ハイスクール・フリート 世界に翼が舞い降りた (アジアの大提督)
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目覚める者
sky0


小説書いてる人ってすごいですね
書いてて思いましたよ


昭和20年3月18日九州沖で発生した日本軍航空隊と米海軍機動部隊との大規模航空戦である。

この航空戦で広島の呉海軍軍港が大規模な空襲を負った戦いである。

この戦いである若き日本海軍のパイロットがいた。

彼の名は佐藤悠一郎18歳(以下から悠一郎)この物語の主人公である。

悠一郎は太平洋戦争でソロモン方面の闘いで失った熟練のパイロットを補うために養成された急増パイロットの一人である。

悠一郎は海軍霞ヶ浦航空隊での養成パイロット時代に、日本本土に偵察飛行に来た米軍の戦闘機を2機撃墜するほどの腕の良い戦闘機パイロットであった。

偵察飛行に来た戦闘機を撃墜した事から教官からの評価が上がり、養成部隊の主席として訓練時代を終えた。

しかし、この養成部隊は最初から特別攻撃隊、いわゆる特攻のためだけに養成されたパイロットである。

そして彼ら養成部隊のパイロット達にとうとう初めての実戦の時が来た、それが九州沖航空戦である。

日本軍は何度も攻撃隊を出したが、熟練のパイロットがいない日本軍機は米軍の多数の迎撃機や機動部隊の護衛部隊による対空砲により次々と撃墜されていった。

そしてとうとう悠一郎の出撃の時が来た。

 

航空基地

「おい、早くしろ、すぐそこまでに米軍の機動部隊が迫っているぞ。もたもたしてたらやれちまう」

基地で次の攻撃隊のための準備が行われた。そして特攻に行く若きパイロットが上官と出撃前の水杯を持って

「貴官達我が大日本帝国の精鋭パイロットはその大和魂を持って米機動部隊を撃滅することを期待してる 乾杯!」

隊員達は水杯を一気に飲み、その皿を地面に叩き付けた。それと同時に機体の出撃準備が終わり、

各員が自分の機体に搭乗し始める。悠一郎も自分の機体に行こうとしたら

「おい、そこの坊主こっち来い」

声の主の方向を向くとそこには自分達特攻部隊を途中まで護衛してくれる宮下パイロットがいた。

「なんですか一飛曹」と尋ねると

「お前みたいな優秀な奴までがとうとう特攻に出されちまうのか、この国も落ちたもんだぜ」と言う端から見れば堂々と軍の作戦批判してるようだが、しかしこの宮下一飛曹は

戦争初期から空母飛龍の艦載機パイロットとして戦い、ミッドウェー海戦で赤城が沈むまで真珠湾、ウェーク島攻略、インド洋での作戦に参加し、その後激戦区ソロモン方面の戦いのためにラバウル航空隊で前線で戦い抜いた歴戦のパイロットである。

「まぁ、まかせとけ。俺たち護衛部隊が無事にお前らを敵さんのところまで送り届けてやるから安心していって来い。俺達もすぐに仏になってお前らのところにいくからさ」

この人なら確かに米軍の戦闘機なんかすぐに落としてくれそうだ。

「わかりました、必ず自分の務めを果たしてきます」

「おう、頼んだぞ」

そして敬礼を交わして自分の乗る機体に向かった。




こんな感じですがどうですか?
1000文字書くのきついですね誤字や脱語がありそう笑笑
では次回とうとう悠一郎が飛び立ちます


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sky1

どんどんアイディアを出さなきゃ書けない笑笑
では悠一郎が突入します


「全機出撃用意よし、いつでもいけます」

整備士から航空士官に伝えられとうとう出撃の時だ。

俺が乗る機体は零式艦上戦闘機52型である。

零戦は太平洋戦争が始まる前の日中戦争から投入されていて、米軍からも戦争初期はゼロファイターと言われ零戦を見たら戦闘を回避して離脱してよいと言われるほどだったが、

米軍に無傷の状態の零戦が鹵獲され、零戦の事を研究され零戦の弱点を暴かれ、米軍の対零戦戦法とアメリカの強大な工業力により生産された多数の戦闘機によって零戦は徐々に押されていった。

しかも悠一郎の乗る零戦には特攻用の250キロ爆弾が機体下部に装着されている。

本来なら戦闘機は爆弾など装着されず、機体運動性能を上げるために機体を軽くするのだが、もう悠一郎が乗る零戦は戦闘機としてではなくただの特攻機として使われるために改造された戦闘機である。

「全機、出撃!」

航空士官がそう言うと、先頭集団の護衛部隊の宮下一飛曹率いる直掩隊が飛び立つ。それに続いて悠一郎達の特攻部隊が飛び立つ。

 

飛び立って各機が編隊を組む。

今回出撃するのは宮下率いる直掩隊が10機、悠一郎達が乗る特攻部隊が24機である。

悠一郎はその中の一個小隊の小隊長である。特攻部隊の殆どが悠一郎と同期のパイロットである。

 

飛び立って20分した位に、とうとう米軍の迎撃戦闘機の集団に襲撃された。敵戦闘機の数は軽く20を超えている。

しかし護衛部隊のパイロットは殆どが本土決戦の為に残され、特攻部隊の護衛の為に残された数少ない熟練のパイロット達である。簡単にやられるわけでない。

宮下一飛曹が乗る零戦から回避行動を示すバングが振られ、

特攻部隊は回避行動を始めた。

「おっしやー、米軍戦闘機なんか目じゃねぇ、こいつらの花道を俺らが作ってやる 全機突撃!」

護衛部隊が敵の戦闘機部隊と交戦に入った。その間俺たち特攻部隊は敵戦闘機に背後を取られないうに回避行動をし続ける。

ぱっと見、僅か10機の護衛の日本軍機と、20を超える敵戦闘機では不利かと思うが、彼らは数々の戦いを戦い抜いて生き残ってきた人達である。倍以上の数を相手に全く動じない。

特にその中でも宮下一飛曹乗る零戦はすごかった。

瞬く間に敵のF6ヘルキャットを落としていく。

「すげぇ、あんなにいたアメリカの戦闘機がもういない」

戦闘はあっという間だった。やはりこの人達は別格だと再度思った。

そして敵の迎撃機の襲来を超えて、とうとう米機動部隊の近くまできた。そしてここで宮下一飛曹達護衛部隊はここで引き返す。

ここからは特攻部隊だけでいく。

護衛部隊が反転するとき、宮下一飛曹が乗る零戦から敬礼が送られた。

悠一郎もそれを返すように敬礼をした。

「ここからは俺達の舞台だいくぞ!」

特攻部隊は高度を下げた。何故なら敵には対空レーダーがあり、その探知から避ける為に低空で飛ぶ必要があるからだ。

そして敵機動部隊が目視できる圏内まできた。

「見えた!あれが敵機動部隊か」

しかしこちらから見えるという事は、敵艦隊からも見えてる事だ。すなわち敵の対空砲が火を吹き始める。

米軍が使う対空砲は近接信管と言うかなり優秀な弾であり、

弾の中に小型のレーダーを入れ、レーダーが物体を感知すると弾が爆発し、その爆風と破片で敵の航空機を落とす。

「うへぇー、敵さんの対空砲火が盛んだな。これは敵の予想を読んで行かないとな」

悠一郎は敵の対空砲から免れる為に更に低空に回避をしようとした時、同じ小隊の機に対空砲が当たり落ちていった

「!」

それに続くようにどんどんと仲間の機体が敵の対空砲により落ちていく。

「ちくしょう!、見てろよ、お前らの分まで必ず決めてやるからな」

悠一郎は敵の対空砲火を避けて、とうとう目標の敵空母への体当たりコースへ入った。

しかし、近接信管による対空砲を避けても、更に敵艦には40ミリ連想機銃による機銃による雨が降ってくる。

「くっ、すげぇなこの対空砲火はよう!」

悠一郎はこの機銃の雨を避ける為に、低空から高速で接近して、敵空母距離800の所で急上昇し、その後敵空母甲板に向けて突入しようとしたが、その時40ミリ弾が左翼に当たって黒煙を上げ始めた。

「マジかよ、頼むから最後の時まで持ってくれ」

敵機の急上昇により、対空機銃の仰角調整が間に合わない。

「ナンテゼロダ、コノママダトブツカッテクルゾ!」

しかし仰角の調整が間に合わない。

「カンキョウ、コチラ、ミハリ、テッキブツカッテキマス。シキュウショウゲキタイセイヲ」

そして悠一郎の乗る零戦は見事に敵空母甲板に突入した。

突入された空母の飛行甲板は大炎上し、艦載機の離発艦が不可能になった。

「ダメコンイソゲ!」

敵の早急なダメコンにより沈没は避けたが、飛行甲板をやれて、空母としての意味がなくなったのである。

「ナンテゼロダッタンダ、アノゼロニノッテタノハアクマダッタノカ、ソレトモニホンジンナノカワタシニハワカラナイ」

悠一郎の突入した敵空母は修復不可能で撤退したのである。

しかしこの航空戦で日本は多数の戦死者を出して、多くの航空機を失ったのである。

この後も日本は沖縄戦や本土への大規模な空襲や広島、長崎に原爆投下、ソ連の参戦により、とうとう日本は多くの民家人及び軍人の犠牲を出して日本は降伏したのである。

 

 

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ブルーマーメイド九州支部所属の艦艇のレーダー員が

「川瀬艦長!対水上レーダーに反応があります」

レーダー員が艦長に報告すると艦長が来る。

「なんだこれは、流木にしては大きいな、大陸からの不法入国の船か何かか?」

「可能性はあると思います。最近も大陸からの不法入国を目的とした不審船を捕まえた、との報告がありました」

最近はこういう事が多いなーと思いつつ。

「しょうがない、一応確認の為に反応があるポイントに向かうよ 取り舵10度速度原速で」

そしてポイントに到着すると

川瀬は驚いた

「なんだこの物体は...!」

それは航空機がない世界にありないものだった。

それは零式艦上戦闘機だったのだ。

「か、艦長謎の物体の中に人らしき姿があります!」

「何⁉︎」

双眼鏡を除くと人影があった。

「至急スキッパーを出して救助活動開始して、それと横須賀のブルーマーメイド安全監督室長の宗谷室長に連絡して。後、佐世保からクレーン付きの工作船に出動要請して!」

不測の事態に現場は緊張が走る。

ブルーマーメイドの救助活動が開始され、零戦の中から人が出される。

「艦長こちら救助部隊、不明物体から男性一人救出に成功。意識を失ってます」

連絡が入ると

「わかった、艦内に入れて医務室に運んで。後数名残って不明物体が沈まないようにして」

「了解です」

通信が終わると救出された男性は艦内に運ばれ、医務室に入ったその時男性の服から何かが落ちた。

「これは、個人認証の為の布か。この男の名は佐藤悠一郎か」

そう、彼は悠一郎だったのだ。

なぜ敵空母に突入し、戦死したはずの悠一郎がここいるのだ...




普通に疲れます
もしアイディアや誤字脱字があったいってください
改善を心掛けます


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sky2

アイディアが出てる時に書かなきゃ
アイディアが出てる時に書かなきゃ
それかしか出てこない


横須賀ブルーマーメイド安全監督室

「宗谷室長、失礼します」

ドアをノックして入ると現ブルーマーメイドの統括者の宗谷真霜がいた

「あら、どうしたの?」

「先ほど、九州支部の哨戒艇がパトロール中に不明物体を発見したとの連絡がありました」

「不明物体? 流木とか密入国者の小型艇とかじゃないの?」

「最初の方は哨戒艇艦長川瀬もその様に思ってましたが確認の為に接近すると現代ではありえない物体があったんですよ」

「どのようなものなのかしら」

「これが現場から送られたきた画像です」

部下がタブレットをいじりその画像を出して真霜に渡した

「何よこれ...!」

「現在、佐世保から工作船がこの物体の引き上げ作業に取り掛かってます それとこの物体の中から一人男性を救出したとの報告がありました」

「この中に人が乗ってたって事なの⁉︎ ちなみに救出された人は?」

真霜は若干驚いてその後冷静になり報告を聞いた

「現在、意識不明で佐世保に停泊中の病院船に搬送され治療中です 命に別状はありません」

報告を全て受けると

「わかったわ、また詳しい情報が入ったらすぐに報告して」

「了解です」

部下が一礼して部屋から出る

「なんなのよこれ」

思わず口に出してしまった

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佐世保沖病院船内

医務室から治療終えた医者が出てきたそれを待っててたのは

「先生どうですか?」

悠一郎を発見した哨戒艇の艦長の川瀬だった

「状態は体に強い衝撃が掛かりその影響で意識を失ってるだけです命に別状はありません」

内心ホット、した

「そうですか、わかりました治療ありがとうございます」

医者は軽く頭を下げその場を去った

その後川瀬は治療室に入りベットの上に横になってる悠一郎を見た

そして救助活動に当たった隊員が見つけた個人認証らしき布がありそれを基に個人のデータを作り先ほど完成し

川瀬の方に渡った

「佐藤悠一郎 18歳 第201航空隊所属 第12小隊隊長機血液型A型か」

この歳で小隊長なのかと内心ではびっくりし報告書を読む

そしてその頃悠一郎が乗ってた零戦が佐世保の工作船によって引き上げられていた

「なんだこれ長年技術者をやってるがこの様な物体を見たことないぞ」

工作船に乗ってる技術主任の田村がそう呟くそれは仕方がない事であるなぜならこの世界には航空機というものがないからである

「材質はジュラルミンだろうすごい技術を結集して作られた物には違いない」

零戦は徹底的に空中戦で勝てる様にボルトやネジ一個一個まで軽量化されその結果できたのが圧倒的格闘性能及び航続距離が生まれたのである

しかしその反面軽量化したせいで降下時の速力低下に防弾性がなく敵機に打たれてはすぐに火を噴き堕ちてしまうのが弱点であった

「佐世保の技術工廠じゃ多分こいつを詳しく調べる事を出来ないと思うから設備が整ってる横須賀の方に寄港できる様に横須賀の方に連絡してくれ」

「わかりました」

「さてとこれから多分忙しくなるな」

零戦の引き上げ作業が終わり工作船は横須賀の方に進路をとった




内容がガバガバになってくると思いますがそこら辺はよろしくお願いします


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sky3

初めてこんなに書いたわ



横須賀技術艦船工廠

「香取工廠長、先ほど佐世保所属の工作船から連絡がありこちらの工廠を使いたいとの要請がありました」

「佐世保所属の工作船が?向こうにも工廠があるだろ

こっちはこっちで忙しいんだよ!」

現在の日本では主要で大型の技術艦船工廠があるのは横須賀と佐世保以外にも呉、舞鶴である

その中でも最新の設備を持つのがここ横須賀技術艦船工廠である

「佐世保所属の工作船乗艦中の技術主任によれば九州沖で不明物の引き上げをしたんですけど佐世保の設備では十分な解析ができないとの判断で最新の設備がある横須賀に要請した模様です」

「こんな時期に横須賀に要請するとはいい度胸してる主任野郎だなおい!」

なんでこんなに香取が機嫌が悪いのと言うとこの時期横須賀女子海洋学校から大量の主砲と魚雷発射管や機銃の修理や整備の依頼が来て忙しいのである

なぜなら横須賀女子海洋学校は入学式の後にすぐに演習航海に出るため一気修理や整備をやってほしいため依頼がくるのだ

「とにかく今は依頼の方で一杯一杯だ納入期限も近いからな無理って返答しとけ!」

「わかりました」

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紀伊半島沖佐世保所属工作船

「田村主任、横須賀からの返答がきました」

「それで、内容は?」

「現在、横須賀女子海洋学校からの大量の依頼があり工廠エリアがないため他をあたってくれとの返答です」

「やはり、この時期の横須賀は難しいか…」

「どうしますか、佐世保では十分な解析ができないためブルーマーメイドに詳しい報告ができないと思いますが」

ブルーマーメイド上層部もこの不明物の報告書が早く提出してほしいと思ってるに違いない

その時

「主任、ブルーマーメイドの川瀬さんから通信が入ってます」

通信機を持ってきた部下がくるの

「わかった変わろう」

通信機を貰い話す

「ブルーマーメイド佐世保支部所属の川瀬です。この度は引き上げ作業ご苦労様です」

「いえいえ、そういのが私達の仕事でありますから」

「そうですか、ちなみに今はどの辺を航行中ですか?」

「現在、横須賀技術艦船工廠での解析しようと横須賀の方に要請したんですけど今は手が一杯だと言われてしまって‥」

「そうなんですか、少し待っててくださいこちらの方で手配しますから」

「それはありがたいです」

「では、後ほど連絡します」

そう言って通信が終わる

そして川瀬が次に連絡したのは…

 

 

プルルルルプルルルル、ガチャ

「はい、ブルーマーメイド安全監督室長の宗谷真霜です」

ブルーマーメイドの統括者である宗谷真霜だった

「ブルーマーメイド佐世保支部所属の川瀬ですこの度は急な連絡すいません」

「川瀬…不明物の発見した哨戒艇の艦長ね」

「はい、私が哨戒艇の艦長です」

「それで、川瀬さん私の方に直接通信を入れるとなるとよほどの事があったのよね」

流石、ブルーマーメイドのトップの人だすぐに急用だと事に気付いた

「はい、不明物を引き上げ作業にあたった工作船の技術主任が佐世保の技術艦船工廠での十分な解析が不可能との判断し設備がよい横須賀の方に要請した所、横須賀の方が手が一杯だとの返答が来て横須賀への入港ができないとの報告が私の方に先程きました」

「なるほど、確かに横須賀なら十分な解析ができでしょう

でも貴方も知ってるでしょ?この時期の横須賀工廠が忙しい事を」

確かに私も横須賀女子海洋学校出身だからわかるこの時期入学式が近くその後に演習航海がある事も

しかし、あの様な不明物はしっかりした所で解析しなければならないと思っていた

「でも、私は不明物を真近で見て思いましたこれにはこの世界の常識を変える様なすごい何かを感じました!

お願いです室長直々に横須賀工廠へ要請してください

ブルーマーメイド室長直々となれば必ず入港及び十分な解析ができます!」

発見した川瀬は零戦を見て思っていたこれは世界の常識を変えるものだという事をこのままにしてはいけないとの正義感が湧いていた

「なぜ、貴方はそんなに急がせたいのかしら?

何らかの理由があるの?」

「実は先程工作船からの連絡と一緒にある報告も受けてますそれは『海水に浸かってた時間が長い為腐食が始まる可能性あり』との報告も受けてます

これでは十分な解析ができません!」

「!」

零戦に使われてる材質のジュラルミンは海水に対する問題性ががあり腐食しやすいとの事があった

「1ヶ月も待っていたらサビが生えてしまって十分な解析結果が出ないとの進言をします」

真霜は迷った今確かに私自身から横須賀工廠へ要請すればほぼ確実に入港でき工廠を使えるしかし現在やってる横須賀女子海洋学校からの仕事に支障が出て入学式後の演習航海が遅れる可能性がある

だが未知の不明物のが海水で腐食し十分な解析結果が出なければ今後の技術の発展に繋がらない事に真霜はわかっていた

「少しだけ、待って貰えないかしら」

「よい返事を待ってます」

一度通信を終わらせる

真霜は迷った未来のブルーマーメイドの生徒の演習航海を優先するか未知の技術の発展を優先させるか

そして、真霜はある所に連絡した

 

「工廠長、大変です大変です!」

「何だおい!今忙しいんだよ後にしろ!」

「それが、ブルーマーメイドの宗谷さんからの通信が入ってます」

「ブ、ブルーマーメイド⁉︎」

「はい、ブルーマーメイドの宗谷安全監督室長から連絡です」

「変われ はい横須賀技術艦船工廠の工廠長をしてます香取です」

「ブルーマーメイド安全監督室長の宗谷です

お忙しい所すみません」

「いえいえ、そんな忙しくありませんよ」

そう言いつつ後ろでは汗だくの部下達がいた

「先程、佐世保からの工作船から入港要請があったと思うのですが」

「確かに、先程工作船からの入港要請がありましたけど

現在我が工廠は横須賀女子海洋学校から仕事の依頼で手が一杯だという事でお断りしましたが」

「私も横須賀女子海洋学校出身だからわかりますよこの時期の横須賀は忙しいという事はですが一つだけ聞いてもよろしいでしょうか?」

「はい、何でしょう」

「先程きました工作船には未知の技術を使ったと思われる不明物の引き上げたものです」

「未知の技術を使った不明物…それはどの様なものなんですか?」

「私達もあまりわからない為その不明物の解析をしたいのですが十分な設備を備え大型の工廠エリアを備えてるのは横須賀だけなのです」

「つまり、俺たちにその不明物の解析を依頼したいという事ですか?」

「普通にそう依頼したいのですがこの時期忙しいって事は私も知ってます。なのであなたの判断で今回の依頼を受けるか判断していいです」

こんな事は横須賀工廠に来て初めての事だ

よほどの物が引き上がったのか…

「では、こちらからも一つだけいいですか?」

「どうぞ」

「それは、俺たち技術者達に価値のある物なのか?」

「はい、必ず価値のある物だと断言できます」

香取はその言葉を聞いてすぐに返事した

「わかりました、その依頼引き受けましょう!」

「ご協力ありがとうございます、こちらからも後で報酬の話をする者の尋ねさせます」

「わかりましたでは、工作船の到着を待ってます」

そして通信が終わる

「あの、工廠長仕事を受けるのですか?」

「ああ、お前ら俺の部下になった事を後悔するんだんな

当分家は帰れねぇぞ それでもいいか?」

『俺たちは、香取さんの下についてからずっとついていくと決心してますからお任せください』

「おっしゃー!今やってる仕事をちゃつちゃと終わらせて

未知の物体とらを拝んでやろうじゃねえか!」

『おー!』

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そして真霜は川瀬に連絡を入れた

横須賀入港を認めるとの連絡を入れ川瀬から田村に連絡が渡り工作船が横須賀入港の為に進路をとった

 




結構ガバガバな部分があると思いますがこれから成長していきます
誤字脱字あったら教えてください
そこは必ず直します
感想もお願いします
では次回零戦と悠一郎が目覚めます


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sky4

人生楽ありゃ〜苦もあるさ〜


 

横須賀に零戦を引き揚げた工作船が無事に入港し技術艦船工廠で解析が始まった。

今はクレーンで陸上に上げそこから工廠内に入れる作業をしてる最中であった。

部下A「オーライ、オーライ」

技術員の一人が船からクレーンで釣らされた零戦を陸上に置いてあるトラックに積載するためにクレーンの誘導をしていた。

香取「慎重にいけよ、ブルーマーメイドさんからの依頼の品だからなー」

現場を指揮するのは横須賀技術艦船工廠の工廠長をやってる香取だ。

部下一同『了解です!』

それに応えるように香取の部下が返事をした。

作業は順調に進んでいた、その時香取がつぶやいた。

香取「にしても、なんだこれは…今まで長年技術者をやってるがこんな鉄の塊でできた物は見たこと無いな」

香取もやはり工作船に乗艦してる技術主任の田村と同じ事を呟いた。

その時、香取にある者が声を掛けた。

「香取工廠長。」

それは、引き揚げ作業をした工作船の技術主任の田村であった。

田村「この度は、無理を言って横須賀の忙しい時期に入港させてもらってありがとうございます。」

田村がお礼を言った。

香取「いえいえ、ブルーマーメイドからも依頼があってそんだけ重要な物だとわかったので、うちの技術力を全力を使ってこいつを解析しますよ!」

香取が田村に向かって言う

田村「それは心強いですね、私も当分横須賀に居てくれとブルーマーメイドの方から言われてまして手伝える事がありましたら言ってください。」

香取「わかりました、何か協力が必要になったらお呼びしますのでよろしくお願いします。」

田村「それにしても香取さんこれは、すごい物ですよね。」

香取「ええ、今の時代技術じゃないような雰囲気をこいつから感じます。」

この二人は零戦から出る何かを感じていた

田村「やはりあなたも何かを感じますか…」

香取「こいつは死線を掻い潜ってきた物の雰囲気を感じます。」

田村「よほど何があった物なんでしょうね。」

香取「ですから、自分達がしっかり解析してやってこいつの正体を暴いてやりますよ。」

ちょうどその時

部下B「工廠長、依頼物のトラックへの積載完了しました!」

香取「わかった、今向かう。それでは田村さんまた後で。」

香取は去って行った。

田村「じゃあ、私は今分かってる事の報告書でもまとめでもしましょうか。」

田村も工作船へ一度戻って行った。

 

 

 

--------------------------------------------------------------------------

零戦の解析が始まって五日後…

佐世保港に停泊中の病院船で動きがあった。

それは悠一郎が意識を回復したのだ。

それを聞いたブルーマーメイド九州支部の人間が病院船を訪ね、すぐにでも悠一郎から聞きたい事があった。

しかし…

医者「まだ、意識を回復したばかりで意識がはっきりしてない上に体力がまだ戻っていないから後二日程待ってほしい」

医者がそう言う。

ブルーマーメイドA「では、二日後なら面会できるのですね?」

医者「そうだ、だから今はおかえりください」

ブルーマーメイドB「では、後日」

ブルーマーメイドは医者に敬礼して去って行った。

医者はブルーマーメイドが去ってからある病室に入って行った。

そこは悠一郎がいる病室だった。

医者「体調はどうだい?」

悠一郎「体調はまだ全快では無いですけどまぁまぁです。あと、ここは一体どこなんですか?」

医者「ここは、病院船内の病室だ。」

悠一郎「病院船?…俺は米軍の空母に突っ込んで爆発したはずでは」

医者「今は身体を休めなさい。考えるのは後からでも遅くはないから。」

悠一郎「はぁ、わかりました。」

医者が病室から出て行く

悠一郎「一体何が起きてるのだ…俺は鹿屋航空基地から爆弾を積んだ零戦で飛び立ちその後味方が堕ちていく中俺は米空母の飛行甲板に突っ込んだはずではないのか?」

悠一郎は混乱していた、普通なら死んでるはずなのに現状生きてるのだ。

最初は運良く生き残ってしまって敵の捕虜となって米軍の船の中にいるのではないかと思ったが、医者や看護師など見る限りアメリカ人ではない、ならばここは一体どこなんだ。

悠一郎「とりあえず、部屋の物でも見てみるか」

悠一郎は部屋を見渡したその中に新聞があったので手に取る。

悠一郎「戦況はどうなってるんだ。多少は日本が優先になっただろう。」

新聞を広げたら戦時中とは程遠い内容の記事ばっかであった。

悠一郎「東京都知事政治資金不正利用、兵庫県議員会見中に大号泣、元プロ野球選手覚醒剤使用で逮捕、有名歌手不倫… なんだこれは!」

悠一郎は急いで新聞の日付を見た。

悠一郎「!」

その日付に驚いた。

悠一郎「20xx年3月20日…昭和20年ではないのか」

悠一郎は言葉を失った今自分がどこにいるのか受け入れ難い事であったからだ。

そして病室の窓を開けるとそこは悠一郎が知ってる日本ではなかった。

 

 




今回からセリフ言う前に誰が言ったかわかりやすように名前をつけてみました。
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sky5

テスト、赤点、留年 うっ!頭が…


零戦は無事に横須賀に入港し技術艦船工廠での解析が始まったが、その頃佐世保港に停泊中の病院船では悠一郎が目覚めていた。

悠一郎「な、なんだこれは!」

悠一郎が病室の窓を開けるとそこには、海上ターミナルや海上施設にスキッパーで移動する人々が目に入ってきた。

悠一郎「くっ!」

悠一郎は病室を出て廊下を走ってると

看護師「患者さん、病院船内は歩いてください」と注意されてしまい。

悠一郎「は、はい すいません。」

注意を受け冷静になって歩いてると病院船内の食堂にやってきた。

そこでも悠一郎が受け入れ難い光景を目にする。

そこには、昭和の時代にはない大型の液晶テレビに自動販売機が置いてあった。

悠一郎「一体ここはどこなんだ…!」

そこに、悠一郎の担当医の医者がやってきた。

医者「君、安静にしてなくちゃダメだよ。早く部屋に戻りなさい」

悠一郎の体調を心配して部屋に戻る様に入ってくるが、悠一郎はそん場合じゃない。

悠一郎「先生…今の年号はなんですか?」

医者「?、今は平成だか?それがどうした?」

悠一郎「平成?昭和ではないんですか?」

医者「昭和はとっくの前に昭和天皇が亡くなって昭和は終わり平成になったぞ」

悠一郎「天皇が亡くなった⁉︎」

それを聞いた悠一郎は気を失ってしまった。

その夜、悠一郎は目覚めた。

悠一郎「天皇が亡くなったという事は日本はアメリカに…」

悠一郎の中では日本がアメリカに負けて天皇がアメリカに殺されたと思っていた。

悠一郎「天皇が亡くなったなら帝国軍人としてやる事はただ一つだ。」

そう言って悠一郎果物を切るための包丁を手に取った。

悠一郎「看護師がさっきここを佐世保と言ってたな、ならば宮城はあっちだな。」

悠一郎は上着を脱ぎ身体を東京の方に向けた。

悠一郎「陛下、帝国軍人としての最後役目を今…果たします!」

悠一郎は包丁を腹に刺そうとした時

看護師「悠一郎さん〜検温しま、って何してるんですか⁉︎」

看護師が病室に入ってきた。

看護師が全力で悠一郎の切腹するを阻止する。

悠一郎「やめてください!帝国軍人としての役目を果たすんです!」

看護師「誰かー!誰か来て!」

看護師の叫びを聞いて周りの部屋からも患者と看護師、医者が集まり悠一郎の手から包丁を離させた。

そのまま悠一郎は拘束され部屋からは刃物や紐などを撤去した。

そして二日後、ブルーマーメイドがやってくる日がきた。

今回来たブルーマーメイドは悠一郎を発見した哨戒艇の艦長の川瀬だった。

川瀬「約束どおり、二日後経ちましたので事情聴取をしてもいいですよね?」

医者「いいですよね、でもあまり刺激を与えないで下さいね。」

川瀬「どういうことですか?」

医者「実は二日前に彼が自殺を図ったのです」

川瀬「自殺を⁉︎」

医者「ええ、たまたま検温しようと来た看護師が直前で止めたので傷はありませんが、あまり刺激を与えないで下さいね。」

川瀬「わかりました。細心の注意を心掛けます。」

川瀬が病室の前に来てノックをすると中から「…どうぞ」

とあまり覇気のない声が返ってきた。

中に入ると気力を失った悠一郎が居た。

こうして悠一郎の事情聴取が始まろうとしていた。

 

 

 




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sky6

沖縄に逃げたい



佐世保港に停泊中の病院船内でブルーマーメイドが悠一郎に対する事情聴取を始めた。

川瀬「初めまして、私はブルーマーメイド九州支部の川瀬よ。あなたを最初に見つけたのが私よ。」

木村「同じくブルーマーメイド九州支部の木村です。今回は記録員としてきました。」

川瀬「まず、最初にあなたの名前は佐藤悠一郎でいいのよね?」

悠一郎「そうだが、何故俺の名前を?」

川瀬「あなたが発見した時に乗っていた物体の中に個人認証を表す物があってそれで」

悠一郎「物体?零戦の事か?」

ここで川瀬が初めて聞く物の名前が出てくる。

川瀬「零戦とは?」

悠一郎「零戦の事を知らないのか?」

川瀬「ええ、ちょっと知らないわね。」

悠一郎「そうなのか(まぁ、実際零戦の事は機密事項だったし一般の国民が知る筈もないか)」

川瀬「零戦だっけ?その事を教えて貰いたのだけど?」

悠一郎「零戦とは我が帝国海軍の誇る世界一の戦闘機だ。」

川瀬「戦闘機?」

悠一郎「戦闘機を知らないのか?そもそも戦闘機とは敵の戦闘機や雷撃機を爆撃機など航空機を堕とすために作られた航空機だ。」

川瀬「なるほど、一つ質問よろしい?」

悠一郎「いいけど、どうした?」

川瀬「航空機って何ですか?」

悠一郎「…えっ?」

悠一郎の思考が一瞬だけ停止した何故この女は航空機を知らないんだと。

悠一郎「えっ、航空機は航空機ですよ。人が乗って空を飛ぶ物ですよ?」

川瀬「あの物体の中に入って空を飛ぶんですか⁉︎」

悠一郎「そうだけど」

川瀬「ちなみにそれは自力でですか?」

悠一郎「そうだが、前の方にプロペラがあったろあれが発動機でそこから前に進む力を作りそこから翼で揚力を得る事が出来て飛ぶ事ができるんだぞ。」

川瀬「つまり中に乗ってる人はそれを操るのですか?」

悠一郎「そうだ、俺もその一人だ。」

川瀬「⁉︎」

川瀬は驚いた目の前の人があれに乗って操ってるのかと想像すると凄い光景が浮かんでくる。

一度川瀬は落ち着いて悠一郎に言った。

川瀬「悠一郎さん」

悠一郎「はい?」

川瀬「私が知る限りでは、この世界には零戦の様な自力で空を飛び並びに人が乗って操る事ができる物はこの世界にはありません。」

悠一郎「えっ?…つまり航空機がないってことですよね?」

川瀬「そうなります。」

悠一郎「えっ航空機ですよ航空機!なんでないんですか⁉︎」

川瀬「わかりませんが、言える事は有人で空を飛ぶ事ができるのは悠一郎さんが乗っていた零戦って呼ばれるものです。」

悠一郎はもしかしてと思ってある事を聞いた。

悠一郎「今、零戦はどこにあるんだ⁉︎」

川瀬「零戦は今横須賀の工廠で復元及び解析中です。」

悠一郎「今すぐ俺を横須賀に連れて行け!」

川瀬「それは無理です。」

悠一郎「なんでだ!」

川瀬「あなたはしばらくの間ここにいる事が決まってますので。出れるとなったならばすぐにでも横須賀には向かえるように手配はしときますので今しばらくの我慢を。」

悠一郎「くっ!」

何もできないのかと思った悠一郎だった。

そしてもう一つ悠一郎には気掛かりな事があった。

それは「昭和天皇」の事だ。

悠一郎「ちなみに別の事で聞くが、陛下…昭和天皇はいつお亡くなりなった?」

川瀬「昭和天皇?確か1989年だったわね。」

悠一郎「えっ、1989年っていう事は陛下はアメリカ軍に殺されたわけではないのだな。」

川瀬「なんで昭和天皇はアメリカ軍に殺される様な事になってるの?」

悠一郎「今、日本はアメリカと戦争をしてる筈だろ?」

川瀬「戦争?今の日本は戦争なんかしてないわよ。」

悠一郎「えっ、つまり大東亜戦争は終わったのか?」

川瀬「大東亜戦争?知らなわね。日本最後の戦争はロシアとの日露戦争よ。」

悠一郎「つまり…アメリカとの戦争は起きてないと?」

川瀬「そう言う事になるわね」

悠一郎「どういう事だ…俺の知ってる歴史と記憶が違うぞ。」

川瀬「歴史と記憶が違う?それってどういう事?」

川瀬も今までの会話を通して何か不自然なポイントがあって疑問に思っていた。

本当にこの時代の人間かと。

悠一郎「俺の記憶では日露戦争の後、欧州大戦争(悠一郎の時代では、まだ第一世界大戦とは呼ばれていなかった)が起き次に同盟国ドイツがソ連とイギリス、アメリカと戦争して我々日本もアメリカとイギリスに宣戦布告し開戦した筈が、ここでは違ってくる。」

川瀬「私がまだ生まれる前に一回だけアメリカとの関係が悪くなって開戦直前まで行ったけどギリギリの日米交渉で開戦は回避したって学校で習ったわよ。その時に対米のために作られた軍艦が今のブルーマーメイドや各地の海洋学校で使われてるの。」

やはり何か違う 航空機がない 大東亜戦争のがなかった事色々と違う。

木村「川瀬さん」

川瀬「何?」

木村「話の内容から見て考えられる事があるのですか、言ってもよろしいですか?」

川瀬「多分、私も貴女と同じ事を思ってるわ。」

木村「ですよね〜」

川瀬「悠一郎さん落ち着いて聞いて」

悠一郎「はい」

川瀬「多分あなたはなんらかの拍子で時代を超え別の世界にきてしまったのよ。」

悠一郎「さすがにそれは…ありえますね。」

川瀬「状況からしてそれしか考えられないのよ。」

悠一郎「俺はどうすればいいのですか?」

川瀬「とりあえずさっき言った通りしばらくの間はこの病院船に居て、私がこの事を上に報告して受け入れて貰えるかわからないけど…でもあなたの力にはなるから待ってて。」

悠一郎「わかりました。」

川瀬「では、事情聴取はここまでにします。お大事に。」

悠一郎「はい」

川瀬、木村『失礼しました。』

 

木村「川瀬さん、上の報告書大変そうですね?」

川瀬「ええ、そうな貴方も手伝いなさいよ。」

木村「えー、じゃあ終わっら一杯奢ってくださいね。」

川瀬「わかった、わかった。」

そう言いながら二人は病院船を後にする。

 

 

 

 

 




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sky7

部活もあと少しで引退だ…
悔いのないようにやり通そう!


ブルーマーメイドの川瀬と木村が事情聴取を終え部屋から出て行くと悠一郎は病室の窓際に向かって夕日が映る海を眺めた。

悠一郎「しかし時代を超え別の世界に来たなどまるで空想科学の世界だな。でも、時代と世界を超えても海と空は変わらないな。」

悠一郎はそう呟いてベットに戻る。

そこで悠一郎はある事に気が付いた。

悠一郎「そういえば、ぶるーまーめいど?の川瀬と木村という者達は何者なんだ?」

 

 

 

場所は変わって横須賀の技術艦船工廠

工廠内では零戦の解析が始まっておりどんどん零戦のベールを脱がされていく。

部下A「工廠長!例の物体の素材が判明しました。」

香取「おっ!きたかそれで素材はなんだ?」

部下A「素材は超々ジュラルミンで主に物体の両側に付いてる板に使われてます。」

香取「超々ジュラルミンか…田村主任の予想通りだったな。」

部下A「もし、早く横須賀に来てなければ海水で錆が出てましたね。」

香取「不幸中の幸いだったな。」

香取は内心この物体を早く横須賀に来させて正解だと思っていた。

部下A「それにしてもすごいですねこれは。」

香取「ああ、ボルトやネジの一本一本までが精密に作られている。」

部下A「あとこの物体の武装らしき物の解析もできました。」

香取「それで何だった?」

部下A「両側の板内に20ミリの機関銃が両側に1つずつあり装弾数は100発で真ん中の胴体部の先に7.7ミリの機銃が2つあり装弾数は700発であとなぜか胴体の下部に250キロ爆弾が装備されてるのですが胴体から離れないような工夫がされてます。なのでとりあえず信管を抜いておく。作業をしときましたので後から取り外しに掛かります。」

香取「わかった、とりあえずわかってることを報告書にまとめくれ。」

部下A「了解です!」

部下が去っていく。

香取「どんどんお前の秘密がわかってきたぞ!」

そう言いながら零戦の方を向いた。

 

 

それから1週間が経ち悠一郎がとうとう病院船から退院する日が来たその迎えに川瀬が来ていた。

川瀬「退院おめでとう。」

悠一郎「どうも、あと服なんかも用意してもらって悪いね。」

悠一郎には川瀬個人から洋服が渡されそれを着てくれと言われた時、悠一郎は最初は困惑していたが今では様になってる。

川瀬「それでは行きましょうか。」

悠一郎「どこに行くんだ?」

川瀬「ブルーマーメイドの横須賀本部から私とあなたの召集がかかって今から向かうのよ。それとあなたの零戦だっけ?それも見れるから。」

悠一郎「ちなみに俺の愛機に変なことはしてないだろうな?」

川瀬「安心して、今零戦は横須賀の工廠で修理及び解析をしてるだけだから。」

悠一郎「わかった。」

川瀬「では、行きましょうか。」

川瀬は手配してあった車に悠一郎を乗せる。

乗ってからしばらくして悠一郎は川瀬に言った。

悠一郎「随分この車は静かだな。」

川瀬「まぁ、この車は元々静かな車って事で売ってるから他の車よりは静かかもね。」

悠一郎「これ以外の種類の車もあるのか?」

川瀬「まぁ有名なのは軽自動車、ハイブリッドカー、コンパクトカー、SUVなどあるわね。」

悠一郎「随分色々とあるな。(全然わからん)」

川瀬「多分これからあなたが驚くものばっか目にするから心の準備をしとくのよ。」

悠一郎「?」

そして車が着いたのは博多駅だった。

悠一郎「随分と人が多い駅だな。」

川瀬「九州地方の最大規模の駅だからねそれなに人の行き来が激しいわよ。」

そう言って川瀬は時計を見る。

川瀬「まだ時間があるわね。お昼にしましょう。」

悠一郎「そういえばもうそんな時間か。」

川瀬「なにが食べたい?」

悠一郎「病院船では全然食えてないから腹一杯食えるとこがいいな。」

川瀬「一杯食べれる場所ね。」

今度は川瀬がスマホ取り出して近くの店を検索し始める。

悠一郎は不思議そうにそれを見てると川瀬が

川瀬「これはスマートフォンっていう持ち運び可能な小型の電話機で他にも地図や予定表など色々な事を検索できる物よ。」

悠一郎「なるほど、俺には何をしてるのかまったくわからん。」

川瀬が検索し終わりホーム画面に戻るとき悠一郎はあるものを見た。

悠一郎「すまーとふぉん?に映ってる川瀬と一緒にいる女は誰だ?」

川瀬「ん?ああ彼女は宗谷真冬って言うの。」

悠一郎「友人なのか?」

川瀬「彼女は私と同じ横須賀女子海洋学校の同級生なのよ

。」

悠一郎「彼女もブルーマーメイドなのか?」

川瀬「そうよ、でも彼女は成績優秀と名門家のお嬢様って事だから私より全然偉い立場にいるわ。」

悠一郎「いつの時代も大変だな。」

川瀬「でも今でも偶に会って話したりお酒を飲みに行くわ。」

悠一郎「良き友を持ったな。」

川瀬「ええ、そうね。」

そんな事を話してるうちに目的の店にやってきた。

そこは、寿司屋だった

悠一郎「ここは寿司屋なのか?」

川瀬「そうよ、ここは全国的にも有名なお店だから。」

こうして二人は店に入ってたそこで悠一郎驚きの光景を目にする。

悠一郎「さ、皿が回っていやがる⁉︎」

そう悠一郎達が入った店は回転寿司屋でも有名なく○寿司だった。

川瀬「そういえば、まだあなたの時代に回転寿司屋ってなかったね。」

こういう未来物を見てくると自分が別の時代にやってきた事を実感する。

とりあえず悠一郎達は席に座る。

悠一郎「これ、好きなネタをとっていいのか⁉︎」

川瀬「ええ、そうよ自分の好きな物を食べなさい。もし食べたい物が回ってこなかったら上のパネルで注文すればこのレーンに流れてきて席の前に止まってくれるわ。」

悠一郎「そんじゃあたらふく食べますか‼︎」

川瀬「一杯食べなさお金は私が持つから!」

この時の川瀬の発言が後々大変な事になるなんて誰も予想はしてなかった。

食い始めた悠一郎は凄まじかった。

とりあえず流れてくる皿はすべて取り食い一時隣の席から取り過ぎって苦情がくるレベルだった。

それから悠一郎は興味深いタッチパネルでおびただしい皿の数を注文しそれをすべて食べきってしまった。

それからその食いっぷりを知り他の席からも見物人がくるほどになってしまった。

そして…

悠一郎「ごちそうさんでした〜」

そう言いながら熱いお茶を一気呑みする。

川瀬「あ、あなた一体何皿食べたのよ…」

川瀬がタッチパネルで確認したらなんと悠一郎だけで70皿以上(途中豚汁や味噌汁などラーメンも食べていた)。

その数を聞いて他の客と従業員が拍手してしまうぐらいすごい食べっぷりだった。

お会計する時店の店長が記念写真を撮ってくれ言ってきて写真を撮り店を後にした。

悠一郎の腹は膨れ上がり川瀬の財布は薄くなった。

しょげてる暇はなく時間が迫っていた。

川瀬「悠一郎ちょっとだけ急いでもらっていい?時間が押してるかは。」

悠一郎「わかりました。」

その後少しだけ早足になり博多駅に戻り川瀬が紙を渡してきた。

川瀬「見てて、この紙をこの機械にこう通したら通れるからやってみて」

悠一郎は恐る恐るやり無事に改札機を通りその先には

悠一郎「なんですかこれは?」

川瀬「これは日本高速鉄道博多〜東京間を走る新幹線よ」

悠一郎「新幹線ってのは?」

川瀬「簡単に言えば時速300キロでる電車ね。」

悠一郎「時速300キロだと…」

悠一郎の時代には電車や機関車があったがそこまで速いものは一つもなかった。

川瀬「これで一度東京に行ってから横須賀に向かうわよ。」

こうして二人は新幹線に乗り無事に出発し東京に向かった

悠一郎「川瀬さん」

川瀬「何?」

悠一郎「もし時間があったら東京の深川によってもらえますか?」

川瀬「なんで深川なんかの方に?」

悠一郎「そこに…自分の家があったからです。」

川瀬「!、わかったわ時間が余ったら寄るわね。」

悠一郎「ありがとうございます。」

こうして東京に向かう二人だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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sky8

期末テストが終わって赤点発表も終わり無事に赤点がなくてよかった笑
そして気づけばお気に入り60件も来ていて驚きです。
これからも頑張るのでお願いします。


横須賀に向かって移動中

悠一郎「なぁ、川瀬さんよ一つ聞きたい事があるんだけどいいか?」

川瀬「ん?何かしら。」

悠一郎「ずっと疑問に思ってたけど ぶるーまーめいど?ってなんだ?」

川瀬「そういえばあなたに説明してなかったわね。まずブルーマーメイドとは女性中心に組織する組織名で、ブルーマーメイドは主に海の安全を守るための近海警備や海で起きた海難事故や海上火災などに対処する海の警察と消防をしてる組織ね。」

悠一郎「主に言ったけどそれ以外の事もしてるの?」

川瀬「あんまり世間では知られてないけど海底の調査や海図など作ってるわ。」

悠一郎「なるほど、ちなみにブルーマーメイドは軍隊ではないのか。」

川瀬「ええ、そうよ。一応ブルーマーメイドとは別に国防軍があるわよ。」

悠一郎「国防軍?」

川瀬「国防軍は主に国防海軍と国防陸軍を合わせて言った名称ね。国防軍はブルーマーメイドとは逆で男性中心の組織よ。」

悠一郎「なぜわざわざ軍の前に国防をつけるのだ?普通に海軍や陸軍と言ってしまえばいいの。」

川瀬「前に病室で昔日本がアメリカとの関係が悪化したって言った事覚えてる?」

悠一郎「一応な。」

川瀬「あの時は日本とアメリカ両国の外務官が懸命の交渉で戦争をしないで済んだのよ。だけどその後に当時の日本の首相の東条英機が今度は中国に戦争を仕掛けようとしたのよ。だけど国民がもう戦争は嫌だという事で各地で平和活動が活発になって国会でも東条英機の不信任案が出て東条英機は首相が辞任して次の首相になったのがアメリカとの交渉を成功させた東郷茂徳になって現軍隊の解体をし新しく軍縮をし近代化をした国防軍を作ったのよ。」

悠一郎「民衆が国動かしたのか…俺の時代ではありえないな。ちなみに国防軍の仕事はなんだ?」

川瀬「国防陸軍の方は日本に敵が来た時のための訓練をしてたり国内外の災害派遣や海外での支援活動してるわ。

そして国防海軍は国防陸軍と同様に敵が来た時のための訓練や日本とは離れた海の監視や全国にある男子海洋学校の教官などもしてる。」

悠一郎「ん?まてよブルーマーメイドと国防海軍はどう違うんだ?話を聞く限り国防海軍の存在する意味があるのか?」

川瀬「国防海軍はもしブルーマーメイドだけでは対処できない事があった場合だけに出動するのよ。だから表沙汰はブルーマーメイドや国防陸軍の方が有名だけど国防海軍も世間で知らないとこで国を守るための事もしてるわよ。」悠一郎「それも軍隊の務めだ。人が知らない所で国を守る為に日々努力してるのが軍隊だ。」

 

『次は大阪海上第一ターミナル駅です。』

アナウンスが入った。

 

 

川瀬「もう大阪の方まで来たのね。」

悠一郎「随分速くて乗り心地がいいから座っていても全然疲れないな。あと随分すごい所に駅を建ててるな。」

大阪海上第一ターミナル駅は海上に高速鉄道、国鉄、私鉄の駅や大型の水上バスや小型のスキッパーのターミナルなどある関西で一番大きい駅である。

川瀬「あ!」

悠一郎「どうした?」

川瀬は「いや、なんでもないわ。」

川瀬は悠一郎にまだ言えていない事が一つあった。それは悠一郎の故郷 深川が海の中にある事を言えていなかったのだ。

川瀬「悠一郎君ちょっと話したい事があるの。」

悠一郎「ん?なんだ。」

川瀬「実はあなたの故郷である深川は今では海に沈んでるのよ。」

悠一郎「は?どいう事だよ。」

川瀬「今から100年以上も前だけど日本周辺の海底資源を採取続けてた地殻が変動して日本の国土の多くが海に沈んで今では関東の殆どが海に沈んでのよ。」

悠一郎「まじかよ…でもそこには深川って言う場所はあったんだろ?」

川瀬「そうね。深川って言う場所あったわよ。」

悠一郎「なら平気だ。」

川瀬「どうして平気なの?」

逆に今度は川瀬が疑問に思った。

悠一郎「だって別の世界にきて今度は深川が沈んでても空は変わらないからな。」

川瀬「随分あなたは芯が強いわね。」

悠一郎「どうも。」

川瀬「一応深川があった場所には海上灯台があるからそこに行くボートの手配は私がするから。」

悠一郎「ありがとな。」

 

 

そして二人は東京に向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 




また7月忙しくなるので投稿ができないので色々と詰め込んだ感があると思いますがご了承ください。


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sky9

やっと書けましたので投稿します!
皆さんお待たせしました!


6時間ほど新幹線で博多から東京までに乗りやっと目的地である新東京海上ターミナル駅に着いた。

悠一郎「やっと、着いたか。」

悠一郎は長い間イスに座って居たので腰を伸ばしてる。

川瀬「では迎えが来てるから行こうか。」

悠一郎「あぁ。」

新幹線のターミナル駅から移動し別場所にある海上バスステーションに向かって。

そこにはブルーマーメイドから川瀬と悠一郎の迎えが居た。

村井「お待ちしておりました。今回こちらでの案内をさせていただく村井です。」

川瀬「迎えありがとうね。それでさっきメールで頼んだ物はある?」

村井「はい、先ほど購入してきました。」

川瀬「ありがとうね。じゃあ悠一郎君乗って。」

川瀬と悠一郎が乗ったのはブルーマーメイドが保有する送迎用のボードだった。

村井「それじゃあ立川さん操船よろしくお願いします。」

立川「あいよ〜任せてちょうだいな〜」

ボードを操船するのはこの道20年の83歳元気なおじいちゃんの送迎操船舶士の立川である。

度々ブルーマーメイドの女性達に親父らしいセクハラをし注意を受けるが操船の腕は超一流で揺れの少なく快適な操船ができるのでブルーマーメイドでは重宝されてる操船士だ。

前は国防海軍の操船士をやっており大型の船舶の操船もできブルーマーメイドの航海科のクルー達にとっては尊敬されてる存在だが度々セクハラ行為をするので素直に尊敬できない模様。

立川「このままホテルまで行くのか〜」

川瀬「いえ、旧深川地区の灯台に向かってください上からの許可もとってますので。」

立川「よ〜そろ〜」

悠一郎「川瀬さんまさか⁉︎」

川瀬「そうよ。深川に行けるように手配しといたから花もさっき村井さんに連絡して買ってもらったから。」

悠一郎「何もかも準備してもらって悪いな。」

川瀬「これが仕事だからね。」

立川「そこの兄ちゃん〜あんた操船できるか〜俺ちょっと一服したいわ。」

悠一郎「もちろんこのぐらいの船なら操船はできるからな。」

立川「んじゃあ任した〜。」

悠一郎は小型のボードぐらいなら海兵団に入団した時に訓練した経験があるからできるのだ。

立川「おぉ兄ちゃん中々いい腕してるじゃね〜かよ。」

悠一郎「流石にあんたの腕には敵わないさ。乗ってすぐにあんたはいい腕の操船士だと思ったからな。」

立川「はっはっはっ、兄ちゃん口が上手いね〜。」

それから悠一郎と立川は何故か意気投合していった。

川瀬の中では(恐らく生まれた西暦が近いから昔のノリってのが分かって意気投合してるんだな。」

確かに立川さんが生まれたのは1933年で悠一郎は世界が違くても1927年生まれなのでお互いに懐かしい何かを感じてるんだろう。

村井「川瀬さん彼が噂の青年ですか?」

川瀬「噂?」

村井「最近未確認の物が引き上げられたり上層部がバタバタしていて下の方では未知の青年と物体が来たとういう噂があります。」

川瀬(まさかもう噂が広まってるなんて…!)「じきにあなた達にも分かるわかよ。」

村井「?それではその時まで待ってます。」

 

立川「そろそろ客に操船させてばっかじゃ申し訳ないから代わりな。」

悠一郎「はいよ。」

 

それからボードは20分ほど移動し目的の灯台に着いた。

立川「目的の場所だ。満潮まで時間ないから程々にな。」

悠一郎「ありがとなおっさん。」

悠一郎は一人で灯台に上がり手には買ってもらった花を持って灯台の上に上がった。

悠一郎「やはり世界が違くてもここから見える海と空は変わらな。」

悠一郎は花を灯台に置き手を胸に当て目をつぶり黙祷した。

悠一郎「またな。」

そう言って悠一郎は灯台から降りてボードに乗った

悠一郎「ありがとうな川瀬さんよ。」

川瀬「どういたしまして。」

立川「んじゃあホテルに向かうぞ〜。」

そして一向は灯台から離れホテルに向かおうとし悠一郎はもう一度灯台みたら

悠一郎「あっ、」

そこには悠一郎の家族の父と母と弟、妹が見えた。

悠一郎「親父、母さん、遼河、咲。」

そう呟いたら悠一郎の家族は笑って消えていった。

そした悠一郎の目から涙が出てきた。

川瀬「どうしたの⁉︎悠一郎くん。」

悠一郎「いや何でもない。」

川瀬「そう?ならいいけど。」

悠一郎(見ててくれ俺はこの世界で生き抜くぞ!)

そう心の中で悠一郎は決心した。

 

 

 

 

 

 

 

 




もう1話書けたらいいな


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sky10

終わった!
結果は知らん!


深川の灯台に行った後、悠一郎と川瀬を乗せたボートは今日泊まるホテルに到着した。

村井「では、明日の9時にお迎えに参りますので今日はお休みなさい。」

川瀬「ありがとね。」

悠一郎「どうもー」

村井と別れたあと川瀬はホテルでチェックインを済ませて部屋に向かう。

悠一郎「随分とまたデカイ旅館だな。」

川瀬「ここはブルーマーメイドの来賓とかで使われてるホテルだから豪華よ。」

悠一郎「なるほどな。」

悠一郎はホテルの中をキョロキョロと見て回りながら川瀬に案内され部屋に着く。

川瀬「じゃあ貴方の部屋はここよ。荷物を置いたら下のレストランに夕食を食べに行きましょう。」

悠一郎「わかった。」

悠一郎は部屋に入るとそこは豪華なベットやテーブルやシャンデリアがあり某有名なネズミ遊園地のホテルに引けを取らないほど豪華であった。

悠一郎「ひゃーこりゃあ戦艦の艦長室より豪華だな。」

とりあえず悠一郎は手荷物って言っても川瀬から支給された小さいバックをベットにおいて部屋の窓を見た。

悠一郎「これはすげーな。」

そこには無数の小型船舶が行き来してたり屋形船が航行したりして夜なのに賑わっていた。

悠一郎「眠らない街…東京だな。」

コン、コン。

その時ドアからノック音が聞こえた。

川瀬「悠一郎君準備はできた?」

悠一郎「あぁ、今出る。」

悠一郎は部屋から出てきた。

川瀬「悠一郎君そういえばカードキーは?」

悠一郎「カードキー?なんだそれ?」

川瀬「さっき部屋に入る時に渡した白いカードよ。」

悠一郎「あーあれかあれなら部屋のゴミ箱に入れといた。」

川瀬「え、それ部屋に入るために必要なものよ。」

悠一郎「そうなのか?」

川瀬「ちゃんと説明しとけばよかった…」

その後川瀬はフロントに電話をしてマスターキーで悠一郎の部屋を開けてもらいカードキーを取り今度はしっかり悠一郎に説明してから食事に向かった。

悠一郎「ところで今日の晩飯はなんだ?」

川瀬「まぁ見てのお楽しみよ。」

悠一郎「えーケチだな。」

悠一郎と川瀬はホテルの一階にあるレストランに着くと沢山の食事が並べてあった。

悠一郎「おーうまそうだ。こんなもの沢山食えたらいいな。」

川瀬「ここにあるものは食べ放題よ。」

悠一郎「え!食べ放題!」

川瀬「ただし食べきれる分だけね。」

悠一郎「こんな美味そうなものを残すほうがもったいねぇ!川瀬さんよさっさと座って食べようぜ!」

川瀬「はいはい。」

川瀬はしっかり昼の事を反省していくら食べてもお代わりが出てくるバイキングの食べ放題を夕食にしたのだ。

悠一郎と川瀬は席に座り川瀬がウェスターにバイキングの食べ放題を注文した瞬間悠一郎は料理を取りに行って大皿2枚分は持ってきた。

川瀬「わ、私は自分の分を取りに行くから私の分を取らなくてもいいのよ?」

悠一郎「何言ってんだ?これ全部俺の分だぜ。とりあえず軽く2皿持ってきたが。」

川瀬「か、軽く2皿ってそのサイズの皿を…」

もうこの子の胃袋事情を知りたくない。

それからの悠一郎は昼の寿司屋同様ものすごい食べようであっという間に2皿を食べる。

悠一郎「お代わり行ってくる。」

川瀬「…」

もう川瀬は自分が持ってきた通常サイズの皿が小皿に見え始めて自分がおかしいのか悠一郎がおかしいのか分からなくなってきた。

その後30分したぐらいから厨房の方から

「ち、厨房長大変です!もう料理がないです!」

「なに!今日は力士がホテルに泊まってる情報はなかった筈だぞどう言う事だ!」

「それが高校生ぐらいの男子一人でとんでもない量の料理を食べてます。」

「なんだと!力士でさえ私の作るスピードに追いつけないというのにたった一人の高校生がだと!面白いこの俺の作るスピードを上回る事はできるか勝負だ!」

「厨房長が本気を出したぞ!」

そして更に30分後

「厨房長!もう料理がないです。他のお客様からもクレームが!」

「こ、この俺が負け筈がないーー!」グサッ!

厨房長がそういった瞬間包丁が厨房長の指を切った。

「あー!指が!」

「厨房長ー!」

その後はどうやら別の調理担当が作り一件落着の模様だ。

悠一郎「あーよく食った。」

川瀬「本当に食べ放題バイキングにしてよかったわ…」

その後川瀬はお会計を払いレストランを後にする。

その時レストランの奥の方から「もう来るんじゃーね!」と聞こえたのは空耳であろう。

川瀬「じゃこのあとは部屋に戻って休みましょう。明日は9時に迎えが来るから7時に朝食にしましょう。」

悠一郎「わかった。」

川瀬「あと部屋にある箱の中の服着るように。」

悠一郎「箱の中の服?」

川瀬「じゃおやすみなさい。」

悠一郎「あぁ、おやすみ。」

悠一郎は部屋に入ると博多からの移動で疲れておりすぐにシャワーに入りシャワー室ではシャワーの使い方が分からず熱湯を浴びたり冷水を浴びたりしたがなんとかシャワーを浴びた。

悠一郎「ふぅ、この世界のものは難しすぎるぜ。」

悠一郎は頭をタオルで拭きながら出てくるとテーブルの上に川瀬が言ってた箱があった。

悠一郎「部屋を出て行く時にはなかったぞ。」

悠一郎は箱を見ると箱の上に紙があったのでそれを見る。

「ブルーマーメイドからのお届けものです。」

悠一郎「確か服が入ってると聞いたがどんな服だ…これ俺着れるのか?」

 

 

翌日

川瀬「悠一郎君起きてる?もう朝食よ。」

川瀬が悠一郎の部屋に問いかけると悠一郎が出てきた。

悠一郎「これどうやって結ぶんだ…!」

悠一郎はスーツを着ておりだがネクタイがとんでもない事になっておる。

川瀬「はっはっ、なによそれ。」

川瀬は笑いながら言ってくる。

悠一郎「うるせぇー!俺はボロ着とセーラー服と飛行服しか着た事がねぇんだよ!」

川瀬「しょうがないわねぇ。これはこうするのよ。」

川瀬は悠一郎に絡まってるネクタイを解き自分の首でパッパッとしっかり結ぶ。

悠一郎「器用だな。」

川瀬「これぐらいできて当然よ。さっ、朝食に行きましょう。」

悠一郎と川瀬は一階に降りて朝食のレストランに入った。

レストランに入った瞬間レストランにいるウェスターからコックまでの全員が戦闘体制に入った。

既に昨日の別のレストランが潰された事を知ってるからである。

川瀬も異様な雰囲気のレストランの感じを感じていた。

川瀬(確実に悠一郎君に対したの雰囲気ね…)

悠一郎と川瀬は席着く

川瀬「ゆ、悠一郎君今日もここはバイキング形式だから好きなだけ食べてもいいんだけど程々に…」

悠一郎「俺バイキングはいいや。この朝のトーストセットで十分だから。」

川瀬「へっ?どうしたの体調悪いの?」

悠一郎「いつの頃からな朝食を食べすきて午前の訓練中に吐いて教官にどやされてから朝食は控えるようにして代わりに昼と夜はしっかり食うようにしてる。」

川瀬「なるほどね。」

それから落ち着いた(むしろこれが普通)朝食を済ませた。

川瀬が会計の時レストランの奥の方から「料理余りすぎたー!」と空耳が聞こえたのは置いといて。

川瀬「もうすぐ迎えが来るからエントランスにいましょう。」

悠一郎「そうだな。」

悠一郎と川瀬朝食のレストランから出ると悠一郎はあるものを目に付けた。

悠一郎「あの艦の模型って?」

川瀬「あれは大和よ。ブルーマーメイドの旗艦戦艦大和。」

悠一郎「あれが…大和。」

悠一郎は大和の模型がある所まで歩むとじっくり模型を見つめた。

悠一郎「立派な艦橋に美しい船体と素晴らしい主砲…これが大和か。」

川瀬「あなたがいた時代の世界にも大和はいたの?」

悠一郎「大和って言う名の戦艦は作られたという噂は聞いた事があるが本当かは分からない。」

川瀬「それはどう言うこと?」

悠一郎「おそらく国家機密のレベルで保護されて関係者と上層部、乗組員しか大和の存在は知らされておらず、他の兵士には伝えられていもいないだろう。」

川瀬「それはやっぱりそれほど強いから?」

悠一郎「もしこの模型通りの戦艦ならあの長門と陸奥も凌ぐ強大な戦艦だから強いに決まってるさ。」

川瀬「そうなの。確か今大和は長期の航海してるから見れないわね。」

悠一郎「一度は実物の大和を見てみたかったな。」

川瀬「でもその代わりに現代の最新鋭艦は見れるわよ。」

悠一郎「大和も捨てがたいが今回はそっちを見せてもらおうか。」

川瀬「わかったわ。後で手続きしとくわ。」

悠一郎と川瀬が話してたら迎えの村井が来ておりそのあと立川さんの送迎用ボートに乗った。

悠一郎「そういや今日どこ行くんだ?こんなびっちりした格好してよ。」

川瀬「今日はブルーマーメイドの統合管制鑑に行くのよ。」

悠一郎「統合管制艦?」

川瀬「日本の領海に展開してるブルーマーメイドの艦艇の管制してるところよ。」

悠一郎「じゃあお偉いさんの所に行くのか?」

川瀬「そうね。あなたは聞かれた事だけを良いのよ。」

悠一郎「りょーかい。」

そして統合管制艦に送迎用ボートが近づきタラップから船内に上がり川瀬は乗艦手続きをしてると周りからヒソヒソ声がしてきた。

「なんで九州支部の人間がこっちに来てるんだ?」「しかも男性も連れてきてる。」「もしかしたらあいつが噂のじゃねぇのか?」など色んな声が聞こえてくる。

川瀬が小さな声で悠一郎に

川瀬「気にしないで堂々としてれば良いのよ。」

悠一郎「もともとこんなものじゃ気にしない性格なんでね。」

川瀬「ならよろしい。」

手続きを済ませたら案内の者がきて案内されていかにもTHE会議室の前のドアの所に案内された。

「こちらになります。もう他の方はいらっしてるので貴方方が最後になります。」

川瀬「わかったわ。ありがとう。」

「いいえ。」

案内が役目を終えると戻って行った。

川瀬は再度制服に不備はないか確認してドアの前の鏡で制服を整えた。

川瀬「じゃあ行くわよ。」

悠一郎「行きますか。」

川瀬はドアをノックした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




もう1話続けるで〜


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sky11

見るたびにお気に入りの数が上がってて驚きです。
投稿する時なんて周りから全然見てもらえないだろうなと思ったらこんな読んでくれる人がいて驚きです。
これからもお願いします。


川瀬は会議室のドアをノックし中から「どうぞ」って言われたのでゆっくりドアを開け悠一郎と入る。

川瀬「ブルーマーメイド九州支部から参りました。川瀬と重要参考人の佐藤悠一郎をお連れしました。」

川瀬が脱帽し敬礼しながら言うと

真霜「ご苦労様。空いてる所に座りなさい。」

川瀬「わかりました。」

川瀬は着帽し悠一郎を椅子の所まで案内する。

川瀬(一回真冬の家に遊びに行った時に会った事があるけどやっぱりあの頃と変わらない何かオーラ出してるなあの人〜)

川瀬と悠一郎が空いてる席に座ると真霜は最終出席確認をし

真霜「それでは全員揃ったので今回の特別事案の報告会を開始します。」

今回の報告会に参加してるのは悠一郎と零戦に関わった人たちのリーダーなどが集まっており中には横須賀技術艦船工廠の工廠長であり零戦解析班のリーダーである香取と

佐世保技術工廠所属の工作船主任の田村がいた。

それ以外にも悠一郎が入院して病院船の船院長までいた。

真霜「では各自持ってきた資料の説明をお願いします。」

香取「じゃあ、俺から言わせてもらおうか。」

香取が真っ先に立ち上がり会議室のモニターの所に行き置いてあったタブレットを操作しモニターに資料を映す。

香取「まず資料に書いてる通り今回引き上げられた未確認物体新名称零戦は全く今ある技術から離れた高度の技術から作られてる物であります。」

タブレットのまた弄ると零戦の写真が出てきた。

悠一郎「俺の零…」

香取「見ての通り全くこれがどういうものか分かりません。なので今回の重要参考人の佐藤悠一郎にこの零戦について説明してもらいたいです。」

悠一郎(「俺が呼ばれた理由が分かったよ。)分かりました。」

悠一郎がモニターの所まで出る。

悠一郎「えっ〜とまず零戦は我が大日本帝国海軍が開発した主力艦上戦闘機で正式名称が零式艦上戦闘機で写真に写ってるのはその派生系零戦52型丙型です。」

香取「まずその艦上戦闘機とはなんですか?」

悠一郎「空母から発艦し艦隊の防空や攻撃隊や爆撃隊の護衛をする空中戦に特化した航空機です。」

香取「いま攻撃隊と爆撃隊と言ったけどこの零戦以外にもこのような物はあるのか?」

悠一郎「そうですよ。雷撃による攻撃任務の攻撃機や爆弾による爆撃任務の爆撃機があります。なので今言った機体以外にも種類や派生系などがあり日本軍の航空機の数は7万と言ったところかな。」

真霜「あれが7万機もいるのね…」

周りが悠一郎が言った数に驚きを隠せない。

国防海軍「実際それで戦果とかはどうなんですか?」

その時国防海軍の人が悠一郎に質問した。

悠一郎「俺はパイロットになったばかりだからあまり戦果詳しく知らないが先輩パイロットから聞くと真珠湾攻撃でアメリカ戦艦を4隻沈めてその後の別の作戦でイギリス戦艦も沈めたと聞いた。」

国防海軍「い、今アメリカとイギリスの戦艦を沈めたと言ったな?」

悠一郎「言ったが。」

国防海軍「つまり君がいた世界の時代では日本はアメリカとイギリスと戦争でもしてるのか?」

悠一郎「そうだぞ。」

またしても悠一郎の言葉に会議室がざわつく

何せあの大国アメリカと伝統ある強国イギリスとアジアに浮かぶ小さな国日本が戦ってる事は信じがたい事である。

この世界でも日本はアメリカと戦争になりかけたが日本がアメリカの強さを恐怖に感じ懸命な外交交渉で戦争を回避したのだから。

悠一郎「日本はアジアの解放を下にアメリカとイギリスなどの欧米列強国と戦争を始めた。」

国防海軍「そのアジアの解放とは?」

悠一郎「俺のいた世界のアジアは殆どが欧米列強国の植民地であった。だから日本は欧米からの侵略をやめさせアジアの独立を目指して行動し始めたがアメリカとイギリスの経済制裁により日本は苦しくなりとうとう現状の打開をしようと戦争を始めた。」

その後悠一郎は自分が経験した戦争談を会議室の人々に話した。

悠一郎「そして俺はパイロットになった。」

真霜「なるほどね。つまり貴方は激動の時代からきたどういうことね。」

悠一郎「まぁ今この世界の現状を見れば相当俺のいた時代は激闘だな。」

悠一郎は一通りの事を話し悠一郎の話が終わる間際に香取が

香取「そう言えば零戦に250キロの爆弾が付いてたがあれはなんだ?零戦は空中戦に特化した機体だとさっき言ってたがあれでは機動性が欠けると思うが。」

悠一郎はとうとうその事に触れられたと思った。

悠一郎「あれは俺の最後の任務が敵艦にその爆弾を付けた俺と機体ごと体当たりするためのだ。」

今日一番の騒めきが会議室に起きる。

「た、体当たりだと。」「なんて事をさせるんだ!」「非人道的作戦ではないか!」など色んな声が上がる。

悠一郎「でも何故か敵艦に体当たりした筈の俺がここにいる。」

真霜「つまり貴方は体当たりしたんだけど何故かここにいるというわけね。」

悠一郎「そうです。」

その時悠一郎の頭にあの特攻の時の様子が走馬灯の様に流れる。

自分たち特攻隊を敵艦隊の近くまで護衛してくれた宮下先輩や自分より前に米軍機の襲撃や米艦隊の対空砲で死んでいった同期の仲間の事を思い出した。

悠一郎「うっ!」

悠一郎は頭を押さえながらな膝を地面につけた。

川瀬「悠一郎君!」

川瀬は真っ先に立ち上がり悠一郎の下に向かう。

悠一郎「俺は平気だからでもこれ以上話したくないな。」

川瀬「わかった。宗谷室長 佐藤悠一郎の退出をよろしいですか?」

真霜「いいですよ。休憩室に連れてってあげなさい。」

川瀬「わかりました。」

川瀬は悠一郎の肩に手を回し会議室から退出する。

真霜「では次の報告をお願いします。」

その後報告を順調に発表され悠一郎が乗ってた零戦のサルベージ進行具合や今回の件についての発表が終わった。

 

 

 

休憩室

悠一郎「んっ。ここは?」

悠一郎は目覚めるとソファの上で横になってた。

川瀬「あっ、起きたかしら?」

悠一郎「俺はあの時頭が痛くなってそれから…」

川瀬「貴方は会議をやめてここで寝てたのよ。」

悠一郎「そうか。」

悠一郎はあの時思った事が一つあって。

自分はこんな平然と暮らしてるが周りの同期の仲間は敵にやられたのに自分はこんな事をしてていいのかと。

真霜「失礼するわ。」

真霜が休憩室に入ってきた。

悠一郎「あんたはさっきの…」

真霜「もう平気なの?」

悠一郎「あぁ、平気だぜ。」

真霜「そう。」

真霜はそう言うと休憩室の椅子に腰を落とし川瀬がお茶を出す。

真霜「さっきは色々聞いて思い出したくもない事を思い出させてしまってごめんなさい。」

悠一郎「その事はもう平気だから。」

真霜「そう、わかったわ。あとこれは貴方達二人が出て行った後の資料よ。」

悠一郎と川瀬は資料に目を通す。

川瀬「ありがとうございます。室長。」

真霜「今回の報告会の主催として途中退出した貴方達に報告会の事を伝えるのも私の仕事だからね。それじゃあ私はまだ仕事があるから戻るわね。」

真霜が席を立ち休憩室から退出しようとする。

真霜「あと貴方も真冬と同様立派になりましたね。」

川瀬「えっ?」

真霜「それじゃあね。」

川瀬「あ、はい。」

川瀬は敬礼して真霜を見送る。

悠一郎「どうした川瀬さんよ。」

川瀬「あっ、なんでもないわ(まさか私の事を覚えてたなんて)。」

悠一郎「ちなみにこの後はなんか予定あるのか?」

川瀬「一応横須賀の工廠とブルーマーメイドの基地見学と国防海軍の見学の予定があるわよ。」

悠一郎「工廠って事は俺の機体があるんだよ?」

川瀬「おそらくね。」

悠一郎「ならさっさと行こうぜ!」

川瀬「ちょっと貴方待ちなさい!」

悠一郎はさっさと起きて部屋から出て行った。

 

 

 

 




これからもしがない小説を投稿しますのでよろしくお願いします


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sky12

好きな仮面ライダーはなに?

勉強が嫌ライダー!


報告会を終えた悠一郎と川瀬は零戦の現状を見るために横須賀に向かってた。

川瀬「まったく急に部屋を出て迷うなんて冗談はよしてよ。」

悠一郎「悪りぃ悪りぃ早く俺の機体を見たいからつい急いで出ちまったよ。」

川瀬「まったく…」

悠一郎と川瀬はまた立川さんの送迎用のボードで横須賀に向かっている途中で時刻は昼過ぎ悠一郎が腹が減ったと言い移動販売式の弁当販売船から大量の弁当を購入し悠一郎が食べてる。

川瀬「本当に昼からは食べるわね…」

悠一郎「これでも軽い方だぜ。」

川瀬「貴方水兵してる時の艦での食事はどうしてたのよ。」

悠一郎「そりゃ我慢に決まってるだろ。あんなまずい飯に少ない飯じゃこっちだって全力でないぜ。まぁ飛行隊に移ってからは飯は改善したな。」

川瀬「そういう感じね。」

立川「もうすぐ横須賀だぞ〜」

立川さんがそう言うとボードから色んな軍艦が見えた。

悠一郎「見たことない艦影の軍艦がたくさんいるな。」

川瀬「あれは全てブルーマーメイドと国防海軍の艦艇よ。いつもなら横須賀女子海洋学校の教育艦もいるからもっと多いわよ。」

悠一郎「横須賀女子海洋学校?」

川瀬「次期ブルーマーメイドを育てるための養成学校で私と宗谷室長とあそこ出身でいまは丁度入学式を終えて演習航海に出てる途中よ。」

悠一郎「なるほどなーそれにしてもやはりいつの時代でも軍港横須賀の雰囲気は出てるな。」

川瀬「そう?もうすぐ接岸だから弁当は片付けてよね。」

悠一郎「へーい。」

そして送迎用ボードは横須賀ブルーマーメイド基地に接岸した。

悠一郎「それにしてもすごい形の軍艦だなあれは。」

川瀬「アメリカ軍が設計しブルーマーメイドが使用してるインディペンデンス級沿岸戦闘艦よ。」

悠一郎「随分主砲が小さいな。」

川瀬「沿岸戦闘艦だからそんな大きい主砲はいらないし、小さい主砲の方が対空戦闘に使えるからね。」

悠一郎「もしあの主砲で対処できなかったらどうするんだ?」

川瀬「それはあの艦の出番よ。」

川瀬が指を指した先にいた艦は

悠一郎「あの艦影は巡洋戦艦赤城と戦艦加賀か。」

川瀬「あの二隻はこれから半年のドッグに入るけど沿岸戦闘艦でも対処できなかったらあの艦の出番だけど基本的に沿岸戦闘艦で対処できる事案ばかりだから出番はあまりないね。」

悠一郎「出番がないなら維持費とかが莫大になると思うが。」

川瀬「今の殆どの艦艇は自動システムが装備されて少人数で艦艇を十分に動かせることはできるわ。」

悠一郎「だから女性でも十分に動かせるんだな。」

川瀬「ちなみに私が艦長を勤めてる艦はこの沿岸戦闘艦より古い国防海軍からの払い下げのあぶくま型護衛艦よ。」

悠一郎「なるほどな。」

川瀬「次に行きましょうか。」

悠一郎と川瀬は手配した別のボードに乗り移動した

悠一郎「次はどこだ?」

川瀬「次は特別に国防海軍の艦艇を見せてくれるのよ。だから国防海軍の横須賀基地に入るわよ。」

悠一郎「今の海軍の艦を見せてもらうか。」

悠一郎と川瀬の乗ったボードは海上ゲートで手続きを終えて国防海軍のエリアに入る。

悠一郎「ブルーマーメイドの沿岸戦闘艦だっけ?あれよりは大きくて立派だが相変わらず装甲の薄そうで主砲もおそらく12.7センチだろうけど単装砲じゃ心細いな。」

川瀬「そうね。確かに昔は装甲が厚くて巨大な主砲が主流だったけど今ではミサイルっていう武器があるからロングレンジ攻撃や防衛ができるから装甲が薄くて対空戦闘がやりやすい単装砲にしてんのよ。」

悠一郎「戦い方は頻繁に変わるとはこういう事か。俺たちも戦艦から航空機だったもんな。」

川瀬「それであれが国防海軍の総護衛艦隊旗艦の護衛艦しらねよ。」

川瀬が行った先には二門の主砲があり堂々たる艦影の護衛艦しらねがいた。

悠一郎「艦を見る限り他の艦より古く見えるがこれで旗艦か。」

川瀬「確かにイージス艦っていう艦隊防空艦のこんごう型とあたご型と最近就役したゆきなみ型護衛艦のみらいよりかなり古いけど国民に愛され古くなったけどその艦隊指揮能力はかなり高いから旗艦なのよ。」

悠一郎「そうなのか。それにしてもやはり未来的な艦ばかりだな。他にもこういう艦を使ってる組織はあるのか?」

川瀬「最近就役したあきづき型護衛艦が東舞鶴男子海洋学校で使われてるわ。」

悠一郎「そんな所でも艦は使われてるんだな。」

川瀬「今の日本は船をなくして生活はできないから色んな所にブルーマーメイドの艦艇や国防海軍の艦艇を配備して日本を守ってるのよ。」

悠一郎「なるほどな。」

その後悠一郎は国防海軍の人に現代のブルーマーメイドと国防海軍の戦い方を教わった。

ブルーマーメイドの艦艇が国籍不明の艦艇を発見→ブルーマーメイドが警告する→しかし警告を無視して領海に進入→ブルーマーメイドの艦艇が警告砲撃をする→不明艦艇がブルーマーメイドの艦艇に攻撃を始める→ブルーマーメイドの艦艇が対処不能になってきたら大型艦艇を出動させる→大型艦艇でもダメな場合国防海軍の艦艇の出動し制圧する。

基本的には海保と海自の関係みたいな感じです。

それから使ってる武器や装備などを聞いた。

悠一郎「改めて根本的に戦い方が違うな。」

川瀬「そうね戦いの基本が専守防衛防衛だからね即攻撃とは違うからね。」

悠一郎「そうだな。」

川瀬「次は工廠に行くからボードに乗って。」

悠一郎「あぁ、分かった。」

悠一郎は説明を聞いててある事を思ってた。

悠一郎(説明を聞く限り現代の艦艇は「攻撃こそが最大の防御」としてるがその艦艇を操る者が「専守防衛」の信念

で戦ってる事はいずれ戦うときに必ず迷いが出ると俺は思ったな。)

ボートはとうとう最後の横須賀技術艦船工廠にきた。

川瀬「ここにあなたの零戦があるのよ。」

悠一郎「俺の機体がここにあるのか。」

川瀬は工廠の入り口で手続きをし安全用の黄色のヘルメットを被り主任の香取の案内のもと工廠に入った。

香取「あんたの零戦は俺のバカな部下だが腕はいい奴が解析し元通りにしてるから丁度あんたにも一度は見てもらいたかったんだ。」

悠一郎「ちなみに現状は?」

香取「殆どの解析が終わったからあとは修復だけだ。」

悠一郎「そうか。ありかどうな俺の機体を直してくれて。」

香取「あんな忙しい時期にお偉いさんから頼まれたんだ感謝してくれよ。」

悠一郎「あぁ、感謝する。」

香取「さぁここが零戦の解析及び修復エリアだ。」

エリアに入るとそこには主脚をだして置かれてる悠一郎の零戦がいた。

悠一郎「出撃した時より断然に綺麗になってるな。」

香取「塗装は周りに残ってた緑を主体に塗装直してるぜ。あとこいつのパーツ一つ一つが細かすぎて何回ボルトをなくしかけた事やら。」

悠一郎「それでも殆ど新品に見えてくるぜ。」

香取「乗ってみるか?」

悠一郎「いいのか?」

香取「だってこれはお前さんの機体だろ?遠慮なく乗りな!」

悠一郎「じゃあ遠慮なく乗らせてもらおうか。」

悠一郎は零戦の近くまで行き慣れた感じで主翼に脚を掛け一気にコックピットに入る。

悠一郎「なんか懐かしい感じだな。」

悠一郎は操縦桿や射撃装置、照準器など色んな機器を見てコックピットから降りた。

香取「どうだ?」

悠一郎「殆どがあの日より綺麗になってて驚いてる。ありがとう香取工廠長。」

香取「礼はいらないぜ。俺ら技術者達は生産したものや整備したものが完璧に動けば俺らは嬉しいぜ。なぁお前ら!」

香取がそう言うと周りにいる香取の部下が

「「「おうよ!」」」

悠一郎「ここの技術者達は元気がいいな。」

香取「だろ?あといま前部にあったプロペラと一緒にあったエンジンを直してるが何かここを改善して欲しい事があったら言ってくれ。」

悠一郎「これでも十分だが一つ言うとならばいま直してるエンジンの出力を上げる事はできるか?」

香取「できるが出力上げるとなると時間がかかるぞ。」

悠一郎「それでもいい。」

香取「分かった。じゃあ具体的などのくらい出力を上げて欲しい?」

悠一郎「そうだな…今の出力の3倍は欲しいな。」

香取「分かった。できるだけ要望に応えれるようにしよう。」

悠一郎「頼んだぞ。」

香取「まかせときな!」

その後悠一郎と川瀬は工廠を後にして立川さんの送迎用ボートに乗りホテルに戻る。

川瀬「どうだった?」

悠一郎「現代の艦が見れて良かったし俺の機体が無事に治っててくれて良かった。」

川瀬「そう良かったわ。明日も別の件で話があるからホテルに戻ったらゆっくりしてね。」

悠一郎「分かった。」

ボートはホテルに向かう。

 

 

統合管制艦艇の監督室長室

真霜「今日は色んな事を知ったわ。私も早く寝ましょう。」

真霜は今日あった事をパソコンでまとめてると開いてた窓から風吹き机の上にある写真立てが倒れる。

真霜「あら、いけない。」

真霜は倒れた写真立てを元に戻すと。

真霜「そういえばあの子、今年から横須賀女子海洋学校に入って今頃は入学直後の演習航海の途中かしら大丈夫かなあの子運悪いから。」

真霜は仕事に戻る。

写真立てに入ってる写真に写ってるのは自身がブルーマーメイドに入った頃の写真でそこに一緒に写ってるのは今は同じ職場で常時海上警備をしてる次女真冬と今年から横須賀女子海洋学校に入学した三女ましろだった。

 

 

 

 




自分が好きな護衛艦しらねを出しました。
そしてあの有名漫画のイージス艦も出しました。
良ければ評価を付けてください。


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sky13

感想で気づいたけどまだ晴風クルーは出してなかったんだなと気づかされました。



悠一郎はあれから横須賀の工廠に行ったり統合管制艦に行ったりなどをしてた。

横須賀では細かい零戦の修復部分の指示や改善点などを言い統合管制艦では自分がいた時代の事を詳しく話したり零戦が修復されたらテストのため飛ぶために必要な事を話してた。

1500メートル級の滑走路が必要だと言った瞬間ブルーマーメイドのお偉いさん達の顔は渋い顔した。

なにせ国土の殆どが海に沈んでるためなかなか大規模な土地を手に入れるのは大変だ。

その時に国防陸軍がこの話に興味を持ち伊豆半島の国防陸軍の基地の一部が1500メートルあるため国防陸軍が土地の提供をしてきた。

これにより土地は確保できたので後は修復完了を待つだけで悠一郎はホテルの部屋にいた。

悠一郎「やる事やっちまったみたいだしな〜暇だな。」

悠一郎はホテルの部屋のテレビの電源を入れる。

「女性に乱暴した事で捕まってた有名俳優が仮釈放されました。」「またしても東京の海上市場の設備で問題がありました。」「アメリカで爆弾事故!」

悠一郎「ろくでもない情報ばかりだな。」

悠一郎はテレビの電源を切りベッドの上に横になる。

その時川瀬が部屋に入ってきた。

川瀬「ごめんね。会議が長引いて。」

悠一郎「ええよ。むしろ俺は出なくていいのか?」

川瀬「もう結構話自体は収まってきてるからもう悠一郎君の出番はないと思うよ。」

悠一郎「そうか…」

川瀬「どうしたの?」

悠一郎「いや、なんかな。俺だけこんな優遇されていいのかなって思ってさ。俺と零戦を助けてくれたりその後も不自由なく生活させて貰ってて何かここでブルーマーメイド側に恩返ししたいなと思っててさ。」

川瀬「別に恩返しなんていいわよ。貴方を助けるのが私たちブルーマーメイドの役割ですから。」

悠一郎「それでもやはり俺に出来る範囲の事でもいいからブルーマーメイドの手助けをしたいんだ!」

悠一郎が川瀬に強く言う。

川瀬「分かったわ。一応宗谷室長に相談してみるわ。」

悠一郎「ありがとうな。」

川瀬「いえいえ。」

その時に川瀬が持ってるブルーマーメイドの無線が鳴った。

川瀬「ブルーマーメイド全隊員への緊急連絡?」

川瀬は急に送られてきた連絡を確認すると顔を驚かせた。

悠一郎「どうしたんだ?」

川瀬「前に横須賀女子海洋学校の事は言ったでしょ?」

悠一郎「言ったな。それがどうした?」

川瀬「横須賀女子海洋学校の教育艦 晴風が教官艦猿島に対して攻撃し逃亡したと。」

悠一郎「学生がか?つまりそれは…」

川瀬「反乱ね。」

悠一郎「じゃあブルーマーメイドの出動か?」

川瀬「おそらくありえるけど私は所属の九州支部にいないからもう一回統合管制艦に行かなきゃね。」

悠一郎「行ってら〜」

川瀬はもう一度統合管制艦に向かった。

悠一郎「それにしてもどの時代でも反乱行為はあるんだな。」

川瀬は統合管制艦での緊急招集で会議があり、ブルーマーメイドはまず調査を行う方針を決めたが海上安全整備局の方は即確保の方針と対処に対する方針が違くて対立が始まった。

内情はブルーマーメイドは横須賀女子海洋学校の校長であり真霜と真冬の母である宗谷真雪が手荒にせず生徒を守ろうとする姿勢に賛同したが海上安全整備局の方は晴風が魚雷を使った事により強引な確保も視野に入れており同時期に太平洋側で演習をしてた東舞鶴の教官艦と潜水艦に捜索及び発見次第停船を呼びかけ止まらない場合発砲も許可すると言ったところだ。

その頃統合管制艦

真霜「現在の状況はどうなの?」

「横須賀女子海洋学校の航洋直接教育艦 晴風は本日4月6日の西ノ島新島での入学後の演習予定があり集合時間に遅れて来たところ教官艦 猿島に対して一本の魚雷を放ち猿島の船体中央に命中し撃沈させその後とうぼうしました。」

真霜「撃沈…!」

「沈没する間際に猿島艦長の古庄艦長からの打電で今回の事案が発覚しました。」

真霜「古庄さんが乗ってたの!今は平気なの?」

「現在は横須賀から派遣された沿岸戦闘艦によって数時間漂流したところ救助されました。」

真霜「よかったわ。」

「宗谷室長今回の件をどのようにしますか?」

真霜「今回の実態の全容を知るために情報が少なすぎるわ。情報収集と晴風の捜索ため横須賀と呉の真冬の部隊の出動を要請するわ。」

「了解しました。あと宗谷室長もう一つ気になる事があるんですけど。」

真霜「なに?」

「実は集合地点に同じ横須賀女子海洋学校の超大型直接教育艦の武蔵も遅れておりその後連絡が取れてない情報も入ってます。」

真雪「それは確かな情報なの?」

「現在教育艦に搭載されてる位置情報ビーコンの反応が2つほど減っておりますので恐らく…」

真霜「嫌な予感がしてきたわね。」

 

会議室

「早くデータリンク急げ!」「モニターに各種情報を出して!」「おい、通信機足りないぞ!」「コピー機まだか⁉︎」

会議室では緊急事態における特別本部の設置が急がれてる。

「おい、そこの九州急げ!」

川瀬「はい!」

川瀬は特別本部で使われてるノートパソコンを5台ほど持って走ってた。

川瀬(九州支部の人間だからっていいように使っちゃって後で覚えてなさい!)

「宗谷室長入ります!」

真霜が特別本部に入室する事を言われると全員が作業をやめ真霜に向かって敬礼した。

真霜「ご苦労様。作業を続けて。」

真霜が一言言うとすぐに作業が再開された。

川瀬(うわー流石室長だな〜)

川瀬はそう思いながら作業を続ける。

真霜「真冬の部隊は出航したの?」

「先ほど横須賀と呉から先遣隊として6隻が出航しました。」

真霜「わかったわ。そのまま捜索を初めて。」

「了解しました。」

そして特別本部は設置完了しそのまま1日が過ぎて行った。

 

 

 

 

 

 




よかったら評価をお願いします。
感想と注意点も貰えたら嬉しいです。


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新たな使命
sky14


4月8日

晴風が反乱したとの報告を受けたブルーマーメイドは特別本部を設置し調査と捜索の為の部隊を派遣した。

「宗谷室長新たな情報が入りました。」

真霜「言って。」

「ドイツのヴィルヘルムスハーフェン校から今回の横須賀女子海洋学校の演習に参加予定だったアドミラル・シュペーとの連絡が取れないとドイツから連絡がありました。」

真霜「なんですって?」

「以前と武蔵との連絡も取れませんし、これは何か起きてるんじゃないんですか?」

真霜「かもね。私も後で調べてみるから貴方も別のルートで調べてちょうだい。」

「わかりました。」

真霜の部下が特別本部から出て行くとパソコンを開き晴風クルーの名簿を見た。

真霜「ましろが反乱なんかするわけがないわ。」

名簿に載ってる自分の妹の名前を言った。

 

その頃悠一郎は

悠一郎「やっぱりまだニュースになってみたいだなー。」

悠一郎は晴風反乱の一報が入ってから今日聴取なしとなり部屋でテレビをみてた。

悠一郎「川瀬さんも帰って来ないし、俺一人じゃ色んな事がチンプンカンプンだからわからねぇな。」

現に昨夜の夕食の会計の時も悠一郎の時代の金銭価値と現代の金銭価値が違っており会計もできなかった。

悠一郎「とりあえずなんかあったら連絡あるだろう。」

悠一郎はとりあえずベットに横になり寝た。

 

 

特別本部

川瀬はここで情報整理などをしていた。

目まぐるしくモニターに映し出される情報にも戸惑いながらこなしていた。

川瀬(九州支部の方ではこんな大量の情報来ないから慣れないのよー!)

川瀬はずっと文句を心の中で思いながら作業を続けていた。

「宗谷室長大変です!」

その時真霜の部下が急いで部屋に入ってきた。

真霜「どうしたのそんなに急いで?」

「先ほど真冬部隊の1隻が長距離水上レーダーでレーダーに映った者によると晴風とアドミラル・シュペーが交戦していた模様であります。」

真霜「なんですって!現在の状況は?」

「その後アドミラル・シュペーは急速に速度を落として晴風が離脱したとの情報です。真冬部隊の艦艇は500キロ先の海上から速度を落としたアドミラル・シュペーの保護に向かったところアドミラル・シュペーのいる位置から半径50キロにかけて強力なジャミング波によりレーダー外に逃げられたと言われてます。」

真霜「ジャミング波?アドミラル・シュペーにはECMは載せてないはずよね?」

「ドイツ側の情報だとECMを搭載してないとの事です。」

真霜「何も載せてない艦からジャミング波が出せると思う?」

「自分も信じがたいですけど現にあの優秀な真冬部隊の1隻からの報告なので自分も誤報だと思えませんし。」

真霜「一体何が起きてるのよ…!」

 

 

海上安全整備局

「やはり晴風は大規模反乱の可能性がありますね。」

「そうですね。猿島に続きドイツのアドミラル・シュペーとも戦ったそうではありませんか。」

「これは本格的に武力での制圧も視野に入れるべきでしょうね。」

「再度、横須賀女子海洋学校に通告せよ。「学校内で処理できない場合武力による確保もやむを得ない」と。」

「そういえば武蔵との連絡が取れてないんだって?そっちはどうするかね?」

「武蔵は成績優秀な生徒が乗ってる反乱などを起こすはずがない。今は晴風の確保が先だ。」

「晴風が最後に確認されたポイントの近くに東舞鶴の潜水艦がいますけどどうします?」

「引き続き捜索を続けて見つけたらそちらの判断で魚雷攻撃も可だと連絡しろ。」

「今日も長くなるな…」

 

特別本部

「宗谷室長、新たな情報が二つほど入りました。」

真霜「言ってちょうだい。」

「一つが海上安全整備局が東舞鶴の潜水艦に魚雷攻撃も可とする捜索命令を出したことです。」

真霜「魚雷ですって!一体海上安全整備局は学生が乗ってる艦をなんだと思って…!」

「もう一つが横須賀の国防海軍の最新鋭イージス艦「みらい」が急遽出航準備に入ったのことです。」

真霜「国防海軍が?」

「恐らく晴風の事を聞き国防海軍も独自に情報を集めるために高性能なイージス艦で情報収集するつもりでしょう。」

真霜「そうね。国防海軍もそんなに介入してきそうな動きはないし平気でしょうけど。」

「後で国防海軍の方に連絡してみます。」

真霜「頼んだわよ。」

「了解しました。あと宗谷室長そろそろ休まれてはどうですか?反乱の一報から一度も休まれていないように見えますが」

真霜「私は平気よ。だから仕事を続けて。」

「しかしブルーマーメイドのトップである貴方が倒れたら大変です。一度ここらで休まれては?」

真霜「そうねじゃあ少しだけシャワーを浴びて仮眠するわ。」

「わかりました。あとは私にお任せください。」

真霜「頼んだわよ。」

真霜は特別本部から出て統合管制艦にある自分の部屋に入しシャワーを浴び始める。

真霜「色んな事が起きすぎて分かんなくなってきたわ…晴風の反乱に武蔵とアドミラル・シュペーの通信不能に挙げ句の果てには晴風とアドミラル・シュペーの戦闘発生…何か裏であるかもしれないわね。」

真霜はシャワー浴びた後ベットに眠りに入った。

 

その3時間後

「宗谷室長、大変です!」

真霜の部屋に部下からの緊急連絡が入り真霜は起きた。

真霜「どうしたの!」

「たった今太平洋で東舞鶴の潜水艦から国際救難信号を探知しこちらが連絡を取ったところ晴風との交戦があった模様です!」

真霜「すぐに本部に向かうわ。資料の用意を。」

「わかりました。」

真霜(本当に晴風で一体なにが⁉︎)

真霜は急いで着替えて特別本部に入る。

「資料はこちらです。」

真霜「ありがとう。」

資料を見ると晴風と東舞鶴の潜水艦伊号201は同時刻に補足し晴風から伊201に向けてアクティブソナーを打ち伊201の艦長は潜水艦に対しソナーを打った事を攻撃行為とし魚雷攻撃に移り魚雷9本も撃つが晴風の掃海具が伊201のスクリューに絡まり動きを取れないところを爆雷攻撃し伊201を中破させその後浮上し晴風は離脱した模様。

真霜「伊201は?」

「今は東舞鶴の教官艦が曳航し呉のドックで緊急入渠する模様です。」

真霜「そう、わかったわ。」

「このままでは本当に晴風が海上安全整備局の方で大規模反乱行為に認定されてしまいます。早いところ手を打たねば…」

真霜「そうね。早いところ情報を収集しできれば接触しなければなりませんね。」

「では情報収集を急ぎます。」

 



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sky15

お気に入り登録100人いきました!
みなさんこんな小説をお気に入りにしてもらってありがとうございます!
当初は全然無視されて感想ではボコボコに言われてこの小説を消すのかな〜って思ってたらむしろ応援の感想も多くお気に入りとUAも徐々に伸びてきて驚きでした!
たまに感想で指摘されますがこれからも小説投稿していきます!
あと海上自衛隊一般曹候補生の一次試験通過しました!


アドミラル・シュペーと東舞鶴の潜水艦と戦闘が発生して12時間ほど経過した頃ブルーマーメイド特別本部にある一報が入った。

「宗谷室長、横須賀女子海洋学校の宗谷校長が今出航してる横須賀女子海洋学校所属の艦艇に対し帰港命令が出しました。」

真霜「お母さんが?」

「どうやら生徒の安全を第一にし晴風を厳重に学校の方で処理する事で通達されました。」

真霜「そうなのね。でもその前にこちらで接触はしたいわ。」

「それに晴風は3度も戦闘を行っており各種消耗品がなくなってる事と船体の損傷もあると思われますのでここらで補給艦と工作船による補給と整備が必要かと思われます。」

真霜「ちょうど横須賀女子海洋学校には出港前だった明石と間宮がいるわね。あとで私が連絡を取ってみるわ。」

「わかりました。」

真霜「そういえば九州支部からきてる川瀬さんと佐藤悠一郎君はどうしてるの?」

「川瀬は別室でこちらの隊員と作業をしており、佐藤悠一郎は反乱行為の報が入ってから聴取が止まっており現在ホテルで待機中です。」

真霜「じゃあ一度川瀬さんを呼んでくれないかしら。」

「了解しました。」

その後真霜の部下が川瀬を呼び出し真霜が呼んでる事を伝え真霜のところに向かう。

川瀬「川瀬です。ご用件はなんでしょうか。」

川瀬は入ってくると目の下にはクマができており随分と寝てない様子が伝わってくる。

真霜「あなたは現在の晴風の状況をご存知?」

川瀬「一応話は聞いてますので。」

真霜「なら、話は早いわ。これからブルーマーメイドは横須賀女子海洋学校に帰港する途中の晴風に対して接触をしようと思うのだけどこれが現在の晴風がいると思われるポイントよ。」

真霜は川瀬に地図を出したタブレットを渡した。

川瀬「これは佐世保と呉の共同監視エリアにいますね。」

真霜「そこであなたはそこの海域を知ってるからこれから横須賀女子海洋学校の補給艦間宮と工作船明石と護衛の教育艦2隻と一緒に艦に乗り接触して貰いたいの。」

それは真霜から川瀬への協力要請だった。

川瀬「わかりました。すぐに準備に入ります。」

真霜「頼んだわよ。あと佐藤悠一郎君はどうしてるかな?」

川瀬「彼はいまホテルの方で待機させていて暇を持て余してる模様です。あと彼が言いたい事があるそうです。」

真霜「何かしら?」

川瀬「何かしらブルーマーメイドへの恩返しか手伝いをしたいと。」

真霜「協力ね…そういえば彼の資料に駆逐艦に乗ってた資料があったけど彼は今でも艦の事はわかるのかしら?」

川瀬「おそらく分かると思いますよ。この前横須賀に連れて行った時もかなり艦艇の事も熟知してましたし。」

真霜「なら彼もあなたと一緒に晴風と接触し晴風に反乱がないと分かったら彼は晴風に乗船しその後晴風クルーの手助けするのはどうかしら?」

川瀬「本人がいいなら私は何も言う事はありませんし、あとで聞いてみます。」

真霜「頼んだわよ。」

その後川瀬は部屋を出て一度ホテルに戻った。

川瀬「って話があるんだけどどうかしら?」

悠一郎「喜んで受けるぜ。こんな生活をしてたら身体が腐っちまうぜ。」

川瀬「じゃあ、明後日出航だから準備に入るわよ。」

悠一郎「じゃあさっさと準備しようぜ。」

川瀬「その前に少しだけ寝かせ〜て。」

川瀬はそのまま川瀬はベットにダイブし爆睡してしまった。

悠一郎「よっほど寝てないんだな。」

悠一郎は川瀬に毛布を掛けていい時間になるまで寝かせた。

 

 

4月12日の夕方 横須賀ブルーマーメイド基地

悠一郎「これが間宮と明石か〜」

悠一郎の前の埠頭には補給艦間宮と工作船明石がいた。

悠一郎「間宮の羊羹は天下一品って昔上官が言ってたな。」

「後で食べてみる?」

悠一郎「あんたは?」

藤田「私は間宮艦長の藤田 優衣よ。あなたが今回一緒に乗船するブルーマーメイドの特別監察官ね。」

悠一郎「あぁそうだ。」

悠一郎はまだ機密かつこの世界での身元が不明なため今回特別にブルーマーメイドの特別監察官として川瀬と艦に乗る。

藤田「でも珍しいわね。ブルーマーメイドの男性って言ったら事務職ぐらいしかないのにね。」

悠一郎「事が事だからな。俺みたいな奴の意見も必要だと言われたから乗ってるんだ。」

藤田「そうね頼りにしてるよ。」

悠一郎「おうよ。」

「おーい間宮の方は準備できたのか?」

大きいなフードを着用し藤田と同じ制服をきた女子生徒が来た。

悠一郎「彼女は?」

藤田「彼女は工作船明石の艦長の杉本 珊瑚よ。」

杉本「杉本 珊瑚だ。よろしく。」

悠一郎「ブルーマーメイド特別監察官の佐藤悠一郎だ。よろしく。」

杉本と悠一郎は握手する。

杉本「随分と立派な手だな。」

悠一郎「そうか?」

悠一郎の手は何度も皮を剥いて治しまた剥いてを繰り返し厚くなった手の皮に何度も訓練で鍛えられた手のマメなどがあった。

悠一郎「今回の間宮と明石の命令は確か横須賀女子海洋学校の校長からの指示で動いてるよな?」

藤田「そうよ。我々はまず晴風と接触し補給及び修理を終え次第護衛の教育艦と武蔵の捜索に入るのよ。」

杉本「武蔵を発見次第保護するようにと言われてる。」

悠一郎「そういえば武蔵もまだ連絡が取れてなかったんだよな。」

藤田「ええ、ブルーマーメイドの方には何か情報は入ってないのかしら?」

悠一郎「今の所何も聞いてないな。」

藤田「そう。」

悠一郎と藤田と杉本が話してると

川瀬「ここにいたのね。もう全艦出航準備完了したから全員乗って出航するわよ。」

藤田 杉本「「わかりました。」」

藤田と杉本は自分の艦に戻る。

悠一郎「俺たちはどの艦に乗るんだ?」

川瀬「私たちは教育艦浜風に乗るわよ。」

悠一郎「陽炎型か。」

悠一郎と川瀬は今回出航する教育艦浜風、舞風、間宮、明石の旗艦を務める浜風に乗る。

川瀬「この度は急に乗艦する事になってすいませんね。」

浜風艦長「いえいえ、そんな事はないですよ。私たちの後輩が大変な事になってるんで協力してあたりまえですよ。」

聞いたところこの浜風と舞風は横須賀女子海洋学校の2年生が運用してるみたいで道理で動きが様になってるはずだ。

浜風艦長「では出航しますね。」

徐々に機関が出力を上げタグボートに手助けしないながら4隻の艦は横須賀を出航する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次もなるべく早く投稿しますのでよろしくお願いします!


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sky16

左翼と右翼の醜い争いを横須賀で見てしまった…


4月13日

出航して1日が経って4隻は晴風がいると思われるポイントに向かって航行中だ。

悠一郎「暑いなー」

悠一郎は浜風の甲板上で艦艇の視察をしてた。

悠一郎「それにしてもたったの30人ぐらいでこんな満足に艦を動かせるんだな。」

悠一郎は艦艇の視察の最初の方は川瀬と浜風艦長と一緒に視察しており大部分が自動化されてる事に驚いていた。

その途中浜風航海長が進路の事で相談があると川瀬と浜風艦長と一緒に行ってしまい悠一郎は一人で視察してた。

悠一郎「人を必要とするのは人の手による制御が必要なとこでそれ以外はほぼ無人か…いい時代だな。」

悠一郎は手に持ってる艦内地図を頼りに艦内を周る。

悠一郎「そういえば浜風って真珠湾攻撃の時に南雲中将の機動部隊の護衛艦をしてたな。って事は飛龍に乗ってた宮下さんはこの艦を知ってるのか。」

宮下って言うのは悠一郎が特攻時に特攻部隊の護衛にあたった護衛機パイロットであり開戦当初は南雲機動部隊の飛龍に乗り戦闘機パイロットとして真珠湾攻撃やインド洋の作戦に参加したがミッドウェーで飛龍を失った後はラバウル方面でガダルカナルを巡る戦いに参加しその後本土防衛のため鹿屋に配属された歴戦のパイロットである。

宮下「あの人の飛行はいつも凄かったな。他の人と模擬戦をしても絶対勝ってたしあんな人の護衛があったから俺は行けたんだな。」

悠一郎の頭の中には特攻する前に20機を超えるF6ヘルキャットの迎撃が来たが宮下さん率いる10機の護衛機がそれを倒したのが今でもよく覚えてる。

悠一郎「あの人は今頃何してんのかな。」

川瀬「あっ、ここにいたのね。」

悠一郎が前の事を思い出してると後ろから川瀬がやってきた。

悠一郎「もう航路の事はいいのか?」

川瀬「ええ、平気よ、順調に進んでるから。」

悠一郎「そうか。」

悠一郎は海の方を向く。

悠一郎「やっぱり海はいいな。」

川瀬「そうね。私も海が好きだからブルーマーメイドに入ったのよ。」

悠一郎「そうなのか?」

川瀬「えぇ、そうよ。私が生まれたのは海辺の田舎町でよく海に遊びに行ってたんだけど、ある日沖の方で大型漁船の転覆事故があってその時にブルーマーメイドが来て直ぐに漁船の人達を助けた事に感動して私もブルーマーメイドになろうと決めたのよ。」

悠一郎「俺も生まれた場所が海の近くでよく友人と泳いだり釣りに行ってて海が好きだったから海軍に入ろうと決めたんだよ。」

川瀬「似た者同士ね。」

悠一郎「そうだな。」

悠一郎と川瀬が話してる艦内アナウンスで

浜風艦長「ブルーマーメイド監察官の川瀬さんと特別監察官の佐藤さん至急通信室までお願いします。」

悠一郎「なんだ?」

川瀬「とりあえず行ってみましょう。」

悠一郎と川瀬は通信室に行くと中には浜風艦長がいた。

川瀬「どうしたの?」

浜風艦長「先程ブルーマーメイド呉基地からの通信でオーシャンモール四国沖店の監視カメラに晴風艦長以下3名の姿が映っており横須賀から派遣された平賀監察官3名以下2名をオーシャンモール四国沖に派遣し横須賀からの艦隊は四国沖で警戒せよときました。」

悠一郎「なるほどね。四国沖に艦長がいる事はほぼ確実に近海に艦があるな。」

川瀬「そういうことね。じゃあ少し速力上げていきましょう。」

浜風艦長「わかりました。では私はこれから艦橋に戻り艦の指揮をとります。」

川瀬「了解したわ。」

川瀬と浜風艦長は敬礼をし浜風艦長は艦長に行く。

川瀬「通信員、この事は横須賀女子海洋学校には伝わってるの?」

「先程確認したところ連絡は伝わってます。」

川瀬「わかったわ。悠一郎君一回艦橋下の航海室に行くわよ。」

悠一郎「了解。」

悠一郎と川瀬は艦橋下にある航海室に行き棚から四国沖の海図を取り出した。

川瀬「ここがオーシャンモール四国沖なのこの海図から見て晴風はどこにいると思う?」

悠一郎「おそらく晴風は何かの目的で上陸した艦長以下3名を必ず回収するからどこかのポイントで待ち合わせをしてすぐに回収して離脱したいからな半径50キロ圏内にいると思うぞ。」

川瀬「私もそう思うわ。恐らく全艦に搭載されてる中型のスキッパーで上陸したからそこまで遠くに離れてる訳はないからね。」

悠一郎「最後に確認されたポイントからオーシャンモール四国沖店を経由に横須賀までのコースを考えると恐らく太平洋側の半径50キロ圏内に晴風はいるな。」

川瀬「そうね。じゃあ私が上に連絡してこの航路を検討を頼んでみるわ。」

悠一郎「頼んだ。」

川瀬はもう一度通信室に向かった。

悠一郎「この航路が当たってればいいと思うが…」

その後川瀬が通信室に帰ってくると先程の航路の許可が出たため航路を変更し四国沖を目指す。

そして夕暮れ時

悠一郎「もうすぐ日も落ちるのか。」

悠一郎は甲板から水平線に沈む夕日を見ていると。

川瀬「悠一郎君大変よ!晴風艦長以下3名を確保したって情報が入ったわ!」

悠一郎「本当か!」

川瀬「今連絡があって呉に派遣されてた平賀監察官が晴風の艦長から晴風の現在位置を聞き出して場所が分かったから急行するから艦内に入って!」

悠一郎「分かった!」

悠一郎と川瀬は艦内に入るともう一度海図を見ると悠一郎が予想したポイントの近くに晴風がいる模様だ。

川瀬「艦長、今からどのくらいで着くかしら?」

浜風艦長「恐らく45分程度で着きますよ。」

川瀬「分かったわ。」

悠一郎(45分って事は恐らくもう日は完全に落ちてるな。)

悠一郎「艦長さんよ探照灯の準備と波が荒れてきてるから時化への備えを全艦に伝えといて。」

浜風艦長「わかりました。」

艦長は全艦に伝える為に通信室に向かった。

川瀬「いつ波が荒れてたのよ?」

悠一郎「風が怪しかったから念のために言っといただけさ。」

川瀬「そう。」

その後、徐々に海は荒れてきたのであった。

そして45分後

「前方に晴風を確認!機関の火を完全に落としてます!」

浜風の見張り員からの報告が入る。

川瀬「探照灯で照らしながら囲んで!それと浜風は救援活動中の信号旗を!」

浜風艦長「わかりました!」

悠一郎は艦橋から双眼鏡で見てると奥の方からボードらしきものが3隻近づいてくるのがわかる。

悠一郎「あれはブルーマーメイドか。」

中型のスキッパー2機と平賀監察官を乗せた巡視艇が近づいてくると。

川瀬「なんとか無事に接触できそうね。」

悠一郎「そうだな。ん?」

悠一郎は晴風の甲板上で何かが動いてるのが見えてもう一度双眼鏡を覗く。

悠一郎「あれは…」

そこには小柄な女子生徒が後部は甲板にある25ミリ単装機銃を撃とうとしてる。

悠一郎「おい、マジで言ってるのか?」

悠一郎がそう言った瞬間女子生徒は全艦に向けて発砲してきた!

悠一郎「頭を下げろ!当たるぞ!」

悠一郎なそう言うと浜風の艦橋クルーは頭を下げる。

女子生徒が撃った25ミリ弾の一つが浜風艦橋の窓ガラスを割る。

悠一郎「あの弾バカはなんだ!」

悠一郎はゆっくり頭を上げもう一度双眼鏡で見るとどうやら弾切れを起こしていてその間に金髪の女子生徒によって海に投げ飛ばされた。

悠一郎「おいおいマジかよ。この艦の生徒はイかれてるのか?」

投げ飛ばされた女子生徒は波に弾き飛ばされて晴風甲板に戻る。

悠一郎「ふぅ、よかったな。」

悠一郎がもう一度双眼鏡で晴風を見るとブルーマーメイドの巡視艇が晴風に近づき巡視艇から私服の女子生徒が晴風に向けて何か言っておりその後おとなしくなった。

川瀬「なんとか落ち着いたわね。」

浜風艦長「そ、そうですね。まさかあんな事をする後輩がいるとは思いませんでした。」

川瀬「そ、そうね。じゃあ予定通り晴風の補給と修理に入るから間宮と明石は接舷して浜風と舞風は周辺警戒に入るわよ。」

浜風艦長「了解しました!」

川瀬「それと私と悠一郎君は後で晴風に乗艦するわよ。」

悠一郎「了解。」

なんとか接触に成功し補給と修理に入るのであった。

 

 




今週の海上自衛隊一般曹候補生2次試験頑張ってきます!


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sky17

今回は詰めこんだ部分があるな〜
それにしてもキャラが多いから大変だ…


川瀬「間宮と明石は晴風の両舷に就けて、浜風と舞風は周辺の警戒に当たって。私と悠一郎君はこれから平賀監察官と一緒に晴風に乗るから内火艇用意してくれない?」

浜風艦長「わかりました。達すーる内火艇よーい!」

浜風艦長が伝声管でそう言うと浜風の航海科要員が今回スキッパーと別に搭載されてる内火艇を準備する。

川瀬「じゃあ私達は内火艇で晴風に乗るから来て。」

悠一郎「了解。」

悠一郎と川瀬は浜風航海科要員が用意した内火艇に乗り航海科要員の操船のもと晴風に向かう。

川瀬「先に平賀監察官が艦長と副長と話してるから私たちも合流するわよ。」

悠一郎「俺は何をすればいいのか?」

川瀬「とりあえず私と平賀監察官が話すから一緒にいてくればいいわよ。」

悠一郎「了解。」

内火艇が晴風に接舷し悠一郎と川瀬は晴風に乗艦すると2匹の猫に追いかけられてる金モールを着けてる女子生徒がいたがまぁいいか。

平賀「こちらが私と同じ横須賀からの派遣艦隊に乗船してきた川瀬監察官と佐藤特別監察官よ。」

川瀬「佐世保所属で今回横須賀からの派遣艦隊に乗ってきた川瀬よ。」

悠一郎「同じ特別監察官な佐藤悠一郎だ。」

悠一郎と川瀬が挨拶をすると

明乃「私が晴風艦長の岬 明乃です。」

明乃が自己紹介すると先程2匹のネコに追いかけられてた金モールを着けた女子生徒が来た。

真白「私が副長の宗谷 真白です。」

悠一郎「ん?宗谷ってあの宗谷監督官の?」

川瀬「そうよ、宗谷真霜監督官の妹さんよ。あと前にも言ったけど私と同期の真冬って言う妹もいるのよ。」

悠一郎「どうりで似てるわけだな。」

特に目の辺りがな。

平賀「では間宮と明石による補給と修理が終わったら発砲してきた生徒に対する事情聴取をしますので。」

明乃「わかりました。」

平賀と川瀬は一旦明石に戻り横須賀女子海洋学校と海上安全整備局とブルーマーメイド統合管制艦に報告しに行った。

悠一郎は晴風を回り損害の状況を確認してる。

悠一郎「主砲が3基中2基が調整しなければ撃てない状況だから明石から新主砲に換装中で後部甲板が教員艦の57ミリ砲の砲撃により損傷かこれがもし一等巡洋艦ぐらいの砲撃だったら轟沈だな。」

やっぱり横須賀で兵器とか艦艇についての説明を受けた時も思ったが砲戦による撃沈はこの時代にはないんだなと。

悠一郎「一応後部甲板の方見とくか。」

悠一郎は後部甲板の方に向かうと明石の工作要員が修理してた。

悠一郎「損傷はどんな感じなんだ?」

悠一郎は工作要員に聞くと工作要員は

「損傷はそこまで酷くないに加えしっかり応急措置がとられていたんですぐにこっちは治りますよ〜」

悠一郎「そうか、わかった。」

悠一郎も確認ため損傷部分を見ると確かにしっかりとした応急措置がとられていた。

悠一郎は周りを見ると晴風の応急員らしき二人がいたので話を聞こうとする。

悠一郎「これはお前たちが応急措置をやったのか?」

和住「え、はい。そうです。」

青木「私たちがやったッス。」

一人は制服じゃない動きやすい格好した生徒とベレー帽を被った生徒が答えた。

悠一郎「そうか。とてもいい応急措置だったぞ。」と

悠一郎はいい別の場所行ってしまった。

和住「今の人なんだろうね?」

青木「さぁ、ブルーマーメイド関係の人じゃないッスか?」

和住「男性でもブルーマーメイドになれたっけ?」

青木「私にはここのところ色々ありすぎてわからないッス〜」

悠一郎は次に前部甲板の主砲換装作業中の所に来た。

悠一郎「現在の状況は?」

「今は前の12.7センチ連装砲から明石にストックしてあった長10センチ連装高角砲に換装中でこのあと射撃管制システムとのリンクを行います。」

悠一郎「りんく?まぁいいや作業が順調ならいい。」

相変わらずまだ全然この時代の言葉についてけてないな。

悠一郎はまた甲板を歩いてると明石から戻ってきた川瀬と平賀が戻ってきた。

悠一郎「おっ、報告は終わったのか?」

川瀬「一応、報告は終わったんだけど…:

悠一郎「けど?」

平賀「海上安全整備局の方がまだ晴風に反乱分子が乗船してる可能性があると完全に疑いを取らないのよ。」

悠一郎「まだそこは完全に疑いを取らないのか。」

平賀「一応私がこの後横須賀に行って直接報告するけどそれでも疑いを取るかわからないわ。」

川瀬と平賀はどうやって疑いを晴らすかで悩んでいた。

まぁ、普通に考えれば教官の艦に魚雷を打ち込み潜水艦を中破させドイツからの留学艦にも砲撃戦をしたんだ簡単には疑いは晴れんだろ。

悠一郎「なら俺が晴風が横須賀に入るまで一緒に乗艦して俺がその事を報告すれば疑いは晴れんじゃないか?」

悠一郎は平賀と川瀬に自分が証人になるためそう提案する。

平賀「確かにブルーマーメイドの特別監察官が帰港まで一緒に乗ってそれを報告すれば疑いは完全に晴れるわ。」

川瀬「でも悠一郎君いいの?まだこの時代に慣れてないのに一人で艦に乗っても?」

悠一郎「生憎、時代の事はあまり知らないが戦いと艦の知識はあるぜ。」

悠一郎がそう言うと川瀬は

川瀬「じゃあ、一応宗谷監督官と横須賀女子の宗谷校長に相談してくるわ。」

悠一郎「わかった。」

川瀬と平賀はもう一度明石に戻り通信をする。

川瀬「って悠一郎君はそう言ってますがどうします?」

真霜「確かにそれが海上安全整備局の疑いを晴らすのには一番いいかもね。」

川瀬「では悠一郎君を晴風に残していいですか?」

真霜「おかあ…宗谷校長も疑いを晴らすなら私に一任してるからいいわよ。」

川瀬「わかりました。」

川瀬は真霜との通信を終え悠一郎に晴風に残る事を許可された事を言う。

悠一郎「そうか、わかった。」

川瀬「一応最低限の物は持ってきてるから平気よね?」

悠一郎「それは平気だ。なかったらあるもので代用するから。」

川瀬「わかったわ。」

平賀「ではこの事を晴風の艦長と副長に言いましょうか。」

川瀬「そうですね。」

川瀬と平賀はもう一度艦長と副長を呼び出し悠一郎が帰港まで一緒に乗艦する事になった事を言う。

明乃「そうなんですか。私は別にいいと思うけどシロちゃんはどう思う?」

ましろ「私も特に異存はありません。むしろ疑いが取れるなら。」

平賀「ならいいわね?」

艦長と副長の合意のもと悠一郎は帰港までの間晴風に乗艦する事になった。

そしてちょうど明石による修理と主砲の換装が終わり間宮による補給も終わり明石と間宮、浜風と舞風は武蔵を捜索のためまた出航する。

それに伴い川瀬も浜風にまた乗艦する。

川瀬「じゃあそっちは頼んだわよ。」

悠一郎「おう、任しときな。」

川瀬は浜風の内火艇に乗り浜風に戻っていく。

平賀「ではこれから発砲した生徒に対する事情聴取をしましょうか。」

悠一郎「そうだな。」

平賀は通信で乗ってきた巡視艇から平賀の同僚である福内が来た。

福内「どうも、福内です。」

福内は悠一郎に挨拶すると悠一郎は

悠一郎「たぬきか?」

福内「あっ、これはカチューシャよ。」

タヌキ耳のカチューシャを外す。

悠一郎「随分とおもしろい物もあるんだな。」

その後平賀と福内と悠一郎は発砲した生徒が拘束してる倉庫に行った。

倉庫に入ると中には発砲さ生徒と付き添いらしき生徒がいた。

平賀「では聴取を始めけど名前に確認するわよ。砲術長の立石 志摩さんでよろしいよね?」

タマ「ウィ。」

小さく頷いて答える。

悠一郎(本当にこんな奴が発砲なんかしてきたのか?信じられないな。)

平賀「で、貴方は付き添いで水雷長の西崎 芽衣さんですよね?」

芽衣「そうですーよ。」

平賀「では確認を取ったのでこれより聴取に入りますね。」

その後平賀と福内はタマに何度か質問し芽衣にその時の状況などを聴き話を進めた。

外からはキャッキャッウフフの声が聞こえてくる。

平賀「では聴取は終了です。お疲れ様でした。」

気づけば聴取は終わっていた。

まぁ完全に気が動転しての事だと結論づけられたからである。

悠一郎(それにしても撃った事に関しての記憶はあるのにそれに至るまでの記憶がないのはやはりひっかかるな。)

悠一郎はそう思ったが終了した事には口を出さなかった。

その後平賀と福内は巡視艇に乗り海上安全整備局への報告するため悠一郎と別れた。

平賀「じゃあそっちは任せたわよ。後の事は私達に任せて。」

悠一郎「了解した。」

そして晴風から巡視艇が離れて行った。

悠一郎「さぁーてここからは一人か。」



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sky18

今回は原作のセリフがメインです。
それに文字数5.000はつらい…
この小説ではセリフの前にセリフをいう人の名前をつけてます。
これから晴風クルーがたくさん出るので苗字か名前かあだ名にどれがいいですね?
今回は試験的に苗字です。



悠一郎達が事情聴取をしてるその頃南方の海域では東舞鶴の教官艦艦隊が武蔵を補足した。

「教官先生、哨戒船から入電です。発5分隊2号船宛旗艦あおつき 武蔵を発見。北緯19度41分東経145度0分で航行中。無線で呼びかけるも応答なしでビーゴンの反応もなしで電装系の故障だと思います。」

教官「武蔵の位置を横須賀女子に伝えろ。まぁ見つかってよかった。随分と心配しただろ、それにしても複数同時に航洋艦が行方不明になるなんてな。」

「幸いにも我が校の伊201は無事に救出しドック入りもできましたし。」

教官「晴風は教官艦とも撃ち合いになるし、一体何が…」

「本当に一体何が起きたんでしょう。」

教官「何が起きたにせよ武蔵の保護に向かう。哨戒船を呼び戻せ!」

そしてその数時間後、東舞鶴教官艦艦隊は武蔵を目視で確認した。

あおつき艦橋

「武蔵、安定して巡航中ですね。」

教官「皆、無事ならいいが。」

「そうですね。ん?」

もう一度双眼鏡をみると武蔵の第一、第二主砲と第一、第三副砲がこちらに向けて旋回してそして。

「撃ってきました!」

教頭「何!どういうことだ!」

そう言った瞬間、艦全体が揺れる。

「四番艦から受信!機関部に被弾航行不能繰り返す機関部に被弾航行不能!」

あおつきが発光信号を武蔵向け送るが。

「発光信号を送ってますが応答ありません!」

教頭「我々を脅威と誤解してるのか…二番艦は接近し音声で呼びかけてくれ!」

艦隊から二番艦が速力を上げ武蔵に接近しスピーカーで呼びかける。

二番艦「武蔵の生徒諸君我々は東舞鶴の教官艦だ!君達を保護するためにやってきた。速やかに停船し指示にしたが…」

二番艦が呼びかけてるが第三副砲が二番艦に向けて発砲する。

「二番艦から受信。艦首部バイタルパートに被弾浸水発生!」

東舞鶴の教官は海上安全整備局の言葉を思い出しもしもの場合は攻撃も可と思い出し苦渋の決断をする。

教頭「砲撃をやめさせよう。どこかに穴を開ければ浸水して艦のバランスが取れなくなり砲は撃てなくなる。」

「学生の艦を撃つことになりますが…」

教頭「砲を撃てなくしてから保護する。」

「了解、対水上戦闘よーい!」

あおつき砲雷科A「対水上戦闘よーい!」

あおつき砲雷科B「主砲配置よし!」

「各部配置よし!各部閉鎖よし!対水上戦闘よーいよし!」

あおつきの対水上戦闘が完了した時また武蔵は発砲しその砲弾は三番艦に被弾する。

教頭「対水上戦闘!使用弾07式SUM発!目標武蔵!設定深度5m!攻撃始め!」

教頭の声と同時に前部甲板のVLS7つが開きそこから07式SUMが武蔵に向けて発射される。

07式は途中まで飛翔し海面ギリギリになってロケットブースター部分と切り離され魚雷部分が海中に落ち武蔵に向かって魚雷が航行する。

そして全弾命中し水柱を上げるが

「命中しました!目標…速力変わらず主砲動いてます!」

教頭「対潜用魚雷の弾頭炸薬ではダメか!」

そして武蔵はまた発砲してくる。

その頃晴風は

悠一郎「帰港するまでだがよろしく。」

岬「よろしくね!」

ましろ「姉さんが派遣した人だから信用してますよ。」

悠一郎「おう、任せときな!」

岬「あっ、そうだシロちゃん今から召集かけるから全員を前部甲板に呼んでくれない?」

ましろ「いいが急にどうした?」

岬「それは集まってからのお楽しみだし後みんなにユウくんが晴風に乗る事をいわなきゃ。」

悠一郎「もしかしてそのユウくんって俺のことか?」

岬「だって悠一郎だからユウくんだよ。」

悠一郎「まぁ呼び方はどうでもいいがほら召集かけんだろ早く行きな。」

そう言って明乃は通信室に言って艦内放送で呼びかける。

悠一郎はましろに話しかけた。

悠一郎「もしかしてあの艦長はあんな調子なのか?」

ましろ「そうなのだが、はぁ私がこんな艦に配属にならなければ良かったのに…ツいてないな。」

悠一郎「そんな負の方向に考えるなよ。お前の姉さんも心配してたぞ。」

ましろ「姉さんが?」

悠一郎「そりゃあ可愛い妹がこんな事になってるんだから心配するだろ。」

ましろ「ありがとう。少しは気が楽になった。」

悠一郎「礼を言われる程の事をしたわけじゃない。なんか悩みでもあったら俺に相談しな、これでも年上なんだからな。」

ましろ「ありがとう。」

悠一郎とましろは前部甲板に向けて歩き始めた。

前部甲板に着く頃には晴風のクルー全員が集まっていた。

クルーからは悠一郎の姿を見てザワつき始める。

そしてみさとましろが前に出て

ましろ「なんだ急に召集をかけたりして。」

岬「あのね、みんな今からミーちゃんの歓迎会を始めまーす!」

岬がそう言うと皆んな水着姿の金髪の女子生徒に拍手し特大のケーキを前に出してロウソクに火を点ける。

悠一郎はましろの耳元で質問した。

悠一郎「なぁ、ましろ。ミーちゃんってあの金髪の女子生徒か?」

ましろ「あぁ、そうだ。アドミラル・シュペーから逃げてきて本名がヴィルヘルミーナ・ブラウンシュヴァイク・インゲノール・フリーデブルクで艦長が勝手にミーちゃんって呼んでみんなもそれに合わせてるだけだ。」

悠一郎「そりゃ長いわ。てかよく覚えられるな。」

そう話してる間に江戸っ子口調の女子に押されて前に出される。

明乃「じゃあ、私達の新しい仲間の一人ミーちゃんからなにか一言。」

ミーナ「えー、晴風乗員諸君。まったく晴風と言うのは変な舟じゃあ。上下関係はだらしない規律はいい加減艦長は全然艦長らしくない。」

岬「やっぱり?」

ましろ「異議なし。」

悠一郎(一体こいつは艦長としてやってけてんだろうな?不思議だな。)

ミーナ「こんなド緩い船見た事もない。だがヘッ、ヘッペンハイムのシュトルペン城みたいに小さいのに風情がある。」

悠一郎(全然例えになってねぇ⁉︎)

納沙「あの〜例えがよくわからないんのですけど。」

悠一郎(ほらやっぱりわかってない。)

ミーナ「ならばニュルンベルクのソーセージじゃあ!」

悠一郎(もっとわかりませーん!)

それでもみんなの笑いは取れてる。

ミーナ「それにこんな風に儂を歓迎してくれるとは…晴風乗員諸君、儂はこの手厚い歓迎にド感謝する!」

そう言ってミーナはケーキについたロウソクを消す。

岬「あともう一人晴風に乗る仲間を紹介します。」

悠一郎は明乃に目で前に出てくるように言われ前に出る。

悠一郎「えっ〜と一応晴風が横須賀に帰港するまでだがこの晴風の一員となるブルーマーメイド特別監察官の佐藤 悠一郎だ。駆逐艦の構造はよく知ってるからなんかあったら俺に聞いてくれよ。あとこんな女所帯だからなるべく男の俺は迷惑を掛けないよう善処するからよろしく頼む。」

悠一郎は頭を下げる。

そしたら歓迎の声と拍手が飛び悠一郎はホッとする。

伊良湖「はい、じゃあみんなでケーキを食べようね。」

オレンジ色のエプロンを着けた女子生徒がケーキを切り分ける。

岬「緊張したの?」

悠一郎「一応な。それにしても中々暖かい感じで家族みたいな艦だな。」

岬「だって海の仲間は家族だから。」

悠一郎「海の仲間は家族か…いい言葉だな。」

悠一郎と明乃が話してるとケーキが回ってきて悠一郎がケーキを口にすると。

悠一郎「上手いなこれ!」

伊良湖「そう?ありがとう!」

悠一郎「これお前が作ったのか?」

伊良湖「私と他にあっちゃんとほっちゃんの二人で作ったのあそこにいるエプロンを着けた二人だよ。」

伊良湖が指を指した先にピンクと水色のエプロンつけ女子生徒がいた。

悠一郎「随分似てるな。双子か?」

伊良湖「そうだよ。二人の実家は和菓子屋さんなんだよ。」

悠一郎「ほぉー。でもこんだけ上手い物を作れば将来いい嫁さんになれるな。」

伊良湖「いやだ///お嫁さんなんて////」

伊良湖は照れながら答えた。

悠一郎「そういえば名前聞いてなかったけど名前なんて言うんだ?」

伊良湖「あっ、私は伊良湖 美柑だよ。晴風ではみんなのご飯を作ってるよ。」

悠一郎「おっ、それは飯時が楽しみだな。」

伊良湖「楽しみにしててね。」

伊良湖はその後片付けのために行ってしまった。

悠一郎は周りを見るとみんなが思い思いにケーキを食べながら談笑してるのを見る。

悠一郎(こんな感じに軍艦で菓子を食べながら談笑できるなんていい時代だな。)

悠一郎は残りのケーキを食べてるとどっから呉の方言で昔聞いた事があるヤクザのセリフが聞こえてきたその時

艦内放送で「艦長、学校から緊急電です!」

岬「総員配置に就いて!」

ケーキを食べてた生徒は一気に自分の持ち場に戻る。

悠一郎「とりあえず俺はこの制服から作業着に着替えるか。」

悠一郎はブルーマーメイドから支給された制服(海自で言う幹部常装第三種夏服)から作業着(これも海自の幹部作業着)に着替え腕の部分を捲り艦橋に上がる。

悠一郎「なんて電文だったんだ?」

納沙「近くで武蔵を捜索してた東舞鶴の教官艦艦隊との通信が途絶え周辺で一番近い晴風が状況を報告せよとの電文です。」

悠一郎「武蔵⁉︎って事は川瀬さんのいる艦隊とは遭遇しなかったのか。」

ましろ「そうみたいだな。」

岬「それでも私達が一番近いんだ…出航よーい!錨をあげー!両舷前進強速ヨーソロー!見張りを厳に!」

晴風は電文であった地点に向かう。

 

そして武蔵と東舞鶴の教官艦は

「増援の8隻到着!陣形整いました!」

東舞鶴の教官艦艦隊は別の部隊からの応援を呼びこれで計16隻である。

しかし何隻来ようが武蔵は主砲を旋回させ主砲を放ちその弾が教官艦の近くに着弾する。

晴風はその戦闘海域の外から様子を見てた。

納沙「凄い…凄すぎます。」

そしてまた武蔵の主砲弾が教官艦に命中する。

メイ「夾叉もなしで命中させるなんて、あんなのに狙われたら…」

知床「操艦も…あんな大きい艦があっという間に。」

晴風の艦橋クルーは武蔵の凄さに驚きを隠せない。

悠一郎は艦橋から双眼鏡で武蔵を見てた。

悠一郎「あれが武蔵か…やはり長門型より断然デカイ。」

悠一郎は初めて実物を見る大和型戦艦に驚きは隠せない。

悠一郎(模型で見ても思ったが実物を見て確信した。あの艦は砲戦では沈まない!)

岬「モカちゃん!」

いきなり岬が声を上げた。

明乃「シロちゃん…後は任せていいかな。私行ってくる!」

悠一郎「おいおい艦長が何言ってんだよ!」

ましろ「そうだ!行くってどこにだ!」

明乃「武蔵のところにだよ。」

悠一郎「バカを言うな!人間一人が言ってもどうにかなる問題じゃないぞ!」

ましろ「そうだ!状況は確認したし後は報告して離脱するのが…」

岬はましろと悠一郎さん言葉を聞かずに行こうとするがましろが肩を掴み。

ましろ「毎度毎度、自分の艦をほったらかしにして飛び出す艦長はどこにいる!海の仲間は家族じゃないのか!」

ちょうど艦内放送の無線が入っててましろの声が艦に響き渡る。

明乃「モカちゃんが…私の幼なじみがあそこにいるの。大事な親友なの。」

そう言った瞬間艦橋は静まり。

岬「晴風は速やかに武蔵の射程外に出て!」

そう言った艦橋から出て行ってしまった。

悠一郎(おいおい、艦長が飛び出しちまったよ。)

悠一郎は外を見ると晴風から出ていくスキッパーが見えた。

ましろ「えー!もう!取り舵一杯!」

知床「取り舵一杯!」

ましろ「武蔵との距離はこのまま。スキッパーの動きを追う!それと応急班は即応待機数が足りなかったら主計科にも手伝いをさせて!」

「了解!」

ましろの指示で艦橋クルーは仕事を始める。

悠一郎「ましろ武蔵がこっちに気づいたぞ!」

 

 

あおつきでは

教頭「なんとしてでも止めなくては!07式SUM攻撃始め!」

また対潜魚雷で攻撃しようとするが明後日の方向に07式SUMが行ってしまう。

教頭「何!」

「教頭先生!イルミネーターに異常発生!及びに増援艦隊との通信も取れずCICでも動作不良が発生!」

教頭「この艦は国防海軍でも使う最新鋭の艦だぞ!そんな事があってたまるか!うぉ!」

その瞬間あおつきの後部甲板に武蔵の砲弾が命中した。

 

晴風

野間「武蔵の主砲こっちに向いてます!」

悠一郎(流石にあんなものが当たったらたかが2.000トン級の駆逐艦なんて吹っ飛ぶぜ!)

ましろ「面舵一杯ヨーソロー!武蔵と反航にして!」

知床「はい!」

悠一郎がウ 艦橋ウィングに出て武蔵を見ると発砲炎が見えた。

悠一郎「敵弾くるぞ!」

悠一郎がそう叫ぶと電探室から敵弾が3発くることを知らせる放送が入る。

ましろ「面舵一杯!内側に入って!」

悠一郎「ダメだ!直撃するぞ!」

悠一郎は武蔵の砲弾が見えそれが晴風の直撃コースに見えた。

悠一郎(もう一かバチかだ!)

悠一郎はウィングから艦橋に戻りタマに言った。

悠一郎「おいタマ公!こっちの見越し射撃を砲弾に当てろ!」

悠一郎がとんでもない事をいい艦橋は騒然とする。

ミーナ「無理じゃ!とてもでなはいが当てることなんて!」

悠一郎「何かやらなければあんな砲弾の至近弾でも被害はすごいことになるぞ!頼むぞタマ公!」

立石「ウィ!」

立石は固定双眼鏡を見て射撃指揮所に伝える。

武田「砲塔回す。340度広角60度!はい回した!」

日置「バキュンといくよ!」

そう言って旋回した主砲から弾が発射される。

西崎「流石に長10センチ砲!バンバンいくね!」

宇田「感3そのままきます!」

立石「350度発射!」

第一主砲の砲弾が見事に武蔵の砲弾に当たった!

西崎と立石がハイタッチをしてる。

悠一郎「よし!」

悠一郎は再度武蔵の状況を確認するため双眼鏡を覗くと

悠一郎「おい、ましろ!艦長が海に落ちてるぞ!」

ましろ「回収してこの海域から離脱だ!」

そう言って晴風は速力をあげる。




どうでしたかね?
セリフ前の名前ははみなさんの意見を聞いて決めていきたいです。


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sky19

友人からTwitterをやってみないかと言われ結構周りの投稿者もTwitterで宣伝したり意見など聞いたりする事をTwitterでやってたので今回アジアの大提督もTwitterを始めました!
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横須賀女子海洋学校 会議室

真雪「東舞鶴教官艦艦隊16隻が航行不能⁉︎」

会議室で晴風と戦闘から離脱した東舞鶴教官艦艦隊からの報告は横須賀女子海洋学校の宗谷 真雪に伝わった。

真雪「何故…教官艦は国防海軍も使ってる最新鋭艦なのに。」

「電子機器が機能不全を起こしミサイルの誘導と主砲の管制ができなくなった模様です。」

真雪「東舞鶴教官艦艦隊の乗り組み員と教官艦の今は?」

「乗り組み員は三重の安全システムにより死者が0軽傷者が数名で教官艦は呉のブルーマーメイドと国防海軍により曳航されドック入りしました。」

真雪「良かったわ。武蔵の燃料と弾薬は?」

「出航時に満載なので推定でも8割以上は残ってますね。」

真雪「何故そんなに搭載を」

「洋上補給はかなりの練度を必要とし大和型の砲弾は他の戦艦と違いかなりの困難を極めますからね。」

その時会議室のドア勢いよく開いた。

横女教頭「校長!比叡、鳥海との連絡が途絶しました!」

真雪「なんですって!」

横女教頭「モニターに出します。」

モニターに映されたのは現在行方不明の教育艦と捜索及び連絡が取れる教育艦の現在位置が示されてる。

真雪「武蔵以外に現在の所在不明艦は?」

横女教頭「比叡、鳥海、摩耶、五十鈴、名取、天津風、磯風、時津風並びにドイツから留学演習参加予定だったアドミラル・グラーフ・シュぺーです。」

真雪「そんなに…いま動かせる艦は?」

「補給活動中の間宮、明石と護衛の浜風、舞風この後合流予定の風早と護衛の秋風と偵察任務中の長良、晴風、浦風、萩風、谷風のみです。」

横女教頭「山城、伊吹、生駒は2ヵ月前から10年に一度の大規模ドック入りでこの前定期ドック入りした赤城と加賀がドックに入っていて。山城、伊吹、生駒は後半年ほど海に出られず赤城と加賀なら1ヵ月ほどで万全ではないですけど出られます。」

真雪「武蔵の遭遇地点に迎えるのは?」

「晴風以外は他の任務中でありまして直ぐには行けず。数日はかかります。」

真雪「一体どうすれば…」

 

 

武蔵と晴風

岬「モカちゃん…」

その時武蔵の三番主砲の一門が仰角を上げ発泡した。

岬「はっ!」

岬は発泡した方向を見ると晴風が接近してた。

悠一郎「あんな化け物戦艦とこんなに近づくなんて生きてる気がしねぇ。」

もう後ろの知床なんて泣きながら操艦してる。

ましろ「艦長が離脱し始めたら晴風も離脱する!」

その時左舷ウィングの航海管制官の山下が

山下「艦長スキッパーに乗り離脱始めました!」

ましろ「取り舵一杯!180度ヨーソロー!」

艦長の離脱と同時に晴風も武蔵から回頭し離脱しその後武蔵の射程圏外に出て艦長とスキッパーを回収する。

知床が艦長にタオルを渡しに行き代わりに艦の操艦を勝田がとる。

勝田「武蔵〜凄かったぞな!」

悠一郎の中では(よくこんな奴が航海科をやってやれるな)と思ってる。

ましろ「勝田さん現在位置は?」

勝田「わからんぞな。」

ましろ「えっ。」

悠一郎「はい?」

立石 西崎「「ぞな?」」

悠一郎(確かこの言葉使い海兵団の同期で愛媛出身の奴が使って方言だったな。)

勝田「逃げるので精一杯で位置を把握する余裕もかけらもありませんでしたぞ。」

ましろは今度は呆れながら伝声管に通達する。

ましろ「被害報告と周辺状況の確認。」

野間「前方何も見えません。」

山下「左弦何も見えません。」

内田「右弦もです。」

宇田「電探真っ白です!」

八木「通信もダメでーす。」

万里小路「水測も聞こえません。」

ましろ「一斉に言うな!」

悠一郎「この艦しっかりしてるのか?」

納沙「何か電子機器が全滅ぽいです。」

ましろ「壊れたのか?」

納沙「原因不明のノイズばっかりで…」

その時

野間「星が見えまーす。」

ましろ「天測急いで!」

山下 内田「「了解」」

二人は天測儀を持って天測する。

山下「現在位置でましたー。」

内田「北緯29度15分29秒、東経136度4分35秒!」

天測された数値を納沙のタブレットに打ち込んでいく。

納沙「現在地はえっーと⁉︎」

ましろ「どこだ!」

納沙「あのーそのー」

ましろ「報告は素早く正確に!」

納沙「琵琶湖中心です。」

山下「そっかー琵琶湖か!」

内田「そうだよね。今入れるもんね。」

勝田「道理で波が静かだと思ったぞな!」

ましろ 納沙 西崎「「「そんなわけないだろ!」」」

山下 内田「「スイマセーンもう一回調べまーす。」」

悠一郎も天測儀を手に取り天測をするが

悠一郎「さっき言った数値と全然違う数値が出たな本当にこの艦の装備品は大丈夫か?」

そしてその後30分も天測を続けたが出る数値の場所は山中湖、相模湖、阿寒湖、中禅寺湖、猪苗代湖。

悠一郎「なんで湖ばっかなんだよ!」

その時岬と知床が風呂から帰ってきた。

悠一郎(どうもこの二人息が合ってないな〜)

八木「艦長。」

岬「どうしたの?」

八木「さっきから通信がダメでどうも艦内から微弱な電波を拾ってて。」

西崎「携帯じゃないの?」

八木「違うんだよね〜」

岬「確認する必要があるね。案内して。」

八木「はーい。」

岬「シロちゃ…副長後は頼んでもいい?」

ましろ「は、はぁ。」

そう言って岬と立石と艦橋にいたデブ猫(後から聞いたところ五十六と名前がある模様でそんな名前じゃ頭が上がらねぇ!)と一緒に八木に付いて行った。

悠一郎「さっきの武蔵から逃げる時の指示を聞く限り確かにお前は艦長向きだと思った。」

悠一郎はましろに話しかける。

ましろ「そ、そうか。」

悠一郎「でも一つ思ったのはお前は何か教科書通りの指示をしてるみたいだった。」

ましろ「何を根拠でそれを言ってるんだ。」

悠一郎「恐らくお前は宗谷家って言う何か取り憑かれてんだよ。だから柔軟な指示が出来ないとダメだぞ。」

ましろ「くっ!」

確かにましろは小さい頃から宗谷家の娘として将来はブルーマーメイドの幹部になる事を期待されてきたが教育艦の中でも低ランクの駆逐艦に配属されしかも艦長ではなく副長という立場になった事で自分の中でも焦りが出て柔軟な発想の指示が出来ない事は自覚してた。

悠一郎「柔軟なとこは艦長から少しは見習った方がいいと思うぜ。」

悠一郎はましろの肩を軽く叩きウィングに出てまた天測をする。

ましろ(私は宗谷家の娘なんだ。だからもっと上を目指してお母さんや姉さん達に追いつかなくては!)

その時下の方から断末魔の叫びが聞こえた直後色んな物が落ちる音がした。

ましろ「なんだ!」

数分後

岬と立石が艦橋に上がり五十六が口にネズミを加えてきた。

岬「五十六凄いね!ネズミ捕まえたんだ。あれ?色が違う。」

岬が五十六が捕まえたネズミを触ろうとすると

鏑木「触るな!それはネズミではない。」

その時

八木「通信回復しました!」

宇田「電探復活!これでなんでも見えます。」

万里小路「周辺の音がよく聞こえてます。」

電子機器の回復の報告が続々と上がり始めた。

悠一郎「こっちもやっとまともな天測値を出せたぜ。」

納沙「まだやってたんですね…」

もう航海科員でもやってない事をずっとやってた悠一郎に軽く呆れてた。

岬「え?もしかして。」

鏑木「どうやらコイツが原因だったようだな。」

岬「これなんなの?」

鏑木「遺伝子構造がわずかにネズミとは異なり更に変なウィルスに感染してる。そのウィルスは砲術長の血液からも出てる。」

岬「ウィルス…」

立石「うぃ…」

立石は恐ろしくなったのか岬にしがみつく。

鏑木「砲術長が暴れてたのも電子機器が故障したのもそいつが原因の可能性がある。」

岬「じゃあそれを調べられはみんなを救えるかも?」

鏑木「可能性はある。」

岬は五十六を高い高いする。

岬「五十六すごーい!今日から提督って呼ぼうね。」

立石「大!」

岬「大提督だね!」

悠一郎(むしろその名前には大提督が普通なんですよ!)

悠一郎「それにしてもお前凄いな名簿でも見たけど年の割には。」

納沙「勝手に提督なんかつけちゃていいんですか?美波さんの事を年の割にって酷くないですか?」

悠一郎「なんだお前らこいつの年知らないのか?こいつの年は…」

ましろ「それより学校に報告だ!」

野間「前方の浮遊物!機雷です!」

機雷は晴風の右舷方向で爆発した。

 

 

 




とりあえずこんな感じでセリフ前の名前は苗字統一で呼び合いはアニメ通りにいきますのでよろしくお願いします。
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じゃんじゃん絡んでくださいなるべく浮上してますので!


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sky20

横浜DeNAベイスターズCSファイナル敗退…
でもこの時期まで応援させてくれてファンの一人としてありがとう!
来年はきっと19年のぶりのリーグ優勝と日本シリーズ制覇だ!
絶対勝つぞベイスターズ!

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感想や意見やダメ出しなど待ってまーす
結構浮上率高めなのでリプとかきたら返しますのでフォローお願いします


 

野間が機雷の発見と同時に機雷が晴風右舷前方で爆発した!

ましろ「な、なんだ!」

悠一郎は機雷が爆発した後すぐに艦橋に入り伝声管を使い

悠一郎「機関長!全ての機関停止だ!山下と内田は探照灯を使い周囲の状況を確認しろ!」

柳原「わかったでぇ!」

山下、内田「「了解!」」

悠一郎はこれ以上の被害を出さないように各部に指示を送る。

悠一郎「艦長!夜間にこれ以上の航行は危険だ。今日は夜が明けるまでここで艦停止だ。」

岬「わかりました。」

そしてそのまま夜が明けるまで何事もなく夜が明けた。

周囲は完全に霧に囲まれ正確に機雷の位置の把握も出来ない状況だ。

艦内集会所では各々が朝食を食べながら談話してる中艦橋メンバーは水測員の万里小路の測定結果を元に今後の方針を決めてる。

悠一郎「にしても相変わらずなここの飯はうまいな!」

ミーナ「そ、そうじゃな…」

悠一郎の近くで一緒に朝食を食べてるミーナは納豆を弄りながら険しい顔をしてた。

伊良湖「あれミーナさん納豆口に合わなかった?」

ミーナ「いや、そういう事はないじょ。」

悠一郎「噛んだな。やっぱりお前日本食苦手だろ。ここ数日間お前の近くで飯食ってればわかるぞ。」

悠一郎は後から晴風に乗ったため空いてる席がミーナの隣しかなくそこで飯を食べてた。

ミーナ「悠一郎の言う通りじゃ。実は日本料理が口に合わなくて。」

伊良湖「えぇ!そうなんだ。ゴメンね気がつかなくて。じゃあ今日はドイツ料理を作ろうか!」

ミーナ「え、いやいや!」

悠一郎「遠慮するなよたまには故郷の味も食っとけよ。」

伊良湖「そうだよ!それに私ドイツ料理得意だから!」

ミーナ「じゃあありがたく頂く。」

伊良湖「任せて!」

その後悠一郎が烹炊室に行った時に伊良湖が料理サイトを開いたタブレットを見ながらドイツ料理を作ってたのを見たのは別の話である。

悠一郎(いいやつだな。)

その後艦橋メンバーが航行する予定路だけを掃海する事に決め掃海を始める。

岬「掃海準備!」

ミーナ「うんうん、掃海は安全に航行するために重要な事じゃからな。」

岬「まずは視界内の機雷を機銃で!」

西崎「やった、やっと出番だ!行くよタマ。」

立石「うぃ。」

西崎と立石が後部にある25ミリ機銃に向かい機銃の射程圏内及び視界内の機雷を爆発させていく。

西崎「ヒャッハー!」

悠一郎(おいおい平気かあの水雷長は?)

後部甲板の方では掃海具を応急員と主計科で掃海具の準備していて何かに反応したのか立石が銃口をそっちに向ける。

悠一郎(どっちもかな。)

知床「それにしても誰が機雷なんて敷設したんだろう。危ないよね。」

納沙「過去に敷設された機雷が時代を超えて…」

悠一郎「はいはい、一人劇場はそこまでだ。」

ましろ「この辺りの機雷は過去に各国の利権を守る為に敷設されたものか冷戦中にアメリカがソ連の海軍を太平洋に進出させない為に敷設したものだろう。」

悠一郎(へーアメリカとソ連は対立したんだな。」

納沙「もーロマンがないですね。」

悠一郎「むしろお前はぶっ飛んだ思考してるなと思うぞ。」

納沙「えー酷くないですか?」

知床「でも、もし戦争が起きたら大変だよね!」

ましろ「そうならないように国を超え海を守る為にブルーマーメイドが創設されたんだ。そして過去の反省を基に国民と主権とシーレーンを守る為に国防海軍も創設されたんだ。」

岬「ブルーマーメイドと国防海軍の任務には航路を守る事もあるよね。」

ミーナ「そうじゃ、日本のブルーマーメイドと国防海軍の合同掃海部隊は世界トップクラスと言われ世界からも海の平和に対しての関心は高いと言われとるぞ。」

知床「海に生き。」

岬「海を守り。」

納沙「海を」

立石「往く。」

『それがブルーマーメイド!』

悠一郎(この世界が平和なのはこういう高い志を持った者達がいるから成り立つんだな。)

悠一郎は艦橋の端で腕を組みながら納得してた。

そして周辺の近い機雷を排除したのでスキッパーを降ろして掃海具をつけた。

スキッパーには水雷員で魚雷発射員の松永と姫路が乗る。

岬「安全には気をつけて。」

松永 姫路「「りょ〜かい。」」

スキッパーが進むと後ろから掃海具が展開されて行く。

伊良湖が艦首の方で展開を確認した事の無線を入れる。

掃海具が展開されて行くと系維機雷の系維策が掃海具のワイヤーカッターによって切られて浮いてくる。

悠一郎「おっ、浮いてきたな。見張員は浮いてきた機雷が艦に近づかないようにしっかり見張員と管制員は見張ってくれよ。」

野間 山下 内田「「「了解!」」」

悠一郎(こんな狭い範囲の機雷群ならまだマシだな。米軍が敷設した機雷で海軍の艦が外洋に出れないよりはいいだろう。)

その時双眼鏡を見てたましろが

ましろ「それにしてもスピード出し過ぎだな。大丈夫かあれで?」

悠一郎「系維機雷の触発アンテナさえ気をつけてれば平気だろう。あの大きさなら沈底機雷と短系止機雷の磁気と音響と水圧には引っかかないだろう。」

ましろ「だといいのだが。」

その時に爆発音がした!

岬「何⁉︎」

ましろ「報告!」

野間「前方で爆発!スキッパーが巻き込まれました!」

艦の前方では機雷の爆発により煙が出てる。

悠一郎「恐らくあそこら辺が水深が他より浅くてスキッパーのスピードの水圧が短系止機雷に反応したんだろ。」

八木「救難信号が出てます!」

宇田「感二つで安全装置からです!」

通信員の八木と電信員の宇田から報告が続く

岬「助けなきゃ!」

ましろ「また、艦長が持ち場を離れる気か!」

岬「で、でも…」

悠一郎「艦長早くしろ!ここから現場の様子は分からねぇぞ!」

悠一郎が艦橋にある固定双眼鏡から爆発地点を見てスキッパーを探すが煙でよく見えない。

知床「私が行きます!」

岬 ましろ「「えっ!」」

知床「艦長!手伝いをお願いしてもいいですか?」

岬「は、はい。」

知床「副長!後はお願いしてもいいですか?」

ましろ「えぇと…」

岬「副長あとは頼みます!」

そうして知床と岬は艦橋を出て行った。

悠一郎(あーあー行っちゃったよ)

ましろ「違う!」

納沙「え?」

ましろ「常に艦で指揮をするのが艦長でしょ!オールウェイズオンザデッキってそう意味でしょ!」

悠一郎「今はそんな事どうでもいいから!ましろは他の指示をだしとけ。」

悠一郎は伝声管を掴み。

悠一郎「万里小路は他の沈底機雷と短系止機雷がないか確認してくれ!野間は系維機雷の位置を更に確認して!」

野間 万里小路「了解(しましたわ)!」

悠一郎「ましろは艦長に艦の事を任せれたならその任を実行しろ!」

ましろ「わ、分かった!応急員と美波さんはいつでも行けるようにしといてくれ!」

ましろが更に指示をだして艦は慌ただしくなる。

内田「救助に成功しました!」

そして岬と知床が爆発に巻き込まれた松永と姫路を助けるのを確認した。

悠一郎「ふぅ、無事でよかった。でもよくあの爆発で無事だったな。」

納沙「それはですね。最新の重安全装置のおかげなんですよ。」

悠一郎「重安全装置?」

納沙「あれ?ブルーマーメイドの特別監察官なのに知らないんですか?」

悠一郎「(あっ、やっべ!)今まで事務職だったからあんまり知らなくてなハッハッハッ!」

悠一郎は少し苦し紛れに誤魔化した。

納沙「そうなんですか〜じゃあ説明しますね。重安全装置は手首につける装置で装置から出るレーダー波が装置使用者が危険に陥りそうになる事を感じた時にに瞬時に装置から耐爆、耐水、耐火、耐衝撃などの機能がついた装置に包まれて救難信号が出るんですよ。」

悠一郎「へーそうなんだな。」

悠一郎は双眼鏡を除きスキッパーに松永と姫路を乗せて帰ってくる岬を見た。

悠一郎(あいつの海の仲間は家族だからって言う人命第一はこれから先人命を失う場面で通用するか心配だな。でもその前の心配はこの艦の艦長と副長の関係だな。上がこのままじゃあダメだしな何かいい機会でもないのかな〜)

そして無事に収容が終わりあとの機雷は砲術員が代理にやり残りの機雷はブルマーメイドの方に報告して掃海してくれる模様だ。

そして夕食の時

艦内集会所では当番以外がきてる。

伊良湖がミーナの為に作ったドイツ料理を出していくがミーナにダメ出しされた挙句に杵崎双子姉妹が作ったドイツ料理が評価されてしまった。

悠一郎「どっちにしろミーナ、伊良湖の作ったドイツうまいから食べてみろよ。」

そう言いながら悠一郎は誰よりも先に飯を食べてた。

日置「あー勝手に食べてるー!」

若狭「ずるいー!」

悠一郎「食い物は早く食わないと不味くなっちまうから早くたべたもん勝ちだ!」

そしてみんながワイワイと食べるのを見て笑う岬 明乃だった。

 

 

 

 

同日

海上安全整備局

「東舞鶴の教官艦が武蔵の砲撃で航行不能?」

「やはり学生艦の反乱なのか?」

「もし反乱として武蔵が都市部に向かってきたら食い止められるのか?」

「もしもの時は国防海軍の護衛艦かブルーマーメイドの哨戒艦の対艦ミサイルを武蔵の主砲射程外から撃つしかないだろう。」

「だが晴風と教官艦からの報告によると誘導弾の制御ができなかったみたいだぞ。」

「なんだと!だったら射程外から魚雷を放つか射程外砲撃でなんとかならないのか?」

「無誘導の魚雷が当たると思うか?それと現在武蔵の射程外から撃てる艦はいないぞ!いたところで命中するか分からないぞ!」

「国防海軍に強力を要請してみてはどうだ?遠距離砲撃でも命中の高いmk45を搭載したあたご型とあきづき型とふぶき型がいる上に潜水艦による近距離からの雷撃も可能だ!」

「国防海軍を動かすのダメだ!こんな事で動かしたら隣の国が何を言い出し始めるか分からない!それにmk45は5インチ砲で命中しても武蔵からすれば豆鉄砲な上に秘匿性の高い潜水艦を簡単に使う訳にはいかない。」

「だったら同等の戦力をぶつけるしかない。」

「18インチには18インチか。」

「だが呉の大和も舞鶴の信濃も定期ドック入り中だ。」

「だったら紀伊と長門と陸奥と天城と赤城と加賀と土佐はどうだ?」

「紀伊はブラジルへ遠洋航海中で長門はイギリスへの外交航海中で土佐はオーストラリアへ数週間前からオーストラリア軍との演習参加しててまだ演習中で陸奥と天城は米軍と韓国軍との合同演習中で赤城と加賀はドック入りしたばっかで万全な状態じゃなければあと1カ月ほどで出せます。」

「なぜこんなに大型の艦がいないんだ!」

「この時期は新しく乗艦したブルーマーメイド隊員と海外学校の学生が多くいるために演習に参加して練度を高める必要がある必要があるためにこの時期は旧式の艦が主力を務めてます。」

「時期が悪いな…」

「金剛型や扶桑型や伊勢型の14インチ砲と装甲では太刀打ちできないぞ!」

「今はブルーマーメイドの艦と学生艦に頼るしかないのか…」

 




色々つかれた…
艦内ラジオ録音会には落選するしボルタリングやって指の皮を剥いてめっちゃ痛いしもう散々だわ。
とりあえずプロ野球は楽しめたからよかった!
今回国防海軍の所にふぶき型護衛艦を追加しました。
これは今度の25DDの予想艦名が3文字なので自分の予想が「ふぶき」なのでふぶき型ににしました。
では次の話で!
Twitterもよろしね!


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sky21

観閲式すごかった(小並感)
12月にはくらまを見に行くために香川まで行こうかな。

Twitter grandadmiral0もよろしく


機雷の件がたって数日後、晴風は引き続き武蔵捜索のため航行してた。

悠一郎「風呂掃除終わったぞ。」

岬「ありがとうございます。」

悠一郎「いいよ、俺にできる事があるならどんと言いな。」

悠一郎は晴風クルーが風呂に一回り入ってから最後に風呂に入り掃除するのが晴風に乗艦してから決まってやる事だ。

それ以外の悠一郎の晴風の生活では

寝てる所は空いてる倉庫にハンモックを吊るして寝て

ブルーマーメイド上層部に提出する日誌もここで書く。

晴風での仕事は基本万能職で機関が調子悪かったら機関科に手作いしに行き機関の調子が良くなったら柳原とお茶を一杯したり航海科では自身がもつマサイ族並みの視力で一緒に見張りをしたり砲雷科では応急員と一緒に魚雷発射管や主砲の点検の手作いをしたり主計科では軽く料理と洗濯の手作いをし毎回のようにつまみ食いをし伊良湖に怒られたり保健室に行っては鏑木の何やら興味深い話を聞きに行ったりしてる。

悠一郎「あっ、そういえば。蛇口からでるお湯と水の強さがかなり弱ってたぞ。」

岬「えっ、そうなの?」

納沙「おかしいですね。今までそんな事はないはずですが。」

その時今風呂の順番の砲雷科から絶望の叫びが聞こえた。

悠一郎「やたらとこの艦からは叫び声がするな。」

そのあと叫び声の理由がシャワーのお湯が止まり応急員の和住と青木が調べたらタンクのどこかが壊れててタンクから水漏れしてタンク内の水量が減ってた模様。

ましろ「補給を要請する必要がありますね艦ちょ…!」

岬「うん…そうだね。」

一緒にいた納沙と悠一郎は互いに顔を合わせてため息を吐いた。

納沙「補給艦との合流は五日後です。」

悠一郎「五日間の節水はキツイぞ〜」

悠一郎が言った通り早速翌日から艦内の彼方此方から弱音が聞こえてきた。

悠一郎「喉が渇いたらラムネを飲めばいいのになんで飲まないんだろうな。みんな口を揃えて「飲みすぎると太る」ってそんなにラムネで太るか?」

悠一郎はラムネを片手に甲板を歩いていた。

悠一郎「太ったといえば俺は気を失って目を覚めてからまともに今までやってた肉体鍛錬をやってないな。ちょうどいい機会だから再開しよう。」

悠一郎は後部甲板にある鉄の取っ手などを使い懸垂など足を掛けて体を逆さまにして腹筋などした。

悠一郎「ヤベェ久しぶりにやると頭に血がめっちゃ上ってくるわ。」

逆さまになってやる事で戦闘機に乗ってる時に宙返りする時のG耐性や空中感覚が強くなると聞いてからずっと予科練時代からやってる事だ。

夢中になって筋トレをやってると伊良湖が後部甲板に干してる洗濯物を取りに来た。

伊良湖「スコールに入るみたいだから急いで中にいれなきゃ!」

伊良湖が洗濯物を入れてると悠一郎が筋トレしてるのに気付く。

伊良湖(凄い体だな〜こんな所で人知れず自主トレしてるなんて凄い!)

悠一郎が一生懸命トレーニングしてるのを見ているうちに

伊良湖「かっこいいな」ボソッ

悠一郎「ん?何してんだ?」

悠一郎がちょうど伊良湖の存在に気付いた。

伊良湖「え!ちょっと霧にに入るからもしかしたらスコールに会うかもしれないから洗濯物を中に入れてました!(今の聞こえてないよね⁉︎)」

悠一郎「そうなのか、じゃあ俺も手伝うぞ。」

伊良湖「あ、ありがとうございます…(よかった〜聞こえてないみたい!)」

その後悠一郎が洗濯物を入れるのを手伝いあっという間に洗濯物を艦の中に入れた。

悠一郎「じゃあ俺は艦橋に行くから、何か手伝ってほしい事があったら言えよ。」

伊良湖「は、はい!」

そう言って悠一郎は行ってしまった。

艦橋に上がったら艦橋メンバーは全員いて変わってる事といえば立石と西崎の髪が爆発してる事だけだ。

悠一郎「霧に入るんだって?」

ましろ「えぇ、電探がこの先に霧がある事を探知してもう目視でも確認した。」

悠一郎「なら、手の空いてる人員で見張りをさせとけ霧の中の航行は怖い。」

ましろ「分かった。」

ましろは手の空いてる砲雷科で甲板から見張りをさせた。

そして霧を目の前にする。

悠一郎「濃いな、暗礁と他の艦船との衝突には気をつけろよ。」

岬「分かりました。りんちゃん速力落として、サトちゃん探照灯お願い、ココちゃん霧笛鳴らして。」

探照灯を照らしながら霧笛を鳴らして慎重に進んでると

悠一郎「ん?雨か?」

一気にスコールが降ってきて他のクルーが甲板に出てきて干からびた身体を潤す。

ある者は体と髪を洗いある者は水を集めある者は水遊びをする。

悠一郎「急いで水を集めろー!」

悠一郎はバケツを大量に持ち水を集めては艦内のタンクに溜め込んだ。

西崎「なんであんなに急いでんだろう…」

ミーナ「さぁな。」

悠一郎(俺は駆逐艦勤務時代にこの様なスコールあったのを覚えてるこの後に来るのは…!)

天気は一転変わって見事な波が荒れ吹き荒れる嵐になった。

悠一郎(やっぱりこうなった!)

青木「撤収っす!撤収!大低気圧っす〜!」

悠一郎「俺もさっさと上甲板から撤収するか。」

その時マストの避雷針に雷が落ちた!

悠一郎「うおっ!危ねぇーな。ん?艦長は何してんだ?」

扉のとこでうずくまってる岬を見つけた悠一郎は近寄る

悠一郎「おい、どうしたんだ?艦長具合でも悪いのか?」

岬「だ、大丈夫だから。」

岬はゆっくりと立ち上がる

悠一郎「おいおい平気か?」

その時カッパを来た鏑木が来た。

鏑木「艦長と悠一郎さんに話が。」

岬 悠一郎「「へっ?」」

 

その後悪天候により上甲板の通行禁止なり何かに埋もれる事案も発生したがそれはどうでもいい。

どんどん天気は悪化していき悠一郎は懐中電灯を持って艦に異常発生してないか確認し今晩当直してる岬に報告しに行った。

悠一郎「艦長ー一応今の所異常なかったぞって艦長は?」

納沙「さっきミーナさんと副長の部屋でテレビを見てたら随分と怯えた様子で部屋に来て私と変わりました。」

悠一郎「怯えた様子?まぁ一応異常ない事を伝えて来る。副長の部屋でいいんだよな?」

納沙「はい。」

悠一郎は艦橋から降りて副長の部屋に向かう。

悠一郎(さっきから艦長の様子がおかしいな。)

副長の部屋の前に着きドアをノックしようとしたその時

岬「ただ…思い出すから…」

悠一郎「ん?」

悠一郎はノックをやめた。

岬「小さい頃にお母さんとお父さんと一緒に乗ってた客船が悪天候で座礁事故を犯してお母さんとお父さんに海に飛び込んで

救助のボートに乗ろうとしたんだけど私がそこで躊躇して波に飲み込まれて気付いた時にはブルーマーメイドの救助ボートの上でそこにはお母さんとお父さんはいなかったの。後からお母さんとお父さんは…あの時私がもっと早く飛び込んでれば。」

ましろ ミーナ「「…!」」

ドアを越しに自分の家族安否も分からない悠一郎もその話を聞いた。

悠一郎(あいつも家族を…!)

その時伝声管から

納沙「艦長!救難信号です!」

岬 ましろ ミーナ「「「はっ!」」」

悠一郎(救難信号だと⁉︎)

急いで悠一郎は艦橋に上がり続いて着替えて来た岬とましろとミーナが来た。

岬「救難信号ってどこから⁉︎」

納沙「新橋商店街船です。全長135m総トン数14000トンで現在、左に傾斜中し船内に浸水して模様!」

ましろ「乗員は?」

納沙「全乗員552名現在避難中の事で。」

岬「近くの船は?」

納沙「我々が一番近いみたいです。」

岬「ブルマー本隊に連絡して学校にも!」

『了解!』

岬が通信機を持ち新橋艦長と話す。

悠一郎「座礁地点はどのへんだ?」

納沙「ここです。」

悠一郎は艦橋にある航海図を見て

悠一郎「およそ巡航以上出せば50分ほどか…」

岬が新橋艦長と通信を終えて伝声管で艦に指示をだす。

岬「達っすーる!ウルシー環礁で座礁船発生!本艦は当該船舶の救助を行う。海難救助よーい!砲雷科と手の空いてる人で準備に入って!」

航行する事50分ほど

ましろ「晴れたな。」

納沙「低気圧は西に移動した模様です。」

悠一郎「海ってのは怖いな。」

ミーナ「どうしたいきなり?」

悠一郎「時には昼みたいに自然の恵みをくれたりして味方をしてくれるけどいつこのように牙を剥くか分からないからな。」

ミーナ「そうじゃな。」

そう言ってるうちに新橋の近くまで来た。

ましろ「傾きは40度くらいか。」

ミーナ「50度を超えると危険だぞ。」

悠一郎「そうなってくると海に落ちてる救助者も危ないぞ。

その後タブレットで新橋の艦内図を見て救助手順と救助隊の準備の確認をした。

岬「それと私もスキッパーで…」

その時岬の頭には今までましろに言われてきた事が投影される。

岬「こういう時艦長ってどうすればいいのかな?」

悠一郎(おっ?)

ましろ「私に聞かないでください。」

岬「分かんなくなっちゃって。」

ましろ「艦長は艦で指示をしてください。」

岬「救助隊と指揮は?」

ましろ「んんん!私がやります!」

ミーナ「儂も行こう!」

おいミーナそのポーズはなんだ?

悠一郎「じゃあ俺も行こう。」

悠一郎とましろとミーナと砲雷科と航海科と応急員を乗せたボートは新橋に接近する。

ましろ「私とミーナさん砲雷科3名で艦内に入る。ダイバー隊は海に潜って船体の損傷の確認。悠一郎さんと航海科と応急員は救命ボートに乗ってる人を晴風に誘導と甲板にいる人を救命ボートに誘導して。」

『はい!』

勝田「救命訓練は中学で散々とやったけどできるかな〜」

八木「大丈夫かな?」

ミーナ「大丈夫だ。」

悠一郎「訓練をやったのらばちゃんとできるさ。」

ましろ「私は運が悪いのだが大丈夫だろうか?」

ましろの一言によりボート乗員全員の顔が暗くなった。

ミーナ「空気読め。」

そして新橋の横にボートを近づけて

ましろ「探照灯照射!」

松永と姫路が手持ちの探照灯を新橋を照らす。

照らした先の甲板には軽く200を超える救助者と海にもたくさんの救助者がいた。

悠一郎「副長、指示をだせ。」

ましろ「きゅ、救助開始!」

ましろとミーナと砲雷科3名が艦内に入りダイバー隊は潜水具をつけて海に潜り勝田は救助ボートを晴風まで誘導し始め悠一郎と青木と和住と八木は甲板で救助者の対応する。

「おい!救助まだかよ!」「早くしろよ!」「おせーよ!」「しっかりしろよ!」

青木と和澄と八木が初めての救助で慌ててしっかり対応できなくて周りから罵声が飛んでくる。

青木「やばいっす〜」

八木「どうしよう…」

悠一郎は見かねて。

悠一郎「おい!お前ら落ち着け!お前がそんなじゃこっちもしっかり対応できねぇ!」

悠一郎が叫んだら罵声は止まった。

悠一郎「よし、それでいい。怪我人、妊婦、老人、小さい子供はこっちに来い!それ以外は貴重品だけを持ってボートに乗れバックなどは捨てろ!」

「なんでバックを持ってはいけないのよ!」

悠一郎「バックなんかあったら邪魔でバックをボートに載せる場所があった人間乗せて救助するわ!それに命とたかがバックどっちが大切だ!」

「…わかりました。」

悠一郎の指示により甲板にいた救助者は大人しく指示に従い貴重品以外は放棄してボートに乗り込む。

悠一郎「後はお前らに任せたから俺は海に浮いてる人を助けてくるわ。」

和住「えっ?ちょつと!」

和住が止めようとした時に悠一郎は海に飛び込んで浮遊物に捕まってる人をボートに乗せてた。

和住「すごい人だな〜」

その後海に浮いてる人をボートに乗せ甲板の救助者達も減ってきた頃悠一郎の持ってる無線に全体無線が入った。

ましろ「こちら宗谷!新橋の非常用システムが壊れてる模様!」

悠一郎「ましろ本当か!」

ましろ「スプリンクラーが作動していない。かなり危険な状態だと思われる!」

悠一郎「わかった!そっちの救助者の数はどうだ?」

ましろ「今捜索してる居住区で最後だからもうすぐ全員の救助が終わる。」

悠一郎「了解!」

ましろの報告を聞いた岬が晴風を新橋の横まで接近させタラップを掛け急いで救助者を晴風に乗せた。

そして砲雷科で最後に日置が若い夫婦を連れてきた。

青木「あの二人で全員です。」

数を数えていた青木が報告する。

悠一郎「分かった、青木と和澄と八木はもう晴風に乗っとけ。」

青木「分かったっす。」

青木と和澄と八木はタラップを渡って晴風に乗る。」

悠一郎「艦長、全乗員の救助を確認しました。後は救助隊の収容だけです。」

岬「分かりました。気をつけてください。」

夫婦を晴風に乗員させる。

悠一郎「よし、これで全員だな。日置、副長とミーナはどうした?」

日置「まだ中に小さい子がいるって夫婦が言ったので捜索してます。」

悠一郎「えっ?あの夫婦で最後の筈じゃ…」

その時新橋に大きな揺れが起きた!

悠一郎「ヤバイぞこれは!ボートに乗るぞ!」

日置「はい!」

 

悠一郎と日置は急いでボートに乗り離脱した。

 




5000文字超えると辛い…
多分これからも分けてアニメ1話分を分けて書くと思います。
あとTwitterの方で意見を聞いてますのでよろしくお願いします


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sky22

あと2カ月頑張れば冬コミが待ってますよ。
自分は初日に行こうかなと思ってます行けたら3日目も行きます。
あとTwitterの方で晴風支援艦隊の同人部隊に入りました。
Twitter
grandadmiral0もよろしくお願いします。






突如新橋は大きな揺れとともに沈み始めた。

悠一郎は最後に若い夫婦を連れてきた日置共にボートに乗った。

悠一郎「全員いるか⁉︎」

悠一郎は救助隊のメンバーがいるか確認をとった。

小笠原「航海科は救助者と一緒に艦に乗りました!副長とミーナさんがまだ中に!」

悠一郎「なに!」

晴風は自艦の安全を確保するために新橋との接舷を時離脱し始めた。

悠一郎「万里小路、艦長に連絡だ!」

万里小路「かしこまりました。」

万里小路が艦長に連絡しようとしたその時

小笠原「あっ、あそこ!」

小笠原が探照灯を持ち照らすとそこにはミーナが走っていた。

悠一郎「早く飛び込め!」

ミーナ「わかっておる!」

万里小路「回収しますから早く。」

ミーナ「グッ!」

ミーナは頭から綺麗な形で海に飛び込んだ。

悠一郎「早く回収しろ波に飲み込まれるぞ。」

すぐにミーナはボートに引き上げられた。

悠一郎「ミーナ、副長はどうした!」

ミーナ「儂と途中まで小さい子の捜索をしておったが途中から分かれて探したから後は分からん。」

悠一郎「!」

万里小路「悠一郎さん、副長との通信が途切れました。」

悠一郎「マジかよ…」

悠一郎は沈み始める新橋をもう一度見る。

悠一郎(流石にあの状況から一人で出てこれる訳がない。しかも要救助者と一緒ならなおさらだ!)

悠一郎はボートにある予備のゴーグルと懐中電灯を見た。

悠一郎「行くしかないか…」

悠一郎はゴーグルと懐中電灯を手に持ち。

日置「な、なにしてるんですか⁉︎」

悠一郎「俺はもう一度新橋に戻る。お前らは晴風戻れ!」

ミーナ「いくらなんでも無茶だ!この荒れてる波の中新橋まで行くなんて自殺行為だ!」

悠一郎「俺は一度は死ねなかった男だ…だから生きる事にはやるべき事が必ずある。」

ミーナ「何を言ってるだ。」

悠一郎「行ってくる。」

悠一郎はゴーグルを付けて海に飛び込んだ行った。

松永「行っちゃったよ…」

姫路「すごい人だね…」

みんなが悠一郎が一人で行ってしまった事に唖然としてる中

小笠原「まりこー!艦長に連絡して!」

万里小路「かしこまりました。」

万里小路が岬に連絡を取る。

万里小路「ミーナさんは脱出されました。」

岬「副長は!」

万里小路「その…連絡が途絶えましたわ。」

岬「え…」

万里小路「それで悠一郎さんが副長捜索のために新橋に戻って行きましたわ。」

岬「悠一郎さんも!」

 

悠一郎「くそッ!波が高い!」

悠一郎は新橋の近くまで泳いで来てた。

悠一郎「さて、ここからどう艦内入るべきか…」

悠一郎は目を瞑った。

救助活動する前に見た新橋の艦内図を思い出す。

悠一郎「恐らく居住区の方に捜索しに行っただろう。だから居住区に一番近い入り口はあそこか。」

悠一郎は再度潜って新橋に入ったのであった。

 

 

ましろ「怖いよな…」

多聞丸「ミャーン」

ましろは子猫の多聞丸を連れて浸水して来た水を避けようと売店の陳列棚の上に座っていた。

ましろ「私も怖い…何しろ私は…運が悪い。」

ましろはもう泣きそうだった。

ましろ「このままじゃダメだ。」

ましろは立ち上がり天井の排気口の格子に手にかけ格子を取った。

ましろ「やるしかない!」

ましろは胸元に多聞丸を入れて排気口に入った。

 

その頃晴風艦橋では

岬「副長!副長!シロちゃん!」

岬が無線機で何度もましろに向けて通信を送っていた。

納沙「ダメです。どの周波数も通じません。」

岬は無線機を置いて艦橋の窓から新橋を見た。

岬「待ってるってこんなに辛いんだね…でもシロちゃんと約束したから。」

岬は小さく拳を握った。

岬「救助した人に毛布をそれと食べ物と暖かい飲み物を用意して!」

『はい!』

知床「それにしても一人で新橋に戻っちゃった悠一郎さんは大丈夫かな…」

岬「悠一郎さん大丈夫だよ。きっとシロちゃんと一緒に帰ってくるよ!」

 

悠一郎「ぷはぁ!」

悠一郎は長い潜水の後なんとか新橋の艦内に入れた。

悠一郎「随分とめっちゃめっちゃになってるな…それにかなり水位が上がってるな。」

もう新橋内は天井付近まで浸水が進んでいた。

悠一郎「となると脱出するには浸水がないところ…」

悠一郎さんましろがどう逃げるか推理した。

その時天井の排気口が目に入った。

悠一郎「あそこだな。」

悠一郎は排気口の格子を取り排気口に入った。

悠一郎「さてと手当たり次第探すか。」

悠一郎はましろを探し始めた。

 

脱出したボートでは

日置「副長、悠一郎さん大丈夫かな…」

武田「他のみんなはいるよね。」

小笠原「航海科と応急員は救助した人達と晴風に戻ったよ。」

姫路「後は副長と悠一郎さんだけか。」

ミーナが先頭で毛布を掛け非常食を食べてるその時自分らを照らす光がきた。

上を向くとブルーマーメイドのマークが入った無人機がいた。

『ブルーマーメイドだ!』

その時周りに高速で移動するスキッパー群がいた。

岸間「ブルーマーメイド保安観測部隊の岸間です。」

小笠原「晴風!小笠原光以下救助隊です!」

岸間「ありがとう。後は任せて!」

小笠原「まだ艦内に学生ともう一人が!」

岸間は小笠原に応えるようにハンドサインを返した。

そしてスキッパー群は陣形を整える。

岸間「要救助者2名!」

 

新橋艦内

ましろ「はぁ、はぁ。」

ましろは排気口をたどり外に出ようとしてた。

その時

ましろ「あっ、」

ましろのスカートが排気口の金具に引っかかってしまった。

ましろ「仕方ない。」

ましろはスカートを脱ぎ下に履いてた水着姿になった。

ましろは少しずつ前に進んでいくが

ましろ「あっ!」

その時ましろが持ってた懐中電灯の光が消えた。

ましろは「やっぱり…ついてない。」

多聞丸「ミャオーン」

ましろ「クソ!」

ましろは自分の運の無さに怒り排気口の壁に懐中電灯を叩いた。

 

悠一郎「ん?今の音は!」

悠一郎は何か叩かれた音がした方向に向かう。

 

ましろ「お腹空いた…」

多聞丸「ミャーン」

ましろ「私このまま死ぬのかな…」

悠一郎「そんな簡単に死んじゃ困るぜ。」

ましろ「えっ?」

ましろは頭の方から声がし向くとそこには

ましろ「何故あなたが!」

悠一郎「なんでって。お前が一人で艦内に残って捜索してるから俺も戻ってきたんだよ。」

ましろ「なんで戻ってきたんですか!あなたも下手したら死にますよ!」

悠一郎「悪いがこんな事で死を恐れていたら、何もできない。それにこんな簡単に死んだあいつらに申し訳ねぇ。」

ましろ「一体何を…」

悠一郎「お前今死ぬ事を考えたよな。」

ましろ「はい。」

悠一郎「死ぬ事は死んだ時にだけ考えろ!今は生きてるんだろう?だったらどうやって今を生きるか考えろ!」

悠一郎は一度死と直面し周りではこれから未来ある若者が死んでいく光景を見た目をましろに向ける。

ましろ「あなたは一体何を見てきたんですか。」

その時大きな叩く音がした。

悠一郎「これは。」

それはブルーマーメイドの救助隊が要救助者を探す為のハンマーで叩いていた。

悠一郎「壁を叩け!救助隊だ!」

ましろ「ぐっ!」

悠一郎とましろは手持ちの懐中電灯を排気口の壁を叩くと。

岸間「要救助者2名位置確認!動かないで今助けるから!」

救助隊が作業を始めた。

ましろ「助かったんだ。」

悠一郎「言っただろ?生きる事を考えていれば生きるものだ。死んで時に死ぬ事を考えろよ。」

ましろ「わかった、そうする。」

悠一郎とましろと多聞丸は無事に救助された。

救助された後しばらくましろは何故か猫言葉になってた事は黙っておこう。

悠一郎は単独で新橋艦内に戻った事でブルーマーメイドの人達に軽くお灸を据えられた。

ましろ「多聞丸無事に救助しました!」

ましろは多聞丸の飼い主の若い夫婦の所に来てた。

若い妻「ありがとうございます!多聞丸。」

ましろから多聞丸受け取ろうしたら多聞丸は逃げ出しましろの足元に行きそこから離れない。

ましろ「多聞丸…行かないと。」

その光景を見た若い夫は

若い夫「随分と懐いてるな。」

ましろ「多聞丸。」

若い妻「あの。」

若い妻は若い夫と目を合わせて。

若い夫「よかったら面倒見てやってください。」

若い妻「ご迷惑でなければ。」

若い夫「きっとそいつも喜びます。」

ましろ「えっ。」

 

鏑木「お手数ですがそれを横須賀女子海洋学校までお願いします。」

岸間「わかりました。」

鏑木は漂流してネズミを箱に入れて岸間に渡す。

鏑木「後これを。」

岸間「これは?」

鏑木「抗体と私の報告書です。」

 

艦橋

ましろ「ただいま。」

ましろの声を聞いた岬はすぐに振り返りましろに抱きつく。

岬「よかったら無事で!私待っている間ずっと苦しかった!シロちゃんいつもこんな…ゴメンね!ゴメンね!」

岬はましろの胸元で泣き始めた。

その時

「ミャオーン」

ましろの制服の胸元から多聞丸が出て来た。

まさか動物嫌いのましろが猫を持ってることに艦橋にいたクルーは驚いてる。

ましろ「もう一匹乗せてもいいだろうか艦長?」

岬「もちろん!」

艦橋にいたクルーは多聞丸に触り始めた。

その光景を影から悠一郎は見てた。

悠一郎(これで随分艦長と副長の関係は治っただろ。)

悠一郎一安心した様子でいた。

悠一郎「さてと腹減ったし朝食でも食べてくるか。

悠一郎は大きな欠伸をしながら朝食を食べに行く。

ちょうど艦橋の影から悠一郎を出て行くのを見たましろは。

ましろ(あの時の目はなんだったんだろう…あれは死を目の前にした人しかできない目だ。)

ましろは悠一郎に少しばかりの疑問を持ちながら今回の件を終える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




久しぶりなので若干ガバガバ疑惑あり…
やっぱり期間を空けて書くのはいかんな。
次はとうとう比叡との戦闘です!


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sky23

色々とありすぎて頭チンプンカンプンです


晴風を今日も何事もなく南太平洋を巡航で航行してた。

この前の新橋海難事故以来艦長と副長の仲も随分と改善され晴風全体の雰囲気もいい感じになってきてた。

そして悠一郎は今日も艦橋の端でみんなを見てた。

悠一郎「随分と南の方に来たな。」

納沙「そうですね。もう赤道を越えてもうすぐトラック諸島ですからね。」

悠一郎「トラックか…」

トラック諸島は悠一郎がいた時代の世界では帝国海軍の一大泊地であり大型機も運用可能な滑走路もありあの戦艦大和など連合艦隊の主力艦が多数停泊した場所である。

悠一郎(これより更に南にはラバウル航空基地があり宮下さんもそこで戦い抜いたのか。)

悠一郎が過去の事を思い出してると艦橋に見張所にいる野間から報告が入る。

野間「正面に艦影! 艦橋形状から武蔵と思われます! )

野間からの報告が入ると艦影メンバーは全員双眼鏡を持ち確認する。

宇田「新たな目標を確認! 」

電探もその姿を正確に捉える。

岬「こんな所に武蔵が… 」

納沙「艦長、余裕で相手の射程に入ってます! 」

ミーナ「当たったらひとたまりもないぞ。」

岬「取舵一杯、340度ヨーソロー」

知床「と、取舵一杯、340度ヨーソロー! 」

岬は一旦目標と離れるような進路をとる。

宇田「目標との距離13マイル! 」

野間 悠一郎「「13マイル⁉︎」」

宇田の報告を聞き野間は見張所の上に登り目を凝らし悠一郎は双眼鏡を持ってウィングから身を乗り出すようにして

目標を見る。

野間「武蔵…じゃない。二連装砲主砲。」

悠一郎「それにあの両舷の副砲の配置の仕方は。」

悠一郎はその艦影に見覚えがあった。

それは紀元二千六百年特別観艦式で陛下の御召艦を務めた歴戦の戦艦である。

野間「金剛型右30度方位角70度。あれはうちの学校の比叡です! 」

悠一郎「やっぱり比叡か。」

納沙「遠くから見ると武蔵そっくりですね。でも大きさが全然違いますね。それで野間さんも距離感が狂ったんですね。」

納沙はタブレットで武蔵と比叡の艦データを見比べていた。

悠一郎(そういえば比叡は新型戦艦の実験で他の金剛型と艦橋形状が違うて聞いた事あるな。)

ましろ「行方不明になってた比叡がこんな所にいたとは。」

「ミャオー」

ましろ「ん?」

ましろは後ろを向くと皿の横に座り餌を欲しがってる多聞丸がいた。

ましろ「わかった、わかった。」

岬「比叡の位置と進路を学校に連絡して。」

岬が指示をしてましろが多聞丸に餌をやろうとしたその時

野間「比叡発泡! 」

ましろ「なんだと! 」

岬「最大船速!取舵一杯! 」

知床「取舵一杯! 」

悠一郎も再度ウィングに出て砲弾を確認する。

悠一郎「後方に着弾するぞ! 」

そういうと比叡の主砲弾は晴風の後方に着弾する。

ましろ「学校からの指示は? 」

納沙「ブルーマーメイドの派遣要請をしてくれました。到着は4時間後それまで可能な限り比叡を補足し続けよ。但し晴風の安全を最優先にと。」

ましろ「わかった。ん?」

多聞丸が今度は艦橋で便を出そうとしてた。

ましろ「トイレはそこじゃない! 」

悠一郎(やっぱりまだ五十六提督(提督をつけなきゃいけない使命感)と違ってまだ子猫だな多聞丸提督は。)

岬「リンちゃん、距離をとって大きく回り込んで比叡の後ろについて。」

知床「はい! 」

知床は岬の指示に従い比叡との距離を離し回り込む。

ましろ「撃ってきたということは。」

岬「うん。感染してるんだと思う。」

悠一郎「相手が厄介だな。戦艦でも特に速力のある金剛型と鉢合わせになるのは。」

その時タブレットで周辺の海域情報を調べてた納沙が。

納沙「待ってください! 比叡がこのままの進路、速力で航行すると3時間後にトラック諸島に到達します! 」

『ハッ!』

岬「トラックって確か。」

納沙「居留人口1万を超えます。おまけに海上交通の要所なんで1日千隻の船舶が行き来します。」

ミーナ「ブルマーの到着は4時間後間に合う可能性は低い。」

岬「感染が広がったら大変な事になる。私達で阻止しなくちゃ。」

ましろ「具体的には? 」

岬「晴風に引きつけてトラックへの進路から引き離す。」

悠一郎「追尾より被弾の可能性があるぞ。それでもやるか?」

岬「速力はこっちの方が早いし何とかなると思います。」

悠一郎「わかった。艦長お前に任せるからな。」

岬「はい。リンちゃん前に出て蛇行して。」

知床「わかりました。」

悠一郎「見張り員は見張りは厳に! 発泡炎が見えたら、報告! 」

野間、内田、山下「「「了解! 」」」

晴風は速力の速いを上げ蛇行航行を始める。

そして比叡は晴風が前に出るのを感知し砲撃を再開する。

野間「新たに砲弾4つ着弾します! 」

晴風の周りに大きな水柱が4本立ちその後も何度も水柱が立つ。

悠一郎「武蔵の時もそうだけどやっぱり戦艦と一対一は生きてる気がしねぇな。」

 

 

その頃横須賀の横須賀女子海洋学校の廊下をある1人の人物が歩いており宗谷 真雪がいる校長室の前に止まりノックをする。

「失礼します。」

ドアを開くとそこには真霜がいた。

真雪は無言で席を立ち応接用のソファに座る。

真雪「あなたがここに来ると言うことは余程の事ね。」

真霜「ええ。」

真霜はテーブルにある一つの報告書を出した。

そこにはある実験艦の事が書かれており一度その実験艦は沈没しサルベージ不能と言われたが海底火山の噴火で実験艦が浮上しその浮上した場所が今年の海洋実習の場所である西之島新島である。

そして教員艦さるしまに西之島新島付近の海洋生物を調査をする為に乗せた研究員が実は実験艦からデータを取り自沈する為の研究員だった事が書かれている。

それは真霜が晴風の攻撃によって一度海を漂流した古庄の見舞いの帰りに同じ病院で入院してる研究員達の会話を聞いて個人的に調査をしたものである。

そしてそこからわかったのが「RATt」という偶然海中プラントで生まれた生物でありこの生物がもつウィルスには生体電流に影響を及ぶ為一つの意思に伴って行動する。

その為記憶があるのに行動の理由が説明できない。

そして「RATt」から出る生体電流の影響で一種の妨害電波やジャミング波により電子機器が正常に作動しなくなる。

真雪「これに関しての報告が晴風が上がってるわ。このウィルスが媒介するウィルス有り至急抗体を増産されたしと。」

真雪は自分のスマホを出して真霜に見せるとそこには捕獲された「RATt」が映ってた。

真霜「抗体を学生が? 」

真雪「晴風には鏑木 美波が乗ってるのよ。」

真霜「あの海洋医大始まって以来の天才が? 」

真雪「飛び級でまだ海洋実習が終わってなかったから今年済ませたいと言われてね。」

真霜「変わり者と聞いてましたが助かりましたね。」

真雪「感染後の時間経過が短ければ海水が効果的だが時間が経てば抗体の投与が効果的だと思われる。」

真霜「さすが鏑木 美波ですね。あともう一つ報告があるわ。」

真雪「なに? 」

真霜「とりあえずこれを見て。」

真霜は新たに報告書を出しそれを真雪が見ると。

真雪「これは一体何かしから。」

そこには完全に修復され現在悠一郎から言われたエンジン出力を上げてる途中の零戦の写真が載ってた。

真霜「これは先月に九州沖で発見されたものでこれには人が乗っていたのよ。」

真雪「私はこんな物初めて見たわ。」

真霜「私もそうよ。乗ってた人曰くこれは空を飛行する為の兵器みたいよ。」

真雪「空を飛ぶ? 人が乗ってって事はまだ世界で誰も成し遂げでない有人飛行ができるのこれは? 」

真霜「そうみたい。技術者達も機体の構造上飛べる事は飛べると思うがまだ実態がよく分からなてくてそれを調べる為にサルベージし現在試験の為の場所を伊豆半島の国防陸軍の土地の一部を借りて準備中よ。」

真雪「何故このことを私に? 」

真霜「いずれお母さんの耳にも入ってくると思ったから私の口で言ったのよ。」

真雪「そういうことね。」

 

 

その頃比叡を補足してる晴風は

野間「着弾! 」

大きな水柱がまた晴風の右舷前方で立つ。

悠一郎「本当に生きてる気がしねぇ! 」

常に艦橋には電探で砲弾がくる警告のアラート音が鳴り響いており操艦してる知床も完全に泣き顔だ。

柳原「いつまで一杯なんでぇ!そう長く持たせなれねぇよ。」

黒木「油も馬鹿喰いしてるんだけど! 」

機関室から文句も飛んでるくる。

納沙「もとよりあっちの方が航続距離が上ですしこちらは無理な動きを続けてますし。」

悠一郎「これが大型艦と小型艦の違いの一つだな。」

大型艦なら航続距離が長く船体が大きい為ある程度の無理はできるが小型艦より速力は出ない上に小回りが利かない小型艦は速力が出て小回りが利くが船体が航続距離は短く船体が小さいの無理は動きはそこまでできない。

ミーナ「次の手を打たなければならないな。」

ましろ「艦長、気持ちは分かるがこれ以上は… 」

岬「けど私達が諦めたら。」

ましろ「ならば比叡の足を止めるしか方法はないんじゃないか?たとえ沈める事になっても。」

『えっ? 』

悠一郎(おいおい、まさか戦闘を回避してたましろがまさかの発言だな。)

ましろ「誰も沈めろとは言ってない仮定の話だ。」

岬「比叡に乗ってるのは私たちの同級生なんだよ。もしもの事があったらま…なとかして沈めず比叡を止めよう。」

ましろ「シュペーの時と同じことをするのか? あの時ですらかなり危険だったんだぞ。」

悠一郎「その話は前に聞いたがこっちの主砲の射程と射線を取るまでに比叡の主砲と副砲で確実に蜂の巣だぞ。」

艦橋にいる全員が頭を悩ませたその時艦橋下の海図室から

勝田「も〜邪魔ぞな。」

艦橋と海図室を繋ぐパイプから多聞丸が出てきた。

勝田「お前も邪魔ぞな。」

続いて五十六も出てくるが見事にその出たお腹がパイプに引っかかった。

岬「はっ! 」

五十六の姿をみた岬は何か閃いた。

岬「比叡を止められるかも。」

 

横須賀女子海洋学校の校長室の電話が鳴り響き真雪は電話を取ると教頭経由で岬が連絡してきた。

岬「教育艦晴風の岬 明乃です。比叡への作戦実行の許可をお願いします。」

真霜「晴風一隻で?無理よしかも昼間になんで。」

一緒に電話を聞いていた真霜も反対する。

夜戦ならば速力と機動性が有利な小型艦でも勝機はあるが昼間の戦闘は視界もよく戦艦など砲戦が得意な艦が有利だ。

その時真雪のパソコンに作戦の詳細が送られてくる。

真雪は慣れた手つきでパソコンを操作し作戦概要を見る。

真雪「よく考えた作戦だわ。これなら実行可能だわ。」

岬「今この海域にいるのは私達だけです。ヤらせてください! 」

真雪「燃料と故障個所は? 」

岬「問題ありません。」

真雪「クラスの子の体調は? 」

岬「大丈夫です! 」

真雪「わかりました。作戦実行を許可します。但しクラス全員と話し合ってからにして。」

岬「わかりました。ありがとうございます! 」

そう言って岬は電話を切る。

真霜「いいの?お母さん。」

真雪「作戦概要を見た限り決して無謀なものではなかったわ。それにほら。」

真雪はパソコンにある物を映した。

真霜「猫?」

それは晴風にいる五十六である。

真雪「晴風の報告ではRATtを捕まえた猫には感染しなかったのよ。いい風が吹いてかもしれないわよあの艦には。」

 

 

岬「以上が作戦概要です。」

岬が艦内放送で作戦概要を伝える。

作戦概要を伝えらた晴風クルーは困惑しておりそれに鏑木の話もあり作戦の重大さが伝わってくる。

知床「私やります! やらせていただきます! 」

引っ込み事案の知床が真っ先に作戦に賛成した事がきっかけで各部から賛成の声が聞こえ上がり艦の心が一つになっていく。

最後まで反対だった黒木もましろの説得で最後は賛成した。

岬「みんなありがとう。」

悠一郎(変わったなこの艦も。)

岬「戦闘よーい! 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この回の話も中々いい戦闘シーンが多くて好きでした。
そして相変わらず凄い水雷技術を持ってるメイちゃんに驚かせれてる。


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sky24

皆さん明けましておめでとうございます
そして長らく投稿できなくてすいませんでした
ここでご報告があります
自分のTwitterの方では報告してますが自分アジアの大提督は海上自衛隊の試験に受かり、今年の4月から入隊する事になりました!
小説の方は一応入隊するまでには完結させるのでご愛読してくれてる皆さんには完結までスッキリとした形で終わらせるようにしますのでそこの所はご安心ください
あと自分が所属してる晴風支援艦隊の同人部隊で今年の2月に大阪で自分の作品を含めた作家陣5名によるはいふりの合同誌を販売するのでよろしくお願いします!
こちらもTwitterの方で随時報告します!

アジアの大提督のTwitter
grandadmiral0 の方もよろしくお願いします
比較的Twitterの方が絡んでくれると嬉しいです





晴風クルーが比叡への作戦行動に対して実行する意思を確認ができたため艦橋組は作戦に向けて更に念密な作戦を練り始める。

納沙「艦長! 見てください!」

納沙が岬に手持ちのタブレットを見せるとタブレットには現在晴風と比叡がいる海域の潮流と水深などの詳細が出されてる。

岬「すごいねこれ…」

岬は納沙から見せられたデータに驚いてる。

納沙「データはより多く、より新しいのがモットーでして」

悠一郎も後ろからタブレットのデータを見るとそれはかなり詳細な事までが書かれており悠一郎も驚いてる。

悠一郎(すごい情報量だな。これだけの情報があれば、ちゃんとした戦略と組み合わせれば昼戦で駆逐艦が戦艦を倒せる事は可能だぞ)

基本的には昼の海上での戦いは全体的に見通しが視界が良いため戦艦など大型艦の方など砲撃を得意とする艦が有利で駆逐艦が勝てる状況ではないが晴風が今いる海域は小さな島々で囲まれて、浅瀬の海域であり、大型艦が上手く動けない上に納沙の海域データがあれば十分に悠一郎も勝算があると思った。

岬「メイちゃん、タマちゃん準備を! リンちゃんはこの進路で!」

悠一郎がそう考えてるうちに岬は戦略を決めて立石と西崎に砲雷撃の準備をさせ、知床に晴風が進む航路を指示させていた。

岬「あと悠一郎さんちょっと肩を貸してください」

悠一郎「お、俺?」

悠一郎はなんだと思い、岬の近く寄る。

岬「上に登りたいんですけど、私の身長じゃ届かなくて肩車してくれませんか?」

悠一郎「あ、あぁ。いいけどよ」

悠一郎は中腰になると岬が双眼鏡を持って悠一郎の肩の所に足を跨いで、悠一郎が立つと岬は艦橋の天井を開けて身を出す。

悠一郎(何も考えるな…何も考えるな。今は目の前の事だけに集中しろ)

悠一郎は変な気にならないように頭の中で素数を考えながら戦闘に集中した。

その時比叡が発砲し、野間が着弾位置を知らせる。

岬「とりー舵!」

ましろ「とりー舵!」

天井部分に身を出した岬は回避指示を出すとましろがそれを復唱し、晴風が取舵を切る。

岬「もどーせ」

ましろ「もどーせ」

晴風が元の進路に戻ると、比叡の砲弾は晴風のさっきいた進路上に着弾した。

悠一郎(揺れる!)

晴風が回避の為の急な舵を取るため岬を肩車してる悠一郎にとってはかなりの重労働になってる。

岬「シロちゃん! 砲雷撃の指示お願い!」

ましろ「わかった!」

ここで岬がましろに晴風の砲雷撃の指示を一任させる。

ましろ「戦闘、右手砲雷同時戦。発射雷数二。比叡の左舷を狙え! 当てるなよ」

西崎「難しいな〜」

西崎が水雷方位盤を見ながら答える。

ましろ「主砲。砲では抜けないから当てるつもりで撃っていい。ただし左舷寄りに着弾させて少しでも右に誘導して」

立石「うい」

悠一郎(まぁ駆逐艦じゃこれぐらいの攻撃しかできないからな。おそらく岬の考えてるのは武力での制圧ではなく…)

ましろ「こーげき始め!」

悠一郎が思ってる間に砲雷撃の準備が完了し、ましろが攻撃指示を出すと後部の長10センチ連装高角砲二基が火を噴き、第二魚雷発射管も二本の魚雷を放つ。

同時に比叡も発砲する。

水測員の万里小路からソナーで進路上の海底には何もない事を艦橋に報告する。

ミーナ「勝負どころじゃ。狙うものより狙われるもの方が強いけ! 」

納沙「あとがないんじゃ!」

悠一郎「お前らは寸劇なんかやって場合じゃねぇ! こっちの身になってみろ!」

相変わらず悠一郎はきついながら岬を肩車し続けてる。

知床「あ、当たりそ〜」

知床が涙目で操艦してると晴風の左舷側の岩礁に比叡の砲弾が着弾する。

ましろ「魚雷左右に一発ずつ!」

西崎「頼むから通ってよ! 」

今度は第一魚雷発射管から二本の魚雷が放たれ、魚雷は比叡の両舷に一発ずつ通過し、進路をずらす事に成功した。

野間「比叡第一ポイントへの誘導に乗りました!」

ましろ「ここで座礁してくれれば沈めずに済む! 」

悠一郎(やっぱり浅瀬と戦艦の船底の深さを利用した座礁が狙いか!)

ましろ達艦橋組は双眼鏡を手に取り、比叡が座礁するのを見守るかのように比叡を見るが…

比叡は座礁せずそのまま直進を続ける。

ましろ「抜けられた⁉︎」

比叡は座礁せずそのまま晴風に向かって再度砲撃をする。

岬「撃ってきた! とーり舵!」

しかし比叡の砲弾は晴風の近くに着弾し、激しく船体が揺れて、艦橋のみんなが悲鳴を上げて、岬も天井から落ちないように肩車し悠一郎の首を太ももで閉めてしまう。

悠一郎「岬! 首、首! 比叡にやられる前に死んじまう!」

岬は悠一郎の言葉に気づき、足を緩めて元に戻すと艦内に損害報告を聞く。

その時機関室の圧力管のバルブが破損し水蒸気が溢れ出てきた。

柳原「バルブ破損!」

黒木「ヤバイってこれ! これ以上の出力維持できないよ!」

柳原「わーってる。まだか艦長⁉︎」

岬「あと10分だけ持たせて!」

柳原「分かったけどよ。本当にあと10分でぶっ壊れるぞ!」

悠一郎(ヤバイな駆逐艦の缶の出力が下がったからどんどん落ちていくからな。早い所決着つけなればな)

岬「悠一郎さん。ちょっと失礼します!」

悠一郎「一体何を…グォ!」

悠一郎が上を向こうとしたら顔に岬のローファーが乗っかってきて悠一郎は顔を踏み台にされて踏み台にした岬が体全体を天井に出す。

野間「比叡第二ポイントを通過を確認!」

ましろ「艦長! 座礁させるポイント今度も抜けて来られたぞ! どうする!」

岬「まだだよ…まだ終わってない」

ましろ「しかし艦長…」

岬「超えられない嵐はないんだよ!」

ましろ「!」

悠一郎(そうだなどんな嵐だろうが超えられない嵐なんてものはない。必ず嵐は超えられる!)

悠一郎は顔をさすりながら岬の言葉に共感する。

岬「とーり舵!」

岬が進路を指示するとましろはある事に気付いた。

ましろ「さっきと同じところに戻ってきてる! ここでは比叡を座礁しなかったぞ!」

そこは最初に比叡を座礁させようとしたポイントにぐるっと回って戻ってきたのである。

岬「ヒメちゃん今!」

和住「了解、バラスト排水!」

その時岬が晴風の艦のバランスを取ってるバラスト水の排水を指示した。

ましろ「バラスト排水したら安定性が!」

バラスト水を排水した艦の重さが軽くなり、速力を出しやすくなるが艦のバランス不安定になる。

岬「リンちゃん速度一杯でよろしくね!」

悠一郎「しかも速度一杯⁉︎ 変に舵を切ったら艦が横転するぞ!」

しかし知床はそれを覚悟で泣きながら速力を上げる。

悠一郎「揺れる揺れる!」

晴風は速力を上げながら先ほどの第一ポイントを通過しながら砲撃と魚雷を放っていく。

そして比叡は晴風かの砲撃と魚雷を避けるように先程と同じコースに入る。

柳原「速力下げてくれ! 流石にもう無理だ!」

機関室からは機関長の限界の声が伝声管から伝わってくるが岬は比叡が座礁をするのを願うようにしながら比叡を見つめる。

その時比叡が大きく揺れて、そのまま艦首が上向きになり座礁する。

野間「比叡停止!」

万里小路「比叡の機関停止を確認しました」

とうとう晴風は比叡を座礁させる事に成功させた!

 

 

ミーナ「塩の満ち引きか」

岬「うん。ココちゃんのおかげだよ。オンラインの海図だったから水深の変化がリアルタイムでわかったし」

納沙「なるほど前に通った時より潮が引いて、水位が下がっていたんですね」

ましろ「そこまで想定していたのか。ん?」

その時独特な甲高い機関音と共に晴風と座礁した比叡に近く黒い艦がいた。

ましろ「まさか…」

そして黒い艦が晴風の横に泊まると黒いマントをした女性が宙返りしながら晴風に着地した。

岬達が宙返りした女性の元に駆け寄ると女性はキメながら自己紹介をした。

真冬「ブルーマーメイドの宗谷 真冬だ。あとは任せろ。おっ。」

その時真冬が何かに気づくそれは岬達の後ろで隠れていたましろだった。

真冬「シロじゃねぇか! ひっさしぶりだなおい!」

ましろ「ちょっと姉さん! 」

納沙「なるほど苗字が同じですしね」

真冬「なんだ縮こまりやがって。久しぶりに姉ちゃんが根性注入してやろうか」

岬「根性注入?」

岬が真冬の根性注入に興味を持つ。

ましろ「いらないわよ!」

岬「お願いしてもいいですか?」

真冬「おう、まかせとけ。覚悟はいいな?」

岬「はい。お願いします」

真冬「よーし。まずは回れ右だ!」

岬は回れ右をして真冬に背中を見せる。

真冬「いくぜ!根性ー注入!」

真冬の手は真っ先に岬の尻を掴もうとしたが間一髪で別の尻が出て、岬の尻は掴まれなかった。

出てきた尻はましろのだった。

真冬「根性注入、根性注入。あれ?」

ましろ「こんな恥ずかし目は身内だけに留めておかないと」

真冬「ふーん。まぁ、おめぇがいいならいいけどよ」

その後ましろは真冬に尻を揉みくちゃにされた。

その様子を作業着姿で片手に工具箱、片手に伊良子から貰った特製特大おにぎりを持ってその様子を見てた。

悠一郎「な、なんだこれは…」

悠一郎は目の前で起きてる事に困惑していたがある事に気付いた。

悠一郎「ん? あの尻を揉んでるあの人確か…」

悠一郎は最近の記憶を戻すと川瀬のスマホに川瀬と一緒に写ってた人だと思い出す。

悠一郎「あー! 確か川瀬さんと同期の人だ!」

真冬「ん?」

真冬も悠一郎の存在に気づき悠一郎の所に詰め寄る。

真冬「お前か。川瀬と姉さんが言ってた小僧は」

悠一郎「その様子だと俺の内情も知ってるな」

真冬「当然だ。話には聞いてたが確かに国防海軍とも違う風格を漂ってるのがプンプン臭ってくるぜ!」

悠一郎「そちらも随分といい風格をしてるな」

真冬「はっはっはっ! 言うねぇ、気に入った! 今度酒でも

飲みながら話そうぜ!」

悠一郎「喜んで一緒に飲ませて貰おうか」

その後真冬部隊が比叡の生徒を保護し、比叡の件が終わったのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




最後らへんが慌ただしくなってしまいましたが最新話投稿になります。
次の最新話もなるべく今月中に出すので待っててください


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sky25

やっと本編の終わりが見えてきた。そして零戦の登場も近づいてきた
では最新話をどうぞ!

ー宣伝ー
自分が所属してる晴風支援艦隊 同人部隊が今度の2月19日に大阪で行われるComiCon大阪ではいふりの合同誌を出します
是非興味がある方はよろしくお願いします
詳しい情報は自分のTwitterからも発信してますのでよろしくお願いします。

Twitterアカウント
grandadmiral0
アジアの大提督



日本 伊豆半島 国防陸軍基地

香取「いい天気だな〜」

田村「そうですね〜」

二人はベンチに座って雲ひとつない空を見上げていた。

香取「それにしても例のものはサルベージ及び改良点の完了して、国防陸軍の土地を借りて作ったこの滑走路?もできたのに肝心のアレを操るものがいなきゃなな〜」

香取は悠一郎の零戦のサルベージ及び悠一郎からの改良点を全てやり終えて、零戦は数少ない陸地にある伊豆半島の国防陸軍の基地の一部を借りて作った滑走路に零戦を移動させて、香取は悠一郎が零戦に搭乗する前の点検員としてここ一週間近く国防陸軍の基地にいる。

田村「まぁ彼は今ブルーマーメイドに聞く限り、南半球の方にいるみたいですしね。ここは彼が帰ってくるのを待ちましょうか」

田村は香取の助手として佐世保の工作船から降りて、横須賀技術艦船工廠で香取の助手をして、今も香取の助手として国防陸軍の基地にいる。

香取「早よ帰ってこないかな〜くたびれちまうぜ」

香取は大欠伸をしながらそのまま寝てしまった。

田村はベンチから立ち上がって格納庫にしまってある悠一郎の零戦の側に向かった。そして零戦の前に立つと田村は呟いた。

田村「もしこれが本当に空を飛べるなら世界の技術は一気に革命が起きて新たな風が世界に吹き込むな」

田村は零戦から感じる無限の可能性を感じていた。

 

南太平洋

晴風は比叡を無力化し、後から増援に来た三原の支援隊に引き継ぎ、広域通信で入ったトラック方面とアドミラルティ諸島からの大型艦目撃情報を元に晴風は近場のアドミラルティ諸島方面への探索に入り、ましろの姉である真冬が率いるべんてんはトラック方面へと向かい向かった。

その時に真冬を初め、べんてんのクルー晴風に向かって一列になつて帽振れした。晴風クルーもそれに各々が答礼をし、悠一郎も腰につけてた作業帽を取り、べんてんに向かって帽振った。

べんてんが見えなくなると晴風艦橋では比叡を無力化した事に喜び、自画自賛してクルーがいたがその様子を悠一郎はあまり良くないと思ってた。

悠一郎(確かに駆逐艦があの比叡を無力化したのはすごい事なんだが、これで浮かれてしまっててはあの戦争の時の国民と同じ気質になってしまうな)

悠一郎は比叡を無力化したことからの油断からの艦の事故が起きるのを恐れていた。

その時に電信員の八木から報告が入る。

八木「目標がわかりました! 識別帯は白と黒。ドイツのドイッチュラント級教育艦アドミラル・シュペーです!」

八木からの目標艦の名前が報告された瞬間艦橋は騒然となった。

特にアドミラル・シュペーのクルーのミーナは顔色が変わった。

 

晴風がアドミラル・シュペーを補足してから一日が経ったが晴風はまだシュペーへの対しての行動は何もとっていなかった。

晴風の教室で朝食を取ってるみんなにあまり元気がない。

青木「シュペーってミーナさんが乗って艦っすよね?」

和住「あの時は大変だったなー」

悠一郎「ちょっとその話聞かせてくれ」

青木と和住が前にシュペーと戦った時の話をしてると悠一郎が話を聞きに来た。

青木「そういえば佐藤さんはあの時いなかったすね」

悠一郎「あぁ、だから話を聞いて知っときたいんだ」

悠一郎は前に晴風がシュペーと戦った後に乗って来たため前の時の事をあまり知らない為ちょうどその話をしてる青木と和住の所に来た。

和住「確かに前に戦った時は晴風がさるしまに攻撃して反乱扱いにされた次の日にシュペーに遭遇してシュペーからさるしまの時と同じように一方的な攻撃を食らって大変だっんですよ」

悠一郎「ほうほう」

青木「それからシュペーから小型ボートに乗って来たミーナさんがいて、その時にシュペーの副砲弾がミーナさんが乗っていたボートの近くに着弾してボートが一度吹き飛んだですよ」

悠一郎「マジかよ。それでミーナはどうやって助かったんだよ」

青木「それでにうちの艦長が中型スキッパーに乗って助けに行ったんですよ」

悠一郎「(もうこの時から独断行動してたのかよ!)なるほどな」

和住「それで残った副長が晴風を指揮して、シュペーのスクリューシャフトを攻撃して、シュペーの速力が落ちてるうちに艦長とミーナさんを回収して逃げたんですよ」

悠一郎「なんでこんなにこの艦の主砲の性能はいいんだよ…。なるほどな恐らくそのシュペーは今回スクリューシャフトを応急処置やならなんかしらして元の状態にして来たんだな」

青木「恐らくそうっすね」

悠一郎「分かった。教えてくれてしてありがとな」

和住「それほどでも〜」

悠一郎が席を離れると前の方でましろが岬に今後どうするか尋ねてると、その時教室のドアが勢いよく開く。

納沙「カチコミです!」

納沙が松永、姫路、万里小路の砲雷科三人と主計科の五人を連れてカチコミしようと進言しに来た。

納沙「助けに行きましょう!」

納沙がそう言うと万里小路が自前の薙刀を出して構える。

悠一郎(おっ、あの構えはかなりの腕前だな)

万里小路に続いて、伊良子と杵崎姉妹が戦闘糧食の握ったおにぎりを見せ、続いて等松と松永と姫路が昔ながらの竹筒水鉄砲を構える。

悠一郎(なん竹筒水鉄砲か懐かしいな)

最後に鏑木が白衣の裏に大量の注射器を備えてるのを自慢気に見してくる。

悠一郎「おい、最後」

悠一郎のツッコミは誰も聞いておらず、後ろの方でミーナが自分の乗ってた艦を助ける為にと行動を起こしてるくれる人がいる事に感激してた。

その後晴風クルーが教室に集まり、シュペー制圧作戦の為の作戦会議が行われ、ミーナがシュペーの概要を説明する。

しかしましろがシュペーは比叡より火力と装甲は無いものの船体が小さい為小回りが利いて、比叡より装甲が無いものの晴風でも抜けない装甲がある事を言い更に危険な戦いになる事を全員に言う。

そしてましろがか岬にどうするかを伺う。

ミーナ「儂は…我が艦アドミラル・シュペーの乗員のみんなをそして艦長のテアを助けてほしい! 晴風のみんなを危険に晒してしまうが」

そう言うとミーナはみんなに頭を下げる。

納沙「やりましょう!」

納沙がそう言うとみんなはそれに賛同しする。岬とましろも全員の意思の確認を取ると。

悠一郎「決まりだな艦長」

岬「はい、作戦開始!」

岬がそう言うと晴風クルーは全員が所定の位置に着き、シュペーへの対しての作戦を開始する。

そして晴風はシュペーを目視に取られるとこまで接近する。

岬「めぐちゃん。シュペーの位置は?」

宇田「前方10マイル」

ましろ「野間さん。シュペーの様子は?」

野間「砲の仰角はかかってませんが」

岬とましろが念密にシュペーの距離と様子を報告させる。

ミーナ「こちらに気がついた様子はないぞ」

悠一郎「確かに距離10マイル程なら気づいててもおかしくないが、本当に気づいてないか、それとも脅威と感じてないのかの二つだな。行動を起こすなら今かもな」

悠一郎とミーナもシュペーの様子を双眼鏡で見る。

岬もシュペーの様子を見て決断する。

岬「よし、戦闘用意ー!」

岬が言うと万里小路が吹く戦闘配置のラッパが晴風に鳴り響き、晴風の主砲に砲弾が詰め込められる。

悠一郎(もうちょっと上手く吹こうな…)

岬「第四船速!」

岬が速度指示をすると機関の出力を上げて、晴風は速力を上げて、シュペーの左側に舵を取る。

ミーナ「ドアホ、もうちょい右じゃ、シュペーの艦橋から死角になるに」

ミーナからの指示で知床が舵を修正する。

ミーナ「テア、今行く」

ミーナが小声のドイツ語でつぶやく。

そして晴風が位置に着くと岬が攻撃指示を出す。

岬「戦闘! 右魚雷戦! 30度シュペー!」

西崎「敵針180度、敵速20ノット、雷速52ノット」

西崎が水雷方位盤でシュペーの位置を確認し、魚雷の発射方向指示をする。

岬「距離2万で遠距離雷撃!」

西崎「一番管発射雷数4、ありったけぶっ放すよ!」

指示を聞いた一番管担当の松永が発射管を西崎の指示した方向に向ける。

西崎「発射準備よし!」

岬「攻撃始め!」

西崎「撃てぇ!」

西崎が指示を出すと一番管から魚雷4本がシュペーに向けて放たれ、航行する。

野間「!シュペーの主砲旋回してます!」

その時野間がシュペーの主砲が旋回してるのを報告する。

岬「リンちゃん。回避を! 面舵!」

知床「面舵!」

知床が面舵に晴風の舵を切る。

岬「向こうが魚雷を回避して、速度を落ちたところを主砲で狙うから見張りよろしく」

内田、山下「「はい!」」

野間「シュペー発砲!」

その時シュペーの後部主砲が火を噴く。

岬「もーどせ!」

知床「もーどせ」

晴風が舵を戻すと晴風の周りに三つの水柱が立つ。

悠一郎「うぉ! 流石に戦艦ほどの砲力じゃないけどこりゃ一等巡洋艦並み以上の砲撃だ」

悠一郎がシュペーの砲撃に驚いてると魚雷が真っ直ぐシュペーに向かって岬が魚雷がシュペーに到達するのに合わせて突入する指示をするがまさかのことが起きる。

山下「シュペー回避しません!」

ましろ「何!」

まさかシュペーが魚雷への回避行動を取らずそのまま直進をしてるのだ。

岬「! 主砲!」

立石「うい!」

今度は主砲で回避行動させようとするがシュペーは進路をそのままで回避をしない。

ましろ「なぜ進路を変えない!」

西崎「かよちゃん。次行くよ!」

姫路「はいー!」

今度は二番管の魚雷を放つとシュペーの副砲が晴風に向かって砲撃を始める。そのうちの一つが晴風の三番主砲に命中する。

ましろ「被害報告!」

和住「三番砲大破!」

青木「二番砲射撃可能っす!」

柳原「機関全力発揮でぃ!」

各所から被害報告が上がる一方てシュペーは砲撃を立て続けに続けて、晴風の周りに多数の水柱を立たせる。

内田「夾叉されました!」

悠一郎「見張り続けろ! 今度は至近弾が来るぞ!」

山下、内田、野間「「「はい!」」」

岬「リンちゃん、回避を!」

知床「よーそろー」

そして先程放った晴風の魚雷がシュペーの船底を通過した。

野間「魚雷、シュペーの船底を通過!」

ましろ「回避しなかった…これじゃ弱点を狙うのは無理だ!」

岬「どうしよう…」

西崎「照準もバッチリだったのに…」

悠一郎「(確に西崎の魚雷の発射指示は文句なしの完璧だったが、まさかシュペーが回避をしないのは俺も予想外だがここで動揺しててはダメだ!)切り替えろ! まだあっちは撃って来るぞ!」

悠一郎はそう言うが想定外の事で頭いっぱいの他のクルーには悠一郎の声は届かない。

ミーナ「これじゃ、接舷乗り込みなぞ不可能じゃ」

納沙「ミーちゃん諦めちゃダメだよ!」

ミーナ「しかし直撃したらこの艦吹き飛んでしまう。晴風を危険に晒すわけにはいかない」

悠一郎(確にシュペーの28センチが晴風にもろに食らったらすぐに沈んでしまう)

納沙「でも、前に行けたじゃない!」

その時悠一郎とミーナも以外のクルーが前回シュペーと戦った時の事を思い出す。

西崎「はっ、艦長。スキッパーなら行けるんじゃない」

ましろ「確に小さくて小回りのきくスキッパーなら砲弾を避けながら接近するのは可能ですが、至近弾でも喰らえば作戦続行は不可能ですよ! 艦長どうします」

岬は考え、そして決断する。

岬「私は行きたい!」

ましろ「どうせそう言うと思ってました」

そう言うと岬が自分の艦長帽を取りましろに渡し、指揮権を移譲する。

岬「了解です! 以後の本艦の指揮は宗谷ましろ貴官に任せます」

岬が正しい手順で指揮権の移譲をする。

岬「突入班用意!」

そして岬がミーナを引き連れて突入班と共にスキッパーに乗り、シュペーに向かう。

 

 

 

 

 

 

 



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sky26

そろそろ終わりが見えてきた…
ラストラン頑張ります

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岬がシュペーへの強行乗り込みを決意して、岬は突入部隊を率いてシュペーへ行くために晴風の指揮を副長のましろに艦長帽を渡して岬はスキッパーに乗ってシュペーへ向かった。

そしてましろはいつも後ろで留めてる髪留めを外し、岬から渡された艦長帽を被る。

悠一郎「さぁて、これからどうしますか? 副長」

悠一郎も晴風に残り、残った晴風クルーをサポートする。

ましろ「まずはシュペーの目をこちらに引き付ける! 艦長達の突入合わせて援護する!」

『了解!」

悠一郎を含む残った艦橋のメンバーが応える。

そして岬達スキッパーに乗せた突入部隊は近くの岩陰に入り、シュペーに見つからないように進み晴風の援護と同時に岩陰から出て突入する。

ましろ「あとはシュペーをできる所まで引き付ける!」

山下「副長! シュペー副砲弾直撃コースです!」

その時見張り員の山下からシュペーから撃たれた副砲弾が晴風への直撃コースになってる事を報告する。

ましろ「あっ…かい」

悠一郎「知床! 回避だ!」

知床「は、はい!」

ましろが報告から数テンポ判断遅れて回避の指示を出そうとした時悠一郎が判断が遅れたましろに変わって回避の指示をしたがシュペーの副砲は晴風に命中し、晴風が大きく揺れる。

ましろ「どこに当たった!」

命中してからすぐにましろが被害報告を聞き、各部から被害報告を聞く。

納沙「副長! 被弾箇所射撃指揮所付近です!」

ましろ「射撃指揮所! 大丈夫か!」

納沙からの報告を聞いたましろはすぐに射撃指揮所への伝声管で無事か聞くが反応がない。

悠一郎「マジかよ」

悠一郎がすぐにウィングに出て体を出して射撃指揮所を見ると見事に射撃指揮所がやられていた。

小笠原「あー聞こえてます」

ましろ「はっ!」

一瞬絶望的だと思われたがその時伝声管から声がした。

小笠原「小笠原無事です」

武田「武田異常なし」

日置「日置大丈夫でーす」

射撃指揮所の3人は被弾した時に重安全装置が作動し、無事であった。

ましろ「ほっ、これ以上みんなに危険に晒せない。艦長シュペーを頼みます。最大速力!最短コースでシュペーの射程外に出るように」

知床「よ、ヨーソロー」

そして晴風はシュペーの主砲と副砲の射程外への離脱を始めた。

ましろ「向こうの射程外に出るまでどのくらいかかる?」

納沙「主砲射程外まで後30分、副砲は20分です!」

知床「ふぇ、後30分も!」

悠一郎「しかもあと20分は副砲の射程内だから撃ってくるぞ。せめて20分は逃げれば主砲の命中精度も落ちてくるはずだからそれまでが辛抱だ…うぉ!」

その時又してもシュペーの副砲弾が晴風に命中する!

和住「第四運用科倉庫に浸水!」

悠一郎「何! そこは俺の寝床じゃねぇかよ!」

悠一郎の晴風での寝床はたまたま空いていた第四運用科倉庫にハンモックを吊るして寝ており悠一郎の私物も全てそこにある。今の被弾でそこに浸水が起きたと報告が入る。

悠一郎「ダメコン行ってくる!」

悠一郎は颯爽と艦橋から倉庫に向かってダメコン道具を持って走って行った。

 

その頃スキッパーで突入しようとしてる岬達はシュペーの近くまでに接近し、岬ともう一つのスキッパーを操縦してる勝田のスキッパーから野間が手持ち式のワイヤー銃でシュペーにワイヤーを掛けてシュペーに乗り込む。

そして乗り込んだとこにはウィルスに感染したシュペーのクルーが待ち構えていた。

野間「私を倒せると思うなよ」

ウィルスに感染したシュペークルーが野間に襲いかかるが野間は華麗な体さばきで受け流し、鏑木特製のワクチン配合の水鉄砲をウィルスに感染したシュペークルーの顔に撃ち込んでいく。

後から乗り込んできたミーナ達がその光景を見ていた。

ミーナ「見事だ」

 

そして晴風では第四運用科倉庫で応急員の和住と寝床が破壊された悠一郎によってダメコンが行われていたが浸水してるくる海水の多さになかなかダメコンが進まない。

和住「あー全然水がとまらないよー! 百ヶー!そっか今いないんだ!」

悠一郎「口を動かす前にまずは腕を動かせ!このままじゃすぐにこの部屋なんか海水で埋まるぞ!」

悠一郎は作業服がずぶ濡れになりながら破水口を防ごうとしてるが水が止まらない。

悠一郎(くそ! 水圧が強すぎて二人だけじゃ防ぎれなない)

悠一郎がそう思ったその時

小笠原「とぉー!」

その時射撃指揮所の3人組がやってきた。

小笠原「助けに」

日置「きました!」

武田「いやー指揮所壊されて暇だし」

和住「みんな…ありがとう!」

悠一郎「ありがとうな。人数さえいればなんとかなるからお前らはここを押さえていてくれ!」

「「「「了解!」」」」

 

そして突入部隊をシュペーに乗り込む終わらせてスキッパーに乗ってる岬と勝田は万が一の為にシュペーの周りににて待機してる。

岬「みんな…早く射程外に出て」

勝田「あないようけん水柱が! 艦長なんとかならんのかの。撹乱とか」

岬「艦はシロちゃんとみんなに任せたから私達は突入部隊に何かあった時に備えてなきゃ!」

その時晴風の前方でシュペーからの主砲弾が着弾し、大きな水柱が立ち、晴風の艦首が跳ね上がる。

勝田「晴風が!」

岬「シロちゃん…お願いみんなを守って」

岬がそう思いつつ突入部隊の成功を待つ。

そしてシュペー甲板上では野間が襲いかかってくるシュペークルーを無力化しつつ後ろから鏑木が無力化したシュペークルーに注射器でワクチンを打っていく。

ミーナ「こっちじゃ」

そしてミーナが案内しつつシュペー艦橋を目指し、シュペー艦内に入るが、そこにはまだウィルスに感染したシュペークルーが立ちふがる。

ミーナ「くっ!」

その時先頭で立ってるミーナの前に万里小路が出てきて、自前の薙刀のカバーを取り、薙刀を構える。

万里小路「万里小路流薙刀術…当たると痛いですよ!」

万里小路は一気に踏み込み襲いかかってくるシュペークルーを無力化する。

青木「おぉ、凄いっす…でも本当に痛そうっすね」

華麗な体さばきと薙刀さばきであっという間に無力化したが薙刀をシュペークルーに当てるときかなり鈍い音がしたから後から感染が治ってからの怪我が心配に見えてきた。

そして一人のシュペークルーの服から黒と白のネズミが出て行った。

五十六「ぬぉー!」

ネズミを見るや感染の媒体であるネズミ対策で持ってきた五十六がネズミ目掛けて走り出す。

青木「五十六ー!」

それを見て青木は五十六を追いかける。

 

そしてシュペーの射程外へ退避中の晴風はまだシュペーからの砲撃を浴びていた。

納沙「シュペーから11マイル! 副砲の射程外に出ました!」

晴風はシュペーの副砲の射程外へ退避したがまだ主砲の砲弾が飛んでくるが、晴風の主砲では今のシュペーとの距離では全く届かないので応戦する事も叶わない上に主砲の指揮所も破壊されているため即位もできない状況である。

ましろ「まだか! まだなのか!」

ましろは一方的に攻撃されてる状況を我慢しながら突入部隊の成功を待ってる。

納沙「主砲射程外まであと10分!」

ましろ「見張り気を抜くなよ! 」

山下 内田「「了解!」」

 

そしてシュペー突入部隊はもうシュペー艦橋まで迫っていた。

ミーナ「ここを上がれば艦橋じゃ」

ミーナを先頭に万里小路と野間と等松が艦橋に続く階段を登ろうとした時に後ろにいた等松が後ろからくる感染したシュペークルー3人に気づき、しんがりになる為階段の下に留まった。

等松「ここは行かせない! マッチは私が守る!」

そう言った瞬間等松はシュペークルー3人に飛び込まれて3人の下敷きになるがしんがりの役目を果たす。

その間に階段を登ったミーナと万里小路と野間はシュペー艦橋に到達した。

ミーナ「艦長!」

ミーナが叫ぶとそこにはシュペー艦長であり、ミーナの親友であるデアがいたがその目はウィルスに感染した者の目をしてた。

そしてミーナとテアは一度対峙するとテアが踏み込みミーナに向かって回し蹴りをする。

テア「うぅぅあ!」

回し蹴りされた足はミーナの顔に喰らうがミーナは表情を変えず足をどかし、そのままテアを抱きしめる。

その間に後から登ってきた鏑木によってワクチンが打たれる。そしてテアはそのまま落ち着きを取り戻し気を失った。

ミーナ「遅れてすまない…」

シュペーの艦長の感染を抑えた事によりシュペーに制圧完了の合図の白旗が上がる。

岬「あっ」

勝田「艦長! やったぞな!」

外で待機してスキッパーにも旗が伝わった。

そして晴風でも白旗を確認した。

ましろ「やった! 」

ましろが望遠鏡で白旗を確認してすると艦橋のメンバーそれぞれがハイタッチをした。

悠一郎「こ、こっちも終わったぞ」

その時ダメコンを終えた、作業服びしょ濡れの悠一郎が艦橋に上がってきて、悠一郎も白旗を確認した。

 

等松「マッチ…私…役にたったかな? 」

等松がシュペークルーに下敷きにされ、そのまま階段下で倒れてウトウトしてると、階段の上から誰かが降りてくる音がするが等松に誰が降りてくるかは分からなかった。

そしてそのまま目をつぶって意識を失った等松を階段の上から降りてきた野間が肩を担ぎ鏑木の元に運んでいく。

シュペー甲板上では五十六が捕まえてきたネズミを青木の前で置く。

青木「これで10匹目…お手柄っすね〜」

 

そして晴風はシュペーに接舷し、シュペー甲板上では晴風とシュペーの給養員による手料理が振舞われていた。

悠一郎「おっ、この唐揚げ美味そうだな〜」

伊良子「ダメです」

悠一郎がテーブルに出された唐揚げをつまみ食いしようとしたら伊良子につまみ食いしようとした手を弾かれる。

悠一郎「痛て」

伊良子「ちゃんとみんな揃ってから食べるんですからつまみ食いする人にご飯あげませんよ〜」

悠一郎「流石に飯抜きはやべぇよ。今日の俺結構頑張ったんだけど!」

悠一郎が伊良子を追っかけ謝りにいく。

ほまれ「あの2人なんやかんやで」

あかね「以外とお似合いだよね〜」

遠くからあかねとほまれがその光景を見ていた。

そして別のところでは

ミーナ「明乃、ましろ」

岬「あっ、ミーちゃん」

テア「ミーちゃん?」

ミーナ「紹介する。こちらが…」

ミーナが前へと手を出すとテアは一歩前に出て。

テア「艦長のテア・クロイツェルだ。話は聞いた我々を救ってくれて感謝する。」

そう言ってテアは明乃手を出して明乃もそれに応えると明乃も自己紹介する。

岬「晴風艦長の岬 明乃です。こちらが」

ましろ「副長の宗谷 ましろです」

ましろもテアに自己紹介する。

岬「全員無事でしたか?」

テア「現象はな。これから基地に戻って補給だ。」

テアが話してると岬はある事に気付く。

岬「じゃあミーちゃんも…」

テア「あぁ、当然我々と一緒に行く」

その言葉を一番にショックを受けたのは岬とましろの後ろにいた納沙だった。

納沙の目には涙があり、そのまま晴風の自室に戻ってしまった。

そして食事の準備が終わり、あかねとほまれがみんなに声をかける。

テア「これは…」

ミーナ「それは寿司と言います」

その後も初めて見る日本料理に興味を持ちつつミーナにみんなの前で挨拶をするように言われてみんなの前に立つ。

テア「我々の不断の努力により、艦と自らの制御を取り戻した。このめでたい事に対して晴風艦長から乾杯の音頭を頂きたい」

岬「えっ?」

突然の役目に戸惑いながらも岬は落ち着く。

岬「じゃあ…乾杯!」

『乾杯ー!』

晴風とシュペークルーは手に持ったジュースの入ったコップで乾杯をし、食事をする。

各々が料理を食べて、中には山盛りの野菜を目にして渋い顔をする鏑木や、異国の味を嗜む者や、突入時にかっこいい事をしシュペークルーに囲まれる野間やその健闘に賞状を送られる等松がいた。

リーゼ「ところで一つ聞きたい事があるのだが」

ましろ「なんだ?」

リーゼ「なぜそちらの艦には男が乗ってるいるのだ?」

リーゼが指を指すとその先にはレターナと悠一郎が唐揚げの大食い対決をしてる姿があった。

ましろ「まぁ、我々も例のウィルスの件で大変の事があって、その時にブルーマーメイドから派遣された人なんだ」

リーゼ「そうなんですか(それにしてもよく食べますね)」

もう悠一郎とレターナの前には唐揚げの大皿が4皿ほど溜まっていた。

ミーナ「はい。艦長あーん」

テアは満面の笑みをしながら口を開け、ミーナからブルストを食べる。

岬「それソーセージ?」

ミーナ「あぁ、我が艦特製のブルストだ。これがずっと食べたくてなー」

その時に皿に残った2本のブルストの内1本を食べた万里小路の下を唸らせる一品でもあった。

ましろ「では私も頂いてみよう」

ましろがブルストを取ろうとした瞬間五十六が最後の1本を持っててしまった。

その公開に周りは大きな笑いが発生する。

ミーナ「艦長。ずっと預かっていたこれ…」

ミーナがずっと被っていたテアの艦長帽を外し、渡そうとするがテアは後ろを向く。

テア「被せてくれ」

ミーナが持っていた艦長帽をテアに被せるとテアの目から涙が出てきた。

知床「艦長さん?」

テア「私は泣いてない! しかしそちらの艦は相当酷い状態だな」

テアの言う晴風の状態は射撃指揮所と第三砲塔は完璧に破壊され、他にも多数の損害を受けていて、今は悠一郎のダメコンでなんとかしてる状態であった。

西崎「だーれのせいかな? でもナイスパンチだった。私たちを倒すのには足りなかったけど!」

西崎がテアに健闘をたたえる言葉を言うとテアは顔を上げる。

テア「我々と一緒に基地に言って修理して貰ったらどうだ?」

岬「いえ、私達は明石と合流するようにと言われてます」

テア「そうか。ではここでお別れだな」

岬「はい」

そして2人はもう一度手を出し合い握手をする。

ミーナ「あ」

そしてミーナもある事に気付く。

その頃晴風の納沙の部屋では仁義のないテレビをつけ布団にくるまってる納沙がいた。

その目には涙があった。

そして晴風とシュペーの両艦は出航の準備が整い、いつでも出せる状態であった。

シュペーの左舷甲板にはミーナとテアがいた。

テア「どうした?」

ミーナ「ココ…いえ、なんでもありません」

そしてシュペーはゆっくりと前に進みだす。

ミーナ「楽しかったぞ!」

ミーナがそう叫ぶと晴風からもましろが

ましろ「私達もです! 良い航海を!」

ミーナ「そちらも!」

そう言うとシュペーからの大きな汽笛がなり、それに気づいた納沙が部屋から駆け出して、晴風の艦首に向かい、納沙が晴風の艦首にきた事に気付きミーナは叫ぶ。

ミーナ「わしゃ、旅売ってくるけん!」

納沙「体をいとえよー!」

ミーナ「ありがとー!」

ミーナが手を振り、納沙とミーナの目には涙が流れていたり。

そして納沙の後ろからましろが声かける。

ましろ「間尺に合わん仕事をしたのう」

納沙はまさかのましろがこの言葉使うとは思わず驚いたがそっぽを向きながら

納沙「もう一文なしや」

その一部始終を艦橋のウィングから見てた悠一郎はゆっくり壁に体を預けた。

悠一郎「人生と言うのは一期一会でそこから人生の経験を積んでいくんだ。人生って深いな」

悠一郎はそのまま仕事に戻る。

 

 

日本 横須賀女子海洋学校

宗谷 真雪の部屋の電話が鳴る。

真雪「はい。横須賀女子校長です。あら、真霜どうしたの?」

電話の相手は真霜もだ。

真霜「お母さん。今平気?」

真雪「平気よ。どうしたの急に電話なんかしてきて」

真霜「今度ブルーマーメイドの方で大規模な武蔵制圧作戦が行う事が決定したのよ」

真雪「!」

真雪の中でとうとう決定したかと思い、そのまま真霜の話を聞く。

真霜「作戦自体はブルーマーメイドが主体で行うけどもし最悪の場合国防海軍も参加する可能性があって、なるべくブルーマーメイドだけで制圧作戦を完了したいつもりなの」

真雪「確かに今国防海軍が下手に作戦に介入すれば周辺の諸国に刺激を与えてしまうからね。だからブルーマーメイドだけで制圧作戦を」

真霜「そう。だから万が一に備えて横須賀女子の校長をやってるお母さんに対してブルーマーメイドから正式な依頼を言いたいの」

真雪「依頼?」

真霜「依頼の内容は横須賀女子海洋学校で疲れてる戦艦加賀と巡洋戦艦赤城をブルーマーメイドで一時的な管理権移譲の依頼」

真雪「なぜ? うちの戦艦と巡洋戦艦を?」

真霜「万が一ブルーマーメイドの現主力艦艇でも制圧できない場合武蔵に対抗できる艦が日本には加賀と赤城しかいないから最終手段てして貸して欲しいの」

真雪「管理権を渡す事は出来るけどでも加賀と赤城は今ドックに入ったばかりでドックから出せるけど万全な状態で万全ないけどそれでもいいの?」

真霜「それでも別にいいわ。あくまで最終手段として使うつもりだから大丈夫」

真雪「…分かったわ。1週間後にドックから出すから人員の手配をよろしくお願い」

真霜「ありがとうお母さん」

そう言って真霜は電話を切る。

真雪「さてと書類を作成しなきゃね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ドイツ語わからねぇ!


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翼よ再び空へ
sky27


相変わらずセリフが多い小説ですが最後の最後までまで見てください!
ー宣伝ー
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是非会場に足を運んで手にとってくれたら嬉しいです
内容は絵師さんによるイラストと作家陣による自分を含めた5人の短編小説です。
買って損は無い一冊なので是非買ってください!
あと宣伝もしてくれたらかなり嬉しいです!
よろしくお願いします!

Twitterもよろしく!
@grandadmirl0


晴風はシューペと別れたあと合流予定だった明石と間宮と合流し、補給と修理を受けており、艦橋メンバーによって被害の状況や補給の確認してると艦橋に大きな音を立てて上がってくる1人がいた。

柳原「てぇへんだ!てぇへんだー!」

ましろ「なにごとだ!」

岬「機関部のどこか壊れてた?」

柳原「違う!」

岬「じゃあ、機関科の誰が体調悪いの?」

柳原「みんな元気でぇい!」

西崎「だったら何⁉︎」

悠一郎「ほんとなんだよこんな時に」

柳原「もう晴風は赤道を越えてるじゃねぇか」

柳原はみんなに赤道を越えてる事を目を輝かせて言う。

ましろ「赤道?」

納沙がタブレットで現在地を後ろで確認をすると

納沙「確かにそうですね」

柳原「赤道だー!」

『赤道祭?』

悠一郎「なんじゃそりゃ?」

悠一郎も含め艦橋クルーは赤道祭とはなんだと頭に?マークが浮かぶ。

柳原「祭りだ!祭りだ!」

悠一郎「とりあえず落ち着け!うるさい!」

その後岬は一旦晴風のクルーを全員教室に集める。教室ではなんだろうと声が上がってる。

岬「本艦は補修中でもありますし、赤道祭を行いたいと思います」

悠一郎(まじでやるのかよ)

悠一郎が後ろの方で岬の話を聞いて心の中でそう思う。

和住「赤道祭?」

青木「また適当に名前つけたっすね」

青木が適当な祭りだと思い呟くと前の方で立ってた柳原の耳に入る。

柳原「なにいってぇんだ!赤道祭は由緒正しい祭りでぇい!」

万里小路「どこが由緒正しいのですか?」

万里小路が柳原に質問する。

柳原「それはな…クロちゃん説明してくれぇい!」

悠一郎(だから前に黒木も一緒いたんだな)

そして柳原に頼まれて黒木は説明を始める。

黒木「風がないと航海できなかった大航海時代。赤道近くの無風地帯を無事に航海できるように海の神に祈りを捧げたのが始まりだったそうよ。そして赤道通過した時に乗員が仮装をしたり寸劇をしたりとまさにお祭り騒ぎだった記録が残ってるわ」

しかし黒木の話を聞いてもみんなあまり興味を持たなさそうな顔をしてる。

岬「赤道祭の実行委員長は機関科の柳原さんが立候補してれました」

岬の隣で柳原がドヤ顔をする。

若狭「やっぱり」

駿河「まじかー」

機関科の機関員4人衆はこうなると思ったような顔をする。

柳原「皆の衆!盛りがっていくからなー!それぞれ出し物を考えてくれよなー!祭は明日の明日だからな!」

青木「めんどくさいっす…」

青木同様にあまり乗り気ではない様子の人の方が多かった。

そして解散し、各自の持ち場に戻り、岬は甲板に出て、杉本と藤田から補給と修理の様子を聞きにいく。

岬「どうです?」

藤田「必要な物は全て補充しといたわ」

杉本「主砲と指揮所の換装はあと2日ぐらいかかるけど」

岬「ゴメンね。また手間かけさせちゃって」

藤田「うんうん。晴風の奮闘ぶりは私達も聞いてるから。比叡を座礁させたり、シューペへの乗り込み作戦を成功させたりれ

杉本「変わり者を寄せ集めたって印象だけど凄いね〜」

岬「ハハァ、ありがとう」

地味にバカにされてることに岬は苦笑いしかできなかった。

そして艦橋に岬が戻ると納沙がましろに出し物を一緒にやろうと声を掛けてるがましろは嫌がるが納沙はましろにべったりとくっつき離れず、周りにも出し物の事で振り回す。

悠一郎は巻き込まれるのを気にして、艦橋からそっと出て行った。

 

その頃横須賀のとある所でブルーマーメイドの実働部隊の艦長クラスが集結していた。

真霜「検査の結果ウィルスに感染した生徒は正常に戻ったわ。晴風がシューペに行った作戦は成功よ」

平賀「凄いですね」

福内「表彰ものです」

真霜は顔の表情を切り替えると

真霜「学生達に負けていられないわよ。我々もこれからパーシアス作戦を展開するわ。作戦で使う抗体は急ピッチで増産されてるわ増産完了後すぐに行動を起こすわよ」

そして真霜が現段階での状況を説明する。

「鳥海、摩耶、五十鈴は真冬部隊によって制圧済みで残るのは涼風、天津風、磯風、時津風それから武蔵」

武蔵という名が上がった瞬間周りから驚きの声が上がる。

真霜「真冬部隊の報告によると武蔵の最終確認地点はウルシー南方で進路は西へでおそらくフィリピン方面に向かったと思われるわ。だが現在位置は不明よ。この中の最優先制圧目標は武蔵とします。他の残った艦も南方方面で目撃されてるため主力部隊はフィリピン方面にて展開します」

『はい!』

真霜「そして、万が一に備えて福内さんと平賀さんには横須賀女子海洋学校から管理権を移譲して本作戦の予備戦力として戦艦加賀と巡洋戦艦赤城に乗ってもらいます」

福内 平賀「「はい!」」

 

そして加賀と赤城を貸した横須賀女子海洋学校の真雪の所にもブルーマーメイドの作戦概要が届く。

教頭「これからはブルーマーメイド主体で作戦を展開するとの事です」

真雪「やはりブルーマーメイド主体で作戦を行うのね」

教頭「そうですね。国防海軍が下手に動いて国内での作戦行動をしたら隣の国を刺激してします。なるべくブルーマーメイドで事を収めたいと思ってるのか我が校の学生艦にも協力の要請が来ております」

真雪「生徒に負担はかけたくないけど感染の拡大は何としても防がなければ…艦の現況は?」

教頭「風早、秋風、浜風、舞風は学校に戻って来ております。長良、浦風、萩風、谷風は依然偵察中です。そして晴風は間宮、明石による補修中です」

真雪「晴風の様子は?」

教頭「晴風の艦長からは赤道祭の準備中の事と」

真雪「フフッ、修理が完了したら作戦に協力せと伝えて」

教頭「ハッ!」

 

そしてパーシアス作戦の作戦会議が終わった部屋にまだ真霜は残っており、ある人物を待ってる。会議室のドアが開くと真霜が待ってた人物は。

川瀬「遅くなってすいません。川瀬只今戻りました」

それは今まで教育艦に乗って学生と一緒に偵察をしてた川瀬だった。

真霜「別にいいわ。私が急に本土に戻るように指示してしまったからとりあえずそこに座ってちょうだい」

川瀬「はい」

川瀬が席に着くと真霜はなんで川瀬を呼び戻したのか説明する。

真霜「この前横須賀の技術艦船工廠の方から連絡あって、零戦が国防陸軍の作られた滑走路に輸送が終わってあとは悠一郎君が来る事だって言われたわ」

川瀬「じゃあとうとう彼の出番なのですね」

真霜「そう。だからあなたには彼の向かいに行ってもらってそのまま伊豆の国防陸軍の基地に向かって欲しいの」

川瀬「分かりました。では失礼します」

川瀬は席を立ち会議室から出て行き、真霜に言われた通り悠一郎の迎えに行くための準備を始める。

 

ー2日後ー

甲板で暑い中、黒木が甲板上に提灯をぶら下げる作業をしている。

黒木「ふぅ」

悠一郎「精が出てるな」

疲れた様子の黒木の後ろから悠一郎がバケツと釣竿を持って悠一郎の足元に五十六と多聞丸を連れて黒木に声をかける。

黒木「あなたも少しは手伝ってくださいよ。みんなあんな様子だし」

黒木があんな様子だと言う方向を見ると砲術員の3人が水着に着替えて、水鉄砲で遊んでたりや海上では野間がスキッパーに引っ張られて空を飛んでたりや、機関科ではベンチに座って優雅に過ごしていた。

悠一郎「あーあーこりゃ大丈夫か?」

黒木「そう思うなら手伝ってください」

悠一郎「悪いな俺もやる事があってできないんだ。行くぞ五十六提督と多聞丸提督」

五十六「ぬぅ」

多聞丸「ミャオーン」

悠一郎はそのまま後部甲板の方に行ってしまった。

黒木「まったく」

黒木は呆れながらも作業を再開する。

その頃食堂では柳原が伊良子と杵咲姉妹に赤道祭で出す食事の提案をしていると扉から和住が入って来る。

和住「主計科でいらない木箱とかない?」

伊良子「あるよ」

柳原「おっ、出し物で使うのか!」

和住「うんん。ちょっと個人的に作りたいものがあって」

柳原「なんだよ個人的な物って?」

柳原が和住に詰め寄る。

和住「な・い・し・ょ」

柳原「むぅー」

柳原は不満気ながら納得し、食堂を後にしてから甲板に出て歩いると万里小路と八木と宇田ががスイカ割りをしてたりなどをして柳原が注意などをして歩いてると砲術員の3人が遊んでる水鉄砲の水を喰らう。

柳原「遊んでる暇があったら祭りの準備しろー!」

小笠原「えー」

武田「全方位盛り上がってないんですけど」

武田の盛り上がってないの言葉に柳原はショックを受ける。

柳原「も、盛り上がってない…!」

日置「水鉄砲大会の方がおもしろくなーい?」

更に日置にによる駄目押しの一打で柳原は更にショックを受ける。

そして甲板で優雅に過ごしてる機関員4人衆の若狭が女性向け雑誌を見ていると誰かが来るのに気づき、見るとそこにいたのは砲術員によって赤道祭の今の実態を知ってショックを受けた柳原だった。

若狭「うわぁぁ!み、みんな何やってんだよ!

伊勢 駿河「「うぅん…げぇ!」」

『うわぁぁぁ!』

若狭「き、休憩終わりー!」

機関員4人衆は一斉に立ち上がり黒木の手伝いに入る。

伊勢「これどこにつけるんだっけー?」

若狭「祭りだー祭りだー!」

もはやその場しのぎとしか思えない事をして柳原の機嫌をとろうとする

柳原「わざとらしいしなくていいんだよ」

機関員4人衆「「「「えっ!」」」」

柳原「よーくわかったよ。みんな赤道祭なんてどうでもいいんだな!」

黒木「マ、マロン。そんな事ないってば! みんな楽しみにしてるから赤道祭」

伊勢「めっちゃ楽しみ」

駿河「わーいわーい」

しかしショックを受けた柳原にはその言葉が耳に入ってこない。

柳原「無理すんな。お前らに慰められたくねぇーわ!」

黒木「マロン!」

そのまま柳原はどっか行ってしまった。

その頃艦橋ではまだ納沙がましろに出し物事で話していた。

岬「相変わらずだねココちゃんは」

岬はその光景に苦笑いしてると伝声管から八木が真雪から連絡があった事を報告する。

岬「読んで」

八木「はい。修理が終わり次第ブルーマーメイドが行うパーシアス作戦に協力せよ。後方第二陣につくようにとのことです」

岬「わかった」

知床「本格的にウィルス退治が始まるんだね」

西崎「ほぉー後どんだけ拡散させてんだ?」

納沙「5艦ですかね? 4艦は現在地が分かってますが武蔵は未だ現在地不明ですね」

納沙が武蔵の名を出した瞬間岬の表情は辛い顔をし、ましろがそれを気にかけるような顔を向ける。

その時黒木が艦橋に駆け上がって来る。

黒木「艦長!」

岬「クロちゃん何?」

黒木「あ、いえ機関長が…」

岬「マロンちゃんがどうかしたの!」

黒木「…拗ねました」

『…………へ?』

悠一郎「なんだどうしたんだ?」

ちょうど悠一郎がその時艦橋に上がってきた。

西崎「なんか機関長が拗ねたらしい」

悠一郎「拗ねたー? あーでもなんで拗ねたかは検討はつくな」

悠一郎の脳内には先ほどの晴風クルーの祭りに関心を示さない様子が浮かび上がる。

悠一郎「しょうがねぇな俺が機嫌取り戻してやるか、黒木案内してくれ」

黒木「いいのよ私が機嫌をとるから」

悠一郎「いやここは下町出身の俺に任せとけ」

黒木「うーん分かったわ。こっちよ」

黒木は渋々悠一郎に任せ、柳原がいるところに案内する。

そして悠一郎は黒木に案内されて晴風の艦内下部の方にある機関室に着く。

悠一郎「ここか」

黒木「えぇ、マロンはいつも拗ねると船の下の方に行くから多分ここよ」

悠一郎「分かった。あとは任せとけ」

悠一郎が機関室のドアを開けて中に入るとそこに椅子を3個並べ横になっている柳原がいた。

悠一郎「凄いな黒木はお前がいる位置を当てるなんてな」

柳原「クロちゃんとは中学の頃から一緒だからな。それでなんだ?」

柳原は起き上がり、椅子に座る。

悠一郎「どうせ祭りの準備が思うようにいかないから拗ねてんだろ」

柳原「むぅぅ」

柳原は図星のような顔をする。

悠一郎「実は俺は東京の下町の生まれでなよく祭りがあったもんだ」

柳原「下町? じゃあ爺ちゃんと同じところ出身なのか?」

悠一郎「お前の爺さん下町出身なのかだからお前もその口調なのか…それでよく祭りがあったんだが確かに今の晴風みたいにお前みたいな祭りを盛り上げる奴とあまり乗り気ではない奴がいた」

柳原「そうなのか」

悠一郎はそのまま柳原に話掛け続ける。

悠一郎「だがな俺の出身のところの祭りの心意義はな「町のみんなを元気にする事」だ。だから祭りに乗り気ではない奴が1人もいないように乗り気ではない奴のところに何度も行って祭りに参加させるようにして、最終的には町の全員が祭りで元気なれるようにしてた。祭りに参加してる奴は奴で元気になり、祭りを見てる側の人にも元気になってもらえるようにした。だからお前もこのみんなを元気にさせてやる側の人間としてみんなを元気にして、赤道祭を盛り上げて欲しい。俺も盛り上げてやるからさ!」

柳原は悠一郎の話を聞いてると自分がみんなを元気にさせてやる側の人間だと言われ、こんな事をしてられないと思い立ち上がる。

柳原「分かったでぇい! 晴風のみんなをハッピーにさせてやるわい!」

柳原が元に戻ると機関室のドアが開くと黒木が入って来る。

黒木「元気になったみたいね」

柳原「クロちゃん!」

黒木「ちょっと上に来てマロンが喜ぶ物があるってさっき和住さんが来ていいに来たわ」

柳原「焼肉?」

黒木「違うわ」

柳原「パイナップル缶?」

悠一郎「なんで食い物ばっかなんだよ」

柳原「じゃあなんだよ!」

黒木「来れば分かるから」

柳原「むぅー?」

柳原はなんだとおもような顔をしながら悠一郎と黒木と一緒に甲板に上がる。

甲板に上がるとそこには万里小路が笛を吹き松永が太鼓を叩きながら神輿を担いでる野間と青木と等松と伊良子がいた。

悠一郎「おぉ、凄いなこれ」

柳原「なんでぇ、なんでぇ。神輿なんかどこにあったんだよ」

柳原が柳原の事を読んだ和住のところに駆け寄る。

和住「私が作ったんだ」

柳原「個人的に作ってたもんとはこれの事だったのか」

和住「私両親が神田の生まれで祭りって聞くとつい血が騒いで」

柳原「ここにも生粋の江戸っ子!」

悠一郎(へーあいつの両親は神田の出身なんだな。前に神田にやばいお祭り男がいたなー)

悠一郎がそう思ってると今度は岬が顔に変顔メガネをつけて現れる。

岬「はっはっ! いやーめでたいめでたい」

柳原「なーにやってんだ艦長は?」

黒木「浮かれてんのよ」

柳原「クロちゃん」

神輿を担いで騒いでるとあまり乗り気ではなかった晴風クルーもその様子を見て関心を持ち始める。

小笠原「なんか楽しそー」

武田「水鉄砲大会よりは楽しそうかも」

柳原「みんな…」

悠一郎「お前みたいな奴がいると自然とみんなもやりたくなんだよ祭りがだから盛り上げていこうぜ」

悠一郎の言葉と岬の行動に感激した柳原は更に元気になった。

柳原「よーし! 盛り上がっていくかー!」

「「「「「おー!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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sky28

遅くなりましだか最新話投稿です
もうすぐ最終回のところを書きますので是非待っててください
ー宣伝ー
今月の19日大阪で行われるComiCon大阪in南大阪で自分が所属する晴風支援艦隊から合同誌が販売されます
合同誌には自分が書いた最初で最後の同人作品が掲載されてます。
会場の配置はC-05で「晴風支援艦隊」です
是非会場に来てください!





そして全員で赤道祭の準備し始める。

赤道祭の準備が終わり、赤道祭が始まり、赤道祭の最初は等松が海の神に伊勢が海の女神に変装し、赤道を渡るための鍵を岬に渡す寸劇から始まった。

等松「これが赤道を渡るための鍵であるぞー!」

等松が岬に鍵を渡すと岬はありがたくそれを頂く。

柳原「拍手〜!」

柳原が言うとみんなも拍手をする。

柳原「じゃ、次は航海の無事を祈るんでぇい!」

そして次は艦内神社があるところで巫女姿になった知床と八木がいて一緒に2人の手伝いをする万里小路も巫女姿になっており、岬に航海の安全を祈願するお祓いをしてた。

万里小路「お二人のご実家は神社だったんですね」

八木「そうなの。おすわさま」

ましろ「あのー」

知床「副長?」

岬のお祓いが終わった時にましろが2人に声をかける。

ましろ「何せ運が悪いからいっぱい祓ってくれないか?」

八木「あー」

知床「はい」

その後ましろは2人によっていっぱい祓って貰ったが後で廊下でなぜかあったバナナの皮を踏んでこけた所をみた悠一郎がいたのは後日談である。

そして甲板では柳原を先頭に神輿を担いで晴風を一周してると見張り台の柱で野間が綱一本で華麗なバランス感覚をみんなに見せていた。

その後日は落ちてきて甲板では各々が出した屋台からいい匂いが立ち始める。

悠一郎「ほらー食ってけよ。俺がさっき釣ったばっかの魚だから新鮮で美味いぞ」

悠一郎も屋台を出しており、悠一郎の屋台ではさっき甲板で釣ったばかりの魚を捌いて刺身にしたり、焼き魚にして売ってた。

勝田「おっ、この焼き魚美味そうぞな」

内田「そうだね。このお刺身も」

その時勝田と内田が悠一郎の屋台の前に来る。

悠一郎「食ってけ食ってけお代はいらんからな」

内田「え⁉︎ いいですか?」

悠一郎「あぁ、女から金を取るのは尺に合わないからな。しかもこの魚取るのに金はかかってないし」

勝田「えっ? 餌とかはどうした?」

悠一郎「餌なんかいらねぇよ。釣りは待ってればバカな魚が餌がない針を勝手に食うからな」

内田「凄い時間がかかりそう…」

そして周りの屋台も盛り上がってが最高潮になった時

柳原「皆の衆ー!19時から教室で出し物やっていくぞ!」

和住「盛り上がっていくぞ!」

「「「「「おー!」」」」」

19時になり教室にみんなが集まったところで若狭と広田の司会で出し物が始まり、先頭を切るのは砲雷科によるモノマネであった。

小笠原「それでは小笠原やります! ッゴーン!」

小笠原がなんのモノマネをしたか全くみんな分かってない顔をする。

知床「なんのモノマネ?」

納沙「あーコアラの鳴き声じゃないですかね?」

小笠原「今のはイージス艦5インチ砲の音のモノマネでした」

西崎「おー似てる!」

立石「うま!」

知床 納沙「「えっ?」」

まさの反応に知床と納沙は驚く。

悠一郎(確かイージス艦って横須賀で見たあれか。あんな砲撃音をするんだな)

その後もマニアックなモノマネをして盛り上げた砲雷科であった。

若狭「えー次に参りましょう」

広田「航海科です」

山下「航海科! 航海ラップをやります!」

今度は航海科がリズムに乗ってラップを歌い始める。

悠一郎(今度はらっぷってなんだ?)

もはや悠一郎が分からないジャンルがが出てきて悠一郎も困惑する。

そして航海科は後悔ラップをしながら周りの人へ後悔をした事を何か聞いていく。

悠一郎(とりあえず後悔した事を歌詞にして歌ってる事だけ分かったな。でも杵崎妹のそれは誤差の範囲じゃね?)

そして次は杵崎姉のほまれを指名し、あなたの後悔を聞く。

ほまれ「え。やだーあのその。実習に来る前に幼なじみに告られたんだけど返事せず逃げちゃつた事」

「「「「「えー!」」」」」

まさかの後悔してることに周りも驚く。

伊良子「聞いてない聞いてない!」

あかね「誰? 誰?」

すぐに伊良子とあかねが詰めかける。

武田「ちょっと今しなよ」

柳原「そうでぇい、そうでぇい」

ほまれは周りに速されて自室からスマホを持ってきて告白された相手に返事を送る。

悠一郎(文明の発展って凄いな)

悠一郎がスマホの凄さに感心してると相手から返事が来た。

ほまれ「そう言うことでメールをしたら返事が来ました」

航海科「「「「「返事は返事はなんなのよ!」」」」」

ほまれ「ごめん…他に好きな子ができたって…」

「「「「「えー!」」」」」

今度はまさかの返事で周りが驚く。

悠一郎「まじか…」

まさかの事でみんながほまれを慰め中には自分の失恋経験を話すやつまでいたがほまれはそれをスルーしてなんとか立ち直り、若狭と広田が仕切り直す。

若狭「え、えーでは次は砲術長と水雷長による漫才です」

広田「どうぞ!」

司会の2人がそういうと舞台袖から立石と西崎が着替えて頭に被りものと胸に何かしらの詰め物をして出てきて、それを見た悠一郎は飲んでた水を吹き出してしまった。

悠一郎「いやいや詰め物にしてもやり過ぎだろその大きさは! 元の大きさがこの艦のクルーの中でも小さ…ガンッ!」

悠一郎がそれ以上言おうとした瞬間後ろから何者かによって鈍器で叩かれその場で倒れてしまった。

西崎「はい。初めましてメイタマでーす」

立石「す」

2人が初めに自己紹介すると後ろの方から青木曰くマッチ酔いした等松が待ってましたと大きな声を出して、場を盛り上げる。

西崎 立石「「五十一音マンボ、ハッ!」」

そうこうしてる間に舞台では西崎と立石が漫才を始める。

西崎「ビックリのア行」

立石「あ、こんな所にケーキが食べちゃお。ムシャムシャ」

西崎「それ腐ってるよ」

立石「い!」

西崎「お腹壊すよれ

立石「う!」

西崎「トイレ一杯だったよ」

立石「え!」

西崎「間に合わないかもね」

立石「お〜」

2人の独特な漫才に晴風クルーは大笑いし、その後も2人は笑いを取り続けたが何者かによって鈍器で叩かれ倒れてる悠一郎には笑い声しか聞こえず何が起きてのかも分かんなかったが2人の漫才が終わった後に悠一郎は何事もなかったようにケロッと起き上がる。

若狭「そして次は艦橋メンバーによる劇!」

広田「仁義ある晴風です!」

舞台は一気に暗転し舞台にスポットライトが照らされるとそこには組の頭の役をした知床が恥ずかしそうになりながらセリフを言い、知床の隣で膝をつきながら知床の部下役をしてる岬がいた。

悠一郎「もうこの劇誰が考えたか分かるんだか…とりあえず俺も出し物準備するか」

悠一郎は立ち上がると一旦教室から出て行った。

そうして悠一郎が準備し終えて、教室に戻ってくるの謎の劇の雰囲気を感じつつ終わりを迎えていた。

若狭「艦橋メンバーの皆さんありがとうございましたー」

広田「では次は特別ゲストとして佐藤 悠一郎さんによる出し物です。どうぞ!」

悠一郎名が呼ばれると悠一郎と一緒に五十六と多聞丸が前に出てくる。

岬「あっ、五十六」

ましろ「多聞丸まで」

悠一郎「えー、これからこの3日ほどでこの五十六提督と多聞丸提督にいくつかの芸を仕込んでそれを披露します。まぁこれは俺と五十六提督と多聞丸提督の出し物だと思ってくれ。では始める」

そう言う悠一郎は舞台の真ん中に立って五十六と多聞丸は悠一郎の両脇に移動する。

悠一郎「はい、まずは先に挨拶をしましょう。おすわり」

悠一郎がおすわりと言うと五十六と多聞丸はその場でおすわりをする。

晴風クルー『おー』

悠一郎「次にお辞儀」

五十六と多聞丸はそのままおすわりしたままみんなに向かってお辞儀をする。

晴風クルー『おー!』

見事なお辞儀に晴風クルーも驚きの声をあげる。

悠一郎「はい、よくできた」

そう言うと悠一郎は準備して事前に作って持ってきた魚の団子を五十六と多聞丸に与える。

黒木「だから釣りをしてたのね」

悠一郎「そういうことさ俺は決してサボってた訳じゃないぞ。はい次はお手をして」

悠一郎が両手のひらをを差し出すと五十六と多聞丸は悠一郎の手のひらに乗っけてお手をする。

悠一郎「そのままおかわり!」

五十六と多聞丸はそのまま続けねお手をしてる手と反対の手で悠一郎の手のひらに乗っけておかわりをする。

晴風クルー『おー!」

知床「す、すごい」

納沙「まるでワンちゃんみたいです!」

教室の雰囲気が良くなった所で悠一郎はフラフープを持ち最後の大技を見せる。

悠一郎「最後に大技俺が持ってるこの円の真ん中を飛んでくぐります。まずは多聞丸提督!」

悠一郎がそういうと多聞丸は悠一郎がした場所に移動して悠一郎は膝ぐらいの高さにフラフープを構える。

悠一郎「どうぞ!」

悠一郎の合図とともに多聞丸は子猫ながらのテチテチ走りをして助走をつけてジャンプして悠一郎がもつフラフープの真ん中を飛んで潜り抜けた。

晴風クルー『おー!』

ましろ「凄いぞ! 多聞丸!」

多聞丸は飛んだ後飼い主であるましろの所に行きましろに褒めてもらってる。

悠一郎「だがここで真打登場。意外とこのお腹の五十六提督はこの高さをとびます!」

悠一郎が言う高さは悠一郎の腰ぐらいの高さ100センチぐらいのところだった。

岬「さ、さすがにそれは無理じゃない?」

悠一郎「いやこれが五十六提督ならいけるんだよ。さっ五十六提督どうぞ!!

五十六「ぬぅ」

五十六は多聞丸と同じように助走をつけ走り始め、そしてお腹のお肉を揺らしながらそのお肉に似合わないようなジャンプをして見せ、見事にフラフープの真ん中を飛んで潜り抜けた!

晴風クルー『おー!』

五十六が飛んだ瞬間晴風クルーから今日一番の歓声が響き渡った。

その後悠一郎は俺も凄いことできると言いその場バク宙を披露し、各自の出し物が終わった。

そして最後に柳原の提案で甲板で相撲大会をする事になった。

悠一郎「甲板での相撲大会なんて久しぶりだな」

伊良子「甲板で相撲をやった事あるんですか?」

悠一郎「あぁ、随分前に甲板でやってその時の艦長に鍛えられてな艦内相撲大会で…」

伊良子「あっ、始まるみたいですよ」

悠一郎「話聞こうぜ…」

悠一郎がそう言うとマットで作られた土俵にはまわしをつけた万里小路と黒木がいた。

周りは万里小路が勝つと言ってるが黒木と万里小路が綱を取り合った瞬間黒木が万里小路のまわしをとって見事な大逆手で勝ったのだ。

話を聞いてるとどうやら地元の女相撲大会で優勝してほどらしい。

その後黒木は連勝し続け、決勝まで来て黒木の決勝の相手は技の黒木とは正反対のラッキー続きで勝ち進んだ晴風艦長の岬だった。

そしてその勝負は相撲に詳しい姫路曰く10年に1度の大技

「外無双」で黒木が勝ち晴風艦内相撲大会優勝したのだ。

悠一郎「なかなかの力量の持ち主だな。俺も最後に黒木とは一本取ってくるか」

悠一郎は最後の黒木の技を見て、自分も相撲を取りたくなって勝負をする事を持ちかけると黒木はそれを承諾して勝負する事になった。

柳原「じゃあ、いくぜ。はっけよーい…残った!」

柳原の合図で黒木は一気に勝負をかける為悠一郎に飛びかかるが悠一郎は黒木にある事をするそれは

悠一郎「ほれ」パンッ!

悠一郎は飛びかかってくる黒木の顔の近くで手を思いっきり叩き、相手をひるます「猫騙し」を使ったのだ。

黒木「くっ!」

まさかの技に黒木は怯んでしまいその隙に悠一郎にまわしを取られてしまう。

黒木(まずいわ!)

黒木は反撃しようとするが悠一郎の技の出し方が早く悠一郎が上手投げをした。

黒木「ん!」

黒木は投げられた時の衝撃に備えたが衝撃は来ず、マットスレスレで悠一郎が上手投げを止めてそのあとゆっくりと土俵外に黒木を置いた。

黒木「なんで最後まで投げなかったよ」

悠一郎「女を投げるのは性に合わないからな。それだけだ」

悠一郎がそう言うと土俵外から出て行った。

柳原「よーし! じゃあこれで終了!」

柳原が赤道祭の終わりを告げると鏑木が手を挙げる。

柳原「ん? どうしんでぇ美波さん」

鏑木「私だけまだ何もやってない」

気づけばこの赤道祭で何もやってないは鏑木だった。

鏑木がその事を言うとみんなが少し引いた。みんなからすれば鏑木はマッドサイエンスだから何をするのか分からない。

広田「え、えーと美波さん何をしたいの?」

若狭「注射とか?」

鏑木「みんなで歌を歌いたい「われは海の子」を」

柳原「なんでぇー随分かわいい歌を歌うじゃねか?」

広田「へー民謡とか演歌とかじゃないんだ」

みんなが意外と言ってるが悠一郎はある事に気付く。

悠一郎(ん? こいつらもしかして…)

若狭「もしかして自分の子供に聞かせてた?」

若狭がそう言うと少し不満げな顔で鏑木が言い返すり

鏑木「私はまだ12歳だ」

晴風クルー『え? えー!』

悠一郎(やっぱりか…こいつら誰も気づいてなかったのかよ)

悠一郎は晴風に乗る前に川瀬から貰った資料で晴風の乗員名簿で鏑木がまだ12歳だって事を知ってた。

広田「12歳⁉︎」

若狭「マジ⁉︎」

西崎「嘘だ!」

立石「嘘」

ましろ「てっきり年上かと」

みんながまさかの鏑木の年齢に驚いてる。

鏑木「飛び級して大学に入ったからな。とにかく歌うぞ! みなさんのもご唱和ください!」

そう言うと鏑木が「われは海の子」を歌いだす。

それに続いてみんなも歌いだし、最終的には悠一郎も含む全員が歌ってた。

そして晴風の赤道歳は終わったのだ。

 

その頃長崎のブルーマーメイド九州支部佐世保基地

川瀬「ただいま! 出航準備はできた?」

副長「はい! いつでも出航可能です!」

川瀬は真霜から悠一郎を迎えに行ってこいと命令され、急いで所属の佐世保基地の自分が艦長を務めるあぶくま型沿岸戦闘艦みやけ(国防海軍からのお下がり艦を改名した)に緊急出航命令を出した。

川瀬「悪いわね1カ月もいないのに緊急出航なんて命令だして」

副長「いいえ、いつも艦長にはお世話になってますしこれぐらい全員平気ですよ」

川瀬「頼もしいわね。じゃあ出航するわよ!」

副長「了解!」

そして川瀬が率いるみやけが悠一郎を迎えに行くため出航して行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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sky29

ー宣伝ー
今月の19日に行われるComiCon大阪in南大阪で自分が所属する晴風支援艦隊から合同誌が販売されます!
配置はC-05で「晴風支援艦隊」です!
自分の最初で最後の同人作品が掲載されてます是非会場に来て手にとってください!


赤道祭が終わり、1日が経ち晴風のクルーは昨日の赤道祭の片付けをしてるがその中で後部甲板の方で何かを抱えんで考えてる岬の姿があり、それに気づいたましろが声をかける。

ましろ「艦長…どうかしたんですか?」

岬「あぁ、赤道祭楽しかったなーって!」

岬がなんとか元気な声でましろに答えるがましろは岬の声が空元気になってるのに気づいた。

ましろ「それだけじゃ、ないですよね?」

岬「…艦の修理が終わったらパーシアス作戦に参加することになる」

ましろ「それはあくまで強力です」

岬「でも…またもしかしたら」

岬の脳裏には前にあったシュペー戦の時の晴風の被弾が浮かび上がってくる。

岬「私…私ね。やっと晴風のみんなと家族になれたと思ってきたのに」

岬はまた被弾して誰が傷つくくことに恐れていた。

 

5月4日の午前6時半富士の国防海軍の遠水平線レーダーが日本近海で横須賀女子海洋学校の武蔵と思わしき艦影を捉えられその情報は東京湾にあるブルーマーメイド特別作戦本文にも伝わった。

そしてその情報は作戦展開準備中であった作戦部隊にも伝わり、真霜の元に一本の電話がかかってくる。

真霜「はい。特別作戦本部」

福内「福内です。今武蔵が日本近海で捉えたとの情報が」

真霜「えぇ、そうよ。今さっき国防海軍の富士遠水平線レーダーが武蔵の艦影をしっかり捉えたわ」

福内「事前の情報ではフィリピン方面に向かってたのでは…」

福内がそう言うと真霜はパソコンを開き現在の部隊の配置図を確認すると主力の作戦部隊は全てフィリピン方面に展開していた。

真霜「主力は間に合わない。あなたの部隊で武蔵をとめられる?」

福内「最善を尽くします」

そう言うと福内は電話を切る。

そして真霜は現在の福内が率いる部隊の位置と晴風の位置を確認する。福内の部隊は紀伊半島沖合で晴風は小笠原諸島を通過中であり、その近くに川瀬のみやけが悠一郎を迎えるため航行してた。

真霜はその現在の状況に焦りを感じつつ最善を尽くそうとしてた。

 

そしてその頃晴風の艦内では納沙の説明によってパーシアス作戦の概要と目的艦の状況を聞いてた。

その時鏑木が手を上げてみんなに武蔵のクルーがシュペーと比叡と同じ状況になってると伝える。

それを聞いた他のクルーはなんとかできないかと言い出す。

日置「主砲もバッキュンと新しい5インチ砲になったし!」

日置が言う新しい5インチ砲とは米軍の駆逐艦で使われてたMk12 5インチ砲である。

装備的には最新になったが新しくなった砲に対して悠一郎は嫌な思い出しかなかった。

悠一郎(あの砲によって何人の仲間が死んでいったんだ…)

悠一郎にはMk12 5インチ砲から放たれた近接信管の対空弾によって撃ち落とされていく仲間の姿が脳に蘇ってきた。

悠一郎「ぐっ!」

悠一郎は奥歯を噛み締めた。

晴風の装備はシュペー戦によって破壊された射撃指揮所と新しい水雷方位盤が装備されていた。

晴風のクルーは武蔵といつでも戦えると言ってるが岬はまだ複雑な思いで一杯だった。

岬「私たちは学校の指示通りブルマーの支援に当たろう。武蔵とは装甲も火力も違うし…」

ましろ「そうですね。やはりブルマー主体でやった方がいいですね」

岬とましろがそう言った時晴風に緊急通信が入る。

川瀬「こちらはブルーマーメイド九州支部所属の沿岸戦闘艦みやけ艦長の川瀬だ。そちらに乗艦中の佐藤 悠一郎の引き取りに来た」

悠一郎「ん? 川瀬さん?」

悠一郎同様晴風のクルーは急に接近してきたブルーマーメイドの艦艇が悠一郎の引き取りに来たと言って岬がそれを確認すると晴風は速力を落として、みやけと並走する。

並走するとみやけから内火艇が降りて来て内火艇が晴風に接近して、晴風にみやけの乗員と川瀬が乗り込む。

悠一郎「なんだよ川瀬急によ」

川瀬「ごめんね急に。でも上が君の本土への帰還命令を出してるから大至急戻らなきゃいけないんだよ」

悠一郎「一体何があったんだよ」

悠一郎が川瀬に質問すると川瀬が悠一郎に近づき耳元で小さく要件を言う。

川瀬「悠一郎君の零戦が修復と改修が終わったのよ。だからあなたに早く乗ってほしいって上が言ってるのよ」

悠一郎「! 俺の零戦が治ったのか」

川瀬「えぇ、だから早く準備して作戦開始まで後少しだから」

悠一郎「わかった」

悠一郎が川瀬と話をつけて準備をしに行こうとすると後ろの方で晴風のクルーがその様子を見てた。

悠一郎「悪いな。なんか上の方から大至急本土に戻れって言われてな」

岬「そう…ありがとね。今まで私達を助けてくれて」

悠一郎「いや、そんな事ない。俺は当たり前のことをやっただけだからな。じゃあちょっと急ぐわ」

そう言って悠一郎は急いで自分の寝床から荷物を整えると作業服からブルーマーメイドから支給された士官服に着替えて川瀬の内火艇に乗り込む。

悠一郎「じゃあな。またいつか会おう!」

悠一郎がそう言うと内火艇は晴風から離れていき、晴風のクルーは別れの言葉を言いながら手を振り別れる。

その中悠一郎が晴風から離れる事に別れ惜しんでる伊良子の姿があった。

そして悠一郎は川瀬の艦みやけに乗るとみやけは速力を上げて晴風から離れていき、本土に向かって行った。

ましろ「さぁ、艦長艦橋に行きましょう」

岬「うん…そうだね」

そして各々が自分の持ち場に戻って行った。

 

そして1日が経ち、今回の作戦に艦艇を貸し出してる横須賀女子海洋学校の真雪のところにも現在の状況が伝わって来て、会議室のモニターには真冬が映っており、精鋭部隊の真冬の部隊の位置が石垣島付近である事を聞くと通信を終えた。

真雪「戦力を集中させる作戦が完璧に裏目に出たね」

真雪がパソコンで真霜とも通信していた。

真霜「現在間に合うのは予備戦力として紀伊半島沖で残して福内と平賀の部隊だけよ」

真雪「確かその2人の部隊に加賀と赤城を配備してるけどそれだけじゃ武蔵は止められない…他に出せる艦艇は?」

真霜「横須賀技術艦船工廠に1隻だけドックにいるけど主任の香取さんが今はいないからすぐには出せないわ」

教頭「しかもあと約3時間で武蔵は浦賀水道に到達します。ブルーマーメイド以外の戦力と言ったらあとは国防海軍しかいません」

真雪「国防海軍は今動く事は出来ない。あと残されたのは晴風しかいないわ」

教頭「およそ2時間後に武蔵に追いつきます」

真霜「他に言ったら伊豆半島の例のものしかないわ」

真霜がいう例のものとは悠一郎の零戦であり、その頃悠一郎はというと川瀬と一緒に伊豆半島に戻り、みやけを港に泊めて急いで伊豆半島の国防陸軍の飛行場に車で向かっていた。

悠一郎「武蔵がこの近くまで来てるみたいだな」

川瀬「えぇ、しかも主力部隊は全てフィリピン方面で残ってるのは予備戦力しかいないわ」

悠一郎「これは…修羅場だな」

川瀬「確かに今はとにかく精鋭部隊の真冬の部隊が向かってるからそれまでの時間を稼げればいいわ」

悠一郎「そうか」

 

そしてその頃晴風は武蔵の艦影を捉え、野間と宇田の報告が艦橋に入ってくる。

野間「目標こちらに向って発砲した模様!」

岬「回避! 面舵一杯ー!」

岬の指示で知床が舵輪を思いっきり右に回し、回避するが武蔵の主砲弾は晴風の近くで着弾し高い水柱を上げる。

西崎「艦長! 撃った方がいいよ!」

武田「撃った方がまだ回避しやすいかと!」

立石「うい!」

立石が望遠鏡を持ちいつでも砲撃の指示を出せるようにする。

ましろ「艦長指示を!」

ましろが岬に指示をしてもらおうと振り向いたら岬は腰をつけて震えていた。

その時納沙が報告を入れる。

納沙「ブルーマーメイドです!」

ましろが風防を見ると空に白煙を描きながら武蔵に向かう07式SAMが飛翔してた。

八木「ブルーマーメイドより通信! 晴風は至急この海域から退避せよの事です!」

ましろ「退避…って事は」

ましろがSAMが飛んで来た方向を見るとそこには福内が乗艦し指揮する戦艦加賀と平賀が指揮する巡洋戦艦赤城と2隻の改インディペンデンス級の沿岸戦闘艦が陣形を整えつ航行してた。

福内「これより本部隊は右舷の武蔵に対して強制停船オペレーションを実行する。突入チームは武蔵の乗員が学生であるため極力戦闘は避ける事」

福内が言うと各艦艇に乗ってる突入チームが対ウィルス用のワクチンの準備をしつつ突入準備をする。

福内「オペレーション開始する」

平賀「オペレーション開始します!」

武蔵がブルーマーメイドの部隊に向けて主砲を一斉射する。

福内「艦隊右90度一斉回頭」

平賀「とーり舵!」

平賀の合図で機動性が良い改インディペンデンス級2隻と

加賀と赤城が綺麗に一斉回頭し、武蔵からの砲弾を避ける。

知床「あんな艦種がバラバラなのに綺麗に艦隊運動をできるなんて」

知床がその一斉回頭が凄いことだと言う。

福内「3番艦、4番艦07式SAM攻撃始め!」

福内が言うと改インディペンデンス級の2隻が07式SAMをVLSから放ち、武蔵に全弾命中させる。

福内「本艦と赤城は武蔵への牽制砲撃を行う。撃ちぃ方始め!」

平賀「撃ちぃ方始め!」

今度は加賀と赤城の誇る41センチ連装砲10基20門が火を吹く!

その光景は凄まじいエネルギーを感じる攻撃であり、武蔵の周りに多数の水柱が立ち、そしてその砲弾の1発が武蔵の右弦副砲と後部副砲を破壊する!

福内「攻撃の手を緩めないわよ! 続いて3番艦4番艦07式SAM攻撃始め!」

福内の指示で改インディペンデンス級の2隻が07式SAMを放つが突如照準管制ができず明後日の方向に飛んでいったしまった。

福内「なに!」

平賀「ここで例のウィルスの電波妨害か!」

「福内さん! イルミネーターに異常あり電子装備が使用不能です!」

その時3番艦の艦長が福内に報告を入れる。

福内「主砲は使えるの⁉︎」

「主砲自体は使えますが照準用の射撃指揮システムと照準モニターが完全にダウンしてます!」

福内「くっ!」

その時武蔵が主砲を放ち、その主砲弾が3番艦の近くに被弾し、3番艦の機関部がやられる。

平賀「3番艦が!」

そのまま3番艦は速力を落ちていき艦隊の陣形から離れていく。

福内「陣形を崩さないで! 陣形の乱れは攻撃力と防御力の低下に繋がるわ!」

福内がそう言って陣形をなんとか保とうとするが武蔵は続けざまに4番艦に向って砲撃し、4番艦までを航行不能までした。

福内「平賀さん。予定を変更! 至急後部甲板から無人機を発艦させて!」

平賀「了解!」

福内がそう言うと加賀と赤城の後部甲板の格納庫エレベーターから無人機が現れて武蔵に向って発艦し始めた。

そして加賀と赤城から発艦した4機の無人機は武蔵の艦橋部分に集まり、艦橋から周りを見えなくさせた。

その様子は夜戦用艦橋になんとかウィルスからの感染を逃れた知名もえかと武蔵のクルーにも伝わっていた。

しかしすぐに武蔵は両舷にある高角砲と三連装機銃で無人機を叩き落とした。

武蔵の高角砲と三連装機銃は全自動であるため人がやるより何倍も早く高角砲と三連装機銃を撃つことと正確に撃つことがができる。

そして視界が開いた武蔵は加賀と赤城に向かって砲撃をする。

福内「! 回避行動して!」

福内がそう言うが平賀が指揮する赤城に武蔵の砲弾が直撃し、バイタルパートを抜かれて弾薬庫が爆発し艦内からダメージが加わり、速力が低下していく。

福内「平賀さん!」

福内がそう叫ぶが武蔵は速力が落ちた赤城に再度照準を合わせ砲撃し、武蔵の砲弾は今度は赤城の艦中央部にある煙突と第三砲塔を吹き飛ばす。

福内「くっ! 万全な状態ではないけどまさかこんな簡単に無力化されるなんて!」

赤城はそのまま火災が発生しながら艦隊から離れていき、残ったのは福内の加賀だけであった。

福内「なんとしてでも真冬さんの部隊が来るまでは時間を稼がなきゃ体当たりをしてでも!」

そして加賀は武蔵に向って進路を変え、武蔵に向って体当たりしようとするが武蔵は加賀に照準を合わせ加賀に向って発砲し、武蔵の主砲弾は加賀の第一、第二砲塔に直撃し、そのまま誘爆が起きる

福内「ぐつ!まだよ!まだ撃てる!」

加賀は武蔵に撃たれながらも残ったのは後部主砲で武蔵に応射するが圧倒的火力の武蔵の前では加賀の火力は通じない。

 

その頃晴風では岬がまた晴風のみんなを危険に晒すことからの恐怖から自分を見失ってしまっていため岬は全く指揮ができる状態ではなかった。

それを見かけたましろな自分の部屋に連れて行った。

岬「またみんなを危険な目にあわせると思うと怖いの…怖いの!」

もう岬の目は涙で一杯になっていた。

ましろ「艦長…」

ましろは何も言うことができないその時部屋の扉が開き柳原と若狭が入ってきた。

柳原「そこまででぇい! 艦長を艦橋に連れて行け」

若狭「あ、うん」

若狭が岬の背中をさすりつつ艦橋に連れて行った。

柳原「お前さんは少し付き合ってもらうぜ」

柳原がそう言うとましろを自分の持ち場の機関室に連れて伝声管に詰め物し、声が伝わらないようにして床に座布団を引いて柳原とましろが座る。

柳原「これで艦橋には聞こえねぇよ」

ましろ「こんな時に何を…」

柳原「まぁ、飲め!」

柳原が入れた茶をましろに差し出す。

柳原「おう!おう!カツオの刺身にマヨネーズってのは美味い食い方ってもんよ!」

ましろ「は?」

ましろは突然何かを言い出した柳原の言葉を理解できなかった。

黒木「つまり私と機関長は全然違うけど違うものが合わさってこそ独特でいい感じになるって事じゃない」

柳原「そう言うことよ! それと祭の太鼓でも皮ばっか叩かないだろ? たまにフチをカカッ!って鳴らさねぇと! 音が絞まらねぇ! マロンとクロちゃんみたいだもんよ!」

黒木「足りないものは補い合うのが本当の仲間だって言ってるだと思うわ。宗谷さん艦長を支え、助けることができるのはあなたしかいないわ」

柳原「どうだ! わかったか?」

柳原と黒木が言うとましろは少し考えて立ち上がり柳原から貰った茶を一気飲みする。

ましろ「ありがと!」

ましろは機関室から艦橋に向かった!

柳原「あっ! 一件らくちゃ〜く!」

広田「機関長殿。それやりたいだけですよね?」

ましろは一生懸命走り、岬がいる艦橋に着いた。

ましろ「艦長! 私は!あなたのマヨネーズになる!」

ましろが柳原に言われた事をそのまま岬に言う。

納沙「マヨネーズ? あのー副長はなんといいたいのですか?」

ましろ「艦長の支えになりたい! 艦長は決断して行動して運を引き寄せて他の事は私が…いや! 晴風のみんながなんとかする! そう思ってるのは私だけじゃない!」

ましろの言葉に晴風のみんなは賛同し、みんなが岬について行くと言う!

ましろの言葉に今度は恐怖の涙から信頼というものの涙が溢れてきた。

ましろ「海の仲間に超えられない嵐はないんでしょ?」

岬「シロちゃん…みんな…」

野間「武蔵から発光信号!」

その時野間が武蔵から発光信号があるのを気づき読み上げる。

野間「貴艦はそのまま距離を開けたし、接近は危険、主砲弾いまだ豊富!」

そして発光信号の最後にある人物の名前があった。

岬「も、え、か。もかちゃん! まだ無事だったんだ!」

ましろ「なら助けしかない!」

その時岬の足元を突くものがあり、岬が下を向くとそこには岬の艦長帽を持ってきた五十六がいた。

五十六「ぬぅ!」

岬「五十六…ありがと」

そして五十六から帽子を受け取り岬が帽子を被り、整える。

岬「戦闘! 左砲雷同時戦!300度の武蔵!」

岬が言うと魚雷発射管と主砲が武蔵に指向する。

その時今まで応射してら踏ん張ってた加賀がとうとう武蔵からの煙突部破壊の決定打を喰らい行動不能になってしまい火災が発生しながら離脱して行く。

そして武蔵は晴風に照準を合わせる。

野間「目標敵進30度!敵速18ノット!」

岬「第五船速!340度ヨーソロー!」

晴風は武蔵からの砲弾を回避しつつ武蔵に接近する!

晴風が接近する様子は武蔵のクルーの吉田が確認する。

吉田「艦長!晴風から発光信号です!」

知名「読み上げて!」

吉田「われ貴官の救出にむかう! 繰り返すわれ貴官の救出にむかう!」

知名「ミケちゃん…」

晴風は一つになり、武蔵の救出するための作戦行動に出た!

 

そしてその頃悠一郎は

悠一郎「これが俺の新しくなった零戦か」

悠一郎は新しくなった自分の零戦を見ていた。

香取「お前の言う通り、エンジンの出力をかなり上げて、機体の構成を考えて直して本来の性能を保ちつつ強度も高めた」

悠一郎「まるで新品以上だな」

香取「俺が直したんだ当たり前だ!」

悠一郎が香取から改修された零戦の事を聞いてると川瀬が

川瀬「悠一郎君大変! 福内さんの部隊が壊滅状態で残ってる1隻だけで晴風もかなり危ない!」

悠一郎「!」

悠一郎は晴風が危ないのに反応し、晴風のクルーの顔が頭に浮かび上がってくる。

悠一郎(あいつが危ない状況にいるのか…)

悠一郎はすぐに香取に質問した。

悠一郎「香取さん。すぐに飛ばせられるか?」

香取「そう言うと思ったよ。こいつはすぐに飛ばせられる状態にいつもしておいたぜ!」

田村「あなたの着てたこの服もありますよ」

田村の腕には悠一郎が着てた飛行服が綺麗に畳まれてあった。

悠一郎「あんたら…」

川瀬「悠一郎君行ってきな! あの子達とみんなを助けてあげて!」

悠一郎「川瀬さん…」

香取「分ったならさっさと着替えてこい! 着替えてる間にこいつを外に出しておく!」

悠一郎「あぁ、ありがとよ!」

悠一郎は田村から飛行服を受け取り急いで着替える。

香取「おい野郎ども! さっさとこいつと例のものを持って外に出せ!」

部下一同「「「「「ウッス!」」」」」

香取の部下が一斉に動き始め零戦を外の滑走路のスタートラインに零戦を移動させ香取はあるものを零戦に取り付ける。

そして悠一郎が飛行服に着替えて外に出てくる。

川瀬「やっぱり最初に見た時からあなたはその格好が一番似合ってるわ」

悠一郎「当たり前だろ。俺は零戦のパイロットだからな!」

悠一郎が零戦がいるスタートラインに行くと零戦のある部分に気づく。

悠一郎「この爆弾は」

それは香取が今胴体下に1個の250キロ爆弾と両翼左右に1個ずつに50キロ爆弾の計3個の爆弾をつけていた。

香取「この爆弾はな。最初に零戦ついてた爆弾を俺が改良したものでそれなりの爆発力と貫通力を持った優秀なものだぜ! そこのボタンで落とす爆弾の選択と落下レバーな。あと機銃の弾は全て補充しといたからな!」

悠一郎「ありがとよ。これでなんとかなる!」

香取「そしてこれが地図とコンパスだ」

悠一郎「色々とありがとな」

香取「いやちや俺もこんな物を触れたのはお前さんがいたおかげだ。感謝してるぜ」

悠一郎「いや感謝するのはこっちの方だ」

香取「まぁとにかく感謝されるのはこいつが飛んで無事にここに帰った時だ! さぁ鳥になってこい!」

悠一郎「あぁ! 鳥になってくる!」

そして香取は零戦から離れ残った部下2人だけが零戦の近くにいる。

悠一郎「回してくれ!」

悠一郎が言うと部下の1人が零戦のプロペラを回し、発動機を始動させ爆音をたてながらエンジン出力を上げていく。

そのエンジン音を聞いたのか国防陸軍の兵士たちが訓練をやめて滑走路に集まり始めた。

悠一郎「すげぇ、今までないエンジンの出力だ…よし! チョークを外してくれ!」

悠一郎が言うと部下が最後に零戦を止めてるチョークを外して零戦はいつでも飛べる状態になった。

そして悠一郎は滑走するタイミングを風を見て測る。

悠一郎(まさかこいつをまた飛ばせるとは思わなかったぜ)

悠一郎が心の中でそう思ってるとその瞬間悠一郎が待って風が吹いた!

悠一郎「離陸する!」

悠一郎は操縦桿を前に倒し、零戦を滑走させる。

そしてある程度の速度に達したら操縦桿を手前に引き零戦を離陸させる。

悠一郎「飛べ!」

悠一郎が言った瞬間零戦は地面から離れ、空へ飛び立った!

その光景を見た国防陸軍の兵士と香取の部下は歓声をあげた!

川瀬「あとは頼んだわよ悠一郎君!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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sky30

最近深夜投稿が多いアジアでーす
ー宣伝ー
今月の19日に行われるComiCon大阪in南大阪で自分が所属する晴風支援艦隊から合同誌が販売されます!
配置はC-05で「晴風支援艦隊」です!
自分の最初で最後の同人作品が掲載されてます是非会場に来て手にとってください!


武蔵はブルーマーメイドの福内と平賀が指揮する部隊の改インディペンデス級の2隻を航行不能にしたあと福内と平賀がそれぞれ指揮する加賀と赤城もを航行不能状態に追い込んで浦賀水道に向かって航行しあと20分で武蔵が首都圏への主砲射程圏内に入るところまできてた。

その加賀と赤城の甲板上の構造物は艦橋を除いて殆ど武蔵の射撃によって吹き飛ばされ、今も火災が起きてる状態であった。

そしてその様子は特別作戦本部の真霜がのところにも伝わってた。

真霜「このままではあと20分で武蔵が浦賀水道の到達する! このままじゃ!」

「宗谷室長! 晴風から通信が入ってます!」

真霜「! 繋げて!」

真霜は自分の机にある受話器を取る。

岬「晴風艦長岬です。武蔵への作戦行動を許可お願いします!」

岬はブルーマーメイドの真霜と横須賀女子海洋学校の眉のところへも同時に連絡を入れる。

岬「クラス全員の同意はとれてます。やらせてください」

真霜「お母さん…」

真霜は判断を真雪に委ねる。

真雪「武蔵への作戦行動を横須賀女子海洋学校校長宗谷 真雪が許可します。ただし攻撃は1回だけ地上側でも武蔵への対応を用意してます。反復攻撃の必要はないわ5分…いや3分時間を稼いでくれればいいわ」

岬「はい!」

真霜「ブルーマーメイド側も作戦行動を許可します。ただし宗谷校長に言われた通り攻撃は1回だけ。艦の安全を最優先に。頼んだわよ」

岬「はい」

そう言って岬は通信を切る。

知床「行こ。艦長!」

納沙「狙われるものより狙う方が強いんです!」

西崎「その通り!」

立石「うい!」

ましろ「艦長、指示をお願いします!」

岬「うん。30度ヨーソロー!」

知床「30度ヨーソロー!」

知床が復唱すると舵を切る。

岬「前進いっぱーい!」

柳原「前進一杯でぇい!」

そう言うと晴風の機関の出力が上がり速力が上がっていく。

岬「もかちゃん…」

こうして晴風の武蔵へのラストバトルが始まったのだ。

その頃悠一郎は

悠一郎「方位はあってるこのまま巡航速度以上で飛ばせばあと10分で横須賀上空に到達する」

悠一郎は香取から貰った地図と方位磁石で現在の位置を何度も確認しながら飛び残燃料の計算もしつつ飛んでいた。

悠一郎「待っててくれ…必ず行くからな!」

そして晴風は武蔵への作戦行動の位置についた。

野間「武蔵まで30!」

野間が適時に武蔵との距離を報告し、それで岬が指示を出す。

岬「タマちゃん!武蔵の主砲塔を狙って!」

立石「うい!」

岬「絶対止めよう」

立石「う〜い」

立石がピースをしながら返事をする。

岬「うん。メイちゃん!武蔵の横についたら全魚雷発射!」

西崎「全射斉発射…まじ⁉︎」

西崎が水雷屋としては憧れの全魚雷発射命令が出て興奮する。

岬「射撃のチャンスはおそらく1回だけ1回だけでなんとか足を止めたい」

ましろ「集中的に艦尾を狙いましょう」

岬「うん」

岬とましろでどこを狙うか指示をする。

西崎「わかった。絶対当てるよ!りっちゃん、かよちゃんいくよ!

松永「了解でーす!」

姫路「はーい!」

そして晴風は武蔵の横に着き主砲と魚雷発射管を武蔵に指向させる。

岬「目標! 武蔵艦尾! 攻撃始め!」

西崎「照準点武蔵艦尾! 全弾当てるよ!撃てぇ!」

西崎が言うと魚雷発射管から放たれた計8本の魚雷が武蔵に向かって航行し始める。

立石「発射!」

続いて立石の合図で5インチ砲が連続射撃をするが武蔵の鋼鉄の装甲に弾かれてしまう。

武田「ダメだ…全然効いてない」

そして次に魚雷が武蔵の艦尾に全弾命令し、水柱が立つ。

西崎「よっしゃ! 全弾命中!」

野間「武蔵速力低下!」

晴風からの魚雷によって武蔵は速力低下したが止まるには至らなかった上に武蔵の全主砲が晴風に指向してた。

ましろ「来るぞ!」

岬「全員衝撃に備えて!」

岬が言うと武蔵は物凄い発砲炎を出しながら晴風に向けて主砲を放つ。

そして武蔵から放たれた砲弾は晴風の近くに着弾し、その衝撃で晴風は大きく揺れる。

岬「うわっ!」

岬がその衝撃によって転びそうになる。

ましろ「艦長!」

ましろが転びそうな岬を押さえる。

岬「シロちゃん」

納沙「艦長」

納沙が岬が落とした艦長帽を渡す。

そして武蔵が晴風に向けて発砲してる様子を武蔵によって航行不能にされた福内と平賀にも見えいた。

平賀「晴風…」

平賀の顔と服は消火活動でついた黒いすすで所々黒くなってた。

福内「頼んだわよ」

福内も平賀と同様に黒くなっており、晴風の無事を祈る。

そして晴風では今の武蔵の砲撃によってできた被害が各部から報告される。

知床「い、一撃ここまで…」

西崎「やばすぎる」

そして通信員の八木から無線機が故障した報告がはいる。

ましろ「無線もだめか」

ましろは時計を確認すると武蔵の浦賀水道侵入を5分遅らせた事を確認する。

ましろ「艦長。5分稼げました」

岬「うん。リンちゃん急いで武蔵から離れて」

知床「任せて!」

知床の操舵で武蔵から離脱を図ろうとするが武蔵はそれを逃さないないように続けて砲撃をしてくる。

野間「武蔵発砲!」

宇田「きます!」

野間と宇田の発砲報告があると武蔵の砲弾は晴風の進行方向に着弾する。

小笠原「一番砲自動装填装置故障!」

伊良子「烹炊室で火災発生! 消火作業に入るね!」

またも被害の報告が上がってくる。

納沙「これが武蔵…」

ましろ「進行方向を抑えられてるぞ!」

岬「…!」

そして機関部では

駿河「機関長! 水! 水が!」

機関長「なんだってぇ!」

柳原が行くとそこには武蔵の砲撃によって機関部に水が浸水しており、機関部の一部が水浸しになってた。

黒木「艦長! 左弦機関室に浸水!」

艦長「! 機関室まで…」

ましろ「艦長…みんなに離艦準備させますか?」

西崎「マジ⁉︎ ここで逃げるの!」

納沙「蛇は頭が食べられたら生き返るものも生き返りません!」

知床「ごめんなさい! 私がもっと操舵できてたら…」

知床が悔し涙を流す。

岬「みんな…」

野間「武蔵こちらに向け再度主砲指向中!」

ましろ「! まずい!この距離じゃ!」

ましろが気づいて武蔵の方を見るとこちらに完全に主砲を向けていた。

その時突如武蔵の第一副砲の所に何が降ってきてその直後第一副砲が爆発する。

ましろ「な、なんだ!」

ましろが上を向くとそこには両翼に日の丸に爆音をたてて飛ぶ悠一郎の零戦がいた!

悠一郎「間に合ったか。にしてもなんだよ今の爆発は50キロ爆弾のとは思えねぇぞ。とりあえず発光信号を晴風に送っておこう」

悠一郎はキャノピーを開けて晴風に向かって手持ち発光信号機で晴風に向けて発光信号信号を送る。

岬「われ、悠一郎、これより貴官の援護に入る。悠一郎さん!」

ましろ「あの飛んでるものに悠一郎さんがいると言うのか!」

それは悠一郎からの発光信号を確認した艦橋にいたメンバー全員が驚いた。この世界ではありえない有人飛行をしてるのだから。

そして悠一郎に続いて大量の砲弾が武蔵の周りに降り注ぐ。

ましろ「これは…ブルーマーメイドか?」

納沙「見てきます!」

納沙が見に行くと宇田がレーダーからの識別信号で艦を確認する。

宇田「識別信号確認! 比叡、舞風、浜風、アドミラル・シュペー、それからてんじんです!」

岬「てんじんって…」

納沙「うちの学校の艦です!」

そのてんじんを指揮するのは晴風の教官である古庄であった。

岬「古庄教官!」

古庄「間に合ってよかったわ。遅れてごめんなさいれ

岬「野間さん無線機が使えない事と上を飛んでる物は味方だって伝えて!」

野間が援護にきた艦艇に向かって手旗信号で送る。

そしてシュペーからミーナとテアが構える!

ミーナ「ココ〜みんな〜!」

納沙「きてくれたんですね!」

その時武蔵がギリギリ横須賀への射程圏内に入り、主砲を一斉射する!

真霜「まずいわ横須賀が!」

真霜がそう言った瞬間

「サルボー!」

武蔵から放たれた砲弾がどこから飛んできたミサイルによって撃ち落とされた。

真霜「一体何が…」

その時真霜の所に通信がはいる。

梅津「こちらは国防海軍横須賀基地所属のイージス艦みらい艦長の梅津だ。これより本艦は首都圏防空任務に入る。武蔵からの砲弾はまかせてくれ

真霜「なぜ国防海軍が!」

梅津「我々は元から横須賀周辺を警戒してたが突然国防省から作戦行動に当たれと任務が下ったのだ」

梅津が説明すると真霜は腑に落ちないが納得する。

その頃横須賀の旧第二臨海公園後の高台にある1人の車椅子に乗った老人が双眼鏡を持って戦闘の様子を見てた。

「私にできるのはここまでだ」

秘書「会長ここは危険です。避難しましょう」

老人の秘書が避難しようと言うが老人は平気だという。

「大丈夫だ。なぜならあのみらいがここを守ってるのだからな。あの艦は絶対に横須賀に1発の砲弾も落とさないさ」

秘書「随分と信頼してますね角松会長は」

角松「あぁ、私はあの艦と共に生きてきたもんだからな。だからあとは頼んだぞみらい…!」

そして晴風ではみんなが来てくれたことにより総員退艦ムードからまだ戦う意思が復活してた!

岬「みんなが来てくれたならばまだ戦える!」

ましろ「私も異存はありません!」

こうしてらまた晴風は決意を固める!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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sky31

ここまでこれたのは皆さんが応援してくれたおかげです
ありがとうございます!
ではアニメ本編の最終回です!(まだ小説は続けます)


晴風は一度は武蔵への作戦行動を行い、武蔵の浦賀水道突入を5分だけ遅らせたが武蔵を止めるのには至らず、逆に武蔵からの反撃の砲撃に会い、晴風は絶体絶命になり、武蔵が晴風へトドメの主砲を撃とうとした時爆装した悠一郎の改良零戦が間一髪のところで武蔵へ打撃をあたえ、その後古庄率いる応援部隊と今まであまり介入して来なかった国防海軍が作戦行動を開始し、イージス艦みらいが横須賀防空任務に当たる。

晴風艦長の岬は武蔵への作戦行動続行を諦めてたがみんなが応援に来てくれたおかげで作戦はまだできると全員武蔵を止める最後の任務にかかる!

その頃横須賀防空任務中のみらい

菊池「いいんですか艦長? いくら国内の非常事態とは言え我々国防海軍が作戦行動を急に起こして」

梅津「まぁ、副長そう言うな。上からの命令なら私達もやらなければならない」

副長の菊池の質問に梅津が答える。

尾栗「もしかしてこの命令は噂の西側諸国の軍隊を裏側から操ってる奴からの命令かもな」

菊池「戦闘中に憶測を言うな尾栗。今は艦長が言った通り上からの命令を実行するぞ」

梅津「そうだ。今はとにかく横須賀の街を武蔵から守るぞ!」

菊池、梅津「「了解!」」

みらいは武蔵の周りを周回し、武蔵を警戒する。

その様子を旧第二臨海公園から車椅子の男が見守る。

角松「頼むぞ…みらい」

そして晴風は無線機が使えないため岬は野間経由で作戦を応援部隊に伝える。

ミーナ「え、ん、ご求む。との事です艦長!」

テア「うむ、了解した」

そして応援部隊は陣形を整える。

古庄「これよりは晴風の武蔵突入作戦を援護します。てんじん、シュペーは武蔵右舷から比叡、舞風、浜風は武蔵左弦から晴風を援護! 各艦突入準備!」

そして悠一郎も晴風からの発光信号で作戦を理解する。

悠一郎「まじか突入するのか。でもお前らが決めた事なら俺は全力で援護する!」

そして先頭を航行するてんじんが前に出る。

古庄「全艦攻撃開始!」

てんじんが切り込みの砲撃を開始し、各艦が砲撃と雷撃を始める。

そして砲弾は武蔵の周りに大量に着弾し、武蔵が反撃の砲撃をし、その砲弾がシュペーの近くに着弾する。

近くに着弾した事で露店艦橋にいたテアとミーナに大量の海水がかかるがそれでも2人は怯まない。

テア「怯むな!」

シュペーは怯む事なく砲弾を続ける。

悠一郎「すげぇな。1発喰らえばやばいのにあんな果敢に攻め込むなんて…俺も負けてられないな」

悠一郎は武蔵の直上からダイブする。

悠一郎「まずはその砲撃の精度を下げてやる!」

悠一郎は武蔵の射撃指揮所を照準して、一気に7.7ミリ機銃2丁と20ミリ機銃2門を撃つ!

そして放たれた銃弾は武蔵の射撃指揮所を襲い、射撃指揮所の旋回装置を壊し、悠一郎の零戦はそのまま低空に行き、海面すれすれを飛行する。

武蔵は海面すれすれを飛行する悠一郎の零戦に両舷にある高角砲と三連装機銃を悠一郎の零戦に照準し、一気に全自動で攻撃を開始するが、悠一郎の零戦は華麗に翼を揺らしながら武蔵の全自動射撃した弾を回避して行く。

悠一郎「そんな対空砲火なら全然米軍の対空砲火の方が怖いぜ!」

悠一郎はそのまま低空から高度を上げ、高角砲と三連装機銃の射角外へ出る。

そして悠一郎の今の一連の動きを見てた晴風の艦橋クルーは。

西崎「す、すごい」

立石「ういうい」

知床「あんな早く動けるなんて」

ましろ「しかもあの武蔵の全自動射撃から被弾せず回避するのか」

納沙「すごいです…」

その時武蔵が晴風に砲撃してきて、周りに多数の水柱が上がる。

ましろ「射撃精度は下がったがまだこの威力か!」

武蔵は艦橋の射撃指揮がダメなり、精度は下がるものの予備の射撃指揮所で砲撃指示を続けていた。

岬「なんとかして隙を作らなきゃ」

納沙「艦長。これ使えないですかね?」

納沙がタブレットを岬に渡しながら言ってきた。

岬「噴進弾?」

納沙「役に立つかもって明石が搭載してくれました」

岬「うん。これでなんとかなるかも。メイちゃん! タマちゃん! 2人で発射お願い!」

西崎「うん。任せて!」

立石「うい!」

2人は噴進弾が置かれてる後部甲板に向かう。

岬「リンちゃん!」

知床「はい!」

岬「晴風を武蔵の前に出して」

知床「か、艦首の前⁉︎」

ましろ「知床さん頼んだわよ。前進武蔵の前へ!」

晴風が進路を変え、武蔵の前に出ようとし、その様子は他の艦にも伝わる。

ミーナ「武蔵の前へ出るのか!」

テア「晴風へ撃たせるな! 武蔵の注意をこちらに引き付けろ! Volley!」

シュペーに続いて、他の艦も晴風へ撃たせないように注意を引き付る砲撃を武蔵に続ける。

古庄「行きなさい晴風」

そして晴風の後部甲板で西崎と立石が噴進弾の発射準備に取り掛かる。

その間にシュペーが援護し、武蔵の第三砲塔を破壊する。

西崎「噴進弾いつでもいけるよ!」

岬「前進一杯! 面舵一杯! 艦尾を武蔵に向けて!」

知床「前進一杯! 面舵一杯!」

知床の操艦で晴風は武蔵の前に出ようとしてた。

岬「タマちゃん発射準備!」

西崎と立石は発射準備をおえ、安全の確保の為物陰に隠れていた。

西崎「タマ、魂で撃て!」

立石がしっかりと武蔵を狙う。

立石「この弾でチャンスを掴む!」

立石は噴進弾の発射ボタンを押して、噴進弾が武蔵に向けて発射される。

噴進弾が発射される様子は空中で武蔵からの対空砲火を避けていた悠一郎にもわかった。

悠一郎「うわっ、すげぇ煙幕の量だなってん…あれは」

悠一郎は空から僅かに煙幕の隙間から武蔵に残ってる第一砲塔と第二砲塔が武蔵の前方にいる晴風に向けて旋回してる。

悠一郎「まずいな水上艦は誰も気づいてない。俺がやるしかないな」

悠一郎は高度を下げ、一気に再度武蔵にダイブし、第一砲塔と第二砲塔の間の甲板に最後の250キロ爆弾を落とそうと照準する。

悠一郎「この爆弾は体当たりの為の爆弾じゃない必ず命中させて生きて帰ってくるための爆弾だ!」

悠一郎は照準を合わせる。

悠一郎「投下!」

零戦に爆装した250キロ爆弾を投下し、そのまま爆弾は第一砲塔と第二砲塔の間の甲板を突き破り、内部で大爆発を起こし、第一砲塔と第二砲塔が内部からの誘爆で破壊される。

悠一郎「いまだ!晴風!」

晴風は舵を故障しつつも岬のとっさの判断でうまく反転し、武蔵の右舷に体当たりで強制接舷する。

悠一郎「うへー! たかが2000トンクラスの駆逐艦が7万トンクラスの戦艦に体当たりで行くなんで正気の沙汰じゃないぜ」

そして晴風から抗体を持った突入部隊が突入し始め、岬も幼なじみで武蔵の艦長のもえかと再会できて、武蔵の乗組員は晴風によって元に戻ったのだ。

そしてボロボロになった晴風はてんじんに曳航され、武蔵も比叡によって曳航されて横須賀に帰港する。

加賀と赤城も国防海軍の曳航船によって横須賀技術艦船工廠の修繕ドックに入る。

悠一郎はその様子を見守りながら空で八の字飛行する。

そして横須賀港の吉倉桟橋では真雪と真霜がいて、他に救急車や消防車などの緊急車両が待機しており、国防海軍のタグボートが港の中を周回し、待機する。

そして晴風も桟橋に接舷し、クルーが長い航海から解放され、それぞれ晴風下艦する。

各々が陸に帰ってこれた喜びを噛み締めてると突如晴風に異変がおきる。

晴風は長い航海の間のたくさんの戦いを乗り越えてきたが晴風のダメージは相当なものになり、とうとう武蔵との戦いを終え、晴風は晴風のクルーを陸に届ける役割を果たし沈み始める。

岬は晴風に向かって感謝の敬礼をし、晴風の沈没を見守る。

晴風が沈んで行く様子は上空の悠一郎にも見えて悠一郎も機内で晴風へ向かって敬意の敬礼をする。

悠一郎「いままでよく戦ってくれたありがとう!」

そして悠一郎は時計と燃料計を見る。

悠一郎「そろそろ戻らなきゃヤバイな。基地に帰投する!」

悠一郎は進路を変え、伊豆半島の飛行場に帰投する。

そして伊豆半島の飛行場では

「おっ、帰ってきたぞ!」

香取の部下の1人が悠一郎の帰りを知らせる。

香取「おっ、帰って来たか」

悠一郎の零戦は無事に地上に着陸し、所定の位置で止まる。

そして止まると香取の部下の整備員が悠一郎をコックピットから出す。

香取「帰って来たな」

悠一郎「あぁ、おかげさまでな」

香取「どうだった俺が整備したやつは」

悠一郎「最高だったぜ今までにない性能に驚いたよ」

香取「当たり前だろ何せ俺が整備したんだからな!」

香取が自分の整備した零戦がとても良いと言われ嬉しくなっていると川瀬が出てきた。

川瀬「おかえりなさい」

悠一郎「おう、ただいま」

川瀬「晴風を助ける事ができたわね」

悠一郎「あぁ、みんなを助ける事ができたのは全てあんたが俺の事を助けてくれたからさ感謝するぜ」

川瀬「そう」

晴風の航海は終わったがこらからは悠一郎が新たな時代の1ページを開くだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




アニメ本編の方はこれにて終わりですがこれからこれから後日談の話を書いてきますのでそちらの方もよろしくお願いします
感想と評価お願いします!


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sky32

今回は短めです


武蔵を無力化したあとフィリピン方面に展開してたブルーマーメイド主力部隊によって残ってたウィルス感染した教育艦を無力化し、一連のウィルス騒動は終わったのだ。

 

そして武蔵を無力化した翌日

香取「こりゃ酷くやられたな」

香取は伊豆半島の飛行場から横須賀技術艦船工廠に戻ってきており、武蔵との戦いで損害を受けた加賀と赤城が横須賀技術艦船工廠の修繕ドックに入っており、加賀と赤城は艦橋以外の艦上構造物が吹き飛び甲板は火災で焦げ、船舷は武蔵の砲撃によって穴が空いており、中には過貫通もあった。

香取「直すのに1年はかかるなこれ。しかも内部も酷いから新たな設計が必要かもな」

内部の方も弾薬の誘爆や火災によって酷い状態になっていた。

田村「そうですね。確かにこれはかなりの時間がかかりますね」

香取と一緒に戻ってきた田村も香取と同意見だが香取とは別の考えを持ってた。

田村「設計から見直すって事ならいっそのこと戦艦から新たな改装して新たな艦種にしてはどうですか?」

香取「それはつまり」

田村「えぇ、悠一郎君の零戦みたいな航空機を艦船に搭載して洋上で運用できるようにしてみるのはどうですか? 航空機の洋上での母艦って事から『航空母艦』ってのは」

田村の奇想天外な発想に香取は笑った。

香取「はっはっはっ! 田村さんよあんた面白い考えを持ってんな! その案面白そうじゃねぇか。俺もその案に賛成するぜ」

香取も田村の案に賛成した。

香取と田村がこの様な案を出せたのは昨日の悠一郎が武蔵に行った攻撃の様子を映された映像をブルーマーメイドから見せてもらい航空機の無限の可能性を感じてるからだ。

香取「ならば上の方に納得してもらえる様に早速提案書の作成だ!」

田村「私も手伝いますよ」

香取と田村は早速新型艦種への設計と海上安全委員会の改装提案書を作成し始めた。

その頃晴風のクルーは全員横須賀女子海洋学校の会議室に集められていた。

ましろ「なんでしょうね艦長」

岬「うん。急に全員に召集がかかってなんだろう」

岬とましろが話してると会議室のドアが開き、ドアから横須賀女子海洋学校の校長の真雪とブルーマーメイドの真霜と川瀬が入ってきて最後に悠一郎が入ってきた。

岬「起立! 気をつけ! 礼!」

岬が全員を起立させ礼をさせる。

真雪「全員座って楽にしていいわよ」

真雪が全員を座らせる。、

真雪「今日はある事をみんなに知らせるため集まってもらったのよ。詳しい事は真霜と川瀬さんに説明してもらうわ」

真雪は目で2人に合図を送り、前の方に出る。

真霜「まずはブルーマーメイドからあなた達にこの一連の騒動の終息に貢献した事に対してブルーマーメイドを代表して、お礼を言いたい。ありがとう」

真霜が晴風のクルーに頭を下げる。

真霜「そしてこれともう1つあなた達に隠していた事を話すわ。川瀬さん」

川瀬「はい」

今度は真霜に変わって川瀬が前に出る。

川瀬「あなた達に隠していた事はそれは悠一郎君の正体よ」

川瀬が入った瞬間ざわめきが起きる。

川瀬「信じられないと思うけど話はしっかり聞いてね」

川瀬が悠一郎がこの世界と別の世界の時間軸から来た者だと話、零戦は悠一郎のいた世界の兵器である事を伝える。

川瀬「これが悠一郎君の正体よ。あなた達に隠していたのはまだこの事実を知ってるのはほんの一部の人間だけしか知らないからあなた達に話せなかったのよ」

ましろ「簡単に言うと悠一郎さんはこの世界の人間じゃないって事ですか?」

悠一郎「一応そう言う事になるな」

ましろの問いに後ろにいた悠一郎が答える。

悠一郎「俺は別の世界で戦争に参加してた。そして俺は零戦に乗って敵艦に体当たりして一度は死んでるんだ」

晴風クルー『!』

悠一郎の一度は死んでるって言葉に晴風のクルーは驚愕する。

悠一郎「敵艦に体当たりして死んだはずにも関わらず何故か俺はこの世界へ来てしまったようだが俺は生きてる。そしてみんなには正体を隠していてすまなかった」

悠一郎がみんなに深々と頭を下げる。

岬「頭を上げてください悠一郎さん」

悠一郎は頭を上げる。

岬「悠一郎さんは私達を助けてくれたじゃないですか。それに晴風では私達に足りない事を教えてくれたりしてくれました。こんな事で私達はあなたの事を責めません。そうだよねみんな」

岬が後ろを向いてみんなを見ると全員が岬と同意見だと言う顔をする。

悠一郎「お前ら…」

ましろ「悠一郎さんこれからも私達の足りない事を教えてください」

悠一郎「あぁ、任せとけビシビシ教えてやるよ!」

悠一郎は晴風のクルーに自分の正体を言えて、気が楽になり、その後みんなから質問攻めにあった。

 

 

 

 

 

 

 



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新たな翼の誕生
sky33


こんな話書いてほしいものがあったら感想欄で教えて欲しいです。
なるべく多くの感想ください。
その中から時間の都合上感想欄の中から1、2つ選んで書きますのでよろしいお願いします。
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月日は流れ1年が経ち、また桜が満開なる季節となった。

真雪「皆さん、進級おめでとうございます。昨年は大変な混乱がありましたが皆さんの一致団結し、協力して無事に混乱を乗り越える事ができました。これからも協力しあって立派なブルーマーメイドになるため頑張ってください」

真雪が新しく新3年生と新2年生となった横須賀女子海洋学校の生徒の前の壇上で話す。

新2年生の顔ぶれの中には1年前より大人っぽくなった晴風クラスのみんなもいた。

真雪「さて、いつもならこういう新年度のスタートは本校の大講堂でやりますが今日は特別な事がある為この横須賀修繕ドックでやりました」

今横須賀女子海洋学校の生徒と教員がいるのは横須賀技術艦船工廠の敷地内にある修繕ドックの前にいた。

それ以外にも各造船関係者や国防海軍の重鎮に真霜をはじめとするブルーマーメイドやマスコミまでがいた。

真雪「今日、本校に在籍する2つの艦艇が新たな姿となって進水します。香取さんお願いします」

香取「はい」

真雪が言うと横から香取が出てきて壇上の横にある鐘を鳴らす。

香取「除幕!」

香取が言うとドックを隠していた幕が取られるとドックから平たい全通甲板を持った巨艦が表す。

巨艦が現れると周りから騒めき声がする。

「あれって…」「なんか平らだね」「まな板みたい」「なんか弱そうな艦だね」と声がするが式は続く。

除幕されると今度は教頭が壇上に上がり、2つの書類が入った額縁を真雪に渡す。

真雪「本艦を巡洋戦艦赤城と戦艦加賀から航空母艦赤城と航空母艦加賀へ改名します!」

真雪が言うと2艦の艦首に新しい艦種して生まれ変わった航空母艦赤城と航空母艦加賀の名前が出る。

香取「進水作業用意!」

続いて香取が部下に指示を出す。指示を出すと鐘を鳴らし、香取の部下が赤城と加賀を支えてる最後の支柱を取り外す作業し、作業を終えると作業の代表が

「進水準備作業完了!」

香取「了解! 宗谷校長進水準備完了しました!」

真雪「わかりました。教頭先生」

教頭「はい」

真雪が今度は金属ケースに入った支綱切断斧を真雪に渡す。

そして真雪がそれを受け取ると壇上にある支綱を思いっきり切断する。

切断すると国防海軍の音楽隊による軍艦行進曲が流れ、赤城と加賀の艦首で艦艇の名前が書かれた日本酒の瓶が割られ大量の紙吹雪と風船が出て修繕ドック進水していく。

そして進水終えた2艦はタグボートによって最終艤装をする位置まで移動させられる。

改名、進水式を終え、真雪は壇上で話を続ける。

真雪「いま見たいように我が校に在籍した巡洋戦艦赤城と戦艦加賀が新たな姿航空母艦となって進水しました。そしてこの2艦が改名進水したということにより横須賀女子海洋学校はある学校と提携を結び、姉妹校となりました。では1つ挨拶を貰いましょう「日本航空学校」の主任航空教官の佐藤 悠一郎氏に」

その名が呼ばれと大量の拍手とマスコミのカメラのフラッシュが炊かれる壇上に士官服を来た悠一郎が上がってくる。

悠一郎「えーこの度日本航空学校の主任航空教官となりました。佐藤 悠一郎です。あまり自分はこういうのが慣れてないのですがよろしくお願いします」

悠一郎が最初にそういうとマスコミの方から大量のカメラのフラッシュがたかれる。

悠一郎「まず、空を飛ぶと言うのは人類の長年の夢でもあった。そしてそれは実現されたつまり人類は長年の夢を叶えた。それは新たな可能性を広げる事もできる。これからは飛行機が主役となっていく。みんなで時代の先見者として一緒に頑張っていこう」

悠一郎が話を終える。次の話を始める。

悠一郎「じゃあ簡単に日本航空学校の主要な人物を紹介する。まずは校長の斎藤さんだ」

斎藤「よろしくお願いします」

この斎藤って人は香取の知り合いの教育関係者で過去に高校の教頭の経験もある事香取に雇われて日本航空学校の校長となった。

さすがに学校を作る時に教育関係者を校長にしないとダメだと文部科学省から言われたためほぼ隠居中だったところを香取が連れて来た。

悠一郎「続いて航空機整備部門の主任香取さんと副主任田村さんだ」

香取「よろしくな!」

田村「よろしくお願いします」

現状零戦の整備ができる人間が少ないので香取と田村が兼業って形で整備士としてなった。

そして今回の赤城と加賀の改名進水を成功させた功労者である。

2人は何度も提案書を書き海上安全整備局に改装を提案し改装を決定させる事が出来たが予算不足になり改装できる予算がまとまるまで3年かかると言われたが突然アメリカと日本を拠点とする巨大財団から巨額の資金を無償提供してきたのだ。

赤城と加賀の改装は勿論悠一郎と香取が計画してた零戦の量産計画の資金もできて今回の日本航空学校の設立に繋がり、学校の土地も飛行場がある伊豆半島の国防陸軍の敷地を国防陸軍の大臣がそのまま土地を譲るとしてくれた。

香取「今現在航空機の調達の70%は済んでる横須賀女子海洋学校との提携授業が始まるのは半年後以降からだが我々が一丸となって君達のような優秀な生徒に負けないような生徒を育てるから半年後一緒に頑張ってくれ」

香取から最後の激励を言い悠一郎を始めとする日本航空学校の話が終わる。

真雪「ありがとうございました。我々も彼らが育てる生徒に負けないような頑張っていきましょう」

『はい!』

そして新学期の始まりの始業式が終わった。

 

 

伊豆半島 日本航空学校

日本航空学校の第1期生は航空機パイロットを育成する航空科30名と航空機の整備、運用を担当する航空整備科80名と国土交通省が定めた航空ルールを基に航空機の管制をする航空管制科15名が各学科のクラスに分かれての最初の授業が行われる。

航空科のクラス

坂井「なぁ、お前もやっぱりあの映像を見てこの学校への入学を決めたのか?」

岩本「あぁ、そうだ。あの映像を見れば誰もが憧れるだろ」

あの映像とは1年前の横須賀での悠一郎が武蔵へ攻撃する映像がニュースで流れ、その映像を見た人々が悠一郎の事を知った。

そして日本航空学校の入試の時には航空科の倍率がまさかの50倍を超える狭き門となった。

航空科以外の他の科も20倍を超えていた。

「お前らもあの映像を見たやつなのか?」

坂井「あんた最終試験の時にいたやつだよ確か名前が…」

西澤「西澤だ。これからよろしくな」

坂井「あぁ、よろしくな。俺は坂井だ。んでこっちが岩本だ」

岩本「よろしく」

3人が握手してると1人の男が寄ってきた。

「なんだなんだ俺も混ぜてくれよ」

坂井「あんたは?」

笹井「俺は笹井だ! これからこの名が世の中に響くから忘れんなよ」

坂井「おぉ、わかった。よろしくなこれから笹井」

後にこの4人が日本を代表する名パイロットとなるのだ

教室でワイワイしてると教室の扉が開い開くと悠一郎が入ってくると航空科の生徒は全員机に戻り着席する。

悠一郎「全員いるな?」

『います!』

悠一郎「ではお前らに航空機のイロハを教えるからな覚悟しとけよ」

『はい!」

悠一郎「よろしい。では授業を始めよう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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sky34

何人かの意見を取り入れてみました
ありがとうございます
これからも感想と評価お願いします。
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日本に悠一郎が教官をする日本航空学校が設立され開校すると国内外から多数のマスコミが駆けつけ報道した。

報道は航空機の有人飛行を目指してた先進国に大きな衝撃を与えた。

特に航空機開発で世界に一歩リードしてたアメリカにはかなりのショックとなり、現アメリカの大統領もかなりのショックを受けていた。

キング「まさか航空機開発で世界に先を越してた我が国がまさかの殆ど領土がない国に先を越されるなんて…」

現アメリカの大統領キングはホワイトハウスで悔しがってた。

キング「しかもそれを量産まで成功して、航空学校まで作るなんて…完全に日本の事を油断してた!」

米秘書「それに今回の件であの方が多額の資金を無償提供したそうです」

キング「あの方ってまさかデニーか!」

米秘書「はい、CIAからそう報告されてます」

キング「まさかデニーまで絡んでるのか…我が国も同盟国って事からただちに日本に使者を送り無償技術提供をしてもらおう」

米秘書「すぐに手配します」

キング「アジアの島国ごときが航空機の利権を独り占めするな」

大統領が技術提供をして貰おうと考えてるとその大西洋の反対のヨーロッパでイギリスでは

クローバー首相「どうせアメリカは同盟国って事から無償で技術提供して貰おうと考えるんだろ」

英秘書「あの大統領ならそうやりかねませんね」

クローバー「さすがにアメリカの脅しに日本が技術の無償提供されても困るな。ますますアメリカの世界的権威が上がってしまうな。すぐに日本と親交があるフランス、イタリア、オーストラリアなど特に一番経済面で親交のあるドイツへ手紙を書く」

英秘書「分かりました。すぐに準備します」

クローバー「アメリカの独壇場にはさせんぞキングよ」

そしてクローバー首相は各国へ手紙を出した。

そしてその手紙の1つが経済面で日本と親交が深いドイツの首相バトラーにも届いた。

バトラー「なるほど確かにあの大統領ならこれはやりかねない。よしここはイギリスと手を組んでアメリカの独壇場を防ぐ事にする」

独秘書「わが国は日本からの技術提供はしないって事ですか?」

バトラー「いや流石に手土産なしで技術提供して貰うのもどうかしてるからなそれなりの手土産を持って技術提供して貰う。明日の閣議の内容は今の手土産の話にしとけ」

独秘書「了解しました」

各国の色々な思惑が混じる中日本では将来の海と空を守る学生達が勉学に励んでいた。

横須賀女子海洋学校

晴風クラスのみんなは今は佐世保の海洋学校で使われてなかった陽炎型の準同型の夕雲型の「秋霜」を使用しており普通なら秋霜クラスと呼ばるれるがみんなから晴風クラスでも話が通る。

そして今晴風クラスは教室で座学の授業をしてた。

古庄「はい。今の授業はここまで今日やったところは今度のテスト出ますからね」

そう言って古庄は教室を出て行く。

岬「2年生になってから一気に授業が難しくなったー!」

西崎「座学についていける気がしないー!」

艦橋組のこの2人が早速根を上げ始める。

ましろ「まだこんな序盤のところが分かんなかったらダメだぞ。特に岬さんは艦長なんだから」

岬「教えてシロちゃん〜」

ましろ「全くですね」

岬がましろに抱きつきながら授業で教えてもらおうして西崎も立石に抱きついて、他の科にそのような生徒が見えたが特に大変そうなのが…

黒木「ちょっとマロン! 起きて授業終わったよ!」

柳原「なんだよクロちゃんいい夢見てたのに…zzz」

黒木「寝るなー!」

若狭「黒木さんここ分かる?」

伊勢「私もここ分かんなくて」

駿河「ルナ全部分かんなーい!」

広田「黒木ここも…」

黒木「もう一度に聞かないで! マロンは起きて!」

柳原「次は上カルビをムニャムニャ」

黒木「ここは焼肉屋じゃなーい!」

ましろ「あっちよりはマシだな」

ましろがその光景を見てまだ自分は岬1人を見ればいいと思うと気が楽になる。

納沙「そういえば艦長、副長。こんなものがさっき学校の方からタブレットにメールで届いてました」

岬「見せて」

岬が納沙のタブレットを見る。

タブレットには「姉妹校である新しく設立された日本航空学校の見学を各クラスごとで行なう。これは横須賀女子海洋学校と日本航空学校が姉妹校であるため互いの信頼関係を築くため見学を行います。秋霜クラス(旧晴風クラス)は半年後に見学を実施します。詳細は見学日の一ヶ月前に通知します」

岬「見学の行事があるんだ」

納沙「でも半年後ですね」

ましろ「おそらく今日本航空学校が話題になっててマスコミや見学者が多いから一度に全員は見れないから各クラスごとの見学になったな」

ましろが言うと岬と納沙の2人は納得する。

岬「じゃあ後でこれをプリントしてみんなに配っておいてくれる?」

納沙「分かりました。任せてください」

納沙が先ほどのメールの文をプリントしてみんなに配り、プリントは伊良子の元にも行く。

伊良子「へー見学があるんだ」

あかね「やったじゃん久しぶりに会えるね」

伊良子「う、うん///」

ほまれ「ミカンちゃん。私みたいに後悔しないでね」

伊良子「まだそこまで進展はしてないよー」

横須賀女子海洋学校では今時の女子らしい会話がある中噂をされてる日本航空学校では

悠一郎「おら、走れ! 飛行機乗りにはまずは体力が必要だ! とりあえずあと2往復だ!」

悠一郎は今航空科の生徒と一緒に2キロもある滑走路を走っており、現時点でもう3往復はしてる。

坂井「一体いつの時代の訓練だよ!」

岩本「今は平成なんだからもう少しスマートにやろうぜ」

悠一郎「そこ話してる暇があったら走れ!」

坂井 岩本「「はい!」」

ちなみに悠一郎も学生と一緒に混じって一緒に走りながら声をだしてる。

西澤「やっぱりあの教官化け物じゃねえのか? 噂ではバイキングの食材を食い尽くした(*sky10参照)かあるが…」

笹井「げぇー!マジかよ」

悠一郎「喋ってると逆に呼吸が荒れて疲れるぞ喋らず走れ!」

『はい!』

坂井(そんな事言いつつ一番あんたが声をだしてるのに関わらず呼吸1つ変えずに走れんだよこの化け物教官!)

こうして悠一郎が古典的な肉体訓練をしてる中航空整備科は格納庫で香取が航空機のパーツひとつひとつの説明をしてる。

香取「だからこのパーツがこの部分の重要になるからここをミスったら航空機が空中で分解するからな。仮にそんな事あったら俺ら全員切腹ものだから心にして整備には取りかかれよ!」

『はい!』

香取が教えてると突然放送が入る。

「香取整備主任。応接室に来賓がいらっしゃいました」

香取「おっと、きたか。田村さんよ後は頼んだ」

田村「分かりました」

香取が授業を田村に任せて応接室に向かい応接室に入る。

香取「すいませんね。こんな格好で」

「いえいえ別にその格好でも構いません。むしろそっちの方があなた達の功労がよく分かります」

香取「ありがとうございます。堀越工学博士」

堀越「とんでもない。では今日は例の話を続けましょう」

香取「そうですね。始めましょうか」

そして2人は話を始める。

 

 

 

 

 

 

 

 



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sky35

今回は開発の話のメインです


日本航空学校では悠一郎が航空科生徒に肉体訓練をしてる中整備主任の香取のところにある人物がきた。

香取「堀越さんは確か祖父の代から航空機開発をしてるんですよね?」

堀越「そうです。私の祖父の堀越二郎は長年にわたりアメリカやヨーロッパの国との合同開発にも参加し、個人的にも三菱の方で航空機の開発部門を開き部門長を祖父から父へそして今の私で3代目となります」

香取「なるほど。堀越さんもこの前までアメリカで合同開発に参加してましたけど後で見せますが零戦とアメリカと開してた機体と変わりはありますか?」

堀越「えぇ、ありますが大きな違いはそこまでありません。でも決定的なのは翼の形状です」

香取「翼ですか」

堀越が来賓室にある黒板に翼の断面を書く。

堀越「これが開発機の翼の断面で、こっちが零戦の翼の断面です。わかりますか違いが?」

香取「翼の上の丸みですかね?」

堀越「そうです。さすが零戦のサルベージに成功させた香取さん」

香取「いや、それほどでも。でもなんで翼が決定的なのですか?」

堀越「開発機の方は主にエンジンの出力で飛行機を飛ばそうとしてました。でもこれは力づくで飛ばすようなもので仮に飛んでも翼に負荷が掛かり空中で分解してしまいます。これはアメリカの方の無人機による実験でもあったことです。ですが零戦の方の翼の上は丸みがある。これは進む時に空気の密度が翼の上と下で変わり、揚力が発生する上にこの翼の形状から考えられるのは飛ぶ時には風が向い風になってるとそこまでパワフルなエンジンの出力が無くても飛べることです!」

堀越が零戦と開発機の違いを説明する。

香取「なるほど簡単に言うと力ではなく技で飛ばすようなことですね」

堀越「簡単に言うとそうですね。それを証明するのがこの滑走路です」

堀越が次に指を指したのが来賓室から見える滑走路。

堀越「アメリカでの滑走路は5キロを超え、5キロも滑走しなければ揚力を得られるスピードにならないって事です。零戦の場合は向い風とあの翼の形状が合わさればこの2キロの滑走路でも十分離陸可能で負荷無く飛行できます。そして海上なら陸よりもっと強い風が吹き艦艇が風上に全力航行すればさらに短い距離での発艦も可能です」

香取「だからあなたは私達の意見に賛成してくれたのか」

香取と田村が有力な学者を呼んでの赤城、加賀の改造計画のプレゼンで他の学者が難しい顔をする中堀越1人が香取と田村の改造案に賛成しており、その時に香取は堀越と出会った。

堀越「私は祖父の代からの念願を果たせると思い残りの開発者としての人生をあなた達にかけることにしました。全力であなた達をサポートします」

香取「堀越さんありがとうございます」

香取と堀越が硬く握手をする。

そして堀越が持ってきた三枚の紙をテーブルに広げて香取に見せる。

堀越「依頼にあった。新たに零戦以外の機体開発の設計図です」

香取「これが…」

堀越「基本的には零戦からの技術を応用して設計しました。それではまず一枚目」

堀越が一枚目を指を指し香取が目を向ける。

堀越「これが空母への搭載を想定した航空機。艦上支援機S-1です」

香取「支援機ですか」

堀越「えぇ、零戦が武蔵に行った爆撃を見て、爆撃に特化した機体を考えましだか航空機を平和利用に考えて、機体内にサバイバルキットなどの海難救助者への支援物資を装備し輸送する事が主任務です。もし有事の際は爆弾の搭載も可能です。そしてこの機体は2人乗りで1人が操縦で1人が後ろで通信と後方監視と投下などをします」

香取「なるほど確かにここ数年海難救助者が多いから救難者への救助までのサバイバルキットなどを艦艇より速いスピードで届ける事ができるのか。それに2人乗りって事は負担があまりかからない上に自分の仕事に集中できるな」

堀越「そうです。だから2人乗りにしましたりそして次がこちらの艦上監視機M-1です」

香取「今度は監視機ですか」

堀越「はい、これは艦上から発艦し艦上から発艦できる零戦と支援機S-1の中で一番の航続距離を誇ります。そしてこれも2人乗りでしかもこれは機内に魚雷を装備できるスペースがあるので有事の際は艦艇への攻撃も可能ですが主な任務は自慢の航続距離を使い艦隊の周りを監視する事ができてもし艦内で急患が発生すれば魚雷装備するスペースに乗せて本土への輸送も可能です」

香取「なるほど。そして最後のこの大きい図面は…」

堀越「これは多目的哨戒機MP-1です」

香取「多目的哨戒機?」

堀越「これは主に陸上での運用を考え、遠洋はM-1で監視してこれは近海の哨戒を行います。この機体は人員輸送や物資輸送を考えて大型にしてエンジンを4つ付けた大型機です。搭乗員6名のほか乗員50名の輸送が可能です。そして有事の際にはブルーマーメイド艦艇と国防海軍の艦艇とデータリンクして機体内に搭載できるところに対潜爆弾を6個搭載できたり、魚雷2本に250キロ爆弾を4つ搭載できたり、主翼には対艦ミサイルも搭載できる多目的な哨戒機です」

香取「これは…画期的な機体だ!」

堀越「やはりあなたなら分かってくれると思いました!」

香取「これは作る価値が十分にある! 必ず私達の方で作って見せましょう!」

堀越「お願いします!」

2人はその後も新たな機体の設計を続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 



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sky36

とりあえず悠一郎の教官話は一度この話で一区切りつけてから次の話から晴風メンバーを出すことにします



夏休み(Extra edition3参照)が終わり、日本航空学校ではとうとう航空科による航空実習が始まろうとしてた。

滑走路では悠一郎から支給された飛行服をきた航空科の生徒が整列しており、生徒の前には横須賀技術艦船工廠で生産された零戦が並んで駐機してる。

坂井「すげぇあれが零戦か…」

岩本「やっぱデケェな」

生徒達は目の前にある零戦を見て気分が高まっており、早く乗りたい気持ちであった。

悠一郎「全員揃ってるな?」

その時悠一郎が教官室から飛行服を着て出てきて、全員いるのを確認する。

悠一郎「では今日から航空科による航空実習を行う。お前達はこの半年間零戦に乗るための知識と体力を得た事は夏休み前の学科試験と体力試験で確認してる」

航空科の生徒はこの半年間悠一郎による体力訓練で鍛えられて体力訓練では富士山を一合目から頂上まで夜通し行軍も行われた。

学科でも高校必修科目をこなしながら三菱から堀越に教授をしてもらい航空力学や航空工学を学んだ。

悠一郎「でもいきなりお前らに零戦を操縦して飛行しろはかなり酷である。だから今から1人ずつ俺の後ろに乗って空を飛んで飛ぶって言う感覚を教える」

悠一郎が指を指すとそこには香取に特別に作成してもらった複座型の零戦があった。

悠一郎「では一番最初に誰が乗りた…」

「教官自分から!」「いやここは俺が!」「ぜひ俺を最初に!」

悠一郎「話を最後まで聞け!」

悠一郎が言い切る前に生徒達が我先に悠一郎にアピールをした。

悠一郎「もう俺が決めるぞ! じゃあ最初は…」

悠一郎は生徒の名簿表を見て決める。

悠一郎「坂井。お前が最初だ」

坂井「俺ですか⁉︎」

悠一郎が指名したのは坂井だった。悠一郎が坂井をしてたのはある項目で優秀だったからだ。

悠一郎「お前は加速度の実習で平気だったからな」

それは加速度で通称「G」だ。

戦闘機の旋回や宙返りのような高速で急激な挙動をした時に発生する強力な力であり、Gが発生するとパイロットの血流が足に集中し、視界が色をなくし最悪の場合失神する事もある。

悠一郎は失神する事を恐れ晴風に乗ってる時も高い所にある棒に足をかけて宙吊りになった状態でよくトレーニングをしてGに対するトレーニングしてた。

坂井は悠一郎がやったG耐性のトレーニングで難なくこなしてる事から指名した。

悠一郎「すぐに準備をしろ」

坂井「は、はい!」

悠一郎は搭乗前の零戦の点検をし、坂井はヘルメットを持ってくる。

悠一郎「準備できたな後ろに乗れ」

坂井「はい!」

悠一郎が前部の操縦席に乗り込み坂井が後部の座席に座り込み。

2人が座ると航空整備科の生徒が2人の安全ベルトを装着させ零戦の発動機を回して、離陸体勢になる。

悠一郎「どうだ坂井、これが発動機の音だ。これがこの零戦の心臓になるんだ、お前の心臓も今バクバクしてるだろ?」

坂井「はいすごく心臓がバクバクしてます!」

悠一郎「俺も最初に乗った時も同じだ! 離陸するぞ!」

坂井「はい!」

悠一郎が風向きを確認して、航空管制科の生徒が待機してる建物を確認してGOサインを確認する。

悠一郎「滑走を始める!」

悠一郎は出力レバーを上げ零戦を滑走させ、一定の速度になると自然と零戦にフワッとした感覚がやってくる。

悠一郎「離陸する!」

悠一郎はその感覚を感じるとすぐに操縦桿を手前に引き零戦を滑走路から離陸させる。

離陸すると零戦は一気に上昇させる。

坂井「うおっ!」

坂井も身体を後ろに引っ張られる。

悠一郎「しっかり踏ん張っとけよ」

悠一郎は出力レバーを上げ更に速度を上げ、本来零戦が出せる速度の565キロだが悠一郎が乗ってる零戦は香取が改造した上に今回は油槽も弾薬も搭載してないため630キロは出てる。

悠一郎「旋回すんぞ」

悠一郎が操縦桿を左に傾け、左のラダーペダルを踏んで機体が左へ傾けさせて旋回させる。その時悠一郎と坂井に急激なGが掛かる。

坂井「うっ!」

悠一郎「腹に力を入れて、気を保てよ! 気をぬくと失神すんぞ!」

悠一郎が坂井に言うが坂井はそれをやるだけで精一杯だった。

坂井(こ、これが零戦か!)

そして悠一郎の零戦は旋回を終える。

悠一郎「よく失神しなかったな。ならこれも平気だろ」

坂井「へっ?」

悠一郎は今度は操縦桿を左に一気に傾けさせて背面飛行させる。

坂井「うわっ!」

急に視界が反転したため坂井は一瞬だけ混乱する。

悠一郎「航空機の死角は真下だからこれを定期的にやって周りの安全を確認するだぞ。じゃあ最後に大技やって飛行場に帰るぞ」

悠一郎は背面飛行から元に戻り、またスピードを上げる。

坂井「教官! 今度は何をするんですか⁉︎」

悠一郎「俺の必殺技だ! 吐くなよ!」

悠一郎はある程度のスピードも上がったら一気に操縦桿を後ろへと下げ左のラダーペダルも踏み込み出力レバーも下げる。

これは悠一郎が初めて米軍機を落とした時にやった技で航空隊時代でも得意としてた「空中左ひねり込み反転返し」である。

零戦は一気に減速させ機首を上にあげて左にひねり込みをかけながら反転して元に戻る。

坂井「げぇぇぇ!」

悠一郎「機内で絶対吐くなよ!」

もう坂井は色んな意味で限界であり、悠一郎は急いで飛行場に戻った。

 

岩本「おっ、帰ってきたぞ」

岩本が指を指すとそこには主脚を出して着陸体制の零戦がいた。

そして着陸してエンジンが止まると航空整備科が零戦に駆け寄り悠一郎と坂井の安全ベルトを外す。

悠一郎は安全ベルトを外されて外に出ると背中を伸ばして余裕だが坂井はすぐに水道場に向かって一目散に走り込む。

坂井「うぇぇぇぇ!」*お見せできません

「おい! 大丈夫か!」

坂井の様子を見た1人の航空整備科が駆け寄り介抱する。

そして坂井のその様子を見てた航空科の生徒は絶句してた。

西澤「おいおい、坂井ってかなり身体丈夫なやつだよな?」

笹井「少し前まではピンピンしてたがまさかこのたったの数十分であれって…」

悠一郎「さぁ、次は誰が乗るかな?」

悠一郎がそう言うと生徒は一斉に首を横に振る。

悠一郎「なんださっきまでは俺が俺がって言ってたのによ」

悠一郎が改めて全員を見る。

悠一郎「俺も最初の方は坂井みたいになった。だからこれは誰しもが通る道でもあるんだ。だからあれは一つ航空機乗りになるための試練だ」

坂井「こんな状態になった俺でも教官みたいになれるのか?」

その時ヘロヘロになった坂井が悠一郎に聞く。

悠一郎「なれるさ。そして俺に訓練について来れれば2ヶ月後には空で自由に飛べてるぞ。ついて来れるか?」

悠一郎のその頼もしい言葉に先程まで引き気味だった生徒達が互いに顔を見合わせて

『お願いします教官!』

悠一郎「よく言った! じゃあ訓練を続けるぞ!」

これが後々の悠一郎が育てた精鋭飛行集団の最初の航空実習だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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sky37

元二等海佐とサバゲーをしてきました
とても有意義な事も聞けて楽しめました


夏も過ぎて残暑が去りつつある秋のある日

一台のバスが新東名海上高速道路を走っていた。

バスのフロントガラスには「横須賀女子海洋学校 秋霜クラス御一行」と書かれており、バス車内には旧晴風クラスが乗っていた。

勝田「久しぶりに車に乗るぞな〜」

内田「確かにそうだね。私達車なんて乗る機会なんてないもんね」

山下「むしろ艦に乗ってばっかだもんね〜」

三人が和気あいあい話してるとバスの前の方から。

ましろ「お前達少しは静かにできないのか」

岬「まぁまぁシロちゃん。少しぐらいはいいんじゃないかな? 他のみんなも久しぶりの陸なんだし」

実はつい数日前まで近海での海洋実習がそのため旧晴風クラスは久しぶりの陸であるのだ。

岬「それに久しぶりにみんな悠一郎さんに会える事楽しみにしてるからちょつと大目に見てあげよ?」

岬の手には日本航空学校のパンフレットがあり、そう今日は横須賀女子海洋学校が日本航空学校を見学する姉妹校見学の日であった。

ましろ「まぁ艦長がそう言うなら…でも流石にうるさくなったら私の方から注意しますね」

岬「うん。そのときはよろしくねシロちゃん」

二人がそう話してる間にバスは高速を降りて、日本航空学校がある国防陸軍の基地ゲートの前まで来てた。

西崎「なんで国防陸軍の基地に入るの?」

立石「うい、うい」

そんな疑問を持ってる西崎と立石の座席の後ろから

納沙「それはですね」

西崎「うわっ! びっくりするな〜」

立石「びっくり」

納沙「あら、ごめんなさい。じゃあ説明しますね」

西崎「何事もなかったように始めたよ」

もう西崎も立石も驚いた事を置いといて納沙の説明を聞き始めた。

納沙「元々日本航空学校にある飛行場は国防陸軍の基地の敷地内にあった空き地であり、飛行場関係の敷地が国防陸軍から譲渡されても飛行場の周りの敷地が以前と変わらず国防陸軍の敷地のままであるので、専用の入り口が作られず日本航空学校の生徒や関係者は一度国防陸軍の基地ゲートで身分証を出して通らなければならないのです」

西崎「へ〜そうなんだ」

知床「日本航空学校の人って中に入るだけでも大変なんだね」

納沙の隣にいた知床も自然と納沙の説明を西崎と立石と一緒に聞いていた。

納沙「それともう一つ理由かあってそれは日本航空学校の機密性が高い事ですね」

立石「機密?」

納沙「まだ航空機の有人飛行を成功させたのは我が国以外ないのでどこかの国に航空機の情報をスパイに盗まれないように警備が厳重な国防陸軍の基地の敷地内にあった方が安全という事で今の状態に至ります。なので今日本航空学校の航空機を生産してる横須賀技術艦船工廠には国防海軍の陸上警備隊や航空機の開発してる三菱には警察が警備してるんです」

西崎「ひゃあー厳重だね」

立石「うい、うい」

納沙「なので私達がこう中に入れるのも姉妹校っていう信頼があってのことなのです」

納沙が言い終わるとドヤ顔を決め、そしてバスは国防陸軍の基地内に入る。

バスが基地内に入るとそこには国防陸軍の最新鋭装備が目に入ってくる。

日置「あ! あれって!」

日置が指を指すのは

小笠原「あれは国防陸軍の誇る最新鋭戦車10式戦車だね」

武田「まさに百発百中の戦車ね!」

普段目にする事がない国防陸軍の装備を見つつバスは国防陸軍の敷地内を抜けて、日本航空学校の校門の前に到着する。

校門には先着いていた古庄がいた。

古庄「全員いるわね?」

岬「はい、全員います」

岬が全員に点呼を取り全員いる事を古庄に伝える。

古庄「分かりました。では今日は1日見学するのに当たって学校を紹介してくる人がいます。よろしくお願いします」

巣山「はい、今日1日みなさんの案内をします。日本航空学校航空管制科の巣山です。よろしくお願いします」

巣山が挨拶すると

岬「横須賀女子海洋学校秋霜クラスの岬です。今日はよろしくお願いします」

『よろしくお願いします』

他のみんなも岬と一緒に頭を下げる。

巣山「では早速中を案内します」

巣山がそう言って中に入っていく。

中に入るとまず大きな校舎が見えてくる。

巣山「まずは校舎の中を案内しますね」

校舎の入り口に行くと秋霜クラスのみんなが靴を脱ごうとすると巣山が

巣山「あっ、靴は脱がなくても平気ですよ」

ましろ「平気なんですか?」

巣山「えぇ、平気ですよ。あとでその理由が分かると思うので」

ましろ「?」

ましろは疑問を浮かべながら先へ進む。

巣山「まずはここが私が所属する航空管制科の教室です」

教室では静かにノートに文字を書く音だけが響く。

和住「随分と静かだね」

巣山「航空管制を主にする航空管制科はあまり日本航空学校では花形でありませんがここに入るのには物凄い勉強が必要なんですよ。実を言うと航空管制科だけなら日本最難関の学科ですよ」

青木「げぇーマジっすか」

巣山「マジですよ。こう見えて私が今航空管制科の首席ですよ」

『うわぁ〜』

まさかの事に驚きを隠しきれない秋霜クラスの一同であった。

巣山「あとここにいるのが全員ではなくて航空科の航空実習に合わせて担当の生徒が何人かが管制塔で航空機の管制をしてます。そこはあとで見せるので次に行きますよ」

巣山が航空管制科の教室を後にすると次に来たのは航空整備科の教室だ。

巣山「ここは航空整備科の教室です。航空整備科は80名もいるので2クラスに分かれてまして、今はその1クラスが教室で、田村教官による講義が行われてます」

田村がやってる講義はどうやら零戦のエンジン部分を分解してからの整備方法の復習講義であった。

柳原「ふむふむ、なるほどそうことか」

黒木「マロン分かるの⁉︎」

柳原「なんとなくな!」

柳原の反応にずっこける黒木の姿が想像できるだろう。

巣山「では次は航空科の教室です」

巣山が次に案内するのは航空科の教室であり、航空科の教室では各飛行隊ごとにグループ課題をしてた。

古庄「あれは何をしてるのかしら?」

古庄に気になって質問をする。

巣山「あれは各飛行隊ごとに零戦の残燃料を言われてその燃料でどのくらいの時間でどこまで行って飛行場まで帰って来れるかの計算をしてます」

古庄「なぜ複数人でするのですか?」

巣山「基本的には航空機は一つの集団になって行動などをするので一つの集団にいれば大体の燃料の減りも同じなのでこうやってグループに分けてやってます」

古庄「そう言うことね。ありがとう」

巣山「ありがとうございます。では次は…」

ビーッ!ビーッ!

『第一飛行隊と第二飛行隊緊急発進! 第一飛行隊、第二飛行隊緊急発進せよ!』

岩本「スクランブルだ! 急げ!」

突然大きな音と放送が流れると航空科の教室から6人がグループ課題をやめて教室の外へ出て行く。

ましろ「な、なんだ!」

巣山「これはですね。校舎の屋上から見れば分かると思うのでこちらへどうぞ」

巣山が屋上に案内すると屋上は飛行場と相模湾を眺めることができる。

西崎「見てあれ!」

西崎が指をさして言うとみんながその方向を見ると。

滑走路に6機の零戦が航空整備科によって配置されており、零戦に先ほど教室から走って出て行った6人が飛行服に着替えて零戦に乗り込んで準備でき次第離陸して行った。

巣山「これは緊急発進訓練って言って航空科の生徒たちはそのとき何をしてようがそれを中断して5分以内に離陸しなければなりません」

ましろ「かなり酷な事だな」

巣山「そうですね。おそらくこれが航空科にとっては厳しい訓練ですね。いつ来るか分からない緊急発進訓練に加え1日で何回もやる事もあるので」

『うわぁ〜』

巣山「では次は校舎を出て格納庫に行きましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 




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前回まで横須賀女子海洋学校の旧晴風クラスは姉妹校である日本航空学校を見学しに来ている。

そして一行は校舎を出ると次は外の滑走路と駐機場の脇にある格納庫に来ており、格納庫では航空整備科が航空機整備の実習を香取の下でやってた。

巣山「ここは見ての通り通常は零戦の格納するための格納庫ですがこういう機体整備など実習などをするための設備も備えてます。あともう少ししたら新しい機体がここにやってくるのでここも少し狭くなります」

『へー』

巣山「どうぞ中へ、香取主任には邪魔にならならければ中で見てもいいと言われてますので、中に入る際はそこのヘルメットをお願いします」

巣山にそう言われると一行はヘルメットを被って格納庫に入る。

格納庫では班に分けられて班ごとに一つの零戦を整備しており、壁には「ネジ一本事故の元」と書かれている。

各々が中を見学してるとあるグループでどうやらトラブルが起きた。

「くそッ! なんで動かないんだよ!」

「ちゃんと分解図を元にして分解して元に戻したんだけどな〜」

「このままじゃあ、香取主任の大目玉食うぞ」

どうやらこの班はエンジン整備してたがエンジン整備を終えて試験運転しようとしたが動かない模様だ。

柳原「何やってんだ。おめぇらはちょっと貸してみな」

「お、おい」

その時たまたまその班の前を通りかかった柳原が見てもいられず勝手に整備を始める。

柳原「ここを…こうして、こうすれば!」

その時さっきまで動かなかったエンジンが始動し始めた。

「えー、なんで!」

柳原「こういうのは感覚でやるもんでぇ、説明書なんて見るのは最初だけでぇ」

「あんたすげぇ!」

柳原の様子を見てた他の航空整備科の生徒が柳原を賛賞する。

黒木「なんで一度しか見てない図面を覚えてて、授業の内容を覚えてないんだろう」

若狭 伊勢 駿河 広田「「「「分かる、分かる」」」」

黒木「あなた達もよ!」

その時放送が入る。

『第一飛行隊、第二飛行隊が間も無く帰投する。着陸する担当生徒は準備せよ』

巣山「どうやら、先ほどの緊急発進訓練した零戦が帰ってきた模様ですね。では着陸の様子を間近で見に行きましょう」

一行は続いては格納庫から出て、目の前の滑走路の安全地帯に向かう。

滑走路脇には航空整備科の担当生徒が零戦の着陸を待っている。

巣山「きましたね」

巣山が上を指差すとまだ米粒サイズながら零戦が主脚を出して着陸態勢になってるのを確認できる…野間だけが。

『第一飛行隊着陸します!』

航空管制科のアナウンスと同時に第一飛行隊の零戦が着陸し始める。

『続いて第二飛行隊着陸します!』

そして第一飛行隊と第二飛行隊のすべての機体が着陸して、駐機場に向かう。

巣山「どうでした? 間近で零戦の着陸を見られて」

岬「迫力があって凄かったね」

ましろ「しかも全員が同じ場所で着陸していて高い練度がある事も分かりました」

巣山「そうですか、でもみんな最初はこんな綺麗に飛べてませんでしたよ。こんな綺麗に飛べるようになったのはすべて」

巣山が見る方向には第一飛行隊と第二飛行隊のパイロットが整列しており、その前には

悠一郎「よし、いい感じで緊急発進までの時間が短縮されて、見た感じ綺麗に編隊飛行もできてたし合格点だ。しっかり昼飯食って午後に備えろ」

『はい!』

そこにはいつもの作業着を来て、第一飛行隊と第二飛行隊のパイロットに指導してる悠一郎がいた。

悠一郎「おっ、お前らじゃん」

そして悠一郎は旧晴風クラスに気付く。

岬「こんにちは」

ましろ「お久しぶりです」

岬とましろが代表して挨拶をする。

悠一郎「そんな固くなるなよもっと晴風時代みたいに行こうぜ」

岬「どうも久しぶりでみんな緊張してるみたいで」

悠一郎「なんだよお前らよ〜」

悠一郎が他のクルーと久しぶりに会って話してるのを後ろからその光景を見てる一人の生徒がいた。

あかね「ねぇ、ミカンちゃん話さなくていいの?」

ほまれ「久しぶりなんだし、思い切って話しかけた方がいいと思うよ」

伊良子「でもみんなと話してるから話しかけにくいな。それに前よりなんか雰囲気も変わってるから」

あかね「何そんな悠長な事言ってるの。このままじゃあほまれの二の舞だよ」

ほまれ「あっちゃん!」

カーン! カーン!

その時昼休憩を知らせる鐘が鳴る。

悠一郎「よし、飯行くか!」

そう言って悠一郎が食堂に向かう。

あかね、ほまれ「「あーあー」」

伊良子「あーあー言わない!」

そして悠一郎は旧晴風クラスを食堂に案内する。今回昼食時には交流イベントも含まれてるからだ。

悠一郎「ん? なんか食堂の方が騒がしいな」

悠一郎と旧晴風クラスが食堂に着くと大量の生徒の困惑の声が聞こてくる。

悠一郎「一体どうしたんだ?」

坂井「教官大変です! 飯がありません!」

悠一郎「何! どうしてそうなった!」

笹井「食堂の婆さん達が昨日飲み会で牡○小屋行ったみたいで腹を壊したみたいです!」

悠一郎「何やってんだ! あの婆さん達は!」

食堂は騒然となってる。なにせ身体を動かす事を主体にする学校だから生徒や教師や教官も全員腹ペコ状態で飯がないのは危機的状態だ。

伊良子「あ、あのー」

その時後ろの方から伊良子が手を挙げた。

悠一郎「どうした? 伊良子」

伊良子「もし、よければ私とあっちゃんほっちゃんで今から作りましょうか? 見た所材料もあるみたいですけど」

食堂の調理台を見るとそこにはジャガイモ、人参、玉ねぎ、豚肉がありカレーの材料があった。

悠一郎「いいのか一応今日はお前達が客人なんだぞ。これは完全に俺たちの方の失態だから別にお前らが」

伊良子「ううん、大丈夫ですよ。だよね? あっちゃんほっちゃん」

あかね「私もいいよ〜」

ほまれ「こんな大人数の料理ができるなんて滅多にないからいい機会だしやろう!」

悠一郎「お前ら…」

伊良子「ちょっと時間かかるけど今から料理始めるね」

悠一郎「お、おう。頼んだぞ」

そう言って伊良子と杵崎姉妹が調理を始める。

その様子を見ててた日本航空学校の生徒は。

坂井「流石に客人に料理を任すのはな」

笹井「しかもこの人数だしな」

西澤「料理はできなくても…」

岩本「芋洗いと野菜の皮剥きぐらいならできる!」

坂井「やるぞ野郎ども! 」

『おう!』

そう言って坂井を筆頭に大量にあるジャガイモと人参と玉ねぎに箱を開けて野菜洗いと皮剥きを始める。

ましろ「艦長」

岬「うん。私達も手伝おう!」

『おー!』

そして旧晴風クラスも坂井達に続いて手伝いを始め、気づけば日本航空学校の生徒と旧晴風クラスの生徒が協力しあって料理を作っていた。

香取「いいね〜若いのって」

古庄「そうですね」

香取「随分と教師しての格がついてきたんじゃねぇのか? 古庄」

古庄「そういう香取先輩も随分と教官似合ってますね」

香取「ほー随分と言うようになったじゃん」

実は古庄と香取は出身が同じで香取の方が古庄より先輩であり、小学校と中学校は一緒なのだ。

香取「まぁ、この様子じゃあ交流会もしなくてもそさそうだな」

古庄「そうですね。あとは彼女達に任せても平気でしょう」

香取「そうだな」

二人が見る先には和気あいあいとした二校の生徒が見られた。

そして1時間後

晴風 航空学『できたー!』

二校の生徒達の前には晴風カレーにプラスで野菜で型を取って作った零戦が付いていた。

悠一郎「じゃあ皿を取って盛り付けしたやつは席につけよー」

晴風 航空学『はーい』

そして両校の生徒が盛り付けをし、席に着く。

悠一郎「じゃあ飯の号令をしてもらうか誰にしてもらおうかな〜〜じゃあ…岬」

岬「私ですか?」

悠一郎「おう、任せた」

岬「えっ〜と皆さん残さず食べましょう! いただきます!」

晴風 航空学『いただきます!』

号令をするとみんな一斉に食べ始めた。

「うめぇ!」「流石海洋学校の生徒が作るカレーは一味ちがうぜ!」「お代わりある?」「食うはえーよ!」

そんな声が聞こえつつ両校は同じ釜の飯を作り、同じ釜の飯を食べてる為飯を取りつついい感じで交流できており、両校の絆が深まっていった。

そんな中悠一郎が席を立った。

悠一郎「サンキューな伊良子に杵崎姉妹。客人なのにこんな料理を作ってもらって」

伊良子「大丈夫ですよ。むしろこんな大人数に料理を振舞えたんですから料理を作る人としては本望ですよ」

あかね「そ!に日本航空学校の皆さんが手伝ってくれたおかげ早く作れましたし」

ほまれ「何よりいつもより楽しく作れましたー!」

悠一郎「そうか。なら良かった。俺も久しぶりにお前らのカレーが食えて良かった。やっぱりカレーは晴風のやつが一番だな。それにこの野菜の零戦もなかなか粋だな。これ誰か作ったんだ?」

あかね「それはミカンちゃんですよ」

悠一郎「おっ、伊良子が作ったのか器用だな〜」

伊良子「そんな事ないですよ。たまたま食材が余ってたんで作っただけですよ」

悠一郎「でも俺らからすれば零戦のこれがあるだけでかなり違うからな。ありがとうな」

伊良子「どういたしまして」

そして両校は食事を終えて、最後も全員で食器などを洗い終えて、その後軽く交流会をして、見学は終わったのだ。

 

校門前

岬「今日は一日お世話になりました」

『お世話になりました』

岬が代表してまずお礼を言う。

悠一郎「こちこそ色々あったけど今日はありがとうな。次は年明けの両校合同演習でな」

ましろ「はい、年明けの演習楽しみにしてます」

悠一郎「じゃあ期待しとくぞ。俺らも気合いれていくからよ」

そういって最後に旧晴風クラスは挨拶をして、バスに乗り込んで、日本航空学校を後にする。

バスが出る時に日本航空学校の生徒が帽振れをして今日の一日が終わる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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sky39

もう高校も卒業ですよ
3年間早かったです


年明けの1月

日本航空学校の生徒は毎日厳しい訓練を受けており、とうとうその訓練の成果を発揮する横須賀女子海洋学校との合同演習を明日に控えたのである。

訓練と課業開始前に悠一郎が全生徒を集めて朝礼を行う。

悠一郎「明日から合同演習があるから今日は軽めの訓練と課業を行い明日へ備えてくれ。そして明日から合同演習の相手は日本最高峰の横須賀女子海洋学校の生徒だがお前らは俺らが育てた世界最高峰の日本航空学校の生徒だから誇りを持って明日は望んでくれ」

『はい!』

そう言って各生徒は訓練と課業を始める。

悠一郎「高橋に山本は前に来てくれ」

訓練開始前の航空科から悠一郎が2名ほど呼ぶ。

高橋「なんですか教官」

悠一郎「悪いな。お前らを明日からの合同演習に連れて行けなくて」

悠一郎は2人に対して謝る。その理由は2人が乗る機体に理由があった。

高橋「そんな事ないですよ教官」

山本「俺らは俺らであの機体に誇りを持ってるので」

2人が乗る機体は堀越設計の元で先月横須賀技術艦船工廠の航空部門から納品された新型機の多目的哨戒機MP-1である。

MP-1は基地運用を考えられた機体で今回の横須賀女子海洋学校との演習では空母艦載である零戦とMP-1と同様に納品された新型機艦上機の支援機S-1と艦上機M-1が今回の演習で使用されるためMP-1は学校待機だった。

悠一郎「いずれお前らにも役目が回ってくるからその時まで待っててくれ」

高橋 山本「「はい!」」

そう言って高橋と山本は訓練に取り掛かる。

悠一郎「さてと俺は明日の準備をしなきゃな」

悠一郎がそう言うと教官室に戻る。

悠一郎「もう立派な飛行機乗りだな」

悠一郎が見る先には各飛行隊に分かれてのミーティングをしており、各飛行隊で悠一郎なしで飛行計画が立てられるようになった。

悠一郎「明日のこいつらの成果が楽しみだ」

そう言って教官室に入る悠一郎だった。

 

そして翌日の早朝

横須賀女子海洋学校の軍港には多数の教育艦が出航準備をしており、出航準備してる艦の中で一番目立つのは大改装されたばかりの赤城と加賀だった。

赤城と加賀には朝早くから日本航空学校の航空整備科と航空管制科の生徒が乗艦している。

そして出航準備が整い各艦が出航していき出航して行く艦の中には旧晴風クラスが乗艦してる秋霜もいた。

出航した艦艇は相模湾で陣形を整えて、訓練海域の硫黄島まで目指す。

今回の演習に参加する艦艇は旗艦武蔵を筆頭に大型直接教育艦から比叡が大型巡洋直接教育艦からは伊吹と摩耶で小型巡洋直接教育艦からは長良と五十鈴で航洋直接教育艦からは陽炎、雪風、親潮、磯風、萩風、谷風、旧晴風クラスが乗る秋霜、秋雲で陣形を整えて旧晴風クラスが乗艦してる秋霜は赤城の後方1000メートルの所に位置をつける。

そして艦隊は日本航空学校との合流ポイントの伊豆大島沖に差し掛かった。

岬「めぐちゃん誘導用の無線ビーコンのスイッチ入れて」

宇田「分かりました。無線ビーコンのスイッチ入れます」

宇田が電信室に新たにつけられた航空機誘導用の無線ビーコンのスイッチを入れる。

ましろ「そろそろ合流の時間ですね」

ましろが時計を腕時計を見て確認する。

岬「うん。そろそろ時間だからいつ来てもおかしくないから見張りはよろしくね」

野間、山下、内田「「「了解!」」」

ましろ「それにしても赤城は形が変わっても相変わらず大きい艦ですね」

岬「そうだね。シロちゃんは秋霜から赤城へ転属する話があったけどなんで断ったの?」

実はましろは赤城が就役した頃にましろの成績から赤城への転属する話が古庄からあったのだがましろはそれを断ったのだ。

ましろ「昔の私なら確実に赤城に言ったでしょう。でも今はこの艦のクルーと共に海を渡りたいので残りました」

岬「シロちゃん…」

野間「来ました! 後方6000メートルほどで主脚を下ろして降下して来ます!」

宇田「IFFと対空レーダーで探知! 機種は零戦で搭乗員は佐藤さんです!」

野間の目視と宇田が新型の対空レーダーops24で機体を捉えて、IFFで機種と搭乗員を把握する。

岬「つぐちゃん。赤城へ連絡して」

八木「了解」

八木が物凄い速さで連絡するとすぐに赤城からも返信がくる。

「こちら赤城。こちらでも探知した秋霜は引き続き誘導に当たってくれ」

岬「了解。誘導にあたります。サトちゃん発行信号お願い」

勝田「了解ぞな」

そう言って勝田が遠隔操作式の探照灯を降下してくる悠一郎の機体に向けて発行信号を送る。

悠一郎「発行信号か、なになに…貴機はそのまま誘導通りに降下し赤城へ着艦せよか…了解!」

確認すると悠一郎は風防を開けて上空に信号弾を撃ち後方からの機体に知らせる。

悠一郎「着艦なんて、陸上訓練しかやったことないからできるかー」

悠一郎は恐る恐る秋霜の誘導に従いながら赤城へ降下して行く。

悠一郎「優しくケツにフックを引っ掛けるつもりで…」

悠一郎が着艦体勢に入る。

悠一郎「着艦!」

悠一郎は減速して一気に赤城へ着艦し、5本あるワイヤーにフックを引っ掛けて着艦に成功させる。

着艦すると同時に赤城で待機してた航空整備科の生徒が悠一郎の機体を赤城の艦首方向にあるエレベーターに持って行く。

悠一郎「着艦ってこんな緊張するのか! さぁお前らも降りてこい」

悠一郎がコックピットから出て赤城の後方を見ると続々と着艦体勢になってる零戦と支援機S-1と監視機M-1が見える。

そして続々と赤城と加賀へ着艦を成功させていき最後の飛行隊が加賀へ着艦すると悠一郎に全機着艦成功の知らせが入る。

坂井「教官全機着艦完了しました! 機体不良などはありません!」

悠一郎「分かった。各航空隊で艦内挨拶を始めろと伝達な」

坂井「了解!」

悠一郎が指示をすると日本航空学校で振り分けられた各航空隊で5日間お世話になる赤城と加賀のクルーへ挨拶回りし始めた。

悠一郎「また艦に戻ってこれたな」

そう言うと悠一郎も挨拶回りをして、横須賀女子海洋学校と日本航空学校の合同演習が始まった。

最初の演習は発艦訓練である。

巣山「各航空隊発艦準備始めてください」

航空管制官の巣山がそう言うと格納庫で発艦させる機体をエレベーターまで運びエレベーターで飛行甲板に出して、配置につけさせて、パイロットが乗り込む。

こう日本航空学校の生徒が準備してる間に赤城と加賀とその2隻の随伴艦は進路を風上にし全力航行を始める。

そして両校の準備が整うと航空管制官の判断で

巣山「発艦始め!」

そう言うと機体がどんどん滑走し、発艦して行く。

そして発艦した機体は1時間ほど飛行したら発艦した場所と大きく場所が離れた空母へ帰投し、着艦訓練を発砲できる演習海域まで続ける。

そして艦隊は演習海域に着くと本格的な演習が始まる。

演習海域に着くとまず艦隊は始めて形成する空母を含んだ新艦隊陣形の艦隊運動訓練をし、艦隊の運動練度を上げる演習を始める。

2日目は模擬弾を使用した航空機へ対する新たな戦闘である近接対空戦闘の演習を集中的にやり、新たな戦闘技術を磨いた。

3日目は艦艇の砲撃訓練を主にして、航空機を使用して弾着観測をし、砲撃の精度を上げた。

4日目は艦隊を2つに分けての模擬戦が行われ、支援機のS-1には模擬爆弾を爆装し、監視機のM-1には模擬魚雷を雷装しての航空戦と艦隊戦を行なった。

そして合同演習最終日は午前中に初日にやった艦隊運動の訓練をして、日没前に横須賀へ向けて帰投し始めた。

この5日間で両校は新たな技術の習得に両校の関係が深まった事で有意義な演習だった。

そして悠一郎は赤城の飛行甲板下の甲板で海を眺めていた。

悠一郎「とても早い5日間だったな。これであいつらも少しはまた成長しただろう」

日本航空学校の生徒たちはこの5日間で学んだことを自主的に集まり、勉強会をしてる。

悠一郎「さてと赤城艦長と一旦打ち合わせするか」

そう言って悠一郎は赤城艦橋へ上がると随分と慌ただしくなってる。

悠一郎「艦長さん。この後の打ち合わせなんだけど…ってこの騒ぎはどうした?」

赤城艦長「あっ、佐藤教官。実は今さっきブルーマーメイドの統合管制艦から通信で我々の近くで漁船が転覆事故を起こして転覆の際3名ほどが行方不明になる事故が発生して、ブルーマーメイドの艦艇でも最低2時間はかかるみたいで、海難現場から最も近いところにいる艦艇が我々なので協力要請がきました」

悠一郎「転覆事故だって? この1月のクソ寒い時期に海難なんかしたら命に関わるぞ! 現場海域の海図はあるか!」

赤城艦長「あります! こちらです!」

赤城艦長は悠一郎と赤城航海長を海図室に連れていった。

赤城艦長「これが通信からあった現場の海域の海図です」

海図を広げて、通信であった座標に針を刺すと一同は厳しい顔をした。

 

続く

 

 

 

 

 



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sky40

今回はちょっといつもより会話文が多い会話になってしまった上に間隔を開けて書いたためもしかしたら変な感じになると思うのでそんな所があった場合感想欄で教えてください


横須賀女子海洋学校と日本航空学校は合同演習を終えて、横須賀へ向けて帰投してる途中ブルーマーメイド統合管制艦から艦隊の近くで漁船が転覆事故を起こして海に3名ほど投げ出せられ行方不明になる事故が発生した。

悠一郎「この海域は確か黒潮が流れてるよな」

赤城航海長「はい、この海域は黒潮が流れていまして海流が特に速い海流でもあってこの時期のこの海域は注意深く航行せよとブルーマーメイドから言われるぐらいです」

赤城艦長「それに1月のこの時期の気温ですから海に投げ出せられたとなるならかなり危ないですね」

悠一郎「それに日没まであと3時間半だ」

悠一郎が腕時計を見て、更に顔が厳しくなる。

悠一郎「この艦隊の駆逐艦を先行させても捜索しても救助しても間に合わなか分からないな…武蔵の艦長へ通信開いてくれ」

赤城艦長「分かりました」

悠一郎がそう言うと赤城艦長は受話器を取り、武蔵へ連絡をとる。

赤城艦長「連絡が繋がったのでどうぞ」

悠一郎が赤城艦長から受話器を受け取る。

悠一郎「日本航空学校航空主任教官の佐藤だ。そちらも状況を確認できるよな?」

知名「はい、こちらでも海域の確認もできてます。急いで駆逐艦を先行させて救助に向かわせます」

悠一郎「いや、駆逐艦を先行させて捜索しては遅い。だから今から進路を風上にして、航空機の発艦させてくれ」

知名「航空機の発艦ですか?」

悠一郎「そうだ。駆逐艦より速くて広い海域を捜索することが可能だ。こちらで必ず行方不明者を見つけるから駆逐艦に捜索させずすぐに救助できるようにさせてくれ」

知名「わかりました今から艦隊の進路を風上にします。でも今から急に発艦できますか?」

悠一郎「大丈夫だ。俺らはいつでも5分で飛べるにしてるからな」

悠一郎はそう言い切る。

知名「わかりました。捜索の方を任せました」

悠一郎「りょーかい」

そう言って受話器を置く。

赤城艦長「発艦ですか?」

悠一郎「あぁ、そうだ。じきに指示が来る。俺は下の航空管制室で指揮をとるからな」

赤城艦長「わかりました」

悠一郎は艦橋の下にある航空管制室に向かい、格納庫と搭乗員待機室に放送を流す。

悠一郎「スクランブルだ! 全飛行隊発艦準備せよ!」

放送を聞いた日本航空学校の生徒はスクランブルって言葉を聞くなりすぐに飛行準備にかかる。

悠一郎「航空整備科員は零戦に油槽を装着してS-1にはサバイバルキットを装備してM-1には赤外線捜索カメラを装備せよ!」

航空整備科員『了解!』

急いでパイロットは飛行準備を整える。

悠一郎「飛行準備が完了したパイロットと搭乗員は飛行指示場に集合せよ!」

悠一郎は続いて艦橋と甲板を繋ぐドアの近くにある飛行指示場に行くとそこにはもう何人が集合しており、1分後には全員集合しており、加賀の方のパイロットと搭乗員には無線で悠一郎が指示をする。

悠一郎「状況はこうだ。ボード書いてあるこの海域で漁船の転覆事故が発生し、転覆した際に船員3名ほどが海に投げ出せられて行方不明になっている。そしてこの場所は海流が速い上にこの気温だ。言ってる意味分かるな?」

パイロットと搭乗員『はい!』

悠一郎「駆逐艦とブルーマーメイドの艦艇の捜索では間に合わないから必ず我々で行方不明者を発見して、救助を迅速にさせるために必ず見つけろ!」

パイロットと搭乗員『了解!』

悠一郎「よし! ではまず陣形をいう。捜索は主に零戦を先行させて後から赤外線捜索カメラでM-1が捜索を行う。S-1は零戦とS-1ほどの距離の捜索はしなくていいから発見の報告があり次第サバイバルキットを投下できるようにしとく。そして捜索は各機が一定の横間隔を開けて捜索せよ。以上!」

悠一郎が黒板に陣形を書いていき、捜索の指示をして行く。

そして艦隊は進路を風上に全力航行し始めて、赤城と加賀の甲板では装備した航空機が発艦待機しており、S-1とM-1にはパイロットと航空整備科員の搭乗員が乗って待機してた。

巣山「教官、加賀から航空管制からで発艦準備完了の報告があります」

悠一郎「よし、発艦せよ!」

巣山「航空隊発艦せよ!」

巣山がいうと赤城から零戦を先頭に各機が発艦して行く。

巣山「全飛行隊発艦準備完了しました!」

悠一郎「よし、捜索する海域に向かってくれ」

全飛行隊『了解!』

発艦した全飛行隊は捜索海域に向かった。

悠一郎「頼んだぞ」

 

そして各機は捜索海域に到着して散開して捜索を始める。

坂井「我々第一飛行隊は現場海域方向を捜索を始める。第二飛行隊は北西方向、第三飛行隊は北方向、第四飛行隊は北東方向でM-1の第七飛行と第八飛行隊は開く拡散して俺たちの間の捜索を頼む!」

西澤「第二飛行隊了解!」

岩本「第三飛行隊了解!」

笹井「第四飛行隊長了解です!」

零戦の全四飛行隊の飛行隊長が坂井の指示通り方向転換始める。

村田「第七飛行隊村田了解!」

友永「第八飛行隊了解!」

続いて零戦の後方からM-1の飛行隊長が坂井の指示を聞くなり、散開する。

捜索を開始して1時間が経ち未だ報告が悠一郎の元に入らない。

悠一郎「日没まであと1時間半…まだか」

悠一郎は頻繁に腕時計を見て、足を揺らす。

巣山「一応駆逐艦がもうすぐ現場海域に着く模様です」

悠一郎「早く発見してくれ」

 

第八飛行隊友永隊

友永「どうだ! 赤外線に何か反応あるか?」

搭乗員「ありません! 西日が海面で反射して目視でも見にくいです!!」

友永「しょうがない捜索範囲が狭くなるが低空に飛ぶ!」

友永はM-1を海面から5メートルぐらいの低空で飛行する。

搭乗員「西日の反射がマシになりました!」

友永「よし、頼んだ!」

友永が低空で飛行してるとある事に気付く。

友永「おい! 10時の方向に何か見えないか? 西日の反射と波で見にくいが」

搭乗員「赤外線カメラをフォーカスします!」

後部座席に座る搭乗員は機内から機体下部に装備してる赤外線捜索カメラを操作し、友永が言う方向に向ける。

搭乗員「これは…! 熱源反応あり! 反応数は2〜3人です!」

友永「要救助者か! これから目視での確認を行う!」

友永が進路を変えて目視での確認を行いに行く。

友永「発見! 要救助者発見!」

友永が乗る機体から海面で友永の機体に向かって大きく手を振る2人の男性が見えたが1人がぐったりとしてた。

友永「発見連絡を入れて近くの支援機を呼べ!」

搭乗員「了解! 友永機から赤城管制へ! 要救助者発見! 要救助者発見! 場所は……です! 近くの支援機の支援を要請します!」

連絡はすぐに管制にいる悠一郎の元に入った。

悠一郎「よく発見した! ただちに現場海域に着いた駆逐艦に向かわせるから貴機はそのまま監視任務につけ! 近くの支援機は…江草! 任せたぞ!」

搭乗員「友永機了解!」

江草「こちら江草機ただちに現場海域にて要救助者の支援を行います」

友永機がそのまま要救助者の監視任務につき、近くを飛行してた江草のS-1が支援を行う。

悠一郎「巣山、現場近くの駆逐艦なんだ!」

巣山「現場近くの駆逐艦は…秋霜です!」

悠一郎「あいつらなら平気だな。よし友永機と江草機以外はそのまま学校への帰投を命じてくれ」

巣山「了解」

発見海域

江草「江草機現着。これより要救助者へのサバイバルキット投下するため一度低空で位置を確認する」

江草機は高度を下げ、要救助者の場所を確認する。

江草「場所確認、再度突入してピンポイントでサバイバルキットを投下する」

江草機は一度高度を上げて、それから反転して要救助者の場所へ向かって飛ぶ。

江草「サバイバルキット投下!」

江草はサバイバルキット投下ボタンを押すと機体内に装備してたサバイバルキットを投下し、ピンポイントで要救助者の近くに投下させる。

宇田「救難用ビーコン反応確認しました!」

岬「リンちゃん急いで! 」

知床「了解!」

サバイバルキットには救難用のビーコンが付いており、秋霜はそれを頼りに発見海域に向かう。

野間「要救助者発見!」

野間が見張り台から友永が見つけた要救助者を発見する。

岬「サトちゃん! スキッパーで救助に向かって!」

勝田「了解ぞな!」

岬が言うと事前にスキッパーで待機してた勝田が青木と和住を乗せて救助に向かう。

そして

青木「救助完了したっす」

岬「よかった〜急いで艦内で検査をするから戻ってきて」

青木「了解っす」

勝田と青木と和住が乗ったスキッパーに要救助者3名が乗せられて秋霜艦内に着くとすぐに鏑木によって検査が始まる。

岬「どう美波さん?」

岬とましろが医務室まで行って様子を伺う。

鏑木「他の2人は大丈夫だが、1人がかなり弱っていて重度に近い状態の低体温症になってるかもしれない」

ましろ「そんな! なんとかならないのか?」

鏑木「艦内の医療設備じゃ無理だ。本土の医療設備を使わなければ」

ましろ「本土って横須賀まであと2時間はかかるが…」

鏑木「それでは間に合わない可能性が高い…最低でもあと1時間で本土の医療設備で治療しなければ」

岬「そんな…」

ましろ「艦長とりあえず報告をしましょう」

岬「そうだね…つぐちゃん武蔵と赤城へ報告して」

八木「了解です」

岬が医務室の伝声管から通信室の八木へ伝え、武蔵と赤城へ報告する。

そして報告が入った赤城の航空管制では

悠一郎「マジかよ…救助できたのにこんな状態じゃ」

巣山「どうやっても秋霜は横須賀まで二時間はかかります。我々の航空隊でなんとかなりませんかね? 」

悠一郎「航空機…そうかM-1の雷撃シートは1人だけの輸送用設備がある! それを使えばすぐに飛行場まで行けて医療設備の整ってる国防陸軍の基地で処置ができる! 巣山艦隊に一番近いM-1機はいるか?」

巣山「はい、一番近いのは村田機です」

悠一郎「すぐに村田機を赤城へ戻してくれ、秋霜と赤城は合流するように俺が伝えるから頼んだぞ」

巣山「分かりました」

悠一郎はすぐに赤城艦長と知名に連絡を取り、赤城は秋霜と合流すぐに合流するを許可されて、赤城と秋霜はすぐに新たな合流地点に向かう。

そして合流地点に着くと、すぐに赤城から内火艇が降ろされて秋霜から鏑木と急患を乗せて赤城へ乗艦する。

その頃赤城甲板では連絡を受けて赤城へ帰投してきた村田機が発艦準備をしてた。

そして急患をM-1の雷撃シートに入れる。

整備員「耐震固定具装着よし! 雷撃シートの扉を閉めます!」

急患はM-1の雷撃シートに入れられ閉められて輸送準備ができた。

悠一郎「村田、時間がないから慎重かつ急いでくれ」

村田「分かりました。あとあの女の子はどうするんですか?」

村田が指を指す方向には鏑木がいた。

悠一郎「さすがに急患だから万が一に備えておかないとな」

村田「でもM-1は二人乗りですよ。一体どうやって乗せるんですか?」

悠一郎「んー後部座席の搭乗員の膝の上に乗っけていけると思うぞ」

村田「あっ、行けますね」

完全に鏑木の身長の大きさだからできる事だった。

悠一郎「事が決まったらならばすぐに発艦するぞ!」

村田「分かりました!」

そう言うと村田はすぐにコックピットに乗り込み、後部座席では搭乗員が座ってから鏑木が搭乗員の膝の上に座る。

鏑木「しばらくだか膝を借りるぞ」

村田機搭乗員「あ、あぁ(なんか故郷の妹を思い出すな)」

村田「発艦します!」

そして村田は急患を乗せて発艦する。

悠一郎「頼んだぞ村田」

 

そして一時間後 赤城管制に報告が入る。

巣山「報告が入りました。 先ほどの急患患者は無事に国防陸軍の医務室に輸送し、無事に一命を取り留めたとのことです!」

悠一郎「よし! よくやってくれた!」

この事は新聞になり、学生が転覆事故の行方不明者の捜索をし、発見救助した上に航空機が重病の急患を輸送し、一命を取り留めた事が話題となり、ますます航空機の未来性を開いた一件となった。

 

 

 

 



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海洋学校大観艦式!
sky41


のんびり書きすぎた!
急いで書かねば!


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春が過ぎて、桜も葉桜になりつつある5月

日本航空学校の滑走路横の駐機場ではMP-1が2機駐機していて、航空整備科による離陸前の最終点検を行われてる中、MP-1の後方の物資を積載するための後部ハッチ前には50人ほどのある装備をした国防陸軍の兵士がいた。

高橋「空挺団の皆さんそろそろ滑走路に出るので乗り込んで下さい!」

ある装備とはパラシュートだ。

空挺団『了!』

高橋が言うと空挺団は自分達の装備と背中に抱えてるパラシュートを持ちMP-1に乗り込んで行く。

空挺団は国防陸軍の中で新しく編成された部隊であり、国防陸軍の中の精鋭中の精鋭がこの部隊に集まった。

悠一郎「まさか国防陸軍との共同訓練も始まるとは思ってなかったなー」

悠一郎も駐機場でMP-1に乗り込んで行く、国防陸軍の兵士を見ている。

最近では国防陸軍からも国防陸軍用の航空機の設計の依頼があり、三菱の堀越が設計しており、設計に伴い来年からは国防陸軍の兵士何人かを日本航空学校に入学させる予定ででもある。

岩本「コラー! 菅野のテメェまた俺の機体に勝手にのりやがったな!」

菅野「さぁーせん!」

悠一郎「またあいつか…留学生のハルトマンとデビットを見習ってほしいぜ」

菅野は入学してから度々ぶっ飛んだ事をし、この前なんて勝手に座学、体力向上期間中なのに練習用の零戦に乗って離陸しようとしてた。

悠一郎「でも随分とこの学校も賑やかになったな」

悠一郎がこの一年をその場でこの一年を振り返る。

悠一郎「おっと、もうこんな時間か食堂で飯でも食うか」

悠一郎は腕時計を見ると時刻は昼を過ぎていた。

そして悠一郎は食堂に向かう。

食堂

悠一郎「おばちゃんいつものを大盛りでよろしく」

食堂のおばちゃん「あいよ、佐藤定食の大盛りね」

佐藤定食とは悠一郎のために作られてたおかずとご飯が普通の定食の3倍ある特盛定食のことであり、これを完食できるのは悠一郎と最近では一回罰走で12キロ走った菅野が罰走した後に完食したぐらいだ。

そして最近では悠一郎はご飯をさらに大盛りにして食べるのがブームの模様。

食堂のおばちゃん「はいよ。お待たせ」

悠一郎「ありがとさん」

悠一郎は定食が乗ったおぼんを貰うと座って食べる席を探すがなかなか空いてる席が見つからない。

悠一郎「おかしいな。この時間はあまり混んでないんだけどなー」

悠一郎が食堂を見回してると生徒達が食堂のテレビの前に集まっていた。

悠一郎「ん? どうしたお前ら」

坂井「あ、教官。今からテレビで今年の海洋学校大観艦式の主催校を決める抽選会があるんですよ」

悠一郎「あー、そんな事あったな。おれも見るか」

悠一郎も生徒達から1席譲ってくれ、テレビの前に座る。

 

呉のブルーマーメイド本拠地

司会「さー! 4年に1度の大イベント海洋学校大観艦式の主催校を決めるため今日は横須賀、呉、舞鶴、佐世保の海洋学校から代表の生徒が集まってくれました! では登場してもらいましょう!」

司会が代表の生徒が入ってくる。

司令「まずは呉女子海洋学校からの代表! 最強の戦艦である戦艦大和の艦長の有賀 七海!」

司会の紹介で入ってきたのは戦艦大和の艦長であり、大和の艦長らしく凛とした雰囲気で入場してきた。

悠一郎「なんかいい所のお嬢様ぽっいなー」

笹井「そりゃ名門有賀家のご令嬢ですから、横須賀の宗谷家と呉の有賀家と呼ばれぐらいですから」

笹井が出てきた有賀について説明する。

司会「続いては佐世保女子海洋学校からの代表! 普段は仏いざ戦闘になれば先陣を誰よりも速く切る軽巡神通の艦長! 木村 華子!」

続いて出てきたのは優しそうな顔をした女生徒が出てきた。

司会「続きましては舞鶴女子海洋学校からの代表! 度々艦での不幸な事故や故障が耐えないがそれでも優秀な成績を誇る戦艦陸奥の艦長! 米内 奏!」

続いて出てきたのは無言で入場し、礼儀正しい挨拶で会場に挨拶をする。

坂井「錚々たる面子が出てきたな。横須賀は誰を出したんだろうな」

笹井「やっぱ武蔵のあの可愛い艦長さんじゃね?」

坂井「だよな!」

悠一郎「お前ら黙っとけ!」

悠一郎が2人にゲンコツをする。

坂井、笹井「「す、すいましぇーん」」

2人は大きなたんこぶを作り、その場で正座をする。

司会「さー最後は! 去年話題となった日本航空学校と姉妹校となった横須賀女子海洋学校から代表! どうぞ!」

司会が言うと入場口から出てきたのは照れ笑いをしながら出てきたのは。

司会「2年前の事件を類い稀な幸運とその人を惹きつける謎のカリスマ性で事件解決に貢献した旧晴風もとい秋霜艦長の岬 明乃!」

悠一郎「お前かーい!」

悠一郎は思わず席を立ってしまう。

坂井、笹井「「教官もうるさい!」」

悠一郎「あ、悪りぃな」

悠一郎は坂井と笹井に注意され、席に座る。

司会「では代表4校の生徒が出てきたのでもう一度説明します。今回の抽選会は今年の10月下旬に行われる予定の海洋学校大観艦式の主催校を決める抽選会となります。主催校となった場合主催校の艦艇群を中心に主催校が近くの海で観艦式が行われます。そして主催校では観艦式が終わるまで運営を行って頂く運営委員会を設立してもらいます」

司会が改めて今回の抽選会の説明を行う。

悠一郎「そんなにこの観艦式は凄い事なのか?」

坂井「凄い事ですよ。なにせ毎年25万人が来る大イベントですよ」

悠一郎「ひゃーそりゃ大イベントだな」

笹井「そろそろ抽選始まりますよ」

笹井が言うとテレビに抽選箱が目の前に置かれた壇上に上がった代表4人の姿が映し出されていた。(イメージドラフト会議の抽選)

司令「では入場順にクジを引いてください」

司会が言うと最初に呉の有賀が引き始める。

坂井「これ圧倒的最後の横須賀が不利じゃね?」

悠一郎「いや世の中には残り物には福があるって言うだろ。それに加え岬の幸運があれば分からないぜ」

そして代表4人がクジを引き終える。

司会「それでは中身を開けて結果を確認してください」

司会が言うと真っ先に呉の有賀が中身を確認するがガックリした様子が見え、佐世保の木村は普通にガックリして、舞鶴の米内は静かに中身を確認し、確認すると中身をしまいお辞儀する。

悠一郎「おい、これって…」

岬「やったー!」

悠一郎が見るテレビには主催校決定のクジを手に持って万歳してる岬が写っていた。

司会「主催校が決まりました! 今回の海洋学校大観艦式の主催校は! 横須賀女子海洋学校です!」

テレビでは選ばれたことを祝うテロップが流れる。

坂井「今回は横須賀かー」

笹井「近いし、俺らは姉妹校だからワンチャン観艦式のチケットくれんじゃね?」

悠一郎「お前らなー」

事務員「佐藤教官。横須賀女子海洋学校の宗谷校長から電話です」

悠一郎「ん? なんだ?」

悠一郎は席を立ち、事務員から電話を受け取り静かな所に行く。

悠一郎「もしもし電話変わりました」

真雪「お久しぶりです。佐藤教官」

悠一郎「こちらこそお久しぶです。今日はどうかしました?」

真雪「先ほど我が校で海洋学校大観艦式が行われる事が決定しました」

悠一郎「あーそれなら。さっきうちの学生と一緒にテレビで見てました」

真雪「あら、そうですか。ならば話が早いですね」

悠一郎「話?」

真雪「今回電話したのはあなた達日本航空学校からも我が校の観艦式に参加して欲しいのです」

悠一郎「参加ですか…いいでしょう喜んで参加します。一応こっちの校長の返答を聞いてから正式に連絡を入れますのでよろしくお願いします」

真雪「いい返答期待してます」

そう言って真雪は電話を切る。

悠一郎「こりゃうちも一大イベントだな」

その後悠一郎は日本航空学校の校長の返答を聞いて後日横須賀女子海洋学校に正式に参加をする連絡を入れた。

そして1週間後詳細が横須賀女子海洋学校から通達され、

日本航空学校は正式に大観艦式の参加を発表した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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sky42

深夜投稿ばっかだわ

皆さんTwitterの方もよろしくです
https://mobile.twitter.com/grandadmiral0
皆さん話しましょう


横須賀女子海洋学校で4年に1度の大イベント「海洋学校大観艦式」が行われることが決まってから4ヶ月が経ち、海洋学校大観艦式が行われる1ヶ月前の9月となり、今日は横須賀女子海洋学校の大講堂で打ち合わせがある。

そして横須賀女子海洋学校のある猿島フロートに1隻のクルーザーが猿島フロートの民間港エリアの桟橋に接舷した。

悠一郎「ふーやっと着いたぜ」

桟橋に接舷したクルーザーから出てきたのは悠一郎を始めとする日本航空学校の全飛行隊の飛行隊長が出てきた。

悠一郎「全員いるな?」

『います!』

岩本「いや、菅野がいない!」

悠一郎「またあいつか!」

悠一郎は周りを見ると桟橋の端っこで近海での実習を終えた航洋艦の入港に見て興奮してる菅野がいた。

悠一郎「菅野! またテメェは!」

菅野「わぁ! すいやせん!」

悠一郎「時間ねぇんだから行くぞ!」

悠一郎は菅野の耳たぶを引っ張りながら連れて行く。

菅野「痛い!痛い!」

これでも菅野は一応新編成した零戦第五飛行隊の飛行隊長なのに調子は相変わらず変わらない。

悠一郎「ったく。時間ねぇから講堂行くぞ」

『はい!』

悠一郎らはちょっと早足で講堂に向かった。

 

横須賀女子海洋学校 大講堂

友永「うぉ、デケェ!」

村田「3000人は収容できる大講堂だってよ」

友永「すげぇな」

悠一郎達が大講堂に入るともうそこに主催校の横須賀女子海洋学校の全艦艇の艦長と副長がいて海洋学校参加枠での参加の呉、佐世保、舞鶴の女子海洋と東舞鶴、呉の男子海洋学校から参加する各校代表五隻の艦長とブルーマーメイドとホワイトドルフィンと国防海軍と国防陸軍の観艦式代表がいた。

国防陸軍がいる理由は日本航空学校とある展示をするため今日の打ち合わせにきてるのだ。

坂井「教官。俺らはあそこみたいですよ」

坂井が指を指すと日本航空学校と書かれたプレートが置かれた座席があった。

悠一郎「んじゃ座るか」

そう言うの全員が座席に座り、今回の打ち合わせの紙が回ってくる。

悠一郎「おっ!」

西澤「教官。どうしました?」

悠一郎「観艦式当日俺の誕生日だ」

西澤「ありゃ、それはめでたいですね。ちなみに教官いくつになるんですか?」

悠一郎「今度の誕生日で20歳だ」

西澤「え? 教官…俺らと2つしか違わないんですか?」

西澤がまさかの事に気付く。

悠一郎「そうだぞ。俺はまだ未成年だ。なんだ知らなかったのか?」

西澤「多分全員教官が未成年って事知りませんよ。(絶対この人未成年の雰囲気じゃないから!)」

悠一郎「なんだ。そうなのか、まぁとりあえず俺はまだ未成年だからな。今度20歳になるけど。把握しとけよ」

西澤「りょ、了解です」

西澤は軽く動揺した。

知名「では、時間になったので打ち合わせを始めます」

そうこう話してる内に打ち合わせの時間となり、前の方で今回の海洋学校大観艦式の運営委員会の委員長となった武蔵艦長の知名 もえかが打ち合わせにを始める。

知名「では、まずは海洋学校大観艦式に参加する学校と組織の確認と紹介をします。最初に今回の海洋学校大観艦式の主催校横須賀女子海洋学校です」

知名が言うと横須賀女子海洋学校の全艦艇の艦長と副長が起立して敬礼をする。

知名「続きまして海洋学校参加枠から参加の呉女子海洋学校、佐世保女子海洋学校、舞鶴女子海洋学校、呉男子海洋学校、東舞鶴男子海洋学校です」

続いて立つのは海洋学校参加枠の各校代表参加の艦艇の艦長2名が立って敬礼をする。

知名「続いては今日は都合上いませんが海外からの海外から海外校参加枠でイギリスのダートマス校、アメリカのアナポリス校、ドイツのヴィルヘルムスハーフェン校、フランスからブレスト校が参加します」

悠一郎「ドイツって事はあいつも参加するのか?」

悠一郎の頭の中で呉方言で仁義のない言葉を言ってるミーナの事を浮かべる。

知名「続いては特別参加枠での参加のブルーマーメイド、ホワイトドルフィン、国防海軍、国防陸軍です」

知名が言うと各組織の代表が起立して、綺麗な敬礼をする。

悠一郎「やっぱ敬礼の質が違うな」

悠一郎が学生との敬礼の質が違う事がすぐに気付く。

知名「最後に横須賀女子海洋学校との姉妹校である日本航空学校が姉妹校枠で参加します」

知名が紹介すると悠一郎達は起立して敬礼をする。

知名「以上が今回の海洋学校大観艦式の参加校、参加組織でした。みなさんお座りください」

そう言うとみんな一斉に座りだす。

知名「では最初に今回の海洋学校大観艦式について概要を説明します。今回の海洋学校大観艦式は来月末に横須賀女子海洋学校で行われる文化祭2日間のところを1日延長して3日目に本番をやります。文化祭2日間は各校、組織の出し物や展示などを許可します」

悠一郎「高橋、俺らの展示の打ち合わせは進んでるのか?」

悠一郎が多目的哨戒機MP-1、1号機機長の高橋に話を聞く。

高橋「順調に進んでますので大丈夫です」

悠一郎「ならいい。そのまま念密に打ち合わせをよらしくな」

高橋「了解です」

知名「そして海洋学校観艦式当日の概要です。今回の海洋学校観艦式は相模湾で移動式で行います。今日の打ち合わせはここを重点的に打ち合わせします。海洋学校大観艦式の観閲官は横須賀女子海洋学校校長の宗谷 真雪にやってもらいます」

その後打ち合わせは観艦式当日までの段取りや新たな打ち合わせの予定など当日の陣形やそれぞれの担当艦を決めて、タイムスケジュールを作成した。

知名「ではこれにて本日の全体打ち合わせを終了します。この後代表会議があるので該当する生徒は休憩後に会議をしますので残ってください」

悠一郎「じゃあ俺は該当じゃないからとりあえずお前らの会議が終わるまでブラブラしてるわ」

『了解です』

そう言って悠一郎は席を離れ、講堂を離れる。

悠一郎「さてと、どうやって時間を潰そうかな」

悠一郎は周りを見回すと本校舎方面って書かれた看板を見つける。

悠一郎「そういや俺ここの校舎を見た事なかったな」

悠一郎は看板の方向を頼りに校舎を目指して歩いて開いた場所に出るとそこには赤レンガを基調としできた校舎があった。

悠一郎「綺麗な校舎だな」

悠一郎は校舎の周りを回ってると横須賀女子海洋学校の学生達が授業を受けてる様子が見えてくる。

悠一郎「みんな熱心だな。あいつらと違って」

悠一郎の言うあいつらとは日本航空学校の生徒の事だ。悠一郎がブラブラしてると。

古庄「あら、佐藤さんじゃない」

悠一郎「あっ、古庄さん」

悠一郎に声をかけたのは今の秋霜クラスの担当教官をしてる古庄だった。

古庄「どうしたの? こんな所にいて。今日は打ち合わせがあるんでしょ?」

悠一郎「打ち合わせはさっき終わって今は代表会議をしてるので自分は時間を潰してるだけですよ。そう言う古庄さんはここで何を?」

古庄「私は受け持ちの授業がないから巡回してるわ」

悠一郎「そうなんですか」

古庄「よかったら校内案内しましょうか? 時間を潰してるなら」

悠一郎「ありゃ、それはありがたいですね。あまりここの事詳しくないのでお願いします」

古庄「じゃあ行きましょうか」

そう言うと悠一郎は古庄の案内のもと横須賀女子海洋学校の学校案内が始まる。

古庄「まずは今さっき見たと思うのですがここが我が校の本校舎です。元々この建物は広島にある旧江田島地区にあった国防海軍の前身の旧日本海軍の海軍兵学校の建物の設計図を使って建てられました」

悠一郎「なんで海軍兵学校の建物の設計図を使って建てたんですか?」

古庄「それは今から80年前ほどに旧江田島地区が今後20年以内に完全に海に沈む予兆が見られたので伝統ある海軍兵学校の校舎を別の地で2代目として運用するため横須賀女子海洋学校の校舎となったのです」

悠一郎「なんか大変そうだな昔の人は」

古庄「そうですね。きゅうに日本が沈み始めたとかで大変でしょうね」

そう二人が話して歩いてると上の方に秋霜クラスとか書かれた教室の前のところにきた。

古庄「せっかくですから久しぶりに彼女達に会っていきませんか?」

そう言って悠一郎はバレないように教室のドアから覗くとみんな一生懸命勉強してるのが見えた。

悠一郎「いえ、遠慮しときます。一応これでも教育者の端くれなのでね。それに彼女達には来月会えますし」

古庄「そうですか。ならあなたが今日ここにきたのも黙っておきましょう」

悠一郎「その方がいいですね」

古庄「分かりました。じゃあ次の所に行きましょう」

悠一郎は古庄に案内されるとエレベーターに乗って地下に行き始めた。

悠一郎「今度はなんですか。」

古庄「見てからのお楽しみです」

そう言うとエレベーターは地下に到着して、エレベーターから出た悠一郎が見た光景は

悠一郎「すげぇ…地下にこんな施設があるなんて!」

悠一郎が見た光景は横須賀女子海洋学校の猿島フロートの地下にある内部ドックだった。

古庄「驚きました?」

悠一郎「そりゃ驚きますよ」

広大な広さの内部ドックには武蔵を始め、多種多様な艦がドック入りをしており、ドックでは修復点検作業が行われていた。

古庄「このドックは教育艦が浦賀水道を通る民間船や貨物船やタンカーなどの邪魔にならないように作られ、このドックで学生達に自分が乗る艦の点検もできるように最高の施設を用意してます」

悠一郎「まさに未来ぽいですね〜」

悠一郎の頭には学校建設のために少ない予算で作った航空機格納庫が頭に浮かぶ。

古庄「では次に行きますか」

悠一郎「そうですね」

そう言うと次に行ったのは学生寮でここも立派で悠一郎も関心してたが、都合上悠一郎は学生寮に入れなかった。その後も各術科の先生教育棟の見学を悠一郎はさせてもらった。

そして見学を終えて学生食堂で古庄とお茶をしてた。

悠一郎「いや〜さすがブルーマーメイドを輩出する名門校だけあって施設もなかなかのものでとても感心しました。案内今日はありがとうございました」

古庄「どういたしまして。これから横須賀女子海洋学校と日本航空学校の相互理解が必要になってくるのでもっとこういう機会があるといいですね」

悠一郎「そうですね。多分うちのバカどもがこの施設を見たら口を開けてますね」

古庄「そうですか」

2人は学生食堂で購入したお茶を一口飲む。

悠一郎「そう言えば古庄さんは何故教官になったのですか?」

古庄「私が教官になった理由ですか? 聞いてもつまんないと思いますよ」

悠一郎「それでも平気ですよ。ちょっとした興味なんで」

古庄「じゃあちょっと長くなります。私は元々この横須賀女子海洋学校に入学した時はあまり成績とかもあまり良くなかったのです」

悠一郎「ほほう」

古庄「必死に努力しても上に上がいて、一度挫折を味わいました。でもその時私に救いの手をかけてくれたのが今の本校の校長の宗谷 真雪校長です」

悠一郎「真雪さんが?」

古庄「えぇ、その時まだ宗谷校長はブルーマーメイドの実働部隊から教官に転職したばかりでまだ校長ではありませんでした。宗谷校長は私に救いの手をかけてくれて、それから宗谷校長のもとで必死に勉強をし、そしてどんどんと成績も上がっていき、最後には教育艦の艦長になれるまで指導して頂いて、艦長になってからも宗谷校長からブルーマーメイド時代の艦長経験談などを聞かせてもらって艦長の心得も教えてくれました」

悠一郎「そうなんですか。ちなみにその艦長の心得はどんな心得なんですか?」

古庄「そうですねそ『艦のトップになるものは人をよく見極めて、その人が最大限に力を発揮できる仕事に就かせるようして力を発揮させる』ですね」

悠一郎「なるほど(たぶんこの心得があったから岬が艦長になったんだな)」

古庄「それから私は卒業してブルーマーメイドで勤務をして、実績を積んできた時に校長になった宗谷校長から教官の話を頂いて、私も宗谷校長のような教官になりたいと思いブルーマーメイドから教官になりました」

悠一郎「古庄さんもいい人に恵まれましたね」

古庄「そうですね私も宗谷校長がいなければ今頃こうして生徒に教鞭も取ることはできなかったでしょう」

悠一郎「そうですか」

悠一郎はその時頭の中で色んな人を思い出した軍隊へ行かせてくれた家族、航空隊への転属を勧めてくれた班長、航空隊での教官や良き友人の田島やライバルだった神谷、そして特攻する時に自分の機体を最後まで守ってくれた宮下一飛曹、自分を助けてくれた川瀬、零戦を直してくれた香取と田村を思い出す。

悠一郎(俺もここまでくるまでに色んな人の助けがあったんだな)

そう思ってると時間が会議の終わる時間になっており、日本航空学校の生徒達が悠一郎の事を迎えにきた。

悠一郎「では、古庄さん今日はありがとうございました。とてもいい話聞けてよかったです。また来月に」

古庄「こちらこそまた来月に会いましょう」

そう言って悠一郎は生徒に囲まれながら学校を後にしていく。

古庄(佐藤教官。あなたはもう立派な教官ですね)

古庄がそう思ってると古庄のスカートのポケットに入れてあるスマホにメールが来て振動する。

古庄「誰かしら」

メールを確認すると

 

香取先輩

久しぶりに横須賀技術艦船の方に来たから夜に居酒屋信濃で飲みに行かね?

 

香取からの飲みの誘いだった。

古庄「仕方がありませんね。あの人に付き合ってあげましょうか」

実は古庄は香取から前に日本航空学校の見学の際に久しぶりに会ってから頻繁に連絡をする仲になっていた。

 

 

 

 

 

 




次回から観艦式の話になります


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sky43

前に一度25日執筆活動を止めると言ったのですが自衛隊に入るための準備が思った以上に進んだので引退を30日ぐらいなります。
なんか…25日引退とか言っときながら変更してすいませんでした!



10月25日 深夜

何度も各校で大観艦式が成功するように打ち合わせをし、とうとう海洋学校大観艦式の前段の横須賀女子海洋学校文化祭の前日の控えた深夜。猿島フロートの民間港が騒がしい。

香取「しっかり固定して輸送船から降ろせよ!」

「了解!」

香取と横須賀技術艦船工廠の香取部下が民間港に停めてる輸送船からクレーンでカバーを掛けられたある物を降ろしてる。

そして輸送船から港に用意されてたトラックに乗せられて、トラックに乗せられた後にカバーを取るとカバーから零戦が出て来た。

「香取さん! 零戦移動準備完了しました!」

香取「おう、分かった! なら校庭の所定の位置に持ってけ」

「了解!」

零戦を乗せたトラックは横須賀女子海洋学校の校庭に運ばれて行く。

その後トラックに支援機S-1と監視機M-1と練習用複座がた零戦が校庭に運ばれて行く。

香取「それにしてもこんな深夜に輸送しなきゃいけないなんて、さすが国家機密の塊だな」

香取は校庭の所定の位置し並べられた航空機を見て、言う。

そして香取は秋の夜空に見える月を見る。

香取「明日から祭りだな。いい天気になるぜ」

そう言って香取は仕事に戻る。

 

10月26日

とうとう横須賀女子海洋学校文化祭を当日になり、横須賀港では猿島フロートに向かうためのフェリー乗り場ではもう早朝から長蛇の行列ができていた。

そして悠一郎は航空科の生徒を中心に生徒を引き連れて、文化祭の手伝いをさせていた。

悠一郎「ほうほう、色んな所で準備が捗ってるな」

悠一郎が巡回するとステージで準備を行われていたり、出店を出す屋台では朝の仕込みが行われており、展示物を出す所は展示物の最終確認をしている。

そして悠一郎が軍港エリアに行くと観艦式に参加予定の外国の海洋学校の艦艇も文化祭での出し物の準備をしてた。

その外国の海洋学校参加艦艇の中に悠一郎が知ってる1人の人物がいた。

悠一郎「ミーナ」

ミーナ「おっ、悠一郎じゃないか。久しぶりじゃのう」

それは以前晴風と共に航海したドイツのアドミラル・シュペー副長のミーナだった。

悠一郎「ちゃんと話すのは2年ぶりだな。お前らはなにを出すんだ?」

ミーナ「確かにこうちゃんと話すのは久しぶりじゃな。儂らはブルストの屋台を出す」

悠一郎「ブルスト…」

悠一郎の頭の上に?マークが浮かぶ。

ミーナ「まぁ、お主もあまり知らんじゃないだろう」

一応ミーナも帰国後悠一郎の事情を聞かれてるので事情は知ってる。

ミーナ「ほれ、食べてみ。開店前のサービスじゃ」

ミーナが屋台から紙皿に持って来た。

悠一郎「じゃあ、いただきます」

悠一郎が箸で1本つまんで噛むと、パキッ!と言う気持ちの良い音を立てながら口の中で肉の旨みとスパイスが広がっていく。

悠一郎「美味い!」

ミーナ「だろー これがたまらないんだ!」

悠一郎「こりゃ最高だな。後でもう一回食べにくるぞ」

ミーナ「そうしてくれ」

悠一郎とミーナが喋ってると後ろから

テア「久しぶりだな佐藤教官」

悠一郎「おっ、テア。久しぶりだな」

アドミラル・シュペー艦長のテアが悠一郎に声をかける。

テア「少し時間いいか? 紹介したい人物がおる」

悠一郎「紹介したい人物?」

テア「あぁ、今回我々と共に外国からの参加枠での海外艦の艦長達だ。まずイギリスのダートマス校からの参加で戦艦キング・ジョージ5世艦長のブリジット・シンクレアだ」

ブリジット「イギリスのダートマス校から来ました。ブリジットと申します」

テアの後ろからテアと同じぐらいの身長で悠一郎に向かってカーテシーで挨拶をする。

悠一郎「日本航空学校の航空主任教官をやってる佐藤 悠一郎だ。よろしく」

悠一郎が握手を求めるとブリジットは喜んで握手をしてきた。

ブリジット「あなたの事はイギリスでも話題になってますよ。会えて光栄です」

悠一郎「そうなのか?」

ブリジット「はい! あなたは世界で最初にこの大空に飛び立った人としてヨーロッパいえ世界中で話題になってますよ」

悠一郎「そんな俺話題になってたのか…まぁ今日から3日間よろしく頼む」

ブリジット「こちらこそよろしくお願い申し上げます」

ブリジットが頭をペコリと下げると次にテアに紹介されて出てきたのは

テア「アメリカのアナポリス校からの参加で戦艦ミズーリ艦長のシャーロット・ニミッツだ」

シャーロット「やっほーよろしくね悠一郎」

続い紹介されて出てきたのはある所がアメリカンサイズでとてもフレンドリーに接してきた。

悠一郎「随分と初対面なのに馴れ馴れしいな」

シャーロット「えーそう? むしろこれが私の普通なんだけど」

悠一郎「そうなのか。まぁこの3日間よろしく頼む」

シャーロット「任せといて! 私達がこの3日間をとてもハイにしてあげるわ!」

悠一郎「あぁ、頼んだぞ」

悠一郎とシャーロットは握手をして、テアから次に紹介を受けるのは。

テア「フランスのブレスト校からの参加で戦艦リシュリュー艦長のクロエ・ダルランだ」

クロエ「よろしくお願いします。佐藤さん」

悠一郎「あぁ、こちらこそよろしくな」

クロエ「それにしても立派な体格ですね」

悠一郎「ん? まぁそれぐらいしか取り柄がないもんでね」

クロエ「良ければ後でヌードデッサンのモデルになってもらえませんか?」

クロエが少し息を荒くしながら言ってくる。

悠一郎「えっヌードって?」

悠一郎がその意味が分からずミーナの方向いて意味を求める顔をする。

そうするとミーナはため息をつきながら少し恥ずかしそうにしながら悠一郎の耳元で

ミーナ「裸って事じゃ」

悠一郎「は?」

ミーナ「彼女は言ういるオタクって奴でよくフランス人方で裸の絵を書いてるヨーロッパ屈指の変態艦長だ」

悠一郎「もうそこらへんの次元が分からん上に変態艦長って…」

クロエ「よろしいでしょうか?」

クロエは息を荒くしながら期待の眼差しをしてくる。

悠一郎「ふ、服を着たままならいいけど裸はなしな」

クロエ「そうですか」

クロエは残念な顔をする。

その時後ろの方から

菅野「教官ー! もうすぐ始まるので戻ってきてくださーい」

悠一郎「あいつの裸の絵ならいいぞ」

クロエ「いいんですか!」

悠一郎「あぁ、いいぞ(普段俺に迷惑かけてる罰だ!)」

クロエ「分かりました後で書きにいきますね!」

そう言ってクロエはリシュリューに戻って行く。

テア「我々も自艦に戻って準備をしなればな」

ブリジット「そうですわね」

シャーロット「戻って素敵な祭りになるようにしなきゃね!」

ミーナ「では儂らは一旦準備をするために自艦に戻って準備をするからまた後でな」

悠一郎「おう、また後でな」

そう言って悠一郎は軍港エリアを離れる。

そして悠一郎は日本航空学校の生徒が待機してる待機室でのミーティングが行われる。

悠一郎「全員いるな?」

坂井「います!」

悠一郎「じゃあ確認するが役割分担は前に決めた通りで人で必要な所での手伝い班と航空機展示班と警備班に分かれる。特に警備班は航空機展示周りを重点的にやってくれ分かったな?」

『はい!』

悠一郎「じゃあ総員配置つけ!」

そう言うと待機室から自分の持ち場へと全員が向かっていく。

そして悠一郎は時計を見る。

悠一郎「始まるな」

『それでは開始時刻になりましたのでこれより横須賀女子海洋学校文化祭を開始します!』

アナウンスが入ると各所から拍手が起きる。

開始時刻になると横須賀港から猿島フロートに向けてフェリーが出発し始める

 

 

 

 

 

 




と、とにかくしっかりと区切りはつけて終わらせますので感想と評価とお気に入りよろしくです。


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sky44

最近深夜投稿ばっかりだな
しかも投稿した瞬間から見てる人もいるから凄いと思いますよ
では文化祭1日目スタート!


横須賀女子海洋学校文化祭1日目は主に各教育艦が出す展示や出し物がメインだ。

特にその中でもいつも凄まじい人気が誇るのがカレーだ。

毎年カレーを食べるにくるため遠方からくる来場者もいて、昔からずっと食べ続けるコアなファンの方もいる。

そのため毎年各教育艦の烹炊員はこの日のために試行錯誤しをして、腕に磨きをかける。

そして今年もフェリーが到着し始めると次々と各教育艦の出すカレー屋台に列ができ始める。

悠一郎「1班! 摩耶カレーの所の列整理が追いつかなくなってる報告を受けた! 至急応援に行け!」

岩本「1班岩本了解!」

悠一郎は日本航空学校の待機室で各所から入ってくる報告に合わせて無線で指示をして、文化祭が円滑に進むようにする。

悠一郎「航空機展示の方はどうなってる?」

悠一郎が航空機展示の方の様子を無線で聞く。

巣山「こちら航空機展示班。凄い人の数です! 特にレプリカの飛行服とヘルメットを装着してから練習用零戦に乗っての記念撮影をする所はもう2時間待ちです!」

今回航空機展示するのは香取が文化祭前日の深夜に輸送した零戦と練習用複座型零戦と支援機S-1と監視機M-1だ。

練習用複座型零戦は主に写真撮影用に使われて、来場者はレプリカの飛行服とヘルメットを被って零戦と一緒に記念撮影が行われてる。

そして残り3機は展示に使われその周りでは来場者が写真を撮りつつ、航空機の説明を行う航空科と航空整備科と航空管制科の生徒に色んな質問をしまくる。

「これってどうやって飛ぶの⁉︎」「なんでこれが飛ぶの?」「空から見た光景はどう⁉︎」「私でもこれを運転できるの?」

坂井「ちょ、ちょ、ちょっと1回待ってくれ。俺は聖徳太子じゃない!」

特に悠一郎の指示で航空科の生徒は飛行服を着ており、来場者も飛行服を着た生徒への質問が殺到した。

巣山「まだ始まってから3時間もいかないの来場者は去年の1日目の人数を超えていますよ」

事前に今回の横須賀女子海洋学校文化祭で日本航空学校の航空機展示が行われる事が発表されていたので航空機を間近で見ようとする客が殺到してるのだ。

悠一郎「そのようだな。もう横須賀港では規制もかかってるって報告もさっき入ったからな。とにかく事故が1番起きやすいのは航空機展示周辺だから注意しとけよ」

巣山「了解!」

悠一郎は巣山との無線を切る。

悠一郎「この様子じゃ明日はもっと人がくるな」

悠一郎の手元には文化祭2日目に行われる飛行展示のプログラム用紙だ。

悠一郎「後で校長に報告して、明日は事前に規制をかけてもらうようにするか」

その後も悠一郎は待機室で指示を出し続け、時計の針が13時を過ぎた頃、悠一郎のもとにあがってくる報告が落ち着いてきた。

悠一郎「じゃあ俺ちょっと回ってくるのでここをお願いします」

事務員「了解です」

悠一郎は待機室を悠一郎と一緒に指示を出してた日本航空学校の事務員に任せて悠一郎は文化祭会場に出る。

悠一郎「うへー報告が落ち着いたから人の数が減ったと思ったらまだこの人の数か」

悠一郎の目の前には人が溢れんばかりの数の人がいて、悠一郎は驚いてる。

悠一郎「とりあえずあいつらのところに行くか」

悠一郎が向かうのは秋霜の所だった。

悠一郎「えっーと秋霜クラスは」

悠一郎はパンフレットを貰い、秋霜クラスの場所を探す。

悠一郎「秋霜クラスは本校舎内で出店か」

場所を確認すると悠一郎は本校舎へ向かう。

本校舎へ着くと悠一郎は秋霜クラスの場所へ向かうと秋霜クラスの入り口には行列ができていた。

悠一郎「なんだこの行列は? 一体なんの店を出してるんだ?」

悠一郎が秋霜クラスの入り口の看板を見ると

悠一郎「メイドカフェ? メイドって昔士官が通ってたクラブにいた女給か?」

悠一郎の中ではエプロンドレスをした女給の姿が思い浮かぶ。

悠一郎「とりあえず並ぶか」

そう言って悠一郎も行列に並ぶ。

悠一郎が並び始めて15分経ってやっと悠一郎は列の前の方に出てきた。

悠一郎「以外と並ぶもんだな」

友永「あっ、教官」

悠一郎が並んでると友永が声をかけてきた。

悠一郎「友永か、お前ら仕事はどうした?」

友永「今は休憩中なので江草と一緒に回ってます」

江草「なんかここのメイドカフェが外の方で話題になってたので俺たちも来てみました。もしかして教官も話題を聞いて並んでるんですか?」

悠一郎「いや、俺は普通に一知り合いとして並んでるだけだ。だから話題とかも俺は知らん」

友永「そうっすか、じゃあ俺たちも並ぶんで失礼します」

そう言って友永と江草は列の後ろの方に行った。

悠一郎(一体何が話題になってるんだ?)

そう思ってるうちに悠一郎の順番となった。

等松「次の方どうぞー」

悠一郎「おっ、等松じゃん何してんの?」

等松「見ての通り受付ですよー ここで入場料100円とメニューを選んでからその代金を払ってから整理券持って中に入ってください」

悠一郎「入場料取るのか…儲けてるな」

等松「やっぱり商売するならやっぱり儲けなきゃ!」

等松の目には金が映ってた。

悠一郎「まぁ100円ごときで騒いでたら情けねぇし払うよ」

悠一郎は最初の頃昔と今のお金の価値の違いから100円の缶ジュース販売を見ただけで驚いてた時もあった。

等松「じゃあメニューはどうしますか?」

等松がメニュー表を見せてくる。

悠一郎「あんまり長居はしないからコーヒーとサンドイッチのセットで」

等松「700円になります」

悠一郎「…いい商売してんな」

悠一郎は財布から1000円札を出して、お釣りと整理券を貰い教室の中に入る。

『いらっしませご主人様!』

悠一郎「なんだこれは!」

悠一郎の目の前には皆さんがご存知の通りなメイド服を着た秋霜クラスの生徒がいた。

ましろ「い、いらっしませ////ご、ご主人様…って佐藤教官⁉︎」

悠一郎が入ってきて対応してきたのはロングスカートタイプのメイド服を着たましろだった。

悠一郎「おっ、ましろか」

ましろ「な、なんでここに⁉︎」

悠一郎「いや普通にお前らに会いにきたんだが」

ましろ「まさか交代して最初に対応したお客様が知ってる人なんて、ツイてない…」

悠一郎「そんな事言うなよ。以外と似合ってるぞ」

ましろ「それを言わないで下さい!」

悠一郎はましろの持ってたトレーで頭を叩かれ、大きなコブができて、ましろが物凄く謝りながら席に案内する。

悠一郎「ふぅ、久しぶりにこんな痛い目にあった。しかし時代ってのは凄いな…」

悠一郎が時代の流れを見に感じてると注文してたコーヒーとサンドイッチのセットが届く。

伊良子「おまたせしました〜」

悠一郎「おっ、伊良子じゃん」

伊良子「はい伊良子です……悠一郎さんじゃないですか!」

ましろと同様な反応がワンテンポ遅れて起きる。

伊良子「な、なんでここに⁉︎」

悠一郎「お前もましろと同じ反応するな。普通にお前らに会いに来たんだよ」

伊良子「そ、そうなんですか」

伊良子は顔赤くしながら言う。

悠一郎「伊良子もなかなかその格好似合ってるじゃん」

悠一郎の言う伊良子の格好はましろと反対のミニスカートタイプのミニスカートでそれに白いオーバーニーソックスを履いてる。

伊良子「あ、ありがとうございます////」

悠一郎「それにしても凄い繁盛だな」

伊良子「そうですね。今は少し落ち着きましたがお昼頃は凄かったんですよ」

悠一郎「へー」

悠一郎はコーヒーを一口飲みながら周りを見ると砲雷科と主計科の生徒がメイドをやってる事に気付く。

悠一郎「あれ烹炊員のお前がここに居ていいのか? カレーの方はどうなってるんだ?」

伊良子「今は交代で機関科と航海科の子達がカレーの方をやっててくれて、だから私達が今はこっちの方を担当してるんですよ」

悠一郎「なるほどな」

周りを見るとましろと武田以外は以外とノリノリでメイドをやってて万里小路も今までメイドを雇ってた側だからなのか一番ノリノリでやってる。

悠一郎「あれ主計科といえば鏑木はいないじゃん」

伊良子「美波さんは学校からメイドカフェをやるにあたって出すなって言われてるから今はカレーの方で五十六と多聞丸と一緒に客引きをしてると思いますよ」

悠一郎「なんで出すなって言われたんだ?」

伊良子「それはー世間体的な問題がありまして」

悠一郎はその言葉で色んな事情がある事を察して聞く事をやめた。

そして伊良子は事前に決めてた事を悠一郎に話すため声をかける。

伊良子「あ、あの」

悠一郎「ん? どうした?」

伊良子「もしよかったら3日目の観艦式が後の後夜祭パーティなんですけど」

観艦式が終わった後のパーティとは生徒と教員、教官及びに参加校の生徒と関係者を集めた後夜祭パーティが行われる。

悠一郎「あぁ、パーティあるな」

伊良子「よ、よかったらその時話し…」

伊良子が言い切ろうとしたその時

友永「そこの美しいお嬢さん俺と3日目のダンス踊って下さい!」

江草「いや自分と!」

万里小路「ちょっと困りますね〜」

後から入ってきた友永と江草がほぼナンパ同然の事を万里小路にしてた。

悠一郎「あんの馬鹿ども」

悠一郎はサンドイッチとコーヒーを一気に口に入れて

悠一郎「この馬鹿ども!」

友永と江草の頭に1発ずつゲンコツを入れる。

友永、江草「「いげぇ!」」

悠一郎「人に迷惑をかけるな! さぁ帰るぞ!」

友永「まだ俺ら入ったばかりで…」

悠一郎「そんな事は関係ない! 待機室で説教だ!」

友永、江草「「ヒェ〜!」」

友永と江草は一気に首根っこを掴まれながら顔から絶望感を漂わせる。

悠一郎「悪いな、万里小路」

万里小路「いえ、とんでもありませんわ」

悠一郎が2人の代わりに万里小路に謝る。

悠一郎「そういえば伊良子さっきなんか言おうとしてたが?」

伊良子「あっ、大丈夫ですよ」

悠一郎「…そうか、じゃあな」

そう言って悠一郎は友永と江草を連れて教室を出て行く。

ほまれ「ミカンちゃんまだチャンスはあるよ」

あかね「私達がサポートしてあげるから」

伊良子「ほっちゃん、あっちゃん…ありがとう」

 

そして文化祭1日目を終えて言った。

その頃会場警備班に配属されていたあの男は

菅野「あーやっと終わったぜ! 疲れた!」

菅野が看板を持ったままベンチに寝転ぶ。

笹井「まだ終わったないぞ、これから片付けと明日の準備があるぞ」

菅野「ひぇ〜もう疲れましたよ」

笹井「ったく情けないな。ん?」

その時笹井の無線機がなる。

笹井「はい笹井です。……はい。わかりました」

菅野「誰からですかー?」

笹井「佐藤教官からだお前は片付けと準備をしなくていいかブレスト校の艦長の所に行けの特命だってさ」

菅野「マジ⁉︎ ラッキー! 教官もたまにはいい仕事をやるじゃん! じゃあ俺行ってきますね!」

菅野は駆け足で向かって行った。

笹井「元気な奴だな」

その後夕日で輝く猿島フロートで菅野の断末魔の叫びが鳴り響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




人生で始めてこんなにメイドやメイド服に調べた事はありません。
ちょっと自分の好みもバレると思いますが笑笑

この小説が気に入ったらお気に入りを更に感想と評価待ってます!


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sky45

久しぶりに5000文字を超える話を書きました
なんか色々な部隊がある事を小説を書いてて分かりました
とりあえず今回はちょっといつもとは違う感じで書いてみました
あと先月に大阪であったComiConで出した作品を8月にハーメルンの方に載っけるので楽しみにしてて下さい
久しぶりにTwitterの方も乗っけて起きます
https://mobile.twitter.com/grandadmiral0


海洋学校大観艦式の前段である横須賀女子海洋学校の文化祭は1日目が終わり、悠一郎は生徒(菅野を除く)を引き連れて伊豆半島飛行場に帰ってきてた。

悠一郎「1日目はご苦労だった! みんなおかげでそんな大きな事故もなく無事に1日目を終わった! 宗谷校長もお前たちの事を褒めてたぞ! 友永と江草は除くが」

友永「やっぱり俺たちは除かれるか」

江草「そりゃそうだろ」

前回悠一郎にこっ酷く怒られた友永と江草の頭にでっかいたんこぶができていた。

悠一郎「そして明日からは飛行展示がある。だから更に気を引き締めて明日の準備に取り掛かってほしい」

『はい!』

悠一郎「航空整備科は機体の整備、航空管制科は明日のタイムスケジュールの再確認、航空科は俺の所で明日の確認だ。以上かかれ」

『了解!』

そう言うと航空整備科の生徒は自分が担当する機体の整備にかかり、航空管制科は明日の段取りのタイムスケジュールを再確認にし、航空科は悠一郎の所に集合して明日の飛行展示の確認をする。

岩本「そういえば佐藤教官、菅野はどうしました?」

悠一郎「菅野…あっ忘れてた」

悠一郎は完全に菅野の存在を忘れていたその時

菅野「きょ〜か〜ん!」

その時菅野がブレスト校関係者の車に乗せられて帰ってきた。服が乱れていたが。

悠一郎「おっ、帰ってきたか」

菅野「帰ってきたかじゃない! 何ですかあのフランス艦の艦長は⁉︎ 頭おかしいですよ!」

岩本「いや、お前も十分頭はおかしい」

菅野「岩本さんまで!」

悠一郎「まぁ帰ってきた事には変わりはない。確認を始めるぞ」

菅野「俺への謝罪は⁉︎」

悠一郎「あぁ、悪かったな」

菅野「それだけ⁉︎」

悠一郎「そんないちいち気にするな。それに明日はお前の見せ場もあるんだからしっかり確認するぞ」

菅野「…わかりました」

菅野は渋々席に座り、明日の確認をする。実際明日の飛行展示には菅野の見せ場となる場面もある。

悠一郎「では最初に祝賀飛行について…」

香取「おい、悠一郎」

確認を始めた直後香取が悠一郎の後ろから声をかける。

悠一郎「何ですか?」

香取「今国防省から連絡あってよ。お客様の登場だってよ」

悠一郎「! そうですか。生徒に気づかれないようにそっちも手筈通りにお願いします」

香取「了解」

そう言って香取は離れていく。

坂井「教官何かあったんですか?」

悠一郎「いや、何でもない。確認を続けるぞ」

悠一郎がそう言って確認を再開するを

日本航空学校のある国防陸軍の基地の裏手の方に広大に広がる山があり、そしてその広大に広がる山でお客様が登場した。

アメリカ1「ジョニー隊長。我々CIA以外にもロシアのFSBや中国のMSSなど先進各国の諜報機関員や特殊部隊がこの山で展開しております」

ジョニー「やはりどこの国も考える事は同じか。動きはどうなってる?」

アメリカ1「今の所どこも様子見ですね」

ジョニー「様子見か、我々も様子を見つつ基地に接近し、目標である航空機の機体図を持ち帰るミッションをするぞ」

アメリカ1「了解」

そしてジョニー達はゆっくり様子見見ながら山を降りていく。

その頃中国のMSSは

中国1「チャン隊長我々はどうしますか?」

チャン「アメリカとロシアに先を越されたらますます三大国間での差が広がる。ならば我々はMSSが先を越さね行くぞ!」

中国1「了解!」

そう言って中国のMSSは前進を始める。

チャン「気をつけろ、何か罠を仕掛けてる可能性があるぞ」

中国1「そんか事はありません。日本の軍隊にそんな知識なん…!」

チャン「おい、どうした!」

チャンが後ろを向くとさっきまで話してた隊員の姿が消えてる。

チャン「どこへ行った!」

チャンと他の隊員が周りを見回すが人の気配がない。

チャン「おい、お前暗視装置付けてそっち見てこい」

中国2「りょ、了解!」

チャンの指示で1人の隊員が暗視装置を付けて捜索しに行き、暗闇に消えると突如鈍い音して何が落ちる音がする。

チャン「な、なんだ!」

チャンと他の隊員全員で確認しに行くとそこにはさっきの隊員の姿はない

中国3「た、隊員! さっきの奴の暗視装置です!」

チャン「な、何が起きてるんだ!」

チャンが混乱しつつ指示を出す。

チャン「総員暗視装置を装着せよ!」

『了解!』

チャンの指示で全員が暗視装置を装着するがチャンは暗視装置を取り付けるのに時間が掛かってる。

チャン「クソ! なんでこういう時に付かないんだよ!」

その時

「うわぁ!」「な、なんだお前!」「グエッ!」

チャン「ど、どうした!」

チャンが急いで暗視装置を付けて暗視装置を展開させるとチャンの目の前にいたのは

チャン「何故いるんだ…日本陸軍よ!」

目の前にいたのは夜間特殊戦闘迷彩を着た国防陸軍特殊夜間戦闘部隊『ナイトリーパーズ』日本語で『夜の死神達』だ。

山中「こちらリーパーα中国の諜報員全ての無力化を確認」

永井「了解。リーパーβもイスラエルの諜報員全員の無力化した」

駒岡「リーパーcもこれよりドイツの諜報員の無力化を開始する」

現在山の中にはナイトリーパーズの3分隊が展開しており、その様子は山の下にある国防陸軍の基地でナイトリーパーズを指揮してるナイトリーパーズ隊長の王屋の所にも報告されてくる。

香取「さすが国防陸軍が誇る特殊部隊ですな」

香取が王屋に話しかける。

王屋「彼らは日頃暗視装置もつけずに光ひとつない障害物に囲まれ所で訓練をしてます。なので夜間の戦闘力なら世界一と自負できます」

香取「それにしてもさっきからモニターで隊員の位置を見てますが移動がやけに速いですね。何か乗り物でも乗ってるんですか?」

王屋「いえ、彼らは全て移動は音を立てずに走ってます。なので装備品も最低限の小型暗視装置とサイレンサー付きのハンドガンとナイフだけです。なので装備品も軽いので走るのも速いと思いますよ」

香取「なるほど、でもそれだけの装備で心配じゃないんですか?」

王屋「大丈夫です。我々は基本近接戦闘を主体としてますので近接戦闘となると取り回しのいいハンドガンとナイフが有利になります。それに彼が着てる戦闘服は近距離にならなきゃ熱源反応が探知されない特殊なものですのでヘマをしない限り接近は容易です」

香取「なるほど凄い部隊ですね」

王屋「しかも今回あなた方から借りた高性能赤外線探知カメラのお陰で敵の発見も容易になってます」

王屋の言う赤外線探知カメラはいつもは監視機M-1に装備してる探索用カメラで今回香取が国防陸軍に協力するため貸しており、カメラは基地の一番高い電波タワーに設置して山全体を探索範囲にしてる。

王屋「もうじき全ての国の諜報員が無力化されるでしょう」

香取「随分な自信ですね。一応基地は戦闘体制になってるのに」

王屋「我々は有事の際には確実な成功を求められる部隊です。なのでこれぐらいのことで失敗してたらダメなのです」

王屋の顔は確実な勝利を求める戦士の顔をしてた。

 

ジョニー「クソ! まさかここで日本軍が出てくるか!」

アメリカ1「日本側に撤退を求める事はできないのですか?」

ジョニー「いやそれは無理だ。我々は非正規任務だからこの任務は存在しない事になってるから何も求める事はできない」

アメリカ2「隊長! 残ってる諜報機関が我々とあとはロシアとイギリスのみになりました!」

ジョニー「中国が無力化されてからまだ45分しか経ってないぞ! 奴らは忍者か!」

ジョニーはまさかの敵の登場で焦り始めてる。

ジョニー「とにかく暗視装置を付けて少しづつ前進を始めるぞ!」

『了解!』

そう言ってCIAの部隊は暗視装置を付けて、サイレンサーを付けたMP5を構えながら基地に向けて前進を始める。

ガサ!ガサ!

アメリカ3「だ、誰だ!」

隊員の1人が発砲する。

ジョニー「バカ撃つな! ただの風で草が揺れた音だ!」

ジョニーがそう言ってると突然周りが煙くなる。

アメリカ1「な、なんだ!」

ジョニー「くるぞ! 固まって構えろ!」

ジョニーは指示を出して、戦闘体制を整える。

アメリカ2「ぐぁ!」

アメリカ3「おいどうし…」

ジョニー「おい!」

それから立て続けにジョニーの周りで暗闇の中部下が無力化されていく声が聞こてえくる。

ジョニー「く、クソ! くるなら来い!」

ジョニーがそう言った瞬間煙の中からジョニーの喉元にナイフを当てたられる。

ジョニー「な!」

ジョニーが後ろを向くとそこにはナイトリーパーズのリーパーα隊長の山中がナイフをジョニーに構えていた。

ジョニー「流石だな日本軍の兵士よ」

山中「お前は1つ間違えてる」

ジョニー「え?」

山中「俺たちは国を守る。国防軍だ」

そう言うと山中はジョニーの首に腕をかけて無力化させる。

山中「こちらリーパーα山中。CIAの無力化を確認」

永井「リーパーβもSISの無力化を確認」

駒岡「こちらもロシアのFSBを無力化した」

王屋「ミッション完了だな」

香取は王屋の後ろで唖然としてた。

香取「これが日本の陸地を守る。国防陸軍の特殊部隊か」

香取がそう言ってると王屋の無線機がなる。

王屋「はい王屋です。…はいわかりました」

王屋が無線を切る。

王屋「猿島フロートにも泳ぐ猿が出たみたいですよ」

香取「やはりあっちの方でも出ましたか」

王屋「でも大丈夫でしょう。なにせあいつが率いる部隊ですから」

 

猿島フロート

猿島フロートから3キロ離れた浦賀水道で一隻の小型潜水艇が浮上してくる。

浮上した小型潜水艇から6人の武装した兵士が出てきて泳ぎ始める。

その武装した兵士てはアメリカ海軍特殊部隊『ネイビーシールズ』であり、先ほどの小型潜水艇はネイビーシールズ専用の小型潜水艇SDVであり、この小型潜水艇は在日米海軍横須賀基地から出てきたものである。

マッキャン「全員いるな」

今回の作戦の隊長のマッキャンが点呼を取る。

ネイビー1「全員います」

マッキャン「よし、我々の目標を確認する。我々の目標は横須賀女子海洋学校の校庭にある航空機の情報だ。内偵では内部に明日の飛行展示で万が一の事があった場合の航空機の図面があるそうだ。我々はそれを奪取しに行く」

ネイビー『了解』

ネイビー2「隊長しかし先ほど航空基地の方を狙ったCIAが無力化された情報が入りましたけどこちらの方は警戒されてませんかね?」

マッキャン「それは警戒度高い航空基地の方を狙ったCIAがバカだったわけだ。それに我々は水での作戦行動は世界最強と自負できる。さぁ行くぞ」

そう言うとネイビーシールズはフィンを足につけて、慎重に泳いで猿島フロートに接近する。

ネイビー1「それにしても我々以外の部隊はやはりいませんね」

マッキャン「ここは我が米海軍横須賀基地が近いからな他国の軍が接近するのは無理だろう。だから我々が必ず成功を成功させるぞ」

ネイビー1「了解」

そして猿島フロートに接近し、事前調べて警戒が少なかった学生寮側から侵入を開始する。

マッキャン「上陸開始だ」

『了解』

隊長のマッキャンを先頭に上陸を始め最後にしんがりを務めていた兵士が上陸しようと瞬間

「うわぁ!」

マッキャン「なんだ!」

最初に上陸したマッキャンが後ろを向くとそこには水面に波紋が立っており、しんがりを務めた兵士がいない。

ネイビー2「な、なんだ」

兵士の一人が銃を構えながら接近していくと急に海面から手が出てきて兵士の足を掴み海中にひきづりこまれる。

ネイビー2「ぐわぁ!」

マッキャン「おい!」

マッキャンが駆けつけるが間に合わず兵士は海中にひきづりこまれた。

マッキャン「総員海面を警戒!」

マッキャンの指示で他の隊員が銃を構え海面を警戒する。

そして海面を警戒して3分が経つ。

マッキャン「出てこないな…さすがに3分も経てば何かが浮かんでくるはずなのに」

そう言ってるマッキャンが油断したその瞬間海面からまた手が出てきて何かがマッキャン達に向けられて投げられる。

マッキャン「しまった! スタングレネードだ!」

スタングレネードは炸裂し、ネイビーシールズの隊員の視覚と聴覚を失う。

その瞬間海面から5人の程の人が上がってきて一気にネイビーシールズの隊員の首を絞め上げる。

マッキャン「な、何が起きてる!」

その瞬間マッキャンの首にも腕がかかる。

マッキャン「誰だ!」

「ふん、世界最強の特殊部隊と言われてるネイビーシールズもこんなざまか」

マッキャン「お前は一体」

市川「俺たちは国防海軍特殊警備隊『ディープシーモンスターズ』だ」

国防海軍特殊警備隊とは国防海軍が誇る唯一の特殊部隊であり、警備隊と名乗ってるが実際は強襲作戦や隠密作戦もできる特殊部隊であり、『ディープシーモンスターズ』つまり『深海の怪物達』の名の通り、深い水深から接近して酸素ボンベもなしで長い間潜水可能で水辺での戦闘を得意とする。

マッキャン「クソまさか日本にこんな部隊がいるとは侮れないな。目が見えないのが悔しいな」

市川「では名だけは名乗っておこう。俺は市川だ」

この市川は国防陸軍の特殊夜間戦闘部隊『ナイトリーパーズ』指揮官の王屋とは軍が違うとはいえ同期である。

マッキャン「市川か覚えておこう」

マッキャンがそう言うと市川はマッキャンの首を絞め上げて無力化する。

市川「ミッション完了だな」

市川は学生寮の方を見る。

市川「あっちにも気づかれていないようだな」

その時市川の無線機に通信が入る。

真雪「終わったようね」

市川「やはりあなたには気づかれていましたか」

真雪「まぁね。でも生徒達の事を考えてくれて感謝するわ。後で国防海軍の方にもあなた達の活躍を言っとくわ」

市川「ありがとうございます宗谷校長」

そう言うと市川は無線を切る。

 

こうしち文化祭と海洋学校大観艦式の運営は裏の人達の活躍があってなっていたのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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sky46

ちょっと一回皆さんに聞きたい事があって一度自分の活動報告の方を見てほしいです
最近感想欄多いことに対しての事で皆さんからの意見が聞きたいので活動報告の方をよろしくお願いします

では2日目の方をどうぞ!
Twitterもよろしく
https://mobile.twitter.com/grandadmiral0



影でごく一部の人間にしか知られず活躍し裏から文化祭と海洋学校大観艦式を支えてる国防軍の特殊部隊のおかげもあって2日目に突入した。

今日は教員艦や戦艦級を始めとする横須賀女子海洋学校の教育艦や参加校全ての教育艦や国防海軍の横須賀基地がある吉倉桟橋では護衛艦や同じ吉倉桟橋にあるブルーマーメイドの巡視船や戦闘艦を一般公開しており、近くの広場では国防陸軍の戦車を始めとする装備品展示が行われており、そのため近くの商店も店を出してお祭りのような賑わいを見せてる。

 

国防海軍 横須賀基地 吉倉桟橋

吉倉桟橋では国防海軍の最新鋭イージス艦の「みらい」の公開も行われており、普段は近くで見れないイージス艦の近くには人が集まっており、みらいクルーは来場者の対応と質問に答えていた。

子供「ねーねー」

尾栗「ん? どうした坊主?」

子供「どうして護衛艦って名前なの? 戦艦じゃないの?」

子供の父「確かに気になります。教えてくれますか?」

尾栗「えっと…確かな(あれ? なんでだっけ?)」

みらい航海長の尾栗は普段あまり来ない質問に困っていると人混みの後ろの方から車椅子を押されながらやってくる老人男性がいた。

「護衛艦は海外では駆逐艦とみなされて立派な軍艦だが、しかしこの艦は日本を守るために生まれてきた艦だから戦艦のように攻撃をする事を目的としてないから護衛艦と言われてる。ですよね尾栗航海長?」

尾栗「あ、あぁそうそう。そう言う事だぞ坊主」

子供「へーなるほど」

子供の父「なるほどそう言う意味で護衛艦なんですね。これからも日本の為に頑張って下さい」

尾栗「ありがとうございます」

尾栗が敬礼してるとある事に気付く。

尾栗(あれ? さっきの車椅子の爺さんなんで俺の名前と役職知ってるんだ?)

尾栗は今は士官服を着ており名前と役職も服には書かれておらず士官服で分かるのは階級だけだ。

尾栗はさっきの車椅子の老人男性がいた所を見るとそこにはもう車椅子の老人男性はいなかった。

そしてその一部始終と老人男性が車椅子を押されてみらいから離れていくのをみらい副長の菊池が見ており、菊池は急いで車椅子の老人男性のもとに駆け寄り、声をかける。

菊池「あ、あの!」

「なんだい私に用かな?」

菊池「以前私とどこかで会ったことはありませんか?」

そう菊池が言うと老人男性は一度被ってた帽子を深く被り直し。

「いや、ないな。私も歳なもんでね記憶に自信はないが国防海軍の副長にあった覚えない。それに私に話しかけているよりあなたを待ってる人がいるのでは?」

菊池「え?」

菊池は後ろを見ると菊池に質問を求めてる来場者がいた。

「それでは失礼するよ。頑張りたまえ副長」

菊池「は、はい」

そう言うと老人男性は車椅子を押されて基地を後にしていく。

菊池「それにしても何故あの老人男性は俺が副長だって事に気付いたんだ…」

菊池も尾栗と同じ事を言ってると基地を後にした老人男性は車椅子を押していた老人男性の秘書に話しかけられる。

秘書「いいのですか会長? もう少しゆっくり見られては」

「いやこんな車椅子の老人がいても邪魔なだけだ。少し近くで見れば十分だ」

秘書「そうですか。しかし随分と詳しい説明をしてましたね会長。何かそう言う関係の仕事でもされていたのですか?」

秘書が言うと老人男性は一度目を瞑ると今まであった航海の記憶を走馬灯のように思い出す。

「少しだけな」

秘書「そうですか。では迎えの車に来たので乗りましょう角松会長」

角松「あぁ、そうだな」

そう言って迎えの車に乗り込んでいった。

 

そして猿島フロートでも一般公開してる教育艦を自分が担当する教育艦の対応や失礼にあたっていた。

特にその中でも人気なのがやはり武蔵と海外から参加してる海外校の教育艦であった。

テア「我がドイチュラント級3番艦のアドミラル・シュペーは…」

「きゃー! 何この小さい子めっちゃ可愛いんだけど!」

「一緒に写真撮って!」

「お人形さんみたい!」

テア「ちょ、私の話を聞け! ミーナ!!

ミーナ「艦長! 今行きます!」

「うぉ! この金髪の子もめっちゃ可愛いんだけど!」

「しかも巨乳美女だわ」

「一緒に写真撮ろう!」

ミーナ「うるさい! 儂ゃ艦長の所へ行かんといげん!」

「写真とろー!」

ミーナ「話を聞けぇーい!」

テアとミーナが苦労してる中他の参加国の生徒も来場者の対応に当たってる。

シャーロット「私が艦長を務めるアイオワはアメリカが建造した最大の戦艦で私たちの学校アナポリス校に来るまではアメリカ海軍の方で任務してた艦なのよ。大っきくて凄いでしょ!」

シャーロットがアイオワの事を自慢しながら説明してるが来場者達の目はシャーロットの体のある一部を注目してた。

(す、すげぇ)

(あれがアメリカンサイズなのか)

(やっぱアメリカ人はやべぇ)

来場者達はアメリカの色々なアメリカンな事を知っていった。

そしてスランスブレスト校のリシュリューでは比較的冷静にクルーが来場者の対応にあたってる。

そんな中艦長のクロエはと言うと。

「お、おい。あれ」

「ん?」

来場者達が指を指す方向にはテントの下で鬼形相でスケッチブックに打ち込んでるクロエがいた。

どうやら帰国後にアニメ系のイベントに参加予定だったのを忘れており、イベントだすイラストを描いていたのだ。

クロエ「アニメの聖地日本だから次々とアイディアが浮かぶぞ!」

 

まるでどこかの艦の応急員のようだ。

青木「へっくしゅん!」

和住「どうしたの?」

青木「いや何でもないっす」

 

そしてその様子をシュペーの隣で停泊してるダートマス校の教育艦キング・ジョージ5世の前甲板で紅茶を飲んでるブリジットが見てた。

ブリジット「どこも大変そうですわね」

そしてブリジットが紅茶を一口飲む。

キャビア「ブリジット様! 少しは仕事してください! こっちも人が足りてません! あとでティータイムを取りますので!」

キャビア「もーしょうがないわね」

どこもどこで結局は大変だった訳だ。

そして時刻はお昼を過ぎて、頃模擬店と一般公開の方も落ち着いてきて、秋霜クラスが出してるメイドカフェも来場者が減って落ち着いたので主計科の生徒は休憩となっていた。

伊良子「このあとどうする?」

ほまれ「どうしょうか」

あかね「確かこの後日本航空学校の展示飛行があるらしいけどそれ見に行かない?」

伊良子「あっ、私もそれ行きたいと思ってた」

あかね「じゃあ決定だね」

3人は服をメイド服から制服に着替えて、校舎から出る。

そして3人は民間港エリアに行くが

あかね「うわー凄い人だね」

ほまれ「どこも人だらけだね」

民間港エリアにかなりの数の来場者達がもう陣取っており、座る場所もないぐらいでよく見ると横須賀港の方も人で溢れていた。

伊良子「どーしょつか?」

3人が落ち着いて見れる場所がなくて困ってると

黒木「あなた達ここで何してるの?」

その時ペットボトルの袋を持った黒木が話しかけてきた。

あかね「あっ、クロちゃん」

ほまれ「展示飛行見たいんだけど座れ場所なくて困ってたんだよ」

黒木「なんだそんな事だったの。だったら私達と一緒に見ない? 朝からマロンが場所を取っててくれたからかなりいい場所だから」

伊良子「え? いいの?」

黒木「ええ、いいわよ。あなた達ならマロンも何も言わないし」

伊良子「ありがとー」

黒木「それはマロンに言って。さぁこっちよ」

3人は黒木に人混みの中連れられて行くと、いつもの法被をきた柳原と機関科の4人組が民間港エリアで一番景色がよく見れる場所を陣取っていた。

柳原「おっ、クロちゃん帰ったか。ん? おめぇさん達は」

柳原が黒木の後からついてきた伊良子と杵崎姉妹に気付く。

黒木「場所がなくて見れないから私達と見ないかって私が連れてきたけどいいよねマロン?」

柳原「もちろんでぇ、おめぇさん達とは昔からの仲だからよ」

伊良子、あかね、ほまれ「「「ありがとマロンちゃん」」」

柳原「どうって事もねぇよ」

そう言うと3人は柳原が陣取ってた場所に座る。

あかね「それにしてもよくこんな良いところ取れたね」

若狭「いやー機関長がさ」

広田「どうせ見るなら良い場所で見ようって」

伊勢「機関長が朝早くから陣取ってきて」

駿河「それから私達が順番でここを陣取ってたんだよ」

伊良子「す、凄いね」

伊良子は機関科の連携プレーぷりに驚く。

『間も無く横須賀女子海洋学校の姉妹校日本航空学校の航空機による飛行展示が行われます』

開始まで間も無くを伝えるアナウンスが流れる。

柳原「おっ、始まるみたいだなぁ」

巣山『これから日本航空学校の航空科のパイロットによる飛行展示を行います。解説と紹介を日本航空学校航空管制科の巣山がお伝えします』

巣山が言うと周りから拍手が起きる。

巣山『展示飛行を行う航空機はただいまこちらに向かって飛行をしておりますのでもうすぐ見えてきます』

そして3分ほど待ってると空にものすごく小さいが飛んでくる機体が見えた。

巣山『見えてきました。ただいま零戦単機で飛んできてるのは日本航空学校航空科主任教官の佐藤教官の機体で今回の指揮官機となります』

飛んでくる悠一郎はバンクを振りながら飛んで来てそのまま猿島フロート上空で待機する。

巣山『続いて見えてくるのが日本航空学校第二飛行隊の零戦3機で第二飛行隊の飛行隊隊長は西澤学生です』

西澤が率いる第二飛行隊は悠一郎と同様にバンクを振り、そのまま低速で通過して行く。

巣山『続きまして見えてくるのが日本航空学校第六飛行隊のS-1、3機で第六飛行隊の飛行隊隊長は久坂学校です』

久坂が率いる第六飛行隊もバンクを振りながら低速で通過して行く。

巣山『続いて見えてくるのが日本航空学校第七飛行隊のM-1、3機で第七飛行隊の飛行隊隊長は村田学生です』

村田が率いる第七飛行隊のM-1は期待に基本装備の高性能赤外線捜索カメラを装備して、低速で通過して行く。

巣山『以上で展示飛行が終わります。続きまして、訓練飛行を行います。いま右手の方から菅野学生が率いる日本航空学校第五飛行隊の零戦3機に守られながら一緒に飛行してるのは高橋学生が操縦する多目的哨戒機MP-1です。これよりMP-1から国防陸軍の新設部隊空挺団の空挺降下を実施します。しかし空挺降下を阻止しようと岩本学生率いる日本航空学校第三飛行の零戦が襲いかかります。そしてここで模擬空戦が起きます。皆様には今日は乱戦する模擬空戦で分かりやすいように菅野学生率いる第五飛行隊の零戦の尾翼に青色の布を付けており、岩本学生率いる第三飛行隊の零戦には赤色の布を付けています。では空挺降下前の模擬空戦をどうぞ』

 

岩本「菅野! お前にはいつもとんでもない迷惑をかけられるから今日は叩きのめしてやるからな! 行くぞお前ら!」

モブA 、モブB「「了解!」」

岩本が率いる第三飛行隊は高度を上げる。

菅野「あーあー見え見えな急降下戦法が見え見えですわ。ハルトマン、デビット。上からの急降下に警戒しつつ目標を決めて一気に各個撃破を狙うから散開!」

ハルトマン、デビット「「了解!」」

ちなみに第五飛行隊には留学生のハルトマンとデビットがいる。

菅野とハルトマンとデビットは散開して、急降下に警戒しつつ撃破を狙う。

岩本「なるほど急降下に気づきやがかったな。でもその散開の仕方じゃ狙えるぜ!」

そう言うと一気に岩本達は急降下し始め、第五飛行隊に襲いかかる。

菅野「来たぞ! 急旋回!」

菅野達は一気に急旋回をして、模擬弾を避ける。

岩本「しまった!」

菅野「今だ! 背後を取れ!」

そう言うとハルトマンとマッキャンはモブAとモブBの後ろを取り、撃破して行くが岩本は菅野からの攻撃を避けていく。

岩本「まだ追い込みが足りないな!」

菅野「ならこれはどうですか!」

菅野は岩本の機体が低空に回避していくのを見ると、一気に上昇し、太陽を背に岩本の機体に急降下していく。

岩本「なんだそんな事で俺を落とせるのか? 甘いな菅野 」

菅野「甘いのはどっちですか?」

岩本「なに?」

そう言うと菅野の機体は回転させながら模擬弾を乱れ撃ちしていく。しかも回転させて視界が安定しない中岩本の機体に接近していく。

岩本「うわっ! あぶねぇぞ菅野! なんで警報機が鳴らないんだよ!」

日本航空学校の航空機全てには安全の為に接近警報機が装備されてる。

菅野「んなものとっくの前に邪魔だから壊した!」

岩本「このバカ!」

菅野機は急降下回転しながら岩本機に模擬弾を命中させていって、ギリギリ接触するような所で離脱して行った。

菅野「ヒャッハー!」

岩本「死ぬかと思った…」

第三飛行隊は無力化判定されて空域を離脱する。

巣山『第三飛行隊が護衛の第五飛行隊によって無力化されたので後方にいたMP-1が猿島フロート上空高度350メートルまで高度を下げきて、空挺降下が行われます』

そしてMP-1が高度を下げて猿島フロート上空350メートルに差しかかろうとしてた。

高橋「空挺団の皆さん準備いいですか!」

『我々はいつでもいけます!』

高橋「了解です」

そして高橋機は猿島フロート上空350メートルに達した。

高橋「高度よし! コース良し! 後部カーゴドアオープン!降下用意! 降下始め!」

高橋の合図と共にMP-1の後部カーゴドアから空挺団50人が飛び出して行って、パラシュートを開く。

『おー』

「すげぇ!」「かっこいい!」「人間って空から降りてこれるんだ!」「あれってどうなってるかな?」

などの声が来場者達から聞こえてくる。

そして空挺降下をした空挺団は校庭の所定の位置に全員が着地して、そのまま民間港に移動してゴムボートに乗って横須賀港に向かって行った。

巣山『零戦による模擬空戦とMP-1と空挺団による素晴らしい空挺降下ありがとうございました。続きましてはS-1とM-1による時間差攻撃訓練です』

そういうと上空から江草率いる第八飛行隊S-1、3機が模擬爆弾を機内に装備して海面に浮かべてる目標目掛けて急降下してくる。

江草「突入角度よし! 投下!」

江草が言うと第八飛行隊のS-1は機内から模擬爆弾を投下して、目標に命中させて行く。

巣山『江草学生率いる第八飛行隊のS-1が海面に浮かべた目標に模擬爆弾を命中させました。続いて命中させたのを見計らって低空から友永学生率いる第九飛行隊のM-1が機体下部に装備してる魚雷で魚雷攻撃を行います』

友永「各機雷撃進路確保! 目標は海面に浮いてるやつだ的だから相対速度はない! 確実に当てるぞ!」

そう言うと友永は海面スレスレで飛行する。

友永「雷撃進路確保! 攻撃始め!」

友永は機体から魚雷を投下し、海面スレスレから上空に退避して行く。

そして第九飛行隊から放たれた3本の魚雷は見事に目標に全員命中させて、目標を沈めた。

巣山『以上でS-1とM-1による時間差攻撃訓練でした。続きましては通過飛行です』

続いて空に現れたのは日本航空学校が保有する零戦、練習用零戦、支援機S-1、監視機M-1、多目的哨戒機MP-1の異種機混合で編隊を組んでの通過飛行を行った。

最後に横一列に並んで編隊飛行してた零戦が1機ずつナイフエッギパスをしながら散開して行った。

巣山『次で最後の演目となります。最後は一部の学生の有志によるアクロバット飛行隊の「ゼロ・グラビティズ」による飛行展示です!』

巣山がそう言うと空にはいつもの色とは違くて洋上迷彩をし、機体下部にスモーク発生装置をつけた零戦6機が進入して来た。

巣山『まず最初に飛行隊長坂井学生を先頭としトサカ型のデルタ隊形でデルタローパスです』

坂井機先頭にトサカ形をしたデルタ隊形を6機で組んで空に綺麗な6本線の飛行機雲を描いて行く。

そして飛行機雲を描いた後は次の飛行技のために編隊を移動する。

巣山『続いて5機の零戦が縦一列のトレイル隊形から旋回時にデルタ隊形に移行して旋回を終える時にまたトレイル隊形に戻るチェンジオーバーターンです』

続いて坂井機を除く5機かトレイル隊形で進入してきて、先頭の2番機が旋回すると素早くトレイル隊形からデルタ隊形に移行し、旋回を終える時には元のトレイル隊形に戻る。

巣山『続きまして坂井機によるソロ4ポイントロールです。これは90度ずつ停止しロールをしていきます』

そしてソロで突入してくる坂井機は所定の位置に着くと90度ずつロールを素早くしてキレのある飛行技術を見せる。

巣山『以上が4ポイントロールでした。続きましては6機が集結し坂井機を先頭に十字架の形を作って飛行する。グランドクロスローパスです』

続いてやるのが6機による十字架型の隊形をしたグランド

クロスローパスをし空に十字架のスモークを描いていく。

巣山『次で最後の演目となります。最後は6機でやる大技デルタループです。デルタループとは先ほどのデルタ隊形を組みながら宙返りをする大技です』

そして6機は先ほどのグランドクロスローパスからデルタ隊形に移行する。

坂井「最後の大技だ! 訓練の成果を見せてやるぞ!」

6機は一気にスモークを焚きながら機首をあげて宙返りを始める。その間6機は間隔を崩さず一糸乱れぬ曲芸飛行を成し遂げ、空に6機が描いたループした円が書かれた。

巣山『以上で全て展示飛行を終えます。明日の観艦式でも日本航空学校の展示飛行と訓練展示があるので観艦式参列者は楽しみにしてて下さい。以上日本航空学校の航空管制科巣山がお伝えしました』

巣山が頭を下げると、民間港で見てた来場者と横須賀港から見てた来場達は一斉に立って拍手をして、スタンディングオベーションが起きる。

その様子は空中で待機してた悠一郎の零戦からも見えた。

悠一郎「ふぅ、どうやら盛り上がってくれたみたいだな。明日はお前達が主役だから頼んだぞ」

そう言って悠一郎は飛行場へ帰投していく。

若狭「いやー凄かったね」

駿河「そうだね。特に最後のビューってバァーってやつが凄かった」

広田「ルナ…もう少しいい表現の方法なかったの?」

柳原「あっちがこんなに盛り上げてくれたからには明日はマロン達が観艦式を成功させてやる! いくぞおめぇら機関の整備に行くぞ」

若狭「えっ? 今から?」

伊勢「まだ文化祭なんだし、もうちょっと楽しんでからでも良くない?」

柳原「んな事言ってないで行くぞ。少しでも機関の調子を良くしないとすぐ壊れちまうんだからよ」

黒木「そういう事だから行くわよ。あなた達はどうするの?」

黒木が伊良子と杵崎姉妹に聞く。

伊良子「私達は一回教室に戻るよ」

あかね「明日の参列者に配るお昼ご飯の準備もしなきゃね」

黒木「分かったわ。じゃあここで別れましょうか」

伊良子「そうだね。ありがとね急に押しかけて」

柳原「どうって事ねぇよ」

そこで解散していった。

 

伊良子「あっ!」

ほまれ「どうしたの?」

伊良子「悠一郎さんにまた言えなかった…」

あかね「あー」

伊良子「どうしよう」

あかね「明日絶対言わなきゃね。早くしないとほまれみたいになっちゃうよ」

ほまれ「あーかーねー」

 

そしてそのまま無事に文化祭2日目を盛り上がる熱気が冷めぬまま終えた。

 

 

 

 

 

 




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sky47

あと一話で海洋学校大観艦式編と休止前最後の話を投稿します。
気づけばお気に入り230人で色々な人からの感想もきてくれてとても小説を書いてて楽しかったですを
一時期は全く書けない時期もあり、皆さんからもう書いても見てくれないと思い、打ち切りにしようかと思った時もあったんですかその時に感想で自分の小説を待っててくれてる人がいてくれてとてもその時はまだ自分の小説を待ってくれる人達がいるって事が分かり、今に至ります。
小説を書いてて、色んな人に出会えましたし、本当に小説を書いててよかったです!
あと一話ですがよろしくお願いしますー


文化祭二日間を終えてとうとうと今日は海洋学校大観艦式当日。

早朝から猿島フロートの軍港エリアでは各教育艦に生徒が出航のための準備をしており、赤城と加賀には香取が日本航空学校から輸送艦で輸送してきた艦載機を夜通しで搭載しており、学生が自分の機体のチェックをしており、横須賀女子海洋学校との最終打ち合わせも行われている。

そして元晴風クラスが乗る秋霜でも出航準備が行われていた。

納沙「艦長。機関長からの伝言でもうすぐボイラーの圧力が出航可能レベルに達するのことです」

岬「分かった。マロンちゃんにボイラーの圧力が出航可能レベルになったらもう一度報告してって伝えといて」

納沙「分かりました。伝えてときますね」

秋霜もボイラーの方の圧力を高めて出航に備えていた。

ましろ「いよいよですね艦長」

岬「うん。そうだね」

ましろ「それにまさか私達が海外校とブルーマーメイドとホワイトドルフィンと国防海軍による祝賀航行部隊の先導艦を務めるなんて思いもしませんでした」

そう秋霜は今回の観艦式でダートマス校からのキング・ジョージ5世、アナポリス校からのアイオワ、ヴィルヘルムスハーフェン校からのアドミラル・シューペ、ブレスト校からのリシュリュー、ブルーマーメイドからは宗谷 真冬率いる改インディペンデンス級の「やくしま」とホワイトドルフィンのあきづき型戦闘艦の「ゆうづき」と国防海軍の艦隊総旗艦を務める対潜護衛艦「しらね」からなる祝賀航行部隊の先導艦という重大な仕事を任せられた。

岬「うん。でもこの仕事は私達が頑張ったからこの仕事を与えられたと思うから胸を張ってこの仕事を頑張ろう!」

ましろ「そうですね。頑張りましょう!」

そして各教育艦が出航できる状態になると観閲艦の武蔵に横須賀女子海洋学校の校長の宗谷 真雪とブルーマーメイド代表として宗谷 真霜と国防海軍横須賀基地司令官の桐谷海将とホワイトドルフィン横浜関東司令部司令官の斎藤一等保安監督官と海上安全整備局局長の丹藤が武蔵に乗り込むと武蔵を始め各教育艦が出航し始める。

ましろ「艦長。我々も出航です」

岬「分かった。万里小路さん」

万里小路「分かりましたわ」

岬が伝声菅で水測室の万里小路に言うとラッパを持って出航ラッパを鳴らす。

松永「少しは上手くなったね」

姫路「だね〜」

そのラッパの音は秋霜に鳴り響き、水測室の近くにある魚雷発射管室の姫路と松永は万里小路のラッパが少しずつ上手くなっているのを3年間ずっと聞いてるのでよく分かる。

そして猿島フロートから各教育艦に抽選で受かった観艦式の見学者を乗せて出航し始める。

観艦式参加艦艇及び参加航空機一覧

 

観閲部隊

先導艦

駆逐艦陽炎

 

観閲艦

戦艦武蔵

 

随伴艦

戦艦山城、航空母艦赤城、重巡伊吹、重巡鳥海、軽巡五十鈴、駆逐艦不知火(以下全て駆逐艦)、雪風、親潮、天津風、磯風、谷風、秋雲

 

 

受閲艦艇部隊

旗艦

戦艦比叡

第一群

巡洋戦艦生駒、軽巡長良

第二群

重巡摩耶、軽巡名取

第三群

駆逐艦黒潮、駆逐艦時津風、駆逐艦浦風

第四群

航空母艦加賀

第五群

伊401、伊201、呂500

第六群

潜水母艦大鯨 給糧支援艦間宮 工作支援艦明石

第七群

戦艦大和、戦艦陸奥、重巡妙高、軽巡神通、駆逐艦吹雪、駆逐艦夕立

 

祝賀航行部隊

先導艦

駆逐艦秋霜

装甲艦アドミラル・シューペ、戦艦アイオワ、戦艦キング・ジョージ5世、戦艦リシュリュー、対潜護衛艦しらね、沿岸戦闘艦やくしま、汎用護衛艦ゆうづき

 

 

受閲航空部隊

指揮官機

零戦悠一郎タイプ

第一群

零戦×3岩本隊

第二群

支援機S-1×3江草隊

第三群

監視機M-1×3村田隊

第四群

練習用複座型零戦×3菅野隊

第五群

多目的哨戒機MP-1×2高橋機、山本機

第六群

試作機陸上支援機GS-1×3久坂隊

 

最初に受閲艦艇部隊の艦艇が出航して行くと横須賀の吉倉桟橋の国防海軍の護衛艦と潜水艦及びブルーマーメイドの沿岸戦闘艦が汽笛を鳴らして出航を見送り、錚々たる艦艇が浦賀水道に出ると多数の漁船が漁業をやめて、観艦式に向かう艦艇を見学し、中には横須賀女子海洋学校の校旗を振ってくれてる漁業もいた。

そして浦賀水道を抜けると受閲艦艇部隊より後に出た観閲艦武蔵の後部甲板で武蔵クルーと国防海軍とブルーマーメイドとホワイトドルフィンからなる音楽隊と儀仗隊による栄誉礼が行われてる。

観閲官の真雪が用意された壇上に立つと正装をした武蔵の艦長の知名が儀仗の捧げ刀を下に下げる。

知名「捧げー銃!」

知名の合図と共に儀仗隊のM1ガーランドを構え、音楽隊による栄誉礼冠譜が演奏され、その後巡閲が行われると来賓は武蔵の艦橋上にある防空指揮所に案内され、いよいよ海洋学校大観艦式が行われる。

 

納沙「艦長。比叡からの報告で観閲部隊が位置についたので観艦式が始まるそうです」

岬「分かった。リンちゃん!このまま前の艦との距離を保ったままでつぐちゃんは後続の艦との連絡を密にとって!」

知床「わ、分かりました」

八木「了解です」

知床が航海科の子達に見張りを厳にするように言い、八木は後続の祝賀航行部隊の艦との連絡を密に取りスマホに書いていく。

そして15分ぐらいした時に見張り台の野間から報告が入る。

野間「報告。先頭を航行する比叡が間も無く観閲部隊と付属部隊の縦列陣形の間を通ります」

八木「比叡から報告です。ワレカンエツヲウケハジメルとの事です」

岬「分かった。後続の艦に伝えて」

八木「分かりました」

岬は指示をすると艦橋にある固定式の大型双眼鏡を見ると陽炎に先導されて観閲を行う武蔵が見える。

岬「始まるねもかちゃん」

 

そしてその頃観閲部隊の随伴艦にいる赤城の甲板上では航空機の発艦用意がされていた。

「危ないですから近寄らないで!」

「おい! この機体チョークがないぞ! 一年持ってこい!」

「あと10分で配置完了です!」

甲板上では受閲航空部隊の航空機の発艦用意がされていたが赤城に乗艦してる観艦式一般見学者が物珍しさに航空整備科の注意を何度も受けながら発艦用意中の航空機に近寄ってしまう。

巣山「教官間も無く配置完了です」

悠一郎「分かった。赤城艦長間も無く配置完了するから進路変更の通達を」

赤城艦長「分かりました。赤城より武蔵へこれより本艦及び随伴の雪風、親潮は受閲航空部隊の発艦のため艦隊からの別運度に移る」

武蔵通信員「こちら武蔵。了解しました」

赤城と随伴の雪風と親潮は通信を受けると艦隊から別行動し始める事をアナウンスが言う。

アナウンス「只今艦隊から航空母艦赤城と随伴してる駆逐艦雪風と親潮が別行動してますがこれは艦艇の受閲後に行われる航空展示を行う受閲航空部隊の発艦のための別運動です」

そしてとうとう観艦式が始まる。

アナウンス「受閲艦艇部隊旗艦比叡後続の艦は受閲艦艇部隊第一群巡洋戦艦生駒及び軽巡長良です」

最初に観閲を受けるのは受閲艦艇部隊旗艦の比叡と続いて生駒と長良が観閲を受け、観閲を受ける時ラッパが鳴り響く。

アナウンス「続いて第三群は駆逐艦黒潮、時津風、浦風です」

続いてくるのは黒潮、時津風、浦風の三隻の駆逐艦でこれも観閲を受ける時ラッパの音が鳴り響く。

そしてその三隻の後ろからくるのは

アナウンス「第四群は航空母艦加賀です。甲板上には展示用の艦載機がならべられております」

続いて観閲を受けるのは加賀で甲板上には展示用の零戦とS-1とM-1が並べられている。

そして加賀のクルー共に日本航空学校の生徒も甲板上に並び帽振れをしてる。

アナウンス「第五群は呉男子海洋学校所属の潜水艦伊号401と呂号500と東舞鶴海洋学校所属の伊号201です」

次に観閲を受けるのは海洋学校枠で参加し洋上を航行してる伊号401と伊号201と呂号500の三隻の潜水艦で観閲を受ける。

アナウンス「続きまして第六群は呉男子海洋学校所属の潜水母艦大鯨と横須賀女子海洋学校所属の給糧支援艦間宮と工作支援艦明石です」

続いて観閲を受けるのは潜水艦の補給の母艦となる潜水母艦大鯨とお馴染み羊羹で有名な給糧支援艦間宮と工作支援艦の明石が観閲を受けると次に観閲を受けるのは

アナウンス「第七群は呉女子海洋学校所属の戦艦大和と駆逐艦吹雪と佐世保女子海洋学校所属の軽巡神通と舞鶴女子海洋学校所属の戦艦陸奥と駆逐艦夕立が観閲を受けます」

次に観閲を受けるのは潜水艦同様に海洋学校枠で参加し、

各女子海洋学校の高練度艦が観閲を受ける。

そしていよいよ次に観閲を受けるのは

アナウンス「続きまして祝賀航行部隊が観閲を受けます。まず祝賀航行部隊の先導艦を務めるのは駆逐艦秋霜で艦長は岬 明乃です」

紹介を受けた秋霜では必要最低限の人員を残しあとは全員船弦に立ち。

岬「帽を振れ!」

全員が正装用の帽子を武蔵に向かって振る。

アナウンス「そして先導艦に先導されてくるのはドイツのヴィルヘルムスハーフェン校所属の装甲艦アドミラル・シュペーです。艦長はテア・クロイツェルです」

シュペーのクルー共も甲板に出て武蔵に向かって敬礼する。

テア「Salute in Richtung Musashi!」

アナウンス「続きましてアメリカのアナポリス校所属の戦艦アイオワです。艦長はシャーロット・ニミッツです」

大和級戦艦に引けを取らないアイオワ級戦艦が観閲を受け艦長のシャーロットとアイオワクルーが武蔵に向かって敬礼をする。

アナウンス「続きましてイギリスのダートマス校所属の戦艦キング・ジョージ5世です。艦長はブリジット・シンクレアです」

ブリジット「わー凄い数の艦だね。キャビアちゃん」

ピアレット「ブリジット様そろそろ敬礼をしてください」

ブリジット「分かってわよ。総員敬礼!」

キング・ジョージ5世が武蔵に向かって敬礼をし、観閲を受けると続いて観閲を受けるのは

アナウンス「フランスのブレスト校所属の戦艦リシュリューです。艦長はクロエ・ダルランです」

クロエ「総員敬礼!」

海外校最後をクロエが締めくくる。

アナウンス「続きまして観閲を受けるのは我が国の外洋を守る国防海軍からで護衛艦隊総旗艦を務める対潜護衛艦しらねです。艦長は加賀谷一等海佐です」

しらねが観閲を受け、しらねクルーが武蔵に敬礼をすると次にくるのは

アナウンス「ブルーマーメイドから参加の沿岸戦闘艦やくしまです。艦長は宗谷 真冬二等保安監督官です」

次に観閲を受けるのはブルーマーメイドの精鋭部隊の旗艦を務め黒く塗装された改インディペンデンス級沿岸戦闘艦やくしま。

真冬「相変わらずクソ練度が高い艦隊運動をする学校だな。ま、あたしの方が練度が高かったけど」

「艦長! 今日ぐらい特注のその黒い制服ではなくてこっちの白い制服を着てください!」

真冬「やだよそんな真っ白の制服なんて! やっぱ黒だろ!」

「着てください!」

もう観閲を受ける直前までこんなやり取りを艦橋でしており、その様子は武蔵の防空指揮所で観閲をしてる真雪と真霜の二人に伝わってくる。

真霜「全く今日ぐらい普通の制服着なさいって言ったのに」

真雪「あの子は無理に強要すると駄々をこねる子だからそのままの方がいいのよ」

真雪は昔おもちゃで駄々をこねてる幼い頃真冬を思い出す。

アナウンス「そして最後はホワイトドルフィン横浜支部所属の汎用護衛艦ゆうづきです。艦長は武田一等保安監督官です」

最後にホワイトドルフィンの汎用護衛艦ゆうづきの艦絵を終える展示航行を終える。

 

そして続いて先に艦隊から別運動をしてた赤城から発艦航空機と伊豆飛行場から離陸してきたMP-1と試作機GS-1が展示飛行を受ける。

アナウンス「まず最初に展示飛行を受けるのは佐藤 悠一郎が指揮する指揮官機零戦です」

最初に指揮官機の悠一郎が操縦する零戦が展示を受ける。

アナウンス「続いて第二群は零戦×3機岩本隊と第三群S-1×3江草隊と第四群のS-1×3機村田隊と第五群の練習用複座型零戦×3西澤隊が観閲を受けます」

続いて各機が編隊を組んで展示飛行をする。

真霜「空を飛んでるってどんな気持ちなのかしらね?」

真雪「それは彼らにしか分からないわ。でも彼らは分からない海の良さを私達は知ってるわこれからもそれを誇りに貴方も真冬もましろも頑張りなさい」

真霜「分かったわ」

そして零戦とS-1とM-1と練習用複座型零戦の展示飛行を終える。

アナウンス「続いて第六群の多目的哨戒機MP-1×2機が観閲を受けます」

次に多目的哨戒機MP-1×2機が展示飛行を受け、大きくバンクを振る。

アナウンス「最後に展示飛行を行うのは横須賀技術艦船工廠航空部門と三菱航空機開発部門で現在開発中の国防陸軍向けの試作機地上支援機TGS-1が展示飛行をします」

TGS-1とは国防陸軍向けに開発中の航空機で主に地上支援を行うため30ミリ機関砲と対地爆撃用の爆弾を取り付けるハードポイント4つを装備した大型支援機である。

アナウンス「以上で艦艇の艦艇と航空機の飛行展示を終え、この後大回頭をした後展示用訓練を観閲します」

艦隊はこの観艦式最大の見所である艦隊一斉180度大回頭を行い始め、艦隊が大回頭をし終えると展示訓練が始まる。

 

そしてその頃観閲を終えた秋霜は猿島フロートに祝賀航行部隊を率いて帰港途中だった。

秋霜艦内では来場者に昼食が提供されていた。

「この肉じゃがあなたが作ったの?」

伊良子「はい、私が作りました。このカニクリームコロッケは青色のエプロンの子が調理して、そしてこのきんぴらは赤い色のエプロンの子が調理しました」

(この歳でこのレベルの料理をこの小さな艦のたったのこれでだけの設備で作るなんてなんで腕のいい料理なのかしら!)

来場者が伊良子達が作った料理に感心してるとある事を聞く。

「あなた自分の手料理を食べてもらいたい人っているかしら?」

伊良子「います!」

「それは好きな人かしら?」

伊良子「そ、それは////」

「いいのよ私もそれで料理を作るのが上手くなったからご馳走様美味しかったわよ。あとこれ私の名刺だから良かったら連絡して料理の相談なら受けるわよ」

伊良子「あ、ありがとうございます」

伊良子が貰った名刺を見ると京都の高級3つ星料理店「菊乃井」の女将だった。

伊良子「えー!」

「じゃあね」

伊良子はまさかの人からの名刺を貰い、驚きを隠せないまま女将はどっかに行ってしまった。

 

そして観閲部隊の方ではいよいよ訓練展示が始まる。

アナウンス「展示訓練の開始は戦艦比叡の祝砲によって始まります」

アナウンスが言うと比叡の前部主砲から計8発の祝砲が撃たれ、爆音が響く。

アナウンス「続きまして、駆逐艦黒潮、時津風、浦風による艦隊運動です。これは先頭を航行する黒潮の旗が下された一斉に取り舵を取り、陣形を変えます」

アナウンスが解説すると黒潮の旗が下させれ、一斉に回頭をし始める。

真霜「見事な一斉回頭ね」

真雪「えぇ、生徒達がここまで見事な艦隊運動をやってくれて校長として誇らしいわ」

真霜と真雪が言ってると次に潜水艦が訓練展示を行う。

アナウンス「続きまして潜水艦潜行と急速浮上です」

先頭を航行する伊号401が潜行し始める。

江田「ダウントリム一杯深度20につけ!」

伊号401がその大きな船体に似合わないような速さで潜行していく。

浅町「401に負けるな! 俺たちも早く潜るぞ! ダウントリム一杯! 深度20」

伊401の後続の伊201も素早く潜行していく、その様子を武蔵の防空指揮所から国防海軍横須賀基地司令官の桐谷海将が見てる。

桐谷「流石優秀な国防海軍のサブマリナー艦長である父親の息子達だ。父親に負けない優秀な操艦と感、そしてライバル心がある所も親子そっくりだな。江田、浅町よ」

そして呂500も潜行すると伊401が浮上し、伊201と呂500も次々と鯨のように浮上し始める。

アナウンス「そして展示訓練の最後を締めるのは多目的哨戒機MP-1×2機による対潜攻撃です。MP-1は洋上艦艇とのデータリンクで海中に潜む潜水艦への対潜攻撃が可能です。今回は2機が計16発の対潜爆雷を8メートル間隔で投下していきます」

MP-1が突入してくる。

高橋「ウェポンベイオープン! レディ…ナウ!」

MP-1機体下部のウェポンベイから対潜爆雷が8メートル間隔で投下されていく。

そして投下された爆雷が爆発し高い水柱を立てていく。

アナウンス「以上で展示訓練を終わります。この後後部甲板で観閲官宗谷 真雪の総括が行われます」

 

そして武蔵の後部甲板で真雪の総括が行われます。

真雪「みなさんお疲れ様でした。今日は生徒達の日々の努力たる結果がこう目に見えて教育者としてとても誇りに思えます。この学年の生徒達は1年の頃に大きな事件に巻き込まれて大変な時期もありました。しかしそんな事件に負けずに皆さんの成長が見れて本当に嬉しいです。以上です。本当に皆さんお疲れ様でした」

真雪が総括をすると拍手がおきて、観艦式が終わる。

そして猿島フロートに全艦が帰港して、これにて文化祭と4年の1度の海洋学校大観艦式が終わる。

 

秋霜で伊良子達主計科の子達が片付けをしており、伊良子が備品を学校に返しに行く途中来場者の口からある事が聞こえてくる。

「あの飛行展示で指揮官をやってた人ってまだ19歳なんだって」

「でもこのパンフレット見ると今日誕生日みたいだから20歳になるみたいだよ」

伊良子「!」

伊良子はまさか今日が悠一郎の誕生日だって事を始めて知り、急いで備品を置いて秋霜に帰り残ってる食材を確認する。

伊良子「何とか作れる!」

そして伊良子はあるものを作り始める。

 

その頃日本航空学校の生徒も猿島フロートに戻ってきた。

悠一郎「よーしお前ら3日間頑張った!これから横須賀女子海洋学校の後夜祭のパーティの招待貰ったから好きなだけ食え!」

『おー!』

菅野「冷蔵庫を空にしてやるぜ!」

悠一郎「菅野は飯抜きな」

菅野「なんで⁉︎」

悠一郎「岩本から聞いたぞ警報機を壊しやがって!」

悠一郎が菅野をゲンコツしようとする。

菅野「わー! マジですいません! 勘弁してください!」

悠一郎が逃げる菅野を追いかけ回す。

坂井「菅野ぐらいだよな。教官からあんなに逃げられるのは」

笹井「まぁ、教官も菅野も体力馬鹿でもあるしな」

坂井と笹井が話してると突然足元で何が動いてるのに気付く。

五十六「ぬっ」

坂井「うぉ! でっかいデブ猫だな」

笹井「てかこの猫なんか首に手紙付けてね?」

笹井が五十六の首に付けられた手紙を取るとそれは悠一郎

宛だった。

笹井「きょーかん! なんかデブ猫が教官宛の手紙持ってきましたよ」

悠一郎「おれ?」

ちょうど悠一郎が菅野を捕まえた時だった。

悠一郎「デブ猫って五十六提督じゃん。手紙見せてくれよ」

笹井「はい」

悠一郎が笹井から手紙を受け取って手紙を確認する。

悠一郎「…なるほどな。いくぞお前らー

笹井「なんなんだったんですか?」

悠一郎「秘密だ」

 

 

 

 

 




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sky48

いやー恋愛表現って難しくて奥が深いってよくわかりました。何せ恋愛経験が少ないアジアの大提督なので笑
自分なりに考えた恋愛表現なのでもしかしたら変かもしれませんがそこは温かい目でよろしくお願いします

そして一応これで本編の方は休止前最後に作品となります。
これからアジアの大提督は海上自衛隊横須賀教育隊での教育期間になるので当分本編の方は投稿できなくなります。
もしかしたら過去に書いてて完成直前でボツ案にしたものを修正して、番外編として不定期更新するかもしれませんのでたまに更新してるか確認してくれたら嬉しいです。
また会う日までヨーソロー!



無事に横須賀女子海洋学校文化祭と海洋学校大観艦式が終了して、横須賀女子海洋学校の大講堂では生徒と教員及び教員と参加した学校の生徒とその他関係者を集めて後夜祭パーティが開かれており、日本航空学校の生徒もパーティに参加しており、悠一郎は日本航空学校の代表として関係者に挨拶回りをして、報道陣への取材の受け答えしており、文化祭と海洋学校大観艦式を通してずっと働きぱなしだった。

そして挨拶回りと取材が終わると悠一郎は五十六が持ってきた手紙を手に持ちある教室に向かってた。

悠一郎「確かここだな」

悠一郎がついた教室の扉を開けると

パァーン! パァーン!

『悠一郎さん(佐藤教官、佐藤さん)! お誕生日おめでとうございます』

悠一郎が教官のドアを開けるとそこにはクラッカーを手に持ち、悠一郎の誕生日を祝う晴風クルーのみんなとミーナがいた。

悠一郎「へ?」

悠一郎は珍しく急に起こった事に対応できてない。

柳原「なんでぇ、なんでぇ今日誕生日だったのか! なんで言わないんだよ! ほらこっちに来な」

悠一郎「お、おい。ちょ」

悠一郎は柳原に連れられると教室の真ん中に前に晴風でミーナの歓迎会に出した時と同じケーキがあり、ケーキには「Happy Birthday 悠一郎!」と書かれたチョコプレートと零戦の形をした砂糖菓子が置かれていた。

悠一郎「こ、これって」

悠一郎が岬の方を向く。

岬「うん。今からみんなで佐藤教官の誕生日会をしようと思います!」

『イェーイ!』

悠一郎「お、お前ら…」

ケーキ以外にも色んな料理があり、どうやらましろが真雪に言って後夜祭パーティの

悠一郎はまさかのサプライズに感動してると

西崎「ねぇ! ねぇ! 早く火をつけて吹いてよ!」

日置「そうそう! バキュンと吹こうよ!

悠一郎「あ、ああ。そうだな」

悠一郎がケーキの前に立つと杵崎がライターとろうそくを持ってろうそく何本立てるかを聞く。

ほまれ「ろうそく何本ですか?」

悠一郎「ろうそくの数?」

悠一郎は誕生日で自分の歳の数だけの火が付いたろうそくを消すって言う事を知らない。

若狭「自分の歳の数だけの火が付いたろうそくを息を吹きかけて消すのが誕生日の人の仕事だよー」

後ろから若狭が教える。

悠一郎「なるほどな。じゃあ俺は20歳になるから20本だな」

ほまれ「分かりました20本ですね…20本?」

『え?』

悠一郎「ん?」

悠一郎は前にもこんな感じの雰囲気を経験した事がある。

確か晴風での赤道祭の時に鏑木の歳が分かった時と同じ雰囲気だ。

『えー⁉︎』

西崎「嘘⁉︎」

青木「マジで言ってるんですか!」

ましろ「もうとっくに20歳を過ぎてると思ってた…」

ミーナ「まさか儂と2歳しか変わらないのか」

悠一郎「おいおいそんなに俺老けてるのかよ」

悠一郎がこれまたまさかの反応に困る。

内田「そんな老けてませんが」

勝田「完全に大人の雰囲気だったぞな!」

悠一郎「そんなに俺…20歳以上の雰囲気だったのか? 前に航空科の生徒にも驚かれたんだが」

『20歳以上の雰囲気ありました』

悠一郎が聞くと全員から一斉に言われる。

悠一郎「ま、まぁ、とにかく俺は今年で20歳だからな。それだけは覚えてくれよ」

それから仕切り直して、杵崎ほがケーキに20本のろうそくを刺し、それに火をつける。

岬「じゃあ火を消す前に何か一言くれますか?」

悠一郎「一言ね…じゃあ。今日は忙しかった中こういう風に俺の誕生日を祝ってくれてありがとう! 俺は今までこういう風に誕生日を祝ってくれた事がなかった。でも今日の20歳の誕生日は俺は一生忘れない。みんなありがとう!」

悠一郎は言うと一気にろうそくの火を消す。

柳原「拍手ー!」

柳原の合図で拍手が起こり、その後ケーキを切り取ってみんなでワイワイと食べ始め、悠一郎の今までのエピソードをみんなが聞く。

知床「えっ? 佐藤教官って元々は駆逐艦乗りでしかも航海科だったんですか?」

悠一郎「そうだぞ。俺は元々は駆逐艦で見張り員をしてたんだけど上官からパイロットにならないかと誘いを受けて、それからパイロットになったわけさ」

内田「だからあんなに見張りとか航海科関係の仕事などもできたんですね」

悠一郎「一応航海科の他にはうちの駆逐艦の艦長が駆逐艦みたいな小さい艦だからなんかあった時に備えて違う科の仕事もできるようにと艦内研修をしてたから色んな科での最低限の仕事はできたぞ」

勝田「凄いぞなー」

そのまま話は盛り上がり、悠一郎がある事に気付き岬に聞く。

悠一郎「この誕生日会は岬が提案したのか?」

岬「ううん。これはミカンちゃんの提案ですよ」

悠一郎「伊良子が? あっそう言えば」

悠一郎は手紙の最後に書かれてた事を思い出す。

駿河「ねぇそろそろ花火が上がるんじゃない?」

広田「確かにそろそろそんな時間ね」

柳原「よーし最後はみんなで花火を見ようぜ! 江戸っ子ったら花火だろ!」

黒木「だから江戸っ子じゃないから私達は千葉県民よ」

柳原「心は江戸っ子でぇ!」

花火が始まるって事でみんな教室を出て、校庭に向かう中悠一郎は伊良子に話しかける。

悠一郎「伊良子この手紙」

悠一郎が手紙を見せると伊良子は少しモジモジする。

伊良子「はいちょっと2人で少し話した事がいいですか?」

伊良子が上目遣いで聞いてくる。

悠一郎「あぁ、いいぞ」

伊良子「ちょっとここじゃない所に行きましょうか」

伊良子が悠一郎を教室から連れ出す。

その様子を杵崎姉妹が影から見てた。

ほまれ、あかね((ミカンちゃん頑張れ!))

 

伊良子は悠一郎を連れ出して誰もいない中庭のベンチに腰をかける。

悠一郎「誰もいないな」

伊良子「そうですね」

悠一郎「そういえば今日の俺の誕生日会は伊良子が提案してくれたみたいだな。ありがとうな」

伊良子「いえ、そんなお礼を言われるほどの事をしてませんよ」

悠一郎は伊良子に誕生日会を開いてくれた事に感謝する。

悠一郎「それで俺に話したい事ってなんだ?」

悠一郎が本題に入れる。

伊良子「はい。晴風で悠一郎さんと一緒に海を航海してる時から貴方が熱心に努力する姿の格好良さと誰にでも親しく接して私にも優しく色々と接してくれる優しさに嬉しかったです。それに何よりもこんなに人を好きになったのは初めてです! よかったら私と付き合ってください!」

伊良子が悠一郎に向かって頭を下げる。

悠一郎「…伊良子頭を上げてくれ」

伊良子が頭を上げると緊張からか目から涙が出ており、悠一郎はベンチから立ち上がりそらを見る。

悠一郎「今まで俺は戦争って言う戦いの中を生きてきてからこういう風に俺の誕生日を祝ってくれる人はいなかった。だからこれからも来年も誕生日もいや、ずっと一緒に俺の誕生日を祝ってくれないか?」

伊良子「それってつまり…」

 

悠一郎「俺も好きだぞ美甘」

 

悠一郎が言うと同時にハートの形をした花火が打ち上がる。

それと同時に伊良子が悠一郎にだきついてくる。

伊良子「よかった、よかったよ〜」

伊良子の目からは嬉し涙が流れている。

悠一郎「ハハッ、そんなに緊張したのかよ」

悠一郎が抱きついてきた伊良子の頭をポンポン叩き、落ち着かせる。

そして伊良子が落ち着き、またベンチに座る。

悠一郎「これからは俺の事をさん付けしなくていいか悠一郎って呼んでくれないか?」

伊良子「じゃあ私も美甘って呼んでくさいね」

こうして1つのカップルが誕生日したのであった。

悠一郎「一応みんなにはこの事内緒にしておこうな」

伊良子「そうですね。その方がいいと思いますもんね」

悠一郎と伊良子がそう決めて、楽しく花火を見ながら話してる中中庭の草むらの中で今の一部始終を見てた人物が1人いた。

菅野「マジか」

それは両手にフライドチキンを持った菅野だった。

何故菅野がここにいるのかと言うと花火開始まで料理を食べていたためみんなから逸れて急いでフライドチキンを持って走ったら道に迷いたまたま草むらからその一部始終を見てしまったわけだ。

菅野「これは教官に復讐できる良いものを見ちまったぜ! 見てろよ教官この前(ヌードデッサンのモデルにされた)の復讐だ!」

後日見事に内緒にしてたこの事を菅野が周りに言いふらして、鼠算式に情報が広まっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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sky49

どうもアジアです
入隊して1カ月が経ち、今はGW休暇で帰ってきてます。
このまま順調なら夏にまた帰ってこれるので夏コミに行けるな(異世界からの門が開いてコミケ中止にならなきゃいいが…)
そして久しぶりに書いてみましたがマジの方で書きかた忘れたので感を取り戻すのに時間がかかりました
とりあえずなんとかアップできそうな形になったので最新話投稿します



無事に海洋学校大観艦式が終わり、観艦式の最後に悠一郎と美柑は美柑の告白によって付き合う事になった。

ちなみにこの光景を見て、周りにバラした菅野は後日悠一郎によって縄で身体を締め付けられて、1日中日本航空学校の管制塔の屋上から宙づりにされていた。(後日菅野は自力で脱出した模様)

そして季節は寒さが一層に増し、冬に向かいつつある11月だった。

 

横須賀女子海洋学校

キーンコーンカーンコーン

古庄「では今日の授業はここまでです」

岬「起立。教官に対し礼」

授業の終わりを告げるチャイムが鳴ると艦長である岬が号令をかけて古庄に礼をする。

古庄「あと伊良子さんはこのあと進路指導室まで」

伊良子「はい」

伊良子は古庄に言われて荷物を持って進路指導室に向かい、室内に入ると古庄が先にテーブルに書類を用意して椅子に座って待っており、伊良子は荷物を置くと古庄の前の椅子に座る。

古庄「今回伊良子さんが何故ここに呼ばれたのか分かる?」

伊良子「はい。まだ私が来月のブルーマーメイド採用試験の願書を提出してないからですよね」

実はブルーマーメイドになるための試験が来月にあり、その願書の提出日がもう5日後になっていたのだ。

古庄「そうよ。秋霜クラスからまだあなたの分の願書が提出されていないのよ。なにかあったの?」

伊良子「実は…」

伊良子が願書を出さないのにはまだ進路で悩んでいたからだ。

先月にあった海洋学校大観艦式で秋霜艦内で来場者に昼食を提供した時に知り合った京都を本店とする三つ星高級料理店「菊乃井」の女将に声をかけられて、観艦式のあとに一度東京にあるお店に行ったら、料理の腕前を認められて、高校卒業後「菊乃井」で調理師にならないかとスカウトされており、ブルーマーメイド採用試験を受けてブルーマーメイドの補給化の烹炊員としてなるか、高級料理店の調理師になるためにブルーマーメイド採用試験を受けないかで迷っていた。

古庄「なるほどね。確かに毎年全校生徒の2割から3割ぐらいは採用試験を受けずにブルーマーメイドではなく別の企業に就職したり、大学や専門学校に進学する学生もいるわ。そういう事ならもう少し考えた方がいいわ。じゃあ伊良子さんの分は提出日ギリギリまで待ちますね」

伊良子「はい」

そう言って進路相談は終わり、伊良子は進路指導室を出て、学校を後にする。

伊良子「どうしよう…まだ決めれないよ…お母さんやお父さんに相談しても自分で決めないさいって言うし、あっちゃんほっちゃんは採用試験に向けて勉強してるから私の相談なんか受けてたら邪魔になっちゃうし…どうしよう…」

伊良子がそう思ってる時に手に持ってるカバンから携帯の着信音が鳴り、伊良子がカバンから携帯を取り出すと悠一郎からメールが届いていた。

悠一郎『なんか横須賀の方に美味いはんばーがー?の店があるって聞いたから今度の日曜の昼に行こうぜ』

悠一郎から食事の誘いのメールが来てた。

悠一郎のメールが来た瞬間伊良子は少し気が軽くなった。

伊良子「そうだ。今の私には頼りになる人がいるんだから弱気になっちゃダメ!」

そう言って伊良子は返信して日曜の昼に悠一郎の言う美味しいハンバーガーの店に行く約束をした。

そして日曜になり、伊良子は京急横須賀中央のスカレー像の前で待ってると。

悠一郎「おーい美柑」

伊良子「あっ、悠一郎!」

悠一郎が改札から手慣れないiCカードで改札を出て、伊良子と合流する。

悠一郎「待ったか?」

伊良子「ううん。全然待ってないよ」

悠一郎「そうか。じゃあ行くか」

そう言うと悠一郎と伊良子は駅のYデッキを降りて、大滝町を方面に向かおうとする。

伊良子「その悠一郎の言う美味しいハンバーガーにお店どこにあるの?」

悠一郎「俺も横須賀出身の学生からその店を聞いたから詳しく場所は分からないけど地図は書いてきてもらったぞ」

そう言うと悠一郎はポケットから手書きの地図を出す。

伊良子「手書きの地図って…」

伊良子は悠一郎からの手書きの地図を取り、携帯の地図機能で場所を探す。

伊良子「あった。新国道16号のT字路のところだよ」

悠一郎「今の機械は凄いな〜俺じゃとうてい使いこなせないな」

そう言って悠一郎はポケットからお年寄り用の簡単スマホを取り出す。

伊良子「そのうち慣れるよ」

悠一郎「だといいな」

そして2人は伊良子が携帯の地図機能で調べた場所に向かって歩き始めると車通りが激しくなる新国道16号のT字路の立地のいいところに店を構えるハンバーガー屋に着いた。

伊良子「着いたここだね」

悠一郎「へーモアイ食堂か」

その店はハワイアンな感じの店であり、中にはもう何人かの在日米海軍の軍人らしき人が休日って事から家族を連れてランチを取っていた。

伊良子「中に入ろうか」

悠一郎「そうだな」

そう言って2人は店内に入る。

ホール「いらしゃいませ2名ですか?」

悠一郎「はい」

ホール「今ちょっと1階は混んでるから2階の方でよろしいですか?」

悠一郎「いいですよ」

ホール「じゃあ案内しますね」

悠一郎と伊良子はホールの人に案内されて2階にある2人席に座る。

ホール「ごゆっくりどうぞ〜」

 

アジア「ホールさんご会計お願いします」

ホール「はーい。アジアさん4月から国防海軍入隊大変だけど頑張ってね」

アジア「頑張りますよ。この国を守る海の防人になりますから。それに入隊した後もここに来ますから」

ホール「ご贔屓に〜」

 

伊良子「常連さんもいるみたいだね」

悠一郎「そうみたいだな」

悠一郎と伊良子はメニュー見てると互いにメニューを決める。

悠一郎「俺はここのヨコスカネイビーバーガーがオススメって聞いたからネイビーバーガーにするわ」

伊良子「私はそんなに食べれないからアジスカタコスでいいよ。これにドリンクとポテトのコンボをつけるから」

悠一郎「じゃあ俺もそのドリンクのやつをつけるわ」

伊良子「じゃあ決まりだね。すみませんー」

ホール「はーい行きますね」

伊良子「注文お願いします。ヨコスカネイビーバーガー1つとアジスカタコス1つにコンボをつけて下さい」

ホール「分かりました。ヨコスカネイビーバーガーの方なんですけどお肉の焼き上がりに時間が掛かってしまうですがよろしいでしょうか?」

悠一郎「大丈夫ですよ」

悠一郎がそう言うとホールが厨房に行き、調理をしてる店主にオーダーを伝えに行く。

悠一郎「そう言えば美柑さっきから顔を見てると何か悩み事でもあるのか?」

伊良子「え⁉︎ なんで悩み事があるって分かったの?」

悠一郎「なんか…何かに不安そうにしてそうな目をしてたからな」

伊良子「やっぱり…悠一郎には全てお見通しなんだね」

そう言うと伊良子は悠一郎に進路の悩みの事を全て言う。

悠一郎「なるほどな」

伊良子「やっぱり横須賀女子に入ったのにブルーマーメイドに行かないっておかしいかな?」

悠一郎「いやおかしい事だとは思わないな。だって古庄教官も毎年いる事だって言ってるんだろ? 別におかしいとは思わないぞ」

伊良子「そうなのかな? でもね。あともう一つ気掛かりな事があってね。それはあっちゃんほっちゃんなんだよ」

悠一郎「ん? 杵崎姉妹がどうしたんだ?」

伊良子「実はね私があっちゃんほっちゃんを横須賀女子海洋学校行かない?って誘ってるのだから私だけ別の道に進んでもいいのかなって思って」

悠一郎「でも美柑は美柑の人生があるんだからそこの選択は自分の意思でやらなきゃ駄目だと思うぞ。それに美柑が別の道に行ってもあの2人ならむしろ応援してくれると思うぞ」

伊良子「本当に応援してくれるかな?」

悠一郎「んー」

なかなか進路の決断に踏み切れない伊良子に相談を受ける悠一郎も困る。

悠一郎「でも結局の所はやっぱり美柑のなりたいものになれる所に行くのが一番だと思うぞ」

伊良子「私の一番なりたいものか…」

伊良子は入学する前は艦艇乗組員全員などの多くの人に料理を振る舞える環境に憧れ入学し、横須賀女子海洋学校で3年間腕を磨いてるうちに有名料理店の女将の目にとまるほどとなっていた。

伊良子「私は…」

伊良子がなにか言おうした時何かこみ上げたのか目から涙が出てきた。

悠一郎「お、おい」

伊良子「あ、ごめんね。ちょっとおトイレ行ってくるね」

そう言って伊良子はトイレに行ってしまった。

店主「大変だな。相談を受ける側も」

悠一郎「店主…」

その時店主が厨房からドリンクを持ってきた。

店主「俺のバカ息子も去年受験でな何度も相談を受けたけど、やっぱり何度も相談を受けても決めるのは本人だ。だから相談を受ける奴は相談しにきたやつの中々踏み出せない一歩を後押してやるのが相談を受けたやつの仕事なのさ」

悠一郎「一歩を踏み出すための後押ししてやるのか…」

店主「そうだ。一歩を踏み出しやればあとは本人が前に必ず進んでくれるさ。だから俺たちは一歩を踏み出してやる勇気をやればいいのさ。頑張れよ」

店主がドリンクを置くと厨房に戻って行く。

それと同時に伊良子がトイレから戻ってくる。

伊良子「ゴメンね。取り乱しちゃって」

まだ少し伊良子の目は赤かった。

悠一郎「美柑…」

悠一郎がなにか慰めてやろうと思った時さっきの店主の言葉を思い出す。

悠一郎「美柑。1つ聞いていいか?」

伊良子「? いいよ」

悠一郎「今まで教育艦で料理を作って楽しかったかことや嬉しかったことはあ?か?

伊良子「うん。楽しかったよ。大勢の人に沢山の料理を食べてもらえてとても楽しかったよ。それに晴風で最初に出した料理で誰1人も残さず食べてくれた上に美味しかったって声をかけてくれたのがとても嬉しかった!」

悠一郎「なるほどな。それさえ聞ければ十分だ」

伊良子「どう言うこと?」

悠一郎「美柑はブルーマーメイドで烹炊員として頑張った方がいいと俺は思うぞ。理由はまずさっき俺の質問で答えた美柑の言葉だ! この言葉を言える美柑にはブルーマーメイドにいってほしい」

伊良子「!」

そう言うと伊良子は今までの事を思い出す。

晴風で最初にみんなに料理を出した時やミーナの為作った事がないドイツを作ろうとした時や晴風カレーを作った時や更に日本航空学校を見学した時にみんなでカレーを作った事などが思い出し、そして伊良子は決断する。

伊良子「私…ブルーマーメイドに行く!」

悠一郎「俺は美柑が決めた道なら俺は最後まで応援するぞ」

悠一郎は厨房の方にいる店主に向かってグットポーズを送る。店主も後ろ姿でグットポーズをして悠一郎に返す。

ホール「お待たせしました〜ヨコスカネイビーバーガーとアジスカタコスでーす」

悠一郎「うぉ、デケェ!」

伊良子「美味しそ〜」

その後2人は談笑しながら食べた始める。

伊良子「そういえば日本航空学校の生徒さんは卒業後ってどうなってるの?」

悠一郎「ん? あいつらは卒業後は国防海軍に入隊して今沖縄、広島、北海道の残ってる陸地や長崎や京都の海上に飛行場に建設してその飛行場に配属されて海上監視任務や対潜哨戒任務に付くみたいだぞ。他には国防海軍が建造中の空母にも配属されるみたいだがそれはかなり先の話だな」

伊良子「大変そうだね」

悠一郎「そうだな。でも俺が教えてることは必ず近い時代には役立つからなあいつらは時代の最先端に行ってるから大変なだけさ」

伊良子「悠一郎もますます大変になるね」

悠一郎「帰ったら山積みの書類整理だ…」

その後2人は談笑しながら食べた後ヴェルニー公園を散歩した後悠一郎が日本航空学校に戻る為横須賀中央まで戻ってきた。

伊良子「今日は私の相談に乗ってくれてありがとうね」

悠一郎「これぐらいやらないとなこれでも彼氏なんですから」

伊良子「じゃあこれからもよろしくね彼氏さん」

悠一郎「おうよ。じゃあな」

そう言って悠一郎は改札を通り、帰りの帰路に着いた。

そして伊良子はすぐに学校の寮に戻り、ブルーマーメイドの願書に自分の名前を書いて、職員室の古庄の元に持って行く。

伊良子「古庄教官!」

古庄「あら、伊良子さん」

古庄が伊良子の顔を見るとなにか吹き飛んだ顔をしてた。

古庄「その顔だと決心できた模様ね」

伊良子「はい!」

古庄「分かったわ。これは預かります。受験勉強頑張ってね」

伊良子「はい!」

そう言うと伊良子は職員室を後にする。

古庄「若いっていいわね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




すみません途中変なキャラが出てきましたが気にしないでください。


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Extra edition コミコン南大阪125作品「水平線の先へ」

皆さん本当にお久しぶりぶりです…
今回は私が2月に大阪で開催された同人誌即売会の時に晴風支援艦隊の合同誌に掲載した作品を出します。
この作品は初めてちゃんとした文章校正された作品なので完成するまでとても時間がかかり、とても大変でした。
でも私の二次創作の中で一番しっかり文章がまとまった作品だと私は思っており、私の集大成だと思ってます!
そしてTwitterの方では言いましたがこの話の後にアップ予定の本編で私の二次創作は引退します。
次の作品は悔いのない作品したいと思うので待っててくだい








晴風が沈んで二ヵ月が経過し、横須賀女子海洋学校は夏休みになっていた。

明乃ともえかは生まれ故郷である長野県松本市に帰省しており、二人はある所に向かう為に歩いていた。

「ごめんねミケちゃん。少ない休みなのに私の用事に付き合ってくれて」

「そんな事ないよ。私も帰ってからやる事なかったから平気だよ」

「ありがとうミケちゃん」

二人はしばらく談笑しながら歩いてるともえかの目的の場所の海が一望できる所に作られた霊園に着いた。

「ここはいつ来ても綺麗な場所だね」

明乃がそう呟くと二人は霊園内に入り、ある墓石の前で足を止めた。

止めた先の墓石には「知名 優香」と書かれており、それはもえかの亡き母親の名前であり、今日は優香の命日である。

二人は持って来た水で墓石を洗い、持って来た花を備えて二人は手を合わせる。

明乃はある事を思い出してもえかに質問する。

「そう言えばもかちゃんのお母さんってブルーマーメイドだったんだよね? 」

「うん。でも私が小さい頃にお母さん死んじゃったから私もお母さんがどんな人だったかも分からないの」

もえかが一歳ぐらいの時に優香を亡くしており、もえかはあまりにも小さかった為優香の事をあまり覚えてない。

「そうなんだ……」

明乃は少々悪い事を聞いたなと思い軽く反省していた。明乃自身も両親を幼い頃に亡くしている為、もえかの気持ちも分かる。

「艦長? 」

そんな時に明乃は聞き覚えのあはる声が聞こえ、声のした方に向くとそこには明乃と同じ晴風所属で晴風副長のましろがいた。

「なんでシロちゃんがここに? 」

「それは……」

ましろが理由を話そうとした時ましろの後ろからある人物が花を持って現れた。

「私が連れて来たのよ」

それは明乃ともえかが通ってる横須賀女子海洋学校の校長であり、ましろの母親である宗谷 真雪だった。

「「校長先生! 」」

明乃ともえかはまさかの人物の登場に驚く。

真雪は持って来た花を備えて、真雪は手を合わせる。ましろもそれ見て急いで手を合わせる。

真雪は手を合わし終えると明乃ともえかの方を向く。

「今日は優香さんの命日でしょ?だから私もお参りに来たのよ」

真雪は優香の墓を訪れた理由を話すともえかはもしかしたらと思い、真雪にある質問をする。

「校長先生。母の事を知ってるんですか? 」

真雪はやっぱり聞かれたかと思うような顔をし、数秒空けてもえかの質問に答える。

「えぇ、知ってるわ。あなたの母親である優香さんとは学生時代からの同期で、ブルーマーメイドでも一度同じ艦で勤務した事もあるわよ」

まさかの人物が母親の事を知っている上に同じ艦で勤務している事にもえかは驚いた。

「そして良きライバルであり、良き親友だったわ。まさか優香さんの娘が今年の主席として入学した事には名簿を見て驚いたわ」

真雪は普段と同じ様に話してるがどこか特別な思いがある様に話してる。

そしてもえかは真雪にある事を頼む。

「校長先生。母の事をもっと詳しく教えてくれませんか? 」

真雪はもえかの真剣な顔を見て、真雪もある決意をする。

「分かったわ。 私も貴方には優香さんの事を分かっててほしいから話すわ」

真雪はもえかの頼みに応える。

「ありがとうございます! 」

もえかは真雪に頭を深々と下げて礼を言う。

「とりあえず一旦ここから落ち着いて話せる場所を移しましょう。霊園の入り口にカフェがあったからそこに行きましょう」

そして一行は霊園の入り口のカフェに移動し、中に入ると席に座り、各々が注文したメニューが来ると真雪は語り始めた。

「私が優香さんと出会ったのは今の横須賀女子海洋学校の前身である国立関東海洋学校に入学した後の事だわ」

 

 

十六年前

ブルーマーメイド地方支部局 第三管区本部横須賀港

「ちょっと優香さん! まだ書類できてないの⁉︎ 」

真雪の所属であるブルーマーメイド新型艦である「改フリーダム級沿岸戦闘艦来島」の艦内に真雪の声が響き渡ると通路から慌ただしい音を立て、真雪のもとにくる一人の女性がいた。

「ゴメン、ゴメン。今日提出だった事忘れてたよ。でも期限に間に合ったから平気だよね? 」

それはもえかの母親である優香だった。

「全く副長ならしっかり提出ギリギリなる前にだしてよね」

「分かったよ。次はしっかりだすよ」

そう言って優香は自分の持ち場に戻る。

真雪は毎回期限ギリギリになって書類を提出してくる優香に呆れてたが、それでも真雪は優香に絶大な信頼を置いてる。

真雪と優香の出会いは今から三年前に遡る。

 

真雪と優香は横須賀女子海洋学校の前身である国立関東海洋学校の同期で成績でも試験でも一位と二位を争うほどの優秀な生徒であり、二人は良き親友であり良きライバルでもありながら互い切磋琢磨し合い、同じ教育艦で海に出た事もある。

そして海洋学校の卒業の日が来て、二人は卒業式の後夕焼けで赤くなってる横須賀を一望できる諏訪神社に来てた。

「私はこれから士官になるための勉強する為呉本校の配属になったわ」

真雪は目標であるブルーマーメイドの艦長になるため呉本校でさらに自分を磨く道を選んだ。

「あたしはダイバーの適性があるからその力を発揮できる第十二管区の配属ってなったよ」

優香はダイバーの適性があるため海洋学校では救助隊及び臨検隊の隊長を務めた事からその力を必要とする第十二管区の配属となった。

「じゃあ……当分会えないわね」

真雪は優香と別々の進路を歩む事に寂しくなり、目から涙がにじみ出てくる。

「そうだけど。でも数年後には絶対立派なブルーマーメイドになって真雪が艦長であたしが救助隊の隊長の艦で海を守ろうよ! 」

しかし優香は真雪とは反対でまた真雪と同じ艦になれる事を望む。

「そうね。絶対立派になって同じ艦で海を守りましょう! 」

真雪は涙を拭き取り、優香に手を差し出すと優香も優香も手を出し、握手をする。

「じゃあ、また会う日まで」

真雪と優香はまた同じ艦で海を守る事を夕焼けで赤く染まる横須賀を背景に握手をしながら誓う。

 

それから十五年間二人な別々の道で自分を高め、色々な艦に乗り経験を積んでいく。

その間二人は互いに結婚をして真雪は真霜、真冬、ましろの三人の子供を授かり産むが優香は長年の不妊治療の末にもえかを授かり産む。

そして真雪と優香はましろともえかを産んでからの産休明けで新型艦の配属先で再開し、あの日の約束を果たし、今に至る。

 

(約束は果たせたけど優香さんはもうちょっとしっかりしてくれればいいのだけ……)

真雪はもう少し優香が成長してくれる事を心の中で願いながら艦橋の艦長席に座る。

「艦長、出航準備整いました」

真雪が艦長席に座ってると航海長が真雪に出航準備が整った事を報告しにくる。

「ありがとう。じゃあ出航するわよ」

「了解。アンカーを上げー舫放てー!機関始動! 」

航海長が艦内放送マイクで叫ぶと、来島のアンカーが上がり、航海科要員が舫を解くと甲高い機関音が響き渡り、来島は徐々に速力を上げ横須賀港から離れて行き、任務に就く。

来島はアメリカが建造したフリーダム級沿岸戦闘艦を日本向けに改造し、試験的に日本に配備された最初の艦であり、真雪は艦長で優香は副長兼救助隊及び臨検隊の隊長として来島の初代クルーに選ばれたのだ。

来島は配備されたから様々な任務をこなし、その年のブルーマーメイド年間最高練度艦となり、順風満帆に歩んでいた時にあの事故が起きたのだ。

 

十五年前

日本海

この日は大型勢力を誇った台風が九州沖に接近しており、台風の影響で雨風が強く波が高くなってる時にアジア最大級の豪華客船「クアンタム・オブ・ザ・シーズ」が暗礁に乗り上げ座礁するという海難事故が発生した。

この日海難事故にはブルーマーメイドとホワイトドルフィンの部隊が救助にあたり、統合救助隊が編成されてた。

この時に統合救助隊を指揮していたのが来島の艦長である真雪だった。

「酷い有り様ね……」

真雪が来島の艦橋から双眼鏡で座礁船の方を見ると、座礁船は暗礁に乗り上げ軽く傾斜してうえに難破船の周りにはまだ無数の救命ボートがあり、統合救助隊の救助ボートとスキッパーを使って救助活動してるが全然間に合ってない。

座礁したクアンタム・オブ・ザ・シーズは総トン数一万六千トンを超え、乗員乗客合わせて五千人を超える大型客船であった。

「外がこの様子だと船内はもっと酷いんでしょうね」

そう言い真雪は通信機を取り優香と通信を取る。

「優香さん。船内の様子はどう? 」

その時船内に入り、救助活動してる来島の救助隊の隊長である優香の通信機がなり、通信に応える。

「今、逃げ遅れた人達の誘導をしてるわ。乗務員に聞いた限りだと、まだかなり逃げ遅れた人達がいるみたいだからこれからもっと奥に入るよ」

優香達来島の救助隊は船内の逃げ遅れた人達を脱出口まで誘導する事と身動きできない人の救助にあたってる。

優香からの報告を聞いた真雪は。

「分かったわ。あなたはいつも無理する時は無茶するからくれぐれも奥に行く時は気をつけてね。それとあなたには帰るべき所があるのよ」

真雪は優香に無理しないように催促する。

「分かってるよ。私は平気よ……うわっ! 」

優香が返答しようとしたその時突然大きな音共に通信が乱れる。

「どうしたの! 」

真雪が異常を感じ状況確認をする。

「報告!座礁部に十メートルを超える大波が当たり、その際座礁船内で火災が発生し何か引火し爆発したと思われます! そして傾斜が進みます! 」

航海長が状況を真雪に報告すると真雪は急いで通信機の周波数を変えて、統合救助隊全体に通達する。

「通達!現時点にて船内捜索を打ち切る船内捜索をしてる救助隊は直ちに脱出を!付近の救助ボートに乗ってる救助隊も急いで座礁船内から離れるように! 」

真雪が通達すると座礁船の周りにいた救助ボートは座礁船から離れ、船内捜索をしてた救助隊も自分たちのボートに乗り脱出を始めた。

その時真雪の通信機が鳴り、その通信の相手は優香だ。

「真雪何言ってるんだよ! まだ中には救助を待ってる人達がいるんだよ! 」

優香が真雪の指示に納得いかないと通信してきた。

「これ以上捜索すると救助する側の私達も危険だからよ。さぁ早く優香さん達も脱出して! 」

真雪が優香を脱出させよとするが優香は捜索を続けるとしか言わない。

「目の前で助ける人達を救わないで何かブルーマーメイドなんだよ!真雪頼む捜索をさせてくれ! 」

優香がそう言うと真雪は少し怒った口調で返答する。

「あなたは一人の人間であり!一人の母親でもあるのよ!わからないの? 」

真雪の言葉に優香の頭のの中で生まれてもうすぐ一年になるもえかの姿が移り、優香は冷静になる。

「分かったよ……これから脱出を始めるよ」

優香は真雪の指示に従い脱出をすると言った。

「なるべく早く脱出してね。もう船はかなり限界を迎えてるから」

真雪は安心して、最後に一言を言い通信を終える。

通信を終えた優香率いる救助隊は脱出を始めて、自分達が入ってきた脱出口に戻り救助ボートに乗り始める。

そして優香が救助ボートに乗ろうとした時

「ん?いまの声は……」

優香が船内から何か聞こえたが他の隊員は気がついていない。

「隊長早くボートに! 」

「待って!聞こえない? 」

救助隊の副隊長が優香をボートに乗せようするが優香はボートに乗らず優香は何かに気がついている。

優香が集中して船内から音を聞いてると僅かに小さな声で

「たす……け……て」と聞こえた。

「やっぱりまだ近くに待ってる人がいる! 」

優香は船内の声がする方向に向かって走ってしまった。

「た、隊長!何をしてるんですか!うわっ! 」

副隊長が引き留めようしたが優香は聞かずどんどん船内に入っていき、その時また大波が座礁船を襲って大きく揺れる。

副隊長ここで苦渋の決断をとる。

「くっ!ボートをだして!このままじゃ私達も巻き込まれるから急いで! 」

ボートが脱出口から離され離脱していく。

(隊長ご無事で! )

そのまま救助ボートは来島に戻り、来島のウェルドックから船内の格納庫に収納される。

格納庫には真雪の姿があり、救助隊を見るや血相を変えて救助ボートに寄ってきた。

「優香さん……隊長はどうしたの!」

真雪は優香がいるはずの救助ボートにいない事に気付いていた。

「隊長は脱出する直前に船内から声がすると言い、船内に戻ってしまいまし。私達も座礁船が大きく揺れ隊長を待ってるのは危険だと判断し、離脱しました! 」

副隊長が真雪に優香がいない事を説明すると真雪の表情は固まった。

(優香さん一体何をしてるの!あの中を一人で戻って行ったっていうの)

真雪がそう思ってるその時、座礁船は大きな爆発音と共に爆発し、沈没が始まった。

その時真雪の元に見張り員からまさかの報告が入る。

「艦長!新たに10人ほど乗った救命ボートが座礁船から出てきました! 」

「なんですって! 」

まさかあの状況でら脱出する人達がいるとは思っておらず真雪は驚きを隠せない。

「すぐに救助隊は救命ボートに乗ってる人達の回収に向かって!

真雪は驚きを隠せないまま救助隊に新たな指示を出す。

「了解! 」

救助隊のボートは再度ウェルドックか発進し、救命ボートに乗った人達の回収に向かい回収して来島に戻ってくる。

その後救助された人達は来島の後部甲板に集められて待機されられた。

救助された人達は爆発音と共に沈んでいく豪華客船を後部甲板から静かに見ていた

そんな中優香はいっこう帰って来ず、真雪は最後に脱出してきた人達の一人の所の横に座り、声を掛けた。

「あなた、船内を一人で救助活動してるブルーマーメイドの隊員を見なかった? 」

声を掛けられた人は恐怖と寒さで震えながら応えた。

「その一人で救助活動してるブルーマーメイドの隊員人が瓦礫に埋もれて身動きが取れない私達を見つけてくました」

真雪は息を呑みながら救助された人の話を聞き続ける。

「その後瓦礫をどかして私達を脱出口まで誘導してくれて、用意してくれた救命ボートに乗れって言われて乗って脱出しましたがブルーマーメイドの隊員の人はまた船内に戻っていきました」

「なんですって! 」

真雪は救助された人の話を聞き驚いて大きな声をあげて、立ち上がり沈みゆく座礁船を見えるとこに向かうと

「嘘でしょ……あの中に一人でまた戻って行ったっていうの?あなたには生まれたばかりの子供もいるのにどうして! 」

そのまま真雪はあまりの事に気を失ってしまった。

その一ヶ月後、この海難事故は収束を迎えた。

この事故は今回沈没した客船「クアンタム・オブ・ザ・シーズ」の船長による無理な航海日程と事故が起きた時に船長の責任を放棄して先に脱出した事によって、船内の避難系統が混乱したため避難が遅れた。

それと救助活動中に立て続けに座礁部に十メートルを超える大波が当たり、被害を悪化させ沈没スピードを早まった。

この海難事故で乗員乗客三百人の死者行方不明者と船内を捜索していた統合救助隊からも二十名の殉職者が出るほどの史上最悪の海難事故となった。

その殉職した救助隊の一人が「知名 優香」だった。

優香は最後まで船内を捜索し、船内にいる要救助者の救助をして沢山の人々を救った事から葬式の時にブルーマーメイドから名誉勲章が贈られた。

その葬式の時真雪は参列しており、その時まだ一歳頃のもえかの姿を見るや真雪は優香の家族には罪悪感から逃げてしまった。

 

そして現在に戻る。

「じゃあお母さんは…… 」

もえかは真雪から母がどの様な人か語られていって人物像が出来上がっていくが少し複雑な気持ちであった。

「あなたのお母さん。優香さんは最期までブルーマーメイドの役割を全うして亡くなったのよ」

真雪が注文したコーヒーを一口飲んでからもえかに伝えていく。

「それと優香さんがある物を残していったのよ」

まだ真雪の話は終わっていなかった。

「ある物とは? 」

もえかは優香が残していったものが気になる。

「それは私が知名さんがこの話をする決心をつけてくれたものであり、今の私を作ってくれたものでもあるのよ」

 

15年前

真雪は、葬式の後海難事故で多数の死者をだした事から責任を取るため辞表を出したが、ブルーマーメイド上層部は優秀な人材である真雪の辞表を受理しなかった。

そしてこの時とある事案がブルーマーメイドを悩ませていた。

それは「領海内武装船団襲撃事件」である。

武装した船団が領海内で貨物船やタンカーを襲う事件がここ最近多発しており、ブルーマーメイドの強制執行課による制圧作戦も行われたが制圧できなかった。

そしてブルーマーメイドは武装船団に対してなんも手をつけられないままでいる中、真雪率いる来島は海上哨戒任務に就いた。

任務を開始して数日後、真雪は艦内巡回でまだ誰も着任していない優香がいた副長室にいた。

部屋の中は沢山の来島クルーとの写真が額縁に入れて飾られており、部屋はあの日のままであった。

「やっぱりあの時私がもっとしっかりしてれば……!」

真雪はまだあの日事を忘れられず眠れない日が続いていた。

そんな時真雪は部屋の机の上にある一冊のノートを見つけた。

「これは航海日程?いやこれは優香さんの個人的なノートだ」

真雪がノートを開くと来島に着任してからの事が書かれていた。

 

九月二十五日

「今日は産休明けで、最初に配属されたのがまさかの最新鋭で驚いたけど、それ以上に驚いたのはまた真雪と同じ艦で働ける事だった」

優香が配属される来島を見学してる時に同じく見学して真雪と再会しあの日の約束を果たした日だった。

「これはあの日ね」

真雪がページを捲る。

 

 

九月三十日

「今日は来島の初出航の日。真雪がものすごく緊張した顔してて、横から見てて笑いそうだった」

この日は今の来島のクルーが集まり来島の初任務の為の出航の日だ。

「余計なお世話よ」

真雪はそんなすごい顔をしてたのかと思いつつページを捲る。

 

十月十四日

「来島での初の実戦任務は転覆した漁船の乗組員の救助だった。私が現場で救助隊の指揮をし、真雪が艦から全体の指示をして無事に救助に成功した。急な任務だったけどみんなよく動けていたと思う」

来島は演習を終えて、横須賀に帰港中に近くで海難事故が発生し、急遽救助任務をやることになった。

「確かにあの時は急だったけど確かにみんなよく動いてくれたわ」

 

十月二十五日

「今日は来島に配属になってから最初の休日!寄港地の海上アウトレットモールで真雪と沢山買い物とランチができてとてもいい一日だった! 」

この時来島は沖縄方面の任務担当しており、その時寄港した海上フロートで一日だけの休日が設けられた。

「私はあの時はゆっくり本を読みたかったけど優香さんのおかげで楽しい一日なったわ」

真雪は優香との楽しい思い出を思い出しながらページを捲る。

 

十一月六日

「今日は……何もなく平和な一日でした! 」

おそらく書くネタがなかったんだろうと分かる一ページだ。

「ふふっ、優香さんらしいわ」

真雪は優香らしい事に納得してページを捲る。

 

十一月二十七日

「今日は領海内でおける不審船対処でとても疲れた……でも何事もなく過ぎてよかった」

この日は来島は南シナ海の日本の領海で海上哨戒中に不審船が領海に進入し、そのまま航行し続けたため来島が警告射撃などをし、何事もなく領海外に追い出した。

「そうね。あの時は私も最悪の事を考えていたわ」

真雪は大変だった事を思い出しながらページを捲る。

 

一月二十日

「今回の任務はオーストラリアのブルーマーメイドとの合同演習があり、今日はオーストラリアに向かうため航行してる。ちょうど赤道も超えたし赤道祭をやるか! 」

この後優香が赤道祭をやると言い始めて艦内で急遽赤道祭を開催し、各自が持ち寄ったネタで艦内は笑いに包まれた。

「赤道祭はとても楽しかったわ。あれのおかげオーストラリアとの演習でもとてもいい成績を出せたしね」

真雪はページを捲る。

 

二月十七日

「今日は横須賀基地で来島の一般公開があり、その時に真雪の子供の真霜ちゃんと真冬ちゃんが来てくれた。二人ともすごく可愛いけど一番可愛かったのは一歳になるましろちゃんだったわれ!あ〜私も早く松本に帰ってもえかを抱きたいわ」

この日真霜達がお母さんの働いてる艦が気になり、真雪に内緒で横須賀基地に来たのだった。

「私もあの時に真霜達が来たのは驚いたけど、私も早く優香さんの子供に会いたいなと思ったわ」

そしてページを捲る。

 

三月二十七日

「今日は呉の本部で今年度の最高練度艦の表彰式があるため呉に来てた。貰った認定楯を見るとみんなで頑張った甲斐があったと思う。みんなおめでと! 」

ブルーマーメイドではその年度の演習成績が優秀な高練度艦に表彰されるブルーマーメイドでも名誉ある事である。

「本当にみんなよく頑張ったわ。あれはとても一人の力で取れるものじゃないからみんながいたから取れたものよ」

そして真雪はページを捲り続けると、あの海難事故の日のページとなった。

 

七月事故当日

「今日はこれから長い仕事になると思うから先に書いとく。この天候の悪い中で救助活動するのは私はとてもやりたない」

「! 」

真雪は驚いた。

まさかいつもどんな任務であろうが全力で先頭に立ってやって来た優香が任務をやりたくないと言ってるのだ。

「まさか嫌々任務をやったんじゃ……」

真雪は続きを読み進める。

「こんな暴風雨と高波に加え、あの大きさの船で救助活動するのは救助する側も大きなリスクを背負う。しかし私は行かなければならない何故ならあそこには私達の助けを待ってくれてる人達がいる事を思えば暴風雨や高波なんて関係ない!もし助かる可能性が僅かでもあるなら助ける!そして全員必ず助け出す!そして来島のみんなと共に横須賀に帰るんだ! 」

ノートはそこで終わっていた。

そして真雪がノートの表紙を見るとボールペンで微かに「海に生き、海を守り、海を行く」と書かれていた。

「本当にあなたって人は……」

真雪はあの日の優香のどのように思って任務に当たったのかよく分かった。

優香は強い信念を持ち任務に当たっていた事がよく分かり、優香は真雪が思ってるよりはるかにしっかりしていた。

真雪は優香の信念を知り、優香が亡くなって以来泣けなかった涙がやっと出てきた。

その時艦内で航海長が艦内放送を入れた。

「艦長!哨戒船が武装船団を発見!現場から近い本艦が対処に当たれとの命令が下りました! 」

なんと近くで領海内を荒らしてる武装船団が現れたのだ。

真雪は涙を拭くと艦長帽を正す。

「こんな事で泣いてたら天国の優香さんに怒られるわ。さぁ行くわ! 」

真雪は優香のノートを片手に副長室を出て艦橋に向かう。

艦橋についた真雪は艦長席に座り航海長から現在の状況を聞く。

「先ほどブルーマーメイド本部からの入電で本艦から五十キロの所で哨戒船が武装船団を発見しました。数は四十ミリ機関砲を搭載した武装ボート十五隻ほどと短距離SSMを搭載した旧式フリゲート一隻が陣形を組んでます」

航海長が武装船団の現在の状況を真雪に報告すると真雪はすぐに指示をだす。

「分かったわ。本艦はこれより武装船団に対する海上警備行動として制圧作戦を行う。対水上戦闘よーい!臨検隊は臨検準備! 」

真雪が指示を出すと来島の機関音が上がり、徐々に来島自慢の速力を上げて武装船団に接近して行く。

主砲五十七ミリ一基と格納庫上の三十ミリ機関砲二基も制圧用の低炸薬弾を装填し、射撃準備に入る

救助隊兼臨検隊も臨検装備をし、後部格納庫で即時待機をし、来島は制圧作戦に向けて着々と進む。

そして来島が武装船団との距離四十キロになった時レーダー員が武装ボードが来島に向かって接近してくるのを探知する。

「対水上レーダー探知!武装ボード十隻が本艦に向けて接近してきます!距離十五キロです! 」

レーダー員からの報告を聞いた真雪は来たなと思うような顔し、新たな指示を砲雷長に出す。

「砲雷長。射撃用意、目標武装船団の武装ボード。射撃指示は全て砲雷長に任せるわ」

「了解! 」

指示を聞いた砲雷長は艦橋からCICに入り、戦闘指示をとる。

「武装ボードとの距離十キロ!目視圏内に入りました! 」

レーダー員が武装ボードとの距離を伝えると砲雷長はすぐに指示を出す。

「対水上戦闘! 目標武装!主砲撃ちぃ方始め! 」

砲雷長からの指示を聞いた砲術士は主砲発射トリガーを引き、主砲五十時ミリ砲が火を噴く!

放たれた砲弾は武装ボードに命中し、無力化する。

「命中弾と無力化を確認!残りの武装ボード接近してきます! 」

来島のウィングにいる見張り員が報告する。

「そのまま無力化していって! 」

真雪が報告を聞き、そのまま射撃を続けさせる。

その後武装ボードは来島に接近するも来島の主砲と機関砲により無力化され、臨検隊によって武装ボードの乗員は完全制圧されて艦内に収容させられる。

 

武装ボードが来島に制圧され、収容されるのは武装船団のボスが乗ってるコニ型フリゲート艦でも確認された。

「ボス。先に向かわせた武装ボードが完全制圧され、ブルーマーメイドの艦艇に乗員が収容されました」

武装船団の部下の一人がボスに言うがボスに慌ててる様子はない。

「ほぅ、骨のあるブルーマーメイドがきたようだな。これならSSMも使えるな」

ボスはむしろやっと戦えるブルーマーメイドの艦と戦闘ができて、楽しんでる。

そしてボスは来島に向けて短距離SSMを放つ

「対水上戦闘!目標ブルーマーメイド艦艇!短距離SSM発射始め! 」

そう言うとコニ型フリゲート艦の艦首の方からSSMが発射され、来島に向かう。

 

「対空レーダー探知!アクティブレーダー波も探知!SSMが距離二十五キロで接近してきます! 」

来島のレーダーもコニ型が放ったSSMを探知し、レーダー員が報告する。

レーダー員から報告を聞き、すぐに真雪は砲雷長に新たな指示を出す。

「砲雷長!対空戦闘始め! 」

砲雷長は真雪の指示を聞いたら対水上戦闘から対空戦闘に切り替えさせる。

「了解!対空戦闘用意!目標短距離SSM!SeeRAM始動!迎撃始め! 」

砲雷長がそう言うと格納庫上の個艦防空ミサイルSeeRAMが始動し、コニ型が放った短距離SSMに向かってSeeRAMが発射される。

「インターセプト五秒前、四、三、二、一マークインターセプト! 」

見事にSeeRAMがSSMの迎撃に成功した。

その後もコニ型から二発目と三発目のSSMがくるがSeeRAMが全弾迎撃する。

そしてコニ型フリゲート艦が搭載してる最後のSSMが発射される。

「四発目来ます! 距離二十キロ! 」

来島の対空レーダーも最後のSSMを探知し、迎撃体制にはいる。

「SeeRAM迎撃始め! 」

砲雷長がそう言うと四発目のSeeRAMが最後のSSMに向かう。

「インターセプト五秒前、四、三、二、一ターゲットサーヴァイヴ! 距離十キロでSSM突入して来ます! 」

来島が放ったSeeRAMがコニ型フリゲート艦からのSSMを迎撃に失敗し、来島に向かって突入してくる。

「くっ!SeeRAMじゃもう間に合わない!主砲全力射撃で迎撃して! 」

砲雷長はすぐに迎撃をSezwebRAMから主砲に変えて、迎撃を始めるがなかなかSSMに命中しない。

「距離五キロ! 」

「総員衝撃に備え! 」

真雪はレーダー員から報告を聞くと万が一に備えて、衝撃に備えさせる。

そしてコニ型フリゲート艦から放たれたSSMは来島の手前一キロの所で迎撃した。

「衝撃波と爆風が来ます! 」

しかしSSMを迎撃するも迎撃した距離が近かったため衝撃波と爆風が来島を襲い、衝撃波で艦を大きく揺らし、 爆風で艦橋の風防が割れる。

「くっ!被害は! 」

真雪は割れて飛んで来た風防の破片に当たりながらも被害状況を確認する。

「武器システム、レーダー共にには異常なし!船体に迎撃したSSMの破片によって多数の傷がつきましたが戦闘に支障はありません! 」

航海長が被害状況を報告する。

「分かったわ。直ちに持ち場の体制を整えて、戦闘を続行するわよ」

真雪が確認をとると、すぐに戦闘体制を戻す。

 

一方コニ型フリゲート艦の武装船団のボスは。

「流石ブルーマーメイドの艦だな。この距離のSSMを全弾迎撃するとはな。しかし最後の一発は効いただろう?ならば最後は砲撃で引導を渡してやる! 」

ボスが部下に続いて、砲撃指示を出しコニ型フリゲート艦の七十六ミリ連装砲二基を向けて、砲撃を開始する。

 

「砲弾四つ探知!着弾します! 」

レーダー員が言うと来島の周りに四つの水柱が立つ。

「航海長。回避行動して! 」

「了解! 」

真雪が航海長にコニ型フリゲート艦からの砲弾を避ける為の回避行動をさせる。

それでも砲弾の量は激しく、一発の砲弾が来島の近くに着弾する。

「艦尾方向に至近弾! 」

見張り員がそう言うと来島の速力が若干落ち始めた。

「艦長!今の至近弾で推進器の一つが故障!速力落ちます! 」

航海長が速力が落ちる原因を真雪に報告する。

「まずいわね。このまま速力が落ちると相手からは絶好の的ね」

真雪はどうすればこの状況を打破できるかを考えた。

(やはりここは一旦撤退して、増援部隊と合流すべきか、でもそうしたら必ず相手は逃げる。どうすれば……)

真雪は悩んだ推進器が故障して、満足な速力が出せない今戦闘続けるべきか、一旦撤退して増援部隊と合同で制圧作戦をすべきかを。

(真雪の信じた道を選びなよ)

「えっ? 」

その時真雪の耳に突如優香の声が聞こえ、真雪は周りを見たが優香は絶対いない。

真雪ははっと優香のノートを見るとまた優香の声が聞こえてくる。

(真雪の信じた指示を出しなよ。来島のクルーなら必ず真雪の指示に従ってくれるから、自分の信じた指示をだして! )

真雪は優香からの声を聞き、真雪は決心する。

「これよりコニ型フリゲート艦に対して、反航戦を行う!突撃用意! 」

それは真雪がだした指示は大胆な反航戦だった。

来島は進路をコニ型フリゲート艦と正対し、武装船団に突撃する。

 

「ボス!ブルーマーメイドの艦艇が突撃して来ます! 」

「なに! 」

武装船団のボスもまさかの来島の行動に混乱を始める。

「とにかく撃て!撃って撃って撃ちまくれ! 」

コニ型フリゲート艦は主砲を撃ちまくったが突撃してくる来島には当たらず、残ってた武装ボートも来島に向かって突撃するが、来島の主砲によって無力化される。

「砲雷長!コニ型フリゲート艦の前部主砲を黙らせるわ!射撃目標前部主砲撃ち方始め! 」

「了解! 」

来島の主砲はコニ型フリゲート艦の前部主砲に向かって砲撃し、コニ型フリゲート艦の前部主砲を破壊する。

 

「うそー! 」

ボスはまさかの砲撃で自艦の主砲を破壊された事に驚きを隠せない。

「逃げろ!撤退だ! 」

ボスは撤退指示を出して、来島から逃げようとしたが、艦尾方向を見せた時に来島からの砲撃で、後部主砲と推進器を破壊されてコニ型フリゲート艦は正対された。

最後は真雪の大胆な反航戦によって、コニ型フリゲート艦は制圧された。

その一時間後増援部隊が駆けつけた時、増援部隊はその光景に驚いた。

たった一隻で武装船団を完全制圧し、来島も全くダメージを負ってなかったからだ。

 

その後来島のクルーには今回の功績を讃えられて、特別勲章を与えられて、真雪はブルーマーメイド関係者からは「来島の巴御前」と呼ばれる伝説のブルーマーメイドとなった。

 

そしてその一年後真雪は優香の墓を訪ねていた。

「優香さん。今度私達の母校国立関東海洋学校が横須賀女子海洋学校になって私そこの先生になるの。先生になってあなたみたいな「海に生き、海を守り、海を行く」未来のブルーマーメイドを育てるから。見守っててね」

それ以来真雪は優香の命日なると墓を訪ねてる。

そして優香のノートは真雪が優香の子供にこの事を話す時まで大切に保管していた。

 

そして現在に至る。

「これが話しの全てよ。そしてこれが私を変えてくれた優香さんのノートよ」

真雪はバックの中から大切に保管されていた優香のノートをだしてもえかに渡す。

「これがお母さんの遺したノート……」

もえかはノートを見ると自分の母親の名前が書かれてる事を見る。

「本当はもっとあなたに早く渡したかったけどなかなか決心がつかなくてごめんなさい」

真雪はもえかに向かって頭を下げる。

「いえ、校長先生頭を上げてください。私は今まで知らなかったお母さんの事を知れて感謝してます。しかも校長先生がしっかりお母さんのノートを保管してます。本当にお母さんの事を教えてくれてありがとうございます」

今度はもえかが真雪に向かって頭を下げる。

「いえ、礼を言われる事はしてないわ。むしろそれが無ければ本当に私はブルーマーメイドを辞めていて、今の立場はなかったと思うわ」

真雪は優香のノートに感謝してる。

その後四人は喫茶店から出て、真雪とましろは横須賀に帰るため車に乗る。

「それでは夏休み明けに元気な姿を見せてくださいね」

「「はい! 」」

明乃ともえかは元気な声で返事をする。

「艦長はしっかり宿題やって来てくださいね」

ましろが明乃にしっかり最後は注意をする。

「分かってるよー。じゃあねシロちゃん! 」

「では夏休み明けに」

そして真雪とましろは帰っていった。

「じゃあ私達も帰ろうか」

「そうだね」

明乃ともえかも帰路につき帰り始める。

その後ろで夕日で赤く染まる空で優香が四人を見守ってるように見えるのは気のせいかも知れない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうでしたか?
おそらくハーメルンで書いてる文書とは大きく違ってたと思います。
読みやすかった人と読みにく人や面白いと思った人や面白くないと思った人もいますがこれが私の作品でした
感想と評価お願いします!


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大事なお知らせ

アジアと雄一郎がお知らせします。


アジア、雄一郎「「ハイスクール・フリート2周年&劇場新作アニメーション作成おめでとうございます!」」

 

アジア「本当にめでたい事だな!」

 

雄一郎「うむ、放送から2周年に映画化とくれば今オタク界ではいふりが流れに乗ってる! この調子で俺も映画に……」

 

アジア「いや、お前は俺の作品のオリキャラだからない」

 

雄一郎「ぐぬぬ…… ま、まぁ、でも2周年に映画化は本当にめでたい! 」

 

アジア「そうだな。アニメ放送時はまだ俺は高校生で2年経った今は社会人になってるもんだから2年と月日は本当に早い」

 

雄一郎「映画化するのも本当にハイスクール・フリートが好きな人達の根強い応援のおかげでなったからこれからもこの作品は愛されるだろう」

 

アジア「そうだな。俺もあまりイベントとかに参加できないけど陰ながらこれからもハイスクール・フリートを応援していきます」

 

雄一郎「そうだな。アジアそろそろいつも見てくれた読者に言うこといわなきゃな……」

 

アジア「そうだな……えー私はアジアの大提督のハーメルンでの作品「ハイスクール・フリート 世界に翼が舞い降りた」はこの話を持って完全に終了とします」

 

雄一郎「まず作者であるアジアが休載してたのは仕事柄の問題で継続的な連載が不可能になり、一旦休載しました」

 

アジア「そこから頑張って1話投稿や合同誌で書いた作品公開投稿ぐらいで本当に執筆することできなくなり、更に頑張って形でもよく、この作品を終わらせようして何度か作品を書いたのですが、1年以上も執筆から離れてたブランクはでかく、とてもみなさんに見せることができないクオリティの作品ができてしまい、恥ずかしい極まりです」

 

雄一郎「なので作者アジアは今ある作品が最高の形だと判断し、みなさんには大変申し訳ありませんが作品を完結させていただきます」

 

アジア「本当に区切り悪い形で終わらせてしまい申し訳ございません。感想欄で気長に投稿待ってますと言ってくれてる方もいましたが気持ちに応えられずすみませんでした」

 

雄一郎「でも、この作品を書いてからアジアは本当に多くの人に出会ったな」

 

アジア「本当にそうだな。最初は見たい作品がないから自分で書けばいいじゃんという軽い気持ちから始め、そこから感想欄で毎回感想言って応援してくれる読者や改善点をアドバイスしてくれるファン又は誤字脱字をよく修正してくれた読者の方のお陰でお気に入り登録者数272人、感想数101人、しおり登録81人やハーメルンの日間ランキングTOP20入りや原作ハイスクール・フリート部門の総合評価最高2位などの執筆当初に思ってた反応以上に色んな方の評価を頂きました。本当にありがとうございます」

 

雄一郎「更にTwitterで同じはいふりの作品を書いてる銀河野郎のBOBさんのお誘いのもと晴風支援艦隊の同人創作部に属し、そこで大阪でのイベントで出す合同誌に関わったもんな」

 

アジア「あれはいい経験だったけどあの時は本当に自分の執筆力に泣いたし、何度か逃げようかな思ったけどここで逃げたら後悔すると思い、何度も修正来るなか書いて無事に提出する事できました!その節は加筆修正担当のさっとーさんありがとうございました…」

 

雄一郎「そんな事もありながらアジアはこの作品に出会ってとても良かった思ってるし、俺もそんな中はいふり二次創作作品の主人公になれて光栄だった」

 

 

 

 

アジア、雄一郎「「皆さん本当に今までありがとうございました!!」」

 

 

 




これからも作品をハーメルンを残しますので見たくなったらいつでも見に来てください!


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Extra edition
メインである悠一郎について


箸休めで書きました
どうぞ〜


佐藤 悠一郎

昭和2年6月24日生まれの東京の深川区(現在の江東区)出身である。

15歳の時に海兵団に入団し駆逐艦に乗っていたが戦況が悪化し航空機のパイロットが不足し始め急遽募集を始めその時に、上官が悠一郎にパイロットを勧めたため悠一郎は予科練へ移った。

予科練では基礎的な事を学んでいたが戦闘する事に関しては一つも教わってなかった。

その中で、教官機と悠一郎機他2機が訓練飛行中、偵察飛行中の米戦闘機3機と遭遇し教官機はすぐに回避しろとの合図を送った教官機は1機堕としたがその間に別の機に背後を取られ撃墜された

悠一郎と同期の機にも米軍は襲いかかり堕としていった。

悠一郎は同期が堕とされるのに激怒し習ってない戦闘をする。

最初に教官機を堕とした機が低空にいた為、高い高度からの一撃離脱戦法を取り1機撃墜し、もう1機は悠一郎の背後を取ったが悠一郎の必死の回避行動で弾を避け相手の弾切れを狙っていた。

そして相手が弾切れを起こしその時に一気に機首をあげ捻り込みをかけ背後をとり堕としていった。

そのまま生き残った同期の機と基地に戻った

同期のパイロットが悠一郎が米軍戦闘機2機を堕として帰還したと報告したら悠一郎は教官からの評価が上がりそのまま主席として予科練を終えた。

そして1945年3月敵機動部隊の接近してると情報を受け悠一郎達は九州の鹿屋航空基地に転属を命じられた。

来たる敵の為に機体の整備や訓練をしていたら3月10日東京にB29の大編隊が襲来し焼夷弾で東京を焼き払ったとの情報が入った。

悠一郎はすぐにでも東京に戻りたかったが上官が東京は平気だと一点張りで来たる敵の為に今は戦線を離れるなと言われ詳しい情報も入ってこなかった。

そして3月18日九州沖に敵の機動部隊が現れ呉の海軍軍港などに空襲を始めた。

そして悠一郎達の特攻部隊がとうとう出撃の時を迎えた…

 

 

性格は至って普通であり努力家でもある。

勉強もまぁまぁできて運動もできた。

休みの時は友人と一緒に木登りや海に行き泳いだり釣りなどをして特に釣りなどでは釣れない時は海の水平線上をぼーっと見てたら視力が5.0なっておりマサイ族並みの視力を誇るようになっていた。

家族構成は父親、母親、弟と妹の5人家族だ

家は代々続く豆腐屋をやっており父親の代で3代目であったが戦況の悪化により赤紙召集で陸軍として南方に出兵していった。

母親は専業主婦として家族を支えていたが夫の出兵により代わりに豆腐屋を営んでいた。

弟と妹はまだ小学生で集団疎開をしようと思っていたが夫と兄である悠一郎がいないため疎開に行かず家を手伝っていた。

悠一郎はまだ軍に入る前まで配達などをしていたため体は丈夫であったまた個人的な趣味で筋トレなどをしていた。

 

 

 

また悠一郎には近所に幼なじみであり恋人でもあった女性もいた(詳しい事を本編でやります)

告白したのは悠一郎の方であった。

 




今回は少なめで書きました
あと感想ありがとうございます
感想などを参考に頑張っていきます


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Extra edition 0 晴風大艦長五十六の1日

テスト勉強の合間に描いた完全に箸休め作品です。
あと活動報告の方もよろしくお願いします

Twitterの方もよろしく
grandadmiral0


「今日もいい空、いい海だ」

ん? 俺は誰だかって?

俺は猫の五十六だ。

誰がこのの名前をつけたがもう俺は覚えてない。

何故なら随分と俺は長く生き、横須賀女子海洋学校と横須賀の街で生きてきたからな。

今は晴風という俺がよく居座ってる横須賀女子海洋学校の教育艦に乗ってる。

乗ってるというよりは俺が勝手に乗り込んだだけだ。

なぜ晴風に乗り込んだだって?

それはこの晴風艦長の岬 明乃に出会ったからだ。

岬 明乃からは他の生徒とは違う何かを感じた。

それだけの理由で俺は出航直前の晴風に乗り込んだ。

なに? 猫にそんな人を見る目があるかって?

馬鹿を言え、これでも長い間色んな人を見てきたからなそれに人間換算で言えば俺はいいお年頃だぞ。

そして晴風に乗り込んだのはいいが、とてもエライ艦に乗っちまったなと感じたな。

猿島からの砲撃、潜水艦との戦闘、ドイツの艦との砲撃戦と乗り込んだ身の猫からすればとんでもない事だ。

その後は俺が日向ぼっこでしてる時に見かけ、捕まえたネズミがとんでもないし、長い間横須賀女子海洋学校の艦を見てきたけどこんなのは始めただ。

挙げ句の果てに一度は反乱扱いにされ本当に大変だった。

今では反乱扱いは無くなったが万が一の要員としてブルーマーメイドから佐藤 悠一郎とうい男が乗艦する事になったが、この男からはとてつもない雰囲気を感じた。

あの横須賀女子海洋学校の校長である宗谷 真雪からも感じたことがない雰囲気だ。

まるでとてつもない戦いを知ってるような感じだった。

そして機雷など海難救助などあり、晴風のクルーは徐々に良くなってきてることが良く分かってくる。

艦橋にいる時に感じた艦長と副長の宗谷 ましろとの気まずさも海難救助以来消えている。

 

そして俺は今晴風の甲板の高い所で日向ぼっこしているのだがその隣には

「みゃおーん」

最近、海難救助の時に副長に助けられ晴風に新しく乗る事になった子猫の多聞丸だ。

俺からすれば多聞丸はまだまだ赤ん坊だから、俺が多聞丸の面倒を見てやってる。

でも多聞丸のおかげで副長はやっと俺から逃げなくなった。

多聞丸が眠くなると俺が多聞丸を鏑木 美波がいる保健室に連れて寝かせる。

その後俺は艦内を一度巡回する。

艦橋に行くとドイツ艦から助けられたミーナと書記の納沙 幸子以外の艦橋メンバーは揃って艦の方針と操艦をしてる。

おそらくあの二人は休憩中で部屋で仁義のないテレビでも見てるだろう。

次に機関室に行くといつも通り機関長の柳原 麻侖がお祭り騒ぎをして賑やかだった。

どうやら機関室でサウナ大会してた模様でとても室内は暑く、俺は暑いのが苦手だから移動する。

次に主計科と応急員の部屋に行く。

主計科の部屋では等松 美海がものすごい速さで晴風の会計をして行く。

地味に等松がいなければ晴風の補給の在庫など予算など回らなく珠算一級を持ってる貴重な人材なのだが時々スマホで野間の写真をみながらニヤニヤしてるのがダメなところだな。

応急員の部屋に行くとそこでは自分の趣味に没頭してた。

和泉 媛萌はボトルの中に晴風のネームシップである陽炎の模型を作ってるがよく揺れる艦内でそんな物が作れるな。

青木 百々は趣味の漫画を描いており、中身は猫の俺には分からない次元だったので見るのをやめといた。

次に教室に行くと給養員の杵崎双子姉妹が昼食の片付けをしてたが伊良子 美甘がいない模様だ。

あかね「あっ、五十六だ」

ほまれ「そういえば、五十六のごはん出してないよね」

そう言って二人は厨房から俺のごはんを出してくれた。

それにしても晴風のごはんは美味い、おかげで太ってしまった。

ほまれ「いっぱい食べな」

あかね「それにしても五十六のお腹プニプニで気持ちいいよ〜 」

そう言って二人は俺の腹をプニプニしてくる。

飯の時ぐらい落ち着いて飯を食わせてくれ。

そしてごはんは食べた後は決まって甲板にいく。

甲板に行くと砲雷科の人が主砲と魚雷発射管の点検と整備をしてる。

航海科も艦の安全な航行のためにしっかりウィンクから見張りをして、電探が動いてることから電探で監視してるのも分かる。

それにしても見張り員の野間 マチコはよくあんな高い所に登れるな。

猫の俺でもあそこまでは登りなくないな。

最後に後部甲板の方に行くと洗濯物が干されてる一角で。

悠一郎「あと一回ぃぃぃぃ! 」

ずっと一人で構造物の一部を使って筋トレしてる佐藤 悠一郎がいた。

決めた回数のトレーニングをやったらしく倒れ込んで休んでいた。

そしてたら悠一郎の腹から大きな音がした。

どうやら昼食も食べずにトレーニングをしてたらしい。

その時

伊良子「お疲れ様です〜 」

伊良子が大きなおにぎり2つとお茶を持って後部甲板に来た。

悠一郎「おっ、いつもありがとうな」

悠一郎は伊良子からの差し入れが来ると速攻立ち上がりおにぎりを一個掴む。

伊良子「いえいえ、そんな事ないですよ」

悠一郎は伊良子から貰ったおにぎりを食べながら伊良子と座りながら話す事がここ最近増えた気がするな。

伊良子も悠一郎と話してる時は楽しそうだ。

 

とまぁこんな感じに晴風はいつも通りだった。

この様に巡回したらまた甲板の高い所に行き日向ぼっこする。

これが五十六の晴風での1日だ。

 

 

 

 

 




とまぁ完全箸休めです
本編の方はもうちょっと先になりますのでお待ちください
あとよく感想で聞かれることに関しての事を活動報告に書いとくのでそちらも確認お願いします


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Extra edition 1 悠一郎の過去の記憶

完全に寝れないから書いた番外編です
前回は五十六の番外編でしたけど今回は悠一郎の番外編を書きます

ー宣伝ー
2月に行われるComiCon大阪で自分が所属してる晴風支援艦隊 同人部隊の合同誌が発売されます
自分も今回一人の作家陣として書きました!
大阪なので関東方面の人は行きづらいと思いますがもし関西方面にはいふり好きがいたら是非買ってください!
それと宣伝もしてくれたら大変嬉しいのでお願いします!
詳しい事は自分のTwitterに投稿するので見てください!
grandadmiral0
これが自分のTwitterです
よろしくお願いします






昭和19年 茨城県霞ヶ浦 大日本帝国海軍霞ヶ浦航空隊基地

「総員きしょーう!」

当直の大きな掛け声と共に起床ラッパが鳴り響き、霞ヶ浦航空隊に所属してる海軍兵士が一斉に起き出す。

そしてその中のある一人の兵士も起きる。

悠一郎「おい! 田島早く準備しろ! また全員教官に殴られるぞ!」

彼はこの物語の主人公であり、まだ彼は一人の飛行訓練生だった。

田島「分かってる! 」

同期の田島と一斉に起きる。訓練生は起きて僅か数分で着替えて寝具も綺麗に畳んで朝の朝礼前まで訓練生がグラウンドに集合するが一つの班が遅れてしまった。

主任教官「貴様ら! たるんでるぞ! 我が国は今国と国民が一体となって戦わねばいけない時に海軍軍人の貴様らがたるんでてどうするんだ! 全員鉄棒に手を掴みケツを出せ!」

主任教官がそう言うと訓練生は「はい」と返事して、全員鉄棒に手を掴みケツを出すが訓練生の顔は浮かばない。

そういわゆる根性注入棒による主任教官が気がすむまでのケツバットの始まりだ。

田島(結局これかよ!)

悠一郎(顔に出すな! 長引くぞ!)

田島(クソ!)

その後訓練生は一人五発ずつ主任教官からのケツバットを喰らい、朝の朝礼は終わり、朝の掃除が終わり次第朝食を取る。

田島「痛ぇーまだケツが痛ぇよ。もうここに来て何発食らったんだ俺?」

田島は朝食をとりながら朝のケツバットが痛いのを気にしてる。

悠一郎「我慢して慣れろ。俺は駆逐艦時代から艦内でよくあったことだからもうやられることに関しては何も思わない」

悠一郎は元々峯風型駆逐艦の澤風に乗って航海要員として勤務してたがある日班長から悠一郎の視力の良さを買われて航空部隊の転属を勧められ、悠一郎は適性検査に受かり霞ヶ浦航空隊に配属になった。

田島「元艦艇乗組員が言う事は違うねぇ〜 俺は最初から航空部隊の方に所属したいから航空部隊に入ったんだけどな」

田島は悠一郎と逆で最初から航空部隊希望で試験に二回ほと落ちてやっと航空部隊の配属となった。

田島「そう言えば今日の訓練はなんだっけ?」

悠一郎「今日は編隊飛行訓練だぞ」

田島「編隊飛行訓練って事はまさか…」

悠一郎「あぁ、そのまさかだ」

「おい、そこの雑魚ども退け」

悠一郎と田島の後ろから急に声がし、後ろを向くとそこには悠一郎と田島と同じ訓練飛行小隊に所属してる

悠一郎「なんだよ神谷俺たちが先にいただろう」

神谷と言われる訓練生だ。

神谷「ふん! そんな事しらねぇよ! 俺はお前らと違って優秀なんだからよ何回も落ちて航空部隊きた奴と臭い駆逐艦から奴と同じ小隊にいるだけで反吐がでるのになんでお前らが俺より先に飯食ってんだよ」

神谷の父親は南雲機動部隊の旗艦赤城の零戦パイロットであり、真珠湾攻撃からミッドウェーまで戦いラバウルに転属後もガタルナカルの戦いにも参戦してる有名パイロットである。

本人は優秀な父親を持つため自分も優秀だと思っており、実際にも他の訓練生より断然に成績がいいが神谷がいつも目の敵にしてるのが

悠一郎「そんなのは関係ねぇよ。俺らが先に物事を終えて、飯食ってるんだからお前が文句言う権利はねぇよ。むしろトロいお前の方が問題なんだろ」

それは悠一郎だった。

悠一郎は艦艇からの転属組にも関わらず十分に良い成績を残しており、神谷と同等の技量を持ってると言われてる。

神谷「あぁ? ヤんのかおい?」

神谷は悠一郎の発言が気に食わなく、いつでも悠一郎に襲いかかりそうだった。

悠一郎「いつでも来いよ。下町と駆逐艦で鍛えたこの拳をお前の頭に叩き込んでお前の頭を厚生させてやるわ」

田島「そう言うお前も神谷の挑発に乗るな! また教官から殴られるぞ!」

周りは田島を始め、悠一郎と神谷がドンパチ始めないように互いに体と拳を抑えてる。

周りから「またあいつらか」「神谷も神谷で佐藤もだな」

「これがバレたらまた俺たち教官に殴られるな」と聞こえてくる。

神谷「チッ! 離せ」

神谷は身体と拳を抑えてる人達を振り払った。

神谷「ここで飯を食う気を失せた。別の所で食う! あと佐藤今日の訓練でお前と俺の格の違いを見せてやるからな」

そう言って神谷は別の席に移動した。

悠一郎「全くあいつも懲りなく俺に喧嘩売るな」

田島(そういう悠一郎も毎回その喧嘩を買ってるから変わらないぞ…)

 

そして訓練生は朝食を取り終えたら、飛行服に着替えて滑走路の格納庫に行き自分の機体の点検を行ってから格納庫から機体を滑走路に出してから小隊ごとに各教官から訓練概要を聞く。

悠一郎と田島と神谷も自分の機体である零戦を滑走路に出してから教官からの訓練概要を聞く。

教官「本日は編隊飛行訓練を行う。私が先導機になるから神谷が一番機佐藤が二番機田島が三番機として編隊を組んで飛行し、その後に機銃射撃訓練を行う。各員かかれ!」

「「「はい!」」」

三人は教官に気をつけをして敬礼をし、自分の機体に戻る。その時神谷が笑いながら悠一郎の方を向いてたが悠一郎はまったく気にせず機体の最終点検を行った。

そして悠一郎達の小隊が教官機を先頭に離陸する。

離陸して数分が経って教官機を先導機として悠一郎達は編隊を組んで飛行し、たまに教官機からの指示で編隊行動などをしていると突然教官機が激しくバンクを振った。

教官がコックピットから手を出すと右前方を見ろとの指示を出してきた。

悠一郎は指示された報告を見るとそこには

悠一郎「米戦闘機!」

それは日本近海まで接近してきた空母から発艦されたF6F戦闘機三機が偵察飛行しに本土まで襲来し、悠一郎達の小隊が見つかり、米軍機は小隊に襲い掛かってきた。

教官「お前らは基地へ逃げろ! 私が相手をする!」

そう言って教官は米軍機に向かって飛んで行った。

田島「さっさと基地へに逃げて、迎撃機を出してもらおう!」

悠一郎「そうだな」

悠一郎と田島が基地へ逃げようとした時

神谷「冗談じゃねぇ敵を目の前にして逃げる訳にはいかねぇ! 俺は教官に続くぞ!」

神谷が米軍機がいる方に向かって飛んで行ってしまった。

悠一郎「あの馬鹿! 俺たちはまだまともに戦闘訓練もしてないだぞ!」

悠一郎も神谷の後を追うように飛んで行った。

田島「おい! お前も行っちまうのかよ! しょうがねぇ俺が基地に戻って迎撃機を出して貰うようにするからそれまで死ぬなよ!」

田島は基地へ戻って行った。

その頃先に米軍機の方に飛んで行った教官機は米軍機三機を相手にして戦っていた。

教官機「くそ! 流石に三機相手では分が悪い!せめて一機でも落として基地からの迎撃機を待つしかない」

教官は米軍機に後ろを取られないようにしながら狙いを定めた米軍機一機に照準を合わせて20ミリ機銃と7.7ミリ機銃を同時に発射し的確に命中させて一機撃墜する。

教官機「よし! あと二機…うわっ!」

その時別の一機が教官機の後ろを取り、教官機に射撃して教官機の尾翼を破壊し、左主翼から火を吹き出させた。

教官機「クソー!」

そのまま教官機は火を吹きながら回転し、地上に落ちていった。その時に後からついていった神谷が米軍機と接敵した。

神谷「一機減ってる? 教官がやったのか。あとは俺が全て撃ち落としてやる!」

神谷は一機の米軍機に狙いを定めて、後ろをとり、射撃するが全く当たらない。

神谷「このまま追い詰めてやるぜ!」

神谷が米軍機に追い込みをかけたその時、神谷の視界から米軍機が消えた。

神谷「え? どこだ! どこに行きやがった!」

神谷は回りを見回すと後ろに米軍機二機が張り付いてるのに気がつく。

神谷「まさかこの俺が米軍機に追い詰められていたのか?」

その時一機の米軍機が神谷に向かって射撃すると神谷は慌てて回避するため大きく操縦桿を倒し、機体の体勢が悪くなった時にもう一機の米軍機が襲いかかる。

神谷(もうダメか!)

神谷が諦めかけたその時米軍機が火を吹きながら堕ちていった。

神谷「え?」

神谷は堕ちていった米軍機の後ろを見るとそこにいたのは悠一郎の機体であった。

悠一郎「ふぅ、当たってよかった〜。神谷早く機体を立て直せ! もう一機がくるぞ!」

神谷「あ、あぁ!」

神谷は悠一郎に注意されて機体を立て直そうとする。

悠一郎(もう一機はあそこか)

もう一機の米軍機は悠一郎の右上を飛んでおりこっちに向かってくる。

悠一郎「正面からのヘッドオンか…この零戦じゃヘッドオンは無理だな。ヘッドオンと見せかけての直前で回避してからの旋回戦にもちこむ!」

悠一郎はヘッドオンしてくる米軍機に向かって飛び、直前で機首を下げて、自分の機体の上を米軍機が通ったら旋回し旋回戦をしようとするが米軍機は旋回戦をせずにそのまま飛んでいく。

悠一郎「待て!」

悠一郎は米軍機を追って飛んで米軍機の背後を取り追い込みを掛けるが神谷と同様に突然視界から消える。

悠一郎(クソどこに行きやがった! )

悠一郎は回りを見回すと手にできた小さな影に気がつく。

悠一郎「上か!」

悠一郎が上を向くと太陽を背にして突っ込んで攻撃してくる米軍機がおり、悠一郎は米軍機からの攻撃を避けると今度は背後を取られる。

悠一郎(このままじゃヤバイな…残弾も元々は訓練用に持ってきたためだからあまりないし次の攻撃で仕留めなきゃな。一か八か話に聞いた程度のアレをやってみるか)

悠一郎は操縦桿を掴むとそのまま機体速度を上げて米軍機から逃げるように飛んでいく。米軍機も悠一郎の機体に合わせて速度を上げて追い込みを掛ける。そして米軍機が悠一郎の機体を照準に捉える。

悠一郎「いまだ!」

悠一郎は一気に減速し、ラダーペダルを踏みながら操縦桿を横上に倒す。

悠一郎の機体は一気に速度を落として米軍機をオーバーシュートさせて零戦の機動力を使い一気に米軍機の後ろにひねり込みを掛けて後ろにとる。

悠一郎「ぐっ!」

しかし悠一郎の機体は一気に速度を上げてからの減速とひねり込みで悠一郎の体には大きなGが掛かるが悠一郎は我慢し米軍機の後ろに張り付く。

悠一郎「これで留めた!」

悠一郎は一気に射撃し、米軍機を落とす。

悠一郎「よっしゃ!」

まさか戦闘訓練もしてない訓練生の悠一郎が米軍機を二機落としたのは霞ヶ浦航空隊に衝撃を与えて、悠一郎は神谷を完全に抜き去り主席として訓練生を終えた。

神谷はあれ以来悠一郎には何も突っかからずひたすら訓練に打ち込んだ。

そして悠一郎は鹿屋の方に移されて特攻に向かったのである。

 

 

晴風後部甲板

悠一郎「今思い返せばなんであの時あんな事できたんだろうな俺」

悠一郎は後部甲板での筋トレの休憩中に自分の訓練生時代の事を思い出してたのである。

悠一郎「そういえばあれからあの二人はどうなったんだろうな」

伊良子「どうしたんですか?」

その時洗濯物を取りにきた伊良子にあった。

悠一郎「いや昔の事を思い出してたらその時の知り合いがどうしてるのかって思っただけさ」

伊良子「そうなんですか。ちなみにその知り合いの人は悠一郎さんとどのような関係だったんですか?」

悠一郎「んー戦友かな?」

伊良子「戦友?」

悠一郎「変な事言ったな今のは忘れてくれていい。それに洗濯物を取り混むんだろ? 手伝うぞ」

伊良子「あ、ありがとうございます」

悠一郎は伊良子と一緒に洗濯物を取り込み始めた。

悠一郎(早くこの大空を飛びたいな)

悠一郎は洗濯物を取り込みながら青空が広がる空を見てそう思ったのであった。

 

 

 

 

 




やっぱり番外編書くのが一番好きだな
自分の妄想を一番書くことができる


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Extra edition 2 バレンタインとは?

美柑ちゃんHappy Birthday!
これからも烹炊員として晴風クラスの胃袋を満たしてください!



今日は2月14日バレンタイン

悠一郎「ばれんたいん?」

香取「なんだお前知らないのか?」

悠一郎「あぁ、なんだそれは」

悠一郎は今は横須賀技術艦船工廠で香取と一緒にある物の設計と量産をしており、今は休憩時間で休憩室にいた。

香取「バレンタインってのはー女が男にチョコレートを渡す日の事を言うんだ」

香取がバレンタインがどういうものかと説明すると悠一郎に新たな疑問が生まれる。

悠一郎「ちょこれーとってなんだ?」

香取「そこから分からんの⁉︎ まぁ説明するより食わせた方が早いな。ちょっと待ってろ」

香取は席を立つと休憩室の奥の給湯室にある茶受けから一個の小包に入った市販のチョコレートを持ってくる。

香取「ほれ、これがチョコレートだ」

悠一郎「これが…チョコレートか」

悠一郎が香取から貰ったチョコレートを開けて食べる。

悠一郎「甘いな」

香取「甘いだろ。これが疲れた時に食べるといいんだよな」

悠一郎「こんな甘いの食べたのは初めてだ」

香取「そうなのか? まぁチョコレートは元々外国の菓子だからお前さんみたいに昔の日本にいたんじゃあまりこういう甘い菓子とは関わりはねぇな」

悠一郎「外国の菓子か。確かにこんな甘いのは俺がいた時代の日本にはなかったな」

悠一郎は残ったチョコを食べて、テーブルにあった茶を一口飲む。

悠一郎「そういえばさっき言った女性が男にチョコレートを渡すって言ったがなんで渡すんだ?」

香取「それはな女が男へ愛情を込めたチョコレートを渡すつまり好きな男へ想いを伝える日でもあるんだ。だから俺みたいに女からチョコレートを貰えない奴もいる」

悠一郎「なるほどな。つまりチョコレートで言葉の代わりに愛を伝える日って事か」

香取「まぁ、その解釈でも間違ってもいない。最近ではなんか友人同士で贈る友チョコやとりあえずチョコレートを贈る義理チョコもあるみたいだかな」

悠一郎「色々と俺が知らない文化があるな」

悠一郎は自分がどれだけ今の時代の文化についていけてないか実感する。

香取「まぁ、それは慣れていくさ」

カーン! カーン!

香取が言うと休憩終了の知らせの鐘が鳴る。

香取「さっ、あと少し頑張りますか」

悠一郎「そうだな」

悠一郎と香取は安全第一と書かれたヘルメットをかぶり、作業に入る。

そして今日の作業が終わる。

悠一郎「じゃあ先に失礼します」

香取「おう、お疲れさん。また明日も頼むぞ」

悠一郎「了解です」

香取「そういえば今日三笠公園で1日限定の電化装飾があるから見ていきな」

悠一郎「じゃあ、帰る前にチラッと見ていきますわ」

悠一郎が作業着から私服に着替えて更衣室出て、横須賀技術艦船工廠の敷地の入り口の門を出ると

悠一郎「雪か…」

悠一郎は空を見ると空から雪が降ってきた。

悠一郎「もう2月だもんなそれは雪も降るさ」

悠一郎が降ってくる雪を見てるとその奥でライトアップされてる三笠公園の戦艦三笠が見えた。

悠一郎「寄るか」

悠一郎はこの前とった丙種二型小型水上免許で買った小型スキッパーに乗り、三笠公園に行く。

そしてスキッパーの係留所にスキッパーを止めて三笠公園について真っ先に悠一郎は東郷平八郎の銅像の前で直立不動になり、海軍式敬礼をする。

敬礼を終えたら悠一郎は三笠の横で三笠を見る。

悠一郎「綺麗な電化装飾だな。よし寒くなってきたし帰るか」

そう言って悠一郎が後ろを振り返ると

悠一郎「ん? そんなところで隠れて何してるんだ伊良子?」

伊良子「いや、その…偶然ですね!」

悠一郎が振り向いた先にいたのは晴風の烹炊員の伊良子美柑であった。

悠一郎「そうだな。お前も三笠を見に来たのか?」

伊良子「あっ、うん。そうだよ(言えないよ悠一郎さんにこれを渡したいから香取さんのところまで言って悠一郎さんの場所を聞いたなんて)」

伊良子の持ってるバッグの中には綺麗に梱包された箱があった。

悠一郎「そういえば今日伊良子誕生日だよな?」

伊良子「うん、そうだけど。なんで私の誕生日知ってるの?」

悠一郎「前に晴風に乗った時に乗員名簿で全員の誕生日が書いてあったからそれで知った」

伊良子「えっ? 全員の誕生日覚えてるんですか⁉︎」

悠一郎「あぁ、覚えてるぞ。ちょっとそこで待っとけ」

悠一郎が伊良子の事を待たせると悠一郎が戻ってくる。

悠一郎「ほい、これ」

悠一郎が近くの自販機から買ってきたあったかいココアの缶を持ってきた。

悠一郎「こんなもんだが誕生日の差し入れだ」

伊良子「ありがとうございます」

悠一郎と伊良子はライトアップされてる三笠を見る。

伊良子「綺麗ですね」

悠一郎「そうだな」

伊良子は悠一郎の横顔を見て決心する。

伊良子「あ、あの悠一郎さん!」

悠一郎「ん? なんだ」

伊良子「これ頑張って作りました! 受け取ってください!」

伊良子はバックに入れてあった梱包された箱を渡す。

悠一郎「あぁ、ありがとうな」

悠一郎に渡してから少しが間が空くと伊良子の顔は赤くなる。

伊良子「し、失礼します」

伊良子はその場から立ち去って行った。

悠一郎「お、おい!」

悠一郎は引き止めようとしたがもう伊良子は先に行ってしまった。

悠一郎「なんだろうなこれ」

悠一郎は貰った箱に何が入ってるかまだこの時は何も知らずそのままスキッパーに乗り、今住んでいるブルーマーメイドから支給された横須賀のマンションに帰る。

悠一郎は部屋に入り晩飯を食べて、風呂に入り一息ついた時に伊良子から貰った箱を開ける。

悠一郎「何が入ってるんだろうなれ

悠一郎は箱のリボンを解き箱を包んでる包み紙を取ると透明なケースに入ったチョコレートケーキがあった。

悠一郎「これはチョコレートか?」

悠一郎は台所からフォークを持ってきてチョコレートケーキを食べる。

悠一郎「美味いな。流石伊良子が作っただけあるな」

悠一郎はそのままチョコレートケーキをたいらげる。

悠一郎「ふぅ、ご馳走様。でもなんで急に俺に渡してきたんだろうな」

悠一郎がそう思うと香取の言葉が悠一郎の脳内で再生される。

『女が男へ愛情を込めたチョコレートを渡す日でありつまり好きな男へ想いを伝える日』

悠一郎「! まさか!」

悠一郎はある重大な事に気付く。

悠一郎「いや、まさかな…たまたま作ったのが余ったからくれたんだよな!」

悠一郎はそう自分に言い聞かせつつ食器を片付け寝歯を磨き寝る。

 

その頃横須賀女子海洋学校学生寮

ほまれ「ミカンちゃーん。ご飯だよー」

ほまれが晩御飯ができた事を伊良子に知らせるが伊良子の部屋から反応がない。

あかね「少しそっとしといたら。ミカンちゃん昨日徹夜したみたいだし」

ほまれ「そうなの?」

あかね「うん。ずっとチョコの試作をしてたみたいだし」

ほまれ「チョコ? じゃあミカンちゃん渡せたのかな?」

あかね「そうじゃない? だからホッとして寝ちゃったんだろうね」

ほまれ「そうなんだ。じゃあそっとしておいてあげよう」

あかね「うん。ミカンちゃん誕生日ケーキを食べるのは明日だね」

2人は伊良子の部屋を向いて。

ほまれ あかね「「おやすみミカンちゃん」」

そう言って2人は伊良子の部屋をあとにする。

伊良子「すーすー」

部屋の中の伊良子は満足したような寝顔で寝てた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




感想と評価くれたら嬉しいです!


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Extra edition 3 英霊よ眠りたまえ

感想と評価とお気に入りお願いいたします
それと自分の最後の大規模な話になる観艦式と文化祭でこう言うイベントが欲しいって方の意見も欲しいです。

「晴風クラスでメイドカフェの模擬店をやって欲しい!」などの意見を待ってますので感想の方でよろしくお願いします
あと気が向いたら評価もお願いします


日本航空学校では今日も生徒達が授業と訓練に励んでおり、教室では航空機の管制のする航空管制科による座学や格納庫では航空整備科による航空機のパーツひとつひとつの事を実習で学んでたり、滑走路では航空機に乗るために必要な体を作るため航空科の生徒が走り込みや滑走路の端にある筋トレ器具でトレーニングをしてる。

坂井「それにしてももう入学してから4カ月も経つんだな」

西澤「最初の頃は寮から出るのもキツかったぜ」

日本航空機学校は全寮制の学校であり、生徒は親元から離れ寮で過ごしていた。

坂井「もうここにいる奴らみんながこの生活に慣れちまったな」

西澤「だな」

坂井と西澤が周りを見ると筋トレ器具のところでは自分なりに考えたトレーニングを実践し、滑走路では毎日10キロも走る奴も出るほどになった。

西澤「そういえば明日から夏休みだが。お前は家に帰るのか?」

坂井「あぁ、俺は一度帰るぞ」

西澤「やっぱりそうだなよな」

坂井と西澤が話してると悠一郎が教官室から段ボールを持って出て来て全員に集合をかける。

悠一郎「航空科員集合!」

『はい!』

悠一郎が集合をかけると全員がやってるトレーニングとランニングを中断し、整列して集合する。

悠一郎「明日からお前らは長期の夏季休暇に入るからその前にお前らにこれを配布しとく」

悠一郎は持って来た段ボールを開けると中から出てきた物は

悠一郎「これがお前らが休暇明けからの航空実習で着る飛行服だ」

『おぉ!』

悠一郎が出したのは悠一郎の旧海軍の飛行服とは違う(現実でいう航空自衛隊が使用してるやつ)飛行服が出された。

悠一郎「お前らにこれを1着ずつ配布する。それと俺からの夏季休暇の課題はこれを飛行服に縫い付けてこい」

悠一郎が次に出したのは名前がローマ字で入ったワッペンと血液型、認識番号、日本航空学校の名前が入ったワッペンと零戦に2つの翼と日の丸が描かれた部隊ワッペンの3枚が配布された。

悠一郎「これが配られるってことはとうとうお前らが空を飛ぶための準備が整ったって意味だ。ここまで俺の訓練によくついてきてくれた。中には訓練に耐えられず辞めてしまった者もいるがでもお前らはここまで耐えてきて、よく頑張ってくれた。でもまだやっとお前らは出発地点に立ったばかりだ。これから更に気を引き締めて訓練に取り掛かってくれ」

『はい!』

悠一郎「今日はここまであとで当番は日誌持ってこいよ」

そう言って悠一郎は教官室に戻ると先に実習の教務を終えてテレビを見てる香取がいた。

「明日は平和記念日で、各地で世界のさらなる平和を願う式典が行われる模様です」

香取「もうこんな時期か」

悠一郎「今の平和記念日ってのはなんですか?」

香取「あぁ、平和記念日ってのは昔日本とアメリカが対立して全面戦争になりかけてた時に両国の外交によって全面戦争は回避されて、両国に同盟と平和条約が締結された事を記念した日だ」

悠一郎「アメリカとの戦争…」

悠一郎の頭の中であの記憶が蘇ってくる。

香取「あ、悪りぃ。お前さん確か…」

悠一郎「いや、平気だ。変な心配はいらない」

香取「そうか…」

悠一郎は教官室の冷蔵庫からペットボトル取り一口飲むとまたテレビを見る。

「平和記念日では献花も行われるそうです」

悠一郎「献花か……! 香取さん俺の零戦整備終わってる?」

香取「あぁ、お前さんのはいつでも飛ばせるようにしてるぞ」

悠一郎「よし」

香取「お、おい。どうしたんだよ」

悠一郎は香取から零戦の状態を聞くと次に教官室の電話である所に電話を掛ける。

プルルルルプルルルル

川瀬「はい。ブルーマーメイド九州支部佐世保基地沿岸戦闘艦みやけ艦長の川瀬です。ん、悠一郎君どうしたの急に?」

悠一郎が電話をかけてた相手は悠一郎の命の恩人でもある川瀬だった。

悠一郎「あのさ俺があんたに助けられたとこの座標って分かる?」

川瀬「えぇ、分かるわよ。ちゃんと資料に書いてあるから」

悠一郎「その座標を教えてほしいんだが」

川瀬「わかったわ。座標はー」

悠一郎は川瀬から最初に川瀬が艦長を務めるみやけによって見つけられた座標を教える。

悠一郎「ありがとよ川瀬さん」

川瀬「どういたしまして」

電話を切ると悠一郎は次に田村から教えてもらったパソコンに川瀬から教えてもらった座標を打ち込む。

悠一郎「やっぱりあの場所か」

香取「あの場所ってなんだよ」

悠一郎の騒騒しい動きになんだと香取が近寄る。

悠一郎「俺が米軍の空母に突撃して死んだ場所と一致したんだ」

パソコンには座標を示す日本地図が出ててそこはかつて悠一郎が九州沖航空戦で米空母に特攻した海域だった。

 

そして次の日

日本航空学校で他の学校より遅い終業式が行われて夏休みに入る。

生徒達は終業式を終えて各所属する学科の成績表をもらい寮に帰り、それぞれが帰郷するため学校から出て行く。

坂井「やっーと帰るわ」

西澤「そーいやお前は地元どこなの?」

笹井「俺は佐賀や」

西澤「俺は長野だから逆方面だな」

笹井「なんだ西澤お前長野なら俺東京までだから途中まで一緒じゃん」

西澤「マジか、そういう岩本は?ー

岩本「俺は北海道だから一度横浜の方まで行ってフェリーに乗って帰るわ」

笹井「うわー大変そうだな」

4人が話しながら校門の方へ向けて歩いてると途中笹井が滑走路のある事に気付く。

笹井「おい、あれ」

「「「ん?」」」

笹井が指を指す方向には滑走路に悠一郎の零戦が出されて悠一郎がいつもの飛行服になって機体の最終点検をして離陸準備をしてた。

岩本「何してんだ教官は」

4人は滑走路の誘導路を歩いて悠一郎の所に向かう。

坂井「佐藤教官何してんですか?」

悠一郎「あ、お前らか。ちょっとな」

西澤「今から飛ぶんですか?」

悠一郎「そうだ。たまに乗らなきゃこいつと俺も鈍っちまうからな。それに戦友に会いに行くためな」

坂井「戦友?」

「離陸準備完了です」

悠一郎「さっ、授業でもやっただろ。そこを離れてろもう飛ぶから危ないぞ」

『分かりました』

4人は滑走路から離れて誘導路に移動すると1人の香取の部下がある物を持ってくる。

岩本「あれは…」

笹井「白菊だ」

悠一郎は白菊の花束をもらうと零戦に乗り込み爆音をたてながら滑走路を離陸していく。

坂井「行っちまったな」

西澤「そうだな」

あっという間に零戦は高度を上げていってもう滑走路から見える海の水平線上に見える1つの点にしか見えなくなった。

岩本「帰るか」

坂井「そうだな」

4人はそのまま滑走路を後にしていった。

 

そして零戦の悠一郎は事前に確認して持ってきて膝に置いてある飛行計画図と方位磁石を確認しながら飛行していた。

悠一郎「今回は増槽をつけてきたから航続距離には心配ないな」

悠一郎の零戦には今回外付けの燃料タンクの増槽が着いており、航続距離が伸びていた。

悠一郎「適時に確認しながら飛ぶか、それにしても綺麗な夏の青空だな」

コックピットから見える雲ひとつない夏の青空が広がっていた。

悠一郎「あいつと一緒にこの空を見たかったな…」

悠一郎の言うあいつとは同じ特攻隊として死んでいった同期の仲間達であり、今回仲間が死んでいった九州沖に白菊を献花をするため零戦を飛ばしてるのである。

そしてそのまま巡航速度で飛行して3時間半ほど経つと目的の場所の九州沖航空戦のあった海域についた。

悠一郎「ここか…」

悠一郎は旋回し8の字飛行を始め、そしてコックピットの風防を開ける。

悠一郎「お前ら俺は生きてるぞ! 必ずお前ら分も生きてこの世界で新たな翼を持つ者を育てるぞ!」

そう言って悠一郎はコックピットから持ってきた白菊の花束を海に投げて海軍式敬礼をし、バンクを振る。

その後数回その場を旋回する。

悠一郎「帰るか…」

悠一郎が伊豆半島の飛行場へ進路を変えた瞬間悠一郎の零戦の周りに多数の零戦の影が現れて悠一郎が九州沖を出るまで悠一郎の零戦を見守るような陣形で飛行して行って悠一郎の零戦が九州沖を出た瞬間多数の零戦の影は悠一郎の零戦に向かってバンクを振りそのまま消えていった。

 

 

そしてその頃横須賀女子海洋学校の校長室

教頭「校長、海上安全整備局から手紙が届いてます」

真雪「見せて」

教頭「どうぞ」

教頭は真雪宛の手紙を真雪に渡すと真雪は手紙を開けると真雪は内容を確認する。

真雪「そう、もう来年なのね」

教頭「来年ってなのは」

真雪「来年に海洋学校大観艦式が行われるみたいね」

それは4年に1度に行われる各海洋学校主催で行われる観艦式である。

この観艦式は文化祭と同時開催な為毎回数万人が訪れる大規模なイベントでもあり、この観艦式を主催でやる学校にいる生徒は大変名誉な事でもある。

教頭「確か次で16回目でしたよね。我が校が主催でやったのは長女の真霜さんが2年の時ですね」

毎回主催する学校は各学校の代表によるくじ引きがあるため横須賀女子海洋学校が最後に主催でやったのは8年前である。

真雪「そうね。2回も我が校でできてないからそろそろ我が校主催でやりたわいね」

教頭「そうですね。でもくじ引きなので強運の生徒に引かせた方がいいですね」

真雪「それなり心当たりがある生徒がいるから大丈夫だわ。彼女なら必ず我が校に当たりを持って帰ってきてくれるわ」

真雪が窓の外を見ると旧晴風クラスが外で体育しててドッジボールで奇跡の回避をして続けてる岬 明乃の姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

 




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Extra edition 4 破壊者

遅くなりましだがお気に入り200件突破ありがとうございます!
まさかここまで本当にこれるとは思ってなかったのでかなり嬉しい上に小説を書くときの励みになります!
あと少しですがどうか見守ってください


季節は冬の寒さが一層寒くなる2月になり、世間では受験シーズンとなっていた。

そして日本航空学校でも今日は第二期生の受験となっていた。

坂井「ひゃー! こんな受験者いるのかよ」

笹井「俺たちの時以上の受験者だってよ」

受験者の列の整理をしてる坂井と笹井の前には軽く500を越えようかと言う受験者が列を作っていた。

笹井「何せ話題沸騰中の学校で新技術の航空機に乗りたい奴なんて世界中にいるからこれぐらい当たり前か」

坂井「それに今回からアメリカとドイツからも留学受験に来るやつもいるんだってよ」

笹井「この学校もデカくなったもんだな」

坂井と笹井はそのまま膨大な人数の受験者の列を整えていく。

そして試験前の教官室では

悠一郎「今年の受験者はまた伸びましたね」

香取「そうだな、受験者数が多すぎて校舎での試験が不可能になる事態なんて滅多にないからな」

今回受験者数が多すぎるため日本航空学校の校舎だけでは試験が受けきれないため国防陸軍の講堂を借りてまで試験が行われる。

香取「まぁ受験者が増えた理由はこの学校の知名度上昇と学科の募集枠が増えた事だな」

悠一郎「そうですね」

香取が言った通り日本航空学校第二期から生徒募集枠を増やし、航空科は25名から30名に航空整備科は80名から一気に115名に航空管制科はそのままの15名だが受験者の数が多い上倍率は以前と変わらず高いままだ。

募集枠が増えた理由は新設校でまだ教職員と教官の指導する慣れがないため第一期生の募集枠を少なくし、指導しなれたため募集枠を増やした。

悠一郎「ここから何人かが合格できるか楽しみですね」

香取「そうだな」

そして香取が壁にかけてる時計を見る。

香取「そろそろ時間だな。俺はもう行くぞ」

悠一郎「では俺もそろそろ見回りに行ってきます」

そう言って二人は教官室を出て行く。

 

西澤「はい試験会場は校舎の3階のBクラスでーす」

岩本「やっと長い列が終わったな」

西澤「そうだな」

西澤と岩本は学校の門の所の詰所で受験者の受付をしてた。

西澤「もう受験者は全員来たのか?」

岩本「いや、風邪で来れない奴が8名で受験辞退者14名で連絡なしでまだ来てない奴が1名だな」

そう言って岩本は腕時計を見る。

岩本「もう受付終了だな」

西澤「じゃあ、片付けて待機所に戻るか」

岩本「そうだな」

西澤と岩本は受付の片付けを始める。

「すんません」

西澤「ん? なんだ?」

「まだ受付は間に合いまっすか?」

岩本「は? もう受付時間は終わったぞ。もうお前に受験資格はないぞ」

「えー! 頼みますよ! やっとここまで来れたのに!」

西澤「理由はどうあれ遅刻は遅刻だ!」

「頼みます!」

悠一郎「どうしたお前ら」

その時見回りをしてた悠一郎が西澤と岩本が誰かと言い合いになってるのを見つける。

岩本「佐藤教官! こいつが遅刻したのに試験受けさせろと言って来るんです」

悠一郎「なるほど俺が対応するからお前らは下がってろ」

岩本、西澤「「了解」」

悠一郎が遅刻した者に話を聞く。

悠一郎「とりあえず本当に受験者か確かめるから受験票見せてくれ」

「ほい」

そう言うとポケットからクシャクシャになった受験票を出して、悠一郎に渡す。

悠一郎「菅野だな。確かに航空科の受験票だな。でも遅刻は遅刻だ、もう菅野のには受験資格はない」

菅野「そんな〜やっと家から走ってここまで来れたのに」

悠一郎「走ってってお前らどこから来たんだ?」

菅野「宮城ですよ」

悠一郎、岩本、西澤「「「宮城⁉︎」」」

岩本「お前、本当に言ってるのか?」

菅野「そうですよ、親がわざわざ試験受けるために静岡まで行く金を出してくれないんで1週間かけて走ってきました」

西澤「化け物かよ」

悠一郎(よく見るとこいつの格好明らかに受験を受けるやつの格好じゃない上に履いてる靴がもうボロボロだ)

悠一郎が見ると菅野の服装は他の受験者が制服やスーツに対してジャージで試験を受けに来ており、履いてる靴がもう穴が空いてる状態になってた。

悠一郎「お前ちょっと足の裏を見せろ」

菅野「足の裏っすか? いいですよ」

菅野が靴を脱いで足の裏を見せる。

岩本「うわっ!」

西澤「まじかよ…」

菅野の足の裏は皮が剥けて、水膨れと血豆ができてる状態で普通に立ってるのもきつい状態であった。

悠一郎(こいつ!)

悠一郎が立ち上げる。

悠一郎「特例だ。試験を受けさせてやる」

菅野「まじっすか! やった!」

岩本「教官!」

悠一郎「あとで俺が事情を話しておくからこいつの受験票を受付しろ。試験開始まで時間ないぞ」

岩本「…分かりました」

そう言って菅野の受験票を受付し、菅野は走って受験会場まで行く。

西澤「いいんですか教官?」

悠一郎「あぁ、あいつに試験を受けさせず帰らせる事がダメってすぐに俺の勘が言ってな」

西澤「教官の勘は当たりますんもんね」

悠一郎「とりあえず俺が事情を報告しておくから、お前らは戻れ」

西澤、岩本「「了解」」

 

そして試験が始まり、午前中の各学科ごとの筆記試験が行われ、午後は面接が行われる。

悠一郎「どうですか各学科の試験の方は」

悠一郎が学科担当の先生のところに行く。

数学担当「数学の方はあんまり点数は良くないですね〜 点数いい子はいいんですか、例えばこの子達とか」

悠一郎「どれどれ」

数学担当が機械で人ので行う前の仮採点した答案用紙用紙を悠一郎に見せる。

悠一郎「ほう、ドイツからのハルトマンにアメリカからデビットは留学希望って事だけでかなりの学力を持ってるな。あとは…!」

数学担当「驚きますよね。その子の格好からそんな点数が出るとは思わず機械の故障かと思いましたよ。その子他の教科でも高得点をとってみたいですよ」

悠一郎「まさかあの菅野が…」

悠一郎が見る答案用紙用紙は高得点を連発してる菅野の答案用紙だった

悠一郎「午後のこいつの面接は俺がやる」

そう言って悠一郎は数学担当に答案用紙を戻して、教官室に戻る。

悠一郎「まさかあいつがここまで上がってくるとはな俺が最後に見極めてやる」

午後の面接が始まる。

面接は面接官2人に対して受験者1人でやるのを50グループぐらいに分けてやる。

そしてとうとう菅野の順番になる。

悠一郎「じゃあ次の方どうぞ」

菅野「失礼します。ってあんた朝の人じゃん」

面接官「コラ! 私語を慎みなさい!」

悠一郎と面接を担当する面接官が菅野を注意する。

悠一郎「まぁ、とりあえず座りな」

菅野「はーい」

菅野は悠一郎に言われて席に座る。

面接官「では、まず我が校を志望した理由を教えてください」

面接官が面接を始める。

菅野「それはそこにいる。佐藤さんに憧れてきました。それだけです」

悠一郎「ほう、なんで俺に憧れたんだ?」

菅野「それは2年前のあの映像を見たからっす」

悠一郎「2年前…武蔵のやつか」

それは悠一郎が前にRATtに感染した武蔵を航空攻撃してる映像がテレビに流れた事があり、日本航空学校でも悠一郎に憧れて入学を希望する者ものよくいた。

面接官「なるほど、つまり佐藤教官への憧れが志望動機ですね」

菅野「そうですねーあと自分がやってたスキッパー競技の方ができなくなっちって」

悠一郎「スキッパー競技?」

スキッパー競技は中型スキッパーなど大型のスキッパーを使用してレースを行う水上競技であり、ブルーマーメイドの平賀が国際強化選手でもあった。

面接官「なぜスキッパー競技ができなくなったんですか?」

菅野「いやー色々とやらしてしまって、多分調査票に書いてますよ」

悠一郎「調査票ねどれどれ…ってお前なんだこれは!」

悠一郎が見た菅野の調査票には

面接官「過去にレースと練習で3台のスキッパーを破壊して、そして東北地方学生スキッパー連盟の代表に注意されて、それにキレてスキッパーのウォータージェットをぶっかけ、挙げ句の果てには資格がないのに大型のプロ用のスキッパーに乗り回し、その他問題行動多数で3年間の出場停止処分」

悠一郎「そして大会では好成績を残し、東北では『菅野デストロイヤー』の異名を持持つとな」

菅野「ね? 色々とすごいでしょ?」

悠一郎「ハッハッハッ! 面白いなお前!」

面接官「佐藤教官⁉︎」

悠一郎「俺が思うには優秀な飛行機乗りはまず丈夫な身体が必要だがそれに加えて、他とは違うぶっ飛んだ事をする奴と天性の勘の持ち主が更に飛行機乗りの優秀さを上下する。お前の場合は両方を備えてる」

菅野「本当っすか!」

悠一郎「あぁ、まずはぶっ飛んだ事はもうしてるからなそれに勘の方はあるブルーマーメイドの人からも聞いた話だとスキッパー競技では勝負所の勘が勝負を分けるって聞いたからお前はスキッパー競技で培った勘もある。面接合格だ」

面接官「いいんですか! こんな奴を面接合格にして!」

悠一郎「いいんだよ。その代わり次の体力、身体検査は必ず受かって春から俺がお前をしごいてやるから」

悠一郎がそう言うと菅野も笑い顔を作る。

菅野「やっぱり俺が憧れた人はやっぱスゲェわ、必ず受かって春からしごいてくだせい」

悠一郎「待ってるぞ」

菅野「では、失礼します!」

そう言って菅野は面接を終え、退室していく。

面接官「本当によかったのですか? あんな奴を合格にして」

悠一郎「あぁ、あいつを指導するのが今から楽しみだ」

悠一郎は席を立って窓から空を見る。

 

そして季節は寒い冬から桜が満開なる春となった。

悠一郎「約束通りきたな」

悠一郎が桜が散る下で話す相手は

菅野「そりゃあんたにあんな事を言われたんだからここに受かるしかないっすよ」

新品の日本航空学校の制服を着た菅野の姿がいた。

悠一郎「これからのお前を約束通りしごいていくから覚悟をしとけよ」

菅野「了解です教官!」

菅野か敬礼をする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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Extra edition 5 ホワイトデーとは?

Extra edition 2 バレンタインとは? の続きです。
かなり急いで書いたので変なところがあるかもしれませんがよろしくお願いします。
もし変なところがあったら感想で教えてください!

この小説が気に入ったらお気に入りを!
よろしければ評価と感想もよろしくお願いします


3月13日

アナウンサー『明日はホワイトデーです。世間ではバレンタイン商戦に次ぐホワイトデー商戦が繰り広げられてます』

テレビのアナウンサーがホワイトデーの事を報道してる。

悠一郎「香取さんよー今度のホワイトデーってなんですか?」

香取「今度はホワイトデーの事かよ。まぁバレンタインを知知らないからホワイトデーの事も知らないのは当たり前か」

悠一郎が横須賀技術艦船工廠の休憩室にあるテレビでホワイトデーって単語を聞き、一緒に休憩してた香取にホワイトデーの事を聞く。

香取「ホワイトデーってのは日本発祥の新たな習慣的なものでこれは海外発祥のバレンタインとは違くてホワイトデーの習慣は海外ではあまり馴染んでない。それで本題のホワイトデーとは主にバレンタインのお返しをする日だ」

悠一郎「なるほどつまりお返しの日なのか」

香取「そうだな。ホワイトデーはバレンタインでチョコやプレゼントをくれた相手にお返しをする日で、お返しをするものはチョコやマシュマロやクッキーなどがある。最近ではアクセサリーとかある」

悠一郎「なるほど。でもやけに詳しいな香取さん」

香取「きたるホワイトデーに備えて色んな知識を貯めてるのさ」

悠一郎「あぁ、なるほどな」

悠一郎は何かを察してもうそれ以上その話に突っ込む事をやめた。

香取「そう言うお前はホワイトデーに渡す人いるのかよ」

悠一郎「返す相手ね…」

悠一郎が考えると伊良子の姿が出てくる。

悠一郎「返す相手いるね」

香取「マジかよ。お前さんでさえ貰ってのに俺なんかは…」

悠一郎「まぁそんなに落ち込むなよ」

香取「上から目線かよ。まぁそれよりもうホワイトデー明日だが返すプレゼント決まってるのか?」

悠一郎「あ」

悠一郎は全くホワイトデーの存在を知らなかったので返すプレゼントを決めてなかった。

香取「どうするんだよ。もう何かを買うしか時間ないだろ」

悠一郎「いや、買った物をプレゼントするのはあいつに失礼だ、あいつは手作りでプレゼントをしてきたから、できれば俺も手作りで返したいな」

香取「手作りでプレゼントされたのかよ…でもお前さん料理できんの?」

悠一郎「あ」

全く悠一郎は料理ができずできるのは最低限の料理とカップにお湯を入れて3分待つ事だ。

香取「どうするんだよ。ここにいるやつら自分の料理作るのに精一杯な奴らばっかだから菓子作りなんかできないぞ」

悠一郎「どーすっかな」

悠一郎が悩んでると悠一郎のポケットに入れてあるスマホが振動する。

悠一郎「メールか」

悠一郎がスマホを確認する。

香取「随分使い慣れてきたなれたな」

スマホを持ち始めたばかりの悠一郎は使い方が全く分かっておらず間違って一回初期化した事もあった。

悠一郎「まぁ、少しずつだが慣れてきた。ん」

香取「どうした?」

悠一郎「ちょうど菓子作りできそうな人がいたわ」

その後悠一郎は香取から早く仕事を上げてもらって横須賀技術艦船工廠から横須賀中央駅に向かう。

横須賀中央駅で悠一郎と待ち合わせしてたのは

川瀬「久しぶり悠一郎君」

それはブルーマーメイド九州支部佐世保基地所属の川瀬だった。

悠一郎「こっちに来てたんですね。メール見て少しおどろきましたよ」

川瀬「佐世保から横須賀へ1泊2日の出張があったから連絡したのよ」

悠一郎「そうか。お昼食いました? もし食ってなかったら今から食べにいきません? 俺の奢りで」

川瀬「え、いいの? さっきまで基地で仕事してたらランチもとってないのよ。じゃあお言葉に甘えて食べにいきましょうか」

そう言うと悠一郎と川瀬は歩くと駅からほど近い場所にある「横須賀海軍カレー本舗」に入り、注文をする。

悠一郎「俺はカツカレーで」

川瀬「じゃあ私はこの国防海軍カレーフェスタ優勝のこんごうカレーを1つで」

受付「かしこまりました」

注文を聞いた受付の人が悠一郎と川瀬が座ってる席から離れる。

川瀬「そういえば悠一郎君。メールで何か聞きたい事あったんだよね?」

悠一郎「あーそうそう。川瀬さんあんたお菓子作れる?」

川瀬「一応できるけど…いきなりそんな事聞いてどうしたの?」

悠一郎「いや明日ホワイトデー? だろ。そのお返しを作りたいんだけど作れないから聞いてみたんだどやっぱり正解だったわ」

川瀬「へー悠一郎君モテるのね。でもなんで私にお菓子作れるか聞いたの?」

悠一郎「だって川瀬さんずっと独身一人暮らしだろ? だからメールが来てピンときたわけさ」

川瀬「確かに私は独身一人暮らしの身でよく実家の両親からは早く結婚しろとか言われる始末だし…ブツブツ」

悠一郎「おーい戻ってこい」

川瀬「あぁゴメンね。いいよランチ奢ってもらったお礼に教えてあげる」

悠一郎「ありがとうよ川瀬さん」

その後2人は注文したカレーを食べてからスーパーに行き材料を買って今悠一郎が住んでるマンションに行く。

川瀬「さてと色んな材料を買ったから試作していくよ」

悠一郎「頼みますぜ師匠!」

そう言うと2人は色んな物を作り始めた。

最初にベタにホワイトチョコを溶かして型にとって冷やしたチョコやクッキーやプリンなど色んな物を作る。

川瀬「どう? 色んな物を作ってみたけど」

悠一郎「どれもいいけど何かピンとこねぇーな」

川瀬「そう」

悠一郎は一通り作った物を試食してみたが全て美味しくのに悠一郎の中では何かピンときてない。

悠一郎「うーん」

悠一郎がどうしょうか悩んでると川瀬が個別で作ってた物が完成する。

悠一郎「川瀬さん。それ何?」

川瀬「これはキャラメルキャンディよ。ちょっと食べたくなったから作ってみたのよ」

悠一郎「食っていいか?」

川瀬「いいわよ」

川瀬が悠一郎に1つ渡す。

悠一郎「ん! 甘くて美味い! 決めたこれをプレゼントにするぞ!」

川瀬「え? 本当にいいの?」

悠一郎「あぁ! これを食った瞬間ピンときてこれだ! 川瀬さん作り方教えてくれ!」

川瀬「えぇ、分かったわ(悠一郎君キャンディ系のお菓子の意味分かってるのかな?)」

その後悠一郎は川瀬に教えてもらいながら無事にキャラメルキャンディを完成させる。

そして最後は綺麗にラッピングしてプレゼントする準備は整う。

 

3月14日 ホワイトデー

横須賀女子海洋学校の放課後

ほまれ「ミカンちゃん新しくできた和菓子屋さん行かない? そこの餡蜜美味しかったよ」

伊良子「ほんと? じゃあ行ってみようかな?」

あかね「いいや、私が言ってたケーキ屋さんもそっちに行こ!」

伊良子「えぇ〜、どうしよう」

横須賀女子海洋学校のある猿島フロートを繋ぐフェリーの船着き場では無邪気な女子高校生の会話が弾んででいた

あかね「そういえば今日ホワイトデーだけど悠一郎さんからバレンタインのお返し貰った?」

伊良子「ううん。貰ってないよ。だって悠一郎さんは昔の人だからこう言う習慣も分からないし」

ほまれ「そう言うもんなのかなー」

そう言ってると

悠一郎「お、いたいた。伊良子〜」

伊良子「悠一郎さん⁉︎ どうしたんですか?」

悠一郎「いや、今日はホワイトデーだっけ? だからこの前貰ったお礼を渡しにきたのさ」

悠一郎がラッピングした箱を伊良子に渡す。

伊良子「あ、ありがとうございます。でもなんで私達が帰ってくる時間分かったんですか?」

悠一郎「いや、分からなかったからとりあえず横須賀女子海洋学校の下校時間からずっとここで待ってた」

悠一郎はもうかれこれ2時間ほど伊良子が帰ってくるのを船着き場で待っていた。

伊良子「今まで待ってたって、かなり寒かったですよね⁉︎」

悠一郎「まぁ、寒かったけど全然平気だ。じゃあ俺はまた仕事に戻らなきゃ行けないから行くわ。また今度な」

悠一郎はそう言って海に停めてたスキッパーに乗っててしまう。

あかね「よかったね。ミカンちゃん」

ほまれ「何をくれたの?」

伊良子「ちょっと開けてみるね」

そう言うと3人は近くのベンチに座り、伊良子は丁寧に悠一郎から貰ったプレゼントを開ける。

伊良子「これは」

あかね「キャラメルキャンディだね」

ほまれ「形は不揃いだけど美味しそうだね」

箱には形が不揃いなキャラメルキャンディと白のマーガレットの花の造花が入っていた。

ほまれ「あれ? 確かキャンディ系のお菓子と白のマーガレット意味って確か…」

伊良子「どんな意味があるの?」

そうこれには全て意味があるホワイトデーのお返しの意味でのキャンディは『あなたが好き』しかもこのキャンディはキャラメルなのでキャラメルの意味は『あなたと一緒にいると安心する』で最後に白のマーガレットの意味は『心に秘めた愛』だ。

あかね「あらあら〜」

ほまれ「愛に溢れてるねミカンちゃん。ミカンちゃん?」

ほまれが伊良子を見ると伊良子は顔を真っ赤に嬉しそうな顔をしてた。

あかね「以外と悠一郎さん。やるね」

その後伊良子は悠一郎から貰ったキャラメルキャンディを杵崎姉妹と仲良く食べた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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Extra edition 6 前日の約束

今回ちょっと実験的に台本形式ではなく通常形式の方を書いてみました。
これは感想欄で結構な意見があったので実験的にやってみましたので皆様からの感想を待ってます。

Twitterの方もよろしく
https://mobile.twitter.com/grandadmiral0


昭和20年3月17日日本海軍鹿屋航空基地

ここでは今日本近海に接近しつつある米海軍機動部隊との戦いのために鹿屋航空基地では航空隊の編成が指揮官より発表されていた。

「以上が今度米機動部隊が襲来した時の編成だ」

指揮官が言うと整列してるパイロットの前の黒板には基地直掩隊と機動部隊への攻撃隊と攻撃隊の直掩隊と特攻隊と特攻隊の直掩隊の編成が黒板に書かれており、特攻隊の欄に佐藤 悠一郎の名もあった。

「…」

周りには特攻隊に選ばれて喜んでる者や選ばれて絶望の顔をしてる者がいるが悠一郎はどちらにも属さないような顔をしてた。

「おい! なんだこの編成は! とうとう参謀部はこの戦局に狂ったのか⁈」

編成の発表が終わった直後指揮官に対して文句を言うパイロットがいた。

それは今発表された編成で特攻隊の直掩隊に選ばれた宮下一飛曹だ。

「あーあーまた宮下さん。上層部に文句言ってるよ」

「普通なら軍法会議ものなんだけど何せ宮下さんはな」

「この戦争の初期の頃から前線で戦い続け、生き抜いてきたパイロットだからな」

そうこの宮下は元々は南雲機動部隊の航空母艦飛龍の戦闘機パイロットで真珠湾攻撃からウェーク島攻略にセイロン沖海戦にミッドウェー海戦など艦載機搭乗員からラバウルでのガダルカナル島を巡る作戦に参加したりなど数々の激戦で戦果を挙げつつ、生き抜いてきた日本海軍に残ってる数少ない超が付くほどの熟練パイロットなのだ。

だから比較的撃墜の恐れが少ない特攻隊の直掩のに選ばれたのが宮下はそもそもの編成に不満があった。

「なんで若者ばっか特攻に出すんだ! 中には霞ヶ浦で敵機を落とすほどの実力を持った奴まで特攻に出すなんてどうかしてるぜ!」

「貴様誰に口を利いてるのか分かっているのか? 」

当然一兵の宮下は指揮官から逆鱗を買う。

「分かって言ってるんだ!」

「なら貴様私の部屋に来い」

そう言って宮下は指揮官の部屋に連れていかれた。

 

そして夜になり、基地では戦意向上の為と特攻隊と行くパイロットの為に軽い宴会が開かれていた。

悠一郎は宴会に参加していたがあまりその場の空気に会わず宴会を行なってる食堂から出て滑走路脇の草むらで横になっていた。

「星が綺麗だな」

悠一郎がそう呟くと悠一郎の後ろから

「ラバウルの星はもっと綺麗だぞ」

悠一郎が後ろから現れたのは顔中が傷と血だらけになった宮下がいた。

「宮下一飛曹! その傷は!」

悠一郎は立ち上がり傷だらけになった宮下を心配する。

「あの野郎上官だからっていいように殴りやがってよ。でもこのぐらいの傷なら唾をつけとけば治るから座れよ」

宮下がそう言いながら座ると悠一郎も宮下の横で座る。

「お前さんこの戦争日本は勝てると思うか? 俺はもうちょっと勝てるとは思ってない」

「! 宮下一飛曹そんな事を誰かに聞かれたら!」

悠一郎がまさかの宮下の発言に周りを一度警戒する。

「大丈夫さ。奴らは俺を殺さないさ。で、お前さんはどう思うんだ? 正直に言ってみろ」

「…自分も正直ここまで追い込まれたら勝てるとは思ってまさせん」

「ほぅ、まさか俺と同じ考えを持ってる奴がここにいるとはな。その理由を聞かせてくれよ」

宮下がさらに悠一郎に詰め寄る。

「自分は元々駆逐艦乗りでした。ある日突然お世話になってた班長から航空隊への転属を勧められました。実はこの時から日本は負けてるんだなと思いました」

「なんでかそう思ったんだ?」

「それは戦争に勝ってればこんな急に転属を進める話は来ません。しかも極め付けは霞ヶ浦航空隊にいる時に自分は訓練中に米艦載機を落としましたが冷静に考えればもう日本近海までに米空母が接近してって事が分かります」

悠一郎は自分の正直な気持ちを宮下に全て言う。

「じゃあお前は特攻隊に選ばれたのは嫌だったのか?」

「いえ、命令ならば命令を全うするのが軍人の役目だと思ってます。なので自分は何とも思ってません」

「そうか」

宮下が草むらに寝転ぶ。

「実はな俺最初は戦艦の砲手になりたかったんだよ」

「え?」

「何かの手違いで航空隊の配属になっちまったんだよ」

悠一郎はまさかの宮下のパイロットになる経由を聞くことになった。

「それで一飛曹はどうしたんですか?」

「そりゃ戦艦の砲手になりたかいから配属を変えてくれって上官に言ったんだけどよあいつら聞く耳ないから渋々俺はパイロットになったわけだ。だかよ航空機はよ自分の思うがままに操れてこの大空を飛べる事に楽しさを知ったのさ。そして気づけば前線で戦って同期が死んで行く中生き抜いて今に至るわけさ」

宮下は悠一郎に自分がパイロットになってからの話を全て話した。そして悠一郎は宮下にある事を聞く。

「宮下一飛曹。もしこの戦争の終わりまで生き抜いたら何をしたいですか?」

「そうだな…俺は平和になった空を守る仕事でもしたいな」

「平和になった空を守る仕事?」

「あぁ、戦争が終わって平和になった日本の空を守りたいな」

「平和な日本の空ですか」

「ちなみにお前さんはもし生き抜いたら何をしたかったんだ?」

「自分ですか? 自分は…特にないですね」

「そうか。でもお前はまだ若いこれからやれる事が沢山あるさ」

「でも自分は次の襲撃で…」

そうだ悠一郎次の襲撃で敵艦への体当たりをする特攻隊に選ばれていた。

「…そういえばお前さんそうだったな。じゃあ俺は明日お前らに花道を作ってやるからよ。必ず敵艦に体当たりしてこいそして俺がお前らの分を生き抜いて日本の空を守る仕事をして、お前らの分まで生きてやる!」

「はい!」

「じゃあ戻るか」

悠一郎と宮下は食堂に戻り、宴会に参加した。

そして翌日米海軍機動部隊が日本を空襲し、悠一郎は敵艦へ特攻するため出撃し、宮下はそれを守り抜き米軍の迎撃機を全て撃ち落として1機も迎撃機にやられず無傷の状態で特攻隊を米海軍機動部隊の所まで直掩し続けた。

そして悠一郎は米空母へ特攻をし、命令を果たして今に至る。

 

 

日本航空学校 伊豆飛行場

悠一郎は滑走路脇の草むらであの日と同じように横になっていた。

「懐かしいなあの日が」

悠一郎は特攻前日の事を思い出していた。

「あの後の日本はどうなったんだろうな。それと宮下一飛曹も」

悠一郎がそう考えてると後ろから坂井が来て航空科のミーティングの時間だと知らせにきた。

「教官。ミーティングの時間です」

「あぁ、わかった。先に行って準備してくれ」

「了解です」

悠一郎は坂井に行かせて後から行くようにする。

「宮下一飛曹。自分は命令を果たして今は教官をやってます。やるべき使命を全うしてます」

悠一郎は空にそういうとミーティングに行った。

 

 

昭和29年

日本はアメリカや連合国に無条件降伏をしてから9年が経った。

「ただいま」

「お帰りなさいあなた。今日はどうでしたか?」

「アメリカの飛行機が思った以上に動いてくれなくてかったるいわ」

宮下は終戦まで生き抜いて今は警察予備隊の方でアメリカ陸軍から提供されたL5軽飛行機のパイロットをしてた。

「やっぱ零戦にもう一度乗りてぇな」

「そうですか。そういえば保安庁(現在の防衛省に至るまでの前身組織)の方から手紙が来てましたよ」

「保安庁から?」

宮下の妻が宮下に保安庁から宮下宛の手紙を渡す。

宮下が来た手紙を開けて中身を確認する。

「なるほどとうとう本格的に始動するのか」

「前に言ってた新しい軍隊ですか?」

「いや違うぞ。これは日本の空を守る航空自衛隊と言うんだ。軍隊とは違うぞ」

そう言いながら宮下は自宅の縁側に行き、星が見える夜空を見上げる。

「佐藤。俺は生き抜いて約束を果たそうとしてるぞ。だから見ててくれよ新たに日本を守る航空自衛隊を見ててくれよ」

 

 

 




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