DRAGONBALL D(沈黙) (榛猫(筆休め中))
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番外編
遂に卒業?使い魔の森の使い魔マスター


前回までのあらすじじゃ…

アーシアを助けたイッセーは
単身協会に残り堕天使レイナーレとの戦いに臨む
だが運悪く満月を見てしまい大猿になってしまい
レイナーレは無惨に殺される
その後祐斗の活躍でイッセーは元の姿に戻りアーシアは無事に転生するのだった。


sideイッセー

 

オッス!オライッセー

 

堕天使の一件があってから一月ほど経ってからの事だ

 

ある日部長が

 

 

「そろそろ二人にも使い魔を持たせてみようかしら…」

 

って話をしてくれたんだ

 

 

「使い魔ってどういう奴なんだ?」

 

オラ頭よくねえからよく分かんねえぞ…

 

 

「使い魔と言うのは悪魔にとって基本的なものよ主の手伝いや情報伝達、追跡にも使えるわ」

 

そう言って部長は一匹の小さな蝙蝠をだした

 

それに会わせて他のみんなも使い魔をだしてくれた

 

 

「これが私の使い魔よ」

 

 

「私のはこの子ですわ」

 

 

「………シロです」

 

 

「僕のはこの子だよ」

 

上から部長【蝙蝠】副部長【小鬼】

 

小猫【白子猫】木場【小鳥】といったものだ

 

 

「へぇー使い魔っちゅうんは色々いるんだなぁ!」

 

 

「みんな可愛いです」

 

オラ達も今からこんな奴らを捕まえに行くんか

 

オラちょっとだけワクワクしてきたぞ!

 

すぐにいくのかと思っていたら不意に部室の戸が叩かれた

 

 

「はーいどうぞ」

 

朱乃先輩が返事をすっと戸が開き

 

中に数名入ってきた。

 

 

「あ!おめえ…」

 

 

「あの…どちら様ですか?」

 

 

「………あの方はこの学園の生徒会長であり

シトリー家次期当主の支取蒼那様こと

ソーナ・シトリー様です。それとイッセー先輩は歳上の方にそのような呼び方はいけません」 

 

 

「へぇ、部長の他にも悪魔っていたんかぁ」

 

 

「………と言うか、イッセー先輩なら

気づいていると思ってました」

 

流石のオラでも気だけでそこまで詳しく分かんねえよ

 

 

「気も万能じゃねえかんな」

 

 

「………そうですか」

 

にしても、生徒会メンバー揃い踏みじゃねえか

 

オラ達何かやったか?あ…会長も悪魔っていってたな

 

そんじゃ悪魔関連か

 

 

「お揃いでどうかしたの?」

 

 

「お互い下僕が増えたことですしご挨拶をと思いまして」

 

なるほどなっちゅうことは新人の顔合わせってとこか

 

 

「そう言うことね、じゃあ紹介するわ、兵士の兵藤一誠と

僧侶のアーシア・アルジェントよ、ほら二人とも挨拶して」

 

 

「では、こちらも…兵士の匙元士郎です…。

サジ、あなたも挨拶なさい」

 

部長達に言われオラ達は匙に向き合う

 

 

「よっ!オラ兵藤一誠だ同じ兵士同士よろしくな!」

 

 

「学年二のモテ男によろしくされても嬉しくないんだけどな」

 

なんかすっげえこと言われたぞ、オラそんなにモテてたっけか?

 

 

「おめえオラに恨みでもあるんか?喧嘩売るってんなら相手になっぞ」

 

 

「お?やんのか?言っとくがな俺は駒四つ消費したんだぜ?」

 

なんだ、オラより少ねえじゃねえか

 

 

「お止めなさい、サジ…あなたでは兵藤くんには勝てませんこの方は一度は駒八つを消費したのですから」

 

 

「駒八つって全部じゃないすかこんな奴が…」

 

まあ訳あって今は四個なんだけどな?

 

すると小猫が割り込んできて言った。

 

 

「………それ以前に実力的に先輩では勝てません、

私や祐斗先輩でも勝てないんですから」

 

 

「なん…だと!?」

 

その言葉を聞いて匙は崩れ落ちるのだった。

 

………………………………………………………………………

 

 

その日の夜オラ達はある森のなかに来ていた。

 

 

「ここが使い魔の森かぁワクワクすんなぁ!」

 

 

「はい、でも少し怖いです…」

 

まあ結構雰囲気あるもんな何か出そうだし…ん!?

 

 

「部長、誰かいる…気を付けてくれ」

 

オラは気を感じ部長に声をかけた。すると?

 

 

「ゲットだぜい!」

 

そんな声と共にランニングに短パン、

 

バックパックを背負ったおかしな格好の奴が出てきた

 

 

「…誰だ?おめえ…」

 

 

「俺は使い魔マスターのザトゥージ!

使い魔のことなら俺に知らないことはないぜい」

 

 

「彼は使い魔に関してのプロフェッショナルなんですのよ」

 

へぇ、プロなんかすげえなぁ

 

 

「んー、今日は絶好の使い魔日和だぜい!

使い魔ゲットき最高だぜい!

俺にかかればどんな使い魔でも 即日ゲットだぜい!

さぁーてどんな使い魔をご所望だぜい?強いの?早いの?それとも毒持ちとか」

 

 

「そおだな…オラ修行もしてえから強えのがいいな」

 

 

「ほほぅ?面白いガキだぜい!お前に合った使い魔を探してやるぜい!」

 

そうしてオラ達は使い魔を探し始めるのだった。

 

先ず最初に来たのは大きな湖だった

 

 

「この湖にはウンディーネという水の精霊が住み着いているんだぜい 」

 

 

「水の精霊か、強いんか?そいつ」

 

 

「見て見れば分かるぜい、お?ウンディーネが姿を現わすぜい」

 

その言葉にオラは湖面を見る

 

すると湖面から後ろを向いた女が出てきたんだ

 

 

「あいつがウンディーネなんか強いんかな?」

 

そうしてしばらく見ているとその女が振り向きながら

 

 

「フン!ガァァァ!」

 

いいっ⁉︎凄えガチムチじゃねえか強そうではあっけど…なんかなぁ…

 

 

「……契約しにいかないんですか?」

 

 

「ん〜…あいつは止めとくかな」

 

出来ればもっと強そうなんがいいしな

 

そこから更に歩いていると

 

 

「ん?待て…見ろ」

 

不意にザトゥージに止められ上を見ると

 

小さなドラゴンがいた。

 

 

「あれドラゴンなんか?ちっせえなあ〜」

 

 

「はぁっ!可愛いです!」

 

 

「蒼雷龍…青い雷撃を使うドラゴンの子供だぜい」

 

雷を使う龍っちゅうことか

 

 

「これはかなりの上位クラスですね」

 

 

「私も見るのは初めてだわ」

 

 

「ゲットするなら今だぜい?成熟したらゲットするのは無理だからな」

 

ドラゴンって大人になっと捕まえられねえんか

 

 

「イッセーくんは赤龍帝の力を宿していますし相性はいいんじゃないかしら」

 

 

「オラが?でもアーシアが欲しいんじゃねえんか?さっき可愛いって言ってただろ?」

 

 

「へ?い、いえ!イッセーさんがゲットするなら私は何も言いません!」

 

 

「でもオラもっと強そうな奴がいいかんな…あいつ子どもだろ?修行になんねえよ」

 

 

「………どこまでも修行バカですね」

 

「はははっ!」

 

はははっ!まあ、修行ばっかじゃねえけどな

 

チラッと小猫の胸を見ていると

 

 

「きゃあ!」

 

悲鳴が聞こえそちらを見ると

 

アーシアにスライムのようなものが降ってきていた。

 

 

「あらあら…まぁ…」

 

 

「え?あ、え?」

 

見ればオラ達の真上に大量のスライムが落ちてきてやがる

 

 

「仕方ねえ、ちっと荒療治になっちまうけど、

皆んな!ちっと痛えかもしれねえ我慢してくれよ!

はぁぁぁぁぁぁ!」

 

俺は気を爆発させ周りに大爆発を起こした

 

『きゃあぁぁぁぁぁぁ‼︎』

 

爆煙と気の光が治るとスライムは跡形もなく消し飛んでいた。

 

 

「ふぃ〜、これでいいな!」

 

 

『どこも良くない!』

 

はははっ!勢い良く突っ込まれちまった

 

その後一緒巻き込まれた蒼雷龍がオラにビビって

 

アーシアに懐きアーシアが

 

使い魔をゲットしてオラ達は戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 




オッス!オライッセー!

お?なんか感じたことのある気を感じっぞ?

って、いいっ!?部長!?なにやってんだよ!

次回!ドラゴンボールD!

リアスの許嫁登場!?再会の娘グレイフィア


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まさかの急接近!?出かける二人と追う者達

今回は番外編じゃからあらすじはないぞ

それでは本編楽しんでいけ


sideイッセー

 

 

オッス!オライッセー!

 

今は日課の修行を近くの空き地でミリキャスとやってんだ!

 

なんでミリキャスとやってっかって言うとな?

 

前にミリキャスが…

 

 

『イッセー兄様はいつも何をしてるんですか?』

 

って聞いてきたから軽く修行のことを話したら

 

 

『凄いです!僕も修行というものをしてみたいです!』

 

って言い出してよ、勝手にやるのもどうかと思ったんで

 

グレイフィアに聞いてみたら…

 

 

『一誠様が稽古をつけてくださるのであればなにも心配ありません…』

 

って言っててよ、仕方なくミリキャスに稽古をつけてんだ

 

 

「やっ!はっ!やあぁぁぁ!!」

 

中々に速い突きや蹴り、感じる気、気なんかな?

 

サーゼクスが使ってたんは魔力っちゅうものだったけど

 

多分魔力だろうな、その魔力もかなりの物を持ってる

 

流石にグレイフィアとサーゼクスの息子なだけあって、

 

かなり呑み込みが良い、これならすぐに強くなれんだろう

 

そんなことを日が落ちるまでやってから、

 

ミリキャスに声をかけた。

 

 

「おし!今日はもう終わりにすっか、そろそろ飯の時間だ

から帰るか」

 

 

「あ、もうそんな時間なんですね、分かりました!帰りましょう」

 

そうして、オラはミリキャスを担ぐと、

 

武空術で空へ飛び帰っていった。

 

 

……………………………………………………………………………………

 

 

武空術で飛ぶこと数分…

 

 

「あ!一誠様のお家が見えてきました!」

 

 

「あぁ!腹減ったなぁ…」

 

家の前に降り立ち、家に入っていく。

 

 

「お帰りなさいませ…一誠様、ミリキャス」

 

中に入ったら、グレイフィアが待ち構えていた。

 

 

「ひえっ!?グレイフィア待ち構えてどうしたんだ?」

 

オラのその言葉にミリキャスは小さくため息を吐き、

 

 

「兄様、母様は待ち構えていたのではありませんよ?

出掛けていた僕達を出迎えてくれたのです。」

 

 

「ん?そうなんか?んだったらわざわざありがとな!

グレイフィア」

 

そう声をかけると、グレイフィアは一礼して

 

 

「食事の準備が出来ております、どうぞ、居間へ…」

 

 

「あぁ、すぐにいく」

 

そう言うとミリキャスを降ろし

 

居間へ向かうのだった。

 

 

……………………………………………………………………………………

 

 

 

「ふぅ、食った食ったぁ!」

 

飯を食い終わったオラは自室に戻っていた。

 

少し休んだらまたトレーニングをするためだ、

 

もうそろそろ始めっかな!

 

と、動き始めた時だった。

 

 

コンッコンッ

 

ノックの音がした。次に扉の向こうから声がかけられた。

 

 

「一誠様、私です…入ってもよろしいですか?」

 

 

「グレイフィアか?いいぞ、入ってくれ」

 

そう言うと、グレイフィアは「失礼します…」と言って

 

中に入ってきた。

 

 

「どうかしたんか?オラの部屋まで来るなんて」

 

 

「はい、実は一誠様にご相談がございまして…」

 

 

「相談?オラにか?」

 

相談か、オラで良いんかな?

 

まともな事言ってやれねえ気がすっぞ…

 

 

「はい、一誠様は明日、何か後用事はございますか?」

 

ん?なんか思ってたのと違えな…

 

まぁいいや、それならオラにも答えられるしな!

 

 

「明日か?」

 

明日…なんかあったかな?

 

別にやることはなかったと思うが…

 

 

「ん~…特にねぇな」

 

 

「本当ですか?それでは明日、行きたい所があるのですが

一緒に行きませんか?」

 

出掛ける、か…まあグレイフィアの頼みだし、いっか!

 

 

「あぁ、いいぞ?何処に行きてえんだ?」

 

あんまし遠いとこだと困るしなぁ…

 

 

「フフッ…それは秘密です♪」

 

ウインクしながら笑顔で言われちまった。

 

可愛らしかったけど、珍しいな、

 

グレイフィアがあんなに機嫌がいいなんてよ

 

 

「そっか、ならいいや、明日の楽しみにしとくぞ」

 

 

「えぇ、そうしておいてください…では、また…」

 

そう言うとグレイフィアは部屋を出ていった。

 

すげえニコニコしてやがったけど、

 

そんなに嬉しかったんかな?オラにはよくわかんねえや

 

とにかくトレーニングやんなきゃな!

 

 

「うし!始めっか!」

 

そうしてオラはトレーニングを開始するのだった。

 

sideout

 

……………………………………………………………………………………

 

sideリアス

 

今日はやけに義姉様(おねえさま)の機嫌が良い

 

こんなに嬉しそうな義姉様を見るのは久し振りな気がするわ

 

 

「どうかしたのですか?機嫌が良いなんて珍しい…」

 

 

「あら、リアス…ふふっそれは秘密よ♪」

 

教えてくれないなんて…

 

私達に秘密でそんなに楽しみなことなのかしら?

 

こうなったら、絶対にその秘密暴いてみせるわ!

 

まずはミリキャスに聞いてみましょう…

 

 

「え?母様が?う~ん…ちょっと分からないですね…

もしかしたらお兄様関連かも…」

 

お兄様…っていうとイッセーね、

 

それじゃあイッセーに聞いてみましょう

 

 

『ん?グレイフィアが?あぁ、それなら明日出かけるからじゃねえかな?そうじゃないならオラにもよくわかんねえ』

 

出掛けるのね、いったい誰と出掛けるのかしら?

 

明日、義姉様の後をつけてみましょう

 

 

……………………………………………………………………………………

 

 

翌日…オラはグレイフィアとショッピングモールに来ていた。

 

 

「なぁ?グレイフィア、おめえが来たかったんはここなんか?」

 

 

「えぇ、そうですよ?

一度、一誠様と二人で来てみたかったんです」

 

オラと二人で?なんでだ?荷物持ちか?

 

そんなの言ってくれりゃあ

 

オラがちゃっちゃと行ってやんのに…

 

そんなことを考えながらグレイフィアを見る

 

 

「一誠様、こういった物はいかがですか?」

 

 

「ん?おぉ、良いんじゃねえかな?」

 

 

「本当ですか?では少し試着して参ります」

 

そう言うと試着室に入っていった。

 

ま、本人が楽しそうだから良しとすっか!

 

その後はオラの服を見にいったり、

 

ミリキャスの物を見に行ったり

 

ブティック?ってとこに行ったりしてたぞ!

 

それとさっきから覚えのある気を複数感じるんだけど

 

気からしているのは部長、朱乃先輩、小猫、アーシア

 

の四つだ、近くにいるみたいだけど

 

あいつらも買い物かなんかかな?

 

 

「一誠様、どうされました?」

 

不意に顔を覗きこまれて驚いちまった…

 

 

「うひゃっ!ビックリしたぁ…

どうしたんだ?いきなり」

 

 

「これは失礼致しました…。

一誠様が何か考え込んでいましたので

どうなさったのかと思いまして」

 

オラそんなに深く考え込んでたんか?

 

気づかなかったなぁ…気をつけねえと

 

 

「そりゃすまねえ…オラならでぇじょうぶ(大丈夫)

心配かけたな」

 

 

「いえ、大丈夫なら良いのです。それでは次に行きましょう」

 

 

「あぁ!次は何処に行くんだ?」

 

 

「秘密ですよ♪」

 

 

「またかぁ!?」

 

グレイフィアに手を引っ張られ、

 

オラはされるがままになっていた。

 

 

 

その頃のリアス達は…

 

 

「まさかグレイフィアがイッセーと一緒に出掛けるなんて…」

 

 

「あらあら、先を越されてしまいましたわね」

 

 

「………油断大敵」

 

離れた所から変装して二人の様子を見守っていた。

 

一誠に気づかれているとも知らずに…

 

 

……………………………………………………………………………………

 

 

視点はイッセーに戻り…

 

 

「良く買いましたね、

荷物がいっぱいになってしまいました」

 

 

「あぁ、すげえ買ったな」

 

オラ達は今モールの帰り道だ、

 

オラが瞬間移動で帰るかって提案したら

 

 

『今日は歩いて帰りたい気分です…』

 

と言われたから歩いて帰ってる最中なんだ

 

因みに荷物は全部オラが持ってる

 

これは良い筋トレになっぞ!

 

 

「一誠様大丈夫ですか?荷物全部持ってもらってますが…」

 

 

「心配ねえさ!軽い軽い」

 

こんなの屁でもねえもっとあってもいけるぞ!

 

グレイフィアはまだ心配そうにしてっけどな

 

 

「それなら良いのですが…

それにしても今日は楽しかったです…

一誠様、今日は私に付き合ってくださり

本当にありがとうございます」

 

そう言いながらお辞儀をしてくるグレイフィア

 

 

「いいさ、おめえはオラにおめえの全てをくれたんだろ?

それに形だけならオラはおめえの息子なんだ、

息子をこき使ったっておめえは責めらんねえさ」

 

ははっ!と笑い飛ばすと

 

 

「いくら息子でも一誠様は私の全てでございます、こき使うなんてもっての他です…」

 

 

「はははっ!そっか!まあ楽しかったんならいいさ!」

 

その言葉にグレイフィアは笑顔をオラに向ける

 

 

「ありがとうございます…悟空様」

 

その笑顔が夕陽に照らされて

 

一層グレイフィアの魅力を引き立てていたんだろう

 

不覚にも思ってしまった。

 

(綺麗な顔するじゃねえか…)

 

その少しの間、グレイフィアに見とれちまってたぞ

 

 

「あの…一誠様?その…あまり見つめられると…

少し…恥ずかしいです…」

 

その言葉にオラは正気に戻った。

 

 

「あ、あぁ悪ぃ…んじゃいくか」

 

 

「はい♪」

 

いつの間にかオラ達は手を繋いで家へと帰って行くのだった。

 

 

(結局部長達には会わなかったな、何しに来てたんだ?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

今回はグレイフィアと出掛ける話だったぞ!

なんで出掛けたんかオラにはよくわかんねえけど

グレイフィアが楽しそうで良かったぞ!

次回は本編を進めていくかんな!

楽しみにしててくれ!

次回!ドラゴンボールD!

木場の憎悪、聖剣使いとの会合!

ぜってえ見てくれよな!


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第二の救援?天界での一騒動

今回は後々本編に関係してくる番外編の話じゃ。

なので、今回は前回のあらすじ説明はないぞ?

では、本編(番外編)の始まりじゃ!


side悟空

 

グレイフィアと別れてからオラはまた百年ほど眠りについていた。

 

けど、ふと目が覚めたんだ。

 

 

「ん...くぁっ..ここどこだ?」

 

見た感じ冥界ではないらしい。

 

 

「冥界...じゃねえよな」

 

なんでこんなとこにいるんだ?

 

訳が分からずオラは首をかしげる。

 

すると、遠くの方でかすかに気を感じた。

 

 

「気?やっべえぞ!コイツこのままじゃ死んじまう!」

 

オラは急いで気の感じる場所に向かった。

 

 

sideout

 

 

 

side Gabriel

 

天界は今危機に瀕しています。

 

突如現れた正体不明の敵、ヒルデガーンによって滅ぼされようとしていました。

 

私達セラフや天界の仲間たちが迎え撃ちますが、それほどダメージが通っていないのです

 

 

「これ以上奴の侵攻を許してはいけません!ここでどうにか食い止めます!」

 

ミカエル様が叫びます。

 

私も一矢報いなくてはここまでやられて黙っているわけには参りません!

 

 

「ハアァァァァッ!!」

 

全力で攻撃をしますがヒルデガーンの侵攻は止まりません。

 

 

「ターヘイ!!!」

 

不意にヒルデガーンが動きを見せました。

 

これはチャンスです!

 

私が攻撃を加えようとしたその時でした。

 

 

 

『ガブリエル様!危ない!』

 

 

「え?」

 

気が付いた時にはもう手遅れ...

 

私の真上にはヒルデガーンの巨大な足が迫っていました。

 

 

「っ...!!」

 

 

『ガブリエル(様)!!』

 

私は死を覚悟して目を固くつぶりました。

 

 

 

 

 

 

しかしいくら待っても痛みは襲ってきません。

 

痛みを感じないほどの即死だったのでしょうか?

 

恐る恐る目を開けてみると...。

 

 

「ふう、どうやら間に合ったみてえだな」

 

そこには、金髪の髪を逆立てた青い道着に黄色いズボン。それにカンフーシューズを身に着けて不思議な少年が足を持ち上げていたのです。

 

少年は足を軽々持ち上げると勢いよく投げ飛ばしました。

 

 

 

「アイツはちっと厄介だ。おめえ仲間を連れて下がっていてくれ」

 

少年の言葉に私は耳を疑いました。

 

 

「いけません!アイツの所為で同法が何人犠牲になったか...あなた一人で戦うなんて無謀すぎます!」

 

 

「けど、おめえ達がいるとオラ全力だせねえぞ...巻き込んじまうからさ」

 

頼む!と手を合わせてくる少年に私は渋々うなづきます。

 

 

「分かりました。でも、無茶だけはしないでくださいね」

 

 

「あぁ!わかってっさ!」

 

少年の返事を聞いた私は仲間たちに声をかけヒルデガーンから距離を置き様子を見守ります。

 

 

「ガブリエル、無事でよかった。それにしても彼はいったい...」

 

ミカエル様が私のもとに来て問いかけます。

 

 

「分かりませんわ、でもあの子なら何とかしてくれそうな気がするんです。」

 

 

「奇遇ですね。私もですよ...。正直、あのような子供に任せるわけにはいかないのですが...」

 

 

「そうですね...」

 

でも私達には見守ることしかできません。

 

私達は少年の無事を祈りながら戦いを見守っていました。

 

 

sideout

 

 

side悟空

 

 

あの女が仲間に声をかけてくれたんだろう。

 

気は他に感じられなくなった。

 

これなら思いっきし戦えるってもんだ!

 

 

「こい!ヒルデガーン!何度だっておめえをぶっ倒してやる!」

 

 

「ガッチイ!!」

 

ヒルデガーンの攻撃を難なく躱してオラは奴にダメージを与えていく。

 

 

「だりゃあぁぁぁ!!」

 

 

「ダーヘイ!!」

 

しかし、一向に倒れる気配がないヒルデガーン

 

 

「ふぃ~、相変わらずタフな奴だなあ...」

 

こうなりゃあれしかねえか?

 

仕方ねえ!イチかバチかやってみっか!

 

 

「ハアァァァァッ...!!」

 

オラは超サイヤ人3に変身してある構えを取る。

 

コイツは完成するまでに時間がかかるのが弱点だ。

 

オラは少しでも時間を稼ぐため、奴の顔の目の前に移動した。

 

 

「太陽拳!!」

 

 

「っ!!!」

 

目がくらみ両目を押さえるヒルデガーン。

 

オラはその間にそれに手を突き上げ念じる

 

 

(この世界の草よ木よ、そしてすべての生き物たち!オラに元気を分けてくれ!)

 

 

「そこのおめえ達!空に手え上げてくれ!頼む!」

 

すると、戸惑っていただろう人達が徐々に腕を上げ始めた。

 

他からも元気が集まってきている...かに思えた。

 

 

「!...こりゃ不味いぞ!」

 

超サイヤ人3の状態ではまだ精神をきちんとコントロールできていないなので元気玉が正常に生成されないのだ。

 

このままだと元気玉が消えてしまう!

 

 

「クッ!元気玉が!消える!ウオアァァァ!!」

 

仕方ねえ!もうあれに賭けるしかねえ!

 

 

「オラがやらなきゃ誰がやる!龍拳だーーー!!!」

 

瞬間、オラの身体がまばゆい光を放つ龍へと変わりヒルデガーンを貫いた。

 

貫かれたヒルデガーンはまるで埃の様に溶けて消えていった。

 

 

sideout

 

 

 

sideGabriel

 

 

私は目を疑いました。

 

先程まで少年の上で生成されていた大きなエネルギーな塊は激しく明滅すると消えそうになっていました。

 

ですがどうでしょうか、少年はそのエネルギーを吸収したように見えたのです。

 

すると、少年の身体が黄金のまばゆい龍へと変わり、ヒルデガーンを貫いたではありませんか!

 

その姿は先の大戦で現れたあの龍そのものだったのですから。

 

ヒルデガーンはまるで元からいなかったかのように消えていきました。

 

龍は先程の少年の姿の戻ると、

 

その髪は逆立った金色から黒色のボサボサ頭に戻っていました。

 

私は急いで少年の下に駆け寄ります。

 

 

「大丈夫ですか!?」

 

少年は私に気づいて手を振ります。

 

どうやら大丈夫みたいです。

 

 

「オッス!おめえ大丈夫だったか?」

 

 

「あ、はい、先程は助けていただきありがとうございました。」

 

 

「別にいいさ、ケガが無くてよかったじゃねえか。」

 

すると、少年の身体が透け始めました。

 

え?いったい何が...

 

 

「やっべぇな...もうそろそろ時間がねえみてえだ」

 

そう言っている間にも消えていく少年に私は問いかけます。

 

 

「あの、消える前に貴方のお名前を聞かせてください!」

 

 

「オラか?うーん...オラ孫悟空だ!」

 

それを最後に少年は完全に消えてしまいました。

 

私は少年がいた場所をいつまでも見続けて言います。

 

 

「孫悟空さん...ですか」

 

 

「また、会えるでしょうか」

 

そのつぶやきに応える声はありませんでした。

 

 




オッス!オラ悟空!

今回はオラの全盛期の話だったぞ!

ちっとおかしなとこもあったかもしんねえけど

そこはまあ楽しく読んでくれっと助かるぞ!

そんじゃあ次回は本編の方で会おうな!

じゃあ次回のドラゴンボールD!

ぜってえみてくれよな!


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神龍召喚の相互転移
暫しの休息(仮)


ども!ギオスです。

今回は番外編としてお送りさせていただきます…。

内容は私が他に執筆している二次小説の【龍に選ばれし赤龍帝】とのコラボになります!

そして、今回を持ちまして私ギオスはしばらく小説の更新を停止します

詳しくは活動報告をご覧ください。

では!本編をどうぞ!


sideイッセー

 

 

「おし!んじゃ、やっか!」

 

オッス!オライッセー!

 

今は何時ものように修行中なんだ。

 

 

「お、今日もやってるのかイッセー」

 

ん?この声は…。

 

オラが振り替えるとそこにはアザゼルのおっちゃんがいた。

 

 

「よっ!取り込み中のところ悪いんだが少し付き合ってくれ」

 

 

「?いいけど、なにすんだ?」

 

オラ、修行の続きしてえんだけどな…。

 

 

「なに、すぐに終わる事だ、こっちだ」

 

オラはおっちゃんの後について歩きだした。

 

 

 

 

 

「ここだ、ちょっとこの上に立っていてくれ」

 

そこには大きな機械が設置されていたんだ!

 

その機械はなんだか複雑そうな作りになっていて

 

どっかのアニメに出てくる転送マシンのようにも見えた。

 

 

「ここに乗ればいいんか?」

 

 

「あぁ、少し機動テストをしてみたくてな…。

あぁ、そうだった…。動かす前にこれを渡しておく」

 

そう言うとおっちゃんは携帯のような物を渡してきた。

 

 

「ん?なんだこれ?」

 

 

「それはどんな場所にいてもこちらと連絡がとれる物だ…。何かあればそれで連絡してこい」

 

 

「??なんか良くわかんねえけど分かった!」

 

オラは携帯(仮)をポケットにしまう

 

 

「よし、それじゃ始めるぞスイッチオン!」

 

 

【ピピピピ…キュイーン!ウィンウィンウィンウィン!】

 

なんだ?音が鳴り出したぞ…。

 

 

【ゴゴゴゴゴッッ!!ドッゴォォン!!】

 

いきなり機械が爆発した!?

 

オラはその爆風に巻き込まれて吹っ飛んでいった。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

「いちちち…おー!痛てぇ…」

 

思いっきり吹っ飛ばされちまった。

 

 

「でえじょうぶか!」

 

ん?今の声って…。

 

 

「ちょっと!すごい爆発だったわよ!?大丈夫?悟誠くん」

 

ん?今度は女の声?でもどっかで聞いたような…。

 

 

「フンッあのくらいで死ぬような奴じゃない…」

 

今度は男の声…。いったい何がどうなってんだ?

 

煙を払いながら手探りに外に出るとそこには見覚えのない男女がいた。

 

いや、正確には知っていた。しかしもう会えるはずのない者達だったのだ…。

 

 

「大丈夫だったか?悟誠」

 

男の一人がオラに近づいてきて話しかけてくる。

 

 

「ん?悟誠って誰だ?オラそんな名前じゃねえぞ」

 

すると男はキョトンとした顔をすると…。

 

 

「おめえ…いったいなに言ってんだ?言葉遣いもオラそっくりだしよ…。」

 

 

「さっきの爆発で記憶喪失になっちゃったとかじゃないでしょうね…?」

 

 

「おい、貴様!いったい何者だ!」

 

そっか、オラ自己紹介がまだだったな。

 

 

「オラ、兵藤一誠!駒王学園二年のサイヤ人さ」

 

その言葉を聞いた三人は驚いた顔をする。

 

 

「ひ、兵藤一誠って…悟誠くんの前の名前よね?」

 

 

「おめえ、何でその名前をしってんだ?」

 

 

「何が目的だ!話しやがれ!」

 

なんだ?ってかここいったいどこだよ…。

 

なんでブルマやベジータがいるんだ?

 

とりあえずおっちゃんに連絡してみっか。

 

 

【プルルルル…プルルル…ガチャ】

 

 

『お、イッセーか…。やっと繋がったな』

 

 

「なあ、おっちゃんこれいったいどういうことだ?」

 

 

『実はな、さっきの装置で北極にでも飛ばそうとしたらなぜかそっちの世界とリンクしちまって飛んで行っちまったみたいだ』

 

 

「え?それってヤバイんじゃねえか?」

 

 

『心配するな…。といいたいところなんだが…ちょっとこっちにも問題が発生しててな…』

 

 

「問題?なんだ?」

 

 

『お前をそっちに送ったときにどうやらそっちも同じことをしていたらしい…それでお前そっくりな奴がこっちに来ちまってるのさ』

 

なるほど、じゃあ直ぐには帰れねえってことか?

 

 

『なるべく早めに帰せるようにするからお前もそっちでちょっと過ごしてみろ』

 

そういうと電話は切れてしまった。

 

 

「で、結局なんだったの?」

 

オラはブルマと思われる女に事情を話すのだった。

 



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あの世とこの世の大異変!?異変を止めろ悟空と一誠!

前回までのあらすじじゃ...

アザゼルの企みで違う世界へと飛ばされてしまった一誠。

そこは、かつて自身が孫悟空として生きていた時代だった。

かつての仲間や自分自身と出会う一誠は、

事のあらましを説明すべくブルマたちに事情鵜を説明し始めたのだった。


sideイッセー

 

 

「ふうん、なるほどね」

 

オラの説明を聞いていたブルマは一人頷いてなぜか納得していた。

 

 

「えっとよ...つまりどういう事だ?」

 

その隣ではオラ...じゃねえや、悟空が首をかしげている。

 

 

「要するに私が作ったこの転送マシーンと、そのアザゼル...だっけ?

その人が作った転送マシーンがリンクしちゃってそっちの悟誠…じゃなかった、イッセーくんが飛ばされてきてこっちの悟誠君がそっちの世界に飛ばされてしまったと...

そういうことなのよね?」

 

ブルマの言葉にオラは頷いて答える。

 

 

「おぉ、多分そういうことさ。オラ自身もアザゼルのおっちゃんから聞いただけだからよく分かんねえけどな」

 

そういうとブルマは盛大にため息を吐いた。

 

 

「はぁ...まさか異次元と繋がっちゃうなんて思ってもみなかったわよ...。」

 

 

「なあなあ、結局どういう事なんだ?」

 

話に割り込んでくる悟空にオラを睨み付けてくるベジータ...。

 

 

「あとで分かりやすく説明してあげるから大人しくしてなさい、ベジータ、ちょっと孫君連れてどっか行っててもらえる?」

 

 

「チッ...おい、いくぞカカロット」

 

 

「ちょ、ちょっと待ってくれよベジータオラアイツの話聞きてえぞ...」

 

 

「後からでも話せるだろうが、とにかく来い!」

 

そういうとベジータは悟空を引きずりながら部屋を出ていった。

 

 

「やっと静かになった...それで?そっちに行った悟誠君は無事なのよね?」

 

 

「アザゼルのおっちゃんがいるから大丈夫だと思うけどな」

 

こっちの孫悟誠っちゅうんがどんな奴か知らねえから何とも言えねえけどな!

 

と、オラは笑う。

 

 

「ま、無事ならいいのよ。それよりも問題はあなたよ、どうするの?これから...」

 

ブルマのその言葉にオラは少し考え込む...。

 

アザゼルのおっちゃんは機械を治すまでこっちの世界を満喫してろって言ってたけんど、オラ、どこで寝りゃあいいんだ?

 

今までだったら普通に家に帰るとこだけんど...今はオラの家じゃねえしな...。

 

ウンウン考えるオラにブルマが話しかけてきた。

 

 

「行く宛てがないんだったらしばらく家にいる?見た目が悟誠君そっくりだから孫君の家でもいいと思うけど...」

 

 

「ん?いいんか?って、その悟誠っちゅうんはそんなにオラにそっくりなんか?」

 

その言葉にブルマは頷く。

 

 

「もう瓜二つよ、並んで立たれたらきっとどっちがどっちだか分かんないわね」

 

そんなそっくりなんか...。一度あってみてえなぁ。

 

そんなことを考えていると慌てて二人が戻ってきた。

 

てえへんだ(大変だ)!街に死人が甦って大暴れしてやがっぞ!」

 

 

「今悟飯やトランクスたちが迎え撃っている俺達もいくぞ!」

 

なんだって!?死人って言やあジャネンバの時と一緒と一緒じゃねえか!

 

すると、頭の中に声が聞こえてきた。

 

 

『おーい、悟空それに悟誠!大変なことが起きとるんじゃ!今すぐ閻魔界へ向かってくれぇ!』

 

お?この声は界王様か?懐かしいなぁ...

 

 

「界王様、分かった!閻魔界だな。

オラ、ちょっと行ってくる!おめえも手貸してくれ!」

 

悟空の問いにオラは力強く頷いた。

 

もしジャネンバの奴が暴れているとしたら悟空だけじゃ敵わねえかんな。

 

 

「あぁ、じゃあ行くか!」

 

 

「サンキュー!そんじゃあオラの肩に掴まってくれ」

 

オラは悟空の肩に手を乗せた。

 

瞬間、周りの景色が一瞬にして切り替わった。なんか、他の奴に瞬間移動させられるんは変な感じがすんなぁ...。

 

 

「着いたぞ、にしてもここが閻魔界か、随分変わっちまったな...」

 

オラも辺りを見回す。

 

 

「閻魔のおっちゃんは中だな?」

 

悟空が結界を睨み付けて言う。

 

見ると閻魔のおっちゃんの宮殿はおかしな結界が張られており、辺りには飴玉のような大きな塊が浮き上がっている。

 

 

「悟空!それに悟誠!いいところに来てくれた閻魔界に結界を張られてしまったのじゃ!!」

 

 

「おっちゃん!今助け出してやっからな!イッセー、結界をぶちやb「いや、その必要はねえみてえだぜ...」え...?」

 

オラが割り込んだことで悟空が呆けた顔をするがオラが見ている方向を見てすぐに気が付いたらしい...。

 

見ると、結界の上の方には丸々太った巨大な白い生物が座っていた。

 

更にその横にはオラ達を散々苦しめた相手...。魔人ブウ(純粋)が立っていた。

 

 

「どうやら上にいるアイツらをぶっ倒せばなんとかなりそうだな」

 

 

「あぁ、そういう事だろうな...悟空、気いつけろ、あのでけえのすっとぼけた顔してるが実力は相当あるかんな」

 

 

「詳しいんだな!イッセー、アイツと戦ったことあるんか?」

 

 

「前に一度だけな...。」

 

あん時はベジータとフュージョンして何とか倒したが今度はブウの奴まで一緒とはな...。こりゃ最初(ハナ)っから全快で飛ばした方がよさそうだ...。

 

 

 

「......ニヒィ♪」

 

ブウがこちらを見てニタリと笑う。どうやら標的にされたらしい。

 

 

「悟空、あのでけえのはおめえに任せる。オラはブウをなんとかする!」

 

 

「あぁ!アイツは強えから気いつけろよ」

 

その言葉に頷き、オラはブウに、悟空はジャネンバベビ―へと向かっていった。

 

 

「ァハァ...♪」

 

オラは魔人ブウの前に立ちブウを睨み付けながら心の中でドライグに声をかける。

 

ドライグ、いけっか?

 

 

『あぁ、いつでも準備万端だ...。存分に暴れろ』

 

ソイツは頼もしいな、じゃあ、始めっか!!

 

 

『あぁ、赤龍帝と神龍の力、存分に見せてやろう!』

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

「まさかまたおめえと戦うことになるなんてな...さあ、こい!今度はあん時のようにはいかねえぞ!はぁ!!バランスブレイク!!」

 

『welsh Doragon Balance breaker!!』

 

オラの身体を金色の鎧が包みこむ。

 

 

「ホーッウッホッウッホウッホッホー!!」

 

まるで戦闘態勢に入るかの如くドラミングを始める魔人ブウ。

 

 

 

「フッ...相変わらずふざけたヤローだ。でりゃあぁぁぁ!!」

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!』

 

瞬時に倍化をかけ自身の力を底上げして思いっきりブウの顔面を殴り飛ばす。

 

 

「グギャァー!」

 

勢いよく飛んで行くブウ。だが空中ですぐに体勢を立て直しオラに向けて突っ込んでくる。

 

 

「シャアッ!」

 

勢いと共に飛んでくる鋭い蹴りがオラの肩を捉える。

 

 

「ぐうっ!!がら空きだ!!だりゃあぁぁぁぁ!!」

 

なんとかその蹴りを止めるとそのまま足を掴み上げジャイアントスイングをお見舞いしてぶん投げる。

 

そして追撃に気功波を放つ。

 

 

「はあぁぁぁ!!」

 

気功波はブウに命中しさらに遠くへと吹き飛ばした。

 

 

「とどめだ!...ッ!?グアァァァ!!」

 

魔人ブウにとどめを刺そうとした時、突然虚空からジャネンバベビーの腕が伸びてきてオラを思いっきり殴り飛ばした。

 

 

『グオォォォォ...!!』

 

中にいるドライグにまでダメージが通っているらしくドライグまでもが苦悶の声を上げている。

 

 

「はぁ...はぁ...はぁ...クソ~忘れてたぜ...アイツのこの攻撃の事...。」

 

すると、今度は白い手が吹き飛んでいたブウを受け止めるとそのままブウの奴を掴み異空間へと消えていった。

 

恐らく本体の所に戻ったのだろう。

 

あの二対体が揃われると厄介だ...。

 

オラは悟空の気を探り瞬間移動していった。

 

 

sideout

 

 

side悟空

 

 

くっ!!いったいどうなってやがんだ!なにもないとこから奴の攻撃がくる!

 

しかもアイツオラの動きを完全に見切ってやがる...。こっちの攻撃が全く当たらねえ...。

 

 

「アイツしょうがねえな、一気にカタをつけてやる!はあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

オラは超サイヤ人3に変身する。

 

 

「オラをここまでにさせたんは魔人ブウに続いておめえが二人目だ...」

 

奴はオラの変化に奴は手を叩いて喜んでいるような仕草をする...。

 

 

「ジャネンバジャネンバ!」

 

 

「...勝負はここからだ!!」

 

オラは一気に奴との距離を詰め、その巨体に一撃を入れる。

 

 

「でりゃあぁぁぁ!!」

 

この隙を逃すまいとさらに連打を叩き込んでいく。

 

 

「でりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃ!!!」

 

 

「ホァッホワァッ」

 

悲鳴ともつかない声をあげる奴...。

 

オラは全力の一撃を止めとばかりに振りぬく。

 

 

「ホワァッ!!」

 

勢いよく打ち上げられた奴の上に先回りしてさらに全力の一撃を上から叩き込む。

 

 

「だぁりゃぁぁぁ!!」

 

勢いよく地面に叩きつけられる奴にオラは両手に気を溜め勢いよく突っ込んでいく。

 

 

「はぁぁぁぁ!!ダラァァァ!!」

 

 

「ジャネンッ.....バァァァ...!!」

 

その一撃は奴の身体を大きく歪ませ打ち抜いた。

 

 

「フッ.やった...。」

 

だがオラは気づいていなかった。奴の片手が異次元に伸びていることを...。

 

 

 




オッス!オラ悟空!

な、なんだ!?アイツ、ブウを吸収しちまいやがった...。

それに姿も小さくなってやがる。

コイツはやっべえかもな...。

次回!ドラゴンボールD!

魔人ジャネンブウVS赤龍戦士ゴセウ!

ぜってえ見てくれよな!


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魔人ジャネンブウVS赤龍戦士ゴセウ!

前回までのあらすじゃ…

町の死者の大暴れを止めるべくあの世へと向かった悟空と一誠。

そこには、結界に閉じ込められた閻魔と待ち構えていたジャネンバベビーと魔神ブウがいた。


side悟空

 

オラは奴の様子を見ていた。

 

奴は倒れたままピクリとも動かない…。

 

 

「倒したか…。」

 

オラが変身を解こうとしたその時だった。

 

 

ズルルルル……

 

そんな音と共に奴の体が波打ち出すとその体が徐々に収縮していったのだ。

 

 

「な、なに!?」

 

オラは驚きその場に固まってしまう…。

 

そこでようやくオラは奴の片手が異次元へと延びているのに気がついた。

 

すぐにどこから攻撃が来てもいいように警戒するが攻撃は来ない…。

 

すると、奴の腕が異次元から出てきた。

 

だが、その腕に掴まれていたものにオラは驚きを隠せなかった。

 

 

「な、なんでブウが掴まれてやがんだ?」

 

その間にも奴の体は粛々と収縮されていきブウを掴んだ腕もその中へと吸収されていく…。

 

 

 

「なっ!?アイツ、ブウを吸収しやがった…」

 

すると、オラの側に不意に一誠が現れた。

 

 

「悟空、てえへんだ!ジャネンバの奴がブウを連れてっちまいやがった…。って…。ん!?」

 

どうやら一誠も気づいた見てえだ…。

 

その間に奴の体は収縮しており、やがて小さな人形になった。

 

その姿は鬼とも魔神とも言いがたい歪な姿をしていた。

 

ブウ特有のツルンとした肌…。

 

鬼特有の黒い二本角…。

 

下半身にはブウが身に着けていた白色のズボン…。

 

この瞬間、至上最悪の敵が誕生してしまった瞬間だった。

 

sideout

 

 

side一誠

 

オラは動けずにいた。

 

まさかジャネンバの奴がブウを吸収するとは思ってなかったからだ…。

 

 

「イッセー、おめえアイツと戦ったことあるんだろ?」

 

悟空がそう話しかけてくる。

 

 

「いや、悪いな…。オラもアイツとは戦ったことねえんだ…。」

 

そう、あの時はブウは居なかった…。ジャネンバの奴だけだったのだ…。

 

 

「フッ…。そうか、そんなら全力でぶつかるしかねえな!!」

 

言うといきなり奴に向け突っ込んでいく悟空。

 

 

「待て!悟空!迂闊に近付くんじゃねえ!」

 

 

「でぇぇりゃぁぁぁ!!」

 

オラの制止も聞かず、悟空は飛び出していった。

 

 

「…ニビィ」

 

悟空は一気に距離を積めるとソイツに一撃を放つ…が…。

 

 

「シャアッ!」

 

奴の体が粒子のように溶けていき悟空の攻撃を躱わした…。

 

 

「な、なに!?」

 

 

「ジャギャォッ!!」

 

奴は突如悟空の背後に現れ、勢い良く蹴り飛ばす…。

 

 

「ぐわぁぁぁっ!!」

 

勢い良く吹き飛ばされる悟空…。

 

 

「悟空!?チッ…。だりゃぁぁぁ!!」

 

オラは奴に突貫する。

 

悟空の奴なら大丈夫だろう…。アイツはオラだ。そう簡単にやられるような奴じゃねえ。

 

オラが放った攻撃を奴は喰らいはしたが、大したダメージにはなってないようだった。

 

反撃とばかりに攻撃が飛んでくる。

 

 

「がぁぁぁっ!!」

 

オラも勢い良く吹き飛ばされ針山に激突してしまう。

 

飛ばされた先には悟空もいたようでオラ達は一旦奴から姿を隠すため針山に逃げ込んだ。

 

 

「はぁ…はぁ…なんて奴だ…。オラ達の攻撃喰らってもビクともしねえぞ…。どうやって倒すんだ?アイツ…。」

 

悟空が変身を解きそう話す…。

 

オラはそっと口を開いた。

 

 

「…一つだけ、奴を倒す方法がある…。」

 

 

「え?あ、あんのか?」

 

 

「あぁ、フュージョンだ…。オラと悟空…。二人が合体して一人になれば奴を倒すことが出来るかもしんねえ」

 

 

「!…そっか、フュージョンか!その手があったか!!

確かにそれしか奴を倒す方法はなさそうだな…。」

 

悟空は納得したように頷く。

 

 

「あぁ、悟空、おめえフュージョンポーズは覚えてっか?」

 

 

「あぁ!問題ねえ!しっかり覚えてる!」

 

オラはその返答に頷くと言った。

 

 

「勝負は一回切りだ…。これで勝てなきゃもう奴を止める方法はねえ…。行くぞ!」

 

そういうと、オラ達は左右に別れ少し距離を開けて立った

 

そして、互いの気が同じになるように気を高め始めた。

 

 

「…よし、気が同じになった。行くぞ!悟空!」

 

 

「あぁ!」

 

そして、互いにフュージョンポーズを取りながらその呪文を唱える…。

 

 

 

 

 

 

『フュー…ジョンッ!!ハッ!!!』

 

 

 

刹那、針山から光が溢れ地獄を包み込んだのだった。

 

sideout

 

 

 

side三人称

 

 

ジャネンブウは驚いていた。

 

突如針山から大量の光が溢れて来たことに…。

 

光が治まりジャネンブウが針山を警戒していると、その中から一人の男が現れた…。

 

 

「……」

 

先程の男達ではない者だった。

 

 

「ジャギャギャギャギャ!!」

 

男はジャネンブウの前までくるとこう言い放った。

 

 

「俺が誰かって?俺は孫悟空でも、兵藤一誠でもない…。

俺は貴様を倒すためにこの世からやって来たサイヤ人、穏やかの心を持ちながら紅蓮の龍帝を宿せし最強の戦士…。赤龍戦士、ゴセウだ!!」

 

 

「ホーッウッホッウッホッホー!!」

 

ゴセウと名乗りをあげた男とジャネンブウが激突する。

 

 

「シェアッ!!」

 

ジャネンブウが鋭い蹴りを放つ…が…。

 

 

「なんだ?今何かしたか?」

 

なんともない表情でニヤリとするゴセウ。

 

ジャネンブウは急いでゴセウから距離をおく…。

 

 

「まさかここまで強くなるとはな…。赤龍帝の力って言うのは相当強いらしい…。さて、少し本気を見せてやるか…。ドラゴンブレイク!」

 

『Welsh Doragon DoragonBreaker!!!』

 

ゴセウの左腕の籠手からそんな機械音声が流れると、ゴセウの体は眩い光沢を放つ紅色の鎧が装着されていた。

 

 

「さあ、行くぞ!」

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!』

 

 

「オラァッ!!」

 

超高速でジャネンブウとの距離を積めるゴセウ。

 

一気に近付くとジャネンブウ目掛けて鋭いつきを入れる。

 

 

「グッギャォォォォッ!!」

 

避ける間もなく吹っ飛ばされるジャネンブウ。

 

ゴセウは両腕を前に構えると気を溜め始めた。

 

 

「これでとどめだ!!ロンギヌス!ブレイカー!!」

 

直後、極太のエネルギー波がジャネンブウに向け放たれた。

 

ジャネンブウは止めることも出来ないままエネルギーの奔流に呑み込まれて消えていった。

 

 

「…今度こそ、終わったな…。」

 

こうして、地獄での激闘は幕を下ろしたのだった。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

ジャネンブウの一件があってから数日。

 

アザゼルのおっちゃんから機械が直ったとの連絡が来た。

 

 

「とうとう帰っちまうんだな…。」

 

オラの前には悟空一家とブルマ一家が見送りの為に集まっている。

 

 

「あぁ、オラにも大事な仲間がいる、それにおめえ達もいるんだろ?悟誠っちゅう奴がさ」

 

出来ればソイツにも会ってみたかったけど仕方ねえしな…。

 

 

「そんじゃ、またな!みんな!」

 

オラは転送装置に入り元の世界へと帰っていった。

 

 

sideout

 

 

 

side悟空

 

 

オラ達は一誠が入っていった転送装置をずっと見送っていた。

 

 

「ありがとな、未来のオラ…。」

 

これは合体して分かったことだった…。

 

兵藤一誠、アイツはオラが生まれ変わった姿だったんだと…。

 

だからアイツは魔神ブウのこともジャネンバのことも知ってたんだな…。

 

オラは新たに動く転送装置を見ながらそんなことを考えていた。

 

sideout

 

 

sideイッセー

 

気がつくとそこはよく知る部屋の中だった。

 

 

「よぉ、イッセー、お疲れさん…。大変だったみたいだな」

 

声をかけられそちらを見るとアザゼルのおっちゃんがいた。

 

 

「あぁ、けど、すっげえワクワクして面白かったぞ。」

 

 

「面白かった、か…。まったく、お前らしいな、ほら、目が覚めたんならアイツらに顔を出してやれ。お前のこと心配してたぞ?」

 

 

「あぁ、分かった!」

 

言ってオラは瞬間移動して部室へと移動した。

 

飛んだ先でオラは笑顔で言った。

 

 

「オッス!オライッセー!ただいま!みんな!」

 

仲間達は驚きながらも笑顔で返してこう言った。

 

 

『お帰りなさい、イッセーくん!』

 

 

神龍召喚の相互転移_完




オッス!オラ悟空!

これで番外地コラボ編は終了だぞ!

最後まで見てくれてありがとな!

またな!!


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孫悟空活躍記【原作開始前】
戦場を駆ける乱入者!その者名は孫悟空!


超一星龍との激闘から数百年…

悟空はある世界で眠りについていた。

そして、ある日目を覚ますのだった。


side悟空

 

オッス!オラ悟空!

 

超一星龍との闘いで神龍と一緒に向かっていったオラは

 

龍王神界と言う場所で100年程眠ってから

 

子孫の闘いを見てまた寝てたんだ!

 

 

「ぐがぁ~…zzz」

 

 

「おい、起きろ悟空」

 

その声にオラの意識は覚醒して目が覚めた

 

 

「ん?…くぁ~…なんだよ四星龍…急に起こすなんてよ…

ってかあれから何年経ったんだ?」

 

オラは眠い目を擦りながらお越しに来た四神龍に問う

 

 

「今はAGE20XXお前が寝てから500年程だな」

 

その答えにオラの眠気は消し飛んだ

 

 

「ひえっ!オラが寝てからもうそんな経つんかぁ…

時間が経つのは早ぇなぁ…」

 

もうチチやベジータの奴生まれ変わっちまったかな?

 

と、かつての家族や好敵手に思いを馳せていたら

 

 

「一星龍がお前を呼んでいる…」

 

ってさ四星龍に声をかけられちまった

 

 

「一星龍がか?分かった」

 

アイツがオラを呼ぶっちゅうことは何かあったんだろうな

 

オラと四星龍は一星龍のもとへ向かったんだ

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

「オッス!一星龍来たぞ!」

 

 

「来たか…悟空」

 

あの一星龍の様子だとやっぱし何かあったみてえだな

 

 

「何かあったんか?オラを起こして呼び出すなんてよ」

 

 

「なに、大した用ではない…ただお前には異世界に行って

貰うだけだからな…」

 

 

「異世界?あの世みてえなもんか?」

 

 

「そんなところだ…とりあえずほれ、行ってこい…

彼処から行ける」

 

そう言って一星龍が指した先には光の扉ができていた。

 

 

「分かった!んじゃいってくる!」

 

オラは勢いよくその扉を潜った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

扉を抜けるとそこは戦場だった。

 

人間ではない奴等が赤い龍と白い龍に挑んでっぞ

 

あのままじゃ全滅しちまうな…

 

よし!ここはオラも参戦すっか!

 

瞬間移動で二匹の前に移動してオラは叫んだ

 

 

「おめえ達!暴れてんじゃねえ!!

これ以上やるってんなら…オラが相手になっぞ!」

 

それを聞いた二匹の龍はフンッ笑い

 

 

「「相手になるだと?人間のガキ風情が調子に乗るな‼」」

 

言って倍加と半減の力の付与されたブレスを放ってきた。

 

 

「やるってんだな?そんじゃ!はぁっ!!」

 

オラはブレスに向かいエネルギー波を放ち消し飛ばした。

 

 

「なっ!俺のブレスを掻き消しただと…?貴様何者だ?

って居ない!」

 

赤い龍がそう言ってオラの方を見るが

 

オラが居ない事に気づくがもう遅い

 

 

「こっちだ!!だりゃぁ!!!」

 

赤い龍の尾をつかみジャイアントスイングお見舞いした。

 

その勢いのまま赤い龍を白い龍の方に放り投げてやる

 

白い龍はそれに巻き込まれ赤い龍の下敷きなっちまった

 

 

「なっ!?何故人間風情が我らと互角に戦える!?

私達は二天龍だぞ!」

 

白い龍は驚きそう声を荒げるけんど

 

 

「んなことオラには関係ねえ!喰らえ!龍拳!!!」

 

途端、オラの体は金色の龍となり

 

二匹に突っ込み呑み込んだ、

 

 

「「グオォォォォォ…!!」」

 

二匹は吹っ飛び動かなくなった。

 

 

「ふぃ~、なんとかなったな」

 

オラは汗を拭いそう口にした。

 

sideout

 

 

sideミカエル

 

「おめえ達!暴れてんじゃねえ!!

これ以上やるってんなら…オラが相手になっぞ!」

 

そう言って二天龍の前に立ち塞がったのは

 

一人の黒いボサボサ乃髪に青い胴着、黄色いズボン、

 

それにカンフーシューズを身に付けた子供でした。

 

 

「おい、ありゃ人間のガキだぞ!何でこんなところに紛れ込んでる!?」

 

 

「それはこちらが聞きたい!何故こんな所にいるんだ?」

 

 

「ともかくにも早く逃がさなければなりません!」

 

 

堕天使の総督アザゼル、魔王ルシファー、神ヤハウェ…

 

各々が言い合うなかその子供は

 

二天龍と互角に渡り合っていました。

 

いえ、寧ろあの二天龍相手に押しているのです。

 

 

 

「なっ!?何故人間風情が我らと互角に戦える!?

私達は二天龍だぞ!」

 

 

「んなことオラには関係ねえ!喰らえ!龍拳!!!」

 

その言葉と共に子供は金色の巨大な龍へと姿を変え

 

二匹を呑み込みました。

 

金色の龍が消えるとそこには

 

ぐったりと倒れた二天龍がいました。

 

 

「ふぃ~、なんとかなったな」

 

そう笑顔で汗を拭う子供に唖然としていた私たちでしたが

 

 

「これは一番のチャンスです!」

 

そう神が口にしすぐさま二天龍の

 

神器への封印が行われました。

 

封印が終わった時、

 

あの子供の姿は何処にもありませんでした…

 

これを我々はこう呼びました。

 

『神龍』と




オッス!オラ悟空!今回から始まったこの物語!

正直オラにもどうなるかわかんねえけど強え奴と戦えると

思うと今からワクワクが止まらねえぞ!

次回!ドラゴンボールD!冥界からのSOS!?悪魔の娘グレイフィア
ぜってえみてくれよな! 


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冥界からのSOS!?悪魔の娘グレイフィア

前科までのあらすじ・・・

龍王神界で眠っていた悟空は四星龍に起こされ一星龍の下に向かう

「お前には異世界に行ってもらうだけだからな…」

そうして悟空が飛ばされたのはに天龍と人間?達が争う戦場だった

悟空は二匹の戦いに介入し二匹を圧倒的なまでに叩きのめしその場から消えた。

これかから悟空はどうなる!


side悟空

 

 

あの戦いの後オラはこの世界で眠りについていた。

 

 

「...ん...ふわぁ~...よく寝たなぁ...まだちっと眠ぃけど…」

 

周りを見渡しまた少し時間が立っていることを理解する

 

 

「今回はそんなに長く寝てないはずなんだけんど…

かなり変わってんだなぁ…」

 

あの時は戦いの所為で何処もひでぇ事になってたし...

 

それがだいぶ復興してる...時間にして五十年くらいか?

 

オラがそう周りの景観の変化に感心していると

 

 

「待て!逃がさんぞ旧魔王派め!」

 

 

「新魔王派に勝利あれ!」

 

その声に気を探ってみるととそこに銀髪の女が

 

複数の人間?に追われていた。

 

あれじゃ弱い者イジメじゃねえか…助けてやっか

 

そう考えオラはそいつの所に向かった。

 

 

sideout

 

 

 

 

side:Gureifia

 

 

もうどれ程戦い抜いただろうか…

 

私は旧魔王派として新魔王派と戦っていた。

 

でも、あるとき敵の罠に嵌まり、負傷をしてしまう

 

負傷しつつも、なんとか追ってくる敵を迎撃していたが

 

もう、迎撃できる魔力も体力も残ってはいない…

 

敵はもうすぐそこまで来ている、もう私も終わりなのだろう

 

 

「もう逃がさん、旧魔王派の手先はここで始末する!」

 

追い付いてきた新魔王派の者達が此方に

 

濃縮された魔力弾を放ってくる

 

 

(ここで終わりなのね…)

 

もう身体は動かない…私は直に襲い来るだろう痛みに目を瞑った

 

だがいつまで経ってもその痛みは襲ってこなかった。

 

 

「...何者だ?貴様は…」

 

 

「ただの通りすがりにサイヤ人さ」

 

その声に何が起こったのか確認しようとゆっくりと目を開ける

 

そこに居たのは青い道着に黄色いズボン、それにカンフーシューズを

 

纏った黒髪の少年が立っていた。

 

何故こんな所に人間の子供が…?

 

 

「貴方…早く逃げなさい…」

 

私は混乱しながらもかろうじてその少年に声をかけた。

 

 

「オラのことはいいからおめえは早く逃げろ」

 

その言葉に私は驚きを隠せなかった。

 

知りもしない赤の他人の私を助けるなんて...

 

 

「私のことは良いから早く逃げるんです…!

早くしないと殺されてしまいます」

 

 

「今オラが逃げちまったらおめえが殺されちまうんだろ?

そんなことはさせねえ!」

 

その言葉に私は愕然としてしまった。

 

 

「おい、小僧貴様その旧魔王派を庇う気か?」

 

 

「あぁ!おめえ達に殺させたりはしねえ!」

 

 

「そうか、どうせ見られたことで始末しなければならん

その旧魔王派共々死ね!」

 

追手が魔力弾を少年に向けてはなった。

 

少年はその魔力球をみてニヤリとしてから

 

 

「そんなのわざわざ避けるまでもねえ!ふんっ‼」

 

飛んできた魔力球にむけ構えると

 

そのまま魔力球を弾き飛ばしてしまったのだ

 

 

「なっ⁉魔力弾を素手で弾いただと⁉」

 

 

「今度はオラの番だ!だりゃあぁぁ‼」

 

驚いている追手の悪魔に一瞬で近づきアームハンマーを叩き込んだ。

 

 

「ぐがっ!!」

 

 

「ちっ!人間風情が‼」

 

他の悪魔たちが一斉に少年に飛びかかるが

 

 

「ハアッッッ‼‼」

 

気迫だけで全員を弾き飛ばして伸してしまった。

 

 

「もう弱い者イジメすんじゃねえぞ…」

 

そう一言呟いてから少年は私のもとに来て

 

 

「よう!おめえ大丈夫か?」

 

と、心配そうに声をかけてくれた。

 

 

「え、えぇ…おかげさまで助かりました。」

 

 

「そっか、そりゃあ良かったぞ!っとそうだこれを食え」

 

そう言うと少年は懐から一粒の豆を取り出した。

 

 

「あの...これは?」

 

私は差し出された豆を訝しげに眺め問う

 

 

「それは仙豆ってな、一粒で元気いっぱいになる

不思議な豆だ!」

 

 

「これ一粒で...ですか?」

 

 

「まあ、騙されたと思って食ってみてくれ」

 

その言葉に私は疑わしく思いながら豆を食べてみた。

 

するとどうだろう、あれだけボロボロだった身体が

 

嘘のように軽くなっているではないか...

 

 

「お!元気になったみてえだな!良かったぞそんじゃオラは

もう行くとすっか!」

 

私が元気になったことを確認し少年は立ち去ろうとする

 

 

「待ってください!あなたのお名前をお聞かせください」

 

少年は振り向いてこう語った。

 

 

「オラか?オラ孫悟空だ!」

 

それだけ言うと少年は森の奥へと消えていった。

 

私はそれを見送ると一言呟いた

 

 

「孫悟空様…ですか…」

 

 

「また...会えるでしょうか…」

 

その問いに答えが出るのは実に数百年以上経ってからに

 

なることなど私は知る由もなかった。

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

今回は大戦が終わってからの話だったぞ!次は何処に行くんかな?

次回!ドラゴンボールD
悟空転生?始まりはいつも赤ん坊
ぜッてえみてくれよな!


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悟空転生?始まりはいつも赤ん坊

前回までのあらすじじゃ

二天龍を倒し五十年ほど眠って起きた

そこで悪魔の娘グレイフィアと出会い

旧魔王派の刺客を倒した悟空次の行き先は何処になる?





side悟空

 

グレイフィアっちゅう娘と別れてから

 

オラはまた眠りについていた。

 

その中で奇妙な感覚がしたんだ

 

オラはいつも眠りについている時は夢は見ないんだけんど…

 

ただ今回の眠りは少し違う感じがしたんだ

 

眠っていたオラは眩さに目を覚ましたんだ。

 

 

「......んぁ?なんだぁここ?」

 

オラが目を開けるとそこは一面真っ白な空間だった。

 

どこを見てもなんにもねえただ白い空間...

 

 

「辺り一面真っ白だ...他になんもねえ…

まっじぃなぁ...オラ、飯持ってきてねえぞ…」

 

こんななんにもないところにずっといたら

 

(腹減って死んじまうぞ...どうっすかなぁ?)

 

と、そんなことを考えていると

 

遥か遠方に瑠璃色に輝く空間があった。

 

 

「ん?あそこだけ色違うな…よし!行ってみっか!」

 

食い物が無いのは勘弁だしな...

 

そう考えたオラは色の違う空間に向かっていったのだった。

 

 

sideout

 

 

 

side三人称

 

 

ある病室に二人の夫婦がいる

 

女の腕の中には小さな赤ん坊が抱かれておりすやすやと眠っている。

 

 

「ねえ、あなたこの子尾骶骨の辺りに痣みたいなものがあるのよ?」

 

 

「尾骶骨の辺りにか?蒙古斑じゃないのか?」

 

 

「蒙古斑は別の所にあったわ、医師の方も不思議そうにしてたわ」

 

そう、この赤ん坊には尾骶骨に痣のようなものがある

 

 

「そうなのか?何かの病気とかじゃないよな?」

 

 

「私もそう思って調べてもらったんだけれど何ともなかったのよ

きっとすごい子になってくれるわ!」

 

 

「そうだな、この子の名は一誠だ」

 

こうして兵藤一誠という子供がこの世に誕生した。

 

sideout

 

 

side悟空?

 

 

 

眠りについている中でオラは強い違和感を感じて目を覚ました。

 

先程の真っ白な空間は消えており、代わりに

 

ある人の顔がぼんやりと霞んで見えていた。

 

(...ん?ってかなんでこんなぼやけて見えんだ?)

 

確認するために動こうとしてみたが動けねえ…

 

いや、正確には動けてはいる、いるんだけんど歩けねえんだ

 

 

「あぁぶぅ...」

 

・・・・今オラ喋ったんだよな?

 

まさかとは思うけんど...

 

オラは恐る恐る自分の手を見てみるそこには

 

赤ん坊のような小さな手が二つ見えていた。

 

(な...)

「あ…」

 

(なんじゃこりゃあぁぁぁぁぁぁ‼‼‼)

「あぁぁぁぁぶぶぶぶぅぅぅぅ‼‼‼」

 

その日病院中に謎の乳児の絶叫が響き渡ったという…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オッス!オラ悟空!...じゃなかったオライッセー!

 

なんとかあれから成長したぞ...

 

ん~っと…確か今は五歳くれえだ

 

赤ん坊になっちまって身体能力がかなり落ちちまったから

 

また鍛えなおしてかねえといけねえし...

 

あ、でも気は使えるようになったぞ!

 

前からずっと使ってたから気を習得するのは簡単だった

 

 

「さて、今日も修行すっかな!」

 

今オラは家の近くの空き地に来てるんだ、

 

この辺りは人が通らないから修行するにはもってこいの場所だ‼

 

 

「とりあえず筋トレだな!いっち、にい...」

 

そんな風に毎日ここに来ては筋トレをしてんだ!

 

 

「ねえねえイッセー君またきんとれしてるの?」

 

その声に振り返るとオラと同じくらいの子供が立っていた。

 

こいつは紫藤イリナっちゅうて近所に住んでる幼馴染だ。

 

 

「おぉ!オラ、強くなりてえかんな!」

 

 

「イッセーくんっていつもそれだね、ぼくもつよくなりたいから

いっしょにやる!」

 

こうして一緒になってオラ達は腹筋を始めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数年たった頃だ

 

 

「イッセー!これ面白いから読んでみろよ!」

 

学校で友達から一冊のマンガを渡された。

 

 

「ん?なんだこれ?」

 

 

「ドラグ・ソボールってんだけどスゲーおもしれえんだぜ!」

 

 

「そうなんか?分かった後で読んでみっぞあんがとな!」

 

オラはマンガを受け取って家に持ち帰って読んでみた。

 

 

「なっ!これオラじゃねえんか!?」

 

読み始めて一枚目で驚いちまった。

 

なんせオラそっくりの奴が描かれてたんだもんよ

 

その後にクリリンそっくりな奴とかベジータそっくりな奴も出てきて

 

結果的に...読みハマっちまった!

 

 

「すげえぞこのマンガ!

オラ達が戦ってきたことがそっくりに描かれてる...

それにこの空孫悟のドラゴン波って奴カッケエなあ~」

 

そんな風に呟いたオラはある考えを思いついた

 

 

「...オラもドラゴン波撃てねえかな?」

 

かめはめ波は出来っけどなぁ…

 

物は試しだ!やってみっか!

 

 

「母ちゃん!オラちょっとだけ出かけてくっぞ!」

 

 

「もう暗くなるから早めに帰ってくるのよ?」

 

 

「あぁ‼分かってるさ!」

 

そう返事をしてオラはいつもの空き地に向かった。

 

 

「よし!やっか!いくぞ!ドラゴン波‼‼」

 

マンガの通り空へ左手を気を溜めを突き出す

 

<ドッゴォォォォン‼‼‼>

 

オラの左腕から龍の形をしたエネルギー波が飛び出した。

 

 

「で、できたぞ...ん!?」

 

ドラゴン波が打てた喜びに浸っていたところ

 

また左腕に違和感があった。

 

見てみると腕が燃えるような赤い籠手に覆われていたのだ

 

 

「いいっ⁉お、オラの腕が赤い変な奴になっちまったぞ‼」

 

 

『変なのとは失礼な小僧だ...』

 

籠手の出現に驚いていると籠手の宝玉部分が輝きだして

 

そこから声が聞こえて来た

 

 

「ひえっ⁉腕が喋ったぞ!?」

 

『腕じゃないこいつの名前は赤龍帝の籠手と言って

お前の中に宿っている神器だ』

 

 

「へえ~オラん中にこいつが宿ってんのかぁ」

 

『そういうことだ、因みに...いやこれはまた今度でもいいな』

 

 

「なんだ?気になるから教えてくれよ!」

 

『その時が来たら教えてやろう…じゃあな』

 

それきり籠手の点滅は消えてしまった。

 

 

「なんだよ、気になってたのに…ま、いっか!

さてオラもそろそろ帰っかな!」

 

オラは武空術を使い飛んで家まで帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

いやぁ!まさかオラが赤ん坊になっちまうとは思わなかったぞ!

こっからどうなっていくんか楽しみだな!

次回!ドラゴンボールD!
遂に開始か?駒王学園入学です!


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旧校舎の半菜半魔
遂に開始?駒王学園入学です!


前回までのあらすじじゃ…

眠りについていた悟空は知らない間に

赤ん坊へと転生していた。

それから数年が経ち、

悟空は中学生へと成長していた。

そこで友人から渡された一冊の漫画に衝撃を受けた

その漫画には悟空そっくりの者達が

色んな危機を救っているというものだった。

それは悟空自身が体験してきたものと瓜二つだった

それに影響されてからこれは

更に数年が経ってからの出来事である




side一誠

 

オッス!オラg…じゃなかった…オライッセー!

 

やべえな…ずっと悟空って言ってきたから

 

まだたまに間違えちまうぞ、

 

そろそろ慣れなきゃいけねえんだけどな…

 

っとそんなことよりあの一件から更に数年が経ったぞ!

 

オラは今高校生っちゅうやつになったんだ!

 

肉体もしっかりとしてきた、力も前ほどじゃねえけど

 

付いてきた!例えるならそぉだな…

 

ピッコロ大魔王の生まれ変わりを倒した時くれえだと思う

 

それで今オラは高校の二年だ!

 

オラが通ってんのは駒王学園ってとこなんだけど

 

そこは元々女子高だったらしいんだけど

 

少し前から共学になったんだ!

 

そしたら悪友の松田と元浜に泣いてせがまれてな?

 

オラもここにしたって感じだ。

 

実際オラは高校なんか何処でも良かったんだけどな!

 

ははっ!

 

そんであいつらと合格するために

 

必死になって猛勉強したんだ!

 

オラが今まで生きてきた中(孫悟空としての人生も含む)で

 

一番だったかもな!修業をする暇もなかったしよ…

 

そんでなんとか合格して一年間過ごしてきたんだ

 

あの二人は女子を覗いたりして

 

いつもボコボコにされてたけどな!

 

え?オラか?オラはそこまで性欲が強ぇ訳じゃねえしな

 

でも前よりかは興味は強くなったぞ!

 

…まあこんな話は置いといてな?

 

オラが二年に上がって新一年が入ってきたんだ

 

そこに塔上小猫っちゅう奴がいたんさ!

 

んで、前に屋上でメシ食ってたら偶然あいつに会ってな?

 

オラの食ってる弁当の量を見て驚いてたぞ!

 

それから事あるごとに話すようになって今は仲の良い

 

先輩後輩って感じになってるぞ!

 

さて、説明はこのくらいにしておくかな、

 

そろそろ出ねえと間に合わねえから

 

朝飯を平らげたオラは荷物を手に玄関に手をかけ

 

 

「母ちゃん!んじゃあ行ってくっぞ!」

 

 

「えぇ、行ってらっしゃい気を付けてね」

 

母ちゃんの見送りを貰ってオラは家を出た。

 

よし!そんじゃあトレーニングも兼ねて

 

教室まで全力疾走だ!

 

オラは家を出るとそのままに全速力で走り出した。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

走り出してから10分くらいでオラは教室についた

 

中はガヤガヤと賑わっているみたいだ

 

もう結構来てる見てえだな!オラはなかに入った

 

ガラガラガラ…

 

 

「オッス!おはようだぞ!みんな!」

 

 

「お!イッセー!おはよう!」

 

「キャー!兵藤くんが来たわ!」

 

「今日もカッコいいな~…」

 

「木場きゅんとのカップリング…ハァハァ」

 

男の友人からは普通の挨拶が何故か女子からは

 

黄色い声援?が飛ぶんだけんど…なんでだ?

 

ってか最後のやつはいったいオラで何を想像してんだ?

 

皆に挨拶を返しつつオラは自分の席についた。

 

さぁ!今日も1日頑張っかな!

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

授業が終わって昼休みオラは弁当をもって屋上に来ていた

 

なんでかって?

 

弁当の量が多すぎて教室じゃ食べられねえんだよな…

 

 

「……先輩、お疲れ様です」

 

お?この声は…

 

 

「おぉ!小猫おめえ来たんか、ここに来たってことは

おめえも昼飯か?」

 

 

「……はい、先輩も…って聞くまでもないですね」

 

そう言ってオラの弁当の量を見て苦笑する

 

 

「はははっ!オラこれくれえ食わねえと

腹膨れねえからな!」

 

 

「……相変わらず大食感ですね」

 

そういいながら小猫は持ってきた弁当をあける

 

オラはそれを見て

 

 

「おめえそれしか食わねえんか?

もっとしっかり食わねえと大きくなんねえぞ?」

 

そう言いながらオラは小猫のある部分見る

 

 

「……先輩、今私の胸見て言いましたね…」

 

すると、殺気を織り混ぜた怒気の表情でオラを見ている

 

小猫に気がついたんだ、そしたら

 

 

「…えい!」

 

危ねえ…いきなり殴りかかってきやがったぞ

 

そのあとも何度も殴りかかって来るのを避けながら

 

隙をついて小猫を押さえ込む

 

 

「……!離してください」

 

小猫が離れようともがくけど逃げさせねえぞ

 

 

「まあまあ落ち着けって、ほれ!」

 

そのままオラは座り小猫を膝に座らせる

 

 

「…きゃっ…いきなり何をするんですか?」

 

オラをジト目で見てくるけど

 

 

「はははっ!まあ気にすんなって!」

 

(ナデナデ)軽く頭を撫でてやった。

 

 

「……にゃう♪って、止めてください」

 

と言いながらもゴロゴロしてるぞおめえ…

 

 

「そうけ?じゃあ止めるか」

 

そう言って手を離すと

 

 

「あ……」

 

ちょっと寂しそうな顔してっかんな

 

でも、止めて欲しかったんだろうしもう止めておくか

 

 

「それより、おめえ弁当食べなくていいんか?」

 

 

「……あ…」

 

思い出したのか急いで食べだしたぞ…

 

喉に詰まらせるなよ?

 

こうして昼休みは終わったのだった。

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

学校が終わって放課後のその日の帰り道

 

オラが家に帰るために歩いてたら誰かが声を掛けてきたんだ

 

 

「あ、あの…!兵藤一誠さんですか?」

 

その声に見るとそこには他校の制服を着た女子がいた。

 

 

「ん?あぁ、オラが兵藤一誠だけんど…どうかしたか?」

 

オラにこんな女子の知り合いいねえしな…

 

 

「あ…い…いえ…あの…私と、付き合ってください!」

 

 

「…へ?いいっ!?な…なんだって?」

 

 

「だから!私と付き合ってください!」

 

オラは良く状況が呑み込めなくて口をパクパクしちまった

 

でも、オラにはチチがいるし…

 

いや、もう生まれ変わっちまってるから

 

この場合はいいのか?う~ん…

 

まあ、いっか!なるようになるだろ!

 

こいつからは人間とは違う気が感じっけど

 

悪さをする気は無さそうだしな

 

 

「オラで良いならいいぞ」

 

とりあえず告白を受けてみることにしてみっか

 

 

「ほんとですか!やったー!」

 

目に見えて嬉しそうにしてんなそんなに嬉しかったんか?

 

 

「嬉しいよ!ありがとう私天野夕麻って言うの

これからよろしくね!一誠くん」

 

 

「あぁ、よろしくな!夕麻」

 

こうしてオラは人間じゃない奴、

 

天野夕麻と付き合う事になった。

 

その日はそのまま解散ということになり

 

オラは夕麻と別れて家に帰った。

 

次の日………………

 

 

「よぉ!イッセー!今日もエロエロでいこうぜ!」

 

 

「おはよう、イッセー、松田、今日は風が強かったな…

おかげで女子のパンチラが拝めたよ…」

 

学校に向かう途中に松田と元浜にあった

 

こいつら相変わらずだよなぁ…はは…

 

 

「一誠くーん!」

 

その声に振り返ると夕麻が走ってきてたんだ

 

 

「おぉ!夕麻じゃねえかおめえも今から学校か?」

 

 

「うん、そしたら一誠くん達が見えたからきたんだ」

 

 

「そっか!」

 

その様子を見ていた悪友二人は

 

 

「い、いいいいイッセー!誰なんだその子は!」

 

 

「俺の知っている限りイッセーにこんな女子の知り合いは

居ないはずだ…」

 

おぉ…混乱してんな~んじゃ、種明かしといくか!

 

 

「こいつは昨日彼女になった天野夕麻だ!」

 

そう言ってオラは軽く夕麻の肩を抱き寄せる

 

 

「始めまして、天野夕麻です!

一誠くんの彼女やってます♪」

 

おぉ、二人がポカンとしたまま止まってる

 

と思ったら、頬をつねりだしたぞ…

 

 

『……イッセーぇぇぇぇぇ‼‼‼』

 

いきなりダブルラリアットを仕掛けてくる二人

 

オラは難なくそれをかわして距離をとる

 

 

『うおぉぉぉぉ……‼なんで!なんでイッセーだけこんなにモテるんだ!』

 

ラリアットの後は発狂しだしたぞ…大丈夫か?

 

 

「あ、あはは…面白い人達だね…一誠くん」

 

夕麻も引いてるじゃねえか…

 

 

「ま、まあおめえ達も彼女作れよ?」

 

そのあと夕麻と別れて三人と学校に向かったんだ

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

そんなことがあってから数日…

 

オラ達はデートをしていたんだ!

 

色んな所にいって遊んで回ってたら夜になっちまった。

 

最後にオラ達は噴水のある公園に来ていた。

 

 

「はぁ~楽しかった…今日はありがとうねイッセーくん♪」

 

夕麻が満足そうにそう告げる

 

 

「はははっ!楽しんでもらえたんなら良かったさ」

 

 

「うん、それで…あのね…?

イッセーくんにお願いがあるんだけど…」

 

なんだ?夕麻のやつモジモジして…

 

 

「どうした?トイレにでも行きてえんか?」 

 

 

「違うよ!もっと大事なこと!もう…イッセーくんってそういうところデリカシーないんだから…」

 

ぷいっと顔を背ける夕麻に苦笑する

 

 

「わりぃわりぃ…それで?何の用だったんだ?」

 

オラのその言葉に夕麻がピクリと反応した。

 

 

「それはね?…死んでくれないかな?」

 

ん?オラの聞き間違いか?

 

 

「夕麻、わりぃもう一回言ってくれっか?」

 

 

「…死んでくれないかな?」

 

そういうと夕麻の背中から黒い翼が生えてきて

 

服が露出の多い服に変わった。

 

 

「あなたと過ごした短い日々、楽しかったわ…」

 

 

「やっぱなにか悪さするつもりだったんか…

残念だぞ…」

 

 

「っ…!まさか気づいてたとはね…まあいいわ

すぐに殺してあげるわ!」

 

夕麻が光の槍を構えるのを見てオラも構えをとる

 

 

「そう簡単にはやられねえさ、かかってこいよ!」

 

こうしてオラ達はぶつかり合うのだった。

 

 




オッス!オラ悟空!

いやぁ…あいつ強えなぁ…中々倒れやがらねえ…

でも、オラだって負けねえぞ!

落ちこぼれだって必死で努力すりゃエリートを越えることが

あるかもしれねえからな!

次回!ドラゴンボールD!
ついに激突!一誠VS堕天使
ぜってえ見てくれよな!


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ついに激突!一誠VS堕天使

前回までのあらすじじゃ…

天野夕麻という堕天使に告白されて

晴れて付き合う事になった一誠、

だが夕麻は一誠を殺すために近づいてきたのだった。

果たして一誠の運命やいかに…


sideイッセー

 

オッス!オライッセー!

 

オラは今、夕麻…いや、堕天使と向き合っていた

 

互いが様子を見るため膠着状態が続いていた。

 

(…どうくる?このままだとラチがあかねえしな…

ここはオラから仕掛けてみるか…?)

 

頭のなかでそう思案しつつもオラは目の前の堕天使から

 

目を離さない、闘いの最中にそんな隙を見せれば

 

例え一瞬でもそれで決着がつくこともあるのだ

 

オラはまた少し相手の様子を見てから動いた。

 

 

「だりゃあぁぁぁっ…!!」

 

高速で堕天使に近づき気弾を複数撃つ

 

 

「ちっ…こんなもの!」

 

堕天使は放たれた気弾を飛び上がり回避した。

 

(そう簡単に終わらせねえぞ!)

 

 

「だりゃりゃりゃりゃりゃっ!!」

 

オラは追尾するように気弾を撃ちまくる。

 

その影響で辺りに飛び散った気弾が地面や壁に辺り爆煙を

 

発生させ堕天使を包み込んだ。

 

 

「……」

 

オラは気を探り奴の動きを探る、すると!  

 

 

「はあぁぁぁぁ……‼」 

 

光の槍を携えて突進してきやがった…

 

堕天使は突進の勢いを利用して光の槍を、投を投合してきた

 

オラはそれを良く見て避け技を放った

 

 

「喰らってみろ!かめはめ波ブースト!」

 

クルリと堕天使に背を向け後方に思いっきりかめはめ波を

 

放ちその推進力を使って堕天使を殴り飛ばした。

 

 

「かふっ…‼」

 

堕天使は勢いよくふっ飛んでいくのを

 

オラは直ぐさま追撃をかける

 

飛ばされていった堕天使を追いかけ蹴りを入れ

 

再度吹っ飛ばしそれをまた追いかけ今度は殴り

 

それで更に飛んでいった所で待ち伏せし

 

止めとばかりにアームハンマーを叩き込んだ

 

 

「だりゃあぁぁ‼」

 

 

「がはっ…!!」

 

堕天使は抵抗できず勢いよく地面に激突した。

 

こんだけやりゃあ流石に効くだろう

 

オラは地面に降りると堕天使は立ち上がり

 

また槍を構えていた。

 

 

「へえ、あんだけやられてまだ立ち上がれんのか」

 

 

「ガキが!あれくらいで倒れるわけないじゃない…!

私は計画を成功させなきゃならないのよ!」

 

そう捲し立てオラに突っ込んできた。

 

オラもそれに答えるように迎え撃つために

 

堕天使に向かって飛び込んだ。

 

 

「はあぁぁぁ…‼」

 

 

「だりゃあぁぁぁ…‼」

 

ドンッドンッドンッドンッドンッ!!

 

オラ達がぶつかり合う度に辺りに衝撃波が巻き起こる

 

 

(中々しぶてえな…こりゃ気を抜いたらやべえかもな…

そろそろ決めねえとオラの方が疲れっちまう)

 

オラはそう考えながら堕天使の攻撃を捌いていき

 

距離を取った。

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…おめえ、中々やるじゃねえか」

 

 

「はぁ…はぁ…アンタこそ、

ここまでやるなんて思わなかったわ…

人間が堕天使相手にここまで戦えるなんてね…

でもこれで終わらせてあげるわ!」

 

そう言って堕天使は先程より

 

二回り程大きな光の槍を造り出した。

 

 

「オラもそろそろ決着をつけたかったとこだ

おめえがそうするってんならオラも応えてやっか!」

 

オラは両手を突きだし掌を包む様に目の前で合わせ

 

その構えのまま腰辺りまで持っていった。

 

今こそ食らわしてやる!

 

亀仙人のじっちゃん直伝のあの技を!

 

 

「かぁーめぇーはぁーめぇー…」

 

その言葉と共に手に気を集中させていき

 

掌のなかに片手サイズの気の球が生成される

 

堕天使も準備が整ったのか投擲の構えをとっている

 

 

「これで…死ねぇーー!!」

 

 

「波あぁぁぁぁぁぁ…‼」

 

堕天使が巨大な光の槍を投擲するのとほぼ同時に

 

オラの全力のかめはめ波が炸裂した。

 

ぶつかり合った二つの技は最初こそ拮抗していたが

 

徐々にかめはめ波が押し返し始め…最後には

 

槍を呑み込んで堕天使に向かっていった。

 

 

「なっ!?こんな!こんなはずじゃあ…‼

イヤァァァァァッ‼」

 

堕天使はかめはめ波に呑み込まれ

 

何処かに飛ばされていった。

 

それを見届けたオラはようやく気を抜いた

 

 

「ふぃ~終わったぁ…それにしても疲れたぞ…」

 

額の汗を拭い一息をつく

 

 

「でも、ちゃんと修業しといて良かったぞ、じゃなかったらオラが殺られちまってたかもしんねえ…

にしても…あんな奴が要るなんてなぁ…こっちにも強え奴がいるんだな、オラ、ワクワクしてきたぞ!」

 

もっともっと修業して強くなんねえとな!

 

と…まだ見ぬ強敵達に思いを馳せていると

 

 

「これは貴方がやったのかしら?」

 

って聞き覚えのない女の声が聞こえてきたんだ

 

 

「ん?確かにこれをやったのはオラだけど…

おめえ、誰だ?」

 

制服から見たところうちの学校の生徒見たいだけんど…

 

う~ん…とオラが頭を悩ませていると

 

 

「あら、学校では結構知られていると思うのだけど…

聞き覚えはない?リアス・グレモリーって言う名前を」

 

 

「リアス・グレモリー?う~ん…リアス…リアス…リアス…

あぁ!そういや松田達が言ってたぞ!

確か学園の二代お姉さまの一人だってよ!」

 

でも、確かそのリアスっちゅぅ奴は先輩だった筈だ…

 

その先輩がどうしてこんなところにいるんだ?

 

それにコイツから感じるこの気…小猫のやつと同じもんだ

 

 

「そうね、たしかにそんな呼ばれ方をしているわ

それはそうと、これを貴方が一人でやったの?」

 

リアス先輩が聞いてきたそれにに合わせるように

 

(ぐっぐぅぅぅぅ…)

 

盛大に腹が鳴った。

 

 

「…ははは!わりい先輩、オラ腹減っちまったから

この事はまた今度でいいか?」

 

その言葉にリアス先輩は唖然としながら

 

 

「分かったわ…。なら、明日の放課後に使いを出すわ

その時に話して貰えるかしら?」

 

 

「あぁ、それでいいさ!そんじゃな!」

 

 

「えぇ…」

 

こうして、オラはリアス先輩と別れて家に帰ったんだ

 

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

 

その翌日の放課後…

 

 

オラがリアス先輩の遣いを待ってっと

 

 

「やあ、兵藤一誠くんだよね?」

 

他のクラスの木場祐斗が声をかけて来た

 

 

「ん?確かにそうだけどなんだ?オラちょっと先約入ってるからよ用だったら手短に頼むぞ」

 

そう言うと木場は苦笑して

 

 

「その先約の件で来たんだ」

 

その言葉でオラは理解した。

 

コイツがリアス先輩の遣いなんだってことに

 

 

「そっか、それじゃオラはどうすればいい?」

 

オラの問いに木場は爽やかに笑んで

 

 

「僕に着いてきてくれるかな?」

 

そう言って歩き出した。

 

オラもそれに続いていく

 

 

「きゃぁぁぁ‼兵藤くんと木場くんが一緒に歩いてるわ!」

 

 

「こ、これは…キマシタワー‼」

 

 

「兵藤×木場いやいや!木場×兵藤!どっちなのぉ!」

 

周りが変な事言ってッけどなんのことなんだ?

 

そうしてオラ達は教室を後にしたんだ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

木場に案内されたのは旧校舎の中にあるひとつの教室だった

 

看板にはオカルト研究部って書いてある

 

木場はコンコンと戸を叩き中にいる人物に声をかけた

 

 

「部長、連れてきました。」

 

そう言って中に入っていく

 

 

「ほら、兵藤くんも早く入って」

 

その言葉にオラもその教室にはいる

 

中には昨日会ったリアス先輩のほかに数人の女子がいた

 

一人はリアス先輩と並ぶ美貌を持ち学園の二代お姉さまの

 

一人と呼ばれる姫島朱乃っちゅう先輩と

 

オラがよく話す塔上小猫がいた。

 

オラがキョロキョロまわりを見回していると

 

 

「ようこそ、オカルト研究部へ…兵藤一誠くん」

 

そこには妖艶に微笑むリアス先輩がいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

驚れえたぞ!まさかこの世界には

悪魔も堕天使も天使もいるなんてよ!

しかも皆強え奴等ばっかだって言うじゃねえか!

オラもうワクワクが止まんねえぞ!

次回!ドラゴンボールD!
またしても転生!?悪魔になった兵藤一誠

ぜってえ見てくれよな!


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またしても転生!?悪魔になった兵藤一誠

前回までのあらすじじゃ…

レイナーレとの激闘の末なんとか

撃退することに成功した一誠

それを見ていたリアスに事の顛末の

説明を求められるが悟空の腹事情でその日は解散

その翌日の放課後、木場に連れられ一誠はオカルト研究部

へと連れてこられたのだった


sideイッセー

 

「ようこそ、オカルト研究部へ…兵藤一誠くん

私達は貴方を歓迎するわ…悪魔としてね

それとイッセーって呼んでも構わないかしら?」

 

そう言いながらリアス先輩は怪しげに微笑んでいた。

 

 

「そうか、それでおめえ達から感じる気が違ったんか…

オラは別に構わねえさ、好きに呼んでくれ」

 

 

「あら、気づかれていたのね…そう、じゃあイッセーって

呼ばせてもらうわね

それと本題に入るけど、いいかしら?」

 

リアス先輩が目を細めて問うてくる

 

 

「あぁ、いいぞ」

 

 

「単刀直入に聞くわあなたはあそこで何をしていたの?」

 

本当に直球だな、オラはそんなことを思いながら

 

リアス先輩の問いに答えていく

 

 

「あれはオラを殺しにきた堕天使っちゅう奴と戦ってたんだ!」

 

 

「えぇ、それは見ていたから知っているわ…

それじゃあ質問を変えるわ、貴方は何者なの…?」

 

最初からこれが聞きたかったとでも言うように

 

リアス先輩は手を組んで聞いてくる

 

 

「オラか?オラ兵藤一誠だ!」

 

聞かれたとおりに答える

 

 

「いえ、名前を聞いた訳ではないの…

聞き方を変えるわね、貴方の正体はなに?」

 

まるでオラを探るような顔で見てくるリアス先輩

 

 

「オラの正体?オラ普通の人間だぞ」

 

 

「そうなのね、百歩譲ってその返答に納得してあげる

じゃあ、あの堕天使を倒したときに使っていた青い閃光…

あれは何?」

 

 

「青い閃光?あぁ、あれはかめはめ波だ」

 

確かに青い色してるもんなかめはめ波って

 

 

「かめはめ波?それはどうやって撃っているのかしら?」

 

 

「気だ、オラは気を使ってあの技をだしたんだこんな風に」

 

そう言ってオラは軽く手を包むように組み

 

小さな気の球を作り出す。

 

その言葉に小猫がピクリと反応していたが

 

オラは気にせず気の球を大きくした

 

 

「これが…気」

 

「……綺麗」

 

「あらあら、幻想的なものですね」

 

「うん、凄く綺麗だ…」

 

気の球を見たオカ研のメンツがそれぞれの感想を述べてる

 

 

「こいつは色んな応用が使えるんだ!オラのかめはめ波も

気の応用で撃ってるかんな!」

 

 

「人間にもこんな力があったのね…面白いわ…貴方悪魔になってみる気はない?」

 

不意にリアス先輩がそんなことを聞いてくる

 

その言葉にオラはブロリーのことを思い出しちまった。

 

『俺が化け物?違う俺は悪魔だ!フハハハハハハ!』

 

(オラ、あんな風にはなりたくねえなぁ)

 

 

「悪魔って見境なくひとをころしたりするんか?」

 

オラは思っていることを聞いてみた

 

 

「そんなわけないじゃない…私達悪魔はそんな通り魔みたいなことはしないわ」

 

リアス先輩がとても嫌そうな顔をしてそう言ってる

 

そっか、なら大丈夫かな?

 

 

「オラ、強えやつらと戦えるなら悪魔になってもいい」

 

そう、オラは強くなりてえ…そうなれるならまあ、いっかな

 

オラの言葉にリアス先輩は笑顔で頷いて

 

 

「えぇ、その辺りは保証するわ、

じゃあ少しじっとしていてね」

 

そう言ってリアス先輩は懐から小さな小物を取り出した

 

よく見るとそれはチェスなんかで使われる駒だった。

 

 

「これは悪魔の駒(イーヴィル・ピース)今からこれで

貴方を転生させるわ」

 

そう言ってリアス先輩が何やら呪文を唱え出した。

 

するとオラの足元に魔方陣が浮かびあがってきた

 

リアス先輩がこちらに近づいてきてオラの胸辺りに

 

悪魔の駒を当てながら言った

 

 

「我が名リアス・グレモリーによって命ずる

この者を悪魔へと転生したまえ」

 

すると、悪魔の駒が少し光を放ったが

 

すぐに光は消えてしまった。

 

 

「一個じゃあ足りないのね…」

 

それなら、とリアス先輩は駒を二個、三個と試していき

 

八個目になった。

 

 

「まさか、兵士の駒全部使うことになるなんてね…

まあいいわ、我が名リアス・グレモリーによって命ずる

この者を悪魔へと転生したまえ」

 

そう言って再度呪文を詠唱するリアス先輩

 

すると今度は光が消えることはなくスゥッと

 

オラの中に入っていった。

 

(これでオラも悪魔になったんかな?)

 

と、考えている時に事は突然起こった。

 

突如オラの胸辺り(駒が入っていった場所)

 

が黄金色に輝きだし、

 

そこから光に包まれた何かが勢いよく飛び出したんだ

 

(ポンッポンッポンッポンッ!)

 

何かはオラの中から飛び出すのを4回程それを繰り返した後

 

部室の壁にぶつかって落ちた

 

 

「いったいなんだったの?って、これは…」

 

リアス先輩が飛び出した物を拾って驚いている

 

 

「まさか…また転生失敗なの?」

 

信じられないといった顔でオラを見てくるリアス先輩

 

 

「いえ、違いますわ部長、部長が一誠くんに使った

駒の数は八個…でも一誠くんから飛び出した駒は四個

つまり残り四つの駒で転生が出来たということでしょう」

 

朱乃先輩がリアス先輩に今の状況を推測して説明している

 

オラにはなにがなんだかさっぱりだ…

 

 

「……大丈夫ですから先輩って、先輩それ…」

 

小猫がオラの腰辺りをみて固まる

 

釣られてオラも腰の辺りに目を落とすと

 

 

「!?尻尾!何でこいつが!」

 

そう、オラの腰辺りから生前よく使っていた

 

尻尾が生えていたのだ。

 

オラは驚きを隠せないでいた、すると

 

 

 

『おい、孫悟空、聞こえるか?』

 

と、なんとも聞きなれた声が聞こえてきた。

 

(この声は一星龍か、どうしたんだ?)

 

 

『ようやく繋がったか…お前が転生してから

何度も連絡を入れたのだが全く繋がらなかったのだ

とりあえずは繋がってよかった』

 

一星龍が安心したように話している

 

(そんなことよりどうしたんだよ?何かあったんか?)

 

 

『いや、お前の今の身体についての説明だ…

いいか?一度しか言わんからよく聞け』

 

そう言って一星龍はゆっくりと話し出した。

 

 

『先ず、今のお前は人間ではあるが

もう1つ眠っている力がある』

 

(もうひとつの力?)

 

 

『お前もよく使っていただろうサイヤ人の力だ…

その力は人としての生が終わると自然と覚醒するようになっている…因みに尻尾の方は収納可能にしてある

それで外に出ているときは大猿化出来るが

理性は保てるようにしておいた』

 

(ひえっ!?大猿化しても理性がとばねえんか!

すっげえなぁ!)

 

 

『そのくらいの細工などワシにかかればお手の物よ

では、そっちでの生活を楽しめ』

 

(あぁ!ありがとな!)

 

お礼を言うと声は遠ざかっていき消えた。

 

オラは現実に戻ると手を引かれる感覚があった

 

何かと思って見てみると小猫が心配そうに

 

オラの事を見ていた。

 

 

「……あの、本当に大丈夫ですか?」

 

 

「あぁ、大丈夫だ問題ねえさ!」

 

そう言って軽く頭を撫でてやると小猫は気持ち良さそうに

 

目を細めてされるがままになる

 

 

「えっと…イッセー?その腰から生えている物は

いったい何?」

 

リアス先輩が不審げに聞いてくる

 

オラは転生は上手くいったことサイヤ人として覚醒した事

 

なぜ駒が飛び出したのかを説明した。

 

 

「なるほどね…イッセーの中にはまだ他にも眠っている力があったのね、その力が悪魔の駒の力を弾き飛ばしたのね…

朱乃、少しイッセーを調べてみてもらえる?」

 

リアス先輩は納得したように頷いてから朱乃先輩に告げた

 

 

「はい、部長 うふふ、一誠くん少しだけじっとしていてくださいね」

 

そう言うとオラに不思議な光をかけて

 

何かを調べていく朱乃先輩、しばらくして手を離し

 

 

「部長、分かりましたわ、一誠くんは確かに人間に良く似た種族と悪魔になっていますわ、でも…少しだけ違うところがありました」

 

違うところ?何か間違えたんかな?

 

 

「どういうことかしら?」

 

リアス先輩の問いに朱乃先輩は真顔で答える

 

 

「一誠くんは半分悪魔で半分がサイヤ人ですわ

でも、簡単にいってしまうと今の一誠くんは

限りなく悪魔に近い人間といったところなのです」

 

ん?限りなく悪魔に近い人間?

 

オラが良くわからずに首を捻っていると

 

 

「要するに一誠くんは悪魔という定義には当てはまらないのですよ、あくまで悪魔に近い人間ということです」

 

ちゅうことはオラは完全に悪魔にはなってないってことか

 

 

「こんなことは始めてよ…まさか転生したのに

悪魔にはならないでそのメリットだけを持った

人間になるなんて…いえ、サイヤ人だったわね」

 

リアス先輩が頭を抱えてるそんなに深刻な問題なんかな?

 

 

「とりあえずグレモリーの眷属にはなっているのよね?」

 

 

「はい、部長の下僕にはちゃんとなっていますよ」

 

朱乃先輩のその言葉にリアス先輩は頷いてオラの方に向き

 

 

「イッセー、転生は成功よ、とりあえず悪魔としての仕事を覚えてもらうからこのチラシ配りをお願いね」

 

そう言ってオラに大量のチラシの束を渡してくる

 

 

「いいっ‼これ全部配るんか!?」

 

 

「これも立派な仕事よ?お願いね」

 

ウインクしながら言われっちまったぞ

 

 

「仕方ねえ!いっちょやってくっか!」

 

 

オラはチラシの束を抱え夜の町へと飛んでいくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

オラが悪魔?になってから数日が経ったぞ!

そんときにアーシアっちゅう金髪のシスターにあったんだ

次回!ドラゴンボールD!
癒しのシスター、追放の魔女アーシア・アルジェント

ぜってえ見てくれよな!


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癒しのシスター追放の魔女アーシア・アルジェント

前回までのあらすじじゃ...

リアス・グレモリーの勧めで悪魔へと転生した兵藤一誠

しかし、一誠の中に眠っていたサイヤ人の力が悪魔としての力を押し退け

イッセーはちゃんとした転生に失敗するも眷属になることはできた

さて、これから悟空を待ち受ける運命はいかに!?


sideイッセー

 

オッス!オライッセー!

 

オラが悪魔?になってから数日がたったぞ!

 

オラは順調に悪魔稼業をこなしていったんだ!

 

そんなある日の夕方ごろオラは街を歩いたらよ

 

 

「はわうっ!うぅ...何故転んでしまうのでしょう...」【ドサッ!】

 

そんな声がしたのでそちらを見たら

 

この辺じゃ見ねえシスターが盛大に転んでたぞ

 

しかも足がオラの方向いてっからスカートの中が見えちまってるしよ

 

とりあえず声かけてみっかな、

 

オラはそのシスターの方に駆けていった。

 

 

 

「おーいおめえ大丈夫か?盛大に転んでっけど」

 

オラがそう声をかけるとそのシスターは慌てて立ち上がって

 

 

「はわわわ...!す、すみませんお見苦しいものをお見せしました...」

 

顔を真っ赤にしながら慌ててスカートを直すシスター

 

 

「はははっ!純白だったなオラいいと思うけどな?」

 

 

「純白?・・・!?///」【ボンッ!】

 

更に真っ赤になってスカートを抑えて俯いちまった。

 

流石にやりすぎちまったかな?

 

 

「わりいわりい、悪かったよもう言わねえよ」

 

 

「うぅ...///もうお嫁にいけません...」

 

尚も座り込んだまま俯いているシスター。うーん…しょうがねえなぁ

 

オラはシスターが持っていたトランクを持ち上げると

 

 

「おめえこんな大荷物持ってるってことは

何処か行くとこだったんじゃないんか?」

 

その言葉にようやく顔を上げたシスターは

 

ようやく思い出したように立ち上がって

 

 

「そうでした、私、教会に行く途中だったんでした!

あの…申し訳ないんですけど…教会の場所知りませんか?」

 

教会?そういや町外れに一個あったな

 

 

「教会の場所なら知ってっぞ案内するか?」

 

 

「いいんですか?ありがとうございます!

他の人に道を聞こうにも言葉が通じなくて困ってたんです」

 

ん?でもオラ日本語以外離せねえぞ?なんでだ?

 

うーん...ま、いっか!

 

 

「分かった、んじゃ行くか!」

 

 

「はい!お願いします」

 

そう言って歩き出し始めた時だった。

 

 

「うわぁぁぁぁんっ!!」

 

近くで子供鳴き声が聞こえてきた。

 

振り返ると、膝をすりむいたのか膝を抑えて大泣きしている子供がいた。

 

オラはその子供の方に行くと

 

 

「大丈夫か?おめえは男だろ?こんなことで泣いてちゃ駄目だぞ!」

 

 

「う..だってぇ...!」

 

そう言って声をかけているとシスターが子供の方に来て

 

 

「大丈夫?男の子ならこれくらいで泣いていてはいけませんよ?」

 

そう言って子供の膝に手を添えると

 

シスターの手が淡く光り出し子供の傷を治しちまったんだ。

 

(これもセイクリッドギアっちゅう奴か...)

 

オラはその光景を黙って見守っていた。

 

傷が完璧にふさがると子供は泣き止んだ

 

そのすぐ後に母親が来て子供を連れて行ってしまったが

 

その際に子供がシスターに

 

 

「ありがとう!お姉ちゃん!」

 

 

その声にシスターは顔を上げるが言葉が伝わっていない見てえだし

 

教えてやっかな

 

 

「ありがとうお姉ちゃんだってよ?良かったな」

 

 

「え?はい!」

 

とてもうれしそうな笑顔で笑っていた。

 

 

「そんじゃ行こうぜ!早くしないと暗くなっちまうしよ」

 

オラはそういうとシスターの鞄を持ち歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく歩いて教会につくと

 

 

「あ!ここです!すいませんわざわざ荷物まで持ってもらっちゃって」

 

 

「いいってオラがやりたくてやったことだからな!」

 

 

「そうなのですか?あぁ、主よ今日この心優しき人に出会えたことを感謝します」

 

そう言って祈り出すシスター

 

 

「んじゃ、オラはもう帰っぞ」

 

そう言ってオラが帰ろうとすると

 

 

「あ、待ってください!せめてお礼を...」

 

お礼か...でもな

 

(ぐぅぅぅぅぅぅぅ.....!)

 

やべえなオラ腹減っちまった…早く帰んねえと

 

 

「わりいけどお礼はまた今度にしてくれオラ早く帰んねえとなんねえから」

 

 

「そうですか…あ、ならせめて名前だけでも教えてください

私はアーシア・アルジェントと言います」

 

 

「オラは兵藤一誠!呼びにくけりゃイッセーって呼んでくれ」

 

 

「イッセーさんですね!分かりました!イッセーさんまたお会いしましょう!」

 

こうしてオラは急いで家に帰って飯を平らげるのだった




オッス!オラ悟空!

いやぁ...あのあーしあっちゅうやつに神器はすっげえなぁ!

あれがあれば仙豆要らねえんじゃねえか?

んなわけで今回はここまで!

次回!ドラゴンボールD!
暗躍する影アーシアを救え兵藤一誠!
ぜってえ見てくれよな!


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暗躍する影、アーシアを救え兵藤一誠!

前回までのあらすじじゃ…

リアスの眷属になり着々と仕事をこなしていったイッセー

そんな中一人のシスター、アーシア・アルジェントと出逢う

彼女の癒しの能力に驚きつつもイッセーはアーシアを

教会へと送り届け早々に帰宅するのであった。



sideイッセー

 

オッス!オライッセー!

 

今はアーシアの一件から数時間後だ

 

 

「二度と教会に近づいてはダメよ…」

 

オラの目の前で部長が怒ってんだよ…

 

 

「なんでだ?オラ本格的な悪魔じゃねえんだろ?

なら、でぇじょうぶだと思うけどな」

 

 

「例えそうであっても今のあなたからは悪魔の気配も

するの…下手をしたらあそこで光の矢が飛んできても

おかしくなかったのよ?」

 

ひえっ!オラそんな危なかったんか…

 

こりゃ、気を付けねえと

 

いつグッサリ殺られるか分かんねえぞ…

 

 

「…すんません」

 

今回のはオラが悪いしなちゃんと謝っとかねえと

 

 

「分かってくれたのならいいのよ…

良かったわ…あなたが無事で」

 

そう言いながらオラを抱き締める部長

 

へへっ…なんか恥ずかしいな…

 

そんな風に部長にされるがままになってっと

 

部長が急に離れてこう言ったんだ。

 

 

「さて、そろそろあなたも本格的に

契約を取りに行ってみましょうか」

 

ん?それってひょっとして…

 

 

「ってことはよ部長、オラもうチラシ配り

しなくていいんか?」

 

すると部長はニッコリとして

 

 

「えぇ、本来ならチラシ配りは使い魔がやることなの

だけどイッセーは悪魔になりたてだったから

経験を積んでもらうためにチラシ配りをさせていたのよ」

 

オラのやってたことの背景にはそんな理由があったんか

 

でも、と部長は続けた

 

 

「本当はあなたがチラシを配り終えて来るのが早すぎてもう配るチラシが無いの…どんなやり方をしたら五箱分の

チラシを十分ちょっとで配り終えてくるのよ…」

 

あり?なんかちっとやり過ぎたか?

 

良い修行になってたんだけどな

 

 

「まあいいわ、とりあえず今日は小猫に依頼が来ていたんだけど二つ重なっちゃったの、

だから片方はあなたに行ってもらうわ」

 

 

「あぁ!分かった!」

 

 

「……そちらはお願いします。先輩」

 

 

「おぉ!任せとけって」

 

小猫のやつも大変だなぁ二つも一気に重なっちまうなんてよ

 

 

「それじゃあこの魔方陣の上に立ってちょうだい」

 

みると朱乃先輩が魔方陣を出していた。

 

 

「悪いけど、オラこっちで行くからそいつはいいや」

 

そう言ってオラは額に指を添え気を探る

 

 

「ん、見つけた!んじゃな!」

 

【ピシュン!】

 

 

「え?ちょっと!どうやって……」

 

部長の言葉を最後まで聞かずオラは瞬間移動した。

 

 

【ピシュン!】

 

オラは依頼者の所にたどり着いた

 

 

「うおっ!?き、君はいったいなんなんだ!」

 

 

「オラか?オラ、兵藤一誠だリアス・グレモリーさまの

遣いで来たんだ」

 

そういうと依頼者は怪しげな顔をして

 

 

「そんな訳ないじゃないか悪魔は魔方陣から来るんだぞ

お前みたいにいきなり現れたりしない!

それに私は小猫ちゃんを呼んだんだ!君はお呼びじゃないんだよ!ほら、帰った帰った!」

 

困ったな~…でもこのまま帰れねえぞ…

 

 

「それは駄目だって!小猫のやつ外の仕事が入っちまって

来られねえんだからさ」

 

 

「他の仕事か…まあそれなら仕方がない…

折角このコスプレを着て貰おうと思ってたのに…」

 

明らかに落ち込んでんな、

 

 

「まあ元気出せって、そん変わりオラが

他のことしてやっからさ!」

 

 

「仕方ないな…所で君は何が出来るんだ?」

 

ん~何が出来るっけかなぁ?あ、そうだ!

 

 

「オラ、ドラグ・ソボールの技なら撃てっぞ」

 

オラの言葉に依頼者…森沢のおっちゃんが反応した

 

 

「なん…だと!?じゃあドラゴン波も撃てるのか‼」

 

 

「おぉ!撃てっぞ?」

 

なんてったってあの技は最初に覚えた技だしな!

 

 

「…見せてもらえるか?」

 

まだ半信半疑って顔してんな、よし!

 

 

「いいぞ?んじゃ、外に出ようぜ!ここじゃ危ねえしな」

 

 

「分かった」

 

オラ達は外に出て近くの空き地に向かったんだ

 

 

「んじゃ、行くぞ!ドラゴン波!!」

 

オラは空き地の中央に立って空に向けてドラゴン波を放った

 

 

「お…おぉぉ…!これが本場のドラゴン波!」

 

おぉ…すげぇ興奮してる…

 

 

「な?これで分かっただろ?」

 

 

「あぁ!凄いよ君!また見せてくれるかい!」

 

 

「あ、あぁ…構わねえよ?」

 

ちょっとその勢いが怖えぇよ森沢のおっちゃん…

 

その後森沢のおっちゃんは大満足して契約してくれた

 

オラはその代価を貰ったあと部長の気を探って

 

また瞬間移動で部室に戻ったんだ

 

部室に戻ったら早速契約を取って来たことに

 

部長達が驚いてたぞ

 

そんなことがあってからまた別の日だ

 

オラは依頼者の所に向かってたんだ

 

前みたいに瞬間移動で行こうとしたんだけど

 

依頼者の気が見つかんなくて飛んで向かってるんだ

 

 

「よし!着いたぞ!こんばんはー!リアス・グレモリーさまの遣いで来たんだけど…いるか?」

 

声をかけてみたけど返事がない、居ないんかな?

 

と思ってドアに手を掛けてみたら

 

 

「?…ドアが開いてる?」

 

中から異質な気も感じる…

 

オラは怪しげになりながらも家の中に入っていった。

 

 

「もう止めてください!フリード神父!」

 

 

「うるっせえんだよこのクソアマ!犯されたいんですかぁ?ん~?」

 

入ってみると聞き覚えのある声が奥から聞こえてきた

 

オラは急いでその方向に走る

 

声のする部屋に辿り着くとそこには数日前に会ったシスター

 

アーシアを白髪の長髪の男が襲いかかろうとしていた

 

 

「なにやってやがんだ!おめえ!」

 

オラはそう叫び白髪の男を蹴り飛ばした

 

 

「ゲバブッ!!」

 

 

「え?イッセーさん…?どうしてここに?」

 

白髪男は吹っ飛んで壁に激突し

 

アーシアはオラの登場に驚いてみてえだ

 

 

「話は後だ、おめえはちょっと下がってろ」

 

オラは男を睨み付けながらアーシアに伝えた

 

 

「は、はい!」

 

そうしてアーシアが下がるのを確認してオラは構えを取った

 

 

 




オッス!オライッセー!

いやー!この白髪頭中々やるなぁ!オラの攻撃を紙一重で

全部防いできやがる、こりゃ面白くなってきた!

次回!ドラゴンボールD!

対決!イッセー対フリード!

ぜってえ見てくれよな!


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対決!イッセーVSフリード!

前回までのあらすじじゃ...

順調に悪魔稼業をこなしていく一誠

チラシ配りが終了し契約を取りに行くまでに漕ぎつけた。

それから順調に契約を取っていった一誠だったが

ある日契約を取りに依頼者のもとに向かうと

その依頼者の家で以前会ったアーシアが襲われていた。

どうする兵藤一誠?


sideイッセー

 

オラはアーシアを後ろに隠しながら吹っ飛ばした奴に構える

 

そいつは平気な顔してこっちに戻ってきやがった

 

 

「はぁ~死ぬかと思ったじゃないですかぁ

で?お前何者?クソ悪魔の気配もするけど他の気配もする…

まあ悪魔ってことで首チョンパしてやるよぉぉ!!」

 

すると男は片手に光の剣、もう片手に銃を出して飛びかかってきた。

 

オラは高速で移動しそれを躱した。

 

 

「チェストォォ!ってあれ?いねえどこ行きやがった!クソ悪魔!」

 

 

「後ろだ、白髪!だりゃあ!」

 

オラはそう声をかけてパンチを繰り出す

 

しかしそいつはあっさりと...

 

 

「ぬおっ!?危ないっすねえ~当たったらどうするつもりです…か!」

 

オラの攻撃を躱し、続けざまに剣を振りぬいてきた。

 

オラは剣撃が届く前に手首を蹴り上げ剣を弾き距離を取る

 

すると突如右足に痛みが走った。

 

 

「っ!ぐぅ…!」

 

 

「イッセーさん!」

 

見てみっと、足から血が出てんじゃねえか

 

さっきの銃で撃たれたのか…?

 

 

「あれれ~大して痛がらないですねぇクソ悪魔なら

激痛が伴うはずなんですけど?」

 

オラの反応に疑問を感じたのか奴はそんなことを話し出す

 

 

「へへへっ!わりいな...オラ正確には悪魔じゃねえんだ…

だからオメエの弾も大して効いてねえのさ」

 

その言葉に奴は怪訝そうに眉を顰めて

 

 

「なら、そこの人間同様切り刻んでやんよぉぉ!!」

 

その言葉にオラはピクリと反応した。

 

 

「...やっぱあれやったんはおめえだったんか...

なら、オラもちょっと本気を出すしかねえな…」

 

そう言ってオラはある技を発動させようとした時だった。

 

 

『よぉ、相棒取り込んでいるところ悪いがそろそろ神器を使ってみないか?』

 

それは聞き覚えのない声だった。

 

 

(ん?誰だ?おめえそれに神器ってなんだ?)

 

 

『ドライグだよ!お前の中に宿っているドラゴンだ!

お前がガキの頃話しただろぉが!』

 

 

(ガキん頃?あぁ、そういや、なんかあったなぁ

左腕に変なもんが出てきてなんか言ってたような…)

 

 

『それが俺だ…だからそれを使ってみないか?

今のお前なら使いこなせるだろうからな...』

 

 

(うーん...それってオラの技と掛け合わせってできんのか?)

 

 

『その技によるな...どういうものなんだ?』

 

オラはドライグに技のイメージを送った

 

 

『ふむ…これなら併用可能だ…

それにしてこんな技を覚えていたとはな』

 

 

(出来るんか?それならいいや!

ところでその神器っちゅうのはどうやって出すんだ?)

 

 

『相棒が想いに応えて出てくるだろう』

 

 

(そっか、んじゃ!来い!神器!)

 

するとオラの左腕に赤い籠手が装着された。

 

『Boost!』

 

 

「げっ!神器持ちか…ってかそれ龍の手じゃん?クッククク...

そんなので俺ちゃんに勝てると思っちゃってるんですかね~?

このエリート神父のフリード様にね!」

 

男がなんか笑ってっけどまあいいや

 

 

「へへっ!落ちこぼれだって必死に努力すりゃ

エリートを超えることがあっかもよ?

はぁぁぁぁぁぁぁ!...界王拳!」

 

するとオラの周りに赤いオーラが渦巻き始めた。

 

 

「なんだなんだよなんですかぁ?下級悪魔風情が調子に乗んなよぉぉぉ!」

 

そう言って斬撃を繰り出してきた。だけど!

 

 

「何してる?オラはこっちだ!だりゃあ!だだだだだだ!」

 

男…フリードの攻撃を躱して殴りまくる

 

『Boost!』

 

 

「あがっ!ぐげっ!がふっ!ごはあっ!な、なんだよ!

なんでこんなに強えんだよぉぉ!」

 

殴られながらも叫ぶフリード

 

 

「とどめだ!だりゃあ!」

 

オラは力を溜めた突きを放ってフリードの奴を吹っ飛ばしてやった。

 

 

「グホァッ!」

 

勢いよく飛んでいき壁にぶつかるフリードは

 

そのままぐったりとして動かなくなった。

 

 

「もう悪さすんじゃねえぞ...」

 

 

「え?...え?あの…イッセーさんフリード神父は...?」

 

オロオロしながら心配そうなアーシアが聞いてきた。

 

 

「大丈夫だ、死んじゃいねえさ」

 

そう言って軽くアーシアの頭を撫でてやってると

 

部屋に魔方陣が開かれて中から部長たちが現れたんだ。

 

 

「イッセー!大丈夫!って、

なんではぐれ悪魔払いの方が伸びてるのよ…」

 

 

「あらあら、私達が来る必要もなかったみたいですわね」

 

 

「あはは...さすがはイッセー君だね」

 

 

「......なんでもありです」

 

来て早々に酷えなぁ...そんなことねえのによ…ん!?

 

急に大量の気がこっちに向かって来てる?

 

 

「部長!不味いですわ!堕天使の軍勢が此方に向かってきます!」

 

朱乃先輩の言葉でオラは納得する

 

 

「ちっ...朱乃!ジャンプするわ!急いで部室に転移させて」

 

 

「分かりました」

 

そう言って魔方陣を展開し始める朱乃先輩

 

 

「なあ、アーシアは連れていけないんか?」

 

オラの問いに部長は首を横に振った。

 

 

「残念だけど転移ができるのは私の眷属だけなの...

その子の転移は出来ないわ...」

 

そっか、ならオラが残ればできるな

 

 

「わかった、じゃあ部長たちは先に行っててくれオラ達もすぐに行く」

 

 

「なにいってるの?貴方も一緒に..

「部長!もう行かないと時間がないですわ!」

くっ!絶対に帰ってくることいいわね?」

 

それだけ言って部長たちは転移していった。

 

 

「よしそんじゃ次はオラ達の番だな!アーシアオラの方に捕まってくれ」

 

 

「え?は、はい!」

 

不思議そうにしながらも方に捕まるアーシアを確認し

 

オラは気を探った。

 

 

「貴様か、フリードをやったのは」

 

気を探ってたら翼の生えたおっさんが降りてきた

 

 

「あぁ、そうだ!」

 

 

「そうか、ならば死んでもらう!」

 

そう言って突っ込んでくるおっさんだけんど

 

 

「見つけた!行くぞ!」

 

その場で瞬間移動をしてオラ達はその場から消え去った。

 

 

「なっ!?消えた?...まだ近くにいるはずだ‼探すぞ」

 

突然オラが消えたことに驚きつつもおっさんは周囲を捜索し始めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

いやー今回はひっさしぶりに界王拳使ったぞ!

まだ体的に出せて二倍までが限界だけんど

ドライグっちゅう奴のおかげでそれ以上の力が出たぞ!

すっげえな神器ってのは!

次回!ドラゴンボールD!

今を楽しめ!アーシアの友人作り

ぜってえ見てくれよな!


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今を楽しめ!アーシアの友人作り

前回までのあらすじじゃ…

依頼者のもとに向かったイッセー

しかしそこにいたのは依頼者ではなく

白髪の神父(フリード)とアーシアだった。

イッセーは界王拳と赤龍帝を使い難なく

フリードを撃破した。

その異変に気づいて加勢にきたリアス達だったが

堕天使達もそれを嗅ぎ付けて向かってきてしまう

イッセーは危機一髪のところでアーシアと瞬間移動で

その場を離れるのだった。


sideアーシア

 

こんにちはアーシアです。

 

あの夜の一件から翌日のことです。

 

私はげぇせんと言うところに来ています!

 

ここからは昨夜の回想です。

 

あの後私達は一度リアス?さんのいるところに飛びました。

 

イッセーさんが堕天使様と向かい合っていたのに

 

急に視界が変わって見たこともない部屋にいたんです。

 

私が混乱している間にイッセーさんがリアス?さんに

 

お話をつけてくれたみたいで私はイッセーさんの家に

 

お泊まりさせてもらいました。

 

お家の方々は快く許可をくださいました

 

イッセーさんが悪魔だと知っているようで

 

特に不安がる事もなく私を迎え入れてくれました。

 

そうしてその日は終わりを告げました。

 

その翌日にイッセーさんが「何かしたいことあっか?」

 

と、聞いてくださり私は遊びにいってみたいと伝えました。

 

そして今に至るのです。

 

私はげぇせんと言うところには来たことがなかったので

 

辺りをキョロキョロ見回していました。

 

七色に光る箱があったり

 

ガラスケースのなかに縫いぐるみが入っている物があったり

 

初めて見るものが多すぎて混乱しちゃっていました。

 

 

「う~ん…オラもあんまし来ねえから何が案のか良くわかんねえけど…お!あれ面白そうじゃねえか!やってみっか!」

 

イッセーさんの言葉にその方向を見ると

 

可愛らしいネズミの縫いぐるみが

 

ガラスケースの中にありました

 

 

「可愛い…」

 

あまりの可愛さに見とれていた私を見てイッセーさんは

 

 

「ん?アーシア、これ欲しいんか?」

 

その言葉に私は慌ててしまい

 

 

「い、いえ!そんなことは…

ただ可愛らしいなぁ…と思いまして」

 

 

「そんな否定すんなよ欲しいんなら取ってやっぞ!

こう見えてもUFOキャッチャーは得意だかんな!」

 

そう言ってゆうふぉおきゃっちゃーに向かうイッセーさん

 

中のハサミみたいな物が縫いぐるみを掴むとあっという間に

 

外に落ちてきました。イッセーさんはそれを取り出して

 

 

「へへっ…ラッキー!一発で取れたぞ!ほら、アーシア」

 

先ほどの縫いぐるみを渡してくれました。

 

 

「い、いいんですか?私がもらってしまって…」

 

 

「ん?これが欲しくなかったんか?」

 

訝しげにするイッセーさん

 

 

「い、いえ!欲しかったです!…でも…」

 

と、いいかけた時でした。

 

 

「なら、これはおめえのもんだ!オラがあげたおめえのもんだ!ははは!」

 

軽快に笑って縫いぐるみを渡してくれました。

 

私はそれを抱き締めて

 

 

「ありがとうございます!イッセーさん!

これ大事にしますね!」

 

 

「あぁ!そうしてやってくれ!」

 

眩いほどの笑顔で笑っていました。

 

sideout

 

sideイッセー

 

オッス!オラg…じゃねえやオライッセー!

 

あの後オラ達は色々と遊び回ったんだ!

 

ゲーセンに行って…バッティングセンターに行って…

(アーシアがバットに振り回されてたっけなぁ…)

 

ファミレスで飯食って今は公園で休んでるとこだ

 

 

「はふぅ~…疲れましたぁ…」

 

アーシアがヘットヘトになっちまってんな

 

ちっと遊びすぎちまったかな?

 

 

「そうだな、でも楽しかっただろ?」

 

 

「はい!とっても!

今日はありがとうございました!イッセーさん

私、友達とこんな風に遊ぶのがずっと夢だったんです…」

 

少し寂しそうに話し出すアーシア

 

オラは黙って聞いているしかねえ

  

 

「この力が主から与えられたのはとても光栄なことです

だから主は私にほんの少しの褒美をくださったのですね」

 

オラはなにか違うものを感じて声をかけた。

 

 

「そりゃねえんじゃねえかな…」

 

オラの言葉にアーシアは不思議そうな顔をしてる

 

 

「え?」

 

 

「だっておめえにはもう友達がいるじゃねえか

オラとおめえは今日いっぺえ遊び回った!

これだけじゃ友達とは言えねえんかな?」

 

 

するとアーシアの顔を一筋の涙が伝い落ちた。

 

見るとアーシアの顔が涙でクシャクシャになっていた

 

 

「えぇ!?なんで泣いてっだ?オラなんか悪い事言ったか…?」

 

 

「いえ…違うんです…これは嬉しくて…

ありがとうございます…イッセー…さん…」

 

急に泣きだして困り果ててるオラに

 

アーシアは笑顔を作り答えてくれる

 

その楽しげな雰囲気を壊すようにソイツは現れた。

 

 

「それは無理よ…アーシアは私達と一緒に来てもらうわ」

 

オラはその声にゆっくりと振り返る

 

 

「やっぱしおめえ生きてやがったか…」

 

そこには以前倒した堕天使が立っていた。

 

 

「えぇ、なんとかアーシアの神器で回復させてもらってね

さあ、アーシア私と一緒に帰りましょう」

 

 

「…………」

 

俯いたままなにも言わないアーシア

 

 

「駄目だ!そんなことはオラがさせねえ!」

 

オラは堕天使を睨み付けてアーシアを後ろに庇うように立つ

 

 

「また邪魔をする気なのね…いいわ、相手をしてあげる」

 

黒い翼を広げる堕天使にオラは構える

 

 

「先手はもらったわ!」

 

先制とばかりに光の槍を投合してくる

 

オラはその槍に手を構えて

 

 

「はぁっ!」

 

気合砲で光の槍を吹き飛ばした。

 

 

「くっ…以前よりも力をあげているみたいね…

でも、これならどう?」

 

 

「キャッ!」

 

その声が聞こえ振り返るとアーシアが

 

他の堕天使に捕まっていた。

 

 

「これでもまだやる気?」

 

 

「アーシア!くっ…おめえ卑怯だぞ!」

 

アーシアを捕らえられた事で

 

オラは身動きがとれなくなっちまった。

 

どうするか悩んでいるとアーシアが微笑み

 

 

「私なら大丈夫です、イッセーさん…

ありがとうございました…」

 

アーシア、大丈夫だって言うんなら

 

おめえはなんでそんな泣きそうな顔してんだよ…

 

 

「アーシアは確かに受け取ったわそれじゃ

儀式の準備があるからお暇させてもらうわ」

 

そう言って堕天使どもは飛び去っていきやがった…

 

 

「ちっくしょぉぉぉぉぉ!!」

 

オラのその叫びは町中に響き渡るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 




オッス!オライッセー!

アーシア!おめえがどうなっかわかんねえ!

だけどオラはおめえの友達としておめえを助ける!

レイナーレ!おめえだけは絶対に許さんぞ!!!

次回!ドラゴンボールD!
怒れ悟空!聖女の涙と全開の界王拳

ぜってえ見てくれよな!


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怒れ悟空!聖女の涙と全開の界王拳

前回までのあらすじじゃ…

アーシアの希望で街で遊んでいた一誠達

だが堕天使の策略によりアーシアが連れ去られてしまう

どうする一誠?


sideイッセー

 

 

「部長!行かせてくれ!オラ、アーシアを助けてえんだ!」

 

オラは部室で部長に頼んでいた。

 

 

「駄目よ、行かせないわ…」

 

でも部長は許可をくれなかった。

 

 

「なんでだ!あのままアーシアを放っておいたらアイツは確実にアーシアを殺しちまう!どうしても許可をくれないってんならオラを眷属から外してくれ!それならはぐれ悪魔が堕天使に勝手に挑んだってだけで問題ねえはすだ!」

 

 

「…イッセー!」

 

ヒュッ!パシッ!

 

オラは振り上げられた部長の手で受け止めた。

 

 

「そうか…部長、おめえはあくまで悪魔としての体裁を守りてえんだな、おめえがそうしたいならそうすりゃあ良い…

だが、オラはおめえの指示には従わねえ、ドライグちょっといいか?」

 

『なんだ?相棒』

 

籠手が出現し宝玉から声がするのをみて部員全員が驚愕する

 

 

「ドライグですって!?それじゃあイッセーの神器は…」

 

『そうだ、察しがいいなグレモリーの娘、相棒に宿っているのは神滅具、赤龍帝の籠手だ…』

 

ドライグ、今は説明はいい…やってほしいことがあんだけど出来っか?

 

『やってほしい事?なんだ?』

 

 

「オラん中にある悪魔の駒を取り出してほしいんだ

出来れば今すぐに…」

 

オラの提案に再度部員達が驚きの顔を示した。

 

 

「待ちなさいイッセー、私はそんなことを許可しないわ」

 

 

「安心しろおめえが許可しなくてもオラに使った駒は

おめえに返してやる…もう時間がねえんだ、奴が言ってた

儀式とやらの事も気になる…」

 

『相棒の言いたいことは分かった…少しだけ待っていろ』

 

そうして籠手は左手から消失する

 

頼むぞ、こうしてる間にもアイツらは何しているかわからねえ…

 

 

「イッセー、貴方、今、儀式と言った?」

 

部長が神妙な顔をして聞いてくる

 

 

「あぁ、言ったがそれがどうした?」

 

 

「そう…分かったわ、私はこれから用事があるから出掛けるわ貴方は馬鹿な事は考えないで待っていなさい」

 

妙だな…儀式のことを言ってから部長の態度が変わった…

 

 

「何言ってやがる、オラの話はまだ終わってねえぞ」

 

 

「それはまた後でじっくり聞くわ、それよりイッセー

あなたは兵士の駒の特性を知っている?」

 

急に何を言い出すんだ…?部長は何を考えている?

 

 

「兵士の駒の特性はね、プロモーションという能力があるの。それは私が敵の陣地と認めた場所の重要な場所に入った時に王以外の駒に変化できるといったものよ」

 

 

「それがなんだってんだ!」

 

分からない、部長の考えていることが…

 

なぜそんなことを今言う?

 

 

「それとね、イッセー神器は宿主の想いの力で動き出すの

これをよく覚えておきなさい…」

 

そう言って部長は副部長を連れて部屋を出ていった。

 

 

「部長が何を言いたいんか分からねえ、だけど今やることはひとつだ…」

 

オラはアーシアの気を探り場所を探しはじめる

 

 

「行くのかい?兵藤くん」

 

 

「あぁ、行ってアーシアを助ける」

 

例え奴と刺し違えてでもアーシアだけは助ける

 

 

「死ぬかもしれないよ?」

 

 

「んなこと覚悟の上だ…おめえも邪魔すんのか?木場」

 

 

「いや、僕もいくよ、僕も堕天使には少なからず恨みがあるからね」

 

 

「…そうか、けどいいんか?おめえまで行ったらおめえも部長に大目玉食らうんじゃねえか」

 

オラはてっきり止められるものとばかり思ってたしな

 

 

「大丈夫だよ、きっと部長は分かってるはずさ」

 

 

「………私も行きます」

 

小猫まで…どうしてオラについてこようとするんだ?

 

 

「小猫…どうしておめえまで…」

 

 

「……二人だけでは心配ですから」

 

……木場、小猫、おめえ達は良い奴だな…

 

おめえ達を見てっと若え時のクリリンやガキん頃の悟飯を

 

思いだしちまうな…

 

 

「……ありがとうな」

 

オラは二人に礼を言って頭を下げるのだった。

 

 

………………………………………………………………………………

 

 

 

あれからオラ達は教会まで来ていた。

 

 

「ここだ…」

 

中から気を複数感じっけど強く感じるのは一個だけだな

 

オラ達は扉を開け中に入っていく

 

中で待ち構えていたのは以前に倒した白髪の男

 

フリードだった。

 

 

「来ましたね~クソ悪魔ども特にそこの悪魔くんは

二度目でござんすね」

 

 

「あんなもんで終わるとは思ってなかったけんど

そのタフさはちっとばかし驚えたぞ」

 

ナッパとかいうサイヤ人はあれを食らって動けなくなっちまったってのにな

 

 

「俺ちゃんってば強くてタフなのが売りですからね~

でもあのときの仕返しは百倍にして返させてもらいますよっと!」

 

高速でオラに距離を積め切りかかってくるフリード、だが

 

 

「今はおめえに構ってる暇はねえんだ、界王拳二倍!だりゃあぁ!!」

 

フリードの勢いを利用して思いきり殴り飛ばした

 

 

「ぶげらっ!っててぇ~…またクソ悪魔に殴られちまったよ…」

 

 

「…そが」

 

今…なんて言ったんだ?

 

 

「…?」

 

 

「ふっざけんなよ!クソが!悪魔ごときがこの俺の顔に傷をつけやがって!」

 

 

「んなこと知らねえよ、殺しはしねえ…さっさと行っちまえ」

 

 

「屈辱ですけどそうさせてもらいますか…次会ったときは必ず殺してやるからなクソ悪魔」

 

そう言うとフリードは閃光を爆発させて

 

その場から逃げていった。

 

 

「アーシアは…この下か」

 

アーシアの気をたどりオラは地下へと降りていく

 

地下のある部屋の前についたとき

 

アーシアの気配のほかにも複数の気配を感じ取った

 

  

「二人とも、気いつけろよ、

この中にかなりの数の敵がいる…」

 

 

「あぁ、分かっているよ」

 

 

「……イッセー先輩こそ気を付けてください」

 

心強えなまったく…

 

オラは二人に感心しながらも扉を開け放った。

 

 

「アーシア!助けに来たぞ!」

 

 

「い、イッセーさん…?」

 

 

「あら、遅かったわね、もう儀式は終わるところよ」

 

 

「い、いやあぁぁぁぁ!!」

 

すると磔にされたアーシアの中から光輝くなにかが出てきた

 

許せねえ!アーシアを…

 

あんな優しい子をこんな風にしやがって!

 

 

「あぁ!これよ!これで私もアザゼル様とシェムハザ様のお役に立てるの!」

 

堕天使がそれを手にする

 

アーシアはぐったりと頭を垂れた

 

 

「アーシア!許さんぞ!貴様ら!!

体もってくれよ!界王拳5倍!」

 

オラは周りにいた悪魔払い達を殴り飛ばし

 

アーシアの所まで飛び磔から解放した

 

 

「アーシア、もう大丈夫だすぐに終わらせてやっからな」

 

 

「イッセー…さん…」

 

 

「兵藤くん!ここは危険だ!アーシアさんを連れて外へ!」

 

 

「木場、小猫、おめえ達はアーシアを連れて協会の外に逃げてくれ…ここはオラがなんとかする」

 

その言葉を聞いた二人は顔を驚きに染めた。

 

 

「な、何を言い出すんだ!そんなこと出来るわけないじゃないか!」

 

 

「………私もです」

 

 

「オラなら大丈夫だそれよりもアーシアが心配だ…おめえ達がついててやってくれここにいたら巻き込まれちまうからな」

 

 

『………』

 

オラにその気がないのが分かったのか二人は黙り混んでしまった

 

 

「分かった、でも、絶対に死んだらダメだよ?イッセーくん」

 

 

「………死んだら許しません」

 

 

「あぁ、約束するアーシアのこと頼んだぞ」

 

二人はアーシアを抱き抱えると教会から出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

堕天使!おめえは許さねえぞ!

アーシアを痛め付けた分おめえ達も楽には死なさねえ!


次回!ドラゴンボールD!

イッセー暴走!?闇夜に響く大猿の咆哮!

ぜってえ見てくれよな!


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イッセー暴走!?闇夜に響く大猿の咆哮!

前回までのあらすじじゃ…

拐われたアーシアを助けに行くため木場や小猫と

協会へ乗り込んだイッセー

そこで待ち構えていたフリードをなんなく撃退し

アーシアのもとへ向かうのだった。


sideイッセー

 

木場達がアーシアを連れて出ていった後

 

オラは堕天使へと向き直っていた。

 

 

「へぇ、あんたは逃げないのねすごい自信ね」

 

 

「おめえ相手に逃げる必要がねえかんな」

 

例えアーシアの神器を手にいれたところで

 

回復以上のダメージを与えればいいだけだ

 

 

「おめえは赦さねえぞ!堕天使!

界王拳三倍!だりゃあっ!」

 

一気に堕天使との距離を積め堕天使を殴り飛ばす

 

飛んでいった堕天使は壁に激突するがすぐにその傷を癒した

 

 

「がっ!こんなもの?それじゃあ話にならないわね」

 

 

「へっこんなもんじゃねえことくらいおめえが一番知ってんだ…ろ…?」

 

堕天使が立ち上がるとその後ろの窓から

 

満月が顔を覗かせていた

 

ドクンッ!

 

な、なん…だ?なんだか意識が…

 

 

「あら、どうしたの?死ぬ覚悟でもできた?」

 

堕天使はオラの異変に気づかず話しかけてくる

 

だがその間にもオラの変化は止まらない

 

ドクンッ!ドクンッ!ドクンッ!ドクンッ!ドクンッ!ドクンッ!ドクンッ!

ドクンッ!ドクンッ!ドクンッ!ドクンッ!ドクンッ!ドクンッ!

 

 

「うぅぅゥゥゥゥ…」

 

徐々にオラの身体から毛が生え大きくなっていく…

 

 

「な…何?どういうことなの?」

 

ここに来てようやくオラの異変に気がついた堕天使だが

 

もう遅い、オラの身体はかなりの大きさになり

 

その姿を変貌させていた。

 

 

「グオォォォォォ!!」

 

ぐっ…もう…無理…だ…

 

最後、その咆哮と共にオラは意識を手放した。

 

sideout

 

 

 

side三人称

 

完全に大猿と化したイッセーは

 

目の前の堕天使を見つけるとその顔を怒りに染め

 

堕天使を踏み潰そうと跳び上がった

 

その勢いで教会の屋根を突き破り破壊した。

 

 

「グオォォォォォォォ!!」

 

 

「冗談じゃない!こんなのになるなんて聞いてないわ!」

 

降ってきた大猿を堕天使はなんとか回避しながら毒づく

 

だがそれを逃すまいと大猿は口から巨大なエネルギー波を撃ち出す

 

 

「くっ…!回復する暇がない!どうしたら…あぐっ!?」

 

なんとか上空に逃げ延びた堕天使だが

 

伸びてきた大猿の手が堕天使を拘束し締め上げた

 

 

「グオォォォォォ!!」

 

 

「あっ…ぐっ…この…っ放…せ…っ!」

 

拘束から腕を片腕を出した堕天使が光の槍を作り

 

大猿の顔めがけて投合する

 

放たれたそれは大猿の片目に当たり大猿を怒らせた。

 

 

「グァァ!グオォォォォォ!!!」

 

堕天使を掴んでいたてを思いきり振り上げ

 

地面めがけて降り下ろした。

 

 

「ごふっ!あがぁぁ…」

 

地面に叩きつけられた堕天使はもう動けなかった

 

締めあげられた時に前身の骨と内蔵を破壊され

 

更に地面に叩きつけられたのだ

 

人間なら死んでいてもおかしくはない

 

これでもまだ辛うじて生きているのは堕天使故にだろう

 

 

「グオォォォォォ!!!」

 

大猿は動かない堕天使を睨みつけ

 

その巨大な拳を降り下ろした。

 

 

「い…いやぁぁぁ…だずげ…」

 

グチャッ!

 

鈍い音をたてて堕天使は絶命した。

 

 

「グオォォォォォ!!!」

 

堕天使を殺した大猿は天に向け大きく咆哮しながら

 

ドラミングをするのだった。

 

sideout

 

 

side木場

 

僕、木場祐斗は驚いていた。

 

それは目の前の光景にだ…

 

僕達がアーシアさんを連れ教会を出て離れた時

 

協会の方から獣のような雄叫びが聞こえてきた。

 

その方向を見ると山ほどもある巨大な大猿が

 

堕天使を相手に暴れていたのだ

 

 

「も…もしかして…イッセーさん…?」

 

その言葉に僕は驚きを隠せなかった…

 

あれがイッセーくんだというのか?

 

確か以前イッセーくんが転生の際に朱乃さんが

 

 

『イッセーくんは悪魔のメリットを持つ人間ですわ』

 

と言っていた。その後にイッセーくんが

 

 

『オラ、今悪魔の力を持ってるサイヤ人って奴らしい』

 

その言葉が確かならサイヤ人という種族は何らかの方法で

 

あの大猿の姿になることがあるのだ

 

だがその姿では理性が保たない…

 

あれは見るからに野生の獣のそれだ…

 

 

「小猫ちゃん、アーシアさんを頼めるかな?」

 

 

「………いいですけど何をするつもりですか?祐斗先輩」

 

若干不安そうにこちらを見てくる小猫ちゃん

 

 

「僕はイッセーくんを止めてくる…小猫ちゃんは巻き込まれないようにアーシアさんと部室まで行くんだ」

 

 

「………どうするつもりですか?あんなのと戦ったら人溜まりもありません」

 

確かにさっきのあの光景を見てしまったら

 

そう思うのも無理はない…でも

 

 

「あのままイッセーくんを放ってはおけないからね」

 

きっとなにか手だてがあるはずだ

 

イッセーくんを元に戻す手段が

 

 

「………分かりました、無理はしないでください…死んだら駄目ですよ?アーシアさん、失礼します」

 

 

「は、はい…」

 

小猫ちゃんがそう言ってアーシアさんを預かってくれる

 

 

「わかってるよ、それじゃ」

 

 

「………はい、気をつけて」

 

小猫ちゃんに見送られ僕は大猿のところに向かった。

 

 

「グオォォォォォ!!!」

 

 

「さて、どうやったら元に戻せるのかな?」

 

僕は大猿の近くに身を潜め方法を考える

 

すると、どこからか不思議な声が聞こえてきた。

 

 

『おい、貴様!聞こえるか!』

 

 

「声?あなたは…?どうやって話しかけているんです?」

 

 

『今は貴様の心に直接話しかけている…

奴を元の姿に戻したいんだろう?』

 

その声に僕は不振に想いながらも頷いた

 

 

「はい、その通りです。」

 

 

『なら、今から俺の通りにやるんだ、

そうすれば奴を元に戻せる』

 

 

「本当ですか!」

 

 

『本当だ、どうだ、やるか?』

 

 

「やります!やらせてください」

 

 

『ふん!それで良い、奴を戻したければ

彼奴の腰から生えている尻尾を切り落とせ

そうすれば奴は元に戻る』

 

 

「尻尾を?」

 

それなら僕にもできるかな?

 

 

『そうだ、だが油断はするな、大猿になった時の奴の戦闘力は通常の十倍以上だ…』

 

 

「そんなに…分かりました気を付けます」

 

 

『ふんっ…健闘を祈る』

 

それきり声は聞こえなくなってしまった。

 

 

「あ、名前を聞きそびれちゃったな…」

 

今はやるべきことに集中しよう

 

僕は大猿に向き直った。

 

幸い大猿は僕の存在に気づいてないみたいだ

 

隙をみて近づいて尻尾を切り落とそう

 

僕は魔剣を作りだし大猿に近づいた。

 

 

「グウゥゥゥゥ…」

 

大猿は僕の接近に気づかない

 

 

「はぁぁぁぁ‼」

 

僕は羽を出して飛び上がり勢いよく尻尾を切り落とした

 

 

「!?グオォォォォォ!!!」

 

するとみるみるうちに大猿の姿が縮んでいき

 

最後には元のイッセーくんに戻った。

 

 

「イッセーくん…無事で良かった…」

 

ほぅ、息をつき腰を落とす

 

すると僕達の前に魔方陣が出現し部長達が現れた

 

小猫ちゃんやアーシアさんも一緒だ

 

 

「イッセー!祐斗!大丈夫!?」

 

 

「あらあら、教会が無くなってますわ」

 

 

「………よくこ無事で…」

 

 

「ははは…なんとかね、それよりアーシアさんは?」

 

それを聞くと小猫ちゃんは俯いてしまった。

 

 

「………アーシアさんは…亡くなりました…」

 

そうか、やっぱり間に合わなかったか…

 

 

「そう悲しい顔しないで二人ともやったことはないけれど

これを試してみましょう」

 

そう言う部長の手の中には僧侶の悪魔の駒が握られていた

 

小猫ちゃんがアーシアさんを降ろして寝かせると

 

部長がその前に立って呪文を唱えようとした。

 

 

「あ、部長少し待ってください」

 

僕は部長を止めると堕天使がいたであろう

 

血黙りのところに向かった。

 

そこには光輝く何かがふんわりと浮かんでいた。

 

僕はそれをアーシアの中に入れると頷いた。

 

 

「我が名リアス・グレモリ-が命ずる

この者を悪魔として転生したまえ」

 

すると、悪魔の駒は光だしアーシアさんの中に入っていった

 

 

「…あれ?ここは?」

 

 

「成功したようね、それじゃ、戻りましょうか」

 

こうして僕はイッセーくんを抱え戻っていったのだった

 

 

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

アーシアが無事で本当に良かったぞ!

ん?あれ?アーシアおめえも悪魔になったんか?

そっか!んじゃオラと一緒だな!


次回!ドラゴンボールD!
ついに卒業?使い魔の森の使い魔マスター

ぜってえ見てくれよな!


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戦闘校舎の超覚醒
リアスの許嫁登場!?再開の悪魔グレイフィア


前回までのあらすじ…は今回はないぞ

これからも一誠(悟空)の活躍をよろしく頼むぞ


sideイッセー

 

「…ん?なんだ?ここ」

 

気づくとオラは不思議な空間にいた

 

以前の空間(転生の際に出てきた空間)

 

とはまた違う雰囲気の空間だ

 

 

「あん時とは違う空間見てえだな」

 

辺りを見回していると聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

 

「ようやくここに来たか相棒…」

 

振り返るとそこには見上げる程の巨体を有する赤い龍がいた

 

 

「その声…おめえ、もしかしてドライグか?」

 

 

「ほう、見ただけで理解するとは流石だな…相棒

いや、『神龍』」

 

 

「…驚えたぞ、まさか神龍を知ってるやつがいるなんてよ…ドライグおめえ…只者じゃねえな?」

 

 

「その姿で違うと言われても信じられんだろう…

まさか相棒がお前だったとはな…

世の中何が起きるか分からないものだ」

 

 

「おめえいったい何言ってんだ?」

 

さっきからドライグがオラを見てなんか納得してっけど…

 

 

「気づいてなかったのか?自分の体を見てみろ」

 

 

「オラの体…?」

 

言われて自身の体を見てみる

 

するとそこには見覚えのある青い胴着に黄色いズボン

 

それにカンフーシューズが目に入った。

 

 

「!!なんで!この胴着が!いや、それにこの腕…」

 

自身の腕をみるとそこには見慣れた長い手はなく

 

短く子供のような小さな手だった。

 

 

「いいっ!?なんでオラ元の姿に戻ってんだ!?」

 

 

「どうやら精神世界では生前の姿に戻るようだな…

これで分かったか?俺が誰か」

 

 

「あぁ!まさかドライグがあん時

暴れてた龍だったなんてな」

 

 

「生前の決着をつけたいところだが

相棒とやりあっても意味はない…

それに今の相棒では話にならんからな」

 

 

「どういうことだ!」

 

 

「言葉通りだ…今の相棒の実力では俺には届かん

なので俺が相棒を鍛え上げてやろう」

 

と、ここで意外な提案を持ちかけられた

 

 

「え?いいんか?」

 

 

「あぁ、相棒が弱いままでは白い奴に勝てんからな」

 

 

「なら頼むよ!オラもっともっと強くなりてえんだ!」

 

 

「強くなりたい…か、面白い俺の修行は甘くないぞ?」

 

 

「あぁ!望むところだ!」

 

 

「それでこそやりがいがあるというものだ…

では早速…と言いたいところだが相棒を起こす者がいるようだな」

 

ドライグの言葉の直後フワリと意識が薄れる感覚があった

 

 

「また会おう…修行は明日お前がまた眠りについたときにでもするか」

 

その言葉を最後にオラの意識は浮上していった。

 

……………………………………………………………………

 

 

「…て…ッセー……イッセー!」

 

そんな声が聞こえオラが目を覚ました。

 

 

「ん…部長じゃねえか、どうしたんだ?」

 

 

「どうしたもこうしたもないわあなたにお願いがあるの

至急私の処女を貰ってちょうだい」

 

・・・・・ん?どういうことだ?

 

そうこうしている間に部長は服を脱ぎ始める

 

 

「部長!?なんでここでいきなり脱ぎだしてんだ!?

オラもう何がなんだかさっぱりだ!」

 

いきなり脱ぎだした部長をオラは慌てて止めに入る

 

すると、部屋の中に魔方陣が浮かび上がる

 

 

「?…グレモリー眷属の魔方陣?」

 

 

「……一足遅かったようね」

 

部長が悔しそうに顔を歪めるのを横目にオラは魔方陣を見る

 

魔方陣からあ銀髪のメイド服を着た女性だった。

 

 

「こんな下染な輩と…

旦那様とサーゼクス様が悲しまれますよ」

 

 

「私の貞操は私のものよ私が認めた者に

捧げることのどこが悪いのかしら

それと、私の下僕を下染呼ばわりすることは許さないわ」

 

 

「…なにはともあれ…

貴女はグレモリー家の次期当主なのです

ご自重くださいませ」

 

 

「………」

 

そう言ってメイドは脱いだ服を部長に羽織らせる

 

にしてもこいつどっかで感じた事のある気だな…

 

するとメイドがこちらに向くと少し驚いた様子を見せた

 

 

「っ!……始めまして、

私はグレモリー家に仕えるグレイフィアと申します…。

以後、お見知りおき」

 

 

「オラ兵藤一誠だ!

部長を止めに来てくれて助かったぞ!」

 

オラの返事にメイドは先程以上動揺していた。

 

 

「…っっ!あなたは…

いえ、何でもありません失礼致しました」

 

 

「?…そっか」

 

なんだか気になっけど言いたくなさそうだし

 

気にしないでおくか

 

その様子を見ていた部長が割って入るように声をかけた

 

 

「とりあえず話は私の根城で聞くわ

朱乃も同伴でいいわよね?」

 

 

「雷の巫女ですか、構いません上級悪魔たるもの

傍らに女王を置くのは常ですので…」

 

一通り会話がすんだのか部長がオラに向いて言った。

 

 

「ごめんなさい、イッセー私も冷静では無かったわ

寝ている所を起こしてしまってごめんなさいね」

 

 

「いや、気にしねえでくれ、

でもよ部長、無理だけはしねえようにな」

 

 

「っ!…えぇ、ありがとう…おやすみなさい」

 

そう言うと部長とグレイフィアは魔方陣の中に消えていった

 

 

「ふぁ~ぁ…さて、寝るかぁ」

 

そうしてからオラは今度こそ眠りと言う名だけの

 

修行を始めるのだった。

 

………………………………………………………………………………

 

 

 

 

翌日のこと

 

放課後になりオラ達が部室に向かっていると

 

旧校舎の方から微かに気を感じた

 

(!…この気は…)

 

それは昨夜オラの部屋に現れたメイドのものだった。

 

部室の扉の前まで来て木場が反応した

 

 

「ここまで来てようやく気がつくなんてね…」

 

お?木場もこの気配に気づいたみてえだな

 

それを見てからオラ達は部室へと入っていった。

 

 

「オッス!オライッセー!お!やっぱりいたんかぁ

グレイフィア」

 

 

「はい、昨夜ぶりでございますね一誠様…」

 

礼儀正しくお辞儀で返してくるグレイフィア

 

そんなかしこまんなくてもいいんだけどな…

 

 

「………イッセー先輩、

グレイフィア様とお知り合いなんですか?」

 

 

「おぉ、昨日の夜オラの部屋に来てたぞ!」

 

 

「え?イッセーさんのお部屋に…ですか?」

 

オラの言葉に不思議そうな顔をするアーシアと小猫

 

 

「一誠様、それでは語弊がございます…

それよりもお嬢様私からお話ししましょうか?」

 

 

「いいえ、私が話すわ…実はね…」

 

部長が話だした途端

 

部室に魔方陣と炎が浮かび上がった。

 

 

「…フェニックス」

 

その魔方陣の紋様を見て木場がボソリと呟いたのを

 

オラは聞き逃さなかった。

 

魔方陣から出てきたのはホスト崩れの青年だった。

 

 

「ふぅ、久しぶりの人間界だ…会いに来たぜ愛しのリアス」

 

ホスト崩れは開口一番にそう口にするのだった。

 

 

 

 

 




オッス!オライッセー!

なんだこいつ眷属にいるの女ばっかじゃねえか

こんな奴が部長の許嫁だなんて許せねえ!オラがぶっ飛ばしてやる!

ん?なんだこの女オラに攻撃してきやがった

次回!ドラゴンボールD!

一誠vsミラ!レーティングゲームの開催だ!

ぜってえ見てくれよな!


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一誠vsミラ!レーティングゲームの開催だ!

前回までのあらすじじゃ…

精神世界でドライグとの会合を果たした一誠

その後に来たリアスに処女をもらってくれと頼まれるが

そこに現れた謎のメイドグレイフィア

彼女は一誠を見て不思議な反応を示す

そんな間に現れたホスト崩れの青年

はてさてどうなりますことやら


sideイッセー

 

オッス!オライッセー!

 

オラは今ミラとか言う女と向き合ってんだ、

 

なんでこうなってんのかって言うと

 

話は少し前に遡るんだけんどな…

 

 

………………………………回想……………………………………

 

 

「いやー、リアスの女王が淹れた紅茶は旨いな」

 

 

「痛み入りますわ…」

 

朱乃先輩の奴、ニコニコしちゃいっけど目が笑ってねえぞ…

 

それにしてもあのエセホストみてえな奴ムカツクな…

 

それにしてもアイツいったい何者(なにもん)なんだ?

 

後ろには十人以上の女を控えさせてるし…

 

オラは誰なのか分からず首を捻る、するとグレイフィアが

 

 

「兵藤様、この方はライザー・フェニックス様…

純血の上級悪魔であり、

フェニックス家のご三男で、

リアスお嬢様の婚約者です。」

 

 

「いいっ!?許嫁!?こんなホスト崩れがか?」

 

 

『ブフッ…!!』

 

オラの発言にライザー以外の人達が吹き出した。

 

 

「ホスト崩れ…?まあいい、俺は心が広いからな」

 

そう言いながら部長の足をいやらしく触るライザー

 

部長はその手を払い除け怒鳴だす

 

 

「ライザー!以前にも言ったはずよ!私は貴方と結婚なんてしないわ!」 

 

 

「だがな、リアス、そういうわけにはいかないだろう?キミのところの御家事情は意外に切羽詰まっていると思うんだが」

 

 

「私は家を潰さないわ。婿養子だって迎え入れるつもりよ」

 

 

「おおっ、さすがリアス!じゃあ、さっそく俺と」

 

 

「ライザー。私は私が良いと思った者と結婚する。古い家柄の悪魔にだって、それぐらいの権利はあるわ」

 

 

「……俺もな、リアス。フェニックス家の看板背負った悪魔なんだよ。この名前に泥をかける訳にもいかないんだ。それに、この世界の炎と風は汚い。炎と風を司る悪魔としては、耐えがたいんだよ!」

 

 

「俺はキミの下僕を全部燃やし尽くしてでもキミを冥界に連れ帰るぞ」

 

 

「お嬢様、ライザー様、これ以上騒ぎたてるなら、

私も容赦致しませんがよろしいですか?」

 

お?グレイフィアの奴が介入したら

 

一気に場の空気が凍ったぞ、アイツ相当強えな…

 

 

「こうなることは旦那様も予想されていました。

ですのでレーティングゲームで決着をつけるのは

如何でしょう?」

 

レーティングゲームってなんだ?

 

聞いたことねえ単語が飛び出したぞ

 

「本来、公式のレーティングゲームは成熟成熟した悪魔しかできません。しかし、非公式の純血悪魔同士のゲームならば、半人前の悪魔でも参加できます。この場合は……」

 

なるほどな、それでオラ達がライザーの下僕を

 

全て倒せばいいってことか、

 

 

「まさかこんな事で打ってくるなんて…

どこまで娘の人生を弄れば気が済むのかしら…」

 

 

「では、お嬢様はゲームも拒否すると?」

 

 

「まさか、こんな好機はないわ。……ゲームで決着をつけましょう、ライザー」

 

 

「へぇ、受けちゃうのか君のこの面子で俺に勝てると?

例え頑張ったとしても俺達に敵うのなんて

精々そこの雷の巫女くらいだろう」

 

いい加減黙ってみてんのも無理だ…

 

 

「そいつはどうかな?」

 

オラが口を開くと部長、ライザー、グレイフィアが

 

一斉に此方を見てきた。

 

「どう言うつもりだ?下級悪魔の分際で」

 

 

「なに、簡単な事さ、下級でも必死で努力すりゃあ

魔王を越える事があっかもよ?」

 

オラのその言葉にライザーがピクリと反応した。

 

 

「下級悪魔如きが魔王を越えるだと?

ふん、笑わせる…おい小僧、なら俺の兵士を倒して見せろ

ミラ、やれ…」

 

 

「はい…」

 

ライザーがそう命令すると後ろで控えていた、

 

女の一人が前に出て棍を構えた。

 

そんで今に至るって訳だ。

 

………………………………回想修了……………………………

 

 

「いきます、ハッ!!」

 

掛け声とともに高速でオラに突っ込んで来るミラ

 

だがオラは突き出された棍の先端を掴み止めた。

 

 

「なっ!?動かない…」

 

 

「へへへっ、ほっ!」

 

軽く棍を蹴りあげミラから棍を奪いオラは手に取る、

 

棒なんか使うんは久し振りだなぁ…如意棒を思い出すぞ

 

さて、いっちょやってみっか!

 

器用に棍を回し構える

 

 

「棍の扱いならオラも経験があるんだ、いくぞ!はあぁ!」

 

ミラを越える速度で一気に間を積め一撃を叩き込む

 

 

「かはぁっ…あぐっ…」

 

ミラは勢いよく仲間の方へ吹っ飛んでいき

 

仲間に受け止められ悲鳴をあげる

 

それを見たライザーは

 

 

「ミラ!きさまぁっ…!」

 

 

「いいんか?おめえの下僕が

やられてんのに行ってやらなくてもよ…」

 

言われたライザーは歯噛みをした後ミラの方へは行かず

 

魔方陣を作りだしながら言った。

 

 

「勝負は10日後だ、覚えていろよ!クソガキ!」

 

それだけ言い残しライザーと眷属達は帰っていった。

 

 

「…それでは10日後にゲームを開催致します。

それと、兵藤様、少しこちらへ…」

 

ん?なんかグレイフィアに呼ばれたぞ、

 

オラなんかしたっけかな?

 

 

「?…おぉ」

 

グレイフィアについて廊下に出ると、

 

グレイフィアが不意に何かを差し出してきた。

 

ん?なんだ?

 

受け取ってみるとそれは一枚の紙だった。

 

んん?紙?

 

 

「兵藤様、この事はくれぐれもご内密にお願い致します…」

 

それだけ告げるとグレイフィアは

 

魔方陣の中に消えていった。

 

 

「………なんだったんだ?」

 

オラは紙を畳んでポケットにしまい部室へと戻った。

 

 

「…………グレイフィア様と何をしていらしたんですか?」

 

中に入ると小猫がそう聞いてきた。

 

 

「いや、なんにもねえ、っていうより

良く分かんなかったぞ…」

 

なんか紙渡されて内密に、って言われただけだかんな…

 

 

「そう、まあグレイフィアにも何かあったんでしょうね

とりあえず、今日はもう解散にしましょうか」

 

そうして今日の部活が終了したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後は何時も通りに日課を済まして

 

オラは寝ようと部屋に戻ったんだ、そしたら

 

机の上に置いておいた紙から魔方陣が飛び出し

 

床に落ちるとその中からグレイフィアが出てきたんだ

 

 

「いいっ!?グレイフィア?どうしたんだ、こんな時間に突然よぉ…」

 

 

「申し訳ありません…紙に書いておいたのですが、『今宵の夜更けに伺います』と」

 

そう言いながら紙を渡してくるグレイフィア

 

受け取ってよくよく見てみると裏側に

 

確かにそう書かれていた。

 

 

「ひえっ!裏側に書いてあるなんて気づかなかったぞ、

にしても何の用なんだ?」

 

 

「はい、少し兵藤様に確かめたい事がございまして…」

 

オラに確かめたいこと?

 

 

「確かめたいことってなんだ?」

 

 

「いえ、大したことではないのですが…兵藤様は、

ソンゴクウ…と言う名の人物をご存知でしょうか?」

 

 

「ーーっっ…!」

 

な、なんでグレイフィアがオラの前世の名前を知ってんだ?

 

 

「あ…あぁ、知ってっぞ…と言うか、オラが孫悟空だ」

 

その言葉を聞いたグレイフィアは

 

突如ボロボロと泣き出し

 

オラに抱きついてきたんだ…

 

 

「いいっ!?いきなりどうしたんだよ!グレイフィア」

 

 

「…っっ!やっぱり…やっと…ようやく見つけました…

悟空様…お会いしとうございました…!」

 

泣きながらオラの胸に顔を擦り寄せるグレイフィア

 

オラはなんでこうなったのか必死に頭を回転させる

 

 

「う~ん…はぁ…だーめだ、全くわかんねえ…」

 

だけど、いくら考えてもわかんねえ…

 

すると、グレイフィアがスッと離れると

 

 

「お忘れですか?私は五百年程前、

冥界で貴方に助けられたメイドです。」

 

五百年前?っちゅうことはオラが孫悟空だったときだよな?

 

助けたメイド…メイド…メイド…もしかして!

 

 

「おめえ、あん時死にかけてた奴か!?」

 

そうだ、悪い奴等に追われて殺されかけていたところを

 

オラが助けたんだ、あの後、仙豆を喰わして傷を直した後

 

オラまた眠りについたんだっけか…

 

 

「はい、あの時のメイドのグレイフィアでございます

あの後、私は、貴方を探すために

色々と手を尽くしました。

でも、ソンゴクウという名の人物は

いずれも該当しませんでした…」

 

そうだよな~、オラ元々この世界の人間じゃねえかんな

 

 

「でも、ようやく見つけられました…。

私の全ては貴方の物です…

悟空様…もう、離さないでくださいませ…」

 

ん?なんか今聞き捨てならねえ台詞が聞こえた気がすっぞ

 

 

「えっと…グレイフィア?ちっと聞くけどよ、

さっき…なんて言ったんだ?」

 

 

「え?私の全ては貴方の物です…と」

 

 

「う~んとな…なんでそうなんだ?」

 

 

「私の心はあの時から既に悟空様のものですから…」

 

あー…こいつは一時のチチと同じ感じなんかな?

 

 

「そ、そっか、そいつは分かった、

おめえが何かくれるって言うんなら貰うぞ

だけど一つだけ約束してくれオラはもう孫悟空じゃねえ

この町に住む一人のサイヤ人、兵藤一誠なんだ

だから、もうその悟空様…って呼び方は止めてくれ」

 

 

「本当ですか?本当に呼び方を変えれば、

私を受け入れてくださるのですか?」

 

 

「あぁ、貰えるもんは貰ってやっから」

 

 

「畏まりました…。では、一誠様と…これでよろしいですか?」

 

 

「あぁ!バッチリだ!さて…ふわぁーぁ…

そろそろ寝るかぁ…あぁ、そうだ、

もう遅えからグレイフィアも今日は泊まってってくれ、

寝るのはオラのベッドを使ってくれればいいかんな」

 

 

「それでは、一誠様はどこで眠るのですか?」

 

 

「オラか?オラは床で寝るさぁ…ふわぁ…もう駄目だ

悪いけど寝る…おやすみ…」

 

そのやり取りを最後に、

 

オラは意識を手放したのだった。

 

…………………………………………………………………………

 

 

翌日目が覚めると何故かオラはベッドの上で寝ていた。

 

ん?なんでだ?オラ、確か床で寝てたはずなんだけんど…

 

時間をみると、まだ早朝の未明だった。

 

 

「不思議な事もあるもんだなぁ…」

 

一人呟いていると横から音がした。

 

不思議に思い横を見ると…

 

そこにはグレイフィアが眠っていたのだ

 

 

「っっっっ!?!?」

 

慌てて声が出そうになるのを抑えると、オラはソッと

 

ベッドから出た。

 

すると違和感があったのかグレイフィアが

 

目を覚ましちまった。

 

 

「…ん…あら、おはようございます、一誠様」

 

柔らかく微笑んで挨拶をしてくるグレイフィア

 

 

「オッス、起こしちまったか?」

 

 

「いえ、何時もこの時間には起きているので…

一誠様こそ早いのですね」

 

 

「はははっ!まあな、修行するにはもってこいだかんな!」

 

 

「ふふっ…リアスお嬢様の言う通り、

本当に修行がお好きなのですね…」

 

などと一通り話をした後グレイフィアは帰っていった。

 

オラも部長達と合宿をするために家を出るのだった。

 

 

 

因みに合宿修行の内容は割愛させて貰うぞ、悪いな




オッス!オラ悟空!

ついに始まったぞレーティングゲーム

次々に倒れていく仲間達…許さねえ!

よくも…!よくもぉぉ…!!!

俺は怒ったぞ!!ライザー・フェニックス!!

次回!ドラゴンボールD!

仲間の仇を取れ!一誠怒りの超覚醒!

ぜってえ見てくれよな!


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仲間の仇を取れ!一誠怒りの超覚醒!

前回までのあらすじじゃ…

突如やってきた、リアスの許嫁、ライザー・フェニックス

リアスはその婚約を破談にするため非公式の

レーティングゲームを受ける、

一方、一誠は、グレイフィアと再会を果たしたのであった。

「もう、離さないでくださいませ…」

これからどうなる!?


sideイッセー

 

オッス!オライッセー!

 

前回から時間が飛んで今はレーティングゲーム当日だ、

 

前回ライザーの奴に十日の猶予をもらったオラ達は

 

トレーニングをするために山籠りをしたんだ!

 

そこでオラは木場と小猫に軽く修行をつけてやった

 

やったことは亀仙人のじっちゃんが教えてくれた方法だ

 

重い服を着せて一日を過ごしてもらう、

 

流石に牛乳配達なんかは出来なかったけど、

 

他に出来ることは全てやらせたぞ

 

そんでオラは昼間は一人で修行…

 

たまに小猫や木場と模擬戦なんかもしてたな

 

夜は何故か、また来たグレイフィアに

 

稽古をつけて貰ってたぞ!

 

おかげでオラ自身も大分強くなれたんだ!

 

さて、トレーニングの話はこのくらいでいいか

 

今オラ達部室にいるんだけんど…

 

みんな、落ち着いてんなぁ…オラ、ワクワクしちまって

 

落ち着かねえぞ…

 

 

「…………先輩、もしかして緊張してますか?」

 

 

「いんや、早く戦いたくてワクワクしてっぞ」

 

 

「ははは、流石は戦闘民族サイヤ人だね」

 

 

「…………ただの戦闘バカですね」

 

二人ともひでえなぁ…

 

そんなやり取りをしていると、

 

魔方陣からグレイフィアが現れた。

 

 

「皆様、ゲームの準備が整いました」

 

ようやく始まんだなレーティングゲームが

 

 

「開始時間になりましたら、この魔方陣から戦闘用フィールドへと転送されます。」

 

 

戦闘用フィールドってなんだ?

 

オラが聞いたことのない単語に頭を捻っていると

 

 

「ゲーム用に作られる異空間ですわ、

使い捨ての空間ですからどんなに派手なことをしても

大丈夫なんですのよ、うふふふ…」

 

う~ん…なんか良くわかんねえけど

 

思いっきり暴れてもいいってことなんだな。

 

よし!んじゃ、思いっきり暴れてやっかな!

 

 

「因みにこの戦いは、魔王ルシファー様もご覧になります」

 

 

「そう…お兄様が…」

 

 

「ん?お兄様?どういうことだ?」

 

オラ頭良くねえから良くわかんねえぞ…

 

 

「部長のお兄様は魔王様なんだよ」

 

木場の答えでようやく少し理解できたぞ、ってぇと…?

 

「いいっ!?部長って魔王の妹だったんか!?」

 

 

「…えぇ、そうなの」

 

 

「紅髪の魔王…別名『クリムゾン・サタン(紅髪の魔王)』ことサーゼクス・ルシファー様、それが今の部長のお兄さんさ」

 

なるほどな、ようやく分かったぞ、

 

複雑な家庭環境なんだな

 

 

「そろそろ時間です…」

 

お!ついに始まるんか!オラワクワクしてきたぞ!

 

 

「さあ、皆、いきましょう」

 

 

『はい!』

 

オラ達は魔方陣のなかに消えていった。

 

魔方陣に入る前にチラッとグレイフィアと

 

目があったんだけんど、

 

その時に優しく微笑んでくれてたぞ

 

………………………………………………………………

 

『皆様、この度、フェニックス家とグレモリー家の試合に置いて、審判役を任せられましたグレモリー家の使用人、グレイフィアと申します』

 

へぇ、グレイフィアが審判をやってくれるんか!

 

こいつはありがてえ!

 

転移した先で配られたのは通信機のようなものだった。

 

 

「戦場ではこれでやり取りをするのよ」

 

へぇ、こんなんで出来るんかすげえな悪魔ってのは

 

 

「部長、地図を持ってきました」

 

木場が持って来た地図を机に広げる。

 

それは学校の全体図の見取り図らしい、マスで区切られ、

 

縦と横に英字と数字が書かれてっぞ。

 

見てても良くわかんねえや…

 

部長は旧校舎と新校舎に赤ペンで丸を着ける

 

顎に手を当て、戦術を考える部長。

 

「やはり、体育館が重要な拠点になるわね。もし、ライザーに先に取られてしまうと、こちらが不利になるわ」

 

 

「こちらが先に押さえても、数の不利がある以上、体育館を守り続けるのも難しいですわね」

 

 

「…体育館はいっそのこと破壊してしまいましょう。そうすればこちらの手数を増やすことが出来るわ」

 

 

「部長、相手も体育館を取りに来るなら、体育館を囮にしますか?」

 

 

「そうね。敵の撃破も兼ねて一石二鳥だわ。それでいきましょう」

 

これで作戦は決定だな!

 

 

「祐斗、朱乃はまず森にトラップを仕掛けて頂戴。小猫とイッセーは体育館に向かってちょうだい」

 

 

「了解です。部長」

 

 

「木場、気を付けろよ」

 

 

「あぁ、イッセーくんも気をつけて…」

 

それだけ言葉を交わすと三人は出ていった。

 

 

「…………私達もいきましょう、先輩」

 

 

「あぁ!んじゃ行ってくっぞ!」

 

 

「えぇ、気をつけて…」

 

部長に見送られオラ達は体育館へと向かった。

 

 

…………………………………………………………………………

 

体育館に着くと中から気を複数感じる…

 

 

「数は1…2…四人くれえだな」

 

 

「…………四人ですか、分かりました、いきましょう」

 

小猫に促されオラ達は中へと入り気配を殺す

 

 

「そこにいるのは分かってるわよ、グレモリーの下僕さん達」

 

あちゃぁ…気づかれちまってたか…仕方ねえ…

 

オラ達は仕方なく出ていく、

 

 

「…………私は戦車を、イッセー先輩は兵士三名をお願いします…」

 

 

「分かった!おめえも無理はすんなよ?」

 

 

「…………はい、イッセー先輩に鍛えてもらいましたから」

 

 

「はははっ!じゃあいくぞ!」

 

オラは兵士達の前に出る

 

なんだ、一人は前に戦った奴じゃねえか

 

っちゅうかあの二人危ない物持ってんなぁ…

 

 

『じゃあ、解体しまーす♪』

 

 

「いきます!」

 

 

「さあ!来い!おめえ達の力を見してみろ!」

 

勢い良く三人が一斉に突っ込んでくる

 

 

『バラバラバラバラ♪』

 

 

「ハッ!」

 

ミラは掛け声を双子は物騒な効果音を発しながら、

 

突撃してくるがオラはそれを高速で移動し避ける。

 

 

『なっ!?』

 

 

「消えた?」

 

 

「こっちだ!おめえ達こんなもんか?

オラ、まだまだ本気じゃねえぞ」

 

 

『くぅ!ムカつく奴!絶対にバラバラにするんだからぁ♪』

 

 

「攻撃が当たらない…」

 

さて、ちぃっとだけ本気を見せてやっか

 

 

「あんま使わねえから今のうちに使うとすっか!

行くぜ!赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)!」

 

『Boost!!』

 

 

『相棒、やっと使ってくれる気になったか…』

 

あんまし使う機会なさそうだかんな、

 

使えるときには使ってやっさ

 

 

『そうしてくれ、俺もやることがないと暇なんでな』

 

まあ話し相手くらいにはなるからよ、

 

修行もつけて貰ってるしな!

 

 

『お前は本当に面白い奴だ…』

 

ははっ!ありがとな!そんじゃいくぜ

 

『Boost!!』

 

おしっ!2回目もういいか?いくか!

 

 

「いくぞ!ブーステッド・ギア」

 

『Explosion!!』

 

「おめえ達にはこれで十分だ!波ぁぁっ!!」

 

倍加によってブーストされたエネルギー波を、

 

オラは三人に向けて放った。

 

放たれた極太エネルギー波は三人を余裕で飲み込んでいく

 

 

『いやぁぁぁぁ!!』

 

 

「きゃあぁぁぁ!!」

 

エネルギー波が消えたあとそこにはぐったりと横たわり、

 

衣服が消しとばされた三人の姿だった。

 

あちゃぁ…加減したら変に吹き飛ばしちまった…

 

 

「悪い悪い、手加減はしたから許してくれよな」

 

ぐったりと横たわる三人に軽く謝罪をし、

 

オラは小猫の方を見る

 

 

「…………勝負ありですね」

 

 

「くっ…!」

 

お?どうやらあっちも終わったみてえだな

 

 

「…………お疲れ様です、

そっちはもう終わったみたいですね」

 

 

「あぁ、余裕だったぞ!」

 

 

「………言ってはなんですけど、

イッセー先輩を満足させるような相手は

そういないと思います」

 

んなことねえさ、グレイフィアやドライグみたいに

 

まだまだ強えやつらはいくらでもいるさ

 

 

「そんな事ねえよ、オラなんかより強いやつらは

いっぱいいるさ」

 

 

「…………そうだといいですね」

 

すると、突然部長の声が聞こえてきた。

 

『イッセー、小猫、状況は?』

 

 

「…………問題ありません」

 

 

「全然余裕だぞ!ちっと拍子抜けしたくれえだ」

 

『そ、そう…朱乃の準備が整ったわ、

すぐにそこから離れて』

 

部長のその言葉にオラ達頷き体育館から出る

 

 

「逃げる気!?ここは重要拠点のはず…」

 

 

「さあ、どうかな?これを読めなかったのが

おめえ達の敗因だ」

 

それだけ返してオラ達は今度こそ体育館を後にする

 

その直後体育館を特大の落雷が襲った

 

ひぇ~!朱乃先輩の魔法すげえなぁ

 

見ると朱乃先輩は恍惚とした顔で満足げだ。

 

 

「うふふ♪撃破(テイク)

 

さらにその後放送が聞こえてきた。

 

『ライザー・フェニックス様の兵士三名、戦車一名、

戦闘不能(リタイア)

 

さて、次は木場と合流だったな

 

オラ達が木場のもとに向かおうとしたその時だった。

 

スゴォォン!!

 

近くにいた小猫を爆発が襲った。

 

 

「っ!?小猫!!」

 

オラは急いで小猫のもとに駆け寄る

 

 

「………ごめんなさい…先輩…私は…ここまでみたいです…

もっと先輩達のお役に…立ちたかった…です…」

 

その言葉を最後に小猫は青い光に包まれ消えていった。

 

『リアス・グレモリー様の戦車一名、戦闘不能』

 

 

「っ!!お前か!小猫をやったんは!」

 

オラは気を探り小猫をやったであろう犯人に怒鳴り付ける

 

 

「あら、だとしたらなんだと言うのかしら?

グレモリーの兵士さん」

 

 

「許さんぞ!貴様ぁ!!はぁぁぁぁぁ!!」

 

気を解放し一気に勝負をつけようとした時だった。

 

 

「イッセーくん、ここは私が…イッセーくんは

祐斗くんのところに向かってください」

 

 

「っ!朱乃先輩、だけど」

 

 

「今は感情に左右されているときではありませんわ…

それに、私だって…」

 

バチバチッ!!っと朱乃先輩から雷が迸る

 

 

「仲間をやられて怒っているのですから!

…だから、お相手をしてくださる?ライザーの女王さん、

ボム・クイーンと呼んだ方がよかったかしら?」

 

 

「その呼び方は好きではないわ…」

 

どうやら、オラがここにいても意味はなさそうだな

 

仕方ねえ、ここは朱乃先輩に任せるとすっか

 

 

「分かった、だけどよ朱乃先輩、負けんねえでくれよ」

 

 

「えぇ、分かっていますわ」

 

それだけ言葉を交わすと、

 

オラは木場の気を探り瞬間移動するのだった。

 

…………………………………………………………………………

 

 

瞬間移動した先は何処かの建物のようだった。

 

 

「やあ、良く来たね…小猫ちゃんの事は残念だよ」

 

 

「すまねえ…オラがもっと早く気づいていれは…」

 

謝るオラに木場は首を横に振って否定してくれる

 

 

「いや、イッセーくんのせいじゃないよこれも敵が一枚上手だったってことなんだろうね…悔しいけど」

 

そんな事を話していると外から声が聞こえてきた。

 

 

「私はライザー様に仕える騎士、カーラマインだ、

コソコソするのはもう飽きた!

だから正々堂々と勝負使用じゃないか!」

 

その名乗りに木場がピクリと反応した。

 

 

「名乗られたからには騎士としては出るしかないよね」

 

 

「まあ、オラには良くわかんねえけどな」

 

建物からでて姿を表す

 

 

「堂々と出てくるなど正気の沙汰とは思えんな…

だが、私はお前らのようなバカが大好きだ!」

 

それに合わせるように木場も名乗りをあげる

 

 

「僕はリアス・グレモリー様に仕える騎士、木場祐斗

騎士同士の戦い、待ち望んでいたよ!」

 

 

「よくぞ言った!リアス・グレモリーの騎士よ!」

 

その言葉を皮切りに二人の剣劇が始まった。

 

オラは何してたらいいんだ?

 

気を探り他にもいることに気がつく

 

 

「そこにいるんだろ?隠れてねえで出てきたらどうだ?」

 

虚空に声をかけるとそこから数人の少女が顔を出した。

 

一人は良く目立つ金髪の縦ロールをした少女だ

 

 

「ほう、気づいていたか、

なるほど相当の使い手のようだな、貴様」

 

 

「さあ、そいつはどうかな?試してみっか?」

 

すると、呆れたように縦ロールが口を挟んできた。

 

 

「カーラマインたら…

頭の中まで剣、剣、

剣で埋め尽くされているんですもの…

駒を犠牲にするのも渋い顔をしてましたし…

全く泥臭いったら…

しかも折角可愛い娘を見つけたと思ったら…

そちらの方も剣バカだなんて…

全く、ついてませんわ」

 

 

「いいじゃねえか剣バカでもよ

それが楽しいのかもしれねえだろ?」

 

 

「知りませんし、知りたくもありませんわ…

それにしても…リアス様ってば…

殿方の趣味が悪いのかしら?」

 

はははっ!コイツも小猫みてえにひでえなぁ…

 

 

「さあな、部長の趣味は知らねえよ、それよりやるんか?」

 

やるんなら早くしてえんだけど…

 

 

「あら、ごめんあそばせ、私は戦いませんの」

 

 

「へ?」

 

 

「その代わり…イザベラ?」

 

その呼び掛けに出てきたのは

 

仮面に半分顔を隠した女だった。

 

 

「私はイザベラ、ライザー様に仕える戦車だ…

ではいくぞ、リアス・グレモリーの兵士よ!」

 

一気に距離を積め殴りかかってくるイザベラ

 

オラはそれを造作なく裁いていく。

 

 

「って言うかよ、なんであいつは戦わねえんだ?」

 

 

「あー、気にしないでくれ。あの子は特殊だから。今回の戦いもほとんど観戦しているだけだ」

 

「な、なんだ、そりゃ!」

 

 

「彼女は――いや、あの方はレイヴェル・フェニックス。ライザーさまの妹君だ。特別な方法でライザーさまの眷属悪魔とされてはいるがライザー様の実の妹様だよ」

 

 

「ライザーさま曰く、『妹をハーレムに入れるのは意義がある?ほら、近親相姦っての?憧れたり、羨ましがる者は多いじゃん?まぁ、俺は妹萌えじゃないからカタチとして眷属悪魔ってことで』だそうだ」

 

はぁー…悪魔の考えることってよくわかんねえぞ…

 

オラは尚も攻撃を裁きながらそう考える

 

 

「どうした、こんなもんなんか?

ライザーの眷属ってのも大したことねえな」

 

 

「チッ!兵士風情が調子に乗るな!」

 

お?一段と攻撃が早くなったな、けど!

 

放たれる攻撃を弾き、手に気を込め一気に振り抜く

 

 

「喰らえ!超龍激拳!」

 

 

「ぐっ…がはっ!」

 

 

「これで終わりだ!かめはめ波!!」

 

溜めてねえから大した威力はねえけど

 

ブーストされてっからダメージはでけえはずだ

 

 

「あぁぁぁぁぁ……!!」

 

 

「イザベラ!?」

 

『ライザー様の戦車一名、戦闘不能』

 

なんか、張り合いがねえなぁ…木場の方も圧倒してるし…オラ達強くなりすぎたか?

 

 

「ねえ、そこの兵士さん、あれ、ご覧なさいな」

 

 

「ん?何があんだ?…ん!?」

 

その言葉に新校舎の方を見る

 

そこには苦戦をしているであろう部長の姿があった。

 

こりゃやべえかな?部長じゃ多分ライザーは倒せねえ

 

急いでいかねえと!

 

このままじゃオラ達がやられる前に部長がやられっちまう

 

ドライグ、なんかねえんか?

 

 

『ならば、その思いを神器にぶつけろ、そうすれば新たな力が目覚めるはずた…』

 

思いをぶつけりゃいいんだな?そんじゃいくぞ!

 

 

「赤龍帝の籠手!オラの思いに応えてみろぉぉ!!」

 

『Dragon Booster!! second Revelation!!』

 

聞き覚えのない音声だぞまあいい試してみっか!

 

 

「木場!おめえの神器を解放するんだ!」

 

 

「え?神器を?」

 

 

「早くしろ!」

 

 

「…分かった、魔剣創造(ソード・バース)

 

解放された神器にオラは籠手叩き込み叫ぶ

 

 

「やっちまえ!赤龍帝の贈り物(ブーステッド・ギア・ギフト)

 

『Transfer!!』

 

すると地面から夥しい数の剣が生え、

 

ライザーの眷属達を襲った。

 

 

「うしっ!これならいけっか?」

 

その直後の事だった。

 

『リアス様の女王一名、リタイア』

 

信じられないアナウンスが流れてきた。

 

嘘だろ?朱乃先輩がやられたっちゅうんか!?

 

更にその直後のことだった。

 

木場のいた場所が大爆発を起こしたのだ

 

 

「うわぁぁぁぁぁ!!」

 

木場はその場で光に包まれ消えていった。

 

 

「ふふふ、撃破」

 

その声が上空から聞こえ、オラは空を睨み付ける

 

そこには朱乃先輩が戦っていたはずのライザーの女王がいた

 

 

「ぐっぐぐぐぐっ……許さねぇ…!よくも…!よくもぉぉ…!」

 

オラは溢れかえる怒りに身を任せるのだった。

 

sideout

 

 

side Gureifia

 

モニターの前で光景に私は信じられませんでした。

 

そこにはライザー様の女王によって

 

撃破されたリアスお嬢様の騎士や戦車、女王が消えた後

 

一人残された一誠様に変化が表れたのです。

 

まるで怒りに身をを委ねるかのように、

 

一誠様は力を溜め始めたのです。

 

すると、一誠様の周りの大地が振動を始め、

 

異空間であるはずの場所に雷雲が立ち込め

 

一誠様の周りに落ち始めたのです。

 

一誠様にそれを気にした様子はなく

 

ただ、ひたすらに力を溜めています。

 

すると、一誠様の風貌に異変が起き始めました。

 

黒いボサボサの髪が金になったり黒になったりしながら

 

忙しなく点滅しているのです。

 

 

『ぐっ…ぐぐぐっ……ぐくっ……はぁぁぁぁぁ!!』

 

その雄叫びと共に一誠様の風貌が完全に変わったのです。

 

髪は眉は金色になり真上にそそり立ち、

 

瞳は青いものへと変わっていました。

 

それは古の大戦でみたことのあるものでした。

 

そう、それはまるで……

 

「神龍…」

 

 

【挿絵表示】

 

 

かの大戦で二天龍に鉄槌を降し消えていった。

 

あの龍に…

 

sideout

 

side超イッセー

 

 

シュウィンシュウィンシュウィン…

 

この感じ…懐かしいな、確か最初に感じたんは、

 

フリーザにクリリンが殺されちまった時だったっけか…

 

…まあいい、今は懐かしんでる場合じゃねえ…

 

 

「おめえか?朱乃先輩や木場をやったんは…」

 

 

「そうよ、貴方もすぐに後を追わせてあげるわ

あの戦車の子のようにね」

 

 

「あの戦車の子のように…?小猫のことか…小猫のことかぁーー!!!」

 

 

「っっ…!?かはっ!」

 

怒りが一気に爆発し、

 

オレは女王の場所まで一気に距離を積め蹴りを入れる

 

 

「オレの仲間たちを次から次へと倒しやがって…

おまけに小猫まで…!おめえ達だけは許さない…

絶対に許さないぞ!」

 

 

「ひっ…」

 

敵わないと分かったのか、

 

ふらつきながら逃げようとするライザーの女王

 

オレはそれを見逃さず、足を掴むと思いきり振り回し投げた

 

 

「あぁぁぁぁ…!」

 

ふっ飛んでいく女王の先回りをし今度は殴り空へと飛ばす

 

そして、また回り込み蹴りを入れまた上空に跳ねあげる

 

 

「がはっ!」

 

 

「これで終わりだ!ハッ!!」

 

再度まわりこんだオレは女王に向かって

 

全力の気合砲を叩き込んだ。

 

 

「あがぁっ…!」

 

抵抗できないまま地面に叩きつけられた女王は、

 

そのまま青い光に包まれ消えた。

 

…後は、ライザーだけか…

 

オレは部長の気を探り瞬間移動した。

 

移動した先にはライザーと部長、それにアーシアがいた。

 

部長とアーシアは驚いていねえみてえだが

 

ライザーは驚いていた。

 

 

「イッセー?あなた、イッセーなの?」

 

 

「あぁ、オレはイッセーだ…悪いが部長、おめえははやくアーシアをつれて本拠地へ帰れ…」

 

オレのその言葉に部長は怪訝な顔をする

 

 

「いやよ、私はキングよ下僕が戦っているのにおめおめと下がれるものですか」

 

その言葉にオレのなかの何かが切れた。

 

 

「我儘言うんじゃねえ!おめえなんかが勝てる相手だと思うのか!おめえがこのまま戦ってもただ負けるだけだ!それともおめえは下僕のことを信じられないっちゅうんか!

それで負けたらやられちまったあいつらはどうなる!

おめえを勝たせるために必死こいて戦ったのにそれをおめえのヘマ一つで負けるなんてよぉ!」

 

 

「っ!で、でも…」

 

 

「でもじゃねえ!おめえがいると邪魔だ!さっさとどこかに消えちまえ!」

 

オレの迫力に気圧されたのか、部長は渋々それに従った。

 

 

「分かったわ…でも、イッセー約束して…絶対に生きてかえってくると…」

 

 

「あぁ…約束する…」

 

それを聞くと部長はアーシアを連れて飛び立っていった。

 

 

「逃がすと思うのか?」

 

飛んでいく後ろ姿の部長に、

 

攻撃を加えようと手を伸ばすライザー

 

だがそれはオレによって阻まれる

 

 

「なっ!?貴様!下級悪魔の分際で!何様だ!」

 

 

「オレが何者かだと?オレは人間界から貴様を倒すためにやって来たサイヤ人…穏やかな心を持ちながら激しい怒りによって目覚めた伝説の戦士…超サイヤ人(スーパーサイヤ人)兵藤一誠だ!」

 

 

「おめえには随分と色々とお礼しなくちゃなんねえかんな…

簡単には終わらせねえぞ…」

 

言ってオレはライザーの腹部に突きを放つ

 

 

「がはっ…!!ま、待て!お前はわかっているのか!

これは両家の存続をかけた大切なものなんだぞ!」

 

 

「知るかよ…オレは部長や仲間を泣かすやつは許さねぇ

例えそれが神だろうが魔王だろうがな…だりゃあっ!!」

 

 

そう言った直後、オレはライザーの腹に拳をねじ込ませ、

 

真上に吹き飛ばした。

 

それに追撃をかけるようにオレは追いかけ更に蹴りを放つ

 

 

「これは!朱乃先輩の分!」

 

 

「ごはっ!」

 

更に突きを繰り出しライザーを殴る

 

 

「これは!木場の分!」

 

 

「がふっ…!!」

 

 

更に突きを繰り出し腹に撃ちこむ

 

 

「これは!小猫の分!」

 

 

尚も続けてオレは攻撃を撃ち込んでいく

 

 

「これは!アーシアの分!」

 

 

「ぐぼぁっっ!!」

 

 

「そしてこれが!部長をリアスとして、一人の女として

見なかったリアス・グレモリーの分だぁ!!」

 

 

「ぶげらっっ!!はぁ…はぁ…あがぁぁぁ…」

 

まだ折れてやがらねえか、

 

なら仕方ねえこいつはあまりやりたくはなかったが、

 

こいつやリアスのためだ…

 

 

「おめえには悪いがオレがやらなきゃ誰がやる!

喰らえ!龍拳だーーーー!!!!」

 

刹那、オレの体が一匹の金色の龍へと変わり、

 

ライザーを飲み込んだ。

 

 

「ぐっ…があぁぁぁぁ!!」

 

龍が消えるとそこにはぐったりと倒れるライザーと、

 

それを見下ろすオレの姿があった。

 

 

『ら、ライザー・フェニックス様、戦闘不能…

よって勝者、リアス・グレモリー様です』

 

 

「ふっ…ざまあみろ…」

 

それを最後に、

 

オレの意識は深い眠りへと落ちていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

ライザーを倒して数日、オラ達の間に平和が戻ってきたんだ!

部長も笑顔が戻って元気そうだし良かったぞ!

でも、なんかオラの家が賑やかになりそうな話があったんだよな…

次回!ドラゴンボールD!

戻ってきた日常!下僕大好きお姫様!

ぜってえ見てくれよな!


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月光校庭の戦闘民俗
戻ってきた日常!下僕大好きお姫様!


前回までのあらすじじゃ...

ライザーの女王に次々仲間をやられ激怒するイッセー

その怒りで一誠は超サイヤ人へと覚醒する


「オレがやんなきゃ誰がやる!喰らえ!龍拳だーー!!」

一誠の怒りの逆鱗に触れたライザーは大技の龍拳を食らい

その精神を折り、勝利を収める...。

つかの間の平和を手に入れた一誠たち

果たしてどう過ごすのか


sideイッセー

 

オッス!オライッセー!

 

オレが超サイヤ人(スーパーサイヤ人)に覚醒してから

 

数日が経った日のことだ。

 

あれ以来オラの周りが変化を起こし始めたんだ!

 

変化の一つは部長の奴がオレの家に

 

引っ越してきたってことだ、

 

理由を聞いてみたら、なんでも...

 

 

『下僕との親睦を深める為よ♪』

 

とのことらしい…オレにはよく分かんねえ気持ちだな…

 

二つ目の変化はオラ自身についてだ、

 

これまではいままで(生前)覚えていた技をある程度なら使えてはいたが、

 

決め手となる大技は今の身体では負担が大きく使うことができなかったんだが…

 

超サイヤ人になったことで、身体能力が飛躍的に向上し、

 

超サイヤ人に変身した状態でなら使えるようになった。

 

それと最後の変化は...

 

 

「一誠様、どうかなさいましたか?」

 

 

「いや、なんでもねえ…」

 

グレイフィアの奴が堂々と来るようになりやがったってことだ...

 

しかも...母ちゃん達と仲がいいらしく

 

 

「グレイフィアさーんちょっと手伝ってもらえる?」

 

 

「はい、すぐに!では、一誠様、少し行ってきますね」

 

 

「あぁ...」

 

こんな風に両親とも仲良くやっているみてえだ...

 

遊びに来るのは構わねえが、部長に見つかったらどうするつもりなんだ?

 

と、そんなことを考えていると、グレイフィアが戻ってきてこんなことを聞いてきた。

 

 

「そういえば一誠様、明日は何か予定はございますか?」

 

 

「明日?いや、特にはねえな…学校も休みだから強いて言えば筋トレくらいだろうな」

 

 

「そうですか、では明日はそのまま予定を開けておいてくださいませ...」

 

 

「?…別に構わねえけど、なんでだ?」

 

なんかオレに用事でもあんのか?

 

 

「魔王ルシファー様が貴方にお会いしたいそうなのです...。」

 

......................................................

 

 

翌日の事だ...

 

 

「4997…4998…4999…5000…!」

 

オレはやることもないので逆立ちの容量で腕立て伏せをしていた。

 

 

「ふぅ...ちっと休憩すっか」

 

オレは少し手を休めるために水分補給をする、

 

すると不意に部屋に魔方陣が浮かび上がりその中から二つの人影が出てきた。

 

 

「...着きました、サーゼクス様」

 

 

「あぁ、ありがとうグレイフィア」

 

出てきたのはグレイフィアと、紅髪の長髪をした、背の高い青年だった。

 

 

「やあ、初めましてかな?リアスの兵士(ポーン)、いや、兵藤一誠くん」

 

 

「あぁ…アンタはサーゼクス・ルシファー…だろ?」

 

 

「よく分かったね、その通り、私はサーゼクス・ルシファー、冥界で魔王をしている者だよ」

 

確かに、すげえ気を感じる…実力もただもんじゃねえな…

 

 

「その魔王様がオレに何の用だ?」

 

 

「なに、君と少し話がしてみたくてね…それにしても少し驚いたよ」

 

 

「...?どういうことだ?」

 

オレの言葉にサーゼクスは少し苦笑すると答えた。

 

 

「君がその姿でいることにさ、私の記憶ではいつもは黒髪、黒瞳の姿だったと思ったのだが…」

 

警戒しているのかな?とポロリとサーゼクスは零す

 

あぁ、そういうことか…オレは今、変身した状態でいるからな

 

 

 

「別におめえに警戒しているわけじゃねえよ…なんでこの姿でいるのかっていえば

この姿を体に馴染ませるためにやってることだ…」

 

 

「体に馴染ませる?どういうことなんだい?」

 

訝し気に聞いてくるサーゼクス

 

 

この形態(超サイヤ人)は必要以上に体に負担が掛かるんだ、だからその負担を体に覚えこませるために

常にこの姿になっているって訳さ…これをすることによって負担が大きく軽減されて戦いやすくなるのさ…」

 

オレの説明に、サーゼクスは興味津々と言った調子で聞いていた。

 

 

「なるほど、これは興味深い…強力な力を制御するにはそういうやり方もあるのだね」

 

 

「まあ...そういうことだ…だが、おめえがここに来たのはこれ(・・)が理由じゃねえんだろ?」

 

それを聞いたサーゼクスの顔が途端に引き締まったものへと変わる。

 

やっぱ別に目的があったんだな…

 

 

 

 

「よく気が付いたね、そうだ...君に聞きたいことがあるのはこれだけじゃない」

 

そういうとサーゼクスは改まって姿勢を整えてこう口にした。

 

 

「まずはお礼を言わせてほしい…リアスを助けてくれたこと、本当に感謝してもしきれない...」

 

 

「私からもお礼申しあげます...」

 

深々と頭を下げる二人にオラは声をかける

 

 

「頭、上げてくれ…二人とも、オレは別にそんなことを言われたくて部長を助けてわけじゃねえ…

俺はグレモリー眷属の兵士(ポーン)だ、仲間や主を助けるのは当然だろ?」

 

それを聞いた二人は顔を上げて微笑んだ。

 

 

「ありがとう、リアスの兵士が君で本当に良かった。これからもリアスのことをよろしく頼むよ」

 

それともう一つ…と、サーゼクスが切り出す

 

 

「これはグレイフィアに関することなのだがね...」

 

表情を真剣なものへと変えるサーゼクス

 

 

「君も知っての通り、彼女は長い年月君のことを探していた...

その末に君との再会を果たせた…」

 

だが、とサーゼクスは続ける

 

 

「グレイフィアは私の妻でもある…

ミリキャスという子供もいる…

だが、彼女は君への想いを捨てきれずにいる…」

 

だから、と更に続けてサーゼクスは答える

 

 

「彼女を賭けて私は君に勝負を挑もうと思う、どうだい?この誘い…受けてくれるかな?」

 

グレイフィアを賭けてだって?フッ…そんなの決まってんじゃねえか

 

 

「いいぜ、その誘い受けてやろうじゃねえか!サーゼクス!いや、魔王・サーゼクス・ルシファー!」

 

オレの言葉にサーゼクスはニヤリと笑って

 

 

「君ならそう言ってくれると信じていたよ、グレイフィア、戦闘場所の用意を...」

 

 

「それでしたらもう整えてあります...。」

 

フッ...さすがはグレモリーのメイドだな、準備がいい…

 

 

「では、行こうか…君と私の命運をかけた決闘に...」

 

 

「あぁ!」

 

そうしてオレたち二人は魔方陣の中に消えていった。

 

 

................................................

 

 

戦闘用フィールドの中でオレとサーゼクスは向かい合っていた。

 

 

「勝負は一本勝負、互いに持てる全力の一撃を放ち立っていられた方が勝者となる…

どうかな?」

 

 

「あぁ、それでいい…面白えじゃねえか…」

 

 

「では、決まりだ…早速始めるとしよう…と、その前にこれを…」

 

サーゼクスがそう言って渡してきたのは小さな小瓶だった。

 

 

「...小瓶?」

 

 

「それはフェニックスの涙といって一粒の舐めるだけで

体のあらゆるもの全快にさせてくれる優れ物さ」

 

仙豆みてえな奴か…この世界にもあったんだな

 

オレは蓋を開け、一気に中身を飲み干す

 

すると、減っていた気や重かった体のだるさが嘘のように消えていった。

 

 

「準備は整ったようだね、それじゃあ始めよう」

 

そう言ったサーゼクスの身体が消滅の魔力に包まれる

 

 

「これが私の真の姿だ…」

 

浮かび上がるサーゼクスの周りが次々に消滅していく…

 

なるほどな...あれがサーゼクスの本気って奴か…

 

ならオレも見せてやろうじゃねえか!

 

 

「はあぁぁぁぁぁぁぁぁ‼‼‼‼」

 

オレは気を解放し、フルパワーの状態にし超かめはめ波の構えを取る

 

 

「いくぞ!かぁ~めぇ~はぁ~めぇ~...」

 

 

「いけ…『滅殺の魔弾(ルイン・ザ・エクスティンクト)』!」

 

超高密度の消滅魔弾がこちらに向けて放たれる

 

 

「波あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

それに向かえ撃つようにオレは超かめはめ波を打ち放った。

 

ぶつかり合った、かめはめ波と消滅魔弾は初めは拮抗したものの、すぐにかめはめ波に飲まれ

 

真っ直ぐにサーゼクスの元へ飛んで進んでいきやがてその姿を飲み込む

 

かめはめ波のエネルギーで体が元に戻ったサーゼクスをオレは瞬間移動で助け出し消し飛ぶのを逃れる

 

 

「...私は、負けたのか…」

 

少しして目を開けたサーゼクスがそう口にする

 

 

「あぁ…オレの超かめはめ波がおめえの攻撃を呑み込んでな…」

 

 

「そうか…負けたのか…悔しいがグレイフィアは君に任せるしかないようだね…

どうか、彼女を守ってやってほしい…」

 

 

「それは別に構わねえんだけどよ…グレイフィアにはおめえとの子供がいんだろ?

だったら子供のことは大切なはずだ、オレも以前は息子がいたからよくわかる

夫をどう思ってるかは別としてな…」

 

だけど…と、俺は続ける

 

 

「それを俺が理由で引き離すのはあっちゃいけねえ…だからオレは

グレイフィアだけじゃなく、おめえ達の家族全員のことも守ってやる…

そうすりゃおめえはグレイフィアの夫のままでいられるし、その息子とも家族なままでいられんだ

良い話だと思わねえか?」

 

それを聞いたサーゼクスはなんと例えたらいいか分かんねえ顔をして言った。

 

 

「あぁ…それはとてもいい考えだ…」

 

 

「だろ?そうと決まればそろそろ戻るとすっか…肩、貸すぞ」

 

 

「あぁ、済まないね…『神龍』」

 

 

そうか、こいつも俺の正体を知ってんだな...

 

俺達は崩壊を始めている空間から元の世界へと瞬間移動していった。

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

今日の部活はオラの家でやるらしい

って!母ちゃん名に俺の昔のアルバム見せてんだよ

しかも木場の様子がいちまいの写真見てからおかしいし...

へっ!?聖剣使いがこの街に来る!?

次回!ドラゴンボールD!

明かされる木場の過去!仲間を救え!兵藤一誠!

ぜってえ見てくれよな!


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明かされる木場の過去!仲間を救え!兵藤一誠!

前回までのあらすじじゃ…

グレイフィアを賭け一誠に勝負を挑んできたサーゼクス

一誠はそれを受け、あっさりと完勝する

「おめえ達の家族もオラが守ってやる…いい考えだと思わねえか?」

さてさて、これからどうなる?




sideイッセー

 

オッス!オラ一誠!

 

あの一件があって以来、オラの周りでまた変化があったぞ

 

それはな…

 

 

「イッセー兄様、リアス姉様の眷属の方々がお着きになられました!」

 

そう言って部屋に入ってくるのはミリキャスだ。

 

 

「お?そうか…サンキュー!ミリキャス」

 

ワシャワシャと頭を撫でてやる

 

 

「えへへ…」

 

その様子を見てオラはミリキャスを肩に担ぐ

 

 

「よっと…」

 

 

「わわっ!イッセー兄様?」

 

 

「ん?どうした?高ぇとこ苦手か?」

 

オラが聞くと、ミリキャスは首を横に振り

 

 

「いえ!そんなことは、ただ急で少し驚いただけです」

 

 

「そっか、んじゃ、行くか!」

 

 

「はい!」

 

何故こんなことになっているのかと言うと、

 

それは少し時間を遡ることになる…

 

 

 

 

 

 

あの戦いの後、サーゼクス達は実家で

 

サーゼクスの父ちゃんや母ちゃん達と

 

家族会議をしたらしいんだ

 

その話合いでの結果…

 

何故かオラがグレモリーの養子になるっちゅう事で

 

話が纏まったらしい…

 

道理で最近のグレイフィアの様子がおかしかった訳だ…

 

難しそうな書類を書かせてきたり…指印を取らされたり…

 

あまりに不自然だったんで気になってはいたんだけんど

 

オラには関係ない事だろうと思って、

 

気にしないようにしてたんだ…それがまさかな…

 

しかも、オラの親にも話を通してあるらしくて

 

 

母ちゃん達が…

 

 

「イッセー、いつでも帰ってきていいんだからね」

 

 

「悪魔側ではグレイフィアさんの息子だが、こっち(人間界)では俺達の息子なんだからな!」

 

って言われて何がなんだかわかんねえ事だらけだったぞ

 

んで、つい先日になってサーゼクスがやって来て

 

ようやく話してくれたんだ、

 

それで、その話を聞いた時はひっくり返るかと思ったぞ

 

ここ今までで一番の驚きだったかもしんねえ…

 

 

 

 

 

 

…ってな事があってオラの家には今、

 

グレイフィアとミリキャスが一緒に住んでんだ

 

グレイフィアが来た当初、部長と会ったときに

 

 

「例え相手が姉様であっても私、負けませんから」

 

 

「ふふふ、私の数百年越しの想いを越えられるかしら?」

 

と、火花を散らしていた…。

 

それをミリキャスが恐がっていたからオラが散歩(武空術での空の散策)に連れていったら、

 

どういう訳かなつかれちまった。

 

それで、事あるごとにオラの部屋に遊びに来るようになったんだ!

ミリキャスを見てっとなんだかガキの頃の悟飯を思い出すな…アイツ、元気にしてっかな?

 

そんな感じでオラはグレイフィアの養子になったんだ

 

ってことで話を戻して…

 

今日の部活はいつもの旧校舎ではなく、

 

オラの家でやるらしい…

 

だから部員がオラの家に集まったて訳だ!

 

…で、部活を始めるはずだったんだが…

 

 

「これが海に行った時の写真よ」

 

 

「あらあら、イッセーくんはこの頃から

ワイルドでしたのね」

 

何故かオラの写真鑑賞会になっちまってんだよな…

 

 

「朱乃先輩、なに言ってんだ?ってか母ちゃん、いつアルバムなんか持ってきたんだよ…」

 

 

「……イッセー先輩の豪快な過去」

 

小猫までなに言ってんだ?ってか何の写真見てんだよみんな

 

おまけに部長とアーシアなんか…

 

 

「小さい頃のイッセー小さい頃のイッセー小さい頃のイッセー小さい頃のイッセー小さい頃のイッセー…」

 

 

「部長さんの気持ち凄く分かります!」

 

って、なんだか怖えことになってっし…

 

グレイフィア達なんかは…

 

 

「わあぁ!見てください母様!小さいイッセー兄様です!」

 

 

「えぇ、そうね…ミリキャス」

 

…なんかさも当然のように入って見てる事に関しては

 

気にしない事にするとして、グレイフィア…

おめえ顔は微笑んでっけど目が凄い怖ぇ事になってんぞ…

 

 

「それと木場、おめえオラの写真なんか見て面白ぇか?男の写真見たって別に面白くねえだろ?」

 

 

「そんなことはないよ?イッセーくんの過去は気になっていたからね、これは中々いいものだよ」

 

そんなもんか?変な奴…

 

と、そこで木場のアルバムをめくる手が止まった。

 

 

「ねえ、イッセーくんこの写真は?」

 

ふと木場がそう聞きながら一枚の写真を見せてくる

 

 

「あぁ、この写真か…確かガキの頃近くに住んでた幼馴染みの写真だな」

 

オラがそう答えると木場は首を横に振って答える

 

 

「その子じゃなくてその奥のこれ…これに見覚えはない?」

 

奥の物…これは剣だよな…?こんなの見たことあったか?

 

 

「ん~…ガキの頃すぎて覚えてねえな…悪ぃ…」

 

 

「いいよ、別に…それにしても数奇なものだ…こんなところで見つかるなんてね…」

 

その言葉とともに木場の雰囲気が変わる

 

 

「…これは聖剣だよ」

 

そう話す木場の表情は憎悪に満ち溢れたものだった。

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

最近木場の様子がおかしい…

部長の言うことも聞かねえしいつもなにか考え込んでる…

どうしたってんだ?

次回!ドラゴンボールD!

木場の憎悪、聖剣使いとの会合!

ぜってえ見てくれよ!


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木場の憎悪、聖剣使いとの会合!

前回までのあらすじじゃ...

イッセーの家で鑑賞会が行われた。

そこで木場が目にした一枚の写真から

木場の雰囲気が憎悪へと変わる

果たして一誠はどう動く?


sideイッセー

 

 

昨日の一件から数日後の事だ。

 

部活対抗の球技大会があったぞ!

 

結果はオラ達の完勝...

 

なんでそうなったかっていうとな?

 

オカ研は学園人気の者たちだけで編成されてっから

 

誰も当てに来ねえんだ、

 

オラとしてはもっと白熱したバトルをやりたかったんだけどな

 

でも、木場の奴はずっと何かを考え込んでて大会中ずっと上の空だったぞ

 

そんで今部室にいるんだけどよ

 

(パンッ!)

 

目の前で部長が木場の奴を引っ叩いてんだよな

 

 

「目は覚めたかしら?」

 

だが木場は少し笑んでから

 

 

「今日はすみませんでした…どうも調子が悪いみたいです...

今日はこれで失礼します…」

 

 

「あ、ちょっと祐斗!話はまだ...」

 

部長の制止も聞かずに木場は歩き出していく、

 

ちょっと言っといてやっか!

 

 

「木場、おめえが今何を考えてんのかオラには分かんねえ、

けど、これだけは覚えとけ、

憎悪に目がくらんでいたら目の前の者すら助けられなくなるってな」

 

 

「.........」

 

木場は何も言わずに部室を出ていった。

 

アイツのあの変わりよう...何かあんな?

 

部長にでも聞いてみるとするか。

 

オラは話を聞くため部長の方に向かうのだった。

 

 

...................................................

 

 

 

「聖剣計画?」

 

オラがそう聞き返すと部長は頷いて言った。

 

 

「ええ、祐斗はその計画の生き残りなのよ」

 

 

「聖剣は悪魔にとって最大の武器。斬られれば消滅させられることもあるわ。

ただ、聖剣を扱える者はそう多くはない。数十年に一人でるかどうかだと聞くわ…

そこで行われたのが聖剣計画よ」

 

そういうことか、それで木場の奴はその実験の被験者だったわけか…

 

 

「祐斗は聖剣、エクスカリバーに適応するために養成を受けたものの一人なの」

 

 

「じゃあ、木場の奴は聖剣を使えるんか?」

 

悪魔で聖剣を使えりゃあ向かうところ敵無しってことだろ?

 

 

「いいえ…祐斗は聖剣に適応出来なかったの。

それどころか、養成を受けた者、全員が適応出来なかったそうよ?

計画は失敗に終わったの...」

 

失敗したんか...でもそれだけじゃあそこまで聖剣は憎まねえだろ

 

考え込んでいると部長が続ける。

 

 

「適応出来なかったと知った教会関係者は、

祐斗達被験者を不良品と決めつけて、処分に至った」

 

まさか...殺したってのか?

 

 

「そ、そんな...教会がそんなことをしていただなんて...」

 

 

「アーシアが知らないのも無理はないわ…この計画秘密裏に行われていたようだし...

それに、その計画の責任者は教会を追放されているもの」

 

そんじゃアーシアが知らなくてもおかしくはねえか。

 

 

「何とか生き残った祐斗も私が見つけたときは瀕死の重症だった。

だけど、そんな状態でもあの子は強烈な復讐を誓っていたわ。

聖剣に狂わされた才能だからこそ、

悪魔としての生で有意義に使ってもらいたかったのよ。

祐斗の持つ才能は聖剣にこだわるのはもったいないもの」

 

確かに木場の剣の腕は中々のものだ、伸ばしていけばかなりの使い手になんだろう

 

確か生前で剣を使ってたやつと言や未来のトランクスが使ってたっけか。

 

アイツもあれで中々の剣捌きしてたよな。

 

とにかくいまはきばのやつが落ち着くまで待つしかねえか

 

そうしてオラたちは部活を終わらせたのだった。

 

 

「あなた達は先に帰っていて…私は少しやることがあるから」

 

部長がそう言うんなら仕方ねえな

 

 

「んじゃ、先に帰ってっぞ!よし!アーシア、オラに掴まれ」

 

 

「は、はい...」

 

アーシアが掴まったのを確認するとオラ達は家まで瞬間移動した。

 

 

......................................................

 

 

 

母ちゃんの気を辿り家に帰ってきたオラ達

 

 

「オス!母ちゃん今けぇったぞ(帰ったぞ)!」

 

 

「ただいま帰りました~」

 

母ちゃんは別段気にした風もなく返してくれた。

 

 

「あら、二人ともお帰りなさい、相変わらずいきなり帰ってくるのね、

今お客様が来てるのよ、ご挨拶なさい」

 

 

「え?あ、おぉ...こんちわ...か?」

 

こいつらからおかしな力を感じる…アーシアもオラの後ろに隠れて脅えてる。

 

恐らくあのおいてある荷物がそうなんだろう

 

 

「久しぶりだね、イッセーくん」

 

不意に声をかけられてオラはそちらを見る、

 

話しかけてきたのは栗毛のツインテールの奴だった。

 

 

「ん?誰だ?おめえ、オラ、おめえみてえな奴、知らねえぞ?」

 

 

「それは酷くない!?子供の頃一緒に修行したじゃない!」

 

子供ん頃?修行...ん?

 

 

「ほら、前に近所に住んでた紫藤イリナちゃんよ

前は男の子みたいだったけど、

今はこんなに女の子らしくなっちゃって...」

 

母ちゃんから名前を聞かされてようやく思い出す。

 

 

「いぃっ!?おめえ、イリナなんか!?女じゃねえか!」

 

その言葉に母ちゃん地イリナが苦笑して笑いながら言った。

 

 

「あはは...あの頃の私ってかなりやんちゃだったもんね...

それにしても...お互いしばらく会わないうちに変わっちゃった?

いや、変わったのかな?変わったような...変わってないような...

まあいいや!本当、再会って何が起こるか分からないものだわ」

 

その後、少し話をした後、二人は帰っていった。

 

......................................................

 

 

 

翌日の放課後...

 

 

二人が部室に来ていた。

 

なんでも、重要な話があってきたらしい

 

内容はこういったものだったぞ!

 

天界が持っていた六つの内三つの聖剣が堕天使コカビエルによって

 

盗まれたらしい、んで、その三つを取りけえすけえす(返す)為に二人が使わされたってことだった。

 

オラ達に何の用があったのかはこういうことだったぞ

 

 

「奪われた聖剣は私達で取り返す、だからお前達悪魔は関与しないでもらいたい」

 

ってことだったんだ、それを聞いたとき部長がちっとばっか怒ってたけどなんとか話は進んでいった。

 

............................................................

 

話し合いが終わり、二人が立ち去ろうとした時だった。

 

ふと青髪の女がアーシアを見て言った。

 

 

 

「兵藤一誠の家で出会った時、もしやと思ったが、アーシア・アルジェントか。

こんな極東の地で『魔女』に会おうとはな」

 

ゼノヴィアの言葉にアーシアはビクっと体を震わせる。

 

魔女、たしかアーシアが教会にいた時に言われてた言葉だっけか、

 

この言葉はアーシアにとって辛いものだ…

 

イリナの奴も気づいてアーシアを見て言う、

 

 

「へぇ~あなたが噂になってた元聖女さん?

悪魔を癒す力を持っていたから追放されたとは聞いていたけど...

まさか、悪魔になっていたなんてね」

 

 

「あ、あの...私は...」

 

おいおいアーシアの奴困ってんじゃねえか...

 

 

「安心しろ、このことは上には報告しない...

だが、堕ちれば堕ちるものだな。まだ、我らの神を信じているのか?」

 

 

「ゼノヴィア。悪魔になった彼女が主を信じているわけないでしょう?」

 

あのゼノヴィアとかいう奴...中々鋭いな

 

 

「いや、背信行為をする者でも罪の意識を感じながら、

信仰心を忘れない者がいる。彼女からもそれと同じものが感じられる」

 

 

「そうなの? ねぇ、アーシアさんは今でも主を信じているのかしら?」

 

アーシアはなんて答えるんだ?

 

「......捨てきれないだけです。ずっと、信じてきたものですから......」

 

それを聞いたゼノヴィアは布に包まれた聖剣を突き出して言った。

 

 

「そうか。ならば、今すぐ私達に斬られるといい...

罪深くとも、我らの神ならば救いの手を差し伸べてくださるはずだ」

 

さすがにもうオラも限界だぞ...

 

オラはアーシアの前に出て庇う様に後ろに隠し聖剣を掴むと、

 

振りほどく様に飛ばす、

 

突き出していた剣を弾き飛ばされた、ゼノヴィアは体勢を崩し倒れる。

 

 

「まさか魔女を庇うのか?君はいったい彼女の何なんだ?」

 

 

「オラは家族であり、友人であり、仲間だ、

それを傷つけるってんならオラも容赦しねえぞ」

 

 

「そうか、ならば魔女ともども切り捨ててくれる」

 

そこに割り込んでくるものがあった。

 

 

「その勝負、僕も混ぜてもらっていいかな?」

 

 

「ん?なんだ貴様は...」

 

 

「君達の先輩だよ...失敗作だったそうだけどね」

 

 

................................................

 

 

木場の乱入によって勝負は2対2で行われることになった。

 

部屋の中で戦うわけにもいかねえから場所を校庭に移して

 

向かい合ってる。

 

組み合わせは木場vsゼノヴィア

 

オラvsイリナって組み合わせになったぞ!

 

 

「木場、おめえそんな状態で戦えるんか?」

 

 

「もちろんさ、むしろ嬉しくて仕方がないくらいさ」

 

駄目だ、今のこいつを戦わせたら不味いことになっぞ...

 

 

「そうか、でも無理だけはすんなよ?」

 

 

「あぁ、分かって...⁉」

 

油断させたところで首に手刀を喰らわせた。

 

木場はぐったりと倒れて気絶した。

 

 

「今のおめえを戦わせるわけにはいかねえ...おめえの番は今回は無しだ」

 

気絶した木場を小猫たちに預けると、オラは二人の方に向き直り言い放った。

 

 

「こいよ?二人まとめて相手してやる...いくぞ‼赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)!」

 

そう言って神器を展開する

 

『Boost!!』

 

 

「その言葉後悔するなよ!」

 

 

「私達の実力見せてあげるわ!」

 

二人が剣を抜き放ち切りかかってくるがオラはそれを指だけで受け止める。

 

 

『なっ!?指で!?』

 

 

「どうした、こんなもんか?聖剣使いのってのも大したことねえみてえだな」

 

その言葉に二人は切れたのか、距離を置きすぐさま連撃を繰り返してくる。

 

だがオラは尚も指で受け止め捌いていく。

 

 

「な、なんで攻撃が当たらない!?」

 

 

「イッセーくんって悪魔よね!?なんで指で聖剣受け止めてるの!?」

 

攻撃が当たらないことに驚いている二人オラはその隙をついて攻撃を仕掛ける

 

 

「がら空きだ!だりゃぁぁぁ!!」

 

気を使わずに魔力を込めた拳をふるう

 

 

「ぐっ...‼」

 

 

「きゃぁぁっ..‼‼」

 

二人は勢いよく吹っ飛んでいき、ゴールネットにシュートされる

 

 

「終わりだ!あー...その前に朱乃先輩、ちっと小猫の目、塞いでおいてくれ」

 

 

「あら?分かりましたわ、それじゃあ小猫ちゃん失礼しますわね?」

 

朱乃先輩が小猫の目を塞ぐ

 

 

「では、私はアーシア様を...」

 

察したようにグレイフィアがアーシアの目を塞ぐ

 

 

「......朱乃先輩、見えないです」

 

 

「はわわ...何も見えないですぅ...」

 

よし!これでいいな!

 

 

「いくぞ!それとドライグ悪い!先に謝っておく!

喰らえ!洋服崩壊(ドレスブレイク)!」

 

パチンッ!オラが指を鳴らした瞬間!

 

 

ビリビリビリビリィッ!

 

勢いよく二人の纏っていた衣服が弾け飛んでいく

 

 

「なっ!?」

 

 

「イヤァァァァァァァッ!!」

 

よし、始めてやったけどうまくいったな!

 

 

『相棒...泣いていいか?』

 

悪かったって!だから泣かねえでくれよ!ドライグ

 

 

「あらあら,まあまあ..」

 

 

「珍しい技ですね...」

 

こうして試合はオラの一人勝ちになった。

 

教会の二人は顔を真っ赤にして怒っていたが

 

元々おめえ達が原因なんだから仕方ねえだろ?

 

そういやゼノヴィアのやつが去り際に気になることを言ってたな。

 

 

『白い龍、バニシングドラゴンはもう目覚めているぞ』

 

白い龍か...確かオラのライバルなんだっけか?

 

ベジータみてえな奴なんかな?

 

オラはそんな期待を胸に家へと変帰るのだった。




オッス!オラ悟空!

木場の奴、また一人で行動してやがる...

部長の言うことも聞いてねえみてえだ

仕方ねえ!ここは一つオラが一肌脱いでやっか!

次回!ドラゴンボールD!

共同戦線⁉聖剣を破壊しろ!

ぜってえ見てくれよな!


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共同戦線⁉聖剣を破壊しろ!

前回までのあらすじじゃ...

アーシアを責められ怒る一誠

木場とペアを組み聖剣使い二人相手に戦うが

木場をあっさりと退け、一人で戦う一誠

そしてあっさりと勝ってしまうのであった。



sideイッセー

 

オッス!オライッセー!

 

今オラはあの二人組を探す為に街に来てんだ!けどな?

 

 

「......どこに行くんですか?先輩」

 

 

「誰かをお探しですか?一誠様」

 

小猫とグレイフィアに見つかっちまったんだ。

 

仕方ねえ、正直に話すとすっか!

 

オラがその理由を話すと二人は

 

 

「......私も協力します」

 

 

「一誠様の身に何かあってはいけません、私も同行いたします」

 

ん?なんか協力的だな、ま、いっか!

 

しっかしすぐ見つかっかなぁ?

 

オラ達はあの二人組を探す為行動を開始するのだった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

探し始めて数分...二人はすぐに見つかったんだ...けどな?

 

 

「えー、迷える子羊にお恵みを~」

 

 

「どうか天の父に代わって哀れな私達にお慈悲をぉぉぉ!!」

 

何やってんだ?アイツらあんなことしたって金はもらえないのによ

 

あ、なんか口喧嘩はじめたぞ、止めてやるか

 

 

「おーい、おめえ達オラ達今から飯食いに行くんだけんど一緒に来るか?」

 

そう言ってオラは二人に声をかけたのだった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「美味い!日本の料理は、美味いぞ!!」

 

 

「ああ、やっぱりファミレスのメニューこそ私のソウルフード!!」

 

おぉ、スゲエ勢いで食ってる...かくいうオラも負けないくらい食ってんだけどな!

 

 

「......先輩もあの二人も食べすぎです。」

 

 

「あれが一誠様の良いところですよ?塔城様」

 

二人は食わねえんかな?うめえのによ...

 

 

「すいませーん!このメニューのここからここまで頼むぞ!」

 

 

『は、はい!ただいま!』

 

オラは再度注文し、料理をがっつくのだった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「それで?私達に接触してきた理由は?」

 

ようやく落ち着いたゼノヴィアがそう問いかけてきた。

 

オラは食べる手を止めて答える

 

 

「まどっこしい事は抜きで単刀直入に言う、聖剣の破壊をオラ達にも手伝わせてくれ」

 

その言葉にゼノヴィアは少しだけ考え込み

 

 

「ふむ、一本くらいならばいいだろう」

 

 

「ほんとか!」

 

 

「ちょっと!ゼノヴィア!本気なの!悪魔の手を借りるなんて」

 

これに反応したのがイリナだった。

 

 

「いや、私が借りるのは赤龍帝の力さ、それに君は悪魔ではないんだろう?」

 

お?オラの正体に気づき始めたか?

 

 

「ん?なんでそう思うんだ?」

 

 

「君からは悪魔によく似た気配は感じるがよく感じ取ってみれば根本が違うんだ

君はいったい何者だ?」

 

 

「オラか?オラ、悪魔の力を持ったサイヤ人っちゅう種族だ」

 

「......宇宙に生息する宇宙人です。戦闘民族と言われているようです」

 

オラの説明を小猫がやってくれる助かるぞ!

 

 

「なるほどな、それで悪魔に似た気配が感じられるのか、ではそのサイヤ人と赤龍帝の力を借りることにしよう」

 

 

「おぉ!任せてくれ!」

 

 

「ゼノヴィア、前々から思っていたけれどあなたって時々おかしいわ」

 

 

「信仰に柔軟なだけさ、君達みたいに頭は固くないからね」

 

 

「なによ!異教徒にくせに!」

 

 

「それはこっちの台詞だ、異教徒」

 

おいおいまた喧嘩始めやがったぞ...

 

 

「まあまあ落ち着けって、とにかく今回の作戦に協力する仲間をもう一人呼ぶぞ」

 

そう言って二人を宥めつつオラは木場へ連絡を入れた。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

あの後、無事木場も合流して作戦の話をしたんだ!

 

だけど木場の奴不満そうに顔を顰めててよ...

 

 

「なるほど、でも正直聖剣使いに破壊を承認されるのは遺憾だね」

 

 

「ずいぶんな物言いだね、君はグレモリー眷属を離れたそうじゃないか…

はぐれとみなしてこの場で切り捨ててもいいんだぞ」

 

さっきから木場とゼノヴィアの間で一触即発な空気が漂ってるし...

 

勘弁してくんねえかな...

 

 

「そう言う考えもあるね...」

 

そろそろ止めっか、じゃねえとやべえことになりそうだ

 

 

「そこまでにしといてくれよ二人とも、これから共同戦線が始まんだからさ!」

 

 

「...君が聖剣計画を憎む気持ちは理解できるつもりだ、

あの計画は私達の間でも最大級に嫌悪されている…

だから、計画の責任者は異端の烙印を押され追放された」

 

その言葉に続いてイリナが話し始めた。

 

 

「バルパー・ガリレイ、皆殺しの大司教と呼ばれた男よ」

 

 

「バルパー…その男が僕の同志を…

情報を提示されたのならこちらも情報を提示しないとね…

昨夜、フリードにあったよ、あの男の手にはエクスカリバーの一本が握られていたよ」

 

フリードってあの白髪神父だよな?あいつまだ生きてたんか

 

 

「なるほど、奴か」

 

 

「ん?おめえたち知ってんのか?」

 

 

 

「ええ。フリード・セルゼンは十三才でエクソシストになった天才よ。多くの悪魔や魔獣を滅して功績を残していったわ」

 

 

「だが、奴はやり過ぎた。同胞すらも次々に手をかけていったのだからね。その結果、奴は異端として追放された。・・・・・なるほど、教会から追放された者同士が結託することはそう珍しいことでもない。もしかしたらーーー」

 

なんだかややこしいことになってるってことだけは分かったぞ

 

 

「とりあえず今は作戦に集中しようぜ!」

 

 

「あぁ、そうだな」

 

オラ達はこれから起こる作戦に備えるのだった。

 

 

 




オッス!オラ悟空!

フリードの奴ほんとに生きてやがった!

木場の奴が一人で戦い始めようとしやがるし...もうしっちゃかめっちゃかだ!

こうなったら一気にカタをつけるか?

次回!ドラゴンボールD!

聖剣対赤龍帝!強いのはどちらだ‼

ぜってえ見てくれよな!


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聖剣VS赤龍帝!強いのはどちらだ‼

前回までのあらすじじゃ…

木場の為に聖剣使い二人に接触したイッセー

そこで聖剣の破壊を協力したいと申し出る

二人はそれを了承してくれ

イッセーは木場を呼び作戦を開始するのであった


sideイッセー

 

オッス!オライッセー!

 

オラ達は今、夜の町を歩いているんだ!神父の格好をして…

 

これはイリナの提案らしい

 

なんでも…『フリードは神父を襲ってるんでしょ?

なら、神父に変装すればあっちから姿を現してくれるよ』

 

ってことでオラ達は神父の格好をしているんだ

 

正直、気を探ればそんなことしなくても済むんだけどなぁ…

 

オラがそんなことを思案していると、

 

フリードの気を察知した。

 

 

「来たぞ!みんな!気ぃ付けろ!」

 

オラが皆に声をかけた直後、空からフリードが降ってきた。

 

 

「神父のご一行に加護あれってね!」

 

降ってくるなり聖剣を振り抜いてくるフリード

 

皆はサッとその攻撃を躱わし、左右に散らばる

 

 

「おやおやぁ~?神父ご一行かと思ったら悪魔でしたか~

なんだなんだよなんですかぁ?クソ悪魔がコスプレですかぁ?」

 

相変わらずよく口が回る奴だなぁ~

 

そんじゃ!ちっと挑発してみっか!

 

 

「さあ?どうかな?試してみっか?」

 

 

「あ?悪魔風情が何言っちゃってる訳?

今度こそ首チョンパしてやるよぉぉ!!」

 

そう叫びながらフリードはオラに向けて突っ込んでくる

 

お?あっさり挑発に乗りやがったな!

 

突っ込んでくるフリードを迎え撃つために構えるが…

 

【ガギィィィン!!】

 

 

「君の相手は僕だよ!」

 

木場の奴がオラとフリードの間に和って入ってきた。

 

 

「誰かと思ったら昨日の騎士(ナイト)くんじゃぁ、あーりませんか!キミがボクに叶うと思ってるのかな?」

 

 

「どうかな?試してみるといい!」

 

オラ達はその様子を見守っていた。

 

因みにグレイフィアはもう帰らせて

 

イリナ達には連絡をとってある。

 

ミリキャスをオラの母ちゃん達に任せておくのはちっと心配だったかんな…

 

その間にも戦いは木場の劣勢だ、アイツが造りだした魔剣は

 

フリードの持つ聖剣にことごとく破壊されている

 

アイツ、あのままじゃやられちまうぞ…

 

すると不意に浮遊感があり下を見ると小猫が

 

オラを持ち上げていた。

 

 

「ん?小猫、なんでオラを持ち上げてんだ?」

 

 

「……祐斗先輩をお願いします」

 

小猫は無表情にそれだけ呟くとオラを思いっきりぶん投げやがった!

 

 

「いいっ!?いきなり投げるこたねぇだろ!

ったく…木場ァァ!譲渡すっぞ!!」

 

オラは空中で譲渡の呼び動作にはいる

 

 

「わっ!?イッセー君!?」

 

木場がオラに気づいて驚いているが構わずオラは力を譲渡する

 

 

赤龍帝の贈り物(ブーステット・ギア・ギフト)!!」

 

『transfer!!』

 

籠手からオラの倍加した力が木場に譲渡される

 

 

「貰ってしまったものは仕方ない!ソードバース!!」

 

譲渡された力を使い、木場は神器を解放する。

 

 

「おぉ?なんですかぁ?こんなもの簡単に…って!?なんだよお前!?」

 

 

「へへっ!捕まえたぞ!」

 

オラはフリードの背後に回り込み羽交い締めにして拘束した。

 

 

「チッ…!クソ悪魔が!離れろ!離せってんだよォォォ!」

 

 

「無理だ…!今だ!木場!やれぇぇぇ!!」

 

 

「有難い!喰らえ!」

 

木場がオラ達に向けて剣を振り上げたその時だった!

 

 

「何をしている?フリード」

 

不意に声がしてオラはそちらを見る

 

そこには険悪な面の爺さんが立っていた。

 

 

「バルパーのじいさんか…このクソ悪魔達が邪魔しててよぉ…」

 

 

「そんな奴らにてこずるとは…まあいい、時間だ…戻るぞ」

 

 

「ヘイヘイ…んじゃ、そらよっと!」

 

その刹那、羽交い締めにしていた

 

フリードが何かを思いきり地面に叩きつけた瞬間、

 

眩い閃光が辺りを包み込んだ。

 

 

「なっ!?」

 

あまりの眩ゆさにオラは目を覆う

 

 

『んじゃ、チャラば!クソ悪魔ども!』

 

その声と共にフリードの気は遠くなっていった。

 

 

「グッ…!ちくしょう…逃げちまったか…」

 

光が止むとそこにフリードもバルパーの姿も消えていた。

 

そのすぐ後、連絡をいれていたイリナ達が来て

 

すぐに後を追っていった。そん時に木場の奴も

 

 

『僕も追わせてもらおう!』

 

って行っちまったから残されたのは

 

オラと小猫の二人だけになっちまったんだ…。

 

 

「ったく、なんなんだ?」

 

 

「本当、なんなのかしらね…貴方達のこの行動は…」

 

オラの呟きの直後背後から怒気の籠った言葉が聞こえてきた。

 

その聞き覚えのある声にオラは恐る恐るそちらを見ると…

 

そこには黒い笑みを浮かべた部長のような何かが立っていた。

 

 

「いぃっ!?部長!」

 

 

「イッセー?覚悟はいいわね?」

 

その日駒王の町にオラの絶叫が轟いたのだった…。

 

もうあんな目には遇いたくねえぞ…

 

(チチよりおっかなかったぞ…)

 




オッス!オラ悟空!

オラ達の町に堕天使の幹部が攻めてきたぞ!

戦争を再発させるだって!?

んなことオラ達がさせねえぞ!

次回!ドラゴンボールD!

見せろ龍帝の底力!赤龍帝の本領発揮だ!

ぜってえ見てくれよな!



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見せろ龍帝の底力!赤龍帝の本領発揮だ!

前回までのあらすじじゃ…

聖剣を破壊するべくフリードと接触する

だが、木場が出者張ってきたためにフリードを

みすみす逃してしまう、逃げたフリードを追って木場、

イリナ、ゼノヴィアは夜の闇に消えていく…。

取り残された一誠と小猫は勘づいた

リアスに説教を喰らうのだった





side一誠

 

オッス!オライッセー!

 

今はあの一件から数時間経ってオラは家に帰ってきてんだ

 

 

「イッセー兄様!またあの話を聞かせてください!」

 

 

「おぉ、そんじゃ今日はフリーザと戦った奴のことを話し手やっぞ!」

 

オラは今ミリキャスの部屋でオラの生前の話をしてる

 

なんでオラがこんなことをしてんのかって言うとな?

 

あの後、オラ達は家に帰ってきてたんだ。

 

そんで、もう寝ようと思ったらよ…

 

部長がいきなりオラの部屋で服を脱ぎ出しやがったんだ

 

それを見たアーシアが同じことし始めるし…

 

挙げ句の果てにグレイフィアがタイミング悪く入ってきて

 

 

『私の義息子に迫ろうなんていい度胸ですね…』

 

なんて言いだして部屋のなかが修羅場になっちまったもんだから…

 

オラはミリキャスのとこまで瞬間移動してきたって訳さ

 

んで、以前話していた生前の話の続きを

 

子守唄変わりに聞かせてやってるって訳だ

 

 

「んで、ソイツはフリーザをぶっ飛ばして…

ってもう寝ちまったか…」

 

見ると、ミリキャスはすやすやと寝息をたてていた。

 

オラはミリキャスを起こさないように

 

部屋を出ていこうとしたその時だった。

 

 

「っ…!?この気は!」

 

感じた事のある気を感じオラはすぐに外に出る

 

そこにいたのは紛れもないフリードだった。

 

 

「おやおやぁ~?お早いお気づきで」

 

 

「フリード…なにしに来やがった…」

 

 

オラの問いかけにフリードは首を降りながら答える

 

 

「俺達のボスが挨拶しに来てるんだよ、ほら、上みてみな?」

 

そう言われて上を見るとそこにはバカデカイ気を纏った男が浮いていた。

 

 

「始めましてだな、今代の赤龍帝…俺は堕天使のコカビエルだ」

 

コカビエル?それって確か、聖剣を盗んだ奴の名じゃねえか

 

 

「おめえがコカビエルか!なにしに来た!オラに、戦いでも挑もうって言うんか?」

 

そう言うとコカビエルはフンッと鼻で笑い

 

 

「貴様などに興味はない…俺がしたいのは戦争なんだ、

これはその余興みたいなものだ…」

 

 

「戦争だと…?そんなこと出きると本気で思うんか!」

 

 

「出きるな…お前の主はあの紅髪の魔王…サーゼクス・ルシファーだ、その妹であるリアス・グレモリーを殺せば

奴は怒り、自然と戦争は起こる」

 

部長を殺してサーゼクスに戦争を起こさせるだと…?

 

 

「んなことオラがさせねえぞ!おめえをぶっ倒す!」

 

オラは鋭くコカビエルを睨み付ける

 

 

「ほう…この俺を倒すか、だが俺はお前などに構っている暇などないんだ…それと、コイツはお前達の連れだろう?返すぞ」

 

そう言ってコカビエルが投げ渡してきたのは

 

ボロボロになったイリナだった。

 

 

「!?イリナ!おめえ!イリナに何しやがった!」

 

 

「なにもしていない…ただ俺達に挑んできたから返り討ちに遭わせただけだ…

もう二匹ほどコバエがいたが逃げられてしまったがな…」

 

二匹のコバエ?木場とゼノヴィアのことか…

 

 

「それではな、赤龍帝…俺を止めるものなら止めてみるがいい、フハハハハハ!!」

 

そう言うとフリードとコカビエルは夜の闇へと消えていった。

 

 




オッス!オラ悟空!

コカビエルの奴、バルパーを使って聖剣を一本に戻しやがった

サーゼクスの増援が来るまで1時間もある…

ここはオラがアイツを倒すしかねえ!

次回!ドラゴンボールD!

赤龍帝vsコカビエル!駒王を守れ兵藤一誠!

ぜってえ見てくれよな!


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赤龍帝vsコカビエル!駒王を守れ兵藤一誠!

前回までのあらすじじゃ...

リアスにキツイお仕置きを受けたイッセーの所に

堕天使幹部コカビエルとフリードがやって来た。

コカビエルはボロボロになったイリナを投げ渡すと夜の闇へと消えていくのだった。

どうする?一誠!


sideイッセー

 

コカビエルのたくらみを阻止するため、オラ達は駒王学園へと来ていた。

 

そこには木場以外のグレモリー眷属と生徒会のシトリ―眷属が来ていたんだ。

 

どうやら駒王の危機とみて駆けつけてくれたらしい、

 

ホント助かっぞ!

 

 

「学園全体を結界で覆いました。余程の事がない限り、外への被害は食い止められるはずです。」

 

 

「ありがとう、助かるわソーナ」

 

向こうでは部長と会長が話し合っている

 

 

「一誠様、本当にサーゼクス様をお呼びしなくともよろしいのですか?」

 

 

「あぁ!あんな奴に態々『父ちゃん』が出るまでもねえさ」

 

その言葉にグレイフィアは目を丸くする

 

 

「一誠様、今、なんと...?」

 

 

「ん?父ちゃんって言っただけだぞ?一応親父なんだしな!

なんならグレイフィアも母ちゃんって呼んでやっけど?」

 

オラの問いかけにグレイフィアは綺麗に首を横に振り...

 

 

「確かに私は文面上では一誠様の母です。ですが、私の心は貴方の物なのです。

ですので、今までのようにグレイフィアとお呼びいただきたく存じます…」

 

 

「そっか!わかった!」

 

グレイフィアの言葉に頷いていると部長がこちらにやって来た。

 

 

「イッセー、今回あなたにはサポートに徹してもらいたいの」

 

 

「あぁ、却下だ、今回サーゼクスの奴には来てもらわねえかんな!」

 

オラのその言葉に一同が驚愕を露わにする。

 

 

「どういうこと?朱乃がもうお兄様に打診してあると聞いていたのだけれど」

 

 

「その疑問には私からお答えします...」

 

部長の問いにグレイフィアが答える

 

 

 

「確かにサーゼクス様は姫島様から救援の要請を受けておりました。ですが一誠様がそれを取り消したのです。」

 

 

「なんですって!?それじゃあ!」

 

グレイフィアは頷いてから答える。

 

 

「はい、今回の戦いにサーゼクス様はいらっしゃいません」

 

その代わり、とグレイフィアは続けた。

 

 

「今回の戦いは一誠様…いえ、我が息子…カカロット・グレモリーが

コカビエルを倒します」

 

その言葉にメンバーの顔は一層驚きに包まれるなか...

 

 

「なあ、カカロット・グレモリーっていったい誰の事なんだ?」

 

匙が見当違いなことを聞いてきた。

 

 

「それはオラの事だ!オラ、グレイフィア達の息子ん時の名はカカロット・グレモリーっっちゅうんだ」

 

 

「おまっ!マジかよ!」

 

んな感じに作戦会議を終えたオラ達はコカビエルとの戦闘に臨むのだった。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

校庭に入るとおかしな光が空に向かて伸びていた。

 

なんだ?あのへんな光

 

 

「よく来たな、グレモリーの娘に赤龍帝…それで?

サーゼクスは来るのか?それともセラフォルーか?」

 

部長が答えようとするのをグレイフィアが止めるのを見てオラは口を開く

 

 

「サーゼクスもセラフォルーっちゅう奴も来ねえさ、おめえの相手はオラだけで充分だ!」

 

 

「お前だけだと…?ほざけ!下級悪魔風情が」

 

その言葉と共に、コカビエルは巨大な光の槍をこちらに投擲してくる

 

なんだ、こんなモンなんか...

 

「ハアァァァァァ!!」

 

気合だけで撃ち返した。

 

 

コカビエルは跳ね返ってきた槍を平然と躱すとニヤリとし

 

 

「ほう…俺の槍を返すか、貴様、なかなかの使い手のようだな」

 

 

「あんなもん本気を出すまでもねえ」

 

 

「面白い、ならばこいつらの相手でもしてもらおう…俺の可愛いペットたちだ」

 

コカビエルがそう言うと魔方陣が出現し、中から三つ首の犬が現れた。

 

 

「ケルベロスですって!?まさか人間界に持ち込むなんて…」

 

へぇ、あいつケルベロスっちゅうんか、ちっとは楽しめっかな?

 

 

「部長たちは下がっててくれ、巻き込まれたら大変だかんな」

 

部長たちがその言葉に何か言いたそうにしながらもグレイフィアに下がらせられる

 

 

「いくぞ!赤龍帝の籠手!

そんでもって喰らいやがれ!オラがこの世界で初めて覚えた技!

ドラゴン波だぁぁぁ!!」

 

『Boost!!』

 

瞬間!オラに向かってきた複数のケルベロス達はドラゴンの形をしたエネルギーの奔流に呑まれ消し飛んだ。

 

 

「なんだと!?ケルベロス達を一撃で!」

 

 

「あんな奴らやおめえじゃオラには勝てねえ」

 

オラとドライグがこんなもんで倒せるなんて思うとは堕天使っちゅうのはバカなんかな?

 

『それはお前には言われたくないだろうがな...』

 

ひっでえなぁ...ドライグ、これでも前世よりかは格段に頭良くなったんだぞ!

 

ドライグとこんなやり取りをしていると

 

 

 

「援軍は…どうやら必要なさそうだな」

 

 

「はは…相変わらずみたいだね、イッセー君」

 

ゼノヴィアと木場が遅れて参上したんだ!

 

木場はバルパーの方を見るとそこには...

 

 

「ーーー完成だ」

 

聞こえて来たのはバルパーの嬉々とした声だった。

 

神々しい光が校庭を覆いつくす。

 

あまりの眩しさに俺を含めた全員が顔を手で覆った。

 

 

四本のエクスカリバーが一本に統合される。

 

そして、陣の中心に異形の聖剣が現れた。

 

 

「エクスカリバー・・・ッ!」

 

木場が憎々しげに呟く

 

 

「あれが、一本になった聖剣なんか」

 

なんていうか...つまらねえ剣だな。

 

エクスカリバーが統合されたことで笑みを浮かべるバルパー。

 

「エクスカリバーが一本になった光で下の術式も完成した。

あと20分程度でこの町は崩壊するだろう。早く逃げることをオススメする」

 

 

「「「!?」」」

 

バルパーの言葉にこの場にいる全員が驚いた。

 

二十分か、そんだけありゃ充分だ

 

 

「その必要はねえさ、それまでにおめえ達をぶっ倒してその聖剣も破壊する!」

 

高らかに笑いだすバルパー

 

 

「二十分以内に私達を倒すだと?そんなことが出来るものか」

 

 

「出来るさ…試してみるか?」

 

そうしてようやくバルパーの顔から笑みが消える

 

皆が焦る中、木場がバルパーに近づいていく。

 

「バルパー・ガリレイ…僕はあなたの聖剣計画の生き残りだ。

いや、正確にはあなたに殺された身だ。

今は悪魔に転生したことで生き永らえている」

 

冷静な口調で言う木場だが、はっきりとした憎悪が木場から感じられる。

 

 

「あの計画の生き残りだと?そうかお前があの時の…

卑しくも悪魔になっていようとはな…」

 

 

「僕は死ぬわけにはいかなかったからね。死んでいった同志のために!」

 

木場が剣を構えてバルパーに斬りかかった!

 

だが、コカビエルが木場を狙っていやがる!

 

マズいな...

 

 

「待つんだ! 伏せろ木場!!」

 

 

【ドッゴオォォォォォォン!!!】

 

 

コカビエルの槍が木場を襲った!

 

間一髪で避けたから直撃はしていねえけど、

 

攻撃の余波で木場はボロボロになっちまった。

 

 

「直撃は避けたか。赤龍帝に感謝するんだな」

 

 

「コカビエル! きっさまぁぁッ!」

 

 

「フンッ…フリード」

 

コカビエルがあのザコ神父を呼ぶと

 

 

「はいな、ボス」

 

バルパーの後ろからフリードが現れる

 

アイツもしぶとい奴だなぁ...

 

 

「陣のエクスカリバーを使え。最後の余興だ」

 

 

「ヘイヘイ。全く、俺のボスは人使いが荒くてさぁ。

でもでも、素敵に改悪されちゃったエクスカリバーちゃんを使えるなんて、

感謝感激の極み、みたいな? 

ウヒャヒャ! さーて、悪魔ちゃんでもチョッパーしますかね! 

いや、ここはまずイッセー君をやっちゃいましょうか!」

 

相変わらずふざけたことを言いながら、フリードが合体したエクスカリバーを握る

 

 

「そんななまくら如きでオラは倒せねえさ」

 

 

「ッ!なまくらかどうか切って確かめさせてやんよぉぉぉ!」

 

フリードがオラに向かってくる、だけど

 

 

 

【ガッキィィィン!!】

 

フリードの手からエクスカリバーが空を舞った。

 

 

「うっ・・・」

 

木場が立ち上がろうとするが、その場に膝を着く。

 

 

思った以上にダメージが大きそうだな...。

 

 

「被験者の一人が脱走したとは聞いていたが、

まさかこんな極東の国で会うとは数奇なものだ」

 

バルパーが木場に近づき、語りはじめる。

 

 

「だが、君達には礼を言う。おかげで計画は完成したからのだから」

 

 

「・・・・完成だと?」

 

 

「君達、被験者にはエクスカリバーを操るほどの因子はなかった。そこで、私は一つの結論に至った。被験者から因子だけを抜き出せば良い、とな」

 

 

「っ!?」

 

バルパーの言葉に木場は目を見開く。

 

バルパーは自慢げに話を続ける。

 

 

「そして、私は因子を結晶化することに成功した。

これはあの時に出来たものだ。最後の一つになってしまったがね」

 

バルパーが懐から輝くクリスタルのようなものを取り出した。

 

あれが聖剣の因子なってやつか?

 

バルパーの横でフリードがおかしそうに笑う。

 

「ヒャハハハ!! 

俺以外のやつらは途中で因子に体がついていけなくて死んじまったんだぜ! 

やっぱ、俺ってスペシャルなんすかねぇ!」

 

すると、オラの隣にいたゼノヴィアな何かに気付いたように呟いた。 

 

「読めたぞ。聖剣使いが祝福を受けるとき、

身体に入れられるあれは聖剣の因子だったのか」

 

ゼノヴィアの言葉にバルパーが忌々しそうに言う。

 

「偽善者どもめ。私を異端として追放しておきながら、

私の研究だけは利用しよって。

どうせ、あのミカエルのことだ。

被験者から因子を取り出しても殺してはいないだろうがな」

 

 

「...だったら、僕達も殺す必要は無かったはずだ。それなのにどうして…」

 

 

「実験に犠牲はつきものだ、お前たちは私のモルモットに過ぎなかったのだよ」

 

 

「僕達は役に立てると信じて…ずっと耐えてきた…それを…」

 

 

 

 

【カランッ】

 

 

バルパーが木場の足元に結晶を投げる。

 

「欲しければくれてやる。今ではより精度の高い物を量産する段階まで来ているからな」

 

 

木場は結晶を手に取って呆然と見つめた。

 

結晶を握り締めて、体を震わせる…涙しながら。

 

 

「みんな…ごめん…」

 

その時の事だった。

 

いきなり結晶が淡く輝きだし校庭を包み込んだ。

 

やがてその光は木場を取り囲むように集まっていき、

 

やがていくつもの人の形を形成していった。

 

 

「みんな…僕は……僕はッ!

……ずっと、ずっと思っていたんだ。 僕が、僕だけが生きていいのか? って…

僕よりも夢を持った子がいた。

僕よりも生きたかった子がいた。

それなのに、僕だけが平和な生活をしていいのかって……」

 

霊魂の少所達は微笑みながら何かを訴える。

 

 

『大丈夫、みんな集まれば…』

 

 

『怖くない、例え神がいなくとも…』

 

 

『神様が見てなくても…』

 

 

『僕たちの心はいつだって…』

 

 

「『一つだ…』」

 

その瞬間!木場の身体を淡く眩いい光が包み込んだ。

 

 

『相棒、少しいいか?』

 

ドライグ、なんだ?

 

『あの騎士は至った...お前にもわかるように説明してやるとアイツは禁手を習得した』

 

あれが...バランスブレイカー

 

 

「こいつは面白えな…オラもあんなのになれんのか…」

 

 

「...?一誠様?」

 

オラはそのまま木場の戦いを見守った。

 

 

「バルパー・ガリレイ、同志たちはイッセー君が言った通り、

僕に復讐を願ってなどいなかった…願ってなかったんだ…

でも僕は、目の前の邪悪を打倒さなければならない…

第二第三の僕たちを…生み出さないために!」

 

そうだ!木場!おめえなら出来るさ

 

オラはいつの間にか声を出して叫んでいた。

 

 

「木場!おめえならやれる!おめえのその強さ!奴らに見せつけてやるんだ!

おめえみたいに悲しい思いをする奴らを作らせねえために!

さっきのアイツらを安心させてやるためにも!」

 

 

「グレモリーの騎士ならばこのくらいの危機、乗り越えてご覧なさい…」

 

 

「祐斗君!信じてますわよ!」

 

 

「......ファイトです。」

 

 

「やりなさい祐斗、あなたはこのリアス・グレモリーの眷属、

私の騎士はエクスカリバー如きに負けはしないわ」

 

 

「部長…イッセー君…みんな…僕は、剣になる

僕の魂と融合した同志達よ…一緒に越えよう、

あの時果たせなかった想いを…願いを…今、ソードバース!」

 

その言葉と共に木場の手に一つの剣が握られる

 

 

双覇の聖魔剣(ソード・オブ・ピトレイヤー)聖と魔の力を有する力!受け止めると良い!」

 

言ってバルパーに切りかかる木場だがそれをフリードが邪魔をする。

 

だが、エクスカリバーは聖魔剣の一撃でポッキリと折れ、フリードごと斬られてしまった。

 

 

「見ていてくれたかい…僕たちの力はエクスカリバーを超えたよ…」

 

木場、おめえはやっぱすげえ奴だよ。さて、次はオラの番だな!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

その後、コカビエルは仲間だったバルパーを殺し、神が死んだことを公言した。

 

アーシアやゼノヴィア、木場は信じられないといった表情をしている。

 

 

「おめえ達!神や魔王がいねえくらいで落ち込むこんでんじゃねえ!

オラ達はオラ達だ!誰の物でもねえ!

なら、自分の思うように生きるのが一番だ‼違うか?」

 

その言葉に落ち込んでいた奴らは少しだけ戦意を取り戻した。

 

 

「あぁ、こんな所でやられていいはずがない」

 

 

「私の思うように…生きる」

 

 

「そうだね、僕たちは僕たちなんだ」

 

これなら大丈夫そうだな!んじゃ、後は...

 

 

「よく耐えたおめえ達!後はオラがなんとかする、おめえたち全員は巻き込まれないように離れててくれ」

 

そう言ってオラはコカビエルのもとに向かう。

 

 

「さあ!おめえをぶっ倒す!」

 

 

「下級悪魔如きがこの俺を倒すだと...?ふざけるな!」

 

そう叫びコカビエルは一層デカい光槍を作り出し攻撃してくる。

 

オラは消えるようにしてそれを躱す。

 

 

「なっ!?どこに消えた!」

 

 

「ガラ空きだ!だりゃあぁぁ‼‼」

 

オラは背後からコカビエルを蹴り上げるとそのまま足を掴み、

 

ジャイアントスイングをお見舞いしてやる。

 

 

「ぐぁぁぁッ...!離せ!」

 

 

「離してほしいんか?あぁ、離してやるよ!」

 

オラは思いっ切り遠心力をつけコカビエルを投げ飛ばした。

 

さて、最後はこの技で決めてやっか!ドライグ、倍化は今何度目だ?

 

『これでに十回目だ…』

 

二十回か、そんじゃ、そこで止めてくれ

 

 

『Explosion!!』

 

オラはそのまま空に手を突き出し念じる

 

 

(地球のみんな!オラにほんの少しずつでいい!元気を分けてくれ!)

 

すると、オラの手に暖かでとても強い光があふれ出した。

 

 

「出来た!元気玉!」

 

オラはそれを球体へと変化させる

 

そのすぐ後にコカビエルが戻ってくるのが見えた。

 

 

「喰らいやがれコカビエル!くたばっちまえー!!」

 

オラは勢いよく元気玉を投合する。

 

元気玉は倍化の影響もあり二回りほど大きくなっており剛速球でコカビエルに飛んで行き、

 

見事コカビエルに命中した。

 

 

「ぐアぁぁぁぁぁぁぁ‼‼‼この…俺がぁぁぁぁ‼‼」

 

コカビエルは元気玉によって消し飛んだ。

 

 

「ふう、いっちょ上がり!」

 

こうしてコカビエルとの激闘は幕を降ろした...はずだった。

 

 

「さて、そこにいるんだろ?いい加減出てきたらどうだ?」

 

オラは空に向けて叫ぶ。

 

すると空から白い鎧を着た人物が降りてきた。

 

 

「まさか気づかれたいたとはね…いつからかな?」

 

 

「最初からさ…でもオメエに敵意もなさそうだったから放っておいたんだ。

んで、オラ達に何の用だ?もしやるってんなら相手になっぞ?」

 

オラが軽く構えを取ると白い奴は軽く首を振って

 

 

「それはとても魅力的な申し出だが、今回は断らせてもらうよ…

今回は回収がメインなんでね、と言っても主な回収物は君が消し飛ばしてしまったのだが…」

 

 

「ははは!そりゃ悪りいなぁ!あいつの羽ならあっけど?」

 

 

「では、それをいただいていくことにしよう、後はあの神父か」

 

そう言ってフリードを抱える白い奴は此方を振り返り

 

 

「次は戦えることを楽しみにしているよ、当代の赤龍帝」

 

 

「あぁ!オラも楽しみにしてっぞ、白龍皇」

 

それだけ交わすと白い奴は空へと消えていった。

 

 

「ふぃ~さぁて!帰るか!みんな」

 

こうして今度こそオラ達の激闘は終わった。

 




オッス!オラ悟空!

ひえっ!今日が授業参観だったのすっかり忘れてたぞ!

いいっ!!グレイフィアにサーゼクス!なんでおめえ達が来てんだ?

え?息子の授業参観を見に来た?勘弁してくれよ…

ってもう一人にの魔王様?

次回!ドラゴンボールD!

もう一人の魔王様!その名はセラフォルー・レヴィアタン!

ぜってえ見てくれよな!


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停止教室の伝説龍
もう一人の魔王様!その名はセラフォルー・レヴィアタン!


前回までのあらすじじゃ…

コカビエルを元気玉であっさりと打ち倒したイッセー

それを見ていた白龍皇はイッセーに強い興味を示した。

はてさて。どうなりますことやら…


sideイッセー

 

オッス!オライッセー!

 

コカビエルとの戦いが終わって数日…

 

オラは、いつものごとく悪魔稼業に勤しんでたんだ。

 

 

「オッス!おっちゃん、召喚に応じて来たぞ!」

 

 

「おー、悪魔くん来てくれたのか。久しぶりだな」

 

この人はオラのお得意様だ、よくオラを呼んでは

 

一緒に何かをすんだけどな?

 

その代価かやたらと豪華なんだよな…

 

この前なんか名画家の作画なんか貰っちまって驚れえたぞ…

 

 

「ん?今日は釣りなんか?」

 

見るとおっちゃんは堤防に腰を下ろして釣糸を垂らしていた。

 

 

「あぁ、なんとなく静かに釣りがしたい気分でな、悪魔くんも一緒にどうだい?」

 

そう言って竿を差し出すおっちゃん

 

 

「いいんか?んじゃ!やらせてもらうぞ」

 

竿を受け取り軽く降り、糸を垂らす。

 

 

「お、中々様になってるじゃないか、やったことあるのか?」

 

オラは首を横に降る

 

 

「いや、ねえぞ?なんとなくこんな感じかと思ってよ」

 

前世でなら一々釣らなくても潜って取りに言ってたかんな!

 

 

「…なんとなくでそこまで様になるもんか?」

 

おっちゃんが不思議そうに首をかしげてる、

 

そんな変な事だったんか?う~ん…分かんねえや

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

あれからオラ達はしばらく釣りをしていた。

 

どっちの竿にも大してかからなかったけど、

 

おっちゃんは楽しそうだった。

 

 

「さて、そろそろお開きにするか、悪魔くん…いや、赤龍帝」

 

おっちゃんが立ち上がりながらそう口にする

 

 

「やっぱ、オラのこと知ってたんか…」

 

 

「やっぱ、ってことはお前さん最初から気がついてたのか?」

 

オラはその問いにうなずいて答える

 

 

「あぁ!おっちゃんが力を隠してオラと接してるってこともな」

 

その答えにおっちゃんは『あちゃあ…バレてたか…』

 

と言って背から大きな翼を展開した。

 

 

「バレちまったもんはしょうがねえし、今更遅いかもしれんが自己紹介をしとくぞ、俺はアザゼル、堕天使達の総督をやってる…」

 

 

「おぉ!オラ、兵藤一誠だ!悪魔でリアス・グレモリーさまの兵士をやってっぞ!」

 

こうして、オラとアザゼルのおっちゃんの会談は終わった。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

その翌日…

 

 

「冗談じゃないわ!」

 

部室で部長がご乱心だった。

 

 

「堕天使の総督が私の縄張りに侵入し、営業妨害していたなんて…」

 

しかも、とさらに部長は続ける

 

 

「私の可愛いイッセーにまで手を出そうとするなんて…万死に値するわ!」

 

そんな怒ることなんかな?アザゼルのおっちゃん良い奴だったのによ

 

そんな思考は口には出さずに部長を見ていると、不意に声がかけられた。

 

 

「アザゼルは昔からそう言う男だよ、リアス」

 

振り返ると、そこには義父、サーゼクス・ルシファーが立っていた。

 

背後にはグレイフィアが控えている。

 

 

「お…おお!お兄様!?」

 

一斉に傅く一同、オラは気にせず声をかける

 

 

「オッス!サーゼクス!久しぶりだな!」

 

 

「ちょっ!イッセー!?」

 

驚いている部長、だが、サーゼクスはにこやかに笑って答える。

 

 

「やあ、久しぶりだね、カカロット…いや、この場合は兵藤一誠と呼んだ方がいいのかな?」

 

 

「別にどっちでも構わねえさ、なんならオラも父ちゃんって呼んでやっけど?」

 

オラが冗談半分で聞いてみると

 

 

「良いのかい?そうしてくれると嬉しいね」

 

まさかの返事だった。

 

オラ、サーゼクスに嫌われてると思ってたんだけどな...

 

 

「分かったぞ、父ちゃん、これでいいんか?」

 

 

「あぁ、十分だよ…さて、リアスの眷属達、楽にしてくれ、

今日はプライベートで来ているんだ」

 

 

「だってよ、おめえ達もういいんじゃねえか?」

 

少しずつ顔を上げる一同

 

 

「イッセーくんはちょっと大胆不敵すぎるけどね」

 

木場が引きつった笑顔で言う。

 

オラ、別にそんなつもりはねえんだけどな

 

すると、最近眷属入りしたばかりの聖剣使い、ゼノヴィアがオラに向かって聞いてきた。

 

 

「兵藤一誠、先程、あの方が君をカカロットと呼んでいたがどうしてなんだい?

それに君があの方を父ちゃんとも呼んでいたね、詳しく聞かせてほしい」

 

 

「あぁ~それはだなぁ…オラ、実はサーゼクスとグレイフィアの息子だからな」

 

その一瞬でゼノヴィアの身体がぴしりと固まった。

 

 

「ん?どうかしたんか?おーい!」

 

オラは固まったまま動かないゼノヴィアをコンコンと叩く

 

 

「ははは、リアスの所に新たにデュランダルの使い手が入ったと聞いていたが、

面白そうな子で安心したよ」

 

 

「サーゼクス様…笑っている場合ではございません」

 

即座に釘を打たれてる...相変わらずだなぁ

 

 

「それで、お兄様はなぜここに?」

 

部長が疑問を口にする。そうだ、それオラも気になってたんだ!

 

すると、サーゼクスはにこりと笑んでからこう答えた。

 

 

「もうすぐ授業参観だろう?勉学に励む息子と妹の姿が見たくてね」

 

部長が驚きを隠せない表情になりながらグレイフィアをみる。

 

 

「グレイフィアね?このことを伝えたのは...」

 

すると、グレイフィアはこくりと頷き

 

 

「はい、少し前に一誠様のお母様から聞いていましたので、サーゼクス様にもご報告いたしました。」

 

 

「そういうわけさ、なぁに、この為に魔王の仕事は全て片付けてきてあるのさ」

 

授業参観?そんなんあったっけか?

 

 

「うーん...」

 

 

「どうかなさいましたか?一誠様」

 

グレイフィアがオラの様子に気づいて問いかけてくる

 

 

「いや、授業参観の事なんだけどよ…まさかおめえ達、見に来るわけじゃねえよな?」

 

その言葉にコクリと頷くお二方…

 

 

「勿論見に行くよ、仮にも私の息子なのだからね」

 

 

「仮にも母と言う立場ですのでしっかりと拝見させていただきます…」

 

 

「い、いいって…見に来なくても…父ちゃんはリアスだけ見てればいいだろ?」

 

 

「そんな訳ないじゃないか!イッセーの姿もしっかりと確認しにくからね」

 

勘弁してくれよ...そういうんは苦手なんだよな~

 

 

「はぁ…お兄様は魔王なのですよ?一介の悪魔にかたいれするのは…」

 

 

「いやいや、実はこれは仕事の内でもあってね。三大勢力の会談を学園で行おうと思っている。授業参観に来たのはその視察も兼ねているんだよ」

 

これにはさすがのオラも驚いた。

 

 

 

「そういうわけで、私は前乗りしてきたわけだが…、この時間帯で宿はとれるのかな?」

 

さすがにこの時間じゃ空いてねえよな...よし!

 

 

「そんじゃ父ちゃん!オラんち家に泊まってけよ」

 

すると、サーゼクスは嬉しそうに笑み

 

 

「それは嬉しいね、では、お言葉に甘えさせてもらおうか」

 

 

「ちょ、ちょっと!イッセー!?」

 

こうしてオラ達は家へと帰るのだった。

 

家に帰ってからの父ちゃん…これだとホンモンの父ちゃんと見分けがつかねえな...

 

紅父ちゃんって訳て呼ぶか!

 

家に来てからの紅父ちゃんは楽しそうだった。

 

父ちゃんと酒を飲み交わしたり

 

家族の会話で盛り上がったりと、かなりフレンドリーだったぞ。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

「そ、そんな・・・イッセーと寝てはダメなのですか?」

 

今はもう就寝時間になってる。

 

今、オラの部屋の前では部長、アーシアが目を潤ませてる。

 

グレイフィアはミリキャスを寝かせに行ってっぞ。

 

 

「今夜は息子と話ながら床につきたいんだ。今夜だけは彼を貸してくれないか?」

 

オラに話?いったいなんだ?

 

二人は渋々自室へと戻っていった。

 

 

「さあ、中に入ろう」

 

 

「あぁ、そうだな」

 

オラ達は部屋に入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中に入るとオラ達は布団に潜り込んだ向かい合った。

 

 

「そんで?オラに話って何だったんだ?」

 

 

「あぁ、以前イッセーが見せてくれたあの修行方法の事なんだがね」

 

 

「修行?あぁ、超サイヤ人を身体に慣らす方法のことか」

 

 

「そうだ、それを私自身も出来ないかと試してみたんだ…」

 

お?あれって超サイヤ人以外にも通用するんか?

 

 

「それで、どうだったんだ?」

 

 

「あぁ、それが思った以上に上手くいってね、

以前よりも攻撃の質を高めることがを上げることが出来たんだ。

身体への負担も格段に少なくなった…」

 

 

「おぉ、そいつはすげえな…あの方法が他のにも通じるのはオラも知らなかったぞ」

 

 

「あぁ、私もさ、でもこうして上手くいった…これも君のおかげだよ」

 

 

「いや、オラは何もしてねえよ、それは父ちゃんが必死に努力した証だろ?」

 

 

「それでもさ、君があの方法を教えてくれなければ私はずっとあのままだったんだ。

きみには感謝しているよ、本当にありがとう…」

 

 

「へ、へへ!そう言われるとちっと照れんぞ…」

 

オラは気恥ずかしさに頭をかく

 

 

「ははは、それもそうか…さて、もう遅いし寝るとしようか」

 

 

「そうだな、んじゃ!寝るか」

 

こうしてオラ達は眠りについた。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

翌日...

 

学校に登校すると正門の所にやたらバカデカい気を持つ青年がいた。

 

青年は此方に気づくと歩み寄ってきた。

 

 

「やあ、いい学校だね」

 

 

「ん?あぁそうだな」

 

なんなんだ?こいつ、それにさっきから神器がやたらと反応してっぞ

 

 

「俺はヴァーリ、バニシングドラゴン…白龍皇だ」

 

その言葉でようやく納得がいった。

 

この神器の反応、宿敵を前にしているからだったんだな

 

 

「オラ、兵藤一誠だ、赤龍帝ってのらしい」

 

 

「知っているさ、俺は君のその強さに興味がある…」

 

オラの力?気の事か?こいつにはそれしか見せてねえよな…

 

すると不意にヴァーリが質問してきた。

 

 

「兵藤一誠、君はこの世界で何番目に強いと思う?」

 

 

「ん?なんでそんなこと聞くんだ?」

 

 

「なに、単に気になっただけさ…僕の見立てでは君は世界でもかなりの強者に類するだろう」

 

そうなんか?まあ、素の状態でならアザゼルくらいとなら渡り合えそうだけどな

 

 

「そんで?おめえはオラに何を言いてえんだ?」

 

 

「俺は君と出会った時、歓喜したんだ。今代の赤龍帝が想像以上の強さだったのだからね」

 

ん~...こいつの言ってることよく分かんねえぞ...

 

オラが強いのがそんなに嬉しいんか?人間なのにサイヤ人みたいなやつだなぁ...

 

 

「おめえ、オラと戦いてえんか?」

 

 

「ああ、そうさ。出来ることなら俺は今すぐ君と闘いたい・・・・!」

 

 

ヴァーリが好戦的な目つきでオラにそう言ってきた瞬間だった。

 

 

オラの耳に風を切る音が聞こえたと思うと、ヴァ―リの首元に二つの剣が向けられていた。

 

 

「そういう冗談は止めてくれないかな」

 

 

「ここで赤龍帝と闘わせるわけにはいかないな白龍皇」

 

そうヴァーリに言うのは聖魔剣を向ける木場とデュランダルを向けるゼノヴィアだ。

 

二つの剣を首元に向けられているにも関わらずヴァーリは依然として平然としている。

 

コイツにとっちゃ、こんなの大したことねえんかもな

 

 

「やめとけ、二人とも…おめえ達が敵う相手じゃねえ」

 

オラはそっと二人の剣を引き離す。

 

 

「それに、こんな所でそんなあぶねえモン出しちゃいけねえぞ

おめえもここでやる気はねえんだろ?」

 

 

オラがヴァーリに尋ねるとヴァーリは笑みを浮かべながら頷いた。

 

 

「ああ、兵藤一誠が言うようにここでやり合う気はない。挨拶をしに来ただけだからな。それに、俺も色々と忙しくてね。やることが多いんだ」

 

ヴァーリが俺の後ろに視線を向ける。

 

そこには部長を先頭にオカ研のメンバーが揃っていた。

 

 

「兵藤一誠は貴重な存在だ。大切にすると良い、リアス・グレモリー」

 

 

「言われなくても、そのつもりよ」

 

不機嫌そうに答える部長にヴァーリはフッと軽く笑う。

 

そして、部長の方へと歩を進める。

 

「二天龍に関わった者はろくな人生を送らないらしい。君達はどうなんだろうね?」

 

 

「ろくな人生かどうかは私が決める。他人にどうこう言われたくは無いわね。少なくとも今はイッセーと過ごせて幸せだと思っているわ」

 

 

「…そうか」

 

ヴァーリはそれだけ言うとオラ達の前から去って行った。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

学校が始まって授業が開始される

 

 

「・・・・・・・・・」

 

 

「イッセーお兄様頑張ってください!」

 

後ろにはカメラを構えているグレイフィアと...

 

オラに声援を送るミリキャスの姿があった。

 

クラスメイト達がすげえ顔でオラを見てくるけど気にしないようにしとくか...

 

 

「オホン! では授業を始めましょう!」

 

先生が咳払いをして、授業を始める。

 

そして、生徒に教材を配り始めた。

 

これは・・・・・粘土か?

 

 

「さぁ、今日は紙粘土で好きなものを作ってみましょう。そういう英会話もある」

 

粘土で何か作ればいいんか?うーん...どうすっかなあ...よし!

 

オラはある奴の姿を思い出しながら手を動かしていく。

 

 

「うしっ!できたー!」

 

オラが手を止めるとそこには立派な神龍が出来ていた。

 

初めて作ったけど意外とよくできたな。

 

周りからも感嘆の声が聞こえてくる。

 

その中から一つ声が上がった。

 

 

 

「兵藤君! 君にはこんな才能があったのか!」

 

 

ん?なんか先生も興奮してるな。

 

 

すると、松田がオラの前に自分の作品を持って現れた。

 

 

「イッセー、俺のと交換してくれ!」

 

さすがにそんなイモムシみたいなのは要らねえぞ...

 

すると、今度は元浜が現れた。

 

その手には財布。

 

 

「イッセー、五千円で買おう! 売ってくれ!」

 

それを皮切りにクラス中から声が上がる。

 

「私は七千円だすわ!」

 

 

「なにを! なら俺は八千円だ!」

 

次々と手を挙げていくクラスメイト達。

 

なんだこりゃ...

 

オラの作った工作が買取り合戦の対象に!

 

 

「私は一万円だす!」

 

先生まで手を挙げちまった!?

 

そんなこんなで何とか授業は終わりを迎えた。

 

ちなみに神龍はと言うと...

 

 

「わぁ!ありがとうございます!イッセー兄様!」

 

ミリキャスにあげたぞ、喜んでもらえてよかったよかった。

 

何故か父ちゃんまで欲しがっていたけんどグレイフィアに張り倒されていた。

 

まあ、こんど作ってやっさ、父ちゃん専用にな

 

すると、向こうから走ってくる女子生徒の姿が見えた。

 

あれは・・・・ソーナ会長か?

 

 

「ひ、兵藤君!!」

 

 

「ん?どうしたんだ?、会長?」

 

 

「私を匿ってください!」

 

 

「・・・へ?」

 

訳のわからないことを言われたオラは固まった。

 

匿ってと言われてもよぉ...

 

 

「待ってーー!! ソーナちゃーーーーん!!」

 

って今度はなんだぁ?!

 

今度は魔女っ子のコスプレをした女の人が走ってきたぞ!?

 

あの人から逃げてるんか?

 

っていうよりなんでアイツ魔女っ子のコスプレなんかしてんだ?

 

オラは会長を隠すように前へと出る

 

オラの隣では部長がため息をついている。

 

その少女はオラの前で止まるとじっとオラの顔を見つめてきた。

 

 

「な、なんだぁ…?」

 

オラは慌てて距離を取る

 

 

「キミが噂になってるドライグくん?」

 

 

「へ?あ、あぁ…オラは赤龍帝だけんどおめえは?」

 

 

「私?私はね♪セラフォルー・レヴィアタンです☆気軽に『レヴィアたん』って呼んでね☆」

 

 

れ,レヴィアタン?なんだそりゃ?

 

俺が疑問符を出していると部長が教えてくれた

 

 

「この方はね、現四大魔王の一人、セラフォルー・レヴィアタン様なのよ」

 

へぇ、魔王か...ん?

 

 

「部長、こいつ魔王なんだよな?」

 

 

「?...そうよ」

 

 

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!??」

 

その日駒王学園にオラの驚きの絶叫が響き渡るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

セラフォルーの奴、オラが気に入ったとか言って離れなくなっちまった。

なんかグレイフィアもすげえ殺気だってっし...どうなってんだ?

次回!ドラゴンボールD!

耐えろイッセー!セラフォルーの猛攻撃!

ぜってえみてくれよな!


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耐えろイッセー!セラフォルーの猛攻撃!

前回までのあらすじじゃ…

授業参観でグレイフィア達に見守られながら授業を受けるイッセー…

その後にはとんでもない人物が会長を追いかけ回していた!


「貴方が噂のドライグくん?」

果たしてどうなる!?



sideイッセー

 

オラは今の状況に困惑してる…

 

それは、先程部長が教えてくれたこの目の前の人物についてだ。

 

オラの目の前にいる人物…それは会長の姉ちゃんであり、

 

現四代魔王の一人…セラフォルー・レヴィアタンだったんだ。

 

その魔王さまといえば、オラをジー…ッと品定めでもするみてえに懸命に見つめている。

 

 

「…………」

 

 

「な、なんだよ?オラ何かしたか?」

 

すると、会長の姉ちゃんはニコリと笑み、言ったんだ。

 

 

「よく見ると中々良い男かも、リアスちゃん!この子私にちょうだい?私、この子気に入っちゃった☆」

 

えっと…つまりどういうことだ?

 

オラが首を捻っていると、部長は首を横に振って答える。

 

 

「いくらセラフォルー様のお願いでもそれだけは出来ません、この子は私の可愛い下僕ですので…」

 

その答えに会長の姉ちゃんは頬を膨らませて拗ねてしまった。

 

 

「むー…いいもん!それじゃあドライグくんを私を振り向かせるだけだもん☆ソーナちゃんには悪いけどね 」

 

おい、ドライグ、おめえコイツになんかしたんか?

 

 

『いや、この場合のドライグはお前のことなのだろう…お前も厄介な奴に目を付けられたな…頑張れよ?相棒…俺は寝ているからな…何かあれば呼べ』

 

そういうとドライグの声は聞こえなくなってしまった。

 

 

「それは駄目です!あ…」

 

ドライグの声が途切れた途端に背中から姿を表す会長

 

そして、すぐに、やってしまった…という顔をする。

 

 

「あー!ソーナちゃんみっけ☆でも、なんでダメなの?お姉ちゃん理由を知りたいな~?」

 

 

「そ、それは…ソノ…」

 

 

「なになに?お姉ちゃんに教えて?」

 

顔を真っ赤にして俯いてしまう会長。

 

 

「うぅ…///も、もう!知りません!」

 

涙目になりながら走っていっちまった。大丈夫なんか?

 

 

「それよりも~☆」

 

ズイッとオラに近寄ってくる会長の姉ちゃん

 

 

「おわっ!?いきなり何すんだ!ビックリするじゃねえか!」

 

オラは慌てて飛び退き、反論する。

 

 

「えへへ♪ごめんね、それじゃあいくよ☆」

 

 

「お、おぉ…」

 

いきなり腕を組まれ何処かへと連れていかれる。

 

何処に行く気なんだ?

 

しばらく歩いていくと正門の方に向かおうとしていることが分かった。

 

オラは慌てて止まって会長の姉ちゃんに言う。

 

 

「駄目だってソーナの姉ちゃん!今オラ学校の外に出ちゃ行けねえんだ」

 

 

すると不意に引っ張られる手から解放される。

 

 

「そうだったね~☆ゴメーンね♪」

 

そしてまた腕を組んで抱きついてくる会長の姉ちゃん。

 

オラはすぐに別やつの気を探し飛び去るのだった。

 

 

「悪い!ソーナの姉ちゃん!オラ用事あっからまた今度な!」

 

それだけ伝えてオラは瞬間移動したのだった。

 

こうして、授業参観は終わりを迎えるのだった。




オッス!オラ悟空!

部長が新しい眷属を解放するらしい

ん?ソイツって新しい奴じゃねえんか?

って…コイツ、なんでこんな格好してんだ?

次回!ドラゴンボールD!

解かれし封印!二人目の僧侶ギャスパー・ヴラディ!

ぜってえ見てくれよな!


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解かれし封印!二人目の僧侶ギャスパー・ヴラディ!

前回までのあらすじじゃ...

授業参観を見学に来ていた四大魔王の一人、

セラフォルー・レヴィアタンに目をつけられた一誠...

セラフォルーの攻撃(意味深)をなんとか耐え抜き脱出するのだった。


sideイッセー

 

 

オッス!オライッセー!

 

今オラ達は旧校舎にあるある一室の前に来てんだ。

 

 

「ここか?部長のもう一人の眷属がいるってのは」

 

その扉には厳重な封印がされているらしい...

 

らしいってのは、オラが見てもよく分かんねえからだけどな!

 

 

「えぇ、その子の能力が強すぎるために私では扱いきれないと考えたお兄様の指示で、ここに封印しているの、普段は深夜に封印が解けて出られるようにしてあるのだけど…」

 

ん?それって封印してる意味あるんか?

 

 

 

普通、壁を隔てても気を感じっから分かるはずだよな?

 

何か特殊な術式なんか?

 

にしても、この僧侶そんなに強いんかな?

 

強いんならオラ手合わせしてみてえぞ!

 

 

「くーッ!ワクワクすんなぁ!いったいどんなやつなんかな?」

 

 

「私も少し楽しみです。私と同じ僧侶さん、まだあったことないですけど仲良くなれるでしょうか…」

 

そっか、アーシアと同じ僧侶なんだもんな、でもきっとでぇじょうぶ(大丈夫)さ!

 

 

「きっと仲良くなれっさ!部長が選んだ奴に悪い奴はいねえかんな!」

 

 

「そうですね!部長さんが選んだ人ですもの!大丈夫ですよね!」

 

 

「あまり、プレッシャーをかけないでほしいのだけど…でも、そろそろ開けるわ」

 

そう言って部長が扉の封印に手を翳すと、ガチャン!と音を立て封印が解かれた。

 

その後に部長は朱乃を連れ立って中に入っていく。すると...

 

 

「イヤァァァァァアアアアアアッ!!」

 

とんでもない絶叫が中から聞こえてきたんだ!

 

な、なんだ!?悲鳴?が聞こえたぞ?

 

 

これにはオラだけじゃねえ、アーシアやゼノヴィアまで驚いてっぞ。

 

 

 

『ごきげんよう。元気そうで良かったわ』

 

 

『な、な、何事なんですかぁぁぁ!?』

 

 

中から部長達のやり取りが聞こえてくる。

 

何事ですか、ってそれはこっちのセリフだと思うぞ...。

 

さすがに慌てすぎだろ...

 

 

『あらあら、封印が解けたのですよ? もうお外に出られるのです。さぁ、私達と一緒にここを出ましょう?』

 

いたわりを感じられる朱乃の声

 

 

『いやですぅぅぅ! ここがいいですぅぅぅ! お外怖いぃぃぃぃ!!』

 

ひゃ~!こりゃ重症だな...

 

いったいどんな奴なんだ?

 

オラ達は部屋の中に入っていく。

 

中は薄暗いが、可愛らしく装飾されていた。

 

ぬいぐるみとかもあったぞ。

 

おかしな点と言やあ部屋の隅にある棺桶だ。

 

なんで部屋に棺桶なんだ?

 

 

オラは部長達の方をみる。

 

そこにいたのは金髪と赤い相貌をした人形みたいな美少女だった。

 

見た目だけはな...

 

 

「なあ、部長、ソイツなんで女の格好なんかしてんだ?」

 

その言葉にアーシアとゼノヴィアが驚く。

 

 

「よく分かったわね、この子が男の子だって」

 

部長も若干驚いている。

 

ん?オラそんなに変なこと聞いたか?

 

 

「そりゃ、ソイツから感じる気が男のソレだかんな...すぐ分かったぞ」

 

 

「流石はイッセーくんですわね、この子がなぜこんな格好をしているのか...

それはね?この子、女装趣味があるのですわ」

 

へぇ、女装趣味か!ん?じょそう?除草…助走…女装…

 

 

「いぃっ!?コイツ女の服着るんが好きなんか!?男なのによ」

 

 

「だって…女の子の服の方が可愛いんだもん…」

 

 

「いやだもんて…おめえ可愛い物が好きなんか?部屋までこんな女っぽくしてよ」

 

オラは辺りを見回す。どう見ても女の部屋だよな?

 

チチやブルマでもこんな部屋してなかった気がすっぞ。

 

パンとかブラに関しちゃ分かんねえけどよ...

 

 

「だ、だって可愛いほうが落ち着くし…」

 

 

「落ち着くっておめえ...」

 

男としてはそれはどうかと思うぞ?ベジータの奴が見たら怒りそうだな~

 

部長が女装男子の頭を撫でながら言う。

 

「この子の名前はギャスパー・ヴラディ。

私のもう一人の僧侶よ。そして、元人間と吸血鬼のハーフなの」

 

「吸血鬼?ってことはヴァンパイアなんか!?おめえ!」

 

 

その時、ギャスパーの口から小さな牙が見えた。

 

 

「ギャスパー。お願いだから、私達と一緒に外へ出ましょう?ね?」

 

部長が小さな子供をなだめるように言うが、ギャスパーは激しく首を横に振る。

 

 

「いやですぅぅぅ!」

 

そこまで嫌なもんか?

 

なんでだ?

 

朱乃に続き、部長まで拒否するって、よく分かんねえ奴だなぁ...

 

あーぁ...見てみろよ

 

部長たちも困った表情をしてっぞ...。

 

「ん~…なぁ、ギャスパー、外に出るのがそんなに怖いんか?」

 

 

「は、はいぃぃぃ...。え、えっと、あなた達は?」

 

 

「そういや、自己紹介がまだだったな!オッス!オラ兵藤一誠!

部長の兵士でサイヤ人だ。よろしくな!」

 

「僧侶のアーシア・アルジェントです。よろしくお願いします」

 

「騎士のゼノヴィアだ」

 

アーシアとゼノヴィアもオラに続いて自己紹介をする。

 

 

「よ、よろしくお願いしますぅ...あのぉ...サイヤ人ってなんですか?」

 

あぁ、そっか、こいつはサイヤ人のこと知らねえんだもんな。

 

 

「えっとな?サイヤ人ってのは・・・」

 

それからできるだけわかりやすくオラはサイヤ人について説明した。

 

 

「っちゅう訳だ、分かったか?」

 

 

「はい、なんとなくは...。でも凄いですね、死にかけから復活するたびに強くなれるなんて...それに変身なんて...羨ましいですぅ...」

 

 

「おめえだって努力すりゃ強くなれっさ」

 

 

「そんな訳ないですぅ...」

 

あっちゃぁ...こりゃぁ相当重症だぞ。

 

ま、ともかく自己紹介は終わったな!

 

 

「それで、さっきの話の続きだけんど、そんなに外が怖いんか?」

 

 

「お外怖いですぅぅぅ!! 僕はずっとここにいたいですぅぅ!!」

 

 

コイツ...どんだけ外が嫌いなんだ?

 

いや、この怖がり方はおかしいんじゃねえか?

 

過去に何かあったか?

 

 

まぁ、何にしたって、ギャスパーを外に連れ出してみないと始まらねえもんな

 

ちっとばっか強引にいくか!

 

「大丈夫だって。オラ達もいるし、心配ねえって」

 

オラがギャスパーの肩に手を置いたその時だった。

 

 

 

――――次の瞬間、この部屋の時間が止まった。

 

 

周囲は時間が止まったようにモノクロの風景となり、オラ以外の時間が完全に停止させられた。

 

 

「な、なんだ?時間が...止まってる?」

 

 

「ヒィィィィ!!何で動けてるんですかぁぁぁ!?」

 

その声に振り返ると、近くの段ボールに身を隠しているギャスパーがいた。

 

 

「いや、なんでって聞かれてもよぉ...」

 

そう言いながらオラは小猫の前にしゃがみこみツンツン突いてみる。

 

 

「うっひゃあ!?すっげえなあ!乳まで綺麗に固まってるぞ!」

 

 

「いやあの...本当に何してるんですかぁ?」

 

尚も動かない小猫の胸を触っていると不意に感触が変わった。

 

【フニュッ】

 

ん?フニュ?おっかしいなあ...さっきまでカチンカチンだったのによ。

 

再度突いてみる。

 

【フニュッ】

 

 

「フニャァッ!?」

 

ん?今度は声が聞こえてきたぞ?

 

ん?声?まさか・・・

 

オラが顔を上げると、そこには顔を真っ赤にさせた小猫がオラを睨みつけていた。

 

 

「・・・悪りい」

 

 

「......死んでください」

 

その一言の直後!剛速球の拳が飛んできた。

 

オラはそれを即座に躱す。

 

 

「おわぁっ!悪かったって!ちょっと確認してただけだろ?」

 

 

「......それで私の胸を触るなんて...万死に値します。」

 

 

「・・・イッセーくん、流石にやりすぎじゃない?」

 

木場の呆れ声を聞きながらもオラは小猫の拳を躱していく。

 

そして、そんな攻防はその後、三十分ほど続いた。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「ほら、走れ! 逃げなければデュランダルの餌食になるぞ!」

 

 

「ひぃぃぃぃぃぃ! デュランダルを振り回しながら追いかけてこないでぇぇぇぇ! 一狩りされちゃうぅぅぅ!!ハントされるぅぅぅ!!」

 

夕方に差しかかった時間帯、旧校舎の前でギャスパーがデュランダルを振り回すゼノヴィアに追い回されていた。

 

 

「ゼノヴィアさん、生き生きしてますね」

 

 

「アーシアもそう思うか?」

 

 

「はい、ゼノヴィアさんの目がいつもより輝いてます」

 

だよなぁ、やっぱ張り切ってんだよなゼノヴィアの奴。

 

ストレスでも溜まってたんかな?今度組み手でもして発散させてやっか

 

 

「...やめてください、変態先輩と組み手なんかしたら命がいくつあっても足りません」

 

 

「ひっでえなぁ...というか、まだ怒ってんのか?もう勘弁してくれよ...」

 

小猫はぷいっとオラの方を向こうとはせずに答える。

 

 

「許しません...『触りたければ言ってくれれば触らせてあげるのに...』」

 

 

「ん?なんか今言ったか?」

 

 

「いいえ、なにも...」

 

 

「??...そっか」

 

オラはまたギャスパーの方を見る。

 

 

「そういえば、ギャスパーは吸血鬼なんだろ? 日光に当たっても大丈夫なんか?」

 

オラのこの疑問に小猫ちゃんが答えてくれた。

 

「ギャー君はデイウォーカーと呼ばれる特殊な吸血鬼なので、日の光に当たっても行動は出来ます」

 

「へぇ~」

 

吸血鬼にも色々いるって訳だ。

 

 

おっと、ついにギャスパーがダウンしたみてえだ。

 

 

「うぅ~。もうダメですぅ~! もう動けないですぅぅ!」

 

地面に座り込むギャスパー。

 

見た目通りの軟弱ぶりだな。

 

 

「ギャー君、大丈夫?」

 

 

「うぅ、小猫ちゃん・・・」

 

 

「...ニンニク食べれば元気になれる」

 

 

「に、ニンニクぅぅぅ!?」

 

お!ギャスパーが逃げ出したぞ。

 

まだまだいけそうじゃねえか!よーし!んじゃオラも!

 

 

「ギャスパー!オラの攻撃躱してみろ!ダダダダだ!」

 

 

「ひぃぃぃぃ!!そんな危ないもの撃ってこないでぇぇ!!」

 

オラの気弾を紙一重で躱していくギャスパー

 

するとそこに。

 

 

「おー、やってんな?オカ研ってか何やってんだよ兵藤!」

 

匙がやってきた。

 

オラは気弾を放ちながら声をかける。

 

 

「オッス!匙!見ての通り特訓だ!」

 

 

「特訓て...女子相手に三体一がかりでか?」

 

 

「ん?いや違えぞ?こいつこんな格好してっけど立派な男だ!」

 

 

 

 

それを聞き、匙は地に両手を着き、ガックリと項垂れる。

 

心底落胆しているようだ。

 

「ウソだろ・・・・そんなの詐欺じゃねぇか・・・・つーか、引きこもりが女装って・・・・誰に見せるんだよ!」

 

女装って見せるもんなんか?知らなかったぞ。

 

そんなことがありまたしばらく続けていると。

 

 

「へー魔王眷属の悪魔の皆さん方はここで集まってお遊戯をしてるわけか」

 

ん?この声はたしか・・・

 

声のした方へ向くと、そこにはアザゼルのおっちゃんがいた。

 

 

「オッス!アザゼルのおっちゃん!」

 

 

「よう!久しぶりだな赤龍帝、あの時の夜以来か?」

 

 

『アザゼル!?』

 

オラ以外のみんなが一斉に臨戦態勢に入る。

 

 

「やめとけ、お前たちじゃ俺には敵わんさ...そこの赤龍帝なら話は別だがな」

 

 

「へへへっ!なんなら試してみっか?」

 

オラは気弾を止め、構えを取る。

 

 

「いや、遠慮しておくさ。今日は散歩ついでにあの聖魔剣使いを見に来ただけなんでね、でも姿が見えないようだが?」

 

 

「木場の奴なら今いねえぞ?部長と出かけちまってるかんな」

 

そう言うとおっちゃんは少し肩を落とした。

 

 

「そうか、そいつは残念だ。それはそうとお前…」

 

 

「ヒィィッ...!」

 

そう言うとおっちゃんはギャスパーの方を見る。

 

 

「『停止世界の邪眼』か。 そいつは使いこなせないと害悪になる代物だ。神器の補助具で不足している要素を補えばいいと思うが……そういや、悪魔は神器の研究が進んでいなかったな。五感から発動する神器は、持ち主のキャパシティが足りないと自然に動きだして危険極まりない」

 

その次に匙を見て言う。

 

 

 

「そっちのお前は『黒い龍脈』の所有者か?」

 

目を付けられたと思った匙が身構える。

 

どうしても戦闘態勢を取ってしまう辺り、アザゼルさんへの恐怖心があるのだろう。

 

おっちゃん、別に悪い奴じゃねんだけどな。

 

その辺りはしょうがねえか。

 

 

「丁度良い。そのヴァンパイアの神器を練習させるならおまえさんが適役だ。ヴァンパイアにラインを接続して余分なパワーを吸い取りつつ発動させれば、暴走も少なく済むだろうさ」

 

へぇ!あいつの神器は力を吸い取れるんか。

 

 

「だが、神器上達の一番の近道は赤龍帝を宿した者の血を飲む事だ。ヴァンパイアなんだし、一度やってみるといい」

 

 

それだけ言うとおっちゃんは帰っていったのだった。

 

 

 




オッス!オラ悟空!

参ったなあ...ギャスパーの奴、また引きこもっちまって出てこねえぞ...

仕方ねえ!ここはオラがなんとかするしかねえか!

待ってろギャスパー!おめえのその閉ざされた気持ちオラがブチ壊してやっかんな!

次回!ドラゴンボールD!

閉ざした心をぶち壊せ!一誠全力の心龍拳!

ぜってえみてくれよな!


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閉ざされた心を打ち砕け!放て全力の心龍拳!

前回までのあらすじじゃ...

サーゼクスの許可を経て、眷属の封印を解いたリアス。

だが、その眷属は酷いくらいの引きこもりで、手の付けようがないのだった。


「お外嫌ぁぁ...外怖いぃ...」

果たしてどうなる⁉


sideイッセー

 

 

 

「ギャスパー、出てきてちょうだい。無理して小猫に連れて行かせた私が悪かったわ」

 

ギャスパーはまた引きこもっちまった。

 

小猫とお得意様の所に一緒に行ったらしいんだけど、そこで怖い目にあって、神器を無意識に使っちまったらしい。

 

 

「眷属の誰かと一緒に行けば、あなたの為になると思ったのだけれど・・・・」

 

『ふぇええええええぇぇぇぇぇえええんっっ!』

 

部長が謝るけど、一向に泣き止む気配がない。

 

人嫌いに、自分が神器を使いこなせずに迷惑をかけている、ギャスパーが抱える問題は結構複雑みてえだ。

 

部長からギャスパーのことを聞いた。

 

ギャスパーは名門の吸血鬼のを父親に持つが、人間の妾との間に生まれたハーフで純血ではなかった。

 

吸血鬼はオラ達、悪魔以上に純血か、そうでないかを意識するらしい、父ちゃんや兄ちゃん達にですらギャスパーを軽視し、侮蔑してきたと言う。

 

更には、類稀なる吸血鬼の才能を持ちながら特殊な神器を宿してしまっていたため友達もできなかったらしい

 

仲良くしようとしても、ちょっとした拍子に相手を停めてしまう。

 

 

『ぼ、僕は・・・こんな神器なんていらない! だ、だって皆停まっちゃうんだ! 皆、僕を嫌がる! 僕だって嫌だ! もう友達を停めたくないよ・・・停まった大切な人の顔を見るのは・・・・もう嫌だ・・・・・』

 

ギャスパーは家から追い出された後、人間と吸血鬼、どちらの世界でも生きていけずに路頭に迷った。

 

そして、ヴァンパイアハンターに狙われ命を落としたところを部長に拾われたらしい。

 

許せねえぞ...オラの兄ちゃんもそうだった。

 

サイヤ人は奪ってこそ価値があるなどというバカげた思想を持っていた。

 

それにオラや悟飯、それに地球のみんなまで巻き込んで殺そうとした。

 

世の中にはそんな奴しかいねえのか...

 

 

「困ったわ・・・。この子をまた引きこもらせるなんて・・・・・・『王』失格ね・・・・」

 

肩を落とし落ち込む部長。

 

この件に関して、部長は悪くねえし、ギャスパーだって悪くない。

 

こうなっちまったのは頭の固すぎる馬鹿野郎たちの所為だ。

 

よし、ここはオラが一肌脱いでやっか!

 

 

「部長、ここはオラに任してくれ。部長は父ちゃんとの約束があんだろ?」

 

その言葉に部長が顔を上げる。

 

 

「でも...」

 

 

「でえじょうぶ!オラに任してくれ!コイツの事なんとかしてみせっからさ」

 

部長は少し考え込んでから答える。

 

 

「分かったわ、それじゃあギャスパーのこと、お願いするわね」

 

ここで、時間を取られては打ち合わせに間に合わなくなるだろう。

 

父ちゃん達も忙しいみてえだし、時間を延ばしてもらう訳にもいかねえもんな。

 

 

「あぁ!任しといてくれ!」

 

部長は心配そうにギャスパーの部屋を一瞥すると、魔法陣で転移していった。

 

さて、後はコイツなんだよな...。

 

オラは扉の前に座り、ギャスパーが泣き止むのを待った。

 

 

 

 

 

 

 

 

それからしばらくの時間がたった頃。

 

扉の奥はしんと静まり返っていた。

 

 

オラはそっと口を開く。

 

 

「なあ、ギャスパー?そんなに力を使うのが怖いか?」

 

扉の奥から返事はない、だが、もぞもぞと音はするから聞いてはいるんだろう。

 

オラはそのまま話を続ける。

 

 

「なあ、ギャスパー、おめえ神龍って知ってっか?」

 

 

『...え?』

 

扉の奥から声が聞こえてくる。

 

 

「あの古の大戦に出てくる伝説の龍の事なんだけどさ」

 

 

『しってます...二天龍を相手に一人で戦い、圧倒的な実力差で鉄槌を降した黄金の龍の姿をした少年ですよね』

 

漸く返答が帰ってきた。

 

 

「実はな、あれ、オラなんだ」

 

 

『...え?』

 

 

「正確に言うとオラはその少年の生まれ変わりって奴でさ、前世の記憶が全部残ってんだよな...」

 

 

『俗にいう、転生と言う物ですか?』

 

 

「そうそう、それだ!実はあの大戦には続きがあんだ」

 

そう言ってオラは大戦後にあったことを話した。

 

 

「んで、今に至るって訳だ。」

 

 

『凄いですね...まさかグレイフィア様を落としてしまわれるなんて...二天龍を降しただけでもすごいのに、そのうえ、本気のサーゼクス様を打倒すなんて...』

 

 

「そんなオラでも子供ん時はずっと弱かったんだ。」

 

 

『え...?』

 

 

 

「強い弱い以前に気すらも使えなかったしな...」

 

でも、とオラは続ける。

 

 

「その頃から必死に努力して強くなろうと必死になって努力した。世界でいっとー強くなろうって修行してきたんだ。」

 

 

「...僕にも、出来るでしょうか...」

 

扉が少し開き、ギャスパーが顔を出す。

 

 

 

「ん?」

 

 

「僕も、イッセー先輩みたいに必死で努力したら、強くなれるでしょうか?」

 

決意の着いたその顔にオラは自信満々に応える。

 

 

「あぁ!ぜってえ強くなれっさ!オラが保証してやる!」

 

その瞬間、ギャスパーの顔がパアッ!と明るくなる。

 

 

「ぼ、僕!頑張ります!イッセー先輩のいえ!師匠のようになれるように!」

 

 

「し、師匠!?」

 

オラは驚きで言葉を失う。

 

 

 

「は、はい...駄目...でしたか?」

 

 

「いや、ちっと驚いただけだ。いいぞ!そんじゃおめえをきっちり鍛えて強くしてやる!」

 

 

「!っはい!お願いしますぅ...!」

 

こうして、オラ達の間に固い友情が芽生えたのだった。

 




オッス!オラ悟空!

遂に始まった三勢力会談!でもオラが聞いててもチンプンカンプンだ。

終わるまで寝てっか...。

ん!?なんだ感覚?

次回!ドラゴンボールD!

三勢力会談開催、水面下でうごめく影!

ぜってえみてくれよな!


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冥界教室の亀仙流
三勢力会談開催、水面下でうごめく影!


前回までのあらすじじゃ...

また引きこもってしまったギャスパーを元気づけるべく自身の過去を明かしたイッセー。

イッセーの過去、そして激励によってギャスパーは再び奮起する。

イッセーを師にギャスパーは再び前を見据え始めるのだった。




sideイッセー

 

 

オッス!オライッセー!

 

今オラ達は三勢力会談に向けて準備してる最中だ。

 

んで、ここまでになるまでにちょっと進展があったから軽く説明すっぞ。

 

ギャスパーを弟子に迎えたオラは、朱乃に呼ばれて家に向かったんだ。

 

そこで待っていた天子長のミカエルって奴がオラにドラゴンに効果抜群の聖剣。

 

アスカロンをくれたんだ。ミカエルはそれだけ渡して帰っちまったんだけど、

 

その後に朱乃と話していた時が問題だった...。

 

オラが朱乃が堕天使と悪魔のハーフの事を聞いたんだ。

 

朱乃の説明と自身の羽を嫌う朱乃をオラは励ましてやったんだけど...。

 

思いつく限りの言葉で散々励ましてたら、あだ名を着けてほしいって言われたんだ

 

仕方ねえから軽く考えてやったらいきなり抱き着いてくるもんだから驚いちまった。

 

しかも、その後すぐにグレイフィアと部長が来て連れてかれちまうし...。

 

でも、あん時の部長の態度...なんだったんかな?

 

とりあえず朱乃と同じようにあだ名をつけてやったら元に戻ってたけんど...。

 

 

 

 

ってなことがあったんだ。それで話は最初に戻るんだ。

 

 

 

「ーーーさて、行きましょうか」

 

 

部室に集まるオカルト研究部の面々が部長の言葉に頷く。

 

今日は三勢力の会談の日だ。

 

さっき外を見てきたけど学園全体を強力な結界が覆っていて会談が終わるまで誰一人として中には入れないし、帰れないようになっている。

 

更には悪魔、天使、堕天使の軍がそれぞれこの学園前に待機していて、今にも戦争が勃発しそうだ。

 

まあ、そうなったらオラが全力で止めてやるけどな

 

 

「ふぇぇ...部長に師匠、どこに行くんですかぁ...」

 

 

「ギャスパー、今日の会談は大事な物なの。時間停止の神器を制御できない貴方は参加することはできないの。ごめんなさいね」

 

部長が優しく告げた。

 

ギャスパ―はまだ神器を制御できていない。

 

もし、何かのショックで会談中に発動してしまってはマズイから今回は留守番だ。

 

 

「ギャスパー、オラが見てなくてもしっかり訓練すんだぞ?

暇になるこたねえだろうけど、もしなったらオラの漫画を置いておくから読んでてくれ」

 

 

「は、はい!頑張ります!師匠!」

 

ビシッと敬礼をするギャスパー。うんうん、偉えぞ。

 

 

「...皆さま、そろそろ時間になります。」

 

グレイフィアが時計を見て声をかける。

 

なんでグレイフィアがここにいるのかって?

 

なんでも、父ちゃんに『オラ達と行動するように』って言われてるらしい。

 

 

「分かったわ。それじゃあ皆行きましょう」

 

 

「はい!(あぁ!)」

 

オラ達は部室を後にした。

 

 

sideout

 

 

 

sideミカエル

 

 

遂に会談当日...。

 

私達は駒王学園の会議室にて待機していました。

 

私の他にいるのは...。

 

魔王、サーゼクス・ルシファー、セラフォルー・レヴィアタン。

 

堕天使総督...アザゼル、白龍皇ヴァーリ。

 

私こと、天使長ミカエル、熾天使のガブリエルの六人です。

 

それぞれのトップたちは揃っているようですね...。

 

後は、あの事件を収めた者たちが来れば準備は完了ですね。

 

すると...。

 

 

【コンコン】

 

 

「失礼します...。」

 

ノックの後に今回の事件の重要人物が入ってきました。

 

その中にはあの少年の姿もありました。

 

 

「オッス!父ちゃん、久しぶりだな!

アザゼルのおっちゃんも久しぶりだなぁ!」

 

部屋に入ってきた少年、兵藤一誠くんはサーゼクスやアザゼルを見つけると、

 

まるで友人と話すかのように声をかけます。

 

サーゼクス達も特に気にする様子もなく...。

 

 

「やあ、イッセー。よく来てくれたね。元気そうで何よりだよ」

 

 

「おぉ、あの時のお遊戯の時以来か?っていうかそのおっちゃんって呼ぶのは止めろ...」

 

などと挨拶を交わしています...。

 

 

「・・・あの方は...」

 

不意に、ガブリエルがハッとしたように話します。

 

 

「どうかしましたか?ガブリエル」

 

 

「え?いえ、なんでもありません...」

 

そう話すガブリエルですが、視線はまた兵藤くんを見ています。

 

ガブリエルは彼とは面識はないはずですが...。

 

 

「さて、そろそろ始めようか...」

 

おっと、考え込んでいる間に始まってしまったようですね。

 

では、会談に集中しましょうか...。

 

sideout

 

 

sideイッセー

 

 

 

会談が始まって父ちゃんが口を開き話し出す。

 

 

「この会談の前提条件として、このばにいる者達は『神の不在』を認知している」

 

父ちゃんはそう言うと皆を見渡す。

 

とくに返事がないのは言うまでもなく全員が知っているからだ。

 

「では、それを認知しているものとして、話を進める」

 

父ちゃんのその一言で三大勢力のトップ会談が始まった。

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 

 

 

「と言う様に我々天使は……」

 

 

「そうだな、その方が良いかもしれない。このままでは確実に三勢力とも滅びの道を……」

 

 

「ま、俺らには特に拘る理由もないけどな」

 

悪魔、天使、堕天使のトップたちが貴重な話をしている。

 

オラには何が何だかチンプンカンプンだ...。

 

よし!もう終わるまで寝てるかな。

 

 

 

クカァ~...ZZZ

 

 

 

 

しばらく寝こけていたら不意に足に痛みを感じてオラは飛びおきた。

 

 

「いってぇ――!!おーいちちち...」

 

見ると小猫が思いっきりオラの足を踏んだみてえだった。

 

跳び上がるオラを見てアザゼルのおっちゃんが爆笑している。

 

 

「はっははははは!会談中に大いびきかいて寝るとは大したもんだな赤龍帝」

 

 

「ははは、イッセーらしくていいじゃないか。それじゃあリアス、報告の続きを頼むよ」

 

 

「は、はい...」

 

顔を真っ赤にしながら部長が報告を始めるのをオラは足をさすりながら聞いているのだった。

 

 

「―――以上が私、リアス・グレモリーと、その眷属悪魔が関与した事件です」

 

 

「ありがとう、リアス。それでアザゼル。この報告を受けて、堕天使総督の意見を聞きたい」

 

その言葉に皆が注目すると、アザゼルさんは不敵な笑みを浮かべて話始めた。

 

 

「先日の事件は我が堕天使中枢組織『神の子を見張る者グリゴリ』の幹部コカビエルが単独で起こしたものだ。奴の処理は赤龍帝が行った。アイツ、バカだったからそこの赤龍帝にフルボッコにされて、挙句消し飛ばされて影も形もない状態だったがな。その辺りの説明はこの間転送した資料にすべて書いてあったろう?それで全部だ」

 

ミカエルが嘆息しながら言う。

 

 

「説明としては最低の部類ですね。しかし、あなた個人が我々と大きな事を構えたくないという話は知っています。それは本当なのでしょう?」

 

 

「ああ、俺は戦争になんて興味ない。コカビエルも俺のことをこきおろしていたと、そちらでも報告があったじゃないか」

 

アザゼルのおっちゃんの言葉に父ちゃんとミカエルが頷く。

 

 

 

「それで、俺も一つ聞きたいことがある。少し話が脱線することになるが許してくれ」

 

 

「まぁ、内容にもよりますが・・・」

 

 

「アザゼル、言ってみてくれ」

 

 

「ああ。・・・・・・赤龍帝、おまえは何者だ?」

 

ん?オラの事か?

 

オラはいまだ痛む足から顔を上げ三人を見る。

 

「ヴァーリから話は聞いた。いや、聞かずともコカビエルの『あの』状態を見れば分かる。コカビエルをああも簡単に消し飛ばす奴なんざそうはいない」

 

 

「そうですね。私も報告を聞いて驚きました。いくら赤龍帝の力を宿しているとはいえ、下級悪魔がコカビエルを倒すとは思いもしませんでした。兵藤一誠くん、あなたはいったい...」

 

アザゼルのおっちゃんに続きミカエルまで聞いてくる。

 

というより、この部屋にいる全員の視線が俺に集まる。

 

「先に謝っておく。悪いが、会談にあたり、おまえさんのことは少し調べさせてもらった。おまえは悪魔に転生するまでは普通の高校生だったはずだ。親も普通の人間。先祖に魔術や超常の存在と接触した者はいない。それに、おまえは禁手すらも使わずに俺達ですらわからない不可思議な力を使ってな。それもコカビエルを倒すレベルだ。・・・・・・おまえはどうやって、そこまでの力を手にいれた?」

 

どうやってって言われてもな...。

 

 

「ただ必死に修業した。としか言えねえよ...」

 

オラの言葉にアザゼルは顔を顰める。

 

 

「必死に修業して手に入るような力なのか?それは」

 

 

「あぁ、誰だって強くなれる!オラがそうだったみてえにな!」

 

 

「・・・・・・・」

 

しばしの無言が辺りを包む。

 

 

「分かった。とりあえずはお前の言葉を信じてみることにするよ」

 

アザゼルのおっちゃんが嘆息しながらそう言った。

 

 

「へへっ!あんがとな」

 

すると、父ちゃんが不意に口を挟んだ。

 

 

「イッセー、もうあのことを話してもいいんじゃないかね」

 

 

「あのこと?」

 

オラは考え込む。すると、横からグレイフィアがこそっと耳打ちをして教えてくれた。

 

 

『あなたが神龍の生まれ変わりで本気のサーゼクス様を倒したことです。』

 

あぁ!そういうことか!

 

 

「分かった、父ちゃんが言うなら話すかな。先に確認すっけどここにいるみんなは神龍のこと知ってるってことでいいんだよな?」

 

オラの言葉にその場の全員が首を縦に振る。

 

 

「知ってるも何も、目の前で見ましたからね」

 

 

「あの時の事はいまだに忘れられねえな...」

 

 

「二天龍を圧倒的な力でねじせた伝説の龍の話だろう?当然知っている。

というか、この世界で知らない者はいないだろう」

 

上からミカエル、おっちゃん、ヴァーリが話す。

 

オラは頷くと口を開いた。

 

 

「実はその神龍ってのはオラなんだ」

 

その瞬間、その場にいる全員(知っている者は除く)の顔が驚愕に染まった。

 

 

「正確にはその神龍の生まれ変わりだ。オラが生まれ変わる前の名は...

孫悟空」

 

その言葉に更に困惑が混じる。

 

 

「ちょっと待て、ってことはお前は闘戦勝仏と同姓同名の生まれ変わりだっていうのか?」

 

なんだ?闘戦勝仏って...。

 

 

「その闘戦勝仏ってのが誰か知らねえけど、オラはあの時の龍の生まれ変わりなんだ。

前の記憶も全部持ってる。」

 

 

「はは、・・・まさか、こんな所であの神龍に会えるなんてな。面白いこともあるもんだ。

しかも赤龍帝だなんてよ。腹が痛くなりそうだ...。」

 

 

「・・・サーゼクスはこのことを知っていたのですか?」

 

 

「あぁ、だけど下手に公表するわけにもいかなかったのでね、隠させてもらっていたのさ」

 

二人が複雑そうな表情をしている。

 

そこに追い打ちをかけるように父ちゃんが言う。

 

 

「ちなみに、イッセーは神龍だった頃より戦闘力は落ちてはいるが、それでも本気の私を降したことがあるんだよ」

 

その言葉に一番反応したのは他でもないヴァーリだった。

 

 

「!...それは本当か?」

 

その時だった。

 

オラ達を不思議な感覚が襲った。

 

 

 

これはギャスパーの能力そっくりだ。

 

ゆっくりと時計を見てみると...。

 

やはり時が止まっていた。




オッス!オラ悟空!

大変だぞ!ギャスパーがテロリストに人質にされちまった!

待ってろギャスパー!すぐに助けにってやっかんな!

ん?なんだヴァーリ、おめえこんな時に裏切るんか?

そう言う事なら仕方ねえ!全力でぶっ倒してやる!

次回!ドラゴンボールD!

遂に激突!赤VS白宿命の対決

ぜってえみてくれよな!


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遂に激突!赤VS白宿命の対決

前回までのあらすじじゃ…

三会談でコカビエルの時の件の話をする一誠達…。

だがそこにおかしな時間停止の邪魔が入ってくる。

どうする一誠!


sideイッセー

 

「やっぱ、停まってるぞ…」

 

会議室の時計を見るとやはり秒針は動いていない。

 

部屋を見渡すと、動いている者と止まっている者に分かれていた。

 

父ちゃん、セラフォルー、グレイフィア、アザゼルのおっちゃん、ミカエル、そしてヴァーリは動けていた。

 

部員はというと

 

「眷属で動けるのは私とイッセー、祐斗とゼノヴィアだけね」

 

部長の言う通り、アーシアと朱乃、会長と副会長も停止していた。

 

「上位の力を持った俺たちはともかく、リアス・グレモリーの騎士は聖剣が停止の力を防いだのだろう。そして、リアス・グレモリーが動けるのは止まる瞬間に赤龍帝に触れていたからだろうな」

 

アザゼルのおっちゃんが解説してくれる。

 

窓の外を見ると黒いローブを着こんだ魔術師みたいな奴等が次々と現れ、外で止まっている警備の人や施設に攻撃を仕掛けてきた。

 

「これで、校舎には被害がでないだろう」

 

父ちゃんが俺達がいる新校舎に結界を張る。

 

これなら攻撃を受けても大丈夫だろう。

 

「さて、今の状況だが見ての通り俺達はテロを受けている。時間を停止させられ外にいる警備の奴らも全滅だ。そして、時間を停止する能力を持つ奴は少ない。そう考えると・・・」

 

「っ! まさか、ギャスパーがテロに利用されているというの!?」

 

部長がおっちゃんに問う。

 

「そう言うことだろうな…。

こりゃ、奴等に先を越されちまったか…」

 

アザゼルのおっちゃんの言葉に父ちゃんが聞き返す。

 

 

「アザゼル、奴等とは一体誰のことなんだ?」

 

 

「奴等ってのは俺が神器を集めていた理由の原因だ…

その奴等の名は禍の団…。テロリストだ」

 

テロリスト?なんでそんな奴等がいきなり…。

 

 

「なんてこと…私の可愛い下僕がこんなことに使われるなんて…万死に値するわ!」

 

オラも弟子が、いや、仲間がテロに利用されんのは気に入らねえ!

 

待ってろギャスパー!すぐに助けてやっかんな!

 

そっと額に手を当て、ギャスパーの気を探ろうとしたとき、

 

 

「待て、赤龍帝…。仲間を助けに行くんだろ?なら、行く前にこれを持っていけ」

 

そう言っておっちゃんは謎のリングを二つ投げ渡してきた。

 

 

「…?なんだ?これ」

 

 

「それは神器の力の暴走を抑える腕輪だ。禁手の代償にもなってくれる…。お前には必要ないだろうが、一応持っていけ」

 

 

「分かった!んじゃ、行ってくる!」

 

 

「ちょっと!イッセー!?」

 

部長の制止を聞かずにオラはギャスパーの気を探り瞬間移動した。

 

 

 

 

 

 

 

 

瞬間移動した先にいたのは、椅子に縛り付けられたギャスパーだった。

 

 

「ギャスパー!助けに来たぞ!」

 

 

「!…師匠!!」

 

 

「待ってろ、今ほどいてやっかんな!」

 

オラがギャスパーのもとに駆け寄ろうとすると、目の前に魔力弾が複数飛んでくる。

 

オラはそれを難なく躱わすと魔力弾が飛んできた方を睨み付ける。

 

そこには複数人の魔女や魔法使いが立っていた。

 

 

「貴様、ソイツの仲間か…いいだろう、始末してやる」

 

オラはそいつらを鋭く睨み付け、言い放つ。

 

 

「おめえ達か…?ギャスパーにこんなことしやがったんは…許さんぞ!貴様らぁぁ!!」

 

 

sideout

 

 

side三人称

 

「許さんぞ!!貴様らぁぁ!!!」

 

一誠がそう叫んだ直後、一誠の姿がブレその姿が消える。

 

魔術師達は一誠が消えたことに驚愕する…。

 

 

「なっ!?消えた!?ガッ!……」

 

魔術師の一人がいきなり倒れ付しる。

 

 

「な、なんだ!?」

 

 

「奴よ!近くにいるんだわ!」

 

そう言って滅茶苦茶に魔力弾を撃つ魔術師達。

 

だが、そんな乱発弾が一誠に当たるはずもなく…。

 

 

「う゛っ…!」

 

続々と倒れていく魔術師達…。

 

それは終わることなく続き、数分後には魔術師達は皆倒れ付していたのだった。

 

 

sideout

 

 

sideイッセー

 

 

「ふむ、これで終わりだな!」

 

オラは魔術師達を全て倒して気をまた抑え込んだ。

 

 

「さて…と、ギャスパーは?」

 

ギャスパーの方を見やると…。

 

 

「…………」

 

気絶していた。その姿はボロボロで必死に抗ったのが良く分かった。

 

 

「よく耐えたな、偉えぞ…」

 

気絶したギャスパーにリングを付けてから抱き上げ、オラが旧校舎から出た直後のことだった。

 

 

【ドゴォォォォンン‼】

 

いきなり何かがオラ達の近くに降ってきたんだ。

 

降ってきた物をよくよく見るとアザゼルのおっちゃんだった。

 

 

「痛っててて…ったくこの状況で反旗かよ…ヴァーリ」

 

 

「あぁ、そうだよ、アザゼル…。こっちの方が面白そうなのでね」

 

その声に上を見ると白銀の鎧に身を包んだヴァーリが浮かんでいた。

 

 

「まあ…見抜けなかった俺も悪いよな…。いつからだ?」

 

 

「コカビエルを回収に向かった時さ。フリードを連れ帰る途中、オファーを受けたんだ。アースガルズの神々と戦ってみないか?とね…」

 

だが、とヴァーリは続ける。

 

 

「俺が最も戦いたかったのは、かつて古の大戦に突如として現れ、暴れ狂う二天龍を圧倒的なまでの実力で鉄槌を下したという伝説の龍…神龍!

ここに入ればいずれ戦う事になるだろうと思い俺はこちらに加担したのさ。」

 

なんだ、アイツもオラ達サイヤ人みてえに戦いが好きなだけなんじゃねえか…。

 

 

「だから、君が神龍の生まれ変わりだと聞いたときは驚いた…まさか二天龍の片割れが伝説の神龍だったのだから…。俺はこの時をずっと待っていたんだ!」

 

オラがヴァーリの言葉を聞いていると、アザゼルのおっちゃんがやれやれといった風に立ち上がって言う。

 

 

「ったく、カテレアの相手だけで手一杯だってのに…

赤龍帝、悪いがヴァーリの相手を頼めるか?」

 

オラはその言葉に頷いて答える。

 

 

「あぁ!任しとけ!」

 

 

「助かるぜ、それじゃ、後を頼むぞ!」

 

それだけ伝えるとおっちゃんは翼をはためかせ飛んでいった。

 

オラはヴァーリに向き直り、改めて対峙する。

 

 

「改めて自己紹介しておこう、俺はヴァーリ・ルシファー。死んだ先代魔王の孫である父と人間である母から生まれたハーフだ」

 

 

「オラ、兵藤一誠、おめえ達が言う神龍だったときの名前は孫悟空でサイヤ人と悪魔のハーフだ。」

 

オラ達はお互いに自己紹介をして構える。

 

他の奴等がなんか驚いてっけど無視でいいよな…。

 

 

「さあ、始めようか赤と白の宿命の対決を」

 

 

「あぁ!始めっか!」

 

 

 

 

最初に動いたのはオラだった。

 

 

「だあぁぁぁぁっ!!」

 

オラは勢いよくヴァーリに突っ込んでいく。

 

 

「遅いな、こんなものか!」

 

『Divide!!』

 

そんな音声が聞こえてきた直後、オラの体に異変が起きた。

 

 

「なっ!?力が…!」

 

体に力が入らなくなったのだ。

 

 

「隙を見せたな!ハッ!」

 

 

「がぁっ…!!」

 

突っ込んで来たヴァーリの蹴りを喰らいオラは吹っ飛ばされてしまう。

 

 

「こんなものなのか?神龍の実力は…詰まらないな…。

そうだ、君が本気になれるようにしてあげよう…。

君は復讐者になるんだ。その為に俺は君の家族や仲間を皆殺しにしよう…!そうすれば君は「何て言った?」…!?」

 

アイツは今何て言った?家族を、仲間を殺すといったか?

 

人間の父ちゃんや母ちゃん…。

 

紅父ちゃんやグレイフィアにミリキャス…。

 

オカルト研究部の仲間達…。

 

そいつらを殺すだと…?

 

 

オラの中に沸々と怒りの感情が芽生え、爆発する。

 

 

「家族を殺す?仲間を殺す?アイツらのことか…アイツらのことかーーー!!!!」

 

『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!』

 

その瞬間オラの体を赤い鎧が包み込んだ。

 

オラはそれを見て驚愕する。

 

 

「ほう…至ったか…」

 

 

「なんだこれ!?」

 

『相棒、お前は遂に禁手に至ったんだ…。』

 

禁手?なんだ?それ…。

 

『要するにお前の超サイヤ人と似たような超パワーアップする変身機能みたいなものだ…』

 

へえ!?これが禁手なんか!

 

よし、ならあれも試してみっか!

 

オラは超サイヤ人に変身し更に気を高め始める。

 

 

「おめえには全力でやらせてもらうぞ…

はぁぁぁぁぁっっ!!!」

 

すると、オラを包んでいた赤い鎧の色が変わり始め形状も鋭くなりはじめた。

 

ヴァーリはオラの変化に興味があるのかなにもしてこない。

 

 

「はぁぁぁぁぁぁ…だぁぁぁっっ!!!」

 

高めた気を一気に解放させ、オラはヴァーリを見据える。

 

 

「これが超サイヤ人2だ…この状態なら赤龍帝の鎧2(ブーステッド・ギア・サイヤメイル2)ってとこかな…」

 

そういうオラの周りには金色のオーラとともにスパークが炸裂している。

 

 

「超サイヤ人2か…いいじゃないか!そうでなくては面白くない!」

 

言って一瞬で肉薄し攻撃をしてくるヴァーリ。

 

だが、オラはその攻撃を容易く受け止める。

 

 

「触れたな?」

 

『DivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivide!!』

 

ヴァーリの神器から連続で先程の音が流れてくるがオラは気にせず受け止めた腕を引き込み思いきり蹴り上げる。

 

 

「ッッ…!?カハッ!」

 

勢いよく飛んでいくヴァーリをオラは追撃をかけるために先回りし、更に突きを喰らわせる。

 

 

「だらぁっ!!」

 

更に飛んでいくヴァーリをまた先回りして蹴り飛ばし、更に先回りして殴りあげる。

 

 

「がはぁっ…!!」

 

飛んでいった先にオラは更に更に回り込むとあの構えをとり、飛んでくるヴァーリに向け放った。

 

 

「かめはめ波ぁ!」

 

溜めてはないので、消し飛ぶほどの威力はねえが相当のダメージかあるはずだ。

 

かめはめを、諸に受けたヴァーリは勢いよく地面に叩きつけられる。

 

 

「はぁっ…はぁっ…強いな…アルビオン、こうなれば覇龍を使うぞ!」

 

『止めろヴァーリ!死ぬぞ!』

 

 

「構うものか!

我、目覚めるは覇の理に全てを奪われし二天龍なり…

無限を妬み夢幻を想う…

我、白き龍の覇道を極め…

汝を無垢の極限へと誘おう!!」

 

『Jaguar Note Drive!!!』

 

すると、ヴァーリの体が一際大きく巨大化していき…

 

その姿は白き龍を連想させるのだった。

 

 

「これが俺の奥の手、覇龍だ…。どう戦う?兵藤一誠!」

 

そう言うとヴァーリは一瞬でオラに肉薄し半減の力を込めた攻撃を仕掛けてくるが…。

 

 

「…………」

 

 

【パシパシパシパシパシパシッ!】

 

全て片手で防がれている。

 

 

「何故だ!?何故攻撃が当たらない!半減が効いていないのか!」

 

 

「いや、効いてはいるぜ?オレのパワーがそれを圧倒的なまで上回っているだけでな…」

 

 

「なにっ!?」

 

 

「遊びは終わりだ…だりゃぁぁぁ!!」

 

驚愕しているヴァーリに俺は一撃を叩き込む。

 

 

「ゴハァッッ…!!」

 

その一撃を受けた箇所の鎧は砕け、ヴァーリは勢いよく吹っ飛んで行く…。

 

 

「何故だ!何故勝てない!二天龍では神龍には届き得ないということか!」

 

ヴァーリの悲痛な叫びに答えたのはドライグだった。

 

 

『そういうことだ、いくら覇龍を使おうがそれは生前の俺達が使っていたもの…俺達が二人がかりでも手も足も出なかった奴に人間が…ましてや片割れの二天龍如きが敵うはずないのだ…』

 

 

「そういうこった…。

おめえじゃ、オラには勝てねえ…これで終わりだ!」

 

オラは両腕に気の塊を造り出すとそれをかめはめ波の構えに変え唱える。

 

 

「かぁ…」

 

 

「めぇ…」

 

 

「はぁ…」

 

 

「めぇ…」

 

オラの手の中に通常のかめはめ波とは比にならない程の強力なエネルギーが収束していく…。

 

オラはそれを勢いよく前に突きだし放つ!

 

 

 

 

 

「波ァァじゅうべえ(10倍)!!!!!」

 

刹那、赤い極太の閃光が迸りヴァーリを呑み込んだ。

 

 

「グッガァァァァァァァッッッ!!!」

 

ヴァーリは10倍かめはめ波に呑み込まれ姿を消した…かに見えた…。

 

 

光が収まるとそこには鎧は愚か着ていた服が危ないところを残して消し飛んで倒れているヴァーリの姿があった…。

 

 

「俺は…敗けたのか…」

 

 

「……」

 

オラはなにも答えずに全ての変身を解く…。

 

 

「やはり、二天龍如きでは神龍には敵わないんだな…。」

 

 

「…おめえは今まで必死になって努力したことがあっか?」

 

 

「…え?」

 

ヴァーリが疑問を浮かべた顔でこちらを見てくる。

 

 

「オラもな…生まれ変わってすぐ強くなれた訳じゃねえ…

ちっこい赤ん坊になっちまって前みてえな力は出せなくなっちまった…。でもな、この世界でも強いやつがいるって知ったらよ!オラ、ワクワクが止まんなくなっちまって必死に修行したんだ。そしたら今のオラになった。

なぁ、ヴァーリ…。オラはサイヤ人だけど、強くなるのはサイヤ人じゃなくても出来んだ…。人間だって、ヴァンパイアだって、悪魔だってな…別に誰にも負けるなだなんて言わねえ…けど、何の努力もせずに落ち込むんはおかしいとオラは思う!」

 

 

「だから、おめえが目一杯修行してまた強くなったらまた相手してやっぞ!オラももっともっと強くなって待ってっかんな!」

 

そう言うとヴァーリはフッと笑って…。

 

 

「努力…か、そうだな…次に会うときは君を倒せるくらいには強くなって戻ってくるとしよう」

 

 

「ははは!楽しみにしてっぞ!オラも負けねえかんな!」

 

 

「フッ…ハハハハハハッ!」

 

 

「ハハハハハハッ!」

 

さて、一通り笑ったし、後は…。

 

オラは虚空を見て問いかける。

 

 

「覗きなんてしてねえで、そろそろ出てきてもいいんじゃねえんか?」

 

すると、虚空から猿のような男が出てきた。

 

 

「ったく…気付かれちまってたのか…さすが、神龍様は違うねい…」

 

猿男は頭を掻きながら言う。

 

 

「気配を隠すんならもっと気配を殺さねえと駄目だぞ!」

 

 

「あちゃ~…こりゃ手厳しいねい…」

 

残念…とばかりに顔に手をあてる猿男。

 

 

「美猴か…何の用だ?」

 

 

「その言い方は酷いんだぜぃ? 相方がピンチだっつーから助けに着たのによぅ。それにしても、おまえがそこまでやられる相手がいたなんて想像できなかったぜい…

ってかその服装は完全にoutだな…」

 

 

「ああ。彼、赤龍帝が俺の予想を遥かに越えていてな…。……今回の勝負は俺の負けだ」

 

 

「負けたわりには清々しい顔をしてるな」

 

 

「ああ。最高の戦いだったよ」

 

ん~…ヴァーリの知り合いか?

 

 

「そういえばよ、おめえいったい誰だ?」

 

そこでグレイフィアがやって来て説明してくれる。

 

 

「一誠様、この方は以前お話ししていた闘戦勝仏の末裔です…」

 

 

「闘戦勝仏の末裔?」

 

確か、生前のオラと同姓同名のやつだったよな?

 

 

「噛み砕いて説明すると、西遊記で御有名な孫悟空様の子孫ですね…」

 

へぇ!あの西遊記の…って!

 

 

「いぃっ!?西遊記って!あの坊主が猿と豚と河童連れて歩き回るやつのことだよな!?」

 

少し前にミリキャスの奴に読み聞かせてやったから覚えてっぞ…。

 

 

「はい、その解釈であっております…」

 

 

「へぇ…アイツがその子孫かぁ…」

 

オラは美猴をまじまじと見る。

 

 

「そんな熱い視線で見られてもなにもでないぜぃ?

それに、俺っちは仏になった初代とは違って自由にいきるんだぜぃ。よろしくな、赤龍帝…いや、神龍」

 

 

「あ、あぁ!よろしくな!」

 

オラが挨拶を返すと美猴は満足げに頷いてヴァーリのもとまで行くと棍を地面に突き立てた。

 

すると、二人のところに黒い闇のようなものが展開される。

 

あれってオラが昔持ってた如意棒じゃねえか!

 

懐かしいなぁ…。

 

 

「そんじゃ、俺っち達は他の予定があっからまたな!」

 

 

「兵藤一誠…次会うときを楽しみにしていてくれ…」

 

それだけ言い残すと、二人は闇の中へと消えていくのだった。

 

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

漸く和平が成立したぞ!

って!なんで朱乃達がオラん家にきてんだ?

ん?今日から世話になる?いいっ!?

んん?なんだこのチビッ子?

次回!ドラコンボールD!

突然の訪問者と成された平和

ぜってえ見てくれよな!


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突然の訪問者と成された平和

前回までのあらすじじゃ…

テロリストに捕まったギャスパーを救出すべく単身旧校舎に乗り込んだイッセー。

あっさりとギャスパーを救出すると今度はヴァーリと戦闘になる

ヴァーリの一言で極限の怒りか爆発したイッセーは禁手へと至り、習得していたSS2を発動させ圧倒的実力差で、ヴァーリを倒したのだった。


sideイッセー

 

オッス!オライッセー!

 

あの戦いの後、三勢力は無事に和平を結んだ。

 

これで堕天使や天使から狙われることも無くなった訳だ…。

 

そういやあん時やたらオラのこと見てた天使がいたんだよな。

 

見覚えのない奴だった気がすんだけど、どっかで会ったんかな?

 

………………。

 

 

 

今はそれから時が進み。翌日のことだ。

 

オラが日課であるミリキャスの特訓から帰ると、よく知る顔が家にいたんだ。

 

 

「おかえりなさい。イッセーくん」

 

玄関を開けた途端、いきなり抱きついてくるやつがいた。

 

 

「おわっ!?ふぃ~…あぶねえあぶねえ」

 

勢いで倒れそうになるのを気合いでなんとか踏みとどまる。

 

肝心のソイツはと言うと…。

 

 

「朱乃、只今貴方のもとに到着いたしました…。」

 

嬉しそうにそんなことを言ってやがった。

 

 

「イッセーお兄様、大丈夫ですか?」

 

ミリキャスが心配そうに様子を伺ってくる。

 

 

「あぁ、大丈夫だ。心配ねえさ。って…なんで朱乃達がここにいるんだ?」

 

 

その問に部長が答えてくれる。

 

 

「お兄様からのご指示よ…。下僕達との交友はしっかりと…。だそうよ…。」

 

 

「そういうことですわ。よろしくお願いしますわね、イッセーくん」

 

 

「よろしく、兵藤一誠」

 

 

「……よろしくお願いしますイッセー先輩」

 

 

「はは、よろしくね」

 

 

「よ…よろしくお願いします!師匠」

 

各々が挨拶してくる。

 

そっか、でも父ちゃんの命令だったんか、だけど、部屋あったか?

 

 

「なぁ、住むのはいいけどよ、おめえ達は何処で寝るんだ?」

 

 

「そうね、この家も随分と狭くなってきたものね…。丁度良い機会だし、これを気に改築を頼んでおきましょうか…。」

 

おぉ、それなら安心だな。家が広くなりゃ部屋の心配はしなくていいもんな!

 

 

「分かった。んじゃ、ミリキャス、風呂入るぞ!」

 

 

「はい!イッセー兄様!」

 

そうしてオラ達は風呂場へと向かった。

 

 

 

 

ミリキャスは汗を流すとすぐに出ていってしまったので

 

オラは自身の身体を洗い始める。すると…。

 

 

「イッセーくん、お背中流して差し上げますわ。」

 

朱乃の奴が入ってきた。

 

 

「ん?なんで朱乃が入ってきてんだ?」

 

オラは特に気にすることなく声をかける。

 

 

「あらあら、なんでって、イッセーくんのお背中を流すためですわよ?」

 

訳はなんとなく分かった、けど…。

 

 

「気持ちは嬉しいけんどすぐに出たほうがいいぞ?」

 

なんたってこの家には…。

 

 

「あら?どうしてですの?」

 

 

「姫島様?そこで何をしてるのですか……?」

 

冥界最強の女王がいるんだからよ…。

 

その後朱乃はその場を連れていかれちまった。

 

 

……女って怖ぇな…。

 

オラはそんなことを思いながら汗を流して風呂を出た。

 

そんでいつも通りにミリキャスと一緒に寝たんだ。

 

なんで自分の部屋で寝ないのかって?

 

相変わらずあの三人…いや、朱乃達が加わって五人が…。

 

 

『誰がイッセーと一緒に寝るか』

 

って言い争いをしてっから、オラはいつもミリキャスに読み聞かせや前世で起きた出来事なんかを話しながら一緒に寝てんだ。

 

そんなことがあって翌朝、目を覚ますと…。

 

 

「…なんか部屋が広くなってねえか?」

 

部屋の広さが明らかに広がってるのだ。

 

しかも二倍くらいに…。

 

あまりにも急すぎて理解が追い付かない…。

 

でも、とりあえず今思ったこと。それは…

 

 

「いいっ!?なんでこんなに部屋が広くなってんだ!?」

 

ってことだな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー、悪魔の技術ってすごいのね一晩で改築を済ませてしまうなんて!」

 

母ちゃんが上機嫌で話している。

 

オラもこれを知ったときは驚いたぞ…。

 

 

「地上六階・地下三階、空中庭園に大浴場、トレーニングルームその他オプション付きという大豪邸にリフォームしたらしいわ。後、イッセーが前から欲しがっていた重力室も取り付けてくれたそうよ」

 

そう話すのは部長。

 

って!重力室が出来たんか!?

 

コイツは嬉しいな!あの部屋がありゃもっとしっかりとした修行が出来っぞ!

 

 

「でも、まだ作りたてで動かすのは危険だから使うなら明日以降がいいとも言っていたわ。」

 

 

「そうなんか?ならしかたねえな。また修行行ってくる!」

 

そう言うとオラは家を飛びだし走り出すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく走っていると、ふいに声が掛けられた。

 

 

「ドライグ…久しい…」

 

声の聞こえた方を見ると、そこにはゴスロリ?とか言う服を着込んだ幼女がいた。

 

コイツ強えな…スゲエ気を感じっぞ…。

 

 

「おめえいったい誰だ?」 

 

オラは幼女に問いかける。

 

 

「我、オーフィス、ドライグから感じる力、何?」

 

オラの力のこと気づいてるみてえだな。

 

 

「これは気って奴だ」

 

 

「気?」

 

 

「あぁ、おめえも練習すれば使えるようになるんじゃねえか?」

 

それよりも…と、オラは続けて問いかける。

 

 

「オーフィスはオラに何か用か?」

 

オーフィスはコクリと頷き、答える。

 

 

「ん、我と一緒にグレードレッドを倒してほしい。」

 

グレードッレッドってなんだ?

 

 

『グレードレッドってのは、次元の狭間に生息している最強のドラゴンのことだ…。因みに今目の前にいる奴もそれに並ぶ龍神だ…。』

 

ひえっ!?こんなカッコして龍なんか!?

 

いや待てよ?なんでオーフィスはソイツを倒してえんだ?

 

 

「でもよ、グレードレッドを倒しておめえは何をしてえんだ?」

 

 

「我、静寂を求める、でもグレードレッドがいて住めない…」

 

静寂が欲しいのか…。変わった奴だな。

 

 

「なぁ、オーフィス、おめえはそれで寂しくねえんか?」

 

 

「…寂しい?」

 

首を傾げながら聞き返してくる。

 

 

「あぁ、一人じゃ何も出来ねえだろ?話すことも、笑うことも、泣くことだってよ…。それは寂しくねえかな?」

 

 

「寂しい、悲しい、分からない…。」

 

 

「分からねえのか?う~ん…。じゃあオラが教えてやる!」

 

そう言うとキョトンとした顔でオラを見てくるオーフィス。

 

 

「ドライグが教えてくれる?」

 

 

「あぁ!一人じゃ出来ないことがたくさんあるってことを教えてやる」

 

 

「ん、分かった、我、ドライグに教えてもらう…。」

 

おし!決まりだな!

 

 

「そんじゃ、オラの家に来っか?」

 

 

「ん、いい…我、帰る所ある」

 

家はあるんか、なら大丈夫そうだな!

 

 

「そっか、んじゃまた来いよ!いつでも待ってっかんな!」

 

 

「ん、また来る…。」

 

そう言うとオーフィスは風のように消えていってしまったのだった。

 




オッス!オラ悟空!

夏休みが始まったぞ!

ん?なんだ部長、実家に帰るんか?

え?オラもか?眷属のやつらも行くんか…。

何かあるんかな?

次回!ドラゴンボールD!

夏休み開始!冥界へ行くぞ兵藤一誠!

ぜってえ見てくれよな!


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夏休み開始!冥界へ行くぞ兵藤一誠!

side悟誠(回想)

オラがオーフィスにあってからその翌日の学校での事。

何時ものように授業が終わり、オラが部室に顔を出すと…。


「よぉ、赤龍帝!」

なぜかアザゼルのおっちゃんがいたんだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「それで、どうしてアザゼルがこんなところにいるのかしら?」

そう聞くのはオラの後から来た部長…。

あの後、来た部員達は揃って呆けた顔をしていた。


「なに…セラフォルーの妹に頼んだらこの役職だ。まぁ俺は知的でチョーイケメンだからモテるぜ?ここの女子生徒でも食いながら楽しくやらせてもらうさ」

教師が生徒に手をだすのは犯罪じゃなかったっけか?


「おっちゃん、そんなことしたらオラがぶっ飛ばすかんな」

グッ!と拳を握りながら言うとおっちゃんだけじゃなく他の奴等まで顔を真っ青にしてた…。なんでだ?




side一誠

 

オッス!オライッセー!

 

 

朝、オラは違和感を感じて起床した。

 

下半身に妙な感触があったんだ。

 

さっきから何か柔らかくて気持ち悪りいだけど…。

 

 

なんだなんだ?

 

タオルケットの中で動く何かは徐々に胸のところまで上がって来てーーー

 

「と~ちゃく♪」

 

長い黒髪の美少女兼オカ研副部長の朱乃が現れたんだ。

 

オラは首をかしげて質問する。

 

 

「なあ、なんで姫乃がここにいるんだ?」

 

ここミリキャスの部屋だぞ?

 

しかも朱乃の奴、なんで裸なんだ?

 

 

「うふふ♪以前はグレイフィア様に邪魔されてしまいましたからこうして攻めてみたのですわ」

 

以前?前は…たしか…。

 

オラか風呂入ってた時の事だよな?

 

 

「別にオラに迫るのは構わねえけどさ…ここが何処だか分かってっか?」

 

 

「え?」

 

そう言って辺りを見回す朱乃。

 

 

「ここはミリキャスの部屋だ…。アイツに悪影響だから悪りいけどちっとお仕置き受けてもらうぞ!」

 

【ピシュンッ!】

 

オラは朱乃を掴むとグレイフィアの部屋まで瞬間移動した。

 

グレイフィアはいきなり現れたオラ達を見て多少驚いていたがすぐに冷静になっていた。

 

 

「朝から悪りいな…ちっと朱乃のお仕置きよろしくな!」

 

 

「え…」

 

 

「畏まりました…。では、姫島様…。こちらへ…」

 

朱乃はグレイフィアに連れられてどこかへと転移していった。

 

遠くで悲鳴が聞こえてきた気がするが気のせいだろ。

 

これに懲りたらもうやめてくれると良いけどな…。

 

 

 

 

 

 

 

 

上(前書き)の回想から数日後の事だ…。

 

 

「え?部長、冥界に帰るんか?」

 

オラ達は直に夏休みに入ろうとしていた。

 

 

「ええ、そうなの。毎年、夏には冥界に帰っているのよ。

グレイフィア達も帰るでしょう?」

 

グレイフィアは頷いて答える。

 

 

「はい、一度義母様に挨拶にいかなくてはなりませんから」

 

そうなんか…。

 

じゃあ、オラはじっくり修行出来んな!重力室も使えるようになったし、オラもまだまだ強くなりてえしな!

 

 

「じゃあゆっくりしてこいよな!オラはその間しっかり修行しとくからよ」

 

 

「何言ってるの…。イッセーにもついてきてもらうのよ?というより、冥界に帰るときは眷属の皆にはついてきてもらうことになっているのよ

それに、イッセーはそれ以外にも大事な用があるでしょう?」

 

大事な用?なんかあったか?

 

オラは首をかしげて思考する…が何も思い出せない…。

 

 

「う~ん…わかんねえ、何かあったか?」

 

リアスがやれやれといった表情で溜め息を吐く。

 

 

「あなたって子は…あなたは私の兵士でもあると同時にお兄様やグレイフィアの息子でもあるのよ?つまりあなたは私の従弟にあたるの…。だから私の御母様や御父様、あなたからするとお婆様やお爺様に挨拶にいかなくちゃいけないでしょ?」

 

なるほどなぁ。そういやもう一人じっちゃん婆ちゃんが出来たんだった。

 

すっかり忘れてたぞ!

 

 

「そうだったんか、オラすっかり忘れてたぞ!」

 

 

「はぁ…とにかく、出発は明日よそれまでに準備はしておいてちょうだい」

 

 

「分かった!」

 

 

「一誠様、御母様達に失礼のないようにお願いしますね…。」

 

 

「分かってっさ!気を付けるって…」

 

多分、大丈夫だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の放課後。自室にて…。

 

 

「そんでオラも冥界に行くことになっちまって驚れえたぞ!」

 

オカ研に朝のことを話していた。

 

 

「はは、イッセーくんは相変わらずだね…。」

 

 

「………相変わらずの戦闘バカですね。」

 

 

「でも、それが師匠のいいところだと僕は思いますぅ!」

 

と、そんなことを話していると…。1人部屋に入ってくる気を感じたんだ。

 

 

「俺も冥界に行くぜ!」

 

その声にオラ以外の全員が驚いている。

 

 

「アザゼル!いつの間に来たの?」

 

 

「普通に玄関から入ってきたが?気がつかなかったのか?

まあ、そこの赤龍帝は勘づいてたみたいだが…。」

 

あちゃー…バレてたか…。

 

タハハ…。とオラは笑う。

 

 

「ともかく、俺もおまえらと一緒に冥界に行くからよろしくな」

 

といった風にアザゼルのおっちゃんの冥界行きが決まったんだ!

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

そうして翌日

 

 

 

 

 

オラ達は駅のあるエレベーターの前に来ていた。

 

 

「ここから下に降りていくのよ」

 

そういう部長にオラは疑問を覚える。

 

 

「部長、このエレベーター上にしかいかねえぞ?どうやって降りんだ?」

 

すると部長はパチン!とウインクすると言った。

 

 

「まあ、見ていてちょうだい」

 

そう言って部長はエレベーターのボタンのしたの方にある絵をタッチした。

 

 

すると、どうだろう…。ポォンッ!という音共にエレベーターのとが開いたんだ!

 

 

「さぁ、これで行けるは皆行くわよ」

 

 

『『はい!』』

 

オラ達はエレベーターに乗り込み下へと降りていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暫く降りると、エレベーターが停止して扉が開いた。

 

外にあったのはだだっ広い人工的な空間だったぞ

 

すっげぇぇ!!

 

地下の大空洞ってやつなんかな?

 

この町の地下にこんなのがあったなんて知らなかったぞ!

 

 

「それじゃあ、三番ホームまで行くわよ」

 

部長の案内に従いホームまで歩いて行ったんだけど、視界に映るもの全てが新鮮で驚きだった。

 

 

 

「これよ、さぁ、乗ってちょうだい」

 

部長に案内されたのは一台の汽車だった。

 

列車にはグレモリー所有と書いてある…。

 

オラが驚いているとグレイフィアが教えてくれた。

 

 

「この列車はグレモリー家が所有している物です…。グレモリー領は広いですからこうして移動しているのです。」

 

「ひえっ!?部長とか父ちゃんスッゲえんだな!」

 

まるでブルマやミスター・サタンみてえだ。

 

オラ達は列車に乗り込み冥界へと旅立つのだった。

 




オッス!オラ悟空!

なんだ!?急に列車が止まったと思ったら変な龍が襲ってきやがった!

仲間はやらせねえ!オラがぶっ飛ばしてやる!

次回!ドラゴンボールD!

神龍帝VS悪魔龍タンニーン!

ぜってえみてくれよな!


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神龍帝VS悪魔龍タンニーン!

前回までのあらすじ…。

学園が夏休みに入りリアスの故郷である冥界に行くことになった一誠。

翌日、早速冥界にいくために電車に乗り込み人間界を出発するのだった。


sideイッセー

 

オッス!オライッセー!

 

今は冥界に行くために部長の家が持ってる電車の中にいるんだ!

 

 

「しっかしなんにも見えねえなぁ…」

 

そう、窓刈る外を見ても延々と暗闇ばかりでなにも見えない。

 

 

「もう少しお待ちくださいね、イッセー兄様」

 

膝に座っていたミリキャスが声をかけてくる。

 

 

「あぁ!そうだな!」

 

と、オラが再度外を見たその時だった。

 

 

 

ズズゥゥンッ!!

 

激しい揺れと共に電車が急停止した。

 

オラは倒れそうになるのをなんとか堪え踏み留まる。

 

外を見ていた小猫がふと呟いた

 

 

「………外が…!」

 

 

「ミリキャス、ちっと母ちゃんのとこに行っててくれ」

 

 

「はい!分かりました!」

 

その瞬間、嫌な予感がしたオラは即座にミリキャスを急いでグレイフィアの乗る前の車両へと行かせた。

 

ミリキャスが前の車両に消えた瞬間オラ達は列車の外に投げ出されてしまった。

 

 

「おっとぉ!」

 

即座に武空術で体制を建て直すと落下している仲間達を抱えながらゆっくりと降りていく

 

地上に降り立つと抱えていた仲間達を降ろして、オラは問いかける。

 

 

「よっと!でぇじょうぶか?おめえ達」

 

仲間たちは起き上がりそれぞれ返事を返す。

 

 

「助かったよ、イッセーくん」

 

 

「……感謝です。」

 

 

「あらあら、助かりましたわ。ありがとうイッセーくん」

 

 

「はい、イッセーさんのお掛けで…。」

 

 

「僕は大丈夫ですぅ…。」

 

 

「あぁ、私も無事だ…。ッ!!静かに!」

 

ゼノヴィアが何かに気がつき声をあげる

 

すると、巨大な岩の向こうから見上げる程の大きさのドラゴンが姿を表した。

 

 

アイツ、相当強えな…。すげえ気を感じっぞ。

 

奴はオラ達を見つけるといきなり炎のブレスを撃ち攻撃してきた。

 

その攻撃をオラ達はなんとか躱わして距離をとる。

 

 

「どうやら味方ではなさそうだね」

 

 

「あぁ、その様だ…。」

 

木場とゼノヴィアがそれぞれ武器を展開してドラゴンへ向き直る。

 

オラはそこで仲間達に声をかける。

 

 

「おめえ達は下がってろ、ここはオラがやる!」

 

その言葉に仲間達は驚いた顔をする。

 

 

「そんな無茶な!いくらイッセーくんが強いと言ったってドラゴン相手に一人は厳しいよ!」

 

 

「そうだ、お前がいくら化け物じみた強さを持っていたとしても強さの次元というものがある!」

 

 

「そうですわ!ここは皆で!」

 

皆が口々に反対するが、オラのこの一言で押し黙る…。

 

 

「おめえ達もう忘れちまったんか?オラはあの伝説の神龍なんだぜ?二天龍相手に一人で戦って勝ったのにこんなドラゴン一匹に負けるわけねえだろ?」

 

この言葉に仲間達は言い返すことが出来ない…。

 

しばらくしてアーシアが口を開いた。

 

 

「イッセーさん、私、イッセーさんを信じます!だから、絶対死なないで下さいね」

 

そう言うとアーシアは下がっていった。

 

それに続いて他の仲間達も渋々アーシアの後に続いて下がっていた。

 

 

 

全員が下がったのを見てからオラは一人、ドラゴンと対峙する。

 

 

「おめえの相手はオラだ!どっからでもかかってこい!」

 

 

「グオォォォォッ!!」

 

ドラゴンが再度火炎を放ってくる。

 

オラは火炎を躱わし、幾重にも残像を残しながら奴との距離を積めていく。

 

 

ビュンッ…!…ビュンッ…!ビュンッ…!ビュンッ…!ビュンッ…!ビュンッ…!ビュンッ…!

 

 

「でぇりゃぁぁぁぁ!!」

 

腕に力を溜めその巨体を殴りあげる。

 

更に追い討ちをかけようと飛んでいった奴に乱打を叩き込もうとするも、奴は翼を羽ばたかせ空中で体勢を立て直してしまう。

 

 

「ありゃ、こりゃしゃあねえな…こうなりゃ一気にカタをつけてやる!ハアッッ!!!」

 

オラは超サイヤ人2へと変身し、再度奴へと距離を積めた。

 

 

「今度は逃がさねえぞ?でりゃぁぁぁ!!」

 

渾身の一発を放ち奴を空中へと殴り飛ばす。

 

今度は空中で避けられないように一瞬で距離を積め乱打乱撃を叩き込んでいく。

 

 

「ダダダダダダダダダダッ!!」

 

 

「グオォォォォ…!!」

 

あまりの攻撃の多さに奴は羽ばたく事も出来ないでいる。

 

オラはとどめとばかりに全力のアームハンマーを叩き込み地面へと奴を叩き落とす。

 

 

「だりゃあっ!!」

 

勢いよく地面に激突するドラゴンにオラはかめはめ波の構えをとり、詠唱を始める。

 

 

「か……め……は……め……!」

 

放つ直前、オラの前に一つの人影が降りてきた。

 

 

「待て待て、イッセーもういい」

 

その影の正体はアザゼルのおっちゃんだった。

 

 

「もういいっておっちゃん、どういう事だ…?ソイツ敵じゃねえんか?」

 

 

「あぁ、敵じゃねえよ、お前達の実力を試すために協力してもらったんだ。コイツは魔龍聖(ブレイズ・ミーティア・ドラゴン)元龍王の一角でな…。ちょい訳ありで悪魔に転生した物好きさ…」

 

 

「ドラゴンが悪魔に…。」

 

 

「……確かにそれならイッセー先輩でないと敵うはずがありませんね…。」

 

後方から出てきた木場と小猫が納得したように話す。

 

 

「お前らの修行のため、手を貸してもらったって訳だ…。

まあ、予想通りイッセーが一人でやっちまったわけだが…」

 

呆れたようにため息をつくおっちゃん

 

オラは変身を解いて言う。

 

 

「だって仕方ねえだろ?こんな強えやつがいたらワクワクすんじゃねえか!」

 

 

 

「そんな理由で吹き飛ばされるのは勘弁してもらいたいがな…。本当に殺されるかと思ったぞ…。」

 

ははは…!オラ結構本気で殺しにかかってかんな!

 

 

「ご免なさい、あなた達を騙すような真似をして…。

私は反対したのだけど、お兄様まで賛成してしまって…。」

 

 

「一誠様にこのようなことをしてしまい申し訳ありません…。私からもお詫び申し上げます…。」

 

列車から降りてきた部長とグレイフィアが頭を下げる。

 

 

「いいさ、オラは楽しかったしな!なぁ、ドラゴンのおっちゃん、またオラと戦ってくれよ?いいだろ?」

 

 

「別に構わんが、今度はもう少し手加減してもらいたいものだな…。」

 

 

「えー…!全力で戦わねえと面白くねえじゃねえか!」

 

オラの言葉に周りが引いていた。

 

 

「兎に角、先を急ぎましょう…。タンニーンもありがとう」

 

 

「構わんさリアス嬢…。道中気を付けて行くといい…。」

 

こうしてオラ達はまた列車へと乗り込み部長の家へと向かうのだった。




オッス!オラ悟空!

ひえっ!?グレイフィアや部長の家でっけえなぁ…!!

って、いいっ!?おめえがオラの婆ちゃんなんか!?

次回!ドラゴンボールD!

到着、グレモリー本邸!家族に挨拶だ!兵藤一誠!

ぜってえ見てくれよな!


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到着、グレモリー本邸!家族に挨拶だ!兵藤一誠!

前回までのあらすじ…。

冥界に向かう途中何者かの襲撃を受け迎撃に向かうイッセー達。

しかしそこに待ち受けていたのは巨大なドラゴンであった…。

イッセーは超サイヤ人2へと変身しドラゴンと対決するが、

実はそのドラゴンはアザゼルの企てた計画によるものだった!


sideイッセー

 

オッス!オライッセー!

 

あれから暫くオラ達はまた列車の中で揺られていた。

 

それから十数分後、再び車内にアナウンスが流れたんだ!

 

 

『まもなくグレモリー本邸前。まもなくグレモリー本邸前。皆様、ご乗車ありがとうございました』

 

 

「さぁ、もうすぐ着くわよ。皆、降りる準備をしておきなさい」

 

部長に促され、オラ達は降りる準備をする。

 

次第に列車の速度は緩やかになり、駅へと停止した。

 

そして、部長先導のもと、オラ達は列車を降りていく。

 

けど、アザゼルのおっちゃんだけは乗ったままだった。

 

不思議に思ったオラはおっちゃんに声をかける。

 

「なぁ、おっちゃんは降りないんか?」

 

 

「ああ。俺はこのまま、魔王領に向かう。サーゼクス達と会談があるからな。終わったらグレモリーの本邸に行くから、先に行って挨拶を済ませてこい。修業はそれからだ…。

それと、おっちゃんじゃなくて先生といえ」

 

なんだ、父ちゃんに会ってくるんか。

 

それにしたって、おっちゃんも何だかんだで忙しいんだな。

 

まぁ、総督っちゅう奴だから仕方ねえのかもな。

 

アザゼルのおっちゃんの言葉で思い出したけんど、そういや修業があるんだった。

 

長えこと列車に乗ってたら忘れてたぞ!

 

オラの修業ってどんなやつになるんかな?

 

今からワクワクすんなぁ!!

 

 

「じゃあ、後でな、おっちゃん」

 

 

「アザゼル、お兄様によろしく言っておいて」

 

オラと部長が手を振ると先生も手を振って応えてくれた。

 

改めて先生を抜かしたメンバーで駅のホームに降りた瞬間ーーー

 

 

 

 

『お帰りなさいませ、リアスお嬢様!』

 

 

『そして、ようこそお越しくださいました神龍様!!』

 

 

 

いいっ!?なんじゃこりゃあ!!

 

部長が汽車を降りた瞬間にこのお出迎えにオラは驚きを隠せない…。

 

あちこちで花火が上がり、並んだ兵隊達が空に銃を放ってる!

 

しかも、楽隊らしき人達が一斉に音楽を奏で始めるてやがる…。

 

流石はお姫様か!

 

ってか、オラのことまでしってんのか!?

 

部長は特に気にした風でもなく微笑みながら返している

 

 

「ありがとう、みんな。帰ってきたわ」

 

部長が満面の笑みでそう言うと執事やメイドさんたちも笑みを浮かべる。

 

流石はお嬢様ってやつか?対応が慣れてんなぁ…。

 

すると、グレイフィアがオラ達に声を掛けてきた。

 

 

「皆様、ここからは馬車での移動になります…。」

 

そう言うと近くにいたメイドに目配せをする。

 

そのメイドはコクりと頷くとオラ達を先導するように前に出て話す。

 

 

「皆様の乗る馬車までご案内します…。どうぞこちらへ」

 

そう言って歩きだすメイドにオラ達は着いていく。

 

 

「こちらにお乗りください…。」

 

案内された先には、豪華な馬車が待機していた。

 

 

「すっげぇなぁ!!これに乗って行くんか?」

 

 

「はい、一誠様…。グレモリー本邸まではまだ距離がありますのでこうして移動しているのです…。」

 

なるほどなぁ…。やっぱ部長ってブルマみてえな金持ちだったんだな!

 

その後、オラ達は馬車に乗り込みグレモリー本邸へと向かった。

 

 

道が舗装されているためか、乗り心地はかなり良かったぞ!

 

流れる景色を見ていると、オラの視界に巨大な建物が映り込んだ。

 

「部長、あのでけえ城なんだ?」

 

「あれが本邸よ。今から向かう場所よ」

 

ひえ!?あれが部長やグレイフィアの家なんか!?

 

ブルマん家よりでけえじゃねえか!

 

 

「久し振りに帰ってきました。お祖父様達はお元気でしょうか…。」

 

そっか、ミリキャスは暫くここに住んでたんだもんな。

 

 

「着いたわ」

 

部長がそう言うと馬車の扉が開かれる。

 

部長が先に降りてその後にオラ達も続く。

 

木場達が乗った馬車も到着して、全員が揃った。

 

 

道の両脇にはびっしりとグレモリー家の使用人が整列していて、足元にはレッドカーペットが敷かれている。

 

「一誠様、皆様、どうぞ、お入りください」

 

グレイフィアに促され、オラ達がカーペットの上を歩き、屋敷に入っていった。

 

中に入ると、部長の後に続いて階段を上がる。

 

すると、階段を上りきったところに一人の女性がいた。

 

ん?

 

すっごい美少女!

 

乳もでっけえなぁ!

 

部長とすごく似てっけど…姉ちゃんか?

 

違う点と言やあ亜麻色の髪と、

 

部長より少し目つきが鋭いところくれえか?

 

 

「イッセー。私のお母様に熱い視線を送っても何も出ないわよ?」

 

・・・・・ん?

 

ちょっと待てよ…?今、お母様って言ったか?

 

あの美少女が?

 

ってことはオラの婆ちゃん…?

 

「いいっ!? あ、あれがオラの婆ちゃん!? どう見たって部長と同い年くらいじゃねえか!」

 

感じる気も若い奴のそれだぞ!

 

まさか、婆ちゃんもサイヤ人なんか!?

 

どう見たって姉ちゃんだろ!

 

「あら、若いだなんて、うれしいことを仰りますのね、カカロット…。」

 

部長の母ちゃんは頬に手をやり微笑む。

 

おぉ、微笑んだ顔も可愛いな!

 

ってか、今オラのことカカロットって呼ばなかったか?

 

「悪魔は魔力で見た目を自由に出来るのよ。お母様はいつも今の私ぐらいの年格好なお姿で過ごされてるの」

 

見た目については今の説明で分かったけどよ…。

 

なんで、感じられる気の流れも若いんだ……?

 

「初めまして…。リアスの新しい眷属の皆さん。

リアスの母のヴェネラナ・グレモリーです。

それと、よく帰ってきたわね…。グレイフィアにミリキャス…。」

 

 

「ただいま戻りました!お婆様!」

 

 

「ご無沙汰しております…。」

 

部長のお母さん、ヴェネラナさんは自己紹介をしてくれた。

 

ミリキャスの奴は久し振りの再会に婆ちゃんに抱きついている…。

 

 

「あらあら、ミリキャス、少し見ない間に大きくなりましたわね…。それに…なんだか逞しくなった?」

 

 

「はい!イッセー兄様に鍛えてもらってますから!」

 

 

「そう、それは良かったですね…。」

 

そう言うと、婆ちゃんはオラの方を見る…。

 

 

「こうして言葉を交わすのは初めてですわね、サーゼクスからよく話は聞いていましたが話通りで逞しい体をしているわね…。」

 

「父ちゃんがオラのことを?」

 

オラの問いに婆ちゃんは頷く

 

 

「えぇ、よく息子自慢をしに帰ってくるのよ…。

それに、ライザー戦も拝見しました。

なによりあなたは冥界でも有名人なのよ?」

 

「へ?有名人?」

 

オラが尋ねると婆ちゃんは近くにいた執事?に何かを持ってこさせた。

 

あれは…新聞か?

 

婆ちゃんは新聞を広げて見せてくれた。

 

「ほら、この記事にあなたのことが書かれているのよ

『三大勢力トップ会談、和平の立役者はリアス・グレモリーの兵士であり魔王サーゼクスの息子、兵藤一誠!』って。あのコカビエルを倒し、歴代最強と称される白龍皇を倒してテロを防いだあなたの武勇は今や冥界全体に広まっていますわ」

 

デカデカと新聞の一面を飾る鎧姿のオラの写真。

 

オラは驚きのあまり、婆ちゃんから新聞を奪い取ってその記事を読む。

 

 

そして…………

 

 

 

 

 

 

「な、なんじゃこりゃあぁぁぁぁぁっ!?!?」

 

オラの絶叫がグレモリー本邸に響いたのであった。




オッス!オラ悟空!

部長が若手悪魔の会合に出るらしい。

それには眷属も同行するらしい…。

ん?なんだコイツ、すげえ気を感じっぞ…。

いいっ!?部長の知り合い!?

次回!ドラゴンボールD!

夢を笑うな!イッセー怒りの気合砲!

ぜってえ見てくれよな!


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夢を笑うな!イッセー怒りの気合砲!

前回までのあらすじじゃ…。

遂にリアスの実家に着いたイッセー

そこで待っていたのはリアスそっくりの母親ヴェネラナだった。
 
ヴェネラナが出した記事を見たイッセーは驚きの声を開けるのだった…。


sideイッセー

 

 

「若手悪魔会合?」

 

オラは聞いたことのない言葉に首をかしげる。

 

 

「えぇ、名目はVIPの護衛だけど、将来を担う若手悪魔の交流を図るというお兄様のご発案よ。」

 

へぇ~、父ちゃんの作戦なんか…。でもなぁ…。

 

 

「なぁ、部長…。オラもその行事、行かなきゃダメなんか?」

 

 

「当然じゃない、あなたは私の兵士(ポーン)なのよ?主あるところに眷属ありと言うことよ」

 

うへぇ…。オラそう言うの苦手なんだけどなぁ…。

 

 

「わ、わかったよ…。」

 

そう言うと、部長は満足げにうなずいて話す。

 

 

「会場には列車で向かうわ、グレイフィア、準備は出来てる?」

 

すると、いつの間に現れたのかグレイフィアが答える。

 

 

「はい、出発の準備は整っております…。」

 

 

「ありがとう、グレイフィア、それじゃ行きましょうみんな!」

 

 

『はい!(あぁ!)』

 

 

「イッセー兄様!頑張ってください!」

 

ミリキャスの声援を背に、

 

オラ達は会場に向かうため、列車へと乗り込むのだった。

 

列車に乗り換えてから数分後、オラ達は都市で一番大きい建物の地下にあるホールに到着した。

 

 

「皆、何が起こっても平常心を保ってちょうだい。これから会うのは将来の私達のライバルよ。無様な姿は見せられないわ」

 

気合いの入った部長。

 

声音も戦いの時のそれだ。

 

 

ふと隣を見るとアーシアが生唾を飲んで落ち着こうとしていた。

 

 

「大丈夫か?アーシア」

 

 

「は、はい!イッセーさんは平気そうですね…。」

 

 

「あぁ、オラ今すげえワクワクしてっぞ!強え奴がいると思うとな!」

 

 

「イッセーさん凄いですね…。私なんか緊張しちゃって…。」

 

 

「慣れねえうちは仕方ねえさ、オラだって最初からこうだったわけじゃねえ」

 

と、そんなことを話しているとホールの方から大柄な男が此方に歩いてきた。

 

 

「リアス、久しぶりだな」

 

 

「ええ、サイラオーグ。変わりないようで何よりよ。初めての者もいるわね。彼はサイラオーグ・バアル。私の母方の従兄弟に当たるの」

 

へえ、部長の従兄弟か…。コイツ強えな、すげえ気を感じっぞ。

 

 

 

「サイラオーグ・バアルだ。バアル家の次期当主だ」

 

オラもそれに返すように挨拶をする。

 

 

「オッス!じゃなくて、初めまして!オラ…いや、私は兵藤一誠です…。」

 

駄目だぁ…。敬語って使ったことねえから慣れねえぞ…。

 

 

「ハハハ、そう固くならなくてもいい、普段通りの話し方で頼む」

 

 

「え?いいんか?ならお言葉に甘えて…。

オッス!オラ兵藤一誠だ、よろしくな!」

 

 

「あ、アーシア・アルジェントと申します…。」

 

 

「ゼノヴィア・クァルタだ…。よろしく頼む」

 

それぞれの自己紹介を聞きサイラオーグは頷く。

 

 

「あぁ、こちらこそよろしく頼む…。それにしてもお前が兵藤一誠か、まさかここで会えるとはな」

 

 

「ん?オラの事知ってんのか?」

 

オラの言葉にサイラオーグは頷き!答える

 

 

「あぁ、新聞を読ませて貰ったからな…。白龍皇を圧倒しテロリストどもを叩きのめしたという今代の赤龍帝の姿を見ておきたいと思っていた」

 

 

へへ…。なんか照れんな…。

 

にしても、もうそこまで名前が知れ渡ってるんか…。

 

なんかミスターサタンみてえだな…。

 

と、そんなことを考えているところに…。

 

 

 

スドォォォォンッ!!

 

 

 

通路の奥から巨大な破砕音が聞こえてきた!

 

な、なんだ!?

 

 

部長とサイラオーグが嘆息しながら破砕音が聞こえた部屋に入り、オラ達もそれに続いて入っていく。

 

部屋の中はボロボロで、テーブルも椅子も全てが破壊つくされていた。

 

部屋の中央には会場をそうしたと思われる人物が二人。

 

それに二人の後ろにはそれぞれの陣営に別れた悪魔達が強いオーラを発しながらにらみ合いをしていた。

 

武器も取り出していて、一触即発の雰囲気になってる…。

 

 

「ゼファードル、こんなところで戦いを初めても仕方なくて? あなたは馬鹿なのかしら? いっそのことこの場で殺してやろうかしら?」

 

 

「ハッ! 言ってろよ、クソアマッ! こっちが気を利かして別室で女にしてやろうとしてんのによ! アガレスのお姉さんはガードが堅くて仕方ねえな! そんなんだから未だに処女やってんだろう!? だからこそ俺が開通式をしてやろうって言ってんのによ!」

 

メガネをかけた美少女と顔に魔術的なタトゥーを入れたヤンキーみたいな男性が言い争っている。

 

なんだアイツ、チチが良く言ってた不良みてえ奴だな…。

 

でも、女に手を出すのは許せねえな…。

 

オラは不良とアガレスとか言う女の前に立ちはだかった。

 

そして不良に向けて言い放つ…。

 

 

「おめえ、こんなとこで女相手に暴れてんじゃねえ!みっともねえぞ!」

 

 

「あぁ゛?んだとこの野郎!下級悪魔の分際で出しゃばんじゃねえ!!」

 

不良がオラに向かって殴りかかってくる…。

 

だがオラは一瞬で奴の裏を取ると…。

 

 

「だりゃぁぁぁ!!」

 

勢いよくアームハンマーを叩き込んだ。

 

 

「ガハッ!!」

 

勢いよく地面に叩きつけられた不良はそのまま動かなくなった。

 

 

「もう悪さすんじゃねえぞ…。」

 

 

「この!よくもゼファードル様を!」

 

不良の眷属が襲いかかってくる。

 

 

「……ハァ!!」

 

オラはそいつらを睨みつけ気合砲を放った。

 

 

『なっ!?ぐぁぁぁっ!!』

 

壁に叩きつけられて気を失う眷属達…。

 

 

「おめえ達ももう悪さすんなよ…。」

 

オラは動かなくなったそいつらにそう言葉を投げるのだった。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

現在、会長達も到着し、不良を抜いた若手悪魔が修復された広間で顔合わせをしている。

 

「私はシーグヴァイラ・アガレス。大公アガレス家の次期当主です。先程はお見苦しいところをお見せして申し訳ありません」

 

と、先程のメガネの女、シーグヴァイラが挨拶をくれた。

 

この人が大公の次期当主なんか。アガレスは名前じゃねえんだな。

 

確か、大公って魔王の代わりにオラ達に命を下すのが仕事だったけか?

 

 

「ごきげんよう。私はリアス・グレモリー。グレモリー家の次期当主です」

 

 

「私はソーナ・シトリー。シトリー家の次期当主です」

 

 

「俺はサイラオーグ・バアル。大王、バアル家の次期当主だ」

 

 

「僕はディオドラ・アスタロト。アスタロト家の次期当主です。皆さん、よろしく」

 

シーグヴァイラに続き、主達が挨拶をしていく。

 

ちなみにオラ達、眷属悪魔は主の後ろで待機している感じだ。

 

えっと、さっきの不良も次期当主なんだよな?

 

あんなのが次期当主で良いんか?

 

 

「グラシャラボラス家は先日、お家騒動があってな。次期当主とされていた者が不慮の事故で亡くなったそうだ。先程のゼファードルは新たな次期当主候補となる」

 

サイラオーグが説明してくれる。

 

マジかよ…。

 

不良の家は今、大変なことになってんだな。

 

でも、流石にあれは酷いんじゃねえかな?

 

こう思っているのはオラだけじゃねえと思うぞ?

 

 

それにしても、すげえ面子が揃ったな…。

 

グレモリーがルシファー、シトリーがレヴィアタン、アスタロトがベルゼブブ、グラシャラボラスがアスモデウス、そして大王と大公。

 

ドリームメンバーって感じか?

 

 

「兵藤。おまえ、緊張してないのか?」

 

匙が聞いてくる

 

「いや、全然…。オラワクワクしちまって止まんねえくらいだぞ」

 

「おいおい…。この状況で何でワクワクするんだよ!いきなり戦いを挑んだりとか絶対にするなよ?」

 

「分かってる。だから今、必死に自分と戦ってんだ」

 

「……頼むから負けるなよ」

 

あぁ!なんとかすっさ!

 

扉が開かれ、使用人が入ってきた。

 

「皆様、大変長らくお待ちいただきました。皆様がお待ちです」

 

どうやら行事の準備が整ったらしい。

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

オラ達が案内されたところは異様な雰囲気の会場だった。

 

部長達眷属悪魔は主を先頭にして一列に並んでいる状態だ。

 

因みにオラはと言うと…。

 

 

「エヘヘ~♪ドライグくんの隣~♪」

 

何故かオラだけ父ちゃんやセラフォルーの姉ちゃんと同じ席だった。

 

オラ達の他には他の魔王達が座ってる…。

 

 

「なぁ、なんでオラだけここなんだ?」

 

オラは父ちゃんにコソッと聞いてみる。

 

 

「君はあの伝説の神龍の生まれ変わりだからね、こちら側に座って貰ったのさ」

 

なるほどなぁ!

 

でも、そんなんでいいんかな?

 

 

 

暫くすると、お偉いさんの一人が威圧的な声音で話し始めた。

 

「よくぞ集まってくれた、次世代を若き悪魔たちよ。この場を設けたのは一度、この顔合わせで互いの存在の確認、更には将来を競う者の存在を認知するためだ」

 

 

「まぁ、早速やってくれたようだがな」

 

老人風の悪魔がそう言った後、その隣の年老いた悪魔が皮肉を言う。

 

まぁ、これは言われても仕方がねえか…。

 

顔合わせした直後に広間を破壊とか、流石にあれは…。

 

 

父ちゃんが口を開く。

 

 

「君たちは家柄も実力も共に申し分ない。だからこそ、デビュー前に互いに競い合い、力を高めてもらいたいと考えている」

 

するとその時、サイラオーグが挙手をした。

 

 

「我々、若手悪魔もいずれは禍の団との戦に投入されるのでしょうか?」

 

これまた直球な質問が出たなぁ…。

 

すごいことを聞くもんだぞ…。

 

 

「私達としては、できるだけ君たちを戦に巻き込みたくはないと思っている」

 

父ちゃんはそう答える。

 

だけど、サイラオーグはその答えに納得がいかないようだ。

 

「なぜです? この場にはテロ組織と戦い、生きて帰った者達もいます。我らとて悪魔の一端を担うもの。冥界のため、尽力を尽くしたいと…。」

 

 

「サイラオーグ。君のその勇気は認めよう。しかし、無謀だ。なにより、君達ほどの有望な若手を失うのは冥界にとって大きな損失となるだろう。理解してほしい。君達は我々にとって宝なのだ。だからこそ、じっくりと段階を踏んで成長してほしいと思っている」

 

この言葉にサイラオーグは「分かりました」と渋々ながら一応の納得はしたようだ。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

その後、お偉いさん達の難しい話や魔王様からの今後のゲームについての話が続いた。

 

正直、悪魔じゃねえオラにとってはちんぷんかんぷんな話ばかりだった。

 

特にお偉いさんの話はよく分からないことばかりで、何度アクビが出そうなのを堪えたことか。

 

 

「さて、長話に付き合わせてしまって申し訳なかった。なに、それだけ君達に夢を見ているのだよ。最後に君たちの目標を聞かせてくれないだろうか?」

 

父ちゃんの問いかけに最初に答えたのはサイラオーグさん。

 

 

「俺は魔王になることが夢です」

 

おぉ、言い切ったな!

 

凄えな、コイツ。

 

お偉いさん達も今の目標に感嘆の声を漏らしている。

 

「大王家から魔王が出るとしたら前代未聞だな」

 

お偉いさんの一人がそう言う。

 

 

「俺が魔王になるに相応しいと冥界の民が感じれば、そうなるでしょう」

 

また言い切りやがったぞ!

 

中々度胸あるんだな…。

 

次に部長が答える。

 

 

「私はグレモリーの次期当主として生き、レーティングゲームの覇者となる。それが現在の、近い未来の目標ですわ」

 

初めて聞いたけんど、部長らしいな。

 

部長がそれを望むのなら眷属であるオラ達はそれを支えるまでだ。

 

 

その後も若手の人が目標を口にし、最後にソーナの番が回ってきた。

 

 

「私の目標は冥界にレーティングゲームの学校を建てることです」

 

へぇ、ソーナ会長は学校を建てたいんか。

 

いい夢じゃねえか

 

と、オラは感心していたんだが、お偉いさんたちは眉をひそめていた。

 

 

「レーティングゲームを学ぶ学校ならば、すでにあるはずだが?」

 

 

「それは上級悪魔や特例の悪魔のための学校です。私が建てたいのは平民、下級悪魔、転生悪魔、全ての悪魔が平等に学ぶことのできる学校です」

 

へぇ~!

 

流石はソーナだな!

 

差別のない学校か。

 

これからの冥界にとっていい場所になるんじゃねえか

 

匙も誇らしげにソーナの夢を聞き入っている。

 

 

しかし…。

 

 

『ハハハハハハハハハハッ!!』

 

お偉いさん達はまるで可笑しなものを聞いたかのように笑う。

 

オラはさっぱり意味が分からなかった。

 

なんで、笑うんだ?

 

 

「なるほど! 夢見る乙女と言うわけですな! これは傑作だ!」

 

 

「若いというのは実に良い! しかし、シトリー家の次期当主よ、ここがデビュー前の顔合わせの場で良かったというものだ」

 

なにがおかしいんだ?ソーナの夢を笑うなんてよ…。

 

 

「いまの冥界が変革の時であっても、上級や下級といった差別は存在する。それが当たり前だと思っている者も多いと言うことさ。悲しいことにね…。」

 

と、父ちゃんが淡々と教えてくれる…。

 

 

なるほどな…。

 

 

つまり、このお偉いさん達はそれが当たり前だと考えているから、会長の夢を否定するってことか。

 

当たり前だからって人の夢を笑う必要があんのか?

 

 

「私は本気です」

 

会長が正面からそう言うが、お偉いさんは冷徹な言葉を口にする…。

 

「ソーナ・シトリー殿。そのような施設を作っては伝統と誇りを重んじる旧家の顔を潰すことになりますぞ? いくら悪魔の世界が変革期に入っているとは言え、たかだか下級悪魔に教えるなどと・・・・」

 

その一言にオラよりも早く黙っていられなくなったのは匙だった。

 

「なんで・・・・なんでソーナ様の夢をバカにするんですか!? こんなのおかしいっすよ! 叶えられないなんて決まった訳じゃないじゃないですか!」

 

 

「口を慎め、転生悪魔の若者よ。ソーナ・シトリー殿、躾がなっておりませんぞ」

 

 

「……申し訳ございません。後で言い聞かせます」

 

会長は表情を一切変えずに言うが、匙は納得出来ていない。

 

 

「会長! どうしてですか!? この人達は会長の、俺たちの夢をバカにしたんすよ! どうして黙ってるんですか!?」

 

匙のその叫びを聞いてお偉いさんはフンと鼻を鳴らす。

 

 

「全く、主も主なら下僕も下僕か・・・・。これだから人間の転生悪魔は」

 

 

もう、限界だ…っ!!

 

 

「何がおかしいんだ?」

 

オラは殺気の篭った目でお偉いさん方を睨みつける。

 

 

「な、なんだね君は…。」

 

 

「そんなことは聞いてねえよ…。オラの質問に答えろ…

何がおかしいんだって聞いてんだ」

 

俺の言葉にお偉いさんの一人が怒りの形相で怒鳴る。

 

「立場をわきまえろ、若僧! 貴様、何様のつもりだ! 消されたいか!」

 

「やれるもんならやってみろよ?その代わり、おめえ達にもそれなりの覚悟はしてもらうぜ?」

 

オラは気を解放させ、やつらを更に睨みつける。

 

 

 

「オラ、おめえ達みてえな奴ら見てっとイライラすんだソーナの夢は立派じゃねえか…。それを軽々しく笑うおめえらはいったい何様だ!」

 

「そうよそうよ! おじ様たちは寄ってたかってソーナちゃんを苛めるんだもの!! 私だって我慢の限界があるのよ!これ以上言うなら、私もドライグくんと一緒におじさま達を苛めちゃうんだから!」

 

セラフォルーの奴が涙目で俺に続く。

 

しかも、その身からは凄まじい魔力を発している。

 

 

「セラフォルー、おめえはちょっと黙ってくれ…。」

 

 

「で、でも…!」

 

 

「今のオラは、おめえに気を遣ってやれるほど穏やかじゃねえんだ…!」

 

髪は逆立ち金と黒に点滅しており、辺りにはスパークが飛び散っている。

 

 

「くっ…!こ、この!生まれ変わり風情が調子に乗るんじゃない!!」

 

奴らの一人が殺気の拘束を解き、オラに攻撃を撃ってくる。

 

「…………」

 

オラはソイツに手を翳すと気合砲を放った。

 

 

「……ハァァッ!!」

 

 

ドンッ!!

 

あまりの威力に奴の放った攻撃は欠き消え、奴は勢いよく吹き飛ばされ壁に激突した。

 

 

「ぐっ…!がはっ!」

 

 

「おめえ達もああなりたくなかったらソーナの夢を笑うんじゃねえ!!」

 

それだけ奴らに向けて言うとオラはグレイフィアの気を探り瞬間移動するのだった。




オッス!オラ悟空!

なんだって!?オラが消えた後に部長とソーナのゲームが決まった!?

こりゃ、勝つしかねえ!ソーナには悪りいけど全力でやらせてもらうぞ!

次回!ドラゴンボールD!

リアス対ソーナ!ゲーム前の修行開始だ!

ぜってえ見てくれよな!


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リアス対ソーナ!ゲーム前の修行開始だ!

前回までのあらすじじゃ…。

若手悪魔の会合でサイラオーグやソーナと顔を会わせたイッセー。

しかし、その会合の最中、ソーナの夢を笑われイッセーはブチ切れてしまう…。

そして、老悪魔に気合砲をぶつけるとその場から消えるのだった。


sideイッセー

 

 

「そうか、初戦はシトリー家か」

 

アザゼルのおっちゃんが話す。

 

広いリビングに集合し、おっちゃんとともにオラは先程の会合の話を聞いていた。

 

 

「対戦まで約二十日間ってとこか…。」

 

おっちゃんが何やら計算し始める。

 

「なぁ、修業すんのか?」

 

オラがそう聞くとおっちゃんは頷く。

 

 

「当然だ。今回のゲームのこともあるが、禍の団のこともある。サーゼクスは若手を巻き込みたくないと言ったそうだな。これには俺も賛同している。……だが、敵さんにとってはそんなものは関係ないからな」

 

確かにそうかもな…。

 

あいつら(禍の団)にとっては俺達が若手だろうがなんだろうが関係ないもんな。

 

いつ襲ってくるか分かんねえ、備えんのは重要なことだぞ!

 

 

「修業は明日から始めるぞ。すでに各自のトレーニングメニューは一部を除いて考えてある」

 

おっちゃんの言葉に皆の視線がオラに集まる。

 

なんだ?オラ…なんでこんな見られてんだ?

 

まさか…一部ってオラのことなんか!?

 

 

すると、木場がおっちゃんに尋ねた。

 

 

「僕達だけが堕天使総督のアドバイスを受けるのは不公平なのでは?」

 

そうなんか?

 

強くなれんなら別に良いと思うけどな…。

 

だけど、おっちゃんはため息をつき首を振る。

 

 

「それくらい別にいいだろ。俺は悪魔側に研究のデータも渡したし、天使側もバックアップ体制をしているって話だ。あとは若手悪魔連中がどれだけ自分を高めるか、その心次第だ」

 

そんなもんなんかな?

 

本当に強くなりてえんなら必死で努力するもんな…。

 

「それに、うちの副総督のシェムハザも各家にアドバイスを与えているしな。もしかしたら俺よりもシェムハザのアドバイスの方が役に立つかもな! ハハハハ!」

 

いいっ!?

 

そんなことで良いんか?堕天使総督のおっちゃん…。

 

 

「まぁ、そういうことだ。修業は明日から。今日は全員のんびりしてろ」

 

おっちゃんのこの言葉で今日のミーティングはお開きとなった。

 

……オラの修業って一体なんだろうな今からワクワクしてきたぞ!

 

と、そこへグレイフィアが現れて言った。

 

 

「皆様、温泉のご用意が出来ました…。」

 

お?風呂か、冥界にもあったんだな。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

「あ~…。いい湯だぞ…。」

 

 

オラは木場、おっちゃんと共にグレモリーの庭の一角にある温泉に浸かっていた。

 

 

「これで酒でもあればなおいいんだがな…。」

 

おっちゃん、流石にそれは不味いんじゃねえかな?

 

とかなんとか言いつつもおっちゃんもご機嫌だ。

 

 

「いやぁ、流石は冥界屈指の名家グレモリー家の温泉だ。いい湯だぜ」

 

おっちゃんって温泉慣れしてるよな。

 

普段から浴衣着てっし、日本大好きだったりするんかな?

 

オラは温泉より戦いのが好きだけどな!

 

 

オラ木場と並んでタオルを頭にのせて湯に浸かっていた。

 

それにしても、さっきの木場はなんか変だったぞ…。

 

なんかいきなりよ…。

 

「イッセーくん、背中を流してあげるよ」

 

的なことを頬を赤くしながら言ってきたんだ…。

 

背中流してくれんのはいいけどよ、頬を染めながら言われっとちっと気持ち悪りいぞ…。

 

オラにそんな趣味はねえからな?

 

 

 

 

ん?

 

そういやギャスパーの奴どこ行った?

 

アイツも男湯に一緒に来てたはずだけんど…。

 

探してみると入口のところでウロウロしてるギャスパーを見つけた。

 

「なにしてんだギャスパー!折角の温泉なんだから入らなきゃもったいねえぞ」

 

オラは温泉から出て、ギャスパーを捕まえる。

 

 

「キャッ!」

 

なんて、可愛らしい悲鳴を上げるギャスパー。

 

 

「なぁに女みてえな声出してんだ?っつか胸までタオル巻くなよ、男ならこれで充分だ!」

 

そう言うとオラはギャスパーの巻いていたタオルをほどくと腰の辺りで結び直す。

 

 

「え?ちょっ!やっ!イッセー先輩のエッチィー!!」

 

 

「何言ってんだよ…。早く入らねえと風邪引くぞ?そら…よっと!」

 

オラはギャスパーを持ち上げると温泉に投げ込む。

 

 

ドボーーーン!!

 

 

「いやぁぁぁぁぁん! 熱いよぉぉぉ! 何するんですかぁ!」

 

悲鳴にも近い絶叫を上げるギャスパー。

 

大げさ過ぎんじゃねえか…?

 

すると壁の向こうから…。

 

 

「イッセー、ギャスパーを苛めちゃダメよ?」

 

と、部長の声が聞こえてきた。

 

そうか、壁の向こうは女湯なんか…。

 

松田と元浜がいたら…。

 

 

『壁の向こうは楽園だ!』

 

 

『いざ行かん!エデンへ!』

 

とか言って覗きに走りそうだな!オラは見ようと思えば見られるけどな。

 

そんなことを考えつつ部長に返答する。

 

 

「別に苛めてねえよ、ギャスパーの奴を温泉に入れただけしよ」

 

オラはそう言ってまた温泉に浸かる。

 

はぁ…気持ちいいな…。

 

オラがリラックスしているとおっちゃんが話しかけてきた。

 

 

「ところでイッセー。おまえ、女の胸は好きか?」

 

 

「ん?まあ好きか嫌いかで言えば好きだな」

 

でも、なんでそんなこと聞くんだ?

 

まあ、乳は嫌いではねえけどな?

 

「おまえ、女の胸を揉んだことはあるのか?」

 

おっちゃんは両手の五指をわしゃわしゃさせながら聞いてくる。

 

「ん~…どうだったかな?」

 

前世でならチチの乳くらいなら揉んだ気もすっけど良く覚えてねえしな…。

 

思い返してみると、オラ、こっちに来てから今まで、色んな奴と戦ってばっかしで乳を触ることは無かったかもな…。

 

 

「なんだ、覚えてないのか?じゃあ、こうーーー」

 

訝しげなおっちゃんは、人差し指を横に突き立てて言う。 

 

「女の乳首をつついたことはあるか?」

 

おっちゃんが指で宙を押すようにする。

 

 

それを見てオラは首をかしげる。

 

 

「なんでつつく必要があんだ?」

 

 

「なに……? おまえ、まさか……!?」

 

 

「なんだよ?っていうか乳首をつつくとどうなるんだ?」

 

それを聞いて絶句するおっちゃん。

 

隣では木場とギャスパーも衝撃を受けているようだった。

 

なんだ?なんでそんな顔してんだ?

 

気になるじゃねえか!

 

 

すると、おっちゃんはオラの両肩に手を置いた。

 

そして、哀れみの目でオラを見てくる。

 

 

「イッセー…。俺から話を振っといてなんだが…。まさか、おまえがそこまでバカだったとはな…。」

 

 

「あはは…。流石はイッセーくん…なのかな?」

 

ん?

 

おっちゃんが残念そうに木場は苦笑しながらオラを見てくる…。

 

オラ、おかしな事言ったか?

 

 

「流石はイッセー先輩ですぅ! 僕達の予想のはるか斜め上をいってますぅ!」

 

ギャスパーが目をキラキラさせて言ってくる。

 

なんでそんなキラキラしてんのか知らねえけどあんがとな!

 

 

 

そこに女湯の方から声が聞こえてくる。

 

「リアス、またバストが大きくなったんじゃない?」

 

「そ、そう?ぅん…。ちょっと、朱乃、触り方が卑猥よ。そういうあなたこそ、ブラジャーのカップが変わったんじゃないの?」

 

「前のは少々キツかったものですから。あら? 小猫ちゃんも以前より大きくなったような……」

 

 

「あら、本当じゃない」

 

 

「ふぇ!? そ、そんなことないです……。ってやめてください…。あっ…ふにゃぁぁ…!」

 

 

「いいじゃない。減るものじゃあるまいし」

 

 

「そうですわ。これは……この柔らかさにこの肌触り。これは将来期待できそうですわね…。」

 

 

「にゃうっ! ふ、副部長…。や…。いにゃぁぁぁっ…!」

 

 

「はうぅ、皆さんスタイルが良いから羨ましいです……」

 

 

「そんなことはないさ、アーシア。アーシアのだってほら」

 

 

「はぁん!ゼノヴィアさん、ダメですぅ! あっ…そんな、まだイッセーさんにもこんな……」

 

 

「ふむ。アーシアのは触り心地が良いな。なるほど、これなら男も喜ぶのかもしれないね」

 

 

「私も一誠様に…。」

 

いったい何やってんだアイツら…。

 

変な声なんか出してよ…。

 

すると、おっちゃんが…。

 

 

「なんだ?イッセー、女湯の方ばっか見て…。!…あぁ、なるほどな…。」

 

いきなり一人で納得するおっちゃん。

 

 

「なんだ?オラがどうかしたのか?」

 

オラが聞くとおっちゃんはオラの方に近づいてくる。

 

 

「まあ、後から分かるさ、それ!行ってこい!」

 

直後、オラは足を捕まれ投げ飛ばされた。

 

 

「いいっ!?何すんだおっちゃん!」

 

オラは投げられながら文句を言う。

 

おっちゃんは笑顔で笑いながら…。

 

 

「俺に感謝しろよ?こんなチャンス滅多に来ないんだからな」

 

いったいなんだってんだ?

 

オラはそのまま壁を飛び越え女湯へとダイブした。

 

 

 

 

 

ドッボォォォォォォン!!

 

 

痛ってぇぇぇ!!

 

鼻にお湯が入っちまった!

 

頭痛てぇ…!!

 

 

サバッ!

 

オラは底に手を着き、なんとか顔をお湯から出す。

 

 

そして、今のオラおかしな状況に陥ってることに気づく。

 

「一誠様、大丈夫ですか?」

 

「ん?あぁ、大丈夫だ悪りい悪りいって…。ん?」

 

オラの目の前にはグレイフィアの顔。

 

互いの鼻が当たりそうなくれえ近い…。

 

さらに言うなれば、オラがグレイフィアに迫っているような格好だ。

 

オラはこの状況に首をかしげていた。

 

グレイフィアの顔は平気そうだけんど耳が真っ赤になってる…。

 

オラ達はそのままじっと互いを見つめ合う。

 

 

一糸纏わぬ生まれたままのグレイフィアの姿。

 

温泉に入っているせいでか、

 

銀髪がいつも以上に艶やかで、整った顔立ちも魅力的に見えた。

 

 

エロいっていうより、美しいって言うんかな?これは…。

 

「……一誠様。そんなに見つめると……」

 

 

 

 

ん?

 

なんでオラグレイフィアを見つめてたんだ?

 

おっかしいなぁ…。

 

「あ!悪りい!」

 

オラは慌てて立ち上がり退く。

 

この行動をオラはすぐに疑問に思うことになる。

 

なぜならそれは…。

 

 

 

 

 

『『あっ…』』

 

 

女子の視線が立ち上がったオラの下半身の息子へと集まる。

 

 

「なんだ?そんなに金○が珍しいんか?」

 

 

『『キャァァァァァ!!』』

 

 

その日、女子達の絶叫が温泉に響くのだった。

 

五月蝿かったぞ…。

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

次の日。

 

オラ達はグレモリー家にある広い庭に集まっていた。

 

アザゼルおっちゃんから修行のメニューを聞くためだ。

 

ちなみに、昨日の温泉で女子達の裸が頭から離れねえんだ。

 

みんな良い体してたなぁ…。

 

 

 

と、メンバーが揃ったことを確認したおっちゃんが口を開く。

 

 

「よし、全員揃ったな。今から修行のメニューを渡していくぞ」

 

修行か、ようやく出来んのか!いったいどんな修行なんのかな?

 

 

「さて、それじゃあ、修行の話をするぞ。先に言っておくが今から渡すメニューは先を見据えたものだ。すぐに効果が出る者とそうでない者がいる。ただ、おまえらはまだ成長段階だ。方向性を見誤らなければ伸びるはずだ。まずはリアス、おまえだ」

 

最初におっちゃんが呼んだのは部長だった。

 

 

「お前の才能、魔力、身体能力はどれをとっても一級品だ。このまま普通に暮らしていても成人になる頃には最上級悪魔の候補にも挙げられるだろう。が、今すぐにでも強くなりたい。それがお前の望みだな?」

 

おっちゃんの問いに部長は力強く頷く。

 

「ええ。私は皆の王として相応しい者になりたい」

 

「なら、この紙に記してあるメニューをこなしていけ」

 

おっちゃんに手渡された紙を見て部長は不思議そうな顔をしている。

 

「……これって、基本的なメニューよね?」

 

「お前はそれでいいんだ。おまえは全てが総合的にまとまっている。だからこそ基本的な修行で力が高められる。問題は【王】としての資質だ。王は力よりもその頭の良さ、機転の良さが求められる。要するに眷属が最大限に力を発揮できるようにしてやるのが王の役割なんだよ」

 

へぇ、部長の修行はただ強くなるだけじゃダメなんか。

 

というより、おっちゃんもしっかり考えてんだな…。

 

「次に朱乃」

 

「……はい」

 

 

先生に呼ばれるものの不機嫌な表情の朱乃。

 

朱乃はどうもアザゼルのおっちゃんが苦手らしい。

 

そう思っていたら、おっちゃんは朱乃に言った。

 

「おまえは自分の中に流れる血を受け入れろ」

 

「ッ!」

 

ストレートに言われたせいか、朱乃は顔をしかめる。

 

ってか、血を受け入れろって朱乃が嫌ってた堕天使の血ってことだよな?

 

 

「フェニックス家とのレーティング・ゲームは見させて貰った。確かにおまえは強くなった。だがな、これから出会うであろう強敵には雷だけでは限界がある。光に雷を乗せ【雷光】としなければ、いつかこの眷属の足を引張ることになるぞ。……自分を受け入れろ。俺から言えるのは今はこれだけだ。【雷の巫女】から【雷光の巫女】になってみせろ」

 

 

「……」

 

おっちゃんほ言葉に朱乃は答えない。

 

ただ、拳を強く握り、唇を噛んでいた。

 

朱乃も今のままじゃダメなことくらい分かってるはずだ。

 

オラは信じっぞ、朱乃なら絶対にこの試練を乗り越えてくれるってよ。

 

 

「次は木場だ」

 

 

「はい」

 

 

「まずは禁手を解放している状態で一日保たせろ。それが出来れば次は実戦の中で一日保たせる。この修行期間で最低でも一週間は持続出来るようにしろ。神器については俺がマンツーマンで教えてやる。剣術のほうは……師匠に習うんだったな?」

 

 

「ええ、一から鍛え直してもらう予定です」

 

へぇ、木場にも師匠がいたんか。

 

どんな人なんだ?

 

……亀仙人のじっちゃんみたいな人なんかな?

 

 

「次はゼノヴィア。おまえはデュランダルを今以上に使いこなせるようにしろ。今のおまえはデュランダルに振り回されている所がある。出来るだけ制御できるようにしろ。それが出来ればテクニック方面もちったぁマシになるさ」

 

 

「分かった。やってみよう」

 

 

それから先生の視線はギャスパーに移る。

 

「次、ギャスパー」

 

「は、はいぃぃぃぃぃ!!」

 

ギャスパー、もう少し頑張れよ…。

 

いや、段ボールに逃げ込まないだけ進歩してんのか……?

 

 

「おまえはまず、その引きこもりをなんとかしろ。そうじゃないと話しにならん。おまえはスペックだけなら相当のものだ。それを克服出来ればゲームでも実戦でも活躍出来るはずだ。とりあえず、【引きこもり脱出作戦!】なるプログラムを組んだから、それをこなしていけ」

 

「はいぃぃぃぃぃ!! イッセー先輩のようになるために頑張りますぅぅ!!」

 

その域だぞギャスパー!頑張ってこい!

 

 

「続いて、アーシア」

 

 

「は、はい!」

 

アーシアの奴も気合い入ってんな。

 

 

「おまえも基本トレーニングで身体と魔力の向上を目指せ。それから、回復のオーラを飛ばせるようにしろ。より遠方の味方を回復の出来るようにな」

 

へぇ、アーシアの神器は回復の光を飛ばすこともできんのか…。便利だなぁ…。

 

まぁ、アーシアならすぐに出来るようになっさ!

 

「次に小猫」

 

「……はい」

 

小猫も相当気合い入ってるみてえだな。

 

「おまえは申し分無いほど【戦車】としての才能をもっている。おまけにイッセーとの修行を経て、現状でも中々のものになっている」

 

 

オラと良く似た戦い方してっから教えやすかったぞ!

 

小猫は前よりも確実に強くなったとオラは思う。

 

 

「だが、リアスの眷属にはイッセーを筆頭に木場やゼノヴィアといったおまえよりもオフェンスが上のやつが多い」

 

「……分かっています…。」

 

おっちゃんのハッキリとした言葉に悔しそうな表情を浮かべる小猫。

 

もしかして、気にしてたんか?

 

「俺から与えるのは基本的なメニュー、そして自分をさらけ出せっていうアドバイスだ。そうでなければ、これ以上の成長は望めんぞ?」

 

「……」

 

何も答えない小猫。

 

晒け出せ…か。

 

小猫は何かを隠してるのは知ってた…。

 

けど、本人が使いたくねえものなら使わなくても良いと思ってオラは放っておいたんだ…。

 

小猫はえらく険しい表情をしている。

 

 

ここはそっとしておくんがいいか?

 

 

「最後にイッセー」

 

お、やっとオラの出番か。

 

「おまえについては本当に悩んだぞ。

なにせ、神龍の生まれ変わりだからな。

おまえは魔力…いや、おまえの場合は気か…。そのどれを取っても超一流。正直、俺のアドバイスはいらないんじゃないか、と考えたくらいだ」

 

「おっちゃん……」

 

「おいおい、そんな残念そうな目で見るなよ。ちゃんと考えてきてるって。・・・・おまえ、悪魔になってから【昇格プロモーション】は使ったか?」

 

先生にそう聞かれ、オラは記憶を探る。

 

「ん~…そういえば、無えかもしんねえ……」

 

「やっぱりな。まぁ、必要も無かったんだろうが・・・・。今後、禍の団と争っていく上で、おまえよりも強いやつと出会さないという保証はない。その時のためにも使える力は今のうちに身に付けておけ。おまえが悪魔の駒の特性を使えば、かなりの力になるはずだ」

 

なるほどな…。

 

その駒の力を使えばもっと強くなれるんか…。

 

いや、そんなの使わなくても倒せちまってたしなぁ…。

 

あ、コカビエルとヴァーリの時に使えば良かったんか?

 

でも、超サイヤ人と禁手でなんとかなってたし…。

 

 

まぁ、今後使っていけばいいか!

 

 

「さて、もうそろそろ来るはずなんだが…。」

 

アザゼルのおっちゃんが時計を見て何やら呟く。

 

来る?

 

誰か来るんか?

 

 

……ん!?

 

空からでけえ気がこっちに向かってきてる?

 

この気は確か…。

 

オラは空を見上げる。

 

すると、オラの目の前にデカい影が!

 

その影はオラの近くにもうスピードで降りてくると…。

 

 

ドオオオオオオオオンッ!

 

 

 

それは地響きを鳴らしながら俺の目の前に着地した。

 

 

「久しぶりだな、神龍帝」

 

やっぱしタンニーンのおっちゃんだったか!

 

 

「ようやく来たか、タンニーン」

 

 

「あぁ、お望み通りにな…。それで?

俺に相手をしてほしいというのはそこの神龍帝か?」

 

ん?

 

タンニーンのおっちゃんが俺の修行相手なんか?

 

「そうだ。イッセー、こいつがおまえの修行相手だ…。まぁ、お前からしたら格下かもしれないがな…。」

 

そうでもねえよ、おっちゃん結構強かったかんな!

 

「うむ。ドライグを宿すものを鍛えるのははじめてだ。しかも神龍の生まれ変わりだ…。お手柔らかに頼むぞ?」

 

分かってるって!

 

修行相手殺すわけねえかんな!

 

でも、ちょっとくれえ本気だしても大丈夫だよな…?

 

すると、そこでアザゼルのおっちゃんが言った。

 

 

「イッセーを鍛えるのはタンニーンだけじゃない」

 

ん?他にもいるんか?

 

 

「なあ?冥界最強の女王さんよ」

 

その言葉に俺は振り向く。

 

そこには何時もの雰囲気をなくし臨戦態勢に入っているグレイフィアの姿があった。

 

 

「グレイフィアもオラの修行に付き合ってくれんのか?」

 

 

「はい、微力ながら私もお手伝いいたします…。」

 

そっか!これなら修行も捗りそうだ!

 

 

「イッセー君、ファイト」

 

木場がオラの肩に手を置いて爽やかなイケメンフェイスで言ってくる

 

あぁ!やってやるさ!

 

オラもっともっと強くなってやる!

 

 

「では、一誠様、行きましょう」

 

 

「あぁ!そうだな!じゃあおっちゃん頼めるか?」

 

グレイフィアに連れられオラはタンニーンの背に乗る。

 

 

「あぁ、良いだろう…。さあ、ではいくぞ、兵藤一誠。おまえの力を俺に見せてくれ」

 

あぁ!しっかり見とけよ!おっちゃん!

 

グレイフィアも一緒なら心強えや!

 

 

「リアス嬢、あの山を借りてもよろしいか?」

 

タンニーンが向こうの山を指差して部長に聞く。

 

「そうね。好きに使ってちょうだい。イッセー、絶対に生きて帰ってくるのよ?」

 

あぁ!任かせとけ!部長

 

「イッセー兄様、頑張ってください!」

 

 

「おう!ミリキャスも頑張んだぞ!」

 

 

「はい!」

 

よし!さすがはオラの弟だ!

 

 

 

こうして、オラは龍王一人と冥界最強の女王が相手という無茶苦茶でワクワクする修行に身を投じるのであった……。

 




オッス!オラ悟空!

二人との修行、かなり楽しいぞ!

やっぱし強え奴と戦うとワクワクすんなぁ!

次回!ドラゴンボールD!

新たなる力!一誠更なる覚醒!

ぜってえ見てくれよな!


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新たなる力!一誠更なる覚醒!

前回までのあらすじじゃ…。

ソーナとのゲームを控え訓練に励むオカ研メンバー…。

そんな中イッセーは魔龍聖のタンニーンと冥界最強の女王、グレイフィアを相手に修行を始める…。

どうなる!イッセー!


sideイッセー

 

 

オッス!オライッセー!

 

オラが山で修行を初めてから10日がたったぞ!

 

いやぁ!やっぱグレイフィアもタンニーンのおっちゃんも強えや!

 

こいつは結構鍛えられっぞ!

 

 

「後ろががら空きだぞ!神龍帝!」

 

おっちゃんが火球を放ってくる。

 

 

「おっとぉ!騎士!(ナイト)

 

オラは騎士にプロモーションして火球を躱わす。

 

すると、今度はグレイフィアが…。

 

 

「隙ありです…!」

 

逃げた隙をついて攻撃してくる…。

 

だけど甘えぞ!グレイフィア!

 

オラは気を使い一瞬で背後をとると拳を振り抜く。

 

 

「でりゃあぁぁぁっ!!」

 

 

「!?…くっ…!」

 

驚いたグレイフィアが咄嗟に防御の構えをとるが…。

 

 

 

【ペシッ!】

 

オラは拳のスピードを落とすとグレイフィアにデコピンを食らわせた。

 

 

「ぁう…え?」

 

突然の事にキョトンとしているグレイフィア…。

 

 

「はははっ!オラの勝ちだな!」

 

 

「俺のことを忘れていないか…?」

 

直後、オラの真上に巨大な拳が迫ってきた。

 

 

「フンッ…!!んぐぐぐぐっ…!!でりゃあぁぁぁ!!」

 

オラは拳を受け止めると全力でおっちゃんをぶんまわす。

 

 

「ぬぉぉぉっ!?」

 

 

「だぁぁりゃあっ!!」

 

その勢いのまま思いっきり投げ飛ばす。

 

しかし、あっさりと空中で体勢を立て直されてしまう。

 

 

「いくぞ!!戦車!(ルーク)

 

オラはルークにプロモーションしておっちゃんとの距離を一瞬で詰めると連打を打ち込む。

 

 

「でりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃっ!!」

 

 

「グオッ!アガッ!ヌオォォッ!!」

 

そこで止めとばかりに背後に回り込むとアームハンマーを叩き込む。

 

 

「だりゃあぁぁっ!!」

 

 

「グオォォォッ!!」

 

勢いよく地面に叩きつけられるおっちゃん…。

 

オラは地上に降りたっておっちゃんに近寄る。

 

 

「うむ…。今のは効いたぞ…。まさか素とプロモーションだけでここまでやるとは…。この短期間で腕をあげたな…。」

 

 

「へへへっ!」

 

 

「ですが、まだあの変身はお使いになりませんね…。」

 

グレイフィアの言葉にオラは頷く。

 

 

「あの変身は気の消耗が激しいんだ、今までの変身みてえに体に慣らすのも大変なんだ」

 

 

「ここぞというときに使う切り札になるのですね…。」

 

 

「まあ、あの変身で相手されたら命が幾つあっても足りんがな…。」

 

 

「はははっ!そっかなぁ?いっぺんやってみようと思ってたんだけどな」

 

 

「やめろ…。俺達の体が保たなくなる…。」

 

はははっ!冗談だってのによぉ…。

 

すると、1つの気が近づいて来るのを察知した。

 

 

 

「おー、やってるな」

 

 

そう言って木々の間からひょっこり顔を見せたのは和服姿のアザゼルのおっちゃんだった。

 

 

「アザゼルのおっちゃんじゃねえか!どうしたんだ?」

 

 

「ちょっと様子見と差し入れを持ってきたんだよ。ここいらで少し休憩したらどうだ?」

 

おっちゃんは周囲を見渡して苦笑いしながら言う。

 

オラも周囲をみると、あちらこちらで大きなクレーターが出き、山の木が消し飛んでいたりとさながら戦場の様だった。

 

あちゃぁ…。ちっとやり過ぎちまったかな?

 

ちっと前まであった山がなくなっちまったぞ!

 

ま、いいか!

 

 

オラがそんなことを考えているとグレイフィアが口を開いた。

 

「そうですね…。もう時間もいい頃ですし、今日は終わりにしましょう…。」

 

タンニーンのおっちゃんもそれに頷く。

 

「うむ。神龍帝の小僧も腹が減っているのではないか? 腹が減っては力は出せんぞ?」

 

ん?そういやそうだなぁ…。

 

 

【グゥゥゥゥ…!!】

 

 

はははっ!オラ腹減っちまった!

 

 

「ふふっ…。相変わらず大きなお腹の音ですね」

 

グレイフィアの言葉に皆が笑う。

 

オラも連られて笑うのだった。

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

「ガツガツガツガツガツガツ…‼うめえ! 野生の動物もうめえけどやっぱ調理してあんのはうめえなぁ!」

 

 

オラはアザゼルのおっちゃんの差し入れを食べていた。

 

「お前が食ってるやつがリアス、これがアーシア、そしてこれが朱乃のだ。しっかり食ってやれよ。特にリアスと朱乃は火花散らしながら作ってたからな」

 

「ほひろんだぼ!」

 

あいつらが作ってくれたんか!

 

料理もうめえんだなぁ…!

 

 

「一誠様、こちらも出来上がりましたよ…。」

 

見ると、グレイフィアがさっき捕ってきたブタみてえな奴を料理してくれていた。

 

 

「おぉ!ファンキュー!」

 

 

「お前、あんだけ食べてまだ食べるのか?」

 

アザゼルのおっちゃんが呆れている。

 

 

「|ふぁふふぁふぁいふふぉへとふぁふふぇんふぁ《これくらい食わねえと足りねえんだ!》」

 

 

「食べるのか喋るのかどっちかにしろ…。」

 

ん?んじゃ先に食っちまうか!

 

オラは出される料理を次々平らげていくのだった。

 

 

 

ーーー

 

 

 

料理を食べ終えるとアザゼルのおっちゃんが聞いてきた。

 

 

「おまえがヴァーリとの戦いで使ったあの力。あれはなんだ? 俺は長年、神器の研究を行ってきた。歴代の赤龍帝と白龍皇も何人か見てきた。だがな、誰一人としてあんな力を解放したやつはいなかったぞ。ヴァーリでさえな」

 

あの力って超サイヤ人のことか?

 

別にそんな珍しいもんでもねえと思うんだけどな…。

 

すると不意に左手の甲に宝玉が現れる。

 

 

 

『あの力は相棒だからこそ使うことの出来る力だ…。』

 

ドライグの言葉を聞いたおっちゃんは首を捻る。

 

 

「イッセーだからこそ…?他に扱える奴は居ないのか?」

 

 

『あぁ、居ない…。相棒のあの力は人間や悪魔では使えない…。禁手とはまた違う変身。これは相棒の種族だけが出来る唯一無二の怒りの力、神器がそれに答えた結果に生まれたものだ…。当然、生半可な想いではこの領域に立つことはできん』

 

 

「……なるほどな…。神器、神滅具にはまだ俺の知らない不思議があるというわけか…いや、だが……」

 

何やらぶつぶつと呟くおっちゃん。

 

そんなに、オラの変身って珍しいもんなんか?

 

オラの元いた世界ならそんなに珍しくなかったんだけどな…。

 

 

「やはり神龍帝は規格外のようだ…。これほどまでに強いのにまだ成長するのだからな…。」

 

タンニーンのおっちゃんまでなにか言い出したぞ…。

 

 

 

 

ーーーー

 

 

「そういえばイッセー、お前、修行の方はどうなってる?成果は出せたのか?」

 

オラは力強く頷く。

 

 

「あぁ!オラ、また強くなったぞ!新しい変身も出きるようになったしな!」

 

その言葉におっちゃんは驚いた顔をする。

 

 

「なにっ!?それは本当か!」

 

 

「あぁ!オラ嘘はつかねえ!だろ?グレイフィア」

 

 

「はい…。一誠様は新たに力を手になさいました…。その名も超サイヤ人3」

 

 

「超サイヤ人3…だと?」

 

 

「あぁ、こんな奴だ、はぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

オラは超サイヤ人3に変身する。

 

 

「これが超サイヤ人3だ…。」

 

変身したオラの姿を見ておっちゃんは唖然としている。

 

 

「…凄い姿だな…。と言うか、どうしたら髪がそんな風になるんだ?」

 

 

「フッ…。さぁな」

 

 

「おまけに喋り方まで変わるのか…。こいつはたまげた…。」

 

 

「変わったのは姿だけじゃねえぜ?試してみっか?」

 

そう言うとおっちゃんは首を横に振った。

 

 

「いや、止めておく、明らかに実力差が開きすぎてるのが分かるからな…。」

 

いい判断じゃねえか…。

 

 

その言葉を聞くとオラは変身を解くのだった。




オッス!オラ悟空!

なんだって!?塔城が倒れた!?

オーバーワークのし過ぎだなんて駄目じゃねえか!

次回!ドラゴンボールD!

神龍の叱咤!明かされる小猫の正体!

ぜってえ見てくれよな!



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神龍の叱咤!明かされる小猫の正体!

前回までのあらすじじゃ…。

タンニーンとグレイフィアとの修行により見事超サイヤ人3を習得したイッセー…。

そこに様子を見に来たアザゼルに修行の成果を見せる…。


『コイツが超サイヤ人3だ…。』

これからどうなる!?


sideイッセー

 

 

「ぷはぁーっ!食った食ったぁ!」

 

オラは食事を平らげていた。

 

アザゼルのおっちゃんが呆れたように口を開く。

 

 

「まさか全部食っちまうとはな…お前、本当に悪魔か…?」

 

 

「ん?ちっと違えなオラ、悪魔の力を持ったサイヤ人だ」

 

 

「サイヤ人?なんだそのサイヤ人ってのは?」

 

ん~…どう説明するんがいっかなぁ…。

 

 

「簡単に言うと宇宙人だ、生前、オラの仲間が言ってたの言葉を借りると『サイヤ人は戦闘民族だ!』って言ってたな」

 

これで分かってくれるといいけんどなぁ…。

 

 

「戦闘民族サイヤ人…ね、なるほど、だからお前はそこまで強くなれた訳か」

 

 

「後はひたすら修行だな!それでオラは強くなれた」

 

おっちゃんは納得したように頷く…。

 

 

「そう言うことか、これでドライグが言っていた事が理解できた」

 

と、ここでオラは気になったことを聞いてみる。

 

 

「なぁ、部長達も修行してんだろ?みんな上手くいってるんか?」

 

オラの言葉におっちゃんは少し悩んでから答えた。

 

 

「まあ、概ね順調だな、一人はそうもいかないんだが…。」

 

 

「なんだ?誰か上手くいってねえんか?」

 

 

「あぁ、小猫が倒れてな…。」

 

その言葉にオラは驚きを隠せなかった…。

 

 

「なんだって!?それやべえんじゃねえか?小猫は大丈夫なんか?」

 

 

「あぁ、命に別状はない…。が、どうにも、焦っているみたいでな…。俺が与えたメニューを過剰に取り組んでな。今朝、倒れた。完全なオーバーワークだ」

 

 

「そんで、どうなったんだ?」

 

オーバーワークするまでするなよ…。

 

「ケガはアーシアの治療でどうにかなるが、体力だけはそうはいかん。今はベッドに寝かせてある。しばらくは絶対安静だ…。様子を見にいくか?」

 

 

「いいんか?」

 

 

「あぁ、小猫もお前の顔を見たら安心するだろうしな。それにお前を一度連れ戻すように言われてるから調度良いか」

 

その言葉にオラは首をかしげる。

 

 

「ん?誰かオラを呼んでるんか?」

 

オラの言葉におっちゃんはニヤリとしながら答えた…。

 

 

「お前の婆ちゃんだよ」

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

 

 

 

「はい、そこでターン。そうそう、中々良い感じよ。思っていたより上手いわ。どこかで習ってたのかしら?」

 

グレモリー本邸から少し離れたところにある別館。

 

オラはそこの一室で婆ちゃんからダンスの指導を受けていた。

 

 

ん~…。なんでオラはこんなことになったんだ?

 

婆ちゃんに会うなり、案内されて、そのままダンスの練習だもんな…。

 

でも、蛇姫様ん時の奴が役に立ってて良かったぞ!

 

これだけは蛇姫様に感謝だな!まあ、あの後喰われそうになったけどよ…。

 

ある程度は出来ているみてえで、婆ちゃんも誉めてくれた。

 

 

婆ちゃんとの密着状態でダンスレッスン…。

 

婆ちゃんなのに美人だよなぁ…。チチも綺麗な方だったけど婆ちゃんは若いんだよなぁ…。

 

悪魔ってサイヤ人みてえに歳をとりにくいんかな?

 

にしても乳が大きくて柔らけえぞ…。

 

これわざとなんかな?気持ちいいけどよ…。

 

婆ちゃん、気付いてるんかな……?

 

わざとやってるようにしか思えねえんだよなぁ…。

 

こんなとこ見られたらグレイフィアに怒られそうだ…。

 

 

 

「少し休みましょうか」

 

なんとか乗り切ったぞ…。

 

オラは近くに置いてあった椅子に座る。

 

やっぱりこういうんは苦手だぞ…。

 

まぁ、役得っちゅうやつだからいいか!

 

 

「そういえばよぉ、婆ちゃん」

 

「何かしら?」

 

「どうしてオラだけなんだ? 木場とギャスパーはいいんか?」

 

不思議だったんだよなぁ…。

 

 

「祐斗さんは既にこの手の技術は身に付けています。ギャスパーさんも吸血鬼の名家の出身だけあって、一応の作法は知っています。問題は人間界の平民の出であるカカロットは食事のこと以外はある程度のことを身に付けているようで驚きました」

 

婆ちゃんが感心したように言う。

 

チチにもしごき倒されたかんなぁ…。

 

 

「まだ完璧とまではいきませんが、今のカカロットならリアスと社交界に出ても恥をかくことはないでしょう」

 

婆ちゃんが微笑みながらそう言ってくれる。

 

どうやら、部長の顔に泥を塗ることにはならなさそうだ。

 

それなら良かったぞ!

 

 

 

さて、そろそろ聞いてみっか…。

 

小猫の奴が何を理由に力を抑えているのかを…。

 

 

「じゃあよ、もう一個聞いていいか?」

 

 

「ええ、なんでも聞いてください」

 

 

「小猫が隠してる力についてなんだけど、オーバーワークで倒れたって聞いたんだ。小猫はいってえ、何と戦ってんのかなって思ってよ」

 

オラの質問に婆ちゃんは軽く息を吐く。

 

それから、対面の椅子に座りオラと向かい合う。

 

そして、とある話を語り始めた。

 

 

 

「昔、姉妹の猫がいました」

 

それは二匹の猫の話だった。

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

親も家も失った二匹はお互いを頼りに懸命に生きていた。

 

寝るときも、食べるときも、遊ぶときも、ずっと一緒。

 

ある日、二匹は悪魔に拾われることになる。

 

姉はその悪魔の眷属となることで、姉妹はまともな生活を送れるようになり、幸せな日々を過ごしていった。

 

 

……しかし、その生活は長くは続かなかった。

 

 

転生悪魔となった姉猫は秘められていた力が一気に溢れだし、急速な成長を遂げたらしい。

 

その猫の種族はもともと妖術の類いに秀でていた。

 

その上、魔力の才能も開花し、仙人のみが使えるという仙術まで発動することになる。

 

短期間で主を超えてしまった姉猫は力に呑まれ、

 

ついには主を殺害した後、姿を消してしまう。

 

そう、姉猫は『はぐれ』となったのだ。

 

追撃部隊は『はぐれ』となった姉猫を追ったが、

 

ことごとく返り討ちにあい、壊滅したそうだ。

 

これを知った悪魔達はその姉猫の追撃を一旦取り止めたという。

 

そして、当時の悪魔達は残った妹猫に責任を追求することにした。

 

『妹も姉と同じように暴走するに違いない。今のうちに始末した方がいい』―――――と

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

「でもよ、妹猫には罪はねえよな?」

 

 

「ええ、今、あなたが言ったようにサーゼクスが妹には罪は無いと、上級悪魔の面々を説得したのです。そして、サーゼクスが監視することで処分は免れました」

 

 

「んでも、妹猫の負った心の傷はデカイんじゃねえか…?」

 

 

「はい、ですから、サーゼクスは笑顔と生きる喜びを与えてやってほしい、と妹猫をリアスに預けたのです。妹猫はリアスと接していくうちに少しずつ心を開いていったのです。そして、リアスはその猫に名を与えたのです―――小猫、と」

 

 

これが小猫の過去か…。

 

つまり、小猫の正体は……

 

「彼女は元妖怪…。猫の妖怪、猫又。その中でも最強の種族、猫魈の生き残りです」

 

 

 

ーーー

 

 

 

「ん?おぉ、部長。久しぶりだな!」

 

 

 

「イッセー!」

 

ダンスレッスンも終わり、一旦本邸に移動したオラを迎え入れてくれたのは部長だった。

 

こうして会うのは10日ぶりくれえか?

 

なんてことを考えてたら部長が抱き着いてきたぞ

 

なんで抱きついてくるんだ?

 

 

「ああ、イッセーの匂い……。イッセーったらこの数日で更に逞しくなったんじゃない?」

 

「はははっ!まあな!」

 

「ちゃんと眠れてる?食事は?私はあなたに会えなくて寂しいわ……」

 

ちっと寂しがりすぎじゃねえかな?

 

そんなに瞳を潤ませながら言うなよ…。

 

グレイフィアに見られたらどうすんだ?

 

 

グレイフィアの気は近くには感じねえな?

 

って今はそれどころじゃねえんだった!

 

 

「部長、小猫はどうだ?」

 

部長は険しい顔になる。

 

「ええ、着いて来て」

 

 

 

ーーーー

 

 

 

 

部長に案内され入室したのはグレモリー本邸にあるメディカルルームだった。

 

ここで小猫が寝ているらしい…。

 

 

部屋に入るとそこは広い部屋で、学校の保健室みたいな部屋だった。

 

部屋の方に足を進めると、朱乃がベッドの脇で待機しており、そのベッドには小猫が横になっていた。

 

 

「オッス!」

 

 

「っ!?」

 

オラは小猫ちゃんの頭に生えているものを見て納得する。

 

小猫ちゃんの頭にあるもの、それは……猫耳。

 

やっぱり、猫の妖怪だってのは本当らしい…。

 

良く似合ってんじゃねえか!

 

猫っぽいとは思ってたがここまで似合うとはな…。

 

 

 

っととぉ…。今はそんなことはどうでもいいな

 

 

「イッセー君、これは……。」

 

オラが小猫の猫耳に反応したからか、朱乃が説明しようとする。

 

それをオラは止める。

 

 

「説明しなくていい、ある程度は婆ちゃんから聞いた」

 

オラはそう話すとベッドの脇に移動して小猫ちゃんの様子を伺う。

 

特にこれといったケガは見受けられない。

 

まぁ、傷はアーシアが治してくれるかんな。

 

 

「……何をしにきたんですか?」

 

不機嫌そうだな…。

 

オラが来たのを怒ってるんか?

 

「アザゼルのおっちゃんから倒れたって聞いたかんな、様子を見に来たんだ」

 

 

「……見物じゃないです…。」

 

 

「分かってるさ、別におめえを笑いに来た訳じゃねえ」

 

 

「……」

 

小猫はなにも答えない…。

 

これはオラから聞いてみるしかねえか

 

 

「小猫、なんでオーバーワークなんてやった…。」

 

 

「……たい」

 

小猫が小さく何かを呟く。

 

 

「ん?なんか言ったか…?」

 

オラが訊き返すと小猫は涙を溜めながら、ハッキリとした口調で話しだした…。

 

 

「強くなりたいんです…。祐斗先輩やゼノヴィア先輩、朱乃さん、なによりイッセー先輩みたいに心と体を強くしていきたいんです…。ギャーくんも強くなってきています。アーシア先輩のように回復の力もありません。……このままじゃ私は役立たずになってしまいます……。【戦車】なのに、私が一番……弱いから……。お役に立てないのはイヤです・・・・・」

 

 

「小猫……」

 

それであんなことしたんか…。

 

小猫は涙をボロボロと溢しながら話す。

 

 

「……けれど、内に眠る力を……猫又の力は使いたくない。使えば私は……姉様のように。もうイヤです……もうあんなのはイヤ……」

 

……こんな風に泣けるんか

 

今まで感情をあまり出さなかったから驚れえたぞ…。

 

 

「小猫、だったら、無理すんのは駄目だ…。オーバーワークはおめえの将来を奪う可能性だってある…。本当に強くなりてえんなら、自分を受け入れるしかねえんだ。最後に頼れるのは自分だけなんだ。それにおめえが姉ちゃんと同じようになるとは限らねえしな」

 

 

「……あなたに何が分かるんですか!」

 

そう呟くと、小猫がオラを睨んできた。

 

 

「イッセー先輩が私の気持ちの何が分かるんですか! イッセー先輩は体も心も強いからそんなことが言えるんです! あなたは強いから……! あなたに弱い私の気持ちなんて分かるはずない!」

 

怒鳴り、肩で息をする小猫…。

 

部長や朱乃も驚いているみてえだ。

 

 

「……小猫」

 

部長がそう声をかけると小猫ちゃんは、我に返ったのか、体を震わせる。

 

 

「……ごめん、なさい……私……そんな、つもりじゃ……」

 

肩を抱き、震えを止めようとしてるが、一向に止まらない。

 

涙も止まらなくなっているようだった。

 

 

オラは側に合った椅子に腰掛け、小猫と向き合う。

 

 

「気にしなくてもいいさ、オラは気にしてねえ」

 

さて、オラの事を少し話してやるか…。

 

 

「部長、朱乃。ちょっと二人にしてくれ…。 二人で話がしてえんだ」

 

そう言うと二人は頷いて、部屋を出ていった。

 

 

それを確認してオラはゆっくりと口を開く

 

 

「さっきは悪かった…。ちっと言い方がキツかったかもしんねえ…。」

 

 

「……そんなこと、ないです。……悪いのは私」

 

そういうわけでもねえと思うんだけどな…。

 

 

「これはオラがまだ孫悟空って呼ばれてた頃の話だ…。」

 

 

「……ソン…ゴクウ…?」

 

 

「あぁ、オラには孫悟飯っちゅう息子がいたんだ…。

けどな、悟飯は戦いが好きじゃなかったんだ。

けど、あるときにセルっちゅう悪い奴がオラ達の星に攻めてきたんだ」

 

 

「……息子さんがいたんですね」

 

まあな、と話してオラは続ける。

 

 

「悟飯には内に眠るとんでもねえ力があった…。だけど戦いが好きじゃなかった悟飯はその力の引き出し方が分からなかった…。」

 

あん時は大変だったな…。

 

もし16号が彼処にいなかったらオラはここにいなかったかもしれねえ…。

 

 

「……それでどうしたんですか?」

 

小猫ちゃんの問いにオラは静かに答える。

 

 

「一緒にいた16号って奴が自身を犠牲にして悟飯の力を引き出したんだ…。激しい怒りと一緒にな…。」

 

「……」

 

 

「覚醒した悟飯はその力を過信してセルを倒しきれなかった…。けど、その後無事に使いこなしてセルを倒したんだ…。」

 

まあ、オラは死んじまって近くでは見れなかったけどな

 

 

「……悟飯くんはその後どうなったんですか?」

 

 

「力に溺れることなく強くなっていったさ」

 

 

「……そうだったんですね」

 

 

「おめえにもきっと出来る…。なんたってオラの、兵藤一誠の一番弟子なんだからな!」

 

 

「……それでもし私が力に呑まれてしまったら…。」

 

 

「そん時はオラがおめえを止めてやるさ!全力でな!」

 

その言葉に小猫は顔を真っ赤にして俯きか細くなにかを呟く…。

 

 

『……イッセー先輩はズルいです…。そんなこと言われたら断れないじゃないですか…』

 

なんて言ってんだ?聞こえねえぞ…。

 

すると不意に小猫がオラに抱きついてきた。 

 

 

「……イッセー先輩、私、頑張ってみます…。でも、もし私が力に呑まれてしまったらその時は…。

責任…とってくださいね?」

 

それを聞いたオラは笑みを浮かべ、小猫の頭を撫でた。

 

 

「あぁ!任しとけ!」

 

 

「……ありがとう…ございます。イッセー先輩」

 

 

小猫はそう言うと涙を流しながらも微笑んでいた。

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

 

それから、しばらくして…。

 

 

「なあ、小猫」

 

「……なんですか?」

 

「その耳、触っていいか?」

 

「……なんでですか?」

 

 

「いや、さっきから気になっててよぉ、ちょびっとだけ!」

 

 

オラがそう言うと小猫は薄く頬を染めながら、

 

「……少しだけなら…いいですよ…。」

 

 

「いいんか!?やったー!」

 

オラはそっと猫耳を触り始めるのだった。




オッス!オラ悟空!

なんだかパーティがあるらしいぞ!

知らねえ奴がいっぱいだなぁ…。

うん?おめえ、オラのこと知ってんのか?

次回!ドラゴンボールD!

いざ、パーティ会場での再開!不死鳥の妹

ぜってえ見てくれよな!


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いざ、パーティ会場での再開!不死鳥の妹

前回までのあらすじじゃ…。

オーバーワークで倒れた小猫の様子を見にグレモリー本邸に戻ったイッセー…。
そこで小猫の正体と本音を知り、受け止めてやると決めたイッセー。
果たしてどうなるのか!




sideイッセー

 

 

オッス!オライッセー!

 

あの後、オラはアザゼルのおっちゃんと相談して小猫の今後のことを決めていた。

 

その結果、小猫はオラが稽古をつけることになったんだ!

 

おっちゃん曰く『仙術は気の応用だ。基礎をしっかりと固めてやれば力に呑まれることもないだろうさ』とのことだった。

 

そして、小猫が快復するのを待ち、オラは小猫の稽古を始めた、

 

 

小猫自身ミリキャス同様、かなり呑み込みがいいので教えたことをすぐにやってのけていった…。

 

その結果、数日後には【気のコントロール】を習得していた。

 

後はどんな技を教えるかだけんど…。これは小猫が見つけることだしな、オラ個人的としては【かめはめ波】は覚えさせてえけどな!

 

 

ーーー

 

 

そんなある日のこと…。

 

グレイフィアがこんなことを言ってきた。

 

 

「一誠様。パーティーの準備はしておられますか?」

 

ん?なんのことだ?

 

 

「パーティーって…何かあったか?」

 

 

「魔王様主催のパーティーがあるのです…。聞いていませんか?」

 

そんなの聞いてねえけどな…っちゅうか、またそういう行事かよ…。オラ行きたくねえぞ…

 

 

「……嫌でも来てもらわなければなりませんから…。このパーティーは主も眷属も出席する決まりですので」

 

あり?今思ってたこと口に出てたか?

 

 

「オラ、今の口に出てたけ?」

 

グレイフィアは首を横に振る。

 

 

「顔に書いてありましたから、行きたくないと…。」

 

あちゃぁ…顔で分かっちまったか…。

 

まあ、行かなきゃならねえもんは仕方ねえな!

 

何かあったらそん時に考えればいいや!

 

 

「分かった、そのパーティーは何時やるんだ?」

 

 

「明日です…。なので明日は修行はお休みとなります…。」

 

そりゃあ仕方ねえよな。小猫もパーティーの時まで修行なんか嫌だろうしな。

 

 

「分かった、そんじゃ準備しておくぞ」

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

そして翌日…。

 

オラは客間にて他のみんなを待っていた。

 

格好は道着を着ている。スーツやタキシードだとちとしっくりこなかったかんな!

 

因みにデザインはオラが生前によく来ていた物だ。

 

まあ、背中の文字だけは【一誠】になってるけんどな!

 

どこでこんなの手に入れたって?グレイフィアに頼んだら作ってくれたぞ?

 

しばらく待っていると不意に後ろから…。

 

 

「お待たせしました!イッセー兄様!どうですか?」

 

声を掛けられ振り向くと、そこにいたのはタキシード姿に身を包んだミリキャスたった

 

 

「おお!良く似合ってんじゃねえかミリキャス!カッコいいぞ!」

 

そう言ってミリキャスの頭を撫でてやる。  

 

 

「えへへ…♪」

 

 

「お待たせ、イッセーくん」

 

更にオラに声が掛けられる。

 

振り替えるとそこにはスーツ姿の木場がやってきていた。

 

 

「おお!木場、おめえも決まってんじゃねえか」

 

 

「ありがとう、イッセーくんもいいじゃないかそれ…道着だよね?」

 

 

「あぁ、スーツとかタキシードってどうもしっくりこなくてよ、これにしたんだ!」

 

オラの言葉に木場は苦笑していた。

 

その後少し話しているとこちらに近づいてくる気を感じてオラはその方向を向いた。

 

 

「よぉ、兵藤に木場と…。誰だ?」

 

 

「おぉ、匙!コイツはオラの弟のミリキャスだ!」

 

 

「初めまして!ミリキャスともうします!」

 

 

「これはご丁寧に…。初めまして、俺は匙 元士郎っていうんだ、よろしくな」

 

 

「はい!よろしくお願いいたします」

 

オラの横で匙とミリキャスが自己紹介を済ませている。

 

 

「偉ぇぞミリキャス、よくちゃんと自己紹介できたな!

それはそうと匙はどうしてここにいんだ?」

 

ミリキャスの頭を撫でつつ、匙に問いかける。

 

 

「いや、俺達シトリー眷属もグレモリー眷属と一緒に入場するらしくてさ、それでやることもなくてブラブラしてたらお前達を見つけたって訳だ。にしてもよ、お前のそれって道着だよな?」

 

 

「あぁ、スーツとかオラには合わなかったもんでこれにしたんだ!」

 

 

「良いのかよ…。コレ、結構大事な行事だろ?」

 

 

「ちゃんと聞きに行ったさ!父ちゃんにな!」

 

その言葉に匙は顔が引きつる…。

 

 

「お前、それ聞くためだけにサーゼクス様のところに行ったのか…?」

 

 

「ん?そうだけど、それがどうかしたか?」

 

黙り混む匙、しばらく黙り混むとそっと口を開いた。

 

 

「さすが、魔王の息子はやることが違うな…。」

 

 

「はははっ!そうか?」

 

 

「イッセーくん、褒められてないよ…。」

 

へ?そうだったんか…?

 

でもまあ、なるほどな。

 

ソーナ達も一緒に行くんか…。

 

 

「一誠様、皆様、お待たせ致しました…。」

 

不意にグレイフィアの声が聞こえ、オラは振り返る。

 

そこにはドレスに身を包んだ。グレイフィア、部長、朱乃、アーシア、小猫、ゼノヴィア…。そして何故かギャスパーまでもがドレスアップしていた。

 

 

「うふふ、どうかしら?イッセーくん」

 

 

「おぉ、みんな良く似合ってるぞ!ってかギャスパーはなんでドレス着てんだ?」

 

 

「だって…ドレス着たかったんだもん…。」

 

だもん…。って…オラの仲間にだってそんな趣味を持ってる奴いなかったぞ…。

 

 

「母様、お綺麗です!」

 

 

「ありがとう、ミリキャス。あなたも良く似合ってますね…。」

 

グレイフィア達が話している横で部長がオラに声を掛けてくる。

 

 

「イッセー、あなたの格好って道着よね?」

 

 

「あぁ、そうだぞ?どうもスーツとかタキシードだとオラに合わなくてさ」

 

 

「合わないってあなたねぇ…。」

 

 

「あらあら、イッセーくんらしいですわね…。」

 

いいじゃねえか!父ちゃんに許可は貰ってんだからさ!

 

しばらく話していると遠くに複数の気を感じオラは空を見る。

 

でけえ気だ、この気は確か…。

 

 

「一誠様…?」

 

 

「なにか来る…。」

 

オラは空を睨み付ける。

 

すると、空から複数の影がポツリポツリと見えだした。

 

次第に影は大きくなり、やがてオラ達の前に降り立った。

 

 

「約束どおり来てやったぞ…。」

 

 

「タンニーンのおっちゃん!?なんでここに…?」

 

 

「俺が呼んだのさ」

 

見るといつの間にやってきていたアザゼルのおっちゃんが話す。

 

 

「パーティー会場へはこのドラゴン達に乗って入場する」

 

その言葉にオラは口を開く。

 

 

「そんなこと態々しなくてもいいんじゃねえかな?」

 

その言葉にみんながオラの方を見る中アザゼルのおっちゃんがオラに問いかけてくる。

 

 

「どういうことだ?イッセー」

 

 

「へへっ!まあちっと待ってろって」

 

そう言うとオラは父ちゃんの気を探り、瞬間移動した。

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

「オッス!父ちゃん」

 

 

「!…やあ、よく来たねイッセー」

 

少し驚いた顔をした父ちゃんだったけどすぐにいつもの顔に戻るとオラに声をかけてきた。

 

 

「悪りいんだけどさ、ちっと外に出てもらえねえかな?」

 

 

「外に出る?何故かな?」

 

 

「へへっ!妹の出迎えって言えば分かるか?」

 

その言葉に父ちゃんは納得したように頷く。

 

 

「分かった、では外で待っているよ」

 

 

「サンキュー!んじゃ、またな!」

 

オラはグレイフィアの気を探り瞬間移動した。

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

「オッス!ただいま!みんな」

 

オラが突然現れて驚いた顔をしている一同。

 

 

「イッセー兄様、何処に行ってらしたのですか?」

 

ミリキャスの問いにオラはニヤリと笑う

 

 

「それは後でのお楽しみだ…。さて、そろそろいっか。

みんな、オラに触れてくれもし触れられなければオラを触れている奴の体に触れるんだ」

 

 

「イッセーに触れればいいのね?はい」

 

部長がオラの肩に手を置く。

 

 

「あらあら、では、私は反対側をいただきますわ。」

 

朱乃が反対側の肩に手を置く。

 

 

「では、私はこちらに…。」

 

そう言うとオラの背中に身体を密着させてくるグレイフィア

 

その後、少々そこで争いが勃発仕掛けたがミリキャスの叱咤でその場はなんとか収まった…。

 

次第にオラに触れる手が増えてくる、すると頭に重い感覚を感じてオラは見上げる。

 

するとそこにはタンニーンのおっちゃんの尾があった。

 

 

「重いか…?」

 

 

「いや、大丈夫だ!みんな触れたか?」

 

オラの言葉に一同が頷く。

 

 

「よし、じゃあ行くぞ!」

 

オラは再び父ちゃんの気を探り瞬間移動した。

 

 

 

sideout

 

 

 

 

 

 

 

sideサーゼクス

 

 

 

「う~ん、外に出たはいいがどうやってくるつもりだろうか…。」

 

転移魔法か?それとも列車か馬車に乗ってくるのか…。

 

 

「サーゼクスちゃん、こんな所にいたんだ☆どうしたの?外にいるなんて」

 

セラが私を見つけて話し掛けてくる。

 

 

「いやね、今しがたカカロットが私を訪ねてきて外に出てくれと言っていたのでね」

 

 

「ドライグくんが?」

 

私はコクリと頷く。

 

 

「どうしてそんなことをさせたのか分からないが、きっと何か考えがあってのことだろうと思ってね…。」

 

と、そんなことを話し合っていると不意に私達の目の前に沢山の者達が現れた。

 

 

「なっ!?」

 

 

「きゃっ!え?なになに?」

 

私達は咄嗟の出来事に理解が追い付かず混乱する。

 

すると、聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

 

「よし!着いたぞ!」

 

私はそれでようやく理解した。

 

出迎えとはこういう意味だったのか…と…。

 

 

sideout

 

 

 

 

 

sideイッセー

 

 

 

オラは驚いた顔をしている父ちゃんとセラフォルーに声をかける

 

 

「へへへっ!悪りいな父ちゃんにセラの姉ちゃん。そのまま瞬間移動してきてもよかったんだけんど、それだとタンニーンのおっちゃんが入れねえだろ?だから外に出てもらったんだ」

 

 

「なるほど、そういうことだったのか」

 

すると、オラの言葉を聞いていたおっちゃんが口を開く

 

 

「気を遣って貰ったようで悪いな…。神龍帝」

 

 

「別にいいって!」

 

横では部長が驚いており、その横ではセラの姉ちゃんから逃げ回るソーナの姿があった。

 

 

 

ーーー

 

 

 

場所は変わって会場内…。

 

オラは机に並べられた皿を食いつくしていた。

 

 

「ガツガツガツ!うんめえなこれ!ガツガツガツ!」

 

周りの悪魔達が凄い顔をしてっけどきにしなくてもいいよな?

 

すると、オラに話し掛けてくる悪魔がいた。

 

 

「お久しぶりですわね、赤龍帝」

 

ん?コイツってたしか…。

 

 

「おめえ、たしかライザーの妹の…。」

 

 

「レイヴェル・フェニックスです!これだから下級悪魔は…。」

 

 

「そうそう!レイヴェルだ!戦わないなんて言ってたからよく覚えてっぞ!ライザーの奴は元気か?」

 

 

「貴方に敗れてから塞ぎ込んでしまいましたわ…。

ま、才能に頼って調子に乗っていたところもありますからいい勉強になった筈ですわ…。」

 

 

「おめえの兄貴だってのにようしゃねぇなぁ…。一応はアイツの眷属なんだろ?」

 

 

「あの後、御母様の眷属にトレードされましたの。御母様はゲームをなさいませんから実質フリーの僧侶(ビショップ)ですわ」

 

 

「フリー?そんなんもあるんか、知らなかったなぁ…。」

 

悪魔にも色々いるらしい…。

 

そう考えるオラに一瞬ブロリーの顔が浮かんだ。

 

 

『俺が化物?違う、俺は悪魔だ!フハハハハハッ!!』

 

アイツは悪魔んなかでも最悪だったな。

 

オラが考え込んでいるとレイヴェルが不意に口を開いた。

 

 

「それと、これは御近づきの印ですわ」

 

それは高そうなペンのような物だった。

 

 

「こんな高そうなモン貰えねえよ…。返すぞ」

 

オラはレイヴェルの手にソレを握らせる。

 

が、直ぐにオラの手に握らされてしまった。

 

オラはまたレイヴェルの手にソレを握らせる

 

するとまた返される…。

 

しばらくそんな攻防を何回か続けていると、レイヴェルが目に涙を溜めて言った。

 

 

「私の気持ちですわ!どうか受け取ってくださいませ!」

 

そんな泣きそうになりながら言うなよ…仕方ねえなぁ…。

 

 

「わ、分かったよ…。じゃあコレは貰っとくぞ?ありがとな」

 

 

「ありがとうございます!それは本来上級悪魔へのお土産ですのよ!赤龍帝は下級悪魔なのだからありがたく頂戴されるのが礼儀ですわ!」

 

さっきまで泣きそうになってた癖によく言うぞ…。っちゅうか…。

 

 

「オラのこと赤龍帝じゃなくてイッセーって呼んでくれ、その方がおめえも呼びやすいだろ?」

 

すると、レイヴェルは嬉しそうに顔を輝かせて…。

 

 

「で、では遠慮なくイッセー様と呼んで差し上げてよ」

 

様付けかぁ…。まあグレイフィアやミリキャスにも様付けされてっから別に構わねえか。

 

 

「では、イッセー様。今度お会いできましたら、御茶でもご馳走して差し上げてもよろしくてよ」

 

 

「へ…?お茶?」

 

 

「じ、実は私、手製のケーキに凝っておりますの…。でも、何時も作りすぎてしまって余ってしまうのですわ」

 

なんかもじもじしながら言ってっけど…。そう言う訳なら

 

 

「そりゃ、勿体ねえな!オラでいいなら何時でもいいぞ!」

 

その言葉を聞いた瞬間今までにない程顔を輝かせるレイヴェル。

 

 

「本当ですの!そ、それではまた後日遣いを向かわせますわ!」

 

 

「いや、普通に連絡してくればいいじゃねえか」

 

 

「っ!……そ、そうですわね、それではまた連絡させていただきますわ!それでは他の方々にご挨拶もありますのでごきげんよう!」

 

と、足早に去ってしまった。

 

 

「…なんだったんだ?」

 

すると、普通に声を掛けられる。

 

 

「一誠様、なんの話をされていたのですか?」

 

 

「ん?レイヴェルの奴が今度お茶会の招待を受けただけだぞ」

 

 

「そうですか……。」

 

そう言うとレイヴェルの去っていった方角をじっと見つめるグレイフィア。

 

微かにだが敵意を示しているようにも見受けられた…。

 

 

「一誠様…。」

 

 

「ん?なんだ?」

 

 

「正妻の座は譲りませんからね?」

 

 

「……へ?」

 

グレイフィアはオラにニコリと微笑むとミリキャスの方へ歩いていった。

 

 

「……こっちもなんなんだ?ん?あれは……」

 

オラが目にしたのは慌てたように会場の入り口から外に出ていく小猫の姿だった。




オッス!オラ悟空!

小猫が何処かに行っちまった、なんか様子が変だったけど…。
誰だ?この女…。いぃっ!?小猫の姉ちゃんなんか!?

次回!ドラゴンボールD!

ついに激突!超サイヤ人3イッセーvsはぐれ悪魔黒歌&美猴!

ぜってえ見てくれよな!


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ついに激突!超サイヤ人3イッセーvsはぐれ悪魔黒歌&美猴!

前回までのあらすじじゃ...。

シトリー、グレモリー、魔龍聖の眷属達と共にパーティー会場へとやって来たイッセー

そこでライザー・フェニックスの妹であるレイヴェル・フェニックスと遭遇する。

お互いを紹介した後、レイヴェルはイッセーをお茶会に誘うとどこかへと去ってしまう...。

それを見ていたグレイフィアが爆弾発言をして...。

そして、急ぎ足で会場を出ていく小猫を見つけるイッセー

いったいどうなってしまうのか!



sideイッセー

 

 

オラは今、小猫の後を追っている。

 

気を感じてっから見失うことはねえと思うけど...。

 

これはエレベーターを使って下に行ったんか?

 

オラがエレベータに乗り込みボタンを押そうとしたところで部長が入ってきた。

 

 

「部長?」

 

 

「イッセー、どうかしたの?そんな血相変えて」

 

部長が声をかけてきた。

 

 

「小猫をいきなり部屋を飛び出していったのを見たんだ。なんかを追うみてえに」

 

部長は少し考え込んでから口を開く。

 

 

「今はあまり大事にしたくないわ...。二人で小猫を探しましょう」

 

オラは静かに頷き下の階へと降りていった。

 

 

―――

 

 

気配を探り外に出ると少し遠くに小猫の気を感じた。

 

 

「部長、こっちだ」

 

 

「えぇ...。」

 

オラ達は小猫の気の感じる方に走り出した。

 

いったい何があったんだ?小猫の奴、あんな慌ててよ...。

 

オラは走りながら少し考える。

 

何かの気配を感じたか?でもオラには特に何も感じられなかったしな

 

まさかションベン...って訳もねえよな...。

 

そもそも外まで出なくともトイレがあんのに態々そんなことをする必要がねえ。

 

と、そんなことを考え込んでいる間に小猫に追いついた。

 

オラ達は気配を殺し、小猫の様子を見守る...。

 

小猫の見上げる先にはもう一人影があった。

 

気が小猫と似ている?っちゅうことはアイツが...。

 

それにほかの気も感じるぞ...この感じ、どこかで...。

 

 

『......ここに来た目的はなんですか?』

 

 

『白音、アンタを迎えに来たにゃ、前は逃げるのに必死で連れてってあげられなかったからね...。』

 

 

「...黒歌」

 

部長がボソリと呟く...。

 

やっぱそうだったか...。

 

 

「アイツが黒歌なんか...。」

 

 

「えぇ、 【SS級はぐれ悪魔『黒歌』】よ。そして...。」

 

 

「小猫の姉ちゃん、か...。」

 

部長は頷く。

 

すると、小猫のいる方から声が聞こえてきた。

 

 

「なあ、黒歌」

 

 

「なによ、美猴...。」

 

 

「そこに隠れている奴、ずっと無視する気か?俺っちや黒歌みたいに仙術知ってると、気の流れですぐ分かるんだよねぃ」

 

ありゃ、気づかれちまってたか...。

 

まあ隠れんのは性に合わねえしいいか。

 

オラ達は茂みから出て黒歌達の前に姿を現す。

 

 

「......っ!部長、イッセー先輩!」

 

 

「...よぉ、久しぶりだな美猴...。」

 

 

「なっ!?お前は神龍帝!一人だけじゃなかったのかよ...。」

 

オラの姿を見た途端に驚いた顔をする美猴...。

 

 

「なぁに?美猴、知り合いにゃ?」

 

 

「アイツが伝説の神龍の生まれ変わりだぜい、そしてついでに今代の赤龍帝でもある」

 

 

「へぇ、それじゃヴァーリを瀕死に追い込んだのって...。」

 

 

「オラがやった...。」

 

ふぅん...。とオラをじろじろと眺める黒歌。

 

 

「結構いい男じゃにゃい、ねえ神龍帝ちん、あなたも私と一緒に来ないかにゃ?」

 

 

『なっ...!?』

 

オラと黒歌以外の全員が驚いた顔をする。

 

 

「おいおい黒歌、何言ってるんだぜぃ?コイツはあのヴァーリを瀕死に追いやった奴だぞ?」

 

 

「いいじゃない、きっとオーフィスもヴァーリも喜んで受け入れてくれるにゃ。

私と同じ力を持っている白音。それに伝説の神龍帝なんだもの...。どうかにゃ?」

 

黒歌が妖艶な笑みを浮かべながら問うてくる。

 

横では部長と小猫が必死にオラに呼び掛けている。

 

 

「......イッセー先輩、止めてください...」

 

 

「イッセー行っては駄目よ。誘いに乗らないでちょうだい」

 

部長、小猫、心配すんなって...。

 

オラはニヤリと不敵に笑って答える。

 

 

「悪りいな。オラ、悪さする奴は一ッ番嫌えなんだ。だから、ここでおめえ達をぶっ倒す!」

 

オラはそう言って構えを取る。

 

 

「そう、じゃあ...」

 

黒歌がニヤリと笑む。

 

 

「殺すにゃん♪」

 

直後、オラは辺りの空気に違和感を覚えて辺りを見回す

 

 

「な、なんだ!?」

 

 

「この森ぜぇ~んぶ結界で覆って外界から遮断したにゃん♪」

 

 

「仕方ねえ、あんまし相手にしたくはねえけどやってやるか、いくぜぃ!神龍帝!」

 

美猴が棍を構えて突っ込んでくる。

 

オラは攻撃を躱し距離を取る。

 

あの棍、あれは恐らく...。

 

 

「よっと!部長、小猫おめえ達は下がっててくれあとはオラがなんとかする!」

 

しかし部長も小猫も下がろうとしなかった。

 

 

「イッセー、私も戦うわ。いつまでもあなたに守られっぱなしは嫌なの」

 

 

「......ダメです!二人ともやめてください...

姉様の力は私が一番よく知っています。姉様の力は最上級悪魔に匹敵するもの。

いくらイッセー先輩でも幻術と仙術に長ける姉様を捉えきれるとは思えません。

姉様だけでも勝つことは難しいのに、あの男の人も同時に相手にするなんて......」

 

全く、オラも舐められたもんだな...。

 

 

「部長も小猫も何言ってんだ?オラはあの神龍の生まれ変わりだぞ?こいつら二人くらい相手すんのは朝飯前だぞ」

 

こいつらから感じる気の量...。

 

オラが生前戦ってきたやつらで例えんなら敵だった頃のベジータくれえか…。

 

 

「でも...!」

 

 

「早く行け!ぶっ飛ばされてえか!」

 

 

「逃がすと思うにゃん?」

 

するとオラ達の周りに黒い霧が発生し始めた。

 

 

「な、なんだ!?」

 

 

【ドサッドサッ!!】

 

後ろで何か音がしたと思った直後だった...。

 

 

「ぁぁ...!」

 

 

「こ、これは...!」

 

振り返ると、部長と小猫が膝をついていた。

 

ど、どうなってんだ!?

 

 

「悪魔や妖怪なら効果抜群なのに...どうやらドラゴンには効かないみたいね...それともアンタが神龍の生まれ変わりだからかしらにゃ?」

 

 

「おめえ!部長たちに何をした!」

 

オラは黒歌をさっきのこもった眼付きで睨みつける。

 

 

「毒を弱めたから短時間では死なないにゃじっくりたっぷり痛ぶってから殺してあげるにゃん♪」

 

そう言うと黒歌は後ろの二人に向けて魔力球のようなものを放った。

 

部長と小猫は毒で動けねえ...。

 

オラは二人の前に立ちはだかり魔力球を喰らう。

 

 

「ぐあぁぁぁぁぁっ!!...くっ...!」

 

 

「へえ、てっきり先に私を倒しに来るかと思ったけど。これならイケそうね。美猴」

 

 

「はいはいっと、んじゃ神龍帝おめえがどこまで耐えられるかテストしてやるぜぃ!精々頑張って耐えてくれよ!」

 

美猴はそう言うと流れるような連打連撃でオラを打ち据えていく。

 

 

「うぐぁ!ぐぁっ!ぐぁぁぁぁぁっ!!」

 

 

「イッセー!!」

 

 

「イッセー先輩!!」

 

 

「去って、仕上げはこれだぜぃ!伸びろ如意棒!」

 

美猴がそう叫ぶと棍が勢い良く伸びてオラに迫ってきた。

 

 

ッ!これだッ!!

 

オラは伸びてきた如意棒を受け止める。

 

 

「なっ!?如意棒を止めただと!」

 

 

「へ...ヘヘヘッ...!なにも如意棒使えんのはおめえだけじゃねえんだぜ?

戻れ如意棒!!」

 

すると、如意棒が美猴の手から離れオラの元に戻ってくる。

 

 

「なっ!嘘だろおい!」

 

へへっ...懐かしいなぁ...

 

 

「いくぞ!如意棒スピン!!」

 

オラは如意棒を上に掲げて持つとプロペラの様に高速回転させる。

 

すると、オラを中心に突風が吹き荒れ始める。

 

 

「な、なんにゃ!?」

 

 

「アイツ!俺っちの如意棒で何しやがる!」

 

驚いている二人を他所にオラは如意棒を回し続ける。

 

少しして辺りを見回すと、毒霧は吹き飛ばされていた。

 

しかし二人はいまだ膝を突いたまま...。

 

 

「はぁっ..はぁっ..太陽拳!」

 

 

『なっ!?』

 

オラは太陽拳を発動させて二人の眼をつぶす。

 

今のうちに!

 

オラはそっと二人を抱えると気を殺し、全速力で駆けだした。

 

 

 

ーーー

 

 

美猴達から逃れたオラ達は森の端、結界のあるところまで逃げていた。

 

 

「ここならあの二人もそう簡単には追って来らんねえ、オラは戻るけどおめえ達はここで休んでるんだ」

 

 

「でも、イッセーが戦うのに...。」

 

それでも部長は戦おうとする。

 

 

「下手に動いて毒が身体に回っちまったら元も子もねえ、今はゆっくり休んでてくれ」

 

 

「......イッセー先輩」

 

小猫が不安そうな顔で見つめてくる。

 

オラはそんな小猫の頭を撫でていった。

 

 

「心配すんな、オラは必ず戻ってくるおめえをアイツらなんかには渡さねえさ」

 

 

「......分かりました。絶対、帰ってきてくださいね...。」

 

 

「あぁ」

 

そう答えるとオラは美猴の気を探り瞬間移動した。

 

 

 

――――――

 

 

 

 

戻ってくると美猴達は少々驚いた顔をしていた。

 

 

「あ~らもどってきたの?態々殺されに戻ってくるなんて、神龍帝も馬鹿ね」

 

 

「おい!神龍帝!俺ッちの武器返しやがれ‼」

 

 

「あぁ、そら!」

 

オラは美猴に如意棒を投げ渡す。

 

 

「ずいぶんあっさり渡すのね、もう抵抗する気がなくなった?それとも、まだ何か手があるのかしら?」

 

 

「フッ...。こいつは消耗が激しいからあまり使いたくなかったんだがしょうがねえ、見せてやる!修行の成果を!ハアァァァァァァ.........」

 

オラは気を高め始める。

 

 

「な、何をする気にゃん!?」

 

 

「ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」

 

次第に大地が揺れ始める。

 

 

「な、何が起こるっていうだぜぃ!?」

 

黒歌と美猴の声はもうオラの耳には聞こえていない。

 

やがて大地の揺れは大きなものとなり始める。

 

雷鳴が鳴り響き、大地は怒り狂ったように震える。

 

 

「ァァァァァァァァァァだぁぁぁぁッッ!!!」

 

オラは高めた気を一気に放出させた。

 

するとオラの身体が輝きだしたかと思うと眩い光で包まれた。

 

 

 

 

―――――

 

 

 

 

光が収まり姿を現したのは...。

 

 

「さあ、第二ラウンド始めようぜ...。」

 

超サイヤ人3に変身したオラがいた。

 

 

sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

side三人称

 

 

イッセーの突然の変化に黒歌達は動揺を隠せない。

 

 

「な、なんにゃその恰好...それにその姿...。」

 

 

「い、いや、黒歌、それだけじゃないぜぃ...。こいつが今放ってる気の量、とんでもないことになってやがる...。ありゃ化けモンかよお前...」

 

 

「フッ...さあな、さて、時間もねえんだ...。早えとこカタぁつけさしてもらうぞ」

 

直後、イッセーの姿が掻き消える。

 

 

「?!ど、どこ行きやがった!」

 

慌てて辺りを見渡す美猴。

 

 

「こっちだウスノロ...。だりゃぁぁぁ!!」

 

いきなり背後に現れると美猴が振り向きざまに強烈な一撃を腹に叩き込んだ。

 

 

「ッ!!グボァッ!!」

 

腹を押さえてうずくまる美猴...。

 

 

「美猴!?チッ...!」

 

黒歌が幻影のこもった魔力弾を放つが届く直前にまたしてもイッセーの姿が掻き消える。

 

 

「二度も同じ手はくらわないにゃ!」

 

黒歌が全方位あらゆる攻撃を放つが当たるような気配はない...。

 

 

「なんでにゃ!なんで当たらないのよ!!」

 

最早口調すらもままならないほど焦っている黒歌はむやみやたらと魔力弾、仙術弾、気弾を打ち出す。

 

しかし、そんなむちゃくちゃな攻撃当たるわけもなく、目の前に現れたイッセーを前に黒歌は腰が抜けて何もできなくなってしまった...。

 

 

「ぁ...ぁ...ぁぁ...」

 

 

「.........」

 

腰が抜け喋ることもままならない黒歌をイッセーは黙って見つめる。

 

 

「......ぁ......」

 

 

【バタリッ...】

 

黒歌は気を失った。

 

 

イッセーは気絶した黒歌を抱え上げると近くで倒れている美猴のもとに運ぶと自身の気を少し分け与えてやる。

 

 

「...どうして助けたんだぃ?」

 

 

「これで帰るくらいの元気は出るはずだ...。これ以上やられたくなきゃさっさと帰れ!」

 

その言葉を聞いた美猴は血相を変えて黒歌を抱え上げると転移していったのだった。

 

その場に一人残されたイッセーは一人呟いていた。

 

 

 

 

 

 

「フンッ...雑魚が...」

 




オッス!オラ悟空!

遂にソーナたちとのゲーム前夜だ!

オラもみんなも負けねえようにしっかり特訓してきたんだ!

ソーナたちには悪りいけどここは勝ちに行かせてもらうぞ!


次回!ドラゴンボールD!

ゲーム直前!勝負に賭けるそれぞれの思い

ぜってえ見てくれよな!


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ゲーム直前!勝負に賭けるそれぞれの思い

前回までのあらすじじゃ…。

パーティーの最中会場を飛び出した小猫の後を追うリアスと一誠。
追いかけた先に待っていたのはテロリストであり小猫の姉であるはぐれ悪魔黒歌と美猴だった。
一誠は小猫達を守るため単身二人と激戦を繰り広げる。超サイヤ人3に変身した一誠は圧倒的な実力差でテロリスト二人を追い返したのだった…。


sideイッセー

 

オッス!オライッセー!

 

二人を追っ払った後、オラは部長と小猫を連れて会場に戻ったんだ!

 

んで、今まで起きていたことを父ちゃんやセラの姉ちゃんに話したんだ!そしたら…。

 

 

『報告感謝するよカカロット。パーティーは中止だ皆はすぐに帰るように…。』

 

そう言われたからオラも帰ろうとしたらよ?

 

 

『あぁ、カカロットは残ってくれ詳しい話を聞かせてもらいたい』

 

ちゅう訳でオラは今、父ちゃんと会議に出席してるんだ。

 

そんな中、アザゼルのおっちゃんに良く似た堕天使の一人が口を開いた。

 

 

 

「失態ですね」

 

堕天使のおっちゃんの第一声はそれだった。

 

アザゼルのおっちゃんを見るとめんどくさそうな顔をしていた。

 

堕天使のおっちゃんが更に報告する。

 

「相手は『禍の団カオス・ブリゲード』独立特殊部隊『ヴァーリチーム』の孫悟空『美猴』と猫魈『黒歌』…。一人一人が絶大な力を有するチームの二名も侵入するとは・・・・・。だいたい悪魔の管理能力は―――」

 

うわぁ…。なんか小言言い始めたぞ…。

 

みろよ、おっちゃんなんか嫌そうな顔して耳塞いでんじゃねえか…。

 

因みに、タンニーンのおっちゃんはチビドラゴンと化してこの会議に参加している。

 

そんなこと出来たんならあの時やってくれりゃよかったのによ…。

 

つっても、端の方で他の悪魔の達ともうすぐ開かれる部長とソーナの戦いを予想してるみてえだ。

 

 

「俺はリアス嬢を応援させてもらおうか。今のリアス嬢がどこまでやれるのか見てみたい」

 

 

「アザゼルのもたらした知識はレーティングゲームに革命を起こしそうだよ。下手すれば半年以内に上位陣に変動があるかもしれない」

 

 

「そりゃよかった。ここ十数年もトップの十名に変化がなかったものですから。これでおもしろいゲームが拝めそうですな」

 

父ちゃん達、テロリストの話はしなくていいんかな?

 

 

その時、部屋の扉が開かれた。

入ってきた人物を見て全員(オラを除いて)が度肝を抜かれた。

 

「ふん。若造どもは老体の出迎えもできんのか」

 

古ぼけた帽子をかぶった隻眼の爺っちゃん。

 

白く長い髭を床につきそうなぐらい長く生やした奴だった…。

 

服装は質素なローブで、杖をしている。

 

「なぁ、あのじっちゃん誰だ?」

 

オラがそう言うと周りが空気が凍ったようにオラを見てくる。

 

そんな中、アザゼルのおっちゃんがそのじっちゃんに話しかけたんだ。

 

「おーおー、久しぶりじゃねぇか、北の田舎のクソジジイ」

 

アザゼルのおっちゃんの悪態に髭のじっちゃんも負けじと言いけえしている。

 

 

「久しいの、悪ガキ堕天使。長年敵対していた者と仲睦まじいようじゃが………また小賢しいことでも考えているのかの?」

 

 

「ハッ! しきたりやら何やらで古臭い縛りを重んじる田舎神族と違って、俺ら若輩者は思考が柔軟でね。わずらわしい敵対意識よりも己らの発展向上だ」

 

 

「弱者どもらしい負け犬の精神じゃて。所詮は親となる神と

魔王を失った小童の集まり」

 

アザゼルのおっちゃんとあの髭のじっちゃんって仲悪いんかな?

 

 

「独り立ち、とは言えないものかね、クソジジィ」

 

 

「悪ガキどものお遊戯会にしか見えなくての、笑いしか出ぬわ」

 

いい加減止めるべきじゃねえかな?オラ間に入った方がいいんか?

 

 

そこへ父ちゃんが席を立ってオーディンに挨拶をする。

 

アザゼルのおっちゃんがすごい顔で髭のじっちゃんをみているけんどいいんかな?あれで…………。

 

 

「お久しゅうございます、北の主神オーディン殿」

 

 

「……サーゼクスか。ゲーム観戦の招待来てやったぞい。しかし、おぬしも難儀よな。本来の血筋であるルシファーが白龍皇とは。しかもテロリストとなっている。悪魔の未来は容易ではないのぉ」

 

髭のじっちゃんが皮肉を言ってっけど、父ちゃんは笑って返す。

 

じっちゃんの視線が父ちゃんから隣のセラの姉ちゃんに移る。

 

「時にセラフォルー。その格好はなんじゃな?」

 

姉ちゃんの格好は人間界で放送されているアニメの魔女ッ娘のコスプレだぞ!

 

もう少し抑えてくんねえとソーナが可哀想になっちまうよなぁ…。

 

 

「あら、オーディンさま! ご存知ないのですか? これは魔法少女と言うのですわよ☆」

 

ピースサインを横チェキしてっぞ…。

 

でもってそのままオラの方みねえでくんねえかな…?

 

 

「ふむぅ。最近の若い者にはこういうのが流行っておるのかいの。なかなか、悪くないのぅ。ふむふむ、これはこれは。こういうのは我が北欧でも取り入れていこうかのぅ」

 

髭のじっちゃん…。

セラの姉ちゃんの腰やら脚やらをマジマジと眺めてっぞ…。

こう言うの見てっと亀仙人のじっちゃんを思い出すな。

 

そこにお付きの女が口を開く。

 

 

「オーディンさま、卑猥なことはいけません!ヴァルハラの名が泣きます!」

 

 

「まったく、おまえは堅いのぉ。そんなんだから勇者の一人や二人、ものにできんのじゃ」

 

じっちゃんのその一言に女が泣きだしちまった…。

 

 

「ど、どうせ、私は彼氏いない歴=年齢の戦乙女ですよぅ…!私だって、か、彼氏ほしいのにぃ!うぅぅ…!」

 

じっちゃんが嘆息する。

 

「すまんの。こやつはわしの現お付きじゃ。器量は良いんじゃが、いかんせん堅くての。男の一つもできん」

 

じっちゃんのところも大変なんだな…。

 

オラは他人事のようにそのなりゆきを見ていた。

 

「聞いとるぞ。サーゼクス、セラフォルー、おぬしらの身内が戦うそうじゃな?まったく大事な妹たちが親友同士というのにぶつけおってからに。タチが悪いのぉ。さすがは悪魔じゃて」

 

 

「これぐらいは突破してもらわねば、悪魔の未来に希望が生まれません」

 

 

「うちのソーナちゃんが勝つに決まっているわ☆」

 

父ちゃん達はどっちも身内が勝つと思ってるみてえだ…。

 

まあ、それもそうなんだろうけどさ…。

 

じっちゃんが空いてる席に座る。

 

「さてと。『禍の団』もいいんじゃがの。わしはレーティングゲームを観に来たんじゃよ。―――日取りはいつかな?」

 

オーディンのその言葉に場は今度開かれるゲームの話題へと移った。

 

 

 

それから、アザゼルのおっちゃんは休憩といって席を立ち、部屋を出ていってしまった…。

 

その後、父ちゃんも出ていったんだ。

 

すると、髭のじっちゃんが話しかけてきた。

 

 

「おい、そこの悪魔の小僧、ちとワシに付き合ってくれ」

 

そう言われ手招きされたからオラはじっちゃんのところに移動する。

 

 

「なんだ?オラになんか用か?」

 

 

「うむ…。最初から見ておったがお前さん、自然な成りでこの場におったが何者じゃ?悪魔の気配はするが、それよりも別の気配がしておる…。」

 

ありゃ、バレちまってたんかぁ…。

 

 

「あぁ、オラ、正確には悪魔じゃねえんだ。悪魔の力を持ったサイヤ人なんだ」

 

オラの言葉に髭のじっちゃんと後ろの女が首をかしげる。

 

 

「サイヤ人とはいったい何者じゃ…?」

 

 

「聞いたことのない種族ですね…。」

 

二人の疑問も最もだな。

 

オラはサイヤ人について分かる範囲で説明した。

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

 

 

「と、こんなとこだ…。」

 

オラが話終わるとじっちゃんと女は興味深そうにしていた。

 

 

「なるほどのぅ、戦闘民族サイヤ人か、面白い奴等がいたものじゃの…。ワシの知識に無い種族、興味が出てきたわい」

 

 

「この宇宙にも存在するのでしょうか…。」

 

 

「そこまではわかんねえぞ、オラは元々別世界に住んでたしよ」

 

オラの言葉に『なるほど…。』と頷く女。

 

 

「して、小僧よ、もう1つ聞きたいのじゃがお主から感じるその強烈なまでの力はなんじゃ?」

 

 

「ん?ひょっとして超サイヤ人のことか?」

 

オラの言葉にじっちゃんは頷く。

 

 

「恐らくそれじゃろう…。それもサイヤ人が持つ特殊な力なのか?」

 

んー…。ちっと違えんだよな

 

 

「そう言う訳じゃねえさ、超サイヤ人はなれる奴となれねえ奴がいるんだ」

 

 

「ふむ、ではお主はそれになれると言うのじゃな?」

 

じっちゃんの問いにオラは頷いて答える。

 

 

「なるほどの、ではそれを見せてもらってもよいか?今お主の持てる最高の変身での」

 

 

「あぁ、分かった…。いくぞ!はぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 

【ドンッ!!】

 

オラは超サイヤ人3に変身する。

 

 

「コイツが超サイヤ人3だ…。」

 

変身したオラを見てじっちゃんと女が驚愕している。

 

 

「…これはまたすごい格好になったのう…。何をどうしたらそこまで変化できるものなんじゃ?」

 

 

「フッ…さあな、オラにもわかんねえ…。」

 

 

「なるほど、性格も変わるのか…。じゃが、お主、まだ延びるのぅ…。」

 

その言葉にオラは引っ掛かりを覚える。

 

 

「じっちゃん、そりゃどういうことだ?」

 

 

「お主はまだまだ強くなれるということじゃよ…。しかもワシらと似たような力をな…。」

 

その言葉でオラは確信した。超サイヤ人ゴッドのことだと…。

 

 

「じっちゃん、それにはどうやればなれる?」

 

 

「うーむ…。恐らく神であるワシが稽古をつけてやれば自ずと引き出せるようになると思うが…。なんじゃお主、ワシに稽古をつけて欲しいのか?」

 

オラはじっちゃんの言葉に頷く。

 

 

「あぁ、オラもっともっと強くなりてえ…。じっちゃんと修行してそれになれるんならそうしてもらいてえんだ」

 

じっちゃんは少し考え込む…。

 

 

 

「………よかろう、といいたいところじゃがお主、まだレーティングゲームが残っておるのじゃろう?それが終わってからなら稽古をつけてやらんでもない」

 

 

「!…いいんか?」

 

 

「あぁ、ただし、ゲームで、手を抜くようなことはあってはならぬぞ…?」

 

 

「分かってっさ!勝負に手を抜く気はねえよ…。」

 

その言葉を聞いてじっちゃんは満足そうに頷いていた。

 

 

それからしばらく話をしているとアザゼルのおっちゃん達が戻ってきてオラは黙って話を聞いていた。

 

 

ーーーーー

 

 

 

シトリー眷属とのゲーム決戦前夜。

 

オラ達は再びオラの部屋に集まり、最後のミーティングをしていた。

 

パーティー会場では美猴や小猫の姉ちゃんの襲来もあったが、オラが追っ払って一応の決着はついた。

 

 

「リアス、ソーナ・シトリーはグレモリー眷属のことをある程度知っているんだろう?」

 

おっちゃんの問いに部長は頷く。

 

「ええ、おおまかなところは把握されているわね。祐斗や朱乃、アーシア、ゼノヴィアの主力武器は認識されているわ。フェニックス家との一戦を録画したものは一部に公開されているもの。更に言うならギャスパーの神器や小猫の素性も知られているわ」

 

 

「ほぼ知られてるわけか。で、おまえはどのくらいあちらを把握してる?」

 

 

「ソーナのこと、副会長のである『女王』のこと、他数名の能力は知っているわ。一部判明していない能力の者もいるけれど」

 

 

「不利な面もあると。まあ、その辺はゲームでも実際の戦闘でもよくあることだ。戦闘中に神器が進化、変化する例もある。細心の注意をはらえばいい。相手の数は八名か」

 

 

「ええ『王』一、『女王』一、『戦車』一、『騎士』一、『僧侶』二、『兵士』二で八名。まだ全部の駒はそろっていないみたい」

 

そっか、ソーナん所はまだ全員揃ってねえんか…。

 

 

アザゼルのおっちゃんが用意したホワイトボードに書き込んでいく。

 

「レーティングゲームは、プレイヤーに細かなタイプをつけて分けている。パワー、テクニック、ウィザード、サポート。このなかでなら、リアスはウィザードタイプ。いわゆる魔力全般に秀でたタイプだ。朱乃も同様。木場はテクニックタイプ。スピードや技で戦う者。ゼノヴィアはスピード方面に秀でたパワータイプ。一撃必殺を狙うプレイヤーだ。アーシアとギャスパーはサポートタイプ。さらに細かく分けるなら、アーシアはウィザードタイプのほうに近く、ギャスパーはテクニックタイプのほうに近い。小猫はパワータイプだ」

 

いきなり、覚えることが増えたぞ…。

 

オラもゲームに出るんだし、覚えておかねえとな!

 

木場達がどの位置のタイプなのか、グラフに名前を書いていく。

 

木場はテクニック、ゼノヴィアはパワーと、各メンバーがどの位置にいるのか、図にしてもらった。

 

 

ん?あり?

オラの解説がねえぞ?

 

「おっちゃん、オラの解説はねえんか?」

 

その質問を聞き、皆が興味心身といった感じにおっちゃんを見る。

 

「イッセーか。……おまえははウィザード以外は全てこなせる。パワー、スピード、テクニックの方面で活躍できる。更にはサポートタイプのほうにもいける。ギフトの力でな…。」

 

へぇー、オラ結構使えんのか…。魔法に関しては良くわかんねえからしかたねえけどな。

 

アザゼルのおっちゃんの解説を聞いて部長が言う。

 

 

「それだけあれば十分万能よ。逆に使い所が多すぎて困ってしまうわ」

 

 

「イッセーが参加した場合、若手悪魔のゲームなら下手な戦略はいらんだろう? 『ガンガン行こうぜ』方式でやった方が楽かもな」

 

 

「………そんなことをすれば私の評価は下がってしまうわよ」

 

部長が盛大にため息をつく。

そうなんか、ゲームは一人の眷属が強すぎてもダメらしい。

勝つまでの戦略が重要ってことか…。

レーティングゲームって奥が深えんだな。

 

 

「話が脱線したな。ミーティングに戻すぞ」

 

おっちゃんがそう言って仕切り直す。

 

 

「パワータイプが一番気をつけなくてはいけないのは―――カウンターだ。テクニックタイプのなかでも厄介な部類。それがカウンター系能力。神器でもカウンター系があるわけだが、これを身につけている相手と戦う場合、小猫やゼノヴィアのようなパワータイプはカウンター一発で形勢が逆転されることもある。カウンターってのはこちらの力をプラス相手の力で自分に返ってくるからな。自分が強ければ強いだけダメージも尋常ではなくなる」

 

 

「カウンターならば、力で押し切ってみせる」

 

おいおい、ゼノヴィア。

おめえ騎士なんだからそんなんじゃダメだぞ…。

 

「それで乗り切ることもできるが……、そういうのはイッセーくらいになってからにしろ。相手がその道の天才なら、おまえは確実にやられる。カウンター使いは術の朱乃や技の木場、もしくはヴァンパイアの特殊能力を有するギャスパーで受けたほうがいい。何事も相性だ。パワータイプは単純に強い。だが、テクニックタイプと戦うにはリスクが大きい」

 

「むぅ…。では今後はイッセーのパワーを目標にするとしよう」

 

テクニックも大事だぞ、ゼノヴィア。

まぁ、テクニックってのはそう簡単に身につくものじゃねけどよ…。

 

「リアス、ソーナ・シトリーの眷属にカウンター使いがいるとしたら、お前かゼノヴィアにぶつけてくる可能性が高い。十分に気をつけろよ?」

 

「ええ、私の消滅の魔力もゼノヴィアのデュランダルの聖なるオーラも跳ね返されたら即アウトの可能性が高いものね」

 

確かにな…。

カウンター使いには木場をぶつけるのがいいかもしれねえ。

 

おっちゃんはペンをしまうと最後のまとめを言う。

 

「おまえ達は今回のゲームでは色々と不利な面が多い。だがな、俺はおまえ達が勝つと思っている。―――自分の力を信じろ、おまえ達なら出来る」

 

それが今回の話し合いでしたおっちゃんのアドバイスだった。

 

その後、先生が抜けたメンバーで決戦の日まで戦術を話し合った。

 

明日の夜はいよいよソーナとの決戦だ!ぜってえ負けねえぞ!

 

オラ達は万全の体勢で挑めるよう早めに休息をとるのだった。




オッス!オラ悟空!

いよいよソーナ達とのゲーム開始だ!

ん?ルール変更があんのか?どんなルールが来てもオラ達の敵じゃねえ!どんな奴が相手でもぶっ倒す!

次回!ドラゴンボールD!

ついに開幕!リアスVSソーナ!勝つのはどちらだ!

ぜってえ見てくれよな!


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ついに開幕!リアスVSソーナ!勝つのはどちらだ!

前回までのあらすじじゃ…。

会議の最中、オーディンに稽古をつけてもらえることとなった一誠…。
だが、その為にはソーナとのゲームで全力を出しきらないとならないと言われてしまう。
オーディンに稽古をつけてもらうため一誠はゲームに燃える。

果たしてゲームの行方は如何に!


sideイッセー

 

 

決戦当日。

 

ゲームが始まるまであと三時間ほど。

 

ゲームに出場するメンバーは各自、体を動かしたり、シミュレーションをしたり、リラックスするなりしている。

 

 

アーシアとギャスパーは雑談している。

あの二人はその方が緊張が和らぐだろう。

 

 

オラは、自分の部屋で修行中だ。

 

こういうときこそしっかり修行しておかねえとな!

 

ほんとは重力室が使えりゃ良かったんだけんど…。わがままも言ってらんねえもんな。

 

ゲームに集中出来るように少しでも体を暖めておかねえとな!

 

 

「49995…!49996…!49997…!」

 

 

せめて五万回は腕立て伏せをしておきてえな…!

 

 

コンコン

 

 

すると、部屋のドアがノックされる。

 

『……イッセー先輩、今良いですか?』

 

「ん?とっとっとっとっおわぁっ!痛ってててぇ…おー!痛ちちち…!ん?この声は小猫か? いいぞ」

 

 

『……失礼します』

 

 

【ガチャリ…】

 

 

オラが許可すると小猫はドアを開けて入ってくる。

そして、オラの側に寄ってきた。

 

「……大丈夫ですか……? さっき中で凄い音がしましたけど…。」

 

小猫が心配そうに問いかけてくる。

 

「あぁ、でえじょうふだ!ちっと腕立て伏せしててバランス崩しただけだかんな」

 

「……腕立てでバランスを崩すって…どんな体勢でやってたんですか?」

 

「う~ん……。どんな体勢ってこんな感じだな」

 

オラは片手の親指だけで逆立ちの要領で全体重を支えながら腕立て伏せをする

 

 

「……凄いバランス感覚ですね」

 

小猫ちゃんはそう言うと側にある椅子に座る。

それから、何も言わずにじっとオラを見てくる。

 

ん~…ただじっと見つめられてんのも落ち着かねえよな…。

 

オラは腕立て伏せを止め、小猫と向かい合う。

 

「どうしたんだ?小猫、オラに何かあるんか?」

 

「……えぇ、実は…。」

 

オラの問いに小猫はゆっくりと口を開いた。

 

 

 

「今回のゲームで私…猫又の力を使います」

 

 

 

「っ!…そうか」

 

小猫の言葉にオラは少し驚く。

 

小さく頷くと小猫は続ける。

 

「……このままでは私は皆のお役に立てないかもしれません。だから使おうと思います」

 

覚悟を決めた良い眼だ…。

これまで否定していた自分の力を受け入れる覚悟を決めたらしい…。

 

 

「……だから、その…私が猫又の力を使うところを見ていてくれますか?」

 

顔を赤くしながらそう言う小猫。

 

何でモジモジしてんのかわかんねえけど…。

 

保護欲っちゅうんか?そんな感じのなにかが掻き立てられっぞ!

 

「あぁ、見守っていてやるさ!おめえが頑張るとこしっかり見てやる。だけど、無理だけはすんなよ?」

 

「……はい!ありがとうございます」

 

それでこそ小猫だぞ!

 

んじゃ、ちっと復習だな。

 

 

「そうだ、小猫。おめえが気をどこまで使えるようになったかテストしてやる。 おめえがどこまで強くなったかオラに見せてくれ」

 

 

「……分かりました。修行の成果、お見せします…。」

 

そう言うと小猫は自身の気を掌に展開させた。

 

オラは黙ってそれを見守る…。

 

しばらく見ていると小猫は気の玉を消して自身の体を浮かせて見せた。

 

 

「……どうですか?」

 

オラは頷いて笑顔を浮かべる

 

 

「良く出来てたぞ!これならオラの必殺技の一つを教えてやっても良いかもしんねえな」

 

オラがそう言うと小猫は安心したように笑顔を浮かべた。

 

 

「良かったです…。でも、イッセー先輩の必殺技って?」

 

 

「それに関してはまた今度だ、今はゲームに集中しねえといざって時に力が出ねえかんな!」

 

オラの言葉に小猫は頷く、

 

 

「分かりました、それじゃまた今度教えてくださいね?」

 

 

「あぁ!任せとけ!さて、そんじゃ行くか」

 

そう言うとオラ達は部長達の所に戻るのだった。

 

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

 

ゲーム五分前…。

 

グレモリー本邸の地下にゲーム場へ移動する専用の魔法陣が存在する。

 

オラ達はその魔法陣の上に集まり、もうすぐ始まるゲーム場への移動に備えていた。

 

オラは以前にも着ていた道着を身につけている。

 

アーシアとゼノヴィア以外は駒王学園の夏の制服姿だ。

 

アーシアはシスター服、ゼノヴィアは出会った頃に着ていたあのボンテージっぽい戦闘服だ。

 

二人ともそちらの方が気合いが入るらしい。

 

爺ちゃん、婆ちゃん、ミリキャス、アザゼルのおっちゃんが魔法陣の外から声をかける。

 

「リアス、カカロット…。頑張りなさい」

 

 

「次期当主として、そしてサーゼクスの息子として恥じぬ戦いをしなさい。眷属の皆さんもですよ?」

 

 

「がんばって、リアス姉様!イッセー兄様!」

 

 

「まぁ、俺が教えられることは教えた。あとは気張れや」

 

 

「あぁ!んじゃ、行ってくっぞ!」

 

すると、魔法陣が輝きだす。

移動する準備が出来たみてえだ。

 

そして光はオラ達を完全に包み、オラ達は転移していった。

 

ついにゲームが始まんだな!オラ、ワクワクしてきたぞ!

 

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

 

 

 

到着したのは、テーブルだらけの場所だった。

 

周囲を見渡すと、どうやらフードコートみてえだ、テーブル周辺にファストフードの店が連なっている。

 

ここは見覚えがあんな…。

 

 

「駆王学園近くのデパートが舞台とは、予想してなかったわ」

 

オラの隣に来ていた部長が話す。

 

ゲームの舞台はオラ達が前に行ったこともあるデパートだった。

 

そのとき店内アナウンスが聞こえてきた。

 

 

『皆さま、このたびはグレモリー家、シトリー家の「レーティングゲーム」の審判役を担うことになりました、ルシファー眷属『女王』のグレイフィアでございます』

 

アナウンスはフェニックス戦のときとおなじくグレイフィアらしい…。

 

 

『我が主、サーゼクス・ルシファー様の名のもと、ご両家の戦いを見守らせていただきます。どうぞ、よろしくお願い致します。さっそくですが、今回のバトルフィールドはリアス様とソーナ様の通われる学舎「駒王学園」の近隣に存在するデパートをゲームフィールドとして異空間にご用意しました』

 

ゲーム会場が見知った場所でもそうでなくてもオラには関係ねえけどな!

 

だけど、それはソーナ達の方は違えんだろうな…。

 

アイツは頭が良い…。何を使ってくるか分からねえ…。

 

 

『両陣営、転移された先が「本陣」でございます。リアス様の本陣が二階の東側、ソーナ様の「本陣」は一回西側でございます。「兵士」の方は「プロモーション」をする際、相手の「本陣」まで赴いてください』

 

なるほどな、まあプロモーションはしてもいいけんど使うことあるんかな?

 

ま、そんときはそんときか!

 

 

『今回のゲームでは特別ルールがございます。各陣営に資料が送られていますので、ご確認ください。回復品である「フェニックスの涙」は各陣営に一つずつ支給されます。なお、作戦時間は30分。それまでは両チームも接触は禁止となります。――――それでは、作戦時間です』

 

アナウンス後、すぐに作戦会議を開かれた。時間は三十分。

 

どんな作戦にするんか部長の腕の見せどころだな!

 

「今回のゲームは屋内戦を想定したもののようね。・・・・・今回の特別ルールは『バトルフィールドとなるデパートを破壊しつくさないこと』……つまり、派手な戦闘は行うなってことね」

 

部長が送られてきたルールの紙を見ながら言う。

 

 

「なるほど、私や副部長、それにイッセーにとっては不利な戦場だな。範囲の広い攻撃ができない」

 

ゼノヴィアの言うとおりだ。

 

朱乃の広範囲に及ぶ雷やゼノヴィアの聖剣による聖なる斬戟波動も使えない。

 

オラの場合は大技が放てないって所か…。

 

二人の攻撃は強力な分、周囲への影響も大きい。

 

今回のゲームでは自身の持ち味を活かせないことになる。

 

「あらあら、困りましたわね。大質量による攻撃戦をほぼ封じられたようなものですわ」

 

朱乃が困り顔で頬に手を当てていた。

 

木場がため息を吐きながら口を開く。

 

 

「ギャスパーくんの眼も効果を望めませんね。店内では隠れられる場所が多すぎる。商品もそのまま模されるでしょうし、視線を遮る物が溢れています。闇討ちされる可能性もあります。……困りましたね。これは僕らの特性上、不利な戦場です。派手な戦いができるのがリアス・グレモリー眷属の強みですから、丸々封じられる」

 

部長が木場の言葉に首を横に振った。

 

「いえ、ギャスパーの眼は最初から使えないわ。こちらに規制が入ったの。『ギャスパー・ヴラディの神器使用を禁ずる』だそうよ。理由は単純明快。まだ完全に使いこなせないからね。眼による暴走でゲームの全てが台無しになったら困るという判断でしょう。しかもアザゼルが開発した神器封印メガネを装着とのことよ。―――本当、用意がいいわね」

 

ふと、ギャスパーを見てみると早速メガネをかけていた。

 

眼鏡姿も意外と似合うじゃねえかギャスパー。

 

それにしても短期決戦か…。コイツは一気に本陣まで瞬間移動で乗り込んで超サイヤ人3でソーナをぶっ倒すのが良いか?

 

いや、それだと他のメンバー達が活躍できなくて部長の評価が下がっちまうのか…。

 

いつものように立ち回れるのは木場と小猫だけになんのか。

 

「では、ギャスパー君には魔力とヴァンパイアの能力だけで戦うことになりますね」

 

木場の言葉に部長は頷く。

 

「そういうことね。修行で神器の扱いが向上したとはいえ、まだまだ使いこなしているというほどではないもの。暴走したら大変なことになるわ。・・・・・まぁ、これに関しては何となく予想はしていたから大した問題ではないわ。―――ギャスパー、イッセーから例の物は受け取ってる?」

 

「は、はい!ここに転移してすぐに渡されました」

 

「よろしい。いざという時にはそれを使ってもらうわ。お願いね、ギャスパー」

 

「はい! 僕、頑張りますぅ!」

 

ギャスパーが気合いの入った返事で答える。

 

ギャスパー…。強くなったな…。

出会った頃のギャスパーならこんな返事はしなかっただろうしな。

 

 

「今回のゲーム、私達にとってはかなり不利なものよ。でも、不利な状況下で敵を倒してこそ私達の評価は上がるわ」

 

部長が不敵な笑みを浮かべながら言う。

 

 

「あらあら、ずいぶんと燃えてますわね」

 

「当然よ。だけど、燃えているのは朱乃、あなたもでしょう?……いえ、私とあなただけじゃないわ。この場にいる全員が同じ気持ちのはずよ」

 

部長の言葉に全員が頷いた。

 

小猫も今までにないくらい気合いが入ってるみてえだ。

 

ゲームの前に約束したあれが要因か?

 

部長がポンッと手を叩く。

 

「おしゃべりするのはここまで。作戦会議を始めましょう。まずは戦場の把握からね。……ここが、デパートをそのまま再現しているとしたら、立体駐車場の車も再現されているのかしら? だとしたら、厄介ね」

 

その言葉を聞いて僕は進言する。

 

「部長、屋上と立体駐車場を見てきます。近くに階段がありますから、確認してきます」

 

「そうね。お願い、祐斗」

 

木場はその場を足早に後にして、屋上と立体駐車場へと向かった

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

木場が偵察に行ってから約10分後。

 

 

「ただいま戻りました」

 

 

「ごくろうさま。祐斗。さっそくだけど、どうだったか教えてくれる?」

 

 

「はい」

 

木場は細かく記されている地図に書き込みをしながら、車の配置など細かく報告していく。

 

 

「やはり車も再現されているわね。だけど、台数が思ったより少ないのは救いね。隠れるところも少ないし、ある程度の強力な攻撃もできるわ」

 

 

部長が地図を見ながらそう言う。

 

それを聞いて朱乃も意見を述べる。

 

 

「そうなると、立体駐車場から攻めるのは私とゼノヴィアちゃんが向いてますわね」

 

 

「そうね。朱乃とゼノヴィアには立体駐車場から侵攻してもらうわ。店内からはイッセーと小猫。ルール上、店内でも普段通りに立ち回れるのは祐斗と小猫の二人だけでしょうし」

 

部長はそう言うとギャスパー君に視線を移す。

 

 

「ギャスパーはコウモリに変化して、デパートの各所を飛んでちょうだい。序盤、あなたにはデパート内の様子を逐一知らせてもらうわよ」

 

 

「りょ、了解です!」

 

 

「期待してっぞ!ギャスパー!」

 

 

「はい!師匠!僕、頑張りますぅ!!」

 

 

それからも作戦会議は続き、細かい戦術を決めていった。

そして、作戦は決まった。

 

待ってろよ!匙!ソーナ!

 

オラ達の修行の成果見せてやる!




オッス!オラ悟空!

瞬間移動は使っちゃ駄目なんだよな…。
ん?!この気は…!
匙、なんだその姿…。

次回!ドラゴンボールD!

イッセーVS匙!サイヤ人の本領発揮だ!

ぜってえ見てくれよな!


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イッセーVS匙!サイヤ人の本領発揮だ!

前回までのあらすじじゃ…。

ソーナ達とのゲームを目前に控え、静かに燃える一誠達…。

そんな中、特別ルールと称して出されたものは一誠達には不利となるものだった…。


どうする?オカ研!


sideイッセー

 

試合が始まり、オラと小猫は部長の指示通り店内を歩いていた。

 

 

「ん!?」

 

店内を歩いていると、オラ達に近づく気を感じた。

 

気の数は2つ…。この気の感じからして片方は匙と見て間違いなさそうだ…。

 

 

「……イッセー先輩」

 

どうやら小猫も気づいているみてえだ…。

 

オラ達は静かに頷き合うとゆっくりと歩きだした。

 

 

 

しばらく歩いていると空気が擦れる音がオラの耳に入ってきた。

 

 

「小猫、散るんだ!」

 

小さく合図をしオラと小猫は後ろに飛び前を見据える。

 

そこには空中から降りてきた二つの人影がいた。

 

 

「チッ…外したか…。」

 

人影の言葉にオラは話しかける。

 

 

「へへへっ、不意打ちはちっとずりいんじゃねえか?」

 

人影は立ち上がりながら返してくる。

 

 

「お前は否が応でも先に潰しておかないと不味いからな。兵藤」

 

 

「やっぱしオラを狙ってきたか。匙…。」

 

立ち上がった匙はオラを見ながら口を開く。

 

 

「ああ!お前は俺が倒す!会長の夢、そして俺達叶えるんだ!」

 

良い覚悟じゃねえか。オラも負けてらんねえ…。

 

 

「小猫、おめえはもう一人の兵士を頼む、匙はオラがなんとかする」

 

簡単に小猫に指示を飛ばす。小猫はそれに頷き…。

 

 

「分かりました…。気をつけてください、イッセー先輩」

 

 

「あぁ、おめえもな」

 

そう口にしてオラは匙へと向き直る。

 

 

「おめえはぜってえオラを狙ってくると思ってたぞ…。匙」

 

 

「当たり前だ、俺はお前を倒すためだけに特訓してきたんだその成果を見せてやる!うぉぉぉっ!!」

 

【ドンッ!!】

 

匙が叫ぶと途端に匙の体から白いオーラが溢れだした。

 

その見覚えのある光景にオラは驚きを隠せなかった。

 

 

「匙、おめえ…その格好…。」

 

 

「これがお前を倒すために身につけた俺の特訓の成果だ!」

 

……なるほど、どうやら随分と修行をしてきたらしい…。

 

 

「フッ…ならオラも修行の成果を見せてやる!はぁぁぁぁぁっ!!」

 

気を高め一気に解放しオラは超サイヤ人3へと変身する。

 

 

「……コイツが超サイヤ人3だ…。さあ、匙、おめえの強さ、見せてみろ」

 

 

「お前がどんな姿になったって関係ねぇ!俺はお前に勝つ!それだけだ!おぉおぉっ!!」

 

匙が凄いスピードで突っ込み連打をしてくる。

 

オラはそれ避けもせずにただ喰らう…。

 

 

 

 

しばらく殴られ続けたオラは余裕の笑みで匙を見る。

 

 

「はぁっ…はぁっ…。どうだ」

 

 

「……擽ったかったぞ…おめえの攻撃は…」

 

 

「なっ!?あれだけの攻撃を喰らっていたのに!」

 

 

「オラにダメージを入れたきゃこのくらいはするんだな…。でりゃあぁぁっ!!」

 

オラは匙との距離を一瞬で積めると一撃を叩き込む。

 

 

「がっ!だけどまだだ!俺はやられねえ!おぉおぉっ!!」

 

匙が攻撃をしてくるがオラは避けるでもなくただそれを喰らう。

 

 

「こんなもんか?こんなんじゃまだまだオラには届かねえぞ…。」

 

攻撃を喰らいながらオラはまた一撃をいれる。

 

 

「がふっ…!まだ…だ…!俺はまだ負けちゃいない…!ラインよ!」

 

ぶっ飛ばされた匙はまた起き上がりオラに蛇の舌に似た何かを放ってきた。

 

 

「……ハァァァッ!!!」

 

オラはそれを気合いだけて吹き飛ばした。

 

 

「がぁぁぁぁっ!!」

 

蛇の舌は吹き飛ばされ気合砲に巻き込まれた匙は店内の椅子に激突した。

 

 

「ちっくしょう…。会長、すいません…。」

 

そう言うと匙は青い光に包まれて消えていった。

 

 

「……ふぅ」

 

一息つき変身を解いて小猫の方を見るとそっちも無事に終わったようだ…。

 

ソーナんとこのやつが青い光になって消えていくところだった。

 

 

しばらくその光景を見ているとアナウンスが流れてくるのだった。

 

 

 

 

『ソーナ・シトリー様の兵士二名、戦闘不能…。』

 

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

匙は倒したぞ!後はオラがすることはソーナを倒すことだけだ!ん?ソーナの気がいくつも感じるどういうことだこりゃ?

次回!ドラゴンボールD!

ついに決着!リアスVSソーナ!

ぜってえ見てくれよな!


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ついに決着!リアスVSソーナ!

前回までのあらすじじゃ…。

シトリーとのレーティングゲームが開始されイッセーは匙と対決する。
そこで潜在能力を解放させた匙と覚醒した超サイヤ人3がぶつかり合いイッセーは勝利を果たすのだった。


sideイッセー

 

 

オラ達は今モールの中を進んでいる。

 

さっきの放送でギャスパーが撃破されたことを知らされた…。

 

その道中、アナウンスが聞こえてきた。

 

 

『ソーナ・シトリー様の『騎士』一名『戦車』一名、戦闘不能(リタイア)

 

お、誰かがうまくやったみてえだ。

 

 

「アイツ等も頑張ってんな!オラ達も負けてらんねえ」

 

 

「…はい!イッセー先輩」

 

オラ達がそう頷き合い進もうとした時別のアナウンスが聞こえてきた。

 

 

『リアス・グレモリー様の『騎士』一名、戦闘不能(リタイア)

 

そのアナウンスを聞き、オラは即座に気を探る。

 

騎士って言ってたな…。木場か?ゼノヴィアか?

 

気を探るとゼノヴィアの気を感じられなかった…。

 

多分どっかに移されたんだろう、前の戦いの時もそうだった。

 

ゼノヴィア…。おめえの分まで暴れてやっかんな!

 

オラ達は急ぎ足でモールの中を進んでいった。

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

モールの中央広場のような場所に着いた時オラは複数の気を感じ取った。

 

見ると、オラ達の目の前にソーナ。それにソーナの眷属の『僧侶』二人がいた。

 

僧侶の一人はソーナに結界を貼っているみてえだ…。

 

しかし、オラはここで違和感を覚えた。

 

何故かソーナの気を2つ感じるんだ…。

 

おっかしいなぁ…。分裂でもしてるんか?

 

疑問に思ったオラは小猫にこそっと耳打ちをする。

 

 

「なぁ、ソーナの気に違和感感じねえか?」

 

すると小猫は首を傾げながら返してきた。

 

 

「…いえ、特には…。何かありましたか?」

 

 

「いや、なんでもねえ。気にしねえでくれ」

 

 

「……?分かりました。」

 

訝しげにしながらもなんとか納得してくれた。

 

オラ達はソーナの元まで移動する。

 

 

「ごきげんよう、兵藤一誠くん、塔城小猫さん。あら?兵藤くん、貴方、あの姿にはなっていないのですね」

 

あの姿?恐らく超サイヤ人2の事だろう…。ソーナには超サイヤ人3のことは知られていないはずだかんな…。

 

 

「あぁ、あの姿ままだと気の消耗しちまうかんな、抑えてんだ」

 

 

「なるほど、でしたらあの姿になる前に倒さなければこちらに勝機は無さそうですね…。」

 

その言葉にオラは若干警戒する。だが、ソーナはなにも仕掛けてこない。

 

なにかを狙っているのか…?

 

オラが様子をうかがっていると真羅が戻ってきた。

 

それを追うようにして朱乃がオラ達がきた道とは逆の方から現れる。

 

そしてそのすぐ後にオラ達の後ろから声が聞こえてきた。

 

 

「……ソーナ、大胆ね。中央に来るなんて」

 

その声に振り替えると声の主は部長だった。

 

部長の言葉にソーナは負けじと言い返す。

 

 

「そういうあなたも『(キング)』自ら移動しているではありませんか、リアス」

 

 

「えぇ、どちらにしてももう終盤(エンディング)でしょうから。それにしてもこちらの予想とは随分違う形になったようね……」

 

部長の奴、厳しい表情してんな…。

 

ギャスパーにゼノヴィア、二人もやられちまったしな…。

 

けど、いまだに気になるところがあるんだよな。

 

 

「う~ん…。」

 

オラが考え込んでいると部長が声をかけてきた。

 

 

「どうかしたの?イッセー」

 

 

「いやな?さっきからソーナの気が2つ感じんだ…。それがよく分からなくてよ…。」

 

その言葉ソーナやシトリー眷属達が驚いた顔をする。

 

 

「……どういうことなの?イッセー」

 

部長が真剣そうに聞いてくる。

 

 

「どういうこともなにもそのまんまだぞ…。1つはオラの目の前、つまりあのソーナから感じんだけど…もう1つを屋上から感じるんだ」

 

オラは言いながら再度考える。

 

すると、ソーナが驚いた顔のまま聞いてくる。

 

 

「い、いったいいつから気が付いていたのですか?」

 

 

「ん?いつからって最初からだ」

 

それを聞いてソーナの周りに結界を貼っていた僧侶の一人が膝を着いて項垂れる…。

 

それを見た部長はオラに指示を出す。

 

 

 

「イッセー、瞬間移動で屋上の様子を見てきなさい、私はこっちのソーナを調べるわ」

 

部長の言葉にオラは頷くとソーナの気を辿り瞬間移動した。

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

 

屋上に着くとソーナが待っていた。

 

 

「まさかあなたに見破られるとは思いませんでした…。兵藤くん」

 

 

「へへへっ気の感知に関しちゃぁ得意だかんな」

 

 

「結界で気配を遮断させてもあなたには敵いませんね…。」

 

そう言うとソーナは小さく嘆息する。

 

 

「そんでよぉ、おめえはソーナなんか?」

 

オラの問いにソーナは頷くと種明かしをする。

 

 

「えぇ、あの広場にいる私はただの映像…。そこに私の精神を送りそこにいるように見せていたのです。」

 

なるほどな、だから気を二つ感じたんか!

 

ですが、とソーナは続ける。

 

 

「ここで私が諦めるわけにはいきません、私のために戦ってくれたあの子達の為にも…。兵藤くん。

ここであなたを倒します!」

 

ソーナはそう言うや否や水で造り出した蛇でオラに攻撃を仕掛けてきた。

 

 

「おめえが本気ならオラの本気を見せてやる!はぁぁッ!!スタート!」

 

『CountDown‼』

 

オラは超サイヤ人3になり更に禁手(バランス・ブレイカー)になるための準備を始める。

 

襲いかかってくる水蛇の攻撃を躱わし、時に捌き、禁手までの時間を稼ぐ。

 

 

「躱わしてばかりでは私は倒せませんよ?それにしてもその姿は…。」

 

 

「へっ…コイツが今、オラがなれるとっておきの変身だ…。その代わり気の消耗が激しすぎるから文字通りの切り札って訳さ…。」

 

そう言いながら籠手を見るとカウントは終わっていた。

 

 

「そしてさらに超サイヤ人3に神器の力を合わせるとこうなんのさ…。いくぞ!ブーステッド・ギアァァァッ!!」

 

『Welsh Doragon Balance Breaker Wakeup Saiyan!!』

 

籠手から聞いたことのない音声が流れ、オラを赤い鎧が包み込む。

 

ソーナが鎧に身を包んだオラを見て驚きの声をあげる。

 

 

「!?…その鎧は…!」

 

そう、オラの身に付けている鎧は今までの鎧とは違い全身を覆わずに肩や膝などの一部分一部分に装着されている。

 

 

「あぁ、オラの力とドライグの力が一つになって得た力だ。

防御面は従来の奴より落ちちゃいるがその分この鎧はこの変身の気の消耗を防いでくれる…。」

 

 

「……あの短期間で更に腕を上げたようですね。まさかこれほどまでとは…。」

 

 

投了(リザイン)すんなら今のうちだぞ…?」

 

しかしソーナは譲らない…。

 

 

「例えあなたに勝てないとしても私はここで諦めるわけにはいかないのです!はぁぁぁッ!!」

 

幾重にも造り出した水蛇をこちらに仕掛けてくる。

 

オラはそれを気合いで消し飛ばすと一言話す。

 

 

「分かった、ならオラはおめえをぶっ倒す!」

 

 

「やってみなさい!私はそう簡単には負けません!」

 

大漁の水蛇がオラに牙を剥けて襲いかかってくる。

 

だが、オラはそれが届く前にソーナの後ろに回り込むと首もとに手刀を食らわせた。

 

 

「がっ…!やはり…敵いません…ね…。」

 

ソーナはそう言うと光の粉となり消えていった。

 

そして、アナウンスが鳴り響く。

 

 

『ソーナ・シトリー様、戦闘不能(リタイア)よって勝者はリアス・グレモリー様となります』

 

 

「……ソーナ、良い覚悟だったぞ…。」

 

オラはソーナが消えていった空間を見詰めてそう呟くのだった。

 

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

ソーナ達との試合も終わったぞ!

匙、父ちゃんから何貰ったんだ?

あぁ!あのじっちゃんに修行つけてもらわねえと!

次回!ドラゴンボールD!

試合終了!念願の修行開始だ!

ぜってえ見てくれよな!


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試合終了!念願の修行開始だ!

前回までのあらすじじゃ…。

匙との戦いを終え、戦場を進むイッセーと小猫。
そこで待ち構えていたのはソーナ本人だった…。
しかしイッセーはソーナの罠を見抜き、単身ソーナの元へと乗り込む。
ソーナとの激闘の末呆気なくソーナを倒したイッセー達は二度目の勝利を飾るのだった。


sideイッセー

 

 

オッス!オライッセー!

 

今オラは医療施設の食堂で飯を食ってんだ!

 

 

「ガツガツガツ…‼ぷはぁっ!!ふぃ~食った食ったぁ…!」

 

オラの目の前には山のように積まれた料理の皿。

 

従業員達が大慌てで皿を下げていくのが見える…。

 

 

「ここにいたのですね、一誠様…。」

 

そう声をかけられ振り向くとグレイフィアがこっちに来てたんだ。

 

 

「おぉ、腹減っちまってさ、はははっ!」

 

そう言うとグレイフィアはクスリと笑んで『一誠様らしいですね…。』と言うとすぐに真顔に戻り…。

 

 

「サーゼクス様がお呼びです…。」

 

オラはその言葉に頷くと食堂を離れるのだった。

 

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

 

グレイフィアに案内されたのはある病室だった。

 

入っていくと中には匙と父ちゃん、それにソーナがいた。

 

 

「これを受け取りなさい」

 

そう言って父ちゃんは高価そうな小箱を匙に渡している所だった。

 

小箱を受け取った匙は緊張しているのか震えている…。

 

 

「あ、あの……これは…?」

 

 

「これはレーティングゲームで優れた戦い、印象的な戦を演じた者に贈られるものだ」

 

父ちゃんが微笑みなが言う、しかし匙は…。

 

 

「お、俺は……兵藤に、負けました……。こ、これを受け取っていい立場ではありません」

 

そう言う匙は悔しそうにベッドのシーツを掴んでいた。

 

 

「それは仕方のないことだよ、彼は現白龍皇や堕天使の幹部を圧倒的な力で倒し尚且つ私でさえも降された…。そして、私達家族を守ると言った男だ…。負けるのは仕方がない…だが君はその彼、カカロット・グレモリーに果敢に挑んでいった…。その勇気にこれを贈るのは間違いではないと私は思うのだがね、なぁ、カカロット」

 

 

「え?ひ、兵藤!?」

 

話を見守っていたら不意にオラに話を降られた…。

 

匙が驚いたようにこちらを見ている。

 

 

「あぁ!おめえは強かった。強くなれよ、匙オラももっともっと強くなっておめえを待ってっかんな!」

 

そう言うと匙は苦笑して話す。

 

 

「これ以上強くなられたら俺、お前に追い付ける気がしねえよ…。」

 

 

「ははは、それには私も同感だよ」

 

 

「私も同じ意見ですね…。」

 

三人ともひっでぇなぁ…。けど、オラまだまだ強くなっぞ!

 

しばらく笑った後、オラは小箱を父ちゃんから受け取って勲章を取り出すと匙の胸へと着けてやる。

 

 

「おめえはまだまだ強くなれる、また強くなってオラと戦いたくなったら挑んでこい!いつでも相手になってやっぞ!」

 

オラの言葉に続いて父ちゃんとソーナが話す。

 

 

「カカロットの言う通りだ。自分を卑下してはいけない。君だって、上を目指せる悪魔なんだ。私は将来有望な若手悪魔を見られて嬉しい。もっと精進しなさい私は期待しているよ…。」

 

そして父ちゃんは匙の頭を撫でながら言う。

 

 

「何年、何十年先になってもいい。ーーーーレーティングゲームの先生を目指しなさい」

 

父ちゃんからの一言に匙はただ、無言で泣いていた。

 

 

「……サジ、あなたはたくさんの人々に勇気を見せたのですよ。あなたは立派な戦いをしたのですから」

 

そう言うソーナも涙を溢していた…。

 

ソーナ、良かったな匙が評価されてよ…。

 

オラはそっとその場を後にしようと病室の取っ手に手をかけたときだった。

 

 

「兵藤…。」

 

匙に声をかけられオラは振り向く。

 

 

「俺はいつか、お前を越える!お前より強くなって会長の夢を実現させる!だからそれまで誰かに負けたりすんじゃねえぞ!」

 

その言葉にオラは笑顔で返す。

 

 

「あぁ!オラは誰にも負けねえ!だから早く追い付いてこいよ?オレの好敵手、匙 元士郎」

 

そう言うとオラは部屋を出た…。

 

廊下に出て歩き出そうとしたところでまた声をかけられる。

 

 

「兵藤くん…。」

 

振り返るとそこにはソーナの姿があった。

 

泣いていた後だからかうっすらと顔が赤くなっている…。

 

 

「どうしたんだ?ソーナ」

 

 

「いえ、あの…ありがとうございました。サジに付き合ってくださって…。」

 

なんだ、そんなことかよ…。

 

 

「おめえが気にすることじゃねえさ、オラが言わなくても匙は前に進めてたとオラは思う」

 

そう言うとソーナはクスリと笑って…。

 

 

「兵藤くんは優しいですね…。ですがそれでは私の気が収まりません。なので…。」

 

そう言ってソーナはオラに近づいてくる。

 

そのまま顔をオラの方に近づけてきて…。

 

オラの唇に重ねてたんだ…。

 

 

 

 

少しするとソーナは離れ微笑みながら言った。

 

 

「それはお礼です。大事にしてくださいね?」

 

そう言うと真っ赤な顔のまま何処かへとソーナは行ってしまった。

 

 

「…なんだったんだ?」

 

オラはただソーナが去っていった方角を見詰めて呟いた。

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

あの後、オラが施設内を歩いているとオーディンのじっちゃんと戦乙女の姉ちゃんに出逢ったんだ。

 

 

「おぉ、神龍帝の小僧か、ようやく見つけたわい…。」

 

 

「ちょうど良かった、オラもじっちゃんを探してたんだ!

なぁ、これでオラに修行つけてくれんだろ?」

 

すると、じっちゃんは少し考え込んで答えた。

 

 

「そうじゃな、お主は課題を突破したようじゃし、修行をつけてやろうかの」

 

 

 

「ホントか!やったぁー!!」

 

 

「では、少し場所を変えるぞ…。ここでやるわけにはいかんからな」

 

 

「あぁ!」

 

こうしてオラとじっちゃん、それと戦乙女の姉ちゃんは場所を移動していくのだった…。




オッス!オラ悟空!

さあ!じっちゃんとの修行開始だ!
んで、じっちゃんこれからなにをすりゃいいんだ?
いい!?コイツと戦うんか!?

次回!ドラゴンボールD!

神の力を手に入れろ!主神のじっちゃんの修行開始だ!

ぜってえ見てくれよな!


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神の力を手に入れろ!主神のじっちゃんの修行開始だ!

前回までのあらすじじゃ…。

試合が終了し、匙に会いに行ったイッセー…。
そこで落ち込む匙を励ましソーナから謎のお礼をもらう。
その直後に出会ったオーディンのじっちゃんに修行をつけてもらえることになりイッセーは施設を後にするのだった。


sideイッセー

 

 

「さて、この辺りでいいじゃろう…。」

 

そう言ってじっちゃんが足を止めたのは何もない広場のような場所だった。

 

 

「なぁ、ここでなにすんだ?」

 

どんな修行をつけてくれんのか楽しみでしかたねえぞ!

 

しかし、じっちゃんは軽く笑うと言った。

 

 

「先ずはお前さんの実力を計らせてもらわんとな。そこでお主にはこのロスヴァイセと戦ってもらう」

 

 

「……よろしくお願いします」

 

挨拶してくる戦乙女(ヴァルキリー)の姉ちゃんをみてオラは驚きを隠せない。

 

 

「いいっ!?コイツと戦うんか!?」

 

大丈夫かな…。オラ手加減出来る自信ねえぞ

 

 

「そうじゃ、じゃが普通に戦うのではない、お主のあの変身…超サイヤ人じゃったな。アレにならず手を使わずにコヤツを倒すのじゃ」

 

その言葉にオラは首をかしげる。

 

 

「手 使っちゃだめって足だけで戦えってことなんか?」

 

ソイツはちっとキツいぞ…。

 

しかしじっちゃんは嘆息しながら首を横に降った。

 

 

「なんでそう言う発想になるんじゃ…。手を使わないと言ったのは打撃などの直接攻撃をいれるなということじゃ、お主ほどの実力者に殴られれば只ではすまんからのぅ…。」

 

あ、そういうことか!

 

 

「そっか!そういうことだったんか!分かった!オラは手を出さずに戦乙女の姉ちゃんをぶっ倒せばいいんだな?」

 

 

「左様…。勝敗は相手が『参った』と言うか、または気絶すれば終了じゃ、では、準備はよいか?」

 

じっちゃんが二人をみて問うてくる。

 

 

「はい」

 

 

「あぁ!」

 

オラ達の言葉に小さく頷くと一言告げた。

 

 

「それでは!試合開始!」

 

 

「いくぞ!」

 

オラは超スピードで戦乙女(ヴァルキリー)の姉ちゃんとの戦いに臨むのだった。

 

 

sideout

 

 

 

side三人称

 

 

「ハァァァァッ!!」

 

ロスヴァイセが幾重にも展開された魔方陣から魔法を打ち出す。

 

しかしイッセーはその攻撃を超スピードで躱わしていく。

 

そして隙を見つけては気弾をロスヴァイセに放つ。

 

ロスヴァイセもイッセーの気弾を躱わしつつも魔法で攻撃をしていく。

 

 

「くっ…!まだまだ!」

 

 

ガガガガガガッ!!

 

一斉に魔法がイッセーに放たれるが……。

 

 

ヒュンッヒュンッヒュンッヒュンッ‼

 

消えたように見える程の速さで魔法を躱わしロスヴァイセとの距離を積めていく。

 

 

ピシュンッ!

 

いきなりイッセーがロスヴァイセの目の前に現れる

 

 

「っ!!この!」

 

驚きつつも魔法陣を展開し魔法を撃つ。

 

だがイッセーが消え、魔法は届かず虚空を穿つ…。

 

 

「っ!何処に!」

 

 

「こっちだ!波ァァァァッ!」

 

辺りを探すロスヴァイセの背後に現れたイッセーはエネルギー波をロスヴァイセに命中させた。

 

 

「っ!?クッ…!」

 

 

「へへっ!」

 

なんとかエネルギー波を弾き飛ばしたロスヴァイセだったが回り込まれたイッセーに懐に潜られてしまっていた。

 

 

「ま、参りしました…。」

 

それを聞いたイッセーは手を離しロスヴァイセから離れるのだった。

 

こうしてロスヴァイセとの模擬戦が終了した。

 

 

sideout

 

 

 

sideオーディン

 

 

ワシは驚いておった、あやつの戦い方に…。

 

ロスヴァイセは性格はどうあれ優秀な戦乙女(ヴァルキリー)だ。

 

それを赤子でもあしらうかのようにあっさりと降参させおった…。

 

流石、二天龍を圧倒したと言うだけはあるのぅ…。

 

その小僧はワシの所に戻ってきて言う。

 

 

「なぁなぁ!これでじっちゃんの修行させてくれんだろ?なにすんだ?」

 

やれやれ、落ち着きのない小僧じゃ…。

 

 

「まあそう慌てるでない、と言うてもワシの見立てではワシからお主に教えられそうなことは殆ど無いというのが現状じゃ…。」

 

 

「えぇ…!そんじゃオラなにすりゃいいんだよ…。」

 

あからさまに肩を落とす小僧…。

 

 

「まあ話を聞け…。お主にはもう神の力が備わっておる、じゃがその体に転生した際にその力が封印されてしまったようじゃな…。じゃからお主のその力を起こす為にワシの力を少しお主に渡す…。そうすれば同じ神の力に感化されてお主のなかに眠っている神の力も目覚めよう…。」

 

順を追って説明してやると小僧は首をかしげて言った。

 

 

「えーっと…。つまりどう言うことだ?」

 

ズコッ!

 

アレだけ分かりやすく説明してやったと言うのにわからんとは…。

 

 

「つまりあなたのなかに眠っている力をオーディン様が起こしてくださると言うことです」

 

ロスヴァイセがかなり噛み砕いて説明をしてくれる。

 

 

「へぇ!そう言うことだったんか、オラの中にあの力が…。」

 

 

「そう言うわけじゃよ、さて、それじゃあ早速始めるぞ」

 

ワシは手を小僧の胸辺りに置くと力を少し小僧に流し込む。

 

すると、小僧の体が輝きだした。

 

 

「なっ!?こ、これは…!」

 

ふむ、どうやら見に覚えがあるようじゃな…。

 

しばらく見守っていると小僧の体が赤く輝きだした赤いオーラに包まれた。

 

 

「ほう…。」

 

 

「これが…神龍帝の持つ神の力…。」

 

ロスヴァイセも驚いておる…。

 

ワシも驚いておるからの…。

 

ここまでの神々しさを持っているとは、いやはや人生長く生きてみるものじゃ…。

 

 

「……」

 

体の調子を確かめるように腕を開いたりとじたりしている小僧にワシは問いかける。

 

 

「どうじゃ?神になった感想は…。」

 

 

「あぁ、スゲエよ…。まさかこんな世界があったなんてな…。

だが、とても懐かしくもある…。」

 

なつかしい…か、そう思うのは恐らく相当昔にあの姿になったようじゃな…。

 

 

「何処と無く不満そうじゃな…。」

 

 

「あぁ、オラ一人で来られなかったってことがちっとだけな…。」

 

なるほど、流石は戦闘民族と言ったところかの…。

 

 

「さて、ワシらがやれることはやった。後はお主自身がどうにかせい」

 

 

「あぁ、サンキュな!オーディンのじっちゃん」

 

 

「礼などいらんよ、さて、戻るとするかの」

 

 

 

 

 

そうしてワシ達は施設へと戻っていくのだった。

 

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

夏休みももうじき終わりかぁ!
やっと家に帰れっぞ!ん?ここもオラの家だって?はははっ!そういやそうだった!
ん?誰だおめえ…。アーシアの知り合いか?

次回!ドラゴンボールD!

帰るぞ人間界!待ち受ける若手悪魔!

ぜってえ見てくれよな!


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帰るぞ人間界へ!待ち受ける若手悪魔!

前回までのあらすじじゃ…。

オーディンに稽古をつけてもらうべくロスヴァイセと気弾のみの模擬戦をする。
試合にあっさりと勝利した一誠はオーディンの力を分け与えてもらい眠っていたゴッドの力を覚醒させるのだった。


side一誠

 

 

 

オッス!オライッセー!

 

夏休みも大分過ぎ八月後半…。

 

オラ達グレモリー眷属は、本邸前の駅で冥界との別れの時を迎えようとしていた。

 

 

「カカロット。また会える日を楽しみにしているよ。ここはお前の第二の故郷だ。いつでも気兼ねなく帰ってきてくれて構わんよ」

 

爺ちゃんの言葉にオラは大きく頷く。

 

 

「あぁ!またミリキャスを連れて遊びにくっぞ!急に帰ってくるかもしんねえけどそんときは勘弁な?」

 

そう言うと爺ちゃんは苦笑していた。

 

 

「カカロット、グレイフィアやミリキャス、それにリアスをよろしくお願いします。あなただけが頼りなのですから…。」

 

 

「分かった、任しといてくれ!」

 

そう言うと婆ちゃんはにこやかに頷いていた。

 

隣では部長が顔を真っ赤にして顔を隠していた。

 

なにやってんだ?部長のやつ…。

 

そしたらオラの言葉を聞いてた爺ちゃんが泣きながら…。

 

 

「……うぅ、私も涙脆くなったものだ。我が家の将来は明るい……。」

 

爺ちゃん、なんでそんな号泣してんだよ…。

 

すると、婆ちゃんが号泣している爺ちゃんを怒りはじめた。

 

 

「ちょっと、あなた。そこは祖父らしく、『まだまだ若い者には負けん!』ぐらい言って返すものですわよ?」

 

 

「そんなことを言ってもだな、カカロットはすでに私の力を凌駕しているのだ、もう十分だろう?そろそろ落ち着いても良いのではないかと思ってな…。」

 

 

「隠居めいたことを仰るのは、せめてリアスが高校を卒業してからにしてください」

 

ん?さっきから二人は何の話をしてんだ?オラはグレイフィア達を守ってやるってことを言いたかったんだと思ってたんだけんど…。

 

 

『なぁ、グレイフィア、爺ちゃん達何の話をしてんだ?』

 

 

『今はまだご理解なさらなくても大丈夫ですよ、一誠様。いずれ分かりますから…。』

 

コソッとグレイフィアに聞いてみたけどよく分からねえこと言われちまった…。

 

ま、いいか!今は気にしなくてもな!

 

 

「リアスにイッセー、残りの夏休み、手紙ぐらいは送りなさい」

 

 

「はい、お兄様。」

 

 

「そんなことしなくてもオラなら一瞬で会いに行けるからなぁ…。」

 

手紙書くくらいなら直接会ったほうがいいんじゃねえかな?

 

 

「そうなのかい?なら、頻繁に会いに来てくれてもいいんだよ?一人だと淋s…..」

 

スパァァァンッ!!

 

そう話す父ちゃんをグレイフィアが思いっきりハリセンで叩いていた。

 

 

「良い歳して子供みたいなことを言わないでください…。」

 

そう言いながら父ちゃんの頬を引っ張るグレイフィア。

 

 

「いひゃい…いひゃいよ、グレイフィア…。」

 

ほんとに痛そうだぞ…?止めてやるか…。

 

 

「そろそろ止めてやんねえか?父ちゃん痛そうだぞ…。」

 

 

「……一誠様がそう仰るのでしたら…。」

 

しぶしぶといった感じで父ちゃんから離れるグレイフィア…。

 

 

しばらくして列車のベルが鳴り響く。

 

 

「んじゃ、また来るぞ三人とも!またな!」

 

 

「お爺様!お婆様!お元気で!!」

 

オラ達は列車へと乗り込み人間界へと帰っていくのだった。

 

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

 

揺れる電車の中でオラは眠っていた。

 

すると膝に重みを感じてオラは目が覚めた…。

 

下を見ると小猫がオラの膝に寝転がっていた。

 

 

「どうした?小猫、オラの膝なんかに寝転んでよ…。」

 

 

「…ここが一番安らぐんです…。にゃん♪」

 

小猫の甘えてくるその姿は猫そのものだった…。

 

 

「はははっ!ま、いいか!」

 

そう言って笑い飛ばしたが周りの状況はすごいものになっていたんだ…。

 

部長はオラを半眼で睨んでいたり、朱乃は無言のまま微笑みながらプレッシャーを放ってたり…。

 

アーシアが涙目だったり、グレイフィアなんかミリキャスと話をしているが目だけはしっかりとこっちを捉えてたぞ…。

 

何されるか若干警戒してたけど特に何もされなかったからよかったぞ…。

 

そんなことがありつつも人間界側の地下ホームに列車は到着し、オラは延びをする。

 

 

「ぁあ…!やっと着いたぞ…。さて、さっさと家にけえるか!」

 

そうしてアーシアの方を振り向くとアーシアは何故か優男に詰め寄られてたんだ…。

 

なんだ?アイツ…。

 

 

「アーシア・アルジェント……。やっと会えた」

 

 

「あ、あの……」

 

あちゃぁ…。アーシア困ってんじゃねえか…。

 

 

「おめえ!アーシアに何の用だ!ナンパならオラを倒してからにしてもらうぞ」

 

アーシアを助けるためオラはアーシアの前に割って入る。

 

しかし優男は真摯な表情でアーシアに訊いていた。

 

 

「……僕を忘れてしまったのかな。僕達はあの時出会ったはずだよ」

 

何言ってんだコイツ…。気持ち悪い奴だな…。

 

すると優男は突然胸元を開き、大きな傷痕を見せてきやがった。露出狂か?警察につきだした方がいいんじゃねえか?

 

しかしアーシアはその傷痕を見て、目を見開いていた。

 

 

「ーーーっ。その傷は、もしかして………」

 

なんだ?この変質者と知り合いなんか?

 

 

「そう、あの時は顔を見せられなかっけれど、僕はあの時の悪魔だ」

 

 

「ーーーっ」

 

つまりどういうことなんだ?訳分からねえぞ…。

 

 

「僕の名前はディオドラ・アスタロト。傷痕が残らないところまで治療してもらえる時間はあの時なかったけらど、僕は君の神器(セイクリッド・ギア)によって命を救われた」

 

アーシアの過去は以前聞いた…。たまたま、一人の悪魔を助けたことで魔女の烙印を押された。

 

ーーーそう、ソイツはアーシアが教会を追い出されるきっかけとなった悪魔だったんだ。

 

 

「ディオドラ?ディオドラね?」

 

なんだ部長、コイツしってんのか?

 

するとグレイフィアがコソリと耳打ちしてくる。

 

 

『この方は現ベルゼフブの御家、アスタロト家の次期当主であらせられるディオドラ・アスタロト様です…。』

 

あぁ!そういえばそんなやつ居たな!

 

影が薄すぎてすっかり忘れてたぞ…。

 

ディオドラはアーシアのもとに跪くと、その手にキスをした。

 

何のつもりだ?コイツ…。気安くアーシアに触りやがったぞ…。仕方ねえ、あの技を使っとくか…。

 

オラは怪訝そうにその様子を見守りながらある技を発動させる。

 

そんな事をされているとは知らずディオドラはアーシアに話しかける。

 

 

「アーシア、僕は君を迎えに来た。会合の時、挨拶できなくてゴメン。でも僕と君の出会いは運命だったんだと思う。ーーー僕の妻になって欲しい。僕は君を愛しているんだ」

 

あろうことかオラ達の前でアーシアに求婚したのだった。

 

オラはその様子をただ、不審げに見守るのだった…。




オッス!オラ悟空!

ディオドラの奴、しつこいぞ…!

アーシアに求婚してからしつこくなにかにつけては物を送り付けてきやがる…。

って!今度は本人の登場か!?これ以上アーシアを困らせんならオラが一肌脱いでやる!

次回!ドラゴンボールD!

アーシアを守れ!ディオドラVS兵藤一誠!

ぜってえ見てくれよな!


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アーシアを守れ!ディオドラVS兵藤一誠!

前回までのあらすじじゃ……。

夏休みの冥界合宿が終わり、人間界に帰ってきたグレモリー眷属。各々が帰路につこうとしたところにアーシアに声をかける謎の美少年がいた。

「僕の妻になってほしい。僕は君を愛しているんだ」

どうするイッセー!


sideイッセー

 

 

オッス!オライッセー!

 

アーシアへの求婚の一件から数日が経った。

 

アレ以来オラの家には矢鱈と何かが送られてくる。

 

今日もオラがミリキャスの修行を終えて戻ってくると、そこには大量の荷物が……。

 

 

「ひえっ!また荷物増えてねえか!?」

 

この大量の荷物の送り主はディオナントカとか言う若手悪魔だ。あの一件以来アイツは何かにつけてはアーシア宛に手紙や物を送り付けてくるようになった。

 

しかも送られてくる物は一般人では手の出せないような高価なものばかり

 

最初は貰ったものを捨てるのもしのびないということで倉庫にしまっていたんだけど、あまりにも多大な量を送ってくるものだから家が手狭になってしまうと言う事態に陥ったのでみかねたオラが『高えモンなら売っちまえばいいじゃねえか』と提案したところ、全員がその案に賛成したのだった。

 

オラが驚いていると奥から部長が出てきて話す。

 

 

「そうなのよ…どれだけ送ってこれば気が済むのかしら? イッセー。悪いんだけどまた行ってきてくれる?」

 

まあ、家が狭いっちゅうんは嫌だかんな……。

 

 

「分かった、んじゃ、行ってくる!」

 

オラは大量の荷物を手に店に飛んでいくのだった。

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

「ふぅ、終わった終わったぁ!」

 

荷物を売り終え、家に帰ると知らねえ気を感じてオラは急いでその気の感じる部屋に向かった。

 

 

 

 

場所を特定し、部屋に入るとそこには以前アーシアに求婚してきたディオなんとかがいた。

 

とうしてコイツがここにいるんだ?

 

状況を把握しようとオラは小猫にこそっと話し掛ける。

 

 

「なあ、どうしてディオがここにいるんだ?」

 

 

『ディオドラですイッセー先輩。なんでもアーシア先輩に会いに来たらしいです……』

 

コイツもしつこい奴だなぁ……。アーシアはおめえのせいで困ってんのによ。

 

ディオドラはオラ達の事は無視して話し始めた。

 

 

「リアスさん。単刀直入に言います。『僧侶(ビショップ)』のトレードをお願いしたいのです」

 

その言葉にギャスパーが反応する。

 

 

「いやん!僕のことですか!?」

 

いや、ギャスパー。おめえじゃねえと思うぞ?このディオドラがホモだってんなら話は別だけどな?

 

いつの間にか近くに来ていたアーシアは『僧侶』(ビショップ)と耳にした瞬間からオラの手を強く握ってきた。

 

アーシア…やっぱし嫌なんだな……。

 

 

「僕が望むリアスさんの眷属は『僧侶』(ビショップ)アーシア・アルジェント」

 

ディオドラは躊躇いなく言い放ち、アーシアの方へ視線を向けた。その笑みは爽やかなものだったがそれはコイツの本性ではないことをオラは知っている。

 

 

「ゴメンなさい。悪いんだけど私はトレードをする気はないの。貴重なものだからどうとかじゃなく単純にアーシアを手放したくないから。ーーー私の大事な眷属…いいえ、妹だもの」

 

真っ正面から部長は言い切った。

 

さすが部長だぞ!そんな部長だからオラは着いていってんだけどな!

 

 

「ーーー部長さんっ!」

 

アーシアも泣きそうになっていた。部長に『妹』と言ってもらえたことが心底嬉しかったらしい。

 

 

「一緒に生活している仲だもの。情が深くなって、手放したくないって理由ではダメなのかしら?私は十分だと思うのだけれど。それに求婚した女性をトレードで手にいれようというのもどうなのかしらね。そういう風に私を介してアーシアを手にいれようとするのは解せないわ、ディオドラ。あなた、求婚の意味をきちんと理解しているのかしら?」

 

部長のやつ、顔は笑ってっけどかなり怒ってんなぁ……。

 

にしてもディオドラの奴のあの余裕の態度、アイツの余裕はなんだ?

 

 

「ーー分かりました。今日はこれで帰ります。けれど、僕は諦めません」

 

ディオドラは立ち上がりオラ達…というより、アーシアのもとへと近寄る。

 

当惑しているアーシアの前に立つと、その場で跪き、手を取ろうとする。

 

 

「アーシア。僕は君を愛しているよ。大丈夫、運命は僕たちを裏切らない。この世のすべてが僕たちの間を否定しても僕のそれを乗り越えて見せるよ」

 

等と訳のわかんねえことを話すと、奴はアーシアの手の甲にキスをしようと顔を近づけた。

 

もう…我慢の限界だ…‼

 

オラの中で勢いよく堪忍袋の緒が切れた。

 

オラは奴の手を叩くと肩を掴んでキスを制止させる。

 

しかし、ディオドラはそれを払いながら爽やかな笑みで言い放った。

 

 

「触らないでくれないか?薄汚いドラゴンくんに触れられるのはちょっとね」

 

コイツ、実力の差に気づいてねえんか?

 

すると後ろでアーシアが動く気配を感じ、オラはそれを手で制止する。

 

 

「イッセーさん?」

 

アーシアが不思議そうな声を背にオラは不適な笑みを浮かべて奴に言い放つ。

 

 

「さて、薄汚いんはどっちかな?」

 

オラの言葉に奴はピクリと反応する。

 

 

「……それはどういうことかな?」

 

掛かったな?

 

 

「オラはおめえがどんな奴なのか知ってるって事さ」

 

 

「……何を言っているんだい?僕にはさっぱr…」

 

 

「オラ、おめえがあん時…

アーシアに求婚申し込んだ時……。

おめえの考えてること知ってんだ……。

だからオラ、おめえが気に食わねえ…

今すぐに消し飛ばしてやりてえくらいにな……。

だが、やらねえ…。

アーシアを傷付けることになっちまうかんな。

今おめえがここに五体満足でいらんのはアーシアのお陰だ…。

 

だが、もしおめえがアーシアを泣かすような事をしたら……

オラ、おめえをぜってえ許さねえ!!」

 

怒りを露にしてオラはディオドラを睨み付ける。

 

周りは動かない、否動けないのだ……。

 

しかしディオドラは気にした風もなく話す。

 

 

「なるほど。わかったよ。ーーーでは、こうしようじゃないか、次のゲーム、僕は赤龍帝、兵藤一誠を倒そう。そうしたら、アーシアは僕の愛に応えて欲し……」

 

 

「おめえはオラには勝てねえ……」

 

そこまで言ってようやくディオドラは余裕の笑みを消した。

 

 

「いいだろう。赤龍帝、兵藤一誠次のゲームで僕は君を倒す」

 

 

「フッ……やってみろよ」

 

ディオドラはオラを睨み付けながら転移魔方陣で消えていくのだった。

 

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

ヤバイぞ!ゲームが乗っ取られちまった!
おまけにアーシアも拐われた!
許さんぞディオドラァァァァッ!!

次回!ドラゴンボールD!

ついに爆誕!神を越えた兵藤一誠!

ぜってえ見てくれよな!


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ついに爆誕!神を越えた兵藤一誠!

今回は前回までのあらすじは無しじゃ…。
ほれ、悟空。早く説明しろ!
 
sideout

sideイッセー

オッス!オライッセー!

ディオドラが宣戦布告してきてから五日が経ったぞ。

今日はゲーム当日だ!

オラ達はその間、テレビに出たり…。

アーシアと体育祭の競技練習をしたり…。

ヴァーリからの忠告を聞いたり…。

レイヴェルのお茶会に呼ばれたりしながら、合間を見てじっちゃんの所に行って修行させてもらってたんだ。

ドライグにも頼み込んで体が寝てる間に精神世界でみっちり鍛えてもらってたぞ!

準備はバッチリだ!後はアイツをぶっ飛ばすだけだ。

ディオドラ、おめえみてえな奴にはぜってえ負けねえぞ!




ゲーム開始時刻……。

 

オラ達は深夜のオカルト研究部の部室に集まっていた。

 

アーシアはあの時のシスター服、ゼノヴィアは前にも来ていたピッチピチの戦闘服、他のメンバーはオラ以外は全員駆王学園の制服だ。

 

オラはなんだって?オラはいつもの道着だぞ。

 

やっぱ戦うときはコイツが一番しっくりくんだ!

 

 

「そろそろ時間ね」

 

部長の言葉にオラ達は立ち上がる。

 

 

「一誠様、皆様、ご健闘を……」

 

 

「イッセー兄様!頑張ってください!!」

 

 

「おぉ!応援しててくれよ!ミリキャス」

 

グリグリとミリキャスの頭をなで回してやる

 

 

「うぅ…。はい!!」

 

その返事を聞いてオラは皆が集まっている魔方陣へと足を踏みいれ転移していった。

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

魔方陣のまばゆい輝きから視力が回復し、目を開けるとそこはだだっ広い空間だった。

 

……一定間隔でぶっとい柱が建って並んでいる。下は……ひえっ!石造りじゃねえか!

 

オラ、この建物(タテモン)見たことあっぞ!

 

確か、ギリシャ神話とかに出てくる神殿って奴だろ?

 

はぁぁ……でっけぇなぁ…!!

 

感心していたオラだけど、そこである違和感に気がついた。

 

いつまで経っても審判役(アービター)のアナウンスが聞こえてこないのだ……。

 

どうもきな臭ぇな……。

 

オラがそう考えていると部長が不意に口を開いた。

 

 

「……おかしいわね」

 

部長同様、他のメンバーも怪訝そうにしている。

 

運営側のトラブルか?いや、相手はあのディオドラだ。なにか仕掛けていると考えていい……。

 

オラが警戒していると……。神殿と逆方向に魔方陣が出現する。

 

だが、その数は一つではなかった。魔方陣はさらに増えていき辺り一面を…いや、オラ達を囲うように展開されていく。

 

 

「……アスタロトの紋様じゃない!」

 

木場が剣を構える。

 

朱乃も手に雷を走らせながら言う。

 

 

「……魔方陣すべて共通性はありませんわ。ただ___」

 

 

「全部、悪魔。しかも記憶が確かなら___」

 

部長も紅いオーラを纏いながら、厳しい目線を辺りに配らせていた。

 

魔方陣から現れやがったのは全員大勢の悪魔達。

 

しかも全員が敵意や殺意を漂わせながらのご登場だ……。

 

 

「魔方陣から察するに『禍の団(カオス・ブリゲード)』の旧魔王派に傾倒した者達よ」

 

なるほど、どうやらオラ達は嵌められたらしい……。

 

 

「忌々しき偽りの魔王の血縁者、グレモリー。ここで散ってもらおう」

 

オラ達を囲う悪魔の一人が部長に挑戦的な物言いをする。

 

オラを相手にそんなことさせるわけがねえだろ?

 

 

「キャッ!」

 

後ろから悲鳴が聞こえ急いで振り向くとそこには誰の姿もなかった。

 

 

「イッセーさん!」

 

今度は空から?この声はアーシアか!

 

上を見上げると、そこにはアーシアを捕らえたディオドラの姿があった。あの野郎……!!

 

ディオドラは余裕綽々といった様子で話す。

 

 

「やあ、リアス・グレモリー、そして赤龍帝。アーシア・アルジェントは頂いていくよ」

 

ふざけたことをさわやかに言ってくれんじゃねえか…。

 

オラがそんなことさせるわけがねえだろ?

 

オラが瞬間移動しようと額に指を添えた所に聞こえてくるディオドラの声。

 

「おっと、赤龍帝。下手に動かない方がいい。アーシアがどうなってもいいのかい?」

 

……チッ!野郎…卑怯な手を使いやがる……。

 

 

「あなた、『禍の団(カオス・ブリゲード)』と通じたというの?最低だわ。しかもゲームまで汚すなんて万死に値する!何よりも私の可愛いアーシアを奪い去ろうとするなんて……ッ!」

 

部長のオーラが一層盛り上がる。キレてんな、部長の奴……。

 

その気持ちよく分かっぞ。部長……。

 

オラもこんな冷静に解説をしちゃいるが、腹ん中怒りが煮えたぎっている。

 

だがまだ爆発させる時じゃねえ…。この怒りはまだ抑えておくんだ……。

 

 

「彼らと行動した方が、僕の好きなことを好きなだけ出来そうだと思ったものだからね。ま、最期のあがきをしていてくれ。僕はその間にアーシアと契る。意味は分かるかな?赤龍帝、僕はアーシアを自分のものにするよ。追って来たかったら、神殿の奥まで来てごらん。素敵なものが見られるはすだよ」

 

ディオドラ………おめえっては何処まで卑怯なんだッ!!!!

 

 

「イッセーさん!ゼノヴィアさん!イッ__」

 

助けを乞うアーシア。だな、空気が打ち震え、空間が歪むとディオドラとアーシアの体がぶれていき、そして消えていった。

 

 

「アーシアァァァァッ!!」

 

ゼノヴィアが消えたアーシアの名を呼ぶが返事は返ってこなかった。

 

 

sideout

 

 

 

 

sideゼノヴィア

 

クソッ!アーシアを拐われてしまった!!

 

助けられなかった…。友達なのに……。

 

 

私は一人の友達すら守れないというのか……?

 

その場にくずおれる……。

 

そこにすかさず木場が激を入れにくる。

 

 

「ゼノヴィア!冷静に!目の前の敵を凪ぎ払うのが先だ!」

 

 

「だが木場、アーシアが拐われたんだぞ…!」

 

 

「悲観に暮れるにはまだ早いよ。イッセーくんを見て!」

 

木場の言葉に釣られてイッセーの方を見ると物凄い密度の圧力がイッセーの体から溢れていた。

 

相当怒りを我慢しているのだろう……。

 

 

「僕や皆だって君と同じさ。アーシアさんは仲間だ。助けたいに決まってるじゃないか!」

 

木場に怒鳴られ気付いた。

 

そうだ、アーシアを助けたいのは私だけじゃない。ここにいる全員がアーシアを助けたいんだ…。

 

私は立ち上がり前を見据える。

 

アーシアを友を助けるために!

 

 

sideout

 

 

 

 

sideイッセー

 

 

ゼノヴィアが立ち上がったのを見てオラは皆に声をかける。

 

 

「ここはオラが何とかする。おめえ達は手え出すな」

 

オラの言葉に納得いかなさそうにしていたメンバーだったが何も言わずに後ろに下がった。

 

それでいい……。

 

 

「赤龍帝一人で我等の相手をするというのか?舐められたものだ…。その罪しかと受けるがいい!!」

 

四方八方から魔力弾が飛んでくる……が、その攻撃はオラには届かない。

 

 

「おめえ達じゃオラは倒せねえ、いくぞドライグ!」

 

 

『応!久し振りの出番なんだ、存分に暴れさせてもらうとしよう!』

 

 

「『はあぁぁぁぁぁぁぁ……ッ……ハッ!!!』」

 

オラ達は一気に気を高め解放する。

 

するとオラの体を紫色のオーラが包み込んだ。

 

 

「超サイヤ人ゴッドを越えた超サイヤ人。

超サイヤ人ブルーのオーラと……」

 

 

『赤龍帝である俺の赤いオーラが合わさることで生まれた新たな力……』

 

 

 

「『神菜帝 紫(サイヤエンペラー アメシスト)だ!!』」

 

オラの姿が変わったことに驚くメンバー達。

 

だが、悪魔達はというと……。

 

 

「少し姿を変えたくらいで我等に勝てるなど笑止千万!ここで散るがいい!赤龍帝!!!」

 

先程より二回りほど大きな魔力弾が全方向からオラに向けて放たれる。

 

オラは腕を構えてある構えをとり気を手に集める。

 

その構えはかめはめ波のようにもドラゴン波のようにも見える構えでオラ達は話す。

 

 

「一つはかめはめ波……」

 

 

『もう一つはドラゴン波……』

 

「二つを合わせた合体技だ!喰らえ!ドラはめ波!!!』

 

刹那、極太の紫色の龍がオラの手から飛び出しオラ達を囲う悪魔達を飲み込み消し飛ばしていく。

 

 

《ギャァァァァァッ!!》

 

断末魔の悲鳴が響き渡るがすぐにその悲鳴は聞こえなくなった。

 

 

「よし、さっさと先に進むぞ」

 

オラは後ろに控えていた仲間達にそう声をかけた。

 

仲間達は顔を真っ青にしながら言う。

 

 

「イッセーくん、凄いけど……」

 

「流石にやりすぎだと思います……」

 

「私でもあそこまでやろうとは思いませんわ……」

 

「あなた、敵だと本当に容赦ないわね……」

 

「あの技は絶対に喰らいたくないものだね……」

 

「す、凄いけど怖いですぅ!!」

 

なに言ってんだ?今はそれどころじゃねえってのによ……。

 

 

「しっかりしろ皆!アーシアが助けを待ってんだぞ!早く行くぞ!」

 

その言葉に仲間達は戦意を取り戻したようだ。

 

 

「そうね、いきましょう!みんな!」

 

 

『はい!(あぁ!)』

 

そうしてオラ達は神殿へ向かうため走り出すのであった。

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

神殿の中は広大な空間だった。

 

この奥にアーシアがいるんだな……。

 

アイツ等の気は感じてるから居ることは間違いねえ。

 

神殿を抜けると、さらに前方に新たな神殿が現れ、そこを目指す。

 

それを何度か繰り返していくうち、とある神殿の中でオラは気配を感じ取った。

 

進む足を止め一斉に構える。

 

前方から現れたのはフードを深く被ったローブ姿の小柄な人影が十名ほど。

 

すると、何処からか奴の声が聞こえてくる。

 

 

《やー、リアス・グレモリーとその眷属の皆》

 

神殿中に響くディオドラの声、何処にいる?

 

 

《ハハハ、赤龍帝。辺りを見回しても僕は見つからないよ。僕はこのずっと先の神殿でキミ達を待っているからね。__遊ぼう。中止になったレーティングゲームの代わりだ》

 

遊ぶだと?ふざけたことを言いやがる……。

 

 

《ルールは簡単。お互いの駒を出し合って、試合をしていくんだ。一度使った駒は僕のところへ来るまで使えないのがルール。後は好きにしていいんじゃないかな。第一試合は……》

 

 

「かめはめ波!!!」

 

 

「「「「「キャァァァァッ!!」」」」」

 

 

ディオドラが言い終わる前にオラは立ち塞がる奴等を吹っ飛ばす。

 

 

《……え?》

 

 

「おめえに構っていられるほど今のオラは優しくねえんだ…。ふざけたことをする余裕があるんなら今すぐそっちに行ってやる……皆、オラに掴まれ」

 

即座に反応しオラに触れる仲間達。

 

 

《え?え?ちょっと待って?話聞いt……》

 

 

「見つけた!いくぞ!」

 

【ピシュンッ‼】

 

オラ達はその場を瞬間移動していくのだった。

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

【ピシュンッ‼】

 

オラ達はディオドラの目の前に到着した。

 

奴はオラ達がいきなり現れたことに驚いているようだ。

 

 

「……イッセーさん?」

 

 

「よぉ、アーシア…。助けに来たぞ」

 

アーシアは泣いていたのか目元が晴れ上がっている。

 

しかもあの腫れ…尋常じゃない量の涙を流したらしいな……。

 

 

「……ディオドラ、おめえ、アーシアに何しやがった?」

 

ディオドラは呆けていた顔をにんまりと変え微笑みながら口を開いた。

 

 

「アーシアに全部話してあげたのさ。僕がどういう人間で聖女を落とす計画の事をね!キミ達にも教えてあげるよ!」

 

ディオドラが話す内容はとても吐き気を催すものだった。

 

内容はこうだ……。

 

ディオドラは教会に通じている女、所謂シスターが好きらしい。しかもディオドラが狙うのは決まって信仰心の強い教会本部に馴染みが深い者たちばかり……。

 

ある日、ディオドラはシスターのアーシアに目を付けた。

 

ディオドラはアーシアを手に入れたくて仕方なかった。

 

そこでディオドラが考えた方法とは、自身が大怪我をして傷を治させているところ他の聖職者に見つけさせアーシアを追放させるという卑怯極まりないものだった。

 

尚もディオドラは続けた。

 

信じていた教会から追放され、神を信じられなくなって人生を狂わせられたら、簡単に僕のもとにくる……そしてそこで心身ともに堕とすのだと……。

 

赦せねえッ……!!

 

自身の欲のためだけにアーシアの人生を狂わせただとッッ!!

 

そのせいでアーシアは寂しい思いをしてきたというのに‼

 

それを嗤うコイツは赦しておけねえ!!

 

 

「ふふふ、キミ達にも見せたかったな。彼女が最高の表情になった瞬間を。全部手のひらで動いていたと知ったときのアーシアの顔は本当に最高だった。ほら、記録映像にも残したんだ。再生しようか?本当に素敵なk【ゴシャッ!!】...ォゴッ!!」

 

オラのパンチでディオドラは言い終える間もなく吹っ飛んでいく。

 

 

「それ以上口を開くんじゃねえ…。虫酸が走る……

 

ドライグ、準備は出来てっか?」

 

 

『あぁ、いつでも発動できるぞ相棒』

 

 

「よし、んじゃいくぞ!!禁龍(ドラゴン・ブレイク)ゥゥ!!」

 

『Welsh Doragon!! Doragon Breaker!!』

 

初めて聞く機械音声と共にオラの体を山吹色の鎧が包み込む。

 

 

「くっ!な、何故だ!僕はオーフィスの蛇でパワーアップしてるんだぞ!?下級悪魔に負けるなんてあるはずかないんだ!!」

 

ディオドラは巨大な魔力球を放ってくる。

 

が、オラはそれを片手で弾き飛ばし一瞬の踏み込みで奴との距離を縮める。

 

 

「ひっ!」

 

慌てて障壁を張ろうとするがもう遅い。

 

 

「遅せえよ。だりゃあぁぁぁぁっ!!」

 

勢いよく空中に蹴りあげる。

 

 

「ーーっがはっ!!」

 

更に追い討ちをかけるように飛び上がり連打を放っていく。

 

 

「でりゃりゃ!だだだだだだだだッッ!!」

 

 

「がっ!あがっ!うごっ!おがっ!ぐぼぇっ!」

 

連打の後に更に強く殴り飛ばす。

 

 

「これは!始めに倒してきた奴等の分!」

 

 

「うがっ!!」

 

更に飛んでいった先に先回りしもう一発殴り飛ばす。

 

 

「これは!その後に待っていたはずの奴等の分!」

 

 

「ごはぁっ!!」

 

吹っ飛んでいく奴に更に回り込み込んだオラは渾身の力でアームハンマーを落とす。

 

 

「これは!おめえに狂わされたアーシアの人生の分だぁぁ!」

 

 

「ゴッハァッ!!あがぁ……な、なんで…この僕がぁ!!」

 

奴は地面に叩きつけられ碌に動けないでいる。

 

オラは奴の近くに降り立ち胸ぐらをつかみあげると言い放った。

 

 

「もうアーシアに近づくんじゃねえぞ」

 

それを聞いて物凄い勢いで奴は首を縦に降りながらガタガタ震えている。

 

 

『相棒、そいつの心はもう終わった。__そいつの瞳はドラゴンに恐怖を刻み込まれた者のそれだ』

 

そうなんか?オラはまだ気が済んでねえけど仕方ねえか…

 

オラは変身を解き、アーシアに近づく。

 

 

「イッセーさん……!」

 

アーシアが勢いよく抱きついてくるのをオラは抱き止める。

 

 

「もう大丈夫だ。怖い思いをさせちまってすまなかった……」

 

 

「イッセーさん…私、信じてました。きっとイッセーさんや皆さんが助けに来てくれるって」

 

 

「当然じゃない、あなたは私の可愛い妹なんだから助けにいくのは当たり前よ」

 

部長の後にゼノヴィアが続く。

 

 

「アーシア!良かった!私はお前がいなくなってしまったら……」

 

アーシアはゼノヴィアの涙を拭いながら微笑む。

 

 

「何処にもいきません。イッセーさんとゼノヴィアさんが私の事を守ってくれますから」

 

 

「うん!私はお前を守るぞ!絶対だ!」

 

相変わらず仲が良いな……。

 

 

「さて、それじゃけぇるか!」

 

 

「はい!と、その前にお祈りを」

 

 

「ん?何を祈ったんだ?」

 

アーシアは恥ずかしそうに言った。

 

 

「内緒です♪」

 

笑顔でオラのもとに走り寄るアーシア。

 

 

【カッ!!】

 

突如、オラ達をまばゆい何かが襲った。

 

視線を送るとアーシアが___光の柱に包まれていた。

 

なんだ…?これは…?

 

光の柱が消え去ったとき、そこには……。

 

 

「……アーシア?」

 

誰もいなかった。

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

「アーシア?おい、何処にいるんだ?」

 

違う、探しても見つからない……。

 

アーシアは今光の柱に呑まれて消えた…。

 

いや、そんなわけがねえ…。

 

アーシアは生きてる……。

 

「何処だよ?隠れてるんか…?」

 

そうだ、きっといる……。

 

死んでいるはずがない……。

 

すると、上から声が聞こえてきた。

 

 

「そこの赤い汚物。あの娘は次元の彼方に消えていった。すでにその身も消失しているだろう。___死んだ、ということだ」

 

なんだと……?

 

オラは声をかけてきた奴を見る。

 

コイツがアーシアを殺したのか……?

 

 

「さん…」

 

 

「ん?何を言っている?」

 

 

「許さんぞ!!!!貴様ァァァァッッ!!!!!」

 

 

『リアス・グレモリー、今すぐこの場を離れろ。死にたくなければすぐに退去しろ』

 

ドライグが今度は現れた奴に向けて話す。

 

 

『そこの悪魔よ。シャルバと言ったか?』

 

オラはただ静かに立ち上がる。

 

 

『__おまえは』

 

フラフラとシャルバにオラは近寄っていく。

 

いつの間にかドライグの声はオラの口から発せられていた。

 

 

『選択を間違えた』

 

 

刹那、オラの体を異様な力が包み込んでいた。

 

 

『我、目覚めるは……』

 

<始まったよ><始まってしまうね>

 

 

『滅びの理を神より奪いし二天龍なり……』

 

<いつだって、そうでした><そうじゃな、いつだったそうだった>

 

 

『強者を求め狂者を嫌う……』

 

<世界が求めるのは><世界が否定するのは>

 

 

『我、黄金の猿龍となりて……』

 

<いつだって、力でした><いつだって、愛だった>

 

 

《何度でもお前達を滅ぼし尽くしてやるッ!!》

 

 

『汝を金色の闇へと葬ろう!』

 

Genocide Ruin Drive!!(ジェノサイド・ルイン・ドライブ)

 

それを唱え終えた時、オラの意識は完全に暗転した。




オッス!オラ悟空!

不味い!オラが暴れてる!早く止めねえと皆があぶねえ!

ん?この声…まさかおめえ!

次回!ドラゴンボールD!

目覚めろ一誠!元好敵手からの叱咤!

ぜってえ見てくれよな!


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目覚めろ一誠!永遠の好敵手からの叱咤!

前回までのあらすじじゃ...。

テロリストに乗っ取られたレーティングゲームでディオドラにアーシアを攫われてしまうグレモリー眷属。

アーシアを助けるべくイッセーは新たな力を解放し、待ち受ける敵たちを蹂躙していく。

ディオドラからアーシアを助け出したイッセー達が家に帰ろうとした時だった。

アーシアが謎に光によって姿を消してしまった。

代わりに現れたシャルバという悪魔はアーシアは死んだと話す。

それを聞いたイッセーは激怒し神器を暴走させ滅龍を発動させてしまう...。


どうなる⁉イッセー!!


side木場

 

 

『リアス・グレモリー、今すぐこの場を離れろ死にたくなければすぐに退去したほうがいい』

 

ドライグは僕達にそう忠告すると、シャルバに向かって語る。

 

 

『そこの悪魔よ。シャルバと言ったか?おまえは ___」

 

イッセー君が静かに立ち上がってシャルバを見つめる。

 

次にドライグが発した言葉はイッセーくんの口から発せられた無感情の一声だった。

 

 

『選択を間違えた』

 

【ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッッ!!】

 

神殿が大きく揺れイッセーくんから凄まじい濃密な圧力と目を開けていられないほどの金色のオーラが溢れ出す!

 

そのオーラは次第に高まり、大きくなっていって神殿内全域を黄金の輝きで照らし始めていた。

 

肌に伝わるこのオーラと圧力で理解できる!あの力は……危険だ!

 

イッセーくんの口から呪詛の如き、呪文が発せられる。

 

 

その声はイッセーくんだけのものではあったが。動けなくなりそうなほどの不気味な声だった。

 

 

 

『我、目覚めるは……』

 

<始まったよ><始まってしまうね>

 

 

『滅びの理を神より奪いし二天龍なり……』

 

<いつだって、そうでした><そうじゃな、いつだったそうだった>

 

 

『強者を求め狂者を嫌う……』

 

<世界が求めるのは><世界が否定するのは>

 

 

『我、黄金の猿龍となりて……』

 

<いつだって、力でした><いつだって、愛だった>

 

 

《何度でもお前達を滅ぼし尽くしてやるッ!!》

 

 

 

『汝を金色の闇へと葬ろう!』

 

Genocide Ruin Drive!!(ジェノサイド・ルイン・ドライブ!!)

 

イッセー君の姿が巨大化していく___。

 

巨大化していくに連れ、服は破れ、代わりに金色の体毛が生えてくる。

 

目は白から赤色に変わり...。

 

腰辺りからは尻尾が生え、顔の骨格は出っ張り猿のような口と牙が生えてきた。

 

 

「グオォォォォォォォォォォ!!」

 

僕たちはその光景に驚愕していた。

 

いや、僕はこの光景を前に一度見たことがある......。

 

 

「・・・・・大猿だ」

 

いや、あの時とは違う箇所もある。

 

その一つにあの金色の体毛だ...。僕の知る大猿はあんな色はしていなかった。

 

もう一つはあの凄まじいまでの重圧だ......。あの時はまだ近寄れる程度の圧力だった。

 

だが、あの姿はまるで違う。感じる重圧が違いすぎる......。

 

 

「グオォォォォォォォォォォ!!!!」

 

大猿が一声大きく咆哮する。すると、大猿を中心に辺りを黄金の光が弾けた。

 

僕達は目を開けていられず手で顔を覆う。

 

 

 

光が収まり大猿の方を見ると。そこに大猿の姿はなく、代わりに歪な禍々しさを醸し出す猿のような巨大な龍がいた。

 

 

sideout

 

 

 

side三人称

 

 

 

「グギュオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーシアァァァァァッッ!!」

 

 

獣の叫びにも似た声を龍猿が発し、その場で巨大な翼を羽ばたかせる。

 

 

【ビュッ!!】

 

空を切る音と共にシャルバを龍猿に叩き落された。

 

 

「ぐあっ!おのれっ!!」

 

シャルバが右腕で光を作り出し、龍猿に放とうとするが......。

 

 

「グギュオォォォォッッ!!」

 

龍猿の口から極大のブレスが放たれた。

 

 

「ぬううううううっ!」

 

間一髪でブレスを躱すも完璧には躱しきれず右腕が消し飛ぶ。

 

更に間髪を入れず、龍猿はその鋭い鉤爪で切り裂こうと空から一気に急降下しシャルバに迫る。

 

 

「ふざけるなっ!!たかが赤い龍ごときに私はやられん!!」

 

残った左腕で極大の光の一撃を作り出し、龍猿に向けて放つ。

 

 

「グギュオォォォォォッッ!!」

 

しかしその一撃をものともせず龍猿はシャルバめがけて鉤爪を振り降ろす。

 

 

「ぐあぁぁぁぁぁっ!!」

 

紙切れの様に吹き飛ばされるシャルバ。

 

龍猿はソレに狙いを定めると口を開きエネルギーを集め出した。

 

 

「ば、馬鹿な...今代の赤龍帝の力はこれほどまでというのか...私の力はオーフィスによって前魔王クラスまで引き上げられているというのに...まるで歯が立たない......」

 

 

吹き飛ばされたシャルバはなんとか立ち上がり龍猿を見ている。その顔はすでに恐怖に支配されており戦意を失っている。

 

猿龍はその間もエネルギーを溜めており金色のエネルギーが口に集まっていく。

 

震えが止まらないほどの圧縮されたエネルギーが口の中に溜まっていく。

 

 

「......死ぬのか...?私はここで...」

 

最早逃げることもできないシャルバは静かに龍猿を見つめるのみ...。

 

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!!!!!!!』

 

『Longinus Final Bluster!!!!!!!!』

 

極太の黄金のエネルギーが放たれる。

 

 

「・・・我々は間違ったというのか...?オーフィスゥゥゥゥゥ!!!」

 

放たれた黄金のエネルギーの奔流に吞みこまれ、シャルバは消えていくのだった。

 

 

「グギュオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォッッ!!!!」

 

後には龍猿の方向だけが響き渡るのだった。

 

 

sideout

 

 

 

 

sideイッセー

 

 

 

オラは深い闇の中にいた。

 

もう何も信じねえ、信じたくねえ......。

 

オラはアーシアを守れなかった......。

 

助けるって約束したのに、守れなかった......。

 

ならこんな世界滅びてしまえばいい...いや、いっそのことオラ自身の手で滅ぼしてしまおう。

 

アーシアの居ない世界なんか生きている価値はねえ......。

 

 

するとそこに聞こえてくるはずのねえ声が聞こえてきたんだ......。

 

 

『ふざけるなよカカロット!貴様それでも俺が認めた男か!!』

 

 

この声...まさかおめえ、ベジータか?

 

 

『あぁ、そうだ。なんてツラしてやがる鬱陶しい!今のお前を見てると反吐が出るぜ!』

 

 

な、なんでおめえがここにいるんだ?

 

 

『お前が情けない顔して閉じ籠っているからだろうが!!いいか!カカロット!お前は俺が認めた唯一の男だ。なら、この状況もなんとかしてみやがれ!』

 

 

だけど...オラにはもう......。

 

 

『貴様‼まだ分からないのか!!今の状態は以前にも起こったはずだ!少し形は違うが根本的な部分は変わらん!思い出せ!お前がサイヤ人の頂を手に入れた時を!!』

 

 

サイヤ人の頂......?まさか!

 

 

『ようやく理解したようだな。ったく、手間取らせやがって!頭にくるぜ!』

 

 

ははは!悪い悪い!

 

 

『チッ...!フンッ!やることが分かったんなら後は好きにしろ。じゃあな』

 

 

あぁ!ありがとなベジータ!

 

 

『フンッ...』

 

ったく、素直じゃねえ奴...。

 

よし!んじゃ、いっちょやってみっかぁ!!

 

前はパンのおかげでなんとかなったけど...ん?あれは......。

 

 

《イッセーさん!》

 

 

あ、アーシア⁉なんでアーシアがそこに⁉

 

いや、今はそれどころじゃねえ!コイツを抑え込まねえと!!

 

いくぞ!はあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ......。

 

 

 

 

 

 

 

アーシアを!あいつらをやらせはしねえぞ!!!!

 

 

 

うおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!

 

【ピカッ‼‼】

 

 

ん!な、なんだ!!

 

 

sideout

 

 

 

sideアーシア

 

 

私は今驚いています...。目の前のドラゴンさんに。

 

最初私が目を覚ました時、あのドラゴンさんが暴れているので驚いちゃいました。

 

でも、なんとなくわかったんです。

 

このドラゴンさんはイッセーさんなんだって......。

 

私は皆さんが止めるの振り切ってイッセーさんに近づいて話しかけます。

 

出会った時の事、助けに来てくれた時の事、お家でのこと......。

 

ドラゴンさんはその間暴れることなく私の話を聞いていてくださいました。

 

私は強い願いを込めて大好きな人の名を呼びます。

 

「イッセーさん!」

 

お願い!あの頃の優しいイッセーーさんに戻ってくださいと祈りを込めて......。

 

するとドラゴンさんが急に頭を抱えて悶えだしたのです。

 

私は驚きながらその様子を見守っていました。

 

すると、ドラゴンさんはみるみるうちに縮んでいきます。

 

そして人型に戻った時、イッセーさんを眩い光が包み込みました。

 

 

「イッセーさんッ!!!」

 

 

光が晴れると、そこには今まで見たことのない姿をしたイッセーさんが立っていました。

 

髪が伸び、瞳は金色に染まり、上半身は紅い体毛で覆われ、目の淵には紅い隈のようなものが......。

 

 

「か、かっこいい......」

 

ハッ!やだ私ったらなんてこと呟いてるんでしょう......。

 

 

「あ、あの...イッセーさん?...ですか?」

 

イッセーさんは私の方見て......。

 

 

「・・・フフッ」

 

ニヤリと笑ったのです。

 

 

「っ!イッセーさん!!」

 

私は勢いよく抱き着きます。

 

イッセーさんはそんな私を軽々と抱き留めてくれました。

 

 

「心配かけてすまなかったな...オレはもう大丈夫だ」

 

 

「・・・っ!!はい!お帰りなさい!イッセーさん!」

 

私は思うがままを口に出して抱き着くのでした。

 

 




オッス!オラ悟空!

遂になれたぞ超サイヤ人4!

ん?なんだヴァーリ。空を見ろ?...なんだ!あのでかい龍は...。

次回!ドラゴンボールD!

狭間での会合!神龍と無限と夢幻!

ぜってえみてくれよな!


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狭間での会合!神龍と無限と夢幻!

前回までのあらすじじゃ...。

滅龍を発動させたイッセーはシャルバを跡形もなく消し飛ばし、尚も暴れ続ける。

しかし、ヴァーリが偶然助け出したアーシアと元好敵手のベジータの叱咤により超サイヤ人4へと至るのであった。





sideイッセー

 

 

ひっついてくるアーシアを引きはがしオレは口を開いた。

 

 

「おめえがアーシアを助けてくれたんか?ヴァーリ」

 

 

「なに、気まぐれさ。次元のはざまであるものを探していた時に偶然見つけたものだからな」

 

 

「フッ...そうか、あんがとな」

 

オレがお礼を言うとヴァーリは驚いたような顔をする。

 

 

「まさか、神龍帝にお礼を言われる日が来るなんてね。人生生きててみるものだ。それにしても兵藤一誠。その姿はいったいなんだ?」

 

興味深そうにオレをマジマジと眺めてくる。

 

 

「こいつは超サイヤ人4、俺が知る変身の中で最強の変身だ」

 

 

「超サイヤ人4...確かに凄い力を感じるな......

また倒し甲斐がありそうな姿だ。

それよりもそろそろだ。空中を見ていろ」

 

 

「空?...ッッ!!」

 

なんだ!?このバカデケエ気は......。

 

空を見上げるとそこには......。

 

 

【バチッ!バチッ!】

 

空間に巨大な穴が開いていく。そしてそこから何かが姿を現した。

 

 

「なんだ、ありゃあ...」

 

オレの様子を見てヴァーリは口元を緩くにやけさせながら話す。

 

 

「よく見ておけ、兵藤一誠。あれが俺が見たかったものだ」

 

見ていると、空中に山のようにデカい巨大な生物。

 

深紅のドラゴンが雄大に飛んでいく。

 

 

「赤い龍と呼ばれるドラゴンは二種類いる。一つはキミに宿るウェールズの(いにしえ)のドラゴン__ウェルシュ・ドラゴン。赤龍帝だ。白龍皇もその伝承に出てくる同じ出自のもの。だが、もう一体だけ『赤い龍』それが『黙示録』に記されし、赤いドラゴンだ」

 

ドライグ、おめえそんな名前だったんか...。

 

『生涯付き合っていく相棒の名前くらい覚えておいてくれ...』

 

悪りいな...。

 

 

 

「もくしろく?」

 

ってなんだそりゃ......。

 

『あとで教えてやる...』

 

 

「『真なる赤龍神帝(アポカリュプス・ドラゴン)』グレートレッド。『真龍』と称される偉大なるドラゴンだ。自ら次元の狭間に住み、永遠にそこを飛び続けている。今回俺達はあれを確認するため、ここへ来た。レーティングゲームのゲームフィールドは次元の狭間の一角に結界を這ってその中で展開している。今回、オーフィスの本当の目的もあれを確認することだ。シャルバたちの作戦は俺達にとって、どうでもいいことだった」

 

 

「なんであんなところを飛んでんだ...?」

 

 

「さあね。いろいろ説はあるが......。あれがオーフィスの目的であり、俺が倒したい二番目の目標だ」

 

『一番はキミだけどね』とヴァーリは笑う。

 

あれがオーフィス目的か。前にオレの所に来た時にアイツ(グレート・レッド)を倒す為とか言って声をかけてきたんだっけか。

 

アイツ、元気にしてっかな?

 

 

「俺がとても戦いたい相手__『D×D(ドラゴンオブドラゴン)』と呼ばれし『真なる赤龍神帝(アポカリュプス・ドラゴン)』グレートレッド。___『俺は真なる白龍神皇』になりたいんだ。赤の最上位がいるのに、白だけ一歩前どまりでは格好がつかないだろう?だから俺はそれになる。いつか、グレートレッドを倒してな。そして神龍帝 兵藤一誠。キミに挑む」

 

 

 

「フッ...あぁ、いつでも受けてたってやる...」

 

いい夢じゃねえか...。だがその夢、一足先に叶えさせてもらうぜ......。

 

すると、目の前を横切るグレートレッドが不意に止まり顔をこちらに向けてくる。

 

その顔は語っていた。

 

 

『ここまで来い』

 

 

と......。

 

 

「なっ⁉グレートレッドが此方を向いただと!」

 

 

「どうやらオレをご指名みてえだな...んじゃ」

 

俺が奴の前に瞬間移動しようとすると服を掴む感触があった。

 

 

「ドライグ、我も連れてって」

 

そういうのは以前オレの所に来たオーフィスだった。

 

ヴァーリたち以外が驚いている。オレは来ていたことに気づいてたから驚いてねえさ...。

 

 

「別に構わねえが、手は出すんじゃねえぞ?」

 

オレの言葉にオーフィスはコクリと頷いた。

 

 

「分かった。約束する」

 

その返事を聞いてオレ達は奴の前に瞬間移動した。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

奴の目の前に瞬間移動したオレはオーフィスを抱え込むようにして奴を見る。

 

 

「よぉ、お望み通り来てやったぞ......」

 

 

「ドライグ。なぜ我を抱く?」

 

オーフィスが何か言っているがとりあえず無視だ。

 

 

「・・・・・・・・・」

 

すると、奴の身体が赤く輝きだしオラは目を瞑る。

 

光が収まるとそこに立っていたのは......。

 

 

「おめえだったのか、ベジータ」

 

 

「フンッ久しぶりだな。カカロット」

 

オレの元好敵手のベジータだった。

 

 

「なんでおめえがこんなとこにいるんだ?」

 

 

「知らん。地獄にいたらいつの間にかここでこんな姿になっていた」

 

多分だが、俺には心当たりがある。

 

こんなこと出来んのは一星龍だけだ......。

 

 

「ドライグ。グレートレッドと知り合い?」

 

オーフィスが不思議そうに聞いてくる。

 

 

「あぁ、オレの元ライバルだ......」

 

 

「フッ...元、か。相変わらずムカつくことを言ってくる奴だ」

 

 

「フッフ...なんならいっちょやるか?前みてえによ」

 

しかしベジータは首を横に振る。

 

 

「いや、止めておこう。どうやら今のオレは戦ってはいけないらしいからな」

 

 

「そうか、そいつは残念だ......」

 

 

「あぁ、また会えたらその時は......」

 

 

「あぁ、そん時は決着をつけようぜ」

 

 

「それとそこのカカロットに抱えられてるガキ」

 

 

「我、ガキじゃない」

 

 

「お前はそこのバカに世界の楽しさでも教えてもらうんだな。静寂なんざ在っていいもんじゃない」

 

 

「ん...分かった」

 

 

「フッ...それでいい。用は済んださっさと行け」

 

 

「あぁ、またなベジータ」

 

 

「グレートレッド、ありがとう?」

 

そう知ってオレ達はみんなの所に戻り元の世界に帰っていくのだった。




side三人称

次元の狭間での一件から数日......。

オラは体育祭に出ていた。アーシアと二人三脚中だ!

結果は余裕の一等だった。

その後、なぜかアーシアに体育館裏に連れ込まれた。

「イッセーさん」


「ん?ッ!?」

不意に名前を呼ばれ振り向くと__。

アーシアがかかとを上げ、オラにキスをしてきた。

な、な、なんだ!?

困惑しているオラにアーシアは可愛く首を傾げて言った。

「イッセーさん、大好きです。ずっとお傍にいますから」

「・・・あぁ!」

もうどこにもやらねえ。オラがおめえ達を守ってやる!

オラは強く心の中で誓うのだった。



_______________________________________
オッス!オラ悟空!

なんだって!?冥界でオラの番組が大評判!?

あぁ、そういえば前に何か撮ったっけか...。

いぃっ!?オラ子供に大人気なんか!?

次回!ドラゴンボールD!

人気爆発!菜龍帝ニンジンドラゴン!

ぜってえ見てくれよな!





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放課後の野菜神
人気爆発!菜龍帝ニンジンドラゴン!


前回までのあらすじじゃ…。

レーティングゲームフィールドにてヴァーリの目標を聞くイッセー。

そこで真龍がイッセーを呼ぶ。

なんと!その真龍はベジータなのであった!


sideイッセー

 

 

『いいだろう!こんどこそ木っ端微塵にしてやるぞ!あの悪魔のように!!』

 

みるからに悪役っぽい格好の奴が叫んでいた。

 

 

「あの悪魔のように?リロセナイトのことか…リロセナイトのことかあぁぁぁぁぁっっ!!!」

 

オラそっくりのキャラクターが画面の中で見事な変身を遂げる。

 

その姿はオラの超サイヤメイルに酷使していた。

 

オラ達グレモリー眷属、イリナ、アザゼルのおっちゃん、グレイフィア、ミリキャス、父ちゃんと母ちゃんはオラん家の地下一階にある大広間で観賞会をしていたんだ。

 

巨大モニターに映る観賞作品は__『菜龍帝ニンジンドラゴン』というアニメ作品らしい。

 

なんでも、冥界で絶賛放送中の子供向けヒーロー番組らしい。

 

最初の台詞でもわかる通り……オラが主役だ。

 

つってもらオラをモデルに書いてあの変身やこの変身を再現するつもりらしい……。

 

まあ、確かに超サイヤ人3は特撮でやるのは難しいだろうしな!

 

 

「……始まってすぐに冥界で大人気みたいです。アニメ『菜龍帝ニンジンドラゴン』」

 

先程までミリキャスとどっちが膝の上に座るかと揉めていた小猫が尻尾をフリフリさせながら話す。

 

小猫おめえ、冥界の番組にやったら詳しいよな……。

 

大人気なんはこの間父ちゃんから聞いて知ってる。

 

放送開始されて早々に視聴率が80%を越えるお化け番組となった。

 

最初聞いたときは驚えたぞ!オラを主役にした番組が冥界で放送されている上大人気なんだもんよ。

 

物語のあらすじはこんな風だ。

 

 

伝説のドラゴンと契約した若手悪魔のカカロット・グレモリーは、悪魔の平和を脅かす悪りい奴等と戦う変身ヒーローである。

 

平和を愛し、野菜のために確かに男。悪事を働く奴等を倒すため、自身に秘めた力とドラゴンの力を借りて伝説のニンジンドラゴンとなるのだ!っいうものらしい。

 

今日初めて番組を見てっけど、なんか…照れくさいぞ……。

 

なお、著作権なんかはグレモリー家が仕切っている。

 

聞いた話じゃ、『ニンジンドラゴン』で大分荒稼ぎしたらしい……。

 

グッズも販売開始されたとか聞いたぞ。

 

じっちゃんや父ちゃん…行動早すぎじゃねえかな?

 

おもちゃ版ブーステッド・ギアの試作おもちゃが送られてきてるしな。

 

すげえんだこれがまた……。

 

おっそろしいまでに精巧でよ。音声まで再現されてんだ。

 

ボタンを押すと……。

 

『Boost!!』

 

と、こんな感じにな?

 

 

「この番組に出てる超サイヤメイルは本物そっくりだね。良く描けているよ。でも、リロセナイトってあれ、僕のことだよね?」

 

木場がうんうん頷きながら若干不満そうにしている。

 

まあ、確かにオラからみても良く描けてると思う。

 

良くあんな細部まで再現できたよな。

 

 

『バカヤローーーーッ!!』

 

金色の鎧を着た『ニンジンドラゴン』が敵キャラクターに太いエネルギー波を放つ。

 

派手な爆破演出が巻き起こっていた。

 

と、いうかこのシーンオラとフリーザのバトルのときそっくりなんだが気のせいか?

 

そのあと、復活してかた敵キャラにピンチに陥った主人公だが、そこへ他の仲間達が登場した。

 

 

『ニンジンドラゴン!私達の力を使って!』

 

登場したのは部長や小猫といったグレモリー眷属とグレイフィアとミリキャスだった。

 

これも良く描けている。皆の特徴を余すことなく書いているのだから……。

 

 

「見てください!母様!僕たちが出てます!」

 

 

「本当ね、すごく良く出来てるわ……」

 

グレイフィア達が驚くなか『ニンジンドラゴン』はスイッチ姫の胸をタッチして力を溜め始めた。

 

 

『はぁぁぁぁぁッ!!』【ドンッ】

 

主人公の姿が変わり超サイヤメイル3が展開されていた。

 

その姿は超サイヤ人3に軽兵装に身を包んだ主人公がいた。

 

 

「味方側にニンジンドラゴンとその仲間達がいるんだよ。ニンジンドラゴンがピンチに陥ったとき仲間達の力を借りて更なるパワーアップを果たすのだ!」

 

アザゼルのおっちゃんがノリノリでそう説明をくれる。

 

いや、そんなことしなくても超サイヤ人3にはなれんだけど……。

 

 

「あぁ、それとなイッセー。今度お前の新たな変身教えといてくれ次の進化変身に加えるから」

 

 

「別に良いけどよおっちゃん。オラの最後の変身かなり難しいと思うぞ?」

 

 

「堕天使と悪魔の科学力舐めんなよ?どんな変身だろうも綺麗に描いてこそプロだ」

 

おっちゃんはいつから絵描きになったんだ?

 

 

「因みにニンジンドラゴンの仲間達の名は『スイッチ姫』『マートプリエステス』『ポテトキャット』『リロセナイト』『ミルクビショップ』『リーガックヴァンパイア』『ツァータクイーン』『ラパーJr.』の8名だ」

 

【スパパーンッッ!!】

 

小気味良い音がして見ると、おっちゃんがグレイフィアと部長にハリセンで殴られていた。

 

 

「ちょっとアザゼル。あれはどういうこと?他の子達はまだいいわ。何で私だけあんな名前なのよ!」

 

 

「私達まで出るとは聞いてませんよ?アザゼル。しっかり説明してもらいます」

 

 

「ニンジンドラゴンはスイッチ姫の胸に触れると超パワーアップ出来るんだよ。そしてグレイフィアには言ったと思うが?たしかミリキャスに……」

 

【スパパーンッッ!!】

 

 

「ミリキャスに教えるなら直接私に教えなさい」

 

グレイフィア、顔が真っ赤だぞ?でえじょうぶか?

 

 

「……もう、冥界を歩けないわ」

 

部長、そこまで落ち込むなよ。また人気が上がるんじゃねえか?これ

 

オラは別に平気だけどな。似たようなことをいつも学校で言われてるしよ。

 

 

『俺は喜べば良いのか泣けば良いのか良くわからん立場に立たされているんだがな……』

 

ドライグ、喜んだらいいじゃねえか。

 

別に乳を触りまくってる訳じゃねえんだしよ……。

 

 

『う、うむ……なんと言っていいのか複雑な気分だ』

 

変な奴だな…ま、いっか!

 

 

「でもでも、幼なじみがこうやって有名になるって、鼻高々でもあるわよね」

 

イリナがはしゃぎながら言う。

 

コイツ、『ニンジンドラゴン』を結構楽しんでるみてえだ

 

 

「そういえば、イッセーくんって小さい頃こういうの全然見てなかったよね。遊びに来るといつも『しゅぎょう』してたっけ…。私もそれに付き合ってやってたなぁ…」

 

イリナが懐かしむように話す。

 

あぁ、そういえばそうだったな。

 

あん時のオラは強くなることで頭がいっぱいだったかんな。

 

そう、懐かしんで観賞会は終わりを告げるのだった。




オッス!オラ悟空!

なんだよ?朱乃、ん?デート?

まあ、いいけんど……周りからの圧力がすげえんだよな……

ま、朱乃が楽しみならそれで良いか!

次回!ドラゴンボールD!

戻ってきた日常?朱乃と一誠と追跡者たち!

ぜってえみてくれよな!


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戻ってきた日常?朱乃と一誠と追跡者たち!

前回までのあらすじじゃ…。

自宅にてイッセー主役の冥界の番組、ニンジンドラゴンを視聴するグレモリー眷属と義家族と同家族。
皆が楽しんでそれを見ていた…。
しかしリアスやドライグだけは複雑なものであった。

こんなのでイイのかイッセー!?


sideイッセー

 

 

オッス!オライッセー!

 

前のニンジンドラゴンの一件から更に数日が経ってからの話だ!

 

まず最初にオラ達はしゅうがくりょこう?ってのに行くために班決めをしたり……。

 

『禍の団』の英雄派って奴等をぶっ飛ばし

(オラが変身してボコボコにしたらみんなに引かれてた……)たり……。

 

小猫に滅龍を発動させたときに使ってしまった気の乱れ(良く覚えてねえけど気が乱れててうまく使えなかった)を整えてもらったりしたんだ。

 

そんなある日のこと……。

 

 

「おしっ!今日はこのくらいにしておくかぁ!」

 

オラが何時ものように重力室で修行をしていると…。

 

 

「あらあら、うふふ…お疲れ様ですわ、イッセーくん」

 

そう声をかけられて、振り返ると朱乃がタオルを持って立っていたんだ。

 

 

「お、サンキュー!にしても朱乃がここに来るなんて珍しいじゃねえか、どうしたんだ?」

 

オラは気になって聞いてみる。

 

すると朱乃は少し咳払いをしてから話し始めた。

 

 

「イッセーくん、今度の休日ってなにか予定あるかしら?」

 

その言葉にオラは予定を思い出して首をかしげる。

 

 

「ん~…特にねえかな、修行してるくらいだと思うぞ?」

 

『なんでだ?』と聞くと朱乃は少し安心した顔をして口を開いた。

 

 

「良かった…それじゃあ、今度の休日、少し私に付き合ってくれないかしら?」

 

 

「ん?別にいいけど何すんだ?」

 

そう聞くと、朱乃は少しだけ顔を朱に染めて言った…。

 

 

「デートですわ♪」

 

その顔はとても嬉しそうであった。

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

 

そして休日……。

 

オラは待ち合わせ場所である駅近くのコンビニの前にいた。

 

一緒に住んでんのに何でわざわざ待ち合わせなんだ?

 

前日にそう聞いてみたら……『女の子には色々と準備が必要なのですわ』って笑顔で言われちまった。

 

う~ん……オラ良くわかんねえぞ……。

 

因みに服装は何時もの道着じゃなく余所行きの服だ。

 

グレイフィアに話すとどうなるか分かんなかったからミリキャスにその事を話したらよ……。

 

 

「それじゃあ僕がイッセー兄様の服を見立ててあげます!いつもの格好で行ったら駄目ですからね!」

 

って言って選んでくれたんだ!

 

こういうところもなんか悟飯に似てんだよなぁ。ミリキャスは……。

 

そんなことを考えながら待っていると待ち合わせ時間の午前十一字近くになっていた。

 

もうそろそろ来るか?と考えてたらフリルつきの可愛らしいワンピースを着た同い年くらいの女の子がオラの前に現れたんだ……ん?

 

 

「おめえ、ひょっとして朱乃か?」

 

 

「ゴメンなさい、待たせちゃったかしら?」

 

 

「いや、そんなことねえけどよ……」

 

いつもの格好じゃねえんだな…。という言葉は呑み込んだ。

 

オラてっきりいつもの大人っぽい落ち着いた服装で来ると思ってたから驚れえたぞ!

 

あまりの珍しさにマジマジと見つめてたら朱乃が…。

 

 

「そ、そんなに見られていると恥ずかしいわ。……今日の私、変?」

 

そう聞かれ、オラは首を横に振る。

 

 

「そんなことねえさ、似合ってっと思うぞ?

ただいつもと格好が違えからビックリしたけどな!」

 

ハハハッ!と笑うと朱乃は恥ずかしそうにしながらもどこか嬉しそうだった。

 

う~ん…なんかいつもと雰囲気が違うからなんか戸惑うぞ……。

 

オラが内心で困惑していると朱乃が上目遣いで言ってくる。

 

 

「今日イッセーくんは一日私の彼氏ですわ♪……イッセー、って呼んでもいい?」

 

 

「ん?おぉ、いいぞ」

 

それを聞いた朱乃は顔をぱぁっと明るくさせた。

 

 

「やったぁっ!ありがとう、イッセー」

 

なんかこのやりとりしてっとあの堕天使…。

 

天野夕馬って奴のことを思い出すな……。

 

アイツはオラが変身しちまった大猿に殺られちまったんだっけか……。

 

まあ、そんなことはさておき、今日は朱乃以外にも知り合いがいる……。

 

あんま気にしちゃいねえけどさっきから殺気に似た視線とよく知ってる気を複数感じんだ。

 

ちらりと見ると、少し離れた電柱の影に紅髮の奴がサングラスと帽子を被って、こちらを伺っている……。

 

ん?メガネをかけた金髪の奴は涙目になってっぞ。

 

それとレスラー覆面から猫耳を出している小柄な奴。

 

紙袋被った怪しい奴!

 

そして普通の格好をした木場と……。

 

完全に変装して誰だか見分けがつかない銀髪の奴とその子供。

 

あいつらバレバレなんだよなぁ……。

 

オラが気を探れること忘れてんじゃねえかな?

 

 

「あらあら、浮気調査にしては人数多すぎね」

 

なんだ、朱乃も気がついてたんか。

 

そして、見せつけるみてえにオラに身を寄せてくる。

 

朱乃の身体…って言うよりチチもそうだったけど柔けえよな…。

 

 

【バキッ‼メキメキッ!!】

 

鈍い音が後方からして振り返ると怒りに震えている様子の部長とグレイフィアが電柱と壁にヒビを入れていた。

 

おいおい……人ん家の物壊すなよ……。

 

 

「とりあえず行くか」

 

 

「えぇ」

 

こうしてオラ達は町へと繰り出した。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

 

 

デートを始めて三時間ほど経った。

 

服のブランドショップに行っては…。

 

 

「ねえ、イッセー。これ、似合う?」

 

とか…。

 

「それともこっちかしら?」

 

と、洋服を比べてはオラに聞いてくる。

 

オラはあまり聞いてなかったが…。

 

 

「おぉ、いいんじゃねえかな?」

 

と、時々相槌を打っていた。

 

腹へったなぁ……。

 

そんなことを考えながら買い物を済ませ露店で買ったクレープをいっしょに食って…。

 

 

「美味しいね、イッセー」

 

って聞かれたりしたぞ。

 

グレイフィアとも前にデートしたけど疲れるなぁ……。

 

まあ、朱乃…じゃなかった姫乃(今日はそう呼んでくれって言われた)が楽しそうならそれでいっか!

 

町中を歩いている間、ずっと手を繋いでたんだが、握り方が《オラを頼っている》って感じが伝わってくる。

 

そんなことしなくてもなにかありゃ助けてやんのによ……。

 

オラが何となくわかったのは今日の姫乃はなんだか変だってことくらいだ。

 

彼氏っての相手だと姫乃はこんな反応をするんか?

 

普段、高貴な印象を見せる和風美人として、人気のある(松田、元浜談)姫乃。気品ある口調と振る舞いでお姉様な姿を見せてんのに……。

 

それが今や口調も振る舞いも違和感しか感じねえ……。

 

これが年頃の娘って奴なんか?

 

確かに可愛いとは思うけどなんか違和感なんだよなぁ……。

 

他の奴等ならとっくに落ちてんだろうな。

 

いや、いつもの姫乃でも十二分に落ちてっか。

 

オラにはよくわかんねえけど……。

 

にしても彼氏か……。

 

オラには恋愛ってのは良く分からねえ…。

 

戦いのほうが好きだかんな!

 

けど、こいつらは違う。

 

グレイフィアはともかく、姫乃や部長。アーシアも恋愛は大事だと思う。

 

相手がいるかどうかしらねえけど幸せになってもらいてえし。

 

ディオドラみてえにあいつらを泣かす奴がいたらそんときはオラがソイツをぶっ飛ばしてやる!

 

そう改めて決意してオラは姫乃の手を引き、宣言した。

 

 

「よし、姫乃!今日はとことん遊ぶぞ!行きたいとこジャンジャン言ってくれ!」

 

キョトンとしてた姫乃だったが、最高に可愛らしい笑顔で応じてくれた。

 

 

「うん!」

 

よし!んじゃ、行くか!。

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

 

「深海魚って変な顔の子が多いわね」

 

水族館から出たばかりの姫乃は楽しそうにそう話す。

 

オラと姫乃はゲーセンで一頻り遊んだあと、水族館に入っていた。

 

町中の小さいとこだったけど、姫乃が楽しそうで良かったぞ!

 

……まあ、オラ達を紅髮のあいつらは追って来てたんだけどな?

 

もしかして、前の時もオラ達を追って来てたんかな?

 

あいつらが水族館から出てきたところで姫乃がそれを確認していた。

 

可愛いイタズラ笑顔を作ると、オラの手を引いて走り出したんだ!

 

な、なんだ!?

 

振り向き様に姫乃は楽しそうに言った。

 

 

「リアス達を撒いちゃいましょう!」

 

そういうことか、そういうことなら!

 

 

「こうした方が早えかんな!」

 

オラは姫乃をお姫様抱きにすると超速で走り出した。

 

不意に抱き抱えられて驚いていた姫乃だったが、どことなく嬉しそうにしていた。

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

数分走ったところで、小路に入り、そこで気配を殺し身を潜めた。

 

部長達の気配は捉えられない。

 

 

「うふふ、リアス達を撒けたみたい」

 

そう言う姫乃はとても楽しそうだった。

 

 

「それにしてもイッセーって早いのね。あんなに早く走れるなんて」

 

 

「あれでも本気じゃねえんだけどな、本気で走ったら道路が壊れっちまう」

 

そう言うと姫乃は『うふふ、確かにそうね』と、笑っていた。

 

と、ここで適当に走ったせいで何処にいるのかわかんなくなっちまった。

 

オラ達いってえ何処まで走ってきたんだ?

 

周囲を見渡した時だった。

 

……オラの視界に『休憩●円』『宿泊●円』な文字があちらこちらにあった。

 

なんだここ?変な看板の建物ばっかだぞ?

 

なんだかよくわかんねえし、瞬間移動で帰るか。

 

そう考え、オラは口を開いた。

 

 

「姫乃、良くわかんねえとこ来ちまったから瞬間移動すっぞ。掴まって…「……いいよ」い?」

 

 

いいよってどういうことだ?なんか顔が真っ赤になってもじもじしてっけど、でえじょうぶか?

 

 

「……イッセーが入りたいなら、私はいいよ。……だいじょうぶたから」

 

なにがでえじょうぶなんだ?そもそもこのタテモンはなんなんだ?

 

姫乃は姫乃で何かを決意したような表情してっし……。

 

オラが疑問に首をかしげていると聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

 

「まったく、女を抱こうなどとやりおるわい、神龍帝の小僧」

 

ん?この声はもしかして!

 

オラが振り向くとそこにはオーディンのじっちゃんと戦乙女のロスヴァイセが立っていた。

 

 

「じっちゃんじゃねえか!どうしてこんなとこにいんだ?」

 

 

「それはこっちが聞きたいわい。バトルマニアに見えて意外と隅におけんのう…」

 

 

「不潔です!こんな日の出ているうちからこんなこと…!何をなさっているのですか!」

 

ロスヴァイセの姉ちゃんが言ってくるがオラにはなにがなんだかさっぱりだ……。

 

 

「ちょ、ちょっと待ってくれよ!そもそもここは何処なんだ?オラはさっぱり訳がわかんねえよ……」

 

するとじっちゃんはキョトンとした顔で聞いてきた。

 

 

「なんじゃお前さん、ここに知らんできたのか?」

 

 

「あぁ、ちっとあるやつらから逃げんのに朱乃と走ってたらここに出ちまった」

 

オラの説明に目を点にするじっちゃん。

 

 

「神龍帝の小僧、行動するときはもう少し周りを見て行動するようにせい」

 

呆れたように言われちまった。

 

 

「はははっ!悪りい悪りい!」

 

悪びれずに謝っていると朱乃がガタイの良い男に詰め寄られていた。

 

 

「……あ、あなたは」

 

朱乃が目を見開いて驚いている。

 

なんだ?またディオドラみてえな奴が来たんか?

 

警戒するオラを余所にその男は口を開くのだった。

 

 

 

 

 

 

「朱乃、これはいったいどういうことだ?」




オッス!オラ悟空!

いやー!アイツが朱乃の父親だなんてよ!
前に堕天使の父親がいるって聞いてたけどアイツだったんだな!
いいっ!?じっちゃん、しばらくこっちにいるんか!?

次回!ドラゴンボールD!

オーディン来訪!連れ回されるグレモリー眷属!

ぜってえ見てくれよな!


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オーディン来訪!連れ回されるグレモリー眷属!

前回までのあらすじじゃ......

朱乃と街でデートをすることになったイッセー
当日、待ち合わせ場所で待機しているといつもと明らかに違う雰囲気の朱乃が現れ戸惑うイッセー。
混乱しながらも朱乃と二人街に繰り出していく。
その後ろに数人のストーカーを連れて......。



*遅くなってしまい申し訳ありません......


sideイッセー

 

オッス!オライッセー!

 

みんな久しぶりだな!今オラと姫乃はオーディンのじっちゃんとロスヴァイセ。それと会ったことねえ堕天使と一緒にいるんだ!

 

 

「朱乃、これはどういうことだ?」

 

堕天使は切れ気味に姫乃に声をかけている。その声音にも怒気が混ざっていた。

 

中々迫力あんじゃねえか、感じられる気も結構でけえ、コイツ強えな......。

 

姫乃も負けじと目つきを鋭くして言い返す。

 

 

「.........か、関係ないでしょ!そ、それよりもどうしてあなたがここにいるのよ!」

 

さっきまでの雰囲気やいつものニコニコした雰囲気は微塵もなく、ただその堕天使を睨んでいる。

 

 

「それは今どうでもいい!とにかく、ここを離れろ。お前にはまだ早い」

 

そう言うと堕天使の奴は姫乃の腕を掴むと強引にどこかへ連れて行こうする。

 

 

「いや!離して!触らないで!」

 

姫乃も必死に抵抗している。

 

オラはその堕天使の腕を即座に掴んで強引に姫乃を解放させる。

 

 

「おめえが朱乃とどういう関係なのか知らねえけど、これだけは言わせてもらうぞ。オラの仲間に手えだすんじゃねえ!」

 

 

「イッセー......」

 

 

「なるほど、流石は神龍帝と言ったところか。今日はオーディン殿の護衛として来ている。堕天使組織グリゴリ幹部、バラキエルだ。__姫島朱乃の父親でもある」

 

......へ?朱乃の父ちゃん?

 

 

 

_______________________

 

 

 

「ほっほっほ、というわけで訪日したぞい」

 

あの後、じっちゃん達を連れて部長たちの所に瞬間移動したオラ達はそのまま自宅へと帰って来ていた。

 

オラん家の最上階にあるVIPルームでじっちゃんが楽しそうに笑う。

 

なんでも、今回は日本に用事があって来たらしい。

 

前世でも界王さまとか界王神さま。それにビルスさまやウイスさんみてえな神様と知り合ってきたけどオーディンのじっちゃんはその中でも一番人間っぽいぞ!

 

家にはオラ達グレモリー眷属とグレイフィアとミリキャス。それにアザゼルのおっちゃんが来ている。

 

朱乃の奴は朱乃の父ちゃん(バラキエル)にと会ってから終始不機嫌のままだった。

 

いつものニコニコすらしねえなんてよっぽど嫌いなんだな......。

 

まあ、オラも兄ちゃんを名乗ってたあのラディッツとかいう奴は嫌いだけど...アイツ、そんなに悪い奴なんかな?

 

さっきから朱乃の奴。バラキエルと視線すら合わせようともしてねえし......

 

バラキエル。おっちゃんに前にちっとだけ聞いたことがある。

 

天津飯みてえな武人気質で堅物らしい。

 

実力も、おっちゃんと互角、一撃の威力だけなら堕天使の中でも随一らしい......

 

どんくらい強えのか戦ってみてえなぁ!

 

 

「どうぞ、お茶です......」

 

グレイフィアがじっちゃんに応対していた。

 

そういやさっきグレイフィアと部長に思いっきり頬をつねられたぞ...あれは痛かったぞ......

 

それになんか話があるって言ってたけんど、オラ何かしたか?

 

そんなことはお構いなしにじっちゃんは話す。

 

 

「構わんでいいぞい。しかし、相変わらずでかいのぅ。そっちや向こうのもでかいのぅ」

 

じっちゃん...部長や朱乃、グレイフィアの胸ばっか見てっぞ...こういうの見てっと亀仙人のじっちゃんを思い出すな。

 

でも、亀仙人のじっちゃんとオーディンのじっちゃんなら気が合いそうだな!

 

そんなことを考えているとロスヴァイセが思いっきりハリセンでじっちゃんの頭をはたいていた。

 

 

「もう!オーディン様ったら、いやらしい視線を送っちゃダメです!こちらは魔王ルシファー様の妹君と女王(クイーン)なのですよ!」

 

叩かれたじっちゃんは軽く頭をさすりながら言う。

 

 

「まったく、お主は堅いのぉ...そんなだから男の一人も出来んのじゃぞ?と、こやつは儂のお付きのヴァルキリーで名は......」

 

 

「ロスヴァイセと申します。一誠さんとは以前知り合っているので良いとして。日本にいる間、お世話になります。以後、お見知りおきを」

 

ロスヴァイセの奴、相変わらず堅えなぁ......

 

 

「彼氏いない歴=年齢の生娘ヴァルキリーじゃ」

 

と、ここでじっちゃんがいやらしい顔で追加情報を投げ込んできた。

 

その言葉にロスヴァイセは急に慌てだした。

 

 

「そ、そ、それは関係ないじゃないですかぁぁぁぁぁっ!わ、私だって、好きで今まで彼氏ができなかったわけじゃないんですからね!好きで処女なわけじゃなぁぁぁぁいっ!うぅぅっ!」

 

そう叫びながらその場にくずおれて床を叩きだし始めちまった。

 

 

「いいじゃないか、今はその候補も見つかっておることだしのぅ...まぁ、そんな感じで戦乙女の業界も厳しいんじゃよ。器量よしでもなかなか芽吹かない者も多いからのぅ最近では、英雄や勇者の数も減ったもんでな、経費削減でヴァルキリー部署が縮小傾向での、こやつも儂のお付きになるまでは職場の隅にいたのじゃよ」

 

うーん...よく分かんねえけど、ロスヴァイセも苦労してんだなってことだけは何となく分かったぞ。

 

おっちゃんがそのやり取りに苦笑しながら口を開く。

 

 

「爺さんが日本にいる間、俺たちで護衛することのなっている。バラキエルは堕天使側のバックアップ要因だ。俺も最近忙しくて、ここにいられるのも限られているからな。その間、俺の代わりにバラキエルが見てくれるだろう。まあ、護衛に関してはイッセーが居れば過剰戦力だろうが......」

 

 

「よろしく頼む」

 

おっちゃんの言葉を無視してバラキエルが言葉少なに挨拶してくる。

 

 

「しかし爺さん、来日するにはちょっと早すぎたんじゃないか?俺が聞いていた日程はもう少し先だったはずだが。今回来日の主目的は日本の神々と話をつけたいからだろう?ミカエルとサーゼクスが仲介で、俺が会談に同席___と」

 

 

「まあの。それと我が国で少々厄介事............というよりも厄介なもんに儂のやり方を批難されておってな。事を起こされる前に早めに行動しておこうと思ってのぉ。日本の神々といくつかはなしをしておきたいんじゃよ。今まで閉鎖的にやっとって交流すらなかったからのぉ」

 

じっちゃんが長い白ヒゲをさすりながら嘆息する。じっちゃんもてえへんなんだな。

 

 

「厄介事って、ヴァン神族にでも狙われたクチか?お願いだから『神々の黄昏(ラグナロク)』を勝手に起こさないでくれよ、爺さん」

 

なんだ?らぐなろくって......。

 

 

「ヴァン神族はどうでもいいんじゃが......ま、この話をしていても仕方ないの」

 

その後は、英雄派の神器の禁手化(バランス・ブレイク)の話に変わって、あーでもない、こーでもないと話をしてたけどオラにはよく分かんなかったぞ。

 

そんな時、不意に話を区切っておっちゃんがじっちゃんにあることを問いかけた。

 

 

「そういや爺さん、どこか行きたいとこはあるか?」

 

 

「おっぱいパブにいきたいのぉ!」

 

じっちゃん即答してっぞ......ホント、こういうとこ亀仙人のじっちゃんそっくりだよなぁ......

 

 

「ハッハッ、見るところが違いますな、主神どの!よっしゃ、いっちょそこまで行きますか!俺んところの若い娘っ子どもがこの町でVIP用の店を最近開いたんだよ。そこに招待しちゃうぜ!」

 

 

「うほほほほっ‼さっすがアザゼル坊じゃ!分かっとるのぉ‼でっかい胸のをしこたま用意しておくれ!たくさん揉むぞい!」

 

 

「ついてこいクソジジイ!おいでませ和の国日本!着物の帯くるくるするか?あれは日本来たら一度はやっとくべきだぞ!和の心を教えてやるぜ!」

 

 

「たまらんのー、たまらんのー」

 

そっか!だからおっちゃんいっつも和服ばっか来てたんか。

 

その後、部屋の外でじっちゃんとロスヴァイセがなんか言い合ってたけんどすぐに二人ともいなくなっちまった。

 

部屋に残された部長達は小さくため息を吐いてたぞ。




オッス!オラ悟空!

バラキエルと朱乃が喧嘩してっぞ!
っちゅうか、朱乃とバラキエルの間に何があったんだ?
っていいっ!?なんでオラ攻撃されかけてんだ!?

次回!DORGON BALL D!

親子の確執!姫島朱乃とバラキエル

ぜってえ見てくれよな!


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親子の確執!姫島朱乃とバラキエル

前回までのあらすじじゃ……。

唐突に来日してきた北の主神オーディンとロスヴァイセ、そしてその護衛としてやってきた堕天使の幹部バラキエル達はアザゼルの話では来日するに早すぎるということに疑問に思うグレモリー一同。
オーディンは厄介なやつに狙われており、早めに事を済ませてしまおうと早めに来たとの事だった。

どうする?イッセー!


sideイッセー

 

 

オッス!オライッセー!

 

アザゼルのおっちゃんとオーディンのじっちゃん、それにロスヴァイセの奴が出てっちまってからオラは地下の重力室で修業してたんだ。

 

 

「ふぅ、さて、そろそろミリキャスに稽古つけてやらねえとな」

 

自身の修業を切り上げて重力室を後にする。

 

その途中、ある部屋から話し声が聞こえてきたんだ。

 

誰かいるんか?

 

気になったので覗いてみっと、そこには朱乃とバラキエルが座っていた。

 

 

「オッス!朱乃にバラキエルじゃねえか、なにやってんだ?」

 

オラが気になって超えをかけると二人が驚いた顔をしてオラの方に向いてきた。 

 

 

「……イッセーくん」

 

 

「……神龍帝!人の話に割って入ってくるなどと!貴様!それでも男か!」

 

いいっ!?いきなり雷光を手に纒いだしたぞ!

 

すると、朱乃がオラを庇うように抱き締めてくる。

 

 

「彼は関係ないでしょ!巻き込まないで!」

 

 

「…………すまない、お前にも話がある、そこに座れ」

 

 

「お、おぉ……」

 

朱乃を離して言われるがままに座る。

 

 

バラキエルは厳しい顔のまましばらく黙っていたが、不意に口を開いた。

 

 

「……まずは朱乃に聞く、神龍帝と逢い引きをしていたとはどういうことだ?」

 

逢い引き?オラそんなことしてねえぞ。朱乃と遊びに行っただけじゃねえか。

 

すると、朱乃は目付きを鋭くしてバラキエルを睨み付けながら言った。

 

 

「私の勝手でしょ。なぜ、あなたにそれをとやかく言われるのかしら?」

 

 

「噂を聞いている。なんでもあの神龍の生まれ変わりで現魔王サーゼクスを降し、歴代最強の白龍皇の覇龍(ジャガーノート・ドライブ)を圧倒的な実力で退けた生きる伝説だと。神龍帝という二つ名まであるそうではないか」

 

オラ、そんな風に言われてたんか?う~ん…実感沸かねえぞ……。

 

 

『まあ、噂の全てが事実だから仕方がないだろう……俺としては少々不服だがな……』

 

そう言うなってドライグおめえのことかもしんねえじゃねえか!

 

 

『慰めるな…惨めになる……。それに、神龍といわれてる時点でお前だと言うことは分かってるんだ……』

 

 

「えぇ、そうね…それがどうしたって言うの?まさか私に相応しくないとでもいうつもり?」

 

オラ達のやりとりを他所に二人は話を続けていた。

 

 

「お前にはまだ早いと言っている……。その年で男など……」

 

 

「私だって女よ、彼氏の一人や二人居てもおかしくないわ」

 

 

「心配なのだよ。お前が……不幸な目に逢うのではないかと」

 

なるほどな、オラにも分からなくもねえ…いや、こういうんはオラよりチチのが分かってっかもな。

 

アイツ悟飯や悟天のことになるとスゲエ五月蝿かったもんな……。

 

 

「彼をそんな風に言わないで。イッセーくんは……少しだけスケベでバトルマニアだけれど、とても強くて優しく頼り甲斐のある男性だわ。あの時、母様を見殺しにしたあなたと違ってね」

 

 

「…………」

 

ん?どういうことだ?朱乃の母ちゃん死んじまってるんか?

 

前に朱乃の家に言った時は独り暮らししてるって聞いてたから見掛けなかったけんど

 

 

「父親顔しないで!私はあなたを父親とは認めない!だから、ここから消えて!」

 

……なんか分かんねえけど、すっげえ気まずいぞ……。

 

オラ、別にここにいなくてもいいんじゃねえかな?

 

 

「……すまん」

 

バラキエルは言葉少なに謝罪すると部屋を後にしようと扉へと向かう。

 

しかし、部屋を出ていく前にふと立ち止まりオラの方を振り返ると聞いてきた。

 

 

「神龍帝…最後に聞きたい。朱乃はお前にとってどんな存在だ?」

 

どんな存在?そんなの決まってんじゃねえか!

 

 

「朱乃はオラの大事な仲間だ」

 

そう言うとバラキエルは拍子抜けしたような表情をすると言った。

 

 

「そうか……なら、これからも朱乃を頼んだぞ」

 

それだけ言うとバラキエルは部屋から出ていってしまった。

 

バラキエルが出ていくと朱乃が不意にオラに抱きついてくる。

 

 

「ん?朱乃?」

 

 

「お願い。何も言わないで。……少し間、このまま…お願い、イッセー……」

 

そうしてオラはしばらくそのまま朱乃のされるがままにいた。




オッス!オラ悟空!

オーディンのじっちゃんを狙って北の悪神ってやつが攻めてきやがったぞ!

しかもでっけえ犬まで連れてるときた、おーし!オラも久々に全力で相手してやる!じっちゃんにも仲間にもては出させねえぞ!

次回!DORAGON BALL D!

北の襲撃者!その名は悪神ロキ!

ぜってえ見てくれよな!


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北の襲撃者!その名は悪神ロキ!

前回までのあらすじじゃ……。

修業の最中、運悪く朱乃とバラキエルの話し合いに巻き込まれてしまったイッセー。
そこでイッセーは朱乃の母親が亡くなっていることを知る。

「あの時、母様を見殺しにしたあなたと違ってね……」

はたしてどうなる!?


sideイッセー

 

オッス!オライッセー!

 

あん時(朱乃の件)から数日経ったぞ。

 

それまでにあったことを簡単に説明してくな!

 

まず、ニンジンドラゴンのヒーローショー?ってのをやったんだ(あの時は演技と手加減がてえへんだったぞ……)

 

それから、木場達に稽古をつけながら戦術の話をしたりしたな…(その後におっちゃんが来て変な玩具を見せびらかしてきたな……)

 

そんときに滅龍(ジェノサイド・ルイン・ドライブ)とは別の進化を探ってみろって言われたぞ。

 

ってなことがあって今オラ達はじっちゃんの馬車?で夜の空を飛んでんだ。

 

因みにグレイフィアとミリキャスは家で留守番中だ。子供は起きてていい時間じゃねえかんな

 

 

「日本のヤマトナデシコはいいのぉ。ゲイシャガール最高じゃ」

 

そんなことを言いながらじっちゃんが『ほっほっほっ』と笑っている。

 

 

「じっちゃん、そろそろまたオラに修業つけてくれよ?こがれじゃ腕が鈍っちまうしさ」

 

 

「お主に修業なんぞつけたら儂の命がいくつあっても足りんわ……儂は美女と遊んでおる方が楽しいんじゃ」

 

えぇ……なら、せめて修業させてくれよ……こんなんじゃ本当に腕が鈍っちまうよ……。

 

最近はずっとこんな感じだ、じっちゃんの都合で日本各地を連れ回されてる……。

 

護衛って面倒なんだな…。これじゃ修業出来ねえぞ……

 

あまりにじっちゃんが自由過ぎて眷属の皆も疲れて顔をしてんじゃねえか……

 

 

「オーディンさま!もうすぐ日本の神々との会談なのですから、旅行気分はそろそろお納めください。このままでは、帰国したときに他の方々から怒られます」

 

 

「まったく、おまえは遊び心の分からない女じゃな。もう少しリラックスしたらどうじゃ?そんなだから男の一人もできんのじゃよ」

 

 

「か、か、彼氏がいないのは関係ないでしょう!す、好きで独り身やっているわけじゃないんですからぁぁぁっ!」

 

また始まったぞ……ロスヴァイセの奴、こうなると長ぇんだよな…………ッ!!

 

二人のやりとりに呆れていたオラはでけえ気を感じ取った。

 

 

【ガックンッ!ヒヒィィィィィィンッ!】

 

直後、馬車が大きく揺れ、急停止した。

 

 

「な、何事ですか!?まさかテロ!?」

 

 

「分からん!だが、こう言うときは大抵ろくでもない事が起こるもんだ!」

 

おっちゃんとロスヴァイセが警戒を始めてのを見て、オラは馬車降り外に出ていく。

 

外に出てみるとバラキエルを中心にゼノヴィアとイリナがそれぞれ展開して、戦闘態勢になっていた。

 

武空術を使い浮遊し先程のでかい気の感じた方を見る。

 

そこにいたのは若い目付きの悪い男が浮遊していた。

 

じっちゃんと最初に会った時に着ていたローブと似てる。

 

でも、コイツから感じる気の質……じっちゃんやビルスさま、ウイスさんや全ちゃんと同じもんだ…。

 

つまり、コイツは神ってことらしいな……。

 

オラが警戒していると、男はマントを勢い良く広げると口の端を吊り上げて高らかに喋りだした。

 

 

「はっじめまして、諸君!我こそは北欧の悪神!ロキだ!」

 

悪神?聞いたことねえぞ、破壊神でも界王神と天使?っての以外よく知らねえし……

 

オラが首をかしげている最中、周りでは他の奴等が驚いた顔をしていた。

 

 

「これはロキ殿。こんなところで奇遇ですな。何か用ですかな?この馬車には北欧の主神オーディン殿が乗られている。それを周知の上での行動だろうか?」

 

おっちゃんが馬車から出てきてロキとかいう奴に問いかける。

 

おっちゃんの問いにロキは腕を組んで話し出す。

 

 

「いやなに、我らが主神殿が、我らが神話体系を抜け出て、我ら以外の神話体系に接触していくのが耐え難い苦痛でね。我慢できずに邪魔をしに来たのだ」

 

なんか昔のベジータみてえなやつだな。地球に来た頃のアイツもこんな感じだったっけか?

 

おっちゃんはそれを聞いてがらりと口調を変えて言う。

 

 

「堂々と言ってくれるじゃねえか、ロキ」

 

口調からしてかなり怒ってんなおっちゃん。

 

おっちゃんはオラと違って平和好きだからこういう奴が大っ嫌いらしい。

 

 

「ふははは、これは 堕天使の総督殿。本来、 貴殿や悪魔たちと 会いたくはなかったのだが 致し方あるまい。___オーディン共々我が粛清を受けるがいい」

 

 

「 お前が他の神話体系に接触するのはいいってのか?矛盾しているな」

 

 

 

「 他の神話体系を滅ぼすのならばよいのだ。 和平をするのが納得出来ないのだよ。 我々の領域に土足で踏み込み、そこへ聖書を広げたのがそちらの神話なのだから」

 

 

「…… それを俺に言われてもな。その辺はミカエルか、死んだ聖書の神に言ってくれ」

 

おっちゃんが めんどくさそうにそう返す。

 

 

「 どちらにしても主神オーディン自らが極東の神々と和議をするのが問題だ。これでは我らが迎えるべき 神々の黄昏(ラグナロク)が成就できないではないか。__ユグドラシルの情報と交換条件で得たいものは何なのだ」

 

 

「 一つ聞く! お前のこの行動は禍の団(カオス・ブリゲード)と繋がっているのか? ってそれを律儀に答える悪神様でもないか」

 

コイツも禍の団なんか?なら、オラがぶっ倒してもいいんだよな?

 

その問いにロキは面白くなさそうに答える。

 

 

「 愚者たるテロリストと我が想いを一緒にされるとは不快極まりないところだ。__己の意志でここに参上している。そこにオーフィスの意志はない」

 

 

「……禍の団( カオス・ ブリゲード) じゃねえのかだがこれはこれで厄介な問題だ。なるほど、爺さん。これが北が抱える問題点か」

 

 

おっちゃんが馬車のほうに顔を向けると、 じっちゃんがロスヴァイセを引き連れて馬車から出てきていた。

 

 

「 ふむ。どうにもの、頭の固い者がまだいるのが現状じゃ。こういう風に自ら出向く阿呆まで登場するのでな」

 

 

「 じっちゃん、コイツ倒しちまってもいいんか?」

 

オラはじっちゃんにそう問いかける。

 

じっちゃんや仲間に手ぇ出すんならオラだって容赦しねえぞ!

 

 

「うむ、お主ならあやつを倒せるじゃろうしお願いするとしようかの」

 

よし!じっちゃんの許可はもらったぞ!後はあいつはぶっ倒すだけだ!

 

 

 

「 ロキ様!これは越権行為です!主神に牙を剥くなどと!言うされることではありません!しかるべき公正な場で異を唱えるべきです!」

 

隣ではロスヴァイセがロキに物申している。

 

しかしロキは気にした風もなく返す。

 

 

「 一介の戦乙女ごときが馬鹿邪魔をしないでくれたまえオーディンに聞いているのだまだこのような北欧神話を超えたおこないを続けるつもりなのか?そして、そこの猿は私に挑むだと?ふざけるな!貴様のような猿が私に敵うはずがないだろう」

 

 

「 それはどうかな?猿が神に 勝てねえなんて誰が決めたんだ?やってみなくちゃ分かんねえぞ?」

 

オラの言葉にロキはイラついたように返してくる。

 

 

「 ならばやってみるがいい、我に挑んだことを死んで後悔することだ!」

 

不意にオラを悪寒が襲う。凄まじい敵意がロキからオラに向けて放たれる。

 

 

「 じっちゃん、それにみんなもここは離れていてくれ。後はオラがなんとかする」

 

オラの言葉を聞いて、皆はすぐさま後ろに下がっていく。

 

 

「 安心しろ、お前達もすぐにコイツの後を追わせてやる」

 

 

「そう簡単にはやられねえさ。ハアァァッッ!」

 

オラは超サイヤ人青(スーパーサイヤ人ブルー)に変身する。

 

 

「ドライグ!いくぞっっ!」

 

 

『応!相棒!久し振りに暴れてやろう』

 

 

「『神菜帝 紫(サイヤエンペラー・アメシスト)!!』」

 

『God Saiya Emperor‼』

 

オラを紫のオーラが覆う。

 

 

「ほう、その姿…。貴様が噂に名高い神龍帝か」

 

 

「ああ、そうだ!」

 

ロキは面白そうに笑う。

 

 

「これはいい!まさかここで伝説の龍と相見えようとはな。我も本気を出さざるを得ないな。面白い、出でよ!我が愛しき息子よッッ!」

 

何をするつもりだ……?

 

ロキの叫びに1拍空けて__ 宙に歪みが生じる。

 

 

【ヌゥゥゥッ】

 

空間の歪みから姿を現したのは。灰色の狼だった。

 

狼はオラをジッと睨み付けている。

 

 

『……相棒、奴は危険だ。できれば回避した方がいい』

 

なんだ?アイツそんなにヤバイ奴なんか?

 

ドライグに問いかけているとおっちゃんの叫び声が聞こえてきた。

 

 

「 イッセー、距離を置け!ソイツに手を出すなっ!」

 

おっちゃんもか?そんなに危ない奴なんか?ただの狼にしか見えねえけどな……

 

 

「我が息子は我が開発した魔物の中でトップクラス最悪の部類だ。何せ、 こいつの牙はどの神でも殺せるって代物なのでね。上級悪魔でも伝説のドラゴンでも余裕で致命傷を与えられる」

 

へぇ、面白えじゃねえか…。なら、ちっと試してみっか!

 

 

「おい、おめえなんでも殺せんだろ?なら、オラを殺してみろよ?ほれ、おしりぺんぺーん!」

 

オラは思い付く限りの挑発を咬ましてみる。

 

 

「オオオオオオオオオオオオオオォォォォォォオオオオオオオンッッ!」

 

狼が挑発に乗ったのか見事で透き通るような美声の遠吠えをする。

 

 

【ヒュンッ】

 

次の瞬間、狼は超高速でオラに向かって突っ込んできた。

 

オラは瞬時にそれを躱わし、狼の頭に肘打ちを思いきり打ち込む。

 

 

「ギャンッ!」

 

頭を思いっきり殴られ地面に叩き付けられる狼。

 

オラは近くにしゃがみこむと殺気を込めて奴に問いかけた。

 

 

「……まだやっか?」

 

そうすると、狼はサッと立ち直すと犬で言うおすわりの体勢になりオラの顔をペロペロと舐めだした。

 

 

「な、なんだよ……もうやらねえってことでいいんか?」

 

「ワンッ」

 

舐めるのを止め、犬のように鳴く狼。

 

 

「分かった、じゃあおめえも向こうで大人しくしててくれ。皆にも手をだすんじゃねえぞ?」

 

 

「ワンッ!」

 

分かったと言うかのように一鳴きすると、狼は皆のほうに歩いていった。

 

オラはロキに向き直り、話す。

 

 

「おめえの息子はこっちに来ちまったぞ…まだやっか?」

 

 

「くっ…!神喰狼(フェンリル)め、こんな猿ごときに寝返りおって!良かろう!我が直々にお前を殺してくれる!」

 

そう言ってロキは超巨大な光の槍のようなものを展開させるとオラめがけて投げつけてくる。

 

 

「我が一撃に耐えられるものなら耐えてみよ!神龍帝!」

 

飛んでくる極大の光槍、オラはそれを片腕で真正面から殴り壊す。

 

 

「なっ!馬鹿な!我が一撃を素手で破壊するだと!?」

 

 

「今度はこっちから行くぞ!」

 

オラは瞬時にロキとの距離を積めていく。

 

 

「くっ…!猿風情が調子に乗るな!」

 

向かってくるオラに今度は魔術攻撃を撃ってくるがオラには一つも当たらない。

 

瞬く間に距離を積め、ロキの腹部に全力の蹴りを叩き込む。

 

 

「だりゃああああぁぁぁっっ!」

 

 

【ドゴンッ‼】

 

 

「ぐぅっ……かはっ……ッ!」

 

腹を抑えて蹲るロキを持ち上げると全力のアッパーを叩き込む。

 

 

「でりゃああああぁぁぁっっ!」

 

【バガンッ‼】

 

 

「ぐっがあぁあぁぁああッッ!!」

 

勢い良く空に打ち上げられるロキの背後に回り込み、今度はその背中に全力のアームハンマーを叩き込む。

 

 

「だああぁぁぁッ!!」

 

 

【ガギィッッ!!】

 

 

「ぬがあああぁぁぁっ!!」

 

勢い良く地面に叩き付けられるロキ。

 

オラは腕に気を溜めエネルギー波を打ち込む。

 

 

「ハアァァァァァッッ!!」

 

【ズガガガーンッッ!!】

 

 

「があああぁぁぁぁぁぁっ……!グ……ゾ……!何故……我が……あんな猿ごときにぃ……ッッ!」

 

もう攻撃を受けたロキは最早死に体だった。

 

コイツはもう戦えねえ、もう終わりだな。

 

オラがそう思った時だった。

 

 

【ギュオオオオォォォォオオオオンッ‼】

 

動けないロキをピンクの物体が呑み込んだのだ!

 

 

「な、なんだ!?くっ…離せぇ……!!」

 

オラは驚いて動けない、その間にピンクの物体はロキを呑み込みその形を人形へと変えていく。

 

そして完全に形を整えたそれはオラのとても見覚えのある奴だった。

 

 

 

 

 

 

「……ニヒィ♪」

 

ソイツは邪悪な笑みを浮かべてオラを見ているのだった。




オッス!オラ悟空!

な、なんでだ!?なんでアイツがここにいんだ?

アイツは前にオラ達で倒したはずだ!

しかもコイツ!ロキを吸収しやがったからかなり強くなってっぞ!

どうしたらいいんだ……!!

次回!DORAGON BALL D!

蘇る悪夢!神龍帝大ピンチ!

ぜってえ見てくれよな!


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蘇る悪夢!神龍帝大ピンチ!

前回までのあらすじじゃ……。

北の悪神ロキの登場 により ロキを迎撃することになったイッセー。
神菜帝 紫となり、ロキを圧倒するも。
突如現れたピンクの物体にロキは吸収されてしまった。
ロキを吸収したその物体は、ある人型へと姿を変え、
イッセーの前に現れるのだった


sideオーディン

 

 

儂は混乱していた。

 

目の前に現れた時を呑み込んだそのピンクの化物に……。

 

そやつはツルツルとした ピンクの肌に 腰の辺りに英字のMの文字をあしらった白いズボンのようなものを穿いており、上着にはロキが羽織っていた黒いローブを 身に纏っていた。

 

奴に対するは、我らが神龍帝の小僧。

 

小僧は前にも会ったことがあるかのように、ピンクの怪物を睨みつけていた。

 

神龍帝の小僧よ…。お主は一体何者なんじゃ?

 

 

sideout

 

 

sideイッセー

 

 

「……ニヒィ♪」

 

邪悪な笑みを浮かべながらオラを見てくる。

 

ソイツはオラが一度倒したことのある敵だった。

 

でもこいつは俺が倒してからウーブっちゅういい奴に生まれ変わってるはずだ。それがどうしてこんなとこにいるんだ?

 

 

「…… オレがどうしてここにいるのかが不思議でしょうがないって顔だな…。神龍帝…いや、ソンゴクウ」

 

 

「!……やっぱ、オラのこと気づいてやがったのか…魔人ブウ」

 

 

「当たり前だ。オマエのその気と喋り方で間違える訳ない」

 

でも、コイツどうしてお話ができてんだ?前に戦ったときは話すらまともに出来なくて、野生化しちまってたのによ。

 

 

「……さっきのやつを吸収してから頭が冴え渡った。これでオレはさらに強くなった。 ソンゴクウ、お前も吸収してオレはさらに強くなる」

 

 

「ふっ… やってみろよ、オラだってそう簡単にはやられねえぞ!」

 

 

「ニヒィ♪……すぐに終わらせてやる!シャアッ!!」

 

ブウの姿がぶれ、瞬時にオラへと距離を積めてくる。

 

オラも迎え撃つようにブウに向かって突っ込んでいく。

 

 

ドライグ聞こえてっか?

 

 

『なんだ?相棒』

 

アイツはハナっから全開で飛ばしてやんねえと勝てねえ…。おめえも力貸してくれ!

 

 

『俺とお前は相棒だ、勿論貸してやる』

 

サンキューな!相棒!

 

 

「『いくぞッッ!』」

 

そうしてオラ達はブウを迎え撃つのだった。

 

 

sideout

 

 

 

side木場

 

 

今僕たちの目の前であり得ない戦いが繰り広げられていた。

 

それはイッセーくんとピンクの化け物の戦い。

 

二人がぶつかり合うたびに衝撃波が生まれ、

辺りの地形を変化させていく。

超スピードで動き回る二人は騎士(ナイト)である僕の目でも捉えることが出来ない。

 

一体何が起こっているって言うんだ 横を見るとオーディン様はしっかりとその戦いを目で追っていた。

 

 

「 すごい戦いじゃのぅ…。レーティングゲームや先の大戦とは大違いじゃ」

 

 

「い、いったい何が起きてるの……それに、さっきの化物はいったい……」

 

 

「……分かりません、でも、とても嫌な気配がします」

 

 

「フェンリル以上に手を出してはならない存在のようですわね……」

 

あれが見えているのか…。さすがは主神様だ。

 

他の皆は僕と同じように何が起こっているのか分からないみたいだ。

 

僕は再度空へと視線を移す。すると、何かが勢いよく僕たちの近くに突っ込んできた。

 

 

【ヒュゥゥゥウウウッッドゴォォォォオオオッッ!】

 

辺りに土煙が舞い上がる。

 

 

「痛っちちちぃ……やっぱ強えな……」

 

 

『あぁ、この形態でも攻撃が通じてるのかすら分からんとな……化物め……』

 

土煙が晴れるとそこにいたのはイッセーくんだった。

 

 

『『イッセー(くん!)(先輩!)』』

 

 

「神龍帝の小僧や、あの化物はいったいなんなのじゃ?」

 

僕たちが心配するなか、オーディン様がそう問いかける。

 

 

「アイツの名は魔人ブウ。オラが前世で戦った中で一番厄介な奴だ……ッ!?木場ァァすぐにそこから離れんだ!前に跳べっっ!」

 

僕はその言葉に一瞬戸惑ってしまった。

 

 

 

【ギュウウゥゥゥゥォォォォォッッッ!】

 

 

そこに覆い被さってくるピンクの物体!

 

 

「くっ……!」

 

すぐさまその場を離脱しようと試みるが、物体は粘着質で身体に絡み付き動きを奪っていく……。

 

くっ……!ここまでか……

 

僕が諦めかけたときのことだった。

 

 

『Half Dimension!』

 

そんな機械音声とが聞こえると、僕に覆い被さっていたピンクの物体が半分に縮小される。

 

チャンスだ!

 

僕はその隙に聖魔剣を創り出してその物体を切り刻みなんとか脱出する。

 

 

「ハアアァァァァッッ!」

 

僕が抜け出したのほぼ同時にイッセーくんが気攻弾を放ってその物体を消し飛ばした。

 

 

「大丈夫か?聖魔剣使いくん」

 

そう言って声をかけてきたのは白龍皇のヴァーリだった。

 

 

「あぁ、なんとかね…。でも、助かったよ、ありがとう」

 

 

「なに、ただの気まぐれさ。それにしても、兵藤一誠、あれはいったいなんだ?」

 

ヴァーリが魔人ブウと呼ばれた化物を見てイッセーくんに問う。

 

 

「魔人ブウって言うんだ…とんでもなく強え厄介な奴だ……」

 

イッセーくんもブウを睨み付けながら返答する。

 

 

「君でも苦戦するような相手がいるなんてね。これは面白そうだ」

 

すると、しばらくこちらの様子をうかがっていたブウが不意に口を開いた。

 

 

「……オマエ、白龍皇だな?」

 

 

「あぁ、そうだが、まさか魔人に名前を覚えられているなんて感激だよ」

 

言葉とは裏腹にとても楽しそうなヴァーリ。

 

 

「……神龍である赤龍帝に白龍皇……二天龍……ニヒッ面白いもの見れた…。今日は一旦帰る……また会談の時、また来る」

 

 

「待て!何処に行く気だ!」

 

 

そう言うとブウはイッセーくんの言葉を無視して。

 

ロキの使っていた魔術を用いて何処かへと転移していくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

ブウの奴…アイツまた強くなってたぞ…。

こりゃオラ一人じゃ勝てねえ、ヴァーリ、おめえの力貸してくれ!

ん?何すんのかって?合体だ!

次回!DRAGONBALL D!

更なる強化!イッセー直伝フュージョンポーズ!

ぜってえ見てくれよな!


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更なる強化!イッセー直伝フュージョンポーズ!

前回までのあらすじじゃ……。

突如現れた魔人ブウは、悪神ロキを吸収してしまう。

イッセーさ神菜帝 紫に変身して迎え撃つも。苦戦を強いられる。
イッセーの苦戦を見たグレモリー眷属たちは困惑を隠せない。
そんな中木場に起きる大ピンチ。
木場は魔人ブウに吸収されそうになるが、
すんでのところでヴァーリに助けられる

魔人ブウは二天龍をみて満足したのか、何処かへと転移してしまうのだった。


side三人称

 

魔人ブウが 消えた後、一誠達は兵藤家へと戻ってきていた。

 

ヴァーリチームやオーディン達も一緒だ。

 

現在、イッセーは魔人ブウについての話を皆にしていた。

 

 

「っていうんが魔人ブウの全部だ」

 

納得したように うんうんと頷く眷属とオーディン。

 

 

「なるほどのぅ。戦っている相手を無差別に吸収して自身の力に変え……」

 

 

「 驚異的な再生能力で、体を壊されてもその破片さえあればすぐに再生してしまう……」

 

 

「更に見たものを即座に模倣してしまう異様な再現力……」

 

 

「あぁ、おまけにアイツはあの頭の角みたいなとこからものを別のもんに変えれるおかしな光線を放つんだ。物から物だけじゃねえ、動物や虫、オラ達みてえな人間や悪魔だって例外じゃねえ…前ん時もそれですげえ数の人がお菓子に変えられて食われちまったんだ……」

 

イッセーが 話した内容に皆は黙り込んでしまう。

 

 

「…… そんな相手をどうやって倒すって言うのよ、 倒しようがないじゃない」

 

リアスがボソリとそんなことを呟く。

 

 

「 いや、 倒す方法は一つだけある」

 

イッセーが言った言葉にその場の全員がイッセーの方を見る。

 

それを聞いて木場が疑問を口にする。

 

 

「それは一体どういう方法なんだい?」

 

 

「 簡単だアイツが再生できないくれえでっけえ火力で消し飛ばしてやればいい」

 

 

「……イッセー先輩ならともかく私たちにそんな火力は……」

 

 

「あるじゃないか」

 

小猫がそう口にするのを遮るようにヴァーリが口を開く。

 

 

「 そこにいるリアス・グレモリーや兄であるサーゼクス・ルシファーは滅びの魔力を持っているのだろう?それを使えば肉片残さず消し飛ばすことは可能だと思うがな」

 

 

「でも、私にあの化物を倒せるほどの魔力なんて持ってないわ……」

 

 

「そんなの赤龍帝の譲渡の力を使えば幾らでもにあげられるにゃん♪」

 

黒歌の言葉に皆の顔に明るさが灯る。

 

 

「いや、 それは無理だ」

 

と、ここで唐突にイッセーから駄目だしが入る。

 

 

「どうしてだ?この方法なら確実に魔人ブウを倒すことが出来ると思うのだが……」

 

アザゼルが怪訝そうにイッセーに問いかける。

 

 

「 おめえ達もさっき見た通り、アイツは強えしスピードも段違いだ…。並の奴がアイツに挑めば一撃でやられちまう。部長は肉弾戦は得意じゃねえだろ?もし滅びの魔力をぶつける前にアイツに懐に入られちまったらそれで終わりだ」

 

 

「 た、確かににそうだけれど、じゃあどうやってアイツを倒すと言うの?」

 

 

「 そこはオラに考えがある」

 

イッセーはそう言うとヴァーリに近寄っていく。

 

 

「 ヴァーリ、今回の戦い。オラ一人じゃ勝てねえ、おめえの力貸してくれ」

 

その言葉にその場の全員が驚きを露にする。

 

まさかイッセーの口から助力の言葉が出るとは思っていなかったのだろう。

 

助力を受けたヴァーリ本人も少しの間信じられないものを見たような表情でイッセーを見ていたがすぐにいつもの顔に戻り、聞き返す。

 

 

「 まさか神龍帝からそんな言葉を聞くなんてね。それで、 力を貸すと言っても何をすればいい?」

 

 

「あぁ、フュージョンだ!」

 

イッセーが話した言葉に全員が首をかしげる。

 

 

「おい、イッセー…。フュージョンって言うと合体って意味だぞ?何をするつもりだ?」

 

アザゼルが皆の疑問を代表して聞く。

 

 

「あぁ、そうだ!オラとヴァーリで合体して一人の戦士になんだ!そうすりゃ多分。アイツを倒せると思う」

 

 

「……合体するってのは分かった。けどその方法はあるのか?」

 

 

「あぁ!オラが知ってっから問題ねえ!」

 

自信ありげに答えるイッセーを見て オーディンがほっほっほっと笑いながら言う。

 

 

「 ならば奴を倒す手段は決まったの儂らも会談の準備を進めるとしようかのぅ」

 

 

「あぁ!じっちゃんに危害加えさせねえ!」

 

 

「期待しておるよ。さて、それじゃあ儂達はもう行くとするか」

 

そう言うと オーディンは立ち上がり、ロスヴァイセと共に部屋を出て行ってしまった。

 

 

オーディンが部屋を出て行くのを見送ったグレモリー眷属とヴァーリチームはそのまま各自で好きな事をやりはじめるのだった。

 

sideout

 

 

 

sideヴァーリ

 

 

オーディンが出ていたのを見送り、俺は本を読んでいた。

 

すると俺に近づいてくる人影が一人いた。兵藤一誠だ。

 

 

「なあ、ヴァーリ」

 

 

「なんだ?兵藤一誠」

 

 

「今からフュージョンの練習をしてえんだけどいいか?」

 

フュージョンか…。確か合体して一人の戦士になると言うものだったか。

 

 

「あぁ、別に構わないよ」

 

 

「 サンキュー!そんじゃオラが始めに見本を見せっから後でやってみっぞ!木場!ちっと手え貸してくれ!」

 

なんだ?聖魔剣使いなんか呼んで何をする気だ?

 

 

「え?分かった」

 

 

「まずオラが手本を見せっからそれをオラの横で真似してくれ」

 

 

「了解したよ」

 

聖魔剣使いの了承を聞いた兵藤一誠は、不思議な動作を説明しながらやり始めた。

 

 

「まず二人がある程度の距離を置いて立つ!」

 

そう言うと聖魔剣使いは兵藤一誠から少し距離を置いた。

 

それを確認して兵藤一誠は両腕を右側に伸ばした。

 

 

「そしてこうする!腕の角度に気を付けろ!」

 

そう言いながらがに股になりながら横に数歩、カニ歩きのように動きながら両腕を上に振りながら反対側に動かしていく。

 

 

「フュー!……腕を反対にしながら二人が近づく!こん時動かす足は三歩分だ!」

 

隣では聖魔剣使いが無言でそれを真似している。その顔はとても恥ずかしそうだ……。

 

 

「ジョン!」

 

しかし、兵藤一誠は恥ずかしい顔ひとつせず、今度は腕をまた反対側に伸ばし、左足を曲げると腕とは逆方向に膝を向ける。

 

 

「足の角度に気を付けろ!そして……こうする!」

 

 

「ハッ!」

 

叫びながら先程畳んだ右足を地面に置き、左足をピンと伸ばして片腕を右耳の上に、もう片方を左耳の下に添えるような形で腕をつきだしているその指は何故か人差し指だけが伸びているというおかしなもの……。

 

 

「こうして二人の指を合わせんだ!またまた足の角度に気を付けろ!」

 

話す兵藤一誠は真剣そのものだが、隣の聖魔剣使いは恥ずかしさからか顔を真っ赤にしている。

 

俺を含む部屋の殆どが唖然とするなか。美猴と黒歌だけは後ろを向き肩を震わせていた。

 

俺はあれをやらなければいけないのか……?

 

あのポーズをとっている自分を想像して俺は頭を抱えたくなるのだった……。

 

 

 

sideout

 

 

 

sideイッセー

 

 

 

「よし、そんじゃやってみっぞ!木場、手伝ってくれてありがとな!」

 

 

「いや、いいよ……力になれたみたいでなによりさ……」

 

ははは……と力なく笑う木場。どうかしたんか?

 

 

見ると部屋にいる全員が顔を引き吊らせている。

 

美猴と黒歌の二人を除いて……。

 

あのいつも冷静なグレイフィアでさえ顔を引き吊らせて笑っていた。

 

 

「?どうしたんだ?おめえ達」

 

 

「いえ…そのね?イッセー…あれは本当にやらなければいけないものなの?」

 

部長がそんなことを聞いてくる。

 

 

「あぁ、そうだ!あれをしなきゃフュージョンは完成しねえんだからさ」

 

 

「そ、そう……」

 

それだけ言うと部長はそそくさと離れていく。

 

一体なんだってんだ?

 

 

「まあいいか、んじゃ、ヴァーリ練習すっからおめえもやってくれ!」

 

 

「……分かった」

 

顔を青くしながら立ち上がりオラの横に移動するヴァーリ。

 

 

「やり方はさっき説明した通りだ、んじゃ、いくぞ!」

 

ヴァーリと共にフュージョンポーズを取っていく。

 

 

「「フュー…ジョン!ハッ!」」

 

 

【カッッ!!】

 

ポーズをとり終え、オラ達の指がくっつくと光が部屋に溢れだした。

 

 

「なっ!なにっ!?」

 

光が収まるとそこに立っていたのは……。

 

 

『ふぅ、どうやら失敗しちまった見てエだな……』

 

デブくなったイッセーともヴァーリともつかぬ少年が立っているのだった。




オッス!オラ悟空!

ついに会談の日だ!

オーディンのじっちゃんはオラ達がぜってえ守ってやっぞ!
いくぞ!ヴァーリ!フュー…ジョン!ハッ!

『さあ、始めようか……魔人ブウ』

次回!DRAGONBALL D!

ついに決戦!合体戦士VS魔悪神ブウ!

ぜってえ見てくれよな!


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ついに決戦!合体戦士VS魔悪神ブウ!

今回は前回のあらすじは無しじゃ……

その代わり フュージョン戦士の名前(失敗例)と龍達の合体後の名前(失敗例)をお知らせするぞ


戦士:橙龍皇帝イーリ【イッセーから『イ』とヴァーリから『ーリ』を取り合わせた時の名前だな】

龍:橙龍ドルビオン【ウェルシュドラゴンドライグから『ド』をバニシングドラゴンアルビオンから『ルビオン』を取り合わせて決まったのがこれなんじゃ】

神器:橙龍皇帝の籠手翼(ウェルシング・ウイング・ギア)【橙色の籠手に翼が付く。
能力は合体前と同じだかな!二つの力を同時に扱うこともできるんだぞ!】

因みに成功時も色は同じだからなぁ

それと、今回ヴァーリの新たな力が見られるぞ!


sideヴァーリ

 

会談当日…。

 

俺達は 都内のとある高層高級ホテルの屋上にいた。

 

フュージョンの練習はどうしたのかって?

 

もちろん何度もやった…。やる度に死にたくなるほどの屈辱を受けがね……。

 

どうにも フュージョンという技は使いどころが難しいもののようだ…。

 

まず大前提に二人の実力がある程度近く……あのポーズをきっちり取らなければ成功はしない……

 

そして、一度融合すると、大きなエネルギーを使用できるものの、融合状態を三十分以上持続することができない。

 

また、エネルギー消費の激しい状態を併用するとさらに融合時間が減少する上に、分離した後は再びフュージョンするまで一時間のインターバルが必要だそうだ。

 

慣れてきさえすれば、ポーズの最後に2人の指を合わせるだけで合体は可能であるらしい……。

 

上手く行けば、どんな条件でも、多人数でも合体は可能だという。

 

両者の微妙なバランスを取るのがとても難しく、あまりに違う二人でのフュージョンはとても困難である……とのことだった。

 

まあ、 そういうわけで何度も失敗して返信を繰り返し、 その度に美猴と黒歌に笑われ何度殺意が芽生えたか分からない……。

 

リアス・グレモリーやその眷属、冥界最強の女王(クイーン)からは同情され、アザゼルやアーサーからは慰められ惨めだった……。

 

アルビオンやドライグも途中から啜り泣くことすら無く。

 

ただひたすらに『フュージョンは嫌だフュージョンは嫌だフュージョンは嫌だ』と呟いていて、正直声をかけるのを躊躇ってしまったくらいだ……。兵藤一誠は平然と話しかけていたが……

 

アルビオン以外に今はもう一匹、俺の中にいるのだが、ソイツも呆れて声すらかけてこない……

 

終いには兵藤一誠の義弟から励ましの激励をもらうような有り様だった……。

 

だが!つい先日ようやく念願のフュージョンが成功したのだ……!

 

あの時の感動は今でも忘れることが出来ない……。

 

寧ろ俺はこの感動を生涯忘れることはないだろう。

 

アルビオンとドライグも感極まって血涙を流しそうなほど喜んでいたよ……。

 

……と、そろそろそんなことを話してる場合でもなさそうだ。

 

 

【バチッ!バチチッ!!】

 

目の前の空間が歪み、 大きな穴が開いていく。

 

そこから姿を現したのは悪神ロキのローブを纏った魔人ブウだった。

 

 

「ニィ♪…… 約束通り邪魔しに来たぞ」

 

ブウが邪悪な笑みをしながら話す。

 

さて、本題にはいる前に少し体を動かすとしよう。

 

 

「兵藤一誠、 悪いがお先にやらせてもらう」

 

 

「あっ!おい、ヴァーリ!」

 

兵藤一誠の言葉を無視して俺は魔人ブウの前に出る。

 

 

「さあ、始めようじゃないか…晴れ舞台だ。準備は出来ているか?『九喇嘛』」

 

 

『あぁ、そっちこそ足を引っ張るなよ?ヴァーリ……』

 

俺の言葉に野太い声が帰ってくる。

 

それとほぼ同時に俺の体を金色のオーラが包み込んだ。

 

 

「さて、伝説の神龍に厄介だと言われる魔神に俺達の力がどこまで通じるのか見せてもらおう!」

 

俺はそう言って魔人ブウに突っ込んでいくのだった。

 

 

sideout

 

 

 

sideイッセー

 

 

ヴァーリのやつ…。一人で魔人ブウに突っ込んじまった……。

 

でも、ヴァーリが使ってるあの力いったいはなんだ?

 

気……じゃあねえよな?けど、何かとんでもないものを感じる……。

 

戦況はヴァーリが押しているように見えっけど違う……。

 

 

「 ブウのやつヴァーリで遊んでる……」

 

そう、ヴァーリの攻撃を全て受けているのに、涼しげな顔で余裕そうな顔だ。

 

ヴァーリのやつも遊ばれてるのが分かってんか攻撃に焦りが見え始めてる……。

 

マズイぞ…。ブウの奴、また強くなってやがる……。

 

恐らく今のヴァーリなら前のブウと互角かその少し下辺りのはずだ…だが、今は完全に押されている。

 

しばらく観察しているとヴァーリがブウの一撃で吹っ飛ばされていくのが見えた。

 

オラは瞬間移動で咄嗟にヴァーリのもとまで飛ぶと近くの廃家に身を隠す。

 

 

「無茶すんじゃねえよ……オラでも勝てなかったんだ。おめえが勝てる相手じゃねえ」

 

オラの言葉にヴァーリは悔しそうにしながらも頷いた。

 

 

「あぁ、悔しいがそうらしい……俺と九喇嘛の力がどこまで通じるのか試してみたかったが……やはり『アレ』をやるしかないか」

 

ヴァーリの言葉にオラも頷く。

 

 

「あぁ、 やるしかねえ! じゃなきゃアイツは倒せねえ」

 

ヴァーリは金色の鎧?を消しいつもの姿に戻ると言った。

 

 

「やるぞ、兵藤一誠!」

 

 

「あぁ!いくぞヴァーリ!」

 

オラ達は距離を空けて横に並ぶとある構えをとる。

 

 

「「フュー……ジョン!ハッ!」」

 

その掛け声と共にオラの指とヴァーリの指が重なり光が溢れ出す。

 

 

【カッッッ!!!!】

 

その光は球体となりブウの目の前へと飛んでいき弾けた。

 

そこから現れたのはスラッとした体型にメタモル星人の衣装を身に纏ったガンメタル色の髪の少年が立っていた。

 

 

『さあ、第二ラウンドを始めようか……魔人ブウ』

 

少年は不敵に笑って魔人ブウにそう言うのだった。

 

 

sideout

 

 

 

 

sideブウ

 

 

なんだコイツは?さっきまでこんな奴はいなかったぞ……

 

でもこの衣装を見たことはあるそうだあのチビのゴテンクスとかいうのが着ていた服のはずだ。

 

面白い、強くなったオレに勝てるか見てやる!

 

それで強かったら吸収してやるぞ!

 

sideout

 

 

 

side三人称

 

 

 

「なんだ?オマエ」

 

 

『俺か?俺は兵藤一誠でもヴァーリ・ルシファーでもない…。俺は貴様を殺すものだ』

 

少年が不敵に笑いながらそう話す。

 

 

「オレを殺す?オマエが殺されるの間違いじゃないのか?」

 

ブウも負けじとニヤついて返す。

 

 

『いーや、お前は俺に手も足も出ないで殺される……これは宿命だ』

 

 

「面白い♪なら試してやる…シャアッ!」

 

ブウが奇声と共に神速にも近い速度で少年に殴りかかる。

 

しかし少年は不敵に笑ったまま微動だにしない。

 

 

【バギィッ!!】

 

少年の顔に魔人ブウの拳が炸裂する。

 

 

「……こんな程度か?」

 

しかし少年は 魔人ブウを見上げてニヤリと笑う。

 

その様子に魔人ブウは即座に少年から距離を置いた。

 

 

 

「…………」

 

 

「どうした?来ないのか?来ないならこっちから行くぞ!」

 

少年が魔人ブウを超える速度で魔人ブウに突っ込んでいく。

 

 

「でりゃあぁぁぁッッ!」

 

 

『DivideBoost!!』

 

そんな機械音声が流れるとブウの動きに変化があった。

 

 

【バキィッ!】

 

 

「ガッ……!グゥ……ウギャギャギャオーーッ!」

 

殴り飛ばされ吹っ飛ぶが、すぐに体勢を立て直し咆哮する。

 

 

「叫んでいる暇があるのか?」

 

その直後、背後に現れた少年がブウを蹴りあげる。

 

蹴りあげられたブウは空中で迎撃しようと北欧の魔術を放ってくる。

 

しかしそこにはもう少年の姿はなく、地に攻撃が命中するのみ。

 

 

『遅いんだよ、お前なんか『足だけで充分だぜ!』』

 

いきなり目の前に現れた少年は空中でブウに凄まじい数の蹴撃を加えていく。

 

 

『だあぁぁぁぁぁッッ!』

 

凄まじい乱蹴りの後、体を回転させ両足で思いっきりブウを蹴り落とす。

 

 

《ヴァロット…時間が迫ってきている……早めに決着をつけろ》

 

籠手と翼から二匹のハモったが聞こえてくる。

 

 

『もう時間か?アライグ…。仕方ねえな……なら、バランス・ブレイク!』

 

 

Welshing Dragon Balance Breaker!!!!!(ウェルシング ドラゴン バランス ブレイカー)

 

機械音声と共に橙色の鎧がヴァロットと呼ばれた少年に装着される。

 

 

『これで貴様を地獄に送ってやるぜ!ウェルシング……!』

 

両羽でを構えてかめはめ波の構えをとる。

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!』

 

籠手の音声と共にヴァロットの手のエネルギーが大きくなっていく。

 

 

『かめはめ波ァァァァァァァァァァァッッッッ!!!』

 

 

【ドンッ‼】

 

極大の橙色の閃光がブウに向かって放たれる。

 

 

「グッ……!ガッ……!ガアァァァァ……ッ!!」

 

ブウも負けじとその閃光を押さえるが直ぐ様空に向けて吹っ飛ばされていく。

 

 

 

「ガッ…ア…ア…ァァァァァァァァァァァ…………」

 

 

【ギュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥン…………カッッッ!!!】

 

そして、ブウは閃光と共に地球から離れていき閃光の中に消えていった。

 

 

『……終わったな』

 

ヴァロットがそう呟くと同時に融合が解除され、イッセーとヴァーリの二人に戻る。

 

 

「フッ………」

 

 

「へへっ!やったな!」

 

【コツンッ!】

 

二人は笑顔で拳を合わせるのだった。

 

 

 




オッス!オラ悟空!

ブウとの戦いは終わったぞ!

これでもう大丈夫だな!え?まだ問題が残ってる?

そうなんか?なんだっけ?

次回!DRAGONBALL D!

確執を取り払え!界王様登場!?

ぜってえ見てくれよな!


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番外?編【作者報告】
長期休載のお知らせ各作品の主人公達


ギオスです。

題名のとおり今回からしばらく休載致します……
理由は下の会話内に紛れていますのでそちらをご確認ください……

皆様にご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いいたします……m(__)m


一誠「そういうわけで、オラ達がここに集められたっちゅうわけか」

 

悟誠「お、俺にそっくりだ!でも口調が……」

 

幽々子「あらあら、ホントにそっくりね~♪」

 

斉木『全く…僕は海域の問題を調べるので忙しいというのに何故こんなところに来なければならないんだ……

 

17島「まあアイツが動かなきゃ俺達も動けないんだから仕方ねえだろ?」

 

上条「上条さんは今度は何をやらされるのか気が気ではありませんですことよ?」

 

吹雪「あはは……苦労してるんですね」

 

榛名「仕方ありませんよ…作者は気まぐれですから」

 

斉木『ん?吹雪、お前のところの提督はどうした?

 

吹雪「それが…『なんで俺がそないなめんどい所にいかなあかんねん…俺ァ嫌じゃ、いかん!吹雪ちゃん代わりに行ってきてくれ』と言われてしまって……」

 

幽々子「責任感のない人なのね~…」

 

一誠「とんでもねえ奴だな…オラがぶっ飛ばしてやる!」

 

悟誠「止めとけって、お前にぶっ飛ばされたら命がいくつあっても足りねえよ……」

 

上条「全くもってその通りでせう……」

 

17島「醜い肉のオブジェの出来上がりだな……」

 

斉木『霧島と同意見だ……

 

榛名「榛名もそう思います……」

 

一誠「ひっでえな…おめえ達……」

 

幽々子「それだけあなたは強すぎるのよ…何よ敵を蹂躙って……」

 

一誠「んなこと言ったら幽々子だって無双してんじゃねえか……」

 

幽々子「あなた程酷くやってはいませんわ~♪」

 

悟誠「そうかな?にしても良いおっぱいだぁ…♪」

 

17島「お前、18号に殺されるぞ……」

 

吹雪&榛名「…………」【引き】

 

悟誠「引かないでごめん!俺が悪かった!」

 

上条「うわぁ……。俺のとこでそんなことしてたら即殺されちまうよ……」

 

斉木『まずそんなことをする意味がわからない……。

 

一誠「はははっ!おめえの場合裸見れねえもんな」

 

幽々子「笑い事じゃないと思うわ~」

 

17島「その通りだな…中の奴も引いてるじゃないか……」

 

 

_______

 

 

上条「にしても、どうしてまた長期休載なんだろうな……」

 

一誠「おめえ持ち前の不幸が作者にも移ったんかもしんねえぞ?」

 

上条「それだけはマジで勘弁してくれ……」

 

榛名「榛名には分かりません……」

 

斉木『どうやら気力が続かないらしい…またその内気が向いたら書くそうだ……

 

悟誠「気が向いたらって……いったい再開は何時になるんだよ……」

 

幽々子「それも作者の気まぐれなのよね~……」

 

一誠「その通りなんだよな…っと、そろそろ終わりみてえだ!んじゃ、読者のみんな!またな!」

 

全員「ご迷惑をお掛けしますが少々お待ちください……」

 

 



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