強くてヒーローアカデミア (レインコート)
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強くて
強くてニューゲーム


それっぽく書いてるだけなので、クソみたいな文。

※この世界の緑谷は体を鍛えており、個性を受け取るに値する体を持っています。その為、四肢がもげる事なく個性を受け継いでおります。
それでそのあと、海浜公園を片付ける、みたいな感じになっております。

説明がなく、本当にすいません。

緑谷君は勘違いしている、そういう事になります。



君達は体験した事が有るだろうか? 急に昔の自分になっていたら―――私はある。只今絶賛体験中だ。

気付けば私は部屋にいた、私の体は子供だった。

……一旦、落ち着け…まずは冷静になる事だ……ここで焦った所でどうにもならないだろう。まずは状況を整理しなくてはならない。

 

「………まずは…疑問を解消するか」

 

そう。最初に私がしたのは疑問を解消する事。まだ私の頭は混乱している。その混乱を静める為、私の頭を渦巻いている疑問疑念を解いて行こう。

と、言う訳で…まずは―――

 

『何故こうなったのか?』

 

私の一番の疑問だ。だが……心当たりが全くない。今こうやって子供の頃に戻っているが、夢という可能性も否定できない。その為、先程から自らの頬をつねっているのだが、全く効果がない。単に頬をつねる事に効果がないのか夢ではなく現実なのか? その区別が全くつきやしない。

(ヴィラン)の攻撃とも考えたのだが、それも有り得ないだろう……今、私が居る部屋―――私が尊敬する最高のヒーロー(オールマイト)のポスター、フィギュア―――数えきれない程のグッズの数々。

しかしこの部屋、私がヒーローになった後は録に帰ってもいないのだ。その為、埃まみれになっていても可笑しくない筈―――それに母さんも、ない。

私としては余り部屋に入られたくはなかった為、少しばかりだが口を酸っぱくして言っていた。

 

『あんまり部屋には入らないでね』

 

まあ、あれだよ………私だってあの時は子供だ。思春期真っ盛りのね。あんまりこういう事言いたくはないけど、正直色々やってたよ? 今はやってないけど―――あ、でも今は子供か。

と、とにかく……少なくとも部屋には入られてないだろう。うん、多分。

それよりも早く、他の疑問を解決しなくてはな。

 

それでは二つ目―――

 

『何故私は子供になっているのか?』

 

正直な話―――これも全くわからない。まあ、わかったら苦労はしていないけれども。それに―――なんでわざわざ ”この時代“ の私なのか? それも、それすらも疑問である。

もしもこれが……(ヴィラン)の仕業だとしたら、そうだとすると、妙にシックリしない……違和感がある―――いや、違和感しかない。

敵の仕業だったら、何故この時の私だったのか? 私を倒したければもっと小さくすれば良い。それをしなかった。つまりこれは―――

 

『敵の仕業ではない』

 

…………まあ、あくまでも可能性の一つだ。何もわかっていないこの状態で決めつけるのは駄目だ。勘で決めつけるのは早計だろう。しかし、一応頭の中に留めておこうか。

 

さて、他にも疑問は多々ある。今、この短く長い時間で全ての疑問に答えられるか? 流石に無理だ。まだ時間が欲しい。少なくともゆっくり考えられるような所で―――今は、違う。今、考えなくてはならないのは『何故こうなったのか?』といった疑問の数々である。何処で何をするか、ではない。

 

私が今、こうやっている間にも時間は過ぎていく。窓から外を覗けば―――太陽が沈みを向かえ、月が昇ろうとしているではないか。その事実が、私を余計に焦らせてしまう。焦ってもどうにかならないのはわかっている………わかってはいるけれども。

 

早くしなければ、母親が帰ってくる。私の記憶が正しければ……だが。外を見る限り、もう良い時間だ。母親が仕事から帰ってくる頃だった筈だ。意外と、覚えているものだな。

……あー、その…………感傷に浸ってしまいそうだ。

 

 

――――少しだけ、泣きたくなってきた。

 

 

 

・・・

 

 

母親と会話するのは十数年振りだろうか? 正確な年を忘れる程に、母親とは話していなかった。いや、正確には話せなかった、が正解かもしれない。

今は話す事ではない、自分でも整理は出来ていないのだから……未だに『僕』は―――

 

「ただいま~」

 

そんな声と共に、私の意識は現実に引き寄せられてしまった。

母親が帰ってきた―――そして私は、焦りに焦って脳をフル回転させていた。

どうする? 私はなんと言えば良い? この頃の私の喋り方で話せば良いのか? なら『私』じゃなくて『僕』にすれば―――

 

「出久ー? 居るのー?」

 

母親の呼ぶ声が聞こえた。ドアの近くで、声が。一瞬、迷った。迷ってしまった。

このまま出るか、隠れてやり過ごすか。普通に出れば良いじゃないか……何を迷っているんだ。

本当に出て良いのか? 今の私は今の『僕』じゃないんだぞ? 自分を偽って、今の『僕』を消したんだ―――今、ここに居るのは『僕』じゃない『私』なんだ、と。

 

考え過ぎでわからなくなってきた。あー、もうしょうがない。当たって砕けてしまえっ!

 

「お、おかえりー」

「なんだ、居るじゃない」

「う……ん。ごめん、ちょっとボーッとしてた」

 

下手に勘繰られても困るので、無難に答える。多分、母さんは『私』という事を知らない筈なので、きっと気付く事はないだろう。もし気付かれたら怖い。だが、気付かれる訳もなく―――

 

「ん、そっか」

 

……少しばかりの罪悪感に苛まれてしまいそうになるが、しょうがない、と自分に言い聞かせる。流石に騙すのは気が引けてしまうが。それも実の母親を。

 

「―――ごめんなさい」

 

小さく……とても小さく、だが……謝っておく。騙した事に対する罪悪感からの謝罪を。許されるとは思ってはいない。もしかしたら謝る事でもないのかもしれない―――『僕』ではなく『私』だから謝っているんだ。

 

 

「だから………」

 

 

 

・・・

 

 

 

改めて考えてみたんだが、やっぱり夢とかじゃないと思う。余りにもリアリティー有りすぎて夢とか思えないんだけど。

ともかく、私の今の結論としては夢でも幻でも幻想なんかじゃない、それが私なりの考察である。それで、まあ……滑稽無知と言われるかもしれんが、私は一つの仮説を立てた。

 

 

昔―――そうだな、ちょうど今くらいの年齢だった。個性を受け継ぐ前の前、現実から目を背けようとしていた、いな……もう背けていたのかもしれない。

無個性なんかじゃない、まだ何とかなる。どうにでもなる―――そんな淡くて意味のない妄想をしてしまっていた。まあ、それなら体を鍛えたり何なりすればよかったのに……っていうツッコミはなしで。

 

話を戻そう。そんな子供の頃、私はある物に嵌まっていた。それは―――二次創作である。子供なら憧れを持つものさ……アニメや漫画、小説に映画―――そんなにネタが有るのに書かない方が可笑しいだろ?

私は特に小説に嵌まっていてね、よくサイトを漁っては楽しんでいたよ。チートにオリ主、ハーレム等々、色々な作品が散らばっていた。

その中の一つに、私の今の状態を的確に表している物があった。

逆行、まあタイムスリップみたいな感じに捉えてくれればそれで良い。他には強くてニューゲーム、みたいに呼ばれたりもしている。

 

 

今の私は―――強くてニューゲーム……らしい。

 

 

・・・

 

 

子供の頃なら喜んでたけど、精神年齢がおっさんなのに素直に喜べる訳ないじゃないですか。いや、もう一回皆と会えるなら―――って考えたら良いかもしれないが。

別に嬉しくない訳ではないが、やっぱり複雑な気分になってしまう。見た目は子供、頭脳は大人をリアルに体験する事になるなんて……予想外だ。

しかしこれは、あくまでも仮説。本当かどうかは私には知るよしもない。

 

そんな時、私にある疑問が浮かんだ。

強くてニューゲームなら、私の個性はどうなっているのだろうか? 私の肉体は子供のままなのか? 

今度は自分についての疑問が出てしまった。全くもって…疑問は尽きない。そんな事を思ったり思わなかったり。

 

思い立ったが吉日、とも言う―――だから、

 

「確かめてみるか………」

 

自分の現在の状態を確認する為、色々してみる事にした。まず最初に―――

 

 

・・・

 

 

家から少しだけ遠い……そうだな、700mくらいの場所にある海浜公園まで来た。沢山のゴミが連なっており、海浜公園とは名ばかりに思えてしまう。

ここを選んだのには理由がある。広く、カメラもなく、誰も来ないような所だから。そしてもう一つ、ある事を確認したかった。

そして、このゴミ山を見て確証を得る。と、いってもまだ確信とは言えないので―――

 

「試して……みますか」

 

そして私はゴミの山に向かって、右手を向け―――指を曲げる。そのまま一気に―――

 

「フッ!!」

 

指を弾く―――瞬間、轟音が鳴り響く。沢山の埃や砂が私の体を打ち付ける。砂埃に巻き上げられ、前が見えない。

だが、これでようやく確証は―――確信に変わる。

 

今の私は本当に……強くてニューゲームだな。

 

視界が開け―――見えたのは海、海……さっきまでのゴミが嘘のように、私の視界は驚きを隠せない。

直線的に打たれた衝撃は、前に存在していたゴミ等を吹き飛ばすだけには飽きたらず、周りに存在していたゴミごと飛ばしてしまうとは―――予想外も良いところだ。

 

さっきまで私が考えていたのは、個性を受け取って間もない私―――だと思っていた。その証拠に、海浜公園が片付いていなく、私の個性がある。しかし…受け取って間もないのなら、私の肉体は耐えられない筈なのだ。しかし実際に耐えてしまっている自分がいる。

そして先程のSMASH(スマッシュ)の威力。どう考えてもおかしい。私の記憶だと……ここまでの威力を出す事は今の私には出来ない筈。

 

つまり……は、個性は受け取って少ししか経ってなく。私の肉体はヒーロー時代のまま…逆行してしまった………という事か?

うーむ、しかし………これだけで決めつけるのは如何なものか。もしかしたら偶々、偶然成功しただけかもしれない。いや…だからといってコレを偶然で片付けるのは無理があるし………。

 

もう少しだけ試す必要が有りそう―――だけど、もう帰らないと駄目そうだ。さっきから携帯が鳴っているのだ。マナーモードにしてたから……。

どうするかなー、時間的にもアウトギリギリだからなぁ……間に合いそうもない―――あ、

 

 

 

…………家まで、20分ぐらい……フルカウルで―――

 

 

 

・・・

 

 

「ギリギリ………セーフ」

「いーえ、アウトです」

 

部屋の窓から入った先には―――魔王が。

 

「えっと………その……」

「出久―――」

「はい」

「来なさい」 

「」

 

その後の事は…余り覚えていない。前の私では体験した事もなかった―――もうしないでおこう。

 

精神年齢おじさんのいい大人が情けない。

 

 

 

ちなみに―――だが、フルカウルは成功。

多分…私の肉体はヒーロー時の肉体だと思う。これが強くてニューゲームなんだろう。

 

 

 

 

 

 

 




文が駄目かもしれない。うん駄目だわコレ。


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強くてニューゲーム 2

分かりにくいとコメントがきたので、簡単に説明します。

原作と同じ道を歩んだデクaがヒーローになり、そのデクaが、別世界のデクbに憑依した。これじゃ逆行じゃないよね。

別世界のデクbは既に個性を受け継いでいる。それはデクbが鍛えてムキムキだったから。

この世界のSMASHの威力が高かったのは、デクaの持っていたワン・フォー・オールとデクbのワン・フォー・オールが混ざりあった為であり、デクaの肉体とデクbの肉体が混ざりあったからです。
2、3倍だと考えてくれればいいと思います。


本当に分かりにくくてすいません。今後ともよろしくお願いします。
ちなみに、わからない…との意見があまりにも多かった場合は、少し書き直しをすると思います。

※緑谷くんの口調が安定してないです。大人の頭が子供体に引っ張られてるからです。




母親は怒らせてはいけない。新しく学び―――これを教訓に生かそうと思う。夜に出歩くのは駄目、を耳が爆発するくらい聞かされてしまった。その時の母さんは―――思い出したくもない。あんなに怒ってるのを見るのは初めてかもしれない。前の私でもあんな事は滅多になかったからね。

 

とにかく、昨日の事が仇になったのか……三日程だが外出を禁止されてしまった。これは中々の痛手だ。他にも調べたり試さなくてはいけない事があるし、オールマイトとも話せなくなる。

自分で起こした事とはいえ、これでは意味がないではないのか? 抜け出そうとも思ったが、またバレて何かされるのも嫌なので止めておくとする。

 

別に外に出れない訳ではない。ちゃんと学校には行かなくてはならない……のだが、正直な所…行きたくないんだ。どうやって接すれば良いのか全くわからないんだが。そもそも友達も録に居なかったんだ。中身がおじさんにとっては地獄もいい所だよ。雄英だったらよかったんだけれども。雄英だったら友達だって居たんだよ。正直、この年でボッチは辛い。

かと言っても、癇癪を起こす訳にもいかない。その為に結局私は学校に行かなくてはならない。

 

「出久?」

「今行くー!」

 

学校の用意もとっくに済ませてあり、朝御飯もちゃんと食べた。体は万全、心は墜落真っ只中。ここまで学校に行きたくなくなるなんて初めてです。また初体験しました。全く嬉しくも何ともない。

 

「はぁ……どうにもならない………か」

「何言ってるの! 早くしないと―――」

「わかってるよー!」

 

私はまだ、逆行の本当の意味を知らなかった。この世界が前と同じとは限らない―――と。

どうやらこの世界の緑谷出久は、幼少期に何かをしたらしい。私がしていない何かを。それは―――

 

「お茶子ちゃん来ちゃうわよ!!」

「………………ん?」

「だーかーら、お茶子ちゃんが来るの! いつもの事でしょ!?」

「……………え?」

「ほら! 早く行くわよ!!」 

「…………………………なん……だと………」

 

母さんに手を引きずられ、無理矢理玄関に連れて来られる。しかし私は、それどころではなかった。こんな事はなかったし……一緒に学校に向かう人なんて居なかった筈だ。自分で言ってて恥ずかしくなる。

 

 

「えっ? 本当に?」

「何が?」

「お茶子って、麗日お茶子?」

「? それ以外に誰が居るの?」

「幼馴染み?」

「?? そうだけど……出久…どうしたの?」

「いや…………うん。なんでもない」

 

これがバタフライ・エフェクトというやつか? この世界の私は何をしたんだ……幼馴染みって何処の漫画なんだ……全く……。

あ、でもこれでボッチにはならないんじゃ…少なくとも味方が居るだけで全然違うだろう。しかし、どうやって接すれば良い? この世界の私はどうなっている? もしかしたら細かい所が変わっているかもしれない。ふむ……全くわからない。

 

どうすれば良いかはよくわからないが、麗日さんと一緒に学校に向かわなければならない事はわかる。でもそれ以外が全くわからない。この世界の私と今の私では違うのだろうか? それもわからない。

いやまあ、麗日さんとだったら凄く安心なんだけれども。

 

わからない事尽くしで、頭が少しばかり混乱してしまった。やっぱり考え過ぎると駄目かもしれない。これはもうしょうがない―――行き当たりばったりで行くしか道はない。こうなってしまった以上、覚悟を決めるしかないのだ。学校に行くだけで何を考えているんだ、と言ったツッコミはタブーである。

 

私の記憶では―――とにかく明るくて、優しくて、思った事を直ぐに言って………この頃の私にとってはまさに太陽と言っても過言ではない。

まさに『うららか』って感じで、可愛かったと私は記憶している。麗日さんには……雄英の頃からヒーローになっても助けてもらっていた。電話で話を聞いてもらったり、協力して敵と戦ったりもした。

それで―――えっと……なんだ…その、忘れた。

 

私の記憶力では意味がないのかもしれない。体は子供なんだけどな―――脳がショボければ意味がない。

 

「……………出………出久!!」

「!」

 

ずっと呼ばれていたのか、母さんが私の顔を覗き込んでいる。不安を浮かばせるような顔をしている為に、不安をさせてしまったようだ。

最近の行動を見ても、不安にさせる事…間違いなしだなぁ。夜に出歩いたり……この世界の私がやったかはわからないが敵に突っ込んで行ったり―――改めて考えると……私、結構な問題児なのかもしれない。

 

「……出久、どうしたの?」

「いや………別に何もないよ」

 

母さんに対し、返事と共に少しだけ微笑みを向ける。今は笑えるような精神状態でもないのだが、母さんをこれ以上は心配させる訳にはいかない、と思い笑ったのだ。

今、凄く混乱している。前は存在しなかった幼馴染みなんて………私を混乱させるには充分過ぎる。

 

「…………………」

 

今の私は明らかに顔が駄目になってる。母さんや親しい人なら、今の私の変化に気付かれるかもしれないが………。

 

「……………そっか。無理は駄目だからね」

「大丈夫」

 

『僕』ではなく『私』としての大丈夫。中身がおじさんとは言え、私はヒーローでもあるんだ。これくらいで動じてたらヒーローなんかやってられないからね。無理はする、心配させないくらい。

 

だから―――大丈夫、安心してほしい。

 

 

・・・

 

 

「遅刻した!」

 

隣の家のドアが勢いよく開かれる。朝なのに騒がしいのは関心しないんだが……ん? 

 

…………今…聞き捨てならない事を聞いてしまったような気がするんだが、私の気のせいではないのか? 気のせいだったらどれだけ良かった事だろうか。

 

薄々わかってはいたけど―――うん、遅刻した。

 

「あっ! お茶子ちゃん!」

「おはよーございまーす!!」 

「あー、えっと、その、おはよう」

「デクくんもおはよー!!」

 

ああ……癒される―――麗らかって感じだ。この頃の麗日さんを見るのは久しぶりだから、ちょっと嬉しくなってしまう。

どうにも相手を見る目が年下として見てしまう。やっぱり私はおっさんだった……心が廃れてる。考え方が明らかに駄目なんだが。おっさんで何が悪い。

 

「ごめん!!」

「え?」

 

麗日さんが急に頭を下げた。別に私は、謝られるようなことはしてないんだが―――

 

「待っててくれたんだよね?」

「それは………まあ、うん」

「私のせいで遅刻………」

「それは別に良い。とにかく、早く行こうよ」

 

麗日さんを待っているから遅刻したのは事実だが、別に怒っている訳でもない、かといって遅刻したのが悲しい訳でもない。どちらかというと嬉しい。一人で学校に行く方がよっぽど嫌だ。

何を子供っぽい事を言っているんだとか思われてると思うかもしれないけど、実際にこの年で一人は悲しい寂しいの二重苦にしかならないんだ。

だから遅刻したとしても、麗日さんと一緒に行けるなら別に良い。かわいい。

 

「―――うん!」

 

元気を取り戻したのか、満面の笑みで返事をする麗日さん。かわいい。やっぱりかわいい。年齢を重ねてもかわいいものはやっぱり可愛いって思える。

 

「お二人さん―――学校」

「「あ」」

「イチャイチャするのも自由だけど、学校はちゃんと行ってね?」

 

母さんがニヤニヤしながら私と麗日さんを冷やかしてくる。なんだよイチャイチャって……母さんも冗談が過ぎるんじゃないのか? あっちは兎も角として、私はもうおじさんだから色恋沙汰には興味はないけれども―――

 

「イチャ……イチャ……むう…」

 

何故か顔を赤らめている麗日さんはしらない。私は何もしらない。何も見てない何も聞いてない。もうなにも知らな―――

 

「Foooooooo!!!!」

 

全速力で家の前を駆け巡ってゆく緑谷出久。

 

「デ、デク君!? 急にどうしたの!?」

 

それを追い掛ける麗日お茶子。

 

「あらあら………」

 

二人を快く見守る緑谷母。

 

 

 

・・・

 

 

本来の物語から外れてしまった緑谷出久―――ここから先、道は歪んでゆく。捻れて捻れて、捻れ過ぎてオカシクなるかもしれない。

 

それでも緑谷は、ヒーローは歩み続ける。

 

 

・・・

 

 

 

 

 

闇は蠢く―――どこまでも、ドコまでも。

 

 

「緑谷……出久―――ああ、そうだなぁ……うん。思い出したよ。全部ぜんぶ、ぜーんぶ………なぁ」

 

 

消える事なく、闇を増し…ここにいる。

 

 

「何か言いましたか―――()()()()

「あー、なんでもない。うん」

「……そうですか」

 

 

全てが―――闇となれ。

 

 

「さあ…………強くてニューゲーム、だ」

 

 

 




駄文ですいません。見てくれると良いかな、と思っております。


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