赤龍帝は関西人!?(更新休止) (さむでい)
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1話

どうもはじめまして!ふじそーと申します。

なにぶん処女作ですので、至らない点もあるかと思いますが
よろしくお願いします!

今回はプロローグということで短いです......


やぁ!みんな!僕の名前は温水◯一!ちょっと頭部の装甲が薄い50代さ!

冗談やで?

俺は江夏大和(えなつやまと)。ちょっとばかし戦闘力が高いけど、どこにでもいる高校生です。

え?戦闘力?まぁフ◯ーザ様なら小指のデコピンで消し飛ばせるくらいやね!

ってこれ誰に自己紹介してんのやろ......

 

キーンコーンカーンコーン

 

お?授業終わったな。よし、昼休みや。

 

「腹減ったーー!!いや〜やっと昼飯や〜。ホンマ授業長過ぎるわ、午後から短縮授業ならんかな?退屈しすぎて、内心で自己紹介してもたやんけ」

「江夏君、そんなことしてたの?」

「ん?いや、だっておもんないんやもん......」

 

今、俺に話かけてきたんは隣の席の関さん。なんか無口で授業中にいろいろする親戚がおるらしい。おっとこの話はヤバいな。もう出てこんと思うけどな。

そんなことより、昼飯や!昼飯!

 

「こちとら、これが楽しみで学校に毎日来とるようなもんやからな〜

いざ!オープン・ザ・ベントウ!!」

 

大げさに持参した弁当箱を開ける。

 

「......なん......やて?」

 

ちょっと待ってくれ。

え?ホンマに?マジで?

 

何回も弁当箱をカパカパする俺。

 

「なんで......なんで......

 

 

 

 

 

なんで弁当の中身が逆日の丸やねーーーん!!!

ふざけんなーーーー!!!」

 

あの()()()......

帰ったら覚えとけよ......

今日の昼飯どないしよ......泣

こんなぎょうさん梅干し食ったら、塩分過多で高血圧一直線やないか!

 

「何をそんなに騒いでいるのかしら?」

「あぁん?こちとら今日の昼飯どないするか考えとんねん。邪魔すn、あぁ、お嬢かいな。

これ見たら騒いでる理由もわかるやろ?」

 

俺がお嬢と呼ぶこの人は、リアス・グレモリー。

駒王学園で知らんやつはおらんほどの有名人である。

なんか、肥大お姉様のひとりらしい。あ、ちゃうわ。二大お姉様やった。

まぁ、身体の一部は非常に肥大しとるけどな!ちなみに同じクラス。

それより、見ろ!この悲惨な状況を!目に焼き付けんしゃい!

 

「あなたが騒いでいるのは、常時な気もするけど......あら?キレイなお弁当ね?」

「アホか。キレイかもせんけど、こんな弁当唾液しか出てこんわ!唾液で腹は膨れへんねん!!」

 

さすがの俺も唾液では、空腹を満たすことはでけへんよ......

ホンマにあの雌猫許すまじ。

 

「今から私と朱乃も昼食にするのだけど、よかったら分けてあげましょうか?」

「え?ええの?マジで?嘘やったら何かするで!?」

「何かって......別にいいわよ。いつも多いくらいだから」

「お嬢、ありがとう!」

 

神や、神がおる。

こんなん拝まずにはいられん!ナンマンダブナンマンダブ......

あ、ちなみに朱乃ってのは姫島朱乃。

二大お姉様のもうひとりである。

 

「ちょっと!何拝んでるのよ!痛っ!いたたた!

やめて!やめてちょうだい!」

 

なんで痛がっとんねんこいつ?

まぁ、痛がるのは当たり前か。

なんせ悪魔やもんな。

 

(ヤマト、お前は鬼畜なことをするな。悪魔だとわかっていながら拝むとはな)

(お?なんや起きとったんかい。赤蜥蜴。別に俺は感謝の意を示しただけや)

(俺のことを赤蜥蜴と呼ぶのはやめてくれと前から言っているだろう!)

(はいはい、ごめんくさい。ドライグさん)

(謝る気無いだろう......もういい)

 

ホンマ赤蜥蜴は小五月蝿いわ。

あ、赤蜥蜴ってのは通称ドライグってので、なんか二天龍とかいうすごいドラゴンのことな?

 

(なんか説明がざっくりすぎる気もするが......)

 

まだ何か言うとるけどほっとこう。

 

「お嬢どないしたん?二日目?」

「あ、あなたねぇ......それ軽くセクハラよ?もういいわ、行きましょう。」

「え?行くてどこに?」

「私たちの部室よ。旧校舎にあるの」

「あぁ、オカルトなんちゃらいうやつか。なんでもええわ、飯が食えるなら!」

「......研究部よ。朱乃は先に行っているでしょうし、急ぎましょう」

「おっしゃ!ICOCA!ちゃうわ、行こか」

 

こっちでもICOCAて使えんのかな?

まぁ電車乗らんしええか。

 

 

まぁ、こんな感じで毎日を楽しく過ごしております。

今年は何かおもろいこと起きひんかな〜。




いや〜、小説って書くの難しいですね.....

頑張って書いて行きたいと思います。
何かありましたら、感想も書いてやってください。
感想いただけたら、この作者踊ります。


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2話

眼鏡のなんか目頭らへんのとこに当たる部分が片方取れたふじそーです。

がんばって2話も書いてこー。
大和爆発しろ回


「打球がライトスタンドを〜ってか」

 

ただいまお嬢と並んで、部室へ向かっております大和です。

 

「いきなり歌いだしてどうしたの?」

「なんやお嬢、知らんの?阪神の応援歌や。金◯のやけどな」

 

アニキ、監督頑張ってほしいよな〜

 

「あぁ、野球のチームの応援歌なのね」

「せや、お嬢は野球観見いひんの?おもろいで?」

「あまりテレビは見ないわね。見てもニュースくらいかしら」

「それはアカン!人生損しとる!阪神戦は見んと!」

 

あと、よし◯と新喜劇。

あれは、神や。おんなじネタを繰り返しても毎回笑ってまうわ。

 

「そうね、あなたがそこまで勧めるのなら見てみようかしら」

 

ふっ、またひとり阪神ファンを増やしてしまった......

っと、そんなことやってたらオカルトなんちゃらの部室着いたな。

 

「お嬢、俺に先入らしてくれるか?」

「ええ、かまわないけど......どうしたの?」

「ええからええから」

 

ここは、あのネタでいくか。

 

「おじゃまします〜」

 

語尾を上げるのがポイントや。

 

「あら、江夏さん。何か御用ですか?部長ならまだ来ておりませんけど?」

「あ、いや、何でもないです。失礼しました」

 

なんでや、そこは「邪魔するなら帰って〜」やろ!

アカン......まだまだよし◯とネタが浸透しとらへん......

 

「はぁ、何をやっているのよ......」

「ちゃうねん、お嬢。姫島がな」

「いいから、入るわよ」

「あ、ちょ、聞いてくれてもええやんか......」

 

世知辛いわ〜。

まぁええわ。腹減ったし。

 

「あら、部長。今さっき江夏さんがきましたけど...って一緒だったんですの?」

「ええ、ヤマトのお弁当が悲惨だったから私の昼食を分けてあげるのよ。一緒でもいいかしら?」

「あらあら、それは大変ですわね。もちろんかまいませんわ」

「ありがとう、朱乃。ヤマト、準備をするから座って待っていてくれる?」

「はいよ〜」

 

よっこらしょ。うお、ふかふかやんこのソファ。

あぁ〜、ウチも買おかな。

 

「お待たせしましたわ。どうぞ粗茶ですが」

「あ、おおきに。......うまっ、何これ?うまっ!」

 

こんなに美味いお茶はじめて飲んだな。

ウチの居候もなかなか美味いけど、これは次元がちゃう......

嫁に来てくれんかな......」

 

「あらあら、嬉しいですわ。でも、そこのこわ〜い人が見ているので声に出さない方がいいですわよ?」

「ち、ちょっと朱乃!?私は部室でイチャイチャされるのが嫌なだけで......」

「え?声に出てた?恥ずかしいやん」

「そういうことは、もっと恥ずかしそうに言いなさいよ......こっちの気も知らないで」

 

え?ソファにふんぞりかえってますけど、なにか?

こっちの気てなんや?あぁ、お嬢にフラグ立ってんの?あれ?なんで?

ま、ええか。

 

「そんなことより、はよ飯食おうや」

「まったく、わかったわよ。サンドイッチだけどかまわないわよね?」

「かめへんかめへん。いただきまーす」

 

おお、なかなか美味いな。

 

「江夏さん江夏さん」

「ん?何?」

「あ〜ん、ですわ」

「お、ありがと。あ〜、んぐ」

 

まさか姫島にあ〜んをされる日が来るとは......

やっぱ美人に食わせてもらう飯は格別やな!

 

「ちょっと朱乃!?何をやっているのよ!」

「あらあら、いいじゃありませんか。私だって江夏さんと仲良くしたいですわ」

「あ、大和でええよ〜」

「あら、それなら私のことも朱乃って呼んでくださいますか?」

「おk、朱乃」

 

これが関西人のコミュニケーション能力の高さである。

※すべての関西人がコミュニケーション能力が高いわけではありません。

 

「朱乃だけずるいわ!ヤマト!私のもお食べなさい!」

「はいよ、あ〜」

「あ、あ〜ん......」

 

なんか今日はすごいな。

二大お姉様2人からあ〜んされるとは......

 

「おおきに、お嬢」

「べ、別にかまわないわ。朱乃がして部長である私がしないのもおかしいからしただけよ」

 

いや、その理屈はおかしい。

でも、いらんことは言わん方がええな。黙っとこ。

 

「あらあら、素直じゃありませんわね」

「朱乃!」

「怒られてしまいましたわ。大和さんは大人しい女性の方が好みですの?」

「朱乃?それはどういう意味かしら?」

「うふふ、何でもありませんわ」

 

なんか揉めてる......

こういうのは、男が介入するとややこしくなるのが常やな。

 

キーンコーンカーンコーン

 

お、ちょうど予鈴もなったし教室戻るか。

 

「ごちそうさん、おおきに助かったわ」

「ええ、困ったときはお互い様よ」

「せやな、でも何かお返しせんといかんなぁ」

「いいわよ、そんなの」

 

そうはいかん。

やっぱり人としてそういうとこはキッチリしとかんと。

ん〜......せや!

 

「これ、つまらんモンですけど」

「あら、何かしら?」

「逆日の丸弁当です!」

「いらないわよ!!」

 

あらら返却されてもた......

まぁ、俺が逆の立場なら校庭に穴掘って埋めたるくらいキレるけどな。

 

「冗談やんか。まぁ困ったことあったら何でも言うて。力になるさかい」

「そう、その時は遠慮なく助けてもらうわ」

「おう、朱乃もな」

「え?私もですの?」

「当たり前や。美味いお茶もごちそうになったしな!」

「あらあら、ありがとうございますわ。」

 

うむ、これが男の解決法や!

男子諸君、覚えておくように。

 

「よっしゃ、ほな教室戻ろか」

「「ええ」」

 

午後の授業は睡眠学習に振替になりましたとさ、まる。

 




なんか中身が薄いような気もするけど......

とりあえず2話目更新。
次は、居候が誰かわかります。

イ、イッタイダレナンダー


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3話

一気にいくぜー
今日はやることがないので三話目も投稿しちゃいます。
毎日こうだったらいいのに......

居候発覚


午後の授業も終わり、生徒達が帰り支度を始める。

部活がある生徒は、そちらに向かうのだろう。

そんな中、我らが主人公はというと。

 

 

 

 

 

「江夏君、またね」

「おう、関さん。また明日〜」

 

関さん二度と出てこん思ってたけど、出てきたな......

さて、帰ろ帰ろ。

 

「あら、ヤマト。帰るの?」

「せやで、今日は買いもんしてかなアカンねん。お嬢は部活か?」

「へ〜、ヤマトも買い物とかするのね」

「ほら、買いもんくらいするで。そやないと、飯食わせてもらえへんしな」

「あら?あなた一人暮らしじゃなかった?」

「あぁ、半年ほど前から居候がひとり増えてな。今は二人暮らしやねん」

「そうだったの。......ちなみに、その居候って女性かしら?」

「おう、女やな。それがどうかしたん?」

「へ、へ〜。そうなの」

 

なんやお嬢が挙動不審やな......

やっぱフラグか?フラグが立ってんのか?

 

「まぁ、帰り遅なると五月蝿いから、もう帰るわ」

「え、えぇ。また明日」

「う〜い」

 

さてと、パッと買いもん済まして帰るかね。

 

 

———買い物中———

 

 

「なかなかええネギが手に入ったで......俺の買いもんスキルも上達したもんや。ただいま〜っと」

「......おかえりにゃー...」

 

リビングの方からえらく間延びした居候の声がする。

また、あいつ寝とったな。

基本的に猫やし、しゃあないんかな......

しかし、これはまたエロい格好を......ゴクリンコ

けっして顔には出さない、それが大和クオリティ。

 

この居候、黒歌いうんやけど、半年ほど前に何か悪魔に囲まれとったから助けた。

ほんなら、SS級はぐれ悪魔やってんけど、そうなった理由聞いたら理不尽やったし知り合いの魔王さんに力づく(たのん)で、はぐれを取り消してもろた。

ほな、懐かれた。以上。

 

「おう、()()。また寝てたん?ほい、買いもんしてきたで」

「ふぁ〜...ありがとにゃ。ってネギ入ってるのにゃ!猫だからネギはダメだって言ってたにゃ!」

「え〜。みそ汁とかに入れたいやん、ネギ。ってか、お前猫やのうて猫魈やろ?アカンの?」

 

妖怪やのにネギ食えんとか、貧弱すぎん?

 

「まぁ、普通の猫とは違って食べるのは問題ないないにゃ。でも、嫌いなのにゃ!」

「好き嫌いはアカン。将来、子どもできた時格好悪いで」

「え?え?こ、子ども?ちょっと気が早すぎるにゃ///もうしばらく二人がいいというか、なんというか......」

「何言うてんねん。例えばの話や。まぁ、俺もしばらくはお前と二人がええわ」

「も、もう、何言ってるにゃ!///」

 

なにこの可愛い生き物。

襲えいうとんのか?格好もそやし......

いや、我慢や、夜まで我慢や大和......!!!

 

「どうしたのにゃ?」

「いや、どうもないで。飯つくってくれん?」

 

あ、飯で思い出した......

 

「なぁ黒歌?」

「何にゃ?」

「弁当のことなんやけど......」

「っ......」

 

あ、そっぽ向きよった。

 

「なぁって」

「つーん」

「え?何?俺が悪いん?」

「悪いにゃ」

 

えぇ〜...俺なんかした?

昨日...昨日......あ。

 

「昨日の晩、激しくしすぎて黒歌がお漏r」

「にゃーーー!にゃーーー!!違うにゃ!それじゃないにゃ!」

 

おっと違ったか。

まぁ、あれは黒歌も喜んでたもんな......

え?ほな何やろ?

う〜〜ん......

 

「......プリン」

 

あ。

 

「冷蔵庫、一番上の棚」

 

あ。

 

「......楽しみにしてたのに。一個1000円もする翠屋の限定プリン......」

 

あぁ〜。

A・RE・KA!

 

「ちゃうねん黒歌。あれには理由があんねん。そう、あれは昨日の晩のことやった......」

 

ホワンホワンホワ〜〜ン

 

 

 

———昨晩———

 

 

「ふぃ〜、気持ちよかった〜。風呂はええなぁ〜。牛乳、牛乳っと......ん?牛乳がないやと...!?」

 

くそぅ。黒歌め俺の牛乳にとどめをさしやがったな。

買い置きもあらへんし......

どないしよ......

何かないかな?

 

ん?

 

「一番上の棚に隠すようにして、プリンが。しかもこれは、一個1000円もする翠屋の限定プリン!

黒歌のやつ、隠しとったんか...」

 

べつに隠さんでも言うてくれたら食べへんのに。ペリッ

信用して欲しいもんやで、ホンマに。モグモグ

こんなにも愛してんのに!カラカラ...ぽい

 

「はぁ〜、明日牛乳買わなな。寝よ」

 

 

———回想終了———

 

 

「と、いうことがあったんや。許せ」

「ふざけんにゃーーー!」

「おおう、なんやなんや」

「確実に私が隠してるの知ってて食べるてるにゃ!悪意しか感じられないにゃ!」

「せやから謝ってるやん、ごめんちゃい♡」

「謝る気ないのにゃ!せーいをを見せるにゃ!せーいを」

「誠意?わかった。ほな、今日は目一杯可愛がったるから」

「え?///ホント?///って、そんなんじゃごまかされないのにゃ!」

 

いや、一回それで流されそうになってたやん......

 

「キレちまったにゃ...こうなったら、力づくでわからせるしかないにゃ......」

「えぇ〜、面倒臭い...どうせ俺勝つやん」

「そ、そんなのわからないにゃ!今の私は怒りに燃える戦士にゃ!金髪になりそうなくらい怒っているのにゃ!」

 

どこの超野菜人やねん......

そこまで言うんやったら、付き合ったるか。

 

「しゃーないな。ほな、地下行こか」

「ふん!今に見てるにゃ。今日が江夏家の下克上にゃ!」

 

 

———少年妖女、移動中———

 

 

我が家の地下には、いつでも身体を動かせるように訓練スペースがある。

ちなみに、かなり広いとだけ言っておこう。

 

「さぁ、いつでも来るにゃ!かかってこいにゃー!」

 

うわー、すごいやる気やん......

どうしよかな......

 

(ヤマト、俺を使うのか?)

(ドライグか。いや、使わんとく。別にどうもないし)

(そうか、たまには使ってくれよ)

(おう、また今度はぐれ悪魔と会うたら使たるわ)

 

「ほな、いくで〜」

「............」

 

 

 

 

 

 

「ほな、いくで〜」

「............」

 

気の抜けた大和と違い、黒歌は集中して構えを取っている。それほどまでに、二人の力の差は大きい。

今まで、何度も手合わせとして戦闘を行ってきたが一度も黒歌は勝利したことがない。それどころか、本気の大和を見たことがない。

 

黒歌が集中して大和の出方を伺っていると、大和は黒歌の視界から消えた。

 

「......っ!?...ど、どこに?」

「後ろやで〜」

 

大和は一瞬で黒歌の背後に回り込むと、ギュッと黒歌を抱きしめた。

ちなみに、この時大和は素の身体能力で動いている。

 

「にゃっ!?くっ、離すにゃ!」

「え〜嫌や〜。気持ちええもん」

 

そう言いながら、黒歌の猫耳に口を近づける。

 

「あむあむ」

「ひゃあぁぁ〜」

「あむあむ」

「や、やめるにゃ...ちょ、あ...にゃ〜ん!」

 

ヘタリとその場にしゃがみこんでしまう黒歌。

そう、黒歌は猫耳が弱点なのである。性感帯とも言う。

なんともあっけない決着である。というよりゲスい、さすが大和、ゲスい。

ともあれ、勝負は勝負なので今回も江夏家の下克上は達成されずにおわってしまった。

 

 

 

やっぱ黒歌は、耳攻めたらすぐ勝てるな。

俺も楽しいし、一石二鳥っちゅうやつやな!え?違う?

 

「はぁ〜...負けちゃったにゃん」

「はっはっは!精進せい」

「う〜〜〜〜」

「そんな拗ねんでも、明日休みやし翠屋連れて行ったるから」

 

しょうがない奴やで、ホンマ。

俺が悪いんやけどな。はっはっは。

 

「ホントにゃ?」

「おう、いくらでも奢ったる」

「じゃあ、許すにゃ」

 

なんとチョr......

チョロい奴やな。

 

「よし、晩飯食おか」

「にゃ。すぐ用意するにゃ」

 

ん?上に行こうとしたら後ろからつかまれた。

 

「どないしたん?」

「あ、あの、夜可愛がってくれるのは無しじゃないよにゃ?」

 

上目遣いの黒歌......very cute......

 

「黒歌ーーーー!」

「え?ちょ、にゃ〜ん!」

 

 

 

このあとめちゃくちゃ運動した。

晩飯を食いそびれたのは言うまでもない......




うーん。
基本的に大和視点で進めてるけど、三人称で進めて、たまに個人視点を入れた方が読み易いかな?

ちょっと迷ってるので、書き方が不安定になるかもですけどご了承ください。
では、また次話。


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4話

連日投稿しちゃうぜ☆
できるだけ短いスパンで更新していきたいなぁ......

前書きに大和の簡単なプロフィールというか、容姿がどんな感じか載せとこうと思います。

——————
江夏 大和(えなつ やまと)

年齢:18歳
身長:180cm
体重:75kg
両親ともに、中学生のとき事故で他界。
現在は、黒歌と二人暮らしである。

関西弁つながりで、黒髪の市◯ギン(ブ◯ーチ)をイメージしてもらえたらと思います。

今回から地の文というか、描写をもう少し詳しく書こうと思います。



「あぁ〜、また1週間かぁ......めんどくさ」

 

休日てなんでこんなに過ぎるんが早いんやろな......にしても、黒歌の機嫌も直ったし今日からはちゃんとした飯が食えるしよかったわ。

なんて、くだらんことを考えてたら後ろから声をかけられた。

 

「ヤマト、おはよう。何をそんなに怠そうに歩いているの?」

「お嬢、おはようさん。そらこれから1週間学校行かなアカンと思うと憂鬱でな......」

 

声をかけてきたのは、お嬢こと学園のお姉様リアス・グレモリーやった。

朝やのになんでこいつ悪魔の癖してなんで俺よりスッキリしとんねん......。おかしないか?

 

「あら、そんなことでは健康的な生活はおくれないわよ?まぁいいわ。ちょうどいいから一緒に行きましょ」

「え〜、俺みたいな健康優良児なかなおらんで?」

 

ぶつぶつと言いながらも、お嬢と一緒に歩いて学校に向かう。

学校に近づくにつれて、登校中の駒王学園の生徒も増えてきた。

 

「リアスお姉様、おはようございます!」

「おはようございます、お姉様」

 

他の女子生徒がお嬢に挨拶をする。知らん顔やし、後輩なんやろうな。なんで隣の俺には挨拶してこうへんねん......。しかも、こいつお姉様の横を歩くなんて失礼みたいな顔しよってからに......。

 

「えぇ、おはよう」

 

お嬢は慣れてんのか、サラッと挨拶を返す。すると女子生徒は嬉しそうにして小走りで校舎へと入っていった。

 

「朝も早うからお嬢も大変やな。お姉様て...。別に血もつながってないのにアホちゃう?」

「まぁ私を慕ってくれているのだから、そう言わないでちょうだい」

 

お嬢は苦笑いしながらも後輩をフォローする。できた先輩やで、ホンマ。さすがお姉様て言われるだけはあるな。俺なんか挨拶してくる後輩少ないもん。変態とか変態とか変態とか......。自分で言うてて悲しくなってきた......。そんなこと言うてたら、俺にも挨拶をしてくる奴がきた。

 

「先輩!おはようございまーす」

 

噂をすればなんとやら、変態が来た。

 

「おう、イッセー。おはようさん」

「先輩!朝から女子と登校とか羨ましすぎr...って、リアス・グレモリー先輩!?ええ!?先輩!どういうことですか!?......まさか、付き合ってたりするんですか!?」

 

朝から喧しいのう、こいつは......。

この喧しいのは、兵藤一誠。お嬢とは違う意味で学園の有名人である。こいつは、一般社会ならおそらくすでにパクられていてもおかしくない。それくらい、猥褻行為の常習犯やねん。

 

「ちょっと先輩!聞いてるんですか!?」

「喧しいわ、アホ。お嬢とは、さっきたまたま会うただけや。付き合ってもない。」

「そうだったんですか......。」

「楽しい後輩君ね?ヤマト?」

 

さっきから空気やったお嬢が入ってきた。

 

「楽しいだけならええんやけどな......。こいつの場合、変態という一番邪魔なモンがくっついとるから面倒やねん」

「あら、後輩にそんなこと言っちゃダメよ?兵藤君だったかしら?リアス・グレモリーよ、よろしくね?」

「はははは、はい!2年の兵藤一誠と、も、申します!!グレモリー先輩のことは、存じ上げております!!」

 

顔を真っ赤にする、イッセー。この変態、こういう時は純情である。変態と純情のハイブリッドとか誰特やねん......。

 

「ふふっ、ありがとう。ヤマトとこれからも仲良くしてあげてね?」

「は、はい!もちろんです!」

「なんでお前に仲良くしてもらわなアカンねん......」

 

そんなこんなしてると、校舎に前まで来た。

 

「じゃあ兵藤君、私たちはこっちだから」

「またなイッセー」

「はい!失礼します!」

 

ここで学年の違うイッセーとは別れる。なんか、朝から余計な体力使ってもた気がする......。

 

「じゃあ私たちも教室へ向かいましょうか」

「せやな」

 

 

 

 

授業も終わって帰るために、下駄箱へ向かって歩いてたら前からキラキラオーラをまとった男子生徒が歩いてきた。こいつも知り合いの後輩である。

 

「江夏先輩こんにちは、今帰りですか?」

「おう、キーボー。もう帰るで、疲れたし。お前は部活か?」

「はい、今から旧校舎へ向かうところです。ところで江夏先輩、今度はいつ手合わせしてくれますか?」

 

この後輩は、木場祐斗。学園のイケメンNo.1の男や。こいつはことあるごとに手合わせを願ってくるのである。非常に面倒くさい......。一度、剣道部に見学しにいったとき手合わせして勝ってもうたねん。それから、何回も再戦を挑んでくるから基本的には、避けてる後輩や。

 

「あぁ〜、また今度な、時間空いてる時空相手したるから」

「えぇ、江夏先輩のご都合のよろしい時でけっこうですよ」

「ほな、またな」

「では、失礼します」

 

そう言って木場は旧校舎へと歩いていった。

俺も早う帰ろうっと。

 

 




今回は以前から知り合いの後輩二人を出しました。
そのための話だったので短めです。

次ぎから、そろそろ原作に入るかな?


関係ないけどfate/go、スカサハが出ない!!泣
☆3ばっかり......。でも課金したら負けな気がする......


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5話

お気に入り登録が徐々に増えてきました。
ありがとうございます!!今後も頑張っていきたいと思います。

先日テレビのCMで蚊取り付き空気洗浄機なんて物のを見ました。
いろんな物があるんですね......ビックリしましたwww

さて、この話から原作突入になります。
では、拙い文ですがよろしくお願いします。

※7/6誤字訂正


いつものように学校へ行くと、イッセーが興奮気味に話しかけてきた。

 

「あ、先輩!ちょっと聞いてください!」

「何やねん。朝から騒々しい」

 

急にどないしてん。何かええことでもあったんか?でも、こいつにとってええこと言うたらなんかろくでもないことな気いするけど......。どうせ女子のパンツ見えたとかそんなんちゃうんか。

 

「ふふふ、聞いて驚かないでくださいよ?」

「どうせ女子のパンツ見えたとかそんなんやろ?しょーもないことやったらしばき回すぞ?」

「えぇ!?ちょっとひどくないですか!?俺だってちゃんとしたことも話しますよ!」

 

少し離れたところにいる女子が、パンツの——を聞いてたみたいでイッセーに軽蔑の視線を送ってる。それに気づいたイッセーは、誤解されたじゃないですかと文句を言ってくるが、ほんなもん知ったこっちゃあらへん。普段の行いが悪いせいや。

 

「で?話してなんやねん?はよ言わんかい」

「先輩が話をずらしたんじゃないですか......。まぁいいです。実はですね......。なんと!彼女ができました!」

 

ん?こいつ今なんて言うた?カノジョ?彼女?

普段から呼吸をするように変態行為をするこいつに彼女?んなアホなwww

 

「おう、よかったな」

「先輩は信じてくれるんですね!?同級生の友達は信じてくれなくて......」

「え?だから、そういう夢を見たんやろ?夢やったとしてもよかったやんけ、彼女できて」

 

ホンマ、夢の話ごときでそない興奮せんでもええのに......。まぁ普段から女子にあんだけ毛嫌いされてたら夢でも興奮してまうか。

 

「違いますよ!本当に、現実で彼女ができたんですって!しかも告白までされたんですから!」

「告白ぅ?ホンマに言うてんの?証拠見してみい」

「わかりましたよ!放課後一緒に帰る約束してるんで、そのとき先輩にも紹介しますよ!連絡するんで、先に帰らないでくださいよ!?」

 

そう言ってイッセーは走り去っていった。

ん〜、あんなにムキになるってことはホンマなんやろか......。考えてもしゃーないし放課後まで待つか......。それで全てがわかるしな。

 

 

 

 

 

———放課後———

 

「お、イッセーからメールや。え〜と...、今校門にいるんか。まぁホンマならおめでとうくらい言うたるか。」

「あら、ヤマトどうしたの?」

 

校門へ向かおうとしたらお嬢がこっちに来た。

 

「お嬢か、実はカクカクシカジカでな......」

 

ざっくりお嬢に説明したら、お嬢も驚きを隠せんようで目を大きく見開いてた。

 

「たしかにあの子に恋人ができたことは驚きだけど、喜ばしいことじゃない」

「まぁな。紹介してくれる言うとるから、今から会いに行くけどお嬢も来るか?」

「いえ、私は遠慮しておくわ。あまり付き合いのない私が行っても話がややこしくなるだけでしょうし」

「そうか?まぁお嬢がそう言うならええけど」

「だから、またどんな女の子だったか聞かせてちょうだいね?」

 

そう言うと、お嬢は器用にウィンクをして帰っていった......。

ああいう仕草が人気がでる理由なんやろな〜。......俺もしてみよかな......おぇ、やめとこ。

さてと、待たすんも悪いしさっさと校門に向かうとするか。

 

 

 

 

 

 

「先輩!こっちです!」

 

イッセーが校門を出たところで手を振ってる。そない手振らんでもわかるて......。

近づいて行くと、イッセーの横に見慣れない制服を着た女の子が立ってるんが見えたきた。

 

「おう、その子が例の彼女か?」

「はい、紹介します。俺の初めての彼女の天野夕麻ちゃんです!」

「どうも、イッセー君とお付き合いさせてもらってる天野夕麻です」

 

ふ〜ん。こらまたややこしい女に目え付けられたなイッセーは......。にしても、お嬢(あくま)が管理しとるこの街に堕天使がなんの用なんや?()()()()()()の指示か...?いや、あのおっさんはそういうことするタイプやないな.......。あいつは自分からちょっかいかけに来るタイプや。

 

(ヤマト)

(お?なんやドライグ)

(おそらく、この堕天使はこの少年の持つ神器が目当てで近づいているのだろう)

(あぁ〜、やっぱりか......。イッセーに何かわからんけど神器が宿ってんのは気付いてたけど、覚醒してへんみたいし気にしてなかったなぁ)

(目的は抜き取るか、殺すかだろうな。純粋な好意の可能性もゼロではないだろうが......)

(どっちにしても...やな......)

(あぁ、いずれにせよ注意はしておくべきだな)

(そうするわ)

 

「えらい可愛い子やんけ。ホンマにこの子から告られたんけ?」

「はい、私から告白しました。イッセー君のことは以前から気になってて......」

「えへへ...そんな以前からなんて......」

 

アカン、このアホ完全に舞い上がっとる。なんか腹立つな......。一発しばいてもバチは当たらんやろ。

 

「あいたっ!なにすんですか!?」

「腹立ったからしばいた。反省はしているが、後悔はしていない」

「反省も後悔もしてくださいよ!」

「へーへー。まぁ、念願の彼女ができてよかったな。俺が言うことちゃうけど、大事にせえよ」

「はい!もちろんです!あ、先輩も早く彼女作ったほうがいいですよ」

「ほっとけ、アホ」

 

そう言いながらもう一発イッセーをしばく。イッセーも笑いながら痛いっすよ〜などと言ってくる。こいつは変態やけどええ奴やし、死なせたくないしな......。先輩が人肌脱ぐとしますか!

 

「ほな俺はもう帰るわ。天野ちゃんやっけ?変なことされそうなったら、すぐ交番に逃げ込みや〜」

「ちょ、そんなことしませんよ!」

「ふふふ、大丈夫ですよ」

 

 

そんな二人を背に、今後のことを考えながら帰路へ着く。

ん〜、黒歌にも協力してもらうか......。調査能力なら俺よりあいつの方が向いてるしな。おれは専ら、戦闘要員やし。

さて、ちょっと忙しくなりそうやな......。

 

 




原作入ってるよね?微妙なところで区切ってしまった。
次の話も明日、できなくとも近日中にあげたいと思います。では、次回。


最近、バイクを売ろうか真剣に悩み中......


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6話

なんとお気に入り登録数が100件を超えました!
ルーキー日刊45位に!
もう、感謝感謝です。まだ書き始めて数日ですが、これからも頑張って更新していきたいと思います!

この話を書いている最中に、近所で交通事故が......。
いきなりでかい音がしたから外出てみたら、2台の車が悲惨なことに......。住宅なんですが、大きい事故は起こるものなんですね。救急車まで出動する始末。車の運転には十分気をつけるようにしましょう......。


イッセーに堕天使の彼女を紹介してもらってから数日が経ったある休日。イッセーからメールが送られて来た。

 

『先輩!助けてください!明日デートなんですが、理想のデートコースがわかりません!』

『ほんなもん甲子園でも行っとけば万事OKやろ』

『なんで兵庫県まで行かないといけないんですか!遠すぎますよ!』

『まぁ、明日は交流戦で阪神は北海道やけどなwww』

『余計遠いじゃないですか!?ちゃんとアドバイスくださいよ...泣』

『ほな、真面目に答えるけど。人が考えたデートコースよりも、自分で考えたデートコースの方が彼女も喜ぶと思うけどな』

 

もう考えんの面倒いな。あいつ単純やし、それっぽいこと言うといたら勝手に感動して納得しよるやろ。初めてのデートやから成功させたいんやろうけどな......。するとすぐに返信がきた。

 

『確かに...。先輩、俺が間違ってました。俺自信が考えて、夕麻ちゃんに満足してもらえるように努力してみます!ありがとうございました!』

 

な?単純やろ?それがイッセーのええ所でもあるんやけどな......。

 

「さっきからずっと携帯いじってるけど、どうかしたのにゃ?」

「ん?イッセーちゅう後輩が明日デートやからアドバイスくれって言うてきよったから返信しててん」

「ふーん。あ、そういえばこの間言ってた堕天使の住処がわかったにゃ」

 

さすが黒歌、仕事が早い。フ◯ヤ工務店とええ勝負しよるんちゃうか。

 

「おおきに。ほんでどこやったん?」

「この街の使われてない教会にゃ。他にあと3人堕天使がいるみたいにゃ」

「全部で4人か......。多分、勝手に行動しとるんやろうな。確認取ってみるか...」

 

確認を取るため、俺は携帯に登録されている連絡先から”あつし”という人物の電話番号を選択し、電話をかける。電話の相手は3コールもしない内にでた。

 

『もしもし。珍しいじゃねぇか、お前から連絡してくるなんてよ』

 

スピーカーから聞こえてきたのは、渋い男性の声やった。

 

「おう、えらい早く電話でたな。暇なん?」

『前にお前が、5コール以内に電話にでないとグリゴリを全滅させるとか脅してきたからだろうが!』

「そんなん言うたっけ?記憶にございません」

『ふざけんな!その一言のせいで、俺は片時も携帯を手放せなくなったんだぞ!それこそ、風呂もトイレもだ!着信音が鳴ったら毎回ドキッとする俺の身にもなれよ!』

「HAHAHA!すまんすまん。謝るからそないキレんなや、あつし。何?今きばってんの?」

『今はトイレじゃねーよ!あと、その”あつし”ってのもだよ!俺の名前はアザゼルだって何度も言ってんだろうが!だいたいなんだよ”あつし”って』

「それはもう、アザゼルやからとしか言いようがないんやけど......」

『はぁ......。もういい、こっちのストレスが溜まって仕方ない。用件はなんだよ?』

「そんなんやと近々ハゲんで?用件ってのは、俺が住んでる駒王町の廃教会に堕天使4人が住み着いて何かしようとしとるんやけど、お前の指示?それなら、お前んとこ全滅させようとおもうんやけど......。どうなん?」

 

さすがに俺も後輩に手ぇ出されて、はいそうですか、とはいかんのよ。一応イッセーのことは変態やけど気に入ってるしな。それもあるし、なんせ俺が住んでる街でいらんことしようとしとるんがごっつ腹立つねん。

するとアザゼルはものすごく焦りながら返答してきた。

 

『ちょっ、知らん!俺は、グリゴリはその件については全く関わっていない!下級どもが勝手に動いているだけだ!だからウチを全滅させるのは止めてくれ!』

「あ、そうなん?それやったらええねん。で、その堕天使はどうしたらええ?」

『ふぅ...危うく堕天使が絶滅するところだった......。その下級どもはお前に任せるよ。こちらの管理不足だ。この際、どうこう言ってられん』

 

はい、抹殺許可でましたー。まぁ、どうするかは決めてへんけどな。ちゃんと謝るなら見逃したってもええし。俺かて積極的に滅ぼしたいわけとちゃうしな。俺は寛容であり、寛大なのである。ただ、この街の管理者であるお嬢はどうするかわからんけどな。お嬢らが先に見つけたら任しといたらええやろし。

 

「そうか、まぁ絶対にそいつらの息の根を止めるわけやないから安心せぇ。ちゃんと謝って来たら見逃したるさかい」

『そうかい。それは助かるよ。俺も同胞が殺されるのはできるだけ阻止したいんだ。今回は仕方ないがな......』

「そういうことやから。一応、殺さんと捕まえたときは、そっち持っていくわ」

『あぁ、よろしく頼むわ。すまんな、迷惑かけちまってよ』

「おう、そう思うなら今度奢れよ。ええ酒いっぱい持ってるやろ?」

『わかったよ、それぐらいなら安いもんだ。用意しといてやるよ』

「ほなな。早う嫁さん見つけろよ〜」

『うるせぇよ!ほっt』

 

言い切る前に切ったった。何百年も独身やから老婆心ながら言うたったのに、うるさいとは失礼なあつしである。老婆心と自覚してるあたり俺もタチ悪いけどな。

とはいえ、勝手に行動しとるんなら話は早いな。行動起こしたらソッコーふんじばって目的聞くか......。ふっふっふ...、どないして聞き出したろかな.....。あーんなことや、こーんなことを......。いや、女の堕天使やからな、快楽攻めってのも乙か.......。

 

「うわぁ...すっごい悪くてスケベな顔してるにゃ......」

 

ほっとけ。

さて、あいつらが動くとしたら明日のデートかね......。つもりはしとくか......。

黒歌にも言うとくか。

 

「黒歌。ちゃんとつもりしとけよ?」

「にゃ?そのつもりでお風呂には入っておいたにゃ」

 

何を言うとるねん?

 

「き、今日の夜のことじゃないのかにゃん?」

 

顔を真っ赤にしながら、そう言う黒歌。

 

 

 

..................。

 

 

 

I・TA・DA・KI・MA・SU☆

 

 

このあとめちゃくch......。

 

 




堕天使の運命はいかほどに......!?
そして最後は黒歌にしめてもらいました。
黒歌かわいいよね。

あと、ここ数話オカ研メンバーが空気ですが、次からちゃんと出てきます。


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7話

昨日で連続投稿が途切れてしまった......。
ちょっと論文の中間報告会があったので、それをしなくちゃならなくて。

では、7話です。


さてさて、今日は昨日イッセーが言うてたデートの日か。あの堕天使が何を考えてるかは知らんけど、危害を加えようとしてるなら見逃せへんな......。すぐに別れるように言うたほうがよかったんかもしれん......。でも、あんだけ嬉しそうに報告されたらなぁ......。

まぁ、そうは言うても何も起こらんかもしれん。純粋にあの堕天使がイッセーに好意を持ってる可能性も否定できんしな。とりあえずは様子見といこか。

 

「よし、黒歌。例の物は準備できたか?」

「ね、ねぇ大和?ほんとに”これ”しないとダメ?」

「当たり前や。俺らが尾行してるんがバレたらアカンやろ?そのためには必要なんや。わかってくれ」

 

俺は黒歌から受け取った紙袋の中身を取り出しながらそう言うと、例の物を被る。

 

「うむ。やはり尾行といえばこれやな」

「ほ、ほんとに?別に私は面識無いんだからやらなくてもいいんじゃ......」

「ん?そういやそやな。ほな黒歌はサングラスだけでええで」

「た、助かったにゃ......。でもなんでア、アフロなんて被るのにゃ?」

 

まったく理解ができないという様子で黒歌が聞いてくる。これやから女はわかってない......。このアフロの重要性を理解させようと思ったら三日三晩はかかるし、今は説明を省く。

 

「黒歌、これはな...。とてつもなく重要な理由があるんや......」

「な、何よ、その理由って......」

 

生唾をゴクリと飲みながら黒歌は真剣な面持ちで、再度、尋ねてきた。

ふっ、そんなもん決まっとるやんけ。

 

「簡単に説明するとやな...」

「......ゴクリンコ」

「............ロマンや」

「......は?」

 

うお、黒歌てこんなアホな顔できたんか。すんごい呆れたました顔しとるやん。え?何かおかしいこと言うたか、俺?尾行にアフロはテッパンやろ!jk!

黒歌は呆れたままの顔で続ける。

 

「もう何でもいいから早く用意するにゃ」

「あ、何でもええとか言うたな!ええか黒歌?お前はs」

「あー!もう早くする!」

「はいはい、わかりましたよ」

 

黒歌はため息をつきながら渋々といった様子で、サングラスをかける。

俺は、うきうきとアフロを被る。これやこれ。やっぱ身が引き締まるってもんや。黒歌も被ったらええのに......。

 

「私は絶対嫌にゃ!」

 

そう言ってそっぽを向く黒歌。

てか、心を読まんといて欲しい。よし、おふざけはここまでにしとくか。なので俺はアフロをはずす。ん?黒歌め、まだあんなことしてるんか。これから尾行せなイカンゆうのに、まったく......。

 

「おい。黒歌」

「何?」

「ええ加減、そのふざけたサングラスとれや。今から尾行せんならんのに、そんな目立つもん付けんなや」

 

ホンマに、バレたらアカン言うてんのに、サングラスかけるかね?普通。すると黒歌はキレだした。

 

「大和がかけるように言ったからかけただけにゃ!っていうか、さっきまでふざけてたのは自分のクセに!理不尽すぎるにゃ!」

「何言うてんねん。さっきはさっき。今は今や」

「にゃー!」

 

ムキーッと地団駄を踏む黒歌。こいついじられの才能あるわ。楽しすぎる。

そうこうしてる間にイッセーと天野夕麻が集合した。挨拶的なことをしてるみたいやな。どうせ「待った?」「いや、今来たところだよ」、みたいなことやってんのやろ?青春やね〜。

お?移動し始めたな。

 

「おい、黒歌。行くで」

「ふん、わかってるにゃ」

 

まだ怒りは収まらないらしい。ついて来てるしええか。

さて、こっからあの堕天使はどう動くかね......。

 

 

 

 

 

 

日も傾きかけ、街全体がオレンジ色に染まる。イッセーたちは公園へと足を運んでいた。

噴水の近くまで来たとき、天野夕麻がイッセーの方へ振り返った。

 

「ねぇイッセー君?初デートの記念に一つ私のお願い聞いてくれないかな?」

「も、もちろん!な、何?」

 

イッセーは期待しながら聞き返す。

すると天野夕麻は今日一番の笑顔で、お願いを言った......。

 

『死んでくれないかな?』

 

何を言われたのか、イッセーは理解できなかった。いや、したくなかった。何かの間違いであって欲しいと......。

天野夕麻は、笑顔のまま右手に光の槍を作り出す。それを、持ち上げ投擲の構えを取る。

 

「バイバイ、イッセー君」

 

音符でも付きそうなくらいの明るい声でそう言うと、光の槍をイッセーに向けて投げた。

イッセーは何もわからないまま、その短い生涯に終止符をうつ......はずだった。

 

イッセーに向けて投げられた光の槍は、突然現れた人物によって消し飛ばされた。

 

「危機一髪やな〜」

 

 

 

 

 

 

いや〜、危ない危ない。デート始めてからな〜んも起きひんから、黒歌としっぽりヤッてもうた。HAHAHA!まさかその間に動いてくるとはな!やるな堕天使のねえちゃん!

 

「な、何が起こったの!?」

「おぉ〜、そんな大声で言わんでも聞こえてるで。あ、イッセーどうもなかった?」

「...は、はい。せ、先輩?これ、ど、どういうこと何ですか?」

 

イッセーも怪我せんかったみたいやし、セーフセーフ。あ、黒歌には結界をはってもろてるからここにはおらん。

 

「なぜここに人間が!...っ!?貴様はこの間の!?」

「はいはい、大和先輩ですよ」

 

天野は何が起こったのかわからんのか、わめきながら俺に説明を求めてくる。

 

「この辺りには結界をはっていたはずよ!ただの人間が入ってこれるはずないわ!」

「いや、デコピンしたら壊れたで?ほんで普通の人間ではないな」

「...で、デコピンですって?わけのわからないことを言わないで!」

 

わけのわからんて......。ごっつわかりやすい説明したと思うけどな。まぁ、そんなことどうでもええ。こいつには聞いとかアカンことがあるしな。

 

「天野やっけ?本名とちゃうやろうけどな。お前は何でイッセーを殺そうとしてん」

「そんなこと?簡単じゃない。神器を宿しているからよ」

「......やっぱりか」

「あら、わかっていたような口ぶりね?」

「まあな。堕天使が人間を狙う理由なんか限られてるし」

「私の正体まで気付いていたとはね......」

 

そう言うと、身体が光りだし堕天使としての姿へと変わる。背中には二枚一対の黒い羽が生え、さっきまでの清楚系の服とはちがい露出の多いボンデージになる。しかし、この服装エロい。

 

「あ、痴女の方ですか」

「違うわよ!これは至高の堕天使に成り得る私にピッタリの服装なのよ!それに私はまだ処j...って何を言わせるの!」

 

...えぇ〜。勝手に自滅しただけやん。セキニンテンカちゅうやつやで。

 

「まぁええ。お前が上の指示も無く勝手に動いてんのは調査済みや。大人しく捕まるなら酷いことはせんよ?」

「何を言っているのかしら?少し力があるみたいだけど、人間ごときに負ける私ではないわ!」

 

まぁ、()()()()()()()()()()()()()()()......。

あちらさんも抵抗する気マンマンマンやし、力づくでふんじばるか。

っと、思たらこの気配はお嬢か......。ややこしいときに...どうしよかな?なんて考えてたら、天野もお嬢の気配に気付いたみたい。

 

「...っ!?この気配は!今日はこのあたりで引かせてもらうわ......。イッセー君、今日は殺してあげられなくてごめんなさい。いずれ殺してあげるわ」

 

そう言うと、天野は転移していった。

今日は見逃すか...。住処も知ってるし、今度突入しにいくとするか!

 

「あなたたち!ここで何をしているの!?ってヤマト!?それにこの間の後輩君...兵藤君だったわよね。ヤマト?説明してもらえるかしら?ここで結界をはって何をしていたの?」

「あぁ〜、お嬢。結果はったんはおれちゃうで。イッセーが堕天使に殺されかけてな、それを俺が助けたねん。俺ら被害者やで?優しくして」

 

結界はり直したんは黒歌やしな、嘘は言ってない。

 

「そうだったの......それは災難だったわね」

「イッセーも何が何かわかっとらんやろうし、今度がっこーで詳しく説明したって」

「ええ、もちろんそのつもりよ。そのときにヤマト、あなたのことも詳しく聞かせてもうわよ?」

 

やっぱりそうなるよね。まぁ、そろそろ関わってもええかな?とは思ってたし、最近暇やったし丁度ええわ。ホンマ、ドラゴンは力を引き寄せるとか誰が言うてん。ここ数年は暇でしゃーなかったで?

 

「ほな、俺はイッセー連れて帰るわ」

「ええ、じゃあ今度部室に招待するわ。兵藤君もね?」

 

するとお嬢の足下に魔法陣が浮かび上がり、お嬢は転移していった。

俺はずっと空気やったイッセーに声をかける。

 

「よーし。ほなイッセー、俺らも帰るか!」

「ちょ!先輩!説明してくださいよ!」

「さっき俺とお嬢が話してたやろ。今度、説明の場を設けるって。今日はもう帰れ」

「わ、わかりました......」

 

イッセーは渋々うなづくと立ち上がる。

 

「こんなことあった後やし送っていくわ。まだ死にたくないやろ?」

「こ、恐いじゃないですか!そういうこと言わないでくださいよ!」

 

半泣きで抗議してくるイッセー。可愛くない......。

さっさと送って黒歌とイチャつくとしますか。

 

「ほな、いくでー」

「ちょっ!?置いて行かないでくださいよー!」

 

 

さーて、おもしろくなりそうやなー。

 




キリがいい所まで書こうと思ったので、案外長くなりました。

それではまた次回!


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8話

雨で外出もできないので連日投稿!

しかし蒸し暑い日が続くとやる気がガンガンそがれる......。


イッセーが堕天使である天野に殺されかけてから次の登校日、今日はお嬢から呼び出しがかかる日である。それまでは、いつも通りの日常を送るとしますか。

 

 

 

 

とくに何もなく放課後を迎える。しいて言うなら、今日はお嬢が俺と距離を取ってたくらいか。たしかに、この間あんな感じで別れたし警戒すんのも不思議やないか。言うても向こうが一方的に警戒してるだけやねんけどな。

 

しかし、どこまで話したらええかなぁ......。黒歌のことはまだ話さん方がええか。いくらはぐれ悪魔やなくなったいうても、下の方までその旨が伝わってるとは限らんし......。ん?お嬢は下の方ではないんか?一応、魔王の妹で公爵家やもんな。その辺の悪魔事情はわからんし、伏せとくにこしたことはないか。

考えごとをしてると、お嬢から声をかけられる。

 

「ヤマト、ちょっと付き合ってくれるかしら?」

「お嬢、教室で公開告白やなんて...照れるやん......」

「ち、違うわよ!この間言ったでしょう!?何を言っているのよ!......それに告白は男性の方からして欲しいし......」

 

少しからかうと、お嬢は真っ赤になりながら否定してくる。......可愛えやん。それに告白は男性からして欲しいやなんて、なかなか乙女やねんな。

 

「冗談やんか。そない否定せんでも......」

 

拗ねたフリをしてみる。

 

「ご、ごめんなさい。別に貴方が嫌いとかそういう意味で言ったのではなくて、その......むしろ貴方のことは好ましく思っているというか、なんと言うか......」

「あ、そうなん?ほな話は早いな。行こか」

「え?...えぇ。なんだか貴方にはいつも振り回されている気がするわ......」

「あんまり気にしすぎるとハゲんで?」

「貴方のせいでしょ!もう、ついてきてちょうだい」

「あ〜い」

 

お嬢の後を大人しくついて行く。向かう先は旧校舎にあるオカルト研究部の部室やろ。

しばらく歩いてたら、部室に着いた。

 

「兵藤君は祐斗がつれて来てくれるから、少し待っていてちょうだい」

「了解」

 

この間も座ってたソファに座る。やっぱこのソファええよなぁ。どこで売ってんのやろ?でも、無駄遣いしたら黒歌に怒られるしな......。要相談やな。

遠慮なんか全くせんとくつろいでたら、朱乃がお茶をいれてくれた。

 

「ようこそ、大和さん。よかったら飲んでくださいな」

「あ、おおきに。朱乃のお茶は美味いからありがたいわ」

「あらあら、ありがとうございますわ」

 

うふふ、と片手を頬に当てながら色っぽく笑う朱乃。......ゴクリンコ

しかし、この子はなぜこんなにもエロいオーラが出ているのか......。私、気になります!

ふと、視線を別のソファに移すと、小柄な女子生徒が座って羊羹を食べていた。彼女は塔城小猫。オカルト研究部の部員であり、1年生である。あんまり話したことないから、どんな子かはよく知らん。

 

「...こんにちは。...あげませんよ?」

「お、おう...。取らんから、そない警戒して食わんでもええで?」

「......先輩はいい人です。モグモグ」

 

なんとも変わった子である。この子が黒歌の妹やとは思えんな......。

塔城が黙々と羊羹を食べている中、しばらく三人で雑談してると部室の扉がノックされる。

 

「部長、連れてきました」

 

外からキーボーの声がする。イッセーを連れてきたんやろう。入ってちょうだい、とお嬢が返事すると二人が入室してきた。

イッセーは入るなり、目を見開いて驚いてる。まぁ、床とか天井、壁一面に悪魔文字とか、魔法陣とかが描かれてたらビックリもするわな。

 

「こんにちは、兵藤君。急に呼び出してごめんなさいね?この間のことでお話があったの」

「こ、こんにちは」

 

イッセーもソファに座ると朱乃がイッセーの分もお茶をいれる。

 

「どうぞ、粗茶ですが」

「ひ、姫島先輩!?あ、ありがとうございます!」

「あらあら、うふふ。私、姫島朱乃と申します。以後、お見知りおきを」

「は、はい!兵藤一誠です!よろしくおねがいします!」

「あらあら、元気いっぱいですわね」

 

これまたうふふ、微笑む朱乃。だからエロいって。ほら、イッセーが前屈みになってるやん。......あれは、わかっててやってるよな。

するとお嬢が口を開く。

 

「これで全員揃ったわね。さて、ヤマトと...イッセーと呼んでもいいかしら?」

「は、はい、どうぞ」

「ありがとう。話を続けるわね?先日、ヤマトとイッセーが堕天使に襲われたことで今日は呼び出したの。あれはいったいどういうことだったの?」

「ちょっと待ってください!堕天使ってなんですか?」

「あら?ヤマト、説明してあげなかったの?私達のことも?」

「いや、今日お嬢がまとめて話してくれると思ったから何も説明はしてへんで?けっして面倒くさかったわけではない」

 

イッセーは、急に堕天使と言われついてこれていない。だって説明してくれると思ったんやもん。俺は悪くない!

お嬢はため息をつきながら、説明を始める。

 

「はぁ、わかったわ。じゃあ一から説明するからちゃんと聞いていてね?」

 

そう言うと、自分たちが悪魔であること、天野夕麻が堕天使であり、本当はレイナーレという名前であること、そして天使という存在もいることを説明するお嬢。くわえて、それぞれの勢力が三つ巴となって長い間争い続けていることをイッセーに説明した。

 

「ちょっと待ってください!じゃあなんでただの人間の俺が殺されかけないといけないんですか!?」

「それは、貴方に宿っている神器と呼ばれる物のせいよ」

「神器?な、なんですかそれ?」

「いい?神器っていうのは......」

 

神器のことも含め、一通り説明を受けなんとか理解したイッセーにお嬢が神器を発現させるように促す。

しかしイッセーは発現の仕方がわからないので、うんうん唸っているだけで何も起こらない。

 

「ど、どうやったらいいんですか?」

「そうね、手を上に翳してちょうだい」

 

言われるままに左腕を翳す。

 

「目を閉じて、貴方の中で一番強いと感じるモノを強く想像してみて」

「一番強い......ド、ドラグソ・ボールの空孫悟かな......」

「じゃあ、それを想像して、その人物が一番強く見える姿を思い浮かべるの」

 

イッセーはそう言われると、そのキャラの真似をしだす。

ちょっと待てや、アレをやんの?こんな状況で?先輩、後輩、同級生が揃ってるこの場でか?

 

「ドラゴン波!!」

 

ホンマにやりよった!勇者や!勇者がおる!

 

「ホ、ホンマにやりよった!あははははははははは!アホや!渾身のボケやんけ!」

「ヤマト、茶化さないでちょうだい」

 

そうは言うてもこれはオモロすぎるやろ。しばらく笑いが収まらんわ......。腹を抱えているとイッセーの腕に変化が起きた。

 

「な、急に腕が光り出したんですけど!?大丈夫なんですか!?」

「大丈夫だから、そのままよ」

 

少しして光が収まると、イッセーの左腕には手の甲の部分に丸い宝玉がはめ込まれた赤い篭手が装着されていた。

 

「な、なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

あれは...、龍の手(トゥワイス・クリティカル)か?まぁ、ありきたりな神器やなぁ......。

 

「それが貴方の神器よ。一度ちゃんと発現できれば、あとは貴方の意思で自由に発現できるわ」

 

叫ぶイッセーにお嬢はそう告げると、話を続ける。

 

「あなたはその神器を危険視されて、堕天使——天野夕麻に殺されかけたのよ。そこに...ヤマトが来て助けてもらったの」

 

そう言いながら、こっちを見てくるお嬢。あー、けっこう怪しんでるかんじやな。キーボー、塔城、朱乃もこっち見てるし......。

 

「で、ヤマト?いったい貴方は何者なの?私があの場から転移したときも、なんとも思ってなかったようだし......。こちらの世界に通じていると考えてもいいかしら?」

「それに、僕は一度も江夏先輩に模擬戦で勝ったことがないんですよね。最近は悪魔の力も使っていたのに」

 

おい、キーボー。それは反則ちゃうんか?俺は素の身体能力だけで勝負してたのに......。

う〜ん、まぁある程度しゃべってもええか!

 

「せやな、キーボーとの模擬戦は、ホンマに素の身体能力だけでやってたよ?まぁお嬢の言う通り裏のことも知ってるし、あと赤龍帝やし、天使以外の勢力には知り合いもいるよ」

 

さらっと、赤龍帝であることを言う。会話の流れの中に紛れ込ませることでその印象を薄くさせる手法や。

 

「...そうだったの。でも、祐斗に勝てるくらいなのだからかなり強いわよね?」

「ん〜、まぁそこそこ戦えるかな?」

 

おし、上手いこと流せたか?

 

「ちょ、ちょっと待ってください!部長、なんでスルーできるんですか!?」

「え?どうしたの祐斗?」

「今、江夏先輩がサラッと言いましたけど、赤龍帝って!」

「なんですって!?ヤマト!本当なの!?」

 

あら、失敗。

 

「うん、赤龍帝やで?」

 

............

 

「「「「えぇぇぇぇー!?」」」」

 

 

ええ反応や。これが見たかった。後悔も反省もしてへん!

 




というわけで、8話でした。

次回は勧誘されちゃいます!
イッセーは悪魔になるのかならないのか!
乞うご期待!!


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9話

更新が滞ってしまい申し訳ありません。
ちょっと研究の方が忙しくなりそうなので、更新速度は遅めになると思います。学会も近いものですので......。

あと、お気に入りが200件を超えました。
皆様ありがとうございます。

では、遅くなりましたが最新話です。


さて、赤龍帝っていうのをバラしたんはええけど、イッセー以外みんな固まってもうたな......。どうしたもんか......。乳でも揉むか?

 

「えい」モミン

「あんっ」

 

おぉ、巨乳は感度悪いとか言うけど迷信やってんな!リアスは敏感っと......。次は朱乃を......。揉もうとしたらイッセーが妨害してきた。

 

「ちょっ、先輩!?何してるんですか!うらやましい!」

 

うらやましいんかい。ほな、自分も揉んだらええやんけ。あ、リアスと朱乃のは俺のやからな!イッセーは小猫の揉んだらええ。......あ、揉むほどないか。かわいそうに......。姉はあんなにないすばでぇやのにな......。

 

「何か失礼なことを考えられた気がします......。あと、変態」

 

小猫がジトーっとこちらを見てくる。変態は褒め言葉やからな?もっとしてまうで?ははは。

なんてやり取りをしてるとリアスが復活した。

 

「あ、あなた赤龍帝だったの!?」

「うん、やから言うたやん」

 

あれ?おっぱい揉んだのはノータッチ?タッチしたのにノータッチとはこれいかに。

 

「え、えらく軽いのね......」

「重くしてもええことないでしょ。別に重い話もないしな。しいて言うなら、いろいろと戦闘に巻き込まれたり、ふっかけられたりしたくらいやな」

「そう...ドラゴンは力を寄せつけると言うものね......。大変だったでしょう?」

「いや、だいたいワンパンで終わるからなぁ...。そない大変ではなかったかな?」

「あ、ソウデスカ」

 

ん?リアスのキャラが若干崩れたように見えたけど...まぁええか。

それより、イッセーをどうするかやな。

 

「お嬢。イッセーはどういう扱いになるん?」

「そうね......。イッセーあなたが望むなら悪魔に転生することも可能よ?」

「悪魔ですか......悪魔になったらどんなことがあるんであすか?」

 

たしかに、何のメリットもないのに悪魔になりたいとは思わんか。

 

「そうね、悪魔には階級があるの。爵位というのだけれど...私も持っているわ。これは生まれや育ちも関係するの、でも成り上がりの悪魔もいることはいるわ。この部だと私以外は皆転生悪魔よ?」

「うーん、いまいちよくわからないですね......」

「あと、やり方次第ではモテモテの人生を送れるかもしれないわよ?」

「な、なんだってー!」

 

さすがお嬢(あくま)、誘い文句はお手の物って感じやな。イッセーもそこまで反応すんなや......。欲望に忠実というかなんというか......。こいつ悪魔に向いてるんちゃう?

 

「ど、どうやってですか!?」

 

思ってるより食いつきがいいことに若干引きながら、お嬢は説明を続ける......。

 

まとめると——

 

1.数百年前に悪魔・天使・堕天使が起こした大規模な戦争で、四大魔王や大勢の純血悪魔が死んだこと。

 

2.戦争で戦力が激減したので、それを補うために神器所有者や戦闘能力の高い人間や他の種族を転生悪魔として引き込むための悪魔の駒(イービル・ピース)が作られたこと。

 

3.転生悪魔でも、実績を積んでいくことにより中級悪魔以上へと出世できる。上級悪魔になれば、自分の悪魔の駒や爵位を貰えること。

 

おおまかにこんな感じのことを説明されたイッセーはというと......。

 

「マジか!この俺が!ハーレムを作れる!?と、ということは、え、え、え、エッチなこともしていいんですよね!?」

「そうね、あなたの下僕にならいいんじゃないかしら」

「うおおおおおおおおっしゃああああああっっ!!!悪魔最高じゃねえか!リアス先輩!ぜひ、俺を悪魔にしてください!」

「ええ、これからよろしくね?イッセー」

「はい!よろしくお願いします!!」

 

そう言うと、お嬢は悪魔の駒をケースから出し兵士の駒をイッセーに与えた。数は一個である。......これ、戦力になるんかな?

無事イッセーが悪魔に成れたことを確認するとお嬢はこっちを向いてきた。

 

「ヤマト、あなたはどう?悪魔にならない?」

 

勧誘されてもた......。どうしよかな......。別に悪魔なってもええんやけどなぁ。お嬢のことも好きやしなぁ。でも駒がなぁ...足りんやろうなぁ。

なんてことを考えてると、お嬢が涙目になってきた。え?涙目?ヤバイヤバイ。

 

「わ、私の眷属になるのは、そんなに、い、いやかしら?」

「ちゃうねんお嬢!嫌とかじゃなくてやな、その、...駒が足りんのちゃうかなって」

「じゃ、じゃあ私のことが嫌いとかそういうのじゃないのね?」

「あたりまえやんか。お嬢のことは好きやで?」

「そう、よかったわ」

 

ホッとして顔を赤らめるお嬢。アカンアカン、惚れてまうやろー!

 

「でも、やるだけやってみましょう」

 

そう言うと、俺に駒を渡してくる。......が、反応しない。

 

「やっぱりダメなのかしら......」

 

心底残念そうにするお嬢を見てるとなんとかしてやりたくなってきた。......あ。ええこと思いついた。

 

「お嬢ちょっと悪魔の駒貸してくれるか」

「ええ、別にかまわないけど。どうするの?」

「ええから、ええから」

 

お嬢に残りの兵士の駒を借りる。

さて、お料理(かいぞう)タイムや!

 

まずは、神器を発動させます。

禁手化します。

すごく倍加します。(この時、自分の周りに結界を張るのを忘れちゃダメだよ?)

そして赤龍帝の篭手の能力の一つである譲渡で駒に倍加した力をあげます。

駒、パワーアップ!終了!

 

「ほい、これでいけると思うで」

 

禁手化を解除して駒をテーブルの上に置く。なんか、駒がめっちゃシュインシュインいうてるけどどうもないよな?駒が超野菜人みたいになってる。

 

「駒に力を受け渡すなんて考えたわね。これでいけると思うわ!」

「ほな、貰うな?」

 

次は、俺の中にスーッと駒が入ってくる。な、中かきまわしちゃらめー。

っと、無事転生できたみたいやな。

 

「転生できたみたいやな。これからよろしくお嬢」

「ええ、よろしくヤマト」

 

 

 

 

と、いうことで江夏大和18歳!悪魔になりました!

あ、黒歌になんて説明しよ......。ま、適当に説明するか。

 




なんとイッセーのみならず大和も悪魔にw
賛否両論あるかと思いますが、今後、何かと都合がいいので悪魔にしちゃいました。

次話は、できるだけ早めに投稿したいと思います。
できれば本日中、もしかしたら0時過ぎるかもです。


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10話

やっと10話です。
なんとか、書ききりました。

ちなみに主人公の名前の由来に気付いてる人ってどれくらいいらっしゃるんですかね?wバレバレですよねww


どうも悪魔になりました江夏です。

あの後、帰ったら黒歌がビックリしてた。そら同居人がいきなり悪魔になってたらビックリもするわな。

あと、小猫がいたことも報告しといたんやけど、知っとったんにはこっちがビックリしたわ。なんや自分で勝手に調べてたらしい。シスコンめ......。

あ、シスコンで思い出したけどサーゼクスにお嬢の眷属になったこと言うてないけどどうしよかな......。まぁそのうち会うか。

 

ほな今日も今日とてオカルト研究部に顔出すとするかなぁ〜。

 

 

 

 

旧校舎の木造の階段を上がっていき、二回の部室を目指す。木造の校舎てよぉ残しといたな。耐震的な問題はどうもないんやろか?......まぁ校舎崩れたくらいで怪我するような奴は悪魔にはおらんか。

 

「う〜っす」

 

挨拶しながら部室に入ると、イッセー以外の全員が集まってた。イッセーは悪魔としての下積みで不在。ん?俺?そんな面倒臭いことしたくないわ。別に出世欲もないしな。一応、ご近所のポストには投函しといたくらいやね。

挨拶もそこそこにソファに座りくつろぐ。そしたら、朱乃がお茶をいれてくれる。

 

「大和さん、どうぞ」

「お、朱乃さんきゅー。いつもありがとうな」

「いえいえ、私がしたくてやっていますから気にしないでください」

 

うふふ、と少し照れたように笑う朱乃は色っぽい。こいつホンマに高校生か?どっかの団地妻ちゃうんか?

 

「あらあら、何かよからぬことを考えていませんか?」

 

おっと、色っぽい笑顔が一気に冷たくなった。......危ない危ない。

すると横から小猫に袖を引っ張られる。

 

「ヤマト先輩、今日はお菓子ないんですか?」

「すまんな。今日は持ってきてへんねん。また明日持ってきたるから」

「......そうですか。残念です」

 

いつも無表情な小猫が落ち込むのを見ると何か罪悪感がすごい......。

前に黒歌が作ったお菓子を小猫にあげたらすごい気に入ってもたんよな。それからことあるごとに強請ってくるようになってもた。

これ、黒歌が作ったお菓子て言うたらどんな反応するんかな......?

そや、黒歌のことも早よ言うとかんとややこしいよなぁ。

 

「なぁお嬢」

「あら、どうかした?ヤマト」

「お嬢に言うとかなアカンことがあるんやけどええか?」

「あら、何かしら?愛でも囁いてくれるのかしら?」

「それはまた今度な。今回は前言うてた居候の話やねん」

「え?本当に今度言ってくれるのね?約束よ?」

「あらあら、部長ったらうらやましいですわ」

「朱乃は今回は諦めなさいな。ヤマトは私に言ってくれるのだから」

 

お嬢がフフンと豊かな胸を張る。あ、小猫が落ち込んだ。

話がズレたな。

 

「お嬢、話続けるで?」

「え、ええ。ごめんなさい」

「その前に、小猫。お前もちょっと聞いてといて」

「......?私もですか?」

「小猫にも関係している人なの?」

「......っ」

 

小猫はちょっと勘付いたかな?

 

「その居候ってのが、小猫の姉の黒歌やねん」

「く、黒歌ですって!?」

「......」

 

お嬢、朱乃、キーボー全員ビックリしてる。無理もないか、SS級はぐれ悪魔やったもんな。

 

「少し前にはぐれが解除されたとはいえ、危険じゃないの?」

「そうです、黒歌姉様は力に溺れて......」

「そこは大丈夫や。はぐれを解除するように言うたん俺やし、黒歌が前の主殺したんは理由があってのことやったし。もちろん、サーゼクスも理由は知っとる」

「ヤマト、あなたお兄様を知っているの!?」

「まぁ、昔ちょっとな」

「姉様が殺した理由......?」

 

小猫もお嬢も理解がおっついてきてないっぽいな。いきなりすぎたかな?

 

「ちょっとお兄様に確認してみるわ」

 

お嬢はそう言って、電話をしだす。

 

「すまんな小猫。今まで黙ってて」

「いえ、なかなか話せることでもないですから」

 

そこからお互いに気まずくなってもうた。

あー、こういう雰囲気苦手やわ......。

俺が内心モヤモヤしてると部室の扉が勢いよく開かれた。

 

「ただいま戻りましたーー!!」

 

ナイス!イッセー!この空気を払拭してくれ!って、こんな空気にした張本人が言うようなことやないか。それでも、この空気は苦手やねん!

 

「イッセー先輩、空気読んでください」

「え?何?俺なんかした!?」

 

小猫のじと目に焦るイッセー。一気に部室の空気が軽くなった。よかったよかった!

すると電話が終わったのか、お嬢が戻ってきた。

 

「確認が取れたわ。あら、イッセーご苦労様。」

「ただいま戻りました!何かあったんですか?」

 

いなかったイッセーにも事情を説明するお嬢。

 

「ええ!?それじゃあ先輩は小猫ちゃんのお姉さんと二人暮らししてるんですか!?」

 

そやけど、一番に反応するとこそこ?

 

「!?...イッセー重要なことに気付いてくれたわね......朱乃!」

「あらあら、これは大変ですわ......」

 

あれ?なんかどんどん話がズレてるような......。

 

「まぁ、小猫。黒歌もお前に会いたがってるし、また気持ちの整理がついたときでええから会ったってくれるか?

「はい、黒歌姉様には聞きたいことがたくさんあります。正直、まだ恐いっていう気持ちもあります...。でも絶対会うので、少し待ってください」

「ありがとうな。黒歌にも伝えとくわ」

「はい、黒歌姉様をよろしくお願いします」

 

黒歌、ええ妹やんけ。伝えて正解やったかな。

 

「いい、朱乃?今私たちは大きな遅れをとっているわ!」

「ええ、リアス。それは間違いないわね」

「まずは私達がヤマトの家に住む方法を考えましょう」ケンケンガクガク

 

なんか部室の隅っこでお譲と朱乃がコソコソ密談してる。そやけど、もろ聞こえやでお嬢......。別に言うてくれたらいつでも住んでええっちゅうねん。

なんにせよ、胸のつっかえが一つ取れてスッキリしたわ!帰ったら黒歌にも教えたろー。

 

 

 

 

「ただいまー」

「おかえりにゃ。今日は白音はどうしてたにゃ?」

「お前のことばらした」

「ファッ!」

「黒歌ー?おーい」

 

この後、しばらく黒歌は再起動しませんでした。

 

 

 

 

——おまけ——

 

「ん?イッセー何してんの?」

「あ、先輩。これD◯です。なんかモテる男の生活をゲームにした物らしいです!選択肢を選んで最終的に女の人を口説けたらクリアみたいです」

「ふーん、ちょいやらして」

「どうぞ」

「電源入れてと...お、オープニング始まった...」

「いきなり選択肢ですね。えっと、あなたは今モテていますか?」

「モテている/モテていない、で選ぶんか...。まぁ、モテてるか」ポチッ

「え!?先輩モテてるんですか!?ずるいっすよー」

「うるさい。なんか次進んだで...ん?」

「お、ホントだ...あれ?」

 

〜エンディング〜

 

「「えぇぇぇぇぇっ!?終わったーーー!!」」

「ざ、斬新すぎんか......?」

「で、ですね......」

 

その後、モテていないを選択したイッセーは普通にプレイしました。

 




なんか話が途中で急展開しましたw

黒歌も早く小猫と再会できるようにと考えた結果です。
というより、黒歌をもっと出したい。学園のことを書いてると、どうしても黒歌が空気になりがちなので......。

はやくアーシアとか出さないと......。


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