俺のガールフレンド達(直訳)がヤバい件について (Elecom)
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1話(仮)
とっくの昔にやめたけど、高校生のときに書いてたらしい。
とりあえず、需要は無いが無駄にすると時間がもったいないので投稿。
白のワイシャツ、灰色のズボン、水色のネクタイに藍色のブレザー。なんだか、偏差値が低そうな制服である。
そう思い続けて早一年。流石に神経が麻痺して見慣れてきたし、この制服を着替え終えるのに一分と掛からなくなった。やはり、習慣とは恐ろしい。あたかも、それが当たり前のように感じさせるのだ。今まで無かった事が当たり前になる、学校で学ぶ事はまだまだ多そうだ。
そんな俺が通う高校、名を『聖櫻学園』。正式名称は『聖櫻学園高等学校』らしいが、長いから略された。悲しいね。
そして、この学校は面白い事に生徒数が異常である。
その数、なんと600万。
な…何を言ってるのか、分からないと思うが、俺も何を言っているのか分からない。いや、マジで物理的に学校に入り切らないよね。摩訶不思議である。
閑話休題。
そんなドラえもんの四次元ポケットよろしく、聖櫻学園へと向かっている俺。
現時刻は朝の8時。8時半までが登校時間となっており、俺の家から歩いて20分ほどで到着するから、8時に家を出ている。
滅多な事が無い限り、遅刻は無い。
ってか、した事無い。
学校までの通学路もこれまた面白い。
と言うのも、この道は変質者が続々と現れる事で有名である。
ダサいセンスの服を着たナンパ男、金色の全身タイツを身に纏う歩く公然猥褻、天狗のコスプレをした人攫い。 他にもいるが、最近と言えばこいつらだろう。
なんで、変質者が多いのかと言えば、それも聖櫻学園が一因にある。
なんと、この学校に通う女子の顔面偏差値は平均60を超える美少女達なのだ。女性の人生で一番輝く年齢と言われるJK。それに加えて可愛いと来た。襲わない男がいるだろうか?まぁ、いるよね。それは常識人。
だが、常識の無い人が変な格好でたびたび現れる。それを撃退するのが他でも無い、俺達男子なのだ。
別に付き合っても無いのに、守る意味あるのか甚だ疑問である。報酬にお前らの人生寄越せ。むしろ、結婚しろください、である。
「ねぇ、聞いた?また変態が現れたんだって」
「うん、知ってる!でも、あっという間に撃退されたんでしょ?」
「そうそう!えーと、誰だっけ?」
「えぇっと…あれ?」
「…誰だっけ?」
と、行った風に…。
守られるのが当たり前だと勘違いしてる自称可愛い子ちゃん達は今日ものんびりと平和に過ごしているそうな…。
羨ましいのぅ、ええのぅ。俺だってさ、昨日は頑張ったんだよ?
井の中の蛙、大海を知らず。まさに、こいつ等は蛙だ。俺はマグロだ。海の全てを渡る魚、マグロだ。
な…何を言ってるのか、分からないと思うが、俺も何を言っているのか分からない。だって適当だもの。
とにかく、だ。とにかくである。
「俺の生涯の奥様、出でよ」
「ん、何よ?」
「お前じゃねえよ」
そう言って振り返れば、黒髪ロングポニーテールに吊り目、あまり大きいとは言えない胸を備えた女子がいた。
姓を「上条」、名を「るい」と言う。
「彼女なんて要らないでしょ。貴方には私がいる…って何言わせるのよ恥ずかしい!」
「お前、一人で何盛り上がってるの?怖いよ?」
彼女は俗に言う幼馴染と言う奴である。
昔からの付き合いであるが、ツンデレに幼馴染って何処のエロゲよ?マジで在り来たり過ぎて逆に笑えない。
ついでに、俺は一人で登校を楽しんでいたように思わせていたが、彼女は後ろからずっと着いて来たいたのだ。俗に言う、ストーカーである。
「ってか、お前はいつも俺の後ろを着いて来るけど何なの?」
「ヒロの妻よ」
「それは違うよ!」
「えっ?」
思わず出ちゃった。可愛いよ、苗木君可愛いよ。
「違くない!」
「それは違うよ」
「違くないってば!」
「それは違うよ!」
「違くないんだからぁ…」
泣いた。泣きましたよ、えぇ。俺が悪いんか?
「泣くなよ…」
「泣いてなんか、無いし…」
涙目で睨まれてますよ、えぇ。どないせぇと?あれか、あれを言えばいいのか?
「何でもするから許してくれ」
「ん、今なんでもって?」
この子、地味にネタが通じるから怖い。さっきの涙目何処行った。
「まぁ、俺の許容範囲で頼む」
「うん!じゃぁ、こっち来て!」
そのまま腕を引かれて人目の少ない所へ。へ、何?俺、逆レイプされちゃうの?
静かな所に連れてこられたと思いきや、思い切り壁に叩き付けられる。
「ちょ、痛。やめれ、マジでやめて」
「うるさい」
そのまま俺の顔の真横に手を叩き付けて逃げ場を無くす上条さん恐ろしい。
ってか、壁ドン?壁ドンなの?
何で俺がやられてるの?
本当に立場逆やで?
「ちょ、マジでな――」
「……」
「どうした、唇腫れてるのか?」
「…もう。こうよ!」
両手で俺の顔を固定し、身体を押しつけて。なるほど、顔を近づけてエンドですね。
「おい、バカやめれ!」
コイツ、マジか。俺も両手で必死に抑える。こいつ、俺のFK(ファーストキス)を奪いに来るとは恐ろしい。
「何時からファーストキスだと錯覚していた?」
「なん…だ…と?」
なんなの、俺のファーストキス奪われてたの?こいつに?何時?
「幼稚園の頃よ」
「ノーカンだろ」
「フフフ、貴方の処女は私の物よ…」
なんか、尻の穴がむず痒くなった。マジで下品な表現、止めて。
「つまり、お前はもう非処女か」
「ヒロ専用よ」
「…いらね」
「お前は私を怒らせた…」
この後、無茶苦茶キスされた。
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2話(仮)
げんかいである。
あぁ、朝から疲れた。口の中と周りがベトベトである。
ちょっと、これからアイツとの接し方を考えなければいけないかもしれない。
大体、何なんだよ。見た目が良いからって、男とベタベタするのか?ビッチだ。くそビッチである。
バランスのとれた身体、艶のある黒髪、弾ける様な桃色の唇、雪のように白い肌、時折香る甘い匂い…。
あれ、もしかして俺ってアイツのこと好き?
これが…恋?
「いや、ねえわ」
取り敢えず両腕を机に置き、そこに優しく顎を乗せる。
寝る。俺のライフスタイル、それは学校での居眠り。
本当、この国の学校はどうなってるんだ。勉強やって少し休んで又勉強…。昼寝の制度を入れるべきである。シエスタだ、シエスタを持って参れぇ!
「どうしたの、ヒロ。麻呂が似合いそうな顔だよ?」
「眠いんだわ」
「眠くてその顔!?」
「声でかいっての」
そう言って、話し掛けてきた女子に振り返る。
視界が暗い。
加えて言うなら柔らかい。
「きゃっ。もう、昼からお盛んだなぁ」
これは…仄かに甘い匂い、ケーキのスポンジのような柔らかさ。ん?なんだか一部が固い?これは…パイか?パイパイか!デカパイだ!じゃぁ、あれか!固いのはあれですか!先端部分の『アレ』ですね!
なんて柔らかいんだ。これがパラダイス、いや『パイ』ラダイスだ!
「ヒロ、そろそろ離れない?」
「吸いたいわ」
「はぇっ!?」
「嘘だ」
そうやってさり気なく柔らかい二つの物体を揉みながら離れる。すると、そこには顔を赤く染めた女子がいる。
「おはよう、目覚めのパイご馳走様です」
「ヒロの変態!」
栗色の髪をサイドポニーに結った、ボンキュボンが代名詞のオタクッ子同級生。
姓は「戸村」、名を「美知留」と言う。通称「俺の嫁」である。
「今日も綺麗で可愛いぞ、結婚しよう」
「も、もう!何で私が翻弄されてるのさ!その冗談、本気にするよ?」
「むしろ、してくれ」
「はぇ!?」
目に渦巻が出来たみたいに混乱するトムトム可愛い。
「も、もう…本当に止めてよね!嫌いになるよ!」
「分かった、お前とはもう一生話さない」
「極端すぎるよ!…嘘、だよね?」
上目遣いで見て来る…だと?
うひょぉ!なんて可愛いんだ!本当にprprしたい!その柔らかそうな身体をprprしたいよぉ!はぁ、ニーソの太腿に挟まれたい!髪に顔を埋めてクンカクンカしたい!
だが無視である。
「ちょ、ちょっと…ねぇ、ヒロってば」
無視である。
「ね、ねぇ…」
無視で(ry
「ヒロォ…」
「ふぅ…」
可愛すぎて賢者になったが、問題は無い。
取り敢えず。
いつも通りのやり取りを終えた事だし、保健室でおねんねタイムだ。俺は昼寝をするぞ、するんだ!
「美知留、一緒に寝よう」
「えっ!?」
驚いている美知留を無視して彼女の膝裏と背中に手を添える。そして、一気に足から持ち上げるのだ!
お ひ め さ ま 抱 っ こ で あ る 。
「ちょ、ちょちょちょ!」
「さぁ、行こう」
俺達のヴァルハラへと…。
「…ん?」
窓から差し込む光で目が覚めた。
もう夕方に…。
ここは…保健室か。
「すぅ…すぅ…」
俺の隣にはスヤスヤ眠る美知留。ついでに言うなら、お互い裸である。
「あぁ…そうだったそうだった」
予め言っておくが、決してエロい事があった訳ではない。「見せられないよ!」の看板は不要である。
あの後、保健室は珍しく無人で在り、良い機だと思った俺は職員用ナース服(何故置いてあるかは言及することなかれ)を美知留に着せてコスプレ観賞会を楽しんでいたのだ。
もともと、美知留はコスプレやアニメが好きなオタク系女子だから、嫌がる様子も無く互いに楽しんでいた。
だがしかし。
調子に乗った俺がコスプレ姿を撮影していたら、いつの間にかグラビア写真よろしく、美知留のヌード写真撮影会になっていた。
だんだんエスカレートしていくに連れ、俺も美知留に服を脱がされて互いにギリギリ見えないような写真を撮りまくった。マジでエロイよ、トムトム!
「ん…んぁ」
「エロイ声出すなよ…」
取り敢えず、保健室に設置されているベッドのシーツで美知留の裸を包む。
やる事もやったし、制服に着替えてコイツが起きるまで待つ事にしよう。
勿論、おっぱいを揉みながらな!
もぅ、ヒロは本当に変態だ。
友達と話していると割り込んで来ては結婚しろだの、ペア学習の時は席が離れていても私と組もうとしてくるし。たまに、こうやって一緒に寝てると身体を弄って来る。真性の変態だ。
そんなに私が好きなのか!私も罪な女だなぁ。
そう言えば…何時から頻繁に関わる様になったんだっけ?
んー……
私は学園の中でも結構気さくな性格だと自負している。誰とでも仲良くなれる、そんな自信がある。男子も女子も知り合いは多いし、それなりに私の高校生活は充実している。
私がグループの中で笑わせる役、皆は私で笑ってくれる。そんな皆が大好き。
でも、なんか違う。
私だって誰かに笑わせてほしい。仮面のような笑顔じゃなく、心の底から笑いたい。でも、もう手遅れだ。皆は私の事を笑いの種として見ている。皆、私が笑わせてくれるのを待っている。
誰も私を深くまで知ろうとしてこない。ねぇ、皆知ってる?私って、実はアニメとかコスプレとかが凄く大好きなんだ。フィギュアも買うし、ゲームだって人並み以上にやってるんだよ?
でも、誰も知らない。知られたら皆が離れて行く。
友達って、こんなに気苦労するもんなんだっけ?
あ~あ…高校デビューの仕方、間違えちゃったかな。
まぁ、しょうがないか。いつものように昼飯を友達と食べようと弁当を取り出す。
「すいません、ちょっと良いですか」
そんな風に憂鬱な時に、一人の男子が話しかけてきた。
見た目は極端に格好良くも無ければ悪くも無い。良くも悪くも普通な見た目の男子だ。確か、同じクラスの男子だったかな。周りの人はヒロって呼んでた気がする。本名は…なんだっけ?
「えぇ~と…ヒロ君だったっけ?何の用?」
「いえ、ひとつお願いがあるんです」
なんだろう、あまり関わりの無い私にお願い事か。無茶な事じゃなきゃいいけど。
「僕と結婚してください」
…は?
「ごめん、聞こえなかったんだけど、もう一回言ってくれる?」
「僕と結婚してください」
あぁ、なんだろう。この追い打ちを掛けられた気分。ただでさえ憂鬱なのに、変な男が来た。
「おい、見ろよ。なんか盛大なプロポーズやってるぜ…」
「しかも、相手って戸村さんじゃん」
「何、あの二人ってデキてたの!?」
「でも、話してる所とか見た事無いぞ?」
「あれじゃね?ヒロが一目惚れとか?」
あぁ、周りのクラスメイトが噂を始めている…。
「ちょ、ちょっと!突然来ていきなりなんなのさ!」
「惚れた」
「軽い!?」
「結婚してくだい。何でもしますから!」
「ん?今、何でもって?…じゃなくて!」
もう、思わずノッちゃったよ!これじゃぁ、私がオタク系だってバレる!?
急な告白とかいろいろな事で焦っていると、教室のドアが開いて一人の女子が入ってきた。
ロングの黒髪に白い肌、キリッとした吊り目で不機嫌そうに見えるけど、多分あれがデフォルトなんだろう。
その子は教室を見回して、私に告白してきた男子を睨みつけると、如何にも怒っているかのようにズンズンと歩いて来た。
「ヒロ、何処に行ってたのよ。無駄に探しちゃったじゃない!」
「すみません、誰ですか?」
「………」
無言で彼の頭を掴んで力を込め始めた。
「痛い痛い!」
「私を知らない訳ないでしょうが!早く昼飯食べるよ!」
「わ、分かったから!分かったからやめて!俺の頭からトマトケチャップ出来ちゃう!」
「大丈夫、ヒロの体液も肉も全部私が食べてあげる」
恐ろしい発言をしながらその子は彼を引きずって教室を出て行った。
…嵐のようだった。
学校も終わって帰路についている。なんだか、今日は特に疲れる日だった。
変な男子だった。
関わりとか全く無いのに、急に話しかけてきたと思えば告白だなんて…。
自分で言うのもあれだけど、私は可愛い女子だと思う。太ってる訳でもないし、胸とかも大きい方だと思うし…。
でも、急に結婚してくれだなんて…なんか、思いだしたら恥ずかしくなってきたよ!どうしよう、顔赤くなってるかも!
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