遊戯王GX+ (sura)
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TURNーEXTRA 〜大雑談会〜

sura「って言うわけだから、これでお願い」

真二「この台本、いつもより薄くないか?紙1枚だぞ?」

拓磨「良いんじゃないか?楽で」

藍「楽とか言っちゃダメだから(汗)」

sura「え、もうカメラ回ってる!?」

真二「仕方ねぇ、始めっか!」

sura「遊戯王GX+!」

真二「UA10000記念」

藍「あ〜んど!」

拓磨「遊戯王ARC-V完結記念」

「「「「大雑談会!スタート!」」」」


藍「で、始まったのは良いけどこれ何やるの〜?」

 

sura「これの枠はな、キャラ設定を見直しつつまた、色々コメントしようって回だ!」

 

真二「...それってARC-V関係なくないか?」

 

sura「良いんだよ!たまたま被ったんだから!」

 

藍&拓磨「「それ大丈夫!?」」

 

sura「さてと、それじゃ本題に入ろうか、まずは真二からだね」

 

名前:遊闇 真二

誕生日:3月2日

血液型:A型

デッキ:『破壊剣士の生涯(バスター・ブレイダー)』『シンクロテスター用デッキ』

容姿:身長は162cm髪型はセミロングで髪色は黄色、目の色は青

詳細:本作の主人公、伝説のデュエリスト武藤遊戯に小学6年の時エースモンスターであるバスター・ブレイダーを授かった。また、時を同じくして父親が行方不明になる。モンスターの精霊が見え、幽鬼うさぎは彼を支えている。

 

sura「こんな感じかな」

 

真二「こんな感じ...ってお前の匙加減かよ!」

 

藍「そういえば気になってたんだけど、幽鬼うさぎってカード真二が持ってるの以外で見たことないんだけど、そのカードどうしたの?」

 

拓磨「そう言われればばそうだな」

 

真二「うーん、なんて説明したらいいんだこれ…(父さんがなんやかんやでパックに仕込んだカードとは言いづらいしな)」

 

拓磨「そういえば真二のバスター・ドラゴンはおじさんから貰ったんだろ?」

 

真二「貰ったとは少し違うがまぁ、そんな感じだな」

 

藍「それにしても変だよね〜おじさんはどうやってこのカードを見つけたんだろ?」

 

真二「それは俺にも分からん」

 

sura「因みに過去(改定前)の真二は結構違うんだよね」

 

「「「過去!?」」」

 

sura「過去って言っても君たちに記憶はないよ、それに…」

 

拓磨「それに?」

 

sura「あ、いやなんでもない」

 

真二「それで結構違うってどう違うんだ?」

 

sura「まず、貰うカードが違うんだよね♪前はブラック・マジシャンをもらってた」

 

「「「ブラック・マジシャン!?」」」

 

sura「あっ、もちろんマハードじゃないよ?でもなんか遊戯さんがブラック・マジシャン渡すってなんか変だったから変えたね、後はそうだね…行方不明になってるのはお父さんだけじゃなくて両親になってた」

 

拓磨「真二が一人暮らしとか考えられんな」

 

sura「だから尚のことそこも修正...なんだけど一部引き継ぎはしてる」

 

真二「ふーん、何処が?」

 

sura「料理とかリーダーシップ的な事だよ、後はそうだね...精霊が違うね、幽鬼うさぎじゃなくて破壊剣士の伴竜だったよ」

 

真二「それは別に変えなくても良かったんじゃないか?」

 

sura「まぁ、それは良かったんだけど...俺の趣味?」

 

拓磨「お前な...」

 

藍「あの〜精霊ってなに?」

 

sura「精霊ってのは...これのことだよ」

 

幽鬼『やっほー!ってあれ?ここは...まさかっ!マスター私を!?』

 

真二「なに言ってんだ?お前」

 

藍「な、なにこの子!?」

 

幽鬼『...あれ?藍ちゃん私のこと見えてます!?』

 

sura「これがカードの精霊、君たちの世界では都市伝説程度に広まってるでしょ?これがその精霊だよ」

 

藍「こ、これが...」

 

真二「幽鬼、とりあえず戻っとけ」

 

sura「さてと、それじゃ次行こうか」

 

名前:遊坂 藍

誕生日:7月7日

血液型:AB型

デッキ:『ゼラの奇妙な冒険(天使族)』

容姿:髪色は赤のツインテール、身長は155cmタレ目なのが特徴。目の色は黒

詳細:真二・拓磨の幼馴染、伝説のデュエリスト武藤遊戯にワタポンを貰っている。また、女子が少し苦手だったが、明日香達のおかげで少々治ってきているようである。”個人的に胸が小さいことを気にしてる”

 

藍「ちょ、ちょっと〜!最後のなによ!///」

 

sura「いや〜、一応ね」

 

藍「それに何よ!このデッキ名!」

 

sura「それはデッキ名が思いつかなかったんだよ!」

 

藍「そこはもう天使族デッキで良かったんじゃないの〜!?」

 

拓磨「まぁ、落ち着けって藍、貧乳はステータスだぞ」

 

藍「た、拓磨がそう言うなら///」

 

真二&sura「(単純だな...)」

 

拓磨「それで、藍にもあるのか?過去の副産物みたいなやつは」

 

sura「もちろん!確か藍ちゃんは...デッキが少し違うくらいだったかな、後はまぁ、変わらないよ」

 

藍「デッキが違う〜?」

 

sura「うん、デッキは確か幻想の音女だったよ」

 

「「「幻想の音女?」」」

 

sura「簡単に言うなら融合する天使族デッキみたいな感じだったね、光神テテュスもちゃんとはいってたよ、そこが引き継ぎ点だね」

 

藍「そこだけ!?」

 

拓磨「まぁ、良いじゃねぇか、変更点が少ないならその分完成度が高いってことなんだから」

 

sura「そうだよ(本当はどう改定しても結論変わらないってのが真実だけど)」

 

真二「さてと、次は?」

 

sura「そうだね、次は」

 

名前:遊ヤミ 真二

誕生日:3月2日

血液型:A型

デッキ:『闇世界の長(暗黒界)』

容姿:見た目は真二とほぼ同じだが、目の色が真二とは違い、紅い

詳細:自称闇のゲームの番人普段は黒のフードを深く被っており顔を確認できないため表情が分からない。

 

藍「この人がこの前拓磨の言ってた...」

 

拓磨「正直言って、敵ってこと以外全く分からない奴だ」

 

真二「なぁ、suraこいつにも過去ってものがあるのか?」

 

sura「まぁ、ね...ヤミに関しては初登場の場所と一人称が違うね」

 

拓磨「ふーん、なぜ初登場場所が違うんだ?」

 

sura「まぁ、特に意味はないんだけど、真二VSヤミの戦いにしたくてね」

 

拓磨「それならそれのままで良かったんじゃないのか?」

 

sura「それもそうなんだけど、タイタンの時の方がタイミング良いし拓磨にも精霊が見えるきっかけが欲しかったからね」

 

拓磨「なるほど」

 

真二「それと気になったんだが何故一人称?」

 

sura「前は”俺”だったんだが”僕”に変えたよ、これに関してはそうだね...今は言えないけど諸事情だよ」

 

藍「なんで今は言えないの〜?」

 

sura「なんででもだよ、まぁ今後の展開に乞うご期待ってことだね」

 

拓磨「それ以外は?」

 

sura「後は...ダークシンクロを使わなかったってことかな」

 

真二「なぜ今作では使うように?」

 

sura「まぁ、悪役っぽいからかな、ダークシンクロ自体俺が好きってのもあるんだけどね」

 

拓磨「またお前の趣味かよ」

 

sura「まぁ、スターダストを使う以上ダークシンクロは切っては切れない仲だからね」

 

「「「ん?」」」

 

sura「ま、君たちにはまだ知らなくていい事実だよ、それじゃあ最後に拓磨の紹介に行こうか」

 

名前:遊蔵 拓磨

誕生日:5月19日

血液型:O型

デッキ:『友との記憶(カオス・ソルジャー)』

容姿:身長は175cmつり目が特徴、髪型はショートヘアで髪の色は青く、目の色は黒い

詳細:真二・藍とは幼馴染、中等部を首席で卒業するほどの腕前であり、次期デュエルキングとも名高い、彼のファンクラブがあるほどの人気がある。また、藍と美咲以外の女子には拓磨様と呼ばれているらしい。

 

真二「なんか、詳細が俺より多くないか?」

 

拓磨「そんなことはないんじゃないか?」

 

藍「む〜っ!」

 

真二「どうしたんだ?藍」

 

藍「ファンクラブなんて初耳なんだけど〜!」

 

拓磨「俺も初めて知ったんだが!?」

 

sura「会員数は1000人を超えてるっぽいね、会長は遊蔵美咲だってさ」

 

拓磨「あいつっ!」

 

藍「あはは、美咲ちゃんらしいね〜(私も今度入っちゃおっと)」

 

拓磨「...まぁいい、それで俺の過去ってやつはなんなんだ?」

 

sura「えーっと、拓磨はね...基本的には変わってないよ」

 

拓磨「は?」

 

sura「だってさ、やること変わんないよ、あっ!強いて言うなら肝試しには一緒に行ってないくらいかな?」

 

真二「ってことは、ヤミを知らないってことか?」

 

sura「そうだね、それ以前にヤミの初登場も違うわけだから真二くんしか存在は知らないって設定だったね」

 

真二「ってことは俺一人でヤミの問題を抱えるってことか!?」

 

sura「いやいや、その後ちゃんと拓磨や藍ともデュエルする予定だったよ、ただし真二と見間違えてだけど」




sura「さてと、これで全員の紹介は終わったかな?」

拓磨「あれ?美咲は?」

sura「美咲ちゃんはまだ登場したばかりだからね、また今度機会があれば紹介するよ」

藍「っていつの間にか終わりに近づいてる〜!?」

sura「それじゃあ、最後に締めの言葉行くぞ!」

真二「遊戯王GX+」

藍「これからもどうぞ」

拓磨「よろしくお願いしま」

sura「す!(...”す”だけ!?)」


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プロローグ 始まりの3人
TURNー-1 〜始まりの日〜


...ここはどこだ?

『ここは君の夢と現実の中間地点の世界だよ』

夢と現実の中間地点?それに君は?

『俺?俺は君だよ』

君が僕?

『そう、俺は君だ。正確に言うなら君の本心だよ』

僕の本心?

『質問が多いね、初めて会ったのにとても疲れるよ』

ごめん...でも一度気になると分かるまで調べたくなる性格でね

『知ってるよ、だって君は俺なんだからさ』

...君は本当の事を言ってるの?

『何を今更そんなこと言ってるんだよ?』

普通は疑うよ、夢と現実の中間地点とか自分の本心が前に現れるとか急に言われたらさ

『”普通なら”でしょ?』

ギクッ!

『君は...いや、俺自身は自分を特別な人間だと思ってるんだろ?』

.......

『そんなに顰めないでもいいじゃないか、君は才能はあるんだよ?』

才能?

『そう、君は普通の人間じゃない...その才能を持ってるってことさ』

どう言う事なんだ?

『普通を脱退したいなら俺と契約してよって話さ』

契約?

『そう、契約!てなわけでするかい?しないかい?』

そりゃ、普通を辞めれるなら...分かった、契約するよ

『そうと決まれば契約しようか!はい!』

そう言うと少年は握手を求めた

...?

『俺と握手したら契約完了だよ』

そっか、分かった

2人は握手をした。

『これで契約完了さ、後はそうだね...時間もないようだし4年後くらいにまた会おうか』

おい!結局契約ってなんの契約だったんだよ!普通じゃない俺の能力ってなんだったんだよ!

『いずれ分かるさ、いずれな』


「真二、起きなって!学校に遅刻しちゃうよ!」

 

僕の名前は遊闇 真二(ゆうやみ しんじ)、12歳だ、みんなからは真二って呼ばれてる。

 

いつもの母さんのモーニングコールか...それになんか体がダルい...いや、ダルいってか重いな

 

「母さんあと5分だけ...」

 

「誰がお母さんよ!早くしないと遅刻だよ!」

 

目を開けるとそこには女の子が馬乗りになっていた。

 

「って藍!?重いって!降りてよ!」

 

彼女の名前は遊坂 藍(ゆうさか あい)僕の幼馴染で右隣に住んでる女の子で、僕の...僕の好きな人だ

 

「だって真二が起きないからでしょ!」

 

それもそうか、僕の所為だと言えばそれまでだし

 

「とりあえずもう起きたからそこから降りてよ///」

 

「あ、ごめん」

 

そう言うと藍は真二から飛び降りた。

 

「さてと!真二も早く用意してね!んじゃ私は下で待ってるから〜!」

 

全く、藍はマイペースと言うかなんというか...

 

「って僕も着替えないとな」

 

『マスター、早く起きないと遅刻しますよ!』

 

こいつの名前はグラファ、俺のカードの精霊だ、本当は僕のデッキのモンスター全てが精霊らしいのだけど僕の魔力が足りてない所為でグラファしか見えないらしい

 

「はいはい、分かってますって〜」

 

それにしても今日の夢はなんだったんだろう?...契約とか僕の本心がどうとか

 

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玄関前

「もう!真二遅いよ〜!新学期早々遅刻だなんて私嫌だからね!」

 

玄関のドアを開けると藍が待っていた。

 

今日から僕は6年生、僕の夢は1つだけある、それはプロの決闘者(デュエリスト)になってデュエルキングになることだ

 

「お前が早いんだよ」

 

「そんなことないよ〜!真二が早いだけだって!」

 

よっしゃ!引っかかった!

 

「そうか?なら行こうぜ!」

 

「ち、違うって!待ってよ〜!」

 

「朝から騒々しいやつだな、お前等は」

 

後ろから声がし振り向くとそこには男の子が1人いた

 

「なんだ拓磨か」

 

こいつの名前は遊蔵 拓磨(ゆうくら たくま)僕の幼馴染でデュエルの天才とテレビ放送されたこともあるくらいの腕前だ

 

「なんだってなんだよ、いちゃ悪かったか?」

 

「いや、別に...」

 

「拓磨...その...奇遇だね!一緒に登校できるとかさ!///」

 

「ん?ああ、俺は今日寝坊してなそれで今この時間に...って真二どうした?何か気にでも触ったか?」

 

「い...いやぁ、なんでもない」

 

気にするわ!ってか拓磨も拓磨で少しは察してやれよ!どう見たってあの藍の表情はお前を気にしてるって表情だろうが!

 

「そうか?なら早く行こうぜ!遅刻しちまうよ!」

 

「うん///」

 

「はいはい...」

 

あれ?こんな所に引越しトラックが停まってる...新しく引っ越してきた人かな?苗字は...早乙女(はやおとめ)?変な名前だな〜

 

「真二!何してんだよ!早く行くぞ!」

 

「待ってよー!」

 

こうして僕たちはいつものように登校した。でもこの登校がいつもと違い、新たな出会いと儚い別れが待っていることを俺は知らなかった

 

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学校(教室)

ギリギリセーフってところかな?

 

『だからあれほど早く起きてくださいと言ったのに...』

 

グラファはグチグチと朝の事を言っている。

 

「真二、拓磨!おはよう!」

 

教室に入ると同級生の男子数人が集まり挨拶をしてきた。

 

「おはよう...どうしたんだ?みんな」

 

「驚くなよ?今日転校生が来るんだってさ!」

 

転校生?って新学期だから珍しくもなんともないか。

 

「へぇ〜そうなんだ...で?」

 

「”で?”じゃないだろ?きにならないのか?普通」

 

正直転校生とかどうでもいい、男子だったら仲良くなるだけ、女子でも同じだし

 

「残念ながら僕等は普通じゃないからね」

 

「俺を巻き込むんじゃねぇよ!...まぁ確かに俺は普通じゃなくて天才だけどな!」

 

拓磨を巻き添えにするんじゃなかった

 

キーンコーンカーンコーン!

 

朝のHRのチャイムがなった。

 

「はい、みんな席について」

 

チャイムと同時に先生が入ってきた

 

「みんなも知ってると思うが今日から新しい仲間が増える、早乙女さん、入ってきて」

 

「はい」

 

外から1人の女の子が入ってきて、黒板に字を書いた

 

早乙女 幽鬼(さおとめ ゆき)です...えっと...よろしくお願いします。」

 

あれって、さおとめって読むのか...へぇ〜

 

「あと...私はみんなと仲良くするつもりはありませんので」

 

「「「「「「は!?」」」」」」

 

今の一言でクラスの全員の息が合った。

 

転校そうそうぼっち宣言か...面白い子だな

 

『マスター、手を出す気じゃないですよね?』

 

出さないよ、僕は藍ちゃんしか...ってそうじゃなくてね

 

「あと4つ下に私の妹が居ますが、彼女にも近寄らないでください。」

 

その情報与えたら寧ろイジメの標的になるんじゃ無いのか?

 

「以上です。」

 

「.......えっ!?じゃ...じゃあ幽鬼さんは...そうね!そこの空いてる席遊闇くんの隣に座ってくれる?」

 

「はい」

 

よりによって僕の横かい!...とりあえず声かけとこうかな、あんな事言ってたけど”とりあえず”...ね

 

「ゆ...幽鬼ちゃん、宜しく!」

 

「っ!?そ...そうね」

 

やっぱり不満そうな顔してるな...話しかけるのは止めたほうが良かったのかな?

 

キーンコーンカーンコーン!

 

HRが終わりのチャイムがなった。

 

えっと1時限目は...って今日から新学期なのに授業あるわけが無いか

 

「ねぇ!幽鬼ちゃん!前の学校って何処?」

 

気がつくと幽鬼の周りにはクラスの数人による質問攻めにあっていた。

 

「.....」

 

「好きなアーティストとかは?」

 

「.....」

 

「.....」

 

「....あの」

 

「なにかな!?」

 

「もう終わりで良いですか?私用事が在るので」

 

なんか嫌な予感がしてきたな...

 

「ねぇ!良い加減にしてよ!あたし達は幽鬼ちゃんと友達になろうとしてるのに!何でそうやって「簡単よ、小学生でもわかる簡単な理由」っ!?」

 

幽鬼ちゃんの目が変わった気がした。

 

「人間...じゃなくて、君たちはやっぱり嘘つきだね。君たち...特にそこの君は自分の優しさを他人に自慢しようとしてるだけでしょ?」

 

今幽鬼ちゃん人間って言わなかったか?気の所為かな?

 

「そ、そんなわけないじゃない!あたしが優しさを自慢するためになんて!」

 

「そうかな?じゃあ君の好きな人の名前も言ってあげようか?私心が読めるんだよ?」

 

心が読めるのと好きな人が分かるのって関係なくないかな?...いやそんな事ないね。

 

「へぇ〜?面白いじゃん!なら言ってみなよ」

 

「君の好きな子は...遊蔵くんって子でしょ?」

 

言い忘れたが拓磨は凄くモテるのである

 

「そ...///何で!///」

 

そう言うと話しかけていた女子の1人が半泣き状態で廊下に走って行った

 

あらら...やっちゃったな、さてとそろそろ止めに入った方がいいかな?

 

「君たちそこま「君達そこまでにしときなよ、幽鬼ちゃん嫌がってるじゃん」」

 

真二が止めに入ろうとした瞬間拓磨が止めに入った。

 

「た...拓磨くんがそう言うなら」

 

アレ?なんか変じゃね?僕が今言おうとしたのに拓磨が止めに...あれ?

 

なんやかんやで1日が終了したのである。しかしそれから幽鬼に対するイジメが始まった事は言うまでもない。

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

それから2週間ほど経ったある日の放課後の事

 

『マスター』

 

「....」

 

今日は幽鬼ちゃんの机を外に捨てる...か、いい加減にしろよな

 

※もちろん真二と拓磨は何度も止めてます

 

「なぁ、真二!ちょっとこっちに来てくれないか?」

 

そう言われ真二は下駄箱に連れられた。

 

「何だよ拓磨!」

 

「なぁ、真二!俺に力を貸せ!」

 

拓磨が正義の味方気取りなのは分かってるさ、仕方ない...僕も幽鬼ちゃんは助けたいし力を貸すか!

 

「分かったよ拓磨、幽鬼ちゃんを救おう!」

 

「バカの割には話が早いな、なら作戦を言う、一回しか言わないから耳の穴かっぽじってよく聞けよ?」

 

今さりげなくバカって言わなかったか?確かに僕はバカだけどさ

 

「って事だ、いいな?」

 

「えっと...分かったよ」

 

多分だけど

 

「そうか、なら決行は明日だいいな!」

 

「うん!」

 

そう言うと拓磨は外に走って行った。

 

さてと、僕も明日の用意をしよっと

 

「あ、あの!」

 

声に反応し後ろを振り向くと下級生の少女が居た。

 

低学年の子?俺あまり関わりないはずだけど何かしたっけ?

 

「えっと...君は?」

 

「ボクは早乙女(さおとめ) レイって言います!」

 

早乙女?って事は幽鬼ちゃんの言ってた妹って!

 

「そっか、僕の名前は「遊闇真二さんですよね」」

 

なぜ僕の名前を?...って妹ちゃんが声かけてきてるんだから名前は知ってて当然なのかな?

 

「で、レイちゃん...僕に何か用かな?」

 

「お姉ちゃんの事で...」

 

「幽鬼ちゃん?...なるほどね、分かったでもここでの話は止めておこうか」

 

「え...どうして、ですか?」

 

どうしてって言われてもな...其処でいじめ組が聞いてるなんて言えないしな、拓磨が去った後からチラチラ見えてるんだけど...きっと僕1人になったときを狙って襲うつもりなんだろうな

 

「どうしてでもだよ!早く!こっちだ」

 

「えっ!?ちょっと!」

 

真二はレイの手を引っ張り走るのであった。

 

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コンビニ店内

 

ここなら良いか、追っても居ないし

 

「ごめんねレイちゃん...それで幽鬼ちゃんがどうしたんだ?」

 

「その、お姉ちゃんがいじめられてるのは知ってます。それを止めさせるのを手伝って欲しいんです!」

 

「いじめを止めさせるのを手伝うか...その事なんだけど明日俺と俺の友人でそれを決行しようとしてたんだ、元々から断ったりしないよ」

 

「そうじゃないんです。今日救って欲しいんです!」

 

「今日!?どうして今日なんだ?」

 

「これが...この手紙がお姉ちゃんのカバンの中に入っていたんです。」

 

手紙?

 

レイは手紙を真二に手渡した。

 

早乙女幽鬼、明日お前は1人で3丁目のカードショップの裏路地に来い、たっぷりと可愛がってやるよ。

 

3丁目の裏路地か...って事は結構近いな、よし!拓磨にも連絡しておくか!

 

「分かったよ、レイちゃん!俺は今から幽鬼ちゃんを助けに行く!」

 

「ありがとうございま...す」

 

「レイちゃんどうしたの?」

 

「いえ...変な話なんですけどボクあまりお姉ちゃんとの記憶が無いんです。」

 

幽鬼ちゃんとの記憶が無い?

 

「遊んだ記憶も、笑った記憶も、喧嘩した記憶も」

 

レイは涙を流していた。

 

物忘れが酷い子なのかな?いや、違う...この涙は悲しみの涙だ...ま、それは救出してからだな

 

「そっか、でも今は救出が優先だよ。危ないからレイちゃんは家に帰っててね」

 

「は...はい」

 

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3丁目の裏路地

 

拓磨への連絡はしておいた、そろそろ突っ込むか!

 

『マスター行きますよ!』

 

言われなくても分かってるさ!

 

「おい!暁とその取り巻きども!幽鬼ちゃんを放しやがれ!俺が相手だ!」

 

「ん?何だ、真二か...放してやっても良いぜ?俺にデュエルで勝てたらな!」

 

そう言うと暁とその取り巻きはデュエルディスクを構えた。

 

「...2対1って酷くね?まぁいいや!デュエルだ!」

 

「「「デュエル!」」」

 

LP 4000

 

取り巻き

LP 4000

 

真二

LP 4000

 

バトルロイヤルルールか、一週目はみんな攻撃できないんだっけ

 

「俺から始めさせてもらう俺のターン!」

 

暁 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺はモンスターをセットしカードを3枚セットしてターンエンドだ」

 

暁 LP 4000

手札 3枚

フィールド

伏せ1枚

魔法・罠

3枚

 

「分かったよ暁さん!俺のターンドロー!」

 

取り巻き LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺はジェムナイト・ガネットを召喚!」

 

<ジェムナイト・ガネット>

Level 4 戦士族 地

ATK 1900/DEF 0

 

「俺はその瞬間リバースカードオープン!破壊輪!ジェムナイト・ガネットを破壊し全プレイヤーに破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与える。」

 

<破壊輪>

通常罠

 

「ゔっ!」

 

真二

LP 4000→2100

 

「ヒヒッ!この痛みだ!」

 

LP 4000→2100

 

取り巻き

LP 4000→2100

 

この感じ...あの2枚も何かありそうな気がする

 

「俺はターンエンドだ!」

 

って何もなしかよ!

 

「僕のターン!ドロー」

 

真二LP 4000

手札 5→6枚

 

『マスター、私の力をお使いください』

 

「ありがとうグラファ」

 

...このターンでケリをつける!

 

「何言ってるんだ?」

 

「さぁ?絶望的すぎてきでも狂ったんじゃないんですか?」

 

「それもそうか!(俺の場にはカードが2枚、魔法の筒と聖なるバリアーミラーフォースーだ、どのみち勝てねぇよ!)」

 

「僕は手札抹殺を発動!」

 

<手札抹殺>

通常魔法

 

「全プレイヤーは手札をすべて捨て捨てた枚数分ドローする」

 

「手札交換か?おやおや、運のないこって!」

 

「それはどうかな?」

 

「「なんだと!?」」

 

「僕は今捨てた暗黒界の龍神グラファの効果と暗黒界の導師セルリの効果を発動、グラファの効果でフィールドのカード1枚を破壊する、破壊するのは伏せモンスターだ!」

 

「くっ!マシュマロンが!」

 

危ないカードを伏せてたな...

 

「さらにセルリの効果発動!このモンスターを守備表示で相手の場に特殊召喚する、俺は暁の場に特殊召喚!」

 

<暗黒界の導師 セルリ>

Level 1 悪魔族 闇

ATK 100/DEF 300

 

「俺の場に特殊召喚?舐めてるのか?それとも馬鹿か?」

 

ブチッ!

 

「お前は今この僕を...いや!俺を怒らせた、1つは幽鬼ちゃんをいじめた事、そしてもう1つは女子を泣かせた事、そして1つは俺より馬鹿な奴にバカと呼ばれた事だ!セルリの効果発動!このモンスターが暗黒界モンスターの効果で特殊召喚した時相手は手札を1枚捨てる!俺が捨てるのは暗黒界の魔神 レイン!」

 

「手札を...捨てる?まさかっ!」

 

「今頃気づいたのか?そうだ、俺の暗黒界モンスターは手札を捨てる事で効果を発揮する!」

 

『マスター!落ち着いてください!』

 

「っ!?(やっと見つけたわ!グラファとその仲間達!)」

 

俺は落ち着いてるよグラファ...やれる、今なら俺はっ!

 

真二の体が白く光ったような気がした。

 

『こ、この光は!自信の光...そうですか、そう...ですね、あの子もいますしそろそろですね』

 

「俺は暗黒界の魔神レインの効果発動!このカードが相手によって捨てられた時このカードを特殊召喚し、相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する!」

 

<暗黒界の魔神 レイン>

Level 7 悪魔族 闇

ATK 2500/DEF 1800

 

「なんだとっ!?」

 

レインが咆哮を挙げると魔法・罠カードが全て消えていった。

 

「さらに俺は強奪を発動!セルリのコントロールを頂く!」

 

<強奪>

装備魔法

 

「そして、墓地のグラファの効果発動!自分フィールドの暗黒界モンスターを手札に戻しこのカードを特殊召喚する!俺はセルリを手札に戻しグラファを特殊召喚する!」

 

<暗黒界の龍神 グラファ>

Level 8 悪魔族 闇

ATK 2700/DEF 1800

 

「う...嘘だ!そんな!」

 

「さぁ、懺悔の用意は出来ているか!レインでダイレクトアタック!魔神戦斧刃!」

 

「うわぁぁぁぁっ!」

 

取り巻き

LP 2100→-400

 

「暗黒界の龍神グラファで暁をダイレクトアタック!龍神撃!」

 

「ぐわぁぁぁぁぁっ!」

 

LP 2100→-600

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

「さてと、幽鬼を放してもらおうか?」

 

「くそっ!覚えてろよ!」

 

「待ってくださいよ暁さん〜!」

 

暁と取り巻きは走って逃げて行った。

 

「幽鬼ちゃん、大丈夫?」

 

「...うん」

 

なんか様子が変だな?照れてるわけでもないし

 

「どうしたの?」

 

「さすがに言ったほうがいいわね精霊の持ち主さん...」

 

精霊の持ち主さん?

 

「って!?もしかして見えてるのぉぉぉ!?」

 

「えぇ、だって私も精霊だもの」

 

「へ?」

 

「私の本当の名前は幽鬼うさぎ、この世界で生まれてはいけないカード...本来ならば未来のあなたが手にするカードなのです。」

 

「え?ちょっと待ってくれよ!未来の俺?この世界で生まれてはいけないカード?何を言ってるんだよ!」

 

「そうね...言うならば本来の今日はまだ私たちは会えないって言えばいいのかしら?」

 

どういう事だ?まるで意味がわからんぞ!

 

「真二くん...いえ、過去のマスター私は彼らを元の世界に返す為に未来から来たのですよ」

 

そう言い幽鬼は暗黒界のデッキを指差した

 

「こいつら?」

 

「ええ、彼らは...元の世界に返すのです」

 

「元の世界?」

 

「はい、未来の世界です、その世界のマスターが呼んでますので。」

 

って事は未来の俺が暗黒界を必要として呼んだってことか?

 

「ならさ、俺がこのまま暗黒界を持っていればいいんじゃないのか?」

 

「それではダメなんです、それをやってしまうと未来が変わってしまうので」

 

「未来が...変わる?」

 

「はい、本来ならば暗黒界を使わずこのデッキを使っているのです。」

 

そう言うと幽鬼は手のひらから1枚のカードを差し出した。

 

「バスター・ブレイダー?このカードを俺が?」

 

「これからこのカードがマスターのエースとなるカードです...と言ってもこれは元の世界のマスターから預かっているから渡せませんが」

 

なんだ、くれるんじゃないのか

 

「...では時間ですので私達はこれで...行きましょうか」

 

『分かってます、最後に1つ、マスターに言わせてください。』

 

何言われるんだよ...なんかしたっけ?

 

「どうぞ...と言っても永遠の別れってわけでもないですし、ここでの...いえ私に関連する記憶は消滅させますので」

 

記憶を消す!?

 

「なんで記憶を!?」

 

「ここでの記憶は未来に関係する事、消滅させないと危ないのです。」

 

タイムパラドックスを起こす可能性があるってことか?

 

『そうですか、でも言わせてください』

 

「そこまで言うのなら止めはしません」

 

グラファが最後に俺への言葉...か

 

『マスター、もしこれから先デュエルで負けそうになったとしても決してあきらめないでください、デッキを信じればきっとデッキは答えてくれます...さっきみたいにね、だから辛い時こそ笑ってください!』

 

...分かったよグラファ...もし、これまでお前たちと過ごした記憶が無くなったとしてもその言葉だけは忘れない!約束するよ!

 

『だからマスター、お願いです涙を拭いてください!』

 

「え...!?」

 

真二は涙を流していた、自分で自覚はなかったが、大量の涙を流していた。

 

「悪いなグラファ...これで良いか?」

 

そう言うと真二は笑顔でグラファに答えた。

 

『えぇ、最高の笑顔です...その笑顔を忘れないで下さいね』

 

「あぁ!」

 

「では行きましょうか」

 

『はい』

 

そうグラファが言うとグラファと幽鬼の体が透けていった

 

グラファが行っちゃう...せめて別れの挨拶ぐらいしないと...でも言葉が出てこない...そうだ!

 

「グラファ!きっとこれは永遠の別れじゃない、未来の俺がグラファを...暗黒界のみんなを呼んだんだ、だからきっと...また会えるよな」

 

『ええ...私はまた貴方と戦えることを望んでいます、ですからまた会いましょう!』

 

「お姉ちゃん!」

 

真二は声がした方向を振り向くとレイがいた。

 

「レイ...さん!?どうしてここに!...そうか、本来の時代ではマスターが助けたのは私ではなくレイさんだったはず!だからここに...」

 

「お姉ちゃん...どこに行くの!ボクは...ボクはお姉ちゃんの事を全然知らないんだよ!だから...だから教えてよ!」

 

「レイさん、ずっと騙しててごめんね...私は貴女の姉じゃない、早乙女幽鬼は嘘の名前、本当の名前は幽鬼うさぎ...だから「そんなの知ってるよ!お姉ちゃんが本当のお姉ちゃんじゃないことだって!だからボクはお姉ちゃんの全てが知りたいの!」」

 

レイちゃん...最初から気づいていた...のか?

 

「...ごめんね!もう時間だから!」

 

そう言うと幽鬼の体が光りだし光が一面を包み込んだ

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

な...なんだったんだ?今の光は?っていうかなんで俺はこんなところにいるんだ!?

 

「真二大丈夫か!?」

 

「真二〜大丈夫?」

 

路地の方から拓磨と藍が走って来た。

 

「拓磨!?それに藍も!?どうしてここに?」

 

「どうしてって...お前がこのメールを俺に寄越したんだろうが!」

 

拓磨は携帯のメールを真二に見せた。

 

え〜なになに?

 

そのメールには『いじめられてる子を見つけた。念のため救援を要請する。場所はカードショップ裏の路地』と書いてあった。

 

俺こんなの送ってたっけ?...そう言えばそんなの送った気がしなくもないんだけど...

 

「で、そこの彼女がいじめられてたってわけか?」

 

拓磨の指差す方向に1人の女子が倒れていた。

 

「あ、あぁ!」

 

思い出した!さっき俺はこの子がいじめられてるのを見て拓磨に念のため救援要請をして...それで今に当たる、か

 

「ま、真二にしちゃ大手柄だな!」

 

「俺にしちゃってのは余計だよ...っ!?」

 

真二が立とうとした瞬間身体中に激痛が走った。

 

なんだ?今の痛み...俺どこか打ったっけ?

 

「真二、大丈夫?」

 

「心配ないよ藍」

 

「おいおい真二、どうしたんだ?」

 

「いや、なんか今一瞬身体中に激痛がな」

 

「本当に大丈夫かよ?立てるか?」

 

そう言うと拓磨は手を差し伸べてきた

 

「ありがとな!拓磨!」

 

そう言い真二は拓磨の手を借り起きた

 

さてと、あの子大丈夫かな?

 

真二はいじめられていた女の子のところへ駆け寄った。

 

「君、大丈夫?」

 

「...は、はい」

 

「あっ!レイちゃん!」

 

「藍、知り合いか?」

 

「知り合いも何も、この前うちの近くに引っ越してきた子だよ〜!」

 

「あれって、さおとめって読むんだ...知らなか...ったな...」

 

「ん?どうしたの?」

 

今のセリフ前にも...それにこの子...レイちゃんとは今初めて会った気がしない...なんでだ?

 

「ね、ねぇレイちゃん...俺たち初対面...だよな?」

 

「うん...そうだよ?」

 

気の所為だったのかな?このリアクションを見る限り嘘は言ってないようだし

 

「そっか...なぁ拓磨、今何時だ?」

 

「えっと...今は5時だな」

 

5時か、もうじき暗くなってくるな。仕方ない今日はもう解散するとしますか

 

「ありがと、んじゃ今日は解散するか!レイちゃんを家に届けないといけないしな」

 

「え!?ボク1人で帰れますよ?」

 

「でもいじめられてたんだしもう暗くなるから危ないよ〜!」

 

「じゃ、じゃあお願いします」

 

藍はなんか妹に接するような感じで接してるような気がする...




決闘者情報
名前:遊闇真二
誕生日:3月2日
デッキ:バスター・ブレイダー,???


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TURNー0 〜あの日から〜

10ターン目
拓磨 [先攻]
真二 [後攻]

拓磨
LP 1800
手札 0枚
フィールド
カイザーシーホース(ATK 1800)
魔法・罠
なし

真二
LP 2000
手札 0枚
フィールド
なし
魔法・罠
なし

「行くぞ真二!カイザーシーホースでダイレクトアタック!」

「ゔっ...」

真二
LP 2000→200

「これで終わりだな、真二!」

俺の負けはまだ決していない!

「どうした拓磨、もう終わりか?」

「何だと!負けているのはそっちだろうが!お前の手札は次のドローで1枚、状況を変えられるカードなんて引く筈が「もし引いたら面白いよな?」っ!」

俺は信じる、このデッキを!俺は信じる、次のドローを!

「俺のターン!ドロー!」

真二 LP 200
手札 0→1枚

「俺は強欲な壺を発動!」

<強欲な壺>
通常魔法

「デッキから2枚ドロー!」

真二
手札 0→2枚

ありがとう!俺のデッキ!

「俺は魔法カード死者蘇生を発動!」

「死者蘇生だと!?」

<死者蘇生>
通常魔法

「蘇ってくれ!俺の仲間!破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダー!」

<破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダー>
Level 7 戦士族 地
ATK 2600/DEF 2300

「更に俺は破壊剣ーアームズバスターブレードを装備!」

<破壊剣ーアームズバスターブレード>
Level 4 機械族 闇
ATK 1600/DEF 1200

「なっ!モンスターを装備だと!?」

おいおい、お前はユニオンモンスターを知らないのかよ...

「そして俺はこのカードを墓地へ送り、さらなる効果を発動!」

「何!?効果があるだと!?」

「この装備していたカードを墓地へ送り、装備モンスターの攻撃力を1000ポイントアップする!」

破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダー
ATK 2600→3600

「バトルだ!破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダーでカイザーシーホースを攻撃!破壊剣閃光!」

「ゔぁぁぁ!」

拓磨
LP 1800→0

「へへっ!今日は俺の勝ちだぜ!相棒!」

そう言い真二は倒れている拓磨に手を差し出した

「フッ!よく言うよ、お前との成績は32勝2敗...結果的に俺の勝ちさ」

拓磨は真二の対応に答えた。

俺と拓磨のタッグは巷ではヘルツインズと呼ばれるくらいみんなから恐れられていた。


レイ救出から11ヶ月が過ぎた、あの日以来真二、拓磨、藍の3人は小学なんでも団と言う何でも屋を始め、いじめ相談や、落し物捜索などの仕事を熟していた。そして真二たちの小学校生活も残り3日となったある時その事件は起こった。

 

放課後

廊下

もう少しで俺も中学生か...なんかあっという間の小学校生活だったな...

 

「真二〜!大変だよ〜!」

 

廊下で1人黄昏ていると藍が走ってきた

 

「廊下は走るなよ〜どうしたんだよ藍...そんなに息を切らして」

 

「ハァ...ハァ...それが...拓磨が...拓磨が!」

 

拓磨?拓磨がどうかしたのか?...まずは藍を落ち着かせるか

 

「藍、とりあえず落ち着け」

 

「う...うん...スゥーハァー」

 

藍は胸に手を当てて深呼吸をした。

 

「落ち着いたか?で、拓磨がどうした?」

 

「うん...それで大変何だよ真二!拓磨が中学校から別のところに行くって!」

 

「何だそんな話か...って、えぇぇぇぇぇ!?」

 

今、藍は何て言った!?拓磨が違う学校!?

 

「ちょっと!真二、声がでかいって〜」

 

「ご、ごめん...とりあえず本人に聞こう、拓磨は何処にいるんだ?」

 

「屋上に居るよ!」

 

「そうか!分かった!」

 

そう言うと真二は走って屋上へ向かった。

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

屋上

バンッ!

 

「拓磨!違う中学に行くってどういう事だ!」

 

屋上のドアを開けると手すりに肘をついて外を眺める拓磨がいた。

 

「...真二、忘れたのか?俺はデュエルの天才だ、だから俺は高みを目指す。そのために俺はデュエルアカデミアの中等部に行く、そしてプロを目指す!」

 

「お前、自惚れてるんじゃないのか?」

 

「っ!そんな事ない!俺の実力は本物だ!俺は...俺は天才デュエリストで新聞に載った男だぞ!」

 

「ほらな、拓磨...お前はずっとそれしか言わない、お前はずっと過去の栄光にすがっているだけなんだよ!」

 

「良いぜ!そこまで言うならやろうじゃねぇか!」

 

...俺は別に拓磨とデュエルがしたい訳じゃない、ただ拓磨と同じ学校に行きたかっただけだ...こんな事を今言ってももう遅いんだろうけど俺と藍は拓磨と同じ学校に行きたいと思っているだけなんだ

 

「...別に俺はデュエルがしたい訳じゃないさ」

 

「ちっ!気が変わったらいつでも来い、相手してやるからよ!だってもう...いや、何でもない...じゃあな!」

 

バタンッ!

 

そう言うと拓磨は勢いよくドアを閉めて屋上から出て行った

 

あいつ今何を言いかけたんだろ?

 

バンッ!

 

「真二!拓磨に何を言ったの!」

 

勢いよく藍が屋上のドアを開けて入ってきた

 

「いや、俺は別に...」

 

「真二〜、今嘘ついてるでしょ?」

 

ギクッ!

 

「そ、そんな事ないよ...」

 

「じゃあ何で目を背けるの〜?」

 

なんか藍には敵わないな...

 

「...藍には負けたよ、でもほんとの事は言いたくない」

 

「何で〜?」

 

「それは...男には色々あんの!」

 

藍を傷つけたくないし

 

「そう言うもんなの?」

 

「そう言うもんなの!...じゃあな!」

 

そう言うと真二は笑顔でさよならを言った

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

自宅

「ただいま〜!」

 

「真二おかえりなさい、そうだったわ!真二、今日は父さんも帰ってくるからね!」

 

俺の父さんは科学者をやっている、今は次元がどうとかそんな研究をしてるらしい...それはさておき基本的に泊まり込みで仕事をしている父さんは偶にしか帰ってこないのだ。

 

そう言えば今日はその日だっけ?

 

「分かったよ母さん、俺は自分の部屋にいるから」

 

「はーい」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

自部屋

どうして自分の思う通りに事がいかないんだよ...

 

「どうしてなんだよ、何がいけないんだよ...」

 

でも拓磨の人生は拓磨が決める事、だから俺がとやかく言う権利は無い...けど離れ離れになるのは嫌なんだよな...とりあえず藍と相談するしかない、か

 

「...もしもし、藍?」

 

『どうしたの?真二〜』

 

「ちょっと拓磨の事でな、今会えるか?」

 

『拓磨の...こと?分かった!』

 

会えるってことで良いのかな?

 

「んじゃ、10分後に公園集合な」

 

『は〜い』

 

そうだ、公園に行く前に近くのカードショップ寄って1パック買おっと!

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

公園

藍のやつ遅いな...

 

待ち合わせの時刻から30分過ぎている、その間真二はずっと待っているのである。

 

パックはまだ開けないでおくか...藍のことだそろそろ『真二お待たせ〜』とか言いそうな気がするし

 

「真二お待たせ〜!」

 

「遅いよ藍!30分も待ったぞ!!」

 

「良いじゃん!呼んだのはそっちでしょ!」

 

「そうだけど...はぁ〜、もう良いや、本題に入るぞ」

 

「拓磨の事...だよね」

 

そう言うと藍は下を向いた。

 

そう言えば俺が拓磨のことを知ったのは藍から聞いたんだったな...藍はいつから知ってたんだ?

 

「なぁ、藍」

 

「な、何!?」

 

「藍はいつから拓磨のことを知ってたんだ?」

 

「...」

 

驚いて顔を上げた藍にその質問をすると藍はまた顔を下に向けた。

 

この表情からすると裏に何かあるな?

 

「藍、俺に何か隠してる?」

 

「...うん、実はね...この事はずっと前から知ってたの」

 

「ずっと前って...いつからだ?」

 

「えっと...2ヶ月くらい前、最初はビックリしたけどそれで良いんじゃ無いかなって思ったんだ〜...でも段々拓磨と離れるのが嫌になって...その」

 

「それで突然聞いたような芝居をして俺を止めさせるよう誘導したってことか」

 

「...ごめん真二、私...」

 

そう言いまた藍は顔を下に向けた。

 

別に怒ってるわけじゃ無いんだがな...

 

「で、どうしたいんだ?」

 

「え?」

 

「拓磨のことだよ!藍はどうしたいんだ?」

 

正直言うと俺1人で拓磨をどうこうできる問題じゃないしな、この際藍のやりたいようにさせれば良い気がする

 

「私は拓磨を...できれば送り出したい...かな?」

 

かな?って事は藍自身も迷ってるのか

 

「そうだ!真二!拓磨と賭けのデュエルをして!」

 

「俺が?」

 

「うん!真二が勝ったら拓磨は入学を辞める、拓磨が勝てばそうだなぁ〜真二がなんでも1つ言うことを聞くってのは?」

 

「いや、待て!俺はそれでも別に構わないけどそれで拓磨は承諾するのか?」

 

「うん!だって拓磨は真二とデュエルしたがってたもん!」

 

それであいつが承諾するなら居れば別に構わないけどさ

 

「んじゃ、今日は解散!」

 

そう言い藍は帰って行った

 

何でこう、藍はマイペースなんだよ...ま、それが藍の良いところなんだけどさ

 

「ってちょっと待てよ藍!日程とかどうするんだ?」

 

「それは卒業式の次の日!拓磨がこの町を出る時にしよ!場所はここの公園ね!」

 

そう言い藍は帰って行った

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

その日の夜

真二の部屋

そういえば今日買ったパック開けてなかったな!

 

そう思い真二はパックを開けた

 

「うわっ!」

 

パックを開けた瞬間1枚カードが光出した。

 

なんだよ今の光は...

 

「って君誰だ!」

 

真二が目を開けると目の前には着物を着た1人の女の子が居た。

 

『初めまして...貴方が私の”マスター”ですか?』

 

女の子はカンペでそう見せた。

 

「マスター?って言うか君誰だよ!どっから来た!?」

 

カキカキカキ

 

『私の名前は幽鬼うさぎ、カードの精霊です!あなたは遊闇真二さんで間違い無いですか?』

 

「そ、そうだけど...ホントにカードの精霊なのか?」

 

コクリ

 

幽鬼うさぎは縦に首を振った

 

まさか本当にカードの精霊が存在してるなんて...ずっと都市伝説的な何かかと思ってたよ...でもカードの精霊なのに幽鬼うさぎなんてカード見たこともなければ聞いたことも無いけど

 

「それで...何で君喋らないの?それに、幽鬼うさぎなんてカード見たことも聞いたことも無いのだが?」

 

ガチャ

 

「それは俺が説明するよ」

 

「父さん!?」

 

「そいつは俺の研究中に発見されたカードの精霊の幽鬼だ、精霊は主人の持つ力の力量で能力が変わるんだよ、強ければ強いほど喋れたり、能力が付いたりするんだ。」

 

「なんで父さんがそんなこと知ってるんだよ...って言うか今発見されたって言わなかったか?俺はパックからこいつを当てたんだけど?」

 

「それはな...まぁ、色々したんだよ!」

 

色々って...本当になにしたんだよ

 

「そうだ、真二!デュエルディスクで幽鬼をスキャンしてみろ」

 

スキャン?召喚のことかな?

 

「幽鬼うさぎ召喚!」

 

そう言い真二は幽鬼うさぎを召喚した。

 

『ふぅ...やっと喋れますね!...うん、魔力も正常っと!声で話すのは初めてですね!初めましてマスター!』

 

「う、うん、初めまして!よろしくな!えっと...」

 

『先程紹介されたように私の名前は幽鬼、幽鬼うさぎの幽鬼です!』

 

なんでだろう?幽鬼とは初めて会った気がしない...この感覚そういえば前にも!確かレイちゃんと初めて会った時だったはず...

 

「なぁ、幽鬼...俺たち前に会ったことが無いか?」

 

『...?いいえ、私の記憶の中では今日初対面の筈ですが?』

 

「変なことを言うな?それで幽鬼、魔力の方はどうだ?」

 

『私生活では問題ありません。』

 

「そうか、じゃあ後の説明はお前に任せていいか?」

 

そう言うと父さんは部屋から出て行った。

 

後のこと?

 

『ありがとうございました!』

 

「幽鬼、後のことって?」

 

『マスターとの契約です!』

 

「契約?」

 

『ええって言っても署名だけですよ』

 

そう言うと幽鬼は羽ペンと一枚の紙を出した。

 

『ここに名前をお願いします!』

 

そう言われ真二は紙に自分の名前を書いた。

 

『これで契約完了です!これからよろしくお願いしますね!マスター!』

 

「ああ!よろしくな!幽鬼!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

そして4日後卒業式の次の日

 

「おい真二!藍!どこに行くつもりだよ!」

 

「公園だよ〜」

 

「公園?どうして今日に限って!俺は今日旅立つんだぞ?」

 

そんなの知ってるさ!でも今日が拓磨とのデュエルが最後になるかもしれない日なんだ!拓磨のわがままは聞いてられない

 

『うぅ...なんか今日のマスター怖いです〜』

 

幽鬼はそう書き込んだカンペを持った。

 

ドン!

 

真二がそう思い込んで歩いているとしてると人にぶつかった

 

「す、すみません!」

 

「良いんだ、こっちもボーッとしてたからね...」

 

「全く...真二が前を見ないからってあなたは!」

 

この人、中学生くらいかな?...ってあの特徴的な髪型は!

 

「「「武藤遊戯さん!?」」」

 

その場にいた3人は仰天した。武藤遊戯と言えばデュエルキングであり、現在は行方不明扱いになっているからだ。

 

カキカキカキカキ

 

『マスターの知り合いですか?とてつもない魔力を感じますけど?』

 

「どうしてその子は喋らないの?」

 

「あっ!これは...その...」

 

やっぱり遊戯さんには幽鬼が見えてるのか!

 

「その子?誰のこと?ねぇ、拓磨?」

 

「さ...さぁな?」

 

もしかして拓磨って見えてるのか?とりあえずあの様子から見て藍は見えてないようだな

 

「そういうことか...そうだ!君たちに会った記念にこのカードを渡すよ、僕からのラッキーカード」

 

そう言って遊戯は3人にカードを1枚ずつ渡した。

 

バスター・ブレイダー...

 

ズキッ!

 

またこの感覚...でもなんで!?今回は頭が痛い!

 

「うっ...」

 

「ちょっと!真二大丈夫!?」

 

「あ、あぁ!悪りぃな、心配かけて、それで遊戯さんどうして...ってあれ?遊戯さんは?」

 

気がつくと目の前から遊戯は消えていた

 

「あれ?本当だ〜どこ行ったんだろ〜」

 

「まぁ良いや、早く行くぞ真二!俺は時間がないんだからな!」

 

「ああ、その前にデッキ再構築しないと」

 

丁度俺のデッキはバスター・ブレイダーがあれば完成したしタイミングが良かったな...まさかそこまで見越してたのかな?

 

「丁度俺もデッキ少しだけ編集したかったところだ制限時間は10分でどうだ?」

 

「良いぜ!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

10分後

 

「さてと、真二!俺は正直楽しみで仕方がねぇ!何故ならやっとお前と決着をつけれるからな!」

 

「おいおい!楽しむのは良いけど条件は呑んでくれるんだよな?」

 

「その事だが、少し変更させてくれないか?」

 

条件の変更?

 

「賭けに対するお前の勝利条件を俺を満足させてくれたらって事で良いか?」

 

「満足?それって主にどういう事をしたら良いんだ?」

 

「簡単さ、俺が不満に感じたら即刻サレンダーをする。もしそうなったらお前の負けって事だ。」

 

それって接待をしろって事か?いや、拓磨に限ってそんな事を要求するようなやつじゃない、となると遠回しに倒せって言ってるのか?

 

「分かった」

 

「真二!?」

 

「藍、悪いな...でも、俺は全力でやるから安心しろ」

 

これも全部藍のため...いや、俺のためでもあるか

 

「お前を満足させれば良いんだろ?簡単さ!」

 

「ほう?言うじゃねぇか!」

 

「「デュエル!」」

 

真二 [先攻]

 

拓磨 [後攻]

 

「俺の先攻!ドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 5→6枚

 

この手札...仕方ない

 

「俺はカードを2枚セットしてターンエンドだ!」

 

真二 LP 4000

手札 4枚

フィールド

なし

魔法・罠

伏せ2枚

 

「真二...行くぞ!俺のターン!」

 

拓磨 LP 4000

手札 5→6枚

 

拓磨...どう出るっ!

 

「俺はカオスの儀式を発動!」

 

<カオスの儀式>

儀式魔法

 

カオスの儀式だと!?あいつカオス・ソルジャーを持っていたのか!?

 

「手札のカイザー・シーホースと暗黒の海竜兵を生け贄に捧げ、カオス・ソルジャーを儀式召喚!」

 

<カオス・ソルジャー>

Level 8 戦士族 地

ATK 3000/DEF 2500

 

「どうだ?これが俺の最強カード...これを超える事ができるか?」

 

カオス・ソルジャー...戦士族最強のカード何故あいつが...まさか遊戯さんにもらったカードなのか!?

 

「拓磨...そのカードって」

 

「そうだ、さっき遊戯さんにもらった。」

 

やっぱりか、でもなんでカオスの儀式は持ってたんだ?

 

「真二、正直俺は拍子抜けしたよ、お前はもう少しできると思ってたんだがな?」

 

「ならサレンダーしたらどうだ?満足できなかったらサレンダーするんだろ?」

 

「その表情からするにお前は何か仕込み刀がある筈だからな、サレンダーしようにも出来ないんだよ」

 

読まれてるか...?

 

「カオス・ソルジャーで攻撃!カオス・ブレード!」

 

「リバースカードオープン!破壊剣の追憶!」

 

<破壊剣の追憶>

通常罠

 

「破壊剣の追憶は手札の破壊剣カードを1枚墓地へ送りデッキからバスター・ブレイダーを特殊召喚する!俺は破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダーを墓地へ送り現れよ!バスター・ブレイダー!」

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「これで攻撃は巻き戻るぜ?」

 

これが俺のコンボだ...流石にカオス・ソルジャーは焦ったけど。

 

「だがカオス・ソルジャーの方が攻撃力は上だぞ?」

 

来るなら来い!俺の伏せてあるカードはDNA改造手術、これでドラゴン族を指定すれば倒せる!

 

「どうしたのか?攻撃しないのか?」

 

「攻撃してやるよ!カオス・ソルジャーでバスター・ブレイダーを攻撃!カオス・ブレード!」

 

来たっ!

 

「その瞬間リバースカードオープン!永続トラップDNA改造手術!「来ると思ってたよ、速攻魔法発動!サイクロン!」」

 

手が読まれてた!?

 

「くっ!」

 

真二

LP 4000→3600

 

「な...何故わかったんだ?」

 

「簡単さ、あれほど自信を持っていたって事はそれなりのカードを伏せていたって事だよな?じゃなけりゃただのバカだよ」

 

う...表情に出てたのか

 

「俺は強欲な壺を発動!」

 

<強欲な壺>

通常魔法

 

拓磨

手札 0→2枚

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

拓磨 LP 4000

手札 1枚

フィールド

カオス・ソルジャー(ATK 3000)

魔法・罠

伏せ1枚

 

拓磨に手を読まれてた。表情に出てたのが悪かったのかもしれないがこれは痛い...それに拓磨の新しいデッキ、あれはきっとアカデミアで使う用のデッキなのだろう。あんなデッキに俺は勝てるのか?いや、勝たなきゃいけない!

 

「俺のターン!...ドロー!」

 

真二 LP 3600

手札 4→5枚

 

こ...このカードは!

 

「俺は手札抹殺を発動!」

 

<手札抹殺>

通常魔法

 

「この効果は...言わなくてもわかるよな?」

 

「お互いに手札をすべて捨て、捨てた枚数分ドローする、だろ?」

 

真二

手札 4→0→4枚

 

拓磨

手札 1→0→1枚

 

「そして俺は墓地の破壊剣士の追憶効果を発動!」

 

「なに!?墓地からトラップだと!?」

 

「このカードをゲームから除外し、墓地からバスター・ブレイダーとドラゴン族モンスターを除外し、竜破壊の剣士ーバスター・ブレイダーを融合召喚する!」

 

<竜破壊の剣士ーバスター・ブレイダー>

Level 8 戦士族 光

ATK 2800/DEF 2500

 

「なるほど、その効果を使うためにわざわざ手札抹殺をしたのか」

 

やっぱり拓磨は理解が早いな...

 

「だが、それじゃあまだカオス・ソルジャーに届いてないぞ?」

 

分かってるよ、そのためのこのカードだ!

 

「俺は竜魂の力を発動!」

 

<竜魂の力>

装備魔法

 

「このカードは戦士族に装備し攻撃力を500ポイントアップする」

 

「ほう?これでカオス・ソルジャーを超えるって魂胆か?」

 

「俺が装備させるのはカオス・ソルジャーだ!」

 

「何!?」

 

カオス・ソルジャー

戦士族→ドラゴン族

ATK 3000→3500

DEF 2500→3000

 

「これにより竜破壊の剣士ーバスター・ブレイダーの効果が発動!相手フィールドにドラゴン族モンスターが存在する時、そのモンスターを守備表示にし、効果を無効にする!そして、ドラゴン族モンスター1体につきこいつの攻撃力を1000ポイントアップする!」

 

カオス・ソルジャー

ATK 3500→DEF 3000

 

竜破壊の剣士ーバスター・ブレイダー

ATK 2800→3800

 

「行くぞ!竜破壊の剣士ーバスター・ブレイダーでカオス・ソルジャーを攻撃!竜破壊剣一閃!そしてこいつは貫通効果を持っている!」

 

「くっ!」

 

拓磨

LP 4000→3200

 

これでカオス・ソルジャーは倒した!...これで俺は勝てる!

 

「俺はカードを2枚伏せてターンエンド!」

 

真二 LP 3600

手札 1枚

フィールド

竜破壊の剣士ーバスター・ブレイダー(ATK 2800)

魔法・罠

伏せ2枚

 

この伏せカード2枚が拓磨を倒す最後の策、これが破られたら俺の負けは確定する。

 

「俺のターン!ドロー!」

 

拓磨 LP 3200

手札 1→2枚

 

「フッ!」

 

どうしたんだ?拓磨のやつ、急にニヤけやがって

 

「真二!感謝するよ!お前の手札抹殺と今ドローしたカードで俺の勝ちは決した!俺はハーピィの羽根箒!」

 

なっ!あんな禁止みたいなカード使いやがった!

 

<ハーピィの羽根箒>

通常魔法

 

「これでお前の伏せカードは全滅...そしてぇ!罠発動!リビングデッドの呼び声!」

 

<リビングデッドの呼び声>

永続罠

 

「これにより墓地のカオス・ソルジャーを復活!」

 

「カオス...ソルジャー...」

 

またか、でも墓地にあるあのカードを使えばまだ勝機はある...筈!

 

「...辞めだ、もうお前とデュエルする必要はない!」

 

え...「今...なんて!」

 

「言った筈だ、俺が不満を感じたらやめる(サレンダー)と言ったろ?」

 

つまり拓磨は今のデュエルで満足できなかったってことか?何処だ!?何処に不満があったんだ?

 

「ま、どの道今のお前には始める前から不満しかなかったし、お前の賭けを...いや、藍とお前に賭けで勝たせるつもりは無かったけどな」

 

こいつ...今なんて言った?...勝たせる気なんてそもそも無かった...?

 

グイッ!

 

真二は拓磨の胸ぐらを掴んだ

 

「ってことは何か?お前は...鼻から断る気でデュエルしてたってのか?」

 

「...」

 

「お前は....お前は藍の気持ちを知っててそれを断る気でデュエルしてたってのかよ!」

 

「真二...」

 

「答えろよ!おい!」

 

「どうした?不満か?俺がお前の負けをフォローしてやったのに、お前は不満なのか?」

 

「不満しかないに決まってるだろ!」

 

「そもそも俺がお前らみたいな雑魚を相手にしてるだけありがたいと思え、俺は元々超絶天才のデュエリストなんだからよ!」

 

「てめぇ!」

 

パシッ!

 

「もう良いよ!真二!」

 

真二が拓磨に手を上げた瞬間藍が止めに入った。

 

「もう良いんだよ...ごめん」

 

藍が...泣いている

 

「離せ藍!俺はこいつを殴らねぇと気がすまねぇ!」

 

俺を侮辱するのは良い、ただ藍を泣かせ、さらに貶したことが許せない!

 

「どうした?殴ってこいよ?」

 

パシンッ!

 

真二が殴ろうとした瞬間藍のビンタが拓磨にヒットした。

 

「真二...もう良いよ...帰ろ?」

 

藍...何か感じ取ったのか?涙が止まってる...寧ろ怒ってる?

 

真二が藍の顔を見ると悲しみの表情が消えていた。

 

「分かった」

 

そう言うと真二は拓磨を離し、帰ろうとした。

 

「真二、悔しかったらお前もアカデミアに来い!まぁ、今更中等部に入学は無理だろうから高等部の編入試験だな!」

 

デュエル...アカデミア

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

5時間後

藍side

 

藍はレイを連れて拓磨の見送りに来ていた。

 

やっぱり作戦は失敗か〜それに真二と拓磨の間に亀裂が入っちゃった...これ全部私の所為...だよね。

 

「レイ、藍、今日は見送りに来てくれてありがとな。...それと藍、今日は悪かったな」

 

「え?」

 

「お前は分かってたんだろ?このタイミングで止めても断られるだけって」

 

確かに拓磨の言ってることは当たってる...でも、あんな事を考えたんだから、もしかしたら何処かで止まってくれるって期待してたのかもしれない...いや、きっと期待はしてた。

 

「そ、そんなことないよ〜...でもこっちこそごめん!拓磨と真二をあんな感じで別れさせる形になっちゃって!」

 

「いいさ、どうせあっちに行くんなら真二とはこうなってただろうしな。」

 

「藍ちゃん、真二さんと拓磨さんの間に何かあったの?」

 

「ん〜と...ちょっとね」

 

流石にレイちゃんは巻き込めないよね

 

『間もなく列車が発車します。危ないですから黄色い線の内側までおさがり下さい。』

 

電車の出発するアナウンスが聞こえた。

 

「じゃあ...またね...」

 

「藍...俺!」

 

そう言った瞬間ドアが閉まり電車は発車した。

 

拓磨は何を言おうとしたんだろ?

 

「レイちゃん、今日はありがとね」

 

「ボクも拓磨さんを見送りに行きたかったから別気にしてないよ!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

今は17時か拓磨はもう行ったかな...俺悪いことした...かな?

 

「はぁ〜」

 

カキカキカキカキ

 

『マスター、さっきからため息しかついてないですよ?』

 

それにしてもデュエルアカデミア...か

 

”悔しかったらお前もデュエルアカデミアに来い”拓磨のそう言ったセリフがずっと脳裏をよぎっていた。

 

「行ってやろうじゃねぇか!デュエルアカデミアに!」

 

『っ!?』

 

いきなり真二が声を上げたことで幽鬼がすごく驚いた。

 

「...幽鬼ごめんな」

 

「真二!大変よ!ちょっとこっちに来て!」

 

母さん?どうしたんだろ?

 

「はーい!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

「母さん、どうしたの?って本当にどうしたの!?それにその人達誰!?」

 

玄関には白衣を着た人が居た

 

「落ち着いて聞いてください...お父様が、実験に巻き込まれ、行方不明となりました。」



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第1章 デュエルアカデミア受験編
TURNー1 〜対決、伝説のデュエリスト〜


『...ここは、何処だ?』

辺り一面真っ白の部屋、上も下も右も左も真っ白だ。でもこの部屋には白以外の色も存在していた。この部屋に真二以外の人物がいたからだ。

「やぁ、待ってたよ...」

『お前は?』

「僕かい?僕は君だよ」

『俺は...お前?』

「さて、お話は終わりだ、そろそろ契約を破棄してくれないかな?」

契約?何のことだ?

「忘れたのかい?僕と交わした契約だよ...正確に言うなら君と僕が交わされた契約だけどね」

こいつ...何を言ってるんだ?

「くふふ、君...いや、僕...」

『俺は...お前なんか知らない!消えろ!』

「ちっ!時間か...良かったね!命拾いしたようだよ、今度はそうだな...闇の..ムに巻き...れた時に...現れるとし...ようかね」

そう言うと少年は消えていった。

----------------------------------------------------------------------------------------

『マスター!起きてください!もう朝ですよ!』

「...幽鬼?お前何してんだ?」

真二が目を開けると真二に馬乗りになっている幽鬼の姿があった。

『えへへ』

「褒めてない!」


あれから約3年の月日が流れた。行方不明となった父さんは未だに見つかっておらず、事件としても公にならなかった。しかし、一つだけある不思議なことを真二は抱えていた。

 

「シンクロカード、破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン...か」

 

昨日、行方不明の父を探す手がかりにならないかと父の書斎に入った所、ある本から1枚の手紙が落ち、その中にはこのカードを頼むと書いてあった紙と1枚の白色の縁で作られたカードが入っていた。

 

テキストを見る限りこのカードはシンクロと書いていて融合モンスターのように条件らしきものまで書いてるんだよな〜

 

「このチューナーってのも何なんだろ?...」

 

『マスター、そろそろレイさんと藍さんが来ますよ!』

 

因みにだが幽鬼は真二の成長と共に喋れるようになっていた。

 

あ、そう言えば今日は藍とレイちゃんが来るんだったな...確か相談があるとか

 

ピンポーンッ!

 

『ほら〜!』

 

「真二〜勝手に入るよ〜!」

 

「お邪魔しまーす!」

 

藍とレイが家に入ってきた。

 

「おいおい、せめて俺の返答を聞いてから入って来いよ」

 

全く...まぁ良いか、それよりも今はこのカードだな、ぶっちゃけた話このカードを託されても使えないだろうし...

 

「真二〜どうしたの?」

 

「変なカード?白い色してるね!」

 

仕方ない白状するか

 

「このカードはな、俺の父さんの本から見つかったんだ。手紙と一緒にな」

 

「ってことはおじさんを見つけるヒントなの〜?」

 

「それが分かれば苦労してないって...多分父さんはこうなる事を知ってて手紙を入れてたんだと思う。」

 

多分だけど

 

「へぇ〜...見つかれば良いね!」

 

「うん...で、今日はどうしたんだ?俺は相談としか聞かされてないんだが?」

 

どうせ何時ものように藍の途轍もなくどうでも良い相談だろうけど

 

「む〜ッ!」

 

藍が真二に顔を近づけてきた。

 

「な、何だよ藍!///」

 

「どうせ真二は今回も私の相談だと思ってたんでしょ〜?」

 

「え?違うの?」

 

「今回はボクが相談しに来たんです。」

 

レイちゃんが!?意外だな...

 

「そ、そうか...で、相談って?」

 

「それがですね」

 

ピンポーンッ!

 

レイが口を開いた瞬間インターホンが鳴った。

 

あれ?今日は藍達以外は人が来ないはずだけどな...宅配か?

 

「ちょっと悪い、出てくる」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

ガチャッ!

 

「お待たせしました...って誰ですあなたたち!?」

 

真二が玄関を開けると黒服の男が2人立っていた。

 

「遊闇さんのお宅ですね、我々こういう者です」

 

そう言って黒服の男は名刺を渡してきた。

 

「は、はぁ...ってI2社の人!?」

 

Industrial Illusion(インダストリアル・イリュージョン)社、通称I2社とはデュエルモンスターズを開発したペガサス・J・クロフォードの会社である。

 

何でそんな人たちがここに!?それに俺の苗字を知ってるようだったし...

 

「それは私が説明しまショーウ」

 

黒服の男が車のドアを開けるとそこには1人の外国人が出てきた。

 

「ペ...ペガサスさん!?」

 

『誰ですか?この人?どこかで見たようなことがあるのですが...マスターの知り合いですか?』

 

「ユーが真二ボーイですね?」

 

ペガサス・J・クロフォード...デュエルモンスターズの生みの親であり、伝説の決闘者、武藤遊戯や海馬瀬人等とも戦った事のある世界中誰もが知る人だ、幽鬼分かったか?

 

そう真二は小声で言った。

 

「どうしてペガサスさんが!?」

 

「真二〜どうしたの〜?」

 

「大声あげて...びっくりしたよ」

 

「「ってペガサスさん!?」」

 

上から藍とレイが降りてきた。

 

と、とりあえず藍とレイちゃんには一旦帰ってもらうか

 

「ペガサスさん、少々お待ちください」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

3分後

とりあえず藍達は返したしペガサスさんは家に入れたけど...何だこの茶室にアメリカ人って言うこのシュールな光景は...

 

「ペガサスさん...本題に入りましょうか、どうしてここへ?」

 

「真二ボーイ、ユーは私の知らないカードを持ってますネ」

 

シンクロモンスターの事を知ってるのか?

 

「どうしてそれを?」

 

「昨日私宛にこんな手紙が来たのデース送り主は遊闇 真祐(しんすけ)と書いてありました」

 

「父さんの名前!?どうして!」

 

「...その表情から見て何かあったのですか?」

 

「えぇ、父さんは3年前に研究中の事故で行方不明に...それで父さんの手紙を調べてたらこのカードが」

 

そう言って真二はシンクロモンスターのカードを見せた。

 

「これがシンクロモンスター...なるほど興味深いカードデース!」

 

やっぱりペガサスさんもこのカードを作ったことはないのか

 

「ペガサスさん、父さんの手紙には何て書いてたのですか?」

 

「簡潔に言うなら不思議なカードを息子が持っているから見て欲しいとのことでした。」

 

それだけの理由でI2社の会長が動くのか!?

 

「本来ならば部下を向かわせこちらに招き入れるのですが今回はレアケースなので私自身が駆けつけたのデース」

 

「レアケース...ですか?」

 

「そうなのデース、真二ボーイ!ユーはそのカードを使いたくはないですか?」

 

こいつを...俺が

 

「はい!使いたいです!」

 

「オーケーデース!では私と一緒に行きまショーウ!」

 

「行くって何処にです?」

 

「デュエルディスクを開発する場所、海馬コーポレーションデース!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

海馬コーポレーション...日本版のデュエルモンスターズを販売している会社であり、ソリッド・ビジョン・システムを開発した会社でもある。この会社の社長は海馬瀬人、デュエルキング武藤遊戯のライバルとして有名な人物だ。

 

ここが...海馬コーポレーション

 

『マスター!大きな建物ですねー!ここの屋上からなら家が見えるんじゃないですか?』

 

「隣町とはいえ流石にそれはないよ、精々...いや、本当に見えるかもな」

 

「真二ボーイ!早く来るのデース!」

 

「は、はい!今行きます!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

コンコン!

 

「入れ!」

 

ガチャッ!

 

「お久しぶりデース、海馬ボーイ!」

 

「そいつか、珍しいカードを持っているというのは」

 

さすが大物...なんて言うオーラだよ

 

「は、はい!このカードです!」

 

「こいつを実用できるようにしろと言うことだったな」

 

話はもう通してあるのか...ってかそうじゃないとカードのこと知らないよな

 

「良いだろう引き受けてやる」

 

「本当ですか!」

 

「その代わりこの俺にデュエルで勝つことが出来たら、だがな!」

 

か、海馬さんとデュエル!?

 

「どうした?怖気づいたか?」

 

「いえいえ、こんなに光栄なことはない、引き受けない理由なんて無いですよ!」

 

「威勢だけは良いようだな!」

 

「「デュエル!」」

 

[デュエルモードオン]

 

真二 [後攻]

海馬 [先攻]

 

「フン!俺が先攻か、ドロー!」

 

海馬 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺は古のルールを発動!」

 

<古のルール>

通常魔法

 

古のルール...確か手札の通常モンスターを特殊召喚するんだったよな?

 

「俺は手札の青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイトドラゴン)を特殊召喚!」

 

青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイトドラゴン)

Level 8 ドラゴン族 光

ATK 3000/DEF 2500

 

「あれが本物の青眼!スゲェカッコいい!」

 

『マスター...』

 

何だよその可哀想な目は!

 

「世界に3枚しか存在しないカードだぞ!このリアクションが普通だって!」

 

『そうですか?』

 

「そうだよ!」

 

「そしてカードを1枚伏せてターンエンドだ!」

 

海馬 LP 4000

手札 4枚

フィールド

青眼の白龍(ATK 3000)

魔法・罠

伏せ1枚

 

青眼、俺のバスター・ブレイダーに掛かれば簡単に倒せる...けど、あの伏せカード、きっと何かある。

 

「どうした!早くカードを引け!」

 

「...俺のターン、ドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺は熟練の白魔術師を召喚!」

 

<熟練の白魔術師>

Level 4 魔法使い族 光

ATK 1700/DEF 1900

 

「このカードは相手、自分が魔法カードを発動するたびに魔力カウンターを1つ乗せる!そして俺は魔法カード、手札断札を発動!お互いに手札のカード2枚を墓地へ送り2枚ドローする!」

 

<手札断札>

速攻魔法

 

真二

手札 4→2→4枚

 

海馬

手札 4→2→4枚

 

熟練の白魔術師

魔力カウンター 0→1

 

よし!良いカードが来た!

 

「更に魔法カード、竜破壊の証を発動!デッキからバスター・ブレイダーを手札に加える!」

 

<竜破壊の証>

通常魔法

 

熟練の白魔術師

魔力カウンター 1→2

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

真二 LP 4000

手札 2枚

フィールド

熟練の白魔術師(ATK 1700)

[魔力カウンター2]

魔法・罠

伏せ2枚

 

「俺のターン、ドロー!」

 

海馬 LP 4000

手札 4→5枚

 

「俺は魔法カード、ドラゴン・目覚めの旋律を発動!」

 

<ドラゴン・目覚めの旋律>

通常魔法

 

熟練の白魔術師

魔力カウンター 2→3

 

「ドラゴン・目覚めの旋律?」

 

「手札を1枚墓地へ送り、攻撃力3000以上、守備力2500以下のドラゴン族モンスターカードを2枚手札に加える!」

 

攻撃力3000以上で守備力2500以下?...となると青眼か?

 

「俺は青眼の白龍を2枚手札に加える!」

 

やっぱり青眼か...これで青眼がフィールド・手札を合わせて3枚...ま、まさか!

 

「真二、貴様に俺の最強のカードを見せてやる!魔法カード、融合を発動!」

 

<融合>

通常魔法

 

「手札とフィールドの青眼3体を素材に現れよ!我が最強の下部、青眼の究極竜(ブルーアイズ・アルティメットドラゴン)!」

 

<青眼の究極竜>

Level 12 ドラゴン族 光

ATK 4500/DEF 3800

 

す...スッゲェ!これが伝説の融合モンスター!

 

『マスターまた目が輝いてます...』

 

「そして俺はリバースカードオープン!破壊輪!」

 

「破壊輪!?」

 

<破壊輪>

通常罠

 

「熟練の白魔術師を破壊し、お互いにそのモンスターの攻撃力分のダメージを受ける!」

 

「リバースカード、オーブンダメージ・ダイエット!このターン受ける全てのダメージを半分にする!」

 

そう言うと熟練の白魔術師の首に破壊輪が装着され、爆発した。

 

「ゔぅっ...くっ!」

 

真二

LP 4000→3150

 

「ゔっ!」

 

海馬

LP 4000→2300

 

「青眼の究極竜でダイレクトアタック!アルティメット・バースト!」

 

「ゔぅぁっ!」

 

真二

LP 3150→900

 

「俺はこれでターンエンドだ!」

 

海馬 LP 2300

手札 2枚

フィールド

青眼の究極竜(ATK 4500)

魔法・罠

なし

 

やばいな...これもしかしたら負けるかもしんねぇ...

 

『マスター!諦めちゃいけませんよ!ほら!いつものやつですよ!』

 

「いつもの?」

 

『ほら!いつもやってるあのニヤって笑いながらデッキを信じる奴ですよ!』

 

その俺がいつも変なことしてる危ない奴みたいな言い方止めろ!...確かに俺の負けは決していない!

 

「流石は海馬さん...ですが、もう...終わりですか?」

 

「なに?」

 

「俺のライフはまだ残ってます、今から俺は俺と俺のデッキの絆の力を見せますよ!」

 

「ならば見せてみろ!貴様のデッキの絆とやらを!」

 

「俺のターン...」

 

デッキよ...応えてくれ!

 

「ドロー!」

 

真二 LP 900

手札

 

真二のドローしたカードは光輝くようにデッキから引き抜かれた。

 

なっ!このカードは!

 

真二はドローしたカードに目を奪われた。

 

こいつは...チューナーモンスター!?何でこのデッキに!?...今は考えている時じゃないな、こいつを使わないと!

 

「俺はチューナーモンスター、破壊剣士の伴竜を通常召喚!」

 

「「チューナーモンスター(だと)!?」」

 

<破壊剣士の伴竜>

Level 1 ドラゴン族 光(チューナー)

ATK 400/DEF 300

 

突然のチューナーモンスターの登場により、ペガサスと海馬は仰天していた。

 

「破壊剣士の伴竜の効果発動!このカードの召喚に成功した時、デッキからこのモンスター以外の破壊剣カードを手札に加える!俺が手札に加えるのは破壊剣士融合そして破壊剣士融合を発動!」

 

<破壊剣士融合>

速攻魔法

 

「このカードはバスター・ブレイダーを融合素材とする融合を行う時フィールド・手札から行うカードです!俺は手札のバスター・ブレイダーとブラック・マジシャンを融合!」

 

「ブラック・マジシャン...だと!」

 

「現れろ!超魔導剣士(ちょうまどうけんし)ーブラック・パラディン」

 

<超魔導剣士ーブラック・パラディン>

Level 8 魔法使い族 闇

ATK 2900/DEF 2400

 

「ブラック・パラディンの効果によりフィールド・墓地に存在するドラゴン族モンスター1体につき攻撃力を500ポイントアップする!ドラゴン族モンスターは全部で5体、攻撃力は2500ポイントアップする!」

 

超魔導剣士ーブラック・パラディン

ATK 2900→5400

 

「攻撃力5400だと!?」

 

「まだです!俺は破壊剣士の伴竜の効果発動!このカードを生贄に捧げ、墓地・手札からバスター・ブレイダーを特殊召喚する!来い!バスター・ブレイダー!」

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「バスター・ブレイダーは相手の墓地・フィールドのドラゴン族1体につき攻撃力を500アップさせます!ドラゴン族の数は4体、よって2000ポイントアップ!」

 

バスター・ブレイダー

ATK 2600→4600

 

「バトルです!バスター・ブレイダーで青眼の究極竜を攻撃!破壊剣一閃!」

 

「ゔっ!」

 

海馬

LP 2300→2200

 

「これで止めだ!超魔導剣士ーブラック・パラディンの攻撃!超・魔・導烈破・斬(ちょう ま どうれっ ぱざん)!」

 

「ゔわぁぁぁぁぁ!」

 

海馬

LP 2200→-3200

 

[デュエルモードオフ]

 

流石は伝説のデュエリスト...勝てたのが不思議なくらいだった、あの時こいつを引いてなかったらって思うとゾッとするよ...でもなんでこのカードが俺のデッキに?

 

「おい!真二!」

 

「は、はい!」

 

「約束は約束だ、貴様のデュエルディスクをアップグレードしてやる。」

 

「ってことは!」

 

「やりました真二ボーイ!これでユーはシンクロモンスターを使う事が出来マース!」

 

「はい!ペガサスさん!」

 

「俺は今からアップグレードのプログラムを作る、デュエルディスクとシンクロカードを置いてこの部屋から出ろ!」




決闘者情報
名前:遊坂 藍
誕生日:7月7日
デッキ:???


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TURNー2 ~始動、シンクロ召喚!~

海馬社長の部屋から追い出され今はペガサスさんのリムジンで家に帰っている途中である。

「ペガサスさん、俺のデュエルディスクはいつになったら完成しますか?」

「それは分かりまセーン、でも海馬ボーイの事デース、1週間あれば完成すると思いマース!」

7日間か、アカデミアの編入テストまでは8日間...ギリギリ間に合うな。

「それは良かったです。」

「それと真二ボーイ、1つ私から話がありマース」

ペガサスさんから話?

「何ですか?」

「シンクロカードの事デース、あのカード...シンクロカードはこの世にまだ1枚しか存在しないカード、これはこの世界でのトップシークレットデース!だからこのことは誰にも話さないで欲しいのデース!」

確かに公表するまでは黙っていた方が良いよな...良いんだけど

「それはもちろん彼女達にも...ですよね?」

「もちろんデース、ユーのガールフレンドにも秘密に「あの...言い辛いのですけど、多分バレてます。」...」

うん、そりゃそうだよ...その反応が妥当だと思うよ!でも仕方ないでしょ!あっちから覗いてきたんだし...それにペガサスさんが来た時点で藍達もちょっと察してるよきっと!

『ペガサス様、到着いたしました。』

運転手がそう声をかけるとドアが開いた

何でだろう家を出たのが相当前な気がする。

真二は勢いよくドアを出ると玄関を見てそう感じた

「まぁ、バレた事はしかたありまセーン、ですがこれ以上知らせないようにお願いしマース」

「了解しました。」

「それでは真二ボーイ、1週間後に会いまショーウ」

そう言うと車はドアを閉じて走って行った。

それにしても長いリムジンだよな...これじゃ秘密も何もバレバレだよ。

ガチャ

「ただいま「「真二!」」っ!?」

玄関のドアを開けた瞬間レイと藍が真二に飛びつき、押し倒した。

何で俺ん家にいるんだよ...

ムニッ

ってか待てよ...この感覚って!

「レ...レイちゃん」

「なに?」

「む...胸がっ///」

パシンッ!ボカッ!

「うぐっ...痛えぇ...」

レイからはビンタが、藍からはアッパーが飛んできた。

「あの...さ、レイちゃんはともかく...何で藍からだよ!」

「ふーん!どうせ私は胸がないですよ〜!」

「誰もそこまで言ってないだろ!ただレイちゃんの方が大きかっただけだ!」

パシンッ!ボカッ!

も、もうこの話題には触れないでおこう...


真二の部屋

「と、言うことだから、藍も拓磨には言わないでくれるか?」

 

「う〜ん...拓磨に秘密を作るのは不本意だけど分かったよ」

 

「拓磨さんに秘密を作りたくないって...藍ちゃんどんだけ拓磨さんのこと好きなんだよ...ねぇ!真二!」

 

「俺に振るなよ...それに」

 

拓磨のことを触れたら藍がまためんどくさいことに...

 

「えっ///それはそのぉ〜...」

 

「ほら、始まった。藍の超絶照れモード」

 

藍は拓磨の話題を振られると10分はモジモジするのである。

 

「まぁ、良いや...とりあえず藍のことは置いといて、レイちゃん...それで、頼みって?」

 

「あの...その、ボク!デュエルアカデミアに編入したいんです!」

 

「...はい?」

 

えっとちょっと待てよ...確かレイちゃんって小5だったよな?あ〜なるほど

 

「中等部か、良いんじゃないの?」

 

「そうじゃなくて!亮様!亮様に会いたいの!」

 

「あ〜、そういうことね」

 

丸藤 亮(まるふじ りょう)、通称カイザーとは、デュエルアカデミア最強のデュエリストでありレイちゃんの片想い?している相手である。

 

丸藤亮は今年度で3年生になる、即ち来年度にはいないのだ、レイちゃんはどう考えても会えないから会いたいってことか...

 

「レイちゃん、俺は協力しても良いよ?」

 

「ですよね...やっぱり無理...って!?えっ!手伝ってくれるの!?」

 

「そりゃな、レイちゃんは俺にとっても妹みたいな存在だし、困ってる子は助けたいし!だからできる限りは協力するよ、ただし、1つ条件がある。」

 

「条件?」

 

「アカデミアに行くってことはもちろんバレた時には、流石に俺は庇いきれない、それにもしかしたら俺が敵となるかもしれない...それでも会いたいっていう覚悟はある?」

 

「覚悟...」

 

「そうだよ!レイちゃん!恋する乙女は覚悟が必要なんだよ!」

 

あっ、藍が元に戻った。

 

「っていうか真二は反対しないんだね〜」

 

「まぁ、まだ入試の受付はやってたからな、チャンスがあるなら反対はしないからな」

 

「大丈夫!覚悟ならあるよ!」

 

「そっか、なら安心だ。」

 

「ねぇ、真二...ここまで聞くんだから良い案でもあるの〜?」

 

「案ってほどでもないけど、とりあえずあるにはある」

 

でもこれ案と言うかただの消去法なんだよな。

 

「2つだな、まず1つは船の中に潜入して、アカデミアに進入する。」

 

「それって密航なんじゃ...」

 

「ま、そこが問題なんだけどね」

 

「それで、もう1つは〜?」

 

「簡単に言うとそのまま受験する。」

 

と言っても普通に受験するわけじゃない、男装させリスクを減らし編入試験を受けさせる。と言った感じだろうか、男装をさせるのは歳を誤魔化すためだ。中学生男子は成長期真っ只中、または訪れていない等で男装をさせる。これで怪しまれずに行けるはずだ。でも

 

「「...はい?」」

 

うん、知ってた。こんな感じになると思った。

 

「簡単に言うと...だよ、詳しく話すと途轍もなく難しい」

 

「難しいって何がです?」

 

「編入するってのもあるしその後もだよ、レイちゃん」

 

「その後?その後ってどういうこと?」

 

「編入に成功した後の事さ」

 

真二は詳しく説明した。

 

「なるほど、確かにその後が大変だね〜」

 

「レイちゃんの一人称を活かした作戦だ」

 

「確かに!ボクの一人称はボクだからね!」

 

それは偶々であって、実際は関係ないんだけどな。

 

「どうする?どちらもハイリスクだけどハイリターンだぞ?」

 

「...両方って出来ないかな?」

 

両方?

 

「双方をやるって事か?」

 

「うん!編入試験を受けて、無理だったら密航する!」

 

確かに、それが妥当だよな。

 

「分かった、それじゃあ...この帽子とかどう?」

 

「何これ?」

 

「俺が小学生の時に被ってた帽子だよ、そんでもってこの髪留めで後ろをまとめてっと!」

 

「なんで真二が髪留め持ってるのよ」

 

「よし!完成!」

 

これで男の子っぽく見えればいいんだが

 

「どう?」

 

「うん!ボク男の子みたい!」

 

「へぇ〜真二にはそんなの才能があったんだ〜!」

 

才能って何の才能だよ...

 

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それから1週間後

 

海馬ランド

さてと第一次試験の筆記は終了した...多分下のほうだろう。でもデュエルアカデミアの試験は実技が本番って聞いたことあるしきっと大丈夫...だよな?

 

「真二〜どうだった?」

 

「ボチボチって感じかな、それより藍、レイちゃんは?」

 

「レイちゃん?レイちゃんならほら、あそこに居るよ?」

 

藍の指指す方向には遊園地のアトラクションを羨ましそうに覗くレイが居た。

 

レイちゃんだって小学生だもん、海馬ランドまで来たら遊びたくなるよな。でも俺はこの後、海馬コーポレーションでデュエルディスクを受け取りに行かなきゃならないし...

 

「藍、レイちゃんと遊んで来たら?」

 

「え?真二は?」

 

「俺はこの後デュエルディスクを受け取りに行かないと」

 

「あ〜例のアレね」

 

「そうそう、それそれ」

 

「でも〜レイちゃん的には真二と遊びたいかも知れないから早く戻ってくるようにね〜!」

 

なんでそんなことがわかるんだよ

 

「わ、分かった、終わり次第向かうけど帰るんだったら連絡しとけよ〜!」

 

「了〜解!」

 

そう言うと藍は敬礼をした。

 

あの敬礼久しぶりに見たな

 

そう思いながら真二は海馬ランドの入り口に向かった。

 

「このチケットは本日中なら再入場可能な物なので無くさないで持っていてくださいね!」

 

「はい」

 

「遊闇様、ペガサス様と海馬社長がお待ちです。」

 

後ろから黒服の男が話しかけてきた。

 

「分かりました、ありがとうございます」

 

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海馬コーポレーション本社研究室

 

確かここで合ってたよな?...それにしてもこんな研究室がある会社ってなんだよ!

 

コンコン

 

「入れ!」

 

ガチャ

 

「失礼します。お久しぶりです、海馬社長」

 

「真二か、お前のデュエルディスクは出来上がっている!これだ!」

 

そう言うと海馬は真二に新型のデュエルディスクを渡してきた。

 

「これが...俺の新型デュエルディスク!」

 

「そうだ、そのデュエルディスクはシンクロモンスターに対応してある、それとこれはペガサスからだ」

 

ペガサスさんから?って何この箱

 

「これは?」

 

「昨晩新しいシンクロカードが見つかった、ペガサスによると手紙も付属していたらしい、遊闇 真祐という宛名でな」

 

また父さんから?

 

「という事はこの中いっぱいに新しいシンクロカードが?」

 

「その箱の中にはテスター用のデッキが入っている。それを今度行われるデュエルアカデミアの実技入試で使え」

 

そう言うことか...こいつを、俺が...出来ればこいつ等のデッキを使いたかったけど、仕方ないよな、仕事だもん

 

「海馬さん、このデッキを改造することって可能ですか?」

 

「良いだろう、ただし1枚のみだ、良いな」

 

1枚か...となると、入れるのは幽鬼かな?

 

『ん?どうしたんですかマスター?』

 

なんでもない

 

「分かりました、ありがとうございます!」

 

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海馬ランド

さてと、藍達はどこに行ったんだ?携帯にはデュエルアリーナって書いてたけど

 

「確かデュエルアリーナって今度の入試会場だったよな?」

 

「あっ!きた来た!真二〜!」

 

「あれ?藍だけか?レイちゃんは?」

 

「レイちゃんならあっちに居るよ!」

 

藍の指差した先には男装を解いたレイと1人の制服を着た人がいた。

 

あれはアカデミアの制服?誰だ?っていうかレイちゃん男装解くなよ

 

「いっひひ〜♪」

 

「何だよ、その気持ち悪い笑い方は」

 

「アレね!誰だと思う!ねぇ真二〜!誰だと思う!」

 

藍のあの表情から見るに...

 

▷ 拓磨だろ?

誰なんだ?

俺だろ?

 

「拓磨だろ?」

 

「なっ!...何で分かったの!?」

 

「だって顔に書いてるし」

 

「えっ!?何処何処!?」

 

いや〜本当に書いてるわけ無いだろ、それにしても...拓磨か、困ったな...流石に仲直りはしたいけど、どう話せば良いのか

 

「なかなかの腕だったよ、レイちゃん」

 

「ありがとうございます」

 

何でレイちゃんは拓磨に対しては敬語なんだろ...

 

「お...おっす、拓磨」

 

「...久しぶりだな、真二」

 

「中等部生活はどうだった?」

 

「俺を誰だと思ってるんだ?天才デュエリストだぞ?もちろん首席で卒業したよ」

 

『マスターこの人って拓磨さんですか?』

 

「あぁ」

 

『凄いです〜マスターと違って身長が伸びてますね!」

 

うるさい、身長のことは触れるな

 

「...それよりもおめでとう」

 

「ん?何がおめでとうなんだ?」

 

「今日の筆記試験だよ、もう結果が出てる。とりあえずは合格ラインだったよ」

 

「そっか、良かった...って、結果が出てるのか!?」

 

「あ...あぁ、知らなかったのか?」

 

「シッテタヨ」

 

知らなかった...結果は合否発表の時に知らされるのかと思ってた。

 

「拓磨は知ってるのか?レイちゃんのこと」

 

「レイちゃん?何のことだ?」

 

知らないのか、ならいいや

 

「いや、何でも無い」

 

「変なやつだ...」

 

そう言うと拓磨は外に出て行こうとした。

 

「もう帰るの〜?」

 

「今日は下見に来ただけだしな」

 

気のせいかもしれないけど、拓磨の目が以前より輝いてない気がする

 

「なぁ、拓磨...俺とデュエルしないか?」

 

「...断る」

 

そう言い残し拓磨は帰って行った

 

やっぱりだ、何があったか知らないけどいつもの...小学校時代の拓磨と何か違う

 

「なぁ、藍...拓磨の事だがあいつ少し「クールになってたね!カッコ良かった!」」

 

そうだった、藍に振ったらいけない話題だわ、コレ

 

「レイちゃん、どうだった?」

 

「う〜ん、ボク的には少し変だとは思った。何ていうか...デュエルを楽しんでないみたいな」

 

やっぱりそんな感じだったのか

 

「そうか」

 

「それよりも、もう結果が出てるって言ってたよね!見に行こうよ!」

 

確かにそれは気になるな、明日の実技は今日の結果で順番が決まるって言ってたっけ?...ってそう考えればもう点数が決まってるのは当たり前じゃん、何でさっき気づかなかったんだ?

 

「そうだな!行こうか」

 

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真二たちの街

筆記テストの結果を見るとすぐに俺たちは自分たちの街へと帰って行った。

 

『流石ですねマスター!』

 

「まぁな」

 

筆記の結果、俺は奇跡的に1位だったそう、奇跡的に1位だったのだ

 

「う〜、真二に負けるなんて...」

 

「いや〜俺も1位何て知らんかった...分からなかった問題全部勘だったんだが、まさか全問あってたなんて」

 

確かに海馬さんが怖くて必死で勉強したってのはあるんだけどさ

 

「んじゃ!私はレイちゃん家に送るから〜!」

 

「おっけー!じゃあ明日な!」

 

そう言うと藍はレイを連れて交差点を曲がっていった。

 

それにしてもまさか1位取れるなんて!

 

「フフッ!フフフフ」

 

『マスター、なんかキモいです...』

 

「良いだろ、別に...初めて1位をとって嬉しいんだから」

 

ガチャッ

 

「では、私はこれで」

 

「はい、今日はわざわざありがとうございました。」

 

ん?誰だ?

 

見知らぬ老人が真二の家から出てきた。

 

「ただいま〜」

 

「真二おかえり、試験はどうだった?」

 

「見事1位を獲得しました!」

 

「...真二、あんたカンニングして無いでしょうね!」

 

「してないよ!て言うか息子を信用しろ!」

 

全く何考えてるんだようちの親は

 

「それよりも母さん、さっきの人は?」

 

「え〜っと何ていうかお父さんの仕事関係の人よ」

 

父さんの仕事関係ってことは科学者なのか?

 

「そうなんだ、その仕事関係の人がうちに何のようだったの?」

 

「それが、もしかしたら父さんが帰ってないか〜ですって、不思議な話よね?」

 

まさか!

 

「その人手紙とか言ってなかった?」

 

「え、えぇ、言ってたけど...何で真二が知ってるの?」

 

「ちょ、ちょっと心当たりがね」

 

あっぶね!危うくペガサスさんとの約束破るところだった!

 

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レイside

それにしても何で真二はボクの頼みを聞いてくれたんだろ?妹みたいな存在とか、困ってる子は助けたいとか言ってたけど本当なのかな?

 

レイは帰る途中ずっとそう考えていた。

 

「それじゃ!レイちゃん、また明日ね〜!」

 

もう家に着いちゃった、なんかあっという間だったな。藍ちゃんに聞いたほうが早いのかな?

 

「藍ちゃん!」

 

「ん?なに〜?」

 

「その、何で真二はボクの頼みを聞いてくれたのかな?」

 

「そうだね〜、多分真二が優しすぎるからじゃないかな?」

 

優しすぎる?

 

「真二ってさ、どんなに嫌いな人でも困ってたら助けろうとする人なんだよね〜...あっ!レイちゃんのことが嫌いってわけじゃ無いよ」

 

「知ってるよ!」

 

「それでね、多分そのせいなんじゃ無いかな?」

 

全く意味が分からないんだけど...

 

「早い話がお人好しなんだよ!真二はさ!」

 

「さすが藍ちゃん!真二のこと分かってるね!」

 

「ふふ〜ん!15年も一緒なのは伊達じゃないからね!」

 

「15年?小学校からじゃ無くて産まれてからなの?」

 

「うん!真二の家とは家族がらみの仲だからね〜、産まれてから一緒なんだ!」

 

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真二side

次の日

海馬ランド(試験会場内)

「よっしゃ!何とか試験会場に辿りついたな」

 

「真二、大丈夫?まだ顔が青ざめてるよ?」

 

電車に乗る時酔い止め忘れたから死にかけたからな

 

「大丈夫だよ、レイちゃん」

 

「それじゃ、レイちゃん!私たちは席の確保に行こうか〜真二のショーがあるわけだし(ニヤニヤ)」

 

「うん!」

 

「その言葉を言うんじゃねーよ!って言うかショーじゃないし!」

 

俺はペガサスさんからある頼まれごとをされている。それはシンクロ召喚発表の時、即ち俺の試験の時ひと芝居打たなきゃいけないのだ。

 

「...そろそろ俺行けど変なことすんなよ?」

 

「しないってば〜!」

 

大丈夫だろうか

 

そう思いながら廊下に向かう真二だった。

 

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拓磨side

試験会場(在校生席)

「拓磨じゃないか、どうしたんだ?こんな所に」

 

こいつの名前は万丈目 準(まんじょうめ じゅん)、万丈目財閥の三男だ

 

「ちょっと気になるやつが居てな」

 

「ほう?中等部首席卒業で、次期デュエルキングと名高いお前が気にする奴でも居るのか?それは楽しみだな、名前は?」

 

「遊坂 藍、それと...遊闇 真二」

 

藍は真二や俺の陰に隠れやすいが実力は確かにある、真二は言うまでもないって所だな

 

「遊闇真二...あった、6番か...それなりにって感じか?」

 

「油断するなよ準、もしかすると真二の実力はお前以上だ。」

 

「なんだと!?」

 

「一つだけ言うなら小学生の時...俺と真二の実力は、ほぼ五分五分だからな」

 

やっぱりお前は俺たちを引き合わせるのか?カオス・ソルジャー...いや、確かにここに来いと誘ったのは俺だが、まさか本当に来るなんてな

 

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真二side

やっべ!もしかすると俺少し遅刻気味かもしれん!

 

真二は廊下を走っていた。

 

ドン!

 

「うわぁっ!」

 

「悪い...君大丈夫?」

 

走っている途中角を曲がってきた少年とぶつかった。

 

「いいよ、こっちもちょっと考え事してたから...」

 

「ってカードバラバラじゃん!拾ってあげるよ」

 

ふ〜ん...この人のデッキはビークロイドデッキか、それに中々バランスの取れてるデッキだし

 

「はい、これで全部だよ!」

 

「ありがとう...」

 

でも何でこの人、浮かない顔してるんだ?

 

『マスター!この人、多分自分のデッキに自信がないのでは?』

 

なるほどな

 

「君、自分のデッキに自信がない?」

 

「うっ...」

 

「あ、いや!そういうつもりじゃなくて!えっと、その...」

 

仕方ない、困った時はあの言葉を言おう

 

「自分のデッキを信じたらそれに応じてデッキは応えてくれるよ、だからデッキには使う本人が自信を持たないとね!って言いたかっただけだよ」

 

『マスター、フォローになってない気がするよ』

 

『受験番号6番、遊闇真二君はデュエルフィールドへ至急お越しください』

 

あれ?6番?俺って筆記1位じゃなかったか?

 

「ごめん、俺行くから!じゃあな!」

 

『もう!マスターったら、少しは自分を優先して下さい!』

 

「悪りぃな幽鬼...俺がそう言う性格なのはお前も知ってるだろ?」

 

『知ってますねど...』

 

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試験会場

ここがデュエルフィールドか...さてと、テスターデッキ、俺のサポート頼むぞ!

 

「君が相手なノーネ?」

 

何だこの変な人...制服を着てるから教師なのは分かるけど

 

「はい!受験番号6番の遊闇真二です!お願いします...あの先生、一つ聞きたいことがあるのですが良いですか?」

 

「何なノーネ?」

 

「俺、筆記1位だったんですけど何故6番なんです?」

 

「簡単なことなことなノーネ!特待生の方が先に行われる仕組みナノーネ!」

 

なるほど、特待生優先なのね

 

「それじゃ、始めましょうか!先生!」

 

そう言うと真二はデュエルディスクを構えた。

 

「まだ私の自己紹介をしてないノーネ!私の名はクロノス・デ・メディチ、デュエルアカデミアの実技最高責任者なノーネ!」

 

実技最高責任者ってことは学校内で一番強いってことなのか?

 

「そんな凄い人とデュエルできるなんて光栄です...それでは始めましょうか!」

 

「「デュエ(ー)ル!!」」

 

真二 先攻

クロノス 後攻

 

「試験の都合上受験者は先攻権を得るノーネ!」

 

なるほど、ハンデって事か。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺は魔法カード、ワン・フォー・ワンを発動!」

 

<ワン・フォー・ワン>

通常魔法

 

「手札のモンスターカードを墓地へ送りレベル1のモンスターをデッキから特殊召喚する!」

 

「レベル1!?そんな雑魚カードを持ってきて何になるノーネ?」

 

「来てくれ!ミスティック・パイパー!」

 

<ミスティック・パイパー>

Level 1 魔法使い族 光

ATK 0/DEF 0

 

「攻撃力、守備力共に0トーワ!私をなめてるノーネ?」

 

「そんな事ないですよ!俺はミスティック・パイパーのモンスター効果発動!このカードを生贄に捧げ、1枚ドロー!」

 

真二

手札 4→5枚

 

「そしてドローしたカードをお互いに確認し、レベル1のモンスターならもう1枚ドローする!」

 

そう言い真二はドローしたカードを見せた。

 

「俺がドローしたのはロードランナー、よってもう1枚ドロー!」

 

真二

手札 5→6枚

 

『マスター!お待たせです!」

 

来てくれたか、幽鬼!

 

「そして俺はレベル・スティーラーを通常召喚!」

 

<レベル・スティーラー>

Level 1 昆虫族 闇

ATK 600/DEF 0

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

真二 LP 4000

手札 4枚

フィールド

レベル・スティーラー (ATK 600)

魔法・罠

伏せ 1枚

 

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拓磨side

何故だ?何故真二のやつバスター・ブレイダーを使わない?あれは真二と遊戯さん、そして俺との友情のカードなのに!

 

「なぁ、拓磨...あいつお前が言うほど強いのか?俺にはそう見えんが」

 

それに何故だ、何故あいつ低級モンスターばかり使っているんだ?

 

「ま、相手があのクロノス教諭だ、拓磨推薦の奴とは言え思考がおかしくなってるんだろうな」

 

「さぁな、俺には分からん...でも」

 

「でも?」

 

あいつの目...輝いている...きっと何か有る目だ、だがなぜだ...何故俺には理解ができん...アレは...藍か?

 

拓磨が周りを見ていると藍を見つけた。

 

「いや、何でもない...悪い、ちょっと用事ができた!そっちに行ってくる!」

 

「そ、そうか」

 

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藍side

真二、大丈夫かな〜?

 

「それにしても楽しみだね!藍ちゃん!」

 

「ん〜?何が〜?」

 

「真二のショーだよ!」

 

「レイちゃん本当に真二の事好きなんだね〜」

 

「そ、そんな事...ないよ///」

 

あれ?私の求めていたリアクションと違う...まさかレイちゃん、真二のこと...ってまさかね〜!レイちゃんはカイザー一筋だもんね

 

「それにしても真二は良いよね!」

 

「何が〜?」

 

「だってペガサスさんに選ばれたデュエリストなんだよ!」

 

「ま〜確かにね〜!」

 

『試験番号110〜159番の人は直ちにデュエルフィールドにお集まり下さい!』

 

「あっ、ボクだ!先に行ってくるね!」

 

「うん〜!頑張ってね〜!」

 

そういうとレイは走って廊下へ向かった。

 

先に3桁からって事はこれからは下か昇順に行くのかな?

 

「本当に大丈夫かな?...大丈夫だよね!だってペガサスさんに選ばれたデュエリストだもん!」

 

「...藍、ペガサスさんに選ばれたってどういう事?」

 

えっ!

 

藍が振り返るとそこには冷めた目をした拓磨が居た。

 

「えっと...それは...」

 

はう〜!どうしよう...真二には言うなって言われてるけど、拓磨に秘密にはしとけないし〜!

 

「もういいよ...話したくないんだろ?」

 

「ごめん」

 

その言葉を聞くと拓磨はどこかへ向かった。

 

私、悪い事したかな〜

 

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真二side

2ターン目(クロノスのターン[メインフェイズ1終了時])

真二 LP 4000

手札 4枚

フィールド

レベル・スティーラー (ATK 600)

魔法・罠

伏せ 1枚

 

クロノス LP 2000

手札 4枚

フィールド

古代の機械巨人(アンティーク・ギアゴーレム)(ATK 3000)

魔法・罠

フィールド魔法

死皇帝の陵墓

 

1ターンで攻撃力3000を出すとは、流石は実技最高責任者の事はあるな...

 

「古代の機械巨人でレベル・スティーラーを攻撃するノーネ!アルティメット・パウンド!そして速攻魔法、突進を発動するノーネ!」

 

<突進>

速攻魔法

 

古代の機械巨人

ATK 3000→3700

 

「攻撃力の底上げ!?ゔっ!」

 

真二

LP 4000→900

 

「でも、俺のモンスターが破壊されたとき、罠発動!スクランブル・エッグ!手札・デッキ・墓地からロードランナー1体を特殊召喚する!手札から現れよ!ロードランナー!」

 

<スクランブル・エッグ>

通常罠

 

<ロードランナー>

Level 1 鳥獣族 地

ATK 300/DEF 300

 

「カードを1枚伏せてターンエンドなノーネ!」

 

クロノス LP 2000

手札 3枚

フィールド

古代の機械巨人 (ATK 3000)

魔法・罠

伏せ1枚

フィールド魔法

死皇帝の陵墓

 

なるほどライフを1000以下にする事によってデメリットでもある死皇帝の陵墓を封じるとは...

 

「ヒヒッ!」

 

「な、なんなノーネ!?」

 

「おもしれぇ!流石ですよクロノス先生!」

 

デッキよ...応えてくれ!

 

「俺のターン!ドロー!」

 

真二 LP 900

手札 2→3枚

 

「先生!このターンで、俺は貴方を倒します!」

 

「何を言い出すかと思ったらハッタリもいい加減にするノーネ!」

 

「ハッタリなんかじゃありませんよ!俺は手札からチューナーモンスター、ジャンク・シンクロンを召喚!」

 

<ジャンク・シンクロン>

Level 3 機械族 闇

ATK 1300/DEF 500

 

「「「「「「チューナーモンスター!?」」」」」」

 

「ジャンク・シンクロンの効果発動!墓地のレベル2以下のモンスター1体を特殊召喚する!俺はレベル・スティーラーを特殊召喚!そして、フィールドにチューナーモンスターが存在するとき墓地のボルト・ヘッジホッグを特殊召喚!」

 

<ボルト・ヘッジホッグ>

Level 2 機械族 地

ATK 800/DEF 800

 

「そして、墓地からの特殊召喚に成功した時、手札のドッペル・ウォリアーを特殊召喚!」

 

<ドッペル・ウォリアー>

Level 2 戦士族 闇

ATK 800/DEF800

 

「だ、だからどうしたノーネ!そんな低レベルモンスターを揃えたところで、なんの意味もないノーネ!」

 

「それはどうかな?」

 

さてと、始めるとするか!

 

パチンッ!

 

真二が指を鳴らすと会場のライトが全て消えた。

 

「おいおい、どういう事だよ!」

 

「なに?停電?」

 

「うぅ〜怖いよ〜」

 

なんか藍の声がした気がするんだが...

 

「ladies&gentleman!これよりこの俺、遊闇真二による、新しい召喚方を活用したショーをご覧頂きます!」

 

そういうとクロノスのフィールドと真二のフィールドにスポットライトが当てられた。

 

「新しい召喚方!?」

 

「なんだよそれ!」

 

「それにショーってどういう事だ!」

 

「まぁまぁ、皆さん落ち着いてください!それでは始めますよ!やり方は簡単、チューナーモンスターとそれ以外のモンスターをフィールドに揃え、それらのレベルを足すだけです!それでは行きましょう!」

 

「な...何が起こってるノーネ!?」

 

「俺はレベル2のボルト・ヘッジホッグにレベル3のジャンク・シンクロンをチューニング!」

 

そう言うと、ジャンク・シンクロンは3つの輪に姿を変え、ボルト・ヘッジホッグを囲んだ。

 

「集いし星が、新たに輝く星となる!光さす道となれ!シンクロ召喚、現れよ!ジャンク・ウォリアー!」

 

<ジャンク・ウォリアー>

Level 5 戦士族 闇

ATK 2300/DEF 1300

 

「そ、それがどうしたノーネ!そのモンスターの攻撃力は2300、まだ古代の機械巨人の方が攻撃力が上なノーネ!」

 

「ジャンク・ウォリアーのモンスター効果発動!このモンスターのシンクロ召喚に成功した時、フィールドのレベル2以下の攻撃力全てをこのモンスターに加える!パワー・オブ・フェローズ!」

 

ジャンク・ウォリアー

ATK 2300+800+300+600=4000

 

「こ、攻撃力4000!?」

 

「更に速攻魔法発動!スクラップ・フィスト!」

 

<スクラップ・フィスト>

速攻魔法

 

「このカードは自分フィールドのジャンク・ウォリアー1体を対象として発動!このターン、このジャンク・ウォリアーが攻撃する時、相手は魔法・罠を発動する事が出来ず、与えるダメージを2倍にする!バトルだ!行けジャンク・ウォリアー!古代の機械巨人を攻撃!唸れ!スクラップ・フィスト!」

 

「ペペロンチーノ!」

 

クロノス

LP 2000→0

 

『見事ですよマスター!』

 

お前は何もしてないだろ!

 

2人のデュエルが終了するとともに会場全体に明かりがつき液晶画面にペガサスさんが映った。




拓磨side
会場の廊下
あ、アレはペガサスさん!?

「皆サーン、新しい召喚方...シンクロ召喚は楽しめたでしょうか?疑問に思っている人もいると思うのでこの私が説明しマース!彼、真二ボーイは我がI2社と海馬コーポレーションによるシンクロ召喚専門のテスターなのデース!」

真二がテスター...だと!?それもI2社と海馬コーポレーションの双方から依頼されてるのか!?

「クソが!」

ガンッ!

拓磨は近くにあったゴミ箱を蹴飛ばした。

彼奴...俺が知らない間にそこまでの実力を...まぁいい、これで高等部での楽しみが増えた!覚悟してろよ、遊闇 真二!


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TURNー3 〜亀裂〜

真二side
廊下

ふぅ...何とか終わったな...それにしても緊張した〜!

ざわ...ざわ...

『何やら騒がしいですね、マスター!』

そりゃシンクロ召喚なんてあんなショーをすればみんな騒つくだろうよ

「あっ!真二だー!おーい!」

あれ?レイちゃん?もう試験なのかな?

「レイちゃ...じゃなかった、レイ!もう出番なのか?」

「うん!」

「そっか、頑張れよ!」

そう言い真二は手を挙げた

「もちろん!」

パシンッ!

真二とレイはハイタッチをした。

「それじゃ、観客席で見てるからな!」

『...マスター、何処からか殺気じみた視線を感じます。』

殺気じみた視線?なにそれ?

そう思い廊下を歩いて行くと1人の男子生徒が立っていた。

「...拓磨」

「真二、さっきのデュエル見せてもらった...それでお前に一つ聞きたい」

「な、何だよ...急に改まったりして」

まさかシンクロ召喚について詳しく説明しろとか言うんじゃないだろうな

「お前、バスター・ブレイダーはどうした?」

な、何だ...そっちのことか

「バスター・ブレイダーならここにあるぜ?」

「...なら何故そのデッキを使わなかった!それは俺たちと遊戯さんの絆のデッキだろ!」

「遊戯さんとの...絆?」

「あぁそうだ!それに何でペガサスさんに!」

まぁ、当然の質問だよな...どうしたら良いんだこれ?どう説明したら良いんだよ?

「あ〜えっとな、何ていうか...家庭の事情?」

「ちっ!もう良い...デュエルアカデミアでは覚悟してろよ」

そう言い拓磨は去って行った

『なんか変でしたね、さっきの拓磨さん』

確かに、昨日会った時よりも何ていうか俺への睨み方が違う感じがする...気のせいなのかもしれないけど

「あいつ、何があったんだ?」

『良くは分からないです、でも』

「でも?」

『...いいえ、多分私の勘違いです!気にしないでください!』

それはそれで気になるんだが...でも幽鬼がこんな顔をするんだから掘り下げるのは止めておくか、藍も待たせてることだし


観戦席

それにしてもみんなの視線が気になる...

 

「どうしたの〜?」

 

「みんなの視線がな...」

 

『受験番号40番〜109番の人はデュエルフィールドに集合ください。』

 

「あっ!私だ〜!行ってくるね!」

 

「おう、頑張れよ!藍!」

 

そう言うと藍は親指をグッドポーズをとって応えた。

 

大丈夫かな?すげぇ不安なんだが

 

「やぁ、見たよ、君のシンクロ召喚っていう召喚方」

 

後ろを振り向くとそこには1人の男子受験者が立っていた。

 

この人、いつの間に俺の背後を!?まさか気配を消して来たっていうのか?

 

「おっと、自己紹介が遅れたな、俺の名前は三沢 大地(みさわ だいち)だ、よろしく」

 

「よろしくな、三沢...俺の名前は」

 

「言わなくてもわかるよ、少なくともここに居る人達は全員君の名前は知ってるさ」

 

まぁ、それもそうだよな...にしてもこの人俺の背後に立ってまで声をかけるなんて...カード窃盗犯か?

 

「それで...なに?シンクロモンスターを奪いにきた?」

 

「なっ!?そんな事ないぞ!ただ見せてもらおうと思っただけさ」

 

この表情を見る限り嘘はついてなさそうだな。

 

「冗談だよ、はい」

 

「...ありがとう」

 

何だよ今の間は

 

「へぇ〜お前面白いカード持ってるな!」

 

また変なのが増えた...

 

「えっと、君は?」

 

「俺は遊城 十代(ゆうき じゅうだい)、十代でいいぜ!えっと、お前は誰だ?」

 

本当に変な奴だな...まぁ良いや...って

 

「えっ!?俺を知らないのか!?」

 

「あぁ!今来たからな!」

 

そうか、今来たのなら仕方ないな。ってそうじゃなくて!

 

「お前今来たのか!?受験番号は?」

 

「えっと111番だけど?」

 

「ってそれ遅刻じゃん!もうその番号は終わったぞ?」

 

「え!?マジかよ!?」

 

「なぁ、三沢...」

 

ってこいつ人の話聞かないタイプの人間か?全く俺の話を聞いてない!

 

「まぁ、先生に掛け合えば何とかなるかもしれないから行ってみろよ」

 

「あぁ!そうする!ありがとな!」

 

そう言うと十代は廊下を全力で走って行った。

 

それにしても何でだ...シンクロ召喚をしてから体が少しダルイ、疲れたのかな?

 

「お〜い!三沢、そろそろ返してくれるか?友人のデュエルを観戦したいんだが?」

 

真二は三沢の耳元で大きく叫んだ。

 

「っ!?...見せてくれてありがとう、参考になったよ」

 

何の参考だよ

 

さて、藍はどんな動きするかな?

 

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藍side

はぅ〜どうしよう...これ凄くキンチョーするよ〜!

 

「えっと、君...大丈夫?」

 

「は、はい!わたた...私大丈夫デス!」

 

「そうか、それなら始めよう」

 

「「デュエル!」」

 

「私の先攻、ドロー!」

 

藍 LP 4000

手札 5→6枚

 

よかった〜手札にヴァルハラある!

 

「私は神の居城ーヴァルハラを発動!」

 

神の居城ーヴァルハラ

永続魔法

 

「ヴァルハラの効果により自分フィールドにモンスターが存在しない時手札の天使族モンスターを1体特殊召喚します!私は光神テテュスを特殊召喚!」

 

<光神テテュス>

Level 5 天使族 光

ATK 2400/DEF 1800

 

「さらに私はモンスターをセットして、更に3枚カードをセットしてタ〜ンエンド!」

 

藍 LP 4000

手札 0枚

フィールド

光神テテュス (ATK 2400)

伏せモンスター (DEF???)

魔法・罠

神の居城ーヴァルハラ (永続魔法)

伏せ 3枚

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

藍、すごい緊張してるな...まぁあの動きじゃ心配は要らないだろうけど

 

「真二!」

 

「レイちゃ...レイ、おかえりどうだった?」

 

「どうだったって...見てなかったの!?」

 

「まぁ、色々あってね」

 

主に遅刻者の十代とか拓磨の所為で...あれ?そう言えばもう1人誰かいたような、気のせいか?

 

「ふ〜ん...ねぇ、真二...藍ちゃん緊張してる?」

 

「多分な...でも大丈夫だろ」

 

「なんでそんなこと言えるの?」

 

「うーん...何ていうか、勘...かな?藍とは長い付き合いだから何となくだけど大丈夫だろ!みたいな信頼感はあるよ」

 

つっても流石に緊張し過ぎだとは思うんだがな。

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

数時間後

海馬ランド

「う〜、何で私...いや、何でもない何でもない!勝ったんだからそれで良いじゃん!そうよ私!」

 

何故こうなっているのか、それを説明しよう。結論から言うと藍は”圧勝”だった。そう、圧勝だったのだ。

 

「珍しく回り過ぎたんだよ」

 

「そうだけどさ〜」

 

藍がこんなに凹んでいるのは圧勝過ぎて寧ろ惹かれた、と言えば良いのだろうか...只でさえ女子に免疫のない藍はその強さが故に彼女を慕う女子たちが集まったのだ。

 

「せめてモテるなら女子じゃなくて男子が良かったよ〜!」

 

「まぁ、全員が全員慕ってた訳じゃないから良いだろ?」

 

「へ?そうなの?」

 

気付いてなかったのか...

 

「あぁ、1人だけお前を睨んでた奴が居たぞ?」

 

「ひっ!私...また虐められるの?」

 

藍はこの性格や口調で女子からはぶりっ子のように見えた為、小学生の後半頃虐められていた。まぁ、学校が一緒だった俺や、拓磨は止めはしたんだが、それ以降藍は女子が少し苦手なのである。

 

「それはないよ、あの人の目は嫌ってると言うよりはライバルを見るような目だったから安心しろよ、それに...」

 

「それに?」

 

「虐められても、俺と拓磨が付いてるんだからさ!」

 

「なんか真二のくせに生意気だよ!」

 

何だよそれ

 

「なんか、頼りになりすぎる〜みたいな?」

 

「でもその分析力ってことはやっぱり真二って胸のでかい人見るんだ!」

 

「はぁ!?」

 

「どういう事?レイちゃん?」

 

「その人見てる時真二ずっと胸ばかりみてたような気がしてさ!」

 

「そんな訳ないだろ!偶々だよ!偶々!」

 

全く...何を言い出すかと思ったら変な事言いやがって!

 

「...はぁ〜」

 

「あ!真二が藍ちゃんを泣かした!」

 

「元を返せばレイの所為だろうが!」

 

「どうせ私は胸が無いですよ!中3にもなってバスト70ですよ〜だ!」

 

「大丈夫だから、貧乳はステータスだろ!きっと需要あるから気にするなって!」

 

「真二、それフォローになってない」

 

『そうですよマスター!藍さん、大丈夫!私だって無いなりに頑張ってるんだから!』

 

幽鬼、それ俺と言ってる事あまり変わらんぞ、それにお前は俺にしか見えてないんだから無意味だぞ

 

「大丈夫だよ藍ちゃん!これからが成長期だって!」

 

「...本当?」

 

「だって高校生だよ!そうに決まってるって!...ねっ!真二!」

 

ギロッ

 

「そ、そうかもな!ほら、さっさと帰るぞ」

 

怖え!怖えぇよ!レイちゃんのあの目つき!

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

それから3日後

『マスター、今日ですよね?』

 

「あぁ!今日が合格発表だよ、幽鬼」

 

でもなんで俺だけ電話で合格発表なんだろ?みんなは通知の封筒が届くのに

 

『ドキドキしますね!』

 

「そうだな」

 

正直そこまで不安やらは無い...強いて言うならレイちゃんの合格の方が不安だな。

 

PiPiPiPiPi!!

 

きたっ!

 

「もしもし...」

 

『真二、俺だ』

 

海馬さん?どうして?

 

『貴様の試験見させてもらった、よってお前をオシリスレッドとして入学を許可する』

 

あれ?オシリスレッド?...聞き間違いかな?

 

「海馬さん、オシリスレッドって言いました?」

 

『あぁ、そう言ったが、不満か?』

 

不満といえば不満だけど、海馬さんの事だ、何か意味があるんだろうとは思う。

 

「いえ、分かりました。海馬さん直々の報告ありがとう御座います。」

 

ピッ!

 

さてと、後は藍たちの報告を待つだけか...

 

『そう言えばマスターと藍さんは家族ぐるみお付き合いなんですよね?』

 

「そうだけど?それがどうしたんだ?」

 

『いや〜マスターは藍さんの事どう思ってるのかなーって思いまして!』

 

「どうって、そりゃ藍は友達だけど?」

 

『そうじゃなくて!感情的にです!』

 

な、なんでこいつこんなに目を輝かせてるんだ?...それにしても感情的にか...考えたことなかったな

 

「まぁ、家族みたいな感じかな?兄妹みたいな感じだよってどうしたんだ?急に」

 

『何となくですよ...それじゃあレイさんは?』

 

今度はレイちゃんか...

 

「簡潔に述べるなら妹みたいな感じだよ」

 

『ふ〜ん、本当にそうですか?』

 

そう言い幽鬼は真二に顔を近づけた。

 

「な、なんだよ!///」

 

『いや、レイさんはマスターを見るとき瞳孔が開いてましたから、マスターはどう思ってるのかな〜って思いましてね』

 

瞳孔が開いてた?どういう事だ?

 

「それってどういう事だ?」

 

『秘密です!』

 

「変な奴だな...」

 

ピンポーン!

 

噂をすれば藍とレイちゃんが来たか

 

「真二〜入るよ〜!」

 

「おじゃましまーす!」

 

「どれだけ俺の家を不法進入すれば気がすむんだお前らは!俺が出るまで待てよ!」

 

「だって〜」

 

「真二の家は真二の家なわけだし!」

 

それどういう意味だよ、それにしても幽鬼はレイちゃんの瞳孔が開いてるって言ってたか?

 

「...」

 

「な、なに!?///」

 

「いや、なんでも無い」

 

そうは見えんが...まぁ、いいや

 

「で?藍たち合格したの?」

 

「「もちろん!」」

 

藍はブルー確定だけど、レイちゃんはなんだ?俺と同じなら色々と助かるんだが

 

「私はもちろんブルーで、レイちゃんはレッドだってさ!」

 

「そうか、それは好都合だな」

 

「っていうことは真二もレッドなの〜?」

 

「あぁ!って事でよろしくな、レイちゃん!」

 

まぁ、これはこれで良かった...にしても偶然って怖いな、海馬社長はレイちゃんのこと知らないわけだし

 

「でも何でレッド?筆記は1位だったよね〜?」

 

「さぁな、海馬社長の指令だよ...何の意味があるのかは分からんけどな」

 

「ふ〜ん...あっ!なるほど〜!分かった!」

 

「分かったって、何がだ?」

 

「きっと海馬さんはレイちゃんのことを知ってて「それはないぞ」えっ!?どうして〜?」

 

「俺はレイちゃんのことは誰にも言ってない、勿論俺の母さんにもな」

 

「へぇ〜、真二って以外と律儀なんだね!」

 

「別に律儀でもなんでもねぇよ」

 

そもそもそんな大事なこと人に言えないし

 

「それで、栞は見た?」

 

「栞?そんなのあったか?」

 

ってかそもそも、そんなのどこにあるんだ?

 

「あっ!そうだよ、藍ちゃん!真二は海馬さんから合格を言われたんだから知るはずがないよ!」

 

「それもそうだね〜、はい!これ栞!」

 

そう言うと封の中から一冊の冊子を渡した。

 

なるほど合格通知と一緒に贈られたわけね。

 

「え〜っと、合格発表の1週間後入学式を行います。場所はデュエルアカデミア...到着手段は、船かヘリ!?」

 

嘘だろ...俺乗り物に弱いのに...確かに孤島だとは聞いてたけど、もっと移動手段はなかったのだろうか...飛行機とかジェット機とかさ

 

「ってことだから、それとここも見たほうがいいよ〜!」

 

コースの規定か簡潔にまとめると

 

「・オシリスレッド...編入試験の成績が悪く合格ラインギリギリの者が入るコース

 

・ラーイエロー...編入試験の成績上位者とデュエルアカデミア中等部の卒業生が入るコース

 

・オベリスクブルー...デュエルアカデミア中等部の成績優秀者と女子生徒のみを集めたコース

 

これが初期クラスの基準であり、これらは学園生活での成績の良し悪しで変動する。っと」

 

「こんなところか」

 

「「...」」

 

藍とレイちゃんがポカーンとしてる。

 

「ど、どうした!?」

 

「真二って〜説明口調になるとなんか〜説明書っぽい!」

 

「いや、知らねえよ!」

 

『確かにマスターの説明力は凄いですね!』

 

そう言われると悪い気はしないけどよ

 

「それじゃ真二!私達これから買い物だから〜!」

 

「買い物?」

 

「アカデミアで使う生活必需品だよ!パジャマとか〜色々!」

 

生活必需品か、俺も買っておくか

 

「なぁ、その買い物俺も行っていいか?」

 

「な///何言ってんのよ!///」

 

俺なんかマズイことでも言ったか?

 

『マスター、藍さんたちは女の子なんですよ、少しは察しましょうよ』

 

「真二のエッチ!変態!」

 

「そんなに言うことないだろうが!」

 

何が起こってるんだよ、説明してくれ幽鬼

 

『簡潔に言うなら下着ですよ』

 

って、何だそのことかよ

 

「下着くらい何だよ!藍のとか見飽きてるからいいだろ!」

 

「そういう問題じゃないよ〜!」

 

「見飽きてる?」



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第2章 学園生活編
TURNー4 〜戦士を超えた戦士〜


拓磨side
『とりあえずは卒業おめでとうと言っておこう...いいか、お前は才能があるんだ!お前は強い、弱くなんかない!だから弱者は見下せ!強さだけを求めろ!』

「...分かってます。先生」

楽しまない本気のデュエルはつまらない、相手が弱すぎて楽しくない、唯一の楽しみと言えば勝利をした瞬間だけだ。...だから俺は勝利の為にデュエルを続ける、それがアカデミアで培った俺の本心

『そうだ、ではもう一度言おうか』

「はい、俺は勝つためのデュエルを行い、そして勝利する」

『よろしい』

パチン!

そう言うと男は指を鳴らした。































拓磨の部屋
ジリリリリリッ!
「っは!」

...何だったんだ今のは?夢だったのか?


真二side

「ゔ〜気持ち悪...」

 

今俺たちはアカデミア行きの船に乗っている。

 

「真二が薬飲まないからだよ〜」

 

「そうだよ!」

 

なぜ俺が薬を飲めなかったのか、その理由はすごく簡単である。この船に乗るとき手荷物以外荷物は運送室に持ってかれたのだが薬を手荷物以外の方にあるカバンに入れたのだ。

 

「そうだけどさ...」

 

『マスターって意外とドジなんですね!』

 

挙げ句の果てにはこの扱いである

 

「ヘリ組の方はそろそろ着いてるのかな〜?」

 

「どうだろうねー!」

 

因みにヘリの方が早く着くのだが定員が決まっている。まぁ、基本的には中等部優先らしいけど

 

「ヘリなんて...人の乗っていい乗り物じゃねぇよ」

 

ヘリに乗った拓磨たちの気が知れねぇや

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

拓磨side

「ハックション!」

 

「拓磨大丈夫か?」

 

「あっ!?あぁ...ちょっとボーッとしてた」

 

「おいおい、お前はこの後エキシビションマッチがあるんだから少しは休んでおけよ?」

 

「わかってるよ」

 

入学式の後にあるエキシビションマッチ...確か相手は丸藤 亮先輩だったな。

 

丸藤 亮...デュエルアカデミア最強のデュエリスト、だったな。藍曰くレイちゃんの憧れの人...とか言ってたか?まぁ、その事はどうでもいいけど。

 

「それにしても...」

 

「おい!見ろよ翔!あれが俺たちの学校だぜ!」

 

横のオシリスレッド達がうるさいな

 

「おい、お前ら!」

 

「準、やめとけ。どうせ馬鹿ばかりだ、この後の絶望を前に騒がせておけよ」

 

「...それもそうだな」

 

にしても、何で真二(あいつ)はオシリスレッドなんだ?

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

「ねぇ、レイちゃん...後何時間くらいだ...?」

 

「う〜ん...あと30分くらいと思うよ!」

 

「俺...ここで死ぬのかな...」

 

「も〜!船酔いごときで大げさなんだから!」

 

藍が手を拭きながらそう話してきた。

 

『ご乗船しているお客様にお伝えします。この船はデュエルアカデミア高等部へ向けて出航しておりますが、本日少々荒波のため到着が20分ほど遅れる見込みです。』

 

死んだ。

 

『「「...(死んだな)」」』

 

そう3人と1人の精霊は確信した。

 

「そ、それにしても〜入学式の後にあるエキシビションマッチが気になるよね〜!」

 

「そ、そうだね!だって亮様と拓磨さんのデュエルでしょ!見るしかないよね!」

 

そう言えば...プログラムにそんなの書いてたっけか...

 

『マスターはどっちが勝つと思います?』

 

「知らん...とりあえず陸に上がりたい」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

それから50分後

「ご乗船ありがとうございました!」

 

「よっしゃぁぁ!解放されたぜ!この陸地、この空気!これがデュエルアカデミアか!」

 

「真二はしゃぎ過ぎ!」

 

「そうだよ〜恥ずかしいからやめてってば〜!」

 

やっぱり人は地上にいないといけないんだよ!陸地最高!

 

「あっ!?」

 

真二が一旦落ち着き辺りを見回すと他の生徒達がポカーンとしていた。

 

「う...うぅ...///」

 

やばいすごい恥ずかしい!なんで藍達は止めなかったんだよ!

 

「き...君達で最後か、俺は君達の引率を任された丸藤 亮、3年生だ、よろしく」

 

「亮様///」

 

よりによってなんでこの人に見られてんだよ俺!レイちゃんはもう自分の世界入ってるし!

 

「レ、レイ!しっかりして!」

 

「大丈夫か?」

 

「本物だ〜///」

 

「あっ!こいつ、えっと...丸藤先輩のファンなんです。気にしないでください」

 

「そ、そうか」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

藍side

デュエルアカデミア(デュエルフィールド)

 

「我が校の校訓として.......」

 

あれがこの学校の校長先生か〜...なんて言うか不思議な人だな〜

 

「では、これで私の話を終わります。改めて入学おめでとう!」

 

「え〜それデーワこれよりエキシビションマッチを行うノーネ!」

 

確かあの人って入試式に真二の対戦相手だった先生だよね〜

 

「対象の生徒はデュエルフィールドに来るノーネ!」

 

エキシビションマッチ...確か拓磨とカイザーのデュエルだったよね〜

 

「やっぱり拓磨の様子...」

 

ってまた真二が独り言を言ってるよ...

 

「真二〜、拓磨の出番だよ!応援しようよ〜!」

 

「あ、あぁ!そうだな!」

 

やっぱり...真二何かを不安そうに見てる...何だろう?

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

拓磨side

「君が相手か、よろしく頼む」

 

丸藤先輩...デュエルアカデミア最強のデュエリスト...この人を今ここで倒して俺が最強にのし上がってやる!

 

「丸藤先輩、負けても文句なしでお願いしますね!」

 

「...威勢はいいようだな」

 

「「デュエル!」」

 

「先攻君に譲るよ」

 

この人俺のことを舐めてるのか?

 

「俺のターン、ドロー」

 

拓磨 LP 4000

手札 5→6枚

 

この手札か、それじゃ始めるか!

 

「俺は儀式の下準備を発動!」

 

<儀式の下準備>

通常魔法

 

「デッキから儀式魔法とその儀式魔法に記載されているモンスターをデッキ、または墓地から手札に加える!俺はデッキからカオスの儀式とカオス・ソルジャーを手札に加える!」

 

「カオス・ソルジャーか...」

 

流石に丸藤先輩も動揺してるな!それもそうだろ!このカードは武藤遊戯さんが使った伝説のレアカード!到底お目にかかれる代物じゃないからな!

 

「そして、疾走の暗黒騎士ガイアを通常召喚!」

 

<疾走の暗黒騎士ガイア>

Level 7 戦士族 光

ATK 2300/DEF 2100

 

「レベル7のモンスターを生贄なしで召喚だと!?」

 

「疾走の暗黒騎士ガイアは生贄なしで召喚できるモンスター、その代わりその召喚を行った時、元々の攻撃力は1900となる。」

 

疾走の暗黒騎士ガイア

ATK 2300→1900

 

「そして、カオスの儀式を発動!」

 

<カオスの儀式>

儀式魔法

 

「手札のサクリボーとフィールドの疾走の暗黒騎士ガイアを生贄に捧げ、カオス・ソルジャーを儀式召喚!」

 

<カオス・ソルジャー>

Level 8 戦士族 地

ATK 3000/DEF 2500

 

「これが最強の戦士族モンスター...」

 

「まだまだですよ!俺は生贄にされた疾走の暗黒騎士ガイアとサクリボーのモンスター効果発動!カオス・ソルジャーモンスター...超戦士カオス・ソルジャーを1枚手札に加え、更に1枚ドロー!」

 

拓磨

手札 4→5枚

 

「カードを1枚伏せてターンエンド」

 

拓磨 LP 4000

手札 4枚

フィールド

カオス・ソルジャー(ATK 3000)

魔法・罠

伏せ1枚

 

次の俺のターン、俺は勝つ!そしてこのデュエルアカデミア最強の称号を手に入れる!

 

「俺のターン、ドロー!」

 

亮 LP 4000

手札 5→6枚

 

「相手フィールドにモンスターが存在し、自分フィールドにモンスターが存在しない時、サイバー・ドラゴンを特殊召喚する!」

 

<サイバー・ドラゴン>

Level 5 機械族 光

ATK 2100/DEF 1600

 

サイバー・ドラゴン...丸藤先輩のキーカード、だが俺の前では無力に近い!

 

「...俺はこれでターンエンドだ」

 

亮 LP 4000

手札 5枚

フィールド

サイバー・ドラゴン(ATK 2100)

魔法・罠

なし

 

これで...終わり?

 

「フッ!フフフフ!丸藤先輩!俺はあんたを見誤っていたよ!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

ざわ...ざわ...

 

拓磨のやつ、何を言ってるんだ?

 

『マスター!ただいまです!』

 

「ありがとう幽鬼、どうだった?」

 

『やっぱり拓磨さん...以前マスターとした時より...その...心が』

 

やっぱりか...今の拓磨は勝つことしか望んでない、一体中等部時代のあいつに何があったんだ?

 

「ねぇ真二!亮様負けたりしないよね!」

 

「...多分このデュエル、拓磨が負けると思う」

 

「えっ!?真二〜それどういうこと〜?」

 

「確証はない、でも丸藤先輩のあの表情、きっと何かあると思う」

 

「何か?それってどういうこと?」

 

「何かは何かさ...」

 

きっと丸藤先輩は力量を計ろうとしてる...それこそ確信は無いけど

 

「それにしても...」

 

グイッ

 

レイは急に真二の袖を掴んだ

 

「レイちゃ...レイ、どうしたんだ?」

 

「な、なんか今の拓磨さん...怖い」

 

拓磨は今何が楽しくてデュエルしてるんだろ...俺には分からない...

 

「確かにな」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

拓磨side

全く期待して損した...学園最強がこんなに弱いとはな!これじゃあ真二よりも弱いっての

 

「俺のターン、ドロー!」

 

拓磨 LP 4000

手札 4→5枚

 

「俺はトレード・インを発動!」

 

<トレード・イン>

通常魔法

 

「手札のレベル8のモンスターを墓地へ送り2枚ドロー!」

 

拓磨

手札 3→5枚

 

これで俺の勝ちは確定した!

 

「俺は儀式魔法、超戦士の萌芽を発動!」

 

<超戦士の萌芽>

儀式魔法

 

「このカードは手札から光属性、デッキ闇属性またはその逆のモンスターをレベルが8になるように墓地へ送り、手札・墓地からカオス・ソルジャーモンスターを儀式召喚する!」

 

「墓地のモンスターを儀式召喚!?それもデッキから素材を送るだと!?」

 

「俺は手札の宵闇の騎士とデッキの開闢の騎士を墓地へ送り、墓地の超戦士カオス・ソルジャーを儀式召喚する!戦士を超えし超戦士よ、絆の鎖を砕いた俺にその力を見せよ!儀式召喚!降誕せよ超戦士カオス・ソルジャー!」

 

<超戦士カオス・ソルジャー>

Level 8 戦士族 地

ATK 3000/DEF 2500

 

「これが俺のエース!俺の全力!バトルだ!超戦士カオス・ソルジャーでサイバー・ドラゴンを攻撃!カオス・ブレード改」

 

「ゔっ!」

 

LP 4000→3100

 

「さらに超戦士カオス・ソルジャーの効果発動!このモンスターが戦闘によって相手モンスターを破壊した時、そのモンスターの攻撃力分のダメージを与える!カオス・インパクト!」

 

「ゔぁぁっ!」

 

LP 3100→1000

 

これで学園最強の称号は俺のものだ!

 

「これで終わりだ!カオス・ソルジャーでダイレクトアタック!」

 

「その瞬間手札より、速攻のかかしを墓地へ送りバトルフェイズを強制終了する!」

 

「ちっ!」

 

まぁいい、次のターンで俺は勝てるんだからな!

 

「ターンエンド」

 

拓磨 LP 4000

手札 3枚

フィールド

カオス・ソルジャー(ATK 3000)

超戦士カオス・ソルジャー(ATK 3000)

魔法・罠

なし

 

「俺のターン、ドロー!」

 

亮 LP 1000

手札 4→5枚

 

「君の力見せてもらった、はっきり言って凄い力の持ち主だが...勝利に焦りすぎ、と言ったところか」

 

勝利に焦りすぎ?何言ってるんだ?この人...っは!開闢の騎士と宵闇の騎士による付属効果か、使えばかかしを除外できた可能性があったからな

 

開闢の騎士、宵闇の騎士はカオス・ソルジャー儀式モンスターの儀式素材になった時1ターンに1度モンスターを除外する効果、相手の手札を1枚裏側で除外する効果、戦闘破壊した時もう一度攻撃できる効果を付属させる効果がある。

 

「確かに今思えば俺が儀式に対する付属効果を発動していればさっきのターンで勝機はあったかもしれない!でも、このターンで俺を倒せるとでも?」

 

「あぁ、少なくとも俺は君より勝利に焦りを持ってないからな...だが、君の全力を見せてもらったからには俺の本気を見せてやる!」

 

丸藤先輩の本気?

 

「俺はパワー・ボンドを発動!」

 

<パワー・ボンド>

通常魔法

 

「手札のサイバー・ドラゴン2体で融合を行う!来い!サイバー・ツイン・ドラゴン」

 

<サイバー・ツイン・ドラゴン>

Level 8 機械族 光

ATK 2800/DEF 2100

 

「パワー・ボンドを使用したモンスターは元々の攻撃力分だけ攻撃力をアップする!」

 

なんだと!?

 

サイバー・ツイン・ドラゴン

ATK 2800→5600

 

「サイバー・ツイン・ドラゴンで、超戦士カオス・ソルジャーを攻撃!エヴォリューション・ツイン・バースト!」

 

くっ!防ぎようがない!...だがこれを耐えれば!

 

拓磨

LP 4000→1400

 

「た、耐えた...これで俺のターンが回る!」

 

「サイバー・ツイン・ドラゴンは2回攻撃できる!」

 

「なにっ!?」

 

「エヴォリューション・ツイン・バースト!2回目ェ!」

 

「そんな...そんなぁぁぁぁ!」

 

拓磨

LP 1400→-1200

 

そんな...この俺が...たったレベル1のモンスターのせいで...

 

「敗因は自分が1番分かってるはずだ...」

 

そう言うと亮はデュエルフィールドを降りていった。




後書きの雑談トーク
真二「どうも、初めまして!」

sura「え〜遊戯王GX+を見ていただき有難うございます。」

真二「ってなんかこの感じが久しぶりに思えるな」

sura「そう?この次元じゃ初めてのはずだけど」

真二「この次元?」

sura「あ、いや、何でもない!こっちの話」

真二「で、ここでは何を話せば?」

sura「まぁ...雑談とか謝罪とかかな?」

真二「謝罪!?」

sura「あ〜まぁ、今回は雑談だな、じゃあ今回はこの話題、レイジング・テンペスト」

真二「明日(10/8)発売のパックか」

sura「個人的にレイジング・ドラゴンかな、真紅眼に使えるし!覇王黒龍のほぼ上位互換だしな、他にはカオス・ソルジャーの強化かな、正直に使い勝手が良くなった」

真二「今回使った超戦士の萌芽はこのパック収録なんだろ?」

sura「あぁ!他にも2枚新規があるからな、特に罠は強い」

真二「でも宵闇開闢軸じゃないと使えないよな」

sura「使えるには使えるぜ?ただ使い辛いだけ」

真二「それを使えないって言うんだよ」

sura「...おっと!そろそろ時間のようだな!次回はあの子が来るぜ!」

真二「あの子?」

sura「ヒントは”〜”だ」

真二「それほぼ答え」


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TURNー5 〜激突、真二VS拓磨〜

真二side
「はーい、レッドのみんなはこっちだニャ」

どうも皆さん、遊闇 真二です。入学式も無事終わり今は寮への案内をしてもらってる。それにしても遠い!どんだけ遠いんだよ!因みにこの独特な喋り方で案内しているのはオシリスレッドの寮長大徳寺先生

「ねぇ、真二」

「どうしたんだ?レイ」

「やっぱり拓磨さん...いや、何でもない」

「そ、そうか」

あのデュエル終了後拓磨は3分くらいデュエルフィールドを離れなかった、負けたことがそんなに応えたのか、それともデュエル中、よく聞き取れなかったが丸藤先輩と話していたことが関係しているのかは分からなかったが

「さぁ、皆さん!ここがデュエルアカデミア、オシリスレッドの寮ニャ!」

「ここがレッド寮?」

「ボロアパートじゃねぇか!」

うん、みんなの言い分は分かる気がする。一言で表わすなら築15年のアパートって感じにしか見えん...なんだこれ、なんだこの格差

「部屋割りは各自で決めることになってるから自分たちで決めて先生のところに来るように!今日は部屋を決め次第各自解散にするニャ!」

「良かった!真二!一緒の部屋にしよ!」

まぁ、その方がバレずに済むな

「そうするか」

そう言うと先生に報告して

「おーい!真二ー!」

背後から聞き覚えのある声がする

「えっと...十代だったか?」

「知り合い?」

あ、そうかあの時レイちゃんは試験中だったな

「ま、まぁな」

「約束通りデュエルしようぜ!」

俺そんな約束したっけ?

「あの、意味がわからん」

「目と目が合ったらデュエルの合図だろ?」

「お前は何処のポケ◯ントレーナーだ!今はそんな気分じゃないしな」

まずデュエルフィールドは地面に絵を描いた感じの場所だし

「なんでだよ?」

「それにちゃんとしたデュエルフィールドじゃないとやる気にならないし」

「それなら良い場所知ってるぜ!」

良い場所?まさかオベリスク・ブルー関連じゃないだろうな...っていうか!

「ちょっ!引っ張るな!」


拓磨side

俺は負けた...ずっと貫いてきた連勝が折れた...それもあんな雑魚カードのせいで...

 

「...ぃ!大丈夫か?拓磨」

 

「あっ...あぁ、大丈夫だ、問題ない」

 

気づけばオリエンテーションが終わり寮へ移動するようだった

 

「それにしても惜しかったな、拓磨」

 

「...あぁ」

 

傷をえぐるな

 

「拓磨〜!」

 

この独特な喋り方と声は藍か...

 

「どうしたんだ?藍」

 

「凄っ!なんでわかったの〜?」

 

「その独特な喋り方だよ、それにこの学校じゃ、俺を拓磨って呼ぶ女子はいない」

 

「ふ〜ん、じゃあみんななんで呼んでるの〜?」

 

「えっと、それは...なっ!準!」

 

なんて言うか自分じゃ言い辛いよな、この呼ばれ方

 

「おい、俺に振るんじゃない!」

 

「えっと〜きみ誰?」

 

「なっ!」

 

「私〜友達以外の男子って〜砂のようにしか見えないから〜気づかなかった〜」

 

「...なぁ、拓磨」

 

「言うな準、お前の言いたいことは分かる」

 

なんか藍のSっ気が増してる気がする。

 

「と、言うかお前は寮の説明行かなくて良いのか?」

 

「あっ...い、行ってきま〜す!」

 

忘れてたのかよ

 

「さてと、俺らもいくぞ準」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

1時間後

デュエルフィールド

それにしても暇だな...歓迎会スタートまであと30分はあるし、なんとなくでデュエルフィールドに来たけど案の定誰もいな...くはないが、全員ブルー生で目を付けるやつもいやしない

 

「ここだぜ!ここ!」

 

「おい、十代...ってこれは凄いや!」

 

「真二くんもアニキもここ多分ダメっすよ」

 

アレは...レッド生か?それも遊闇まで居るな

 

「おい、ここはブルー専用のデュエルフィールドだぞ、レッドは出て行けよ!」

 

ふ〜ん、あの先輩、弱いくせによくあんなこと言えるな...

 

「だそうだ、残念だったな十代、帰ろうぜ!」

 

珍しく真二の奴大人しく帰ってるな...気がのってないのか?

 

「そうだ!早く帰れよレッド(ザコ)!」

 

「おい、お前今なんて言った?俺がザコだと?」

 

の割には挑発にはすぐ乗るのな

 

「そうだ、落ちこぼれのレッドがザコじゃないわけないだろ?」

 

「少なくともお前等は俺には勝てねぇよ!どうせここでやる程度のブルー生だ、そこまで強くはないのは目に見えてる」

 

「な、なんだと!」

 

「ここはデュエルアカデミアだ、拳じゃなくてデュエルしようぜ、ブルーさんよ」

 

「馬鹿かお前!ここはブルー専用だって言ってるだろ?」

 

「”ブルーの生徒がデュエルすれば使用条件は満たしてる”の間違いじゃないのか?」

 

そう言いながら真二はブルー生に校則を見せた。

 

「っ!?」

 

おっとこれはやばいな、真二を止めないとな

 

「そこまでにしとけ、遊闇 真二!」

 

「拓磨!?」

 

「おっ、なんだ?知り合いか?」

 

「アニキ、この人エキシビションデュエルをしてた人っすよ」

 

「おい!下級生が出るんじゃねぇよ!」

 

この人達まだ言うのか?

 

「俺はコースの名誉を守るために出て来たんで、ブルーの生徒が1年生、それもレッド生に負けるとなればブルーの恥ですから」

 

「んだと!それが上級生に向かって言うセリフかよ!」

 

「ええ、言いますよ、だって昔から言うじゃないですか、”弱い犬ほどよく吠える”ってね」

 

「くっ!」

 

おいおい、自覚あるのかよ

 

「さてと、遊闇!俺はここでの初デュエルはお前と決めてたんだ、デュエルしてもらおうか!」

 

「結局そうなるのかよ...でも、お前が相手なら文句はない!」

 

「おい、真二、俺との約束は?」

 

「悪いな十代、先約だ!」

 

乗ってくれたか、ここまで上手くいくとはな!

 

「「デュエル!」」

 

真二 [先攻]

拓磨 [後攻]

 

「俺が先攻か!ドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 5→6枚

 

「っ!?俺はカードを3枚伏せてターンエンド」

 

『マスター!この手札!』

 

...まただ、また真二の方から女の子がうっすらと聞こえる...それにしても、カードを伏せるだけ...か、まるであの時みたいだな。

 

真二 LP 4000

手札 3枚

フィールド

なし

魔法・罠

伏せ3枚

 

「俺のターン、ドロー!」

 

拓磨 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺は、超戦士の魂を召喚!」

 

<超戦士の魂>

Level 1 戦士族 地

ATK 0/DEF 0

 

「攻撃力...0!?」

 

こいつのこの驚き様...伏せカードに大した自身はない...か

 

「俺は超戦士の魂のモンスター効果発動!手札のカオス・ソルジャーモンスターを墓地へ送り、このターンの終了時まで攻撃力を3000ポイント上げ、カオス・ソルジャーとして扱う!」

 

超戦士の魂→カオス・ソルジャー

ATK 0→3000

 

拓磨がカードを墓地へ送ると鎧に水色の幻影のような体ができた。

 

「カオス・ソルジャー...」

 

真二のやつ、何を考えてるんだ?

 

「そして超戦士の萌芽を発動!」

 

<超戦士の萌芽>

儀式魔法

 

「手札の光属性、開闢の騎士とデッキの闇属性、宵闇の騎士を墓地へ送り墓地の超戦士カオス・ソルジャーを儀式召喚!」

 

<超戦士カオス・ソルジャー>

Level 8 戦士族 地

ATK 3000/DEF 2500

 

この手札...残りは壁に使った方がいいか

 

「バトル!超戦士カオス・ソルジャーでダイレクトアタック!カオスブレード改!」

 

「ゔぁぁぁっ!」

 

真二

LP 4000→1000

 

リバースカードがない、と言うことは全てブラフか?それにしてもあっけない、正直期待して損した

 

「これで終わりだ!超戦士の魂でダイレクトアタック!カオス・ソウル・ブレード!」

 

「リバースカード、オープン!破壊剣の追憶!」

 

<破壊剣の追憶>

通常罠

 

「手札の破壊剣カードを墓地へ送り、デッキから現れよ!バスター・ブレイダー!」

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「うおおっ!スゲェ!」

 

あいつ...少しは静かに見れねぇのか

 

「アニキ、はしゃぎ過ぎっすよ」

 

「遊戯さんの使ってたカード達が勢揃いしてるんだぜ!ワクワクするだろ!」

 

「十代...」

 

「「うるさい!」」

 

あっ...

 

「で、どうするんだ?攻撃するのか?」

 

「攻撃続行だ!カオス・ソウル・ブレード!」

 

「リバースカードオープン!DNA改造手術!」

 

<DNA改造手術>

永続罠

 

「速攻魔法、サイクロン!」

 

「ちっ!ゔぁぁぁっ!」

 

<サイクロン>

速攻魔法

 

真二

LP 1000→600

 

「...全く、お前は何も変わってないな、バカそのものだ。」

 

「ちげぇよ、お前が変わりすぎたんだろ?」

 

こいつ何を言ってるんだ?

 

「変わりすぎた?何を言っている!人は進化をして生きる生物、変わらないはずがあるまい!」

 

「そうじゃねぇ、そうじゃねぇよ!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

何でだよ!何で俺や藍達の気持ちに気づかねぇんだよ!こいつは!

 

「君たち!そこで何してるの!」

 

「...っち!遊闇!時間が過ぎるのは早いな!」

 

「どう言うことだ!」

 

「タイムアップだよ、じゃあな!」

 

そう言うと拓磨は走って逃げて行った。

 

「全く...君たちも早く帰りなさい、歓迎会に遅れるわよ?」

 

「誰だ?お前」

 

あっ、この人確か入試試験の時に藍を見てた人か!

 

「自己紹介が遅れたわね、私の名前は天上院 明日香(てんじょういん あすか)、よろしくね、遊城十代くん」

 

「何で俺の名前を!?」

 

「だって有名だもの、あのクロノス教諭を倒した人だから...それよりも早く帰りなさい、さっきも言ったけど歓迎会に遅れるわよ?」

 

「そうだった!翔、真二!早く帰ろうぜ!」

 

そう言いながら十代は走って帰って行った

 

「待ってよアニキ〜!」

 

忙しい奴らだな、あいつら

 

「あら?貴方は帰らなくて良いの?」

 

「その前に少し天上院さんに用事だよ」

 

「私?何かしら?」

 

『マスター!?まさか告白!?』

 

んなわけねぇだろ

 

「藍...あっ、俺の幼馴染の事なんだけど、そいつ過去に色々あってな、少々女子嫌いな面があるんだ」

 

「それで?」

 

「何て言うか馴れれば人懐っこい奴だから仲良くしてくれないか?」

 

「私は構わないけれど、その子女子嫌いなんでしょ?大丈夫なの?」

 

「大丈夫、俺の紹介だって言ってくれれば、安心して話してくれると思うから」

 

それにこの人だったら取り巻きとかじゃなくて、本当の友人とかライバルになってくれそうだしな

 

「分かったわ、それとごめんなさいね、デュエルを中断させてしまって」

 

「あぁ...別に気にしちゃてないよ!あいつとはまたデュエルできると思うし、それに」

 

「それに?」

 

「いや、なんでもない、兎に角よろしくな!」

 

「えぇ!分かったわ!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

藍side

ブルー女子寮

うぅ...やっぱり女子寮は女子だけか〜...それに何で私追いかけられてるのよ〜

 

「あっ!あそこに居たわ!」

 

もう見つかったの!?

 

「うわ〜ん!拓磨〜真二〜助けて〜!」

 

「こっちよ!」

 

そう聞こえた瞬間藍は近くのドアに連れられた。

 

ガチッ!

 

「はぁ...はぁ...あ、ありが...と?」

 

ってこの人も女の人!?

 

「ひゃむっ!?」

 

「静かに」

 

声を上げようとした瞬間口に手を当てられた。

 

「えっ!?居ない!?どこに行ったの!?」

 

「他を探すわよ!」

 

外から藍を追いかけて居た女子たちの声が聞こえてきた。

 

「行ったわね、初めまして...であってるかしら?遊坂 藍さん、私の名前は天上院 明日香よ、よろしく」

 

「えっ何で私の名前...」

 

「そうね、簡単に言うならあなたのお友達の知り合いって言えば良いのかしら?」

 

友達...

 

「拓磨のこと〜?」

 

「へぇ〜あなた拓磨くんとも友達なのね」

 

拓磨じゃない...!?え〜!

 

「真二の方!?」

 

「そうよ、それでその真二から言われたの、”藍のことを頼むってね”」

 

真二〜...そう言う事ね〜!

 

「うん!よろしく、明日香ちゃん!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

拓磨side

男子ブルー寮

 

ったく!あんなタイミングで邪魔が入りやがって!

 

ヒソヒソ

 

「おい、今日の拓磨さんなんか機嫌悪くないか?」

 

「しらねぇのかよ!拓磨さん、今日フリーのデュエルを邪魔されたって!」

 

「そうなのか?俺は上級生を黙らせたって聞いたけど?」

 

お〜い、聞こえてるぞ〜!まぁ...だいたいあってるけどさ

 

「はぁ...」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

レッド寮

「真二!これ食べて!」

 

そう言いながらレイは真二の皿にししゃもを渡して来た。

 

「レイ、魚は食べようよ」

 

「...えー!」

 

「好き嫌い無くさないと大きくなれないぞ?」

 

「...真二は...」

 

「ん?」

 

「真二は、大きい方が好き?」

 

なんだそれ?新手の言い訳か?でもとりあえずそうと言った方が食べてくれそうな気はするけど

 

「まぁ、な」

 

「なら食べる。」

 

「?変なの」

 

『やれやれ..,』

 

なんだよ、その目は!

 

「なぁ!真二!デュエルしようぜ!」

 

背後から十代が急に現れた

 

やべっ!レイちゃんのことバレたか!?

 

「十代...見てた?」

 

「ん?何を?」

 

「いや、何でもない!こっちの話だよ、それで...デュエル?言っておくが俺はもうあのデュエルフィールドには行かんぞ?」

 

「ちげぇよ!歓迎会の催し物だってさ!」

 

「催し物?」

 

そんなものがあるのか?

 

「そうですニャ、レッド寮歓迎会の名物新入生同士のデュエルをしてもらいますのニャ」

 

本当にあるのかよ、まぁいいや!俺も途中中断させられてデュエルしたかったし!

 

「分かったよ受けて立つさ十代!それに、約束だったしな!」




後書きの雑談トーク
sura「皆様お久しぶりです!suraです!今回のゲストはこの方!みんなのアイドル遊坂 藍ちゃんです!」

藍「こ、こんにちは〜」

sura「あれ?なんか緊張してる?」

藍「そうじゃなくて〜...ここどこなの!?」

sura「え〜っと...まぁ、精神と時の部屋的な?」

藍「???」

sura「簡単にいうなら君の夢の中のようなこの世に存在しない世界です。」

藍「でも、私はここに存在してるよ〜?」

sura「...さてと!それで今回藍ちゃんに来てもらったのは「話そらすなや」...」

藍「ちゃ〜んと説明してよね(ニコッ」

sura「...ごめんなさい!俺も説明できないです!」

藍「はぁ〜全く...分からないなら最初から言いなさいよね〜!」

sura「そんな事より本題に行こうぜ!」

藍「本題〜?」

sura「そそ、今回のテーマは藍ちゃんの不遇っぷりについて!」

藍「不遇...?そんなに私不遇かな〜?」

sura「デュエルは1回も出てない、拓磨と内通してデュエルさせる作戦を決行させる。あとただ女子が嫌いなだけで男垂らしの様な事をされる...ほら」

藍「いやいやいや、デュエル私一回したよ〜!?(最後まで出なかっただけで)拓磨の件はぶっちゃけ止めたかっただけだし〜!あと!言ってたけど!私、拓磨と真二以外の男は砂以下の存在としか思ってないから!それに!それ書いたのあなたでしょ〜!」

sura「ご、ごもっともです。」


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TURNー6 〜歓迎会デュエル VS十代!〜

拓真side
それにしてもほんとに何もないな...もっとこう、催し物があってもいい気がするんだがな、これじゃあほとんど歓迎会と言うより親睦会みたいだし。

「どうしたんだ?拓真」

「準か...いや、少し暇だなと思ってな、それよりいつものあいつらはどうしたんだ?」

「あいつらならそこにいる」

おい、取り巻き!ちゃんと取り巻け!

「で、どうした?準、何か用か?」

「この後レッドのやつらとデュエルでもしようかと思ってな」

レッド?あぁ、あの十代とか言うやつらか

「それで俺を誘ったのか?」

「あぁ、どうだ?お前が行くならあの真二ってやつも誘うぞ?」

真二か...今日の決着はつけたいが...

「断る」

「なっ!」

「明日から授業が始まるわけだしあまり夜更かしするのも良くないかな、今日はもう寝る」

「そ、そうかそれならあの、遊闇ってやつととデュエルしてもいいんだよな?」

「やめとけ、あいつは俺の獲物だからな...それにお前じゃあいつは倒せねぇよ、それじゃあな」

「拓真ー!」

真二のデュエルの腕は確実に上がっている、今日のではっきり分かった、だからこそあいつは俺が倒す!勝利のために

「勝利のために...か」

「拓真?」

「いや、何でもない...じゃあな」

俺はいつから勝ちにこだわるようになった...昔は...いや、前から変わらない...か


真二side

レッド寮デュエルフィールド

 

う〜ん...やっぱり気分が乗らない、というかまぁ、デュエルフィールドと言うか、これドッジボールのコートみたいな感じだし...って、こればっかしは文句は言ってられないか

 

「十代、俺は今2つのデッキがある、1つは編入試験の時に使ったシンクロデッキ、もう片方は俺の愛用しているバスター・ブレイダーだ...どっちがいい?」

 

「シンクロ召喚は見た事ないしなー、でもバスター・ブレイダーは遊戯さんの使ってたカードだし...」

 

そうか、十代は俺の試験が終わった後に来たからシンクロ初見か

 

「因みに、バスター・ブレイダーの方にもシンクロは居るぞ?」

 

「そうなのか!?じゃあバスター・ブレイダーがいい!」

 

「了解、さてと!みんなも待ってる事だしデュエルを始めるか!」

 

「あぁ!」

 

「「デュエル!」」

 

十代 [先攻]

 

真二 [後攻]

 

「俺の先攻!ドロー!」

 

十代 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺はE・HERO(エレメンタルヒーロー)クレイマンを守備表示で召喚!」

 

<E・HEROクレイマン>

Level 4 戦士族 地

ATK 800/DEF 2000

 

守備力2000か、なかなかでかい壁だな

 

「カードを2枚セットしてターンエンド!」

 

十代 LP 4000

手札 3枚

フィールド

E・HEROクレイマン (DEF 2000)

魔法・罠

伏せ 2枚

 

「俺のターン、ドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 5→6枚

 

『マスター!』

 

幽鬼...来るの早いってば!

 

「俺はチューナーモンスター、破壊剣士の伴竜を召喚!」

 

<破壊剣士の伴竜>

Level 1 ドラゴン族 光 (チューナー)

ATK400/DEF 300

 

『ミャーン!』

 

鳴き声とともに小さな角の生えた猫のようなモンスターが現れた。

 

ざわざわ

 

「あれが噂のチューナーモンスターか」

 

「なんか想像してたのと違うな」

 

「だな」

 

この人たちどんなの想像してたんだよ

 

「破壊剣士の伴竜の効果発動!このカードの召喚、特殊召喚に成功した時デッキから”破壊剣”と名のついたカードを手札に加える!俺は破壊剣ードラゴンバスターブレードを手札に加え、さらに破壊剣士の伴竜の効果発動!このカードを生贄に捧げ、手札・墓地からバスター・ブレイダーを特殊召喚する!」

 

破壊剣士の伴竜が鳴き声をあげると手札のバスター・ブレイダーが姿を現した。

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「バスブレキター!」

 

なんか十代だけ妙に盛り上がってるような気がする、まぁ、伝説のカードだし仕方ないか!

 

「バトルだ!バスター・ブレイダーでE・HEROクレイマンを攻撃!破壊剣一閃!」

 

「くっ...クレイマンが破壊された時、リバースカードオープン!ヒーロー・シグナル!」

 

<ヒーロー・シグナル>

通常罠

 

「デッキからレベル4以下のE・HEROモンスターを特殊召喚する!俺はE・HEROバーストレディを特殊召喚!」

 

<E・HEROバーストレディ>

Level 3 戦士族 炎

ATK 1200/DEF 800

 

「さらにメインフェイズ2に移行!チューナーモンスター、破壊剣ードラゴンバスターブレードをバスター・ブレイダーに装備!」

 

ざわざわ...

 

「モンスターカードを装備カードとして扱うのか!?」

 

「もしかしてチューナーってモンスターの共通効果みたいな感じなのか!?」

 

ユニオンモンスターの応用編と言えば聞こえはいいけど...この人たちそもそもユニオンモンスターを知らないのか?

 

「そして装備されたドラゴンバスターブレードの効果発動!このモンスターを特殊召喚する!」

 

<破壊剣ードラゴンバスターブレード>

Level 1 ドラゴン族 闇 (チューナー)

ATK 400/DEF 300

 

「十代、それにこのデュエルをご覧のみなさん!お見せしましょう、新しい召喚法!シンクロ召喚を!」

 

ざわざわ...

 

「そもそもシンクロってどうやって出すんだ?」

 

「さぁ?俺らもよく聞かされてないんだよな」

 

そうか、ペガサスさんは詳しく説明してないのか...

 

「それではシンクロ召喚についてお話ししましょう!シンクロ召喚とはチューナーと表示されているカードとチューナー以外のモンスターのレベルで足し算をし、その合計のレベルのシンクロモンスターを融合デッキ...から特殊召喚する方法です!」

 

今思えばシンクロモンスターがいるのに融合デッキじゃおかしいよな...後でペガサスさんに報告しておこう

 

「それでは行きましょう!俺はレベル7のバスター・ブレイダーにレベル1の破壊剣ードラゴンバスターブレードをチューニング!」

 

そう言うとドラゴンバスターブレードは1つの輪となりバスター・ブレイダーを包んだ

 

「破戒を行いし蛮竜よ、今ここに姿を見せ、真の力を指し示せ!シンクロ召喚!降誕せよ破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン!」

 

<破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン>

Level 8 ドラゴン族 闇

ATK 1800/DEF 2800

 

「すげぇ!真二!お前すげぇよ!これがシンクロ召喚か!」

 

十代の目がより一層輝いた。

 

「これが父さんの残したモンスター...っ!?」

 

真二の手に激痛が走った。

 

な、何だこれ...手が...熱い!

 

真二が手の甲を見るとそこには球の紋章が刻まれていた。

 

「どうしたんだ真二?」

 

「な、何でもない...破壊蛮竜ーバスター・ドラゴンがフィールドに存在する限り、フィールドのモンスターは全てドラゴン族となる!そしてバスター・ドラゴンの効果発動!自分フィールドにバスター・ブレイダーが存在しない時墓地のバスター・ブレイダーを特殊召喚する!現れろ!バスター・ブレイダー!」

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「そして、バスター・ブレイダーの効果により相手のフィールドと墓地に存在するドラゴン族モンスター1体につき攻撃力を500ポイントアップする!」

 

バスター・ブレイダー

ATK 2600→3100

 

「俺はカードを2枚伏せてターンエンド!」

 

真二 LP 4000

手札 3枚

フィールド

破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン (DEF 2800)

バスター・ブレイダー (ATK 3100)

魔法・罠

伏せ2枚

 

「俺のターン、ドロー!」

 

十代 LP 4000

手札 3→4枚

 

さて十代...この状況どうくる?

 

「俺は融合を発動!」

 

<融合>

通常魔法

 

融合握ってたか

 

「手札のフェザーマンとバーストレディで融合!現れろ!E・HEROフレイム・ウィングマン!」

 

<E・HEROフレイム・ウィングマン>

Level 6 戦士族 風

ATK 2100/DEF 1200

 

フレイム・ウィングマンかだけどこれじゃまだ突破できないが...あの表情まだ何かあるよな?

 

「そして『守備』封じを発動!」

 

<『守備』封じ>

通常魔法

 

「守備封じ!?あんなマニアックなカード使うかよ!」

 

「バトルだ!フレイム・ウィングマンで攻撃表示になったバスター・ドラゴンを攻撃!フレイム・シュート!」

 

「うぐっ!」

 

真二

LP 4000→3700

 

「さらにフレイム・ウィングマンのモンスター効果でバスター・ドラゴンの攻撃力分のダメージを与えるぜ!」

 

「その瞬間、リバースカードオープン!カウンタートラップ!無償交換(リコール)!」

 

無償交換(リコール)

カウンター罠

 

「このカードは相手のモンスター効果が発動した時、その効果を無効にして破壊し、相手は1枚ドローする・・・これでダメージは発生しないぜ!十代!」

 

十代

手札 2→3枚

 

「俺はカードを2枚伏せ、ハネクリボーを召喚してターンエンド!」

 

<ハネクリボー>

Level 1 天使族 光 (アニメ効果)

ATK 300/DEF 200

 

十代 LP 4000

手札 0枚

フィールド

ハネクリボー (ATK 300)

魔法・罠

伏せ 3枚

 

『クリクリ〜!』

 

「っ!?」

 

今、あのハネクリボー今喋らなかったか!?

 

『マスター...あの子精霊さんです!それも...』

 

クンクン

 

「うわっ!」

 

幽鬼はハネクリボーの場所へ飛び、匂いを嗅ぎに行くと十代は驚きしりもちをついた。

 

「アニキ何してるんスか?」

 

「え、だって今モンスターのソリッドビジョンが...」

 

十代って精霊が見える人なのか

 

『やっぱり!この子、遊戯さんの匂いがします!』

 

はぁ!?遊戯さんって...えぇ!?

 

「おーい真二!お前なターンだぞ〜!」

 

「あっ、あぁ!わりぃ!俺のターン!」

 

今はデュエルに集中だな!

 

真二 LP 3700

手札 2→3枚

 

ハネクリボーが厄介だな、これじゃあこのターンではケリが付けられない...

 

「バトルだ!バスター・ブレイダーで、ハネクリボーを攻撃!破壊剣一閃!」

 

「その瞬間リバースカードオープン!聖なるバリア ーミラーフォース」

 

<聖なるバリア ーミラーフォース>

通常罠

 

ミラフォ!?

 

バスター・ブレイダーがハネクリボーに斬撃を繰り出そうとするとバリアが発生し、弾いた

 

「くっ!」

 

まさかミラフォとはな...だがまだだ!

 

「リバースカードオープン!リビングデッドの呼び声!」

 

<リビングデッドの呼び声>

通常罠

 

「させないぜ!リバースカードオープン!神の宣告」

 

「「「「「神宣!?」」」」」

 

<神の宣告>

カウンター罠

 

「ライフポイント半分を払いリビングデッドの呼び声の発動を無効にし破壊する!」

 

十代

LP 4000→2000

 

これはやばいな...あいつの場がハネクリボー1体でそれ以外ないのはこの先まずいことになる...仕方ない

 

「メインフェイズ2へ移行!魔法発動!ブラックホール!」

 

<ブラックホール>

通常魔法

 

「フィールドのモンスターを全て破壊だ!」

 

『クリッ!』

 

「くっ!」

 

「でもこれでダメージは与えられないか...まぁいいや!魔法カード発動!死者蘇生!蘇れ!バスター・ブレイダー!これで俺はターンエンド」

 

<死者蘇生>

通常魔法

 

真二 LP 3700

手札 1枚

フィールド

バスター・ブレイダー(ATK 2600)

魔法・罠

なし

 

手札は破壊剣士融合...これ以上はできないか、あっ!バスター・ブレイダーじゃなくてバスター・ドラゴン出せばよかった

 

「俺のターン!ドロー」

 

十代 LP 2000

手札 0→1枚

 

手札は1枚フィールドには何もない...このターン、あいつはどうするのかだな

 

「俺の手札が1枚の時手札のE・HEROバブルマンを特殊召喚!」

 

<E・HEROバブルマン>

Level 3 戦士族 水

ATK 800/DEF 1200

 

「バブルマン?」

 

「バブルマンの効果で特殊召喚に成功した時に自分手札、フィールドにカードが存在しない場合、デッキから2枚ドローする!」

 

なんだその強欲な壺みたいな効果は!

 

十代

手札 0→2枚

 

「さらに強欲な壺発動!」

 

<強欲な壺>

通常魔法

 

「...え?」

 

「デッキから2枚ドロー!」

 

十代

手札 1→3枚

 

「そして貪欲な壺を発動!」

 

<貪欲な壺>

通常魔法

 

「はぁ!?」

 

いやいやいや!どんだけドローするんだよ!?

 

「墓地のクレイマン、バーストレディ、フレイム・ウィングマン、ハネクリボー、フェザーマンをデッキに戻しシャッフル、そして2枚ドロー!」

 

十代

手札 2→4枚

 

おかしいよな...さっきまで手札1枚だったんだぞ?

 

「そして魔法カード融合を発動!」

 

<融合>

通常魔法

 

あいつの引き運は絶対におかしい!(チート的な意味で)

 

「手札のフェザーマンとバーストレディで融合!」

 

「またかよ」

 

「来い!E・HEROフレイムウィングマン!」

 

<E・HEROフレイム・ウィングマン>

Level 6 戦士族 風

ATK 2100/DEF 1200

 

「でもバスター・ブレイダーには届いてないぞ?」

 

「へへっ!真二!ヒーローにはヒーローの戦う場ってのがあるんだぜ!フィールド魔法発動!摩天楼ースカイスクレイパー!」

 

<摩天楼ースカイスクレイパーー>

フィールド魔法

 

十代がフィールド魔法を貼ると辺りに高層ビルが立ち始め、街が出来上がった

 

なるほど、これで超えるか...摩天楼ースカイスクレイパーはE・HEROモンスターの攻撃宣言時、攻撃力が下回っていた場合攻撃力を1000ポイントアップする効果、これならバスター・ブレイダーを超えるか

 

E・HERO フレイム・ウィングマン

ATK 2100→3100

 

「フレイム・ウィングマンでバスター・ブレイダーを攻撃!スカイスクレイパー・シュート!」

 

「ゔっ!」

 

真二

LP 3700→3200

 

「そして破壊したバスター・ブレイダーの攻撃力分のダメージを受けてもらうぜ!」

 

「くっ!」

 

真二

LP 3200→600

 

「俺はターンエンド!」

 

十代 LP 2000

手札 0枚

フィールド

E・HERO フレイム・ウィングマン(ATK 2100)

魔法・罠

伏せ1枚

フィールド魔法

摩天楼ースカイスクレイパー

 

「ヒヒッ!」

 

『マスター、また笑い方が気持ち悪いですよ』

 

「真二のあの笑い方...」

 

「ん?どうしたんだ?真二」

 

「十代!おもしれぇ!おもしれぇよ!お前とのデュエル!」

 

「あぁ!俺もだ!こんなにワクワクするデュエル初めてだ!」

 

こんなに俺が追い詰められたのは久し振りだよ!拓真以来だ!

 

「ドロー!」

 

真二 LP 600

手札 1→2枚

 

「俺は強欲な壺を発動!」

 

<強欲な壺>

通常魔法

 

デッキよ、応えてくれ!

 

「デッキから2枚ドロー!」

 

真二

手札 1→3枚

 

きた!

 

「俺は魔法発動!竜破壊の証!」

 

<竜破壊の証>

通常魔法

 

「墓地のバスター・ブレイダーを手札に加える!そして速攻魔法発動!破壊剣士融合!手札のバスター・ブレイダーとブラック・マジシャンで融合!」

 

「「「「「ブラック・マジシャン!?」」」」」

 

なんか外野騒がしい、あと十代!目を輝かせるなよ!気持ちは分かるけど!

 

「現れろ!魔力を秘めしドラゴンキラー!超魔導剣士(ちょうまどうけんし)ーブラック・パラディン!」

 

<超魔導剣士ーブラック・パラディン>

Level 8 魔法使い族 闇

ATK 2900/DEF 2400

 

「うぉぉぉ!かっけぇ!」

 

「十代、うるさい!」

 

「ブラック・パラディンはお互いのフィールド・墓地のドラゴン族モンスター1体につき500ポイント攻撃力をアップする!墓地に存在するのは3体、よって攻撃力は1500ポイントアップする!ドラゴンエンチャント!」

 

超魔導剣士ーブラック・パラディン

ATK 2900→4400

 

「行けっ!超魔導剣士ーブラック・パラディンでE・HEROフレイム・ウィングマンを攻撃!超魔導無影斬!」

 

「ゔぁぁぁっ!」

 

十代

LP 2000→0

 

ふぅ、なんとか勝てた...それにしても十代強すぎだろ!なんていうかドローが特に

 

「十代良いデュエルだったぜ!」

 

「あぁ!」

 

そう言い真二は十代と握手をした。

 

「それじゃあ、これでレッド寮の歓迎会を終了しますニャ!」

 

なんやかんやで楽しいコースだな、ここは...さてと部屋に戻るとするか

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

藍side

女子寮

「へぇ〜!明日香ちゃんのデッキってなんか明日香ちゃんみたいだね〜!」

 

「それってどういうこと?」

 

「何ていうか〜かっこいい女性みたいな!」

 

「かっこいい...ねぇ」

 

「あっ、なんか気に触ること言っちゃった?」

 

「ううん、大丈夫...さてと、周りもいなくなったことだしここから出ましょ!」

 

「うん!」

 

確かに明日香ちゃんなら大丈夫な人だ〜!真二!ありがと〜!

 

ガチャ

 

「それにしても拓真の中等部ってそんな感じだったんだ〜」

 

「...(あの子、今拓真様のことを拓真って言った?)」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

レッド寮(真二の部屋)

「ハクション!」

 

うぅ、寒気がする。

 

「真二、大丈夫?」

 

「うん...」

 

それにしても痣は消えてるか...何だったんだ?あの痣は?

 

「お風呂どうしよっか?」

 

「風呂?どうしてそんなこと気にするんだ?」

 

「えっ!?入るつもりないの?」

 

「いや、入るよ!入らせてよ!...でも、何で急に風呂の話?」

 

「だってこの寮お風呂共用だよ?」

 

な、ななななんだって!?

 

「ど、どどど、どうしよう!?」

 

「考えてなかったんだ...」

 

そのジトーっとした目やめろよ!俺だって混乱してんだから!

 

ガチャ!

 

「真二!風呂行こうぜ!」

 

十代タイミング悪すぎだろ!

 

「ってどうしたんだ?顔が赤いけど」

 

何だこれ!?どう言い訳すれば...

 

「し、真二風邪っぽいんだ!だから...ねっ!」

 

「そ、そうなんだよ!...だから今日はパスで!」

 

「そうか!じゃあ今度な!」

 

「あぁ!じゃあな!」

 

さてと、十代は行ったか...次の問題だな

 

「お風呂どうする...十代にああ言った以上俺も遅く行かないといけないしな...」

 

「一緒に...入る?」

 

「えっ!?いや!流石にそれは!だって小学生とは言え女子と高校生が一緒には流石にマズイって!」

 

「冗談だよ!冗談!真二をからかってみただけだって!」

 

寧ろそうじゃないと困るよ、色々と...

 

「とりあえずみんなが風呂から出て考えるか」

 

「そうだね」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

1時間後

オシリスレッド共用浴場

残りの入浴時間は40分間他の生徒たちは脱衣所を見る限り帰ったようだな

 

「今だよレイちゃん!」

 

「うん!」

 

1時間の間考えた作戦により先に俺が入り10分で出てレイちゃんが入っている間外を見張ると言うものである。

 

「さてと入るか!」

 

ガラガラッ!

 

意外と中は広いのな...よし、中に誰も居ないっと

 

「それにしても痣は本当に跡形もなく消えてるな...おっと、早く洗わねぇと湯船に浸かれないな」

 

にしてもでかい浴槽だよな...なんか独り占め感できて良い感じだ。

 

ガラガラッ!

 

「真二!目を瞑って!」

 

真二が湯船に浸かった瞬間レイが中に入ってきた

 

「えっ!?///」

 

と、とりあえず目を瞑ったけど...何でレイちゃんが!?

 

ザッバーン!

 

「レ、レイちゃんどうしたの!?///」

 

「真二!もっと声小さくして!ボク後ろに隠れるから良いよって言ったら目を開けて!」

 

「う、うん」

 

「いいよ!」

 

ぎゅっ!

 

「それにしてもどうしたんだ?急に入ってきて...その」

 

肩掴まれたら苦しいとは言いがたいけど

 

ガラガラ!

 

「あれ?君達まだ入ってたかにゃ?」

 

「あ、あれ?大徳寺先生?」

 

「私はここの管理も任されているのにゃ、そうだ!真二君が最後だからお掃除よろしくお願いしますにゃ!」

 

あ〜なるほど、先生が最後に入ってる人を掃除人に指名するシステムなのか...

 

「分かりました!」

 

そう言うと大徳寺先生は外へ行った。

 

とりあえず撒いたっぽいな

 

「なるほど、大徳寺先生の声がしたから入ったわけね」

 

「う、うん///」

 

「それじゃ、先に上がっとくよあとはゆっくり...あのレイちゃん離れないと出れないんだけど?///」

 

「あっ、ごめん!」

 

「それじゃあね」

 

ガラガラッ!

 

それにしてもびっくりした!けど、とりあえずひと段落だな。

 

『ふふーん!マスターも男の子ですね〜!』

 

「何がだよ」

 

『ナニがですよ!』

 

ギロッ

 

「...」

 

『マ、マスター...目が怖い!』

 

「はっ!」

 

真二は魔力を一時的に解除した。

 

『えっ!実体化!?』

 

ガシッ

 

『い”たたたた!』

 

「誰のナニが、何だって?」

 

『にゃ、にゃんれもないれふ!』




後書きの雑談トーク
sura「皆様お久しぶりです!suraです!今回のゲストはこの方!幽鬼うさぎの幽鬼ちゃんです!」

幽鬼「どうも!」

sura「いや〜よくお越しくださいました。幽鬼ちゃん!」

幽鬼「な、なんでそんな丁寧口調なの!?」

sura「だって幽鬼うさぎって言えば未だに高いカードじゃないっすか!」

幽鬼「いや、そうだけどさ...あんた持ってないの?」

sura「持ってないです...いや、あのパック買ったらクリアウィングしか当たらないんだけど!?」

幽鬼「あ〜そんなこともあったね、あれは面白かったよ、リアクションがあっ、クリアウィング当たった。だもんね」

sura「そんな訳で幽鬼ちゃんは私が貰うよう真二に相談しておくんで!」

幽鬼「それ絶対断られるから!」


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TURNー7 〜免罪?翔をかけたデュエル〜

真二side
入学から3日たった、入浴の件に関しては掃除当番をすることを条件に俺とレイちゃんが最後に入ってる。まぁ、そんなことは今どうでもいい、だって今は!

「来い!えーっと...ピッチャー!」

「三沢だ!」

状況は2アウト一二塁、フルカウントで3点差でレッドが負けている...次の打席は十代か、ここは本塁打率の高い十代に任せてヒットでも取るか。

「真二!ヒットでもいいから打てよー!」

シュッ!

あの玉...ストレートか!

カンッ!

ちょっと当たりが浅いか?まぁヒットには変わりない当たりだけど

「いいぞ!真二ー!これで満塁だ!」

「十代!俺は打ったんだ!トドメは任せたぞ!」

「あぁ!」

にしてもデュエルアカデミアって野球するんだな...まぁ、体育の授業でなんだけど、でも野球か懐かしいような気がするよな。

カキーンッ!

でかい当たりだな...あれホームランだわ

結果6-7でレッドチームが勝ったのであった。


藍side

ブルー女子寮(浴場)

「ふ〜!やっぱりここのお風呂最高だね〜!」

 

「そうね、今日は汗を流す授業もあったから」

 

「それにしても...」

 

「な、なに?」

 

明日香ちゃんの胸ってなんでこんなに...同い年だよね〜...

 

「いや〜別に〜」

 

「ちょっと藍!あんた明日香さんに近づきすぎよ!」

 

「良いじゃんジュンコちゃん〜!」

 

「きゃぁぁぁ!痴漢よ!」

 

えっ!?今なんて!?

 

「こ、ここってそういうのよくあるの〜!?」

 

「まぁ、あってもおかしくはないんじゃないかしら?」

 

ブルー女子寮(外)

ってすぐそこの窓なの!?

 

「誤解っス!見てなんかないっス!」

 

この子確か...真二の友達の...

 

「とりあえず連れて行こうよ〜!」

 

「そうね」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

「違うっス!明日香さんからラブレター貰ってそれで」

 

「ラブレター?」

 

「えっ!?明日香ちゃんってそういう趣味だったの〜!?」

 

「馬鹿!そんな訳ないでしょ!」

 

ジュンコのチョップが藍の頭に当たった。

 

「はうっ!」

 

「嘘じゃないっスよ!これ!」

 

あっ、本当にあったんだ

 

「...あのさ、翔くん...だっけ?これどう見ても明日香ちゃんの筆跡じゃないよ〜」

 

「えぇ!?」

 

「それぐらい気づきなさいよね!...どうします?明日香さん?」

 

「そうね...」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

「うぅ...身体中が痛え」

 

「真二が体育で張り切るからだよ」

 

「だってあの状況じゃ仕方ないだろ」

 

もともとスポーツは好きだけど自分が動くのは好きじゃなし、あのピンチの状態じゃ、本気を出さないと仕方ない

 

「そう言えばレイちゃんはどこで着替えたんだ?」

 

「それはね!皆んなが行った後にこっそり着替えたんだ!」

 

「なるほど」

 

「そう言えばもう1人ロッカーに居たような気がするんだけど知らない?」

 

「翔が遅れて来たな、そのあとにレイちゃんが来たけど」

 

「ならそれ以外で誰か来なかった?」

 

「???」

 

確かレイちゃんの後は誰も来てなかったと思ったがな...

 

ガチャッ!

 

「真二!大変だ!翔が!」

 

「十代、人の部屋に勝手に入るな!ノックぐらいしろ!」

 

真二がそう言い気を引いてる間レイは男装をした。

 

「そ、それで十代、どうしたの?」

 

「翔が拐われたんだ!ついて来てくれ!」

 

そう言い十代はPDAを見せた。

 

えー、なになに?

 

丸藤翔は預かった、返して欲しければブルー女子寮まで来ること!天上院 明日香

p.s

真二も連れて来てね!

by遊坂 藍

 

なんだこれ...ツッコミどころが多すぎてなにを話せば良いんだ!?

 

「...なに?誘拐でもされたの?」

 

「そうみたいだね」

 

それにしても、この藍の文章なんだよ

 

「行くぞ真二!」

 

「分かった、分かったから引っ張るな!」

 

「あっ!ボクも行く!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

ブルー女子寮

なんで女子寮行くのにボートに乗らなきゃいけないんだよ...うっ!

 

「真二、大丈夫か?」

 

「大丈夫なわけあるか!」

 

「真二、乗り物酔いが激しいから...」

 

ボート...波...なんで孤島のど真ん中、それも泉の真ん中に女子寮があるんだよ!

 

「やっぱり正規ルートの方がよかったよね?」

 

「正規ルート?」

 

「ほらあそこ、陸地があるからあっちが正門なんじゃないかな?」

 

「...十代?」

 

忘れてた、こいつバカなんだった。

 

「待ってたわ!遊城 十代!」

 

「アニキ!」

 

向かい側から明日香と縛られた翔、それに女子が3人向かって来た。

 

「藍ちゃん!」

 

「あれ〜?なんでレイちゃ...レイが居るの〜?」

 

「えっと...それは...」

 

「同部屋だしな!色々あったんだよ!」

 

「ふ〜ん♪そうなんだ〜!」

 

「藍、そろそろ良いかしら?」

 

「明日香!翔を返してくれないか?」

 

「ダメよ、その子は私達のお風呂場を覗いたのだから!」

 

明日香の取り巻き(?)の1人がそう話して来た。

 

そう言えば周りの女子は初めて見るな...藍も懐いてるってことは明日香の知り合いってことだけは分かるけど...ってそれよりも

 

ギロッ

 

「覗きだと?それは本当なのか?翔!」

 

「ひっ!真二くん目が怖いっス!それに免罪っスよ!」

 

「なら返しても良いだろ?」

 

「そうだぜ明日香!」

 

「分かったわ返してあげる、でも私達に勝てたらね!」

 

私...達!?

 

「私と十代、藍と真二でデュエルして、そっち側が両者に勝てれば返してあげるわ!」

 

藍と...か

 

「って待てよ!今は...あ、いやなんでもねぇや」

 

「真二〜どうしたの?」

 

言えねぇ...「今はシンクロンしかないなんて、絶対に言えない...」

 

「だからもう言ってるってば〜「私のターン!ドロー!」ってもう始めてる!?」

 

あいつらどんだけデュエルしたいんだよ...うぅ...船揺れる...

 

「真二、これ」

 

レイは酔い止めを渡して来た。

 

「レイ、ありがとう!」

 

酔い止めって酔う前に使うんだけども...まぁ、少しは楽になるか

 

ゴクッ!

 

十代のデュエルは危うい場面もあったがフィールド魔法をうまく使い突破し勝利した。

 

「ガッチャ!楽しいデュエルだったぜ!明日香!」

 

「ってか十代!船揺らすな!」

 

「さ〜てっと!行くよ真二〜!」

 

「正直翔が覗きをしてそれを庇うために藍とデュエルってとはちょっと気がひけるけど...まぁ、仕方ないか」

 

「だから免罪っス!」

 

「まぁ、どっちでも良いけどさ」

 

もう俺、帰りたいんだけど眠いし

 

「よ〜し!「デュエル!」」

 

藍 [先攻]

 

真二 [後攻]

 

「私の先攻だよ〜!ドロ〜!」

 

手札 5→6枚

 

ドローしたカードを見ると藍はニヤリと微笑んだ

 

藍のあの表情...まさか、あのカード!

 

「私は永続魔法神の居城ーヴァルハラを発動!」

 

<神の居城ーヴァルハラ>

永続魔法

 

ヴァルハラ...

 

「ヴァルハラは私の場にモンスターが存在しない時手札の天使族モンスターを1体特殊召喚するよ〜って、真二に説明は必要ないか〜」

 

「...まぁな」

 

「私はヴァルハラの効果で手札の光神テテュスを特殊召喚!」

 

<光神テテュス>

Level 5 天使族 光

ATK 2400/DEF 1800

 

光神テテュス...自分がドローした時に天使族モンスターをドローした場合そのカードを見せてもう1枚ドローできるカードだったな。

 

「さらにモンスターをセット、カードを2枚伏せてターンエンド〜!」

 

藍 LP 4000

手札 1枚

フィールド

光神テテュス (ATK 2400)

伏せモンスター

魔法・罠

神の居城ーヴァルハラ

伏せ2枚

 

「俺のターン!ドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺は天使の施しを発動!」

 

<天使の施し>

通常魔法

 

「天使の施し!?」

 

「デッキから3枚ドローし、その後2枚を捨てる。」

 

真二

手札 5→8→6枚

 

「俺はチューナーモンスター、ジャンク・シンクロンを召喚!」

 

<ジャンク・シンクロン>

Level 3 戦士族 闇 (チューナー)

ATK 1300/DEF 500

 

「さらにジャンク・シンクロンの効果発動!墓地に存在するレベル2以下のモンスター1体を特殊召喚する!こい!スピード・ウォリアー!」

 

<スピード・ウォリアー>

Level 2 戦士族 風

ATK 900/DEF 400

 

「そして!レベル2のスピード・ウォリアーに、レベル3のジャンク・シンクロンをチューニング!集いし星が、新たな力を呼び起こす!光さす道となれ!」

 

3+2=5

 

「シンクロ召喚!現れろ!ジャンク・ウォリアー!」

 

<ジャンク・ウォリアー>

Level 5 戦士族 闇

ATK 2300/DEF 1300

 

「あれがシンクロ召喚...」

 

「その瞬間リバースカードオ〜プン!速攻魔法!終焉の地!」

 

<終焉の地>

速攻魔法

 

「相手がモンスターの特殊召喚に成功した時デッキからフィールド魔法を発動するよ〜!私はフィールド魔法、天空の聖域を発動!」

 

<天空の聖域>

フィールド魔法

 

「バトル!ジャンク・ウォリアーで光神テテュスを攻撃!スクラップ・フィスト!」

 

「うっ!で、でも!天空の聖域がある限り天使族モンスターとの戦闘で起きる天使族モンスターのコントローラーへの戦闘ダメージは0になる!」

 

これだから厄介なんだよな、このカードは...

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

「そしてエンドフェイズ時、リバースカードオープン!リビングデッドの呼び声!戻ってきて!光神テテュス!」

 

<光神テテュス>

Level 5 天使族 光

ATK 2400/DEF 1800

 

真二 LP 4000

手札 4枚

フィールド

ジャンク・ウォリアー (ATK 2300)

魔法・罠

伏せ1枚

 

「藍ってあんなにデュエルできたの!?」

 

「あら?ジュンコは知らなかったの?」

 

「私も知りませんでしたわ!」

 

そうか、俺があの明日香の取り巻きA,Bを見たことないのは試験会場に居なかったからか!...でも授業は同じだよな...今度からは藍の安全の為に気にするようにしておこっと...

 

「ジュンコ、ももえ、藍はああ見えて試験をトップレベルでクリアし、それも試験監督の先生をノーダメージで倒したわ、私と同等...いやそれ以上かも知れないわよ?」

 

「そんなに褒めないでよ〜!」

 

まぁ、明日香のデュエルを見てわかったが確かに嘘ではないな

 

「藍ー!早くしてくれないか?」

 

「あっ、ごめんごめん!ドロ〜!」

 

藍 LP 4000

手札 1→2枚

 

「フッフッフッ!」

 

「な、なんだよ、気持ちの悪い笑い方しやがって!」

 

「真二には言われたくないわ!私は光神テテュスの効果発動!今ドローした天使族モンスターカードを見せてもう一枚ドローするよ〜!私がドローしたのは大天使ゼラート!もう一枚ドロー!」

 

なにっ!?

 

藍 LP 4000

手札 2→3枚

 

大天使ゼラート...藍のエースモンスター、このタイミングで引くかよ!

 

「う〜ん残念、天使族のカードじゃなかった〜でも、モンスターを反転召喚!」

 

<スケールエンジェル>

Level 2 天使族 光

ATK 900/DEF 400

 

げっ!スケールエンジェル!

 

「このカードがリバースした時、1枚ドローするよ〜!」

 

藍 LP 4000

手札 3→4枚

 

「さらに今引いたカードは天空騎士(エンジェルナイト)パーシアス!もう1枚ドロー!」

 

藍 LP 4000

手札 4→5枚

 

「う〜もう天使は出ないか〜!まぁいいや!私はゼラの戦士を召喚!」

 

<ゼラの戦士>

Level 4 戦士族 地

ATK 1600/DEF 1600

 

「来たかっ!」

 

「そして、私の場のゼラの戦士を生贄に捧げ、大天使ゼラートを特殊召喚!」

 

<大天使ゼラート>

Level 8 天使族 光

ATK 2800/DEF 2300

 

「藍ちゃんのエースモンスター!」

 

「うぉぉ!すげぇ!」

 

「さらに大天使ゼラートの効果発動〜!フィールドに天空の聖域がある時、手札の光属性モンスターを墓地へ送り相手フィールドのモンスター全てを破壊する!悪よ滅せよ、聖なる光芒!」

 

くっ!

 

「バトル!スケールエンジェルでダイレクトアタック!」

 

「ゔっ!」

 

真二

LP 4000→3100

 

「さらに光神テテュスでダイレクトアタック!」

 

「ゔぁぁっ!」

 

真二

LP 3100→900

 

「これで終わりだよ〜!大天使ゼラートでダイレクトアタック!聖なる波動!」

 

「「真二!」」

 

「真二くん!」

 

「お前らそう焦るなよ!リバースカードオープン!くず鉄のかかし!」

 

<くず鉄のかかし>

通常罠

 

「相手の攻撃を1度だけ向こうにし、このカードを再びセットする!」

 

「う〜惜しかったな〜でも、私がまだ優勢だよ〜!カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

藍 LP 4000

手札 1枚

フィールド

光神テテュス (ATK 2200)

スケールエンジェル (ATK 900)

大天使ゼラート (ATK 2800)

魔法・罠

神の居城ーヴァルハラ

リビングデッドの呼び声 (光神テテュス)

伏せ2枚

フィールド魔法

天空の聖域

 

「言われなくても知ってるってば!」

 

だけど冗談抜きでこの状況は悪いな...いや、あのカードが来ればワンチャンあるか。

 

「俺のターン!」

 

デッキよ...俺に力を貸してくれ!このドローがこの状況を打破できる唯一のチャンスだ!

 

「くっ!ドロー!」

 

真二 LP 900

手札 4→5枚

 

来たっ!

 

「俺は死者蘇生を発動!」

 

<死者蘇生>

通常魔法

 

「墓地のジャンク・シンクロンを蘇生!そして墓地に存在する、ボルト・ヘッジホッグ自身の効果で特殊召喚!」

 

<ボルト・ヘッジホッグ>

Level 2 機械族 地

ATK 800/DEF 800

 

「ボルト・ヘッジホッグはフィールドにチューナーモンスターが存在する時墓地から特殊召喚できる。しかし、この効果で特殊召喚したこのカードはフィールドを離れる時ゲームから除外される」

 

「レベルが合計5ってことはまさか!」

 

「いいや、違うぜ!さらに俺はレベル・ウォリアーを通常召喚!」

 

<レベル・ウォリアー>

Level 3 戦士族 光

ATK 300/DEF 600

 

「いくぞ!俺はレベル2のボルト・ヘッジホッグとレベル3のレベル・ウォリアーにレベル3のジャンク・シンクロンをチューニング!」

 

「3体でシンクロ召喚!?」

 

「集いし闘志が、怒号の魔神を呼び覚ます!光さす道となれ!」

 

3+3+2=8

 

「シンクロ召喚、粉砕せよ!ジャンク・デストロイヤー!」

 

<ジャンク・デストロイヤー>

Level 8 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2500

 

「新しいシンクロモンスター!?」

 

「ジャンク・デストロイヤーの効果発動!このカードのシンクロ召喚に使用したチューナー以外のモンスターの数までフィールドのカードを破壊できる!」

 

「チューナー以外の数って...」

 

「俺が使用したのはレベル・ウォリアーとボルト・ヘッジホッグの2体、よって2枚破壊する!俺は天空の聖域と大天使ゼラートを破壊!タイダル・エナジー!」

 

「うわっ!」

 

「バトル!ジャンク・デストロイヤーで光神テテュスを攻撃!デストロイ・ナックル!」

 

「きゃっ!」

 

LP 4000→3600

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

真二 LP 900

手札 2枚

フィールド

ジャンク・デストロイヤー (ATK 2600)

魔法・罠

伏せ2枚

 

とりあえず、何は突破した...かな

 

「私のタ〜ン!ドロー!」

 

藍 LP 3600

手札 1→2枚

 

「リバースカードオープン!速攻魔法発動〜!手札断殺!お互いに手札を2枚墓地へ送り2枚ドロー!」

 

藍 LP 3600

手札 2→0→2枚

 

真二 LP 900

手札 2→0→2枚

 

「さらに私は光神化を発動!」

 

<光神化>

速攻魔法

 

「私は手札のアテナを特殊召喚!」

 

<アテナ>

Level 7 天使族 光

ATK 2600/DEF 800

 

くっそぉ、もっと嫌なのが出て来た!

 

「光神化で特殊召喚したモンスターは攻守は半減しエンドフェイズに破壊されるよ〜」

 

アテナ

ATK 2600→1300

 

「悪りぃ翔、このデュエル...もしかしたら負けたかもしれん」

 

「えっ!?」

 

「確か、アテナの能力は天使族モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚した時、相手に600のダメージを与える。だったはず。」

 

「その通りだよ、レイ」

 

もしこれで2体以上モンスターを出された瞬間俺のライフは尽きる、1体はアテナの効果により蘇生でき、もし...伏せカードが蘇生カードなら負けだ。

 

「私はアテナの効果発動!自分フィールドのアテナ以外の天使族モンスターを1体墓地へ送りアテナ以外の墓地のモンスターを特殊召喚するよ〜!私はスケールエンジェルを墓地へ送り、墓地の天空騎士パーシアスを特殊召喚!」

 

<天空騎士パーシアス>

Level 6 天使族 光

ATK 1900/DEF 1400

 

「そしてアテナの効果発動!真二に600ダメージだよ〜!」

 

「くっ!」

 

真二

LP 900→300

 

あの伏せカード、何なんだ?

 

「私はリバースカードオープン!巨大化!」

 

<巨大化>

装備魔法

 

「このカードはフィールドのモンスターに装備し、このカードのコントローラーが相手のライフより少ない場合攻撃力を2倍にし、高い場合は半分にする!私はジャンク・デストロイヤーに装備!」

 

ジャンク・デストロイヤー

ATK 2600→1300

 

「バトル!天空騎士パーシアスでジャンク・デストロイヤーを攻撃!ファントムソード!」

 

「させねぇよ!リバースカードオープン!くず鉄のかかし!一度だけ攻撃を無効にし、その後このカードを再びセットする!」

 

<くず鉄のかかし>

通常罠

 

「ならアテナでジャンク・デストロイヤーを攻撃!」

 

「ちっ!」

 

「へへ〜ん!私はこれでターンエンド!」

 

藍 LP 3600

手札 0枚

フィールド

天空騎士パーシアス (ATK 1900)

魔法・罠

神の居城ーヴァルハラ

 

はぁ、負けるかと思った、でも

 

「藍!...どうした?もう終わりか?」

 

「なっ!負けてるのはそっちでしょ〜!」

 

「今の藍のエンドフェイズで俺の勝利への方程式は完成したよ!俺のターン!ドロー!」

 

と言っても3割はハッタリなんだけどな、あのカードを引けばワンチャンあるか...

 

真二 LP 300

手札 2→3枚

 

「俺は手札を1枚墓地へ送り、墓地のチューナーモンスター、ジェット・シンクロンを特殊召喚!」

 

<ジェット・シンクロン>

Level 1 機械族 炎 (チューナー)

ATK 500/DEF 0

 

「そしてリバースカードオープン!リビング・デッドの呼び声!」

 

<リビングデッドの呼び声>

永続罠

 

「蘇れ!ジェネクス・ニュートロン!」

 

<ジェネクス・ニュートロン>

Level 4 機械族 光

ATK 1800/DEF 1200

 

「な、何よ!その墓地のモンスターたちは!いつの間に...はっ!」

 

「そう、さっきの手札断殺だよ、アレのおかげで俺はこいつらを墓地へ送れた。俺はレベル4のジェネクス・ニュートロンにレベル1のジェット・シンクロンをチューニング!集いし願いが、新たな速度へ先導する、光さす道となれ!」

 

1+4=5

 

「シンクロン召喚!加速せよ!ジェット・ウォリアー!」

 

<ジェット・ウォリアー>

Level 5 戦士族 炎

ATK 2100/DEF 1200

 

「ジェット・ウォリアーのシンクロ召喚に成功した時、相手フィールドのカード1枚を対象とし、そのカードを手札に戻す、俺は天空騎士パーシアスを手札に戻す!ジェット・ストリーム!」

 

「そんな〜!」

 

「そしてチューナーモンスター、ニトロ・シンクロンを召喚!」

 

<ニトロ・シンクロン>

Level 2 機械族 炎 (チューナー)

ATK 300/DEF 100

 

「またチューナーなの!?」

 

「ああ!俺はレベル5のジェット・ウォリアーにレベル2のニトロ・シンクロンをチューニング!集いし思いが、ここに新たな力となる、光さす道となれ」

 

2+5=7

 

「シンクロ召喚!燃え上がれ!ニトロ・ウォリアー!」

 

<ニトロ・ウォリアー>

Level 7 戦士族 炎

ATK 2800/DEF 1800

 

ってこいつやっぱり見た目的には戦士族じゃないよな、正直悪魔族っぽいよ

 

「俺はニトロ・シンクロンの効果発動!このカードがニトロと名のついたシンクロモンスターの素材となった時デッキから1枚ドローする!」

 

デッキよもう一度俺にチャンスをくれ、このドローが俺の勝利への希望だ!

 

真二 LP 300

手札 0→1枚

 

「ヒヒッ!ありがとう!俺のデッキ!俺は速攻魔法、突進を発動!」

 

<突進>

速攻魔法

 

「ニトロ・ウォリアーの攻撃力をエンドフェイズまで700ポイントアップさせる!」

 

ニトロ・ウォリアー

ATK 2800→3500

 

「そ、そんなことしてもまだ私のライフを0にするには100足りてないよ〜!」

 

「それはどうかな?」

 

「えっ!?」

 

「ニトロ・ウォリアーは魔法カードを使ったターン、1度だけ攻撃力を1000ポイントアップする!」

 

「ってことは〜!?」

 

「攻撃力が4500になって真二くんの勝ちっス!」

 

「ダイナマイト・チャージ!」

 

ニトロ・ウォリアー

ATK 3500→4500

 

「バトル!ゆけっ!ニトロ・ウォリアー!藍にダイレクトアタック!燃え尽きろ!ダイナマイト・ナックル!」

 

「ふぇっ!?ちょっ!ちょっとまっ!キヤァァァ!」

 

LP 3600→-900

 

「え〜ん!真二のバカ〜!」

 

相変わらず藍は負けるとめんどくさいな...慰めるか、船があるから声しか掛けれないけど

 

「藍!泣くなよ情けないな...」

 

「ぐすっ!泣いてないもん!」

 

藍は涙を拭きながら言った

 

「はいはい、そうですか...でもなんだ、その...強くなったな、藍!」

 

「えっ、今なんて」

 

「なんでもねぇよ!そんでもって明日香!約束通り翔は返してもらうぞ?」

 

「約束だものね、良いわ」

 

「やったな!真二!」

 

「あぁ、十代...早く帰ろうぜ?俺もう眠いんだが...」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

拓真side

ブルー男子寮

もう少し、もう少しで完成だ!俺の求めていた最強のデッキ!待ってろよ真二!このデッキでお前をぶっ倒す!

 

「あと足りないカードは...ほほう?今度のパックに入ってるのか、確かパックの発売日は月末の月一試験の日だったか」

 

PiPiPiPiPi!!

 

「ん?ボイスメールか?」

 

『拓磨!女子寮に覗きが.......』

 

なんだ、覗き程度かよ、ったくこいつは何を送ってるんだ...って覗き!?

 

『結局のところなんか影と見間違えたって天上院さんが言ってたけど』

 

って噂レベルかよ

 

「にしても覗き...か」

 

藍は大丈夫かな?変な目にあってなけりゃ良いけど

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

レッド寮

「ふぁ〜っ!レイちゃん、もう寝よう」

 

今日は色々ありすぎだっての...タダでさえ体育で疲れてるのになんであんな時間にデュエルさせられるんだよ...あれ?今思うと何でデュエルをしたら俺疲れるようになってるんだ?前はそうでもなかったのに...確かシンクロ召喚をするようになってからだよな...こんなに疲労感を感じるようになったのは

 

「真二、宿題しなくて良いの?」

 

「良いの良いの!あんなの朝早起きすれば良いんだから!」

 

「そうなの?」

 

「そうなの!それに俺は今日眠いからもう寝る!」

 

カチッ!

 

そう言い真二は電気を消した。

 

「...真二」

 

「...どうしたの?レイちゃん」

 

「真二は藍ちゃんの事...どう思ってるの?」

 

なんかその質問この前幽鬼にもされた気がするけど

 

「う〜ん...妹?」

 

「へ?」

 

「なんか妹みたいな感じかなって」

 

「そ、そうじゃなくて!異性としてだよ!」

 

「異性としてか...考えた事なかったな」

 

「えっ!?あんなに可愛いのに!?」

 

可愛い...か

 

「確かに藍は可愛いし、良いところもいっぱいある、一時期好きになったこともあったと思うしな、でも...藍は拓磨のことが好きなんだし、部外者の俺がとやかく言うことはないだろ?」

 

「そうなのかな?本当に良いの?藍ちゃん取られちゃうよ?」

 

なんかしつこいな...俺は藍のことは異性としてはどうも思ってない...筈だ、流石に自分の本心は分からんが

 

「レイちゃん、そろそろ怒るぞ?」

 

「ごめん」

 

「さて、今日はここまでだよ!寝よ!」

 

「うん」




後書きの雑談トーク
sura「皆様お久しぶりです!suraです!今回のゲストはこの方!遊蔵 拓磨さんです!」

拓磨「...」

sura「あの〜挨拶とかないんですか?」

拓磨「...いや、ここどこ?挨拶って何の?」

sura「いや〜だからそのぉ、ここは雑談コーナーなの!いわゆる徹◯の部屋なの!喋ってもらわないと進まないの!」

拓磨「ふーん...そうなんだ、それじゃあさsura、1つ聞きたいことあんだけど良いか?」

sura「(マイペースだなこいつ)なんだい?」

拓磨「俺の出番まだ?」

sura「えっと...それでは気を取り直して」

拓磨「無視すんなや」

sura「...えっとね、そろそろあると思いますよ?」

拓磨「思う?(威圧)」

sura「いいえ近々あります!出させていただきます!」

拓磨「そうか」

sura「と、言うことで全国の拓磨ファンの皆様!少々お待ちくださいね!」


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TURNー8 〜この日まで〜

真二side
レッド寮(十代の部屋)
「で、翔は勉強してるのに何でお前は勉強しないんだ?十代!」

「いやぁ、それは何とかな「何とかなるで済む問題なのか?」...いいえ」

全く、タダでさえオシリスレッドは最低辺のコースなのにこの感じじゃまるでダメだな

「そう言うお前はどうなんだよ?勉強「してるよ!」」

レイちゃんに教えられながらだけど

「とにかく、レッドで勉強してないのはお前だけなんだからちゃんとしろって!」

「隼人だって試験勉強してないぞ?」

「俺は留年してるから勉強しなくても大体分かるんだなー」

「隼人さん、そもそも分かってるんなら留年しないから勉強しましょうか」

「なんか今日の真二くん変っス」

「いや〜俺入試の時凄い勉強してさ〜その癖が抜けてなくて試験って聞くと本当に勉強しなきゃって気になりすぎてさ」

勉強してた理由は主に海馬コーポレーションの人たちの威圧の所為でだけど

「それと強要させるのはまた違うと思うけど」

「まぁ、それはそうなんだけど勉強してないこいつらも悪いなと思ってね」

「「「...」」」

な、何だよその、ならお前も今しとけよ、みたいな目は

「じゃ、じゃあな俺は自分の部屋戻って明日の試験勉強すっからよ」

「あ、逃げた」


翌日

教室

えーっとシーホースの攻撃力は...確か1350だったよな、次の問題...モリンフェンの攻撃力!?えっと...そうだ、1550!次の問題...永続罠、スキルドレインを発動した時、王宮のお触れを発動したのチェーンを処理していった時、1000ポイントのライフを払わなくてよい。YES/NOか...要するにスキルドレインの1000はコストかどうかってことだよな...確かコストだからYESだな、これで全問だな。

 

それにしても十代は来てないか...何してるんだよあいつ、寝坊か?翔は居るし...ってことは起こしても起きなかったってことか。

 

「にしても翔は解き終わるの早いなもう寝てるし...」

 

寝てる!?あの翔に限って解き終わったは明らかにおかしい!あいつ昨日の勉強のやり過ぎで寝てるんだ

 

「策士策に溺れるというか、本末転倒というか...」

 

とりあえずドンマイ、翔!...まだ時間はあるし解いた解答用紙でも見とくか...

 

「許さん!絶対に許さんぞ!」

 

なんだ?今十代の声が聞こえた気がする。

 

「勉強のしすぎで居眠りなんかしてちゃ意味がないぞ、こら!」

 

十代!?いつの間に!ってかうるさい...

 

「うるさいぞ!オシリスレッド!テストを受ける気がないなら出て行け!」

 

イラッ

 

「冗談じゃねぇよ!せっかく来たんだ、帰ってたまるか!」

 

プッツゥーン

 

「お前らうるさい!」

 

「遊城 十代くん、早く問題用紙を取りに来るにゃ、もう時間がないにゃー」

 

「はーい!」

 

何してるんだあいつは...試験中だぞほら、皆んなから睨まれてるし

 

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20分後

拓磨side

後30秒くらいかあの遅れて来たレッド...遊城十代だっけか?は結局寝てるし

 

「はい、試験終了にゃ!」

 

その合図と同時に皆んなが外に出て行った

 

「あいつら早いな」

 

「拓磨!お前も行くぞ!」

 

「良いんだよ、俺は欲しいカードだけ取り寄せてるし」

 

現にデッキはもう出来上がっている。だから今日発売の新パックを買う必要性がないからな

 

「そうか、それじゃ俺たちは行くぞ」

 

にしても、腹が減ったな購買に行くか...いや、これで購買に行ってもパックを買ってる連中の邪魔になるし、何よりうるさいよな...実技のテストまであと2時間近くあるし、パック買いの連中が帰って来てから飯を買うか

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

「お前ら寝るかよ普通!試験中だぞ!百歩譲って翔は許そう、十代!お前はタダでさえ遅刻しただろ?」

 

「「...は、はい」」

 

「返事が小さい!」

 

「真二〜!」

 

ギュッ!

 

「あ、藍!?」

 

「今日発売のパック買いに行こ〜!」

 

そう言えば今日はそんな日だったな、まぁ俺はいらないけど

 

「あっそうだった!行こうぜ!真二!翔!」

 

「俺は遠慮しとく」

 

「え〜!?強化しなくて良いの!?」

 

「ああ!自分のデッキを信じてこその結果だからな、今の所改善点もないし」

 

「ふ〜ん、でも十代くんたち行ったよ〜?」

 

あいつら...

 

「とりあえず行こうよ〜!もう教室には誰もいな...あっ!レイちゃん!」

 

「藍ちゃん!」

 

「藍、その呼び方は今やめとけ」

 

「え〜?なんで?」

 

「まだ大徳寺先生が居る」

 

聞こえてないのか答案用紙を整理してるけど、聞こえちゃマズイしな

 

真二は小声で言った。

 

「レイ!一緒にどうだ?」

 

「うん!行く!」

 

「でもどこに行く気なの〜?」

 

「えっ?俺はいらないけど藍はパックが欲しいだろ?だから購買にね」

 

それに飯も買いたいし

 

「真二〜」

 

藍は目を潤ませながら真二に抱きついた

 

「だ、だから離れろって///」

 

「藍ちゃん、早く行こ?」

 

「あっ!ごめんね!いこ」

 

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購買部

何か変だなさっきから廊下ですれ違う生徒達が何故かナーバスになってる...何があったんだ?

 

「あっ!十代くん達だ〜!」

 

とりあえず十代に聞くか

 

「なぁ、十代、何かあったのか?」

 

「それがさ.........」

 

「えっ!?新しいパックが全部売り切れた!?」

 

「はい、すみません!さっきパックが届いた瞬間全部買われて...」

 

「おや?さっきの坊やじゃないかい?」

 

購買の店員さんと話していたら奥から1人のおばさんが出て来た。

 

「あっ!さっきのおばさん!」

 

「おばさんじゃないよ私はトメって言うのさ、それよりもパックがなくて困ってるんだろ?ほら、これをあげるよ」

 

そう言うとトメさんは2つのパックを見せた。

 

「えっ!?これどうしたの!?」

 

「助けてくれたお礼だよ、さっき坊やが運んでくれた車の中に2つ紛れててね」

 

ってか車を運ぶって何したんだよ十代は...ん?と言うことはそれが原因であんな大遅刻をしたと言うことか?

 

「でも俺は1パックで良いぜ?」

 

「な、なら!私買いたい!」

 

「おい、その前に翔が先だろうが」

 

「あっ、良いっスよ!僕もアニキが何を当てるか気になるし!それにこの前は迷惑かけたから!」

 

「やった〜!」

 

おっと、俺の目的忘れてた

 

「トメさん、俺はドローパンね3つ!」

 

「はいよ!」

 

説明しよう!ドローパンとは中に何が入っているかわからない運力のいるかパンである。パンの中身は本当に色々でドリアンやザクロなどマニアックな物からカードが入ってる色物、ステーキやあんパンなど本当に色々だ、そして1日1個の黄金の卵パンは当てたものに幸運をもたらすとかもたらさないとか。

 

パクッ!

 

「っ!出たっ!?」

 

「出たってな何がだ?」

 

「お、黄金の卵パン!」

 

「「「「えっ!?」」」」

 

その後食べたパンはあんパン、ししゃもパン、カードパンであった。

 

カードパン...いや、まぁパンの中にカードじゃないから良いにしてもカードを入れる必要性があるのだろうか...とりあえずカードの袋を開けてみるか

 

<スマイル・ワールド>

通常魔法

 

スマイル...か、このカードは藍に渡したほうがいいか

 

「藍!お前にこのカードやるよ!」

 

「何これ〜?...うん!ありがとう!

 

「あっ!そうだ!それじゃあ私からはこれをあげるね〜!」

 

<ピースの輪>

通常魔法

 

藍から貰うカードか...何気に初めてかもしれないな、まぁ条件はともかく面白いカードだし入れてみるか

 

「ありがとな!藍」

 

「うん!...このカード」

 

「ん?どうしたんだ?」

 

「いや〜なんでもないよ〜!あっ!丁度いいところに拓磨だ〜!ちょっと行ってくる!」

 

忙しいな藍は

 

「って拓磨!?」

 

「何だよ?俺がここに来ちゃ悪いか?」

 

「いや、別に?」

 

少し気まずいな...

 

「フン、どうせお前のことだ、気まずいとか思ったんだろ?」

 

何でわかるんだよこいつ

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

拓磨side

この表情を見る限り図星だな

 

「それで藍、どうしたんだ?」

 

「これ拓磨にどうかな〜って思って!」

 

<天地開闢>

通常罠

 

このカードは...今日俺が取り寄せたカード!?...まぁ、藍のカードだしこっちをデッキに入れておくか

 

「ありがとな、藍」

 

「えへへ///どういたしまして〜!」

 

やっぱり藍は...可愛いな...あの時なんで言えなかったのかがずっと心残りなくらい...それに、こいつの笑顔を見てたらなんか癒される

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

PiPiPiPiPi!!

 

俺のPDAからか...ってペガサスさんから!?

 

「わ、悪い、ちょっと出てくる」

 

アカデミア廊下

「は、はい!真二です」

 

『真二ボーイ、ユーの言っていた融合デッキに対する案件は今先ほど全世界に向けて配信しました。』

 

融合デッキに対する案件...あぁ、あの違和感か

 

「そうですか、それで...これから何て言えば?」

 

『エクストラなデッキ、エクストラデッキという名前にしました!』

 

エクストラデッキね...

 

「分かりました」

 

『それとこれから私はデュエルアカデミアに行こうと思いマース!』

 

「はい!?な、なんで!?」

 

『シンクロ召喚の新しいテスターを探す為デース、ミスター鮫島にもちゃんと連絡は取ってマース、それではこれで』

 

プツッ

 

えっ!?ペガサスさんがデュエルを見に来る!?まぁ、多分極秘のことだから俺と鮫島校長しか知らないだろうけど...って時間危ないな、とりあえずみんなに行く事だけ伝えて行くとするか!

 

「それじゃ俺、そろそろ行くわ、レ...いや、何でもない。それじゃあな!」

 

危ねぇ、十代や翔は良いとして拓磨の前でレイちゃんの名前だしたら速攻でバレるよな

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

本校舎デュエルフィールド

で、何でこうなる...

 

デュエルフィールドに上がったのは良いがまさかの最初のデュエルとなり、よりによって相手が拓磨だった。

 

「やっぱり俺たちはこうなる運命なんだな!遊闇!」

 

「まさかお前が相手だなんて...」

 

『マスター!これがきっとあの運命を打ち破る最後のデュエルです!準備は良いですか!』

 

どうしたんだ幽鬼

 

『いや〜なんかライバルとの戦いって最終回感凄いじゃないですか!』

 

確かにライバルとのデュエルは良いんだが...1つ言いたいそもそも最終回じゃないからこれ!

 

『あれ?そうなんですか?』

 

そうだし、それに何だよ!あの運命って!

 

『あの運命はあの運命ですよ!』

 

まぁいいやってなんか拓磨がすごい微妙な顔してるんだが...

 

『まさか拓磨さん...』

 

どうしたんだ?急に真面目な顔して

 

『いや、何でもないです、マスター!ひとことアドバイスさせてください!』

 

アドバイス?

 

『はい!自分を信じて!そしてデッキを...私たちを信じてください!』

 

何言ってるんだよ、そんなの決まってるだろ!

 

「遊闇、そろそろ始めよう」

 

「そうだな、「デュエル!」」

 

真二[先攻]

 

拓磨[後攻]

 

「俺の先攻...ドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 5→6枚

 

...また、この手札か

 

「俺はカードを2枚伏せてターンエンド!」

 

真二 LP 4000

手札 4枚

フィールド

なし

魔法・罠

伏せ2枚

 

「また...か、俺のターン...ドロー!」

 

拓磨 LP 4000

手札 5→6枚

 

この手札は...あの日と同じ...なら

 

「俺はカオスの儀式を発動!」

 

<カオスの儀式>

儀式魔法

 

「俺は手札のカイザー・シーホースと暗黒の海竜兵を生贄に捧げ!カオス・ソルジャーを儀式召喚!」

 

やっぱりか...

 

<カオス・ソルジャー>

Level 8 戦士族 地

ATK 3000/DEF 2500

 

「ゆけ!カオス・ソルジャーでダイレクトアタック!カオス・ブレード!」

 

「くっ!リバースカードオープン!破壊剣の追憶!」

 

<破壊剣の追憶>

通常罠

 

「手札の破壊剣カードを墓地へ送り、デッキからバスター・ブレイダーを特殊召喚!」

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「ちっ!攻撃だ!やれ!カオス・ブレード!」

 

「リバースカードオープン!DNA改造手術!」

 

<DNA改造手術>

通常罠

 

「この効果によりフィールドのモンスターを全てドラゴン族に「させるかよ!速攻魔法発動!サイクロン!」」

 

<サイクロン>

速攻魔法

 

「これでドラゴンにはならない!」

 

「くっ!」

 

真二

LP 4000→3600

 

「俺は強欲な壺を発動!デッキから2枚ドローする!」

 

<強欲な壺>

通常魔法

 

拓磨 LP 4000

手札 0→2枚

 

「そして、俺はカードを1枚セットしてターンエンド!」

 

拓磨 LP 4000

手札 1枚

フィールド

カオス・ソルジャー (ATK 3000)

魔法・罠

伏せ1枚

 

やはり、この動き...きっと拓磨の手札もあの時と同じだ...となると次のドローで引くカードは手札抹殺、そしてこのカードを捨ててしのぐ...ここまで分かる...だけどあの時とはデッキが違う、だからこれ以降...この手札抹殺以降は俺にも何が起こるかわからない、もしかしたら同じかもしれないし、違うかもしれない...どの道最善の手を打つことは変わらないけど

 

「俺のターン!ドロー!」

 

真二 LP 3600

手札 3→4枚

 

やっぱりか

 

「俺は手札抹殺を発動!」

 

<手札抹殺>

通常魔法

 

「お互いに手札を全て捨て、捨てた枚数分カードをドローする!」

 

真二 LP 3600

手札 3→0→3枚

 

拓磨 LP 4000

手札 1→0→1枚

 

「俺は墓地の破壊剣の追憶の効果を発動!このカードと墓地のバスター・ブレイダー、そしてドラゴン族モンスター、破壊剣ードラゴンバスターブレードをゲームから除外し、竜破壊の剣士ーバスター・ブレイダーを特殊召喚する!」

 

<竜破壊の剣士ーバスター・ブレイダー>

Level 8 戦士族 光

ATK 2800/DEF 2500

 

「そして俺は竜魂の力を発動!」

 

<竜魂の力>

装備魔法

 

これを竜破壊の剣士ーバスター・ブレイダーに装備させればこれから先カオス・ソルジャーを出されてもギリギリ倒せる...でも

 

「俺は竜魂の魂をカオス・ソルジャー!お前に装備する!これでカオス・ソルジャーはドラゴン族となり、竜破壊の剣士ーバスター・ブレイダーの効果を受けてもらう!」

 

カオス・ソルジャー

戦士族→ドラゴン族

ATK 3500→DEF 3000

 

「ちっ!またこの手か!」

 

「そして、竜破壊の剣士ーバスター・ブレイダーの効果によりこのモンスターの攻撃力を1000ポイントアップする!」

 

竜破壊の剣士ーバスター・ブレイダー

ATK 2800→3800

 

「竜破壊の剣士ーバスター・ブレイダー!竜破壊剣一閃!さらに貫通効果を受けてもらう!」

 

「くっ!」

 

拓磨

LP 4000→3200

 

「俺はカードを2枚伏せてターンエンド!」

 

真二 LP 3600

手札 1枚

フィールド

竜破壊の剣士ーバスター・ブレイダー (ATK 2800)

魔法・罠

伏せ2枚

 

問題はここからだ、あいつはきっとハーピィの羽箒を使ってくる...だろう、なら何故俺はカードを2枚も伏せたのか...それはあいつのことだ、あの場でもし違う行動をしていたら手札にはハーピィの羽箒が残ったままの可能性が高い...だから同じ手を使ったそれだけだ

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

藍side

2人のデュエル...あの時の!

 

「どうしたの?藍ちゃん」

 

「この2人...あの時の...拓磨と真二が最後にデュエルした時の手と同じ...たしか次は拓磨がハーピィの羽箒を使って、それで」

 

「俺はハーピィの羽箒を発動!」

 

<ハーピィの羽箒>

通常魔法

 

そう、そしてこの後リビングデッドの呼び声を使って

 

「遊闇、お前にはがっかりしたよ、リビングデッドの呼び声を発動!」

 

<リビングデッドの呼び声>

永続罠

 

「墓地から復活せよ!カオス・ソルジャー!」

 

<カオス・ソルジャー>

Level 8 戦士族 地

ATK 3000/DEF 2500

 

「藍ちゃん!この後どうなるの!?」

 

「この後は分からない」

 

「えっ!?」

 

「この後拓磨はサレンダーしちゃって〜」

 

「どういう事!?」

 

「う〜ん、拓磨曰くデュエルに不満だったみたい」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

この先だ、問題はこの先にある

 

「バトルだ!カオス・ソルジャー!竜破壊の剣士ーバスター・ブレイダーを攻撃だ!カオス・ブレード!」

 

「くっ!」

 

真二

LP 3600→3400

 

「俺はターンエンド」

 

拓磨 LP 3400

手札 1枚

フィールド

カオス・ソルジャー (ATK 3000)

魔法・罠

リビングデッドの呼び声 (カオス・ソルジャー)

 

「俺のターン!ドロー!」

 

真二 LP 3400

手札 1→2枚

 

「俺は異次元からの埋葬を発動!」

 

<異次元からの埋葬>

速攻魔法

 

「ゲームから除外されているモンスターを3枚まで墓地に戻す!俺は除外されている、バスター・ブレイダーと破壊剣ードラゴンバスターブレードを墓地へ戻す!」

 

「だからどうした?お前の手札は1枚、何もできないだろ?」

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

真二 LP 3400

手札 0枚

フィールド

なし

魔法・罠

伏せ1枚

 

「俺のターン!ドロー!」

 

拓磨 LP 3400

手札 1→2枚

 

「真二、最後まで諦めず、挑むお前には敬意を表するよ、このターンで始末してやる!」

 

あいつのあの表情...何か良いカードでも引いたのか?

 

「俺は超戦士の萌芽を発動!」

 

<超戦士の萌芽>

儀式魔法

 

あ、あのカードは!

 

「手札の光または闇属性モンスター、デッキをから闇または光モンスターをレベル8になるように1体づつ墓地へ送り、手札・墓地からカオス・ソルジャー儀式モンスターを特殊召喚する!」

 

拓磨の手札は残り1枚となるとカオス・ソルジャーは墓地に居る...か

 

「俺は手札の宵闇の騎士とデッキの開闢の騎士を墓地へ送り墓地より現れよ!超戦士カオス・ソルジャー!」

 

<超戦士カオス・ソルジャー>

Level 8 戦士族 地

ATK 3000/DEF 2500

 

「さらに宵闇の騎士、開闢の騎士を素材にして居ることにより戦闘でモンスターを破壊した時もう一度攻撃ができ、1ターンに1度相手の表側表示のモンスターを除外できる、さらに相手の手札を1枚次の相手ターンのエンドフェイズまで裏側で除外できる!」

 

まためんどくさい奴が出てきたな

 

「これで終わりだ!カオス・ソルジャーで攻撃!カオス・ブレード!」

 

「相手の攻撃宣言時、墓地の超電磁タートルの効果を発動!このカードをゲームから除外し、バトルフェイズを強制終了させる!」

 

「ちっ!...なるほど、そいつを墓地へ送るための手札抹殺だったわけか」

 

「まぁ、な」

 

「俺はこれでターンエンド!」

 

拓磨 LP 3400

手札 0枚

フィールド

カオス・ソルジャー (ATK 3000)

超戦士カオス・ソルジャー (ATK 3000)

魔法・罠

リビングデッドの呼び声 (カオス・ソルジャー)

 

「俺のターン!ドロー!」

 

真二 LP 3400

手札 0→1枚

 

「強欲な壺を発動!2枚ドローする!」

 

<強欲な壺>

通常魔法

 

真二 LP 3400

手札 0→2枚

 

...ブラック・マジシャンと竜破壊の証か

 

「俺は竜破壊の証を発動!」

 

<竜破壊の証>

通常魔法

 

「墓地のバスター・ブレイダーを手札に加え、ターンエンド」

 

真二 LP 3400

手札 2枚

フィールド

なし

魔法・罠

伏せ1枚

 

「俺のターン、ドロー!」

 

拓磨 LP 3400

手札 0→1枚

 

「俺は超戦士カオス・ソルジャーの効果発動!手札1枚を裏側で除外!「させない!リバースカードオープン!ブレイクスルー・スキルを発動!超戦士カオス・ソルジャーの効果をこのターン無効にする!」ちっ!」

 

<ブレイクスルー・スキル>

通常罠

 

「バトルだ!カオス・ソルジャーでダイレクトアタック!カオス・ブレード!」

 

「ぐぅゎぁっ!」

 

真二

LP 3400→400

 

「これで終わりだ!遊闇 真二!超戦士カオス・ソルジャーでダイレクトアタック!カオス・ブレード改!」

 

「まだだ!まだ終わらねぇ!俺は墓地のネクロ・ガードナーの効果発動!このカードをゲームから除外し、攻撃を無効にする!」

 

「ハハッ!おもしれぇ!俺の攻撃をここまで耐えたのはお前が初めてだよ!遊闇 真二!」

 

そう言えば今の拓磨は不満そうには見えない...あいつあの時、何であの時...そう言えば藍も共犯だったんだっけか?

 

「なぁ、拓磨...あの日なぜ不満だったんだ?理由を聞かせてくれよ」

 

「あの日?...あぁ、アレか言っただろ?はなから断る気だった、実際不満じゃなかったよ。」

 

「じゃあなんで!「自分の決意を曲げたくなかった」」

 

「俺はあの時、凄く楽しかったよ...今までにないくらいな、だからあれ以上デュエルしてたら俺の決意を変えてしまうと思ったんだ、このまま真二や藍(お前らと)一緒に居たら楽しいかもしれないってな...でも俺の夢はデュエルキングになる事、決断は辛かったが、努力しなければと思ったんだよ」

 

努力?...どうしてそれがデュエルキングになるために必要なんだ...?

 

「昔のお前とのデュエルだ、憶えているか?俺がお前に負けたあのデュエル、あの日俺は決意したんだ、このままじゃお前に抜かれる、このままじゃ俺の夢は叶わないってな」

 

俺の所為で拓磨はデュエルアカデミアに...中等部に、俺の所為で藍をあんなに悲しませた...のか

 

「そろそろデュエルに戻らせてもらう、俺は墓地に存在する、宵闇の騎士と開闢の騎士をゲームから除外し、カオス・ソルジャーー開闢の使者ーを特殊召喚する!」

 

<カオス・ソルジャーー開闢の使者ー>

Level 8 戦士族 光

ATK 3000 DEF 2500

 

「さらに除外された宵闇の騎士と開闢の騎士の効果を...使えないか、俺はこれでターンエンド」

 

拓磨 LP 3400

手札 0枚

カオス・ソルジャー (ATK 3000)

超戦士カオス・ソルジャー (ATK 3000)

カオス・ソルジャーー開闢の使者ー (ATK 3000)

魔法・罠

リビングデッドの呼び声 (カオス・ソルジャー)

 

カオス・ソルジャーが...3体も!?防ぐカードはもうない...手札はバスター・ブレイダー1体しかいない...どうすれば

 

「遊闇、諦めてサレンダーしろ!お前はもう充分俺を楽しませた。だからもう負けを認めろ!」

 

サレンダー...諦めるのか...

 

『自分を信じて!そしてデッキを...私たちを信じてください!』...か

 

「まさか幽鬼(あいつ)に励まされるなんてな、それにお前はそう望んでないだろ?」

 

「何を言ってるんだ?お前の負けはもう決まってるんだぞ!」

 

「まだだ!ライフがある限りデュエルはできる!カードが引ける限り俺は負けない!デッキよ...俺に力を貸してくれ!ドロー!」

 

真二 LP 400

手札 2→3枚

 

このカードは!?

 

「ヒヒッ!拓磨!俺は今からお前を倒す!」

 

「この布陣に突破口があるって事か!?やってみろよ!俺を楽しませてみろぉ!」

 

「俺が今引いたのはピースの輪!」

 

<ピースの輪>

通常魔法

 

「ピースの輪?」

 

「相手フィールドにモンスターが3体以上存在し自分フィールドにカードが存在しないドローフェイズにこのカードをドローした時、このカードを公開する事によりデッキから好きなカードを1枚手札に加える!」

 

「何だと!?」

 

「俺が手札に加えるのは破壊剣士融合!」

 

<破壊剣士融合>

速攻魔法

 

「手札のバスター・ブレイダーとブラック・マジシャンで融合!バスター・ブレイダーの力を受け継ぎし、最強の魔導剣士(パラディン)よ、今ここに姿を現せ!融合召喚!最強にして最高の魔導剣士!超魔導剣士ーブラック・パラディン!」

 

<超魔導剣士ーブラック・パラディン>

Level 8 魔法使い族 闇

ATK 2900/DEF 2400

 

「ブラック・パラディンはお互いのフィールド・墓地に存在するドラゴン族モンスター1体につき500ポイント攻撃力をアップする!お互いのフィールド・墓地に存在するドラゴン族モンスターの数は1体、よって500ポイントアップ!」

 

超魔導剣士ーブラック・パラディン

ATK 2900→3400

 

「その程度で俺を倒す?バカ言ってるんじゃねぇよ!俺の場にはカオス・ソルジャーモンスターが3体もいる、それも1ターンに1度除外できるモンスターが2体もいるんだ、それをこの程度で突破するだと?」

 

「俺は墓地に存在する超・魔・導烈・波・斬の効果発動!」

 

<超・魔・導烈・波・斬>

通常魔法 (オリカ)

このカードの(2)の効果はデュエル中に1度しか発動できない。

(1):自分フィールドにブラック・マジシャンを融合素材としたモンスターが存在する時、相手フィールドのモンスター全てを破壊する。

(2):このカードが墓地に存在し、自分フィールドに超魔導剣士ーブラック・パラディン1体のみの時、このカードをゲームから除外して発動できる。相手フィールドのモンスターをエンドフェイズまでドラゴン族にする。この効果を使用したターン、超魔導剣士ーブラック・パラディンは全てのモンスターに攻撃しなければならない。

 

「このカードをゲームから除外し、相手フィールドのモンスター全てをドラゴン族に変える!そして、ドラゴン族が増えた事によりブラック・パラディンの攻撃力はさらに上がる!」

 

カオス・ソルジャー

戦士族→ドラゴン族

 

超戦士カオス・ソルジャー

戦士族→ドラゴン族

 

カオス・ソルジャーー開闢の使者ー

戦士族→ドラゴン族

 

超魔導剣士ーブラック・パラディン

ATK 3400→4900

 

「何だと!?そんなカードいつの間に...まさか!」

 

「そうさ!あの時のハーピィの羽箒、あいつのおかげだよ!」

 

「そんな...ハハッ!楽しすぎだぜ真二!」

 

「あぁ!俺もだ、そして超・魔・導烈・波・斬にはもう1つの効果がある、ブラック・パラディンは全てのモンスターに攻撃が可能になる!ゆけ!超魔導剣士ブラック・パラディン!全てのモンスターへ攻撃!超・魔・魔烈・波・斬!」

 

ブラック・パラディンの撃ち放った魔力の弾は拓磨のフィールドで爆発した。

 

「ゔわぁぁぁぁぁぁっ!」

 

拓磨

LP 3400→1500→400→-100

 

爆発の威力で拓磨は飛ばされ倒れていた。

 

「大丈夫か?拓磨、今回も俺の勝ちだな!」

 

真二は倒れている拓磨に手を差し出した

 

「ったく...次は俺が勝たせてもらうぞ!真二!」

 

「やっとその名前で呼んでくれたな」

 

拓磨はそれに答えた。

 

「「「「「うおおおおおお!」」」」」

 

観客席から一斉に歓声が聞こえてくる。

 

「な、なんか照れるな、こう注目の的みたいな感じになるの」

 

「何言ってんだよ、お前は常に注目の的だろ?」

 

俺が注目の的?

 

「どうしてだ?」

 

「だって、お前はペガサスさんに認められて、しかもシンクロ召喚のテスターだろ?」

 

あぁ...なるほどね...って

 

「あ”っ!」

 

「どうしたんだよ、そのリアクションは」

 

忘れてた...そう言えばこのデュエル、ペガサスさんが見に来るんだった!

 

「真二ボーイ!見事なデュエルでした」

 

「ペガサスさん!?」

 

いつの間に後ろに居たんだよ!びっくりした

 

「拓磨ボーイ、ユーは確か前に会った事があると思いマース」

 

「えっ!覚えていたんですか!?」

 

「もちろんデース、7年前デュエルモンスターズの天才児と呼ばれたユーを私は忘れた事がありまセーン!」

 

7年...もうそんなに前なのか

 

「さっきのデュエル、本当に素晴らしい、そう思い私はこの場でユーをシンクロ召喚のテスターとして任命をお願いしたいと思いマース!」

 

「お...俺がテスター!?」

 

「やったな!拓磨!」

 

「あ...あぁ!ペガサスさん!喜んでお受けします!」




???side
フッフッフッ、私の目に狂いはなかった、やはり遊蔵 拓磨は素材が良い!...しかし、あの遊闇 真二の存在は少々邪魔だな

「やぁ、先生、調子はどうかな?」

暗闇の中からフードを被った少年が入ってきた。

「は、はい順調です...しかしあの遊闇が邪魔で」

「ふーん、そうなんだ...でもねぇ」

ドン!

少年は先生と呼んだ人物の首を掴みながら壁に叩きつけた。

「あ”っ...がっ!」

「真二は残念ながらメインなんだ、僕の完全なる計画のね...だからさぁ」

「はぁ...はぁ...」

「次邪魔なんて言ったら、君を消すよ?」

「す...すみません」

「僕もそろそろ動かないとね、約束の日も近づいてるし...もちろん君にも期待してるよ!それじゃあね♪」

「は、はい」

「あぁ、それと1つ...僕って意外と短気だからさ♪失敗したら分かってるよね?」

そう言いい少年は笑顔で暗闇の中に消えていった。

あいつは一体何者なんだ...?私の手伝いをしてくれると言うから手伝ってはいるが...まぁいい、たかがガキだ、いつでも簡単に捻り潰してくれる。


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TURNー9 〜Test Aiside〜

真二side
にしてもどんだけ話し込んでるんだよあの2人...

試験のデュエルが終わり10分くらい経っただろうか、ペガサスと拓磨はずっと話していた。

「真二くん」

後ろから声がし振り返るとそこには校長がいた。

「鮫島校長!?」

お、俺何かしたか?まさかペガサスさんが極秘に来てるのにみんなに見られたからそれで来たとかか!?

「君のデュエル、ペガサス会長の言った通り素晴らしかった、それで君をラー・イエローへ昇格したいと思うのだけど、どうかね?」

俺が...イエローに!?いやいや、待て...もしこれでイエローになったらレッド寮を離れないといけないってことになる...となるとレイちゃんが1人になって色々と困ったことになるな...

「鮫島校長、お誘いは嬉しいのですがイエロー昇格の件は少し保留にして貰えませんか?」

「何か不満でも?」

「いえいえ、ですが俺はまだレッドでやり残した事があります、それが終わったらって言う条件を飲んでくれませんか?」

「...良いでしょう、ではその時まで待っています。」

「はい!」


藍side

これで拓磨もシンクロ召喚のテスターか〜...元からそうなんだけどなんか拓磨と真二が遠くに行ってる気がするな〜

 

「藍ちゃん!」

 

「な、何!?レイちゃん」

 

「次藍ちゃんだよ?あとその呼び方は...」

 

え?もう私の番なの!?

 

「あっ、ごめん...それじゃ!い、行ってくるね!」

 

「藍ちゃん...何か悩んでる?」

 

「え?」

 

「いや、なんでもないよ!気のせい気のせい!」

 

「そっか〜なら行ってくるね〜!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

デュエルフィールド

う〜緊張する〜!

 

藍は目を閉じて震えていた。

 

「待っていましたわ!遊坂 藍!」

 

えっ!?私の名前を知ってる!?ってことは知り合い

 

目を開けるとそこには知らない女子生徒が立っていた。

 

「って誰〜!?」

 

「貴女に名乗るほどの者ではないですわ、あえて名乗るなら美咲(みさき)とでも名乗って置きます」

 

名乗ってるじゃん

 

「そ、そうなんだ〜...それで、なんで私を知ってるのよ〜!?」

 

「だって貴女を女子生徒で知らない人は居ませんもの、それに貴女も拓磨のことを呼び捨てにするもの!」

 

「呼び捨てにしちゃいけないの〜?」

 

「今まで拓磨のことを拓磨って呼んで居たのは私だけでしたの!それを貴女は...」

 

美咲はグチグチと言っている。

 

なんか変な子だな〜...こういうタイプの子ってちょっと苦手かも...って言うっても私基本的に女子嫌いだけど〜...

 

「まぁいいですわ!このデュエルアカデミア中等部一輪の薔薇と呼ばれた、わ・た・く・し!美咲が貴女を華麗に成☆敗いたしますの!」

 

「薔薇〜?花じゃなくて?」

 

「私のモットーは薔薇の花びらのように舞い薔薇の棘のように刺す、ですの!だから薔薇ですわ」

 

ん?どゆこと?まぁ、とりあえず

 

「分かったよ〜「デュエル!」」

 

藍 [先攻]

 

美咲 [後攻]

 

「先攻はお譲りしますわ!」

 

「そ、そう...それじゃ、私の先攻〜!ドロー!」

 

藍 LP 4000

手札 5→6

 

「う〜ん...」

 

手札が悪いよ〜

 

「私はモンスターをセット!カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

藍 LP 4000

手札 3枚

モンスター

伏せ1枚 (DEF ???)

魔法・罠

伏せ2枚

 

「それだけですの!?」

 

「ま...ま〜ね」

 

「私のターン!ドロー!」

 

美咲 LP 4000

手札 5→6枚

 

「私はローンファイア・ブロッサムを召喚!」

 

<ローンファイア・ブロッサム>

Level 3 植物族 炎

ATK 500/DEF 1400

 

「ローンファイア・ブロッサムのモンスター効果発動!このカードを生贄に捧げ、デッキから植物族モンスターを特殊召喚しますの!」

 

「植物族!?レベル制限ないの!?」

 

「ありませんわ!私はデッキからギガプラントを特殊召喚!」

 

<ギガプラント>

Level 6 植物族 地

ATK 2400/DEF 1200

 

「バトルですわ!ギガプラント!伏せモンスターを攻撃!」

 

カンッ!

 

ギガプラントが攻撃をすると伏せモンスターから鈍い音が聞こえた。

 

「な、何故破壊されないの!?」

 

「私が伏せたのはマシュマロンよってバトルでは破壊されないよ〜!」

 

<マシュマロン>

Level 3 天使族 光

ATK 300/DEF 500

 

「さらに裏側表示のマシュマロンが攻撃された時、攻撃したモンスターのコントローラーに1000ポイントのダメージを与えるよ〜!行っておいで!マシュマロン!」

 

カプッ!

 

藍が声をかけるとマシュマロンの体は伸び、美咲にかぶりついた

 

「んっ!ん”〜!!」

 

美咲

LP 4000→3000

 

「もういいよ〜!戻っておいで〜!」

 

「プハッ!貴女...私に何か恨みでもあるの!?」

 

「ないよ〜」

 

っていうかそっちが私に恨みあるようないい振りだったよね〜さっき

 

「...私はカードを1枚伏せてターンエンド!ですわ」

 

美咲 LP 3000

手札 4枚

モンスター

ギガプラント (ATK 2400)

魔法・罠

伏せ1枚

 

「私のタ〜ン!ドロー!」

 

藍 LP 4000

手札 3→4枚

 

来たっ!

 

「私はマシュマロンを生贄に捧げ光神テテュスを召喚!」

 

<光神テテュス>

Level 5 天使族 光

ATK 2400/DEF 1800

 

「貴女バカですの?何故マシュマロンを捨ててギガプラントと同じ攻撃力のモンスターを出したのかしら?」

 

「そんなの簡単だよ!単純に楽しいから〜!」

 

「楽しいから...?貴女私を愚弄してるの?」

 

「全然〜!だってマシュマロンをあのまま出してたらグダグダして楽しくないじゃん!そんなデュエルなんて嫌じゃない?それに、美咲ちゃんのギガプラントはいつでも倒せるしね〜!」

 

「私のギガプラントをいつでも倒せる!?」

 

「うん!リバースカードオープン!強欲な瓶!」

 

<強欲な瓶>

通常罠

 

「カードを1枚ドロー!」

 

藍 LP 4000

手札 3→4枚

 

「私が引いたのはシャインエンジェル!もう一枚ドローするよ!」

 

「出た!藍のドロービート!」

 

何処からか真二の声が聞こえた

 

「真二、そんな用語ないよ」

 

真二とレイちゃん本当に仲が良いよね〜...ん?そういえばレイちゃんのあの時のあの反応、そして今も...まさか、ね

 

「何ぼーっとしてるの?早くしなさい!」

 

美咲ちゃん、だんだんお嬢様言葉消えて行ってるけど、もしかして怒らせたかな〜?

 

藍 LP 4000

手札 4→5枚

 

ゼラの戦士...天使じゃないか〜

 

「カードを1枚伏せてしてターンエンド!」

 

藍 LP 4000

手札 4枚

モンスター

光神テテュス (ATK 2400)

魔法・罠

伏せ2枚

 

「私のターン!」

 

美咲 LP 3000

手札 4→5枚

 

「私はギガプラントをもう一度召喚し効果発動!手札・墓地の植物族モンスターを特殊召喚しますわ!」

 

「手札・墓地...ってことは」

 

「ええ!私はローンファイア・ブロッサムを特殊召喚!」

 

<ローンファイア・ブロッサム>

Level 3 植物族 炎

ATK 500/DEF 1400

 

「そしてローンファイア・ブロッサムの効果によりこのカードを生贄に捧げデッキから植物族モンスターを特殊召喚しますわ!」

 

う〜あの効果凄いめんどくさいよ〜!

 

「藍さん!私が中等部時代にデュエルアカデミア一輪の薔薇と呼ばれたカード...貴女にお見せしますわ!現れなさい!椿姫ティタニアル!」

 

<椿姫ティタニアル>

Level 8 植物族 風

ATK 2800/DEF 2600

 

「攻撃力2800!?って椿は薔薇じゃないでしょ〜!」

 

「そ...そんな事どうでも良いですの!バトル!椿姫ティタニアルで光神テテュスを攻撃!カミーリィヤ・ウィップ!」

 

椿姫ティタニアルの放った茎の鞭は光神テテュスを包むと押しつぶし破壊した。

 

「くっ!」

 

LP 4000→3600

 

「さらにギガプラントでダイレクトアタックですわ!」

 

「させないよ!リバースカードオープン!波紋のバリアーウェーブ・フォース!相手モンスターが直接攻撃を行う時、相手の攻撃表示のモンスターを全てデッキに戻すよ〜!」

 

<波紋のバリアーウェーブ・フォースー>

通常罠

 

「させませんわ!リバースカードオープン!神の宣告!」

 

<神の宣告>

カウンター罠

 

「ライフを半分支払いそのカードの発動を無効にし、破壊しますわ!」

 

美咲

LP 3000→1500

 

「ふぇ!?うわぁっ!」

 

LP 3600→1200

 

「私はこれでターンエンド、ですわ!」

 

美咲 LP 1500

手札 5枚

モンスター

ギガプラント (ATK 2400)

椿姫ティタニアル (ATK 2800)

魔法・罠

なし

 

「私のターン!ドロー!」

 

藍 LP 1500

手札 4→5枚

 

「私は強欲な壺を発動!」

 

<強欲な壺>

通常魔法

 

藍 LP 1500

手札 4→6枚

 

このカードは...ありがとう私のデッキ!

 

「私はスマイル・ワールドを発動!」

 

<スマイル・ワールド>

通常魔法

 

「スマイル・ワールドですって!?」

 

「スマイル・ワールドはエンドフェイズまでフィールドの表側表示のカードは表側表示のモンスター×100ポイントアップさせる魔法カードだよ〜」

 

ギガプラント

ATK 2400→2600

 

椿姫ティタニアル

ATK 2800→3000

 

「...私、貴女をかなり高く見ていましたわ!」

 

「それってどういう事〜?」

 

「だって貴女の今の効果は私を強くしただけ...即ち、貴女バカ...ですの?」

 

「それはどうかな〜?リバースカードオープン!オーバースペック!」

 

<オーバースペック>

通常罠

 

「フィールドに存在する元々の攻撃力より高いモンスターを全て破壊するよ!」

 

「なんですって!?」

 

「そしてフィールド魔法発動!天空の聖域!」

 

<天空の聖域>

フィールド魔法

 

「さらにゼラの戦士を召喚!」

 

<ゼラの戦士>

Level 4 戦士族地

ATK 1600/DEF 1600

 

「そしてゼラの戦士を生贄に捧げ!大天使ゼラートを特殊召喚!」

 

<大天使ゼラート>

Level 8 天使族 光

ATK 2800/DEF 2300

 

「これで決める!大天使ゼラートでダイレクトアタック!聖なる波動!」

 

「そんな!この私が...負ける!?きゃぁぁぁ!」

 

美咲

LP 1500→ -1300

 

「悔しいですわ...貴女なんかにこの私が負けるなんて!」

 

「往生際が悪いぞ美咲!」

 

「拓磨...」

 

あれ!?いつの間に拓磨居たの!?

 

「悪かったな藍、美咲はこう見えて負けず嫌いだから」

 

「いいよ〜別に、気にしてないし〜!」

 

「気にしてない?それはもしかして私なんか眼中にないってことかしら!?」

 

「そ、そうじゃないよ!」

 

「ったく!昔からめんどくさい奴だよお前は」

 

そういえば拓磨と美咲ちゃん...妙に仲が良い気がする...も、ももももしかして恋人同士とかじゃないよね!?

 

「ん?どうしたんだ、藍?」

 

「ね、ねぇ?2人ってどういう関係?」

 

「従妹同士だけど?」

 

「従妹!?」

 

「ええ!わ・た・く・しの名前は遊蔵 美咲、そう名乗ったはずですわよ?」

 

「いやいやいや!美咲としか名乗ってなかったから!」

 

でもそっか〜そう考えれば美咲ちゃんのお嬢様言葉も納得だね〜なんかホッとした〜

 

「それにしても藍...お前少し強くなったな」

 

「えっ!ホント〜!?」

 

「あぁ...さてと、試験は粗方終わったしそろそろ俺は帰るとするか、美咲と藍はどうする?」

 

拓磨の表情が一瞬曇った気がしたけど...気のせい...だよね?

 

「私はレイちゃ....あっ!いや友達がまだだから、待ってるよ〜!」

 

「ん?今レイちゃんって言った?」

 

「い、いや〜その子レイちゃんに似てるからたまに間違えちゃうんだよね〜アハハハ!」

 

も、もしかしてバレた!?

 

「ふぅん...そうか、じゃあな」

 

「うん!それじゃ〜ね!」




後書きの雑談トーク
sura「皆様お久しぶりです!suraです!今回のゲストはこの方!遊蔵 美咲さんです!」

美咲「皆様ごきげんよう、ご紹介に預かりました遊蔵 美咲でございます!」

sura「いや〜それにしてもデュエルアカデミア中等部一輪の薔薇(笑)の異名を持つ遊蔵さんはなんと拓磨の従妹なんですよね〜!」

美咲「貴方、その(笑)はなんですの?」

sura「だって薔薇使ってないのに薔薇ってさ...」

美咲「そっ!それは...と・に・か・く!私は一輪の薔薇、ですの!」

sura「そ、そうですか」

美咲「それで?」

sura「ん?」

美咲「それで、今回は何の招集ですの?」

sura「いや〜特にはないからテキトーに自己紹介しといて」

美咲「特に無い!?」

sura「だって本当に何も無いし」

美咲「なら質問コーナーとか作ったらどうですの?」

sura「やっても良いけど、絶対こないよ?」

ギロッ!

美咲「...やれ!」

sura「は、はい!」

美咲「それと、もう1つご提案がありますの」

sura「提案?」

美咲「はい、私のデッキ...椿姫を薔薇シリーズにしたいのですが!」

sura「あ〜それは考えたんだけどね〜...まぁ、種類少ないし今度にするか、って思っただけだからまぁ、その提案は採用しとくよ」

美咲「本当ですの!?」

sura「あぁ、本当だよ...それじゃあとは自己紹介お願いね」

美咲「分かりましたわ!わ・た・く・しの名前は遊蔵 美咲、遊蔵財閥分家の長女ですわ!誕生日は7月7日、所持デッキは植物族デッキ...夢は遊蔵財閥を任されるようになること...以上ですわ!」


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TURNー10 〜闇のゲームとヤミのデュエル〜

レッド寮(食堂)
真二side
「なら俺からだな...ドロー!」

引いたカードはロード・ランナー...レベル1か

<ロード・ランナー>
Level 1

「よし、それじゃあ話すぞ、まぁ、レベル1程度の話だからそんなに怖くは無いんだけどさ。昔...俺が小学生の頃、俺は今のデッキじゃ無かったんだけどさ、俺その時のデッキを使ってた記憶がないんだ...使ってた記憶だけじゃない...構築内容もな...それを人に聞いても誰も覚えてない、俺と当時1番デュエルしてたであろう拓磨に聞いてもわからなかったんだ...これって怖くないか?」

「「「「......別に?」」」」

あっ、そう...

今レッド寮のレイちゃん、十代、翔、隼人さん、そして俺で怪談大会をしている、それもただの怪談大会ではなくモンスターだけを集めたカードの山から一枚ドローし、引いたカードのモンスターのレベル分の怖い話をするってルールだ

「さてと俺は終わりだ、次は十代だな」

「俺の番か、ドロー!」

十代の引いたカードはキラー・スネークだった。

「キラー・スネークか」

「ちぇ!またレベル1かーネタが楽で良いな〜」

<キラー・スネーク>
Level 1

「そうだな、レベル1の話は...そういや、ちっちゃい頃はさ!夜になると聞こえたんだよな、モンスターの声、童話に出てくるやつみたいにさ」

それって多分精霊の話だよな、幽鬼みたいな感じの

「「「ふ〜ん」」」」

「俺が寝てる間にカードからモンスターが現れてパーティでも開いてるんじゃないかって思ってさ、夜中になってはカードケースを開けて見ちゃうわけさ」

「...で?」

「翔、あまり期待しないほうが良いぞ...多分」

「何にもないんだよなぁ」

「「「なんだぁ」」」

ほらな

「でもな、最近また聞こえるようになったんだよな...」

それってハネクリボーのこと...だよな?

「そういえば真二も前にそんなことあったよね!」

「俺?」

「うん!学校で有名だったもん!真二の独り言!」

待て、それはおかしくないか?俺が幽鬼と会ったのは小学校を卒業する何日か前だったはずそれまで幽鬼は話せなかったが...その時のこと直ぐに有名になったのか?

「ほほ〜う、皆さんお揃いで何してるのかにゃ〜?」

「「「「出たぁぁ!?」」」」

暗闇から現れた人物は大徳寺先生だった。

「びっくりした〜」

「驚かないでくださいよ!」

「大徳寺先生!!」

「え?」

怖いもの嫌いの隼人さんは壁に寄りかかってるし...本気でびびってるんだよな...この人

ガシッ!

こっちもか...

レイは真二の腕を掴み、震えている。

「えっとこれは...」

う〜ん、どうも怒ってはないようだな

「今、このカードを引いて引いたレベル分だけ怖い話をするって言うゲームをしてるんス!」

「それは面白そうですにゃ!どれどれ、私も...」

大徳寺先生の引いたカードはレベル12のF・G・D(ファイブ ゴッド ドラゴン)だった

<F・G・D>
Level 12

誰だよあのカード入れたの...

「出たレベル12」

「とっておきのお願いします」

「お、お手柔らかに...」

「そう言えばこの島に使われていない寮があるのをご存知ですかにゃ?」

使われていない寮...なんかいかにもだな

「使われてない寮?」

「ええ、昔この学園の特待生専用の寮だったのですが、その寮では何人もの生徒が行方不明になってるそうなのですが...なんでもその寮では闇のゲームに関係する事を研究していたようなのですにゃ」

「や、闇のゲーム?」

隼人さん...復活してる!?

「伝説によると7つの千年アイテムによって発動するようですにゃ」

千年アイテム...確かデュエルキングの遊戯さんが持っているとか昔噂されてたよな...確か、俺が小学生の頃だけど

「千年アイテムね、でもそんなの迷信だろ?」

十代って怖いものを信じないって言うか、無意識に振り払うタイプの人間だよな

「それは私も分からないにゃ、私がこの学園に来た時にはすでに立ち入り禁止になってたにゃ!」

「立ち入り禁止ねぇ」

そんなこと言っちゃうと十代が”肝試しに行こうぜ!”とか言い出すぞ?

「それじゃ、私はこれで...君達も明日が休日だからって夜更かししないで早く寝るにゃ」

「「「「はーい」」」」

そう言うと大徳寺先生は出て言った

「そんな所がこの島にあるのかな?」

「面白そうじゃん!今晩肝試しに行こうぜ!」

ほらな

「ぼ、ボクは遠慮しとくよ」

「そうだな、レイが行かないなら俺も遠慮しとくよ」

「え〜!ノリが悪いな...行こうぜ!レイ、真二!」

「そうっスよ!もしかして怖いの?」

「こ、怖くないよ!行けば良いんだろ!行けば!」

レイちゃん!?あ、これきっとここで行っておかないとバレるって思ったのか

「ま、レイが行くのに俺が断る理由はないな、俺も行くよ」

「よし!それじゃあ行こうぜ!」


藍side

今の時間は...もう22時か〜予習もぼちぼち切り上げろっと!

 

「ふぁ〜」

 

もう眠くなってきたしそろそろ寝ようかな〜

 

「って、あれ?なんで明日香ちゃんが外に居るんだろ?」

 

藍が外を見ると寮から出て行く明日香を見えた

 

ちょっと楽しそうだし、追いかけてみよっと!

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

3分後

「お〜い!明日香ちゃーん!」

 

「藍!?どうしてここに?」

 

「それこっちの話だけど?なんで明日香ちゃんが外に居るの?それもこんな森の中に?」

 

「そ、それは...」

 

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真二side

寮を出て約1時間は経っただろうか、目的地の廃寮近くの森で俺たちは今迷子になりかけている

 

「おい、十代!そっちであってるのか?」

 

「そうだよ!こんな夜に迷子なんて嫌だからな!」

 

「大丈夫だって!」

 

本当か?まぁ、方向音痴じゃなさそうだから大丈夫だろうけどさ

 

「ねぇ、真二...あそこにいるの拓磨さんじゃない?」

 

そう言いレイは指をさした

 

流石に拓磨がこんなところに居るわけ...

 

真二が指のさした方向を見ると拓真が立っていた。

 

「って本当だ!?なんで!」

 

「呼ばれたからだよ」

 

「俺は呼んでないぞ!?」

 

「お前じゃなくてもそっちの十代からな」

 

「え?十代?」

 

「人は多い方がと良いかと思って」

 

「いや、そうじゃなくてなんでお前拓磨の番号知ってんだよ!」

 

「別に構わないよ...俺も暇だったし、っていうかこの学校の生徒は全員PDAに登録されてるぞ?」

 

「えっ!?そうなの!?」

 

そう拓磨に言われ真二がPDAを見ると全生徒の名簿が載っていた。

 

「あっ、本当だ」

 

ってよく見ると地図機能あるじゃねぇか!

 

そう思い真二は地図をみた

 

地図を見る限り目的地まであと少しってところか

 

「それより真二、こいつ誰だ?」

 

「えっと...」

 

「なるほど、こいつが藍の言ってた例の奴か」

 

レイの奴!?もしかしてレイちゃんてバレてる!?って言うか藍が言ってたとか完全にバレてるとしか思えねぇんだが!

 

「確かにレイちゃんに似てるな、よろしく...俺の名前は遊蔵 拓磨、拓磨で良いよ」

 

「う、うん!よろしく!ボクの名前は「あれ?拓磨と真二〜!」」

 

どこからか藍の声がした気が...

 

「またあなた達なの?」

 

「よっ!明日香!お前も肝試しか?」

 

「アニキ、流石にそれはないっス」

 

「なんでここに居るんだ?藍、それに天上院も」

 

「あら?珍しい、遊蔵くんも居るのね...ってそうじゃなくて!ここは立ち入り禁止よ!早く帰りなさい!」

 

「それならお前はどうなんだ?天上院」

 

「私と藍はここに用事があるの!」

 

ってことは結果的に俺らと利害が一致してるよな?

 

「なぁ、明日香!俺たちはここに入りたい、お前もそうだろ?なら一緒に行動しないか?」

 

「そうだね〜さらにそっからチーム分けしよ!」

 

「藍!?私まだ答えてないわ!」

 

「でも行きたいんでしょ〜?」

 

「そ、そうだけど」

 

「なら決まり!十代くんとその仲間達2人は明日香ちゃんと!そして私は拓磨と〜!残り2人の3チームで行こっ!」

 

「まさか」

 

「藍ちゃんこれを狙って...」

 

真二とレイは顔を見合わせそう言った。

 

「みんなに異論がないなら俺は別に構わないが?」

 

拓磨も拓磨で、マイペースだな

 

「俺たちは別に気にしないぜ?なぁ!翔、隼人!」

 

「「うん」」

 

ま、十代たちがそれでいいなら気にしなくていいかな、ぶっちゃけた話レイちゃんと2人の方が動きやすいし

 

「よ〜し!それじゃあまず明日香ちゃんのチームから出発〜!」

 

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20分後

「藍たちも行ったことだし、そろそろ俺たちも行くとするか」

 

「うん!」

 

『良かったですね!マスター♪』

 

良かったって何がだよ

 

『だって...女の子と2人きりですよ!抱きつかれたりしたら...ぐふふ!』

 

全く何考えてんだよ、レイちゃんは小学生だぞ?それに小学生に抱きつかれた所でドキッとなんてしないし

 

『あれ?そうですか?』

 

「どうしたの真二?は、早く行こう!」

 

「レイちゃん、怖いなら無理に行かなくても良いよ?」

 

「ううん!行く!ボクも行きたい」

 

そう言いながらレイは震えていた。

 

「そっか、それなら行こう」

 

そう言い真二はレイの手を握った

 

「えっ///真二!?」

 

「これで怖さ半減...だろ?」

 

「う、うん!」

 

『う〜ん...マスターは乗り気なのかそうじゃないのかよく分からないです...」

 

何言ってんだこいつは

 

さてと、藍から詳しく聞いたが、明日香のお兄さんがこの寮で2年前に行方不明になった、そのお兄さんを見つけるための手がかりを見つけるのが今回の目的だな、となると部屋より大広間とかの方が見つかる...か?

 

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廃寮(図書室?)

「さてとレイちゃん、この部屋手分けして探そうか」

 

「えっ!?」

 

「同じ部屋だし大丈夫だよ、もし何かあったら呼んでよ、すぐに行くから」

 

「う、うん!」

 

『え〜っ!?マスター!本当にさせるんですか!?」

 

幽鬼...見ていててくれないか?流石に心配だしそれをさせようと思ってな...探し物する時まで手を繋ぐわけにもいかないし

 

『なんやかんやでレイさんのこと気遣ってるんですね!マスター』

 

なんやかんやなんて言うなよ、それに最初から気遣ってるさ、じゃなきゃ手なんて繋がないっての!分かったらさっさと行く!

 

『了解です!』

 

「さてと、ぼちぼち探すとするか」

 

意外と本棚に何かあるかも知れないな...あっ、いけね!名前聞いてなかったな...まぁ、明日香のお兄さんだから天上院って事だけは分かるけど...

 

「この棚から調べるか」

 

少なくともここで何をやってたかくらいは情報入れば良いけど

 

そう思い真二は棚の本を1冊手に取ってページを開いた

 

ペラ...ペラ...ペラ

 

闇のゲーム...それは7つの千年アイテムを必要とする、か早速当たりを引いたっぽいな...この本、闇のゲームについて書いてる...となると大徳寺先生の言っていた事は本当だったって事か

 

「きゃぁぁぁ!」

 

レイちゃんの声!?

 

『マスター!大変です!レイさんが!レイさんがっ!』

 

「どうしたんだ!幽鬼!レイちゃんがどうしたんだ!?」

 

『急に大男が現れて連れ去って行きました!』

 

「なんで止めなかったんだよ!」

 

『だって実体化してませんでしたもん!』

 

ちっ!とりあえずこの本持って行くか

 

「真二大変だ!藍が連れ去られた!」

 

真二が廊下に出ようとした瞬間拓磨がそう言いながら入ってきた。

 

「こっちもだ!レイちゃんが拐われた!」

 

「...レイちゃん?」

 

「あっ!...しかたない!とりあえず行くぞ!理由は行きながら話す!」

 

「わ、分かった!」

 

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「...って事だ!ハァ...分かったか?」

 

「あ...ああ!とりあえず、お前...下手したら退学だぞ?」

 

「...覚悟はしてるさ」

 

『マスター!ここです!』

 

分かった!サンキュー幽鬼!

 

「はぁ...はぁ...」

 

「こ...ここか!?」

 

拓磨と真二が着いた場所には十代と謎の男がデュエルしていた。

 

「真二くん...それに拓磨くんも!」

 

そこには辛そうにしていた翔と隼人が居た

 

「翔!状況はどうなってるんだ!?」

 

「あ...アニキがピンチっス!」

 

十代?

 

「十代がどうしたんだ?」

 

「アニキの体が!体が!」

 

「違うんだな!右腕なんだな!」

 

「体?右腕?これと言っては全然だが?」

 

「どうしたんだ?お前ら」

 

「「え!?」」

 

「それよりも、藍とレイを知らないか?」

 

「藍ちゃんとレイくん、あと明日香さんはあのタイタンってやつの所に...それよりもって!真二くんたちは見えないの!?あのアニキの体が消えてるのが!」

 

十代の体が消えてる?...何を言ってるんだ?それにあのタイタンって男...きっとあいつが誘拐犯ってことで大丈夫なんだろうが、なんか怪しいな

 

「ちっ!邪魔者が入ったか!お前らにも闇のゲームを見せてやる!」

 

そう言い謎の大男は三角形のパズルを見せると光、あたりを包み込んだ

 

「くっ!」

 

「眩しっ!」

 

「...え!?」

 

真二は驚愕した、今まで普通に見えていた十代の左腕が消えているのを見て驚愕した。

 

「十代!お前どうしたんだよその左腕!?」

 

「左腕?足じゃなくてか?...なるほど、そういう事か」

 

「そう言うことってどういうことだよ拓磨!」

 

「こういう事さ!」

 

拓磨はカードケースから一枚のカードを投げパズルに刺すと光が消えた

 

「あっ!アニキの体が元に戻った!」

 

「何をしたんだ?拓磨」

 

「催眠術を解いたのさ」

 

「催眠術?」

 

「貴様!何を言っている!」

 

「あんたさ、闇のゲームって言ったよな?じゃあ1つ質問したい、闇のゲームを行うにはあるものってのが必要なんだそれは全部で何個ある?」

 

「フン!知れたことを、闇のゲームをするには7つの千年パズルが必要、それがこの1つだ!」

 

「「「「あっ!」」」」

 

「なんだ?何がどうしたと言うのだ?」

 

「違う、千年パズルが7つあるんじゃない...千年アイテムと呼ばれる物が7つ...千年パズルはそのうちの1つでしかない。」

 

「そう言う事だ、つまりお前の光は催眠術を仕掛けるトリガーってことさ!」

 

「くっ!...フハハハハ!だからどうしたというのだ、私が闇のゲームを行なっていたことに変わりはない!私のそれを催眠術と言うのならそこの奴らはどうだ?闇のゲームに巻き込まれ意気消沈としていたぞ?」

 

「それも簡単、きっとプラシーボ効果に似た何かだな」

 

「「「「プラシーボ効果?」」」」

 

なんだそれ?

 

「プラシーボ効果とは違う薬なんかを良薬だと言ってそれを信じ込んだ患者の症状が完治はしないが良くなるって効果の事さ、まぁ分かりやすく言うなら激しい思い込みや自己暗示って事だよ、人ってのは状況がリアルになればなるほど脳が本物だって錯覚しやすくなるからな、十代の闇のゲームを見てそう錯覚してたんだろうぜ?」

 

す、凄い!なんか拓磨が名探偵みたいに見えて来た!

 

「さてと、真二、藍とレイちゃんを助けに行くぞ!」

 

「あぁ!」

 

真二と拓磨がデュエルフィールドに入り、拓磨がタイタンに近づいた瞬間床から黒い霧のようなものが現れ包み込まれた。

 

な、なんだこれは!?

 

『マスター!大丈夫ですか!?』

 

あ、あぁ!なんとかな

 

「真二!大丈夫か!?」

 

どこからか十代の声が聞こえる

 

「俺は大丈夫だ!お前はデュエルに集中しろ!」

 

『マスター!あそこにレイさんと藍さんが!』

 

本当だ!って言うかお前なんで実体化してんだよ!

 

『あっ!本当だ!?もしかしてマスター、魔力上がりました?』

 

いや...多分この空間の所為だと思う、この感覚...この霧みたいなのはモンスターを実体化させる力があると思う

 

「真二!大丈夫だったか!って誰だその子は!」

 

「えっと...俺の精霊、幽鬼うさぎの幽鬼だ...」

 

「精霊!?まさかホントにいたとは...」

 

『ど、どうも』

 

「その声!...俺がずっと聞こえてた声だ!」

 

聞こえてたのかよ!?

 

『やっぱりそうだったんですね!拓磨さん!貴方にもモンスターの精霊が見える素質があるようですね!』

 

「幽鬼と拓磨、話は後だ!とりあえずレイちゃんと藍を助けに行くぞ!」

 

「そうだな!」

 

「そうはさせないよ♪」

 

声が聞こえると目の前に謎の黒い扉が現れ、そこからフードを深くかぶった少年が現れた。

 

「誰だ!」

 

「やぁ!久しぶり...遊闇 真二くん♪そして遊蔵 拓磨くん♪」

 

「真二、知り合いか?」

 

「いや、俺は知らないな」

 

でもなんだ?この感覚...こいつ...初めて会った気がしない

 

「見た感じ味方ではないようだな」

 

「アハハッ!さすがは拓磨くん!勘が鋭いね♪だから、君は要注意人物なんだけどさ♪そう言えば自己紹介をしてなかったね♪僕の名前は「ヤミ」」

 

自然と名前が浮かんだ、元から彼を知っているかのようなそんな感じとともに

 

「えっ!?真二、知ってるのか?」

 

「い、いや...そんな気がしたんだ、説明はし辛いがなんとなく、そんな感じか」

 

「アタリだよ、僕の名前はヤミ...闇のゲームの番人さ!」

 

そう言いフードの少年はデュエルディスクを構えた。

 

「やるぞ!真二!」

 

「えっ!あっ、あぁ!」

 

「ふ〜ん、君達2人を相手か」

 

「「「デュエル!」」」

 

「まずは、バトルロイヤルのルールを説明しようか♪バトルロイヤルはいつものデュエルとは少し違う、そうだな〜仕掛けたのは僕だし先攻はもらうよ、僕→真二くん→僕→拓磨くんの順でデュエルを始めるよ!攻撃権は最初の真二くんのターンからさ!」

 

「そのルールだと1番最後の俺は不利じゃないか?」

 

「大丈夫だよ!一巡終わるまでは僕は拓磨くんを攻撃できないからその面は安心してね♪では闇のバトルロイヤル始まり始まり!」

 

ヤミ [1]

 

真二 [2]

 

ヤミ [3]

 

拓磨 [4]

 

「僕のターンからだよ!ドロー!」

 

ヤミ LP 4000

手札 5→6枚

 

「僕は暗黒界の取引を発動!」

 

<暗黒界の取引>

通常魔法

 

「全てのプレイヤーはカードを1枚ドローし、その後手札を1枚捨ててもらうよ」

 

真二

手札 5→6→5枚

 

拓磨

手札 5→6→5枚

 

ヤミ

手札 5→6→5枚

 

「そして僕は手札から捨てた暗黒界の術師スノウの効果発動、デッキから暗黒界と名のつくカードを1枚手札に加える、僕は暗黒界の門を手札に加え、そして暗黒界の門を発動!」

 

<暗黒界の門>

フィールド魔法

 

ゴゴゴゴゴッ!

 

ヤミが暗黒界の門を発動すると、床からから大きな門が現れた

 

「うっ!」

 

「どうした、真二!」

 

なんだこれ...頭が...痛いっ!

 

「どうしたんだい真二くん?頭でも痛いのかい?」

 

な...なにか...何かを思い出せそう...だ

 

「そして僕はカードを2枚伏せて、ターンエンドだよ」

 

ヤミ LP 4000

手札 3枚

モンスター

なし

魔法・罠

伏せ2枚

フィールド魔法

暗黒界の門

 

はぁ...はぁ...なんだったんだ、あの痛み

 

「俺のターン!ドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 5→6枚

 

「よし!俺は破壊剣士の伴竜を召喚!」

 

<破壊剣士の伴竜>

Level 1 ドラゴン族 光 (チューナー)

ATK 400/DEF 300

 

「破壊剣士の伴竜の効果発動!デッキから破壊剣カードを手札に加える!俺は破壊剣ードラゴンバスターブレードを手札に加える、そして破壊剣士の伴竜の効果発動!墓地のバスター・ブレイダーを特殊召喚する!」

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「さらに俺は破壊剣ードラゴンバスターブレードをバスター・ブレイダーに装備し効果発動!このモンスターを特殊召喚する!」

 

<破壊剣ードラゴンバスターブレード>

Level 1 ドラゴン族 闇 (チューナー)

ATK 400/DEF 300

 

「俺はレベル7のバスター・ブレイダーにレベル1の破壊剣ードラゴンバスターブレードをチューニング!破戒を行いし蛮竜よ、今ここに姿を見せ!その力を指し示せ!」

 

7 + 1 = 8

 

「シンクロ召喚!降誕せよ!破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン!」

 

<破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン>

Level 8 ドラゴン族 闇

ATK 1800/DEF 2800

 

「ぐあっ!」

 

ま、また痣が...それに今回はこの前より...熱い!?

 

「真二!大丈夫か!?」

 

「アハハッ!シンクロ召喚...素晴らしきエネルギーだよ!」

 

「な、何を言ってるんだ?」

 

「真二くん、君はシンクロ召喚を行った時酷く疲れなかったかい?」

 

シンクロ召喚をした時...確かにいつもより体力を消耗していたような気はする

 

「その顔は経験あり、だね♪それもそのはずだよ、君が行っていたシンクロ召喚はエネルギーとなって僕の体を作り出していたのだから♪」

 

「なにを...言ってるんだ?」

 

「う〜ん、そうだね♪分かりやすく説明するなら君のシンクロ召喚は特別な力を持っていてね♪それが僕のエナジーになってるのさ!」

 

...よく分からん

 

「なにを言ってるんだ?拓磨「俺だって分からない」...最後まで言わせろよ」

 

とりあえず、こいつが人間じゃないってことだけはわかった気がする

 

「破戒蛮竜ーバスター・ドラゴンの効果発動!墓地に存在するバスター・ブレイダーを特殊召喚する!」

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「バトルだ!バスター・ブレイダーでヤミにダイレクトアタック!破壊剣一閃!」

 

「させないよ♪リバースカードオープン!罰則金」

 

<罰則金>

通常罠

 

「僕は手札を2枚捨てる!」

 

ヤミ LP 4000

手札 3→1枚

 

「そして今捨てた暗黒界の導師セルリと暗黒界の狩人ブラウの効果を発動!」

 

「なんだと!?」

 

「デッキからカードを1枚ドロー!そして...そうだね、拓磨くんのフィールドにセルリを守備表示で特殊召喚するよ♪」

 

ヤミ LP 4000

手札 1→2枚

 

<暗黒界の導師セルリ>

Level 1 悪魔族 闇

ATK 100/DEF 300

 

「だからどうした!攻撃は「真二くん、焦っちゃダメだよ♪僕は拓磨くんのフィールドに特殊召喚したセルリの効果を発動させてもらうよ!」なに!?拓磨の場のモンスター効果を発動するだと!?」

 

「そうさ♪セルリは暗黒界と名のついたカードの効果で特殊召喚された場合相手...つまり僕はカードを1枚捨てなければならないんだ!僕はこのカードを捨てるよ♪」

 

ヤミ LP 4000

手札 2→1枚

 

「僕は今捨てた暗黒界の武神ゴルドの効果を発動、このモンスターを特殊召喚する!」

 

<暗黒界の武神ゴルド>

Level 5 悪魔族 闇

ATK 2300/DEF 1400

 

「さらに相手の効果によりこのカードが捨てられた場合相手フィールドのカードを2枚まで破壊する!」

 

「「なんだと!?」」

 

「僕が破壊するのはもちろん破戒蛮竜ーバスター・ドラゴンとバスター・ブレイダーを破壊するよ♪」

 

「くっ!...カードを2枚伏せてターンエンドだ」

 

真二 LP 4000

手札 1枚

モンスター

なし

魔法・罠

伏せ3枚

 

「僕のターン、ドロー!」

 

ヤミ LP 4000

手札 1→2枚

 

「僕は暗黒界の門の効果を発動、墓地の暗黒界の術師スノウをゲームから除外し、手札のモンスターを1枚捨てて、1枚ドローするよ♪」

 

ヤミ LP 4000

手札 2→3→2枚

 

「そして今捨てた暗黒界の龍神グラファの効果発動、相手フィールド上のモンスターを1枚破壊する!僕は暗黒界の導師セルリを破壊!」

 

グラファ...はっ!

 

「そして暗黒界の尖兵ベージを召喚♪」

 

<暗黒界の尖兵ベージ>

Level 4 悪魔族 闇

ATK 1600/DEF 1300

 

ベージ...ゴルド!?

 

「アハハッ!真二くん!何か言いたげな顔をしてるね♪」

 

「思い...出した気がする、俺は...暗黒界を昔使った気がするんだ!」

 

「ふ〜ん、だからどうしたの?」

 

「お前の...目的はなんだ?」

 

「僕の目的?」

 

「どういうことだ?説明しろよ真二」

 

「考えてみろ、自らを闇のゲームの番人なんて名乗る奴がデュエルアカデミアの一般生徒に何の用があるのか、と思ってな...それに多分だけど、こいつのデッキ...昔の俺のデッキだと思うんだ、だからこいつの狙いは何なんだ?っと思ってな」

 

「真二くん、君もなかなか良い勘をしてるね♪それに免じて教えてやるよ僕の目的と正体をさ♪」

 

そう言うとフードを被っていたヤミはフードをめくり上げるとそこには真二も拓磨も見慣れた顔があった。

 

「し、真二...?」

 

「...俺!?」

 

「そう、僕の本当の名前は遊闇 真二、もう1人の真二くんだよ♪」

 

もう1人の...俺!?

 

「う〜ん、もう1人のって言い方はおかしいね...なんて言ったら良いんだろ?そうだ♪詳しくはこの子が知ってるかもしれないね♪僕は暗黒界の尖兵ベージを手札に戻し、墓地に存在する、暗黒界の龍神グラファを特殊召喚♪」

 

<暗黒界の龍神グラファ>

Level 8 悪魔族 闇

ATK 2700/DEF 1800

 

「ぐ...グラファ!」

 

思い出した!今、全てを

 

『...』

 

「やっと...やっと会えた!」

 

『貴方は...誰ですか?』

 

「え...」

 

『私はマスターに忠誠を誓う者、貴方のことは知りません、どこの誰かは分かりませんが消えてもらいます。』

 

「どう言う...ことだ!お前はグラファだろ!」

 

「何を言ってるんだ、真二?」

 

「こいつは...こいつは俺のエースのグラファなんだ!」

 

「君のエース?アハハッ♪真二くんは思い込みが激しいね!この子は俺のエースなんだよ♪あ、そうそう!僕の目的を言ってなかったね♪僕の目的は君から体を返してもらうことなんだ♪」

 

「体を...返す!?」

 

体を返す?...それってどう言うことなんだ?それに...ヤミは何かをまだ隠してる...そんな気がする

 

「ま、これ以上は諸事情により言えないけどね〜!」

 

「とりあえず俺たちが負けなければ良いんだろ?」

 

「拓磨!?...あぁ!俺たちは負けねぇよ!」

 

「そうか、なら君達に見せて上げるよ僕のオリジナルの...闇のシンクロを!」

 

闇のシンクロ?

 

「自分フィールドにレベル8以上のモンスターが存在し相手の場にモンスターが存在しない時ダークチューナー、DTソウルを特殊召喚する!」

 

<DTソウル>

Level 12 悪魔族 闇 (ダークチューナー)(オリカ)

ATK 0/DEF 0

 

「ダークチューナーだと!?」

 

「レベル12のモンスター...」

 

「アハハッ♪コレよコレコレ!これが見たかったんだよ♪」

 

「だが攻撃力は0だ!そんなもの怖くない!」

 

「拓磨くんはステータス主義だね♪だから弱いのさ」

 

「なんだと!?」

 

「僕はレベル8の暗黒界の龍神グラファにレベル12のDTソウルをダークチューニング!」

 

ダークチューニング!?

 

「ダークチューニングはチューナー以外のモンスターからダークチューナーのレベル分を引いて行うことシンクロ召喚さ♪」

 

そんなことをしたら、レベルがマイナスに

 

「闇に堕とされし、暗黒界の龍神よ!今ここでその力呼び起こし彼等に絶望を!」

 

8 - 12 = -4

 

「ダークシンクロ!降臨せよ、レベルマイナス4!暗黒界の魔龍神グラファ!」

 

<暗黒界の魔龍神グラファ>

Level -4 悪魔族 闇

ATK 3000/DEF 2500

チューナー以外のモンスター1体-ダークチューナー

このカードはシンクロ素材とするチューナー以外のモンスター1体のレベルからダークチューナーのレベルを引き、その数値が-4に等しい場合のみ、シンクロ召喚する事ができる。

暗黒界の魔龍神グラファの②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか発動できない。

①:このカードが表側表示でフィールドに存在する限り、お互いのフィールド・墓地に存在するモンスターは悪魔族になる。②:フィールドに存在する悪魔族モンスターを任意の数破壊し、破壊した枚数分ドローする、その後ドローした枚数分手札を捨てる。この効果は相手のターンでも発動できる。③:このカードがフィールドから離れた場合に発動できる、手札が6枚になるようにデッキからカードをドローしなければならない。

 

「さらに暗黒界の門による加護で攻撃力を300ポイントアップ!」

 

暗黒界の魔龍神グラファ

ATK 3000→3300

 

「バトルだ!暗黒界の魔龍神グラファで真二くんにダイレクトアタック!堕滅の龍神撃!」

 

「させない!リバースカードオープン!ガードブロック!」

 

<ガードブロック>

通常罠

 

「その攻撃によるダメージを0にしカードを1枚ドローする!」

 

真二 LP 4000

手札 1→2枚

 

「まだまだ!暗黒界の武神ゴルドでダイレクトアタック!」

 

「ぐぁぁっ!」

 

真二

LP 4000→1400

 

このダメージ...本当の痛みだ...くっ!

 

「はぁ...はぁ」

 

「よく耐えたね、それでこそ僕のボディだよ!僕はこれでターンエンド!」

 

ヤミ LP 4000

手札 2枚

モンスター

暗黒界の魔龍神グラファ (ATK 3300)

暗黒界の武神ゴルド (ATK 2600)

魔法・罠

伏せ1枚

フィールド魔法

暗黒界の門

 

「俺のターン!ドロー!」

 

拓磨 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺は超戦士の儀式を発動!手札の開闢の騎士と宵闇の騎士を生贄に捧げ、現れよ!超戦士カオス・ソルジャー!」

 

<超戦士カオス・ソルジャー>

Level 8 戦士族 地

ATK 3000/DEF 2500

 

「それで?」

 

「宵闇の騎士と開闢の騎士を付属した超戦士カオス・ソルジャーの効果発動!1ターンに1度相手のモンスター1体を除外する!俺が除外するのは暗黒界の魔龍神グラファだ!」

 

超戦士カオス・ソルジャーがグラファに刃先を向けると時空の穴が現れ包み込んだ

 

「ではこの瞬間、暗黒界の魔龍神グラファの効果発動、このカードがフィールドを離れた場合、僕は手札が6枚になるようにドローしなければならない」

 

「なんだと!?」

 

ヤミ LP 4000

手札 2→6枚

 

「どんまい!拓磨!」

 

「くっ、俺を励ます余裕があるなら自分の心配をしろ!」

 

なんだよ、それ

 

「バトルだ!超戦士カオス・ソルジャーで暗黒界の武神ゴルドを攻撃!カオス・ブレード改!」

 

ヤミ

LP 4000→3600

 

「ハハッ!いいねぇこの痛みだよこの痛み♪」

 

「何を笑ってやがる!超戦士カオス・ソルジャーの効果発動!破壊したモンスターの攻撃力分おまえにダメージを与える!カオス・インパクト!」

 

ヤミ

LP 3600→1000

 

そうだ、開闢の騎士を素材にしているからもう一度攻撃ができる!

 

「そして開闢の騎士を素材にしていることにより追加攻撃だ!これで決める!カオス・ブレード!」

 

やった!これで勝ちだ!

 

「はぁ〜だから焦りすぎだってば、リバースカードオープン!闇次元の解放!」

 

<闇次元の解放>

永続罠

 

「除外されている闇属性モンスターを僕のフィールドに特殊召喚する!戻ってこい!暗黒界の魔龍神グラファ!」

 

<暗黒界の魔龍神グラファ>

Level -4 悪魔族 闇

ATK 3000/DEF 2500

 

「グラファの効果によりフィールド・墓地のモンスターは全て悪魔族となり、暗黒界の門の効果により悪魔族モンスターは攻撃力が300ポイントアップする!」

 

暗黒界の魔龍神グラファ

ATK 3000→3300

 

超戦士カオス・ソルジャー

戦士族→悪魔族

ATK 3000→3300

 

「ちっ!俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

拓磨 LP 4000

手札1枚

モンスター

超戦士カオス・ソルジャー (ATK 3000)

魔法・罠

伏せ1枚

 

「僕のターン!ドロー!」

 

ヤミ LP 1000

手札 6→7枚

 

「僕は守護神の宝札を発動」

 

<守護神の宝札>

永続魔法

 

「手札を5枚捨て、このカードが存在する限り僕はドローフェイズに2枚カードを引くことができる」

 

「「捨てるってことは...まさかっ!」」

 

「ご名答♪僕は今捨てた暗黒界の軍神シルバと暗黒界の鬼神ケルトの効果を発動、このカードたちを特殊召喚!」

 

<暗黒界の軍神シルバ>

Level 5 悪魔族 闇

ATK 2300/DEF 1400

 

<暗黒界の鬼神ケルト>

Level 6 悪魔族 闇

ATK 2400/DEF 0

 

「バトル♪シルバで真二くんにダイレクトアタック!」

 

「リバースカードオープン!破壊剣士の揺籃!」

 

<破壊剣士の揺籃>

通常罠

 

「デッキから破壊剣モンスターとバスター・ブレイダーモンスターを墓地へ送り、墓地またはエクストラデッキから破戒蛮竜ーバスター・ドラゴンを特殊召喚する!俺は破壊剣ーウィザードバスターブレードと破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダーを墓地へ送り、墓地に存在する破戒蛮竜ーバスター・ドラゴンを守備表示で特殊召喚!」

 

<破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン>

Level 8 ドラゴン族 闇

ATK 1800/DEF 2800

 

「この効果で特殊召喚したこのカードはエンドフェイズに破壊される。」

 

「ちっ!ならこれはどう?行け暗黒界の魔龍神グラファ!堕滅の竜神撃!」

 

「次は俺が守る番だ!リバースカードオープンシフトチェンジ!」

 

<シフトチェンジ>

通常罠

 

「攻撃対象を超戦士カオス・ソルジャーに変更する!」

 

そうか!超戦士カオス・ソルジャーと暗黒界の魔龍神グラファの攻撃力は同じ!これで破壊できる

 

「流石だぜ拓磨!」

 

「そう簡単にはやらせないよ、僕は手札から速攻魔法発動、超突進」

 

<超突進>

速攻魔法 (オリカ)

①:自分フィールドのモンスターを1体対象として発動できる。対象になったモンスターの攻撃力をエンドフェイズまで100ポイントアップし、エンドフェイズまで以下の効果を得る。

●このモンスターが相手を戦闘により破壊した時、デッキから1枚めくり、そのカードがモンスターカードだった場合、そのカードを手札に加え、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手プレイヤーに与える。それ以外だった場合そのカードを墓地へ送り、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを受ける。

 

「グラファの攻撃力を100ポイントアップさせる!」

 

暗黒界の魔龍神グラファ

ATK 3300→3400

 

「超戦士カオス・ソルジャーを超えただと!?ぐぁぁぁっ!」

 

拓磨

LP 4000→3900

 

「さらに超突進を付属したグラファの効果発動、デッキから1枚カードをめくりモンスターカードだった場合破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与えるよ♪」

 

そう言うとヤミはデッキトップをめくり真二達に見せた

 

「僕が引いたのは暗黒界の狂王ブロン、モンスターカードだよ♪よって超戦士カオス・ソルジャーの元々の攻撃力分、3000ポイントのダメージを受けてもらうよ!」

 

「ぐわぁぁぁっ!」

 

拓磨

LP 3900→900

 

「い...痛ぇ...これが...闇のゲームの痛み...か

 

「まずは君から倒させてもらうよ、暗黒界の鬼神ケルトで拓磨くんにダイレクトアタック!」

 

「さ、させない!直接攻撃宣言時に俺は手札からバトルフェーダーを特殊召喚し、バトルフェイズを強制終了させる!」

 

<バトルフェーダー>

Level 1 悪魔族 闇

ATK 0/DEF 0

 

「ちっ!まぁいいや!僕は暗黒界の魔龍神グラファの効果を発動!」

 

「「グラファの効果だと!?」」

 

「フィールドに存在する悪魔族モンスターを破壊し、破壊した枚数分ドローし、その後ドローした枚数分手札を捨てる、僕が破壊するのはバトルフェーダーだよ」

 

グラファが咆哮を上げるとバトルフェーダーは粉々になった

 

「ちなみにこの効果は相手のターンにも発動できる」

 

「相手の...」

 

「ターンにもだと!?」

 

なんだよ!そのぶっ壊れ効果は!

 

ヤミ LP 1000

手札 2→3枚

 

「僕はこのカードを暗黒界の導師セルリを捨てるよ」

 

またセルリ...っていうことは!

 

「真二くんの場に特殊召喚し、効果を強制発動!僕は手札を1枚捨てる、そして今捨てた暗黒界の術師スノウの効果により暗黒界の取引を手札に加え、さらに相手に捨てられたことにより拓磨くんの場から超戦士カオス・ソルジャーを守備表示で特殊召喚するよ♪」

 

<超戦士カオス・ソルジャー>

Level 8 戦士族 地

ATK 3000/DEF 2500

 

「カオス...ソルジャー...くそっ!」

 

拓磨...

 

「さらに、暗黒界の取引発動!」

 

<暗黒界の取引>

通常魔法

 

「全てのプレイヤーは1枚ドローし、捨ててもらうよ!」

 

真二

手札 1→2→1枚

 

ヤミ

手札 1→2→1枚

 

拓磨

手札 0→1→0枚

 

「僕が今捨てた暗黒界の尖兵ベージの効果により特殊召喚!」

 

<暗黒界の尖兵ベージ>

Level 4 悪魔族 闇

ATK 1600/DEF 1300

 

「そしてベージを手札に戻し、暗黒界の龍神グラファを特殊召喚!」

 

<暗黒界の龍神グラファ>

Level 8 悪魔族 闇

ATK 2700/DEF 1800

 

「これでターンエンドだよ♪」

 

「くっ、エンドフェイズ時、破壊剣士の揺籃で特殊召喚したバスター・ドラゴンは破壊される」

 

ヤミ LP 1000

手札 2枚

モンスター

暗黒界の魔龍神グラファ (ATK 3300)

暗黒界の鬼神ケルト (ATK 2700)

暗黒界の軍神シルバ (ATK 2600)

超戦士カオス・ソルジャー (DEF 2500)

暗黒界の龍神グラファ (ATK 3000)

魔法・罠

闇次元の解放 (暗黒界の魔龍神グラファ)

フィールド魔法

暗黒界の門

 

相手の場にはモンスターが5体...なんなんだよ、この状況...いや、まだ何か策はある、応えてくれ...俺のデッキ、俺に、この状況を打破出来るカードを!

 

「俺の...ターン!」

 

真二 LP 1400

手札 1→2枚

 

強欲な壺...これに賭けるしかないか!

 

「俺は強欲な壺を発動!2枚ドローする!」

 

<強欲な壺>

通常魔法

 

真二 LP 1400

手札 1→3枚

 

...このカードは!?よし、やってやる!

 

「俺は破壊剣ーアームズバスターブレードを召喚!」

 

<破壊剣ーアームズバスターブレード>

Level 4 機械族 闇

ATK 1600/DEF 1200

 

「さらに緊急テレポート発動!」

 

<緊急テレポート>

速攻魔法

 

「デッキからレベル4以下のサイキック族モンスターを特殊召喚する!現れろ!幽鬼うさぎ!」

 

来てくれ!幽鬼!

 

『マスター!覚醒した幽鬼の力!とくとご覧あれです!』

 

そう言うと幽鬼は光だして、真二の中に入っていった

 

<幽鬼うさぎ>

Level 3 サイキック族 光 (チューナー)

ATK 0/DEF 1800

 

お前...チューナーに!?分かった!

 

「な、なんなんだい?その光は!」

 

「これは、希望の光だ!俺はレベル1の暗黒界の導師セルリとレベル4の破壊剣ーアームズバスターブレードにレベル3の幽鬼うさぎをチューニング!」

 

「『集いし願いが、新たに輝く星となる!光差す道となれ!』」

 

1 + 4 + 3 = 8

 

「『シンクロ召喚!飛翔せよ!スターダスト・ドラゴン!』」

 

<スターダスト・ドラゴン>

Level 8 ドラゴン族 風

ATK 2500/DEF 2000

 

ズキっ!

 

スターダスト・ドラゴンを出した瞬間痣が疼き、痣の形が球から盾のような形に変化していた。

 

ま、また痣が...それに形が変わってる!?

 

『マスター、これがマスターの望んだ力、人を守る力なのです!」

 

「人を...守る...」

 

「アハハッ!見事な力だね!でもその力も僕のものとなる!僕は暗黒界の魔龍神グラファの効果発動!スターダスト・ドラゴンを破壊する!」

 

今だ!

 

「俺はスターダスト・ドラゴンの効果を発動!このカードをエンドフェイズまで生贄に捧げることで破壊を行う効果を無効にし、そのカードを破壊する!」

 

「なんだって!?」

 

「ゆけ!スターダスト・ドラゴン!ヴィクテム・サンクチュアリ!」

 

スターダスト・ドラゴンが粒子になり、暗黒界の魔龍神グラファを包み込み破壊した。

 

「アハハッ!だからどうしたんだい?魔龍神グラファはフィールドを離れた時手札が6枚になるようドローしなければならない!!」

 

「知っているさ!だがこのターンでケリをつける!」

 

ヤミ LP 1000

手札 2→6枚

 

「魔法カード、死者蘇生を発動!」

 

<死者蘇生>

通常魔法

 

「死者蘇生だって!?」

 

「蘇れ!破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン!」

 

<破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン>

Level 8 ドラゴン族 闇

ATK 1800/DEF 2800

 

「そしてバスター・ドラゴンがいる限りフィールドのモンスターは全て、ドラゴン族となる!」

 

暗黒界の鬼神ケルト

悪魔族→ドラゴン族

ATK 2700→2400

 

暗黒界の軍神シルバ

悪魔族→ドラゴン族

ATK 2600→2300

 

超戦士カオス・ソルジャー

戦士族→ドラゴン族

 

暗黒界の龍神グラファ

悪魔族→ドラゴン族

ATK 3000→2700

 

「そしてバスター・ドラゴンの効果発動!墓地のバスター・ブレイダーを蘇生する!」

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「バスター・ブレイダーは相手のフィールド・墓地に存在するドラゴン族モンスター1体につき500ポイント攻撃力をアップする!」

 

「ぼ、僕の場に存在するドラゴン族モンスターはよ、4体!?」

 

バスター・ブレイダー

ATK 2600→4600

 

「これで終わりだ!バスター・ブレイダーで、暗黒界の龍神...グラファを攻撃!竜破壊の剣!」

 

「そんな...そんなバカな!」

 

ヤミ

LP 1000→-900

 

ごめんな...グラファ

 

バスター・ブレイダーがグラファを切ると爆発しヤミは吹っ飛んで行った。

 

「真二!」

 

「拓磨、大丈夫なのか?」

 

「あぁ!おかげさまでな!」

 

「それは良かった...」

 

「アハハ、アハハッ!」

 

倒れていたヤミの方から声がした。

 

「僕はこの程度じゃ終わらない!僕は...僕は!」

 

ヤミが起き上がろうとすると無数の謎の手がヤミを掴んだ

 

「き、貴様らっ!離せ!僕は闇のゲームの番人だぞ!お前らの主人なんだ!」

 

無数の手はヤミを掴んだまま、地面に引きずり込んでいる。

 

「...アハハッ!今回はルールに従ってやる、だがな!僕はこの程度じゃ終わらない!その時までせいぜい待ってるんだね♪真二くんとそのお友達!」

 

その言葉を最後にヤミは地面の中に引きずり込まれて行った。

 

「...真二!とりあえずお前はレイちゃんを!俺は藍を運ぶ!」

 

「分かった!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

レイside

「レイちゃん...レイちゃん!起きて!」

 

「しん...じ?」

 

レイが目を開けるとそこには真二、藍と拓磨がいた。

 

「真二!?その呼び方は!た、拓磨さんが!」

 

「もういいんだよ、バレたし」

 

「そう...なんだってバレたの!?」

 

「レイちゃん、真二を責めないでくれ、アレはなんていうか...不可抗力ってやつだ、それに俺しか知らないしな」

 

「アハハハ...」

 

真二は苦笑いした。

 

「アレ?みんなは?」

 

「十代たちはもう帰ったよ、っていうか帰らせた、それよりもレイちゃんは大丈夫?怪我とかしてない?」

 

「うん!でも、ボクどうなったの?」

 

「えっと...レイちゃんが急に倒れてな、それで打ち切ってきたんだよ」

 

「えっ!ごめん!ボクみんなに迷惑かけたよね...」

 

「良いんだよ!みんなに迷惑なんてかけてないさ、それに...」

 

それに?

 

「それにって?」

 

「いや、なんでもない!そろそろ夜も更けてきてるし帰ろう!」

 

真二は笑顔でそう言った

 

...変な夢を見た気がする、どこか暗い場所でボクは真二と拓磨さんが黒い服を着ていた人とデュエルしていたような、そんな夢を見た気がした...本当に夢だったのかな?




レッド寮 (真二の部屋)
真二side
レイちゃんはあの時の記憶はないのが唯一の救いだな...レイちゃんを家に帰したほうがいいのだろうか?...ヤミはあの時また来る的なことを言っていた、という事はまた襲いに来るかもしれない、可能性は0じゃないしな...レイちゃんをこのままアカデミアに置いて事件に巻き込むわけにもいかないし

「レイちゃん」

「どうしたの?真二」

「そろそろ目的を果たさないか?」


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TURNー11 〜激突!?レイVS真二〜

真二side
事件から翌日の朝
「すぅ...すぅ...」

『マスター!マスター!何か外が騒がしいですよ起きてください!マスター!』

「ぅ〜ん...なんだ?幽鬼」

ドンドンドンッ!

なんか十代たちの部屋から物音がする

ったく!うるせぇな!

ガチャッ!

「あんたらうるさ」

ギロッ!

「すみませんでした!」

バンッ!

り、倫理委員会!?なんでここに...俺たちのことがバレたか!?

「う〜ん...真二、どうし「レイ!早く着替えろ!」わ、分かった!」

真二の合図でレイは慣れた手つきで男装をした。

「そ、それでどうしたの!?」

「倫理委員会だ」

「倫理委員会?」

レイちゃんは知らないのか...とりあえず説明しておこう

「いいか、倫理委員会ってのはな...簡単に言うと生徒会っていうかなんて言うか、そうだ!風紀員の上位互換みたいなやつ!」

「えっ!?もしかしてボク達のことバレた!?」

ガチャ

真二はそーっとドアを開けた

あれは...十代と翔?...なるほど、昨日のことか

「ちょっと君!」

やばい!見つかった!

「は、はい!なんですか!?」

「シンクロ使いの遊闇 真二だな」

「そ、そうですけど?」

「君とは一度デュエルをしてみたいものだな」

なんだよそれ、って言うかそれだけかよ!

「それでは騒がせたな、失礼する」

「は...はぁ」

そう言うと倫理委員会の面々は十代達を車に乗せて去っていった

とりあえず難は去ったか

「よし、レイちゃん!もういいよ」

「本当に?」

「うん...でも匂うな」

「えっ!?ボクお風呂はいったよ!」

「あ、そうじゃなくて...怪しいなって思ってね」

「何が?」

「う〜ん、なんて言ったら良いかは分からないけど...」

おかしい、俺たちがあの寮から帰ってきたのは今日の朝方...その帰りは誰の気配も感じなかった、それに...何故、十代達だけなんだ?

「...とりあえず、校舎に行くか」

「ボクも行くよ」

レイちゃん...連れて行くべきか...だけど今はなんか嫌な予感がするしな...いや、行くか!

「分かった、行こう」

とりあえず拓磨にも連絡を取っておくか


アカデミア校舎

それにしても、拓磨のやつ遅いな

 

拓磨と連絡を取って約30分、先に校舎についた真二とレイは拓磨を校舎で待っていた。

 

「真二...1つ聞きたいことがあったんだ!」

 

「ん?どうしたんだ?急に」

 

「寝る前に話したことなんだけどさ!」

 

寝る前?...あぁ、そろそろ目標を達成しようってやつか

 

「真二は、ボクのこと嫌い?」

 

「え!?何で!」

 

「だって急にあんなこと言い出すからボクのこと嫌いになったのかなって思っちゃって」

 

まぁ、急にあんなこと言ったらそう思われても仕方がないよな

 

「大丈夫だよ、嫌いになんかならないよ!俺はレイちゃんの味方だって言ったろ?」

 

真二は笑顔でそう言った。

 

「そ、そうだよね!...じゃあ、何で?」

 

「何でって言われてもな...」

 

レイちゃんを巻き込みたくないって言うのが本音だけど、あの事件のこと隠してるから何とも言えないな

 

「レイちゃんは小学校休んでるわけだし、社会に出たら大変だろ?だからさっさと作戦終わらせて、元の生活に戻ろうって思って」

 

「...」

 

レイは少し暗い顔をして下を向いた。

 

『マスターは鈍感なんですか!バカですか!』

 

そんなに言わなくても良いだろ!

 

『レイちゃんは女の子!それも小学生なんですからね!』

 

そんなの分かってるってば!

 

『いいえ!分かってません!マスターはいつも口下手というか説明下手なんですから!』

 

そ、そうか?

 

『そうです!まず、レイちゃんには謝ってください!そして何でそれを言ったか自分の口で言ってください!』

 

わ、分かったよ

 

「...ごめんなレイちゃん、俺心配で」

 

「ううん、何となく分かってるから大丈夫だよ!」

 

そう言うとレイは笑顔で真二の方を向いた

 

「おーい!真二!」

 

ようやく拓磨が来たか

 

「遅いぞ拓磨」

 

「はぁ、はぁ...これでも走って来たんだぞ!それで、十代達はどこに行ったんだ?」

 

「...それは知らん」

 

「はぁ?」

 

まぁ、そうなるよな、知ってた

 

「多分だが校長室が怪しくないか?」

 

「...そうだな」

 

何だよ今の間は

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

藍side

校長室

「と言うわけであの場にはその人も明日香ちゃんも私も居たんです〜!」

 

「ちょっと、藍熱くなりすぎよ」

 

「あっ!ごめん」

 

だって変でしょ?何であの場に居た人だけで十代くん達だけが対象にされるのよ〜!

 

「君たちの言い分は分かった、でも一度決めたことを変えることは」

 

バンッ!

 

「校長先生!少し言いたい事が...ってあれ?」

 

真二と拓磨それにレイちゃん!?な、何でここに...って考えてることは一緒か

 

「君達もですか」

 

「と、言うことは話は片付いてるようだな、真二」

 

「もう!真二は遅いんだから!」

 

「文句を言うなら拓磨に言えよ!」

 

「君達、そろそろいいかな?」

 

「「「あ、すみません」」」

 

「そうだね、一度決めたことは変えることは難しいんだ、君たちの言い分もよく分かった、そうだね...早乙女くん、そして遊闇くん」

 

「「は、はい!?」」

 

「君達は私に...いや、学校に何か隠し事をしてないかね?」

 

えっ!もしかして、レイちゃんのこと校長先生にバレてるの〜!?

 

「...もうバレたか、でもいつからそれを?」

 

「この前の月1テストを覚えているかね?」

 

「はい」

 

「あの時君はまだやり残したことがあると言ったね」

 

「その時に調べたんですか」

 

「そう言うことだよ、それで君達がこの場に居るみんなを代表としてタッグデュエルをすると言うのは」

 

「そう来たましたか...どうする、レイ?いや、レイちゃん」

 

「「レイちゃん!?」」

 

明日香と隼人はレイが女だと知ると驚いた

 

「で、ですが校長、彼、いや彼女が女子でもブルー寮にすれば良いんじゃないんですか?」

 

「いや、天上院、レイちゃんは小学生なんだよ」

 

「えっ!?遊蔵くんも知ってたの!?」

 

「まぁ、な」

 

「もちろんこの事は教師の中で私しか知らない、それにこの学校としても問題はある、だからデュエルに勝った場合は目を瞑る覚悟はできてるよ」

 

「もし、真二とレイちゃんが負けたら〜?」

 

「その時は2人とも退学だ」

 

って事は真二とレイちゃんが勝ったらこれからも一緒って事〜!?

 

「ボク、デュエルするよ!真二をボクの所為で退学にさせたくないし!それにまだ」

 

「そうだな!分かりました校長!タッグデュエルの日はいつですか?」

 

「それは後日個人のPDAに発信する」

 

「そうですか、分かりました!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

レッド寮(真二の部屋)

にしてもレイちゃんのことバレてたか、まぁいつかはバレると思ったがこんなに早くバレてるとはな...

 

「真二、ごめんね!ボクの所為で退学の危機になっちゃって」

 

「大丈夫、そんなリスクは計算の内だよ」

 

この学校にレイちゃんを侵入させた時点でそんなのは承知の上だしな

 

「それよりも問題はタッグデュエルだってことだ、レイちゃん、ちょっとデッキ見せてくれる?」

 

「うん!」

 

そう言いレイは真二にデッキを渡した。

 

恋する乙女...相手のコントロールを奪うデッキだな、問題はそれを行うためのリスクをどうするか

 

『恋する乙女、まさにレイちゃんって感じのデッキですよね!』

 

幽鬼、そう言えばあのスターダスト・ドラゴンってカード、お前は知らないか?

 

『え?あれってマスターが入れたカードじゃないんですか!?』

 

違うよ、あの時突然でて来たんだ...一応ペガサスさんには言ってはあるけど頭を抱えてたからな

 

『そうですか...分かりました!私の精霊ネットワークを通じて解析してみましょう!』

 

何だよ精霊ネットワークって!初めて聞いたぞそんなの!

 

「ねぇ、真二?ボクのデッキどうかな?」

 

あっ!レイちゃんほったからしにしてた。

 

「うん、良いと思う...程よくバランスが取れてるデッキだよ」

 

問題は俺がどう支えるか、だな

 

『え!?今回はマスターが主力じゃないんですか?』

 

あぁ、タッグデュエルは相手を止めた方が有利に進むからな

 

『へぇ〜でも、それじゃあどうやって攻めるのです?』

 

だからレイちゃんの恋する乙女を使うんだよ!

 

「どうしたの?真二?」

 

「う〜ん、俺の構築をどうしようかと思ってね」

 

「えっ!真二デッキ変えるの!?」

 

「変えるというかはバスブレの改造かな、シンクロモンスターも入ったし回しやすいように改造しようと思ってね」

 

と言ってもジャンクを少々混ぜるだけなんだけど

 

コンコン!

 

誰だ?

 

ガチャ

 

「どちらさ...まっ!?」

 

真二がドアを開けると、そこには丸藤亮がいた。

 

「ま、丸藤先輩!?」

 

ってやばい!これはやばい!レイちゃんが!

 

「りょ、亮さま///」

 

あ、遅かった。

 

「遊闇 真二、だったな」

 

「はい、そうですけど...」

 

何でこの人が!?

 

「あの、ご用件は」

 

「すまない、遊城十代の部屋はどこか分かるか?」

 

十代の部屋?

 

「えっと、それなら隣ですけど?」

 

「そうか、ありがとう」

 

てかなんで十代の部屋!?あいつまた変なことしだしたんじゃないのか!?

 

「まぁ、いいや...それより」

 

ちょうどいい機会だな

 

真二はレイの方へ向かった

 

「レイちゃん、どうする?」

 

「どうするって何が?」

 

「丸藤先輩の事だよ」

 

「...」

 

レイは下を向いた

 

「どうしたんだよ、黙り込んで...いつもの勢いはどうしたんだ?」

 

...黙り込んだか、仕方ないな

 

「レイちゃん、俺とデュエルしろ!」

 

「えっ!?どうして」

 

「俺に負けたら、目標を達成させて、タッグデュエル終了後に帰る事!いいな!」

 

「なんで!?真二はボクの味方だって、それにボクはまだアカデミアに居たいよ!」

 

「忘れた?ここに来る前に言ったはずだよ、もしかしたら俺が敵になるかもしれないって」

 

「わ、分かった...もし、負けたら?」

 

「そうだな...タッグデュエルで勝った後も面倒見てみてやる、それでどう?」

 

「分かった」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

レッド寮近くの崖

よし、藍と拓磨には連絡を入れといた、それと十代に連絡しとこう、丸藤先輩と一緒だし、それに十代と翔にもレイちゃんの秘密を言っておかないとなんか申し訳ないからな

 

「レイちゃん、準備はいいか?」

 

「うん!」

 

「「デュエル!」」

 

「ボクの先攻、ドロー!」

 

レイ LP 4000

手札 5→6枚

 

「ボクは恋する乙女を召喚!」

 

<恋する乙女>

Level 2 魔法使い族 光 (アニメオリカ)

ATK 400/DEF 300

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

レイ LP 4000

手札 3枚

モンスター

恋する乙女 (ATK 400)

魔法・罠

伏せ2枚

 

恋する乙女...そう言えばあのカード

 

恋する乙女は真二に向かってウィンクをした。

 

カードの精霊だったな

 

「俺のターン、ドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 5→6枚

 

『マスター!呼ばれた気がして来ました!』

 

よし、幽鬼か!

 

「俺は破壊剣士の伴竜を召喚!」

 

<破壊剣士の伴竜>

Level 1 ドラゴン族 闇 (チューナー)

ATK 400/DEF 300

 

「破壊剣士の伴竜の効果発動!デッキから破壊剣カードを手札に加える!俺が加えるのは破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダー」

 

真二

手札 5→6枚

 

「バスター・ブレイダー...」

 

「破壊剣の使い手の方だけどね、そして手札抹殺を発動!」

 

<手札抹殺>

通常魔法

 

「お互いに手札を全て捨て、捨てた枚数分ドローする」

 

真二

手札 5→0→5枚

 

レイ

手札 3→0→3枚

 

「そして、破壊剣士の伴竜の効果発動!このカードを生贄に捧げ、墓地のバスター・ブレイダーを特殊召喚!」

 

「真二!墓地にバスター・ブレイダーなんて居ないでしょ!」

 

「あぁ、確かにな...でも俺にはこいつが居る!」

 

そう言い真二は破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダーを見せた

 

「破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダー...あっ!」

 

「このカードはフィールド・墓地に存在する限りバスター・ブレイダーとして扱うモンスター、よってこのカードを特殊召喚する!」

 

<破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2400

 

「バトル!破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダーで恋する乙女を攻撃!」

 

「うっ!」

 

レイ

LP 4000→1800

 

「恋する乙女の効果発動!攻撃表示のこのカードは戦闘では破壊されず、このカードを攻撃したモンスターに乙女カウンターを1つ乗せるよ!」

 

「それを待ってたんだよ!手札から幽鬼うさぎを墓地へ送り効果発動!恋する乙女を破壊する!」

 

幽鬼!

 

『はい!幽鬼札サイキックシャイン!』

 

幽鬼の放った大量の札は恋する乙女を捕まえると爆発した。

 

破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダー

乙女カウンター 0→1個

 

「そして破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダーの効果発動!相手フィールドのモンスターが戦闘、効果で破壊された場合、墓地へは行かず1ターンに1度そのカードを装備する!」

 

「させないよ!リバースカードオープン!ブレイクスルー・スキル」

 

<ブレイクスルー・スキル>

通常罠

 

「破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダーの効果をこのターンだけ無効にするよ!」

 

「そうきたか...メインフェイズ2に移行、俺は破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダーに破壊剣ードラゴンバスターブレードを装備!」

 

<破壊剣ードラゴンバスターブレード>

 

「そしてカードを2枚伏せてターンエンド」

 

真二 LP 4000

手札 1枚

モンスター

破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダー (ATK 2600)乙女カウンター 1

魔法・罠

破壊剣ードラゴンバスターブレード(装備)

伏せ2枚

 

「真二!お前何してるんだよ!」

 

「そうだよ〜!なんでレイちゃんとデュエルしてるの〜!?」

 

真二のターンが終わると拓磨と藍が何故か明日香を連れて来た

 

何故明日香が?...いや、藍と行動を一緒にしていたと考えるとそりゃ来るよな

 

「色々あってな」

 

「色々って!また真二は変なこと言って〜!レイちゃん?何があったの〜?」

 

「藍ちゃん...ごめん!後で説明するから!今はデュエルに集中させて!」

 

レイは藍を睨みながら言った

 

「はぅ!今のレイちゃん怖いよ〜」

 

あんな表情のレイちゃんは初めて見た...それだけ集中してるってことか

 

「ボクのターン!」

 

レイ LP 1800

手札 3→4枚

 

「ボクは手札から死者蘇生を発動!」

 

<死者蘇生>

通常魔法

 

「お願い!恋する乙女!」

 

<恋する乙女>

Level 2 魔法使い族 光 (アニメオリカ)

ATK 400/DEF 300

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

「真二ー!来たぞーってなんでレイとデュエルしてるんだ!?」

 

ちょうどいいタイミングで十代達が来たな!

 

十代は亮と翔、隼人を連れて来た

 

「りょ...亮様///見てて!ボクのデュエルを!」

 

「俺のターンドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 1→2枚

 

「バトルだ!ゆけ!破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダーで攻撃!」

 

これで俺の勝ちか...?

 

「リバースカードオープン!恋する手紙(ラブ・レター)!」

 

恋する手紙(ラブ・レター)

通常罠 (オリカ)

①:相手の攻撃宣言時デッキの一番上のカードを1枚めくり、カードの種類によって以下の効果を得る。

モンスターカード:手札を1枚墓地へ送る

魔法カード:そのカードを発動しこのターン受けるダメージを半分にする。

罠カード:このターンのバトルフェイズを終了させる。

 

「ボクはデッキトップのカードを1枚めくりめくったカードの種類によって効果を得る!」

 

レイがデッキトップをめくると装備魔法カードが現れた

 

「出たカードはキューピッド・キス!このカードを発動しこのターン受けるダメージを半分にするよ!」

 

<キューピッド・キス>

装備魔法

 

「ボクはキューピッド・キスを恋する乙女に装備する!」

 

「嘘だろ!?」

 

『キャッ!』

 

『ご、ごめんなさい...俺は...俺はなんてことをしてしまったんだァァァ!』

 

レイ

LP 1800→700

 

破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダーが恋する乙女を攻撃するとバスター・ブレイダーは嘆き悲しんだ

 

なんだよこの茶番

 

「キューピッド・キスの効果発動!乙女カウンターが乗ったモンスターを装備モンスターが攻撃し、ダメージを与えた時、このモンスターのコントロールをもらうよ!」

 

そう言うと恋する乙女と破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダーは手を繋ぎレイの場へと移動した。

 

「破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダーで真二にダイレクトアタック!」

 

『マスター、すみません...ですがこれも我が正義のために!そして彼女の為にも!』

 

「ぐぁっ!」

 

真二

LP 4000→1400

 

「ま、まさかバスター・ブレイダーから攻撃を受けるなんてな...考えたこともなかったよ」

 

...待て、今あいつ喋ったよな?

 

じーっ

 

真二は十代の方を見るとキョトンとしていた。

 

十代があんな感じになってるって事は俺の幻聴じゃないか

 

「ボクは装備魔法、ハッピー・マリッジを恋する乙女に装備!」

 

<ハッピー・マリッジ>

装備魔法

 

恋する乙女はウェディングドレスを身にまとった

 

ハッピー・マリッジ...確か発動者のフィールドに相手からコントロールを得たモンスターがいた場合そのモンスターの攻撃力分を装備モンスターの攻撃力に加えるカードだったな。

 

恋する乙女

ATK 400→3000

 

「「攻撃力3000!?」」

 

十代と翔はその攻撃力に仰天した。

 

「くっ!俺はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

真二 LP 1400

手札 1枚

モンスター

なし

魔法・罠

破壊剣ードラゴンバスターブレード(装備)

伏せ3枚

 

「真二!この勝負もらったよ!ボクのターン!ドロー!」

 

レイ LP 700

手札 1→2枚

 

「バトル!恋する乙女でダイレクトアタック!届いて!一途な想い!」

 

一途な想い...か

 

「リバースカードオープン!ガード・ブロック!受けるダメージを0にして1枚ドロー!」

 

<ガード・ブロック>

通常罠

 

真二

手札 1→2枚

 

このカードなら!

 

「まだだよ!バスター・ブレイダーでダイレクトアタック!」

 

「この攻撃が通れば」

 

「レイちゃんの勝ち!」

 

レイちゃん...この想い、レイちゃんはずっと俺らと居たかったのか...でも

 

「リバースカードオープン、決別!」

 

<決別>

通常罠

 

「手札の魔法カードを墓地へ送りバトルフェイズを終了させる!」

 

「そんな!...ボクはターンエンド」

 

レイ LP 700

手札 2枚

モンスター

恋する乙女 (ATK 3000)

破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダー (ATK 2600)

魔法・罠

キューピッド・キス (装備)

ハッピー・マリッジ (装備)

 

「俺のターン!」

 

真二 LP 1400

手札 1→2枚

 

きたか

 

「レイちゃん、ごめん俺はこのターンで終わらせる!リバースカードオープン、破壊剣士の追憶」

 

<破壊剣士の追憶>

通常罠

 

「手札の破壊剣カードを墓地へ送り、デッキからバスター・ブレイダーを特殊召喚する!俺は手札の破壊剣士の宿命を墓地へ送りデッキからバスター・ブレイダーを特殊召喚!」

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「さらに破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダーに装備していた、破壊剣ードラゴンバスターブレードの効果発動!このカードを特殊召喚する!」

 

<破壊剣ードラゴンバスターブレード>

Level 1 ドラゴン族 闇 (チューナー)

ATK 400/DEF 300

 

「行くぞ!俺はバスター・ブレイダーに破壊剣ードラゴンバスターブレードをチューニング!」

 

真二の掛け声とともに破壊剣ードラゴンバスターブレードは光の輪となりバスター・ブレイダーを包み込んだ。

 

「破戒を行いし蛮竜よ、今ここに姿を見せ、真の力を指し示せ!」

 

1 + 7 = 8

 

「シンクロ召喚、降誕せよ!破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン!」

 

<破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン>

Level 8 ドラゴン族 闇

ATK 1800/DEF 2800

 

「バスター・ドラゴン!?」

 

「バスター・ドラゴンの効果発動!墓地に存在するバスター・ブレイダーを特殊召喚する!」

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「でも、バスター・ブレイダーを出してもボクの恋する乙女には!」

 

「レイちゃん、バスター・ドラゴンがいる限りフィールドのモンスターは全てドラゴン族となっているんだ」

 

恋する乙女

魔法使い族→ドラゴン族

 

破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダー

戦士族→ドラゴン族

 

「ていうことはっ!」

 

「そう、バスター・ブレイダーはフィールド・墓地に存在するドラゴン族1体につき500ポイント攻撃力を上げる。」

 

バスター・ブレイダー

ATK2600→3100

 

「それでも、ボクのライフを0にするにはまだ足りないよ!」

 

「知ってるよ、俺の最後の手札...破壊剣ーアームズバスターブレードの効果を発動このカードをバスター・ブレイダーに装備する!」

 

<破壊剣ーアームズバスターブレード>

 

「さらに装備しているこのカードを墓地へ送り、このターンバスター・ブレイダーの攻撃力を1000ポイントアップする!」

 

バスター・ブレイダー

ATK 3100→4100

 

「バトル!バスター・ブレイダーで破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダーを攻撃!破壊剣一閃!」

 

「くっ...うわぁぁぁぁぁぁ!」

 

レイ

LP 700→0

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

これで良かったんだよな

 

レイは亮を前にモジモジしている。

 

「り、亮さま!乙女の一途な想い、受け取ってください!」

 

単刀直入に言った!?

 

「...」

 

「ほら、亮もちゃんと答える!」

 

うわ〜明日香強ぇ丸藤先輩にあんな口聞けるかよ普通

 

「レイ、悪いが俺は、なんていうかそういうことは分からない、今はデュエルのことで精一杯なんだ」

 

「そんな」

 

「それに、レイは俺には勿体なさすぎる」

 

ん?それってどういうこと?

 

「ふふ〜ん♪カイザーも鈍感と言えど分かってるんだね〜!」

 

「おい、藍!」

 

拓磨必死に藍の口を塞いだ。

 

「んっ!ん”ん”!」

 

鈍感?どゆこと?

 

「レイちゃん」

 

「真二、約束は約束だからね...」

 

「約束ってなんだ?」

 

そうだった、十代と翔はレイちゃんが男じゃないって知らないんだったな...いや、さっきのあの状況見たら分かるだろうけど

 

「十代、レイはレイちゃんなんだよ、だから俺とのデュエルに負けたらタッグデュエルの後家に帰るって意味で賭けのデュエルをしたんだ」

 

「でもよ、帰すことはないだろ?だって女子寮のブルーに行けば」

 

「十代」

 

十代が話していると拓磨が横から声をかけた

 

「レイちゃんは小学生だ」

 

「「えぇ!?」」

 

「そういう事!みんな、騙しててごめん!」

 

レイは頭を下げて謝った。

 

「俺も共犯だ、拓磨や藍は知ってると思うがそれ以外の人たち、本当に悪かった」

 

「真二にも、悪い事しちゃったよね...ほんとにごめんなさい!」

 

レイちゃん...

 

「さっきのデュエルで伝わったよ、レイちゃんの想いがさ!だから謝るなって!」

 

4年間も一緒に居たけど同じ学校に通えたのはたった1年だけ、だからここで藍や俺、拓磨たちと一緒の学校に居るのが楽しくて仕方なかったんだよな...

 

「ほんとにごめんな、レイちゃん」

 

そう言い真二はレイの頭を撫でた。




後書きの雑談トーク
sura「皆様お久しぶりです!suraです!今回のゲストはこの方!遊ヤミ 真二さんです!」

ヤミ「ふ〜ん、ここが例の場所か〜」

sura「例の...場所?」

ヤミ「アハハッ♪そうだよ?君有名人だもん、この世界ではね」

sura「こ、この世界?」

ヤミ「ううん♪こっちの話だよ、気にしないで」

sura「そ、そうですか...(なんだよ、こいつ)」

ヤミ「それで?」

sura「それでってどゆこと?」

ヤミ「それで、なんで僕がここに呼ばれたの?って聞いてるんだよ♪」

sura「えっと、それは今回の雑談トークのゲストだから「そうじゃなくてね、どうして僕なのって話だよ♪」...どうして?」

ヤミ「そうさ♪自分で言うのもなんだけど僕は悪役だよ?そんな僕を呼んで君の目的はなんなんだい?」

sura「い、いや別にこれと言って用事がある訳じゃないけど」

ヤミ「ふ〜ん、そうなんだ?アハハッ♪じゃあさ!君消しても良い?」

そう言い、ヤミはデュエルディスクを構えた。

sura「どうしてそうなる!?」

ヤミ「どうする?やる?やらない?」

sura「結構です!」


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TURNー12 〜制裁デュエル真二&レイ〜

真二side
真二の部屋
PiPiPiPiPi!!

メールか...校長から!?ってことは決まったのかタッグデュエルの相手

「なっ!?」

真二は対戦相手を見て驚愕し、PDAを落とした。

俺たちと...十代と翔のデュエルの相手は...迷宮兄弟!?

「どうしたの?真二」

「レイちゃん、聞いてくれ...俺たちのタッグデュエルの相手が決まった、相手はあの迷宮兄弟だ」

「えっ!?」

迷宮兄弟とは伝説のデュエリスト、遊戯さんや城之内さんを相手にデュエルしたりするくらいすごいデュエリストだ、それも彼らはタッグデュエルの専門家と言っても過言ではない。

「兎に角俺たちは明日までにデッキを仕上げないとな!」

「うん!」


コンコン

 

誰だ?こんな時に

 

「どなたで...って藍?」

 

真二がドアを開けるとそこには藍が小さな箱を持って立っていた。

 

「やっほ〜!真二〜!遊びにきたよ〜!」

 

「藍ちゃん!」

 

「レイちゃん!差し入れだよ〜!」

 

藍がこんなに気を回す訳ないから多分レイちゃんが頼んだんだろうな

 

「ありがとな、レイちゃん」

 

「なんでレイちゃん!?持ってきたの私だよ〜!」

 

「お前がそんなに気がきく訳ないだろ?」

 

そう言いながら真二は藍の(?)差し入れを受け取った。

 

「それは流石にひどいよ〜」

 

さてと、差し入れの中身はなんだ?

 

真二が箱を開けると、そこにはケーキがワンホール入っていた。

 

ワンホールケーキ...これ3人で食べても余るぞ?...そうだ、十代たちは隣だし、彼奴らを呼ぶか

 

「あれ?真二どこ行くの?」

 

「この量は流石に多いから十代達におすそ分けだよ」

 

「え〜!?私が余った分貰おうと思ったのに〜!」

 

「どんだけ食うつもりだよ!」

 

そう言い真二は部屋を出た

 

コンコン...ガチャ

 

「十代、入るぞ?」

 

「真二、どうしたんだ?」

 

「差し入れだよ、藍からな」

 

そう言い真二は切り分けた3切れのケーキを十代に渡した。

 

「おう、サンキュー!」

 

「そうだ、十代、翔とはどうだ?行けそうか?」

 

「あぁ!」

 

十代はヒーロー、翔はビークロイド...相性良いのか?

 

「そう言う真二はどうなんだ?」

 

「俺か?まぁ、ぼちぼちって感じかな...レイちゃんとのデッキ調整はやってるが、相手が相手だから勝機があるかと言われるとなって感じさ」

 

「なら俺たちとデュエルしようぜ!」

 

十代達とタッグデュエルかデッキ調整のテストとしてはいいな

 

「分かった、用意してくる。」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

一方その頃

藍side

さてと、真二は外に行った事だし〜!本題に入るとしますか!

 

「レ〜イ〜ちゃん!」

 

「な、なに?藍ちゃん」

 

「単刀直入に言うけど〜真二のことどう思ってる?」

 

「なっ!?えっ!どうしたの急に!?」

 

「いや〜先週あんなの見せられたら気になって気になって」

 

まさかあの恋に疎い真二がレイちゃんの頭を撫でるなんてね〜これは何か急展開があったに違いないよね!

 

「藍ちゃんのその目...なんか企んでるでしょ?」

 

ふぉえ!?バレてる!?

 

「べ、別に〜」

 

「ほら、目が泳いでるよ...はぁ」

 

レイは呆れたようにため息をついた。

 

う〜ん、私の思い込みだったのかな?レイちゃんてっきり真二に気があると思ったのに〜

 

ガチャ

 

ドアから真二が入って来た。

 

「レイちゃん!デュエルするぞ!」

 

「えっ!?」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

レッド寮デュエルフィールド

「準備はいいか?十代と翔!」

 

「あぁ!」「うん!」

 

「「「「デュエル!」」」」

 

真二&レイ [先攻]

十代&翔 [後攻]

 

俺たちが先攻...俺から始めるか...いや、レイちゃんの恋する乙女は先に立てた方が有利に動くか

 

「レイちゃん、先どうぞ!」

 

「うん、ボクのターン!」

 

真二&レイ LP 4000

レイ 手札 5→6枚

 

「ボクは恋する乙女を召喚!」

 

<恋する乙女>

Level 2 魔法使い族 光 (アニメオリカ)

ATK 400/DEF 300

 

「ボクはカードを2枚伏せてターンエンド」

 

真二&レイ LP 4000

レイ 手札 3枚

モンスター

恋する乙女 (ATK 400)

魔法・罠

伏せ2枚

 

相手はどっちが先だ?

 

「僕のターン!」

 

翔が先か

 

十代&翔 LP 4000

翔 手札 5→6枚

 

「僕はスチームロイドを召喚!」

 

<スチームロイド>

Level 4 機械族 地

ATK 1800/DEF 1800

 

「バトル!スチームロイドで恋する乙女を攻撃!」

 

スチームロイドは攻撃時攻撃力上昇効果を持ってる...まぁ、恋する乙女は破壊できないからダメージだけしか通らないけど

 

「スチームロイドは相手モンスターを攻撃するとき攻撃力が500ポイントアップする!」

 

スチームロイド

ATK 1800→2300

 

なんか、やけに翔が天狗になってる気がする...多分気のせいだと思うが

 

「くっ!」

 

真二&レイ

LP 4000→2100

 

もうライフ半分近く持ってかれたか

 

「恋する乙女は戦闘では破壊されない!」

 

「そして、攻撃したモンスターに乙女カウンターを1つ乗せるよ!」

 

スチームロイド

乙女カウンター 0→1

 

「僕はカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

十代&翔 LP 4000

翔 手札 4枚

モンスター

ジャイロイド (ATK 1800) 乙女カウンター 1

魔法・罠

伏せ1枚

 

あの伏せカードはなんだ?機械族だからリミッター解除とかなら厄介だな

 

「俺のターン!ドロー!」

 

真二&レイ LP 2100

真二 手札 5→6枚

 

ジャイロイドは攻撃した時、攻撃力が上昇するが、逆に攻撃された時は減少する、だったな...こいつを使えば余裕で倒せるが伏せカードが怖いな、それにレイちゃんが伏せてるのはディメンション・ウォールとディフェンス・メイデン...もしレイちゃんがキューピッド・キスを持っていたら色々戦術を崩すことになるか

 

「俺はワン・フォー・ワンを発動!」

 

<ワン・フォー・ワン>

通常魔法

 

「手札のモンスターカードを墓地へ送り手札・デッキのレベル1モンスターを特殊召喚する、俺はデッキから破壊剣士の伴竜を特殊召喚!」

 

<破壊剣士の伴竜>

Level 1 ドラゴン族 光 (チューナー)

ATK 400/DEF 300

 

「破壊剣士の伴竜が特殊召喚された時、効果発動!デッキから破壊剣と名のついたカードを手札に加える!俺はデッキから破壊剣ーアームズブレードを手札に加える!」

 

「「「「え!?」」」」

 

ってそうだよな、ここでアームズバスターブレードを手札に加えてもみんな驚くよな

 

「俺はカードを伏せてターンエンド!」

 

真二&レイ LP 2100

真二 手札 4枚

モンスター

恋する乙女 (ATK 400)

破壊剣士の伴竜 (ATK 400)

魔法・罠

伏せ3枚

 

「俺のターンドロー!」

 

十代&翔 LP 4000

十代 手札 5→6枚

 

「俺はE・HEROフェザーマンを召喚!」

 

<E・HEROフェザーマン>

Level 3 戦士族 風

ATK 1000/DEF 1000

 

「バトル!フェザーマンで破壊剣士の伴竜を攻撃!フェザー・ブレイク!」

 

「レイちゃん!」

 

「うん!」

 

「リバースカードオープン!ディフェンス・メイデン!」

 

<ディフェンス・メイデン>

永続罠 (ゲームオリカ)

 

「このカードが存在する限り、相手は恋する乙女を攻撃しなければならないよ!」

 

「くっ!」

 

真二&レイ

LP 2100→1500

 

「そして、恋する乙女の効果で乙女カウンターを一つ乗せる!」

 

E・HERO フェザーマン

乙女カウンター 0→1

 

「でもこれで終わりだ!スチームロイドで恋する乙女を攻撃!」

 

「させない!リバースカードオープン!ガード・ブロック」

 

<ガード・ブロック>

通常罠

 

「この戦闘でのダメージを0にして俺は1枚ドローする!」

 

真二&レイ

真二 手札 4→5枚

 

「カードを2枚伏せてターンエンド」

 

十代&翔 LP 4000

十代 手札 3枚

モンスター

スチームロイド (ATK 1800)

E・HEROフェザーマン (ATK 1000)

魔法・罠

伏せ 3枚

 

「ボクのターン!ドロー!」

 

真二&レイ LP 1500

レイ 手札 3→4枚

 

「ボクは恋する乙女にハッピー・マリッジとキューピッド・キスを装備!」

 

恋する乙女はウェデイングブーケを持ち、周りにはキューピッドが飛んでいる

 

なんか、あのキューピッド、前々から思ってたんだがファンネルみたいだよな

 

『ファンネルって何です?』

 

簡単に言うなら遠隔武器みたいなやつってかお前はまだデッキの中だろうが!

 

『まぁ、そうですけど...良いじゃないですか!友達のおっちゃんも出てるんですから!』

 

おっちゃん...恋する乙女のことか...て言うか幽鬼、その呼び方辞めとけな

 

『え?何でですか?』

 

まるで、恋する乙女(あの子)がおっさんみたいになってるからだよ!

 

『???』

 

もう良いや

 

「バトル!恋する乙女で、スチームロイドを攻撃!一途な思い!」

 

ナイスだレイちゃん!スチームロイドは攻撃される時攻撃力が500ポイントダウンし、多少のダメージは軽減できる、更にカウンターが乗っていることによりコントロールを奪える!

 

「それを待ってたんだ!速攻魔法発動!リミッター解除!」

 

<リミッター解除>

速攻魔法

 

「えっ!?「なに!?」」

 

これでスチームロイドの攻撃力は倍になる!

 

スチームロイド

ATK 1800→3600→3100

 

『きゃっ!』

 

真二&レイ

LP 1500→-1200

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

デュエルが終わると日が落ちかけていた。

 

「えっ!?もう終わり〜?」

 

藍は少々呆れながら言った。

 

「ごめん!真二!ボクが足を引っ張ったから!」

 

そう言いレイは顔をうつむかせた。

 

「う〜ん、あれは仕方ないな...回避しようがないさ」

 

それにしても、何もできなかったって言うのは何て言うか恥ずかしいよな...うん、何してるんだよ俺

 

「十代それに翔、デッキ調整に付き合ってくれてありがとな、にしてもお前ら強いな!きっと勝てるさ、その調子なら」

 

「あぁ!明日はお互い頑張ろうぜ!」

 

そう言い、十代と翔は帰って行った

 

「さてと、俺は課題点を見つけたな」

 

「課題点?」

 

「うん、俺の課題点」

 

レイちゃんのダメージを補うこと、それと恋する乙女はカード効果では破壊されてしまう、だからそれをどう守るか、だな...破壊耐性持ちのスターダストはあるが確実にスターダストを出せるとは限らないし...とりあえずパックでも買いに行くか、DPならたんまりあるし、夜食のパンを買いたいし

 

「俺今から購買に行ってくるが、2人はどうする?って言うか藍は門限危なくないのか?」

 

「あっ!」

 

「それじゃ、レイちゃんも一緒行く?」

 

「うん」

 

レイちゃんさっき負けたのまだ気にしてるのかな?やっぱり全然元気ないよな...ドローパンでも奢るか

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

購買

「トメさん、あのパック一箱とこれ一箱!後牛乳2つとドローパン4つ頂戴!」

 

「そんなに買って大丈夫なのかい?」

 

「うん!それに、パンに関しては俺だけのものじゃないし!」

 

「そうかい、えっと...それじゃあ6400DPね」

 

6400?それってパック分しかないような気が

 

「トメさん、計算間違ってない?それだったらパック分しか」

 

「良いんだよ、どうせ売れ残りのパンだし、それに明日は大変なんだろ?」

 

「そっか!ありがとう、トメさん!」

 

「気をつけるんだよ〜!」

 

「はーい!」

 

さてと、そこで待ってるレイちゃんを迎えに行くか

 

「レイ、お待たせ!」

 

「うん」

 

やっぱり元気ないな...

 

「さっき負けたのまだ気にしてるの?」

 

「だって、ボクがあのカードに警戒していたら負けなかったから」

 

「確かにな、でも負けは負け、それをグジグジ言ってもしょうがないだろ?」

 

「あれが本番だったら真二は!」

 

そうか...この事がレイちゃんのせいだと思ってレイちゃんはずっと責任を感じてたのか

 

「大丈夫だよ、明日はあんな風にはしない...だからもう良いんだよレイ」

 

そう言い真二はレイの頭を撫でた。

 

「真二...」

 

「仮に負けたとしても、近くに高校あるから編入できるし!またレイちゃんと一緒に登校出来るから俺は全然気にしないしな!」

 

レイが顔を上げると真二は笑顔でそう言った。

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

一方その頃

藍side

藍は拓磨と合流すると真二たちのいる棚の裏側にいた。

 

「ほら、言ったろ?真二なら大丈夫だって」

 

「そうだね〜!」

 

良かったね!レイちゃん

 

「それじゃ、俺たちも帰るとするか」

 

「ちょっと待ってよ拓磨〜!」

 

「な、何だよ」

 

「もう少し!もう少しだけ監視しよ!」

 

そう言い藍は拓磨の腕を掴んだ

 

「分かったよ、ったく...そこまで気になるか?」

 

「気になるの!だって!」

 

あっ!これ以上は流石に拓磨には言わないほうがいいよね、レイちゃんのプライバシーの為にも

 

「だって?」

 

「ううん!何でもない!」

 

「見つけましたわよ!遊坂 藍!」

 

こ...この声は

 

藍が後ろを振り返るとそこには美咲の姿があった。

 

「しぃーっ!美咲ちゃん!今はちょっと静かにして〜!」

 

「この私に静かにしろと?何故ですの?それに何で拓磨もここに?」

 

「真二が居るから少し黙ってて〜」

 

「黙ってろですって?貴女私に勝ったからっていい気になってるんじゃありませんわよ!」

 

「美咲、少し黙ってろ」

 

「た、拓磨まで味方につけて...卑怯ですわよ!」

 

も〜!何でこうなるのよ〜!

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

やけに裏側が騒がしいな...それになんか聞き覚えのある声がするし

 

「ねぇ、真二さっきから藍ちゃんと拓磨さんの声しない?」

 

「やっぱりレイちゃんも聞こえたか...ってなるとあいつら俺を監視してたな?」

 

「監視!?」

 

しかたない、彼奴らを挟み撃ちで捕まえるとするか

 

「レイちゃん........分かった?」

 

「うん!」

 

運良くここの棚は一本道だからな、楽で助かる

 

「お前ら何し...っておまえは!?」

 

おいおい、こいつも居るのかよ

 

「あら?遊闇 真二じゃない、どうしたの?」

 

「どうしたのって」

 

あれ?俺の勘が外したか?

 

「やばっ!藍!逃げるぞ!」

 

「うん!」

 

「そうはさせないよ!」

 

「「レイちゃん!?」」

 

「真二!うまくいったよ!」

 

良い具合にレイちゃんが挟み撃ちしてくれたか

 

「さてとお前ら、覚悟はいいだろうな?」

 

「全く、何を言ってるのか分かりませんわよ?」

 

「ということは美咲は部外者か」

 

「美咲...ですって!?」

 

あれ?こいつの名前美咲じゃなかったか?

 

「悪い、名前間違えたか?」

 

「いいえ?でも貴方、実質初対面のレディに向かって急に名前を呼び捨てだなんて失礼きわまりないと思わないのかしら?」

 

「あぁ、そゆこと...悪かったな美咲ちゃん」

 

「ふん!それでは私、これにて失礼致しますわ」

 

そう言うと美咲はどこかへ歩いて行った

 

「それじゃ、俺たちも帰るか、藍」

 

「うん!そうだね!」

 

「お前らは返すわけないだろ?」

 

「「...はい」」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

レイside

レッド寮

真二の部屋

「げっ!煮干しパン...本当にハズレじゃないか...」

 

そう言いながら真二は苦い顔をした。

 

真二、煮干し嫌いだもんね

 

「それにしてもさっきの真二怖かったよ?」

 

「ん?そうか?」

 

「うん」

 

あんな真二見たことなかった...

 

「はい、レイちゃん」

 

「えっ?うわっ!」

 

真二はドローパンをレイに渡した。

 

「急に投げないでよ!って...何でドローパン?」

 

「夜食だよ、それに今日は元気なかったからその、元気付けのためにね!」

 

そんなに元気無かったのかな?...真二が大げさすぎる気もするけど、でも

 

「真二、ありがと!」

 

「どう致しまして!」

 

そう言うと真二はニカッと笑った

 

やっぱり真二の笑顔を見てたら安心する...何でだろう?すごく心の奥からすごくホッとする

 

「あっ!」

 

「ん?どうしたんだ?レイちゃん」

 

出た...黄金の卵!

 

「トメさん...何が残り物のパンだよ、黄金の卵残ってたのか...明日は勝とうぜ!レイちゃん!」

 

「うん!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

翌日 (放課後)

デュエルフィールド

「えー、それデーワこれより退学を賭けたドロップアウトボーイズのデュエルを始める前のエキシビションマッチを始めるノーネ!」

 

意外とこれ緊張するな

 

『大丈夫ですって!マスターならやれます!きっと!』

 

そのきっとって奴やめてくれよ不安になるだろ?

 

「エキシビションマッチを務める挑戦者ーワ、遊闇真二と早乙女レイのコンビなノーネ!」

 

「真二!レイちゃ...レイ!がんばれ〜!」

 

藍のやつ口滑らしそうになるなよ

 

「対戦相手ーワ、伝説のタッグデュエリスト!迷宮兄弟なノーネ!」

 

クロノス先生が紹介するとデュエルフィールドの電気が消え登場口にスポットライトが当てられた。

 

なんだよ、この演出...

 

登場口から煙が出ると2人の男がアクロバットな動きをしながら登場した

 

「我ら」

 

「流浪の番人」

 

「「迷宮兄弟」」

 

あれが本物の迷宮兄弟...すげぇ!本物だ!

 

「真二!目がキラキラしすぎ!」

 

「あっ、ごめん」

 

「「...」」

 

あっ、パフォーマンスのテンポ崩しちゃったか

 

「よ、よろしくお願いします!」

 

「「「「デュエル!」」」」

 

「なおこのデュエルデーワ全プレイヤーがライフ4000ポイントで始めるノーネ!そしてどちらか一方のライフが残っていた方が勝利やノーネ!」

 

ってことはライフは別々ってことか...そして、仮に俺のライフが尽きたとしてもレイちゃんが生き残っていれば大丈夫ってことだな...

 

「そして全てのプレイヤーが一周した時、即ち2回目の最初のプレイヤーに回ったターンから攻撃ができるノーネ!」

 

真二&レイ [先攻]

 

迷宮兄弟 [後攻]

 

俺たちが先攻...って言うかタッグデュエルの登録名って変更できたのかよ、変えればよかった

 

「レイ、先にどうぞ!」

 

「分かった!ボクのターン!ドロー!」

 

真二&レイ

レイ LP 4000

レイ 手札 5→6枚

 

「ボクは恋する乙女を召喚!」

 

<恋する乙女>

Level 2 魔法使い族 光 (アニメオリカ)

ATK 400/DEF 300

 

「カードを2枚伏せてターンエンド」

 

真二&レイ

真二 LP 4000

真二 手札 5枚

レイ LP 4000

レイ 手札 3枚

モンスター

恋する乙女 (ATK 400)

魔法・罠

伏せ 2枚

 

「私のターン、ドロー!」

 

迷宮兄弟

宮 LP 4000

宮 手札 5→6枚

 

「私は地雷蜘蛛を召喚!」

 

<地雷蜘蛛>

Level 4 昆虫族 地

ATK 2200/DEF 100

 

攻撃力2200!?

 

「さらに魔法カード、生け贄人形を発動!」

 

<生け贄人形>

通常魔法

 

「このカードは自分フィールドのモンスターを1体生け贄に捧げ、手札から通常召喚可能なレベル7のモンスターを特殊召喚する。」

 

レベル7のモンスター...まさか!

 

「私は地雷蜘蛛を生け贄に捧げ、現れよ!水魔神ースーガ!」

 

<水魔神ースーガ>

Level 7 水族 水

ATK 2500/DEF 2400

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

拓磨side

デュエルフィールド観客席

「ふぁ〜...眠い」

 

「ほら!拓磨〜!真二達の応援しないと〜!」

 

「大丈夫だっての、あいつなら勝てる」

 

「おやおや、デュエル観戦ついでにデートとはいい気なもんだな拓磨」

 

拓磨が後ろを振り返るとそこには万丈目の姿があった。

 

「そ、そんな///デートだなんて〜」

 

「準...クロノス教諭から聞いたよ、お前危ないんだってな」

 

「ちっ!だからどうした?」

 

なんだ、準の奴...少しも焦ってないのか?いや、こいつ焦りも何もかも捨ててやけになってる...のか

 

「いや、別に...ただ、変な気を起こそうとするなよ?」

 

「分かっている!」

 

そう言うと万丈目はどこかへ行った。

 

「なんか、あの人いつもより殺気立ってたね〜」

 

「あぁ、そうだな」

 

なんか嫌な予感がする...あいつ変なことしなきゃいいが

 

「そう言えばなんで拓磨そんなに眠そうなの?」

 

「真二の所為」

 

「はい?」

 

「真二がな、デッキ調整のために俺とデュエルしてたんだよ」

 

「ふ〜ん、それで?」

 

「昼休み中ずっとだぞ!」

 

「昼休み中ずっと?別にいいじゃん!で、どうなの〜?勝率的に」

 

「そうだな」

 

真二の安定性、そしてレイちゃんのコントロール奪取...そしてあのカードを使った時の恐ろしさ

 

「場合によっては180%」

 

「ひゃ、180!?」

 

「あぁ、だがうまく回っての話だけどな」

 

「な、なんだそう言うことか〜そんじゃ、うまく回らなかったら?」

 

「120だな」

 

「そ、それでも100超えてるのね〜」

 

「だからさっき言ったろ?応援しなくても勝てるってさ」

 

「でも、真二達劣勢だよ?」

 

「...なんだ、ただ水魔神が出てるだけじゃねぇか、あんなの劣勢でもなんでもねぇよ」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

 

真二&レイ LP 4000

真二 手札 5枚

レイ 手札 3枚

モンスター

恋する乙女 (ATK 400)

魔法・罠

伏せ2枚

 

迷宮兄弟

宮 手札 2枚

迷 手札 5枚

モンスター

水魔神ースーガ (ATK 2500)

魔法・罠

なし

 

一周しないと攻撃ができない...って考えるとガス欠しないようにしないとな

 

「俺のターン!ドロー!」

 

真二&レイ

真二 LP 4000

真二 手札 5→6枚

 

「俺は手札からワン・フォー・ワンを発動!」

 

<ワン・フォー・ワン>

通常魔法

 

「手札のモンスターカードを1枚墓地へ送りデッキからレベル1のモンスターを特殊召喚する!」

 

「レベル1だと?」

 

「現れよ!ミスティック・パイパー」

 

<ミスティック・パイパー>

Level 1 魔法使い族 光

ATK 0/DEF 0

 

「何が来るかと思えば攻撃力0の雑魚モンスターでわないか!」

 

「それはどうかな?俺はミスティック・パイパーのモンスター効果発動!このカードを生け贄にし、デッキから1枚、カードをドローする!」

 

真二

手札 4→5枚

 

「さらにドローしたカードがレベル1のモンスターならもう1枚ドローする、俺がドローしたのは破壊剣士の伴竜、レベルは1だ!もう1枚ドロー!」

 

真二

手札 5→6枚

 

「しかしその程度、フィールドにいなければ守れまい!」

 

「俺はチューナーモンスター、破壊剣士の伴竜を召喚!」

 

<破壊剣士の伴竜>

Level 1 ドラゴン族 光 (チューナー)

ATK 400/DEF 400

 

「そして破壊剣士の伴竜の効果により破壊剣と名のついたカードをデッキから手札に加える!俺は破壊剣ードラゴンバスターブレードを手札に加える」

 

「な、なんだ!そのチューナーとかいうモンスターは!」

 

そうか、シンクロ召喚(これ)のこと学校外の人はほぼ知らなかったんだったな

 

「チューナーモンスターは...まぁ、これから見せましょう」

 

正直、説明するのめんどくなってきた

 

「俺は破壊剣士の伴竜の効果発動!このカードを生け贄にして手札または墓地からバスター・ブレイダーを特殊召喚する!手札から現れよ!バスター・ブレイダー!」

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「バスター・ブレイダーだと!?」

 

「さらに俺はチューナーモンスター、破壊剣ードラゴンバスターブレードをバスター・ブレイダーを装備し、効果発動!このカードを特殊召喚する!」

 

<破壊剣ードラゴンバスターブレード>

Level 1 ドラゴン族 闇 (チューナー)

ATK 400/DEF 400

 

「見せてあげますよ、チューナーモンスターの意味を!」

 

「「チューナーモンスターの意味...だと!?」」

 

「俺はレベル7のバスター・ブレイダーにレベル1の破壊剣ードラゴンバスターブレードをチューニング!」

 

そう言うとドラゴンバスターブレードは一つの光の輪となりバスター・ブレイダーを包み込んだ

 

「集いし願いが、新たに輝く星となる...光差す道となれ!」

 

7 + 1 = 8

 

「シンクロ召喚!飛翔せよ!スターダスト・ドラゴン!」

 

<スターダスト・ドラゴン>

Level 8 ドラゴン族 風

ATK 2500/DEF 2000

 

「な、何だあのモンスターは!?」

 

スーガの攻撃力はスターダストと同じか、これなら次の俺のターンまで耐えれるな。

 

「俺はカードを2枚伏せてターンエンド」

 

真二&レイ

レイ LP 4000

レイ 手札 3枚

真二 LP 4000

手札 2枚

モンスター

恋する乙女 (ATK 400)

スターダスト・ドラゴン(ATK 2500)

魔法・罠

伏せ4枚

 

「私のターンドロー!」

 

迷宮兄弟

迷 LP 4000

迷 手札 5→6枚

 

「私は死者蘇生を発動」

 

<死者蘇生>

通常魔法

 

「墓地の地雷蜘蛛を特殊召喚し、生け贄人形を発動!」

 

<生け贄人形>

通常魔法

 

兄弟揃って同じカードかよ

 

「現れよ雷魔神ーサンガ」

 

<風魔神ーヒューガ>

Level 7 魔法使い族 風

ATK 2600/DEF 2200

 

「カードを1枚伏せてターンエンド」

 

迷宮兄弟

宮 LP 4000

宮 手札 2枚

迷 LP 4000

迷手札 1枚

モンスター

水魔神ースーガ (ATK 2500)

風魔神ーヒューガ (ATK 2400)

魔法・罠

伏せ 1枚

 

「ボクのターン!」

 

真二&レイ

レイLP 4000

レイ 手札 3→4枚

 

「バトル!スターダスト・ドラゴンで風魔神ーヒューガを攻撃!」

 

「やはり来たか、リバースカードオープン!ヒーロー見参!」

 

<ヒーロー見参>

通常罠

 

「相手は私の手札を1枚選びそのカードがモンスターだった場合そのカードを特殊召喚する、私の手札は1枚このカードを特殊召喚する」

 

<雷魔神ーサンガ>

Level 7 雷族 光

ATK 2600/DEF 2200

 

「さ、三魔神が揃った!?」

 

「モンスターが増えたことにより巻き戻る、さて、どうする?」

 

「レイ、待っ「攻撃続行!スターダスト・ドラゴンで攻撃!」」

 

遅かったか

 

「それではスーガの効果発動!スターダスト・ドラゴンの攻撃力を0にする!」

 

「えっ!?」

 

もうここで使わないといけないのか!

 

「速攻魔法発動!サイクロン!」

 

<サイクロン>

速攻魔法

 

「サイクロンだと?まさか自分のカードを破壊する気か?」

 

「違う、スターダスト・ドラゴンの効果発動!このモンスターをエンドフェイズまで墓地へ送ることでサイクロンを無効にし破壊する!ゆけ!スターダスト!ヴィクテム・サンクチュアリ!」

 

スターダスト・ドラゴンは粒子になり消えた。

 

「「エンドフェイズまでだと!?」」

 

「ボクはカードを伏せてターンエンド!」

 

「エンドフェイズ時、俺のスターダスト・ドラゴンは帰ってくる!」

 

真二&レイ

レイ LP 4000

レイ 手札 3枚

真二 LP 4000

手札 2枚

モンスター

恋する乙女 (ATK 400)

スターダスト・ドラゴン(ATK 2500)

魔法・罠

伏せ4枚

 

「私のターン、ドロー!」

 

迷宮兄弟

宮 LP 4000

宮 手札 2→3枚

 

「フッフッフッ、お前たちに見せてやろう、我が兄弟のエースを!」

 

エース...まさか!

 

「「雷水風の三魔神よ! 今こそその力を合体させ、復活のおたけびをあげよ! 出でよ!合体魔神!《ゲート・ガーディアン》!」」

 

<ゲート・ガーディアン>

Level 11 戦士族 闇

ATK 3750/DEF 3400

 

なんでいちいちハモるんだよこの人たち

 

「「バトルだ!ゲート・ガーディアンでスターダスト・ドラゴンを攻撃!魔神衝撃波!」」

 

「レイ!」

 

「うん!リバースカードオープン!ディフェンス・メイデン!」

 

<ディフェンス・メイデン>

永続罠 (ゲームオリカ)

 

「これにより攻撃対象は恋する乙女になる!更に和睦の使者を発動!」

 

<和睦の使者>

通常罠

 

「このターンお互いのモンスターは戦闘では破壊されず、ダメージも0になる!そして恋する乙女を攻撃したことによりゲート・ガーディアンに乙女カウンターを1つ乗せる!」

 

ナイスだレイちゃん!

 

ゲート・ガーディアン

乙女カウンター 0→1

 

「くっ、私はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

迷宮兄弟

宮 LP 4000

宮 手札 1枚

迷 LP 4000

迷手札 1枚

モンスター

ゲート・ガーディアン (ATK3750)

魔法・罠

伏せ 1枚

 

「俺のターン!」

 

真二&レイ

真二 LP 4000

真二 手札 2→3枚

 

さてと、どうする?とりあえずゲート・ガーディアンをどうにかしないとな...次のターンまでなんとか守らないと

 

「チューナーモンスター、ジャンク・シンクロンを召喚!」

 

<ジャンク・シンクロン>

Level 3 戦士族 闇 (チューナー)

ATK 1300/DEF 500

 

「ジャンク・シンクロンの召喚に成功した時墓地のレベル2以下のモンスターを特殊召喚する!来い!スピード・ウォリアー」

 

<スピード・ウォリアー>

Level 2 戦士族 風

ATK 900/DEF 400

 

「俺はカードを2枚伏せてターンエンド!」

 

「「「「「えぇぇぇぇぇぇぇ!?」」」」」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

拓磨side

...なるほどな、真二のやつシンクロモンスターをレイちゃんに預けてるか

 

「ねぇねぇ!拓磨!なんで真二はシンクロしなかったの!?」

 

「あいつレイちゃんに預けてる、多分だけど」

 

「えぇ!?アレって預けていいものなの!?」

 

「藍、声がでかい」

 

「そうですわよ!遊坂 藍!」

 

美咲、またいたのかよ

 

「み、美咲ちゃん!?いつの間に!?」

 

「今来ましたわ」

 

「そ、そうなんだ」

 

「美咲、ストーキングもほどほどにしとけよ?」

 

「なっ!ストーキングじゃありませんわ!これはその...そう、偵察ってやつですわ!」

 

偵察...ね

 

「まぁ、どうでも良いが」

 

「どうでも良いって酷いよ拓磨〜!」

 

「ちがう!その意味で言ったんじゃ無くて!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

レイside

あのモンスター...乙女カウンターが乗っているから次のボクのターンまで恋する乙女が残れば勝てるんだけど...

 

真二&レイ

レイ LP 4000

レイ 手札 3枚

真二 LP 4000

手札 0枚

モンスター

恋する乙女 (ATK 400)

スターダスト・ドラゴン(ATK 2500)

ジャンク・シンクロン (ATK 1300)

スピード・ウォリアー (DEF 400)

魔法・罠

伏せ4枚

 

「私のターン!」

 

迷宮兄弟

迷 LP 4000

迷 手札 1→2枚

 

「リバースカードオープン、サンダー・ブレイク発動!手札を1枚墓地へ送りディフェンス・メイデンを破壊する!」

 

<サンダー・ブレイク>

通常罠

 

「させない!スターダスト・ドラゴンで守る!ヴィクテム・サンクチュアリ!」

 

「掛かったな!これでもうモンスターは守れまい、魔法カード発動、ブラックホール!」

 

<ブラックホール>

通常魔法

 

「これでお前たちのモンスターは全滅だ!」

 

こ、これでボク達の負け...ごめん真二、ボクの所為で退学になっちゃって...

 

「レイ、何諦めてんだよ、俺たちは負けないぜ!だってもう勝利の方程式はできてるんだからさ!」

 

「えっ!」

 

「リバースカードオープン!我が身を盾に!」

 

<我が身を盾に>

速攻魔法

 

「俺のライフを1500ポイントを払いモンスターを破壊する効果を無効にし、破壊する!」

 

真二

LP 4000→2500

 

「そんな事したら真二は!」

 

「俺は、俺たちは絶対に勝つ!これは勝つためのリスクだ!」

 

真二は身を呈してボクの恋する乙女を守ってくれた...でもそんな事したら次の攻撃で真二は

 

「バトル、ゲート・ガーディアンで恋する乙女を攻撃!魔神衝撃波!」

 

「ぐあぁぁぁぁ!」

 

真二

LP 2500→0

 

「私はこれでターンエンド」

 

迷宮兄弟

宮 LP 4000

宮 手札 1枚

迷 LP 4000

迷手札 0枚

モンスター

ゲート・ガーディアン (ATK3750)

魔法・罠

なし

 

「エンドフェイズ時...俺のスターダストは蘇る!」

 

このターンで決めなきゃボク達の負け...

 

「レイ!デッキを信じろ!信じれば応えてくれる!言っただろ!俺は負けても構わない、俺は悔いのないようには戦った!お前も悔いの残らないようにやれ!」

 

真二...うん、ボク信じるよ、ボクのデッキをお願いボクのデッキ

 

「ボクのターン、ドロー!」

 

真二&レイ

レイ LP 4000

レイ 手札 3→4枚

 

来た!

 

「ボクは恋する乙女にキューピッド・キスとハッピー・マリッジを装備!」

 

<キューピッド・キス>

装備魔法

 

<ハッピー・マリッジ>

装備魔法

 

「バトル!恋する乙女でゲート・ガーディアンを攻撃!届いて!一途な想い!」

 

レイ

LP 4000→650

 

「自分でダメージを受けるとは、血迷ったか!」

 

「それは違うぜ!」

 

「真二!?」

 

レイが横を向くと真二が横に立っていた

 

「キューピッド・キスの効果発動!乙女カウンターの乗ったモンスターを装備モンスターが攻撃し、こちらがダメージを受けた時、そのモンスターのコントロールを得る!」

 

「「なんだと!?」」

 

ゲート・ガーディアン

コントローラー 迷宮兄弟→真二&レイ

 

「更にハッピー・マリッジの効果発動!自分フィールドに元々を相手がコントロールしていたモンスターが居る時そのモンスターの攻撃力分攻撃力を得る!」

 

恋する乙女

ATK 400→4150

 

「ゲート・ガーディアンとスターダスト・ドラゴンでダイレクトアタック!」

 

「うわぁぁぁぁぁぁっ!」

 

迷宮兄弟

迷 LP 4000→0

 

「いくぞ、レイちゃん!」

 

「うん!そしてリバースカードオープン!緊急同調!」

 

<緊急同調>

通常罠

 

「バトルフェイズ時、自分フィールドにチューナーとチューナーではないモンスターが居る時、シンクロ召喚ができる!」

 

これが真二の残してくれたカード、ボクにもシンクロができるようにって渡してくれたカード...

 

「「ボク(俺)はレベル2のスピード・ウォリアーにレベル3のジャンク・シンクロンをチューニング!」」

 

レイと真二の掛け声とともにスピード・ウォリアーは光となりジャンク・シンクロンが輪となり光を包んだ。

 

「「集いし星が、新たに輝く力を呼び起こす!光さす道となれ!」」

 

2 + 3 = 5

 

「「シンクロ召喚!いでよ、ジャンク・ウォリアー!」」

 

<ジャンク・ウォリアー>

Level 5 戦士族 闇

ATK 2300/DEF 1300

 

「何かと思えば攻撃力は2300、このターンで決着をつけるには少し足りんぞ!」

 

「それはどうかな?」

 

「なに?」

 

「ジャンク・ウォリアーのシンクロ召喚に成功した時、ボクの場にいるレベル2以下のモンスター全ての攻撃力を加える!ジャンク・ウォリアー!パワー・オブ・フェローズ!」

 

ジャンク・ウォリアー

ATK 2300→6750

 

「「「「「「攻撃力6750!?」」」」」」

 

その攻撃力に拓磨と真二、レイを除く全ての人が驚いた。

 

「「これで決める!ジャンク・ウォリアーでダイレクトアタック!スクラップ・フィスト!」」

 

「な、なんだとぉぉぉぉぉ」

 

迷宮兄弟

宮 LP 0

迷 LP 4000→0




真二side
「しょ、勝者セニョール真二&セニョールレイタッグなノーネ!」

なんとか勝てたか...それにしてもよくあのタイミングでキューピッド・キスを引いたな

ガバッ!

「真二!やったよ!」

レイが泣きながら抱きついて来た。

「ちょ///レイちゃ...じゃなかったレイ///みんなが見てるって!///」

「あっ、ごめん///」

アレ?なんかいつもとリアクションが違う気がする...いつもならいいでしょ、こんな時くらい!って言ったりするんだが、まぁ、状況が状況だしな、こうなるのも当たり前か

「おめでとう!2人とも」

「「校長先生!?」」

あ、そうだった、校長に言わなきゃいけない事があった

「鮫島校長、ラーイエロー保留の件、今解除してもらっても良いですか?」

「それはラーイエローに行かないと言うことかね?」

「いいえ、ラーイエローに昇格させてくださいって事です」

「...なるほど、分かったよ、すぐに手配しよう」

鮫島校長は全てを察したのか頷き返事をした。

----------------------------------------------------------------------------------------

そして数日後
アカデミア港

ラーイエローに昇格して少し経ち、アカデミアに連絡船が来る日が来た、レイの帰省する日である。

「真二くんには本当に迷惑をかけたね」

「いえいえ、俺も楽しかったですから大丈夫ですよ、おじさん」

そういえばレイちゃん家族には許可もらってるあるって言ってたけどよく承認したよな

「さてと、レイ帰ろうか」

「...うん」

「レイちゃん」

「どうしたの藍ちゃん?」

ヒソヒソヒソ

藍はヒソヒソとレイの耳元で何かを言った。

「大丈夫、策はあるよ!」

「策?何のことだ?拓「俺も知らないって言うか俺に効く癖いい加減なくせ」なんだよ!まだ言ってないだろ!」

真二と拓磨の会話を聞き、呆れた顔をする明日香であった。

「それじゃ、みんな...それに亮様も、今日はありがとう!じゃあね!」

「以外と普通だな?」

拓磨はニヤリと笑いながら言った。

「な、なにが?」

普通?それってどう言うことだ?

「いつもなら真二と離れたくない!とか言って駄々こねそうだからな」

「そ、そんなこと...ないよ!」

「レイちゃん!」

「な、なに?真二」

なでなで

「冬休みになったらそっちに帰るから、とりあえずそれまでな」

真二はレイの頭を撫でながらそう言った。

「おじさんいいの〜?あれ」

「真二くんなら安心だよ、レイを任せられるしね」

「ふ〜ん、公認なんだね〜」

「真二くん限定だけどね」

なんか奥で変なセリフが聞こえるんだけど...っていうかおじさん、俺限定って何のこと!?

『間も無くデュエルアカデミア連絡船出発いたします。』

「さてと、行こうか、レイ」

「じゃあねレイちゃん」

「うん!」

レイが返事をすると船の中へと入っていった。

「寂しくなるね〜真二♪」

「何でそんなにニヤついてんだよ、気持ち悪い」

「べ〜つに〜」

「バイバーイ!みんなー!」

船が出航するとレイは手を振りながら叫んでいた。

「真二!ありがとう!大好きだよー!」

「あぁ!俺もだー!」

「「「「「「「えっ!?」」」」」」」

「どうしたんだ?お前ら、それに丸藤先輩も?」

「お、お前今」

「レイちゃんのこと」

「それって〜」

「え?だって大好きだなんていつも言われてるし」

「はぁ!?」

「何だよ翔まで」

「こんなに鈍感な人見たことないわ」

「何だよ!?俺なんか悪いこと言ったか!?」


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TURNー13 〜勝利のために〜

???side
いいぞ、いいぞ...もうすこし、もう少しであいつは俺の物となり、その力で遊一を目覚めさせることができる!

「やっほー♪どうだい先生?」

「え、えぇ!順調です!」

「そうか、なら良いや♪...それじゃあさ、そろそろ計画に取り掛かろうか♪」

「は、はい!」

「早く息子さんの目を覚まさせてあげたいしね♪それじゃ、期待してるから♪それとさ、僕に一泡吹かせようと何か計画してたでしょ?」

「ど、どうしてその事を!?」

「あらあら、普通に吐いちゃうのか...まぁいいや♪その正直さに免じて今回は許してあげるよ♪でも、次はないからね」

そう言うとフードの少年は影の中に入って行った。


真二side

イエロー寮

レイちゃんが帰って3週間が経った、なんて言うか騒がしかったのが嘘に感じるくらい静かだ、イエローの寮が一人部屋ってのもあるかも知れないけど

 

コンコン

 

客?誰だろ?

 

「どうぞ」

 

ガチャ!

 

「やぁ、久しぶり」

 

「...誰?」

 

「三沢だよ!三沢!」

 

三沢...そんな奴いたか?

 

「あっ!あのアサシン三沢!入試以来だな!元気にしてたか?」

 

「いや、体育の時ピッチャーをしてたんだが」

 

体育の時...?いつの話だろ?(TURNー7参照)

 

「それで、アサシン三沢が俺に何の用?暗殺か?」

 

「そんな事があるわけないだろ!それに俺はアサシンじゃない!...お隣さんに挨拶に来たんだ」

 

「お隣さん?」

 

「俺の部屋はお前の隣だからな」

 

「そうだったのか、でもなんで今頃?俺がここに来てもう3週間くらい経つぞ?」

 

「それはだな、デュエル理論を考えていたからだ」

 

...何言ってるんだ?こいつは

 

「デュエル理論?」

 

「分かりやすく言うならデッキ構築を考えてたんだ」

 

「それならそうと言えよ、今一瞬お前のことが俺の中で危ない奴っていう人間になってたぞ?」

 

まぁ、なんか実際やらかしそうな気はするけど

 

「なぁ、なんでデッキ構築?」

 

「それはな、お前を倒す為だ!遊闇真二!」

 

「...ん?」

 

俺を倒すためのデッキを作っててそれが完成したからお前の部屋に来たって解釈でいいのか?これ

 

「まぁ、いいや、俺とデュエルしたいってことだろ?」

 

「話が早くて助かる、外へ出ようか」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

藍side

「う〜っと!今日は休みだし、久しぶりにぐぅたらしようかな?」

 

バンッ!

 

「遊坂 藍!ちょっと来なさい!」

 

美咲は勢いよくドアを開け入って来た。

 

「も〜っ!何なのよ?って引っ張らないで〜!」

 

藍は美咲に引っ張られながら外へ出た。

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

ブルー男子寮前

「ここは...男子寮?」

 

「そうよ!最近拓磨の様子が変なの!」

 

「様子が変〜?」

 

う〜ん?どういうことなのかな?

 

「居ましたわ!」

 

美咲が指をさす方向に拓磨がいた。

 

う〜ん、見た感じあまり変わらないような気がするけど?

 

ギロッ!

 

ひっ!何あの目つき!?

 

「ね、ねぇ美咲ちゃん!拓磨何かあったの〜?すごく怖いけど」

 

「それを突き止めるためにあなたを呼びましたの」

 

「え?」

 

「認めたくないのですけど、拓磨はあなたに強い信頼感を抱いて居ましたので」

 

「た、拓磨が私に?そんな〜照れるよ〜///」

 

「だから認めたくなかったの!」

 

「そ、そうだったんだ〜」

 

それにしても、拓磨どうしたんだろ?なんかここに来たばかりの時みたいな目つきしてるよ〜

 

「ちょっと私声をかけてくる!」

 

「ちょっと!遊坂さん!?」

 

「拓磨〜!」

 

「...なんだ?」

 

「特に用事はないんだけど、どこに行くの〜?」

 

「お前には関係のないところだ、用がないならさっさと帰れ」

 

「でもさ〜!」

 

「聞こえなかったのか?俺はさっさと帰れって言ったんだ」

 

ビクッ!

 

「ご、ごめんなさい」

 

美咲ちゃんの言う通り今日の拓磨はおかしいよ〜!

 

「なぜ戻って来たの!遊坂 藍!」

 

「拓磨のさっきの目、すごく怖かった、あの目やっぱり変だよ」

 

「っ!そ、それで?」

 

「私、真二に伝えてくる!」

 

真二なら...真二ならきっと拓磨を元に!

 

「ちょ、ちょっと!待ちなさい遊坂 藍、私を置いてかないで!」

 

「美咲ちゃんは拓磨を尾行してて、ここで拓磨を見失ったら、もう会えないような気がして...」

 

「...分かりましたわ、あなたのその気持ちに免じてこの私、尾行いたしますわ!」

 

「ありがとう美咲ちゃん!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

「これで終わりだ!バスター・ブレイダーでウォーター・ドラゴンを攻撃!破壊剣一閃!」

 

「うわぁぁぁぁぁぁ」

 

三沢

LP 500→0

 

「良いデュエルだったぜ、三沢!」

 

まさかあんなコンボで俺のシンクロを封じてくるとは思わなかったよ

 

「また構築を考えないといけないな」

 

「勉強熱心だな、お前は」

 

「真二ぃぃぃ!」

 

背後から藍の声がする

 

「藍、どうしたんだ?そんなに急いで」

 

「ハァ...ハァ...拓磨が...拓磨が大変なの!」

 

「はぁ!?」

 

藍はさっき起こったことを話した。

 

それは確かにおかしいな、拓磨は基本的に藍には優しいし、そんな言葉を言うなんて想像がつかない...藍のこの表情を見る限り喧嘩してるようには見えないしな

 

「それで!拓磨は今どこにいる!」

 

「え、えっと!」

 

アタフタしながら藍はPDAを取り出した。

 

「森...発電所の近くだって!」

 

発電所ってなるとここから少し近いな

 

「藍、お前はゆっくりでいい、後で来い!」

 

「私も一緒に!」

 

「お前は今バテてる、ここで倒れたら困るんだよ」

 

「わ、分かった」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

発電所

この辺か?

 

「待ってましたわ遊闇 真二」

 

「美咲、拓磨の場所は?」

 

「さんをつけなさい!...あそこですわ!」

 

美咲の指差す方向に拓磨と白衣を着た人が2人居た

 

「情報提供感謝する!」

 

そう言い真二は拓磨の方へ走って行った。

 

「待て!お前ら!」

 

「おや?これはこれは、遊闇くんじゃないか」

 

俺のことを知ってる?ってことは学校関係者か?

 

「先生、この生徒は?」

 

「主要人物だよ、この作戦のね」

 

そう言うと先生と呼ばれる人は拓磨にヘルメットをかぶせた。

 

「な、何をしてるんだ!?」

 

「これはね、デュエルエナジーを転送する装置だよ」

 

「デュエル...エナジー?」

 

どこかで聞いたことがあるような...

 

「そう、人はデュエルをする時謎のエネルギーを放出することが最近の学会で分かってね、そしてデュエルエナジーは勝者の方に強く分泌されることが分かったのさ、だから私はこの遊蔵 拓磨を調整した、勝ちを渇望するようにね!...話がズレたか、まぁこれはそのデュエルエナジーを抽出する為の機械だよ」

 

「お前らの目的はなんだ!」

 

「私の目的かい?それはデュエルエナジーの回収だよ、そして息子を目覚めさせる」

 

息子を目覚めさせる?

 

「私の息子は今、意識不明なんだ、あの方が言うにはデュエルエナジーを与えることで目を覚ますと言っていてね」

 

「あの方?」

 

まさか、ヤミか?

 

「拓磨!目を覚ませ!」

 

「...真二、俺とデュエルしろ」

 

「お前何を言って!」

 

「無駄だよ、彼を正気に戻したければデュエルで勝つしかない、まぁ、勝てるとは思えんがね、今の拓磨くんは勝つことを全てとして考えているんだからね」

 

くっ、ここでデュエルしたら、デュエルエナジーってのを転送されちまう、そうなったら奴らの思う壺だ、でも...拓磨を正気に戻さないとっ!

 

「チッ!拓磨!俺とデュエルしろ!」

 

「フッ、それを待っていた」

 

「「デュエル!」」

 

真二 [先攻]

拓磨 [後攻]

 

「先攻は俺がもらう!ドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺は手札からワン・フォー・ワンを発動!」

 

<ワン・フォー・ワン>

通常魔法

 

「手札のモンスターカードを墓地へ送りデッキからレベル1のモンスターを特殊召喚する!現れろ、破壊剣士の伴竜!」

 

<破壊剣士の伴竜>

Level 1 ドラゴン族 闇 (チューナー)

ATK 400/DEF 300

 

「そして破壊剣士の伴竜の効果発動!このカードを生け贄に捧げ、手札のバスター・ブレイダーを特殊召喚する!」

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「俺はカードを2枚伏せてターンエンド」

 

真二 LP 4000

手札 1枚

モンスター

バスター・ブレイダー (ATK 2600)

魔法・罠

伏せ2枚

 

「俺のターン、ドロー!」

 

拓磨 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺はフィールド魔法、混沌の場(カオス・フィールド)を発動」

 

混沌の場(カオス・フィールド)

フィールド魔法

 

混沌の場が貼られると辺り一面は青く眩しい景色に変わった。

 

「混沌の場だと!?」

 

なんだこの眩しい景色は!?

 

『マスター!大丈夫ですか!?』

 

あぁ、なんとかな

 

『この場所...高い魔力と闇を感じます!』

 

闇...拓磨のか?

 

『はい...気をつけてください、何が起こるかわかりません!』

 

「何をよそ見してやがる!」

 

「...なんでもねえよ」

 

これが拓磨の闇?一体何があるんだ?

 

「混沌の場が貼られた時、俺はデッキから”カオス・ソルジャー”儀式モンスター、または”暗黒騎士ガイア”モンスターを手札に加える、俺は疾走の暗黒騎士ガイアを手札に加える。」

 

カオス・ソルジャーじゃない...ってことはすでに握っているか

 

「俺はカオスの儀式を発動!」

 

<カオスの儀式>

儀式魔法

 

「手札のサクリボーと疾走の暗黒騎士ガイアを生け贄に捧げ、現れろ、最高にして誇り高き戦士!カオス・ソルジャー!」

 

<カオス・ソルジャー>

Level 8 戦士族 地

ATK 3000/DEF 2500

 

「そして、生け贄にされたサクリボーと疾走の暗黒騎士ガイアの効果を発動!デッキから1枚ドロー」

 

拓磨

手札 2→3枚

 

「さらにカオス・ソルジャーモンスターを手札に加える!俺が手札に加えるのは超戦士カオス・ソルジャー!」

 

「超戦士カオス・ソルジャーだと!?」

 

「そして混沌の場の効果発動手札・フィールドからモンスターが墓地へ送られる度にこのカードに魔力カウンターを1つ乗せる因みに最大個数は6個までだ、今送ったのは2体、よって2つ乗せる!」

 

混沌の場

魔力カウンター 0→2個

 

混沌の場に魔力カウンターが乗ると2つの灰色の玉が現れた。

 

あれが拓磨の闇...なのか?

 

『そのようですね』

 

「俺は勝利に全てを捧げる、俺はさらにトレード・イン発動!」

 

<トレード・イン>

通常魔法

 

「手札の超戦士カオス・ソルジャーを墓地へ送り、2枚ドロー!」

 

拓磨

手札 2→4枚

 

「そしてモンスターが墓地へ行った為、混沌の場に魔力カウンターが1つ乗る!」

 

混沌の場

魔力カウンター 2→3個

 

「バトル!ゆけ、カオス・ソルジャー!バスターブレイダーを攻撃!カオス・ブレード!」

 

「速攻魔法発動!破壊剣士融合!」

 

<破壊剣士融合>

速攻魔法

 

「手札のブラック・マジシャンと場のバスターブレイダーを融合!バスター・ブレイダーの力を受け継ぎし、最強の魔導剣士(パラディン)よ、今ここに姿を現せ!融合召喚!最強にして最高の魔導剣士!超魔導剣士ーブラック・パラディン!」

 

「モンスターが2体、また魔力カウンターを追加だ!」

 

混沌の場

魔力カウンター 3→5個

 

<超魔導剣士ーブラック・パラディン>

Level 8 魔法使い族 闇

ATK 2900/DEF 2400

 

「ブラック・パラディンはフィールドとお互いの墓地のドラゴン族モンスター1体につき500ポイント攻撃力をアップさせる!」

 

超魔導剣士ーブラック・パラディン

ATK 2900→3400

 

拓磨 LP 4000

手札 3枚

モンスター

カオス・ソルジャー (ATK 3000)

魔法・罠

伏せ1枚

フィールド魔法

混沌の場 (魔力カウンター 5個)

 

「俺のターン、ドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 1→2枚

 

拓磨の場には伏せカードが1枚、ブラック・パラディンの効果はさすがに知ってる、ならあれは罠カードと思った方がいいか、手札には融合解除がある、除去カードだったとしても防ぐことはできるか

 

「バトルだ!超魔導剣士ーブラック・パラディンでカオス・ソルジャーを攻撃!超魔導無影斬!」

 

「リバースカードオープン、ブレイクスルー・スキル!ブレイク・パラディンの効果を無効にする!」

 

<ブレイクスルー・スキル>

通常罠

 

「やっぱり通してはくれないか、速攻魔法発動!融合解除!ブラック・パラディンをエクストラデッキに戻し、融合素材となったモンスターを墓地から蘇生させる!」

 

<融合解除>

速攻魔法

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2400

 

<ブラック・マジシャン>

Level 7 魔法使い族 闇

ATK 2500/DEF 2100

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

真二 LP 4000

手札 1枚

モンスター

バスター・ブレイダー (ATK 2600)

ブラック・マジシャン (ATK 2500)

魔法・罠

伏せ1枚

 

『マスターの読みは正しかったようです!』

 

って事はやっぱり

 

『はい、あの玉一つ一つが拓磨さんの闇その物です!』

 

一つ一つってあの数全部って事かよ

 

『はい、今から私の魔力であれ全てを具現化させます、いきますよ!』

 

そういうと幽鬼は1枚の札を投げつけた。

 

スファン!

 

投げつけた札は分散すると、玉の全てが変形し拓磨の影のような形になった。

 

あれが

 

『はい、拓磨さんの闇自身です。』

 

【勝利こそ全てだ】

 

【そう、俺はずっと勝ち続ければいい】

 

【そうすればきっと夢は叶う】

 

【それなら孤独でもいい】

 

【デュエルは勝利こそ全てだ】

 

5体の闇...あれが拓磨の心の奥底に眠る弱音か

 

『そのようですね』

 

なぁ幽鬼、一つ頼みたいことがある

 

『何でしょう?』

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

藍side

もう少し...もう少しで拓磨と真二の所に着く...あっ!あれは!

 

「ハァ...ハァ...美咲ちゃん、状況は〜?」

 

「はっきり言って今の所両者互角ですわ」

 

「って事は何が起こるかまだ分からないって事?」

 

「いいえ、言ったはずですわ、”今の所は”と」

 

今の所?それってどういう事?それにあの拓磨の影みたいなのはなに?

 

「真二〜!」

 

「藍、もう来たのか!?」

 

「おい、真二...よそ見してんじゃねぇよ、それに今は俺のターンだ」

 

「拓磨〜何してるの!なんでそんなに...そんなに楽しそうじゃないの?」

 

「楽しむ...?俺はなぜ楽しまなきゃいけないんだ?」

 

「だって...だってデュエルは楽しむものでしょ?」

 

「黙れ!藍、真二の次はお前だ!」

 

ひっ!

 

「拓磨!よそ見をするんじゃない!今の相手は俺なんだろ!」

 

「分かってるさ、だがこのターンでケリをつける!」

 

「なんだと!?」

 

「俺は混沌の場の効果発動!魔力カウンターを3つ取り除きデッキから儀式魔法を1枚手札に加える、俺は超戦士の萌芽を手札に加える。」

 

混沌の場の効果を使うと、5体のうち3体の拓磨の影は拓磨の中に取り込まれた

 

「そして超戦士の萌芽を発動!」

 

<超戦士の萌芽>

儀式魔法

 

「手札のレベル4闇属性の宵闇の騎士と、デッキのレベル4光属性の開闢の騎士を墓地へ送り、墓地より超戦士カオス・ソルジャーを儀式召喚する!戦士を超えた超戦士よ、絆の鎖を砕いた俺にその力を見せよ!儀式召喚!降誕せよ!超戦士カオス・ソルジャー!」

 

<超戦士カオス・ソルジャー>

Level 8 戦士族 地

ATK 3000/DEF 2500

 

あのモンスター...中等部時代の拓磨のエースって前に明日香ちゃんから聞いたことがある、そういえばいつも拓磨が出してるカードだよね〜、確か効果は戦闘でモンスターを破壊したらそのモンスターの攻撃力分のダメージを与える...だったっけ?

 

「さらに俺は最強の盾を超戦士カオス・ソルジャーに装備する!」

 

「最強の...盾?」

 

「このカードは戦士族にのみ装備可能のカード、このカードを装備したモンスターは攻撃表示の時、守備力分を攻撃力に加え、守備表示の時攻撃力分を守備力に加えるカードだ」

 

<最強の盾>

装備魔法

 

超戦士カオス・ソルジャー

ATK 3000→5500

 

「攻撃力...」

 

「5500!?」

 

「ふふふハッハッハ!素晴らしい!これが勝利を望みし力か!そうだ、もっとやれ拓磨!」

 

「...はい、先生!バトル!超戦士カオス・ソルジャーでバスター・ブレイダーを攻撃!カオス・ブレード改!」

 

「させてたまるか!俺は墓地のネクロ・ガードナーの効果発動!このカードをゲームから除外し攻撃を無効にする!」

 

「そんなカードいつの間に...なるほど、最初のワン・フォー・ワンか、だがな真二、今お前はこれでまだチャンスがあると思っただろ?」

 

「なっ!」

 

「残念だったなぁ、一見今の行動は正しかった、だが俺はその先を行く!速攻魔法発動!ダブル・アップ・チャンス!」

 

<ダブル・アップ・チャンス>

速攻魔法

 

「「ダブル・アップ・チャンス?」」

 

「俺のモンスターの攻撃が無効化された時、もう一度攻撃ができる!今度こそトドメを刺せ!バスター・ブレイダーを攻撃!カオス・W(ダブル)・ブレード!」

 

「リバースカードオープン!ダメージダイエット!このターン受けるダメージを半分にする!」

 

「無駄だ!ダブル・アップ・チャンスで効果を得たモンスターはダメージステップ時、そのモンスターの攻撃力は2倍になる!」

 

「なんだと!?ぐぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

真二

LP 4000→0

 

「真二!」

 

藍は真二の元に走って行った。

 

「ついに、遂にやった!俺は真二に勝ったんだ!」

 

「素晴らしい...がデュエルエナジーはまだ少し足りていないな、拓磨、あの女も始末しろ!」

 

「ぐっ!?」

 

拓磨は頭を抑えながら蹲った。

 

「どうした!?何があったのだ?」

 

「はぁ...はぁ...何でもありません、大丈夫です、少しだけ頭が痛くなっただけです。」

 

「へ...へへ、どうだ、俺の力は」

 

「貴様!何をした!」

 

「教え...ねぇよ」

 

「...まぁいい、さてと拓磨あの女ともデュエルをし、エナジーを集めるんだ」

 

「...はい」

 

そういうと拓磨はデュエルディスクを構えた。

 

「あ...い」

 

「真二、もういいよ...これ以上喋ったら」

 

「大丈夫...だ、ただの魔力の使いすぎ...だから、はぁ...はぁ...それよりも藍、拓磨を倒してくれ」

 

「そんなっ!無理だよ!私、真二より弱いんだよ!?」

 

「大丈夫、藍ならきっと拓磨を救える...だから!」

 

そう言って真二は一枚のカードを藍に渡してきた。

 

幽鬼...うさぎ

 

「こいつならいざという時藍を守ってくれる...はずだ」

 

『はずとは何ですか!はずとは!』

 

えっ!?今声が聞こえたような

 

「藍...頼んだ、お前の気持ちを拓磨に伝えてこい、そうしたら、あいつを救えると...思う」

 

そう言うと真二は目をつむった。

 

「真二!?ねぇ、起きてよ!」

 

『大丈夫ですよ藍さん、マスターは魔力を補充するために眠っただけです!』

 

また、声がした!?

 

「どこなの!?」

 

『ここです!』

 

もしかして幽鬼うさぎから!?

 

『私はカードの精霊です、でも不思議ですね』

 

不思議って何が?

 

『藍さんに魔力を少し流して会話できる程度まで流そうとしたのですが...最初から少量ながら魔力を持っているんです。』

 

「おい、話はもう済んだか?さっさと始めようぜ?」

 

「...今はお話ししてる場合じゃないようだね」

 

正直怖い、だって相手は拓磨なんだから...でも逃げちゃダメなんだ!あの時みたいに悔しい思いをしないために...今度はちゃんと自分の思いを伝えないといけないんだ!




次回予告
藍「拓磨、一つ聞いていい?拓磨にとってデュエルってなに?」

影の拓磨【それは勝利、デュエルとは勝利することだ!】

藍「違うよ!デュエルは楽しむものでしょ?」

影の拓磨【そうだ、だから俺は楽しんでいる、勝利をな!】

藍「そうじゃないよ!デュエルはみんなで楽しく!笑顔でやるものだよ!」

影の拓磨【お前は...お前は何なんだ!何で俺にここまでする!】

藍「だって私は拓磨のことがっ!」

私は伝えるあの時言えなかったことを!
次回、遊戯王GX+”伝えたいこと”デュエルスタンバイ!


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TURNー14 〜伝えたいこと〜

ヤミside
フフフッ♪面白くなってきたね、これからどうするか...注目だよね♪

『.....』

分かってるって、君が言いたいこと...さてっと!新しい歯車は動き出した、これで彼らがどうするのか見ものだよね

『......』

ふ〜ん、君はそう考えるのか、でもさ♪ファースト・コンタクトは上手くいったんだからこの先もやれるよ、君と僕ならね♪そうでしょ?グラファ♪


藍side

「「デュエル!」」

 

拓磨 [先攻]

藍 [後攻]

 

「俺の先攻!ドローだ!」

 

拓磨 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺はテラ・フォーミングを発動!」

 

<テラ・フォーミング>

通常魔法

 

「デッキからフィールド魔法を一枚加える、俺は混沌の場(カオス・フィールド)を手札に加え、そのまま発動!」

 

<混沌の場>

フィールド魔法

 

「混沌の場の発動処理として俺はデッキからカオス・ソルジャーと名のついた儀式モンスター、または暗黒騎士ガイアと名のついたモンスターを手札に加える、俺は超戦士カオス・ソルジャーを手札に加え、超戦士の儀式を発動!」

 

<超戦士の儀式>

儀式魔法

 

「手札の宵闇の騎士と開闢の騎士を生贄に捧げ、儀式召喚する!戦士を超えた超戦士よ、絆の鎖砕きし俺にその力を見せよ!儀式召喚!降誕せよ、超戦士カオス・ソルジャー!」

 

「も、もう来た!?」

 

「そして、手札からモンスターが2体墓地へ送られたことにより混沌の場に魔力カウンターを2つ乗せる!」

 

混沌の場

魔力カウンター 0→2

 

<超戦士カオス・ソルジャー>

Level 8 戦士族 地

ATK 3000/DEF 2500

 

「さらに宵闇の騎士、開闢の騎士を素材としたことにより超戦士カオス・ソルジャーは1ターンに2度度相手のモンスターを除外できる。そして1ターンに1度相手の手札1枚を次の相手のエンドフェイズまでランダムに裏側で除外する!さらに戦闘で相手モンスターを破壊した時もう一度だけ攻撃ができる!」

 

「効果長いよ〜!」

 

「ではまず超戦士カオス・ソルジャーの効果で藍の手札を1枚除外させてもらう!」

 

「その瞬間、手札の幽鬼うさぎを墓地へ送り効果発動!超戦士カオス・ソルジャーを破壊!」

 

「ちっ!」

 

私を守って!幽鬼ちゃん!

 

『任せて!幽鬼札、サイキックシャイン!』

 

幽鬼の投げた札は超戦士カオス・ソルジャーを包むと爆発した

 

「だが、破壊をされただけ、効果は持続する」

 

そう言うと藍の手札が一枚消えた。

 

あっ!ヴァルハラが!

 

「その様子だとキーカードを当てたか?そして!幽鬼うさぎと超戦士カオス・ソルジャーが墓地へ送られたことにより、混沌の場に魔力カウンターが2つ乗る!」

 

混沌の場

魔力カウンター 2→4個

 

『落ち着いて藍ちゃん!まだ勝機はあるよ!』

 

うん、大丈夫だよ、幽鬼ちゃん

 

「俺は墓地に存在する宵闇の騎士と開闢の騎士をゲームから除外し、現れよ!カオス・ソルジャーー開闢の使者ー!」

 

<カオス・ソルジャーー開闢の使者ー>

Level 8 戦士族 地

ATK 3000/DEF 2500

 

「そして除外された開闢の騎士、宵闇の騎士の効果発動、デッキから儀式魔法と儀式モンスターを手札に加える、俺は超戦士の萌芽とカオス・ソルジャーを手札に加え、ターンエンドだ」

 

拓磨 LP 4000

手札 2枚

モンスター

カオス・ソルジャーー開闢の使者ー (ATK 3000)

魔法・罠

フィールド魔法

混沌の場 (魔力カウンター 4個)

 

『藍さん、大丈夫ですか!』

 

うん、大丈夫だよ!

 

【勝利こそ全てだ】

 

【これは夢を叶えるための】

 

【俺は孤独でいいんだ】

 

【誰も俺を構ったりはしない】

 

な、何なよあれは...拓磨?

 

『アレは拓磨さんの心の闇、言わば弱音の部分です』

 

あれが拓磨の弱音、でも何で美咲ちゃんや他のみんなは気づいてないの?

 

『きっとこのデュエルの参加者、そして魔力の強い者だけが見える幻覚のようなものだと思います。』

 

「どうした、藍!早くカードを引け!」

 

『藍さん、デュエルに戻る前にひとつ伝えたいことがあります』

 

伝えたいこと?

 

『今、マスターは拓磨さんの心の中に意識だけをダイブさせてます』

 

意識を?ダイブ?

 

『簡単にいうなら心の闇を消そうとしているんです完全に消す方法はないとは思います、ですが多少消すことはできると思います、その方法を見つけるまで時間稼ぎをお願いします。』

 

...分かった、でもそれでいいのかな?

 

『え?』

 

ううん、何でもない!

 

「私のターン!ドロー!」

 

藍 LP 4000

手札 4→5枚

 

「私はモンスターをセット、カードを2枚伏せてターンエンド!エンドフェイズ時、超戦士カオス・ソルジャーの効果で除外されていたカードは手札に戻ってくる!」

 

藍 LP 4000

手札 3枚

モンスター

伏せ1枚

魔法・罠

伏せ 2枚

 

「俺のターン、ドロー!」

 

拓磨 LP 4000

手札 2→3枚

 

「俺は超戦士の萌芽を発動」

 

<超戦士の萌芽>

儀式魔法

 

「手札のレベル4光属性のカイザー・シーホースとデッキのレベル4闇属性のダーク・グレファーを墓地へ送り墓地より現れよ!超戦士カオス・ソルジャー!」

 

<超戦士カオス・ソルジャー>

Level 8 戦士族 地

ATK 3000/DEF 2500

 

混沌の場

魔力カウンター 4→5個

 

【どうせ俺は...】

 

また増えた!?

 

「バトルだ!カオス・ソルジャーー開闢の使者ーで伏せモンスターを攻撃!開闢双破斬!」

 

「うっ!」

 

「破壊したのは創造の代行者ヴィーナスか、まぁいい、モンスターが墓地へ送られたことにより混沌の場に魔力カウンターが貯まる!」

 

混沌の場

魔力カウンター 5→6(最大)

 

【俺は藍...お前をデュエリストとして認めない】

 

今のも闇の一つ?私をデュエリストとして認めないって...?

 

「そして、カオス・ソルジャーー開闢の使者ーは相手モンスターを破壊した時、もう一度攻撃できる!次空突刃・開闢双破斬!」

 

「リバースカードオープン!ガード・ブロック!」

 

<ガード・ブロック>

通常罠

 

「ちっ!」

 

「この攻撃による私へのダメージは0にして、その後デッキからカードを1枚ドロー!」

 

藍 LP 4000

手札 3→4枚

 

「姑息な手をっ!超戦士カオス・ソルジャーでダイレクトアタック!」

 

「はぅぅっ!」

 

LP 4000→1000

 

「俺はこれでターンエンドだ」

 

拓磨 LP 4000

手札 1枚

モンスター

超戦士カオス・ソルジャー (ATK 3000)

カオス・ソルジャーー開闢の使者ー (ATK 3000)

魔法・罠

フィールド魔法

混沌の場 (魔力カウンター 6個)

 

ねぇ、幽鬼ちゃんもしかしてあの混沌の場の魔力カウンターが拓磨の闇に関係してるのかな?

 

『可能性はありますね、でも今はマスターを』

 

ううん、真二だけが拓磨を救うんじゃない、私も拓磨を救わなきゃ!

 

「拓磨!私一つ聞きたいことがあるの」

 

「なんだ?」

 

「拓磨にとってデュエルって、なに?」

 

「デュエルとは勝利!勝利のために俺は戦う!」

 

「違うよ!デュエルは楽しむものでしょ!忘れたの?」

 

「そうだ、だから俺は楽しんでいる、勝利をな!」

 

「そうじゃないよ!デュエルは人を笑顔にすることそして、デュエルは人を熱くさせること、そう教えてくれたのは拓磨でしょ!」

 

「俺が...ぐっ!」

 

拓磨は胸を手で抑えて蹲った。

 

「拓磨、大丈夫!?」

 

「なっ、なんだ...心が...痛い!」

 

「き、貴様ら!何をした!」

 

「そんなっ!私に言われても...」

 

「はぁ...はぁ...だ、大丈夫です、先生」

 

そう言い拓磨は立ち上がった。

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

これが...拓磨の心の中

 

周りには黒い球が浮いていた。

 

『マスター!急いでください!』

 

「わかったよ、こっちは目的地に着いた、そう焦るなって、幽鬼」

 

『そうじゃないんですよ!藍さんが!』

 

「ん?藍がどうかしたのか?ってこれは!」

 

なるほど心の闇を消すにはそれを分かち合うことが一番か

 

『藍さんが説得をしようと!』

 

「幽鬼、意外とそれ、正解だ」

 

『えっ!?』

 

「心の闇を消す、今藍が説得をしようとしてるからか知らんが一つが消えかかってる、藍が説得をする事によって分かち合い、拓磨の心が安らいでるのかもな」

 

そう言うと真二の目の前に拓磨が現れた。

 

「幽鬼、俺の心配はもういい、藍のサポートを頼む」

 

『え、でも』

 

「いいから行け!」

 

『は、はい!』

 

こいつが闇の本体か?

 

「よぉ、真二...どうしてお前がこんなところに居る!」

 

「そんなの簡単だ、お前を救いに来たんだよ」

 

「そうじゃない、何でお前らはここまでする!こんな俺のために何で「そんなの決まってんだろ?友達だからだよ」」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

藍side

『藍さん!デュエルを続けてください!』

 

えっ!?

 

『マスターによると拓磨さんを救うには説得しかないそうです!』

 

私が...拓磨を

 

「私のターン!ドロー!」

 

私は拓磨を救ってみせる!

 

藍の引いたカードは光り輝きながら手札に加わった。

 

藍 LP 4000

手札 4→5枚

 

こ、このカードは!?

 

「私は神の居城ーヴァルハラを発動!」

 

<神の居城ーヴァルハラ>

永続魔法

 

「ちっ!」

 

「ヴァルハラの効果で自分フィールドにモンスターが存在しない時、手札から天使族モンスターを特殊召喚できる!私は勝利の導き手フレイヤを守備表示で特殊召喚!」

 

<勝利の導き手フレイヤ>

Level 1 天使族 光

ATK 100/DEF 100

 

「さらにゼラの戦士を召喚!」

 

<ゼラの戦士>

Level 4 戦士族 地

ATK 1600/DEF 1600

 

「そして私は永続魔法コート・オブ・ジャスティスを発動!」

 

<コート・オブ・ジャスティス>

永続魔法

 

「コート・オブ・ジャスティスだと!?」

 

「そしてコート・オブ・ジャスティスの効果発動!自分フィールドにレベル1の天使族モンスターが存在する時、手札から天使族モンスターを特殊召喚する!私は手札からチューナーモンスター死の代行者ウラヌスを特殊召喚!」

 

<死の代行者ウラヌス>

Level 5 天使族 闇 (チューナー)

ATK 2200/DEF 1200

 

「チューナーモンスターだと!?何故だ!何故お前が!」

 

『藍さんは元から魔力を持っていた、だからチューナーモンスターを作ったのかな?そうなると藍さんの魔力はマスターと同じ...いや、それ以上ってこと!?』

 

「ねぇ拓磨、何で私をデュエリストとして認めないの?」

 

「...」

 

【俺は認めない】

 

【ここで藍を認めてしまったら】

 

【俺の...俺の3年間が無駄になる】

 

【そんなことしたくない!】

 

黙ってても本音は影が喋る...か

 

「ごめんね拓磨、何にも分かってやれなくて」

 

「やめろ...俺をそんな目で見るんじゃない!」

 

「私はレベル4のゼラの戦士にレベル4になった死の代行者ウラヌスをチューニング!奇跡の力を帯びた戦士よ、友を助けるために力を貸して!」

 

4 + 4 = 8

 

「シンクロ召喚!降臨せよ!ゼラの天使!」

 

<ゼラの天使>

Level 8 天使族 光

ATK 2800/DEF 2300

 

「あ”っ!」

 

うっ!腕が...熱い!

 

藍の左手の甲に球の紋章が刻まれた

 

な、何これ!?

 

『その紋章...藍さんも!?』

 

幽鬼ちゃん何か知ってるの?

 

『は、はい...ですがこの事に関してはマスターの方が知っていると思います!』

 

そうだ!真二は今どうしてるの?

 

『マスターはそろそろ目を覚ますかと』

 

「藍!何をしている!早くしろ!」

 

「ご、ごめんごめん、ゼラの天使は除外されている相手のカードの数×100ポイント攻撃力をアップするよ!」

 

「俺が除外しているのは宵闇の騎士と開闢の騎士の2枚だ」

 

ゼラの天使

ATK 2800→3000

 

「さらにフレイヤの効果発動!このカードがフィールドに存在する限り自分フィールドの天使族モンスターの攻撃力を400ポイントアップする!」

 

ゼラの天使

ATK 3000→3400

 

「バトル!ゼラの天使で超戦士カオス・ソルジャーを攻撃!スペルマ・ゼラ!」

 

「くっ!」

 

拓磨

LP 4000→3600

 

「私はこれでターンエンド!」

 

藍 LP 1000

手札 0枚

モンスター

ゼラの天使 (ATK 3400)

勝利の導き手フレイヤ (DEF 100)

魔法・罠

伏せ1枚

神の居城ーヴァルハラ

 

「俺のターン!」

 

拓磨 LP 3600

手札 1→2枚

 

カードを引くと拓磨はニヤリと笑った

 

「藍、お前今、プレイミスしたろ?普通は除外効果を持っているカオス・ソルジャーー開闢の使者ーを攻撃するのが得策だ、勝ちを焦りすぎたな、俺はカオス・ソルジャーー開闢の使者ーの効果発動!ゼラの天使を除外する!次元混沌斬!」

 

カオス・ソルジャーー開闢の使者ーは剣を突き出すとブラックホールのような穴が現れゼラの天使はのみ込まれていった。

 

でも、これで拓磨は攻撃ができないはず

 

「さらに俺はカオスの儀式を発動!」

 

<カオスの儀式>

儀式魔法

 

「俺の場にいるカオス・ソルジャーー開闢の使者ーを生贄に下げ、現れろ!最強の戦士!カオス・ソルジャー!」

 

<カオス・ソルジャー>

ATK 3000/DEF 2500

 

「バトル!カオス・ソルジャーで勝利の導き手フレイヤを攻撃!カオス・ブレード!」

 

「うわっ!」

 

「俺はこれでターンエンド」

 

拓磨 LP 3600

手札 0枚

モンスター

カオス・ソルジャー (ATK 3000)

魔法・罠

フィールド魔法

混沌の場(魔力カウンター 6個)

 

「私のターン!ドロー!」

 

藍 LP 1000

手札 0→1枚

 

「拓磨、勝ちを焦りすぎてるのはそっちだよ」

 

「何だと?」

 

「私はゼラの天使の効果発動!このカードがゲームから除外された次のターンのスタンバイフェイズ、このカードを特殊召喚する!」

 

<ゼラの天使>

Level 8 天使族 光

ATK 2800/DEF 2300

 

「ちっ!そんな効果があったのか!」

 

「魔法カード発動!強欲な壺!」

 

<強欲な壺>

通常魔法

 

「デッキから2枚ドロー!」

 

手札 0→2枚

 

「そして手札から死者蘇生を発動!墓地に存在する勝利の導き手フレイヤを特殊召喚!」

 

<勝利の導き手フレイヤ>

Level 1 天使族 光

ATK 100/DEF 100

 

ゼラの天使

ATK 3000→3400

 

「そして戦士の生還を発動!」

 

<戦士の生還>

通常魔法

 

「墓地に存在する戦士族モンスターを手札に加える!私はゼラの戦士を手札に加え、リバースカードオープン!リビングデッドの呼び声」

 

<リビングデッドの呼び声>

永続罠

 

「私は幽鬼うさぎを特殊召喚!」

 

<幽鬼うさぎ>

Level 3 サイキック族 (チューナー)

ATK 0/DEF 1800

 

幽鬼うさぎがフィールドに出ると白く光り出した。

 

「な、なんなの!?この光?」

 

『こ、この光は!藍さん!私の力、使ってください』

 

「ほえっ!?」

 

そう言うと幽鬼の光は藍の方へと移っていった。

 

な、なに?この感覚...ポカポカする〜

 

『藍、目を覚ましなさい』

 

どこからか声がする

 

誰!?

 

『私はエンシェント・フェアリー・ドラゴン、あなたは遊坂 藍ですね?』

 

そうだけど、どうしたの?

 

『貴女は今、覚醒しようとしています。シグナー補佐としての力を』

 

シグナー補佐?それってなに?

 

「何をしている!」

 

『説明は後です、今は彼を救うことを考えましょう』

 

「...うん、わかった!私はゼラの戦士を召喚!」

 

<ゼラの戦士>

Level 4 戦士族 地

ATK 1600/DEF 1600

 

「私はゼラの戦士に幽鬼うさぎをチューニング!」

 

行くよ!幽鬼ちゃん!

 

『はい!』

 

「『聖なる守護の光、今交わりて永久の命となる!』」

 

3 + 4 = 7

 

「『シンクロ召喚!降誕せよ!エンシェント・フェアリー・ドラゴン!』」

 

<エンシェント・フェアリー・ドラゴン>

Level 7 ドラゴン族 光

ATK 2100/DEF 3000

 

ズキッ!

 

うっ!さっきからなんなの!?この痛みは!それに痣が変わってる!?

 

『その痛みはシグナー補佐の末裔として覚醒した証、安心してください、これからは痛みは起こりません。貴女は力を得ました、全てを包み込む光の鎧を』

 

そう言われ手の甲を見ると球から鎧の形へと変化していった。

 

全てを包み込む光...

 

「私はエンシェント・フェアリー・ドラゴンの効果発動!フィールド魔法が存在する時、そのカードを破壊し私はライフポイントを1000ポイント回復する!お願い、エンシェント・フェアリー・ドラゴン!プレイン・バック!」

 

「くっ!」

 

エンシェント・フェアリー・ドラゴンが光を発すると、混沌の場はヒビが入り割れた。

 

LP 1000→2000

 

「そして私はフィールド魔法、天空の聖域を手札に加える!そしてバトルフェイズ!ゼラの天使でカオス・ソルジャーを攻撃!スペルマ・ゼラ!」

 

「くっ!」

 

拓磨

LP 3600→3200

 

「私はこれでターンエンド!」

 

藍 LP 2000

手札 1枚

モンスター

ゼラの天使(ATK 3400)

勝利の導き手フレイヤ(DEF 100)

エンシェント・フェアリー・ドラゴン(DEF 3000)

魔法・罠

神の居城ーヴァルハラ

 

「くっ!俺の...ターン!」

 

拓磨 LP 1100

手札 0→1枚

 

「俺は強欲で謙虚な壺を発動!」

 

<強欲で謙虚な壺>

通常魔法

 

「俺はデッキトップ10枚をゲームから除外し、2枚ドロー!」

 

拓磨

手札 0→2枚

 

「さらにカオス・エンドを発動!」

 

<カオス・エンド>

通常魔法

 

「俺のカードが7枚以上除外されている時、フィールド全てのカードを破壊する!」

 

そう言うと藍の場に大きな雷が起こりカード達は破壊されていった。

 

「さらに俺は超戦士の魂を召喚!」

 

<超戦士の魂>

Level 1 戦士族 地

ATK 0/DEF 0

 

「俺はこれでターンエンド」

 

拓磨 LP 3200

手札 0枚

モンスター

超戦士の魂(ATK 0)

魔法・罠

なし

 

『藍さん!』

 

幽鬼ちゃんどうしたの?

 

『あの超戦士の魂ってカード、強い闇を感じます!きっとあれを破壊すれば』

 

拓磨を救うってこと?

 

『多分ですが』

 

わかったやってみる!

 

「私のターン!ドロー!」

 

藍 LP 2000

手札 1→2枚

 

スマイル・ワールド...このカードなら拓磨を救えないかな?

 

「私はこれでターンエンド!」

 

藍 LP 2000

手札 2枚

モンスター

なし

魔法・罠

なし

 

「良いカードを引けなかったか?」

 

「ううん!私は引いたよ、拓磨を救えるカードを!」

 

「...俺のターン、ドロー!」

 

拓磨 LP 3200

手札 0→1枚

 

「俺はソウル・チャージを発動!」

 

<ソウル・チャージ>

通常魔法

 

「俺は墓地に存在するモンスターを任意の数だけ特殊召喚し、特殊召喚したモンスターの数×1000ポイントのライフを失う、俺のライフは3200、だがお前を倒すには1体で充分!来い!超戦士カオス・ソルジャー!」

 

<超戦士カオス・ソルジャー>

Level 8 戦士族 地

ATK 3000/DEF 2500

 

拓磨

LP 3200→2200

 

「だがこのカードを発動したターン、俺はバトルフェイズを行うことはできない」

 

ま、またカオス・ソルジャーが!

 

「どうだ?絶望的だろ?俺は超戦士の魂を守備表示にしてターンエンド」

 

拓磨 LP 2200

手札 0枚

モンスター

超戦士の魂(DEF 0)

超戦士カオス・ソルジャー(ATK 3000)

魔法・罠

なし

 

「私のターン、ドロー!」

 

藍 LP 2000

手札 2→3枚

 

「私は天空の聖域を発動!」

 

<天空の聖域>

フィールド魔法

 

「そして私はシャインエンジェルを召喚!」

 

<シャインエンジェル>

Level 4 天使族 光

ATK 1400/DEF 800

 

「私はこれでターンエンド!」

 

藍 LP 2000

手札 1枚

モンスター

シャインエンジェル(ATK 1400)

魔法・罠

フィールド魔法

天空の聖域

 

「俺のターン、ドロー!」

 

拓磨 LP 2200

手札 0→1枚

 

「バトル!行け!超戦士カオス・ソルジャーでシャインエンジェルを攻撃!カオス・ブレード改!」

 

超戦士カオス・ソルジャーはシャインエンジェルを切りつけると藍に向かって波動を出した。

 

「超戦士カオス・ソルジャーが戦闘で破壊したシャインエンジェルの攻撃力分のダメージを相手に与える!カオス・インパクト!」

 

「きゃっ!」

 

LP 2000→600

 

「はっ!藍!大丈夫か!」

 

真二が目を覚ました。

 

「だ、大丈夫だよ真二!戦闘破壊されたシャインエンジェルの効果発動!デッキから光属性攻撃力1500以下のモンスターを攻撃表示で特殊召喚する!私はコーリング・ノヴァを特殊召喚!」

 

<コーリング・ノヴァ>

Level 4 天使族 光

ATK 1400/DEF 800

 

「俺はこれでターンエンドだ!」

 

拓磨 LP 2200

手札 1枚

モンスター

超戦士の魂(DEF 0)

超戦士カオス・ソルジャー(ATK 3000)

魔法・罠

なし

 

私のライフは500フィールドにはリクルーターがいるけど次の拓磨の攻撃で負ける、手札にはスマイル・ワールドが1枚だけ...この状況、真二ならどうやって切り抜けるんだろ?

 

『どうしたんですか?急に』

 

真二っていっつもこういう状況に置かれてるでしょ?だからどうやってこの緊張感を乗り越えてるのかな?って思って

 

『そうですね、マスターはこんな時自分の気持ち正直に楽しむんです』

 

自分の気持ち正直に...か〜

 

「どうした?なぜカードを引かない?まぁ、この絶望的状況に置かれたら無理もないか、サレンダーでもしたらどうだ?」

 

私の気持ち...うん!

 

「どんなに絶望的でも私は諦めない!きっと拓磨を助けてみせる!私のターンドロー!」

 

藍 LP 500

手札 1→2枚

 

来た!

 

「私はコーリング・ノヴァを生贄に捧げ、天空騎士パーシアスを召喚!」

 

<天空騎士パーシアス>

Level 5 天使族 光

ATK 1900/DEF 1408

 

「パーシアスの貫通効果で超戦士の魂を狙っても俺のライフは削りきれない、俺の勝ちだ!」

 

拓磨は笑いながらそう言った!

 

「やっと笑ったね♪拓磨〜でもそれはどうかな?私は魔法カード発動!スマイル・ワールド!」

 

<スマイル・ワールド>

通常魔法

 

「スマイル・ワールドだと!?」

 

「スマイル・ワールドはフィールドのモンスター全てに発動時のモンスターの数×100ポイント攻撃力をアップさせる!」

 

「フィールドにはモンスターが3体!」

 

「そう、全てのモンスターに攻撃力を300ポイントアップ!」

 

超戦士の魂 (守備表示)

ATK 0→300

 

超戦士カオス・ソルジャー

ATK 3000→3300

 

天空騎士パーシアス

ATK 1900→2200

 

「これで終わりだよ!天空騎士パーシアスで超戦士の魂を攻撃!エンジェル・スマイル・スラッシュ!」

 

「ぐぁぁぁぁぁっ!」

 

拓磨

LP 2200→0

 

「...なぜだ!」

 

「え?」

 

「なぜお前らはそこまでする!こんな俺を何で!「だって私は拓磨のことが好きだから!」」

 

『えっ!』

 

「なっ!遊坂藍!貴女何を言って!」

 

その場にいた全員はその言葉を聞くとポカーンとした。

 

わ、私変なこと言った?

 

『い、今のってまさか告白ですか!?』

 

えっ!?だって自分の気持ち正直にって!

 

『私が言ったのはそういう意味じゃなくて...いや、いいです!』

 

な、何よ〜その言い方!

 

「藍が...お、俺のこと...///」

 

「なっ!デュエルエナジー収集マシーンがオーバーヒートしてるだと!?」

 

バァン!

 

拓磨の装備していたヘルメットは小さな爆発をして壊れた。

 

「くっ!こんな事!」

 

「さてと、失敗したんだ、ここから出て行ってもらおうか、先生?」

 

「くそっ!拓磨!お前も帰るぞ」

 

「...残念だったな、俺はもうあんたのオモチャじゃない」

 

拓磨はヘルメットを外しそう言った。

 

「貴様!私の恩を仇で返すつもりか!」

 

「やっと思い出せたんだよ、ずっと大事にしてた物がな、俺は1人じゃない、真二や藍、美咲や準、全員が俺の敵じゃない、みんな大事な仲間だってな!」

 

「そういう事だ、どうする?俺たちとやるか?」

 

そう言うと真二はデュエルディスクを構えた。

 

「くっ!」

 

「全く、失敗してどうするんだよ」

 

発電機の影からフードを深く被った少年が現れた。

 

「あ、貴女様は!」

 

「「ヤミ!」」

 

「やぁ、久しぶり、真二くんそれに拓磨くん♪」

 

「えっ!?あの人知り合いなの〜?」

 

「まぁ、ちょっとな」

 

「おっと、そっちは直接会うのは初めてだね、久しぶり、遊坂藍ちゃん♪それと本当に初めましてだね、遊蔵 美咲ちゃん」

 

「な、なぜ私のことを!?」

 

わ、私の名前を知ってる!?それに久しぶり?それってどういうこと?

 

「何しに来た!」

 

「残念ながら今日は君たちとデュエルをしに来たんじゃないんだよ♪」

 

そういうとヤミの足元から黒い渦が発生し先生と呼ばれる人物を巻き込んだ

 

「な、なにをっ!」

 

「安心しなよ、ただの転送装置さ♪いつものあの部屋へね」

 

「そ、そうですか」

 

そう言うと渦の中に消えていった。

 

「な、なんだったんだ?あいつ」

 

「さぁな、それよりも迷惑かけて悪かった!」

 

「気にすんなって!困った時はお互い様だろ?なっ!藍!」

 

私...なんであんなこと言ってしまったんだろ〜///

 

「遊闇真二!なんなのですの!今の方は!説明してください!」

 

「あいつはな...え〜っとなんて説明したらいいんだ?」

 

「簡単に言うなら俺たちの敵ってことでいい」




ヤミside
まさか藍ちゃんに負けるとはね〜、拓磨くんの力もその程度ってことかな?いや、真二くんを倒すほどの力を持っていたから藍ちゃんが急に強くなったって思った方が得策かな?

「す、すみません!作戦を失敗してしまって!」

「ん?あぁ、作戦ね♪いいよ、藍ちゃんに負けたことは気にしてないよ♪それに作戦は成功したよ」

僕の元々の作戦は真二くんのデュエルエナジーを計ること、それに関しては大成功だしね♪

「それじゃ、頑張ってくれたお礼に君の息子さんを目覚めさせる手伝いをさせてもらうよ♪足りないんでしょ?デュエルエナジー」

「は、はい!ありがとうございます!」

ヤミは眠っている少年の方に手を向けると黒いオーラを注いだ

「...父...さん?」

「遊一!」

少年が目を覚ました。

「それじゃあ代価を払ってもらおうか」

「えっ!?」

「あれ?言ってなかったかい?」

「で、でも!さっきは礼だと」

「僕はお礼に助けるとは言ったよ、でもさ僕が力を使った以上どこかでそれを補給しなければならないんだ、真二くんとの補給ラインも消えちゃったことだしね♪だから」

ガシッ!

ヤミは先生の首を掴んだ

「ぐっがっ!」

「代償は払ってもらうよ?」

...なんだ、この程度か

「う〜ん、まぁいいや、これで帳消しってのも嫌だけど、命の代価はもらったし、仕方ないね♪」


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TURNー15 〜藍と美咲〜

真二side
校舎
「はぁ〜」

「気が滅入るわ〜」

今日は朝からみんなの落ち込み感がすごい、因みに、俺は理由がわかってる。その理由は

「拓磨〜!」

「お、おい///」

こいつらにある、藍が拓磨を説得する手段として使った告白、これが成功したのだ。入学当初から妖精のようだと慕われ、明日香並みに人気のあった藍、そしてファンクラブができるほどの人気を博し、拓磨様とか言われ続け、丸藤先輩並みの人気のある拓磨、この2人のカップルが約8割の生徒を落ち込ませている原因である。

「真二くん、何があったら藍ちゃんと拓磨くんがくっつくの?」

「何があったらって言うか藍と拓磨は元々両思いみたいな感じだったし、これと言っては...」

落ち込みながら話しかけてくる翔に幼馴染としての目線で話すのはどうかと思うが、まぁ、こればっかりは仕方ないよな、あいつらは元からあんな感じだったし、俺からしてみれば今更な感じではある。

「はぁ〜」

「だからそう落ち込むなっての、出会いなんて山ほどあるんだから」

「真二くんは人脈豊富だからそんなことが言えるんだよ」

人脈豊富?まぁ、テスターやってるからペガサスさんとか海馬社長とかのツテとかなら、なくはないけど

「そんなことないよ、だって俺ここより前の時じゃ藍とレイちゃん以外の女子の友達居なかったし」

「いや、そのレイちゃんが居るからなんだけど」

「それってどゆこと?」

「何でもないっす」

変な翔だな

「そう言えば、十代は?」

「アニキなら大徳寺先生の補講を受けてるよ?」

「ふーん、珍しいな、大徳寺先生が補講を受けさせるって」

いや、そもそも授業中に寝てる彼奴が悪いんだけど

「そう言えば真二くんは今度の長期休暇どうするの?」

「そりゃ、もちろん家に帰るけど?」

「ってことは藍ちゃんや拓磨くんも?」

「まぁ、そうだろうな、レイちゃんとも約束したし」

「あっ、そんなこと言ってたね」

「翔はどうするんだ?」

「僕は帰らないよ、兄さんも居るし」

そう言えば2人の仲っていいのか?まぁ、犬猿ってわけじゃなさそうだけど

「ってことは意外と学校に残る奴らって居るんだな、てっきりみんな帰るかと思ったよ」

真二が翔と話しているとヒソヒソと動き回る美咲を見かけた。

あれは美咲?なんか嫌な予感がするな、とりあえず尾行するか

「悪い、翔!急用を思い出した!それじゃあまたな!」

「あ、うん、またね!」


美咲side

き〜っ!おのれ遊坂 藍!私の拓磨を独り占めして!

 

「そんなところで何してるんだ?美咲ちゃん」

 

美咲が振り返るとそこには真二が居た。

 

「ふぉえ!?あ、貴方には関係ありませんわ!遊闇 真二!それになんですの!?その呼び方は!」

 

私をちゃん付けで呼ぶなんて、失礼きわまりません!こう見えても立派なレディなのに!

 

「だって呼び捨てはダメなんだろ?そうなるとちゃんの方が呼びやすいし良いじゃねえか、それに可愛いぞ?ちゃんを付けた方が」

 

「なっ!私が可愛い!?///」

 

そんなこと屋敷のメイドにしか言われたことないのに!

 

「それに関係なくはないよ、どうせ藍か拓磨のことなんだろ?」

 

バレてる!?

 

「えぇ、そうですわ」

 

「はぁ...だと思ったよ、なぁ美咲ちゃん、何があったか教えてくれないか?」

 

なっ!この私にあのことを話せと!?

 

「それは嫌ですわ」

 

「え?」

 

「どうして貴方にプライベートなことを言わなくてはならないの?」

 

「ま、まぁそれはそうだが」

 

はぁ、全く時間の無駄でしたわね、それにしてもどうしましょう...なんで拓磨はあの子のことを...

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

『マスター、今のは流石にないですよ、美咲ちゃんだって女子なんですよ?』

 

幽鬼、お前のそのセリフが一番ダメだ

 

『どこがです!?』

 

”美咲ちゃんだって”ってところだ、だってなんて言うと一応みたいな解釈が取れるからな

 

「それでは私は失礼させて頂きますわ」

 

そう言うと美咲は走って去って行った。

 

「あっ!待てって!」

 

って、もうあんなとこまで行ってる...足早いな、あいつ

 

『どうするんですか?マスター』

 

美咲を止めないとこの後大変なことになるような気がするが、もうどこに行ったか検討つかないしな、女子寮まで行かれると流石に無理だしな

 

『諦めます?』

 

そうだな...藍に頼むわけにもいかないし

 

『そう言えばなんで藍さん絡みなのにマスターが動くんですか?』

 

そりゃ、幼馴染だしな

 

『そうですか、でも拓磨さんに言えばなんとかなるんじゃ?』

 

それも考えたが、拓磨に言うと大事になりそうでな

 

『そ、そうですか』

 

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藍side

ブルー女子寮前

「藍、気をつけて帰れよ!」

 

「うん!今日はありがと〜拓磨♡」

 

そう言うと藍は拓磨に投げキッスをした。

 

「お、おう///」

 

も〜拓磨ったら恥ずかしがり屋なんだから!

 

「お待ちなさい、遊坂 藍!」

 

拓磨と別れドアを開けようとすると美咲が声をかけた。

 

「どうしたの?美咲ちゃん?」

 

「どうしたも、こうしたも、ありませんわ!」

 

そう言い美咲はデュエルディスクを構えた

 

「私とデュエルなさい、私が勝ったら拓磨と別れてもらうわ!」

 

「なっ!?えぇ〜!」

 

私たちまだ付き合ったばっかりなんだよ!?それをすぐに別れるって!?

 

「どうしたの?断る気かしら?」

 

「そ、そりゃ、そうだよ〜だって「逃げる気?ふ〜ん勝ち逃げって訳かしら?いいご身分ね!」」

 

今日の美咲ちゃん、ムカつく...本当に私を挑発してる?

 

「いいよ、受けてあげる、でも場所を変えよ?」

 

「別に構いませんけど、どうしてですの?」

 

「ここじゃみんなの邪魔になるもん、それに真二!見てるんでしょ!」

 

「あはは...バレてたか」

 

木の陰から真二が出てきた。

 

「あ、あなたいつの間にそんなところへ!?」

 

「偶々だよ、それにしてもなんで分かった?気配は消してたはずだったんだが」

 

「気配を消しても私達を尾行してたことくらい分かるよ〜だって、幼馴染なんだから〜!」

 

本当はエンシェント・フェアリー・ドラゴンがさっき教えてくれたんだけど

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

ここか、なんだか懐かしいな

 

真二たちは女子寮の近くにある泉の近くに来ていた。

 

「準備は良いかしら遊坂藍!」

 

「うん!」

 

「「デュエル!」」

 

藍 先攻

 

美咲 後攻

 

「私の先攻だよ!ドロー!」

 

藍 LP 4000

手札 5→6枚

 

気の所為か?今藍のドローしたカードが光った気がしたんだが...まさか生成...な訳ないよな

 

「私は手札のヘカテリスを墓地へ送り効果発動!デッキから神の居城ーヴァルハラを手札に加える。」

 

もう手に入れたか

 

「そして神の居城ーヴァルハラを発動!」

 

<神の居城ーヴァルハラ>

永続魔法

 

「そして私はヴァルハラの効果により手札から光神テテュスを特殊召喚!」

 

<光神テテュス>

Level 5 天使族 光

ATK 2400/DEF 1800

 

「さらに私はモンスターを1枚と、カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

藍 LP 4000

手札 2枚

モンスター

光神テテュス(ATK 2400)

伏せモンスター(DEF ???)

魔法・罠

神の居城ーヴァルハラ(永続魔法)

伏せ1枚

 

「私のターン!」

 

美咲 LP 4000

手札 5→6枚

 

「私は手札断殺を発動!」

 

<手札断殺>

速攻魔法

 

「お互いに手札を2枚墓地へ送り、2枚ドローいたしますわ!」

 

手札 2→0→2枚

 

美咲

手札 5→3→5枚

 

「遊坂藍、見せてあげるわ、私の芯のデッキ、中等部一輪の薔薇の力を!私は薔薇恋人を召喚!」

 

<薔薇恋人>

Level 1 植物族 地

ATK 800/DEF 800

 

「薔薇恋人?」

 

「さらに私は超栄養太陽を発動!」

 

<超栄養太陽>

永続魔法

 

「このカードは自分フィールドのレベル2以下の植物族モンスターを生贄に捧げ、生贄にしたモンスターのレベル+3以下のモンスターを手札又はデッキから1体特殊召喚しますわ!」

 

薔薇恋人のレベルは1、レベル4までを特殊召喚できるってわけか

 

「私はデッキからローンファイア・ブロッサムを特殊召喚!」

 

<ローンファイア・ブロッサム>

Level 3 植物族 炎

ATK 500/DEF 1400

 

「さらにローンファイア・ブロッサムの効果発動!このカードを生贄にデッキから植物族モンスターを特殊召喚する!現れなさい!紅姫チルビメ!」

 

<紅姫チルビメ>

Level 8 植物族 地

ATK 1800/DEF 2800

 

「守備力2800!?」

 

「さらに、チルビメが私のフィールドに存在する限りチルビメ以外の私の植物族モンスターを攻撃対象にできませんわ!」

 

なるほどな、要するに藍は攻撃力2800より上、又はあのカードを破壊しない限り植物族モンスターを攻撃出来ないってわけか

 

「さらに墓地の薔薇恋人の効果発動!このカードをゲームから除外し、手札の植物族モンスターを特殊召喚する!」

 

「手札から!?それもレベル制限ないの!?」

 

「私は手札の姫葵マリーナを特殊召喚召喚!」

 

<姫葵マリーナ>

Level 8 植物族 地

ATK 2800/DEF 1600

 

「これで盤面はある程度揃いましたわ、バトル!姫葵マリーナで光神テテュスを攻撃!サン・フラワーウィップ!」

 

「くっ!」

 

LP 4000→3600

 

「私はカードを2枚伏せてターンエンド」

 

美咲

LP 4000

手札 0枚

モンスター

紅姫チルビメ(DEF 2800)

姫葵マリーナ(ATK 2800)

魔法・罠

伏せ2枚

 

「美咲ちゃんのエンドフェイズ時、リバースカードオープン!リビングデッドの呼び声!」

 

<リビングデッドの呼び声>

永続罠

 

「墓地に存在する光神テテュスを特殊召喚!」

 

<光神テテュス>

Level 5 天使族 光

ATK 2400/DEF 1800

 

「そして私のターン、ドロ〜!」

 

藍 LP 3600

手札 2→3枚

 

「私がドローしたのはマシュマロン!光神テテュスの効果によりこのカードを相手に見せることでもう一枚ドロー!」

 

手札 3→4枚

 

「さらに今引いた天空騎士パーシアスを見せもう一枚ドロー!」

 

手札 4→5枚

 

今日は藍のやつ、めちゃくちゃドローするな、本気だからデッキもそれに答えてるってことか?

 

「そして!フィールド魔法、天空の聖域発動!」

 

<天空の聖域>

フィールド魔法

 

「更にチューナーモンスター、メンタル・カウンセラー・リリーを召喚!」

 

<メンタル・カウンセラー・リリー>

Level 3 天使族 光 (チューナー)

ATK 400/DEF 1500

 

「くっ!チューナーモンスター!」

 

「更に私は光神化を発動!」

 

<光神化>

速攻魔法

 

「手札の天空騎士パーシアスを攻守を半減して特殊召喚!」

 

<天空騎士パーシアス>

Level 5 天使族 光

ATK 950/DEF 700

 

レベルの高いモンスターをあんなに簡単に揃えるとはな、これならシンクロを使ってもテスターとして申し分ないな、今度ペガサスさんと海馬社長に言っておこう

 

「なっ!痣が光ってる!?」

 

真二が感心していると、腕の痣が光り出した。

 

藍は何も感じず無意識に力を解放してるのか?

 

「そして私はレベル5の天空騎士パーシアスにレベル3のメンタル・カウンセラー・リリーをチューニング!神聖なる騎士の力、今ここに集まりて、真の力となる!」

 

5 + 3 = 8

 

「シンクロ召喚!現れよ!神聖騎士パーシアス!」

 

<神聖騎士パーシアス>

Level 8 天使族 光

ATK 2600/DEF 2100

 

「新しいシンクロモンスターですの!?」

 

「更に今シンクロ素材となったメンタル・カウンセラー・リリーの効果発動!私のライフを500ポイント払い、このターン終了時まで攻撃力を1000ポイントアップ!」

 

LP 3600→3100

 

神聖騎士パーシアス

ATK 2600→3600

 

「更に神聖騎士パーシアスのモンスター効果発動!相手フィールドに表側表示で存在するモンスター1体の表示形式を変更する!私が変更するのは姫葵マリーナの表示形式を守備表示に変更!」

 

姫葵マリーナ

ATK 2800→DEF 1800

 

「バトルだよ!神聖騎士パーシアスで秋姫チビルメを攻撃!ホーリー・アヴェンジ!」

 

神聖騎士パーシアスが光りを放つとチビルメは消滅した。

 

「神聖騎士パーシアスは貫通能力を持っているよ〜!」

 

「ゔっ!」

 

美咲

LP 4000→3200

 

「これで他のモンスターを攻撃できる!」

 

「それはどうかしら?私は姫葵マリーナの効果発動!このカードが表側表示で存在し、このカード以外の植物族モンスターが破壊された場合、相手フィールドのカード1枚を破壊する!私は光神テテュスを破壊!」

 

姫葵マリーナは触手で光神テテュスを覆い、そして潰した。

 

「やっぱり美咲ちゃんは強いね〜私はターンエンド!エンドフェイズ時神聖騎士パーシアスの攻撃力は元に戻るよ!」

 

神聖騎士パーシアス

ATK 3600→2600

 

藍 LP 3100

手札 1枚

モンスター

神聖騎士パーシアス(ATK 2600)

伏せモンスター(DEF ???)

魔法・罠

神の居城ーヴァルハラ(永続魔法)

フィールド魔法

天空の聖域

 

藍の目付きが変わった、さっきまでとは違ういつもの優しい藍の目だ

 

「茶化さないでくださいます?」

 

「茶化してなんてないよ〜!本心を言ってるだけだってば〜!」

 

「何が本心よ、私から拓磨を奪っておいてよく言うわ!」

 

「...」

 

「遊坂藍、貴女に拓磨は絶対に渡したくありませんの!」

 

「それはさっき聞いたよ、でもどうして?拓磨がかっこいいから?それとも従兄弟だから?そんな理由で拓磨を渡したくないって言うのは好きだからとかじゃないよ!ただのわがままだよ?」

 

「そんな理由なわけないじゃない!貴女には分からないわよね!私は拓磨を愛していたの!」

 

今なんかすごいこと言った気がしたんだが

 

「愛してた?」

 

「ええ、そうよ、私は元々拓磨の許嫁でしたの」

 

「「はぁ!?」」

 

「いやいやいや、待て!お前と拓磨って従兄弟同士だろ!?結婚なんて」

 

「できますわよ、日本では4親等以上離れていれば結婚できる、と言っても本当に最初は親同士が勝手に決めた約束のようなもの当初は好きでも何でもなかった、でもね...いや、これ以上はお話できませんわ」

 

財閥の家庭事情ってやつか?凄く狂ってるような気がする

 

「遊坂藍、私は貴女に拓磨を取られたのが悔しかった、だからこのデュエルを仕掛けましたの!」

 

「美咲ちゃん...でも、私負けないよ!」

 

「それはこっちだって、同じことですわ!私のターン!」

 

美咲 LP 3200

手札0→1枚

 

「私は強欲な壺を発動!」

 

<強欲な壺>

 

手札 0→2枚

 

「私は永続魔法、増草剤を発動!」

 

<増草剤>

永続魔法

 

「このカードは1ターンに1度、通常召喚を放棄する代わりに墓地に存在する植物族モンスターを特殊召喚いたしますわ!蘇りなさい、紅姫チルビメ!」

 

<紅姫チルビメ>

Level 8 植物族 地

ATK 1800/DEF 2800

 

「またなの!?」

 

「姫葵マリーナを攻撃表示に変更」

 

姫葵マリーナ

DEF 1800→ATK 2800

 

「バトルですわ!姫葵マリーナ、神聖騎士パーシアスを攻撃!サン・フラワーウィップ!」

 

「くっ!でも、天空の聖域がある限り、天使族モンスターでの戦闘ダメージは0になる!」

 

「そのくらい知っています!私はこれでターン終了ですわ!」

 

美咲 LP 3200

手札 1枚

モンスター

姫葵マリーナ (ATK 2800)

紅姫チルビメ (DEF 2800)

魔法・罠

伏せ2枚

増草剤(永続魔法)

 

「私のターン!ドロー!」

 

藍 LP 3100

手札 1→2枚

 

「私は墓地に存在する創造の代行者ヴィーナスをゲームから除外し手札からマスター・ヒュペリオンを特殊召喚!」

 

<マスター・ヒュペリオン>

Level 8 天使族 光

ATK 2700/DEF 2100

 

「で、でけぇ...」

 

あんなカードいつの間に持ってたんだ?初めて見たぞ

 

「マスター・ヒュペリオンの効果発動!墓地に存在する天使族・光属性モンスターをゲームから除外することでフィールド上のカード1枚を破壊する!私は墓地に存在する神聖騎士パーシアスをゲームから除外し、葵姫マリーネを破壊!」

 

「くっ!」

 

マスター・ヒュペリオンが手を前に突き出すと熱風が葵姫マリーネを包み込み破壊した。

 

「紅姫チルビメの効果発動!このカードがフィールド上に存在し、他の植物族モンスターが破壊された時、デッキから植物族モンスター1体を特殊召喚する!現れなさい!椿姫ティタニアル!」

 

<椿姫ティタニアル>

Level 8 植物族 風

ATK 2800/DEF 2600

 

「さぁ、絶望しなさい!藍!これが私のコンボよ!」

 

「マスター・ヒュペリオンは天空の聖域がある時、この効果をもう一度発動できる!」

 

「ならばその時、椿姫ティタニアルのモンスター効果を発動しますわ!自分フィールドに存在する植物族モンスターを生贄に捧げ相手のカードの効果発動を無効にし、破壊いたします!いきなさい!ディバイン・ウィップ!」

 

椿姫ティタニアルの触手がマスター・ヒュペリオンを縛り、潰した

 

「これであなたも終わり、ですわね!」

 

藍の手札にはさっき公開して手札に入れたマシュマロンのみか、藍はこの状況どうする?

 

「私はモンスターを伏せてターンエンド!」

 

藍 LP 3100

手札 0枚

モンスター

伏せモンスター x2(DEF ???)

魔法・罠

神の居城ーヴァルハラ(永続魔法)

フィールド魔法

天空の聖域

 

「私のターン!」

 

美咲 LP 3200

手札 1→2枚

 

「私は増草剤の効果を発動!墓地に存在する姫葵マリーナを特殊召喚!」

 

<姫葵マリーナ>

Level 8 植物族 地

ATK 2800/DEF 1600

 

「さらに紅姫チルビメを攻撃表示に変更」

 

紅姫チルビメ

DEF 2800→ATK 1800

 

「バトルですわ!姫葵マリーナで最初から伏せてあったモンスターを攻撃!」

 

「くっ!破壊されたスケルエンジェルのリバース効果発動!1枚ドロー!」

 

手札 0→1枚

 

「紅姫チルビメで最後の伏せモンスターを攻撃!」

 

「マシュマロン!私を守って!」

 

「そんなことさせませんわよ!リバースカードオープンサンダー・ブレイク!」

 

<サンダー・ブレイク>

通常罠

 

「手札を一枚捨て、マシュマロンを破壊!」

 

「うっ!」

 

「そして椿姫ティタニアルでダイレクトアタック!」

 

「キャァァッ!」

 

LP 3100→300

 

「私はこれでターンエンド、ですわ!」

 

美咲 LP 3200

手札 0枚

モンスター

紅姫チルビメ(ATK 1800)

椿姫ティタニアル(ATK 2800)

魔法・罠

伏せ1枚

増草剤(永続魔法)

 

「これで勝負は決まりですわね、潔くサレンダーして拓磨と別れてくださいまし」

 

「私は…」

 

「本当にサレンダー宣言ですの?良いですわよ」

 

「私は諦めない!美咲ちゃんにも負けないくらいに拓磨が好きだから!私のターン!」

 

藍 LP 300

手札 1→2枚

 

「見つけた!私の鍵!」

 

「なんですの!?もしかして勝機があると言いますの!?」

 

「ううん...でも、希望はある!私は強欲な壺を発動!」

 

<強欲な壺>

通常魔法

 

「アハハッ!何かと思えば手札補充ですの?」

 

手札 1→3枚

 

「さらに私は貪欲な壺を発動!」

 

<貪欲な壺>

通常魔法

 

「私は墓地のマスター・ヒュペリオン、スケルエンジェル、マシュマロン、光神テテュス、神聖騎士パーシアスをデッキに戻し、2枚ドロー!」

 

手札 2→4枚

 

「美咲ちゃん」

 

「なんですの?」

 

「さっき普通に私の名前を呼んでくれたの嬉しかったよ!」

 

「えっ!?///」

 

「私はゼラの戦士を召喚!」

 

<ゼラの戦士>

Level 4 戦士族 地

ATK 1600/DEF 1600

 

「さらにゼラの戦士を生贄に捧げ、大天使ゼラートを特殊召喚!」

 

<大天使ゼラート>

Level 8 天使族 光

ATK 2800/DEF 2300

 

「そして大天使ゼラートの効果発動、フィールドに天空の聖域が存在する時、手札の光属性モンスターを1枚墓地に送る事で、相手のモンスター全てを破壊する!」

 

「そんな!」

 

なるほど、同時に破壊する、即ちチルビメ効果を使用させずに砕くことができるってことか

 

「行け!大天使ゼラート!光の光芒!」

 

大天使ゼラートが光を放つと美咲のモンスターたちを包んで破壊した。

 

「で、でもこのターンで終わらす事は出来ませんわよ!」

 

「それはどうかな〜?」

 

「え!?」

 

「私は死者蘇生を発動!」

 

<死者蘇生>

通常魔法

 

「私は墓地に存在するゼラの戦士を召喚!」

 

<ゼラの戦士>

Level 4 戦士族 地

ATK 1600/DEF 1600

 

「バトル!ゼラの戦士でダイレクトアタック!」

 

「くっ!」

 

美咲

LP 3200→1600

 

「これで終わりだよ!大天使ゼラート!聖なる波動!」

 

「くぅゎぁぁぁぁぁっ!」

 

ザッバーン!

 

美咲は風に飛ばされて泉に落とされた

 

「あっ!」

 

「何やってんだよ藍、美咲大丈夫か?」

 

「がばっ!私泳げっ!」

 

もしかして美咲ってカナヅチなのか!?

 

「全く、面倒かけやがって」

 

シンジは制服の上着を脱ぎ捨て泉の中に飛び込んだ。

 

くっ、美咲はどこだ?

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

美咲side

『お前はそれでいいのか?』

 

え?

 

『お前は親の人形で良いのかって聞いてんだよ!』

 

「だって私にはもうそこしか居場所が無いもの!だったらそうするしかないじゃない!」

 

『なら居場所ができるまで俺がお前の居場所になってやる!』

 

「っ!?」

 

これは...走馬灯?本当にある物なのね...っ!...もう息が...アハハ...私もう死んでしまいますのね

 

薄れ行く意識の中最後に美咲はそう確信した。

 

ごめんなさい拓磨、私...もう

 

そう思った瞬間、一瞬だけこちらに泳いでくる真二が目に映った。

 

あれは...遊闇 真二...?

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

「はぁ...はぁ...」

 

「真二!美咲ちゃん!」

 

真二は美咲を陸にあげ、心拍音を確認した。

 

くっ、止まりかけてる!

 

「真二!美咲ちゃんは大丈夫なの!?」

 

「いや、少し危ない!」

 

カチッ!

 

そう言うと真二は美咲の上着を脱がした

 

「えっちょ!何してるの!?」

 

「心臓マッサージだ、安心しろ保健で習ったことからやり方も分かってる!」

 

戻ってこい!美咲!

 

「ゲホッ!ゲホッ!」

 

真二が心臓マッサージと人工呼吸を終えると美咲が咳き込んだ

 

「大丈夫が!美咲!」

 

「ここは...」

 

「美咲ちゃん!」

 

「藍...それにしてもやっぱ私はまだまだ子供ですのね、拓磨が取られたから妬いたりなんかして...あんなにムキになって、藍には悪いことしましたわね、本当にごめんなさい」

 

「もう良いのか?拓磨のことは」

 

「えぇ、それに素敵な殿方を見つけましたし♪」

 

そう言い美咲は真二の方を向いた

 

「...えっ!?」

 

「真二様♡」

 

そう言いながら美咲は真二に抱きついた。

 

「あはは、これはレイちゃんにライバル出現だね...(汗)」

 

「笑ってないでなんとかしろ!」

 

「離しませんわよ♡ダーリン♪」




それから1時間後
やっと諦めてくれたか美咲のやつ

「今日のところは、らしいけどね」

「それで藍、用があるんだが」

「うん、分かってる」

そう言い藍はエンシェント・フェアリー・ドラゴンのカードを見せた。

「なんで分かったんだ?」

「なんとなくだよ♪」

『貴方が盾の痣を持つ真二ですね』

エンシェント・フェアリー・ドラゴン...直接会うのは初めてだよな?

「初めましてだよな?エンシェント・フェアリー・ドラゴン」

『えぇ、貴方もよく私が精霊だと分かりましたね』

「精霊には独特な魔力が出てるからな、それに幽鬼から教えてもらってたからな、それで一つ聞きたい、この痣はなんだ?」

『それは血によって受け継がれるシグナー補佐の証です、貴方はシグナーについてどこまで知っていますか?』

「どこまで、と言われてもほぼ知らないに等しいよ、そもそもシグナーってなんだ?」

『そうですか、では良い機会です、藍にも全てを話しましょう。シグナーとは5000年周期で訪れる冥界の王と戦うため赤き龍により星の民に選ばれた五人の事を指します。』

そんな凄いやつの補佐って事か?

「それでそのシグナーってのは分かった、シグナー補佐は何をすれば良いんだ?」

『シグナー補佐はシグナーを護り、そして試練を与える役目があります』

「シグナーを護り試練を与える?って事はシグナーはもう選ばれてるのか?」

『いいえ、まだ選ばれてはいません、ですが貴方かその次の世代には選ばれているでしょう、今はその時が来るまでの準備期間と言いましょうか』

「準備期間ねぇ...」

『貴方はスターダスト・ドラゴンを持っていますね?』

「ん?あぁ、持ってるというか生みだしたというかだがあるぜ?」

『そのカードは赤き龍の分離体、即ちシグナーの持つカードです、シグナーが選ばれる時、貴方はそのカードを手放さなければなりません』

「それについては構わない、正直突然出てきて気味が悪いとは思ってたんでな」

『そうですか』

「って事はエンシェント・フェアリーもなの?」

『はい、そうなりますね』

「そっか〜」

「なぁ、一つ質問いいか?」

『なんですか?』

「シグナーってのは俺たちに分かるものなのか?」

『えぇ、シグナーとシグナー補佐は引かれ合う運命にあります、ですのできっと』

「そうか、ありがとなエンシェント・フェアリー」


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TURNー16 〜キングになるために〜

真二side
真二の部屋
よし、荷造り完了っと

夏休みまであと1日を前に真二は実家に帰るための荷造りをしていた。

コンコンッ!

「入るぞ〜」

「拓磨、返事なしに入るなよ」

「ざ〜んねん!拓磨だけじゃなくて私も居るのでした〜!」

拓磨の後ろからひょこっと藍が飛び出しそう言った。

「で、どうしたんだ?急に」

「はいこれ!あげるね!」

そう言うと藍は2枚のチケットを渡してきた。

「これは?」

「来週ある私の寄付コンサート!レイちゃんと一緒に来てよ!」

「あぁ...でもなんでレイちゃんの分を俺に渡すんだ?直接渡せば「だって私リハーサルあるし、それに、喜ぶと思うよ!レイちゃんが」」

そう言い、藍はサムズアップをした。

「そう...なのか?」

藍の考えることはよく分からない、レイちゃんを誘うのは分かるしリハがあるからって言うのも分かるが、何故喜ぶんだ?

『マスターも女心が分からないですね〜』

どういうことだ?幽鬼

『あ、いや...何でもないですよ』

「ほら、幽鬼ちゃんだって分かってるじゃん!」

「...」

拓磨はポカーンとしている。

ほら、拓磨だって分かってないだろ?俺に分かるわけがない

PiPiPiPiPi!!

そうしていると携帯から音がなった。

誰からだ?...ってI2社!?

ピッ!

「はい、もしもし!」

『ハーイ、真二ボーイ、そこに拓磨ボーイは居ますか?』

「え?あぁ、居ますよ?」

『それではスピーカーをオンにしてもらえると嬉しいデース!』

「わ、分かりました!」

そう言い真二は音声をスピーカーに切り替えた。

『真二ボーイ、それと拓磨ボーイ、ユー達は明日から長期休暇だと聞いてマース、そこで拓磨ボーイにはテスター用のデッキを、そして真二ボーイには記者会見を行って貰いたいのデース!』

「記者会見!?な、何のです!?」

『そんなの決まってマース!シンクロ召喚の記者会見デース!』

「わ、分かりました...でもどこに行けば?」

『場所は海馬コーポレーション、ヘリはもうアカデミアに停めてありマース!』

グヘェ、ヘリかよ...

「となると、ヘリポートだな...そうだ!ペガサスさん!1人客を追加しても良いですか?」

拓磨は何かを閃いたようにそう言った。

『今日中に乗れるのなら別に構いまセーン』



ヘリコプターの中

ガタガタガタガタ

 

「うわー!高ーい!」

 

ガタガタガタガタ

 

「藍、あまり動くな、大丈夫だろうが少し不安になる」

 

ガタガタガタガタ

 

「それにしても真二...なんで震えてるんだ?」

 

「そんなの高所恐怖症だからに決まってるだろ!」

 

ただでさえ乗り物酔い持ち(今は薬を飲んでるけど)なのになんでヘリで行くんだよ!確かに速いから気持ちは分かるけど!

 

「それにしてもまさか海馬コーポレーションに行けるなんて思わなかったよ」

 

「でもなんで今日なの〜?記者会見は明日なんでしょ?」

 

「ペガサスさん曰く明日に記者会見を開くのだが、ぶっつけ本番だとアレなので今日リハーサルをやるらしい」

 

「ふ〜ん、でもなんで私も誘ってくれたの〜?」

 

「そんなの藍が心配だからに決まってるだろ?」

 

「もう!拓磨ったら〜///」

 

「お、お前らイチャつくのは良いが、高所恐怖症に苦しむ俺の身にも少しはなれよ!」

 

「「あっ、ごめん(スマン)」」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

海馬コーポレーション(ヘリポート)

カチャッ

 

「ヘリでの長旅ご苦労様です、こちらへ」

 

うぅ...やっとついたか

 

「あ〜楽しかった!」

 

「ここが海馬コーポレーションか」

 

「お待ちしておりました、社長はこちらでお待ちです。」

 

海馬コーポレーションの社員はヘリの元へ行き、真二に声をかけた

 

「ありがとうございます。」

 

でもなんで海馬さん?ペガサスさんじゃなかったのか?まぁ海馬コーポレーションだからなんとなく予想はできるけど

 

「それと、お連れの方はこちらへ」

 

「あっ、は〜い!」

 

そう言われ藍は別室に連れて行かれた。

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

海馬コーポレーション(社長室)

「やっと来たか真二」

 

「遅れてすみません」

 

いや、正直急に招集されたから仕方ないだろとか思うけど

 

「それで、そっちが新しいやつか」

 

「はい、初めまして、遊蔵 拓磨と言います」

 

「これがお前のデッキだ」

 

そう言うと海馬は拓磨の元へ行きデッキを渡した。

 

「これが...俺の」

 

本当に拓磨は嬉しいだろうな、すぐにエクストラデッキを確認してるし、ペガサスさんには感謝だな...そういえばペガサスさんが居ないな、何処にいるんだろ?

 

「それと真二、ペガサスからの伝言だ、下の階で特別ゲストと待ってる、だそうだ」

 

「下の階...ですか?」

 

なんで別室なんだ?確か下の階はデュエルスペースだった記憶があるんだが...記者会見のリハーサルじゃないのか?

 

「わ、分かりました!」

 

「それじゃ、俺も」

 

「待て拓磨、貴様は俺とここでデュエルをしてもらう」

 

そう言うと海馬はデュエルディスクを起動した。

 

「えっ!」

 

「そのデッキが貴様に適しているかどうかこの俺が直々に試してやる」

 

拓磨は少し下を向いた。

 

「どうした?怖気付いたのか?」

 

「いえいえ、伝説のデュエリストと名高い海馬さんに相手してもらえるなんて光栄ですよ!」

 

そう言うと笑顔で拓磨はデュエルディスクを起動した。

 

頑張れよ!拓磨

 

真二は社長室を出て行った。

 

拓磨side

「「デュエル!」」

 

「先攻はくれてやる」

 

拓磨 先攻

 

海馬 後攻

 

「俺のターン、ドロー!」

 

拓磨 LP 4000

5→6枚

 

相手は海馬さんだ、となるとこのデュエル冷静さを失ったら負ける

 

「俺はインターセプト・デーモンを召喚」

 

<インターセプト・デーモン>

Level 4 悪魔族 闇

ATK 1400/DEF 1600

 

「さらに俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

拓磨 LP 4000

手札 3枚

モンスター

インターセプト・デーモン (ATK 1400)

魔法・罠

伏せ 1枚

 

「俺のターン、ドロー!」

 

海馬 LP 4000

手札 5→6枚

 

「正義の味方カイバーマンを召喚!」

 

<正義の味方カイバーマン>

Level 3 戦士族 光

ATK 200/DEF 700

 

「さらに正義の味方カイバーマンの効果発動!このカードを生け贄に捧げ、手札から現れよ!青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン!)!」

 

<青眼の白龍>

Level 8 ドラゴン族 光

ATK 3000/DEF 2500

 

流石は伝説のデュエリストと言うべきか、1ターンでブルーアイズを出すだなんて

 

「青眼の白龍でインターセプト・デーモンを攻撃!滅びの爆裂疾風弾(バーストストリーム)!」

 

「インターセプト・デーモンの効果発動!このカードが表側表示で存在し、相手が攻撃宣言を行った時、相手プレイヤーに500ポイントのダメージを与える!」

 

「くっ!」

 

海馬

LP 4000→3500

 

「ぐぁぅ!」

 

拓磨

LP 4000→2400

 

「そしてカードを2枚セットしてターンエンド」

 

海馬 LP 4000

手札 2枚

モンスター

青眼の白龍 (ATK 3000)

魔法・罠

伏せ2枚

 

「俺のターン!ドロー!」

 

拓磨 LP 2400

手札 3→4枚

 

このカードは...なるほどな、こいつを使えば!

 

「リバースカード、オープン!トラップ発動!強化蘇生!」

 

<強化蘇生>

永続罠

 

「強化蘇生だと!?」

 

「俺は墓地に存在するインターセプト・デーモンを特殊召喚し、レベルを1つ上げ攻撃力と守備力を100ポイントアップする!」

 

<インターセプト・デーモン>

Level 4→5 悪魔族 闇

ATK 1400→1500/DEF 1600→1700

 

「フン!その程度のモンスター、また俺のブルーアイズで破壊してくれる!」

 

「これだけじゃない!俺はチューナーモンスター、フォースリゾネーターを召喚!」

 

<フォース・リゾネーター>

Level 2 悪魔族 水 (チューナー)

ATK 500/DEF 500

 

そういや、召喚口上考えてなかったな...王者...混沌(カオス)そうだな、これにするか

 

「そして俺はレベル5となったインターセプト・デーモンにフォース・リゾネーターをチューニング!新たなる王者の鼓動、混沌の内より出でよ!」

 

5 + 2 = 7

 

「シンクロ召喚!誇り高き、デーモン・カオス・キング!」

 

<デーモン・カオス・キング>

Level 7 悪魔族 闇

ATK 2600/DEF 2600

 

「バトルだ!デーモン・カオス・キングで攻撃!」

 

「なに!攻撃力2600で青眼の白龍を攻撃だと!」

 

「デーモン・カオス・キングの効果発動!このカードの攻撃宣言時、相手フィールド上に存在する全てのモンスターの攻撃力と守備力を入れ替える!デモンズ・インパクト!」

 

青眼の白龍

ATK 3000→2500

 

「甘いぞ拓磨!俺はリバースカードオープン!エネミーコントローラー!」

 

<エネミーコントローラー>

速攻魔法

 

「エネミーコントローラー!?」

 

「コマンド入力、↑←↓→A、このコマンドによりデーモン・カオス・キングを守備表示に変更する!」

 

デーモン・カオス・キング

ATK 2600→DEF 2600

 

「ちっ!ターンエンド!」

 

拓磨 LP 2400

手札 3枚

モンスター

デーモン・カオス・キング (DEF 2600)

魔法・罠

強化蘇生(対象なし)

 

「俺のターン、ドロー!」

 

海馬 LP 4000

手札 2→3枚

 

ドローしたカードを見ると海馬はニヤリと笑った。

 

「貴様、拓磨と言ったな」

 

「は、はい!」

 

「さっきお前は王者と言ったな?なぜだ?」

 

「俺の夢は海馬さんや遊戯さんを超えるデュエルキングになることですから!」

 

「フン!この俺や遊戯を超えるか、面白い、だがこの程度ならそんなの夢のまた夢だな」

 

「それはどうですかね!」

 

「その強気が何処まで続くか見ものだな、俺は魔法カード融合を発動!」

 

<融合>

通常魔法

 

「手札の青眼の白龍2体とフィールドに存在する青眼の白龍を素材とし現れよ!強靭にして無敵の竜!青眼の究極竜(ブルーアイズ・アルティメットドラゴン)!」

 

<青眼の究極竜>

Level 12 ドラゴン族 光

ATK 4500/DEF 3800

 

あ、あれが伝説の融合モンスター青眼の究極竜...

 

「さらにリバースカードオープン!トラップ・スタン!」

 

<トラップ・スタン>

通常罠

 

「このターン、このカード以外の罠カードの効果を無効にする!」

 

バックを無効にする...確実な攻めの一手か

 

「バトル!青眼の究極竜で、デーモン・カオス・キングを攻撃!アルティメット・バースト!」

 

「ぐっ!」

 

「ターン終了だ」

 

海馬 LP 4000

手札 0枚

モンスター

青眼の究極竜 (ATK 4500)

魔法・罠

なし

 

「拓磨、その程度の実力でデュエルキングになろうとは笑わせてくれる、今のお前の実力では俺や遊戯はおろか真二にさえも到底勝つことはできん!」

 

「知ってますよそのくらい、でも!俺は自分の夢は諦めない!それが俺のデュエリストとしての道ですから!」

 

「フン!ならば貴様の戦いのロード見せてみろ!」

 

「俺のターン!ドロー!」

 

拓磨 LP 2400

手札 4→5枚

 

「俺は手札からワン・フォー・ワンを発動!」

 

<ワン・フォー・ワン>

通常魔法

 

「手札のモンスターカードを墓地へ送りデッキからレベル1チューナー、アタック・ゲイナーを特殊召喚」

 

<アタック・ゲイナー>

Level 1 戦士族 地

ATK 0/DEF 0

 

「更に強欲な壺を発動!」

 

<強欲な壺>

通常魔法

 

「デッキからカードを2枚ドロー!」

 

拓磨

手札 2→4枚

 

「さらに俺は手札から魔法カード、コストダウンを発動!」

 

<コストダウン>

通常魔法

 

「俺は手札のバイス・ドラゴンのレベルを2つ下げ、召喚!」

 

<バイス・ドラゴン>

Level 3 ドラゴン族 闇

ATK 2000/DEF 2400

 

「そして手札から死者蘇生を発動!」

 

<死者蘇生>

通常魔法

 

「墓地に存在するバイス・バーサーカーを特殊召喚!」

 

<バイス・バーサーカー>

Level 4 悪魔族 闇

ATK 1000/DEF 1000

 

「そんなモンスターいつの間に、まさか!さっきのワン・フォー・ワンの時に!」

 

「そうですよ!」

 

正直、あの手札で来るとは思ってもいなかったけどな

 

「俺はレベル3となったバイス・ドラゴンとレベル4のバイス・バーサーカーにレベル1のアタック・ゲイナーをチューニング!王者の鼓動、今ここに列をなす。天地鳴動の力を見るがいい!」

 

3 + 4 + 1 = 8

 

「シンクロ召喚!気高き魂!レッド・デーモンズ・ドラゴン!」

 

<レッド・デーモンズ・ドラゴン>

Level 8 ドラゴン族 闇

ATK 3000/DEF 2500

 

「シンクロ素材となったアタック・ゲイナーとバイス・バーサーカーの効果発動!バイス・バーサーカーがシンクロ素材となった時、俺は2000ポイントのダメージを受け、シンクロ召喚したモンスターの攻撃力を2000ポイントアップする!バーサクチャージ!」

 

拓磨

LP 2400→400

 

レッド・デーモンズ・ドラゴン

ATK 3000→5000

 

「さらにアタック・ゲイナーがシンクロ素材となった時、相手の表側表示で存在するモンスター1体を対象とし、攻撃力を1000ポイントダウンすることができる!俺は青眼の究極竜の攻撃力を1000ポイントダウンさせる!」

 

青眼の究極竜

ATK 4500→3500

 

「フン!だがこれでは青眼の究極竜は倒せてもこの俺は倒せないぞ!」

 

「それはどうかな?」

 

「なんだと!?」

 

「俺は手札から装備魔法、ニトロユニットを発動!」

 

<ニトロユニット>

装備魔法

 

拓磨がカードを発動すると爆発物を仕込んだリュックのようなものが青眼の究極竜に巻き付いた。

 

「これで決める!レッド・デーモンズ・ドラゴンで青眼の究極竜を攻撃!アブソリュート・パワーフォース!」

 

攻撃力の上昇に伴い巨大化したレッド・デーモンズ・ドラゴンは青眼の究極竜を手のひらで地面に叩き潰した。

 

「ぐぁっ!」

 

海馬

LP 4000→2500

 

「そして、ニトロユニットの効果発動、このカードを装備したモンスターが戦闘によって破壊された時、そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える!」

 

そう言った瞬間残されていた爆弾は爆発した。

 

「ぐぁぁぁっ!」

 

海馬

LP 2500→0




真二side
...一瞬痣が光った気がしたが...気のせいだったか?

『いえ、確かにさっき反応しましたよ!...でも何か変です!』

何か変?それってどういうことだ?

『何か...今までの感覚とは違う...凄く弱く、成熟しきってない感じですね』

成熟してないから一瞬だけ反応したってことか?

『多分そうですね』

どこかで誰かがシグナーのドラゴンを創り出したか...又は近くにいる奴に共鳴してるのか

『この感覚からしては恐らく前者かと』

もしかして拓磨が覚醒したか?幽鬼が見えてたし可能性はあるが

『いえ、拓磨さんなら魔力はそこそこありますしその説は微妙ですね』

魔力ほぼ0のやつがカードを作り出したってことか?...考えるのは後だな、もう少しでペガサスさんの所に着く、念のため幽鬼は戻っていろよ?

『はーい』

ウィーン

真二が自動ドアの目の前に立つとドアが開いた。

「あ〜!真二待ってたんだよ〜!」

部屋の奥から藍が走ってきた。

「なんで藍がここに居るんだよ!?」

「それはミーが招待したからデース!」

ペガサスさんが?

「って事は藍がシンクロ召喚を使えるようになった事はもう?」

「いやー、驚きました、なぜ真二ボーイはこのことを報告しなかったのデース?」

ペガサスは笑顔(目が笑ってない)で真二に聞いてきた。

「あ、いや...そのぉ、藍がシンクロ召喚を使えるようになったのは最近のことで、報告はしようと思ってたんですけど...そのぉ...」

やべぇ!良い感じの言い訳が思いつかねぇ!

「まぁ良いでショーウ、それよりも真二ボーイには特別ゲストを招待してマース、その彼とデュエルして欲しいのデース!」

「特別ゲスト!?デュエル!?記者会見の打ち合わせじゃなかったんですか!?」

「それはこれを見るためのついでデース」

「記者会見がついで...でもなんで?」

「デュエルモンスターズの製作者としてこのゲームのバランスを見るためデース」

なるほど、シンクロ召喚が強すぎては今のバランスが崩壊してしまう、だからそのための視察ってことか

「分かりました、それでゲストって誰です?ペガサスさんがデュエルするんですか?」

「待たせたねペガサス」

「いえいえ、今からユーを紹介しようと思ってたところデース、まぁ紹介しなくても大丈夫と思いますが」

「あ...あなたは!」

「えっ!?真二の相手って!」

「やぁ、君が真二くんだね、僕は武藤「「遊戯さん!?」」」


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TURNー17 〜再会、伝説のデュエリスト〜

真二side

まさか、本物の遊戯さんとデュエルできるなんて!ペガサスさん!ありがとうございます!

 

「それじゃ、始めようか」

 

「はい!」

 

「「デュエル!」」

 

遊戯 先攻

 

真二 後攻

 

「僕の先攻、ドロー!」

 

遊戯 LP 4000

手札 5→6枚

 

「アップル・マジシャン・ガールを攻撃表示で召喚!」

 

<アップル・マジシャン・ガール>

Level 3 魔法使い族 炎

ATK 1200/DEF 800

 

「カードを1枚伏せてターンエンド」

 

遊戯 LP 4000

手札 4枚

モンスター

アップル・マジシャン・ガール (ATK 1200)

魔法・罠

伏せ1枚

 

「俺のターン!ドロー!」

 

こいつは!...そうか、お前の元持ち主だもんな、良し!

 

真二 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺はチューナーモンスター、破壊剣士の伴竜を召喚!」

 

<破壊剣士の伴竜>

Level 1 ドラゴン族 光 (チューナー)

ATK 400/DEF 300

 

「破壊剣士の伴竜が召喚に成功した時、俺はデッキから破壊剣カードをデッキから1枚手札に加えることができる、俺は破壊剣士融合を手札に加える!そして破壊剣士の伴竜の効果発動!このカードを生贄に捧げ、手札・墓地からバスター・ブレイダーを特殊召喚する!来い!バスター・ブレイダー!」

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「バスター・ブレイダー...」

 

「遊戯さん!俺やそこに居る藍、そして今海馬さんと戦っている拓磨は4年前あなたと会い、そしてカードを1枚ずつ貰ったんです」

 

「やっぱり君はあの時の子だったんだね」

 

「え、覚えてたんですか!?」

 

「だって君の後ろにいる子は見覚えがあったから」

 

真二が後ろを振り向くと幽鬼が遊戯の方へ手を振っていた。

 

幽鬼、何してるんだ?

 

『いや〜懐かしい人を見かけたものですからつい...ふみゅ!?』

 

幽鬼が話している途中で真二は幽鬼の両方の頰を片手で挟んだ。

 

手札とかバレかねないからデュエル中はあまり出ないようにね♪

 

『ふぁ...ふぁい』

 

「バトル!バスター・ブレイダーでアップル・マジシャン・ガールを攻撃!破壊剣一閃!」

 

「アップル・マジシャン・ガールの効果発動!このカードが攻撃対象となった時、手札のレベル5以下のモンスターを特殊召喚し代わりにそのモンスターと戦闘を行う!」

 

「なっ!」

 

「俺はキウイ・マジシャン・ガールを特殊召喚!」

 

<キウイ・マジシャン・ガール>

Level 5 魔法使い族 光

ATK 1800/DEF 1200

 

「そしてバスター・ブレイダーの攻撃力を半分にしてキウイ・マジシャン・ガールと強制戦闘!」

 

バスター・ブレイダー

ATK 2600→1300

 

「うっ!」

 

真二

LP 4000→3500

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

真二 LP 3500

手札 3枚

モンスター

なし

魔法・罠

伏せ1枚

 

「俺のターン!ドロー!」

 

遊戯 LP 4000

手札 4→5枚

 

「俺は沈黙の剣士ーサイレント・ソードマンを召喚!」

 

<沈黙の剣士ーサイレント・ソードマン>

Level 4 戦士族 光

ATK 1000/DEF 1000

 

サイレント・ソードマンか...確かカテゴリー的にはターンごとに強化されるだったな

 

「バトル!キウイ・マジシャン・ガールでダイレクトアタック!」

 

「させませんよ!リバースカードオープン!リビングデッドの呼び声!」

 

<リビングデッドの呼び声>

永続罠

 

「俺は墓地に存在するバスター・ブレイダーを特殊召喚!」

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「さてどうします?」

 

「くっ!カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

遊戯 LP 4000

手札 2枚

モンスター

キウイ・マジシャン・ガール (ATK 1800)

沈黙の剣士ーサイレント・ソードマン (ATK 1000)

魔法・罠

伏せ3枚

 

「俺のターン!ドロー!」

 

真二 LP 3500

手札 3→4枚

 

「その瞬間、沈黙の剣士ーサイレント・ソードマンの効果発動!お互いのスタンバイフェイズごとにこのカードの攻撃力を500ポイントアップする!」

 

なっ!?

 

沈黙の剣士ーサイレント・ソードマン

ATK 1000→1500

 

「俺はチューナーモンスター、破壊剣ードラゴンバスターブレードをバスター・ブレイダーに装備し、効果発動!このカードを特殊召喚する!」

 

<破壊剣ードラゴンバスターブレード>

Level 1 ドラゴン族 闇 (チューナー)

ATK 400/DEF 300

 

「そしてレベル7のバスター・ブレイダーにレベル1の破壊剣ードラゴンバスターブレードをチューニング!破戒を行いし蛮竜よ、今ここに姿を見せ、真の力を指し示せ!」

 

7 + 1 = 8

 

「シンクロ召喚!降誕せよ破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン!」

 

<破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン>

Level 8 ドラゴン族 闇

ATK 1800/DEF 2800

 

「これがシンクロモンスター...」

 

「はい!このカードがフィールド上に存在する限り、フィールドのモンスターは全てドラゴン族となる」

 

沈黙の剣士ーサイレント・ソードマン

戦士族 → ドラゴン族

 

キウイ・マジシャン・ガール

魔法使い族 → ドラゴン族

 

「そしてバスター・ドラゴンの効果発動!自分フィールドにバスター・ブレイダーが存在しない時、墓地のバスター・ブレイダーを特殊召喚する!バスター・リコール!」

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 ドラゴン族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「バスター・ブレイダーは相手のフィールド・墓地に存在するドラゴン族1体につき500ポイント攻撃力をアップする!」

 

バスター・ブレイダー

ATK 2600→3600

 

「バトル!バスター・ブレイダーで沈黙の剣士ーサイレント・ソードマンを攻撃!破壊剣一閃!」

 

「リバースカードオープン!和睦の使者」

 

<和睦の使者>

通常罠

 

「このターン、俺のモンスターは戦闘での破壊はされず、戦闘ダメージも0になる!」

 

「なっ!?」

 

バスター・ブレイダーは急に攻撃をやめこちらへ戻ってきた。

 

「くっ!カードを1枚伏せてターンエンド」

 

真二 LP 3500

手札 2枚

モンスター

バスター・ブレイダー(ATK 3600)

破戒蛮竜ーバスターー・ドラゴン (DEF 2800)

魔法・罠

リビングデッドの呼び声(バスター・ブレイダー)

伏せ1枚

 

「俺のターン!」

 

遊戯 LP 4000

手札 2→3枚

 

引いたカードを見ると遊戯はニヤリと笑った。

 

「俺のスタンバイフェイズ時、沈黙の剣士ーサイレント・ソードマンの効果により攻撃力を500ポイントアップ!」

 

沈黙の剣士ーサイレント・ソードマン

ATK 1500→2000

 

「さらに黒き森のウィッチを召喚!」

 

<黒き森のウィッチ>

Level 4 魔法使い(ドラゴン)族 闇

ATK 1100/DEF 1200

 

「ドラゴン族が増えたことによりバスター・ブレイダーの攻撃力は500ポイントアップする!」

 

バスター・ブレイダー

ATK 3600→4100

 

「そして黒き森のウィッチを生贄に捧げ、沈黙の魔術師ーサイレント・マジシャンを特殊召喚!」

 

<沈黙の魔術師ーサイレント・マジシャン>

Level 4 魔法使い(ドラゴン)族 光

ATK 1000/DEF 1000

 

また新しい沈黙モンスター...でも攻撃力は1000そこまで高くないような

 

「沈黙の魔術師ーサイレント・マジシャンは俺の手札1枚につきその攻撃力を500ポイントアップする!」

 

「遊戯さんの手札は1枚」

 

「いや違うぜ!黒き森のウィッチの効果発動!このカードがフィールドから墓地へ送られた時、デッキから守備力が1500以下のモンスター1体を手札に加える!俺は破壊竜ガンドラXを手札に加える!」

 

これで2枚か

 

「そして強欲な壺を発動!カードを2枚ドローする!」

 

遊戯

手札 1→3枚

 

「手札が増えたことにより、沈黙の魔術師ーサイレント・マジシャンの攻撃力はさらにアップする!

 

沈黙の魔術師ーサイレント・マジシャン

ATK 1000→2500

 

「でもこれじゃまだ、バスター・ブレイダーには届きませんよ!」

 

「それはどうかな?」

 

「えっ!」

 

「伏せていた装備魔法、巨大化を発動!」

 

<巨大化>

装備魔法

 

「巨大化をバスター・ブレイダーに装備!」

 

「させませんよ!リバースカードオープン!速攻魔法、サイクロン!巨大化を破壊!」

 

「沈黙の剣士ーサイレント・ソードマンの効果発動!1ターンに1度、相手の魔法の発動を無効にする!」

 

「なに!?」

 

「これでバスター・ブレイダーの元々の攻撃力は半分になる!」

 

バスター・ブレイダー

ATK 4100→2800

 

「バトル!沈黙の剣士ーサイレント・ソードマンで破戒蛮竜ーバスター・ドラゴンを攻撃!」

 

攻撃力は負けてるのにバスター・ドラゴンに攻撃!?

 

「伏せていた速攻魔法発動!沈黙の剣!」

 

<沈黙の剣>

速攻魔法

 

「沈黙の剣!?」

 

「このカードは自分フィールドに存在するサイレント・ソードマンモンスターの攻撃力を1500ポイントアップさせる!」

 

沈黙の剣士ーサイレント・ソードマン

ATK 2000→3500

 

「なっ!」

 

「ゆけ!沈黙の剣士ーサイレント・ソードマン!沈黙の剣(サイレント・ソード)!」

 

「くっ!」

 

バスター・ブレイダー

ATK 2800→1300

 

「バスター・ブレイダーの攻撃力が!」

 

「キウイ・マジシャン・ガールで、バスター・ブレイダーを攻撃!」

 

「くっ!」

 

真二

LP 3500→3000

 

「そして沈黙の魔術師ーサイレント・マジシャンでダイレクトアタック!」

 

「これをくらってもライフは残る、次のターンで巻き返せれば!」

 

「伏せていた速攻魔法発動!サイレント・バーニング!」

 

<サイレント・バーニング>

速攻魔法

 

「このカードは相手の手札より俺の手札の方が多いく、自分フィールドにサイレント・マジシャンモンスターが存在し、自分または相手のバトルフェイズに発動できる、お互いの手札が6枚になるようにデッキからドローする!」

 

「これで沈黙の魔術師ーサイレント・マジシャンの攻撃力は4000!?」

 

「これで終わりだ!サイレント・バーニング!」

 

「ぐぁぁぁぁっ!」

 

真二

LP 3000→0

 

真二はサイレント・マジシャンの攻撃を受けると背後に吹っ飛んだ

 

うぅ...負けたか

 

「良いデュエルだったよ、真二くん」

 

そう言い遊戯は真二に握手を求めた。

 

「はい!遊戯さん!」

 

パシッ!

 

それにしてもペガサスさんに謝らないとな

 

「すみませんペガサスさん、負けました。」

 

「いえいえ、これで構いまセーン、むしろ負けてくれて嬉しいデース!」

 

「え?」

 

「最新の力であるシンクロモンスター、それと今までの既存カード達、これらのバランスが取れてないと皆が同じ強いだけのデッキを使い楽しくなくなりマース」

 

「なるほど、それで俺は実験台になったってことですか」

 

でもそれはそれで疑問だよな、遊戯さん相手だから負けたような感じがするし、それを証明するならペガサスさんでも良かったんじゃ?

 

「でもなんでペガサスさんが相手をしなかったの〜?」

 

「それは簡単デース、私がデュエルで勝利してもこのビデオを見てもらう視聴者に説得力がありまセーン」

 

そうか!ペガサスさんはデュエルモンスターズの生みの親、シンクロモンスターを多少弱く見せるトリックだってできる

 

「なるほど」



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TURNー18 〜光来せよセイヴァー・スター・ドラゴン〜

うわぁ...記者会見ってやっぱりこんな感じなのか、ってかフラッシュ眩しすぎるだろ!

遊戯さんとのデュエルから1日が経った、約束の記者会見の日である。と言っても昨日の動画を流し、その後ペガサスさんが喋るだけで、俺と拓磨は立っているだけなんだけど。

「質問に答えまショーウ、新たな召喚方、シンクロ召喚のパックは本日発売の新パックにて収録してマース!そろそろ時間なので今回はこれで記者会見を終わりマース!」

そう言いペガサスと真二たちは部屋を出た。

「ふぅ、緊張した」

「いや、お前何も喋ってないだろ」

「こういう経験は大事デース、これからは真二ボーイや拓磨ボーイにも手伝って貰いマース!」

「「え”っ!?」」

ってそれはそうか

「これは今回のギャラデース」

立ってるだけでギャラが出るのかよ!って今日発売のパックか、まぁ嬉しいけどさ!シンクロ召喚のおかげ(?)でパックは買えなさそうだし、今日来れなかった藍は残念だったな

「そういえば藍は何処にいるんだ?」

「聞いてないのか?藍は今日からリハーサルで来れないって言ってただろ?」

そんなこと言ってたか?

「そういえばこれレイちゃんに渡さないとな」

「まだ渡してなかったのか」

「あ、あぁ...それじゃペガサスさん俺はこれで!」

そういい真二は部屋を後にした。


早乙女家前

「真二!久しぶり!」

 

レイは玄関のドアを勢いよく開け、真二に飛びついて来た。

 

「ぐっ!?ひ、久しぶりレイちゃん」

 

「さっきの記者会見見たよ!」

 

「そ、そうか」

 

そういや、あれ生放送の局もあったっけ

 

「で、今日はどうしたの?」

 

「これを藍から頼まれてね」

 

そう言い真二はポケットからチケットを取り出した。

 

「コンサートのチケット?」

 

「あぁ、五日後に藍の毎年恒例チャリティコンサートがあるんだ、行かないか?」

 

「うん!もちろん行く!真二も行くんだよね!」

 

「もちろん行くけど、なんで俺を気にするんだ?」

 

「えっ!?」

 

「え?」

 

「...な、なんでもない」

 

そう言いレイは下を向いた。

 

まいったな、レイちゃん不機嫌そうだ

 

『もう!何やってるんですか!マスター!』

 

はぁ!?俺の所為かよ!

 

『何度も言ってるじゃないですか!レイちゃんはマスターの事がっ!』

 

俺のことが?

 

『(異性として)好きなんですよ!』

 

だからそれは知ってるつの!

 

「そうだ、レイちゃんこれから出かけようか」

 

「うん!ちょっと待ってて!」

 

レイは家に入り、5分後に真二のあげた帽子を被って出て来た。

 

「お待たせ!真二!」

 

「それじゃ行こっか!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

ショッピングモール

やばい!レイちゃんを見失った!

 

『なんでレイさんをデートに誘っておいて見失うんですか』

 

ショッピングモールに入り、買い物すること2時間、少し目を離した瞬間真二はレイを見失って居た。

 

『早くレイさんを探しましょう!』

 

とりあえずこんな時は人に聞くが早いか!

 

「あれ?なんで真二がこんな所にいるの?」

 

聞きなれた声がする方を向くとそこには藍が居た。

 

「藍!?なんでこんな所にいるんだよ!」

 

「それはこっちの...ってまぁいいや、真二?」

 

「藍!レイちゃんを見なかったか?」

 

「???...あっ!逸れちゃったの?さっき一緒だったじゃん!」

 

さっき一緒だった?目撃したのか?でもさっきの藍の発言からは俺がここに居るのは不自然みたいな感じだったな?まさか!ヤミか!?

 

「藍!レイちゃんはどこで見かけたんだ!」

 

「えっとあっちだけど?」

 

そう言い藍は真二とは逆の方向を指差した。

 

「ありがとう!」

 

そう言い真二は指をさされた方向に走って行った。

 

「早くしないとレイちゃんが大変だもんね、真二くん♪」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

ヤミside

さてと、導きはしたし、あとは

 

「真二!どこに行くの?」

 

レイちゃんを手駒にするだけだね

 

「レイ、僕の目を見て」

 

「し、真二///」

 

レイとヤミが目を合わすとヤミの目が光った。

 

「し...しん...じ?」

 

「大丈夫だよ、君には少し記憶を入れ替えさせて置くだけだからね♪」

 

「うん、ありがとう真二」

 

「これで良しっと♪」

 

さてと、あとはここで真二くんを待つだけだね♪早くこの場所まで来ないかな♪

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

最上階

やっぱり開いてる

 

屋上へ繋がる階段、普段はそこへ上るためのドアには鍵が掛かっているのだが鍵は開いていた。

 

「やぁ、待ってたよ真二くん♪」

 

真二がドアを開け、屋上に出ると奥でレイの手を掴んだヤミが立ち、そう言い放った。

 

「ヤミ!レイちゃんを放せ!」

 

「あらら、ご機嫌斜めなのかい?解ったよレイは解放しよう」

 

ヤミは掴んでいたレイの手を放した。

 

「真二が2人?」

 

「レイちゃん!そいつは俺じゃない!こっちに来るんだ!」

 

「レイ、君にはどっちが本当の真二か分かるだろ?」

 

「うん、こっちが本物の真二だよね!」

 

そう言いレイはヤミを掴んだ

 

「だ、そうだよ?」

 

「そんな!レイちゃん!なんで」

 

「だってこっちの真二の方がボクの気持ちを分かってくれるんだもん!」

 

「っ!?」

 

『はぁ〜言わんこっちゃない』

 

幽鬼が頭を抱えそういった。

 

「ねぇ、自称の真二くん、レイちゃんを賭けて僕とデュエルしようよ、実はねレイちゃんにはある特殊な術をかけてあるんだ、だから僕は理想的な君として見えている。今のはただのテストだよ、この闇の力をうまくコントロール出来ているかのね」

 

そう言いヤミは手から黒いオーラを出した。

 

「なら早くその術をとけ!」

 

「それは出来ない相談だよ、彼女は君との交渉材料なんだからさ♪まぁでも、僕とデュエルするってんなら考えてやらなくもないよ♪」

 

レイちゃんを救うにはそれが最善か

 

「分かった、デュエルしてやるよ」

 

そう言い真二はデュエルディスクを構えた。

 

「「デュエル」」

 

「先攻は真二くんに譲るよ♪...その前に」

 

ヤミはレイの目の前でに指パッチンをすると倒れた。

 

「なにしやがる!」

 

「少し眠ってもらうだけだよ、あのままじゃデュエルしずらいしね」

 

真二 先攻

ヤミ 後攻

 

「俺のターン!ドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺は破壊剣士の伴竜を召喚!」

 

<破壊剣士の伴竜>

Level 1 ドラゴン族 光(チューナー)

ATK 400/DEF 300

 

「破壊剣士の伴竜の効果発動!デッキから破壊剣と名のついたカードを手札に加えることができる!俺は破壊剣士融合を手札に加え、カードを2枚伏せターンエンド!」

 

真二 LP 4000

手札 4枚

モンスター

破壊剣士の伴竜 (ATK 400)

魔法・罠

伏せ2枚

 

「僕のターン、ドロー!」

 

ヤミ LP 4000

手札 5→6枚

 

「僕はエクストラ・チェンジを発動」

 

<エクストラ・チェンジ>

永続魔法 (オリカ)

①.このカードの発動後、自分のターンにドローフェイズ以外にカードをドローした場合、このカードにエクストラカウンターを1つ置く(最大3つまで)。

②.このカードにエクストラカウンターが3つ乗ったこのカードを墓地へ送り発動する。お互いのプレイヤーはデッキからカードを1枚選択し、その後相手のデッキと自分のデッキを選んだ1枚を除き全てを入れ替える。

 

「エクストラ・チェンジ?」

 

「僕がドローフェイズ以外でカードをドローした場合、このカードにエクストラカウンターを1つ置き、このカードに3つエクストラカウンターが置かれたこのカードを墓地へ送り、デッキからカードを1枚選択し、その後選んだ1枚以外のお互いのデッキを入れ替える」

 

「なんだと!?」

 

「そして僕は暗黒界の取引を発動!」

 

<暗黒界の取引>

通常魔法

 

「お互いにカードを1枚ドローし、その後手札を1枚捨てるよ」

 

ヤミ

手札 4→5→4枚

 

真二

手札 4→5→4枚

 

「僕が捨てたのは暗黒界の龍神グラファ、その効果により破壊剣士の伴竜を破壊!」

 

破壊剣士の伴竜は落ちてきた黒い雷に撃たれた。

 

「くっ!伴竜がっ!」

 

「エクストラ・チェンジの効果によりエクストラカウンターを1つ乗せる」

 

エクストラ・チェンジ

エクストラカウンター 0→1

 

「さらに僕は手札抹殺を発動」

 

<手札抹殺>

通常魔法

 

ヤミ

手札 3→0→3枚

 

シンジ

手札 4→0→4枚

 

「ドローフェイズ以外にドローした為、エクストラカウンター増加だよ」

 

エクストラ・チェンジ

エクストラカウンター 1→2

 

「そして暗黒界の尖兵ベージ、暗黒界の術師スノウ、暗黒界の狩人ブラウの効果発動」

 

全部が暗黒界だったか

 

「まずはブラウの効果により1枚をドロー」

 

ヤミ

手札 3→4枚

 

「これでエクストラカウンター3つ目だよ」

 

エクストラ・チェンジ

エクストラカウンター 2→3

 

「そしてスノウの効果により暗黒界と名のついたカードをデッキから手札へ加える、僕は暗黒界の雷を手札に加える。」

 

ヤミ

手札 4→5枚

 

「そして、暗黒界の尖兵ベージをを特殊召喚!」

 

<暗黒界の尖兵ベージ>

Level 4 悪魔族 闇

ATK 1600/DEF 1300

 

「そして暗黒界の雷発動!」

 

<暗黒界の雷>

通常魔法

 

「このカードは裏側表示でセットされているカードを1枚破壊する、僕は右側のカードを破壊するよ」

 

そう言うと雷が伏せていたカードを貫いた。

 

「ちっ!」

 

「ふーん、破壊したのはミラーフォースか、危ない危ない、暗黒界の雷の効果によりその後僕は手札を1枚捨てる、そしてグラファの効果発動!暗黒界の尖兵ベージを手札に戻し、特殊召喚する!」

 

<暗黒界の龍神グラファ>

Level 7 悪魔族 闇

ATK 2700/DEF 1800

 

「そして僕はエクストラ・チェンジの効果を発動!カウンターが3つ乗ったこのカードを墓地へ送り、お互いのプレイヤーはデッキからカードを一枚選択する、その後選んだカードを除くデッキ内にあるすべてのカードをお互いのプレイヤーは交換する!さぁ、選びたまえ真二くん♪」

 

ヤミがそう言うとデッキが光に包まれ一覧のように真二の目の前に現れた。

 

俺の選択するカード

 

『マスター!』

 

あぁ!お前だぜ幽鬼!

 

「俺はこいつだ!」

 

「僕はこのカードだよ」

 

そう言うと選んだカード以外が光に包まれデュエルディスクの中に入っていった。

 

「さてと、これで僕の勝ちは確定したね、自分の場にレベル8以上のモンスターが存在し、相手の場にモンスターが存在しない時、DTソウルを特殊召喚!」

 

<DTソウル>

Level 12 悪魔族 闇 (ダークチューナー)

ATK 0/DEF 0

 

「ダークチューナー!?」

 

くっ!アレを持ってたのか!

 

「僕は暗黒界の龍神グラファにDTソウルをダークチューニング!闇に堕とされし、暗黒界の龍神よ!今ここでその力呼び起こし、彼に絶望を!」

 

その掛け声とともにグラファの周りに黒い光が回り出し、爆発した。

 

8 - 12 = -4

 

「ダークシンクロ!降臨せよ!レベルマイナス4!暗黒界の魔龍神グラファ!」

 

<暗黒界の魔龍神グラファ>

Level -4 悪魔族 闇

ATK 3000/DEF 2500

チューナー以外のモンスター1体-ダークチューナー

このカードはシンクロ素材とするチューナー以外のモンスター1体のレベルからダークチューナーのレベルを引き、その数値が-4に等しい場合のみ、シンクロ召喚する事ができる。

暗黒界の魔龍神グラファの②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか発動できない。

①:このカードが表側表示でフィールドに存在する限り、お互いのフィールド・墓地に存在するモンスターは悪魔族になる。②:フィールドに存在する悪魔族モンスターを任意の数破壊し破壊した枚数分手札を捨てる。③:このカードがフィールドから離れた場合に発動する、手札が6枚になるようにデッキからカードをドローしなければならない。

 

「そして暗黒界の尖兵ベージを召喚、そしてグラファの効果発動、ベージを手札に戻し、グラファを特殊召喚!」

 

<暗黒界の龍神グラファ>

Level 7 悪魔族 闇

ATK 2700/DEF 1800

 

「バトルだよ!暗黒界の龍神グラファでダイレクトアタック!」

 

「ゔぁぁぁっ!」

 

こ、この痛み...やっぱり本物か

 

真二

LP 4000→1300

 

「これで終わりだよ、やれ!暗黒界の魔龍神グラファ!」

 

「リ、リバースカードオープン!トラップ発動!くず鉄のかかし!」

 

<くず鉄のかかし>

通常罠

 

「この攻撃を無効にしこのカードをセットする!」

 

「ちっ!姑息な手を...まぁいい、僕はカードを2枚伏せてターンエンド」

 

ヤミ LP 4000

手札 3枚

モンスター

暗黒界の魔龍神グラファ (ATK 3000)

暗黒界の龍神グラファ (ATK 2700)

魔法・罠

伏せ2枚

 

「俺のターン、ドロー!」

 

真二 LP 1300

手札 4→5枚

 

ヤミのデッキの中にはまだバスター・ブレイダーが眠っている、アレを出されれば辛いな

 

「俺は緊急テレポートを発動!来てくれ!幽鬼!」

 

<緊急テレポート>

速攻魔法

 

<幽鬼うさぎ>

Level 3 サイキック族 光 (チューナー)

ATK 0/DEF 1800

 

『お待たせしましたー!』

 

「いくぞ!幽鬼!」

 

『へ?私1人で何を!?』

 

「それは見ればわかるって!魔法カード死者蘇生を発動!」

 

<死者蘇生>

通常魔法

 

「俺は墓地に存在するターレット・ウォリアーを特殊召喚!」

 

<ターレット・ウォリアー>

Level 5 戦士族 地

ATK 1200/DEF 2000

 

「俺はレベル5のターレット・ウォリアーにレベル3の幽鬼うさぎをチューニング!破戒を行いし蛮竜よ!今ここに姿を現し、真の力を指し示せ!」

 

3 + 5 = 8

 

「シンクロ召喚!降誕せよ!破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン!」

 

<破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン>

Level 8 ドラゴン族 闇

ATK 1800/DEF 2800

 

「破戒蛮竜ーバスター・ドラゴンのモンスター効果発動!バスター・リコール!墓地に存在するバスター・ブレイダーを特殊召喚する!」

 

「ハハッ♪何言ってるんだい?君はバスター・ブレイダーなんて召喚してないだろ?それにデッキを交換した時のリアクションから見てバスター・ブレイダーはこの中にいる、ハッタリはいけないよ♪」

 

「あぁ、召喚はしてないぜ?でも墓地へ送るチャンスはお前がくれた、それに俺にはもう一体バスター・ブレイダーが居るだろ?」

 

「くっ!破壊剣の使い手か!」

 

「まぁ、そんなとこだ」

 

「甦れ!破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダー!」

 

<破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダー>

Level 6 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「ふーん♪でもそのバスター・ブレイダーじゃ君に勝ち目はないんじゃあないかな?」

 

「それはどうかな?」

 

「その返事気にいらないね、まだ何かあるのかい?」

 

「俺は手札の破壊剣ードラゴンバスターブレードを破壊拳の使い手ーバスター・ブレイダーに装備し、バスター・ブレイダーの効果発動!装備しているモンスターカードを墓地へ送り、そのカードと同種族の相手モンスターを全て破壊する!」

 

「ふん、そんな効果あったね、でも僕の場にはドラゴン族なんて...はっ!」

 

ヤミは場を眺めると自分のモンスターたちに竜の鱗が張り付いていたことに気づいた

 

「破壊蛮竜ーバスター・ドラゴンがフィールドに存在する限りフィールドのすべてのモンスターはドラゴン族となる!ゆけ!破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダー!破壊剣の一撃(ブレイク・ソード)!」

 

バスター・ブレイダーは装備していた剣を振り抜くと衝撃波が起こり、相手のモンスターを破壊していった

 

「くっ!だけど、忘れたのかい?暗黒界の魔龍神グラファの効果発動!このカードがフィールドを離れた時、僕は手札が6枚になるようドローする!」

 

「あぁ!知ってるさ!だから破壊剣の使い手(こいつ)を出したんだ!破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダーの効果発動!相手モンスターを戦闘・効果で破壊され、墓地へ送られた時そのカード1枚を対象として発動する、対象となったカードを装備する!俺が対象を取るのは暗黒界の魔龍神グラファ!」

 

バスター・ブレイダーは暗黒界の魔龍神グラファの方へ手をかざすとグラファは大きな大剣の形へと変形していった

 

「ふっ、アハハハハ!そんなことできないよ♪」

 

ヤミがそう言うと変形した大剣は黒く光り、砕けた

 

「何だと!?」

 

「僕はカウンタートラップ、終焉を発動していたのさ♪」

 

<終焉>

カウンター罠(オリカ)

 

「終焉は自分の場のモンスターが2体以上カード効果で破壊され、相手の場のモンスターがそのフェイズ中に効果を発動した時に発動するカードだよ♪その発動を無効にし、このターン効果によって破壊されたモンスターを墓地から特殊召喚する!」

 

「な、何だと!?」

 

「蘇れ!我が僕のモンスターたちよ♪そして僕は暗黒界の魔龍神グラファの効果で手札が6枚になるまでドローする!」

 

ヤミ

手札 3→6枚

 

「更に、暗黒界の魔龍神グラファが特殊召喚されたことによりお互いのフィールドと墓地は悪魔族にさせてもらうよ♪」

 

「さぁて、どうする?真二くん♪」

 

破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン

ドラゴン族 → 悪魔族

 

破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダー

戦士族 → 悪魔族

 

元に戻った...いや、むしろ状況が悪化したじゃねぇか!

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

真二 LP 1300

手札 1枚

モンスター

破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン(DEF 2800)

破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダー(ATK 2600)

魔法・罠

伏せ 2枚

 

「僕のターン、ドロー!」

 

ヤミ LP 4000

手札 3→4枚

 

「フフフッ、今回は僕の勝ちのようだね」

 

ヤミはドローしたカードを見るとニヤリと笑いそう言った。

 

そんなに良いカードを引いたのか!?

 

「僕はフィールド魔法始皇帝の陵墓を発動!」

 

<始皇帝の陵墓>

フィールド魔法

 

「始皇帝の陵墓...?」

 

「始皇帝の陵墓は僕がレベル5以上の召喚に必要な生贄モンスター1体につき1000ポイントを代わりに払うことができるフィールド魔法さ」

 

つまりレベル5以上なら1000、レベル7以上なら2000って事か

 

「そして僕は2000ポイントのライフを払い、バスター・ブレイダーを召喚!」

 

ヤミ

LP 4000→2000

 

<バスター・ブレイダー>

レベル7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「さて、バトルだ!暗黒界の龍神グラファで破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダーを攻撃!」

 

「ぐぁぁぁっ!」

 

真二

LP 1300→1200

 

「暗黒界の魔龍神グラファでバスター・ドラゴンを攻撃!」

 

「リバースカードオープン!くず鉄のかかし!」

 

<くず鉄のかかし>

通常罠

 

「これで攻撃は無効だ!」

 

「ふっ、リバースカードオープン、トラップ・ジャマー」

 

<トラップ・ジャマー>

カウンター罠

 

「バトルフェイズに罠カードが発動した時、その発動を無効にし、破壊する!」

 

「なっ!?」

 

「やれ!堕滅の龍神撃!」

 

暗黒界の魔龍神グラファは咆哮をあげると雷がバスター・ドラゴンを貫いた。

 

「くっ!」

 

「これでトドメだよ!自分のモンスターに殺られるが良い!バスター・ブレイダー!破壊剣一閃!」

 

「させない!リバースカードオープン!リジェクト・リボーン!」

 

<リジェクト・リボーン>

通常罠

 

「このカードは相手の直接攻撃が発生した時に発動できる、バトルフェイズを終了し、墓地からシンクロモンスターとチューナーモンスターを特殊召喚する!蘇れ!破壊蛮竜バスター・ドラゴンと破壊剣士の伴竜!」

 

<破壊蛮竜ーバスター・ドラゴン>

Level 8 ドラゴン族 闇

ATK 1800/DEF 2800

 

<破壊剣士の伴竜>

Level 1 ドラゴン族 光 (チューナー)

ATK 400/DEF 300

 

「これでフィールドのモンスターはドラゴン族となり、暗黒界の魔龍神グラファの効果は使えない!」

 

「だけどバスター・ブレイダーの攻撃力は上昇するよ」

 

バスター・ブレイダー

ATK 2600→3600

 

「僕はこれでターンエンド!」

 

ヤミ LP 2000

手札 2枚

モンスター

暗黒界の魔龍神グラファ (ATK 3000)

暗黒界の龍神グラファ (ATK 2700)

バスター・ブレイダー (ATK 3600)

魔法・罠

なし

 

この状況...打破できるのか...?

 

真二がそう考えると盾の痣が光り出した。

 

この光は...

 

『聞こえるか、我が分離体を持ちし者よ』

 

分離体...ってことはまさかこの声は!

 

『そう、我こそは赤き龍と呼ばれし者なり、一時的ではあるがお主に力を渡そう』

 

次の瞬間盾の痣は龍の痣へとと変化した。

 

「ありがとうございます」

 

「どうしたんだい?早くしなよ」

 

「俺のターン!」

 

真二 LP 1200

手札 1→2枚

 

「俺はバスター・ドラゴンのモンスター効果発動!バスター・リコール!蘇れ!破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダー!」

 

<破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/ 2300

 

「さらに俺はレベル7の破壊剣の使い手ーバスター・ブレイダーにレベル1の破壊剣士の伴竜をチューニング!集いし絆が、新たに輝く星となる!光差す道となれ!」

 

1 + 7 = 8

 

「シンクロ召喚!飛翔せよ!スターダスト・ドラゴン!」

 

<スターダスト・ドラゴン>

Level 8 ドラゴン族 風

ATK 2500/DEF 2000

 

「何かと思えばスターダストかい?だけどそのモンスターじゃこの僕は倒せないよ?」

 

「あぁ、"今のスターダスト"なら突破できない!だから俺はその先へと進化する!」

 

「なにっ!?」

 

「スターダスト・ドラゴンのシンクロ召喚に成功した時、墓地のスターダスト・シャオロンを特殊召喚する!」

 

<スターダスト・シャオロン>

レベル 1 ドラゴン族 光

ATK 100/DEF 100

 

「更にチューナーモンスター救世竜セイヴァー・ドラゴンを召喚!」

 

<救世竜セイヴァー・ドラゴン>

Level 1 ドラゴン族 光 (チューナー)

ATK 0/DEF 0

 

「俺はレベル8のスターダスト・ドラゴンとレベル1のスターダスト・シャオロンにレベル1の救世竜セイヴァー・ドラゴンをチューニング!」

 

「スターダストを媒体にするだと!?」

 

「集いし星の輝きが、新たな奇跡を照らし出す!光差す道となれ!」

 

8 + 1 + 1 = 10

 

「シンクロ召喚!光来(こうらい)せよ!セイヴァー・スター・ドラゴン!」

 

<セイヴァー・スター・ドラゴン>

Level 10 ドラゴン族 風

ATK 3800/DEF 3000

 

「なんだ♪何が出るかと思えば攻撃力は3800、バスターブレイダーにギリギリ勝ってるレベルじゃないか♪その程度じゃ次の僕のターンで君の負けだよ」

 

「それはどうかな?」

 

「何?」

 

「セイヴァー・スター・ドラゴンの効果発動!相手フィールドに表側表示で存在するモンスター1体のモンスターを無効にする!俺が無効化するのはバスター・ブレイダーだ!」

 

バスター・ブレイダー

ATK 3600→2600

 

「なっ!?攻撃力が元に...でも、それだけじゃ「それだけじゃない、セイヴァー・スター・ドラゴンは無効にした効果を発動することができる!」何だと!?」

 

「セイヴァー・スター・ドラゴン!サブリメーション・ドレイン!」

 

セイヴァー・スター・ドラゴン

ATK 3800→5300

 

「バトルだ!ゆけ!セイヴァー・スター・ドラゴン!暗黒界の魔龍神グラファを攻撃!シューティング・ブラスター・ソニック!」

 

「そんなバカなァァァァ!!」

 

ヤミ

LP 2000→0

 

ライフが0になるとヤミが爆発した。

 

「レイちゃん!」

 

『レイさんならこの通り大丈夫ですよ』

 

爆煙が治り始めるとレイは結界の中に居た。

 

あの結界...幽鬼のか

 

「ありがとう、幽鬼」

 

『もう!今度からレイさんから目を離さないこと!良いですね!』

 

確かに、今回の件は俺が悪いよな

 

「ごめんな、レイちゃん」

 

真二はレイの元へ行き頭を撫でながらそう言った

 

「ううん、今回はボクも悪かった、なんで真二を見極められなかったんだろ?」

 

「......もしかして目が覚めてる?」

 

「う、うん」

 

「いつから?」

 

「えーっと見たこともないシンクロモンスターが出たところから」

 

セイヴァー・スターの件からか

 

「そっか、大丈夫?歩ける?」

 

真二は手を貸しレイを立たせた。

 

「うん、大丈夫だよっ!?」

 

レイは少し歩くとフラつき転けかけた

 

「全然大丈夫じゃないじゃん、ほれ」

 

「えっ?」

 

「おぶってやるから早く乗りなよ」

 

「あ、ありがとう///」



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TURNー19 〜恋せよ!?乙女〜

ヤミの襲来から五日後、真二とレイは藍のチャリティーコンサートに来て居た。

それにしてもやっぱり藍の演奏は上手いよな、プロでも通用するんじゃないか?...まぁ、素人目に見てだけど。

「本日は私のコンサートへお越しいただきありがとうございました!本日行われたコンサートの売り上げの一部は被災した都市への支援金として贈られます、本日は本当にありがとうございました!」

藍は一礼をすると観客からは拍手が上がった。

さてと、とりあえずこの後藍のところ行くか、レイちゃんも会いたいだろうし


拓磨side

藍の演奏、話には聞いてたが才能あるんじゃないのか?

 

「藍お姉様ヴァイオリンの腕前まであるなんて流石ですわ」

 

「そうだな、でもなんでお前が来ようなんで思ったんだ?」

 

「だってここに真二様が居るんだもの♡」

 

「はぁ、なんでお前、よりによって真二なんだよ」

 

「何か問題でも?」

 

美咲は目が笑顔(笑ってない)で拓磨に聞いて来た

 

「い、いやなんでもない」

 

こいつ自分の事となると人の話聞かないからな

 

「俺は今から楽屋まで藍を迎えに行くんだがお前はどうする?」

 

「そうですわね、藍お姉様には挨拶をしないといけませんわね」

 

「そうか」

 

良かったよ、ここにはレイちゃんも居る...もし鉢合わせでもしたら、もう最悪だしな

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

...なんでこうなる!

 

楽屋前の廊下へ行くと反対方向から来た真二と目が合った、その後真二は事情を察してか目をそらした

 

「真二様ーーーー!」

 

真二を発見すると瞬時に美咲は真二の方へ走って行った

 

「ミサキ待っ!」

 

拓磨の行動は一足遅くミサキの腕を掴むことができなかった

 

「うわっ!?」

 

美咲は飛びつくと真二は押し倒された!

 

「真二様♡会いたかったですわ!」

 

「えっ!?な、何これ!?」

 

突然の出来事にレイはあたふたしている。

 

「美咲!?なんでお前がここに!?」

 

「はぁ、美咲、気が済んだか?そろそろ離れろ」

 

拓磨は美咲のところへ行き無理やり引き離した。

 

「た、拓磨?」

 

「悪かったな真二、美咲(こいつ)が藍のコンサートならどうしてもってうるさくてな、レイちゃんも驚かせて悪かったな」

 

「う、ううん、大丈夫だけど...この人どこかで」

 

「急に飛び付いてくんな!拓磨も拓磨で美咲を抑えとけよ!」

 

「だから悪かったと言っている」

 

「あっ!試験の時、藍ちゃんの相手してた人!?」

 

そういえばレイちゃんは試験の時は在学してたんだったな

 

「あれ?この子は...?真二様の妹さんですか?」

 

「んなわけあるかぁ!」

 

美咲は美咲でレイちゃんが制裁デュエルの時の奴だとは気づいてないのか

 

「ぼ、ボクは真二の...その///」

 

「ん?どうしたんだ?レイちゃん?頰を赤らめたりして」

 

『はぁ、どんだけ鈍感なんですか、この人』

 

幽鬼、それはもう仕方ないと思う

 

拓磨は内心そう思った。

 

「あれ?みんな何してるの?」

 

楽屋のドアが開き、藍が顔を出しそう言った。

 

「藍お姉様!」

 

「み、美咲ちゃん!?...とりあえずみんな中に入りなよ〜!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

楽屋の中は結構広く、5人いても十分な広さがあった。

 

「お久しぶりです!藍お姉様♪」

 

「ひ、久しぶりだね美咲ちゃん...」

 

やっぱりまだ美咲のことは苦手なんだな

 

PiPiPiPi!!!

 

「おっと、悪い」

 

そう言い真二は楽屋を出た。

 

「なんだろ?」

 

「こんな時間だ、おばさんからじゃないのか?」

 

「藍お姉様、この子はどちら様ですの?」

 

「そっか、美咲ちゃんはレイちゃんと面識なかったね、この子は早乙女 レイちゃん!私たちの幼馴染だよ〜」

 

「そうでしたのね、私の名前は遊蔵 美咲、拓磨の従兄妹ですわ!」

 

「よ、よろしく...なんで真二のことを真二様って呼ぶの?」

 

レイのその言葉を聞くと藍と拓磨は"ハッ!"とした表情でレイを見た

 

じ、地雷踏んだ!?

 

「あ、えーっとそれはな」

 

「真二様は私のフィアンセですわ♡」

 

「っ!?」

 

「「違うから(だろ)!」」

 

拓磨と藍のツッコミを聞きレイはホッとした表情を見せた。レイのホッとした表情から美咲は何かを察した。

 

「フィ、フィアンセというのは冗談として真二様とキスしたのは事実ですわ!」

 

「いや、あれは人工呼吸だから〜!」

 

「ふ、ふーん!ボクだって真二と一緒にお風呂に入ったもん!」

 

「レイちゃん、それはただの不可抗力だぞ」

 

「なら私はえっと、その...そう!下着見られましたわ!」

 

「だからそれは救命の途中の過程でしょ〜!」

 

というかレイちゃんは小学生だからともかくとして美咲は小学生相手に張り合おうとするなよ

 

「ごめんごめん、親が...ってどうしたんだ!?お前ら」

 

真二が部屋に戻ってくるなり美咲とレイが真二の腕に抱きついてきた。

 

「「真二(様)はボク(私)の方が好きだよ(ですわよ)ね!」」

 

「...はぁ!?なんの話!?俺は両方とも(友人として)好きだけど」

 

「「お前(真二)は話しをややこしくするな(しないで〜)!」」

 

藍と拓磨がツッコミを入れると真二は酷く動揺した。

 

「こうなったらデュエルで決着をつけましょう?」

 

「良いよ!これで勝った方が、その.....るで良いんだよね///!」

 

「構いませんわよ!」

 

「ちょっと待て!ここでするならテーブルでしろよ!迷惑だ」

 

「「は、はーい」」

 

そう拓磨から言われて2人はデッキを楽屋のテーブルの上に置いた。

 

「「デュエル!!」」

 

「なぁ、これの先攻ってどう決めるんだ?」

 

「普段はじゃんけんだが...これ使うか今から俺がコイントスをする、どちらかに賭けろ」

 

「お先にどうぞ?」

 

「じゃ、じゃあボクは表!」

 

「私は裏ですわ!」

 

それを聞くと拓磨はコイントスをした

 

弾かれたコインは机の上に3回ほど弾かれ!くるくると周り裏を指した。

 

「私が先攻ですわね、私のターン、ドロー!」

 

美咲 LP 4000

手札 5→6枚

 

「私はローンファイア・ブロッサムを召喚!」

 

<ローンファイア・ブロッサム>

Level 3 植物族 炎

ATK 500/DEF 1400

 

「そしてローンファイア・ブロッサムの効果発動、このカードを生贄にしてデッキから椿姫ティタニアルを特殊召喚!」

 

<椿姫ティタニアル>

Level 8 植物族 風

ATK 2800/DEF 2600

 

「カードを2枚伏せてターンエンドですわ!」

 

美咲 LP 4000

手札 2枚

モンスター

椿姫ティタニアル(ATK 2800)

魔法・罠

伏せ2枚

 

「ボクのターン!ドロー!」

 

レイ LP 4000

手札 5→6枚

 

「ボクは魔法カード、運命の始まりを発動!」

 

<運命の始まり>

通常魔法 (オリカ)

 

「相手の場にモンスターが存在し、自分フィールドにモンスターが存在しない時、デッキから恋する乙女を特殊召喚する!」

 

<恋する乙女>

Level 2 魔法使い族 光 (アニメオリカ)

ATK 400/DEF 300

 

「カードを3枚セットしてターンエンド!」

 

レイ LP 4000

手札 2枚

モンスター

恋する乙女(ATK 400)

魔法・罠

伏せ 3枚

 

「あのモンスターは!?なるほどそういうことでしたのね」

 

何かに気づいたのか美咲は唐突にそう言い放った

 

美咲のやつやっと気づいたか

 

「私のターン!ドロー!」

 

美咲 LP 4000

手札 2→3枚

 

「私は増草剤を発動!」

 

<増草剤>

永続魔法

 

「召喚権を放棄することで墓地に存在する植物族モンスターを特殊召喚する!蘇りなさい、ローンファイア・ブロッサム!」

 

<ローンファイア・ブロッサム>

Level 3 植物族 炎

ATK 500/DEF 1400

 

「そして効果発動!このカードを生贄に捧げ現れよ!桜姫タレイア!」

 

<桜姫タレイア>

Level 8 植物族 水

ATK 2800/DEF 1200

 

「その瞬間、リバースカードオープン!舞踏会(はなみち)を発動!」

 

舞踏会(はなみち)

通常罠(オリカ)

 

「自分の場に恋する乙女が存在し、相手のモンスターが召喚・特殊召喚された時に発動できる、相手の場のモンスター全てに乙女カウンターを乗せるよ!」

 

「させませんわ!椿姫ティタニアルの効果発動!フィールドに存在する植物族モンスターを生贄に捧げ、魔法・罠・モンスター効果を無効にし、破壊しますわ!」

 

「そんな!?」

 

「私は桜姫タレイアを生贄に捧げ、舞踏会(はなみち)を無効、そして破壊!バトルですわ!椿姫ティタニアルで恋する乙女を攻撃!」

 

レイ

LP 4000→1600

 

「恋する乙女を攻撃した時、攻撃モンスターに乙女カウンターを乗せる!」

 

椿姫ティタニアル

乙女カウンター 0→1個

 

「私はこれでターンエンドですわ」

 

美咲 LP 4000

手札 2枚

モンスター

椿姫ティタニアル(ATK 2800)

魔法・罠

伏せ2枚

増草剤(対象なし)

 

「ボクのターン、ドロー!」

 

レイ LP 1600

手札 2→3枚

 

カードを引くと、レイはニヤリと笑った

 

「ボクは手札から装備魔法、キューピッド・キスを発動!」

 

<キューピッド・キス>

装備魔法(アニメオリカ)

 

「させませんわ!椿姫ティタニアルの効果発動!自身を生贄にし、効果を無効にしますわ!」

 

「これで邪魔なモンスターは消えた!」

 

「えっ!?」

 

「魔法カード死者蘇生を発動!」

 

<死者蘇生>

通常魔法

 

「な、何を使うと思ったら死者蘇生?その効果を使ったってあなたの墓地にはモンスターなんて」

 

「うん、でも美咲さんの墓地にはいる!ボクは美咲さんの墓地にいる椿姫ティタニアルを特殊召喚!」

 

<椿姫ティタニアル>

Level 8 植物族 風

ATK 2800/DEF 2600

 

「さらにハッピー・マリッジを恋する乙女に装備!」

 

<ハッピー・マリッジ>

装備魔法(アニメオリカ)

 

「ハッピー・マリッジの効果により椿姫ティタニアルの攻撃力分恋する乙女の攻撃力をアップ!」

 

恋する乙女

ATK 400→3200

 

「攻撃力3200!?」

 

「バトル!恋する乙女でプレイヤーにダイレクトアタック!届け!一途な思い!」

 

「かかりましたわね!リバースカードオープン!聖なるバリアーミラーフォースー」

 

「このチャンスは逃さないよ!リバースカードオープン!婚約指輪(ウエディング・リング)!」

 

婚約指輪(ウエディング・リング)

通常罠(オリカ)

 

「このカードはハッピー・マリッジの効果により攻撃力の上昇した恋する乙女が存在する時発動することができる!このターンのバトルフェイズに相手は魔法・罠・モンスター効果を発動できず、ダメージステップ終了時まで恋する乙女の攻撃力を倍にする!」

 

「そんなっ!」

 

恋する乙女

ATK 3200→6400

 

恋する乙女は婚約指輪をつけると巨大化した。

 

「そんなぁ!?」

 

美咲

LP 4000→0

 

ん?そういや美咲は後1枚伏せカードがあったはずだけど一体なんだったんだ?

 

そう思い拓磨は美咲の伏せていたカードを見た

 

「あー...」

 

ダメージ・ダイエット...これを婚約指輪のチェーンで使って受けるダメージを半減しても残りの椿姫ティタニアルの攻撃で負けか

 

「やったー!ボクの勝ち!」

 

「美咲を倒すなんて強くなったねレイちゃん」

 

「あ、ありがと///」

 

レイは照れながら真二に言った。

 

アレはアレでなぜ真二は気付かないんだ?

 

「ふ、ふん!拓磨、私先に帰りますわね」

 

「あっ!?あぁ、駅まで送ろうか?」

 

「私は大丈夫ですわ、それではこれで」

 

そういうと美咲は楽屋から出て行った。

 

あいつはあいつで面倒な事になったな、少し慰めに行くか

 

「はぁ、すまん、ちょっと美咲を送りに行ってくる」

 

「あぁ、なんか悪いな」

 

「いや、お前が行くと余計にややこしくなるだけだ、藍!悪いが今日は真二達と帰ってくれるか?」

 

「うん!気をつけてね!」

 

それを聞くと拓磨は美咲を走って追いかけた。

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

あいつあんな所に

 

コンサート会場を出た目の前の噴水公園、その噴水の近くに美咲が座っていた。

 

「何やってんだ、お嬢さん」

 

「貴方に関係な...なんだ、拓磨でしたの」

 

美咲はシュンとした表情で拓磨を見た。

 

こんな時ってどういう言葉をかけたら良いんだ...?

 

「まぁ、その...なんだ、美咲、惜しかったな今日のデュエル」

 

「...うん、でもあの子の目、本気だった...あの時の私みたいに」

 

あの時...中等部の時か

 

「でもお前も本気だったんだろ?」

 

「そうだけど...」

 

「美咲、今日負けた分は仕方がないさ、なら今度勝てば良いだろ?」

 

「っ!?...そうですわね!」

 

「さてと、駅まで送るよ」

 

「拓磨は帰らないの?」

 

「うん、そうだな...俺はもう少しあいつらと...」

 

いや、今日の所は美咲といた方がいいか

 

「あぁ、帰るよ」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

真二side

 

「そうだ、真二!レイちゃん!どうだった?今日のコンサート♪」

 

「すごく綺麗だった!」

 

「藍はプロ目指せるんじゃないか?」

 

「いやいや、流石にそれは褒めすぎだよ、それにプロなんて...」

 

藍が下を向きそういうとドアからコンコンッ!とノックが聞こえた

 

「どうぞ!」

 

「藍、入るぞー♪...ってなんだ、お前らもいるのか」

 

入って来たのは藍の両親だった。

 

「あ、こんちは!おじさん!」

 

「お久しぶりです」

 

「レイちゃん、久しぶりだな、少し大きくなったか?真二も段々と親父に似て来たな」

 

「なっ!?そんな事ないだろ!」

 

言い忘れていたが、藍の親父さんと俺の親父は幼馴染だ

 

「お久しぶりですね♪2人とも」

 

因みにこのゆったりしてるお姉さんは藍のお姉さんではなく母親だ、すごく若く見える。

 

「おばさんもお変わりありませんね(色々と)」

 

「で、2人ともどうしたの〜?」

 

「どうしたのって、そりゃ大事な愛娘がコンサートを終えたんだ挨拶の一つくらい来るだろ?」

 

「それもそっか!」

 

「...なぁ、レイちゃん、ちょっと席を外してくれるか?」

 

「え?別にいいけど、どうしたの?」

 

「ちょっとコイツらに話があってな!」

 

「???」

 

「そうだ!レイちゃん♪私たちケーキ買ってきたんだけど、一緒に取りに行かない?」

 

「良いよ♪」

 

藍の母とレイは楽屋を出た。

 

「どうしたんだ?」

 

「何?話って」

 

「そうだな、シグナーって言えば察しはつくか?」

 

藍の父は少し間を開けため息をつくとそう言った。

 

この人にそう言われるのは正直違和感はなかった、何故ならシグナーの補佐は血によって受け継がれる、なら藍の両親のどちらかはその力を持っているという事は決まってる

 

「あぁ」

 

「ってことは」

 

「そう、俺が先代鎧の補佐だ...と言っても役目なんて来ないからてっきりまだ先だと思ってたんだがよ...まぁいい、お前ら、これを受け継ぐには覚悟が必要なんだが、その覚悟はあるか?」

 

「その覚悟って?」

 

「人間ってのは自分の思いが強くなった時、覚悟ってもんが必要なんだ、それがお前らにはあるか?少なくともこの痣はお前らを...いや、その子供達を巻き込むと思う、俺の勘だとあと16年くらいってとこだ」

 

あと16年...

 

「ちょうど良い機会だ、真二、お前のそのシンクロモンスターって奴ちょっと見せてみろ」

 

「えっ?あっ、うん」

 

真二はバスター・ドラゴンを見せた。

 

「...成る程な、コイツはハズレだ」

 

「ハズレ?」

 

「...詳しい話は明日にするか、藍...お前の彼氏も連れてこい」

 

「え?拓磨も?」

 

「あぁ、血筋的にあいつも補佐だ、本人が気づいているかは分からないがな」



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TURNー20 〜メリークリスマス!〜

翌日、俺と拓磨は藍の家へ向かった。

 

今日は12月23日という、年末も近づき、クリスマスイブを翌日に備え、日本国民が何故か浮かれだす日である。

 

「なぁ真二、なんで俺もなんだ?」

 

「お前も血筋的に可能性があるんだってさ」

 

「だからなんの可能性だ」

 

...そういえば拓磨にシグナー補佐の話全然してなかったな、おじさんに説明してもらうか

 

そうこうしている間に藍の家へ着いた、藍の家はどこからどう見ても普通の一軒家で、これと言った特徴はない、の◯太の家みたいな感じだ

 

「なんで押さないんだ?」

 

「えっ!?あ、ごめん」

 

真二は慌ててインターホンを押した。

 

『あっ!拓磨と真二?入って良いよ!』

 

藍のその声を聞き真二と拓磨は家の中へ入っていった

 

「「お邪魔しまーす」」

 

「拓磨、真二いらっしゃい!今パパは用事でちょっと出てるからリビングで待っててね!」

 

藍は何故かエプロン姿で出迎えた。

 

「な、なぁ藍まさかお前」

 

「ん?お昼ご飯作ってたんだよ?」

 

「藍って料理できたのか、知らなかったな」

 

「む〜!感に触る言い方だけど...拓磨食べる?」

 

「是非食べたいものだな」

 

「真二はどうする?」

 

「お、俺は遠慮しとく」

 

またアレを食わされたら確実に死ぬ!

 

「おっけー!それじゃリビングで待っててね!」

 

それを聞き藍は台所へと走って行った。

 

拓磨、頑張れ

 

真二は無言で拓磨に合掌をした。

 

「何してんだ?真二」

 

「先参り」

 

「???」

 

拓磨は首を傾げた。

 

「気にしないでいいよ、行こうぜ!」

 

「あ、あぁ」

 

それからしばらくして藍が料理を持って帰ってきた。

 

「はい!お待ち」

 

藍の料理は見た目は良くどこからどう見ても普通の料理...である、因みに今回の料理は親子丼だ

 

「美味そうだな、頂きます」

 

拓磨は手を合わせ、親子丼を一口食べた。

 

「...っ!?」

 

あー、これダメなパターンだな、言い訳考えとこ

 

「美味い!」

 

「ふぁっ!?」

 

拓磨の意外な感想により真二は衝撃を受けた。

 

「でしょ〜!藍ちゃん本気の愛情料理なんだからね!」

 

何の冗談だ!?お世辞...いや、天然の拓磨に限ってそんな気の使い回しはしないはず!となるとホントに...?

 

「な、なぁ拓磨...一口貰えるか?」

 

「いやだ」

 

「良いだろ?別に減るもんじゃないし」

 

「いや、減るだろ」

 

拓磨は殺意剥き出しの表情で真二を睨んだ

 

「そ、そこまで言うなら無理にとは言わないけど」

 

真二がそう言うと拓磨は勢い良く親子丼にがっついた

 

「もう!拓磨〜お行儀悪いよ〜!」

 

「わ、悪い、でもこれ美味すぎて箸が止まらないんだ」

 

ん...?

 

一瞬、ほんの一瞬親子丼から卵とは別の黄色い物体が見えた。

 

それを確かめるべく台所へ行くとあるものが見えた、明らかに料理に使わないようなソレはあたかも料理に使ったような形跡があった。

 

「なぁ、藍ちょっと良いか?」

 

真二は藍を台所へ呼んだ

 

「どうしたの?」

 

「アレ入れてないよな?」

 

「どれ?」

 

「アレだよアレ!」

 

真二は机の上に置いてあったプリンの容器を指差した。

 

「入れるわけ無いじゃん!だってプラスチックだよ?」

 

「そっちじゃねぇ!中身だ!」

 

「え?入れない?普通」

 

「入れねぇよ!普通!」

 

今度こいつに普通の料理教えよう...拓磨の為にも

 

「藍、今度イエロー寮に来い、料理教えてやっから」

 

「どうしたの?急に」

 

「.....花嫁修行だよ花嫁修行!」

 

真二は美味しそうに親子丼を頬張る拓磨を見てそう言った。

 

「は、花嫁修行なんて...///まだ気が早いよ〜」

 

「良いから黙って受ける!」

 

「わ、分かったよ〜!」

 

にしても何で拓磨はあんなに食べれるんだ?

 

その後拓磨は親子丼を完食した。

 

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拓磨が完食して15分後、部屋の奥から藍の父が現れた。

 

「おーし、みんな居るな」

 

藍の父は拓磨の方をギロッと睨んだ。

 

「お久しぶりですねお義父さん」

 

拓磨は皮肉そうに微笑みながら睨み返した。

 

「お前にお義父さんと呼ばれるギリはねぇ」

 

「でも現に藍と付き合ってるんだからお義父さんでしょ?」

 

拓磨と藍の父は火花を散らして話していた。

 

こいつら何してんだよ

 

「さてと...お前ら反対側座れ」

 

その言葉を聞き藍の父と反対側の椅子に3人は座った

 

「お前らに1つ聞きたい、ここ最近変な事は起きなかったか?闇のデュエルだとか、デュエルエナジーだとかそんなオカルトの類の様なやつ」

 

闇のゲーム...ヤミに2回と拓磨で1回...

 

「俺は3回だな」

 

「私は1回かな?」

 

「俺も真二と同じく3回だ」

 

3人の返答を聞き藍の父は驚愕の表情を見せた。

 

「正直驚いた...ってか藍!お前相手は誰だ!誰と!」

 

「拓磨だよ?」

 

その返答を聞き拓磨は睨まれた。

 

「あ、あの時は...その、うん」

 

こりゃダメだな、俺が説明しよっと

 

「あー、それは拓磨が洗脳されてたんだよ名前は確か小波って言ってたか?」

 

「あぁ、正直あの事は悪かったと思ってる、俺のせいで藍や真二を傷つけたしな」

 

「私的には気にしてないから大丈夫だよ〜」

 

藍の父は2人を見るとコホンと咳払いをした。

 

「それで、お前の2回は藍と真二だつう事は分かるんだがあと1回は?、真二もあと2回が気になる」

 

「俺の2回と拓磨の1回は両方とも同じ人物だよ、その名前はヤミ、あいつ曰く俺の分身だって言ってたけどおじさん、心当たりある?」

 

「ヤミね.....悪い、心当たりはないな、それじゃ本題に入るとしよう、お前達はシグナーについて何処まで知ってる?」

 

「シグナー?」

 

「シグナー...確か冥府の王と戦うために選ばれる赤き竜の化身だって事は前にエンシェント・フェアリーから聞いたが?」

 

「それを聞いてるなら充分だ、ならシグナー補佐の真の目的は何だと思う?」

 

「 シグナー補佐の目的...そりゃ補佐って言うくらいだから離脱したらピンチヒッターのように入るって事じゃないのか?」

 

「ハズレだ」

 

「なら、シグナーをサポートする事?」

 

「それは表柄はそうだが、正確には違う」

 

「...全然わからん」

 

「はぁ、シグナー補佐は先ほど藍が言った通りサポートをするのが主な役目だ、でも正確には違う、シグナー補佐(俺たち)の目的はシグナーが冥府の王を滅ぼせるように、力を与える、試練を与える役割を持っている」

 

「「「シグナーに試練を与える???」」」

 

「あぁ、詳しいことは痣が示すとしか言われてないから詳細を聞かれても答えれないがな、それで昨日の続きだが、真二にハズレのカードと言ったのは理由がある、それがシグナー補佐のカードであることは変わりはない、覚醒の象徴と言っても過言じゃないだろう、だが残念ながらそいつはまだ完全には覚醒できてない」

 

「完全な覚醒?」

 

「そうだ、それらは藍、拓磨両方にも言える、特に拓磨に関しては痣すら出していない」

 

「痣...たまに藍や真二の腕が光ってるアレか?」

 

「そう、そのアレだ、まぁお前は血筋的に出るってことは分かってるから時間の問題だとは思う、問題は完全な覚醒についてだがな」

 

「そうだ、おっさん!完全な覚醒ってどうやるんだよ!」

 

「それは俺にも分からん、完全な覚醒に入るには人それぞれらしいからな、俺からの助言はできん、他に質問あるやついるか?」

 

「私は特にないかな?」

 

「俺もだ」

 

「よし、それじゃ今日は解散だ、さっさと帰れ」

 

そう言われると真二達は追い出されるようにして外に出された。

 

----------------------------------------------------------------------------------------

完全な覚醒...か、セイヴァー・スター・ドラゴンの事ではなさそうだし、何をすれば良いんだろ?

 

「ぃ...おい、真二聞いてるのか?」

 

「っ!?き、聞いてる聞いてる」

 

「そうか、なら今晩はお前の家に泊まるからな」

 

「なっ!?何でそうなんだよ!」

 

「いや、今言ったし」

 

やべっ!話聞いてなかった!

 

「やっぱり話聞いてなかっただろ、お前」

 

「ま...まっさか〜!冗談だよ冗談!別に構わないぜ?」

 

部屋余りまくってるし

 

「そうだ!なら明日はレイちゃんとか誘ってクリスマスパーティーでもするか?」

 

「そうだな、そうするかってか急すぎだろ!何だそれ!」

 

「まぁいいじゃん!元はと言えば今日泊まるって言ったお前が悪いんだし」

 

「???何言ってんだ?俺が泊まるのは大晦日までだぞ?...お前また話聞いてなかったな!」

 

「あっ、バレた?」

 

「はあ、まぁいいや、で...良いのか?」

 

「あぁ、丁度大晦日までうちも親居ないしな」

 

「そんな話してたか?」

 

「昨日電話があってな、出張が入ったから大晦日まで帰れないって言ってきたんだ」

 

「あぁ、そういえば電話してたな、内容までは聞いてないが、そんな内容だったのか...なら遠慮なく泊めさせてもらうよ」

 

「いや、ちょっとは遠慮しろよ」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

翌日

「拓磨!そのリースもう少し右にずらして!」

 

「はいはい...ったく何で俺まで内装手伝わなきゃいけないんだよ」

 

「つべこべ言わずに働く!お前居候なんだからな!」

 

とりあえず内装はこんな感じか、あとは料理だけだな

 

「拓磨、藍達の到着まであと何分?」

 

「そうだな、正午頃に来てくれって言ったからあと1時間くらいか?」

 

「分かった!」

 

1時間あれば余裕だな、ケーキは流石に買わなきゃ無理だったけどクリスマス料理なら丁度よく出来上がるだろ

 

「それにしても凝ってるな、リースやツリーはともかくこの折り紙のサンタとか手作りだろ?それもこんなに綺麗に出来上がってる」

 

「まぁ、器用だけが取り柄だからね、幽鬼にも手伝ってもらったけど」

 

『もう!あの量は流石に頭おかしいですよ!お札投げれなくなったらどうするんですか!』

 

「悪かったな、今度なんかご褒美やるから許せ」

 

『し、しょうがないですね!なら今度一緒に異世界旅行しましょう!最近精霊界で流行ってるんですよ!妖怪とか巫女さんとか吸血鬼とかが住んでるんですって!幻想き』

 

それ以上はいけないからやめとけ!

 

真二は幽鬼の口を塞いだ

 

「面白そうなところだな、行くときは藍と俺も誘ってくれよ?」

 

「お前そんな乗り気なキャラだったか?」

 

最近みんなのキャラが崩壊してる気がする、特に俺と拓磨

 

真二がそう思い料理を作っているとインターホンが鳴った

 

「拓磨、出てくれるか?」

 

「分かった」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

拓磨side

きっと藍だろうな、でも少し早い気がするが

 

「藍、早かった...なっ!?」

 

拓磨が玄関のドアを開けると人1人入りそうな箱を台車に乗せたミニスカサンタ姿の藍がいた。

 

「メリークリスマス!拓磨♪藍サンタだよ!」

 

「寒くないのか?そんな服着て」

 

「そこなの!?服に興味なし!?」

 

「いや、寒そうだなって思うくらいの感心しかないぞ?それにレイちゃんは?」

 

「えーっと、レイちゃんに関してはお楽しみって事で!」

 

また藍のドッキリ系か

 

「それじゃ中に入るね!よいしょっと」

 

玄関先の段を台車をテコの原理で持ち上げ藍は中に入っていった。

 

何だったんだ、アレ

 

「藍!お前なんて格好してんだよ!」

 

リビングの方から真二の声がした。

 

やれやれ

 

----------------------------------------------------------------------------------------

真二side

 

「ジャジャーン!どう?似合ってる?」

 

何だこれ、どうリアクションしたら良いんだ?これ

 

「ってか、何だよこの箱」

 

「気になるなら開けてみなよ!きっと気にいるよ!」

 

気にいるって何をだよ

 

真二は呆れながら箱を開けると藍と同じ服を着たレイが縛られた状態で入れられている。

 

「ん"ー!ん"ーー!」

 

「......」

 

「い"だだだだだっ!」

 

真二は藍の頬を思いっきり引っ張る

 

「お前レイちゃんに何してんだ」

 

「ふぁ、ふぁほひはふれへへっへいっははへはへふぉ(箱に隠れててって言っただけだけど)!?」

 

「何してるんだ?お前ら」

 

リビングにやってきた拓磨は冷たい目で真二と藍を見た。

 

とりあえずレイちゃんを解放するか

 

「大丈夫か?レイちゃん」

 

「あ、ありがとう真二」

 

「でも何で縛られてたんだ?」

 

「えっと、それは...藍ちゃんの運び方すごく揺れてね、中にあったロープが絡まっちゃってそれで」

 

「変に絡まったってわけか」

 

「だから藍ちゃんは悪くないよ!全部ボクが悪いんだよ!」

 

「もー!痛かったんだからね!」

 

「元はと言えばお前のせいだろ...はぁ、まぁいいやパーティ始めるか!お前ら料理運んでくれ!」

 

「「はーい!」」

 

藍とレイは元気よく返事をした。

 

----------------------------------------------------------------------------------------

真二の用意した料理の数々が机に並び終える全員席に着く

 

「それじゃ、始めるか」

 

「「「「『メリークリスマス!』」」」」

 

何で幽鬼まで出てくんだよ!ややこしくなるからやめろ!

 

「し、真二?この子誰?」

 

実体化した幽鬼をみてレイは質問する。

 

「えっと・・・」

 

なんて説明しよう!?

 

「し、真二の親戚の子だよ!今日はパーティするから呼んだんだ!なっ!真二!」

 

「そ、そうそう!名前は遊闇 幽鬼だ!」

 

「そうなんだ?よろしくね!幽鬼ちゃん!」

 

「は、はい!よろしくお願いしますレイさん!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

その後俺たちは幽鬼がやらかさないように警戒しながらもクリスマスパーティーを楽しんだ、楽しい時間ほど時が過ぎるのは早い、そしてパーティーもお開きになろうとしたタイミングで事件は起こる。

 

「もうこんな時間か、今日はもう終わりだな」

 

真二が時間を確認すると時刻はもう18:00を回っていた。

 

「え〜ボクもう少しパーティーしたい!」

 

「ダメだよ〜私達はともかくレイちゃんは小学生だからね!」

 

「でも!」

 

「レイちゃん、気持ちは分からなくないが藍の言う通りだ、真二に送らせるからそれで我慢な」

 

「そうそう、レイちゃんは俺が送るから...ってなんで俺!?」

 

「そりゃ、お前が適任だからだ、な?レイちゃん」

 

「し、知らない!///」

 

「へぇ〜拓磨も分かってるね〜」

 

藍はジト目で拓磨を見る。

 

「まぁな」

 

「行ってきなよレイちゃん、何か進展あるかもだよ」

 

藍はレイの耳元でそうボソッと伝える。

 

「分かった、真二帰ろ?」

 

「ハイハイ、でもさ、本当になんで俺なんだ」

 

「さっきも言ったろ?適任なんだよ、お前はな」

 

最近拓磨の言う事はよくわからん、確かにレイちゃんは俺を頼ってくれてるからそういう意味では適任なんだろうけど、拓磨の言い方だとそう言う意味じゃなさそうだしな

 

「それじゃ2人とも「「行ってらっしゃーい」」」

 

幽鬼を含める3人は不敵な笑顔で真二達を送り出した。

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

「...なぁ、レイちゃん」

 

「な、何!?」

 

「俺が適任ってどういう意味なんだ?」

 

「それは...その、ボクが真二の事を...」

 

「俺の事を?」

 

「す...す!」

 

「酢?」

 

酢...酢飯の酢でもキツかったかな?

 

「ごめんなレイちゃん気づかなくて」

 

「えっ!?///」

 

「っと、家着いちゃったな」

 

「あっ!うん!じゃあね!」

 

レイは顔を隠しながら家の中に入っていった。

 

...何だったんだろ?

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

その日の夜

レイside

ごめんな気づかなくて...かぁ〜!ボクの想い届いたのかな!

 

ピロリン

 

「ん?藍ちゃんから?」

 

『あの後真二と何かあった?』

 

『うん!真二が気づかなくてごめんって言ってきたんだ♡これってボクの想い届いたって事で良いよね!!』

 

『うー、そ、そうだね!真二もやっと気づいたか〜それじゃ良い夢みてね♡メリークリスマス!』

 

『うん、おやすみ〜』

 

真二が夢に出ないかな〜




sura「みんな!メリークリスマス!」

「「「『うぃ〜っす』」」」

sura「おいおい、元気ないぞ☆クリスマスだぜ!クリスマス!」

真二「いや、だって今年のクリスマスって平日だろ?楽しめないからな、これ」

拓磨「真二の言う通りだ、こればかりは楽しめん、それに月曜だぞ月曜!気も失せるわ!」

藍「うんうん!」

sura「お前等冬休みだろうが」

「「「そうだけどほら、モチベが」」」

幽鬼『そう言えば精霊界のクリスマスはこっちとは少し違うんですよ!」

sura「どう違うんだ?」

幽鬼『サンタさんじゃなくてサタンさんが来るんです!』

sura「・・・・・・・ってもうこんな時間か!」

真二「それじゃあみんな!」

「「「「『メリークリスマス!』」」」」


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TURNー21 〜騎士として!?〜

真二side
クリスマスパーティから1週間後、今日は大晦日という事もあり流石に拓磨には帰ってもらった。

「ふぅ、リビングの大掃除も終わったな...幽鬼!お前の方はどうだ?」

『はいはーい!こっちもなんとか終わりそうですよ〜!』

上の階から幽鬼の声がそう聞こえてくる。

「よし、後は親父の部屋だけだな」

そう言えば親父の書斎なら入った事はあるけど、親父の部屋って初めて入る気がする、今までの大掃除は母さんがやってたしな...もしかしたらシグナー補佐の資料とかあるかな?

『マスター!お掃除終わりました!』

「サンキューな!幽鬼」

『あれ?この中に入るのですか?』

「あぁ、色々ありそうだからな...うわっ!?」

突如床が光だし、バスター・ブレイダーが現れた。

『よっ、マスター!こっちの世界では初めましてだな?』

「お、おう...よろしく」

『むむ〜!私の時とリアクション違う』

「まぁ2体目だからな、それなりに馴れた...で、バスター・ブレイダー、何で今になって出てきたんだ?」

『この先はあんたの父上に止められてるんでな、これより先に行きたいなら』

「行きたいなら?」

デュエルか?

『この俺を騎士として認めさせてみな!』

「え...?」

騎士として認めさせる?

「それって一体どうすれば?」

『それは俺が判断する、騎士として認めればこの部屋へ進むことを許そう』

「もし認めさせれなかったら?」

『この部屋へ一生入れない、期限は今からきっかし24時間!それじゃ始め!』

バスター・ブレイダーは光に包まれ消えた。

「いや、始め!とか言われても俺そこまでやる気はないんだけど?」

『仕方がないですね!やるしかないですよ!』

何故か幽鬼は腰に手を当てて胸を張りながらそう答える。

「なんでお前はそんなにやる気なんだ?」

『だって可愛い後輩の頼みですからね!答えてあげないと可愛そうじゃないですか!』

※この回までデュエルはありません


「騎士としてって言われてもな」

 

真二は実体化した幽鬼と共に年越しそばの材料を買いに街へ出かけていた。

 

「頑張るっきゃないですよ!良い加減に物語に進展欲しいですしね!」

 

「何言ってんだお前」

 

そう言い真二達は魚屋に立ち寄る。

 

「マ・・・真二!私エビ天食べたいです!」

 

幽鬼は具現化している状態で街に出ている時のみ周りから怪しまれないよう俺のことは名前で呼んでもらっている。

 

「エビな、まぁ入れるつもりだったし分かったよ!おっちゃん、エビ6匹と金目鯛1匹それと鱈の切り身ちょうだい!」

 

「はいよ!」

 

「何で金目鯛とタラなんです?」

 

「ん?明日のおせち用」

 

明日のおせちは金目鯛の煮付け、黒豆の煮付け、後はそうだな後はお雑煮用に餅と蒲鉾だな

 

『ってちょっと待て!何でお前ら悠長に買い物してんだよ!俺に騎士道見せんとあの部屋入れないんだぞ!?』

 

分かってるって!でも明日の用意もしなきゃいけないから今はそっち優先!いいね?

 

『・・・』

 

「真二!私栗金団も食べたい!」

 

「栗金団かそうだな!挑戦してみてもいいかもな」

 

「やった!」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

さてと、これで買うものは終わったかな

 

「結構な量になりましたね」

 

「まぁな」

 

「今思ったんですけど、お正月はママさん帰って来るんですよね?」

 

「一応その予定らしいよ、詳しくはわからないけど昼頃には帰って来るんじゃないかな?」

 

「そうですか」

 

そう言うと幽鬼はため息をついた。

 

「どうしたんだ?珍しくため息なんかついて」

 

「特には何でもないですよ!ただもう少し実体化してたいなーなんて思ったりしただけです!」

 

流石に家に帰ったら見知らぬ女の子が家にいるなんてなると母さんも驚くからな、流石に出来ない相談だよな

 

「悪いな」

 

「いえいえ!」

 

「そう言えば精霊世界ってお正月とかないのか?」

 

「ありますけど、私は精霊世界(あっち)に帰っても1人ですから」

 

「恋する乙女は?」

 

「おっちゃんは基本レイさんと一緒に居るんですよ」

 

「へぇ、そうなのかってかその呼び名辞めとけって言ったろ?」

 

「あれ〜真二と幽鬼ちゃん?何してるの?」

 

真二が幽鬼と談笑をしていると向かい側からレイと藍がこちらに気づき向かってきた。

 

「買い物?」

 

「あぁ、年越しそばと明日のおせちの具材を買いにな」

 

「ふーん、ねぇ真二!ちょっといい?」

 

「別にいいけどどうしたんだ?」

 

「レイちゃん、ちょっと待っててね!」

 

「う、うん」

 

藍はレイの腕を引っ張り少し遠くに移動し真二の耳元で話し出す

 

「ねぇ真二、レイちゃんにあの日の夜なんて言ったの?」

 

あの日ってなるとクリスマスの日かな?

 

「あー、あの日に出した料理酢が強かったらしくて、レイちゃんが酢のこと言ったから気づかなくてごめんって言ったんだけど、それがどうかした?」

 

「やっぱりね〜」

 

藍は頭を抱えながらそう言った

 

「どうした?」

 

「いや、さすが真二だな〜って思っただけだよ」

「危ない!」

 

その時だった幽鬼とレイの頭上に工場に使う鉄骨が落ちてきているのが見えた!

真二が幽鬼とレイを助けに行こうと考えるより先にその方向へ走り出す!

 

あの距離、届くか?いや届かせてみせる!

 

「うおぉぉぉぉぉっ!」

 

真二は幽鬼とレイを突き飛ばすと鉄骨が真二に向かって落ち砂煙が舞った。

 

「「真二(マスター)!!」」

 

砂煙が治ると真二の周りには鉄骨が落ち、真二は無傷だった。

 

「あっぶねー!」

 

流石に死ぬかと思ったわ!

 

「真二ー!」

 

レイは真二に抱きついた。

 

「あはは、大袈裟すぎだよ」

 

「だってあんなの見たら死んじゃうって思うでしょ!」

 

レイは泣きながら真二にそう言った。

 

「大丈夫だからほら泣くなって」

 

真二はレイの頭を撫でながらそう言った。

 

「「(あら〜)」」

 

幽鬼とアイはニヤニヤしながら真二を見た。

 

「何してんだ?気持ち悪い顔して」

 

「「別に〜!」」

 

はぁ、こいつらまた何か企んでるな?

 

その後真二達は家へ帰った。

----------------------------------------------------------------------------------------

『マスター、先ほどの無礼お許しください』

 

家に入るとバスター・ブレイダーが召喚されそう言った。

 

「別に気にしてないよ、それでお前が出てきたってことは騎士として認めさせたと言うことか?」

 

『はい、それではお父上の部屋へどうぞ』

 

そう言われ真二は父の部屋へ入った。

 

「なんか見た感じ普通ですね?」

 

「そうだな」

 

中の様子は他の部屋と変わらない、机の上にパソコンが置いてあるただの和室だ。

 

「コレといって目立った箇所はないよな?」

 

「そうですね、マスター!パソコンとかつけてみますか?」

 

父さんのパソコンか、たしかに資料とかありそうだな

 

「幽鬼、お前はあっちに有る棚を頼んでいいか?俺はPC(こいつ)を開けてみる」

 

「分かりました!」

 

その後真二たちは2時間にも及ぶ大捜索を行なったのだがこれといって進展はなく幽鬼は最後の本を、真二はパソコンの中にあった最後のフォルダを開いた。

 

これは!?

 

------------------シグナー補佐の完全なる覚醒とその条件------------------

私はシグナー補佐として完全覚醒を行う事ついてある条件が必要だと言う事がわかった、この条件とはある覚悟がいると言うことだ。

覚悟、それは大切な者を守る。守護者としては当たり前のことである。

その覚悟のタイミングがいつ来るかは分からない、だが私にあのタイミングで覚醒が起こらなかったということは補佐は真二なのだろう。

 

 

 

「あのタイミング?父さんも闇のゲームか何かをやったのか?」

 

真二、このメッセージを見ているということは私はその場にいないのだろう、お前には幽鬼の事を話しておこうと思う、幽鬼はこの時代にはまだ存在してはいけないカードということはお前も知っているだろう。

彼女はシグナー補佐としてとても重要な鍵だ、彼女は完全覚醒を行う為に...

 

メッセージはここで切れてるのか

 

「幽鬼!お前の方は何かあったか?」

 

「はい!こんなの見つかりました!」

 

幽鬼は融合モンスターのカードを持ってこちらへ来た。

 

何だこのカード、波動竜騎士ドラゴエクィテス?ドラゴンシンクロモンスターと戦士族の融合かシナジーはあるな

 

真二はドラゴエクィテスをデッキの中に入れた。

 

「さてと!飯にしようぜ!バスター・ブレイダーも出てこい!一緒に食うぞ!」

 

『えっ!?私もですか!?』

 

「あぁ!今日からお前も俺の家族だからな!それに飯はみんなで食べる方がうまいだろ?」

 

「ま、マスターもしかしてエビ多く買ってたのってこれを見越して...?」

 

「そのつもりで6匹買ったんだ、お前も食うよな!」

 

「そんなー!3匹食べようと思ったのに〜!」




あとがきトークコーナー

sura「と言うわけで、開けましておめでとうございます!」

真二「いや、もう三月だぞ!?俺とお前の誕生日過ぎたんだぞ!?」

sura「いや〜色々忙しくって遅れちゃったよ、ホントごめん」

藍「でもさ〜何で今になってあんなの書き始めたの?」

拓磨「あんなのって?」

藍「ずっと放置してたポ◯モンとヒロ◯カ、よりによって今更更新したんだよ?」

sura「流石に放置はまずいと思ってね、ポケモンに関しては1年近く更新してなかったし」

真二「まぁ、それはいいんだけどさ、これからこの話どうなるんだ?」

sura「次回からはアカデミア編に戻るよ、冬休みを長々する気は無かったし、新章って感じかな?」

真二「ふーん、それで今回手に入れたドラゴエクィテスは?」

sura「それは今後にお楽しみってやつだよ」

藍「でもこれからも大変なんだよね?」

sura「あぁ、俺も就活があるからな」

藍「あはは〜そりゃ大変だ」

真二「藍、笑い事じゃないぞ」

拓磨「そうだぞ、俺たちも後2年くらいしたらスポンサーへアピールしなきゃいけないんだからな」

藍「うぅ・・・」


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TURNー22 〜新たなる補佐〜

1月某日長く感じた冬休みも終わり真二達はデュエルアカデミアに帰ってきていた。
デュエルアカデミア港
真二side
「やっと着いたぜ!デュエルアカデミアー!」

真二はそう言いながら背伸びをした。

『マスター船の中で死んでましたもんね』

「いい加減その乗り物酔いを治せよ」

「治せるもんならとっくに治してるよ!」

「まぁまぁ2人とも早く帰ろうよ〜!」

それにしてデュエルアカデミアの風景を久しぶりに見た気がするよ。

「ねー拓磨!荷物置いたらデートしよ!デート!」

「そうだな、年明けて全然だったからな・・・」

「やった♪」

この感じもなんか久しぶりだな、ってか人前でイチャつくな!

その時だった、真二と拓磨のPDAへボイスメッセージが届いた。

「校長から?」

『真二くん、そして拓磨くんはデュエルアカデミアに到着次第、至急校長室まで来てください』

「「・・・・・」」

突然のボイスメッセージ、更に至急にと言う言葉が2人に不安を煽っていた。

「とりあえず行くとしよう!」
「あぁ!」

「ちょ、ちょっと!2人とも!」

「藍悪い!先に寮へ帰っててくれ、デートはまた後でな」

「むぅ!分かったよ!」


校長室

「どうぞ」

 

校長室をノックすると校長の声が聞こえ、2人は中に入った。

 

「「失礼します!」」

 

「2人とも久しぶり、楽にしていいよ」

 

やっぱりこの部屋落ち着かないんだよな・・・なんて言うかレイちゃんの時のこと思い出しそうで

 

「校長、用って何ですか?」

 

「君たち二人の記者会見、見せてもらったよ」

 

いや、俺たち立ってただけだよ

 

「そこでだ、テスター二人には明日の始業式でエキシビションマッチをして欲しいんだ」

 

「「エキシビションマッチ!?」」

 

「ただし、デッキはテスター用のデッキでお願いしたい」

 

「ってペガサスさんから頼まれましたか?校長先生」

 

拓磨は何かを察したように聞いた。

 

「あっははは、バレてたか!とにかく明日のエキシビションマッチの件受けてくれるね」

 

「俺は喜んでお受けいたしますよ、真二とやるのは久しぶりだし」

 

「俺もです!」

 

拓磨とデュエルか、あの洗脳事件以来だな!

 

『マスター嬉しそうですね』

 

『そりゃ拓磨さんとのデュエルは久しぶりですからね!マスター自身すごく楽しみなんでしょうね!』

 

お前らうっさい!拓磨にも一応聞こえてんだからな!///

 

「では俺たちはこれで」

 

拓磨がそう言い扉の方へ歩こうとした瞬間ドアが開き、拓磨の足取りが止まった。

 

「お、お前──何でここに!?」

 

「君はもしかして拓磨くんかい?」

 

赤い帽子を深く被りオシリスレッドの制服を着た生徒が部屋の中に入りそう言った。

 

「丁度いい、君たちには先に紹介しておこうか!彼は小波(こなみ) 遊一(ゆういち)くん、明日からオシリスレッドに編入する生徒だ」

 

小波か、何処かで聞いたような

 

「どうしたんだい拓磨くん幽霊を見たような顔して」

 

「お前、重症だったんじゃ!」

 

「重症?そんな事ないよ♪それよりさ横の彼が遊闇真二くん?」

 

「何で俺の名前を?」

 

「君は何かと有名だからね!逆に知らない人の方が怪しい、そうだろ?」

 

「まぁ、それもそうだな!拓磨お前この後予定あんだろ?帰ろうぜ!」

 

「ちょ、ちょっと待て!」

 

「じゃあな!えっと──」

 

「小波でいいよ、そっちの方が言い慣れてるだろ?」

 

「そっか!じゃあまた明日な!小波」

 

そう言い真二は拓磨を引っ張りながら部屋を出た。

 

「何の真似だ真二」

 

「悪いな拓磨、でもあいつ何者なんだ?なんか妙に怪しかったけど」

 

「あいつの名前は小波 遊一、中等部の教師をやってた小波先生の息子だ」

 

それで何処かで聞いた気がしたのか

 

「なるほどな、そういや息子がどうこうってあの時言ってた気がする、あいつ何かあったのか?」

 

「眠ってたんだよ、植物人間ってやつさ」

 

「それなら目覚めても特にはおかしくないんじゃ?」

 

「忘れたのか?あいつはデュエルエナジーを使って目覚めさせるって言ってたんだ、それだけで充分おかしいんだよ」

 

そう言えばそんな事も言ってたな

 

「ってお前あの時意識あったのかよ!」

 

「まぁ、多少はな」

 

「まぁ、今日はその辺にしとこうぜ!それより明日だ!」

 

「はぁ──そうだな精々無様姿で負けるなよ」

 

拓磨はため息をつくとニヤリと笑い帰っていった。

----------------------------------------------------------------------------------------

イエロー寮

小波遊一か、拓磨が言う事とは別に妙な感じがしたんだよな、なんて言うか親近感のような例えるならそう、ヤミみたいな

 

「まさかな」

 

『マスター』

 

寮の床が突如光だしバスター・ブレイダーが姿を現した。

 

「お前さ、その出方どうにかできないの?眩しいんだけど」

 

『す、すみません!善処します』

 

「で、どうしたの?幽鬼がなんかした?」

 

『いえ、エンシェント・フェアリー様からマスターにご報告がありまして』

 

エンシェント・フェアリーが?

 

『この島に新たなシグナーの気配が現れたと』

 

そんなこと出来たの!?

 

「分かったありがとう」

 

『それでは私は失礼します』

 

そう言いバスター・ブレイダーは光りながら消滅した。

 

「あいつの属性って地属性だったよな」

 

新しいシグナーってもしかして小波(あいつ)じゃないか?とにかく確認しに行くか、デュエルすれば痣とか見えるだろうし!

 

----------------------------------------------------------------------------------------

レッド寮

ここに来るのも久しぶりだな

 

「うわっ!?」

 

肩を叩かられ振り返ると目の前には小波が立って居た。

 

「あはは、驚かすつもりは無かったんだごめんね──でもこんな所にどうしたの?」

 

「いや、ちょっとお前とデュエルしたくてさ!」

 

「なるほどね、いいよ!僕も君とはデュエルしたかったし」

 

小波は何かを察すると了承しデュエルディスクをセットした。

 

「「デュエル!」」

 

真二[先攻]

小波[後攻]

 

「俺の先攻!ドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺は破壊剣士の伴竜を召喚!」

 

<破壊剣士の伴竜>

Level 1 ドラゴン族 光 (チューナー)

ATK 400/DEF 300

 

「破壊剣士の伴竜が召喚に成功した時、デッキから破壊剣と名のついたカードを一枚手札に加える事ができる!俺は破壊剣士の追憶を手札に加え、カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

真二 LP 4000

手札 4枚

モンスター

破壊剣士の伴竜 (ATK 400)

魔法・罠

伏せ2枚

 

「僕のターン、ドロー!」

 

小波 LP 4000

手札 5→6枚

 

「真二くん、君が見たかった力を見せてあげるよ」

 

小波がそう言い、小波の痣が光ると真二の痣が反応して光り出した!

 

「やっぱりか」

 

「僕は自分フィールドにモンスターが存在せず相手の場にモンスターが存在する時、太陽の神官を特殊召喚する」

 

<太陽の神官>

Level 5 魔法使い族 光

ATK 1000/DEF 2000

 

「更にチューナーモンスター赤蟻アスカトルを召喚!」

 

<赤蟻アスカトル>

Level 3 昆虫族 地 (チューナー)

ATK 700/DEF 1300

 

チューナーとチューナー以外で合計レベルは8・・・まさか!

 

「僕はレベル5の太陽の神官にレベル3の赤蟻アスカトルをチューニング!太陽昇りし時、全ての闇を照らし出す。降り注げ光よ!」

 

5 + 3 = 8

 

アスカトルは3つの光の輪となり太陽の神官を包むと一筋の光が走る!

 

「シンクロ召喚!いでよ!太陽龍インティ!」

 

<太陽龍インティ>

Level 8 ドラゴン族 光

ATK 3000/DEF 2800

 

「こいつが小波の──シグナー龍か!」

 

「正解だよ!んじゃバトル!太陽龍インティで破壊剣士の伴竜を攻撃!サンライト・フレア!」

「リバースカードオープン!破壊剣士の追憶!」

 

<破壊剣士の追憶>

通常罠

 

「手札の破壊剣カードを1枚捨て、デッキからバスター・ブレイダーを特殊召喚する!」

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「更に速攻魔法、破壊剣士融合を発動!俺の場にいるバスター・ブレイダーと太陽龍インティを融合素材とし現れよ!竜破壊の剣士ーバスター・ブレイダー!」

 

<竜破壊の剣士ーバスター・ブレイダー>

Level8 戦士族 光

ATK 2800/DEF 2500

 

「インティを消されたのは初めてだよ!やるね!真二くん!」

 

「おいおい、そっちのターンだろ?何悠長に構えてんだよ」

 

「まぁ、それなりに自信はあるからね!僕はカードを2枚伏せてターンエンド!」

 

小波 LP 4000

手札 2枚

モンスター

なし

魔法・罠

伏せ 2枚

 

「俺のターン!ドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 3→4枚

 

「俺はフィールドにいる破壊剣士の伴竜を墓地へ送り効果発動!墓地に存在するバスター・ブレイダーを特殊召喚する!蘇れ、バスター・ブレイダー!」

 

破壊剣士の伴竜は雄叫びをあげると伴竜の足元から光の柱がそびえ立ちその中からバスター・ブレイダーが現れた。

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

小波のシグナー龍は出た・・・あのデッキから考えてもうエクストラは使わなさそうだな

 

「さらに俺は手札の破壊剣ードラゴンバスターブレードをバスター・ブレイダーに装備し効果発動!このモンスターを特殊召喚する!」

 

<破壊剣ードラゴンバスターブレード>

Level 1 ドラゴン族 闇 (チューナー)

ATK 400/DEF 400

 

「そしてレベル7のバスター・ブレイダーにレベル1の破壊剣ードラゴンバスターブレードをチューニング!」

 

真二の掛け声共に光の輪となったドラゴンバスターブレードはバスター・ブレイダーを包みこむ。

 

「破戒を行いし蛮竜よ、今ここに姿を見せ!その力を指し示せ!」

 

7 + 1 = 8

 

「シンクロ召喚!降誕せよ!破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン!」

 

<破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン>

Level 8 ドラゴン族 闇

ATK 1200/DEF 2800

 

「さらにバスター・ドラゴンの効果発動!墓地のバスター・ブレイダーを特殊召喚する!バスター・リコール!」

 

バスター・ドラゴンは咆哮を上げると地面から光の魔法陣が現れバスター・ブレイダーが現れる。

 

「バトルだ!バスター・ブレイダーでダイレクトアタック!」

 

「くっ!」

 

小波

LP 4000 → 1400

 

「僕がダメージを受けた瞬間、リバースカードオープン!ダメージ・ゲート!」

 

<ダメージ・ゲート>

通常罠

 

「ダメージ・ゲート?」

 

「このカードは僕が戦闘ダメージを受けた時に発動できる、受けたダメージ以下の攻撃力を持つモンスターを墓地から特殊召喚できるのさ!蘇れ!太陽の神官!」

 

突如空いた時空の扉から太陽の神官が現れフィールドへ立った。

 

「残念だけど小波!まだ龍破壊の剣士ーバスター・ブレイダーの攻撃が残ってるぜ!ゆけ!龍破壊剣一閃!」

 

「リバースカードオープン!聖なるバリアーミラーフォースー」

 

「ミラフォ!?」

 

龍破壊の剣士ーバスター・ブレイダーが太陽の神官に斬りかかると攻撃は弾かれ眩い光とともに真二の場にいるバスター・ドラゴン以外のモンスター達は砕かれた。

 

「くっ、ターンエンド!」

 

真二 LP 4000

手札 3枚

モンスター

破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン(DEF 2800)

魔法・罠

伏せ1枚

 

「僕のターンドロー!」

 

小波 LP 1400

手札 2→3枚

 

「僕はチューナーモンスター、スーパイを召喚!」

 

<スーパイ>

Level 1 悪魔族 地

ATK 300/DEF 100

 

「そしてレベル5の太陽の神官にレベル1のスーパイをチューニング!」

 

「またシンクロだと!?」

 

「陽の光落ちし時、月の光が暗闇を照らす、降り注げ闇夜の光!」

 

5 + 1 = 6

 

「シンクロ召喚!いでよ月影龍クイラ!」

 

<月影龍クイラ>

Level 6 ドラゴン族 闇

ATK 2500/DEF 2000

 

攻撃力2500か、あれならバスター・ドラゴンの突破は無理だ!

 

「僕は手札から魔法カードブラックホールを発動」

 

「なっ!?シンクロモンスターを出したばかりなのにブラックホールだと!?」

 

<ブラックホール>

通常魔法

 

「このカードは.....って説明は要らないよね」

 

フィールドに突如現れたブラックホールはモンスター達を巻き込み消えた。

 

「そして月影龍クイラが破壊された事により効果発動!墓地に存在する太陽龍インティを特殊召喚!」

 

<太陽龍インティ>

Level 8 ドラゴン族 光

ATK 3000/DEF 2800

 

「さらに魔法カード死者蘇生を発動!墓地に存在する月影龍クイラを蘇生!」

 

<月影龍クイラ>

Level 6 ドラゴン族 闇

ATK 2500/DEF 2000

 

「なっ!?そこで死者蘇生かよ!」

 

「ごめんね♪バトル!太陽龍インティでダイレクトアタック!サンライト・フレア!」

 

「ぐっ!」

 

真二

LP 4000 → 1000

 

「これで終わり!月影龍クイラでダイレクトアタック!ルナ・シャイン!」

 

「ぐぁぁぁぁ!」

 

真二

LP 1000 → -1500

 

クイラの眩い光に包まれ次の瞬間、真二は少し飛ばされた。

 

「大丈夫かい?真二君」

 

そう言い小波は手を差し伸べる。

 

今の、ソリッドビジョンじゃなかったよな?

 

「あぁ、ありがとう」

 

「おーい小波ー!ってあれ?なんで真二がここに居るんだ?」

 

真二が小波の手を借り立ち上がると寮の方から十代が出てくる。

 

「ちょっとデュエルしててな」

 

「それじゃ!楽しかったよ真二君」

 

「あぁ、俺もだ」

 

小波と真二は改めて握手をすると小波はレッド寮の方へと走って行った。

 

小波 遊一、かあいつがやっぱり新しいシグナー補佐だったな

 

『マスター時間大丈夫ですか?』

 

唐突に幽鬼が現れ真二にそう言われ時計を確認すると夕食の時間が迫っていた。

 

「げっ!もうこんな時間かよ!」

 

時間を確認すると真二もまたイエロー寮へと走って行った。



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TURNー23 〜真二VS拓磨再び〜

翌日

デュエルアカデミアでは今、始業式が行われている。

 

「と言うわけで2ヶ月後に行われるデュエルアカデミア主催のイベント、タッグフォースには生徒全員に参加してもらい、そして校外からは我が校の選んだデュエリストに招待状を送っておきました」

 

タッグフォースとはデュエルアカデミアが主催のダッグデュエルの大会であり今年初めての試みである。

 

タッグフォースか、俺は誰と組もうかな......拓磨はブルーの奴と組みそうだしアイは多分明日香だろ?ってなると十代か?いや、アイツは翔と組みそうだな

 

「それではこれで話を終わります、続いてはエキシビションデュエルを行いたいと思います、該当生徒は前へ、1年生ラーイエロー所属、遊闇 真二」

 

「はい!」

 

「同じく1年生オベリスクブルー所属、遊蔵 拓磨」

 

「はい!」

 

2人は名前を呼ばれ返事をするとデュエルフィールドの上へ立つ。

 

「真二、手加減はなしだ」

 

「あぁ!お前こそつまんないからってサレンダーすんなよ!」

 

「「デュエル!」」

 

真二 [先攻]

拓磨 [後攻]

 

「先攻は譲ってやる」

 

「そりゃどーも!俺のターン、ドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺は手札のモンスターカードを1枚墓地へ送り、魔法カード、ワン・フォー・ワンを発動!」

 

<ワン・フォー・ワン>

通常魔法

 

「俺はデッキに存在するレベル1のモンスターを1体特殊召喚する!来い!グローアップ・バルブ!」

 

<グローアップ・バルブ>

Level 1 植物族 地 (チューナー)

ATK 100/DEF 100

 

「チューナーモンスターか」

 

拓磨は何かを察するかのように鼻で笑う。

 

「さらに手札のモンスターカードを1枚墓地へ送りクイック・シンクロンを特殊召喚!」

 

<クイック・シンクロン>

Level 5 機械族 風 (チューナー)

ATK 700/DEF 1400

 

「そして自分フィールドにチューナーモンスターが存在する時、墓地のボルト・ヘッジホッグを特殊召喚する!」

 

<ボルト・ヘッジホッグ>

Level 2 機械族 地

ATK 800/DEF 800

 

「クイック・シンクロンはシンクロンと名のついたチューナーモンスターの代わりにすることができる!」

 

そう言うとクイック・シンクロンはニトロ・シンクロンのカードを撃ち抜いた。

 

「俺はレベル2のボルト・ヘッジホッグにレベル5のクイック・シンクロンをチューニング!集いし願いが、ここに新たな力となる」

 

2 + 5 = 7

 

「シンクロ召喚!燃え上がれ!ニトロ・ウォリアー!」

 

<ニトロ・ウォリアー>

Level 7 戦士族 炎

ATK 2800/DEF 1800

 

「さらに俺はレベル7のニトロ・ウォリアーにレベル1のグローアップ・バルブをチューニング!集いし星が新たに輝く星となる、光さす道となれ!」

 

7 + 1 = 8

 

「シンクロ召喚!飛翔せよ!スターダスト・ドラゴン!」

 

<スターダスト・ドラゴン>

Level 8 ドラゴン族 風

ATK 2500/DEF 2000

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

真二 LP 4000

手札 0枚

モンスター

スターダスト・ドラゴン(ATK 2500)

魔法・罠

伏せ2枚

 

「俺のターン、ドロー!」

 

拓磨 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺は相手の場にモンスターが存在し俺の場にモンスターがいない時、手札のバイス・ドラゴンを特殊召喚する!」

 

<バイス・ドラゴン>

Level 5 ドラゴン族 闇

ATK 2000/DEF 2400

 

「ただしこの効果で特殊召喚した場合このモンスターの攻守は半減する」

 

拓磨がそう言うとバイスドラゴンは一回り小さくなる。

 

バイス・ドラゴン

ATK 2000→1000

DEF 2400→1200

 

「さらにチューナーモンスター、ダーク・リゾネーターを召喚!」

 

<ダーク・リゾネーター>

Level 3 悪魔族 闇 (チューナー)

ATK 1300/DEF 300

 

チューナーとチューナー以外......レベルは8.....来るか!

 

「俺はレベル5のバイス・ドラゴンににレベル3のダーク・リゾネーターをチューニング!王者の鼓動、今ここに列をなす、天地鳴動の力を見るがいい!」

 

5 + 3 = 8

 

「シンクロ召喚!大いなる魂、レッドデーモンズ・ドラゴン!」

 

<レッドデーモンズ・ドラゴン>

Level 8 ドラゴン族 闇

ATK 3000/DEF 2500

 

もう来たか......ってあいつ腕に痣が出来上がってる!?

 

「見たか真二!これが俺のシグナー竜、選ばれし力だ!」

 

「お前今その話は!」

 

その言葉を聞くとデュエルを見ていた生徒たちはざわつき出した。

 

「まぁそのなんだ、これが俺の本気さ!バトルだ!レッドデーモンズ・ドラゴン!ニトロ・ウォリアーを攻撃!アブソリュート・パワーフォース!」

 

「トラップ発動!バスター・モード!」

 

<バスター・モード>

通常罠

 

「俺は自分フィールドに存在するスターダスト・ドラゴンを生贄に捧げデッキより現れよ!スターダスト・ドラゴン/バスター!」

 

<スターダスト・ドラゴン/バスター>

Level 10 ドラゴン族 風

ATK 3000/DEF 2500

 

「チッ!攻撃中止だ、俺はカードを2枚伏せてターンエンド!」

 

拓磨 LP 4000

手札 2枚

モンスター

レッドデーモンズ・ドラゴン(ATK 3000)

魔法・罠

伏せ2枚

 

「俺のターンドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 0→1枚

 

「バトルだ!スターダスト・ドラゴン/バスターでレッドデーモンズ・ドラゴンを攻撃!アサルト・ソニック・バーン!」

 

「今の俺はエンターテイナー、俺も特別ゲストを見せてやる!リバースカードオープン!バスター・モード!」

 

<バスター・モード>

通常罠

 

「レッドデーモンズ・ドラゴンよ!灼熱の鎧を身にまとい、今ここに姿を見せよ!レッドデーモンズ・ドラゴン/バスター」

 

レッドデーモンズは炎柱に包まれると深紅の鎧を身にまとい現れる。

 

<レッドデーモンズ・ドラゴン/バスター>

Level 10 ドラゴン族 闇

ATK3500/DEF 3000

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

真二 LP 4000

手札 0枚

モンスター

スターダスト・ドラゴン/バスター(ATK 3000)

魔法・罠

伏せ2枚

 

拓磨のあのカード、効果が引き継がれ尚且つ強化されてるとしたらこのカードは刺さる....はず、あとは拓磨あの行動をしてくれたら!

 

「俺のターン、ドロー!」

 

拓磨 LP 4000

手札 2→3枚

 

「俺はクリッターを召喚!」

 

<クリッター>

Level 3 悪魔族 闇

ATK 1000/DEF 600

 

「バトルだ!レッドデーモンズ・ドラゴン/バスターでスターダスト・ドラゴン/バスターを攻撃!エクストリーム・クリムゾン・フォース!」

 

「それを待っていた!リバースカードオープン!マジックアーム・シールド!」

 

<マジックアーム・シールド>

通常罠

 

「相手の場にモンスターが2体以上存在し自分フィールドのモンスターが攻撃対象となった時、攻撃を行わないモンスターのコントロールを得てそいつとバトル強制バトルを行う!」

 

「くっ!」

 

レッドデーモンズの攻撃はあと一歩でスターダストに届く所で連れ去られ、真二の場に連れてこられたクリッターに吸い寄せられるかのように攻撃される。

 

「だがダメージは受けてもらうぞ!」

 

真二

LP 4000→1500

 

「だがこれでお前は破壊効果を行わなければいけない!」

 

「読まれていたか!」

 

レッドデーモンズは腕を振り払い炎を飛ばすとスターダストとクリッターに燃え移る。

 

「そしてその瞬間、スターダスト・ドラゴン/バスターの効果発動!エンドフェイズまでこのカードを生贄に捧げ、破壊する効果を無効にし破壊する!」

 

「そうはさせねぇよ!速攻魔法発動!強者の余裕」

 

<強者の余裕>

速攻魔法(オリカ)

自分のLPが相手のLPよりも高く、相手のモンスター効果が発動した時に発動できる、相手LPの差分LPを払いその効果の発動を無効にし破壊する。

 

「俺はお前のライフと同じになるようライフを払いスターダストの効果発動を無効にし破壊する!」

 

「何だと!?」

 

光り輝いていたスターダストはカードの効果により光を失うとレッドデーモンズの効果により燃え尽きた。

 

「さらに破壊されたクリッターの効果により俺は攻撃力1500以下のモンスター、ソード・マスターを手札に加える」

 

「破壊されたスターダスト・ドラゴン/バスターの効果発動、墓地に存在するスターダスト・ドラゴンを特殊召喚する!」

 

<スターダスト・ドラゴン>

Level 8 ドラゴン族 風

ATK 2500/DEF 2000

 

レッドデーモンズの突破は失敗かそれに次のターン中にタクマを倒さないと多分俺の負け、だよなとなるとあいつが来てくれれば

 

「ターンエンドだ、真二お前はこれをどう乗り切る?」

 

拓磨 LP 2000

手札 3枚

モンスター

レッドデーモンズ・ドラゴン/バスター(ATK 3500)

魔法・罠

なし

 

「俺のターン!」

 

真二 LP 2000

手札 0→1枚

 

来たか!

 

「俺はチューナーモンスタージャンク・シンクロンを召喚!」

 

<ジャンク・シンクロン>

Level 3 戦士族 闇 (チューナー)

ATK 1300/DEF 500

 

「ジャンク・シンクロンの効果発動!このカードの召喚に成功した時、墓地のレベル2以下のモンスター1体を効果を無効にして特殊召喚する!蘇れ!レベル・スティーラー!」

 

<レベル・スティーラー>

Level 1 昆虫族 闇

ATK 600/DEF 0

 

「ここで、レベル・スティーラーだと!?」

 

「俺はレベル1のレベル・スティーラーにレベル3のジャンク・シンクロンをチューニング!集いし思いが新たな力を加速する!光さす道となれ!」

 

1 + 3 = 4

 

「シンクロ召喚!現れよ!アームズ・エイド!」

 

<アームズ・エイド>

Level 4 機械族 光

ATK 1800/DEF 1200

 

「何かと思えばそんなモンスターか、そいつでは俺ののレッドデーモンズ・ドラゴン/バスターを倒すことは出来ないぞ?」

 

「それはどうかな?アームズ・エイドの効果発動!このカードはモンスターの装備カードとなり装備モンスターの攻撃力を1000アップする!」

 

アームズ・エイドはスターダストの右腕に装備される。

 

スターダスト・ドラゴン

ATK 2500 → 3500

 

「レッドデーモンズと並んだ!?」

 

「バトルだ!スターダスト・ドラゴンでレッドデーモンズ・ドラゴン/バスターを攻撃!シューティング・パワーギア!」

 

「相打ちが狙いか!「それは違うぜ?リバースカードオープン!シンクロ・ストライク!」」

 

<シンクロ・ストライク>

通常罠

 

「このカードはシンクロモンスターが攻撃を行う時、そのシンクロ素材としたモンスターの数×500ポイントアップする!俺がスターダストの素材としたのは2体」

 

「更に1000ポイント!?」

 

スターダスト・ドラゴン

ATK 3500 → 4500

 

「くっ!」

 

拓磨

LP 2000 → 1000

 

スターダストはアームズ・エイドをつけた右手でレッドデーモンズを殴ると爆発した。

 

「だが俺のライフは残っている!」

 

「それはどうかな?」

 

煙が晴れると真二は微笑みながらそう言った。

 

「何だと!?」

 

「アームズ・エイドの効果発動!このカードを装備したモンスターが先頭によって相手を破壊した時、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える!」

 

拓磨

1000→-2500

 

真二がそういうと拓磨へ突風が襲いかかり吹っ飛ばされれた。





「拓磨、大丈夫か!」

「プッ!アハハ!・・・・・・はぁ、やっぱり最高だよ、お前は」

真二が拓磨の元へ走り手を貸すと拓磨はそう言いながら手を借りた。

「決めた!真二、俺とタッグフォースに出てくれ!」

「はぁ!?何言い出してんだよ急に!」

「お前となら優勝できる、そんな気がするんだ」

正直そう言ってもらえるとすごく嬉しいけど

「でも良いの?ブルーの奴と組まなくて」

「あぁ、今のデュエルで思ったんだ、お前となら本気で大会を楽しめる、俺の全力を引き出してくれるってな」

拓磨の全力を引き出せる、か

『どうするんです?マスター』

そんなの決まってる、それに本人が言うんだから負けても悔いはないだろうしね

「分かった、お前がそこまで言うなら組んでやるよ!」

「何でそう偉そうなんだよ、でもおまえならそう言ってくれるって信じてたよ」

拓磨と真二は改めて握手をすると会場のほぼ全員が拍手を送る、そう、ただ1人・・・・万丈目を除いて


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TURNー24 〜裁きの昇格試験!VS万丈目!〜

この回にて万丈目ファンを不快にさせる描写が存在します。あらかじめご了承ください。



デュエルアカデミア後期が始まり約2週間が経過したある日事件は起こった。
ラー・イエローの寮(真二の部屋)
「って訳だ、良いか?」

「はいはい、分かってるよ」

拓磨とタッグを組むことが確定して毎日のように拓磨は真二の部屋へ押し入っては夜が更けるまで作戦会議を行っている。

拓磨とタッグを組めるのは嬉しいけど何で毎日のように来るんだ?

「・・・ちょっと悪い、PDAにメッセージだ」

真二はPDAの中にあるメッセージ欄を開くと校長からのボイスメッセージが入っていた。

「校長から?拓磨の方には入ってないか?」

「いや、俺の方はないな」

ってなるとテスター関係じゃないか

真二は確認を取りメッセージを開く。

『遊闇くんこんばんは、急にで悪いが明日の放課後君のオベリスク・ブルーへの進級デュエルを行いたいと思う』

ブルーの進級試験!?

『ちなみに対戦相手は同じオベリスク・ブルーの万丈目くんだ、それでは』

「やったな真二、ブルーだとよ」

「でも相手は万丈目なんだろ?十代のあの月一試験を見る限りかなりの腕だと思うけど」

「あぁ、確かに準は強い中等部時代に1番苦戦した相手だったからな」

拓磨が苦戦したってくらいか、ならなおのこと気が抜けないな

「つってもあの頃は超戦士もなかったからなんだけど」

「そ、そうなんだ」

「今日はもう帰る、邪魔したな」

「どうしたんだよ!急に」

拓磨は急に立ち上がりそう言うとドアの前で立ち止まった。

「とは言え、だ・・・・あいつは確かに強いからな、俺との作戦よりそっちを優先して欲しいんだよ、じゃあな」

そう言うと拓磨は真二の部屋を出て行った。

『なんやかんやでマスターのこと気にしてるんですね!拓磨さん』

「そうか?」

まぁでも新しいデッキ作ってたし良い機会だよな!

「そうですね!」


それから約30分後

 

「まぁ、こんな感じかな」

 

万丈目がどんなデッキを使うのかはまだ分からないけどこれならピンポイントでメタられない限りは大丈夫だな、回りすぎて逆に怖いけど

 

『マスターもう11時ですよー!そろそろ寝ましょう?』

 

「そうだな」

 

真二が電気を消しベッドに入り1時間程経過すると、ドアの開く音が微かにする。

 

誰だ・・・・・・拓磨?

 

そこへ現れたのは何故かびしょ濡れになっている拓磨だった。

 

「ったく人がこんなに頑張ったのに気持ちよさそうに寝やがって」

 

これは・・・夢か?

 

『まぁ、あたしの力で真二さんには眠ってもらいましたからね、仮に目が覚めたとしても意識しかないのではっきりは見えないですよ!』

 

拓磨のデッキケースから白い和服を着た狐耳のある少女が出てきた。

 

「お前そんな力持ってたのかよ」

 

『うん!精霊だもん』

 

やっぱり夢だな、拓磨が俺の知らない精霊と話してるわけないしな

 

拓磨が部屋から出ると、真二の意識は再び夢の世界へと向かう。

 

そして翌日

「真二!聞いたぜ?今日昇格試験なんだってな!」

 

教室の席に座っていると十代が小波を連れて声をかける。

 

「あぁ、万丈目が相手だから正直油断はできないけどな」

 

「おはよー真二!十代!それと、えーっと...誰君?」

 

真二がそう話すと藍が教室へ入り声をかけてくる。

 

「初めまして....だね、僕の名前は小波 遊一、小波でいいよ!藍ちゃん」

 

「えっ!?どうして私の名前を!?」

 

「前に拓磨から君の話を聞いてたからね」

 

「そう言えば拓磨は何処にいるんだ?」

 

言われてみれば拓磨がいないな

 

十代の言葉から真二はふとそう思った。

 

「うーん、なんか風邪を引いたみたいだよ?」

 

「風邪?」

 

「うん、なんか大変だったみたいだよ?よく分からないけど、真二は何か知ってる?」

 

「そう言えば昨日」

 

真二が夜中に見たことを話そうとすると始業のチャイムが鳴った。

 

「あっ!時間だ!それじゃ真二、また後でねー!」

 

藍たちは自分の席に座ると授業が開始した。

 

にしても拓磨が風邪とか珍しいな

 

『まぁ引く時は誰だって引きますよ』

 

なぁ幽鬼、お前夜中にさ、ずぶ濡れの拓磨見なかったか?

 

『見てないですけど、どうしました?』

 

ならあれはやっぱり夢だったのか......っ!?

 

真二はデッキケースを触ると紙が1枚入っていた。

『紙には準に気をつけろ、あいつはお前のデッキを仕組んでいた。』

と書かれていた。

 

この字、拓磨だよな?それに準ってことは万丈目の事か

 

『どうしました?』

 

いや、何でもない

 

----------------------------------------------------------------------------------------

放課後

デュエルフィールドにて

 

「えー、それでーワ、セニョール遊闇とセニョール万丈目のデュエルを始めるノーネ!」

 

デュエルフィールドにはマイクを持ち司会を行うクロノスとその奥に万丈目がこちらを睨んで立っている。

 

「なぁ万丈目!お前俺の部屋に入ってデッキを弄っていたよな?足りないんだよあるカードがさ」

 

真二のその言葉に会場の生徒達はざわつく。

 

「なっ!?俺は何もしていない!妙な言いがかりはやめろ!」

 

万丈目は少し動揺したような顔でそう言った。

 

この表情、明らかにやってるな。

 

「返してくれよ、あのカード」

 

「だから俺は知らんと言ってるだろ!」

 

「あくまでシラを切る気か」

 

「ふん、ならこうしよう、お前が負けたら拓磨とのコンビは解消する」

 

「でもお前が負けたら?」

 

「そんな事はない、がまぁ、そうだなその時は罪を認めてこの学園を去ってやるさ!」

 

「......分かった、その言葉に後悔はないな」

 

『マスター!?乗っちゃうんですか!?』

 

ここで負ければ俺はその程度の男って事だ、拓磨もそれが理由なら了承してくれるさ

 

「「デュエル!」」

 

真二 [先攻]

万丈目 [後攻]

 

「先攻はもらう!俺のターン、ドロー!」

 

手札が微妙......

 

「俺はチューナーモンスターライトロード・アサシン ライデンを召喚!」

 

<ライトロード・アサシン ライデン>

Level 4 戦士族 光 (チューナー)

ATK 1700/DEF 1000

 

「更にアサシンライデンの効果発動!デッキトップ2枚を墓地へ送り、その中にライトロードモンスターがいた場合攻撃力をエンドフェイズまで200アップさせる」

 

墓地

ライトロードの裁き

ブレイクスルー・スキル

 

「ふん、どうやらライトロードモンスターはいないようだな」

 

「だが、墓地へ落ちたライトロードの裁きの効果発動!このカードがデッキから墓地へ送られた時デッキから裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)を手札に加える」

 

こいつをサーチできただけマシだな

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

真二 LP 4000

手札 5枚

モンスター

ライトロード・アサシンライデン(ATK 1700)

魔法・罠

伏せ1枚

 

「俺のターン、ドロー!」

 

万丈目 LP 4000

手札 5→6枚

 

「遊闇、どうやらこのデュエルお前の負けみたいだな」

 

「何だと!?」

 

「俺は予想GUYを発動!」

 

<予想GUY>

通常魔法

 

「自分フィールドにモンスターが存在しない時レベル4以下の通常モンスターをデッキから特殊召喚する!来い!Xーヘッド・キャノン」

 

<Xーヘッド・キャノン>

Level 4 機械族 光

ATK 1800/DEF 1500

 

「さらにフィールド魔法、ユニオン格納庫発動!」

 

<ユニオン格納庫>

フィールド魔法

 

万丈目がフィールド魔法を発動すると万丈目の背後に格納庫とカタパルトが現れる。

 

「ユニオン格納庫が発動した時、俺はデッキから機械族・光属性のユニオンモンスターを手札に加える、俺はYードラゴン・ヘッドを手札に加え、そのまま召喚!」

 

<Yードラゴン・ヘッド>

Level 4 機械族 光

ATK 1500/DEF 1600

 

「更にユニオン格納庫の効果発動!自分フィールドにユニオンモンスターが召喚・特殊召喚された時、デッキからそのモンスターに装備可能なユニオンモンスターを装備する、来い!Zーメタル・キャタピラー!」

 

<Zーメタル・キャタピラー>

Level 4 機械族 光

ATK 1500/DEF 1300

 

万丈目の背後にあるカタパルトからZーメタル・キャタピラーが射出され、Yードラゴン・ヘッドと合体した。

 

1ターンでXYZを揃えた!?

 

「さらに同胞の絆を発動!」

 

<同胞の絆>

通常魔法

 

「ライフを2000ポイント払い、デッキのモンスターを対象として発動できる、そのモンスターと同じ種族・属性でカード名の異なるモンスター2体をデッキから特殊召喚する!」

 

万丈目

LP 4000 → 2000

 

「種族・属性が同じで名前の違うモンスター......まさか!?」

 

「そのまさかだ!俺はデッキからVータイガージェットとWーウィング・カタパルトを特殊召喚!」

 

<Vータイガー・ジェット>

Level 4 機械族 光

ATK 1600/DEF 1800

 

<Wーウィング・カタパルト>

Level 4 機械族 光

ATK 1300/DEF 1500

 

「5体揃えやがった」

 

1ターンでの5体召喚に観客席からは歓声の声が上がる。

 

「合体しろ!モンスター達!XYZードラゴン・キャノン!VWータイガー・カタパルト!」

 

<XYZードラゴン・キャノン>

Level 8 機械族 光

ATK 2800/DEF 2600

 

<VWータイガー・カタパルト>

Level 6 機械族 光

ATK 2000/DEF 2100

 

「そして2体のモンスターでユニオン究極合体!VWXYZ(ヴィトゥズィ)ードラゴン・カタパルトキャノン!」

 

VWXYZ(ヴィトゥズィ)ードラゴン・カタパルトキャノン>

Level 8 機械族 光

ATK 3000/DEF 2800

 

2体のモンスターは形を変えて合体し、1体の巨大なロボへと形を変える。

 

手札消費3枚で揃えた!?

 

「そしてVWXYZの効果発動!アサシンライデンを除外し、バトル!VWXYZでダイレクトアタック!」

 

「ぐぁっ!?」

 

真二

LP 4000→1000

 

「やるじゃねぇか!万丈目!」

 

「お前に褒められても嬉しくない!俺はカードを2枚伏せてターンエンド!」

 

万丈目 LP 2000

手札 1枚

モンスター

VWXYZ(ヴィトゥズィ)ードラゴン・カタパルトキャノン(ATK 3000)

魔法・罠

伏せ 2枚

 

「俺のターン、ドロー!」

 

真二 LP 1000

手札 5→6枚

 

「どうした?絶望でもしたか?そうだろう、VWXYZ(ヴィトゥズィ)の攻撃力は3000、それに加えて強力な効果を持っている、次のターンで俺の勝ちだな」

 

確かにVWXYZ(ヴィトゥズィ)は強力な効果に加え火力もある

 

「確かに次のターンまで回ればお前の勝ちだ」

 

「なら潔くサレンダーしたら「次のターンまで回れば、だけどな!」なに!?」

 

とは言ったものの本当に勝てるかどうかは微妙なんだよな、あの3枚のカードが効果を無効にするカードとかなら無理に近くなる。

 

「俺はソーラー・エクスチェンジを発動!」

 

<ソーラー・エクスチェンジ>

通常魔法

 

「手札のライトロードモンスターを墓地へ送り、デッキから2枚ドローしその後デッキトップを墓地へ送る」

 

真二

手札 4→6枚

 

「何かと思えば手札交換か?やはりさっきのはハッタリのようだな」

 

「俺はデッキから墓地へ落ちたライトロード・ビースト・ウォルフの効果発動!このカードを特殊召喚する!」

 

<ライトロード・ビースト・ウォルフ>

Level 4 獣戦士族 光

ATK 2100/DEF 300

 

「更にライトロード・サモナー ルミナスを召喚!」

 

<ライトロード・サモナー ルミナス>

Level 3 魔法使い族 光

ATK 1000/DEF 1000

 

「そしてサモナー ルミナスの効果発動!手札を1枚捨て、墓地に存在するレベル4以下のライトロードモンスターを特殊召喚する!来い!アサシンライデン!」

 

<ライトロード・アサシン ライデン>

Level 4 戦士族 光 (チューナー)

ATK 1700/DEF 1000

 

「更にアサシン ライデンの効果発動!デッキトップ2枚を墓地へ送る」

 

墓地

ライトロード・パラディン ジェイン

ライトロード・マジシャン ライラ

 

「送った中にライトロードモンスターがいた為攻撃力を200ポイントアップする!」

 

ライトロード・アサシン ライデン

ATK 1700 → 1900

 

「ふん、その程度の攻撃力じゃまだ超えることはできないな」

 

「あぁ、超えることはできない、だけど忘れたか?俺の場にはチューナーとそれ以外のモンスターがいるんだぜ?」

 

「何を言ってるんだ?お前はシンクロモンスターを持っていない、シンクロが出来るわけないだろ」

 

「それはどうかな?俺はレベル3のライトロード・サモナー ルミナスにレベル4のライトロード・アサシン ライデンをチューニング!光を護りし守護なる龍よ、今こそ我らを導く光となれ!」

 

3 + 4 = 7

 

「シンクロ召喚!降臨せよ!ライトロード・アーク ミカエル!」

 

<ライトロード・アーク ミカエル>

Level 7 ドラゴン族 光

ATK 2400/DEF 2000

 

「なっ!?何でお前がシンクロ召喚を使えるんだ!?」

 

「さっきから気になってたんだが何でだ?シンクロ召喚は俺の十八番、それが使えないのはあり得ないだろ?」

 

「そんなの俺があの時全部!」

 

万丈目はそう言うとハッ、とした表情をし、その言葉を聞き真二はニヤリと笑った。

 

「今お前言ったな?あの時シンクロモンスター達をどうしたのかは深追いしないけどよ、俺のならともかくあれは一応借り物なんだ、だからそれ相応の裁きを受けてもらう!」

 

「くっ!うるさい!俺は負けない限り認めんぞ!」

 

「ならお前を負かせてやる!リバースカードオープン!サンダー・ブレイク!」

 

<サンダー・ブレイク>

通常罠

 

「(VWXYZを破壊しにきたか、だが残念だったな遊闇、俺の場にはまだ聖なるバリアーミラーフォースが伏せてある、これでお前のモンスターは全滅し、俺の勝ちだ!)」

 

「手札を一枚捨て、俺の場にいるライトロード・アーク ミカエルを破壊!」

 

真二がそう言うとミカエルに向かって雷が落ちる。

 

「ふん、血迷ったか!自分のモンスターを破壊してどうする!」

 

「それは違うぜ万丈目!俺は破壊されたアーク ミカエルの効果発動!墓地に存在するミカエル以外のライトロードモンスターを任意の数デッキに戻し、戻した枚数×300ポイントライフを回復する!俺はライトロード・パラディン ジェインをデッキに戻し300ポイント回復!」

 

真二

LP 1000 → 1300

 

「そして墓地にライトロードモンスターが4種類以上存在する時、手札から裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)を特殊召喚する!」

 

裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)

Level 8 ドラゴン族 光

ATK 3000/DEF 2600

 

「だがそのモンスターの攻撃力は3000、俺のVWXYZの攻撃力と同じじゃ意味ないな」

 

「それはどうかな?俺は裁きの龍の効果発動!ライフを1000ポイント払い、このカード以外の全てのカードを破壊する!裁きの咆哮(ジャッジメント・シャウト)!」

 

真二

LP 1300 → 300

 

裁きの龍が咆哮をあげると雷雲が現れ、雷が周りに落ち破壊していく。

 

「なっ!?俺のカード達が」

 

「さあ、万丈目!懺悔の用意はできているか!裁きの龍でダイレクトアタック!」

 

「ぐぁぁぁぁぁぁ!」

 

万丈目

LP 2000 → -1000




あとがきトークのコーナー
sura「皆さんお久しぶりですsuraです」

真二「いきなりだけど今回の万丈目の扱いひどくないか?」

sura「正直悪いとは思ってる、話もすっごい雑だしなんか申し訳ない」

真二「何であんな感じに?」

sura「分かる人にはこの回が三沢から真二に変わってるのに気づくと思うんだけど、この試験回はあの時の万丈目何です、そう、カードを海に捨てるあの回の」

真二「とは言えあの扱いは無いだろ」


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TURNー25 〜怒れる猿人類〜

時は昨夜、拓磨が部屋を出た時に遡る。

相手は準か、あいつ変なことしなきゃいいが

拓磨の脳裏には以前みた万丈目の表情が浮かんでいた。(TURNー12参照)

「まさか、な」

流石にあいつでもそこまで馬鹿なことはしないよな・・・・・ん?

ブルー寮へ帰る途中の森でふと視線を感じ振り返るがそこには何も居なかった。

「誰だ?」

茂みが少し揺れるが人の気配はしない、一般人が見ると風で揺れた、と感じるだろう。
しかし拓磨は思った「幽鬼に似た気配、精霊の気配がする」と

『あたしに気づくなんて流石はあの方が選んだ方だねー!』

「お前・・・精霊か?」

拓磨の目の前には白い和服を着た狐耳のある少女が目の前の茂みからあの出てくる。

『うん!』

「なぁ、1つ聞きたいんだが、幽鬼うさぎって知ってるか?お前に似た精霊なんだが」

『幽鬼うさぎ?・・・あー、幽鬼うさぎ(あいつ)もやっぱりこっちに来てるんだ!』

この様子だと知り合いみたいだな

「あぁ、俺の名前は拓磨だ、お前名前は?」

『あたし?あたしの名前は灰流うらら、灰流でいいよ!』

灰流は胸を張りそういった。

「灰流か、よろしくな」

『うん!よろしくね!マスター!』

「ま、マスター!?」

『私の事はエンシェント・フェアリー様から聞いてない?』

エンシェント・フェアリーが?

「いや、何も聞いてないな」

『そっか!あたしはエンシェント・フェアリー様から拓磨様のサポートを行うように命を受けたんだ!』

「そうか、でも灰流うららなんてモンスター聞いたことがないな、データベースにもなっかった気がしたし」

『精霊界にはまだカードになってない子もいっぱ居るんだよ?』

「って事はお前もその1人、幽鬼なんかもそうってことか?」

『そゆこと!って事でハイこれ』

灰流はパンッ!と手を叩くと一冊の本と羽のペンを拓磨に差し出した。

「これは?」

『あたしとの契約書!これにサインしてくれればあたしは拓磨様の精霊になるんだよ!』

「そうか」

エンシェント・フェアリーの事だ、灰流(こいつ)には何らかの意味があるって事だよな

拓磨はそう思い本へサインをする。

「これでいいか?」

『はい!これで契約は完了ですよ!それではこれを!』

灰流は本を叩くと本は一枚のカードになり拓磨に渡した。

「これが、お前か?」

『はい!よろしくお願いしますね!マスター!』

そう言うと灰流の精霊体は消えた。

「さてと、改めて寮に帰るか......ん?」

拓磨は改めてブルー寮の方へ向かうと1人の人影が港の方へ向かうのが見えた。

「あれは....準?」

拓磨は息を忍ばせ万丈目の後を追うと、港にたどり着くと何かをばら撒いた。

何だ?あれは......ってあれジャンク・ウォリアーか!?

一瞬、チラッと見えたのはジャンク・ウォリアー、だがそれ以外のシンクロモンスターもちらほらと見える。

アイツまさか!

拓磨は咄嗟に海へ飛び込むとその音に反応してか万丈目は去っていった。

やはりコレは真二のシンクロモンスター達じゃ無いか。

拓磨は全てのカードを拾うとカードを確認し、そう確証した。

『大丈夫?マスター』

「あぁ、これを真二に返さないとエライことになるな」

ペガサスさん辺りから凄く怒られるだろうし。

「ハックション!」

うぅ、結構寒いな

拓磨は沖に上がるとイエロー寮へ向かった。

真二の部屋に入るとそこには気持ちよさそうに眠る真二がいた。

「ったく人がこんなに頑張ったのに気持ちよさそうに寝やがって」
 
『まぁ、あたしの力で真二さんには眠ってもらいましたからね、仮に目が覚めたとしても意識しかないのではっきりは見えないですよ!』
 
拓磨のデッキケースから灰流が出てきてそう言った。
 
「お前そんな力持ってたのかよ」
 
『うん!精霊だもん』

それを聞き拓磨は真二の部屋を出ていく。

「さてと部屋へ帰って服乾かすか、こんなに濡れてちゃ風邪を引きそうだ」


オベリスク・ブルー寮(拓磨の部屋)

 

「って言うのが昨日起こった事実だ」

 

拓磨は部屋に来ていた藍にそう言う。

 

「あれ回想だったんだ」

 

「おいおい、お前が部屋に押しかけて来て昨日何があったか教えろって言ったんだろ?」

 

「いや〜そうなんだけどさ、なんか回想っぽく無かったから」

 

藍がそう言うと拓磨はため息を吐く。

 

「それで準の方はどうしてんだ?」

 

「男に二言はない、ここを出て行くって言って会場を出て行ったんだけど、ここに来てないの?」

 

「あぁ、顔は見せてないな」

 

アイツそう言う所は男気あるからな......って

 

「出て行くって言ったのか!?」

 

「う、うん......どうしたの?珍しく声を荒げたりして」

 

「あっ、いや何でもない」

 

「???変な拓磨〜」

 

「それで真二はもうブルーに来たのか?」

 

「いや〜それが」

 

一方その頃真二は三沢とのデュエルを終えて、イエロー寮で談笑をしていた。

 

「三沢、何でよりによってライロとデュエルしたがってたんだ?」

 

真二と三沢のデュエルは真二の圧勝に終わった

 

「すまん、そのデッキに興味が湧いてつい」

 

「あー、そう」

 

そう言えば入試の時もシンクロモンスターを見に来たっけ

 

「にしてもあれからもう半年か」

 

「あれからって入試からか?」

 

「あぁ」

 

「俺からすれば半年が濃すぎてなんか2年間くらいに感じたよ、急にテスターに選ばれたり拓磨と仲直りしたり......藍と拓磨が付き合ったり」

 

「確かにな、でも俺たちもう3年間の6分の1が終わったんだ、残されてる時間は長いようで短い、お互い悔いのないように過ごそう」

 

「そうだな!三沢も頑張れよ!」

 

「あぁ、ブルーへの一番乗りは抜かれてしまったけどな!」

 

そう言うと三沢は自分の部屋へと移動していった。

 

なんかアイツと久しぶりに喋った気がするな。

 

「さてと!俺も引越しの準備しないとな!」

 

真二は自分の部屋に戻ると、部屋の隅に収納していたこの部屋に越して来たときに使った段ボール箱を組み立てると、部屋にあった物たちを床に全て置いた。

 

「幽鬼、これ仕分けするからお前は詰め込み頼む」

 

『わっかりました!』

 

そしてそれから2時間後。

 

「よし、これで最後だな!」

 

『ふぅ!やっと終わりですか!』

 

「お疲れ様、幽鬼!今度たい焼き奢ってやるわ」

 

『ほほう!それは楽しみです!それでは!』

 

幽鬼は目を輝かせながらそう言うと消えた。

 

さてと、明日は休日だし、あとはこれを持ってくだけだな!

 

一方その頃拓磨は港に来ていた。

 

港には1人の生徒の影があった、様子を見るに朝の定期船に乗るつもりなのだろう。

 

「待てよ準」

 

「拓磨、お前に止める義理はない!これは俺自身が決めたことだ」

 

「はぁ、まあそれなら止めはしない、ただ……辞めんなよ?」

 

「当たり前だ!」

 

「それを聞いて安心したよ、まぁお前はその程度じゃないもんな」

 

「ふん、そんなの当然だ!」

 

それを聞き拓磨はニヤリと笑い港を去った。

 

アイツは絶対に戻って来る、俺はそう信じてるさ、だから準が戻って来たとき用の居場所を用意しといてやる。

 

そして翌朝

 

拓磨はPDAの着信音で目が醒める。

 

何だ真二か……って真二から!?

 

「どうしたんだ?お前からとは珍しいじゃないか」

 

「拓磨大変なんだ!万丈目が居なくて探してたら藍が!」

 

「藍がどうしたんだ?またなんかやらかしたのか?」

 

「違うんだよ!えーっと!とにかく現在位置の情報送るからバナナ持ってこっちに来てくれ!」

 

「バナナ?言ってる意味がさっきから......切りやがった」

 

『ふぁ〜、どうしたの?』

 

「なぁ灰流、バナナ持ってるか?」

 

『へ?何でバナナ?』

 

「なんか必要なんだとさ」

 

場所はえーっと森?何でこんな所にいるんだよあいつら

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

購買でバナナ売ってて良かった、でも何でバナナなんだ?猿じゃあるまいし

 

『ここって猿出るの?』

 

「まぁ、居るとは思うが」

 

灰流と会話しながらシンジの元へ着くとそこには崖があり、その付近にある木の上に拉致されたアイとジュンコがいた。

 

アレは確か天上院の取り巻きだったか?何であそこに?

 

「ったく病み上がりの人間を呼び出して、何があったんだ?どうしてアイツらがあんな所に?ってかなんで十代たちまで居るんだよ」

 

「一緒に万丈目を探しててさ!それで例の物はあるか?」

 

「例の物……?あぁ、これか?」

 

拓磨はバナナを十代に見せると真二は勢いよく奪い取り木の方へ向ける。

 

「おーい猿!バナナだぞー!欲しくないのかー?」

 

真二は握ったバナナを振りながら崖とは反対側にある森に向かって叫ぶ。

 

『これが盾の守護者?なんかすごくバカっぽい』

 

言ってやるな聞こえてると気の毒だ

 

真二がずっと叫んで居ると森の方から1匹の機械をつけた猿が現れる。

 

「何だあいつ」

 

「今回の件の犯人だぜ?」

 

「はぁ!?猿が人攫いってド◯キーコングとかキングコ◯グじゃあないんだから!」

 

『マスター、それゴリラ』

 

「ってかあれデュエルディスクだろ?何でつけてんだよ!」

 

「良いじゃねぇか!なぁ!デュエルしようぜ!」

 

「十代、お前はお前で何言ってんだ!出来るわけないだろ!猿だぞ猿!」

 

「そいつはただの猿ではない!」

 

「あっ!お前はあの時の!」

 

聞き覚えのある声のする方を向くと1人の研究員と見られる男性とその雇い主と思われる男性が立っていた。

 

「そいつの名前は Super(スーパー)Aanimal(アニマル) Learning(ラーニング)、略して SAL(サル)だ」

 

「まんまじゃん」

 

サルの略称に思わず翔はそうツッコミを入れる。

 

「もちろんデュエルも出来るがアレはうちの研究所脱走者でね、麻酔銃を」

 

「ダメです!生徒が邪魔で打てません!」

 

その言葉を聞くと十代はより一層目を輝かせデュエルディスクを構える。

 

「それならさ、俺とデュエルしようぜ!俺が勝ったらそいつらを返してもらう!」

 

十代はそう言うとそれに承諾したかのように SALもデュエルディスクを構えた。

 

「君何を!」

 

「構わん、 予想外の結果が出るかもしれん、やらせろ」

 

「「デュエル!!」」

 

「なぁ、今あのサル喋らさなかったか?」

 

目が点になりつつも真二は驚きの表情を隠せないまま拓磨の方を向く

 

「あ、あぁ……良かった、俺の空耳じゃないのか」

 

「SALは流石に話せないから頭部につけている機械が脳波を受け取り、その脳波を言語化しているんだ」

 

と言うことは擬似的に喋っているってことか。

 

「なるほどな」

 

「どう言う事だ?拓磨」

 

「あのSALが考えてることを機械が翻訳して擬似的に喋ってるって事だよ」

 

「へぇ、ってかお前の後ろのやつ誰だ?初めて見るけど」

 

真二は拓磨の後ろにいた灰流に気づきそう言った。

 

「こいつの名前は灰流、俺の精霊だ」

 

『はじめまして!私は灰流うらら!灰流って呼んでね!』

 

灰流は目の前にピースを作りポーズを作り挨拶をする。

 

『な、何ですかこの私とキャラが丸かぶりな精霊は!』

 

「いや、被ってねぇだろ」

 

目の前に幽鬼が現れると真二はそう言いながら幽鬼を退ける。

 

「ってか十代の方は見なくて良いのか?」

 

「あっ!忘れてた」

 

拓磨に指摘され真二は十代の方を向く。

 

十代 LP 4000

手札 5枚

モンスター

E・HERO スパークマン(ATK 1600)

魔法・罠

なし

 

「私のターン、ドロー!」

 

そう機械から声を発するとSALはカードを引く。

 

すげぇ!ホントにデュエルしてる!

 

「私は怒れる類人類(バーサークゴリラ)を召喚!」

 

怒れる類人類(バーサークゴリラ)

Level 4 獣族 地

ATK 2000/DEF 2000

 

「バトル!怒れる類人類(バーサークゴリラ)でE・HERO スパークマンを攻撃!」

 

「くっ!」

 

十代

LP 4000 → 3600

 

「私はカードを1枚伏せてターンエンドウッキー!」

 

「「あ、猿の部分が出た」」

 

突然機械からウッキーと声が聞こえ翔と真二は同時にそう言う。

 

SAL LP 4000

手札 4枚

モンスター

怒れる類人類(バーサークゴリラ)(ATK 2000)

魔法・罠

伏せ1枚

 

「俺のターン、ドロー!」

 

十代 LP 3600

手札 5→6枚

 

「俺は魔法カード、融合を発動!手札のフェザーマンとバーストレディを融合!現れろ!マイフェイバリットカード!E・HERO フレイム・ウィングマン!」

 

<E・HERO フレイム・ウィングマン>

Level 6 戦士族 風

ATK 2100/DEF 1200

 

「バトル!フレイム・ウィングマンで怒れる類人類(バーサークゴリラ)を攻撃!フレイム・シュート!」

 

SAL

LP 4000 → 3900

 

「さらにフレイム・ウィングマンの効果発動!戦闘により破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える!」

 

SAL

LP 3900 → 1900

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

十代 LP 3600

手札 2枚

モンスター

E・HERO フレイム・ウィングマン(ATK 2100)

魔法・罠

伏せ1枚

 

「私のターン、ドロー!」

 

SAL LP 1900

手札 4 → 5枚

 

「私はアクロバットモンキーを召喚ウッキー!」

 

<アクロバットモンキー>

Level 3 地属性 機械族

ATK 1000/DEF 1800

 

「そしてトラップ発動!DNA改造手術!」

 

<DNA改造手術>

永続罠

 

「私は獣族を宣言するッキー!」

 

SALはそう言うとアクロバットモンキーの機械の骨格部分が外れ、中から獣のような毛が生える。

 

「そして野性解放を発動!」

 

<野性解放>

通常魔法

 

「アクロバットモンキーの守備力分攻撃力をアップする!」

 

アクロバットモンキー

ATK 1000 → 2800

 

「アクロバットモンキーでフレイム・ウィングマンを攻撃!アクロバットウッキー!」

 

十代

LP 3600 → 2900

 

「くっ!」

 

「私はこれでターンエンド!」

 

「この勝負、十代の勝ちだな」

 

唐突に拓磨はそう言い放つ。

 

「え?」

 

その言葉を聞き翔はそう言った。

 

「野性解放にはデメリットがあるんだ」

 

拓磨がそう言うとアクロバットモンキーは破壊された。

 

「野性解放の効果を受けたモンスターはエンドフェイズに破壊されるんだよ」

 

「じゃあなんであんな事を?」

 

「さぁな、猿の知能がそこまでだったのかそれとも別の理由があるか、だな」

 

拓磨にそう言われ真二は周りを見るとある光景を見つけた。

 

「あそこ!」

 

真二は指を指しながらそう言うと周りに居たみんなは真二の指差す方を見るとそこには野生の猿達がデュエルを見て居た。

 

「仲間……か?」

 

「お前、仲間の元に帰りたいのか?」

 

十代はそう言うとSAL は激しく動揺する。

 

「だってさ、研究所のお偉いさん!」

 

真二は研究所の所長に向かってそう言う。

 

「だから何だ!そいつは我々の研究材料だ、離す訳がなかろう!」

 

「なんだと!」

 

「やめろ真二」

 

掴みかかろうとした真二を拓磨は止める。

 

「離せ拓磨!」

 

「俺に考えがある」

 

拓磨は真二に耳打ちをし所長の元へ向かう。

 

「所長さん、貴方達は誰の命令でここへ?」

 

「そんなの学園長に決まっとるじゃろ」

 

(学園長か、面倒だな)

 

「そうですか、でも研究する目的とあの猿は無関係のように見えますが?」

 

「そんな事無い!我々の目的は……」

 

所長はそう言いかけ、途中でハッと気づき口を閉じる。

 

「じゃあ猿を解放してもらいましょう」

 

「断ると言ったら?」

 

「今あなた方が言った発言を世間に公開します」

 

そう言うと拓磨はデュエルディスクのボタンを押すと先ほど所長の言った猿が研究材料だと言ったセリフが流れる。

 

「もしこれを公表したらどうなるでしょうね?」

 

「くっ、分かった、おいスイッチを押せ」

 

「しかし!」

 

所長の発言に隣にいた研究員はそう言う。

 

「構わん、押せ」

 

「は、はい!」

 

研究員はボタンを押すとSALの機械が外れ、それを見ると研究員達は帰っていった。

 

(って事はそんなに大事なのか、あの人たちの目的は)

 

「良かったな!お前自由だぞ!」

 

SALはお辞儀をすると仲間の元へ帰って行く。

 

「なぁ、拓磨!万丈目知らないか?」

 

十代はふと気づき拓磨にそう聞く。

 

「あぁ、あいつならもう出て行ったぞ」

 

「「「出て行った!?」」」

 

「だがあいつは戻ってくるさ、絶対にな」

 

拓磨は驚く皆を横目にそう言った。



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TURNー26 〜代表選抜!十代VS拓磨〜

万丈目がデュエルアカデミアを出てから1週間後、十代と拓磨は校長室に呼び出されていた。

「どうして拓磨がここに居るんだ?」

「それはこっちのセリフだ」

十代にあまり関わりがない以上拓磨自身もなぜ呼ばれたかは全く分かっていなかった。

(こんな時に限って校長今席外してるって……呼び出したのそっちだろ)

「もう二人とも来てたのか、ごめんごめん」

入り口から校長は入ってくるなりそう言った。

「何の用です校長?万丈目のことなら全部話したつもりですが?」

「その事じゃないんだ、2週間後に行われるノース校とのデュエルがあるんだが代表選手として君達二人のどちらかにお願いしたいんだ」

「俺と十代の二人ですか?」

真二がいない、それが拓磨にとって一番の謎だった。

「あぁ!君達二人は明日のデュエルで決めてもらう、もちろん勝った方が代表だよ」

「拓磨とデュエルか!そういや初めてだよな!」

デュエルの単語を聞くと十代は目を輝かせながらそう言ってくる。

「そうだな、まぁ真二に勝つほどの実力らしいからいい勝負にはなりそうだ」


──1年トップランカー遊蔵 拓磨VS期待の新星、遊城 十代──

と二人のデュエルは大々的に告知されていた。

 

「てな訳だ今日は早く打ち合わせを終了する」

 

「ってかなんで俺が選ばれてねぇんだよ!」

 

『そりゃマスターが代表として相応しく無いからじゃないんですか?』

 

「おい!それどういう意味だ!」

 

真二は幽鬼を一時的に実体化させ握り拳で頭をグリグリしている。

 

『いだだだっ!』

 

「俺は帰るぞ」

 

「おう、明日は頑張れよ!」

 

拓磨が部屋を出ると灰流がデッキから現れる。

 

『マスター、アレってデフォ?』

 

「アレって、幽鬼の事か?」

 

拓磨がそう聞くと灰流は「そうそう」と言いながら首を縦に降る。

 

「まぁ、そうだな」

 

(それにしても彼奴らをよく見るとまるで本当の兄妹のようだ)

 

『そうなんだ……それじゃマスター!私調べ物あるから明日の調整頑張ってね!』

 

そう言うと灰流はデッキの中に消えた。

 

「さーてっと俺も、もうひと頑張りするか」

 

----------------------------------------------------------------------------------------

翌日

デュエル会場には溢れんばかりの人で賑わっていた。

 

「拓磨!」

 

「こら待ちなさい!」

 

名前を呼ばれ、デュエルフィールドから通路の方へ振り返るとそこには警備員に取り押さえられる寸前の藍が立っていた。

 

「ちょっと〜!私関係者だよ〜!」

 

「ったく……すみません、そいつ俺の連れです」

 

拓磨は警備員にそう言うとデュエルフィールドから降り藍の元へ向かう。

 

「はいこれ」

 

降りるや否や藍は一方的に星型のネックレスを拓磨に渡した。

 

「これは?」

 

「へへーん!驚かないでよ〜!これは「お守りか、ありがとな藍」」

 

拓磨は藍の話を折ると藍は少しずっこける。

 

「もう!せっかく驚かせようと思ったのに〜!」

 

「驚かせたいのか驚かせたくないのかどっちなんだよ」

 

先ほどの言葉と繋ぎ合わせ、拓磨はそう突っ込むとデュエルフィールドに帰って行く。

 

「絶対勝つから真二と一緒に見てろ」

 

「うん!」

 

そう言いデュエルフィールドに上がるとデュエルディスクを構える。

 

「十代!そう言う訳だ、待たせて悪いが勝たせてもらう!」

 

「何言ってんだよ!勝つのは俺だ!」

 

「デュエル!」

 

十代[先攻]

拓磨[後攻]

 

「俺の先攻!ドロー!」

 

十代 LP 4000

手札 5→6枚

 

「E・HERO スパークマンを召喚!」

 

<E・HERO スパークマン>

Level 4 戦士族 光

ATK 1600/DEF 1400

 

「カードを3枚伏せてターンエンド」

 

十代 LP 4000

手札 2枚

モンスター

E・HERO スパークマン(ATK 1600)

魔法・罠

伏せ3枚

 

「俺のターン、ドロー」

 

拓磨 LP 4000

手札 5→6

 

(この手札ならスパークマンは大丈夫だが問題はバックの3枚だが──いや、臆せず攻める!)

 

「俺は超戦士の魂を召喚!」

 

<超戦士の魂>

Level 1 戦士族 地

ATK 0/DEF 0

 

「攻撃力0?」

 

「あぁ、超戦士の魂の効果発動!手札のカオス・ソルジャーモンスターを墓地へ送り、このモンスターの攻撃力を3000ポイントアップする」

 

超戦士の魂

ATK 0→3000

 

拓磨がカオス・ソルジャーを墓地へ送ると置かれていた防具に魂が宿りカオス・ソルジャーの幻影が現れる。

 

「バトルだ!超戦士の魂でE・HERO スパークマンを攻撃!ファントム・ブレード!」

 

カオス・ソルジャーの幻影はスパークマンを斬りつけるとスパークマンは爆発する。

 

「くっ!」

 

十代

LP 4000→2600

 

「その瞬間リバースカード、オープン!ヒーロー逆襲」

 

<ヒーロー逆襲>

通常罠

 

「自分のモンスターが戦闘により破壊され、墓地へ送られた時、相手は自分の手札をランダムに1枚選択し、それがE・HEROモンスターだった場合、相手フィールドのモンスター1体を破壊し、選択されたモンスターを特殊召喚する!」

 

そういい十代は手札を裏側のまま前に差し出す。

 

(十代の手札……いや、ここであのカードって事は手札は両方ともE・HEROの可能性が高いか)

 

「俺から見て左だ」

 

「よっしゃ!超戦士の魂を破壊し、E・HERO クレイマンを特殊召喚!」

 

<E・HERO クレイマン>

Level 4 戦士族 地

ATK 800/DEF 2000

 

「チィ!俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

拓磨 LP 4000

手札 3枚

モンスター

なし

魔法・罠

伏せ1枚

 

「俺のターン!ドロー!」

 

十代 LP 2400

手札 2→3枚

 

「フィールド魔法、摩天楼ースカイスクレイパーーを発動!」

 

<摩天楼ースカイスクレイパーー>

フィールド魔法

 

「更に魔法カード、融合発動!」

 

<融合>

通常魔法

 

「手札のE・HERO バーストレディと場のクレイマンを融合!現れろ!E・HERO ランパードガンナー!」

 

<E・HERO ランパードガンナー>

Level 6 戦士族 地

ATK 2000/DEF 2500

 

「守備?俺の場はガラ空きのはずだが?」

 

「ランパードガンナーは守備表示の時、攻撃力を半減し直接攻撃が出来る!ランパード・ショット!」

 

そう言うとランパードガンナーは守りの姿勢のまま盾からミサイルを発射する。

 

「なに!?」

 

拓磨

LP 4000→3000

 

「成る程な、ダメージを与え尚且つ守りに徹することでスカイスクレイパー自体のデメリットである相手のターンでの攻撃を高い守備力で回避する──か、だがこの時、トラップ発動!ダメージ・コンデンサー!」

 

<ダメージ・コンデンサー>

通常罠

 

「手札を1枚墓地へ送り、デッキから今受けたダメージ以下の攻撃力を持つモンスターをデッキから特殊召喚する!現れよ!魔神儀ーキャンドール!」

 

<魔神儀ーキャンドール>

Level 4 炎族 光

ATK 0/DEF 0

 

「更に、キャンドールのモンスター効果発動!このカードがデッキから特殊召喚された時、デッキに存在の儀式魔法を手札に加える事が出来る、俺は超戦士の儀式を手札に加える!」

 

「俺はターンエンド!」

 

十代 LP 2400

手札 0枚

モンスター

E・HERO ランパードガンナー(DEF 2500)

魔法・罠

伏せ2枚

フィールド魔法

摩天楼ースカイスクレイパーー

 

「俺のターン!」

 

拓磨 LP 3000

手札 2→3枚

 

「俺は儀式魔法、超戦士の儀式を発動!」

 

<超戦士の儀式>

儀式魔法

 

「場の魔神儀ーキャンドールと手札の儀式魔神プレサイダーを墓地へ送り、降臨せよ!超戦士カオス・ソルジャー!」

 

<超戦士カオス・ソルジャー>

Level 8 戦士族 地

ATK 3000/DEF 2500

 

「バトルだ!超戦士カオス・ソルジャーでE・HEROランパードガンナーを攻撃!カオス・ブレード改!」

 

カオス・ソルジャーはランパードガンナーの盾ごと斬り捨てる。

 

「超戦士カオス・ソルジャーの効果発動!戦闘破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える!カオス・インパクト!」

 

「がぁぁっ!」

 

十代

LP 2400→400

 

「更に儀式魔神プレサイダーを儀式素材にしたモンスターが戦闘によってモンスターを破壊した時、1枚ドローする!」

 

拓磨 LP 3000

手札 1→2枚

 

「そして魔法カード、ナイト・ショットを発動!」

 

<ナイト・ショット>

通常魔法

 

拓磨の放ったカードからビームのようなものが十代の伏せていたカードを貫いた。

 

(ヒーロー見参か、そりゃ腐る筈だ)

 

「俺はターンエンドだ」

 

拓磨 LP 3000

手札 1枚

モンスター

超戦士カオス・ソルジャー(ATK 3000)

魔法・罠

なし

 

「俺のターン、ドロー!」

 

十代 LP 400

手札 0→1枚

 

「俺は強欲な壺を発動!」

 

<強欲な壺>

通常魔法

 

「デッキから2枚ドロー!」

 

「手札補給か」

 

「──ワクワクするぜ!なぁ、拓磨!」

 

十代は笑顔でデッキに手をやると笑顔でそう言った。

 

「ふん、そうだな……だがお前の場にはスカイスクレイパーだけ、手札も次にドローできる2枚だけだ──俺の勝ちはぼぼ確定みたいなもんだぞ?」

 

「でも、もしかしたら逆転のカードを引けるかもしれねぇだろ?」

 

「かもな──」

 

(この感じ……あいつまさか本当に)

 

十代がカードを引く直前拓磨の脳裏に電撃が走り、その引いたカードを見るなり十代はニヤリと笑う。

 

「俺は魔法カード、融合回収を発動!」

 

<融合回収>

通常魔法

 

「墓地に存在する融合とE・HERO バーストレディを手札に加え、そのまま融合を発動!現れろ!E・HERO フレイム・ウィングマン」

 

<E・HERO フレイム・ウィングマン>

Level 6 戦士族 風

ATK 2100/DEF 1200

 

「フレイム・ウィングマンだと!?」

 

「バトルだ!フレイム・ウィングマンで超戦士カオス・ソルジャーを攻撃!」

 

(スカイスクレイパーの効果でフレイム・ウィングマンの攻撃力は1000上がる──悔しいがここまでか)

 

E・HERO フレイム・ウィングマン

ATK 2100→3100

 

「くらえ!スカイスクレイパー・シュート!」

 

「くっ!」

 

拓磨

LP 3000→2900

 

「フレイム・ウィングマンのモンスター効果発動、戦闘で破壊したモンスターの元々の攻撃力分ダメージを受けてもらうぜ!拓磨」

 

(悪い、負けちまった)

 

フレイム・ウィングマンは拓磨の目の前に立つとそのまま右手から火を出し拓磨を焼く。

 

拓磨

LP 2900→0

 

「ガッチャ!楽しかったぜ、拓磨!」

 

「あぁ、俺もだ」

 

拓磨は立ち上がりそう言うと通路の方へと歩いて行った。




「惜しかったな拓磨!」

通路を歩いて行くと真二と藍が拓磨へ声をかける。

「悪い藍……負けちまった」

(あんだけ大口叩いておいて、お守りまでもらって負けたんだ、凄く申し訳ない)

申し訳なさそうに拓磨は下を向くと藍は笑顔で拓磨に近寄る。

「カッコ良かったよ、拓磨!また次頑張ろ?」

(勝ち負けなんて関係なかった──俺の取り越し苦労か)

「そうだな」

拓磨はフッと笑いそう言った。


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