたとすれば、そこにいる可能性が高い。

ローゼンスター「ミラダンテ様、お一人ででも向かってください。今動けるのは、時間加速で回復できるあなただけです」

ミラダンテ「栄次郎さんがさらわれたとなると一刻を争うね。君たち、こことみんなを頼むよ」

九極デュエンジェル「ギャッハー!僕たちに頼んでいいんでチュか?」

八極ハリルヤ「僕たちにとっては仇を討つ絶好のチャンスでチュよ?」

ミラダンテ「大丈夫、信じてるからさ。じゃ、僕は早くいかないと」

自分のダメージと疲労を回復させると、早々に火の国国境へ飛び立つミラダンテ。

三極デュエナース「ズルいでチュ。あそこまで信じられたら…裏切れないでチュ」

九極の侵略者たちはぶつくさ言いながらも、墜落した光の革命軍たちの救助と、手当てを開始した。今回だけだと革命軍と自分たちに言い聞かせながら。

 

ミラダンテが到着した時、国境にはドギラゴン、レッドゾーン、デス・ザ・ロストの姿があった。他の革命軍は遠巻きに様子を見守っている。

ミラダンテ「あれは闇の革命ゼロドラゴン…ついに決闘の時が来てしまったのか」

轟く侵略レッドゾーン「よう、通信を聞いて飛んできたのか。だが原因不明とやらはまだ来ちゃいないぜ。そいつを倒すのは俺かテメエらか、戦って決めようぜ」

ミラダンテ「その前に急ぎの用があって来たんだ。さらわれた栄次郎さんを探さなきゃならない」

士「夏みかんの爺さんがさらわれただと?本当かそれ」

ミラダンテ「士…ごめん、ボクがいながら。ボクは決闘の前にその責任を取らないと(ry)」

士「俺の家主のことだ、自分で探す。お前ら、悪いがレフェリーはなしだ」

海東「会って早々に世話が焼けるね。僕が見つけたら感謝したまえよ、士」

爆ぜる革命ドラッケンA(アサルト)「お前レフェリーのつもりだったのかよ…俺たちも水を差す気は無い。探し物ができたから、ギャラリーもなしでやってくれ」

革命軍総出で、壁の雪山や近くの廃墟を探し始める。

 

レッドゾーン「これで邪魔はなくなったな。この雪山に来る獲物は、テメエらには渡さねえ」

ミラダンテ「レッドゾーン、君の仲間を倒したことは謝る。だから今は協力してほしい。栄次郎さんの命もかかってるんだ」

レッドゾーン「謝るだと?必要ねえな。先に光の国を滅ぼしたのは俺たちだぜ?やり返されても当然だろ。だから俺はテメエらとは妥協しねえ」

燃える革命ドギラゴン「ミラダンテ、言っても無駄だ。俺たちが勝負で分からせるしかない」

魔の革命デス・ザ・ロスト「戦いの中でしか伝えられぬ言葉もある」

レッドゾーン「御託は抜きにして始めようぜ。ミラダンテ、テメエマッハ55よりも速いんだってな。俺を瞬殺できれば、その栄次郎って奴も助けられるかもしれないぜ」

ミラダンテ「…時よ、止まれ!」

レッドゾーンの挑発に乗ったミラダンテが、速攻を仕掛ける。だが、その静止した時間の中で、燃えるような体色に変身したレッドゾーンが、ミラダンテを見据えていた。

超神速レッドゾーンMax「時を止める力か。以前の俺なら危なかったかもな」

ミラダンテ「君も時を操れるのか!」

超神速レッドゾーンMax「俺は時間の加速にしか興味がねえ。だが、テメエと対等に戦えれば十分だぜ。テメエもスピード勝負で来い」

ミラダンテ「君に対抗するには本物のスピードしかないのか…時よ、進め!」

超神速レッドゾーンMax「レッドゾーンラッシュ!」

ミラダンテとレッドゾーンMaxが連撃をぶつけ合う。互いのスピードは拮抗し、ほとんどの攻撃は相殺される。だが、ミラダンテの動きがわずかに鈍り始める。先ほどの戦いのダメージを1か月ほど自身の時を進めることで回復したのだが、万全ではなかったらしい。そしてこのスピードの打ち合いでは、0、1秒の誤差が、数千発の攻撃となって帰ってくる。

ミラダンテ「ううっ、うわーっ!」

わずかな隙に数千発のラッシュを受け、時間停止が解除される。

超神速レッドゾーンMax「テメエ、ここに来るまでに修羅場をくぐってやがったな。それでこの超神速レッドゾーンMax様に勝てる訳ねえだろ。素直にお仲間と協力して来い」

ドギラゴン「ミラダンテ!それにレッドゾーンその姿は…それと今の新しい名前は何だ?」

デス・ザ・ロスト「生命力が全身からあふれ出ている…命を削っているのではないか?」

レッドゾーンMax「ああ、俺は常に命がけで戦ってきた。戦って勝つためなら当然だ」

ドギラゴン「そんな…なぜそこまで自分を追い込む?」

レッドゾーンMax「勝たなきゃ何も出来ねえよ。俺が最強であること、それが俺の自由だ!」

ドギラゴン「力だけでは成し遂げられないこともある!」

ミラダンテ「力を振りかざして自由を求めるだけじゃ、君の仇と同じだ!」

デス・ザ・ロスト「一時の力のためだけに、命を削るな!」

革命ゼロのドラゴン3体と、レッドゾーンが激突する。光の国の廃墟を背景としたその光景は、スクリーンに映ったものと同じであった。

ドギラゴン「完全攻撃革命(パーフェクトオフェンス)!」

デス・ザ・ロスト「ギャアアア!」

ミラダンテ「時よ、進め!」

ドギラゴンの火炎と、デス・ザ・ロストの咆哮がレッドゾーンMaxに迫り、ミラダンテも時間加速でその合間を縫って突撃しようとする。3方向からの挟み撃ちだ。だが、囲まれた状態からレッドゾーンMaxはかき消える。

ドギラゴン「また消えた!?」

デス・ザ・ロスト「今の攻撃でも避ける隙があったというのか?」

ミラダンテ「時間加速しようと、抜け出すルートそのものがなかったはず…」

レッドゾーンMax「俺なら今戻って来たぜ」

3体の全く警戒していなかった方向から、レッドゾーンMaxが姿を現す。

ドギラゴン「そんな所から、一体どうやって!?」

レッドゾーンMax「俺の速さは次元の壁もぶち壊した。囲んだ所で俺は止められねえぜ」

ミラダンテ「時だけでなく次元をも超えるのか」

デス・ザ・ロスト「それでは我らの攻撃も届かない、なんという怪物だ」

ドギラゴン「こうなったら、背後を取られないように背中合わせだ!」

ドギラゴン達は背中合わせで一か所に固まる。

レッドゾーンMax「フン、守りに入ったか。それじゃ一斉攻撃もできねえな。全員まとめてとどめを刺してやるぜ」

レッドゾーンMaxの姿が再び消える。再び現れるまでの間、ドギラゴン達はある賭けに出ることを決める。

レッドゾーンMax「真上がガラ空きだぜ。レッドゾーンラッシュ!」

レッドゾーンMaxが3体とも対応しにくい真上から出現、同時にレッドゾーンラッシュで一気に3体を倒そうとする。

ドギラゴン/ミラダンテ/デス・ザ・ロスト「完全防御革命(パーフェクトディフェンス)!」

レッドゾーンの気配が現れたと同時に、ドギラゴン達は革命ゼロにだけ可能なバリアを全面に張る。レッドゾーンMaxがどこから来ようと、この一手に賭けようと決めていたのだ。

レッドゾーンMax「オラオラオラ!」

レッドゾーンMaxの拳が数万発単位でバリアにぶち当たる。だが、革命ゼロ3体によるバリアは、衝撃走っても破れはしない。ドギラゴン達はバリアの維持だけに集中する。すると、転機が訪れる。レッドゾーンMaxの拳がダメージを受け、割れて血が滲んできている。

レッドゾーンMaxの速度が速すぎて、バリアにパンチを打ち続けるだけでも、拳とバリア双方に甚大な衝撃を与えているのだ。ドギラゴン達の三重のバリアより先に、レッドゾーンMaxの拳が限界を迎えていた。

レッドゾーンMax「ふざけんじゃねえ、この俺の速さこそ力だ!」

数十万発のパンチを受け、バリアが砕け散ると同時にレッドゾーンMaxの拳は動かせない血だるまとなっていた。

レッドゾーンMax「ぐうっ、俺の拳が動かねえだと…」

ドギラゴン「レッドゾーン…力のために自分を犠牲にしては何の意味もない、空しいだけだ」

ミラダンテ「君の仲間も君の犠牲を望んじゃいない。ボクを呼んだミラクルスターもそうだった」

デス・ザ・ロスト「仲間のためにお前は生きなくてはならない」

レッドゾーンMax「ここぞとばかりに説教垂れてんじゃねえよ。だがテメエらが俺に勝った理由があるとすれば、それかもしれねえな」

士「終わったみたいだな」

決闘の終わりを肌で感じ取り、士たちが駆けつけてくる。

レッドゾーンMax「もう一人説教バカが来やがったか。テメエも言いたいことあんだろ?」

士「俺が今何か言ってやりたいとすれば、上にいる奴だ。お前か?原因不明っていうのは」

壁の雪山の高々度から、原因不明のポッドが下りてくる。

 

原因不明「わしの存在にようやく気付いたかディケイド。革命軍かレッドゾーンのどちらかが戦闘不能になるまで待ってやったぞ、ヒヒヒ」

士「そんなことは見ればわかる。影に隠れてきたお前が何者か、それを聞いてやると言ってるんだ」

原因不明「よかろう、冥土の土産に教えてやる。ディケイド、貴様の破壊がわしの恨みをここまで強くした。わしは貴様らライダーに滅ぼされた大ショッカーの大幹部として一つの世界を任されていた」

 

原因不明は怪人の改造や策略に優れる幹部であったため、大ショッカーとして世界の統治や、他の世界への遠征の指揮を任されていた。大ショッカー本部が仮面ライダーたちに滅ぼされた時も、各平行世界を侵略する部隊の指揮をとっていた。大ショッカー本部が潰え、後方支援のなくなった原因不明はライダーたちに世界を追われ、軍勢を引き連れて別の世界に逃れた。だが、どの世界でもライダーが邪魔をする。別の世界に渡るごとに戦死者が増え、戦いに適応できない者から死んでいった。原因不明は別の世界の戦いに耐えられるよう改造を重ね、それに耐えられる者を兵として求めた。ついてこられない者は切り捨て、世界を渡るごとに実験材料を徴収した。だが、幾度の改造に耐えられる者でも、全く未知の敵と戦うごとに死んでいき、原因不明の体も限界を迎えたのだ。こうして原因不明は全てのライダーを、仇として憎み、殺して回るようになった。

 

海東「想像以上に狂ってるね。君みたいな老人はもう隠居したまえ」

士「そういうのを逆恨みっていうんだ。大ショッカーの奴らは懲りないな」

原因不明「貴様らには理解できまい。わしは戦うために自らを改造し、生きてきた。世界を支配することは、もはやわしにとって妄執なのだ。今更やめる理由がない」

士「お前みたいなのは毎年大ショッカーに戻って、まとめて倒されてくれた方が楽なんだがな」

原因不明「ここまで世界を移動し続けるとな、元の世界のことなどほとんど記憶にないのだよ。大ショッカーの方から迎えに来るのも期待できないだろう。ディケイドよ、わしのようなはぐれ者は無数に存在する。貴様と大ショッカーの戦いは永久に終わらず、その恨みは積み重なっていくのだ。」

海東「恨めしい思い出だけで生きてるってわけか。もう話しても埒が空きそうにないね」

原因不明「ディケイドよ、貴様にも恨みを味あわせてやろう。見るがいい」

原因不明のポッドが、ホログラムを投影する。そこに映し出されたのは、原因不明が仮面ライダーキバーラとクウガに放電を浴びせている映像だった。

士「夏海、ユウスケ!」

原因不明「ヒヒヒ、御覧の通り。貴様の仲間のライダーはわしが殺してやった。さらにこれを見ろ」

どこかの手術室らしき部屋が映る。その手術台の上には栄次郎が拘束されている。声までは聞こえないが、必死に拘束から抜け出そうとしている。改造(ボーグ)マグネポールが手に持った注射器を向ける。注射器のシリンダーには、ビールのように黄色く泡立つ液体が充てんされ、イカの足のようなものが浸かっている。その液体を注射されると、栄次郎の姿がイカのような見た目の怪人に変わる。本人の態度も先ほどまでとは違う。怪人の体に満足しているような素振りだ。

士「じいさん、くっ…」

原因不明「ヒヒヒ、どうだ。元の死神博士に戻してやった。これで貴様の写真館は空っぽだ。貴様は帰る場所などない破壊者なのだ!」

最悪の事態に、士はしゃがみこみ、心が折れかける。

海東「士はまだ一人じゃない!士には僕がいる!」

ドギラゴン「士は旅人だ。旅先で仲間を作り、また来れるような居場所を作って来たんだ。お前にその無数の絆を壊せやしない!」

レッドゾーンMax「おいディケイド、あのクソジジイに好き勝手言わせていいのか?俺の復讐にあれこれ説教してきた勢いはどうした」

周りの叱咤激励で、士は立ち上がる。

士「ったく、お前らうるさいんだよ…少し座ってただけだ。原因不明、俺とお前を一緒にするな」

原因不明「ほう、貴様は仲間の復讐もしない腰抜けと言うことか?」

士「きっちりお返しはしてやる。だが、自分を見失ったら意味がなくなる。それはレッドゾーンの戦いを見てれば分かったはずだ。あいつは自分を見失わず、自分を守ることも覚えた。それが分からないお前の復讐は、因縁を乗り越えて先に進むこともできない行き止まりの道だ」

原因不明「わしの復讐を貴様が否定するだと!貴様、何様のつもりだ?」

士「通りすがりの仮面ライダーだ、覚えておけ!」

士はカードをかざし、ディケイドへと変身する。海東もディエンドに変身、さらにレッドゾーンMaxも時間加速で拳の傷を回復させる。

 

原因不明「変身しても無駄だ!貴様ら全員消し飛ばしてやる。最悪の呪文・オールデリートでな!」

原因不明はオールデリートを詠唱する。呪文のカードが黒い球体に変わり、急速にその質量を増していく。巨大化した球体は、ブラックホールのように周囲のすべてを吸い込んでいく。

原因不明「この呪文は、わしの対呪文改造ポッド以外の全てを消去する。邪魔者を全て消し飛ばし、禁断の封印を開放する!」

ドギラゴン/ミラダンテ/デス・ザ・ロスト「完全防御革命(パーフェクトディフェンス)!」

三重のバリアで革命軍とライダーがつつまれる。壁の雪山は大穴があいて脆くなっている部分から岩肌がはがれ、崩壊していく。

原因不明「先ほど貴様らのバリアも見せてもらったぞ。オールデリートをしのぐにはそれでは足りんなあ!」

ドギラゴン「確かにこのままじゃ、すぐに破れる!」

その時、三重のバリアが四重になった。このバリア、4体目の革命ゼロが張ったことになる。

ミラダンテ「このバリア…そうか、ユウスケだ!ユウスケは生きている!」

原因不明「クウガが生きているだと!わしに全く歯が立たなかった奴が、ここで邪魔をしようと言うのか?」

近くにユウスケの姿は見えない。だが、どこかで革命軍に力を貸してくれている。やがて

オールデリートの球体が縮み、その威力を失い、消滅した。4つの革命ゼロの力で、オールデリートの破壊の力から、革命軍とライダーは守られた。同時に革命ゼロのドラゴン3体も限界を迎え、地面に着地する。

士「とんだ見込み違いだな。ユウスケが生きているうえに、俺たちも消えてない」

原因不明「ヒヒヒ、そうかな。壁の雪山を見てみろ。封印の解除には成功したぞ」

壁の雪山は山の原形を失い、巨大な人型の石像を露出させていた。悪魔のような形相に、槍のような武器を持った、規格外の巨大さを持つクリーチャーだ。その表面は、少しずつ岩がはがれ、崩れようとしている。

原因不明「あれが伝説の禁断ドキンダムXの姿だ。あとは自力で表面の岩を砕き、復活するだろう。こいつが復活すれば、貴様らを皆殺しにする結果に変わりはない!」

士「今度はドキンダムXの力を当てにする気か?」

原因不明「もちろん貴様らライダーだけはわしの手で殺してやる。出でよ我が軍団!」

地面に穴が開き、ドリルの軍団が飛び出す。さらにその穴からは、触腕男の触腕が伸び、マグネポールが電磁浮遊で穴から飛んでくる。さらに穴からは先ほどホログラムに映った改造されたばかりの怪人、イカデビルも出てくる。

海東「なるほど、自分の軍団は呪文の及ばない地下に待機させていたか」

士「お前ら、雑魚は任せた。俺は…爺さんを助ける」

ミラダンテ「いや、栄次郎さんは今度こそボクに任せてほしい。士は原因不明とケリをつけるんだ」

革命ゼロドラゴンの中で唯一、時間加速で回復して復帰したミラダンテが申し出る。

士「まあ、いいだろう。今はあいつを破壊したい気分だしな」

マグネポール「させるかディケイド!我らが同胞の仇!」

士「邪魔させるか。お前らの弱点はもう割れてるんだ」

ディケイドはでディケイド龍騎にカメンライド、さらにアタックライド・アドベントを使用して、契約モンスターであるドラグレッダーを呼び出す。磁界で拘束できない巨大ドラゴンのドラグレッダーにマグネポールの相手をさせる。

 

ドラッケンA「士、こいつらは俺が引き受けた!」

ラブ・ドラッチ「フレ―ッ!フレ―ッ!ドラッケン!仮面ライダー!」

ドラグレッダーの火炎とドラッケンの弾幕が、10体近くのマグネポールを焼き払った。

マグネポール「ドラッケン、貴様らも同胞の仇。破壊してやる!」

ドラッケンA「やれるもんならやってみろ!」

 

ミラダンテは時間停止と時間加速の併用で、イカデビルを捕まえ、光写真館前まで戻る。

ミラダンテ「さあ、思い出して栄次郎さん!ここであなたはボクたちを助けてくれたんだ!」

イカデビル「ゲソー!」

ミラダンテに捕まりながらも、イカデビルは口からスミ爆弾を発射する。ミラダンテが顔をそむけさせたため、周囲の廃墟に当たり爆発した。

八極ハリルヤ「いったい何の音でチュ?」

九極デュエンジェル「ギャッハー!ミラダンテ、そのイカみたいなのは何でチュか!?」

三極デュエナース「今の爆発はそのイカがやったんじゃ…そんなの連れてきてどうするつもりでチュ?」

イカデビル「イカではない、この私、死神博士の最高傑作の怪人、イカデビルだ!」

ミラダンテ「いいえ、あなたは栄次郎さんだ!どんな過去があったとしても、ボクはあなたの優しさを信じる!」

ローゼンスター「栄次郎さんが…戻って来たというのですか?」

信頼の玉ララァ「やったね、ミラダンテ様」

魔法の玉タルー「僕たち心配で、眠くても眠れなかったんだ」

廃墟の影から這いずるようにローゼンスターたちエンジェル・コマンド・ドラゴンが現れ、写真館の中からも、ジャスティス・オーブたちがフラフラと飛んでくる。

ミラダンテ「みんな、あなたを待ってたんだ。今度はボクたちが、あなたを助けたいから!」

イカデビル「ゲソォ~!私はそんな軟弱者ではない!私をわざわざアジトに連れてくる間抜けどもは全員吹き飛ばしてやる」

イカデビルは写真館ごと全員を吹き飛ばそうと、口にスミをため込む。だが、写真館と、疲弊した革命軍を見て、栄次郎の記憶がフラッシュバックする。栄次郎本来の優しさが、攻撃をためらわせる。

イカデビル「うぷっ、この記憶は、この感情は、捨てたはずの過去をなぜ思い出す!」

ミラダンテ「過去は誰でも持っている、決して捨てられない自分そのものなんだ。思い出した上で答えて、あなたは何者なのか?」

イカデビル「ゲソォ~!わ、私は、光、栄次郎、大ショッカーに加わるのは、もう、嫌だ」

優しく平凡な老人の自分を選んだ彼は、イカデビルから栄次郎の姿に戻り、倒れる。

ミラダンテ「みんな、栄次郎さんを頼んだよ。戦いはまだ終わってない」

九極デュエンジェル「ギャッハー!またでチュか?」

八極ハリルヤ「よくも僕たちに何度も頼めるもんでチュ」

三極デュエナース「この貸しは、死ぬまで忘れないでチュよ」

ローゼンスター「はい、今度こそ目を離しません」

ミラダンテは再び戦場へと戻っていく。

 

一方、ドリルと触腕男が地中からの奇襲攻撃で、残りの革命軍を苦しめる。

革命目ギョギョウ「ギョギョ―!仲間を瞬間移動させるのが追い付かないギョ!」

雪精X-girls「きゃーっ!」

雪精ホルデガンス「捕まったでガンス!」

武家類武士目ステージュラ「X-girlsを放せ!」

革命類突進目トリケラX「何をうらやまけしからんことしてくれてんだこの野郎!」

スノーフェアリー風を捕えた触腕をジュラシック・コマンド・ドラゴンが引きちぎる。飛行能力を持つスノーフェアリー風を狙うのは、空中への可動範囲がある程度自由な触腕男に分担されていたが、かえってジュラシック・コマンド・ドラゴンの逆鱗に触れたようだ。

地中からのドリルの初撃では傷を負わされた火の革命軍だが、数を頼みに地上に飛び出してくるドリルを一斉掃射することで立ち向かう。

破壊者シュトルム「モグラたたきならガキの頃得意だったぜ。撃ちまくれ!」

海東「今のところ、地上に出てくる分だけでみんな手一杯か。このまま波状攻撃されると厄介だね」

ディエンドは地下の敵を直接一掃する策を思いつく。幸い革命軍たちはガードが固く、地

下に落ちたり、さらわれた者はいない。ディエンドはS級不死(ゾンビ)デッドクウガをカメンライド、さらにデッドクウガに地下への穴に瘴気を流し込むように命じる。ほどなくして多くの侵略者の苦痛の声が地下から響く。デッドクウガの瘴気が穴を通じて地下の侵略者を腐食させていく。

海東「効いてる効いてる。これが本当のアースジェットなんてね」

その時、地割れを起こしながら、地中から改造グランドリルと、S級改造・触腕塊(テンタクラーケン)が現れる。革命軍のクリーチャーたちは突然の地割れに巻き込まれていく。

改造(ボーグ)グランドリル「ライダー抹殺!」

海東「危ない、危ない。どうやら僕がこのデカブツを相手にしなきゃいけないようだ」

ディエンドはデッドクウガの必殺技を発動する。デッドクウガがグランドリルの足元に駆け寄る。そして腕にモーフィングパワーによる瘴気をまとい、グランドリルの足にラリアットを食らわせた。デッドクウガの必殺技・スクリームデッドにより、グランドリルの巨体は足から腐り、倒壊した。

ミラダンテ「デッドクウガ…君、ユウスケがゾンビ化された時の姿を使うのか…」

デッドクウガに悪い思い出しかないミラダンテが、ディエンドに露骨に嫌な顔を向ける。

海東「えっ、ゾンビ?そんなつもりじゃ…わかったよ、僕は所詮何でも盗む怪盗さ」

事情を知らなかったので、泥をかぶって開き直るディエンド。

海東「それより、まだこいつがいる。あの触腕に捕まらないよう気を付けたまえ」

ミラダンテ「何か偉そうな態度…とにかく行くよ!」

ディエンドとミラダンテがS級改造・触腕塊に立ち向かう。

 

ドラッケンは空中でマグネポール軍団を相手取る。

マグネポール「数十体の磁力で可能となる我らの戦術を見せてやる。超電導陣形(フォーメーション・レールガン)!」

マグネポールが等間隔でレールのような陣形を作ると、その間をリニアモーターカーのように他のマグネポールが推進してくる。その超高速の突撃により、ドラッケンの体が貫かれる。

 

ドラッケン「何だ、今の速さは…それにまるで弾丸のような威力だ」

マグネポール「磁力の吸着と反発を利用すれば、高速移動可能な道が作れる。それによって射出されるのが電磁砲だ。我らはさらに磁性体の我が身を弾丸として、威力を最大に高めたのだ!」

マグネポールの超電導陣形により、ドラッケンは不可避の攻撃にさらされ続ける。反撃する隙もない速度だ。

ラブ・ドラッチ「ドラッケン、オイラ達も戦うッチ!危なくても、同じステージに立ちたいッチ!」

ドラッケン「お前ら…よっしゃ来い!俺が先頭で、お前たちを輝かせるぜ!」

マグネポール「血迷ったか。小鳥を呼んだ所で我らの戦術は崩せん」

ドラッケン「いや、俺は信じてる。こいつらも革命軍だ!」

ラブ・ドラッチ「そうだッチ!ドラッケンを見てきたから、オイラ達はもっと強くなれる!」

ドラッケンとファイアー・バード炎たちの、炎のように熱き絆が、新たな革命を呼び起こす。ドラッケンの革命マークの背景である星マークが二重になり、ジェット機のような翼が装備される。ファイアー・バード炎とともに戦える姿、キャプテン・ドラッケンだ。

キャプテン・ドラッケン「見せるぜ俺の…いや、俺たちの新たな革命!」

キャプテン・ドラッケンの革命が、ファイアー・バード炎たちを強化し、それぞれ飛行機乗りのような格好で小型戦闘機に乗った、アメッチ部隊へと変身させる。

ラブ・バトラッチ「僕たちもパワーアップしたッチ!」

マグネポール「数が増えたところで我らには追い付けん。それどころか貴様等も磁界に捉えれば終わりだ!」

マグネポールが磁界に捉えようとすると、ファイアー・バード炎たちが消える。ドラッケンが本来持っていた仲間を呼ぶ力が、ファイアー・バード炎に使えるようになったのだ。

ファイアー・バード炎たちは、マグネポール達が作るレールの隙間に出現、急所とも言える位置から、マグネポール達を弾幕で撃墜し始める。

ラブ・バトラッチ「ドラッケンを応援し続けたオイラ達は、小回りじゃ負けないッチ!」

マグネポール「しまった、フォーメーションが!こんな小鳥どもに落とされるとは…」

キャプテン・ドラッケン「俺のファンがいなけりゃ、お前らの連携には勝てなかった。ついてきてくれるファンと、俺は戦うぜ!」

キャプテン・ドラッケンの弾幕が、陣形を崩されたマグネポールを一掃した。

 

触腕塊に攻撃を加えるディエンドとミラダンテ。だが、爆破しようが、潰されようが、触腕塊は何度でも再生する。

ミラダンテ「地割れに落ちた仲間も助けなきゃならないっていうのに、こんな敵が…どうすればいいんだ」

海東「僕は一つ名案を思いついた。片づけておくから、君はお仲間のところへ飛んで行きたまえ」

ミラダンテ「ここまで来たら付き合うさ。ボクは泥棒に仕事を丸投げするほど困っちゃいない」

海東「そうかい、足手まといにならないようにね。力を借りるよ、少年君」

海東はカメンライドで、響鬼、威吹鬼、斬鬼を呼び出し、クロスアタックを発動する。響鬼が太鼓のバチ型の音撃棒から放つ炎で、触腕塊をけん制し、響鬼が太鼓型の音撃鼓を取り付け、斬鬼がギター型の音撃弦を突き刺す。威吹鬼がトランペット型の音撃管を吹き鳴らし、ディエンドが音撃棒を打ち鳴らして、音撃を放つ。響鬼が音撃鼓ごと触腕塊を打ち鳴らし、斬鬼が音撃弦をかき鳴らす。

ミラダンテ「音楽で戦うのか。君と共通の趣味があるとは思わなかった」

音楽に合わせて、ミラダンテがソプラノの声で歌う。4つの音撃にミラダンテの歌声が奏でる、世界を超えた音撃大合奏だ。清めの音を受けて触腕塊はその悪意も、S級ウイルスも浄化され、再生せず土に還った。

ミラダンテ「君は自分でいうほど悪人ではないのかもしれないね」

海東「君に比べれば十分悪人さ、天使の竜王様」

 

一方のディケイドとレッドゾーンMaxは原因不明と対峙する。

レッドゾーンMax「テメエがどうやら俺たち侵略者を操っていたらしいな。落とし前をつけてやる」

士「レッドゾーン、約束通りこいつは俺たちで倒すぞ。決闘でそう決めたはずだ」

レッドゾーンMax「いいぜ、テメエらみたいな甘ちゃんでも、復讐のための仲間と認めてやる」

その時、ブランクだった3枚目のカードに絵が現れる。

士「ようやく切り札が手に入ったか。こいつを乗りこなせるか、レッドゾーン?」

レッドゾーンMax「面白え、次はどんなカードを使う気だ?」

ディケイドは、新たに手に入れたファイナルフォームライドを発動する。

士「ちょっとくすぐったいぞ」

レッドゾーンMax「は?うおあっ!」

レッドゾーンの体が5体に分身する。本来のレッドゾーンに加えて、この世界では誕生するはずのなかったレッドゾーンが、出現したのだ。そして5人とも名乗りを上げる。

レッドゾーン「轟く侵略、レッドゾーン!」

この世界で自ら進化したレッドゾーン。

レッドゾーンZ「熱き侵略、レッドゾーンZ!」

レッドゾーンがゼットモードとなって再侵略したクローン。

レッドゾーンNeo「超音速、レッドゾーンNeo!」

小型化で軽さや小回りと言う方面のスピードを手にした第3のクローン。

デッドゾーン「S級不死、デッドゾーン!」

レッドゾーンがS級ウイルスで蘇ったゾンビ。

レッドゾーンX「禁断の轟速、レッドゾーンX!」

レッドゾーンが禁断の力に取り込まれた禁断の眷属。

士「意外とフォームチェンジできたんだなお前」

原因不明「何人いようと皆殺しだ!」

原因不明が放電を起こすが、電撃をデッドゾーンが受け止める。ゾンビであるデッドゾーンには、電磁場で動けなくとも、痛みもしびれもない。その隙に、レッドゾーンXが手に持っていた巨大な2対の槍を投げつけ、原因不明のポッドを串刺しにする。レッドゾーンZが横から回し蹴りを、レッドゾーンNeoが真上からドロップキックを食らわせる。固定されたうえに別方向から攻撃を食らい、原因不明のポッドはガタガタになる。さらにレッドゾーンがレッドゾーンラッシュを食らわせ、ポッドの装甲もボロボロになる。

士「お前ら容赦なさすぎだろ…まだ必殺技にも入ってないんだがな」

原因不明「とどめを刺しに来るなら来い…貴様らも道連れだ!」

原因不明が帯電しながら自爆しようとする。ディケイドはファイナルアタックライドを発動する。ディケイドと5体のレッドゾーンは、電撃を避けるほどのスピードで走り、6人同時のキックを同時に叩き込む「ディケイドブレイク」で原因不明のポッドを貫通し、完全に機能停止させた。原因不明のポッドはハチの巣状態だが、操縦者の姿がない。

士「妙だな、中に誰も乗ってないぞ。遠隔操作か?」

レッドゾーン「俺の勘じゃ、さっきまでの奴の殺気や気配は今ので消えた。案外最初から、執念だけの存在だったのかもしれねえな」

 

この様子をモニタリングしていた正体不明たちも驚いていた。

正体不明「原因不明は、確かに我々の前に姿を現したはず。幽霊などと言う不確かな存在ではなかった」

No Data「ポッドに行動を任せると同時に、自らをデータ化しでポッドにプログラムし、完全にポッドに存在を依存していたのかもしれません」

侵略者ランドヘッド「いずれにせよ、あの原因不明が強化改造したポッドを破るとは、こちらも改造を加えなければ危険です。正体不明様」

No Data「そう、原因不明が奴らに殺された、それが重要な事実だ」

正体不明「彼の過去は敢えては聞かなかったが、やはり我々と同じく世界を追われた天才だったのだ。すなわち我々にとっても、仮面ライダーは敵だ。必ず排除してくれる」

正体不明は原因不明の残したデータをもとに、、ポッドの強化改造を開始した。

 

ミラダンテが地割れに落ちた革命軍を救出する。

ミラダンテ「大丈夫かい、みんな」

デス・ザ・ロスト「我々は無事だが、もうすぐ封印が解ける。こうなれば我々で対処するしかない」

石像の岩が完全に剥がれ落ち、伝説の禁断ドキンダムXの封印が解ける─。

 

 




レッドゾーンMaxが本領発揮する回だからこういうタイトルにしたけど、実態はミラダンテ過労死回だった。侵略者が速攻で決めに懸るから尺取らなくていい一方で、革命軍は追い詰められてから逆転が基本だからかなり尺を取るんですよね。レッドゾーンは短期決戦がウリだから余計に。ミラダンテは原典の背景ストーリーでも1体で働き過ぎ。革命ファイナルでは時間切れで帰ったらしいけど、どう考えても定時過ぎてるだろ。

九極の侵略者は神のもとに自分たちの楽園を作るという、ジ・アンサーの手先にしては尊大な目標を持ってたので、いっそジ・アンサーすら排除するつもりだったという設定にしました。G.O.Dは九極一派のために本物の神になろうとしたけど届かなかった、「偽りの神」ということに。ある意味では本物のカリスマを持っていたということです。

原因不明はジ・アンサーと言う大幹部クラスだし、放電と熱を受け付けないポッドなどで、ディケイドとレッドゾーンの二人相手なら圧倒できるくらいにはスペック高い。耐熱構造のおかげでいくらでも帯電できるし。ただもう、1対6じゃ不利すぎたとしか…

第6話はドキンダムXが大暴れし、新手の外道が牙をむいたりするため、今回と続けて読むと胃もたれすると思われます。
原因不明の精神攻撃→ドキンダムX解放→新手の外道炸裂の流れですから…
そういうわけで次回は閑話休題で、レッドゾーンと原因不明がオリカでデュエマします。 読了ありがとうございました。







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オリカ集第2弾

次回のレッドゾーンVS原因不明で使うような奴。劇中再現カードを色々追加した結果、レッドゾーンに新境地が。


《FFR(ファイナルフォームライド)━レッドゾーンライダーズ》

コスト5火呪文

■G・ゼロ(バトルゾーンに自分の進化ソニック・コマンドがある時、この呪文をコストを払わず唱えても良い)

■自分の山札の上から5枚を見る。その中から、進化ソニック・コマンドを好きな数手札に加える。その後、残りを好きな順序で山札の一番下に置く。

━時空を超えて、すべてのレッドゾーンが集結した!

 

ソニック・コマンドの連続侵略が狙える、全員集合呪文。もちろんディケイドレッドゾーンと組み合わせれば侵略先とぐるぐる回せる。プロキシで回してみたら手札に加わるのは大体1~3枚だったかな。

 

 

《FAR(ファイナルアタックライド)━ディケイドブレイク》

コスト4火呪文

■アタックチャンス━ソニック・コマンド(自分のソニック・コマンドが攻撃する時、この呪文をコストを払わず唱えても良い)

■自分の進化ソニック・コマンドがシールドをブレイクした時、それがそのクリーチャーのこのターン初めての攻撃であれば、そのクリーチャーをアンタップする。

■この呪文を唱えた後、墓地に置く代わりに山札の一番上に置いても良い。

 

一見1体のクリーチャーに1枚しか使えないように書いてあるけど、攻撃後にアンタップが決まるので、侵略で別クリーチャーにしてしまえば何度でも使える。もちろんディケイドレッドゾーンと組み合わせて何度でも拾える。FFRと合わせて劇中再現だ!…本編もカードもオーバーキルでね?元ネタはライダーブレイク。

 

《KR(カメンライド)━ディケイドレッドゾーン》

コスト6火進化クリーチャー ソニック・コマンド/侵略者パワー12000

■進化━自分の火のクリーチャー1体の上に置く。

■侵略━火のコマンド(自分のソニック・コマンドが攻撃する時、手札のこのクリーチャーをその上に置いても良い)

■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、またはこのクリーチャーか自分のソニック・コマンドが進化した時、自分の山札の上から5枚を見る。その中から火の呪文を1枚選び、相手に見せてから手札に加えても良い。その後、残りを好きな順序で山札の1番下に置く。

■T・ブレイカー

FT━同じライダーが二人、ツインカムレッドゾーンとでも名乗るか?━門矢士

 

レッドゾーンに変身したディケイド。このカードを侵略の間に挟むだけで、2枚までFARをはじめとする呪文が手に入る。手に入れて行く強さのカード~。実戦では革命の鉄拳とか(ry)

 

《腐敗眼魔モノリス》

コスト6 闇/水 進化クリーチャー ゴースト/侵略者 パワー8000

■進化━自分の闇のクリーチャー1体の上に置く。

■墓地侵略━コスト3以上のゴースト(自分のコスト3以上のゴーストが攻撃するとき、墓地にあるこのクリーチャーをその上に置いても良い)

■このクリーチャーはブロックされず、タップされていないクリーチャーを攻撃できる。

■各ターン、はじめてこのクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、離れる代わりにバトルゾーンにとどまる。

■W・ブレイカー

FT━もう二つの世界のみつなぐモノリスになど頼らぬ。時空を超えてすべてを支配する力を!━モノリス眼魔

 

光速レーザーと頑強なボディによる堅実なスペックを再現。S級侵略[不死]から手札からの侵略を省いた墓地侵略の持ち主。

 

《炎霊眼魔ウルティマ・ブルーファイア》

コスト6 闇/火 クリーチャー ゴースト/ブレイブ・スピリット/侵略者 パワー6000

■進化━自分の闇のクリーチャー1体の上に置く。

■墓地侵略━コスト3以上のゴースト(自分のコスト3以上のゴーストが攻撃するとき、墓地にあるこのクリーチャーをその上に置いても良い)

■このクリーチャーがバトルするとき、バトルする相手のクリーチャーを破壊し、相手の墓地からクリーチャーを1体選び、タップしてバトルゾーンに出す。

■このクリーチャーがバトルした後、このクリーチャーをアンタップする。こうしてアンタップした場合、そのターンの終わりまでこのクリーチャーはシールドをさらに1枚ブレイクする。

■W・ブレイカー

FT━時間逆行プログラム起動。━眼魔ウルティマ・ブルーファイア

 

戦う相手の時間を逆行する上に、相手の力を取り込んで強くなる。こちらはバトルを3回繰り返せば5ブレイクできる爆発力アリ。

 

《復元の儀》

コスト3闇 呪文

■自分の山札の上から4枚を表向きにする。その中からカードを2枚まで選び、墓地に置く。残りを山札に戻し、シャッフルする。

■自分の墓地から、コスト3以下の闇のクリーチャーを1体選び、バトルゾーンに出す。

■S・トリガー

FT━進んだ科学は魔法と変わりない。であれば、魔法を科学で逆算するのもたやすいことだ。━原因不明

 

眼魔復元の儀。これで墓地に上記の切り札を落とし、ゴーストを復活させて侵略できる救済措置。ジャック・バイパーやデス・スペクターなどの進化クリーチャーで速攻も可能。

 

 

《磁力網(マグネット)》

コスト2水 呪文

■自分の手札から《改造(ボーグ)マグネポール》を1体バトルゾーンに出す。その後、山札を見て、《改造(ボーグ)マグネポール》を1体選び、バトルゾーンに出す。

■S・トリガー

FT━マグネポール2体の間に、磁力による強力な網が張られる。

 

《超電導陣形(フォーメーション・レールガン)》

■G・ゼロ(バトルゾーンに《改造(ボーグ)マグネポール》があれば、この呪文をコストを支払わずに唱えても良い。

■相手は自身の攻撃またはブロックできるクリーチャーを1体選ぶ。そのクリーチャーは次の自分のターンの初めまで、攻撃もブロックもできない。《改造(ボーグ)マグネポール》がバトルゾーンにあれば、さらにその数だけ選ぶ。選ばれたクリーチャーは、《改造(ボーグ)マグネポール》がバトルゾーンにある間、攻撃もブロックもできない。

■カードを1枚引き、その後バトルゾーンの《改造(ボーグ)マグネポール》1体に付き、さらに1枚カードを引く。

FT━数十体の磁力で可能となる我らの戦術を見せてやる。

 

改造(ボーグ)マグネポールの戦術から。磁力で味方を引っ張り出したり、ブーストをかけたりできる。1体しかいなかったり、自身の能力対象外の進化ドラゴンが相手でもフォロー可能。

 

 

《不死秘伝スクリームデッド》

コスト5闇呪文

■アタックチャンス━闇のコマンド

■次の自分のターンの初めまで、相手の墓地にカードが置かれた時、相手クリーチャー1体を選び、そのパワーをー2000する。

■次の自分のターンの初めまで、相手のクリーチャーのパワーが引かれた時、バトルゾーンに自分の闇のS級侵略者があれば、代わりにその数値を倍にする。

FT━やっぱりこの世は腐ったゾンビに行きつく世界なんだゾ!━不死デッド

MC版━どんなきれいごと並べても、お前らはそいつみたいに腐っていくしかないんだゾ━不死デッド

 

デッドクウガの必殺技。設定上は瘴気をまといながら腕力を生かしたラリアットと、握力で締め上げるつかみ技のアイアンクローの2種類あり、MC版でかける技が変わる。デッドダラーやデッドゲリラなどの能力でもパワー低下が使えるようになるうえ、ドミノのごとくパワー低下が連鎖する。

 

《ディメンジョン・レース》

コスト5火呪文

■アタックチャンス━《超神速レッドゾーンMax》(自分の《超神速レッドゾーンMax》が攻撃するとき、この呪文をコストを払わず唱えても良い)

■バトルゾーンに進化ソニック・コマンドがあれば、自分の山札を見る。その中から名前に《禁断》とあるクリーチャーを1体選び、バトルゾーンに出す。その後山札をシャッフルする。

■この呪文の効果でバトルゾーンに出たクリーチャーがバトルゾーンを離れるとき、代わりにそのクリーチャーに封印をつける。

 

レッドゾーンでも心当たりのない謎イラストのカード。レッドゾーンのこれからの戦いが描かれているとレッドゾーンは判断したらしいが…?

 

 



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第5.5話 時空の狭間の決戦!最速レッドゾーンVS最悪原因不明!

今回はレッドゾーンと原因不明がオリカでデュエマするだけ。オリカについてはオリカ集参照。



レッドゾーンはなぜか見知らぬ白い世界にいた。壁があるわけでもないのに、部屋に閉じ込められたような閉塞感がある。彼はレッドゾーンMaxとなって次元を駆け抜けていたはずが、なぜかこの空間に入った途端、出られなくなってしまった。

 

レッドゾーン「ここはどこだ」

 

原因不明「教えてやろう。貴様の墓場だ」

 

レッドゾーン「テメエ…生きてやがったのか」

 

原因不明「生きているとは違うな。わしは怨念だけの存在。ここでは貴様も同じことだ」

 

レッドゾーン「俺も同じ?何を言ってやがる」

 

原因不明「ここは真のデュエマにてすべてを決する世界。デュエマに負けた者は死に、勝った者だけが元の世界に帰還できる。貴様を殺し、わしが生き返って再びライダーどもを殲滅してやる」

 

レッドゾーン「要するにここでデスマッチをやろうってことか。テメエこそとどめを刺してやるぜ。そのデュエマってのはどんな勝負だ」

 

原因不明「中央の対戦台を見ろ。そこにクリーチャーとしての生が反映された、貴様自身と言えるデッキがある。デッキを見ればカードが教えてくれる」

 

レッドゾーンがそのデッキを取って中身のカードを見ると、そこには彼の軌跡を描いたようなカードたちが。そして、そのカードが語りかけてくる。デュエマのルールを、そして必ず勝てという熱きエールを。

 

レッドゾーン「ルールは聞いたぜ。最速で片づけてやる。俺の生きざまでな!」

 

原因不明「デッキを生きざまと呼ぶか。違うな、デッキは道具だ。上手く使える方が勝つ!」

 

レッドゾーン/原因不明「デュエマスタート!」

 

先攻を取ったレッドゾーンの《一撃奪取トップギア》召喚に対し、原因不明は《改造(ボーグ)ドリル》でマナを増やす。しかし、3ターン目、先に動き出したのはレッドゾーン。

 

レッドゾーン「《トップギア》で1コスト軽減して、この俺、《轟速ザ・レッド》を召喚。攻撃と同時に侵略発動、この俺、《轟く侵略レッドゾーン》に侵略だ!バトルゾーンに出たことで、《改造ドリル》を破壊!トリプル・ブレイク!」

レッドゾーンがドリルを破壊した上に、原因不明のシールドを5枚中3枚も持っていく。

 

原因不明「シールド・トリガー《磁力網(マグネット)》発動!《改造(ボーグ)マグネポール》を手札と山札から1体ずつバトルゾーンに出す」

マグネポールの磁力により、残るトップギアの攻撃が封鎖される。

 

原因不明「貴様のデッキは、音速の侵略者で殴るだけのデッキだろう。進化ドラゴン以外の身動きを封じる《マグネポール》を突破できるか?ヒヒヒ」

 

レッドゾーン「チッ」

 

原因不明「さらにもう一枚シールド・トリガー発動。《ホーガン・ブラスター》で、山札をシャッフルし、一番上に来たカードを使用できる。もう一体《ドリル》を出す」

原因不明はさらにマナを増やし、3ターン目のマナチャージも合わせてもう5マナだ。

 

原因不明「攻撃できなければわしのターン、ドロー、マナチャージ。《マグネポール》がいるとき、《超電導陣形(フォーメーション・レールガン)》をG・ゼロでコストを払わずに発動。《マグネポール》の数+1までドローし、相手クリーチャーの動きを封じる。《夢の兵器デュエロウ》召喚。わしは2枚、貴様は1枚ドローできる。打開策は引けたか?ヒヒヒ」

原因不明はクリーチャーが並んでいても攻撃せずにターンエンド。ただの余裕ではない。何か狙っている。

 

レッドゾーン「俺のターン、ドロー、マナチャージ。チッ、《マグネポール》を破壊できるカードが来ねえ。なら、ここは頼むぜ。《轟速ザ・マッハ》を召喚、その時山札の上4枚を表向きにして、進化クリーチャー1枚を手札に加える」

山札から表向きにした中にあった1枚は、《KR━ディケイドレッドゾーン》のカード。

 

レッドゾーン「来たか、ディケイド。俺はこいつを手札に加える。残りは山札の一番下に置く」

原因不明「この世界にも来ていたかディケイド…!カードだろうがここで葬り去ってくれる!」

攻撃できないレッドゾーンから原因不明にターンが回る。

 

原因不明「わしのターン。マナチャージして《No Data》を召喚。さらにバトルゾーンに自分のジ・アンサー種族が2体以上いれば、《海帝サイクロン》をG・ゼロにより、ノーコストで召喚。山札から呪文を1枚手札に加えられる。手札に加えるのは《イッツ・ショータイム》!」

 

原因不明「わしはターンエンド。ターンの終わりにNo Dataの効果で手札とシールドのカードを1枚交換できる。1枚仕込んでおこう。次のターン、貴様は死ぬぞ、ヒヒヒ」

 

レッドゾーン「確かにヤバい予感がするぜ。俺のターン、ドロー、マナチャージ。《ザ・マッハ》から進化、《KR━ディケイドレッドゾーン》だ。こいつは自分か音速の侵略者が進化した時、山札の上5枚から火の呪文を手札に加える。ディケイド、テメエに賭けるぜ!」

レッドゾーンはある呪文を手札に加える。

 

レッドゾーン「音速の侵略者がいる時、《FFR━レッドゾーンライダーズ》をG・ゼロでコストを払わず発動。山札5枚を表向きにし、その中から《熱き侵略レッドゾーンZ》、《超神速レッドゾーンMax》、《超音速レッドゾーンNeo》、《S級不死(ゾンビ)デッドゾーン》を手札に加える。残りは山札の下に置く」

 

原因不明「ただの召喚と手札補充しかできないということは、ターンエンドだな。ラストターンだ!」

 

原因不明「《デュエロウ》の能力で呪文のコストを2減らし、6マナで呪文《イッツ・ショータイム》を発動。まず貴様は手札から進化ではない好きなクリーチャーを出すがいい」

 

レッドゾーン「俺の手札は全て進化クリーチャー…出せるクリーチャーはねえ」

 

原因不明「運に見放されたな、ヒヒヒ。その後わしは貴様が出したクリーチャーよりもコストの高いクリーチャーを、手札から召喚できる。わし自身、コスト12の《原因不明》を召喚だ!」

 

原因不明「わしの能力で手札と他のクリーチャーを山札に戻し、マナゾーンのクリーチャーをすべてバトルゾーンに出す。我が侵略者たちよ、諸君はもう用済みだ」

バトルゾーンでは侵略者たちが、《原因不明》の手で新たなクリーチャーに改造される。

原因不明「マナゾーンから《完全不明》、《デュエロウ》、《侵略者ランドヘッド》、《改造(ボーグ)マグネポール》2体、《改造(ボーグ)触腕男(テンタクル・マン)》をバトルゾーンに出す!」

 

原因不明「《デュエロウ》の能力で、わしは2枚、貴様は1枚ドローできる。《触腕男》の能力、手札からコスト7以上の呪文を捨てることで、貴様の《トップギア》はタップされ、《触腕男》が存在する限り、その動きを封じられる。わしは《狡猾のゲーム・クリア》を捨てる」

 

原因不明「まだわしのターンは終わっておらん。墓地に置かれた《狡猾のゲーム・クリア》はリサイクル能力を持つ。コスト3を払うことで、手札ではなく墓地から唱えることができるのだ。《デュエロウ》の能力も合わせれば残りの1マナで唱えられる!」

 

原因不明「《狡猾のゲーム・クリア》は唱えただけで勝利するエクストラウィン呪文!その条件に必要なクリーチャーと呪文は、既に《イッツ・ショータイム》によってそろっている。すなわちこれでわしの勝利だ!」

 

レッドゾーン「手札から《完全防御革命(パーフェクト・ディフェンス)》を捨てるぜ。こいつは一度だけ相手のエクストラウィンを防ぐ能力がある」

 

原因不明「レッドゾーン、貴様が革命軍のカードを使うだと!」

 

レッドゾーン「見くびるな、こいつは俺のスピードを破った技だ」

 

原因不明「だが、《完全不明》の能力で、貴様はマナを使うか、攻撃するだけでターンを終了させられる。さらに《マグネポール》の能力で貴様のクリーチャーは攻撃もブロックもできない。貴様お得意の侵略で、マナコストを使わず進化クリーチャーを出すこともできない。そしてわし自身の能力で、わしのクリーチャーはコスト7以上の呪文でバトルゾーンを離れない!貴様は身じろぎすらできずに負けるのだ」

 

レッドゾーン「俺のデッキにコスト7以上の呪文はねえよ。ドロー。呪文《ジ・エンド・オブ・エックス》を発動、《完全不明》を封印する」

 

原因不明「今度はドキンダムXのカードだと!封印ではウルトラ・セイバーが使えぬ」

 

レッドゾーン「どうやらレッドゾーンXが力を貸してくれたらしいな」

 

原因不明「だが、《完全不明》の能力が発動、貴様のターンは終了してわしのターンだ!」

 

原因不明「わしの軍勢の攻撃が可能となる。《デュエロウ》で攻撃と同時に手札から《S級改造(ボーグ)触腕塊(テンタクラーケン)》にS級侵略、これでW・ブレイクだ!さらに《触腕塊》が場に出たことで《レッドゾーン》と《ディケイド》を、このクリーチャーがいる限り永続的にタップする」

レッドゾーンのシールドが残り3枚となる。

 

原因不明「わし自身《原因不明》でT・ブレイク!」

 

レッドゾーン「S・トリガー、《レッドゾーンラッシュ》で手札の《S級不死(ゾンビ)デッドゾーン》を捨て、《ランドヘッド》を破壊」

ジ・アンサー軍団を守るウルトラ・セイバーが消えた。

レッドゾーン「シールド・トリガー、《勇愛の天秤》発動。《マグネポール》1体を破壊。これで攻撃も可能になったぜ」

 

原因不明「またしても革命軍のカードを…。だが、これで貴様のシールドも尽きた。《マグネポール》でダイレクトアタックだ!」

 

レッドゾーン「ダイレクトアタックを受けるとき、革命ゼロトリガー《革命の鉄拳》を2枚発動。山札の上から4枚をめくって、出たクリーチャーより弱いクリーチャーを破壊する。めくった《トップギア》はパワー1000、《マッハ55》はパワー7000、《マグネポール》と、《触腕塊》を破壊する」

 

原因不明「すべて止められただと!だがまだわし自身が場に残っている。ターンエンドだ」

 

レッドゾーン「《マグネポール》の攻撃制限と、《触腕塊》のタップは消えたぜ。俺は《轟速ザ・ゼット》召喚から攻撃、同時にアタックチャンス呪文《FAR━ディケイドブレイク》を発動だ!こいつは攻撃終了後に一度だけ俺のクリーチャーをアンタップし、唱えた後山札の一番上に戻せる」

 

原因不明「山札の上に戻ったなら、《ディケイド》の能力を侵略で発動させて回収でき、再度の攻撃で侵略すれば、同じクリーチャーに一度の制限も消える。無限攻撃か!」

 

レッドゾーン「侵略発動、《レッドゾーンZ》!能力発動、テメエが仕込んだシールド1枚を墓地に置きな。さらに《ディケイド》の能力で山札の上に戻った《ディケイドブレイク》手札に加える。」

 

原因不明「おのれ、《改造(ボーグ)触腕男(テンタクル・マン)》が…」

 

レッドゾーン「こいつでダメ押しだ。最後のシールドをブレイク!」

 

原因不明「シールド・トリガー《サイバー・I・チョイス》召喚!その登場時能力で、手札のシールド・トリガー《目的不明の作戦》を発動。墓地の《ホーガン・ブラスター》を使うことができる。《触腕塊》を《サイバー・I・チョイス》から進化。《レッドゾーンZ》と《ディケイドレッドゾーン》をタップ!」

 

原因不明「さらに水のコマンドが出たことで、《完全不明》の封印が解ける。貴様が《ディケイドブレイク》で無限攻撃を狙おうと、完全不明の能力で、次の攻撃でターン終了となる」

 

レッドゾーン「最後に残ったこの俺《レッドゾーン》の攻撃。《ディケイドブレイク》は使わねえ。《レッドゾーン》の攻撃時に、《レッドゾーンMax》に侵略。さらに《ディケイド》の能力で呪文を1枚手札に加える。そしてアタックチャンス呪文《FAR━ディケイドクラッシュ》を発動。《レッドゾーンMax》と《完全不明》をバトルだ。」

 

原因不明「強制バトルで《完全不明》を破壊するか。だが、《レッドゾーンMax》の攻撃を《触腕男》でブロックすれば、貴様の攻撃も止まる。次のターン、ダイレクトアタックでわしの勝ちだ!」

 

レッドゾーン「《レッドゾーンMax》の能力発動。このクリーチャーがバトルする時、バトルの後に、次の俺のターンまで時を飛ばす」

 

原因不明「何!わしのターンが来ないだと!?」

 

レッドゾーン「《レッドゾーンMax》とのバトル終了後に俺のターン。《轟音ザ・ブラックV》召喚から、攻撃と同時に墓地の《デッドゾーン》にS級侵略。さらに《ディケイド》の能力で呪文を1枚手札に加える。《原因不明》のパワーをー9000するぜ。これでテメエ自身のパワーは、この俺より低い9000だ」

 

原因不明「貴様何を言っている…」

 

レッドゾーン「《レッドゾーンクラッシュ》発動。パワーの下がったテメエ自身とこの俺《レッドゾーンMax》をバトルさせるぜ」

 

原因不明「わし自身を破壊しようというのか?このわしが貴様などに負けるものかー!」

逆上した原因不明が放電する。レッドゾーンは、カードになぞらえるようにレッドゾーンMaxに変身、放電を次元移動でかわし、一気に蹴りを入れる。だが、その接触の瞬間に電撃を浴びる。

 

レッドゾーンMax「ぐおあああ!」

原因不明「接触してきた時が、貴様の唯一の隙だ。帯電したこのわしに蹴りなど通用せんわ!」

だがその時、原因不明の周囲から瘴気が発生し、ポッドを腐食させる。ポッドがショートを起こして機能不全になり、電撃が止まる。

 

原因不明「これはデッドゾーンの…どういうことだ!」

レッドゾーンMax「やはりここでは、デュエマの結果には逆らえないようだぜ」

 

その隙にレッドゾーンは原因不明から離れ、ターンを進行する。

 

レッドゾーンMax「ディケイドクラッシュの能力で、俺とテメエでバトルだ。くらいな!」

レッドゾーンMaxがその超神速で、レッドゾーンラッシュとキックを同時に、原因不明に叩き込む。

原因不明「ぐおおお!貴様あああ!」

 

レッドゾーンMax「バトル終了後に、《レッドゾーンMax》の能力で、再び俺のターンだ。《トップギア》召喚。そして《超音速レッドゾーンNeo》に進化。さらに《ディケイド》の能力で呪文を1枚手札に加える。」

レッドゾーン「レッドゾーンMaxの攻撃時、アタック・チャンス呪文《ディメンジョン・レース》で、山札から《禁断》と名のつくクリーチャーを呼ぶ。《トップギア》から《禁断の轟速レッドゾーンX》に進化!登場時能力で、《触腕塊》を封印。これで《ディケイド》と《レッドゾーンZ》の拘束も消えたな」

レッドゾーンXの槍が出現し、ポッドを串刺しにして動きを止める。

 

原因不明「バカな、これが真のデュエマだというのか!」

バトルゾーンには、《超神速レッドゾーンMax》、《KR━ディケイドレッドゾーン》、《熱き侵略レッドゾーンZ》、《S級不死(ゾンビ)デッドゾーン》、《超音速レッドゾーンNeo》、

《禁断の轟速レッドゾーンX》が、レッドゾーンの元へ駆けつけたかのように、集結していた。

 

レッドゾーンMax「この俺《レッドゾーンMax》でダイレクトアタックだ」

とどめのとび蹴りを加え、原因不明のポッドを完全破壊した。

 

決着がつき、部屋のような空間に、一筋の道が開かれる。

レッドゾーン「最後に使った《ディメンジョン・レース》。こいつはまさか俺の未来か?だとすれば…覚悟を決めろってことか」

ディメンジョン・レースのイラストに何かを察したレッドゾーンは、それを知らせたデッキを元のように丁寧にまとめて対戦台に置き、元の世界へと帰って行った。

 




今回は第5話と6話の間の時系列です。第6話でレッドゾーンが最初に次元移動するシーンがありますが、その間にこんなことがあったということです。

2人が使用したデッキは以下の通り。

《最速への挑戦》

《一撃奪取トップギア》3
《轟速ザ・レッド》1
《轟速ザ・ゼット》2
《轟音ザ・ブラックV》4
《轟速ザ・マッハ》2
《轟く侵略レッドゾーン》3
《KR━ディケイドレッドゾーン》2
《熱き侵略レッドゾーンZ》2
《超音速レッドゾーンNeo》1
《S級不死(ゾンビ)デッドゾーン》1
《禁断の轟速レッドゾーンX》1
《超神速レッドゾーンMax》1
《超轟速マッハ55》1
《FFR━レッドゾーンライダーズ》2
《FAR━ディケイドクラッシュ》2
《FAR━ディケイドブレイク》2
《完全防御革命(パーフェクト・ディフェンス)》1
《レッドゾーンラッシュ》1
《ジ・エンド・オブ・エックス》2
《勇愛の天秤》3
《革命の鉄拳》2
《ディメンジョン・レース》1

《原因不明の実験》

《改造(ボーグ)ドリル》4
《改造(ボーグ)グランドリル》1
《磁力網(マグネット)》2
《改造(ボーグ)マグネポール》4
《超電導陣形(フォーメーション・レールガン)》1
《夢の兵器デュエロウ》2
《No Data》2
《海帝サイクロン》2
《イッツ・ショータイム》2
《原因不明》1
《完全不明》1
《正体不明》1
《夢の変形デュエランド》1
《伝説の正体ギュウジン丸》1
《侵略者ランドヘッド》2
《改造(ボーグ)触腕男(テンタクル・マン)》2
《狡猾のゲーム・クリア》1
《S級改造(ボーグ)触腕塊(テンタクラーケン)》2
《サイバー・I・チョイス》2
《ホーガン・ブラスター》1
《目的不明の作戦》2
《天才のビッグ・アンサー》2
《ストリーミング・シェイパー》1

レッドゾーンはまだ形になったけど、原因不明が怪しい。どちらも関連カード詰め込んでますからね。次回はドキンダムの封印解除から第6話スタート


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第6話:甦る伝説ドキンダムX!!

随分と間が開いてしまってすみません。忙しかったり他の作品にかまけていたのもありますが、この話は書くのが辛かったのが一番の理由ですね。はっきり言って前回予告したような辛い展開で、そこまでキャラ動かしたり、フォロー入れたりするのが精神的にきつかったですね。これでも背景ストーリー準拠なので、読んでみたらそれほどでもないかもしれないけれど。

そうこうしてるうちに、アニメでドキンダムXが母さんになったりした挙句、消滅しちゃったよ!こちらの小説ではドキンダムXがラスボス設定だけど、多分そっちに変更はなし。ドキンダムよりも上の究極神?はエピローグで触れる程度かも。
それと久しぶりの出番のレッドゾーンかっけえ。デュエマで使われたわけじゃないけど、バサラをさらっと助けるのがよかった。

それではお楽しみください。


~アバンタイトル~

 

これまでの、仮面ライダーディケイドは!

 

七極Di「そう、この神がついていれば、みんなの未来は約束されてるでチュ。そいつら革命軍も神の前に断罪されるのみでチュ」

八極ハリルヤ「僕たちは海底都市で作られて操られる運命の侵略者。でもG.O.D様はそんな僕たちに神として、九極の楽園を創るって言ってくれたんでチュ!」

ミラダンテ「ボクたちと一緒に戦おう。侵略者を利用してるならボクたちにとっても倒すべき敵なんだ」

 

ドギラゴン「レッドゾーン…力のために自分を犠牲にしては何の意味もない、空しいだけだ」

ミラダンテ「君の仲間も君の犠牲を望んじゃいない。ボクを呼んだミラクルスターもそうだった」

デス・ザ・ロスト「仲間のためにお前は生きなくてはならない」

レッドゾーンMax「ここぞとばかりに説教垂れてんじゃねえよ。だがテメエらが俺に勝った理由があるとすれば、それかもしれねえな」

 

士「きっちりお返しはしてやる。だが、自分を見失ったら意味がなくなる。それはレッドゾーンの戦いを見てれば分かったはずだ。あいつは自分を見失わず、自分を守ることも覚えた。それが分からないお前の復讐は、因縁を乗り越えて先に進むこともできない行き止まりの道だ」

 

デス・ザ・ロスト「我々は無事だが、もうすぐ封印が解ける。こうなれば我々で対処するしかない」

 

第6話:甦る伝説ドキンダムX!!

 

 

壁の雪山からその全貌を現したドキンダムX、その威容に反して彼が口にした言葉は意外なものだった。

 

ドキンダムX「I AM RELEASED BY LORD OF THE ANSWER.…I WILL SEAL THEIR ENEMY…」

 

轟く侵略レッドゾーン「ごちゃごちゃと何を言ってやがるんだあのデカブツは?」

 

魔の革命デス・ザ・ロスト「まずい、封印を解いたジ・アンサーを主とみなしている。信じられない話だが何らかの方法で操られているんだ!」

 

燃える革命ドギラゴン「となるとあいつは、完全に俺たちの敵…」

 

時の革命ミラダンテ「ボクたちのランド大陸を侵略するのは誰であろうと許しはしない!」

 

士「お前ら、ここは俺たちに任せろ。海東、例のとっておきで行くぞ」

 

海東「士からそう言ってくるとは珍しい。この大陸最大のお宝をつぶすには、ライダー最大のお宝しかないよね」

 

ディエンドは仮面ライダーJをカメンライド。ドキンダムXによる危機を感じたランド大陸の大自然が力を貸したのか、巨大化した姿で出現する。さらにディエンドはディケイドに対してFFRのカードを使用する。

 

海東「痛みは一瞬だ」

 

士「痛っつ!だがこれで!」

 

ディエンドに撃たれたディケイドが巨大ベルト・ジャンボディケイドライバーに変形、仮面ライダーJの巨体に装着され、仮面ライダーディケイドコンプリートフォーム・ジャンボフォーメーションに変身させる。これで士はJの巨体を借りて戦うことができる。

 

士「伝説とやらをこの時代で終わらせてやる」

 

ドキンダムX「KILL YOU!」

 

ディケイドとドキンダムXが激しく殴り合う。巨人同士の戦いは、強烈な暴風と地響きを発生させる。

 

海東「これは周りも危ないね…早く決着を付けたまえ士」

 

士「言われなくてもそのつもりだ。パワーが互角なら押し切って…」

 

ドキンダムX「YES、SIR」

 

その時、ドキンダムXは何者かの指示を受けたのか、自らの胸部に刺さっていた巨大な槍を1対引き抜く。そしてそのうちの一本をディケイドに向けて投げる。重い槍であるためにスピードはない。だが、ディケイドは何かに気づくと、その槍を無理やり掴んで受け止める。鋭く重い槍を手で受け止めてしまい、その手を傷つける。

 

士「ぐっ…」

 

海東「士!そうか、今のは後ろの革命軍を狙って…」

 

革命軍は既に消耗しきって動けない者たちもいる。士が止めなければ、槍は彼らに直撃していた。それどころかあの重量なら、穴だらけの地盤を割って再び地割れを起こしていたかもしれない。巨大化して周りを守るのに慣れていない士は自ら楯になるしかなかったのだ。

 

ドキンダムX「I WILL SEAL YOU!」

 

その隙に、ドキンダムXがもう片方の槍を空中に投げる。空中で槍は何十本に分裂し、降り注いでくる。ジ・アンサーが操っているせいなのか、間髪を入れない狡猾な攻めだ。

 

海東「まずい、このタイミングでか!」

 

士「おい、あのデカさであんな範囲攻撃アリかよ!?」

 

実の所、普段よりはるかに巨大な質量のジャンボフォーメーションは、そのパワーと引き換えに機動力やスピードに欠けている。これでは周りを守るどころではない。とっさに必殺技のジャンボディメンジョンキックを放つ。上空へのとび蹴りで10本近くの槍は砕かれたが、残りの槍の勢いに相殺され、地に叩き落されてジャンボフォーメーションが解除される。

 

海東「なんて威力だ。上空から降ってくるんじゃ止められない!」

 

士「お前らここから離れろ!」

 

轟く侵略レッドゾーン「こんな槍、俺が叩き落してやるぜ!超…神…速…」

 

レッドゾーンは再びオーバーヒートして、姿を消す。だが、すぐにその場に戻ったかと思うと突然ザ・レッドの姿に戻り、そのまま気絶してしまった。やはり無茶をし過ぎて限界が来ていたのだ。降り注ぐ槍によって、避けそこなった何体かのクリーチャーたちが貫かれ、その動きを封じられてしまう。

ドギラゴン「楯なら俺たちがやるしかないだろう。行くぞ!」

 

ドギラゴン/ミラダンテ/デス・ザ・ロスト「完全防御革命(パーフェクトデイフェンス)!」

 

革命ゼロのドラゴンたちがとっさに空中に展開したバリアで槍を受け止めるが、それでも勢いは止まらず、バリアが破られそうになっている。

 

デス・ザ・ロスト「悪夢騎士団よ、負傷者を回収して撤退せよ!」

 

ミラダンテ「ボクたちで殿を務める!構わず行くんだ!」

 

キル・ザ・ライブ「バリアでも恐らく防ぎきれんぞ。どうするというんだ!」

 

デス・ザ・ロスト「少し時間が稼げれば十分だ。いいか聞け!ドキンダムXの槍は貫いたクリーチャーを封印する。恐らく我ら3体も封印される」

 

キル・ザ・ライブ「バカな!お前たちは命を捨てるというのか!」

 

デス・ザ・ロスト「いや、ドキンダムXの封印が解かれた以上、我らが封印されようとそれは解くことができるはず。それをお主らに託す。我も命を託すのだ、闇の国の竜王よ」

 

キル・ザ・ライブ「…その言葉信じるぞ。必ず助けに戻る!」

 

苦渋の決断で、悪夢騎士団とともに負傷者を連れて撤退するキル・ザ・ライブ。そして壁の雪山から全員が離れた時、ミラダンテの姿がミラクに退化して地面に墜落しまう。レッドゾーンと同じく無理が祟ってしまった。バリアの力が2体分に弱まってしまう。それを皮切りに、ドキンダムXの槍にバリアが破られた。槍が残った革命ゼロの3体に突き刺さり、その体を石化させていく。

 

ドギラゴン「ぐっ、火の国を頼むぞ。ドラッケン、士…」

 

デス・ザ・ロスト「闇の国は任せたぞ。キル・ザ・ライブ、海東…」

 

ミラク「ああ、ボクに代わって光の国に新たな王が来てくれれば…。生きていてくれ、ユウスケ、夏海ちゃん…」

 

3体とも仲間に祈りを託し、石化していくと思われた。その時、壁の雪山の向こうから、新たなドラゴンの咆哮が木霊した。山を越え、青き装甲をまとった火龍が飛来する。

 

ボルシャック・ドギラゴン「聞こえたぜ、盟友の鳴く声が…。お前はまだ隠居ってガラじゃないだろドギラゴン!」

 

ドギラゴン「お前は…ボルシャック・ドギラゴン!」

 

革命ゼロを得る修行を終えたもう1体のドギラゴンが、盟友の危機に飛んできた。

 

ボルシャック・ドギラゴン「今助けるぞドギラゴン!革命ゼロだ!」

革命ゼロの力を得たボルシャック・ドギラゴンにより、ドギラゴンの槍が引き抜かれる。ボルシャック・ドギラゴンの火のマナを分け与えられて石化が止まり、何とか飛び上がるドギラゴン。

 

ドギラゴン「助かった!ミラダンテとデス・ザ・ロストも急いで頼む!」

 

ボルシャック・ドギラゴン「ダメだ。この槍は同じマナを持ってるやつでないと抜けないらしい。恐らく光と闇の革命ゼロが必要だ…」

 

ドギラゴン「そんな!今封印されてる2体が革命ゼロの竜王だ!他に方法は…」

 

ボルシャック・ドギラゴン「ここはこらえろドギラゴン。もう間に合わん!」

 

ボルシャック・ドギラゴンに支えられて、撤退するドギラゴン。

 

ドキンダムX「YES、SIR. I INVADE THIS AERA.」

 

ドキンダムXは深追いする様子がない。だが手をかざして、よどんだ空気のようなものを、壁の雪山周辺に広げ始める。周囲の空間に干渉しているかのようだ。

 

革命軍、士、海東は光の国の廃墟、光写真館の前まで何とか逃げ延びる。ミラダンテの姿がなく、その末路を聞いた光の革命軍は悲しみにくれた。彼らは王を2度失ってしまったのだ。ミラダンテの敗北を嘆く面々には九極の侵略者たちもいた。なぜ侵略者がそこにいるのか。そんな疑問すら口に出せないほど、その悲しみは真に迫っていた。

 

ドギラゴン「同じ革命ゼロの竜王として命を張る覚悟だったものを、俺だけ生き残ってしまうとは…。すまない、ミラダンテ、デス・ザ・ロスト」

 

ボルシャック・ドギラゴン「不甲斐ないのは俺の方だドギラゴン。せっかくの革命ゼロでも、侵略者は倒せても、あのデカブツには勝てるかどうかわからない…」

 

士「厄介なのはどうやらドキンダムXだけじゃないぞ。奴を操ってる黒幕は恐らくまだ生き残ってる」

 

キル・ザ・ライブ「封印を解いた原因不明の軍団は倒したのではないのか?」

 

士「戦っていてわかったが、基本的に本能で動いてるはずのドキンダムXが、何者かの指示を受けて的確に攻撃してくるタイミングがある」

 

海東「原因不明は封印を解くための先兵で、封印解除を阻止するために全力で迎え撃った僕たちを消耗させる役目もあったんだろう。おかげで僕たちにはドキンダムXと戦う力はほとんど残ってなかったってことさ」

 

そこへ、栄次郎が足を引きずりながら飛び出してくる。

 

栄次郎「みんな、夏海とユウスケ君から連絡だ!」

 

海東「ユウスケ君と夏メロン、生きていたのか?」

 

士「あいつら…じいさん、俺に代われ!」

少し安堵した様子で、栄次郎から通信機の通話を代わる士。

 

夏海「もしもし士君?」

 

士「お前ら…俺がいないってのに、勝手に出かけてピンチになったろ?ったく馬鹿か?」

 

ユウスケ「知ってたのか?いやごめん、革命軍のみんなのためにって思ってたら、無茶しちゃってさ」

 

キバーラ「まっ、私とアークルの力で助けてあげたのよね~」

 

ユウスケと夏海は致死量の電撃を喰らった上に海に落とされ、ほぼ仮死状態だった。水の革命軍からすぐに救命措置を受けたが、本来は死んでいた。しかし、ユウスケにアークルが遠くでオールデリートをしのぎ続ける革命軍のビジョンを見せた。それによりユウスケは気力を湧き立たせ、さらに完全防御革命(パーフェクトデイフェンス)の補助まで、気力だけでやってのけた。

夏海は、キバーラが自らのライフエナジーを分け与える、魔族特有の方法で蘇生させた。直前にライフエナジーを吸っていたので余力はあった。

 

夏海「士君、もしかして泣いてます?」

 

士は知らず知らずのうちに、鼻声でまくし立てていたようだ。

 

士「泣いてねーよ。泣くとしたら、お前らが情けなくて泣いてるんだ…俺がいないと始まらないってわかっただろ」

 

ユウスケ「そうだな。今度は力を合わせて戦おう。侵略者の親玉、ポッドに乗った奴が禁断の力とやらを操ろうとしてるんだ」

 

士「ああ、お前らと戦ったポッドの奴なら俺が倒した。だが、他にもいるはずだ」

 

夏海「そこまでわかってるんですね。もう一つのポッドに乗ってる誰かは海の中、多分深海に戻ってるみたいです」

 

士「つまりそいつは深海にこもってドキンダムXを暴れさせるつもりか。大ショッカーと似たり寄ったりだな」

ユウスケ「ドキンダムX。それが禁断の存在の名前なのか?」

 

士「ああ、俺たちで止められるかと思ったんだがな…」

 

士も、ドキンダムXと戦った経緯を語る。

 

ユウスケ「そうかミラダンテが…。士でも正面から勝てなかったのか…」

 

夏海「じゃあ、ドキンダムXは完全に遠隔操作されてるんですね。どうしましょう」

 

そこに、外から話だけ聞いていたドギラゴンの声が割り込んでくる。

 

ドギラゴン「一つ方法はある。ドキンダムXが倒せないなら、ドキンダムXを操ってる黒幕を探して、ドキンダムXを止めさせる」

 

ドギラゴンの提案に、通信機の向こうのユウスケと夏海だけでなく、周りで聞いていた水の革命軍からも、感心したようなどよめきが聞こえた。

 

ユウスケ「そうか、ドキンダムXの力を求める原因不明の同類なら、まだ勝てる可能性はある!」

 

夏海「深海に隠れてるなら、逆に大陸のドキンダムXも応援には来そうにないですね」

 

士「問題は、黒幕が負けたところでドキンダムXをおとなしくさせるかどうかだな。こういう悪党は往生際が悪い。素直に言うことを聞かせることができると思うか?」

 

ドギラゴン「俺にもわからない。だが、今までの侵略者は訳も分からずに暴れさせられて、倒すしかなかった。俺としては、何でこんなことしたのか、その理由くらい聞かなければおさまらない」

 

それは火の国の竜王としての意地。ただ倒すだけでなく、この戦いで生まれた無念を、黒幕に言葉でぶつけなくては意味がない。

 

ユウスケ「深海まではクリスタル・コマンド・ドラゴンのみんなが案内してくれるってさ」

 

夏海「みんなの傷が治ったらすぐ迎えに行きます。それまで無事でいてください」

 

士「お前らも気をつけろよ。今度の遠足までには全快しておくんだな」

 

士が通話を切ると、キル・ザ・ライブが廃墟の出口で見張り番をすると申し出る。少し時間がたてば作戦が決行できるが、それまでドキンダムXは待ってくれるとも限らない。それには、悪夢を通ることで簡単に退避や連絡を行える悪夢騎士団が見張りに適任だ。場合によっては、光写真館を置いてでも全員ここから逃げる必要も出てくる。

 

ドギラゴン「確かに必要な役回りだが…気を付けてくれ。封印されたら死者蘇生で復帰することもできない」

 

キル・ザ・ライブ「無理はしない。我はせめてデス・ザ・ロストの近くで見守っていたいだけだ。我では敵わぬことはわかっているが、そうでもしなければ気が済まなくてな」

 

そして悪夢騎士団たちは見張りに向かい、後には火と光と自然の革命軍、九極の侵略者、士、海東、栄次郎が残る。仲間を失い、新たな仲間が来るまでの空白の時間、それは光の国の廃墟をより寒々しくしているようだった。

 

傷の手当てをしながら、そんなまんじりともしない時間を過ごしていると、何者かが隊列をなして現れる。侵略者マークはないクリーチャーたち。だが、口にした言葉はその場の革命軍たちの神経を逆なでした。

 

煽動の面(アジテイト・スタイル)ウルーセ「こんちゃーす、革命軍のみなさーん。黙っちゃってつまんなそー。焼肉食べて盛り上がろうぜ?」

 

煽動の面(アジテイト・スタイル)フリント「戦いたくても戦えないのでは、さぞつまらんだろう。ドキンダムXの前では当然のこと」

 

アクア煽動兵(アジテーター) ザ・ダンディ 「伝説的瞬間に立ち会ったというのに、全くもったいない話だ」

 

キャプテン・ドラッケン「どういう意味だ!このままではお前たちも封印されるかもしれないんだぞ!」

 

煽動の翼 ピッケス 「封印されなくて済むかもしれないわよ。私達みたいにドキンダムXに身を委ねればね」

 

士「封印されたくなければ降伏しろって言いたいのか?そういうお前らは随分と諦めが早いな」

 

煽動の面(アジテイト・スタイル)フリント「君たちこそ、ドキンダムXには勝てないと分かっているからこそ、仲間を待ち、この場から離れて戦うしかないと考えたのだろう?」

 

アクア煽動兵(アジテーター) ザ・ダンディ 「ドキンダムXはその強大な力を、支配下にある者にも分け与えてくださるのだ」

 

ドギラゴン「ドキンダムXは世界を滅ぼす力だぞ!そんな力を分けられてどうするんだ!」

 

煽動の面(アジテイト・スタイル)ウルーセ「ドキンダムXは今の世界を壊して新世界を作ってくれる。その眷属になれば、自分たちの好きなように世界を作り替えられるんだぜ?」

 

煽動の翼 ピッケス 「滅びるのはドキンダムXについていけない者だけ。それなら、みんなで新世界に引っ越せばよくない?」

 

ローゼンスター「故郷を捨てて私達だけ生き残るなど、できるはずがありません。守ろうとしたものを捨てては、ミラダンテ様に申し訳が立たない!」

 

成長目ギョウ「あの~、今言ってたのは本当ギョ?」

 

多くの革命軍が反駁する中、ギョウが煽動するクリーチャーたち相手におずおずと質問する。

 

煽動の面(アジテイト・スタイル)フリント「ああ、もちろん。ドキンダムXは忠実な僕を受け入れるはずだ」

 

成長目ギョウ「それなら、傷ついたみんなを助けてほしいギョ。お願いしますギョ!」

 

キャプテン・ドラッケン「何言ってるギョウ!お前誰に頭下げてるか分かってるのか!?」

 

革命類突進目トリケラX「そうだぞギョウ、ドキンダムXなんかを復活させるために、俺たちがどんな目にあわされたか忘れたか!」

 

ギョウ「みんなの悔しい気持ちはわかるギョ…。でも僕はこれ以上仲間に傷ついてほしくないギョ。みんなは戦いで傷ついて、故郷も追われて、今までずっと苦しんできたギョ。だからこれ以上仲間が倒れていくのは見たくないギョ…頼むギョ…」

 

ギョウは革命軍の方にも頭を下げる。ギョウはただ煽動されたわけではなく、革命軍の仲間を心配したうえで言っている。そう思うと、皆何も言い返せない。そんな中、士だけが反論する。

 

士「ギョウ、俺たちが戦ってるのは傷つくためじゃなく勝つためだ。どんなに体がボロボロに見えても、戦う意思だけは傷つかない、それが革命軍って奴だろ。お前も強くなりたいなら、最後まであきらめるなよ」

 

ギョウ「こんなこと言いたくなかったけど…士が発破をかけられるのは、士が旅人だからだギョ。この戦いでどれだけ犠牲が出たか、このランド大陸に住んでなかった士は知らないギョ。失われたものを知ってる僕たちの傷は、士にはわからないギョ」

 

士「お前なあ…被害者だからって甘ったれるのもいい加減にしろ。俺だってなあ…!」

 

革命軍と士を線引きするかのようなギョウの物言いに、思わず苛立つ士。

 

キャプテン・ドラッケン「もういい、士。お前の気持ちはわかってる。もう十分だ」

 

士「もう十分…?お前らまさか」

 

革命類突進目トリケラX「ギョウの言い分ももっともだ。傷ついた仲間がいる以上、引き際も考えなきゃならない」

 

海東「おいおい、本当にこんな話に縋る気かい?」

 

ドギラゴン「少なくとも話し合いをしに来たやつらはここにいる。こいつらと一緒に行けば、いきなり攻撃されることもないはずだ」

 

ローゼンスター「双方に話し合いたいという意見がある以上、交渉の余地はあるかもしれません。もちろん、今提示された条件で納得はできませんが」

 

キャプテン・ドラッケン「俺たち火と自然の革命軍で交渉に行く。納得がいかない奴はついてこなくてもいい。我慢のいる長丁場になるだろうからな」

 

士「いいのか、お前らはそれで」

 

ドギラゴン「俺は侵略の理由を確かめるとも言った。なら、こういう話し合いに出向かなきゃ嘘だ。ここは黙って見送ってくれ」

 

海東「そこまでの信念とはね。ドキンダムXと何かあったら、すぐ悪夢騎士団が助けてくれるとは思うけど…戦う気がないなら逃げる準備だけはしておきたまえ」

 

武家類武士目ステージュラ「すまない。これは元々俺たちの問題、できれば俺たちで解決するつもりだ」

 

ギョウを先頭にして、少しダメージから持ち直した革命軍のドラゴンたちはドキンダムXのいる方角へと向って行った。

 

廃墟を通り抜ける最中、ギョウが口を開く。

 

ギョウ「みんな、士が言ってたことどう思うギョ?どんな状況でもあきらめないギョ?」

 

キャプテン・ドラッケン「そういわれりゃそうだな。俺たちはその意地があったから生き残れた。士の言う戦いは一時中断だが、例え話し合いでも、諦めずに粘るつもりだ」

 

ギョウ「流石ギョ!じゃあ…い、今、敵に囲まれたとしても、戦えるギョ?」

 

ギョウが震え声になる。それと同時に、廃墟の屋根から赤い光線が降り注ぐ。不意を喰らって爆撃される革命軍。

 

ドギラゴン「おいやめろ、俺たちは話し合いに来たんだ!お前たちの仲間と一緒なんだ!」

 

ドギラゴンが呼びかけるが、攻撃は止まない。それどころか、あたりを見回すといつの間にか煽動しに来たクリーチャーたちがいない。

 

革命類突進目トリケラX「いない、どうして?」

 

革命目ギョギョウ「ギョギョーウ!それはもしかして…僕が瞬間移動させておいたからギョ?」

 

一瞬のうちにギョウから進化して、不敵に笑うギョギョウ。そして言葉通り屋根に移動した煽動のクリーチャーたちが、メガホンを使って音波攻撃を仕掛けてくる。

 

武家類武士目ステージュラ「ギョギョウ、こんな時に何言ってるんだよ…」

 

キャプテン・ドラッケン「お前らは話し合いたいって…」

 

革命目ギョギョウ「お前らってやっぱりカモだギョ。目ん玉ひん剥いてよ~く見とけギョ。僕の、いや…ワイの更なる進化をなあ!侵略発動じゃあ!」

 

ドスの効いた口調に代わるとともに、ギョギョウの姿が二足歩行の大型恐竜サイズにまで成長する。その胸には革命軍ではなく侵略者のマークが。

 

裏革命目ギョギョラス「ギョギョギョギョギョ―ッ!笑えるであんさんらの間抜けなツラ!こうもうまいこと騙されおってからになあ!」

 

ドギラゴン「そんな馬鹿な!お前は革命軍のマークを持って卵から生まれたはずだ。侵略者じゃない!」

 

裏革命目ギョギョラス「わかっとらんなあ。革命軍のマークは一度侵略のウイルスに感染してから克服した証や。卵のワイがそのウイルスに感染して、抗体を得るだけやと思うっとったんか?」

 

卵から生まれる前にウイルスに感染したギョウは、侵略と革命の力を両方手に入れた特異なケースだったのだ。ギョウは生まれながらにウイルスを持ちつつ、侵略の欲望を飼い馴らすことで革命軍の抗体を手に入れた。一方で抗体でも死滅しないようにウイルスを自己進化させ、潜伏させてきた。いずれ来る裏切りのタイミングを待って。

 

裏革命目ギョギョラス「あんさんらはホンマ見る目ないなあ。ワイがドジったフリして足引っ張ったり、外出の振りして侵略者と打ち合わせておいたのに、全然気づかんかったもんなあ!」

 

キャプテン・ドラッケン「お前は強くなりたいって、そのために頑張ってたんじゃなかったのか!」

 

裏革命目ギョギョラス「あんさんとのやり取りも楽しかったでえ、ドラッケンはん。ワイが八百長でピンチになっとるのに、あんさん必死で自分の身も顧みなかったからなあ。いい見物やったわギョギョギョギョギョ―ッ!」

 

革命類突進目トリケラX「全然萌えない腹黒だぞ…最低だ!」

 

武家類武士目ステージュラ「俺たちと一緒に戦ったのも、全部うそだったのか!」

 

裏革命目ギョギョラス「あんさんらはワイが毎回やられやすいように瞬間移動させても疑わんかったからなあ。あんさんら腹黒好きやし、わざとやられてんのかと思うっとったわギョッギョッギョッ、あかん、笑いすぎて、腸捻転になるわギョギョギョ、ギョ―ッギョッギョギョ―ッ!」

 

ドギラゴン「お前らが話し合いを放棄するなら、俺たちも戦うしかない!」

そう啖呵を切るも、直後に一斉射撃で革命軍は吹き飛ばされる。

 

裏革命目ギョギョラス「病み上がりのあんさんらがワイらには勝てへんで。見てみ。あそこにおるんは、ドキンダムXの生み出した僕、イニシャルズや」

 

屋根の上から姿を見せたクリーチャーたちは、岩のように白い人型に赤い装甲を身に着けているが顔がなく、代わりに光点が明滅している不気味なクリーチャーだ。

 

ドギラゴン「封印が解かれたばかりなのに、もうそんな奴らが…」

 

裏革命目ギョギョラス「特別に教えたるわ。ドキンダムXはあんさんらを追撃しない代わりに壁の雪山にとどまって、自分の世界に作り替えとんのや。そしてその番人を任されるのがイニシャルズ。あんさんらを倒せば、ワイもイニシャルズの仲間入りや!」

 

キャプテン・ドラッケン「結局お前の言いたかった事ってそれなのかよ…侵略者はそのために生み出されたってのか!?」

 

裏革命目ギョギョラス「侵略者も所詮は大陸を荒らしまわり、封印を解くための捨て駒や。ワイらみたいに計画の裏側まで気づけたなら、当然利用させてもらうけどなあ」

 

革命類突進目トリケラX「ふざけるな!」

 

武家類武士目ステージュラ「X-GIRLSをわざと傷つけたっていうなら、もう許さないぞ!」

 

ジュラシック・コマンド・ドラゴンが破れかぶれでギョギョラスに殺到する。しかしギョギョラスの目前にイニシャルズが出現し、正面からビームを浴びせる。突進していたジュラシック・コマンド・ドラゴンたちはまともに攻撃を受け、将棋倒しになる。

 

裏革命目ギョギョラス「何逆切れしとんのやドアホォ!こうなったんはなあ、お前らが士よりワイを信じたからやでえ!お前らに見る目がないからや、ざまあ見晒せえ!」

 

キャプテン・ドラッケン「まだ俺たちは負けてない!まとめて吹っ飛ばす!」

 

周りに仲間が少なくなったことでドラッケンが弾幕を乱射、パワーがそれほど高くない敵のクリーチャーたちは吹き飛ばされていく。

 

裏革命目ギョギョラス「しまった、こんな隙間のない攻撃やと瞬間移動でも逃げ切れんやないか!」

 

キャプテン・ドラッケン「とどめだギョウ!もう革命軍じゃないならお前を…」

 

その時、ギョギョラスが胸の侵略者マークを抑えて苦しみ始める。そのマークはぼやけて、革命軍のマークに変わりつつある。

 

裏革命目ギョギョラス「ぐうっ、苦しい。ドラッケンの言うとおり、僕は革命軍のギョウだギョ。僕は…僕は…」

 

キャプテン・ドラッケン「まさか戻ったのか!?」

 

ドギラゴン「しっかりしろギョウ、侵略者の力に呑まれるな!」

体勢を崩して苦しむギョギョラスに以前の姿を見て、思わず支えようと近寄るメガ・コマンド・ドラゴンたち。

 

裏革命目ギョギョラス「ありがとうギョ。みんな…何度も騙されてくれてなあ!」

 

ギョギョラスが近づいたドラゴンたちを引き裂き、噛み付く。

 

ドギラゴン「ぐあああ!そんな…」

 

キャプテン・ドラッケン「ぐおっ!目を覚ましてくれたんじゃ…」

 

裏革命目ギョギョラス「演技にきまっとるやろボケがぁ!ワイは侵略者と革命軍のマークを、好きに入れ替えられるとも気づかんかったかあ!そしてお前らからごっつぉうになったマナで、更なる援軍を呼べるんや!」

 

ドラゴンたちへの攻撃で吸収したマナで、ギョギョラスが手にしていた卵が孵化、更に煽動やイニシャルズのクリーチャーを呼び出すギョギョラス。

 

裏革命目ギョギョラス「お前らは所詮何かを信じようとして、裏切りモンのワイに利用されたんや。正論吐いとる士を信じ切れずに犬死や、ギョギョギョギョギョ―ッ!」

 

ドギラゴン「ぐっ、士、すまない…」

 

キャプテン・ドラッケン「俺たちが間違っていたのか…」

 

士「違うな、信じる奴より騙す奴の方が悪いに決まってる!」

 

廃墟の陰からディケイドとレッドゾーンが姿を現す。

 

士「いいか、信じるってことは生きる道を決めて全力を賭けられることだ。今までそうしてきたから革命軍はここまで生き残ってきた。それがわからない裏切者のお前は、他人の足を引っ張ることで強くなった気でいるだけだ。こんなピンチでも戦えるこいつらの方が、泣き落としにかかるお前よりずっと強い!」

 

裏革命目ギョギョラス「けったいな御託並べたところでどうするんや。こいつらの命が惜しいなら、あんさんらも動けんやろが」

 

ボロボロの革命軍は敵に囲まれ、すぐにでもとどめをさせる状況だ。

 

レッドゾーン「あんだけディケイドに言わせといて、返す言葉が人質かよ。テメエは欠片もプライドが残ってないみてえだな」

 

裏革命目ギョギョラス「プライドやと?そんなもん、無駄なこだわりやろが。今はあんさんも高速移動でこいつらを助けるほどの体力が残ってないのも分かっとるんや。士はんも武器を捨てておとなしくワイに食われろや」

 

仕方なくライドブッカ―を遠くに投げ捨てるディケイド。

 

裏革命目ギョギョラス「それでええ。異世界から来たあんさんのエネルギーも、おいしくいただくとしまひょか」

 

レッドゾーン「待てよ。士は武器を捨てたら必殺技すら使えねえ。だが俺はどうだ。テメエの無防備な背中に、最後に一撃喰らわせるくらいはできるぜ」

 

裏革命目ギョギョラス「言うやないか。あんさんの方が活きがよさそうやなあ。減らず口の続きは、ワイの腹ん中で聞いたるわ」

 

ギョギョラスが舌なめずりする中、レッドゾーンはディケイドに目くばせする。ギョギョラスが勢いよくレッドゾーンの肩に噛み付き、そのマナを吸い取る。ギョギョラスが今度は士に背中を見せた隙に、士はケータッチを取りだして入力、コンプリートフォームに変身する。

 

裏革命目ギョギョラス「まだ戦う気があったんか?せやけど、そいつじゃ小回りが利かんやろ。こいつらがどうなってもええんか?」

 

レッドゾーン「今までのライダー召喚ならそうかもな。だが、俺がいるから使える力もあるんだろディケイド?」

 

士「ああ、お前が進化したことで使える力がな」

 

ディケイドがケータッチをタップすると、平成ライダー10人のアイコンがあるページの次の画面には、侵略者マークのアイコンが現れている。そのアイコンをタッチすることで、FKR(ファイナルカメンライド)━MAXが発動する。ディケイドの両肩を横切って一列に飾られたカード、ヒストリーオーナメントの絵がレッドゾーンMAXに代わり、同時にレッドゾーンは超神速レッドゾーンMAXへと変身する。

 

裏革命目ギョギョラス「何やと!?フラフラなうえに深手を負わせたお前が侵略した!?」

 

超神速レッドゾーンMAX「確かに今の俺じゃこの姿は負担がかかりすぎたが、士が肩代わりしてくれたらしいな。ってわけで、覚悟しろよ」

 

レッドゾーンMAXが一瞬でギョギョラスを蹴り飛ばす。さらに、革命軍を取り囲んでいたクリーチャーたちが、赤い影になぎ倒される。空間跳躍するほどのスピードのディケイドによって、人質を取っていたクリーチャーたちは瞬殺される。一瞬で戦況を打開したディケイドは、ちゃっかりと投げ捨てたライドブッカ―も回収していた。

上空に蹴飛ばされたギョギョラスはまだ動ける様子であり、そのままの勢いで壁の雪山まで素早く飛び去ろうとしている。ディケイドはFARを発動する。コンプリートフォームのFARはディケイドとライダーの動作がシンクロした同時必殺技であり、通常は無軌道に飛び回るギョギョラスは狙いにくい。しかし、レッドゾーンMAXは次元移動が可能である。よってディケイドとレッドゾーンMAXは同時に消えたかと思うと一瞬でギョギョラスのいる上空に出現。レッドゾーンMaxとディケイドは左右からギョギョラスをキックで挟み撃ちにした。

 

裏革命目ギョギョラス「ぐおおっ!あいつらに伝えろや…この戦いは平和的に終わることはない。これがその証拠やってなあ!ギョギョギョギョギョ―ッ!」

 

ドギラゴンの言う話し合いなどできる余地はないと、最後までギョギョラスは嘲笑しながら爆散した。そして地上に降り立つディケイドとレッドゾーン。

 

超神速レッドゾーンMAX「これで体力も回復したぜ。テメエらは動けるか?」

 

革命軍たちに手を貸すレッドゾーンと士。

 

ドギラゴン「お前が寝てる間に勝手なことをしてしまったなレッドゾーン。話に加わってもいないお前に助けられるとは面目ない」

 

超神速レッドゾーンMAX「フン、俺にできるのはこうして敵をぶっ倒すことだ。お前らができることなら好きにしろよ」

 

ドギラゴン「ありがとう。それに士、お前の言うとおりにしておけば、こんな罠にはかからなかったかもしれない」

 

士「いや、これから黒幕を説得して終戦させるならこれも必要なことだ。お前らは最後までギョウと話し合おうとした、敵と話し合うってのはそのくらいの覚悟がなきゃできないことだ」

 

これから乗り込む敵の本拠地では、更に問答無用の迎撃が待っているだろう。それを潜り抜けて真実を突き止め、黒幕を止めるのが、ドギラゴンたちの進む道だ。それが原因で追い込まれようと、革命軍はあきらめないだろう。逆境には慣れている。

 

一方の深海では、謎の科学者集団が迎撃態勢を整えていた。正体不明も、既にポッドをアップデートして、新モデル・完全不明となっている。ギョウの密告により、革命軍がこの海底都市に攻め入ろうとしていることも分かっている。ドキンダムXを海底にまで呼び出すとなると、その質量や攻撃範囲のためにこちらの身が危ない。地上で暴れさせて、革命軍の一部を足止めさせるのがせいぜいか。既に革命ゼロは残り少なく、革命軍もダメージは大きい。それでも、レッドゾーンと仮面ライダーには警戒が必要だ。

 

侵略者ランドヘッド「宇宙(スペース)の侵略者は、配備完了しました」

 

No Data「ご苦労。それに地下を通して不死(ゾンビ)の侵略者の怨念も集まりつつある。もうすぐ一つにまとめあがるだろう」

 

完全不明「そして最後に原因不明の残した研究データ。これで改造(ボーグ)の侵略者の合成クローン体が完成した。原因不明よ、お前を排斥した仮面ライダーもこいつが始末してくれるだろう。ワタシたちを説得しようとするなど、数百年早いと教えてやろう」

 

既にドギラゴンの説得など一顧だにしない意思を見せる彼らに、果たして平和を望む声は届くのか。

 

次回、仮面ライダーディケイド!

 

レッドゾーン「顔を見せろよ。そのポッドをぶっ壊されたくなけりゃな」

 

正体不明「私の名はギュウジンマル。ワタシこそ世界を制する真の天才だ!」

 

ドギラゴン「この大陸に生まれたというなら、どうして故郷を滅ぼそうとするんだ?」

 

ギュウジンマル「“なぜ”、“どうして”、君たち愚民どもは昔からワタシの考えを理解できなかった。ワタシは正体を隠す前から、“正体不明の天才”と忌み嫌われてきたのだ」

 

第7話:天才の証明ギュウジンマル!!

 

 




封印解除されたなら、その場で倒してしまえばいいじゃない!…はやっぱり成功しませんでした。そもそも封印解除しようとする中ボスを、全力阻止しようとしてからの連戦なわけで。ミラダンテは無茶し過ぎて封印されることに…。

撤退を強いられるくらいにドキンダムXが強いために、操ってる黒幕に止めさせるアイデアが出ました。ドギラゴンは民をまとめてきた王としての経験からこう考えたのですが、こちらも茨の道。それが、ギョウの裏切りではっきりと分かってしまうわけです。

次回は、オリジナル設定ですが、ギュウジンマルの過去が語られることに。その時ドギラゴンは…。

次回は背景ストーリーほどの過剰戦力はない深海決戦です。読了ありがとうございました。


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第7話:天才の証明ギュウジンマル!!

自分でこの作品を読み返す時は、BGMにデュエマEDテーマのJIBUNをかけて楽しんでいるgazerxxxです。ディケイドのテーマソングride the windもいいかも。

原典のデュエマ背景ストーリーが先に完結!まさか2016年中に終わるとは思わなかった。こっちではドキンダムXがラスボスで終わるけど、いくらか拾わなきゃならない設定があるかも。ギュウジンマルの研究所が改速の侵略者に乗っ取られたとか。というか、彼らが再生した侵略者は”改造の侵略者”と呼ばれてるらしく、思わぬ被りと相成りました。ショッカー元ネタだから出て来る可能性はあったけど。

さて、今回の山場が結構な難産でしたorz

背景ストーリーをできるだけ追いかけてるんですけどね、海底都市の戦いって結構不明な部分が多いんですよ。海での戦いが想像つかない原始の侵略者や、空で戦った方が映えそうな九極の侵略者を移動させるのは簡単な方。
革命編第3弾時点じゃ革命軍は海底都市に攻め込んだはずが、第4弾では壁の雪山近くにいたドキンダムXが介入したり、ギュウジンマルがウイルスばらまいたりで、「場所変わった?」と思える描写が存在します。てわけで、こっちでも強引に場所を変えている場面を導入することに。

今回は海底都市での戦いが中心です。


ギョギョラス及びイニシャルズとの交戦から数日後。火の国の海岸線に革命軍は集結していた。ここは、士と火の革命軍が、原始・改造の侵略者から守りきり、一時の平穏を取り戻している。しかしこの水平線の下には、ランド大陸を脅かす侵略者たちが潜んでいる。

そして、沖合からは水晶をきらめかせる龍や、海賊船の影が、いくつも近づいてきた。水の革命軍であるクリスタル・コマンド・ドラゴンと、サイバー・ウイルス海の海賊たちが、別行動していた仲間を乗せて来たのだ。

 

ユウスケ「おぉ~い、士~!」

夏海「私達はもう戦えま~す。大丈夫ですか士君~!」

士「俺の心配なんているか。お前らも死にかけてた割には、前より元気すぎるくらいじゃないか?」

姿が見えると大声で呼びかけてくるユウスケと夏海に、士はいつもの憎まれ口で出迎える。ユウスケと夏海は、海賊船から降りてくると、すぐに士の元に駆け寄ってくる。

 

ユウスケ「俺も前とは違うさ。革命軍に伝わる伝説の力、革命ゼロで戦いを終わらせる!」

 

士「まっ、わざわざ革命軍に入ったんだ。それくらい活躍できなきゃな。夏ミカンも一皮むけたんじゃないか?」

 

夏海「夏海です!でも、私も士君についていけるくらいにはなれたかな、って思います。自分でも、あの戦いで生き残れたのが、未だに信じられないっていうか…。」

 

戦闘経験が浅いながらも、短期間で修羅場を潜り抜けた実績は、彼女にとって誇らしいと同時に非現実的で、まだ呆然としてるようだ。

 

士「自信を持て、夏ミカン。一人でこの俺に挑んだ時の勢いを思い出せよ」

 

夏海「士君!それは言いっこなしですよっ!」

 

始めて戦った時の相手が士で無我夢中だった時を思い出して、さらに恥ずかしくなる夏海。士はからかうようにニヤニヤしている一方、ユウスケはほほえましそうに二人を見ている。

海東は士の再会を遠巻きに見守っている。

グレンモルト「あの二人、もうひと押しってところか。俺達で手伝ってみないか?」

 

アイラ「やめときましょ。士さんがはっきり口に出すのを、夏海さんが待ってるようだし」

 

グレンモルト「それって、ちょっと前の俺たちのことか?」

 

アイラ「ふふっ、そうね」

 

グレンモルト「ああ、俺もアイラへの気持ちには、口出しされたくなかったしな」

 

アイラ「それにしても待たせすぎよ、グレン」

 

グレンモルト「悪い悪い。でも、今こうしていられるから、いいだろ」

 

アイラ「グレン……」

 

いい雰囲気で談笑している二人は、プラズマの背中から降りて上陸するのを忘れているようだ。

 

革命龍程式プラズマ(気まずい。…グレン君がアイラ君の好意に気づいてない時は、焦れったいと思っていたが…。これはこれで反応に困るね。)

 

海賊船の上でこんなムードに入られても困るので、グレンとアイラの二人だけを乗せていくと引き受けたプラズマは、どうにも二人を乗せている背中がかゆい気分だった。

 

ともあれ、ランド大陸の革命軍と、異世界から訪れた仮面ライダーたちのほとんどが、一堂に会した。現在、ドキンダムXは沈黙し、その領土を拡大するのに専念している。また、ランド大陸から侵略者たちは撤退し、深海で迎撃態勢を整えているらしい。こちらはキル・ザ・ライブを含む悪夢騎士団と、自然の革命軍がドキンダムXの牽制に残り、残る革命軍が総力を挙げて、海底都市に攻め込む。

 

ドギラゴン「俺たちはこれより、侵略者の故郷である海底都市に向かう。これまで、ウイルスに感染した侵略者には、話し合いが通じないと思って倒してきた。だが、中には変われるやつもいた」

 

ドギラゴンは数少ない味方の侵略者、レッドゾーンと九極の侵略者たちを、その場の全員に紹介する。実際に侵略者からの離反した者を目にして、他の革命軍からはどよめきが起こる。

 

レッドゾーン「フッ、騒ぐほどのごとじゃねえ。生みの親とやらにお礼参りに行くだけだ」

 

九極デュエンジェル「僕たち、G.O.D様のためにも、侵略者の扱いについて一言言ってやりたいでチュー!」

レッドゾーンはぶっきらぼうにそっぽを向き、九極の侵略者たちははりきって主張する。

 

ドギラゴン「その通りだ。侵略者の黒幕はウイルスでおかしくなったわけじゃない。何かの意思があってこんなことをしてる。だったら、俺たちで止めさせよう。侵略者も、ドキンダムXも、これ以上暴れさせないように。革命軍出撃!」

 

革命軍のクリーチャーたちはある程度息が続くのか、素潜りで海底都市目指して潜っていく。士たちはサイバー・ウイルス海の小型潜水艇に便乗する。

 

海の住人である水の革命軍の案内で、彼らも見たことのない海の底の底へ。そこには、大規模な製造プラントを擁する海底都市が、静かに存在していた。そして、接近してきた革命軍を迎撃するべく、侵略者が現れる。

 

宇宙(スペース)ドローン「侵入者捕捉!こりゃ流星群規模の数だ!」

 

宇宙ステイション「しかしこんな相手こそ、無重力勝利の見せどころだぁ!」

 

宇宙トーパス「先鋒はお任せだ!」

 

宇宙タコンチュ「宇宙の侵略者様がお相手だ!」

 

敵は大別して2種類。灰色の肌に黄色の目の人型宇宙人が海底都市付近に漂い、タコ型宇宙人たちが革命軍たちに向かってくる。

 

ドギラゴン「士たちに、深海での水中戦を頼るのは難しい。ここは俺たちの力で切り抜けるぞ。ドギラゴン一刀双斬(スラッシュ)!」

 

ドギラゴンの剣が、トーパスを両断する。正面から突っ込んできたわりに手ごたえがなさすぎるが…?

 

宇宙トーパス「「お見事!綺麗に真っ二つだ!」」

 

何と半分に切られた断面からトーパスの体が再生し、二分割された残骸から二体に増える。

 

ドギラゴン「こいつ!分裂できるのか?」

 

レッドゾーン「フン、ぬるい攻撃じゃ倒せねえな。ミンチにしてやる。レッドゾーンラッシュ!」

 

レッドゾーンのパンチは水中でも速度が衰えていない。トーパスの体が、ずたずたに引き裂かれる。海に漂う細かな肉片と化したトーパスだが、その一つ一つが再生し、数百のトーパスが復活する。

 

トーパス「「「「「流石レッドゾーン!僕たちをこんなに増やしてくれた相手はいないんだ!」」」」」

 

レッドゾーン「こいつら…!」

 

ボルシャック・ドギラゴン「喰らえ、革命の鉄拳を!」

 

キャプテン・ドラッケン「行くぞ、アメッチ部隊のみんな!」

 

ボルシャック・ドギラゴンの鉄拳と、キャプテン・ドラッケンたちの弾幕が、タコンチュたちを打ち据える。宇宙タコンチュには一瞬で相当なダメージが蓄積されているはずだ。しかし、彼らは丸い体を膨れ上がらせたかと思うと、辺り一面に黒い墨を吹きだし、暗い海底をさらに塗りつぶす。

 

タコンチュ「ぶふーっ!結構叩いてくれたおかげで、濃い墨が出たんだ」

 

ボルシャック・ドギラゴン「手ごたえがない…」

 

キャプテン・ドラッケン「こいつら一体…」

 

前線を固めるタコ宇宙人たちには、正攻法の攻撃が通用しないらしい。潜水艇の中から見守っていた士たちもあっけにとられる。

 

ユウスケ「あのすごい攻撃が効いてないなんて…そうだ、俺の革命ゼロなら!」

 

ユウスケが革命ゼロで一片も残さず、敵を燃やそうと思いつく。しかし、士はそれを聞いて何か嫌な予感がする。

 

士「いや、そう上手くいかないかもしれないぞ…」

 

夏海「上手くいかないって、ユウスケの力でも再生を防げないってことですか?」

 

確かに、S級改造(ボーグ)触腕塊(テンタクラーケン)程の再生能力があれば、通用しない可能性もある。

 

士「違うな。奴らの本命は、後ろで待機してるあいつらだ」

 

海東「僕もそう思うね。あのタコたちは、どうも時間稼ぎをしてるみたいだ」

 

その言葉を裏付けるように、後方で機を窺っていたグレイの宇宙人たちが動き出す。

 

ドローン「準備は整ったんだ。S級侵略発動!」

 

ドローンが変形し、小型UFOから複数のUFOが合体したような巨大な機体に変形する。

 

S級宇宙(スペース)アダムスキー「待たせたな!見せてやろう、S級侵略者の力、無重力勝利を!」

 

ドギラゴン「奴らの切り札、S級侵略か!」

 

レッドゾーン「少しは殴りごたえのありそうなやつが出て来たな!」

 

レッドゾーンは勝負を挑もうとするが、大量のトーパスが体に貼りつき、加速を阻害する。

 

アダムスキー「殴り合いが好きな君には残念だが、我が無重力勝利は、相手の体に触れずして勝てるのさ!」

 

アダムスキーが手からリング状の光線を放射する。すると、それを浴びたレッドゾーンの体が、急速に浮上していく。レッドゾーンは泳いで戻ろうとするが、レッドゾーン自身の力より、

浮力が上回っていくのか、浮上は止まらない。

 

レッドゾーン「体が勝手に、どうなってやがる!!」

 

アダムスキー「無重力さ。質量が0なら、どうあがいても水の中に沈むことはできないだろう?」

 

レッドゾーン「ふざけやがって、戦いやがれ、この……」

 

レッドゾーンの姿はあっという間に遠ざかっていく。さらに、アダムスキーは潜水艇を狙って波動を放射する。

 

ユウスケ「うわっ、俺たちも浮いていく。こういうことだったのか!」

 

夏海「何とかならないんですか?このままじゃ…」

 

大船長オクトパスカル「流石のわしも沈みかけの船で、大シケを抜けたことは何度もあるが…。浮きあがる船を沈めたことはないなあ。ふはは」

 

士「……無茶言うな。今は浮上するのを待つしかない」

 

夏海「そんな!」

 

ユウスケ「ここに来て諦めるのかよ!?」

 

海東「へえ、士らしくない発言だね?」

 

混乱している間にも、次々に革命軍は海底都市から追い払われていく。増えたトーパスやタコンチュの煙幕が邪魔をして、リング光線をかわすのもままならないのだ。

 

アダムスキー「裏切者が帰って来るなんて許さないよ!」

 

九極デュエンジェル「ギャッハー!タコ殴ってただけで、終わりでチュかー!?」

 

キャプテン・ドラッケン「このままで済ますかよ、爆ぜろ弾幕!」

 

キャプテン・ドラッケンは浮かびながら最後っ屁で弾幕を放つも、無重力下では狙いをつけようとするほど体勢がブレて、アダムスキーには掠りもしない。

 

アダムスキー「そんな状態で撃っても無駄なことだ。見よ、これが無重力勝利だ!」

 

革命軍は全て海の上へ飛ばされていく。宇宙の侵略者たちは、革命軍を完全に撃退したのだ。

 

アダムスキー「やったぞ。奴らの無重力状態は、宇宙に上るか、私を倒すまで解除されない

 

トーパス「これで邪魔者はすべて消えた!」

 

無重力勝利に沸く宇宙の侵略者たち。こうして敵を宇宙まで追放してしまうからこそ、彼らは宇宙の侵略者なのだ。

その時、アダムスキーの体を、何かが引っ張り上げた。見ると、いつの間にかエネルギーの釣り糸が巻き付いている。

 

アダムスキー「何?敵は全て消えたはず…」

 

困惑するアダムスキーの体を、その釣り糸が海面まで引っ張り上げていく。

 

ステイション「アダムスキー様!」

 

慌てて他の宇宙の侵略者も追いかける。深海から海面まで、彼らも無重力になったかのように、上へ上へと引っ張られていく。そして、勢いよく海面から引きずり出されるアダムスキー。その上空には、浮かびながらもアダムスキーを釣り上げた者の姿が。

 

ユウスケ「言ってた通りに上手く釣れたな士!」

 

夏海「こっちから海の上に誘い出すつもりだったんですね!」

 

海東「こういうトリックとはね、少し君を見くびっていたよ」

 

士「だから言ったろ。釣りは気長に待つもんだ」

 

士は海を出てからディケイドに変身して、電王ロッドフォームにカメンライドしていた。ロッドフォームのデンガッシャー・ロッドモードは巨大な海の獲物も一本釣りできる一品。アダムスキーを水中戦から引っ張り出すのが、目的だったのだ。

 

アダムスキー「まさか、こんな罠に釣られるとは…。だが、私をこれで捕えたと思うなよ」

 

アダムスキーは背中のブースターから青い炎を噴射し、飛び上がる。海中だけでなく、空中の飛行も可能らしい。無重力で踏ん張りがきかないディケイドは、アダムスキーに引っ張られて宙を舞う。

 

士「うおっ!お次は空中戦か?」

 

ディケイドは素早くデンガッシャーの釣り糸を解除して、代わりにFARを発動。デンガッシャーを投げつけると、今度はエネルギーの銛がアダムスキーを串刺しにし、空中に固定する。

 

アダムスキー「また捕まった!」

 

士「宇宙に帰るのは宇宙人の方だ」

 

ディケイド電王の必殺技・デンライダーキックにより、アダムスキーは遥か上空まで打ち上げられ、あっという間に見えなくなった。

 

空中に打ち上げられつつも、何とかアダムスキーは生きていた。

 

アダムスキー「うぐぐ…。まだだ、まだ私がやられさえしなければ、任務は完遂できる…」

 

レッドゾーン「そうか?となりゃ、見逃せねえな」

 

アダムスキー「何ッ!」

 

その先にアダムスキーの上空まで飛ばされていたレッドゾーンが待ち構えていた。強烈なフィニッシュブローをたたき込み、アダムスキーは完全に破壊され、爆発した。

 

それと同時に、レッドゾーンの無重力は解除され、落下し始める。

 

一方トーパスは、数百体で革命軍を包囲するも、古の革命クウガの革命ゼロにより、一瞬で焼き払われてしまった。先ほどと違って主導権が逆転している。

 

トーパス「燃えた、燃え尽きたよ…。僕の分身全部が…」

 

ユウスケ「どうだ!ここなら遠慮なく戦える!」

 

タコンチュ「いや、ボクたちはただアダムスキー様が戻るまで時間さえ稼げばいいんだ。まだ無重力も生きている」

 

タコンチュがそう口にしたタイミングで、革命軍の無重力状態も解除される。アダムスキーが完全に倒されたのだ。

 

ドギラゴン「作戦失敗らしいな。まだやるか?」

 

タコンチュ「ア、アダムスキー様が…。覚えてろーっ!」

 

タコンチュは墨を吹きだす。その煙幕が晴れた時には、既に宇宙の侵略者たちは逃げおおせていた。

 

ドギラゴン「あいつらも、今から再び仕掛けてくる時間はないだろう。今の内だ」

 

果たしてその言葉通り、再び潜水した革命軍に妨害はなかった。彼らは海底都市の入り口にまで侵入する。製造プラントのようにすべての建物がパイプや通路で連結しているが、海底の水圧に耐えうる固い扉で固く閉ざされている。

 

シリンダ「調べたところ宇宙船と同じで、二重のエアロックで空気を閉じ込め、内部の気圧を一手に保つ仕組みの扉だ」

 

プラズマ「要するにこの先は、呼吸や水圧の心配はいらないってことだね。開けるのは任せてくれ」

 

複雑な計算式を元に作られたクリスタル・コマンド・ドラゴンたちは、自身も演算が得意だ。彼らが扉を閉ざす電子ロックにアクセスし、さらにそのデータをサイバー・ウイルス海が少し書き換える。すると、扉はあっけなく開き、内部の侵入に成功した。

 

ドギラゴン「ここからは、士たちにも存分に戦ってもらうことになるかもしれないな」

 

士「望むところだ」

 

だが、内部は薄暗く静まり返り、侵略者たちの気配が感じられない。宇宙の侵略者たちが外を固めていたのが嘘のようだ。クリーチャーが不自由なく通れるように作られた、薄暗いトンネルを思わせる通路を、革命軍はひたひたと進んでいく。

 

夏海「…静かすぎますね」

 

ユウスケ「本当にこの道であってるのかな?」

 

シリンダ「ハッキングしたときに、内部の位置情報も手に入れた。しばらく歩けば、この先がコントロールルームで間違いないはずなんだ」

 

革命船長リーフ「それに、罠らしきものも見当たらなかった。他にあるとしたら、待ち伏せされている可能性か…」

 

歩けど歩けど、長い通路が続く。それに、段々と照明が暗くなってきている。緊張している中、何も起こらないという状況は、先のわからない革命軍の焦燥感を煽る。

 

レッドゾーン「いつまで歩かされるんだ?俺は先に飛ばすことにするぜ」

 

ドギラゴン「よせ、レッドゾーン!何があるかわからないのに、バラバラになって何かあったら…」

 

レッドゾーン「俺はそんなヤワじゃねえ。何があろうと突っ切る。助けに来たけりゃ、テメエらが追いついてこい」

 

何もない道を歩いても仕方ないと判断したのか、レッドゾーンはレッドゾーンMAXに変身したかと思うと、空間を突っ切って先に目的地のコントロールルームへと向かってしまった。

 

士「やれやれ、単独行動にもほどがある奴だ」

 

海東「君が言えたことじゃないけどね。でも彼の言うとおり、こうして慎重に歩いていることこそ、敵の罠かもしれないよ」

 

確かに、一刻も早く敵を止めたければ、レッドゾーンのように罠を踏む覚悟で乗り込んだ方がいいのかもしれない。

 

大船長オクトパスカル「ふははは。考えすぎはいかん。敵は近いようだぞ、何か臭う」

 

オクトパスカルがさした前方には、何か大きなホールに通じていそうな分厚い扉が。

 

シリンダ「この扉も、開け方はわかっている。みんな、準備はいいね」

 

シリンダが扉を開けると、その隙間から饐えた臭いを持つ白いガスがあふれてくる。

 

シリンダ「ゴホッ、メタンガスだ!ゲホッ、皆離れるんだ!」

 

シリンダはせき込みながら退避を促す。白いガスはあっという間に廊下にも流れ込み、視界を白く染め、臭気をまき散らす。部屋に突入するはずだった革命軍たちも、これには思わず尻込みする。そんなガスの中から、何かの影が蠢き、襲い掛かってきた。

 

不死(ゾンビ)カワメタル「ヴォォォッー!」

 

アイラ「きゃっ!?」

 

グレンモルト「アイラ!」

 

ガスの充満する中でアイラの悲鳴を聞いたグレンモルトが、ろくに見えない敵を切り伏せる。グレンモルトの剣に伝わってきた手ごたえは、死体を斬ったような感触、不死デッドのような不死の侵略者の物だ。

 

グレンモルト「アイラ、大丈夫か!?」

 

アイラ「だ、大丈夫。ちょっと噛み付かれただけ…」

 

グレンモルトがアイラの腕にできた傷を確認すると、咬まれた肌が紫に変色し、化膿している。

 

グレンモルト「大丈夫じゃないだろこれ…。感染してるかもしれない」

 

アイラ「今のところは何ともないから…今は私にかまわないで、戦いに集中して」

 

グレンモルト「そういうわけにいくかよ!」

 

グレンモルトとアイラの言い争いで敵を察したのか、他の革命軍は、敵の噛み付きやひっかきに警戒して応戦する。

 

ドギラゴン「グレンとアイラはどうなったんだ?」

 

不死マトメル「ヒヒッ、俺たちのウイルスに感染したゼェ」

 

ガスが廊下を吹き抜け、ドギラゴンの疑問に答えた侵略者が姿を現す。不死デッドと同じ不死(ゾンビ)の侵略者たちの大群が、巨大なホールの中に蠢いている。

 

不死マトメル「俺たちのウイルスは、ジワジワ広がる新種のゾンビウイルスだゼェ。噛み付いたり引っかいたりするだけで、傷から感染するんだゼェ。そいつもいずれこうなるゼェ」

 

マトメルが示した中には、他の侵略者が腐敗して変化したらしい不死の侵略者がいる。どうやら、帰還した侵略者たちはここで不死の侵略者に変えられていたらしい。彼らの腐敗によって、メタンガスが発生しているようだ。

 

アイラ「私もゾンビに…?」

 

グレンモルト「お前らよくも…!」

 

グレンモルトはアイラを背負ってホールに突入する。

 

ドギラゴン「他の仲間もゾンビにしてしまうとは…。俺たちも黙ってはいられん。突撃!」

 

他の革命軍もホールになだれ込む。それと同時に、入ってきたドアが閉まり、さらに、その隙間から腐ったヘドロがしみだして、ドアを固めてしまう。

 

不死マトメル「お前ら、ドアロックは開けられたようだが、ドアそのものを塞いじまえば逃げられないぜェ」

 

ドアがふさがれたことで、またしても腐敗したメタンガスがホールに充満し始める。

 

キャプテン・ドラッケン「そんなもん、ドアを吹き飛ばせば…」

 

プラズマ「待った!メタンガスは可燃性なんだ。火を使えばこちらも吹き飛ぶぞ!」

 

キャプテン・ドラッケン「何ッ!」

 

ボルシャック・ドギラゴン「あいつらを倒してから、こじ開けるしかないってことか」

 

シリンダ「それに、急がなければガスが充満して、呼吸も危うくなる。短期決戦で行こう!」

 

革命軍は不死の侵略者たちに挑む。不死の侵略者たちはゾンビ化したものを含めて相当数がひしめいていたが、鈍重な彼らよりは腹をくくった革命軍に勢いがある。

 

ドギラゴン「完全攻撃革命(パーフェクト・オフェンス)!!」

 

ボルシャック・ドギラゴン「革命の鉄拳!」

 

グレンモルト「待ってろ、アイラ!爆流剣術 神速の儀!」

 

アイラ「グレン…頑張って…」

 

不死カワメタル「ヴォァァッー!」

 

Wドギラゴンを筆頭に火の革命軍が、不死の侵略者をバッタバッタとなぎ倒す。

 

革命聖龍ローゼンスター「ウイルスが体内に侵入する前に傷口を再生すれば、感染は防げます!」

 

聖球リプリバリア「奇襲されなければ怖くない!」

 

九極デュエンジェル「攻めるが勝ち、分かりやすいでチュ!」

 

不死カンオッケ「ギシシッー!?俺、もうおやすみ!?」

 

ウイルス感染前に自己再生できる光の革命軍は、果敢に不死の侵略者を蹴散らしていく。

 

不死ゾンビーバー「キキィ!」

 

人型ゾンビだった侵略者が、鋭い爪と前歯を持つ獰猛なゾンビ獣に姿を変える。

 

シリンダ「侵略か!だが、さっきのS級侵略程じゃない」

 

大船長オクトパスカル「ふはははは、白兵戦ならこっちの物!」

 

革命船長リーフ「海底なら水のマナは豊富!」

 

プラズマ「海の底で負ける気はしない!呪文、革命の水瓶!」

 

不死ゾンビーバー「ピキィ!?」

 

水の革命軍も海底に満ちる水のマナを生かし、侵略発動で強化された侵略者をも呪文で押し流す。

 

ライドブッカ―ソードモードを構えたディケイド、ドラゴンフォームのクウガ、剣を振るうキバーラ、ライオトルーパーを召喚したディエンドも、敵の軍勢を一掃していく。

 

不死マトメル「うおおっ、危ねえゼェ!」

 

ユウスケ「いけるぞ、これならすぐに突破できる!」

 

夏海「一度倒したゾンビなんて敵じゃありません」

 

士「だといいがな」

 

海東「そうだね。大掛かりに待ち構えていた割に、この程度なのかな……」

 

革命軍の総力戦をよそに、先に進んでいたレッドゾーンMAXは物々しい扉を蹴破り、コントロールルームに乱入する。

 

レッドゾーンMAX「邪魔するぜ。テメエか、俺たちのクソ親父ってのは」

 

それにこたえるのは、以前海上に現れたエメラルドグリーンの機体をさらに改良した水色のポッドに乗ったクリーチャー。以前にグレンモルトとアイラを含めた水の革命軍を単機で圧倒し、原因不明の敗北を見てさらなるアップデートを経た彼の実力は「完全不明」と言えるだろう。

 

完全不明「君はワタシのことを覚えていないのだったな。闘争本能で里帰りしてくるとは、数奇な親子の絆というべきかな?」

 

皮肉げに語る両者に親子の絆など感じられない。利用するために生み出した、その因果に決着をつけに来たのだ。

 

レッドゾーンMAX「顔を見せろよ。そのポッドをぶっ壊されたくなけりゃな」

 

完全不明「そうはいかんよ。ワタシは実は有名人でね。ワタシの顔をさらして世界を驚かせるには、もっとふさわしい場面でなくては」

 

レッドゾーンMAX「何をもったいぶってやがる、チキンが」

 

完全不明「なぜワタシが君を恐れる必要がある?君ごときは、このポッドの性能でも十分倒せる」

 

レッドゾーンMAX「余裕ぶっこいて後悔するなよ」

 

レッドゾーンMAXは一気に空間を跳躍し、真上から完全不明を叩き潰そうとする。しかし、その動きが見えているかのように、完全不明は回避する。

 

レッドゾーンMAX「何だと?」

 

完全不明「いやはや、間近で見ると大したスピードだ。だが、見切れなくもない」

 

レッドゾーンMAXの空間跳躍すら見切る完全不明、おいそれとは倒せないようだ。

 

不死の侵略者を相手にしている革命軍は快調だった。短期決戦のために力を尽くしたこともあって、短時間で不死の侵略者を倒しきった。

 

ドギラゴン「後はお前だけだ。出口を教えてくれれば、ここで倒したりはしない」

 

実際の所、この短時間でもメタンガスを吸い込んでしまい、クリーチャーである革命軍も頭痛や眩暈がし始めていた。敵を倒し終わったとはいえ、士たちも変身を解くわけにはいかない。スムーズに出口が開けるならそれに越したことはない。

 

不死マトメル「お前らぁ、ひょっとしてもう勝ったと思ってるのか?俺たちは死ぬのが仕事だゼェ。超無限墓地進化!」

 

不死マトメルはそう言うと、彼の体が溶け出して、腐乱死体のようなドロドロの状態になる。それだけでなく、壁の一部が開いてパイプの穴がむき出しになり、そこから大量のヘドロが流れ込んでくる。パイプから流れ込むヘドロと、マトメルを含めたホールに転がるゾンビの死体が一つに溶け合っていく。集まった汚泥の中から、コウモリの頭と魔術師のような体の悪魔のゾンビが再生する。

 

超不死デスマトメル「ケッケッケ、全ての死は、この俺のための生贄だったんだゼェ!」

 

ドギラゴン「ゾンビたちが寄り集まって復活しただと!?」

 

海東「それに、あのパイプから流れてきたのは、多分今まで倒した侵略者の死骸かな」

 

士「大体わかった。残りの侵略者の戦力は、こいつにつぎ込まれたんだろう。だとしたら手ごわいぞ」

 

さらに、パイプから悲鳴が聞こえて来たかと思うと、生きた侵略者のクリーチャーがパイプの穴から落下してくる。先ほど逃げた宇宙の侵略者の残党だ。

 

宇宙トーパス「あたた、No Data様ひどいんだ。一時撤退したからって、問答無用で下水道に落とすなんて…」

 

宇宙タコンチュ「一度は革命軍を撃退したってのに、こんな目に…。おおっ、革命軍の奴らがいるんだ!」

 

宇宙ステイション「これは奴らを倒して汚名返上しろってことだぁ!いくぞ、侵略発(ry)」

 

そう言って変身しかけた宇宙の侵略者たちを、デスマトメルの黒衣が覆い尽くした。

 

デスマトメル「悪いなあ、革命軍を倒すのはこの俺なんだゼェ。お前らはそのための餌だゼェ」

 

黒衣に包まれた宇宙の侵略者たちは、少しの間もがいていたが、やがてその形を失い、消えてしまった。デスマトメルは宇宙の侵略者を食ってしまったのだ。

 

グレンモルト「お前ら、まだ生きている仲間まで…。仲間の命を何だと思ってるんだ!」

 

デスマトメル「言ったはずだゼェ。この世のすべてはいずれ腐って、ゾンビに行き着く世界なんだゾ」

 

デスマトメルの声に、聞き覚えのある口調が混ざる。

 

グレンモルト「その言葉…お前、不死デッドか!?」

 

グレンモルトの声にこたえて、デスマトメルの背後に、青いエクトプラズマ(ゴースト)と化した不死デッドの顔が浮かび上がる。

 

海東「不死デッド?確か闇の竜王様に倒されたはずじゃ…」

 

不死デッド「俺様はペシャンコの死体になった後に、大陸の地下を通じてここまで集められたんだゾ。そして俺様は最強の侵略者としてよみがえったゾ。今度こそお前らは腐り落ちるんだゾ!」

 

デスマトメルは紫の瘴気を発生させて、革命軍を襲う。

 

シリンダ「体がしびれていく、これも毒ガスか!?」

 

プラズマ「だが、まだ天井のパイプが開いたままだ、あそこから抜け出せれば…」

 

その時、パイプの向こうからスピーカーによる放送が聞こえてきた。

 

No Data「ご明察だ、革命軍の諸君。しかしながらもうすぐそのパイプは閉じることになる」

 

見ると、壁のパイプはシャッターによって少しずつ閉じかけている。

 

シリンダ「やはり、彼らも出口を見逃す気はなかったか」

 

プラズマ「みんな急げ!」

 

No Data「まあまあ、落ち着きたまえ。そのパイプの入り口は大勢が詰めかけても通れる広さじゃない。シャッターも計算に入れると、通れるのは一人か二人程度かな」

 

確かに高い壁の上にある狭いパイプの通路であり、恐らく上に向かって急こう配になっていることから、急いで進むのも難しい。

 

No Data「そこでだ、そのパイプが閉じる前に、その中を進む勇者を一人決めてほしい。来てくれたものには、向こう側で新種のゾンビウイルスのワクチンを持つ私と戦うチャンスをあげよう」

 

グレンモルト「ワクチンがあるっていうのか…!」

 

ユウスケ「この中の誰かしか、先に進めないってことか?」

 

人間大の誰かが通るのがやっとの出口に、ちらつかされたワクチンの存在、実質的に指名されているのは二人だ。

 

海東「少数精鋭なら、やっぱりこの僕が行こうか」

 

ディエンドが名乗り出るも、革命軍の中で答えは決まっていた。

 

シリンダ「いや…。グレンモルト君、アイラさん、君たちが行くしかない」

 

アイラ「そんな、私達だけなんて…」

 

プラズマ「ここは私たちで意見が割れている場合ではない。君たちだけでも助かる可能性があるんだ」

 

アイラは仲間を置いていくことに遠慮するも、それこそが敵の思うツボだとシリンダやプラズマは考える。誰かが名乗り出たり譲り合ったりすることで判断が遅れ、チャンスをふいにする展開こそ、後に残るダメージは大きい。No Dataは革命軍を空間的ではなく、精神的に分裂させようとしているのだ。

 

グレンモルト「ありがとな、アイラ。そうまで頑張ってくれて。でも間違ったら、俺がそうなってたんだ。俺が助けるのは当たり前だ」

 

アイラ「そうね…そうさせてもらうわ」

 

アイラはグレンモルトの背にしっかりとしがみつく。

 

士「今回は譲ってやるしかないな、海東」

 

海東「ま、いいか。そっちのゾンビ君は、闇の国で倒し損ねたからね」

 

ドギラゴン「行って来い、グレンモルト、アイラ。危険だと思うが、お前たちならきっと…」

 

グレンモルト「ああ、皆も後から追いかけてくれよな!」

 

グレンモルトはアイラを背負ったままパイプの穴までジャンプし、そこからパイプの中へと潜っていった。彼の姿が奥に隠れて見えなくなると同時に、パイプのシャッターが完全に閉じる。

 

超不死デスマトメル「No Data様の言った通りになったゼェ。よりにもよってヒューマノイドのガキを脱出させるとは、お前ら甘ちゃんだゼェ」

 

不死デッド「いい気味だゾ。もうすぐあいつらも死ぬゾ」

 

ドギラゴン「グレンとアイラは革命軍だ。どんな罠が待ち植えようと、挫けはしない!」

 

超不死デスマトメル「奴らだけ生き残ったとしても何になる?お前らはここで腐る定めから逃れられないゼェ」

 

毒ガスを拡散するデスマトメルに対し、革命軍が一斉に攻撃を叩きこむ。デスマトメルは吹っ飛ばされ、先ほどのゾンビのように死体に戻るかと思われたが…。デスマトメルは周囲に漂うエクとプラズマを吸収し、その傷を再生する。

 

超不死デスマトメル「無駄無駄ァ。俺は不死身だぜェ」

 

士「あいつ、食った侵略者の数だけ残機を持ってるってことか」

 

ユウスケ「何だって?じゃあ、俺の革命ゼロで…ゴホッ、やっぱこのメタンガスの中じゃ無理か!」

 

海東「数を犠牲にしてでも、一つにまとまっただけのことはあるね」

 

夏海「キバーラ、前みたいに何とかライフエナジーを吸い出せませんか?」

 

キバーラ「うげっ!あれに吸い付けっていうの?第一ゾンビなんだから、ライフエナジーなんてどこにも感じられないわよ~」

 

不死デッド「心配しなくても、お前らもすぐにゾンビとして復活できるゾ」

 

 

発火性のメタンガスの満ちた密室でゾンビの苦手な火を封じつつ、毒ガスで苦しめる持久戦に持ち込まれてしまった。

 

 

 

話は変わるがその頃、光の国の廃墟から、遠巻きにドキンダムXの様子を窺っている革命軍たちは。

 

雪精X-girls「特別ライブ・リア充ビッグバンフェス、始まるよ~!!」

 

革命類突進目トリケラX「うおおーっ!!!グレンモルト爆発しやがれ~!」

武家類武士目ステージュラ「爆発して故郷まで吹っ飛べ、この野郎ォー!」

 

自然の革命軍が海底都市の攻撃に同行しなかった理由がこれ。グレンモルトとアイラがよりにもよってこのランド大陸でカップル成立、出来立てのアツアツぶりを見せつけられて、ドルオタのジュラシック・コマンド・ドラゴンたちはプッツン来てしまったらしい。

そのフラストレーションをX-girlsたちの特別ライブで解消したいがために、ドギラゴンの了承を得て居残ることになった。

 

雪精X-girls「みんなーっ!リア充は嫌いかな~?」

 

オタドラ一同「大嫌いだ、こんちきしょうめーっ!!」

 

雪精X-girls「それじゃあ、これからも私達一筋だよねーっ?」

 

トリケラX「もちろんだーっ!」

ステージュラ「一匹も抜けがけは許さないぜーっ!!」

 

鬱憤を爆発させてX-girlsのライブを盛り上げるジュラシック・コマンド・ドラゴンたち。

 

革命魔龍キル・ザ・ライブ「上手く煽って自分たちの人気につなげているな、腹黒い妖精たちよ…。それにしても、奴を近くにしてはしゃぐとは、頼もしいのか呑気なのか……」

 

キル・ザ・ライブたち悪夢騎士団は、横目でライブを見て呆れ気味だ。まあ、先日やら

れた傷が完治して元気が余っているから良しとしようか。

 

ドキンダムXを見やると、鎮座していた奴が再び動きを見せた。海の方へ歩き出そうとしている。

 

キル・ザ・ライブ「海底都市に援軍に向かう気か!ライブ中止だ!全力で食い止めるぞ!」

 

雪精X-girls「ノッてきたところなのに超ムカつく~。みんなやっちゃえ!」

 

オタドラ一同「任せてくれX-girls!ドキンダムX許せねええええ!」

 

キル・ザ・ライブ「……士気は十分だな。その意気で持ちこたえるぞ!」

 

やる気を見せた(というより暴徒と化した)ジュラシック・コマンド・ドラゴンを筆頭に、ドキンダムXの足元に攻撃を集中する。これには巨大なドキンダムXも反撃しにくく、足を止める。海の底の仲間に希望を託し、彼らは決死の耐久戦に身を投じる。

 

 

ヘドロ臭のするパイプの中を這い上がり、グレンモルトはどうにかパイプの出口であるNo Dataの研究室にたどり着いていた。アイラは既に意識も絶え絶えになっている。

 

グレンモルト「はあ、はあ、来たぞ。ワクチンをくれ!」

 

No Data「ようこそ、若き英雄。邪悪なドラグナ―・ザ=デッドマンを倒して世界を救った武勇伝は、このランド大陸でも伝え聞いているよ。ほうほう、君のような子供がねえ」

 

青いモノリス型の機械に搭乗したNo Dataは悠々と応じるが、グレンモルトはそれどころではない。

 

グレンモルト「今はそんな話はどうでもいい!ワクチンを賭けて戦う約束だぞ!」

 

No Data「自分の武勇伝がどうでもいいとは、欲のない子供だ。……我々はそんな連中が気に入らなくてね!」

 

No Dataは自分の周囲に浮遊させているビットからビームを発射する。グレンモルトはアイラを背負いながらも、素早くそれをかわす。

 

No Data「ザ=デッドマンを倒した君は随分と持て囃されているそうだが、そんなものは空騒ぎだ。所詮は時の人に過ぎない」

 

グレンモルト「どういう意味だよ?何が言いたいんだ!」

 

No Data「世界を動かすのは、一つの偉業で精いっぱいの英雄などではないのだ。今回も君一人だけを誘い込む罠に飛び込んできたのは、自分ならどうにかできると思いあがってのことだろう?」

 

グレンモルト「俺はアイラを助けたいだけだ!」

 

No Data「一時の感情に任せるとはなおさら愚かな。先を計算できない者は愚民と変わらない。未来を見据えた天才こそが、世界を支配できる。呪文、スパイラル・ゲート!」

 

ビームで距離を取りつつ攻撃していたNo Dataが呪文を唱えた。しかし、詠唱によって渦巻く水流が出現したのはグレンモルトの背後。彼は呪文のトラップをこの研究室にいくつも配置していた。そして、グレンモルトの注意をひきつけるために、単独でビーム攻撃を続けて、周囲への警戒を緩めさせた。この一手でNo Dataは勝利を確信した。

 

アイラ「グレン、後ろ!」

 

グレンモルト「何ッ!?」

 

グレンモルトの背中のアイラが警告を飛ばしたことで、後ろからの攻撃に気づいたグレンモルトは横っ飛びに呪文を回避する。

 

No Data「今の攻撃に、最早ウイルスで意識混濁の小娘が気づいたというのか?」

 

グレンモルト「サンキュー、アイラ。お前が気づいてくれなきゃ危なかった!」

 

アイラ「…足手まといに、なりたくない。私も戦う!」

 

グレンモルトがアイラを背負い、アイラが背後を確認して、互いの隙を補い合うつもりだ。

 

No Data「なるほど、それならば後ろもカバーできる。しかし、私と呪文の波状攻撃をかわしきれるか?」

 

 

一方、超不死デスマトメルと戦う革命軍は限界を迎えていた。勇敢に立ち向かっても攻撃は通じず、体力の低いものから毒ガスによって倒れていく。ファイアー・バード炎やサイバー・ウイルス海にジャスティス・オーブは戦えなくなってしまっている。

 

超不死デスマトメル「苦しそうだなあ、おい!生身の体は不便だぜェ」

 

不死デッド「デスマトメルの一部になれば、そんな苦しみからは解放されるゾ」

 

毒ガス立ち込める密室の悪環境でも、デスマトメルだけは生き生きしている。一方、革命軍は体力もマナも尽きかけている。毒ガスに紛れて飛び回るデスマトメルを捕えるのも難しい。不死の侵略者の言葉に反論する声すら上がらないかと思われたが…。

 

九極デュエンジェル「ギャッハー!僕たちが苦しいのは、ゾンビと違って生きてるって証拠でチュよ!」

 

八極ハリルヤ「僕たちはG.O.D様や光の革命軍のみんなに、生きる希望をもらったでチュ!」

 

三極デュエナース「G.O.D様が残した夢のためにも、僕たちは負けられないでチュ!」

 

小生意気さと、内に秘めたパワーが取り柄の九極たちはまだ粘っている。彼らは侵略者から離脱した身の上、再び侵略者になりたくはないという思いも強い。

 

不死デッド「落ちぶれて革命軍に拾われたお前らなんて、時代遅れだゾ。こいつらからゾンビにしてやるゾ」

 

超不死デスマトメル「そりゃ面白いゼェ。お前ら、もう一度侵略者となって、革命軍にとどめを刺すんだゼェ!」

 

デスマトメルが九極デュエンジェルに勢いよく噛み付く。その牙から、強力なゾンビウイルスが体に回り始める。これに冒されれば、徐々に自分を失ってゾンビ化し、仲間に牙をむいてしまう。

 

八極ハリルヤ「デュエンジェル!」

 

三極デュエナース「踏ん張るでチュ!」

 

デスマトメル「ケッケッケ、応援しようが無駄だぜェ」

 

デッド「次はゾンビ化したそいつに、お前らが襲われるんだゾ」

 

九極デュエンジェル「うごごごご…負けないでチュよ。G.O.D様だって、ミラダンテだって、イカになった栄次郎さんだって……最後まで自分のままだったでチュ!僕たちだって、負けてられないでチュ……ギャッッッハァァァッ!!!」

 

渾身の叫びをあげた九極デュエンジェルの姿が変わる。ゾンビウイルスを克服し、新たな丸っこい姿の天使・デュエゼウスとなる。そして、他の九極の侵略者たちもそれに呼応し、彼ら全員の侵略者マークが、革命軍のマークに書き換わる。彼らもまた、侵略者の枠から完全に抜け出したのだ。

 

デッド「ゲッ、こいつらもウイルスを克服したゾ!?お、おい、これって俺様が負けたのと同じパターンな気がするゾ」

 

デスマトメル「バカ、これだけ追いつめてるんだゼェ。今更覚醒しても遅いんだゼェ!」

 

九極革命デュエゼウス「僕の革命の力、九極分身でチュ!」

 

G.O.Dが使ったのと同じ、完全な九体の分身を生み出す技。本体のスペックに左右される以上、G.O.Dほど圧倒的な戦力は叩き出せないが、九体もの手数でデスマトメルを袋叩きにする。

 

デッド「分身の奴らは体力満タンだから、実質体力が9倍に回復してやがるゾ!」

 

デスマトメル「うるせえゼェ。ボロボロの本体さえ叩いちまえば…」

 

しかし、他の九極の侵略者も連携し、デュエゼウス本人を攻撃させない。

 

九極革命デュエゼウス「「「喰らえでチュ!」

 

デュエゼウスの連続攻撃で、遂にデスマトメルは床に叩き落される。その勢いで床から毒ガスが巻き上がる。

 

デスマトメル「空中戦を制したからって、いい気になるんじゃねえぜェ。まだ俺はやられてねえゼェ……」

 

士「よくやった、マスコット。俺たちはこのチャンスを待ってたんだ」

 

毒ガスが晴れた先には、コンプリートフォームに変身したディケイドの姿が。先ほどの激しい空中戦で、毒ガスが一時的に飛散して、士たちにも敵が見えやすくなっていたのだ。

 

そのままコンプリートフォームの力でアームド響鬼を召喚し、音撃斬・鬼神覚醒を発動し、隙のできたデスマトメルを両断する。その切断面から、多くの青白いゴーストが浄化されて飛び去っていく。デスマトメルはそれでもしぶとく、わずかに残ったゴーストで体をくっつけて再生する。

 

デスマトメル「俺は不死身だぜェ。お前らがいくら反撃してこようと、もう一度ガスで身を隠せば…」

 

デッド「ここから出られず、毒ガスに冒されたお前らが先に死ぬんだゾ!」

 

海東「なるほど。やっぱり死なないゾンビには、これしかないね」

 

ディエンドはいつの間にか、新たに仮面ライダーギャレンを召喚している。そのギャレンが手にしたカードを投げつけ、デスマトメルの傷口に突き刺さると、そのカードはデスマトメルの体を吸い込み始める。

 

デスマトメル「吸い込まれるゼェ!何だこりゃ!」

 

海東「不死身の生物、アンデッドをも殺さずに、1万年の間でも封印できるラウズカードさ。死ぬのがお望みじゃないなら、カードの中で永遠に生きていたまえ」

 

デッド「封印なんて冗談じゃないゾ!すべてを腐らせて、俺様が支配するはず、だった、のに…」

 

士「腐らせてやろうと思ってる限り、あいつら革命軍に勝てるか。お前はそれで墓穴を掘ったんだ」

 

デッドのゴーストを巻き込んでデスマトメルはカードに吸い込まれ、後には一枚のカードが残された。ディエンドが確認すると、表面のデスマトメルにはフォイル加工が施されて裏面も明るい青色に”Duel Masters”のロゴが入った、ラウズカードやライダーカードとは仕様の異なるカードに変化している。

 

海東「お宝が手に入ったかと思ったけど、僕には使えないカードか。まっ、コレクションにはなるかな」

 

デスマトメルが倒されたことで、扉の隙間を埋めていたヘドロも消滅し、ドアロックが解除されて、出口が開く。マナを含んだ新鮮な空気が流れ込み、革命軍は一息つく。しかし、長く休んでいる暇はない。すでに先行した仲間が戦っているのだから。

 

グレンモルトとアイラはNo Dataのビーム、呪文の波状攻撃を、しのぎ続けていた。グレンモルトはNo Dataに直接攻撃を仕掛けられないでいるが、No Dataも呪文を浪費した頃合いである。

アイラ「部屋のマナから考えれば、呪文のトラップもここまでのはず…」

 

グレンモルト「ああ、もう少しだ、待ってろアイラ!」

 

グレンモルトは意を決して、No Dataに突っ込む。呪文が尽きた以上、大きな反撃はないはずと踏んだ。

 

No Data「呪文、目的不明の作戦!もう一度起動せよ、転生プログラム!」

 

No Dataが呪文のトラップをリサイクルし、破壊光線がNo Dataの付近に照射される。しかしこれは一度回避した攻撃、グレンモルトは後ろへバックステップを踏んで跳び、No Dataが消失する。

 

グレンモルト「消えた、勝ったのか?」

 

しかし、少し呆然となったグレンモルトの背後にNo Dataは出現する。転生プログラムは単なる破壊光線ではなく、消した生物を再構築もできるのだ。

 

アイラ「違う、後ろに!」

 

後ろ跳びで体勢が崩れ、不意を突かれていたグレンモルトでは、その警告にも反応が追い付かない。No Dataはグレンモルトの背中めがけてビームを発射する。その時、アイラがグレンモルトの背中から片手を放し、自らの刀をかざす。アイラの刀がビームを反射し、No Dataは自らのビームを浴びて、ポッドがショートし、飛行が不安定になる。

 

グレンモルト「爆流剣術!紅蓮の太刀!!」

 

グレンモルトの追い打ちでポッドは大破。煙を上げて、ポッドは床に墜落する。

 

No Data「この私が、読み負けるとは……。ウイルスで足手まといを作りながら、グレンモルトを倒す計画だったのだがね…」

 

グレンモルト「俺の旅する先にいつでもついてきてくれたアイラは、アンタが思ってるよりも強いぜ!」

 

アイラ「グレンの肩は借りるけど…へばってるわけにはいかないものね」

 

No Data「フフフ、お見それした…。1対2の戦況を見誤っていては、勝てないはずだ。ワクチンは早く持っていくがいい…」

 

No Dataのポッドが開き、中にいたサイボーグのようなクリーチャーが、ワクチンのアンプルを差し出す。それを早速アイラに注射すると、アイラの呼吸は楽になったようだ。

 

アイラ「もう大丈夫、降ろしてグレン」

 

グレンモルト「本物のワクチンだったか、その、ありがとな。にしてもどうして、俺を倒そうなんて思ったんだ?」

 

No Data「君を倒せば愚民どもは神輿を失い、真の支配者に気づくと考えたからだ。我々は世界を先導する科学力を持つ天才集団“ジ・アンサー”なのだから」

 

アイラ「そんなことのためにグレンを!?」

 

No Data「そんなこと?我々にとっては、天才が不遇を囲うこの世界こそ間違っていると思うね。我々は、無知な住民たちが恐れるドキンダムXさえ、制御したのだから」

 

グレンモルト「そうだ、ドキンダムXを早く止めてくれ!アンタが人から評価されたいって言うなら!」

 

No Data「ドキンダムXを操れるのは、我々のトップである御方のみ。あのお方は世界をドキンダムXで制圧するまで止まらない。もちろん君たちにも止められないだろう…」

 

そこまで言うと、No Dataは事切れた。グレンモルトの攻撃の方は加減してあったが、ビームを反射されたのが致命傷になってしまったらしい。

 

アイラ「私を助けたのは、本当に認められたかっただけってことかしら?」

 

グレンモルト「だとしても、誰かを傷つけて認められるはずがないんだ。他のジ・アンサーも止めないと」

 

グレンモルトとアイラも先を急ぐ。

 

 ドキンダムXを掌握するジ・アンサーのトップ、完全不明はレッドゾーンMAXを翻弄していた。No Dataと違って攻撃すら仕掛けずに、レッドゾーンMAXを振り回す。レッドゾーンMAXは追いつけないうちに膝をつく。

 

レッドゾーンMAX「グッ、やべえ…」

 

完全不明「クックック、限界のようだな。その形態で長期戦は辛かろう」

 

そこに革命軍が駆けつける。グレンモルトとアイラも合流している。

 

ドギラゴン「立てるか、レッドゾーン!」

 

士「ったく、一人で突っ走るからだ!」

 

完全不明「君たちが来たということは、No Dataも失敗したか。尽くワタシの計算を狂わせてくれるね、君たちは…」

 

士「逆ギレすんな。俺たちはお前の計画を邪魔しに来たんだ」

 

ドギラゴン「同じ世界に生きるお前が、なぜ世界を滅ぼすドキンダムXを解放したんだ?今すぐドキンダムXを止めるんだ!」

 

完全不明「止める必要はない。ワタシはドキンダムXを完全に制御しているのだから、あくまでワタシの支配する新世界を創るだけのことだ」

 

九極革命デュエゼウス「もうそんな無茶な真似やめてほしいでチュ!」

 

三極デュエナース「楽園を作ろうとしてた僕たちも、今いる世界が大事だってことを、教えられたでチュ……」

 

八極ハリルヤ「僕たちを作ってくれたあなたも、きっとこの世界を、みんなを好きになれるはずでチュ!」

 

完全不明「革命軍の力を得た程度で、創造主であるワタシに口出しするか、九極よ。君たちには止められん」

 

完全不明はポッド内部の装置を起動、するとその部屋の全員の姿が薄れ始める。

 

シリンダ「この感覚は、私たちをデータ化して、どこかに転送する気か?」

 

完全不明「その通り。君たちの推測通り、この研究室そのものがドキンダムXの制御装置だ。君たち全員をここで相手するわけにもいかないから、ステージチェンジと行こう。ワタシの操るドキンダムXの目の前にね」

 

研究室にいた者たちはデータ化され、研究室の外、ドキンダムXが猛威を振るうランド大陸まで飛ばされた。完全不明は革命軍がこの部屋まで集まることも想定していたのだ。ドキンダムXの制御装置は完全不明からの遠隔操作でも動き続け、指一本触れられる者はいない。

 

ドキンダムXを相手に、闇と自然の革命軍はどうにか食い下がっていた。地上を駆け回り、互いをカバーし合い、意地でヒットアンドアウェイを繰り広げる革命軍に、ドキンダムXは少なくともペースを乱されている。

そのただなかに革命軍と、完全不明が率いるロボット侵略者が現れる。完全不明は自分の兵も同時に転送させたようだ。

 

キル・ザ・ライブ「皆の者!やはり戦いになってしまったのか!?」

 

ドギラゴン「ああ、すまない。交渉決裂だ。こうなったら力ずくでも止めさせるしかない!」

 

完全不明「フン、君たち愚民どもは昔からワタシの考えを理解できなかった。ワタシは正体を隠す前から、“正体不明の天才”と忌み嫌われてきたのだ」

 

キル・ザ・ライブ「ウイルスをばらまき、こんな怪物を解放して、どんな考えがあるというのだ?」

 

完全不明「侵略者は欲望を解放した姿。すなわち、君たちの望む力を、ワタシは与えてやったことになる。平和に満足できずに不満をくすぶらせたランド大陸の大多数を、ワタシは支配できたことになる」

 

ユウスケ「そんな奴ばかりじゃない。みんなの笑顔を守りたい気持ちも、ここに集まってるんだ!」

 

完全不明「グレンモルトのような甘いことを言うな、君も。ドキンダムXについてもワタシの理解が上だ。ワタシなら封印を解くことも、その力を操ることも自在だ!」

 

ドキンダムXが槍で大地を貫き、革命軍が撥ね飛ばされる。それほどの攻撃にもかかわらず、完全不明や侵略者の側は無事。ドキンダムXと同じ現場で見ることで、コントロールの精度が増しているようだ。

 

完全不明「見ろ!ドキンダムXは制御できる。この力はワタシの思うがままだ」

 

士「なぜドキンダムXの制御をそう自慢する?単なる侵略目的なら、侵略者で十分だろ?」

 

完全不明「証明するためだよ。天才のワタシの力を……」

 

そして完全不明もまた、過去を語り出す。

 

完全不明はデス・ザ・ロストよりも古代からランド大陸で生きてきたクリーチャーだった。そのランド大陸に突如襲来したドキンダムX。奴は世界を破壊する勢いで暴れまわり、どんなクリーチャーの力でも対抗できなかった。ランド大陸の住民たちは、ドキンダムXを封印することで対処しようと意見を固めていた。そうでなければ、世界を守れないと。

 

完全不明はドキンダムXの脅威を目撃し、そのうえで分析を重ね、完全不明が製作する装置で制御可能と判断した。だが、誰もその答えを認めなかった。彼らは謎多きドキンダムXの分析よりも、封印で謎も脅威も葬り去ろうとしたのだ。結局はドキンダムXを封印したうえでその方法も後世に残すことはなく、ドキンダムXは曖昧なタブーの伝説として言い伝えられるのみとなった。ランド大陸の住民たちは、ドキンダムXが誰かに触れられることさえ恐れ、何もかも秘密にしようとしたのだ。

 

ドキンダムXの謎を解き、制御すべきと主張する完全不明の主張は、禁忌に触れる危険思想とみなされた。挙句の果てに完全不明はランド大陸から追放され、ドキンダムXを探ろうとする者はランド大陸にいなくなった。いや、長い歴史上に何人かはいたかもしれないが、それは表面化しなかった。完全不明と同様に、その考えの持ち主は追放されたからだ。ジ・アンサーとは、そんな思想に狂わされた天才の集団だった。原因不明や西園寺、死神博士などの悪の科学者を受け入れたのも、シンパシーを感じ取ったからだ。

 

キル・ザ・ライブ「危険思想によって、遥か古代に追放された、あまりにも天才過ぎた科学者…まさか、伝説のギュウジンマルか!?」

 

完全不明「気づいたか。我が名はギュウジンマル。ワタシこそ真の天才だ!」

完全不明もといギュウジンマルは海底都市で研究を続け、制御装置を完成させたうえで、封印を開放できる侵略者、その侵略者を生み出せるウイルスも作り上げた。全ては彼自身の、天才の証明のために。

 

ギュウジンマル「ワタシの答えを信じられないなら証明して見せよう。ドキンダムXの力で、この世界を支配することで!」

 

グレンモルト「…俺の言葉が届くかわからないけど、もう一度言わせてもらう。力があるからとか、天才だからとか、そんな事が他人を支配して、自由を奪う理由になるのか!絶対にならない!許せないぞ、ギュウジン丸!」

 

ギュウジンマル「その言葉は、以前聞いた記憶がある。しかし、無力であることに変わりない。機動せよ、最後の侵略者たちよ!」

 

侵略者ランドヘッド「ギュウジンマル様の命により、今こそ真の姿を現す時!」

 

夢の兵器デュエロウ「「「合体!」」」

 

ギュウジンマルの側近・ランドヘッドの号令で、ロボット侵略者たちが合体し、ランドヘッドを頭部に据えた巨大ロボットが完成する。

 

夢の変形デュエランド「超合体変形!デュエランド!!」

 

さらに、研究室から移動してきたカプセルからも侵略者が起き上がる。原因不明が残した改造の侵略者を元に作り上げた。改造(ボーグ)ドリルのドリル変形可能な頭部、触腕男の強靭な腕、マグネポールの2種類のモノポールをそれぞれ半身に宿したツートーンの胴体。合成改造した改造の侵略者・悪夢の改造(ナイトメア・ボーグ)デュエンドレスだ。

 

ギュウジンマル「ワタシの顔を拝もうとしたレッドゾーンもそのザマ。ポッドから出るまでもないということだ。君たちの勝率は0%だ!」

 

レッドゾーン「このまま終われるかよ…。まだ第2コーナーに入ったばかりだぜ!」

 

世界を支配して天才である証明を打ち立てようとするギュウジンマルに、傷を負いながらも革命軍はNOを叩きつける。全ての猛者が集結した、最終決戦の火ぶたが切って落とされた。

 




前回の「海底都市の守りが手薄」発言はなんだったのか。敵の数自体は少ないけど、ギュウジンマルやNo Dataの頭脳を作戦でアピールしようとしたら、長丁場になりました。革命軍も苦戦からの逆転が、すっかり癖になってます。

海底都市にいる宇宙の侵略者はどうやって宇宙や無重力勝利につなげるか考えた結果、無重力で宇宙追放ということに。一度無重力に囚われたらどんな相手でも自由に動けなさそうですが、これでもミラダンテには負けそう。

ギュウジンマルは過去に何をしたのか、ここはオリジナル設定で「ドキンダムXを封印ではなく制御しようとした」ということになってます。誰も勝てない怪物の力を支配下に置こうとするのは世界征服思想とも言えますが、当時はドキンダムXの脅威に対抗するプランとして提案されたので、発祥はまとも。
それに、No DataのようなドキンダムXを調べようとして追放され、ギュウジンマルに拾われた者もいるとか。
あくまで自分なりに想像したif設定ですけどね。

恐らくこの地ですべての戦いに決着がつきます。読了ありがとうございました。


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第8話:並走せよ、ドギラゴン&レッドゾーン!!

間が空いてしまい、本ッ当に申し訳ありません。
まだ読んでくださる読者がいると知らされて、ようやく続編を書いた次第です。

4年間空いてる間にも、革命編ストーリーって、色々補足されましたよね。
特に新カードが出るたびに、レッドゾーン関連の、情報が、情報が多い!!

更新停止させておいてどの口が言うんだって話ですが、これらの新情報がなかったら、今回の展開もかけなかったと思います。

最終章・開幕です。

~アバンタイトル~

これまでの、仮面ライダーディケイドは!


士「なぜドキンダムXの制御をそう自慢する?単なる侵略目的なら、侵略者で十分だろ?」

 
完全不明「証明するためだよ。天才のワタシの力を……」
 

グレンモルト「…俺の言葉が届くかわからないけど、もう一度言わせてもらう。力があるからとか、天才だからとか、そんな事が他人を支配して、自由を奪う理由になるのか!絶対にならない!許せないぞ、ギュウジン丸!」

ギュウジンマル「ワタシの顔を拝もうとしたレッドゾーンもそのザマ。ポッドから出るまでもないということだ。君たちの勝率は0%だ!」

 
レッドゾーン「このまま終われるかよ…。まだ第2コーナーに入ったばかりだぜ!」


ドキンダムXの封印が壊され、崩壊した壁の雪山にて、侵略者と革命軍が激突する。

 

 

ギュウジン丸「やれ、ドキンダムX!」

ドキンダムX「YES、SIR」

 

ドキンダムXが槍をばらまき、革命軍を一網打尽にしようとする。

 

 

ドギラゴン「あの槍には絶対当たるな!ドギラゴン・ファイヤー!」

士「海東手伝え、槍を撃ち落とすぞ!」

海東「僕の力を頼るとは、必死だね士」

 

ドギラゴンの火炎や、ディケイドとディエンドのアタックライド・ブラストの弾丸が、迫りくる数本の巨大槍を撃ち落とす。

しかし、まだまだ封印の槍は降り注いでくる。

飛び道具を持たない者は、回避に徹するしかない。

 

 

ギュウジン丸「逃がさんぞ、囲め、ジ・アンサーの諸君!」

 

さらに降り注ぐ槍を回避した革命軍に、2体の合体ロボットが立ちはだかる。

 

夢の変形デュエランド「もう袋の鼠だぞ、革命軍よ!一斉掃射!」

悪夢の改造(ナイトメア・ボーグ)デュエンドレス「天才を信じぬ愚民は滅びるのみ!」

 

城のような巨体を誇るデュエランドが、全砲門を解放してレーザーを放つ。

さらに、デュエンドレスが磁力で動きを封じた革命軍を、次々と触腕で跳ね飛ばしていく。

もはや逃げ場のない革命軍は、レーザーに撃たれて、打ちのめされていく。

 

ギュウジン丸「ワハハハ、どうだ思い知ったかね?古き封印にすがってきた、自分たちの無力を?」

 

高笑いするギュウジンマルに、一方的にやられながらも、身を起こす士が言い返す。

 

士「何が無力だ。俺たちはまだ生きてるぞ?」

 

ギュウジン丸「フン、ワタシの目的は、殺すことではない。オマエたちを従順な下僕として屈服させることだ!」

 

ギュウジン丸は、なぜか手を挙げて、ドキンダムXの槍を中断させる。

そしてギュウジンマルはカプセル内部から、ガスを散布し始めた。

 

ギュウジン丸「ワタシが作り上げた最終侵略ウイルス。これでお前たちを全員侵略者に変えてやる!」

 

強力なウイルスに感染させられた革命軍たちが、苦しみだした。

 

 

士「ぐっ、こいつっ…大ショッカーみたいなことしやがって…」

海東「まさか、僕たちまで、感染させる気かいっ…?」

ドギラゴン「みんなっ!待ってろ、もう一度革命ゼロでっ…」

 

しかし、革命ゼロの力を発揮しても、ウイルスの進行は止まらなかった。

 

ギュウジン丸「無駄だ!ウイルスへの抗体を持った革命軍との戦闘でデータを収集し、完成したこのウイルスは、このランド大陸に蔓延するまで止まらない!革命軍もライダーも…すべて侵略者となるのだ!」

 

しかし、デュエランドとデュエンドレスに炎がぶつけられる。

 

 

ユウスケ「みんな、俺があいつらをどかす!何とかそのスキに!」

 

革命軍のマークを輝かせ、古の革命クウガの姿になったユウスケが、よろめきながらも立ち上がり、活路を開こうとしてる。

 

ギュウジン丸「アークルとやらが、最後の抵抗をしてるのか?」

デュエンドレス「しぶといライダーめが。やはりライダーは抹殺!」

 

恨み重なるデュエンドレスが、古の革命クウガを抹殺しにかかった。

 

 

夏海「ユウスケ、無茶です、そんなフラフラなのに、一人で戦うなんて!」

士「夏みかん、あいつは本気だ」

海東「人の心配より、自分がどうするか考えたまえよ」

 

 

 

すると、今度は宙から飛び出した紅の戦士が、デュエランドを殴りつける。

 

レッドゾーンMax「俺を忘れてんじゃねえよ」

デュエランド「レッドゾーン貴様っ!」

 

不意を突かれたが、デュエランドの巨体はビクともせず、懐に入ったレッドゾーンMaxを多数のレーザーで狙い撃ちにしようとする。

しかし、その光線は、飛来してきた光の輪で相殺されて、レッドゾーンMaxの離脱を許してしまう。

 

 

八極ハリルヤ「僕たちもいるでチュよ~」

 

 

ギュウジン丸「元・侵略者どもめ…すでに感染しているから効かないというのか…」

 

 

少数だが、ウイルスが効かない計算外の相手が出てきて、苦々しく思うギュウジンマル。

 

しかし、ほとんどの革命軍が動けない中、動ける彼らも苦戦していた。

 

 

古の革命クウガが、革命ゼロの炎を放ち、徒手空拳をヒットさせても、驚異的な再生能力で復活するデュエンドレス。

しかも、隙あらば触腕を伸ばして動けない仲間を狙うため、それを庇ってダメージを負わされていく。

 

 

デュエンドレス「どうした?守ってばかりで、ろくに戦えないようだな?」

ユウスケ「違う、俺は今…全力で戦ってるんだ!世界中のみんなの…ランド大陸のみんなの笑顔も、守るために!」

 

 

守る戦いを続けるクウガに、復讐のために作られたデュエンドレスはいら立ち、殺意を覚える。

 

デュエンドレス「…やはり、他を狙う攻撃では中途半端か?次でとどめを刺してやる!」

 

デュエンドレスは磁力を発生させて、クウガの動きを封じた。そして、頭部のドリルを回転させて、磁力による誘導ミサイルとなって、クウガに突撃する。

 

デュエンドレスが高速回転しながら、動けないクウガに突き刺さった!

腹部を刺され、血反吐を吐き出すクウガ。

 

士「ユウスケ!」

 

 

思わず士が叫んだその時、クウガの両手が動き、自分に刺さったドリルを捕まえる。

 

デュエンドレス「何?こいつ、まだ…」

ユウスケ「俺はっ、倒れるわけにはいかないんだ!」

 

クウガの両手が輝き、捕まえたドリルにモーフィングパワーが注がれていく。

クウガが持っている武器生成能力が、革命ゼロの力で、さらに高められているのだ。

 

 

デュエンドレス「なっ、何をする?やめろ!」

 

 

デュエンドレスの凶器だったドリルは、モーフィングパワーによって、クウガの武器、タイタンソードに変換された。

突き刺さっていたドリルは、紫の大剣に変わり、クウガは自分の傷口から引き抜いてしまう。

 

 

一方、頭部のドリル部分を奪われたデュエンドレスは、機能が異常を起こしてしまう。

モーフィングパワーが及んだせいか、ドリルのパーツが再生しない頭を抱えながら、火花を散らして後ずさる。

 

 

デュエンドレス「馬鹿なっ、あれだけの深手を負わせて、勝ったはずがっ…何故っ?」

ユウスケ「傷つければ勝ちだって思ってるお前には分からないさ…俺は自分が傷ついても、みんなを守りたい!」

デュエンドレス「ほざけライダーが!」

 

デュエンドレスは磁力を使いながら、腕を伸ばして攻撃するも、クウガのタイタンソードで切り払われる。

切られた部分から発火し、ダメージを受けて後ずさるデュエンドレスは苦しまぎれに触腕を振り回すしかできなかった。

そして今度は近づいたクウガが、タイタンソードに炎を纏わせて、デュエンドレスを刺し貫く。

 

 

その一撃が決定打になり、刺された跡にクウガの紋章が浮かんだかと思うと、デュエンドレスは爆発した。

 

 

ユウスケ「はあっ、やったっ……」

 

デュエンドレスを倒したクウガだったが、その場に膝をついて、動けなくなってしまう。

 

 

夏海「ユウスケ?」

ユウスケ「逃げられないって思ったら、ちょっと無理しちゃってさ…」

キバーラ「ユウスケやめてよ、死なないで~っ!」

 

仲間を傷つけまいと、デュエンドレスの突撃をもろに受けた深い傷。それに加えて、ベルトにもひびが入っていた。

 

ギュウジン丸「アークルがやられて、オマエにもウイルスが効き始めているな。バカなヤツだ。残るは裏切り者だけ…」

 

レッドゾーンMaxと九極の侵略者たちは、デュエランドを相手に戦っている。

だが、巨大なボディの全身に火力兵器を備えたデュエランドに、苦戦を強いられていた。

 

三極デュエナース「レッドゾーン!危ないでチュ!」

 

 

果敢に攻めるレッドゾーンに迫るレーザーを、デュエナースが前に出てガードする。

 

レッドゾーンMax「余計なことするんじゃねえ、テメエら関係ねえだろ!」

八極ハリルヤ「関係あるっチュ!レッドゾーンはボロボロで…助けないわけにいかないっチュ」

 

ボロボロでスピードも落ちてきてるレッドゾーンがなおも一人で戦おうとするが、それを九極の侵略者たちがフォローする。

 

九極革命デュエゼウス「レッドゾーンだって、味方になった侵略者だっチュ!もう仲間でチュ!」

レッドゾーンMax「俺が仲間だと?」

 

 

九極の侵略者たちに言われて、かつての音速の侵略者たちの最後を思い出すレッドゾーン。

 

レッドゾーンMax「テメエら、少しでも隙を作れ。そうすれば俺が一瞬で決めてやる」

九極デュエゼウス「…!任せるっチュ!」

 

九極の侵略者たちが飛び回りながら、全方向から光輪や光線を放つ。

小回りが利く小天使たちの一斉攻撃に、デュエランドは翻弄され、そのすべてに照準を合わせて、撃ち落とそうとする。

しかし、そこでマークの外れたレッドゾーンが、デュエランドの前に出現する。

 

レッドゾーンMax「オラア!」

デュエランド「何っ、ぐわああっ!」

 

レッドゾーンの強烈な飛び蹴りを受けたデュエランドは、合体前の小型ロボットに分離して、バラバラに崩れ落ちてしまう。

 

 

三極デュエナース「やったっチュ!」

九極革命デュエゼウス「このまま倒すっチュよ!」

夢の兵器デュエロウ「わ、よせっ、やめろっ!」

八極ハリルヤ「待て待てーっ!」

侵略者ランドヘッド「まずい、また合体しなくては!」

 

分離した小型のジ・アンサーたちを、九極の侵略者たちが追い回す。

元侵略者たちの思わぬ奮戦に、ギュウジン丸は業を煮やす。

 

 

ギュウジン丸「こうなれば、ワタシ自ら出る、イッツ・ショータイム!」

 

ギュウジン丸が、ポッドからその姿を現した。

 

元々巨大なポッドに乗り込んでいたギュウジン丸は、合体ロボットであるデュエランドにも匹敵する青い鋼のクリーチャーだった。

手には宇宙船を丸ごと改造したようなサイズの巨大な銃を携えている。

 

 

ギュウジン丸「さあ、天才であるワタシが、相手をしてやろう」

デュエランド「ギュウジンマル様!」

 

 

素早く合体し直したデュエランドにギュウジン丸が並ぶと、それぞれ巨大な銃を構えて、狙いをつける。

 

「思い知れ、天才のビッグアンサーを!」

 

 

放たれた合体光線が、九極の侵略者たちと、レッドゾーンをまとめて薙ぎ払う。

黒い煙を上げて小天使たちは墜落し、レッドゾーンも轟速ザ・レッドの姿に戻ってしまう。

 

ギュウジン丸「これで邪魔者も、虫の息。もうすぐ最終侵略ウイルスが全身に回る頃合いだ!」

 

 

このままでは、最終侵略ウイルスによって、革命軍全員が侵略者にされてしまう。

 

ドギラゴン「せめて、ミラダンテとデス・ザ・ロストの革命ゼロの力もそろえば…」

士「おいドギラゴン!あの封印を解いた力、他のやつには使えないのか?」

ドギラゴン「ああ、同じ文明の革命ゼロクラスの力がないと無理だ!」

ボルシャック・ドギラゴン「革命ゼロは一時代の文明に一つしか現れない、という。俺のような奇跡が、また起こるとは…」

 

その時、ボルシャック・ドギラゴンの口にした奇跡が、光とともに姿を現す。

 

ミラクル・ミラダンテ「奇跡は起こるよ、信じていれば!」

ボルシャック・ドギラゴン「お前は、ミラダンテ?封印されたんじゃ…」

ドギラゴン「いや、姿が違う…未来のミラダンテか?」

ミラクル・ミラダンテ「そう、封印が解けた未来から、過去の僕を救いに来たんだ」

 

 

ミラクル・ミラダンテは石化したミラダンテと一体となると、再び彼の時が動き出す。

さらに未来の力を解放した、ミラクル・ミラダンテとなって甦る。

 

 

ユウスケ「そうだっ、俺も…!」

夏海「ユウスケ?そんな体で何を?」

キバーラ「無茶しないで?」

ユウスケ「俺もこのランド大陸で言えば、闇の革命ゼロだからさ」

 

 

負傷して血を吐きながらも、古の革命クウガは石化したデス・ザ・ロストに近づき、力を注ぎこんだ。

すると、古の革命クウガによって、デス・ザ・ロストも封印から解放された。

 

デス・ザ・ロスト「おお、封印が…礼を言うぞ、革命の戦士よ!」

ユウスケ「早速だけど、力を合わせよう。革命ゼロで、ウイルスを止める!」

デス・ザ・ロスト「お前、もうひどい怪我ではないか…。我が借りを返させてもらう!」

 

燃える革命ドギラゴン「さあ行くぞ!革命軍!」

ボルシャック・ドギラゴン「これが俺たちの!」

ミラクル・ミラダンテ「僕たちの!」

魔の革命・デス・ザ・ロスト「我らの!」

ユウスケ「革命ゼロ!」

 

「「「「「完全防御革命(パーフェクトディフェンス)!!!!!」」」」」

 

 

過去・現在・未来・異世界から終結した5体の革命ゼロが力を合わせて、強力なバリアを展開する。

5体を中心に青白い光のバリアが一帯に広がり、最終侵略ウイルスを焼き尽くす。

 

しかも、集まった革命ゼロの力はウイルスを防ぐだけではない。

ウイルスに苦しめられていた革命軍のダメージや、負傷も回復してくれる。

 

戦って負傷していたクウガや九極の侵略者たちと、ザ・レッドも全快する。

 

 

ドギラゴン「立てるか、レッドゾーン?」

轟速ザ・レッド「当たり前だ」

 

革命龍程式シリンダ「モルト、アイラ、動けるなら、私たちと来てくれ、気づかれないように」

グレンモルト「俺たちは戦えるけど…一体どこに?」

革命龍程式シリンダ「ああ、先ほどから何か不審な電波が海の底から…嫌な予感がする」

グレンモルト「まさか、俺たちを移動させたのは、研究所に何か隠してるから?」

アイラ「他にも敵がいるってことかしら?行きましょう」

 

海底研究所の戦力は、ギュウジン丸が陸に集めている、はずだった。研究室の警備に残されていたロボットたちが、突如として変形し、ジ・アンサーとは別種のサイボーグの正体を現す。

 

改速スパナードW「やっと行ったか。この最終手段を彼が使わなければどうしようかと思っていたが」

 

改速4-W「単調なロボットの真似は、我々も錆びつきそうで仕方なかったからな」

 

禁断Wエキゾースト「これで研究室を好きにいじれるというものだ。ドキンダムX様も我々以上に、解放をお待ちかねだ」

 

彼らはドキンダムXに潜入任務を与えられたWのイニシャルズ。ドキンダムXは制御されているように見えて、面従腹背で主導権を狙っていたのだ。メカニックの技能を持った彼らに、制御装置を改造させることで。

その制御装置を改造して発している電波こそ、シリンダが探知した不審な電波だったのだ。

 

水の革命軍と、モルト&アイラがこっそり海へ移動する中、体勢を立て直す革命軍。

 

 

ギュウジン丸「バカな、ワタシの最終侵略ウイルスが…!?」

 

ウイルスが効かないクウガ、元侵略者たちの裏切りに加えて、最終侵略ウイルスまで克服されて、ギュウジン丸は驚愕する。

 

ギュウジン丸「愚民どもは、どこまでも計算を狂わせてくれる…今度は本当に消去してくれる!」

士「違うな。計算が狂ってるのはお前の方だ!レッドゾーンも、ドギラゴンも、こいつらは自由に生きることを求めてる。その行先は、天才だろうと計算できるものじゃない」

 

レッドゾーンもドギラゴンも、同じ生き方をしてると言われて、お互いに顔を見合わせる。

 

ギュウジンマル「天才であるワタシが間違っているだと…何様のつもりだ?」

士「通りすがりの仮面ライダーだ、変身!」

 

 

復活した士が仮面ライダーディケイドに再変身すると、ライドブッカーから、カードが飛び出す。

レッドゾーンのFFR(ファイナルフォームライド)のカードだが、どうやら新しい絵柄が加わってる。

 

士「こいつはっ!…お前にも、新しい可能性が生まれたみたいだな」

 

早速そのカードを使用してみるディケイド。

 

 

F・F・R(ファイナル・フォーム・ライド)RRRREDZONE(レレレレッドゾーン)!」

士「ちょっとくすぐったいぞ?」

轟速ザ・レッド「うおおおっ、こいつは?」

ドギラゴン「って、うわあっ、俺もか?」

 

 

ディケイドの手によって、轟速ザ・レッドとドギラゴンが変形し、革命と侵略の力が交錯する。

平衡世界で、革命軍になったレッドゾーン、侵略者になったドギラゴンの姿が、オーバーラップする。

 

 

轟く革命レッドギラゾーン「こいつは…俺に革命の力が?…悪くねえ」

燃える侵略レッドギラゴン「俺にも、侵略の力が?…でも不思議だ、暴走する感じはない」

 

そして、お互いの姿を見た2体は、それぞれ両者の力を受け取ったと、認め合う。

並行世界では逆転していたかもしれない、鏡写しなレッドゾーンとドギラゴンの力が、並び立つ。

 

ギュウジン丸「革命軍と侵略者の逆転だと?あり得ん!」

 

ギュウジン丸が巨大な銃の引き金を引く、と同時に、レッドギラゾーンが接近し、その腕を蹴り上げていた。

放たれた破滅の光は、空へと飛んでいく。

 

 

ギュウジン丸「何っ、ワタシの計算で、測れないスピードだと?」

レッドギラゾーン「どうした、俺が速すぎて見えないか?」

 

新たなレッドギラゾーンの性能は、まさにステルス機。

空間移動も捕捉するギュウジンマルの計算もかいくぐり、敵に追いつき追い越すことに特化していた。

 

一方、ギュウジン丸が放った光線は、空へ向かったかと思うと、どこかの小惑星に命中し、大爆発を起こす。

惑星破壊クラスの威力を見て、革命軍が戦慄する。

 

レッドギラゴン「あんな光線、このランド大陸を壊す気か、ギュウジン丸!」

ギュウジン丸「ワタシの思い通りにならないランド大陸など、壊して作り直してしまえばいい!」

レッドギラゴン「お前は、絶対に止めてやる!」

 

そう言って向かっていくレッドギラゴンのスピードも、レッドギラゾーンの力で同等に引き上げられていた。

対等な速さで戦えるレッドギラゾーンとレッドギラゴンのコンビに、ギュウジン丸は惑星破壊銃を乱射して対抗する。

ギュウジンマルが放つ破滅の光を2体がかりで空へと逸らし、攻撃を加えて押していく。

 

 

士「どうやらあのコンビに、俺の助けはいらないみたいだな。俺たちの相手はこいつか」

 

ギュウジン丸が殺す気になったことで、彼が操るドキンダムXも容赦なく牙をむく。

 

KR(カメン・ライド)・ブレイド!F・F・R(ファイナル・フォーム・ライド)BBBBLADE(ブブブブレイド)!」

 

2本の巨大槍を持って切りかかってくる攻撃、それを巨大変形剣・ブレイドブレードを召喚したディエンドが止める。

 

海東「前は引くしかなかったけど、今度は負けない。持てる手札を全部使ってでも、倒そう」

士「海東…お前も悔しく思ってたんだな」

海東「”お前も”とは、珍しくわかりやすいね、士」

 

ディケイドは龍騎にカメンライドすると、契約モンスターの無双龍ドラグレッダーを召喚し、背に乗って突撃する。

さらにディエンドは、仮面ライダーG4や、仮面ライダーゾルダを召喚し、重火器で援護射撃させる。

世界の破壊者と呼ばれたディケイド・ディエンドと世界を破壊する伝説のドキンダムXが衝突する。

 

 

デュエランド「もう油断はないぞ!一斉掃射!」

 

残る革命軍は、立ちふさがるデュエランドに対抗していた。

一度は革命軍を追い詰めた巨大ロボだが、今度は革命軍が押し返す。

 

レーザーの一斉掃射を光の革命軍と、九極の侵略者が、光線で相殺する。

地上から自然の革命軍が右足に突撃し、左足には闇の悪夢騎士団が切りかかる。

空からは火の革命軍・ファイアー・バードのアメッチ部隊が空爆し、仮面ライダーキバーラまで飛翔して頭部を切りつける。

 

デュエランド「こっ、これはまずい、ダメージ量限界!」

九極革命デュエゼウス「また分離する気だっチュ」

ミラクル・ミラダンテ「させないよ、時よ、止まれ!」

デュエランド「何、そんなっ!」

 

デュエランドはまた分離してダメージを回避しようとするが、ミラダンテに時を止められて動けなくなってしまう。

 

ボルシャック・ドギラゴン「今だ、みんな!」

「「「「完全攻撃革命(パーフェクト・オフェンス)」」」」

 

革命ゼロ4体の力を合わせた攻撃で、デュエランドは木っ端みじんに破壊された。

 

そして、ギュウジン丸も、革命軍と侵略者の交わった最強最速コンビに、徐々に圧倒されていく。

相手を先読みする計算能力と、惑星破壊銃の威力をもってしても追い詰められ、やがて銃のエネルギーが尽きてしまう。

 

ギュウジン丸「しまった、チャージを…」

レッドギラゴン「させるか、ドギラゴン・ファイヤー!」

 

チャージしようとした光線銃は、レッドギラゾーンに蹴り飛ばされ、レッドギラゴンの炎で焼き尽くされる。

 

ギュウジン丸「オマエたちよくも!」

レッドギラゴン「それはこっちのセリフだ、ギュウジンマル!」

レッドギラゾーン「そろそろケリをつけてやる!」

 

レッドギラゴンとレッドギラゾーンが、ギュウジンマルを両側から挟んで、必殺技を繰り出す。

 

レッドギラゴン「完全攻撃革命(パーフェクト・オフェンス)!」

レッドギラゾーン「レッドゾーンラッシュ!」

 

2体が繰り出すハイスピードな百裂拳とスタミナを生かした無限ともいえる攻撃のラッシュ。

もはや見切って逃れる隙もないコンビネーションに、ギュウジン丸の巨大な鋼のボディもベコベコにされてしまう。

数百もの攻撃を叩き込まれたギュウジン丸は、その巨体を大地へとダウンさせた。

 

ギュウジン丸「ぐふあっ…この、ワタシがっ…利用してきた侵略者と、革命軍ごときにっ…」

レッドギラゾーン「テメエはそこまでだったんだよ、クソオヤジ」

レッドギラゴン「もう終わりだ、ギュウジン丸!」

ギュウジン丸「まだ終わってはいない、ドキンダムXは、何をてこずっている!」

 

もはや動けないギュウジンマルは、最後の駒であるドキンダムXに命じる。

すると、ドキンダムXは、一気に力をふるって、抵抗していたディケイド・ディエンドを槍の一撃で吹き飛ばし、ギュウジン丸の元へやって来る。

 

ギュウジン丸「おおドキンダムXよ、もっとオマエの力を見せてみろ、ワタシの敵をせん滅しろ!」

 

ドキンダムXは、あれでも本気ではなかったようだ。

革命軍が大挙してドキンダムXとギュウジンマルを包囲する。

緊迫する中、ドキンダムXはギュウジンマルに近づくと…槍を突き立てて、とどめの一撃を刺した。

 

ドキンダムX「お前はもう、用済みだ…」

ギュウジン丸「ドキンダム、バカな…なぜ?」

ドキンダムX「なぜ、お前は…我の封印を解いたか…それは我が、干渉していたからなのだ…」

 

ギュウジン丸がドキンダムXの封印を解いて操り、利用する野望。

それこそが、ドキンダムXが封印を解かせるために、ギュウジン丸の心に干渉していた結果だった。

 

ギュウジン丸「ワタシが、世界を支配する、天才のはずっ…」

 

ギュウジン丸は支配したはずの侵略者にも、ドキンダムXにも裏切られていたのが、信じられないかのように死んでいった。

すべての黒幕ギュウジン丸を、逆利用した挙句にあっさり殺害したドキンダムXに、今までと違う恐怖を感じる革命軍。

そして、ドキンダムXは、レッドギラゾーンを見て、こう口を開く。

 

 

ドキンダムX「久しいな、レッドゾーン、我が右腕よ…」

 




次回、仮面ライダーディケイド!

ドキンダムX「我が目覚める時、世界は滅びるのだ…」
士「残念だったな、世界の破壊者は…俺だ」

レッドゾーン「俺の走る道は俺が決めるぜ!」
ドギラゴン「待てっ…レッドゾオオオオン!!」


第9話:世界を駆けろレッドゾーン!!



レッドゾーンがギュウジン丸(クソオヤジ)を倒したと思ったら、また自称クソ親が出てきやがった!
そんな第8話衝撃のラスト。

今回は、レッドゾーンのF・F・R(ファイナル・フォーム・ライド)カードが更新されました。
やはりレッドゾーンのフォームチェンジは5つ程度じゃ収まらない。
今でも新規レッドゾーンは増え続けてますからね。
仮面ライダーで言えば、定期的に客演して、新フォームもらえる超優遇ライダーですね(笑)

F・F・R(ファイナル・フォーム・ライド)のカードを使った士ではなく、ドギラゴンと共闘してますが、これはレッドゾーンがドギラゴンとの絆を自覚したことで、更新された可能性だから。
レッドゾーンMaxはオリジナルの正統進化として作りましたけど、他人と交わる形の進化もいいよね。

というか終盤に近付くにつれて、レッドゾーンとドギラゴンの絆を推していく予定だったんですが、公式がレッドゾーンとドギラゴンをパラレル扱いしてる奇跡。
ただし、革命軍のレッドゾーンはやがて禁断の使徒に堕ち、侵略者のドギラゴンは世界を救う運命だとか。
こっちでは運命に抗って欲しいレッドゾーン。

ユウスケは吐血描写とかえぐいけど、原点クウガ最終回オマージュです、一応。
変身してる姿もライアル革命ver.とかなり近いですしね。


久しぶりに、お楽しみいただけたでしょうか、読了ありがとうございました。


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第9話:最終レースだ!!VSドキンダムX!!

最終決戦、詰め込みました!
どうぞお楽しみ下さい。



~アバンタイトル~

これまでの、仮面ライダーディケイドは!

ユウスケ「力を合わせよう。革命ゼロで、ウイルスを止める!」
「「「「「完全防御革命(パーフェクトディフェンス)!!!!!」」」」」


ドギラゴン「立てるか、レッドゾーン?」

轟速ザ・レッド「当たり前だ」


ギュウジン丸「愚民どもは、どこまでも計算を狂わせてくれる…今度は本当に消去してくれる!」

士「違うな。計算が狂ってるのはお前の方だ!レッドゾーンも、ドギラゴンも、こいつらは自由に生きることを求めてる。その行先は、天才だろうと計算できるものじゃない」


ドキンダムX「お前はもう、用済みだ…」

ギュウジン丸「ドキンダム、バカな…なぜ?」
ドキンダムX「久しいな、レッドゾーン、我が右腕よ…」



ドキンダムXに倒されたギュウジン丸の魂は、野望半ばで倒れたことを悔やみながら、天に昇っていく。

 

 

ギュウジン丸「ワタシがドキンダムXの槍で死ぬ?ワタシは凡人とは違う!ワタシを理解せず、古代の封印に頼るしかない者とは…」

原因不明「ギュウジンマルよ、これが答えだ。君を迎えにきた」

ギュウジン丸「原因不明…お前が見えるということは、ワタシは死んだのか」

 

ギュウジン丸を迎えに来たのは、同じく戦死した原因不明の魂だった。

 

 

原因不明「ドキンダムXについてはわしも君も計算違いだった。他の者はドキンダムXを先送りにしない答えを出せるか、それが見たかったのだろう?」

 

 

そう問われた青い鋼の科学者は、静かにうなずいた。

 

 

ギュウジン丸「そうだ、ワタシは謎多きドキンダムXを封印で解決した気になっている凡人どもが嫌いだった。それを忘れ去った後世の愚民たちも。だが、今の彼らは決着をつけるつもりらしい」

 

原因不明「魂しか存在しない我々でも、答えを見届けることはできる。わしはライダーどもが死ぬ方が正解だと思うがな」

 

ギュウジン丸「わからんぞ?このワタシを打ち破った革命軍と侵略者のタッグ…これまでの歴史が変えられるかもしれない」

 

ギュウジン丸はひそかに期待していた。自分が操ろうとしてしっぺ返しを食らったドキンダムXを、倒してくれるのではないかと。

 

 

 

 

 

彼らが見ている地上では、ドキンダムXから「我が右腕」と呼ばれたレッドギラゾーンが、怪訝そうに聞き返す。

 

轟く革命レッドギラゾーン「何言ってやがる、俺はテメエの下についた覚えはねえ」

 

 

ドキンダムXは巨大な手で、レッドギラゾーンを指さして言う。

 

ドキンダムX「侵略者とは、ギュウジン丸がこの大陸のクリーチャーを、ウイルスで支配した姿…では、そうなる前のお前はどこから来た…?」

 

その問いに対して、レッドギラゾーンは首を傾げた。

音速の侵略者たちのリーダーとして生まれたが、その過去を知るものはなかった。

彼と同じ種族だった音速の侵略者も、振り返ればもういない。

 

ドキンダムX「我が教えてやる…お前は、我とともに、この地に封印されていたが、侵略ウイルスによって、最初に目覚めたのだ…いずれ我を目覚めさせるしもべとして…我が目覚める時、世界は滅びるのだ…」

 

ドキンダムXが左腕をかざすと、レッドゾーンとよく似た青白い電光を散らす戦士、D2-V禁断のボルトロンが生み出される。

レッドゾーン、ひいては音速の侵略者たちの大本は、ドキンダムXが生み出した種族だったのだ。

 

ドキンダムX「お前もかつて、このようにして我から生み出された僕…。禁断の轟速レッドゾーンXの姿に、覚えはないか…?」

 

士「まさか、並行世界から呼び出したあの姿が、レッドゾーンの昔の姿か?」

 

 

ディケイドがFFR(ファイナルフォームライド)でレッドゾーンの分身として呼び出した内の一体、禁断の轟速レッドゾーンX。

ドキンダムXに似た悪鬼のような形相に、2本の槍を備えた姿こそ、レッドゾーンが禁断に作られた頃の姿だった。

あくまでレッドゾーンの別形態だったはずだが、それこそが本来の姿だと、ドキンダムXは言うのだ。

 

レッドゾーンが侵略者でもランド大陸の住人でもなかった事実に、衝撃が走る。

 

士「レッドゾーン、お前…」

レッドギラゾーン「俺が、俺がドキンダムXから生まれた、だと…?」

ドキンダムX「そうだ…レッドゾーンよ。お前を動かしていた衝動とは、我のために戦うことだ…さあ、我がよみがえった今、我の下に戻るのだ…Xのイニシャルを思い出せ…」

 

ドキンダムXが右手をかざすと、レッドギラゾーンの先鋭的なボディに、禁断の力が沸き上がって来る。

真紅のボディカラーがドス黒く塗りつぶされ、マスクも悪鬼のように歪んでいく。

 

レッドギラゾーン「ぐっ、ぐおおおおっ!俺はっ…俺はっ!?」

燃える侵略レッドギラゴン「レッドゾーン、しっかりしろっ!」

 

 

レッドギラゴンが苦しむレッドギラゾーンを抑え込もうとする。

しかし、レッドギラゾーン、いや、レッドゾーンXは、火花を散らして暴れ出そうとする。

暴走するレッドゾーンXの力で、燃える革命ドギラゴンの姿に戻ってしまうが、傷つきながらもドギラゴンはレッドゾーンXを離さない。

 

ドギラゴン「聞け、レッドゾーン!お前は自分の力で、ギュウジン丸の支配を乗り越えたじゃないか!どこの生まれだろうと、お前はお前だ、俺たちの仲間なんだ!」

 

ドギラゴンの身体を張った説得に、他の革命軍も声を上げる。

 

爆ぜる革命ドラッケンA「そうだっ、一緒に戦ったことを思い出してくれっ!」

ラブ・ドラッチ「目を覚ますっチ、レッドゾーン!」

 

 

火の国の革命軍が口火を切った声援は、爆発的に声を増して、レッドゾーンを呼び戻そうとする大きな叫びになった。

 

 

ドキンダムX「無駄なことだ…レッドゾーンXは破壊の申し子、我が右腕だ…」

士「そうか?敵の生まれ…炎の十字架(クロス・オブ・ファイア)っていうらしいが、俺たちはそんなものに縛られず、戦ってきた」

レッドゾーンX「俺はっ、俺はあっ!!」

 

 

士がドキンダムXを一蹴した言葉に応えるように、レッドゾーンXが叫びをあげて、元の真紅に輝くボディとマスクを取り戻す。

 

轟く侵略レッドゾーン「俺は轟く侵略、レッドゾーンだ!!」

 

戻ってきたレッドゾーンに、応援していた革命軍が歓喜に沸き立つ。

 

ドギラゴン「信じてたぞ、レッドゾーン」

レッドゾーン「よせよ。俺の走る道は俺が決めるぜ!」

 

肩を貸すドギラゴンに、レッドゾーンはあくまでそっけない。

一瞬漂った革命軍たちの歓迎ムードは、突然の地鳴りで中断される。

ドキンダムXが、自らの巨大な右腕を、地面にたたきつけたのだ。

 

 

ドキンダムX「毒されたか…では滅びろレッドゾーン…!」

レッドゾーン「チッ、俺のオヤジを名乗るヤツは、どいつもこいつもこうなのかよ…」

 

舌打ちしたレッドゾーンが元オヤジに向き直ると、新たな戦いが始まる。

ドキンダムXが打ち付けた地面から、灰色の筋肉質なボディに、頭部に禁断文字のイニシャルを刻んだクリーチャーが沸いてくる。

レッドゾーンを生み出したその力は伊達ではなく、革命軍と同じかそれ以上の数が生成された。

 

ドキンダムX「わが眷属イニシャルズよ…世界の終わりを見せてやれ…」

禁断Uトルーパ「トルッ!」

禁断Cマーモ「マモッ!」

 

なだれ込んできたイニシャルズの大群に、火・光・自然・闇の連合革命軍、九極の侵略者たちが立ちはだかる。

 

九極革命デュエゼウス「ここは任せるでチュー!」

武家類武士目ステージュラ「雑魚は俺たちで引き受けたー!」

ドラッケンA「ドギラゴンたちは、ドキンダムXを!」

 

革命軍の主力である革命ゼロの王たちと、仮面ライダー、レッドゾーンを先に行かせようとする革命軍の仲間たち。

ユウスケは革命軍が作った道を走りながらも、心配して振り返る。

 

ユウスケ「みんな、大丈夫なのか?」

革命魔龍キル・ザ・ライブ「ドキンダムXを倒せるのは、革命ゼロと、仮面ライダーと、レッドゾーン、お前たちだ!」

時間龍ロッキンスター「私たちの、ランド大陸の未来を託します!」

ユウスケ「みんなっ、すまないっ!」

夏海「私たちが、ドキンダムXを止めます!」

ドギラゴン「お前らも負けるなよっ!」

 

ドギラゴン、ミラダンテ、デス・ザ・ロスト、ボルシャック・ドギラゴンの4竜王が、ライダーたちを背中に乗せて、超巨大なドキンダムX目がけて飛び立つ。

地上に残った革命軍たちは、その姿を見送りながら、イニシャルズたちとぶつかり合う。

 

突進してきた禁断Cマーモを、ステージュラが巨体を使って蹴散らした。

 

禁断Cマーモ「マモッ!?」

武家類武士目ステージュラ「へへっ、俺たちがこんな所で、死ぬわけないんだ、さあ、ドンドンかかってこーい!」

雪精X-girls「きゃーっ!ステージュラやる~うっ!応援しちゃう~っ!」

 

ステージュラが乗せてる妖精アイドルユニット・X-girlsも、歌って踊りながら、吹雪を起こして、禁断Uトルーパが撃ってきた赤い光線を相殺する。

 

ステージュラ「X-girls!もしこの戦いが終わったら」

X-girls「ごめんなさ~い」

ステージュラ「言う前にフラグ折られた~っ!?」

九極革命デュエゼウス「折られてよかったでチュ、それは死亡フラグっチュよ」

 

デュエゼウスはしょげ込むステージュラを慰めながらも、まぶしい光線で禁断Uトルーパを撃ち抜いた。

 

その頃、海からの謎の電波を追っていた水の革命軍、グレンモルト、アイラは、ギュウジン丸の海底研究所まで戻って来ていた。

 

革命龍程式シリンダ「ここから、謎の電波が発生している。何もなければいいんだが…」

グレンモルト「いや、何かいる気配がする!ここだ!」

 

 

グレンモルトが研究室の扉を破ると、そこには膨大な研究資料を漁っている青いバイクに似たロボット群の姿が。

しかも、その研究室は、グレンモルトたちが侵入した時とは、明らかに違う実験場に改造されていた。

 

グレンモルト「お前たちは…侵略者か?」

改速スパナードW「侵略者などと一緒にするな。我々は禁断の使徒・Wのイニシャルズ!」

グレンモルト「禁断の使徒…ドキンダムXの部下か?」

改速スパナードW「そうだ。我々がこの部屋を改造したことで、今頃ドキンダムX様は、完全に解放されているはずだ」

革命龍程式シリンダ「この研究室を改造することで、ギュウジン丸からドキンダムXのコントロールを奪い返したというのか!なんてことだ、それでは…」

禁断Wエキゾースト「ご名答。自由となったドキンダムX様は、世界を征服ではなく、破壊する!」

グレンモルト「ふざけるな!この世界を、征服も破壊もさせない!」

 

世界征服を掲げる侵略者よりも過激な、世界破壊を掲げるイニシャルズたちに、グレンモルトたちは、この場で戦うことを決意する。

 

アイラ「グレン、気を付けて。この部屋、何かがおかしいわ。彼らに有利な仕掛けがされてるかも…」

 

 

しかし、辺りを見回して、研究室の変化に気づいたアイラが、熱くなったグレンモルトに注意する。

中央に新しく作られた円形のステージを、Wのイニシャルズたちが取り囲んでいる。

 

改速スパナードW「ほう、気づいたか。ここは既に我々のフィールドとなっているのだ。見よ!」

 

 

改速スパナードWがステージに乗ると、ステージにいくつものマジックハンドが伸びて、スパナードWは数秒の内に、ドリルを備えた巨大バイク型ロボ・D2Wワイルドスピードへと改造される。

 

D2Wワイルドスピード「ギュウジン丸の知識を利用し、我々Wのイニシャルズもパワーアップしたのだ!」

改速4-W「そして、この技術を使えば、Wの禁断も復活する…」

革命龍程式シリンダ「まだ他に、禁断の存在があるというのか?」

禁断Wエキゾースト「我々Wのイニシャルズ本来の主…VV-8様が、この技術によって、現代に蘇るのだ!」

 

別行動していたWのイニシャルズは、ドキンダムの他に仕える禁断の存在がいるというのだ。

ドキンダムにも苦戦していたのに、もう一つの禁断を解放させては、世界の危機だ。

 

グレンモルト「でも、まだ復活はしてないってことだよな?その前に、俺たちがお前たちを止める!」

D2Wワイルドスピード「止められると思うな!」

 

D2Wワイルドスピードが率いるロボット軍団と、若き剣士グレンモルトとアイラ、そして水の革命軍が、水面下で激突する。

 

 

 

革命軍の大部分がイニシャルズ軍団と戦う中、ドキンダムXの目前に向かった主力メンバーの前に、稲妻とともにボルトロンが現れる。

 

D2-V禁断のボルトロン「世界を壊すはドキンダム様…お前たちは、俺が壊す…」

ドキンダムX「そいつはマスター・イニシャルズ…地上のイニシャルズとは、一味違うぞ…」

 

ボルトロンが稲妻を次々に放ち、4竜王は空中で身をかわす。

何条もの稲妻をかわしたと思ったら、今度は稲妻とともに接近してきたボルトロンが、殴り掛かって来る。

 

ボルシャック・ドギラゴン「危ない、ドギラゴン!」

 

 

ボルシャック・ドギラゴンがいち早く前に出ると、雷の速さで接近したボルトロンの電撃を纏った拳を受けて、墜落してしまう。

 

ドギラゴン「ボルシャック・ドギラゴン!」

ボルシャック・ドギラゴン「ぐっ、翼が痺れたっ…!俺にかまわず行ってくれ!」

 

ボルシャック・ドギラゴンは翼がマヒして飛べなくなってしまう。

だがそれでも、地上で群がって来るイニシャルズの大群を相手に、剛腕をふるって奮戦する。

 

 

ドギラゴン「すまん、ボルシャック・ドギラゴン、俺のために…」

デス・ザ・ロスト「奴に触れたら、落とされてしまうぞ!」

ミラダンテ「しかし、一体相手なら、ボクが……時よ、止まれ!」

 

ミラダンテが時を止めてしまうと、稲妻の速度で移動できるボルトロンも、空中で静止してしまう。

そのスキに、ミラダンテが攻撃を仕掛けると、次の瞬間にボルトロンは、なすすべなく撃墜された。

 

ボルトロン「ぐおおおおっ!ドキンダム様…」

士「お前の時間停止(それ)、反則過ぎるだろ」

ミラダンテ「あっさりして見えるけど、止まってる間は、本気で攻撃してるんだよ?」

 

マスター・イニシャルズをあっさりと倒してしまったミラダンテだが、ドキンダムXはなぜか恐ろしい笑みを浮かべる。

 

ドキンダムX「マスター・イニシャルズの真の力は、こんなものではないぞ…ボルトロン…」

 

ドキンダムXが促すと、一度倒されたボルトロンがゆっくりと起き上がる。

 

 

ドキンダムX「D2フィールド展開…!」

 

 

ドキンダムXが右腕をかざすと、右手にDのイニシャルが輝き、周囲の岩場にドキンダムの禁断文字が浮かび上がる。

ドキンダムXの領域・D2フィールドが展開された。

 

ドギラゴン「なんだ?ここはランド大陸じゃないのか?」

 

ドキンダムX「マスター・イニシャルズは、D2フィールドの(マスター)だ…真の力を見せてみろ…」

 

 

戦闘不能かに見えたボルトロンは、ゆっくりと浮遊しながら、機械的なパーツの下から筋肉質なボディを露わにし、頭部に角も生えて、よりドキンダムXに近い姿となって、全身から伸びたコードから電撃よりも激しい火花を散らす。

 

 

D2V2禁断のギガトロン「我こそはドキンダム様の左腕、ギガトロン…」

 

 

倒されたかに見えたボルトロンは、ギガトロンとして復活し、ドキンダムXの左腕を豪語する。

 

ミラダンテ「悪いけど、何度も戦ってる暇はないんだ!もう一度、時よ、止まれ!」

 

ミラダンテが時を止めて、再び攻撃を仕掛ける。

しかし、再び時が動き出すと、全員が見たものは、倒されたギガトロンではなかった。

 

ミラダンテ「おかしい、手ごたえはあったのに…何故封印されてるんだ?」

 

ギガトロンは、いつの間にか石像の姿になって、ミラダンテの攻撃を耐え抜いていた。

不気味に沈黙した姿は、ミラダンテやデス・ザ・ロストが封印された時と同じもので、攻撃したはずのミラダンテも恐怖を覚えてしまう。

 

すると、封印されているはずの、ギガトロンの声が響く。

 

ギガトロン「デンジャラスイッチ・オン!」

 

マスター・イニシャルズの合図と同時に、ドキンダムの右手のDが半回転して、周囲に漂っていた禁断文字がギガトロンを取り巻き、封印の解けたギガトロンが何事もなかったように復活する。

 

ギガトロン「どうだ、これが俺の手に入れたデンジャラスイッチ…D2フィールドを操る力!」

 

ミラダンテの攻撃が全く効いてない異常事態に、革命ゼロの龍王たちは騒然となる。

 

ドギラゴン「ミラダンテ、一体止まってる間に何が起こったんだ?」

ミラダンテ「時間停止中はボク以外は誰も動けないはず…しかし、彼はやられる瞬間に、このフィールドの力で、自ら封印されたんだ…封印中の石像は、ボクにもまったく破壊できなかった。そして、その封印も自在に解除できる」

デス・ザ・ロスト「待て、そんなことが可能なら…奴は不死身ではないか?」

 

ドキンダムの強固な封印で身を守りつつ、復活が可能なら、ミラダンテの時間停止も無意味になってしまう。

 

ボルシャック・ドギラゴン「こっちのイニシャルズも、復活したぞ!?」

キル・ザ・ライブ「まさか、死なない敵が、この数いるだと?」

 

フィールドの影響は地上のイニシャルズにもおよび、倒してもキリのない軍団に、革命軍も騒然となる。

 

ドキンダムX「我のD2フィールドがこの大陸を…世界を覆い尽くし…地上は破壊の使徒で満ちる…我とイニシャルズによって…世界は破壊されるのだ…」

ドギラゴン「なんてことだ…奴のD2フィールドとイニシャルズが広がり続けたら、本当に世界は……」

 

 

その頃、海底研究所で戦うグレンモルト・アイラ・水の革命軍も、同じくマスター・イニシャルズに強化されたD2Wワイルドスピードと、そのD2フィールドに苦しめられていた。

 

D2Wワイルドスピード「デンジャラスイッチ・オン!」

改速テンペンチーW「改造だ!」

 

丸い頭部に複眼、ハサミ型のアームを備えたロボット・テンペンチーWが、巨大な重機のようなマシンに変形する。

 

D2W2ギガスピード「我はマスター・イニシャルズ、D2W2ギガスピード!」

 

 

研究所を丸ごと改造したD2フィールド・Dの機関オール・フォー・ワンの力で、Wのイニシャルズは、いくらでも強化改造されて襲い掛かって来る。

パワフルな重量級ロボのドリルに押されて、水の革命軍は研究所の壁に叩きつけられる。

 

革命龍程式シリンダ「なんて強さだ、こんな敵がいただなんて!」

革命龍程式プラズマ「しかし、今彼らを止められるのは、私たちしかいない!」

大船長オクトパスカル「ふはははは、だからこそ、地上に出す前に、ここで倒してしまうぞ!」

 

地上でギュウジン丸、そしてドキンダムXと戦ってる仲間たちがいるからと、背水の陣を敷く水の革命軍。

 

 

 

 

 

 

ここに来てミラダンテが通じないレベルの敵に、革命ゼロの龍王たちはドキンダムの規格外に戦慄する。

ここで勝てなければ、本当に世界が終ってしまう。

 

ギガトロン「どうした…来なければ、こちらから行くぞ…」

 

その間にも、ギガトロンが稲妻の速度で攻撃を仕掛けてくる。

その速攻に対して、ドギラゴンの背から飛び出したレッドゾーンが食らいついて、応戦する。

ドギラゴンの完全防御革命(パーフェクト・ディフェンス)による輝くバリアで、全身をコーティングして、ギガトロンの電撃を防ぐ。

 

 

ギガトロン「元はドキンダム様の右腕レッドゾーン…だが、今は左腕の俺にもかなうまい…」

 

レッドゾーン「テメエこそ、俺と対等のツラしてるんじゃねえぞ!」

 

ドギラゴン「そうだ、奴のスピードに追い付けるのはお前だけ、頼むぞ!」

 

 

レッドゾーンがギガトロンと張り合ってる間に、革命ゼロの龍王たちは、ドキンダムの周囲を旋回しつつ、攻撃を仕掛ける。

龍王たちのブレス攻撃や、ディケイド、ディエンド、クウガの銃撃、キバーラの斬撃が何発も飛び交うが、ドキンダムXはものともしない。

D2フィールドを展開したことで、ドキンダムの力も強まっていて、手が付けられなくなっていた。

 

 

レッドゾーンがギガトロンと高速で殴り合いになると、バリア越しでも徐々にダメージは蓄積していく。

レッドゾーンもギガトロンにダメージを与えているが、彼はデンジャラスイッチで致死量のダメージをリセットできる。

その余裕もあってか、レッドゾーンのバリアを電撃を纏った拳で削っていく。

 

ドキンダムX「レッドゾーンはやせ我慢をしているぞ…付け焼刃のバリアもじきに破れる…」

 

ドキンダムXは、巨大な槍で革命ゼロの龍王たちを振り払って近づかせない。

 

 

ギガトロン「裏切者レッドゾーンよ、あと数秒もかからん…ドキンダム様の前で処刑してやる…」

レッドゾーン「数秒でケリつけるのは、俺の方だぜ!」

 

互角の相手を前に疲弊しながらも、レッドゾーンは、意地で立ち向かっていく。

 

ドギラゴン「俺のバリアでも、レッドゾーンを守るには、不完全なのか?」

デス・ザ・ロスト「限界だぞ、レッドゾーン、いったん引け!」

士「いや、レッドゾーンには、あのまま奴を倒してもらう」

 

ミラダンテ「しかし、また倒しても彼は復活してしまう!」

士「いや、奴がまた力を使う時がチャンスだ。俺が…ドキンダムの世界を破壊する!」

海東「そうか…世界の破壊者の力を使うんだね、士」

 

士には、ドキンダムエリアの力を破壊する考えがあるようだった。

自信ありげな言葉に、希望を見出す革命軍達。

レッドゾーンが作るチャンスに賭けて、ドキンダムをかわしながら、最後の作戦を相談する。

 

ドキンダムX「無駄だ…レッドゾーンもまもなくギガトロンによって倒される…お前たちに抗うすべはない…」

 

ドキンダムの言う通り、レッドゾーンとギガトロンが最高速でぶつかり合い、クロスカウンターを決める。

レッドゾーンを守っていたバリアが砕けて、レッドゾーンは地上に墜落してしまう。

そのレッドゾーンを見て、勝ち誇るギガトロン。

 

ギガトロン「勝ったぞ…やはり、ドキンダム様の左腕となるのは、このギガトロン…グッ?」

 

しかし、ギガトロンのボディにも、レッドゾーンの拳によってヒビが入っていた。

全身に広がりそうなひび割れも、D2フィールドの力を受けると、徐々に石化しながら治っていく。

 

ギガトロン「グッ…これほどのダメージを?だが…俺には…ドキンダム様の…力…が…」

 

ギガトロンも完全に石化して封印され、決闘した両者はどちらも動かなくなる。

しかし、D2フィールドから禁断文字が浮かび上がり、ギガトロンを復活させようとする。

このままではギガトロンの独り勝ちだ。

 

ドギラゴン「よくやった、レッドゾーン、今だ!」

 

「「「「「完全防御革命(パーフェクトディフェンス)!!!!!」」」」」

 

ドギラゴン、ミラダンテ、デス・ザ・ロスト、ボルシャック・ドギラゴン、4体の革命ゼロの力を結集したバリアが、ドキンダムXの巨体を覆い尽くした。

4つの革命ゼロを重ね掛けしたバリアに閉じ込められて、巨大槍を振るうこともままならなくなるドキンダム。

 

ドキンダム「小賢しい…こんな壁、すぐに破壊してくれる…」

ドギラゴン「いや、動きを封じれば十分だ、士!」

 

ドギラゴンの背から飛び出したのは、コンプリートフォームに変身したディケイド。

 

F・A・R(ファイナル・アタック・ライド)DDDDECADE(デデデディケイド)!」

 

バリアに閉じ込められて、隙ができたドキンダムXに向かって、強化ディメンジョンキックを放とうとする。

 

 

ドキンダム「お前の攻撃など、我には効かぬと知っているはず……」

士「どうかな?今度は俺自身の力を乗せた、世界を破壊する一撃だ。お前の世界は耐えられるか?」

 

世界を守る仮面ライダーでありながら、世界を破壊しかねない力も持っているディケイド。

危険すぎるその力は、守るための世界には使えないが、今ドキンダムXの世界・D2フィールドを破壊するために、その全力を引き出していた。

デンジャラスイッチをオンにして、D2フィールドが力を発揮する、このタイミングを狙って。

そして、全力を出しているのは、ディケイドだけではない。

 

ユウスケ「俺たちライダーの力を士に!」

夏海「受け取ってください、士君!」

キバーラ「ウェイクアップよ!」

海東「今度こそ無駄にしないでくれたまえよ!」

 

古の革命クウガが、革命ゼロを込めて放った炎が、ディケイドを燃え上がらせる。

さらに、キバーラが空中に出現させた紫色のコウモリの紋章を、ディケイドがくぐり抜けて、両足に鋭い牙のエフェクトが追加される。

そして、ディエンドが放ったライダーカードのエネルギーが、円状に回転して、ディケイドを取り囲む。

 

仲間から託された力を取り込み、さらに十種のライダーカードのビジョンをくぐり抜けたディケイド・コンプリートフォームは、超強化ディメンジョンキックを、ドキンダムの腹に叩き込んだ。

 

今までにない攻撃をクリーンヒットされ、悪鬼のようなドキンダムの顔が歪んでいく。

ディケイドのキックからエネルギーが広がり、ドキンダムXが作り出したD2フィールドが崩壊していく。

 

ドキンダムX「なんだこの破壊力は…世界を守らんとする力か…これが…?」

士「残念だったな、世界の破壊者は…俺だ」

 

ディケイドに腹を蹴破られたドキンダムXは、大爆発を起こして、倒れ込んだ。

すさまじい爆風が巻き起こったが、ドキンダムXに張られていたバリアのおかげで、周囲の革命軍たちは無事に済んだ。

 

D2フィールド・ドキンダムエリアが消えたことで、ギガトロンも石化状態のままで復活しない。

イニシャルズに付与されていた不死身能力は、完全に消え去った。

 

キル・ザ・ライブ「奴らは不死身ではなくなった。一気に倒すぞ!」

禁断Cマーモ「マモッ!?」

 

地上の革命軍たちも勢いを盛り返して、イニシャルズの軍団を一斉攻撃で討伐する。

暗黒騎士団の剣が、光の革命軍の光線が、自然の革命軍の突進が、火の革命軍の爆撃が、イニシャルズの残党たちを打倒した。

 

 

D2Wワイルドスピード「どうした?そのザマで、一体誰を倒すというのだ?」

グレンモルト「舐めるなよ、俺はグレンモルト!武闘レース『デュエル・マスターズ』、火文明の代表選手だ!」

 

 

グレンモルトは、かつて参加した武闘レース『デュエル・マスターズ』の名を口に出して、自分を鼓舞する。

グレンモルトはまだ少年だが、5人のファイナリストまで残った、火文明の代表選手だ。

 

だが、その啖呵を聞いて、なぜかWのイニシャルズは機械的な音声で嘲笑する。

 

D2Wワイルドスピード「『デュエル・マスターズ』だと?確かザ=デッドマンがぶち壊しにしたお遊びだったな」

D2W2ギガスピード「我々が破滅に導いてやったというのに…デッドマンの奴は、”世界の半分しか”吹き飛ばせなかったな?」

 

グレンモルト「今…デッドマンって言ったのか?」

アイラ「あのデッドマンを知ってるの?」

 

ザ=デッドマンとは、『デュエル・マスターズ』に参加した選手の中でも、最も邪悪なクリーチャー。

レースに乗じて5文明の力を奪い、世界の半分を吹き飛ばした、恐ろしい相手だった。

そのザ=デッドマンを討伐したグレンモルトは、彼らの言葉に耳を疑う。

 

 

D2Wワイルドスピード「ああそうだ。あの男の強い欲望を、破滅へと転がしてやった。それこそが禁断の意思」

D2W2ギガスピード「そうまでしても、世界を完全に破壊できなかった。使えん奴だ」

 

グレンモルトの宿敵ザ=デッドマンも、禁断によって無意識に誘導されていたのだ。

ザ=デッドマンと『デュエル・マスターズ』さえも愚弄するWのイニシャルズたちを前に、グレンモルトの怒りが爆発する!

 

アイラ「あのレースは、グレンたちの昔からの夢だったのよ!それを笑うなんてっ…」

グレンモルト「思いもしない縁があるもんだな…お前たちは、もう許さないぞ!」

 

グレンモルトとアイラが熱く怒りを燃やすと、彼らの心から燃え上がる力。

グレンモルトが飛び出し、振るった刀が、D2W2ギガスピードのドリルとぶつかり合うと、その熱でドリルが溶けた金属と化してしまう。

少年剣士の思わぬ反撃に、冷徹なWのイニシャルズはキャタピラで急速にバックする。

 

D2W2ギガスピード「この熱量はなんだ?海の底で、我々のフィールドで、これほど火のマナが集まるはずがっ…?」

グレンモルト「分からないのか、俺たちの心に火が付いたんだ!」

 

 

果敢に立ち向かうグレンモルトの勇姿に、水の革命軍たちも熱く奮起する。

 

革命龍程式シリンダ「グレンモルトばかりに、任せていられないな!」

大船長オクトパスカル「反撃の狼煙を上げろー!」

 

グレンモルトが心から沸き立たせた力が、水の革命軍にも分け与えられたようだった。

 

大船長オクトパスカルが、手にした巨大銛を振るって、研究所の天井を破った。

すると、天井の穴から勢いよく海水が浸水し、浴びせられたWのイニシャルズは、火花を散らしてショートを起こしてしまう。

 

禁断Wエキゾースト「グ…ガ…お前たち、よくもっ!」

大船長オクトパスカル「ふはははは、この海に住む吾輩たちと違って、機械のお前たちは海水に弱いようだな!」

革命龍程式シリンダ「お前たちの力を断つには、このD2フィールドを沈めることだ!」

 

深海にある研究所は、穴をあけられたことで急速に水圧差がかかってしまう。

鳴り響くアラーム音は、研究所ごとDの機関オール・フォー・ワンが沈む前兆。

 

 

D2W2ギガスピード「バカめ、ここが沈めば、水の龍と海賊はともかく、火の剣士二人は助からんぞ!」

革命龍程式プラズマ「それまでに勝つ自信がなければ、こんなことはしないさ、なあ、グレンモルト、アイラ!」

グレンモルト「ああっ、俺たちが、マスター・イニシャルズを倒す!」

アイラ「私たちを乗せて、プラズマさん!」

 

 

プラズマが、グレンモルトとアイラを背中に乗せて急速に浮上する。

 

D2W2ギガスピード「近づけるか!一斉掃射!」

 

ギガスピードやレーザーやキャノン砲を撃ち、Wのイニシャルズも周囲から援護射撃する。

だが、周囲のWのイニシャルズたちは、大船長オクトパスカルが率いる海賊団たちが食い止める。

水を得た魚のように動き回り、海水に錆び付いたWのイニシャルズを、銛で打ち取っていく。

 

大船長オクトパスカル「海皇を目指すものが、自分のシマで負けてはいられん!」

 

さらにシリンダがレーザーを放って、ギガスピードの光線を相殺する。

 

革命龍程式シリンダ「行けーっ、グレンモルト、アイラ!」

 

水の革命軍の援護で急接近したグレンモルトとアイラは、そのままギガスピードの懐に飛び込んだ。

 

グレンモルト「行けるかアイラ?」

アイラ「任せてグレン!」

 

 

「「爆流剣術・神速の技!!」」

 

超スピードの剣技をコンビネーションで繰り出し、ギガスピードを圧倒する。

加速した二人の剣は熱を帯びて、ギガスピードの武装をすべて破壊する威力を持っていた。

 

D2W2ギガスピード「計算外だ、何だこの威力はっ?」

D2Wワイルドスピード「調子に乗るなお前ら!」

アイラ「グレン、後ろよ!」

グレンモルト「サンキュー、アイラ!」

 

ワイルドスピードが巨大な2輪タイヤを駆使して追い回し、踏みつけようとする。

しかし、小回りの利くスピードに加えて、お互いにフォローし合う二人を、ワイルドスピードも捉えることができない。

 

グレンモルト「俺たちの『デュエル・マスターズ』を、お遊びだといったな?あのレースの中で、師匠から受け継いだ剣技が、俺にはある!」

アイラ「グレン、今よ、決めて!」

 

アイラがギガスピードの複眼を連続突きで破壊する。

そのスキに、グレンモルトは、あのレースでデッドマンを破った剣技を放つ。

 

グレンモルト「爆流剣術・伝承の技!!」

 

グレンモルトの振るった剣が燃え上がり、炎の渦となってギガスピードを飲み込み、真っ二つにした。

 

ギガスピード「グガ…ありえん…」

 

デッドマンを操っていたつもりだったマスター・イニシャルズも、同じ剣技によって倒されるのだった。

マスターを1体失い、Wのイニシャルズがほとんど倒され、決着がつこうとしていた。

 

グレンモルト「追い詰めたぞ、Wのイニシャルズ!」

D2Wワイルドスピード「我々の数をここまで減らされるとはな。だが、その間にもギュウジン丸の研究資料は、完全に解読できた」

 

しかし、残ったWのイニシャルズは、まだ不気味な冷静さを保っていた。

 

革命龍程式シリンダ「気をつけろ、何かやる気だぞ!」

 

グレンモルト「その前に倒す!爆流剣術・炎熱の技!」

 

 

炎上して炎をたなびかせた剣が、もう1体残っていたマスター・イニシャルズ、ワイルドスピードを切り裂いた。

しかし、ワイルドスピードの巨体が倒れた後ろでは、残った改速4-Wが、ステージ上に上がっていた。

 

 

D2Wワイルドスピード「ググ…デンジャラスイッチオン!」

 

 

D2Wワイルドスピードが、最後の力を振り絞り、D2フィールドを起動する。

 

 

改速4-W「ワイルドスピードよ、お前の犠牲こそが、禁断を組み上げる、最後のパーツだ!」

革命龍程式シリンダ「まさか、狙いはそっちか?」

 

残った改速4-Wに、今までにないエネルギーが注がれる。

マスター・イニシャルズの比ではない、超巨大な姿に変形しようとしている。

 

改速4-W「かつて、禁断のロボットとして封印されたロストテクノロジー・禁断機関VV-8!我自身を改造することで、現代に復活するのだ!」

 

VV-8とは、世界を滅ぼしかねないために、技術ごと封印された禁断のロボット兵器。

ギュウジン丸は、その技術も研究して、我がものにしようとしていた。

かつてのVV-8の使徒が、その脅威を現代にも再現しようとしている。

 

 

革命船長リーフ「忘れてもらっては困るね。ハッキングは、君たちの専売特許じゃない」

改速4-W「何っ、グ…ガガガ…」

 

禁断の機動を止めたのは、サイバーウイルス海たちだった。

戦いの間に研究所のシステムに侵入し、Dの機関オール・フォー・ワンをダウンさせてしまったのだ。

 

改造に失敗した改速4-Wは、ショートを起こして機能停止してしまい、オール・フォー・ワンは照明を落として完全停止。

Wのイニシャルズは、これにて全滅した。

 

革命龍程式シリンダ「よくやってくれた、リーフ」

グレンモルト「本当に危ないって思ったのに、助かったよ!」

革命船長リーフ「喜ぶのは後で。研究所はもう限界のようだ、脱出しよう!」

 

グレンモルト、アイラを乗せて浸水する研究所を脱出する水の革命軍。

 

海の上まで浮上すると、海底研究所は大爆発を起こして崩壊した。

こうしてもう一つの禁断も、再び海の底に葬られるのだった。

 

 

そして、地上でも革命軍がホッと一息をついていた。

 

ステージュラ「は~、やった、俺たち生きてる~」

X-girls「ほんと、もうちょっと戦ってたら、ヤバかったかも~」

 

革命ゼロの龍王たちも、変身解除して疲れ果てたライダーたちを乗せて地上に凱旋してくる。

 

キル・ザ・ライブ「やったな、革命ゼロの王、そして仮面ライダーたちよ…」

デス・ザ・ロスト「ああ、ギリギリの戦いだった…仮面ライダーたちも、本当に頑張ってくれた」

 

革命軍もライダーも、全員ボロボロで体力を使い果たしている、それほど最終決戦はすさまじかった。

一方、ドギラゴンは地上に降りるなり、辺りを見回す。

 

ドギラゴン「そうだ、レッドゾーン!あいつ、地上に墜落して!」

レッドゾーン「俺がどうしたって?」

 

地上に倒れ込んでいたレッドゾーンが、額に手を当てながら、ゆっくりと起き上がる。

気だるそうに立ち上がった姿を見て、ドギラゴンは涙を浮かべて雄たけびを上げ、レッドゾーンをガシッと捕まえる。

 

ドギラゴン「うおおおお~っ!レッドゾーン生きててよかった~!!」

レッドゾーン「落ちて、少し意識がなかっただけだ。ギャアギャアうるせえな、頭に響くだろ…」

ドギラゴン「おお、いつものレッドゾーンで何よりだ!そうだ、お前も、ギガトロンに勝ったんだな!」

レッドゾーン「フッ、当たり前だ。俺がアイツごときにやられるわけねえ。まだ暴れ足りないぐらいだぜ」

 

ギガトロンに勝った喜びを分かち合おうとするドギラゴンに、レッドゾーンはまんざらでもなさそうだった。

 

 

「GYAAAAA!!」

 

勝利の余韻を震撼させる怒号と、起き上がった巨大な影。

 

ドキンダムXが、腹に風穴を開けられながらも、槍を巨体で支えながら、起き上がっていたのだ。

怒り狂ったその形相には、理性が感じられない。

ギュウジン丸に操られていた時のような暴走状態だ。

 

ドギラゴン「嘘だろ、あれを食らって、まだ生きてるだと?」

ミラダンテ「僕たちはもう、戦えないっていうのに…」

 

革命軍も仮面ライダーも、ドキンダムXをDフィールドごと貫く一撃に全てをかけていたのだ。

ボロボロで戦うどころか、逃げることすら叶わない。

大ダメージを受けているのはドキンダムXも同じだが、動けない革命軍など、容易くせん滅できるだろう。

 

ドキンダムXがゆっくりと巨大槍を構えて、地上の革命軍に振り下ろす。

 

革命軍が全滅を覚悟したその時、巨大槍を蹴り返す真紅の影が。

 

レッドゾーン「クソオヤジが…テメエは俺がぶっ飛ばさなきゃいけねえみたいだな!」

ドキンダムX「GAAAAA! 」

 

この場で唯一動ける余力を残したレッドゾーンだった。

ドキンダムXは邪魔をしたレッドゾーンに狙いを変えて、巨大槍で追い回す。

レッドゾーンはオーバーヒートを起こして、燃えるボディをした超神速レッドゾーンMaxに姿を変えると、次元を超えるスピードで、ドキンダムXの猛攻をかわす。

 

 

ドギラゴン「お前ひとりなんて無茶だ、レッドゾーン!」

超神速レッドゾーンMax「暴れ足りないって言ったろ!テメエのバリアで、少しはダメージを減らせたからな」

ドギラゴン「レッドゾーン、どうした、らしくないぞ…」

 

ドギラゴンたちを庇いながら、バリアの礼まで言うレッドゾーンの殊勝さに、ドギラゴンは逆に悪寒を覚えていた。

まるでこれから、とんでもない無茶をしようとしている、そんな予感がする。

 

レッドゾーンMax「こいつはいるだけで、世界を塗り替えて、滅ぼしちまう。決着は、別の場所でつけようぜ」

 

レッドゾーンMaxは、ドキンダムXの槍をかわしつつ、腹部に空いた風穴に潜り込む。

そこでレッドゾーンが加速すると、どうなるか。

ドキンダムXの巨体もそのスピードに引きずられて、別次元に飲み込まれようとしていた。

 

 

レッドゾーンMax「こいつは俺のスピードに引きずられて、俺と次元の彼方を走り続ける。俺がサシでこいつを倒してきてやる」

ドキンダムX「GAAAAA!?」

 

ドキンダムXがレッドゾーンを振り落とそうとしても、腹の奥深くに潜り込んだレッドゾーンは出てこない。

ドキンダムXを道連れにして、次元の彼方へ消え去るつもりだ。

それを黙って見てられないドギラゴンが叫ぶ。

 

ドギラゴン「そんなのダメだ、お前ひとりが犠牲になるなんて!」

レッドゾーンMax「犠牲とか、クサいこと言ってんじゃねえよ。俺が気に入らねえから、タイマンでこいつをぶっ潰すだけだ」

 

諦めきれないドギラゴンが、よろよろ起き上がりながら、レッドゾーンの元へ飛ぼうとするが、身体に力が入らず、崩れ落ちてしまう。

そうして、レッドゾーンを助けに行こうとするのは、他の革命軍も同じだった。

変身できないユウスケも、生身のままで助けに行こうとする。

それを、士が止める。

 

士「よせ、今近づいたら危ないぞ」

ドギラゴン「でも、レッドゾーンが!」

士「あいつが、初めて守るってことをやろうとしてるんだ…思うようにさせてやれ」

 

士は、レッドゾーン決意の固さを察していた。

そして、レッドゾーンに向かって、こう呼びかける。

 

士「おいレッドゾーン!ドキンダムXに勝ったら、帰って来るんだろうな?そこははっきりさせておけよ?」

レッドゾーン「チッ、見透かしたこと言いやがって、調子狂うぜ…あばよ、また来るぜ」

 

短い挨拶をせっかちに呟くと、レッドゾーンは、ドキンダムXとともに消えていった。

 

ドギラゴン「待てっ…レッドゾオオオオン!!」

 

レッドゾーンが消えた虚空に、ドギラゴンが叫ぶ。

ドギラゴンだけでなく、火の革命軍は口々にレッドゾーンの名前を叫んでいた。

 

光の革命軍は、その活躍に敬礼を送った。

闇の革命軍は、その最後の雄姿に、黙祷をささげた。

自然の革命軍は、悲しいメロディを歌い、静かに踊っていた。

 

夏海「こんなの、悲しすぎますっ…」

ユウスケ「あいつはもう、仮面ライダーになってたのにっ…」

 

海東「残念だね士。君の力を持ってしても、彼の物語は、ここで終わりってことかい」

 

皮肉気につぶやく海東だが、微妙にやりきれない顔をしている。

しかし、士は悲しいエンディングを力強く否定する。

 

士「いや、あいつの物語はまだ続く。あいつがここへ帰って来るまでな」

 

世界を旅する士は、次元の彼方へ向かったレッドゾーンの物語が終わったとは思っていなかった。

遠く離れても、自分の居場所にたどり着くまでが旅なのだから。

そして、革命軍にも呼び掛けた。

 

士「レッドゾーンは帰ると約束した。だから、あいつが帰ってこれるまで、お前たちが待ってやるんだ」

ドギラゴン「そうかっ、きっと帰って来るよなっ…」

 

士に発破をかけられて、ドギラゴンは涙を拭いながら立ち上がる。

 

ドギラゴン「みんな、戦いの傷が治ったら、ランド大陸を復興しよう。レッドゾーンが帰ってくる場所を、俺たちで立て直そう」

 

革命軍たちはそれに賛同し、お互いに傷の手当てや休養をして、英気を養う。

戦いが終わった世界は、復興に向けて動き出していた。

平和を取り戻した世界に、士たちは別れを告げる。

 

士「もうこの世界での俺の役目は終わったみたいだな。俺もレッドゾーンを見て、次の世界に旅立ちたくなった」

ドギラゴン「そうか、寂しくなるな…いつかまた来てくれよ?」

士「そうだな、またいつかは、ここにも来るだろう」

 

夏海「みなさん、いろいろとありがとうございました」

ユウスケ「俺からも、ありがとう!革命ゼロなんて、すごいお土産ができちゃったな!」

ミラダンテ「君たちも、革命軍の立派な戦士だった証拠だよ。僕らも、君たちに救われた」

 

海東「僕にお礼はないのかな?闇の国の王様?」

キル・ザ・ライブ「海東、お前は一人でも十分に強い。我々を救ってくれた」

デス・ザ・ロスト「だが、お前はいい仲間を持っている。最初から仲間と行動していれば、あのようにスキを突かれることは…」

海東「よしてくれ。僕は怪盗、人付き合いは、自分の好きにさせてもらうさ」

 

世界をめぐる仮面ライダーディケイド一行は、やるべき戦いを終えたら、次の世界に旅立つのみだ。

守った世界に背を向けて、士たちは歩き出す。

 

 

士「これでいい。あとは、あいつらの物語だ」

海東「いい感じに締めたけど、いいのかい、期待持たせて」

ユウスケ「そんな水差すなよ、レッドゾーンは帰って来る!」

夏海「そうですよ、私も信じてます!」

キバーラ「私も信じるに一票よ~、海東」

海東「やめてくれないか、僕だけ薄情みたいな流れは。…信じてやるさ」

 

士たちが光写真館に戻ると、栄次郎が飛び出してきた。

 

栄次郎「待ってたよ士君たち、またスクリーンに新しい絵が!」

士「次の世界が俺を待ってるらしいな」

ユウスケ「俺たち、だろ?」

 

士「お前らは勝手についてきてるだけだろ」

ユウスケ「俺たちおまけかよ!」

夏海「士君も、レッドゾーンぐらい素直になるべきです!」

海東「説教する前に、レッドゾーンを見習いたまえ」

 

士「お前ら…レッドゾーンを更生させたのは俺だろうが!」

キバーラ「きゃーっ!素直じゃない士が怒った~!」

 

騒がしくなった彼らが写真館に入ると、光とともに別の世界に移動する。

士の言った通り、仮面ライダーである彼らが、この世界でレッドゾーンの在り方を変え、物語を変えたのだった。




革命編の時期から二次創作で書き始めた本作。
原作の背景ストーリーでは、ドキンダムXが革命軍も侵略者も蹴散らしてランド大陸を蹂躙。革命編はドキンダム独り勝ちのバッドエンドでした。

当時、このバットエンドは衝撃的だったので、ディケイドを介入させる二次創作を作り始めたわけです。
後は侵略者側の主役ともいえるレッドゾーンのかっこよさですかね。


原作の背景ストーリーは、一度の敗北を経て力を蓄え、続編の革命ファイナル編で決着がつくわけですが…。

こちらでは、ディケイドが来たところから、物語が分岐して、キーマンのレッドゾーンが味方化。
革命編の時点で、ドキンダムXの撃退に成功したわけです。
レッドゾーン、無茶しやがって…/)`;ω;´)

ディケイドが物語を破壊したおかげで、バッドエンドから、ビターエンドになった感じですね。

ここまでは、仮面ライダーディケイドが関わった物語。

さて、革命ファイナル編を知ってる人は、ちょっと気になってると思います。
グレンモルトたちが海底で復活を阻止したもう一つの禁断。
そして、ドキンダムXのさらに先にある、真の禁断。

それら革命ファイナル編に続く要素が、分岐した物語では、どう動きだすのか?

この後、ディケイド一行が去った後のエピローグで、語られます。
ランド大陸の行く末が気になる方、もう少しだけお付き合いください。




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エピローグ:その後、ランド大陸は

短めのエピローグです。
ディケイド一行は登場せず、ランド大陸のクリーチャーたち、そしてレッドゾーンのその後が描かれます。



地上で戦っていたドギラゴンたちと、海で戦っていた水の革命軍が、合流する。

 

革命龍程式シリンダ「遅れてすまなかった、ドキンダムXを倒したんだな。全員無事か?」

ドギラゴン「俺たち革命軍は無事だ。士たちは、また旅に出てしまってな。だが、レッドゾーンが…」

シリンダ「そうか、彼が犠牲に…」

 

ドギラゴンの悲しげな様子に、水の革命軍たちも察する。

 

ドギラゴン「ドキンダムXを撃退できたのは、あいつが道連れにして遠くに消えたおかげなんだ」

シリンダ「その気持ちは分かる。ランド大陸生まれでもない者が、私たちの故郷を守るために、一緒に戦ってくれたんだ…グレンモルトとアイラのように」

 

シリンダたち水の革命軍が目を向けた先にいたグレンモルトとアイラ。

彼らも、レッドゾーンの犠牲を聞いて、辛そうに顔をそむけている。

 

 

グレンモルト「レッドゾーンが禁断を道連れに…それじゃあ、なおさら言わないといけないな」

ドギラゴン「そうだ、海底研究所で何かあったのか?お前たちもボロボロじゃないか」

アイラ「私たちも見たのよ。海の底で、もう一つの禁断を」

 

水の革命軍たちが調査に向かって見つけた事実。

禁断の存在とは1体だけではなく、復活を狙って暗躍するイニシャルズもいる、ということだった。

革命軍たちは、完全に脅威が去ったわけではない、と知ってしまう。

 

シリンダ「レッドゾーンがこれを聞いたら、何というだろうね…」

ドギラゴン「レッドゾーンなら…また戦う敵が増えた、って喜んで向かっていきそうだな、あいつはそんな奴だったよ、ははっ」

 

どんな強敵にも挑戦的だったレッドゾーンを思い出して、フッと笑ってしまうドギラゴン。

寂しさの中で少し漏れた笑いは、革命軍たちに希望をもたらす。

 

 

ドギラゴン「よ~し、俺たちも、もっと強くなろう。あいつが帰ってくるまでに」

グレンモルト「修行か、いいな!」

アイラ「私も付き合うよ、グレン!」

九極革命デュエゼウス「侵略者の力を研究して、スピーディーに戦うってのはどうでチュー?」

 

革命軍は、侵略者との戦いを研究して新たな力を得るだろう。

世界を変えてしまうほどの、革命の力を。

 

 

 

レッドゾーンMax「これでくたばりやがれ!レッドゾーンラッシュ!」

ドキンダムX「GYAAAA!」

 

超神速の拳が無数に叩き込まれ、腹の風穴を広げられたドキンダムは断末魔を上げる。

最後の一撃を加えたレッドゾーンが素早く離れると、ドキンダムは大爆発を起こして、巨体は今度こそ宇宙の藻屑になる。

宇宙の彼方で、レッドゾーンはようやくドキンダムXにとどめを刺していた。

 

 

レッドゾーンMax「終わったな。これで」

 

しかし、ドキンダムXの爆発に呼応して、宇宙の彼方から動き出した超巨大な存在があった。

先ほど倒したはずのドキンダムXが無数に寄り集まって繭の形になった、まるでドキンダムXの母星ともいえる存在。

レッドゾーンは、その中に、ドキンダムXよりも強大な気配を感じ取った。

 

レッドゾーンMax「何だありゃ…ドキンダムXの親玉か?」

 

ドキンダムの繭に、何かが封じられた禁断の星は、まだ遥か先にある、ランド大陸のある星をめがけて、彗星のようなスピードで移動し始めた。

 

レッドゾーンMax「あいつ、ランド大陸に降りる気か?ドキンダムXを撃退した星に…」

 

ドキンダムX以上の脅威が、再びランド大陸に迫ってる。

それを見たレッドゾーンの腹は決まっていた。

 

レッドゾーンMax「面白れぇ、俺も加勢してやる。今度は完勝してやるぜ、ドキンダムX!」

 

レッドゾーンは次元を超える超神速で、禁断の星を追い抜き、一足先にランド大陸への帰途に就く。

その姿は、宇宙を駆ける赤い彗星だ。

 

気の遠くなる旅路だが、彼は帰りつき、革命軍と合流するだろう。

いずれ来る恐怖の大王を止めるために。

 

 

 




レッドゾーン生存確定おめ!!
赤い彗星になるワンシーンは、もちろんアニメの使い手・バサラの異名から。

エピローグとして追加したこの話、当初の予定にはありませんでした。
なので、前回で話が終わる予定であり、レッドゾーンはドキンダムXと戦って生死不明だったわけですが(オイ)
前回のビターエンドから、希望が持てる終わり方になってます。

なぜこう変わったかというと執筆中に、革命編の続編、革命ファイナルが追加された影響ですね。


革命編と革命ファイナル編の2部構成でドキンダムX、及び禁断の星・ドルマゲドンXと決着がつきますが…。
原作の背景ストーリーは以下の通り。

・革命ファイナル編では、ドギラゴンたちが、新たなレジスタンス組織を結成して、ドキンダムXとイニシャルズに反撃して、ドキンダムXを倒す。

・一方のレッドゾーンは禁断の使徒・ブラックアウトとして覚醒。ドキンダムXの親玉・ドルマゲドンXの封印を解いてしまう。

・ドルマゲドンXに圧倒されるドギラゴンは、奇跡の大逆転を起こしてドルマゲドンXを倒す。世界は守られたが、その余波でドギラゴン含めたドラゴン種族は絶滅!生き残った種族が長い年月をかけて、まったく新しい世界を立て直す。

・新章デュエル・マスターズへ続く。

並べてみると、世界観がリセットされる強烈なENDだったりします。
メタ的に言えば、新章で新種族を推すための、世界観リセット。
そりゃディケイドも通りすがるわ。

革命編の段階では、ドキンダムXを倒せばバッドエンド回避できそうでしたが、革命ファイナルでは、さらなる黒幕が登場。レッドゾーンもまた禁断に利用されることになります。
ドキンダムXですら強いのに、インフレやべえ。

第9話までは、ディケイド一行参戦によって、ドキンダムXとVV-8が倒されて、革命編から分岐した物語。
その後革命ファイナルの物語からも、分岐する可能性につないだのが、このエピローグ。

こちらの世界にドキンダムXはもういないものの、革命軍にも強化イベントは発生します。
グレンモルトたちの警告によって、ドギラゴンたちは別の禁断の存在に備えて、侵略モードを研究した革命チェンジの力を開発。
さらにレジスタンス組織となる5つの団を結成し、ドギラゴンがその団長に。

そして、こちらの世界線では、強化フォームを手に入れたレッドゾーンも味方にいます。
ランド大陸にドルマゲドンXが舞い降りた時、再び戻って革命軍と共闘するのでしょう。

こちらの世界線では、ドラゴン種族も絶滅せずに、ドルマゲドンXを倒せるのかも…。
この世界も破壊されてしまったぞ、おのれディケイドー!!!(誉め言葉)

ドギラゴンたちが生き残り、レッドゾーンが味方化する世界線があってもいいじゃない。

時間を空けまくりながらも、ようやく完結させました。
本当に、本当に読了ありがとうございました。


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