糾弾の独奏歌 (kuroyuri)
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序章

注意!今回は何一つ動かないよ!


現在、世界は非常に“戦争”を嫌っている。

暴力を許さない、戦争は一切行わない、核には断固抗議する、テロには屈しないといえばほとんどの人が同意し、支持する。

それらの行為で血が流れれば、すぐさま世界は元凶に対し報復する。

かつての大戦以来、世界はこのようなルールで再構築されようとしている。人類史上大きな成果、といえるかもしれない。

だが、これを失念してはならない。

 

 

人類の歴史は“戦争”の歴史である

 

 

紀元前の石や棍棒あるいは素手で殴りあう、今から見ればまだかわいいといえる戦争から、青銅器や鉄器による剣や弓などの登場、

より多くの破壊を可能とする火薬兵器の登場、より遠くの敵を殺す銃の登場、“悪魔の装置”とさえ言われ、未来の発展を約束した蒸気機関の登場、

それを搭載しより遠方での戦闘を可能とした蒸気船の登場、地球全域を戦闘地域と化すことの可能性を示唆した戦闘機、人類がこれまで予想しえなかった潜水艦の登場、

音も無く大量殺戮を実現する毒ガスの登場、撃てば目的地に勝手に飛んでいくミサイルの登場、はるか遠方の敵を機械の力で察知するレーダーの登場。

そして、半永久的にエネルギーを生み出し、世界にとって空想でしかなかった“地獄絵図”を出現させる“核”という“神の力”の登場。

だがいまだに人類は新兵器の開発に尽力している。

もちろん、この流れを阻止せんと動いた人たちはいた。だが現状、その動きは大きな成果を成していない。

また、人類の歴史はこうも表現できる。

 

 

人類の歴史は“業”の歴史である

 

 

例えを一つ上げよう。

かつて、その強大な軍事力をもとに植民地を拡げ、現在に続く莫大な富を手に入れた先進諸国。彼らの文明は、多くの異国の血で汚れている。

その地に築き上げられていた文明を破壊した時に流れた血。

より多くの資源を生み出すべく、過酷な労働を現地住民に強いたことにより流れた血。

積もり積もった現地人の不平不満が爆発した時に流れた血。

それらをすべて見て見ぬふりをしている間に流れた血。

人間だけではない。

貴金属や石炭、石油を採取するために山は破壊され、木々はなぎ倒され、水は汚染された。

そこに本来住んでいた数多なる動植物は、何も訴えるすべを持たないのに殺されていった。

なかには“スポーツ”と称して殺戮を行うものもいた。いや、現在でもいる。

いまでは先進国に交じり、発展途上国もこの事実を全く顧みることなく目先の富、利権を求め続けている。

 

誰かが「こんなはずじゃなかった」といった。

誰かが「こんなにも我々はみじめな生き物だったとは」といった。

誰かが「終わらせなければならない」といった。

世界に充満した恨み、辛み、憎しみ、怒り、苦しみ、妬みは“器”を求めた。

この歴史を終わらせるに足る実力を持つ“器”を。

人類の天下を終わらせ、地球に今後を委ねさせることのできる“器”を。

有史以来、その願いのもとに集いし数多なる“魂”は、ついにその“器”足る人物を探し当てた。

後に人類全体、人種性別年齢住所関わらず震え上がらせた“亡霊”が、奇しくも人類の手により造られようとしていた。

 

 

 

 

 

 




はい、というわけで何一つ動きませんでした!
・・いや、その、せっかくお読みいただいてるのに申し訳ないです、はい。
というわけで始まりましたこの二次小説。
書かせていただいてるのは
kuroyuri
と申す1学生でございます。
とりあえず、今回はここまで!(何


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Ep-1-2 Beginning

とりあえず今日中には話を進めておかないと



「や、止めろ、撃たないでくれ!」

ここは、とある場所のある研究機関。あ、別に僕たちは犯罪組織とかじゃないからあんしんしてね。

「抵抗しなければ撃ちはしないさ。僕は武偵、捕まえるのが仕事だからね」

まぁ、ルガーのはsleepy2(強眠弾)しかないし、仮にあたっても死にはしない。それにこれでおとなしく捕まるはずもないんだけどね・・でも

「・・この、ニホンザル,が?!」

「動きが遅いよ」

やはりそこは研究者。戦闘に慣れてないのがまるわかりだね。

抜銃の速さ、照準設定速度、どれをとってもだめ。これじゃあ相手に読まれてしまう。

最も、僕の()()から逃れられる人なんて、そうはいないけどね。

しかし、黒星(ヘイシン)かぁ、案外身の回りの武器にはこだわらないようだね。

あと、この銃は証拠品として持っていくとしようか。

「畜生!やっとここまで来たのに!」

「はい逮捕。さすがに毒ガス兵器密造はだめだよね」

さて、ここから先は本職の人に任せるとしようかな。お、きたきた。

「・・ここの7人全部お前が捕ったのか」

「ふん、無駄に抵抗して僕の推理を素直に聞かない、どっかの()()()()とはちがうんだよ」

「おまえ本当に気持ち悪いな、小荒」

「女の子に向かってその言い草はないんじゃないかな、将軍様?」

「だから俺は八代将軍じゃねぇ、良宗だと何度言ったらわかる。ほら行くぞ、マッドサイエンティストども」

うん、とりあえず将軍様が連行している間に、何か手がかりでも探すかな。

僕は明智小荒。

とある理由でインターンから武偵をやっている。断じて趣味ではない。

今さっき終わらせた任務は⋯特定機密にすべて引っかかるから細かいことは言えないんだけど、前に言った通り、とある場所にある研究機関の兵器密造の調査。()()()()()。一応ロシア系の人がほとんどだったけど、ここはロシアではないよ。

それはさておき・・

これはあれだね、また偽情報をつかまされたね~。でも何の成果がないわけでもない、ここがめんどくさいところ。

さっき()()()()()といったけど、裏の目的はある人物の確保。

この人物が厄介で、どうも正解らしき情報を流してこちらの活動を促し、結果いないということばかり。

本来このような事例の場合すぐ捜査部は解散となるのだけれど、やつは日の目を見ないところで事件を起こしているので無視するわけにもいかず、かつ今回のように捜査に乗り出したときには必ず副産物として成果が上がることから、部署が設置されてから10年も経っている。

いやはや、どうしたもんかな。

お、将軍様のお帰りだ。

「お早いお帰りで」

「うるせえよ、研究者を護送車に入れる手続きやら全て一人でやらせやがって。で、なんかあったか?」

「特にはないかな」

「このままだと報告書が薄くなる。何か書けそうなものはねえのか?」

「そうだねぇ・・VXガス製造指令兼報告書、サリン使用実験報告書、イベリット保存状態関係書、CNガス製造報k」

「ちょっと待て、なんでそのレパートリーの中に催涙ガスが出てくんだ?」

「・・表向きの取引用とか?」

「なるほど、書いておこう・・ってそうじゃねぇよ。俺たちは科学捜査部じゃねぇんだぞ」

「そうはいってもね、出てこないものは出てこな・・」

と、ぼやいている最中に、ある冊子が目に飛び込んだ。

のはいいんだけど、まさかとは思うけど、これって・・

「ま、おまえがホームズのガキみたいな、ってどうした」

「・・メインで書くことが初めて出てきたよ」

「なんだ・・オイ、これはマズイだろ」

「いやまさか、日本の学校を狙ってくるとは、ね」

「とりあえず帰るぞ。護送車は応援に運ばせてある!」

 

 

 

 

「ふーん、こんなものがあそこに、ねぇ」

「うん。僕も正直予想外だったよ」

ニューヨーク、国連本部ビル、地下秘密階。

ここに僕と将軍様が務めている、国際連合武装探偵局、通称国連武偵またはUNA、の本部がある。

「なるほどねぇ。こんなものまで彫られていたら、確かに関連性はあるかもねぇ」

「ヤツのトレードマーク、「怪人の仮面」ですからね」

今、僕の前で例の本をマジマジと眺めている人は本部長、藤堂カヲリさん。年齢不詳。

今季初の日本人本部長として脚光を集めているおばあさn

「・・いきなりナイフを投げるなんて、危ないじゃないか」

「白刃取りしときながらよく言うよこのくそガキ。考えていることが顔に出てるね」

「で、僕も暇ではないのでそろそろ退出してもいいのかな?」

「・・このガキはほんと勝手だね。とりあえずあんたには来季からココに潜りを(スリップ)してもらうよ」

そういって本部長が指したのは、例の冊子の、書いてあるところですか⋯

「なんなのその突拍子のなさ」

「あんた本来なら高校に通っとく年齢なんだから、別にどうということはないだろう?」

「若手に面倒なことを押し付けるのはやめてください。とは言え、まあどうせ命令扱いなんでしょうし」

「やはりそこは推理家だねぇ。事務総長からの辞令だよ。ありがたくいただきな」

「断れないじゃないですか」

「私からなら断るつもりだったのかい・・まあいい。とりあえず素晴らしい青春とやらを送ることさね。捜査コードはI・U・Aだよ」

・・ゑ?それって()()もまとめて片付けろってことだよね?

「さ、はよいったいった、時間は待ってくれないからね」

「・・失礼しました」

 

こうして、僕は「オペラ座の怪人の仮面」が後から掘られた保護者向け説明書、その説明高校である、「東京武偵校」に通うこととなった。

 




さて、オリキャラが一気に3名も登場しましたよ!
やったね!話が進むよ!
さて、それぞれの非常に簡単な自己紹介。
明知小荒。17歳
小林良宗。独身。
藤堂カヲリ。国連武偵局本部長。



・・これいいんでしょうかね。小荒さん。
「いいわけがないよね?名前以外全部情報バラバラだし」


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EP 1-3 parting

さてさて、オリキャラのみで前回は終えましたが、今回からは本編キャラが登場する予定です。
いったい誰が出てくるのか、初セリフの栄光は誰の手に輝くのでしょうか!?
それではG○NDAMファイトゥ、レディ------、GO!

「変更のお知らせ」
タイトルの"ep"を"EP"に変更しました。



春、この季節は様々な始まりがあるけど、僕の様な始まりは稀だろうね。

中学校を数週間通った後国連に入って以来、学校はご無沙汰。しかも編入扱いで入るのは、言葉ではなく拳でもなく()()()()()する、と噂の東京武偵高。

まぁ、当分の調査は将軍様に丸投げすればいいし、久しぶりのスクールライフを楽しむとしますかね。

―バララララララ―

で、今ぼくは将軍様直々に運転されるヘリで、今後滞在することとなる寮へ移動中。

「おい、見えてきたぞ」

「わざわざどうも、将軍様?」

「うるせえよ、コノヤロウ。久しぶりの帰郷かと思いきやお前運ぶだけとか頭どうかしてるだろあんのババァ・・」

なんかブツブツ言ってるけど、まぁいつもの愚痴だから放っておこう。

そんなことよりも・・・

「わ~ん、もうなんでこんなタイミングでヘリコプターなんてくるの~!またやりなおし~」

まさか間宮の嫡子(あかり)までいるとは。

というか彼女は一体何をしているのかな?

見た感じパラグライダーか何かをベランダで手縫いしていたようだけど、ここの学校はパラシュート訓練でもするのかな?するとしたら軍隊だ。

まぁそんなことはどうでもいい。

問題は、なぜ彼女がここにいるかだ。

「お~い悩める期待の武偵高生さん、そろそろつくからシートベルト付けろよ?」

「珍しく優しいね、これはハリケーンでも来るかな?」

「お前がここで死んだら全て俺の責任問題になるんだよ!とりあえず着陸にはいるぞ」

「はいはい」

ここは直接聴いてみるのが一番だね。

なぜ()()()()()()()()()、を。

 

 

 

―バラララルルルルルル、ル、ルルゥ―

「どうやら無事ついたようですね、いかがですか?久しぶりの故郷の空気は」

ヘリポートで待っていてくれたのは、星伽白雪さん。たしか、この学校の生徒会長を務めていたはずだ。

「そうだね、醤油のにおいがするって言った方がいいのかな?わざわざありがとう」

「いえいえ、これも仕事ですから。・・そちらの殿方は?」

「あぁ、彼?彼は日雇いタクシードライバーさ」

「おい、いつそんな仕事に就いたんだ俺は」

「でも今日のところはこれで終わりだよね?」

「まぁそうだな、ニューヨークに帰ったらお前さんの抜けたせいで発生した山のような書類消化しないといけねーし、ここらでお暇させてもらうぜ」

「うん、そうしたほうがいいと思うよ、ここ女子寮だし」

「・・あのー、そろそろよろしいでしょうか?」

いけないいけない、生徒会長さんがお待ちだったことが抜けてたね。

「うん、待たせちゃったね、もういいよ」

そうこうしているうちに彼はヘリに乗り、飛び上がっていく。

「じゃあ行こうか。まずは僕の部屋に案内してほしいな?」

「ではこちらへ・・いや、どうやら先ほどの殿方から言い残したことがあるみたいですよ?」

(よし)くんが・・?」

星伽さんの顔の方向へ振り返ってみると、乗ってきた国連のヘリ。なにかライトがチカチカ光っている。

・・光信号?

- --・ ---・- -・--・ ・-・ --

彼はこう光らせた後、羽田へと飛び立っていった。

「・・・やさしいひとなんですね」

「世話焼きでおせっかいなだけさ。・・いいからいくよ?」

「ふふっ。わかりました。ではその扉の奥にあるエレベーターで・・」

・・()()()()なんだから。

 

 

 

「もう国連が動き出したよ~」

ここは武偵高第二女子寮の一室。理子にあてがわれた部屋である。

ここを日本での活動拠点としている女泥棒、峰理子は向かいで起きていた小荒たちの行動を観察していたようである。()()()()()()()の最終調整を行いながら。

そして今は、そのこと(小荒)について誰かと話しているようだ。

「いや~やつらにしては動きが早いな~と思ってねぇ」

「え?もちろん準備はバッチし!あとは実行するのみだよ。ワタシの発展に犠牲はつきものデース・・・」

「・・お願いできるのなら頼みたいなぁ。ジャンヌや夾ちゃんも()()()()()()()で忙しいだろうしね」

「じゃあお願いね♪ではでわ~」

・・ここまで終えると、理子は黒い笑顔を顔に浮かべるのであった。

(みんなまとめてやっつけてやる!)

 




お分かりいただけただろうか・・・
バスカービルのヒロインズを出し抜き、見事栄冠に輝いたのは、
間宮あかりであった・・・

・・ええ、言いたいことはわかってますよ。自らの口で言わせてください。
ヒロインズを完全に出し抜かせた上に、理子がネタと化した。
いやホントまじめにすいませんでしたですから皆さんお手持ちの武器をおろsくぁwせdrftgyふじこlp
・・あれ?俺こんなとこで何をやってたんだろ?何かひどいことされた気がするけどとりあえず続きを書こーっと。



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EP 1-4 bicycle hijacking

どーも、お久しぶりです。kuroyuriです。
たった今中間テストが終わった(いろんな意味で)ので、投稿いたします。
やっとこさ原作に入りますよ!



今日は人生初の高校生活、その初日。ま、2年生からなんだけどね。

例の高級寮に着いて以来、生活用品や装備品、学校用品の何から何まで整えるのに一週間もかかってしまった。そのせいで始業式には間に合わず、数日ずらしてもらって今日初登校。

あの()()()()()、思いつきでこの仕事決めたのかな。そうだろう、そうにちがいないね。

にしても、学校はやはり手間だね。学校側が生徒を統制しようとするから準備にも時間がかかる。

さて、僕は始業式に間に合わなかったせいで転校生扱いで入ることとなっている。なので通常の登校時間よりも遅めに着くように指示があったので、歩いて学校へと向かっている。

因みに僕の他に正規の転校生が一人いて、クラスは2-A、らしいね。全部まとめてメールで来ていたよ。

・・・ちょっと寮から遠いね。何か足を手に入れておこうか。何がいいかな・・

―ギャギャギャギャギャギャ―

「ハァ、ハァ、どけどけっ!!」

―ギャギャギャギギャ―――――ッ―

今隣を爆走して行った少年が乗っているようなクロスバイクもいいね。ちょっと高いけど学生らしさってものがあるよね。

―ギュイィィィィィィィィン―

「ソクドガオチテ、ヤガリマス。コノママ5ビョウススムト、バクハツ、シヤガリマス」

―ギュギュギギィィィィィィィン―

それとも、たった今あの少年を追っかけていった、セグウェイのほうがいいかな。持ち運びに便利そうだし、なにぶん体力を温存できるのがいいしね。

それにあのセグウェイのように無人でマイクロUZIを付けることだってでk

・・・無人でマイクロUZIを?

「ソコノブテイ、トマリヤガレ、デス」

おっと、僕の方にもセグウェイが来たようだ。1、2、3・・・6台ほどか。ちょっと意図を聞き出してみよう。

「イマノコウケイ、ミラレタカラニハ、イカシテオクワケニハイカネェ・・」

「なんで急にベラんべぇ調なのさ・・・まず少しs」

「オトナシク、シニヤガレ、デス!」

「問答無用なのかい!」

-ドダダダダダダッ、バラララララララッ-

とりあえずどこか身をひそめるところ・・あのマンションの裏が近い!って行き止まりか・・しかもこのマンションかなり高いね。オマケに壁側には通路がないからそこを通って逃げることもできやしない、か。誘い込まれた体になっちゃったな。

仕方が無いなぁ、これかなり相手も計画的だし、応戦するしかないね。こんなに早く実戦になるとは思ってなかったんだけどな・・

 

 

 

(アチャー、国連ってあんな化け物しかいないわけなの・・?)

理子は今、ノートパソコンに映されている、マンション前で残骸と化した例のセグウェイを眺めている。

今回理子が立てた、アリアとキンジ、ついでに小荒も殺っちゃう作戦。

手初めにキンジの腕時計をわざと壊し、時間を微妙にずらして返す。

その後キンジの自転車にプラスチック爆弾をセットし、アリアのみにつながるように電波を垂れ流す。

既に用意してある12台のセグウェイを改造し、プログラミングを施す。

そしてキンジは予定通りバスに間に合わずチャリジャックとなり、アリアと引き合わせてあわよくば。

小荒は既にいつ登校するか掴めていたので(情報科のサーバーに不正アクセスした)、その時間にあわせてセグウェイを向かわせ、実力を図り、あわよくば。

という手筈であった。

まぁキンジ&アリアの方は一応上手くいったと言っていいだろう。あわよくばはオマケみたいなもの。キンジの体力があそこまで落ちていたのは想定外ではあったようだが。

だが小荒の方は完全に失敗である。

UZIの誘導射撃で角へ追い込んだ所までよかった。が、いざ止めを刺さんと向かわせたところ、想定外のことが起こったのである。

消えていたのだ。

このマンションに出来たコの字がたのエリアは、周りを15mほどの壁に囲まれ通路がなく、窓ガラスは全て防弾性となっている。壁を登るのにももっと時間がかかるはずなので、光化学迷彩を疑いばらまいてみたものの何も起きず、立ち往生となった。

―タン、タタタタン、タン・・パパパパパンッ―

上空から数発の銃声。タイヤの片輪のみをすべてパンクさせられる。

急いで応射しようし、下がらせるように指示する理子。銃座の角度上こうせざるを得ないのだ。だがパンクしているせいで、往々と進まない。だが相手はそんな隙だらけの状態を見逃してはくれない。

―ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ、ガギャンッ―

上空から降ってきた小荒が、1台をその手に握る日本刀で串を通すかのように貫く。当然大破するセグウェイ。

「こんなものかな?」

大破したセグウェイから飛び降り、余裕の表情を見せる小荒。当然UZIは小荒を銃口に捉える。

「さっきからあまりしゃべらなくなってるけど、大丈夫かい?」

-バババババババババババッ-

一斉にマズルフラッシュを焚き、約1400発/分×5もの9×19パラベラム弾が放出される。のこのこと銃口の前に姿を現したのだ。このままあえなく蜂の巣にされ、明知小荒武偵は殉職。国連へ帰ることなくその短い生涯を終え、この物語も一気に終了と相成った。

という風には動かない。

―ガギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャバガガガガガンッ―

()()()全ての弾がはじかれ、小荒本人を傷つけることなくセグウェイをバラバラにしたのだ。

「フゥ・・まったく、こっちは会話を試みようとしているのに、どうしてそう抵抗ばかりするかなぁ」

小荒は、奇跡的に残ったのかそれとも意図的に残したのかわからないが、セグウェイに括りつけていたカメラに向かって話している。が、そのスピーカーは大破しているため音声出力ができない。

「・・いや、だから何かしら言うことg「Arrives mail  Arrives mail」・・あぁ、忘れていた。そういえば登校中だったんだよね。じゃあ僕は急ぐから、どこかで本人と会えるといいね。じゃあね」

そういうと小荒は武偵高へ向けて駆けていった。

そして現在に至る。

(あの極限状態において、冷静に何かをするとしたら、ハイクを詠む、とか・・?とりあえずわからない点が多すぎる!)

「・・い」

今理子にとってわからないこととは、いなくなったと思ったら上から降ってきたこと、マイクロUZIを全てはじかれたことである。

(えっと、上から降ってきたほうは超能力かワイヤー、の二択かな。でもワイヤーをつけている様子は確認できなかったし、超能力かなぁ・・どういうやつかはわからないけど)

「おい」

ちなみに言っておこう。今理子がパソコンを広げているのは屋上へ通じる階段。そしてもうSHRが始まる5分前である。

(弾かれたほうは・・本当にわからないなぁ。何か投げたのか撃ったのか、それともその超能力?あ~もう)

「おい理子っ!!」

「ひゃい!?ってどうしたのキーくん。そんな大声出して」

「もうSHR5分前だぞ!」

「ゑ?・・あーもう何で言ってくれなかったのキィくぅん!!」

「なんどもいってたよ畜生!ったく朝から遅刻するわ、襲われるわ、高天原先生におまえを連れて来いって言われるわ・・!やっと落ち着けたんだぞこのやろう」

「あ、あ~、その、襲われた?っていうのはよく知らないけど、ごめんネ」

「とりあえず急ぐぞ!M500撃たれたくねぇからな!」

 

(やっぱり任せるしかないね、()()()に。でも情報提供はしておこう、はぁ・・)

 

 




えー、はい、久しぶりの投稿となりました。
こんにちは、kuroyuriです。
今回は初の戦闘描写となりましたが、いかがだったでしょうか(第2話の序盤のあれは戦闘描写ではない、とおもう)。
前回原作&外伝キャラ初セリフにして初登場の座をあかりちゃんが得ましたが、今回は原作のみの初セリフと初登場が決まりましたね!理子りんです!!やっぱ緋弾のアリアのメインヒロインは理子りんだったんですね!!!(何
さてさてお知らせです。
今回から何かしらの変更をした際に「変更のお知らせ」を前書き欄につけるようにいたします。理由としましては、ほかの作者様がほとんど行っているからです。なぜ気づかなかった私。
初評価もつきました!星3!!おおぅ・・がんばります。
それではここら辺で、また次回お会いしましょう。


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Ep 1—5 Change schools first day

お久しぶりです黒ユリです。
やっとこさ武偵高生活が始まります。
もちろんアリアの初セリフもあります!
まあそんなことはさておき一言「ふざけんなイギリス」
アリア「ファッ?!」



ーガンガァンー

今はSHRの時間で、俺、遠山金次は別に体育の授業を受けている訳ではない。

ではなぜ銃声が響いているのかというと、

「今度そんなこと言ってる奴がいたら、風穴開けるわよ!」

ということらしい。さっぱりわからん。

話はほんの数分前に遡る。

 

―キーンコーンカーンコーンー―

「うおおおおおっ、ま、間にあえっ!!」

「とぉぉ↑おう↓」

今俺と理子はものすごい勢いで、教室の扉まであと数歩の所まで来ている。

この鐘の音がなり終わる前に着席しないと、追悼の鐘の音(じゅうせい)が鳴りかねないからだ。

しかし何でこいつは楽しそうなんだ・・・

―コーンキーン―

教室内に飛び込み理子を投げる。怪我をするかどうか?知った話じゃない。こいつの隣の席は俺なんだ。

―カーンコーン―

そして俺が椅子にDIVEして終了、とはならず盛大にズッコケる。因みに理子は如何にも十分前からいました、とでも言わんかのような顔をして座っていた。

―ドゴアァン―

そしてズッコケなければ確実に頭を吹っ飛ばしていた位置を通る弾丸。もちろん蘭豹の象殺し(M500)だ。

「おせーぞ遠山ぁ!次から撃つからな!」

「いや撃ってからいうセリフじゃないですよそれ!」

「アァん?鳴り終える時にキチンと着席してないやつを撃つのに、セリフがどうとか関係あるか?」

「アッハイ」

で、この間も俺の頭にM500突きつけている凶暴なお人が、2年A組担任、蘭豹。

「まぁいい、それじゃあ先生、後はお願いしますよ」

そう言って退室する凶暴女。あれですか、ワザワザ俺の眉間を打ち抜き未遂をするためにいたんですか。

「はーい、では今日は最初に、転校生を紹介します!」

こう切り出したのは武偵高唯一の良心、高天原ゆとり副担任(ゆとりん)

でもって、そのお決まりのパターンは何なんですかね。昨日読んだラノベにも同じような展開あったぞ。

「じゃあ、いらっしゃーい」

「失礼するわ」

・・・ああそうか、これは昨日読んだラノベに転生でもしている夢なんだな。

でなきゃあの()()()()()()()()()()()が転向してくるわけがない。

「失礼するね」

でもってツインテちびっ子の後から入ってきたのは、黒髪おさげの女の子。

学校が俺をジワジワと殺しに来ている。

しかしあの子どっかであったような・・・

「キンジ、これ返すわ」

「あ、あぁ」

そんなことを考えていると例の年齢詐欺娘がさっき貸したベルトを投げてきた。

そして普通につかむ、のだが、何故か隣の理子(アホ)がやったらキラキラした目をコッチに向けている。嫌な予感しかしない。

「理子りんわかっちゃったぁ!」

自らのアホらしさにだろうか。

「あ、あのー理子さん、今はSHR中ですので、座って頂けませんか・・?」

困惑気味の声を発するゆとりん。まぁ、先生の声を無視してアホに続くバカはさすがにいn

「理子隊長!一体何がわかったのでありますか?」

あぁ忘れてた。俺の後に武藤(バカ)がいた・・・

「ふふーん、あの転校生さんが初対面のハズのキーくんの名前を知っていて、そしてキーくんのベルトを持っていた・・」

「ふむふむ、それでそれで?」

「つまりぃ、キーくんとあの転校生は、ベルトを外さないとできない()()をしているくらいの、絶賛熱愛中なのだ!!」

―おぉ〜―

「いやいやお前らおぉ〜じゃねえだろ!」

「良かったなキンジ!なんでかは知らねぇが、お前にも春が来たようだぜ!」

「いやちげーよ!」

「あの、ですからSHR中ですので・・」

こうなったら思春期真っ盛りの高校生。恋の話は止まらない。

―えーあのキンジが?―

―なんかフケツー―

おいなんだフケツって。

ネクラは言われるけどフケツはないぞ。

「あ、あの、皆さん」

―ガンガァン・・カランカラン―

突然の発砲にクラスが静まる。

撃ったのは

「こ、こ、恋なんてくっだらないことで騒いでるんじゃないわよあんた達!」

自らの髪と同じくらい顔を赤くした小学生(笑)。

「いい、まずコイツとはそんな仲じゃないわ」

動きがフリーズしているクラスメイトに叫びつづける凶暴女2号。理子(アホ)なんか正しくアホと言わんばかりのポーズで固まってるぞ。ていうかなんだそれ。

「それに今度そんな事言ってる奴がいたら・・」

そして恐らく武偵高史上最も物騒な、転校生初セリフを放つのであった。

()()()()()()()()()()()

 




いやー申しわけない。更新に半月程かけてしまいました。
一応言っておきますと、オリキャラが入った関係で細かいストーリーが今回のように変わることがあります。大まかな流れは変えないのでご安心を。
さて念のため、申し上げておきますが、小荒のしゃべらせるタイミングを見失った訳ではありません。ええ、見失った訳ではありませんよ?
大事なことなので二回言いm(投稿はここで途切れている・・・)


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