がっこうぐらし!希望の光 (フラっぴー)
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第1話 悪夢の始まり

こんにちは。フラっぴーです。
二作目はがっこうぐらしにしました。
今後ともよろしくお願いします。




ジリリリリリリ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジリリリリリリ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「うーん」

 

 

 

 

 

 

「守。朝よ。早く起きないと遅刻するよ」

 

 

 

 

「あと五分……」

 

 

「ダーメ。早く起きなさい」

 

 

 

「ふああぁ、おはようめぐねぇ」

 

 

「おはよう。朝ごはん作ってあるから早く食べなさい」

 

 

 

守こと、堀川守。彼は巡りヶ丘学院高校の三年生。

めぐねぇこと佐倉慈。彼女は巡りヶ丘学院高校の国語教師。

この二人は幼馴染で訳あって一緒に暮らしていた。

 

 

 

「部活の方はどうなの?」

 

 

 

「ん?絶好調だよ」

 

 

 

「そうなんだ。じゃあ私は行くから戸締りお願いね」

 

 

「あーちょっと待って。今日は車で送ってよ」

 

 

「んーわかったわ。じゃあ車で待ってるから」

 

 

「へーい」

 

 

 

そのあと、守はすぐに行く準備をした。

戸締りをしてめぐねぇの車に向かった。

 

 

「お待たせ」

 

 

 

「じゃあいこっか」

 

 

 

めぐねぇはそのまま学校に向かった。

その道中、たくさんの救急車やパトカーとすれ違った。

 

 

 

「今朝は何か騒がしいな」

 

 

 

「そうねぇ。何かあったのかしら」

 

 

そのまま何事もなくがっこうに着いた。

 

 

 

 

「ありがとうめぐねぇ。じゃあまたあとで」

 

 

 

「えぇ。またあとでね」

 

 

 

 

めぐねぇと別れたあと、守はそのまま教室に向かった。

その途中、守が所属している野球部のキャプテン、坂上浩太郎と会った。

 

 

「よ、守。まためぐねぇと一緒にきたのか」

 

 

「ああ」

 

 

「くぅ〜羨ましいな〜この野郎」

 

 

「何がだよ。あぁそっか、キャプテンはめぐねぇのことが好きだったっけ」

 

 

「だー!!でかい声で言うなよ!!」

 

 

浩太郎はめぐねぇのことが好きなのだ。

一度告白しようとしたが直前にヘタレてしまって告白できなかったのだ。そのヘタレっぷりはいつものキャプテンとは比べ物にならないくらいだったのだ。

 

 

 

「はは、悪い悪い」

 

 

「あ。先輩、キャプテン。おはようございます」

 

 

 

「よう、久遠」

 

 

「よ、達也」

 

 

 

守と浩太郎を呼んだのは野球部の二年生の久遠達也(くおんたつや)

達也は野球部で一番守の事を慕っているのだ。

 

 

「達也達は今日午前だけだろ。午後からちゃんと部活来いよ」

 

 

「もちろんですよ。今日の紅白戦絶対に負けませんよ。

今回の僕はいつもと違いますから」

 

「それは楽しみだぜ」

 

 

「それじゃあ僕はこれで」

 

 

 

「おう」

 

 

 

「なんか俺空気じゃなかった」

 

 

 

「気のせいだろ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テスト返し……

 

 

 

 

 

「丈槍由紀さん」

 

 

 

 

「……………」

 

 

 

「おい、丈槍。呼んでるぞ」

 

 

「ううー」

 

 

 

 

「はい、放課後補習ね」

 

 

 

 

「むー、めぐねぇひどいよ〜」

 

 

 

「めぐねぇじゃなくて佐倉先生でしょ」

 

 

 

「はーい」

 

 

 

補習と言われたのは丈槍由紀。

丈槍はクラスで少し浮いているのだ。

けど、守と浩太郎は普通に接していた。

 

 

 

「残念だったな丈槍」

 

 

 

「んー。まーくんも手伝ってよ〜」

 

 

「それは無理な話だ。俺は部活があるからな」

 

 

「ケチー!」

 

 

「また今度な」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後

紅白戦開始前

 

 

 

 

 

 

 

「しまった。教室に携帯忘れた。すまんちょっと抜けるわ」

 

 

 

「おう、早く来いよー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

守は急いで教室に向かった。

途中で陸上部でよく見るツインテールの子とすれ違った。

守は気にせずに教室に向かった。

すると今度はめぐねぇがツインテールの子がいた方向から来た。

 

 

「あれ?めぐねぇ。あのツインテールと何かあったのか?」

 

 

 

「えぇ、相談事があったみたいなの」

 

 

 

「ふーん。あ、携帯を取りに来たんだった」

 

 

「これのこと?教室に置いてあったわよ」

 

 

 

「おーサンキュー」

 

 

「今度からは気をつけるのよ」

 

 

 

「へいへい」

 

 

 

携帯を取ったあとすぐにグラウンドへ向かった

着いたらもう紅白戦の準備が完了していた。

 

 

 

「悪い、待たせたな」

 

 

 

「よし!これで全員揃ったから紅白戦始めるか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一回表

 

 

 

守ピッチャーで浩太郎はキャッチャーを守っている

 

 

 

「いくぜ!!おら!!」

 

 

 

「くっ!!速すぎる」

 

 

 

「まだまだいくぞ!!」

 

 

 

「今度はスローカーブかよ!」

 

 

 

 

「ふ!!」

 

 

 

「最後はフォークか!!」

 

 

 

 

「よっしゃ!スリーアウトだ!」

 

 

 

「ナイスピッチ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一回裏

 

 

 

「俺からだな」

 

 

「待ってましたよ。先輩」

 

 

 

「今回はいつもと違うんだろ」

 

 

「はい。僕のとっておきを見せてあげます!はぁ!!」

 

 

そう言って達也はボールを投げた

 

 

 

 

「もらった! !?」

 

 

守は思い切りバットを振ったが、ボールは消えてしまった

 

 

「SFFか。消えたから打てなかった。次はどんな球を投げるんだ」

 

 

「はぁ!!」

 

 

 

「!? ドロップか」

 

 

「まだまだですよ。はぁ!!」

 

 

「おら!!」カキーン!!

 

 

 

ファール!!

 

 

 

「今のは高速シュート。お前の決め球だったよな。キレが良くなっている」

 

 

 

「ありがとうございます。でも、これで最後です!!」

 

 

 

「おりゃああ!!」カキーン!!

 

 

「!?」

 

 

 

ホームラン!!!

 

 

 

 

「危なかった!」

 

 

 

「負けてしまいましたか」

 

 

 

「いや、俺も結構危なかったぞ。いい球じゃねえか」

 

 

 

「ありがとうございます。あれ?」

 

 

 

「?どうした」

 

 

「すみません。ちょっと用事が出来てしまいました。

今日は帰ります」

 

 

 

「そうか。じゃあな」

 

 

「はい」

 

 

 

 

「あれ?久遠は?」

 

 

 

「用事が出来たから帰ったぜ」

 

 

 

「そうなのか」キャー!!!!!!!

 

 

 

「「!?」」

 

 

突然悲鳴が聞こえたからその方を向いてみたらありえない光景が目に入った。人が人を喰っていたのだ。

 

 

 

「なんだあれ?」

 

 

 

「人が人を喰ってるのか」

 

 

 

その光景は他のところでも起こり始めた。

 

 

「!?まずいぞ!早く校舎に入ろう!!」

 

 

 

「ああ!! !?おい!!そこのツインテール!!早くその人を連れてこっちにくるんだ!!」

 

 

 

「!?ああ!」

 

 

 

 

 

そして四人は校舎の中に入っていった。

校舎の中もグラウンドと同じことが起きていた。

 

 

 

 

「!?バットを持ってきて正解だったみたいだな」

 

 

 

「そうみたいだな。俺が道をつくる。キャプテン達はそのあとに続いてくれ!!このまま屋上に行く!」

 

 

 

そして、四人は屋上に向かっていった。

けど、やはり道を塞ぐものはいた。

 

 

 

 

 

 

 

「邪魔だ!」バキ!!

 

 

 

 

「守が道を作ってくれてる間にいくぞ!」

 

 

「ああ!」

 

 

 

 

階段を登って行きやっと屋上に辿り着いた。

 

 

ガチャガチャ

 

 

 

「!?」

 

 

 

ガチャガチャ

 

 

 

「閉まってる!?」

 

 

 

「嘘だろ!?けど、誰かいるんじゃないのか」

 

 

 

 

 

「そうか!開けてくれ!誰かいるんだったら開けてくれ!!」ドンドン

 

 

 

「守!!!」ガチャ!

 

 

 

「めぐねぇ!無事だったんだ。下からどんどん来てる。早くドアを閉めて固定しよう」

 

 

 

 

 

 

ガチャ!

 

 

 

守達が屋上に来た時はすでに生き残った人がいた。

園芸部の若狭悠里。

クラスメイトの丈槍由紀。

教師のめぐねぇがいた。

 

 

 

 

 

「早くこの人を」

 

 

 

「!?怪我してる。早く保健室に「下はもうだめだ!」!?」

 

 

「下はもうあいつらでいっぱいだ」

 

 

「何あれ」

 

 

 

由紀が柵から顔を出していった。

その光景を見た守達は絶句した。

 

 

「なんだよこれ。なんでこんなことに」

 

 

ドンドン!!ドンドンドン!!

 

 

 

「生存者が来た「パリーン!!」!?あいつらかよ!」

 

 

「ヴアアアァ」

 

 

 

「!?いやあああ!!」

 

 

 

 

 

「みんな!園芸部のロッカーを持ってきて!」

 

 

「はい!」「おう!」「了解!」

 

 

 

園芸部のロッカーを持ってきて扉を押さえている時、ツインテールが連れてきた人に異変が起きた。

 

 

「せん……ぱい?」

 

 

「!?おいツインテール!?」

 

 

 

「恵飛須沢さん!?」

 

 

 

「その人はもう普通じゃない!逃げろ!」

 

 

 

「何言ってんだよ。この人は「ドン!」うわ!!」

 

 

ドサ!

 

 

 

 

「先輩」

 

 

 

「ヴアアアァ」

 

 

 

 

ツインテール、恵飛須沢胡桃は呆然としていた。

そのとき手元にシャベルがあった。それを持ちゾンビの首目掛けて振りかざした。

 

 

「うああああ!!」

 

 

 

ザク!!

 

 

 

ゾンビは動かなくなった。

けど、胡桃はシャベルを持ちずっとゾンビの頭を刺していた。

その時由紀が

 

 

 

「うああああん!」ガバッ!

 

 

「!?」

 

 

 

由紀に抱きつかれた胡桃は正気に戻った。

 

 

 

「馬鹿…なんでお前が泣くんだよ…。ていうか誰だよ、変な帽子」

 

 

 

「……もう収まったみたいです」

 

 

 

「そうみたいだな」

 

 

 

「これからどうすれば……」

 

 

「とりあえず、今日はもう休みましょう。下手に動いたら危険だわ」

 

 

 

「そうだな……てかいい加減に離れろよ」

 

 

 

「すぅすぅ…」

 

 

 

「疲れて寝たみたいだな」

 

 

「いきなりあんなことが起きたからな」

 

 

「私たちももう休みましょう」

 

 

 

「そうだな。じゃあ俺たち男は向こうに行ってるよ」

 

 

 

「待って!!」

 

 

「?どうしたんだ若狭さん」

 

 

 

「その…今日はみんなで一緒に寝ましょう。あんなことが起きたから不安で…」

 

 

「めぐねぇはいいのか?」

 

 

 

「私たちも賛成だわ」

 

 

 

 

「じゃあ、お言葉に甘えて…」

 

 

 

「守?顔が赤いぞ」

 

 

 

「!?変なこと言うなよキャプテン!////」

 

 

 

「悪い悪い。じゃあそろそろ休むか。もう眠い…」

 

 

 

「そうだな。じゃあみんな、また明日」

 

 

 

「ええ、また明日」

 

 

 

突然起きたゾンビ事件の1日目が終わった。

 

 

 

 

 




第二作目なんとか書けました。

一作目と交互に書いていくつもりです。


次回をお楽しみに。


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第2話 翌日

第2話です。
では、どうぞ!


 

 

 

守side

 

 

 

 

 

 

あの事件の翌日。俺はみんなより早くに目が覚めた。

何もやることがないから少し屋上をぶらついていた。

 

 

(昨日の出来事はゆめなんじゃないのか)

 

 

 

俺はそう思って屋上からグラウンドを見た。

 

 

(夢じゃなかったのか)

 

 

そう思っていると後ろから声をかけられた。

誰かと思い俺は振り向いた。

そこには心配そうな顔をした若狭がいた。

 

 

 

「堀川君、何をしてるの?」

 

 

「あぁ。昨日の事は夢だったんじゃないかって思ってグラウンドを見ていたんだ。けど、現実は甘くないんだな。昨日と何も変わっていない」

 

 

「そう…。ねぇ、昨日はあんなことがあったから聞けなかったけど、どこも怪我はしてない?」

 

 

「ああ、大丈夫だ。どこも!?っつ」

 

 

「堀川君!どこか痛むの!」

 

 

「いや…大した事は…痛!」

 

 

「手が痛むの!見せて!……………手が切れてるみたいね。ガラスで切ったのかもしれないわ。ちょっと待ってて。………ふっ!」ビリビリ!!

 

 

「っ!?おい!!何やってんだ!!何で自分の制服を破ってんだよ!」

 

 

 

「袖だけだから大丈夫よ。それに今は布がないからこれで出血を止めて」

 

 

「はぁ。お前も以外と大胆だな。今の自分の格好を見ろよ////」

 

 

 

「えっ? !!!?」

 

 

 

俺は今の若狭の格好を見ることができなかった。

それは、若狭が自分で制服破った時に破り過ぎてしまっていて左側の下着が見えていたのだった。

 

 

 

「キャ!!…………堀川君、見た?//」

 

 

 

「え!?いいいや見てない見てない、ピンクの下着なんか見てないぞ。あっ」

 

 

 

「やっぱり見たんじゃない////」

 

 

 

しまった………つい言ってしまった

そのせいで今俺と若狭の間の空気がすごく気まずい

 

 

 

「あーそろそろ起こすか」

 

 

 

「っ!?ええそうね」

 

 

 

俺たちが戻った頃には丈槍以外は既に起きていた

 

 

 

「守!どこに行ってたの。心配したのよ」

 

 

「大袈裟だな。向こうにいただけだよ。めぐねぇは心配性だな」

 

 

「あんなことがあったんだから心配するわよぉ〜」

 

 

 

「あっそうだ。佐倉先生。先生たち昨日どうやって屋上に来たんだ?」

 

 

 

「そうね。今からそのことを言うわね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事件が起きる1時間前……

 

めぐねぇside

 

 

 

私は丈槍さんの補修に付き合っていた。

 

 

 

「めぐねぇ終わったよ〜」

 

 

 

「はい、よく出来ました……あら?」

 

 

 

私はスマホに何度も着信やメールがあったから気になって見てみた。

内容は巡りヶ丘から逃げてなどが多かった。

私は気になってメールと一緒に入っていた動画を見た。

動画では朝からやっていた事件が映し出されていた。

その事件はかなり大規模な事件だった。電車も止まっていたり車の衝突事故があった。

 

 

 

「めぐねぇ聞いてるの?」

 

 

「!?何かな丈槍さん」

 

 

 

「さっきから呼んでるのに全然聞いてくれないんだから〜。何見てんの?」

 

 

「コラッひとのスマホを覗き見してはいけません」

 

 

「私お腹すいたー。もう帰るー」

 

 

「!?まって丈槍さん。電車止まってるみたいなの」

 

 

 

「ええー!もうお腹すいたよー。あっそうだ!屋上に行っていい」

 

 

「屋上は立ち入り禁止だったはずよ」

 

 

「じゃあ見学ということで!それならいいでしょ」

 

 

「そうね。じゃあ行きましょうか」

 

 

そして私達は屋上に向かった。

鍵は閉まってなかったからドアを開けることができた。

 

 

「?あっすみません。鍵閉め忘れてしまっていました。閉めておいてくれませんか」

 

 

「ええ、わかったわ」

 

 

 

「わぁ〜プチトマトだ!食べていい?」

 

 

 

「じゃあ少し手伝ってもらってもいいかしら」

 

 

 

プルルルル!!プルルルル!!

 

 

 

「ん?何かしら?もしも「佐倉先生!!!今どこ!!」っ!?屋上ですけど「屋上ね!じゃあ何があってもドアを開けないで鍵を閉めて!!職員室はもう」パリーン!!

 

 

「!?もしもし!!何があったんですか!」

 

 

「佐倉先生?どうしたんですか?」

 

 

私の頭の中はすでに混乱していた。何が起きているのかが全くわからなかった。

 

 

 

ドンドン!

 

 

私が考えている時ドアが鳴った。私は開けようとしたが、さっき他の先生から聞いたことを思い出した。

 

 

 

「はーい。今開けまーす」

 

 

 

 

「まって丈槍さん!」

 

 

 

ドンドン!誰かいるんだったら開けてくれ!

 

 

 

(!?この声は守!)

 

 

 

私は守の声を聞いてすぐにドアを開けた。

 

 

 

「守!!!」

 

 

 

「めぐねぇ!無事だったのか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

めぐねぇside out

 

 

 

 

 

 

 

現在。

 

 

守side

 

 

「私の話はここまでよ」

 

 

 

 

 

「そうだったのか」

 

 

 

 

 

 

 

「で?これからどうする?」

 

 

 

 

 

キャプテンの言う通り、まずはこれからどうするかを話し合わないといけないな。その時若狭が言った。

 

 

 

 

 

「三階までを制圧しましょう。そうすれば活動範囲を広げることができるわ」

 

 

 

「そうだな、まずは活動範囲を広げよう」

 

 

 

 

 

「下にもまだゾンビたちはいるかもしれないから、まずはアタシが殲滅してくるよ」

 

 

 

「お前一人だけ行かせるわけにはいかない。俺も行く」

 

 

 

「お前……ありがとな」

 

 

 

「堀川君、胡桃。気をつけてね」

 

 

 

「大丈夫だって」

 

 

 

「心配すんな、ちゃんと帰ってくるよ」

 

 

 

そして、俺たちは活動範囲を広げるために行動を開始したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




第2話できたー

疲れたー


投稿はやっぱり大変ですね


次回もお楽しみ!


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第3話 制圧

遅れてすみません。
色々と忙しくて…
では本編どうぞ。


俺とツインテールは今三階を制圧するためにゾンビたちを殲滅していた。幸いにも三階はゾンビの数が少なかった。多分、ゾンビたちは階段を登るのが苦手なのかもしれない。

 

 

 

「じゃあ、あたしが前に出るから」

 

 

「いや、俺が行く。お前は援護を頼む」

 

 

「あたしだって戦える!」

 

 

「お前はまだ戦い慣れていない。そんな奴を前に行かせるわけにはいかない。それに俺は何十体って倒してるから1人でも平気だ」

 

 

 

こいつはまだ戦い慣れていない。だからそんな奴を無理矢理戦わせて死んでもらいたくない。だからこいつには援護をしてもらった方がいい。

 

 

 

 

「……わかったよ。けど、やばくなったらあたしも戦うからな」

 

 

 

「そん時は頼む」

 

 

 

そして俺たちは三階を制圧するためにゾンビを殲滅し始めた。

ゾンビの数が少なすぎたせいか俺1人だけで終わってしまった。

 

 

 

「せい!……これで最後か」

 

 

 

「そうみたいだな。早くめぐねぇ達を連れてこよう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

屋上……

 

 

 

 

 

 

ガチャッ

 

 

 

 

 

「おーい。三階までのゾンビは殲滅したぞ。今のうちに三階を制圧するぞ」

 

 

 

「わかったわ。それよりも2人とも大丈夫?怪我はしてない?」

 

 

 

 

めぐねぇはそう言って俺たちを心配した。まったく…本当にめぐねぇは心配性だな。

 

 

「大丈夫だよ。奴らを倒した時に血が飛んできたがそれだけだ」

 

 

「それでも後で怪我してないか見るから」

 

 

「わかったよ」

 

 

 

その後、俺たちは三階に行き、階段にバリケードを作るために教室から机や椅子を集めた。バリケードを作るのは男の俺とキャプテンで女子達は机や椅子を運んでもらった。

 

 

 

「それにしてもよく屋上にワイヤーがあったな」

 

 

「たまたまあったおかげでバリケードを固定することができるな」

 

 

 

「よいしょ…よいしょ…はぁ重たいよ〜」

 

 

 

「頑張って由紀ちゃん。これが最後だから」

 

 

「由紀は貧弱だな。あたしはまだまだいけるぜ」

 

 

「胡桃ちゃんはマッチョだからまだまだいけるんだよ〜」

 

 

 

「あ、あたしはマッチョじゃねえ!」

 

 

 

 

いくら女子同士でも言っていいことと悪いことはあるだろ…

まあ、そんなことはどうでもいいや。早く終わらせよう。

 

 

 

「よっと。こんなもんかな。守、ワイヤー結べたか?」

 

 

 

 

「ああ、今終わった」

 

 

 

「2人ともお疲れ様。さっき使える部屋を見つけたからついて来て」ニコッ

 

 

「ああ」 「………………」

 

 

 

若狭が部屋を見つけたらしいから俺とキャプテンは付いて行ったが、キャプテンはなぜか黙ったまんまだった。

 

 

 

「ここよ」

 

 

 

「生徒会室か。中も大丈夫だったのか」

 

 

 

「ええ。この部屋はぜんぜん汚れてなかったからここをリビングとして使いましょう」

 

 

「てことは、寝室は違う部屋か」

 

 

「生徒会準備室と使われてなかった空き部屋を寝室として使うことにしたの」

 

 

「案外部屋はあったんだな」

 

 

確かに生徒会準備室とあの空き部屋は寝室としては使えるな。

生徒会室も非常食があるからしばらくは大丈夫みたいだな。

ていうかキャプテンはまだ黙ったままかよ。

 

 

 

「じゃあ私はみんなを呼んでくるわ」

 

 

「あ、ああ」

 

 

そう言って若狭は生徒会室を出て行った。

 

 

「おい、キャプテン。ずっと黙ったままだけど大丈夫か?」

 

 

「守。俺は天使…いや女神を見たかもしれない」

 

「はあ?」

 

「若狭さん…やっぱりあの人は美しい」

 

 

「お前、めぐねぇはどうしたんだよ。まさか変わったのか」

 

 

「バ、ババババカヤロウ!俺の気持ちは変わらねえ!確かに前から若狭さんは美しいとは思ってたけど、それでもめぐねぇが好きなのは変わらねえ」

 

 

いや、そこまで必死にならなくても……逆に怖いぞ。

 

 

「ん?誰か私のこと呼んだ?」

 

 

「「うお!」」

 

 

いきなり声かけるなよ…ビビったじゃねえか。

 

 

「驚かすなよめぐねぇ」

 

 

「ううぅ…普通に声かけただけなのに」

 

 

「あ」

 

 

「堀川君?」ゴゴゴゴゴ!!

 

 

「へ?」

 

 

え?なにこれ?なんか若狭から紫で鬼のようなオーラが見えるんだが。これは幻覚なのか!俺は1度目をこすってもう一度若狭を見た。

いややっぱり見える!化身みたいなのが出てるよ!!

 

 

「い、いやめぐねぇ、そんなに落ち込むなって。驚いた俺が悪いんだから。めぐねぇ全く悪くないから」

 

 

「そ、そうなんだ、よかった〜」

 

 

 

 

俺は一つわかったことがある。若狭は絶対に怒らせてはダメだ。

 

 

 

「と、とりあえず中に入って休もうぜ。俺も守もクタクタだ」

 

 

 

「そうしま 「そうね、一度休憩しましょう」しょうか………」

 

 

「あーあたしもクタクタだ」

 

 

「私も〜」

 

 

 

「うぅ、私先生なのに…… 」

 

 

 

 

何かめぐねぇは言っていたが俺たちは、生徒会室でしばらく休むことにした。

 

 

 

 

 

 




第3話でした。

えー、美紀や圭はまだ登場しません。
学園生活部が出来てから出そうと思っています。
次回、第4話をお楽しみに


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第4話 部活

こんにちはこんばんは!


フラっぴーです!

今回はいつもよりはほんの少しだけ長めにしました。

それでは、本編どうぞ!




「部活?」

 

 

 

 

三階まで制圧した日の翌日、守はめぐねぇと悠里に呼び出されていた。

 

 

 

 

「そう。今はこんな状況だからみんな凄く辛いと思うの」

 

 

 

「だから、私とめぐねぇは今の生活を部活としてみんなに少しでも楽になってもらおうと思ったの」

 

 

 

「確かに、今のみんなは絶望に満ち溢れた顔をしてるからな。部活を作れば少しは楽しくできるだろうな」

 

 

 

守はめぐねぇと悠里の意見に同意した。今の状況がずっと続けばみんないつかは壊れてしまう。だから2人は部活を作って少しでも楽になってもらおうと思ったのだろう。

 

 

 

「学校で暮らす部活だから……学園生活部っていうのはどうだ」

 

 

 

「学園生活部……」

 

 

「いいんじゃないかしら」

 

 

「じゃあ決定だな。んじゃみんなのところに行くか」

 

 

「ええ」 「そうね」

 

 

守達は職員室を出て、みんなのいる生徒会室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生徒会………

 

 

 

 

「学園生活部?」

 

 

「ああ、今の状況じゃみんな暗いまんまだろ。だから少しでも気を楽にできるようにと思ってめぐねぇと若狭が考えてくれたんだ」

 

 

「それでどうかしら?」

 

 

「いいんじゃないか」

 

 

「あたしも賛成」

 

 

「由紀ちゃんはどう?」

 

 

「うん!!学園生活部!なんか楽しそう!」

 

 

「それじゃあ決まりだな」

 

 

こうして守達は新たな部活、学園生活部を作りこれからどうするかを考えることにした。

 

 

 

 

「あ!そろそろ遅刻する!じゃあ行ってきます」

 

 

 

「ええ、いってらっしゃい」

 

 

「?」

 

 

「じゃあ私も行ってくるわ」

 

 

 

 

ガチャッ

 

 

 

「遅刻?あいつ何言ってんだ?」

 

 

「そういえば、守はまだ知らないんだったな」

 

 

「何がだ?」

 

 

「丈槍のことだ」

 

 

「何かあったのか」

 

 

「ああ。どうやらあいつの中ではこの事件は起きていないみたいなんだ」

 

 

「!?それってどういうことだ」

 

 

「言葉の通りだよ。由紀はあたし達とは違う光景が見えているんだ」

 

 

「だから、由紀ちゃんの様子に合わせてくれないかな」

 

 

「…仕方ない。わかったよ」

 

 

「悪いな守」

 

 

「仕方ないことだろ。気にすんな」

 

 

そう言って守はみんなのと一緒に由紀の様子に合わせることにした。

無理矢理今の由紀を治そうとすれば由紀の精神が崩壊するかもしれないと全員が思ったからだった。

 

 

 

「でも、これからどうする」

 

 

「助けを呼びに行けたらいいんだけど」

 

 

「俺のバイクは駐車場にあるけど、あいつらがいるせいで取りに行けないか」

 

 

 

 

ガラガラガラ

 

 

 

「たっだいまー」

 

 

「おかえりなさい」

 

 

「授業はどうだったんだ」

 

 

「バッチリだよ!」

 

 

「丈槍さん。授業中寝てたじゃない」

 

 

「ギクッめぐねぇそれは言わないでよー」

 

 

「由紀ちゃん?」ゴゴゴゴゴ!!

 

 

「はう!?ごごごごめんなさいー!」

 

 

また悠里からなぞのオーラが出ていた。それを見た由紀はまるで小動物のように怯えていた。

 

 

「これからは気をつけるのよ」

 

 

「はーい。じゃあ私はもう寝るねーお休み〜」

 

 

そう言って由紀は部屋を出て行った。

そして守は話を戻した。

 

 

 

「キャプテン。今バイクの鍵持ってるか」

 

 

「ん?あるけど……まさかお前行くつもりなのか!」

 

 

 

「ああ、外の様子も見ておきたいしな。ついでに物資も持って帰ってくるつもりだ」

 

 

「あたしも行く」

 

 

守は外に行くと言ったとき、胡桃は自分も行くと言いだした。戦い慣れている守1人が行くのはまだ大丈夫だが、多々か慣れていない胡桃が行くのはまさに自殺行為だ。

 

 

「ダメだ!俺が行くところは危険なんだぞ!そんな所にお前を連れて行けない!」

 

 

「あたしは足手まといにはならない!だから頼む。あたしも連れてってくれ」

 

 

「仮に足手まといにならなかったとしても誰がみんなを守るんだ!」

 

 

「守。俺がいるから大丈夫だ。だから恵飛須沢さんを連れてってやってくれ」

 

 

「でも!」

 

 

「お前が誰かのことを思うのはいいことだ。けどな、お前は自分の身をどうやって守るんだよ。1人だといつかは限界がくる。だからこそ誰かの助けが必要なんじゃないのか」

 

 

「!?」

 

 

「頼む。堀川。あたしも連れてってくれ」

 

 

「………わかったよ。けど、絶対に無茶はするなよ」

 

 

「ああ!お前こそな」

 

 

「ほらよ。これが鍵だ。俺のバイクは緑のレーサーレプリカだ」

 

 

 

そう言って浩太郎は守に鍵を渡し、自分のバイクの種類と色を言った

 

 

 

「守、恵飛須沢さん。無事に帰ってきてね」

 

 

「堀川君、胡桃。気をつけてね」

 

 

 

「はいよ。恵飛須沢胡桃、行ってきます」

 

 

「安心しろ。新人戦闘員恵飛須沢はちゃんと連れて帰ってくるよ」

 

 

「新人言うな!」

 

 

守と胡桃は部屋を出て駐車場を目指した。けど廊下の窓から外を見たらまだ少しゾンビ達はいた。

 

 

「少しいるな」

 

 

「梯子を持ってきたぞ」

 

 

「サンキュ、下に降りたらダッシュで駐車場に向かうぞ。俺が先に降りるから、お前は次に来い」

 

 

「わかった。あと、上をみたら蹴るからな」

 

 

「!!見ないから見ないから!じゃあいくぞ!」

 

 

守と胡桃は梯子を降りて行った。胡桃が行く降り終わったと同時にダッシュで駐車場に向かっていった。途中道を塞ぐゾンビはいたが守と胡桃が倒して行った。

 

 

「緑のレーサーレプリカだったよな。どこだ、どこなんだ!」

 

 

「堀川!あったぞ」

 

 

「ナイス、恵飛須沢!」

 

 

守は胡桃のところへ向かい、バイクのエンジンをかけた。

 

 

「よし。かかった!俺が運転するから恵飛須沢は後ろに乗れ!」

 

 

「ああ!」

 

 

そう言って胡桃は守の後ろに乗り、守にしがみついた。密着していることもあり、守は少しだけ驚いたがすぐに平常心を保った。

 

 

「よし!しっかり捕まれ!今のうちにここを突破する!!」ブルルル!!

 

 

守と胡桃はゾンビの少ない道を突破し、校門を出て行ったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 




はあーーなんとか書けた。


少し時間がかかってしまいました。


えーでは、次回第5話お楽しみに。


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第5話 探索と回避

こんにちはこんばんは!

フラっぴーです!

第5話です。

それではどうぞ!



 

 

守side

 

 

 

学校を出た俺達は巡りヶ丘の端まで来ていた。

 

 

 

「なんだこれ?」

 

 

「どうやらこの現象は巡りヶ丘だけみたいだな。見事にここを封鎖している」

 

 

 

巡りヶ丘の端はまるで巡りヶ丘全てを封鎖するかのような壁があった。

 

 

 

「じゃああたし達はここから出られないってことかよ!」

 

 

「いや。きっとどこか出口はあるはずだ。さすがに生存者を見殺しにはしないだろう」

 

 

「てことは!」

 

 

「外に出ることは可能かもしれないってことだ」

 

 

「じゃあこのことを早くみんなに!」

 

 

「焦るな。まだ出口がどこかはわからないんだ」

 

 

でも一体誰が……巡りヶ丘を封鎖するにしても早過ぎる。まるで前持って作っていたかのように。

 

 

「とりあえず、物資を探すか」

 

 

「ああ」

 

 

そして俺達は学校の近くのスーパーに向かった。その途中、俺はある店を見つけた。

 

 

「堀川?どうしたんだ?」

 

 

「ほら、この店を見てみろ」

 

 

「!?中古ゲームショップ……」

 

 

「寄ってくか?」

 

 

「ああ!!」

 

 

俺達は中古ゲームショップの中に入った。中には……やっぱりいるか……

 

 

「恵飛須沢。俺が左をやるからお前は右を頼む」

 

 

「了解」

 

 

俺は背後からゾンビにバットを思い切り振った。思い切り振ったせいかゾンビ頭は店の端まで吹っ飛んだ。力入れすぎたかな……。そうだ、あいつは大丈夫なのか。

 

 

「心配するまでもなかったか」

 

 

「当たり前だろ。あたしとこのシャベルに掛かればこんな奴イチコロだ」

 

 

「はいはい。それじゃあ、適当に持って帰るとするか。お前のリュックに入れるからな。無駄に色んなもん入れるなよ」

 

 

「わかってるよ」

 

 

そして俺達は人数分のPSvitaと3DSとカセットをリュックに入れた。

 

 

(これくらいでいいだろ)

 

 

「なあ堀川」

 

 

「どうした?」

 

 

「あたし達はもう仲間なんだからさ、他人行儀みたいに名字で言うんじゃなくて名前で呼び合わないか」

 

 

「え?まあ俺は構わないが、お前は俺に名前で呼ばれてもいいのか?」

 

 

「そんなもん気にしねえよ。だからこれからよろしくな、守」

 

 

「ああ。よろしくな、胡桃」

 

 

もしかしたら俺達はいいコンビになるかもしれないな。…………………ん?

 

 

ポツッポツッ……ザアー

 

 

「雨か」

 

 

「しばらくこの中で休憩だな」

 

 

めぐねぇ達は大丈夫なのかな。

 

 

 

守side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

めぐねぇside

 

 

 

守達が行ってから私は職員室にいた。あのマニュアルに何が書いてあるかを確かめるために。

 

 

「!?!?何……これ……」

 

 

マニュアルには生物兵器や特効薬などが書かれていた。何これ、これのせいでここの生徒達はああなったの……

 

 

「失礼します。佐倉先生いる?」

 

 

「!?ええ、どうしたの」

 

 

「いや、先生がなかなか帰ってこないから心配になって……。それよりも今なにか隠しませんでした」

 

 

「!?いえ、何も隠してないわ」

 

 

「バレバレですよ。じゃあその後ろに隠してある冊子は何ですか?」

 

 

「………これは……その……」

 

 

「はあ……いいから出してください」

 

 

流石にこれ以上は隠しきれないかな。私はそう思い坂上君にマニュアルを見せた。

 

 

「!?これは…生物兵器……先生は知ってたん…!?

 

 

「私は知らなかったの。知らなかった知らなかった知らなかった私は無実無実無実無実無実「しっかりしてください!!佐倉先生!!」!?」

 

 

私は坂上君の声を聞いて我に返った。でも、やっぱりこれは私達教師のせい。そして今いる教師は私だけ……全部私が背負わなくちゃいけない。

 

 

「これは私達教師の……いいえ、私の責任だわ。私がもっと早くこれに気づいていたらみんなを守れたかもしれない。だから全部私の責任「それ以上言ったら、俺本気で怒りますよ」え?」

 

 

「確かに教師達がみんなにこの事を知らせていたら犠牲者を出さずに済んだかもしれない。教師達もみんな死んで貴女だけになってしまった。けど、だからって全部貴女が背負う必要はないですよ!」

 

 

 

「じゃあ誰が全部背負うのよ!!生徒達は全く関係ない。だから私達教師の責任なのに、今は私1人だけ……。なのに私以外誰が罪を背負うのよ!!」

 

 

私は怒りに任せて、坂上君に怒鳴ってしまった。……ああ……本当に私はダメね。坂上君に怒鳴っても何もならないのに。

 

 

「じゃあ俺も一緒に背負う!!」

 

 

「!?………え?」

 

 

何で?何で関係ない坂上君が背負うの?坂上君が背負う必要は全くないのに。

 

 

 

「俺もそのマニュアルを知ってしまったんだ。俺も罪を背負う資格はあるはずだ。だからこそ俺は佐倉先生1人に罪を背負わせない」

 

 

そう言って坂上君は私を抱きしめた。まるで子供を慰めるように。そしたら、今まで溜め込んでたものが全部崩れ落ちるように涙が溢れてきた。………教師の私が生徒の坂上君に慰められるなんて。

 

 

「……あぁ……あぁ………あぁ!!!」

 

 

そして私は我慢ができなくなり坂上君の胸の中でいっぱい泣いてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スッキリしましたか?」

 

 

「ええ、ありがとう」

 

 

この時私は今坂上君に抱きしめられている事を忘れていた。

あぁ!!!私何やってるんだろー!!

 

 

「あ!すみません!!」

 

 

「あ!こっちこそごめんなさい!!制服を汚してしまって!!」

 

 

うう……私何やってるんだろう……

 

 

「と、とりあえず佐倉先生が楽になってくれてよかったよ」

 

 

「本当にありがとう。でも、いいの?私の罪を一緒に背負って」

 

 

「いいんですよ。先生1人に背負わせるよりはマシですよ」

 

 

「そう……」

 

 

ガララララ!!!!

 

 

突然ドアが勢いよく開けられたからそっちを見たら、すごく慌てた若狭さんがいた。

 

 

 

「めぐねぇ!!大変です!!バリケードが突破されました!!」

 

 

「何!?」 「ええ!?」

 

 

バリケードが突破されたとしたらみんなが危ない!!早くどこかに……。そうだ!

 

 

「みんな!放送室に逃げて!」

 

 

「めぐねぇ、何で放送室なんですか」

 

 

ゾンビ達は確か生前の記憶があるはず……。なら、校内放送で下校の知らせを言えば。

 

 

「放送で下校の知らせを言うの、彼等は生前の記憶があるはずだからそれで帰るかもしれないの!!」

 

 

「そういうことか。じゃあ急いでいくぞ!!」

 

 

「由紀ちゃん、こっちよ」

 

「うん!」

 

私達は放送室に向かった。放送室に着いた頃はもうゾンビ達がいた。

 

 

「そんな!?」

 

 

「うおおおお!!!」

 

 

その時坂上君はバットでゾンビ達を倒していた。

 

 

「今のうちに早く!!」

 

 

順番に丈槍さん、若狭さん、私で入っていった。

 

 

「坂上君も早く!!」

 

 

「チッ!!キリがねぇ。佐倉先生!早く放送を流してくれ!!俺はその間逃げ続けるから」

 

 

そんな……。そんな事したら坂上君は……ダメ!!そんなの絶対にダメ!!

 

 

「ダメよ!!早く「俺は大丈夫だから!」!?……わかったわ。絶対に死なないでね!」

 

 

 

生徒を信用しなくて何が教師よ!坂上君が頑張ってくれてる間に早く放送を!!

 

 

 

「若狭さん!早く放送を!!」

 

 

「準備ができました!!由紀ちゃん今よ!!」

 

 

「うん!!」

 

 

 

『下校時刻になりました。学校に残っている生徒は直ぐに下校してください』

 

 

 

これでゾンビ達は帰ったはず……。早く坂上君の所へ行かないと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあ……はあ……はあ……なんとか逃げ切れたぜ」

 

 

 

私は疲れて寝転んでいる坂上君の所へ走った。

 

 

「坂上君!!大丈夫!!怪我はない!」

 

 

「大丈夫ですよ……。はあ……はあ……。走りすぎてかなり疲れましたけど」

 

 

私は坂上君が無事だとわかった途端、彼を強く抱き締めた

 

 

 

「バカ!!無茶して!死んでしまったらどうするの!!」

 

 

「すみません……。あと、苦しいです」

 

 

「え?……わあ!!」

 

 

うう…またやっちゃった……。ていうか私と坂上君は教師と生徒よ!!こんな事したらダメじゃない!!

 

 

「ごごごごめんなさい」

 

 

「いえ、さてと今のうちにバリケードを頑丈に直しましょう」

 

 

「ええ」

 

 

「私も手伝う!!壁が壊れたままはダメだもんね」

 

 

「私にできる事があったらなんでも言ってね」

 

 

よし。ここは教師の私が指揮を取らなきゃ。

 

 

 

「それじゃあ「よし!じゃあ修復開始だ!」……」

 

 

「おお〜」 「ええ!」

 

 

「うう……私先生なのに……」

 

 

私……指揮を取るの向いてないのかな……。

 

 

 

 

 

 




はい!
第5話でした。

だれも怪我せずに回避できましたね。


それでは次回、第6話をお楽しみ!!


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第6話 別れた後

こんにちはこんばんは!

フラっぴーです!

今回は久遠君の話です。

守達と別れて何があったのか

それではどうぞ!


僕は先輩達と別れて、助っ人を頼まれたバイト先へ向かっていた。

 

(今日は事故が多いな……ん?)

 

バイト先へ向かっている時、公園の前で1人の女の子を見つけた。見た感じ迷子みたいだな。

 

「君。どうしたの?」

 

「学校が早く終わったから散歩して帰ろうと思ったんだけど、道がわからなくなっちゃって」

 

やっぱり迷子だったんだ。でもこのまま放っておくわけにはいかないな。ちゃんと家に連れて帰ってやらなきゃ。

 

 

「じゃあ僕が家まで送ってあげるよ。僕は久遠達也、君の名前は?」

 

「若狭瑠璃、みんなからるーちゃんって呼ばれてる」

 

「じゃあるーちゃんって呼ぶね。るーちゃん、僕はこれからバイトがあるからそのあとでも大丈夫かな」

 

「うん、平気」

 

「それじゃあついてきて……あれ、なんだろ?」

 

僕はるーちゃんを連れてバイト先へ向かおうとした時バイト先から電話がきた。あ!もしかして遅いから怒ってるのかな。どうしよう!。

とりあえず電話に出よう。

 

「もしもし「久遠!今どこだ!」え?今は巡りヶ丘公園です。すぐに向かいま「いや、こっちに来るな!お前はどこか安全なところへ逃げろ!」ちょっと待ってください!!どういうことですか!!……切れた……」

 

「達也お兄ちゃん、あれ」

 

「え? !?何だあれ」

 

僕とるーちゃんが見たものはありえない光景だった。人が人を喰ってるのか。このままここにいたら僕らも巻き込まれる!早くどこかに逃げないと!

 

「るーちゃん!急いでここから離れよう!僕の背中に乗って」

 

「う、うん!」

 

逃げるって言ってもどこに行けばいいんだ……。このまま逃げ続けても体力がなくなって終わりだ。

 

 

(どこか避難所を……避難所。そうだ、あそこに行けば)

 

 

「達也お兄ちゃん、どこに向かってるの」

 

「リバーシティ・トロンだよ。あそこは避難所があったはずだからそこに行けば助かるかもしれない」

 

 

そして僕とるーちゃんはリバーシティ・トロンに向かった。

着いた頃には中はもうゾンビ達でいっぱいだった。

 

「るーちゃん。隙を見てエスカレーターまで走るけど、大丈夫」

 

「うん、大丈夫」

 

ゾンビ達は音に反応するみたいだから何かで誘導させれば隙を作れるかな。

 

(何か固いものは無いかな……あった)

 

僕はカバンの中からボールを一球取り出した。

 

(あそこに投げれば…よっ)

 

「ヴアアアァ?」

 

「思った通りだ。るーちゃん、3数えるからゼロになったら行くよ」

 

「う、うん」

 

「よし、3……2……1……0!」

 

ゼロで僕らは走り出した。ゾンビ達はこっちに気づいていないみたいだ。

 

(るーちゃんはちゃんとついてこれてみたいだな……ん?)

 

「?達也お兄ちゃん、どうしたの?

 

「まだ生きてる人を見つけたんだ。今からその人の所へ向かうよ」

 

「もしかしてそれってあそこでゾンビに追われてる人のことじゃ……」

 

「え!?」

 

まずい!?早く助けなくちゃあの人が助からない!!この距離なら遠くは無い。ここからゾンビの頭に向かってボールを投げれば。

 

「くっ!迷ってる暇は無い!一か八かこれにかけるしか無い!!はあ!!」

 

 

そして僕はゾンビの頭に向かってボールを投げた。

 

「頼む!当たってくれー!」

 

「ヴアアアァ!!!」バタッ

 

 

(よかった……当たったみたいだ)

 

 

「達也お兄ちゃん!早くあの人のところに行こう!」

 

「ああ!」

 

僕らは急いで生存者のところへ向かった。その人は驚いたせいか座り込んでいた。

 

「大丈夫ですか!って圭!?」

 

生存者は僕のクラスメイトの祠堂圭だった。圭がいるって事は美紀もいるかもしれない。

 

「達也!?もしかしてこのボールも」

 

「そうだよ。君がここにいるって事は美紀も一緒なのか」

 

「美紀は上の個室にいるよ」

 

「君は何でここに」

 

「私は美紀にひどいことをいって助けを呼びに行ったの……。もう戻っても美紀は許してくれないはずだから、ずっとここを探索していたの」

 

「美紀はそんなことで君を許さない人なのか」

 

「え?」

 

「君達は親友なんだろ。だったら君が謝れば美紀も絶対に許してくれるよ。それでも許してくれなかったら僕も一緒に謝るから」

 

そうだよ……君達は強い絆で結ばれた親友じゃないか。圭と美紀の絆はそう簡単に壊れるはずが無い。

 

「達也……。ありがとう」

 

圭は泣きながら僕に言った。あれ、僕何かしたかな。

 

「あー達也お兄ちゃん、お姉ちゃんを泣かしたー」

 

「え!?これは誤解だよ!」

 

「えっと…達也……。この子は?」

 

「ああ、紹介するよ。巡りヶ丘公園でたまたまあった若狭瑠璃ちゃんだ。学校ではるーちゃんって呼ばれているらしい」

 

「若狭瑠璃です。よろしくお願いします」

 

「私は祠堂圭。よろしくね、るーちゃん」

 

自己紹介も終わったみたいだし早く美紀のところに行くか。

 

「よし。圭。美紀のところに案内してくれ」

 

「うん。こっちだよ」

 

 

僕らは圭の案内で美紀のところに向かった。

美紀……無事でいてくれよ。

 

 

 

 




はい!

久遠君はるーちゃんと圭と行動することになりました。

次回も久遠君の話です。

それでは次回もお楽しみ!


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第7話 合流

こんにちはこんばんは!

フラっぴーです!

少し遅れてしまいました。

それでは本編どうぞ!


美紀side

 

 

圭がいなくなって私はずっと部屋で縮こまっていた。太郎丸はずっと吠えていた。

 

 

「ワンワン!」

 

「静かにして!!」

 

「キャウン!?」

 

「あ……」

 

私はつい太郎丸に当たってしまった。そして私は太郎丸を抱きしめた。

 

「ごめんね……ごめんね太郎丸」

 

太郎丸は抜け出そうとしていた。けど今ここで太郎丸を離したら私は本当に1人になってしまう。そう思ったけど太郎丸は抜け出して外へ行ってしまった。

 

「もう……1人は嫌だよ……。圭………達也………」

 

 

 

 

 

美紀side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

達也side

 

 

 

 

僕らは今、圭に美紀がいるところに連れてってもらっていた。その時犬の鳴き声が聞こえた。

 

「?犬か?」

 

「あ!太郎丸!」

 

え!?知ってる犬なの!!ていうか圭って犬とか飼ってたっけ。

 

 

「わあ可愛いー」

 

「太郎丸。なんでここに?美紀は?」

 

「ワンワン」

 

「ちょっと太郎丸!くすぐったいよ」

 

太郎丸って言う犬は圭の顔を舐めだした。ってこんなことしてる場合じゃない!!

 

「あのー圭。そろそろ案内してくれないかな」

 

「あ、そうだった。るーちゃん、太郎丸をお願い」

 

「わかりました」

 

新たな仲間『太郎丸』を連れて僕らは美紀がいる個室へ向かった。

!?やっぱりここにもいるか。

 

「どうしよう……ゾンビが行った方向に美紀がいるのに」

 

「なんだって!?」

 

まずい。早く行かなきゃ。そして僕はゾンビが行った道へ行ってボールを投げた。ゾンビの体が柔らかいせいか頭が一瞬で吹っ飛んだ。

 

「今のうちに行こう!」

 

「「うん!」」

 

僕らは美紀がいる部屋の前に来た。

 

コンコン

 

「美紀……いる?私だよ……圭だよ」

 

ガチャッ

 

「圭!?……よかった無事で……!?それに……達也……?」

 

「よかった……美紀……無事でいてくれて!?っておわ!?」

 

美紀は僕に抱きついてきた。最初びっくりしたけどなんとか受け止めた。

 

「達也…会いたかった……会いたかったよ……」

 

「僕もだよ、美紀」

 

そう言って僕は美紀を抱きしめた。

 

「あー達也お兄ちゃん、圭お姉ちゃんのお友達を泣かしたー」

 

「ちょ!?るーちゃん!?」

 

「あれ?なんだろう。デジャビュを感じるんだけど」

 

圭……それ僕も思った。ていうかるーちゃん思い切り棒読みだったよね。もしかしてわざとなの!?

 

「達也。この子は?」

 

「ああ。この子は若狭瑠璃。学校のみんなからるーちゃんって呼ばれているらしい」

 

「若狭瑠璃です。呼び方は好きに呼んでください」

 

「私は直樹美紀。美紀でいいよ。よろしくね、るーちゃん」

 

「はい!よろしくお願いします」

 

 

さて、合流したけどここからどうするかな。助けを待つか、生存者を探すか。といっても戦えるのは僕だけだな。僕1人でみんなを守れるかどうかわからない。おとなしく助けを待つしかないか……。

 

「ワン!」

 

「あ!太郎丸!太郎丸ー!」

 

おっ。太郎丸が美紀の方へ走っている。美紀にも懐いているんだな。

 

「ワン」クルッ

 

「あ、あれ?太郎丸?」

 

「ワン!」

 

あれ?今美紀のところへいっていたよね。なのに急に方向転換して圭のところへいってしまっている。美紀がかなり落ち込んでるよ…。太郎丸……何で?

 

「美紀」

 

「………?圭?」

 

「ごめんね。あんなひどいこと言って美紀を置いていって」

 

「ううん。圭は悪くない。圭の考えに賛成しなかった私が悪いの。だから私こそごめんね」

 

「美紀……本当にごめんね……」

 

「私こそ……ごめんね」

 

どうやら仲直りできたみたいだな。でも、本当にこれからどうするか。

 

 

 

 

 




はい!第7話でした!

何とか無事に美紀と合流できたみたいですね。
次回は守sideの話です。

それでは次回をお楽しみ!


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第8話 帰宅

こんにちはこんばんは!
フラっぴーです!

登校が遅れてしまいました。

それでは本編どうぞ!


 

「そういえば、守とめぐねぇはどういう関係なんだ?」

 

「急にどうしたんだ」

 

守と胡桃が中古ゲームショップで雨宿りしてる時胡桃が突然言い出した。

 

「いや、守とめぐねぇはすごく仲がいいから。めぐねぇも普通に守って言ってるし」

 

「学校にいる時は名字で言ってるよ。俺も佐倉先生って言ってるし。まあどんな関係かって言ったら幼馴染かな」

 

「幼馴染!そうだったのか。あ、あと時々めぐねぇの車でくること多いけど家も近いのか?」

 

「近いも何も一緒に住んでるからな」

 

守のその言葉を聞いた胡桃は思わず立ち上がるくらい驚いた。

 

「い!いいい一緒に住んでる!!お前マジで言ってんのか!」

 

「まあ色々あって一緒に住んでんだけどな」

 

「何か理由があるのか?」

 

胡桃に理由があるのかと聞かれ、守は理由を説明した。

 

「俺の両親は今海外にいてな。俺も最初は行く予定だったけど、俺はここに残るって言ってな。そしたら両親が「それだったら慈ちゃんの家に泊めてもらいなさい」って言ってな。それは流石に迷惑になると思ったんだけど、一応聞いたら即答でOKされてな。「守なら大歓迎!」って言ってきたんだぜ。それで一緒に住むことになったんだ」

 

「へえ。なんか凄いな。お前もめぐねぇも」

 

守と胡桃が話し込んでいるうちに雨が上がっていた。

 

「お、止んだみたいだな」

 

「じゃあ近くのスーパーに行ってさっさと帰るか」

 

「おう!」

 

そして守達はバイクに乗り、スーパーへ向かった。雨が降っていたからゾンビ達は室内にいたおかげで楽々とスーパーに着くことができた。

 

「さてと、中にあいつらは……いるよな」

 

「でも見た限り数は少ないぞ」

 

「今日はラッキーが多いな。よし、行くか」

 

「ああ!」

 

守と胡桃は中にいるゾンビ達を倒していった。数が少ないおかげですぐに終わった。

 

「よし、物資を集めるか。缶詰とかを中心に集めるぞ。あとは日用品だ」

 

「わかった」

 

そう言って守達は物資を集め始めた。30分ぐらい経って守は胡桃に帰るぞと言った。そして学校に着いた。

 

「着いたのはいいけど、どうやって中に入るんだ?」

 

「お前は電柱の後ろに隠れておいてくれ。俺がバイクでおびき寄せるからお前は隙を見てゾンビ達を倒していってくれ。幸いにもグラウンドのゾンビ達は少ないからすぐに終わる」

 

「わかった。あんまり無茶すんなよ」

 

「それはこっちのセリフだよ」

 

守は胡桃を下ろして隠れたことを確認してグラウンドに入っていった。そしてゾンビ達を連れて戻ってきた。

 

(これで全員か)

 

「とりゃあ!」ザシュ!

 

ゾンビ達を校門から出した後、胡桃はゾンビ達を殲滅していった。

 

「今日は本当に数が少ないな」

 

「さてと。胡桃。門を閉めるから手伝ってくれ」

 

「はいよ」

 

守と胡桃は中に入り、門を閉めた。

 

「これで外からゾンビが来ることはないだろう。あとは校舎内にいるやつだけだ」

 

「そうだな。よし!早く戻ろうぜ!みんな心配してるからな」

 

「ああ、帰るか」

 

守と胡桃はみんなが待っている学校へ戻っていった。

 

 




今回は短いです。

次回第9話をお楽しみ!


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第9話 ハプニング

お久しぶりです!

こんにちはこんばんは!

フラっぴーです!

色々忙しくて投稿できなくてすいません!!

それでは本編どうぞ!


守side

 

 

俺と胡桃は今、一階の廊下を歩いていた

 

 

「それにしても全然いないな」

 

「ああ、一匹くらいいてもおかしくないのにな」

 

「ま、いっか。いるよりもいない方がいいんだし。早くめぐねぇ達の所に行こうぜ」

 

「ああ」

 

 

守side out

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

めぐねぇside

 

 

 

私達はあの騒動の後、部室で休憩していた。

 

「堀川君達遅いですね」

 

「雨も降っていたからどこかで雨宿りしてから探索しているんじゃない」

 

「ふあああぁ眠たくなってきちゃった」

 

まあさっきまであんなことがあったから疲れるのも無理もないか

 

「じゃあ丈槍さん。部屋に戻って休んできたら」

 

「うん。そうするぅ」

 

そう言って丈槍さんは立ち上がって部屋に行こうとしていたけど足がフラフラしすぎてなんだか心配になってきちゃったな

 

「若狭さん。丈槍さんをお願いしてもいいかな」

 

「あ、はい。ほら由紀ちゃん、ドアはこっちよ」

 

若狭さんのおかげで丈槍さんは部屋までたどり着けそうね

そういえば坂上君はさっきから何をしているんだろう

 

「坂上君、さっきから何して………て何やってるの!?」

 

「見ての通り筋トレですよ」

 

「それはわかってるよ!!なんで逆立ちしながら腕立て伏せやってるの!!」

 

坂上君を見てみれば逆立ちしながら腕立て伏せをやっていた。さっきあんなことがあって疲れているはずなのに。早くやめさせなきゃ!

 

「早くやめなさい!」

 

「やめません。俺はもっと強くならなきゃ、みんなを守れないから」

 

「いいからやめなさい!!」

 

「!?………わかりました」

 

私が強く言ったら坂上君は逆立ち腕立て伏せをやめてくれた

 

 

「!?無茶しすぎたかな。腕がだるい」

 

「あんなことしたからです。ねぇ坂上君、本当にどこも怪我してないんだよね」

 

「大丈夫ですよ。どこも怪我してませんから」

 

坂上君はああ言ってるけどやっぱり心配だな

 

「それでも心配だからちゃんと診るわ。上の服を脱いで」

 

「え!?」

 

……あれ……私今なんて……確か……上の服を脱いでって……………

あわわわわ……私何言ってるの!!別に服を脱がなくても診ることはできるはずなのに!!

 

「わ、わかりました」

 

(佐倉先生に診られるだけでも緊張するのに……)

 

坂上君は服を脱いで体を見せてくれた。私もちゃんと怪我してないか診なきゃ。

 

それにしても凄い体。守と同じだ。やっぱり男の子なんだな。

見たところどこも怪我はないみたいね。

 

 

「はい、もういいよ」

 

「あ、ありがとうございます」

 

あ、そうだ。守達がいつでも入れるように梯子を下ろしに行かなきゃ。

私は立ち上がってドアの前に行こうとした時自分の足に引っかかってしまった。

 

「キャ!?」

 

「佐倉先生!ってうわ!」

 

坂上君は私の手を掴んでくれたけど、私はそのまま坂上君と一緒に倒れてしまった。

 

「イタタタタ……!?」

 

「だ、大丈夫ですか……!?」

 

あわわわわ……この状況ってもしかして私……押し倒されてる!?

どどどどどうしよう……こんなの誰かに見られたら……「ガラララ」

………え?

 

「どういう状況なんだこれ」

 

「めぐねぇが浩太郎に押し倒されてる………かな」

 

ま、守!!どうしようどうしよう!!早く説明しないと!!

 

 

 

めぐねぇside out

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

守side

 

 

俺と胡桃は中をいろいろ見て回ってバリケードの前に来た

 

 

「なんかバリケードが頑丈になってるな」

 

「めぐねぇ達がやってくれたんだろ。ほら早く中に入るぞ。あ、そうだ。あたしが登ってる時絶対に上を見るなよ」

 

「見ねえから早く登れ」

 

ったく…さてと早く登ろう

 

「今日は本当にラッキーな日だったな」

 

「ああ、逆に明日はアンラッキーかもな」

 

「それは勘弁してほしい」 ガタン!!

 

「ん?何の音だ」

 

「部室からだな。行ってみよう」

 

胡桃は俺を放って先に走って行った。とにかく早く行ってみよう

 

「俺が開ける」

 

「わかった」

 

ガラララ

 

!?………え?

 

 

「どういう状況なんだこれ」

 

「めぐねぇが浩太郎に押し倒されてる……かな」

 

まあ見た感じそう見えるけど……

 

 

 

「とりあえず説明してくれ」

 

 

 

 

 

 

3分後………

 

 

 

 

 

何でああなっていたのかをめぐねぇが説明してくれた

なるほど……めぐねぇが倒れそうになってキャプテンが手を掴んだけどそのまま一緒に倒れたのか

 

 

「ほ、本当にそれだけよ!それ以外何もないから!」

 

めぐねぇ必死になりすぎだろ。

 

「わかってるよ」

 

「それよりさっきバリケードの所から帰ってきたけど、道中一匹もゾンビと出会わなかったけど、二人は知らねえか」

 

「そのことについて今から説明するわ」

 

 

 

 

 




はい!

第9話でした

めぐねぇめちゃくちゃ慌てていましたね

次回第10話をお楽しみに!!


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第10話 顧問

こんにちはこんばんは!

フラっぴーです!

もうすぐで夏休みが終わりますね…

それでは本編どうぞ!



 

 

守side

 

 

 

 

俺と胡桃はめぐねぇ達になにがあったのか聞いていた

 

 

「そんなことがあったのか。キャプテンは本当に大丈夫なのか」

 

 

「お前も佐倉先生も心配しすぎだって。俺は大丈夫」

 

 

キャプテンはああ言ってるし、本当に大丈夫そうだな

そういえば若狭と丈槍がいないな

 

 

「めぐねぇ、若狭と丈槍は?」

 

 

「若狭さんは丈槍さんを部屋まで連れて行ったわ」

 

 

「そうか」

 

 

俺はそう言って立ち上がり部屋を出た

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

屋上……

 

 

 

 

俺は屋上から外の様子を見ていた

 

 

「グラウンドにはもういないけどまだどこかにあいつらはいるかもしれないな」

 

 

「確かにな」

 

 

俺は声のする方に振り向いた。

そこにはシャベルを持った胡桃がいた。

 

 

「まだ校舎内や校庭にいるかもしれない。外からはもう来ないけど、まだ安全とは言えないな」

 

 

「ああ」

 

 

校舎内や校庭にいる奴を倒すか外に逃がすの二択か……

 

 

「なあ」

 

 

「ん?」

 

 

「いくつか質問してもいいか」

 

 

「ああ、いいけど」

 

 

「一つ目の質問。守はさ、あいつらを倒すとき何の躊躇もなく倒してるけど、抵抗とかないのか」

 

 

重たい質問が来たな…でも、ちゃんと答えないとな

 

 

「もちろん抵抗はあるよ。でも、倒さなきゃ殺られる。だから俺はあいつらを倒す。胡桃はどうなんだ?」

 

 

「あたしもお前と同じだ。二つ目の質問。守って好きな人とかいるのか?」

 

 

「はあ!?」

 

 

急に質問の重さが変わったな!!

好きな人か……いるのかな

 

 

「わかんねぇ。多分いないと思う。何でそんなこと聞くんだ?」

 

 

「ちょっと気になってな。じゃあ三つ目の質問。御影先生って知ってるか?」

 

 

「!?」

 

 

御影先生……か。野球部の顧問だから知っているが何で急にそんなこと聞くんだ。

 

 

「何でそんなこと聞くんだ。また何かあったのか」

 

 

「今日の朝、守が起きてくる前に由紀が御影先生って人と話していたんだ。もちろん由紀だけ見えているみたいだったけど」

 

 

「めぐねぇの次に親しかった先生だ。俺にとっては顧問だった人だ。

あの人は熱心な先生でな、まあとにかく暑苦しい先生でな。それでも先生が言うことはどこか説得力があってみんな先生について行ったんだ。そしてめぐねぇと同じ生徒思いの先生だったんだ。でもこの事件が始まって先生の行方が分からなくなったんだ」

 

 

「そうだったんだ。生きてるといいな」

 

 

あの人が生きている確率はないかもしれない。けど、生きているって願っておこう

 

 

 

「さて、もう暗くなってきたしそろそろ戻るか」

 

 

「ああ」

 

 

俺たち屋上からみんなのいる部室に向かった。

 

 

 




第10話でした。


今回は凄く短いです。


それでは第11話お楽しみに!


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第11話 戦利品

こんにちはこんばんは!

フラっぴーです!

久しぶりの投稿です!


 

 

「戻ったぞ」

 

 

 

「おお!うまそうな匂い!」

 

 

 

「お帰りなさい。もうご飯出来てるから座って」

 

 

 

「ああそうだ。今日の戦利品を取ってくるよ。先に食べてくれ」

 

 

 

「わかったわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は部屋に戻って、今日取ってきたものを手に取り部室に戻っていた。扉を開けると、みんな少しだが食べ始めていた。

 

 

 

「はい、堀川君。大盛りでよかったかな?」

 

 

 

「ああ、ありがとう」

 

 

 

俺は若狭からご飯の入った茶碗を受け取り、食べ始めた。

 

 

 

「お前ら新婚夫婦か」

 

 

 

「とってもお似合いよ。よかったね守」

 

 

 

「ちょっと待て!!」

 

 

 

「ちちち違いますよ!」

 

 

 

「りーさん。その大きな胸でまーくんを誘惑したのかな〜?」

 

 

 

 

「流石りーさんだな」

 

 

 

 

「してないわよ!」

 

 

 

 

「とにかく!俺と若狭はまだそんな関係じゃないから」

 

 

 

 

「「「「まだ?」」」」

 

 

 

 

あ………しまった。やってしまった。つい口が滑ってまた誤解を招くようなことを言ってしまった。

 

 

 

「あの……堀川君。その……『まだ』っていうのはどういうこと?」

 

 

 

「ええと……。さ、さあ早くご飯を食べて戦利品を見せてやらないとな!あははははは!!」

 

 

 

たぶん誤魔化せてないかもしれないけど、こうするしか逃げ道はないだろうな。

俺達はご飯を食べ終わり、食器の片付けを始めた。洗い物は若狭とめぐねぇがやり、他の俺達は食器を運んだ。運び終えて、俺は物資を整理していた。

 

 

 

「あ、胡桃。お前もリュックを取ってこいよ。まだ部屋にあるんじゃないか」

 

 

 

「あ、そうだった。取ってくるよ」

 

 

 

 

「…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今、堀川君。胡桃のことを名前で呼んでいた。その様子を見ていたけど、胡桃が羨ましいな。なんだろう。なんでこんな気持ちになるんだろう。

 

 

「若狭さん?」

 

 

 

「あ、いえ……大丈夫です」

 

 

 

今は深く考えないでおこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

胡桃がリュックを取りに行って、1分で帰ってきた。二人で整理していると、若狭とめぐねぇも洗い物は終わったみたいだった。

 

 

 

 

「ねえねえ!何を取ってきたの!」

 

 

 

「慌てるなよ。順番にな」

 

 

 

俺はリュックから日用品を取り出した。念のためリュックがいっぱいになるぐらいの数を入れてきた。

 

 

 

「えっと、シャンプーにコンディショナー、ボディソープに救急セット、洗剤に缶詰たくさんか。よくリュックにこれだけのものが入ったな」

 

 

 

「無理矢理押し込んだけどな」

 

 

 

 

「これだけあれば当分は大丈夫ね」

 

 

 

 

「ねえまーくん。ゲームは無いの?」

 

 

 

「由紀。実はあるんだよ!」

 

 

 

「ほんと!」

 

 

 

「これだ!」

 

 

 

胡桃はリュックの中からゲーム機とカセットを取り出した。

 

 

 

「まあ息抜きも必要だからな。全員分あるからみんな使ってくれ」

 

 

 

「サンキュー」

 

 

 

「「ありがとう」」

 

 

 

「わーい!ありがとう!」

 

 

 

「ただし!やるんだったら明日からにするんだ!」

 

 

 

「ちぇー」

 

 

 

「ほら、みんな着替えに行きましょう」

 

 

 

「俺らも行くか」

 

 

 

「ああ」

 

 

 

先に女性陣が着替えに部屋に戻り、俺達は日用品を整理して机の上に置いて、部屋に戻って行った。戻ってる時、キャプテンがいきなり走って女性陣の部屋のドアの前で耳を傾けていた。

 

 

 

「何やってんだ?」

 

 

 

「シ!守も聞いてみろよ」

 

 

 

俺はキャプテンの言う通り、耳を近づけた。中から話し声が聞こえるな。

 

 

 

『わあ!りーさん脱いだらさらに大きく見えるよ!』

 

 

 

『隙あり!』

 

 

 

『きゃあ!?ちょっと胡桃!そんな乱暴に胸を揉まないで!』

 

 

 

『凄く柔らかい。これがあたしにはないものなのか』

 

 

 

『めぐねぇも大きいな!触らせて!』

 

 

 

『由紀ちゃん!?ちょっと、だめぇ……』

 

 

 

ゴフッ。鼻血が出てきた。ここに長居したらダメだ。キャプテンを見ると大量の鼻血を出していた。

 

 

「出しすぎだろ!早く部屋に戻ろう!(小声)」

 

 

 

「お、おう!」

 

 

 

俺達は部屋に戻って着替えて部室に戻った。

 

 

 

「あ、堀川君。着替えはシャワールームに置いといてね。あとみんなはシャワー浴びたけど堀川君はまだよね?浴びてきたら?」

 

 

 

「わかった。じゃあ行ってくるよ。シャワールームは男性用の部屋もあるんだよな」

 

 

 

「ええ」

 

 

 

「じゃあちょっと浴びてくるよ」

 

 

 

俺はさっきまで来ていた服を女性が使うシャワールームに置いて、男性用のシャワールームでシャワーを浴びた。よく見ると、浴槽もあるな。男性用のところにあるから女性用のところにもあるだろうな。シャワールームを出て部屋に戻ると、若狭以外いなかった。

 

 

「みんなもう寝たのか?」

 

 

 

「ええ」

 

 

 

「若狭は寝ないのか」

 

 

 

「家計簿を書き終えたら寝るわ。私にはこれしかやることができないから」

 

 

 

「そんなことねえぞ。お前はみんなを支えてくれてる。美味いご飯を作ってくれたり、いろんな家事をめぐねぇと一緒にしてくれる。誰か一人でも欠ければ俺達は俺達でいられない。だからそんな暗い顔するな」

 

 

 

「ありがとう。やっぱり堀川君は優しいね。あの時から変わらない」

 

 

 

「高一で俺らは出会ったもんな。さて、俺も手伝うから早く終わらせよう」

 

 

 

「わかったわ」

 

 

 

俺と若狭は家計簿を書き終え、部屋まで一緒に戻った。

 

 

 

「また明日。おやすみ」

 

 

 

「おやすみ」

 

 

 

俺は部屋に戻って布団の中に入った。なんだろう。若狭と一緒にいると安心する。めぐねぇとはまた違った暖かさを感じる。俺は若狭のことをどう思っているんだ………。俺は考えるのをやめ、眠った。

 

 

 

 



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第12話 星が煌めく夜の下

こんにちはこんばんは!

フラっぴーです!

ええー今回でヒロインが決まりました!


あと一つ忠告があります。

今回はR-18の少し手前までいくかもしれません。

それでもOKの人はどうぞ!




若狭side

 

 

 

私は堀川君と別れて部屋に入って布団の中に入ったけど何故か眠れなかった。

 

 

 

「堀川君まだ起きてるかな?」

 

 

 

 

私は堀川君とまだ別れてばかりだからまだ起きてると思い、部屋を出て堀川君のところに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

部屋に静かに入ってみると堀川君は少しだけ眠っていた。

せっかくだし少しいたずらしてみようかな。

 

 

 

 

 

若狭side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

守side

 

 

 

 

「ん………」

 

 

 

俺は気持ちよく寝ようとしたときに何故か息ができなくなった。

正確には誰かに鼻を摘まれてた。

当然苦しくなり俺は起き上がった。

横をみると小さく笑っていた若狭がいた。

 

 

 

 

「どうした?」

 

 

 

 

「なかなか眠れなくて……堀川君なら起きてるかなって思って」

 

 

 

 

「思いきり寝ようとしたんだが?」

 

 

 

 

「ちょっとした悪戯心がね、ごめんね」

 

 

 

 

ったく……そんな顔して言ってきたら許してしまうだろ。

可愛いな畜生……。

 

 

 

 

「なら少し話すか?」

 

 

 

 

「お願いするわ」

 

 

 

 

「とりあえずここから出るか」

 

 

 

 

「ええ」

 

 

 

 

俺と若狭は部屋を出て移動した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所を変えて屋上に来て、柵に背を預けて座った。

夜は寒いと思って毛布を持って来ていた。

 

 

 

 

「いざ何か話すって言ってもなかなか話すことが出てこないな」

 

 

 

 

「…………あのね」

 

 

 

 

「ん?」

 

 

 

 

「こんなことってここだけかな?それとも世界中で起きてるのかな?」

 

 

 

 

「…………」

 

 

 

 

「るーちゃんは無事かな?お父さんとお母さんは無事かな?」

 

 

 

 

「若狭………」

 

 

 

 

「私たちはどうなるの?死んじゃうの?嫌よ!死にたくない!まだみんなとやりたいことだってある!!なのに何でこんなことが起きたの!!」

 

 

 

 

「落ち着け!!」

 

 

 

 

「っ!?」

 

 

 

 

俺はパニックになって頭を抱えた若狭を落ち着かせるために若狭の顔を俺の方へ向けさせた。

 

 

 

 

「大丈夫だ。落ち着け。お前は死なないし俺たちも死なない。お前の父さんと母さんとるーちゃんはどうなってるかはわからないけど無事を祈っていよう」

 

 

 

 

「でも!るーちゃんはまだ子供なのよ!あの子1人だと心配よ!」

 

 

 

 

「気持ちはわかる。でもるーちゃんなら大丈夫だ。だってお前の自慢の妹だろ?あの子はお前と同じでしっかり者だ。何とか回避してるはずさ。姉だったら妹を信じてやれよ」

 

 

 

 

「そう……ね……」

 

 

 

 

よっぽど心配なんだろうな。

顔がまだ暗いままだ。

ちょっと場を和ますかって言っても何をすればいいか……普通にしても変わらないと思うし………一気に若狭の気分が変わるようなことをしないと。

………かなり恥ずかしいがこれなら大丈夫だろ。

 

 

 

「なあ若狭」

 

 

 

 

「……何?」

 

 

 

 

「あのさ……ちょっと若狭のおっぱいを触らせてくれ」

 

 

 

 

「へ?」

 

 

 

 

ああああああ!!!

何で言ったんだ俺!!

こんなこと言ったら引かれるのわかってたはずなのにバカか俺!!

 

 

 

 

『な!何言ってるのよ!!堀川君のエッチ!!』

 

 

 

って言われるだろ!!

ああああもうどうすればいいんだ!!!

 

 

 

 

「いいいいい今のは冗談だ!!嘘だ!!本気にしなくていいからな!!あとすぐに忘れてくれ!!」

 

 

 

 

「堀川君」

 

 

 

むにゅ

 

 

 

 

「へ?」

 

 

 

 

若狭は俺の右手を取って自分の胸に当てた。

 

 

 

 

「触りたかったらいいわよ」

 

 

 

 

「いやいやいやダメだろ!!」

 

 

 

 

「好きな人になら触られてもいいの。私ね、やっと気付いたの。私は堀川君のことが好きなの。だからいいの」

 

 

 

 

「え……?」

 

 

 

 

「今日堀川君が胡桃のことを下の名前で呼んでたからちょっとヤキモチを妬いたり、堀川君と一緒にいると心が落ち着いたりしたときに気付いたの。私はあの日から貴方のことが好きだったんだって。それで堀川君は私のことをどう思ってるの?」

 

 

 

 

「俺も………同じだ。俺もお前のことが……好きだったのかも……しれない」

 

 

 

 

そうだ。

俺は気付いてないふりをしていたのかもしれない。

でも実際は気付いていたんだ。

 

 

 

 

「まだこんな事件が起きてる最中だけど……よろしくね」

 

 

 

 

「ああ…」

 

 

 

 

そして若狭はゆっくり目を瞑った。

多分これはこういうことだろう。

俺は若狭の顔に自分の顔を近づけて唇を重ねた。

ただのキスではなかった。

多分これは若狭からしているのだろうな。

若狭は俺の舌に自分の舌を絡めてきた。

 

 

 

 

「ふぅ……ふぁ……」

 

 

 

 

そのせいか若狭は色っぽい声を上げていた。

しばらくして唇を離した。

俺は視線を下に向けると、まだ俺の手は若狭の胸を揉んでいた。

 

 

 

 

「あ!ごめん!忘れてた……」

 

 

 

 

「いいの。ねえ……あそこに使われてない倉庫があるの知ってる?」

 

 

 

 

若狭が指差したところは屋上で使われてない倉庫だった。

あそこってまあまあ広いけど小さい用具入れで充分物が入ったから使われてなかった倉庫だよな。

 

 

 

 

「知ってるけどそれがどうかしたのか?」

 

 

 

 

「ちょっときて」

 

 

 

 

俺は若狭に手を引かれて倉庫の中に入った。

何も入ってないからかなり広く感じる。

するといきなり若狭が俺を押し倒してきた。

 

 

 

 

「うおっ!?ど、どうした?」

 

 

 

 

「ねえ、やっぱりまだ怖いの。だから私を貴方で満たして欲しいの」

 

 

 

 

 

そう言って若狭は制服を脱ぎ出して下着のみになった。

 

 

 

 

 

「はあ……お前結構エロいな」

 

 

 

 

「胸を触らせてって言った人に言われたくないわ」

 

 

 

 

「それはもう忘れてくれ………」

 

 

 

 

俺は若狭を抱きしめて一つになった。

 

 

 

 




メイン主人公のヒロインはりーさんに決まりました!

次回は守とりーさんの過去の話です!


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