規格外すぎる男のとんでも人生〜東方編〜 (憂鬱な者)
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プロローグ

この物語はうp主が気分転換に書き始めたものです

投稿ペースはかなり適当ですがどうぞよろしくお願いします


俺は暴力が嫌いだ

 

だが戦争が好きだ

 

俺は面倒ごとが嫌いだ

 

だが世話焼きは好きだ

 

俺は

 

俺は自分の極限を目指した

 

身体を鍛え、自分の考えを貫き通し、生きてきた

 

だがある日、俺は薄々虚しく思ってきていた

 

「強くなったところで社会は変わらない」そう思ったのだ

 

当時俺は大学を卒業したばかりだった

 

永久機関を発明し、大金持ちにもなり、格闘技でも勝った

 

だが俺には何かが足りなかった

 

俺はそんなことを考えながら帰宅していた

 

ふと空を見上げると黒い雲で空が覆われてた

 

「ふん、雷でもなりそうだな。さっさと帰るか。」

 

そう呟き、俺は急ぎ足にした

 

そして事件が起きた

 

 

バァァァァァァンンンン!!!!!

 

 

俺に雷が直撃したのだ

 

俺の筋肉は意識と無関係に高電圧の雷の力で動き、ゴムまりの様に身体が跳ね、側の店の自動ドアを突き破っていった

 

 

ピーポーピーポーピーポーピーポー

 

 

救急車のサイレンが街中に鳴り響く

 

救急隊員が目にしたのは真っ黒に焼き焦げ、血管が破裂し血塗れの俺の遺体

 

なんて不幸だ

 

今思い返せばそう思う

 

何故思うか?

 

生きているからだ

 

確かに俺はあの時に死んだ

 

だが息を吹き返していた

 

 

目が覚めた時には俺は病院の部屋で寝ていた

 

そこで俺が最初に目にしたのは2人の医者

 

2人共俺を化物を見るような目で怯えていた

 

ふと俺は自分の手を見た

 

「なんだ…これ…。」

 

俺はそう呟いた

 

俺の手には全く傷が無く、美肌とも言える程綺麗だった

 

俺はすぐさまベッドから起き上がり、部屋の洗面台の鏡を見た

 

そこに映っていたのは全く肌荒れが無い俺だった

 

奇妙

実に奇妙だった

 

何が奇妙かって?

 

俺は雷が直撃し、こんがりジューシーに焼け焦げ、その前も日頃生まれつきの軽いアトピー性皮膚炎や乾燥肌だったのに全くそれらが無いのだ

 

困惑している俺の後ろで医者がこう言いやがった

 

「ば、化物だぁ!!」

 

キレた

 

俺はキレた

 

当然だ、全くの赤の他人に化物呼ばわりされたのだ

 

俺はムカついてその医者の顔面をぶん殴った

 

するとどうだろう

 

医者が物凄い勢いで吹っ飛び、部屋の壁を突き破って廊下の壁に大の字になってめり込んだのだ

 

まるで漫画のような光景だ

 

俺は殴った右手をふと見た

 

右手はぐしゃぐしゃに潰れて骨が飛び出していた

 

俺は無駄だと思いつつも焦って手をなんとか元の形に戻そうといじくった

 

するとどうだろう

 

みるみるうちに傷が治っていったのだ

 

傷跡すら無い

 

おまけに力がみなぎるのだ

 

俺の右手は筋トレをしたように「より強くなった」のだ

 

俺の頭に一つの単語が思い浮かんだ

 

不老不死

 

俺は不死身になったのではないか?と思った

 

俺は映画をよく観るからジェイ○ンみたく雷にうたれて不死身の超人になったのではないかと思ったのだ

 

俺はすぐさま病院を脱走し、家に帰って着替えると外に出た

 

「本当に不死身ならやりたいことやりまくってみるか。」

 

俺はそう独り言を言うと「喧嘩をしに行った」

 

893や売人、不良、取り立て屋、軽犯罪者などをぶっ飛ばして回った

 

喧嘩で怪我をする度に俺はパワーアップしていった

 

この日から俺は悩みが解決した

 

俺に足りなかったもの

 

それは「超人ぶり」だ

 

俺はどんどん強くなっていった

 

そして俺は28歳になった

 

俺はまるで別人のようになっていた

 

背が伸び、身体が引き締まっていた

 

昔も十分かなりスタイルは良かった方だが、それよりも格段とスタイルが良くなっていたのだ

 

「不死身か…、良いものじゃないか。」

 

俺はニヤリと笑い空を見上げた

 

「神様のプレゼントってか?」

 

俺は空に向かって呟いた

 

 

俺は超人となった

 

そして俺は

 

「奇妙な人生」を歩み始めていった



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キャラ紹介

【名前】矢人 望(やと のぞむ)

【性別】男

【年齢】28歳

【身長】198cm

【体重】160kg

【血液型】AB型

【好きなもの】甘いもの、ゲーム、PC

【嫌いなもの】辛いもの、苦いもの、面倒ごと、暴力

【趣味】のんびり放浪、人間観察

【特技】戦闘、射撃、ラーニング

【容姿】筋骨隆々の青年、袖をまくった白のワイシャツ、黒いズボン、ブーツタイプの安全靴、黒いサングラス、黒髪のショートヘアー、目つきが悪い

【性格】短気、世話好き、ロリコン、面倒くさがり、矛盾してるようでしてない、無駄に博学、勉学が苦手、ドS

【能力】不老不死と超筋力

その能力はいたってシンプル

ただ思い切りぶっ飛ばせて、死ななくて、超頑丈

【損壊物一覧】

電話ボックス、人、車、自動販売機、ガードレール、木、家、マンション、道路標識、トラック、ロードローラー、クレーン車、ブルドーザー、カーブミラー、某国のミサイル、銃火器、道路、山、隕石、パンチングマシーンなどなど

【あだ名】ヒューマンスイーパー、歩く核物質、社会のブルドーザー、何があっても喧嘩を売ってはいけない物体、田植え感覚で人をめり込ませる人

【所持品】

M500改(オリジナル銃)

マローダー(装甲車)

チュッ○チャ*ス

【人物像】

喧嘩師と間違われるがただの自由人

ムカついた相手をぶっ飛ばす

それだけの人

一応正義感はあるらしい

好みな少女には優しい

超人的な身体能力を持っており、車を蹴り転がすわ、人を空の彼方までぶっ飛ばすわ、土地を引っこ抜くわ、街中で発砲するわでやりたい放題

超々大金持ちで、法を買収した

そのため幾つかの法律が彼には当てはまらない

人は投げるもの

気合いで手から波動的なものまで出せた

半裸で宇宙遊泳

素手で鮫を捕獲したり、山の主を隣の山まで投げ飛ばしたり、アンデス山脈をハードル感覚で飛び越えたりとにかくフリーダム

色気を使ってくる女が嫌い

キレると「ブツッ」って音が聞こえる

好意がある子に拒絶されると酷く落ち込む

結構なオリハルコンメンタル

霊的なものを暴力で退治する

悪魔払いを気迫で行った

悪魔より酷い悪魔、ていうかサタン

キレるとアー○ード位怖い

非実体を殴れる

常識は喰われました

馬鹿だが勘はゴ○ゴ13ぐらい鋭い

暇潰しでモビ○スーツを造れる

意外と怒らせなければ優しいお兄さん

かなりの外道

「屍を越えて行け」とか言うと屍を踏んで渡る

石橋は叩いて砕いて作り直す

自分の道を進む人

男女平等パンチ

彼の言う少しは1の1000分の1




因みに近いCVを挙げるとすると小野Dです

名前の由来は失望です


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【第一話】規格外な男

とある日

今日は快晴でとても気持ちのいい朝

出勤する人、談笑する人、散歩をする人

色々な人が街を歩く

 

そしてここにも…

 

 

————ゴワァァァン

 

 

そこでは自動販売機が空を舞っていた

 

「イ゛ェ゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛!!」

 

「ぬあああぁぁぁぁぁ!!」

 

そして、そこでは1人の男性の悲鳴と1人の男の雄叫びが響いていた

 

「サーセンっしたぁぁぁぁぁ!!」

 

「逃げてんじゃぁぁぁぁぁ。」

 

男は側の「一時停止」の道路標識を掴むと道路標識がくの字に曲がった

 

「ん゛ぬ゛ぅ!!」

 

ギンッ!!

 

男は道路標識を片手で引き千切った

すると男は逃げた男性にめがけて思い切りぶん投げた

 

「逃げてんじゃ…ねぇぇぇぇぇ!!!!」

 

ブウゥン!!

 

「ひぃぃぃ!!」

 

ガァン!! ビィィィィィン…

 

投げた道路標識は男性の頭頂部を掠め、先のビルの壁に突き刺さった

 

「待ちやがれぇぇぇぇぇ!!」

 

男はすぐさままた追いかけた

 

しかし見失ってしまった

 

「クソがぁ!!」

 

男は側の街頭を蹴っ飛ばすと街頭がひしゃげた

 

 

この男は「矢人 望」

さっきの男は彼に喧嘩を売るも圧倒的な馬鹿力の前に臆し、逃げた男

 

彼はそんな彼に腹を立て追いかけまわしていたらしい

 

さっきから彼は色々と公共物をぶっ壊しているが良いのか?

良いのである

 

これが彼の日常なのだ

 

彼に常識だの法律だのは当てはまらないのだ

 

何故か?

 

彼は法律を買収したのだ

 

まぁ、それよりもっとしっかりした理由があるのだが

 

そう、例えば被害者が「男が乗用車をぶん投げて私を殺しに来ました。」と言ったとしよう

警察はなんて言うか?

「そんなメルヘンやファンタジーの世界じゃあるまいし。」

と言われ相手にされないのがオチである

下手すれば「お薬出しときましょうね。」なんて言われかねない

 

彼は法的にというより現実的にありえないことをやってのけるから犯罪で問われないのである

 

実に規格外な男

それが彼なのである

 

 

そして翌日

 

「偶には山とか行ってみっかな〜。」

 

彼は気分転換に山に行くための準備をしていた

 

「よし、準備完了っと。」

 

そう言い彼は家を出て、山に向かった

 

 

「ん〜っと、あっちか。」

 

彼は山登りのついでにあるところに向かった

 

彼が向かったのはとある神社

 

「ここが『博麗神社』という説がある神社か。」

 

彼が向かったのは『金櫻神社』という神社

ここはあの『博麗神社」と繋がっているという説があり、彼はそれを確かめたいが為にやってきたのだ

 

「ふぅ〜ん、中々良いところじゃないか。」

 

彼は適当に彷徨いたあと、賽銭箱に向かった

 

「この賽銭が博麗神社に繋がってたりしねぇ〜かな〜。

まぁ、気持ちだけでも届いてくれれば良いか。」

 

そう言い彼は財布を開け、出したのは

1万円札

と見せかけて10万円取り出した

 

彼はその10万を適当折って賽銭箱に入れた

 

パンパン

 

「幻想郷が平和でありますように。」

 

彼はそんな願い事を呟いて帰ろうとした

 

「ん?」

 

彼の足は地についていなかった

 

「おま!!

うおぉぉぉぉぉ!?」

 

彼はそのまま落ちていった

 

彼は落ちた

突然現れた『スキマ』に




主人公は私と同じ東方好きという設定です


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【第二話】スーパーフリーダムマン

なに?主人公がチートすぎる?
そんなの茶でも飲んで忘れろ!!

ってな感じで読んでいてください
真に受けるとツッコミ不在の恐怖がやってきます


「うおぉぉぉぉぉ!!??」

 

彼がスキマから出るとそこは空中だった

 

地面がかなり遠くに見える

およそ5〜60000mはある

 

「もしかして今のスキマかぁ!?

だとしたら此処は幻想郷か!?」

 

んなこと言ってる場合か

と言いたいが問題無い

 

彼は身体を広げて減速させる

などということはせずにむしろ、身体を真っ直ぐに伸ばし『加速』した

 

「おぉぉぉぉぉ!!いい眺めだなぁ!!」

 

そんなことを言いながらスカイダイビングを楽しむ

無論パラシュートなど持っているわけが無い

 

「お、あそこが人里か!?これなら遭難せずに済むな!!」

 

そう言い彼は身体をうまくうねらせて軌道を調節する

 

「あ、ちょっと待てよ。

俺って体重が凄いからこのまま落ちたら被害が凄くね?」

 

そう気がつくもつかの間

 

「あ。」

 

バキバキ ミシ ガシァ ドゴォォォォォ!!

 

彼はもろに背中から一つの民家に落下し、家はほぼ半壊、いや4/5壊になった

 

「あ〜びっくりしたー!!」

 

瓦礫の中から「やっちゃったぜ☆」程度のノリでひょっこり這い出る

 

「あ、ごめんごめん、不可抗力だから。」

 

片手を「やぁ」という風にひらっと上げてキョトンとしている家主に謝る

 

「此処が幻想郷か?

いや、周りの人に聞いた方が早いか。」

 

飲み込みが早すぎるのも彼の取り柄である

 

 

 

 

「ちょっといいか?」

 

「ん?ってデカっ!!」

 

なんとなく近くを通りかかった人を呼び止め、此処が何処かを聞く

 

「ふ〜ん、やっぱり此処が幻想郷か。

ん〜、なんだかワクワクしてきたぞ。

あ、ありがとな。」

 

「なんだったんだ今の人?」

 

 

 

 

「う〜ん、人里か〜。

中々良いところじゃないか。

お、あれは確か〜。」

 

ぶらぶら歩いていて見つけたのは青い服の女性

彼は早速その女性に会いに行く

 

「なぁ、ちょっといいか?」

 

「うん?ってうわぁ!?」

 

「あ〜、驚かせてごめん。

お前『上白沢 慧音』でしょ?」

 

「え、あ、まぁ、そうだが?」

 

「やっぱり!!本物だ!!

初めまして、俺は矢人 望っていうんだ、よろしく。」

 

そう言い、手を出す

 

「いや、挨拶は結構だが、貴方は一体何者だ?」

 

「あぁ、俺は此処でいう外来人だ。」

 

「妙に詳しいな…。」

 

「こっちの世界では幻想郷は超有名だからな。

下手すれば此処の住人より詳しいぞ?」

 

「は、はぁ…。」

 

「まぁ、握手でも。」

 

「は、はい。」

 

(おぉ、手綺麗だな。やっぱり生で見ると格段と綺麗だな。

柔らかいし、これが少女なのか。)

 

(なんなんだこの人は…。ていうか手が大きすぎて握り難い…。)

 

「やっぱ、俺の手デカいか?」

 

「え?いや、そんなこと…。」

 

「いや、デカいに決まってる。

体との比率が平均よりデカいからなんと言おうとデカいものなんだが。」

 

(そういうことか…!!)

 

「あ、一つ聞きたいことがあるんだけどいいか?」

 

「なんですか?」

 

「紅魔館って何処ですか?」

 

「あぁ、あの館なら確かあっちに真っ直ぐ行けば着くと思うぞ。

そこのメイドだかが行くのを偶に見るからな。」

 

「おぉ、ありがとう。

それじゃあ俺はこれで。また今度。」

 

「うぇあ!!」

 

そう言い際に彼女の頭をひと撫でして走り去っていく

 

「な、撫でられた…。」

 

少し顔を赤くして彼の背中を見送る

 

 

 

 

「真っ直ぐって言っても俺、方向音痴気味だからな〜。

あ、建物飛び越せばいいか。

ふんっ!!」

 

そう言い彼は民家の屋根に飛び乗る

 

「ほっ、はっ、よっ、と。」

 

次々と屋根の上を飛び移って行く

 

「なんだなんだ。」

「人っぽかったぞ。」

「人が空飛ぶかよ。」

「いや、偶に飛んでるぞ。」

 

道行く人からガヤガヤと聞こえる

 

「ほいさっと。」

 

そして最後の屋根を飛び越える

 

「よし、此処を真っ直ぐだな。

待ってろよメイド長!!」




この物語には度々ネタ要素が含まれます
チョコチップクッキー並の割合で含まれたり含まれなかったり
因みに私は紅茶2、ミルク5、砂糖3の割合でミルクティーを作り、飲んでます


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【第三話】滅茶苦茶

「あぁ〜、疲れたなぁ。

滅多にやらないことをするんじゃなかったな。」

 

とぼとぼと森の中を歩き、独り言を呟く

 

「ここって、魔法の森か?

確か、紅魔館の前にあったよな〜?まぁ、何でもいいか。」

 

そう言い、背負っていた鞄から飴を取り出す

 

 

 

 

しばらく歩くと大きな湖が見えた

 

「あぁ〜っと、確か湖もあったんだよな〜。

ってことはもう直ぐか。」

 

そしてキョロキョロと見回す

 

「結構広いな〜。

突っ切っていった方が早いな。よし。」

 

そう言うと彼は数歩下がる

 

「ふぅ〜…。行ける!!

ん゛んっ!!」

 

彼は軽く息を整えると物凄い勢いで駆け出した

すると

 

 

バッ バッ バッ バッ バッ バッ バッ バッ

 

 

彼が走る度に足元から水柱が上がる

 

そう、彼は水面を走っているのだ

 

 

バシリスクという生物をご存知だろうか?

このイグアナの仲間は脚の水掻きと体毛による表面張力

そしてハイピッチな走りによって水面を走ることができる

だが、彼は靴を履いており、ズボンも履いている

では何故、水面を走れるのか?

それは尋常ならざる脚力にある

彼はとてつもないスピードで足を水面に叩きつけ、その反作用で走っているのだ

簡単に言えば、水は高速でぶつかるとコンクリートに匹敵するほど硬くなる

これは水が慣性の法則によりその場に留まろうとすることによって発生する抵抗力で起きるものだ

要するに、水の抵抗だ

泳げるのもこの抵抗のおかげだ

水中で上に向かって泳いで見ればわかる

水の抵抗によって水面まで上がれる

彼が水面を走るのはその、泳ぎの頂点なのだ

 

事実、メタいことを言うが、現実でも水面を走れた人はいる

 

 

「後50m!!ってうっ!!」

 

彼の進行方向に少女が飛んできた

 

「あれはチルノ!!

危ねぇ!!」

 

「ん?うわぁ!!」

 

 

バアァァァン!!

 

彼は思い切り水面を蹴り、跳び上がった

 

「ふんっ!!」

 

彼は空中で1回転し、見事地面に着地する

 

「危ねぇ、危ねぇ。

危うくぶっ飛ばすところだった。」

 

「ちょ、ちょっとアンタ誰よ!!」

 

「俺か?俺はここでいう外来人だ。

矢人 望だ。よろしく。

じゃ、俺は用事があるんで。」

 

「まてぇーい!!」

 

「なに?」

 

「さいきょーのアタイをスルーするなんていい度胸ね!!」

 

「(あ、これ面倒くさいやつだ。)」

 

「そんな死んだ魚みたいな目で見るなぁ!!」

 

「あ〜、はいはい。

わかったわかった。

要するに俺にぶっ飛ばされたいのか。

俺は、好き好んで女を殴る趣味は無い。

帰ってお勉強でもしてなさい。」

 

「アタイをバカにしているようね。

さいきょーのアタイの力を見せてあげるわ!!くらえ!!」

 

すると彼女の頭上に巨大な氷柱が現れ、彼に向かって落ちてくる

 

「アタイをバカにしたことをこうかいしろぉ!!」

 

「おら。」

 

彼は直立したまま片手で平手打ちをすると、氷柱は粉々に砕け散った

 

「え?」

 

「終わった?俺、急いでんだけど。」

 

「な!!ならこれはどうだ!!」

 

凍符「パーフェクトフリーズ」

 

「おぉ、涼しい。」

 

「涼しい!?」

 

「うん。涼しい。

でも、弾幕じゃま。」

 

彼は手頃な石を拾い、彼女に投げつける

 

「いたぁ!!」

 

「はいはい、悪い子はしまっちゃおうね〜。オラァ!!」

 

「うぎゃ!!」

 

彼は落ちた彼女の後ろ襟を摘むと、彼女を思い切り地面に『突き刺した』

 

「これでよし。

さて行くか。」

 

「ちょっ!!抜けない!!」

 

「抜くな。」

 

「あぁ、まって!!」

 

「だが断る。」

 

「くそー!!このバカぁ!!」

 

「ほざけ⑨が。」

 

「⑨ってなによぉ!!」

 

「ggrks」

 

そして彼はさっさと森の奥に消えていった




最近、5個ぐらい作品を同時に作ってます
「一つも終わってないのになにやってんだ」とか言われそうですがこれが私のスタイルです(キリッ)


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【第四話】ストレートすぎる男

「あ゛ぁ〜、森広いなぁ〜。」

 

頭をボリボリと掻き辺りを見渡す

 

「もうそろそろだと思うんだけどな〜。」

 

 

ガサッ

 

 

茂みの中から音がした

 

「ん?まぁいいか。」

 

しかし特に気にすることもなくさっさと紅魔館に向かう

その時

 

彼の背後から何かが飛び出してきた

 

彼の身長よりデカい巨大な獣のようなものが飛び出してきたのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん〜、いい天気だな〜。」

 

真っ赤な館の門の前に1人の少女がいた

 

彼女は「紅 美鈴」この館、紅魔館の門番だ

 

「こんな平和だと眠くもなりますよね〜。

ふわぁ〜…あ!?」

 

あくびをした直後彼女はとんでもないものを目にした

 

 

「色は〜匂へと〜、いつか〜散りぬるを〜…っと。」

 

彼女が目にしたのは身の丈2m近くある男が彼の倍近くある大きな妖怪の頭を鷲掴みにし、ズルズルと引きずりながら歩いている姿だった

それも歌いながら

 

「あ、着いた。」

 

男はそう呟くと片手で掴んでいた妖怪をポイッと森の奥に投げ捨てた

まるで紙屑を面倒くさがって後ろにポイ捨てした時のように

 

「だ、誰!?」

 

「あ、あんた紅 美鈴でしょ?」

 

「え?あ、はい、そうですけど。」

 

「あ〜よかった。やっと着いたぜ。」

 

「あの、貴方は?」

 

「俺は矢人 望、ここ幻想郷でいう外来人だ。

よろしく。」

 

「あ、はい。

ところでさっきのは…?」

 

「あぁ、あれか?

さっき俺の背後から飛びついてきたから裏拳を顔面に叩き込んで、土手っ腹にブローを打ち込んでやったんだ。

何か問題でも?」

 

「え?いや、その。

貴方人間…ですよね?」

 

「そうだけど?」

 

「よく、妖怪を倒せましたね…。

それもあの巨体のものを…。」

 

「そうか?

それより中に入らせてくれないか?」

 

「え、それはダメです。

不審者を通すわけにはいきませんから。」

 

「ふぅ〜ん。

じゃあお前を倒したりとかしたら通ってもいいか?」

 

「ふふふ、私をそこんじゃそこらの妖怪と一緒にしないでくださいね!!

行きますよ!!

たあっ!!」

 

彼女は猛スピードで飛びかかり彼の顎にアッパーをクリーンヒットさせる

 

 

ゴォォォォン…

 

 

まるで大鐘を叩いた様な音が響いた

 

「あ、あ…れ?」

 

「終わり?」

 

「え〜っと…。」

 

彼はアッパーをもろにくらったにもかかわらず微動だにしていない

 

「じゃ、1発は1発な。」

 

「え?ちょっとm

 

 

ボッ!!

 

 

彼の拳が彼女の顔面にめり込んだ

 

そして彼女は面白い様にくるくると回転しながら宙を舞い、紅魔館の窓に突っ込んでいった

 

「さて、条件も満たしたし、入るか。」

 

そう言うと彼は門に手をかける

 

 

ガチャガチャ

 

 

「なんだ、鍵かけてんのか。」

 

そう言うと彼は力を入れた

 

 

ギギギィィィィィ

 

 

門の格子がひん曲がった

 

 

ギンッ!!

 

 

「あ、やべぇ、千切れちまった。」

 

格子は曲がる力に耐えきれず、1本だけ破断した

 

「ま、いっか。

後で直してやろ。」

 

そう言うと彼はひん曲げた格子の隙間から中に入った




超☆馬鹿力


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【第五話】金剛

「じゃまするよ〜。」

 

玄関の扉を開けて中に入る

 

「ほぉ、噂通り真っ赤だな。」

 

中に入り、中を見物する

 

そんな彼の元に1人の少女が

 

「あら、随分と礼儀の無いお客様ね。」

 

「お、咲夜じゃん。よっ。」

 

「よっ、じゃないわよ。

貴方、美鈴を随分と滅茶苦茶なやり方で倒して、無理矢理入ってきたみたいね。」

 

彼女は「十六夜 咲夜」この紅魔館のメイドだ

 

「滅茶苦茶とは失礼だな。

俺はあいつをぶっ倒したら入ってもいいか?と聞いたら殴ってきたからお返ししただけだ。

門番を倒したんだから入るのが普通だろ?」

 

「普通って貴方ねぇ…。」

 

「門番をぶっ飛ばしただけでお帰りになるか?普通?」

 

「いや、ならないけども…。」

 

「だろ?」

 

「だろって…。」

 

「で、俺に何か用なのか?」

 

「えぇ、お引取り願うわ。」

 

「ほぉ、何で?」

 

「何者かもわからない者を通すわけにはいかないわ。」

 

「俺は矢人 望、外来人だ。よろしく。」

 

「挨拶すればいいってものじゃないわよ。」

 

「あぁ、目的を言えばいいのか?

じゃあ直球で言う。

ここで生活させてくれ。」

 

「はぁ?」

 

「はぁ?じゃなくてな。

ここで生活させてほしいんだよ。」

 

「それが人にものを頼む態度かしら?」

 

「あぁ、そうだ。」

 

「貴方馬鹿じゃないの?」

 

「自負している。」

 

「えぇ…。」

 

「で、どうなんだよ?いいのか?ダメなのか?

はいか?YESか?OKか?」

 

「どれも許可してるじゃないの。

ていうか何で私が責められてるみたいなのよ。」

 

「気力の問題だ。」

 

「頭痛がしそうだわ。」

 

「で、どうなんだ?」

 

「そうね、私を倒したら考えてやってもいいわよ。」

 

「わかった、じゃあそうする。」

 

「え?」

 

「おら、どうしたかかってこい。」

 

「貴方ねぇ…!!」

 

「イライラすると胸が成長しなくなるぞ、ぷっ。」

 

 

プチッ

 

 

「ザ・ワールド!!」

 

彼女が叫ぶと周囲が凍りついたように止まる

 

「ふふふ、私を怒らせたことを後悔しなさい!!」

 

そう言うと彼女は彼に大量のナイフを投げる

 

投げたナイフは空中で止まり、大量のナイフが彼を囲む

 

「そして時は動き出す…。」

 

彼女がそう呟くと大量のナイフが一斉に動き出す

 

ナイフは彼をめがけて一直線に飛ぶ

 

 

 

ガチ ガキッ カツッ コツ コンッ

 

 

 

ナイフは彼に当たるが全て刃が通らなかった

 

「え?」

 

「ふぅ〜ん、今のが時止めか。」

 

彼は頬をぽりぽりと人差し指で掻き、彼女を横目で見る

 

「ちょっ!!何で刺さらないの!?」

 

「まぁ、俺の肉体は鋼鉄より頑丈だからな。

銀のナイフ如き、割り箸を投げつけられた程度のダメージだな。」

 

「な、ならこれはどう!!」

 

傷魂『ソウルスカルプチュア』

 

そう彼女が宣言すると猛スピードでナイフの連撃を繰り出す

 

「ラッシュの速さ比べといこうか?」

 

「だぁぁぁぁぁ!!」

 

「無駄無駄無駄無駄ァ!!」

 

「!?」

 

彼は拳でナイフの連撃を全て弾ききった

 

「話にならんな!!貧弱貧弱ゥ!!」

 

そう言うと彼は彼女の土手っ腹めがけてブローを放つ

 

「くっ!!」

 

しかしとっさに彼女は時を止めて回避した

 

「ちっ、外したか。」

 

「あの速さについてこられるなんて!!

貴方何者!?」

 

「暇で喧嘩をやっているものだ。」

 

「えぇ…。

ならこれはどう!?」

 

速符『ルミネスリコシェ』

 

そう宣言すると高速でナイフが彼に向かって飛ぶ

しかし

 

「北○神拳二指真空把!!」

 

彼は高速で飛ぶナイフを人差し指と中指の二本で止めた

 

「ふぁ!?」

 

驚きのあまり変な声が出た

 

「スローすぎてあくびが出るぜ。」

 

「そ、そんな…。こんなあっさり…!!」

 

「今度はこっちのターンだ。」

 

「くっ!!だが時間を止めればどんな攻撃でも避けれる!!」

 

「ほぉ、そうかい。」

 

そう言うと彼は床に向かって拳を構えた

 

「え?どこ狙って?」

 

「ッチェリャァァァァァ!!!!」

 

叫びながら彼は床を

 

ぶん殴った

 

 

ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!

 

 

「へぇ!?」

 

彼が床を殴ると拳は床に突き刺さり、大きな揺れが発生したのだ

 

地震だ

 

これは素手で地震を起こしたのだ

 

「そんな馬鹿なぁ!?」

 

驚きのあまり動揺が隠せない

 

その瞬間

 

 

パシッ

 

 

「え!?」

 

彼女の腕が掴まれたのだ

 

「ふん、逃がさねぇぜ。」

 

「なっ!?は、離せ!!」

 

彼女は彼の顔面を何度も殴打するがビクともしない

 

そして彼はもう片方の手で同じ腕を掴んだ

 

「な!?(まさか折られる!?)」

 

そう思ったが彼女の予想とは大きく違うことが起きたのだ

 

「!?」

 

彼女の背筋に寒気が走る

 

「ふんっ!!」

 

彼が手に力を込めると彼女の握られた部位が『膨らんだ』

まるで風船の様に

 

「な!?な!?」

 

彼女の腕がみるみるうちに膨らんでいく

そして次の瞬間

 

「握撃。」

 

 

ぱんっ!!

 

 

彼女の腕が『爆ぜた』

 

「——————っぁぁぁぁぁ!?!?」

 

そして彼女は言葉にならないような悲鳴をあげた

 

当然である

 

腕が破裂したのだから

その痛みは想像もつかない

 

「んっ—————!!!!」

 

腕を押さえ、痛みを我慢しようとするが無意味だ

 

悶える彼女に彼が一言

 

「まだやるかい?」

 

「———!!」

 

彼はサングラスを取り、鋭い目つきで彼女を見下ろす

 

「こ、降参!!」




馬鹿力も極めればすんごいことになるってばよ!!


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【第六話】規格外男と吸血鬼

「さぁ、降参したからにはレミリアに会わせてもらおうか」

 

「わ、わかったわ、こっちよ」

 

 

 

 

そして部屋の前に着く

 

「じゃまするよ」

 

「あら、誰かしら?」

 

部屋の奥の椅子に少女が座っていた

 

彼女は「レミリア・スカーレット」

この紅魔館の当主である

 

「俺は矢人 望だ、単刀直入に言う

ここに住ませてくれ」

 

「は」

 

「俺は外来人でな、さっき来たばっかで行く当て無いんだよ

だから帰れる日までここに住ませてくれ」

 

「随分と偉そうね貴方」

 

「お嬢様、彼は異常な程強かったです

怒らせない内に何とかしたほうがよろしいかと…」

 

「へ〜、咲夜が負けたの

そうね、じゃあ条件があるわ」

 

「フランと遊べとか言うんだろう?」

 

「え?あ、うん、よくわかったわね」

 

「お前が出す条件なんてそんなもんだろ」

 

「あ、貴方ねぇ〜」

 

怒りを堪え、ブルブルと震える

 

「じゃ、フランをコテンパンにするから場所早よ」

 

「えぇ、えぇ、いいわよ!!案内してあげるから精々後悔しなさい!!」

 

「おk」

 

 

 

 

そして地下へ案内された

 

「この扉の向こうにフランがいるわ

さ、どうぞ」

 

小馬鹿にしたような顔で言う

 

「オッケー」

 

そう言うと片脚を上げ、重々しい鉄の扉を

蹴り飛ばした

 

「ふぁっ!?」

 

中から声が聞こえた

 

「フ〜〜〜ラ〜〜ンちゃ〜ん

あ〜〜そび〜〜ましょ〜〜〜」

 

ポケットに手を入れてゆっくりと歩く

 

「お、おじさん誰?」

 

「おじっ!?

お兄さんはね〜、君と遊びに来たんだよ〜」

 

額に血管を浮かべながら言う

 

「え!遊んでくれるの!?」

 

「おうよ、好きなだけ遊んでいいぞ〜」

 

「じゃあ、鬼ごっこ!!

死んだら負けね!!」

 

「お〜け〜」

 

そう言うと同時にフランが彼の顔面に突然弾幕を撃ち込んだ

 

「あれ〜?お兄さん避けてよ〜」

 

「……」

 

サングラスが吹き飛んだが無傷である

 

「わ〜、直撃したのにピンピンしてる〜」

 

「おい」

 

「ん?」

 

「今、わざと顔狙ったな?」

 

「え、うん、そうだけど…」

 

「顔には目があるよな〜?目に傷がついて失明したりしたら危ないよな〜?

目に傷がついて感染症になって、脳まで届いたら危険だよな〜?

下手すれば死んじまうよな〜?」

 

「え?え?」

 

「わざと狙ったってことは殺す気だったんだよな〜?」

 

「え、その…」

 

「殺す気だったってことは殺される覚悟もあるよな〜?」

 

だんだん声にドスが出てくる

 

「だから……

何やり返されても…

文句は言えねぇよなぁぁぁぁぁ!!??」

 

ブツッ

 

「へ?ま、待っ————」

 

「うなぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

彼は腕を真上に上げ、一気に下から打ち上げた

アッパーだ、それも凄まじく強烈な

 

チッ!! ゴッ!!!!!

 

一瞬拳が床を擦れて音を立て

彼女の顎にクリーンヒットした

 

するとどうだろう

彼女はアッパーの方向にグルグルと回転しながら宙に舞った

 

そして天井に頭から刺さった

 

「はぁ〜…

おいカリスマ(笑)」

 

「へ?わ、私?」

 

「これでいいか?」

 

「え、あっはい」



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【第七話】趣味

「……」

 

「……」

「……」

 

椅子に脚を組んで頬杖をついた男

フランを秒殺した男

矢人 望

 

そしてその男の前には当主のレミリアとメイドの咲夜がうつむいている

 

「暇だな」

 

彼が呟く

 

それを聞いて2人がビクッとした

 

「なぁ、別にそんなビクビクするなよ、な?

別に蹂躙するわけじゃないんだから」

 

「は、はい…」

 

「気楽にしたらどうだ?俺は無差別に暴力を振るうような人間じゃないぞ」

 

「はい…」

 

「あの、質問があるのですがいいでしょうか?」

 

咲夜が手を上げて言う

 

「何だ?」

 

「その肉体の異常な頑健さ、そしてあの腕力、一体どうやって手にしたのですか?」

 

「う〜ん、強いて言うならそうだな、事故かな」

 

「事故?」

 

「あぁ、ある日雷に打たれて、目が覚めたらこの異常な能力を手に入れてたな

肉体がぶっ壊れる度に強くなるんだ」

 

「そ、そうですか…」

 

「あ、そういえばパチュリーにまだ会ってなかったな

大図書館ってどこだ?」

 

「あぁ、案内します此方へ」

 

「おう、悪いな」

 

そう言い咲夜と2人で行く

 

 

 

 

 

「そうだ、俺もお前に聞きたいことがあるんだが」

 

「何でしょうか?」

 

「やっぱレミリア見て鼻血吹き出したりすんの?」

 

「………………は?」

 

2人共立ち止まる

 

「いや、外の世界じゃそんな噂があってな

忠誠心は鼻から出る、だとかなんとか」

 

「いえ、決してそんなことは

メイド長たるものそんな変な行為は」

 

「じゃあ、レミリアのパンツをお前の顔面に被せたらどうする?」

 

「は?」

 

「どうするよ」

 

「どうするって…あなた何を言っているんですか?」

 

「なにって、お前がパンツ被ってどんな反応するかだよ」

 

「いや、確かにそうですが、そういう意味じゃ…」

 

「まぁ、どうでもいいか

じゃあ代わりに他の質問をしよう」

 

「変な質問には答えませんよ」

 

「その胸ってPAD?」

 

「あ?」

 

「PAD入ってたりすんの?」

 

「何を言っているんだお前は」

 

「男に負ける程だったりして?」

 

「そんなわけ無いじゃない」

 

「72」

 

「くっ」

 

「何故反応したし」

 

「知りません」

 

「PAD長」

 

「今何か言ったかしら?」

 

「\射命丸/」

 

「…」

 

「やっぱ男より小さいだろ」

 

「普通小さいわけないじゃない」

 

「俺は146だが」

 

「デカっ!!」

 

「146-90-130」

 

「すごい逆三角形ね…」

 

「そっちは?」

 

「セクハラで訴えますよ?」

 

「ここ、法律あんの?」

 

「うっ…」

 

「HAHAHAHAHA☆」

 

「まぁ、俺は小さい方が好みだがな」

 

「え?」

 

「ぺったんこの方がいいだろJK」

 

「普通、胸は大きい方が人気でしょう」

 

「は?デカいとただ邪魔なだけじゃねぇか

肩は凝るし、体脂肪率は上がるし、体重は無駄に多くなるし、服を選ぶのにも困るだろ

人混みではかなり邪魔だろう

巨乳など脂肪の塊にすぎん

貧乳はステータスだ!!希少価値だぁ!!」

 

「あっちに永遠亭があるから行ってきたらどうかしら?」

 

「埋めるぞ」

 

「ごめんなさい」



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【第八話】紫もやし

「さてと、着きましたよ」

 

「おう

じゃますんぞ〜」

 

扉を開けるとそこはとても大きな図書館だった

 

「ほぉ、いい環境だな」

 

「そうですか」

 

「あぁ、薄暗くて良いね」

 

「はぁ」

 

「え〜っと?もやしっ娘はどこだ?」

 

「誰がもやしっ娘よ」

 

「お、出た」

 

2人の横に立っていたのは『パチュリー・ノーレッジ』

ここ大図書館の管理人だ

 

「おう、俺は矢人 望だ、よろしく」

 

「初めまして、私はパチュリーよ」

 

「あぁ、知ってる」

 

「そう、ところで何か用でも?」

 

「いや、特に無い」

 

「挨拶するだけに来たの?」

 

「まぁ、そうなるかな」

 

「律儀な人ね」

 

「そういう性格なんだ」

 

「ところで貴方は一体何者?」

 

「ただのパンピーさ」

 

「貴方が一般人なら世も末ね…」

 

咲夜が呟く

 

「そうかもしれんな」

 

「否定しないの…?」

 

「あぁ、俺みたいな奴は結構いたぞ?」

 

「え…」

 

「あ、ちょうどいいや

パチュリー、ちょっと魔法の使い方教えてくれないか?」

 

「どうして?」

 

「いやさ、便利そうじゃん」

 

「貴方凡人でしょ?魔法を使えるわけが…」

 

「波動拳ッッ!!」

 

「!?」

 

「出た」

 

「いや、その、それ魔法じゃ…」

 

「まぁまぁ、何でもいいじゃないか

とりあえず何か適当に教えてくれよ」

 

「仕方ないわね…」

 

そう言い、奥に案内された

 

 

 

 

 

 

「さてと、じゃあまずは火でも出してみる?」

 

「あ、それなら出来るぞ」

 

「え?」

 

「ほれ」

 

そう言い指ぱっちんをする

 

すると指から火が出た

 

「え?ちょ、どうやったの?」

 

「ただの摩擦熱で発火させただけだよ」

 

「えぇ…

じ、じゃあ錬金術でもやってみる?」

 

「お、いいじゃん」

 

「じゃあ、まずは水銀でも作るね」

 

「ほぉ、面白いな」

 

 

 

 

 

「うん、面白かったぞ

ありがとな」

 

「ひゃっ!!」

 

そう言い彼女の頭を撫でた

 

「ち、ちょっといきなりなに!?」

 

「ははっ、俺は気になるものは何でも撫でる癖があるんだ

ナデリストとでも呼んでいいぞ」

 

「いや、いいわ

それより、貴方は一体この先どうするの?」

 

「ん〜、まぁ、遊ぶだけ遊んで帰れたら帰るな」

 

「そう、じゃあ暫く貴方と一緒なのね」

 

「あぁ、よろしくな

じゃあ、俺は他に部屋でも見てくるわ」

 

「そう、じゃあ咲夜、案内してあげといて」

 

「はい」

 

「おう、よろしくな」

 

「はいはい…」

 

 

 

 

 

「ん〜」

 

「どうしたの?」

 

「いやな、パチュリーって色白で小さくて子供っぽいよな〜と思ってよ、可愛いよなって」

 

「そうですか」

 

「お前も色白で美少女で十分可愛いぞ」

 

「へ?」

 

「ほら、頰なんてこんなに柔らかい」

 

そう言い彼女の頬を摘む

 

「ちょ!!ちょっと!!」

 

「おぉ〜柔らかいな」

 

「えぇい!!もう!!あまり触らないでください」

 

「おやおや、きついね〜」



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【第九話】理不尽な世の中

夕方

 

彼が廊下をぶらぶら歩いていると……

 

「……ん?何の臭いだ?」

 

どこからか漂う臭いを辿っていく

 

辿り着いたのは

 

「厨房か、誰だ?」

 

扉を開ける

 

そこにいたのは

 

「ん?あら、どうしたのかしら?」

 

「おぉ、お前か

いや、臭いが漂って来たから気になって来た」

 

「そう」

 

いたのは咲夜だった

 

台所でテキパキと料理を作っている

 

「ふぅん、噂通りいい腕してるな」

 

「えぇ、もう長い間お嬢様に料理を作ってるもの

これ位普通よ」

 

「それもそうだな

だが」

 

「?」

 

「料理の腕は確かだ

だが、道具が微妙なものばかりだ

腕前は悪く無いが、もっと上手い奴はいる」

 

「…それは?」

 

「俺だ」

 

「ぷっ

あはは、貴方が私より料理上手と?」

 

「あぁ、俺はこう見えて料理の腕はかなりのもんだ」

 

「へぇ〜、じゃあ見せてもらおうかしら?」

 

「あぁ、いいぞ」

 

そう言うと包丁を取る

 

「まず、包丁を見分けろ

自分の肉を切れば良さがしっかりわかる」

 

「え」

 

「ふむ、これだな

じゃ、まずは肉を切ってみるか

切り方にはコツがある

肉と野菜は切れやすさが全く違う

肉の場合はこうだ」

 

「へぇ」

 

「日本刀でもメスでもあればもっといいんだけどな」

 

「え」

 

「調味料は測ってるか?」

 

「そりゃあ測るわよ」

 

「どうやって?」

 

「匙や測りを使ってるわ」

 

「ダメだな」

 

「は?」

 

「俺は数で測る」

 

「数で?」

 

「例えば塩や砂糖

結晶ってのは殆ど大きさが同じに出来る

だから重さよりも、一粒一粒数えて入れた方が精確だ」

 

「え」

 

……………………

 

そんなこんなで料理を作り終えた

 

「ほら、結構適当に作ったから豪華では無いがな」

 

「ふぅん、見た目は普通ね」

 

そう言いながら食べる

 

すると

 

「!!こ、これは!!」

 

「どうだ?」

 

「ふ、ふん、ま、まあまあね

まぁ、不味くは無いわ」

 

「そうか」

 

「(な、何これ!?凄く美味しい!!

一体どんな修行をすればこんなに美味しく作れるの!?)」

 

「料理ってのはな、科学なんだ」

 

「え?」

 

「料理は愛情、なんて言うが結局は味覚

愛情で味覚が変わるわけじゃない

的確な配分、配合、調理

それで味は幾らでも変わる

人間の味覚がどんなのかわかって、どんな味が美味く感じるか

それさえわかれば誰だって、猿だって美味い飯を作れる

料理は科学だ」

 

「心無いこと言うわね…」

 

「違うか?」

 

「違くはないけど…

それよりも貴方はどうやってこんなに美味しく作れるようになったの?

どこで修行を?」

 

「修行なんて一度もしたこと無いぞ?」

 

「へ?」

 

「俺は料理作るのが面倒くさいから嫌いでよ

そいつだって思いつきで作った

まぁ、適当に作ったもんだ」

 

「(神様は何でこんな人にこんな才能を与えたのかしら…)」



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【第十話】友人関係

食事を終え

 

彼は風呂に向かった

 

「風呂ねぇ〜、幻想郷ってどっから水来てんだ?

水道管とかダムとかあんのかな」

 

ぶつくさ言いながら、彼は服を脱ぎ

 

タオルを巻いて風呂場に入った

 

「え」

 

「お」

 

「……」

 

「先客か、サーセン」

 

そう言い彼はそっと扉を閉めた

 

中には咲夜がいたのだ

 

「って、ちょっと!!」

 

彼女が扉を開け、隙間から顔を出してきた

 

「なんじゃ」

 

「なんじゃじゃなくて!!

何で人が入ってるのに入ってきて、挙句に何くわぬ顔で出て行ってるのよ!?」

 

「じゃあ何か?そのまま入ってろと?」

 

「いや…そうじゃないけど…」

 

「じゃあ、何だよ」

 

「え…っと、ん〜何て言えばいいのか…」

 

「鈍感で入っていたのに気づかなくて入って、裸を見ておいてまともに謝らないで当たり前の様に去っていった

じゃないのか?」

 

「そ、そう!!それ!!」

 

「だろ?」

 

「って、わかってるなら謝りなさいよ!!」

 

「だが断る」

 

「はぁ!?」

 

「見られて減るもんじゃねーだろ」

 

「人の裸見ておいて何よその言い草!!」

 

「お前だって今俺の裸見てるだろ」

 

「あ」

 

「あ、じゃねーよ」

 

「ご、ごめんなさい…」

 

「え?何だって?」

 

「ごめんなさい」

 

「何〜?聞こえんぞ〜?」

 

「ごめんなさい!!」

 

「あんだってー!?

聞く気がねぇーから聞こえねぇーよー!!」

 

「(こ、この人、ぶっ殺したい!!)」

 

「さて、帰るか」

 

「ちょ!?」

 

「てのは冗談だ

早く洗って上がれよ、俺が入れねーだろ」

 

「あっはい

ごめんなさい…」

 

 

 

 

 

何やかんやで風呂を済まし、彼らは部屋に向かった

 

「貴方の部屋はそっちよ」

 

「はいよ、じゃ

よく寝ろよ」

 

「待って」

 

「ん?」

 

「ちょっと話をしない?」

 

「何の?」

 

「まぁ、まず部屋に入って」

 

そう言われ

 

彼は彼女の部屋に入った

 

 

「で、話って?」

 

「えぇ、貴方についてだけど」

 

「俺の?」

 

「貴方って友達いる?」

 

「作る気が無い」

 

「え」

 

「だっていると面倒くさいだろ?

俺はぐーたらしてたいんだ」

 

「か、変わってるわね…

でも、気が無いってことは出来ることはあるんでしょ?」

 

「まぁ、いることはいるな」

 

「どんな人?」

 

「どいつもこいつも超人だよ」

 

「何それ…」

 

「まぁ、それなりに付き合いのある奴は、そうだな

『暁 朱音』現世最高の剣術使い

『愚智谷 刀刃』最強の軍人及び傭兵

『ルーデル、ハユハ、船橋』世界三大軍神

『瀬賀 剛二三』史上最高の武術家

あまり会わない奴は

『ジャック・ハリソン』世界最強の筋肉馬鹿

『アレクサンド・カラシニコフ』不敗の霊長類

『ノーラ・ヴァレンタイン』完全な無病息災

最近知り合ったのは

『樹村 政美』鬼殺しの女

『潮田 光三』最速の武術家

『ハンナ・ウルシュラ』万物破壊のSP

『岩倉 志穏』最新鋭装備のヘビーガンナー

『軽石 蓮菜』千里眼の狙撃手

こんなところかな」

 

「何その世界を滅ぼせそうな面子は…」

 

「滅ぼせそうじゃなくて、滅ぼせるよ

三大軍神だけでもな

因みに、朱音とハンナは現在同居中だ

朱音は身元がほぼ不明で、俺ん家に住ませてやってる

ハンナは天然ボケだから、帰る所を忘れて俺のところに居候してる

まぁ、ハンナは食物さえ与えてればペット並に従うから大した問題は無いがな」

 

「いろいろ問題点はある気が…」

 

「まぁ、皆癖が強すぎるが

なかなか楽しい奴らだよ」

 

「そう」

 

「まぁ、彼奴らって不思議と引き合うんだよな

そのうち此処に来たりしてな」

 

「まさか

まぁ、貴方にも仲のいい人はいるのね

それじゃあ、そろそろ寝ましょう」

 

「あぁ、じゃあな」



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【第十一話】規格外男の思想

翌朝

 

「あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛〜

もう朝か、だりぃ」

 

猛烈な欠伸をして、ベッドから面倒くさそうに起き上がる

 

そして彼は寝癖を手で直しながら窓の外を眺めた

 

「……いい空気だ

幻想郷ってのは神秘的っつ〜か、自然が本当に綺麗だな

絵に描いたように綺麗な世界だ

なんつ〜の?例えるならそうだな

ぬかるんだ地面でも寝っ転がっていいぐらい綺麗な感じだ

いや、いいところだな」

 

「そんなに綺麗かしら?」

 

「ん、おぉ、来てたんか」

 

扉の隣に咲夜が壁に寄りかかって立っていた

 

「驚かないのね」

 

「あぁ、驚く程のことか?」

 

「普通、部屋にいつの間にかいたら驚くと思うけど…」

 

「ふん、俺を驚かせたかったら耳から月でも出すんだな

いや、驚くより引くけど」

 

「そりゃあ引くわね…

ていうかそんなことやらないし出来ないから」

 

「出来たら困るわな」

 

「本当貴方ってわけのわからない人ね…」

 

「よく言われる」

 

「言われてるの…」

 

「ま、それより朝飯あるか?」

 

「えぇ」

 

そう聞き、彼は彼女について行った

 

 

 

 

 

 

食事中

 

「そういえばお前…腕大丈夫か?」

 

パンを頬張りながら聞く

 

「えぇ、まだ痛むけど動かせる程度ではあるわ」

 

「そうか、悪かったな」

 

「別に謝らなくてもいいわよ」

 

「いや、本当なら摑んだ後、首を刎ねる様なパンチで顔面を殴り飛ばすつもりだった

さすがに殺っちゃったら不味いと思ってやめたからさ」

 

「本当、潰されてよかったわ…」

 

「情けをかけるのは俺の性に合わないからよ

本来なら老若男女問わずぶちのめす人間だから俺」

 

「最低な人ね…」

 

「最低がなんだ、誇りで飯が食えるか?

名誉で不老不死になれるか?

ルックスで神になれるか?」

 

「いや、なれないけど…」

 

「悪口がなんだ

文句があるなら力で示せばいい

口先だけなど全ての人間に可能だ

本来生物は口論で物事を解決する様に出来ていない

弱肉強食、力量と技術で勝敗を決める

生物はそういう物体だ

人柄が全てじゃない」

 

「難しいこと言うわね」

 

「別に難しくないだろ

俺、自称馬鹿だぞ」

 

「つまり貴方の話がわからない私の方が馬鹿だと?」

 

「誰もんなこと言ってねぇぞ

自分でそう感じだってことは自分で自分は馬鹿と思い込んでることになる」

 

「一敗食わされたわ…」

 

「馬鹿がなんだ

馬鹿は馬鹿という個性だ

天才、秀才が上だと誰が決めた、馬鹿も天才も秀才も個性だ

変態も痴漢もテロリストも個性だ

皆んな個性だ

上下なんてものは無い

馬鹿でもアホでもクズでもいいじゃないか

所詮はただの言葉だ

お前は言葉で肉体が変化するのか?

馬鹿と言われて北斗○拳食らったみたいに爆散するのか?

アホと言われて首が360°回転するのか?

変態と言われてトランスフォームするのか?

しないだろ?

なら、なんの問題も無い

勝手に言わせとけばいい

勝手に言わせとけば相手はそれだけ無駄に魂を消費してるだけだからな」

 

「……」

 

「なに泣いてんだよ?」

 

「いえ、何でも無いわ」

 

「んん?」



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【第十二話】よくわからない男

「貴方、本当に帰る気は無いの?」

 

「まぁ、気分だな

帰りたくなったら帰るよ」

 

「そんな適当に…」

 

「いられちゃ困るか?」

 

「そんなことは無いけれど…」

 

「ならいいじゃん

誰も困らないなら

困っても正当な理由無しなら帰らないがな」

 

なんやかんや話をしている内に大分時間が経った

 

「あら、そろそろお仕事をしないと」

 

「掃除か?」

 

「えぇ、まぁ

よくわかったわね」

 

「外の人間だからな」

 

「貴方の世界って一体…」

 

「変態の多い世界だ」

 

「何それ怖い

それより早く掃除、掃除」

 

そう言うと彼女は時を止めて道具を持ってきて、早足で掃除に取り掛かった

 

 

 

 

 

 

「…」

 

「…」

 

「…」

 

「さっきから何で見つめてくるのよ」

 

「窓硝子は新聞紙で拭くといいぞ」

 

「は?」

 

「床を拭くのもいいが、天井も拭いた方がいい」

 

「い、いきなりどうしたのよ?」

 

「もどかしいからアドバイスしただけだ」

 

「そ、そう…有難う」

 

 

 

数時間後

 

 

 

「ふぅ、やっと終わったわ」

 

「ちょっと、こっち向いてくれ」

 

「え?」

 

そう言われ振り向くと彼が鼻を摘んできた

 

「!?な、何よ!?」

 

「鼻に埃が付いてたからとってやったんだよ」

 

「そ、それぐらい自分で取ったわよ…」

 

「気になったんだから仕方ないだろ」

 

「えぇ…」

 

「俺はこう見えて細かい事が気になるんだ

例えばそこ

ソックスが左脚だけ2cmズレてる

ネクタイが右だけ長い

右手薬指の爪が0.3mmぐらい伸びてる

左足の靴底に紙屑が付いてる

スカートの後ろに折り目etc…」

 

「も、もういいわ!!

わかったわよ、今直すから」

 

「俺は観察力には自信があるからな」

 

「単に面倒くさい人じゃないの」

 

「自負している」

 

「自負しないでよ…」

 

「断る」

 

「もういいわ…」

 

 

 

 

 

彼女は掃除を終え、昼食を作り、食べ終え

 

彼女の部屋にて

 

「ふぅ…」

 

「疲れたみたいだな」

 

「えぇ、貴方がいるおかげで尚更」

 

「そうか、人が増えるとなるものだ」

 

「…

まぁ、いいわ」

 

そう言うと彼女は机から色々と道具を出した

 

「ナイフの手入れか」

 

「えぇ、よくわかったわね

このことも貴方の世界で?」

 

「いや、単に俺が物騒なものに詳しいだけだ」

 

「物騒なものにって…」

 

「因みに俺も今、物騒なものを持ってるぞ」

 

そう言うと彼は腰の後ろから銃を出した

 

「な、なにその大きいの…?」

 

「銃だ

俺の特製だ

S&W M500をベースに改造したものだ

口径12mm、全長370mm、重量15kg

初速は980m/s、装弾数6発

特注のプラスチック爆弾を装薬に使用

メタルジャケット弾で最大5cmの鋼板をぶち抜ける

拳銃でありながら対物ライフルに迫る威力だ

俺が『対人外用』に作ったものだ」

 

「よくわからないけどとにかく凄いものなのね

ところで対人外用って…」

 

「俺の知り合いは人間を超越した奴ばっかだからな

攻撃手段の1つとして作った」

 

「貴方、一体どんな人生送ってるのよ…」

 

「少なくとも怪我人が出る人生だ」

 

「聞かない方がよかったわ…」



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