東方魔神伝 (紅蒼の魔神)
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キャラ設定(本編に連動して更新)
蒼魔「現在の登場人物及び俺の機体らしい」


蒼魔「今回は俺たちの設定らしいな」
流石にそろそろ詳しい事を書かないとね。
バルマ「ワシらのことも載っておるのか?」
フレイヤ「私のも載ってますよね!?」
まあ載っているが、まだ未完成なとこも多く、後々更新していくよ。
蒼魔「では、設定のみだが、どうぞ!」


紅神 蒼魔 (あかがみ そうま)

種族:人間? 性別:男

年齢:20億以上

利き手:左寄りの両方

身長/体重:185cm/89kg(後述の能力により、変更可能)

血液型:不明(後述の能力により、大体地球に存在する全て)

 

能力:身体を書き換える程度の能力

(以下、書き換えで行った改変)

薬物・毒物無効

半不老不死

 

転生特典:『身体を書き換える程度の能力』

『アニメ、特撮のあらゆる英雄・戦士たち(本物に限りなく近い偽物の存在)から百万年分の特訓を受ける』『保留』『保留』『保留』

 

神々にとって重大な問題を抱えて世に産まれ、捨てられた存在。ある時に凶悪犯罪の首謀者に仕立て上げられ、抵抗の末自殺。そして神々の重大な問題を、転生特典の特訓と活用により解決し東方projectの世界へ現在の名前を得て転生した。喜怒哀楽、好き嫌いなどの感情はあるが、前世の影響により愛を知らず、感謝を知らずにいたため、恋愛感情や性欲などが存在せず、理解できない。前世の人間を憎んでいる。

 

前世:全ての動物に理由もなく憎まれる『この世全ての害悪』を『最悪の邪神』に埋め込まれて産まれてしまった。『最悪の邪神』は神々の住まう世界の奥深くに封印されているが、前世の蒼魔が産まれる瞬間に封印が一瞬弱まり、その際に『全ての動物に憎まれよ』という呪いを流し、『前世』が受けてしまう。結果、産まれた瞬間に捨てられ、しかし『最悪の邪神』の呪いにより自我が芽生えるまで生かされ、3歳の時には山で過ごしていた。

 

10歳を過ぎてからは、その呪いを利用して虫除けにしたり、昼夜反転の生活習慣になり、廃墟を利用して過ごしていた。その際、食料などは閉店した店の電力を消してから大量に『調達』していた。そうしなければ生き残れなかったから(その際にニュースで流れていたが、既に拠点を移動しているため、結果として気づかれた事はない)。

しかし18歳と思われる時に近場で、何十件もの銀行強盗が多発。遠目から眺めるも、強盗が自身を首謀者と叫び、世間は『最悪の邪神』の呪いによりそれを信じてしまう。応戦し警察の銃やライフルを奪い取り、反撃しながら逃亡。

 

最期は、自身は知らないが、自分を産み捨てた『親』の住む家の近くに流れる川に架かる橋の下で、最後に残った1発の銃弾で自殺。深夜に行われたため、誰も気付かず、遺体が依然そこに存在している……はずだった。

(後の更新をお待ちください)

 

身体を書き換える程度の能力

転生特典で得た蒼魔の能力。自分の身体限定で際限なく書き換えることが可能。身体能力、身長体重、血液型や見た目、種族や性別、果ては概念すらも書き換えられる。ただし他人には全く作用しない。

この能力を残したまま、別の能力を付け加えることも可能であるため、対処法が存在しない能力の一つである。むしろ対峙した相手が対処されるまである。

 

しかし欠点も存在する。それは、自身をロボットなどの機械に書き換えたとき、自分の身体であっても、動かすことが出来ない。

身体を書き換えるだけで、行動が可能になるわけではないためである。人間以外の身体でも同様であるため、必ず『(書き換えた存在)を操る程度の能力』を加える必要がある。

 

インフィニティガンダム

型式番号:GNZGMF-X00A∞

全高:185cm 重量:6.87t(書き換えで人間のサイズになった場合)

動力:GNドライブ×3+ハイパーデュートリオンのハイブリッド

装甲:VPS装甲+アンチビームコーティング

フレーム:フルサイコフレーム+VPS複合装甲

武装:

MK-271BRエリファルビームライフル×2

レーヴァテインビーム対艦刀×2

クスィフィアス0レール砲×2

イラエ・ヴェティトゥス掌底ビーム砲×2

改良型カリドゥス改腹部ビーム砲

脚部ビームブレイド・ハルファス×2

翼部プラズマカノン・ボリヴァス×2

翼部ビーム突撃ユニット・エクストリームドラグーン×30

メガビームシールド×2

GNフィールド

 

蒼魔の特訓の際に、ガンダムシリーズの機体を見て憧れを抱き、自身の思考を貫いた末の機体であり、身体を書き換える程度の能力で書き換えた存在の一つ。

その性能は『DDB(誰がどう見てもぶっ壊れ)』と感じる程。

ベースとなった機体及び武装は『ZGMF-X20A ストライクフリーダム』と『ZGMF-X19A インフィニットジャスティス』の脚部、『ZGMF-X42S デスティニー』の『パルマ・フィオキーナ掌底ビーム砲』である。

動力のGNドライヴは、両肩及びバックパック下の背中に搭載されており、窪みがあるため見つけやすい。

(特殊なシステムを搭載しているが、本編の更新に伴いこちらにも解禁します)

 

・エリファルビームライフル

ストライクフリーダムのビームライフルと、ウィングゼロのツインバスターライフルを合わせた性能。見た目はストライクフリーダムのビームライフルが1.5倍の大きさ。

連結機能を持ち、直列で貫通力の高いビームを、並列で制圧力の高いビーム(ゲロビ)を撃てる。また、単体でもモード切り替えにより、ライフルモードと、バスターモードに切り替え可能。切り替え方は砲身を伸縮させるだけ。

直列連結はライフルモードのみ、並列連結はバスターモードのみ使用可能。

持たない時は、レール砲の横に接続しているため、行動の阻害にならない。

 

・レーヴァテインビーム対艦刀

折り畳み式の対艦刀。レール砲の上に帯刀するように設置されている。刀身全てがアンチビームコーティングを施したVPS装甲であるため、これまでの対艦刀より遙かに高い強度を誇る。

柄を連結させた『ナギナタモード』、峰を連結させた『大剣モード』を持つ。

 

・翼部ビーム突撃ユニット エクストリームドラグーン

ストライクフリーダムのドラグーンと似た形。どこに30も存在するかというと、改造に改造を重ね、ドラグーンの左右から小型ドラグーンが二基射出されるため、大型ドラグーン一基+小型ドラグーン二基が両翼10ヶ所の計30基。ただし、小型ドラグーン搭載のため、大型ドラグーンも大きくなっており、全体としてバックパックが大型化している。また、全てのドラグーンに超小型GNコンデンサが搭載されており、活動時間は長い。一度射出して、2時間は保つ。

 

他の武装は、既存の武装を改造に改造を重ね、威力の底上げや耐久性を上げている程度なので、省略。

 

機械を操る程度の能力

蒼魔が初めてガンダムとなった時、全く動くことが出来なかったため、急遽追加された能力。基本的には、自分がガンダムなどのロボットになった時に動く為に使われる。また、現代でのネットワーク上でのやり取りは無敵な上、蒼魔が機械と分かっている物であれば操作可能。

 

 

八意 永琳(やごころ えいりん)

種族:人間(月人) 性別:女

原作同様、綿月姉妹の師匠であり、月移住計画の要であり、蒼魔の家主。都市でNo.2の実力者。最近は、蒼魔が家事を手伝ったり、マッサージをしてくれる為、フラグが建築されている。寝る前、自分達の関係を『家主と居候』からランクアップさせようとして悶えている(当然蒼魔は知らないし、永琳も知らせようとしていない)。

仮面ライダーよりロボット好き。

 

綿月豊姫(わたつきの とよひめ)

種族:人間(月人) 性別:女

都市において最重要人物の一人。自衛の為に妹の依姫と永琳を師として訓練した結果、都市でNo.3の実力を誇る。が、蒼魔に手も足も出せずに負けてしまい、蒼魔を兄と慕いつつ訓練を頼む。しかし最近は、兄と慕いつつも、別の感情も出てきている。

 

綿月依姫(わたつきのよりひめ)

種族:人間(月人) 性別:女

都市において最重要人物の一人で豊姫の妹。都市でNo.4の実力を持つが、実際は豊姫とどっこいどっこい。蒼魔の鮮やかかつ無駄のない戦闘に訓練しながら見惚れ、兄と慕う。当然、豊姫と同じく別の感情が渦巻いている。

 

バルマディオス

種族:神 性別:男

転生を司る神にして、神話の神みんなのお爺さん。最初は神で統一してた筈が、いつからか『バルマ』で通っている。主に後書きや前書きに後述のフレイヤと作者とで雑談をしたりする。また、転生には厳格で、様々な制限をかけ、その上で転生を行う。転生の間においては、転生する世界を調整し、転生者を見極めつつ送り込む。一番気に入っている転生者は蒼魔。

神々の問題を解決したことと、転生特典に欲が無かった為、魔力や霊力などのブーストをかけたりして支援する。

 

フレイヤ

種族:神 性別:女

豊穣を司る女神で、神界の動物の世話をしている。容姿は『パズル&ドラゴンズ』の『煌樹の豊麗神(こうきのほうれいしん)・フレイヤ』。

神々の問題の際に蒼魔に助けられ、好意を抱き、蒼魔が転生する際にグングニル、ドラウプニルなど(の複製、ただし強さはほぼ同じ)を渡そうとしたが、既に転生してしまいションボリする。

以降はバルマディオス、作者と共に前書き、後書きで雑談をしたりする。




月詠「何故私が載ってないの!?」
フレイヤ「ふふーんだ!本編に出ているからって、直ぐに載ると思わないで下さい!」
月詠「キー!妬ましい!」
フレイヤ「なんですかー!妬ましいのはコッチデス!」

蒼魔「なぁ、アレ…」
止めるな、巻き込まれるぞ。
バルマ「首を突っ込むと2人から「黙ってろ」と言われるのがオチじゃ」
蒼魔「あ、あぁ……。女って、怖えな……」
と、ということで、今回は設定のみでしたが、いかがでしたか?もし「こんなの嫌だ!」「巫山戯るな!」と思うのであれば、何も言わずにブラウザバックか、タブを閉じ、逆に「いいぞもっとやれ」「まだ地味すぎるZE」と思うのであれば私も嬉しいです。
蒼魔「地味すぎるZEは違くないか…?」

「パルマ・フィオキーナ」の部分が「パルマ・フィアキーナ」になっていたのに今更ながら気づいて修正です。


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0章〜転生
邂逅〜青年は名前を得る


初めまして!紅蒼の魔神と言うものです!
ハーメルン自体は結構前から読んでいましたが、投稿するのは初めてです!初心者なので、多めにみてください!

それでは、記念すべき第1話、どぞ(っ´∀`)っ


 俺の名は○○○○……。え?分からない?ちょっとしたことで名前無いんだ。それはおいおい話すとして、俺は今あたり上が真っ白な空間にいる。なのに地面には草花が咲いている。ここがどういった場所なのか……。

 

???「ここは所謂『転生の間』『天国と地獄の狭間』、あるいは『死後の世界』と言われておる場所じゃよ。名もなき青年」

 

???「アンタは一体……?」

 そんなテンプレの名前を出したということは、いきなり現れたこの爺さん、神なのか?

 

???→神?「まぁ神じゃの。儂は輪廻転生を司る『バルマディオス』と言う。普通に神様でよい。お主は不幸すぎる人生に自ら幕を閉じ、名前を捨てた。じゃが、それを儂は見ていたのじゃ。じゃから、お主の魂をここへ運んだのじゃ」

 

???「見ていただと?」

 つまり俺が死んだ……いや、()()()()理由も知っているということか。

 

神「儂ら神が不必要に人間に干渉しないのは知っておるか?人間の可能性を信じていることと、干渉による二次被害などを起こさないためなのじゃが、お主は、お主だけは全宇宙、全平行世界でも特に干渉できなかったのじゃ」

 

 流石に神頼みとかはしなかったから、神なんていないと思っていたが、可能性を見ることと、被害を恐れるからとは……。

???「俺は異常だってのか?」

 

神「言い方はアレだが、お主が死んでしまったことでようやく分かった。お主は胎児の段階で邪神による悪意の加護が深く深く、儂らにすら察知出来んほど巧妙に仕込まれておったのじゃ。それは呪いの類で、お主があらゆる存在から嫌悪され、儂らが重要な時でも干渉できなかった原因じゃ。お主の魂がここにある間はそれを跳ね除けていられるが、ここにいられる時間も今のお主には少ない。お主自身が名前の無い、つまり自身の存在を証明するものが何もない存在となってしまっているからじゃ。じゃから、ここでお主には、自身の名前を決めてもらう。お主が後悔せぬ名前を、自分で付けるのじゃ。因みにここで名前を付けても、付ける前よりここにいる時間が伸びるだけじゃ。ずっとはいられんぞい」

 

 なるほど、俺が『ああ』なったのは『邪神』の『呪い』で、ここにいる間はその呪いは無効で、しかしここに留まるためには名前を決めると。その後はどうするんだ?(適当)

 

神「別世界、アニメの世界とかに転生するのじゃ。元々ここは転生することと、その際の特典を付けるための場じゃからの。ただし、転生の際の絶対の掟としてどんな願いでも、特典でも『5つ』が限度じゃ。また、『ニコポ』『ナデポ』は別々じゃし、『最強の肉体』『無限の魔力』なんてのも別々にすることが絶対じゃ。『王の財宝』?中身は空じゃ。『無限の剣製』?見た目だけじゃ。で、名前は決まったのか?」

 

 転生するのか。アニメの世界とかに。

 っとと、名前な。実は名乗りたい名前があったんだ。俺にはしっくり来てる。厨二病?知らんな。

 

 神も悪魔も魔神も織り込んで、紅と蒼、二つの色で染め続け、『俺』という存在を確固たるものに。

 

 ――『紅神 蒼魔(あかがみ そうま)』。

 それが、これからの俺という存在だ。

 

神「紅神蒼魔(あかがみそうま)……。紅き神、蒼き悪魔、紅と蒼の魔神……かの?」

 

 蒼魔「ああ。これで、俺はここに暫くいられるんだろ?」

 俺の問いに神は不思議そうな顔をする。

 

神「ふむ……。ところで、お主は呪いを弾くためだけにここにとどまる気かの?流石にそれは無理じゃ。名前を決めたとて、さっきよりここにいられる時間が伸びただけじゃ。一応、オーディンとかに連絡してお主の呪いを解呪するよう頼んだが、向こう(邪神ども)がいつ気づくとも分からん。今のうちに転生特典を決めておくれ」

 

 蒼魔「なぁ、その転生特典って、ここでも使えるのか?使えるよな?」

 

神「そりゃここで魂に定着させ、その人物専用の力になるわけじゃが、よほど特殊な条件でなければ使えんこともない。ワシの許可がいるが……お主、何を考えておる?」

 

 何って……。俺も俺で自己中な奴なんで、俺自身が望む力に決まってんだろ?

 

蒼魔「『身体を書き換える程度の能力』と、『()()()()()()()()()()()()()()()()()1()0()0()()()()()()()()()()()()』。それが、転生する際に願う特典だ!」

 神「…………。まさか、転生特典に特訓を願うやつがいたとは……。これまでの転生者にはおらんかったな。しかし、『身体を書き換える程度の能力』か……。具体的に、どうなるんじゃ?」

 

蒼魔「まあ、文字通り身体を書き換える能力だな。見た目、筋力、記憶力などを書き換える。デメリットとして、持ち主にしか影響が無いのと、実力に合わない変化はとてつもない激痛や、本来の能力、性能を発揮できなくなるといった具合だな」

 

神「実力に合わねば破滅ということかの?では、二つ目の『100万年分の特訓』とは?」

蒼魔「人の身に過ぎた力を制御するとか、転生先に戦いが無いなんてあり得なさそうだから、戦闘に慣れるとか、色んな理由があるし、死ぬ気でなければやり遂げられないこともあるだろうから。あと、俺の体に細工した害悪共(邪神)から隠れつつ鍛えるためだ。だが、俺の記憶にはアニメも、特撮だってない。せいぜいが、アニメ、特撮を知ってるってだけだ。だから俺の記憶でなく、アニメ、特撮全てにしたんだ」

 

神「じゃが、それだと過去未来関係なく戦士を呼び出してしまうぞ。それに、本物じゃと百万年分も特訓をみるのは不可能じゃ。過去のアニメ、特撮の中から一部の戦士に、本物に限りなく近い偽物で代用させてもらう。それでええかの?」

蒼魔「分かった。さぁ、早速始めようぜ」

 

 どの世界に転生するかなんて分かるはずもないからな。説明されてないし。だからこそ、確実に生き残るため、鍛えてもらうのだ。

 

神「魂だけの存在じゃが、転生した後に肉体に結果を反映させるサービスもつけてやろう。筋肉痛でしばらく動けなくなるがの」

 

 ……ゑ?




というわけで、第1話でした。

蒼魔「よう作者」
ん?おや、蒼魔くん。後書きに何用かな?
蒼魔「いやなに、折角俺たちの物語が始まったからな。あとがきで読書様達に感謝をと」

それはそれは。しかし油売ってて良いのか?直ぐに特訓始まるんだろ?

蒼魔「本編は本編。あとがきはあとがき」
さいですか……。
では早いですが、締めましょうか?
蒼魔「おう。読書の皆様。このような駄文ですが、前書きに書いたように生暖かく見守ってくれると幸いです。また、感想をくれると、俺も作者も感激します」

逆に、誹謗中傷、罵倒などされると酷く落ち込んだり、更新が遅れてしまうかも知れません。ですが、原作開始までは頑張ります。

2人「それでは、次回をお楽しみに!」

蒼魔「ところで作者。最後の「ゑ?」ってなんだ?俺の心情だろうけど、誰も分からないだろ?」
最後の「ゑ?」は、転生した際に動けなくなることと、本来なら肉体に反映されなかったことに、二重で驚いたんだ。


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いざ、転生!……うん?

少し間を空けて第2話投稿!
蒼魔「連続で投稿しなかった理由は?」
秘密だZE☆
蒼魔「作者……歯ぁ、食いしばれ」
え?蒼魔?待って待って!ネタバレになるから!2話でも出してないネタバレになるからぁぁぁぁ!!
蒼魔「問答無用!極永流、蓮神斬波(れんしんざんぱ)!」

イァァァァァァァァァァァァァァ!!

蒼魔「ふぅ……。よし!」
第2話、( ゚д゚)ノどうぞ。


神「……ここまでよく頑張った。蒼魔よ」

 

 俺の眼の前にいる爺さん……神の爺さんが話しかけてくる。

 

 転生特典を選択してから100万年が経ち、俺は莫大な戦闘経験と能力の完全マスター、そして『悲願』を果たした。

 

蒼魔「ああ。向こうが完全に油断してたからこそ、出来たんだと俺は思うくらいだよ。今も」

神「だが、誇れ。お主は、邪神を討ち滅ぼした。オーディンやゼウスですら封印が精一杯の、最悪の邪神をじゃ。本来なら転生特典の修行が終わった瞬間に転生させるつもりじゃったが、奴らが来るとは思わなんだ」

 

 ホントそれ。はた迷惑な奴らだよ。俺らも、読者様も……。

 

神「流石にメタ発言自重せい」

蒼魔「メメタァ」

神「さて、御主がここでするべき事は終わった筈じゃ。後は御主が望む世界へ転生するだけ。さぁ、無限にある世界の中、どの世界を望む?」

 

 どの世界へ、か……。俺としてはいろんな世界に行ってみたいが……。アレだな。『あの世界』にするか。

 

蒼魔「東方Projectの世界で頼む」

神「ほう?美少女ハーレムでも作るつもりか?」

蒼魔「そんなの出来るかよ。ただ、転生前の創作物で一番印象が強かったんだ。だから、だろうな」

神(ふむ……。なるほどのう……)

神「あいわかった!ではこれより、紅神蒼魔の転生を執り行う!転生先は東方Project!特典は『身体を書き換える程度の能力』と『アニメ、特撮などの創作物のキャラクターからの訓練』!後者は履行済みな為、肉体に反映されるが激痛を伴う。激痛が無くなるまでの身の安全は保証しよう」

 

 あれ?なんかかなり大袈裟だな……。嫌な予感がヒシヒシと伝わるんですが。

 そう思ったのも束の間、俺の目の前に巨大な扉が現れる。

 まさかこれが?

 

神「この扉をくぐれば、御主は転生する。肉体はしっかり存在するから、安心して転生するのじゃ」

蒼魔「……爺さん。有難うな。俺はアンタに救われたよ」

神「ワシは救ったつもりはない。転生を司る神とは、転生する人間を導くのじゃからな。じゃが、邪神を討ち滅ぼした時は儂等も御主に救われた。もう封印する必要もないのじゃからな。そうじゃ、最後に聞きたい事がある」

 

 聞きたい事?やっぱり残した特典か?

蒼魔「残った3つの特典か?」

神「うむ。これまで転生した人間は全員が5つ全てを使っておる。御主は半分以下の2つだけじゃ。どうするんじゃ?」

蒼魔「そうだな……。保留で頼むよ」

 

 俺には2つだけでも十分過ぎる。いやホントに。

神「御主はどこまでも他の転生者とは別次元じゃな。まあよい。行け、紅神蒼魔よ。御主の人生は、ここからがスタートじゃ」

 

 その言葉に頷きながら扉へ向かい、取っ手を握る。

 するとーー

 

 パカッ

 

蒼魔「……なん、だと……?」

 

 床に穴が開き、俺は扉ごと落下した。

蒼魔「ウゾダドンドゴドーン!!!!!」

 

 畜生が!次に会ったらぶん殴る!

 

=====================

 神side

 

神「毎度の事ながら、この瞬間はいつ見てもスカッとするのぅ。転生の決まりじゃからどうにもできんが、まあいっか。スカッとするし。

 ……じゃが、ワシらも運が良かったものじゃ。あやつが来なければ邪神はどのみち儂ら神を滅ぼさんと動いていた。儂等の力を使わんで良かったものじゃ。

 

 ……それで、いつまで見ておるつもりじゃ?」

 

 蒼魔を転生先へ送った神は穏やかだった眼を鋭くして、ある方向を見る。そこには何もないが、神には見えている。この出来事を「見てしまった」存在を。

 

神「……見ておるだけか。まあよい。これが紅神蒼魔の真実じゃ。

 御主の世界では○○○○だったか。御主がこれを知って、どうするかはワシは関与せん。せいぜい悩み、苦悩し、答えを見つけるがよい」

 

 その言葉と共に視線を戻し、ハッとする。

神「しまった!あやつの転生先の時間軸がズレてしまっとる!……どうしようもないか」

???「バルマお爺さん!蒼魔さんは!?」

 

 やってしまったミスに驚くが、特に気にせず声がした方へ顔を向ける。そこには1人の少女……ではなく、神の1人である少女が立っていた。

 

神「おや、フレイヤでないか。蒼魔ならもう転生して行ったぞ?」

 

 彼女はフレイヤ。豊穣の女神であり、とある出来事から蒼魔を慕う1人の少女でもある。

フレイヤ「やっぱりもう行ったんですね……。言わなきゃならないことがあったのに……」

神「なんじゃ、告白でもするつもりだったのか?」

フレイヤ「ふぇ!?そ、そんなことある訳……ない訳……」

神「……別にいいがの。で、その言わなきゃならないことってなんじゃ」

フレイヤ「あ、はい。蒼魔さんの邪神討伐の報酬として、『グレイプニル』『グングニル』『ロンギヌス』のコピーを進呈しようという事だったんですが……」

 

 残念そうな顔のフレイヤ。といっても、武器を渡す報告より蒼魔が転生を果たした事で会えなくなるため、残念そうな顔になっている方が大きいと神は考えている。

 

神「必要ないじゃろ。ワシが思うに、あやつには武器の適正はあるが、槍や鎖よりも刀剣の類の方が良い。いざとなれば自作も出来るらしいからの」

フレイヤ「そうですか。わかりました。では、私は失礼します。この後、動物達のお世話があるので」

 

 そう言ってフレイヤは蒼魔がいた場所を見た後、転生の間を後にした。

 

神「……さて、どうしよう。所謂古代編からのはずが、それより20億年も昔に転生するとは……。一応知らせるだけ知らせとこう。原作が始まる頃には23億歳かの……?」

 

フレイヤ「蒼魔さん、大丈夫かな……。生身の肉体と魂だけの状態とでは、能力とかの使い勝手が変化するから……。転生して直ぐに能力の確認をしてくれれば良いけど……」




グフゥ……。蒼魔め、ネタバレだから使うなって言ったのに……。
あ、1つ第2話で教えておきます。
神の「見ておる〜」の部分、実は別の物語のキャラクターが見ているんですが、「魔神伝」ではでませんw
蒼魔「作者がその作品を書けば、自ずと答えになるらしい。機会があるか知らんが」

まだ先の話だから!可能性はあるかも知れなくもなくもないから!
蒼魔「あるのか無いのかハッキリしろ!蓮神斬波!」
イワーーーーーーーーーーーック!!!

蒼魔「作者の計画性のなさに呆れるぜ……。次回も、お楽しみに!」
フレイヤ「感想も待ってまーす!」
蒼魔「フレイヤ!?いつの間に!」
フレイヤ「作者さんが叫んでいるとこからです」

因みに、蒼魔は転生特典『特訓』により、オタ知識も相当に増えましたw
また、特訓の際に、「百万年分も特訓見てくれるキャラいないだろ」と指摘を受けましたので、弁明(こじつけ)します。

特訓の際に師事するキャラは、神様パワーで本物に限りなく近い偽物であったり、本物と同格のコピーデータであったりと、神様特典により蒼魔に都合のいい特訓相手となっています。
特訓の難易度はルナティックですがw

要するに、特典によって生み出された、「本物に限りなく近い偽物」が蒼魔の特訓相手ということです。


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取り敢えず最初に行うこと

第3話です!

えー、以前感想にて、「アニメキャラでも百万年も特訓に付き合うわけない」とご指摘を受けましたが、特典による神様パワーで特訓の為だけに創られた存在……。つまり、限りなく本物に近い偽物と特訓するという事です。また、英霊に関しては、『座』の記録をコピーして生み出されたので、特訓の記録が英霊に還元されたりはしません。

つまり、本物じゃなく、神様パワーでコピーした本物に限りなく近い偽物で特訓をしていたという事です。

因みに偽物と言っても、強さや性格などは本物と遜色ありません。
あくまで「特訓の為だけの存在」なので、百万年もの特訓が可能だったということです。

長々とすいません。では、第3話どぞ(っ´∀`)っ


これまでのあらすじ

 

  不幸な出来事により死んでしまった名も無き青年だった俺。しかし、神のおかげで転生する事になった。そこで俺は、俺がこれから生きるための名前「紅神蒼魔」の名を手にする。

 

  そして、転生特典として「身体を書き換える程度の能力」と「アニメ、特撮の登場人物達から百万年分訓練を受ける」

この二つを選んだ。二つ目の特典は、転生前に行い、転生後の身体に反映させるとのこと。また、魂にもしっかり鍛錬の結果が刻まれてるため、精神世界やゲームの世界でも問題ないらしい。そんな俺は、転生直前に「邪神」という存在を滅ぼし、俺自身の『異常』とやらを克服。神に見送られて転生するが……

 

蒼魔「って、あらすじ長い!もっと簡潔でもいいはずだろ!」

 

 

  俺は眼を覚まし、声を出しながら起き上がろうとする。どうやら倒れていたらしい。

 しかし……。

 

 ビキィィィ!!

身体中に途轍もない痛みが走り、倒れ込んでしまう。

 

蒼魔「ギッ!?グァァ……っ!これ、が……!転生、してからの……特典のっ、反映、か……っ!」

 

  転生前に魂にも特訓結果が刻まれてるため耐えられるが、もしそうでなければ、俺はこの辺りを転がっているな。マジ痛いって!

 

 キングクリムゾン!痛みが消えるまで!

 

 

 

  やっと痛みが引いたな。さて、ここは何処だろうか?

俺は起き上がり、周りを見渡す。するとそこに見えたのは……

 

密林、密林、川、プテラノドン、トリケラトプス、ティラノサウルス……ハイ?

 

(⊃д⊂)ゴシゴシ

 

(・д・)チラッ

 

密林、密林、川、プテラ!トリケラ!ティラノ!

 

工エェェ(;゚Д゚)ェェエ工⁉︎

 

  どういう事だ?!

俺は東方Projectの世界に転生したのではないのか!?

 

  軽く(?)混乱している俺の足元に紙が落ちてるのに気付いたので、俺は一旦落ち着き、手紙を拾う。それは神の爺さんからの手紙だった。

 

手紙「最初に謝っておく。済まん。御主が転生したのは確かに東方Projectの世界じゃ。しかし、時間軸の設定をミスしてしまい、八意永琳が産まれるより遥かに昔、20億年も早く転生させてしまった。が、まあ御主なら乗り越えられるじゃろ。時間軸をミスした影響で、恐竜がいたり、隕石が降ってきたりするじゃろうが、まあ頑張れ。

 

 P.S. だからと言って不老不死をつけたりはせん。理由は分かるじゃろ?」

 

  ビリビリビリ!

俺は無言で手紙を引き裂き、処分する。

つまり?原作からは20億年以上も昔に転生したと?不老不死も無いと?

 ついでにそんな時間に恐竜もいないぞ?なんでいるの?

理解したく無いが理解してしまった。つまり俺は、途轍もない時間を生きねばならないと。そして……。

 

ティラノ「ゴガァァァァァ!!」

蒼魔「やかましい!」

 

  俺はある意味、生と死を賭けた生存競争に放り込まれたっつーことだ。ぶっちゃけ、参加する気ないがな!

 

蒼魔「死ぬわけには行かねーよ。二度目の人生、満足したいからな!」

 ティラノの噛みつきを、ティラノの頭に飛び乗り回避。そしてそのまま背中を伝い尻尾まで移動し、掴む。

蒼魔「そぉぉ……おいっ!」

ティラノ「ゴァァァァァァ!!!」

 

 ズドォォン!!

 

  そして尻尾を掴んで、思いっきり背中から叩きつける。特訓のおかげとはいえ、恐竜を持ち上げて、ぶん回し、叩きつけるとは……。

 まあいいか。これから生きること考えないと。

 

取り敢えずティラノにトドメ刺すか。

俺は能力の(転生してからの)試験運用も兼ねて腕を斬れ味のいい刀に書き換える。すると、左腕が光に包まれる。特に違和感を感じてはいないが、左手の指が動かない感覚を覚えた。

 

左腕を見ると、肘から先がいかにも『ぶった斬る!』感があふれる刀に変化していた。

その腕を倒れているティラノの首めがけて振るうと、

 

 

骨ごと首を刈り取った。

 

…………強すぎないか?

 

 さ、さて。気を取り直して、これから20億以上の時を生きる為に身体を書き換えないと。

 

転生者変換中……。

 

こんなもんでいいかな。

・不老

・何を食べても腹を壊さない

・体調を崩さない身体

・水に足を浸すだけで全身清潔になる

 

 今はこれ位でいいかな。俺の『身体を書き換える程度の能力』は、見た目だけでなく、こういった概念、能力を追加できるのだ。

 不死を付けないのは、まあ、アレだ。今の戦闘で恐竜も倒せると分かったからだ。

 

 さて、次は武器の鍛造をするか。

 特訓の際、俺は武器の扱いの手解きを受け、あらゆる種類の武具が使えるようになった。馴染むのにとんでもなく時間がかかったが。

 また、武具の鍛造も教わった。というより、叩き込まれた。

  いざという時に信じられるのは自分の腕だとか。

 

 そして、最も俺に馴染んだのは二刀流。刀剣類が最も馴染んだのだ。その際、紅い弓兵が、

「やはり日本人だからか?」

 と呟いていた。何でや!日本人関係ないやろ!西洋剣も扱えるんやで!

 

……無駄な時間を割いてしまった。

 とにかく、特訓のおかげだ。

 

 さーて、まずは工房を作らねば。

思い立った俺は、ティラノの死骸を持ち上げ、近くの高くそびえる壁に向かう。

そこでティラノ(首なし)を下ろし、気合をいれる。

 

蒼魔「洞窟があれば良かったが、無ければ作る!行くぞぉ!」

 

石やら洞窟やらを(殴って)掘って削って……と。あ、そうだ。

《身体を書き換える程度の能力》を残したまま、俺の望む武器が完成するまで《石を鉱石などに変換できる程度の能力》を付加しとこう。

これで武器の素材には困らない。

 

 キングクリムゾン!

 

 洞窟と工房は出来た。素材も問題なし。後は俺だけのオンリーワン……、俺専用の武器とするための素材として、俺の血と汗をも素材にしてやろう。どんな結果になるか分からないが、まあやってみてからのお楽しみか。え?生存競争?知らんな。

 

 そして、俺の武器鍛造が始まった……。

最初に血と汗を搾り取ったが、そのせいで丸一日潰れた。

 

翌朝

蒼魔「増血の速度上げるか…」

ということで、再び書き換えを行う。

・血を抜かれても、高速で増血する

・増血の際、汗が多量に出る

 

これで血と汗が大量に採れ、素材に使えるな。

俺は左手を『石や鉱物を切れる刀』にして、素材の一部を刀鍛冶の土台に作り変える。

 

さぁて、鍛造の開始としよう!

え?工具?両腕を書き換えれば何とかなるよね?(無理矢理)

カーンカーンカーン!

 

蒼魔「ま、マジかよ……」

 

 そして出来上がったのは失敗した刀。刀身はグニャグニャ、刃は刀らしくなくノコギリに近い。

 いくら血と汗を抜いて鍛造したからってここまで失敗するか普通?いや待てよ?普通の鉄なら良いのかもしれない。だが俺の刀の素材を見てみよう。

 

・オリハルコン・ヒヒイロカネ・ダマスカス・マイクラ仕様のダイヤモンド・ミスリル・アダマンタイト・ウルツァイト窒化ホウ素の塊・俺の血と汗……

 

 普通の鉄どころじゃねえなw

伝説、架空の金属に、地球上で最も硬い鉱石に俺の血と汗という素材では、どう考えても普通の鍛造法で作れねえよな。ただの何の変哲も無い鉄なら、特に問題なく完成しただろうが、俺は納得しない。だからこそ、自分で素材からも作り上げることにしたんだ。

……ダイヤモンドは衝撃に弱いから、あまり刀身と鞘に使うのはやめておこう。鍔と柄、後は砕いた状態で散りばめるのが良いかな?

 

まあそういうのは造りながら調整をしていけばいい。失敗したところで、それも教訓に次の試作に繋げればいいんだ。繰り返して繰り返して、完成を目指そう。

 

 なぁに、時間はたっぷりあるんだ。試行錯誤を重ねて完成させるとしよう。俺だけの武器を。

 




蒼魔「なるほど、コレで俺の武器が出来上がるのか」
といっても、そんなすぐに活躍はしないけどね。
蒼魔「どういうことだ?」
それはネタバレになるから秘密だ。
蒼魔「まあ次回を読めば理由が分かるだろう。読者の皆さん!こんな駄文を引き続き読んでくれてありがとうございます!」
今後とも、早く原作開始出来るようにします!


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武器、完成……!それとキャラ紹介

神「今回の話は、前回から既に百年くらい経過しておる。それほどまでに、武器鍛造に失敗しとったのじゃな」
フレイヤ「蒼魔さん、頑張れーっ!」

後半はキャラ紹介です。
神「それなのに今のところ一番文字数多いんじゃよな……」
言うんじゃない!
フレイヤ「それでは、どうぞお楽しみください!」
また、蒼魔のキャラ崩壊もあるのでご注意下さい。
蒼魔「何だと!?」


 (前話より)武器を鍛造して何年経ったか?覚えてないが……。

 

 ついに完成したぞぉぉぉぉ!!

 

 失敗に失敗を重ね続けて1000本もの失敗作になった武器。それを見て俺は考えた!『いっそ失敗作も素材にしちまおう』と!

 

 500本の失敗作と素材を重ねて鍛造し、やっと一本が完成した!勢いに乗ってもう500本と素材で鍛造し、合わせて2本完成した!

 

 片方は暗闇の様に黒く、夜の様に美しい刀身。紅い柄と金の鍔によって作られた『極蓮架』(きょくれんか)

 

 もう片方は白銀に輝き、日光を反射する刀身。蒼い柄と銀の鍔によって作られた『永神羅』(えいしんら)

 

 これが、俺の、俺だけの武器……!

蒼魔「……ふつくしい」

 

 思わず声に出すほどに嬉しい。耐久性がどれくらいあるのか分からないが、嬉しい。加えて、修行時代に何度も思い描いていた通りであるのも、拍車をかける。まさに最高にハイッてやつだ!

 

 同時に、身体から何かが抜けるのを感じた。

蒼魔「そうか、《石を鉱石などに変換できる程度の能力》が消えたのか」

 

 納得できる武器を鍛造したことにより、《身体を書き換える程度の能力》で書き換えて追加した《石を鉱石などに変換できる程度の能力》が、期間満了により消滅したのだ。

 

 余った素材は、鞘として作ったので、帯刀にも問題は無くなった。

 因みに、鞘と柄についている布らしき物や、紐らしきものは、あるものを使っている。

 

 それは……、ティラノの死骸(3話参照)から剥ぎ取った素材ですミ☆

 

 いや、布じゃなくて皮だけどね。溶かして、血と汗と混ぜてなんやかんやして、布状やら鞘と柄の一部に丁度良さそうな感じになったから、使ってみたらピッタリだったんだ。どっちも俺の血と汗を素材にしたから相性が良かったらしい。

 

 完成まで何度も脱水症状になりかけて、貧血になったことか……。

 あー、疲れた。結界を張って、暫く寝るとしよう……zzZ……。

 

 蒼魔 side end…

 

神side?

 むぉ!?ワシか!?ワシの視点か!?ヒャッホーイ!

作者「残念だな。私達によるキャラ解説である」

神「げぇ!作者!」

フレイヤ「バルマお爺さん!作者さんに失礼ですよ!読者の皆さん、どうもこんにちは!、フレイヤです!」

 

 さて、読者の皆様方。こんな駄文を読んでいただき、誠に有難うございます。書く事に関して殆ど初心者ですが、皆様に飽きられぬ様に邁進していきたいと思います(亀更新は勘弁してくださいlllorz)。

 

 今回は、主人公である蒼魔が寝てしまったこと、えーりんの時代までバカみたいに時間があることにより、ここでキャラ解説などを行います。また、時系列の都合上、キングクリムゾンする事が多々あることも御容赦下さい。

 

 では、キャラ解説といきますか。

==========================

・紅神蒼魔

 性別:男

 年齢:18(この話まで)/20億以上(永琳と邂逅時)

 生年月日:不明(本人曰く、秋らしい)

 血液型:不明(永琳曰く、ABらしい)

 利き手:両手(転生前は左だけだったが、特訓の成果)

 身長:180cm(書き換えられる前の基礎数値)

 体重:45kg(同じく基礎数値)

 分かりやすい見た目:魔界戦記ディスガイア2の主人公アデルを、蒼がかった黒色の髪にして、目を紅くした感じ。

 イメージCV.読者様の御想像で(作者は特に考えてません(オイ))

服装:(幻想郷完成前)紅い和服と蒼い袴/(幻想郷完成以降)表は紅、裏は蒼のジャケット、白のシャツと黒のズボン

どちらも蒼魔専用に仕立て上げているため、着心地が良く動きやすい。たまに別の服装にチェンジする。

 

 能力:《身体を書き換える程度の能力》

 転生特典:《身体を書き換える程度の能力》《これまで放送されたアニメ、特撮のキャラ達から100万年特訓を受ける》

 

 欠点:恋愛含む、幾つかの感情の欠如

欠如している感情

・恋愛・嫉妬・悲哀・色欲

憎悪などは、転生前の特訓により抑制出来ている。が、やりすぎて表情にあまり出なくなってしまった。蒼魔の心の問題であるため、能力でも書き換えられない。

 

前世:

 邪神の呪いを受け、世に生まれた名もなき男だった。全ての人間に理由なく忌み嫌われ、犬や猫、鳥など動物にも嫌われていた哀しき存在だった。生き延びた理由は、泥水や木の根、レストランの残飯を食い漁る事だった。18歳ごろと思われるある日、大事件の主犯に仕立て上げられ、警察から追われるも、逃げ切る。途中で銃を奪い、警官へ反撃したりする。警官を撒いた後、自身を産んだ両親が住む家の近くの橋の下で最後の弾丸を使い自殺。遺体はその場に残るも……?

10歳頃には殆どの感情が欠如していたが、アニメや特撮などを盗み見て、喜び、楽しみの感情を取り戻した。怒りと哀しみは、転生しても欠如している。誰かに必要とされていなかったり、比べられる対象もいなかったため、恋愛、嫉妬、色欲を知らない。

 

転生時:

 転生の間にて、『紅神蒼魔』として存在を確立。

 同時に転生の権利を与えられ、5つ選べる転生特典のうち、2つだけ使用し、残りを保留にして決定。

 特典通り、様々なキャラから戦闘、料理、作法、ハッキングなどのスキルを叩き込まれる。その中で、自分だけの戦闘術『極永流』を会得。

 

 極永流についてはまたの機会に。

 

 特訓終了間際、邪神が復活し襲い来るも、これを完全撃破。自身の呪いを完全にうち破り、勝利を刻んだ。

 そして、特訓も終了し、「最も印象深かった」東方Projectの世界に転生するも、神のミスにより20億年も昔の、しかも何かおかしい状態の世界に転生してしまう。

 

 現在は自分だけの武器、『極蓮架』『永神羅』の二刀を造り、眠っている。

==========================

 

作者「これが蒼魔のこの話までの概要だ。そして、蒼魔の特典『身体を書き換える程度の能力』には、ある秘密があるが、ネタバレに近いのでここでは記載しない。続いて、神とフレイヤの紹介だ」

 

 ・神

 名前:バルマディオス

 性別:男

 年齢:なし(神です)

 簡単な見た目:パズドラのゼウスと、マクロスFのジェフリー艦長を足して2で割った感じ

 イメージCV.大塚明夫

 

 転生の間にて、転生者の道を示す神。転生神とも呼ばれる。

 転生の際に必ず制限を設けている。

 これまでの転生者が欲まみれだったのに対し、蒼魔は欲があまりない事、蒼魔が邪神の唯一の被害者であること故に気にかけている。

 転生する時の扉ごと転生者を落下させる事で、転生者から受けたストレスを発散している。他の神からは「バルマ爺様」と呼ばれている。

 

神「ワシだって、苦労しとるんじゃよ……。制限を平然と破ろうとする輩もおるし……」

作者「それがこの作品でのお前の役割だからな」

神「酷い!?」

作者「次、フレイヤ行くぞー」

フレイヤ「ハイ!」

 

==========================

 ・豊穣の女神 フレイヤ

 性別:女

 年齢:秘密です!

 見た目:パズドラのフレイヤ(煌樹の豊麗神)

 イメージCV.早見沙織

 

 豊穣を司る女神で蒼魔を気にかける女神。誰に対しても敬語で話す優しい女神様。邪神の事件の際に蒼魔に助けられ、それ以来蒼魔にべた惚れ。動物との意思疎通が可能で、彼女と会話出来ない動物は存在しない。その見た目から、男性天使のファンクラブが存在しているが、本人は認めていない。

蒼魔の感情欠如をどうにかしたいと考えている。

==========================

 

フレイヤ「私のファンクラブなんて要りません!蒼魔さんが気にかけてくれれば……ほぁぁ〜///」

作者「……まあ、妄想癖もある」

神「これがヘヴン状態か……」

 

 今のところ、キャラ紹介はここまでで宜しいかな。

神陣営はこれからも、後書きや本編で出す予定もありやすぜ。

 

神「作者よ、邪神の説明を忘れておるぞ」

作者「おっと、そうだったな。けど、今後登場予定もないから俺の口から説明するぜ。

 

この作品での邪神とは、トリックスターな悪神ロキではないし、常に相手のステータスを1上回ったり、死んだ時に全て破壊したり、ステータス半減を引き起こす邪神とは全くの別物の存在で、北欧の主神オーディンや全能神ゼウスですら封印が精一杯のタチの悪過ぎる神のことを言うんだ。

 

んで、蒼魔が胎児の時に封印を一部弱めることに成功し、封印を主導した日本神話に連なる者、日本人に呪いをかける事にしたんだ。その呪いが、『人間、動物問わずあらゆる存在から忌避され疎まれる』という胸糞な呪いだ」

 

神「儂ら神々に効果が無かったのは、邪神にまだ封印が施されていたことと、封印領域に干渉不可の結界を張ってあったからじゃな。下級天使の一部などは影響を受けてしまったが、会うことは無かったので特に問題は無かったぞ」

 

フレイヤ「封印領域は、文字どおり邪神が封印されているエリアです。禁忌の領域なので、ゼウスさんやオーディンさん、シヴァさんにバルマお爺さんなど、格や力のある神々しか立ち入ることができません。唯一の例外は、領域に封印を施す時で、この時ばかりは私含むほぼ全ての神も立ち入りを許されます」

 

神「邪神はフェンリルなんぞより恐ろしいのでの。流石に『悪神』『トリックスター』と呼ばれるロキや、冥界の神ハーデスなども協力してくれる。それほどまでに邪神は全ての神話体系にとって脅威だったのじゃ」

 

フレイヤ「封印の時期は一定なので、時期が近づくと時女神三姉妹のウルドさん、スクルドさん、ヴェルダンディさんがそれぞれ各神話の最高神に報告を送ります。過去、現在、未来をそれぞれが確認し、人間で言う一月前に召集をかけ、一週間を過ぎると全員が揃います。それから再封印という流れでしたが、蒼魔さんが討滅してくれたお陰で、その作業も無くなりました」

 

作者「とまぁ、邪神についてはこのくらいで良いかな。分かりやすく言うならば、蒼魔を不幸に陥れたかませ犬程度に覚えてくれれば良いかな」

 

 では、今後とも、私『紅蒼の魔神』がお送りする『東方魔神伝』

亀更新になりますが、可能な限りお付き合い頂けると作者は喜びます。

 

 そして最後に。

 

 作者≠蒼魔!

蒼魔の2つ名は紅蒼の魔神だけど作者じゃない!

 同じ読みですけど、この作品では作者は『作者』で一貫しますので。もしくは、後々作者の名前を変更します。

 

神「それではみなさん!」

フレイヤ「次回は本編の続きです!お楽しみに!」

作者「あれ?これも前半は本編だったよな?」

フレイヤ「あ……( °△°;)」

 

フレイヤはドジっ子属性を手に入れた!

フレイヤ「ドジっ子じゃありません〜!」




蒼魔「……俺はどのくらい寝てることになるんだ?」
それは次回を待て!
蒼魔「……」
神「落ち着け蒼魔!無表情で作者に攻撃しようとするでない!」
蒼魔「離せ爺さん……!作者をシバく……!
フレイヤ「お、落ち着いて蒼魔さん!暫くの辛抱ですから!」

こうでもしないと原作まで行かれないから……。
じ、次回もお楽しみに〜!
蒼魔「獣爪連牙!」
ちょ、蒼魔!?腕が獣の爪にーギャァァァァァァァァァ!!


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気が付いたら時間が経ち過ぎてたのに、未だに永琳編じゃないってどこまで時間かかんだよ!

蒼魔「……」
……。
蒼魔「おい作者。タグに亀更新とあるが、何でここまで遅れた?」
いや、その……。他の小説を読んだり、ゲームしてたり……。
蒼魔「少しでも小説を書こうと思わなかったのか」
色々忙しかったんだよ!
蒼魔「だったら謝罪しながらぶっ飛びやがれぇぇぇぇぇぇ!!!」全力左ストレート
いやァァァァァァァァァ!!ごめんなさいイイイイイイ!!!
蒼魔「やれやれ……。読書の皆さん。ここまで更新が遅れてすみません。こんな駄文をお気に入り登録してくれた方に感謝と、更新遅れの謝罪を込めて投稿します。どうぞ!」

おにょ……れ……


 ふぁ〜あ……。よく寝た……。

 

 洞窟工房で刀を作製して、そのまま寝てしまったらしい。なんの気もなしに周りを見ると、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()が見えた。

 

 ……ゑ?

 ちょちょちょ、待って待って待って。確か寝る前は普通に生えてたり、周りも白っぽくなんてなかった。

 これは、どういう事なんだ……と、戦慄していると、足元に丁寧に折り畳まれた紙があるのが見えた。

 

 もしやと思い拾うと、「神より、紅神蒼魔へ」と書かれていた。

 

蒼魔「一体何がどうなってるのか、説明してんのか?」

 

 とにかく、何も分からないので開いてみる事にする。

 

手紙「儂じゃ、神じゃよ。この手紙を読んでいるという事は、お主が睡眠から目覚めた時に周りの風景が寝る前と全く違う状態であるという事じゃな。

 それについて説明しよう。お主は、転生特典で特訓を行ったが、休んでおらんかった筈じゃ。そこから邪神を打倒して転生。身体はその世界で作られたものであっても、精神、魂の疲弊が回復した訳ではないのじゃ。

 お主が何らかの理由で最初に眠りについたとき、お主が潜在的に必要とする回復時間を睡眠に費やすようにしておいたのじゃ。無論、お主やお主の武具は完全防備の状態でな。最初は20億年分の眠りにさせようと思ったが、お主の本能で必要とする時間だけ眠らせる事にしたのじゃ。

 

 因みに、儂の所為で転生時期を間違えてしまったが、この睡眠時間に限ってはお主自身が原因じゃから、儂に八つ当たりをするでないぞ。

 

 そして年月じゃが、お主が眠りについてから5億年程経過しておる。まだ氷河期にすらなっておらんから、お主が永琳と会うのはいつになるやら……。まあそれまで身体を鍛えるもよし、能力を活用するもよし、地球を見て回るもよしじゃ。その辺りはお主に任せるぞ。

 

これで最後じゃが、お主に邪神討滅の報酬というか、儂らからの礼をするのを忘れておった。本来なら神々が封印し続け無ければならぬ邪神を、お主が討滅したから封印の作業も終わってのぅ。邪神に脅える事なく仕事が出来るようになった故、何がなんでもお主に礼をしなければ儂らの気がすまんのじゃ。特典とは別の、特別サービスという奴じゃ」

 

……なるほど。俺は特典の弊害のようなものでバカみたいに眠っていたと。そして5億年も経ったと。そこはまあいい。余計な時間が少し減ったからな。だが、最後。

 

俺も俺で迷惑してたからぶっ潰しただけなんだけどなぁ……(遠い目)前世での恨みつらみブチまけてひたすらオラオラ無駄無駄して、いろんな所殴って蹴って、斬って裂いて、折って割って、なんとか勝ったんだよなあ……。

 

とにかく、続きを見てみるとするか。

 

手紙「その褒美は、『霊力、魔力、妖力、神力マキシブースト』じゃ。これはお主の持つそれぞれの力、『四力(しりょく)』と呼ぶことにするーー四力の総量にブーストをかけるものじゃ。例えば霊力が1だったとしても、1万程度まで跳ね上がるくらいじゃ。ただし、本来の総量から大きく離れるため、暴走したりするので、早めの制御をオススメするぞ♪暴走すると身体に激痛が走ったり、能力がマトモに使えなくなったり、デメリットが多いから危険なんじゃが、お主なら問題無いじゃろ。今現在暴走したところで、被害はお主のみじゃし。あと1000年もあれば、制御もマスターするじゃろう?この手紙を読め終えると同時にブーストされるから、心せよ」

 

 

……。

…………。

へ?

 

蒼魔「アババババババ!!!!」

 

俺の身体にいきなり尋常じゃない痛みが走る。

ちょ!?いきなり来るのかよ!しかも暴走もするのかよ!

 

暴走によるデメリットなのか、同時に身体をさらなる痛みが襲う。

蒼魔「ぎぃっ!?ガァァァァァァァァァァァァァ!!!」

引き裂くような痛み、押し潰されるような痛みなどが俺の身体に次々と襲い来る。

 

ヤバいんだけど!騎士王の剣に呑まれた時並みの痛みがあるんですけどぉ!だけど、やってやらぁ!この力を制御しきって、完全にものにしてやる!

 

数時間後〜

 

無理でした☆

 

4つ同時に制御しようとすると反発しあってダメージが倍プッシュされて返ってくる。しかも2倍じゃなく2乗なのか、尋常じゃない。

 

3つでもどれかしら反発してダメージで返ってくる。4つ同時程ではないが、相当にダメージがくる。

 

2つだと神と魔、霊と妖の組み合わせが反発してくる。が、これを制御しなけりゃ完全にものに出来ない。

 

とにかく、まずは2つの制御。そこから始めて、全ての力を完全制御しなければ。

 

蒼魔「ウグァァァァ!!」

 

途轍もなくキツいが、なんとかマスターして、やるぜ!




蒼魔「短いな」
原作まで時間かかり過ぎるんだよ!
神「一応次回から時間をすっ飛ばすらしいぞ」
フレイヤ「けれどもうストックがありません!また時間かかってしまいます!」
と、とにかく!早く原作に行けるよう善処します!
SAOの構想も考えてしまい、オリキャラまでリア友と作ってしまってますが、まだ作って
蒼魔「さっさとこっちを書けぇぇぇぇぇぇ!!!」
イワーーーーーーーク!!

フレイヤ「次回もお楽しみに!です!」


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第1章 原作の3億年前〜人妖大戦
時間経過〜やっと原作キャラと遭遇したが、キメラみたいな妖怪に出くわした。なので変身しました。


注意!
この回は、かなりのライダーネタを含みます。
蒼魔「俺がなんかやらかすらしいな」
フレイヤ「蒼魔さんの能力を考えると、できるのがまた……」
神「全ては作者が考えたのが悪いがの」
仕事しない神は黙れ。
神「´д` ;」
蒼魔「やれやれだな。それでは、どうぞ!」つ


 武器鍛造から5億年経ち、更に15億年経った。つまり、現在の俺は転生してから20億年もの間を過ごしていた。

 

 どうやって過ごしたかというと、基本は鍛錬。四力の制御や能力の完全把握に武器を使用した戦闘、恐竜などの狩りなど、休む間もなく行っていた。その結果、武器は完全に馴染み、生身での能力の完全把握も完了。四力も完全に制御しきり、現在は途轍もなく抑えている。

 

蒼魔「さて、いつになれば会えるのか……ん?あれは……」

 

 周囲を見渡しながら森を歩く俺は、遠く(大体5km先)に明らかに人工物である鉄の壁を見つけた。俺の記憶が正しければ、この辺は森ばかりであんな人工物なんて影すら見えなかった。それが今目に見えるということは……。

 

蒼魔「そうか……。やっと物語が始まるのか。……この20億年で、よく憶えていられたよな、俺……」

 

 高く(そび)える壁を見て俺はそう呟く。能力も使ってないのにホント、よく憶えていられたもんだ。

 

???「ぁぁぁぁ……!」

蒼魔「んぁ?今の声は……、悲鳴、か?距離は……。そう遠くないか。方角は、ここから大体北東。そして恐らく人間はあの壁の中の人間しかいないから、そこの住人と仮定。悲鳴の原因は……。この辺に急斜面や崖は無いから転落は無し。最近見かけるようになった妖怪がいるとしたら……。少しマズイか」

 

 俺は北東に向かい、木を蹴り某配管工の壁キックの要領で跳んでいく。何故飛ばないのかって?まだ壁の内側の人間か分からない。もし街の人間だとしたら、街の人間でもない、いきなり飛行してきた俺を警戒するだろうからだよ。

 

 

 

 〜???side〜

 私は八意xx……分かりやすく言うなら永琳となるわ。

 私達は壁の内側の都市に産まれ、そこで生活をしている人間。壁がある理由は、妖怪を避けるため。また、妖怪の侵入を許さず私達を護る盾でもあるわ。

 私はその都市で、医者として、研究者として働きながら、弟子である都市の中心人物の娘、綿月豊姫(わたつきのとよひめ)綿月依姫(わたつきのよりひめ)の2人に医学と戦闘術を教えたりして生活しているわ。

 そんな私は、現在研究している薬の材料を調達するため、外に出ていたのだけど……。

 

妖怪「グルルル……」

護衛「永琳様!お逃げくださギャァァァ!!」

護衛2「おのれ妖怪め!よくも仲間をぐぁぁぁ!!」

 

 妖怪に襲われてしまい、かなり危険な状況になってしまった。いつもこの辺りに出没する妖怪は、都市の兵器ですぐに対処できる筈なのに全く通用せず、10人程いた護衛が全員殺されてしまった。残ってしまったのは私のみ。私は一目散に都市へ向かい走るが、人間と妖怪の差か、簡単に追いつかれてしまう。

 

妖怪「ブルァァァァァァァァァァ!!」

永琳「くっ!このままでは私も……っ!?うああぁぁぁぁ!!」

 

 妖怪の攻撃の回避に間に合わず、右腕に直撃してしまいそのまま背後の木にぶつかってしまう。このままじゃ……私も……。

 

妖怪「ブルルル……」

永琳「うぅ……。た、だでは、やられ、ない……!」

 

 せめて相打ちには……そう決意した直後だった。

 

???「ハァァァァァ!!」

妖怪「ぶるぁぁぁぁ!!」

永琳「え……?」

 

 妖怪が横から蹴り(最近放送している仮面ライダー?だったかしら。その必殺キックの感じね。仮面ライダーは都市で放送されてる番組で、豊姫も依姫もテレビで釘付けになってたけど、女の子としてどうかと……)を喰らい、木を薙ぎ倒しながら吹っ飛んでいく。

 次いで妖怪がいた場所に立っていたのは、見たことのない人間だった。身長は私より高く、赤い上着と紺のズボン、少し青が混じったかに見える黒髪、両腰に見える赤と青の刀。少なくとも、私が記憶している都市の人間に、こんな格好の人物はいない。

 

永琳「あな、た……は……?」

???「今のを耐えるか。流石妖怪。まあいいか。とっとと殺す」

 

 私を無視……!?というより、聞こえていないのか警戒したまま薙ぎ倒された木を見る。そこには、傷を負っていながらも妖怪が健在していた。

 

???「見たところ、かなりの妖怪と人間を喰ったな。頭部が鬼、胴体が烏天狗、腕がオーク、下半身がウェアウルフか。口から見える牙はヴァンパイアか?随分とまぁ、欲張りな妖怪だ。喰らった相手の特徴を取り込むことで自身を強化する。面倒な奴がいたもんだ」

 

 鬼に烏天狗、オークにウェアウルフとヴァンパイア!?どれも遭遇したら即死確定の妖怪じゃない!それを喰らい、一纏めに!?どんな規格外よ!それに、なんでこの男がそれを知ってるの!?オーク、ウェアウルフ、ヴァンパイアは遥か遠い西の方から流れて来て、ウェアウルフとヴァンパイアは知能が高く、オークは知能が無い分、繁殖能力と単純な力が高い、強大な妖怪。その存在を知ったのはつい最近……ひと月ほど前なのに、この男はそれすらも分かってるの?

 

???「こんな合成妖怪(キメラもどき)、さっさと殺すに限るが……、ついでにアレを試すか」

 

 アレ?一体何を試すつもりなの?

 

妖怪「グルルル…!」

???「そこの女、今から俺がすることに一切合切口出しするな。口外もするな」

永琳「え……」

 

 男は、何かを差し込むようなスロットが付いた赤い何かを腰に付けると、横からベルトが巻きつき身体に固定させる。次いで取り出したのは、データ保存に使われるUSBメモリを大きくしたような物が二つ。それぞれCとJの文字が刻まれているが、何を意味してるかまでは分からない。が、男がメモリに付いているボタンを押すと、何を意味してるかが分かった。

『cyclone!』『joker!』

???「()()!」

 

 そこに現れたのは、まさかの存在だった。

 

『cyclone!』『joker!』

 

 男の周りに風が吹き、何かを纏うが、私から見たら紛れもなく私がテレビでのみ知る存在に、『仮面ライダー』に、男が変身していた。

 

 〜永琳side out〜

 

 いやぁ、間に合ったかどうか、分からんな。女性は無事だったが、護衛らしき人物10人程が全員死んでいた。殺した妖怪はすぐそばにいた妖怪の仕業と分かったが、この妖怪は、喰らった相手の特徴の一部を奪う能力を持っている。鬼、烏天狗はまだいい。が!何故オークとウェアウルフ、ヴァンパイアの要素がある!アレか!?日本とか国境が存在しないから、どこにいようと自由ってか!?

 

 取り敢えず、こいつを消すか。

()()()()()()W()』の力で。

 地球の記憶を内包したメモリ『ガイアメモリ』を用いて変身する仮面ライダーで、同じくガイアメモリを使い暴れる敵『ドーパント』と戦う()()()()2()()()1()()()()()()()()()。俺は『身体を書き換える程度の能力』で変身するため、単独でダブルになれる。必殺技も単独仕様になるけどな。

 あ?何で仮面ライダーなのかって?作者が好きなんだよ。俺に質問するな!とにかく、行くぜ!

 っと、その前に言っておかないと。

 

妖怪「グルルル…!」

蒼魔「そこの女、今から俺がすることに一切合切口出しするな。口外もするな」

???「え……」

 

 ダブルドライバーを取り出し(事前に魔力とかで作った)、腰に装着。バックルからベルトが自動で飛び出し、身体に固定される。

『cyclone!』『joker!』

 二つのガイアメモリ、サイクロンメモリとジョーカーメモリを(魔力とかで作り)取り出し、お決まりのガイアウィスパー(スイッチを押すとマダオボイスが叫ぶ)を響かせる。

蒼魔「変身!」

 

『cyclone!』『joker!』

 バックルの右のスロットにサイクロンメモリを、左のスロットにジョーカーメモリを差し込み、両手がXを描くようにドライバーを開く。

 

 すると、俺の周囲に風が吹き、その風と共に俺の身体を緑と黒のアーマーが包み込む。緑の半身から風にたなびくマフラーが現れ、赤い複眼が輝くと同時に変身が完了する。

 

 今の俺は、平成二期最初の仮面ライダー、『仮面ライダーW』に変身していた。ちょ、そこ!仮面ライダーwwとか言うなよ!?絶対だぞ!?

 

蒼魔「お前の罪、俺が裁く!」

 

作者(え?『さぁ、お前の罪を数えろ』じゃないのかって?アレは本家がやるからこそ意味があるんだよ。他のライダーに変身したときも、ある程度踏襲しつつ変えてきます)

 

妖怪「ブルァァァァァァァァァァ!!」

 

 さて、どうしようか。スピード、パワーは鬼と烏天狗、ウェアウルフとヴァンパイア、で跳ね上がっているが、オークを喰ったことで判断能力は低下してるか?

 

 俺は様子見を兼ねて殴りつける。妖怪はそれを躱すことなく攻撃一辺倒で殴りかかってくる。が、そこはサイクロンジョーカー。スピードのあるサイクロンと、身体能力を上げるジョーカー。躱すのは容易く、後ろに回り込み回し蹴りをする。

 

 ズガンッ!

 とさっき蹴り飛ばした時より大きな音が響き、妖怪は大きく吹っ飛ぶ。

 今のて確信した。奴はオークを喰った所為で攻撃一辺倒になっている。その代わりパワーが桁外れだが、スタミナはどうかね?

 

妖怪「グルルル…ァ……」

 

 スタミナひっく!?え?どゆこと?たった数発の攻撃でなんでスタミナが凄まじく減ってんの!?

 もしやと思い、警戒しながら様子を見ると原因が分かった。

 最初の蹴り飛ばしで、かなり吹っ飛んだが、あれで木を薙ぎ倒し、その残骸がダメージを大きくしていた。そして二度目に蹴り飛ばした時も同様で、何十本もの倒木が奴に大ダメージとなり、スタミナを奪ったのだろう。

 となれば、これから行う選択肢は一つ。

 

蒼魔「トドメだ。行くぞ」

 

 ジョーカーメモリをベルトから取り出し、横についているマキシマムスロットに差し込む。

 

 《ジョーカー!マキシマムドライブ!》

 

 すると風が妖怪を拘束し、動きを止め、俺の身体が風で持ち上がる。まあ四力で再現とアレンジしてるだけだが。

 

蒼魔「ストライクジョーカー!」

 

 そのまま風をドリル状に脚に纏い、一気に妖怪へライダーキックを決める。風によって動けない妖怪がもがくが、既に時遅し。風のドリルとライダーキックが直撃し、身体に大きな穴が開く。

 俺は妖怪の後ろ5mで立ち上がり、バックルを閉じて変身解除をする。

 

 同時に妖怪は爆散し、その存在が消滅した。




蒼魔「……」
やっちまいましたな。
蒼魔「原作キャラと遭遇したのはいいが、何故互いの表記は???なんだ?」
面識ないじゃん。
蒼魔「そうだな。で、変身したのは?」
私の趣味だ。
蒼魔「ここでもネタを挟むか!」
神「今後仮面ライダーネタを挟む予定もありそうじゃな…」
その他諸々のネタを出すため、タグには事前に他作品ネタ多数と出しているさ。
フレイヤ「抜け目ないですね……。全部蒼魔さんがネタを行うんですか?」
いや、前書き後書きで自分たちがやるし、もしかしたら他のキャラもやるかも。
蒼魔「そうかい。俺としては、幻想郷設立まで行きたいんだが…」
それは当分未定かな。リアルも忙しいし。
神「という訳で読者様、次回ものんびりとお待ちくだされ」
フレイヤ「次回もよろしく!です!」


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街の中 入れたしかし 面倒だ(蒼魔 心の一句)

申し訳ございません!!!
蒼魔「……はぁ」
フレイヤ「…………」

数ヶ月更新をしないばかりか、他の小説を作り、怠っていました……
蒼魔「で、更新したわけか」
フレイヤ「読んでくださる読者様のことも考えて下さい!」

はいいぃ!なるべく早く原作へ突入するようにしますぅ!

蒼魔「遅れてすみませんが、最新話、どうぞ」
フレイヤ「です!」


永琳「ここが私の家よ」

 

 妖怪を消しとばした後に、目の前の少女に連れられ、街の中へ入ることが出来た。当然最初は、「貴様、何者だ!」と問われたが、少女の客人であると少女が説明したため、即座に通した。謝りもしないことにイラッと来たが、敢えてスルーして少女の家に案内された。

 

蒼魔「他の家とは全く違うな。何かお偉いさんの関係者か?」

永琳「この街の姫様の師匠ってとこね。それより、自己紹介。私は『八意 永琳(やごころ えいりん)』。この街の頭脳なんて呼ばれてるわ。貴方は?」

蒼魔「蒼魔。紅神蒼魔(あかがみそうま)だ。流れ流れて自由に生きている」

永琳「蒼魔……聞かないわね。外に人なんていないと思ってたわ」

 

 そりゃ、俺以外にいるわけが無いだろう。いたとしても、妖怪に殺されておしまいだ。

 

蒼魔「俺もこんなどでかいもんがあるとは思って無かった。前に見たときは水と森林だけの場所だったからな」

永琳「前に?ここが出来たのは数千年前よ。貴方、何者?」

 

 口が滑ったな。さて、どう説明しようか。マッドサイエンティスト相手だと解剖とかされそうで怖いが、薬物耐性とか加えとけば大丈夫かな?

 

蒼魔「教えたとこで信じられるわけが無いだろう?互いに初対面で、信用も信頼も無い。あるのは面識と妖怪を倒した恩くらいだ。それだけで俺の全てを説明しろと言われても、な……」

永琳「確かに言う通りね。けれど、私は貴方に命を助けられた恩はとても大きく、貴方を信じるに値すると思っているわ。それでも納得しないなら……。そうね。まずは互いに信頼と信用を得るため、私の下で助手にならない?勿論、衣食住は提供するわ。助手という扱いになってしまうけど、実際は対等。貴方は私達の事を知ることが出来て、私達も貴方を知ることが出来る。無茶苦茶だけど、今思いつくのはこれくらいね」

 

 確かに無茶苦茶だろう。しかし、これまで世界を歩いていた俺からしたら、特定の拠点が出来るのでそこは損ではない。毒を盛られたとしても、既に毒物には耐性が出来ている。何度も毒性の植物を食ったからこそ、耐性があるんだけどなw

 

蒼魔「まあいいか。その提案、のってやるよ。ただし、口約束では駄目だ。どちらかがとぼけて仕事内容をうやむやにしたり、制約、注意事項がなかったからと言う抜け道を作ってしまうからな」

永琳「分かったわ。契約書を持ってくる。内容はこちらで決めても構わないわね?」

蒼魔「俺の解剖とか絶対服従とか、ゲスい内容で無ければな」

永琳「言われなくても。すぐに作るから待ってなさい」

 

 そうして永琳が作成した契約書の内容は以下の通り。

 ・特殊な権限、関係者以外立ち入り禁止区画に立ち入らない(永琳同伴の場合は除く)

 ・仕事内容は戦闘指南と警備

 ・立場は永琳と同等

 ・住居は永琳の家を使うこと(ただし不用意に電力などを使わないこと)

 ・気に入らない仕事内容には拒否権あり

 ・無用な殺生は禁止

 ・大いなる計画の遂行まで、契約は続行となる

 ・また、いくつか修正点が見つかれば、適宜契約内容は変更されるが、基本は変わらない

 

永琳「こんなものかしらね」

蒼魔「見張りも兼ねるのか。妥当ではあるな。だが戦闘指南?俺が教えられるのは生き残る術くらいだぞ?俺と同じ能力を持ってるわけでもなし」

永琳「それでも構わないわ。あと、大いなる計画の事だけど、これはまだまだ先の事で、規模が大きい計画ということだけしか分かってないの。けれど契約はその計画の完了で満了よ。最後の契約内容の変更は、基本的に変更は無いけど、実際なにかあったら、互いに意見を出して新しく契約をするということね」

 

 まあ見る限り問題は見当たらない。とりあえず俺は拠点を手に入れたのだった。

 

 問題があるとすれば、ぽっと出の奴の言うことに従わないとか、自分の方が強いとかではなく……

 

 永琳「それじゃ、明日からよろしくね」

 蒼魔「…………ああ」

 

 何故同じ部屋で寝るのだ?




蒼魔「さて、作者にゃお仕置きの時間だ」
へ?
蒼魔「へ?じゃねえよ。他の作者様の小説を読むのはいい。その作者様の結晶だからな。だが、ポケモンやってたりFGOやってたりファンキルやってたり白猫やってたりバトルガールやってたりパズトラやってたりにかまけてて放ったらかしにすんじゃねぇぇぇぇ!!!」

ひえええええ!?
蒼魔「罰を受けろ!出でよ!ガンダム達!」
リ・ブラスタT「」
ガンレオン・マグナ「」
バルゴラ・グローリーS「」
ジェミニオン・レイ「」
待て!?ゲーム『スーパーロボット大戦Z』のオリジナル機体じゃねえか!?なんで出した!?
蒼魔「罰だって言ったろ?総員、攻撃開始!」

イァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!

蒼魔「さて、読者の皆様」
フレイヤ「今回もこのような駄文で申し訳ございませんが」
蒼魔「次回も楽しみにしてくれるとありがたいです」
フレイヤ「それではみなさん!」
2人「また次回にお会いしましょう!」

……(チーン)


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軽い記憶整理と都の姫姉妹

お待たせしました。
蒼魔「本当にな」
フレイヤ「前回よりは速いですよ!」

ゲームしたり、仕事したりで暇が多くないんです……。
蒼魔「ゲームの時間を更新にしろよ……」
ゲームは生きがい!やらずにいられない!

フレイヤ「あ、アハハ……それでは、最新話、どうぞです!」


 翌朝、目を覚まして記憶を確認する。

 

 キメラの妖怪を倒して、八意永琳を結果的に助け、拠点を確保した。

 

 たったこれだけだが、確認はできた。さて、今日からは警備でもするのか?

 

永琳「おはよう……。早いのね」

蒼魔「おはよう。どんな時に寝て、どんな時に起きるのかは身体に染み付いてるからな」

 

 転生前からの生きる為の、生き抜く為に身に付けた必須技能だったからな。鍛えてくれた『彼ら』も、

 

赤弓「君に不意打ちを仕掛けるのはアサシンでも難しいだろうな」

緑茶「不意打ちを事前に察知して離れるって、おたく、本当に人間だったの?」

もやし「なるほど、大体分かった」

指輪ドーナツ「真後ろと正面の同時攻撃を反応出来るのか。左右も加えてみるか?」

 

 などと散々な程に言われるくらいには、睡眠と起床の際の反応は高いと自負している。

 

 その後は身支度を整える。当然俺は部屋から出る。

 

永琳「さて、今日は都市の姫のもとへ行くわ。貴方の紹介と稽古をつけるためにね」

蒼魔「姫?どんな奴だ?」

永琳「姉妹ね。姉はおっとりしてて、妹はキリッとしてるわ。けれど仲はいい。人気もある姫姉妹って感じね」

 

 んー、よく分からんな。姉妹であること、人気があること、仲はいいが性格は反対に近いのか。おそらく家も相当デカいんだろうな。

 

 〜綿月邸〜

門番「これは八意様。ご足労頂き、ありがとうございます。本日も、姫様方の修練を御願い致します」

永琳「ええ。ついでだけれど、此方の男性も紹介させていただくわ」

門番「此方の……?見覚えのない方……、何者ですか?失礼ですが、私はこの綿月の門番にして記録を違えぬ者。この街の人々は誰一人として記憶し、記録しております。故に、貴方を私が存じ上げぬということは、警戒しなければなりませぬ。新生児であれば役所に届けがあり、そこから私へ連絡が来られます。しかし貴方は新生児ということはあり得ません。私より身長が大きいのですから(身長175cm)。

 故に貴方に、そしてお連れ致した八意様へ問わせていただきます。どういった者ですか?」

 

 ですよねー。ていうか凄いなこの門番。都市の住人全てを記録し記憶してるんだろ?新生児含めて。俺もやろうと思えばやれるけど、疲れるんだよな。尊敬するよ。

 

永琳「まあ、貴方はそうよね。彼は街の外、つまり、妖怪蔓延る世界にその身を置いていたのよ」

蒼魔「紅神蒼魔という。この度、こちらの永琳が妖怪に襲われていたところを救出し、恩返しとして身を置かせて頂いている。本日、こちらに住まわれている姫方に、紹介をさせていただくため永琳と共に参った」

 

門番「……。青がかった髪に紅の瞳、そして紅と蒼の服。確かに八意様を救出された方と外見も一致しています。そして、八意様がお許しを出されているならば、問題はありません。お通り下さいませ」

永琳「お邪魔するわ」

蒼魔「失礼する」

門番「蒼魔殿、少々よろしいですか?」

 

 おろ?永琳に続いて入ろうとしたら門番に待ったをかけられた。一体なんぞ?と振り向く。

 

門番「八意様を救って頂いた貴殿に、無礼をはたらき申し訳ございません」

蒼魔「……いや、気にすることはない。門番さんも、姫様達を守る為にやったんだろう?なら、それでいい」

門番「……ありがとうございます!」

 

 これだけの会話だが、門番は悪くない。俺だって見知らぬ奴だとこれより酷い会話になるだろうし。

 取り敢えず中へ入ろう。

 

永琳「これから2人に貴方を紹介するけど、決して変なことはしないこと。いいわね?」

蒼魔「アッハイ(とは言っても、特に喋ることも無いですしおすし)」

 

 変なことといっても、面識も無い相手に何をどうすればいいのか分からないって。

 

永琳「豊姫、依姫、修練の前に話があるわ。いいわね?」

???1「師匠?修練の前に話とは一体……?」

???2「師匠が連れている男性の事ですわね。見慣れぬ身なりをしていますもの」

永琳「ええ。ほら、挨拶」

蒼魔「紅神蒼魔という。よろしく頼む」

 

 特に話すことも今は無いし、この程度でいい。

 

豊姫「貴方が師匠を救って下さった外の人ね。私は『綿月豊姫(わたつきのとよひめ)』と言います。宜しく御願いしますね」

依姫「貴方が……。私は『綿月依姫(わたつきのよりひめ)』です。私の方が妹ですので、間違えないでください」

 

 なるほど、豊姫が姉で、依姫が妹なのかこの姉妹姫は。しかし、妹は帯刀していて訓練の武器であることが分かるが、姉はどういった武器を使うのか?目に見えないところ……、服の中か、ポケットか?

 しかしポケットや服の中では取り出すのに時間がかかる。手首の裾ならばすぐさま取り出せるから、そこに仕込んであるのか?だとしたら武器としては取り回しの良い短刀やナイフが代表的だ。

 しかし、それはないと勘が告げる。とすれば転生前の特訓で見た鉄扇か?俺でも扱いが難しい武器なんだが……。

 

依姫「……何を姉様をジロジロと見ているんですか?」

蒼魔「……短刀?いや、鉄扇か?」

永琳「あら、見ただけで分かるの?」

蒼魔「自信はないがな。妹の方は帯刀してるから分かるが、姉も訓練するからには武器を持つ。見えるところにないなら、隙が少なく、すぐに取り出せる短刀、鉄扇を仕込んでいると睨んでるだけだ」

豊姫「あらあら、随分と察しがいいのですね。私の武器はこの鉄扇。結構痛いですよ?蒼魔さんは、両腰の刀が武器なんですね」

依姫「なるほど。凄い力を秘めているのが、抜刀していなくても分かります。一体どこで調達されたのですか?」

 

蒼魔「自作した」

永琳・依姫・豊姫「はい?」

蒼魔「この二刀は俺が素材から調達し、鍛造した。何本もの失敗の果てに成功した傑作だ。やらんぞ?」

永琳「いや、いらないわよ……。研究したいけど、それは後回し。蒼魔の実力と2人の実力を確認する為、今日の訓練は互いに戦ってもらうわ。

 ルールは単純。武器が手元から離れる、降参する、続行不可と判断したらそこで終了よ。いいわね?」

豊姫「異存はありません」

依姫「私もです」

蒼魔「オイ待て永琳お前俺の武器を研究とかマジ辞めろマジで」

 

 俺の武器は俺に馴染み過ぎて、他の奴が持つと拒絶反応でバカみたいに重くなるから。研究とか不可能だから。マジで。

 

永琳「異存なしね。それじゃ、訓練部屋で始めましょう」

 

 こうして俺は、初対面の姫姉妹と戦闘することになった。

 どれくらい抑えようか……?




最新話、如何でしょうか?まだまだ至らぬ点が多く、未熟さを痛感していますが、これを読んでくれる読者様が楽しめるよう、少しずつ改善して行きたいです。
蒼魔「ギャグ路線を入れるのか?」

読者様からの要望があれば、組み込みたいとは思いますね。
蒼魔「まあ読者様が楽しんでくれれば、それが励みになるけどな」

後書きで特に語ることがない為、今回はここまで!次回をお楽しみに!

蒼魔「もしかしたら、これが今年最後の更新かもしれないので、ここでこの言葉を読者のみなさまに贈らせていただきます」

それではみなさま!良いお年を!来年はもう少し更新を早めたいです!


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姉妹姫と手合わせ。あと何故か懐かれた?

蒼魔「……言い訳は」
他の小説やアプリゲーム、艦これをやっていました……。
フレイヤ「最近は俺ガイルやこのすば、ガルパンなどを読んでましたよ」
バルマ「ふむふむ。で、蒼魔よ、判決h」
蒼魔「奥義、瞬撃」
鳩尾から!!

蒼魔「さて、読者の皆様。遅れてしまいすいません。最新話、どうぞお楽しみを」

……資材が、枯渇してるんだ……。


〜綿月庭 修練場〜

 

豊姫「訓練と言えど、全力で行きますわ」

依姫「蒼魔殿、お覚悟を!」

蒼魔「さて、どうするか…」

 

永琳の提案により、俺はこの姉妹と模擬戦をする事になった。が、俺は手数が多く、相手の出方が分からない為にどう攻めるかが決められない。

 

刀と鉄扇。刀だけなら、俺も刀で攻めるが、鉄扇があるなら少し難しい。鉄扇はリーチが短く、使い手の技量がないと紙装甲である。しかし、熟練者や、本能で使いこなす者はそうはならない。相手の攻撃を受け止め、跳ね返したり、懐から突きで怯ませて格闘を仕掛けたり、素材にもよるが、刀や剣を破壊することも可能になる。そして、挙動が分かり辛いのも一因だ。

 

袖に隠して攻撃を受け止めたり、掌底を当てるところが、鉄扇の突きであったりと、リーチが短い故の隠密性の優秀さ。

これらも含めて厄介な武器である。

 

取り敢えず、仕掛けてみようか。

 

蒼魔「行くぞ。フッ!」

 

俺は抜刀どころか、刀に手をかけず2人へと走る。

蒼魔(こいつら(極蓮架、永神羅)の経験の為にも、手加減はしない)

 

依姫side

 

永琳師匠が、連れてきた客人(?)である紅神蒼魔と訓練するよう指示された私と姉様は彼と離れて向かい合う。

私は姉様の前で構え、いつでも迎撃可能な状態で待機する。姉様も、武器である鉄扇を袖に隠し格闘スタイルで構えている。私達は師匠の訓練により、師匠以外であれば妖怪相手でも苦戦する事なく撃退しているが、目の前の男は実力も素性も全く不明。師匠が指名するくらいだから、私や姉様程ではないにしろそれなりの実力はある。

 

ーーその判断が間違いであった……。

 

彼は腰に提げている二刀を構えることなく踏み込みーー

 

依姫「き、消えた!?」

 

私は踏み込みをした瞬間まで姿を捉えていた。しかし、そこから先は完全に見失ってしまった。姉様はーー!

 

豊姫「くっ!いつの間に!?」

蒼魔「……」

 

本当にいつの間にそこにいたのだろうか。私が姉様の方へ振り返ると、紅神は先程まで触れてすらいなかった刀を抜刀し、姉様の袖にある鉄扇と鍔迫り合いをしていた。そして当然と言うべきか、姉様の服の腕の部分が破け、隠されている鉄扇が丸見えになっている。

 

とにかく、加勢もしくは姉様から引き離さねば!

 

依姫「ハァァァッ!」

蒼魔「丸分かりだ」

 

ーーガキィィ!!

 

そ、そんなバカな!?

視線も意識も姉様の方に向いているはずなのに、私の攻撃をもう片方の刀で受け止めた!?抜刀の瞬間すら見えなかった!

 

油断はしていない。観察もしっかりしていた。なのに、何故……!?

 

依姫side end

 

成る程。鉄扇を袖に仕込み、格闘戦で戦うのが豊姫の戦闘スタイルか。そして、依姫は隙を見せず、臨機応変に対応しようとするテクニックタイプに近いか。

 

しかし、俺の踏み込みから先が見えなかった時点で動体視力は鍛えてないことが分かった。踏み込みを利用して相手の上を飛び越えただけだが、それに反応出来なかったのはマズイな。俺が相手してきた妖怪やらは反応できるからな。

 

極蓮架を抜刀し、豊姫の腕の不自然に盛り上がったところに斬りかかる。

 

豊姫「くっ!いつの間に!?」

蒼魔「……(たった今です)」

 

どうやら鉄扇の仕込み場所だったらしい。鉄の感触がする。しかし、鉄扇といえ斬れていないのは俺の技量がまだ足りないのか、もしくは鉄扇の素材が俺の刀と近いものなのか、はたまた、転生の時の特訓とズレが出ているのか。

 

まあいいか。俺は豊姫と鍔迫り合いをしながらもう片方の刀を高速で取り出し、豊姫の対角線上……俺の後ろにスタンバイさせる。同時に、

 

依姫「ハァァァッ!」

蒼魔「丸分かりだ」

 

ガキィィ!!

 

斬りかかる依姫の攻撃を防ぐ。恐らく、というか確実に『そんなバカな!?』ってなってるだろうけど、この程度で負けていたらあの特訓並びに20億という時間の中で俺は死んでいる。

 

そして、大体力量は分かった。この2人を超える戦闘を出来るのは俺を除き、永琳たった1人である。いや、中央のタワーに存在する【神】もそうか。永琳から聞いた話だと滅多に人と会話しないが、とてつもない力を持っているとのこと。その力は永琳も敵わないと。

 

つまりこの2人の実力は実質都市のNo.3、4である。しかし、外での妖怪との戦闘においては、その力を存分には振るえまい。『他者を殺す』ことを知らないのであれば、尚更だ。

 

蒼魔「どうした。これが全力か?」

豊姫「私達の方が、手数が多いこと、忘れてません?」

 

成る程。確かに俺は両腕が使えず、2人は片腕、脚が使える。俺も脚は使えるが手数は足りない。2人はすかさずもう片方の腕で殴りかかってくる。が、それも無意味と知れ。

 

蒼魔「ほっ」

豊姫「ひゃっ!?」

依姫「なっ!?」

 

俺は鍔迫り合いしていた力を一気に抜き、その結果2人はバランスを崩し転倒。俺は2人の首筋に刀を添えてチェックを決める。

 

蒼魔「これで俺の勝ち、だな」

永琳「模擬戦終了よ。勝者、蒼魔」

 

無傷かつ、あまり汚れもなく模擬戦は終了。姉妹の方は、豊姫が服の腕が裂け、前が汚れている。依姫は右肩が汚れているくらいで、どちらも怪我はないようだ。

 

依姫「つ、強い……。踏み込みの後から全く追えませんでした」

豊姫「いつの間にという感想しか出ないです……」

 

蒼魔「そう言われても、この近辺にはそう強くない連中ばっかりだからな。俺が歩き回ってた時には、この程度普通に対処していた妖怪もいた。で、俺からの評価は……。2人とも、俺の踏み込んだ後が全く反応出来てなかった時点でアウトだ。鍔迫り合いも、すぐに別の攻撃へ移るより、飛び退く方が正解だった。飛び退けば、バランスを崩されることもなく、そこで負けることも無かった。まあ、この実力なら近辺の妖怪やらには負けないさ。戦闘訓練以外にも、準備運動などはしておけよ。筋肉が引きつったら、動けなくなることもあるからな」

 

そう言いながら2人の頭を撫でる。丁度いい位置にあるのと、慰める的な意味合いでつい撫でてしまった。

 

豊姫「あうっ」

依姫「んっ…」

蒼魔「す、すまない。身体が勝手に……。しかし、2人とも運動した後なのに髪がサラサラだな」

 

あっ……。

蒼魔「あっ……。す、すまん。体が勝手に……」

依姫「あ、いえ……。(気持ちよかったですし……)

豊姫「まるでお兄さんみたいですわ……。あ、そうだわ」

 

撫でる手を止め、2人から少し離れて謝ると豊姫が手を叩いて何かを提案しようとする。待ってくれ、何か意☆味☆不☆明な事を言いそうなんだが……。

 

豊姫「蒼魔さんのこと、『お兄様』って呼んでもいいかしら?」

依姫「ね、姉様……?」

永琳「……(ジトー)」

蒼魔「……まるで意味が分からんぞ」

豊姫「だって周りにいる人って私達を特別視してるでしょ?でもお兄様だけは私達も、永琳師匠も平等に見ているもの。それに今さっき頭を撫でられたのがまるで兄妹みたいだったし……。依姫はどう?」

 

あー……。なるほど。……分からん!

 

依姫「わ、私は……。姉様がいいなら、それで構いません……」

豊姫「なら決まりね!これからもよろしくお願いします。お兄様♪」

 

うん。今こそこのセリフが一番の使い所だろう。

 

どうしてこうなった。

 

永琳「ところで、互いに実力を出し渋っていたのかしら?豊姫も依姫も能力を使ってないし、蒼魔だって変身してないじゃない」

 

あ、バカ……

 

2人「変身!?どういうことですか!」

永琳「私が彼に助けられた時、仮面ライダー?になっていたのよ。右が緑で左が黒のね」

 

待って。そういうのって普通誤魔化したり話さなかったりするものじゃないの?少なくとも、暇な時にあのジジイと見た仮面ライダーシリーズでは、自分からおおっぴらに正体バラすようなことあまり無かったぞ?って、キラキラした目でこっちを見てる!?

 

見るな!そんな目で俺を見るな!反応に困るんだ!

 

依姫「半分このライダー……見て見たいです!」

豊姫「変身アイテムは!?ベルトの形は!?名前はなんて言うのですかお兄様!」

蒼魔「永琳おま、ナニイテンダ!フジャケルナ!」

永琳「巫山戯てないわ。事実を言っただけよ」

 

こうして、俺は三人の前で再びダブルに変身するハメになってしまった。しかし、戦闘出ない時に変身するって、仮面ライダーのタブーじゃないか?

 

まあメインの変換は全く別物だし、問題ないか。




蒼魔「さて、色々と解説をしておこう。この作品では、以下の点に注意して下さい。
・この時代から豊姫、依姫がいる。
・2人は仮面ライダー好き。
・結婚してない(本家では結婚してたとかしてなかったとか)
・永琳も隠れライダー好き。
・この時代のライダーは、現実の仮面ライダーとは別物の作品(クウガやカブト、電王などではない)
この話の中で挙げられるのはこれくらいかと」
フレイヤ「作者さんの趣味全開ですか?」

自分の趣味全開だと、更にカオスな事になり、キャラ崩壊が更に起きるのでこれでも抑えめです。
バルマ「作者はガンダムなども好きじゃからな。確かにカオスになるの」

では、当作品をお読みくださりありがとうございます。
蒼魔「次回もお楽しみに!」


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都市を統括する神

蒼魔「随分と更新が早いな」
腐れテンパ様、Qooオレンジ様の感想のお陰でやる気が出たんだ。まこと、ありがとうございます!
フレイヤ「……」
蒼魔「フレイヤ?なに膨れてんだ?」
フレイヤ「いえ……、何か(私にとって)嫌な予感が凄くするんですよ……」
蒼魔「オイ作者、答えろ」
詳しくは本編へ、どうぞ。
蒼魔「つまりここで話すとネタバレになるということか。分かった」


昨日は疲れた……。永琳のせいでダブルに変身するハメになったからな……。幸い、基本の9フォーム(サイクロン、ジョーカー、ヒート、メタル、ルナ、トリガーを使用したフォーム)のみにしたが、魔力やらを結構使うんだよな……。

 

まず、四力(霊力、魔力、妖力、神力を一纏めにした総称)でベルトとバックル、アイテムを作り、変身の動作と同時に四力で変身の演出を行う。最後にその演出の最中に身体を書き換えて変身完了するからな。

 

そんな俺は今日も姉妹の訓練をさせられています。はい。

 

依姫「これなら!」

 

依姫は、刀を振るう速度を上げつつこちらに接近するがそれは悪手としか言えないな。

 

蒼魔「それじゃダメだ。すぐに力尽きる」

豊姫「ならこれでどうかしら?」

 

正面から斬りかかる依姫が消えるが、俺は右手の極蓮架を後ろに、左手の永神羅を前に構える。同時に後ろの依姫、前の豊姫の攻撃を同時に防ぎ、続いて2人の武器に合わせるように刀を振るっていなす。

 

2人の能力は帰ってから永琳に聞いた。

豊姫は『山と川を繋ぐ程度の能力』、依姫は『神霊の依代となる程度の能力』で、『山と川を繋ぐ程度の能力』は対象指定なしの瞬間移動、他の移動能力に割込みをかけられるだとか、『神霊の依代となる程度の能力』は神降ろしを行う能力だとか。

 

まぁ、『身体を書き換える程度の能力』に比べてしまうとどうしようも無いけど……。

 

依姫「そんな!?」

豊姫「今のは不意をついた筈なのに……」

蒼魔「今のは惜しかった。永琳相手なら完全に一撃入れられてたぞ。(この程度の不意打ちをしてくる奴もいたし…)

俺は対処が出来るほどに戦闘を積んできたからな」

依姫「納得いかない……」

蒼魔「そうは言ってもな……。っと、今回の訓練はここまで。時間を過ぎたからな。2人とも汗拭いておけよ」ナデナデ

 

攻撃をいなしながらの会話中にブザーが鳴った為、訓練は終了。2人の頭を撫で、永琳のところへ戻る。

 

永琳「まだ手加減してるのね」

蒼魔「手加減しなきゃいろいろ吹っ飛ぶぞ?屋敷とかここら一帯とか。それで?この後になんか予定でもあるのか?」

 

予定があるか聞いたのは、永琳が手元の手帳に目を通しているからだ。今日は移動中に予定を話してなかったからな。

 

永琳「貴方に会いたい方がいるのよ」

 

俺に会いたい奴?俺の事を知るのは永琳とこの屋敷の使用人含む綿月の人だけだぞ?因みに姉妹の親は親バカだった。

 

……家族、か……。

いかんいかん。何を考えてるんだ俺は。()()()()()()()()()()()()()()。所詮は他人。俺とは何の関係もない。

 

思考を切り替えて(塗りつぶして)永琳に問う。

 

蒼魔「俺を知るのはこの屋敷の人だけだろう?なんだ?()()()()()()()()()()が俺に会いたいってのか?」

永琳「っ……。いつから?」

蒼魔「この街に入った瞬間から。建物の中にいる時は視えて無かったのが幸いだが、覗き見みたいなものだから、気分が良いもんじゃねえ。(興味しか無いのがタチ悪い……)

で、今からか?普通向こうから出向くもんだろ?」

永琳「確かに今からだけど、立場上こちらから行くしかないのよ。向こうはこの街に置いて私より上の力を持つ、文字通りトップの存在なのよ。向こうから招待されただけで末代まで誇れるものよ?」

蒼魔「生憎、元々街の外で生活してたんでな。そんなの関係ない。が、まあ出向いてやるか。どうせあのデカい塔に引きこもってんだろ」

 

そう言いながら、都市で一番デカい塔に目を向ける。その視線の先に何か動いたように視えたが、一瞬の事だった為、よく分からなかった。

そして俺は永琳案内のもと、その塔に足を向ける。

 

デカい塔

永琳「ここは月輪塔。街を興した月夜見様が住まう場所よ。月夜見様はここから街を見渡しているわ」

 

大きさとしては東○スカ○ツ○ーほどの大きさと思われる。他の建物がデカくて10m〜20mそこらなのに、この塔だけが600m程の大きさな為よく目立つ。

 

蒼魔「外から見えなかったが……なにか結界の類か?」

永琳「他の建物より大きいから。街の中に入らないと視えない程度のバリアよ。八意永琳です。ご要望の客人を連れて参りました」

 

入口横のパネルに話しかける永琳。マイクの下に手を置いていることから指紋か静脈と、声紋認証でもしているのか?これで幻想郷の出来る三億年前って……。月で発達した技術力じゃなく、こいつらの地上にいた頃からの技術力って事になるよな……。

 

???『こちらでも確認した。八意、客人を連れて最上階に来なさい。あぁ、傷付けたりはしない。私の名において、約束しよう』

永琳「かしこまりました。直ぐに参ります」

 

塔の真下にいるのに、何で確認出来るんだろうな?モニターも無いし。俺なら書き換えを使えば出来るけど。

 

永琳「行くわよ。なるべく私から離れ……ても問題無いわね。蒼魔なら」

蒼魔「どういう意味だ」

永琳「私より強い貴方が、ここのトラップを切り抜ける姿しか見えないからよ。私の頭脳をフル活用して、侵入者撃退用のトラップを設置しているけれど、何故か貴方なら完全に、どんなトラップも無効化して来れそうだからよ」

 

こんな話もしたが、別に離れることも、トラップが作動する事もなく普通にエレベーターで最上階にたどり着く。エレベーターまでの道が一本道でしか無い上、永琳の姿を見失うことも無かったし。

 

テンテンテロリン♪

蒼魔「何故にポケ○ンセ○ター!?」

 

最上階に到着した音がまさかのミュージックに突っ込んでしまった。永琳は分からないという顔をしているが、明らかにオカシイ。綿月の門番と話した時に、『娯楽も少ないので鍛錬に集中出来るが、やはり娯楽という癒しも必要』と聞いているため、ポ○モンを知るのは俺くらい……いや、まだいたな。

 

月夜見「ようこそ。私がこの都市を統括し、見守る神『月夜見』と言います。歓迎しますよ。盛大にね。(ヒャッホォォォウ!!久しぶりに蒼魔さんのお姿を見られたァァァ!!ロキやフレイヤに自慢しよー!)」

 

俺が転生する際に関わった神様(コイツラ)が。

って、何でいるんだ!?しかも月夜見にまで名前ちょいと変えてるんじゃねえよ月詠ェ…。




フレイヤ「あぁぁぁぁぁぁぁ!!!抜け駆けぇぇぇ!!アテナ!アテナは何処ですか!殴り込みです!今直ぐ月詠をボコりますよ!」
バルマ「落ち着け。アテナは神話勢とこれからの神話の準備中じゃ。無理じゃよ」
フレイヤ「うわぁぁぁぁぁん!!」
蒼魔「つまりどういうことだ?」
あー、うん。蒼魔には分からないことさ。次回予告、頼むわ。
蒼魔「俺に分からないこと……?まあいいか。次回もまたお楽しみに!作者もそろそろ《身体を書き換える程度の能力》を本格的に使いたいらしい」

なお、本来は月夜見、月夜見命ですが、この作品では月詠となります。ご了承下さい。容姿については、次回の前書きに出しますので、そこもご了承下さいm(_ _)m


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月夜見と月詠と蒼魔

フレイヤ「ヌァァァァァァ!!!!」
蒼魔「フレイヤ、荒れてるな」
月詠とお前の話だからね。仕方ないね。
フレイヤ「作者さん!私と蒼魔さんのお話はまだですか!」
いや、そもそも舞台が東方だから無理d
フレイヤ「うわぁぁぁ!」
イワーーーーーク!?!?
バルマ「作者が死んだ!」
蒼魔「このひとでなし!っと、そうだ。今回もキャラ崩壊や唐突な能力発覚があるから、覚悟して読んでくれ。では、どうぞ!」


月夜見「永琳、ご苦労様です。ここまで来ていただいたのに申し訳ありませんが、少し席を外して頂きたいのです。彼と1対1で話してみたいのです。貴女の報告や、私が視ていた時以外の彼を知りたいのです」

永琳「……月夜見様がそう仰るのであれば、私には止める権限も意味もありません。しかし」

月夜見「これまでの報告により、こちらに危害を加えることは無いのでしょう?ならば問題ありません。街の外で死にかけた貴女も救っていただいたのですし(おすし)

 

おい、コイツ今『ですしおすし』使ったぞ。永琳には聞こえてないようだが、俺にも聞こえてないと思ったか?ヴァカめ!

 

永琳「……分かりました。では、話が終わり次第ご連絡をお願いします。私はこれから、ロケットの開発プランを立てますので」

月夜見「すみません。本来ならば、技術工房及び責任者達のみで話し合うべき場なのに、あまり関係ない貴女を巻き込んでしまい」

永琳「いえ。私が参加したことにより、大幅に予定が短縮できたと、喜ばれるもので……」

 

ロケット?宇宙に行く……。つまり近いうちに妖怪が攻めてくんのか?早くね?

 

月夜見「いつまでも彼を放置するわけにもいきません。永琳」

永琳「はっ!?失礼しました!蒼魔、貴方もくれぐれも失礼の無いように。いい?」

蒼魔「……まぁ、うん」

 

永琳はエレベーターに乗り込み、部屋を出る。エレベーターが動くと同時。

 

月詠「……っ、蒼魔さぁぁぁぁぁん!!お久しぶりですーーーっ!!この月詠、都市を建設し、一日千秋の思いでお待ちしておりましたぁぁぁー!!」

 

その場からジャンプし、何回も回転しながら突撃してきた。俺は特に慌てることもせず……。

 

蒼魔「くるっとな」

月詠「ブヘェア!?」

 

その場から左回転して回避。月詠はベチャッと地面に激突する。

さて、この神、月詠について説明しておこうかな。

 

彼女は月詠。俺が転生する際の神界において、日本神話を代表する神の一柱であり、『月読命』そのものである。容姿は日本神話らしく黒髪で、サイドに纏めているサイドポニー。緑の眼を持ち、和服を愛する正に日本神話の代表の1柱。しかし、この神、童顔なのだ。童顔でありながら、胸部装甲が凄まじいのだ。アテナが女性がしちゃいけないような顔をしていたが、聞いた話だとアテナも相当らしい。どんな拘りがあるか知らんが。

しかもこいつらが揃うと、男神連中は前屈みになってることが多かった。何がどうなってるのやら……。

 

月詠「うう……。久しぶりなのにこの仕打ち……。あ、目覚めそう……」

蒼魔「何でこっち(東方の世界)に来てんだ。あっちの神じゃなかったのか?」

月詠「スルーされた……。えっと、こちらに来ているというか……。まあ、英霊のようなものですね。私の精神や魂は、貴方も良く知る月詠です。しかし、肉体はこの世界で誕生した月詠。天界から魂が複製され、身体に入ることで、『この世界の月詠』が誕生した……と言って分かります?」

 

蒼魔「大体分かった。『この世界の月詠』は俺より年下という事でおk?」

月詠「あ、そういう事になりますね。……エヘヘ」

 

つまり、天界は一つしか存在せず、平行世界、新しい世界などで神が誕生するなりすると、特殊な世界を除き天界の神の複製に近い感じとなる。らしい。わかる人いるのかこれ?俺も理解できてるか分からないし。

(とりあえず、東方の世界の神は蒼魔より歳下であるという認識で)

 

そして月詠。何故嬉しそうにはにかむ。俺にはそれが分からん。

 

月詠「蒼魔さんが歳上……。お兄様……?兄上……?それとも……」

蒼魔「……」

 

なにやら月詠がトリップした。仕方がない為、俺は近くのコーヒーメイカーでコーヒーを淹れつつ、『同時に月詠の頭を叩く』。

 

月詠「アイタッ!?って、蒼魔さんの能力、久々に見ますね」

蒼魔「こういう時には便利だからな。今みたいに両手が塞がっても使えるのはいいことだ」

 

両手には二つのコーヒーカップを持っている俺の肩から、『腕が生えている』。コレが『身体を書き換える程度の能力』の力だ。

昔に身体を書き換えた時は腕を斬れ味のいい武器にしたり、鈍器にしたりなどもあるが、こうやって腕を増やしたりする事も可能だ。しかも更に増やせる。

 

当然戦闘にも役立つ。後ろからの攻撃を防ぐときは、大体背中に増やした腕や武器で対応してたからな。

 

月詠「あ、じゃあ蒼魔さんの『切り札の一つ』、もう一度見たいです!お願いします!」

蒼魔「あ、アレか……?まあ、ここにいるのは俺と月詠だけだからな……。特別だぞ?」

月詠「やたっ!(また一歩リードです……)

 

コレを転生後にやるのは初めてだが……。

蒼魔「…………っ!」

 

能力を発動し、思い描くと同時に身体に変化が起きる。

 

人間だった身体はグレーのロボットへ変わり、次第に色づく。

四肢は純白に、背に負った翼は漆黒と群青に。関節は黄金に。

頭の二対のアンテナが白と黄金に色づく。

 

このあたりまで来たなら分かるだろう。俺は『ガンダム』となっている。しかし、どの作品にも出ることのないガンダムであり、俺の切り札の一つ。

 

『GNZGMF-X00A∞ インフィニティガンダム』

それが(この機体)の名前だ。

 

型式番号から分かる通り、00系列とSEED系列の合作……では無く、その実態は頭おかしいものと自負している。

 

何せ各作品の主人公機殆どの機能をぶち込んだのだから。

 

ただ、俺はこの姿をとることはあまりしたくはない。何せ現在からしたら未知の技術の塊であり、平安時代とかだと絶対に理解できないものだからである。え?じゃあなんで今はそんなことしてるか?見ているのが月詠だけだから。

 

月詠「ほぁぁ……。久しぶりですねぇ……」

蒼魔「もういいか?平和な時にあまり晒したく無いんだが……」

月詠「あぁ!すいません!もう大丈夫です!ありがとうございます!」

 

即座に身体を戻し、身体の動きを確認する。……特に変調はなし。問題は無いな。

 

その後も、久しぶりの会話というか、お茶会とやらのように話をしたり、月詠の料理を食べたりした。

 

蒼魔「相変わらず、媚薬を仕込んでも俺は何も影響が無いぞ?能力で『毒物・薬物無効』だからな」

月詠「忘れてましたぁぁぁー!!」




蒼魔「……このぐだぐだ感」
つ、次でもう少し進めるから!進めるから!
フレイヤ「……………」
バルマ「フレイヤも気絶しておる。よっぽど応えたんじゃろな」
蒼魔「直接関わっても無いのに、なんで気絶してんだか」
2人(お前が関わってるからだ)

さて、次回はどうなるやらか……。
蒼魔「お楽しみに!」


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ただの語らい

今回、蒼魔自身の欠点が一つ出ます。
フレイヤ「蒼魔さん自身の欠点?」
蒼魔「……まあ、本編にチラッとそれらしき言葉が出るだけだ」
フレイヤ「……気になります!」


月詠と再会してから大体半月程経った。永琳は家にいる時間が少なく、疲れも溜まってるように見える。恐らくいや、ロケット云々が関係してるのが確定的に明らかである。

 

疲労回復の料理やマッサージを行い、ある程度は誤魔化しているが、もう少しすると倒れるだろうな。俺は永琳が出ている間は姉妹姫のところへ行って訓練を付けているため、別にゴロゴロはしていないからな?あとたまに月詠のとこ行くし。

 

蒼魔「というわけで、最近の永琳の近況はよろしく無い。休んでる時間があまり無いぞ?」

月詠「ということはやはり、上層部が絡んでいるのが確定的に明らかですね。こちらの書類を」

 

月詠が見せてきたのは、ロケット開発などの所謂『月移住計画』の資料。これに書かれているのは、作業している時間だが……。

 

蒼魔「……月詠。俺は働いた経験が無いから10時間労働やら18時間労働やらがおかしいのか分からんぞ?」

月詠「ぐっは!」

 

これだけ働いてりゃ、そりゃ給料とかは凄いだろうよ。

月詠「違いますよ!オカシイですよこれは!私は『勤務時間は最大8時間』と設けているんですよ!それを大幅にオーバーしているんですよ上層部は!部下は最低10時間以上の肉体労働、なのに自分たちは最大4時間しかも座ってたり寝てるだけ!どれだけ腐ってるか分かりますか!?」

 

…………。

…………あ?

 

蒼魔「月詠、そいつら……。月で消すか?」

月詠「あっ……。……そうですね。正直、この人達も『月移住計画』では重鎮ですが、それ以外や、計画が完遂すればもう用無しなので、構いませんよ」

蒼魔「……言っといて何だが、薄情じゃないか?」

月詠「私は他人を思いやる人間(や貴方)が好きなんです。自己中かつこんなことを平然としでかす人間は、民とすら思いません。とりあえず、永琳を始めとした何人かは休みを与えさせます。永琳のおかげで、計画が早く進行したので、その分しっかりと休みを与えます。上層部程度に邪魔はさせません!」

蒼魔「永琳以外にも同じ目にあってる奴いるのか。なら、上層部は消すしかないのは確定的に明らかだな」

月詠「……。私達、結構『確定的に明らか』って言ってますね」

蒼魔「そうだな。だが、そう言わざるを得ない中身だったんだ。仕方ないさ」

 

この後に2人の訓練に行くと告げ、塔を出て屋敷へ向かう。月詠の部屋から飛んで行ってもいいが、それだと色々面倒だからエレベーターで一階に降りて歩く。

 

〜綿月邸〜

門番「紅神殿、本日も姫様の訓練ですか?」

蒼魔「ああ。そっちも、門番お疲れ様だ。休憩とかとってるか?」

 

この門番とは、同じ男同士結構話す。最初来た時の反応から全く違うが、それはこの街の一員として認識されているからだ。まるで忠義の騎士みたいな奴だ。

 

門番「ご心配には及びません。我々門番も交代で見張っているので、しっかりと休憩はしています。が、その心遣い、ありがたく頂きます」

蒼魔「そう言ってくれると、こちらもありがたい」

門番「ところで紅神殿、『月移住計画』はご存知ですか?なんでも、あと半月程で実行されるという噂を聞きまして……」

 

あと半月?随分早いな……。こいつぁきな臭いかもしれん。

 

蒼魔「計画は知っていたが、あと半月っていうのは知らなかったな。何か問題でも?」

門番「実は……。近日、妖怪が攻め込んでくるかもという噂もあるのです。最近、1日に何度かの頻度で妖怪が近づいているため、もしかしたら……という話も、計画と同じくらいに噂になっています」

 

それは初耳だ。しかし、近づいてるだけ?危害も加えずにか?

 

蒼魔「何かキナ臭いな……。妖怪が攻撃してこないというのが怪しい」

門番「そうですか……。となると、やはり?」

蒼魔「まだ確定した訳ではない。が、妖怪側に相当なブレインがいても可笑しくはない。街の防衛部隊はどうなってる?」

 

もし妖怪が計画実行の時に攻めてきたら、そしてその時に防衛部隊が無ければ月へ飛ぶことはできない。最悪、俺がガンダムとして街ごと妖怪を消し飛ばすことも考慮しておかなければ、永琳や豊姫、依姫、月詠が死んでしまう。目の前の門番だってそうだ。

 

門番「防衛部隊は非常時に備え、常に訓練を行っているため問題は無いでしょう。人数も、数万人の規模の為、妖怪が億単位でも無い限りは持ち堪えられる質もあります」

蒼魔「ならば大丈夫そうだな。それじゃ、そろそろ二人の訓練を開始する」

門番「はい。よろしくお願い致します」

 

門番との会話を終え、邸宅の庭へ入る。すると、既に二人はその場で準備運動をしていた。

 

豊姫「あら、お兄様。もう少し遅くなると思いましたわ」

依姫「お兄様!今日はどんな訓練をするのですか!?」

 

俺の姿を視認した途端準備運動を止め、こちらに寄ってくる二人。お前らはワンコか。

 

蒼魔「予定より早く終わったからな。それでも少し門番と雑談してた。それと、今日は不意打ちの訓練だ」

依姫「不意打ち、ですか……?」

 

不思議そうに言うが、実際不意打ちはかなり重要な攻撃だぞ?

 

蒼魔「不意打ちが卑怯だとか、汚いとか言う奴もいるだろうが、そう言う奴はただのバカだ。戦場において、どれだけ不意を突くのが重要か分からないからな」

豊姫「戦場で有利になるから、ですか?」

 

豊姫の答えは中々に的を得ている。が、正確には違うんだよな。

 

蒼魔「そう言う面もあるが、不意打ちとは相手の意識していないところから急に攻撃が来る。故に当たらなくても相手は止まったり、離れたりする。戦闘の仕切り直しや敵の引き離しにも使える技だ。相手が構えていない間に攻撃することで、一方的に有利な戦闘を行えるのも不意打ちの利点だな」

依姫「欠点はあるのですか?なんと言うか、お兄様の話を聞くと、利点しか無いように感じるのですが……」

 

ふむ、欠点か……。流石に気付くと思ったが、まだ分からなかったか。

 

蒼魔「勿論欠点はある。それは、相手に気付かれたら意味があまり無いのと、失敗すればこちらが不利になる事もある、だな。例えば足技で不意打ちしたとして、失敗するとこちらが大きな隙を晒してしまう。酷いときは倒れてそのままボコボコにされる。武器を持っている場合は、その武器を落としてしまったり、ダメージが弱くなってしまうとかだな。まあ、訓練したとこで、咄嗟にでる不意打ちと、狙って行う不意打ちとで、かなり違いが現れるから、覚えておいて損はないぞ」

 

このあと無茶苦茶訓練した。

 

結局、俺の不意打ちは二人の体制を崩しまくって、二人の不意打ちは失敗だったが、俺抜きでやらせたらどちらも狙って行う不意打ちが成功したので、不意打ちの訓練は完了した。

 

永琳「ただいまー」

蒼魔「おう、お帰り。速かったな」

永琳「ええ、仕事中に月夜見様がいらしてね。私含む何人かの従業員に休みを与えてくださったのよ。はーっ、久しぶりに休めるわ」

 

んーっと伸びをする永琳を見て、早速やったんだなと思いながら料理をテーブルに並べる。今日はハンバーグとポテトサラダ、コーンスープだ。普通に店に商品が売ってて驚いたがな。買ってないが。

 

永琳「相変わらず、バランスが取れた食事ね。懐は大丈夫なの?」

蒼魔「貰い物ばっかりだからな」

 

基本俺が作る料理は、豊姫達の訓練の礼として貰っている食材を使っているから、特に困ることはない。転生前に比べればマシだと断言できる。

 

永琳「……なんだか、悪いわね。いつも料理を作って貰ったり、掃除をして貰ったりで」

蒼魔「何を言ってんだ。俺だって寝床を貰ってんだ。これぐらいしなきゃな」

永琳「でも、私は貴方に命を救って貰ったわ。あの時、街の外で。貴方がいなければ、私は死んでいた」

蒼魔「……。知ってるか?ここ最近の妖怪の動き」

永琳「え?ええ。何でも、攻撃する事なく街の近くまで接近してるって。恐らく、相当に頭のキレる妖怪がいるわ。それも単純な力も強い。私の予想だと、ロケットを狙って来るわ」

 

やはり永琳も同じ考えに至るか。流石街の頭脳。

 

永琳「けど、計画が先か、攻撃が先か、までは分からないわ。もしかしたら計画の最中に攻撃が来るかも知れないし。取り敢えず休みを満喫したら、またロケットの製作ね。蒼魔も、月夜見様に迷惑はかけないでよ?」

蒼魔「分かってるって」

 

月詠達には迷惑は掛けないさ。月詠達には、な。




というわけで、今回発覚した蒼魔の欠点は、「買い物が出来ない」でした。
蒼魔「転生時の特訓で計算とか習ったが、金の使い方が分からん!」
フレイヤ「何故威張るのですか!?」
バルマ「しかし、少ししか物語が進んでおらんの。これでは前回出したガンダムがいつ出るのやら」
蒼魔「一応、キャラ設定に詳しいデータを載せてはいるらしい」
フレイヤ「と、今回はここまで!読書の皆様、次回の更新をお楽しみにお待ちください!」


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始動前日。カオスがここにある

蒼魔「おい作者」
……言わんでも分かってる。
蒼魔「敢えて言うぞ。何故二ヶ月も放置した?」
FGOのコラボイベ、ガンプラの製作、他の小説を読んでた。
フレイヤ「……(ジト目)」
バルマ「確かコラボイベはCCCとのじゃったな。何か出たんか?」
無課金でメルト1、リップ3の大勝利じゃあぁぁぁ!!
蒼魔「で?あのクッションは?」
最近出た霊夢、魔理沙、咲夜のイラストクッションと、霊夢単体のクッションです!
蒼魔「で?この艦これのイベント画面は?」
イベ泥限定の艦娘集めてます!
蒼魔「で?今回の更新は?」
え……?
蒼魔「死に晒せ。極永流・光一閃(ひかりのいっせん)!」
うわぁぁぁぁぁぁー!!
フレイヤ「容赦無いですね…」
バルマ「仕方ない。作者のミスじゃ」
フレイヤ「それでは、本編をどうぞ!お待たせしてすみません!」


 これまで俺が生きてきた時間で、ここまで生きている人間と関わったのは初めてだ。特訓のアレは別だぞ?人間というよりは、データに近い存在らしいと聞いたからな。

 

 最初は原作キャラが死にかけるという事件をどうにかすればいいと思っていたが、特訓の際に教えられ、俺自身も思っていたが、いつの間にか忘れてしまったことを思い出した。

 

『漫画やアニメのキャラと言えど分裂した並行世界。それは既に別の存在、一つの生命である』

 

 豊姫も、依姫も俺のことを兄と呼び、月詠が月夜見として都市を見守っている。月詠は特殊だけど。

 

 え?何でセンチメンタリズム感じさせるようなことになってるか?

それはだな……

 

豊姫「お兄様……すぅ……」

依姫「ん…お兄様……」

蒼魔「…………ドウシテコウナッタ」

 

 豊姫と依姫が俺の布団で、俺にしがみついて寝てるからだ。

俺にも分からん。永琳と飯を食って、風呂に入ったり(当然別々の時間だ)、布団を敷いて寝た。で、何時間かして目が覚めて、こうなった。

 

 分かんねえなこれ。最近なんか変わったこと…………。

あー、明後日、いやもう明日か。計画の始動が。不安で仕方ないからか?あー、でもこれ永琳に見つかったらどうしよう。

 

 でもこの考えって、よくあるフラグなんだよなー……。

 

永琳「蒼魔?まだ寝てるの?珍しい……わ……ね……?」

 

 ハハッ、オワタ\(^o^)/

 

永琳「…………。豊姫、依姫。起きなさい…………」

二人「(ビックゥ!!)ハハハ、ハイィィ!!」

永琳「なんでウチで、蒼魔の横で寝てるのかしら……?

 

 

 二人がな。

 

永琳「すこし表、来なさい…?」

二人「い、いやぁぁぁー!!」

 

 とりあえず、朝から煩いですハイ。

 

豊姫「」

依姫「……」

 

蒼魔「ま、自業自得だな。しかももうすぐ計画の日だってのに。不安だったのか?」

依姫「いえ、そういう訳では……」

豊姫「お兄様と一緒に寝たかったからです」

 

 思わず頭に手をやる。一緒に寝たかったからって……。

 

永琳「ところでだけど、蒼魔?貴方は月に来るのかしら?元々は街の外の人間。本来はロケットに乗ることは出来ないけど、月夜見様の知り合いなら、普通に月に来そうだけど……」

 

 ふと思い出したのか、明日の大規模計画に関する話を永琳から切り出して来た。豊姫達もいるから、今のうちに言っておくとするか。

 

蒼魔「いや、俺は月には行かん」

豊姫「えっ」

依姫「そんな……」

永琳「……」

蒼魔「最近妖怪の動きが怪しいだろ?誰か一人でもここに残って、ロケットが飛び立つ時間を稼がねばならない。なら、もともと街の外に住んでた俺がやるべきだ。それに、月には(既に何度も行ったから)行く気はない」

 

 この20億で太陽系の中で太陽から水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星まで行ったこともあるからな。今更月に行っても目新しさもない。が、以前木星に行った時には高重力で少し動きづらかったな。悟○やベジー○、ビ○スや○イスの特訓が無ければ、動けなかったかもしれん。

 

 そしてやはり近辺の妖怪の動きが怪しいのが問題だ。姿は見えてもすぐに撤退している。ロケットやらの開発が順調ではあったが、妖怪側も力を蓄えているとしか俺には思えなかった。

 

 更に言えば、これが最大の理由かもな。

 

蒼魔「地上が穢れている、だから死がある。なんて意味☆不明な理由で月に逃げようとする屑どもの計画には賛同したくないが、月詠が本当の理由を教えてくれたからな」

 

三人「え!?」

永琳「地上が穢れてるか、月へ移住するってあの老害どもの言葉だから疑ってたけど、月夜見様の本当の理由!?」

豊姫「(お兄様の言う通りに考えてみると、確かに穢れがある=死ぬなんておかしいわね)」

依姫「(老害どもか…。私や姉様をいつも不愉快な視線で見ていたな……。しかし、月夜見様のおっしゃる本当の理由とはいったい…?)」

 

 この反応だと、やはり屑どもの逃げの理由しか聞いてなかったな。まあ仕方あるまい。月詠も、月に移住するって話を出された時に急に、

 

月詠「ティン☆ときた!」

 

 って表向きは賛同してたらしいからな。しかも上手いこと自分にヘイトが来ないよう誘導してたらしいし(本人談)。

 

蒼魔「月詠が言ってた本当の理由。それは、お前達都市の民を本当の意味で護る為だそうだ」

豊姫「護る?」

 

永琳「護る……。妖怪から?いえ、違うわね。妖怪なら現時点でも対抗できる。けど、最悪の事態、例えば……そう、知能のある妖怪が私達の武器を使用すること。でも操作も分からなければ使うことは……」

蒼魔「本当の意味で最悪の事態。それは、老害どもと妖怪が手を組み自分達のみ月へ逃げること。もしくは、武器の使い方を知った妖怪が武器を奪い侵攻。ってとこか。とにかく、妖怪に武器を奪われたり、老害どもがロケットに乗り込んだらまずい事だ。別に老害どもが飛んでも、何とかなるっちゃなるが、面倒だからな」

 

 まあ俺がガンダムで撃墜するだけだがな!だがそれだとロケットが減るし、乗り込める人が減っちまう。もしかしたら永琳や豊姫、依姫、門番達が乗るかもしれん。そういったことも考えて行動しないと。

 

永琳「……分かったわ。貴方の意思を尊重する」

依姫「お師匠様!?」

豊姫「もう二度と会えないかも知れないのですよ!?」

 

 あー、そっか。そういえば全く言ってなかったな、俺の年齢とか。

 

蒼魔「別にここで別れたからって、一生の別れじゃねえぞ?」

三人「え?」

蒼魔「俺はとっくに20億の時間を過ごしてるからな。その間に色んなことやってんだよ。だから実質不老で、寿命とかで二度と会えないなんて事は無い」

三人「…………先に言えぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

 聞かれなかったから言わなかったんだが……。もう直ぐ計画なのに大丈夫か?




蒼魔「ネタ多かったな」
フレイヤ「わかる方いらっしゃるのでしょうか?」
バルマ「知ら管。しかし、もうすぐ古代編は終わりかの?」
まあ早く幻想郷編に行きたいからね。いつ行けるかわからないけど…

蒼魔「ま、更新してくれるだけマシか。では、今回はここまで!次回をお楽しみに!」
フレイヤ「こうご期待!です!れ


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魔神伝14

蒼魔「……」
……
蒼魔「今回は戦闘描写ありか?」
……はい。イメージなので、難産でした……。
蒼魔「……まぁ見逃してやる」
デジマ!?


蒼魔「さて、いよいよ今日か……。長いような、短いような……」

 

俺は今、街と外を隔てる防壁の上に立っている。理由は簡単だ。今日が移住計画実行日であり、もうひとつの計画も同時に実行する日でもある。そして、外に見える大量の……もう万とか億とかいっちまってんじゃねえの?って位にぞろぞろ見える妖怪どもの姿を捉えている。その妖怪どもの殲滅およびロケット発射までの時間稼ぎを行うためだ。

 

因みに、計画完遂と同時に俺も都市を離れ、都市を跡形もなく、存在した痕跡も、欠片もチリもなく消滅させる。これは既に月詠、永琳、豊姫、依姫から承諾を得ているし、手段もある。

 

月詠『蒼魔さん。こちら月詠です。前日より住人をロケットへ案内している為、当初の予定より数段早く発射出来ます。あと、老害どもの専用ロケットも燃料を予め抜いており、今から注入しても問題なくアレを実行出来ますが……。守備隊も都市の護衛に回さなくて良かったのですか?』

 

月詠から来た特殊な念話ーー神と転生者の間のみ使えるらしいーーの通り、守備隊はロケット付近にのみ回しており、実際に都市の防衛を担うのは俺1人のみ。

 

蒼魔『むしろ邪魔になる。それに、守備隊にも家族っていうのがあるんだろう?俺には分からんが、それは欠けてはならないものらしいからな。俺の撃ち漏らしを倒してくれりゃいいし、何人かはロケットに乗ってるだろ』

月詠『確かにロケット一つに守備隊何人かが配備されており、裏切り者にも対応出来ますが……(やはり、家族を知ることが出来なかったのですね……。特訓は戦闘や自身の生存に特化したものだから、どうしようも無いですが)』

蒼魔『それに、昨日のうちに作戦は決まってんだ。今更変更なんてお断りだ。まだ実戦でやってないこともあるからな』

 

そう言いながら、腰に携えた刀……極蓮架と永神羅を鞘から引き抜く。黒の刀身と白銀の刀身が太陽の光を帯び、妖怪どもに俺の居場所を教える。

 

『イタゾ!』

『イッピキダケカ!?』

『ウホッイイオトコッ!』

『コロセ!』

『ツブセ!』

『ナズェミデルンディス!!』

『クラウ!』

『ウマイ?マズイ?』

『オレハノンケデモクッチマウゼ!』

『オマエ↑、コッチクルナ……』

 

……何体か変なの混じってないか?まあいいか。では…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

殺戮を始めるとしよう。

 

 

 

 

 

俺は刀を両手に握り、上に振りかぶりながら腰から上半身も仰け反らせる。四力を練り込ませ、二つの刀身がブレ始める。

 

蒼魔「極永流・蓮神斬波(れんしんざんぱ)!」

 

振りかぶった上半身ごとその場で斬る動作をする。すると、眼前から交差した斬撃の軌跡が一直線に飛ぶ。目の前というか、その先には当然妖怪の群れ。

 

 

 

今の一撃は、妖怪全体の1〜2割を消滅させた。

 

蒼魔「行くぞ。どんな妖怪とて、この先へは進ません!」

 

 

『イヤダー!』

『アジャパッ!?』

『アァァァンッ!』

 

無視無視。変な悲鳴も、変な視線も全部無視だゴラァ!

 

蒼魔「極永流、地獄回転輪!」

 

地獄回転輪。身体を横に倒し、飛びながら刀を使い車輪のように回転しながら斬りつける技だ。ただその場で回転するのではなく、回転を利用して移動もするためにその場に留まることはない。

 

『クソウ!ヤツハバケモノカ!?』

『オレタチノホウガバケモノジャナイノカ?』

『ソレヲイウナ』

 

こいつら、何でこんなにボケてられるんだ?とにかくある程度回転輪で斬り進んだ後に、背中をインフィニティの翼に書き換えて飛行。翼部プラズマカノン、ボリヴァスを構え、発射。

 

『イワーーーーーク!!』

『アイボォォォォォ!!』

『アニジャァァァァ!!』

 

これでもまだ(ボケも)減らないのか……!

 

 

〜都市のクズside〜

高官「ええぃ!まだ燃料は積み込めんのか!」

整備士「現在、67%ほどです!」

 

くっ!ここで急がせたところで、システムが速くなるわけでもない……。今はあの生贄が食い止めているが、どうせ1人だけ。しかし、奴は八意や綿月の姉妹と懇意だったか……。奴がいなければ、今頃は小娘どもを好きに出来たものを!

 

待て。奴は月に来ないと情報があったな。ならば、月にて小娘どもに奴は死んだと嘯き、心を壊して儂等の奴隷にするも良いかもな……?

 

グフフ、今から滾るわい!欲望が止まらんのう!

 

門番「…………」|ω・´)

 

side out

 

〜月詠side〜

月詠「そうですか。分かりました。門番さんは戻って来てください。後は私から蒼魔さんへ連絡を送ります。周囲に用心するのを忘れずに」

 

全く。予想よりかなりゲスい上に分かりやすいですね。蒼魔さんが死んだと嘯き、彼女達を壊そうとしていたなんて。門番さんを見張りに行かせた私、ナイスです!

 

永琳「月夜見様、出発されないのですか?」

月詠「まだ門番さんが戻ってきてません。それに、まだ空も安全という訳ではありませんから」

 

空も妖怪の姿が見られる。バリアのお陰で入ってきたり、攻撃されることはありませんが、ロケットが大気圏を離脱する瞬間に攻撃されれば、人間である彼女たちは一瞬でお陀仏です。なので、門番さんが戻ってきてから、蒼魔さんに空の一掃と処理を頼み、一斉に離脱します。因みに、ロケットの形状はガンダムシリーズで複数の人が座ったり出来るロケットです。00やSEEDシリーズのロケットが分かりやすいですかね?

 

豊姫「私が迎えに行きましょうか?」

月詠「それはいけません。あのブタどもに確保され、能力を封じられ終わりです。そもそも、ブタどものロケットの場所を知らないのでは、能力で迎えに行こうにも行けませんよ」

豊姫「そ、そうでした…」

依姫「しかし、随分と遅いですね。聞いた話では我々のロケットとそう離れてはいないハズです。何かしらの失敗でもーー」

 

門番「帰還致しました。待たせてしまい、申し訳ありません」

月詠「いえ、ご苦労様です。貴方のおかげで、向こうの思惑を知ることが出来ました。これより、発進準備を!蒼魔さんへは私が伝えます!」

全員「了解です!」

月詠『蒼魔さん、応答願います』

 

〜月詠side out〜

 

蒼魔「でぇぇいやぁぁぁぁ!」

『チクショウメェェイ!』

『コナ…バナナ…!?』

 

これで何体目だ?もう数万は斬り捨てたり、撃ち抜いたぞ?

俺は極蓮架と永神羅に着いた返り血を振り払い、周囲を確認する。地上の妖怪も、空中の妖怪も、最初の半分以下にまで減っているが、空中の妖怪がまだ邪魔でロケットが発進出来ていない。このままじゃ、俺のもう一つの狙いが外れる…!まだか、月詠…!

 

月詠『蒼魔さん、応答願います』

蒼魔『準備できたか!』

月詠『はい。後は上空の妖怪を一掃し、飛び立つのみです。蒼魔さん、上空の一掃をお願い出来ますか?』

蒼魔『ああ。上空にビームが通過したら、バリアを切りながら発進しろ。インフィニティで薙ぎ払う!』

月詠『少し出番早くありませんか?』

蒼魔『そろそろ使わないと最強存在(さくしゃ)が勝手に使いそうでな……』

月詠『メタ発言ですよ!とにかく、お願いします!』

 

月詠からの通信が来た!会話を終えた俺は(その間も斬り伏せてた)、すぐさま跳躍しながらインフィニティガンダムへと変化する。

『トンダ!?』

『ナニヲスルキダ!?』

『ナンダアリャ!?』

『ヤツガアアナッタノハワタシノセキニンダ。ダガワタシハアヤマラナイ』

『オマエカンケイナイダロ!』

『ジョウクウダロ?……ア』

 

インフィニティガンダムとなったことで、俺は空を無限に駆ける。

ボリヴァスを撃ち、真上の妖怪を消滅させる。

 

『ゲエッ!?コッチキタ!?』

『ザンゲキトバシテ、カタチカワッテ、ナンナンダヨ!?』

『アイエエエエエ!?』

 

視界にロックオンカーソルが出現し、複数の妖怪をロックオンしながら位置取りをする。同時にクスィフィアス0レール砲とエリファルビームライフル、ボリヴァスとカリドゥス改を展開しつつ発射体制へ変えていく。

 

蒼魔「ターゲット、マルチロック・オン……!そのままドラグーン射出!」

 

背中に広げた翼からドラグーンが射出され、その左右から小さめのドラグーンが二基ずつ、計30基のドラグーンが妖怪を更にロックオンする。因みにドラグーンは内部に小型のGNコンデンサを積んでるため、大気圏内外関係なく射出☆できる。

 

『ヱ?』

 

蒼魔「撃ち抜け!インフィニティ・フルバースト!」

 

30基のドラグーン、両手のエリファルビームライフル、翼のボリヴァス、腰のクスィフィアス0レール砲、腹のカリドゥス改を同時に撃ち放つ。因みにこのフルバースト、『収束型』と『広範囲型』が存在し、今回は『広範囲型』である。よって、大量の妖怪に直撃し、断末魔を発する間もなく消滅していく。

 

『ソラノドウホウガ!?』

『ガラアキダ!?』

 

蒼魔(月詠!空いたぞ!突き抜けろ!)

月詠『全機発進!衝撃に注意しながら大気圏を突破してください!』

 

次の瞬間、街を覆っていたシールドが消えると全く同時に多数のシャトルロケットが宇宙へ突き上がっていく。

 

『シマッタ!』

『トベルヤツハオエ!』

『アンタ、トベルノネ!キライジャナイワ!』

『モウオマエダマレヨ!』

 

ロケットが宇宙へ向かうのを阻止しようと飛び立つ妖怪達だが、それ不可能って分からないか?俺がいるんだぞ?

 

蒼魔「悪いがこの先には行かせねえ。覚悟はしているな?」

 

まだ、この戦争(一方的な蹂躙)は終わらない……。




バルマ「なぁにこれぇ?」
フレイヤ「ネタ満載でしたね……。分かる人いますか?」
え?結構分かりやすいでしょ?
バルマ「ここでアクセル全開かのう?」
インド人を右に!
フレイヤ「本当に分かるのでしょうか…?」
蒼魔「フレイヤ、諦めよう……。俺もたまにコイツラが分からない時がある。放置がベストだ」

こんな駄文に、今回も付き合っていただきありがとうございます。最近は新作アプリが多くて悩みどころが沢山ですw

マシュの水着戦闘の為に種火ががが…


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