超次元ヒーロー ネプテューヌ×ネクサス (ハードモード)
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introduction. 光矢-ウルトラマンネクサス-

 緋剣 光矢(ひつるぎ こうや)/ウルトラマンネクサス

 

 身長 166cm

 

 体重 50kg

 

 趣味 ゲーム(主にネプテューヌシリーズでRe;Birth3までプレイしている)と特撮(特にウルトラシリーズだが他の特撮も視聴済)とアニメ鑑賞(当然アニメ版も視聴済)

 

 好きなゲイムキャラ 秘密(一応転生前に推していたキャラは2人いる)

 

 少し長めの黒髪で神曰く守護女神たちと釣り合う程の容姿であるが本人は過去に(特撮キモオタの親なしっこ)と呼ばれていた為に自分の容姿に自信が持ててない(だがこのあだ名は周りの男子が光矢を嫉妬して呼んでいただけだと神は言っている)一人称は「僕」。

 

 過去のあだ名からも中々のオタクのであり転生して1つだけ落ち込んだ事はもうネプテューヌシリーズのゲーム(転生前にVⅡの発売日は発表されていた)とウルトラシリーズ(エックスの予告もされていた)が見れない事。

 

 転生前から人一倍正義感が強く躊躇なくいじめの現場を目撃すれば庇ったり不良が悪戯をしていたら止めに入っていた、しかし相手を傷付けたくない思いから全く手を出さずいつも自分がいじめを受けたり暴力を受けていた(アイエフ曰く見た目からでも絶対に人を傷つけるような性格ではないらしい)、そんな自分に無力さすら感じており自信を責めていた節すらもあるが神を始め一部の者は彼を支持しており気付かない内に彼を助ける者も少なくなかった。

 

 物心つく前に両親に捨てられ施設で暮らしていたがそんな風に見えないぐらいのお気楽で何処か間の抜けた部分があり上記から無鉄砲な部分もあるがちゃんと考察するべき時には考察し自己分析や人の機微には鋭く決して鈍くはない。

 

 転生前の身体能力についてもただ喧嘩や武術をやっていないだけでそれなりにはある方で大抵のスポーツはそつなく熟す、勉強も中の上ぐらいで決して低いわけではない。

 

 神から「ウルトラマンの力を授ける」と言いながら「ウルトラマンその者になる」と結構な詐欺を受けててもある程度覚悟していて神との「ゲイムギョウ界を仲間と共に守る」という事にも決して安請け合いはしていない。

 

 特撮好きでウルトラマンネクサスが特に好きだったのは「どんな追い込まれても決して諦めず何度も立ち向かい最後には自分自身で答えを出した孤門や適応者みたいになりたい」という憧れから。

 

 ネプテューヌシリーズが好きなのは施設を出て1人暮らしを初めて最初に買ったゲームであり買った理由は「パッケージを見てピーンと来た!」らしい、あとパロディーネタも好きだったらしい。

 

 自分の授けられた力に喜びはするも不用意に見せつけるような行動は取らず咄嗟には自分の正体を隠そうとしている、これはウルトラマンが「決してすべての人が理解されるわけがなく、危険視する者をいれば快く思わない者もいる」というウルトラシリーズ作品を見てそういう考えも持っていた為(必ずしも人の為に戦う姿が理解されるとは思っていない)

 

 アイエフやコンパの声だけですぐに気付いたりモンスターの配置すら覚えている事からネプテューヌシリーズは人並み以上にやり込んでいる様子。 

 

 ガルべロスの特徴も良く知ってことからウルトラ関連の知識もネプテューヌシリーズと恐らく引けを取らない。

 

転生してからは自分の身体能力・感覚などが常人離れした事に多少は戸惑いモンスターを倒す事に罪悪感も覚えるなど苦労も絶えないがアイエフやコンパとの出会いで新たな友を作り正体を知りながらも光矢に理解を示したイストワールの願いと共にゲイムギョウ界を守る為に犯罪組織マジェコンヌとスペースビーストと戦う事を決意する。

 

エボルトラスター&ブラストショットは光矢の力で作り出している為に他の者には一切扱えず例え奪ったとしてもいつでも手元に戻せるので変身アイテムを奪われて変身不能になる事はない。

 

 

 

 

 

 神に与えられた特典

 

 強制 ウルトラマン(ネクサス)の力を授ける(だがこれは授けるというよりウルトラマンネクサスという形を持った力その者にし人間ではなくなっている)。

 

 1つ 平成ウルトラマンの技をすべて使える(範囲はティガからギンガまで、というのも光矢が視聴していないウルトラ作品の技は使えない)。

 

 2つ どこまでも強くなる力と身体。

 

 3つ 自分の強さをレベルとしていつでも見える(これは各章の初めに載せます、LvとHP(変身していられる分)・SKL(覚えている技の数)・NXS(光矢と絆を繋いだ人数))

 

 4つ オリジナルモードの実装。

 

 5つ ストーンフリューゲルを思い描いたライドメカに変化する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ウルトラマンネクサス

 

 光矢が変身したウルトラマンであり姿は原作に非常に似ているがウルトラマンノアと同一ではないことから背中のイージスを思わすクリスタルはない。

 

 ウルトラマンネクサスは光矢その者であり光矢が力を開放した姿と言って良い、体力制であるが光矢の体力が人間状態で技を発動すら出来ずエボルトラスターを引き抜けなかったが(ある種の警告サイン)強い意志によって変身出来た為にある程度気合で補正出来る。

 

 原作では光を「受け継ぐ」という意味合いが強かった事に対し近作品では光を「繋ぐ」という意味合いを強くしている、光矢のレベルアップと同等に光矢が絆を繋いでいく毎に強くなり力を引き出していく、そして時には「繋いだ絆」が光矢に力を与える(ガルべロス戦でもコアファイナルに似た現象が絆を繋いだ事で起きた)。

 

 初戦ではそれなりに動けていたがこれは視聴したウルトラシリーズの戦い方を真似しただけで実際はかなり戸惑いながらも戦っていた。

 

 

 

 

 

 

 アンファンス(変身直後はこの形態)

 

 ネクサスの基本形態で別名「銀色の巨人」、基本形態らしく一番体力の減りが少ない、原作との一番の違いはこの形態でもメタフィールドを展開出来る事。

 

 使用必殺技

 

 クロスレイ・シュトローム

 

 

 

 

 

 ジュネッス???

 

 

 

 

 

 ジュネッス???

 

 

 

 

 

 

 ジュネッス???(完全オリジナルは多分これだけ) 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 神様(自称)

 

 容姿 大人ネプテューヌに非常にそっくり(まだ光矢が転生する前の時間でははまだVⅡは発売されていなかったので変な言い回しになっていた)

 

 光矢にウルトラマンネクサスにし転生させた張本人。

 

 前々から光矢には注目しており数ある候補者の中で光矢しか選択する気がなかった程。

 

 その理由はどんな時でも自分を曲げない強い意志と優しさを持っていた為と語っているがそれ以外にもかなり褒めていた事からもかなりのお気に入りだと伺える。

 

 読心能力がある他に先述の特典を与えたり正に神の如き能力を発揮している。

 

 だが「神は嘘をつかない」と言っておきながら光矢に「ウルトラマンネクサスの力を授ける」という特典に対し「ウルトラマンネクサスその者にする」という結構な詐欺まがいな事もしている(だが3つめの特典を考えるとどうしても人間のままだと限界があり特にネクサスは肉体が酷使される事を考えると妥当とも思われる。)

 




必殺技、ジュネッスは本編で初登場した毎に更新していきます。


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Episode.0 転生-リンカーネイション-

個人的にネプテューヌ×ネクサスが合うと思って書きました、でもシリアスじゃなくシリアルでいきたいと思います。

光矢はバカです、正真正銘のバカです(大事な事なので2回言いました)。

光矢にイライラしなかったら駄文ですが楽しんでいってください。


僕は緋剣 光矢(ひつるぎ こうや)、突然だけど僕は今さっき死にました!

 

 言いたい事は分かる!、だっていきなり死んだって言われても何も分かるわけないしまずは僕が死ぬ直前に起きた出来事を教えます。

 

 確か・・・バイト終わりで自分の部屋に帰っている最中に子供が車に轢かれそうな現場を目撃して慌てて突き飛ばして助けたまでは良かったけど僕の方が轢かれて死んじゃったんだよね・・・

 

 ちなみに僕は大学に入学したばかりの1年、入学当初から「子供っぽい」ってみんなにからかわれています。

 

 今僕がいる場所だけど、なんか一面真っ白でまるで天使でも降りてきそうな所でなんか僕自身はあんまり死んだ感覚がないんだけど死んだ後ってどうなるのかなって実は少し気になっている所だよね我ながら呑気だと思う。

 

「確かに呑気だね・・・それだけ肝が据わっているのかもしれないけど」

 

 そうかな~♪、褒めても何も出ないよ~・・・っ!?

 

「今更気付いたんだ・・・」

 

 えぇー!!、いきなり紫髪の某駄女神のそっくりさん?でもなんか何処か大人びている女性が神話でよくある白い服装で現れたよ!?

 

「その駄女神がいる世界を管理している神だよ、緋剣光矢」

 

 神様?、天使じゃなくて神様キター!!、さっきから僕の心の声が分かるのは神様だからか!・・・うん?、なんかさっき気になる事を言ったような?

 

「私が「超次元ゲイムネプテューヌ」と君たちが呼んでいる平行世界を管理している事だね」

 

「それってあのゲームの・・・嘘!?」

 

「本当、神は嘘をつかない」

 

 スゲー!!、あのゲームすごく好きだったんだよな!

 

 もう死んで出来なくなっちゃったけど・・・あれ?、いきなりすごく自分が死んだ感覚が?

 

「ふふっ・・・面白いね、普通死んだら思い残した事があった後悔したり落ち込んだりするものと聞いたけどね」

 

「それは・・・僕は毎日心残りだけはないようにって生きてきたから」

 

「その為にいじめに遭っているクラスメイトを庇って自分がいじめられても?」

 

 そう僕自身そうやって生きてきた手前によくいじめに遭ったり不良の人たちにタコ殴りにされたっけ?

 

 でも「あれに」比べたらそんな事なんていくらでも耐えられた。

 

「物心がつく前に親に捨てられた事かな?」

 

「うん・・・今はもう全然だけど幼稚園ぐらいの時は正直辛かった・・・」

 

 僕は両親の顔すら知らず捨てられてつい最近まで施設暮らし、でも僕には同じ施設に友達がいたおかげで別にグレたりはしなかったけど。

 

「だからこそ、ヒーローに憧れたのだろう?」

 

「かも・・・しれない」

 

 僕が「子供っぽい」って言われる理由が特撮ヒーロー・・・特にウルトラマンが大好きだったから。

 

「その中でも「ウルトラマンネクサス」が特に大好きだね」

 

「なんでもお見通しだね、流石は神様」

 

 なんか感傷に浸っているような気がするけど、この神様は俺をどうするんだろう?、やっぱり天国か地獄かどっちに行くか決められる?

 

「君はどちらにも送らないよ、実は私が管理する世界に転生してもらう事になっている」

 

「えっそれって「ゲイムギョウ界」に転生するって事!?」

 

「そういう事だね、そしてこれまでの君の行いを考慮して転生の際の特典をあげるよ、でも1つは強制的に授けるけどね」

 

 ゲイムギョウ界で暮らせるだけで叫びそうになっているのに特典までくれるなんてなんて太っ腹な神様なんだ!?

 

「煽てても何もしないよ、強制するのは君にはウルトラマンの力を授かってもらう、君の一番好きなネクサスで良いね?」

 

「それって僕にとってはむしろご褒美って言いたいけど・・・もしかしウルトラマンネクサスとしてゲイムギョウ界で戦えって事?」

 

「1人という訳じゃないよ、その世界の守護女神(ハード)や仲間たちと協力して戦ってほしい、実は・・・」

 

 別に戦う事には良いけど何か神様には深刻な事があるみたい。

 

「本来ゲイムギョウ界にいない災厄が世界を超えて現れてしまったけど、今そのゲイムギョウ界に行けるウルトラマンがいなくてね、最後の手段として君をウルトラマンとして転生させる事にしたんだ」

 

 なるほど~・・・ウルトラマンで対抗するって事は怪獣たちの知識を知っていて且つネプテューヌの世界の知識も把握している最も相応しい人材が僕なんだ、でもあの時僕が死んでいなかったらどうなっていたんだろう?

 

「君はあの場で死ぬ事が確定したしウルトラマンにするのは君って決めていたから」

 

「どうしてこんなに弱い僕を?」

 

 結局庇おうとして一緒にタコ殴りされるような僕を選んだだろう?、何も守れていない証拠なのに・・・

 

「君は確かにこれまで力はなかったかもしれないがその君には意思の強さと優しさがある、そんな君だからこそになってほしい」

 

 そこまで神様に言われたら照れるなぁ~・・・そこまで言われたら断るなんて言う選択肢はとっくに消えた!

 

「僕で良ければウルトラマン・・・出来ればネクサスになります!」

 

「その返事を待っていたよ、では他の特典はこのボードに書いてね、個数は・・・5個までにしよう」

 

 神様に白いボードとペンを渡されるけどどうしようかな・・・3つは決まっているんだけどあと2つは・・・よしっ!これに決めた!

 

 ボードに特典を書いて神様に渡すけど神様が凄い唸っている。

 

 別に「女神ハーレムフラグが必ず建つ」とか「一生遊んで暮らせるお金が貰える」とか邪な特典は書いていなかったと思うけど・・・

 

「何個か私が最初から与える物と被っているね・・・「「ブラストショット」と「ストーンフリューゲル」」は元々ウルトラマンネクサスになる特典の付属品だし「容姿を守護女神たちと釣り合うぐらいに良くする」って言うのも今でも充分釣り合っているから却下、後は良いけど何か2つない?」

 

 後の3つは「平成ウルトラマンの技を全部使えるようになる」と「どこまでも強くなる肉体と力」と「自分の強さをレベル(Lv)としていつでも見えるようにする事」だったけど、そんなに僕って容姿って良かったかな?

 小中学校の時なんて(特撮キモオタの親なしっこ)なんて呼ばれていたけど。

 

「それは周りの男子たちが嫉妬してそう呼んでいただけだよ、実際に君は女子からそう呼ばれていなかっただろう?」

 

 神様は当然のように言うけど、そう言えばそうだったような?・・・ってまずは2つの特典を考えないと!

 

「ないのであれば、1つは君が考えていたネクサスの「オリジナルモード」と「君が頭に思い描いたライドメカにストーンフリューゲルが変化する」というのはどうかな?」

 

 神様からの提案に僕は驚愕していた、ネクサスのオリジナルモードっても僕の黒歴史ノートまでバレてる!?、でも好きなライドメカに変化するのは嬉しいなぁ~「ファイターEX」や「αスペリオル」なんて好きなんだよな~勿論ネクサスの「クロムチェスター」も好きだけど。

 

「どうやら決定みたいだね、では早速転生してもらうよ」

 

 神様はにこやかな表情で右手から大きな杖を取り出し真上に掲げたら俺の身体が光り出した!?

 

「詳細は君の家に置いておくから、ちゃんと読んでねそれと・・・」

 

「ゲイムギョウ界を仲間と一緒に守って・・・「ウルトラマンネクサス」」

 

「・・・ラジャー!!」

 

 僕は某ネオフロンティアな防衛隊の決めポーズで言うと神様は笑顔で僕を見送り僕は眩い光の中で謎の空間から消えてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『チュンチュン・・・』

 

 

 鳥の朝チュンで目覚める僕は見慣れないベットで寝ていて辺りを見渡す、そういえばゲイムギョウ界に転生したんだっけ?

 

 なんかすごくデカい使命を託された気がしたけど、今度はウルトラマンネクサスの力を授かったから頑張らないと!

 

 僕はベットから起き上がると置いてあった机の結構分厚い本が置いてあるけど神様の言っていた詳細ってこれ?

 

 僕はその本を読み進め断片的には内容を把握した。

 

 1、僕のいるゲイムギョウ界はmk2ベースで今の時代は守護女神たちがマジック・ザ・ハードに敗北してから1ヶ月後。

 

 2、僕は守護女神と同じく年を取らずある1つを除いての毒や麻痺などにはならない。

 

 3、僕がレベルアップするごとにウルトラマンネクサスで使える技を増えて技を使用する際の身体への反動も抑えられ人間状態でも技を使えるようになる。

 

 4、ウルトラマンネクサス=緋剣光矢その者でありウルトラマンノアと同一ではない、どこまで強くなってもウルトラマンネクサス=緋剣光矢のまま。

 

 5、ウルトラマンネクサスは体力制、メタフィールド展開時も制限時間はないがジュネッスはアンファンスよりも2倍以上の負荷が掛かりメタフィールド展開時も同様、同時に行うと4倍の負荷が掛かる、だがメタフィールドはアンファンス時でも展開可能。

 

 6、3年間みっちり鍛え(レベルアップ)、パープルシスター救出後は共に行動する、既にお膳立ては済んでいる。

 

 って結構ツッコミどころがあるなぁ・・・特に怪獣との闘いに巻き込みたくないからなるべく原作キャラには関わりたくなかったけど・・・あぁまだ書いてあった。

 

 7、守護女神や仲間たちとの絆でもレベルアップする、積極的にコミュニケーションを取ってね♪

 

 ・・・間違いなくこれで釣ろうとしているね、1本釣りされる前に・・・

 

 僕は自分の家中を探し回り自分の家がそれなりに広い事に驚くが肝心な物が全く見当たらなかった

 

 「エボルトラスター」・・・ウルトラマンネクサスに変身する為に必要なアイテムだが何故か全然見つからない。

 

 僕は無駄だと思いながら左手を突き出し「出てこい!」と願うと・・・

 

 僕の左手が光始め収束していくとなんと鞘のついた短剣のようなアイテム「エボルトラスター」が現れる!

 

「えっ?うそっ!?、じゃあもしかして・・・」

 

 僕は家の端っこにエボルトラスターを置き離れた寝室に戻りまた「出てこい!」と願うと。

 

 光と共に目の前にエボルトラスターが現れる、どうやら願うだけで目の前に現れる便利機能つきみたい。

 

 という事はブラストショットも・・・と思い両手をバッと広げると両手に光が溢れ出し収束していくと小型銃「ブラストショット」が両手に現れた。

 

「本物のエボルトラスターにブラストショット・・・よしっ!、まずはレベル上げだー!!」

 

 僕はずっと憧れていた本物のエボルトラスターとブラストショットを手にして意気揚々と外に出掛けた。

 

 いずれ守護女神たちを救い出し仲良くなってこの世界を災厄から守る為に!!




今回は説明回です、次回はEpisode.1任務-クエスト-です。

次回も説明回になりそうな気がします。




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序章 誕生するネクサス
Episode.1 任務-クエスト-


今回はあのメーカーキャラたちが登場します、ウルトラマンへの変身はまだしません。


僕は今ギルドと呼ばれる仕事斡旋組織がある施設に向かった。

 

 勿論仕事を請け負う為に来たのだけど・・・はっきり言って目の前のコンソールの使い方が分からなかった。

 

 言い訳をすると僕は機械が苦手な上に明らかに僕が転生する前の現代より遥かに進んで見た事もない機械だらけだった。

 

「もしかしてお困りですか?」

 

 もの凄いほんわかした聞き覚えのある僕は顔を向けるとそこにはメーカーキャラであるコンパが困っていた僕を助けようとしていた。

 

「あのぉ・・・恥ずかしながらこれの使い方が良く分からないんです・・・」

 

「どうしたのコンパ?、また誰かにナンパでもされているの?」

 

「あっアイちゃん~、大変です!、この人タッチカウンターの使い方が分からないみたいです!」

 

 また何処かで聞いた声が聞こえると次は腰に9つの携帯電話を持つメーカーキャラアイエフと出会いアイエフはうんざりしていたように頭を抱えていた。

 

「その年でタッチカウンターの操作を知らないなんて・・・もしかして別の世界の人とか言わないでしょうね?」

 

「いや~あのぉ・・・実は山奥で暮らしているんですか父が倒れて急にお金が必要になってクエストを受けようと思って来たのですが・・・」

 

 アイエフのズバリな推理に僕は咄嗟に嘘をついてしまう、アイエフは疑っていたがコンパは涙目になっていた。

 

「そうだったんですか!?、大変ですね~・・・任せるです!、私とアイちゃんでしっかり教えるです!」

 

「ちょっとコンパ!?、またそんな安請け合いして!?」

 

「困った人を見捨てたら看護師の名折れです!」

 

 アイエフは根負けしてコンパと一緒に僕にタッチカウンターとやらの使い方を教えてもらった、まさか初日からこの2人に会うとは思わなかったけど、まさか機械の触り方まで教えてもらうとは・・・機械だけは苦手だけどいきなり迷惑を掛けちゃったな・・・

 

 僕は2人に教わりながらクエストを何個か受注する事が出来た。

 

「すいません・・・見ず知らずの僕なんかの為に時間を割いてもらって・・・」

 

「気にしないでくださいです、「困った時はお互い様」です!」

 

「まぁ大した事なかったから別に良いわよ・・・それよりも」

 

 コンパは天使の笑顔で答えてくれるがアイエフは僕を怪しむように見る

 

「あなた・・・本当に人間なの?」

 

 僕は思わず顔を引きつってしまう!、まさか1回も変身していないのにバレるとは思わなかったから。

 

「アイちゃん!、なんて失礼な事を聞くのですか!?」

 

「だってコンパも感じない?、何か分からないけどこの人を見ていると何処かネプ子やネプギアたちと近いものを感じるの」

 

「確かに私たちもそう思っていたのですが、それはこの人が優しい人だからです」

 

 ウルトラマン・・・っていうかもう僕と守護女神たちって近い存在なのかな?って考えているとコンパが勘違いしてくれてアイエフも納得したような素振りを見せていた。

 

「確かにとてもじゃないけど誰かを傷つけるような事を全くしそうにないのは確かね」

 

 確かにこの方人を殴った事なんて一度もない・・・自慢できるような大層な事じゃないけど。

 

「そう言えばあなたのお名前は?、私はコンパって言うです」

 

「私はアイエフ・・・まぁよろしく」

 

「僕は緋剣光矢って言います、憶えにくいと思いますので光矢で良いです」

 

 実は2人はゲームをやっているから良く知っているんだけどね・・・取り敢えず自己紹介したけど2人はちょっと困惑していた。

 

「コウヤさんですね?、改めてよろしくお願いしますです♪」

 

 コンパに握手を求められ応じてアイエフにもするよう促されアイエフとも握手する(アイエフは嫌々そうだったけど)

 

「・・・暖かい」

 

 アイエフはそう呟き僕とコンパがアイエフを凝視するとアイエフは慌てて僕の手を払い除ける。

 

 神様、やっぱり俺ってキモオタみたいです、思いっきり手を払い除けられました・・・orz

 

「で・・・ではコウヤさん、また会う時を楽しみしているです」

 

「はい、こちらこそ楽しみにしています・・・」

 

 コンパとアイエフはそう言って去っていき一度振り返ると申し訳なさそうにコンパがお辞儀をしてくれた。

 

 コンパが優しいだけなんだよな多分アイエフの反応が正しいと思う。

 

 ちょっと気持ちは沈んだけど僕はクエストを達成する為にバーチャフォレストという森に向かう事にしたが距離もあるしどうせならストーンフリューゲルで行こう。

 

 流石に市街地の真っ只中では呼べないので僕は路地裏まで移動しブラストショットを取り出し銃のような形をなるガンモードに変形させて真上に向かって撃ちまるで信号弾のような光弾が発射される。

 

 すると程なくして上空から石柩のような原作では適応者(デュナミスト)の移動アイテム「ストーンフリューゲル」が現れる。

 

 そういえばストーンフリューゲルって念じるだけで好きなライドメカに変化するんだっけ?、なら物は試しに原作ネクサスで登場した戦闘機クロムチェスターαをイメージする。

 

 するとストーンフリューゲルが光り輝くと一瞬で本物のクロムチェスターαに変化した!

 

 僕は目を輝かせて見ていたが戦闘機なんて動かした事ないし、どうやって乗ったら良いか悩むと今度は僕が光になりクロムチェスターの搭乗席まで移動してしまう。

 

 僕は驚きの連続だが取り敢えず「オプチカモフラージュ(俗に言う光学迷彩)を展開してバーチャフォレストまで向かって」って念じると本当に展開してバーチャフォレストまで向かっていた。

 

 ウルトラマンの力ってスゲーって思ったりしたけど、もう多分僕は「緋剣光矢という人間がウルトラマンの力を手にした」ワケじゃなく「緋剣光矢という人間の姿と名前を持っているウルトラマンその者」になったって事だよね。未だに実感は沸かないけど詳細とアイエフの態度を見る限りもう僕は人間ではなくなったんだよな。

 

 別段人間でいたいとは思わなかったしウルトラマンの力を手にするんだからそれなりに覚悟は最初から出来ていた。

 

 それよりも僕はもう目の前で誰かが苦しんだり悲しんだりするのは見たくない!、だからこそ僕は今度はウルトラマンとしてみんなを守って見せる!・・・なんて意気込みながら僕が住むことになった守護女神パープルハートが治めているプラネテューヌを見て決意を固めた。

 

 そういえばアイエフもコンパも街の外に向かっていたような・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クロムチェスターαの乗ってからわずか5分でバーチャフォレストの入り口に到着した。

 

 僕はまた光になって外に出るとクロムチェスターも光となって霧散し消滅してしまう。恐らく異次元にでも保管されているんだろう。

 

 僕はブラストショットを構えて森の中に入っていきまずはクエストの1つ薬草を摘み始める

 

 この感じだと薬草のクエストは余裕だな、出来れば少し多めに取っておこうと摘んでいた時

 

「ヌラ~」

 

 特徴的な鳴き声と共にバーチャフォレストだけでなくどこのダンジョンでも出没する雑魚モンスター「スライヌ」が現れる。

 

「やっとおでましか・・・お前には恨みはないがこれも生活の為だから」

 

 僕はブラストショットをグリップとバレルを真っ直ぐに変形させたエアーバーストモードに変形させバレル下部をポンプアクションしスライヌに向けてトリガーを引く。

 

 すると球状の波動弾が発射されスライヌに直撃すると瞬く間に消滅した。

 

「ヌラー!」

 

 断末魔を挙げながら消滅するスライヌを見て言いようのない罪悪感に襲われる。

 

 僕は今さっき命を奪った、モンスターとは言えそこに生きてる命を僕は自分勝手な理由で奪ったんだ、綺麗事ってのは重々承知している、これから怪獣と戦ってもっと多くの命を奪う事になるんだから早く慣れなきゃいけない・・・でも本当に慣れなきゃいけないのか?

 

「「「「「ヌラ~」」」」」

 

 そんな事を考えていると十体以上のスライヌの他にダイコンダ―や馬鳥に加えスライヌの集合体ビックスライヌまで控えていた。

 

「どうしよう・・・ポンプアクションのブラストショットだけじゃ数が多すぎる・・・そういえば詳細には」

 

 と呟くと家に置いてあったはずの詳細本が光と共に現れ僕が見たいページが自動的に開かれる、これももう僕の力の一部ってわけね。

 

「え~と何々・・・エアーバーストモードでポンプアクションしてトリガーを引かず軽く振ると・・・」

 

 僕は詳細通り行うとブラストショットの銃口から光の刀身が伸びてきた。

 

「これが「ソードモード」か・・・っ!?」

 

 僕が感心している間にモンスターたちが僕の目の前まで迫るが僕はある事に気付く。

 

 モンスターの動きが・・・一度も武術も喧嘩もした事もない僕でも簡単に見切れるほど遅い?

 

 余裕のない僕はソードモードでモンスターを切り裂いていきどんどんと消滅していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さっきの戦闘から数分後、僕はバーチャフォレスト奥の地下洞窟にいた。

 

 さっきのモンスターだけど3分もしないうちに倒してしまった、多分武器が強すぎるだけだと思う。

 

 それにさっきの戦闘で分かったけどモンスターの動きは遅くなっていない、多分ウルトラマンその者になった僕の動体視力なり感覚が常人よりも遥かに強化されたんだと思う。というかそれしか説明が出来ない。

 

 未だに人間の感覚の僕からしたらなんだか自分の身体じゃなくなったようでちょっと気持ち悪いがすぐに慣れるだろうと深刻には考えていなかった。

 

「それにしてもいないなぁ~・・・もしかしても誰かが倒したのかな?」

 

 何故僕が地下洞窟にいるかっていうと最後のクエストである「地下洞窟に潜むエンシェントドラゴンの討伐」を達成する為だけど・・・確かバーチャフォレストはLv1らへんで攻略する一番最初のダンジョンなのにもうドラゴンタイプのモンスターっていたっけ?・・・もしかしてRe;Birth2のモンスターの配置なのか?

 

「ア・・・イチャ・・・逃げ・・・です!!」

 

「い・・・わよ!、コン・・・だけ・・・なさい!!」

 

 すると僕は洞窟の奥から聞こえる微かな声を捉えた!、間違いなくピンチと分かる状況に僕は声のする方向に走っていく!

 

 およそ4㎞ぐらいか・・・間に合ってくれ!ってなんで距離が分かるんだって無粋なツッコミは今はなしだ!

 

 僕は1分弱で洞窟奥の広い空洞の中に出る・・・もう脚力については何も言わない。

 

 するとそこにはエンシェントドラゴンじゃない!?、エレメントドラゴンに互いに庇いながら追い詰められるアイエフとコンパの姿があった。どうやら2人も僕と同じくエンシェントドラゴンの討伐クエストを請けていたみたいだ。

 

 今まさに火球を放とうとドラゴンは溜めてアイエフとコンパは諦めたように互いに寄り添う!

 

 僕は一心不乱に走る!

 

「間に合ってくれー!!」

 

 僕はそう叫ぶと身体が光り出しまるで高速移動しているようで一瞬で2人の目の前に到着し僕は2人を庇う。

 

 ドラゴンは何回か火球を放ちものすごい爆破音がしたけど・・・僕たちは丸焦げにはなっていない?

 

 僕は不思議そうに辺りを見ると僕たちの目の前には水面に生まれる波紋のような青色に輝く円形状のシールド「サークルシールド」が僕たちを守ってくれていた。

 

「あ・・・あなたは!?」

 

「コウヤ・・・さん!?」

 

 2人はいきなりの僕の登場に驚いていたけど僕は2人も庇うように立ちブラストショットガンモードをドラゴンに向ける。

 

「早く逃げてください!、こいつは僕1人で戦います!」

 

「そんな無茶よ!、こいつは普通はここにいるのがおかしいぐらいの危険種なのよ!!、あなた1人で戦えるワケが!?」

 

「そうです!!、一緒に逃げるです!!」

 

 2人の申し出は嬉しいが僕も一緒に逃げたらこいつは必ず追いかけて来る、それだけは避けないと!

 

「ありがとうございます、でも大丈夫です、ここは僕に任せてください」

 

 僕は2人にそう言い頷くと2人は見合い・・・そして。

 

「分かりましたです、でも私たちが逃げたらコウヤさんもすぐに逃げるです!」

 

「はい、僕はかなり臆病者ですから」

 

 僕はそう言うと2人は出口に向かって走りドラゴンはそこを狙い撃ちしようとするが僕はポンプアクションをし信号弾ではなく攻撃用の光弾を発射し火球と相殺させドラゴンの目の前にそびえ立つ。

 

 アイエフは不安げな表情で振り返りすぐに戻りコンパと共に逃げた。

 

 確かに僕は頼りないし臆病者だけど・・・今度は逃げるわけにはいかない!

 

「よしっ!、いくぞ!!、うおぉぉぉぉぉ!!」

 

 僕は雄たけびを挙げながらドラゴンに向かいドラゴンはその腕を振り上げ僕をその爪で切り裂こうと振り下ろす!

 

 だが僕はその動きを見切り振り下ろした直後、跳躍して回避し優に10mはあるドラゴンよりも高くジャンプしていた。 

 

 僕は咄嗟にソードモードに切り替えバク宙を決めて遠心力を加え。

 

「デェヤァァァァァ!!」

 

 僕はドラゴンを一刀両断にしドラゴンも大きく仰け反る!

 

 だがまだ倒しきれずドラゴンは一矢報いようと火球を放とうとする。

 

「ごめん・・・」

 

 僕は火球を放つ前にエアーバーストモードに切り替え波動弾を放つ!

 

「ギャオォォォォォ!!」

 

 波動弾はドラゴンに命中し虫の息だったドラゴンは断末魔を挙げながら消滅した。

 

 僕はこの上ない嫌な感覚にブラストショットを握り締めるが洞窟の出口に向かって歩いていく。

 

 だが僕の身体はまるで何tクラスの鋼がのしかかったように重くなりそのまま倒れてしまう!

 

 恐らくこれまでの戦闘による疲労と生身でウルトラマンの技を使ったのもあると思う。

 

 サークルシールドもそうだけど僕は咄嗟に使った高速移動「マッハムーブ」もウルトラマンに変身しないと使えない技だからね。でもサークルシールドは原作でも人間の時に使っていたっけ?

 

 僕はそんな事を考えているとどんどんと意識も遠のいていきそのまま洞窟の中で倒れてしまった。

 

 アイエフとコンパは無事に逃げてくれたと願いながら・・・。




既に正体を感づかれそうになったり初回から体力切れを起こす辺り光矢はバカですが、愛すべきバカを目指していきます。

次回はEpisode2襲来-スペースビースト-です。一応光矢はネクサスなので怪獣もといΧ獣であるスペースビーストたちと戦ってもらいます。

もしかして「災厄」というのは・・・?


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Episode.2 襲来-スペースビースト-

今回はタイトル通りビーストが登場し遂に光矢も!!


「うーん・・・いけない!、早く報告に・・・あれ?」

 

 確か僕はエレメントドラゴンと戦ってそのまま洞窟の中で倒れたはずだけど、また見知らぬベットで寝ていた。

 

 すると僕が寝ていた部屋に1人の訪問者が現れる。

 

「気が付いたですか?、良かったです~!」

 

 コンパが自分の事のように嬉しそうに言い僕も何処となく嬉しくなった、どうやら無事に逃げてくれていたみたい。

 

「ここはプラネテューヌの教会です、コウヤさんの家が分からなかったからここに連れてきたです」

 

 そうかプラネテューヌの教会なのか・・・という事は?

 

「コンパさんが俺を連れて来てくれたんですか?」

 

「違うです、最初にコウヤさんを見つけて教会で休ませようと言ったのはアイちゃんです」

 

 まさかアイエフが?、なんとなく嫌われているような気がしたからないと思ったけど。

 

「アイちゃんはイストワールさんの所にいるです、私もコウヤさんが起きたら連れてくるように言われていたです、もう起き上がれますか?」

 

「はい、もう大丈夫です」

 

 本当はまだちょっと身体が重いけど少し動くぐらいは逆に良いかもしれない、そう思った僕はコンパに連れられイストワールとアイエフが待つ部屋に向かう。

 

 確かイストワールはプラネテューヌの教祖でアイエフの上司だったっけ?、それに本に乗れるほど小さいって設定だったね。

 

 僕はコンパに連れられアイエフとイストワールが待つ部屋の前まで到着する、なんかすごく緊張するなぁ・・・

 

 コンパが先に入り僕も後を付いて入るとアイエフと宙に浮く僕が持っている詳細本と良い勝負の分厚い本に乗っているプラネテューヌの教祖イストワールが話していた。

 

「アイちゃん、イストワールさん、コウヤさんを連れてきたです」

 

「っ!?、コウヤ!?、もう起きて大丈夫なの!?」

 

「はい、お陰様でもう全然大丈夫です」

 

 なんかアイエフはすごい嬉しそうにしていてちょっと僕は困惑していた、アイエフは僕を嫌っていたわけじゃなかったのか?

 

「あなたがコウヤさんですね?、私はこのプラネテューヌの教祖イストワールです」

 

「あっすいません、どうやら休ませてもらって」

 

「いえ気にしないでください、コンパさんもアイエフさんもネプテューヌさんとネプギアさんの友達ですからね、断る道理はありません」

 

 そう言うとイストワールは僕のつま先から頭のてっぺんまで見ていく、僕もイストワールを見て本当に頭に乗りそうなぐらい小さいな思う。

 

「・・・アイエフさんやコンパさんが言っていたように本当にネプテューヌさんたちと近いものを感じます、それに何処か・・・いえなんでもありません」

 

 イストワールはアイエフやコンパと同じような事を言って更に何か意味深な事まで言う、そんな事を言うと余計に気になるがアイエフが僕に歩み寄る。

 

「あ・・・あの時はありがとう・・・」

 

「いえ、困った時はお互い様って事です」

 

 僕はそう言うとコンパは嬉しそうに微笑みかけてくれてアイエフは何故か僕から背けていた何処か顔を赤くしていたような気がしたけど・・・あっしまった!?

 

「クエストの報告をしないと!?」

 

 すっかりギルドに報告を忘れ僕は慌てて行こうとするが。

 

「待って!、もうコウヤの請けたクエストの報告は私たちでやっておいたわ!、これクエストの報酬よ!」

 

 アイエフが僕を呼び止めてある袋を渡す、その中にはクエストの報酬であるゲイムギョウ界のお金(クレジット)が入っていた。

 

「ありがとうございます・・・」

 

「これで助けられたのはチャラにしてもらうからね」

 

「えぇ勿論です、本当にありがとうございます!」

 

「本当にアイちゃんは素直じゃないです♪」

 

「うっうるさい!!」

 

 コンパに茶化されてムキになるアイエフに僕は不意に笑みが零れる。

 

『ドックン・・・』

 

 すると懐に納めていたエボルトラスターが反応したように鼓動音が聞こえ僕は咄嗟に胸を抑える。

 

「どうしたんですか?」

 

「あ・・・いえ」

 

 イストワールに尋ねられて僕は平静を装う、どうやら鼓動音は僕にしか聞こえず特に何か出そうな反応ではなくとても心が暖かくなるような反応だった。

 

「コウヤさん、あなたに1つ聞きたいことがあります、良いですか?」

 

「はい・・・何ですか?」

 

 僕は真剣な表情で尋ねるイストワールに息を呑んでしまう。

 

「あなたはウル・・・」

 

『ドクン!ドクン!!』

 

 イストワールが言おうとした時、またエボルトラスターが反応し鼓動音が聞こえるが今度はとてつもなく嫌な反応だった!

 

「イストワール様、緊急事態です!」

 

「っ!!、何かあったんですか!?」

 

 突如としてプラネテューヌ教会の職員が慌てて入ってくる、僕はその慌てぶりにとてつもなく嫌な予感しかしなかった。

 

「突然プラネテューヌ上空に黒い雲が!?、とにかく来てください!!」

 

 職員に促されて僕たちは教会の外に出て行く、黒い雲ってまさか!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 僕たちは教会の外に出るともうすっかり夜を迎えているはずなのにはっきりと分かる程の禍々しい黒い雲が紫色の雷を纏ってどんどん肥大化していく。

 

 やはりあれは原作のネクサスで何度も登場した!?

 

「コ・・・コウヤさん、そんなに恐い顔をしてどうしたんですか?」

 

「いや・・・なんでも・・・」

 

 コンパはすごいオドオドして僕に尋ねる、余程恐い顔をしていたんだろう僕は答えようとする。

 

 しかし黒い雲の中央から謎の光が放たれる!

 

 そして光が収束していくと遂に「災厄を招く真の怪物」がゲイムギョウ界に襲来してしまう!

 

「あいつは・・・ガルべロス!!」

 

 フィンディッシュタイプビーストガルべロス・・・こいつは原作のネクサスに登場し何度もネクサスやナイトレイダーと激戦を繰り広げたスペースビーストと呼ばれるΧ獣(かいじゅう)!!(Χが怪じゃないのはビーストが共通して特殊な振動波を出す為で確かネクサスも良く似た振動波を出すらしい)

 

「コウヤさん、まさかあの怪物の事を知っているんですか!?」

 

「あいつは僕がてんs・・・!?」

 

 イストワールやみんなに危うく正体をバラしそうなり慌てて口を紡ぐ。

 

「・・・防衛隊を出動させてください!、アイエフさんお願いします!」

 

「任せてください!」

 

 イストワールは僕を怪しむ事もなく察してくれたように職員やアイエフに指示を出してアイエフは走り去っていく。

 

「住民の皆さんにも避難勧告を!、コンパさんもコウヤさんも早くシェルターに!!・・・コウヤさん!?」

 

 イストワールは僕やコンパに逃げるよう促すが僕は逃げるわけにはいかない!!

 

 僕はあいつと戦う為にウルトラマンの力を授かったんだから!!、そう思っていたら僕は思わず市街地の中央に向かうガルべロスに向かって走っていた!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「住民の皆さん!、すぐにお近くのシェルターに避難してください!!、繰り返します!・・・」

 

 街に警報が鳴り響きガルべロスを火球を吐きながら街を蹂躙していた。

 

 僕は必死に逃げる人込みを逆走し人がいなくなった所で止まる。

 

 建物はガルべロスの吐く火球でボロボロになり倒壊している物まであった、そして逃げる人の悲鳴も飛び交いまるでプラネテューヌは地獄に変わりつつあった。

 

 これ以上の横暴を許すわけにはいかない!、僕は懐からエボルトラスターを取り出し右手に鞘を持ち右肩に構えネクサスに変身しようと引き抜こうとする。

 

 だが引き抜く事が出来ず何度も試すが一向に引き抜けない!

 

「どうして・・・変身できないんだ!?」

 

 僕は混乱してしまい如何したら良いのか分からなくなってしまう。

 

「大丈夫ですか!?、お母さんやお父さんとはぐれちゃったですか?」

 

 すると僕は聞き覚えのある声に振り向くとコンパが逃げ遅れた子供を介抱していた。

 

 しかしガルべロスはコンパたちに気付き火球を放とうとする!

 

「っ!!、コンパ逃げろぉー!!」

 

 僕は必死にコンパたちに駆け寄り火球よりも早く到着するとエボルトラスターを突き出しサークルシールドを作り出し火球を防いだ!

 

「コッコウヤさん!?」

 

「コンパその子を連れて早く逃げろ!!」

 

「でっでもコウヤさんは!?」

 

「良いから早く逃げてくれ!!・・・僕もすぐに後を追いかけるから」

 

 僕は荒い口調で言ってしまいコンパは戸惑っていたが子供を連れて逃げていく。

 

 するとまた僕の身体が一段と重くなり膝を着いてしまい僕は変身できない理由が分かった、僕の体力が底を尽きかけているせいだ。

 

 ネクサスは体力制でありまだウルトラマンになったばかりの僕の体力は一般人と変わらないぐらいなのに今日一日だけでマッハムーブやサークルシールドを使ってしまい一時は寝ていたとは限界に近かった。

 

 ガルべロスはもう一度火球を吐こうとし僕に狙いを定める、はっきり言ってもう僕にはまたサークルシールドを張る体力も残っていない。

 

 万事休すか!っと思った時!

 

「ガオォォォォォ!?」

 

 ガルべロスの背中にミサイルを命中し悲鳴を上げる。

 

 僕は上空を見ると何機かの戦闘機が飛び交いガルべロスを攻撃していた。恐らくイストワールが言っていたプラネテューヌの防衛隊の人たちだろう。

 

「全機、回避行動を優先しつつターゲットを牽制、住民をシェルターに逃がす時間を稼ぐのよ!」

 

「「「「「了解!」」」」」

 

 僕は飛び交う戦闘機を見ていくとその一機に搭乗しているアイエフを視界に捉えた、戦闘機は回避を優先しながら着実にミサイルを命中させる。

 

 それに怒ったガルべロスは戦闘機に向かって火球を吐く、戦闘機は紙一重で火球を避けるが・・・

 

 実はガルべロスの吐く火球にはホーミング機能が備わっていて避けたはずの戦闘機に再び迫り今度は直撃してしまう!

 

「早く脱出して!!」

 

「りょ・・・了解」

 

 アイエフの指示で墜落寸前の戦闘機のパイロットは緊急脱出装置で脱出する、僕はホッと胸を撫で下ろすがその間にも次々と戦闘機が墜落していき残るはアイエフの乗る戦闘機だけだった。

 

「こいつがこれ以上進んだら教会が!」

 

 アイエフは決死の覚悟でミサイルを発射するがガルべロスの吐く火球に阻まれてしまいさらにもう1つ降り注ぎアイエフはなんとか避けようとするがカスってしまう。

 

「機体の制御が!?」

 

 戦闘機の制御が効かなくなりどんどん下降していき僕は必死でアイエフの乗る戦闘機に向かって走る。

 

「頼む!、僕を変身させてくれ!!」

 

『ドックン!』

 

「確かに今の僕は体力もなければ戦う覚悟なんていう大層な物もまだ持ち合わしていない!それでも!!」

 

『ドクン!ドクン!!』

 

「たった1日でもこのゲイムギョウ界で会った人たちを!!、友達になれるかもしれない大切な人の思いを!絆を!守りたいんだー!!!」

 

『ドクン!ドクン!!ドクン!!!』

 

 僕はそう叫びながら何度もエボルトラスターを引き抜こうとし何度も鼓動音が聞こえると・・・遂に!!

 

 光を放ちながらエボルトラスターを引き抜き僕は眩い光に包まれた!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アイエフside

 

全く機体の制御が出来ない!、このままじゃ間違いなく10秒も経たずに墜落する!

 

 何とか立て直そうと操縦桿を動かすけど全く言う事を聞かない!

 

 もう目の前にビルが見えて私はもう諦めてしまい目を瞑る。

 

 コンパにイストワール様も無事に逃げてくれたかしら?、それに・・・コウヤも。

 

 最初はコウヤに酷い事をしたけどそれでも私たちを助けてくれたりどうでもいい事なのにお礼も言ってくれて結構嬉しかった。

 

 なんだかコウヤがネプテューヌたちを救ってくれるとそんな感じがして・・・後は頼んだよコンパ・イストワール様・・・コウヤ・・・

 

「諦めるな!!」

 

 えっ誰かの声?、それに何処かで聞いた覚えがあるような?

 

 すると急に機体の落下が停まり私は目を開けると辺りが暖かい光に包まれていた。

 

 私は見上げるとどんどんと光が収まっていき私の機体を捕まえた正体を目の当たりにする。

 

 さっきの怪物と同じぐらいに巨大で銀色に輝き胸にはYに似た形をしたゲージが特徴な巨人だった。

 

 銀色の巨人はそっと私の機体を地上に降ろすとゆっくりと頷く。

 

 私はその頷きにこれまでにない安心感に包まれていた。

 

 




ザ・ワンとガルべロスで悩みましたがガルべロスに決定しました。

次回はEpisode3 巨人-ウルトラマン-です。

戦闘シーンを書くのって凄い難しそうですけど、頑張って書いていきます!


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Episode.3 巨人-ウルトラマン-

戦闘シーンですが手に汗握る展開ではありません、それにあまりネクサスらしくもないのはご了承ください。


 僕は体力を使い切りそうだったにも関わらずウルトラマンネクサスに変身しなんとかアイエフを助ける事が出来た。

 

「アイちゃんー‼、大丈夫ですか!?」

 

「えぇ・・・」

 

 戦闘機を降りるアイエフにコンパが駆け寄りアイエフの無事な姿に涙ながらに喜んでいた、コンパも中々の無鉄砲というか何というか・・・

 

「この巨人さんは一体誰ですか?」

 

「分からない・・・でも私を助けてくれた・・・」

 

 やっぱり気になるよね僕の事・・・ここで名乗るわけにいかないなって考えていた時、背後から危険を察知し僕は思いっきり右手で薙ぎ払う。

 

 するとガルべロスの吐いた火球を弾き返す事に成功し僕はファイティングポーズを取るが今の自分の姿をまじまじと見てしまう。

 

 銀と黒の組み合わせをした身体に両腕にネクサスの特徴であるエルボーカッター「アームドネクサス」そして一番特徴的な胸のY字状のコア「エナジーコア」、本当に僕はウルトラマンネクサスに変身していた。

 

 するとガルべロスはそんな僕をお構いなしに突進し気を取られていた僕はその突進をまともに受けてしまう!

 

「ウワァァァ!?」

 

 僕は吹き飛ばされしまうも空中で態勢を立て直しおぼつかない足取りだけどなんとか着地する。

 

 自分に見とれている場合じゃない!、今は僕がウルトラマンでガルべロスを倒さなきゃいけないんだ!

 

 僕は全力疾走しガルべロスも何回も火球を吐き続ける。

 

 僕はまた弾き返そうとするがそこで街の建物を見る。

 

 まだ建物内に逃げ遅れた人が取り残されておりもし僕は火球を弾いた際に建物に直撃したら・・・

 

 そう考えた僕は両手をクロスして火球を受け止めながら走り火球が一瞬収まった所でジャンプしガルべロスの真ん中の頭に目掛けてパンチを浴びせ着地した同時に回し蹴りを叩き込む!

 

「ガオォォォ!?」

 

 ガルべロスは悲鳴を挙げながら大きく後退し僕を睨む、僕ももう一度構えを取るがさっきの火球を受け止めすぎたのか両手が火傷をしたように熱い。

 

「なんであの巨人さんは火球を弾かったのですか?、弾いた方が自分のダメージが少ないはずです」

 

「まさか・・・街の被害を抑える為にワザと・・・」

 

 それはそうだよアイエフ・コンパ、僕はこいつを倒す事以上にプラネテューヌを守る為に戦っているんだから!

 

 僕は再びガルべロスに駆け寄り3つの頭に噛みつかれないように気を付けて組み付きガルべロスのパワーに負けそうになるが何とかガルべロスのプラネテューヌの玄関口まで投げ飛ばし僕もそれを追ってジャンプする。

 

 僕はガルべロスの目の前で着地しガルべロスが立ち上がっている隙に僕は右手を顔の近くまで上げて左手を右手に持ってきてアームドネクサスをくっつける。

 

 すると左手のアームドネクサスが光ると僕は左手を大きく身体の左側に持ってきて一回引くと左手を空に向かって突き出し光線「フェイズシフトウェーブ」が発射される。

 

 すると光線が花火ように散りまるで黄金のシャワーのように広がり僕とガルべロスの周りを包んでいく。

 

「キレイ・・・です・・・」

 

「確かに・・・神秘的とも言えるわね・・・」

 

 そして黄金のシャワーは一層輝きを増しアイエフとコンパを包み込んだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 イストワールside

 

この巨人は・・・やはり来てくれたんですね。

 

 避難した人たちは最初は「ゲイムギョウ界の終わりだ・・・」「きっと女神様がやっつけてくれるさ!」と恐怖や不安の声が挙がっていた。

 

 守護女神は・・・ネプテューヌさんもネプギアさんも犯罪組織に捕まってしまっている事を知っている数少ない私ですが何故か不安も恐怖もなかった。

 

 何故ならもう私たちの傍にこの怪物から私たちを救ってくれる「希望」がいたのです。

 

 その「希望」を咄嗟に住民の皆さんにお見せすると「この巨人は・・・俺たちの味方なのか!?」「きっとそうよ!」「もしかしたら女神様の新しい姿かも!?」「でも銀色だよ?」とたちまち恐怖も不安も消し去ってしまい人々に活力が戻ってきました。

 

「ゲイムギョウ界に災厄が訪れる時、希望の光となってこの世界を守る者たちと共に戦う勇者あり、その名は・・・」

 

「ウルトラマンネクサス、そしてそれに変身する者はあなたなんですね・・・」

 

「緋剣・・・光矢さん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アイエフ・コンパside

 

「アイちゃん・・・ここって?」

 

「私にも分からない・・・でも」

 

 私たちはプラネテューヌから謎の異空間とも言える場所にいたけど不思議と不安はなかった。

 

「なんだかとっても気持ちが良いです♪」

 

「えぇ・・・なんだかコウヤの手の温もりと同じなような気がする」

 

「えっ?、コウヤさんがどうかしたんですか?」

 

「あっ!?いや別に!?」

 

 なんでコウヤの名前が出たんだろう?、言っておくけど別に私はコウヤが好きとかそんなんじゃないんだから!?・・・もうこれじゃあ何処かのツンデレ女神様じゃない!!

 

「ガオォォォ!」

 

「ハッ!、デェヤァ!!」

 

 するとさっきの怪獣と巨人の声が聞こえ少し歩いていくと・・・

 

 私たちから少し離れた所で巨人と怪物が戦っていた!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネクサスside

 

僕はメタフィールドにガルべロスを引き込む事に成功し、パンチやキックを浴びせ途中ガルべロスの尻尾を鞭のように食らいながらもなんとか僕の優勢で進めていく。

 

 このメタフィールドでは簡単に言うとビーストの力が削がれネクサスの力が上がるだけじゃなく街や人の被害を避けて戦う事が出来る異空間だ!

 

 だけどメタフィールドを展開すると僕に身体には2倍の負荷が掛かる、早い話が2倍の速度で僕の体力が削られていく、だからこそ早くガルべロスを倒す必要がある。

 

 だが相手はビーストの中でも格上の存在、そう簡単に必殺技を撃たせてくれるチャンスを見せてはくれない。

 

 すると僕は妙な視線に気付き振り向くとそこにはアイエフとコンパがいた!

 

 確かメタフィールドには普通の人間は入ってこれないのに何故取り込まれているんだ!?、僕は2人が巻き込まれないように玄関口で展開したはずなのに!?

 

 隙と見たガルべロスは僕に突進し両腕の鋭い爪で切り裂こうとする。

 

 僕はなんとか弾くが噛みつこうとするガルべロスを僕は受け止め腹部を疎かにしてしまう。

 

 その間にガルべロスの鋭い爪の連撃を腹部に血のような火花を散らす!

 

「グワァァァ!?、ハァァァ・・・ディヤァァァ‼」

 

 僕は激しい痛みとダメージに態勢を崩しそうになるが膝蹴りを浴びせガルべロスを投げつける。

 

 僕は倒れたガルべロスを追撃しようとするが腹部の痛みと圧し掛かっているような異様な身体の重さに僕は膝を着いてしまう。

 

「グルゥゥゥ・・・」

 

 するとガルべロスは獲物を見つけたように僕ではなくアイエフとコンパを見つめ・・・2人に向かって火球を吐く!

 

「ハッ!セィヤァァァ‼」

 

 僕は何回か側転し2人の前に立つとサークルシールドを張るが一瞬で消滅する。

 

(しまった!!、もう体力が!?)

 

 本当はもう変身できる体力も残っていない上で変身しているにも関わらずに技が使えるはずがなく、というよりメタフィールドを張れたこと自体奇跡に近かったのかも知れない。

 

「ウワァァァァァ!!」

 

 僕は火球を何度も受けてしまい身体を大きく吹き飛ばされてしまい思いっきり地面に叩き付けられる!

 

「巨人さん!?」

 

『ピコンピコンピコン・・・』

 

 コンパが心配そうに叫ぶのと同時に遂にエナジーコアが点滅し僕にもう残り体力が尽きる事を教える。

 

「まさかもうボロボロの状態で私たちを守ったの!?、なんて無茶な!?」

 

 そんな無茶をやるのがウルトラマンなんだよアイエフ、僕はボロボロの身体を何とか起き上がらせようとする。

 

「巨人さん・・・ファイトです!!」

 

(お願い・・・立ち上がって!)

 

 2人の声援と期待に僕は身体から力が湧きそれを表すかのようにエナジーコアが点滅ではなく軽く2回輝く。

 

 ガルべロスはトドメと言わんばかりに口に炎を溜めて火球を吐こうとするが僕は咄嗟に左手の手の平を右手のアームドネクサスに添えて左手をガルべロスに向かって突き出すと光刃「パーティクルフェザー」を放つ!

 

 パーティクルフェザーはガルべロスの左頭の目に命中しガルべロスは悶え苦しむ!

 

「ハァァァァァ・・・デェヤァァァァァ!!」

 

 僕はこの機を逃すわけにはいかない!、僕は撃てるかどうか分からないけど抜刀のようなポーズを取り両手にエネルギーを溜めると十字に組み必殺光線「クロスレイ・シュトローム」をガルべロスを腹部に浴びせる!

 

「ガオォォォォォ‼!」

 

 僕は30秒ぐらいか浴びせ続けるとガルべロスは断末魔と共に勢いよく倒れ爆発しガルべロスを撃破した!

 

「やったです~!!」

 

「えぇ!!やったわ!!」

 

 2人はガルべロスの撃破に手を取り合って喜び僕も安堵の笑みを浮かべる。

 

「巨人さん、ありがとうございましたです!!」

 

「ありがとう・・・銀色の巨人」

 

 2人は深々と頭を下げてくれるがお礼を言いたいのはこっちの方だ。

 

 2人の声援が僕に力をくれたから光線を撃つことが出来た、理屈じゃなく僕はそう確信していた。

 

 僕は片腕だけのガッツポーズを決めると2人も同じポーズを取ってくれた。

 

 僕はとてつもなく嬉しかったがいつまでもメタフィールドを展開するわけにはいかない、僕は両腕の突き出しクロスさせてメタフィールドを解除する。

 

 すると元いたプラネテューヌに戻るがガルべロスが残した被害は甚大だった。

 

「これから忙しくなりそうね・・・」

 

「巨人さんのように頑張るです!」

 

 そう言う2人だが瓦礫に埋もれている人や怪我をしている人はたくさんいる、僕は少しでも助けになれるように上空に飛びプラネテューヌ全体が見える高度で浮遊する。

 

 僕は両腕をクロスさせアームドネクサスが光ると手の平をプラネテューヌにかざし光を照射していく。

 

「一体何を?」

 

「っ!?、建物を見るです!!」

 

「うそっ!?」

 

 僕は元々はウルトラマンコスモスの技「ミラクル・リアライズ」改め「ネクサス・リアライズ」という壊れた物質を元に戻す光線で壊れた建物を直してしていく。

 

「巨人さん・・・」

 

「なんでそこまで・・・」

 

 それはアイエフやコンパと同じだよ、1分も照射すると街は元通りとなりシェルターや建物から次々と人たちが出て来る。

 

 僕はその様子を見ると変身を解除しネクサスとしての僕は薄れるように消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アイエフ・コンパside

 

「巨人さんのおかげで逃げ遅れた人や瓦礫に埋もれていた人も全員無事です!」

 

「そう・・・良かった・・・でもなんで銀色の巨人はそこまで・・・」

 

 確かに銀色の巨人のゲージは点滅しもう本当に倒れそうな程辛そうだったのに街の復興まで・・・

 

 巨人はネプ子やネプギアが変身したって言う人がいたけど、間違いなく2人でもなければ他の女神様でもない。

 

 女神様とネプギアはマジック・ザ・ハードに敗れギョウカイ墓場に捕らえられている。それに女神様たちの力と銀色の巨人の力はかなり似ているけど何処か違う、あの異空間にいた時にそう確信できた。

 

「アイちゃん?、具合でも悪いんですか?」

 

「いえ・・・逆に良いぐらいよ」

 

 あの異空間にいたおかげかあの怪物と戦った時に軽い擦り傷も出来たけど既に跡が分からないぐらいに完治していた。

 

「あっ!?、コウヤさん!?」

 

「えっ!?」

 

「お・・・お2人とも・・・怪我がなくて良かった・・・です」

 

 見るからにコウヤは半分死にかけようで頑張って平静を装っているようだけど額から流れる尋常じゃない汗やおぼつかい足取りですぐに分かった!

 

 するとコウヤは笑顔を見せるがそのまま倒れてしまう!

 

「コウヤさん!!」

 

「コウヤ!!・・・アチッ!?」

 

 私たちはコウヤに駆け寄り肩を支えるが全身が灼けるように熱くコンパがコウヤの上着を脱がし服も脱がすと上半身だけでも火傷をしたように赤くなっていた。

 

「コウヤさん、私とはぐれていた男の子の為にあの時のドラゴンのように庇ってくれたです!、もしかしたらその時の火傷かもしれないです!!」

 

「そんな・・・コウヤ!!、しっかりしてコウヤ!!、コウヤ!!!」

 

「コウヤさん!!、しっかりするです!!、コウヤさん!!!」

 

 私たちは必死に自然と涙を流しながら呼び続けるもコウヤは全く起きてくれず、すると救急隊員が駆け付ける。

 

「重傷者ですか!?、車に乗せますので離れてください!」

 

 救急隊員がコウヤを救急車に乗せて私たちも乗り込みコンパは右手を私は左手を握り締める。

 

 すると微かに私の手を握り返してくれて最初に握手した時の暖かさも感じる。

 

 コンパも感じたのか私を見て今度は嬉し泣きをすると私も嬉し泣きをしていた。

 




声援で強くなるのはウルトラマンの基本ですね♪

それにアイエフとコンパの様子が!?、特にアイエフなんて1話から見ると凄い変わりようだと我ながら思います。

次回はEpisode4 予言-プレディクション-です。

次回で序章は終了し本編に入ろうと思います。

訂正ですが、マジック・ザ・ハードの部分をトリック・ザ・ハードに間違えていたので訂正しました、あのペロリストも強いですけどねいろんな意味で・・・深くお詫びします。


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Episode.4 予言-プレディクション-

今回はタイトルが飾りの所謂タイトル詐欺になっている感じがあります。


「うん・・・ここは・・・病院か・・・っ!?、痛てぇ!!」

 

 僕は目が覚めるとまだ見知らないベットで寝ていて辺りを見渡すと外から聞こえる騒々しさから病院だと気付く、すると身体に激痛に走る。

 

 ガルべロスの戦闘の後なのだから無理もない、それにエナジーコアが鳴る程の体たらくぶりだ、ギリギリの体力で変身した事を言い訳にはしたくなかった。

 

「うん・・・っ!!、コウヤ!?、もう起きたの!?」

 

「はい・・・ご迷惑をお掛けしました」

 

 すると僕が寝ていたベットの傍らで寝ていたアイエフが起きた、ずっと看病してくれていたのか?

 

「怪我は大丈夫!?、もう痛くない?」

 

「まだ・・・少しだけ痛みます」

 

 やけに僕の事を心配してくれるアイエフに僕は少し戸惑ってしまう、まぁアイエフも何だかんだ言って優しいって言うのは知っているけどなんかこう・・・背中がこしょばい。

 

「アイちゃん、コウヤさんは・・・コウヤさん!?、もう起きてたのですか!?」

 

「えぇ・・・ついさっきです」

 

「少し待っていてください!、すぐにご飯を持ってくるです!」

 

「あっお構いなく・・・」

 

 僕は遠慮するがお腹の虫が鳴りコンパは入ったと思ったらすぐに僕の病室から出て行く。

 

「コンパの料理は美味しいからコウヤもすぐに元気になるわよ♪」

 

「はっ・・・はぁ・・・」

 

 なんだか凄く上機嫌で言うアイエフに僕は曖昧な返事しか出来なかった、するとコンパが言葉通りすぐにコップや食器を乗せたお盆を持って入ってきた。

 

「いきなり重いものはダメだと思ったのでお粥にしたです!」

 

 僕の目の前のテーブルに置かれ戸惑いながらもスプーンを取ろうとするが激痛が走ってしまう。

 

「その身体じゃ無理です、私が・・・」

 

「ほらっ、私が食べさせてあげるから口を開けて」

 

 するとアイエフがスプーンを取り僕に食べさせようとしてくれる。

 

「あっいや!?、僕は・・・」

 

「もしかして猫舌?、フゥ~フゥ~・・・」

 

 なんとアイエフがお粥を冷ましてくれて僕は驚きのあまり口を開けてしまいアイエフはその隙に僕の口にスプーンを入れる。

 

「ゴクッ・・・本当だ美味しい」

 

「でしょう♪、私も小さい頃に風邪を引いた時もコンパに食べさせてもらったからね」

 

 そう言いアイエフに食べさせてもらい何故かコンパは微笑みながら見ていた。

 

「ご馳走様でした」

 

「お粗末様です♪、今日はこれで帰るですが何かあったら連絡してください、すぐに駆け付けるです!」

 

「でも僕は連絡手段が・・・」

 

 僕はゲイムギョウ界に転生したばかりで通信手段がなかった。まぁ転生する前もスマホが扱い切れなくてずっと携帯電話だったけど・・・あれ?確かアイエフって携帯電話をたくさん持っていたような?

 

「これ持っておいて・・・」

 

「えっ?、でも・・・」

 

「私は何個も持っているから良いの、コンパと私の連絡先は登録しているから絶対に無くさないでね」

 

「はい・・・ありがとうございます」

 

 アイエフはなんと紫の携帯電話をくれて僕がお礼を言うとそっぽを向く、コンパはアイエフの顔を見るとクスッと笑っていた。

 

「じゃあコウヤさん、また明日です」

 

「またね・・・コウヤ・・・」

 

 そう言って2人は出て行くとまじまじとアイエフから貰った携帯電話を見る。

 

 アイエフってもしかして・・・なんて予感も一瞬過ったけどそんな事あるわけないよな、アイエフはコンパLOVEだし。

 

 僕は携帯電話を枕元に置いて再び寝ようとするが着信が入る。

 

 えっ?、いきなり!?、僕は慌てて電話を取り通話ボタンを押す、前の世界と同じタイプで良かった~。

 

「はい、もしもし?」

 

「コウヤさんですね、イストワールです」

 

 なんで僕がこの携帯電話を持っている事を知っているんだと気になるがイストワールはお構いなしに続ける。

 

「「戦闘」での傷が癒えたら一度私の所に来てもらって良いですか?」

 

「はい、構いませんよ」

 

「ありがとうございます、ゆっくりと休養を取ってください」

 

 イストワールはそう言って電話を切る、僕は少し気になる事があった。

 

 さっき「戦闘」って言ったような?、まるで僕がガルべロスと戦っていたように・・・こっちはもしかしたら当たっているかもしれないね。

 

 僕は少し不安に感じながらも横になり眠りに着いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アイエフ・コンパside

 

良かった・・・コウヤあれだけの怪我を負っていたのに結構元気そうだった。

 

「きっとアイちゃんが徹夜で看病したからです♪」

 

「えっそうかな・・・ってなんで分かったの!?」

 

「乙女の勘です♪」

 

 乙女の勘って・・・コンパはコウヤの事をどう思っているんだろう?

 

「ねぇコンパ?、コンパはコウヤの事をどう思ってる?」

 

「私はコウヤさんの事が大好きです♪」

 

「えっ!?、好き!?」

 

「勿論友達としてです」

 

「そっそうよね・・・」

 

 コンパが変な事を言うから驚いたじゃない・・・でもこんなに取り乱してたのかしら?

 

「アイちゃんはどう思っているですか?」

 

「私?、私は・・・コウヤは間の抜けた所があるし無鉄砲で考えもなし人を助けようとするバカだけど・・・」

 

「ネプ子やネプギアみたいに優しくて良い奴だとは思うそれに・・・」

 

「あの銀色の巨人と同じように芯が強いわ・・・必ず」

 

「私も・・・そう思うです」

 

 私はあの巨人を見て確かに感じた、力だけじゃない人を守りたいという思いと優しさが何処かコウヤと似ているって・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 光矢side

 

入院して1日で僕のダメージも完治し今はイストワールの所に向かっていた。

 

 お医者さんは奇跡の回復って言っていたけど大袈裟だよね、だって僕が起きた時には殆ど治りかけていたのに、まぁこれもウルトラマンになった所以なのかな?

 

「イストワールさん、光矢です」

 

「入って構いませんよ」

 

 僕はイストワールの部屋に入ると突如クラッカーが鳴り響く。

 

「「「コウヤ(さん)!、退院おめでとう!!」」」

 

「はっ?」

 

 僕は状況が理解できず間抜けな声を挙げる、テーブルにケーキや料理が並べていて完全パーティーな雰囲気だけど?

 

「イストワールさん、これって?」

 

「えぇ退院パーティーですよ?、さぁ食べてください」

 

 コンパに皿を渡され僕は言われた通り食べ進める、うん美味しい!!

 

 食べ始めてから数十分後、イストワールは皿を置き僕たちを見る。

 

「皆さん、お聞きしたい事があります」

 

 そう言うとモニターにある映像を映し出す、それはウルトラマンネクサスである僕の姿だった。

 

「お近くで見て、そして異空間にも入った3人に聞きたいのですが・・・あの巨人をどう思っていますか?」

 

「コウヤさんもあそこにいたのですか!?」

 

「えぇ・・・」

 

 嘘ではない、何故なら僕がメタフィールドを展開したんだから。

 

「私は少なくともあの巨人は私たちの味方だと思います」

 

「私も同じです!、私たちを怪物から庇ってくれたです!」

 

「・・・コウヤさんはどう思いますか?」

 

 アイエフとコンパの意見にイストワールは頷くと僕にも話を振る。

 

「僕は・・・まだそう判断するのは早いと思います」

 

「それは何故ですか?」

 

「あのメタ・・・異空間では怪物の動きは鈍っているような気がしました、もしかしたら巨人は自分が有利な空間で戦いたかっただけかもしれません」

 

「じゃあ何故巨人は街の被害を抑えようとして街の修復までしたの?」

 

「それは・・・単なる気まぐれとか?」

 

 はっきり言ってみんなが僕を味方と考えるとは到底思えない、僕が言ったような考えを持っている人が必ずいる、もしかしたらイストワールはそんな考えかもしれない。

 

「確かにそうかもしれません」

 

「イストワール様!」

 

「だからこそ、コウヤさんにもこれを見てもらいたいです」

 

 するとイストワールは何やら壁画のような写真を見せていくと何枚かの壁画に僕たちは驚く。

 

「これって巨人さん!?」

 

「はい、非常に酷似しています、あの巨人と考えていいでしょう」

 

「そんな・・・!」

 

 このゲイムギョウ界には僕が現れるまでウルトラマンのウの字もなかったはずなのになんでそっくりな壁画が!?、単なる偶然なのか?

 

「これは何処の?」

 

「ネクスト山脈に発見された遺跡の壁画です」

 

 ネクスト山脈?、そんなダンジョンなんてあたっけ?、それにネクストって・・・

 

「その他にも碑文が残されていました」

 

「なんて言う内容ですか?」

 

 コンパの問いにイストワールは碑文の映像を見せて答え始めるが一瞬僕を見たような気がした。

 

「ゲイムギョウ界に災厄が訪れる時、希望の光となってこの世界を守る者たちと共に戦う勇者あり、その名は・・・ウルトラマン」

 

「へぇ~あの巨人ってウルトラマンって言うんだぁ~」

 

「でも少し物足りない気がするです」

 

 コンパはアイエフがそう言っていたが僕は動揺してしまい目が泳いでいた。

 

「コウヤは何か良い名前は思い付かない?」

 

「えっ?、ウルトラマンの?」

 

「はいです」

 

 僕は言おうかどうしようか迷う、イストワールの視線が気になるが名前ぐらいなら分からないよね。

 

「ウルトラマン・・・ネクサスでどう?」

 

「中々良い名前じゃない♪」

 

「私もです♪」

 

 アイエフとコンパには好評価だがイストワールだけは何故か納得したような表情をしていた。

 

「ではこれにてお開きにしましょう、コウヤさんだけは残ってもらって良いですか?」

 

「はい・・・」

 

 アイエフとコンパは不思議そうにしながらも部屋を出て行くと僕は緊張してしまう。

 

「ウルトラマンネクサス・・・やはりあなただったんですね」

 

「えっ何を言っているんですか?」

 

「あの壁画に描かれていた巨人の名前もウルトラマンネクサスなんです」

 

「それは・・・偶然が重なっただけで」

 

「あの怪物の事をコウヤさんは知っていた、それにあの異空間の事について妙に詳しいと思ったのですが?」

 

 もう言い逃れが出来なかった、イストワールは既に僕がウルトラマンネクサスだって気付いていたんだ。

 

「コウヤさんを責めたい訳ではありません、私は礼を言いたかったんです、プラネテューヌをいえゲイムギョウ界を守ってもらってありがとうございます」

 

「僕は・・・当然の事をしただけですよ」

 

 ウルトラマンとして誰かを守る為に戦うのは当然、それにあの時アイエフとコンパをメタフィールド内に取り込んでしまって危ない目に遭わせてしまった僕は礼を言われる資格はない。

 

「あの異空間・・・メタフィールドと言うのでしょうか?、何故アイエフさんとコンパさんを取り込まないように充分な距離を開けてから展開したにも関わらず取り込まれてしまったのでしょうか?」

 

「それは・・・分かりません、僕も直接2人も取り込むなんて聞いていなかったですから」

 

 確か原作ではクロムチェスターが取り込まれた事があったけど、あれは展開したエリアにいたからであり今回のケースのようにまるで「引き込む」事はなかったはず。

 

「そうですか・・・でも私はきっと2人を取り込んだのは悪い意味ではないと思います」

 

 イストワールは笑顔でそう言ってくれるが僕はどうしてもそう思えなかった、わざわざ戦闘の真っ只中に2人を巻き込んだことには変わりない。

 

「・・・1つ私の頼みを聞いてもらっていいですか?」

 

「はい、何ですか?」

 

 イストワールが意を決した表情をし僕も真剣な表情でイストワールを見る。

 

「恐らく知っていると思いますが、プラネテューヌ他各国の守護女神たちが犯罪組織マジェコンヌに捕らえられ、今はどの国も組織の猛威を止める事が出来ない状態です」

 

「それに加えてあの怪物の登場です、私はあの怪物ももしかしたらマジェコンヌの尖兵と思っています」

 

 確かにその可能性がある、神様が言っていた「災厄」が知的生命体ならマジェコンヌと協力するのは間違いない。

 

「そこでコウヤさんにお願いします、プラネテューヌだけでなくこのゲイムギョウ界の為にあなたの力を貸してもらえないでしょうか?」

 

「勿論そのつもりです、その為に僕はここにいるんですから!」

 

 神様とも約束したしな!、ここで断るなんて有り得ない!

 

「ありがとうございます!、ではここで1つ提案なのですが・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 犯罪組織マジェコンヌside

 

「なにっ?、ガルべロスがやられただと?」

 

「はい、そのようです」

 

「プラネテューヌの街はすっかり平穏を取り戻していたッチュ」

 

 リンダとワレチューの報告を聞き他の他の四天王は騒いでいたが、そうか・・・やはり「奴」が来たか。

 

「報告ご苦労、もう下がっていいぞ」

 

「はい」

 

「ッチュ」

 

「だが一体誰が倒したのだ?、プラネテューヌには女神たちはいないはず」

 

 リンダとワレチューが下がり四天王のブレイブ・ザ・ハードが我に尋ねる、もうあの話を忘れたのか?

 

「所詮今の女神たちでは例え健在でもガルべロスに叶いはしない、恐らく「奴」がようやく姿を現したみたいだ」

 

「奴ってもしかして幼女か!?」

 

「勿体ぶってねえで答えろ!」

 

 相変わらずせっかちな奴だ、気に食わないが教えてやろう。

 

「ゲイムギョウ界に災厄が訪れる時、希望の光となってこの世界を守る者たちと共に戦う勇者あり、その名は・・・ウルトラマンネクサス」

 

「なにっ!?、本当にウルトラマンネクサスだというのか!?」

 

「今の現状で我ら以外にガルべロスを倒せるのは奴しかいない、残っている女神候補生が束になった所で勝てるわけがない」

 

「なんだ~幼女じゃないのか~」

 

「あいつが出たって事は俺の出番だな!、さっさと行って血祭りにして!」

 

「待て!、まだ我らが出る時ではない、我らの真の力を発揮する時でもない、奴には充分に力を付けさせてやろう」

 

 本当に戦いの事しか頭にない戦闘狂だ、少しはその頭で考えたらどうだ?

 

「一気に倒した方が楽じゃねえか?」

 

「奴には力を付けさせて本当の勇者に仕立てれば良い、そうして我がウルトラマンネクサスを倒せばもう誰も我らには逆らう事はしなくだろう」

 

「確かに・・・弱い敵を倒しても面白くもないからな」

 

「ッチ!、だがその時になったら俺が1番先にあいつと戦うからな!」

 

「あぁ・・・覚えておこう」

 

 そう言って他の四天王、ジャッジ・トリック・ブレイブは解散し、我も持ち場に戻る。

 

 ウルトラマンネクサス・・・お前も精々生贄になってもらおう、犯罪神様復活の生贄にな・・・

 

 




今話で序章は終了し、次章は一気に時が進み女神救出編(1回目)になります。

次話の投稿の前に主人公の設定を投稿させてもらいます。


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第1章 紫の女神候補生とのコンタクト
Episode.5 救出-レスキュー-


今回はやっとmk2の主人公登場です。

そして第1章時点での光矢のステータスです。

Lv 63

HP 6560

SKL 40

NXS 3


-ゲイムギョウ界に災厄が訪れる時、希望の光となってこの世界を守る者たちと共に戦う勇者あり-

-その名は・・・ウルトラマンネクサス-

 

-ウルトラマンネクサスは希望の光であって「神」ではない-

 

-真に災厄に立ち向かうべき者はその世界に生きる者たちであり決して「希望の光」を頼ってはいけない-

 

-希望の光が光り輝くのは災厄に立ち向かい「決して諦めない心と光を信じる絆」を持つ者のみ-

 

-光とこの世界の者たちが深い絆で繋がりし時、災厄は滅び光は永遠に輝き続ける-

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これが僕の事を表した碑文の内容、はっきり言って肥大化しすぎて笑いすら起きなかった。

 

 僕は現在ネクスト山脈の中腹で見つかった遺跡にいた、僕がどんな表情で壁画や碑文を見ているか・・・恐らく容易に想像できると思う。

 

 こんな碌でもない事をする人なんてあの人・・・いや神様しかいないけど。

 

「失礼だな、少しでも事が上手く運べるようにお膳立てをしてあげたのに」

 

「僕はここまでの事をして欲しいと頼んでいない!、あなたは僕を本当に勇者か何かに祭り上げるつもりか!?」

 

 すると僕の背後に急に神様が現れる、実は詳細本に挟まれていたメモにこの時間とこの場所に会う事になっていた。

 

「ウルトラマンはヒーローって君の前の世界では呼んでいたはず、この世界でも遠くない未来そう呼ばれるのは間違いない」

 

「俺はウルトラマンネクサスであってヒーローなんかじゃない!、僕はそんな名誉が欲しくて戦っているんじゃない!!」

 

「そう、だからこそ君にウルトラマンネクサスにしたんだ」

 

 神様がニンマリと笑顔で言うが僕には意味が理解が出来なかった。

 

「君よりも遥かに素質のある候補者は沢山いた、だがどれも力を手に入れれば驕り高ぶり傲慢になる自己中な奴らばかり」

 

「だが君は相手を思いやり敵にすら情けを掛ける程に甘くそして・・・真に絆の大切さを知っている」

 

「平行世界を管理する神としてはただ強いだけの存在はこのゲイムギョウ界には必要ない、君のような心を持った者に光を手にして欲しかった、知識は二の次で良かった」

 

 僕は少し混乱していたが神様が気まぐれでなくちゃんとした理由があって僕を選んでくれていたみたいだ。

 

「どうやらこの世界の友がお迎えに来たみたいだね、私は帰るとする」

 

 神様がそう言った直後、上空にクロムチェスターδが見えると遺跡に着陸しようとする。

 

「1つ君に謝る事がある、君はもう・・・人間ではない」

 

「僕は最初から覚悟は出来ていた、これからはウルトラマンとしてこの世界の友たちと戦っていく」

 

 僕がそう言うと神様は微笑みながら消えた。

 

「コウヤ~迎えに来たわよ~」

 

「あぁ、ありがとうアイエフ」

 

 僕を迎えに来たアイエフに僕は手を振って答えアイエフが乗ってきたクロムチェスターδに乗り込む。

 

「でもコウヤってなんでこんな変な戦闘機を持っているの?、確か知り合いに作ってもらったって言っているけど」

 

「あぁ・・・有事の際に必要になると思って・・・」

 

 流石に神様から貰った能力とは言えずにいたが何故かアイエフはクロムチェスターδを操縦する事が出来た、元はストーンフリューゲルで僕以外は乗れないはずなのにいつの間にかプラネテューヌの格納庫に停まっていたクロムチェスターδに変化したストーンフリューゲルに乗ることが出来ていた。

 

「ビーストと・・・ウルトラマンネクサスを倒す為に?」

 

「あぁ・・・僕はネクサスも敵だと考えて動くべきだと考えている」

 

 アイエフは悲しそうに言うと僕ははっきりそう答えた。

 

 最初に僕がウルトラマンネクサスに変身して3年が経ち僕もレベル上げをしながらアイエフと共に諜報部員を勤めゲイムギョウ界の暮らしにも慣れた。

 

 アイエフやコンパとも友達になり休日は一緒に遊んだりもした、だがネクサスを巡っての意見は僕はアイエフとコンパと意見が分かれていた。

 

 僕がネクサスに変身して以来、また2つの派閥が出来てしまった。

 

 ネクサス推奨派・・・ウルトラマンネクサスを認め守護女神と共にこの世界を守る全く新しい守護神として守護女神と同等な権利を与えるべきと主張する派閥。

 

 ネクサス否定派・・・ウルトラマンネクサスをビーストと同じく極めて有害な怪物として即刻処理するべきだと主張する派閥。

 

 僕は否定派、アイエフやコンパは推奨派と呼ばれ3カ国では意見が真っ二つでマジェコンヌの影響もあって8割以上が否定派だがプラネテューヌでは実際に僕が戦った影響か全体の9割が推奨派どころかイストワールまで国内放送で推奨派である事を発表し一時期は他の国と揉めたり揉めなかったり。

 

 つまりプラネテューヌでは僕みたいな否定派が珍しかったりする、そして推奨派が増える事にマジェコンの普及率は反比例してプラネテューヌでは1割を切ったという報告があった。

 

「・・・もうそろそろプラネテューヌよ、今回の作戦でネプ子たちを必ず助けないとね」

 

「あぁ・・・必ず!」

 

 僕とアイエフは頷くと発着場に到着しそこではコンパが待っていた。

 

「あれコンパ?、今日は仕事じゃなかった?」

 

「仕事なんてお休みです!、私も一緒にギョウカイ墓場に行くです!」

 

「今から私たちは一番の危険地帯に行くのよ!、そんな場所に行かせれる訳が・・・」

 

「分かった一緒に行こう、でも僕たちから離れないでね」

 

「はいです♪、やっぱりコウちゃんは話が分かる人です~♪」

 

 アイエフは止めようとするけど結局一緒に行くんだから止めても仕方ない。

 

「ネクサスの事以外ではね」

 

 アイエフにムッとした表情で返され僕は一瞬振り向こうとするがイストワールの所に急ぐ。

 

 2人の気持ちは嬉しいが僕は否定派の人がいる限りその姿勢を貫かなければいけない、僕は決してヒーローや守護神になりたいわけでもなければ自分を理解して欲しいが為に戦っているわけじゃない。

 

 僕はこの世界で希望を信じて懸命に生きる人たちを守る為に戦っているんだから。

 

 そして数分後、イストワールが待つ大部屋の前に到着しアイエフとコンパと見合って頷き合い僕が扉を開く。

 

「来てくれましたね、準備は良いですか?」

 

 僕が代表して頷くとイストワールは僕たちをギョウカイ墓場に転送する準備をする。

 

「準備が整いました、皆さんお気を付けて・・・」

 

 その言葉で僕たちはギョウカイ墓場に向かって転送された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 僕たちはギョウカイ墓場に転送され守護女神たちを探す為に歩き始める。

 

「ここがギョウカイ墓場か・・・」

 

「何が出そうな気がするです・・・」

 

「ゲイムギョウ界で死んだ人が集まる場所だからね、何かがいても不思議じゃないけど」

 

 そう言いながら歩く僕たちだがコンパは余程怖いのか僕の上着の端っこを掴んでいた。

 

「コンパ、大丈夫?」

 

「はっはいです・・・アイちゃんとコウちゃんがいるから大丈夫です」

 

「・・・私だって怖くないわけじゃないんだから」

 

 アイエフもそう言って照れながら僕の上着の端っこを掴む、アイエフだって女の子だから怖いに決まっているよな。

 

「・・けて」

 

『ドックン・・・』

 

 すると僕は何者かの声を捉えエボルトラスターも反応を示す、今回はビーストが出る時とは全く真逆の感覚・・・間違いない。

 

「女神様の声だ!」

 

「えっ?、何も聞こえなかったわよ?」

 

「私もです」

 

 いや確かに聞こえた!、およそ東に2kmか!

 

 時間を無駄にする訳にはいかない!、僕は2人の手を繋ぎ声がした方向に走った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱりいた・・・」  

 

 数分で到着するとそこには捕らえられているパープルハートやパープルシスターを始めとした守護女神たちがいた。

 

「コウヤは確か一度もネプ子たちと会った事ないのに良く分かったわね」

 

「ギョウカイ墓場で人の声が聞こえるって事は女神様しか有り得ないって思ってね」

 

「流石はコウちゃんです!」

 

「コンパ!、シェアクリスタルを!」

 

「はいです!バックの一番奥に締まったはずです」

 

 シェアクリスタル・・・守護女神の力の源であるシェア(信仰心)が結晶化した物質、原作でも3年、でも僕の力を使えば半年でできるはずだったがイストワールに断れてしまった。

 

 僕はイストワールとの提案で僕の力はあくまでビーストとの戦闘や本当の緊急時以外にしか使用せず極力人間状態でしか干渉しないと決められ僕はサポートに徹するようにと言われていた、その代わりにプラネテューヌ内での衣・食・住には困らないようにサポートしてくれ諜報部員として勤めているがレベル上げの為の長期休暇まで貰った。

 

「そうは・・・させるかよぉぉぉぉぉ!!!」

 

 すると突如として僕たちの目の前に漆黒の斧が振り下ろされ僕たちは慌てて避ける。

 

「こいつは!」

 

「こんな所に来るとは酔狂がいたとはな!!!・・・うん?、貴様は・・・」

 

 僕たちよりも数倍はある黒い巨体に巨大な漆黒のハルバートを携えいくつものガイコツを飾るこいつはギョウカイ墓場の墓守にして犯罪組織マジェコンヌの四天王の1人ジャッジ・ザ・ハード!

 

「僕はこいつを食い止める・・・2人は女神たちを!!」

 

「そんな無茶な!?」

 

「コウちゃん!!」

 

「そこの黒いの!!、僕と勝負しろ!」

 

 僕は2人の制止を聞かずブラストショットガンモードを構えアタックモードにチェンジしジャッジに向かって放つ。

 

「こいつは驚いた!!、最高の獲物がノコノコと現れるとはなぁぁぁぁぁ!!」

 

 かなりうるさいが僕は誘導に成功し2人から離れた位置に誘導に成功した。

 

「さぁ見せてみろ!、お前の力をぉぉぉぉぉぉ!!」

 

「くっ!、本当に戦いの事しか頭にないのか!?」

 

 こいつは話し合いで解決するような相手ではない!、僕はソードモードに切り替えハルバードの一撃を避けマッハムーブを使い一気に間合いを詰めてジャッジの装甲を切り裂く!

 

「うぉ!?、中々やるなぁ・・・だがまだぬるい!!」

 

 ジャッジは一瞬怯むがつかさず僕を掴もうとする、僕はジャッジの身体を壁蹴りのように一気に距離を開けて回避する。

 

「なら・・・「ウルトラファイアボール!!」」

 

 僕はブラストショットを大きく体の左側に持ってくるとブラストショットの刀身が赤く輝き僕の周りに無数の隕石状の火炎弾が現れブラストショットをジャッジに向け火炎弾がジャッジに降り注ぐ元々はウルトラマンギンガの技「ギンガファイアーボール」改め「ウルトラファイアーボール」、僕が3年間のレベル上げで習得した1つの成果だ。

 

「ぐぅぅぅ!?、ふっふははははは!!、やはりお前がウルトラマンネクサスか!!、なら纏え!!お前の光を!!!」

 

 こいつ気付いていたのか!?、なら隠す必要はない、僕はエボルトラスターを取り出し変身しようとする。

 

「コウヤ!?、コウヤ大丈夫!?」

 

「っ!?、アイエフ!?」

 

「人間如きが邪魔をするなぁぁぁぁぁ!!!」

 

 だがいきなりのアイエフの登場に僕は咄嗟にエボルトラスターを隠し怒り狂ったジャッジがアイエフ目掛けてハルバートを振り下ろす!

 

 僕はまたもマッハムーブでアイエフの元まで移動し掴むとジャンプしてハルバードの一撃を避ける。

 

「コッコウヤ、ごめん・・・」

 

「もう大丈夫・・・でも」

 

 アイエフの前じゃ変身出来ない・・・一度変身して早く守護女神たちを助けないと!

 

「わっ私も戦います!」

 

「君は?」

 

 一応知らないフリをしたが実は良く知っている、白いレオタード風なプロセッサユニットに背中にも蝶のようなバックパックと片手にビームソード「M.P.B.L(マルチプルビームランチャー)」を携えた女神候補生パープルシスターだった。

 

「あなたも早く逃げてください!、「普通の人間」が叶う相手ではありません!」

 

 僕は普通の人間じゃないけどね

 

「死に損ないの女神がぁぁぁ!!、くたばれぇぇぇぇぇ!!」

 

「一気に決めます!!、はぁぁぁぁぁ!!」

 

 怒り狂うジャッジはパープルシスターに狙いを定めるもパープルシスターが一瞬早く間合いに入り渾身の必殺技「プラネティックディーバ」が炸裂する!

 

「これで・・・決まってください!!」

 

 最後にM.P.B.L(マルチプルビームランチャー)から最大出力の極太ビームがジャッジに命中する!

 

「やった!?」

 

「やったです!」

 

 2人は見事にフラグを建築しこの展開は変わらないと確信する僕。

 

「なんだその程度かぁ!?、こいつの攻撃の方が遥かに効いていたぜぇ!!」

 

「そっそんな・・・」

 

 まるで効いていないジャッジの姿にパープルシスターは絶望の表情を浮かべていた。

 

「コンパ!、シェアクリスタルを!」

 

「はっはいです!!」

 

 僕はコンパからシェアクリスタルを受け取り力を込めてからジャッジに向けてから投げ付ける。

 

 シェアクリスタルはジャッジとパープルシスターの間で光輝く。

 

「なっなんだこの光はぁぁぁ!?」

 

「よしっ!、今の内に君も逃げるぞ!!」

 

ジャッジが光で目が眩んでいる隙に僕はパープルシスターの手を引いて逃げようとするがパープルシスターは一瞬驚きの表情を浮かべていた。

 

「逃がすかぁぁぁ!!」

 

 だがお構いなしにジャッジはハルバードで薙払い僕たち4人に当たる直前僕以外の3人以外は目を瞑る。

 

 今だ!、僕はエボルトラスターを取り出し引き抜き天に掲げると眩い光とともに僕はネクサスへと変身した!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 パープルシスターside

 

もう駄目だと私は目を瞑ったがハルバードは私に向かってこない。

 

「この暖かい光・・・まさか!?」

 

「来てくれたです~!!」

 

 アイエフさんとコンパさんがまるで待ち侘びたように言い私も目を開ける。

 

 そこにはハルバードを受け止める赤いオーラを纏った銀色の巨人が悠然と立ち私たちに向かって頷く。

 

 神秘すら感じる銀色の巨人だけど少し漏れてきた赤いオーラの暖かさに私は既視感を覚える。

 

 さっきの男の人の手の温もりと同じ・・・だけど私は力尽きたように倒れてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネクサスside

 

僕はネクサスに変身した直後に全身から発する光で敵の動きを止める技「オーラミラージュ」でハルバートで受け止めパープルシスターが倒れるもアイエフがパープルシスターが担いで逃げていく。

 

「この光!!、遂に来たかァァァァァ!!!」

 

 ジャッジは叫んでいるがお前と戦うつもりはない!、僕は渾身のパンチをジャッジに浴びせる!

 

「ヘァッ!?」

 

 ジャッジはそこら辺の岩場にめり込み僕はすぐにまだ捕らわれている女神たちに向かう。

 

 向かった僕は天を仰ぐ構えを取り流れるように掌底を突き出し元々はウルトラマンコスモスの技「コスモフォース」改め「アンファンスフォース」を繰り出し女神たちにエネルギーを与える。

 

 僕と守護女神の力が似ているのなら僕から力を与えると踏みこの技を試したが・・・成功し女神たちに力が戻っていく!

 

 あともう少し・・・と思った時!

 

 突如僕に紫の落雷が落とされ僕は咄嗟に避けるもエネルギーの照射が途切れてしまう!

 

 もう1度をしようと構えを取るが。

 

「あなたも・・・早く行って・・・」

 

「で・・・でも!」

 

 微かに意識が戻ったパープルハートが帰るように促し僕は戸惑う。

 

「私の妹を・・・ネプギアを・・・お願い・・・」

 

「くっ!、必ず助けに来る!!」

 

 そう言ってガクッと項垂れるパープルハートに僕は仕方なく光球となってプラネテューヌに撤退した。

 

「頼んだわよ・・・光の・・・勇者・・・」

 

 




やっとネプギア登場で光矢の2回目の変身でジャッジは呆気なくめり込みました。なんと扱いの酷い事だと思います。

次回はEpisode.6 帰還-プラネテューヌ-

今回表示したスキル数ですが全て使うわけではない事は御了承ください。


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Episode.6 帰還-プラネテューヌ-

 僕は光球となってプラネテューヌの教会に帰り急いでイストワールの元に向かう。

 

「コウヤ!、無事だったんだ!?、良かった・・・」

 

「怪我はないですか?」

 

「あぁ全くないよ、それよりも女神様の容態は?」

 

「大丈夫です、少し寝れば回復するでしょう」

 

 身体の問題なしか・・・後は心の問題だね。

 

「皆さんもネプギアさんが回復するまで休んでいてください」

 

「僕はイストワールに報告にするから先に休んでいて」

 

「ごめんコウヤ・・・もうクタクタで」

 

「後はお願いするです、コウちゃん」

 

 アイエフとコンパの表情を見る限り疲れているのは目に見えていたからね、それに僕はイストワールに言わなきゃいけない事がある。

 

「・・・お2人は行きましたね」

 

「あぁ・・・すまない、守護女神たちまでは救う事は出来なかった」

 

「そうですか・・・あなたの力をもってしても駄目でしたか・・・」

 

 今回守護女神救出に使ったは精々1人を助けるのが限界だった、だから残りの守護女神は僕が助ける算段だった、あの時落雷がなければ!

 

「コウヤさん、自分を責めないでください、時間は掛かりますがまだ方法はあります、あなたも休んでください」

 

「分かっている、ありがとう」

 

 僕を気遣ってくれるイストワールを背に僕も部屋を出ようとする。

 

「そういえば・・・本の乗り心地はどう?」

 

「はい、貸してもらって以来快調そのものです、お陰で仕事も捗っていますよ♪」

 

 今イストワールが乗っているのは僕が神様に貰った詳細本でイストワールが興味を持って読んでいたから今は貸していてこの本に乗っていると何故か調子が良いらしい、一応僕の力の一部らしいし守護女神の力に似ているからかな?

 

 僕は笑顔を見せ教会の休憩室で休む事にした。

 

 

 

 

 

 僕はネプビタンCを飲みテーブルに置いてから少し救出の時の事を思い出す。

 

 まずジャッジが僕の正体に気づいた事、いくらゲイムギョウ界で見られない技でも僕の正体に気付くとは到底思えない、恐らく僕の力を感知したような言い方からしていたがなぜあの戦闘狂がそんな力を持っているんだ?

 

 それにあの落雷は間違いなく守護女神の救出を妨害しようとする意思を感じた。

 

「間違いなく神様の行っていた災厄・・・「アンノウンハンド」って言えばいいか」

 

 確かにあの落雷と3年前のガルベロスを召喚した黒い雲は僕の力の正反対・・・闇の力を感じた。

 

『ドックン・・・』

 

「ネプギアが目覚めたか・・・イストワールの所だろう」

 

 エボルトラスターで感じた守護女神の反応で僕はネプギアが目を覚ました事に気付きイストワールの所に向かった。

 

 

 

 

 

「失礼します」

 

「良いタイミングですねコウヤさん」

 

「あなたは・・・」

 

「僕は諜報部員の緋剣光矢です、先程は女神様救出の為に同行していました」

 

「そんな堅苦しくなくても良いでしょう?」

 

「そうです、ギアちゃんは私たちの友達ですからコウちゃんの友達でもあるです」

 

 一応僕の職場のトップだから敬語で話すがアイエフとコンパに言われ僕は小さく頷くがネプギアは困惑している様だった。

 

「あっあのぉ・・・私はプラネテューヌの女神候補生のネプギアです、あの時はありがとうございます」

 

「気にしないでください、仕事ですから」

 

「コウヤ、別に敬語じゃなくても良いでしょう?」

 

「ギアちゃんも良いですよね?」

 

「はい・・・構いません」

 

「そう?、じゃあこれから宜しくね」

 

 僕はネプギアに握手を求めるがネプギアは応じず俯く、もしかしてネプギアって男性が苦手だったりしたのか?

 

「あぁそういえばギョウカイ墓場で手繋いだっけ~一方的だったけど~」

 

「確かに一方的だってわね///」

 

「でもいつもの暖かい優しいコウちゃんの手でした///」

 

なんか2人が照れていたけどネプギアも僕が握った右手を抑えていた、もしかしてそんなに嫌だったのかな?

 

「ネプギアさん、よければ皆さんでリハビリにクエストでも請けてみないですか?」

 

「えっ・・・はっはい・・・」

 

 一瞬僕を見たけどやっぱり嫌なんだろうな。

 

「クエストの内容は「バーチャフォレストのスライヌ討伐」です、詳しい内容は先程渡したNギアに転送しています」

 

「じゃあ僕は他の仕事があるからこれで・・・」

 

「待ってください!・・・一緒に付いて来てもらって良いですか?」

 

 僕は部屋を出ようとした時、アイエフやコンパよりも先にネプギアが呼び止める、えっ良いの?

 

「でも・・・」

 

「お願いします!」

 

「コウヤさん、今日の業務は別に今日やる必要はありませんのでネプギアさんに同行してあげてください」

 

「・・・分かった、でも本当に良いの?」

 

「良いに決まっているでしょう?、変に気を使う必要もないでしょう?」

 

「みんなで行けば楽しいです♪」

 

 僕も同行する事になるが相変わらずネプギアは不安そうな表情をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「コウヤさん・・・で良いですか?」

 

「別にさん付けじゃなくて良いよ」

 

 僕たちはバーチャフォレストに向かう道中で他愛のない会話をしながら向かっていたがネプギアの表情は固かった。

 

「コウヤさんとアイエフさんとコンパさんって何時からお知り合いなんですか?」

 

「3年前にばったりギルドで会ったんだよ」

 

「その時のコウヤってタッチパネルの使い方すら知らなかったのよ?」

 

「えっ!?、そうだったんですか!?」

 

「恥ずかしながら・・・」

 

「でもあのおかげでコウちゃんもと友達になれた気がするです」

 

 懐かしいなぁ~もうあれから3年も経ったんだよな、年も取らなくなったからそんな実感が沸かなかったけど。

 

「そうなんですか・・・あのもう一つ良いですか?」

 

「あぁ僕で答えられるのなら」

 

「ギョウカイ墓場で見た銀色の巨人・・・ウルトラマンネクサスって呼ばれているみたいですけど、あれは・・・」

 

「私たちの味方よ、3年前にもビーストの確か・・・ガルベロスからプラネテューヌを守ってくれたヒーローよ」

 

「身を挺して守ってくれたんですよ!、3年間現れなかったんですけどまた私たちのピンチを救ってくれたです!」

 

 2人が熱弁するが僕はそっぽを向く。

 

「コウヤさん?」

 

「コウヤは否定派だからね、あまりネクサスの話を聞きたくないのよ」

 

「否定派ってなんですか?」

 

「ネクサスを悪さをするモンスターやビーストと同じように退治しなきゃいけないって言っている人たちの事です」

 

「えっ?、あの巨人を!?」

 

「そう可笑しな話でしょう?、ネクサスは私たちの仲間なのに」

 

「なら3年間もの間姿を見せなかったんだ?、それにあのタイミングでギョウカイ墓場にネクサスが現れた事自体何か裏があるとは思わないの?」

 

「なんでそんなに巨人・・・ネクサスについて疑うんですか?」

 

 ネプギアは信じられない様子で尋ね僕は思わず目線を逸らす。

 

「良いのよ、コウヤはネクサスの事だけはこんな事しか言わないから」

 

「普段はいつも私たちを気遣ってくれて優しいのに・・・ウルトラマンネクサスって言う名前を付けたのは実はコウちゃんなんです」

 

「えっ?」

 

「・・・早く行こう、じゃないと日が暮れる」

 

 僕はみんなを急かしバーチャフォレストに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 僕たちはバーチャフォレストに到着しそれぞれの武器を取り出し僕もブラストショットを取り出す。

 

「コウヤさんの武器って銃にも剣にもなるんですね」

 

「うん、結構使い勝手も良いよ」

 

「それにここのマークって・・・ネクサスの胸のゲージの形に似ていますね」

 

 そのネプギアの1言でアイエフもコンパもまじまじとブラストショットを見る。

 

「確かに似ているわね・・・」

 

「本当です!、気付かなかったです」

 

「そんな事ないよ・・・」

 

 僕は茶を濁して先に入っていき3人も後を付いてくる。

 

「あっ・・・いた・・・」

 

「じゃあさっさと片付けましょう、ネプギア行ける?」

 

「はい・・・」

 

 複数のスライヌを見つけ戦闘態勢を取るが不安げに答えるネプギアはやっぱりあまり戦える状態じゃない、何かあった時にはフォローしないとな。

 

「ヌラ~」

 

「よしっ行くわよ!」

 

「行くです~!」

 

「トドメはネプギアが刺すんだ!」

 

「はっはい!」

 

 僕たちは一気にスライヌたちに詰め寄りアイエフはカタールで切り裂きコンパは巨大注射器で突き刺し僕はソードモードで薙払い最後の一体をネプギアがビームソードで切り裂いた。

 

「まぁざっとこんな物ね」

 

「いや・・・まだいるぞ」

 

 僕はモンスターの気配を感じるとさっきの戦闘で呼び寄せてしまったのか森に居るモンスターたちが集まりつつあった。

 

「どうするです・・・」

 

「僕が活路を開く、3人は左右を抑えてくれ」

 

「分かったわ、2人とも行くわよ!」

 

「はいです!」

 

「わっ分かりました!」

 

 僕は一番集まっていた正面に切り込み次々とモンスターを倒していく。

 

 3年間のレベル上げのお陰でここら辺のモンスターには余裕で戦えるぐらいになっていた。

 

「きゃぁ!?」

 

「っ!、ネプギア!!」

 

 だがその時ネプギアは尻餅をついてしまい僕は咄嗟にブラストショットをエアーバーストモードに切り替え波動弾を放つ。

 

「ヌラー!」

 

 波動弾はネプギアを襲うとしたビックスライヌに命中しネプギアに駆け寄る。

 

「大丈夫!?、怪我はない!?」

 

「はっはい・・・大丈夫です」

 

「コウヤ!!、粗方片付いたわよ!」

 

「分かった!、ネプギア立てる?」

 

「はい・・・すいません」

 

 僕はネプギアを支えながら立たせ僕たちは出口へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここまで来れば大丈夫だね」

 

「ちょっと危なかったわね」

 

「ヒヤヒヤしたです」

 

 僕たちは出口まで走るともうモンスターも追ってこなくなり胸を撫で下ろす。

 

「コウヤさん・・・ありがとうございます」

 

「気にしなくて良いよ、まだ目覚めて間もないんだからね」

 

 僕はそう答えるがネプギアの表情は晴れなかった。

 

「強いんですね、まるで・・・お姉ちゃんみたい」

 

「ネプギア・・・」

 

「ギアちゃん・・・」

 

 引き摺らない方がおかしいか、自分だけが助けられた事・自分の姉がまだ捕らわれている事、色んな不安がネプギアに伸し掛っていているんだな、ゲームでは全く分からない気持ちが僕には伝わっていた。

 

「とにかく今はプラネテューヌに帰ろう、クエストの報告もしないとね」

 

 僕はそう言いプラネテューヌに帰る事にした、ゲームではアイエフのおかげで抜け出すが早く不安から抜け出して欲しいと僕は心から思った。

 

 




次回はEpisode.7 悩み-ネプギア-

原作とは違うオリジナル展開になります。


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Episode.7 悩み-ネプギア-

長らくお待たせしました、原作沿いではありますが所々オリジナル展開でやらせてもらいます。


僕たちはプラネテューヌの教会に帰った後、解散し僕も自分の家に帰っていた。

 

「大変だよね・・・これからがもっと・・・」

 

 僕は椅子に座りエボルトラスターを取り出してそう言う。

 

 明日からは恐らくゲイムキャラを巡る旅の始まりになる、手始めにプラネテューヌのゲイムキャラだが障害はないわけがなくゲームだと下っ端・・・リンダと戦うことになりそこでネプギアはアイエフのおかげで立ち直る。

 

 しかしアンノウンハンドにビーストに極めつけの僕の存在がもうこれでもかとこのゲイムギョウ界に干渉している、ゲーム通りにいかないと思っていいだろう。

 

『ピンポーン』

 

「は~い、今行きます~」

 

 誰かな?、僕を尋ねて来るってあの2人しか・・・

 

『ドックン・・・』

 

「ネプギアなのか?」

 

 エボルトラスターが女神の反応を示し少なくともネプギアがいると考え扉を開ける。

 

「コウヤ?、上がっても良い?」

 

「あぁ全然良いよ」

 

「なら今日は私がご飯を作るです~♪、早くギアちゃんも入るです~」

 

「おっお邪魔します・・・」 

 

 案の定アイエフとコンパそれにオドオドしながらネプギアの僕の家に上がる。

 

「ねえコウヤ、あのゲームやってみた?」

 

「あぁ結構楽しめたよ、そうだ!みんなでそれをやろうよ!、コントローラーも人数分あるし!」

 

 まだ夕飯には早かったのでゲームをやろうと提案するがネプギアは慣れないのかソワソワとしていた。

 

「ネプギアもやらない?、結構面白いよ」

 

「良いんですか?」

 

「勿論遠慮することないよ、狭いけど自分の家だと思って寛いで」

 

 普通に寛いでいるアイエフやお茶を入れているコンパを見てネプギアは頷きアイエフと一緒にゲームをやり始める。

 

「ギアちゃん、やっと笑顔になったです」

 

「うん・・・ずっとあの笑顔のままでいてほしい・・・コンパにもアイエフにも」

 

「コウちゃん・・・」

 

 笑顔でゲームをやっているネプギアを見て僕はそう答える、本当は戦って欲しくないけど僕1人だけで出来る事なんて少なすぎる。

 

「ちょっと食事の前に運動してくるよ、腹を空かしておかなきゃいけないからね」

 

「ならコウちゃん、これ買い忘れたので買ってきてもらって良いですか?」

 

「了解」

 

 僕はコンパからメモを貰って外に出るがその姿をネプギアがしっかりと確認していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よしっ、これで全部買ったな」

 

 僕はコンパからのメモに書かれていた品を1通り買い家路に着くと。

 

「あれっ?、ネプギア?」

 

「コウヤさん・・・あっあのぉ・・・」

 

 何故かネプギアが僕を待っていて何か言いたそうにしていた。

 

「ここだとあれだから公園でも行って話そうか?」

 

「はい・・・」

 

 僕の提案で近くの公園のベンチに座りネプギアも隣に座る。

 

「良かったら飲む?」

 

「ありがとうございます」

 

 僕は買い物袋からヒーロードリンクを取り出し1本をネプギアに渡しもう1本は僕が飲む。

 

「何か僕に用があるんじゃないの?」

 

「はい・・・あのギョウカイ墓場にいた大きい黒いのを知っていますよね?」

 

「あぁでもそれがどうしたの?」

 

 ジャッジ・ザ・ハードの事か、でもあいつがどうかしたのか?

 

「私の攻撃が全く効かなくて・・・私より前に戦っていたコウヤさんの攻撃の方が効いていたんですよね」

 

「どうかな~マグレじゃないかな?、ネプギアは起きたばかりで本調子じゃなかったらダメだっただけだよ」

 

 そういえばあいつそんな事を言っていたような・・・でも別段気にすることもないと思うけどな。

 

「本調子でもダメだったかも・・・」

 

「えっ?」

 

「私、3年前にもお姉ちゃん達に付いていってマジック・ザ・ハードと戦ったんです、でもお姉ちゃん達が手も足も出なくて私は何も出来なくて・・・今回も結局何も出来ずにコウヤさんたちやネクサスが助けてくれたからどうにかなりましたけど・・・」

 

 今回の事と3年前の出来事が重なってしまったのか、無理もないか。

 

「こんな私がお姉ちゃん達を助ける事なんて出来るのでしょうか?」

 

「さぁねぇ~・・・「1人」じゃ無理だね」

 

「そうですよね・・・」

 

「僕でも無理だよ、きっとウルトラマンネクサスでも無理だと思う」

 

「えっ?」

 

「「1人」では無理でも「みんな」で協力すれば出来ると思わない?」

 

 そう僕だけじゃ無理でもみんなで頑張ればきっと出来る。

 

「みんなで・・・」

 

「あぁ決して君は1人じゃない、今はアイエフにコンパにそれと僕、それに君の心の中にはお姉さんの思いもあるはずだよ」

 

 ネプギアは胸を抑え何かに気付いたようなハッとした表情になる。

 

「ごめんね知ったような事を言って」

 

「いえありがとうございます!、なんだか吹っ切れたような気がします!」

 

 晴れやかな表情で言うネプギアに僕は微笑みながら頷きベンチから立つ。

 

「じゃあ帰ろうか、もう夕飯には良いぐらいだし」

 

「はい・・・最後に1つ聞いても良いですか?」

 

「良いよ、何?」

 

「どうしても分からないんです、こんなに助言をしてくれるコウヤさんがネクサスを認めていない事に、今回の事ではっきりと分かったんです、コウヤさんといるとお姉ちゃんと似ているけど何処か違う安心感があって、最初にネクサスを見た時と全く同じだって」

 

 やっぱりネクサスの事か・・・アイエフとコンパに感化されたようだね。

 

「じゃあ何故ネプギアはネクサスを信じられるんだ?」

 

「ネクサスを見て感じたんです、ネクサスも私たちと同じゲイムギョウ界を守る者、守護神じゃないかって」

 

「違う!、ネクサスは守護神なんかじゃない!!」

 

 僕は思わず声を荒らげてしまいネプギアは驚いていた。

 

「・・・1つ教えてあげるよ、ネクサスもビーストも同じビーストサーチャーで捉える事が出来る」

 

「えっ?、それじゃあ・・・」

 

「ネクサスとビーストは似たような存在って事、姿や行動に惑わされてはいけない、ネクサスはただ邪魔な仲間を倒しているだけかもしれない」

 

 結構な嘘をついたがこうまで言わないと本気で信じかねないからね、でもネクサスとビーストが同じビーストサーチャーで捉える事が出来るって言うのは原作ではそうだったしこの世界でも変わらないだろう。

 

「それでも私は信じます、ネクサスは私たちの味方です」

 

 真っ直ぐな目で答えるネプギアに僕は目を背けてしまう、僕たちは僕の家に帰りコンパの手料理を食べた後、解散し僕は後片付けをしてベットに寝転がりながりエボルトラスターを取り出しネプギアが言っていた事を思い出す。

 

 僕には理解できなかった、ネクサスとビーストが同じかもしれないって聞いてもネプテューヌや僕に似ているってだけで僕を・・・ネクサスを信じれる事が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次の日、僕は職場である教会に向かうがアイエフと一緒にイストワールに呼び出されイストワールの待つ部屋に向かうと既にコンパとネプギアがいた。

 

「アイエフさん、コウヤさんおはようございます!」

 

「おはよう、なんか今日は調子良さそうじゃない」

 

 昨日と違って活力のある挨拶にアイエフはそう尋ね僕は頷いていた。

 

「皆さんお揃いですね、では本題に入ります」

 

 イストワールの言葉で僕たちはイストワールに注目する。

 

「現在私たちだけでは守護女神の救出は不可能です、そこで各国にいる女神候補生とゲイムキャラの協力を得ましょう」

 

「女神候補生は分かりますけど、ゲイムキャラは何ですか?」

 

「ゲイムキャラは各国の土地に宿り繁栄をもたらすと同時に有事の際にはその時の女神を助け悪を滅ぼすだけの力を秘めています」

 

「簡単に言うとその国の守護者だね」

 

 イストワールと僕がゲイムキャラについて説明しネプギア・アイエフ・コンパは決心したように頷き合い僕とイストワールも互いに見合って笑みを浮かべる。

 

「プラネテューヌのゲイムキャラはバーチャフォレストの最深部で眠りに着いています」

 

「じゃあみんなで向かいましょう!」

 

「えぇ!」

 

「はいです!」

 

 アイエフやコンパが返事をするとネプギアは僕を見つめる。

 

「コウヤさんも・・・お願いしてもいいですか?」

 

「G.I.G!」

 

「なんですか・・・それ?」

 

「ある防衛チームの合言葉で「分かりました」って意味だよ」

 

 僕は某無限の友情を秘めたウルトラマンがいそうな防衛チームの言い方で言い僕を含めて4人でバーチャフォレスト最深部を向かう事になった、一応僕は神様からネプギアと行動を共にするように言われていたけど。

 

 その後僕たちは準備を整えプラネテューヌの玄関口に集合した。

 

 その時に見たネプギアの表情は不安や恐れは消え真っ直ぐに前だけを見つめた輝いた目だった。

 




次回はEpisode.8 女神化-パープルシスター-です。

次回を含めてあと2話で今章は終わりたいと思います。


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Episode.8 女神化-パープルシスター-

連続2話投稿です、ネプギアの勇姿に刮目せよっ!!ですwww


 僕たちはバーチャフォレスト最深部に向かい現在最深部の入口まで来ていた。

 

「ここにゲイムキャラが・・・」

 

「あぁ眠っているはず」

 

「なら急ぎましょう!」

 

「善は急げです!」

 

 急がば回れとも言うけど、でも時間に余裕のない僕たちは最深部に進んでいく。

 

「グワァァァ!」

 

「このモンスター急に黒く!?」

 

「汚染されたのね、モンスターは犯罪組織と特にビーストの影響を受けやすいからね」

 

「パワーも段違いに上がっているから気を付けるです!」

 

「待って、ここは僕に任せて」

 

 ネプギア・アイエフ・コンパは戦闘態勢に入るが僕はバッと右手を広げて止める。

 

「どうするつもりなの?」

 

「まぁ見てて」

 

 僕はブラストショットを取り出しソードモードに切り替え撫でるように右手にスライドさせると刀身が緑色に輝く。

 

「ウルトラコンフォート・・・」

 

 僕は汚染されたモンスターに向かって緑色の光を放射し元々はウルトラマンギンガの技「ギンガコンフォート」改め「ウルトラコンフォート」というモンスターや怪獣を静める鎮静光線を浴びせる。

 

「ガルゥゥゥ・・・グワァ?」

 

「帰るんだ、お前たちの住処に」

 

 すると汚染モンスターは元に戻り僕の問いかけで住処に戻って行った。

 

「もしかして・・・浄化したんですか?」

 

「あぁ元々あのモンスターはそこまで凶暴な種じゃないからね、汚染されて凶暴化しただけなんだ」

 

「モンスターにまで気を配るなんて・・・本当にお人好しね」

 

「でもそこがコウちゃんの良い所です♪」

 

 僕が笑顔で頷くとネプギアも嬉しそうに頷いていた。

 

「さぁ先を急ごう」

 

 僕はそう言い最深部を進んで行く。

 

 探索してから数分後・・・

 

「あれって・・・」

 

「多分あれだな・・・ちょっと待って!」

 

「誰かいるです!」

 

「ゲイムキャラを壊そうとしています!!」

 

 僕たちはゲイムキャラらしき紫色のディスクを見つけるがどうやらこのイベントも回避不能みたい。

 

「待ちなさい!、一体何をしてるの!?」

 

「あぁ?、何をしているかって見れば分かるだろう?」

 

「ゲイムキャラさんを壊そうとしているです!」

 

 既にゲイムキャラの目の前には犯罪組織マジェコンヌの構成員リンダ(通称下っ端)が鉄パイプのような得物でゲイムキャラを壊そうとする。

 

「お前・・・犯罪組織の者だな」

 

「へぇ~鼻が効く奴がいるんだなぁ~、お前に免じてよ~く教えてやるから耳の穴かっぽじって聞いとけよぉ」

 

 僕は一応お前の事を知っているけどね、お前の上司も。

 

「犯罪組織マジェコンヌが誇るマジパネェ構成員リンダ様たぁ・・・」

 

「構成員?、じゃあ下っ端って事じゃない?」

 

「なっ!?」

 

「下っ端さんです」

 

「お前ら!」

 

「下っ端ですね」

 

「誰が下っ端だ!?誰が!」

 

 そう言えばネプギアたちには一度も名前で呼んでもらえなかったっけ?、せめて僕だけでも名前で呼ぶか・・・

 

「そんな事よりもリンダ、お前がゲイムキャラを壊すのならお前と倒さなきゃいけない、そこをどいてもらえないか?」

 

「ふんっ、どけと言われてどくわけないだろう!」

 

「下っ端のくせに生意気よ!、すぐにどきなさい!」

 

 遂に戦闘になりリンダの鉄パイプとアイエフのカタールがぶつかり合うが。

 

「オラァ!」

 

「きゃぁぁぁ!!」

 

 軽くリンダに押し負けアイエフは吹き飛び近くの壁に叩きつけられる。

 

「アイちゃん!?」

 

「ぐっ・・・」

 

「そこをどいてください!!」

 

「しゃらくせぇ!」

 

 次はネプギアが挑むが全く歯が立たずリンダから一撃を浴びせしまい大きく後退してしまう。

 

「これもマジェコンヌのシェアが強まっているせいなの?」

 

「恐らくね・・・アイエフ立てるか?、コンパ治療を!」

 

「はいです!」

 

「させる訳無いだろう!!」

 

 僕はアイエフを支えコンパに治療を頼んだ直後、リンダが襲い掛かり咄嗟に僕はコンパに向かってアイエフを突き飛ばしブラストショットソードモードで鉄パイプを受け止め回し蹴りを浴びせようとするが間一髪でリンダは避ける。

 

「へぇ~お前はそれなりに見込みがあるなぁ~、マジェコンヌに入る気はないか?」

 

「すまないがそんな物には興味もないね」

 

「コウヤさん・・・」

 

 僕とリンダが話しているとネプギアが少し恐れを抱いた表情で見ていた、僕はそれに気付くと。

 

「ネプギア、ここからは君が戦うんだ!」

 

「えっ!?」

 

「コウヤ何を言っているの!?、ネプギアはまだ・・・」

 

「君の中にはリンダを倒せる力がある!、それに昨日僕が言ったはずだ君は決して1人じゃない!、1人で戦っているわけじゃない!!」

 

 僕はネプギアに伝えネプギアはハッとした表情になり僕やアイエフやコンパを見る。

 

「何をごちゃごちゃ言ってやがる!!」

 

「グッ!!」

 

「コウヤさん!?」

 

 僕はリンダの攻撃を会えて受け地に伏す。

 

「へっ!、結構呆気ないなお前から先に始末してやる!!」

 

 リンダは僕に向かって鉄パイプを振り下ろそうとするが・・・

 

「ダメ・・・こんなんじゃダメ!!」

 

 ネプギアの身体が光だし僕たちも注目する、ようやくだね。

 

「守ってもらうだけじゃダメ!!、今度は・・・私が守っていきます!!」

 

 ネプギアは決意と共に眩い光に包まれる。

 

「貴様・・・女神だったのか!?」

 

「覚悟してください!、あなたは私が倒します!」

 

 光が収束するとプロセッサユニットを纏ったネプギア又の名をパープルシスターが降臨した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 パープルシスターside

 

 プラネテューヌから帰って来てから変身出来なかっかけどようやく変身出来た!

 

「変身出来たからってなんだっていうんだぁ!!、蹴散らしてやらぁ!!」

 

「全力で行きます!」

 

 下っ端さんの鉄パイプと私のM.P.B.Lが鍔迫り合いになります、ですが!

 

「はぁぁぁ!!」

 

「なにっ!?」

 

 私が押し返し1振り浴びせようとしますが下っ端さんは紙一重で避けます。

 

「ばかな!?、ガキんちょにこんな力が!?」

 

「これで決めます!!、M.P.B.L(マルチプルビームランチャー)!!」

 

 私は下っ端さんが怯んでいる隙にM.P.B.Lの銃口を下っ端さんに向け高出力のビームを下っ端に浴びせます!

 

「くっ!、クソッ!!、こうなったら!!」

 

 ビームは下っ端さんの左肩を掠めると下っ端さんは私ではなくゲイムキャラが宿っているディスクに向かいます・・・まさか!?

 

「やめなさい!!」

 

「やめるわけ無いだろうが!!」

 

 下っ端さんがゲイムキャラに向かって鉄パイプを振り下ろそうとします、ここからじゃ間に合わない!!

 

 すると何処からの波動弾が下っ端さんの鉄パイプに命中し手から弾き飛ばされるとコウヤさんがいつの間にか下っ端さんの懐に潜り込み掌底を浴びせて下っ端さんを大きく後退させました。

 

「コウヤさん!!」

 

「これ以上にやるならもう容赦はしない」

 

「くっ!・・・覚えてろぉー!!」

 

 下っ端さんは良くありそうな捨て台詞を残して去って行きました。

 

「逃げ足だけは早いわね・・・」

 

「それよりもゲイムキャラさんが無事で良かったです~」

 

「コウヤさん・・・すいません、危うくゲイムキャラを・・・」

 

「いや上出来だったよ、流石はプラネテューヌの女神候補生だね」

 

 コウヤさんはそう言って私の頭を撫でました、お姉ちゃんとは違う安心感と温もりがとても・・・気持ちが良いです。

 

「いつの間にか2人が仲良くなっているです・・・」

 

「それにネプギアの顔も緩んでいるし・・・」

 

「えっ!?、そうですか!?」

 

「別に悪い事じゃないしたまには良いじゃない、ねぇ?」

 

 いつの間にか顔が緩んでいたようですがコウヤさんが笑顔でそう言ってくれると本当にそう思えます。

 

「そんな事より、早くゲイムキャラを起こさないとね」

 

「でもどうやって起こすですか?」

 

「流石にさっきの戦闘で目を醒ましているでしょう・・・」

 

「醒ましていますよ?」

 

 すると突如ディスクから声が聞こえました、本当に目を醒ましてようです。

 

「女神・・・いえまだ女神候補生ですか、それと・・・この方は?」

 

 ゲイムキャラはコウヤさんをまじまじと見つめます、1人だけ男性だからでしょうか?

 

「ゲイムキャラさん、いきなりですいませんあなたの力を貸してもらえないでしょうか?」

 

 私はそう懇願すると。

 

「分かりました、あなたなら私の力を正しく使ってくれるでしょう、それに・・・「希望の光」もどうやらあなたたちを見届けている事ですし」

 

 ゲイムキャラはそう言って私の手元に光を放ち光はゲイムキャラの力が篭った一枚の紫色のディスク「パープルディスク」になりました。

 

「では私はまた場所を変えて眠りに着きましょう、女神候補生そして・・・希望の光・・・」

 

 最後にコウヤさんを見て言うとゲイムキャラは消えてしまいました、その時のコウヤさんの表情は少し動揺しているようでした。

 

「これでなんとか1つは手に入れたわね」

 

「先ずは一度プラネテューヌに帰ってからイストワールに報告だね」

 

「はい、そうですね」

 

 私はコウヤさんが動揺していた理由を聞こうと思ったけど何故か聞けなかった、まだ聞いてはいけない・・・そんな感じがしたから。

 

 するとコウヤさんは何かを察知したように後ろを振り向く。

 

「みんな早く逃げるんだ!」

 

「えっ?、どうしたのいきなり?」

 

「っ!!、何かこっちに向かってくるです!!」

 

「あれは!?」

 

 私たちも釣られて後ろを振り向くと空を飛ぶ明らかにモンスターとは違う異形の物体が私たちに襲いかかってきます!

 

「あいつは・・・」

 

「ブログタイプビーストペドレオンのフリーゲンね、という事は近くに親が!!」

 

「という事はあれがスペースビーストなんですか!?」

 

「はいです!、3年間ビーストも全く姿を見せていなかったんです!」

 

「それなら何故名前が分かったんですか?」

 

「コウヤが犯罪組織から奪ったデータの中にビーストの情報があってね、私たちも本物を見るのは初めてよ!」

 

 そういえばコウヤさんってアイエフさんと同じ諜報部員でしたね、するとコウヤさんが私の前に出ます。

 

「ここは俺が食い止める、みんなは早く逃げろ!」

 

「あんた1人残して逃げれる訳じゃない!」

 

「コウちゃんも一緒に逃げるです!!」

 

「コウヤさん、ここは私に任せてください!、これぐらいなら私でも倒せます!」

 

 私は空を飛びペドレオンフリーゲンというビーストを前にM.P.B.Lを構えます、あなたたちに恐怖は感じません!、あるのはみんなを守りたいと思う思いのみです!

 

「はぁぁぁ!!」

 

「ギュオォォォン!!」

 

 私は一体のペドレオンを切り裂き消滅しますが続々と向かってくるペドレオンたちにはビームを放ち接近したペドレオンは切り裂きます。

 

「空中だけじゃない、地上にもいる」

 

「これじゃキリがない!!」

 

「倒しても倒しても沸いて出てくるです~・・・」

 

 地上でもペドレオンの別個体クラインとコウヤさんが戦っていてアイエフさんやコンパさんには徐々に疲れが見えていました、でもコウヤさんだけはそんな様子は見せず逃げ道を作ろうと一点突破をしようとしていました。

 

 その時コンパさんの足がペドレオンの触手に絡め取られます!

 

「きゃあぁぁぁぁぁ!!」

 

「コンパ!?」

 

 アイエフさんが気付き助けようとしますが他のペドレオンに邪魔をして向かえません、なら私が!

 

「ギュオォォォン!!」

 

「しまった!?、きゃぁぁぁ!!」

 

 一瞬の隙を突かれてペドレオンの突進を受けてしまい地面に叩き付けられてしまいます、このままじゃコンパさんが!?

 

 コンパさんの足を絡め取ったペドレオンは自分の目の前までコンパさんを引き摺り大きな口を開き捕食しようとします!

 

「もう・・・ダメです!」

 

 私やアイエフさんもそう思った時!

 

「諦めるな!!」

 

 コウヤさんのその激励と共に波動弾が打ち込まれペドレオンは瞬く間に消滅しました!

 

「コウちゃん・・・」

 

「さっきの言葉・・・まさかそんな事・・・」

 

 コウヤさん涙目で見るコンパさんにコウヤさんは頷きます、アイエフさんも何か思い当たるような素振りを見せます。

 

「っ!?、ネプギア後ろだ!!」

 

「っ!!」

 

 気を取られていた私は背後から私を捕食しようとするペドレオンに気付かず硬直してしまい目を瞑ってしまいます!

 

『ドゴォォォォォン!!』

 

 その時、巨大な地響きが鳴り響き私は恐る恐る目を開けると眼前には巨大な銀色の拳がペドレオンを叩き潰していました。

 

「ウ・・・ウルトラマンネクサス?」

 

 突如として現れた銀色の巨人ウルトラマンネクサスは私の問い掛けに無言で頷きました、まるで「良く頑張った、後は任せろ!」と言わんばかりで私はとてつもない安心感と優しさに包まれていましたが既に何処か覚えのある感じでした。




ネプギアの復帰も束の間に遂にビーストも動き出しました、ビーストについても少し設定を変えています。

次回はEpisode.9 出発-ディパーチャ-です、ネクサスVSペドレオンの対決から始まります、ネクサス=光矢は3年間のレベル上げの成果を活かせるのか?、そして次回で今章は最後になります。



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Episode.9 出発-ディパーチャ-

今回はネクサスVSペドレオンの第1回戦です、何故第1回戦なのは読めば分かると思います。


僕はピンチに陥ったネプギアにアイエフとコンパの視線が釘付けの隙にエボルトラスターを取り出し引き抜き天に掲げウルトラマンネクサスに変身しネプギアを襲おうとするペドレオンフリーゲンを拳で叩き潰した。

 

 恐る恐る目を開け僕の姿を見て驚くネプギアに僕は後を任せるように頷く、ネプギアは理解してくれたかは分からないけど目を輝かせて僕を見つめていた。

 

「ウルトラマンネクサス!、近くにペドレオンの親がいるはずよ!、気を付けて!」

 

 アイエフの忠告に僕は頷き両手を突き出しクロスさせアームドネクサスが光ると僕はガッツポーズを取り全身から赤いオーラを周囲に溢れ出させる。

 

「「「「「ギュオォォォン!!」」」」」

 

 辺りにいたペドレオンは赤いオーラで浴びた途端消滅していくが・・・

 

「この光は・・・ビーストだけを倒すみたいね・・・」

 

「私たちには・・・とっても暖かい心地良いです~」

 

「この光の温もりは・・・」

 

 逆にネプギアたちには何の問題もなくただの暖かい光になる以前のオーラミラージュを発展させた技「オーラバースト」というビーストだけを狙い撃ちに出来る技なんだ。

 

 これで小型ビーストは片付けた、後はこいつらを生み出した親だ!

 

「ギュオォォォン!」

 

「ッ!?、セヤァ!」

 

 突如背後から聞こえ振り向くと小型のペドレオンを生み出した親ペドレオングロースがまさに火球を放ち僕は火球を弾く。

 

「デヤッ!」

 

 僕はジャンプしペドレオンに飛び蹴りを浴びせ着地したと同時にアッパーを浴びせミドルキックを叩き込む。

 

「ギュォ!?」

 

 ペドレオンも触手で応戦しようとするが僕はそれを掴みジャイアントスイングのようにペドレオンを振り回しそして大きく投げた。

 

「ギュオォォォン・・・」

 

「ハッ!、デヤァァァ!」

 

 僕は追い打ちをかけようと地面に叩き付けられたペドレオンにパンチを浴びせようと駆け寄る。

 

「ギュオォォォン!」

 

「ッ!?」

 

 だがペドレオンは口から衝撃波を放ち僕は回避しきれず吹き飛ばされてしまう、だけどその能力は既に知っていた!

 

「フッ!、セヤァッ!!」

 

 僕は足元にサークルシールドを作り足場にしてジャンプをしペドレオンの頭部に踵落としを決める。

 

 ペドレオンも僕の右手を触手で絡めとり電撃を浴びせる。

 

「ウワッ!?、ハァァァ・・・」

 

 流石に右手に激痛が走るけど右手のアームドネクサスに力を集中させエルボーカッターが光りそして・・・

 

「デヤァァァァァ!!」

 

「ギュオォォォン!?」

 

 僕はエルボーカッターで切り裂きペドレオンは悲鳴を上げると僕は回し蹴りを浴びせペドレオンを吹き飛ばす。

 

 完全に弱りきっているペドレオンに止めを刺そうとクロスレイ・シュトロームを放とうと構えを取り十字を組みそうになった時

 

「ハァァァァァ・・・ッ!?」

 

「あれは!?」

 

「ガルベロスを呼び出した時の黒い雲です!」

 

 突然ペドレオンの真上にどす黒い雲が現れ僕は思わず中断してしまう、間違いなくアンノウンハンドだ!

 

「ギュオォォォン!」

 

 その隙にペドレオンは火球を放つがその標的は僕じゃなくネプギアたちだった!

 

「セヤァァァ!」

 

 僕は火球とネプギアたちの間に立ち火球を受け止める。

 

 その時黒い雲はペドレオンを粒子に変えて吸い込んでいき全て吸い終わると瞬く間に消えてしまった!

 

 僕は辺りを見渡すがペドレオンは影も形もなくなりこのままいても仕方ないので変身を解こうとする。

 

「ネ・・・ネクサス!」

 

 するとネプギアが僕に話し掛け僕は首を傾ける。

 

「ありがとう・・・」

 

 別に礼を言う必要もないと思うけど、本当に律儀だな・・・取り敢えず僕は頷き変身を解きネクサスとしての僕は霧のように消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネプギアside

 

ネクサスとペドレオンの戦いは終始ネクサスが圧倒し黒い雲が現れペドレオンを吸い込んでしまい決着はつかなかった、あの黒い雲はネクサスとは真逆なとても禍々しい邪悪な力を感じた。

 

「あの黒い雲は3年前にも現れたんですか?」

 

「えぇ、しかもあの雲はガルベロスを召喚して今回もまたペドレオンを撤退させたように見えたわ」

 

「でもあの雲は一体何ですか?」

 

「それは私たちも分からないです、でも間違いなくビーストの味方です!」

 

「それはどうだろうね?」

 

 私もコンパさんの意見に賛成するけどさっきまで姿が見えなかったコウヤさんが現れる。

 

「コウちゃん!、何処に行っていたのですか!?、心配したです~!」

 

「別の場所でビーストと戦っていたんだ、僕もさっきの戦闘を見ていたけどこれでますますネクサスは怪しくなったね」

 

「コウヤ・・・それはどういう意味?」

 

 涙目になって言うコンパさんにコウヤさんは優しく言うもネクサスに関してはきつく言い放ちそれにアイエフさんが少し怒った様子で尋ねる。

 

「2人にもネプギアにも言ったよねネクサスはビーストと同じかもしれない、あの黒い雲なんて僕は全くネクサスと同質だと感じた、つまりあれはネクサスが作り出したかもしれない」

 

「流石に冗談が過ぎるわよ・・・なら3年前と今日となんでビーストを召喚したり逃がしたのよ?」

 

「簡単に言えばテストじゃないかな?、ビーストの召喚と能力を試し自身の力を試したのが3年前、今日は更に強くなった自身とビーストの能力をテストをし粒子に変換して逃がせれるか試したんだよ」

 

「じゃあなんで私たちを助けたのよ!!、そんなの何の意味もないでしょう!!」

 

「意味ならあるさ、実際にメタフィールドに入った人間のサンプルとして生かし自身の実験を邪魔されないように意図的に人間から信頼を得ようとした、これなら一番辻褄が合う」

 

 アイエフさんの怒りが込み上げるのが分かるけどコウヤさんはお構いなしに質問に答えると遂にアイエフさんはコウヤさんに掴み掛る!

 

「アイちゃん!?」

 

「あんたはなんでそんな弄れた見方しか出来ないの!?、いつもあんなに優しくて・・・思いやる事が出来るのに!!」

 

「前にも言ったよね?、姿や行動に惑わされてはいけないって」

 

 アイエフさんは掴み掛るも怒りながらも涙目になり力もそんなに入れていないのに対しコウヤさんは溜め息をつきそう答えアイエフさんの手をどける。

 

「それに僕の方が理解できないよ、あんなに人間を超越し下手をすれば女神すら超えかねない力を持つネクサスを全く恐れるどころかはっきりと味方だって言えるのが」

 

「何も恐れる事なんてないです、ネクサスは私の味方だって心で感じたです」

 

「私もです、それに私はネクサスのあの強さの秘密を知りたい、ただ力だけじゃないもっと根源的な・・・意志の強さを感じました!」

 

 コンパさんと私でそう答えるとコウヤさんの目は明らかに泳いでいた。

 

「あんたはどうなのよ?」

 

「僕は・・・末恐ろしいと思ったよ、あの力が少しでもゲイムギョウ界に向けられると思うとゾッとする」

 

「そんな事は絶対にありません」

 

 コウヤさんは背中を向けてそう言い私はそう答えアイエフさんやコンパさんも頷く。

 

「・・・早く帰ってイストワールに報告しよう、ラステイションに向かう準備をしないとあのリンダももう向かっていると思う」

 

 コウヤさんはそう言ってプラネテューヌに向かい私たちも後を追いかけました。

 

 今の私はコウヤさんが一体一人で何を背負い苦しみ敢えて自分を陥れる事ばかり言っていたのかそのほんの一部分も理解していなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 光矢side

 

僕たちはプラネテューヌの教会に戻りイストワールに今回の事を報告した。

 

「無事ゲイムキャラの協力を仰げたのですね、そしてやはりビーストとあの黒い雲・・・呼称としてアンノウンハンドと呼びますがそれまでも動き出したようですね・・・」

 

「でもネクサスは現れて私たちを守ってくれました!」

 

「その際の記録映像を撮っています!、これを流せばよりネクサスを理解してくれるはずです!」

 

 イストワールはネプギアとアイエフの意見を聞いて僕を見るがやはり僕は気分が良い話ではなくそっぽを向く。

 

「そうですね今回の戦闘は国民の皆さんにビーストが再び現れたという意識付けとネクサスの再来を伝える為にも流しましょう」

 

「・・・それじゃあ早くラステイションに向かおう、のんびりしている時間はないよ」

 

 僕はみんなを急かしラステイションに向かおうとするがネプギアは立ち止まる。

 

「いーすんさん、今回の戦闘は察知したんですよね?」

 

「はい、ビーストサーチャーに反応がありましたから」

 

「そのビーストサーチャーにネクサスの反応もあったんですか?」

 

「ネプギア、もしかして僕が嘘を言ったと思っているの?」

 

「信じたくないんです、ネクサスがビーストとアンノウンハンドと同じなんて・・・」

 

 この期に及んでまだそんな事を・・・でも原作でも同じサーチャーで捉えられているんだ事実を知れば3人も考え直すかも知れない。

 

「実はその事ですが・・・」

 

 だけどイストワールは言いにくそうにしその時のビーストサーチャーの波形を表示する。

 

「確かにビーストが発する振動波とアンノウンハンドが発するマイナスの特殊振動波は検出されました・・・」

 

「ネクサスはどうでしたか?」

 

 いくら推奨派でもイストワールが嘘を言うはずがない、イストワールは意を決した様子でペドレオンが現れてから消えるまでの時間の一覧を表示するが僕は驚きを隠せなかった。

 

「ですがビーストが現れてから消えるまでの時間と念の為に消えてから皆さんが帰ってくるまでの時間まで計測しましたが一切ネクサスと思われる振動波は確認できませんでした」

 

「という事はネクサスは・・・」

 

「このデータからもビーストとアンノウンハンドとは同質ではありません、私が保証します」

 

 3人がその事実に喜んでいる中、僕は目を皿にして一覧を見るが原作では検出されていたネクサスの反応であるプラスの特殊振動波は全く見えなかった。

 

「誰に吹き込まれたか知らないけどアテが外れたわね」

 

「コウちゃんももうネクサスを認めるです、ネクサスは私の味方です!」

 

 アイエフとコンパに畳み掛けられるが僕は今の姿勢を崩すつもりはない!

 

「実はもう1つの興味深い事が分かりました」

 

「興味深い事?」

 

「ビーストサーチャー以外にもあらゆる計測装置で測った所、ある1つにネクサスと思われる反応を計測しました」

 

「その1つって何ですか?」

 

 コンパの問いにイストワールはビーストサーチャーとは違う波形を表示した。

 

「以前ネプギアさんが仕事を放棄して逃げ出したネプテューヌさんを捜索する為に作った「メガミサーチャー」です」

 

「あぁあの時の・・・」

 

 アイエフがうんざりしたように答える、ネプテューヌは仕事が大嫌いだったな・・・じゃなく!、なんで女神を発見する為の計測器に僕が反応するんだ?

 

「それは単にネプギアの反応では?、あの時ネプギアは女神化もしていたし」

 

「はい、確かにネプギアさんの反応を確認していますがそれとは別のとても大きな反応も計測できました」

 

 イストワールはそう答え計測された2つの波形を重なる、確かにネプギアとは違う波形は比べるととても大きくパターンも一見似ていたが微妙に違っていた。

 

「確かに違うけどこれをネクサスと言える根拠は?」

 

「実はこの波形ですがビーストサーチャーが捉えた時にはネプギアさんの反応しか捉えていないんです、それから少ししてこの波形が計測されてビーストが消えた後も計測されています」

 

「それって完璧にネクサスの反応じゃない!」

 

「じゃあネクサスは私やお姉ちゃんたちと近い存在という事ですね!」

 

「はい、そう言って差し支えないでしょう」

 

 僕がネプギアたち女神たちと近しい存在?、僕は新たな事実に頭が混乱していた。

 

「多分皆さんは最初からそう思っていましたよ、私も初めてコウヤさんを見た時に感じました、あなたはネプギアさんやネプテューヌさんたちと近い存在だと・・・少しは自分の事を認めてあげても良いと思います」

 

「・・・だからってみんなが僕を認めるはずがない、1人でも僕を認めない人がいる限り僕はこの姿勢を崩すつもりはない」

 

 イストワールが僕の耳元で語りかけるも僕ははっきりとそう答えた。

 

「コウヤ~話し込んでないでラステイションに向かうわよ~おいて行くよ~」

 

「あぁすまない今行く~」

 

「お気を付けて・・・」

 

「・・・行ってきます」

 

 僕はイストワールに挨拶を済ませてアイエフたちの元に向かう、その時の表情が憂いを秘めた表情だった。

 

「お待たせ」

 

「もう~本当に置いて行くわよ~」

 

「って言ってもあんな喧嘩をしたのにコウちゃんをちゃんと待っていたです♪」

 

「コンパ~・・・それどういう意味かしら~?」

 

「自分の心に聞いてみるです♪」

 

 なんだかコンパがアイエフを茶化していて3年前から結構このやり取りをしていて飽きないなぁ~と思いながら微笑ましく見ていた、だけどネプギアは何かに気付いた様な表情をしていた。

 

 こうして僕たちは次の目的地であるラステイションに向かった。

 




今回のオリ設定はペドレオンが分裂して小型ペドレオンになっているのではなくグロースが親として小型ペドレオンを産み落としている設定に変更しました、光矢以外のネプギアたちが倒したペドレオンの破片はネクサスのオーラバーストで全て消滅させています。
ネクサスについては設定紹介でも追加しますが光矢はあくまでウルトラマンノアとは違う為にビーストサーチャーに捉えられないという設定です。

次回はEpisode.10 黒の大地-ラステイション-

次回からは新章に突入します!、黒だからと言ってあの魔人や悪魔は「まだ」出ません。


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第2章 黒の女神候補生とのクラッシュ
Episode.10 黒の大地-ラステイション-


第2章時点での光矢のステータスです。

Lv 70

HP 7650

SKL 40

NXS 3




 僕たちはプラネテューヌのゲイムキャラの協力を得てイストワールに報告して現在守護女神ブラックハートが治めるラステイションを来ていた。

 

「ここがラステイション・・・!、本当に機械だらけですね!」

 

「なんかプラネテューヌと違って重厚な感じが良いなぁ・・・」

 

 ラステイションはなんとなく転生する前の現代の雰囲気に似ているからプラネテューヌとは違った実家のような安心感があった。

 

「あっ!?、これなんて特に可愛いですよ!!」

 

 僕はそう言われてネプギアが指差すパーツショップの部品を見るが僕には機械が苦手なので特に良さが分からなかった。

 

「これも可愛いです♪」

 

 するとコンパもウィンドウショッピングを楽しんでいる様子でコンパらしい女性物の可愛らしいポーチに釘付けになっていた。

 

「みんな何やっているのよ・・・私たちにはやる事が山積みなのよ」

 

「そうですね、今は我慢ですね・・・」

 

「我慢です・・・」

 

 明らかに2人ともしょんぼりしていたが仕方ないか・・・でも少しだけでも楽しませてやりたいな。

 

「あっ」

 

「どうしたの?」

 

「いやなんでもないわ・・・」

 

 僕はアイエフが気になった物を見るとこれまたアイエフの厨二心をくすぐりそうなキャラクターのキーホルダーだった。

 

「所で何処に行くかアテはあるの?」

 

「取り敢えずギルドに向かいましょう、情報収集とシェアの回復もしなきゃいけないし」

 

「シェアの回復ならともかく情報収集なら教会に行けば良くない?」

 

「ここの教祖・・・あまり良い評判を聞かないのよ、教会に行くのわ最後の手段にしましょう」

 

 ラステイションの教祖はビジネスライクの神宮寺ケイだったか、別に悪い人じゃないからそこまで警戒する必要はないけどここで僕がそれを言ってしまうと正体をバラしかねないから言えないな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その数分後、ラステイションのギルドに到着したけどプラネテューヌに比べて人の出入りや多さも少なかった。

 

「まぁ分かっていたけど少ないね」

 

「それほどマジェコンヌの支配が進んでいるって事ね、まともに情報が集まれば良いんだけど」

 

 原作の展開から考えると望み薄だな、確かここには・・・

 

「その間に私はお仕事もらってきますね」

 

「僕も一緒に行くよ」

 

「じゃあ私とコンパは情報収集、ネプギアとコウヤはクエストをお願いね」

 

「はいです」

 

「了解」

 

 僕たちは手分けをして行動し僕とネプギアはクエストの受注に向かった。

 

「コウヤさん、ありがとうございます、本当は少し不安で・・・」

 

「プラネテューヌじゃないからね、僕もちょっと緊張しているんだよ」

 

 僕はネプギアの緊張をほぐす為にそう答えネプギアは笑顔を向けてくれる、最近になってネプギアも表情が柔らかくなったな。

 

「すいません、クエスト受けに来たんですけど」「すいません、クエスト受けに来たんですけど」

 

「えっ?」「ん?」「あっ」

 

 ネプギアはギルドカウンターの受付の人に尋ねるともう1人黒髪で服装も黒いネプギアと同じぐらいの歳の少女もクエストを受けに来ていた、ここも原作通りか・・・

 

「あんたたちも受けに来たの?」

 

「そうだよ」

 

「へぇ~・・・でも大丈夫?、2人ともまだ子供なのに」

 

「あっあのコウヤさんは大人だよ」

 

「えっ本当に?」

 

「一応ね・・・」

 

 良く子供と間違われていたからね、最初プラネテューヌでクエストを受けに来た時はカウンターの人に「幼すぎるからダメ」って言われたっけ。

 

「どう見たって・・・」

 

 黒髪の少女は僕を疑うように見るがハッと何かに気付いたように僕を見つめていた。

 

「どうしたの?」

 

「あっ別に・・・」

 

「・・・でもあなたも子供なのに大丈夫なの?」

 

「あたしは超強いしもっと強くなって追いつかなきゃいけないから良いのよ」

 

「追いつかなきゃ?」

 

 自分の姉であるノワール又の名をブラックハートの事だね、まだネプギアじゃ知る由もないけど。

 

「それよりアンタたちは何でクエストを?」

 

「この街の人たちを助けて、少しでも女神のシェアを回復する為だよ」

 

「見た目通りの優等生な真面目発言ね」

 

「君だって似たような理由じゃないの?」

 

「そっそれはそうだけど・・・ごめん、同じぐらいの子と話すのが久しぶりだからつい口が軽くなって」

 

「別に怒ってないよ、私も同じぐらいの子と話すのは初めてかも、周りの人は大人の人ばかりだから」

 

「そうなんだ・・・あたしはユニって言うの、アンタたちは?」

 

「私はネプギア」

 

「僕は緋剣光矢、光矢で良いよ」

 

「ネプギアにコウヤね・・・せっかくだし一緒にクエストを受けてみない?」

 

「コウヤさん、良いですか?」

 

「あぁ、ネプギアの好きにすると良いよ」

 

「ありがとうございます!、ユニちゃん一緒に行こう!」

 

「えぇ・・・あんたたちじゃコウヤがリーダーなの?」

 

「いやネプギアだけどこういう所は変に律儀だから」

 

「変ってどういうことですか~コウヤさん~?」

 

「あっいや別に・・・」

 

 僕に詰め寄るネプギアに僕はたじろぐとユニがクスッと笑う。

 

「仲良いんだ」

 

「あぁ!僕の大切な友達だからね!」

 

「あっ・・・そうですね・・・」

 

 僕の答えにネプギアは少し落ち込んでいる様子で答えた、僕と友達って言うのが気にいらなかったのかな?、まぁ女神と一応人間のフリをしている僕じゃ立場が違いすぎるからね、それにネプギアは男性が苦手っぽいみたいだし。

 

 だけどユニはネプギアを見て何故かニヤニヤしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 僕たちはその後アイエフたちと合流しラステイション近郊のリピートリゾートを訪れていた。

 

「まだ他にも仲間がいたんだ、まぁあんたたち2人じゃ危なかっしそうで弱そうだし」

 

「そんな事・・・確かに私は強くはないけど」

 

「そんな事はないよ、ネプギアは充分強いよ、1人であいつもビーストも倒しただろう?」

 

「ビースト・・・本当にネプギアが倒した事があるの?」

 

「えぇ小型のビーストだけどね」

 

 アイエフの答えにユニは黙ってしまうが何処か焦っているように僕は感じた。

 

「でも5人もいればすぐにクエストなんて終わるです」

 

「あぁさっさと終わらせて帰ろうか」

 

 そうすれば少しぐらい自由時間もアイエフも設けてくれるだろう、僕はクエストの内容を確認しながら歩いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リンダ(下っ端)side

 

「アイツ等、もう追いつきやがったのか、付け回されても厄介なだ・・・」

 

「こうなったらさっさとここで始末した方が良いなぁ・・・おっと忘れる所だった」

 

「あいつを見つけたら画像と一緒にマジック様に報告するんだったな」

 

 なんかあいつに関してはマジック様はやたら警戒しているが確かに奴だけはあのパーティーの中じゃ何か異質な奴だ、戦った時も仲間を引き立たせる為にワザと攻撃を受けたような・・・まぁ気にしてもしょうがねえ仲間にならないって言うならあいつも一緒に始末してやる!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 光矢side

 

僕たちはリピートリゾートを探索してから数分後クエストのターゲットであるビックグラブを発見し5人もいたのですぐに倒す事が出来た。

 

「流石に楽勝ね、あっという間に終わったわ」

 

「うん、でもユニちゃんって本当に強いね」

 

「ネプギアも中々やるじゃない、まぁ私ほどじゃないけど」

 

「えーそんな事はないよ~」

 

 同年代同士で談笑しているネプギアとユニを僕やアイエフやコンパは少し離れた所から見ていた。

 

「ネプギアもあんなに軽口を言えるんだな」

 

「そうですねすっかり仲良しさんです」

 

「ネプギアが同じ年ぐらいの子を見るのって初めてじゃない?」

 

「そういえばそうです、でも楽しそうなによりです」

 

「あぁ・・・」

 

 僕たちは微笑ましく見守っていたが確かこの直後ってリンダが・・・

 

「なーにダンジョンのど真ん中で談笑してるんだよ!」

 

「っ!、2人ともすまない!」

 

 いきなり僕たちの背後からリンダが襲い掛かり僕は咄嗟にアイエフとコンパを抱き抱えてジャンプして回避する。

 

「っち!、気付いてやがったか」

 

「2人とも大丈夫!?」

 

「えぇ・・・お陰様で」

 

「助かったですコウちゃん・・・」

 

 2人には怪我がなくて良かった。

 

「誰よあいつ?」

 

「犯罪組織マジェコンヌの下っ端だよ!」

 

「だから下っ端って呼ぶんじゃねぇ!!」

 

「マジェコンヌの下っ端・・・いいわネプギアたち下がって、あいつは私が倒してあげるわ」

 

「ううん私も戦う!、大切な人が傷付けられそうになったのに許すことなんて出来ない!」

 

「ガキがイキがってんじゃねぇ、たかがガキ2人に雑魚が群がった所でけちょんけちょんに・・・」

 

「「はぁぁぁぁぁ!!」」

 

 リンダの言葉も聞かずネプギアそしてユニの身体が光だし女神化しパープルシスターとユニの変身した姿ブラックシスターへと変身した。

 

「ユニって子、女神候補生だったの!?」

 

「運命のいたずらって奴かもね・・・ここは2人に任せよう」

 

 本当に・・・類は友を呼ぶと言うかなんと言うか。

 

「なっ!?なんだそりゃ!?、聞いてねぇぞ!?」

 

「行きます!」

 

 リンダが2人の女神候補生の登場に驚いている内にネプギアが一気に間合いを詰める。

 

「もらったわ!」

 

 そしてユニもリンダがネプギアに応戦しようとすると自分の背丈よりも大型なライフル「X.M.B(エクスマルチブラスター)」を構え銃弾を放つ。

 

「ちくしょう!、女神候補生が2人がかりなんて汚ねぇぞ!!、覚えてやがれー!」

 

 リンダは銃弾を避けネプギアの攻撃を避けるが戦力差は明らかでそう吐き捨て逃げていった。

 

「ネプギア・・・あんた・・・」

 

「ユニちゃんがラステイションの女神候補生だったんだ、良かった!私たちユニちゃんを探していたの!」

 

「本当に丁度良かったわ、これで1つ手間が省けた」

 

 ネプギアとアイエフがそう言うがユニは何処か面白くなさそうな表情だった。

 

「私たちと一緒に戦ってくれるよね?、お姉ちゃん達を助けてゲイムギョウ界を救う為に・・・」

 

「触らないで!!」

 

 ネプギアは握手を求めるがユニは明らかな拒絶と共にネプギアの手をはたく。

 

「えっどうし・・・?」

 

 コンパやアイエフが詰め寄ろうとするが僕がバッと手を広げて制止させる。

 

「なんで・・・なんでアンタがここにいるのよ!?、お姉ちゃんじゃなくてなんでアンタなの!?」

 

「それは・・・」

 

「3年前、アタシは連れて行ってもらえなかった」

 

「アタシだったら助けられたかもしれない!、アンタじゃなくアタシだったら!」

 

「ごめんなさい・・・確かに私は何も出来なった・・・でも、だからこそ今度はみんなでお姉ちゃんたちを!」

 

「うるさい!、どうせアンタ達はあのウルトラマンネクサスって言うワケの分からない巨人を信じている癖に!、もう2度と話しかけないで!!」

 

「待ってユニちゃん!!」

 

「ネプギア、今の彼女に何を言っても無駄だよ」

 

 去ってしまうユニをネプギアは追いかけようとするが僕は肩を掴んで止める。

 

「ユニちゃんは・・・ネクサス否定派なんですね」

 

「他の国はネクサスについては懐疑的だからね、マジェコンヌの影響もあって殆どが否定派だから仕方ないけど・・・」

 

「ユニちゃん・・・」

 

 悲痛な表情でユニが去っていた方向を見る、あの時女神たちを助けられなかった僕にも責任の一端がある、出来れば早く仲直りが出来るように何か良い案があれば良いんだけど・・・

 

 

 

 




何かとラステイション勢は汚れ仕事を請けてもらう事になりそうです、その理由は追々分かります。

次回はEpisode11 教祖-神宮寺ケイ-

サブタイ通りあの人が登場・・・するかもしれません。


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Episode.11 教祖-神宮寺ケイ-

今回はタイトル通りのケイ登場です、教祖’sの中じゃ一番ドライな方ですがこれではそんな事もないかも・・・


 ユニと別れてから僕たちは1度ラステイションに戻り情報収集もしたが全く収穫はなかった。

 

「全然見つからないです、ゲイムキャラさん」

 

「これだけ聞いてもダメって事は街の人たちは知らないんじゃ・・・」

 

「こうなったらラステイションの教祖に聞くしかないね」

 

「そうね・・・あまり気乗りしないけど」

 

 僕たちは教会を向かおうとするがネプギアはユニとの一件でなんとなく落ち込んでいる様に見えた。

 

「教会には僕1人で行ってくるから3人は休憩してて」

 

「えっ?いやそれは・・・」

 

「ネプギアに少しでも気晴らしをさせてやって」

 

「・・・うん、分かったわ、後はお願いね」

 

「お願いするですコウちゃん」

 

 教会に行ってケイと話すぐらい僕1人でも出来るからアイエフとコンパにネプギアを任せて僕は教会に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 僕は教会に着きケイと話が出来るよう話をつけてもらい今は応接室に案内されケイを待っていた。

 

 するとノックが聞こえ僕は立ち上がる。

 

「お待たせしたね、ようこそラステイションへ、僕がこの国の教祖神宮寺ケイだ」

 

「こちらこそ突然訪ねたのに話の場を設けてくれてありがとうございます、僕は・・・」

 

「緋剣光矢君だね、お仲間からはコウヤって呼ばれているプラネテューヌの諜報部員だね」

 

 中性的な顔立ちで初見だと男性か女性か間違えそうなラステイションの教祖であるケイはかなりの情報通でもあったね既に僕の事まで調べ上げているとは。

 

「プラネテューヌの教祖イストワールのお気に入りだけど経歴や君に関するデータは全て強固なプロテクトで閲覧不可能、君には前々から会ってみたいと思っていた所だったよ」

 

「あ・・・別に僕はお気に入りというワケじゃ・・・それに僕の経歴なんて面白いものじゃないですよ?」

 

 僕の経歴ははっきり言って全てイストワールに偽造してもらった物で元々転生した僕には経歴なんてないし僕がネクサスだってバレないようにイストワールはこれでもかと僕のデータはプロテクトしていた。

 

「確かに見た目だけじゃそんな器には・・・いやもしかしたら・・・すまない、まずは腰を掛けてくれ」

 

 ケイは僕をまじまじと見て何かに気付いた素振りを見せるけど僕に座るように言い僕はその場にあった椅子に座りケイは机を挟んで向かい合って椅子に座る。

 

「それで僕に折り入って頼み事があると聞いているけど?」

 

「はい、実は僕たちはゲイムキャラの協力を仰ごうと探しています、教祖であるケイさんなら居場所を知っていると伺いました、無論それに見合うだけの対価は支払います」

 

「なるほど・・・確かに僕はゲイムキャラの居場所は知っているけどお金では困っていないから君たちには労働力を提供してもらおうか」

 

「ありがとうございます、してケイさんの依頼内容は?」

 

「この国ではある物を開発途中でねそれに必要な材料を確保してほしいんだ」

 

「材料とは?」

 

「宝玉と結晶と呼ばれる物、諜報部員の君なら知っているね?」

 

 やはりこれも原作通りか、なら在り処も同じだね。

 

「分かりました、かなり骨が折れそうですが仲間と協力して確保します」

 

「良い返事だね期待しているよ・・・それともう1つ」

 

「何ですか?」

 

「君はネプギアさんと行動を共にしているはずだね、最近ギョウカイ墓場で起きた事とノワールがどうなっているか教えてほしい、君は仕事のパートナーであるアイエフさんと友人であるコンパさんとギョウカイ墓場に向かったはず・・・」

 

「ケイさん、こちらの情報だけをもらうのはマナー違反ではないですか?、ビジネスは基本ギブ・アンド・テイクですよね?」

 

「む・・・確かにそうだね、これは失礼した」

 

「では材料を集めた際に今度は僕の仲間も一緒に伺いますのでその時に情報を交換するという事でどうでしょうか?」

 

「・・・分かったそうしてもらえると助かる、君とは話がスムーズに流れて非常にやり易い、その気があったら僕の元で働かないかい?」

 

「ありがとうございます、旅の中でじっくり考えさせてもらいます」

 

 ケイの珍しいジョークも交えながら確かにスムーズに話は終わり僕たちは席を立ち握手を交わす。

 

「君の手、暖かい・・・」

 

「えっ?」

 

「いや別に他意はない、良い返事を待っているよ」

 

 ケイがそう答え僕は応接室を出たけどさっきのケイの態度が気になってしまう、この世界の主要キャラってみんな男性嫌いだったりするのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネプギアside

 

コウヤさんの御厚意で私はアイエフさんやコンパさんとラステイションの街を散策していた。

 

「あっあのアイスクリームなんて美味しそうです~買ってくるです!」

 

 コンパさんはアイス屋さんを見つけて買いに行く。

 

「・・・あまり楽しくない?」

 

「いやあのぉ・・・コウヤさんだけ行かせて私たちがこんな事して良いのでしょう?」

 

「確かにね・・・逆に私たちじゃなくてコウヤとなら良かった?」

 

「えっ?、それは・・・」

 

 もしコウヤさんとこんな風に散策していたら・・・何故か楽しそうでドキドキしそうな・・・

 

「やっぱりコウヤと一緒の方が楽しそうなのね、顔に出ているわよ」

 

「そうですか!?」

 

 いつの間にか顔を出ていたみたいで恥ずかしくなるけどアイエフさんは何故か微笑んでいた。

 

「ネプギアもそうなんだ・・・」

 

「「も」って事はアイエフさん・・・」

 

「私もコウヤといるだけでなんだか楽しくて安心出来て時々口喧嘩なんかもするけどあいつが頑張っている姿を見ると自分の悩みなんかが小さく見えて「絶対に諦めるか!」って私も頑張れるのよね・・・」

 

「アイエフさん・・・やっぱりコウヤさんの事・・・」

 

「そうなんです!、アイちゃんはコウちゃんが大好きなんです!」

 

 コンパさんが戻ってきて私とアイエフさんの分のアイスを渡してくれるけど明らかにアイエフさんが動揺していた。

 

「バッバカな事を言わないでよね!?、わっわたしは別にあいつの事なんて!?」

 

「勿論友達としてですよね?」

 

「そっそうに決まっているでしょう!?、先にそれを言いなさいよ・・・」

 

 アイエフさんは友達としてコウヤさんが好きだと言うけど私はなんとなく違うという事が分かった、その事が私は嬉しくもあるけど何処か落ち着かない様子だった。

 

『~♪』

 

「あっコウヤから!、はいもしもし?」

 

 すると何処かの管理官に似た市長が設定しそうな青い防衛隊の着メロが聞こえるとアイエフさんは一瞬でコウヤさんからと気付き応答する。

 

「アイエフ、コウヤだけど教祖との話しが終わったから一度落ち合わない?」

 

「分かったわ、じゃあラステイションの玄関口で落ち合いましょう」

 

「ガレット!」

 

 コウヤさんのまたも別の防衛隊の返事で電話は終わり私たちはラステイションの玄関口に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 コウヤside

 

僕は教祖ケイとの会談を終えてラステイションの玄関口に向かい数分遅れでネプギアたちも到着する、ネプギアやみんなも少しリフレッシュ出来たみたいで少し元気が戻っていた様に見えた。

 

「教祖さんとのお話はどうだったですか?」

 

「あぁその事だけど・・・」

 

 ケイからの依頼や交換条件などを話した。

 

「宝玉に結晶ってかなりのレアアイテムじゃない!?、まず市場には出回らない代物よ!!」

 

「それについてはもうこっちの方で調べはついているんだよね」

 

「本当ですか?」

 

「昔一緒に潜入活動した仲間から聞いていたんだ、これがそれぞれドロップするモンスターとダンジョンの名前」

 

 僕はそう言い訳をしてメモ紙をみんなに渡す、本当はゲームをやっているから知っているなんて言えるわけないし・・・

 

「へぇ~仲間ねぇ~・・・もしかしてオトメちゃん・ネバランちゃん?」

 

「ハズレだよ、正解は偶然知り合った人で性別は男性だよ」

 

「そう・・・それなら良かった・・・」

 

「でも偶然知り合った人と一緒に仕事をしたんですか?」

 

「あぁ別に悪い人じゃなかったしその人もマジェコンヌしか相手にしていなかったからね」

 

 何故かアイエフが僕の答えにホッとしていてコンパはいつも通りアイエフを見てクスクスと笑っていた。

 

「じゃあ僕は宝玉を取りに行くからネプギアとアイエフとコンパは結晶を頼むね」

 

「待ってくださいコウヤさん!、ここからだとテコンキャットがいるセプテントリゾートが近いです、宝玉はプラネテューヌまで戻らなきゃいけませんので私たちが行きます」

 

「そうです、さっきまで私たちは休ませてもらったので私たちが行くです!」

 

「それにコウヤ1人で行動するのは危なかっしいし・・・私たちの誰か1人コウヤに付いた方が良くない?」

 

 参ったなぁ・・・宝玉の方だとリンダとの戦闘になってしかもネプギアは女神化が封じられた状態で戦わなくちゃいけない、mk2じゃ日本一がRe;Birth2ではREDが助けに来るけどなるべくみんなを危険な目に遭わせるわけにいかない。

 結晶だとワレチューとのイベントとユニとネプギアとのタイマンだからこちらに行ってもらわないと・・・

 

「いや大丈夫だよ、それに早くみんなが結晶を見つけて僕に合流した方が手っ取り早いよ」

 

「逆も言えますよ、コウヤさんが先に結晶を見つけて先にラステイションで待っていてください」

 

 話は平行線か・・・確かに僕がさっさと結晶を見つけてなんとかユニとネプギアをタイマンさせるように仕向けてからネプギアたちに向かえばいいか、いざとなればストーンフリューゲルを呼ぶか僕が光になればすぐに駆けつけれる。

 

「分かった、僕は結晶をみんなは宝玉を頼んだ」

 

「じゃあ3時間後、またここで合流しましょう」

 

 僕たちは頷き合い僕は結晶探しにみんなは宝玉探しに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ユニside

 

 アタシは今ケイに呼び出され教祖の部屋に向かっていた、その時もアタシはネプギアの事が気になっていた。

 

 ネプギアに酷い事を言ってしまった・・・ネプギアだって酷い目に遭ったのに・・・

 

 本当は分かっていたわ、アタシが3年前に連れて行ってもらえなかったのはアタシがまだまだ未熟だったから。

 

 だからこそアタシは頑張って強くなった!、お姉ちゃんを助ける為にお姉ちゃんのような立派な女神になる為に!

 

 それにあの銀色の巨人ウルトラマンネクサス!!、巷では「光の勇者」だとか「新たな守護神」とか言われているけどアタシだけはあいつを認めない!、あんな正体も分からない奴が「守護神」なんて所詮あいつはビースト同じ化け物!!

 

 それに一番気に入らないのは「ネクサスは守護女神たちより強い」なんて言われている事!!、あいつが私よりましてお姉ちゃんより強いはずがない!!

 

 もしラステイションに現れた時にはビースト共々アタシが蹴散らしてやる!!、絶対に!!!

 

「鬼の形相だね、そんなに気に入らない事があったのかい?」

 

「ケイ!?、アンタいつの間にいたのよ!?」

 

「ついさっきさ、客人が帰ったから自分の部屋に戻っていた所だったんだ」

 

「人を呼びつけておいて・・・」

 

「時間を無駄には出来ないからね、君にはある事を頼みたいんだ」

 

「ケイがアタシに?、珍しいわね」

  

 珍しくアタシに頼み事をする事にアタシが不思議そうにするとケイは端末を取り出してアタシの端末に何かのデータを送る。

 

「端末に送ったモンスターがドロップする結晶を取って来てほしんだ、場所のデータも送ったから」

 

 セプテントリゾートのテコンキャットね、こいつを倒せば良いってことね。

 

「分かったわ、すぐに終わらしてくるわ」

 

 アタシはそう答えセプテントリゾートに向かう、そんなアタシの後ろ姿をケイがニヤリと笑いながら見送る事を知らずに。

 

「彼が向かったって事は伏せておこうか・・・」

 

 アタシはケイの呟きも知る由もなかった。

 




次回はEpisode.12 遭遇-エンカウント-です。

実質ユニ回かもしれません、そしてサブタイ通り色んな物と遭遇します。


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Episode.12 遭遇-エンカウント-

今回は宣言通りのユニ回です。



 僕はリピートリゾート近くのダンジョンセプテントリゾートを訪れテコンキャットというモンスターを探していた。

 

「ゲームだとすぐに見つけれるけどやっぱりそんなに甘くないか・・・」

 

 ボヤきながらもダンジョンを進んで行くと・・・

 

『バシュッバシューン!!』

 

「銃声?、しかもライフル系だね」

 

 近くから銃声が聞こえ僕は音が聞こえる方向に向かう。

 

『ドックン・・・』

 

「女神の反応・・・まさか」

 

 エボルトラスターが反応を示し誰がいるのか検討が着き取り敢えず向かう。

 

「アッアンタは!?」

 

 やはりいたのはユニでありかなり面を食らっている様子だった。

 

「銃声が聞こえてやってきたら・・・まさか君とはね」

 

「それはこっちのセリフよ!、アンタこそなんでここにいるのよ!?」

 

「色々と野暮用があってね」

 

 恐らく同じ理由だけど白々しくそう答えユニが疑うように僕を見る。

 

「先を急ぐからまたね」

 

「ちょっと待って、アンタ1人なの?」

 

「あぁネプギアたちとは別行動なんだ」

 

 ユニは少し悩む素振りを見せて考え込む、僕もどうにかしてユニとネプギアをタイマンをさせるように仕向けないと・・・あのイベントがないと2人が仲直りするキッカケがなさそうだからね。

 

「アンタ頼りなさそうだし特別にアタシが手伝ってあげるわ」

 

「良いの?、そっちも用があるんじゃ・・・」

 

「アタシのは良いのよ、それよりも知り合いがこの先で野垂れ死なれるよりは勘弁してほしいからね」

 

 丁度目的も同じだし一緒に行動した方が良いか。

 

「分かった、じゃあ宜しくね」

 

 それから僕たちは特に会話のないままダンジョンを歩き何か話を振った方が良いかと思っていた矢先

 

「「あっ見つけた」」

 

「・・・アンタもあのモンスターを狙っているの?」

 

「どうやらそうみたいだね」

 

 テコンキャットを発見し僕はブラストショットを取り出してソードモードに切り替えユニも自前のライフルを構える。

 

「あのモンスター・・・汚染されてない?」

 

「あぁ・・・間違いないね」

 

 だけどテコンキャットは汚染されていて凶暴化していた、それを見たユニは照準を定めてトリガーに指を掛ける。

 

「待って、テコンキャットは汚染されて凶暴化しているだけかもしれない」

 

「ならさっさと倒すしかないでしょう?、そこをどいて!」

 

「そこに生きているだけの命を奪う事は出来ない、ここは僕に任せてほしい」

 

「・・・ふんっ」

 

 なんとかユニを止めて僕はウルトラコンフォートを使いブラストショットの刀身が緑色に輝く。

 

「ウルトラコンフォート・・・」

 

 僕は緑の浄化光線をテコンキャットに浴びせるとテコンキャットの体色が黒から元の体色に戻り目つきを戻った。

 

「うそっ?・・・本当に元に戻った?」

 

「グワァ?」

 

 隣で見ていたユニが驚きテコンキャットも今まで自分が何をしていたのか分からない素振りを見て住処へと戻っていく、その時テコンキャットは僕たちが探していた結晶を落としていく。

 

「毎度あり」

 

「アンタもそれが目当てだったの?」

 

「うん、ケイさんに頼まれてね」

 

 僕は結晶を拾うけど結晶は1つしかなくユニはどうするかと思ったが特に何も言わず顔を背けていた。

 

 そうだ!、この結晶を使ってなんとかユニとネプギアを・・・

 

「これ、君に預けるよ」

 

「えっ?、アンタそれが目当てじゃ?」

 

「でも1つ条件がある、それを呑んでくれたら君に預ける」

 

「条件って?」

 

「これを賭けてネプギアと一度戦ってほしい」

 

「ネプギアと?、・・・」

 

「言葉では伝えにくてもぶつかり合って初めて分かる事も伝えれる事もあるよ」

 

「アンタ・・・分かった、アンタの顔を立てて引き受けてあげる」

 

 なんとも姉譲りのツンデレな返しだが僕は結晶をユニに渡し出口へと歩いていく。

 

「アンタ一体何者なの?」

 

「何者って見たまんまだよ」

 

「さっきの変な技もだけど最初にアンタを見た時になんとなくお姉ちゃんに似てるって思えたの・・・」

 

「ノワ・・・ブラックハートと?、僕はそんなツンデレキャラじゃないけど」

 

「雰囲気がなんとなく似ているのよ、すごく暖かくてでも強さを秘めているような・・・」

 

 分かる人には分かるという事か?、女神の知り合いはある程度僕の力を察知する事が出来るのか?

 

「どうしたの?、難しい顔をして」

 

「あっいや、何でもないよ」

 

「ふ~ん・・・まぁいいけどあんまり似合わないわよそんな顔、アンタはニコニコしていればいいのよ」

 

「えっなんで?、人を脳天気みたいに言わないでよ」

 

「実際にそうでしょう?、ネプギアたちといる時もボケ~っとしているし、でも・・・時々すごく優しくて辛そうな顔もする」

 

「・・・そうかな?、見間違いじゃない?」

 

「・・・アンタが何を抱えているか知らないけど少しは骨休めでもしたらどう?」

 

「その時は是非付き合ってほしいな」

 

「気が向いたらね」

 

「・・・ありがとう、心配してくれて」

 

「べっ別に心配とか!?そういう事じゃないんだから!?、アンタ危なっかしくて見ていられなかったから仕方なく・・・」

 

 変わらずのツンデレな返しに僕はニヤけてしまうが・・・

 

『ドックン!』

 

 エボルトラスターが危険を知らせ後ろを振り向くと暗黒の光弾を僕たちに向かって飛んでくる!

 

「伏せろ!!」

 

「えっ?、きゃっ!!」

 

 僕は慌ててユニの頭を抱えて伏せて光弾を避ける、だが光弾が次々と襲いかかってくる!

 

「走るぞ!!」

 

「ちょっとなんなのよ!?」

 

 僕はユニの愚痴も聞かずユニを抱えながら走って光弾を避けて壁を背に隠れる。

 

「どっからの攻撃なの!?」

 

「分からない・・・でも」

 

 エボルトラスターが告げるという事はビーストいやもしかしたら・・・

 

「そんなワケの分からない物に怯えてられないわ!!」

 

「ちょっとユニ!!」

 

 突然ユニが飛び出してライフルを構える、だけど姿の見えない敵をどう撃つつもりなんだ!?

 

「そんな弱っちい光弾なんて撃ち抜いてあげるわ!」

 

「止めるんだ!!、もし通用しなかったら!?」

 

「私を甘く見ないで!!」

 

 僕の言い方が勘に触ったのかユニは激昂するが何処か焦っているようでユニに向かって光弾が飛んでくるとユニはその光弾に照準を合わせトリガーを引く。

 

「うそっ!?、なんで!?」

 

 ライフルの銃弾が光弾に命中するが光弾に触れた瞬間に銃弾が消滅してしまい光弾を進攻を阻めない!

 

 ユニはその事実を受け入れられないのか何発も撃つが全く意を返さず光弾がユニに直撃しそうになる!

 

「もう・・・ダメ!!」

 

 ユニは諦めてしまい手で顔を覆い目を瞑る、そうはさせるか!!

 

 僕はマッハムーブを使い一気にユニの目の前に立ちエボルトラスターを突き出しサークルシールドを取り出して光弾を間一髪で防いだ。

 

「えっ?、アンタ・・・」

 

「最後まで希望を捨てるな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユニside

 

全くあの光弾にアタシの銃撃が効かずもうダメだと思った時、急にコウヤが私の前に立って何か水面に生まれる波紋のようなシールドでアタシを守った。

 

「なんでそこで諦める!?、君にはどうしても追いつきたい人がいるだろう!!」

 

「なんでアンタがそれを!?」

 

「あの光弾が僕がなんとかする!、君は早く逃げろ!!」

 

「何を言っているのよ!、アタシが手も足も出ないのにアンタがどうにかできる訳が・・・」

 

 女神候補生であるアタシでも無理なのにただの人間であるコイツが出来る訳が。

 

「いいから早く逃げろ!!」

 

 でもその時のコイツは鬼気迫る勢いでアタシが言葉を失ってしまい無言で頷いてダンジョンの出口を目指す。

 

 アタシが逃げている時も光弾は降りかかって来るけどコウヤの持っていたあの銃で光弾を相殺してしまいアタシは驚いていた。

 

「何をしている!!、早く逃げろ!!」

 

 思わず棒立ちになってしまったアタシにまたコウヤは叫びアタシは我に返り壁まで逃げると少し頭を出して様子を見る。

 

 コウヤは激しさを増した光弾の雨の中を走り抜け当たりそうになった光弾をローリングを回避しじーっと空を見渡す。

 

 すると何か気付いたように一点を凝視しそこから光弾が降ってくるとコウヤは銃をハンドガンタイプからショットガンのような形に変形させ光弾を最小限の動きで殆どギリギリの所でポンプアクションをして光弾が降ってきた位置に波動弾を撃ち込む。

 

『パリィーン!』

 

 すると波動弾が何か直撃しまるでガラスが割れたように破片が飛び散った、アタシは思わずガッツポーズをしコウヤの元に向かおうとするけどコウヤはまだ何かがいるのか鋭い視線で辺りを見回す。

 

 アタシは辺りを見るけど人影どころかモンスターの影すら見えず何処か不気味に感じる、コウヤはもしかして未知なる危険を察知していたの?

 

 コウヤは何かに気付き懐から何か取り出そうとしたけどアタシを見て取り出すのを躊躇していた、その直後コウヤは「取り逃がしてしまった」と言っているような表情を浮かべ銃を締まいアタシの元に歩み寄る。

 

「ゴメンきつい言い方しちゃって・・・ケガはない?」

 

「えぇ・・・何の問題もないわ、それにしてもさっきの光弾はなんだったの?」

 

 アタシの問いにコウヤはまた難しい顔をして何も答えなかった、検討はついているけど答えられないそんな風にアタシは見えた。

 

「それにしてもアンタって変な技を使うわよね、さっきのシールドだったりモンスターの浄化だったり何処で憶えたの?」

 

「僕に再び生きる力を与えてくれた人に教わったんだ」

 

「ふ~ん・・・」

 

 言っている意味はサッパリだけど大切な人から教えてもらったって事は分かった、アタシたちは今度こそ出口へと帰るけど。

 

「ちょっと良い?」

 

「どうしたの?」

 

「・・・・・いや何でもないわ」

 

 アタシはもう一度コウヤが何者か聞きたかったけど何故か怖くなって聞けなかった、でも後にアタシはその時にコウヤに聞けなかった事を後悔する事になる、ここで聞いて真実を知っていればあんな事はしなかったはずなのに・・・

 

 その時、帰ろうとするアタシたちを後ろからフードを深く被りローブを羽織った者がニヤリと笑みを浮かべてこう呟いていた。

 

「これはほんの挨拶代わりだ、ウルトラマンネクサス」

 




次回はEpisode.13 決闘-デュエル-

某カードゲームをやるわけではありません、次回から新たなメーカーキャラも登場します、mk2ベースなのですがRe:birth2のキャラも登場予定です。

「mk2だけのキャラで良くない?」や「タグ変えてRe:birth2だけで良いよ」という方は感想でお願いします。


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Episode.13 決闘-デュエル-

今回はあのぺったんこヒーローとおてんば少女の初登場です。


 僕と偶然に出会ったユニはラステイションに帰り僕はネプギアたちに連絡しようとしたがその矢先ネプギアたちのパーティーから連絡が入る。

 

「もしもし、コウヤさんですか?」

 

「ネプギア?、何かあったの?」

 

「いえ、何もなく途中喋るネズミさんに会ったんですけど無事に宝玉を手に入れました、その道中で私たちの度に加わってくれる方たちがいるのでラステイションの玄関口で待っていてくれませんか?」

 

「分かった、実は僕も君に会わせたい人がいる、気長に待っているよ」

 

 そう答え僕は電話を切ると聞こえていたのかユニが何処となく緊張していて落ち着きがなかった。

 

「ネプギアたちあと10分ぐらいで到着すると思うよ」

 

「そう・・・ならアタシは少し街をぶらついてくるわ」

 

「分かった、いってらっしゃい」

 

 ユニは気を紛らす為に街に入っていき僕はネプギアたちを待ち近くのベンチに腰掛ける。

 

 ただ待つっていうのも結構暇だなって考えていると不意にネプギアたちがウィンドウショッピングをしていた店が目に入る。

 

 これから色んな苦難や避けられない戦いがみんなを待っているんだ、少しぐらい良い思いをしても罰はないよな。

 

 僕は自分の財布と相談しみんなが気に入っていた物を1通り買いネプギアに関してはパーツを組み立てて何か作る事なんて僕には無理だから少し工夫をした、そうだ!どうせならユニにも・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから10数分後、僕は買った物をある場所に預け玄関口で待っているとネプギアたち3人と新たに仲間に加わってくれる2人が到着する、なるほどねだから「方たち」って言ったのか。

 

「コウちゃん、待たせてしまって申し訳ないです」

 

「いや少し寛げたから良いぐらいだよ、それでこちらの方たちは?」

 

 実はペンギンのようなキャラのリュックを背負う正義のヒーローと世界中で嫁探しをする少女(どっちも少女だけど)は良く知っているけど。

 

「アタシはゲイムギョウ界の2人目の正義のヒーロー!!、日本一よ!」

 

「アタシはREDちゃん、女神様たちと候補生たちを嫁にする為に旅に同行させてもらうよ!」

 

「僕は緋剣光矢、コウヤでいいよ」

 

 1通り自己紹介が終わると日本一とREDは僕をまじまじと見る。

 

「ふ~ん・・・なんか3人から聞いていたより全然弱そうって言うよりかは本当にコウヤって戦ったりするの?、全然そんな風には見えないけど」

 

「コウヤは確かにそんな風には見えないけど腹を括ったら物凄く強いわよ」

 

「でもアタシは気に入ったよ!、なんかお日様みたいに暖かそうで気持ち良さそうだよ!」

 

「そうかな?、アタシ的には太陽のように熱くてギラギラと輝いているって感じかな」

 

 なんか妙にREDには気に入られたみたいで日本一もそこまで悪い評価ではなかったので僕はホッとする。

 

「決めた!、コウヤもREDちゃんの婿にする!」

 

「いやコウヤは3人目の正義のヒーローにする為にアタシが鍛えるの!」

 

 REDは僕の右手を日本一は僕の左手を引っ張りはっきり言って痛いがビーストの攻撃を受けるよりは全然痛くなかったので耐えられるけどこの状況をどうにかしなくては・・・コンパは笑って見ていたがアイエフは頭から蒸気を出しそうな程顔を真っ赤にして怒っている?ようでネプギアもすごく動揺していた。

 

「「コウヤも」って誰か他にも婿候補がいるの?、日本一も3人目が僕で2人目が自分自身だけど1人目は誰なの?」

 

「最初の婿候補は・・・」「1人目の正義のヒーローは・・・」

 

 何故か息が揃う2人で僕はその隙に2人の腕を解く。

 

「「ウルトラマンネクサス!!、えっ?」」

 

 同時に言った2人の答えに僕は言葉を失う。

 

「正義のヒーローは分かりますけど、なんでREDさんは婿候補にしたんですか?」

 

「だってウルトラマンネクサスってすごく無理しているような気がしたんだ、わざと攻撃を受けて街を守る姿がすごく痛々しくて守ってあげたくなっちゃうんだよなー」

 

「だからこそウルトラマンネクサスはヒーローなのよ!、どんな強敵が相手でも愛と正義の名の元に懸命に戦い抜く!、これこそがヒーローなのよ!」

 

 2人が持論を語っていたが僕の頭には全く入ってこなかった。

 

「ネッネクサスは100歩譲って良いとしても!?、コウヤは婿候補になんかさせないんだからっ!!」

 

「えー別に良いじゃん!、コウヤもREDちゃんに言い寄られて嬉しいでしょう♪」

 

「あ・・・それは悪い気はしないけど・・・」

 

 今度は僕の腕に抱きついてくるREDだけどまぁ男としては確かに悪い気はしないがアイエフが少し涙目の膨れっ面で僕とREDを睨んでいるのを見ると少し罪悪感があった。

 

「そんなに睨むならアイちゃんも抱きついたらどうですか?」

 

「バッバカ!?、そんな事出来るわけないでしょう!?」

 

 確かにアイエフがそんな事をするなんて想像できないしまず僕に抱きつくなんて有り得ない、ネプギアは何も言わなかったがREDを見て何故か羨ましそうにしていた。

 

「RED・日本一、それにみんなももうそろそろ僕が会わせたい人が来る」

 

「そういえば電話でも言っていましたね、どなたですか?」

 

「それは・・・」

 

『ドックン・・・』

 

 みんなに答えようとするとエボルトラスターが女神の反応を捉え僕は背後を振り返るとユニがこちらに歩いていた。

 

「ユニちゃん!?」

 

「ネプギア・・・」

 

「ネプギア・・・結晶を賭けてユニと戦ってほしい」

 

「えっそんな!?、ユニちゃんとですか!?」

 

 ネプギアが僕の提案に驚くと同時にアイエフやコンパも僕が病気にでも患った様子で見る。

 

「コウちゃんがそんな事を言い出すなんて・・・」

 

「コウヤ・・・あんた熱でもあるんじゃないの?」

 

「僕は普通だよ、ユニ準備は良い?」

 

「とっくの昔に出来ているわ!、ネプギア!アタシと戦いなさい!」

 

「でも・・・私はユニちゃんと戦うなんて・・・」

 

「そんな弱腰でこの先乗り切れると思っているの?」

 

「・・・!」

 

「そんなんでマジェコンヌやビーストに勝てる程甘くはないわ!、それどころかアンタが信じているウルトラマンネクサスに裏切られてぺしゃんこにされるわよ・・・アイツも所詮ビースト同じなんだから」

 

「っ!!、分かった・・・ユニちゃん良いよ、でも私が勝ったらさっきの言葉は取り消して!」

 

「っ?、さっきの?」

 

「ネクサスはビーストなんかじゃない!!、私たちと同じこのゲイムギョウ界を守ろうとする仲間なの!!」

 

「・・・いいわよ、アタシに勝てたらね」

 

 ユニのある一言でネプギアは珍しく堪忍袋の緒がキレて怒ってしまいいがみ合いながら決闘が始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネプギアside

 

 

 私たちは場所をラステイション郊外の荒野に移し私とユニちゃんは睨み合い少し離れた位置にはコウヤさんたちが見守っていた。

 

「いくわよネプギア!、やるからには手加減なんてしないから!」

 

「うん私は絶対に負けるわけにはいかない!」

 

「良いね1対1の真剣勝負♪」

 

「でもあのユニって女神候補生、ネクサスはビーストじゃなくてヒーローだから是非ネプギアに勝ってほしいわ!」

 

「そうね・・・」

 

「ギアちゃんもユニちゃんも応援してあげたいですけど・・・」

 

 コウヤさんが無言なのが気になるけど風が吹き晒す荒野に一瞬風が止んだと同時に!

 

「アクセス!」「プロセッサユニット装着!」

 

 私とユニちゃんは同時に変身しその直後私は低空で飛行しながら一気にユニちゃんに迫る!

 

 だけどユニちゃんも巨大なライフルを構えて間合いに入らせないように撃つ。

 

 私は何発は躱しながら迫っていくけどある1発は避けきれないと思い急停止した直後に一気に浮上し躱した。

 

 私もM.P.B.L(マルチプルビームランチャー)を構えて連射する。

 

 だけど流石にユニちゃんの方が銃の扱いは上手で避けながらも私に照準を合わせて撃ってくる!

 

「フッ!、銃でアタシが負けるわけがないわ!」

 

 確かに・・・危険だけど近づいて接近戦に持ち込むしかない!

 

 再び私は一気にスピードを上げてユニちゃんが放つ弾幕を掻い潜りながら距離を縮めていく。

 

「・・・もらった!、X.M.B(エクスマルチブラスター)!!」

 

「っ!?」

 

 ユニちゃんに回避行動を読まれユニちゃんは極太のビーム砲を放ち私に命中し大きな爆発が起きた!

 

「「「「っ!!」」」」

 

 その時アイエフさんたちは負けたと思い驚いていたけどコウヤさんだけは真剣な表情を崩さず見ていた。

 

「楽勝ね・・・っ!?」

 

「はぁぁぁぁぁ!!」

 

 だけど私も寸前でM.P.B.Lのビーム砲を放ち相殺させ爆発の衝撃で態勢を崩すけどすぐに持ち直し勝利の余韻に浸っていたユニちゃんの間合いに入る。

 

 私の武器で一振りしユニちゃんはライフルを鈍器のように振るって交差しあい火花を散らす。

 

 今度はユニちゃんが回し蹴りを繰り出し私も回し蹴りをして互いに繰り出した足がぶつかり合って小さい衝撃波を生み出す。

 

 そして私はユニちゃんに3連撃を浴びせユニちゃんは武器を盾代わりにして防いで足払いをする。

 

 私は簡単に避けるけどユニちゃんは即座に構えて0距離で撃とうとする!

 

 私は咄嗟に武器で自分の身を守るけどあまりにも威力に吹っ飛ばされてしまうけどなんとか踏みとどまる!

 

 するとX.M.Bを構え銃身にエネルギーを溜めて必殺の一撃を放とうする!、なら私もM.P.B.Lを構えて銃身にエネルギーを集中させる!

 

「エクスマルチ・・・」

 

「マルチプルビーム・・・」

 

 互いにエネルギーを溜めてほぼ同時に最大になると・・・

 

「ブラスターーー!!!」「ランチャーーー!!!」

 

 必殺の一撃を放ち私とユニちゃんがいる間の中心ビームがぶつかり合い互いに押し返そうと競り合う!

 

「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」

 

 押し負けそうになるけど私は負けるわけにはいかない!、その思いでなんとか押し返し競り合ったまま巨大な爆発が起きる!

 

「なんて威力なの!?」

 

「吹き飛ばされそうです~」

 

「嫁同士がぶつかり合うとこうなるのか~」

 

 あまりにも衝撃にアイエフさんたちがそう言い合うもやっぱりコウヤさんは不気味なぐらい何も言わずただ見守っていた。

 

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

 

 流石にパワー全開の必殺技を繰り出したユニちゃんは息が上がっていたけど・・・

 

「せぇぇぇぇぇい!!」

 

「しまっ!?」

 

 私は爆煙の中を突っ切りユニちゃんが迫りユニちゃんが咄嗟に武器を構える直前私はユニちゃんの武器を真上に弾きユニちゃんの手元から飛んでいくと私はユニちゃんの顔面に武器を突き立てる。

 

「はぁ・・・はぁ・・・私の勝ちだよ」

 

「・・・そのようね」

 

 ユニちゃんは変身を解き私も変身を解いた。

 

 正直まだユニちゃんに余力があって私の攻撃を察知して防御されていたらもう私には余力はなかった。

 

 その時コウヤさんは飛んでいき地面に突き刺さったユニちゃんのライフルを掴みとり心配そうにユニちゃんを見ていた。

 

「言っとくけど今回はワザと負けてあげたのよ!、次はないんだからね!」

 

 そう言ってユニちゃんは結晶を私に投げ渡して帰っていく。

 

「ギアちゃん・・・あれで良かったですか?」

 

「分かりません、でも・・・今はこれで・・・」

 

 アイエフさんも無言で頷き私たちもケイさんの元に向かいますが。

 

「ごめん、僕はユニちゃんに銃を返してくる」

 

「あっ・・・じゃあコウヤはさっきのベンチで待ってて、今度は私たちが行ってくるから」

 

「ありがとう!、じゃあそっちは頼む!」

 

 コウヤさんはそう答えユニちゃんが向かった方向に走っていった。

 

「いいの?、コウヤがいなくても?」

 

「あの子プライド高そうだから、同じ女神候補生のネプギアに負けたのは結構ショックなんじゃないかな?」

 

「なるほど~それでお日様のようなコウヤが行けばたちまち嫁の心も治るってわけね♪」

 

 確かに何処かユニちゃん無理しているような感じがした・・・それにコウヤさんなら私が悩んでいた時みたいにユニちゃんを励ませれるような気がした。

 

 




次回はEpisode.14 激励-スティミュラス -

次回もユニの出番が多めになります。

今回と同様にコウヤにはウラヤマ展開が待っていますがその分いずれ痛い目に遭う展開もあります。



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Episode.14 激励-スティミュラス -

まず始めにユニ推しの皆さんすいません!、コウヤに代わって謝罪しますm(_ _)m


ユニside

 

「やっぱりネプギアは強い、1人でもアタシより・・・仲間にも囲まれている・・・」

 

 正直アタシはネプギアに勝てるつもりでいたけどネプギアは諦めず何度も立ち向かいそしてアタシは最後まで耐え切れず負けた、ネプギアは実力では拮抗していたけどその前にアタシより「心」が強かった・・・

 

「それに比べてアタシは・・・」

 

 ネプギアにはコウヤを初め沢山の支えてくれる仲間がいる・・・でもアタシには・・・

 

「そんな事ないよ、ここにいるだろう?「ユニの仲間」が」

 

「えっ?・・・」

 

 声が聞こえ私は振り向くとそこにはコウヤがアタシに歩み寄りアタシのライフルを手渡す。

 

「・・・さっきの独り言、聞こえていたの?」

 

「あぁこれでも結構五感は鋭い方なんだ」

 

 ニコニコしながら答えるコウヤにアタシは俯く。

 

「・・・アンタはネプギアたちの仲間でしょう・・・」

 

「確かにね、でもユニの仲間・・・と言うか友達かな?」

 

「えっ・・・友達?」

 

 アタシは意外な単語に顔を上げて尋ねコウヤは微笑みながら頷く。

 

「ネプギアだってみんなだってそうだよ、一時でも一緒に旅をしたんだ、その時点でユニはネプギアたちの仲間であり友なんだ」

 

「そんなわけ・・・」

 

「だからユニは決して1人じゃない、1人になれるわけがない、さっき戦ったネプギアとも戦いを通して心と心は絆の光で繋がっているんだ」

 

「絆の光?」

 

「そう・・・光は心と心を繋げる絆だからね、今はギョウカイ墓場にいるユニのお姉さんとも絆で繋がっているはずだ」

 

「・・・絆」

 

 アタシは胸に手を当ててそう唱えると確かにそんな感じがしてきた。

 

「さっきの戦いのアドバイスだけど、ユニに足りなかったのは持久力と判断能力」

 

「えっ・・・」

 

「ガンナーとしては仕方ないかもしれないけど動き回っていたネプギアより明らかに持久力が低かった、それとすぐに倒したと過信してネプギアの不意打ちに対応しきれなかった、特に戦闘では状況判断は悪い方へと考えるべきだよ」

 

「うっ・・・」

 

 尤もなアドバイスにアタシは・・・悔しくて涙が出そうになる。

 

「あともう1つ・・・あまり悔しい時には悔しいって泣きたい時には泣いて発散する事、溜めていると自分を腐らせちゃうよ~」

 

 アタシは自分の心を見透かされたようでそっぽを向くけど全てを包むような優しい笑顔にアタシの心の何かが崩壊した。

 

「うわぁ~ん!!」

 

「おっと・・・時には大きな声を出して泣く事も必要だよ」

 

 アタシはコウヤを押し倒してコウヤの胸元で泣き叫んでいてそんなアタシをコウヤは優しく頭を撫ででいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 光矢side

 

僕はユニを励ました後ラステイションに帰ってきたが僕とユニは5mぐらい空けて歩き僕の右頬は張り手を食らったように大きく腫れていて僕は右頬を摩りながら歩きユニはそっぽを向き顰めっ面で歩いていた。

 

「じゃあ僕はここでネプギアたちを待たなきゃいけないから・・・」

 

「ふんっ!」

 

 取り付く島もなくてがっくりと僕は項垂れるがユニは何か見つけ僕もその視線を先を見るとクレープの出店があった。

 

「あっ待っててすぐに買ってくるから」

 

 少しは機嫌が良くなると思い僕は出店に向かう。

 

「いっらしゃい、何にします?」

 

「じゃあ・・・このストロベリーと・・・ブラックベリーを」

 

「かしこまりました、少々お持ちください」

 

 一応無難な物を選んでもう一度ユニを見るとチラッとこちらを見てすぐにそっぽを向いた。

 

「はいお待ちどうさまです、彼女のご機嫌取りですか~?、お兄さんも苦労してますね~」

 

「あっいえ彼女じゃなくて友達なんです、ちょっと怒らしてしまって・・・」

 

「そうなんですか?、いつかはそうなると良いですね~」

 

 店員さんと他愛のない話しをしながら僕はクレジットを払いクレープを受け取る。

 

 その時ユニは最初店員さんの言葉で赤面して俯くけど僕の一言でバッと顔を上げて何故か残念そうにしていた。

 

「お待たせ・・・あれ?、もしかして両方とも嫌いだった?」

 

「あっいや別に・・・」

 

 何故かしおらしく答えるユニの真意に僕もそしてユニ自身もまだ気付く事ができず僕は困惑していた。

 

「じゃえ~と・・・どっちを食べる?」

 

「・・・こっち」

 

 ユニはストロベリーの方を指差し僕はユニに手渡し僕はベンチを食べ始めるけどユニもベンチに座るが僕は端に座ったのに対しユニはほんの数十cmしか離れていない距離で食べる。

 

「アンタ・・・コウヤは彼女とかいるの?」

 

「っ!?、なっなんでそんな事を聞くの?」

 

「だって・・・さっききっぱりと否定したじゃない」

 

 さっきの店員さんとのやり取りを聞こえていたのか・・・でもユニがそんな事を気にするんだ?

 

「・・・別にいないよ」

 

「そう・・・」

 

 転生前は彼女を作る暇もなくバイトに勉強に明け暮れていたしゲイムギョウ界でも・・・ウルトラマンとしてレベル上げと諜報員として働いてそんな暇がなく我ながら花のない人生だなっと思う、まぁでも今はアイエフとコンパと知り合ってイストワールにネプギアやREDや日本一それにケイやユニたち美少女たちと知り合ったんだから今はまだマシかな。

 

「作ろうとは・・・思わないの?」

 

「今は旅をしているからそんな気になれないし・・・その人を幸せにする自信がないんだ」

 

 ウルトラマンとして戦いの宿命を背負っている僕には誰かを守る事は出来ても到底幸せにする事なんて出来るとは思えなかった。

 

「・・・コウヤのクレープ、一口食べさせてもらっても良い?」

 

「えっ?、うんいいけど・・・」

 

 僕は軽く驚きながらもまだ口にしていない部分をユニに向ける。

 

「むっ・・・・パクッ!」

 

「えっ?、なんで?」

 

 ユニはわざわざ僕が口にした部分を食べて今度はユニが自分のクレープを僕に向ける。

 

「コウヤも食べなさい」

 

「あぁ・・・じゃあ一口・・・」

 

 お返しと言わんばかりにグイっと向けて僕は食べようとし僕は渋々まだユニが口にしていない部分を食べ僕はラステイション国民の皆さんに心の中で謝罪する。

 

「美味しい?」

 

「あぁ・・・とても・・・」

 

 僕はオドオドしながら答える、こんな事実をラステイション国民の皆さんに知られたら間違いなく血祭りに上げられるだろうな・・・

 

 だけどユニは気にせず食べ始め僕はやっぱり気になるけど埓が明かないので食べ進める。

 

「コウヤなら出来るわよ・・・誰かを幸せにするぐらい・・・アタシだってコウヤに勇気を貰ったんだから」

 

「ユニ・・・ありがとう」

 

 ユニの励ましに僕は礼を言うと照れたようにそっぽを向くけど軽く頷いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 僕はユニと別れて数分後、ネプギアたちと合流しラステイションのゲイムキャラがいるセプテントリゾートの奥へと進んでいた。

 

「そう・・・あの子元気になったみたいのね」

 

「流石は私の婿だね!」

 

「うんうん・・・ヒーローはただ強いだけじゃなくて誰かに勇気を与える存在じゃないとね!」

 

「別に普通に話してだけだよ」

 

「でもあんな気難しい子をよく励ませれたらわね」

 

「コウちゃんの特技の1つです♪」

 

 僕はさっきのユニとの出来事の一部を言いみんなが口々に答えるとネプギアは嬉しそうに微笑みながら頷き僕も微笑みながら頷く。

 

「そういえばラステイションの教祖、なんかコウヤがいなかった事を残念そうにしていたわね」

 

「えっ嘘でしょう?」

 

「本当ですよ、アイエフさんが答えた時に落ち込んでいるように見えました」

 

 あのケイが?、う~ん想像できないなぁ・・・ヘッドハンティングが失敗したと思ったのか?

 

「あっもうそろそろです」

 

「分かった」

 

 ネプギアがゲイムキャラにいる地点に到着する。

 

「どこにいらっしゃるんでしょうか?」

 

「多分見た目はプラネテューヌと変わりないはずだと思う」

 

「あっ見つけた!、きっとあれじゃない?」

 

 僕たちはゲイムキャラを探していると日本一が黒いディスクを発見する。

 

「あなたはラステイションのゲイムキャラですか?」

 

「如何にも・・・お前はプラネテューヌの女神、いや女神候補生か」

 

 日本一が見つけたのは正解であり僕たちは一先ず安心する。

 

「今回は起きてるわね」

 

「やはりそれだけラステイションのシェアが落ちているんだろうな・・・」

 

「っ!、お前は!?・・・・・成る程、希望の光は既に舞い降りていたか」

 

 僕とアイエフが話しているとゲイムキャラが何か気付いたようにそう言い僕は焦ってしまうけどみんなは意味が理解できずにしていた、正直ゲイムキャラが僕を見て言ったように感じたからバレたかと思った。

 

「お願いします!、私たちと一緒に来てください!」

 

「唐突だな、訳も分からず同行など出来るはずもない」

 

「女神たちがギョウカイ墓場に捕まっています!、助ける為にも力を貸してほしいんです!」

 

「・・・やはり女神は余所の地に捕らわれていたのか・・・ならば尚の事ここを離れる訳にはいかない」

 

「やっぱり教祖さんが言っていたように一筋縄じゃいかないですね」

 

「あぁ・・・それだけ重要な役目を背負っているから仕方ない」

 

 やはり交渉は難航してしまい僕たちは悩んでしまう。

 

「私の使命は女神の身に何かが起きた時、代わりにこの地を守護する事、この地を離れてしまうと守れる者がいなくなってしまう」

 

「希望の光はあくまで希望・・・我らが使命を全うせぬ限り輝きはしない・・・私がこの地を離れるという事は希望の光に頼る事になり古の女神の約束を破る事になる・・・私はそれだけは守らなければいけない」

 

「それじゃ女神が捕まったままでいいの?」

 

「私の使命はあくまで女神の代理、女神を助ける事ではない」

 

「そんな・・・」

 

 ゲイムキャラの決意は固く僕たちはお手上げ寸前だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワレチューside

 

「むう・・・一体どこにいるっチュ・・・」

 

 吾輩は今ゲイムキャラを探してセプテントリゾートにいるっチュ、だが結構な時間を探しているっチュだけど全然見つからないっチュ。

 

「プラネテューヌのダンジョンで会ってから愛しのコンパちゃんとも会えないっチュ、恥ずかしくなって逃げたのが大失敗」

 

 マジ天使なコンパちゃんとの出会いを夢見ながら探していると薄らとコンパちゃんの姿が見えたっチュ!

 

「遂にコンパちゃんの幻影まで・・・っチュ!?、幻影じゃないっチュ!」

 

 現実だと気付いた吾輩はコンパちゃん(とその他)に駆け寄るっチュ!

 

「あれ?、この間のネズミさん?」

 

「覚えててくれたっチュ?、感激っチュ!」

 

 マジ泣きそうっチュ~、なんか後ろにいるダンジョンで見かけなかった男が何やら思い出したかのように不味そうな表情をしていたっチュけどお前なんかには興味ないっチュ!

 

「今大事な話しているからアッチに行ってよ~」

 

「バカな事を言うなっチュ!、コンパちゃんより大事な事なんて・・・あああああ!?」

 

 なんか龍を巻きつけた生意気な小娘が言っていたっチュけど奴らの後ろにラステイションのゲイムキャラを見つけたっチュ!

 

「ネズミさんもゲイムキャラさんをご存知なんですか?」

 

「なんという運命の巡り合わせっチュ!、コンパちゃんとゲイムキャラを同時に見つけるなんて・・・そうだ!コンパちゃんも一緒にあいつをやっつけるっチュ!」

 

「やっつけるって・・・」

 

「このネズミってもしかして!?」

 

「ゲイムキャラを倒せばご褒美が貰えるっチュ!、コンパちゃんも特別待遇でマジェコンヌに入れるっチュ!」

 

 何を隠そう吾輩はマジェコンヌをマスコットっチュ!、何やらまた男は深い溜め息をついたっチュけど一々なんだッチュか男は?

 

「ダメです!、この方を倒したらゲイムギョウ界は・・・」

 

「この世界がまた一歩マジェコンヌの物に近づくっチュ!」

 

「女神もいない、女神を信じる者もいないゲイムギョウ界なんてあっという間に我々の物っチュ!」

 

「後の障害はウルトラマンネクサスだけっチュけど、奴はどうせ奴を信用していない人間たちの手で殺されるっチュ、人間も女神も自分より大きな力を持つウルトラマンなんて信じずに絶対に殺そうとするっチュ、自分たちを守ってくる存在なのに本当にバカな連中っチュ」

 

「そんな!?」

 

「まさか?」

 

 それにいざとなれば四天王の方々もいるっチュからウルトラマンネクサスなんて恐るるに足りないっチュ。

 

「だからコンパちゃんも今の内に・・・」

 

「やめてください!、私は女神さんたちを助ける為に旅をしてるです!、ネズミさん、あなたは私の敵です!」

 

「ガーン!・・・敵ってことは嫌いっチュか?」

 

「大嫌いです!、世界をこんな風にしたマジェコンヌなんて大嫌いです!!」

 

「それに私には・・・これと決めた人がいるです!!」

 

「大嫌い!?、しかもコンパちゃんには好きな人がいるっチュか!?、うわぁぁぁぁ!!」

 

 吾輩はあまりのショックに暴れ始め、その時男が隣にいたロングコートの女にニヤニヤしながら小突いてコンパちゃんがその内のどちらか1人を見ていたっチュ・・・

 

「もうダメっチュ・・・恋が破れたのなら仕事に生きるしかないっチュ、全員まとめて死ぬっチュ!!」

 

 吾輩は覚悟を決め割れたディスクを取り出してバラ撒き4体のモンスターを召喚したっチュ!

 

「やはりこうなるのか・・・ネプギア、説得は後回しでゲイムキャラを護衛を頼む!」

 

「え?、うわっ!?、いつの間に敵が来ていたんですか!?」

 

「アンタは本当に集中すると周りが見えなくなるわね・・・」

 

「アイエフ・コンパもゲイムキャラを護衛を頼む、僕と日本一とREDで迎え撃つ」

 

「えっ?でも・・・」

 

「ネプギアはユニとの決闘でかなり体力を消耗している、それにいざ守りがいないとプラネテューヌの時と同じ事になり兼ねない」

 

「そうね・・・分かったわ、ならお願い」

 

 向こうの話が終わり吾輩たちと男2人?と生意気な小娘が相まみえる。

 

「婿との初めての共同戦闘だね♪」

 

「コウヤ!、足引っ張らないでよ!」

 

「あぁ善処するよ日本一・RED」

 

「やれっチュ!!」

 

「「ガオォォォォォ!!」」

 

「いくぞ!!」

 




次回はEpisode.15 乱戦-コンフューズ-

次回はやっとバトル回です、章が進む毎にバトルも多くなっていきますがまだ序盤なので今回もキャラ同士の会話メインでしたね。
あまり自分が上手く描けないので見応えのないバトルで気にしていないと思いますが。


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Episode.15 乱戦-コンフューズ-

今回は宣言通りのバトル回で最長になりました。


 ワレチューが召喚したモンスターはフェンリル3体とワレチュー自身を含めて合計4体か・・・ゲームより多いけどその分僕が負担すれば良い話だ!

 

「はぁぁぁぁぁ!!」

 

「いっくよぉ~!」

 

「くらえ!」

 

 日本一はプリニーガンという一応銃だけどビームサーベルっぽい物にもなる武器でフェンリルに切り掛りREDはけん玉やヨーヨーというおもちゃセットで戦い意外な程ダメージを与えていた、僕もブラストショットソードモードで切り裂きサマーソルトキックを浴びせる。

 

「っチュ!」

 

「っ!」

 

 その時ワレチューが僕に襲い掛かり毒を帯びた爪で襲い掛かり僕は後方にジャンプして避ける。

 

「逃がさないっチュ!」

 

「逃げるつもりはない!」

 

 ワレチューは尚も僕に攻撃を仕掛けソードモードで弾いたり受け止め一瞬動きが鈍った所で大きく横に切りワレチューは難なく避けるが追撃に僕はガンモードに切り替え光弾を放ちこれも避けるが僕はもう一丁空いている右手にブラストショットを呼び出し光弾を放つと対応しきれなかったワレチューに命中し気絶する。

 

「中々やるじゃないコウヤ!」

 

「そんな事は・・・っ!!、日本一後ろだ!」

 

 気を取られていた日本一に目掛けてフェンリルが鋭い爪を振り下ろそうとし僕は咄嗟にソードモードに切り替えブーメランのように投げ付ける。

 

 一本はフェンリルの爪を削ぎ落としもう一本はフェンリル自身を切り裂く、そして僕は二本をウルトラマンマックスやゼロなどM78系統ウルトラマンが使うウルトラ念力で操って切り裂いていき最後は2本がフェンリルの身体を貫通して一体のフェンリルは消滅する。

 

「凄い・・・」

 

「日本一!、まだ敵はいるんだから気を付けるんだ!」

 

「わっ分かっているよ!」

 

「もう~2人だけイチャついちゃって~」

 

 なんだかREDが拗ねてていたがもう一体のフェンリルの頭部にRFDのけん玉が命中しフラフラしていると日本一がプリニーガンに切り裂きトドメを刺した。

 

 最後の一体は僕に襲い掛かるが僕はソードモードで弾き腹の下に潜り込んで大きく上空に蹴り上げガンモードに切り替え上空を舞うフェンリルに光弾を連射しフェンリルは花火のように消滅する。

 

「っチュー・・・よくもやってくれたっチュね!、あれモンスターたちは?」

 

「全員片付けちゃったよ~」

 

「まだやるって言うなら私が相手になるよ!」

 

「ここで逃げた方が良いと思うよ」

 

 起き上がったワレチューに僕たちは武器を向け退散するように忠告する。

 

「・・・恋にも破れて仕事も失敗なんて今日はなんて日だ!っチュ!」

 

 そう言い残しワレチューは逃げて行き僕たちは武器を納める。

 

「それにしてもコウヤがあんなに強いとはね・・・人は見かけによらないって事だね」

 

「これでも鍛えているからね、みんなのお荷物にはなりたくないし」

 

「そんな事ないよ、コウヤがいるだけでみんな嬉しいんだから♪」

 

「私は別に・・・」

 

「でもさっき日本一はコウヤに見蕩れていたよね~?」

 

「そっそれはコウヤが見た事のない技を使っていたからで別に他意なんて!?・・・」

 

 2人とも結構言い合うけど仲良くてホッとしゲイムキャラと守っていたネプギアたちに歩み寄る。

 

「あれが・・・今のゲイムギョウ界を脅かしている敵か」

 

「そうです、しかもその敵にあなたの居場所が知られてしまいました」

 

「そうようだな、しばらくは身を隠す必要がある」

 

「だったら一緒に来るです!、私たちがゲイムキャラさんを守るです!」

 

「・・・・・1つ聞いても良いか?」

 

「どうしたの?、急に畏まって?」

 

「あの敵が言っていた事だが・・・本当に人間も女神も希望の光を・・・っ!?」

 

『ドクン!ドクン!!』

 

ゲイムキャラが何か尋ねようとした時、僕のエボルトラスターとゲイムキャラはビーストの反応を感知し海側を注視していると!

 

『ドッカーン!!』

 

「っ!?、一体何!?」

 

「あれは!?」

 

「ビースト!?」

 

「ギャオォォォン!!」

 

 恐らく地中を潜って現れたビーストはインセクトタイプビーストバグバズンだった!、十中八九狙いはゲイムキャラだ!

 

「あやつがゲイムギョウ界に災厄を招く怪物か」

 

「そうだよ!、しかもビーストはマジェコンヌに操られているって話だよ!」

 

「僕が奴を引き付ける!、その間にみんなはゲイムキャラを連れて逃げろ!」

 

「何を言っていているんですかコウヤさん!?、コウヤさんも一緒に!!」

 

 僕はネプギアの制止も聞かずにブラストショットをエアーバーストモードに切り替えてから構えてバグバズンに向けて波動弾を撃ちながらみんなから離れるように走っていく。

 

「ギャオォォォン!!」

 

 だがバグバズンは口から火球を放って僕をローリングでなんとか躱す、確かバグバズンは火球なんて出さなかったはず・・・もしかして原作よりも進化しているのか!?

 

 僕は苦々しい表情を浮かべるがバグバズンはお構いなしに火球を放ち続け僕は走って回避するけど1発の火球によって進路を阻まれ足を止められた隙に次の火球が僕の至近距離に着弾し僕は大きく吹き飛ばされた!

 

「うわぁぁぁぁ!?」

 

「「コウヤァァァァ!!」」「コウヤさん!!」「コウちゃぁぁぁぁん!!」

 

 一瞬みんなの叫び声が聞こえるけど僕はダンジョンの外へと落ちて海に叩き付けられた!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 日本一side

 

「ったく無茶しちゃって!」

 

 私は海に落ちたコウヤを助けようとコウヤが落ちた地点まで走っていく。

 

「っ!?、日本一さん逃げて!!」

 

「えっ?・・・っ!?、キャアァァァ!!」

 

 私はビーストが尻尾に付いていた口から出した舌に気付かず巻き付けられてしまう!

 

「はっ早く助けないと!!」

 

「私に任せてください!、プロセッサユニットそうちゃ・・・」

 

「ギャオォォォン!」

 

 ネプギアが女神化して助けようとするけどビーストは火球を放ちみんなは間一髪で避ける。

 

「みんな大丈夫!?」

 

「なんとか無事です・・・でも日本一さんを」

 

「これでも食らえー!!」

 

 みんな無事みたいで起き上がったREDがけん玉やパチンコで舌を攻撃するけど全く意味がなくREDは右手を広げて金色の龍の口が開く。

 

「・・・ダメ!、これじゃあ日本一も!」

 

 金色の龍も武器みたいだけど私を巻き込む事を恐れたREDは発射出来なかった。

 

「この!このぉぉぉ!!」

 

「ギャオォォォン・・・」

 

 私は藻掻いて脱出しようとするけどビーストはまるで「無駄だ、諦めろ」と言っているような低い鳴き声で私は徐々に近付くビーストの顔にこれまでにない恐怖を感じそして絶望する。

 

 もうダメ・・・っと思ったその時!

 

「セヤァ!」

 

「えっ?」

 

「ギャオォォォン!?」

 

 背後に暖かくて眩い光を感じて私は顔をなんとか傾けると光は私を包み込みそしてまるでビーストに何かが突撃したような衝撃とビーストの悲鳴が聞こえた。

 

「この光・・・まさか!?」

 

 光に包まれていた私は真上を見上げ光は収まっていくと・・・

 

「ウルトラマン・・・ネクサス!!」

 

 その正体は私の同士である1人目のゲイムギョウ界のヒーローウルトラマンネクサスだった!、私はネクサスの左手のひらにいてネクサスはみんなの元まで歩きゆっくりと左手を降ろして私を地上へと降ろした。

 

「助かったわ!、ありがとう!」

 

 私はネクサスに礼を言うとネクサスはゆっくりと頷く、さっきまでの恐怖も絶望も消え今の私の心は安心と希望に満たされていたけど何処かあの暖かさは何処か憶えがあってそこだけが引っ掛かっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネクサスside

 

 僕は海に落ちた後、すぐにエボルトラスターを引き抜きネクサスへと変身し間一髪食われそうになった日本一を助け地上へと降ろした、その時の目はまるでヒーローを見る子供のようで僕は罪悪感を感じていた。

 

 僕が下手に演技をせずみんなの前で堂々と変身していれば日本一を危険に晒す事もなかったんだ・・・だがみんなにはまだ正体を知られる訳にはいかない・・・あの時が来るまでは。

 

「流石は私の婿だ~!」

 

「ネクサス・・・やっぱり来てくれたのね!」

 

 みんなも輝いた目で僕を見ていたが僕はそれに応えずバグバズンを振り向き構えを取る。

 

「ギャオォォォン!!」

 

「ヘアッ!」

 

 バグバズンは怒っているように鳴くが僕は気にせずバグバズンに突っ込み取っ組み合う。

 

「セヤァァァ!!」

 

「ギャオォォォン!?」

 

 僕とバグバズンは力比べをするが僕が押し勝ち腹部を膝蹴りを浴びせ大きく回して投げ付ける!

 

 バグバズンは大きく海に叩きつけられ悲鳴と共に叩き付けられた衝撃で出来た波がダンジョンに隔て建てられた壁に打ち付けられる。

 

「凄い波です・・・」

 

「確かこの近くの沿岸付近にはリゾート地が・・・」

 

「えぇ確か・・・っ!?、このまま戦って大きな波でも起きたら!?」

 

 確かにこの先にはラステイションでも有名なリゾート地がある、僕とバグバズンが戦えばいずれ大きな波がリゾート地を襲ってしまう!

 

 そう考えた僕はメタフィールドを展開する為にフェーズシフトウェーブを放とうと構えを取って左手を真上に上げて発射しようとした瞬間!

 

「ハァァァァァ・・・デェッ!?、ウワァァァ!?」

 

 背中に何かが命中し思わず僕は倒れてしまい不発に終わってしまった。

 

 僕は起き上がり上空を見るとその正体が分かった。

 

 それはラステイション防衛隊の戦闘機「L-15B ブラックイーグル」だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ラステイションside

 

「こちらBR01、コードネーム「ウルトラマンネクサス」のメタフィールド展開の阻止に成功しました」

 

「予定通りBR01~03まではビーストネーム「バグバズン」を攻撃、BR04と05はウルトラマンネクサスを攻撃」

 

「了解、ミッションを遂行します」

 

 ラステイション防衛隊でもビーストそしてウルトラマンへの攻撃の為に編成されたチーム「ブラックレイダー(通称BR)」に僕は教会の指示を作戦司令室から出す。

 

「ケイ様これを見てください」

 

「どうしたんだい?・・・成る程、プラネテューヌからの情報通りビーストサーチャーにはネクサスは引っ掛からずメガミサーチャーには捉えられているね」

 

 どうやらプラネテューヌのネクサスを味方と演出する情報ではなかったようだね、ラステイションで全てのサーチシステムも点検及び改修済で疑う余地はない、幸先の良い出だしと言って良い。

 

「周辺地域の避難は?」

 

「完了しています、ただ近くのダンジョンに数名確認していますが・・・」

 

「問題ない、いざとなればゲイムキャラもプラネテューヌの女神候補生もいる」

 

 僕がそう答えるとオペレーターはコンソールに向き直す。

 

 ウルトラマンネクサス・・・ないとは思うけどBRを攻撃しないでほしいな、そうじゃないと君を味方として宣伝出来なくなるからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネプギアside

 

「あれはブラックイーグル!!、ラステイションの防衛隊は何をやっているのよ!!」

 

「明らかにネクサスの邪魔をしたです!!」

 

「こらー!!やめろー!!、ネクサスは私たちの味方だよー!!」

 

 みんなが空を飛んでいる戦闘機に怒っていて私も同じ気持ちだった、ネクサスは私たちの味方でさっきも日本一さんを助けてくれたのに!

 

「ギャオォォォン!」

 

「ッ!、セェヤァ!」

 

 ネクサスは上空を飛ぶ戦闘機を見つめるけど何もしないで起き上がったビーストを向き構えを取って走りビーストの大きな爪の先制攻撃を避けて背中にハイキックを叩き込む。

 

 次にネクサスは尻尾を捕まえようとし恐らく投げようとしたけど何故か途中で止める。

 

 その隙を見逃さずビーストは振り向き様にヘットバットを繰り出すけどネクサスは腰を落として避けた直後大きく腰を上げてアッパーを浴びせてつかさず腹部に蹴りを浴びせビーストは大きく仰け反る。

 

「なんでネクサスは途中で動きを止めたの?」

 

「恐らく上空の戦闘機に当たる事を避けたんですよ」

 

「・・・構わずに投げちゃえば良かったのに」

 

「RED!」

 

 REDさんの呟きに日本一さんが叱りますがアイエフさんやコンパさんが俯き私も目線を下に落とした。

 

 叱るのは当然だけどREDさんと同じ意見が私の心の片隅にある・・・気がしました。

 

 その時ネクサスは握り拳を作ってビーストにパンチを繰り出そうと迫りますが。

 

『『バシューン!バシューン!』』

 

「っ!?、イェアァ!?」

 

 2機の戦闘機のレーザビームを何発も受け悶えて思わず膝を着く。

 

 その間にビーストの突進を受けてネクサスは大きく後退し息をつく暇もなくビーストは大きな爪を振り下ろしネクサスは掴みとりまたも力比べになる。

 

『『『『『バシューン!バシューン!』』』』』

 

 その時5機の戦闘機はネクサス諸共ビーストをレーザで攻撃する。

 

「ギャオォォォン!?」

 

「ウワッ!?」

 

 ネクサスとビーストは思わず離れビーストは戦闘機に火球を放ち戦闘機は慌てて回避しそれを見たネクサスは咄嗟にビーストに組み付いてビーストの頭に肘打ちを浴びせ更に少し距離を空けて回し蹴りを浴びせる。

 

 ビーストもこれには一回転してフラフラしネクサスは追撃しようとしますけど・・・

 

『『バシューン!バシューン!』』

 

 そんな時に限って戦闘機の攻撃が邪魔をして更にネクサスはダメージを受けてしまいビーストの方にもレーザで攻撃しますがさっきよりも距離を空けていたのであまり命中していなかった。

 

「なんで・・・ネクサスにはあんなに接近して撃っている癖にビーストにはそんな所から撃っているのよ!?」

 

「ビーストが怖いというのは分かりますけど・・・」

 

「くっ・・・!!」

 

 アイエフさんが叫びコンパさんが落ち着かせようと宥めますが日本一さんがやり切れない様子で握り拳を作ってREDさんに至ってはお教えできない程に野次を飛ばしていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ラステイションside

 

「ネクサスのバトルアビリティーは・・・すごいな、前回のペドレオンの戦闘より10%以上も上がっているとは・・・」

 

「BRの方は・・・芳しくないです、ネクサスには効いていますがバグバズンには初めての出撃という事もあってあまり効いていないようです」

 

 オペレーターはそう言うが・・・その理由はモニターを見ていればすぐに分かる。

 

「マトモに当たれば話だけどね」

 

「どういう事ですか?」

 

「この戦闘・・・どう見てもネクサスへの攻撃回数が多い・・・それに見てみて、ビーストからは背後それに攻撃を恐れてかなり距離を空けてから攻撃している、それに比べてネクサスは・・・ほらね」

 

 僕はオペレーターに説明していると丁度モニターでBRがバグバズンを攻撃しバグバズンは応戦しようと火球を放とうとするけどネクサスが慌てて組み付き疎かになった胸部に爪の一撃を受けて後退しその直後BRがネクサスを攻撃するという光景が映っていた。

 

「・・・確かにバグバズンへの命中率が低いです」

 

「その差は半分か・・・誰だって死を恐れるBRだって例外じゃない、だけどもし相手にこちらを攻撃する意志がなかったら・・・」

 

「・・・・・」

 

 オペレーターは答えなかったがオペレーターもBRももう気付いているって事になる、ビーストは僕らを脅かす「脅威」でネクサスはそれと戦う僕らの「味方」という事を。

 

「っ!?、ケイ様!、戦闘エリアにユニ様いえブラックシスター様が侵入しました!」

 

「なんだって?」

 

 モニターを見るとそこには紛れもない女神化したユニの姿があり真っ直ぐビーストとネクサスの元に向かっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ユニside

 

「ビーストとネクサスは・・・見えた!」

 

 アタシは女神化し空を飛んでビーストとネクサスが戦っているエリアが来てやっと2匹を見つけた!

 

 ケイはアタシに教えなかったけど滅多に入らないはずの司令室にいるって聞いて覗いていたらビーストとその直後にウルトラマンネクサスまで現れていたなんて・・・なんでアタシに教えなかったのよ!

 

「ブラックシスター様!?、何故このような場所に?」

 

「勿論あの2匹を倒す為よ、あなたたちはビーストを集中攻撃してアタシはネクサスを攻撃するわ、ケイの指示は無視して女神権限よ!」

 

「りょっ了解!」

 

 BRの隊長はどもりながら答えネクサスに照準を合わせる。

 

 トリガーを引こうとした時、何故か一瞬躊躇ってしまうけどトリガーを引きネクサスにX.M.B(エクスマルチブラスター) の一撃が命中する。

 

 ネクサスは命中した右肩を押さえアタシに振り返ると驚いた様子で私を見て隙だらけのネクサスの左胸部にもう一発浴びせネクサスは大きく仰け反り膝を着く。

 

 アタシはもう一発撃とうとすると。

 

「ユニちゃん?・・・ユニちゃん何をしているの!?」

 

「ネプギア・・・」

 

 近くのダンジョンにいたネプギアがアタシに気付き呼び掛ける、アタシもその声で初めてネプギアたちに気付くけどビーストとネクサスに接近する。

 

 どうせ「ネクサスを攻撃しないで!」って言うはず、所詮ネクサスもビーストに過ぎないのに味方と信じるネプギアの気持ちが信じられなかった。

 

 あの2匹を倒して女神が女神候補生があんな奴らより強い事・・・アタシがアイツ等よりも強い事を証明してみせる!

 

 そのブラックイーグルが背後からビーストを攻撃しようとするけどビーストは尻尾を突き出し尻尾の口から火球を放つ!

 

「なにっ!?」

 

「BR04回避するんだ!」

 

 近くを飛んでいた1機のブラックイーグルに当たりそうになるけど謎の光刃が火球を相殺した。

 

 その光刃を放ったのは・・・・・ウルトラマンネクサスだった。

 

「まさか・・・助けてくれたのか?」

 

「騙されないで!、奴は獲物を横取りされないようにしただけよ!」

 

 何の気の迷いか知れないけどBRの隊員の発言はアタシは答える、絶対にそれしか理由はないんだから!

 

「せェヤ!、ハァァァァァ・・・デェヤァ!!」

 

「ギャオォォォン!?」

 

 その直後ネクサスはジャンプしてビーストの背後に着地すると尻尾の方の口の牙を持ち上げへし折りビーストは悶え苦しみネクサスは背中に蹴りを浴びせてビーストを吹き飛ばした。

 

 立ち上がろうとするビーストにネクサスはジャンプし恐らく飛び蹴りを浴びせようとするけどこんな絶好のチャンスを逃さないわ!

 

X.M.B(エクスマルチブラスター) !!」

 

「ッ!?、イェア!?」

 

 ジャンプして無防備になるネクサスに私は必殺の一撃を浴びせネクサスは大きく態勢を崩し海に叩き付けられる。

 

「ギャオォォォン!」

 

「ッ!?、ウワァァァ!!」

 

 その直後ビーストは倒れているネクサスの左足に大きな爪を突き刺し引き抜くとまるで血飛沫のような光の粒子が飛び散る。

 

「・・・もうネクサスはいつでも倒せるわ、アタシもビーストを攻撃して一気に倒すわよ!」

 

「了解・・・」

 

 その時アタシは何故か心が痛くなり気にせず指示を出すけどその返答は何処か覇気がなかった。

 

「ユニちゃん止めて!!、なんでネクサスを攻撃するの!?、ネクサスは戦闘機の人を助けたのに!!」

 

「ネプギア・・・アンタは黙ってて!ネクサスも所詮ビーストと同じアタシたちの敵よ!、敵は排除するしかないわ!!」

 

「なんであの姿を見て敵だって思うの!?、人を守ってユニちゃんや戦闘機の攻撃を受けて傷を負っても攻撃する素振りすら見せないのに!!」

 

「いいから退きなさい!!」

 

 アタシは攻撃を止めようとする女神化して飛んできたネプギアを突き飛ばしビーストに後ろに回り込んで攻撃すると同時にBRも攻撃する。

 

「ギャオォォォン!!」

 

 ビーストは怒ったような鳴き声を上げ振り返りアタシを見つけると徐々に迫ってくる。

 

「上等よ!、食らいなさい!!」

 

 アタシはX.M.Bをビーストに向けて撃ちビーストは多少仰け反るけど歩みを止めずにアタシに迫ってくる。

 

「っ!!、ふんっ!やるわね・・・でもこれで終わりよ!」

 

 アタシはX.M.Bに全エネルギーを溜めこの一撃でビーストを倒す!

 

「はぁぁぁぁぁ!!、エクスマルチブラスターーー!!」

 

「ギャオォォォン!?」

 

 アタシの全身全霊の一撃がビーストに命中しビーストは悲鳴を挙げながら倒れた!、これで確実に倒したはず・・・

 

「ギャオォォォン!」

 

「うっうそ・・・」

 

 だけどビーストはすぐに立ち上がりアタシに迫る。

 

「っ!?、ブラックシスター様!!」

 

「ダメだ!!、ここから攻撃したらブラックシスター様にも当たりかねない!!」

 

「うっうそよ・・・こんなの絶対にみとめな・・・」

 

「ギャオォォォン!!」

 

 飛行するのがやっとのアタシはすぐに逃げる事が出来ずに呆然と呟くとビーストは勝ち誇ったように叫び大きな爪を振り上げそしてアタシに向けて振り下ろす!

 

「ブラックシスター様!!」

 

「ユニちゃん!!」

 

 アタシは思わず目を瞑り両手で頭を抑えた!

 

 アタシは死んだ・・・と思ったけど全然そんな感じがせず両手を開いて目を開けた時。

 

「ハァァァァァ!!」

 

 なんとネクサスが爪を掴み取ってビーストを押さえ込みアタシから遠ざける。

 

「ユニちゃん大丈夫!?」

 

「えぇ・・・」

 

 ネプギアがアタシに肩を貸しアタシは驚きのあまりずっとネクサスを見ているとビーストを押さえ込んでいたネクサスはアタシを見つめ「君を絶対に守る!」と言っているように思えこれまで敵だと思っていたアタシの心が揺れ動いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネクサスside

 

僕は途中ユニの介入で驚きバグバズンに左足を負傷させられるけどなんとかユニのピンチを救いフラフラしていたユニは女神化したネプギアが助け逃げていく。

 

 僕は後退させたバグバズンを離し爪の一撃をバク転で躱すと戦闘機が援護するように攻撃する。

 

「ウルトラマンネクサス・・・」

 

 僕は隊長と思われる人の呟きを聞きその人を見て頷くとその人も意味を理解してくれたように頷く。

 

「全機退避!」

 

「「「「了解!」」」」

 

 戦闘機は退避して空を開けてくれた、これで準備は整った!

 

 僕は突っ込んでくるバグバズンにタックルを決めて怯んでいる隙にバグバズンを持ち上げて真上に投げ付ける。

 

「ハァァァァァ・・・デェヤァァァァァ!!」

 

 その直後僕もジャンプして空を舞い咄嗟に翼を広げて逃げようとするバグバズンを飛び越えバク宙を決めて痛むけど左足にエネルギーを溜めて飛び蹴りをバグバズンの顔面に叩き込む!

 

 それだけじゃなく顔面に浴びせたと同時に高速回転を加えて放つ必殺のキック「スピニングクラッシュキック」はバグバズンの顔にめり込んでいき・・・

 

「ギャオォォォ!?」

 

 バグバズンの悲鳴と共に身体を貫通し僕は海に着地するとバグバズンは巨大な爆発と共に粒子となって完全に消滅した!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラステイションside

 

「バグバズンの消滅を確認・・・」

 

「粒子1つも残っていない・・・」

 

「空中であの技をやったのは・・・地上の被害・・・高波を出さない為・・・でしょうか?」

 

「そうだろうね」

 

 それ以外にネクサスがわざわざあんな回りくどい方法を取るはずがない、最初はメタフィールドを展開しようとした程だからね、今回は止めさせてもらったけど。

 

「ネクサスは沈黙していますがどうしますか?」

 

「今の戦力で勝てるとでも?」

 

「・・・不可能です」

 

「なら君たちに取れる行動は1つだね」

 

「了解、全機戦闘態勢解除、これより帰投する」

 

「「「「了解」」」」

 

 BRが撤収するとネクサスは負傷した左足を抑えるけど両腕のエルボーカッターをクロスさせてからガッツポーズを取るとネクサスは光の渦の中に消えて反応も消滅した。

 

 これで宣伝する為の映像が撮れたけどユニがネクサスを攻撃したのは誤算だった、あまりシェアの方は期待出来なくなるけどマジェコン普及率が下がれば相対的に女神のシェアが増えるのはプラネテューヌが既に実証済みだからそちらを急務した方が良い。

 

 そう思う僕だけどすぐに僕は後悔する事になる、まさかネクサスの「正体」が「彼」だとは気付かずに・・・そして後々にユニの心もより深々と抉り取るように・・・

 




今回は既にプラネテューヌから色々と情報提供を受けていたのでラステイションは既にビーストそしてネクサスの対策をしていましたが硬い皮膚に覆われていたバグバズンには効果はなく結果は・・・ご覧の通りです。

次回はEpisode16 衝突-リグレット-

次回で今章は最後になります。


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Episode16 衝突-リグレット-

2年近くお待たせしました、今回はサブタイに今後のあるキャラたちの心情とも言える意味を付け足しました。


ネプギアside

 

私は支えていたユニちゃんと共に地上に降りるとユニちゃんを女神化の変身を解きへ垂れ込んでしまった。

 

「大丈夫ですか?」

 

「えぇ・・・」

 

 心配するコンパさんにユニちゃんは戸惑いながらも答えた。

 

「私はコウヤさんを探してきます!」

 

「頼んだわよネプギア」

 

「お~い!、みんな~」

 

 私は海に落ちたコウヤさんを探しに行こうとすると私たちの後ろから聞き覚えのある声が聞こえる。

 

「コウヤ!?、あなたどうやって!?」

 

「なんとかよじ登ってね、いや~苦労した~」

 

「でも10mはあったはず・・・」

 

「だからこそ苦労したんだよ」

 

「一体どうしたの?」

 

「さっきまでコウヤは海に落ちていたんだよ、なんとか自力で来たみたいだけど」

 

 その時の事を知らないユニちゃんは日本一さんから事情を聞いて驚いていた。

 

「そうだったの!?」

 

「まぁこうやって無事でいるんだからもう良いじゃない、それよりも僕たちにはやることがあるだろう?」

 

 いつものコウヤさんに私は一安心しコウヤさんの言う通り私はラステイションのゲイムキャラに向き直す。

 

「もう1度お願いします!、私たちと一緒にお姉ちゃんを女神さんたちを助ける為に付いて来てください!!」

 

 私はもう一度ゲイムキャラさんに頼み込みゲイムキャラさんは少し沈黙すると・・・

 

「やはり私は古の女神との約束は破れぬ」

 

「もう~頭が固いなぁ~」

 

「今はゲイムギョウ界全体があんな感じなのに自分の住む所だけ守れれば・・・!」

 

「だが・・・この地を離れずとも其方たちに私の力一部を貸すことは出来る」

 

 ゲイムキャラさんはそう言うと一枚の黒色のディスク「ブラックディスク」を作り出した。

 

「これが私に出来る精一杯、希望の光と共に女神とゲイムギョウ界を頼む」

 

「ありがとうございます、ウルトラマンネクサスと一緒に両方助けてみせます!」

 

「ウルトラマンネクサスか・・・、ラステイションの女神候補生、1つ言わせてもらう」

 

 ゲイムキャラさんは急にユニちゃんに話を振り予想外な事にユニちゃんも戸惑ってしまう。

 

「はっはい、何でしょう?」

 

「力を持ちし者は常に何と戦わなくてはいけないか見極める必要がある、それは女神も希望の光・・・ウルトラマンネクサスも変わらない」

 

「っ!?、まさかあなたまでネクサスを・・・!」

 

「私情に駆られるはまだまだお主が未熟な証、もっと視野を広くし己の力量をちゃんと測る事だ、必ずしも「助け」がある訳じゃないぞ」

 

 ユニちゃんは反論しようとするけど畳み掛けるように言うゲイムキャラさんに心当たりがあるような素振りを見せる。

 

「ユニ、君のやった事は間違いじゃない、そんなに深く考える必要はないよ」

 

 コウヤさんが励ますように言うとけど余計に追い込んでしまったのかユニちゃんは走り去ってしまった。

 

「何はともあれこれでゲイムキャラの協力を得られたわね!」

 

「でも女神候補生の協力は得られていないわね・・・」

 

「女神候補生が2人もいればかなり心強いですけど」

 

「ダメならダメで仕方ないよ、その国の事情もあるから、最後に教会に報告してくるよ」

 

「コウヤ私たちも行くわ、少しあの教祖に文句を言いたくなったし」

 

 話が纏まると私たちはラステイションの教会に向かった。

 

 でもその時私はコウヤさんが左足を庇いながら歩いているように見えたけど少し疑問に思っただけで口にはしなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

#####

 

コウヤside

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、僕たちはラステイションの教会を訪れ既にケイが待っていた。

 

「やぁ、お疲れ様、またビーストとウルトラマンネクサスに出会すとはね、それにしても驚いたよ、まさかあの頑固者の協力を得られたとはね」

 

「一応報告に来たんだから、先に言うのをやめてくれないかしら」

 

 アイエフは何処か怒っているようで日本一やREDも少々ご立腹に見えた。

 

「名残惜しいですが僕達、これからルウィーに行かないといけません」

 

「その前に、もう一度だけユニちゃんに会えませんか?」

 

「ユニならあなた方が来た時に慌ててそこの扉から出て行ったけれど」

 

「ちょっ!?、なんでばらすのよ!」

 

 ケイが右斜め後ろの視線を向けると半開きになっていた扉からユニが出てきた、相変わらずツンデレだね。

 

「ユニちゃん良かった!、慌てて帰ったから怪我でもしているんじゃないかもって心配したんだよ!?」

 

「ネ・・・ネプギア・・・」

 

 自分よりもユニの心配をしていたネプギアにユニも毒気を抜かれていた。

 

「もう一度だけ聞くよ、ユニちゃん・・・私たちと一緒に来てくれないかな?」

 

「今は・・・ダメ!」

 

 ユニはネプギアの誘いをキッパリと断ってしまう、その表情からはまだ自分は役不足だと言っているように思えた。

 

「・・・そっか、せっかく友達になれたのにケンカばっかりで結局・・・仲直りも出来ないままで・・・」

 

「べっ別にケンカしているから仲間にならないんじゃ・・・」

 

「ほんとっ!?、じゃあまた会ってくれるの!?」

 

「まぁその内に・・・気が向いたら・・・」

 

「本当の本当に?、約束だよユニちゃん!」

 

「あーもう!、気が向いたらって言ったでしょう!、ほんとしょうがないわね!」

 

 言い合っているネプギアとユニは本当に仲の良い友達同士だった、こんな光景が当たり前にもっと僕が頑張らないといけない!

 

「あなたも大した人だね、ユニのそんな顔が拝める日が来るなんて」

 

「なんでニヤニヤしながら見ているのよ!?」

 

「・・・ここを出発する前に、一つ聞いていいかしら?」

 

「ネクサスの事かい?」

 

 アイエフが切り出すとケイは言い当ててよりアイエフの表情が険しくなる。

 

「ブラックイーグル部隊それに彼女にネクサスを攻撃指示をあなたなの?」

 

「そっ・・・それは!」

 

「あぁ、ユニとBRに攻撃指示を出したのは僕だよ」

 

ケイはユニの言葉を遮るように言いその後ユニは俯いてしまう。

 

「なんでなの!?、ネクサスは私と同じヒーローなのよ!、あなたたちは知らないかもしれないけどネクサスは私の命を救ってくれたのよ!」

 

「勿論知っているさ、ビーストが現れてからネクサスが消えるまでの一部始終は保存していたからね」

 

「じゃあなんであんなにネクサスを撃ちまくったんだ!、ビーストには怖がって全然当てられなかったくせに!」

 

「全然ではないけど比較すると二分の一程度しか当たっていなかったのは確かだね」

 

「3人とも、ここで怒りをぶつけても仕方ないよ、早くルウィーに向かおう?」

 

 何かと思えばネクサスに攻撃した事への抗議で国の姿勢として当然な事をしたまでなのになんでこんなに怒っているんだろう?、どっちかって言うとプラネテューヌの方が色々とおかしいはずなんだけど・・・

 

「別に僕はネクサスが憎くて指示を出してないとは言っておこう、ウルトラマンネクサスを味方と認識されるにはそれなりに証拠が必要でね、今回の戦闘で大体は揃ったよ」

 

「じゃあケイさんはネクサスが味方だって信じていたですか?」

 

「・・・何はともあれ、長い時間拘束してしまってすまない、あなた方の旅の安全を願っているよ」

 

「さっきの数秒の間は一体何?」

 

 まだ責めるように言うアイエフにケイはヤレヤレと言わんばかりに溜め息をつく、流石にこの状況は悪すぎるから早く話を進めようか。

 

「ありがとうございます、そちらもお元気で」

 

「あぁ、最もルウィーの女神候補生達にはユニ以上に苦労・・・いや君がいるからあまり手は焼きそうないかな?」

 

「女神候補生・・・達?」

 

「確かに婿がいれば寒いルウィーでも暖かそうだもんね!」

 

 ネプギアが疑問に思う中、REDは胸を張って答える、それ普通に公然の場で言われるとこっちが恥ずかしいなぁ・・・

 

「「婿?」」

 

 何故か息ぴったりで尋ねるユニとケイに僕は女性にしか発せられない何とも言い難い怖さを感じる。

 

「REDが勝手に僕の事をそう呼んでいるだけなんで気にしないでください」

 

「あ~流石にその発言は傷つくなぁ~」

 

「本気で誤解されちゃったらマズイでしょ?」

 

「ふんっ!、いいもん!!、2人とまた会うまでに攻略しちゃうから!」

 

 攻略ってギャルゲーじゃないし、それに僕なんて攻略しても前途多難なルートしかないと思う。

 

「2人ともバカやってないでさっさと行くわよ」

 

「あぁ今行く!、すいません最後の最後でご迷惑を掛けてしまって、これで失礼します」

 

「じゃあねぇ~・・・って、今度ネクサスに攻撃させたら許さないよ!」

 

「あぁ気にしていないよ、君の方は次会った時にでも返事を聞かせてもらえると助かるよ」

 

 ケイの柔和な笑顔に僕は頷き2人を背にして教会を後にした。

 

「婿、返事ってもしかして!?」

 

「仕事のお誘いだよ、ケイは根からの仕事人間だからね」

 

「・・・君の僕に対する評価が良く分かったよ・・・」

 

 その時僕とREDのやり取りにケイは少し落ち込んでいるようでユニはとても気まずそうに僕たちを見送っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから僕たちはルウィーに向かおうと準備をしていた。

 

「あっ!、ちょっと忘れ物したからすぐに取り入ってくる!」

 

「忘れ物?、大きい物なら手伝うわ」

 

「そんな大きな物じゃないから大丈夫、一人で行ってくるよ」

 

 僕はみんなに断りを入れてある物を取りにトランクルーム(現代のコインロッカーのような物)に向かった。

 

 みんなと別れてから数分でトランクルームに到着して荷物を預ける際に設定するパスコードを入力する。

 

 すると目の前のシャッターが開いて僕が預けていた荷物が自動で出て来た、本当にゲイムギョウ界はハイテクだなぁ~

 

「みんな・・・喜んでくれる良いけど・・・ウッ!?」

 

 僕は中身を確認してそう願うけど急に左足が痛み咄嗟に周りの人に見られていないか見渡し人通りが少ない路地に移動して膝を着く。

 

「バグバズンにやられた時の・・・光の力で傷は治せても痛覚は消えないのか」

 

 みんなと合流する直前に治癒能力で左足のケガは治したけどそう上手くは行かないって事だよね。

 

「でも日本一いやみんなの方がもっと怖い思いをしているんだ、僕がこんなケガで痛がって言い訳がない!」

 

 それにみんなはバグバズンを目の前にしても毅然とした態度で立ち向かっていた、こんなケガで痛がる僕なんかより余程立派だ、僕もみんなを見習われければいけない!

 

 僕はそう自分を戒めながらみんなの待つ場所に向かった、その一部始終を捉えていた監視カメラがあるとは気付かずに・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みんな、お待たせ」

 

「そんなに待っていないです」

 

 僕はみんなの元に戻りみんなは僕が持っていた紙袋を不思議そうに見ていた。

 

「ネプギア、これを・・・」

 

「これって・・・もしかして!?」

 

 僕はまずネプギアにラステイションに来て直ぐに見入っていたパーツを刀のように持つネプテューヌのキーホルダーを渡した。

 

「アクセサリーショップの人に少し手を加えてもらったんだ、結構様になっているでしょ?」

 

「でっでも頂いても良いんですか!?」

 

「いつも頑張っているネプギアに何かご褒美をあげたくなってね、まぁ僕の勝手な自己満足だから気にしないで」

 

「そんな・・・コウヤさんだって・・・でもありがとうございます、大事にしますね・・・」

 

 少し照れた様子でキーホルダーを見つめるネプギアに僕はゆっくりと頷く。

 

「ギアちゃん良かったですね」

 

「勿論コンパにも用意しているんだよ?」

 

 自分の事のようにネプギアに笑顔を向けるコンパにも僕はポーチと・・・

 

「あとこれも、前に今のカチューシャがボロボロになったらこれを使ってみたいって言っていたから・・・」

 

 いつの日かコンパとアイエフとウィンドウショッピングをしていた時に言っていた「CとNのマーク」が入ったカチューシャを渡す。

 

「良いんですか!?、コウちゃん!?」

 

「あぁ・・・卒業祝いもあの時バタバタしていて出来なかったからその時のも合わせているけど」

 

「もっ・・・もう気にしなくて良いですのに、でもありがとうですコウちゃん・・・」

 

 コンパは涙目になりながら礼を言うけど僕はコンパは必死にナースを目指して勉強していたのを知っている、友達として僕は何か彼女にしてあげたかった。

 

「・・・当然私の分もあるんでしょ?」

 

「それは勿論!、アイエフのはこれと・・・これ」

 

 悪戯っ子みたいな笑みを浮かべながら尋ねるアイエフに僕は厨二心をくすぐりそうなキャラクターのキーホルダーとある箱を渡しアイエフは驚いていた。

 

「これって!?、どうやって手に入れたの!?」

 

「まぁ中身を確かめてみてよ」

 

 アイエフは途端に目を輝かせて箱を開けると中には紫色のケータイが入っていた。

 

「それって・・・アイちゃんが欲しがっていたケータイですか?」

 

「うん、プラネテューヌじゃ売り切れていたけどラステイションのショップだとまだ売っていたよ」

 

 そのケータイはアイエフ曰くかなり高機能でシンプルなデザインがウケた人気の高いケータイらしくラステイションでも結構ショップを巡ったのは確かだった。

 

「ありがとう~コウヤ~!!」

 

 余程嬉しかったのかアイエフは思わず僕に抱きつき僕はどうしたら良いのか戸惑ってしまう。

 

「アッアイエフ!?、一体どうしたんだ!?」

 

「っ!?、いっ今のは冗談よ!、REDに抱き着かれて鼻の下伸ばしていたからからかっただけだから!」

 

「あっあぁ、それはちゃんと分かっているからそんなに必死にならなくても良いから」

 

 アイエフの必死の弁明に僕はそう答えるとアイエフは顔を真っ赤にしてそっぽを向いた。

 

「良いなぁ~REDちゃんには何かないの?」

 

「まだ知り合ったばかりなのにあるわけ・・・」

 

「あるよ?、ご所望の物かどうかは分からないけどね」

 

 僕はREDにはREDが巻き付いている金色の龍に似た絵が書かれたベイゴマを日本一には良く分からないけど何となく似合うと思ったカッコイイグローブを渡した。

 

「ベイゴマだぁ~!、この絵は私の龍と合わせてくれたんだ!」

 

「へぇ~・・・中々分かっているじゃない・・・」

 

 2人ともお気に召したようで目を輝かせるREDとまじまじと見つめ実際にはめて感触を確かめていた。

 

「でもこんなに用意して大丈夫なの?」

 

「それなりに蓄えはあるから問題ないよ、それじゃあルウィーに向かおうか!」

 

 アイエフは僕の懐事情を心配するけど僕はそう答えみんなは一斉に頷き僕たちはルウィーに向かった。

 




今回はこれまで今章で関わったキャラたちのコウヤに対する好感度と国としてのネクサスの扱いを示した回になったと思います。

コウヤはともかくネクサスを攻撃した事に国の側面から見たら未知の存在を警戒して当然です、ケイは半ば味方と思っていましたが味方なら味方でそれ相応の判断出来る材料が必要なのは当たり前でプラネテューヌは元々ネクサスを支持していた為にアテには出来ませんでした。

次回はEpisode17 白の大地-ルウィー

次回からは新章に突入します!、遂にあの者たちは少しずつ動き始めます!


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第3章 白の女神候補生たちとのディフェンス
Episode17 白の大地-ルウィー-


第3章時点での光矢のステータスです。

Lv 75

HP 8030

SKL 42

NXS 5

今回からあまり本編に関わりのない小話を設けました。


 僕たちはラステイションでやるべき事を終え一度イストワールに一報を入れ現在守護女神ホワイトハートが治めるルウィーに来ていた。

 

「ルウィーにとぉちゃーく!」

 

「ここがルウィーね・・・」

 

「うわぁ寒い・・・でも綺麗な街ですね」

 

「雪化粧もここまで似合うのはすごいなぁ~・・・」

 

 近代的なラステイションと真逆なファンタジーの街のような風景に感動していた。

 

「ルウィーは一年中、雪に覆われた国です、上着を買っておいた方が良いかもです」

 

「時間があったらね、まずは情報収集を始めないと」

 

「どうする?、ギルドから行く?」

 

「いや、教会に行きましょう、ここの教祖は悪い噂は聞かないし多分大丈夫よ」

 

 ルウィーの教祖は温厚な(怒らせると怖い)西沢ミナでここの守護女神のお母さん的な人でもあったはず。

 

 確かこの後は原作通りだと・・・

 

 

 

 

 

 

 

「教会に行くには確かこの道を真っ直ぐで・・・」

 

「うん、その次の分かれ道を右に行けばあとは道なりだよ」

 

「ねーねーむこぉ~、向こうの方がなんか騒がしいよ?」

 

「喧嘩かしら?」

 

「喧嘩!?、早く止めに行かないと!!」

 

「日本一さん!?、ちょっと待っていくださーい!」

 

 少し早とちりをした日本一が駆け出してしまい僕たちも後を追う。

 

 だがそこで行われていたのは喧嘩ではなく・・・

 

「みんな寄っといでー!、楽しい犯罪組織マジェコンヌだよ~!」

 

「マジェコンヌに入信すればどんなゲームもタダで遊べちゃう!、ゲームし放題だよ~!」

 

 リンダがビラ配りをやっていたがリンダからはあまりやる気を感じなかった。

 

「・・・ったく、なんでみじめなビラ配りなんてやらなきゃいけねえんだ・・・」

 

「これもアイツ等がジャマばっかしてくるから!」

 

「あいつらって私たちの事ですか?」

 

「まぁそうでしょうね、でもビラ配りもれっきとした仕事だから別にみじめじゃないと思うけど」

 

「そうそういっつもすました感じでベラベラ言う二枚目野郎とトロそうなボケ女と・・・っ!?」

 

 リンダはようやく俺たちに気付いたようで明らかに焦っていた、まぁこっちもパーティー増えたしこの人数に対峙したらね・・・

 

「コウヤはすましてはいないぞ!、ちょっと能天気なところはあるけど・・・」

 

「ちょっとどころか結構だけどね」

 

「ひどっ!?、これでも真面目にやっているんだけど!?」

 

「でも婿が二枚目なのは本当だよ~、下っ端も分かってる~♪」

 

「下っ端言うな!」

 

 なんかリンダのお決まりの台詞になりつつあったけどREDも毎回抱き着かれるのは色々と嬉しいけど最近鋭い視線が増えたような気がしてならない。

 

「へぇ~布教活動ね~・・・あまり見過ごせないわね・・・」

 

「悪い事をしているのもそうだけどなぁんか妙にイライラしているしいつも以上に懲らしめてやるんだから!!」

 

「おめぇ正義の味方としてそれは良いのかよ!」

 

「私はなんて言われるのだったのかな?、取り敢えず下っ端さん覚悟です!」

 

 本当みんなマイペースだな・・・それも良い味出しているからね、確かこの直後にあの子が・・・

 

「クソッ流石に分が悪いか・・・こうなったら!、おいそこのガキ!」

 

「ふぇ?」

 

 苦し紛れの悪役さながら近くにいた水色と白い服と帽子を被った小学生ぐらいの少女を捕まえ人質に取る。

 

「手が出せるもんなら出してみろ!、その時はこのガキの首をポキッといっちまうぜ!」

 

「相変わらず小悪党じみた真似ね」

 

「離せ!、その子は関係ないでしょう!!」

 

「へっ!、犯罪組織が汚ねぇのは当たり前だろうが!、あばよ!」

 

「ふぇぇ・・・助けて・・・」

 

 原作通りならこのままあるダンジョンまで追いかけてホワイトシスターとご対面なんだけど・・・

 

 俺は懐からエボルトラスターを取り出して突き出して・・・

 

「トラスターフラッシュ!」

 

 眩い光で相手を怯ませる技「トラスターフラッシュ」を繰り出す!

 

「まぶしっ!?」

 

 思惑通りリンダ以下みんなも怯んでいたがその隙にマッハムーブで一気に飛び込んで少女を抱えてまたマッハムーブで一気にその場から離れる。

 

「しゃらくせぇ真似を!、ってあのガキは!?」

 

「残念だけど人質はもう助けたよ」

 

 僕は少女を背にブラストショットを突き付けてみんなも臨戦態勢になっていた。

 

「さっすがコウヤ!、さぁ下っ端覚悟しなさい」

 

「人質を取るなんてやり方は許せません!」

 

「クッソォ・・・覚えてろぉぉぉ!」

 

 リンダも退却し俺もブラストショットを納めて屈んで少女を見る。

 

「大丈夫?、怪我はない?」

 

「うん・・・だいじょうぶ・・・」

 

【ドックン・・・】

 

 特に少女に怪我はなく僕は笑顔で頷くと少女はあわあわしていた時エボルトラスターが女神の反応を示す、もう1人も来たか・・・

 

「ロムちゃん?、どうしたのそこのおにいちゃんは?」

 

「ラムちゃん・・・そこのおにいさんが、悪い人から助けてくれたの」

 

 少女と似たピンクと白の服と帽子を被った少女ラムが駆け寄ってきてロムが説明していた。

 

「あのぉ・・・私もいたんですけど?」

 

「ん?、この人たち誰?」

 

「たぶんおにいさんの・・・ともだち?」

 

「うん、そうだよ、僕は緋剣光矢、コウヤで良いよ」

 

「コウヤ・・・おにいさん?」

 

「おにいちゃん、ロムちゃんを助けてくれてありがとう!、また会おうね~」

 

「あっおにいさん・・・ありがとう(ぺこり)、ラムちゃんまってぇ~」

 

 なんだか風のように去っていたラムとロムだけどまさか2人がルウィーの女神候補生だとは今のネプギアたちは思いもしないだろうね。

 

「まだ私たちの自己紹介をやってないです・・・」

 

「大丈夫、またすぐに会うと思うよ」

 

「なんでそう思うの?」

 

「うーん・・・なんとなく」

 

 僕から答えを教える訳にもいかず茶を濁した言い方をして協会に向かった。

 

「力と力は惹かれ合う、少しお前を試してみるか」

 

 その時物影から僕たちを見る影に全く僕は気付いていなかった。

 

 

 

 

 

「ここがルウィーの教会ですね・・・失礼しまーす」

 

「ようこそ、ルウィーの教会へ、あら?あなたはもしかしてプラネテューヌの・・・」

 

「はい、プラネテューヌの女神候補生のネプギアです、今日はどうしてもお願いした事がありまして・・・」

 

 ルウィーの教会に到着し早速教祖のミナが出迎えてくれた。

 

「候補生とはいえ女神自ら足をお運びなるとは、余程の案件なのでしょう・・・あれあなたは?」

 

「自分はプラネテューヌの諜報部員の緋剣光矢です、今はネプギアたちの旅に同行しています」

 

 やっぱりこのパーティーで男性は珍しいのか自己紹介をするけどミナはまじまじと見ていた。

 

「(この人って2人が言っていた)・・・申し遅れました、私はこの国の教祖西沢ミナと言います、お話を伺わてもらいます」

 

 ネプギアたちが話を始めて数分後・・・

 

「なるほど、それでこの国のゲイムキャラを・・・事情は分かりました」

 

「それじゃ・・・」

 

「申し訳ありませんがご期待には応えられません」

 

 まぁいきなり来て国を守る大事な力を貸してって言われても国としても2つ返事は出来ないよなぁ・・・それに。

 

「どうしてですか?」

 

「この国のゲイムキャラは重要な使命を担ってもらっています、この国を離れられてしまうと大げさではなくルウィーは未曾有の危機に陥ります」

 

 確かあるダンジョンに封印されている殺戮兵器キラーマシンだったな、しかも今回はアンノウンハンドが何か仕掛けてくるかもしれない・・・

 

「その使命がなんなのか教えてもらえないかしら?」

 

「そんな軽々しく口にできる物じゃないし、聞くのは野暮ってもんでしょう?」

 

「でも悪い奴もゲイムキャラの事を狙っているんだよ!」

 

「確かにね、だから護衛する為にも自分たちの足でゲイムキャラを探す、それでよろしいですか?」

 

「はい、お止めはしません、皆さんなら無理矢理連れて行く事はないと信じています」

 

 ミナは僕たちを信じてくれたようで僕たちは教会を出ようとする。

 

「せっかくお訪ね頂けたのにこれで追い返してしまうのはあまりにも失礼ですね」

 

「皆さんはこの国に伝わる犯罪神マジェコンヌの伝承についてご存知ですか?」

 

「犯罪神の伝承ですか?」

 

「はい、プラネテューヌに光の勇者の伝承が残っていたように、ルウィーには犯罪神の伝承が残っています、なにせルウィーは犯罪神が生まれたとされる国ですから・・・」

 

 僕自身はゲームでその説明を周回ごとに聞いて知っているけど僕たちの存在のせいで内容が変わっているかもしれないから聞く事にした。

 

「そもそも犯罪神がどういう存在かと言うと・・・」

 

「ミナちゃん、おなかすいた~」

 

「おやつ・・・」

 

 なんとこのタイミングでロムとラムが割って入ってきてネプギアたちは明らかに驚いていた。

 

「たまにコウヤが予知能力者じゃないか思う時があるわ・・・」

 

 予知能力と言うより今後の大まかな展開を知っているだけなんだけどね・・・既に僕も知らない状況になりつつあるというかそうしている節もあるから。

 

「こら、はしたないですよ、お客さんが来ているんですから少しはガマンしてください」

 

「お客さん?、あー!さっきのおにいちゃんだ!、やっほ~おにいちゃん♪」

 

「おにいさん、やっほ~・・・(てれてれ)」

 

「やっほ~、西沢さんロムちゃんとラムちゃんを少しの間僕が相手をしましょうか?、これでも結構手馴れている方なんですよ」

 

「えっ?、ですが・・・お客さんにそのような事を・・・」

 

「おにいちゃんが遊んでくれるの?、やったー!あっちで遊ぼ!」

 

「遊ぼ・・・(くいくい)」

 

 やはりミナは困っていたけどお腹が減っていたはずのラムは僕を手を引っ張りロムは僕が着ている上着の端をつまんでいた。

 

「・・・分かりました、手が掛かるかと思いますがお願いします」

 

「任せて下さい、あっ台所も少しお借りしても良いですか?」

 

「はい、後で私の方が言っておきます」

 

「えっ!?おにいちゃん作れるの?」

 

「うん、簡単な物しか作れないけどね」

 

「おにいちゃん、こっち・・・(わくわく)」

 

 ミナの了承を得ると2人に連れられ僕はその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

N×N小話!

 

 コウヤ出会ってからロムとラムが教会に帰った時の事・・・

 

「こらっ、勝手に遊びに行っちゃダメでしょ!、もし怖い人に襲われたらどうするんですか!」

 

「ミナちゃんもこわい・・・(ぷるぷる)」

 

「大丈夫だよ!、私とロムちゃんは女神だし!、それにかっこいいおにいちゃんが助けてくれたよ!」

 

「って襲われたんですか!?、・・・それでその「おにいちゃん」とはどんな人なんですか?」

 

「う~ん・・・なんとなく「おねえちゃん」みたいだったかな?」

 

「無口じゃないおねえちゃんみたい・・・(うんうん)」

 

 ブラン様みたいな人・・・もしかしてキレキャラ!?

 

【コウヤに変なイメージが付いてしまったミナはコウヤに会った際に抱いていたイメージとの違いに困惑していたのはまた別のお話】

 

 




やっとの第3章です。

話の展開はコウヤが意図的に早めている部分もあって結構な駆け足気味です。

小話の方は所詮オマケで章の始めとキリが良かったので試験的に始めました。

次回はEpisode18 伝承-ロア-

次回は結構なオリジナル要素とロリ要素が含まれる回になりそうです。



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Episode18 伝承-ロア-

まず始めに紳士・淑女の皆さんすいません!、コウヤに代わって謝罪します!m(_ _)m(過去2回目)





ネプギアside

 

コウヤさんが街で会った2人の少女に連れて行かれていき教祖のミナさんは考え込んでいた。

 

「もしかしてさっきの少女って・・・」

 

「えっ?、まだご存知無かったのですね、あの子達はルウィーの女神候補生、青い服の方が双子の姉のロム、ピンクの服の方が妹のラムです」

 

「まさか私の嫁だったなんて!?」

 

「確かに私たちだけじゃ彼女より苦労しそうね・・・」

 

 まさかあの子達が女神候補生だったなんて・・・確かにケイさんの言う通り私たちだけじゃかなり手を焼いてしまうのは目に見えています。

 

「先ほどのお話の続きですが・・・そもそも犯罪神という存在は」

 

 それから犯罪神というものがなんなのか、何故犯罪組織は犯罪神を復活させようとしているのか聞いた。

 

 犯罪神は元々全てを破壊し全ての命を葬る闇の塊のような存在で伝承では犯罪神が誕生した際にはゲイムギョウ界が滅びかけた事、犯罪組織は旗頭として掲げているだけで組みしている多くの人はその伝承を知らずに活動しているかもしれない事。

 

「ですが滅びかけたという話は実は今の犯罪神、つまり犯罪組織が復活させようとしているのは2代目と言われています」

 

「2代目?、じゃあ初代は誰が倒したの?」

 

「・・・まさか!?」

 

「はい、初代を倒したのはプラネテューヌの伝承に残っている光の勇者「ウルトラマンネクサス」です」

 

 私も含めてアイエフさんたちも驚いていました、まさかここでプラネテューヌの伝承と繋がるなんて!?

 

「その当時の古代の女神たちは国同士の戦争で疲弊しきりやっと互いに手を取り合い互の国の復興に力を注ぎ込んでいた時に戦争によって齎された凄まじい憎悪と怨念により犯罪神が生まれたとされています」

 

「その当時の古代の女神たちには力を復興の為に使い果たして真面に太刀打ちする事が出来ずもう後は自らの命を賭して封印するしかと思ったその時に絶望の闇の切り裂くように強く暖かい光と共に現れたそうです」

 

「ウルトラマンネクサスは犯罪神と激しい戦いを繰り広げた後に犯罪神を倒し、互いに手に取り死力を尽くした女神たちを後押しするように4つの国の復興に協力しかつての活気が戻った後、ウルトラマンネクサスは何処へと姿を消したと言われています」

 

「ネクサスはヒーローじゃなくて伝説のヒーローだったなんて・・・」

 

「でも何故ネクサスは2代目の時は助けに来てくれなかったのですか?」

 

 確かに私も思いました、犯罪神を1人で倒せるのに2代目が現れた時には助けに来てくれなかったの?

 

「それには諸説ありますが一番有力なのは「ウルトラマンネクサスの力を受け継ぐ者がいなかったから」とされています」

 

「力を受け継ぐ者?、じゃあ今の婿は・・・」

 

「恐らく伝承で言われているウルトラマンネクサスとは姿は同じですがその中身は違うでしょう」

 

「それが本当ならウルトラマンネクサスって・・・」

 

「私たちやお姉ちゃんたちみたいに誰かが変身した姿って事ですか!?」

 

「確証がある訳ではありません、ですが今回現れたウルトラマンネクサスを見てもその可能性は高いと思われます」

 

 ネクサスが誰かが変身した姿なんて考えもしなかったけどもしそれが本当なら誰なんだろう?

 

 

 

 

 

 

#####

 

 

 

 

 

 

コウヤside

 

その後僕は教会所属のメイドさんに事情を説明し台所をホットケーキを作り盛り付けは2人と一緒に行って2人が食べている姿を眺めていた。

 

「おにいちゃん、あ~ん」

 

「僕?あ~ん・・・」

 

 だけどラムのようなタイプは決まって・・・

 

「やっぱや~めた、ぱくっ!」

 

「あ~ラムちゃんのホットケーキ食べてみたかったな~」

 

「や~だよ~」

 

 フェイントを掛けられてしまい僕は少し大げさにリアクションを取る。

 

「おにいさん、あっ・・・あ~ん・・・」

 

「えっ?良いの?」

 

「・・・(こくり)」

 

 ロムがわざわざ一口大に切り分けて僕の口に運ぼうとし僕は一応口を開ける。

 

 するとロムは少し恥ずかしながらも僕の口にホットケーキを運ぶ。

 

「おいし?」

 

「もぐもぐ・・・うん、美味しいよ」

 

「良かった・・・(てれはずかしい)」

 

 う~ん・・・嬉しいは嬉しいけどミナやブランそれにあのロリコンやルウィーの国民の皆さんやありとあらゆる「紳士・淑女」の方々にこの事を知られたら絶対に血祭りに上げられる・・・多分。

 

「むっ・・・おにいちゃん、口開けてー!」

 

「えっ、どうして?」

 

「はやくぅー!!」

 

 駄々っ子のように言うラムに僕は取り敢えず口を開ける。

 

 すると適当に切ったホットケーキを勢い良く僕の口に放り込み危うくフォークが口の中に刺さりそうになる。

 

「どう?、おいしい?」

 

「・・・うん、美味しいよ」

 

「ロムちゃんのより美味しかったよね?」

 

「そうなのおにいさん?・・・(なみだめ)」

 

 まずいなぁ・・・こういう質問は答えにくいし「両方」って言うにはそれなりに理由が必要だしね・・・

 

「うん~・・・どっちのも2人の気持ちが詰まっていてとても美味しかったよ!」

 

「・・・な~んだ、つまんない」

 

「がっかり・・・」

 

 がっかりされたけどこれがベストな回答だと信じよう。

 

 時には最悪な回答だけどね・・・

 

 その後は2人と一緒に後片付けをしてポシェモン(某大人気ゲームではない)で対戦や交換をして遊び(最新のGPS機能が搭載されていて一応レベル上げの長期休暇の際に色んなダンジョンに向かっていて結構レアなご当地ポシェモンは手に入れていた)今は2人がお絵かきをしているのをスケッチしながら書いていた。

 

「出来たー!」「出来た・・・(どきどき)」

 

「僕も出来たよ」

 

「おにいちゃんのを見せてー」

 

「おにいさん、みたい・・・(わくわく)」

 

「良いよ、僕が書いたのは・・・これだ!」

 

 僕はちょっと大げさに披露して見せると・・・

 

「わ~あたしとロムちゃんだ!?」

 

「絵の中に私とラムちゃんはいるみたい(びっくり)」

 

 そんなに上手く書けたかな?、施設にいた頃に子供達とこうやって遊んでいた時には多少慣れている程度でそんな上手くはなかったけど・・・まぁ2人がお気に召した様子だし良いか。

 

「2人はどんな絵を書いたの?、見せてくれない?」

 

「いいよー!、ロムちゃんと一緒に書いたんだよー!」

 

「おにいさん、驚かないでね・・・(わくわく)」

 

 結構な力作な様子、さっきの驚きようだと僕を書いたのか?、まぁそんな無粋な詮索はなしにして空っぽの頭で見ますか!

 

「じゃじゃーん!」「じゃじゃーん・・・(てれてれ)」

 

 2人の書いた絵はある意味衝撃的だった、内容的な意味で・・・

 

「おにいちゃんとウルトラマンネクサス!」

 

「どう?、おにいさん?」

 

「うん、とっても上手に書けているよ!」

 

 僕はなんとか動揺を隠して答え2人はハイタッチをしていた、でも何故僕とネクサスを?、両方とも僕ではあるけど・・・

 

「でもなんで僕とウルトラマンネクサスなの?」

 

「だっておにいちゃんは悪い人からラムちゃんを助けてくれたヒーローだもん、ウルトラマンネクサスも悪いモンスターと戦うヒーローだよ!」

 

「ヒーローつながり(ぴしっ)、でもミナちゃんはウルトラマンネクサスはもしかしたら悪い人かもしれないから会っても近付いちゃダメだよって言っていたの・・・(しゅん)」

 

「おにいちゃんはどう?、ウルトラマンネクサスはヒーローだよね!」

 

 ここははっきりと言うべきなんだろうけど・・・流石に2人のような子供にネプギアたちのように言う事は出来ず・・・

 

「そうであってほしいね、いつまでも・・・みんなの希望の光に・・・」

 

「そんなの当たり前でしょ!、ねぇ~ロムちゃん?」

 

「うん!(にこにこ)」

 

 2人の笑顔を見て僕は取り敢えず頷きせめて子供達の期待だけは守ろうと固く決意した。

 

 

 

 

 

 

その後、ミナとの話が終わった事をメイドさんが伝えに来たので僕はみんなと合流した。

 

 少々話が長いと思ったけどどうやら世間話をしていたようでそれで長くなったようだった。

 

「おにいちゃん、帰るの?」

 

「もっと遊びたい・・・(なみだめ)」

 

「ごめんね、でも僕にはどうしてもやらなくちゃいけない事があるから」

 

「そうね・・・でもゲイムキャラを協力を仰げたらまた立ち寄るつもりよ」

 

「ほんとう?」

 

「ほんとうです!」

 

「その時には2人にも協力してもらいたいけど・・・」

 

「・・・この子達の保護者としては素直に頷くことは出来ません、最も本人たちが女神として望むのなら別ですが」

 

「それはまたここに立ち寄った時に答えを聞かせてもらいます」

 

「コウヤさん?」

 

 ネプギアたちは話を終わらせようとする僕に疑問を持っているようだった。

 

「まぁでも婿が言うならそれで良いんじゃない?」

 

「そうね、それよりも早くゲイムキャラを探すのが先決ね!」

 

「すいません、お力になれず・・・最後に1つだけ、最近になってこの国で大事件が起きると噂されていてそれに生じてかもしれませんがこの国の治安が悪くなっています、くれぐれも気を付けてください」

 

「分かりました、これで失礼します」

 

 大事件か・・・恐らくキラーマシンの封印が解かれる事を意味しているんだろうけど、もしビーストが現れる可能性も含んでいると考えても良いかもしれない。

 

 この状況だとなんのきっかけでビーストが現れるか分からないからね。

 

「おにいちゃん、また遊ぼうね!」

 

「おにいさん、またね・・・(にこにこ)」

 

「うん、またね!」

 

 僕は2人に手を振って答えルウィーの教会を一旦後にした。

 

 

 

 

 

#####

 

ミナSide

 

 

 

 ネプギアさんたちの一行が帰った後、私は気になった事を2人に聞いた。

 

「2人ともコウヤさんはどうだった?」

 

 緋剣光矢さん、あの人を見た時確かに2人やブラン様と非常に近いものを感じた、あの人は明らかに他の人とは違う。

 

 現にラム様はともかく人見知りのロム様まで初対面である彼に既に心を開いているように見えた。

 

「とっても面白くて優しい人だったよ!」

 

「いっぱい遊んでくれるおねえちゃんみたい・・・(きらきら)」

 

「そうですか・・・それなら良かったです」

 

 彼自身は2人に自分たちの旅に同行するように説得した様子ではなくむしろ彼は躊躇しているように見えた。

 

「でも・・・」

 

「でも?」

 

「ウルトラマンネクサスの事を聞いた時のおにいさんは、なんだか辛そう・・・だった?(うーん)」

 

 辛そうだった?、もしウルトラマンネクサスの正体が私の推察通りならもしかして彼が?

 

 

 

 

 

 

 

 

 N×N小話!

 

 コウヤがロムとラムと遊んでいた時の事・・・

 

「緋剣様、すいません教祖ミナがお呼びです」

 

「分かりました、じゃあお片づけしようか」

 

 メイドさんが呼びに来たので僕は2人に呼びかけるもやはり嫌そうにしていた。

 

「え~もっと遊びたい!」

 

「もう帰るの・・・(うわめづかい)」

 

「うん、でもまた必ず遊びに来るから」

 

 2人をなんとか宥めて片付けを始めたけど僕はある事に気付く。

 

「2人が書いていたのって・・・」

 

「あそこの段ボールに入っていた本に書いたんだよ、いっぱい同じ本が大丈夫!」

 

「前にお姉ちゃんが書いていた本、なんでこんな一杯あるんだろう?」

 

 うそっ!?、気づかなかった僕も僕だけどこれはブラン帰ってきたら確実にキレるなぁ・・・

 

「ダメだよ!、お姉ちゃんに聞くまでもうこの本に書いちゃダメだからね!」

 

「「はーい!」」

 

 本当に分かっているかな?、少し本の内容が気になった僕は本を手に取ってサラっと読んでいく。

 

「うわ・・・「邪気眼」とか「呪われた右腕」とかすごく厨二臭いな」

 

「お兄ちゃん、厨二ってなに?」

 

「うんうん・・・(はてな)」

 

「う~ん・・・まだ2人にはちょっと早いかな~・・・」

 

【ロムとラムに尋ねられて返答に困る光矢だったが、少なからず光矢の厨二心をくすぐっていたのはまた別の話である】

 

 

 

 

 

 




過去に古代の女神と戦ったネクサスは何者なのでしょうか?

どうでも良いですか、ウルトラシリーズの2代目って弱い気がするのは自分だけでしょうか?

次回はEpisode.19 追跡-トレース-


次回は光矢たちを付け狙う影の正体が!?


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