龍亞の闇 心の悲しみ外伝 (なめらかプリン丸)
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全ての始まり

皆様、色々な意味でお久しぶりです。

本編にご感想を下さった、ATMさん、サクヤ姫さん、ハルファスさん、youさん、ビルドデスティニーさん、花鳥風月さん、一旦木綿季さん、ラインバレルさん、紅蓮螺巌さん、虚無さん、天冥龍神さん、九尾の狐90さん、希望龍さん、したっぱさん、アメフトさん、名無しのピエロさん、沼地の魔神王さん、Qoo6934さん、ジョナスさん、そして本編をお気に入りにして下さった皆様、お元気ですか?

もし、こちらも見てくださるのなら、嬉しいです。


~~~とある研究所~~~

 

サイス「そう言えば、あの話聞いたかルドガー?」

 

ルドガー「あの話?あぁ、またスポンサーから催促があった事か。

全く、あいつらはこの研究の危険性をわかっていない。」

 

研究所の長い廊下を、2人の男が話ながら歩いていた。

 

サイス「まぁ、しょうがない気もするがな。1週間前の地震でシティはメチャメチャだからな。」

 

サイスはそう言いながら、自分のペンダントを見た。

 

そうしている内に2人は、とある部屋の前までやって来た。

そしてその扉を開け、部屋の中へと入っていった。

 

サイス「不動博士、モーメントの調子はどうですか?相変わらず、不安定のままですか?」

 

サイスは資料に目を通している1人の男、不動博士に声をかけた。

 

すると不動博士は、手元の資料のページを捲り、あるページで止め、そこに書いてある事を見てため息をついた。

 

不動「残念ながら、いつも通り危険な状態だよ。このままだと、このモーメントの研究自体を凍結せざるをえないよ。」

 

暦「博士、新しいデータです。どうぞ。」

 

暦が渡してきたデータを見て、より残念そうな顔をした。

 

不動「君やディヴァイン君みたいな子供を、こんな危険な研究に巻き込んで、本当にすまなかったな。」

 

暦「別に気にして無いですよ。俺は兎も角、ディヴァインはあの地震で家族がいなくなったから、感謝してますよ。」

 

暦の言葉を聞いて、不動博士は少しだけ安心した様な顔をした。

 

サイス「そう言えばディヴァインは?それに、レクスもいないし。」

 

ルドガー「はぁ、またディヴァインの寝坊だろう。レクスもお人好しと言うか、世話焼きと言うか。」

 

そんな話をしていたら、起きたばかりと思えるディヴァインと、レクスが入ってきた。

 

レクス「皆すまない。ディヴァインの寝癖を治すのに、少し時間がかかってしまった。」

 

不動博士「大丈夫だよレクス。今日は急ぎの用が無かったからね。それよりも、まだ眠そうだけど大丈夫かいディヴァイン?」

 

不動博士の質問に、ほとんど眠気眼でディヴァインは頷いた。

 

暦「おいディヴァイン。さっさと目を覚ませよバカ。」

 

暦は、ディヴァインの右ほほを思い切りひっぱたいた。

 

ディヴァイン「イッタ!おい暦、何するんだよ…あれ?寝ぼけてたみたいだな…。」

 

ディヴァインは辺りを見渡し、自分の状況を即座に理解した。

そして、恥ずかしそうに微笑んだ。

 

暦「全く、お前は昔から朝に弱いな。それじゃあ、迷惑かけるだけだぞ。」

 

ディヴァイン「わかってるよそれくらい。最近は少しずつだけど、起きるのが速くなってるよ。」

 

暦とディヴァインは、お互いにいがみ合いながら、胸ぐらを掴み合っていた。 

 

ルドガー「まぁまぁ、何がともあれ全員揃った事だし、朝からケンカは無しだ。」

 

不動博士「そうだよ。さて、朝御飯にしよう。」

 

サイス「待ってました!博士の奥さんの手料理は、本当に上手いからな。」

 

大人達の言葉に、2人は嫌々だが手を離した。

 

そして、朝御飯を食べるために食堂へと皆で歩いていった。 

 

いつまでも続く、何気ない日常。

だが、その日常が最悪な終わりを迎えるなんて、今の暦達には考えも出来なかった…。




まずは、原作でも重要な、ゼロ・リバースのお話です。

原作とは違ったストーリーですので、それを含めてお楽しみ頂けたら、幸いです。


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全ての始まり2

それから約1ヶ月後、相変わらずスポンサーからの催促は、止まる事は無く、しかも今まで以上に酷くなっていた。

 

不動「はぁ、このままだとスポンサーからの資金援助は無くなってしまう。

だが、未だにモーメントは不安定。私はどうしたら…ゴホッ、ゴホッ!」

 

レクス「博士!まだお身体が優れないので、あまりご無理はなさらずに。」

 

スポンサーからの催促からの、ストレスやプレッシャーのせいで、不動博士は体調を崩していた。

 

サイス「おいおい博士よ、こんな夜に何かと思えば、そんなしょうもない話かよ。」

 

ルドガー「そう言うなサイスよ。研究者では無いお前はそう思うが、これは一大事なのだ。

それほど、我々が研究しているモーメントは、扱いが難しいんだ。」

 

4人の大人達は、これからをどうするか頭を抱えていた。

 

サイス「でもまぁ、なるようにしかならないし、モーメントの研究は、博士にしか出来ないんだろ?

だったら、スポンサーもこれ以上無理は言わない筈だろ。」

 

サイスの言葉はごもっともだが、それでも不動博士の心配は無くなる事は無かった。

 

ルドガー「そんな簡単な話では無いんだ。モーメントの研究は、このネオドミノシティの新たな希望なんだ。」

 

レクス「兄さんの言う通りだ。お前だって、この前の地震が起こした被害は、わかっているだろ。」

 

ルドガー「レクス!言葉を慎め!」

 

地震の話をした時の、サイスの顔色は言葉に表せない程、暗く悲しいものだった。

 

レクス「す、すまない…。」

 

不動「皆が不安になるのはわかる。私も、妻と遊星をここから避難させた。

それに、出来れば暦とディヴァインも避難させたいと、想っているんだ。」

 

ルドガー「そうですね…、確かに博士の言う通りかも知れません。あの2人はまだ若い。これ以上危険な研究に付き合わせる訳にはいけません。」

 

サイス「まぁな。特に暦は、過去が過去だけに自分だけじゃなく、他人の人生すらも興味が無い。

俺達と一緒だと、教育には悪いな。」

 

すると、部屋のドアが突然開きパジャマ姿の暦が入ってきた。 

 

ルドガー「こ、暦!こんな時間に何か用か。もしかして、私達の話を聞いていたのか?」

 

ルドガーがそう聞くと、少し間をおいて暦は頷いた。

 

サイス「そうか。だが、勘違いするんじゃねぇぞ。これはお前を護るためだ。誰も、お前を見捨てる気は無い。」

 

暦「わかってる…、そんな事は痛いほどわかってるよ!

でも、それでも俺は皆と過ごしたい!

ここは俺にとって、初めての居場所でもあり、皆が初めての家族なんだ。どんな理由があっても、皆と離れたく無い!」

 

暦の涙に、不動博士は観念した。

 

不動「…わかった、私達の負けだ。でも、本当に危険なんだよ?もしかしたら、死んでしまうかも知れない、大事故が起こるかも知れないんだよ?」

 

暦「それくらい、どうって事無いよ。ディヴァインも同じ気持ちだと想う。あいつも、ここが居場所だしね。」

 

サイス「博士、コイツらは俺が責任をもって護るわ。だから暦、さっさと寝てこい。」

 

サイスがそう言うと、暦はニッコリと笑い、寝室へと歩いていった。

 

レクス「そうと決まれば、私達も寝ましょう。」

 

不動「そうだね。大切な事は決まったし、モーメントの事は話で解決しそうに、無いしね。」

 

そう言って大人達も、次々と自分の寝室へと向かって行った。

 

 




外伝2話目です!
予定では、3話で終了予定です。

暦の過去、また謎ですね。

活動報告内で、作品や私に対しての質問を募集します。

質問が多ければ、Q&Aとして外伝内で質問にお答えします。


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全ての始まり3

そして次の日、不動博士達は朝食を終えモーメントのある研究室にいた。

 

だが、何かの違和感を感じていた。

 

サイス「あれ?何かおかしい様な…足りないような…。」

 

暦「そう言えば、ディヴァインはどこだ!」

 

ディヴァインがいない事に気がついた皆は、辺りを見渡した。

すると、モーメントの近くに1人の知らない男と、その男に銃を突きつけられているディヴァインがいた。

 

不動「君はいったい誰なんだ!誰かは知らないけど、その子を開放してもらおう。」

 

男「これはこれは、自己紹介がまだでしたね。俺の名前は、オルドロス・アリア・後藤。サイキック・ワークスの社員です。」

 

レクス「博士、サイキック・ワークスと言ったら、私達のスポンサーの中で、1番資金援助をしている会社です。」

 

サイス「なるほどね、これまでは言葉の催促だったが、ついに強行手段に出たわけだ。

そして、ディヴァインは人質って事だな。」

 

サイスの推理を、オルドロスは満足そうに聞いた後に、ニッコリと笑った。

 

オルドロス「その通りだ正解。そう言う訳で不動博士、ちゃっちゃとモーメントを起動させて貰おうか。」

 

不動「それは出来ない!今の状態でモーメントを起動すれば、その凄まじいエネルギーのせいで、ネオドミノシティに甚大な被害が及んでしまう。」

 

オルドロス「あっそう…、折角最後のチャンスをやったってのにな。」

 

そう言ってオルドロスは、ディヴァインを人質にしながら、ゆっくりと1台のパソコンへと近づいていった。

 

オルドロス「これが起動のスイッチか、何とか俺でも操作出来そうだな。」

 

ディヴァイン「ね、ねぇ…、放してよ。このままだと、僕も一緒に死んじゃうかも知れない…。」

 

怯えるディヴァインの頭を、オルドロスは力強く撫でた。

 

オルドロス「心配すんなガキ。お前には、俺達と同じサイコデュエルの素質がある。

だから、お前だけは無事に逃がしてやるよ。」

 

そう言ってオルドロスは、ディヴァインを銃で殴り、気絶させた。

 

オルドロス「さて諸君!モーメントを起動させ、鬼が出るか蛇が出るか、楽しみでしょうがないな!」

 

ルドガー「クッ!博士、レクス、サイス、暦!速くここから脱出するぞ!」

 

ルドガーの言葉に押され、暦達は急いで研究室から走り出した。

 

オルドロス「逃げられたか…。まぁ良い、もしモーメントが無事ならば、サイキック・ワークスの手柄、逆にネオドミノシティがメチャメチャになったら、不動博士の責任だな。」

 

オルドロスはモーメント起動のスイッチを入れ、その場からディヴァインを連れたまま、消えてしまった。

 

こうして、あの忌まわしき事件、ゼロ・リバースが起こされてしまったのだ。

 

このゼロ・リバースにより、シティとサセライトは完全に分断されてしまった。

 

全ての悲しみは、ここから始まったのだ…。




以上が、なめらかプリン丸番、ゼロ・リバースの真実です。

ディヴァインが連れていかれたサイキック・ワークスは、後にアルカディア・ムーブメントになります。

次回は、本編を終えての私の想いや、本編を書こうと想ったきっかけ等です。
お楽しみに。

質問やアンケート、さらには感想などもお待ちしております。


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製作裏話~製作のキッカケ~

どうも皆様、なめらかプリン丸でごさいます!

今回は、前回お知らせ致しました通り、龍亞の闇 心の悲しみ本編の、製作裏話です。

 

本編を製作した大まかな理由は2つほどあります。 

まず1つは、自分好みの小説が無かった事です。

 

主人公が孤独になり、絶望の淵にたたされたが、自分を愛してくれる人や、大切な人達の支えにより絶望を突破する!

 

そんな、ある種王道なストーリーが大好きな私ですが、なかなかお目当ての話はありませんでした。

 

でも、無いのなら自分で創れば良いんだ!

と考え、本編製作を決めました。

 

そしてどうして、遊戯王5D'sで龍亞を主人公にしたかと言うと、元々は龍亞とアキのカップリング、ルアキを描きたくて龍亞を主人公にしました。

 

龍可と龍亞が普通かも知れませんが、自分の中ではこの様な小説投稿サイトや、ショートストーリー通称SSでは、原作では無かったカップリングや、あり得ない設定でなければいけないと思い、ルアキも最終目標として、製作を始めました。

 

その為、アキ初登場の時に龍亞との盛大なフラグを立てました。

龍亞の理解者、そして龍亞に助けられた過去、そして妹の龍可にライバル宣言等々です。

 

ですが、本編を呼んで下さった方ならわかってると思いますが、最終回のアキはどちらかと言えば、龍亞の敵…とまでは言い過ぎですが、そんな感じです。

 

小説を創り始めた時には、こんなラストになるとは、想像も出来ませんでした。

 

本編は大まかに別けて、4部で構成されています。

シグナー対ダークシグナーが第1部、ルイズ達対治安維持局が第2部、2回目の龍亞達対シグナーが第3部、そして龍亞達対ロデニアが第4部です。

 

この他に、まだ沢山のストーリーを考えていました。

その紹介は、また別の時に出来たらします。 

 

なぜ始めにダークシグナー編から始めたかと言うと、それは私が初めて遊戯王5D'sを見たのが、ダークシグナー編だったからです。

 

ストーリーは詳しくわからなかったけれど、キャラの濃いダークシグナー達や、地縛神の邪悪な見た目やカッコ良さは、とても興味を引かれました。

 

エクシーズモンスターがOCGで登場した時もそうですが、シンクロ召喚という今までとは違う召喚方法は、当時の私にはイマイチでした。

 

なので、キーモンスターが生け贄召喚で召喚する、ダークシグナーは本当に良かったです。

まぁ、フィールド魔法が無ければいけない所は、新しいと思いましたけれど…。

 

ですので、私の中の遊戯王5D'sはダークシグナー編の印象が1番強いのです。

 

そんな感じで創り始めた本編ですが、最初の頃は皆様に受け入れられるのか心配でした。 

感想もちゃんと貰えるか心配でしたし、何度か挫けそうになりました。

 

ですが、直ぐにジョナスさんに感想も戴き、皆様からの評価も戴き、とても嬉しくここまで頑張れました。

 

今回はここまでです。次回は、ジャックとカーリーのその後を予定しております。 

 

お楽しみに!



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ジャックとカーリー その後

龍亞とあの時別れてからジャックとカーリーは、正式に籍を入れ晴れて夫婦となった。  

 

ジャック「カーリーよ、これからはお前を絶対に幸せにする。

だから、俺とその…結婚してくれ!」

 

カーリー「はい。こちらこそ、よろしくお願いします。」

 

ジャックからのプロポーズに、カーリーは嬉し涙を流しながら、ジャックから婚約指輪を左手薬指にはめてもらった。

 

そしてそれから月日は流れ、ジャックとカーリーはネオドミノシティから遠く離れたとある町にいた。

 

カーリー「ジャック、この町で本当に義父様の居場所がわかるの?」

 

ジャック「当たり前だ。サイスから手紙が来てて、ここの住所だけ書いてあったんだ。

サイスの事だ、俺を試してるんだろう。」

 

そう言ってジャックは、サイスの写真を町人達に見て、話を聞き出した。

 

その間、ジャックのDホイールで待っているジャックは、自分の左手薬指を見ながら、微笑んだ。

 

カーリー「あぁ~♪本当にジャックと夫婦になったんだ…。えへへ、幸せだな~♪

ジャックのお父様か…。初めて会うけど、ジャックに似て優しくてカッコいい人なんだろうな。」

 

すると、ジャックが戻ってきた。

 

カーリー「どうだったのジャック?義父様の情報はわかったの?」

 

ジャック「このジャック・アトラスに、不可能は無い!

居場所はわかったが、今日はもう時間も時間だ。空き家を貸して貰える事になった。そこで休もう。」

 

~~~空き家~~~

 

カーリー「ねぇジャック、貴方のお父様ってどんな人だったの?」

 

空き家にあった、シングルベットに2人で横になりながら、カーリーはふとジャックに聞いた。

 

ジャック「サイスか?そうだな…、一言で言うならろくでなし親父だな。」

 

ジャック「子供の俺にある日突然、唐突にライディングデュエルの練習をさせるし、特に理由も無く1晩中カードを眺めてたり。

まぁ、良くわからん男だったさ。でも…。」

 

ジャック「俺にとっては、最高の男にして最愛の父親だ。」

 

そう言ってジャックは、レッド・デーモンズ・ドラゴンのカードを取り出した。

 

ジャック「俺の魂のカードでもある、このレッド・デーモンズ・ドラゴンは、あいつに認められた証でもあるんだ。」

 

子供の様に嬉しそうに話すジャックを、カーリーも微笑みながらジャックの話を聞いていた。

 

ジャック「だから、今度サイスにあって色々と礼をしたいんだ。

それに、俺の最愛の妻を紹介したいしな。」

 

ジャックは、カーリーの頬にキスをしながらそう言った。

 

カーリー「ジャック、な、何するのよ!いきなりキスしてくるなんて、ズルいよ…。」

 

そう言ってカーリーも、ジャックと熱い口づけを交わした。

 

カーリー「これも、妻としても勤めよね。私も、ジャックのお父様に会いたいわ。」

 

ジャック「そうだな。明日は、いよいよサイスに会えるのか、楽しみだな。」

 

2人はお互いに抱き合いながら、眠りについた。

 

 

 




ジャックとカーリー、ご結婚おめでとうございます!!
お似合いの夫婦ですね。

本編の時から、愛し合っていた2人です。
必ず、幸せな家庭を築いてくれるでしょう。

頑張れジャック!頑張れカーリー!


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ジャックとカーリー その後2

それから一夜あけ、2人は町人から貰った情報の場所へ、Dホイールで移動を始めた。

 

カーリー「ねぇジャック、お義父様のいる場所っていったい何処なの?」

 

ジャック「あぁ、町人の話では、あの町から車で3時間離れた古い病院にいるらしい。」

 

カーリー「そうなんだ。けっこう遠いのね。」

 

それから2人は、他愛のない普通の会話をしていた。

 

すると突然ジャックはDホイールを止め、真剣な顔でカーリーの方を見た。

 

カーリー「どうしたのよジャック?目的の病院は、まだ先の筈でしょ?」

 

ジャック「カーリーよ、俺達は昨日晴れて夫婦になれた。だから、どうしてもお前にきっちりの謝罪したいんだ!」

 

ジャック「ダークシグナー達と初めて戦った時、お前の事をなぜか思い出せなかった…。

そのせいで、お前の心を傷つけてお前の事を苦しめてしまった。

本当にすまない!償えるとは想ってはいない、だが!」

 

ジャックが全て言い終わる前に、カーリーは口にキスをして止めた。

 

カーリー「その事はもう、何も想ってないわ。確かに、ジャックに忘れられて嫌だったわ。

でもそのお陰で、龍亞様やルイズ様に出会えたし、貴方の妻になれた。

私は本当に幸せ者なんだから!」

 

ジャック「カーリー、ありがとう…。」

 

ジャックはカーリーから顔をそむけた。

 

するとジャックの目からは、涙が流れ落ちていた。

 

カーリー「何よジャック。泣き顔を見られるのが、そんなに恥ずかしいの?

もう、ジャックは照れ屋なんだから。」

 

ジャック「う、うるさい!さっさとサイスの所に行くぞ!」

 

ジャックは誤魔化す様に、Dホイールを発進させた。

そんなジャックを、カーリーは微笑ましそうに笑っていた。

 

そしてジャック達は無事に、サイスがいると言う古い病院の前に来ていた。

 

カーリー「いよいよ、お義父様に会うのね…。凄く緊張してきたわ。

ねぇジャック、私の格好可笑しくないよね?」

 

ジャック「お前は心配性だな。そんな事気にする事はない。サイスは、そんな小さい事をとやかく言う男ではないし、お前はどんな格好でも最愛の妻だ。」

 

ジャックは、赤面しながら言うと、恥ずかしそうにカーリーを抱き締めた。

 

突然の事にカーリーは驚いたが、すぐに自分もジャックを抱き締めた。

 

数秒後、お互いは顔を赤くしながら、離れそして手を繋ぎながら、病院の中へと入っていった。

 

ジャック「外見の通り、中も随分とボロボロだな。床に散らばるカルテが、まるでホラー映画みたいだな。」

 

ジャックが、そうぼやくと受付の方から声が聞こえていた。

 

サイス「ホラー映画で悪かったな、バカ息子よ。

こんな見た目だが、住めば都ってな。割りと快適だぜ?」

 

声の主は、サイスだった。




ジャックとカーリーが、凄くラブラブで安心です。 

この様子なら、これからも末長く幸せな家庭を築けるでしょう。  

もうすぐ、6月20日。物凄く重要な日ですね。

もし何かわかったら、6月20日の更新をお楽しみに♪

出来れば、特別企画的なものをしたいです。


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ジャックとカーリー その後3

サイス「久しぶりだな。たしか、治安維持局でデュエルした時いらいだな。」

 

サイスは受付から出てきて、嬉しそうにジャックの肩を叩いた。

 

サイス「で、こんな廃墟にわざわざ何しに来たんだ…!何だよそのお嬢さんは。」

 

ジャック「あぁ、カーリーか。この女性は、俺の妻だ。」

 

ジャックは、カーリーの肩を抱きながらそう言った。

 

カーリー「は、初めまして!ジャックの妻の、カーリーです!よろしくお願いします!」

 

とても緊張しながら、カーリーは深々と頭を下げた。

 

サイス「まぁ、そんなに緊張しなくて大丈夫だよ。別に採って喰おうって訳じゃ無いしな。

さてと、立ち話も何だから移動するか。」

 

そう言ってサイスは、2人を診察室だった部屋に案内した。

 

ジャック「ここはそんなに、ボロボロでは無いな。掃除が行き届いている。」

 

サイス「当たり前だ。これでも、ちゃんと毎日掃除してるんだぞ?それに、この部屋は客間だしな。

そうだ!茶でも煎れてくるか。お前達、ちょっと待っててくれ。」

 

サイスは席を立つと、部屋から出ていってしまった。

 

カーリー「とても優しくて、暖かな人ね。嫌な顔されたらどうしよう…って、心配してたけど、杞憂だったわ。」

 

ジャック「全く、そんな事を心配してたのか。お前は本当に心配性だな。」

 

すると診察室の扉が開いて、サイスが入ってきた。

 

サイス「ほれ、茶だ。熱いから気をつけてな。」

 

サイスは、ジャックとカーリーに自分の煎れてきたお茶を渡した。

 

サイス「で、ジャックよ。何しに来たんだ?

まさか、嫁さん紹介だけじゃないだろ?」

 

ジャック「あぁ、その…なんだ、まぁ色々と礼をしに来たんだ。」

 

そう言うとジャックは、座りながらサイスに頭を下げた。

 

ジャック「あの時お前が、俺を育ててくれたお陰で、今の俺がいるんだ。

本当にありがとう。」

 

心から感謝しているジャックに、サイスは恥ずかしそうに頬をかいた。

 

サイス「面と向かって言われると、恥ずかしいなおい…。

まぁ、本来だったら俺の罪滅ぼしから始まったんだが。」

 

サイス「俺達が、モーメントの研究を始めたせいで、あの忌まわしきゼロ・リバースが起きちまった。 

でもな、お前が地震で亡くなった息子の産まれ代わりに想えてな。」

 

目にうっすらの涙を浮かべながら、サイスはそう言った。

 

ジャック「産まれ代わり…。」

 

ジャックは、サイスに貰ったペンダントの写真を見た。

そこには、若きサイスに抱かれた小さな赤ちゃんが写っていた。

 

ジャック「サイスよ、俺はお前の大事な息子のジャック・アトラスにはなれなかったかも知れない。

でも俺は、サイス・アトラスの息子、ジャック・アトラスだ!」

 

サイス「…ありがとなジャック、それにカーリーだったな。

こんな不出来なバカ息子だけど、まぁ末長く一緒にいてやってくれ。」

 

カーリー「そんな事、当たり前です!ジャックとは、幸せな家庭を築いていきます。

ですから、お義父様も私達の幸せを願っていて下さい。」

 

サイス「ジャックよ、お前は幸せ者だな。本当に幸せ者だ。」

 

サイスは涙を流しながら、ジャックの頭を撫でた。

 

こうして、ジャックとサイスとカーリーは、より深い絆と愛で結ばれたのだった。




無事にサイスに、認めてもらえましたね。
これで晴れて、本当の夫婦になれました。

今日は6月20日です。
今夜の更新をお楽しみに。


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HAPPYBIRTHDAY

~~~龍亞達の家~~~

 

「龍亞、お誕生日おめでとう!」

 

龍亞がリビングに降りてくると、リビングは華やかな飾り付けがされていて、ケーキやご馳走が用意されていた。

 

龍亞「これって、いったいどうしたの?それに誕生日って…。」

 

目の前の状況を理解できてない龍亞に、ルイズは龍亞に言った。

 

ルイズ「何って、今日は龍亞の誕生日じゃない?」

 

ルイズに言われ、龍亞はカレンダーを見た。

そして今日が自分の誕生日だとわかり、ハッとした。

 

龍亞「俺の誕生日じゃ無くて、龍可とルイズの誕生日でしょ?俺の事は別に良いから、2人をお祝いしなきゃ。」 

 

龍可「私の事は気にしないで。いつもパパとママは、私しかお祝いしなかったし、龍亞も自分の誕生日なのに私をお祝いしてくれた。

だから、今日は龍亞だけの誕生日よ。」

 

ルイズ「そうだよ。それにボクの誕生日は、龍亞の誕生日。ボクの幸せは龍亞の幸せ。

ボクの事は別に、どうでも良いよ。」

 

ルチアーノ「さぁ龍亞、話がすんだなら速く座ってよ。主役が立ったままの誕生会なんて、可笑しいしね。」

 

リーシャ「そうだよ。このケーキは、私が作ったんだ。美味しく出来たから、速く食べてよ。」

 

龍亞「ありがとう…。皆本当にありがとう。」

 

龍亞は、産まれて初めての自分の誕生日に、嬉しくて泣いてしまった。   

 

そして龍亞が席につくと、ルイズはケーキのロウソクに火をつけた。

 

ルイズ「さぁ龍亞、ロウソクの火を消してね。」

 

龍亞は嬉しそうに、ロウソクの火を吹き消した。

 

ルイズ「龍亞、誕生日おめでとう。龍亞が産まれたこの日は、世界中で最も重要で最も幸せな日だよ。」

 

ルイズは龍亞に抱きつきながら、そう言った。

 

龍亞「ありがとうルイズ、それに皆も。

俺、産まれて初めて祝われたから、どう楽しんで良いのかわからないけど、やっぱり祝われるって、嬉しいね。」

 

すると玄関のチャイムが、突然鳴り出した。

 

ルチアーノ「こんな日に誰だろう?はぁ~い、今開けます。」 

 

ルチアーノが玄関を開けると、そこには誰も立っていなかった。

 

その代わりに、足元にプレゼントが置いてあった。

 

ルチアーノ「なんだろ?誰が置いていったんだろう?」

 

リーシャ「どうしたのルチアーノ。あら、それってプレゼントじゃない?」

 

ルチアーノはそのプレゼントを机に置いた。

 

龍亞「あれ?このプレゼントに手紙がついてる。」

 

龍亞はプレゼントについていた、手紙を読んだ。

 

『お誕生日おめでとう龍亞。

大した物は用意できないが、お前が昔欲しがってたこれをやる。

想い出の1枚を飾ってくれ。』

 

差出人の名前は無く、誰からのプレゼントかはわからなかった。

 

龍亞「俺の欲しがってた物って…。あぁ!これって!」

 

龍亞がプレゼントを開けると、そこには黄色の写真立てが入っていた。

 

ルイズ「パワー・ツール・ドラゴンの色ね…。で龍亞、このプレゼントの差出人に心当たりは?」

 

龍亞「うん、心当たりはあるんだけど、その…なんて言うか…、この写真立てが欲しかったのを知ってるのは、暦兄ちゃんなんだよね。」

 

龍亞の言葉に、ルイズ達に冷たい空気が流れた。

 

まさか死人からプレゼントなんて、と想ったからだ。だが、

 

龍亞「まだ覚えててくれたなんて、やっぱり暦兄ちゃんは優しいな。

この眼もそうだけど、この写真立ても大事にしなきゃ。

そうだ、どんな写真を入れようかな?」

 

幸せそうな龍亞の笑顔を見て、すぐにそんな考えは吹き飛んだ。

 

龍可「じゃあ龍亞、今から皆で写真を撮ろうよ。」  

 

ルチアーノ「そうだね。ボク達の初めての写真、それを飾れば暦も喜ぶよ。」

 

龍亞「皆の写真か…。良いねそれ!今すぐ撮ろうよ。」

 

こうして、集合写真を撮った龍亞はその写真を、写真立てに入れ、リビングの1番目立つ場所に飾った。

 

龍亞にとっての、初めてのお誕生会はとても楽しく、とても嬉しい特別な1日となった。

 

 




今日は、龍亞と龍可とルイズの誕生日です!
おめでとう!本当におめでとう!

写真立てを置いていったのは、はたして誰だったのでしょうね?

本当に暦だったのでしょうか?
でも、龍亞にとっては忘れられない誕生日になったのは、確かですね。


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スペシャルデュエル 風月編その1

お久しぶりです。
スペシャルデュエルは、本編でデュエルしなかったキャラのデュエルや、本編では対決しなかったキャラ達のデュエルを書きます。
 
今回は、風月です。
相手はモブキャラです。


風月、モブ「デュエル!」

 

~~~モブ1ターン目~~~

モブ「俺のターンドロー。俺は《キラー・トマト》を、攻撃表示で召喚。

カードを2枚伏せて、ターンエンドだ。」

 

風月「《キラー・トマト》か…。それに伏せカードが2枚。

迂闊に攻撃は出来ないな。」

 

~~~風月1ターン目~~~

風月「俺のターンドロー。俺は手札から永続魔法《儀式の祭壇》を発動。

1ターンに1度、ライフを500P払う事でデッキまたは墓地から、儀式魔法か儀式モンスターか、《儀式》と名のついたカードを1枚、手札に加える。」

 

モブ「お前のデッキは、儀式デッキか。今頃には無い、珍しいデッキだな。」

 

風月「俺は500P払い、デッキから儀式魔法を手札に加える。」

 

風月LP 3500 モブLP 4000

 

風月「そして俺は《孔雀の戦士》を、守備表示で召喚する。」

 

レベル3 戦士族 

 

攻撃力 1200 守備力 1000

 

モブ「何かと思ったら、弱そうなモンスターを壁にしただけか。下らない小者のデュエルだ。

その程度のデュエルで、この俺に敵うと思ってるのか?」  

 

風月「小者なのは、お前の方だよ。《孔雀の戦士》を召喚した時、デッキからカードを1枚選んで手札に加える事が出来るのさ。」

 

風月「俺は儀式魔法《凡才の昇華術》を発動!手札かフィールドから、レベルが3以上になるように、モンスターを生け贄に捧げる。」

 

風月「俺はフィールドの《孔雀の戦士》を生け贄に儀式召喚!」

 

風月「神を支える1つの力よ。今ここに雄叫びをあげよ!

儀式召喚!降臨せよ《ハインドル・セルター》」

 

レベル3 獣族 

 

攻撃力 1900 守備力 1850 

 

風月「《ハインドル・セルター》の効果発動!ライフを1000P払う事で、デッキから儀式魔法と儀式モンスターを1枚ずつ、手札に加える。

そして手札から儀式魔法《暗黒の邪神復活の儀式》を発動!」

 

風月「《暗黒の邪神復活の儀式》の効果でフィールド、手札、墓地からレベルの12以上になるように、モンスターを生け贄に捧げる。」

 

 

風月「俺はフィールドのレベル3《ハインドル・セルター》、墓地のレベル3《孔雀の戦士》、手札のレベル1《深紅の偵察者》、手札のレベル4《ブラッド・ウォリアー》、手札のレベル2《木枯らしのジン》を生け贄に儀式召喚!」

 

風月「暗黒を支配する絶対の恐怖。世界を轟かす雷鳴となりて、この世を闇に染め上げろ!

降臨せよ!究極の支配者《暗黒の邪神ダークネス・デスヴァニティー》」

 

レベル12 悪魔族

 

攻撃力 4000 守備力 4000

 

モブ「こ、攻撃力4000のモンスターを、たった1ターンで守備力するだと!」

 

風月「こんな程度で驚くな!《暗黒の邪神ダークネス・デスヴァニティー》の1つ目の効果発動!

このモンスターが召喚に成功した時《暗黒の邪神復活の儀式》で生け贄に捧げたモンスターの数だけ、相手フィールドのカードを墓地に送る。」

 

モブ「そんな!お前が生け贄にしたモンスターは5体、俺のフィールドにあるカードは3枚…、これじゃあ俺のフィールドはがら空きだ!」

 

風月「《暗黒の邪神ダークネス・デスヴァニティー》で、相手プレイヤーにダイレクトアタック!

『サイレント・ヴルーム・イービル』」

 

モブ「ギャアアアア!」

 

風月LP 2500 モブLP 0  

 

~~~デュエル終了~~~




久々のデュエル回です!

まぁ、自分が書きたくてウズウズしてただけですが…。
今回は軽いデッキ紹介みたいな物なので、すぐ終わらせました。  
 
風月のデッキは、遊戯王5Dsでは誰も使っていない儀式デッキです。
自分も儀式モンスター大好きです。

1番は《サクリファイス》、2番目が《ハングリーバーガー》です。


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制作裏話~オリカやオリキャラ~

私がこの作品を創っていて1番楽しかった事は、オリジナルカードやオリジナルキャラを考える事でした。

 

遊戯王の醍醐味でもある、デュエル。

そのデュエルで、自分が考えたカードが活躍しているのが、とても楽しかったです。

 

オリジナルカードを考える中で1番苦労したのは、やはり名前です。

効果に関係したのが良いのか、使用者に関係した方が良いのかと、いつも頭を悩ませてました。ですので最終的に、適当に決めました。

 

中には、確りと考え抜いた名前もあります。龍亞や、龍亞の仲間のカードは確りと考えました。

 

そんな中でも、特に気に入っている名前は、破壊神の《CX-ヌメロニアス・フェンヴルム・ヨルムンコアトル》龍亞の《PNo.0究極神龍王エターナル・ゴッド・ドラゴン》が、効果も合わせてお気に入りです。

 

そう言えば、PNoを110まで考えていたのですが、全部登場させれませんでした。

まぁ、当然といえば当然かも知れませんが…。

 

あと、PCNoも全然出せませんでしたね。

それも何処かで、説明だけでも出来れば良いとは考えています。

 

 

オリジナルキャラも、割りと名前には悩んでいました。

メインキャラのルイズと暦は、後々調べてみたら他のアニメのキャラにも、同じ名前がありました。

 

狙った訳ではありませんが、その同じ名前のキャラと比べられると思うと、何だが嫌な気持ちになります。

 

ルイズも大概ですが、暦には色々な設定やキャラを与えすぎてましたね。

龍亞の兄的な存在、ゼロ・リバースの関係者、沢山のPNoとPCNo、過酷な運命と格好いい死に様。  

 

ミステリアスでいて、大胆不敵。そして物語に大きく関わりながら、あまり表には出ない。

 

そんなキャラを目指していたら、そうなりました。

 

ですが、 第4部はほとんど暦ありきのストーリーになってしまいました。

暦の死により、龍亞とルイズは大きく成長をとげました。

 

やはり、龍亞の闇 心の悲しみの立役者は暦でもあると、私は確信しています。

まぁ、暦が出てきたのは最後の方なので、違うと言えば違うと思いますが…。 

 

オリジナルキャラのイメージボイスですが、ほとんど決めてはいませんが、暦のイメージだけは決めています。 

 

暦のイメージボイスは、石田彰さんです。 

 

自分の好きな声優さんと言う事で、真っ先に思い付いたのもありますが。 

 

皆さんは、ルイズやリーシャ達のイメージボイスは、誰だと思いますか?

 

Twitterで、簡単なアンケートや質問を実施しています。

今後のストーリーに関係ある物や、全く関係ない事も聞いています。

 

そちらの方も、答えて貰えたら本当に嬉しいです。

 

@akumasyogunlave なめらかプリン丸です。

よろしくお願いいたします。



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鬼柳、ミスティとトビーのその後1

この日ミスティは、休暇を利用して軽い旅行に来ていた。

 

ミスティ「良い景色ねトビー。久しぶりの旅行は楽しいわね。」

 

トビー「そうだね姉さん。たまには、遠くに出掛けるのも良いね。」

 

姉弟仲良く歩いている後ろに、3人用の荷物を持った男がついてきていた。

 

トビー「大丈夫ですか鬼柳さん?少し休みましょうか?」

 

鬼柳「このくらい大丈夫だ、何ともない。それよりも、目的地まであとどのくらいなんだよ。」

 

ミスティ「わざわざ、私達の荷物も持ってもらって、本当にごめんなさい。」

 

ミスティは鬼柳の方を見ながら、頭を下げた。

 

すると鬼柳は、顔を赤くしながらそっぽを向いた。

 

鬼柳「べ、別に鬼にする事無い。俺が運びたくて運んでるだけだ。それに、女性と子供に重い荷物を持たせる訳にもいかないしな。」

 

トビー「子供だと!バカにするなよ。」

 

そう言って、鬼柳から自分の荷物を取るとトビーは歩き出した。

 

鬼柳「あっ!こらトビー、勝手に歩いてくなよ!まてこら!」

 

トビーの後を、鬼柳は急いで追いかけていった。

 

ミスティ「フフッ、やっぱり男の子っていくつになっても、子供のままなのね。

全く、私も速くついていかなくちゃね。待って2人とも。」

 

こうしている内に、3人は目的のホテルの前に到着していた。

 

見るからに高級な外見に、ドアボーイ。

それに、高価な迎えの車を見て鬼柳は、やはりミスティはスーパースターなんだと、改めて感じたのだった。

 

トビー「凄いホテルだね姉さん。もしかして、自腹なの?」

 

ミスティ「流石に違うわ。このホテル代や旅行の料金は、全て事務所が負担してくれたのよ。」

 

鬼柳「事務所の負担かよ…。しかも、1番高いスウィートルームだなんてな…。」

 

ミスティのあまりの優遇っぷりに、鬼柳は呆れて言葉も出て来なかった。

 

~~~スウィートルーム~~~

 

トビー「流石スウィートルームだ。窓から見える景色が最高だ。」

 

ミスティ「こらこら、そんなにハシャがないで。」

 

トビー「まだ沢山部屋があるみたいだ!姉さん、ちょっと見て回ってくるよ!」

 

そう言ってトビーは、リビングから出ていった。

 

ミスティ「やれやれ、トビーもまだ幼いわね。ねぇ鬼柳…。」

 

ミスティは鬼柳の方を見てみたが、そこに鬼柳はいなかった。

 

ミスティ「どこに行ったのかしら?鬼柳、どこにいるの?」

 

ミスティは鬼柳を探して、部屋を歩き回っていた。

 

そしてベランダにいる鬼柳を見つけた。

 

ミスティ「あら、いつのまにこんな所に移動したのよ。」

 

鬼柳「ミスティ、すまんな。まだ、何となく黄昏たい気分だったんだ。」

 

ミスティ「…そうね。じゃあ私もお供させてもらうわ。」

 

ミスティは、鬼柳の横に腰掛けながらそう言った。




なんだか最近、誰からも感想がありません…。

やっぱり、更新の頻度が遅いからなのでしょうか?
それとも、その程度の作品だったと言う事でしょうかね。



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鬼柳、ミスティとトビーのその後2

ミスティ「それで鬼柳、ここで何を考えていたのかしら?やっぱり、龍亞様の事なの?」

 

鬼柳「お前の考え通りだ。龍亞様は、新しい環境で新しい人生を過ごしている。

龍亞様の僕として、心配になるのは当たり前だろう。」

 

そう言うと鬼柳は、ベランダからニューライフ・タウンのある方向を見た。

 

その先で過ごしているであろう、龍亞達の事を考えいた。

 

ミスティ「…貴方はいつでも龍亞様の事で、頭がいっはいなのね。でも、私もカーリーも貴方の事が羨ましかったのよ。」

 

ミスティの言葉に、鬼柳は面食らってしまった。

 

鬼柳「いきなり何を言い出すんだよ。この俺が羨ましいだと?俺のどこが羨ましいんだよ。」

 

ミスティ「だって、私達も龍亞様の僕だけれども、いつも直ぐそばにいたのは貴方だからよ。

貴方は意識してないと想うけれど、龍亞様によって1番の僕は間違いなく鬼柳、貴方なの。」

 

ミスティはそう言うと、静かに空を見た。

 

空を見ていたミスティの目からは、涙が流れていた。 

 

ミスティ「可笑しいわよね。羨ましいじゃなくて、ただの嫉妬よ。でもね、龍亞様は私達にとって大切な、愛する存在なの。

だから、私達は貴方が憎らしいほど羨ましいのよ。」

 

鬼柳「何かと思ったら、そんなくだらない事で悩んでたのか。」

 

ミスティ「くだらないって、どう言う事なのよ!龍亞様の1番だからって貴方は!」

 

鬼柳の発言に、ミスティは怒りを露にしながら、鬼柳の胸ぐらを掴んだ。

 

鬼柳「そんな意味じゃ無い。俺が言いたいのは、誰も龍亞様の1番じゃ無い…いや、誰もが龍亞様にとって特別な存在だって事だ!」

 

鬼柳は、ミスティの手を握りながらそう言った。

 

鬼柳「お前達がいなかった時でも、龍亞様はお前達の事を毎日心配していた。龍亞様にとって、肉体の距離なんて意味は無く、重要なモノは心の距離だろ?」

 

鬼柳「龍亞様は毎日お側にいた俺とお前達に、そんなくだらない優越をつけるはずが無いだろ!

だから、俺の方がお前達が羨ましいと思ってるよ。」

 

ミスティ「私達も特別な存在…、フフッ、そうだったよね。やっぱり龍亞様は本当に心優しくて、強い人だわ。私達の考えは、そんな龍亞様への侮辱だわ。」

 

鬼柳「そんなに深く考えない方が良い。龍亞様の特別になりたいと想うのは、当然の事だ。」

 

ミスティ「そうね…それよりもいつまで貴方は、私の手を握っているのかしら?」

 

ミスティに言われ、ハッとした鬼柳は物凄く赤面しながら、慌ててミスティの手を離した。

 

それから少しの間、静かな沈黙が続いた。

 

ミスティ「そろそろトビーが帰ってくると思うわ。私達も速く中へ入りましょ?」

 

鬼柳「そうだな、じゃあ先に入ってるぞ。」

 

そう言って鬼柳は、この場から逃げる様に部屋の中へと入っていった。

 

ミスティ「全く、あんなに慌てて離さなくても良いのに…。

ありがとうね鬼柳。貴方のお陰で、救われたわ。」

 

誰にも聞かれない様に、ミスティはそう呟きながら部屋へと入っていった。




鬼柳とミスティ、なんだか良い雰囲気ですね!
このままゴールインかな?

龍亞にとって、中間の皆が特別で愛すべき存在です。

そんな皆がいて、龍亞は本当に幸せ者ですね。 


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鬼柳、ミスティとトビーのその後3

その夜、鬼柳がシャワーを浴び終わってリビングに出てみると、そこには優雅にワインを飲みながら、ミスティが座っていた。

 

ミスティ「あら鬼柳、もう上がったのね。そんな所に立ってないで、一緒に飲みましょ?」

 

鬼柳「別に良いけど…。流石にトビーはもう、寝てるか。」

 

ミスティに誘われて、鬼柳も椅子に座りグラスにワインをついだ。

 

ミスティ「それじゃあ鬼柳、乾杯。」

 

鬼柳「あぁ乾杯。」  

 

乾杯をした後、鬼柳はワインを1口飲み込んだ。

 

鬼柳「中々上質なワインだな、美味しいぜ。流石は大女優様、こんなお高いワインも飲めるなんてな。」

 

ミスティ「誉め言葉として、受け止めておくわ。それよりも、ついこの前まで未成年だった貴方が、どうしてワインの味なんて知ってるのかしら?」

 

鬼柳「まぁ、若気のいたりって感じだよ。昔にサテライトで遊星達とチームを組んでいた時にな。」

 

ミスティ「昔の話ね…、そうだ!貴方の昔話を聞かせてくれないかしら。前から少し興味があったのよ。」

 

鬼柳「俺達の話を肴にするのか。わかったぜ、要望通り話すよ。

必ず満足させてやるよ。」

 

鬼柳は、自分が創ったチーム、「サティスファクション」の伝説を、楽しそうに嬉しそうにミスティに話していた。

 

その顔は、無邪気な子供そのものだった。

 

ミスティ「なるほどね、随分と楽しそうなチームだったのね。まさに青春って感じがするわ。」

 

鬼柳「あぁ、最後こそ嫌な終わり方をして遊星を恨んでいたけど、それでも遊星達と過ごしたサティスファクションでの思い出は、かけがえのない大切な思い出だし、遊星とは龍亞様の件で色々あったが、それでも仲間だと思ってるぜ。」

 

鬼柳は遊星の顔を思いながら、ワインを飲み干した。

 

ミスティ「フフッ、私は貴方のそういう所が大好きなのよ?」

 

ミスティの突然の言葉に、鬼柳は恥ずかしそうに赤面した。

 

鬼柳「バ、バカ野郎!からかうんじゃねぇぞ!」

 

ミスティ「あら?からかって無いわよ。それに、貴方自身も好きよ?」

 

そう言ってミスティは、鬼柳に顔を近づけアゴに手を置いた。

 

トビー「こんな夜中に2人して何してるんだよ。」

 

パジャマ姿のトビーが、2人を見ていた。

 

鬼柳「何もしてねぇよ!さぁ、夜もこんなに遅いから、速く寝た方が良いぞ!

そうだ、うん、それが良い!じゃあ俺もそろそろ寝るとするよ。

お休みミスティ!」

 

トビーに見られ、余計に恥ずかしかったのか、物凄い早口でそう言うと鬼柳は急いでリビングから出ていった。

 

ミスティ「もう照れ屋なんだから…。それに、冗談なんかじゃ無くて、本気よ?」

 

誰にも聞かれない程小さい声でそう言うと、ワインを飲み干した。




夏休みに入り、仕事が一段と忙しくなり更新が遅れてしまいました。すみません!

何だか中途半端に思えるかも知れませんが、これで鬼柳達の話は終了です。

ミスティと鬼柳って、なんかお似合いと思いませんか?
でもこれだと、アニメと同様にクロウの相手が本当にいませんね。

オリジナルキャラか元々いるキャラか、どちらが良いと思いますか?


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双子両親のその後

ショッピングモールで、ルイズに黒いオーラを入れられてから何日過ぎたのか。

 

いや、何年なのか、そんな時間の感覚すら感じる事の出来ない底なしの暗闇に双子両親はいた。

 

 

何も聞こえない。何も見えない。ただわかるのは、暗い、苦しい、寂しい、辛い、痛い等の、孤独感だけだけだった。

 

双子両親は、そんな絶望的な孤独に心が壊れ、今にでも狂いそうになっていた。

たが、狂う事は絶対に許されなかった。 

 

そんな逃げ方は用意されていなかったのだ。

 

この永遠に続く孤独は、龍亞が今まで味合わされて来た孤独の、ほんの1部程度である。

 

両親はすぐにその事には気がついた。だが、それでも龍亞に対する想いが変わる事はなかった。

 

それよりも今まで以上に、龍亞に対する邪な感情、龍亞に対する負の感情は増大していた。

 

どうして、自分たちがこんな辛い目に合わなければならないのか?

 

どうして、この永遠の孤独から抜け出せないのか?

 

それは龍亞が悪い。龍亞の心が弱いせいだ。龍亞が苦しい時、誰かに助けてもらえると思っている甘い人間だからだ!

 

こんな出来損ないが、自分たちの息子として産まれてしまったからだ!

 

そう思う事しか、今の双子両親に出来る事はなかった。

 

実際は全くの逆で、龍亞の心は強い。助けてもらえないとわかってしまっている、そんな地獄の生活を送っていた。

 

そして、出来損ないどころかその尊い心は、聖人の域である。  

 

ルイズに教えてもらった助かる方法は、龍亞と龍可を心の底から、本当の家族として愛し、1人の人間として認める事である。

 

普通に考えれば、この方法は簡単すぎる程である。

 

妻がお腹を痛めて産んだ我が子、自分たちの愛の結晶でもある我が子を、愛する事など、1人の人間として認める事など、当たり前の事である。  

 

だが、そんな親として当たり前の事すらこの両親には絶対にする事は出来ない。

 

出来損ないとして見下し、世間体を気にして死なない様に最低限の事すら与えなかった息子。

 

シグナーという不思議な力だけしか興味が無く、ルイズにデュエルで負けたら切り捨てる娘。  

 

私達が、飲み終えたペットボトルを捨てる、鼻をかみ終えたティッシュを捨てるのと同じ感覚である。 

 

その程度の愛…いや、愛と呼ぶのかおこがましい程の感情の双子両親では、この無限地獄から逃れる術は有りはしないのである。

 

元の生活には戻れない。元の世界には戻れない。

 

けれども、龍亞を傷つけるだけの生きる価値の無いゴミクズには、お似合いの末路なのかもしれない。




今回は1話完結のその後ストーリーです。

龍亞と龍可の両親のお話でした。

まぁ、双子両親に対して同情も情けも全く感じませんね。
これが当然の報いですから。


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遊星のその後1

~~~ガレージ~~~

 

クロウ「遊星、まだこんな所に来てるのかよ?いくらここに来ても、俺以外は誰も来ねぇぞ。」

 

ロデニアと破壊神との戦いから数ヶ月もたっていた。

龍亞達と別れてから遊星は、1人でガレージに来ることが多くなっていた。

 

遊星「別にそんな事は考えていないさ。でも、このガレージが俺達の居場所でもあり、俺達の繋がりだと想うと、自然と脚がここに来てしまうんだ。」

 

クロウ「まぁ言いたい事は、良くわかるぜ。ついこの間まで、この場所に皆で集まって、色々したもんな。」

 

遊星はガレージを見渡しながら、皆がいたときの事を鮮明に思い出していた。

 

シグナーの皆で、楽しく笑いあい過ごした事、ダークシグナーと戦った事、龍亞達と対立した事等を思い出していた。

 

遊星「確かに、色々な事があったな。楽しかった事や、思い出したくない嫌な事も…。」

 

クロウ「あぁ、俺達は龍亞に酷い事をしちまったしな。」

 

クロウがそう言うと、遊星は自分のデッキから《スターダスト・ドラゴン》を取り出し眺め、少しだけ涙を流した。

 

遊星「龍亞は、俺達と対立していながらそれでも、俺達の事を考えていた。

そんな龍亞の優しさのお陰で、俺達の絆は残ったままだし、俺と《スターダスト・ドラゴン》の絆も護ってくれた。」  

 

遊星「感謝しても仕切れないし、謝っても許して貰えないとわかってる。

でも、もう1度ちゃんと謝罪と礼をしたいんだ。」

 

それから少しの間、2人の間に沈黙が産まれた。

 

そんな空間に耐えられなかったのか、先に口を開いたのは遊星だった。

 

遊星「そ、そう言えばクロウ、どうしてお前はここに来たんだ?」

 

クロウ「そうだった、お前に伝えたい事があったんだ!

龍亞と龍可の両親の事なんだが、意識不明の状態で入院中らしい。

医者の見立てでは、目を覚ます可能性は0%との事だ。」

 

遊星「それは本当か!その事は龍亞と龍可に伝えたのか?」

 

クロウ「一応、ルイズにはここに来る前にリーシャ経由で連絡を入れたよ。でもまぁ…、あいつの事だかな…。」

 

2人は、龍亞と龍可の両親の情報を聞いたルイズの事を想像して見た。

 

嬉しそうに笑い、まるで汚れを見下す様な目、2人は想像して鳥肌が立ってしまった。

 

遊星「確実に龍亞と龍可には、伝えないだろうな。」

 

クロウ「それよりも、病院に直に止めをさしに来るかもな…。」

 

クロウの言葉を、遊星は否定出来なかった。

 

クロウ「さてと、そろそろ仕事に戻るわ。これ、お前宛の手紙だ。」

 

遊星「ありがとうクロウ。この手紙、セキュリティからだな。」

 

クロウ「さぁな。まぁ、もし助けが必要だったら直ぐに連絡くれよ。」

 

そう言って、クロウは仕事に戻っていった。

 

 




遊星に届いたセキュリティからの手紙とは、いったいどういう内容なのか。

それにしても、双子両親は入院中だったのでね。
一応まだ生きてるみたいですけど…。


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遊星のその後2

~~~セキュリティ~~~

 

遊星は、手紙に書いてあった通りセキュリティ本部に来た。

 

遊星「ここがセキュリティ本部か…。やはり大きな建物だな。治安維持局と同じくらいありそうだ。」

 

そう呟くと、遊星はセキュリティ本部の中へと足を踏み入れた。

 

牛尾「おう遊星!遅かったじゃねぇか。待ってたぜ!」

 

中に入ると、遊星の知り合いの牛尾が立っていた。

どうやら、牛尾が遊星を案内してくれる様だ。

 

遊星「久しぶりだな牛尾。そう言えば聞いたぞ、お前現場の仕事から外されたみたいだな。」

 

遊星がそう聞くと、牛尾は物凄く肩を落としため息を吐いた。

 

牛尾「ゴドウィン元長官のやり方に反対したらよ、現場の仕事から事務職に移動させられちまったんだよ。 

今も移動の手続きとかで、まだ現場には戻れそうもねぇんだ。」

 

牛尾はそう言いながら、遊星とエレベーターの中に入っていった。

そして4階のボタンを押した。

 

遊星「おい牛尾、お前は俺がここに呼ばれた理由を知っているのか?

もし知っているなら、教えて欲しいんだ。」

 

牛尾「すまねぇな遊星。俺も何にも知らされてねぇんだ。

まぁ、1つだけわかるのはお前の身に危険な事は起きないって事くらいかな?」

 

そうこうしている内に、エレベーターは目的の4階へと到着した。

 

そして2人は歩きだし、応接室の前で止まった。

牛尾は応接室の扉をノックした。

 

牛尾「牛尾です。不動遊星を連れてきました。入ります。」  

 

そう言って牛尾は、扉を開けて中に入っていった。

遊星も牛尾の後に続いて、応接室に入った。

 

牛尾「すみません深影さん。ちょっと遅れちゃいました。」

 

深影「大丈夫よ牛尾君。それよりも速く座ってちょうだい。」

 

深影に言われ、牛尾と遊星はソファーに座った。

 

深影「貴方が不動遊星ですね。初めまして私は狭霧深影です。」

 

遊星「あぁ、一応龍亞と一緒にいたな。で、俺に何の様なんだ?」

 

深影「話を完結に言います。貴方に治安維持局の長官になってもらいます。」

 

遊星「それはどういう事だ。俺にゴドウィンの後を継げだと?」

 

深影「もうすぐサテライトとシティを結ぶ、ダイダロスブリッジが完成します。そうなれば、良くも悪くも秩序が乱れるでしょう。

そうなった時の為に、皆の象徴になる指導者が必要なのです。」

 

遊星「なるほど、そんな理由があるのか。だが、俺は指導者に向いていない。

もっと適任な人物がいるはずだ。」

 

深影「いいえ、今のネオドミノシティで貴方以上の適任者はいません。

それに貴方を推薦したのは、ルイズちゃんなんですよ。」

 

 




深影さんって、遊星の事をなんて呼んでましたっけ? 普通にさん付けだった様な…。

まぁ、ルイズには様付けはしないでしょうね。多分。

3日遅れですが、HAPPYBIRTHDAY 十六夜アキ、なめらかプリン丸。


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遊星のその後3

遊星「ルイズが、俺が長官になる事を推薦しただって?そんな、どうしてなんだ。」  

 

ルイズ「そんなに知りたいのなら、教えてあげるよ。」

 

遊星が声の聞こえた方に振り向くと、そこには1枚の紙を持ったルイズが立っていた。

 

ルイズ「深影、お前の言ってた推薦書の書き方は、これであってるの?」

 

深影「うん。完璧よ。これで書類は全て完成したわ。後は本人の了承だけね。」

 

遊星の存在を無視して、ルイズは自分の用事だけを、さっさと済ませていた。

 

遊星「おいルイズ!俺を推薦した理由を、教えてくれるんじゃ無いのか。」

 

遊星がそう言うと、ルイズは嫌々遊星の方を見た。

 

ルイズ「はぁ、お前はこっちの用事が終わるまで待てないのかよ。

これだから、お前は大嫌いなんだよ。」

 

ルイズは遊星に、自分が持っていた推薦書を渡した。

 

ルイズ「ご託は良いから、さっさとこの推薦書に名前を書いてよ。」

 

遊星「だから、どうしてお前は俺を長官に推薦したんだ!その理由を言わないのなら、俺は納得出来ない!」

 

ルイズは物凄く嫌な顔をして、ため息を吐いた。

 

ルイズ「もう、本当にめんどくさい男だねお前は。そんなに理由が大切なら、教えてやるよ。」

 

ルイズ「正直な所、クズなシティの人間がどうなろうが、ボクは興味無いし出来る事ならしんで欲しいよ。

でも…それでも、このネオドミノシティは龍亞や皆の産まれ育った場所だ。龍亞はあれだけ酷い事をされても、ここが好きなんだ。だから、龍亞の好きな物は無くしちゃいけない。」

 

ルイズ「それに、シティのクズ共は死ぬほど大嫌いだけれども、十六夜夫婦は別だ。

あの人達は見ず知らずのボクや龍亞を、物凄く可愛がってくれたんだ。他のクズが死んでも、十六夜夫婦だけは護らなきゃいけない。」

 

遊星「お前の想いは良くわかった。でも、どうして俺なんだ?お前が長官になれば良いじゃないか。」

 

ルイズ「お前は本当にバカだな。龍亞から離れろって言うのか?

確かに十六夜夫婦は大切な人達の1人だけども、ボクは自分の命よりも龍亞が1番なんだよ。

龍亞と比べれば、他の事なんてどうでも良い事なんだよ。わかったか?」

 

ルイズの龍亞への愛に、遊星は少したじろいていた。

 

ルイズ「それに、今シティに残ってる人間で一応信用出来て暇してるのが、お前かクロウなだけだよ。

だからお前が断るんなら、クロウに頼むだけだよ。」

 

初めて、ルイズの口から遊星達を認める発言が出た。

 

突然の言葉に、遊星は驚きと謎の喜びで声が出せなかった。 

 

ルイズ「これで理由は全て話したよ。で、お前は長官になるのか、ならないのかどっちだ?」

 

遊星「お前がそこまで、俺を信じてくれてるのから、断る理由は無くなった。

治安維持局の長官に、喜んでならせて貰う。」

 

遊星はそう言って、推薦書に自分の名前を書いた。

 

こうして遊星は、無事に治安維持局の長官に就任したのだった。




これで、ゴドウィンの後釜が決まりました!

ルイズにとって、十六夜夫婦は家族の愛を教えて貰った程なので、やはり特別な想いがあるのでしょうね。



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龍亞 海へ行く1

ルイズ「ただいま龍亞。ごめんね、少しだけ時間かかっちゃったよ…龍亞?」

 

ルイズがセキュリティ本部から帰ると、龍亞はテレビをじっと見ていた。

 

ルチアーノ「お帰りルイズ。龍亞に何を話しても意味無いよ。」

 

リーシャ「テレビに夢中で、私達の事を意識して無いわ。」

 

すると龍亞は、テレビのスイッチを切るとその場から立ち上がった。

 

龍可「いきなり立ち上がって、どうしたの龍亞?」

 

龍亞「良い…、決めたよ!皆で今から、海水浴に行こうよ!」

 

龍亞は目をキラキラさせながら、皆の方を見てそう言った。

 

突然の龍亞の提案に、ルイズ達はキョトンとしていた。

 

龍亞「さっきテレビで、海水浴の特集をしてたんだ。俺はまだ海に行った事が無いから、皆で行ってみたいんだよ。」

 

龍亞の境遇を知っている4人は、龍亞の理由を聞いて双子両親に怒りと殺意を感じていた。

 

龍可「でも、海水浴に行くって言ってもどこの海に行くのよ?歩きで行ける場所に、海なんて無いわ。」

 

龍亞「そうだよね…。ごめんね皆、いきなり無茶な事言って…。」

 

悲しそうな顔をして、龍亞は頭を下げた。

 

ルチアーノ「そんな顔をしなくても大丈夫だよ龍亞。ボクが特別な場所に案内してあげるよ。」

 

龍亞「それって本当に!ありがとうルチアーノ!」

 

龍亞はとても喜んで、ルチアーノに抱きついた。

 

突然の事で面を食らったルチアーノだが、すぐに今の状況を理解し嬉しそうにしていた。

 

ルイズ「それよりもルチアーノ、速くその特別な場所に案内しなよ…。」

 

龍可「そうよ、速くしないと夜になっちゃうよ…。」

 

ルチアーノ「ま、まぁまぁ落ち着いて2人とも。ハイライトが消えてるよ…。」

 

ルイズと龍可は、龍亞からルチアーノを無理矢理引き剥がした。

 

龍可「龍亞を海水浴に連れていってくれるんだよね?だったら、速く行こうよ?」

 

ルイズ「そうだよ。速くしないと、ボクはお前に何をしでかすか…。」

 

ルチアーノ「わかったわかった!今すぐ連れてくから!それにルイズ、お前は本当に洒落にならないから!」

 

リーシャ「全く、落ち着きのない子達だよね龍亞?」

 

龍亞「本当に、ルイズと龍可とルチアーノは仲が良いよね。」

 

~~~イリアステル本部~~~

 

Z-ONE「なるほど…、そう言う理由ならば自由に使って下さい。」

 

ルチアーノ達は、イリアステル本部に行き事の経緯を話した。

するとZ-ONEは快く了承してくれた。

 

龍亞「本当ですか!やった!これで皆と一緒に海水浴が出来るよ。」

 

プラシド「Z-ONE、本当にあの場所を使わせるのか!こいつらは、普通の人間だぞ。」

 

Z-ONE「この子達だからこそですプラシド。この子達、特に龍亞君のお陰で、私達の未来は救われたのです。これは少しばかりの恩返しですよ。」

 

Z-ONEの考えに、プラシドはあまり納得していなかった。

 

Z-ONE「そうだプラシド、子供達だけは危険なので君が保護者として同伴して貰います。」

 

プラシド「えっ…、俺も行かなくてはならないのか?」

 

Z-ONE「えぇ、これは決定事項です。」

 

こうして、龍亞の初めての海水浴が始まろうとしていた。

 




龍亞の初めての海水浴です。

ちよっと季節外れかもしれないですが、まぁ気にしないで下さい。

話は変わりますが、ジャンプで連載中の『たくあんとバツの日常閻魔帳』の主人公のお母さんの誕生日、8月16日でしたね。
なんだか、同じ誕生日だと嬉しいです。

同じ誕生日のキャラは、十六夜アキとそのお母さんしか知りませんが、他に誰がいるのでしょうね?


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龍亞 海へ行く2

~~~男子更衣室~~~

 

プラシド「はぁ~、どうして俺まで海水浴に行かなければならないんだ。」

 

自分の服を脱ぎながら、プラシドは大きなため息をついた。

 

ルチアーノ「そっかプラシド、お前泳げなかったもんな。それだから、皆の前で恥をかきたくないから嫌だろうね。」

 

弱気になっているプラシドを、ルチアーノは楽しそうに茶化した。  

 

プラシドも何か言い返そうとしたが、ルチアーノの言っている事が事実なので何も言えなかった。 

 

ルチアーノ「それよりもさ、龍亞はどこにいるの?」

 

プラシド「さぁな。服もここに脱いであるから、既に着替えて出てったんだろうな。」

 

 

ルチアーノ「そんな!龍亞のきがえを見て、目の保養をしようと思ってたのに!もう、速く着替えて行かなきゃ!」

 

そう言ってルチアーノは、速攻で着替えを済ませて出ていった。

 

~~~砂浜~~~

 

ルチアーノ「龍亞、先に行くなんて酷いよ。凄く心配したんだよ?」

 

龍亞「ごめんねルチアーノ…、その…着替えてる所を見られたく無くって。」

 

プラシド「水着の上にパーカーを着るなんて、よほど地肌を見せたく無いんだな。

それに、海に来てもそのネックレスをつけたままか。」

 

プラシドは、龍亞の首にかかっている眼球のネックレスを指差しながらそう言った。

 

明らかに作り物には見えないその眼球は、とても子供の身につける物には思えない。

 

龍亞「うん、だってこれは暦兄ちゃんだもん。いつも一緒じゃ無くちゃ、嫌だもん!

それに、暦兄ちゃんにも海水浴を楽しんで貰いたいんだ。」

 

龍亞の答えに、プラシドは納得した。

普通の人間では出てこない発想だが、龍亞にとってそれほどに暦は大切な人物だったのだ。

 

ルイズ「もう来てたんだ龍亞。どうこの水着、似合ってる?」

 

そうこうしている内に、女性陣も砂浜に来て無事に合流出来た。

 

龍亞「凄く似合ってるよルイズ。それに、龍可もリーシャもルチアーノも似合ってるよ。」

 

リーシャ「ありがとう龍亞。あら、龍亞はパーカーを着てるのね。まぁ、日差しが強いからね。」

 

ルイズと龍可は、龍亞が肌を隠している理由を察知した。

 

それは、自分の傷跡を見せたくないからである。

 

龍可「あんまり無理はしなくても良いのよ龍亞。」

 

龍亞「大丈夫だよ、上半身さえ隠せれば何とかなるし。」

 

プラシド「あんまり追求はしない方が良いみたいだな。

それよりも…、お前もそれつけてきたのかよ。」

 

ルイズ「そうだけど何か問題でも?ボクは暦の後継者だ。ボクも龍亞と同じで、暦に楽しんで欲しいだけだよ。」

 

ルチアーノ「良し!皆揃った所で、早速遊ぼう!」

 

ルチアーノの合図と共に、ルイズ達は海へと入っていった。

 

プラシド「全く、あいつもまだまだ子供だな。まぁ、親元を離れてる寂しい気持ちを、顔に出さないだけで年相応の感情をしてるな。」

 

楽しそうに笑っているルチアーノを見て、プラシドは嬉しそうに笑っていた。

 

プラシド「と言うか、お前はあいつらと一緒に泳がなくて良いのか?

俺は泳げないから良いけど、今日が初めての海水浴だろ?」

 

龍亞「今はこうして、皆が嬉しそうに笑いながら遊んでるのを、ここで見てたいんだ。

何でかはわからないけど、今は見てるだけで幸せなんだ。」

 

プラシド「そうか…、お前がそれで満足なら良い。だかな龍亞、お前はその幸せを護った英雄なんだ。もっとお前が、幸せの中心でも良いんだぞ?」

 

龍亞「別に良い。俺は皆が幸せなら、それだけで良いんだ。俺の大切な人の幸せを護れたなら、それ以上望まないよ。」

 

そう言って、龍亞は満面の笑顔をプラシドに向けた。

 

プラシド(他人の為にか…。それがこいつの幸せなのか。子供の癖に、中々の考え方だな。

こんな龍亞だからこそ、あの暦が全てを捨ててまで、護る訳だな。)

 

そんな事を考えながら、プラシドは龍亞の頭を優しく撫でた。




なんかプラシドが、優しいお兄さんみたいな雰囲気ですね。
ネットでは、ネタにされまってるプラシドですが…。

皆様は忘れてるかも知れませんが、龍亞の体には消えない傷があります。

あと、今日の深夜2時から3時までツイキャスをします。良ければ、よろしくお願いいたします。


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龍亞 海へ行く3

ルイズ「もしかしたらって、思ってたけど、龍亞はやっぱり肌を隠してるね。」

 

龍可「そうね…。まだあの傷跡を見せたくないんだわ。」

 

ルイズと龍可は、浜辺にいる龍亞を見ながら切なそうに呟いた。

 

龍可「海水浴を凄く楽しみにしてたのに、このままだとつまらない思い出しか残らないわ。」

 

ルイズ「そうだ!龍亞も一緒に楽しめる、良い事思いついた。ルチアーノにリーシャ、2人もついてきて。」

 

ルイズはそう言って、3人を連れて龍亞の所まで行った。

 

~~~砂浜~~~

 

プラシド「はぁ…、海に来て泳がずにいるのは暇なものだな。それに今日に限って、太陽が照ってるから暑いな龍亞。」

 

プラシドは、眩しそうに太陽を見てそう言った。

 

プラシド「ん?なんだあいつら、こっちに来てるぞ。」

 

ルチアーノ「なんだよプラシド。ボク達が龍亞の所に来るのが、そんなにも駄目なのかよ?」

 

プラシド「別に、そんな事は言ってないだろ。」

 

ルイズ「そんな下らない話は良いから…、それよりも龍亞、これで遊ぼうよ。」

 

龍亞「それって、もしかしてビーチバレー?」

 

ルイズの持っている、ボールを見て龍亞は少し嬉しそうに言った。

 

ルイズ「龍亞の言う通りだよ。海水浴って、泳ぐだけが全てじゃない!

こう言った、遊びも海水浴の楽しみの1つだよ。」

 

龍亞「うん!じゃあ、速くビーチバレーやろうよ。

で、チームはどう分けるの?」

 

その後、ひと悶着あったがプラシドの提案でグッパーで決める事になった。

 

そして2チームに分かれ、数十分ほどビーチバレーを楽しんだ後、今度は砂遊びを始めた。

 

皆は、想い想いの砂の彫刻を造っていたが、龍亞だけは砂に絵を描いていた。

 

ルイズ「龍亞、いったい何を書いてるの?見せてよ。」

 

龍亞「まだ出来上がってないから、見ないでよ。もうすぐ出来上がるから、待っててね。」

 

そして出来上がった絵を見て、ルイズは涙を流した。

 

なぜなら、その絵はあまり上手では無かったが、龍亞が大切だと想っている人達の似顔絵だったからだ。

 

龍亞「やっぱり、絵を描くなら大好きな皆を描きたかったんだ。えへへ、なんだか恥ずかしいな…。」

 

ルイズ「そんな事無いよ。凄く上手に描けてるよ龍亞。

ボクは凄く嬉しいよ。じゃあさ、そっちに描いてある絵は何なの?」

 

ルイズはもう1つの絵を見ようとしたが、龍亞がルイズの前に立った。

 

龍亞「この絵は誰にも見せられないよ。例えルイズでも見ないで。」

 

その時、波が来て龍亞の絵を消してしまった。

 

ルイズ「消えちゃった…。見たかったな龍亞の絵。でも、龍亞が駄目って言うなら仕方ないね。」

 

プラシド「さてお前達、もう良い時間だからもう帰るぞ。」

 

プラシドがそう言うと、龍亞達は更衣室へと向かっていった。

 

龍亞「来年も、皆で海に来れたら良いね!」

 

ルイズ「そうだね。今度は鬼柳達も一緒に連れてこようね。」

 

笑いながら話している龍亞の後ろ姿を、プラシドは切なそうに見ていた。

 

プラシド「やはり、いくら大切な人に囲まれていても心はまだ幼いな…。」

 

プラシドは、さっきまで絵が描かれていた所を見ていた。

 

龍亞がルイズに見せなかった絵を、プラシドはしっかりと見ていたのだ。

 

龍亞の描いていた絵は、両親に撫でられて笑っている龍亞の絵だったのだ。

 

プラシド「これも、Z-ONEが言っていた悲しい未来の1つなのかな。」

 

そう言ってプラシドも、更衣室へと向かっていった。

 

 




もう9月も終わるのと同時に、龍亞の海水浴の話が終了しました。

季節外れだったかも知れませんが、本当にすみませんでした。

やはり龍亞は、あんなクズな両親だったからこそ、親からの愛に餓えているのかも知れませんね。


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ルイズvsルチアーノ 1

ルイズ「あ~‼ボクが楽しみにしてたプリン、食べたでしょルチアーノ!」

 

ルチアーノ「そういうお前こそ、ボクのチョコ食べただろ!だからおアイコだ!」

 

海から帰って速くも1週間がたっていた。

この日は、ルイズとルチアーノがお互いに喧嘩を始めていた。

 

リーシャ「もう2人ともうるさいよ。龍亞と龍可が出掛けてるから良かったけど、いい加減にしてよ。」

 

2階の階段から、リーシャがウンザリしながら降りてきた。

そして2人を見てため息を吐いた。

 

ルイズ「聞いてよリーシャ。ルチアーノったら酷いんだよ!」

 

ルチアーノ「違うだろ。お前の方が酷いだろ!」

 

言い合いを止めないルイズとルチアーノに、リーシャはもう我慢の限界だった。

 

リーシャ「もう!さっきから聞いてたら、何なのよ!

そんなのどっちもどっちよ!それでも良い悪いを決めたいのなら、デュエルで決着つければ良いでしょ!」

 

リーシャの提案に、ルイズとルチアーノはお互いの顔を見て頷いた。

 

ルチアーノ「その案面白いね。わかったよルイズ、ボク達はデュエリストだ。口で解決出来ない事はデュエルで決めれば良かったんだ。」

 

ルイズ「上等だよルチアーノ。お前のデッキがどんなのかは知らないけど、ボクにデュエルを挑んだ事を後悔させてやるよ。」

 

リーシャ「はぁ…。貴方達もうすぐ晩ごはんだから、龍亞と龍可が帰ってくる前に終わらせてね。」

 

ルイズ、ルチアーノ「デュエル!」

 

~~~ルチアーノ1ターン目~~~

 

ルチアーノ「先行はボクが貰ったよドロー。ボクは《スカイ・コア》を、守備表示で召喚!」

 

ルチアーノ「そしてカードを3枚伏せて、ターンエンドだ。」

 

ルイズ「何をしてくるかと思ったら、攻守0のモンスターを召喚して終わりか。」

 

ルチアーノ「フフッ、そう思うなら攻撃してこれば良いじゃん?」

 

ルイズ「ふん、このボクが簡単に罠にかかると思ったら、大間違いだぞ!」

 

~~~ルイズ1ターン目~~~

 

ルイズ「ボクのターンドロー。ボクは《漆黒のヴォルガン》を、攻撃表示で召喚する。」

 

レベル4 悪魔族

 

攻撃力 1500 守備力 1200

 

ルイズ「そして装備魔法《開放の黒槍》を《漆黒のヴォルガン》に装備する。

その効果で、攻撃力を300P上げて貫通能力を与える事が出来るんだ。」

 

ルイズ「《漆黒のヴォルガン》で《スカイ・コア》に攻撃!『破滅の一閃』」

 

ルチアーノ「《スカイ・コア》の効果発動!このカードは、1ターンに1度、戦闘では破壊されない。」

 

ルイズ「その代わりに、貫通ダメージは受けてもらうよ!」

 

ルイズLP 4000 ルチアーノLP 2200

 

ルイズ「ボクはカードを1枚伏せて、ターンエンドだ。」

 

ルチアーノ「くっ、やっぱりお前は強いね…。でも、ボクだって負けてられないよ!」




久し振りに、本格的なデュエルです。

久し振り過ぎて、変な事になってるかも知れませんが、まぁリハビリと考えて貰えれば幸いです。


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ルイズvsルチアーノ 2

~~~ルチアーノ2ターン目~~~

 

ルチアーノ「ボクのターンドロー!ボクは手札から《ボルテック・ボルタ》を発動。 

その効果により、フィールド上のモンスターを1体破壊し、破壊されたモンスターのコントローラーは、デッキからカードを1枚ドロー出来る。」

 

ルイズ「なるほど、ボクのモンスターを破壊して、少しでも状況を覆そうと考えているんだね。」

 

ルチアーノ「そんな在り来たりな戦略で、お前を倒そうとは思ってないよ!

ボクが破壊するモンスターは、ボクの《スカイ・コア》だ!」

 

ルイズ「ま…まさか、自分のモンスターを破壊するなんて!」

 

ルチアーノ「驚くのはまだ早いよ。《スカイ・コア》が、カードの効果によって破壊された時、デッキ、手札、墓地から《機皇帝スキエル∞》《スキエルT》《スキエルA》《スキエルG》《スキエルC》を特殊召喚する。

さぁ、合体しろ《機皇帝スキエル》」

 

ルイズ「それが、お前のエースモンスターか…。でも、まだボクの有利は変わらないよ!」

 

ルチアーノ「まだだ!まだ終わらないよ!ボクはレベル1の《機皇帝スキエル∞》《スキエルT》《スキエルA》《スキエルG》《スキエルC》の5体で、オーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!」

 

ルチアーノ「破滅の未来を越えた先に、大いなる希望よ、今ここにその真心を!

エクシーズ召喚!現れろ《機皇王スキエル∞》」

 

機械族 ランク1

 

攻撃力 2500 守備力 500

 

ルイズ「ルチアーノ、お前もエクシーズ召喚を使えるのか。」

 

ルチアーノ「当たり前だろ。ボクだって、龍亞の事をずっと隣で支えて来たんだ!

《機皇王スキエル∞》の効果発動。1ターンに1度、相手フィールドに特殊召喚されたモンスターか、相手のエクストラデッキのモンスター1体を、このモンスターの装備カードに出来る。」

 

ルチアーノ「そして、そのモンスターの攻撃分《機皇王スキエル∞》の攻撃力はupし、そのモンスターの効果も使用できる!」

 

ルイズ「エクストラデッキのモンスターを装備するだって!そんな効果聞いた事が無いよ!」

 

ルチアーノ「ボクが選択するカードは《PNo.16異次元機龍パワー・ツール・ドラゴン》だ!

よって《機皇王スキエル∞》の攻撃力は4800になった。」

 

ルチアーノ「《機皇王スキエル∞》で《漆黒のヴォルガン》に攻撃!『アルティメル・スカイ・バスター』」

 

ルイズ「くっ!だったら伏せカード《ダメージハーフ》を発動!

このターン、自分が受ける全てのダメージを半分にする。」

 

ルイズLP 2500 ルチアーノLP 2200

 

 

ルチアーノ「だったら装備カードになっている《PNo.16異次元機龍パワー・ツール・ドラゴン》の効果を発動し《機皇王スキエル∞》のオーバーレイユニットを1つ取り除き、デッキからカードを1枚手札に加え、相手に800Pのダメージを与える。」

 

ルイズ「だが、そのダメージも半分になる!

 

ルイズLP 2100 ルチアーノLP 2200

 

ルチアーノ「ボクはカードを1枚伏せて、ターンを終了するよ。

これでライフは互角、でもボクの方が圧倒的に有利になったね。お前に、どんな手が残っていようと、次がラストターンだ!」

 

ルイズ「本当に、つくづくお前は嫌なやつだな。次がラストターンだと?

バカにするな!例え、今は打つ手が無くてもこのドローで、全てを逆転してみせる!」

 




まさかの、機皇シリーズがエクシーズに進出です!
しかも凄く強い!

エクストラデッキからも装備出来るなんて…、これで本当にシンクロキラーになれたかな?
まぁ、エクシーズキラーでもありますが。

あと《機皇王スキエル∞》がエクシーズユニットを持っているエクシーズモンスターを選択した場合、そのエクシーズユニットは《機皇王スキエル∞》のモノになります。
やっぱ、くそ強い!


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ルイズvsルチアーノ 3

~~~ルイズ2ターン目~~~

 

ルイズ「ボクのターンドロー!き、来た!一発逆転のカードだ!」

 

ルチアーノ「そ、そんなバカな!この場を覆すカードなんて、そうそうあるはずが無いよ!」

 

ルイズ「見せてあげるよ。これがボクの力だ!ボクは手札から《RUM-The Light Rular》を発動。

フィールドに存在する、エクシーズモンスターを選択し、そのモンスターよりランクが1つか2つ上のモンスターに、ランクアップさせる!」

 

ルチアーノ「でも、お前のフィールドにはエクシーズモンスターはおろか、モンスターすら存在しないのに…まさか!」

 

ルイズ「その通り!ボクが選択するのは装備カードになっている《PNo.16異次元機龍パワー・ツール・ドラゴン》だ!」

 

ルイズ「《PNo.16異次元機龍パワー・ツール・ドラゴン》1体で、オーバーレイネットワークを再構築、エクシーズ召喚!」

 

ルイズ「全てを越える異次元の力よ、龍亞を護り抜くために更なる進化を経てこの次元を貫け!

エクシーズ召喚!降臨しろ《PCNo.16超次元機龍皇パワー・ツール・ドラゴン》」

 

ランク5 機械族

 

攻撃力 2800 守備力 3000

 

ルチアーノ「まさか、ボクのフィールドすらも自分の思い通りに操るなんて…。

しかも、そんなモンスターはさっきまで存在してなかったはずなのに。」

 

ルイズ「これで《機皇王スキエル∞》の攻撃力は藻とに戻ったよ。

《PCNo.16超次元機龍皇パワー・ツール・ドラゴン》が《PNo.16異次元機龍パワー・ツール・ドラゴン》をエクシーズ素材にしている時、1ターンに1度デッキからカードを3枚まで手札に加える。」

 

ルイズ「そして、手札に加えたカード1枚につき、500Pのダメージを与える。

ボクは3枚手札に加え、お前に1500Pのダメージを与える!」

 

ルイズLP 2100 ルチアーノLP 700

 

ルイズ「行くぞルチアーノ!《PCNo.16超次元機龍皇パワー・ツール・ドラゴン》で《機皇王スキエル∞》に攻撃!

『クラフティ・ディメンション・ブレイク』」

 

《PCNo.16超次元機龍皇パワー・ツール・ドラゴン》の攻撃が《機皇王スキエル∞》に炸裂しそうになった時、いきなり扉が開いた。

 

龍亞「皆ただいま…、あれ?ルイズとルチアーノがデュエルしてる。良いなぁ、俺も入れてよ!」

 

龍亞と龍可が帰ってきたのだ。

 

ルイズ「龍亞おかえり。それより聞いてよ、ルチアーノが酷いんだよ。」

 

ルチアーノ「違うよ龍亞。本当に酷いのは、この女の方なんだよ!」

 

龍亞「なんだか良くわからないけど、3人にお土産があるんだ。

ルイズにはプリン、ルチアーノにはチョコレート、リーシャにはマシュマロだよ。」

 

リーシャ「ありがとう龍亞♪私がマシュマロ好きだって覚えていてくれたんだ。」

 

龍亞「どういたしまして。それよりルイズとルチアーノは何を怒ってたの?」

 

ルイズ「い、いや何にも心配する事ないよ龍亞。ねぇルチアーノ?」

 

ルチアーノ「そうだよ。それにもう…解決したしね。ルイズ。」

 

龍亞「そうなんだ。なら良いけど。それよりお腹すいたよ。速くご飯にしよう。」

 

リーシャ「わかったわ。じゃあそろそろ晩ごはんにしましょうか。」

 

そういって龍亞達は、キッチンへと移動していった。

 

ルチアーノ「まぁ、勝手にプリン食べてごめんね…。」

 

ルイズ「こっちこそチョコレート食べちゃってごめん。」

 

こうして、2人は無事に仲直りをしたのだ。

 

ルイズ「まぁ、さっきのデュエルはボクの圧勝だったけどね。」

 

ルチアーノ「何を言ってるんだよ。お前のあんな攻撃なんて、ボクには届かなかったよ。」

 

ルイズとルチアーノ、2人のデュエルの決着はつかなかった。

どちらが強いかは、神のみぞ知るということだ。




決着はつきませんでしたね。
まぁ、私としても2人に勝敗を決めるのは無理です。

そして新しいRUMとルイズのPCNo。
こうやって、まだ登場していないPCNoやPCNoをどんどんこだししていきたいですね。


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破壊神復活?

とある日、龍亞が1人で町を歩いている時、道に1枚のカードが落ちているのを見つけた。

 

龍亞「あれ?なんだろうあのカードは。でも、なんだか懐かしい様な感じがする…。」

 

龍亞はそのカードに近づいて行き、そのカードを拾った。

 

そして、そのカードを見て驚きを隠せないでいた。

なぜならそのカードには、何も書いていなかったからである。

 

龍亞「このカードってまさか、破壊神のカードじゃ!

でも、このカードからはあの破壊神の、禍々しいオーラは感じないし…、それに破壊神はもう消滅したはずだし…。」

 

そんな事を龍亞が考えていると、突然そのカードが光だし龍亞は眩しくて目を瞑った。

 

龍亞「な、何が起きてるんだ!眩しくて、何を見えない!」

 

少しして、光が弱まり龍亞が目をあけると、見た事の無い場所にいた。

 

あまりにも殺風景で、真っ白な空間。

龍亞は辺りを見渡したが、人影も無かった。

 

龍亞「ここはいったい…、見た事無い場所だけど…。」

 

「当たり前だろ?ここは本来、俺しかこれない特別な空間。

言うなれば、俺の精神世界とも言える場所だからな。」

 

龍亞は声のする方に振り替えると、そこには初めて見た成人過ぎの男性が立っていた。

 

初めて見るはずの男だが、龍亞にはこの男が誰かが何故かすぐにわかった。

 

龍亞「どうしてお前がここにいるんだよ?あの時、お前は消滅したはずだろ破壊神!?」

 

破壊神「あぁ、確かにお前の言う通り俺はお前とのデュエルに負け、この世から消滅した。

だが、今日だけは特別にこの空間内だけだが、復活させて貰えたんだ。」

 

そう言うと破壊神は、龍亞に近づき龍亞の手を握った。

 

破壊神「いや~実はよ、俺はこの日をずっと待ってたんだよ。

だってさ、お前があの時に俺が復活したら、仲間にしてくれるって言ったからな!」

 

これまで戦ってきた相手とは思えない、テンションのギャップに龍亞は少し戸惑っていた。

 

だが龍亞自信も、破壊神が戻ってくるのを待っていたので、凄く嬉しかった。

 

龍亞「所で、どうして俺をここに呼んだんだ?

何か様でもあるんじゃないのか?」

 

龍亞がそう聞くと、破壊神はハッと自分の用事を思い出した。

 

破壊神「そうだった!ここにいれるのも、もう時間が少なかったんだ。」

 

破壊神「お前はいずれ、1人のデュエリストと戦わなければならない。

そのデュエリストは、お前が戦ってきた誰よりも強く、誰よりも戦いたくない人物だ。」

 

龍亞「誰よりも強くて、戦いたくないデュエリスト…、それっていったい誰なんだ!?」

 

破壊神「それは俺の口からは教えられない。だが、俺はお前の勝利を信じてる。

だってお前は、この俺を2度も倒した男だからな。

それと、こんな俺なんかを仲間にしてくれてありがとうな。」

 

破壊神がそう言うと、また眩い光が龍亞を包んだ。

 

そして光がおさまると、さっきまで歩いていた場所に帰ってきていた。 

 

龍亞「破壊神、俺は約束するよ。例え、誰が相手だろうと必ず勝ってみせる!」




なんと、少しの間だけですが破壊神が復活しました。
でも、力をほとんど失っているのに、破壊神って名前はちょっとどうかと思いますね。

はたして、破壊神の言っていたデュエリストとはいったい!?


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WTGP開幕! その1

今回からは、長編が始まります。

中々長い話を書く予定なので、ぜひ最後までお付き合いお値段いたします。


龍亞が破壊神と再開してから2日後、龍亞達の家に1通の郵便が届いた。

 

龍亞「何だろうこの手紙は?差出人は…。」

 

ルイズ「どうやら、差出人は治安維持局の新長官からだよ。」

 

龍亞がその手紙を開けると、2枚の招待状と1通の手紙が入っていた。

 

その手紙には、5日後にWTGP(ワールド・タッグ・デュエル・グランプリ)が開催される事。

そしてその大会に、龍亞達を招待するという事やこの大会のルールが書かれていた。

 

龍可「なんだか、面白そうな大会ね。それに新しい長官が遊星なら、危険な事は無さそうだわ。」

 

リーシャ「でも、招待状が2枚って事は、参加できるのは4人だけだし、タッグって言うくらいだし2チームに分けなきゃいけないわよ?」

 

リーシャの言葉に、龍亞達はどうしようかと考えていた。

 

すると、玄関の扉が開いて出掛けていたルチアーノが入って来た。

 

ルチアーノ「龍亞聞いてよ?さっき治安維持局から、WTGPの招待状を貰ったんだけど…あら、龍亞達も貰ったんだね。」

 

ルチアーノは、龍亞の持っていた2枚の招待状を見て、状況を把握した。

 

ルイズ「さてと、ルチアーノが持ってる招待状を合わせたら、全員参加が出来るけどそしたら、1人足りない事になる。」

 

ルチアーノ「あぁ、その事なら心配しなくても良いよ。」

 

龍亞「それってどう言う事なの?」

 

龍亞が疑問に思っていると、また玄関の扉が開き1人の男が入ってきた。

 

Z-ONE「お久しぶりですね皆さん。突然お邪魔してすまないね。」

 

そこには、イリアステルのリーダーともいえる存在のZ-ONEが立っていた。

 

龍亞「こちらこそお久しぶりですZ-ONEさん。この前は、本当にありがとうございました。」

 

龍亞は、海水浴の事を感謝した。

 

龍亞「もしかして、Z-ONEさんもこのWTGPに参加するんですか?」

 

Z-ONE「はい、その通りです。私も、一端のデュエリストです。

最近はデュエルをしていなかったので、楽しみでしょうがないですよ。」

 

ルチアーノ「ボクとZ-ONEで、タッグを組むんだ。本当なら、龍亞とタッグを組みたかったけども、日頃の感謝もあるしそれに、Z-ONEと一緒にデュエルをしてみたかったからね。」

 

龍亞も、残念に思ったがルチアーノか決めた事なので素直に了承した。

 

龍可「ルチアーノの件は良いとして、問題なのは私達のタッグよ?

誰が龍亞とタッグを組むのよ?」

 

龍亞とタッグを組みたいルイズ、リーシャ、龍可は、物凄く火花を散らしていた。

 

龍亞「このままだと、決まらないよ。どうすれば良いですかZ-ONEさん。」

 

龍亞は、大人であるZ-ONEに知恵を借りようとした。

 

Z-ONE「そうですね…、皆さんが龍亞くんと組みたがっているのはわかりますし、龍亞くんも誰か1人を決める事は出来ないと思います。

それならば、後腐れなくジャンケンで決めましょう。」

 

ルイズ「ジャンケンか…、確かにデュエリストには運も必要だしね。」

 

龍可「ジャンケンに負けたからって、文句は無しだからね。」

 

リーシャ「わかってるわ。それじゃあ、早速ジャンケンを始めましょう。」  

 

こうしてジャンケンの結果、龍亞とタッグを組むのはルイズに決まった。




どうも皆様、お久しぶりです!

いよいよ、外伝での長編が始まりました。
龍亞達はまだ、Dホイールに乗れないのでタッグデュエルの大会にしました。

まぁ、Dボードもありますが何と言うか、馬力等で不利かな?と思いました。


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WTGP開幕! その2

郵便が届いてから5日が過ぎ、いよいよWTGP 本番の日になった。 

 

龍亞「あれルチアーノ?Z-ONEさんは一緒じゃ無いの?」

 

ルチアーノ「そうなんだ。なんか、Z-ONEは後からボクと合流するんだって。」

 

そんな話をしていると、町の入り口に迎えの車がやって来た。

 

深影「ごめんね皆。少し道に迷っちゃって遅れちゃったわ。」

 

龍亞「お久しぶりです深影さん。それに、俺達もさっき来たばっかなので、心配しないで下さい。」

 

深影「そう…なら良かったわ。それじゃあ、WTGPの会場まで案内するわ、乗って。」

 

そうして、龍亞達は深影の車に乗り込んだ。

 

~~~車内~~~

 

深影の隣、助手席には龍亞が座っていた。

 

ルイズ「別に、お前なら文句は無いけど何で、龍亞が助手席何だよ?」

 

深影「そんなの決まってるでしょ?貴方達だったら、誰が隣になるかでもめるでしょ?

だったら、私の隣に座るのが無難だと思ったからよ。」

 

深影の最もな意見に、ルイズ達はぐうの音も出せなかった。

そして、少しの間車内に沈黙が流れた。

 

ルイズ「そう言えば深影、どうしていきなりWTGPなんか開催しようと思ったんだ?」

 

沈黙が嫌だったのか、ルイズが深影にそう聞いた。

 

深影「確かに、急な開催だったわね。その理由は、つい最近、シティとサテライトを結ぶあのダイダロスブリッジが無事に完成したわ。

だからその記念と、治安維持局新局長不動遊星の初の大きな仕事なら、デュエル関係が良いと思ったからよ。」

 

深影の答えに、ルイズは遊星が局長になった日の事を思い返していた。

 

あの日から、そんなに月日が経っていないのにもう完成させた、治安維持局の技術力に感心した。

 

深影「WTGPは、前大会のフォーチュン・カップよりも必ず盛り上がるわ。

局長が選んでチケットを渡した、選ばれしデュエリストと、予選大会を勝ち抜いた一般参加のデュエリスト達による、最高のデュエル大会ですもの。」

 

龍亞「そうなんだ。じゃあ、俺達は予選抜きで出場出来るんだね。」

 

ルチアーノ「でも気に入らないね。さっきポスターを見たけど、この大会のスポンサーはあのディヴァインのいた、アルカディアムーブメントじゃないか。」

 

ルチアーノの言葉に、龍亞達の表情が強ばった。 

 

アルカディアムーブメントは、あまり良くない噂ばかりだし、龍亞にとっては嫌な思い出しか無いからだ。

 

深影「貴方達の言いたい事はわかるわ。でも、安心して良いわ。今のアルカディアムーブメントは、私達治安維持局公認の、全うな組織になったわ。

さぁ、会場についたわよ。」




ついに、WTGPが始まろうとしています!
果たして、どんなデュエリスト達による熱いデュエルが、繰り広げられるのだろうか楽しみです。

アルカディアムーブメントって、本来どんな組織だったのか良く覚えていない私です…。


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WTGP開幕! その3

~~~控え室~~~

 

龍亞達は、深影に控え室に案内してもらった。

そしてドアを開けて中に入った。

 

控え室の中は、とても広かった。

 

中に入ると、そこには見知った人物がいた。

 

鬼柳「お久しぶりでございます、龍亞様ルイズ様!」

 

龍亞「あっ、鬼柳も参加するんだね。本当に久しぶり。」

 

そう言って龍亞は、鬼柳に抱きついた。

 

ルイズ「そう言えば鬼柳、ミスティとの仲はどうなったんだ?左手薬指には、何もついてないけど?」

 

鬼柳「な、何を言うんですか!」

 

ミスティ「フフッ、ルイズ様、結果はこうです。」

 

ミスティは、自分の左手を見せた。

そのミスティの左手の薬指には、しっかりと指輪がはめられていた。

 

鬼柳「バ、バカ!何普通に見せてるんだよ!こっちだって、凄く恥ずかしいんだよ!」

 

ミスティ「あら?貴方は指輪、しなくても良いの?」

 

いつもの鬼柳からは想像できない程に、赤面しながら自分も指輪をつけた。

 

ルイズ「なんだよお前達、無事に結婚してるんじゃん。もうこうなったら、ボクと龍亞も結婚するしか無いね。」

 

「でも、あの大スター、ミスティ・ローラの結婚だなんて、中々のスクープだし世間は驚くわよ?」

 

突然後ろから、誰かが話しかけてきた。

後ろを振り返ると、そこには長身でミスティや十六夜アキ並のプロポーションの女性がいた。

 

龍亞「もしかして、貴方もWTGPに参加するんですか?」

 

「ええ、その通りよ。自己紹介がまだだったわね、私の名前は睡蓮 美琴(すいれん みこと)よ。よろしくね幼い英雄君。」

 

そう言って美琴は、龍亞の頭を撫でた。

 

龍亞「それで、美琴さんのパートナーはどこにいるんですか?」

 

美琴「それがね、まだ君達に会うには速すぎるって言って、どっかに行っちゃったのよね。

まぁ、もし私達とデュエルする事になったら、全力を尽くしましょう。」

 

龍亞「はい!お互いに、頑張りましょう!」  

 

美琴と龍亞は、固く握手を交わした。

そして美琴は、自分のパートナーの所へと向かった。

 

「龍~亞!久しぶり!うぁ、龍亞って案外筋肉あるんだなぁ。」

 

いきなり、見知らぬ男が龍亞を抱き上げた。

 

ルイズ「おいそこの男!馴れ馴れしく龍亞に触れるなよ!」

 

「相変わらず、龍亞の事になると怖いねぇ。俺の声を聞いても、誰かわからないのか?」

 

そう言われ、ルイズ達は男の声が聞いた事ある声かを思い出そうとしていた。

 

だが、龍亞だけはこの男が誰かを理解していた。

 

龍亞「あの時と、姿が違うんだね。一瞬、誰だかわからなかったよ。」

 

「すまんすまん、あの時の姿は仮の姿だったんだよ。」

 

そしてルイズも誰かを思い出し、男に敵意をぶつけた。

 

ルイズ「ボクの考えが正しければ、お前はあの破壊神だろ!

今回は、何が目的なんだ!」

 

「おいおい、そんなに邪険にするなよ。確かに、お前の言う通り俺は元破壊神だ。

でも今は力は全く失ってるし、地上にいれるのも今日限りだ。」

 

「目的ね…、強いて言うなら龍亞に会いに来たかな?

それに今の俺の名前は、エリックって言うんだ。」

 

龍亞「そうだったんだ。じゃあ、エリックのパートナーって誰なの?」

 

エリック「聞いて驚くなよ?なんと、俺のパートナーは十六夜アキだ。」




今の所、参加者は身内ばかりですね。
予定では、8チーム参加予定です。 

元破壊神の名前が、エリックでパートナーが十六夜アキ。
驚く事ばかりですね。


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WTGP開幕! その4

今までは、3話で一区切りでしたが、このWTGP偏は区切りはまちまちです。


ルイズ「十六夜アキだって!なんであんな女と。」

 

エリック「他に誰とも、タッグが組めなかったからだよ。

それよりも、あそこにいる男わかるか?」

 

エリックが指差した方に、WTGPの参加者と思われるチームがいた。

 

その内の独りは、後ろ姿しか見えなかったがどこかで見た事のある後ろ姿だった。

 

エリック「あのチームは、予選大会で優勝したチームなんだが、タッグチームのリーダー各の男の名前が、ディマクって言うんだ。」

 

鬼柳「ディマクだと?そんなバカな!」

 

ルイズ「正直、あいつがどんな人間かは良くわかんない。油断は出来ないね。」

 

エリック「そう言う事だ。まぁ、もうすぐ開会式が始まるから、速く移動しようぜ。」

 

その後に、開会式開始の放送が入りWTGP出場デュエリスト達は、移動を始めた。

 

龍亞「いよいよ、WTGP が始まるんだね。誰とデュエルするのかわからないけど、凄く楽しみだね。」

 

すると、龍亞は躓いてしまった。

 

だが、龍亞が地面に倒れる事はなく、何か柔らかいものに当たった。

 

美琴「大丈夫なの龍亞くん?何もない所で躓くなんて、幸先悪いわよ。」

 

龍亞「あ、美琴さん…、あっ!す、すみません!」

 

こけそうになった龍亞は、美琴の胸にもたれかかっていて、こけずにすんでいた。

 

美琴「気にしなくて良いのよ。それよりも、速く行きましょ?」

 

「おい美琴、何をしてるんだ?先に行ってるぞ。」

 

龍亞「今の声の人ってもしかして…。」

 

美琴「そうよ、私のタッグパートナーよ。まぁ、パートナーなのは、デュエルだけじゃ無いけどね。」

 

そう言って美琴は、自分のお腹を優しく撫でた。

 

ルイズ「もしかしてだけど、貴方は妊娠してるんだね。」

 

美琴「えぇ、その通りよ。もしこの子が産まれたら、仲良くしてあげてね。」

 

こうして龍亞達も、開会式の会場に到着した。

 

~~~開会式~~~

 

MC「さぁ~会場の皆様、お待たせしました!只今より、WTGPを開催いたします!」

 

会場の観客の盛り上がりに、龍亞は驚いていた。

 

龍亞「まさか、こんなにも観客がいるなんてね。」

 

ルイズ「聞いたんだけど、フォーチュン・カップよりも多いんだって。」

 

MC 「 こん大会は、ここにいる8チームによる、トーナメントにより、最強のタッグチームを決めてもらいます!」

 

「8チームだって?」「でも、1チーム足りない様な。」

 

7チームしかいないのを見て、会場がざわつき始めていた。

 

すると、1台のDホイールの音が聞こえてきた。

 

鬼柳「ふっ、相変わらず派手な登場をするな。」

 

ジャック「お前達、随分と待たせたな!このジャック・アトラスが、この大会も優勝してやるぞ!」

 

 




これで、出場チームが全て揃いました。

龍亞とルイズ、龍可とリーシャ、ルチアーノとZ-ONE、鬼柳とミスティ、ディマクとパートナー、ジャックとサイス、エリックとアキ、美琴とパートナーです。


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WTGP開幕! その5

開会式も無事に終わり、出場デュエリスト達はゆっくりと控え室に移動を始めた。

 

1回戦の組み合わせは、もう少し後に発表されるらしい。

 

そして、控え室に入った龍亞はなぜか美琴が気になっていた。

今まで感じた事のない感覚、ルイズ達とは違う何かが龍亞の心に、モヤとなっていた。

 

龍亞「あ、あの…美琴さん。」

 

美琴「あら?どうしたの龍亞くん。そうだわ、紹介するわ私のタッグパートナーであり、私の夫よ。」

 

そう言って美琴は、隣にいた人物を紹介した。

 

その人物は、長いローブで体や顔を隠し、真っ白の面をしていた。

 

「俺の名前は…そうだな、一応本名はあるんだが今は言えなくてよ…。

呼ぶなら、『フェイス・レス』って呼んでくれよ龍亞。」

 

その男、フェイス・レスは龍亞に握手を求めた。

 

真っ白の面に、龍亞は少し恐怖を感じていたが、この男からも何かを感じとっていた。

 

美琴「それで、龍亞くんは何しに来たの?」

 

龍亞「そうでした、その…美琴さんを見てると、なぜか懐かしい様な、憧れていた様な不思議な感覚になって…。」

 

フェイス・レス「お前のその感覚が何かは、良くわかっている。だが、それが何かを気づくのは、お前自身じゃなければならない。」

 

龍亞「俺自身が…。」

 

フェイス・レス「そうだ。特別にヒントをやる。それは、お前が1番欲しかったモノだ。

じゃあな、龍亞。」

 

そう言ってフェイス・レスと美琴は、別の場所に移動した。

 

美琴「ねぇ貴方?龍亞くんの感覚っていったい何なのよ。」

 

フェイス・レス「感覚か。そうだな、お前には教えておくか。

龍亞が感じ、最も欲しがったモノは母の愛だ。龍亞が両親にどんな扱いを受けていたかは、前に教えただろ?」

 

美琴「そうね、それは聞いたわ。私に母を求めたのね、何だか母になる身としては、嬉しいわね。

それにしても、フェイス・レスってダサいわね。」

 

フェイス・レス「うるさい!そんな事言われても、咄嗟に出なかったんだよ!」

 

美琴「でも、貴方のそのシンプルさは大好きよ。それに今回の貴方の目的も、貴方らしくて良いと思うわ。」

 

心なしか、フェイス・レスの面の奥の顔が赤くなっていた。

 

MC「さぁ、待ちに待ったWTGP第1回戦の組み合わせを発表するぞ!」

 

MC 「 記念すべき第1回戦は、鬼柳・ミスティタッグvsディマク・亀岡タッグだ!」

 

鬼柳「まさか、1回戦目からディマクと当たるとは。」

 

ルイズ「鬼柳にミスティ、あのディマクという男は、どんな手を使って来るかは未知数だ。

でも、お前達が負けないって事だけはわかっている。」

 

龍亞「そうだよ!絶対に負けないでね二人とも!俺も、全力で応援してる。」

 

ルイズと龍亞の激励に、鬼柳とミスティはとても力が湧いてきた。

 

ミスティ「ご心配には及びません。必ず私達は、龍亞様とルイズ様の期待に応えて見せます。」

 

鬼柳「あのエセダークシグナーに、本当のダークシグナーの力を思い知らせてみせます!」




第1回戦が決まりました! 

1回戦から、鬼柳とミスティの道場です!

相手があのディマク、なかなか手強そうですね。

ディマクのパートナーの名前は、亀岡信司と言う名前です。


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第1回戦開幕! その1

ディマク「まさか、1回戦目からお前と戦う事になるとわな。

私は、こうなる事をどれ程待ち望んでいた事か!」

 

ミスティ「あら、どうやら何か恨みを持たれてるみたいだわ。」

 

ミスティが登場すると、会場の観客のボルテージが上がった。

すると1人の観客が、ミスティの結婚指輪を見つけた。

 

「あれってもしかして、結婚指輪!」「そんな!ミスティ様がご結婚だなんて!」

 

観客達が、一気にざわつき始めた。

そのせいで、とてもデュエルが出来る雰囲気では無かった。

 

ミスティ「どうやら、美琴さんが言った通りになったわね。」

 

鬼柳は、ハァ…と深くため息をついた。

そしてMCからマイクを奪い取った。

 

鬼柳「俺がミスティの旦那の鬼柳だ!俺達は心から愛し合っている。

それでも文句のある奴は、俺が相手になってやる!」

 

そう断言して、マイクをMCに返した。

 

だがそのマイクを、ミスティがとった。

 

ミスティ「先程聞いた通り、私はこの男と結婚しました。

そのせいで、女優業に支障がでるかもしれません。ですが、何も後悔はありません!」

 

騒ぎになるかと思っていたが、ミスティの覚悟と鬼柳の本音の愛に、観客達は2人の仲を認め出していた。

 

ディマク「おいおい、私を無視して何をイチャイチャしているんだ?

お前達のそういう所も、昔からムカついていたんだよ。」

 

鬼柳「ディマクよ、俺達に何の恨みがあるのかは知らないが、全てはデュエルをすれば良い。」

 

MC 「 それではWTGP第1回戦、デュエルスタート!」

 

鬼柳、ミスティ、ディマク、亀岡「デュエル!」

 

~~~鬼柳1ターン目~~~

 

鬼柳「俺のターンドロー。俺はカードを2枚伏せる。そして《インフェルニティ・ランチャー》を攻撃表示で召喚する。」

 

悪魔族 レベル4

 

攻撃力 1500 守備力 1300

 

ディマク「ふん、相も変わらずハンドレスデッキか。そんなデッキで、私に勝てると思っているのか?」

 

鬼柳「弱い犬ほどよく吠える。確かにその通りだな。俺はこのまま、ターンエンドだ。」

 

ディマク「よ、弱い犬だと!バカにするなよ!お前だけは、絶対に許すわけにはいかん!」

 

~~~ディマク1ターン目~~~

 

ディマク「私のターンドロー!私は手札を1枚墓地に送り《幻影の巨猿》を攻撃表示で特殊召喚する。」

 

獣族 レベル9 ダークチューナー

 

攻撃力 100 守備力 600

 

ミスティ「ダークチューナーですって!どうして、貴方がそのカードを!」

 

ディマク「そんな事、決まっているだろう!私こそが、本当のダークシグナーだからだ!

私は《シグナル・エイプ》を攻撃表示で召喚。」

 

獣族 レベル3

 

攻撃力 500 守備力 0

 

ディマク「レベル3《シグナル・エイプ》にレベル9《幻影の巨猿》をダークチューニング!」

 

ディマク「闇と闇重なりし時、漆黒の世界を導く為に地獄の門が開く!

ダークシンクロ!降臨しろ《ダーク・カタスロフィー・ビースト》」

 

獣族 レベル-6

 

攻撃力 2900 守備力 500




まさか、ディマクがダークシンクロをするなんて!

そして本当のダークシグナーとは、どういう事なんだろうか。


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第1回戦開幕! その2

今回の大会のルールは、タッグのどちらかのライフが0になった時点で、敗北となります。

あと観客は、エクシーズ召喚についての理解はあります。
遊星長官のある種の布教活動のお陰です。


ディマク「《ダーク・カタスロフィー・エイプ》の召喚に成功した時、ライフを500P払う事でデッキからカードを1枚ドローする。」

 

鬼柳LP 4000 ミスティLP 4000 ディマクLP 3500 亀岡LP 4000

 

ディマク「私はカードを1枚伏せて、ターンを終了する。」

 

鬼柳「ミスティ、気を付けろ!この男は危険だ!」

 

ミスティ「わかってるわ。でも、私達には龍亞様とルイズ様がついているわ。

だから、負けるわけにはいかないわ!」

 

~~~ミスティ1ターン目~~~

 

ミスティ「私は永続魔法《毒蛇の毒液》を発動するわ。私が爬虫類族モンスターを召喚する度に、相手プレイヤーに800Pのダメージを与える。」

 

ミスティ「私は《レプティレス・マンバ》を守備表示で召喚するわ。」

 

レベル2 爬虫類族

 

攻撃力 600 守備力 1000

 

ミスティ「そして《毒蛇の毒液》の効果発動。ディマク貴方に、800Pのダメージを与えるわ。

でも貴方は、この効果を手札を2枚デッキに戻す事で、無効に出来るわ。」

 

ディマク「手札を2枚だと?たかが800P、お前達へのせめてものハンデだ。

そのダメージは受ける。」

 

鬼柳LP 4000 ミスティLP 4000 ディマクLP 2700 亀岡LP 4000

 

ミスティ「相手に効果ダメージを与えた時《レプティレス・マンバ》の効果により、デッキまたは手札から同名カードを、特殊召喚する。来なさい《レプティレス・マンバ》」

 

ミスティ「そしてディマク、また貴方にダメージを与えるわ。」

 

ディマク「クッ!嫌なコンボを使うではないか!私は、手札を2枚デッキに戻し、ダメージを無効にする!」

 

ミスティ「でもまだ終わりじゃ無いわ!私は手札から《毒蛇の脱皮》を発動。

自分フィールドに、同名の爬虫類族モンスターが2体存在する場合、デッキからそのモンスターと同名モンスターを、特殊召喚する。」

 

ミスティ「そしてディマク、また貴方にダメージを与えるわ。貴方の手札は残り1枚、このダメージは無効に出来ないわ!」

 

鬼柳LP 4000 ミスティLP 4000 ディマクLP 1900 亀岡LP 4000

 

ミスティ「私はレベル2《レプティレス・マンバ》3体で、オーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!」

 

ミスティ「美しく強い女神よ、変えられたその醜き姿をさらし、全ての敵に限りない破滅を!

エクシーズ召喚!現れよ美しき3姉妹の1人《PNo.74レプティレス・エウリュアレ》」

 

ランク2 爬虫類族

 

攻撃力 2200 守備力 1900

 

ミスティ「当然このモンスターを爬虫類族だわ。そしてディマク、貴方にダメージを与えるわ。」

 

鬼柳LP 4000 ミスティLP 4000 ディマクLP 1100 亀岡LP 4000

 

ミスティ「そして《PNo.74レプティレス・エウリュアレ》の効果発動。1ターンに1度、相手フィールドのモンスター全てを守備表示にする。

そして守備表示になったモンスターは、表示形式を変更出来ないわ。

私はこれで、ターンエンドよ。」

 




新たなPNoの登場です!
エウリュアレとは、ゴーゴン3姉妹の1人です。

相手を守備表示にする効果は、ゴーゴン3姉妹の相手を石にする能力を参考にしました。

たった1ターンで、ディマクのライフを1100にするなんて、やはりミスティは強いですね。


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第1回戦開幕! その3

~~~亀岡1ターン目~~~

 

亀岡「俺のターンドロー。俺は手札から《サイクロン》を発動。

その効果で《毒蛇の毒液》を破壊する。そして《岩石の大亀》を攻撃表示で召喚。」

 

レベル3 岩石族

 

攻撃力 200 守備力 2000

 

ディマク「おい亀岡よ、そんなザコモンスターを攻撃表示だなんて、私の足を引っ張るつもりか!」

 

亀岡「ディマクさん、ご心配無く。さらに手札から《シールド=ブレイカー》を発動。その効果により、俺のフィールドのモンスターの攻撃力は、自分の守備力分upする。」

 

亀岡「攻撃力2200となった《岩石の大亀》で《インフェルニティ・ランチャー》に攻撃!『巨石の突撃』」

 

鬼柳「伏せカード永続罠《インフェルニティ・トリックミラー》を発動。手札を2枚墓地に送る事で、相手の攻撃を3回まで無効に出来る。」

 

亀岡「止められたか…、ならカードを1枚伏せる。そしてエンドフェイズに、500P払う事で《シールド=ブレイカー》の効果を維持する!」

 

鬼柳LP 4000 ミスティLP 4000 ディマクLP 1100 亀岡LP 3500

 

鬼柳「墓地にあっても、効果を持続するカードだと。そんなタイプのカードは初めて見るぞ。」

 

~~~鬼柳2ターン目~~~

 

鬼柳「俺のターンドロー。俺は手札から速攻魔法《インフェルニティ・カオス・パニック》を発動。このカードを発動した時に、手札にカードがある場合そのカードを全て墓地に送る。」

 

鬼柳「そして2ターン目のスタンバイフェイズに、ライフを200P回復する。

自分の手札が0枚の時、墓地に存在する《インフェルニティ・バトラー》を特殊召喚する。」

 

レベル4 悪魔族

 

攻撃力 0 守備力 0

 

鬼柳「俺はレベル4《インフェルニティ・ランチャー》と《インフェルニティ・バトラー》で、オーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!」

 

鬼柳「暗黒の守護者たる剣士よ、その2本の刀で悪を伐ち我らに愛の祝福を!

エクシーズ召喚!天来せよ《PNo.13インフェルニティ・デュオス・ブレーダー》」

 

ランク4 戦士族 

 

攻撃力 2700 守備力 2100

 

ディマク「またエクシーズモンスターか!クッ!落ちぶれた者よ!」

 

鬼柳「違う!俺達は龍亞様、ルイズ様のおかげで強くなれたんだ!

《PNo.13インフェルニティ・デュオス・ブレーダー》で《ダーク・カタスロフィー・ビースト》に攻撃!

『グランド・ツイン・スラッシャー』」

 

鬼柳「そして《PNo.13インフェルニティ・デュオス・ブレーダー》の効果発動。

このモンスターは、1度のバトルに2回の攻撃が出来る!」

 

ディマク「何だと!ならば伏せカード《従属なる怨念》を発動!

相手からの攻撃を1度無効にし、デッキからフィールド魔法と獣族モンスター1枚を、手札に加える。」

 

鬼柳「なら俺は、このままターンエンドだ。」




ミスティに続き、鬼柳も新たなPNo を召喚しました!
これで少しずつ残りのPNoも、登場させたいですね。



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第1回戦開幕! その4

~~~ディマク2ターン目~~~

 

ディマク「私のターンドロー。私は墓地に存在する《ダーク・カタスロフィー・ビースト》の効果を発動。

このカードを召喚した次のターンに、素材モンスターを自分フィールドに特殊召喚する。」

 

鬼柳「またダークシンクロをする気か!」

 

ディマク「私はフィールド魔法《暗黒の樹海》を召喚。そしてフィールドの2体のモンスターを生け贄に、現れよ!《地縛神Cusillu》」

 

鬼柳「地縛神だと!なぜまだそのカードをお前が、持っているんだ!」

 

ディマク「なぜだと?ふん教えてやろう。今の私には、冥界の王の力が宿っているのだ!」

 

そう言うと、ディマクの体から黒いオーラが出始めた。

 

鬼柳「冥界の王だと?」

 

ミスティ「本来、5000年周期で行われてきた、シグナーとダークシグナーとの戦い。

そしてダークシグナーの支配者が、冥界の王だわ。」

 

ディマク「その通りだ!あんな小娘に支配者の座を奪われ、さらに不甲斐ないお前達を冥界の王はお怒りだ。

そして裁きの代行者に、私が選ばれたのだ!」

 

亀岡「ディマクさん、冥界の王とかそのオーラとか、そんな話聞いてないですよ!」

 

すると、その黒いオーラは亀岡を包んだ。

そしてオーラが離れると、亀岡は支配されていた。

 

ディマク「お前は元々、こいつらに復讐するための道具に過ぎない。

お前はその道具らしく、黙ってデュエルをしていろ。」

 

ディマク「さぁお前達よ、これより冥界の王による裁きが始まる。《地縛神Cusillu》で、鬼柳にダイレクトアタック!」

 

鬼柳「クッ!グワァァァ!」

 

鬼柳LP 1200 ミスティLP 4000 ディマクLP 1100 亀岡LP 4000

 

ディマク「さらに、フィールド魔法《暗黒の樹海》の効果により、私のフィールドの獣族が攻撃した場合、私以外のプレイヤーに1000Pのダメージを与える!」

 

鬼柳LP 200 ミスティLP 3000 ディマクLP 1100 亀岡LP 3000

 

ミスティ「この痛み!もしかして、ダメージが実際に発生しているわ。」

 

ディマク「察しの通りだ。これはお前達への罰なのだ。デュエルの敗北と共に、死んで行け。私はカードを2枚伏せてターンエンドだ。」

 

~~~ミスティ2ターン目~~~

 

ミスティ「私のターンドロー。」

 

鬼柳「この瞬間、俺が発動した速攻魔法《インフェルニティ・カオス・パニック》の効果が発動し、ミスティのライフが200P回復する。」

 

鬼柳LP 200 ミスティLP 3200 ディマクLP 1100 亀岡LP 3000

 

ディマク「時間をかけた割には、たかが200Pごとき。そして自分ではない。

随分と無駄なカードだな。」

 

ミスティ「このカードが、無駄じゃ無いって事を、貴方に教えてあげるわ。

私は永続魔法《無情なる猛毒》を発動!」




まさか、地縛神が出るなんて!
そして冥界の王までも登場して来ました。

なんだが、1回戦から凄いデュエルになって来ましたね。

ミスティが発動した永続魔法は、果たしてどんな効果なのでしようか!?


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第1回戦開幕! その5

ディマク「《無情なる猛毒》だと?そんなカード、見た事が無いぞ。」

 

ミスティ「当たり前よ。このカードは、私達が龍亞様から戴いた、夫婦の絆のカードよ!

《無情なる猛毒》の効果により、全てのプレイヤーは自分のドローフェイズの前に、手札を全てデッキに戻さなければならない。」

 

ミスティ「さらに、ドローフェイズ以外で、手札を増やす事も出来ないわ!《PNo.74レプティレス・エウリュアレ》の効果を発動。貴方達のモンスター全てを、守備表示にする。そしてターンフェイズに《無情なる猛毒》の維持コストとして、200Pライフを払うわ。」

 

~~~控え室~~~

 

フェイス・レス「成る程…、ミスティの《無情なる猛毒》で、ハンドレスコンボを発生させ、鬼柳の《インフェルニティ・カオス・パニック》で、その維持コスト分回復させる。

中々、強かで無駄の無いコンボだな。」

 

美琴「やっぱり、あの2人はお似合いな夫婦ね。まぁ、私達よりは劣るわよね?」

 

試合の様子を、モニターで見ながらフェイス・レスは満足そうにしていた。

 

~~~亀岡2ターン目~~~

 

亀岡「俺のターンドロー!」

 

ミスティ「ドローの前に《無情なる猛毒》の効果で、手札を全てデッキに戻して貰うわよ。」

 

亀岡「クッ!なら俺は《ビッグ・タートル》を守備表示で召喚する。」

 

レベル3 爬虫類族

 

攻撃力 0 守備力 2100

 

亀岡「俺はこのまま、ターンエンドだ。」

 

~~~鬼柳3ターン目~~~

 

鬼柳「俺のターン…。」

 

ディマク(ミスティが発動している《無情なる猛毒》のせいで、私達は満足に自分のターンを行えない。それに《PNo.74レプティレス・エウリュアレ》の効果で、モンスターの行動もほぼ封じられている。)

 

ディマク(だが鬼柳、お前がカードをドローした瞬間、私が伏せている罠カード《ドロー=ブレイク》を発動させる。その効果で、お前のモンスターを破壊してそのモンスターの攻撃力分のダメージを与える。

これで、このデュエルは終了する。さぁ、速く破滅のドローをするがいい!)

 

鬼柳「フン、何か策を用意してあるのは丸わかりだぞ。恐らく、俺のドローをトリガーにするカードだな。」

 

ディマク「な、なぜわかった!だが、わかった所で、避けられはしない!

お前がドローした瞬間、私の勝利は確定する!」

 

鬼柳「俺は墓地の《インフェルニティ・カオス・パニック》の効果により、ドローの代わりにこのカードを手札に加える。」

 

ディマク「クソッ!だが、そのカードを発動した所で、現象は変わらんぞ?」

 

鬼柳「俺は《インフェルニティ・カオス・パニック》を発動する。

そして《PNo.13インフェルニティ・デュオス・ブレーダー》の効果発動!自分の手札が0枚の時、エクシーズ素材を取り除く事でデッキからカードを1枚除外し、その効果を使用する。」

 

鬼柳「俺が除外するカードは《RAM-The Dark Rular》だ!俺は《PNo.13インフェルニティ・デュオス・ブレーダー》1体で、オーバーレイネットワークを再構築、エクシーズ召喚!」

 

鬼柳「悪を断ち、愛を護る神聖なる騎士よ、今ここにその聖なる刃を振りかざし、我に勝利を!

エクシーズ召喚!現れろ!《PCNo.13インフェルニティ・トリニティー・ブレーダー》」




新しいPCNo の登場です!
ミスティが発動した《無情なる猛毒》は、まさにインフェルニティにぴったりの効果ですね。

ディマクの説明フラグは、やっぱり成功しませんね。


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第1回戦開幕! その6

今さらですが《PCNo.13インフェルニティ・トリニティー・ブレーダー》のステータスを表記してませんでした。

ランク5 戦士族

攻撃力 3500 守備力2900

です。


鬼柳「《PCNo.13インフェルニティ・トリニティー・ブレーダー》がフィールド上にいる限り、相手フィールドのモンスターの効果は、全て無効になる。」

 

ディマク「な、なんだと!これでは、私の《地縛神Cusillu》が攻撃力されてしまう!」

 

鬼柳「その通りだ!さらに《PCNo.13インフェルニティ・トリニティー・ブレーダー》は、貫通能力がある。お前の地縛神は、今や通常モンスターと化した。それでお前の敗けだ!行け《PCNo.13インフェルニティ・トリニティー・ブレーダー》、《地縛神Cusillu》に攻撃!『フォルティオ・ローグ・スラッシュ』」

 

ディマク「ならば、伏せ装備カード《獣の生存本能》を発動《地縛神Cusillu》に装備!装備モンスターの守備力を、800Pアップさせ、装備モンスターは戦闘では破壊されない!」

 

鬼柳LP 200 ミスティLP 3200 ディマクLP 300 亀岡LP 3000 

 

鬼柳「それで防いだつもりか?言っただろ、お前の敗けだって。《PCNo.13インフェルニティ・トリニティー・ブレーダー》が《PNo.13インフェルニティ・デュオス・ブレーダー》をエクシーズ素材にしている場合、このカードが攻撃宣言をして相手モンスターを破壊出来なかった時、このモンスターはもう1度攻撃が出来る!」

 

ディマク「くっ!ならば《獣の生存本能》の効果により、自分のライフが相手より低い場合このカードと装備モンスターを墓地に送る事で、相手からのダメージを1度だけ無効にする。」

 

ディマク「フハハハ!《地縛神Cusillu》は消えてしまったが、私にはまだ勝機が残っている!ミスティのドローにトリガーしてこの《ドロー=ブレイク》を使えば…。」

 

鬼柳「もう忘れたのか?このターンでお前の敗けだって事を。」

 

ディマク「何を言っているんだお前は。お前の攻撃は終わり、バトルフェイズも終わった。ここからどう逆転するつもりだ?」

 

鬼柳「俺はエンドフェイズを宣言してないぜ!行け《PCNo.13インフェルニティ・トリニティー・ブレーダー》、ディマクにダイレクトアタック!」

 

ディマク「そんなバカな!そのモンスターはもう攻撃出来ないはず!」

 

ミスティ「あら?本当に忘れたのね。あのモンスターは、戦闘で相手を破壊出来なければもう1度攻撃が出来るのよ。」

 

ディマク「そ、そんなバカな!その分類の効果は、2回の攻撃しか出来ないものだろ!」

 

鬼柳「お前達の常識を覆すこの力こそ、龍亞様の力。そして我らの力だ!喰らえディマク!『フォルティオ・ローグ・スラッシュ』」

 

ディマク「グァァァァァ!」

 

鬼柳LP 200 ミスティLP 3200 ディマクLP 0 亀岡LP 3000

 

~~~デュエル終了~~~

 

MC 「 激闘の第1回戦を制したのは、鬼柳・ミスティタッグだ!」




第1回戦が、無事に終了しました!

《PCNo.13インフェルニティ・トリニティー・ブレーダー》の連続攻撃、強いですね。

《マシュマロン》の様な、破壊されないモンスター相手に無双できますね。
と思ったんですが、効果無効になってますね。


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勝利の余韻

~~~控え室~~~

 

龍亞「さすが鬼柳とミスティだよ。普通に勝利したね。」

 

鬼柳「そんな、私達は何も凄くはありません。龍亞様とルイズ様の応援があったからこその、勝利です。」

 

控え室では、1回戦に勝利した鬼柳・ミスティチームを龍亞達が祝福していた。

 

ルイズ「でも、冥界の王はどこかに逃げちゃったから、油断は出来ないよ。」

 

鬼柳「わかっています。ですが、例え冥界の王が相手になったとしても、俺とミスティなら難なく撃ち破ります!」

 

フェイス・レス「随分とまぁ、自分達の力を過信しているなぁ。その心の余裕が、隙を産むぞ?」

 

いつの間にか鬼柳達の後ろに、あの謎の男フェイス・レスが立っていた。

 

フェイス・レスの不気味な雰囲気に、ルイズ達は警戒心を抱いていた。

 

美琴「もう!勝手に移動したと思ったら、何してるの!

皆さんごめんなさいね、この人さっきのデュエルを見て自分のデュエルが待ち遠しくなったのよ。」

 

フェイス・レス「わざわざ、本当の事を言わんでも良い!まぁ、美琴も言った通り俺は今たぎっている。

だから、この中で誰と戦うかはわからんが、もし戦う時は楽しいデュエルにしようぜ。」

 

フェイス・レスのその優しい雰囲気に、龍亞とルイズは何か引っ掛かるモノを感じていた。

だが、それが何なのかはわからないでいた。

 

龍亞「あの、フェイス・レスさん、貴方の正体って一体誰なんですか…。」

 

フェイス・レス「なんだ龍亞?さっそく答え合わせか。はぁ、少しガッカリだぞ。

俺の正体を知りたいなら、この俺達タッグをデュエルで倒してみな。」

 

そう言ってフェイス・レスと美琴は、控え室から出ていった。

 

~~~控え室外~~~

 

エリック「全く、お前にしては随分と勿体ぶるな。お前としては、速く龍亞とルイズに会いたいのに。」

 

外に出たフェイス・レスの前に、エリックが呆れ顔をしながら立っていた。

 

フェイス・レス「何だお前か。お前は、俺が誰だかわかってる様だな。

自慢じゃ無いが、このマスクには俺の気配を感じにくくする効果もあるし、このマントも同様の効果がある。

なのにわかるって、やはりお前は紛いなりにも神を名乗っていただけはあるな。」

 

すると、第2回戦の開始を告げる放送が流れ始めた。

 

MC「激闘の第1回戦の興奮が冷めない今!第2回戦の対戦カードの発表だ!

第2回戦は、フェイス・レス・美琴タッグvsエリック・アキタッグだ!

第2回戦も1回戦同様、白熱したデュエルを期待しているぞ!」

 

エリック「まさか、お前とすぐに戦う事になるのはな。」

 

フェイス・レス「そうだな、まぁ正々堂々としたデュエルをしようぜ。」

 

二人は軽く握手を交わして、反対方向に歩いていった。




2回戦が決定しました!

フェイス・レス・美琴タッグと、エリック・アキタッグは、ある意味この大会で1番見たかったデュエルでもありますね。

はたして、フェイス・レスはどんなデュエルをするのか!


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運命の第2回戦 1

MC 「さぁ、WTGPの2回戦を飾るタッグチームのリーダーは、お互い素性がわからない正体不明のデュエリストだ!」

 

MCの紹介で、会場の観客達は大いに盛り上がっていた。

 

そしてデュエリスト達が登場すると、フェイス・レスの雰囲気に、ざわついていた。

 

美琴「私の様なデュエリストが、こんな大舞台に立てるなんて、この子に自慢できるわね。」

 

美琴は、自分のお腹をさすりながら嬉しそうにそう言った。

 

フェイス・レス「あんまり無理をするなよ?もう、お前1人の体じゃ無いんだからな。」

 

美琴「何よ?恥ずかしいじゃない。貴方がそんな仮面で自分を隠して無ければ、名前を呼びながらギュッてしたいわ。」

 

そんな話をしていると、エリックとアキが登場した。

 

エリック「遅れてすまないな。少しデッキの調整に手間取っちまってな。」

 

フェイス・レス「気にしてねぇよ。まぁ、破壊神としてのデッキでも、良かったんじゃねぇか?」

 

エリック「お前に勝つためには、あのデッキのままじゃ無理だ。

ふと想った事なんだが、なんでお前が龍亞にあそこまで拘っていたのか、謎だったんだ。」

 

エリック「だが、人の感情を理解してわかったんだ。」

 

フェイス・レス「拘ってたねぇ…。龍亞の体を狙ってたお前に言われたく無いな。

それで、何がわかったんだ?」

 

フェイス・レスは、少し小バカにする様な口調でそう言った。

 

エリック「お前の親は、仕事ばかりでお前を相手にしなかった。だが、あの大地震で親が死んでしまい龍亞と同じで、親からの愛情に餓えていたんだろ?」

 

エリックの言葉に、フェイス・レスは反論しなかった。

それは肯定を意味する行動である。

 

アキ「ねぇエリック、貴方はあのフェイス・レスって人が誰だか知ってるのね。」

 

今まで、蚊帳の外だったアキがふとエリックに聞いた。

 

エリック「あぁ、でもあいつがわざわざ隠してるんだ。それを俺がバラす訳にはいかねぇさ。」

 

エリックの考えに、アキはそれ以上何も聞く事はしなかった。

 

エリック「そうそう、先に言っとくが嫌みじゃ無いからな。フェイス・レス、足はもう大丈夫なのか?」

 

先ほど小バカにされた腹いせなのか、エリックはほぼ嫌みの様な事を言った。

 

フェイス・レス「お前わりと、性格悪いな。お陰様で、感知したよ。その代わり…。」

 

フェイス・レスは、仮面を少しだけずらし自分のオデコを見せた。

 

そこには、大きな傷後が出来ていた。

 

フェイス・レス「ここは見事に、傷は残ったがな!」

 

エリック「あれを考えたのは、あいつだぞ?俺は関係無い事は無いけど、言い掛かりだぜ?

まぁ、前置きはこの辺にしてさっさと、デュエルを始めようか。」

 

フェイス・レス、美琴、エリック、アキ「デュエル!」




皆様、明けましておめでとうございます。

今回の話で、勘の良い人ならフェイス・レスが誰かがわかった筈です。
けっこう、ヒントがあります。



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運命の第2回戦 2

~~~十六夜1ターン目~~~

 

アキ「私のターンドロー。私は《アマリリス・ガードナー》を守備表示で召喚するわ。」

 

レベル4 植物族

 

攻撃力 200 守備力 1700

 

アキ「そして、手札から《プラントシード》を発動。その効果により、手札を1枚捨ててデッキからレベル2以下の植物族モンスターを特殊召喚する。

私は《蕀の奏者》を攻撃表示で特殊召喚するわ。」

 

レベル2 植物族 チューナー

 

攻撃力 500 守備力 150

 

フェイス・レス「チューナーか、成る程シンクロ召喚か。だが、お前のデッキにレベル6のモンスターがいたか?」

 

アキ「貴方が私のデッキを知ってるのかは知らないけども、昔の私では無いわ!

見せてあげるわ!私の新しい力を!

私はレベル4《アマリリス・ガードナー》に、レベル2《蕀の奏者》をチューニング!」

 

アキ「蕀に住みし狩人が、神聖な狩り場より大地を揺さぶる!シンクロ召喚!現れよ《ローズ・ヴォロス・ハンター》」

 

レベル6 植物族

 

攻撃力 2500 守備力 2000

 

アキ「私はカードを1枚伏せて、ターンを終了するわ。」

 

フェイス・レス「いきなり2500の大型モンスターだな。やはり元シグナーなだけはあるな。だったら美琴、お前も十六夜に習って見せてやれ。」

 

美琴「全く、自分の嫁の扱いがデュエルになると雑だわ。まぁ良いわ。」

 

~~~美琴1ターン目~~~

 

美琴「私のターンドロー。私は《スノーフェアリー・アリカ》を攻撃表示で召喚。」

 

レベル1 天使族

 

攻撃力 0 守備力 0

 

美琴「《スノーフェアリー・アリカ》の召喚に成功した時、デッキから《フェアリー》と名のつくモンスターを1枚手札に加える。

私が手札に加えたのは《ストーンフェアリー・ナタヤ》よ。」

 

美琴「《ストーンフェアリー・ナタヤ》がカードの効果で手札に加わった時、守備表示で特殊召喚出来る。」

 

レベル1 岩石族 

 

攻撃力 0 守備力 0

 

エリック「同じレベルのモンスターが2体、まさか美琴も!」

 

美琴「えぇ、その通りよ。アキちゃんが速攻シンクロをしたのなら、私は速攻エクシーズをするわ。

私はレベル1《スノーフェアリー・アリカ》と《ストーンフェアリー・ナタヤ》で、オーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!」

 

美琴「妖精界の番兵よ、妖精王を護るために私に力を貸して!エクシーズ召喚!現れよ《セントリーフェアリー・ガルバ》」

 

ランク1 戦士族

 

攻撃力 0 守備力 0

 

アキ「攻撃力0のモンスターを、攻撃表示で召喚ですって?一体、そのモンスターにどんな効果があるの!」

 

美琴「フフッ、まだ効果は使える時じゃ無いわ。そんなに焦らなくても、時期にわかるわ。

私はカードを2枚伏せて、ターンエンドよ。」




いよいよデュエルが始まりました!

早速、美琴のデッキの新カテゴリー《フェアリー》の登場です。

《フェアリー》モンスターの名前は、適当に決めてます。ですので、深くは気にしないで下さい。


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運命の第2回戦 3

~~~エリック1ターン目~~~

 

エリック「俺のターンドロー。俺は手札から永続魔法《地獄の破滅召喚》を発動。

1ターンに1度、ライフを700P払う事で手札、デッキから同レベルのモンスターを3体まで、特殊召喚出来る。」

 

フェイス・レス「なんだよ、お前まで速攻エクシーズかよ。」

 

エリック「その心配は無い。この効果で特殊召喚したモンスターは、このターンエクシーズ召喚に使用できない。だが、俺のデッキはエクシーズだけじゃ無いんだよ!

俺はライフを700P払う。」

 

十六夜LP 4000 エリックLP 3300 美琴LP 4000 フェイス・レスLP 4000

 

エリック「俺が特殊召喚するのは、レベル6の《シャドー・クリエイター》と《享楽の術士》だ。」

 

《シャドー・クリエイター》

レベル6 悪魔族

 

攻撃力 2100 守備力 2000

 

《享楽の術士》

レベル6 魔法使い族

 

攻撃力 1100 守備力 1700

 

フェイス・レス「エクシーズ召喚は出来ないか、だがチューナーですら無いそのモンスターで、どうするつもりだ?融合するにしても、そんな都合の良い融合モンスターがいるとは思えないが。」

 

エリック「確かにお前の言う通りだ。だが、このモンスター達はこう使うんだ!

俺はライフを800P払いレベル6のモンスター2体を手札に戻し、手札から《豪腕の破壊神》を攻撃表示で特殊召喚する!」

 

十六夜LP 4000 エリックLP 2500 美琴LP 4000 フェイス・レスLP 4000

 

レベル12 天使族

 

攻撃力 4000 守備力 4000

 

フェイス・レス「っておい!何を召喚するかと思えば、破壊神シリーズのカードじゃねぇかよ!お前、更生したのは見た目だけで内面は変わって無いんじゃないか!」

 

エリック「違う!このカードは、俺への戒めの為のカードでもあり、お前を倒す為のカードだ。

それに今の破壊神シリーズのカードには、闇の力は宿っていないし、もし宿ってたとしても今の俺にはそれを使える力も無い。」

 

フェイス・レス「そうか、お前がそう言うなら一応は信じておく。

相手フィールドに、攻撃力3000以上のモンスターが特殊召喚された時、このモンスターを手札から守備表示で特殊召喚する。来い!《相愛の貴公子》」

 

レベル7 戦士族

 

攻撃力 200 守備力 900

 

エリック「俺の戦術すらも、自分への糧とするデュエル。相変わらずやりにくい男だなお前は。

ならば《豪腕の破壊神》の効果を発動!エンドフェイズまで攻撃力を半分にする事で、相手ライフに2000Pのダメージを与える!

与える相手は当然、フェイス・レスお前だ!」

 

フェイス・レス「なら手札から《ダメージ・スキャラナー》を捨てる事で、そのダメージを無効にする。

そして次の自分のメインフェイズに、無効にしたダメージと同じ攻撃力のモンスターを特殊召喚する。」

 

エリック「クッ!これすらも糧にするのか!なら俺はターンエンドだ。」




まさか破壊神シリーズのカードを使うとは思いませんでした。
ですが、エリックが破壊神だった時とは違い普通のカードですので、心配はありません。

そしてフェイス・レスの戦術は、嫌な戦術ですね。
相手を翻弄して、自分の思う様に展開する。

やられると本当に嫌ですね。


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運命の第2回戦 4

~~~フェイス・レス1ターン目~~~

 

フェイス・レス「俺のターンドロー。この瞬間《ダメージ・スキャラナー》の効果が発動する。さぁ来い!《アルバルド・ジャンナー》。」

 

レベル7 獣戦士族

 

攻撃力 1600 守備力 1150

 

美琴「この瞬間、伏せカード《妖精の呼び声》を発動。フィールドにレベル6以上のモンスターが特殊召喚された時、そのプレーヤーはライフを600P払う事で同レベルのモンスターを特殊召喚出きるわ。」

 

アキ「な、なんですって!なんて洗礼されたプレーなの。」

 

エリック「俺達みたいな、即席タッグじゃ無くて、正真正銘のタッグチームって事だ。」

 

フェイス・レス「その通り。タッグとしての絆や繋がりなら、今大会でトップクラスだぜ。

俺はライフを払い《アバランの祈祷術士》を特殊召喚!」

 

十六夜LP 4000 エリックLP 2500 美琴LP 4000 フェイス・レスLP 3400

 

レベル7 魔法使い族

 

攻撃力 800 守備力 800

 

フェイス・レス「《アルバルド・ジャンナー》の効果発動。手札を2枚デッキに戻し、デッキからカードを2枚ドローする。

そして《アバランの祈祷術士》の効果発動。自分がドローしたカードにモンスターがある時、1枚につき魔法罠カードを1度破壊する。」

 

フェイス・レス「俺がドローした枚数は1枚、よって破壊するのは十六夜アキの伏せカードだ!

これで心置きなくお前に攻撃が出来るぜ。俺はレベル7《相愛の貴公子》と《アルバルド・ジャンナー》と《アバランの祈祷術士》で、オーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!」

 

フェイス・レス「古の戦場にとりつきし悪霊よ、その怨みと憎しみを解放し全てを飲み込め!

エクシーズ召喚!降臨せよ《PNo.100グレイブ・アンダー・ゴースト》」

 

ランク7 アンデット族

 

攻撃力 2200 守備力 900

 

アキ「貴方がどうしてPNoを召喚出来るのよ!」

 

フェイス・レス「さぁ?なんでだろうね。《PNo.100グレイブ・アンダー・ゴースト》のエクシーズ素材を1つ取り除き、相手フィールドのモンスターを選択する。

そして選択したモンスターを破壊し、そのモンスターの攻撃力を得る。」

 

エリック「俺の《豪腕の破壊神》は、破壊効果は一切受け付けないぞ。」

 

フェイス・レス「そんな事わかってる。俺が破壊するのは《ローズ・ヴォロス・ハンター》だ。

よって《PNo.100グレイブ・アンダー・ゴースト》の攻撃力は4700だ。」

 

フェイス・レス「《PNo.100グレイブ・アンダー・ゴースト》で十六夜アキにダイレクトアタック!『ジャッジメント・グラッジ』」

 

エリック「ならば伏せカード《ダメージ・コンバーター》を発動。相手の攻撃を無効にし、デッキからカードを1枚ドローする。」

 

フェイス・レス「フッ、流石に防いだか。まぁ、こんな一撃で決まったらつまらんからな。

俺はカードを2枚伏せて、ターンエンドだ。」

 




なんと、フェイス・レスがPNo を召喚しました!
本当にこの男、誰なのでしょうか!



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運命の第2回戦 5

~~~十六夜2ターン目~~~

 

アキ「私のターンドロー!私は墓地の《アマリリス・ガードナー》の効果を発動。

このカードを除外する事で、デッキから同名モンスターを可能な限り特殊召喚する!」

 

アキ「私は2体の《アマリリス・ガードナー》を特殊召喚するわ!そして《魅惑のボタニカ》を攻撃表示で召喚。」

 

レベル2 植物族 チューナー

 

攻撃力 600 守備力 900

 

アキ「《魅惑のボタニカ》の召喚に成功した時、フィールドの植物族モンスター1体につき、デッキからカードを1枚ドロー出来る。」

 

エリック「良し!これで手札の補充は完璧だな。アキ、今からが俺達の反撃だぞ!」

 

アキ「わかってるわ。私はレベル4の《アマリリス・ガードナー》2体に、レベル2《魅惑のボタニカ》をチューニング!」

 

アキ「世界を体現する巨木よ、私に新な力を!

神々をも凌駕する永遠の叡知を私に与えたまえ!

シンクロ召喚!この世の全てを包み込む希望の光《世界樹の聖騎士王ヘルヘイム・パラディウス・ユグドラシル》」

 

フェイス・レス「いよいよ、お前の切り札の登場か。ならば、デュエルも佳境に突入だな。」

 

アキ「《世界樹の聖騎士王ヘルヘイム・パラディウス・ユグドラシル》で《セントリーフェアリー・ガルバ》に攻撃!『ドリュアデス・メリアデス』」

 

美琴「そんな見え見えな攻撃は、通させないわよ!伏せカード《妖精の守護術》を発動。

自分フィールドに《フェアリー》と名のつくモンスターが存在する場合、相手の攻撃を無効にする。」

 

美琴「そしてデッキから《フェアリー》又は《妖精》と名のついたカードを手札に加える。

私が加えるのは《SRM-フェアリー・フォース》よ。」

 

アキ「防がれた…なら、私はカードを3枚伏せてターンエンドよ。」

 

フェイス・レス「《SRM-フェアリー・フォース》か、それを加えるって事は、お前も決めに行くんだな。」

 

美琴「えぇ、アキちゃんが切り札を召喚したのなら、私も召喚するのが礼儀ってものでしょ?」

 

~~~美琴2ターン目~~~

 

美琴「私のターンドロー。私は《セントリーフェアリー・ガルバ》の効果を発動するわ。エクシーズ素材を2枚取り除く事で、このターンバトルフェイズを放棄する代わりに、相手はカードの効果を発動する事が出来なくなるわ。」

 

アキ「これで、貴方の切り札を安全に召喚出来るって訳なのね。」

 

美琴「その通りよ。私は《SRM-フェアリー・フォース》を発動!フィールド上の《フェアリー》と名のついたエクシーズモンスターを選択し、そのモンスターを素材に同ランクのエクシーズモンスターを召喚出来るわ。」

 

美琴「私は《セントリーフェアリー・ガルバ》1体で、オーバーレイネットワークを再構築、エクシーズ召喚!」

 

美琴「全ての妖精を統括する王よ、他の妖精を護るその聖なる力で、このフィールドを支配しろ!

そして私達に永劫の繁栄を!

エクシーズ召喚!栄華なる最強の妖精《フェアリーキング-妖精王オベロン》」

 

ランク1 天使族

 

攻撃力 0 守備力 0

 

美琴「《フェアリーキング-妖精王オベロン》の攻撃力は、墓地の《フェアリー》又は《妖精》と名のついたカード1枚につき、500Pアップする。よって攻撃力は、2500よ!私はカードを2枚伏せて、ターンを終了するわ。」

 




いよいよ第2回戦も、佳境に突入しましたね!
アキと美琴の切り札が、満を持して登場です!

《SRM-フェアリー・フォース》のSRMは、スペシャル・ランク・マジックの略です。
ランクが上がった訳でも下がった訳でも無いので、新しく作ってみました!

ふと考えてみたら、学生や仕事が忙しくなかったと言う事もありますが、よく毎日「龍亞の闇 心の悲しみ」を更新してましたね…。

しかも《世界樹の聖騎士王ヘルヘイム・パラディウス・ユグドラシル》みたいな、長い名前や長い召喚口上も考えてたと思うと、自分ではありますが尊敬しますね。


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運命の第2回戦 6

~~~エリック2ターン目~~~

 

エリック「俺のターンドロー。」

 

エリック(クソ!フェイス・レスのモンスターの攻撃力は4700。おそらく、次のターンも十六夜アキのモンスターを効果の対象にするだろう。)

 

エリック(だからと言って、美琴のモンスターに攻撃が通ってもライフを削りきれない。つまり、このターンでどちらかのライフを0にするか、次の攻撃を防がなければ、俺達の負けだ。)

 

エリック「俺は手札から《オーバー・グロー》を発動。相手フィールドのモンスタ一1体につき、デッキからカードを1枚ドローする。

そしてカードを2枚伏せる。」

 

フェイス・レス「ふん、このままターンエンドといきたい所だが、そうはさせねえさ!」

 

美琴「その通りよ!私は伏せカード《フェアリー・バトル・ダンス》を発動するわ。

相手フィールドのモンスター1体と、自分のモンスター1体はこのターン、必ず戦闘を行うわ。」

 

エリック「クッ…だが、それでもまだ《豪腕の破壊神》の方が、攻撃力は上だ!」

 

美琴「さらに私は《フェアリーキング-妖精王オベロン》のエクシーズ素材を取り除き、相手フィールドのモンスター全ての攻撃力を500P下げるわ。」

 

フェイス・レス「これで、攻撃力が並んだぞ?さぁ、バトルと行こうかな。」

 

エリック「クソ!ならば《豪腕の破壊神》よ、攻撃だ!」

 

フェイス・レス「この瞬間、伏せカード《命削りの城跡》を発動!ライフを1000P単位で払う事で、払った数値分攻撃モンスターの攻撃力を下げる。

俺が払うのは当然、3000Pだ。」

 

十六夜LP 4000 エリックLP 2500 美琴LP 4000 フェイス・レスLP 400

 

エリック「やはり、このターンで俺達を仕留める手立てがあったんだな…。やはりお前達のチームワークには勝てなかったか。」

 

美琴「まだ終わりじゃ無いわ。私は伏せカード《妖精王の怒り》を発動するわ。これにより私が指定したプレイヤーは、自分のエクストラデッキからレベル、ランクが最も高いカードを選択する。私はランク1の《マジカルフェアリー・ラズメ》よ。」

 

エリック「俺はランク14の《CX-ヌメロニアス・フェンブルム・ヨルムンコアトル》だ。」

 

フェイス・レス「おいコラ!破壊神シリーズだけじゃ無くて、そのカードまでデッキに残してあるのかよ!?」

 

美琴「レベル、ランクが低いカードを選択したプレイヤーは、その差分だけデッキの上からカードを墓地に送る事が出来るわ。14-1、つまり13枚墓地に送るわ。

よって《フェアリーキング-妖精王オベロン》の攻撃力は10500よ。」

 

美琴「さらに《フェアリーキング-妖精王オベロン》が戦闘でモンスターを破壊した時、このモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与えるわ。」

 

エリック「さすがに、そこまではやりすぎだろ…。」

 

十六夜LP 4000 エリックLP 0 美琴LP 4000 フェイス・レスLP 400

 

~~~デュエル終了~~~




見事なオーバーキルで、美琴・フェイス・レスチームが勝利しました!

エリック及び破壊神は、何かとオーバーキルに縁がありますね。

今Twitterで、フェイス・レスの正体についてアンケートをしています。
それに答えて頂けたら、本当に幸いでございます。
http://twitter.com/@akumasyogunlove


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運命の第2回戦 7

MC「息詰まる激戦を制したのは、フェイス・レス、美琴チームだ!」

 

MCの発言と共に、会場に大きな熱気と轟音の様な歓喜の声で包まれた。

 

正体不明のデュエリストが、高度なテクニックのデュエルを疲労したので、観客達は大いに喜んでいた。

 

フェイス・レス「ふぅ…、何とも危なっかしいデュエルだったな。俺達の勝利もギリギリだし、やっぱりお前は強いなエリック。」

 

そう言ってフェイス・レスは、しりもちをついているエリックに手をさしのべた。

 

エリック「お世辞は止めてくれよ。このデュエルは、俺達の完全敗北だぞ。お前のライフは残り400だが、それもコストでだ。

実質お前は無傷での勝利だ。はぁ…、それにわざわざオーバーキルする必要は無かっただろ?」

 

フェイス・レス「いや…だってお前、これまでのお前のデュエルは全てオーバーキルだったし、俺達のアピールにもってこいと思ってよ。」

 

美琴「本当にごめんなさいね。どうしてもこの戦法が良いってうるさくて…。」

 

申し訳なさそうに謝る美琴を見て、エリックは逆に申し訳なくなっていた。

そしてエリックは、その場から立ち上がった。

 

エリック「まぁ、その事は気にしてないから大丈夫ですよ。それよりフェイス・レス、お前はエースモンスターを出さなかったな?」

 

フェイス・レス「当たり前だろバカ!それを出したら、俺が誰だかすぐにバレるだろ。」

 

そしてフェイス・レス達は、デュエル会場を後にし控え室へと戻っていった。

 

フェイス・レス「あっ、そうだ。一応お前にも協力して貰いたいから、俺が誰かを教えてやるよ十六夜アキ。」

 

アキ「えっ、それは教えて欲しいけど…、協力といっても私が手伝える事なんてたかが知れてるわよ?」

 

フェイス・レス「良いんだよそんなん。欲しいのは、もしもの時の為の味方だからな。」

 

そう言ってフェイス・レスは、自分のつけている仮面をとった。

 

フェイス・レスの正体を見て、十六夜アキは驚きを隠せなかった。

 

アキ「ど、どうして貴方が…、だって貴方はあの時に!」

 

美琴「アキちゃん、世の中には常識では図れない世界があるのよ。それに貴方のパートナーの事を考えれば、不思議な事では無いわよ?」

 

エリック「何だか少し、小バカにされた気分だわ。でもそれよりフェイス・レス、お前はいつまで仮面をつけとくんだ?」

 

フェイス・レス「そんなの決まってるだろ。龍亞とルイズと戦う時までだ。

それか、龍亞とルイズが俺の正体に気づく時までかな?」

 

フェイス・レスは再び仮面をつけながら、そう言った。

 




十六夜アキも、フェイス・レスの正体を知りましたね。
果たして、フェイス・レスは誰なのでしょうか?

Twitterでアンケート中です。

《妖精王の怒り》って、フェアリーデッキ限定ですが、物凄い墓地肥やしでね。
フェアリーのエクストラデッキは、全てレベル1なので殆ど禁止級の強さです。


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制作裏話~~~没にしたストーリー~~~

このハーメルンで、遊戯王を原作としている小説で話数が1番多くてビックリしました。

これも、読んでくださっている皆様のお陰です。本当にありがとうございます。


私の中では、まだまだ沢山のストーリーが頭の中にあり、その全てを書きたいと思っていましたが様々な理由で没にしたストーリーがあります。

 

まず最初に没になった話は、最初のダークシグナーvsシグナーでの、ルイズvs龍可&アキの後に、本来ならルイズは消滅する予定でした。

 

ですがそれを拒否した龍亞のおかけで、魂だけヌイグルミに憑依してこの世に残る…そんな話でした。

 

これを没にした理由は、単純に違うな、と思ったからです。そしてルドカーの格好いいシーンを書きたくて没にしました。

 

この話を没にした事で、龍亞が皆に忘れられてヌイグルミのルイズと一緒に、シティを去る話も消えました。

 

次に没にした話は、龍亞がシグナー信者の女性に拐われて、デッキを燃やされるや殴る蹴る、男達からの強姦等の酷い目にあい、ルイズ達に救出されるという話です。

 

これを没にした理由は、さすがにこれはやり過ぎだと思い止めました。

燃やされたデッキを戻すために、イリアステルに接触する話もありました。

 

次に没にした話…と言うより展開として、皆様は忘れているかも知れませんが、ゴドウィンとのデュエルが終わった116話の後書きに、この後の展開をきめる大切なでデュエルがあると書きましたが、そのデュエルは龍亞vs遊星のデュエルでした。

 

ゴドウィン戦のダメージが消えてないせいで、遊星とのデュエルの途中で疲れで倒れてしまいます。

そして一時的に視力を失ってしまいます。

 

そんな龍亞達の前に、あのドン・サウザンドが現れて龍亞達をゼアルの世界に連れていくという長編を考えていました。

 

鬼柳はドルべと、龍可はメラグと、ルイズはナッシュと仲良くなり、ベクターは龍亞と関わる事で優しい心になる。

そして、皆で協力してドン・サウザンドをデュエルで倒す、そんな所まで考えていました。

 

ゼアルの世界に行く事で、龍可達がエクシーズモンスターを使う事が出来る様になるきっかけも考えていました。

 

この話を没にした理由は、少なく見積もって30~40話くらいを予定してたので、長くなると思い没にしました。

 

そして1番の理由は、私がゼアルの話やバリアン七皇に詳しくなかった事です。

キャラの特長や、キャラ達の詳しい関係性を考えながら書くとなると、毎日の更新は難しいと思ったからです。

 

こうして書き出してみると、なかなか面白そうなストーリーがあり、今でも書いてみたいかなと思う話ばかりですね。

 

もしこの中で、見てみたいと思う話がありましたら、コメント下さい。

ifの話として書こうかなと思います。

 

次回は、キャラ達の変更した所や設定などです。

お楽しみに!



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第3回戦勃発! 1

MC 「さぁ、1回戦2回戦と盛り上がって来たこのWTGP!

次の3回戦には、ついに我々のスーパースター、ジャック・アトラスの登場だ!」

 

観客「きゃぁぁぁぁ!アトラス様!」

 

観客「キングのデュエルを、俺達は待ってたんだよ!」

 

会場は、壮大なキングコールがまるで地響きの様になっていた。

 

サイス「相変わらず、凄い人気だな。さすがはデュエルキングと言った所かな。」

 

ジャック「お前に言われると、バカにされてる様な感じだ。お前がキングだった時の方が、ファンが多かっただろ。」

 

MC 「待望の3回戦の組み合わせは、ジャック・サイスタッグvs龍可・リーシャタッグだ!」

 

ジャック「龍可か、考えてみれば俺達は元々シグナーどうし、こうしてデュエルをするなんて思っても見なかったな。」

 

ジャックが少し寂しそうに言うと、龍可も寂しそうに笑った。

 

龍可「そうね。でもこのデュエルは、お互い敵じゃ無く、デュエリストとして戦うのよ。

だから、遠慮も悔いもいらないわ!」

 

サイス「なるほど、あんな子供でも過酷なデュエルをこなして来ただけある。

堂々とした、綺麗な目をしている。フッ、手強い相手になるな。」

 

ジャック、サイス、龍可、リーシャ「デュエル!」

 

~~~龍可1ターン目~~~

 

龍可「私のターンドロー。私は《クリボン》を守備表示で召喚するわ。そして永続魔法《スピリチュアル・フォレスト》を発動!

その効果により、お互いのプレイヤーは手札を1枚捨てる事で、デッキからカードを1枚ドロー出来るわ。」

 

龍可「私は早速効果を使うわ。手札を1枚捨てて、カードをドローするわ。

そしてカードを2枚伏せて、ターンエンドよ。」

 

サイス「なかなか、素晴らしい初手の攻め方じゃないか。やはり、オジサンも頑張らなきゃな。」

 

ジャック「オジサンって、そんなに歳はとってないだろ。」

 

~~~サイス1ターン目~~~

 

サイス「俺のターンドロー。早速俺も《スピリチュアル・フォレスト》の効果を使わせてもらうよ。」

 

サイス「そして手札を1枚捨てて、俺は《ロジック・グラディエーター》を攻撃表示で特殊召喚する。」

 

レベル6 獣戦士族

 

攻撃力 1400 守備力 2000 

 

サイス「俺は《カレイド・リゾネーター》を攻撃表示で召喚。」

 

レベル2 機械族 チューナー

 

攻撃力 900 守備力 500

 

サイス「俺はレベル6《ロジック・グラディエーター》に、レベル2《カレイド・リゾネーター》をチューニング!」

 

サイス「王者の脈動よ、今弱者を討つ!運命創造の力を垣間見るが良い!

シンクロ召喚!我が力の象徴《カラミティ・デーモンズ・ドラゴン》」

 

ジャック「1ターン目から、お前のエースモンスターを召喚か。

やはり、龍可とリーシャの実力を認めているんだな。」

 

サイス「当たり前だろ?相手は子供じゃ無くて、戦い慣れた強敵だ。油断すればこっちがやられるだけだ。

俺はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ。」




何時かぶりの《カラミティ・デーモンズ・ドラゴン》の登場です!
ある種《レッド・デーモンズ・ドラゴン》の対となるモンスターとして作ったモンスターなので、私のお気に入りのモンスターでもあります。

ジャックの人気は、やっぱり凄いですね。
これが、キングの魅力なのでしょう。


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第3回戦勃発! 2

~~~リーシャ1ターン目~~~

 

リーシャ「私のターンドロー。私は手札から永続魔法《天使達の祝福》を発動するわ。

そして手札から《祭壇の管理者・ロウドゥーネ》を守備表示で召喚するわ。」

 

レベル2 天使族

 

攻撃力 200 守備力 100

 

リーシャ「さらに私は《スピリチュアル・フォレスト》の効果を使わせて貰うわ。デッキからカードをドローした時、そのカードがモンスターカードだった場合《祭壇の管理者・ロウドゥーネ》の効果で特殊召喚出来るわ!」

 

リーシャ「私がドローしたのはモンスターよ。よって特殊召喚するわ来なさい!《銀狼の狩人・バシュティーネ》」

 

レベル3 天使族

 

攻撃力 1200 守備力 900

 

ジャック「フィールドに2体のモンスター、だがレベルの違うそのモンスター達では、得意のエクシーズは出来ないぞ。」

 

リーシャ「わかってるわ。それよりも龍可。」

 

龍可「えぇ、私達はタッグよ?存分に使って。」

 

リーシャ「私は手札から《聖なる導き》を発動。フィールドの、表側表示の魔法罠カードを任意の数墓地に送る。 

そして墓地に送った枚数だけ、フィールドのモンスターのレベルを変化させるわ。」

 

リーシャ「私は龍可の《スピリチュアル・フォレスト》を墓地に送る。そして私のフィールドの《祭壇の管理者・ロウドゥーネ》のレベルを1つ上げるわ。」

 

サイス「《スピリチュアル・フォレスト》による、相手への手札交換を最低限に押さえつつ、レベルを揃えたか。」

 

リーシャ「私はレベル2になった《祭壇の管理者・ロウドゥーネ》と《銀狼の狩人・バシュティーネ》の2体で、オーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!」

 

リーシャ「神聖なる神の炎よ、その炎の剣を持って私達に大いなる導きを!エクシーズ召喚!目覚めよ《奈落の大天使・ウリエル》」

 

ランク2 天使族

 

攻撃力 2400 守備力 2100

 

リーシャ「私はカードを2枚伏せて、ターンエンドよ。この瞬間《天使達の祝福》の効果が発動。《スピリチュアル・フォレスト》の効果で墓地に捨てた《岩石の代理者・ガンニューネ》を守備表示で特殊召喚。」

 

レベル5 天使族

 

攻撃力 0 守備力 1950

 

~~~ジャック1ターン目~~~

 

ジャック「俺のターンドロー!1ターン目からエクシーズ召喚とは、随分と飛ばしてくるな。

ならば、お前達に見せてやろう!圧倒的なキングのデュエルタクティクスを!」

 

ジャック「俺はライフを500P払う事で、手札から《ロジック・ヴァイオレット》を特殊召喚する。」

 

レベル6 植物族

 

攻撃力 1000 守備力 1400

 

ジャック「ただし、この効果で特殊召喚したこのモンスターは攻撃力が0になる。

そして手札から《テレポーティング・リゾネーター》を発動。フィールドに存在するシンクロモンスターを1体選択し、そのモンスターと同じレベルのモンスターが、自分のエクストラデッキにある場合、デッキからチューナーを召喚出来る。」

 

ジャック「俺が選択するのはレベル8《カラミティ・デーモンズ・ドラゴン》。俺のエクストラデッキには当然レベル8の《レッド・デーモンズ・ドラゴン》がある。

よって《ミラージュ・リゾネーター》を召喚!」

 

レベル2 悪魔族 チューナー

 

攻撃力 900 守備力 400

 

ジャック「俺はレベル6《ロジック・ヴァイオレット》に、レベル2《ミラージュ・リゾネーター》をチューニング!」

 

ジャック「王者の鼓動、今ここに列をなす。天地鳴動の力を見るが良い!

シンクロ召喚!我が魂《レッド・デーモンズ・ドラゴン》」




最近、仕事が忙しくて更新が出来てませんでした!
本当にすみませんでした!

《レッド・デーモンズ・ドラゴン》と《カラミティ・デーモンズ・ドラゴン》が、揃いましたね。
この2体が揃うと、カッコいいですね。

ですが効果的には、相性は良くないですが…。


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第3回戦勃発! 3

~~~龍可2ターン目~~~

 

龍可「私のターンドロー。私は《サンライト・ユニコーン》を攻撃表示で召喚するわ。そして手札から《精霊の縦笛》を発動。

ライフを800P払う事で、手札、デッキ、墓地からチューナーを1体特殊召喚する。」

 

サイスLP 4000 ジャックLP 3500 龍可LP 3200 リーシャLP 4000

 

龍可「《精霊の縦笛》の効果で、私はデッキから《ローズ・ボードナー》を守備表示で特殊召喚する。」

 

レベル3 植物族 チューナー

 

攻撃力 1000 守備力 1200

 

龍可「私はレベル4《サンライト・ユニコーン》に、レベル3《ロジック・ボードナー》をチューニング!」

 

龍可「聖なる守護の光、今交わりて永久の命となる。

シンクロ召喚!降誕せよ《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》」

 

サイス「ジャックの《レッド・デーモンズ・ドラゴン》と同じ、赤き龍に選ばれたドラゴンか…。

なかなかの守備力だな。攻撃的な《レッド・デーモンズ・ドラゴン》とは、真逆のモンスターか。」

 

龍可「《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》がフィールド上に存在する場合、手札から《エンシェント・ソードマン》を攻撃表示で特殊召喚出来る。」

 

レベル3 戦士族

 

攻撃力 1200 守備力 1100

 

龍可「さらに私は、伏せカード《フェアリー・ブースト》を発動。自分フィールドの《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》の守備力を、このターンだけ別のモンスターの攻撃力に加えるわ!」

 

リーシャ「なるほど、これで《エンシェント・ソードマン》の攻撃力が、ジャック達のモンスターの攻撃力を上回ったわね。」

 

サイス「これは厄介な罠カードだな。でもおじさんも罠をはらしてもらうよ!

俺は永続罠《カラミティ・オペレーション・シールド》を発動!俺のフィールドに《カラミティ・デーモンズ・ドラゴン》が存在し、相手フィールドにモンスターが2体以上存在する場合、相手は攻撃宣言を行えない!」

 

龍可「クッ!そっちだって、十分に厄介な罠カードじゃない。なら私は《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》の効果で、手札から《ホワイト・キャット》を守備表示で特殊召喚する。」

 

レベル2 獣族 チューナー

 

攻撃力 200 守備力 300

 

 

龍可「私はレベル3《エンシェント・ソードマン》とレベル1《クリボン》に、レベル2《ホワイト・キャット》をチューニング!」

 

龍可「大いなる天使の導き、今重なりて永劫の繁栄を築く。シンクロ召喚!説き伏せよ《エンシェント・エンジェル・バトラー》。」

 

レベル6 天使族

 

攻撃力 2400 守備力 1900

 

龍可「《エンシェント・エンジェル・バトラー》がシンクロ召喚に成功した時、フィールドのシンクロモンスターの数だけ、デッキからドロー出来る。

フィールドにいるシンクロモンスターの数は4体、よって4枚ドローする。

私はカードを2枚伏せて、ターンエンドよ。」

 

 




《カラミティ・オペレーション・シールド》皆様覚えていますか?
凄く前に出たので、覚えていない人もいると思います。
ので、効果をよりわかりやすく?しました。

龍可が出した新シンクロモンスター、最初は特殊召喚した時に効果を発動出来る様に考えてたのですが、それはあまりにも強すぎるので変えました。


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第3回戦勃発! 4

~~~サイス2ターン目~~~

 

サイス「俺のターンドロー。さてと、これからどうやって攻めようかな?

そうだな…、俺は《マッド・デーモン》を攻撃表示で召喚。」

 

龍可「この瞬間、永続罠《アルタニアの鏡》を発動するわ!このカードの効果は、相手フィールドのカード1枚と同じになるわ!

私が選択するのは《カラミティ・オペレーション・シールド》よ!」

 

サイス「まさか、自分がこのカードの餌食になる日が来るなんてな。

俺はカードを1枚伏せて、ターンを終了する。」

 

~~~リーシャ2ターン目~~~

 

リーシャ「私のターンドロー!私は《奈落の大天使・ウリエル》の効果発動。自分のスタンバイフェイズに、自分フィールドの天使族の数×500Pのダメージを与えるわ。」

 

リーシャ私のフィールドには、2体の天使族がいる。よって1000Pのダメージをジャックに与えるわ。」

 

サイスLP 4000 ジャックLP 2500 龍可LP 3200 リーシャLP 4000

 

リーシャ「さらに《奈落の大天使・ウリエル》のエクシーズ素材を1つ取り除く事で、この効果をもう1度使えるわ。」

 

サイスLP 4000 ジャックLP 1500 龍可LP 3200 リーシャLP 4000

 

サイス「ライフが一気に減ったな。大丈夫かジャック?」

 

ジャック「ふん、この程度のダメージなど、何とも感じん!

キングのデュエルだ。相手にチャンスを与えるのも、エンターテイメントの1つだ。」

 

リーシャ「強がりばかり言って。私はカードを1枚伏せるわ。

そして《幸運の導き手・サラフィーネ》を守備表示で召喚するわ。」

 

リーシャ「そしてエンドフェイズ、私の《天使達の祝福》の効果で、墓地の《祭壇の管理者・ロウディーネ》を守備表示で特殊召喚するわ。

私はこれで、ターンエンドよ。」

 

~~~ジャック2ターン目~~~

 

ジャック「俺のターンドロー!追撃のモンスターを出したいが、龍可が発動している《アルタニアの鏡》でコピーした《カラミティ・オペレーション・シールド》のせいで、モンスターは下手に増やせないか。」

 

サイス「その通りだ。それに攻撃宣言出来ないモンスターを出したら《レッド・デーモンズ・ドラゴン》の効果で破壊され《カラミティ・デーモンズ・ドラゴン》の効果ダメージを受ける事になる。」

 

ジャック「そうか、ならば残された戦術は攻撃あるのみ!俺は《レッド・デーモンズ・ドラゴン》で、リーシャの《奈落の大天使・ウリエル》に攻撃!

『アブソリュート・パワーフォース』」

 

サイスLP 4000 ジャックLP 1500 龍可LP 3200 リーシャLP 3400

 

ジャック「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ。さぁ、お前の破壊されたモンスターを、墓地から甦らすがいい。」

 

リーシャ「クッ!私は《天使達の祝福》の効果で《奈落の大天使・ウリエル》を攻撃表示で特殊召喚するわ。」

 

 




あんまり、大きな変化はありませんでしたね。

ですが、デュエルが大きく動くのはすぐです!


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第3回戦勃発! 5

~~~龍可3ターン目~~~

 

龍可「私のターンドロー!」

 

サイス「この瞬間、永続罠《禁じられた召喚術》を発動!その効果でレベルを1つ選択する。

お互いのプレイヤーは、そのレベル以上のモンスターを召喚、反転召喚、特殊召喚出来ない!」

 

サイス「俺が選択するレベルは8だ。これでレベル8以上のモンスターは封じたぜ。

そしてこのカードの維持コストとして、お互いのスタンバイフェイズに、選択したレベル×100P払う。」

 

サイスLP 3200 ジャックLP 1500 龍可LP 3200 リーシャLP 3400

 

龍可「これじゃあ《エンシェント・サンシャイン・ドラゴン》は召喚出来ないわ。

なら、私はこれでターンエンドよ…。」

 

~~~サイス3ターン目~~~

 

サイス「俺のターンドロー。まずは《禁じられた召喚術》の維持コストを払おう。」

 

サイスLP 2400 ジャックLP 1500 龍可LP 3200 リーシャLP 3400

 

サイス「さてと…、俺もこれ以上のフィールド展開は望めないがジャック!次のお前のターン、しっかりかましてやれ!

俺はカードを2枚伏せて、ターンエンドだ。」

 

~~~リーシャ3ターン目~~~

 

リーシャ「私のターンドロー。さぁサイス、どうせこのターンも維持コストを支払うんでしょ?」

 

サイス「あぁ、その通りだぜ。」

 

サイスLP 1600 ジャックLP 1500 龍可LP 3200 リーシャLP 3400

 

リーシャ「龍可のシンクロ召喚も、私のエクシーズ召喚も、防ぐ最善のカードね。

でも、このターンで終わりよ。私は《奈落の大天使・ウリエル》の効果発動。」

 

リーシャ「私のフィールドには4体の天使族がいる。よって2000Pのダメージを、サイスに与えるわ!」

 

サイス「ならば伏せカード《ダメージ・リフレクター》を発動。

このターン、相手から受ける効果ダメージを半減させ、同じダメージを相手にも与える!」

 

サイスLP 600 ジャックLP 1500 龍可LP 3200 リーシャLP 2400

 

リーシャ「止めはさせなかったわね。なら私は手札から《ERMエンジェル・フォース》を発動。

ライフを半分支払い、自分フィールドのエクシーズモンスター1体と、レベルの最も高いモンスターを破壊する。」

 

リーシャ「そして破壊したモンスターの、ランクとレベルの合計に+1した数値と同じランクを持つエクシーズモンスターを、特殊召喚する。

私が破壊するのはランク2《奈落の大天使・ウリエル》と、レベル5《岩石の代行者・ガンニューネ》よ。

よってランク8《PCNo.103暁の熾天使・ルシファー》特殊召喚する。」

 

リーシャ「そして手札から《RUM-The Dark Rular》を発動。選択するモンスターは当然《PCNo.103暁の熾天使・ルシファー》よ。」

 

リーシャ「《PNo.103暗黒の堕天使・ルシファー》1体で、オーバーレイネットワークを再構築、カオスエクシーズチェンジ!」

 

リーシャ「この世に光をもたらすもの、今その全ての力を解放し、祝福の輝きを!

エクシーズ召喚!解き放て《PCNo.103暁の熾天使・ルシファー》」

 

 




レベル8以上が出せない不利な状況で、自身の切り札を召喚するなんて、リーシャのセンス高過ぎですね。



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第3回戦勃発! 6

リーシャ「《PCNo.103暁の熾天使・ルシファー》が《PNo.103暗黒の堕天使・ルシファー》をエクシーズ素材にして、エクシーズ召喚した時、相手フィールドのカードの効果を、全て無効にする。」

 

リーシャ「これで、心置きなく貴方達に攻撃が出来るわ。私は《PCNo.103暁の熾天使・ルシファー》で《カラミティ・デーモンズ・ドラゴン》に攻撃!

『セラフィム・ジャッジメント』」

 

サイス「ならば、伏せカード《暗闇の松明》を発動!」

 

リーシャ「だったら《PCNo.103熾天使・ルシファー》のエクシーズ素材を1つ取り除く事で、このターンこのカードは相手の効果を受けない。」

 

サイス「それは強いね。だが、このカードの効果は、相手の攻撃対象を別のモンスターに移し変える効果だ。

そして移し変えるモンスターは、ジャックの《レッド・デーモンズ・ドラゴン》だ!」

 

龍可「そんな!私の《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》にせずに、ジャックのモンスターを選ぶなんて!?」

 

リーシャ「何を考えているのか知らないけど、例え攻撃対象が換わっても攻撃は続行よ!」

 

サイス「ジャックよ!これから発動するカードで、俺の真意に気づけよ?

俺は伏せカード《ダメージ・ニア・エンジニア》を発動。」

 

サイス「このターン、相手モンスターからのダメージを全て無効にする。」

 

ジャック「そのカードは…、なるほどわかったぞサイス!お前の作戦。」

 

リーシャ「ダメージは受けないか…、でも《レッド・デーモンズ・ドラゴン》は破壊だわ。」

 

サイス「そんな事、わかってるさ。《暗闇の松明》の効果は、まだ終わって無いぜ!

この戦闘で、ダメージを無効にしたプレイヤーはデッキから、無効にした数値以下の攻撃力を持つモンスターを手札に加える。」

 

ジャック「よって俺は、攻撃力1000以下のモンスターを手札に加える。」

 

リーシャ「ふん、なら私はこれでターンよ。」

 

~~~ジャック3ターン目~~~

 

ジャック「俺のターンドロー!俺は手札から、先程手札に加えた、このモンスターを召喚する。

来い!《フォーチュンレディ・ローティ》」

 

レベル1 魔法使い族 チューナー

 

攻撃力 ? 守備力 ?

 

リーシャ「そ、そんな!貴方がどうして《フォーチュンレディ》シリーズのカードを持ってるのよ!」

 

龍可「その通りよ。《フォーチュンレディ》は、カーリーさんのデッキでしょ…まさか!」

 

サイス「そう。今のこいつのデッキは、まさに愛のデッキって事だ。」

 

ジャック「さらに手札から《王者の凱旋》を発動。その効果で、墓地の《レッド・デーモンズ・ドラゴン》を攻撃表示で特殊召喚する。

そしてデッキ、または手札からレベル3以下のモンスターを特殊召喚出来る。」

 

ジャック「よって俺は、デッキから《フォーチュンレディ・エンティー》を特殊召喚する。」

 

レベル3 魔法使い族 チューナー

 

攻撃力 ? 守備力 ?

 

ジャック「俺はレベル8《レッド・デーモンズ・ドラゴン》に、レベル1《フォーチュンレディ・ローティ》、レベル3《フォーチュンレディ・エンティ》をダブルチューニング!」

 

ジャック「王者と運命が今交差する。永遠の愛を誓いし想い、強さとなりて天地を穿て!

シンクロ召喚!運命を越えた力《スカーレッド・フォーチュン・ドラゴン》」

 

レベル12 ドラゴン族

 

攻撃力 4400 守備力 3600




ジャックの新しい切り札の登場です!
カーリーとジャックの、まさに愛の結晶ですね。

バーニングソウルと言うより、バーニングラブですね。


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第3回戦勃発! 7

龍可「《スカーレッド・フォーチュン・ドラゴン》ですって…。これがジャックの新しい境地。」

 

ジャック「そう!このモンスターこそ、俺とカーリーの愛の絆にして、《レッド・デーモンズ・ドラゴン》の最終進化系だ!」

 

ジャック「《スカーレッド・フォーチュン・ドラゴン》の効果発動!このカードのレベルを任意の数下げる事で、フィールド上のカードを下げた数値と同じだけ破壊する事が出来る!

さらに、この効果を発動する時相手はカードの効果を発動出来ない!」

 

リーシャ「そんな!なんて強力な効果なの!まさに、愛の力ね…。」

 

ジャック「お前達のフィールドには、10枚のカードがある。よって《スカーレッド・フォーチュン・ドラゴン》のレベルを10下げる!」

 

ジャック「これでお前達のフィールドは無防備になった。リーシャ、お前がエースモンスターを出した時は驚いた。

だが、どんなデュエリストのどんな戦術も、その圧倒的な力を持って捩じ伏せるのが、キングのデュエル!

それこそが、キングたる所以なのだ!」

 

ジャック「《スカーレッド・フォーチュン・ドラゴン》で、リーシャにダイレクトアタック!

『バーニング・ノヴァ・フューチャー・フォース』」

 

サイスLP 600 ジャックLP 1500 龍可LP 3200 リーシャLP 0

 

~~~デュエル終了~~~

 

サイス「ふぅ~、何とか勝てたか…。1回戦目からギリギリな勝利だな。」

 

龍可「負けちゃったか…、でもやっぱりジャック達は強かったわね。」

 

リーシャ「そうね。これに勝てれば、次は龍亞とルイズと戦えたかも知れないのにね。」

 

そう言いながら、リーシャは寂しそうに笑った。

 

ジャック「リーシャ、龍可。そんなに落ち込むな。お前達は強いデュエリストだ。

もしかしたら、シングルだと負けていたのは俺だったかも知れん。」

 

ジャック「だが、今回は俺とサイス…そしてカーリーの愛が勝っただけだ。」

 

ジャックは顔を少し赤くして、照れながらそう言った。

 

MC「第3回戦を制したのは、ジャック・アトラス、サイスチームだ!

白熱したデュエル!そして息詰まる様な攻防!まさにデュエルキングのデュエルに相応しい1戦だったぞ!」

 

観客「おぉぉぉぉ!

ジャック!ジャック!ジャック!ジャック!」

 

会場を多い尽くす様な、ジャックコールで会場が揺れていた。

 

サイス「ここまでされたら、キングとして応えなければならんな。教えただろ?」

 

ジャック「そうだな。キングたるもの、観客の心を掴まねばならん…、だろ?」

 

そう言ってジャックは、ジャックコールに右腕を上げて応えた。

それに連なる様に、会場のボルテージは爆発する程の盛り上がりを見せた。  

 

 




決着がつきました!
ジャック達の、王者の貫禄勝ちになったかな?

そしてジャックとカーリーの愛のモンスター《スカーレッド・フォーチュン・ドラゴン》は、やはり愛の絆なだけあって、強いですね。

これで4回戦は、龍亞、ルイズvsルチアーノ、ZONEに決まりましたね。


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その男の目的

控え室に続く廊下を、サイスとジャックは歩いていた。

 

ジャック「それにしてもサイスよ、やはりお前のデュエルタクティクスは素晴らしいな。

あの時に、あのカードを発動してなければ…。」

 

ジャックが嬉しそうにサイスを誉めていると、突然サイスが立ち止まった。

 

ジャック「どうしたんだ?何かあったのか?」

 

サイス「いや…、そうだ!カーリーに勝利の報告をしてこい。お前の勝利を誰よりも喜んでくれるのは、カーリーだろ?

さぁ、さっさと行ってこい。」

 

ジャック「こういう時だけ、父親顔するなよな…。まぁ、お前がそう言うなら行ってくるよ。」

 

そう言ってジャックは、カーリーのいる所に歩き出した。

そして、ジャックが見えなくなるとサイスは鋭い視線で廊下の曲がり角を見た。

 

サイス「隠れてるのはわかってるぞ。俺達に何の様だ!

もしかして、試合後に潰しに来たのか!」

 

サイスがキツイ口調でそう言うと、曲がり角からフェイス・レスと美琴が出てきた。

 

フェイス・レス「やっぱ、あんた程の男には簡単にバレちまうか。

さて美琴、そろそろ龍亞の試合だ。だから、励ましの言葉でも言ってこい。」

 

美琴「あら良いのかしら?貴方達を二人きりにして、問題なんか起こさないかしら?」

 

フェイス・レス「あっちが1人になったんだ。こっちも1人になるのが、礼儀ってもんだろ。」

 

フェイス・レスがそう言うと、美琴は少し呆れながら控え室へと歩いていった。

 

サイス「どうやら、物騒な用件じゃ無いようだな。だったら、わざわざ待ち伏せして何が目的だ?」

 

フェイス・レス「待ち伏せだなんて…、ただ驚かそうとしただけですよ。

それに、普通におめでとうを言いたいだけですよ…。」

 

フェイス・レスは、自分の仮面を外しながらそう言った。

 

フェイス・レスの顔を見て、サイスは言葉を失った。

 

サイス「な、ど…どうしてお前がここにいるんだ!?ありえん!絶対にそんなはずは…。」

 

だが、サイスもデュエリスト。多少の奇跡、偶然も直ぐに落ち着いて向き合える様になっている。

 

サイス「ふぅ…、少し冷静になってきたよ。だが、どうしてお前がここにいるんだ?

理由くらい、教えてくれ。それにあの女性は?」

 

フェイス・レス「理由か…、強いて言えばどうしても、成し遂げなければならない事が、1つだけある。

それに、龍亞をデュエルで倒したいだけだ。」

 

フェイス・レス「あいつは、美琴って言って、俺の嫁ですよ。」

 

サイス「よ、嫁!お前結婚してたのか!」

 

サイスの驚いた顔を見て、フェイス・レスは満足したのか、仮面をつけ直した。

 

フェイス・レス「それでは、ここからはお互い優勝を狙う敵同士。まぁ、頑張りましょうや。」

 

そう言ってフェイス・レスも、控え室に向かっていった。




謎だらけの男、フェイス・レス。

一応目的は判明しましたね。
ですが、余計に混乱してきますね。


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美琴の想い

~~~控え室~~~

 

美琴は、フェイス・レスに言われた通りに控え室まで来ていた。

 

龍亞「あっ、美琴さん。美琴さんも、ここに来てたんですね?」

 

ルイズ「あのヘンテコマスクは、一緒じゃ無いのね。と言うか、貴方達が一緒にいる所って、見た事無いよ。」

 

美琴「あの人は今、取り込み中なの。それよりルイズちゃん、少しの間だけ龍亞くんを借りても良いかしら?」

 

美琴がそう聞くと、ルイズは腕を組み少しだけ考えた。

 

ルイズ「まぁ、貴方なら大丈夫だね。良いよ、その代わりこれから試合だから、あんまり長くならないでよね?」

 

そう言ってルイズは、控え室から出ていった。

 

残された龍亞は、少しだけ居心地が悪いのか周りをキョロキョロ見渡し始めた。

 

それに気づいた美琴は、クスクスと微笑んだ。

 

美琴「そんなに緊張しなくても良いのよ。別に試合に出れなくする訳じゃないわ。」

 

美琴がそう言うと、龍亞は恥ずかしそうに頭をかいた。

 

美琴「単刀直入に言うわ。私としては、貴方にはこれ以上デュエルはしてほしく無いの。」

 

美琴の言葉に、龍亞はムッとした。

 

龍亞にとってデュエルは、ルイズ達と知り合えたきっかけであり、自分と仲間達を繋ぐ物だからである。

 

美琴「ごめんなさい。少し言葉が足りなかったわね。私が止めて欲しいのは、貴方がこれまでしてきた、危ないデュエルの事よ。」

 

美琴「貴方はこれまで、この世界を護るためにデュエルをしてきたわ。

でも、今の私にとって貴方は私とあの人の大切な子供の様な存在なの。

だからこれ以上、そんな命がけのデュエルを止めて欲しいのよ。」

 

美琴の悲しそうな顔を見て、龍亞は申し訳ない気持ちになっていた。

 

自分をここまで心配してくれる大人は、鬼柳達以外にはいなかった。

そして美琴から感じるものは、鬼柳達の様な仲間や部下としての優しさではなく、今まで感じた事のない。だが、胸が満たされる優しさだった。

 

龍亞(この感覚…、フェイス・レスさんが言いたかったのって、この事だったんだ。

俺が望んでいたもの…、俺が欲しかったのが何だかわかったよ。)

 

龍亞「美琴さんの言いたい事はわかります。でも、それでも俺は今までの生き方に後悔はしていない。

俺に課せられた運命に、俺自身の力で打ち克って生きたいんだ!」

 

龍亞の真っ直ぐな熱い眼差しを見て、美琴はため息を吐いた。

 

美琴「そういう所、あの人に本当にそっくりね。わかってる…貴方がそう答えるのはわかってたわ。

なら仕方無いわね。でも覚えてて?私だって、貴方の事を想ってるのよ。」

 

そう言って美琴は、ルイズを呼ぶために控え室から出ていった。

 

龍亞「ありがとうございます美琴さん。ありがとう…。」

 

龍亞は、心に浮かんだ言葉を言おうか迷っていた。

 

これを言ってしまえば、自分は本気にしてしまう。

本気で美琴を望んでしまうと、確信していたからだ。

 

だが、それでも龍亞は我慢が出来なかった。

 

龍亞「ありがとうございます…お母さん。」




自分が望んでた事を、龍亞はしっかりと理解しましたね。
やっぱり、両親があんなだったから美琴の様なお母さんが欲しかったんでしょうね。

美琴なら、立派なお母さんになりそうですよね?


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予測不能の第4回戦 1

MC 「さぁ!これまで、激戦につぐ激戦で飾られてきたこの、WTGPもいよいよ第4回戦まで来た!」

 

MC がそう言うと、会場は今までの興奮を越えるくらいに、熱狂していた。

 

MC 「ここで、デュエリストの登場だ!」

 

龍亞達は会場に入ると、目の前にいる対戦相手に驚いた。

 

なぜなら、ルチアーノとタッグを組んだはずのZ-ONEがいず、代わりにプラシドがいたからだ。

 

ルイズ「これは驚いたね…。まさかタッグパートナーが代わってるなんてね。」

 

ルチアーノ「ボクだって驚いてるよ。Z-ONEが用事があるって言って、そしたらプラシドが代わりだって。」

 

プラシド「しょうがないだろ!他に誰もいなかったんだからな。

それに、あのマスク野郎に唆されたんだよ。」

 

MC 「ここで皆様にお知らせがあります。本来ルチアーノ選手とZ-ONE選手のタッグですが、諸事情によりZ-ONE選手からプラシド選手に交代しました。」

 

選手交代の報告をしたが、観客達は異存は無かった。

 

MC 「それならば、デュエルしてもらおう!」

 

龍亞、ルイズ、ルチアーノ、プラシド「デュエル!」

 

~~~ルチアーノ1ターン目~~~

 

ルチアーノ「ボクのターンドロー。ボクはカードを2枚伏せる。

そして《スカイ・コア》を守備表示で召喚する。」

 

龍亞「始めてみるモンスターだね。でも、考えたらルチアーノとデュエルするのは初めてだね。

お互いに、楽しいデュエルをしようよ!」

 

ルチアーノ「うん!わかってるよ龍亞。ボクはこのまま、ターンを終了するよ。」

 

~~~ルイズ1ターン目~~~

 

ルイズ「ボクのターンドロー!ボクは手札から永続魔法《賢者の祈り》を発動する。

その効果で、ボクは手札を1枚捨てる事でデッキからレベル3以下のモンスターを特殊召喚出来る。

ボクはデッキから《トライアル・ヒドラ》を召喚。」

 

レベル2 獣戦士族

 

攻撃力 1000 守備力 500

 

ルイズ「そして手札から《タイラント・バスター》を攻撃表示で召喚するよ。」

 

レベル2 獣戦士族

 

攻撃力 900 守備力 1250

 

ルチアーノ「レベル2のモンスターが2体か…、やっぱり最初に動くのはお前みたいだな。」

 

ルイズ「ボクは、レベル2の《トライアル・ヒドラ》と《タイラント・バスター》2体で、オーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!」

 

ルイズ「流転する世界、虚ろなる存在。その大いなる力を体現する無冠の王!

エクシーズ召喚!現れろ《PNO.8デッドリー・ナイトメア・ロード》」

 

ランク2 アンデット族

 

攻撃力 0 守備力 0

 

プラシド「ふん、何かと思ったらたかが攻撃力0のモンスターを、攻撃表示で出すなど俺を嘗めすぎだ。」

 

ルイズ「フフッ、デュエルは始まったばかりだ。そんなに焦らないでよ。

ボクはターンエンドだ。」




仕事が忙しくて、久しぶりの更新です。

久しぶり過ぎて、可笑しな文かも知れませんがまぁ、リハビリと考えて頂けたら幸いです。


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予測不能の第4回戦 2

~~~プラシド1ターン目~~~

 

プラシド「俺のターンドロー!俺は手札から《ワイズ・コア》を攻撃表示で召喚する。」

 

龍亞「《スカイ・コア》に《ワイズ・コア》か…、見た事が無いモンスターだね。

これが、イリアステルのカードなんだね。」

 

プラシド「感心するのはまだ早い!俺は《機皇爆発》を発動する。

LPを1000P払う事で、フィールドのモンスター全てを破壊する!」

 

龍亞「そんな!わざわざ、召喚した後に発動するなんて!

もしかして、破壊する事に意味があるカードなの?」

 

プラシド「その通りだ!俺達のカードの特長に気づくとは流石だな。

《ワイズ・コア》が効果で破壊された時、デッキ、手札、墓地から《機皇帝ワイゼル∞》《ワイゼルT》《ワイゼルA》《ワイゼルG》《ワイゼルC》を特殊召喚する!

合体しろ!《機皇帝ワイゼル》」

 

ルイズ「クッ!なら《PNo.8デッドリー・ナイトメア・ロード》の効果発動。

デッキの上から、カードを2枚墓地に送る事で破壊を無効にする。」

 

ルチアーノ「《スカイ・コア》の効果発動!このカードがカードの効果で破壊された時、デッキ、手札、墓地から《機皇帝スキエル∞》《スキエルT》《スキエルA》《スキエルG》《スキエルC》を特殊召喚する。

さぁ、合体しろ《機皇帝スキエル》」

 

龍亞「すごい二人とも!まるで、合体ロボットみたいで、凄く格好いいよ!」

 

ルイズ「気をつけてね龍亞。こいつら機皇帝は、シンクロモンスターを、自分の装備カードに変えるんだ!」

 

プラシド「そう!これこそ、我らイリアステルが生み出した、シンクロキラーの力だ!

俺はカードを2枚伏せて、ターンを終了する!」

 

~~~龍亞1ターン目~~~

 

龍亞「俺のターンドロー。シンクロキラーか…、それから迂闊にシンクロ召喚は出来ないね。

それなら、俺は《D・レコードン》を守備表示で召喚する。」

 

レベル3 機械族

 

攻撃力 500 守備力 1900

 

龍亞「そして手札から《ガジェット・トレーラー》を捨てて、デッキから《ガジェット・ブレイダー》を攻撃表示で特殊召喚する!」

 

レベル6 機械族

 

攻撃力 2300 守備力 1200

 

龍亞を《ガジェット・ブレイダー》で《機皇帝スキエル∞》に攻撃だ!

『ガジェッティング・アインス・スラッシュ』」

 

ルチアーノ「《スキエルG》の効果発動!1ターンに1度、自分フィールドのモンスターが攻撃された時その攻撃を無効に出来る!」

 

龍亞「ならばこっちだって《ガジェット・ブレイダー》の効果を使うよ。

このカードは、自分フィールドの《D~》と名のついたモンスター1体につき、追加攻撃が出来るんだ!」

 

龍亞「さらに、その効果で攻撃する毎に攻撃力を《D~》の数×200Pアップする。

もう1度《機皇帝スキエル∞》に攻撃だ!

『ガジェッティング・ツヴァイ・スラッシュ』」

 

ルチアーノ「なら伏せカード《機皇帝の後光》を発動。このターン《機皇帝スキエル∞》の攻撃力を0にする事で、相手モンスターの攻撃を無効にする。」

 

龍亞「これも通らなかったか。なら、カードを2枚伏せてターンエンドだ。」




龍亞の新モンスター登場です!

Dを使う龍亞のデッキは、新しいモンスターを考えるのが意外と難しいものです。


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予測不能の第4回戦 3

~~~ルチアーノ2ターン目~~~

 

ルチアーノ「ボクのターンドロー!」

 

ルイズ「龍亞気をつけて!ルチアーノは、機皇帝だけじゃ無くて、ボク達と同じエクシーズモンスターを使うんだよ。」

 

龍亞「ルチアーノもエクシーズ召喚出来るんだ。それだったら、こっちも気を引き締めて行かないとね!」

 

ルチアーノ「残念だけど、龍亞達の期待には答えられないよ。ボクは《機皇帝スキエル》でルイズの《PNo.8デッドリー・ナイトメア・ロード》に攻撃だ!」

 

ルイズ「ならば《PNo.8デッドリー・ナイトメア・ロード》のエクシーズ素材を一つ取り除く事で、このモンスターより攻撃力が高い相手モンスターを、全て守備表示に変える!」

 

ルチアーノ「この瞬間、伏せカード《機皇帝の暴発》を発動する。

このターン、自分フィールドに《機皇帝》がいる場合、自分フィールドのモンスター1体につき、相手に300Pのダメージを与える。」

 

ルチアーノ「ボクのフィールドには、5体のモンスターがいる。よってルイズ、お前に1500Pのダメージを与えるよ!」

 

ルイズLP 2500 龍亞LP 4000 ルチアーノLP 4000 プラシドLP 4000

 

ルイズ「攻撃出来ないなら、効果ダメージか…。やっぱり、お前は油断できない男だな。」

 

ルチアーノ「お褒めの言葉ありがとう。お前こそ、一撃だけじゃ無く、追撃も未然に防ぐなんて嫌な戦術だよ。

ボクは、カードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

~~~ルイズ2ターン目~~~

 

ルイズ「ボクのターンドロー。ボクは《ブレイクリスクドロー》を発動。

自分フィールドの永続魔法か、永続罠を墓地に送る事で、デッキからカードを2枚ドローする。」

 

ルイズ「ボクは《賢者の祈り》を墓地に送って、カードをドローする。

そして手札から《RUM-The Light Rular》を発動!

その効果で、フィールドに存在するエクシーズモンスターを素材に、そのモンスターのランクより1つか2つ高いモンスターにランクアップする!」

 

ルイズ「ボクが選択するモンスターは、当然ボクのランク2《PNo.8デッドリー・ナイトメア・ロード》だ。

ボクは《PNo.8デッドリー・ナイトメア・ロード》1体で、オーバーレイネットワークを再構築、エクシーズ召喚!」

 

ルイズ「表裏一体の運命、けして交わる事の無い数奇な運命よ。今こそ、繋がれた鎖を解き放ち破局の理を!

エクシーズ召喚!駆け巡れ《PCNo.8オルテディア・デッドリー・シン》」

 

ランク3 アンデット族

 

攻撃力 0 守備力 0

 




ルイズの新たなPCNo です!
デッドリーシン、確か七つの大罪だった気がしますが、深い意味は多分ありません。

考えてみたら、今回初めてルチアーノを明確に男と呼んだ気がしますね。
お風呂回の時にもあったかも知れませんが…。


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予測不能の第4回戦 4

ルイズ「《PCNo.8オルテディア・デッドリー・シン》のエクシーズ素材を1つ取り除く事で、効果を発動する!」

 

プラシド「フッ、この瞬間を待ってたぞ。俺は伏せカード《ゴースト・コンバート》を発動。その効果により、墓地の機械族モンスター1枚を除外する事で、相手の魔法、罠、モンスター効果の発動を無効にして破壊する!」

 

プラシド「俺は《ワイズ・コア》を除外する。よって《PCNo.8オルテディア・デッドリー・シン》の効果を無効にして破壊する。」

 

ルイズ「だったら《PCNo.8オルテディア・デッドリー・シン》の効果で、デッキからカードを1枚墓地に送る事で、破壊を無効にする。」

 

プラシド「破壊は防がれたか…。だが、これでお前の作戦を遅らせる事には成功だな。

《ゴースト・コンバート》は、発動後伏せ直す事が出来る。」

 

ルイズ「クッ!だったら、カードを1枚伏せて、ターンエンドだ。」

 

~~~プラシド2ターン目~~~

 

プラシド「俺のターンドロー!俺は永続魔法《ウェポン・アップ》を発動する。

1ターンに1度、自分フィールドのモンスター1体を選択する。

そのモンスターの名前が含まれているカードを、デッキから1枚手札に加える。

俺が選択するのは《ワイゼルA》だ。

よってデッキから《ワイゼルA2》を手札に加える。」

 

プラシド「そして、フィールドの《ワイゼルG》を生け贄に手札から《ワイゼルG4》を守備表示で特殊召喚する。」

 

レベル4 機械族

 

攻撃力 0 守備力 2200

 

龍亞「スゴい!機皇帝のパーツが、パワーアップした!」

 

プラシド「驚くのは早いぜ!俺は《ワイゼルA》を生け贄にして、手札から《ワイゼルA2》を攻撃表示で特殊召喚する。」

 

レベル2 機械族

 

攻撃力 1500 守備力 0 

 

プラシド「《機皇帝ワイゼル》の攻撃力と守備力は、自分フィールドの《ワイゼル》《スキエル》《グランエル》と名のつくカードの攻撃力の合計と同じになる。

よって《機皇帝ワイゼル》の攻撃力は、2700になった。」

 

プラシド「ここでルイズのモンスターに攻撃してもいいが、ルイズは何か俺の攻撃を防ぐ手立てくらい、大量にある。

ならば、わざわざ危険か賭けに出る必要も無い。

俺は《機皇帝ワイゼル》で龍亞の《D・レコードン》に攻撃だ!

《ワイゼルA2》の効果で、俺の《機皇帝ワイゼル》は貫通能力を得ている!」

 

龍亞「だったら、伏せカード《メカニカル・シールド》を発動。」

 

プラシド「無駄だ!俺は《ゴースト・コンバート》を発動!墓地の《ワイゼルA》を除外してその発動を無効にして破壊する!」

 

龍亞「なら《D・レコードン》の効果発動。このカードが守備表示で存在する時に攻撃された時、このターンのダメージを無効する。

そして、デッキからカードを1枚ドローする。」

 

プラシド「なるほど、お前も世界を救ったデュエリストだったな。

甘くみていたな。俺はこのまま、ターンエンドだ。」




ワイゼルシリーズの新パーツを出してみました。
3や5があるなら、他のレベルもあって良いかなと思って、2と4にしてみました。


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予測不能の第4回戦 5

~~~龍亞2ターン目~~~

 

龍亞「俺のターンドロー。俺は《D・イヤホン》を攻撃表示で召喚する。」

 

レベル4 機械族 チューナー

 

攻撃力 1200 守備力 900

 

龍亞「そして手札から《ジャンクBOX》を発動。その効果により、墓地からレベル4以下の《D~》と名のついたモンスターを、特殊召喚出来る。」

 

プラシド「そんな見え見えの手が、俺に通用すると思ってるのか!?

俺は伏せカード《ゴースト・コンバート》を発動!墓地の《ワイゼルG》を除外して《ジャンクBOX》の効果を無効にする。」

 

プラシド「大方、墓地の《D・レコードン》を復活させて《ガジェット・ブレイダー》の効果の足しにするつもりだろうが、そんな初心者の戦略は通用しないぞ!」

 

龍亞「フフッ…、ここまでは俺の作戦通りだ!俺は《D・イヤホン》の効果発動。このカードが攻撃表示の時、1ターンに1度墓地の《D~》を特殊召喚する。

その効果で、墓地の《D・レコードン》を特殊召喚する。」

 

ルイズ「さすがは龍亞だよ!プラシドの《ゴースト・コンバート》を見越して、二重の効果を用意してるなんてね。」

 

ルチアーノ「残念だったねプラシド。《ジャンクBOX》を無効にしなくても《D・イヤホン》の効果を使われてたし、龍亞が先に《D・イヤホン》の効果を使っても、結果は変わらなかったね。」

 

龍亞「俺はレベル3《D・レコードン》に、レベル4《D・イヤホン》をチューニング!」

 

龍亞「世界の平和を守るため、勇気と力をドッキング!

シンクロ召喚!愛と正義の使者《パワー・ツール・ドラゴン》」

 

プラシド「ふん!たかが、シンクロモンスターでは無いか!俺達の機皇帝相手にシンクロモンスターを出すなんて、無駄な足掻きだな。

それに、守備表示で出す時点で俺の相手では無い!」

 

龍亞「そんな事は無いよ。俺は手札から装備魔法《幻惑の霧》を《パワー・ツール・ドラゴン》に装備。

《幻惑の霧》を装備したモンスターは、相手モンスターの効果の対象にはならない。

そして《パワー・ツール・ドラゴン》の効果発動。」

 

龍亞「俺は装備魔法《ディメンション・ポータント》を《ガジェット・ブレイダー》に装備する。

《ディメンション・ポータント》の効果で、装備モンスターの攻撃力を半分にする事で、ダイレクトアタックが出来るんだ!」

 

ルイズ「これなら、機皇帝がどれだけ攻撃力があっても、関係無い。さすがはボクの龍亞だよ。」

 

龍亞「《ガジェット・ブレイダー》でプラシドにダイレクトアタック!

『ガジェッティング・ツヴァイ・スラッシュ』」

 

ルイズLP 2500 龍亞LP 4000 ルチアーノLP 4000 プラシドLP 2850

 

龍亞「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ。」




いつかぶりの、《パワー・ツール・ドラゴン》ですね。
今や、エクシーズモンスターが多い中今更感がありますか、やはりこの小説は龍亞が、ひいては《パワー・ツール・ドラゴン》が主役です。


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予測不能の第4回戦 6

~~~ルチアーノ1ターン目~~~

 

ルチアーノ「ボクのターンドロー。ふふっ、龍亞がエースを召喚したんだったら、ボクも本気でいかせてもらうよ!」

 

ルチアーノ「ボクはレベル1の《機皇帝スキエル∞》《スキエルT》《スキエルA》《スキエルG》《スキエルC》の5体で、オーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!」

 

ルチアーノ「破壊の世界を越えた先に、大いなる希望よ、今ここにその真心を!

エクシーズ召喚!現れろ《PNo.3機皇王スキエル∞》」

 

 

龍亞「凄い!ルチアーノも、皆と同じ様にエクシーズ召喚と、PNo を使えるんだね!」

 

ルイズ「まさか、あの時のモンスターがPNoになるなんてね。

いきなりカードが変わる。そんなおかしな事が起こるなんてね。デュエルって、本当に不思議だね。」

 

 

ルチアーノ「存在してなかったカードを作った、お前には言われたく無いね。

さてボクは《PNo.3機皇王スキエル∞》の効果発動でルイズ、お前のエクストラデッキにある《PCNo.16超次元機龍皇パワー・ツール・ドラゴン》を、装備する。」

 

ルチアーノ「これで、前みたいにはならないね。装備カードになってる《PCNo.16超次元機龍皇パワー・ツール・ドラゴン》の効果発動。

《PNo.3機皇王スキエル∞》のエクシーズ素材を一つ取り除き、デッキからカードを3枚まで手札に加える。

そして、加えた枚数×500Pのダメージを与える。」

 

ルチアーノ「ボクは当然、3枚加える。そして1500Pのダメージを、ルイズに与える。」

 

ルイズLP 1000 龍亞LP 4000 ルチアーノLP 4000 プラシドLP 2850

 

ルチアーノ「さらに《機皇王スキエル∞》で《PCNo.8オルテディア・デッドリー・シン》に攻撃だ。

この攻撃が通れば、ボク達の勝利だ!『アルティメル・スカイ・バスター』」

 

ルイズ「ならば、伏せカード《アサルト・カウンター》を発動するよ。その効果で、相手の攻撃を無効にしてその攻撃モンスターを破壊する。」

 

プラシド「そうはさせん!俺は伏せカード《ゴースト・コンバート》を発動する。

墓地の《ワイゼルA》を除外し《アサルト・カウンター》を無効にして破壊する!」

 

ルチアーノ「プラシド!余計な事はしなくて良いよ!」

 

ルイズ「もう遅いよ。《アサルト・カウンター》が破壊された事により、墓地の《リ・カンバック》の効果を発動する。

自分の罠カードの効果が無効にされた時、墓地のこのカードをデッキに戻す事で、相手の攻撃を無効にする。」

 

ルチアーノ「このバカプラシド!ルイズの罠にまんまとはまって!

これでお前の墓地に機械族がいなくなって《ゴースト・コンバート》は発動出来なくなったじゃ無いか!」

 

プラシド「クッ!まさか、この俺がここまで手玉に取られるなんて、屈辱だ!」

 

ルチアーノ「ふん!やっぱり、お前とタッグなんて組むんじゃ無かったよ!

ボクは、カードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 




龍亞のデュエルですので、他のデュエルより濃厚になってしまってます。
一応、もうそろそろ決着をつけるつもりです。

プラシドが、完全に手玉に取られてますね。


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予測不能の第4回戦 7

~~~ルイズ3ターン目~~~

 

ルイズ「ボクのターンドロー。」

 

ルチアーノ「この瞬間、伏せカード《強制脱出装置》を発動するよ。

その効果で《PCNo.8オルテディア・デッドリー・シン》を手札に戻す。」

 

ルイズ「くそ!破壊じゃ無く、手札に戻す効果を使って来るなんてね。

やっぱり、お前とのデュエルはやりづらいね。

ならボクは手札を1枚伏せる。そして手札から《クォール・サイクロン》を発動。」

 

ルイズ「相手の伏せカードを1枚破壊する。その時、そのカードの名前を当てる事が出来たら、相手フィールドの魔法、罠カードを1枚破壊できる。

ボクが破壊するのは、プラシドのそのカード、なまえは《ゴースト・コンバート》だ。」

 

プラシド「何度も発動しているから、正解して当たり前か。」

 

ルイズ「そしてもう1枚破壊するカードは、《ウェポン・アップ》を破壊するよ。

ボクは手札から《センチネル・ガードナー》を守備表示で召喚する。」

 

レベル4 戦士族

 

攻撃力 100 守備力 2200

 

ルイズ「ボクはこれで、ターンを終了するよ。」

 

~~~プラシド3ターン目~~~

 

プラシド「俺のターンドロー!ここまで俺を追い詰めたのは、Z-ONE と暦以来だな。」

 

龍亞「プラシドさんって、暦兄ちゃんとデュエルした事があるの!?」

 

プラシド「あぁ、昔にな。あの男のデュエルは、1ターン事に戦術が変わる様なイメージでつかみ所の無い。

まるで、濃霧の様なデュエリストだったな。」

 

龍亞「それで、プラシドさんと暦兄ちゃんのデュエルはどっちが勝ったの?」

 

プラシド「あまり口にしたくはないが、俺の完全敗北だった。

あいつに勝てるデュエリストは、この世界にはいないと言えるな。」

 

龍亞「やっぱり暦兄ちゃんは、凄く強いんだ…。」

 

プラシド「ふん!お前があいつにどんな想いをよせようが、この俺に勝てない様じゃ暦の足元にも及ばないぞ!

俺は《ワイゼルT》を墓地に送り、手札から《ワイゼルT2》を攻撃表示で特殊召喚する!」

 

レベル2 機械族

 

攻撃力 500 守備力 900

 

プラシド「《ワイゼルT2》のモンスター効果発動!1ターンに1度、相手フィールドのモンスターの攻撃力を半分にする。

俺は龍亞のフィールドの《カジェット・ブレイダー》の攻撃力を半分にする!」

 

プラシド「《機皇帝ワイゼル∞》で《カジェット・ブレイダー》に攻撃だ!」

 

龍亞「なら伏せカード《足枷からの解放》を発動。装備カードを墓地に送る事で、相手の攻撃を無効にする。

俺は《ディメイション・ポータント》を墓地に送り《機皇帝ワイゼル∞》の攻撃を無効にする!」

 

プラシド「防いだか…。だが、しょせんは無駄な足掻きだ!

次のお前のターンが、お前のラストターンになる!

俺はこのままターンエンドだ!」

 

~~~龍亞3ターン目~~~

 

龍亞「確かに、プラシドさんの言う通り今の俺には、この状況を打破出来るカードは無い。

でも、デッキにカードが有る限り、最後まで諦めない!

俺のターンドロー!」

 

龍亞「き…、来た!これが俺の逆転のカードだ!

俺は速攻魔法《パワーツール・フュージョン》を発動!」




皆様お忘れかも知れませんが、《パワーツール・フュージョン》のカードは、龍亞を持っているんです。

ルイズがルチアーノから貰う時に、ルチアーノが渡したとの台詞があります。
後付けではありませんよ?


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予測不能の第4回戦 8

プラシド「フッ、フハハハハハ!何を引いたのかと思ったら、そんかカードか!

今ここで《究極機龍神パワー・ツール・ドラゴン》を召喚したとしても、逆転は不可能だ!」

 

ルチアーノ「いや…、一つだけある。ボクがルイズに渡したのは、圧倒的な力を呼ぶ《究極機龍神パワー・ツール・ドラゴン》。

そして、龍亞に渡したのは、どんな困難にも臆せずに迎え撃つ希望!」

 

龍亞「そう!俺は《パワーツール・フュージョン》の効果で、俺のフィールドの《パワー・ツール・ドラゴン》と、ルチアーノのフィールドの《PCNo.16超次元機龍皇パワー・ツール・ドラゴン》をデッキに戻し、融合召喚を行う!」

 

龍亞「大いなる希望の光よ!奇跡よ!ここに聖なる愛の加護の下で更なる進化の道を行け!

融合召喚!母なる神の化身《究極機龍女帝パワー・ツール・ドラゴン》」

 

レベル12 機械族

 

攻撃力 ? 守備力 ?

 

プラシド「これが、龍亞の希望のモンスターだと…。」

 

龍亞「《パワーツール・フュージョン》の効果で、デッキに戻したモンスターの攻撃力の合計の数値だけ、ライフを回復する!

攻撃力の合計は5100P、ルイズのライフを回復させる!」

 

ルイズLP 6100 龍亞LP 4000 ルチアーノLP 4000 プラシドLP 2850

 

龍亞「さらに、プレイヤーのライフが変化した時、その数値を《究極機龍女帝パワー・ツール・ドラゴン》の攻撃力に加える。」

 

プラシド「た、例え攻撃力が増えようとも無駄だ!俺の守りを破れるデュエリストは、存在しない!」

 

龍亞「まだだ!《究極機龍女帝パワー・ツール・ドラゴン》の効果発動!

1ターンに1度、自分のライフを半分にする事で、このターンだけ相手フィールドのカードの効果を、全て無効に出来る。」

 

ルイズLP 6100 龍亞LP 2000 ルチアーノLP 4000 プラシドLP 2850

 

ルイズ「龍亞のライフが変化した事で《究極機龍女帝パワー・ツール・ドラゴン》の攻撃力が2000Pアップしたね。」

 

龍亞「これでプラシドさんを守るカードは無くなった!

《究極機龍女帝パワー・ツール・ドラゴン》で《ワイゼル∞》に攻撃!

『クラフティ・マザー・ブレイク』」

 

ルイズLP 6100 龍亞LP 4000 ルチアーノLP 4000 プラシドLP 0

 

~~~デュエル終了~~~

 

MC「激闘の4回戦を制したのは、龍亞、ルイズチームだ!」

 

プラシド「クッ!流石は、暦が認めたデュエリストだな。

俺達の完敗だ。」

 

龍亞「そんな事ないですよ。俺達が勝てたのは、偶々《パワーツール・フュージョン》を引けたからですよ。」

 

龍亞達は、軽い雑談をしながら会場を後にしようと、階段にさしかかった。

 

その瞬間、龍亞が足を滑らせてしまった。

 

だが、龍亞が大怪我をする事は無かった。

 

美琴「あらあら龍亞くん。階段でよそ見をしてたら、危ないわよ?」

 

なぜなら、階段の下にいた美琴の胸がクッションになっていたからだ。




無事に決着です!
龍亞の新なモンスター《究極機龍女帝パワー・ツール・ドラゴン》は、龍亞のモンスターらしく、圧倒的なパワーでは無い感じにしてみました。

今さら融合と思うかも知れませんが、私の中では龍亞のエクシーズモンスターはPNo.0だけなので、こうなりした。

から揚げ隊長さん、大変遅れましたがリクエストに応えてみました。


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愛の行方

美琴「それにしても、いくらデュエルに勝ったからと言っても、足下をしっかりと確認しておかないと、大怪我するわよ?」

 

龍亞「おか…、美琴さん。そんなに子供扱いしないで下さいよ!」

 

お母さんと言いそうになった龍亞は、その言葉をグッと我慢した。

もし言ってしまったら、これまでの全てが変わってしまう。

 

そう思った龍亞は、どうしても望んだ言葉を言い出せなかった。

 

そして美琴から離れる為に、腕を伸ばした。

 

美琴「もう…龍亞くんったら意外と大胆なのね。」

 

龍亞が伸ばした手は、美琴の胸に当たっていたのだ。

 

龍亞「す、すみません!!わざとじゃ無いんです!」

 

美琴「そんなの知ってるわ。それよりも、これから少し時間あるかしら?」

 

美琴は、龍亞のタッグパートナーであるルイズに確認をとるように、ルイズの方を見た。

 

ルイズ「別にこの後、次のデュエルまで大して重要な用事は無いけど…。」

 

美琴「だったらちょうど良いわ。実は、私の旦那が龍亞くんと話がしたいって言って聞かなくてね。」

 

龍亞「わかりました。それよりも、早く離してください!」

 

龍亞がそう言うと、忘れてたのか慌てて美琴は龍亞を離した。

 

美琴「それじゃあ、早くあの人の所に行くわよ。」

 

そう言って美琴は、龍亞の手を握りなから歩いて行った。

 

プラシド「本当に大丈夫なのか?あのフェイス・レスって男、正体不明すぎて怪しいと言うか…。」

 

ルイズ「多分大丈夫だと思うよ。美琴さんもいてくれるし、もしもの時はボクがかけつけるさ。」

 

~~~通路~~~

 

美琴に手を繋がれていると、龍亞の胸の中に今まで感じた事のない、暖かさと優しさ、そしてなぜか虚しさと寂しさがあった。

 

美琴が、自分の母であれば…と思う程感じるこの感覚の正体に、龍亞は気づいていた。

だが、認めたく無く必死に否定をした。

 

美琴「そんな暗い顔して、何か嫌なことを考えてるの?それだったら…。」

 

美琴はそのまま、龍亞の手を自分の胸に当てた。

 

突然の事で、龍亞は言葉を失っていた。

 

美琴「貴方のことは、あの人から聞いているわ。辛い事があったのね…。

でも、私の温もり感じる?私は龍亞くんの味方なのよ。

困った事があるなら、言ってほしいの。」

 

美琴にそう言われた龍亞は、深く深呼吸をした。

 

そして意を決して、自分のこころの内を話した。

 

龍亞「美琴さん、俺は幼い頃から両親の愛を感じた事がなかった。

でも、美琴さんにあった時から俺のお母さんが美琴さんだったらと思う楊になったんだ!」

 

フェイス・レス「それが、お前の心の貧しさであり、心の闇なんだよ龍亞。」




ついに暴露しましたね。
両親の愛に飢えている龍亞からすれば、魅力的な愛情でしょうね。

リクエスト等がありましたら、えんりょせずに教えてください。


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挑発

フェイス・レス「それにしても、あれだけ自分の命をかけてまで守った男が、ここまで弱い心だなんてな。これじやあ、暦も浮かばれないな。」  

 

龍亞「なんだと!もう一度言ってみろ!お前に、暦兄ちゃんと俺達の何がわかるんだよ!」

 

フェイス・レスの発言に、龍亞は怒りの表情になりながらフェイス・レスに突っ掛かった。

 

そんな龍亞の反応を狙っていたのか、フェイス・レスは高笑いをした。

 

フェイス・レス「何がわかるかだと?そんな事、お前が知る必要は無い。暦は、お前を新たな時代の先導者と見込んで散って行った。

だが当のお前は、過去の闇ともいえる家族愛の餓えに悩まされ、飲まれようとしている。」

 

さっきまでの態度とは違い、真剣な口調や雰囲気に龍亞は少しだけ押されていた。

だが、すぐにフェイス・レスを睨み付けた。

 

フェイス・レス「フッ、いっちょ前に強気な顔をする。だがな、ハッキリと言っておく。今のお前には、暦が命をかけた程の価値はない!」

 

龍亞「俺をバカにするだけじゃなくて、暦兄ちゃんもバカにするなんて!お前だけは絶対に許さないぞフェイス・レス!!」

 

フェイス・レス「良いデュエリストの目だな。ならば、決勝まで勝ち抜いてこい!

それが出来なければ、お前は本当にそのまでの男だってことだ。さぁ行くぞ美琴。」

 

そう言ってフェイス・レスと美琴は、龍亞から離れていった。

その途中、美琴は心配そうな顔で龍亞の方を向いた。

 

廊下を歩いている二人に、とある男が近づいてきた。

 

Z-NOE「本当にあの様な事を言って良かったのですか?貴方にとって龍亞君は・・・」

 

フェイス・レス「それ以上はいわなくても良い。お前の言いたい事はわかってるさ。」

 

エリック「だが、それも龍亞の成長のためには必要だって言うんだろお前は。」

 

いつの間にか、エリックまでもフェイス・レスの前に立っていた。

 

フェイス・レス「さっきの話を盗み聞きか。お前ら二人が俺の前に来るのはわかってたさ。

俺達は、龍亞のせいで絶望を味わい、龍亞に会えたお陰で全てを救われた人間だ。そんな俺達が龍亞に恩返し出来る事は何かと考えていた。」

 

フェイス・レス「俺達は誇り高きデュエリストだ。何か返せるとしたら、デュエルの中でしか返せない。

ただ、普通にデュエルをするだけではダメだ。本気の、俺を本気で倒そうとする龍亞と戦う事が必要なんだ。」

 

エリック「まっ、悔しいけどこの中で一番龍亞を想ってるのは、お前たからな。

今だけはお前のやり方を黙っててやるよ。」

 

フェイス・レス「ありがとな。それに、これは龍亞への最終試験でもあり、俺の望みでもある。

まぁ、全ては決勝が始まってからって事だ。」

 

そう言ってフェイス・レスは、また歩みを進めていった。




本当に謎だらけの男ですねフェイス・レスは。
暦を貶したと思ったら、龍亞への恩返しだなど。


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護る盾と壊す盾 1

MC「さぁ、WTGPも準決勝第1試合が開始されようとしているぞ!」

 

会場は、準決勝の開始を心待ちにしていたのか、まさに一体となりながら盛り上がっていた。

 

そして鬼柳、ミスティチームとフェイス・レス、美琴チームも、既に会場入りを果たしていた。

 

MC「準決勝は、特別ルールを採用して、本来タッグデュエルの大会だが、この準決勝にかぎり、シングルデュエルでの対決だ!」

 

鬼柳「シングルデュエルだと?全く遊星は何をかんがえているんだ。」

 

フェイス・レス「ハッハッハ!さすがは、治安維持局局長だ!なかなか、楽しませてくれる采配だな。なぁ鬼柳、ここはお互い愛する嫁さんの前で、男を見せようぜ?」

 

鬼柳「ふん、お前が誰かはよくわからないが、挑まれたデュエルを逃げるわけにはいかない!

良いだろう、シングルデュエルを受けてやる!」

 

鬼柳、フェイス・レス「デュエル!!」

 

~~~鬼柳1ターン目~~~

 

鬼柳「俺のターンドロー!俺は手札から《無の連獄》を発動!その効果で、デッキからカードを1枚ドローする。

そして俺は《インフェルニティ・ボーガニアン》を守備表示で召喚する。」

 

レベル2 悪魔族

 

攻撃力 500 守備力 900

 

鬼柳「そしてカードを2枚伏せて、ターンエンドだ。この瞬間《無の連獄》のもう1つの効果により、俺は手札を全て墓地に送る。

これでハンドレスコンボの準備は整った!」

 

~~~フェイス・レス1ターン目~~~

 

フェイス・レス「俺のターンドロー。成る程、さすがは龍亞やルイズが認める実力を持つデュエリストだ。先行1ターン目から、早速自分の形にするなんてな。

だが、そんなお前に厄介な事をしてやろう。」

 

フェイス・レス「俺は手札よりライフを半分支払い速攻魔法《古よりの決闘》を発動!その効果によりお互いはデッキからカードを1枚ドローする。」

 

鬼柳LP 4000 フェイス・レスLP 2000

 

フェイス・レス「そしてお互いは、如何なる場合であっても手札を0枚にする事は出来ない!」

 

鬼柳「な、何だと!!そんなカードがあるだなんて!!」

 

フェイス・レス「さらにお互いのモンスターは、相手の手札に攻撃する事が出来る!!

俺は《異次元銃士 ミラクル・コレダー》を攻撃表示で召喚する。」

 

レベル3 サイキック族

 

攻撃力 1100 守備力 600

 

フェイス・レス「《異次元銃士 ミラクル・コレダー》で《インフェルニティ・ボーガニアン》に攻撃!

『光の魔弾』」

 

フェイス・レス「俺はカードを2枚伏せて、ターンを終了する。」




皆様、本当にお久しぶりです。
大スランプにより、更新が大幅に遅くなりました。  

あまりに久しぶりな為、何を書いているのか自分でもわかりませんが、少しずつ元の状態に戻していきますので、少しの間はリハビリを兼ねて可笑しな内容かも知れません。
ご了承ください。


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護る盾と壊す盾 2

~~~鬼柳2ターン目~~~

 

鬼柳「俺のターンドロー。俺は手札から《インフェルニティ・ネクロマンサー》を守備表示で召喚する。」

 

フェイス・レス「忘れてはいないと思うが、俺が発動した《古よりの決闘》の効果で、手札0枚にする事は不可能だぞ?」

 

鬼柳(クッ!確かにフェイス・レスの言う通り、俺のデッキの戦術であるハンドレスコンボは、封じられてしまった。普通ならここで終わりだが、龍亞様とルイズ様の為にもここで諦める訳にはいかない!)

 

鬼柳「俺は伏せカード《闇からの召集》を発動する。その効果で、自分フィールドの悪魔族を1体選択する。

そしてデッキから選択したモンスターのレベル以下の悪魔族モンスターを1体、特殊召喚する。」

 

鬼柳「俺が選択するのはレベル4の《インフェルニティ・ネクロマンサー》だ。よってデッキから《インフェルニティ・アックス》を攻撃表示で特殊召喚する!」

 

レベル4 悪魔族

 

攻撃力 1900 守備力 1200

 

鬼柳「そして《インフェルニティ・アックス》で《異次元銃士 ミラクル・コレダー》に攻撃!

『地獄の一閃切り』」

 

フェイス・レス「ならば《異次元銃士 ミラクル・コレダー》の効果発動。このカードが攻撃された時、デッキの上からカードを3枚墓地に送る事で、このカードを守備表示にする。」

 

鬼柳「ダメージは与えられなかったか。だが、例えハンドレスコンボが使えなくても俺は諦める訳にはいかない!

俺はこれで、ターンエンドだ。」

 

~~~フェイス・レス2ターン目~~~

 

フェイス・レス「俺のターンドロー。俺は手札から《勝利への施し》を発動する。この効果でお互いはTeXだが5枚になるようにドローする。」

 

フェイス・レス「お前は《古よりの決闘》の効果は、お前の戦術を防ぐのが目的だと思ってるがそれだけではない。

俺は《閃光のバルトランマ》を攻撃表示で召喚。」

 

レベル2 獣族

 

攻撃力 900 守備力 1200

 

フェイス・レス「そして《閃光のバルトランマ》で攻撃する!」

 

鬼柳「何だと!お前のモンスターの攻撃力では、俺のモンスターには敵わない筈なのに・・・まさか!」

 

フェイス・レス「そう、俺が攻撃するのは、お前の手札だ!さぁ《閃光のバルトランマ》よ、鬼柳の手札に攻撃だ!

『ブロード・バレット』」

 

フェイス・レス「攻撃したのは、魔法カードか。モンスターじゃ無く良かったぜ。《閃光のバルトランマ》がカードを破壊した時、デッキからカードを1枚フィールドに伏せる。

俺はさらに、カードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

鬼柳「手札のカードにすら攻撃出来るデュエルか。ここからのデュエルは、今までとは違う未知の戦いになりそうだな。」




フェイス・レスは、トリッキーなデュエルを得意としてますね。
それに対して、鬼柳はある種王道ですから対称的ではありますね。

一応《古よりの決闘》は、原作の決闘者の王国編での、遊戯VS海馬のデュエルを参考にしています。
あの戦うカップ焼きそばです。


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