織斑一夏は武者である。 序章 (抹殺完了)
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第一話 私の奇妙な人生

「吉野御流合戦礼法「迅雷」が崩し電磁抜刀「禍」‼︎」

 

彼の声と共に抜刀された神速の太刀はそのまま私に迫る、だが…私とてただ受けるだけには行かない…回避行動を取る。

 

 

そんな事をしても彼の太刀を回避出来ない、なら迎え撃つのは…私の『骨喰藤四郎』で対抗出来る技がない、残念ながら私の『骨喰藤四郎』は内側から、そして痛みを与える事に特化している。

 

打つ手がないそんな最中に私はクスリと微笑む

 

「湊斗さん……貴方なら…」

 

そんな言葉が私『織斑一夏』の最期の言葉でした。

 

私の人生はとても奇妙でした

 

私が織斑家に居た頃は周りからは『出来損ない』と言われ虐められ実の兄からは性処理の道具として使われていました。

 

其れでも私には少なからず味方は居た、私がもと居た世界を狂わせた兵器を造った一人の科学者『篠ノ之束』さんと実の姉であり世界最強の称号を持つ『織斑千冬』お姉ちゃん、そして幼馴染みの『鳳鈴音』は私の少ないあの世界の味方でした。

 

そんな私に転機と言って良いのか分からないが取り敢えず転機が訪れました。

 

ISを使った世界大会第二回モンド・グロッソだ

 

その時に私は誘拐され、千冬お姉ちゃんを決勝戦から辞退させる為に私は誘拐されたのだが…等の千冬お姉ちゃんは決勝戦に出ていた。

 

あぁ……私はもう千冬お姉ちゃんにもいらない子なんだ、涙を流す私に誘拐犯は私の頭に銃を突きつけ

 

バァン‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気がつくと私はISが蔓延る世界では無く

 

武者が闊歩する世界に私は居た。

 

 

 

そんな土地に急に放り出され右も左も分からず野垂れ死にしそうになって居た私を助けてくれた人が居ました。

 

名を『柳生十兵衛』徳川に剣術指南をした事がある大剣豪で私のお師匠様だ

 

私がお師匠様に助けられた後…お師匠様に事情を聞かれて説明、流石に信じて貰えないと思っていたけど、すんなりと信じてくれました。

 

お師匠様は行く宛の無い私を共にして剣術の修行をしながら、各地を転々と旅をする事になり、本当にひょんなことから私にもお師匠様と同じ魂が宿った甲冑『劔冑』その真打『骨喰藤四郎』を手に入れる事となりました。

 

其れから特にお師匠様との修行が厳しくなっていったが其れでも折れずに必死にとても厳しい修行を行っていきました。

 

 

其れから数年の月日が経ち

 

かの剣豪『宮本武蔵』と交戦

 

何としてでも世に仇名す魔書となる程の兵法書の完成を阻止する為にあの魔王を倒さなければ……

 

魔王がお師匠様に一太刀を浴びせた直後に私は空に居ました

 

訳が分からなかったけど一つだけ分かった事がありました

 

 

全てを知るは親統坊

 

たったそれだけが頼りにしまた右も左も分からずに街を歩いていた所をまたまた助けてくれました。

 

その人は周りが真っ暗に見える様な、そう暗闇星に住む暗闇星人見たいな感じの雰囲気を醸し出すとても真面目で優しくてでもちょっと天然で………とても辛い人生を歩んでいる私の好きな人『湊斗景明さん』に出会いました。

 

其れからは湊斗さんと一緒に行動する事になった、うん湊斗さんはいい人です良く私に大好きなお団子を買ってくれたりします、その為非常に湊斗さんの周りにはライバルが多いです。

 

この日本に似た場所『大和』でかつて日本でも起きた争い南北朝戦争時の大和を地獄にした呪われし劔冑 かの妖甲『村正』その三代とちんちくりんの私の友人でかの天下一名物と言われる『正宗』を使う綾音一条ちゃん、外国…GHQ製の真打劔冑『ウィリアム・バロウズ』を使う糸目の面白おっぱいお化けの大鳥香奈枝さんと言う強力なライバルが居ました。

 

 

だけどそう…そんな楽しかった日々は直ぐに終わりを告げました

 

私が空から降って来た理由が分かったからです、湊斗さんは親統坊に過去より召喚された武者たちの殺害を依頼を受けていたからです。

 

過去から来た武者達…つまり私以外にも同じ境遇の人が居るという事です、その中にはお師匠様や魔王も含まれているかもしれません。

 

もしも…あの魔王がこの世界に来たら間違いなくこの世は地獄となる、お師匠様が死ぬ訳はありませんが、魔王だけがこの世界に来る可能性があります……なので。

 

 

その晩私は湊斗さんを外に呼び出しました。

 

怪訝な目で此方を見る村正の三代を置いておき湊斗さんに語る

 

「急に夜分すみません……ですが大事な話があるのです」

 

「大事な……話ですか?」

 

「はい…湊斗さんには私と殺し合いをして貰いたいのです」

 

「仰る意味が分かりません」

 

「私は湊斗さん達が言っている空から降って来た武者の一人です」

 

「ッ!」

 

「其れに湊斗さんにはせめて私を殺して魔王を倒す力にして下さい」

 

 

その言葉を最後に私は劔冑を装甲、対する湊斗さんも装甲し戦闘が開始される。

 

 

劔冑のその真打の極一部しか使える事しか出来ない異能の力『陰義』を湊斗さんが使い回避も出来ずに私は二度目の死を迎えた。

 

互いに譲らない戦闘だった……いや湊斗さんが上だった、此れなら…湊斗さんなら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に目を覚ました時には又もや空に居て私の下には見覚えがある二人の人間が居た。

 

何故かISを纏っている私を性処理の道具にしていた兄と鈴ちゃんが居たのだ。

 

「帰って来た?」

 

ポツリと1人呟いた私の声がやけに響いた気がします。



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第2話 元の世界

「何あれ」

 

IS学園内で私、鳳鈴音は1年2組のクラス代表として1年1組のクラス代表の忌々しい一夏の兄『織斑春彦(おりむらはるひ)』と戦っていた、正直余りにも弱過ぎたそもそも織斑春彦がISを乗り始めて数日しか経ってない事もあるが正直何でこんな初心者にベテランのIS乗りにカテゴリーされる、専用機持ちの一人のイギリスの国家代表候補生のセシリア・オルコットが苦戦していたのがか分からない。

 

所詮は国家代表候補生と言う立場で満足して努力をせずに胡座をかいてたのだろう、然もセシリア・オルコットは最初は女尊男卑を正しいと感じ男を見下して居たらしいが…織斑春彦とレベルの低い戦いをしてからは、態度が180度変わったと言うよりも織斑春彦に惚れていたって1年1組の友達が言っていた。

 

……呆れて何も言えないわ

 

最初の頃は散々私の第二の故郷って言える日本を馬鹿にしていたのに戦いが終わったら織斑春彦に惚れる?

 

然も惚れたと言っても日本を馬鹿にした事については何も謝罪もしないだなんて…

 

呆れて何も言えないわ

 

 

 

 

『警告‼︎警告‼︎敵機に強力なエネルギーを感知、回避を推薦』

 

警告音と共にそんなアナウンスが流れ私は全力で其処から回避、ほぼ同時に私が先まで居た場所に桃色の濁流が飲み込んだ。

 

「ッ‼︎」

 

私とした事が迂闊だったッ‼︎

 

今は織斑春彦との温い戦い何て物じゃない、突如としてIS学園の上空のシールドエネルギーを破壊して現れた所属不明機と交戦中だった。

 

もし…私が一歩遅ければあのシールドエネルギーを破壊したレーザー攻撃に骨まで溶かされ殺されていたと思うと背筋がゾッとする。

 

「鈴‼︎連携して彼奴を倒すよ‼︎」

 

白いISを纏い意気揚々とそんな馬鹿な事を言う織斑春彦に私は舌打ちを一つ

 

何もわかっちゃいない

 

「馬鹿‼︎私とお前じゃ連携なんて取れる訳ないでしょ‼︎」

 

そもそも連携とは事前に互いの特徴を知り、その特徴を活かした立ち回りをしなければならない、此れは言うのも実行するのも容易い事じゃない。

 

何せ互いの特徴を活かした立ち回り自体が難しいし、何より互いの実力がほぼ同じじゃないと出来ないからだ、もし実力がかなり離れた者同士が連携を取ろうとするものならあっという間に連携が崩される。そんな事をこの馬鹿は分からずにただ連携をしようなどとほざいて来た。

 

「なっ⁉︎そんなの俺と鈴の仲なら出来るに決まってるじゃないか‼︎」

 

「一夏を道具にして殺した屑とはそんな仲じゃない‼︎」

 

私の先の言葉に唖然としまたそんな事を言う織斑春彦に私の堪忍袋の尾が切れ怒鳴る、そもそも私はコイツが…一夏を馬鹿にしていた奴らとは根本から嫌っていた。

 

私に人殺しと言われ顔を真っ赤にした織斑春彦が私に何か言ってくるが…

 

 

「帰って来た?」

 

凛とした綺麗な声が周りに響く

 

ハッと私はその声がした方向を見る私、織斑春彦、所属不明機よりも遥か上空に黒く周りに白いラインが入り顔が髑髏の不気味な3m程の巨大な全身装甲のISが居たのだ。

 

何時の間に居たのか、そもそも如何やってISのハイパーセンサーに探知されずに潜り込んだのか。

 

それ以上に奇妙なのがあの骸骨の機体に刻まれている無数の大小様々な切り傷だ、まるで先程迄激戦……否死闘を繰り広げていたかの様な傷なのだ、極め付けは肩から斜めに斬り下ろされた傷だ。

 

その傷だけは他の傷よりも遥かに深く一見しただけでその傷がどれ程人体に致命傷を与える物か分かる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「藤四郎損傷は」

 

遥か下方に居る、兄と鈴ちゃんそして全身装甲のISを尻目に私は纏っている骨喰藤四郎は長いので藤四郎と呼んで居ます…に損傷を劔冑の機能が一つ通信機能『金打声(きんちょうじょう)又はメタルエコー』を用いて言う、この金打声は自意識を持つ真打劔冑も使う事が出来ます。藤四郎もその内の一領です。

 

『損害大也、各部装甲に少又中の損害、特に肩周りの損害が甚大、そして熱量危険域也』

 

「そう……ですか…やはり湊斗さんとの傷が…」

 

途轍もない吐き気や朦朧とする意識を如何にか抑えながら呟く、やはり湊斗さんとの戦闘で熱量を使い過ぎてしまった様です……劔冑を纏っている時のエネルギーは熱量と言われるものを使用しています、例えるならカロリー見たいな物です。

 

不味いです……先程も言いましたが湊斗との戦闘で余りにも多くの熱量と何よりも血を流し過ぎた様です。

 

『…ッ、御堂下方から鉄騎接近、武装は奇妙な刀のみ』

 

最悪です、この無視出来ない損傷を負っている時に兄が攻撃をして来るだなんて、兄自体の戦闘能力はあの世界の人達に比べると余りにも貧弱と言って良いです。

 

「仕方ないです…藤四郎迎撃します、合当理(がったり)に三、膂力に五を」

 

『諒解』

 

ゴウ‼︎と音と共に背部の合当理と言う推進機関に火を灯し下降

 

此れが対武者との戦闘だと私の有利です、何故か下方よりも上空、上方の方が刀に威力が乗るからです、これを高度優勢と言います。

 

必然と下方の武者は何かしろ工夫をしなければなりません

 

然し下方に居る兄は何かしろする事も無くただスピードを上げながら接近するだけです。

 

その行動に訝しむ私と藤四郎を他所に遂に刀の射程距離に入りました。

 

「ハァァァ‼︎」

 

威勢の良い掛け声と共に兄は近代的なとても刀として機能するのか分からない無駄な物が詰め込まれている刀を振り上げる。

 

兄がやったのは唐竹と言い、上から下に斬ると言う物です。

 

ですがこの唐竹は人体を上から下に真っ二つに斬る技で難易度が高く達人と言われる様な人達位しか出来ないような技です、とても兄が出来る技では無いです。

 

現に兄の刀の先端がブレています

 

その兄に対し私は柳生新陰流十文字で対抗、柳生新陰流とは相手がどう打ち込んでこようとも、刀を振るう敵の拳の動きに注目(人間が剣を振る場合、剣の切っ先よりも拳の方が僅かに早いという特徴があります)、相手のタイミングに合わせて自身の正中線に沿って、真っ直ぐに最短最速で斬り落とせば、両者の斬撃は十文字に交わり、かつこちらが相手の拳を斬り落として勝つと言う技です。

 

因みに兄の技も上からの真っ直ぐな振り下ろしです、此れは正中線に沿ってカウンター気味に合わせれば合撃、左か右に身をかわして相手の刃を避けつつ拳を斬り落します。

 

宙に舞う鮮血そして奇妙な刀を握ったままの手

 

「あっ…あぁぁぁ⁉︎」

 

直後にアリーナに響き渡る兄の悲鳴

 

『御堂熱量限界失速する』

 

兄の手を斬り落とした直後に恐ろしいまでの脱力感が襲い私は手足を満足に動かせずにそのまま地面まで落下していきました。




因みに所属不明機…まぁゴーレムについてですが、鈴ちゃんが一人で倒しました

今作の鈴ちゃんはラウラとタイマン張っても互角で戦えるぐらい強いです

兄、箒、セシリア?まともな練習とかしてないから弱いよ?


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第3話 尋問

最近一日中外に居る所為で中々小説が書けない…


カツ…カツ…と廊下を三人の人間が歩く

 

あの襲撃事件の後、私 織斑千冬は鈴が破壊した所属不明のISの一機、恐らく束製の無人機と春彦の腕を斬り落とした所属不明の有人機の解析を同僚の山田麻耶と共にした所

 

あの有人機のパイロットは第二回モンド・グロッソの時に私の所為で死んだ筈の実の妹『織斑一夏』が動かしていたのだ!

 

現在は意識が戻り、一夏は拘束されている

 

今から私は副担任の山田真耶と日本の暗部『更識』の頭首『更識楯無』と共に心苦しいが実の妹に対し尋問をする。

 

楯無や山田先生は私が尋問をするのを反対していたが……その反対を押し切った。

 

その後直ぐ私達三人は一夏が居る部屋に入る、いや部屋の前に山田先生を見張りにし、私達は中に入る。

 

「………また随分と懐かしい人が来ましたね」

 

中に入るや綺麗で落ち着いた声が響く、その声の持ち主は私の妹 織斑一夏だ、一夏は両手両足を拘束されているにも関わらず落ち着いた表情をしていた。

 

「一夏‼︎」

 

一夏の声を聞いた途端に私の目からは涙を流し叫ぶ、死んだ筈のいや…死体があったのだ、確たる証拠が、一夏の額に風穴が開いて其処から血を流し誰から見ても死んだと判断された一夏が今この目の前に現れたのだ、これを喜ばずに如何する⁉︎

 

実の妹が二度と会え無い筈の妹が現れたのだ、家族ならその奇蹟を喜ばずには居られない。

 

今直ぐにでも私は一夏に近寄り抱き締め、前迄の私のした事…直ぐに一夏を助けに行かなかった事、そして一夏を死なせてしまった事に謝罪をしようとするが……楯無に遮られる。

 

そうだった……今は一夏の尋問をする為に来たのだった…

 

そんな私を見て楯無は溜息を吐き、一夏の方を見る

 

「貴女が織斑一夏ちゃんね、私は更識楯無よ…早速だけど質問良いかしら?」

 

「どうぞ」

 

「如何して『死人が蘇って尚且つISを使用しているのかしら?』」

 

「私が死人ですか」

 

「えぇ貴女は第二回モンド・グロッソの時に誘拐され誘拐犯に拳銃で頭を撃ち抜かれて死んだのよ、そんな貴女が数年後に現れる……そもそも遺体は既に灰の筈よ?不死身の分隊長もビックリよ…自分のお墓でも抜いて来たの?」

 

「成る程…残念ながら私は気が付いたらこの施設に居たので、後日自分のお墓を抜きに行くので場所を教えてくれませんか?」

 

「…其れは織斑先生に聞いてね、其れで織斑一夏ちゃん貴女は何処であのISを手に入れたの?然も随分と傷があるし全身装甲だし。」

 

軽く楯無と一夏は会話をし、呆れながら楯無は一夏が使用した全身装甲のISの入手先を聞くが…一夏は首を横に振る。

 

「残念ながら私が使っていたのはISでは無いです」

 

「……流石のお姉さんもそんなタチの悪い嘘は付かないわよ」

 

「まぁ普通はそう言いますよね…」

 

そう一夏が言いポツリポツリと自分の話をし始める、その話は楯無が疑問に思っていた事を解消すると同時に余りにも過酷な話だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一夏の話が終わると、一夏達が居る場所の雰囲気は入った時よりもかなり暗くなっていた。

 

 

「………」

 

その中で唯静かに涙を流す人物が居た、織斑千冬だ

 

無理も無い…自分が大切にしていた妹が弟の春彦に強姦され尚且つ誘拐され殺され、右も左も分からない土地に放り込まれたのだ。

 

その困難は想像以上に辛く苦しい物だと容易くわかる

 

「………話は分かったわ、この話は学園長に報告するわ」

 

静かに楯無が一夏に言いその場を立ち去ろうとする

 

ゴッ!と部屋の外で鈍い音が聞こえた

 

直後扉は勢い良く開けられ其処から木刀を持つ篠ノ之箒とあろう事か大英連邦製第三世代型IS ブルーティアーズを纏ったセシリア・オルコットが強襲を仕掛けてきたのだ。

 

「覚悟‼︎」

 

篠ノ之箒が吠え一夏に迫る

 

「正気じゃない!」

 

いきなりのIS学園の強襲に然もあろう事か校内でのISの使用は禁止されているにも関わらず其れを無視してのISを使用の強襲

 

マトモな感性を持っているならばやらない事だらけをする二人にそんな事を叫び自分のISを展開する楯無だが…この二人には届くはずも無い。

 

この二人は自分の想い人が腕を斬り落とされた重傷を負い、何処で調べたのかやったのが出来損ない織斑一夏としって強襲を仕掛けたのだ。

 

出来損ないだから死んでもいい、否出来損ない如きが想い人に重傷を負わせたのだ死ぬべきだ。

 

 

 

セシリア・オルコットは楯無が抑えているが篠ノ之箒を止める者が居ない、織斑千冬は未だ立ち直っていない所為で篠ノ之箒は止めれない。

 

「死ねぇぇ‼︎」

 

織斑千冬が止めないのをいい事に…篠ノ之箒の脳内ではそう

 

織斑千冬も織斑一夏の事を見限ったのだと勝手に解釈し、木刀をフルスイングで身動きの取れない一夏の頭目掛け振り下ろされた。



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第4話 殺すなら殺される覚悟も必要

木刀 日本の剣術で形稽古に使用するために作られ、剣道や合気道においても素振り、形稽古で使用される。螺鈿、彫刻など装飾された観賞用のものも市販されている。樫などの硬い木で作られているため、鈍器として実戦に用いられることもある、現にかの剣豪こと宮本武蔵もこの木刀を実戦に使用したことがある。

 

そしてこの木刀は古武道の剣術では主に木刀を使って稽古をしているが然し、頭部を打てば生命に関わるなど非常に危険なため、江戸時代に試合稽古用として竹刀が登場したが、形稽古は専ら木刀が用いられた。現代の剣道においても日本剣道形の稽古は木刀を使用する。

 

詰まる所先の篠ノ之箒が行った自身が持つ力を全力で使用した木刀による攻撃は生命の危機に関わる非常に危険な行為なのだ。

 

それ以前に篠ノ之箒は自分が何をしたのか分かっていない、仮にも剣を振るう紛いなりにも一人の剣士ならば、無抵抗の人間に対し攻撃するという行為は余りにも愚か過ぎる。

 

彼女 篠ノ之箒は仮にも剣道をやっている、それ即ち剣道の理念そして心構えを分かって居る筈。

 

剣道の理念、心構えとは

 

剣道は剣の理法の修錬による人間形成の道である

 

剣道を正しく真剣に学び

心身を錬磨して旺盛なる気力を養い

剣道の特性を通じて礼節をとうとび

信義を重んじ誠を尽して

常に自己の修養に努め

以って国家社会を愛して

広く人類の平和繁栄に

寄与せんとするものである

 

という物だ。

 

今篠ノ之箒がやった事とはまるで正反対

 

其れもそうだろう篠ノ之箒は単に剣道と言う『暴力』しか見ていないからだ。

 

そんな暴力しか見ていない彼女に幾ら理念や心構えを問うてもまるで聞かないだろう。

 

だから弱い

 

「………篠ノ之箒さん貴女は私を殺す気で木刀を振ったのに何で途中で手を抜いたのですか?」

 

頭部から血を流したままポツリと呟く織斑一夏、彼女の表情は俯いたままで分からないがその声は篠ノ之箒を見下している様な声だ、唖然としている四人を他所に一人声を紡ぐ。

 

「其処のGHQの人は私を本当に殺したいからISを展開したのに……だと云うのに貴女のそのザマは何ですか?憎いならそんな物じゃなくて真剣を持ってきたら良いのに…だから貴女は何時まで経っても半人前なんですよ」

 

「黙れ‼︎お前がそんな口を聞くな‼︎」

 

又もや篠ノ之箒は木刀を振り上げ織斑一夏目掛け振り下ろした

 

「ズサン」

 

漸く顔を上げ篠ノ之箒の振り方を観察しズサンと判断する

 

余りにもお粗末な振り方だ

 

先ず腰に力が入っていない、アレでは十分な破壊力が得られない、そして木刀の先がブレている。

 

「先の兄共々何をやっていたのですか……藤四郎」

 

自分に生命の危機が迫っているにも関わらず一夏は溜息を吐き自分の劔冑の名を呼ぶ

 

ピシッ…

 

一夏と篠ノ之箒の間の天井にヒビが出来、其れはどんどんと広がり遂には破片となり二人に降り注ぐ。

 

その破片の中でも一際大きな物体が地面に着地

 

「うわ⁉︎」

 

唐突に瓦礫が降り注いだ事に驚きその場から離れる

 

瓦礫が降り注いだ事により埃などが舞い二人…四人の視界が悪くなる

 

「視界が!」

 

そう毒づく篠ノ之箒の耳に一夏の声が聞こえる

 

「骨を斬り幾多

骨を斬り苦痛

斬り真似さえ骨を断ち切る

苦痛苦痛の骨斬り此処に推参」

 

そんな声が聞こえたと同時に篠ノ之箒は斬られた、その後方に居たセシリア・オルコットに迫る

 

未だにセシリア・オルコットはISを展開していてISの機能、ハイパーセンサーで一夏の接近を知る。

 

即座にセシリア・オルコットはIS ブルーティアーズのライフルを構える放とうとするが

 

「いやァァ⁉︎」

 

引き金を引く前に両手が斬り落とされていたのだ

 

両手が斬り落とされ狼狽するセシリア・オルコットに対して侮蔑の視線を送りながら、斬り下げた刀を水平にしセシリア・オルコットの腰から肩にかけ斬り上げる。

 

 

 

「殺しに来たのですから当然反撃位想定しておくべきですよ」

 

二人を無力化した後ポツリと吐き捨てる様に言う一夏

 

「貴女…私の……実の家族の前で人を殺すだなんて正気なの⁉︎」

 

「…殺した様に見えますか」

 

「当たり前じゃない‼︎」

 

「……いや楯無、一夏は二人を殺していない」

 

一夏に対し怒鳴る楯無だがそんな彼女をいつの間にか復活した織斑千冬が制止する。

 

流石に驚き楯無は二人を良く見る

 

「……傷が浅い」

 

「運がいいですねこの二人は千冬お姉ちゃんが居なかったら殺してましたよ」

 

くるりと楯無の方を見ながらそんな事を平然と言う彼女に楯無は恐怖した、躊躇いもなく人を斬れる事、そして殺害に躊躇いのなさ、そしてたった数年で躊躇いも無く人を殺せる様にした武者の世界の環境にだ。

 

「取り敢えず私は貴女が言った校長先生の指示が来る迄此処に居ます。」

 

「そう…多分貴女の腕を見込んで此処の防衛を頼むかも」

 

「別に構いませんよ寝床と食事さえ提供してくれれば」

 

「そう、じゃあ…明日迄此処に居てね」

 

そう言い楯無と織斑千冬は篠ノ之箒とセシリア・オルコットを引きずりながらこの場を去っていった。



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第5話 最初の依頼

「其れでは織斑一夏さん、貴女にはこのIS学園の防衛を頼みます」

 

翌朝私は千冬お姉ちゃんと楯無と共に校長室に行き、IS学園の校長 轡木十蔵さんが私に向けそんな事を言った。

 

「貴女には先ず緊急時の指揮権の行使を認めます、この指揮権は織斑先生よりも権限は上です、貴女の経験上此れが妥当だと判断しました、ですが教師や生徒は此れに反対だと思います、貴女は知らないと思いますが貴女は死んでも尚世間から出来損ないと言われています」

 

「正しく死者に鞭を振るうとはこの事ですね、其れでどの様にすれば?」

 

「実力で全生徒全教師が見守る中で叩き潰して下さい、貴女に挑む教師は織斑先生を崇拝する人間の屑共です、生徒達には少しばかり刺激が強いですが殺しても良いです、所詮IS委員会が送ってきた狗共ですから」

 

「つまりIS委員会そして生徒に対しての見せしめですか?性格の悪い」

 

「そうなりますね、そして二つ目は『殺人の容認』です」

 

「ふむ…」

 

轡木十蔵の言葉に織斑一夏は興味深そうに聞く、此処と武者の世界の倫理観は非常に違っている、此処の世界は第二次世界大戦が終わり高度経済成長等の都市…国単位での成長を遂げた、高度経済成長により成長を遂げた日本は先の大日本帝國とは比べられない程に豊かになっていた、食事然り職業然り娯楽然りその様な成長を遂げていった。

 

平和な世界になっているお陰か本来在る筈の本能を自然と抑え込まれていった。

 

対する武者の世界は織斑一夏が居た世界は所謂戦乱の最中、戦後復興の混乱期である、人間が平然と死に暴力が嵐の様に吹き荒れる世界だ。

 

そんな世界で生きていた彼女にしてみたら、こんなぬるま湯に浸かっている世界の中で『殺人の容認』と言う法治国家では口が裂けても行ってはならないタブーを言った轡木十蔵に興味を示した、この轡木十蔵と言う老人…一見ただの優しい笑顔を振りまく老人だが、其れは唯の『擬態』数多の死線を潜り抜けてきた一夏の目にはこの世界には似合わない歴戦の老兵に見えた。

 

「その殺人の容認は言葉通りに取って良いのですか?」

 

「勿論、幾ら手練れの貴女でも生け捕りは難しいでしょう」

 

「やれと言われたら出来ます、自害さえしなければ」

 

「其れは無いでしょう、其処までの忠誠心等が無い彼等彼女等が自害などは出来るとは思えません」

 

確かに忠誠が無い様な人間がその組織の為に命を立てるのか?

 

「其れもそうですね、其れで轡木十蔵校長先生…私がこのIS学園の防衛を任されたのは分かりますが、私は教師に擬態すれば良いのですか?」

 

「いえ、貴女には教師でも生徒でも無い警備員として此処に雇わせて貰います」

 

警備員…成る程確かに織斑一夏の立場上其れが一番良い、下手に教師や生徒に擬態するよりは遥かに良い。

 

 

「警備員ですか、もしや教師や生徒に擬態しろと言われるかと思い緊張しましたよ」

 

「ははは、其れは済みません一夏さん…ですが流石の私でも其処まで馬鹿な事はしませんよ……私の感ですが貴女は擬態等の工作行為は苦手だと思いましてね」

 

「むぅ…」

 

図星だった、自分の師匠 柳生十兵衛の様な隠密は彼女はとても苦手だった、自身は真打劔冑 骨喰藤四郎を纏っての正面突破が彼女が常にする戦術だった。

 

彼女の中では隠密は忍びや其れに通じる隠密特化の劔冑がすれば良いと考えているからだ。

 

「ははは、そうむくれないで下さい」

 

「むくれてないです」

 

「ならそうしておきましょう……さて織斑一夏さん、早速貴女に仕事をして貰います」

 

その一言で先まで緩かった一夏の雰囲気が一変する

 

可憐な美少女から歴戦の武者に早変わりしたのだ

 

「其れで轡木十蔵校長先生仕事とは?」

 

「其れに関しては楯無さん説明を」

 

今迄何気ない様にとんでもなく物騒な話をする二人にドン引きしていた織斑千冬と更識楯無だが、楯無は自分の名を呼ばれ一夏に対して仕事内容を話す。

 

「……先ず二日後にこのIS学園 1-1クラスに二人転入生が来るわ」

 

「其れの何処に問題が?」

 

首を傾げる一夏を流し楯無は続ける

 

「1人目はドイツ国内最強のIS特殊部隊『シュヴァルツェ・ハーゼ隊』隊長のラウラ・ボーデヴィッヒよ」

 

「……最強の部隊を率いる隊長を部隊から外して此処に寄越すだなんて余程ドイツは無能なんですね」

 

「今の時代どの国の上層部は無能よ…この子はまだ良いのよ、問題はフランスから来る二人目の転入生よ」

 

そう良い一夏に一枚の写真を見せる

 

その写真に写っているのは金髪に紫の瞳を持つ、中性的な顔立ちの一見すると美少年が写っていた。

 

「この女の子がどうかしたのですか?」

 

「………一応男装のつもりよ」

 

見た瞬間に女と見分けた一夏に一応男装と答える楯無

 

「…………此れがですか」

 

「……」

 

余りにもズサンな変装に唖然とし楯無に問うが楯無は肯定とばかりに頷く

 

「……其れでこのヤル気の無い男装女子さんは何をするつもりですか?」

 

「織斑春彦君のIS 白式のデーターの強奪よ」

 

まさか実の兄が狙われるとは…実の所いつか狙われると思っていたがそれ以上に

 

「白式?」

 

楯無が言っていた白式について考える…はて?そんなもの装着していたのか?

 

「白式…あの刃が無い出来損ないの日本刀の様な物が主力武装のISですか」

 

頑張って自分の記憶から引っ張りだし何とか思い出す

 

何故か千冬がしょげているが無視する

 

「えぇ…その男装女子『シャルロット・デュノア』はこの世界の三大IS企業『デュノア社』の社長の娘なのよ…其れで私達はスパイを送って来るデュノア社に対しそして共謀しているフランス政府に対し報復処置をします、デュノア社とフランス政府はIS学園の土地はあらゆる国家機関に属さず、いかなる国家や組織であろうと学園の関係者に対して一切の干渉が許されないという国際規約があるにも関わらず其れを無視してのスパイの派遣……一夏ちゃん、貴女には『デュノア社の全研究員とデュノア社の社長』の抹殺を頼むわ」

 

千冬お姉ちゃんが何かを言おうとするが言う前に静止させる、たった一人でやる任務にしては無謀だが……

 

「諒解しました」

 

もう此処に所属した以上は無謀や無茶な依頼でもこなすしか無い



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設定

……前感想で一夏の挿絵を頼みますっと言う感想が書かれました…

本当は描きたいけど、そもそも画力がないと言う…


織斑一夏

 

身長 180cm

 

体重 45kg

 

趣味 食べ歩き、料理

 

特技 人殺し

 

外見

 

腰まで伸ばしている髪とつり目、出るとこは出てる我儘ボディ

 

胸はD

 

 

妖怪腕置いてけ、本作の主人公でヒロイン?

世間の煽りを受けいちかわいいをやろうとしたら何故か泣く子も死ぬ殺人マシーンになってた。

 

特技が人殺しとかとんでも無い事を書いてるけど未だ趣味に書かれて無いだけマシかも

 

前世の世界では、織斑家の出来損ないと言われ家の中では千冬に気付かれずに実の兄 織斑春彦に強姦され性処理を無理矢理させられていた、そして第二回モンド・グロッソの時に一夏は誘拐されたが日本政府の策略で一夏が攫われた事が千冬に伝われずにそのまま千冬は決勝戦に進出してしまい、一夏は用済みとされ射殺された………余談だが死亡した一夏の死体はネクロフィリアによりその場で辱められた。

 

死亡した一夏は何故か装甲悪鬼村正の世界に来てしまい、行き倒れになりかけた所を『柳生十兵衛』に助けられ、彼を師匠とし2人で旅をしていた。

 

旅をしていた途中偶然一夏は骨喰藤四郎と言う嘗て大和を地獄にした戦争『南北朝戦争』時の北朝副将が使っていた劔冑 その一門を手に入れた。

 

 

其れから幾ばくか過ぎ、2人は宮本武蔵と交戦し一夏は瀕死の重傷を負う

 

その最中一夏は親統坊に召喚され現代の大和に呼ばれるが召喚された場所が山の中で然も瀕死の重傷を負っていたが其処に偶々通った綾祢一条に助けられ行動を共にしていたが…綾祢一条が迷子になってしまい逸れてしまう、其処に大鳥香奈枝と遭遇し、自らの素性をうっかりバラしてしまい大鳥香奈枝にGHQに勧誘されるが断り交戦するが上手く戦線離脱する、何とか逃げ切りついた場所が鎌倉で丁度桜丸との戦闘を終えた綾祢一条と湊斗景明と出会う。

 

その後湊斗景明と行動を共にし、最終的に湊斗景明と交戦し死亡するが……直後ISの世界に戻ってきた。

 

事実上彼女は二回程死亡している

 

身長は装甲悪鬼村正に登場するヒロイン 大鳥香奈枝よりも背が高く、素晴らしいプロモーションと美貌を持っていて大体その所為で通っていた中学校で主に女子に虐められたり、実の兄に強姦されたり、死体を辱められたりした…その所為で男性恐怖症になっていたが…柳生十兵衛のケアで一応の所治った。

 

基本的に人を殺す事については戸惑いがなく、容赦がなく命乞いをされても戸惑いも無く無慈悲に殺す。

 

過去に強姦された所為で実の兄とその取り巻きを酷く憎んでいる

 

織斑千冬については姉と認識していて、第二回モンド・グロッソ時に決勝に進出したのも何かがあった所為だと今は考えており然程恨んでいない。

 

使用する劔冑は骨喰藤四郎

 

 

 

織斑春彦

 

実の妹に欲情して襲った変態だが…数年後にその妹に腕を斬られた人、其れから名前しか登場してないけど生きてます。

性格は自信過剰で自分の仲間や姉、束以外は見下している、IS学園に入学してからは鼻を伸ばしハーレムを目指している。

一応天才の分類だが…一夏も実は天才の分類に属していて更に師匠がかの剣豪だった所為で手も足も出ずに腕を斬られた。

 

使用するISは白式

 

 

篠ノ之箒

 

ステータスを胸に全振りして織斑春彦に惚れた人、何処で知ったのかは知らないが織斑春彦の腕を斬った人間が死んだ筈の織斑一夏と知り、セシリア・オルコットと共に襲撃し一夏の頭部に木刀を振るうが当の本人は大して効いて無く挑発され切れて描写も無く斬られた。

 

セシリア・オルコット

 

ステータスを尻に全振りして織斑春彦に惚れた人、篠ノ之箒と共に襲撃するが一夏に手と身体を斬られた人

 

使用ISはブルー・ティアーズ

 

 

 

シャルロット・デュノア

 

男装女子、実家がヤバイ

 

使用ISはラファール・リヴァイブカスタムII

 

 

ラウラ・ボーデヴィッヒ

 

小ちゃい可愛い、原作寄りは真面で千冬に愛情一杯に育てられた所為か気が付けば基地内のマスコットになっているが……やっぱり織斑家の汚点 織斑春彦と織斑一夏を憎んでいる。

 

割と一夏と馬が合いそうな幼女

 

使用ISはシュヴァルツェア・レーゲン

 

 

 

鳳鈴音

 

小ちゃい修羅

 

一夏を心配していた数少ない人物、一夏が死んでからはもう大切な人を失わない為に過酷な修行をし修羅となった。

 

自分の実力で国家代表候補生と専用機をもぎ取ったとんでも無い幼女

 

IS学園に入学して織斑春彦との試合では実力を半分も出さずに圧倒し篠ノ之束製のIS ゴーレムを単機で破壊した人。

 

使用するISは甲龍

 

 

織斑千冬

 

一夏・ラウラ大好きっ子、一夏が死んだ事と自分が助けに行けなかった事を非常に悔やんでいて、ドイツの特殊部隊 シュヴァルツェ・ハーゼで教官を務めていて其処の隊員 ラウラ・ボーデヴィッヒを娘の様に可愛がりシュヴァルツェ・ハーゼ内の隊長にすると同時に基地内最強のマスコットにした。

 

一夏とラウラに対しては過保護になる、常に鞄に束に頼んで造って貰った小型救急箱を詰め込んでいる。

 

 

篠ノ之束

 

織斑春彦とその取り巻き絶対殺すマン

 

織斑春彦の所業を知っていて一夏が死んでからは、何が何でも織斑春彦と織斑春彦と一緒に居る自分の妹を殺そうとしている。

 

鳳鈴音と織斑春彦との試合中に自身が造ったIS ゴーレムを突入させ織斑春彦を殺そうとしたが鳳鈴音に撃破された。

 

一夏がIS学園に来たのは確認積みで一夏が落ち着いた後に顔を出そうとしている、篠ノ之箒・セシリア・オルコットの二人が一夏に強襲をしたけた際にブルー・ティアーズの防御機構 絶対防御やシールドエネルギー、スキンバリアなどをハッキングし無効化させた。

 

この束は織斑春彦とその取り巻き以外には真面に会話出来る。

 

 

轡木十蔵

 

IS学園の学園長、唯一一夏に強者と認められている人物。

 

普通に喋りながらブラックジョークを飛ばしてくる人

 

 

更識楯無

 

日本の対暗部の現頭首、轡木十蔵と一夏の会話でドン引きしていた人間で割と真面な人間の筈

 

使用するISはミステリアス・レイディ

 

 

ゴーレム

 

篠ノ之束が造った全身装甲型IS

 

武装は原作よりも多彩で腕のレーザー砲と対象を拘束する電気発生型チェーン、超振動ブレードを搭載していて織斑春彦に強襲するが……脅威が高い鳳鈴音と交戦し、電気発生型チェーンを鈴音の腕に巻き付け電気を流し動けなくするが…気合いで電気発生型チェーンを引っ張って此方に引き寄せられ頭部と胴体を粉砕された。



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第6話 スコールとオータム

……駄目だ最近頭痛いし疲れが溜まるし辛い

今回は戦闘回では無いです、後短めです


アメリカ ラスベガス

 

その眠らない都市に聳え立つ高級ホテルの一角 高級ホテルの中のスウィート・ルームにあるキングサイズの巨大なベッドに二人の女が居る。

 

一人は金髪で長身の美しい女性で彼女は優雅にワインを飲んでいる。

 

もう一人はロングヘアーの女性で、金髪の女性より貧相だが其れでも普通の女性に比べれば素晴らしいスタイルを持っている、そんな彼女は金髪の女性とは対象的に、彼女はベッドにうつ伏せに倒れ顔を赤くし息を荒く吐いている。

 

彼女二人に共通しているのは二人共『服を着ていない』

 

所謂彼女らはレズビアンと言う同性愛者で今の状況は二人で愛し合っていたのだ。

 

「はぁ……はぁ…なぁ『スコール』任務って何だ?」

 

ベッドにうつ伏せに倒れている女性は息を整えゆっくりと頭をスコールと呼んだ金髪の女性に向ける、呼ばれたスコールはワインを離し口を開く

 

「そうね…『オータム』貴女にはフランス デュノア社に向かってISを強奪してきて頂戴。」

 

スコールの命令に対しオータムと呼ばれた女性は目を細める、彼女らが所属している組織は所謂『テロリスト』で現在は戦力を整える為に世界各国からISを強奪しているのだ……だがテロリストと言う性質上出来るだけ質の良いISが欲しい…その為、基本的に専用機ばかり強奪してきたのだが…急にIS その量産型を強奪して来いと言われたオータムは愛するスコールに対し訝しげに聞く。

 

「なぁ…何で今になって量産型ISを狙うんだ?其れに戦力ならもう整ってるじゃないか」

 

オータムの言う通り今所属している組織には計四機もの専用機と二機の量産型ISがあるのだ、確かに戦力としては十分過ぎる数だ……然し

 

「確かに今私達の組織にあるISの数は十分よ……だけどこの数…この戦力じゃあ『K』は抑え込めないわ」

 

スコールがKと言う人物の名前を言った瞬間オータムの機嫌が悪くなる

 

オータムとKは組織内では比較的仲が悪い……否

 

この組織内のどの人間もKとは仲が良くないのだ、Kとはつい最近この組織に入って来た新人の分類で何と専用機『ウィリアム・バロウズ』と一緒に入って来たのだ、専用機持ちと言う事もあり非常に腕が立ち大英連邦製第三世代IS サイレント・ゼフィルスも彼女が単独で強奪して来たものだ。

 

そんな彼女が何故嫌われているのか

 

 

 

 

 

 

 

 

異常な程『殺人に対し戸惑いが無いからだ』いや…どころかKは喜んで人を殺すのだ。

 

そして…スコールのKを抑え込むと言う発言の通りKは組織に対して忠誠等は無く逆に敵対していると言える、現に過去数十名の構成員が恐らくKの手によって殺害されたのだ。

 

その為Kが完全に敵対した場合に備えての対策の為にスコールは量産型ISを欲しているのだ。

 

それを察したのかオータムはスコールを抱き締めスコールの唇に自分の唇を重ねる

 

「んっ…」

 

僅かなほんの僅かな時間二人はキスをする

 

「……まっ何であれスコールの頼みだ。行ってるよ」

 

「ありがとうオータム…フランス行きの飛行機は手配しているわ、そうね…明日の朝……フランスに行って」

 

「あぁ」

 

その短いやり取りの後又二人はキスをする、今度は長くそして濃厚なキスを




K一体何者なんだ…

ぶっちゃけオータムとスコールのいちゃいちゃが書きたかった、後悔は無い


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第7話 デュノア社襲撃

なんと無く強さのランクを書いて見た

宮本武蔵、柳生十兵衛、英雄景明、湊斗光、誰よりも強く、誰よりも美しい今川雷蝶閣下〉〉〉〉〉〉〉〉〉落ちてきた武者達、織斑一夏、湊斗景明、綾音一条、大鳥香奈枝、足利茶々丸、獅子吼、童心様〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉一般六波羅武者、織斑千冬、篠ノ之束(越えられない壁)〉〉〉〉〉〉〉〉〉学園長、更識楯無、山田真耶、スコール〉〉〉〉〉鳳鈴音、ラウラ・ボーデヴィッヒ、M、オータム〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉織斑春彦、篠ノ之箒、セシリア・オルコット、シャルロット・デュノア〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉 一般人。


IS学園

 

1年1組の教室に二人の生徒が教卓前に立っている、この二人が更識楯無が言った転校生であり問題児だ。

 

「シャルル・デュノアです、こちらに僕と同じ境遇の方々がいると聞いて本国のフランスより転入をしました、この国では不馴れなことが多いと思いますがみなさんよろしくお願いします」

 

好青年の様にニコリとクラスメイト達に笑顔を振りまく、その笑顔にやられてなのか何人かの女子が鼻から血を出し、他の女子達は黄色い歓声を出す。

 

その黄色歓声が収まった後にもう一人の銀色の髪を持つ少女の自己紹介が始まる

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ!余り身長の事は言わないでくれ………コンプレックスなんだ」

 

「「「「キャァァァァ‼︎幼女可愛いヤッター‼︎」」」」

 

「………グスン」

 

ラウラ・ボーデヴィッヒの自己紹介を終えた瞬間、シャルル・デュノアよりも凄まじい歓声が起こる、ラウラ・ボーデヴィッヒは自信が気にしている身長の事を言われ涙目になる……が可愛いと言われ頬を赤く染め照れる。

 

「…………グフ」

 

「おっ織斑先生⁉︎」

 

「お姉ちゃん⁉︎」

 

ラウラ・ボーデヴィッヒの余りの可愛さに耐え切れずバタリの倒れる織斑千冬、其れに慌てる山田先生とラウラ・ボーデヴィッヒ……その二人を見ていた生徒達は脳内で『なにこの可愛い二人』と顔を緩ませながら其れを見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻

 

深夜のフランス その国の最大のIS企業デュノア社の前に一人の長身の女と大人の同じ位の高さの機械仕掛けの蟷螂が居た。

 

「藤四郎会社の内部は」

 

長身の女 織斑一夏は機械仕掛けの蟷螂 藤四郎、骨喰藤四郎一門の内の一領 骨喰藤四郎に問う。

 

「……会社内部は混乱し戦力の半分は鍛治場に集結也、あいえすなる鉄屑は一騎を此処に残し全ては鍛治場に集結。」

 

先に藤四郎を潜入させ得た情報を整えていくが…

 

「襲撃?」

 

藤四郎が言った襲撃について首を傾げる、このワンマンアーミーでの作戦では自分一人しか居ない筈だ……だが現に藤四郎の情報では自分以外の第三者が既にこのデュノア社のIS開発部に対して襲撃を行っている。

 

 

 

好機だ

 

デュノア社にはISが一騎、その他は取るに足らない雑兵しか居ない

 

そしてその第三者は有難いことにIS開発部に襲撃を行っている、第三者の狙いは明らかにISだ、それ自体は別に良い…唯自分が更に襲撃する手間を省かせてくれた第三者に感謝をする………もし敵対するなら容赦も無く斬り殺すが

 

「此れで多少は手間が省けましたね……藤四郎、今から装甲し速やかにデュノア社社長の首を取ります、その後直ぐにIS開発部に向かい開発部の残存戦力を潰します。」

 

「諒解」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「糞‼︎如何なっている⁉︎」

 

ドン‼︎と金髪の男が苛立ちながら机を拳で叩きつける、彼こそシャルル・デュノア……シャルロット・デュノアを男装させIS学園に送り込んだ張本人 デュノア社長だ。

 

彼が苛立っている理由はIS開発部に突然現れたアメリカ製第二世代型IS アラクネの襲撃の対処に追われている所を、今度はデュノア社に正体不明の全身装甲のISに襲撃を受けているのだ。

 

まさか…アラクネとこのISは仲間なのかと一瞬考えたがその考えは既に斬り捨てている、何故か…もしこの二機が仲間同士なら先に全身装甲のISがデュノア社を襲撃し、手薄になった開発部にアラクネが襲撃する筈だからだ。

 

然し

 

「何故此処を狙う?」

 

此処を狙うよりは開発部を狙った方が良い、彼処はISや研究者がいる所謂宝の山だ……だがこの全身装甲のISは何故か此処を狙ってきた。

 

「俺の首か!」

 

其れしか無い其れ以外無い、あのISは確実に自分の首を狙って来ているのだ

 

そのISは凄まじい速度で此方に迫ってきている、警備の人間が放つ弾丸をいなし、掴み、斬り払いながら警備の人間を容赦も無く日本刀で次々と斬り捨てていく。

 

この社長室を警備させているラファール・リヴァイブの搭乗者の顔が青ざめていく。

 

襲撃者のISが何のためらいも無くまるで殺し慣れているかの手つきで人間を殺しているからだ。

 

「化け物め…産まれてくる時代を間違いやがって」

 

襲撃者の殺戮を見ながら毒吐く社長、そして……遂に社長室の扉を破壊し殺戮を繰り広げたISが入って来た、全身が黒く白い線が入り顔が髑髏の不気味で悪趣味なISだ。

 

「藤四郎……空斬りを」

 

「諒解」

 

悪趣味なISから聞こえてきた凜とした声、其れと同時に悪趣味なISが日本刀を素振りをする……ラファール・リヴァイブの搭乗者の首の位置で日本刀を恐ろしい速度で振るう、その速度は目では探知出来ず唯日本刀が風を斬る音が聞こえたのみ。

 

そのたった一回の素振りだけで社長は確信した、此奴はこの殺戮者はかのモンド・グロッソの英雄 生きる英雄 ブリュンヒルデ 織斑千冬を超える操縦者だ

 

欲しい!この殺戮者を何としてでも欲しい!

 

自分の死が目の前にいると言うのに彼は自信の命を狙う暗殺者を欲してしまった、彼の頭の中で様々なヴィジョンが浮かんで行く。

 

その所為で彼の耳には首の骨が歪な音を立てそしてその致命傷で絶命し地面に倒れ伏してしまった女の音と此方に迫る殺戮者の音に気付けなかった。

 

様々な妄想を想像し終えたデュノア社長は早速殺戮者をスカウトしようと口を開こうとするが

 

口を開くよりも速く殺戮者の日本刀がデュノア社長の首に入り込みそのまま斜めに斬り捨てた。

 

此れを袈裟斬りと言う、袈裟斬りとは平時の服装での斬り合いを想定しての技で実際の戦場での斬り合いは形通りではなく、袈裟(鎖骨・頚動脈)に斬り込むことが主流であったともいわれている。そして、示現流やその流れを組む剣術…薬丸自顕流等を習得した薩摩藩士の戦いぶりにおいて、その斬殺死体のほとんどが袈裟斬りを受けて即死に至っていたともいわれている。

 

斬られたデュノア社長の首からは夥しい血が流れる、袈裟斬りにより頚動脈が斬られたからだ、この袈裟斬りでデュノア社長は即死。

 

 

「少々悪趣味ですが……見せしめですし」

 

デュノア社長の返り血を一身に浴びた一夏は一人呟く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

社長室でのデュノア社長殺害と工作を終えた織斑一夏はその後直ぐに開発部に侵攻した、第三者の姿は無く破壊の跡が痛々しく残っていた…そんな物を無視して、たった一機のISに良いようにやられた無様な警備部隊やISを解除されているISパイロットを斬り捨てながら、目標のデュノア社の研究者を一人残らず塵殺しにした後……血に塗れた部屋で学園長に渡された電話で学園長に連絡する。

 

3コールで学園長が通話に出た

 

「如何しました一夏さん?」

 

「予定通り塵殺しにして来ました」

 

「……随分と速かったですね」

 

「第三者が開発部に襲撃してくれたお陰です」

 

「第三者?………成る程、その第三者とは接触しましたか?」

 

「いえ、接触はしませんでした」

 

「そうですか……其れでは一夏さん、お疲れ様です此方に戻って来てください。」



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第8話 一夏と楯無、裏切り

『デュノア社壊滅‼︎社長室に『因果応報 天罰覿面』の血文字が日本の仕業か⁉︎』

 

「随分と派手にやったわね」

 

朝…用意された部屋の中でお茶を啜りながらそんな内容の新聞を見ていたら、楯無の声が聞こえ前を見る。

 

「おはようございます楯無、そもそも此れは貴女方に殺れと言われたからやっただけですが…何か不満でも?」

 

「いいえ……逆に上出来よ、此れでフランス政府も馬鹿な事はしなくなると思うわ。」

 

「そうですか……其れでシャルル・デュノアは?」

 

「シャルル・デュノア…いえ本名はシャルロット・デュノアね、彼女については本来ならフランス本国に強制送還されて刑務所行きだけど、デュノア社無き今ISを造れなくなったと言っても良いフランス政府は少しでも質の良いIS操縦者を求めているわ、まぁ性別を間違えたと言う事にしてIS学園に再編入させるらしいわ。」

 

「成る程…」

 

つまり彼女 シャルロット・デュノアはまだ使えるから生かされているという事だ…だが逆に言えば使えないと判断された場合即座にフランスに強制送還されるという訳です。

 

「つまり其れだけシャルロット・デュノアは手強いと」

 

「えぇ、彼女は専用機持ちなだけに中々強いわよあの子のビデオを見たけど堅実的な戦い方をしていて戦場を選ばないタイプの子よ…少なくとも一年の中では三番目位に強いわよ。」

 

「そうですか…」

 

全生徒最強のIS操縦者である彼女が言うのだから信用は出来る、そして堅実的な戦い方そして戦場を選ばないと言うのは中々に厄介だ、堅実的とは其れ即ち守りや攻めが安定しているという事だ、安定しているという事は其れらを打ち破るのが非常に難しいのだ、そして戦場を選ばないのも中々厄介だ。

 

「中々良い人物ですね…」

 

「欲しいの?」

 

「いえ、元スパイなんか要らないです寝首掻かれそうですし」

 

「貴女が寝首を掻かれる所なんて想像出来ないけど…其れが妥当ね」

 

「えぇ………其れで楯無」

 

一旦言葉を区切り、今迄の凛とした凛々しい声では無くしおらしい少女の様な声だった。

 

楯無は一夏の少女の様な声にギョッとする、其れは仕方ない…今の今迄彼女は一夏の殺戮武人ならぬ殺戮武者の一面しか見れていなかったのだ、故に仕方ないのだが…やはりこの様な一面を見た楯無の衝撃は大きくさながら『電磁抜刀』を受けた感じだ。

 

「どっどうかしたの一夏ちゃん?」

 

電磁抜刀を喰らった楯無は真っ二つになりながら戦った正宗の如く立ち上がり、一夏にどもりながら言葉を投げかける。

 

「いえ……そっその、お姉ちゃんとどう接すれば良いのかと」

 

「ガフ……」

 

一夏が放った言葉が楯無の心に深く突き刺さる、彼女自身も妹との仲はギクシャクしていて中々仲直りが出来ていない…其れ以前に妹が楯無を見た途端に一目散に逃げ出してしまうのだ。

 

「………そうね」

 

少しばかり楯無は考える、一夏と姉の千冬の仲は悪くは無く逆に良いと言える…逆に弟 織斑春彦との仲は悪くなっている。

 

ただ一夏と千冬は唯単純に話す機会がないから勘違いをしてしまったのだ

 

「私に良い考えがあるわ」

 

困っている一夏に楯無は一夏には初めて見せる笑顔で言った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

亡国企業本部

 

その内部は慌ただしく人間が動いている、何故か

 

この亡国企業内で最悪の事が起こったのだ

 

亡国企業最高戦力 Kの裏切り

 

此れだけならまだ良いと言えるがKと言う人物がこの程度の被害に抑えるわけがない。

 

大英連邦BT最終機三世代型IS ロイヤルガード、そしてその操縦者 アリス・エヴァンの裏切り、このロイヤルガードとアリス・エヴァンは最近Kにより人間共々拉致された人間でKと言う人物に惚れ其れ以来ずっと彼女はKの従者として付き添っているのだ。

 

更にこの二人の深夜に行われた奇襲により、寝ていた量産型ISの操縦者が全員殺され、亡国企業本部の電力系統も滅茶苦茶に破壊されたのだ。

 

最後にKを除けば最高戦力のMの負傷と専用機 サイレント・ゼフィルスの中破

 

「……Kいえ、『大鳥香奈枝』貴女は何をするつもりなの……」

 

大鳥香奈枝とその従者による奇襲による被害の対処に追われるなか、スコールが1人呟く。



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ちょっと息抜き IF この世界のIS学園ではガンプラバトルが流行してるらしいです。

此処最近ハードな話しか書いてないのでノンビリとした話を書きたかった次第です。

名前の通りガンダムシリーズの機体は出て来ますが、この抹殺完了は捻くれてる所為で皆さんが好きそうなシリーズの機体は出ないと思います(多分)


唐突に、余りにも唐突過ぎて私はその場に数秒硬直する、先程迄私は確かにフランスに居てデュノア社長の首を取った直後の筈なのに何故私は

 

「『IS学園に居るのでしょう?』」

 

有り得ないのだ如何考えても、フランスからIS学園がある日本迄はかなりの距離があり一瞬でIS学園に着くのは流石に劔冑の如何なる『陰義』を使用しても不可能の筈。

 

一体私の身に何が起きたのでしょう…

 

そう考えていると私が居る場所に二人の人間が来る、一人は楯無そしてもう一人は褐色の肌で私よりは背は低いが一般の女性よりは高い背を持つ女性が来た。

 

「ねぇアルちゃんこの子なの?」

 

「うんそうだよあの子だよ」

 

二人の人間がそんな事を話しながら近づき褐色の女性が

 

「ようこそ別世界のIS学園へ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女 アル・アジフさんが言うには此処は私が居る場所とは違う場所らしく、彼女が最近暇をしていたから何と無く別世界の『織斑一夏』を引っ張って来たらしい。

 

何て傍迷惑な人間何だろうと考えていると楯無が私の世界の楯無では有り得ない程の和かな笑顔で私を『ガンプラ部』に誘ってきた。

 

「がん……ぷら?」

 

楯無が言ったガンプラと言う単語を復唱する、彼女が言ったガンプラ部に付いて考える、部と言ったのだからそのガンプラとやらを用いてのクラブ活動をしているのだろう。

 

「あらガンプラを知らないの?」

 

珍しそうに楯無が聞いてくる

 

「えぇ私はそのがんぷらと言う物は分かりません。」

 

「あら……其れは珍しいわね」

 

「まぁウチらの世界とは別世界の住民だしね、知らないのも仕方ないと思うよ?」

 

如何やらこの世界ではがんぷらなる物は一般常識らしい…

 

取り敢えず私と楯無、アル・アジフさんの三人でそのがんぷら部に行きながらがんぷらなる物の事を教えて貰った。

 

先ずガンプラとはアニメ『機動戦士ガンダム』に出てくるロボット MSの模型の事らしい。

 

そしてこの世界ではそのガンプラを使って戦う『ガンプラバトル』と言う遊びが流行っているらしく、モンド・グロッソの様な世界大会もやっているらしい。

 

つまり其れ程ガンプラバトルが愛されていると言う証拠だ。

 

その影響はこのIS学園にもあり、何でも千冬お姉ちゃんやもう一人の『織斑一夏』とその取り巻きの専用機持ち達もガンプラバトルをやっているらしい。

 

そしてそのメンバーでガンプラ部を楯無とアル・アジフさんが部長、副部長として設立したらしい。

 

「……成る程、つまり模型で戦う遊びと言う訳ですね。」

 

「えぇ其れであってるけどガンプラの事模型って言う人初めて見たわ」

 

「ウチもだよ……其れで一夏ちゃんのガンプラ如何する?」

 

「あぁ…如何しよう……取り敢えずセシリアちゃんの部屋に山の様にあるEX-Sガンダムを」

 

「ちょっと待て駄目無部長、何初心者に鬼畜な物を進めようとしてんのさ…もっと無難な物にしようよ。」

 

「ちょっと駄目無って何よ⁉︎駄目無って‼︎……じゃあアルちゃんは何を進めるのよ!」

 

「61式戦車」

 

「地味⁉︎すっごい地味⁉︎其れ以前にMSじゃないじゃない‼︎」

 

「でしたらガンプラ部のガンプラを見て何にするか判断します。」

 

啀み合う二人を何とか仲裁しそう提案する、彼女ら二人はその提案に賛成の様で私の手を引っ張りガンプラ部迄連れてかれました。



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第9話 仲直り

一夏ちゃんがガンプラバトルをするIFストーリーは偶に書いて行きます。

最近鈴ちゃんが可愛くて仕方ないです、鈴ちゃんのスカートの中に顔突っ込みたい位好きになりました。

あっでも簪ちゃんも可愛いよ?


第三アリーナに第二世代型IS 打鉄を纏った私と千冬お姉ちゃんが近接ブレード 葵を構え対峙している。

 

私は葵を武者上段と言う構えを取る。武者上段とは刀が丁度頭の位置迄あげる構えで対武者戦では装甲の薄い首を狙い切り落す事が出来る物です。

 

対する千冬お姉ちゃんも私と同じ構えをする、狙いは私と同じ首

 

其れ以前に千冬お姉ちゃんは私の実力を測る為にワザと同じ構えを取っているのでしょう。

 

その間も私と千冬お姉ちゃんはジワリジワリと少しだけど確実に互いの間合いを詰めています。

 

現在はまだ刀の間合いに踏み込んでいません

 

武者……いえ、刀剣を扱う戦闘は常に一瞬で戦闘が終わります、私達剣を扱う者達にとっては、一瞬でも気を抜くと其れは即ち死を意味します。

 

そして…篠ノ之箒や兄の様に唯早期に突貫してくるだけでも万全な状態の人に斬られます、何せ気力や集中力が切れていませんから簡単に対処されてしまいます。

 

だからこそ今の様な間合いギリギリでの硬直状態が起きます。

 

「ッ…!」

 

とはいえ千冬お姉ちゃんが私の実力を図る為とは言えこの集中力を削る為の硬直状態にさせたのは愚策です………いえ其れしか方法が無かったから敢え無く愚策を用いたのでしょう。

 

何故私は千冬お姉ちゃんに対しこの硬直状態を愚策と言ったのか、先ずは私と千冬お姉ちゃんには圧倒的な年齢の差や体力の差があります、ですが相手はこの世界の最強、つまり普通なら年齢の差や体力の差は一瞬にして覆されてしまいます……そう普通なら。

 

「ッ…くっ‼︎」

 

長い硬直状態が続き次第に千冬お姉ちゃんの額から玉の様な汗が大量に噴き出し葵を握る手が震えています、対し私は汗や手の震え等はありません。

 

如何に千冬お姉ちゃんが世界最強と言えども其れは千冬お姉ちゃんには悪いですが所詮スポーツです、そんなお姉ちゃんが私が放つ殺気を受け流せる訳も無くこの様な状態になってます。

 

ザッ

 

千冬お姉ちゃんが一歩踏み出す

 

ザッ

 

対し私も一歩踏み出す

 

たった一歩ですが確実に千冬お姉ちゃんは私に対し仕掛ける意思を見せました、其れから確実に確実に距離を縮めます。

 

何時何方が仕掛けて、勝ち負けるか分からない緊迫の瞬間です…………ですが決着は既に着いていると言っても過言ではないです。

 

「はぁッ‼︎」

 

千冬お姉ちゃんが打鉄の合当理擬きに火を灯し、此方に迫って来ます。

 

そして葵が私の首目掛け振るわれます、白刃が尾を引きながら私の首目掛け吸い込まれる様に来ます。

 

が何故、私は千冬お姉ちゃんが先に動いた瞬間に決着が着いたと言ったのか、此れは千冬お姉ちゃんが先に動いた場合その攻撃に対する防御そして其れからの反撃の技を持っているからです、千冬お姉ちゃんは上段での斬撃で私の首を狙うと予想し其れを振るわれた際に後ろに後退し、攻撃を外させその隙に一撃を与えると言う戦術を組み立てたからです……何故千冬お姉ちゃんが首を狙うと推測したのか、首以外にも手首等を狙うかもしれませんですが相手は千冬お姉ちゃんです、千冬お姉ちゃんなら手首等を狙わずに首を狙うと予想しました。

 

そして予想通り千冬お姉ちゃんは私の首を狙いその攻撃は私が後退した事により空振りしています、そして攻撃が外れた事により起こる身体の硬直、私は後退した瞬間に千冬お姉ちゃんの首目掛け振るいます。

 

然し白刃が僅かに千冬お姉ちゃんの首を擦ります

 

外しました……いえそうでは有りません

 

白刃がそのまま丁度私の胴辺りに来た所をぴたりと白刃の動きを止めそして…その動きを止めた白刃はまた動き出し今度は斬るでは無く突きで千冬お姉ちゃんの首を襲う。

 

此れは所謂『フェイク』と言うものです、先ず上段からの攻撃をわざと千冬お姉ちゃんに当たらないようにし、そのまま上段からの攻撃を中断し構えを中段にし間髪入れずに千冬お姉ちゃんに対し突きを放ったのです。

 

「‼︎⁉︎」

 

私のフェイクに驚いたのか千冬お姉ちゃんは、突きの対処をする前に私の突きが首に突き刺さりました。

 

『しょっ勝者 織斑一夏‼︎』

 

私の一撃が入った直後に管制室からそんな驚愕に満ちた様な声と共に勝者の名前を言う。

 

「強くなったな……一夏」

 

「はい強くなりましたよ千冬お姉ちゃん」

 

「………一夏済まなかった、あの時第二回モンド・グロッソ 決勝前に助けに行けなくて‼︎」

 

「もう…気にしてないですよお姉ちゃん、其れにもう又お姉ちゃんと会えただけで、其れだけで良いです。」

 

「ッッ‼︎」

 

私がお姉ちゃんにそんな事を言うとギュッと抱き締めて来ました、其れに応える様に私も千冬お姉ちゃんを抱き締め返します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お姉ちゃん知っていると思いますけど、此れ全生徒全教師が見てますからね?後…私の打鉄の装甲から出ちゃ駄目な音が聞こえてるのですが……其れ以前に装甲がひしゃげてますよ。」

 

「ふぁ⁉︎」

 

 

 

 

 

 

 

簡単に説明すると楯無の良い考えとはこの決闘と言う物でした

 

ISを使用し先に一撃与えた方が勝ちと言う実戦形式のルールでした、本来なら藤四郎を使用すべきなのですが、藤四郎の陰義の能力的に其れは不可能と感じ始めてISを纏って戦闘をしたのです。

 

骨喰藤四郎の陰義は『痛覚増加』です、これは相手に自分の刀が接触した途端に陰義が発動する特殊な物です、陰義が発動した際相手に骨を刀で斬られた様な凄まじい激痛を与える物です。

 

ISに乗る際藤四郎に文句を言われましたが仕方ないと何とか宥めました。

 

この決闘にはまだ意味があり、其れは全生徒全教師に対し織斑一夏の実力を見せると言う物です。

 

やはりと言うべきか私がIS学園の警備員かつお姉ちゃんよりも上の指示権を持つのに何と全教師が反対したので、その全教師達に向けてのアピールと言う物です。

 

 

 

 

 

そんな決闘が終わり私は1人更衣室で着替えています、矢張りと言うべきでしょうかお姉ちゃんも一緒に来ようとしましたが打鉄を抱き締めひしゃげた事に対し始末書を書かさせる為に山田真耶先生に引きずられながら連れてかれました。

 

「全く…お姉ちゃんは」

 

そう言いながらISスーツを脱ぐ

 

「……部屋に行く前にシャワーでも入りましょう。」

 

戦闘の後だからやっぱりと言うべきか、酷く私の身体は汗塗れで流石の私でもとても部屋迄此れは嫌です……幸いこの更衣室にはシャワーが有るらしく、有り難く使わせて貰おうとシャワー室に手を伸ばした途端、更衣室の扉が開けられ其処から聞き覚えのある声が響いた。

 

「一夏ぁぁぁ‼︎何で私に会いに来ないのよぉぉぉぉぉ‼︎‼︎」

 

そんな絶叫をあげながら鈴ちゃんは全裸の私目掛け突進し抱き締めて、鈴ちゃんよりも遥かに大きい私の胸を揉みしだいて来た。

 

「ぴゃあ⁉︎」

 

余りにも唐突な所為で変な声が更衣室に響いた。




今日のサービスシーン

一夏ちゃんの全裸


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第10話 再開 其れでも正義はある

最初から鈴ちゃんとの会話から始まりますが取り敢えず此れを頭に入れて読んで下さい。

一夏ちゃんは全裸


「……鈴ちゃん何でいきなり私の胸を揉んで来たんですか?」

 

「其処にA以上の胸があったからよ」

 

いきなり私の胸を揉んで来た私の幼馴染み 鈴ちゃんを何とか落ち着かせた後理由を聞いたところそんな答えが返って来ました。

 

A以上ってそれ殆どの人に当て嵌まりますよ…………手当たり次第女の人の胸を揉むオッパイ怪獣 リンチャン…

 

「何失礼な事考えてるのよ」

 

そう言いまた私の胸を揉んで来ます…がさっきよりも触り方がイヤらしくなってます。

 

「んっ……やっぱり鈴ちゃんはオッパイ怪獣でしたか…」

 

「なぁぁんですってぇぇぇ‼︎それアンタの事でしょうがァァ‼︎」

 

むぎゅっと今度は私の胸を鷲掴みにしながらそんな事を言ってきますが……流石に鷲掴みは少しばかり痛いです……

 

「りっ鈴ちゃん…そんなに強く揉まないで下さい痛いです……」

 

「………しょうがないわね」

 

そう言って鈴ちゃんの手が私の胸から離されました

 

この巨乳嫌いも私が居なくなってからも相変わらずの様でつい口元が緩む

 

「相変わらずですね鈴ちゃん……お久しぶりです。」

 

「一夏も相変わらずの胸ね……久しぶりね、会いたかったわよ一夏…!」

 

そう言い泣きながら私に抱き着く

 

「私もですよ鈴ちゃん…」

 

「今迄何処にいたのよ⁉︎馬鹿‼︎」

 

其れは自分が好きな人に言うべきでは?

 

然し私が今迄何処にいた………かですか…鈴ちゃんに私が過ごしてきた事を話しますか…ですが

 

「ゴメンなさい鈴ちゃん、未だ話せないです」

 

「何でよ‼︎」

 

そう怒る鈴ちゃんだが…その鈴ちゃんの肩を掴み真剣な表情で語る

 

「鈴ちゃん良いですか?話せない理由は未だその時ではないからです…安心して下さいその時が来たらちゃんと話しますから」

 

「それ本当よね?」

 

「えぇ本当ですよ」

 

「なら……それまで待ってるわ、一夏が話してくれる迄」

 

そう言い鈴ちゃんは私の唇に自身の唇をほんの一瞬重ねる

 

「‼︎⁉︎」

 

急なキスに戸惑っていると鈴ちゃんは久々に見る笑顔を此方に向け

 

「それじゃあまたね私の一夏♪」

 

そう言い鈴ちゃんは更衣室から出て行ってしまった

 

唯呆然と立ち尽くし、其れから数分後に立ち直り

 

「…………もしかしなくても告白された?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大英連邦 その陸軍基地内

 

其処には元亡国企業所属のK 大鳥香奈枝と同じく元亡国企業所属のアリス・エヴァンが居た。

 

彼女ら二人は実の所亡国企業に対する大英連邦のスパイだったのだ。彼女らの目的は亡国企業の内部や戦力の調査であった。

 

大鳥香奈枝と言う大英連邦が誇る裏の最大戦力をワザと送り込むことで亡国企業内での評価をあげ、そして幹部にまで登り詰め前よりも遥かに精度が高い亡国内の機密情報を知る事が出来た。

 

然し代償もあった…大英連邦製第三世代IS サイレント・ゼフィルスを強奪させる事と一時的なアリス・エヴァンの大英連邦からの離脱だ。

 

だが…其れを覆す程の情報が此方側は手に入れる事が出来、大鳥香奈枝曰く多少の亡国企業の電力系統を破壊し更にISパイロットの半数の殺害そして専用機の中破等もやってくれて…亡国内は今の所戦力の立て直しに時間が掛かると言っていた。

 

つくづく我が国は有能な人材を手に入れたと思った、あの欠陥機 大英連邦製第三世代IS ブルー・ティアーズのパイロットよりも遥かに現実が分かっており、汚れ仕事(暗殺、裏工作などなど)すらも喜んでやってくれる数少ない人間だ。

 

やはり、あのセシリア・オルコットをIS学園に放逐させて正解だった、所詮あの小娘は成長などしないだろうし何より態度が気に食わない……所詮IS学園を卒業したらボロ雑巾になる迄使い捨てる気だ。

 

「……そうだなIS学園に亡国の情報を流すか、此れなら此方側の損害が少なくなる上にゴミ掃除も出来る。」

 

そう基地内の司令官は愉快そうに呟く

 

「……然したかだかハイスクール通いの小娘共に亡国は倒せる訳がないが其れなりに傷は負わせてくれるだろう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本のある山奥

 

其処で打鉄のパイロットの心臓に燃え盛る日本刀が突き刺さる

 

打鉄のパイロットは叫び声を上げる前に死亡する

 

「『正宗』鉄騎は?」

 

濃藍色の全身装甲のISから若い少女の声が聞こえくる

 

「……鉄騎は無し、御堂今ので最後だったようだ」

 

同じ全身装甲のISから今度は男の声が聞こえる

 

「そうか……」

 

そう言い全身装甲のISは後ろに向き、其処でISが装備する銃器で撃たれた無残な老人の死骸に目を向ける。

 

「……あたしと会わなければ、あたしが爺さんに会わなければ…」

 

「御堂…」

 

「正宗…この世界の『女尊男卑』って奴等は六波羅より腐ってやがる、六波羅の方がマシに見えてしまう」

 

「ならば御堂」

 

「あぁ…やるぞ正宗、誰にも理解されず共、正義は必ずあるのだから」




何で鈴ちゃん百合になったんだろう(困惑)
気が付いたら鈴ちゃんが自立稼働してた(困惑)

其れよりも予想以上にイギリスがヤバくなってる……何これ?

最後の子は……まぁ例のあの子です、大鳥香奈枝とは違うベクトルでヤバい人です。


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第11話 IS学園防衛強化

パラリと楯無に渡された資料を自分の部屋の中で目を通す

 

この資料は学園の防衛強化に関する資料です、この学園はISと言う超兵器を多数配備している学園の都合上 ISが強奪される可能性が非常に高く、その為警備等は非常に厳重な筈でした。

 

筈とは私がこの世界に再び戻って来た際に、IS学園にやすやすと襲撃して来た正体不明の無人ISが居たからだ、本来ISは人が乗らなければ動かない筈のISが先の襲撃には無人で動いていたのだ…その事から察するにあのISは天災 篠ノ之束さんが造ったISだと断定しているらしい。

 

そんな事があってからかこの防衛強化について考えられていたらしい。

 

とは言ってもIS学園の教師陣は篠ノ之束だから仕方ないと言っていたが…そんな事は理由にもならないと千冬お姉ちゃん、山田真耶先生、楯無、校長先生等がそんな事を言い無理矢理、防衛強化を強行したのだ。

 

 

そしてこの強化案にはEOS(エクステンデッド・オペレーション・シーカー)と言う国連が開発した出来損ないのガラクタを日本の篠原重工、菱井エンタープライズ、アメリカのシャフトエンタープライズが改修した5m程の多足歩行式大型マニピュレーター通称『レイバー』

 

アメリカ陸軍が開発した二足歩行マシン『ベガルタ』『バラム』

 

等やPMCを雇い強化しようと考えています。

 

とは言ったもののこの強化案は原則この新たに配備される彼等でISを撃破する物ではなく、あくまでも友軍のISが来る迄の繋ぎ…そして友軍のISとの連携で撃破する事を目的にした物です、詰まる所未だレイバーやベガルタ、バラムではISは撃破が難しいと言う事です、難しいと言った通りISを撃破は出来ないことも無いですが部隊の被害や建物の被害が凄まじい事になるから、この様な形になったのだ。

 

 

そんな資料を見ていると部屋をノックする音が聞こえる

 

「藤四郎」

 

『応』

 

藤四郎を呼ぶと直ぐに天井から降って来た

 

「太刀を」

 

『諒解』

 

すっと藤四郎が太刀を出し、其れを受け取り其の儘扉の方に移動します…一応の所警戒の為に太刀を装備しています、前の篠ノ之箒やセシリア・オルコットが襲撃してきた事もあったので、護身の為にと誰かが私の部屋に尋ねた場合必ず帯刀しています。

 

ガチャリと扉を開けると其処には千冬お姉ちゃんとラウラ・ボーデヴィッヒが居ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

一夏「さて…何でこんなに投稿が遅れたのですか?其れ以前に全裸で被り物をしてるって何処の変質者ですか、通報しました。」

 

作者「通報しちゃったのか〜…遅れた理由は中々書く気力が沸かなかったからだよ、因みにこの格好は小説家の正装なのさ」

 

一夏「気持ち悪い……其れで変態、此れは何をする所なのですか?」

 

変態「ストレートに言うね一夏ちゃん、この空間は作者が本編を1000文字迄到達出来なかったから、その繋ぎだよ。」

 

一夏「成る程」

 

変態「と言う訳で一夏ちゃん、何か気になってる事あるかい?あるなら答えるよ」

 

一夏「じゃあ……何で最近は景気が悪いのですか?」

 

変態「ちょっとお兄さんには難しいかなその話題は」

 

一夏「じゃあ…この話で出てきた、ベガルタ、バラムとレイバーは地球防衛軍と機動警察パトレイバーですよね?」

 

変態「そうだよ、この三機に関しては本編にも書いた通りEOSの改修機と言う立場だよ」

 

一夏「改修と言うより魔改造ですね」

 

変態「まぁな、本編には書いてなかったけど…この三機が開発、発表されてから直ぐに各国がこの三機を買い求めたんだよ。」

 

一夏「まぁ…ベガルタ、バラムは軍用、レイバーは土木建設やその他諸々に使えますからね」

 

変態「後やっぱり、男でも使えるのが最大の理由だね……其れの所為でIS産業は大打撃を受け、フランスは早速三機とも購入して…開発しようとしてるよ。」

 

一夏「やはり…大打撃ですよね、この世界だと」

 

変態「そうだね〜女しか扱えない兵器を主力としてるからね…」

 

一夏「そう言えば元のEOSは如何なったのですか?」

 

変態「EOSはベガルタの様な全身装甲にして、地球防衛軍のフェンサーの様な人型戦車やHALOのミョルニム・アーマー見たいな、超人専用アーマーやCrysisのナノスーツ見たいな隠密アーマーなのが開発されてるよ、因みにミョルニム・アーマー擬とナノスーツ擬は一着作るのに軍艦一隻分掛かります。」

 

一夏「なっ成る程……それじゃあ近い頃にISの時代は終わりますね。」

 

変態「だね、原作の束が言う『凡人』はやる時はヤバイからね…まぁ此処の束さんはかなりヤバイけどね……そろそろ面倒くさくなって来たから今回は此処まで」

 

一夏「今度は私達が居た装甲悪鬼村正の世界についての解説ですね」

 

変態・一夏「では……Hasta la vista, Baby!」



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第12話 ラウラ・ボーデヴィッヒと織斑一夏

「千冬お姉ちゃん?」

 

「あぁ私だ、夜分遅く済まないな」

 

そうすまなそうに言う千冬お姉ちゃんを尻目に、お姉ちゃんの手をぎゅっと握り此方を睨み付ける兎のパジャマを着たラウラ・ボーデヴィッヒさんを見つめる、すると彼女はぶるりと体を震わせ千冬お姉ちゃんの腕にしがみ付く。

 

「わっ私を食べても美味しくないぞ‼︎」

 

ふー‼︎と彼女なりの威嚇をしながら言うが……此れは…可愛い過ぎますね

 

「お姉ちゃん、ラウラ・ボーデヴィッヒさん、取り敢えず部屋の中へ」

 

「あぁ…済まない一夏」

 

短い会話をしてから私達三人は部屋に入って行った、勿論ですが私と千冬お姉ちゃんは自分の鼻を抑えて。

 

 

 

 

 

「其れで…用事とは何ですか?」

 

二人に声を掛けながら、千冬お姉ちゃんにはお茶、ラウラ・ボーデヴィッヒさんには果汁100%のオレンジジュースを置く。

 

「むぅ…子供扱いするな」

 

「ッ‼︎」

 

「千冬お姉ちゃん、ティッシュを」

 

「すまない一夏」

 

ジトっと此方を見ながらオレンジジュースを美味しそうに飲むラウラ・ボーデヴィッヒさんを千冬お姉ちゃんにティッシュを渡しながらホッコリとしていると、飲み終えたラウラ・ボーデヴィッヒさんが口を開く。

 

「如何してお前は強いんだ」

 

「私が強い?」

 

彼女…ラウラ・ボーデヴィッヒさんがそんな事を言いだしました、其れに対し彼女は肯定し頷く

 

「あぁ何故お前は織斑教官…織斑お姉ちゃんよりも強いのだ、織斑お姉ちゃんを悲しませたお前が‼︎」

 

ラウラ・ボーデヴィッヒさんが怒りを露わせ吠えた

 

「お前の様な人間が織斑お姉ちゃんよりも強い力を持っているのだ⁉︎何故だ!何故貴様等兄妹は織斑お姉ちゃんを苦しませるしか出来ないのだ‼︎」

 

……確かにラウラ・ボーデヴィッヒさんの言い分は分かる、私や兄は確かに千冬お姉ちゃんに多大な迷惑を掛けています、私は前迄は『織斑の出来損ない』と呼ばれていた弱者であり、弱者であるが故に兄に辱められ…誘拐犯に殺害されました。

 

兄は『天才』と言う立場に甘え虫の如く甘い蜜を啜り、弱者であった私を辱めた、万年発情強姦魔です。

 

そんな兄妹が千冬お姉ちゃんを苦しめていないかと言えば其れはやはり否としか言えない、故にラウラ・ボーデヴィッヒさんの言葉を否定出来ない。

 

然しです…其処に私の強さが関われば話は別です。

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒさん、確かに私や兄は千冬お姉ちゃんに多大な迷惑を掛けているのは承知しています」

 

「一夏ッ!」

 

「ですが……ですが私が強いと言う理由と此れとは話が別です、私自身強くなったのは千冬お姉ちゃんの為では有りません、私が生きる為に強くなったのですよ。」

 

そう…あの世界では力が無ければただ淘汰されてしまう様な世界に居たから私は強くなったのです。

 

「強く無ければ、唯の弱者ではあの世界では生きてはいけないから師を見つけ教えを乞いそして、強くなった迄です。」

 

「………」

 

唖然とし沈黙するラウラ・ボーデヴィッヒさん、時間が幾ばくか過ぎラウラ・ボーデヴィッヒさんが再び口を開く

 

「何故そんなにも強いのだ」

 

「其れは先程答えた筈ですが?」

 

「違う力では無く心、精神の事だ…お前が居た場所はそんなにも過酷な場所だったのなら、何故心が折れなかったのだ?」

 

「二度と弱者になりたくなかったからですよ」

 

「ッ⁉︎」

 

ラウラ・ボーデヴィッヒさんが息を呑む、まるで其れは似た境遇の人を見つけた様な

 

「そうか……そうだな…弱者にはなりたくないな…」

 

「えぇ二度と御免ですよ」

 

「……織斑一夏、私はお前の事を見間違った様だ…織斑春彦を見た後だった所為からか、お前も春彦の様な自身の才能に胡座をかく様な人物だと勝手に思って居た…済まなかった。」

 

その場で頭を下げるラウラ・ボーデヴィッヒさんを制する

 

「この程度で頭など下げないでください」

 

「然し!」

 

「まだ唯の口論程度です…いきなり殺し合いにならなかっただけマシです。」

 

この言葉は偽り等なく、本当の事です…その所為か何度死に掛けたか。

 

「ッ…そうか、では織斑一夏夜分遅くに押し掛け済まない…そろそろ私は部屋に戻ろう。」

 

すくっとラウラ・ボーデヴィッヒさんが立ち上がり其の儘ドア迄行き、私に背を向きながら語りかける。

 

「明日の放課後、織斑春彦を襲撃をする」

 

「そうですか」

 

「あぁ…其れではまたな織斑一夏」

 

そう言った後、部屋から出て行ったラウラ・ボーデヴィッヒさん

 

「さて…私も部屋に戻ろうかな」

 

そう言いながらドンっと何処からともなく日本酒を取り出し床に置く

 

とても帰ろうとする態度では有りません

 

「はぁ……その日本酒何処から出したのですか…」

 

「まぁそんな細かい事は気にするな…今日は付き合え一夏」

 

ズイッと猪口を渡され、渋々受け取る

 

「一応聞いておくが酒は飲んだ事はあるよな?」

 

「はい…まぁ何度かは」

 

あの世界に居た時はお師匠様と一緒に偉い方達に付き合い、何度かお酒は飲みました。

 

その問いに嬉しそうにする千冬お姉ちゃんに呆れますが…まぁ悪くはないですね。

 

「言っときますが飲み過ぎは駄目ですからね?」

 

「あぁ分かってるさ」

 

 

其れから…何杯か二人でお酒を飲んだ後、千冬お姉ちゃんは自室に戻って行きました。



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第13話 私闘

私 鳳鈴音は第3アリーナに居る

 

其処では銃声や甲高い金属音が途絶える事なく響いている、此処はISを使用しての訓練等が出来る場所だから、今観ている様な戦闘等は良くある事だが…だけど。

 

(少し過剰ね)

 

織斑春彦・その取り巻き篠ノ之箒対ラウラ・ボーデヴィッヒ

 

この2対1と言う圧倒的不利な状況な模擬戦をしているにも関わらず……優勢なのは織斑春彦ペアでは無く、ラウラ・ボーデヴィッヒだ。

 

(やっぱり…千冬さんが言っていた通りね)

 

つい先程千冬さんが言っていた通り、彼女 ラウラ・ボーデヴィッヒは非常に強い

 

(流石、千冬さんに鍛えられた特殊部隊の隊長ね…)

 

上手く二人を誘導し、同士討ちを狙い…固まった場所を接近戦に持ち込み、腕からレーザー手刀を出して攻撃していた。

 

だが…ラウラ・ボーデヴィッヒの戦い方は恐ろしい迄軍人らしく徹底されており、装甲や武器を滅茶苦茶迄に破壊し…装甲の無い顔や胴体を集中的に攻撃していた。

 

そして、白式のシールドエネルギーが切れ行動不能になった織斑春彦の直ぐ隣でラウラ・ボーデヴィッヒが篠ノ之箒をいたぶる。

 

(……戦意どころか心も破壊する気なの)

 

織斑春彦や篠ノ之箒の悲鳴も無視して攻撃を続けるその姿に私以外にも観ていた生徒は顔を背ける。

 

(まぁ……ざまぁないわね)

 

私の好きな一夏を虐め陵辱した屑を殺す理由はあっても、助ける理由はない

 

「なっ何ですの此れは⁉︎」

 

背後から声が聞こえ振り向く、其処にはセシリア・オルコットが驚愕の表情を浮かべながら立っていた。

 

「りっ鈴さん……此れは一体⁉︎」

 

「名前で呼ばれる程アンタとは仲良くはない筈よ……其れに見れば分かるでしょう1対2の模擬戦よ」

 

「模擬戦って……こんなの模擬戦では有りませんわ!鈴さん!止めに行きましょう‼︎」

 

そう言い腕を掴みアリーナ内に行こうとするセシリア・オルコットの手を振りほどく。

 

「嫌よ、止めに行くならアンタ一人で行きなさいよ。」

 

「なっ⁉︎何故ですの⁉︎」

 

「何でって…助けに行く理由がないのよ」

 

「そんな……鈴さんは春彦さんと幼馴染みの筈じゃ…」

 

「あんな屑とはそんな仲じゃないわよ、助けに行くなら早く行きなさいよ……如何やら必要ないらしいわよ」

 

如何やらアリーナ内に性別を間違えられたままIS学園に入学して来た、シャルル・デュノア……シャルロット・デュノアが自身の専用機 ラファール・リヴァイヴのカスタム機を纏いラウラ・ボーデヴィッヒと戦闘をしていた。

 

「良かったわね、無力なアンタに変わって彼奴らを助けに来てくれて」

 

「ッ…」

 

 

 

 

 

 

 

「フン…フランスの変態娘が何しに来た」

 

「僕だって好きで男の人の格好してた訳じゃないんだけどね!………流石に此れはやり過ぎじゃないかな?ラウラ・ボーデヴィッヒさん」

 

そう言いながらシャルロット・デュノアはアサルトカノン『ガルム』を向ける

 

「成る程…力付くで私を止める気か」

 

ニヤリとラウラは口元を緩ませるがシャルロットは首を横に降る

 

「いい加減助けに来たら如何です?」

 

ガルムをラウラに向けたまま、ある方向に顔を向ける…其処には何時の間にか居たのだろう、太刀を持った織斑一夏が立っていた。

 

「其れは申し訳ありません……さてラウラ・ボーデヴィッヒさん、幾ら模擬戦と言っても学園のISを此処まで傷付けたのは流石に容認出来ません…なのでラウラ・ボーデヴィッヒさんには反省文50枚、そして此れから私闘などは一切禁止します。良いですね二人共?」

 

「あぁ…文句はない」

 

「僕も異論は無いです」

 

 

 

 

 

 

 

 

「お疲れ様一夏」

 

仲裁を終え、帰る途中にそう笑顔を此方に向ける鈴ちゃんが居た。

 

「鈴ちゃん…」

 

「ゴメンね一夏の手を煩わせて」

 

「いえ問題ないですよ、其れに此れが私の仕事ですから」

 

「でも…あの屑を助ける事をさせて」

 

そう言い鈴ちゃんが悲しそうな表情を浮かべる

 

そんな鈴ちゃんをギュッと抱き寄せ抱き締める

 

「一夏⁉︎」

 

「心配掛けさせて申し訳ありません…私は大丈夫ですから」

 

「……心配位させなさいよ…馬鹿」

 

そうか弱い声を出しながら強く抱き締めてくる鈴ちゃん、むぅ…女の子と言うのは複雑です

 

結局の所、鈴ちゃんが中々離れなかったので私の部屋まで連れて行く事になりました。



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第15話 天下一名物

アイエエエエ⁉︎お気に入りが300行った⁉︎アイエエエエ⁉︎

最近お仕事が忙しくて…身体が粉々になりそう

最後に……誰かツイッターフォローして下さい…流石に誰も居ないのは辛いです


アレから数日後、全学年が参加するISを使用した試合『学年別トーナメント』が始まった。

 

この学年別トーナメントは本来 個人戦だったのだが、私が此処に来た時にIS学園を襲撃して来た謎の無人ISを考慮してか、この学年別トーナメントはタッグマッチとなっている。

 

余談だが…このタッグマッチで優勝すると、織斑春彦と交際出来ると言う噂があり恋に飢えている生徒達が優勝を目指していた、因みに同じく優勝すると織斑一夏・織斑千冬と戦えるという噂も流れ一部の武闘派と呼ばれる生徒達が同じく優勝を目指していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして…時間が過ぎ、タッグマッチ当日

 

アリーナの管制室に私、千冬お姉ちゃん、山田真耶そして倉持技研と言う日本のIS企業の中では最大のISメーカーの人間が居る。

 

この倉持技研の他にもフランス デュノア社以外の世界各国のISメーカー、果ては国の要人がこのタッグマッチを観に来ているのだ。

 

やはり…今後将来有望な卵や各国のISを見に来ているのだろう。

 

 

 

「……織斑一夏さん、単刀直入に言います貴女のISは何なんですか?」

 

「質問の意味が分かりません」

 

「日本は貴女にISを提供した覚えもあの様な武者型のIS等製作した事がないのですよ、其れに最近国内のISメーカーや女尊男卑派の施設を襲撃している『無銘の軍』の指導者が使用しているISと非常に酷似していると生存者が言っているのですよ。」

 

そうスラスラと倉持技研の人間が言うが…其処で一つ疑問がある

 

「『無銘の軍』とは何なのだ?」

 

私が聞こうとする前に千冬お姉ちゃんが聞く…お姉ちゃんも知らないのですか……恐らくその無銘の軍と言う集団の指導者は私と同じ武者の世界から来た人間…然も劔冑を所有しています。

 

「無銘の軍とは、ある日突然に現れた全身装甲のISを操る『御武家様』なる人物を筆頭に女尊男卑派の施設やISメーカーを襲撃しているテロリスト集団です……まぁ我々男性にしてみれば、圧政を打倒しようとする英雄ですね。……因みに此れがその御武家様が使用するISの写真です…偶然その場に居合わせた私達の社員の一人が撮った物です。」

 

そう言いながら倉持技研の人間が一枚の写真を見せる。

 

その写真は荒いが確かに其れは写っていた、濃藍の鎧武者でその姿は荘厳であった…やはり、御武家様なる人物は劔冑をその真打を持っていた。

 

『此れは……‼︎』

 

藤四郎が金打声(きんちょうじょう、メタルエコー)と呼ばれる劔冑の通信機能を用い驚愕の声を上げる、この劔冑について何か知っている様子です。

 

「知っているのですか藤四郎?」

 

其れについて小声で藤四郎に聞く

 

『あれは…相州五郎入道正宗、その荘厳な姿から天下一名物と言われ崇められている劔冑也、其れ故一度も装甲されずに死蔵されていたと聞くが…』

 

「まさか…この目で其れを見れるとは」

 

「一夏?…このISの事、何か知っているのか?」

 

「……いえ」

 

「皆さん!此れを‼︎」

 

唐突に山田真耶先生が声を上げる、ふとこの場に居た人間がアリーナを見る。

 

其処には……泥に飲み込まれていくラウラ・ボーデヴィッヒさん、そして次第に泥はラウラ・ボーデヴィッヒを完全に呑み込み

 

 

千冬お姉ちゃんとその愛機『暮桜』となっていた。




次回……一夏ちゃんキレる


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第16話 贋作

久々に3000文字言った気がする

やっぱり……今回は色々なキャラが出てきます


突如として専用機 シュヴァルツェア・レーゲンがラウラ・ボーデヴィッヒを取り込み、黒い織斑千冬、そして暮桜となり周りは騒然としながら避難をしている傍、来賓席の一角にいる三人の人間だけは避難をしていなかった……いや、そもそもする気がないのだろう……然も其の内の一人は全身装甲のIS……否 劔冑だ、織斑一夏が所有する骨喰藤四郎の様な真打みたいな業物では無く、規格化され大量生産された劔冑で所謂『数打』と呼ばれる物を装甲していた。

 

そして…この数打の名は『九四式竜騎兵甲』

 

武者の世界 その日本と酷似した国『大和』を事実上支配している『六波羅幕府』その陸軍が採用している劔冑の一領である。

 

その九四式竜騎兵甲を装甲している人物が小柄な金髪の髪の少女と大柄の奇抜な髪の男性に語りかける。

 

「『今川雷蝶様』『足利茶々丸様』避難した方が宜しいかと」

 

「って言ってもさ…避難する程の事じゃねーだろ、これ」

 

「同感ね」

 

「しかし…」

 

二人の言葉に数打の武者はたじろく、二人はこう言うがやはり危険な事には変わりはない、何時来賓の方に敵騎が来るか分かったものではない…其れは二人も分かっている筈なのだが…

 

「あっ此れお代わり……其れと今のあては『地球皇帝』だぞ」

 

「はっ…申し訳ありません閣下」

 

在ろう事か地球皇帝と名乗った小柄な少女…名を『足利茶々丸』はこの非常事態にも関わらず、優雅…とは言えないダラけた格好で椅子に座りながら飲み物を飲んでいた。

 

数打の武者は言われた通り、飲み物のお代わりを持ってくる…武者が給仕をするという奇妙な図だが、武者は言われた通りに飲み物を持ってくる。

 

「もしも…」

 

地球皇帝……足利茶々丸の隣に居る、長身の男 今川雷蝶が口を開く

 

「あの醜い者が此方に来たなら貴方がアレを如何にかしなさい、麿と茶々丸は此処を動く気は無いわよ。」

 

「はっ!」

 

そう今川雷蝶が言うと武者は手に握る機関砲に力を入れ、気を引き締めながら二人の背後に立つ。

 

「其れにしても」

 

「どうした雷蝶」

 

「随分対処が遅いわね」

 

周りを見渡すがアリーナ内には黒い織斑千冬と鳳鈴音、シャルロット・デュノア、セシリア・オルコットが居るばかりで学園側の鎮圧部隊は未だ到着して居ない……厳密に言えば鎮圧部隊の中核に位置するIS三機で成る教師部隊は黒千冬を見るや怖じ気付いてしまい逃げてしまったのだ。

 

「まっしゃーないでしょ、此処の世界はあてらが居た元の世界より平和だから仕方ないだろ」

 

「そうね……麿達が居た世界が異常なだけで此れが普通なのかしらね」

 

「さーねー」

 

 

其れと同時にアリーナの防護壁が破壊され、ベガルタの近接装甲強化型のバラム数十機が現れ黒千冬を囲む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

汚された

 

其れが黒い千冬お姉ちゃんを見た時に最初に感じた感想が此れでした。

 

 

剣術……いや、武術とは元来から師から技を受け継ぐものでもある…現に私はお師匠様から柳生新陰流を伝授して貰いました。

 

なら何故……こうも私の手が怒りで震えているのか

 

赦せないのだ…アレをあの千冬お姉ちゃんの姿を真似る贋作が

 

千冬お姉ちゃんの技を真似るのなら未だ良い、強者の技を真似るのは現在から過去に遡っても当たり前のことだ。

 

だけどアレは……あの黒い贋作は、自身の大切な人ごと真似るのは…其れは

 

 

 

 

 

「一夏‼︎」

 

千冬お姉ちゃんの怒声にハッと意識を戻す

 

「すみません…千冬お姉ちゃん、状況を」

 

「織斑先生だ一夏警備員、状況はアリーナに私の偽物がラウラ・ボーデヴィッヒを取り込み現れた…鎮圧部隊は今バラム数十機が突入、IS部隊は戦意喪失し逃亡。その穴埋めで現在更識楯無、布仏本音、布仏虚がアリーナに急行中だ、アリーナ内に居る鳳鈴音、シャルロット・デュノアにも協力を依頼している……セシリア・オルコットは既に気絶していて協力を依頼出来る状態ではなかった。」

 

「……成る程、諒解しました…避難は」

 

「既に完了している」

 

成る程…其れは都合が良い、管制室から出ようとドアノブに手を伸ばす

 

「一夏…何処へ行く」

 

背後から声が千冬お姉ちゃんの声が聞こえる

 

「あの贋作を斬りに行きます」

 

「鎮圧部隊が制圧しに行く」

 

「私が行った方が早いです、其れに鎮圧部隊が負ける可能性も有ります」

 

流石に有り得ないが……有り得ない話でも無い、相手は贋作とはいえ千冬お姉ちゃんだ

 

「……死ぬなよ」

 

「諒解…藤四郎」

 

管制室に備えてロッカーから黒い機械仕掛けの蟷螂がロッカーを破壊し現れる、珍妙な光景だが今は無視しておく。

 

『応』

 

そして私は紡ぐ、契約の口上を

 

「骨を斬り幾多

骨を斬り苦痛

斬り真似さえ骨を断ち切る

苦痛苦痛の骨斬り此処に推参」

 

藤四郎の装甲が弾け、その一つ一つが私に嵌り…藤四郎と私が一つとなり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「止まれ‼︎」

 

道中…アリーナに通ずる狭い通路に其れは居た

 

武者だ…然し真打では無い、真打にしては余りにも無骨…そして規格化された様な劔冑だ。

 

「数打…」

 

ポツリとその武者を見て呟く、数打とは真打劔冑の様に鍛冶師の魂を心鉄(しんがね)とし完成する逸品とは異なり大量かつ安定した性能の劔冑がこの数打だ…私自身、景明さんと行動している時に一度は見た事があった。

この数打の頭部には前立てが付けられており、この数打は指揮官なのだろう。

 

「貴様が織斑一夏だな?」

 

数打の武者が金打声越しに聞いてくる

 

「そうですが…其れが何か」

 

「地球皇帝閣下からの命で貴様に手を貸す」

 

「地球皇帝…?」

 

何なんだろうこの何処から突っ込めばいいのやら分からない名前は…

 

色々と突っ込もうとした時、背後から何かが聞こえた

 

音だ…凄まじい轟音を立て……まるで武者の推進機関『合当理(がったり)』の様だが、この様な閉鎖空間では飛べるはずがない。

 

なら……答えは一つしかない、ISだ

 

「なら、此処に来るISを鎮圧して下さい…決して殺さずに」

 

「心得た」

 

そう言い数打の武者は太刀を抜き、ISが来る方向を見つめる。

 

 

 

 

 

 

 

アリーナ

 

程なく私はアリーナに着き、太刀を抜く

 

その音に気が付いたのか贋作が此方に向き、太刀にしては長い刀を構えた

 

「一夏‼︎」

 

近くから鈴ちゃんの声が聞こえる…矢張り心配の様だ、先の一騎打ちを見た筈だが…矢張り心配のようだ。

 

「私は大丈夫です」

 

「でもっ!」

 

「私は大丈夫ですから」

 

「っ……死んだら怒るからね!」

 

「分かってますよ鈴ちゃん」

 

二度死んだ身だ…また鈴ちゃんや千冬お姉ちゃんを悲しませる積りはない、其れ以前に三度も死んでたまるか。

 

 

 

 

 

もっとも美しいISそして…武器は何か?

 

この問いに誰もが答えた

 

やはり、暮桜と雪片だろうと

 

暮桜は甘い桜色をした第二世代型のISであり、世界を取った名機でもある

 

そして…他の各国が機能性に特化して無骨な機体が多数を占めていたが暮桜だけは、機能性と美しさを両立させた唯一の機体だった。

 

其れは今も変わっておらずその地位は未だ健在であった。

 

そして…その暮桜の唯一の武装 雪片

 

この武装は何と刀鍛冶が造ったのだ、玉鋼とIS製の近接武器に使用する鋼を使用した、此れは玉鋼だけではISの装甲を斬りつければ…たちまち刀は折れてしまうのでこう云う素材を使用しているのだ。

 

そうして…三年の時を経て完成したものがこの刀 雪片だ

 

 

 

 

 

(やはり…)

 

一閃

 

斜めの斬り下ろしを後ろに下がり、かわす…硬直

 

(……動きや剣筋は千冬お姉ちゃんですが)

 

硬直している、贋作に一閃

 

ドサリと贋作はラウラ・ボーデヴィッヒを吐き出す

 

「……名を言っておきます柳生新陰流 織斑一夏、劔冑の銘は骨喰藤四郎です」

 

こうして、贋作……後に知ったのですが贋作はVTシステムと言うのですが…この事件は終わりを告げました。

 

然し…この事件から私は様々な事件と直面する事になったのです、然も案外早く其れは来ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴女の言った通りね」

 

「だろ?」

 

「其れで何時接触するのよ」

 

「此れを使うのさ」

 

ペラリと一枚の紙を見せる

 

其れは『IS学園への転入届け』だった



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第17話 武者の世界について説明

身体が重かったが書かないといけない使命感に駆られ書いた次第です


一夏「さて、武者の世界に付いて今から説明します」

 

藤四郎『御堂…劔冑に付いては我が話す』

 

一夏「諒解、さて先ずは私や武者の方達が居る国…大和帝国、そして大和を支配している六波羅幕府について説明します。」

 

大和帝国

 

極東地域の島国で、日本に非常に酷似している国で、かつて枢軸国として統合独逸連邦(ドイツに酷似している国で廃滅した)と共に大英連邦やロシア帝国と第二の世界大戦を戦ったが、六年前に敗戦。

現在は六波羅幕府が大和統治し、大英連邦の進駐軍「GHQ」の駐屯を許している。

現在は様々な情勢の所為で先行きは暗雲が立ち込めている。

 

六波羅幕府

 

現在、国際連盟軍に大和の支配を委任されている機関。元は大和の一軍事組織でしかなかったものの、大戦中に突如として祖国を裏切り連盟軍に大和を売り渡した。

 

劔冑の所有を大和国内で唯一認められていて、大和唯一にして最強の軍事力を持ち逆らおうとする者は皆その圧倒的な力にねじ伏せられる。その成り立ちや暴政から、民の印象も決して好ましからぬものがあり、度々反幕府を掲げ反乱が起こっている。

 

そして、六波羅による大阪虐殺や大戦の被害が癒えていない西日本は未だに復興が行われておらず、被災した都市が放置されている状態である。また、九州には六波羅幕府と同等の権勢と軍事力を持つが故に六波羅と陰ながら反目している大陸備えの軍事組織「大宰府」が設置されている。

 

六波羅幕府のトップ 元帥竜軍大将にして正三位六衛大将領 足利護氏を筆頭に四公方 小弓公方、篠川公方、古河公方…通称 婆娑羅公方、堀越公方らが六波羅を率いている。

 

が…現在は小弓公方以外は全員死亡している為、事実上小弓公方が六波羅を率いている………その所為か若干六波羅の方々がアホの子した気がするが気のせいである。

 

GHQ

 

国際連盟大和進駐軍司令部。進駐軍そのものの呼称としても使われる。

 

名目上は大和の民主化と平和回復を謳ってはいるものの、実際は六波羅の暴政を傍観し、折を見て六波羅を排除し自らの地位向上に利用しようとさえしている。実際には大和民主化と平和回復は建前であり、前大戦で六波羅が余力を残したまま降伏した事と連合国内の厭戦風潮により大和保護国化の機会を逃してしまった大英連邦が大和完全支配を目論んで設立した組織であり、横浜や横須賀に拠点を構築しており、大和に駐屯しているGHQの通常戦力は六波羅全戦力を凌駕する規模を誇り、G-2(第二参謀部)、特殊資料整理課、民生局等の多数の機関を持つ、亡国企業をスパイしていた…K 大鳥香奈枝も此処に所属していた。

 

因みにこの世界のアメリカは未だ独立はしておらず、大英連邦の植民地である。

 

 

 

一夏「大体此れで良いですね」

 

藤四郎『では…劔冑について説明する』

 

劔冑

 

魂が宿った甲冑(刀などの武装を含めた総称)で劔冑の使い手は仕手と呼ばれる。劔冑を纏った仕手は再生能力や運動能力の増幅といった超能を得る。また、合当理(がったり)と称される機構で飛翔することも可能。

 

劔冑がこの世界において最強の武装である主たる理由は頑強な装甲にあり、その装甲を破壊する手段が合当理による飛翔から得られる運動エネルギーを乗せた武者による斬撃に限られる為である。また、この斬撃を繰り出すために行われる武者同士の空中戦は∞の軌道を描くため、双輪懸(ふたわがかり)と呼ばれる……がっISの世界に戻ってからは基本的には地上で戦っている。

 

大戦後、大和においてはGHQによる大々的な劔冑狩りが行われたため、現存する真打は決して多くはない。

 

そして、劔冑には真打、数打と呼ばれるものがある

 

真打劔冑

 

古来の製法によって鍛造された劔冑。西洋では旧式劔冑(ブラッドクルス)と呼ばれ、これを纏う者は武者または騎士(クルセイダー)とされる。

 

鍛冶師の魂を心鉄として完成する逸品で、数打とは比較にならない性能を誇る。戦闘補助OSとして鍛冶師の人格が宿っており、仕手とは別に独立して行動が出来る(自意識を持った)個体も存在する。

 

詰まる所、真打劔冑を一領造る毎に一人の鍛冶師が死ぬという事になる。

 

また、真打の中でも極一部の業物は、魔法のような超常能力、陰義(しのぎ、アウトロウ)を備えている。熱量(カロリー)が足りていれば劔冑単体でも使用でき、また武者であれば装甲していなくても使用できる。

 

数打劔冑

 

クローン技術・CPU等電子機器の開発、発展により台頭した劔冑。西洋では新式劔冑(レッドクルス)。これを纏う者は竜騎兵(ドラグーン)と呼ばれる。

 

鍛冶師を犠牲にしないために量産が可能で、現在の軍事における主流兵器である。陰義を備えておらず、また機体の性能にしても真打に劣るものの、技術の発展速度はめざましく、留まることを知らない……そして数打(にせもの)が

真打(ほんもの)を倒すと言われる程の数打もある。

CPUを用いている為人格は無く、戦闘補助はOS等電子機器による。

 

いずれの機体も頭部から管を伸ばしているが(六波羅の劔冑は頭部前方、GHQは右方)、これは機銃へ熱量を送るための送熱管である。

 

藤四郎『とっ言った所だ、真打劔冑の紹介については又後で書き記すらしい』

 

一夏「次回はコラボ回です」



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第18話 大鳥香奈枝 前編

次の話はコラボ回と言ったな?

アレは嘘だ

とは言え、この話はKこと大鳥香奈枝が亡国企業を裏切った時の話なので、話自体進まないです。


亡国企業 本部

 

深夜 警備に付いている人間や雌しべと雌しべとをくっつけ合っている人間以外は皆寝静まっている中、武器庫内には数十名の人間が居た。

 

その人間には共通点があった、全員が完全武装をしているのだ。

 

とは言え…例外も居た

 

「そう言えば新聞で同性愛者が急増しているらしいのよ」

 

「この情勢を見れば当然だと」

 

「そうよねー、まぁ同性愛者同士の恋愛も其れは其れで…まぁ私は挿れられたいですけどね」

 

「脳外科に行かれてはいかがですか香奈枝お嬢様」

 

「『さよ』もですけど、本当に貴女達は私の従者ですの⁉︎」

 

「はい、勿論です…従者たるもの頭の螺子(ねじ)が外れた主を心配し適切な病院を勧めるのは当たり前の事かと」

 

「きー!」

 

あらかさまに怒りを表すのは……恐らく170は在ろう長身の女性だ、この場には不釣合いなドレスを纏い背には楽器らしき物を背負っている。

 

そして、その女性を怒らせたのは長身の女性に比べ遥かに小さいメイド服を着ている少女だった。

 

先程の言葉をまともに聞けば彼女らは主従関係にある…のだが、明らかにそんな関係とは言えないのだ。

 

「………なぁ隊長」

 

「どうした」

 

「あの2人は本当に主従関係なのですか?」

 

「……俺に聞くな俺に」

 

「ですよね…」

 

そんな2人…大鳥香奈枝とアリス・エヴァンの関係に戸惑いを感じている兵士だが

 

「……そろそろ宜しいか?お二人共」

 

「えぇ勿論でしてよ隊長さん」

 

「此方も大丈夫です隊長様」

 

「……では説明をする

 

今から我々SASとMs香奈枝と同じくMsアリスと共に亡国の情報を我等の祖国に持ち帰る…手段としては」

 

「現在、亡国の基地上空…レーダーにギリギリ見えない高度に輸送機が待機して居ますわ予定時刻になればその輸送機が亡国の滑走路に着陸し私達を待つ様になっていますわ…とは言え待ってくれるのは精々5分です。其れ迄に私達が輸送機に辿り着けなければ全てが水の泡になります。」

 

「流石の亡国も未確認の輸送機を着陸させる程馬鹿では無いだろう、対空兵器の無力化は?」

 

「其方は既にばあや…さよと他のSASの隊員達が此方に潜伏を成功させ、対空兵器と滑走路の確保に成功させたと連絡が来ましたわ。」

 

「………何時も思うのだが、何であのご婦人が我々SASに付いていけてるんだ?」

 

「其れに付いては鍛え方が違うのでしてよ」

 

「…………」

 

SASの隊長が溜息を吐く、聞くだけ無駄なのだろう

 

「では…作戦開始だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最初に異変を感じたのはM 織斑マドカだった

 

唐突に眠りに付いていた織斑マドカは目を覚ましたと同時に胸騒ぎが彼女を襲った。

 

何かが可笑しい……

 

ベッドに横たわっていては取り返しが付かない事が起きる

 

何が?

 

何かは分からない…

 

取り敢えず、外に行こう…外に行けば何かの正体が分かる筈

 

取り敢えず、今のまま外に出るのは不味い

 

 

今の彼女は身に纏う物が一切無い全裸だった、彼女が寝る時は何時もこう言った格好で寝ている、彼女曰くこの格好で寝るのが楽と言うらしい。

 

そう言う訳で先ずは服を着なければならない

 

「……」

 

服を着る前に明かりを点けなければ…

 

「確か…ここら辺だった筈」

 

周りが暗く視界が安定しない為自信の記憶を頼りに探す………暫くして家具にぶつかりながら漸くスイッチを見つけ、スイッチを入れるが

 

「付かない?」

 

何度かカチカチとスイッチを入れるが…其れでも明かりが付かない。

 

「故障か?」

 

自分自身この組織に身を寄せてから幾らかは過ぎたが今の今までこの様な事が無かった筈だ…

 

「……仕方無いが此の儘で行くか」

 

亡国内でも、何人かは全裸で歩く痴女は居るから問題にはならない筈……自分迄も痴女の烙印を付けられてしまうが仕方ない。

 

「…もう家具にぶつかるのは嫌だからな」

 

そう言いながら織斑マドカはドアノブを捻る……前にドアに頭をぶつけた。



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第19話 大鳥香奈枝 後編

ヤバい…スランプかも変な文章しか書けない

何時ものことか


自分の部屋を出た織斑マドカが見た物は亡国企業の警備員の頭が弾け真っ赤な花を咲かせた光景だった。

 

「⁉︎」

 

余りにも唐突な人間の死を目の当たりにしたマドカはたじろぎ悲鳴を上げそうになった己の口を塞ぐ。

 

「あら?」

 

女の怪訝な声が聞こえる、知っている声と同時に悟った

 

「K‼︎貴様裏切ったか‼︎」

 

返答は………銃弾で返って来た、明確な反逆行為だ

 

「ッ‼︎」

 

即座に専用機 『サイレント・ゼフィルス』とISスーツを同時に展開する

 

展開した瞬間、頭部に重い衝撃が走り脳を激しく揺する

 

「ッッ‼︎」

 

その衝撃を何とか歯を食いしばり耐える

 

(なっ何て銃を使っているんだ彼奴は⁉︎然もこの暗闇の中頭に当てるなんて⁉︎)

 

通常兵器其れも歩兵が携帯する小銃ではISを展開している人間の頭をこうも揺さぶる事もシールドエネルギーを減らす事も出来る筈が無い。

 

(まさか……ISの武器を使っているのか!何10キロもある物だぞ⁉︎)

 

ISにダメージを与える為には最低でも車両搭載兵器でなければならない、其れ以外だとISにダメージを与える事が出来ないのだ。

 

だから必然的にISが使う小銃は車両搭載兵器を小型化したものを使用している、当然ながら重量は生身の人間が一人で使うには困難な物だ。

 

「可笑しな事を言いますのねMさんは」

 

Kの声が響く、何時ものように冷静でかつ冷酷な声が響いた

 

「私が来てからSASの元隊員達や大英連邦最強と謳われている大英連邦国家代表が此処に来る何て…都合が良いとは思いません?」

 

言われてみれば……亡国の奴等は喜んではいたが…確かに都合が良い、いや良すぎるとはスコールも言ってはいたが

 

「全ては……此れの為か」

 

「えぇ」

 

『M‼︎』

 

突如としてプライベートチャンネルにスコールの焦った声がした

 

『如何したスコール!こっちは裏切り者の対処をしなきゃならない』

 

『ッ…そう聞いて頂戴、滑走路が大英連邦側の特殊部隊に制圧されたわ』

 

『なん……だと⁉︎まさか奴等の目的は…』

 

『えぇ…彼等の目的は私達亡国の情報の奪取よ』

 

『IS部隊は?』

 

『全滅よ、如何やら寝込みを襲われたらしわ……だけど、整備員三名がラファールに乗り込んで滑走路を抑えに行ったわ』

 

正式な操縦者では無いにしろ、ある程度の操縦技術は備えている筈そしてたかだか歩兵戦力が未熟とは言えISを相手取り無事である筈が無い。

 

滑走路を抑えている部隊にISがいる可能性はない…奴等が特殊部隊という事はISを所有してはいない、ISの性質上隠密や撹乱などの作戦をする特殊部隊にISは適してはいないし…大半が女尊男卑に染まっていると言えるIS操縦者を部隊にいれる訳がないが……其れにしても解せない。

 

今奴等がやっているのは電撃戦

 

隙を見せている敵に対し稲妻の様な攻撃を仕掛ける電光石火の作戦だ

 

ならばこそISは適している筈…なのだが

 

 

そう思考していると唐突に目の前が真っ白に染まった

 

「‼︎⁉︎」

 

訳が分からなく混乱する……その隙を見逃す様な奴等では無くガァァン‼︎と言う重い音と衝撃と共に吹き飛ばされた。

 

「がっ…」

 

『M⁉︎』

 

プライベートチャンネル越しに心配するスコールを聞き流し、漸く回復した視界で私を吹き飛ばした者を見る。

 

其れはISとしては珍しい『全身装甲』をしており、Kのウィリアム・バロウズも全身装甲だが…目の前にいるISはそのウィリアム・バロウズでは無い。

 

「ロイヤルガード…」

 

目の前で万能武器と呼ばれているハルバードを肩に掛け私を見下ろしているのは、大英連邦が開発した『BT機 最終機 ロイヤルガード』だ。

 

このロイヤルガードは大英連邦が開発したBT機の完成型であり、大英連邦のフラグシップ機だ。

 

「…………」

 

「ッ…この!」

 

倒れている私をセンサーアイ越しに見下ろすロイヤルガードに対し姿勢を戻し、量子領域からナイフを取り出し突貫

 

「………愚かな」

 

冷ややかな声と同時に私は冷たい地面とキスをした

 

「なっ…⁉︎」

 

困惑しながらハイパーセンサーを確認する……足にワイヤーが絡まってる⁉︎

 

「そう言えば初めてでしたっけ?『インコム』を見るのは」

 

インコム……確かBT適性が無い人間向けに開発された兵器で、有線でコンピューター制御で動かす物で私のサイレント・ゼフィルスや試作BT機 ブルー・ティアーズに搭載されているビットの完成型と言えるものだ。

 

噂だけだが…曰くこのインコムとロイヤルガードが完成した暁には、ロイヤルガードの簡易量産型が生産されると言われている。

 

こんな私を見逃す筈が無く、何時の間に展開したのか6機のビットと4機のインコムが私を囲んでいた。

 

「さようならM」

 

その言葉と共にビットとインコムの同時射撃が行われた

 

「グゥゥゥ⁉︎」

 

レーザーの熱がサイレント・ゼフィルスの装甲が赤く融解し、シールドエネルギーが凄まじく減り…現在のシールドエネルギーの残量は僅か一桁になら

………サイレント・ゼフィルスが強制解除された。

 

「………お姉ちゃん…一夏姉さん……会いたかったよ………」

 

嘗て…いや今でも私の大切な家族の名前を言う、ゴメンなさい…

 

何時の間にか涙を流していた私は心の中で謝罪をし其の儘倒れた。

 

 

 

 

「……………」

 

私は気絶させ倒れているMを見下ろしている、本来なら殺しても良かったのだが如何にも殺す気にもなれなかった…原因は分かっている。

 

「流石に家族に会いたがっている人間を殺す程私は墜ちていない筈です……M、今から敵対する仲ですが…貴女の家族と会える事を祈って居ます。」

 

そう気絶しているMに言い背後を見る、其処にはSASの隊員達と周りに銃を『浮遊』させている香奈枝お嬢様が居た……私がMと一戦を交えている間に後方から敵が来たのでしょうが……やはり香奈枝お嬢様達によって釣瓶撃ちにあったらしいです…全く敵ながら私達の敵になるなんて同情します。

 

「お見事です香奈枝お嬢様」

 

クルリと香奈枝お嬢様と隊員達が私の方を向く

 

「あら、其方も終わったの?」

 

「えぇ…随分と手こずりましたが」

 

「そう……私には手こずっていた様には見えなかったのだけど?」

 

「気の所為では?」

 

「そう…さて皆さん邪魔者は居なくなりましたし早く撤収しましょう」

 

確かにモタモタしていては又増援が来るかもしれない、そして輸送機が撃破される可能性もある…

 

 

 

 

 

 

基地の外に出た私達を迎えたのは数両の武装車両だった、その一両から1人の老婆が顔を出す。

 

「さっお嬢様方お早めに乗り込んで下さい」

 

彼女の名は永倉さよ、香奈枝お嬢様に昔から使えている従者で、老いているにも関わらず驚異的な身体能力を持っているのだ、その身体能力はSAS隊員よりも遥かに高い物だ。

 

取り敢えずさよさんに何かを言い掛けている香奈枝お嬢様を車に押し込み私達も車の中に入る。

 

 

そうして、車は発進し敵の妨害も無く無事に亡国の情報の奪取に成功した。




結局描写が出来ませんでしたが、香奈枝達が滑走路に来る前にIS三機が襲撃して来て、その三機共全部

さよが倒しました。

……さよの戦闘シーンは後々書きます

後、香奈枝がやった銃の浮遊は劔冑 ウィリアム・バロウズの能力を使用しています。


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第20話 舞い戻る世界 コラボ回

今回は荒潮提督様の無限の椿とコラボです!


普陀楽カンパニー(ふだらく)

 

最近立ち上がったばかりのIS製造メーカーであり、『力からエンターテイナー』がこの企業のキャッチコピーであり、ISの製造から軍事そして何処から出ているのか知らないが遊園地などの娯楽施設などにも手を広げていて新しい企業にも関わらず大企業と肩を並べている企業である、当然ながら周りからは妬まれ悪い噂を流され妨害などもされるが、普陀楽カンパニーはそんな事など知らぬとばかりに其れらを全て粉砕し、逆に噂や妨害をした企業(殆どが事業が低迷している女尊男卑に染まりきっている企業)を叩き潰していた。

 

然しこの企業は知っている人間……例えば武者の世界に居た人間がこの名前を聞いたなら多種多様な反応を示すだろう、怒り、恐怖、恐れなどなど。

 

この普陀楽の名は武者の世界……大和の地を支配している六波羅幕府の最重要拠点の城の名前なのだ。

 

そんな名の企業が普通な訳が無い、通常の企業よりも過剰かつ其れで居て隙の無い警備体制を敷いている、そして…企業内には数機の第二世代型IS 打鉄の独自改良型IS『斬鉄』と六波羅幕府が正式採用している数打劔冑 『九四式竜騎兵甲』が周りを警護している。

 

その…普陀楽カンパニー、最上階の一室

 

その一室の前には警護の為か二機の劔冑 『零零式竜騎兵甲』が待機している、この零零式竜騎兵甲は六波羅の最新の劔冑でその性能は数打(にせもの)が真打(ほんもの)を打倒出来ると言われている程の性能を有している。

 

そして……その厳重な警護をしている一室は純和風な部屋で流石大企業と肩を並べている企業の部屋なだけでありやはり品と言うものがある、そんな一室に五人の人間が居た。

 

赤く奇抜な髪型が特徴で鎧を身に着けている長身の男、見るからに神経質そうで同じく鎧を身に着けている男、禿げ頭で着物を着ている男、小柄でこの一室には不釣り合いなラフな格好をしている小柄な金髪の女、同じく此処には不釣り合いな制服を着ている青い髪の小柄な学生が此処に居た。

 

余りにも統一が無い五人…その五人の一人、神経質そうな男が口を開いた

 

「二日前に兎が依頼して来た独逸連邦内の違法施設の制圧が完了した…施設内で敵ISと交戦したが此方に被害は無し、違法施設に居た人間は全員死亡した。」

 

彼の名は大鳥獅子吼、篠川公方 竜軍中将

 

四公方 最精鋭の軍 篠川軍を率いる中将であり、大和の地にある名家大鳥家を取り仕切っている男だ。

 

「いや流石獅子吼殿でござる、瞬く間に施設を制圧するとは…正に電光石火でござるな」

 

獅子吼の言葉に反応したのは禿げ頭の男

 

名を遊佐童心 古河公方 竜軍中将

 

四公方の中で一番年長の身であり他の公方の纏め役である。過去世界で起きた第二の大戦を元帥竜軍大将 六波羅トップ 足利護氏と供に駆け抜けた人物でもあり、尾張貫流の槍を極めている人物で能舞台の役者としても一流の坊主でもある。

 

「………其れにしても童心殿」

 

「何でござるかな?」

 

ちらりと獅子吼は何かを言い争っている二人の公方と其れを困惑しながら見ている女学生を見る。

 

「あれは何の討議なのだ?」

 

其れに対し童心は顎に手を置き、考える仕草をするが

 

「ふむ何の討議で御座ろうな、それがしにも分からぬでござるな」

 

やはり分からなかったのかお手上げのように言う

 

先程から『究極美麗』『サンダーサイクロン』『金剛大華凛』『ダイアモンドファイアー』などの単語が飛び交っていて、そんな単語で何の討議をしているか分かる訳がない…分かったら分かったで其れは色々と凄いのだが。

 

獅子吼と童心の会話が聞こえたのか討議をしている一人、金髪の小柄な女の子が顔を此方に向ける。

 

「んっ…あぁ名前を決めてるんだよ」

 

彼女の名は足利茶々丸 堀越公方 竜軍中将 四公方のなかでは最年少の公方でこの地位を父を殺して奪った過去を持っている。

 

「名前だと?」

 

「何でか知らないけどあてら六波羅、まぁ元いた世界で殆ど機能が失ったあてらだが…何故か知らないが『死んだ筈のあて等と軍』がこの世界に来て一度新たな名前にして再出発した方が良いと思った次第で………おっ此れはどうよゴールドサンダー幕府カンパニー」

 

「悪くないわね!」

 

賛同するのは今川雷蝶 小弓公方 竜軍中将

 

足利護氏の妾腹の子であり、複雑な生まれで奇抜な髪型が特徴の男だ

 

「貴様等の頭が限りなく悪いわ‼︎」

 

獅子吼の怒鳴り声が一室に響く

 

「まぁまぁ獅子吼殿、御了承…其れも大変結構なのだが、先ずは目先の事を片付けるのが先決では?」

 

「なんかあったっけ?」

 

コテンと首を傾ける茶々丸

 

「あり過ぎるわ!貴様状況を理解出来ているのか!」

 

「えっと……先ずはIS学園に誰を派遣するか、最後にIS学園に何故かある『五領の劔冑』を如何するか……わぁー確かにありすぎるね此れは」

 

「でっござるな、ふぁっはっはっは‼︎」

 

「今更理解するな!童心殿も他人事の様笑っている場合か」

 

「まぁ今のは冗談だよ、そう怒るなって獅子吼」

 

「貴様…」

 

「其れで結局誰がIS学園に行くのよ」

 

雷蝶の言葉に茶々丸がゆっくりと童心を指差す

 

事の発端はVT事件から始まった、その日は取り敢えず来賓として今川雷蝶と足利茶々丸そして警備の武者二騎でIS学園に行った、結果としてはIS学園に自分らと同じ武者の存在を確認できた。

 

其れから数日後、IS学園にいる武者 柳生十兵衛の愛弟子 織斑一夏の失踪、そして同時に学園に五領の劔冑が忽然と出現したと新陰流六波羅派宗主、厩衆元締、大和第一位の剣客 柳生常闇斎(やぎゅうじょうあんさい)から報告を受けた。

 

その五領の劔冑は何でもGHQにより大々的に行われた劔冑狩りにあった真打劔冑との事らしく、その中にはかの天下一名物 相州五郎入道正宗の写しもあったとか。

 

そんな訳であり、劔冑の性能と柳生十兵衛の愛弟子の戦力の確保の為今、普陀楽が動き出そうとしている。

 

 

「それがしが、かの場所に行けと?」

 

茶々丸の指名にほんの少し驚くが……直ぐに大笑いをしながら立ち上がる

 

「ふぁっはっはっはっ‼︎成る程、確かに此れはこの童心入道が適任で御座るな、では早速準備をしてくるでござる」

 

「あっちょ⁉︎」

 

「童心殿⁉︎」

 

「童心様⁉︎」

 

其の儘一室から出ようとする童心を呼び止めようとする三人、流石の茶々丸も此ればかりは不味いのか慌てながら止める。

 

「ちょっと待てよ童心!ゴメン!今の冗談だから行かないでお願いだから!行ったらあてら数日で終わっちゃうから!」

 

「ふむぅ…其れならば致し方あるまい、いや早とちり申し訳ない」

 

はぁ…と安堵か溜息を吐く三人、もしあのまま童心がIS学園に行ったら下手をすれば1日で学園に追い出されるに決まっている。

 

そう言った男なのだ遊佐童心という男は

 

「結局誰が行くのよ」

 

雷蝶が言う、さっき自分が行くと言ったがものの見事に3人に玉砕されたのだ

 

雷蝶の問いに3人は困った様に黙る…獅子吼は溜息を吐いているが、そんな四人に呆れてか、今迄喋っていなかった女学生が口を開く。

 

「お前ら馬鹿だろ?あたしが行けば問題ないだろ」

 

彼女の名前は綾弥一条 反女尊男卑派組織 無銘の軍筆頭

 

真打劔冑 正宗を操る武者であり、その小柄な身体や未だ学生と言う立場にも関わらず、異常と言う他ない正義感やカリスマ性を備えこの世界で女尊男卑派により虐げられていた人々を率いて戦っている正義の味方だ。

 

「其れなら茶々丸貴様も行け」

 

「何であても行かないと行けないんですか⁉︎いや、あて居ないと色々と不都合が起こるかもよ?」

 

「そもそも、仕事をしない貴様がいる事自体が不都合なのだ‼︎」

 

「そんなに怒るなって獅子吼、シワ増えるぞ?でもあてがIS学園に行っても何もする事ないぞ?一条綾弥「逆だ‼︎」見たいに劔冑なんか持ってないし」

 

そんな茶々丸に獅子吼は笑みをあくまでもあざ笑っている様な笑みではない…を浮かべながら、カステラのストラップを茶々丸に投げ渡す。

 

「何これ食べて良いの?」

 

「食うな!其れは兎が造ったISだ、此れを持ってIS学園に行け」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

織斑一夏は武者である 序章 第20話 コラボ回 (荒潮提督様 無限の椿)

 

 

 

 

気が付けば、私……いや私達はIS学園のアリーナに居ました、だけど隣にいるもう一人の『織斑一夏』さんともう一人の鈴ちゃんが居た世界のIS学園とは違い…元の世界に居ました。

 

「なぁ…『ナツ』あのISを追い回してるデカイロボットは何なんだ?」

 

何故なら、ガションガションと音を立てながら地面に足を付け逃げ回っているISを追い回すロボット……因みに手には5m以上の鉄パイプを持っているロボットがいるからです。

 

「あぁ…あれはレイバー『ヘラクレス21』の装甲強化型『装甲強化型ヘラクレス21』です」

 

「まんまだな……レイバー?」

 

そう織斑一夏さんの世界にはレイバーやベガルタ、バラム等の機動兵器は存在していないのです。

 

「そうですね…先ずは「そーしゃー‼︎」」

 

取り敢えず機動兵器に付いての説明をしようと矢先にそんな元気な声と共に横から衝撃が走りました。

 

「あぅ……一体何が…」

 

兎に角状況を確認しようとするが目の前が真っ暗で何も見えません

 

「一夏さん助けて下さい、目の前が真っ暗ですその前に何か柔らかい物が……」

 

「…奏者よそう暴れるでない、余としてはもう少し優しくしてくれると嬉しいのだが」

 

「ほら!ナツから離れろ」

 

「そうよこのデカパイ!」

 

「むっ…デカパイとは何だデカパイとは見ろ、余より奏者の方が大きいでは無いか……んっ奏者?そっ奏者⁉︎しししっかりするのだ!余を人殺しにしては駄目だ!」

 

「キュゥ…」

 

「「ナツぅぅ⁉︎」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はっ…!」

 

確か……アリーナ内で急に真っ暗になって其れで…其れからの記憶が無いです、つまり気を失っていたのですか。

 

そう言えば、一夏さん達は何処に居るのでしょうか?

 

「藤四郎」

 

『如何した御堂』

 

姿は見えませんが私の劔冑の声が頭に直接聞こえてきます

 

「一夏さん達の現在地は?」

 

『もう一人の御堂と鳳鈴音、正体不明のISは校長室に居る』

 

「成る程………IS?」

 

藤四郎の返答に首を傾げる、正体不明のIS…一夏さん達のISの事なのかも知れませんが、恐らくは違うと思います…そもそも藤四郎 劔冑は劔冑の探知等は出来るが劔冑とは別物のISの探知は勿論出来る筈が有りません。

 

「如何言う事ですか?」

 

『彼奴は人間の形をしては居るが如何にも反応が此処に居る人間や劔冑とも違っていた』

 

成る程、其れでISと判断したのですか……此処に居る?

 

「藤四郎……一応聞き間違いなのかも知れませんが今此処に居ると言いましたか?」

 

『確かに言ったが、あぁこの学舎には劔冑が五領ある』

 

「ーーー」

 

絶句

 

「今……その劔冑は何処に?」

 

『現在は地下に五領共ある、接触は無し』

 

「そうですか」

 

その問いについ、安堵のため息を吐いてしまいました…この世界ではISは機動兵器を使用すれば撃破は可能ですが、それでも凡ゆる兵器を超える技術を持っているオーバーテクノロジーの塊です…が其れは劔冑も同じ、いえISよりも未知の能力等を有しています。

 

その様な物がこの世界に有るとなれば…それを巡り争いが起きる事は確実です、そういう訳で劔冑に接触が無いという事は有る意味好都合です。

 

「……取り敢えず現状は此の儘放置にしておきます。」

 

下手に動く事も今は出来ませんし、致し方ありませんが此処は放置するしかありません。

 

「……願わくば『武州五輪』の様な劔冑では無い事を祈ります。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

校長室の扉を開けば、のんびりとお茶を飲んでいる轡木十蔵さん、千冬お姉ちゃん、楯無、一夏さんともう一人の鈴ちゃんと簀巻きにされている金髪の髪の女の子が居ました。

 

一体これは如何いう状況何でしょうか?

 

「えっと……申し訳ありません、何故貴女達は簀巻きにされている女の子を放ったらかしてお茶会をしているのですか?」

 

「んっ…一夏かまぁ気にするな」

 

「普通は気にしますが…其れで」

 

「奏者〜助けてくれ」

 

視線を簀巻きの女の子に向ける其れに気がついたのか簀巻きの子が助けを求めてくる。

 

「あの子は誰ですか?」

 

取り敢えず私の知り合いには少なくとも私の事を奏者と呼んでくる人は居ない筈ですが……

 

「酷いぞ奏者!余の事を忘れるとは!」

 

奏者……余?…………まさか…

 

「………叢雲…ですか?」

 

「むぅ…その名で呼ぶな、余はネロ、ネロ・クラウディウスだ」

 

私以外の人達はそのカミングアウトに対して驚いては居ませんでした、恐らくは私が来る前に聞いたのでしょう。

 

「其れにしても驚いたな、まさかISが擬人化するなんて」

 

「あの状態は窮屈だ、其れにこの方が自由だし奏者と触れ合えるからな」

 

「成る程な…其れでネロ・クラウディウスと言ったか?お前以外にもコア人格はあるのか?」

 

「ふむぅ……余が知る限り余の他に何人か居るぞ」

 

「俺のロード・オブ・アーサーにも何人か居るけど……ってナツどうしたんだ⁉︎」

 

「orz」

 

何か一夏さんが言うが……其れどころでは有りません

 

「いっ一夏⁉︎」

 

「如何やら驚いているだけらしいわアレは…」

 

「其れにしては驚き過ぎでは?地面に崩れ落ちるのはさすがに」

 

「そっ奏者?余は何か変な事したのか?」

 

ISだったのです、ある意味鎧見たいな物が……何故か絶世の美少と言えるような女の子になったのでしょう…未だ赤いドラム缶のお化けなら幾分かマシでした。

 

『取り敢えず落ち着く事を勧めるぞ御堂、あの妖甲 村正も似た様な術をした事を思い出せ』

 

 

……そう言えばそうでした

 

妖甲にして名甲 村正 正式名称は勢洲右衛門尉村正三世。過去起きた南北朝戦争時に大和の地を地獄に変えた村正一門の三世で、景明さんの劔冑である彼女は劔冑と言う過去の人間としての姿を捨てた身にも関わらず何故か人間の姿になれるのです。

 

「……皆さん、お恥ずかしい所をお見せしてしまい申し訳ありません」

 

何とか自信を落ち着かせ、立ち上がり皆さんに謝罪をする…皆さんは安心した様に此方を見てくる。

 

「まぁ……アレです、穴に入りたいです…誰かスコップもってませんか?」

 

「「「「駄目‼︎」」」」

 

「なぁ……拘束外してくれないか?」



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第21話 そうだ旅にでよう

はい、投稿が遅れて申し訳ありません!

理由としては事故ったり(活動報告を参照)PS4を買ってタイタンフォール2をやってたりしてたら、気が付いたらこんなに遅れました。

話は変わりますが最近、他の作者様はフェイトが流行ってますね……作者もやろうかな?

如何しようかな抹殺完了もやろうかな?

やるんだったらどうせ……サーヴァントになった一夏ちゃんとヤンデレぐだ子のイチャイチャとか、運悪くマスターになった一夏ちゃんとマシュのイチャイチャになるんだろうなー。


「落ち着いたか一夏?」

 

あの後穴を掘ろうとした私を皆んなが止め、結果的にネロと同じく簀巻きにされ地面に転がされていました。

 

「えぇ…何とか落ち着きました、ですから此れ解いてくれませんか?ネロのも」

 

 

 

 

 

 

「其れで……私が一夏さん達の世界に行ってた後、何か起きてました?」

 

報告によれば、特に異常なしとの事でした……まぁ、千冬お姉ちゃんの贋作が出現した日そのアリーナの通路で血を流し重傷を負っていた私の兄が回復したのと、贋作に取り込まれたラウラ・ボーデヴィッヒさんの意識が未だ不明とそれ位でした。

 

「ふむ……傷は治っているのですよね?」

 

「あぁ、恐らく内面的な問題だろう……これに関しては流石に」

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒさん本人の問題ですか」

 

「あぁ…」

 

「ちょっと待ってくれ、ラウラが意識不明⁉︎」

 

「どういう事よ⁉︎」

 

流石に此れに関しては一夏さんと鈴ちゃんが叫び声を上げる、さて…どう説明しようか。

 

「……あの時は流石に私も頭に血が昇ってまして、贋作…VTシステムとの戦闘時にVTシステムの泥みたいな装甲ごとラウラ・ボーデヴィッヒさんを斬ってしまって…」

 

「「何してるのぉ⁉︎」」

 

「申し訳ありません……まぁ、重傷では有りましたが瀕死では無いので万事……」

 

バシン‼︎

 

「「なっ訳ないだろぉ‼︎」」

 

一体何処から出したのか分からないハリセンで叩かれました………結構痛いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「其れで一夏さんと鈴さんは如何するのですか?ネロは転校生と言う事で行けますが…」

 

現状の問題は一夏さんと鈴さんです、恐らくは一夏さん達の世界の束さんが何とかしては居ると思いますが…其れ迄時間がかかる筈です。

 

学園に恐らく長期間になるであろう、一夏さんと鈴さんの救出?の間迄匿うと言うのは……長期間になれば学園て言う狭い空間の関係上、必ずパニックが起きると思います。

 

そんな私の懸念に学園長 轡木十蔵さんが言いました。

 

「そうですね、なら暫くの間四人で旅行に行くのは如何でしょうか?」

 

「「「「旅行?」」」」

 

「はい、此れなら別世界の一夏さんと鳳鈴音さんが学園に居る事も無く、余計なパニック等も起きずに長期間この世界に滞在する事が可能です。後一夏さんもゆっくりと休めれると思いますし。」

 

成る程…其れなら一夏さん達にトラブルが降りかからずにこの世界にいる事が可能です……然し

 

「其れだと此処の防衛能力が…」

 

そう、私が抜ければ確実にIS学園の防衛能力は低下します、もし其処を突かれた場合…

 

「一夏、お前は少し頑張りすぎだ…其れに殆ど此処で過ごしてきてるだろう?なら少しは羽を休めて来い。其れに…」

 

「一夏ちゃんに其処まで心配される程ヤワじゃ無いわよ私達は、だから安心して行ってきなさい。」

 

「そうだぞ奏者、常に気を締めていてはいざという時に大変な事になるぞ」

 

うむむむ……流石に其処まで言われては反対など出来ませんし…其れに此処に居るときも偶には休息を取った方が良いですね。

 

「……分かりました、では早速準備をして来ます十蔵さん楯無、一夏さんと鈴さんの旅支度の用意をお願いします。ネロ…準備するので付いてきてください。」



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第22話

短いし内容雑だし……中々上手く描けなくなってきた


次の日 と言うべきでしょう、私達は今東京駅に居ます。

 

「えっと……次の日列車は…」

 

「ほらナツこっちだ!」

 

そう言い一夏さんが私の手を握り、目的地と言うか駅のホーム迄連れて行ってくれました。

 

今私達は何処に向かうかと言うと北海道です、私が前に居た世界では北海道には蝦夷と言う本流とする一族が居ます。

彼等は褐色の肌に長い耳、金色や銀色の髪を持ち総じて寿命が短く、一定の年齢に達すると老化が止まり、彼等彼女等はその容姿から蝦夷(ドワーフ)と呼ばれています。

 

彼等彼女等は人間よりも劔冑鍛冶としての高度な技術を備えており、数多くの鍛冶師が真打を打ったとされおり、南北朝時代には既に本州にも分布していて大和人とは深く共存していました。

 

 

まさか、そんな地にまさか行く事になるとは思いませんでした

 

「……さて、皆さん全員居ますか?迷子になっていたりしてませんか?」

 

「あのなぁナツ…お前が迷子になってたんだぞ」

 

「………気が付いたらネロが居なかったから」

 

「余はずっと奏者じゃない方の一夏と居たぞ?」

 

「ねぇ…まさかアンタって方向音痴?」

 

「其れは無いです、ただ此処がごちゃごちゃしてるだけです」

 

「「「「わかる」」」」

 

此れに関しては皆が同意する、どうして現代はこんなにも複雑な建物が多いのでしょう…IS学園でもそうでした、今でも良く迷ったりしてます。

 

「でっ…その大量の弁当は?」

 

一夏さんが引きつった表情で私が持っているお弁当を見る

 

「何か可笑しいですか?」

 

「「いやどんだけ食うんだよ/のよ‼︎」」

 

そんなに可笑しいのでしょうか?確かに一般的な武者よりは食べますが…其処まで驚く事でしょうか。

 

武者は戦闘を行う際に熱量(カロリー)を使用します、この熱量は劔冑を装甲している時の凡ゆる行動。

 

飛行、筋力増強等の身体強化、肉体の治癒、陰義の行使と戦闘行動に欠かせない機能全てにその熱量が必要なのです。

 

その為比較的、私達武者は良く食べます食べないと死にます。

 

 

 

 

 

そんな訳で漸く、私達は新幹線に乗る事が出来ました…北海道を結ぶ新幹線、と言うよりも新幹線自体が北海道には無かったので、最近新幹線が開通した事により移動手段が増えたらしいです。

 

其処から数時間掛けて北海道 函館市に着く様です。

 

「おぉ!奏者この椅子凄いぞフワフワだ!」

 

「はい、フワフワです…後もうちょっと落ち着いて下さい」

 

きゃっきゃっとはしゃぐネロを微笑みながら嗜める

 

「可愛い…」

 

「ぬっ?」

 

つい、声に出てましたか……

 

「いえ気にしないで下さい」

 

ガコンと車内が少しだけ揺れる、新幹線が発進しました



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第23話 篠ノ之束

一夏「それで……何でこんなに待たせたんのですか?浮気なんかして」

作者「………アレですガチで思い浮かばなかったのです…誠に申し訳有りません」


移動時間3時間弱、私達は新幹線の中に揺られながら漸く北海道の南端にある函館市に着くことが出来ました。

 

そしてさぁ旅行に行こうとしたその時でした…背後から何かがぶつかって来ました、そして聞き覚えのありすぎる声が聞こえて来ました…如何して此処に?

 

「いっちゃん久しぶり!」

 

そうISを造った張本人 篠ノ之束さんが居ました、まぁこれ自体は特に珍しくはないのですが今と言うか私のIS ネロがいる場所で其れをやられると

 

「ぬぅ!余の奏者に何をする⁉︎」

 

当然の様にネロは食ってかかってきます、其れでも束さんは気に留めません何故なら束さんだからです

 

「ん〜…君だれ?…あぁ…『Fateシリーズ(運命の機体)』のネロ・クラウディウスだね」

 

威嚇する様に束さんを睨みながら見るネロを見ながら、何か考える様な仕草をした後にそんな事を言って来ました…何で束さんがネロの事を知っているのでしょうか?

 

「あぁ…君達が言いたいのは分かるよ?その前にようこそ『彼方側』の織斑一夏君と鳳鈴音ちゃん、私達の世界へようこそ…そうだね〜詳しくは私の別荘で話そう?」

 

さて…此れは如何しましょうか、今の今まで現れなかった束さんが今になって現れそして、別世界から来た一夏さんや知らない筈のネロの事を知っていますし…さっき言っていたFateシリーズなるものも知りたいですし…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふふーん♪ようこそ私の別荘 兎さんハウスin函館へ♪」

 

「えっ…ぼろ…」

 

「なんか別荘と言うか…お化け屋敷?」

 

函館の外れにその束さんの別荘に行ったのですが…其れは別荘と言うよりも鈴ちゃんが言うようにお化け屋敷にしか見えない建物でした…何だか本当にお化けが出て来そうです。

 

「ほら束さんって一応世界から指名手配されてる身だからさこういった場所の方が都合が良いからね〜……まぁ大体束さんの趣味だけどね〜♪」

 

「あっ頭可笑しいんじゃないですか⁉︎おっおおおお化けが出たら如何するんですか‼︎」

 

私の絶叫を聞きキョトンとする一夏さん達ですが……ニヤリと悪い笑みを浮かべる束さんが私の手を握り

 

「まっ行こうか?」

 

「あぁぁぁ⁉︎」

 

束さんは酷い人です、何でこんなに嫌がっているのに無理矢理こんなお化け屋敷みたいな所に連れ込もうとするなんて束さんは鬼畜です

 

後ろからネロと一夏さん達が付いて来る。

 

 

 

お化け屋敷の中はそんなに汚くは無く、流石に別荘と言うだけ丁寧に清掃がされていました。

 

「あっ!束帰って来たの?」

 

そんな可愛らしい声と共に一人の着飾った桃色の髪の可愛らしい女の子が現れる

 

背はネロより少し位小さい位でしょうか?

 

そんな女の子が太陽の様な眩しい笑顔をわたしたちに振りまきながら此方に来ます…此れはヤバイです……鼻血が…

 

「……一夏、ネロテッシュだ」

 

「「ありがとうございます/感謝するもう一人の奏者よ」」

 

「あんたら大丈夫なの?」

 

「大丈夫です問題ないです/大丈夫だ問題ない」

 

「不安しかないわ…」

 

「そうだ!アストルフォ君!いっちゃん達に挨拶しよ?」

 

アストルフォ君と言われた女の子は頷きながら此方を見て

 

「僕の名前はアストルフォ、シャルルマーニュ十二勇士の一人、アストルフォだよ!」

 

そうニコリとアストルフォさんが微笑みながら言った



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第24話 抑止力の力

「シャルルマーニュ十二勇士アストルフォ?」

 

「アレだナツ、中世フランスの武勲詩に登場する騎士。シャルルマーニュのパラディンであり、イングランド王オットーの息子でローランやルノー・ド・モルトーバンとは従兄弟同士の仲…簡単に言えば英雄だな」

 

成る程…つまりは英雄なんですか……英雄?

 

「一夏さん…英雄と言うのは強者特有の雰囲気を纏っている筈です……正直に言えばアストルフォさんが英雄と言うのはにわかに信じ難いです」

 

間違い無く英雄に入るであろうお師匠様やその他の武者達に比べ、目の前にいるアストルフォさんは何というか……こう雰囲気等から町娘の方があっている様な気がします…

 

「うは〜酷いな〜まぁボク自身『オリジナル』のボクじゃないから仕方ないかも〜」

 

そう苦笑するアストルフォさんですが…本物?

 

「あー……此れはこの束さんが説明するよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私達はこの束さんのお化け屋敷にあるソファに腰を掛け、束さんの話を聞く事にしました。

 

 

「さて…皆座ったし、函館名物 幸せピエロのハンバーガーもあるし本題でも話すね〜、先ず一つ何で束さんが所謂平行世界のいっくん達…そして平行世界の束さんが造った文字通りのオンリーワンないっちゃんの機体『叢雲』ネロ・クラディウスの事を知っているかと言うと、まぁ…『見てたのさ』ずっとね…あんまりよく分かってない顔をしているね、でもしょうがないよ此れは束さんしか分からないからね〜…まぁそういう訳だよ」

 

「全然分からん」

 

「何言ってんのよ?」

 

「あは〜やっぱり皆理解してないらしいよ束?」

 

束さんの説明を聞いては見ましたが全く分かりませんでした、其れは一夏さんや鈴ちゃんも首を傾げる。

 

当然私も理解が出来ませんでした、流石は束さんです

 

こうなって当然とばかりの表情をしながらアストルフォさんは笑う

 

「まぁこうなるよね〜、束さんは天災だからね!でも…そんな大天災の束でも此れから起こる出来事には束さん…いいや、この世界だけじゃあ手の施しようがないのさ…だから…だからこそのFateシリーズ(運命の機体)!だからこそのいっちゃん達武者!だからこその君達別世界の住人達がいるのさ!」

 

「FateシリーズはISが発表した事で起きる女尊男卑に対する抑止力の為に開発した機体だったのさ…だけど皆が知ってると思うけど、女尊男卑は蔓延しちゃった…その原因こそ此れからこの世界に来る『最悪の敵』に備えての事だったのさ」

 

「最悪の敵?」

 

「そうだよ、Fateシリーズは知らずの内に対女尊男卑から対最悪の敵に性能等が変わっていったのさ…まぁその為に必然的に女尊男卑は邪魔になるのさ、だから近々起きるよ」

 

「起きる?何が……まさか」

 

察したのだろう違う世界の織斑一夏(わたし)が冷や汗を流しながら最悪の事態を口にしようとする…いや私や織斑一夏さんだけでは無いこの場にいる全員が察してしまった。

 

「そうだよ女と男の戦争が起きるんだよ!」

 

どうやら…私の知らない内に束さんは随分と変わってしまったらしい、この発言をしながら笑うだなんて、まるで狂人ではないですか。



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