仮面ライダーデュークMAGI 黄金の果実争奪戦 (カズミン)
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設定(ネタバレ注意!!)

登場人物

リョーマ・スプリングフィールド

イメージCV:潘めぐみ、青木玄徳(青年時)

本作の主人公。一人称は「僕」または「私」。

魔族に村が襲われた際にヘルヘイムの森に迷い込んだ経験からヘルヘイムの森の研究を始める。

事件後はマサチューセッツ工科大学に飛び級入学し、そこで講師として来た真木と知り合い、真木の勤める会社の会長を通じて世界中の著名な科学者・研究者と知り合い、彼らと協力してヘルヘイムの研究をしている。

現在は麻帆良学園大学部の生徒戦極龍馬として学校に通う傍ら、香川研究室を隠れ蓑にヘルヘイムの森の研究を続けている。

 

真木清人

イメージCV:神尾裕

とある大企業に勤める研究者。

マサチューセッツ工科大学で講師を務めた際にリョーマと知り合い、意気投合し、ヘルヘイムの森の存在を知り、自身の勤める企業の会長を紹介した。

プロローグでは来日したリョーマを車で麻帆良学園へと送った。

 

香川英行

麻帆良学園大学部で教鞭をとる教授。

リョーマらと共にヘルヘイムの森の研究をしており、自身の香川研究室を隠れ蓑に使用している。

 

園咲琉兵衛

麻帆良学園年に隣接している風都市で博物館を経営している著名な探検家。

家族思いの良き夫、良き父であり、週末は妻と二人の娘と息子、長女の婿に手料理を振舞っている。

リョーマらに出資しており、戦極ドライバーが完成したばかりの頃にヘルヘイムの森の調査に妻の文音と共に同行した。

 

 

麻帆良学園理事長

NASA・ロシア連邦宇宙局を始めとする国内外の宇宙開発組織とのコネクションを持っている。元宇宙飛行士であり、とあるエネルギーの研究を行っている。

真木が務めている企業の会長を通じてヘルヘイムの森の存在を知り、リョーマらに協力している。

 

天ノ川男子高等学校校長

理事長の教え子で、リョーマの協力者の一人。

理事長の秘書とは反りが合わないが、互いに認め合っている。

最近結婚したばかりの双子の兄がいて、その妻の名は小夜子。

リョーマとは親しく、将来を楽しみに思っている。

 

榎田

小沢

沢口

ヘルヘイム研究に携わっている研究者達。

 

お祖父ちゃん(メルディアナ魔法学校校長)

スプリングフィールド兄弟の祖父。

メルディアナ魔法学校の校長で、リョーマがマサチューセッツ工科大学に飛び級で進学することを望んだため、コネを使い、入学試験を受けられるように取り計らった(※裏口入学ではない)。

 

スタンお爺さん

スプリングフィールド兄弟の家の近くに住む老人。

 

ドネットお姉ちゃん(フルネームはドネット・マクギネス)

リョーマのお祖父ちゃんの秘書。

 

ネギ

リョーマの双子の兄。

トラブルメーカー。

 

 

設定

戦極ドライバー

『仮面ライダー鎧武』の物と同一の物。

本来なら完成まで後10年は掛かるはずだったものの真木や小沢らの協力と豊富な資金と最新設備によって完成を大幅に早めることに成功した。

 

オリジナルアームズ

ドラゴンフルーツアームズ

ドラゴンフルーツロックシードを使用した形態。

変身時音声は「龍戟!ザン!ザン!ザン!」。

アームズウェポンは刀身がドラゴンフルーツの断面を模している薙刀型のピタヤ龍戟。

アーマー展開方式はドリアンと同様。頭部アーマーはレモンアームズの物に似ていいる。

※アームズウェポンの名称に付いている「ピタヤ」はドラゴンフルーツの別名。

 




1話に登場した沢口研究員の元ネタは仮面ライダーアマゾンズでトラロックに従事しているゲストキャラクターです。


潘氏をリョーマのCVとしたのは潘氏が演じた九衛門の雰囲気や声の感じがどことなくプロフェッサー凌馬に似ていたような感じがしたからです。








尚、第一期からはライダー、第二期の作品からは怪人を出す予定です。


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プロローグ

第2作目を始めました。
誤字脱字等があるかもしれないので、もしあった場合は教えてくれると助かります。


天を()

 

世界を、己の色に染める

 

その栄光を君は求めるか?

 

その重荷を君は背負えるか?

 

人は、己一人の命すら 思うがままにはならない

 

誰もが逃げられず、逆らえず、運命という名の荒波に押し流されていく

 

だが、もしもその運命が君にこう命じたとしたら…?

 

『世界を変えろ』と、

 

『未来をその手で選べ』 と、

 

君は運命に抗えない

 

 

 

 

だが…

 

 

 

世界は君に託される

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あるところに英雄とある王国の王女がいた。

 

悪の魔法使いや秘密結社が存在した。

 

欲に(まみ)れた政治家がいた。

 

英雄はお王女を悪の魔法使い達から救い出すものの、欲に塗れた政治家は女王を謂れ無き罪で捕らえ、その命を奪おうと企んだ。

 

だが、英雄は仲間と共に再び王女を救い出し、王女と結ばれた。

 

争いこそは続いてはいたものの、王女はイギリス・ウェールズにある小さな村に於いて双子の赤子を産み落とした。

 

然れど直ぐに英雄と共に王女も行方知れずとなってしまう。

 

双子の赤子を遺して。

 

それから三年が経った............

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1996年冬

 

イギリス・ウェールズにある小さな村は燃えていた。

 

 

 

 

村人の多くは物言わぬ石となり、生き残った村人達も村に蠢く魔物達によって一人ずつ石にされていった。

 

黒髪の少年も生き残った村人の一人だった。

 

 

 

 

~SIDE黒髪の少年~

「はぁはぁ、はぁはぁ......。」

僕は走っていた。

「リョーマッ!早く来いっ!!」

「大丈夫だ!俺たちがついてる!」

僕と同じように石にならなかった大人たちに連れられて。

 

 

 

~黒髪の少年(リョーマ)回想~

それは突然だった。

僕や村のみんなは何時ものように平穏な一日を過ごしていた。

僕は父に会うために危険な真似を繰り返す双子の兄ネギを探して何時ものよう大人たちに連れられて村から出かける準備を家でしていた。

 

 

僕は兄と違い、父や魔法には興味がなかった。

父は英雄と言われているらしいが、僕や僕のお祖父ちゃん、スタンお爺さんからすればただの人殺し、大量殺人者だ。

スタンお爺さんに当時の映像を見せてもらったことがある。笑いながら広域殲滅魔法を放っているそれを見て、僕の中で父=快楽殺人者という公式が生まれた。

魔法も僕からすれば進化することのないつまらない存在だ。

アレンジはできてもただそれだけ。魔法をその身に取り込む闇の魔法とやらも存在するらしいが、昔作られたものただ使っているだけで面白みのないと思っている。

まあ、年齢詐称薬や転移魔法には利便性もあって使えると思うが...。

それと違い、科学には無限の可能性がある。

何れは魔法を凌駕することができると僕は思っている。

そう思ったのには理由がある。

僕はお祖父ちゃんに連れられてウィーンにまでにオーケストラを鑑賞しに旅行に行ったことがある。その時に車、飛行機、信号機、電車などたくさんの物を見た。

そして、その時に参加した科学実験教室に参加して楽しいと感じた。

それから僕は科学にのめり込み、お祖父ちゃんに強請って科学に関する色々な本を買ってもらった。

そして、本から多くの知識を吸収していき、村の子供たちや一部の大人たちからは気味悪がられていた。

 

僕は何れ、科学が魔法を淘汰し、魔法は衰退して行くと感じた。

こういった考え方の違いから兄とは反りが合わなかった。

喧嘩することも多いが大抵は兄が一方的に僕の考えは間違っていると言って捲し立て、僕が右から左へ聞き流すといったことだが。

 

 

準備が整い、兄を探しに行こうと家の外に出たその時、ある民家が燃え上がった。

その直後に村の至る所から火の気が上がり、魔物たちが現れ、村のみんなを石に変えていった。

 

~回想終了~

 

 

僕は魔物に石に変えられそうになったが、一緒に兄を探しに行くはずだった村の大人に助けられて逃げ出した後、同じように生き残った3人のおじさんと共に何とか村を脱出し、森の中に逃げ込んだ。

 

「ここまでくれば安全だろう。」

「ああ。」

「しかし、これから如何する。」

「此処が見つかるのも時間の問題だからな。」

おじさんたちはこれからどうするか話し合っていた。

 

 

「おい......。ありゃあなんだ?」

おじさんの一人が何かに気付き指を刺した。

「どうした.......、何だあれっ!」

「魔法陣......、じゃねえなぁ。」

他のおじさんのびっくりした声に驚き、僕はそこを見た。

 

そこにあったのは、

 

 

 

 

 

「・・・・・・チャック(・・・・)?」

 

 

SIDEOUT

 

 

「なんだこれ。」

「知るか。」

三人の村人とリョーマは空中に開いているチャックに近づいていった。

4人がチャックの前までたどり着き、チャックの中をのぞき込むと、今いる森とは違う道の植物が生い茂る森が広がっていた。

「とりあえず、この中に入って身を隠そう。」

「だけど、」

「そうだな。ここにいても見つかっちまう。」

「むぅ...。それもそうだな。リョーマ、俺たちの後に続くんだぞ!」

「分かった。」

4人はチャックの中へと入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

それが運命の分かれ道になるとも知らずに......。

 

 

 

 

 

SIDEリョーマ

チャック?の中に入ると森が広がり、不思議な果実が実った木々が生い茂っていた。

おじさんたちと不思議な森の中を探索する中で僕は木に実っていた果実を一つ千切ってみた。

すると何故か食べてみたいという衝動にかられた。

「っ!」

僕は咄嗟に果実を放り捨てた。

「なにこれ......。」

僕は放り捨てた果実を見つめ、言い表せない恐怖を感じた。

 

「なんだこれ...、すごく......、うまそうだ...。」

その声を聞いて振り向くとそこには......。

 

 

 

 

 

 

 

果実を口にしている三人のおじさんがいた。

「「「ウッッ!グァァァァッ!!!」」」

次の瞬間、おじさん達は植物に覆われていき、怪物に変わってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

気づいた時には走り出していた。

後ろを振り向かず、ただひたすら走っていた。

チャックが目前につくと、僕は息を整えるために歩き始めた。

そして村から逃げ出した時から背負っていたリュックを開き、森の植物と果実を採取してリュックの中に入るだけを締まっていた。

それがいけなかったのか、気づいた時にはチャックは閉じてしまっていた。

僕は落胆し、その場に座り込んでしまった。

それから少し経った後、視線を感じて後ろに振り向くとそこには黒い蛇がいた。

 

 

 

 

それからのことはあまり覚えていない。

気づいた時には病院のベットの上にいた。

隣にはお祖父ちゃんとお祖父ちゃんの秘書のドネットお姉ちゃんがいた。

お祖父ちゃんの話では、森の中で倒れているところを保護され入院し、三日間も眠っていたらしい。、

僕はお祖父ちゃんとドネットお姉ちゃんに何があったかを話した。

魔物に襲われたこと、チャックのこと、チャックの向こう側にあった森のこと、森の果実のこと、果実を食べたおじさんたちが怪物に変貌したことを。

 

最初はお祖父ちゃんとドネットお姉ちゃんも恐怖から見た幻覚だろうと思っていたが、僕が背負っていたリュックの中に入っていた植物と果実を見たことで現実に起こったことだと理解してくれた。

 

1か月療養した後、お祖父ちゃんにメルディアナへの入学を薦められたが、僕は拒否し、マサチューセッツ工科大学に飛び級入学し、それと同時に森と果実に関する研究を始めた。

 

そして事件から半年が経った頃には既に僕の心には森への恐怖心は無く、代わりに森への好奇心が多く占めていた。

 

SIDEOUT

 

 

2002年7月

 

日本・東京 羽田空港

 

一人の青年が飛行機の昇降口から出てきた。

「兄さんは卒業式の真っ最中かな。」

青年は空港から出ると青年の前にビートルという古い車種の車が停車した。

車から眼鏡をかけた男性が顔を出した。

「お久しぶりです。ドクター真木。」

青年がそういった直後、車から眼鏡をかけた男性が顔を出した。

「ええ。久しぶりですね。香川君や榎田君達も迎えに来たがっていましたよ。」

「そうですか。」

「まあそれはともかく、乗ってください。会長から貴方を送るように言われているので。」

「そうですか。では。」

青年が助手席に乗り込むと、真木は安全確認をしつつ話しかけた。

「ヘルヘイムの植物が単体で成長し、樹齢を重ねた通称・世界樹の研究のために麻帆良に滞在する。そうでしたね。」

「ええ。」

「では、行きましょう。」

そう言うと同時に真木が運転する車は空港を離れていった。

 

 

 

ビートル車内

 

空港を離れ、人通りの少ない道を走っていると、車内は急に煙に包まれた。

キキィッッ――――!!

「いつも車の中でソレ(・・)をやるのはやめてください。危険です。」

真木は助手席に文句を言いながら顔を向けると、そこには先ほどの青年の姿はなく、少年の姿があった。

「――――――――――――――プロフェッサーリョーマ(・・・・)

 

 




世界観と今話に登場若しくは名前が出た登場人物の補足説明です。



世界観
「魔法先生ネギま!」の世界の「仮面ライダー鎧武」のヘルヘイムの森の植物に理由のない悪意により、侵略されている世界。
「ネギま」の世界が主軸となっているため、ユグドラシル・コーポレーションは存在しておらず、ヘルヘイムの森の存在は魔法使いには認知されていない。鎧武の世界同様2023年頃には完全にヘルヘイムの森に飲み込まれる。


登場人物
リョーマ(フルネームはリョーマ・スプリングフィールド)
今作の主人公。
1996年当時から天才児であり、村の子供たちと一部の大人からは気味悪がられて嫌われていた。

ネギ
リョーマの双子の兄。
トラブルメーカー。

お祖父ちゃん(メルディアナ魔法学校校長)
スプリングフィールド兄弟の祖父。
メルディアナ魔法学校の校長で、リョーマがマサチューセッツ工科大学に飛び級で進学することを望んだため、コネを使い、入学試験を受けられるように取り計らった(※裏口入学ではありません!!!)。

スタンお爺さん
スプリングフィールド兄弟の家の近くに住む老人。


ドネットお姉ちゃん(フルネームはドネット・マクギネス)

真木(フルネームは真木清人)
リョーマと共に森の研究に携わる研究者。とある大企業に身を寄せながらほかの研究者と連携しながらヘルヘイムの研究を行っている。
森に「ヘルヘイムの森」と名付けた張本人。
リョーマとはマサチューセッツ工科大学に特別講師として教鞭を執ったときに出会い、研究している。

香川
真木同様にリョーマと共に森の研究に携わる研究者。
麻帆良学園大学部で勤務している。

榎田
真木同様にリョーマと共に森の研究に携わる研究者。
子持ちの未亡人だが、現在は麻帆良学園大学部で勤務するフランス人考古学者と交際中。

黒い蛇
ヘルヘイムの森でリョーマに視線を向けていた蛇。

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第一話

※戦闘描写がありますがうまく書けていません。ご了承ください。
 オリジナルアームズが登場します。



2002年9月1日

リョーマ・スプリングフィールドは麻帆良大学の敷地内にある香川研究室にいた。

研究室と銘打っているものの、実際には敷地内に建てられた地上5階、地下15階の大きな研究施設なのである。

他の研究室から不満があるのではないかと思われるが、香川英行教授の人望や実績もあり誰も文句をいうものもいない。

この研究室で行われている研究の内容は学園長でも知らない。

正確には表向きの研究内容が報告されており、本来の研究であるヘルヘイムの森の研究に関する情報を知る学園関係者は学園の理事長とその腹心にのみに限られている。

 

~SIDEリョーマ~

僕は年齢詐称薬を使用して青年の姿でヘルヘイム研究の共同研究者である香川教授の研究室にいる。

他にもスタッフがいるが、現在は実験用の器材の調整を行っている。

ちなみに、僕が何をしているかというと、

 

 

 

 

 

 

 

 

「カメラはちゃんと回ってるみたいだね。」

ビデオカメラで自撮りしてる。

念のため言っておくと僕はナルシストではない

 

…………

 

 

…………

 

 

…………

 

 

…………と、思いたい。

 

 

「2002年9月1日。今日は先日完成したばかりのロックシード、識別番号(シリアルナンバー)L.S.-14(イチヨン)、ドラゴンフルーツロックシードの性能テストを行う。」

そう言うと僕はデスクの上に置いてある試作型戦極ドライバーと紅いロックシードを写した。

 

 

 

戦極ドライバーは世界でも有数の頭脳を持つドクター真木や香川教授、小沢女史らの協力と最新鋭の設備と技術の使用によって開発にかかる時間を大幅に短縮することに成功し、10年前倒しで完成することができた。

 

 

 

 

「プロフェッサー。」

一人の女性が話しかけてきた。

「ん?何だい湊君?」

話しかけてきた女性の名前は『湊耀子』。

この大学に通う学生で今年入学したばかりだ。

彼女は去年の8月に夏季休暇を利用してウェールズへと海外旅行に来ていたのだが、そこで偶然クラックを発見し、好奇心からその中に入ってしまったんだ。

 

 

 

 

どこかで聞いた話だね。( ̄∇ ̄;)ハッハッハ

 

 

 

 

その時、僕は偶然ヘルヘイムの森にいた。何故かというとウェールズに発生していたクラックの維持に成功したため、研究班とその護衛班を引き連れて完成したばかりだった戦極ドライバーの試作型と簡易型の実地試験とヘルヘイムの調査を行うためだった。

 

 

~リョーマ回想~

 

「ん~、インベスがいないねぇ。」

僕はその時、戦極ドライバーの実戦データを採るためにインベスを探して研究班と護衛班を連れてヘルヘイムの森を探検(?)していた。

「リョーマ君。今日はもういいんではないかね。戦極ドライバーに実装した果実のロックシード変換機能のテストは無事成功したわけだからね。それにクラックも不安定な状態でいつ消滅するかもわからないんだ、ヘルヘイムの調査は日本の麻帆良にある世界樹の木の根を利用して香川君と真木君が人工クラックを作ってからでも良かろう。引き返そう。」

引き返そうと提案したのは今回の調査に同行していた出資者で著名な探検家でもある園咲琉兵衛氏だ。

「でもあなた。今回のテスト行わないと、今後の計画にも支障をきたすわ。ロックシードで召喚したインベスよりも森にいるインベスのほうが強力ですもの。森のインベスを倒せないと、アーマードライダープロジェクトの中止も検討しないといけないもの。」

琉兵衛氏の意見に反対したのは琉兵衛氏の妻で戦極ドライバーの制作に協力してもらった科学者の文音女史だった。

「う~む。確かに一理ある。どうするかね。リョーマ君?」

奥さんの意見を受けてどうするべきか迷った琉兵衛氏は僕に意見を求めた。

僕は二人の意見はどちらも正論だと思った。

文音女史の言う通り今回のテストは重要だが人工クラックが完成すればいつでもできると考え、今回は琉兵衛氏の言う通り引き返すことにした。

「そうですね。ひき「きゃあっ!!」kっ!なんだっ!」

僕が引き返そうと言い切る前に女性の悲鳴が聞こえてきた。

 

悲鳴が聞こえた方向を見ると、東洋人………日本人と思われる女性がインベスに襲われていた。

「どうやら、テストはできそうですね。」

園咲夫妻にそう言うと僕はインベスに向かって走り出した。

 

 

 

僕はインベスに飛び膝蹴りを喰らわせることでインベスを女性から遠ざけることに成功した。

「大丈夫かい?」

「え、ええ。」

女性は服は泥まみれになっているものの、ケガらしいケガはなかった。

「そう。それは良かった。」

僕は懐から戦極ドライバーを取り出し、お腹に押し当てると腰にベルトが装着された。

「そこから動かないで。」

さらに僕は上着のポケットから黄色いロックシードを取り出した。

 

 

そのロックシードはレモンロックシードといい、僕専用に設計したロックシードで、これを使用すると、データ収集・解析機能が付与される。

 

 

僕はロックシードを掲げると解錠した。

 

<レモン>

すると、頭上に鋼鉄のレモンが生成される。

「変身。」

さらに僕は戦極ドライバーのカッティングブレードを1回倒した。

 

その直後に頭上のレモンが僕の頭に覆い被さり、それで生じたエネルギーによって僕の体は青色のアンダースーツ・ライドウェアに身を包んだ。

 

<レモンアームズ!インクレティブル・リョ~マ!>

電子音声がなると同時に、鎧が展開され、展開が終わると同時に僕の右手にはフルーレ型アームズウェポンのレモーレが出現した。

 

それは、ヘルヘイムの森という神秘の森に、アーマードライダーデュークという高貴な戦士が姿を現した瞬間だった。

 

 

 

 

インベスの攻撃をかわしつつ、レモーレを振るい、インベスを軽く痛めつけて牽制していた。

インベスは本能的に僕の危険性を察知したのかすぐさま近くに実っていた果実を食べて紅いヤギのようなインベスへと姿を変えた。

 

ヤギインベスは頭の二本角をバネのように伸ばして攻撃してきたが、後ろに女性がいるため避けることができないため、レモーレを逆手に持ち、ナックルガードを使って弾いたり、剣先を利用して受け流すことによりで防いでいた。

 

その攻防が幾度も続いた後、僕はその状況を打開するために額のゲネティックシグナルを発行させ、インベスのデータ解析を開始し弱点を探し始めた。

 

そして、解析の結果、二本角で5回ずつ交互に攻撃が放たれた後、角が一度、元の長さに戻ることが分かったものの、女性の安全を考えて手を出せず、相変わらず膠着状態に陥っていた。

 

 

 

「彼女は私に任せなさい!」

その声に振り向くとそこには琉兵衛氏の助手を務めている轟響子さんいて、女性に寄り添い、その場から離れていった。

「これで何とかなるかな。」

僕は二本角の攻撃を防いだ後、角が元の長さに戻り始めるのと同時にレモーレを順手に持ち替えて駆け出し、カッティングブレードを1回倒した。

<レモンスカッシュ>

インベスの目の前まで来た瞬間にインベスが角を再び伸ばして攻撃してきたが、しゃがむことで躱し、黄色のエネルギーをレモーレを突き出した。

 

レモーレの剣先はインベスの額を貫いていた。

 

その直後にインベスはレモーレに込められていたロックシードのエネルギーにより、爆発を起こすのだった。

 

~回想終了~

 

その後、女性=湊くんは検査を受けた後、湊くんの今までの成績を見て興味を持った僕は彼女をスカウトし、事務処理能力と身体能力の高さから僕がスカウトし、僕の秘書兼ボディガードになったてわけさ。

 

「撮影は私が引き受けます。」

「それじゃあ頼むよ。」

僕は湊くんにビデオカメラを渡すと戦極ドライバーを装着して、ドラゴンフルーツロックシードを手に取った。

 

 

「起動実験を開始します。」

スタッフの一人の沢口くんがそう言ったのを確認すると僕はシミュレーションスペースに移動し、ドラゴンフルーツロックシードを解錠した。

<ドラゴンフルーツ>

頭上で限定クラックが開き、鋼鉄のドラゴンフルーツが出場したのを確認した僕はカッティングブレードを1回倒した。

<龍戟!ザン!ザン!ザン!>

ドラゴンフルーツの鎧が展開され、展開が完了すると同時に右手には刀身がドラゴンフルーツの断面を模している薙刀型のアームズウェポンであるピタヤ龍戟が出現した。

 

 

 

 

 

「戦闘テストを開始します。」

沢口君のアナウンスと共にスタッフがロックシードを解錠し、10数体のインベスが僕を包囲するように召喚された。

僕がピタヤ龍戟を構えると同時にインベスが一斉に襲い掛かり、僕は上空に飛び上がることで避け、着地と同時にピタヤ龍戟を突き出して召喚されたインベスの一体であるセイリュウインベスを貫き、続けざまにエネルギー刃を複数飛ばして、複数のインベスを倒しそれに怯んだ残りのインベスもピタヤ龍戟で切り伏せて倒していった。

 

最後に残ったのはヤギインベス一体のみだった。相手にとって不足はないな。

その言葉を合図にヤギインベスは角伸ばして攻撃してきたが、僕はピタヤ龍戟を回転させてそれを防ぎ、ゆっくり近づいていき、左手でカッティングブレードを2回倒した。

<ドラゴンフルーツオーレ>

紅いエネルギーを纏ったピタヤ龍戟で連続突きを放ち、ヤギインベスの角の攻撃に寸分違わず当てることで、ヤギインベスの角を完全に砕いた。

「チェックメイト。」

仮面の奥で笑みを浮かべると角を破壊されて怯んだヤギインベスに向けてピタヤ龍戟を振り下ろした。

 

 

 

 

 

 

「本日のすべてのテストを終了します。」

僕は沢口君のアナウンスを聞くとロックシードを外して変身を解除した。

それにしても、やはりヤギインベスは面白い。あの角は本当に興味深いな。

いっそのこと家で飼おうかな。

「プロフェッサー。」

僕がそんなことを考えていると湊くんが声をかけてきた。

「何だい。湊くん。」

「どうぞ。」

湊君は僕にタオルとア○エ○アスを差し出してきた。

「ありがとう。」

「いえ。」

僕はタオルとア○エ○アスを受け取ると汗を拭き、水分補給をした。

「湊くん」

「はい?」

「君に渡すものがあってね。」

「渡すものですか?」

「沢口くん、例の物を。」

僕は沢口君を呼ぶと、沢口君はラッピングされている箱を持ってきた。

沢口君から箱を受け取ると、僕はその箱を湊くんに渡した。

箱を開けたらどんな顔をするのかな?

「開けてみたまえ。」

「はい!」

湊くんが箱を開けるとその中にあったものは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「戦極ドライバー?」

箱に入っていたのはイニシヤライズ前の試作型戦極ドライバーだった。

「君専用に僕が設計したものだ。大事に使ってくれたまえ。」

「私専用...。」

ん?

 

 

 

 

 

湊君。なぜ顔が赤いんだい?

「後、これも渡しておくよ。」

そう言って僕は先ほどの実験で使用したドラゴンフルーツロックシードを湊君に手渡した。

「ありがとうございます、プロフェッサー!!」

 

 

 

 

だからね、何で顔が赤いんだい?

 

 

 

それに、テンションも高いし。

 

 

 

あと、何でロックシードを頬擦りしてるんだい!?

 

 




レモンアームズのアームズウェポンのフルーレの名称は本作オリジナルです。
レモーレとは「レモン」と「フルーレ」、さらに最近話題の「アモーレ」を組み合わせて考えました。
レモーレよりも前に考えていたのは「レモネード(レモン)」と「レイピア」を組み合わせた「レモネイピア」というものでしたが、よく考えると、レイピアではなかったため、没にしました。

オリジナルアームズのドラゴンフルーツアームズのアーマー展開方式はドリアンと同じです。頭部アーマーはレモンアームズの物に似ています。

アームズウェポンに付いている「ピタヤ」とはドラゴンフルーツの別名です。


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閑話 プロフェッサーのとある一日 PART1

今回はプロフェッサーのとある一日を書いてみました。
短いものをいくつかに分けて投稿します。


やあ。

僕の名前はリョーマ・スプリングフィールド。

実験時や戦闘時なんかは年齢詐称薬を使って大人の姿をしているんだけど、実年齢は数えで10歳の子供なんだ。

同僚からは「人類救済のための最後の希望」なんて言われてるんだよ、これでもね。

所謂、「身体は子供、頭脳は大人」ってところかな。

まあ、それは置いといて。

とりあえず、今日はドラゴンフルーツロックシードの性能テストを行った後の僕のとある一日を紹介しよう。

 

 

 

 

 

AM05:30

自宅

Pi!Pi!Pi!Pi!Pi!Pi!Pi!Pi!

「んみゅ?」

目覚ましアラームで眠っていた僕は目を覚ます。

Pi!Pi!Pi!Pi!Pi!Pi!Pi!P

僕はとりあえず、目覚まし時計を止めると、ベットを整えた後、寝室から出て洗面所へと向かう。

 

 

「フン、フン~(^^♪」

顔を洗い、髪形を整えた後は歯を磨く。ちなみに歯磨き粉はレモン味さ。

 

 

 

AM06:50 

自宅を出て近くの喫茶店へと向かう。

 

ちなみに自宅は麻帆良学園の理事長が僕名義で用意してくれたものだ。

僕名義といってもドクター真木が勤めている大企業の会長さんと園咲氏がコネを利用して用意した戸籍の麻帆良大学の学生で香川研究室の戦極龍馬18歳としてのだけどね。

 

 

 

プッ!プーーー!

 

僕が歩道を歩いていると後方からクラクションが鳴り、振り向いてみると赤いオープンカーが走行しており、僕の横まで来ると停車した。

運転席にはサングラスをかけた男性が座っていた。

「やぁ、戦極くん!」

男性はサングラスを外すと爽やかな笑顔で挨拶してきた。

「おはようございます。校長先生。」

僕はこの男性を知っている。

麻帆良学園にある天ノ川男子高等学校の校長を務めている人で、この学園の理事長の教え子だったらしい。

「おはよう。戦極くん。」

「なにか、ご用ですか?」

「朝食を食べにいつものところに行くんだろう。」

「ええ。」

「私もあそこに行こうと思っていたからね、乗せてあげようと思って声をかけたんだ。」

「では、お言葉に甘えさせてもらいます。」

僕は校長の車に乗り込むと出発する。

 

 

 

「研究の方は如何だい。」

「それなりに、ってところですかね。」

僕と校長は車内で暇つぶしの会話を楽しんでいた。

「香川教授達のおかげで研究は捗っているんだろう。」

「ええ。後10年は掛かると思った研究がかなりのペースで進んでます。時空間転移システムの完成も神崎君のおかげで来年の4月には完成する予定です。」

「そうか。よかったね。」

「ええ。」

校長は僕の研究・・・・・・ヘルヘイムの森の事を知っている。園咲氏の友人だった理事長経由で僕と知り合い何かと手助けをしてくれている人だ。

「そういえば、お兄さんが来年2月の上旬に赴任してくるらしいね。」

「ネギですか。そういえばそうですね。」

「気にならないのかい。」

「ええ。」

正直言ってあまり関わり合いになりたくない。

お祖父ちゃんから月に一度送られてくる手紙を見る限り、メルディアナの禁書棚に侵入を繰り返していたらしい。

お祖父ちゃんもネギをあまり構ってやれていないことに負い目を感じて見ないふりをしていたみたいだし。

はっきり言って、あいつに関わると面倒ごとに巻き込まれるのは目に見えているからね。絶対魔法バレするにきまってる。

「僕の兄は置いといて、校長のお兄さんの方は如何なんです。」

校長には双子の兄がいる。

幼いころに両親が離婚して苗字は母方の方に変わったらしいが。

「兄さんかい。実は恋人の小夜子さんと結婚してね。」

「おめでとうございます。」

「ありがとう。私の事ではないが本当にうれしく思うよ。」

 

 

そんな話をしていると、目的地が見えてきた。

 

 

 

 

 

 

 

喫茶店の看板には店名が書かれている。

 

 

その名は

 

『カフェ・マル・ダムール』

 

 




当分は本作の執筆をメインにしていく予定です。


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閑話 プロフェッサーのとある一日 PART2

AM07:10

喫茶店カフェ・マル・ダムール

この店は1981年創業の喫茶店で、店内奥の壁には絵皿が飾られていて毎年1枚ずつ増えている。創業21年目の現在は21枚の絵皿が飾られている。

僕や校長行きつけのこの店はマスターが作るスペシャルブレンドが評判で、1500円と値が張るものの、その味は絶品で1万円支払ったという人までいるほどだ。

そのため、常連客は多く、学園新聞にまで掲載されるほどだ。

ちなみに内装はカウンター席6席、4人掛けテーブル席3卓、店の奥まったところにある2人掛けテーブルが1卓で、少ない席の割にゆったりとしたスペースが魅力となっている。

 

 

 

カラン♪カラン♪

 

僕と校長は店内に入るとカウンター内側でコーヒーカップを磨いている眼鏡をかけた男性が僕らの方に顔を受けた。

「おはようございます。」

「こんにちは、マスター。」

僕と校長はこの店のマスターに挨拶した。

 

 

マスターの名前は木戸明。今年50歳で、昔はおニャン子クラブの大ファンだったらしいが、最近はモーニング娘。にハマっていて吉澤ひとみがお気に入りらしい。

 

ちなみに、20年以上見た目が変わっていないという噂があるが、真偽のほどは分かっていない。

 

「おはよ~♪センちゃんに速水ちゃん。」

マスターも陽気に挨拶を返してくれる。

センちゃんとは、マスターが僕に着けたあだ名だ。なかなか気に入っている。

「マスター、いつものを。」

「僕も。」

僕と校長は何時も頼むメニューを注文すると、カウンター席に座った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい、お待たせ。」

その声と共にマスターが僕らが注文したメニューをカウンターに並べた。

ちなみに僕が頼んだのは、トーストとベーコンエッグにブレンドコーヒーが付く850円のモーニングセット。

校長が頼んだのは、700円のミックスサンドと1500円のスペシャルブレンドだ。

 

カラン♪カラン♪

僕らが朝食を食べ始めるとスーツを着た男性が来店してきた。

「おはようマスター。」

「おはよ~♪嶋ちゃん。」

男性はこの店の創業当時から常連で、マスターの幼馴染の嶋護さんといい、嶋財団の総帥をしている。

「マスター、今日の体脂肪率は?」

「11.5%。嶋ちゃんは?」

「10.8%だ。」

マスターと嶋さんはいつも体脂肪競争をしているが、マスターが負け越している。

嶋さんはメニューを注文すると、僕の隣に座った。

 

ちなみに席順は

 

  マスター

   ↓

   ◎

  ―――――― ←カウンター

  ●●●○○○

  ↑↑↑

  校僕嶋

  長 さ

    ん

 

となっている。

 

 

「やあ、久しぶりだね。速水君。戦極君。」

「どうも。」

「おはようございます、嶋さん。」

嶋さんは僕らに声をかけてきた。

実を言うと嶋さんとはここ1年ほどはこの店では会っていなかった。

ここ1年、嶋さんは昼頃にこの店を訪れているらしいが、僕は朝方に来ることが多いというのがその理由だ。

「どうかね。研究の方は?」

嶋さんは店を見渡して客が他にいないことを確認し後、僕にそう問いかけてきた。

「順調です。嶋さんのところの人間工学研究所から提供された最新鋭の技術のおかげでARシステムが完成がかなり早まりました。本当にありがとうございます。」

「気にすることはないよ。我々が開発したライダーシステムにもARシステムの恩恵を与えられたことで、ライダーシステムのバージョンアップがかなり進んだからね。」

嶋さんは素晴らしき青空の会という世界各地に拠点が置かれている未知の脅威から人類を守るために結成された組織のリーダーを務めている。

青空の会では16年も前に試作型ライダーシステムがロールアウトされており、2000年には少量の量産に成功して、世界中の支部に1基ずつ配備されると共に、各地で人間を襲う魔族やインベスを討伐しているらしい。

そして昨年の試作型戦極ドライバーの完成を機に青空の会のライダーシステムにヘルヘイムの果実をロックシードに変化する機能を追加装備させたばかりだ。

ちなみに僕は今、日本に配備されている青空の会のライダーシステム一号機に装備されているの銃に変形する剣を参考に銃と剣の機能を兼ね備えた無双セイバーという武装を設計しており、今年の12月には試作品が完成する予定だ。

 

 

 

カラン♪カラン♪

「よお。マスター。」

「こんにちは。マスター。」

僕ら3人がマスターと会話をはさみながら朝食を食べ終え、コーヒーを飲んでいるとワイルドな風貌の男性と活発そうな女性が来店してきた。

「おはよ~♪ジロちゃんにゆりちゃん。」

ワイルドな風貌の男性は麻生次狼さんといい、この店の16年前からの常連であるとともに青空の会に所属する戦士でライダーシステム一号機の変身者を務めている。

活発そうな女性は麻生ゆりさんといい、次狼の妻で、この店でかつてアルバイトをしており、かつては青空の会の戦士として戦っていたが、子供を身籠ったことで現役を引退し、現在は育児に専念しているらしい。

また、次狼は人間ではなく、狗族という妖怪であり、当初は正体を隠して青空の会に所属していたものの、親友の男性ヴァイオリニストに諭されたことで、正体を明かした上でユリさんにプロポーズした後に結婚したって話がこの店の関係者の間では結構有名だ。

二人には現在、15歳になる長男と10歳になる次男、13歳になる長女のお子さんがおり、3人ともが半妖であり、次男が次郎の妖の血が最も濃いらしい。その次男は現在、京都にある関西呪術協会に預けられ、父親である次狼さんを超えるために修行の毎日であるらしい。

 

ちなみに、次狼さんの親友の男性ヴァイオリニストはヴァイオリンを弾かせれば右に出る者はいないといわれるほどの天才らしいが、自分の出演するコンサートを気分で出席しないなど、若いころは結構やんちゃしてたらしい。現在は結婚しており、奥さんの尻に敷かれ、生活のためにちゃんとコンサートに出るようになったらしい。まあ、奥さんとは今でもラブラブ、夜もその......、まぁ、ね...。

今は単独コンサートツアーの真っ最中で、奥さんとお子さんと一緒に世界中を飛び回っているらしい。

因みに、この奥さんは爵位持ちの魔族らしく、旦那さんに一族に伝わる鎧を結婚の記念にプレゼントしたらしい。

 

 

 

 

「よお。ハヤミン(・∀・)」

校長に気付いた次狼さんはニヤニヤしながら校長に声をかける。

ダンッ!!!

「私はっ、速水、速水公平だ!!!!いい加減にしろ!!!ブッドッヴァゾォ!!!」

校長・・・・・・速水校長はカウンターに拳を叩きつけると勢いよく立ち上がると次狼さんに向かって叫んだ。

「そうかそうか。悪かったな。以後気を付ける。」

「お前は何度も何度も、同じことを...。」

「落ち着きなさいって速水ちゃん。」

「止めるなマスター。もう我慢できん。次狼!!自分の言葉には責任を持ちたまえ!!君のその言葉は非常に軽い...、軽すぎるっ!!」

「分かった、分かった。」

 

 

 

 

「マスター、お会計。」

「はいはい♪850円ね。」

僕は次狼さんと速水校長のやりとりに呆れ、会計を済ませると大学部の香川研究室に歩いて向かった。

 

 

 




無双セイバーって、青空の会のライダーシステムのアレにそっくりだなってことで、無双セイバーはアレを参考に作られたって設定にしました。

ゆりはザンk...、ワタr.........、次狼さんと結婚した都合上、めぐみんとその弟の光秀は生まれていません。父親が違うので。


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閑話 プロフェッサーのとある一日 PART3

今回はネギま側のメインヒロインの一人が登場します。
書いていてぐだぐだになってしまった感じがしたので、何か思うところがあった場合はご指摘ください。


AM07:45

僕は今、カフェ・マル・ダムールに速水校長を置いて一人麻帆良大学に向かっている。

「う~ん...、次のロックシードはどんな果実がいいかな...。」

僕は次のロックシードの構想を練りながら、歩いていた。

すると、

 

「おいっ!あっちでインベスゲームやってるみたいだぜ!」

「まじかよっ!」

 

そんな会話がが聞こえてきた。

 

 

 

インベスゲーム

最近麻帆良学園都市で若者の娯楽として流行っているゲームだ。

その内容はロックシードで召喚したインベスを操作して、専用の戦闘フィールドの中で戦わせるというもので、何でもありのバトルゲームだ。

 

 

表向きは.........、ね。

 

 

 

実際にはクラックの出現頻度の多い麻帆良学園都市で野生のインベスが現れ、被害が出た時の隠れ蓑だ。

若者っていうのはデ○モンとか、ポ○モンとかが好きだしね。

ちなみに僕はデ○モン派なんだけどね。

 

 

若者たちは学園都市で唯一の錠前ディーラーからロックシードを購入している。

 

ちなみに値段は

・クラスDは5千円

・クラスCは1万円(C+は1万2千円)

・クラスBは1万円5千円

・クラスAは5万円

となっている。

 

 

クラスAがかなりの高額なのは販売されているロックシードで唯一上級インベスを召喚できるってのが理由の一つだね。

もう一つの理由としては入手確率できる確率が低いってことだけどね。

因みにクラスAで召喚する上級インベスは一種類ずつ固定されている。

僕の一品物のレモンの錠前は召喚できる上級インベスはヤギインベスで固定してあるんだ。初めて出会った時にひとめぼれしちゃったんだ(・∀・)ニヤ。

 

 

ん?

 

 

僕は視線を感じて振り向くと後ろに僕の金髪の美幼女がいた。

 

 

 

 

 

「リョーマァァ!!!貴様今、心の中で私を養女と言っただろぉ!!!!!!」

「やぁ、キティちゃん。(・∀・)ニヤニヤ」

彼女の名前はエヴァンジェリン・アタナシア・キティ・マクダウェル。

僕は親しみとからかいを込めてキティちゃんと呼んでいる。

「キティって呼ぶな!」

僕はキティの繰り出した飛び蹴りを躱すとキティの頭を撫でた。

 

 

彼女の正体は600年近い時を生きてきた吸血鬼の真祖(ハイ・デイライトウォーカー)だ。

闇の福音(ダーク・エヴァンジエル)の異名を持つ自称悪の魔法使い(笑)だ。

彼女は確かに人を殺してきたが単なる正当防衛だし、女子供を殺さないなんて公言しているような子が悪を語るなんて......、ね。

それに僕に言わせれば僕の父親のほうがよっぽど悪だと思うね。

だって、笑いながら広域殲滅魔法をぶっ放すような奴だよ?最悪自陣営にも被害をまき散らしてるにきまってる。

まあ、彼女はその父親にかけられた呪いでここ10年近くはこの学園から出られず、魔力も学園結界に奪われてほとんど普通の子供と変わらないんだけどね。

 

「キティって呼ぶな。」

キティは僕に向かって氷の矢を放った(・・・・・・・)。ちなみに事前に彼女が一般人用と魔法関係者用の二重の認識阻害結界を張ったから他の人は気づいていない。

それにしても何故僕の考えていることが分かるんだろ???

「魔力は戻っているみたいだね。」

僕はキティにそう言いながら、レモンの錠前を解錠した。

宙に現れたクラックからヤギインベスを呼び出して、インベスの角で防いだ。

「ふんっ、一時的なものだ。それは貴様が一番分かっているだろう。」

「まあね。」

 

 

僕は初めて麻帆良に訪れた時に父の行ったことの謝罪をするために彼女の家を訪れた。

彼女は謝罪を受け入れてくれたが、代価として自分にかけられた封印を解くために血を要求された。

僕はそれを承諾して血を吸わせるため、来ていた上着やシャツを脱いだ際、上着のポケットから零れ落ちたソレ(・・)を彼女が拾った時、彼女の封印が説かれたんだ。

 

それからは、彼女はソレを身に着けている間は彼女の封印は完全に解けた状態で行動できる。しかも、ソレを持っている間は魔力も全盛期以上に増え、さらに何故か解らないが魔力が感知できないようになったんだ。

その理由は分かっていないが、アレ(・・)の存在の検証のために作ったからアレの力の極々一部がソレに備わった......、と僕は推測している。

ちなみに最初に封印が解けた時に迷惑料として僕は彼女にソレを上げた。

彼女は逆に礼がしたいと言ってきたが、それを断った。

 

「それで、何か用かい。キティ?」

「お前はっ!ふんっ、まあいい。感謝しろリョーマ、デートのお誘いだ。付き合え。」

彼女はそういうと顔を赤くしながらそっぽを向いた。

「へぇ。たまにはいいか。新しいアイディアが浮かぶかもしれない。いつだい?」

「そうかっ!ンっンっ...、つ、つ、次の日曜の朝9時だ!お、お、遅れたらお前の血を吸い尽くしてやるからなっっ!」

「ふふっ。それはそれで興味はあるかな。まあいいや。次の日曜の7時だね。じゃあ、まあね。」

僕はそういうと彼女のおでこに口づけすると大学に向かって歩いて行った。

後ろでキティが叫んでいたみたいだけど、新しいアイディアを考えることを再開した僕はそれに気付くことはなかった。

 

 

ちなみにその後、僕は無事に麻帆良大学に着き、お昼頃まで香川研究室で戦極ドライバーの量産化に向けた資料の作成を行った。

 

 

 

 

 

 

 

おまけ その後のキティ

「フハハハハハッ!!!ハ~ハッハッハッハッ!!!やった!やったぞ!ついに、ついに誘えた。..................ハッΣ(゚□゚;)」

し、し、しまった。

わ、わ、わ、私としたことが。

私は周囲を見渡すと誰も私に気付いていないことに安堵した。

こんなところを見られたら町も歩けん...。

 

 

 

私がリョーマと出会ったのはあいつが麻帆良に来てすぐの事だった。

腕に人形を乗っけた眼鏡をかけた変な男を連れて私の家まで乗り込んだと思ったら、いきなり土下座してきたんだ。

いくらなんでも驚いた。

そして奴が、ナギの息子の片割れだと知ると私は憤りを感じたものの、ジジイ共に文句を言われず、合法的に封印を解くために謝罪を受け入れて血を要求した。

私は死ぬ手前ぐらいまで吸い尽くしてやると軽く脅してみたが、あいつは簡単に了承して服を脱ぎだしたため、少しの間唖然として間抜け面を晒してしまった......、私としたことが...。

私が気を取り戻したのはあいつの上着から何かが零れ落ちた時だった。

私は奇妙な力を感じたソレを拾い上げた。

それと同時に自分の中の枷が外れていくのを感じた。

・・・・・・完全に枷が外れ、力が解き放たれた瞬間、私は柄にもなくガキのようにはしゃいで家の中を走り回ってしまった、......い、今思いだしても恥ずかしい。

まあ、その時の私の姿を見たのは眼鏡の男と茶々丸、それと私の封印が解けたことで動けるようになったチャチャゼロだけだったがな。

・・・・・・・・・はっ!いかんっ!!ハカセに頼んであの時の茶々丸のメモリーを消さなくては!!!!!

 

ンっ!ンっ!

それはともかく。

そのあと、ソレをあいつから譲られ、その例をしようと思ったが断られた。

その時あいつは

「僕は貴方に借りを作ったわけじゃない。僕は僕の父親が犯した罪を償っただけさ。気にしなくていいよ。」

笑いながらそう言った。

その無邪気な笑顔を見て、私はあいつに、リョーマに惚れてしまった。尻軽女ではないつもりだったんだがな。

それ以来、私はリョーマを家に招くようになり、あいつも私を名前で呼ぶほど仲良くなった。

 

 

 

私はあいつに惚れた経緯を思い出しながら、腰に着けていたソレ、赤い錠前を外して手に持って見ながら、家に帰るために歩き出した。




ネギま側メインヒロインの一人は雪姫です。
ちなみにこの物語ではエヴァは過去でUQの主人公の刀太と出会っていない設定です。
つまり、エヴァは刀太に恋愛感情を抱くこともなく二人の関係は親子または姉弟のようなものということです。

ちなみにライダー側のメインヒロインは耀子です。
ライダー側でも何人かヒロインにする予定です。


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閑話 プロフェッサーのとある一日 PART4

PM13:30

麻帆良大学 香川研究室

「ふぅ。次は時空間転移システムの調整か。」

僕は午前中に戦極ドライバーの量産化に関する資料をまとめ終え、素晴らしき青空の会から提供されたマシンに時空間転移システムを組み込むためにシステムの調整を行うために僕専用のデスクを離れ、提供されたマシン イクサリオン が置かれた次世代システム開発室へと向かった。

 

 

「戦極くん。」

開発室へ向かうため廊下を歩いていると後ろから香川教授から声をかけられた。

「何ですか。香川先生。」

後ろを振り返ると香川先生の隣には暗い雰囲気の学生がいた。

「最近碌に休んでいないだろう、今日はもう帰りなさい。」

「待ってください!今日中に時空間転移システムの調整を終えなければっ!!」

「安心したまえ。そっちの方は私とこの高見士郎くんがやろう。私たちの専門だからね。」

「・・・・・・・分かりました。」

「帰って寝るといい。気を付けて帰るように。」

 

 

 

PM19:00

僕は香川先生に言われたとおりに家に帰ろうとした(・・・・・・)

 

 

 

 

 

 

そう、帰ろうとした。

 

 

つまり、僕は今現在家にいない。

 

 

 

それでは今、僕がどこにいるかというと、

 

 

 

 

 

ヘルヘイムの森にいた。

 

 

なぜ僕がヘルヘイムにいるかというと、自宅近くの路地裏でクラックを発見したため、クラックが閉じ始めるまでインベスがクラックから出て暴れないようにヘルヘイム側からインベスの流出を防いでいた。

 

 

『ハァァァ!』

僕はインベスの攻撃を受け流しつつ、武器のフルーレで斬りつけ、インベスを蹴り飛ばした。

<レモンスカッシュ>

僕はレモーレでカミキリインベスの体を貫いた。

インベスの体を貫いているフルーレを引き抜くとそのインベスを下級インベスが密集しているところへ放り投げると同時に、そのインベスは爆発し、下級インベス達もその爆発に巻き込まれ、連鎖的に爆発していった。

「はぁ......、はぁ......。」

僕はインベスの連鎖爆発を見届けると右膝をついた。

 

最初のインベスを倒してから約5時間。さすがにきつい。

しかしそれでも僕を取り囲むようにたくさんのインベスがいた。

 

<キウイ>

僕はキウイの錠前を取り出すと解錠するが、

「ムンッ!!」

ヤギインベスに角で錠前を持った右腕を攻撃され、僕は錠前を落としてしまった。

それと同時に周囲のインベスが一斉に襲い掛かってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

<イ・ク・サ・ナ・ッ・ク・ル、ラ・イ・ズ・ア・ッ・プ!>

その音声が流れた後、僕を襲い掛かってきたインベスの一部が強い衝撃破を喰らって爆散した。

それに警戒したインベス達が動きを止めた隙に僕はすかさずスイカの錠前を取り出して解錠し、僕の頭上からとても大きな鋼鉄のスイカが降ってきた。

<スイカ>

<スイカアームズ!大玉!ビッグバン!!>

僕はスイカアームズに身を包むとそのままゴロゴロと転がり、残りのインベスをプチプチと潰していった。

 

 

 

 

僕は変身を解除すると崩れ落ちた。

 

 

「さすがにきついな。」

僕は、傷付き疲れ果てた体を無理に起こし、衝撃波が飛んできた方向に目を向けた。

 

そこには聖職者の法衣のような白い鎧を身に纏った戦士がいた。

 

 

仮面ライダーイクサ セーブモード

それがアーマードライダーシステム、通称ARシステムの原点となった青空の会が開発したライダーシステムであり、僕の窮地を救った戦士の名だった。

 

 

イクサがこちらに向かって歩き始めると変身が解除され、腰のイクサベルトが消えていった。

 

イクサに変身していた人物の顔には見覚えがあった。

「大丈夫か、リョーマ。」

渋い声でそう言ったのは青空の会の戦士である次狼さんだった。

「ほら、しっかりしろ!」

僕を乱暴に、無理やり立たせながらも、次狼さんは肩を貸してくれた。

「そろそろクラックが閉じる。」

次狼さんは僕にそう言ってクラックの方に目を向けた。

そこには閉じ始めたクラックがあった。

「僕を置いて早く出てください!」

僕は次狼さんにそう進言したが、次狼さんはそれを無視してクラックとは反対方向に僕を連れて向かった。

「フッ、安心しろ。」

次狼さんは不敵な笑みを浮かべながらそう言い、それから少し歩き続けた。

 

次狼さんにつれられた僕の眼前には一台の白いマシンが停まっていた。

「これは...、」

「香川達が急ピッチ時空間転移システムの調整を終わらせて組み込んだんだ。」

「イクサリオン!」

それが僕の眼前にある、そして本来は僕が改造するはずだったマシンの名前だった。

「それは前の名前だ。今の名はネオイクサリオンだ。」

 

 

 

次狼さんの話はこうだ。

香川教授に完成したばかりのネオイクサリオンの試運転を頼まれたらしい。

そして時空間転移システムを起動させてヘルヘイムへの転移が成功すると、森の中を調査しており、1時間ほど前に僕がインベスと戦っているのを発見し先ほどの衝撃波・・・・・・ブロウクンファングを放つまでは他のインベスが僕のところに向かうのを阻止していてくれたらしい。

 

 

「さて、帰るぞ。ゆりも待ってるしな。」

「このお礼は必ずしますよ。」

「フッ、そうか。だったら、マスターのコーヒーでも奢ってもらおうかな。」

そういうと次狼さんはネオイクサリオンに跨り、僕は次狼さんの後ろに抱き着く形で座った。

 

 

その後は時空間転移システムでヘルヘイムから出た後、次狼さんによってカフェ・マル・ダムールに連れてこられ、結局その日はマル・ダムールで眠ることになった。

 

これが僕の今までで一番ハードな一日だ。

 

 

P.S

ネオイクサリオンで帰ってくるとき、目が回って酔ってしまった。

正規のロックビークルを完成させるときは改善しよう......。

 

 




平成ライダー側のヒロイン等の募集をメールで行います。
詳しくは活動報告を見てください。


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第二話

リョーマ宅

2002年12月24日クリスマスイブの昼、リョーマ・スプリングフィールドは本来の子供の姿でリビングのソファに腰かけながら本を読んでいた。

「たまには家でのんびり過ごすのもいいな。」

リョーマは学園が冬期休暇に入ったのを機に書斎の読んでいない小説を読み漁っていた。

 

 

ピンポーン

「ん?」

チャイムの音が鳴り、リョーマは本にしおりを挟んでから玄関へ向かった。

 

「やあ。」

リョーマが扉を開けると白いスーツで眼鏡をかけ、無精髭を生やした男が立っていた。

 

 

~SIDEリョーマ~

僕の目の前には眼鏡をかけ、センスのない白スーツを着た髭面眼鏡の不審者が立っていた。

「誰だい、君は?」

不審者は僕の言葉に驚き、一瞬だけ間抜け面を晒したが、すぐに苦笑した。

「ハハハ......、ひどいな。僕の事を忘れてしまったのかい。」

「君のような不審者の顔なんて知らないね。」

「ひどいな。君のお父さんの友達だったタカミチ・T・高畑だよ。」

「ふ~ん......。」

「ずっと君の事を探していたんだ。あの事件以来、君の行方が分からなかったから心配したが、二週間前程に偶然、君の姿を見つけてね。それから一週間調査を重ねて君が魔法薬で青年の姿になり、戦極龍馬という名前で麻帆良で大学生として過ごしているとことが分かってね。一週間ほど前から君を見守っていたんだ」

「見守る?( ̄∇ ̄;)ハッハッハ、監視するの間違いだろう。」

「どういう意味だい?」

「君が言った通り、ここ一週間ほど自宅と麻帆良大学、それと僕の行きつけの店以外のところでは常に誰か...、いや君か......、君の視線を感じていた、つまり君はストーカーってことだろう?」

「なっ!ぼ、僕は見守っていただけだ!!!」

不審者...、高畑は狼狽し、そう叫んだ。

「( ゚Д゚)ハァ?ストーカーは皆そういうんだよ。帰ってくれ、君には何の興味もわかない。」

僕はそういうと踵を返しリビングに戻るために廊下を歩き始めた。

 

 

 

 

「待つんだ、リョーマ君っ!!」

高畑は僕を追ってズカズカと入ってきた。

「何だい?まったく...。」

不法侵入だ。

そう心の中で呟きながら振り向くと高畑に視線を向けた。

「君には来年赴任してくる双子の兄のネギ君の受け持つ女子中等部2-Aの副担任をやってもらいたい。」

「なぜです?」

「ネギ君の最終課題のためと、君の修業のためだ。」

「くだらない。そもそも僕はメルディアナに入学すらしていないんだ。そんなことをするつもりは微塵もない。」

「なっ!何故だ、リョーマ君!!!君はお父さんのような立派な魔法使い(マギステル・マギ)になろうとは思わないのか!!!!!」

僕はその言葉を聞いた次の瞬間、

「ハハハハハハ!ハハハハハハッ!!!!!立派な魔法使い?正義の名に酔いしれている自分にとって都合のいいことだけを正義と言って疑わないバカな大人になれっていうのかい?それとも父親のような大量殺人鬼にでもなれって?くだらない、実にくだらない。」

「なっ!大量殺人鬼っ!!!!なんていうことを言うんだ、リョーマ君!!!!!!お父さんに謝りなさい!!!!」

高畑はそう怒鳴ってきたが僕はソレを無視し、リビングに戻るとソファに座り込んだ。

~SIDEOUT~

 

 

「事実だろう?僕が見た映像には仲間の中の2人と一緒に笑いながら、たくさんの人を殺していたんだからね。」

「それはっ!!戦争だったんだ!!!仕方のないことだろうっ!!!!!」

「戦争?まあたしかに戦争では敵は倒さなくてはいけない。」

「そうだっ。」

「だが、それと笑って人を殺すのは話が別だ。」

「そr「やぁ、お邪魔するよ。リョーマ君。」は、っ!!」

 

リョーマが声の聞こえた方に視線を向けるとそこにいたのは、速水校長と胡桃を掌で弄っている強面の男性、

 

 

 

 

そして、初老の眼鏡をかけた黒髪の男性とブローチを付けたロマンスグレーの髪の男性だった。

 

 

~SIDEリョーマ~

僕は聞き覚えのある方へ視線を向けるとそこにいたのは、

 

 

 

 

「り、理事長!な、なぜここにっ!!!」

朗らかな笑みを浮かべた麻帆良学園の最高責任者である我望光明理事長とその秘書兼ボディガードの立神吼、速水校長と京都大学の江本州輝教授の4人がそこにはいた。

「何故?君は妙なことを聞くね。此処は私がリョーマ君のために用意した家で、私は彼の保護責任者だよ?彼の様子を見に来ることに何の問題があるのかね?古畑君。」

「高畑です。我望様。」

高畑の名前を間違えた理事長に秘書の立神さんがすかさず訂正した。

「ん?そうかね。学園の教師と生徒の名前は全員記憶していると思ったがね。ハハハ。」

「理事長。それは彼が出張ばかりでほとんど学園にいないからでは?」

速水校長は嘲笑を浮かべながら理事長の疑問に答えていた。

「むっ。そうか、なるほどな.........。高畑君。」

「はっ、はい!」

理事長は先ほどまでの笑みを消し、真剣な眼差しを向け、威厳を滲ませた声で高畑の名を呼んでいた。

「彼の女子中等部2-Aの副担任就任は認めるとしよう、リョーマ君は教員免許を既に持っているからね。」

そう、僕は麻帆良入りした際には既に教員免許を取得していた。麻帆良大学でリョーマ・スプリングフィールドとして教壇に立つこともあるので我望理事長の力添えで特例措置として受験し、合格したからね。

 

理事長は高畑を睨みつけて言葉をつづけた。

「しかし、出張にかまけて自分の生徒を蔑ろにするのは良くないな。」

「は、はあ......。」

「分からないのか。」

速水校長はそう言いながら理事長の前に出た。

「中等部に勤務する私の教え子の園田くんから聞いたが、君の受け持つクラスの一部の生徒が寂しがっているという話を聞いたんだが。」

「それは、」

速水校長の言葉を受けて高畑の顔が暗くなった。

「そういうことだよ、高畑君。リョーマ君にかまう前に、自分の生徒を第一に考えるべきではないかね。」

「はい...。」

「そういうことです。お引き取りください。」

僕がそういうと、高畑はしぶしぶ帰っていった。

 

 

 

「助かりました。理事長。」

「礼には及ばないよ。」

「我望、時間が迫ってるぞ。」

「そうか。すまんな江本。実はカフェ・マル・ダムールでクリスマスパーティをするのでね。君を誘いに来たんだ。」

「そうですか。ぜひ参加させていただきます。」

 

 

その後、僕は理事長のリムジン(運転は立神さん)に乗り込み、カフェ・マル・ダムールに向かった。

 

そして、マスターや青空の会の3人やドクター真木、理事長達4人、湊くん、エヴァと従者2人と楽しい夜を過ごした。

 

 




ご指摘を頂いたので一部変更しました。

ヒロインなどの募集は継続中です。
詳しくば活動報告を見てください。


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第三話 前編

2003年2月上旬

 

リョーマ・スプリングフィールドが女子中等部2-Aの副担任に任命されてから2か月近くの時が流れていた。

クリスマスからの空白の2ヶ月間についてはいつかは語られるだろう。

 

麻帆良学園女子中等部校舎内の廊下を歩いているリョーマは学園長を目指していた。

「やれやれ、┐(´д`)┌............なんで女子中等部校舎の中に学園長室があるんだ?」

「そう思わないですか?.........園田先生。」

そう言って振り向いたリョーマの視線の先には笑みを浮かべた園田紗理奈がいた。

「良く分かりましたね。」

「まぁ。大方、護衛でしょう。理事長か速水校長にでも頼まれましたか?」

「ええ、そうです。龍馬君に何かあれば、プロジェクトに支障も出ますから。

 でも本当はみんな心配してるんですよ。それに私はあなたの案内役ですから。」

「そうゆうことですか。では行きましょうか。」

リョーマと園田は二人で学園長室に向かい歩いて行った。

 

 

 

学園長室前にたどり着いたリョーマと園田の二人は学園長室に入ろうとノブを握ろうとしたが

 

「――――なんておかしいじゃないですか!?

 しかもうちのクラスの担任ってどういうことなんですか!!???」

 

年若い・・・・おそらく少女と思われる女性の怒鳴り声が聞こえてきた。

 

「「・・・」」

二人は顔を見合わせると首を傾げた。

「と、とりあえず入りましょうか、龍、リョーマ君。」

「ヤレヤレ┐(´д`)┌。メンドくさいなまったく。」

ガチャッ

「失礼するよ。」

「失礼します。」

二人はドアを開けるとそこにはぬら○ひょんと眼鏡をかけた金髪の女性、リョーマの双子の兄のネギ、ツインテールにジャージ姿のオレンジ髪の少女とロングヘア―で学生服姿の黒髪の少女がいた。

 

「む。園田先生に、リョーマくんか。リョーマくん、ひさしぶりじゃな。」

リョーマと園田が入ってきたことに気付いたぬ○りひょん―――近衛近衛門学園長はリョーマに声をかけた。

「どーも。まったく、なぜ僕真で教師をやらなきゃならないんです?」

 

「木乃香、明日菜ちゃんや、紹介しよう。

 彼は今日から2-Aの副担任になるリョーマ・スプリングフィールド君じゃ。」

 

「リョーマ!?」

ネギは行方知らずになっていた双子の弟が現れたことに驚いていた。

「?学園長、そいつも教育実習生になんじゃないんですか?」

ツインテールの少女――神楽坂明日菜は学園長の説明に疑問を投げかけた。

「いやいや、彼はマサチューセッツ工科大学を卒業しておってな。

 麻帆良大学で教壇に立つことももあって、特例措置として教員免許を持っておるんじゃよ。」

「それとネギ君、こちらは高畑君が出張でいないときに2-A担任代行をしてもらっている国語を教えている園田紗理奈先生じゃ。」

「どうも。」

「木乃香と明日菜ちゃんは知っておるじゃろ。」

「はい。」

「・・・。」

「あれ?リョーマ君?リョーマ君やないか!?」

今まで黙っていた黒髪の少女――近衛門の孫娘である近衛木乃香が突然大声を上げた。

「ん?」

木乃香に気付いたリョーマは目と鼻の先ほどの距離まで近づくと満面の笑みを向かべた。

「やぁ!木乃香じゃないか!!久しぶりだね。」

「あぁ。」

 

「む?木乃香や、リョーマ君の事を知っとるのかね?」

「そうやぁ。小学6年生の時の夏休みに里帰りしたやろ?そん時に会ったんよ。」

「なるほどのぉ。その話はまた今度にするとして。」

学園長は金髪メガネの女性――ネギの指導教員の源しずなに目を向けた。

「とりあえず、園田くん、しずなくん。ネギ君とリョーマ君を教室に案内してくれるかね。」

「分かりました。」

「はい、分かりましたわ。」

「木乃香と明日菜ちゃんもそろそろ行くといい。」

「わかったえ~。」

「はい。」

 

リョーマ達は学園長室を出て2-A教室に向かっていった。

 



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第三話 中編

約3か月ぶりに書きましたけど、短いです。かなり短いです。
大事なので2度言いました。

活動報告の方に登場させることが確定した他作品CPとライダーを載せておきました。
要望があれば増やす予定です。
ただ、クウガとW系ライダーだけは絶対出しませんのでご了承ください。


~麻帆良学園女子中等部・2-A教室前~

 

 

~SIDEリョーマ~

 

学園長室を出た後、何事もなく3-A教室にたどり着いた。

ネギの指導教員の源先生は一度学園長室に戻り、神楽坂君と木乃香は担任代行をしている園田先生と先に教室に入ったから今は兄と二人きりだ。

「ねぇ、リョーマ。」

わぉ!珍しいな。

村にいたころからほとんどは話しかけてくることもなかった兄が話しかけてくるんなんてね。

明日はヘルヘイムで大雨でも降るんじゃないかな。

な~んてね。

「なんでリョーマは魔法学校に進学しなかったの?」

「そんなこと決まっているだろう?魔法に興味が無いからさ。」

「じゃあ、立派な魔法使い(マギステル・マギ)になりたくないって話はホントなの?」

ん?

なんで兄はそんなこと知ってるんだい?

大方、ネカネ姉さんか火の玉少女が話したのかな。

まぁ、隠す必要もないか。

「そんなくだらないものに興味はない。」

「なっ!くだらないってどういう―――」

兄は僕に掴みかかろうとしてきたが、逆に横に移動して足を引っかけて転ばせてやった。

 

「スプリングフィールド先生方、入ってきてください。」

 

すると園田先生から入室するよう声がかかったので僕は教室の扉を開けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒板消しトラップが仕掛けられている扉を、ね。

 

~SIDEOUT~

 

 

リョーマは落ちてきた黒板消しをキャッチすると、足元に仕掛けられたロープを踏まないように通ると教壇に立った。

 

 

「こんにちは、皆さん。何人かはあったことがあると思うけど、僕はリョーマ。

 リョーマ・スプリングフィールドです。今日から君たちの副担任になりました。

 ちなみに担当強化は理科です。よろしく。(・∀・)ニパッ」

 

 

「なっ!リョーマじゃないか。」

「・・・・。」

「ム。リョーマ博士ネ。」

「まさか、プロフェッサーリョーマが......。」

自分たちよりも年下の少年が教師、しかも自分たちの副担任になることを知って、2-Aの生徒たちは驚き、教室は静まり返っていた。

 

中でも、リョーマと交流のあるエヴァやザジ・レイニーデイ、超鈴音と葉加瀬聡美はリョーマの登場に絶句していた。

 

「ネギ先生も入って下さい。」

園田先生の呼びかけでネギも入ってきた。

 

 

~SIDEリョーマ~

うわぁ、中学2年生の、しかも女の子が考える罠じゃないな~アレ。

 

僕の視線の先には僕が排除した黒板消しトラップ以外の全トラップに引っかかったネギがいた。

 

水バケツにおもちゃの矢って、・・・ホント中学生の女の子が考えるようなものじゃないでしょ。

 

 

 

 

 



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