一色いろはは大学でも諦めない (とまとと)
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運命の再会??
初作品!初投稿です!
評価、コメントとても喜びます!
もし、たくさんの人に見ていただけたり、評価コメントいただけたら連載していこうと思っています!
駄文ですがよろしくお願いします!!
「はぁ、ドキドキする~・・・」
今日は待ちに待った大学の合格発表!
どこを受けたかって?そんなのもちろんあの先輩が受けた超難関校、どこを受けたのか参考にと先輩に聞いても教えてくれないし・・・そのせいで平塚先生に教えてもらうために生徒会長をもう1年も続けることになっちゃったし・・・でも内申上がってよかったのかな??
「てなわけで~、お願い!0416番!あって!!」
自分の番号探す時ってほんとにドキドキするよね、あ~なかったらどうしよ、あんなに頑張ったのに・・・と思ってたら
「あっ、あった!あったよ!はる~!」
「わかったわかった。わかったからそんなくっつかないで!」
彼女の名前は四ノ宮 春 (しのみやはる)私がこの大学に試験受けに来た時にちょっと助けて貰って友達になったんだ~!
なにをしてもらったって?それは機会があったらね!テヘッ!
って、1人で何考えてるんだろう・・・と思ってたらはるが、
「ちょっとちょっと、いろは?どーしたの??大丈夫??」
と、心配そうにこっちを見つめていた。いやっ、こんな可愛い美少女に見つめられたら恋しちゃうっなどと考えていたら、はるから、
「せっかく愛しの先輩と同じ大学に合格できたのにテンション低くない??もしかしてほんとはダメだった!?」
などと聞いてきたので
「あっ!何でもないよ!?縁起の悪いこと言わないで~、って、そんなことこんな大勢の人の前で言わないでよ!!」
今、自分の顔が真っ赤に染まってプシューっと煙を上げているのが自分でもわかるくらい恥ずかしい。
これからまたあの先輩と同じ学校に通える嬉しさと、もしかしたらもう先輩には特別な人がそれも本物がいるのかも知れないと思うととても胸が苦しい。
それからはとても義務的な入学式を経て、今日から始まる1人暮しのアパートへと足を進める。
「あ~、折角ならはるに引越しのお手伝いして貰えばよかったな~でもお隣さんにも挨拶しなくちゃだし~、ってゆーかもっと余裕をもって準備しとけばよかった!!」
そう、私はこれからしばらく講義は午前中しかなく、1日せいぜい2限までなのでそんな急がなくてもいいだろうと思っていたら、部屋には最低限必要な物以外は全部ダンボール!ってことになっちゃってたのだ。
入学式思った以上に疲れちゃったしこのまま帰ってお風呂に入りすぐに寝ちゃいたい気分だった。
部屋についてお風呂に入り、ベットで横になっていて、ふと時計を見ると午後6時になる直前だった。
あ~、もう6時か~と思っているとふと大事なことを思い出した。
「あっ、お隣さんに挨拶してないじゃん!!
やばい、やばい!早く行かなきゃ時間が遅くなっちゃう~」
と思い、寝癖だけ急いで直し、菓子箱をもってお隣さんの部屋に急いだ。
ピンポーン、あれ?居ないのかな?
ピンポーン、・・・・・・ガタッ、ガチャッ
「あっ、私お隣の部屋に引っ越してきた一色です~、これつまらないものですがよろしくお願いします~」
と、必殺営業スマイルを浮かべると、そのお隣さんは
「あ~、新聞もうとってるんで結構です」
パタンっ
と、こちらを一目も見ずに部屋に戻っていった。
えっ、いまのって、もしかしなくてももしかしてだよね!!
ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン、ピンポーンと、気づくと私は知らぬ間にものすごい勢いでインターホンを連打していた。
ガチャッ
「だから新聞はいらないって・・・・・・一色?お前なんでこんなとこにいんの??」
と、あの先輩はいつも通りに目を腐らせてこっちを見ていた。
皆さんよろしくお願いします!
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比企谷小町はやはり策士である
頑張りますのでよろしくお願いします!
「なんでお前がここにいるんだよ・・・」
心底嫌そうな表情をした先輩に
「久しぶり会った可愛い可愛い後輩に向かってなんてこと言うんですか!
そこは、いろは、久しぶりだね、俺も会いたかったよって優しく抱きしめて下さいよ!
はっ、もしかしてこれを言わせた後にそんなの当たり前だろってするつもりでしたかごめんなさい姑息過ぎて嫌ですするならはっきりハッキリ言ってからにしてくださいごめんなさい!」
「いやいや、早口過ぎて何言ってかわかんねーから・・・
何回振られればいいんだよ俺・・・
てか、ほんとになんでいんの??」
「いや~、小町ちゃんにここの大学にするって言った時に、大学からオススメされているここのアパートとか新しいし広めで二階の角部屋とか開いてますよ!って話しになって~
まさかお隣が先輩とは、だからあんなに詳しかったんだ~」
先輩がぶつぶつと「小町ィ~、余計なことを~」などと言っている。
そこで私は
「先輩~、そんなに私と同じアパートは嫌でしたか??」上目遣いウルウル
と、聞くと一瞬だけ顔を赤く染めて
「あざとい、あざとい」
とだけ顔を背けながら答えます
これでますます調子に乗ったわたしが私は嬉しかったですよ?というとより一層顔が赤くなり、何も無いなら部屋に戻ると言ったので、どうしようどうしよう、こんなに早く先輩と別れたくない!と思い。
「先輩!ちょっと部屋のお片付けお願いできませんかね~??」
と、聞いてみた。
わ~、ばかばかいきなりこんな事言ってあの先輩が了承するわけないじゃん!と思いながら、でも、もしかしたら手伝ってくれるかも!?と思っていると
「えっ、やだよめんどい」
と、私の思いは一刀両断されてしまいました。
ここで引き下がろうかなとも思ったのですが約1年ぶりの再会でテンションが上がっていたのか
「手伝ってくれないと不審者って叫びますよ?ニコッ」
あぁ~、私はなんてことを!?
あ~あ、絶対めんどくさいって思われたよ~
と、暫く下を向いて落ち込んでいると
「ったく、しょーがねーな、こんなとこで叫ばれたら俺もここでていかなきゃ行けなくなるし少しくらい手伝ってやるよ」
といい、部屋の掃除を手伝ってくれました。
私の部屋に行くと先輩は
「うわ、ほんとになにも手つけてないんだな・・・」
と驚いていました。今日は時間も時間なので先輩にはキッチン周りを、私は服の整理をして今日はさよならしました。
その日の夜小町ちゃんにメールで「ここおすすめしてくれた理由ってそ〜ゆう訳だったんだね!
ほんとありがと!」
っていうメールを送ると
「いえいえ!小町は義姉ちゃん候補の味方ですから!
ゴミぃちゃんをよろしくお願いします!」
と返信がきて、義姉ちゃん候補か~、あの2人は今どうなんだろうと考えながらもいつ会えるか全く検討もついていなかった先輩には初日からこうして会えたことでとってもそんなことを気にしている余裕はなかった。
「あっ、はるにこのこと言わなきゃ!」
と思い、電話すると
「ん~、なに~?いろはどうしたの~?」
と、そこには間延びした声が
「あれ、もしかしてはる寝てた??」
と、聞くと
「ん~、少しうたた寝してた~」
と、答えたので、ごめんね?時間大丈夫??と、聞くと
「うん、起きようと思ってたし大丈夫~」
よかった~、今日のことは絶対いわなきゃ!
「そっか!よかった~!ところで今日ね!・・・・・・・・・ってことがあったの!凄くない??これって運命!?」
「あ~、はいはいいろはテンション上がりすぎ~、そんなにその先輩が好きなんだ?」
「うっ、うるさい」
いきなりのことで顔が真っ赤になってしまう、あ~、こんなになるくらいにはほんとに好きなんだろうと改めて実感する。
「ふ~ん、まっ、明日楽しみにしてるからね!」
って、電話切られちゃった、あーあ、まだまだ言いたいことあったのにな~と、思いつつ時計を見るともう短い針が頂点を指していた。
「やばっ、こんなに喋ってた!?」
急いで明日の準備をしてお風呂に入り眠りにつくのだった。
~~~~~~~~~~~~次の日~~~~~~~~~~
「ねぇ!いろは!例の先輩に会ってみたい!」
朝一からテンションが高いはる。
「私も会わせてあげたいけど絶対先輩嫌がるしな~」
「そこをなんとか!お願い!」
「んー、わかったよ、大学で会ったときに教えるよー」
「ほんと!?いろはありがと!!」
「あっ、でも先輩のこと好きにはならないでね??」
などと話をしていると
「よう一色、朝から元気だな・・・」
と、校門の前で先輩から声をかけてくれた。
「あっ、先輩おはようございましゅっ!」
いきなりの先輩の挨拶で噛んでしまった・・・
恥ずかしぃ~と思っているととなりのはるをちろっと見るとすごいニヤニヤしていた。
「うおっ!?びっくりしたわ、まぁ、慣れるまで大変だと思うから頑張れよ」
と、言い残しひとり校内に姿を消した先輩
「それを姿が見えなくなるまで健気に見つめ続けるいろは」
「うるさいよっ!!」
こうして大学2日目の朝が始まるのでした。
今回は急ぎすぎてよくわからなくなっちゃったので次回から丁寧に書いていきたいと思います!!
ただ甘いだけのおもしろくない小説にはしたくないなぁと思索中ですよろしくお願いします!
皆さまコメントや評価待ってます!
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ライバル登場!?
書こうと思って書き溜めとかなにもせずに1発本番で書いてるんだよ?笑
評価増えるように!また、この人の作品はオススメって言ってもらえるように頑張ります!
「へえ~、あの人が例の先輩か~
確かに目はあれだけどかっこいいね~
でもそんな男選び放題のいろはが惚れるほど?」
「だから~!先輩は見た目よりも中身なんだって!
あ~、先輩をよく知らないはるには理解できないかな~??」
「え~、そうなの~?
なら今度私と2人だけでお話させて?ねっ??」
「え~、なんかいやだな~
あの人素でライバル増やすからな~」
雪ノ下先輩とか、結衣先輩とか、めぐり先輩とか、留美ちゃんとか・・・・・・ぶつぶつ
なにかぶつぶつと言っているいろはを尻目に
「じゃ!約束だから!」
と、勝手に約束しちゃいました!
???「お~い、そこさっきからうるさいぞ~
一発目の講義くらい静かに聞いてくれ~」
誰だようるさいな~と思っていたら講義の先生でしたテヘペロ!
~~~~~~~~~昼休み~~~~~~~~~
「も~、はるのせいでいきなり怒られちゃったじゃ~ん」
「いや、いろはが興奮して声大きかっただけだからね??」
先輩の話をするんだから声大きくなるのは当たり前じゃん~、だからそれをさせたはるのせいなのに・・・と思っていると
「あっ!ねぇねぇ!比企谷先輩探しに食堂行こうよ!」
と言い出したはる、
「いいけど~、多分あの人食堂なんていないと思うんだけどな~」
と言いつつ2人で、食堂に行き先輩を探していると
???「ねえ、2人とも新入生??
俺達ここの2年なんだよね~
もし良かったら校内案内するよ!」
と、いかにもリア充そうな上級生?的な人に絡まれてしまった、2人ともいかんせん美少女なだけにこーいうことも結構ある・・・
はぁ、またか~と思っていると
「お~い、一色待たせたな」
はっ、誰だよ、約束なんてして無いだろ~っと声のするところを見てみると
「せっ、先輩!?なんでここに!?」
「いーから、いーから、早く行くぞ
一色の友達も早く行くぞ」
~~~~~~~~中庭~~~~~~~~
「「先輩ありがとうございました!」」
「おっ、おお、お邪魔だったか?」
「いえいえ!ホント助かりました!
あーゆうのほんとウザイですよね~」
「結構ズバズバ言うのな・・・」
「ねぇ、比企谷~、置いてかれるとかウケるんですけどっ!」
「あー、悪い忘れてたわ、すまん折本」
「えっ!?折本先輩!?」
「あれっ、一色ちゃんじゃん!久しぶり~」
「あれ?いろは~、比企谷先輩ってぼっちじゃなかったの?普通に可愛い人といるじゃん・・・」
はるが、何か言っているが今頭の中は別のことでいっぱいだ、えっ、なんで折本先輩がいるの?なんで一緒に?中学の時先輩折本先輩に告白したとか、えっ?うそと考えていると先輩が
「あー、こいつは折本、中学の時の同級生だ」
と、はてな顔のはるに説明していた
今私はとてもじゃないけど仲良さそうな2人の側で笑顔を続ける自信が無かったので
「先輩っ!さっきはほんとにありがとうございました!
ではでは、これで失礼しますっ!ビシッ」
と最後の抵抗のように笑顔で敬礼し、あざといと言われながらはるとこの場を去る、ちゃんと笑顔作ることできてたかな、折本先輩が先輩の本物なのかな・・・
こんなことを考えてながら帰路につくのであった。
今回はるちゃん空気じゃん!と思う皆さん、安心してください、これからですよ!
オリキャラか折本か悩んだ結果折本の方が展開しやすいかなと思って折本にしました!
初投稿の日に3話投稿とか頑張った!これからも頑張ります!!
よろしくお願いします!
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一色いろはは決意する?
初投稿でこれはとてもうれしいです!
ではでは!第4話どうぞ!
はぁ・・・今日は疲れたな・・・
それにしてもまさか折本先輩が同じ大学だなんて、雪ノ下先輩や結衣先輩がいないからずっとぼっちだと思ってたのに・・・って、私失礼だな~と、部屋のベッドでゴロゴロしていると
ピロリーン
「んっ、誰からだろう・・・」
と、ケータイを覗くとそこには3年前のクリスマスの時に交換したあの人!そう!折本先輩だ・・・
「やっほー!
一色ちゃん久しぶり!!
てかメールアドレス交換してからなにげ初めてじゃない??ちょーウケる!笑」
と、いう内容だ、この人はなにが言いたいんだろうと思い
「ほんとですね!
お久しぶりです!
まさか同じ大学だとは!
でも。どーしたんですか??」
と、返信した。すると、
「ねぇねぇ、比企谷の事で話したいことがあるから一色ちゃんとはる?ちゃんの3人でどっかで話そうよ~!
これがメールしたことのメインなんだ!さっきのはなんだよウケる!」
これは、話を聞くしかないと思い
「私も大学での先輩の話聞きたいです~
新しく弄れるところが増えるかもですし!
はるにも先輩の説明が省けて楽ですし!」
と、あくまでも先輩を弄るという為の情報収集ということにして話を受け入れたが内心では、
やったやった!!まさか聞く前に向こうから教えてくれるとは!これではるにも先輩のいい所知って欲しいな~、でも先輩は譲らないんだから!と、1人部屋でニヤニヤ頬を緩めるのであった。
~~~~~~~次の日の講義終了後~~~~~~
大学から徒歩5分ほどの人魚の女の人が看板の珈琲ショップで待ち合わせをすることになり、はると一緒に折本先輩を待っていると、はるが
「ねぇ~、いろは~、今日私いる意味あるの~??
ほぼ初対面なんだけど~・・・」
と、ぼやいているはるに
「何言ってるの!今日のメインははるに先輩のこと知ってもらうことなんだから!
それでより近くで応援して貰わなきゃ!ニコッ」
「おーい、本心漏れてますよ~」
などと、いつものような会話をしていると、
「やっほーやっほー!
2人とも遅れてごめーん!
比企谷連れてくるのに手間取っちゃった!
言い出しっぺの私が遅れるとかウケる!」
「「えっ!?」」
「んだよ、人のこと無理やり連れてきて・・・
おかげで購買にしか売ってねぇ俺のソウルドリンクが買えなかったじゃねーかよ・・・」
「せっ、先輩なんでここに!?
てか、私たちの話聞いてましたか!?」
「いや、なんでって言われてもこいつにいきなりひっぱられてだな・・・
今来たばっかりなのに聞けるわけねーだろ・・・」
はぁ~、危ない取り敢えずはセーフ。まだこの気持ちは先輩には気づかれたくないと思っていると
「それじゃ!みんな揃ったしそろそろ話でも始めようか!!
私が仕切るとかなんかウケルっ!」
と、まさかの先輩の話をするのに先輩を含めた4人で話をすることになるとは・・・
「いろは、私帰っていいかな?」
変なことを言っている友人に
「ダメに決まってるでしょ?ニコッ」
「可愛いはずの笑顔なのに全く可愛くない・・・」
と、グチグチ言っているはるを無視しつつ
「それでは!大学での先輩の様子教えてくださいっ♪」
それで私は大学での先輩の様子を知ることとなったのだった・・・
はるちゃんをもっと出していきたいのですが今はまだ難しいですね・・・
どのようにしたらいいでしょうか!?(錯乱)
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一色いろはは初めて危機感をもつ
UAが4300を突破しました!
ではではどうぞ!
「ではでは!折本先輩!よろしくです~!」
「はーい、任されちゃいます!
えっとね、んー、あっ、比企谷ね!
本人は認めないんだけどね、結構人気あるんだよ!」
「はっ?」
あっ、いけない、つい本音がでちゃった!
やばいやばいみんな凄い顔でこっち見てるよぉ~
「ん、んんっ!
何も無いですよ~
ささっ!続きをお願いします!!」
「いや、今の普通に怖いんだけど・・・」
いや~、先輩にがっつり聞かれてるじゃん・・・
でもでも、先輩が悪いんですからね・・・
「そのことなんだけどね、比企谷講義の時とかメガネかけてるんだけど~、そん時にね、たまたま同じグループで論文作ってたんだけど~」
メガネをかけた先輩見てみたいな~などと思っていると
「そんでさー、違うグループの子がノート置いてったんだけど、さりげなくその子の机にノートおいってったんだけどさ~、その子にばっちり見られてやんの笑」
やっぱり先輩は変わってないな~
先輩のこーゆういいところはるにも伝わって欲しいな・・・
「その子がそれで比企谷に一目惚れしちゃって~笑
何も言わずに届けてくれるなんてかっこいいってなっちゃって!
それから大学の2年の中じゃ結構クールな王子様(笑)みたいになってるんだ~笑」
「えっ!?ちょ!?えっ!?先輩!私そんなことなに一つきいてないんですけど!!」
「こんなこと恥ずかしくて言えないだろ・・・
てか、俺が王子様なわけないだろ・・・
お前達までそんな事言うのはやめてくれ・・・」
王子様よりも俺は専業主夫になりたいんだ
と、ぶつぶつつぶやいている。
そっか、先輩人気あるんだ・・・
でもでも!ここに来たからにはそんなこと関係ないんだもん!
誰にも負けるつもりは無いんだから!
「それじゃあ、王子様!私の論文手伝って下さいね!
はると同じグループになりますので!」
「ぜひぜひお願いします!!比企谷先輩!」
「俺は王子様じゃないんだが・・・」
「先輩っ!私の中じゃ3年前から王子様ですよっ♪」
「っ、あざといわ・・・」
へへへっ、やった、先輩を照れさせることができたぞ~と喜んでいる時に
「ねぇ、比企谷~、その子からの告白どうしたの~?」
まさかの衝撃の一言
「あー、そんなの一時的な気の迷いだろ、自分が言い出したことに対し周りに増強されたらそういうしかないしな、だからそう伝えたよ」
あー、先輩は女心がわかっていないんだから・・・
「まぁ、先輩ですしね~」
相変わらず砂糖にコーヒーを入れた液体?のようなものを飲みながら
「やっぱり俺の人生これくらい甘いのがいいわ・・・
あ~、小町に会いたい」
と、つぶやく先輩を尻目に先輩の意外な人気には驚きたもの、あぁ、やっぱり変わってないなと呟くいろはだった・・・
~~~~~~~~帰り道~~~~~~~~
「あっ、そうだ、四ノ宮お前家どこ?」
「えっ!?」
「先輩なんですかいきなり人の友達に手だして!
そんなんなら私に出して下さいよ!!」
「何言ってんのお前・・・
夜遅いんだから近くまで送ろうかとおもっただけなんだが」
「そーゆーのが王子様とか言われる原因なんですよ!
バカ!アホ!八幡!」
「いや、名前は悪口じゃないだろ、悪口じゃないよね?」
「ふぇっ!?大丈夫ですよ!!
近くまで親が迎えに来てくれるらしいので!!」
「あっ、そうなの??
なら来るまで少し待つか」
「1人でも大丈夫ですよ??」
「これでなんかあったら後味悪いから暫くいさせてくれ
折本と一色は先に帰っててくれ」
「折本先輩と?」
「あれっ?一色ちゃんまだ知らなかった?
私も同じアパートなんだよ?
まぁ、階は違うんだけど
知られてないとかウケるっ笑」
「そうだったんですか!
すみませんここんとこバタバタしてて・・・」
「大丈夫だよ~
荷物整理してないって比企谷から聞いてたから~」
「そうなんですか?先輩が私の話を・・・」
なんだろうこれ・・・少し嬉しいな
私のいないところで私の話をされるの今まで嫌いだったけど先輩にされるのでは全然違うなぁ。と、思いながら
「それじゃ折本先輩!
先に帰ってましょう!」
「ん、わかったよー
んじゃまた後でね比企谷~
今度じゃなくて後とかウケる!」
「それでは比企谷先輩
多分もう少しで親が迎に来るとおもいますが少しの間でもよろしくお願いします!」
「あぁ、もちろん、俺が言い出したことだしな」
こうして4人のお茶会?は幕を下ろすのであった。
次回は比企谷×はるちゃん!
いろは×折本の2人ずつの会話を入れて人間関係を少しはっきりさせようとおもいます!
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一色いろはは負けてられない
これからも頑張りたいです!!
評価1はなかなか心に来るものがありますね・・・
もっと良くなるよう頑張ります!
はるちゃんside
「あの~、比企谷先輩・・・?」
「ん?どうしたんだ??」
「どうして残ってくれたんですか??」
「いや、こんな暗い中1人で待たせたとか小町になんて言われるかわかんねーからな・・・」
ただでさえ一人暮らしで小町に滅多に会えないのに嫌われたらお兄ちゃん泣いちゃう
などと泣きそうになっている先輩を見て
「ふふっ、比企谷先輩って妹さん大好きんですね」
当たり前だろ、千葉の兄妹はこれで普通なんだ、高坂さんとこの兄妹なんて・・・
なんか熱く語りだしちゃったな~・・・
「んんっ、私なんて1人っ子だからそーゆーのなんか羨ましいです~」
「そうなのか??
俺なんか小町いなかったらとっくに死んでるっつーの・・・」
つまり、戸塚と小町は俺の天使!?
えっ、戸塚さん?聞いたことがない名前が・・・
もしかして彼女さん!?いろはやばいよ~・・・
と、思っていると
はる~と呼ぶ声が、
「あっ、先輩、お母さんが来ました~」
「あっ、そうなの??
結構早かったのな、んじゃ、気をつけてな」
「はいっ!ありがとうございました!
少しは比企谷先輩のこと聞けて嬉しかったです~!」
「おう」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「お母さんごめんね?
ありがとっ!」
戸塚さんのことは何も聞けなかったけどいろいろ聞けて良かったな~、前助けてもらった時も思ったけど先輩ってさりげなく優しいな~
と、車に乗りこみ、今日の出来事を考えていると
「なになに~?あんた大学入ってもう彼氏ができたの??」
ニヤニヤしたお母さんがいきなりこんなことを聞いてくるものだから
「なっ、そんなわけないじゃん!
別に比企谷先輩のことなんか特になにも思ってないし!」
「なにそんなに必死になってんのよ~
比企谷先輩ね、名前覚えたから家に連れてくるの楽しみにしてるよ?
まぁ、そんなニヤニヤした顔で考え事してる時点でバレバレだけどね?」
と、笑うお母さん
「ほんとにそんなの無いからね!?
第一こないだあったばっかりなんだよ?」
へ~とニヤニヤしているお母さん・・・
は~、お母さんの言ったニヤニヤした顔でというのになんでだろ?そんなわけないよね?と、一人考えるはるだった
いろはside
「いや~、それにしても先輩が王子様とかほんと笑えますね!」
帰り道、取り敢えずなにか会話しようと思って言ってみると
「ねぇ、一色ちゃんって比企谷の事が好きなんだよね?」
と、いつになく真剣な顔で聞いてくる折本先輩。
それに驚きつつも
「私が先輩を?そんなわけ無いじゃないですか~」
などと、適当に誤魔化そうとすると
「ならさっ!私のこと応援してくれないかな!
私ね?今比企谷のこと結構いいと思ってるんだよね!
ほんと有り得ないよね!ウケるっ!」
そんなことを聞き、軽く言っている折本先輩に少し怒りを感じ、パッと折本先輩の方を見てみると、折本先輩はとても真面目な顔でこちらを見ていた、
「やっぱりそうだよね~、比企谷ライバル多すぎっ!
ウケるっ!」
と、少し悲しそうな、悔しそうな顔をした折本先輩が、ここで私は違いますということもできたはずなのに私は
「えぇ、ほんとライバル多すぎます・・・
奉仕部だけでも強力過ぎるのに、他にも関わりのある女の子ほぼ全員とかどこの王子様ですか・・・」
折本先輩のあの表情を見て、ここで誤魔化したら誤魔化したら本物になんてなれないと思い正直に答えてしまっていた。
「これで私たち正真正銘恋のライバルになっちゃったね!ウケるっ!」
と、その顔は少し嬉しそうだった
「はいっ!負ける気なんてさらさら無いんですからね!!」
そう元気よく答えると
「それでさ、なんではるちゃんに比企谷のこと紹介したの??
あんなの絶対ライバル増えるだけじゃん??」
と、不思議そうに聞いてくる折本先輩
「あっ、私はただ先輩のこと知ってもらいたいな~と思って紹介したんですけど・・・
全然気にして無かったです・・・」
あぁっ!私はなんてことを~!?ライバルを自分から増やしてなにしてるんでしょー!?と、つぶやいていると
「言っちゃったもんは仕方ないしこれから頑張ればいいでしょ!」
「はいっ!そうですよね!頑張ります!」
と、暫くの沈黙があり、あれっ?と思っていると
・・・ん~、やっぱこれは言っとかなきゃダメだよね~
と、呟く折本先輩、
えっ?なにかあるんですか??
と、聞いてみると、
うん、あのね、私中学の時・・・
今回はここまでで!
自分の作品って感想がとても少ない方だと思うんですけど、こんな作品に感想なんかねーよって事なんですかね?笑
感想ほんとに心待ちにしております!
雑談でもなんでも大丈夫です!!
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一色いろはは真実を聞く
早いことでもう7話目です!
お気に入り95やUA8300越えありがとうございます!
今の目標としてはランキング入り目指してますが、どうすればランキングに乗るかわかってません!
今回は少し重め?でも一番面白いかなと!
それではどうぞ!
「一色ちゃんはさ、私が中学の時比企谷に告られたのは知ってるよね??」
なんで今この話をするのだろう、この話は先輩にとっても今の折本先輩にとっても決していい話ではないはずなのに。
私もこの話は決して許すことはできない話だ。
私はキッと折本先輩を睨みつけると、折本先輩はとても悲しそうな顔をしていた。
「やっぱ、そうなるよね・・・
こんなのただの言い訳になるからさ、比企谷には言えて無いんだけどね~・・・」
この人はなにを言い出すのだろう・・・
でも、しっかりと聞かなければいけないと思うのはなぜだろう、先輩があんなに苦しい思いをした話なのに・・・
と、思っていると
「あの話さ、私が言いふらしたんじゃ無かったんだよね・・・
その時結構口が硬いと思っていた友達に相談したんだよね。
でもね、ダメだった・・・その子は相談に乗ってくれるどころか、告白されたってとこだけ聞いて後は面白おかしく皆に広められちゃったんだ~・・・」
その時の私も止めることもせずに一緒になって笑っちゃってたんだけどね・・・
たははと笑う折本先輩
それに私はついカッとなって、
「どうして今になってそんなこと言うんですか!
あの時先輩がどんな思いでいたか、わからないんですか!?」
「今だからこそだよ!!
あの時の私はそのことに対してなにも言わない比企谷を勝手につまらないヤツだ、これでよかったって思っちゃってたんだよ!!
でも、総武高校と一緒に行ったクリスマスイベントで比企谷がどんなやつか断片的にもわかることが出来た!
あの雪ノ下さんや結衣が信頼しつつをなにかの確執があったのもわかった、2人とのなにかを比企谷が大切にしているのも・・・」
そう言って、目を伏せながら悲しそうに呟く折本先輩
そうだ・・・私もこの時は先輩の大切にしていたものがわからなかった・・・ 今の折本先輩はあの頃の私と同じなんだ、知りたいけど知れなくて、どうすればいいかわからなかった頃の・・・
でも、折本先輩は違う、私みたいに気づいていなかったわけでもない気持ちを隠して、葉山先輩に近づくためだと嘘をついていた私とは・・・
とても真っ直ぐなんだと、ひしひしと伝わってきた。
「・・・折本先輩がここまで話してくれたので私も私なりに知っていることを話したいとおもいます。
先輩が本当に欲しがっているものは大切な人との【 本物】です・・・
私もなにが本物で偽物かわかっていないんですが・・・
ただ、今はまだ本物じゃないと思っています・・・」
そうだ、私は私の気持ちだけで精一杯になっていて、先輩のあの心からの願いに今まで気を使って無かった、折本先輩にあーだこーだいう権利なんか無かったんだと改めて痛感することとなった。
「そっか、そうだったんだ、一色ちゃん、教えてくれてありがとう。」
そう言ってはにかむ折本先輩は同性からみてもとても可愛い表情だった・・・
あぁ、またこんなに強いライバルが増えちゃったな~
てか、先輩モテすぎじゃないですか~
どうやったら先輩の本物は手に入るのだろう・・・
2人でアパートの前で立ち尽くしていると
「お前ら2人でこんな所で何してんの?見えないなにかでもいんの?
やだ、怖くて入りたくないわー」
この先輩を前にしているとさっきまでの自分が馬鹿みたいに思えてくるなぁ、と思いつつ
「やっだな~先輩何言ってるんですか?きもいですよ?
こんな可愛い後輩が先輩のお帰りを待ってたに決まってるじゃないですか~?
それよりもしっかりはるちゃん帰してくれたんですよね??」
「あざといわ・・・
んなもん当たり前だろーが、しっかりしないと小町に嫌われちゃうからな」
ドヤ顔を決めている先輩に
「うわぁ、その顔キモいです・・・」
先輩はより一層目を腐らせ、さいですかと落ち込んでいる。
今はまだこの距離でいい、無理に詰めるとこの先輩は必ず逃げていってしまう。
いろははそう決心するのであった
「比企谷!私が比企谷の本物になってあげる!」
なっ!?この人はいきなりなにを!?
「はっ!?なんでお前それ知ってんの!?
おい、一色お前何余計なこと教えてんだよ・・・
人の黒歴史を簡単に人に教えやがって・・・」
「折本先輩!いきなりなんてこと言うんですか!ありえなく無いですか!?」
先輩の後ろでチロっと舌を出す折本先輩はイタズラに成功した子供のようにじゃあまたねっ!と部屋に戻って行ってしまった。
「はぁ、一色、いい加減あれは忘れてくれ・・・」
「無理です。あの言葉は今は私にとっても大切なんですよ。先輩。」
この続きを言うのはまだ今ではないだろう
「おやすみなさいっ♪」
あっ、おい逃げんな!
先輩がなにか言っていましたがここはスルーをすることにしましょう。
あー、明日も先輩と会えたらいいな~と部屋に駆け込むいろはだった。
はるちゃんside
「あ~、これ絶対明日いろはに何あったか聞かれるやつじゃーん、緊張やらなんやらで何喋ったか全然覚えてないよ~どーしよう・・・」
今何が起こっているか知らないはるちゃんは1人頭を抱えて夜を過ごすのだった・・・
本心からの言い合いはとてもお互いに大切なことだと思うんです。
こーいう場面は大切に使っていきたいと思っています。
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突然の来訪者!?
そして目標を言ったその日にルーキー日間ランキング25位ありがとうございます!!
これからも頑張って上位目指したいとおもいます!
コメント、評価お待ちしております!
ピンポーン
誰だろう・・・はるは来る前にちゃんと連絡来るしなぁ・・・
今日は大学に入っての初めての休講日、いつもよりゆっくり眠っていたのにチャイムの音で目を覚ますこととなったのだ。
???「あれ~?ヒッキー出てこないね~?」
???「由比ヶ浜さん?そこ部屋間違えてるのでは無いかしら??」
???「えっ!?嘘!?だってたしか・・・
あ~!!ホントだ!隣の部屋だった!
どーしよゆきのん!隣の部屋の人のチャイム押しちゃったよ!?」
???「はぁ・・・
だからしっかり確認するように言ったじゃない・・・
出てきたら理由を説明して謝りましょう。」
えっ!?この声って!?
うそっ、なんで雪ノ下先輩と結衣先輩が!?
あ~、そうか、先輩に会いに来たのか、違う大学でもやっぱり油断できないな~
そう、雪ノ下先輩は都内の理系の大学へ、結衣先輩は先輩と同じ大学を受けたが1歩及ばず、千葉内の大学に通っていると教えてもらった。
「出てこないようだし行きましょうか、由比ヶ浜さん」
「うんっ!いや~よかった~怖い男の人が出てきたらどうしようかと思ったよ~」
やばい!このままじゃ、また置いていかれる!
ガチャン!!
「雪ノ下先輩、結衣先輩お久しぶりです~!
先輩の部屋に行くんですか?
私も行きたいので準備が終わるまで私の部屋へどうぞどうぞ~!!」
ふぅ、言い切ったぞ~!
「あれ!?いろはちゃん!?なんでこんなとこに??」
「どうして一色さんがこんなところにいるのかしら?」
「私、先輩と同じ大学なんですよね~
そしてなんと引っ越したら隣が先輩の部屋とか!
笑えますよね~」
そんな会話をしつつ急いで化粧をし、髪のセットを行う。
「ところで一色さん、どうして貴方まで引きこもり谷君の部屋に行くのかしら?
同じアパートならいつでも会えるじゃない?」
うぐっ!正論過ぎて言い返せない・・・
「そうだよ!いろはちゃん毎日ヒッキーと大学で会えるじゃん!いいなぁ~」
あぁ、結衣先輩本音がだだ漏れですよ・・・
これが天然だから恐ろしい・・・
「いや~、久しぶりに奉仕部の集まりに私も参加したいじゃないですか~?」
「あら、一色さんいつから奉仕部になったのかしら?」
「えっ!?雪ノ下先輩酷いです・・・」
「ふっ、冗談よ、もちろん歓迎するわ一色さん」
雪ノ下先輩も卒業する頃にはとても丸くなったな~、先輩に氷の女王と言われることもなくなりとても笑顔が増えた様子は、同性からみてもとても可愛いものだった。
今まではすごく綺麗だと思ってたけどほんとはこんなに可愛いなんて反則だよ・・・
「ねぇねぇ!いろはちゃん!大学でのヒッキーってどんな感じなの??」
「それがですね、先輩大学じゃ王子様っぽいんですよ~
先輩のさり気ない優しさあるじゃないですか~?あの捻デレ、高校の時は見向きもされてなかったんですけど、同じグループの子にバッチリ見られちゃって一目惚れされちゃったり、講義のときとかメガネかけてるらしくて目の濁りが見えないのでそれも人気の1つかな~と、ほら先輩普通に顔はカッコイイじゃないですか??」
「いろはちゃんヒッキーのことすごい知ってるんだね・・・ 」
はっ!ついつい熱く語りすぎてしまっちゃてた!?
「へぇ、あの比企谷くんが王子様、ねぇ
面白いじゃないニコッ」
ひぃぃ、雪ノ下先輩目が全く笑ってないです。怖いです・・・
「お待たせしました~準備が終わったのでそれでは行きましょう!」
「うんっ!いこ!」
「ええ、それでは行きましょう」
ピンポーン・・・・・・・・・
ピンポーン・・・・・・・・・
「ヒッキーでてこないね?」
「あの男なら必ず部屋にいるはずよ」
「あっ、それなら私にお任せ下さい!」
プルルルル、プルルルル
『はいっ!おはようございますいろは先輩!
どうしましたか??』
「あっ、小町ちゃん?先輩が部屋から出てこないんだけど、どうにかできないかな??
雪ノ下先輩と結衣先輩も来てるんだ~」
『小町にかしこまっ!
ちょっと待ってて下さいね~!
ゴミぃちゃんすぐ出させますので!』
ピッ!
『これで大丈夫だと思いますよ~』
ガチャン!!
「よう小町来るなら来ると言ってくれたら何でも用意した・・・・・・
おい、なんでお前らがいるんだよ」
小町お兄ちゃんを騙したのね、そう言って先輩は少し目を腐らせていた。
「先輩!こんな可愛い女の子達が先輩に会いに来たのになんですか!その態度!」
「そうだよ!ヒッキー!久しぶりなのに冷たいじゃん!」
「あら、そんなに通報されたいのかしら??」
「ったく、わかったよ、汚いけどそこは勘弁な、何の準備もして無いからな・・・
来る時には来るって言ってくれ・・・」
「あら、言っても適当にあれがあれだからと断る人に言われたくないわね」
「さいですか・・・んじゃ、入れよ」
「あっれ~?比企谷こんなに女の子連れて何してんの?ちょーウケるんだけど!」
「折本先輩!?」
「「折本さん!?」」
話もどんどん文字数が増えてきました!
完全見切り、プロットも無し、書きながら話を考える初心者ですがよろしくお願いします!
支離滅裂で、話が矛盾しているところがあったらご連絡ください。
直ちに修正致します。
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一色いろはのライバルは強敵ばかりである。
そしてなんとなんと!ルーキー日間ランキング15位!
日間ランキング30位と大躍進しました!
これも全て読んで下さる皆さんのおかげです!
これからも頑張りますので応援よろしくお願いします!
今回と次回は繋ぎのような話なのでつまらなくなるかもですがよろしくお願いします!
「ちょっとちょっと!先輩!どうして折本先輩が中から出てくるんですか!」
「えぇ、比企谷君、もしかして睡眠薬を飲ませて連れ込んだのかしら? それとも脅迫?」
「うわー、ヒッキーキモイ!」
「いやいや、お前ら話し聞いてくれ」
「あっ、助けて~、比企谷にちょー襲われそうになったんだけど!ウケるっ!」
「「「・・・・・・」」」
「なっ、折本!何言い出すんだよ!」
「先輩」
「比企谷君」
「ヒッキー」
「説明してもらっていいですか?ニコッ」
「説明してもらっていいかしら?ニコッ」
「説明してもらっていいかな~?ニコッ」
「あはっ、皆目笑ってない怖すぎでしょ!ウケるっ!」
「はぁ、一色には前言ったと思うんだが、論文の制作をグループでするんだがな、こいつが1人じゃわからんって言うから一緒に作っとっただけだからな?
決してなにもしてないからな?」
「あら、そんな念を押すなんてますます怪しいわよ?
変態谷君?」
「頼むからそのケータイをしまってくれ・・・」
なんだ、そ〜ゆうことだったのか~・・・心配した~
折本先輩いいなぁ、私も今度課題持っていって無理やり部屋に行こうかな~そうだ、そうしよう!
「あの~、一色?なんでそんなとこでニヤニヤしてんの??みんなもう中に入ったんだが」
「なっ、なんでもないですよ!今行きますよ!」
うっわ~、ニヤニヤしてたんだ私~、しかも先輩に見られるとか・・・
「ヒッキー、課題ってもう終わったの??」
「ん~、そうだな、俺のは終わってるが折本のはあと少しって感じだな、途中まではいいペースだったのにどんどんペースダウンしてってな」
それって、ただ単にもっと一緒にいたいって事じゃないですか!折本先輩侮れないです!
あの作戦は早めに実行しないと・・・
「あの~皆さん顔怖いんですけど・・・」
「「「なんでもない!(です!)」」」
「ところで比企谷君?どうかしらこんな美少女をこんなに部屋に連れ込んで」
「ブッ!ゲホッ、なんだ雪ノ下いきなりそんなこと言い出して・・・」
「汚いわね、ほら、拭いてあげるからタオルはどこにあるのかしら??」
「・・・廊下でて左側の扉だ」
「そう、今取ってくるわ」
「あぁ」
なぁ、と先輩
「雪ノ下どうしちまったの??いつもならさんざん罵倒してあんなこと絶対しないだろ?」
確かにどうしたんだろう・・・
はっ、先輩の部屋になにがあるとか理解して私が正妻なのよとでもアピールしてるんでしょうか!?
やっぱり大学行ってから一緒にいれる時間が少なくなって雪ノ下先輩も寂しいのかな・・・?
「はい、比企谷君私が拭いてあげるわ
ところで一色さん、さっき失礼なこと考えなかったかしら?」
「はいっ!?何も考えてないです!!」
うっわ~、怖いよ雪ノ下先輩・・・
「てかさー、比企谷~早く課題したいんだけど~」
「残りそれくらいなら1人でもできるだろ」
「それ言うとかポイント低いよー?」
「ポイント制はいったいなんなんだよ」
仲良さそうだな~、中学の時の同級生の関係ではなく、大学での関係をしっかりと築けてるんだな・・・
「ねぇ!ヒッキー!さっきから話についてけないんだけど!!」
「そうですよ!夫婦漫才なら私達のいないところでやってくださいよ!」
「はぁ?お前何言ってんの・・・」
雪ノ下先輩と折本先輩が少し赤くなって縮こまっている様子はとても可愛く自分には無い素なんだろう・・・
「ねえ!ヒッキー!ハニトー食べに行く約束忘れて無いよね??
今度2人で絶対行くからね!2人で!」
「なんで2人強調するんだよ・・・
美人局でもやられんのかよ・・・」
「つつも?えっ?なにそれ?」
結衣先輩は変わってないな~、そうだ!ここでアピールしとかなきゃ!
「先輩!私も本物が欲しくてここに来たんです!
今はわからなくても絶対私の本物知ってもらいますからね!」
「まぁ、それ言われると痛いんだが、わかったよ知る準備はしとこう。」
「私のことも忘れて無いでしょうね?」
「はっ?なにかあったっけ?」
「・・・・・・」
「わかっからその手に出てるケータイをしまってくれ!
あ~、あれだろ?いつか私も助けてねってやつだろ?」
「あら、しっかり覚えてるじゃない」
「こればっかりは助けてって言ってもらうの待つしかないからな」
「そうね、例えば私が無理やり結婚させられそうになったら高校時代からの彼で彼と結婚するって話にあなたが来てくれればいいのよ??」
「うっわー、ちょー嫌なんですけど・・・
何よりも雪ノ下さんが姉になるとか・・・
うっわ、ヤバイすげー寒気、これ雪ノ下さんにバレたんじゃね??」
「こんな美少女と結婚できるなんてとんだ幸せ谷君ね」
「自分に自信あんの高校時代から変わってねーじゃねーか」
「あら、だって、事実だもの、大学に入ってから毎日のように言い寄られてるのよ?」
「それなら比企谷も負けてないかも!
雪ノ下さんレベルとか比企谷侮れない!ウケるっ!」
えっ、実はそんなにモテるんですか先輩、いつも1人か折本先輩と一緒にいるとこしか見たことなくて油断してましたが要注意です!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「あー、お前ら時間大丈夫なのか?
結構遅いんだか・・・
特に雪ノ下と由比ヶ浜は遠いだろ??」
「あら、もうこんな時間?全然たってないと思っていたんだけれど」
「全然ヒッキーと喋れなかったんだけど!!
次はいっぱい喋るんだからね!」
メールもしっかり返信してね~と言い加える結衣先輩
「んじゃ、2人のこと駅まで送ってくるわ、2人ともどうする?」
「んー、私もあと少し課題あるから部屋戻るわ~」
「私は先輩の部屋で待ってます~
少し後片付けもしたいですし!」
「いや、お前はそんなこと気にしなくてもいいんだぞ?」
「いえいえ~、私がしたいんです!」
「そうか。んじゃいってくるわ」
「いってらっしゃいです!」
敬礼をしながら先輩を見送る私はまるで新妻のようだった、えへへ~、そんなにそう見える??とニヤニヤしながら考えていたのだかついさっき考えた作戦を忘れてしまうとこだった、
あっ、そうだった、はる呼ぼうと思ってたんだった~!
早速作戦開始です!
今回はよくわからなくなっちゃいました・・・
たくさんの人動かすのって難しいですね・・・
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一色いろはは作戦が仇となる?
「あっ、もしもし~?はるー?」
『うん、どうしたのいろは~?』
「今日泊まりに来れないかな~?」
『行けるけどどうしたのー?』
「いや~、今先輩の部屋にいるんだけどね?
帰ってきた時驚かせようかなって!」
その後部屋で先輩の話もできるし!
『うん!わかった!先輩の部屋に行けばいいんだね??』
「うん!んじゃ!待ってるね!」
あっれ~、先輩の部屋にいるって言った後のはる、なんかすごい嬉しそうだったんだけど・・・
そんなことないよね?
ガチャ
「あっ!先輩おかえりなさーい!
って、はるか~」
「残念だったね、愛しの先輩じゃなくて!」
ニヒヒっと悪い顔をするはる
「中に先輩いたら急に入ってくるのどーいうつもりだったの??」
「入る前に中から声するか確認したもーん!」
「あぁ、そうなんだ~」
侮れないな~はるは・・・
先輩早く来ないかな~
ガチャ
「ただいま~」
「「おかえりなさーい!」」
「うおっ、びっくりした~、部屋間違えたと思っちゃったよ」
「比企谷先輩!お邪魔してます!」
「四ノ宮さんも来たのか」
「はるちゃんで」
「四ノ」「はるちゃんで」
「・・・はるちゃんも来たのか・・・」
「はいっ!そうです!」
にへら~っするはる
えっ、私でさえまだ名前呼びじゃないのに!
てかなんであんなにニコニコしてんの!?
「はるちゃんはどうして一色と仲良くなったんだ?」
「それがですね~、受験日のときいろはガッチガチに、緊張してて、受験票落としたの気づかずに歩いてっちゃて、声かけても反応ないし走って追いかけてって肩つかんだ瞬間、ひゃっ!?って可愛すぎじゃないですか??
それから仲良くなったんですよ~」
「お前素でもそんな事言うんだな・・・」
「なっ!悪いですか!だってビックリしたんですもん!
いいじゃないですか!!」
「まぁ、いいけど・・・」
うー、はるめ!これは帰ったら話なにが何でも聞かなきゃ!
「比企谷先輩は今彼女さんとかいないんですか?」
はるどうしたの!?
「そんなの産まれてこの方いたときねーわ」
「そうなんですか?
先輩なら作ろうと思えばすぐ作れると思いますよっ!」
「まぁ、俺の将来の目標は専業主夫だからな
誰かに養って貰わねーと」
「本気ですか~?
そんな子いないと思いますよ~?
やっぱり比企谷先輩が養ってあげないと~!」
うふふと幸せそうに笑うはる、あぁ、やっぱりはるもそうなのかな・・・
「先輩!私を置いて話さないでください!
はるは私の友達なんですよ!」
「そりゃすまなかったな一色」
「む~」
「あざといあざとい」
この先輩は何を言ったら振り向いてくれるのでしょうか・・・
「あっ、比企谷先輩の部屋本たくさんありますね!
私も本読むの好きなんですよね~
今度オススメの本とか教えて下さい!!」
「おっ、はるちゃんも本読むのか!
わかった、今度教えるわ」
「なっ!?先輩がそんなこと言うなんて!?
天変地異の前触れですか!?」
「とんでもないことさらっと言うんだなお前・・・」
「だって!知り合ってまもない女子と先輩今までこんなに喋ったこと無いじゃないですか!」
「最近は少しくらい喋れるようなったんだよ・・・
なんか大学で声かけられること増えたし・・・」
俺のライフポイントが削られてくからやめてくれ・・・
ボヤく先輩をよそに、危機感を覚えるいろはは
「大丈夫ですよ!慣れるまで私達がたっぷりと話してあげますから!!」
やっぱり先輩は押すしかないですね!
はるとの会話でもそうでしたし!!
「先輩~、私の誕生日あるじゃないですか~?
覚えてますー?」
「あぁ、今月の16日だろ?」
「なんで覚えてるんですか気持ち悪い」
「なんで覚えてただけで罵倒されなくちゃ行けないんですかね??」
こそっとはるが
「いろは、顔にやけてるよ?」
はっ、平常心平常心
「ぷれぜんと欲しいんですけど~・・・
どうですか?」
「・・・どうせ無理って言っても小町伝いでしなきゃならなくなるしな。わかったよ。」
「やったー、約束ですからね!
絶対ですからね!!」
ここは攻めるしかない!絶好の機会を手にすることも出来たし!
「それでは先輩!私たちも時間遅いですしそろそろ部屋戻りますね!」
「また遊びに来ます!あっ!本の件も忘れないで下さいね!!」
と、2人で部屋に戻って行くのであった
次回はとりあえずいろはとはるの女子会トークですね!
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女子トークは思いがけない真実を教えてくれる
頑張って書いていきましょう!
そしてとうとう帯か赤色になりました!!
みなさまありがとうございます!
「ねぇ、はる?」
「ん?どうしたの~?」
人のベッドの上で足をバタバタさせ、ケータイをいじっているはるに呼びかける。
「単刀直入に言うね?
はるって、先輩のこと好きなの??」
「うん、好きだよ。」
「えっ!?うそっ!?」
「ほんと。でもね、まだ恋愛的にか友情的にかはわかんないんだけど、
だって男の子を恋愛的に好きになったことまだ無いんだもん」
たはは~、と笑っているはるに
「あんな先輩のどこがいいの?猫背だし、目腐ってるし、捻くれてるし!」
「いろは・・・それ完全にブーメランだよ?」
「私は!先輩の嫌そうにしながらも手伝ってくれるとこや、さり気なく歩道側を歩いてくれるとか、照れながら顔を背けて頭をポリポリするのが可愛いとか!
いっぱいあんの!!」
「そうか~、しいていえば私も先輩の優しさ知ってるよ?」
「え~なになに??」
長くなるけど大丈夫?と付け加えるはるに私は大きくうなづいた。
「実はね・・・私前にね、先輩に会ったことあるんだ~1年くらい前にね好きな小説の先行販売があったんだけど、その日部活で行くの遅れちゃって、ちょうど目の前でラスト1冊なくなっちゃったんだ~
それで、あーあ、無駄足だったな、帰ろうってした時にその人がね「なに?これ買いに来たの?俺これ表紙だけで買おうかしてたから良かったらどうぞ」ってね、ホントびっくりしたの、しかも下巻なのに表紙買いっていい訳も可愛いなって、
まぁ、それに気づいたのもこないだ一緒に私の親が来るの待ってる時なんだけどね!」
やっぱり先輩は誰かみてるから優しいんじゃなくて、もともと人のことよく見てて、それで自分がいい思いするよりも他人の幸せを考えてるんだな。
でもそれで自分のことを軽く見すぎていてそれがとっても周りを悲しませているんだけどね・・・
「私ね、今まで男子に優しくされるのっていっつも下心ありきだったの、「あっ、四ノ宮さん良かったらどうぞ、俺〇組みの〇〇って言うんだけどね!」とかね?
親切にするだけなら自己紹介もなにも要らないだろって思いながらも笑顔で対応する自分も嫌いだった。
でもね?初めて下心も無しのほんとの優しさを感じてね、すごく嬉しかったんだ。
もちろんその時も断ったんだけど、本を渡したら、んじゃの一言だけで去ってく姿を見て、あ〜かっこいいなこんな男の人素敵だなって思ってたの、それがね比企谷先輩だったんだ~。」
あぁ、そうか
「はるはその時から先輩のことが好きなんだ。」
「・・・・・・そうかもしれない、でもいろはの邪魔をする気は無いから!安心して?」
「はっ?なにそれ、はるは挑戦もする前から友達と好きな人が被ったってだけで諦めんの??」
あぁ、私はなにを言ってるんだろう・・・
「それってホントに先輩のことが好きって言えるの?
私はそんなすぐ諦めるってことは出来ない!
だって・・・これが私の本物だから!
絶対に諦めない!
はる、はるの思いは偽物なの??」
あぁ、私は先輩のことがこんなに好きだったのか、あの時あの人が言った本物という言葉にまんまと自分が囚われてしまうのを感じだ、そして今まで本物が何一つ無かったことも・・・そんな中見つけた本物が先輩だ
はるはどう思っているのか知りたかった
「・・・・・・いいの?」
「なにが?」
わかっているけどわざとこう返した
「私本気になっちゃうよ?
いくら親友でも手加減もなにもしないよ?」
「望むところじゃん」
「そっか、うん、わかった、私も諦めない!
あの時のこと先輩は覚えてないと思うけど、私なりに頑張っていつか比企谷先輩の隣に立てるように!
いろは!手加減なんてしないからね!覚悟しといてね!」
そう微笑むはる。
あぁ、恋する乙女は可愛いなぁ
今まで見てきたはるの中で今日が1番可愛い
「あったりまえじゃん!
私も手加減なんてしないんだからね!!」
先輩あなたのことを思う可愛い子はこんなにたくさんいるんですよ?気づいてますか?いえ、先輩は気づいてないと思います。
ねぇ、先輩?いつか私を選んで下さいね。
さいごのいろはの願いは叶うのでしょうか!
そして、堂々参戦のはるでした!
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やはり私の友達は侮れない。
日間ランキングの方も24位と大躍進です!
やはり俺の青春ラブコメにこんなにヒロインがいるのは間違っている。
も、連載スタートですっ!よろしくお願いします!
「あの~、比企谷先輩??」
「ん??なんだ??」
ある日の昼休み、マッ缶を買いに食堂に行ったところにはるちゃんに呼び止められた。
「あのですね、前に言ってたことなんですけど・・・
今度の休みの日に一緒に本屋さんへ行きませんか??
オススメ教えてもらうって約束なんですけど・・・
どうですか??」
「すまんな、今度の休みの日はアレがアレだからちょっと忙しいんだ、また今度でいいか?」
一色の友達と2人きりで出かけるとかハードル高すぎるだろ・・・
一色がいても高いけど・・・
「あっ、それなら大丈夫ですね!
時間とかどうします??」
「あれ?話うまく伝わらなかった??
次の日はアレがアレで忙しくて行けないんだよ、ごめんな?はるちゃん」
「またまた~、いろはから聞いてますよ??
先輩のアレがアレはなにも用事がない時のことだって!」
おのれ一色め、余計なことを言いやがって・・・
「なので行くことが決定したのです!
比企谷先輩!逃げられませんよ~?」
確かに隣の部屋には一色が、いるしな・・・
俺のプライバシーどうなってんの仕事して!!
「あー、わかったよ、お昼からでいいか??」
「はいっ!何時でもおけおけですよ!!
あっ、ただ場所は行きたいところあるんですけど・・・
○○の××ってお店なんですけど・・・」
そこなら俺が良く行くところだ
「わかった、3時に行くわ」
「りょーかいですっ!
この学校の近くにあるカフェに待ち合わせしましょう!」
「えっ、現地集合じゃないの??」
「もーデートなのにそれはポイント低いですよ!」
「・・・デートじゃねーよ」
「あっ、比企谷先輩照れてる~♪
可愛い~!」
「頼むからやめてくれ・・・」
そしてデート?当日
時間五分前に行くと先輩は窓際の席に座りコーヒーを飲んでいた。
「すみませんっ!比企谷先輩お待たせしましたか??」
「あぁ、少し待ったな」
「すこしくらいなら今来たところって言えないんですかね??」
「まぁ、時間前なんだし文句はねーよ」
「むー!」
「はいはいあざとい」
「あざとくないです!」
暫くコーヒーを飲みながら雑談をしてからあの比企谷先輩と初めて出会った本屋さんへ向かうのであった
「比企谷先輩!オススメの本紹介の準備してくれましたか??」
「はっ、俺レベルになると準備なんかしなくてもいつでも紹介できるんだよ」
「おっ!頼りになりますー!!」
そして1番最初に先輩が紹介してくれた本はまさかのあの時の本だった。
「・・・比企谷先輩、私と初めてあった時のこと覚えてますか?」
「学校の食堂であった時か??」
「いいえ、違います。
その本の下巻が先行販売された時です。」
「??あっ、あれはるちゃんだったのか。」
「はい、比企谷先輩やっぱりあの時表紙がきになってとかじゃ無かったんですね。」
「・・・そんなこともないぞ?
あの後に上巻買って下巻も買っただけのはなしだ。」
「いいんですよ、比企谷先輩、私比企谷先輩のそ〜ゆう優しさ知ってますから!初めて会った私のことを食堂で助けてくれたことや、本を譲ってくれたこと、そして私のわがままに付き合って今日来てくれたこと、ホントに嬉しかったです。ありがとうございます」
その時のはるちゃんはとても幻想的で手が触れただけでも消えてしまうんじゃないかと思うほど儚げであった。
「・・・まぁ、あれだ、そんなに気にしなくていいぞ、俺がしたくてしたことだからな。」
「はいっ!そ〜ゆうとこも知ってますよ!」
あぁ、俺ははるちゃんにもかなわないな、と思うのであった。
「それでは比企谷先輩!またデート、してくれますよね?」
「拒否権は?」
「あると思いますか??ニコッ」
「・・・わかったよ。時間があえばな・・・」
「あわせますよ?」
「わかったわかった。全く、はるちゃんにもかなわないわ」
「はいっ!よろしくです!! 」
今回ははるちゃんのターンでした!
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一色いろはの誕生日はやはりあの場所で
1日以上空いたのは初めてですね!
よろしくお願いします!
「せんぱーい!遅いですよ!いつまで可愛い後輩を待たせるつもりですか!」
「そこは今来ましたじゃなかったのかよ・・・
まぁ、遅れたのはスマン」
「まぁ、いいとしましょう・・・
誕生日に連れていって欲しいとこが決まったので伝えようかと思いまして。」
「あっ、そうなの?
んで、どこに行くんだ?」
「あのですね、ディスティニーに連れてってもらおうと思いまして~
どうですかね??」
「どうですかねって
お前はいいのか?ディスティニーで
・・・あれがあれだったんだろ?」
「・・・あそこがいいんです。
あそこじゃないと意味が無いんです。
先輩、私あの日に言ったこと覚えてますか??」
「・・・責任とってくださいってやつか?」
「はい、そうです。
その責任をとっていただこうかと思いまして。」
私はもう諦めたくない、奉仕部の2人に譲ろうと思ったことも何度もあったし、先輩が卒業する時に先輩のことを忘れようとも思った、でも出来なかった。
待ってるだけじゃ先輩は絶対に動いてくれない、だから私から行くしかないんだ、私の本物を手に入れる為には先輩とあの場所に行くしか無いんだ。
私が本物を見つけることが出来たあの場所へ・・・
「お前がいいんならいいんだけどな
まぁ、約束だからな、で、いつにする?」
「やっぱりそこは私の誕生日で!」
今はそんなに重くすることは無いだろう。
この気持ちの責任は誕生日に先輩にとってもらおう。
私の本物が誰なのか、そして先輩の本物に1歩でも近づくために。
「ところで先輩?はるとのデートはどうだったんですか??ニコッ」
これはまだはるからもなぜか誤魔化されてうまく返事されていなかったのだが先輩にこう言えば必ず反応があるだろう。
「なんだよ、はるちゃんそのことまで一色に言ったのか・・・」
早速デートのことは認めるんですね先輩。
「なんだ、あれだ、前に約束してたオススメの本を紹介するってやつをしただけだ、ほかは特になかったぞ」
「先輩?それだけじゃないですよね??」
それだけなら他は特になかったとか先輩は言わないですよね、他に心当たりがあるからわざわざ他は無かったと言うのが先輩だって私はちゃんと知ってるんですからね。
「・・・はるちゃんからなんか聞いたのか??」
「はい、当たり前じゃないですか~」
はるにはこれから問いつめるつもりです。
「・・・はぁ、勘弁してくれよ・・・
まぁ、前に俺が本買いに行ったときに、おっ、ラスト1冊じゃんと思って手に取った本があったんだがな、そん時にちょうど俺の後で買えなかった子がいたんでその子に譲って違う本屋に行ったんだけど、その時の子がはるちゃんらしくてな。」
ほほう、そんなことがあったんですね。
これからはるに詳しく、くわしーくお話を聞かないと
「一色さん??目が笑って無いんですけど??」
「先輩、そんなことがあったんですね、ありがとうございます。これからはるとたーっぷりとお話があるので失礼しますね??
それではまた明日!」
後ろで先輩が、おい、そのこと聞いたんじゃなかったのかよとかなんとか言ってますが今はほっときましょう
それよりも早くはると話さなきゃな、と足を動かす私であった。
次回ははるとの修羅場!?
お楽しみにお待ちください!
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やはり修羅場は避けられない??
コメントは特に無いそうな!笑
頑張ってまいりましょ~
プルプル、プルプル、ガチャ
「あっ、はる~?今暇~?暇だよね?ちょっ~とお話があるんだけど~、今すぐ家に来れない??」
早速今から呼んでやりましょう、あ~早く直接聞かなきゃ!宣戦布告した次の日にデートにこぎつけるとは!私でさえなかなかデートまでこぎつけないのに!!
「え~と、今忙しいかな~?うんうん、課題もしなきゃだし??」
「えっ?今日の課題はまだ余裕あるし来れるよね?うん、これるこれる、なんなら私の家で課題やればいいじゃん??」
「・・・どうしたのいろは?」
「ううん、なんにもないよー?
ただちょっと、ちょっ~とお話したい事があるってだけだから!」
「・・・わかったよ、今から行くよ」
「うんっ!待ってるからなるべく早くね?」
「りょ~かい~」
はるside
今日家でゴロゴロしてたら急にいろはから電話がかかってきた、でた瞬間呼び出しだし・・・
なーんか嫌な予感しかしないからここは断っておこう!
と、思っていたのにまさかの強制、あぁ、何を聞かれるんだろう・・・っていっても絶対比企谷先輩とのデートのことだよねぇ・・・
でも、別に変なことしてないよね?あれ?してる?
次のデートの約束とか?比企谷先輩気づいてますか?あれはいつとは言ってないですよね?なので今すぐでも・・・
でも、そんなことしたらいろはに殺される~!
あれ、私不憫じゃね??えっ!ほんとに良く考えたら私・・・ドンマイ・・・
って、今からいろはの家に行く準備しなくちゃじゃん・・・
急いで準備をしてお母さんにいろはの家に行くと告げる。
あれ?男の子?とか聞かれたがとてもそんな冗談を言える気分ではない・・・
まぁ、前回の比企谷先輩とのデートでみっちり話聞かれたんだけどね!あはは・・・
それでは行ってきます・・・
いろはside
さーてと、はるが来る前にとっとと帰っちゃいましょうか、それにしてもすごいなぁ、私なんか最初の頃は練習やら葉山先輩とのためとか誤魔化して、奉仕部の依頼として頼んでたのに・・・先輩が卒業してから1年間なにも出来なかった私とは違うんだな・・・
今になって、去年の行動に後悔し始めるのか・・・あぁ、私ってダメだなぁ、なにしても上手くいかないなぁ・・・
どうでもいい男子達ならすぐうまくいくのに・・・
本当に届いて欲しい人にはなに一つ届かないんだもんな・・・
でも!もう後悔するだけは嫌だから!誰にも負けるつもりなんて無いんだから!そう決心したとき
ピンポーン
おっ、はるがきたのか~
「はーい、結構はやかったね!」
「はろはろ一色ちゃん!そこではるちゃんと会って話聞いて来ちゃった!」
「折本先輩!?」
「ごめんねー?いろは~、そこで折本先輩にたまたまあっちゃって~」
(これで私のことについて詳しくは言及されないだろう!やったぜ!ここにきて運が!)
「そうなんだ~、それじゃどぞどぞ!入ってください~」
「「は~い」」
「それじゃ!早速本題に入ってもいいかな??」
「うんいいよ」
「えっ、なになに~?」
「折本先輩!はるが抜け駆けして先輩と本屋さんデートに言ったんですよ!」
「えっ、はるちゃんが?その冗談ウケる!」
「これがまた冗談じゃないんですよ~
はるにもかくかくしかじかありまして~・・・ということがあったんですよ~」
「・・・へ~、比企谷がねぇ、それはウケないな~
それではるちゃんはあいつのなにがいいの~?」
「それはですね・・・下心のない優しさというか、さりげなく気遣いができるところとかですかね?」
「一色ちゃん、これは結構ガチかもしれないよ?」
「折本先輩、ガチかもじゃなくガチなんですよ・・・」
「だからいったじゃん、紹介したらこうなるって・・・」
「すみません、先輩に会えて調子乗ってました・・・」
あの~、私を置いて話を進めないで欲しいんですけど・・・
「あの~、私なんで連れてこられたんでしょうか・・・?」
「「ちょっと黙ってて!」」
「あっ、はい」
なにこの比企谷先輩ポジション~、あっ、比企谷先輩と同じってなんかいいかも・・・、って良くないわー!
「ねぇ?はる?」
「ねぇ?はるちゃん?」
「「デートの時の先輩(比企谷)どんなだったか詳しく教えて!」」
もう勘弁してください・・・
修羅場じゃ、修羅場じゃなくなったけど比企谷先輩!助けてください~!!
こうして日付が変わる頃まで2人からの質問に答え続けるはるなのでした・・・
少しだけside使ってみたんですがどうですかね?
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やはり一色いろはの部活勧誘は間違っている
友達のリクエスト?部活勧誘編です!
「はる~、とうとう今週から部活勧誘だね~」
そう、ここの大学は入学してから1週間後から部活勧誘が行われるのだ。なんでかというと、その1週間のあいだに大学内に馴れてもらおうということらしい。確かに初日から部活勧誘があると人がいすぎてどこも見に行けず、大学の構造を全く知ることはできなさそうだからなぁ。1週間あればそれなりに大学の中を覚えることができたからそれで助かったと思った。
「そうだね~、なにか入る予定なの~??」
「ん~。まだ特には決めてないかな~、でも面白そうなやつがあったらちょっとみてみたいかな~って!」
高校の頃は奉仕部に入り浸ってたからなぁ・・・
すっかりサッカー部のマネージャーのことなんて忘れてたし・・・、生徒会の仕事も先輩だよりだったしなんか少ししてみたいとも思ったりして・・・
「そっか、いろは考え中なんだ~、なら私も考えてみよっかな!」
「うん!一緒にしてみよっ?」
はるも一緒にしてくれるんだ!
これならほんとになにか入ってみてもいいかな~!
「うんっ!どんな部活とかサークルあるのか楽しみだね!」
「古典部どうですか~?
楽しいですよ!」
「電子遊戯部!1度見学に来てみてください!!」
「ストリートダンスサークルで一緒に踊りましょう!!
練習は週2からでも大丈夫です!」
「SGEサークルで留学生と触れ合い、自分の英語の能力を高めながら遊びましょう!!」
「イマジネーション・スペース・ユニット・サークル
どうですか~??」
「うわ~、たくさんサークルあるんだね~」
なんか最後のは意識高い系であの会長を思い出すから嫌だな~・・・
「こんなにあったら悩むよね~!」
ほんとに、こんなにたくさんサークルがあるとどれも面白そうに見えちゃう!でもな、なんか先輩と関わることが出来るサークルないかなぁ?卓球はなんかコレじゃない感があるしなぁ~。他に先輩と一緒にできそうなものって・・・古典部?でも先輩って古典好きなのかな?読書系のサークルってどんなのだろう?でも先輩と出来るなら外でできるものが無いかな~・・・・・・
あっ、あるじゃん!テニスサークル!確か先輩って葉山先輩と三浦先輩にテニスで雪ノ下先輩とペア組んで勝ったって話聞いたことあるし!戸塚先輩ともしてるって言ってたし!先輩とデートでテニス!えへへ、なんだか楽しそうだなぁ。サークルに入ってうまくなって、今度は言う事聞いてもらうぞ!!
「ねぇねぇ!はる!テニスサークルとかどうかな??
なんか私達っぽいし?」
なーんか変な理由になっちゃったけど気にしないよね!
「えっ!?テニスサークル!?」
テニスサークルってなんか嫌な予感するんだけど~・・・
「そうだよ~?嫌かな??」
「ん~、嫌というかなんというか~
見てみてからかなぁ?」
「テニスサークルです!初心者でも優しく教えますのでどうですか~??
初心者大歓迎です~」
おっ、丁度いいところにテニスサークルが!なんか爽やかそうないい人だなぁ~。隣に綺麗な女の人もいるし、なんかいい感じじゃない??
「ねぇ、はる!どうかな??」
「う~ん、まぁ、行ってみるだけならいいけど・・・」
「よしっ!なら行こっ!」
こうしてはると2人でテニスサークルの見学に行くのだった。
「とりあえず!初日は一番人が多いし!新入生の歓迎会をかねて飲み会を行いたいと思います~!」
「えっ!?私達まだ入るって決めてるわけじゃないんですけど~・・・」
「ううん、大丈夫!とりあえずは同じ大学の仲間ってことで歓迎したいからさ!」
「それならいいんですけど~ 」
なんだか悪いなぁ・・・これじゃ入らなきゃいけない感じなのかな??
「だから全然入らなくても大丈夫だからね!気にしないで!」
それなら幾分気が楽なんだけど・・・まぁ、はるもいるしはいったらはいったなのかな??
と思っていると
「んじゃ、行こうか!」
「「「はーい」」」
連れてこられたのは個人経営の居酒屋さん、入ってみると他のお客さんは誰もいなかった。
「ここは俺のおじさんのお店で今日は貸切にしてもらったから好きなだけ騒いでも大丈夫だよ~!」
貸切なのか、大学生なのにすごいなぁ。それともやっぱり高校と違ってそーゆーのもできるのなかな??
と思いつつも飲み会がスタートしたのであった。
飲み会が始まってから3時間ほど経過し、少しだけだけど飲まされちゃったので遅くなってきたし先輩に迎えに来てくださいよとメールを送る。先輩からはやだよの一言。なので、テニサーの飲み会途中で帰りづらいんですよね~と、送るとすぐに返信が。そこどこの店だ?すぐ行くの一言、なんだ先輩来てくれるんじゃないですか~なんか体がポカポカしてきましたよ~先輩~とすぐに店の名前を送ったところで、
「それじゃ、本番始めますか~
おい、お前ら、新入生の女の子達押さえてカメラの準備しろ」
えっ?なにを言われたのか判断ができなくて頭が真っ白になっているとはるが
「いろは!なにやってんの!早く行くよ!」
はっ、そうだすぐでなきゃ!!
と、2人ででようとするが
「おっと、こんな上玉2人逃がすわけ無いだろう」
あの勧誘の時の男の人が入口を塞ぐ。
「なにするんですか!叫んで人を呼びますよ?」
無駄だと分かっていながらも抵抗をしてみるが
「最初に騒いでも大丈夫って言ったろ??
こっちは最初からこれがメインなんだよ!
おい、俺がこいつら先にヤルからカメラ寄越せ」
周りの男2人に私たちは捕まってしまった。肩に男の手が触れ、すぐに良くなるから、最初は我慢しろよとの無情な一言。今まで男子と遊んできたけど手をつなぐ以上のことは何もしてこなかったわたしにはとても怖かった。あぁ、先輩、ごめんなさい・・・こんなところで私達・・・はる、ごめんね、私がこんなところに連れてきたから・・・すべてを諦め目を閉じた時、
ガラガラっ!
ゴッ、ズザァッ
「おい!一色!はるちゃん!大丈夫か!?」
そこには汗をかきながら息を切らした私たちの最愛の先輩が立っていた。
卓球をバカにしてるわけじゃないんですよ!ただなんか出しにくいなと!
他のサークルもこの話のリクエストの友達から頂きました!笑
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続、一色いろはの部活勧誘は間違っている。
「おい!一色!はるちゃん!大丈夫か!?」
あぁ、先輩、来てくれたんだ・・・
「はい、なんとか大丈夫です!」
「比企谷先輩!私もです!」
それを聞いた先輩はとても安心したような顔でふぅ~っと息をもらす。
「おい、お前らなにやってんだ」
先輩がサークルのメンバーに怒った口調で、とても静かに聞いている。そして質問よりもその時の相手の反応を観察していた。
先輩はそのぼっち時代から培ってきた観察眼でリーダー的な男を見つけ出し、1対1で話している。
まぁ、先輩の質問で全員そいつに目線がいったので先輩じゃなくてもリーダーが誰なのかわかっただろう。
そしてなによりも悲しいのがそいつが私達に声をかけてきたやつだったからだ。
「なにって、テニスサークルの歓迎会じゃないか、君はなにを言ってるんだい??」
ここにきてまだとぼけるつもりですか・・・
そいつをキッと、睨みつけていると
「・・・お前らこそなにやってんだ?うちの大学にテニスサークルなんて無いはずなんだが??」
えっ!?そうなんですか先輩!?
「ぐっ、お前うちの大学だったのかよ!
でも、それがどうしたんだよ、無理やり連れてきたわけでも無いんだぜ??」
「この場は写真に撮らせてもらったからな、別に俺が今ここで何かを言う気はねーよ。
ただ、この場にいる1年は全員無事に帰させてもらう。
今すぐ開放するってんならこの写真は大学には黙っておいてやるよ。」
先輩、かっこ良すぎですよ・・・
「くっ、おい!お前ら!今すぐこいつを捕まえてデータけさせろ!」
「あー、俺の携帯すぐ家のパソコンと同期されるからこっちの消しても意味無いから」
「いいからこいつボコるぞ!」
先輩!?でもさっきみたいにやっちゃってください!
ドゴォ、バン!ゴッ、ゴッ
先輩!?なんで抵抗しないんですか!?
「先輩!なにやってるんですか!!
他の子達は無事に帰りましたから!早く逃げましょう!」
私は心からそう叫んだ。
しかし先輩は声に出さず口をこう動かした。
(もう少しだ)
私はなんのことか全くわからなかった。
もしかして頭でも強く打ってしまったのではないかと思い、より一層心配してしまう。
隣ではるも泣きながら先輩を呼んでいる。
私も泣かずにそれを見ているだけで精一杯だった。
そのとき
ガラガラッ
「ごっめーん!比企谷!遅くなっちゃった~
この時間じゃ学校に残ってるセンセーでこれを抑えれそうな人見つけるのに時間かかっちゃった!
って、何これ?ぜんっぜんウケないんだけど?
あんた達なにやってんの?」
「おっせーよ。ったくおかげで後輩の前で醜態さらしちまったじゃねーか。」
先輩全然かっこ悪いなんて誰も思ってませんよ。
とてもかっこよかったですよ。
???「おいっ!お前らほんとなにやってんだ!
学年と科と名前今すぐに言え!」
「おい!お前!無事に返したら写真は黙っとくんじゃ無かったのか!」
「無事?こいつらのどこが無事なんだよ、どんだけ怖い思いしたと思ってんだ。」
最初っからこのつもりで来てたんですね。
最初っから先生を呼んできてもらうとは流石です。
「先輩~、ありがとうございます~グスッ」
あれ、おかしいな、安心した瞬間目からなにかが・・・
「比企谷先輩~、ほんとーに!ほんとーにありがとうございました~グスッ」
はるも1度は泣き止んだのにまた泣いている。
やはりそれだけ怖かったのだろう。
私も人のことは言えないが・・・
「なんだ、あれだよ、お前らが無事ならそれでいい」
「あれ?私がセンセーよんできたのに忘れられてる?
ウケる!」
「折本先輩もありがとうございました!」
「折本先輩のおかげで比企谷先輩が無事ですみました!」
「これで無事って言われちゃうんだ俺・・・
まぁ、いいけど」
ほんとはとっても心配してるんですよ??私もはるもそして折本先輩も・・・
そんな皆の心配そうな視線に気づかない先輩が悪いんです。
今は人の悪意にしか敏感じゃないかもしれないですが、これからは人の好意にも敏感になってもらいたいです。
先輩はまだまだ愛されていい人なんですから・・・
お久しぶりです!
仕事にまだなれてない若造をよろしくお願いします!
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一色いろはの部活勧誘は間違っている。エピローグ
びっくりしました!!
いつかは一位になれたらな・・・頑張ります!
「先輩、本当に昨日はありがとうございました!!」
あの事件の次の日、私は早速先輩の方へお礼をしに行ったのだった。
「おう、まぁ、あんなことがあって気にすんなって言う方が厳しいかもしれんが、気にすんな」
ふふっ、先輩、ここにまできてまだ私の心配をしてくれるんですね、本当にこーいうのあざといよなぁ。
「でも・・・まだあんな人達がいると思ったら少し怖いです・・・」
これは紛れもない本心だ、今回は先輩のおかげでどうにかなったんですが、1人やはると2人の時に襲われたら昨日実感したように力じゃ絶対に勝てないし、それ以前に怖くて体が動かない、そんな不安もこめて先輩に弱音をはいてしまった。
「あいつらなら全員まとめて退学だから、学校内に関しては安全だな、幸い家とか個人情報は教えてないらしいし、一緒に帰れば大丈夫のはずだ、いざとなったら俺がなんとかするしな。」
「えっ!?そうなんですか?それはとっても嬉しいです!
先輩じゃあ、これから毎日行き帰り一緒にしましょうね♪」
まさか先輩の方から一緒に帰るという話をしてくれるとは私としてもとっても魅力的なお話です。
「まぁ、学校のメンツを守るために全員強制的に自主退学させられたらしいし、あの店も分かって貸切にしてたらしいからまぁ、潰れるだろうな。
えっ、毎日かよ、暫くたまにでいいんじゃないか?」
「そーなんですね!
えっ、先輩、そんな事言わないでくださいよ!
私1人で歩いて帰るのめっちゃ怖いんですけど!!
先輩、お願いしますよ~」
必殺、うるうるな瞳に上目遣いの完璧なコンボ!
それに加えて先輩は年下からのお願いには弱いからこれで完璧なはずです!
「・・・わかったよ、暫くはそうする。」
ふっふっふ、作戦大成功です!
「はいっ!ありがとうございます♪」
「しっかし、以外だな、一色は絶対あんないかにも怪しいサークルなんかに絶対引っかからないもんだと思ってたわ」
「・・・忘れてください、あの時は少し浮かれてただけなんです・・・」
まさか先輩とテニスデートして勝つためだなんて絶対に言えないしなぁ・・・
「ふーん、なんに浮かれてたんだかしらねぇーけどほんとに気をつけろよ?世の中こんなんばっかりだからな?」
」
「はい・・・、今回の件はほんとに反省してます・・・」
今回は先輩がいなければほんとにどうなってたかわからない、これからはほんと、今までどうり気を付けなければいけないなぁ。
あっ、そういえば・・・
「そういえば先輩、他の一年の子達はどうなったんですか??」
実はこれが一番問題なのだ、2年の中でさえ人気のある先輩なのに、1年にまで人気がでてしまうのは私としてはとても受け入れがたいことである。
「あ~、なんか昼休みに数人のグループで何組か来て、みんな顔真っ赤にしながらありがとうございましたって言いに来てくれたな、そんな怒るくらいなら別に来てくれなくても大丈夫だったんだけどな・・・」
この人は何を言ってるんだろう、わざとかな?わざとなんだろう、そうだわざとのはずだ。
「なんだよ、急に黙って、あとその顔こわいからやめて欲しいんですけど・・・」
「先輩・・・はぁ・・・」
恐れてた事態は起こるし、この先輩は変なことを言ってるし、でも、やっぱりそうなるよねぇ・・・
「まぁ、そろそろ遅いし帰ろうぜ?」
「はい、そうですね。」
よしっ!とりあえずはこの帰宅デートで我慢しましょう
先輩との帰路につき歩いている途中に私がこう話をきりだした。
「先輩、優しい王様っていう絵本知ってますか?」
「ん?知らないが、それがなにかあったのか?」
「これはちょっと先輩に聞いて欲しいお話なんです。
優しい王様は国のみんなにお金や土地を分け与えちゃうんです。その結果国がどうなっちゃったかわかりますか??」
「国の崩壊か?」
「そうです。結果としては国が無くなっちゃうんです。
このお話はとっても悲しいお話なんですけど、私はこのお話がとても好きなんです。私の初恋はこの王様だと思うんです。王様は自分のことを考えずに国民のことを考えて、自分を傷付けても国民のために行動したんです。なので私はこの優しい王様のことが好きになったんだと思います。自分よりも他人を考えることが出来るのはとても素敵なことだなって。」
「それは、そうだな。優しい王様か・・・」
先輩気付いてますか?この優しい王様はあなたにとってもよく似ているんです。少しは私の気持ちに気付いてくれてもいいんでよ?少しくらい意識してくれないと進めそうにありませんから。まぁ、まだ無理なんだと思うんですけど、それでも私は諦めませんよ。
私の本物、優しい王様は先輩だけですから。
優しい王様の下りわかった人はいるでしょうか??
私の大好きな作品から少しいただいたものです。
セリフ間違えているかも知れませんがご指摘下されば直します!
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はるは1歩先をゆく
まぁ、多分書かないんでしょうけど・・・
私は今日あの本屋さんへと来ていた。なぜならというと、比企谷先輩に気持ちを伝えるためにだ。なぜこのタイミング?急だろということもあると思うんですけど、こないだの1件でいろはと比企谷先輩の距離がまた少し近づいちゃったんで、私は私なりに比企谷先輩との距離を縮めようと思ったんです!って、私は誰に説明してるんだろう・・・
「悪いはるちゃん待ったか?」
比企谷先輩は時間の10分程前に来てくれたのだが、
「も~、比企谷先輩!めちゃくちゃ待ちましたよ!そのせいで足が痛いです!責任とってください!」
ものすごい意地悪を言ってしまった。
そのことで比企谷先輩は、
「え~、待ち合わせ時間前に来たのにこの仕打ち、ひどくない・・・嫌だわ~、俺の後輩俺の扱いひどくない・・・?」
」
ふふっ、やっぱり比企谷先輩は可愛いなぁ。とニコニコしてると
「あの~、そんな笑わないでもらえますかね?なんならそこら辺から女子が集まってきて、うわ~、こいつマジで来たんですけど~。とか言われて夜に家の枕を濡らすまである。」
なーに言ってんのこの人と、じと~っと比企谷先輩を見ていると
「あっ、何でもないですごめんなさい。」
「なにもしてないのに謝らないでくださいよ!」
いきなり謝ってくるもんだからびっくりしてしまった。
「それで、今日はどうしたんだ?」
「え~と、ちょっとそこのカフェに行きませんか?」
ちょっといきなりは流石に恥ずかしかったのでカフェでゆっくりしながら伝えたいと思いカフェを提案したのです。
「うん、まあ、いいけど・・・」
あれ?なんか煮えきらない返事だな~。
「比企谷先輩?どうしたんですか?違うとこの方がいいですか?」
「いや、なんでもない、ただなんか嫌な予感がするだけだ。」
??なにかあるのかな?でもまぁ、いいだろう。
気にせずに4人がけの、席につき注文をとる、
比企谷先輩はアイスコーヒー、私はミルクティーを頼むことにした。注文したものが届き、飲もうとした時、比企谷先輩が
「ゲッ、やべぇ、目が合ったかも・・・」
「誰かいたんですか?まさかいろは!?」
「一色ならまだずいぶんと楽なんだけどな・・・」
一体誰と目が合ったのだろう・・・そう考えていると不意に
「ひゃっはろ~、比企谷君久しぶり~、元気してた?
あんれ~、その子は誰?比企谷君の彼女?
おねーさん浮気は感心しないなぁ。」
「・・・お久しぶりです、雪ノ下さん
この子は一色の友達の四ノ宮はるちゃんって子です
浮気もなにも誰とも付き合ってないんですが・・・」
ほへ~、すっごい綺麗な人です~。顔だけでもすっごい綺麗なのにおっぱ、、胸の方も私やいろはが逆立ちしたって勝てないレベル。あれ、でも雪ノ下さんって・・・
「比企谷先輩?この方は?」
「前に部屋に高校の時の同じ部活のやつで雪ノ下がいただろ、あいつのお姉さんだ。」
えっ!?やっぱり!?雪ノ下さんのお姉さんなんだ。
顔もすっごい似てるし、綺麗だなぁ、でも、胸の方は・・・ゾクッぅ!?今すっごい寒気が・・・
「へぇ~、はるちゃんってゆーんだ、よろしくね?はるちゃん?」
ビクッ!?何この人!顔はすっごい笑顔なのに目の奥が笑って無い感じ、なんかすごい怖い、しかもなんかすっごい全身ちらちら見られてて品定めされてるみたい・・・
「・・・雪ノ下さんよろしくお願いします。」
これが私の精一杯の対応だった。
「そんな~、陽乃でいいんだよ?」
すっごい仮面のような笑顔を張り付けてそう言う陽乃さん。
「わかりました、陽乃さん」
そう言うと
「比企谷君でもこの子も凄いね、私の仮面にこんなすぐ気付いたの君以来だよ。ふふっ、私はるちゃんのこときにいっちゃった!今度また遊ぼうね??それじゃ!この後予定あるからじゃーねー!」
嵐のような人だったな・・・びっくりしちゃった。
凄い心の中見透かされてるみたいで怖かったな~。
「ごめんなはるちゃん。あの人の事は気にしないでくれ。でもよくあの人の強化外骨格に気づいたな。」
「いやいや!謝らないでください!
強化外骨格?」
「あの人の外面のことだよ。」
「あぁ、確かにあれはわかりづらいですよね・・・。」
「他の人には凄いいい印象ももたれるんだけどな、雪ノ下さん」
「えっ!?そうなんですか・・・」
「てか、はるちゃん今日は何の話があったんだ??」
「えっ!?えっと、ですね・・・」
ひいっ、さっきのことですっかり忘れてたぁ・・・
どうしようかな・・・この流れで言うのかぁ・・・
でも、今言わなきゃ、このまま言わなくなっちゃいそう・・・
「比企谷先輩、あのですね、私、比企谷先輩と再会した時から、いえ、あの本屋さんであった時からずっと気になってました。この気持ちが確信になったのは最近なんですけど。」
言った、とうとう伝えてしまった。でも比企谷先輩はどう答えてくれるんだろう。・・・そんなことは聞かなくてもわかってるんだけどね・・・比企谷先輩が特別に思ってる子がいる事はわかってる。だからその前に伝えておきたかった。あの2人の気持ちが通じた後には必ず伝える事は出来ないから。これが私の生まれて初めての恋、よく初恋は叶わないと言うけれど、わかっていてもやっぱり辛いんだなぁ。
「はるちゃん、あの、えっと、その、多分その気持ちは勘違いだ、助けたのだって、本を譲ったのもはるちゃんだったからじゃないし・・・たまたま俺だったたげだ。」
「比企谷先輩、それは無粋ってもんですよ?
本のことも、助けて貰ったことも続けば運命っていうんですよ?
ダメな事はわかってましたから。比企谷先輩が特別に思ってる子がいることも。だから、だからっ、気にしないで、比企谷先輩が好きな子を笑顔に、して、あげてください・・・」
あぁ、泣くつもりなんか無かったのになぁ、やっぱり我慢できなかったなぁ・・・
比企谷先輩このままじゃと絶対自分を責めてしまうよね、だから今までで一番の笑顔を比企谷先輩に送る。
「悪いな・・・はるちゃん・・・」
「いいんです。だから比企谷先輩も頑張ってください。
私、応援してますから!」
今度は素の私の笑顔を比企谷先輩に送ることができた。
私の初恋は叶わなかったけど、今までで一番幸せな時間をくれた比企谷先輩には絶対に幸せになって欲しい。そして私の親友にも・・・
はるの告白後の話はもっと詳しく後で文を増やすかもです!
八幡の気持ちとかももっと入れたいですよね!
時間があれば・・・
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番外編 一色いろはは思い出す。
夏バテ&仕事大変・・・
私ははるが一生一代の決心をつけた頃こんなことを思い出していた。
そう、先輩との高校生活最後の思い出の卒業式である。私は二年連続生徒会長を務めさせてもらった。なので卒業式で皆の前に立つのも、送辞の言葉を送るのも2度目である。なのに私は朝からずっと足も手も震えていたのだ。これは緊張などそんな生ぬるいものではなかった。私は今日ハッキリと実感してしまったのだった。あの捻くれた目の腐った先輩とこうして学校で楽しくお話することも、頼ることも出来なくなってしまうということを・・・。
今にも心臓が潰れてしまうんじゃないかというくらいドキドキしているし、涙も卒業式が始まる前から零れてしまいそうなくらい私は先輩が好きなのだ。
さっきから同じようなことばかり頭の中をぐるぐると回っていた。今までならそんな事は無かったのに、いつからこんなに私は弱くなってしまったのだろう。今にも不安で倒れてしまいそうだ。こうなったのも全て先輩の責任です。なので、責任、とってもらいますね。という一言ももう先輩に伝える事はできないのだろうか・・・。
ふと、意識を戻すと卒業生入場のアナウンスが流れていた。在校生の拍手のなか卒業する先輩方が体育館に入ってきている。私は他の誰でもない、目の腐った先輩を探している。雪ノ下先輩は相変わらず、いや、いつも以上に凛としている。結衣先輩は今にも泣き出しそうな顔をしている。先輩は・・・・・・いたっ!先輩はいつもと全く変わらない顔でスタスタと歩いていた。
全く先輩には私の気持ちにもなって欲しいです。どんな気持ちでここにいると思ってるんですか。
・・・でも、いつもと変わらない先輩を見て少し安心しました。ありがとうございます。
あっという間に入場は終わってしまいました。いつもはまだかまだかと思う入場も今日だけはとても短く感じてしまいます。
国歌斉唱も終わり、卒業証書授与です。担任の先生方に名前を呼ばれた生徒が1人ずつ壇上に上がり貰って行きます。私は生徒会長で送辞があるので一番前の席に座っています。なので、先輩方の姿がここからだと良く見えます。するとそこで
〖比企谷八幡〗
先輩が呼ばれたようです。すると先輩はいつもどうり少しめんどくさそうにはいと返事をするといつもどうり猫背で卒業証書を受け取っていました。それを見た私は今まで悲しみや苦しさでいっぱいいっぱいだったけれど少し楽になることができました。やっぱり先輩は私にとってこれだけ特別なんです。
そんなことを考えている間に卒業証書授与は終わってしまいました。そして卒業生代表の言葉。卒業生代表は生徒会長が私なので、学年1位の雪ノ下先輩です。
「本日は私たちのためにこのように盛大な卒業式を開いていただきましてありがとうございます。また先程は校長先生をはじめ来賓の皆さん、在校生の皆さんからあたたかいお言葉を頂き、胸が熱くなる思いがしております。本当にありがとうございました。
こうして壇上に立っていると、講堂の天井のシミや、窓ガラスの一枚一枚も懐かしく、いとおしく感じられ、私たちがこの学校で過ごした3年間のいろんな出来事が次々に頭の中によみがえってきます。
満開の桜のもと、それぞれの喜びを胸に迎えた入学式。そしてその浮かれた頭をいきなり叩かれた実力テスト。文武両道に力を入れるこの学校の教育方針から、クラス対抗のスポーツ大会がすぐに行われ、いろんな学校から集まってきた我々は、一気に「仲間」になりました。
学園祭、体育祭、修学旅行。
自分自身に照らして言えば、初めての恋もしました。あの夏の日の嬉しさと悔しさは忘れることのできない思い出となっています。
そしてあっというまに三年生。進路を決める時期になって焦りはじめた私たちを、先生方は親身になって指導してくださいました。厳しい時は火のように恐ろしく、優しい時はこの上なく優しい、こんな先生に私たちは初めて出会いました。「最後は自分で決めろ」と、おっしゃった時の先生の声は今でも耳に残っています。
そして今日、私たちはこの学校を卒業します。 本音を明かしますと、この先、私たちの前に広がっている世界を見て、不安に身が竦み、震えるような思いがする一方で、期待に胸が膨らみ、わくわくするような思いも致します。ひとりひとりの不安は、友と手を取り合うことで勇気と力に変えて、三年前と同じように、胸を張ってこの門から旅立つことこそが、私たち卒業生の使命だと思えるようになりました。困難にも勇気を持って立ち向かうための剣と盾をこの三年間で得たような気がしています。
最後になりましたが、校長先生をはじめ諸先生方、そして、お父さん、お母さん、本当にお世話になりました。私たちは必ず皆さんから受け取った「心」を忘れずに、それぞれの進路へと旅立っていきます。どうかあたたかく見守ってください。そして時には変わらぬご指導をお願い致します。卒業生を代表し、ここでもう一度心から感謝の言葉を申し上げ、答辞とさせて頂きます。 本当にありがとうございました。
卒業生代表 雪ノ下 雪乃」
完璧な言葉でした。次私の卒業生に送る言葉というのがとても嫌になります。しかし、私は今日だけはしっかりと自分の言葉で伝えたいと思っていました。なので、気合を入れて前に行きました。
『卒業生に送る言葉 在校生代表一色いろは』
「はいっ!」
聞いてくださいね、先輩。
「今年の冬は寒さが一段と厳しかったせいか、この別れの日の春の日ざしが、柔らかく優しく感じられます。卒業生の皆さん。本日はご卒業おめでとうございます。
中学生の頃。私たちにとってこの総武高校の制服は憧れの的でした。二年前に初めて私たちがこの学校の門をくぐったときは、私たちは「まるで中学生が借りて来た制服を身につけている感じ」でした。その後、徐々に先輩方の着こなし方を学び、今では本当に自分に馴染み、この制服が毎日の学校生活に欠かせない相棒となっています。不思議なことに、 制服になじんでいくに従って、この学校を愛する気持ちが愛校心という形でだんだん芽生えてきたように思います。
さて。私たちが先輩たちと一番触れあうことができたのは、放課後の部活動です。指導して頂いたときの厳しさ、一緒に練習したときの辛さと同時に、鍛えていただいたこと、教えていただいたことは数え切れません。勝った時の嬉しさ、負けた時の悔しさ、そして、時には厳しく時には優しく励ましていただいた時の感動や喜びは決して忘れることができない宝物となっています。
もうひとつ忘れられないのが今年の文化祭です。受験や就職で時間が限られる中、一つのことに没頭することの大切さや、仲間と力を合わせることの喜びを教えていただきました。
今日を限りにお別れですが、まだまだ教えて頂きたいこと、学びたいことが沢山あるような気がしてなりません。どうかこれからも私たち後輩のために時々お力をお貸し下さい。
私たちは先輩たちが残して下さった歴史と伝統を大切にし、次の世代へと伝えていきたいと思います。
どうか卒業されてからも、この学校で学んだことや経験したことを活かし、それぞれの夢に向かって大きく羽ばたかれますようお祈り申し上げます。
最後に 卒業生の皆さんのご健勝とご活躍をお祈りいたしまして、送辞とさせて頂きます。
本日はまことにおめでとうございました。2年間本当にお世話になりました。
在校生代表 生徒会長 一色いろは」
これが私の用意していた送辞の言葉だ。
でも、私はこれで終わりたくなかった。
言い終わってもその場から離れない私を見て会場がすこしざわめいてきた頃
「私は生徒会長を2年間務めさせてもらいました。
最初は生徒会長なんてするつもりはありませんでした。しかし、同じクラスの女子に知らない間に立候補させられていました。最初はなりたくないと思い、その時の生徒会長の城廻めぐり先輩と奉仕部へ行きました。しかしその頃の奉仕部は脆く、少しでも刺激すると今にも壊れてしまいそうなほどでした。そして・・・私の依頼がより、その溝を深めてしまいました。
しかし、奉仕部の捻くれた先輩が、部活での依頼ではなく、俺への依頼なら手伝うと言ってくれました。最初は信用出来なかったのですがお願いしました。すると先輩は生徒会長になる事を勧めてきたのです。そしていろいろな好条件があるといってきました。私は先輩の思惑どうりに自分で生徒会長をやることになりました。
・・・そし、て・・・。わたしは・・・奉仕部に・・・先輩に助けて・・・貰いながら今日まで・・・頑張ってきました。」
とうとう私は涙を我慢することができませんでした。
「私は今まで・・・せん、ぱいに甘え・・・て、っ、ばっかの・・・ダメな生徒会長・・・でした・・・。
これ・・・からは、せんぱい・・・がいなくなると・・・思うと・・・と、とても胸が痛いです・・・。苦しい・・・です。」
でも、と最後だけは止まらずに言い切ろうと頑張りました。
「これからは!先輩がいなくても、安心して任せられるような生徒会長になります!先輩に甘えてきた生徒会長とは今日でさよならです。
だから、だから、頑張ったご褒美待ってますからね!」
最後は最高の笑顔でそう言ったのだった。
結衣先輩や雪ノ下先輩はこの言葉の本当の意味に気づいてると思いますが、これが今までで一番の宣戦布告です!
こうして私の言葉が終わるとものすごい拍手で皆私を応援してくれました。
こうして卒業式が終わり涙でくちゃくちゃになった顔で先輩の元に行きました。
本当は嫌だったんですけど今日だけの我慢です。
そうして涙を堪えて私は先輩にこう言いました。
「しょうがないので私が先輩の第2ボタン貰ってあげます!欲しがる人いないと思うんで!」
初の番外編ですね!
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そんな物分りのいい女の子じゃないんですよ?
ただ、また連続で投稿出来るかどうかは怪しいところですが・・・
「あっ、比企谷先輩!お久しぶりですね!」
あの告白から数日後、私は運命の本屋さんで私の大好きな人に再び遭遇することとなったのだ。
「おっ、おお、はるちゃん、ひ、久しぶりだな・・・」
なーんか比企谷先輩がキョロキョロオドオドし始めてしまった。多分、いや、絶対前の私の告白のせいだ・・・
そんなことで比企谷先輩と疎遠になっちゃうなんて絶対に嫌だ!
「なーにそんなオドオドしてるんですか!比企谷先輩!告白のことなら全然気にしないでくださいよ!
逆に意識し過ぎてキモイですよ?」
「・・・あの後家に帰ってから頭を壁に打ちつけて悶えてたら小町に壁ドンされたあれはなんだったんだ・・・」
「えっ?比企谷先輩そんなことしてたんですか??
気持ち悪すぎじゃないですか・・・」
私が両手で自分を抱えて自分を守るようにすると比企谷先輩が
「いやほんと真面目な告白なんて生まれて初めてだからどうしたらいいか分からなかったんだよ・・・
そんなに引かれるとか今すぐお家帰りたいんですけど・・・」
「冗談ですよ。比企谷先輩。先輩のは・じ・め・ていただきました♪」
「ジョーダンでもやめて頂けませんかね・・・
俺の心臓がもたなそうなんですが・・・」
顔を赤くして頭をぽりぽりと掻いている。その姿がまた可愛くて私をますます本気にさせてく。
こんな表情をいろはの前でもさせると思うと少し胸の奥がズキンと痛む。
私は確かに先輩を応援するとは言ったけど私は私の初恋を諦めない、いつか、いろはもビックリするくらい先輩の中の私を大きくしなければならないと思うととても難しいことだと思う。
「もたなくてもいいですよ?
あっ、先輩これからまた喫茶店でお茶でも行きましょうよ!」
「もたなくてもいいとか酷くない??
・・・まぁ、暇だからいいんだけどさ・・・」
「いいんだけど??」
「前もあそこで陽乃さんに遭遇したからな・・・
なんかあの人との遭遇率が高くて俺にGPSでも付けられてるんじゃないかってレベルなんだが・・・」
「あれあれ~?比企谷君?なーんかとっても失礼なこと言ってないかな~?」
「げっ、陽乃さん・・・
これはまたどうしてこんな所に?」
「比企谷君?質問にはちゃんと答えないと~?
ちょ~っとそこの喫茶店でお茶でも飲みながら読む本を探しに来たんだよ~
なんか比企谷君とはるちゃんの2人で喫茶店に行くんだよね??私も一緒に行ってもいいかな??」
前の時と同じようにスキのない、完成された笑顔で私たちに聞いてくる陽乃さん 。
ここで断るという選択肢は先輩はおろか、私にも無いだろう・・・本当は先輩と2人で喫茶店に行きたかったのだかこの際それは諦めよう・・・
「そうですね。陽乃さんも一緒に行きましょうよ!」
「はるちゃんありがとう~!これで決定だね!
それと比企谷君?後でちゃんとさっきの事言ってもらうからね?」
「はい。すみませんでした陽乃さん・・・」
こうして私と比企谷先輩、陽乃さんの3人で2度目のお茶をする事になったのだった。
次回、比企谷死す!?見てくれよな!
それではまたお会いしましょう!
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楽しいお茶会?
感想に助けられてます。これからもよろしくお願いします!
そしていつも誤字修正をして頂いているSnow flower様ありがとうございます!
「で、比企谷君?さっきはなんの話をしてたのなかぁ~?おね~さん気になるなぁ」
「いや、ほんと何でもないです。すみませんでしたほんとすんません。」
比企谷先輩が小さく丸くなってびくびくしている。
陽乃さん怖すぎですよ・・・いやほんとまじで・・・
あらやだ比企谷先輩の口調うつっちゃった相性いいんじゃね?・・・ごめんなさい調子に乗りました・・・
私の脳内一人芝居が終わった頃陽乃さんの攻撃がこっちに来てしまった。
「ところではるちゃん?どうしてまた比企谷君と一緒に居るのかな??前は全然お話出来なかったから今日はいっぱいお話したいな~って思ってさ!
大学での比企谷君のお話も聞きたいしね~!」
「そーゆうことなら大歓迎です!
今日は本当にたまたまあの本屋さんで会ったんですよ~!
比企谷先輩大学では人気なんですよ??」
「ちょっと、はるちゃんその話はやめてくれ・・・」
「や~ぱり大学じゃぁ人気出てきちゃうか~、おねーさんそんな気がしてたんだよ~
それじゃ、雪乃ちゃんもガハマちゃんも頑張らなきゃだね~」
「やっぱりってどーゆうことですか??」
「高校の時とかって異性に求めるのはステータスじゃない?単純にカッコイイとか、運動できるとか。比企谷君の良さはそーゆとこじゃないじゃない?
一色ちゃんとか雪乃ちゃん、ガハマちゃんは奉仕部で比企谷君の中身をしっかり見ることが出来たから別だとして他の子はそ〜じゃないじゃない?
でも、大学に進むと皆中身をちゃんと見るようになるからさ。
周りがやっと比企谷君に追いついたって感じだと思うよ!」
確かに、私が高校の時じゃ絶対に関わろうとは思わなかったタイプだし、高校の時じゃいいと思わない感じの人だと思う。
「陽乃さん、ほんとやめて下さい・・・」
顔を赤くして頭をぽりぽり掻いている先輩を見ると胸がホッコリしてくる。
あぁ、これが恋なんだ。そう実感させてくれる比企谷先輩がほんとにほんとに大好きなんだ。私。
「ところで、これが1番聞きたかったんだけど、はるちゃんて、比企谷君のことどう思ってるの??」
「私ですか?私はですね・・・比企谷先輩のこと大好きですよ。・・・生まれて初めてですよ。こんなに人を好きになったの。私の初めての恋の相手が比企谷先輩でほんとに良かったと思ってます。」
「およ?およよ?あっれれ~?比企谷君?このこと知ってたの??」
「まぁ、はい、一応・・・」
「一応じゃないですよ!ちゃんと言ったじゃないですか!」
「・・・、いや、改まって言われたらはずいだろ・・・」
「へ~、ふ~ん、なるほどなるほど今のところはるちゃんが1歩リードとかかな?
こりゃ皆うかうかしてられないね」
「いやぁ、それが私振られちゃいまして~・・・
でもまだまだ諦めて無いですけどね!」
「ほんとやめてくれ・・・俺の心臓がもたないから
いやホントまじで・・・」
「ほ~、ほ~、なんか今日は驚くことばっかりなんだけど!
これから頑張らなきゃだね!王子様!
わたしも堂々参戦しちゃおっかな~?
ねぇ、比企谷君?」
「ほんとやめて下さいよ・・・
俺を殺すつもりですか・・・」
・・・私は気づいてしまった。いや、比企谷先輩に恋している人ならみんな気づくであろう、陽乃さんが冗談であろうことを言った時の陽乃さんの笑顔はいつものような仮面を被った笑顔では無いことを、心から本心の笑顔で笑っていたことを。
これはまたすごいライバルが出てきたな~と改めて実感するのであった。
・・・・・・あれ?いろはでてなくね?
どーもお久しぶりです。(2日目)
いろはメインのSSのはずなのにまさかのはるちゃんメインのようなSSになって来てますね・・・
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最恐のライバル
感想お待ちしております!
「ねぇねぇ、比企谷君。
この後ちょ~っとはるちゃん借りて行きたいんだけどいいかな~?」
えっ、え~、ちょっとまってなになに!?
先輩に助けを求めるべく潤んだ瞳で助けてとメッセージを送る。比企谷先輩はこちらをチラッと見て任せとけと言わんばかりのドヤ顔の視線を送って来た。
しかし・・・
「たまたま会っただけなんで全然大丈夫ですよ」
「うっ、裏切り者!
なんですかなんですかさっきのドヤ顔は!
キモイですキモイです!」
「うっわ何でこんなにディスられてんの俺・・・」
「ちょっと~、はるちゃん酷いな~
比企谷君のいない所ですこ~しお話したいだけなのに!
それと仲良くなりたいな~って!
それともはるちゃんはわたしと仲良くするの嫌かな・・・?」
瞳をうるうるさせて今にも泣き出しそうな声でそう聞いてくる。
同性の私から見てもとても可愛らしい。
比企谷先輩も心做しか少しオドオドしているように感じる。私もこんな可愛い仕草が出来るようになればいいのになと心底思う。そんな陽乃さんのお願いを私が断れる筈もなく
「そんな!全然嫌じゃないですよ!私も陽乃さんと仲良くなりたいと思ってましたし、私も聞きたいことが沢山ありますし!」
聞きたいことがあったのは事実だし、先輩の前じゃ聞けないことがあるのも確かだ
「んじゃ、俺はもう行くわ。本もまだ買えてなかったし丁度いいくらいだろ。それじゃあな、はるちゃん。
陽乃さんも失礼します」
「比企谷先輩またお会いしましょうね!」
「んじゃね~、比企谷君。
また会おうね~」
そう言って先輩は本屋に向かって行ってしまった。
伝票が無いのを見ると先輩が払ってくれたらしい。
ほんとこーゆうとこズルイですよね~。
そしてここからは私と陽乃さんのターンだ。
「それで、陽乃さんいきなりどうしたんですか??」
これは紛れも無い本心だ。
「うーんとね、ちょっと比企谷君の大学での周りの評価が聞きたいな~って思って。あと、はるちゃんの比企谷君に対する想いとか聞きたいかな~って」
「なるほどです!そうですね~。比企谷先輩、大学じゃ結構誰からでも人気なんですけど、やっぱりお兄ちゃんなのかな、年下からの人気は凄いですね。大学じゃちらほらメガネ掛けてるんですけどそれもまたギャップ萌えというか凄く似合っててカッコよくて。ほんとライバル多いですね~」
「ふむふむ、あ~、やっぱりそうなるよねぇ。
なーんかお姉さん悔しいなぁ、ここまで思った通りに成長されちゃうと」
「陽乃さんは比企谷先輩が高校の頃から好きなんですか?」
「わたしが比企谷君を?止めてよそんな冗談、笑えないよ~」
と、陽乃さんは言っているがそうとは私は思えない。
「そんな嘘ついてもダメですよ!さっきの私も参戦するって言った時の顔は完全に恋する乙女でしたよ!
まぁ、比企谷先輩は気付いてないと思いますが・・・」
「・・・えっ?そんなにバレバレだった?」
「はい、もう完全にそうだと思いましたね。」
そう言うと陽乃さんの顔がきゅ~っと赤くなっていって、今にもプシュ~っと煙が出てきそうだ。
「そんなバレバレだなんて、わたしもまだまだだなぁ・・・」
「そんなこと無かったですよ?とっても可愛らしかったですよ!」
「もうほんとやめて!
・・・わたしね、最初はほんとに雪乃ちゃんとくっついて欲しかったんだ。でもね、比企谷君を見てるうちに、比企谷君に恋する何人もの女の子を見ているうちにね、いつからだろう、わたしのことを一番に考えて欲しいなって思うようになったのは。でもわたしは一番比企谷君と会うことは少ないし、会う度に時に成長し、時に後退する比企谷君を見るたびに胸が苦しくなって早くこんな気持ち無くなってしまえばいいと思ってたの。でも無理だった。
人を好きになることがこんなに苦しいものだなんておねーさん知らなかったな。」
「・・・陽乃さんもこれが初めての恋なんですね。
私もなんです。今まで周りの子たちの恋愛話を聞いてもいまいち実感がなく気待ちに同調することが出来なかったんですけど。比企谷先輩に恋をしてから皆が言ってた通りに一喜一憂して朝から会えただけで1日のテンションが上がったりして、そんな単純な自分のことも好きになれたりしてほんとビックリです」
私達の初恋、女子会トークは思っていた以上に盛り上がり、まだまだ続くのであった。
次回も引き続き女子会トークを入れるべきか終わらせて進むべきかどっちの方がいいですかね・・・?
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やはり私の恋は一筋縄ではいかない。
UAが10万オーバーです!嬉しいです!!
良かったら後書きの方も読んでやって下さい・・・
今日は私が人生で一番楽しみにしている誕生日だ。
今までの誕生日は適当な男の子を私のしたいショッピングに付き合わせて後腐れの無さそうなものやご飯をプレゼントしてもらっていただけだったが今年は違う。
初めてできた大好きな人との私の運命が決まったあの場所で。
間違いなく今日この日は私の一生の思い出になる日だろう。
そんな私は先輩と千葉駅で待ち合わせしているのですが待ち合わせ時間よりも30分も早く来てしまったのだった。
「先輩・・・はやく来てくれないかな。
あ~、心臓がヤバイ・・・早く会いたいな。
今日のために私がどれだけ頑張ったと思ってるんですか~」
「何を頑張ったんだよ・・・」
「ひいっ!?」
急に後ろから先輩に声をかけられて変な声を出してしまった。
だって仕方ないじゃないか、あんなに声を聞きたかった人の声が急に聞こえて驚いてしまうのは、誰もわたしを攻めることは出来ないはずだ、きっとそうだ。
「・・・そんな声あげられるんだったら俺帰るけど。」
「なっ、なんでそんなこと言うんですか!?
急に後ろから声かけられたらビックリするに決まってるじゃないですか!バカ!アホ!八幡!」
「さり気なく八幡を悪口に入れるのやめて頂きたいんですが・・・」
「先輩の癖に生意気です!」
「ハイハイ、んじゃさっさと電車に乗るか。」
「もー!先輩なんなんですか!ほんとに!」
そう言いながら先輩はさり気なく私の前を私の歩くスピードに合わせて歩いてくれている。
そんな些細なことでも今の私は期待してしまっている。
「・・・先輩。優しいですね。」
「・・・なんのことだよ・・・」
「わざわざ私の歩くスピードに合わせてくれているのも、人混みの少ないところを歩いてくれてるのも、今日来てくれたことも全てこみこみです!」
なんだか少ししんみりしちゃったのでいつものあざと可愛い私を演じます。それすら先輩に見透かされてそうなので怖いのですがそんなことは無く。
「お、おう、これは別に一色だからとかじゃなく、小町にだな・・・」
「あー、はいはい、そーいうと思ってましたよ!
全く、先輩は小町ちゃんがいないとダメダメですね~!」
「小町がいなかったら今頃俺はこの世にいないだろうしな、まじ小町天使だわ。」
「・・・先輩、気持ち悪いですよ。」
そんないつもの先輩の自虐(先輩は自虐と思ってなさそうですが)を聞きながら私たちは電車に乗り込むのでした。
「あっ、先輩、ちゃんとお着替え持ってきてくれましたか??」
「あぁ、持ってきたがなんでいるんだ??この寒い中濡れたくないんだが」
「あれ?言ってなかったでしたっけ??今日は夢のお城でお泊まりですよ!!」
「・・・はっ?なにそれ、聞いてないんだけど。
俺帰っていいか?」
「こんな可愛い後輩を一人で夢のお城に泊まらせるつもりですか!先輩最低です!もうホテルのお金も払ってあるんですよ!
あっ、ホテル代はお父さんがプレゼントで払ってくれたんで、心配は無用ですよ!」
そう、今日は先輩と夢のお城でお泊まりだ。
先輩に事前に知らせると必ず来ないと思ったのでまさかの当日に伝えるという手段に出ましたが先輩なのでいいでしょう♪
先輩はゴニョゴニョと、そんなこと聞いてなかったわー、だから小町着替えまでコーデし始めたのか、っべー、まじいきなり過ぎて一色っべー
などと喚いてます。
・・・最後の戸部口調にイラッときたのはご愛嬌♪
こうして私と先輩の1泊2日の夢の国への冒険が始まるのでした!
更新ほんと遅くなってしまい申し訳ありません。しかも全然進んでなくて・・・
感想などとても励みになっています!
いつも感想くれる方など覚えてますよ!
ありがとうございます!!
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続、やはり私の恋は一筋縄ではいかない。
電車の中は流石祝日ということでいつもより沢山の人が乗っています。先輩はさり気なく私を窓側に立たせてくれて、周りの人に押されないようにガードしてくれてます。そんな気づかいに私の心は乱されるのでした。
でもそんなことで心が乱されるのが嬉しくもあり、悔しくもある私は少しでも先輩に仕返しがしたいと思うのでした。
「先輩。壁ドンですか?みんなにラブラブな姿でも見せつけたいんですか?すみません、そういうのは嬉しいんですが付き合ってからにして貰えませんかね」
「毎回その早口で告白してもないのに振られてるんだが、そして毎回よく早口でそんなに言葉が出てくるな。逆に関心だわ」
「先輩、ちゃんとなんて言ってるか聞いてるんですか?」
「あー、はいはい、聞いてるよ。」
「じゃあ、なんて言いましたか?」
「・・・すみません、よく聞いてなかったです。」
「聞いてないじゃないですか!ばか!あほ!はちまん!」
「だから八幡を悪口に入れるのはやめて頂けないですかね・・・地味に傷つくんですが・・・」
先輩といつものやり取りをしているうちに目的としている駅まで到着しました。
「んで、どっから回りたいんだ?もう決まってるんだろ?」
「はい。もう決まってます。・・・ずっと前から。」
「なんだ、そんな楽しみにしてたのか、じゃ、取り敢えずその通りに回るか。」
「はい。そうしましょう。」
こうして私と先輩2人で前、葉山先輩と回った順番で回るのでした。
「おい、この順番って・・・」
やっぱり先輩は気づいてしまうんですね。
でも、その方が私にとってより気持ちを伝えやすいと思いますし、信じて貰えると思うので今回に限ってはとても好都合です。
「・・・はい、そうですよ。あの時のやり直しです。」
「・・・それは俺じゃなくて葉山に頼むべきだっただろ。
こんなことして意味はあるのか?もうこの予行練習はいらないんじゃないのか?」
「とりあえず今はアトラクションを楽しみましょうよ!
そーゆうことは今考えなくてもいいんですよ!」
先輩はこんな時までまだ私が葉山先輩の事を好きだと思っているのでしょうか、いいえ、そんなことは絶対に有り得ないはずです。きっと先輩は自分が勘違いしないように、わざとそう思い込んでいるんだと思います。
先輩は先輩自身に全く期待しません。したくてもこれまで他の人に虐げられてきた過去がそうさせてくれないんだと思います。
だから私は先輩に今までのことが無かったように、人が当たり前に自分のことを思うように、先輩もそうなればいいなとずっと思ってました。
今日はいい機会なのでそれをできるか分かりませんが出来るだけ実行したいと思いました。
「いや~、久しぶりに純粋にアトラクション楽しめましたよ~」
「いや~ほんとたまにはいいもんだな。まぁ、家でゆっくりしてた方が俺的にはオススメなんだけどな。」
「・・・先輩はそんなことをいうからダメダメなんですよ。」
「へいへい、それはすみませんでした。」
残すアトラクションはあのパレードのみ、そのパレードを私と先輩、あの噴水の近くでこんなことを話しながら待っていこと5分、パレードが始まりました。
「なぁ、一色、お前は辛くないのか?今なんだろ?・・・あの、葉山に言った時は・・・」
「・・・今、そんなことを聞くんですね。
辛くないですよ。私はあの時のこと後悔してないですし。逆にあの日があって良かったと思ってます。
・・・あの日は私の運命が決まった日なので。」
「・・・そうか。まぁ、一色がそう言うならいいんだけどな」
花火が上がり本格的なパレードが始まるのでした。
今日、これから私の本物を手に入れるためのほんの少しの勇気と頑張りの物語が始まります。
すみません、この話で終わらせるつもりだったのですが・・・
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終、やはり私の恋は一筋縄ではいかない。
とまととです!
これでこのSSも完結?ですかね!
・・・おたのしみに・・・
いろはの感情。気持ちパート長くてすみません!
でもそれが私のSSの特徴だと思っていただけたら幸いです・・・( ..)"
「・・・先輩」
「・・・ん」
「・・・・・・先輩」
「・・・・・・ん」
「・・・・・・・・・先輩」
「・・・なんだよ」
「・・・なんでもないです。なんとなく呼びたくなっただけですから。」
「・・・さいですか」
私はパレードの花火の中、周りからは賑やかな声が聞こえてくる。しかし私の頭の中では先輩と初めてあった時のことや、選挙のとき、模擬デート、そして・・・私の運命が決まったあの時、先輩が口にした「本物が欲しい」あの一言で私の中の価値観がすべてひっくり返されてしまった。
私は今まで本気で人を好きになったことはなく、葉山先輩でさえ自分を飾るために好きになったと勘違いしていただけだった。
もちろんその時は本気で好きだったと思っていたし、あの一言が無ければ今でもそう思っていただろう。
そして今こうしてこんなふうに考えることも無いものだと思っていた。
そして、この場所での葉山先輩への告白。
ほんとはこんな流れに任せて告白なんてするつもりは無かった。ほんとはもっと確実性があって、失敗なんて絶対にしなくて、そしてもっと誰もいなくてロマンチックな雰囲気で、私から言うのではなく、葉山先輩の方から言ってもらうつもりでいた。
でも私は私の気持ちを知りたかった。
いや、ほんとはとっくに気づいてた。
でも認めたくなかった。
なんで私があんな先輩のことを?
有り得ない。
私のタイプじゃ全然ないし。
ひねくれてるし。
ちょっと顔は整っているけど目が全部を台無しにしてるし。
葉山先輩みたいに優しくないし。
他の男子みたいに気取らなくて。
他の男子みたいに適当なのに。
でも誰よりも頼りになる。
そして困ったことがあると一番に、いや、あなたしか頭に浮かばなくて。
等身大の私を唯一見せることができて、あなたに私しか見て欲しくなくて。
あの特別な、あの3人の中に入れなくて悲しくて。
1度は、いや、何度も諦めようとしたけど諦められなくて。
あの日この場所で私が葉山先輩にした告白で全てが確信に変わってしまった。
『あぁ、そっか、私は本当にあのどうしようもない先輩の事が好きなんだ。』
それからの世界はまるで無色の世界に色がついたようだった。
今までそんな話をなんど耳にしても全く実感などがなかった。
好きな人がいてもいなくても何も変わらないし、みんななにを言ってるんだろうって、でも自分の本当の気持ちに気づいてからは本当にその通りだった。
どこに行ってもあの人は居ないかな。
今日はメイクの調子があんまり良くないから会いたくないな、でもやっぱり会いたいな。
今頃あの人はなにをしているのかな。
小町ちゃんに会う度にこんな子が妹になったらいいな。
こうして改めて考えるととても恥ずかしいけど、本当にそう思ってた。
だからこうしてまた先輩と一緒にいられるのが本当に嬉しい。
今日この先輩と後輩という関係が終わってしまうかもしれない。
きっとあなたは私を気にしてもう会わないようにするでしょう、関わらないようにするでしょう、それがあなただから。でも、いつまでもこの先輩と後輩という関係ではいられない。そうしたのは全部あなたなんですからね。あんな可愛くて素敵な人達に思われながらも気づかない先輩なので自分では全く気づいて無いでしょうけどね。
でも、自分の気持ちを伝えた後もこうしてあなたと2人でいられたら良いのにな。
「・・・・・・おい 」
「・・・おい、一色大丈夫か?」
そこで私ははっと我に返るのでした。
「あっ、先輩、どうしたんですか?」
「どうしたじゃあねぇだろ・・・
お前パレードが終わってんのに動かねぇし、それに・・・」
「それにどうしたんですか??」
「いや、なんで泣いてんだよお前」
そこで私は初めて自分が泣いていることに気づいたのでした。頬に手を当ててみると確かにそこは濡れているのでした。
「あは、あはは、なんでですかね、あんまりにもパレードが綺麗すぎて感動してしまったのかもしれないですね。」
「・・・んなわけねぇだろ、途中からパレードなんて見てなかっただろ。」
「そ、そんなわけないですよ!ちゃんと見てましたよ。」
こんなセリフに説得力が無いなんて百も承知と分かっているのですが、これ以上先輩には迷惑なんて掛けたくなかったのです。
「そっか、ならいいんだけどな 」
こうして無理に深入りしてこない所も好きだなぁと思いながら
「先輩、好きです、ずっとずっと前から先輩の事がすきです。」
ムードもなにもないパレードの後の妙に静まった広場の真ん中で先輩に私の気持ちを伝えてしまった。
もう元のふたりには戻れないようになる、それが怖くて今までずっと言えなかった気持ちを。
「一色、それは本当なのか?」
「はい。本当です。本当はずっと言わないつもりだったんですけど無理でした。
すみません、今日はこれで、失礼、、します。」
私は涙を堪えながら足早にその場から離れようとしたその時
何者かに腕をつかまれてしまった。
もちろんその何者というのは先輩以外居ないのですが。
「おい、一色待てよ。」
「すみません先輩、今は無理そうです。
今までは人を好きになったつもりだけでした。
これが私の本当の初恋で・・・
・・・初めて失恋です。」
ですが先輩はそこで語気を強めてこう言いました。
「だから!何勝手に1人で話を進めてんだよ!
俺も俺なりに今日のことは考えてきたつもりだったんだぞ。」
へ?そこで私の頭は真っ白になる。
間抜けな顔をしている私に先輩はこう続ける。
「だから、俺も今日そう伝えようとだな。
一応考えてきたんだよ。
一色が同じ大学に来るって知ってから、あぁ、またあいつが来るのかって思うのと同時に少しだけだが嬉しかった。
それから一色が入学して、久しぶりに会ってみると昔よりあか抜けて、メイクも落ち着いて大人っぽくなってて驚いたと同時に今までは気にしてなかったんだが他の男が一色にどういう目線で見ているか気になり始めてな。
そこで自分の中で一色に対する気持ちが分かったと言うか、まぁ、そんな感じだ。」
高校の頃と同じよう頬を赤くして目線を逸らしちょっとキョドっている先輩を私はにぃっと口角をあげて
「せんぱ~い、私のこと~、どう思ってるんですかぁ♪」
あえて悪戯っぽくいつもの私で先輩にこう尋ねる。
「うぐっ、もう言わなくてもわかるだろ・・・」
「私そんなに頭良くないので言ってくれないと分からないです!」
さっきまでの涙なんて忘れていつも通りの素の小悪魔笑顔で私は早く言えと言わんばかりに先輩に迫ります。
「・・・・・・きだよ」
「え~、よく聞こえませんよ??」
「だから、一色の事が、、好きだ。」
今までにないくらい顔を真っ赤に染めた先輩に私はとっておきの笑顔でこう告げるのでした。
「私も大好きです。先輩っ♪」
第1部というか取り敢えずは落ち着くところまで書けてよかったです!!
更新遅くてほんとすみません!
これも皆様の応援コメントがあったからですありがとうございます!
これでSS綺麗さっぱり卒業と考えていましたが。
頑張ってはるちゃんの未来なども考えておこうかなぁと考えております!
ただ、リアル多忙な為執筆速度が遅いので楽しみにしていて下さっていた皆様にとても迷惑をかけてしまっているのがとても心苦しいです。
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特別編!?
ほんと長い間待たせてしまってすみません!!
やっと残業地獄から脱しました!
また、応援して頂けたら幸いです!
今回はほんと短いです、いつも短いのですが。ほんと、息抜き程度で見てください!
最後ほんとグダグダですみません・・・
「せんぱ~い、起きてくださいよ~
そろそろお仕事に行かなくちゃ行けないんじゃないですか~?」
カーテンの隙間から朝日が顔を出し俺の顔に地獄の時間がやってきたことを告げる。
そう、俺はなんとあんなにも嫌がっていた社畜になってしまったのだ、あれもこれも全部この俺の卒業と同時に隣の自分の部屋を引き払い、こっちに住み着いてきた後輩、一色のせいだ。そうだ全部こいつが悪い。
「あー、今日はなんかあれであれがあれだから仕事休んでもいいですかね?」
俺はいつも通りの嘘をなぜか朝からマウントポジションをとっている一色に告げる。
「せんぱい?毎日そんなことは言わないでください、いい加減このまま殴りそうです。」
「わかったから、準備するそこどいてくれ」
ひぃ、あの子顔は満開の笑みなのに目が全く笑ってない、どうしたらそんな表情できるのん??
内心、一色にビビリながらそそくさと洗面所に行き、仕事の支度を始める。
「あっ、せんぱい!今日も学校までよろしくですっ!」
ビシッと敬礼ポーズをとり、今日も学校までタクシー代わりにされることが決まった。
一色がここに住むようになってからほぼ毎日自転車の後ろに乗せて校門前まで送らされているのだ。
最初の頃は最寄りのバス停あたりで降ろそうとしたのだが、なんせ降りない、校門前まで~と言って背中に引っ付いてくるのだ、免疫のない俺の八幡の八幡が起きちゃったらとてもとても自転車に乗れないので仕方なく校門前まで送るということになったのだ。
校門前で初めてはるちゃんと鉢合わせた時のあの顔はもう忘れない。だってドン引きした顔でおもむろにケータイを取り出し、110まで打ったの見えたもん、あとは発信ボタンだけだったよね!?
「・・・せんぱい?大丈夫ですか?
目、死んでますよ?」
「・・・うるさい、元からだ。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ところで、せんぱい、いいですか??」
「ん?なんだ?」
いつも通りに一色をクッションを敷いた荷台に乗せ、学校までいると不意に一色から声をかけられた。
いつもそんなずっと喋っている訳では無いのだが、こう改まって声をかけてくるというのは少々珍しい。
「いつになったら私の両親に挨拶に来てくれるんですか~?
早くしないと、私の目標の大学卒業と同時に専業主婦ってゆーのが出来なくなっちゃうじゃないですか~!」
「ぶっ!?」
想像もしていなかった一言で思わず吹いてしまった、そりゃ、なんの前触れもなくいきなりこんなこと言われれば誰でも驚くだろう。
「あー、その話なんだがな、一色、今の俺には一色を専業主婦にしてやるどころか、幸せにしてやれるかもわからん、こんなやつがいきなり挨拶にいっても一色のご両親に悪いだろ??」
「・・・せんぱい?私は今のままで充分幸せですよ??
お金のことは仕方ないので私も働いてあげます!!
・・・これでせんぱいは逃げられないですよ~?」
これは完全にしてやられた、ほんとに俺の後輩は小悪魔どころか悪魔なんじゃないだろうか・・・
こうして次の日曜日、俺は一色の、いや、いろはのご両親に挨拶に行かされることになったのだった。
久しぶりすぎて書き方が分からない・・・
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一色いろは社会人一年生!
初めましての人は初めましてです!
てなわけで、またよろしくお願いします!
ちなみにこのお話は本編とは全く関係ない、大学で出会わなかった2人のお話です。
いつもコメントくださる方ちゃんと覚えていますのでまたよろしくお願いしますね!初めましての方もお願いします!
今日は待ちに待った入社式、大学を出た私は某大手出版社になんとか入ることができたのです。
なぜ出版社かと聞かれると、別にあの先輩が卒業していった後、先輩の影響を受けて本を読むようになってどんどんハマってっちゃって国語の成績が上がったとか、もしかしたらお仕事関係でまた再会出来たりなー、とか思ってのことなんてことは全然無いんだから!無いんだから!!!
誰に説明している訳でもないのに頭をブンブンとふって、この考えを紛らわせようとしていると、周りの視線が自分に集中していることに気がついた。
それはそうだろう、なぜなら真新しいスーツに身を包んだいかにも新社会人という出で立ちの可愛い(自分でいっちゃう)女の子が会社の前で頭をブンブンとふっている姿はとても珍妙なことなのだから。
私は顔を少し赤くし、すすすっと会社の中に入りこれから行われる入社式の説明を受けていた。
社長や会長による期待の旨の話を聞きおわり、さっそく配属される部署にて改めて自己紹介をしているところだった。
「一色いろはです!まだまだ社会について分からないことだらけですが、これからよろしくお願いします!」
すると集まっている会社の上司達の奥に見慣れたアホ毛がゆらゆらゆれていた。
「……せんぱい?」
思わずまだみんなに注目されているときに声に出してしまった。
上司の方たちが誰だ誰だと周りを見渡す。
それでせんぱいは観念したかのように、
「あー、俺です。一色は高校の時の後輩なんですよ。」
と、簡潔にそう答えた。
その言葉に対してこの部署の部長が
「それなら比企谷、お前に一色さんの教育係頼みたいんだがいいか?」
これはまたもないチャンスだと思い、
「せんぱい!よろしくお願いしますね!」
あの頃のように私のあざとく、可愛い笑顔でお願いしたのだが
「いやー、俺は自分の仕事で手一杯で今のとこ人に教える余裕は無いです。他の人にお願いしてもらえませんかね?」
せんぱいがなんと断りを入れたのだ、これはまずいとむぅーっと唸りながらどうしようかとせんぱいを睨みつけていたのだがそれは要らぬ心配だったようで。
「何言ってるんだ比企谷、お前いつも定時上がりじゃないか、もともと新人を誰か付けようと思ってたから一色さんがちょうどだろ?
それとも他の新人の方がいいなら比企谷の意見を優先するがどうなんだ??」
部長が今考えた言い訳ではないようにせんぱいに告げる。
せんぱいはもう諦めて頷くしかなかったのだった。
そしてこれから解散し、それぞれ担当の元で仕事を教えてもらうために各自移動しようとした時不意に部屋の扉がガチャっと開かれたのだ。そこにみんな注目していると
「おはようございまーす。外回り行ってきました〜」
聞き覚えのある声でそう告げた人物を誰か確認するとそこに立っていたのは、
「おろ?一色ちゃん?やっほー、久しぶりだね?」
いつものような完璧な笑顔の雪ノ下陽乃さんだったのだ。
「は、はるのさん!?どうしてはるのさんがここに!?」
私はここにいるはずでは決して無いはずの人の姿を見てとても驚いてしまっていた。なぜならはるのさんは家を継いでいるものとばかり思っていたからだ。
「なんでって、私もここで働いてるからだよー
そんなに意外なことかな??」
いつもの調子で聞かれるので私は
「いえ、そんなことは……」
そう答えるしか無かったのだ。
最初の休憩まではせんぱいに簡単に出社してから退社までの流れ、会社の中の大まかなルールや部屋の案内などを受け、いざ休憩と休んでいると、
「一色ちゃんちょっといいー?」
はるのさんからの呼び出しを食らってしまったのだった。
「はい、なんでしょうか??」
非常階段の階と階の間の踊り場に呼ばれ、もしかしてしめられちゃうの?と内心ハラハラさせながら呼び出された理由を聞くと、
「私がね、どうしてこの会社にいるかわかる?」
「いえ、分からないです……」
「なんかね、もう疲れちゃったの、両親の期待に答え続けて私のしたいことが何かもわからず、ただ親の敷いたレールの上を歩いていくのが。
だからね、もう全部捨てて逃げてきちゃった。
家のことぜーんぶ雪乃ちゃんに押し付けて、ね
でも雪乃ちゃんは私と違うから、いざとなったら助けてくれる彼や彼女がいるもん。だからもういいかなって。」
はるのさんが憑き物が取れたような顔でそう答えた。
「私もせんぱいには沢山助けて貰ったので、」
言葉を遮るようにはるのさんが冷たい顔でこう言い放った。
「比企谷君は別に一色ちゃんじゃなくても助けたよ?
比企谷君が本当に守りたかったものを守る為に、
比企谷が本当に守りたい雪乃ちゃんとガハマちゃんの為に、
だからね、その相手が一色ちゃんでも、全然違うめぐりや、静ちゃんでも誰でも、ね?」
私はその顔に背筋がゾクッと凍るのを感じた。
確かに私は聞いていたから。せんぱいがあの部室で本物が欲しいと言ったことを。そして知っているのだから、誰に言ったのかを、私がその中にいなかったのことを、そして知らなかった。私が嫌な考えをどんどんと頭の中で巡らせている姿をはるのさんがほくそ笑んで見ていたことを。
新刊読んで自分の中でのはるのさんがだいぶ甘かったなと実感いたし、書き直したのですが性格悪いみたいになってしまって……
自分ははるのさん好きなのにな……
前書いたあまあまはるのさんとは別人に……
あざといろはすや本当は可愛いはるのさんはこれからの続きをお楽しみに!
コメントお待ちしております!
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