艦隊の咆哮 〜戦場を彷徨う鋼鉄の漂流者〜 (正海苔)
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航空戦艦 出雲(いずも)と世界情勢 挿絵有り


この物語に登場する出雲の船体、武装、機関、補助装置、特徴、キャラクター外見を説明します。
作者 ( ´・д・)エッ 説明しないとだめ?
出雲 (#・∀・) 当たり前だよ。説明しないとどうなるか分かるよね?新しく仕入れた銃(シュライク556 軽機関銃)で殺っちゃうよ、いいのかい? ((´∀`*))ヶラヶラ
作者 (#^ω^)バヵジャネェノ?……シタタタッ ヘ(*¨)ノ
出雲 良かろう目標、前方(作者)死刑執行
作者 待て辞めてお願いε=ε=ε=(艸゚Д゚*)嫌ァー
出雲 嫌だね、逃がしゃしないよ((┌(。△。)┐))ワッハッハ
しばらくして

出雲 廃除完了、それではこの私こと航空戦艦 出雲の説明を致します
どうぞ!

出雲の全長と幅を修正しました。

ケルベロス・サーガ世界の日本から、今の日本になっています。

後日手描きですが、出雲の全体像を記載する予定です。(下手な絵ですがね。そこは大目に見てやってください)

後書きに初代航空戦艦 出雲 画像記載しました


出雲型双胴強襲航空戦艦 出雲 (いずも)()

同型艦 なし

 

全長 830.0M()

幅 350.0M

 

飛行甲板 フルフラット多層甲板型 艦船と同じ一体型

飛行甲板幅 120M(一部、最長150M〜最短110M)

一部船首側二段式飛行甲板装備 510.0M+320.0M(上部+格納庫1層分下部位置)

 

全高 176.5M(海面上から)

 

基準排水量 2150000t

満載排水量 2925000t

喫水 21.80M

満載喫水 28.50M

 

主機 新型核融合炉β 22基(各出力 8万馬力)

標準タービンζ 6基 6軸 伝導率54% 合計324%

合計 419万4108.072kw

馬力 570万2400馬力

 

推進装置 8軸型サーフェース・プロペラ推進 片舷4基 計8基

ウォーター・ポンプ・ジェット推進 8基

(推進装置稼動時)

12段階式ギア+スロットル型速力調整可能

アジマススラスター(推進装置と同型) 10基

バウ・スターンスラスター(上記と同型) 前後各4基

 

速力 通常 80.00kt

推進装置使用時 128.00kt

 

 

航空用設備

エレベーター 22基

多目的エレベーター 4基

新型電磁カタパルト 18基

3層式格納庫(Ro-Roハッチは第3格納庫と同位置、エレベーターと被らない位置に隣接)

 

航空機搭載機数 (最大搭載数)

600機(720機)

 

ウェルドック 4カ所

全長280m×幅60m×全高15m、2カ所

全長280m×幅45m×全高15m、2カ所

 

搭載艦艇

スーブル級改揚陸艇 16隻

双胴型LCAT 12隻

Mk6改 哨戒艇 12隻

RCB型 河川制圧艇 8隻

この他にRIB16隻、RPB(河川哨戒艇)8隻を車両甲板へ保管

 

艦橋設備

日本前艦橋δ 指揮52 水上23 水中4

日本後艦橋γ 指揮33 水上18 水中2

航空管制用艦橋 Q.R級空母参考(後部艦橋と併用)

 

レーダーシステム 探知距離

APAR Mod30 レーダー探知距離750キロ

SMARTーL Mod30 レーダー探知距離1000キロ

外見

超巨大氷山空母ハボクックをベースにし、氷山自体を無くし更に、重武装化&双胴化&ダブルM型船体化したもの

 

船体図面

 

 

【挿絵表示】

 

 

船体側面・中央部艦橋図面

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

装甲 甲板&舷側 複合装甲+61cm(80cm相当)

2枚の60ミリ特殊鋼鈑の間に複合装甲1枚を挟み込んだものを1層とし、これを5層重ね合わせて更に鋼鈑同士の間に複合装甲を施す。これにより重厚な防御力を誇り、1ランク上の砲弾にも耐えられるようになった。特に艦橋構造物周辺(330ミリ)にはこれを3層重ね合わせて施している。但し、第2艦橋から上部は250ミリ(実質280ミリ相当)の装甲しかない。

 

武装配置

双胴型航空戦艦なので、八角形の配置並び中央にも武装が可能であり、両舷側には搭載箇所によるが2段〜3段構えの武装配置、中央前後にはVLSに2段〜3段の武装配置、そして中央部中心には最大5段〜7段構えの武装配置になる。これにより、全方位並び急角度からの防御が可能。

 

初期武装、改装前2016年7月時点

1. 61cm80口径3連装砲 18基 計54門(後日削減予定)

2. 対空/対潜ミサイルVLS 計201基

3. 127ミリ80口径単装速射砲 計144基

4. 57ミリバルカン砲 160基

5. 40ミリ連装機関砲106型 計300基

6. 小型電磁砲 14基

7. 対艦ミサイルVLSⅢ 140基

 

ここからはオリジナル架空装備

 

8. 複合型30ミリCIWS&5連装RAM 計160基(パラシ参考)

9. SeaRAM 22連装型 計78基(弾頭はブロック2に換装済み)

10. RBUー12000 10連300ミリロケット砲 両舷各18基

11. 203ミリ80口径単装速射砲 102基(Mk71 、8インチ速射砲拡大発展)

12. ブレダ105ミリ20連装多目的発射機 両舷各22基

13. 680ミリ5連装誘導魚雷 両舷各6基

 

 

 

 

各種ミサイル一覧

改装前

対空ミサイル

スタンダードSMー3

スタンダードSMー6

ESSM

SAーNー20(S-300F)

対艦・対地ミサイル

SSーNー26改 射程300Km 炸薬300K

SSーNー30改 射程2800Km 炸薬800K又MPBM弾

対潜ミサイル

91RTE2(12式改2甲型短魚雷)射程50K

 

特に東側のミサイルは外見はそのままだが、中身は全てNATO・日本製に換装済み。

 

主砲位置、改装前

中央部艦首側から 1番〜12番

左舷 13番、15番、17番

右舷 14番、16番、18番

 

 

補助装置

1. 音波探信機β

2. 電波探信機β

3. 自動装填装置γ

4. 防御重力場γ

5. 電磁防壁β

6. 謎の装置ζ

7. 謎の推進装置Ⅱ

8. お守り装置

9. 電子光学方位盤Ⅱ(鋼鉄の咆哮WSGPより)

10. 謎の装置k(鋼鉄の咆哮WSGPより)

 

・ここからは鋼鉄シリーズ並びオリジナル装備

 

熱光学迷彩装置

新型フィン・スタビライザー

発砲遅延装置γ

謎の装置n(鋼鉄の咆哮WSGPより)

謎の装置θ(鋼鉄の咆哮WSGPより)

バウスラスター (前中後に搭載、上記に記載)

ECM/ECCM装置Ⅲ

機雷探知システム

システムL(ローレライ・システム)

各種特殊砲弾(別項参照)

超巨大弾薬庫(各兵装の弾数が15倍になる)

ダルド・システム Mod24

APAR/SMARTーL Mod30

NAAWS Mod33(タレス対空戦闘システム)

TACTICOS Mod28

アクティブ・ステルスシステム

新型バースト射撃装置

「61cm用8連回転式マガジンを使い連続射撃可能、速射砲とはまた違うシステム(バースト使用時、自動装填装置能力半減)」

 

 

 

各種特殊砲弾一覧

8式A型対地砲弾 多段頭155ミリ榴弾36発装備

8式A2型対空砲弾 203ミリ対空砲弾24発装備

8式A3型対地・対艦砲弾 203ミリHEAIP弾24発装備

8式B型多目的弾 小型燃料気化弾48発装備

8式C型対艦対地砲弾 多段頭タンデムHEAT弾32発装備

91式改2型徹甲弾 61cm砲タ弾

零式タ弾(成形炸裂弾) 61cm砲弾 /406ミリ専用

零式キ弾(燃料気化弾) 61cm砲弾/406ミリ専用

APFSDS弾 61cm砲弾/速射砲弾/406ミリ

MSーSGP弾 61cm砲弾/速射砲弾

DART弾 203ミリ/127ミリ用対空誘導砲弾

新型量子弾頭 61cm砲弾

新型反物質弾頭 61cm砲弾

MPBM弾頭 (エスコンより抜粋) 61cm砲弾に改造

フレシェット弾 小型電磁砲弾専用

各種実弾全て新型近接信管・新型炸薬・新型対空弾搭載

 

オリジナル装備品

・ ロケットアンカー(ヤマト2199参考)

・ 慣性無効化装置 (海の上でドリフト、アクロバットしようがいつも平地にいる状態になる)

・超兵器機関並び技術の恩恵により、船体強化に実弾系統の砲身交換が不要になる。(事実上、砲身命数皆無)

・対超兵器ノイズキラー(元々は北極や南極に発生する電磁波を相殺するための装備を対超兵器戦に転用したもの)

・100トンクレーンを各6基ずつ配備、直接艦艇への補給活動が可能

・20隻分の事前集積船の貨物搭載能力を持ち併せる

・海兵隊最大 10000名乗船可能

・車両甲板 20層(350m×120m×10m)

各一層ごとに、各種戦闘車両を含む2000両と装備、45日間継戦可能な補給品を搭載可能もしくは各艦艇の補給品etc……

 

 

 

オリジナル主人公 出雲

・外見 ゴールデンカムイ、杉本佐一の姿(傷跡が若干増えてる)

・容姿 身長185cm前後、黒髪、瞳は黒色(戦闘時には緑色に変わる)身体全体的に傷跡があり顔も同じぐある。体格は割とゴツい(ホブス並みの体型)、メガネ無し

・服装 黒色軍服(ラストエグザイル シルフィード艦長 参考)

冬季時オーバーコート着用

・艦内服装

濃紺作業着&フローラデジタル迷彩服

コンバットブーツ又は安全靴を使用

・ラフ服装

上 紺色Tシャッツ(銘柄 南無阿弥陀)

下 ジャージ又は半ズボン

その他etc……

・声 ホブスと同じ

身体能力

・艤装は緊急時、艦娘達と同じように簡易艤装展開、船体収納可能

・特殊能力有り(独自のドックと修復、補給品有、黒王の能力と不死者)

・艦内医療設備搭載している為に艦息化した本人は、P.J(パラジャンパー)と偵察狙撃兵の能力を持ち合わせている。

・資材補給数量(特に弾薬面)は大和型20隻分、翔鶴型20隻分、高雄型20隻分の補給資材が、一戦で確実に吹き飛ぶが…上記の能力により1割で収まる。

・粒子状から自在に具現化可能

 

 

鋼鉄の世界へ飛ばされる前の簡易経歴

国内海運会社所属、貨物船の一等航海士だったが土佐沖を航行中、船ごと鋼鉄の世界に飛ばされ所属不明の敵に攻撃を受け撃沈寸前のとこを第零遊撃部隊に助けられ、その後に同部隊に所属し遊撃部隊所属艦艇の艦長になり最終階級は海軍少将。

 

現在は横須賀鎮守府第2海上機動隊横須賀基地所属、現階級のまま海上自衛軍に移籍し、ある作戦後に中将に昇進。

 

性格

もともと性根が優しいが、あまりにも無口なため他人とは関わらないようにしている。たまに毒舌とも戦争狂まがいとも言える事を喋る為、誤解を招きやすい、損をしやすい性格。お酒を飲めば割と喋る人で。そして本人自身の深層心理には、仲間を死せず傷つけず元の世界へ帰るためには自ら超兵器撃破の仕事があった。そのために自ら悪役を演じ続けなければいけなくなり、ただひたすら孤立無縁・単身突撃・自己犠牲を繰り返すうちに仲間が離れていきいつしか。たったたった1隻で行動するようになっていった。だが…いざとなったら敵対する者に対しては躊躇することなく鏖殺する癖がある。

だが…ある程度、接していれば気軽に話してくれる(戦闘時、呂布や前田慶次並みの恐ろしさになる)

また場合によっては、深海化に姿を変えることがある。(無双OROCHIのキャラ、オロチそのものになる。)

 

緊急洋上艤装

 

全体的には、ウォースパイトと武蔵改の艤装を組み合わせて、ふた回りほど大型化。左手には飛行甲板をイメージした大型アサルトシールド、右手には大剣と機関銃両用のガンソード(銃剣)、更に大剣から槍に可変出来る型を装備、着席時にはシールドがリクライニング代わりになる。服装も艦内作業着の上に"16式改5型特殊強化装甲服(92式特殊強化装甲服)"と同型にして、61式増加装甲服とヘルメットを着用。なお銃剣だけでも戦闘可能。

 

銃剣

モデルはベルセルク ガッツの大剣と孫一の武器を足して割った物を参考さらに現代風に大改装、グリップ部にあるトリガーを引くと刀剣部分と柄が長くなり大型の槍に変化する。近接戦闘時スタイルは無双OROCHI2(雑賀孫一&島左近&呂蒙)を参考。銃の口径は57ミリ機関砲と同等の性能を持つ。

 

シールド

飛行甲板をイメージしている為、伊勢型と同じくカタパルトから艦載機を発進させており、更に空母と同じく飛行甲板に着艦が可能である。

 

趣味 料理(貨物船時代に覚えた)

射撃、銃器&書籍収集

 

好きなもの 焼酎、ラーメン、牛タン、

 

嫌いなもの

・キュウリ、スイカ、貝類(アサリ、シジミを除く)

・身内や仲間をないがしろにするもの危害を加えるもの

・己の出世や欲望のために仲間を売ったり見捨てたりするもの

・戦争反対し自分たちが戦うことも現実を見ることもできない畜生共

 

世界情勢

あの敗戦から65年が経ち…深海凄艦が2010年に出現してから6年後の世界。パラオ諸島、フィリピン共和国、トラック諸島、硫黄島を日本防衛ラインにして。東南アジア〜日本への物流ルートを確保。その代償と引き換えにマリアナ諸島、グアムが深海凄艦に占領され日本本土向け爆撃機、前進拠点になっている。マリアナ諸島から来る爆撃機にたいしては自衛隊から昇格した自衛軍と艦娘が保有している戦闘機で対応している。開戦からすでに6年経過した2016年の今日の戦況は、未だにシーソーゲームを繰り返している。

 

国家並び世界情勢

 

日本

あの第2次世界大戦が終戦してからは…敗戦後ドイツの占領統治が始まり、現代の日本のように再生して行った。特に終戦後は樺太、千島列島は終戦後そのまま日本の領土として残り…在日独軍が深海凄艦(・・・・)出現前、つまり昭和30年代(・・・・・・)には撤収されている為、無知な政治家や右翼、反戦団体、反政府組織による大規模なトラブルが起きつつも…自衛隊から軍へ無事昇するが、過去に内戦さながらの市街戦に、分けても特機隊のクーデター(・・・・・)とベトナム派兵を経験する。

 

米国

1980年代には日本とは再度、日米同盟を締結した。そして深海凄艦出現時にハワイを放棄している為。自国防衛に徹している。

 

大韓民国(朝鮮半島統一)

かつての韓国とは違い戦後に半島を統一後、親日派になり。かなり協力的。

 

中華民国(現在の台湾と中国沿岸部一帯)

親日派、深海凄艦出現時に沿岸部は壊滅したが…現在は中華人民共和国側の国共休戦協定破棄により第2次国共内戦が再開する。

 

中華人民共和国

今も変わらないバリバリの反日国家で、中華民国と戦争再開。

 

ASEAN諸国(ベトナムも含む)

ほぼ親日派、日本に対し絶賛協力している。過去に日本はベトナムへ派兵しているが…過去への遺恨を克服した。

 

露助(ロシア)

樺太、北方領土を占領すること無く、深海凄艦出現により国土防衛に徹するが…。

 

中東

スエズ運河が何者かの攻撃により 消滅(・・)現在海峡として名称名前が変わっている、何故か中東の親独・反独の軍隊と一緒に深海凄艦相手にして頑張っている。

 

パナマ運河

スエズ運河と同じ運命をたどるが……周辺一帯の国家は消滅したのと等しい。

 

豪州・ニュージーランド並び太平洋諸島一帯

真っ先に深海凄艦に占領された(トラック諸島を除く)




作者 あー、出雲のことわかってもらえる様に書いてみたが、一様出してみるか?あれに勘付かれたら最悪だよ()´д`()ゲッソリ・・・ 
出雲 俺のことなんか言ったか?|゚Д゚)σミッケタ
作者 (ノ)゚Д。(ヽ)Oh!NO!……シタタタッ ヘ(*¨)ノ

とりあえず、こんな感じで行きますのでよろしくお願いします
初代航空戦艦 出雲 画像です

【挿絵表示】

作者 艦載機に関しては真面目にどうしましょ( ゚∀゚ )ハァーハッハッ!!


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航空戦艦 出雲改(いずもかい)第一次改装

ゴチャゴチャになっていました、出雲改良型設定を別に載せ替えました。
なお、この出雲改は第6章から参戦致します。

※はこの改装工事にて追加もしくは変更した装備品です。


出雲型双胴強襲航空戦艦 出雲改 (いずもかい)

同型艦 なし()

 

全長 830.0M

幅 350.0M

 

飛行甲板 フルフラット多層甲板型 艦船と同じ一体型

飛行甲板幅 120M(一部、最長150M〜最短110M)

一部船首側二段式飛行甲板装備 510.0M+320.0M(上部+格納庫1層分下部位置)

 

全高 176.5M(海面上から)

 

※基準排水量 3250000t(排水量増大)

※満載排水量 4525000t( 〃 )

※喫水 26.80M

※満載喫水 30.50M

 

※主機 新型核融合炉ζ 24基(各出力 8万馬力)

標準タービンζ 8基 8軸 伝導率54% 合計432%

合計 610万520.832kw

馬力 829万4400馬力

 

※推進装置 8軸型サーフェース・プロペラ推進 片舷4基計8基

ウォーター・ポンプ・ジェット推進 8基

(推進装置稼動時)

12段階式ギア+スロットル型速力調整可能

アジマススラスター(推進装置と同型) 10基

バウ・スターンスラスター(上記と同型) 前後各4基

 

※速力 通常 95.00kt

推進装置使用時 140.00kt

 

理由:機関とタービンの増強しさらに、主砲8基を取り外した代わりにガトリング砲を搭載した為に速力が上昇したはずなのだが、4連装砲塔を装備し、更に追加の増改築を実行したので予想外(・・・)の排水量増大により予定の速力より8ノットほど減少に収まった。

 

航空用設備

エレベーター 22基

多目的エレベーター 4基

新型電磁カタパルト 18基

3層式格納庫(Ro-Roハッチは第3格納庫と同位置、エレベーターと被らない位置に隣接)

 

※航空機搭載機数 (最大搭載数)

600機(760機)

 

ウェルドック 4カ所

全長280m×幅60m×全高15m、2カ所

全長280m×幅45m×全高15m、2カ所

 

搭載艦艇

スーブル級改揚陸艇 16隻

双胴型LCAT 12隻

Mk6改 哨戒艇 12隻

RCB型 河川制圧艇 8隻

この他にRIB16隻、RPB(河川哨戒艇)8隻を車両甲板へ保管

 

艦橋設備 (ただし独自にアレンジしてある為、外見は別物)

日本前艦橋δ 指揮52 水上23 水中4

日本後艦橋γ 指揮33 水上18 水中2

航空管制用艦橋 Q.R級空母参考(後部艦橋と併用)

 

レーダーシステム 探知距離

※AMDR-S/X(AN/SPY-6) Mod32 レーダー探知距離1800キロ(ただしイージスシステムの代わりにミニ・イージス(NAAWS)が搭載されている。)

※同時探知目標(200→8000)

※同時攻撃目標 (2000まであらゆる同時攻撃が対応)

 

外見

超巨大氷山空母ハボクックをベースにし、氷山自体を無くし更に、重武装化&双胴化&ダブルM型船体巨大化したもので、さらに被弾傾斜とステルス性を意識したスタイルを持つ。

 

船体図面

 

 

【挿絵表示】

 

 

船体側面・中央部艦橋図面

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

装甲 甲板&舷側 複合装甲+61cm(実質80cm相当)

2枚の55ミリ特殊鋼鈑の間に40ミリ複合装甲1枚を挟み込んだものを1層とし、これを5層重ね合わせて更に鋼鈑同士の間に複合装甲を施す(実質上9層)。これにより重厚な防御力を誇り、1ランク上の砲弾にも耐えられるようになった。特に艦橋構造物周辺(365ミリ)にはこれを3層重ね合わせて(実質上5層)施している。但し、第2艦橋から上部は250ミリ(実質280ミリ相当)の装甲しかない。

なお艦尾側にあるウェルドック用のハッチは、上下共に独立型ハッチ2枚でステルスと被弾傾斜を意識した。装甲(330ミリ相当)を持ちこれを艦橋構造物と同様に4層重ね合わせている(70口径51cm砲の砲撃に耐えらえる)

 

武装配置

双胴型航空戦艦なので、八角形の配置並び中央にも武装が可能であり、両舷側には搭載箇所によるが2段〜3段構えの武装配置、中央前後にはVLSに2段〜3段の武装配置、そして中央部中心には最大5段〜7段構えの武装配置になる。これにより、全方位並び急角度からの対空防御が可能。

 

 

 

第1次改装、出雲改

※1. 61cm80口径4連装砲 10基 計40門

2. 対空/対潜ミサイルVLS 計220基

※ 3. 127ミリ80口径連装速射砲 計144基

(OTOメララ127ミリ速射砲を拡大発展しAK-130と同じ連装砲型にしたもの。 発射速度 80発/分/門)

※ 4. 57ミリ6銃身バルカン砲 148基

5. 40ミリ連装機関砲改106型 計300基

6. 小型電磁砲 20基

7. 対艦ミサイルVLSⅢ 160基

8. 複合型30ミリCIWS&4連装RAM 計160基(パラシ参考)

9. SeaRAM 42連装型(21連装2基) 計78基

(弾頭はブロック2に換装済み)

※10. RBUー6000改二 12連212ミリロケット砲 両舷各18基

※11. 203ミリ80口径連装速射砲 96基

(Mk71 、8インチ速射砲拡大発展しAK-130と同じ連装砲型にしたもの。 発射速度 65発/分/門)

※12. SCLAR-H 118ミリ16連装多目的発射機 両舷各22基

※13. 680ミリ7連装超音速誘導魚雷 両舷各6基

※14. 30ミリCIWS AK-630M1-2改 60基

※15. 406ミリガトリング砲改 5銃身型 8基

 

 

各種ミサイル一覧

秘匿基地ドックにおいて第一次改装後、対空ミサイル 1種類を撤去し、対地・対艦ミサイル2種類を追加。

 

対空ミサイル

スタンダードSMー3ブロックⅡA

スタンダードSMー6

ESSM

※ASTS mod6(対衛星用)

対艦・対地ミサイル

SSーNー26改 射程300Km 炸薬300K

SSーNー30改 射程2800Km 炸薬800K又MPBM弾

※ 極超音速巡航ミサイル「ツィルコン改」射程800キロ 炸薬500k

※SSーNー30改2 射程2000Km 新型光子榴弾弾頭改造型

 

対潜ミサイル

91RTE2(12式改2甲型短魚雷)射程50K

※11式MVLA(12式改5丙型短魚雷12発装填) 射程35キロ(アルペジオより抜粋)

 

改装時に新たに魚雷を追加したので掲載。

※魚雷一覧

15式超音速魚雷(680ミリ)雷速マッハ5(時速6120km)

12式両用誘導魚雷(680ミリ)雷速65ノット

 

 

・特に東側のミサイルは外見はそのままだが、中身は全て西側や日本製に換装済み。

 

・機関砲並びに速射砲に関して。

※40ミリ機関砲(1門=368発)や30ミリガトリング砲(1門=2000発)の即応弾薬搭載量はそれぞれ2.5倍に増強へ施している。

このため40ミリ機関砲弾は1門=930発×2=合計1860発の即応弾に、30ミリは1門=6000発×2=合計1万2000発の即応弾薬搭載量を持ち合わせる。

※127ミリ速射砲と203ミリ速射砲は、今回の第1次改装工事にて全て連装両用自動砲(・・・・・・・)へ換装、同時に即応準備弾薬数も1.5倍へ拡張。

 

 

主砲位置、改装前

中央部艦首側から 1番〜12番

左舷 13番、15番、17番

右舷 14番、16番、18番

 

改装後主砲位置

中央部のみ

艦首側から前部 1番〜5番、6番〜10番

ガトリング砲位置

中央部艦首側から 1番、2番

左舷 3番、5番、7番

右舷 4番、6番、8番

 

補助装置

1. 音波探信機β

2. 電波探信機β

3. 自動装填装置γ

4. 防御重力場γ

5. 電磁防壁β

6. 謎の装置ζ

7. 謎の推進装置Ⅱ

8. お守り装置

9. 電子光学方位盤Ⅱ(鋼鉄の咆哮WSGPより)

10. 謎の装置k(鋼鉄の咆哮WSGPより)

 

※ここからは鋼鉄シリーズ並びオリジナル装備

 

・熱光学迷彩装置

・ 新型フィン・スタビライザー

・ 発砲遅延装置γ

・ 謎の装置n(鋼鉄の咆哮WSGPより)

・謎の装置θ(鋼鉄の咆哮WSGPより)

・ バウスラスター (前中後に搭載、上記に記載)

・ ECM/ECCM装置Ⅲ

・ 機雷探知システム

・ システムL(ローレライ・システム)

・ 各種特殊砲弾(別項参照)

・ 超巨大弾薬庫(各兵装の弾数が15倍になる)

・ダルド・システム Mod24

※ ・AMDR-S/X(SPY-6) Mod32

・NAAWS Mod33(タレス対空戦闘システム)

・ TACTICOS Mod28

・ アクティブ・ステルスシステム

※・ 新型給弾装置Ⅱ (3inch速射砲が使用する。6連装リボルバー2基を新たに10連装リボルバー1基の給弾機構に改修したもの)

※ ・マグネティック・デジタル・ビジョン(ゴーストリーコンより抜粋)

※・ブイ・ウェップ・モジュール・システム(亡国のイージス2035)

※・C12-ISR次世代指揮通信情報システム

 

 

各種特殊砲弾一覧

8式A型対地砲弾 多段頭155ミリ榴弾36発装填

8式A2型対空砲弾 203ミリ対空砲弾24発装填

8式A3型対地・対艦砲弾 203ミリHEAIP弾24発装填

8式B型多目的弾 小型MPBM弾48発装填

8式C型対艦対地砲弾 多段頭タンデムHEAT弾36発装填

91式改2型徹甲弾 61cm砲タ弾改造

※10式対艦・対地砲弾 122ミリフレシェット弾32発装填

零式タ弾(成形炸裂弾) 61cm砲弾 /406ミリ専用

零式キ弾(燃料気化弾) 61cm砲弾/406ミリ専用

APFSDS弾 61cm砲弾/速射砲弾/406ミリ

MSーSGP弾 61cm砲弾/速射砲弾

DART弾 203ミリ/127ミリ用対空誘導砲弾

新型量子弾頭 61cm砲弾へ転用

新型反物質弾頭 61cm砲弾へ転用

MPBM弾頭 (エスコンより抜粋) 61cm砲弾に改造

フレシェット弾 小型電磁砲専用弾

各種実弾全て新型近接信管・新型炸薬・新型対空弾・一体化焼尽薬莢を搭載

 

オリジナル装備品(追加あります)

・ ロケットアンカー(ヤマト2199参考)

・ 慣性無効化装置 (海の上でドリフト、アクロバットしようがいつも平地にいる状態になる)

・超兵器機関並び技術の恩恵により、船体強化に実弾系統の砲身交換が不要になる。(事実上、砲身命数皆無)

・対超兵器ノイズキラー(元々は北極や南極に発生する電磁波を相殺するための装備を対超兵器戦に転用したもの)

※・150トンクレーンを各両舷に8基配備、給油移送燃料ホースが左右に6箇所配置。これにより直接艦艇への補給活動が可能。

・約30隻分の事前集積船の貨物搭載能力を持ち併せる

※・海兵隊最大 12000名乗船可能(改装後、一部余力があった為)

・車両甲板 20層(350m×120m×10m)

各一層ごとに、各種戦闘車両を含む2000両と装備、45日間継戦可能な補給品を搭載可能もしくは各艦艇の補給品etc……

※・CDC(CIC)とCATCC(空母航空管制所)と統合し発展させたSMC(統合戦闘管制指揮所)を設置。

※・12箇所のタンクにそれぞれ150000klの燃料(合計180万kl)が搭載されている。



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艦載機と識別符号&深海凄艦 外見 艦型

作者 はい、約束どおりに艦載機の編成図と出雲、航空隊の識別符号が出来上がりました。他にも深海凄艦の外見艦型を準備することが出来ました。オリキャラあるかもしれません。(σ´∀`)σ ゲッツ!!彼らの外見のモデルは鋼鉄の咆哮2WSCから抜粋させていただきました。
出雲 ほぉ〜、やっと出来上がったんだ向こうにいる彼女達はは待ちくたびれてたみたいだぞ((´∀`*))ヶラヶラ
作者 ん?彼女達? (背後の人は誰かな〜)チラリ(=◇=;) ギクッ
防空凄姫 やあ、君ちょっとそこの裏側に逝こうか (・_・)∂"チョット来イ
作者 ( ゚ω゚ )謹んでお断り申し上げますC≡(/゚Д゚)/タスケテェー!!
防空凄姫 あっ、逃げちゃったつまんない(怒`・(ェ)・´) とりあえず艦載機と艦と私達(深海凄艦)の紹介をしますね〜

追伸、出雲に乗艦中の海兵隊記載しました


航空戦艦 出雲

船舶識別符号 JSDGO

隊内符号 フライング・ダッチマン

 

出雲、所属航空隊

正式名称 第422独立混成遊撃航空師団 出雲直属部隊

編成図

第404戦闘航空旅団 各20機 ×14個編成 計280機

第261戦闘攻撃大隊 各12機 × 4個編成 計48機

第5海洋爆撃連隊 24機 × 1個編成 計24機

第56電子戦闘航空隊 各12機 × 2個編成 計24機

第112対潜哨戒航空隊 各8機 × 2個編成 計16機

第2無人偵察航空隊 各12機 ×2個編成 計24機

第85空中早期警戒管制機隊 各2機 ×4個編成 計8機

第40電子偵察航空隊 各4機 ×2個編成 計8機

第79海上戦闘ヘリコプター大隊 各20機 ×2個編成 計40機

第42海上攻撃ヘリコプター大隊 各20機 ×2個編成 計40機

第40海上後方支援輸送飛行隊 各24機 ×1個編成 計24機

第404海兵戦闘航空旅団 3個編成

第605海兵重攻撃ヘリコプター隊 各16機×2個編成 計32機

第908海兵強襲機動ヘリコプター隊 32機×1個編成 計32機

 

合計 600機

 

出雲航空隊、 コールサイン

第404戦闘航空旅団

第1戦闘飛行隊 グリムリーパー

第2戦闘飛行隊 セインツロウ

第3戦闘飛行隊 クラッシャーズ

第4戦闘飛行隊 ブッチャーズ

第5戦闘飛行隊 ピースメーカー

第6戦闘飛行隊 フランケン

第7戦闘飛行隊 オメガ

第8戦闘飛行隊 ドリフターズ

第9戦闘飛行隊 アサシン

第10戦闘飛行隊 セイラー

第11戦闘飛行隊 オッドアイ

第12戦闘飛行隊 ナイトメア

第13戦闘飛行隊 デビルマン

第14戦闘飛行隊 ハリケーン

 

第261戦闘攻撃大隊

第1戦闘攻撃隊 ブラックバード

第2戦闘攻撃隊 ファイヤーバード

第3戦闘攻撃隊 サンダーバード

第4戦闘攻撃隊 ブルーバード

 

第5海洋爆撃連隊 ボンバーマン

 

第56電子戦闘航空隊

第1電子戦闘飛行隊 シルフィード

第2電子戦闘飛行隊 ガーゴイル

 

第112対潜哨戒航空隊

第1対潜哨戒飛行隊 ポセイドン

第2対潜哨戒飛行隊 アクアス

 

第2無人偵察航空隊

第1無人偵察飛行隊 ゴースト

第2無人偵察飛行隊 ファントム

 

第85空中早期警戒管制機隊

隊1早期空中警戒管制班 セイレーン

隊2早期空中警戒管制班 スカイアイ

隊3早期空中警戒管制班 オーロラ

隊4早期空中警戒管制班 メドゥーサ

 

第40電子偵察航空隊

第1電子偵察飛行隊 オーシャンセントリー

 

第79海上戦闘ヘリコプター大隊

第1海上戦闘ヘリコプター隊 三河屋

第2海上戦闘ヘリコプター隊 白河屋

 

第42海上攻撃ヘリコプター大隊

第1海上攻撃ヘリコプター隊 越後屋

第2海上攻撃ヘリコプター隊 越前屋

 

 

第40海上後方支援輸送飛行隊 カーゴマスター

 

第404海兵戦闘航空旅団

第605海兵重攻撃ヘリコプター連隊

第97海兵攻撃ヘリコプター大隊 スケアクロウ

第98海兵攻撃ヘリコプター大隊 ヴァイパー

 

第908海兵強襲機動ヘリコプター大隊 ナイトストーカー

 

海兵隊 正式名称 第408海兵機甲旅団戦闘団

兵員 4000名→後日、兵員増強し6084名に拡充(出雲改)

 

搭載機種、但し追加搭載もしくは変更の可能性有り。

CFAー44、Su-32FN、FFRー44、Pー1 AWACS、Tu-22M3

EPー1、MQー4S・Vー120(エンドウォー)

MVー22、Mi35.Mk7改

EHー101ASU/ASUW、NH90 NFH、AHーXスカイウルフetc……

 

深海凄艦 艦型

駆逐艦 イ級後期 シムス級

駆逐艦 ロ級 グリーブス級

駆逐艦 ハ級 C級

駆逐艦 二級 フレッチャー級

軽巡 ホ級 アトランタ級

軽巡 へ級 アレスーザ級

軽巡 ト級 パース級

軽巡 ツ級 リアンダー級

雷巡 チ級 超球磨型

重巡 リ級 改ウィチタ級

重巡 ネ級 ボルティモア級

戦艦 ル級 ノースカロライナ級

戦艦 ル級 FS・改FS 改サウスダコタ級

戦艦 タ級 改インビンシブル級(戦艦)

戦艦 タ級 FS・改FS 改インコンパラブル級

戦艦 レ級 改デラウェア級

戦艦 レ級 FS・改FS 改ジャン・バール級

軽空 ヌ級 改インディペンデンス級

軽空 ヌ級 FS・改FS 改コロッサス級

正空 ヲ級 ヨークタウン級

正空 ヲ級 FS・改FS レキシントン級(装甲空母)

潜水艦 カ級 ガトー級

潜水艦 ヨ級 テンチ級

潜水艦 ソ級 オベロン級

 

鬼・姫級

駆逐凄鬼 アレン・M・サムナー級

駆逐凄姫 ギアリング級

駆逐水鬼 改ゲイボルグ級

駆逐古鬼 改ウェポン級

駆逐古姫 改デアリング級

軽巡凄鬼 ブルックリン級

軽巡凄姫 グリーブランド級

重巡凄姫 オレゴン級

重巡夏姫 デモイン級

防空凄姫 超ウースター級

潜水凄鬼 バラクーダ級

潜水凄姫 セルルフィシュ級

水母凄姫 改日進級

水母水姫 超千歳級

空母凄鬼 超エセックス級

空母凄姫 超ミッドウェー級

空母水鬼 超フォレスタル級

空母戦姫 超キティーホーク級

戦艦凄鬼 改フューリアス級

戦艦凄姫(夏姫) 改セント・アンドリュー級

戦艦水鬼 改アメリカ級(架空戦艦)

装甲空母凄鬼 超ジブラルタル級

装甲空母凄姫 超インプラカンプル級

装甲空母水鬼 超オーディシャス級

深海海月姫 超ユナイテッド・ステーツ級空母

深海双子棲姫 超U2501(鋼鉄)

 

 

 




以上が、予定していた艦載機と深海凄艦の設定紹介です。
もう一つ、この作品に出てくる出雲はある特殊能力が幾つかあります。一つは今50〜60cm程の乗組員妖精になっていますが、出雲の能力によって元の姿に戻ることが出来ます。原因は不明ですがどうやらこの世界に来たと同時に取得したようです。やり方次第では陸上施設等の制圧は容易と思われます。かなり楽しくなると思いますので、それから、お気に入りがまた増えていました。読んでもらいありがとうございます。これからもこの小説続けていきますので、よろしくお願いします


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超大型重装多目的空母 超飛鷹型改め飛鳳型

出雲「おーい飛鷹、隼鷹。」

飛鷹「なぁに出雲」
隼鷹「どうしたんだい?」

出雲「お前達の新しい艦船が出来たよ。その代わりに名前を変えてもらうけどいいかなぁ?」

飛鷹・隼鷹「うん!!わかったー。ありがとう出雲♡」

出雲のほっぺたに(*´ω(ω`o ))) チュッ♪

出雲「(照゚д゚)ゞィャァーソレホドデモー」顔真っ赤か

三番艦として「雲龍」を追加します。


超飛鷹型(飛鳳型)重装甲多目的空母

同型艦 計3隻

一番艦 飛鷹(飛鳳)

二番艦 隼鷹(飛隼)

三番艦 雲龍(飛鳥)

 

全長 405.0M

幅 128.0M

 

飛行甲板 フルフラット型 艦船と同じ一体型

飛行甲板幅 128M

 

 

全高 116.5M(海面上から)

 

基準排水量 215000t

満載排水量 385000t

喫水 12.80M

満載喫水 18.50M

 

主機 空母用ディーゼルζ 12基(各出力 6万5千馬力)

標準タービンζ 4基 4軸 伝導率54% 合計216%

発電用ディーゼルエンジン10基(各出力3万5千馬力)

シフト配置(4、2、4、2、4で配置)

 

推進装置 8軸型サーフェース・プロペラ推進 片舷2基計4基

ウォーター・ポンプ・ジェット推進 4基

(推進装置稼動時)

12段階式ギア+スロットル型速力調整可能

アジマススラスター(推進装置と同型) 3基

バウ・スターンスラスター(上記と同型) 前後各2基

 

速力 通常 70.00kt

推進装置使用時 105.00kt

 

航続距離:120000海里(70.0ノット)

84000海里(105.0ノット)

理由:従来のボイラー機関では出航に時間がかかり、ガスタービン機関では燃料消費が膨大になるため。整備や燃費面、高出力を出せるディーゼルエンジンを採用。

発電用ディーゼルエンジンは、電磁カタパルトや補助電力として運用。

 

航空用設備

エレベーター 6基

新型電磁カタパルト 5基

2層式格納庫(各1層ごと最大200機搭載可能)

 

航空機搭載機数 (最大搭載数)

260機(400機)

 

理由:レシプロ機やジェット機との混載を主観に置いてあるため。

 

艦橋設備 (Q.R級空母参考をベースにし、独自設定したもの)

空母前艦橋 指揮52 水上25 水中6

空母後艦橋 指揮43 水上15 水中4

 

レーダーシステム 探知距離

FCS-4/4S Mod16 レーダー探知距離550キロ

SMARTーL Mod30 レーダー探知距離1000キロ

外見

千鶴型空母をベースに大規模な改修をおこない、さらに戦艦並の重装甲、そして被弾傾斜とステルス性を意識したスタイルを持つ。

 

船体・艦橋構造物図面

 

 

【挿絵表示】

 

 

装甲 甲板&舷側 複合装甲+41cm(実質51cm相当)

出雲と同様に、2枚の55ミリ特殊鋼鈑の間に40ミリ複合装甲1枚を挟み込んだものを1層とし、これを3層重ね合わせて更に鋼鈑同士の間に複合装甲を施す(実質上5層)。これにより重厚な防御力を誇り、1ランク上の砲弾にも耐えられるようになった。

 

武装配置:千鶴型空母なのでそれをベースに、ロシア海軍空母と同じスタイルと出雲独自のアレンジを生かした。

これによりVLSを6箇所に分散配置、速射砲と複数の機関砲群による濃密な対空射撃が可能。

だが…あくまでも個艦や僚艦防空を主体である。

 

超飛鷹型、武装一覧

1. 40ミリ連装機関砲改106型 計14基

2. 対空/対潜ミサイルVLS 計36基

3. 127ミリ80口径連装速射砲 計6基

4. 対艦ミサイルVLSⅢ 36基

5. 連装型30ミリCIWS 計14基(パラシ参考)

6. SeaRAM 42連装型(21連装2基) 計10基

(弾頭はブロック2に換装済み)

7. 30ミリCIWS AK-630M1-2改 20基

8. RBUー6000改二 12連212ミリロケット砲 6基

9. SCLAR-H 118ミリ16連装多目的発射機 両舷各8基

各種ミサイル一覧

対空ミサイル

ESSM

対艦・対地ミサイル

SSーNー26改 射程300Km 炸薬300K

SSーNー30改 射程2800Km 炸薬800K又MPBM弾

極超音速巡航ミサイル「ツィルコン改」射程800キロ 炸薬500k

SSーNー30改2 射程2000Km 新型光子榴弾改造型

 

対潜ミサイル

91RTE2(12式改2甲型短魚雷)射程50K

 

 

特に東側のミサイルは外見はそのままだが、中身は全て西側や日本製に換装済み。

 

 

補助装置(出雲と同様、一部除外)

1. 音波探信機β

2. 電波探信機β

3. 自動装填装置γ

4. 防御重力場γ

5. 電磁防壁β

6. 謎の装置ζ

7. 謎の推進装置Ⅱ

8. お守り装置

9. 電子光学方位盤Ⅱ(鋼鉄の咆哮WSGPより)

10. 謎の装置k(鋼鉄の咆哮WSGPより)

 

※ここからは鋼鉄シリーズ並びオリジナル装備

 

・熱光学迷彩装置

・ 新型フィン・スタビライザー

・ 発砲遅延装置γ

・ 謎の装置n(鋼鉄の咆哮WSGPより)

・謎の装置θ(鋼鉄の咆哮WSGPより)

・ バウスラスター (前中後に搭載、上記に記載)

・ ECM/ECCM装置Ⅲ

・ 機雷探知システム

・ 超巨大弾薬庫(各兵装の弾数が15倍になる)

・ダルド・システム Mod24

・APAR/SMARTーL Mod30

・NAAWS Mod33(タレス対空戦闘システム)

・ TACTICOS Mod28

 

 

速射砲弾一覧

零式タ弾(成形炸裂弾) 速射砲弾

零式キ弾(燃料気化弾) 速射砲弾

APFSDS弾 速射砲弾

MSーSGP弾 速射砲弾

DART弾 速射砲弾

オリジナル装備品(追加あります)

・ ロケットアンカー(ヤマト2199参考)

・ 慣性無効化装置 (海の上でドリフト、アクロバットしようがいつも平地にいる状態になる)

・超兵器機関並び技術の恩恵により、船体強化に実弾系統の砲身交換が不要になる。(事実上、砲身命数皆無)

・対超兵器ノイズキラー(元々は北極や南極に発生する電磁波を相殺するための装備を対超兵器戦に転用したもの)

・艦内格納庫を利用した大規模輸送任務にも転用可能。

・6箇所のタンクにそれぞれ25000klの燃料(合計15万kl)が搭載されている。



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番外編
?-1 派手な新居と祝い


※番外編のみ台本形式にしていきます

※時系列は横須賀基地帰港後になります

※戦闘描写無いです


横須賀基地に帰還後、元帥から各種証明書と車を貰い提督からは、開発を済ませてから休暇入って構わないと伝えられ。部屋は既に移転済(・・・・・)ときいた。因みに今の寮から近くだというし既にナビに登録済だから大丈夫だという。

そして開発を終わらせ出雲は新しくなった自宅(・・)に戻った。

 

休暇 1日目 1500 出雲 新自宅前(・・・・)

 

出雲「うーん、最初に来たより随分場所が変わったて派手になったな!さてはうちの妖精達と色々はっちゃけたことしたな〜」アレ_(・・?..)?アレェ 

 

改めて移転と新築(・・・・・)した。家を見た外見は、グラ◯フⅤの黒人が住む豪邸その物(・・・・・)である外観は台形型になって二階に8畳の玄関ロビーがあり右側は広々としたシステムキッチンに、中央は役40畳はあるだろうなリビング、左側大浴場がありその一階には、4部屋あり一つは8畳分の物置で二つ目は16畳はある寝室なかでも中央にはキングサイズのベットがある、その脇には4畳のクローゼットもあり残り2つは8畳ずつの部屋になっている。ガレージは、車両が並列で3台止められる、オマケに基地内の高台だから横須賀港と東京湾が一望できるさてどうしよう。

 

出雲「さてと電話してみるか、張本人共に」

 

三原「はい、三原です」

出雲「三原さんおつかれ様です、そこに開発狂い(明石)いますか?」

三原「はい、お待ち下さい」

姉があんなこと言われてるのに、何とも思わない三原さん恐るべし。

明石「はい電話代わりました」

 

出雲「明石さん…あんた。いったい俺の部屋勝手に大移転(・・・)してるし。何ちゃっかり改造したのさ!」

 

 

明石「いや〜うちの妖精さんと出雲の妖精さん達が、タッグ組んで部屋を大移転しちゃいました。ごめんね」

 

出雲「まぁ構わないですよかなり気に入りましたので」

 

明石「ありがとうございます、それから役数組の(・・・)艦娘達の私物が置いてあると思います、中には家財ごと(・・・・)あるかもしれないので気をつけてくださいね」

 

出雲「もう外見(・・)だけで分かったよ最初からここに移住する気(・・・・・)満々な物があるからね、これ今夜確実(・・・・)にくるパターンだよね」

 

明石「まぁ気をつけてくださいね、それから物置の奥に隠し部屋がありますが見ましたか?」

 

出雲「まだ見てないけど、そんな部屋あるの?」

 

明石「一度見てくださいね、それでは」

 

出雲「明石、お前と妖精達に礼を言うよ、ありがとうな」

 

明石「出雲さんからその言葉(・・・・)だけでも嬉しいです近い内に私達と夕張に大淀姉妹が遊びに行きますので」ガチャ

 

電話での話を終え聞いた場所に向かった、確かに奥に扉がある(・・・・)その扉を開け自動で部屋の明かりがつくと…

 

出雲「驚いたなまさか隠し部屋が武器庫と銃工房(・・・・・・・)になっているとはしかも貨物エレベーター(・・・・・・・・)がガレージに直通(・・)とはなすごいな、ガレージから見ても簡単にはわからないよ、さてと今のうちにの飯の用意でも……誰だろう?」ピーンポーン

玄関の鍵を開けてみるといつの間にか(・・・・・・)どこから聞いたのか艦娘達が押し寄せて来たしかも私服である。

 

飛鷹「出雲せっかくだから押し掛けに来ちゃった今晩御飯作ってあげるわ」

隼鷹「飛鷹と一緒に新築祝いの酒持ってきたよ飲もうよ」

那智「いきなりですまんが…みんなが行くといってな。一度出雲と飲んでみたかった」

千歳「フフフ、出雲さんお招きありがとうございます」

千代田「出雲さん、いきなり押し掛けてすいません」フカブカ

高雄「これは姉妹からの祝いです」

愛宕「パンパカパーン、出雲さんとお話ししてみたくて来ました」

摩耶「姉貴達に言われちまったけど。今度はちゃんと話してみたくてさ」

鳥海「出雲さん。飛鷹さんと一緒に晩御飯作りますので、楽しみにして下さい」ワクワク

飛龍「蒼龍と一緒に来ちゃいました」

蒼龍「出雲さんすいません」

出雲「よく来たねいらっしゃい、歓迎するよあまり何もないけどさ」

 

彼女達は出雲の新居の為に、わざわざ暇を見つけて新居祝いに来てくれたことに感謝していた。本当ならこんな家は(・・・・・)必要なかった。皆からは化物が住む家と言われ、近づくことは無いだろうと思ったくらいだった…が、現実は違っていた。

 

20:35 出雲 自宅リビング

 

出雲「うわ〜酔っ払い随伴軍団が酔い潰れちゃったわどうしよう」( ゚∀゚ )ハァーハッハッ!!

どうやら18時に始めた飲み会はあっと言う間にほとんど酔い潰れしまった。ソファーに寝かしていたどうやらキッチンの隣にある。小さいながらワイン蔵を兼ねた酒蔵があったのを見かけて、飲兵衛達はそこから持ち出して飲んだみたいだ。

 

まぁリビングの周りは散らかし放題だった。

 

摩耶「おい、出雲あたしの酒飲めないのかよ〜」ヒック

那智「そうだぞ、せっかく美人からのお酌(・・・・・・)があるんだぞ〜」うぃ〜

千歳「そうですよ〜出雲さんなんなら私が口移ししてもいいですよ〜」顔真っ赤か

隼鷹「そうだぞ〜出雲や〜い」ヒック

どうやら一緒に来ていた子達は全滅し、今はこの酔いどれ四人組(・・・・・・・)の愚痴を聞きながら相手をしてた。

 

23:00 リビング

出雲「ほら、そろそろお開きだよ」

那智「分かったよ出雲さん」ウップ

摩耶「出雲頼みがあるんだけど今日ここに泊まらせてくれないか?」オロロ〜

出雲「OK、いいよちょっと待ってろ」

そう言って、下の二部屋に布団を敷いて無事な子達は酔っ払いを連れながら部屋にいってもらい。一部屋を高雄姉妹に、もう一部屋を那智達に泊まらせた。飛鷹と隼鷹は仕方なく寝室のベッドに寝かせ付けて、出雲は1人で後片付けをしていた。

 

 

翌日 00:55 リビング

出雲「ふぅ、ようやく終わったわみんな楽しんでたから良かったけど」

リビングには大量の酒瓶(・・・・・)が転がり皿が山積みになっていたが全自動の食器洗い機があったので多いに助かり。今はソファーに座り、簡単なツマミをほうばりながら。酒の入ったグラスを持ちながら景色を見ていた。

 

⁇「隣いいかしら」

出雲「飛鷹かもう大丈夫なのか?」

飛鷹「もう大丈夫だよ、出雲ごめんね1人で後片付けさせちゃって。手伝うはずだったけど…起きたら隼鷹と一緒にベッドにいたからさ」

出雲「気にすんなあんたらは客人だ構わないよ」

飛鷹「ありがとう、それから私と隼鷹一緒にここに住むからね(・・・・・)提督には話してあるからさ」

出雲「ふぇ?」

飛鷹「本当よだから私達の部屋の家財や私物(・・・・・)あったでしょ?」

出雲「クローゼットにも飛鷹や隼鷹が着る私服あったのはそれか」

飛鷹「そうよ今日からよろしくね」

出雲「あっ、うんよろしくお願いします」

 

青葉「青葉聞いちゃいました」盗み聴き

 

こうして出雲の新居に飛鷹型2人が一緒に住むようになったそして青葉通信にて直ぐばれてしまった。青葉狩りという返礼をする為に。

 

「オイコラ!!アオバァァァァァ」出雲・飛鷹型姉妹

「シマッタァァァァァ」青葉現在逃亡中




とりあえずこんな感じで番外編書いていきたいと思いますよろしくお願いします

そして終戦から71年経ちましたがあの戦争で亡くなった人達のご冥福を心からお祈り申し上げます

感想・評価・指摘・誤字脱字ありましたらお願いします

この後にR18編に入りますが…そちらはR18に投稿致しております。



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?-2 これが空母会?違うよ飲み食いだけよ

※番外編のみ台本形式にしていきます

※時系列は函館基地出発する前日になります

※戦闘描写無いです


8月9日 1200 大食堂

その日の朝にあのパパラッチ(青葉)が勝手に写真を撮り

オマケに出雲から殺される一歩手前までいったがどうにか反省はしているらしい、提督から開発依頼を終わらせ今は1人で食事していた。

 

出雲「しっかし提督も仕事は午前中だけでいいからねと言われてもな」

⁇「あっ出雲さん、今お昼でしたか?よかったら姉妹全員と(・・・・・)一緒に食べませんか?」

出雲「おっ、朝潮に荒潮、朝潮型全員かいいよ、それに朝潮に大潮そして霞が改二になったかおめでとう」

朝潮「ありがとうございます」

大潮「出雲さんに褒めてもらって今日も元気です」

霞「ふん、何喜んでいるのよ」デレ

荒潮「あらあら、霞ちゃん言葉と顔が一致して無いわよ」

そう言ってみんなテーブルに着いて食事していた大方()のことだろうと…

 

出雲「じゃあ朝潮達は今の改二装備(・・・・)に不安があると」

朝潮「はい、今の装備でも充分ですがやっぱり主砲が…」

出雲「分かった今回の仕事が終わったら開発してみるよいいかい?」

朝潮「はい、ありがとうございます」

 

それぞれの姉妹達もみんな出来れば他の装備を作ってくださいと頼んで来た、出雲もやれるだけやってみると答え食堂を後にしたが…。

 

加賀「出雲さん」

出雲「何でしょう加賀さん」

加賀「今夕から出雲さんの新居で空母会を開きたいのですがよろしいでしょうか?」

出雲「もし……駄目と言ったら?」

加賀「」グス←涙目

出雲「ごめんなさい、冗談ですどうぞ来てください」

加賀「ありがとうございます」

出雲「ところで今日何人の空母艦娘(・・・・)が来ますか?」

加賀「23名です」

出雲「えっ23(・・)?」

出雲「はい、そうです因みに出雲さんと空母艦娘の晩御飯は出雲さんの家で食べますと間宮さんに伝えてあります」

出雲「マジかよ、こりゃ鳳翔さんに応援頼まないといけないし食材も買いに行かないとただでさえ大喰らい(・・・・)が2人いるのに」チラッ

加賀「頭に来ました」

出雲「マジごめんなさい」

加賀「それでは今夕1700にみんなで行きますのでよろしくお願いします」

そう言って、加賀さんが去ったのを確認すると……

出雲は大至急、司厨長へ電話した。

司厨長「はいもしもし亀よ」

出雲「ちょっと食事の大量注文(・・・・)来たんだけどお願い出来る」

司厨長「いいですよ食材と部下数名連れて来ます何人分作りますか?」

出雲「約40名分(・・・・)頼めるか?」

司厨長「今日来る艦娘達(・・・)の分ですか、お任せ下さい直ぐ取り掛かります」

出雲「すまんな、頼むわ」

司厨長「了解です。」

 

出雲自宅 1530

出雲が工作妖精に同じ8畳の部屋を3つ大至急(・・・・・)作ってくださいと電話でお願いしたら直ぐOKしてくれた元々更に3つ増設予定(・・・・・・)だと言ったらしい、妖精さんに感謝と万歳三唱。

司厨長もどうやら1630頃には料理を持ってくると連絡が入り、そして約束の時間になった。

空母艦娘一同「出雲さん今日はありがとうございます」

出雲「いらっしゃい歓迎するよ」

そう言ってみんなをリビングに案内した。テーブルの上にある料理を大喰らい2人は喜んだ。

赤城「出雲さんありがとうございます」

加賀「食欲……いや気分が高揚します」

天城(型)「出雲さん妹がすいません」

土佐「お姉ちゃんのためにありがとうございます」

みんなが席に座って食べ始めていると、飛鷹達に今回の主催の理由を聞いた何故なら一航戦(・・・)はすでに食べ始めてしまったので無理である。

1.一度は出雲さんの新居を見たいこと

2.カタパルトや艦載機等の開発依頼

3.清霜や島風見たいに機関や船体を作ってもらい強化したい事

4.近い内に空母艦娘一同対出雲と演習を実施したい事

この4点である。

そう食事しながら今後の課題を話しながら食事していたが……………

 

2200 リビング

出雲「おいおい、これはもう空母会(・・・)じゃ無いなただの飲み会そのものだよ」はぁー

千歳に隼鷹果ては雲龍姉妹に飛龍に祥鳳は酔っ払い始め、一部はすでに下の部屋で熟睡している残りは先に帰ったみたいだ。

出雲「おいもうお開きだよ。終わりにするよ」

飛龍「やだやだ、まだ飲むの」ヒック

雲龍「そうですよ夜はまだ長いですし」一升瓶を抱えている

祥鳳「そうです出雲さんも飲みましょうよ〜」ケラケラ

出雲「仕方ない鳳翔さんに………無理か」

どうやら鳳翔さんは飲兵衛組に飲まされ先に酔い潰れてしまったのである

出雲「一旦、テーブルの上片すから退いてね」

飲兵衛組「はーい」

大急ぎで退かして片付けられるものから片付け終わったら急に静かになったどうやら完全に酔い潰れ寝てしまったのである仕方なく風邪ひかすわけにも行かないのでみんなを部屋の布団に1人ずつ担いで寝かせ、後片付けをした。

 

2325

出雲「やっと終わったよ、夜食用に取っといたやつ食べるか」

⁇「両隣空いてるかい」

出雲「飛鷹に隼鷹、龍鳳それに瑞鳳か珍しいな」

龍鳳「出雲さん今簡単なもの作りますから待っててください」

出雲「分かった」

龍鳳がテキパキと作り終え持って来たのは煮麺(にゅうめん)である

出雲「ありがとう客人なのに悪いね」

龍鳳「いえ、私達が寝てしまったのに出雲さん相談事聞いてもらって1人で片付けしてもらったので申し訳ないです」

出雲「今いる面子で構わないがとりあえず2つばかりだか改装案があるんだけど見てもらえるかい」

出雲「まず最初は飛鷹達用」

 

【挿絵表示】

 

 

出雲「次に龍鳳や瑞鳳達用」

 

【挿絵表示】

 

 

出雲「とりあえず2つばかりだかどうだろう?」

瑞鳳「ありがとうございます出雲さん」

龍鳳「これなら大丈夫です」

飛鷹「これなら正規空母でも相手出来るわ」

隼鷹「ひゃースケールが大きいなぁ」

出雲「他にもまだあるが先にこの2つだな、ほらさっさと食べ終わったら寝なさい、いいね」

4人「はーい」

 

こうして空母会は終わり、明日の準備に備えた目指す先はキスカ島である。




とりあえず番外編をまた書いてみました

誤字脱字・指摘等あったらお願いします


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?-3 かつての戦友達とある推測

※番外編のみ台本形式にしていきます

※時系列は第3章8話から10日後になります

※戦闘描写無いです
※一部本編に大きく関わっています。


新しく酒保が出来上がり、基地近辺の民間人や基地に所属する艦娘達で賑わいはじめそれが成功し、その打ち上げを出雲(川嶋)の新居でやる事にした。

 

出雲宅 1900

檜垣「はいそれでは、艦娘達の社会復帰の為の酒保と出雲の新居完成を祝うために飲み会が出来ました。それじゃカンパーイ」

全員「カンパーイ!」

 

今回の打ち上げに参加したのは檜垣、黒木、滝谷夫妻、出雲、飛鷹と隼鷹、そしてある艦娘2人と元帥夫妻である

五十鈴「初めまして出雲さん、私は檜垣中将の秘書艦を務めています五十鈴です。よろしく」

 

天城「初めまして私は雲龍型2番艦の天城です。今は黒木中将の秘書艦をしていますよろしくお願いします」

 

出雲「初めまして2人共、彼奴らをよろしくお願いね」

彼女達と食事をとりながら話しているうちに男共だけ(・・・・)を庭にあるテーブルまで連れて来て元帥達四人に函館の一件(・・・・)を話した。

 

出雲「今から話すのは、函館基地に帰還後式典最中に起きた事です。檜垣あの時先に戻らせた直後なんだ……」

 

檜垣「マジかよ、記録あるのか?」

出雲は軽く頷いた

出雲「元帥こればかりは秘密に出来ませんか?」

 

元帥「分かった秘密にしよう」

 

出雲「ありがとうございますみんなもいいね」

3人「異議なし」

そう言って出雲は録音してあるレコーダーを出し再生した。

 

〜函館基地 式典会場 テラス〜

シャドウ「久しぶりだな……出雲」

 

出雲「まさかこんな形で来るとはな超巨大光学迷彩戦艦シャドウプラッタ(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)俺を殺しに来たか?」

 

シャドウ「いや、殺しに来たんならもうすぐ終わっているよ」

 

出雲「それもそうだな……何の用だ?」

 

シャドウ「近い内に中部太平洋、東南アジアなど世界各地で大規模な戦火の火(・・・・・・・・)が上がるよそれを伝えに来た」

 

出雲「かつての敵に塩を送るか?なんの利益も無いだろう」

 

シャドウ「いずれにしろまた我々と矛を交える……ではまた戦場で会おう」

レコーダーの再生はここで終わり、みんな頭を抱えた。なにせ超兵器がすぐそこまで(・・・・・・)来ていたのだから、

黒木「出雲これは間違いないないか?」

 

出雲「間違いないさ、光学迷彩装備(・・・・・・)した超兵器は俺以外にあの2隻しかないよ……ただ…」

 

檜垣「ただ?」

 

出雲「気になるのが一つあるんだけど」

 

元帥「出雲、推測でも構わない教えてくれないか?」

 

出雲「はい、まず超兵器達は俺たち四人が来る少し前に(・・・・・・)来て一部の超兵器達は深海軍と手を組んだ(・・・・・)可能性があると思います。」

 

元帥「なんだって!どういうことだ?」

 

出雲「まず一番可能性が高いのは各地で深海凄艦が軍閥化し其処に超兵器達がつけ込み手を組んだと思います。確かに超兵器はこの世界でもただ純粋に深海凄艦と共に破壊衝動を持つものなのかはたまた逆に破壊衝動を持たず人としていや、俺との再戦を望むのを持つ奴がいる可能性があると……播磨がその例かと思います 」

 

元帥「確かにここ最近になって再度奪回された地域があったが…まさか超兵器が手引きしていたとはなぁ」

 

黒木「元帥こればかりは警戒態勢を強化しておきますか?」

 

元帥「そうだな、黒木君、檜垣君頼むよ」

 

黒木・檜垣「わかりました」

 

出雲「滝谷、元艦娘達をお願いね」

 

滝谷「おう、任せとけ」

 

元帥「今、ここで話した事は5人の秘密にするいいね」

四人が全員頷いた。なにせこればかりは知られたら最悪の一言だ。

 

そして、これが後日ある地域の衛星画像を確認し現地で目撃する(・・・・)までは誰も知らない……

いや、それ自体(・・・・)を認めたく無かったのだから……




多分これから先サブタイトルがなかなか決まらない時は話数になるかもしれませんのでよろしくお願いします。


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?-4 ボウリング大会、だぞ!

※番外編のみ台本形式にしていきます
※時系列は3-11から数日後になります
※戦闘描写無いです
※艦娘達は全員私服ですが数が多い為、服装は割愛します。

※本編のネタが無い時、番外編書くことありますのでよろしくお願いします


八雲やシンディー、そして新たに加わった雄鳳と信濃が横須賀基地に配属して数日後の午後、出雲は提督の所へ相談しに行った。

 

出雲「すいません。提督少し相談があるんですけど…」

 

萩提「いいわよ〜」

 

出雲「新しく出来た複合施設(・・・・)にボウリング場ありますよね、今週末辺りにそこを貸し切りにしてみんなでボウリング大会やろうかと考えたんですけど、ダメでしょうか?」

萩沼提督は少し考えて、

 

萩提「いいわよ〜私も久しぶりにボウリングしたいし、面白そうじゃない、檜垣中将達も呼んだらどう」

 

出雲「わかりました。彼奴らにも連絡しときます。」

 

そう言って、艦娘達が集まる夕飯時に提督が話しをすると言ってもらう事にし、そして夕飯の時間になって艦娘達が全員食堂に集まった時に提督が話した。

 

萩提「はい、みんな聞いてちょうだい今週末にみんなでボウリング大会を開催したいと思います。いいかな?」

 

その提督の言葉に艦娘達は答えた

 

艦娘達「いいとも〜」

 

萩提「それじゃあ、最大4人までを1組でチームを組んでね、決まったら出雲から用紙をもらって名前を書いて、チーム名も一緒に書いて提出してね」

 

艦娘達「はーい」

 

そしてそれぞれメンバーを集めてチーム名を決めてから出雲へ申請用紙をもらいにそれを提出に来た。だけど…出雲は参加メンバーはともかくチーム名(・・・・)が…皮肉なのか文句がある様なチーム命名だったと独りでつぶやきながらこう思った。

 

出雲「山岳国家(・・・・)に瑞雲の友、真っ平の艦隊(貧乳の艦隊)等か…すごい命名だなぁこりゃ、とりあえず檜垣達にも仕事休みだったら来いと連絡しとくか」

 

出雲「檜垣に電話するか?」

そう言って、檜垣のスマホに電話した。

檜垣「もしもし」

出雲「よう英二、来週末辺りにボウリング大会やるけど来るか?」

檜垣「おっ、いいね〜黒木にも連絡しとくよまたうちらで組もうよ」

出雲「分かった。チーム名とかはその日でも構わないよ」

檜垣「了解」

 

檜垣が電話に出た場所は軍令部総長(・・・・・)脇の部屋だった。隣で総長夫妻が聞き耳を立てながら… (イイコトキイチャイマシタ)

 

そして、ボウリング大会当日 10:00

前回大規模に作った酒保は今は民間人でも利用できる超大型複合施設である一階がスーパーと飲食店、エステサロンがあり二階にはスーパー銭湯とボウリング場その奥にラウ◯ドワン以上の施設がある。スーパーと飲食店、エステサロン以外は24時間営業なので遊べる。

そこのボウリング場を半分貸し切り状態で使おうと考えたのであるちなみにこのボウリング場には56レーンもあるので半分も使えば十分に遊べる。だから…

 

霧島「マイクチェック、1、2はい出雲さん」

出雲「ありがとうそれじゃあ第1回ボウリング大会…の前に」

艦娘達や提督()が一斉に滑った

瑞鶴「出雲さん早く始めましょうよ」

出雲「すまんすまん、とりあえず俺がいいかな〜と言ったらみんないいとも〜と言ってもらえるかなぁ」

隼鷹「分かったよ、出雲」

出雲「気を取り直して、第1回ボウリング大会始まるよいいかな〜?」

全員「いいとも〜」

 

ボウリング大会参加したチームは20チーム、4チームごとグループに分かれ最終的に10チーム+シード2チームで優勝を決めると伝えた。グループ編成はランダムで決めると伝え。もちろん出雲達も参加しているだが、意外にも提督と総長夫妻がマイボールとシューズを持参で来た事には驚いたが…

 

霧島「それじゃあ、始球式を秋月姉妹の長10センチ砲ちゃん達にやってもらいましょう、お願いしま〜す」

音楽と共に長10センチ砲達6人がレーン(・・・)に向かってオリンピック選手さながらのアクロバットを披露しながらやって来た。ちょうど脇に秋月姉妹がいたので聞いてみた。

出雲「秋月さん、あの子達(・・・・)何時からあんなこと出来るようになったの?」

秋月「出雲さん多分、先週あたりから練習していたみたいです。」

出雲「うーん、改装終えてからあいつら機敏な動きをするの初めて見たよ」

ボウリング大会に参加した艦娘達は全員いつもの服装(・・)ではなく私服だったのでみんな可愛く美人に見えた。

出雲「それはそうと、3人共私服姿可愛いよ」ニコッ

秋月「えっ?可愛いってそんな〜//」クネクネ

照月「ありがとうございます。出雲さん」

初月「秋月姉さん、照れちゃったのかなぁ?」首傾げ

 

長10センチ砲達がやりやすいように、ガーター防止柵と台座を用意し彼らも興奮しながらボウリング球を投げた。

球は一直線に突き進み見事にストライクを出した。

いよいよ、大会が始まった。

 

Aグループ 山岳国家

赤城「油断も慢心もせずにいきましょう天城姉さん」

天城「頑張ろうね赤城」

加賀「気分が興奮して来ました。土佐楽しむわよ」

土佐「うん、そうだねお姉ちゃん」

 

Bグループ 瑞雲の友

伊勢「さぁ、松田司令が見ているから頑張ろう」

日向「瑞雲よりも松田司令の前で負ける訳にはいかないな」

扶桑「山城、楽しみましょうね」

山城「えぇ〜、姉様」

 

Cグループ 小山の艦隊(弱貧乳の艦隊)

龍驤「よりにもよって、うちらの相手が爆乳共(・・・)が相手か〜」ケッ

大鳳「私達より」

瑞鳳「自己表現力があるなんて」

葛城「負ける訳にはいかないわ」

 

Dグループ 大和一家

大和「武蔵、信濃、樫野さん頑張っていきますよ」

武蔵「大和余り勢いよく投げて機械壊さないでよな」

信濃「そうだよ大和姉、武蔵姉、樫野頑張っていこう」

3人「おー」

樫野「おー」

 

Eグループ 新二航戦

魁鳳「私達には多聞丸がいて」

雄鳳「樋端中佐がいる」

飛龍「優勝するのは」

蒼龍「私達、新二航戦よ」

 

他にも一風変わった薄幸戦隊や双丘戦隊というチーム名もいるが…割愛します。

 

大会が始まってギャラリーは参加メンバーのチームを応援していた。当然シード枠に入っている出雲や檜垣、提督達は楽しそうに見ていた。

 

16レーン ながもんズ

長門「セィ」

長門が投げたのは15ポンド球でストライク狙いだったのが5本ばかり残った。

檜垣「おー、ビックファイブかスペア取るのなかなか難しいよ」

長門「何?ビックセブンじゃないのか?」

檜垣「1つアドバイス、球をカーブさせる様に投げてみ、面白いように行くから」

そう言われ長門は球をカーブを掛けながら投げると面白いように進みスペアを出した。

長門「おー面白いように行ったぞ、檜垣中将ご教授ありがとうございます。」

 

8レーン ツンツン姉妹

漣「ぼの、ストライクじゃなくスペア狙ってよ」

曙「うっさい、意地でもストライク出してやるわ」

どうやら、なかなかストライクが出なくてお怒り気味だった。仕方ないので…

出雲「曙や、球の速度を落としてみ、命中率上がるよ」

満潮「出雲、球は速く投げちゃダメなの?」

出雲「今、ボノたん(・・・・)が実演するから見てみなさい」

ちょうど曙が投げ始めると面白いように直進で進み、見事ストライクを出した。

曙「出雲、ありがとねそれとボノたんは…やめてね」

出雲「分かった、気をつけるよそれと、お礼は予選に勝ってからにしたほうがいいよ。焦らず落ち着いて投げなさい、叢雲、霞、満潮分かったかい?」

3人「はい、わかりました。」

出雲が人間だった頃の兄弟もこう言う妹たちがいたので扱いに慣れていた。必然と4人も彼の言うことを聞くようになった…多少口は悪いが

朧「出雲さん、曙達の扱い方上手いね」

荒潮「満潮ちゃんなんか、左手にボウリング球持ちながら出雲さんの服の袖ずーっと引っ張ったままだね」フフ

吹雪「はい、叢雲もチラ見しながら出雲さんのこと見ていますね〜」

 

そして、昼前には予選が終わり以下のチームが決勝リーグに上がった。

Aグループ 山岳国家、防空戦隊

Bグループ 瑞雲の友、ツンツン姉妹

Cグループ JK戦隊、双丘戦隊

Dグループ 大和一家、二水戦隊

Eグループ 新二航戦、紅茶戦隊

さらにシード枠に入っていた8人が参加する

Fグループ 元帥夫妻、提督、大淀(当日秘書艦)

Gグループ 出雲、八雲、檜垣、黒木

 

大淀「この12チームで優勝決定戦を行います。」

霧島「では一度休憩を挟みますので、30分後に決勝リーグを始めます」

 

そう言われて、出雲は飛鷹達と早めにお昼を食べながら話していた。

 

出雲「やっと出番か〜」

飛鷹「そうね〜、私は隼鷹のお守りで出られないけど、頑張ってね」ニコッ

出雲「頑張ってくるとも…」

 

隼鷹(いっちょ、殺るか)

隼鷹「あー足が滑った」←棒読み

隼鷹、15ポンド球落下、目標出雲の右足

 

ゴン

 

出雲「ゴン?ギャァァァアァー」右足に15ポンド球右足直撃命中

 

隼鷹「命中だぜぃ、ヒャッハー」はっはっはー

飛鷹「何やってるの隼鷹?」

隼鷹「ちょっとだけイラって、ヤツさ」

出雲「今晩、2人共相手してあげるから許してください、お願いします」

飛・隼「やった〜」

 

休憩が終わり、以下のチームが決勝リーグに参加する為、レーンに配置についた。

 

Aグループ

山岳国家 天城、赤城、加賀、土佐←11レーン

 

防空戦隊 摩耶、秋月、照月、初月←13レーン

 

Bグループ

 

瑞雲の友 伊勢、日向、扶桑、山城←15レーン

 

ツンツン姉妹 叢雲、曙、満潮、霞←17レーン

 

Cグループ

 

JK戦隊 鈴谷、熊野、伊吹、鞍馬←19レーン

 

双丘戦隊 千歳、千代田、筑摩、祥鳳←23レーン

 

Dグループ

 

大和一家 大和、武蔵、信濃、樫野←25レーン

 

二水戦隊 神通、能代、矢矧、五十鈴←29レーン

 

Eグループ

 

新二航戦 魁鳳、雄鳳、飛龍、蒼龍←31レーン

 

紅茶戦隊 金剛、比叡、榛名、霧島←33レーン

 

さらにシード枠に入っていた8人が参加する。

 

Fグループ 元帥夫妻、提督、大淀(当日秘書艦)←27レーン

 

Gグループ 出雲、八雲、檜垣、黒木←21レーン

 

開始と同時に室内がブラックナイトになりレーン側が明るく光り始めた。

 

回りは一瞬、騒めいたが直ぐ放送が入ってたので理解出来た。

アナウンス「これより、ムーンナイトストライクゲームを始めます。各レーン投球者は一斉投球するので皆さん用意を始めてください」

それを合図に第1投球者が並び始めた。

 

「」←は第1投球者です。

 

加賀「土佐、頑張ってね」

土佐「うん、お姉ちゃん」←

 

摩耶「一回で決めなよ〜」

照月「秋月姉〜頑張れ〜」

初月「秋月姉さん、ファイト」

秋月「はい、秋月、参ります」←

 

扶桑「山城頑張るのですよ」

山城「一球入魂行きます。」←

 

朝潮「霞、出雲さんに教えられ通りに投げるんですよ」

霞「う、うん」←

 

最上「鈴谷〜、木村艦長(・・・・)が見てるからねー、頑張ってね〜」

伊吹「鈴姉〜、ガンバ」

木村「鈴谷〜落ち着いて投げろよ〜」ハッハッハー

鈴谷「艦長〜、あたしメッチャ緊張感増しましですよ〜」←

 

祥鳳「千歳さん頑張って下さ〜い」

千代田「お姉、ガンバ」

筑摩「千歳さん、ストライクお願いします。」

千歳「なんとかやってみるよ」←

 

信濃「武蔵姉、頑張ってね〜」

大和「大丈夫、武蔵なら出来ます」親指を立てる

武蔵「ふっ、この武蔵に失敗は無いさ」←

 

川内「神通〜落ち着いていこうよ〜」

矢矧「神通さん、二水戦の意地見せてやりましょう」

長波「田中司令(田中妖精)が見ていますよ〜」

那珂「神通お姉ちゃん、ガンバ」

田中「神通、頑張れよ〜」

神通「どうしましょう、不安ですわ」←

 

魁鳳「飛龍、頑張って」

蒼龍「多聞丸が見ているよ。」

山口「頑張れよ、飛龍」

友永「一球入魂、行けっ」

飛龍「多聞丸、友永隊長、いきます。」←

 

金剛「比叡、ガンバ」

霧島「お姉さま、ストライクを目指して下さいね」

榛名「比叡お姉さま、榛名は応援します。」

比叡「気合い、入れて、ストライク出します。」←

 

秘書「あなた〜落ち着いて」

提督「元帥なんとかストライクお願いします」

大淀「提督、そんな無茶な要求を…」

元帥「……ふっ、ボウリング歴15年の意地、見せてやるさ」

 

出雲「なんで俺が先発なんだよ」

檜垣「じゃんけんで決まったから仕方ないのさ〜」

黒木「腹くくっていけばいいさ〜」

八雲「出雲、good job」

飛鷹「出雲ちょっと、来て」

飛鷹と隼鷹に呼ばれギャラリー席に向かった。

出雲「どうした2人共?」

飛鷹「うんと〜?えぃ」左頬っぺたにキス

隼鷹「あたいも〜」右頬っぺたにキス

数秒後…

出雲「やってやるぜ〜」ヒャッハー

檜垣「こういうのあいつ初めて(・・・)だから顔真っ赤だわ」ハッハッハー

 

アナウンス「それでは…スタートです」

アナウンスの放送が終わった瞬間、一斉に投球し始め全員(・・)がストライクを出した。

それを境に優勝決定戦が始まり、順位が追いつき追い越せの接戦を繰り返していた。そして、それぞれのチームが10フレームに差し掛かり…

信濃「大和姉、これでストライクを出せば逆転できるよ〜」

武蔵「大和、落ち着いて投げろよ」

大和「大和、押して参ります」

初回3本、2回目スペア、3回目8本

大和「…くっ」チーン

 

檜垣「よし行け、出雲、逆転だ〜」

出雲「多分無理、かも」

黒木「文句言う暇あったら、やれ」

出雲「あいよ」

初回8本、2回目スペア、3回目ストライク

八雲「まぁ、いいんじゃない」

 

そして、全てのフレームが終わり……

愛宕「優勝チームが決まったのは…」

何処からかドラムが鳴り響く

愛宕「パンパカパーン、チームJK戦隊でーす。」

 

鈴谷「いっ、いゃったーわーい」

熊野「私達が優勝嬉しいですわ」

伊吹「鈴姉、熊姉やったね〜」

鞍馬「姉上、私たち優勝しちゃったんだよ〜」

 

愛宕「パンパカパーン、それではこれにて第1回ボウリング大会は終了します。」

霧島「皆さんお疲れ様でした〜」

そして、全員が声を合わせて言った。

全員「お疲れ様でした〜」

こうして、ボウリング大会が終わり、順位表が貼り出された。

 

1位 JK戦隊

2位 元帥一家

3位 二水戦隊

4位 ワイルド・クラッシャーズ(Gグループ)

5位 山岳国家、新二航戦(同点の為)

6位 双丘戦隊

7位 ツンツン姉妹

8位 大和一家

9位 防空戦隊

10位 紅茶姉妹

11位 瑞雲の友

 

そして、ボウリング大会後の夜中に…

飛鷹「さぁ、出雲〜」

隼鷹「夜は長いから〜」

2人「精一杯、私達の夜戦(意味深)相手してね」

出雲「おれ、終わったわ」

翌日の朝

2人「艶々になった、わーい」バンザーイ

出雲「 助けてくれ…」干からびている

テーブルには八雲がコーヒー飲みながらこう呟いた。

八雲「出雲…ドンマイ」干からびている奴

こちらもシンディーに滅茶苦茶、夜戦を相手したようだ。



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プロローグ
いきなり終わり?いやこれは始まりに過ぎない


出雲 作者は何処にいった(怒`・(ェ)・´) 見つけたらただじゃおかない
乗組員妖精A 艦長、見つけましたぜ、どうしましょ殺ります?
出雲 いや生かしたまま連れて来い、間違っても殺すなよ
乗組員一同 了解しました
作者 やばいなみんな殺意剥き出しになっているよ、どうしましょ(ノ)゚Д。(ヽ)Oh!NO!


※鋼鉄の咆哮2WCEK エンディングパターンB 帰還 別世界エンドから物語りが始まります。


一度は倒したはずの超兵器達が蘇り二度と復活せぬよう、1隻の船はまたあらゆる世界中の海を駆け巡り、あらゆる戦闘を戦い抜いた。

 

これは究極超兵器『改摩天楼』を撃破すれば良かったが…まだその奥には超兵器ノイズが異常反応を起こしていたのか、補給と簡単な整備を終え船を北上させた。

真の究極超兵器『超摩天楼』を沈めれば元の世界へ帰れると乗組員全員が確信していた。

 

『艦長、反応からして確実に近づきつつありますが、奴がいません』

 

「おそらくまさかと言っていいが、あの氷山の中に隠れてるかもしれない砲術長、試しに氷山に何発か撃ち込んでみてくれ、それ以外は周りに群がる敵を一掃しろ。」

 

「了解です」

 

(おそらくやつはあの中にいる。今度こそやつを倒し、元の世界へ戻るぞ。)

 

『艦長、正面の氷山の中に電磁場及び重力場反応があります…それと。』

 

「副長どうしたん?この寒さで腹でも下したのか?それとも俺が間違って、副長のラーメンに入ってるワンタン。間違って食べちゃったことか?」

 

『やっぱり、艦長あなたでしたかそうかそうかうん?そうじゃないでしょあの中からノイズの反応があります。』

 

「やはりか、良し全砲門あの氷山に向けて嵐の如く、打ち壊しにかかれ。」

 

『了解しました、では早速取り壊しにか〔船長、大変です超兵器の始動確認、来ます〕あら、きちゃいましたか?艦長殺りますか?』

「そうだな、では戦るか、さあ〜皆〜準備しろ、奴を確実にこの海の底に沈めるぞいいか、そして必ず元の世界へ帰ろう。」

 

〔おー、殺りますぜ艦長〕(各種兵装、準備良しいつでもどうぞ)

 

乗組員一同、皆究極超兵器に殺意を向けた、なぜなら帰る直前になって全ての超兵器達が復活し始めてしまったことだったから、その分の恨みは確実に溜まっていった。

この究極超兵器こと、超ヴォルケンクラッツアーを沈めれば元の世界へ帰れると信じきっていた。

究極超兵器の戦闘が終盤に差し掛かかるころこちらに無線通信が入ってきた。よりにもよって目の前で相手している船からだった。

 

「貴官さえ貴様さえいなければ、我々はこの世界を全てを和平的に統治できたのに、何故貴様は我々の邪魔する。」

 

「それはこっちの台詞だ、なぜ貴様はこの世界に飽きたらず我々の世界をも統治する意味があるのか?ただ敢えて言うならば、貴様のやる事はただの平和的の統治ではなく偽りの平和であり、恐怖と暴力の統治では無いのか?」

 

「今までの戦争で多くの兵が、多くの艦が沈んでいっただがせめて貴様はこの世界から(・・・・・・)生かして帰すわけにはいかない、この世界の暗く深い海の底で沈んでもらおう。」

 

「面白いオレ達か貴官のどちらが生き残るかこの一戦で決めようかじゃねーか、だがここで沈むのは俺たちでは無く、貴様よ!」

 

「その潔さ見事、ならば全力を持って我が艦こそ、真の究極超兵器だとおもいしらせるまでだ。貴官ら出雲を全力でを沈めるまで!量子波動砲用意。」

 

「副長、航海の指揮を頼む俺は主砲射撃の照準主をしてくるよ、向こうがその気なら、正々堂々と受けて立つまでよ。」

 

『了解です、それが艦長ヤバいことに応急修理していたところが限界を迎えたようですあと1斉射が限度かと。』

 

「分かった、ここいらで腹をくくるか一世一代、玉砕覚悟の勝負に出るぞ。」

 

そして、量子波動砲を撃つ直前に出雲の主砲弾が命中し究極超兵器は爆発し沈んでいき始めて、そして奴が最後にこの言葉を残していった。

「今ここで沈めても、又必ず我々の様な(・・・・・)奴が必ずいる、そして必ず蘇る(・・・・)だろう楽しみにしているよ。」

「それはこちらのセリフだもしまた、貴様が蘇ったら必ず沈めてやるよ超ヴォルケンクラッツアー、敢えて敬意を表するならば良き好敵手であると…」

 

その船は海の底へと消えていった、その後オレ達は光のゲートへと向かい眩い蒼き閃光共に、この世界(・・)から消えていった。

そこからまた新たな物語が始まるとは、その時はまだ誰も知らなかった。

 

そしてこの世界での物語りの終わりはまた違う世界(・・・・)での始まりでしかに過ぎないのだから…




出雲 以外に素直に投降したね、
覚悟はいいかい?作者さんよ(#・∀・)
作者 俺も男だ素直に投降するさ それとここから本当の物語始まるが準備はいいかいщ(゚д゚щ)カモーン
出雲 もちろん準備はいいさ、皆も待ちきれないみたいだからねそれではいきますか、せーの
作者・出雲 ではこれより本編が幕を開けますよろしくお願いします。


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第1章 鋼鉄の台風
1-1 転移、状況整理と行動開始


作者 やっと本編を書き終わったから後はドリフターズ特典DVDでも見るとしますか((´∀`*))ヶラヶラ
出雲 おーい作者遊びに来たぜー、グラセフⅤやらせろ〜
それと、俺は、別世界に飛ばされてどういう状況になるの⁇
作者 それが本編を見てからのお楽しみよ
出雲 それもそうだね、それでは本編スタート


光のゲートに突入しようとした時、全員が気を失ってしまった……が、船は迷わずそこへ(・・・)突入していった。そして船がゲートを突破したあと、目を覚ますところから始まる……

 

『……艦…、…長起きてください艦長。』

 

「うーん、あっ副長!あれここは何処?私は誰?……なんてボケかましてる場合じゃないや、それにしてもあれ?副長がいないどこにいった?」

(しかし、あの野郎が最後に言った言葉が気になるな。)

『艦長、そのことなんですけど。こっちに向いてもらえませんか。』

「え、もう向いているけど。」

『分かりました。それじゃあみんな一斉に声を出そう、いいかな〜』

〔いいとも〜〕

「えっ?」

アンビリーバボ(奇 跡 だ)‼︎」

 

それを見た時点で無理も無かった、俺は艦息となり副長らみんな身長50〜60cm位の大福顏の妖精になっていた。

すぐさま理解した艦長(出雲)は彼らに聞いてみた。

 

「それじゃ、副長ら皆?起きて気が付いたらそんな姿になったのか?」

『はい、そうですよいや自分でもびっくりしますよ。まさかこんな姿になっちゃうんですもの!それも妖精とやらにです。それと艦長も気付かなかったんですか?』

 

「何をだ?」

 

『この艦が、艦長の意思で動いているということに?』

 

「そういえば頭の中で考えたら勝手に艦動くわ砲塔が動くわ、おまけに艦が全て修復している割には、超巨大化しているし凄いよこれは。」

 

『え〜、しかもこのサイズ超摩天楼6隻来ようが600隻来ようが、十分に相手出来ますよ、それから艦長これからどうしますか?』

 

「さすがに600隻はキツイよ、そうだな?一応日本に戻ろうか、副長…今の現在地と兵装に機関、艦載機等各種確認してもらえるか?」

 

『既に終えております、まず現在地関してはGPSが使用出来ましたので特定できました。通信衛星は未だひっきりなしに使えないようですけどね、位置はマリアナ諸島サイパン島の東600海里の位置です、各種兵装、機関、艦載機並び艦載艇も異常無し問題は有りません。』

 

「流石よ、手回しが早いね、それから航空番長、本艦の進路上400キロ先を無人偵察機で調べてちょうだいな。」

 

「艦長、私は番長じゃないですよ師団長ですよ。まぁいいですけどこの呼び名も気に入ってますしね、それと本艦の上空直掩に1個飛行隊20機と艦載機使用のAWACS2機準備してありますが、如何致しやしょう出雲の兄さん。」

 

「その兄さんも止め、まぁいいか上空直掩を頼む、副長進路を日本に向けて、航海長なるべく最短のコースでお願い、速力を40ktに固定」

 

『了解しました。進路方位335 速力40ktに合わせます。それと艦長今この場で敢えて言います。我々副長以下各部・各科並びに海兵隊一同艦長と行動を共にします、よろしくお願いします。』

 

「あいわかった、皆これからも頼むよ。」

 

乗組員全員は艦長こと出雲に対し、こう答えた。

「了解しました。」

 

こうして、出雲はまた違う別世界へと飛ばされ、この先彼らがまた戦火に巻き込まれることを今は知る由もなかった…




出雲 作者さんよ、これから先戦闘とかあるの?
作者 あるよ、むしろ避けられないからねこれから先面白くなると思うよ
出雲 分かった、それだけわかればいいや

なるべく早めに次の話書きます。よろしくお願いします


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1-2 この世界との最初のコンタクトと初陣

白紙状態からなんとか出来ました
ちなみにこの艦息は、余程のことか戦闘になると口調が完全に変わることが有ります。【ヘルシングの狂った牧師や、少佐並みに】
それでも良ければよろしくお願いします

出雲 お気に入りが増えてきたな〜俺としても嬉しいよ
作者 私もですよ、さてここから、艦娘や深海凄艦が出て来ますよ、( ゚∀゚ )ハァーハッハッ!! ちなみにこの作品に出て来る深海凄艦は普通に話せます(カタカナで書くの面倒くさくなった)
以後深海凄艦艦隊を深海軍と名前を変えますのでよろしくお願いします

それでは本編に入ります、どうぞ


「なぁ副長、こう静かなのも悪くないね。」

 

『そうですね艦長、何も接触してこないですしいいものですよね。あっ上空直掩からと偵察機管制班からは異常無しと言っています。後は釣りやっている面子から通信ですもう少し速力落としてくださいだと。』

「分かった10kt迄に速力落とすよ、チョット待って…OK落としたよ釣果期待しているよ、おっ、副長茶柱立ったぞ。」

 

航空戦艦『出雲』は出航前に各科と大まかな打ち合わせを行い、日本に向けてから1日と5時間が経っていた。

 

この世界での朝日を拝みながら、他の乗組員は艦載機を整備したり、釣りをしたり、士官室や食堂等にある50インチのテレビでゲームをやったり(艦長も時々自分の部屋以外でやっている)、部屋で休んでいたりしており、一時は日本まで一人で回航するといったが副長からは文句言われた『いざ、戦闘になった時暴走したらたまったものではないので休んで下さいよ』結局副長達からの説得に折れ今は一緒に艦橋にいる。

 

今は、元人間だった艦息と、同じく妖精になった副長や当直班と艦橋でお茶やコーヒーを飲んでいた。

 

この艦は軍隊と違うのは一様階級があるが余り気にしていない軍隊、大型商船なら格式があり食堂や風呂が別になっているが、この艦長は小型貨物船の出身なのでほとんど将校や兵、隔てることなく接している。

 

「なぁ〜本当にこのまま、俺が艦長で良かったのか?結局元の世界に帰れたはずだったのがまた違う世界に来てさ、お前らに戦闘を強要しているんだよ、それでも良かったのかい?」

 

こればかりは、さすがに艦長自身も負い目を感じていたが、周りにいたメンバーが大笑いしていた。そして副長は艦長にこう伝えた。

 

『艦長、それは無いですよ最初からこの艦の艦長は貴方しかいないんですよ、もしいなければ他に誰がやればいいんでしょうか?大丈夫ですよ、この艦の乗組員は皆最初(・・)からいたメンバーですからね。』

 

「そうだな、野暮なことを聞い…【艦橋こちらCDCです。3つほど報告があります。

1つ目は、中部太平洋方面から日本に向かって空母16隻戦艦10隻それに航空戦艦2隻伴う大艦隊が西進中です目標は日本、関東方面です。

2つ目は、どうやらマリアナ近海で大規模戦闘があったようで、日本海軍の艦隊が大破艦艇を伴い撤収しています。この2つの団体はまだお互いのことを気づいていないようです。

3つ目は、その日本艦隊からの艦載機1機がこちらに接近中です、既にカタパルトに待機中の戦闘機が緊急発進して向かっています。落としますか?】…分かった。此方に向かってくる艦載機は本船に着艦するように誘導しろ、逃げるようだったら撃ち落としても構わない、以上。」

 

【了解しました。本艦からも通信してみます。】

「頼む、副長、警報発令戦闘用意。」

『了解、オラ戦じゃ‼︎準備しろ。』

 

皆、それぞれ了解だの戦じゃだの戦争じゃだの言いながら大急ぎで片付けしていた…けどね必ず遅い奴がいる。

「待って下さいよ〜、あと少しで上がりますから」

「ヘイヘイヘイ、あんたは後でお仕置きだよ、楽しみだなー」

「勘弁して下さいよ〜」

 

こう言うのは必ずしもいるがまぁ、問題に差し支えなければいいとあらかじめ乗組員全員と決めているし、あえて言うなら皆妖精化したのか自由奔放さながら正直不安があったと、心の中で考えていたが…CDCからのレーダー解析によると日本海軍の艦上攻撃機『天山』だったどうやら様子見に行った戦闘機隊の連絡によると、攻撃終了後本隊からはぐれてしまい機関トラブルになり最悪だったところこちらを発見したという。

 

「こちらは航空戦艦「出雲」貴官は本船に向かって飛行している。速やかに本船の誘導に従うか、進路を反転せよさもなくば撃墜する。」

 

管制官が所属不明機に対して、警告を兼ねて通信をしていた。管制室長は次の通信に応じない時は、止むを得ず緊急発進した戦闘機に所属不明機に対して、撃墜命令を下すかどうか思案していた。管制官にもう一度、通信を試みてくれと話し管制官は再度、通信を試みた。

 

「もう一度繰り返します。こちら『こちらは日本海軍横須賀鎮守府第二海上機動隊第3艦隊所属、航空母艦「飛鷹 」航空隊です、本機は交戦の意思は無く、機関トラブルのため貴艦への着艦を希望します』…了解しました。現在そちらに同行している戦闘機の誘導に従ってください、以上通信終わり。」

 

管制官は艦橋に「海軍機はこちらの誘導に従うとのことです」と偶然、受話器を取った副長に話した。

 

『こちら艦橋…うん、分かった。艦長に伝えとくわ」

 

副長も管制官からの連絡内容をそのまま話した。

 

「CDCから連絡です。海軍機 天山はこちらの誘導に従うと言っています。左舷側飛行甲板に着艦させますか?』

 

「あぁ、それで構わないよ万が一と思うが一応な。」

『分かっています。本船に乗船している海兵偵察狙撃隊から腕の立つのを呼びます、まぁ艦長も腕は立ちますけどね。』

〈そりゃ〜そうすっよ何せ艦長は我々の中でも最凶の射手ですから。〉

 

「お世辞を言うね〜お前達も、まぁそれもいいが俺自身としては直に旧海軍機を見たいからね本当は流星や烈風を見たかったけどさ。」

『艦長、無い物ねだりしても始まらないですよ、あの天山だって前の世界ではわずか半年ちょとできえましたらかね。』

 

副長の言う通りだった。何故なら前にいた鋼鉄の世界では始まりから最終戦まででわずか10年程で100年分の兵器技術が進んだその頃には量産型の超兵器がでるわ準超兵器、超大和型、モンタナ級、H44型、改インコンパラブル級、ミニッツ級がホイホイ、G(ゴキ)の様に増える始末だった。まぁ、それらを倒し続けていったおかげで乗組員や航空隊の練度は恐ろしい程に上がり超兵器が団体でこようが何ともなかった。そう思っていた矢先、天山が着艦し終えた。中から乗員3人が降りてきたので色々話を聞いてみた。

 

「第零遊撃部隊ですか……そんな部隊聞いたこと無いですよ?とりあえず母艦に連絡してみますので、その事を話してもらえないでしょうか?」

「分かった、本船の無線を使って連絡とってみてください後は、俺が話してみよう。」

 

半ば半信半疑だったがこれで確信がついた。俺たちはまた別の世界へ来てしまったと…

 

航空母艦「飛鷹」に所属している天山の通信士に母艦への連絡をしてもらった。

通信士がその船に連絡したらかなり驚いたらしい何しろ諦めかけていた時に、艦へ通信しちゃったらしいという訳だった。その後、本船に救助されたことと直接話したいと伝えてくれた、その後飛鷹なる艦娘から直接話したいと伝えてきたので、話をしてみる事にした。

 

『初めまして私は、飛鷹型航空母艦一番艦『飛鷹』ですこの度は私の仲間を助けていただきありがとうございます。』

 

「それは良かったです。あっ、すいません自己紹介が遅れました私は第零遊撃部隊所属、双胴型重武装強襲航空戦艦『出雲』といいますよろしくです。」

 

『(出雲?私の前の名前みたいだけど男の人なんだね?)』

 

「早速ですが悪い知らせから伝えます。私共の長距離偵察機から緊急連絡がありました。中部太平洋方面から日本に向かっている所属不明の艦隊がありました。規模が空母16隻戦艦10隻航空戦艦2隻を含む計150隻の大艦隊ですこちらで確認した映像によれば、全て米英の艦船で構成されています。何かそちらで聞いてますか?」

 

「いいえ、私達は何も聞いて無いです。大和さん何か聞いてますか?」

 

「いいえ皆さん何も聞いて無いですよ、あっちょっと待って下さい、提督からですはい、はい…えっ!本当ですか⁈今の戦力ではとてもじゃないですけど。」

 

「大和さん、無理を承知で彼にお願いしてみます。」

 

「分かりました、お願いします。」

 

「出雲さん、聞こえますか?」

 

「あぁ〜、さっきの話聞いたよ。あれだったら俺一人で奴らを潰してくるよ、お前達はそのまま鎮守府に戻れ。」

 

「戻れって、あんたまさかあの深海凄艦の大群に挑む気なの? 正気?」

 

「えっ、いつもの事だけど何か問題でも、それと深海凄艦って何?お前達にとって敵?味方?あっ、それといい知らせは奴らは貴女たちのことに気付いてないようです」

 

『深海凄艦は私たちの敵よ、それと提督が貴方を横須賀に連れて来てと言われたわ、ただ、それだけよ』

 

「分かった。それだけ分かればいいなそれに俺が奴らを相手に殿を務めて、お前達を生きて母港に戻せばこの戦は、俺の勝ちなんでね、それじゃ俺は準備があるので通信終わり」『あっ、ちょっと』

 

「艦長、敵は縦列3個輪系陣50隻ずつに分かれているようです。」

 

この報告を聞いて出雲は、可及的速やかに号令を出した。

 

「OK、OKさぁー、お前達ー戦だぞ、準備しろ航海長、特殊推進装置起動、砲術長、砲雷長全火器兵装自由、奴らを潰しこの初陣の手土産にしてやる航空隊は第一次攻撃隊発進用意、目標は前衛輪系陣、Tu-22M3を24機、制空と護衛にCFAー44を80機送り込め半数は対艦攻撃に装填し準備しろ!中央の輪系陣は俺が殺る、最後の奴は戦況みて対応するAWACS1機攻撃隊の援護に!もう1機は本船についている直掩隊の支援にあてがい交代にCFAー44を60機出撃させ、先発隊に入っていた直掩隊と入れ替わりし配置につけ‼︎どのみち向こうも偵察機を送り込むはずだ、奴らが本隊に向けて通信始め逆探知した時点で始末するぞ、いいな‼︎」

 

出雲の的確な指示と戦闘配置の命令が下った時に乗組員達は、大喜びした。

 

「おー、待ってました艦長」『奴らに目に物を見てやります。』

「艦長、砲術・砲雷科全員攻撃命令を待っております、奴らを屠ってご覧にいれます。」

『ハァーハッハッ!!何を言うか我ら航空隊こそがこの出雲の先駆け部隊我ら出雲に仇を成す者共を潰すのは俺たちよ‼︎』

 

『おー、皆さん怖いですね〜恐ろしいですね〜艦長』棒読み

「そうだねー副長さて、ここいらで皆にカツでも入れとくか」

『そうですね。では艦長いつものやつお願いします。』

 

そう言って、マイクを取り敢えて飛鷹経由で艦隊所属の艦娘達にも聞こえるようにした。

 

「総員に告ぐ今更、だけどあんま綺麗事は言えない質なんで言うけどさ、敢えて言うわ、深海凄艦と言う輩に我らの一撃で何もかも吹き飛ばし、一切合切にこの世から消滅させよう、奴らの目に、耳に我らの精強を焼き付けかせ響かせよ、檣楼に八咫烏の旗を掲げよ、彼女達を逃がすために時を稼ぐぞ、そして我らのこの世界の初陣でもある、奴らは我らの相手にとって不足なし大暴れする時は今ぞ、総員冷静沈着、臨機応変な対応に望んでくれ、最後に一言、全乗組員そして彼女達が生きて横須賀に着くことが最大の勝利だいくぞ、野郎共‼︎」

 

乗組員一同は声を上げた。

「「「おぉー」」」

 

この狂気とも言える台詞に、乗組員も呼応しためにこれを聞いた艦娘達は、一部は震えていたり恐怖感を持ち、駆逐艦に対しては何名かが余りの怖さに泣いてしまう始末だったと、後に横須賀に着いてから聞いた。

 

平行世界からやって来た。鋼鉄の漂流者に対して深海軍精鋭艦隊150隻元より相手に損はなし、いざ行かん日本に攻め寄せる深海艦隊に先手必勝を仕掛け奴らを討ち滅ぼし、撃滅せよ




さあ、いよいよ日本軍とコンタクトが取れてきましたね〜ワクワクしますね〜、( ゚∀゚ )ハァーハッハッ!!

それでは、次の話に行きましょう


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1-3 強襲、突撃、日本侵攻軍撃滅戦〜序盤〜

飛鷹との通信を終え、すぐさま向かう直前に飛鷹から通信が入ってきた。

どうやら艦隊からの援護は出来ない代わりに、何名かの艦娘をそちらに乗船させたいと知らせが入りどうやら皆、天山の通信を聞いて一度出雲に乗船してみたいと伝えてきたみたいだ。

 

『出雲さん、今こちらで伝えた通りです。そちらは何名程受け入れ可能ですか?』

 

「こちら出雲、俺たちは幾らでも構わないがそれならいいぞ、それとどれぐらい人数いるの?それと艦型と名前を教えて下さい。」

 

『わかりました、人数は10名です内訳は駆逐艦が5名、軽巡が2名、重巡が1名、戦艦1名、空母が1名です。この空母は私の姉妹艦の隼鷹です以上が「待って下さい、青葉も一緒に行きたいです〜絶対コレはスクープになります」えっっ、わかりました。出雲さんに聞いてみますね、出雲さんいいでしょうか?』

 

「構わないよ、確か青葉だっけ?重要機密区画に入らなけばいいよ取り敢えず資料と話ぐらいなら出来るけどいいかい?」

 

「わっかりました、よろしくお願いしますです。」

 

「よし善は急げだ、あーどうしよう…そうだ!こちらから艦載機を迎えに送りますので、飛鷹さんのところに集めてもらえないでしょうか?」

『艦載機を…わかりました。飛行甲板に集合させておきます。』

 

「了解しました。それでは艦載機をそちらに向かわせます、こちらは攻撃隊の準備があるので。」

 

そう言って、一時間程で戻って来た何故か?1人増えていたのである。

「戦艦武蔵だよろしく。」

 

「航空戦艦の日向だよろしくな。」

 

「あたいは摩耶ってんだよろしくな。」

 

「阿賀野型2番艦、能代と言います。乗船ありがとうございます。」

 

「どーも青葉と言いますいきなり押しかけてすいません。」

 

「川内型2番艦神通です、この度の乗船ありがとうございます。」

 

「吹雪型9番艦磯波です、よろしくお願いします。」

 

「朝潮型3番艦満潮よ、何か文句あるの?」

 

「陽炎型の嵐ですよろしく。」

 

「同じく陽炎型の萩風です。道中よろしくお願いします。」

 

「夕雲型の清霜ですこれでも戦艦になるのを目指しています。」

 

「私がこの艦の艦長の出雲ですよろしく。」

 

「同じくこの艦の副長です。」

 

そう色々とやりとりをしている最中に直掩隊と第1次攻撃隊が発進したと報告が入った。

 

「分かった、彼女たちを統合戦闘指揮所「CDC」に案内してあげて頂戴、俺は艦橋に戻って状況を確認してくるよ。」

 

『わかりました、何人か兵を付けて部屋でも案内させます。』

 

そうやり取りして、艦橋に戻ってきた時幾つかの報告があった。

『艦長、間も無く、第1次攻撃隊が敵前衛輪形陣に攻撃を仕掛けます。もう一つは敵偵察機がこちらに接近中です!いかがいたしましょう?』

 

「分かった。それとこれからは敵前衛輪形陣をα、中央輪形陣をb、後部輪形陣をcとして、目標識別する。でこの偵察機はどこから来たの?」

 

「cから来ました。どうします撃墜しますか?」

「いや、ギリギリまで引き寄せて本隊へ通信始めた時に撃ち落とすそうすれば敵の位置も特定できるだろう。」

「わかりましたそのようにします。」

 

一方その頃、深海軍の偵察機はこの巨大な艦に驚いたがすぐさま旗艦に通報した。

 

「こちら、第2輪形陣ル級改fs偵察6号機、巨大な艦影を発見!位置は第2輪形陣の南西約1000kmの位置を北東方向へ移動中、こちら偵察機6」ドォン

 

「艦長、敵偵察機を撃墜しました。敵機動部隊の位置全て捕捉出来ました後はいつも通りですか?」

 

「あぁー、いつも通り奴らを捉え突撃し撃滅する。ただそれだけのことよ。」

 

「了解しました。それでは『艦長、目標bとcから敵艦載機発進、こちらに向かっています。機数はbが264機、cが300機こちらに来ています。直掩隊をどちらに差し向けますか?』ありゃ、随分早いな如何致しましょう艦長?」

 

「直掩隊をbに差し向けろ、cは本艦が相手をする砲雷長、目標cに向けてSMー6、100発発射、砲術長主砲にMBPM弾装填、射程入り次第発射確実に落とせ‼︎」

 

砲術・砲雷長「了解しました。腕が鳴ります。」

「頼むよ、なるべく派手にやろう…」

 

各して、この世界に来て最初の戦いが始まった。けど厄日と貧乏くじを引いたのは出雲ではなく深海凄艦なのだから。

 

一方同時刻の別海域では…。

 

「なんで、私たちはこんな貧乏くじ引いたんだろう、うわーん(大泣き)」

「仕方ないですよ空母水鬼様、本来向かうはずだった襲撃艦隊が、マリアナ迎撃に参加して損耗したから、代わりに誰が行くのと言う話になったんですから。」

「でも、駆逐凄鬼いくら護衛も合わせて7個艦隊もいてその半分が行って来いてあるの?しかもアミダとくじ引きでもう最悪よ。」

 

この空母水鬼の話がただしければ現地にいる艦隊を合わせると深海軍はまだ300隻以上の艦が待機している、またテニアン島、サイパン島には陸上機各種戦闘機500機、各種爆撃機800機が待機している内爆撃機300機はB29である。

 

どうやら別世界から島ごと転移してその時に占領鹵獲したらしいどれもこれも全て1945年当時の機体である先の海戦で日本軍は大敗し敗走中との事で、こちらに向かってくる輸送船団の護衛艦隊から戦力を抽出し日本艦隊の追撃殲滅及び可能ならば、横須賀、呉他数カ所の泊地基地を空襲して来いと指令を受けて今に至る。

 

「まぁ、相手は敗走中の艦隊ですから大丈夫でしょう。」

「ハァー、お前といると気が楽に「大変です。第2群ル級fsから発進した偵察機からの報告ですとかなり巨大な空母が単艦で真っ直ぐこちらに向かっています…が、その後偵察機からの連絡が途絶えました。どうしますか?」仕方ない、第2と第3から艦載機による攻撃を仕掛けろと伝えて。」

 

「了解しました。」

「いったい何でしょう?その巨大な空母は?」

「わからない、でも戦闘準備はして下さい。」

 

空母水鬼の予感は的中していた。ただ一つだけ違うのはただの空母ではなく航空戦艦なのだから、彼女達のいる位置は第1、第2、第3の順番に並んでいるこの艦隊の総旗艦は、第3群にいる空母水鬼であった。

 

第1は戦艦2、空母8、重巡6、軽巡2、駆逐艦32を持つ前方索敵警戒、航空機動部隊を担当している。

 

第2は戦艦6、航空戦艦2、空母4、重巡4、軽巡4、駆逐艦30を持つ打撃戦担当である。

 

本営の第3は戦艦2、空母4、重巡6、軽巡6、駆逐艦32を持つ機動艦隊本隊である。

 

出雲から攻撃隊と迎撃隊の向け先は、攻撃隊が第1を相手をし、迎撃隊は、bこと第2から来た艦載機を相手する、cこと第3から来た艦載機には出雲が相手をすることになる。

 

戦の戦端を切ったのは出雲から発進した第1次攻撃隊であった。

 

第1攻撃隊に同行したAWACSは第2早期空中警戒隊2番機スカイアイ2

攻撃隊は上空制圧隊にオメガ隊、護衛隊にピースメーカー隊、対艦攻撃隊にナイトメアとデビルマン隊、そして爆撃機隊はボンバーマン隊であった。特にボンバーマン隊はもう一つの呼び名がその名は、、、、、、、音速雷撃隊という。

 

特にボンバーマンに搭載している空対艦ミサイルはkhー32 炸薬1000k、射程最短で10k、最長で120k、速度M4.6 4発携行。

 

ナイトメア&デビルマン隊には空対艦ミサイルはkhー61 、炸薬300k 、射程300k 、速度M2.8 を2発携行この他に120D対空ミサイル4発携行している。

 

更に制空・護衛隊は対空ミサイルfull装備していた。

以上が、第1次攻撃隊の攻撃兵装である。

 

「こちらスカイアイ2、間も無く敵艦隊まで後200k各隊準備はいいかな」

 

「こちらオメガ隊各機準備完了、許可がおり次第奴らの上空にいるハエどもを引きずり出して安全を確保するよ。」

 

「こちらピースメーカー1各隊準備完了、オメガ隊の餌に食いついて残りが上がりかけたら最優先で空母甲板にミサイルを撃ち込み艦載機を上がらせないようにするよ。」

 

「ウチらナイトメアとデビルマンも準備はいいぞ〜、俺たちの相手は、空母以外の艦艇で良いんだね?ボンバーマン軍団長?」

 

「そうだよ〜、俺たちボンバーマン隊が空母8隻に対艦ミサイルを撃ち込む手はずだよ流石に1隻頭に対して、1発1トンの対艦ミサイルが12発だからいくら装甲空母でもあっと言うまよ。もう一つの呼び名通りに奴らを地獄に送ってやるさ、それが俺たち出雲の先駆け隊だからね。」

 

「ハァーハッハッ!!違いない、俺たち出雲組を敵に回したらどうなるか奴らに思いしらせるぞ、いいか‼︎」

 

「「「殺ってやるさ〜いいとも〜」」」

「こちらスカイアイ2、各機作戦開始。」

 

第1群のレーダーピケット艦ホ級エリートが敵航空隊の接近を知らせ、空母から迎撃機400機が上がった、だがこの400機はオメガ隊の誘引により艦隊から大きく離され、そこで殲滅されたまた、その隙を突いてピースメーカー隊が各空母の飛行甲板破壊に掛かった。

 

もちろん、深海軍の艦隊も必死の対空砲火を行なうが弾は全くと言っていいくらい当たらなかった。

 

「何故、当たらない?クソ相手の速度が速すぎるぞ「空母8隻飛行甲板大破、使用不能」くそこんな時に。」

 

そして思いもしない結末を迎えることになってしまった。

 

「大変です、両舷から高速で飛来する物体接近‼︎」

「なんだと‼︎」

 

ピースメーカー隊が第1群の上空から奇襲を仕掛け空母8隻の飛行甲板大破に追い込み、左舷側からナイトメア隊、右舷側からデビルマン隊が対艦ミサイルは発射した。

 

両隊合わせて80発の対艦ミサイルが飛来し面白い様に命中していき、トドメの一撃に空母凄姫とヲ級改fs7隻の運目は決まったも同然だった。

 

「敵空母迄20k、5、、4、、3、、2、、1、、ボンバーマン1より各機対艦ミサイルを発射せよ‼︎」

 

Tu-22m3ことバックファイヤ3から発射されたミサイルは4発、合計96発の対艦ミサイルが空母に向かって行った。そして予想通り空母はなす術なくあっと言うまに命中し、全て轟沈していった。

 

「こちら第1次攻撃より機動要塞、目標aは全て轟沈、殲滅せしめたしこれより帰還する以上。」

 




バックファイヤが空母に攻撃する部分には、元ネタがありますそれは、映画トータルフィアーズに出て来るシーンの一つでバックファイヤが米空母にミサイル攻撃する所があります。今回はそれを参考に描いてみました。


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1-4 強襲、突撃、日本侵攻軍撃滅戦〜中盤〜

やや前半は、横須賀鎮守府と日本へ航行中の艦娘達の現状に入り、艦載機による空中戦、途中乗船中の艦娘達がいろいろ喋りますので、よろしくお願いします
追伸、一度作者も読んでみて誤字脱字がありましたら随時修正します


出雲が攻撃隊を発進させる少し前、横須賀鎮守府第2海上機動隊司令こと萩沼 薫少将は飛鷹たちマリアナ攻略部隊から航空戦艦「出雲」の出現と深海軍の動きに少し疑問があった。

「提督どうかしましたか?何か問題でも」

 

「そうだよ〜提督〜、そんな顔じゃ、男に嫌われますよ」

 

「加〜古そんなこと言っちゃダメでしょう。すみません提督」

 

「大丈夫よ。古鷹、加古そこまで気にしてないよ」

 

(とは言ってもあの出雲って人、飛鷹に基地まで連れて来てと言っては、深海軍を迎撃してくださいといきなりのお願いをしちゃったけど…本当に良かったわ〜皆危ない状態だし。基地にいるのは長門や龍驤に龍鳳に雲龍達、古鷹など遠征を外せば少数しか居なかったから、今迎撃に向かわせたら殺されに行く様なものよ)

 

各地から選抜した5個機動隊がマリアナ近海の戦闘で敗北した。

一番の原因は暗号解読されたことであり尚且つ、潜水艦隊の待ち伏せに遭い大損害発生した所を艦載機の空襲と艦隊の砲撃によるものだった。

 

これを軍令部や国防総省(旧 防衛省)上層部が認めなかった。いやむしろ艦隊の練度が低い部隊を送ってしまったのか?と自分らの責任を認めず派遣元の提督達に押し付けている始末だった。

 

この萩沼提督は艦娘達の事を一人の女性として、仲間として気にしている。また、加古の言う通りポニーテールの髪型で仕事はバリバリこなす美人なのだが多少ズボラな所がある……少し残念な人である。

「まぁ〜、細かい所は飛鷹たちと出雲に乗っている武蔵たちに聞いてみようか」

 

「そうだよ〜提督、その仕事終わったら3人で間宮に行こうよ、ね〜古鷹」

 

「すみません提督、加古。後でお説教だよ」

 

「え〜、嫌だよぅ〜古鷹。ごめんよぅ」

 

「古鷹そのくらいにしてやって頂戴、加古も朝から一緒にそれも居眠りしないでだからね」

 

「分かりました」

 

萩沼提督の部隊は親しき仲にも礼儀ありで、鎮守府の中は纏まっている。因みに萩沼提督は艦娘擁護派であるその他場所はここでは割愛しますがいずれ出雲が知る所となったらしい。

 

そして所変わって、艦娘マリアナ攻略部隊の方では出雲が先の狂言紛いを喋ったおかけで何人かまだ大泣きした駆逐艦娘は戦艦や空母、巡洋艦の妖精達に宥められていた。だが飛鷹や大和達はまだ出雲に敵艦隊の迎撃に向かわせたことに不安と負い目を感じていた。

「大和さん、出雲さん大丈夫でしょうか?」

 

「どうかしました。飛鷹さん」

 

「いえ、本当は…私たちが迎撃に向かうはずなんですが、出雲さんになんか申し訳ないと思って」

 

「それは私も同じだよ」

 

「那智さん?」

 

「あの通信でしか聞かなかったけど彼ならやり遂げられるような気がするんだ」

 

「こちら瑞鶴、私も翔鶴姉も同じ考えよ」

 

「意外ですね、五航戦がそのような事を思っていたなんて」

 

「なんですか?加賀さんは違うんですか?」

 

「いいえ、私も赤城さんも五航戦と同じ考えよ、それに……いえなんでもないわ…大和さんはどう思います?」

 

「私は…彼ならやり遂げられると思います。それを見届ける為に武蔵に日向、摩耶、隼鷹、神通さん達に行ってもらいました」

 

「まぁ〜、青葉ならわかるけど日向の船体がいないと思ったらこっそりとあのオスプレイですか?あれに乗って行っちゃったなんて、あ〜もう不幸だわ」

 

「僕だって本当は行ってみたかったけど、皆を守らないと行けないって思って残ったんだもの」

 

「それは鈴谷も同じだよ〜」

 

「摩耶に満潮ちゃん大丈夫でしょうか?トラブル起こさなければいいですけど」

 

「でも基地に戻れば出雲さんの艦を見に行く事が出来ますから、それに青葉が乗っているなら大丈夫だよ、ね、大和さん」

 

「そうですね、では皆さん対空と対潜警戒を厳重にお願いします」

 

艦隊全員「了解しました」

その後4日後の朝に横須賀へ帰還を果たした。

 

第3次マリアナ沖海戦 結果

横須賀第2海上機動隊 轟沈艦無し 大破・中破艦艇多数

舞鶴第5海上機動隊 旗艦を含む9割轟沈

呉第3海上機動隊 全滅

理由:前衛警戒艦隊として潜水艦隊に待ち伏せにあった為

佐世保第5海上機動隊 轟沈艦多数、損傷艦艇多数

室蘭第2海上機動隊 空母・戦艦全滅、損傷艦艇多数

 

そして、時間が進み現在に至る、艦橋にある艦長席からCDCから送られた情報をディスプレイ画面で見ながら対応してた。

 

「艦長、第1次攻撃隊から通信、敵艦隊殲滅せしめたし味方機損害皆無、以上です」

 

「了解した。他の知らせはあるかい?」

 

「はい、まもなく目標b艦載機群とこちらの迎撃隊がかち合います。c群は後4〜50分で主砲射程内に入ります。尚敵艦載機はレーダー画像照合結果、b側にはヘルキャット、コルセア、シーフューリー、ヘルダイバー、アベンジャーです、c群はこれにベアキャット、ファイヤブランドが加わっています」

 

「第2次大戦後期と終戦後の機体か、「おい、出雲」あっ隼鷹さんに摩耶さんそれに青葉さんに武蔵さんそれに皆さんどうかしましたか?」

「どうしたもこうしたもアンタ何考えてるのまさかあの300機相手に戦うのかよ?」

 

「はい、そうですけど何か問題でも?」

「問題あり過ぎよ、勝てる自信が有るのかよ「それについては大丈夫ですよ」副長さん」

 

「摩耶さん、満潮さん大丈夫ですよ、この艦の能力を見れば驚きますよ、青葉さんなんかもうCDCから離れられないみたいですよ。砲雷長に付きっ切りで、あっそれとそこに座席ありますので席に着いてディスプレイ見ながら座って下さい」

「俺からも頼むよ」

 

顔は笑っているが…目は笑っちゃいない。

 

「はい、分かりました」ブルブルブルブル

 

「さて、この世界に来て初の空中戦だ、お手並みを拝見だな」

 

その頃、出雲から発進した迎撃隊は空中警戒管制機の指示で目標を確認していた。

 

「こちら、オーロラ2各機準備いいか?」

「こちらセインツロウ隊準備良し」

「ブッチャーズ隊準備よし」

「ドリフターズ隊準備いいぜー、」

「間も無くアムラームの射程内に入る各機攻撃開始、奴らを蹴散らせ」

 

深海凄艦第2群から発進した艦載機は敵と視認する前に約半数以上は火だるまになり、気付いたときには完全にパニックに陥っていたのだ。

 

会敵直後、深海凄艦艦載機のパイロットは何とか敵機に追い縋ろうとしたが、逆に背後に回り込まれ機関砲で叩き落とされ、その内の1機が照準に入ろうとした時、ヘルキャトの直上から機関砲弾が降り注いだ。

 

「迎撃隊より連絡、敵艦載機撃滅せり」

「迎撃隊も成功したか、次は俺たちの番だ」

 

その頃、深海軍艦隊本隊は、第1機動群並び第2群から発進した第1次攻撃隊が全滅したと報告が入った

 

「嘘でしょ?前衛群が全滅した上に、第2群から発進した艦載機が全滅なんて」

「私にも分かりません、まだこちらから発進した艦載機の報告待てば何か分かる「大変です。攻撃隊が全滅したと」なんですって?」

 

「はい、攻撃隊の最後尾にいた艦載機から連絡ありました。いきなり100機爆散した後、艦娘らが持つ三式弾をはるかに上回る砲撃であっという間に全滅し、その後進路を伝えた後に撃墜されました。水鬼様どうしますか?一度第2群と合流しますか?」

 

「分かった合流しよう、第2群の戦艦凄姫に伝えて頂戴、あっそれと潜水凄鬼が率いている前衛遊撃潜水艦42隻合流しているよね」

 

「はい、合流完了しています。」

「よし、潜水凄鬼に伝えて本隊の前方に着いて警戒に入ってとそれと可能ならば攻撃開始せよとそれと、サイパン島飛行場姫、テニアン島飛行場姫に航空機の要請をしてちょうだい」

「了解しました。至急手配します」

 

 

 

次話に続く

 

 

 




とりあえず大急ぎで書きました。次の話も現在制作中ですよろしくお願いします。


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1-5 強襲、突撃、日本侵攻軍撃滅戦〜終盤〜

あらすじ:空母水鬼が第2群と合流し、潜水凄鬼率いている潜水艦隊に威力偵察を仕掛け、サイパン・テニアン島両飛行場姫に航空機支援の要請をし終えた所から始まります


追伸、SERIOさん誤字脱字の指摘ありがとうございます。


「では、爆撃機を主体にそちらの援護に行けば良いんだね」

「えぇ〜それでお願いします。それで数はどれぐらい送れますか?」

「機種はPー51Dが120機、Pー61Bが80機、Bー32が200機この内Bー32はトールボーイ1発又は4500lb反跳爆弾を2発装備しています。尚この両爆弾の威力は先の海戦で確認済みです。」

「分かりました。ありがとうございます。」

「ではまた私達の物資輸送と護衛もお願いしますね。」

 

この両島から発進した航空機は一度深海軍艦隊に合流し、共同で巨大艦を撃沈するために無理を承知で頼んだのである。

 

同時刻、出雲では先の対空射撃に艦娘達は疑問を持っていたその1人の摩耶が出雲に向かって質問していた。

 

「出雲、さっきのミサイルは良いとしてもあの砲弾は何?何なの?あんなのが三式弾ですなんて誤魔化すなよな。『摩耶それに他の皆んなもこの話を広めないと約束してちょうだいね、とくに青葉』分かったよ、青葉もいいな!」

 

「分かりました…青葉この話は黙秘します。」

 

「よし、あの砲弾の中身はMPBM弾、通称多用途特殊炸裂弾頭と言うんだ。詳しいことは分からないが、元々対空対地対艦攻撃用の広域制圧用弾頭で、単純に言えば1発の威力は大和型2隻分の主砲に匹敵いやそれ以上かもしれない、実際対艦砲撃に使った時は甲板上の主砲や建造物は跡形も無かったよ、これだけ言えばわかってもらえるかな?」

 

「あぁー、理解出来たよしかし出雲、もし私や大和それに長門達にも弾頭交換できるのなら可能か?」

 

「弾頭自体は可能だが、こいつはレーダーいや君達で言えば電探と連動し、砲弾内部に近接信管を組み込まなきゃいけないんだ。かなり面倒だよ。」

 

「まあいいさ、その時は気長に待つさ。」

 

「分かった。何とかこちらで開発して見ようそれに…『艦長、敵潜水艦探知、本艦の前方150kの位置と更に北東側80キロの位置にもいます』砲雷長‼︎システムL起動してちょうだい対潜戦闘用意、ソナー班は他に潜水艦いないか探して、飛行長、対潜哨戒隊と戦闘攻撃隊に対潜装備をして潜水艦狩りを始めろ、生かして帰すな!」

 

「了解、間も無く第1次攻撃隊が戻りますので、攻撃隊は右舷側に、対潜部隊は左舷側から発進させますその後入れ替えて行います。」

 

「分かった、頼んだよ。」

 

「万が一に備え対潜仕様のヘリを上空待機させます。」

 

出雲が潜水艦を捕捉したのは、潜水凄姫率いる潜水艦隊16隻と北東側から来た26隻の潜水艦はほぼ全て、FSもしくは改FSで編成されており、全て別海域で艦娘らを撃沈していた精鋭であった。いくら、空母とはいえこれだけいればすぐあっという間に沈むだろうと皆楽観的していた。

 

だが………それは間違いだったと。

 

「何故だ、何故なんだ。奴は化物か「艦長、魚雷音接近、当たります」奴は一体?何者なんだ〜‼︎」ズズーン

 

「ポセイドン隊、ブラックバード隊、三河屋ともに敵潜水艦隊42隻ほぼ全て撃沈しました。」

 

「よし、本当はうちらがbを殺る予定が、奴らはタイミング良く合流再編成した。後は敵艦隊を迎え撃つだ…『艦長、APARに反応あり方位205距離100k、マリアナ諸島方面から来たもようです』…なんでこんな近い距離に、まさか低空飛行できたのか、爆撃機がいるならば不味いな、敵の機種は確認したか?」

 

『はい全て陸上機です。数400、うち半分はBー32です』

「チッ、そうなると反跳爆弾を投下するな、砲術長、主砲にMPBM弾装填、主砲弾炸裂後、敵残存機は各種速射砲と機関砲群で迎え撃つ」

 

「はっ、了解しました。合図があり次第、斉射で仕留めます」

 

このサイパン・テニアン島両島から発進した攻撃隊は、潜水艦隊からの情報を入手し、先手を打つため敢えて低空飛行で浸入していた、丁度位置関係は、ほぼ右舷側真横から攻めてきたのである。

 

「隊長機より全機突入隊形を取れ」

「右舷側CDC対空目標、敵爆撃機距離7万にて射撃開始、砲術長主砲射撃始め」

「了解、主砲撃ち方始め」ドドォーン

 

何しろ片舷側だけでも61cm砲3連装右舷に向けるだけで15基同時斉射が可能であり発砲遅延装置γを使えば単一目標にはかなり有効である。

 

だが今回は装置を使用し、敢えて意図的に残存機を残して、各種速射砲・機関砲群・各種防御兵器を試してみたかったのである。結果爆撃機は40機程まで減らしたが戦闘機残余は60機たらずだったその後はこの世の地獄だった。

 

「それでは、各自打ち合わせ通りに対空射撃を始めてください」

 

それを合図に各種対空砲火が火を噴き、爆撃機は反跳爆弾を投下前に撃ち落とされ、果ては投下した弾みで砲弾が爆弾に命中して爆散していった。爆装した戦闘機も高度を上げ急降下爆撃機をするが新型近接信管を装備した40ミリや57ミリ、127ミリ砲弾やRAMにより片っ端撃墜していった、それでもやはり10分程だったので問題は無かった。

 

「艦長、砲術長そして砲雷長あんたら今の状況をお分かりで?えっ御三方⁇」

 

「「「はい、すいませんでした」」」

 

先の対空戦闘でやり過ぎだと艦橋脇にある4畳程の和室で艦長は正座、妖精達はちゃぶ台の上に座布団敷いて正座していた。

これを見た艦娘達は笑っていたのである。

 

「はぁぁ、艦長補給の当てがないのに、砲弾はよしとしてもRAMをバカスカ撃っちゃいかんでしょう。」

「すまん、前の世界にいた時の癖でつい…」

「砲術長に砲雷長、そして飛行隊あんたらも控えめと言う言葉ないのかよ?」

「でも、主計科長ら皆んな殺っちまえ撃っちまえと言う感じで煽っていたけどそれどうなの?彼らのことも悪く言えないんじゃないの?」

「はい、私らも戦闘が終わった後に気づいたもので?」

「まあいいさ、次の戦闘でなるべく消費を抑えればいいだろう、それで航空機用弾薬と燃料どれぐらい使ったの?」

「まだ1割にも行ってないです。」

「分かった、今度はどの道艦隊との戦闘だ今は夕方前だからもう一回空襲が来るね、その前に空母を沈めないとな」

「では、敵空母を沈めてそのまま対艦戦闘に持ち込むと?」

「砲雷長、カリブル改は空母に照準済み?」

「はい、目標bとcに合流した空母8隻最優先で照準済みです撃っちゃっていいですか?」

「あぁ〜、いいぞ撃っちまえ空母に対し発射弾数各4発」

「了解、1番から32番、照準完了、撃っー」

 

前部中央VLSから32本対艦ミサイル発射していった。

 

「それと光学迷彩起動しといて今からならミサイル着弾は4〜50分ぐらいか、よし今の内に皆んな交代で飯食いに行っとけよ艦隊との戦闘になったらいつ行けるかわからんぞー」

 

「了解でーす、そういゃ今日の戦闘糧食何よ」「握り飯4つ、おかずが4つ、豚汁以上」「おぉー豪勢だね」「なんでも司厨長が艦娘達と、艦橋、艦長用に直々に作ったんだと」「この世界に来て久しぶりに司厨長の飯が食えるな」「そんなに美味しいですか?」

「あぁ〜、美味しいよ」「やったー萩、一緒に食べようよ」「分かったわ嵐、磯波さんに満潮さん、清霜さんも一緒に食べましょう」「分かったわよ」

 

実はこの艦に乗船している主計科司厨部の人達は皆間宮並みの腕前を持っている、一度は皆職場を失い途方に暮れていたところを拾われ、ちなみにこの艦に所属している乗員は何かしらの理由で追われているところを艦長に拾われた、だから皆んな艦長を慕い行動している。

 

「さて、それじゃ行きますか。総員対艦戦闘用意、」ビィー、ビィー

「総員対艦戦闘用意繰り返す総員対艦戦闘用意」

「艦長、各部署配置完了しました。間も無くカリブルが敵空母に命中します「弾〜着、今」あっ命中しましたね。」

 

「よーしよし、幸いもう夜になるおまけに新月だからまたとない好機よ、航海長、重力防御場γ、光学迷彩起動したまま奴らの横腹から食らいつくぞ、砲術長右舷砲撃戦に持ち込むから主砲弾に初弾は反物質弾頭を装填、両翼に打ち込み主砲の砲撃を合図に光学迷彩解除、超電磁砲は航空戦艦を最優先で攻撃、速射砲・機関砲群は射程内に入り次第護衛艦を狙えその後は各自自由射撃、本当の夜戦を見せてやるわ」

 

その頃、深海軍機動艦隊は正体不明の攻撃を受け対応に追われてた。何せ夜間攻撃に出撃させる筈だった艦載機が飛行甲板に並べられ出撃寸前のところをミサイルが命中、瞬く間に8隻の空母が轟沈していった

何しろ、いきなり旗艦が撃沈されたから大混乱だった。

 

合流した艦隊旗艦が副司令を兼任しており戦艦水鬼が艦隊の指揮を執っていた。

 

「いきなり、正体不明の飛行物体が来たと思ったら、真っ直ぐ空母水鬼達に向かって行った何なのよあれは?」

「分かりません、何しろいきなりだったので今はほぼ沈静化して現在警戒に当たっております」

「レ級に伝えて艦載機デストロイヤーによる空中警戒実施して頂戴」

 

現在の時点で残った艦載機はレ級2隻に搭載している合計100機の艦載機デストロイヤーのみである。これらを空中警戒と着弾観測を行ってもらうために配備されているだけだった。

 

そして、彼女達は気付かなかった。

化物が直ぐそこまで来ていたということに…

 

同時刻、出雲も戦艦水鬼1、戦艦凄鬼3、タ級改FS4、ル級改FS2、レ級改FS2を確実に撃沈出来る距離3万5千迄に近付いた、これ以上近づくと反物質弾頭の衝撃を受けるためである。

 

「それじゃ打ち合わせ通りにやるんですか?」

「うん、手筈通りにお願いします、どの道反物質弾頭が炸裂してから一気になだれ込むからそれで行こう。」

「了解、では始めましようか、砲術長主砲、撃ち方始め」

「主砲、撃ち〜方始め〜」ズドドドォーン

「着弾まで、3.2.1.今‼︎」

 

反物質弾頭は量子弾頭の様に周りを吸い込むのではなく、周りを吹き飛ばす性質を持つ、結果15基45門計45発の反物質弾頭が炸裂したこれにより艦隊の半数にあたる駆逐艦、巡洋艦半数が反物質弾頭の衝撃波を受けて横転そのまま沈没していった。

 

「艦長、主砲砲撃により約半数を撃破しました。」

「よし、主砲は砲塔に内蔵してあるレーダー射撃指揮装置を使って敵戦艦を最優先に撃破して弾種は任せる。速射砲群・各種機関砲群は敵艦艇を攻撃、航海長、光学迷彩解除突撃せよ」

 

そこからは、彼女たちの地獄の始まりだった。

何せ行きなり、近距離から砲撃を受け全方位から衝撃波を受けて無事なのは戦艦と少数の巡洋艦あとは6隻の駆逐艦だけだった。レーダーにも映らず、いきなり姿を現したものだからみな我先にと逃げ始めた、たが所詮逃げたところで出雲の203ミリ速射砲で袋叩きにあい、近付いて雷撃をする者は105ミリロケット砲と57ミリバルカン砲の滅多打ちにあう始末だった、超電磁砲の直撃を受けたレ級は船体構造物の半分を強制的に引き千切れるように持っていかれ、沈没した。

 

「戦艦水鬼様、此処は私達が食い止めますのでお早く逃げ『おいおい、大将自ら部下を見捨てちゃあかんやろ、アンタは最後に沈めて上げるからね〜遺言状かなんか書いとけよ〜じゃあな』お、お、男?なんで男が乗っているの?」

 

そうこうしている内に、出雲は片っ端から近付いてくる艦艇をことごとく沈めた、無理もない本来の設計思想は単独で大艦隊を相手する為に設計された艦なのだから。

 

「いや〜すごいですねみんな追っかけに砲弾という名の艦長のサインを貰うために押し寄せてるようなものですね」

「副長君芸能レポーターなの、艦隊のアイドルってやつの回し者なの?」

 

「いいえ、私は出雲の副長ですよ、ワッハハハ」

 

「副長、君があの大和の三代目艦長で、第4航空戦隊の指揮官、元日本海軍松田千秋少将とは思えないですよ、私貴方に憧れていたのにあー不幸だわ」

 

「おい出雲、今松田少将と言わなかったか?」

 

「はい、日向さん言いましたけど、あっまさか」

 

「やあ日向、久しぶりだね伊勢は元気にしているか?」

 

「松田司令お久しぶりです。伊勢も元気にしています。あの北号作戦以降私達は燃料不足で呉港外にずっと錨泊していました、終戦前の呉空襲で私達皆んな、中瀬艦長も野村艦長も力及ばず艦は着底していまい終戦を迎えました。ですが今は人の依り代を得てまた繰り返さないためにも、私達は戦っています。」

 

「まぁ〜これも何かの縁ですし、松田さん伊勢や日向の指揮官として戻りますか?」

 

「いいえ、私のいる場所はこの出雲でしょ、他に居心地良い場所は無いですもの」

 

「分かった、けれど、日向達とは話し相手になってあげてね」

 

「了解です、それなら砲雷長も、あの武蔵の最後の艦長だったじゃないですか?」

 

「そうだな、この戦闘が終わったら会わせてあげといて『了解です』」

 

ようやく戦闘が終盤を迎え最後の艦でもある戦艦水鬼に降伏勧告を促した。

 

『こちら出雲、海戦は終わった速やかに降伏せよ繰り返「断る降伏するくらいなら貴艦と刺し違えるまでよ」そうか、やむを得ないさらばだ良き敵よ』主砲発射、ズドォーン

 

「こちら艦長、各部損害の報告お願い、主計長弾薬の使用量は?」

「艦長、弾薬の使用量は許容範囲内です」

 

「各部異常無し、フィールドもダメージ比率10%です」

 

「全て問題無しか?、よし弾薬の補充だけ例の能力使うわ」

 

この特殊能力の二つ目は敵艦艇を撃破した時に深海棲艦の魂を得ることで、出雲のみにしか出来ない。この能力により弾薬や燃料補給各種軍需品、船体修理が可能だ。当然出雲自身が他の艦艇にいてもそれが可能となるが、実は前の世界で多くの艦船や超兵器を海中へ没せしめ・数多の乗組員達を殺害為に、幾つもの魂が彼自身の中に800万程あるために、いくら即死級の攻撃や自身の首が跳ね飛ばされても彼自身はまるで何事もなかった(・・・・・・・)かのように復活している。この能力が邪な連中に感付かれるのを防ぐ為、弾薬や燃料を鎮守府から貰う様にしなければならない。

 

『艦長、弾薬・燃料95%にキープしました。後は横須賀に行って貰えるかどうかです』

「出雲、その時は私達が提督と話を付けるよ、任せておけ」

「すまないな、それじゃ進路を横須賀に合わせて、出発だ」

 

後に中部太平洋海戦(南硫黄島沖海戦)と呼ばることになる、この戦闘結果が軍令部・国防総省が出雲のことをどう扱うかはまだわからない。




はい、やっと戦闘が終わりました。戦闘描写はなかなか聞くのが難しいです。

この話に出て来る松田千秋少将は実在の人物です
元標的艦「摂津」の艦長をえて、「大和」艦長になり1944年10月にはエンガノ岬沖海戦にて第4航空戦隊の指揮官、次いで東南アジアから物資輸送する為に北号作戦に参加しました対空戦では「摂津」にて培った防空戦闘経験を元に大和大学で教え、後の「伊勢」艦長中瀬大佐、「日向」艦長野村大佐が指揮取っていた船は損害なかったと言われています、レイテ沖海戦の中でこの「伊勢」航空戦艦2隻が無傷で生き残りました

ひとまず、戦闘描写は終わりにします。次は横須賀入港になります

ここまで読んで頂きありがとうございました


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1-6 艦内の1日 〜横須賀回航編〜

日本侵攻軍撃滅戦が終わり、横須賀に向かう頃の話です


昨夜の一戦が終わりまた艦橋でコーヒー飲みながら主だった各部科長らを集めて簡単な打ち合わせをしていた。

 

「さて、戦も終わったし後は横須賀に向けて航行するだけだなぁ」

「そうですね〜、一様4当直体制に振り分けます。それと今日やりますか戦勝祝い」

 

「そうだなぁ〜やろうかパァーッと仕事に差し支えない程度にね」

「分かりました。それとその戦勝祝いに使う魚ですけど」

「また釣りやりたいと?速力落としてくれと⁇」

「はい、そうです」

 

「分かった。ちょっと待ってて……OK調整したよ、それと今乗船している艦娘達に船内案内してあげてちょうだい、俺は艦長室で戦闘詳報書いているから」フフ

 

「了解です、案内場所は各種兵装と艦載機ですね」

 

「あぁ〜、それぐらいで十分だろうそれと武蔵さんと日向さん二人呼んでもらえるかな、彼女達の口から今から横須賀へ向かうと伝えてもらうからね」

 

「了解です、すぐ呼んできます「私達ならいるぞ」ありゃもう来ましたね」

 

「丁度良かった。武蔵さんあなたの口から横須賀に連絡してもらえないですか?その後、砲術長と艦載機パイロット何名かをつけて。艦内の案内をします」

「分かりました、お願いします。」

 

その後、武蔵さんの口から横須賀鎮守府の提督に戦闘が終了したことと今から横須賀に向かうと連絡した。

 

そして当直入る予定の砲術長と非番のパイロット数名を案内に頼んだが…さすがに艦内を歩くのは酷だろうと判断して急遽。甲板長に頼み込んで、車両甲板に置いてある電気自動車を4台ばかり拝借して艦内を案内してもらった。

 

まず案内したのは外板中央部前側にある61cm砲を砲術長に説明して貰っていた。

 

「これが本艦の主力兵装の1つ、61cm3連装砲です。使用率1番が高い兵装です。」

 

この砲術長の案内に、武蔵が気になっていた事を聞いてみた。

「この主砲の口径と射程距離は?」

 

「はい、この主砲の口径は80口径で、有効射程が約130k、最大射程が165kまたMSーSGP弾を使えば射程225kに達します、砲弾に関してはお手持ちの資料を拝見してください」

 

「にっ、200キロ?」

 

「ヒェ━━(.;゚;;∀;゚:,)━━エェエ!!!」仰天

 

「嵐、比叡さんの真似しないの」

 

「あ。う、うんごめんよ萩」

 

「そんなすごい砲弾があるんだー」

 

「では次行きますか?次は2連装超電磁砲です。まぁ、いわゆるレールガンです最大射程が450k、最大射高850kで、M10.0に達します。文字通り当たれば超大和級だろうとモンタナ級だろうが、改ミッドウェイ級をも大破に追い込めます」

 

実は、レ級をたった2発で瞬殺(・・)したのを彼女達は映像越し(・・・・)で目撃しているのだから。

 

「あははは〜、もう言うことがないです直に見てしまったもので。」

 

「次は203ミリ80口径単装速射砲で、これは駆逐艦中でも最大搭載可能な兵装で、最大射程が70k、毎分72発射撃可能です、他にも127ミリ80口径単装速射砲があります最大射程44kで毎分120発射撃可能です、後は57ミリバルカン砲に30ミリ複合機関砲も有ります。」

 

「うわぁぁ」パァァ

 

こればかりは駆逐艦達も喜んだ。何故なら駆逐艦達には、魚雷が搭載しそれを撃ち尽くせば…残ったのは貧弱な主砲だけだった。これらを搭載すれば、自分達駆逐艦や仲間を守れるからと、そんな中、神通と能代が本艦に搭載している魚雷はどう言う物かを聞いて来た。

 

「この魚雷は貴方方日本海軍が使っていた物とは全く違います、口径が680ミリ、雷速が50ノット、アクティブ誘導機能搭載です。因みに対潜、対水上戦闘が可能です一度捕捉されたら対魚雷兵器を使わない限り。確実に振り切ることは出来ません」

 

「なるほど、参考になりました」

 

そう言って、各種兵装を案内した後。艦載機の案内をしたまぁこればかりは余りにも強烈だったので割愛させていただきます。

 

その頃、艦長室で戦闘詳報を書き終えた艦長は、備え付けられたテレビでゲームをしていた…。その間は皆んな釣りをしたり、戦勝祝いの準備をしたりでいろいろやっていた。

 

そして戦勝祝いが始まる18時には、当直班以外みんな集まっていた。集まった場所は将校・士官・兵用大食堂で、ここ以外も後9カ所同じ部屋があるすべてビュッフェ形式なので24時間やっている艦長や幹部達も使っているが、幸い艦長以外皆んな妖精になったので問題なかった。

 

「はい、皆んな先の戦闘ご苦労様そんじゃか…『カンパーイ』おい!早えーよお前ら」

 

そんなこんなで、飲み会な感じで始まった。副長は日向と砲雷長は武蔵と一緒に酒を飲みながら再会に浸っていた。

「磯波さん、鰹のたたき食べます?」

 

声をかけたのは第三戦闘飛行隊の隊長で何故か片手に一升瓶持っていた。しかも顔真っ赤だった‼︎

 

「はい、いただきま」ドサッ

そばにいた能代が慌てて、抱き抱え起こす。

 

「ああ。いつかはこうなってしまうんじゃないかと思ってたけど。ん?磯波ちゃんも顔が赤い、誰が飲ましたの?」

 

嘆息する能代その脇に、顔が真っ赤な満潮がいた。何故かメキシコのビール"コロナエキストラ"を飲みながらケタケタ笑っていた。

 

「満潮さん、なんか。えらい顔が真っ赤ですけど?大丈夫と言うかそれ子供が飲んじゃいけないからね?うん、まず飲んじゃダメでしょ!」

 

「あんたに、言われらくないれす」プイ

 

満潮はぷくっと膨れて航海長に向かって言った。

 

「チミ妖精さんには、知らないれすけど私達にとってこれは燃料みたいなものです」ドヤ

 

「満潮さん、あなた見た目は子供だからね?それ飲んじゃいけないから返しなさい」

 

「いやです。」プイ

 

「果てしないねぇ」ケラケラ

 

笑いながら逃げて行く満潮を、航海科のメンバーが追いかけいき。水雷長はそれを見て笑っていた。

 

そこには何故か神通が寄り添っている。

 

「おい、出雲、あたしの話し聞いているのか?」ヒック

 

よく見ると摩耶の顔が真っ赤だった。

 

「おい、誰だよ、摩耶に酒飲ませた奴は?」

 

「この清霜様だーい、いけなかったかぁ?」ケラケラ

 

顔が真っ赤になった清霜はケタケタと笑っていながら瓶ビールを片手に持って立っている。

 

「あははははは、萩〜……すりすり」

「ちょっ、嵐辞めてよ〜」

 

酔っ払った嵐が萩風に抱きついている、その間も青葉は写真を撮りまくっている。

 

「たっく、しょうがないな〜空いているソファーにでも寝かすか。副長、俺は外で涼んでいるから後は適当に切り上げて頂戴」

 

「分かりました。」

 

「(副長…日向からかなりの勢いで飲まされたな…ピッチャーグラスだから仕方ないか…)」

 

後のことを副長らに頼み外へ涼みに行った。その時、隼鷹も席を外して出雲の後について行った。

 

「あはは、皆んな楽しんでくれてよかったよ『こんな所にいたのかい』隼鷹さん何か御用で?」

 

「いや、二人きりで話してみたかったからさ後を追いかけたのよ」

 

「なるほどね、で話とは」

 

「聞きたいことは一つさ、いやお願いかなあんた、このままあたし達と一緒に日本を守る為に闘ってもらえないか、いきなりこの世界に来てすまないけどさ、ウチの提督は私達を兵器や捨て駒みたいに扱わないし1人の女として仲間としてくれているんだ、だからお願いします」

 

隼鷹も引っ切り無しに頭を下げた。

 

無理もないいきなり彼女達の提督とらに頼まれたから無理は無かった、むしろ単艦で挑んでいくのだからそれを勝ちに持ち越したから。

 

「いまはまだ決めかねられない、後は直接会って直に話をしてみればわかるだろう、答えはその時にでも構わないかい?」

 

「あぁ、出雲に任せるよ」

そうやり取りした後、皆んな部屋に戻って行った。

 

そして2日後の早朝、横須賀港に到着港外に投錨した。




とりあえず、急ピッチで進めて書いてみました。

お気に入りがまた増えていました。ありがとうございます
これからも続けていきたいと思いますのでよろしくお願いします


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第2章 暁の遡上と砲煙弾雨
2-1 横須賀入港〜提督と会合〜


出雲が横須賀に入港しました。これより提督との会談を行います

追加訂正
会談内容を追加しました。
10月11日



0640頃

 

横須賀港外に投錨し終えた頃、艦内にある士官室では乗船していた艦娘達と出雲幹部による打ち合わせを行っていた。

 

横須賀鎮守府第二海上機動隊本部の所在地は横須賀港にあり、本来なら横須賀が第一海上機動隊の本部兼基地として運用予定だったのが、軍令部の要請より、第一は東京港、第二は横須賀港、第三は横浜港、第四に日立港にそれぞれ海上機動隊の基地を置いていた。

 

この為武蔵達数名を先に横須賀鎮守府第二海上機動隊本部に向かい萩沼提督ら艦娘数名を迎えに行ってほしいと頼み込んだ……、だが以外にも前日の夕方前の最終打ち合わせで明日0900より第二海上機動隊司令萩沼提督が直接出雲に乗って今後のことで話し合いしたいと伝えてきた。ならこちらから艦載機に武蔵達を乗せ案内人として出雲乗船してもらいますと伝えた。

 

そして現在0855、横須賀沖

 

「艦長、在日米軍の艦船がありません、ロナルド・レーガンもジョージ・ワシントンの空母やそれらの水上艦艇がありません、この世界でいう海自衛軍艦船も僅かですし、いるのは前の世界にいた日本海軍艦艇だけですこの世界は本当に」

 

「副長…言いたいことは分かる、本当に俺たちがいた2016年の世界とは又、別の世界だなこりゃ」

 

「艦長、迎えに行ったオスプレイが来ます」

 

「来たか…これから先どうなるかは会談次第だな、副長と砲術長、航海長にはこの会談に出てもらうけどいいかい?」

 

「了解です、向こうも航海長の正体に気付いたら知っている人は卒倒ものでしょうね」

 

「確かにな、確か大和4代目についたのが、うちの航海長である元日本海軍大佐、森下信衛だからなぁ〜後は提督の他に誰が来るのかだな、それと頼んだ資料準備してある?」

 

「はい、注文通り8名分は用意してあります『艦長、間も無く提督を乗せたオスプレイが着艦してきます』いよいよ来ましたね」

 

「あぁ、それじゃ行きますか」

 

オスプレイから日本海軍第二種制服を着た女性将校と、護衛の艦娘数名が降りてきた。

 

「初めまして、私は横須賀第二海上機動隊提督を務めています、萩沼 薫と言いますよろしくお願いします」

「提督の第一秘書艦を務めています大和です」

「同じく第二秘書艦を務めています古鷹です」

「私は古鷹型2番艦加古です〜よろしく〜」

「妙高型2番艦那智だよろしく」

「阿賀野型1番艦の阿賀野だよ、能代のことありがとう〜」

「同じく3番艦矢矧です、姉がお世話になりました」

「同じく四番艦の酒匂だよ〜」

「戦艦長門だよろしく」

 

「私はこの航空戦艦艦長の出雲ですよろしく」

「同じくこの艦の副長です」

「同じくこの艦の航海長です」

「砲術長ですよろしく」

「ここでは何ですから応接室へどうぞ」

「ありがとうございます、みんな行くよ」

艦娘達「はい」

 

先に妖精達に応接室へ案内している間に資料に一部問題があった事を副長達と話していた。

 

「艦長、どうします?機関の事?特に長門さんと酒匂さんには余りにもショックが大きいのでは⁇」

 

「その点は、能代さんにはすでに話してあるさ、最悪あの水爆実験に参加した長門(・・)酒匂(・・)が発狂した時は、艦娘達に総出で止めてもらうよ」

 

「了解です。」

 

そして応接室に集まった時点で並行世界から来た艦息とこの世界の提督の会合が始まった。

 

「それでは、一度お手持ちの資料を拝見しましたので始めましょうか」

 

「そうね始めましょう」

(男の艦息か、初めて見たわ肩の階級章は私同じく少将か見ず知らずのうえ、飛鷹達を助け、武蔵達をここまで送ってもらい、日本に向かった深海棲艦を倒してくれたむしろ感謝するのはこちらのほうね)

 

「まず飛鷹達を助け、深海棲艦の艦隊を倒していただきありがとうございます」

「俺はやるべきことをやっただけですからでは、会談を…始めましょうか」

 

出雲の独特(・・)な船体や武装、電子兵装、艦載機等話してついに両名(・・)にとってトラウマでもある出雲の機関部を話し始めた。

 

「この話をする前に長門さん、酒匂さん御二方にとってあまりにもトラウマ的な機関が本艦に搭載(・・)されています。」

 

長門は1つ(・・)思い当たることがあるので出雲に問いただした

 

「出雲……もしかしてまさか……」

「……ぴゃあ…矢矧ちゃん……」ガクブル

「酒匂……大丈夫よ、私や姉さん達がいるから、ね」

 

出雲は少し躊躇ったが…隠しても何れ知られてしまうと分かっていた為話すことにした。

 

「長門さん貴女のご想像(・・・)通りです。本艦に核融合炉(・・・・)が搭載されております。」

「ひっ………ぴゃぁぁぁぁ〜……」悲鳴を挙げる

「酒匂、大丈夫だから落ち着いて、ね、ね」

 

途中、機関の正体の事でやはり酒匂が発狂してしまい艦娘数名に医務室へ連れて行かれた。

 

「長門さんすいません、こんなことを言ってしまって」

「なに、心配無いさ何れにせよ、知るべき時が来ると思っていたからな……酒匂には私から話をしておくよ」

「分かりました。本当に申し訳ないです」

 

そして、会合の終盤に差し掛かるころ提督側から意外な事を言われた。

 

「出雲さん、恥を承知で言います、私達と共に日本をこの世界を守ってもらえないでしょうかお願いします」

 

「分かりました。引き受けましょう、隼鷹からも同じ話を言われましたので、それと私の立ち位置は今の所どうなりますか?」

 

「貴方を本日、7月23日現時刻を持ちまして、横須賀第二海上機動隊の配属になりますがちょっち問題があって」

 

「問題?まさか」

 

「はい、貴方のことで軍令部と国防総省にこの艦の報告書と、第二海上機動隊に配属させますと出したら、深海の回し者だったりスパイじゃないかとね、だからもし1週間後にひらかれる合同特別演習に勝てば配属を認め一切手を出さないと約束させるわ、丁度相手先の悪事はほぼ掴めているし」

 

「まさか、その演習にでるのって俺だけ?」

「はい、出雲貴方だけですよ何か問題でも」ハイライトオフ

「いいえ、何でもありません」(やべーよこの人八○墓に出そうな予感)

 

「で出雲の部屋ですけど『まさかプレハブ小屋とかは無しですよ』そこまでしませんよ幸い貴方に関して事前に連絡貰いましたので艦娘寮の隣にある宿舎に住んでもらいますホテル並みですよ」

 

「分かりました、演習海域は何処ですか?」

 

「遠州灘南500k、演習半径300kの海上です」

 

「了解です、かなり広いですね」

 

「はい、あっそれと出雲、この艦収納可能なの?部屋行く時沖にいると結構邪魔になるよこの艦?」

 

「分かりました。艦載機で陸へ上がるときに収納してから向かいますよ」

「分かったわ、明日からよろしくね出雲」

「了解です、こちらこそよろしくお願いします」

 

こうして、横須賀第二海上機動隊に所属した。

 

1週間後の演習に備えて準備するようにしていった




あーやっと書き終わった。さぁ〜、横須賀に着いてから早々、波乱万丈になりましたね〜ワクワクしますね〜

では次の話でお会いしましょう


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2-2 盟友再会、開発とおねだり

横須賀基地内の1日


訂正
檜垣と黒木との関係を乗せました、記載ミスですいませんでした




7月24日 0630

萩沼提督と会談後、指定された寮に泊まり寝起きしてた。

 

「あー、知らない天井か〜、な訳無いか」

 

窓を開けて、景色見ると横須賀軍港が一望できる。前日の会談後すぐ武蔵達が出雲の補給出来ないかと伝えたところ、即OKだと言われた。

明石らが出雲の補給請求書を提督に見せた時その書類を二度見したという。

 

部屋で顔洗い、艦内用作業服に着替えて食堂に向かおうとすると、ドアを開けた先には1人の駆逐艦娘がいた。

 

「おはようございます、私は秋月型一番艦の『秋月』です、出雲さんを食堂まで案内するようにと提督から言われました。」

「あぁ、なるほどね、俺は出雲よろしくね」

 

そうやり取りしながら、食堂に向かう途中何人かの艦娘達と挨拶をした。

 

「間宮さん、伊良湖さん、鳳翔さんおはようございます」

「あら、秋月ちゃんおはよう、そちらの方は?」

 

「私は昨日ここに配属になりました航空戦艦「出雲」と言いますよろしく」

 

「私は間宮といいます。よろしくお願いしますね」「鳳翔といいます。出雲さんよろしくお願いしますね」

 

「あっ、秋月姉も今から朝ごはん?だったら一緒に食べようよ」

 

「秋月さん、その2人は?」

 

「この2人は、私の姉妹艦の照月と初月です、2人とも挨拶してくださいね」

 

「秋月型2番艦の照月だよ、よろしくね」

「僕はその四番艦の初月だ、よろしく」

 

「俺は航空戦艦の「出雲」だよろしく、そうか君達が防空駆逐艦と言われた子達だね」

 

「はい、私達がその艦隊型防空駆逐艦ですよろしくお願いします。出雲さんはこれからどうするんですか?」

 

「俺は一度、提督がいる執務室に行って何かやる事あるのか聞いてみないとな」

 

「分かりました。私達はこの後対空射撃演習に行きますので、ここでお別れですね」

 

「そうだな、ではまた」

 

その後秋月達と別れ、出雲1人執務室へ向かった。

そして執務室の前に着いた

 

トン、トン「出雲です」

 

ドアの向こうから「どうぞ」と言われ、その秘書艦の大和がいたので挨拶した。

その後、提督が向かいのソファに座っている人に、声をかけた。

 

「檜垣さん、彼が出雲よ」

 

「なるほど彼が出…川嶋?」

 

「もしかして、檜垣?」

 

「そうだよ、檜垣だよ久しぶりだなぁ」

 

「あぁ俺もだよ、なんデェお前もこっちに飛ばされたのか?」

 

こいつは檜垣 英二、前の世界で一緒に世界を回った仲間で盟友、先にゲートを通過していたはずだが、何故かこの世界に来たらしい。

どうやら話しを聞くと、どうやらこの世界に飛ばされて、今は海軍中将として軍務についている。

 

「あぁ、この世界の2年くらい前に来たんだよ今は、軍令部総長付きの補佐官だよ何か困った事があったら協力するよ。それに、横須賀鎮守府総司令は黒木がしているよ」

 

「まじか!そりゃ助かる、それと今は出雲で名を通してるからそれで読んで頂戴、で早速頼みたい事があるんだかいいかい?」

 

「今度の演習相手の提督達の情報、関係先も含めてだね」

 

「そうだよ、早くて助かる万が一の時、裏側で一戦始めるかもね」

 

「丁度いい、こちらもその一派が持つ施設を内偵してるからね、提督もご存じのはず」

 

「施設?なんじゃそりゃ?檜垣それを詳しく教えてちょ」

 

「表向きは、現役又は元艦娘達の社会復帰向け厚生施設だか、実際には艦娘の兵器実験と軍・政府・企業相手の性欲の捌け口、慰み者になっている事だ、迂闊に兵を動かせば擁護派にいる艦娘兵器派のスパイが情報を流す仕組みになっているからタチが悪い、踏み込んだ時には奴らはすでに居なく廃人同然の艦娘達が残っている始末だからね」

 

この時、檜垣は久しぶりに出雲もとい川嶋のブチ切れ般若顔見て驚いた。

 

何故なら出雲は右手を仕事人の様にポキポキと鳴らしていたこいつを怒らせば二度と日に当たる事が出来ずに死んだ方がマシという拷問が待っているし、提督や大和はあまりの恐ろしさに身をたじろいた。

 

「檜垣、施設自体は特定してるのか?」

「あぁ、確認はしているが踏み込めない状態だ中には密告したいけど、姉妹艦が人質になっている、ちなみに軍令部総長以下少数派が艦娘擁護派だ残りは国防総省を含め、おまけに政府も噛んでいるからほとんどが艦娘兵器派だ、お前もこの演習に負けば研究所行きらしい」

 

「なんとなく予想はついていたがそうだったか、だとすれば相当な戦力を投入してくるはず、提督お願いがあります『兵器開発だねいいよ。すぐ工廠に行って、明石と夕張には話してあるからね』了解しました」

 

「出雲、こっちも情報収集を急がせるよ出来上がったら、そのディスプレイに送ればいいね、スマホの番号変わってないな?」

「あぁ、番号は変わりなしだな、んじゃ情報収集頼むよ」

 

出雲はそう言って執務室を出て、工廠に向かった、工廠に着いた時は明石と夕張が待機していた何故かもう1人増えていた。

 

「出雲さんですね初めまして祥鳳型軽空母2番艦『瑞鳳』ですよろしくお願いします」

 

「私は夕張型軽巡洋艦『夕張』ですよろしく」

 

「工作艦『明石』ですよろしく早速ですが開発20回お願いします」

 

「はっ、20?多くないか?せめて5回かと思ったけど」

 

「はい、そう思って提督に確認取ったんですけど本当らしいですよ」

 

「はぁー、明石さん半分くらいやってもらえ『出雲さん殺しますよ』はい、分かりましたさて、やりますか」

 

一回目

45cm噴進砲 2基

二回目

40ミリ機関砲 10基

「ダルド・システム付きか…使い道あるな」

 

三回目

61cm誘導魚雷5連装 2基

「これ、欲しい奴いる『いるっぽい』ん?君たちは?」

「私は夕立よろしくっぽい」

「僕は時雨よろしくね」

「これいる?」

「『はい、欲しいです(ぽい)』」

「ちょっと待っててもらえるかな開発終わったら提督に聞いてみるよ」

「ありがとう(ぽい)」

「よし続きだ」

 

四回目

駆逐用タービンε 2基

 

五回目

橋本似行妖精(伊58艦長)&木梨鷹一妖精(伊19艦長)

「ふぁ?なにこれ?」

「君は誰だ?そしてここは?」

「ここは2016年の横須賀鎮守府ですちょっと待ってて下さい、夕張さん、うちに伊58と伊19って娘います?いたら読んでもらえないですか?」

「2人ともいますよお待ちください?」

「『?』」

 

ちょっとしてから2人が来た、かなり驚いたみたい

 

「もしかして、橋本艦長でちか?」

「あぁーそうだよ久しぶりだなぁ今はゴーヤと言えばいいのかな」「橋本艦長うわ〜ん」(泣き)

 

ゴーヤが橋本艦長と再会していたころ

 

「君はもしかして…伊19か?」

「そうだよ木梨艦長今は、イクと読んでいるなのね?」

「あぁ、わかった久しぶりだなイク」

「木梨艦長うわ〜ん」(泣き)

 

2人とも再会して泣き終わったら、いきなり近づいてきた。

 

「ありがとうでち、出雲、これから何かあった時イクと艦長達と一緒に助けにいくでち」

「あぁ〜、わかったその時はお願いね」

 

六回目

「おいおい、こんなもの作るなよなけど…まぁいっか」

新型超音速魚雷5連装 4基

酸素魚雷の倍以上の速力で進む魚雷、威力も61cm酸素の数倍はある。

 

七回目

74cm誘導魚雷4連装 4基

八回目

20.3cm75口径3連装 5基

九回目

新型対潜ロケット 6基

 

十回目

キー94Ⅱ 4機

陣風 4機

 

「なんで二つ出て来たの?なんなのさ〜?」

「出雲さんこれなんですか?」

 

「これは、大戦末期日本陸軍が開発した高高度戦闘機キ94Ⅱだよ、前の世界にいた時は艦載機として運用していたよ、確か性能は速度が720キロ、航続距離が2200キロ、武装が30ミリが2門、20ミリが2門だよ」

 

「へー」目がキラキラ

 

「もう一つが紫電改の後継の機体陣風だ、こいつも艦載機として運用していたよ。確か性能は速度が685キロ、航続距離が2055キロ、武装が13ミリが2門、20ミリが6門だよ、理解してくれたかな?」

 

「うん、後でこれ飛ばしてもいい?」上目遣いジィ〜

 

「わかったよ、提督に聞いてからだよ」

「わーいやった〜、ありがとう」ぴょんぴょん

 

結果、そうこうしているうちに出来上がったのは以下の通り

20回、開発同型あり

 

戦艦ボイラーα 8基

41cm60口径3連装 4基

152ミリ単装速射砲 2基

45cm噴進砲 2基

40ミリ機関砲 10基

61cm誘導魚雷5連装 6基

駆逐タービンε 2基

橋本&木梨艦長妖精

新型超音速魚雷4連装 4基

74cm誘導魚雷4連装 4基

20.3cm75口径3連装 5基

新型対潜ロケット 6基

キー94Ⅱ 8機

陣風 8機

天雷 4機

連山 8機

A-10N/AW 8機

MQー9 4機

kaー52 4機

KCー767 4機

45.7cm60口径4連装 4基

 

 

以上

 

 

 

ともあれ無事に開発が終わり、提督に報告した後は部屋で爆睡した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この話に出て来る2人の艦長は1人は橋本持似艦長、元伊58の艦長で終戦末期、インディアナポリスを撃沈した人物、この沈んだ艦の中身は
すでにテニアン島に陸揚げされ、広島、長崎に使用されました。
2人目は木梨鷹一艦長、元伊19艦長でソロモン海域で空母ワスプ撃沈、ノースカロライナを中破に追い込んだ人物ですが伊29乗艦中、遣独派遣の帰りを航行中、南シナ海にて乗艦ごと撃沈されました

以上が、2人の艦長の簡易経歴です、
次で演習になりますが途中で、超兵器か深海棲艦のどちらかを乱入させようか考えています

オリキャラ:檜垣 英二
モデル、日野木 (ヨルムンガンド SR班)

オリキャラ:黒木 和孝
モデル、カズヒラ・ミラー(メタルギア、ピースウォーカー)




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2-3 遠州灘沖大演習〜船旅無用〜

遠州灘沖大演習の前に一度、名古屋に集まって懇親会を開くと言う話が提督から知らされた。

 

その演習には軍令部総長と檜垣が来ることになった、提督と檜垣と話してから3日後…

 

皆んな食堂に集まって提督の口から喋ったことは…1つしかない

 

「はい、今回の演習に参加するのは出雲のみですが、私と出雲の護衛を16人選びたいと思います。歓迎会はその後になりますので一緒に行きたい人は手を挙げてください」

 

ちなみに、萩沼提督のいる第二海上機動隊には105名の艦娘がいるそれが全員手を挙げた。

 

「うーん、困ったな?いっその事ジャンケンで決めるか?みんなそれでいいかい」

 

艦娘達は出雲の艦内を見られる絶好のチャンスだと思い、みんな声をそろえた。

 

「オー‼︎」

 

出雲はあっけなく、口に出して喋った。

 

「即決だな、おい」

 

20数回ジャンケンやって決まったメンバーは以下の通り

戦艦 長門、陸奥

軽空母 飛鷹、隼鷹

重巡 青葉、古鷹、加古、衣笠

軽巡 矢矧、酒匂、夕張

駆逐 野分、舞風、嵐、萩風

給油艦 速吸

以上

 

「はい、決まりましたので出発は明日の13時に基地ヘリポートに集合してください、いいかな〜」

「いいとも〜」

 

決まったメンバーはいいが、留守番役はそのまま休みになった。

 

今回、第三海上機動隊横浜司令部も参加するので第二、第三提督が不在の時は第一と第四が守備を担当する事になる。

 

なんと次の日になって急遽、第三機動隊さらに軍令部総長と檜垣が一緒に乗艦することになったと言う、なんでも両方とも電車で行くのが面倒くさいだと我が儘言ったらしいどうやら青葉通信とやらで各基地にいる同名艦にリークしたらしく結果こうなったらしい

 

そして翌日の13時 基地ヘリポート前

集まったメンバーは以下の通りだ。

 

第二海上機動隊横須賀司令部、

提督、出雲以下18名

 

第三海上機動隊横浜司令部、

柴崎少将以下、演習参加艦娘48名

 

東京、軍令部

矢崎 竜二元帥、檜垣 英二中将、東 紀之中将、矢崎 真弓少将以下4名

が出雲に乗船することになった。

 

萩沼提督と柴崎提督は世間話し、艦娘達もお互いの心境を話し合っている、一方出雲の方はと言うと…

 

「いや〜、かなり集まったね参加メンバーは、凄いな」

 

周りを見渡しいる内に檜垣が声をかけてきた。

 

「よう出雲、緊急ですまないな、乗っけてってくれるなんて助かったよ」

 

「嘘つけボケ、新幹線代とホテル代をケチって、名古屋で遊びに行くんだろうお前は⁈前の世界で貸した金、早よ返せよボケ‼︎」

 

「え〜、そんな訳無いじゃんこの僕が?知らないな〜ありえないなー」

そのことを元帥はこっそり聞いてしまった。

 

「檜垣くん後で給料から天引きしとくよ」

「総長⁈勘弁して下さいよ」(涙)

 

「出雲さんですよね、檜垣中将と元の世界で戦っていた戦友って、失礼しました、私は軍令部第1部5課課長、東 紀之です。階級は中将よろしく、こちらの方は総長の秘書を務めている元艦娘だ」

 

軍令部第一部五課 対ブラック鎮守府、各種密売、闇取引、対反戦団体・反乱、情報収集・制圧専門である。

 

そんな中でとある女性将校が、出雲に話しかけてきた。

 

「初めまして、元大和型戦艦1番艦大和です。今は矢崎 真弓と言います階級は少将を務め現在は矢崎総長の秘書をしています」

 

「ちなみにこの女性、総長の奥さんだ、ギャ」タイキック1撃

「檜垣くんさ、ドサクサ紛れに人の事、言うもんじゃ無いよ、え、コラ」タイキックした本人

 

「すいませんでした」(泣き)

 

「さてとこのバカはほっといて、初めまして私は日本海軍軍令部総長を務めています、矢崎竜二です君が出雲だね、よろしく」

 

「出雲ですよろしくお願いします、あのカスがお世話なってるもので」

 

「いやいや、君が横須賀に着任したと書類を見た檜垣が君の顔写真見て、私が直接横須賀に行きますと聞かないものでね」

 

「そうでしたか、なるほど分かりました。間も無く迎えの輸送機がきますそれに乗ってください」

 

5分後、Vー120が1機迎えに来た本当はオスプレイ1機だったのが急遽変更になった。何せ70人もの人員を一度に運ばないといけなかったのだ。

 

「ぴゃあぁぁ?」

「酒匂、大丈夫?」

「でっけー」

「こんなのが艦載機だったら、他のは何よ」

「いや〜、久しぶりに見たわ、いつ見ても迫力あるよ」

 

などいろいろ話していた、ちなみに柴崎提督も艦娘擁護派の1人だ逆だったら絶対来ない、何せ70人もの人員が来るから出雲船内は前日から準備と大掃除だった。

 

なんせ内装が豪華客船並みなので過ごしやすいと青葉通信とやらで発表したのかホテルをキャンセルしてまで帰りも艦内で泊まると言い張った。

 

離陸後、機内中で柴崎提督が出雲に話しかけて来たどうやら今回の演習よろしくお願いするという話しだった。

 

着艦後、一度各基地ごとに並び人数確認を行い始めた。

 

何しろ向かいにはあえて準備した元妖精現人間の完全武装の海兵隊200人が待っていた檜垣は出雲に乗船している部隊の正体はわかっていたので顔は半分笑っていたらしい。

 

提督らは大慌てで形式の申告を出雲に報告した。

(解散後皆んな妖精に戻ります)

 

「横須賀基地所属萩沼提督以下17名」

「同じく横浜基地所属柴崎提督以下48名」

横須賀・横浜一同「よろしくお願いします」

 

「ようこそ出雲へ、本艦乗組員一同歓迎致します。とりあえず荷物を各部屋にお願いします、16時にここを出港します到着は明日の8時予定です」

 

「艦長、出港準備完了です航海当直は5交代制にします」

「わかった、それでお願いね」

 

「お客さん方風呂、脱衣場は別になっています。間違えて覗き見しないようお願いします、特に檜垣さん?」疑惑の目

 

「相変わらず、妖精になっても厳しいね副長さん」

 

「それでは、名古屋に向けて出航します。」

 

次の話に続く




とりあえず、演習先に向かいます。

次は開会式後戦闘に直ぐ入りますのでよろしくお願いします


オリキャラ
日本国防総省海軍部軍令部総長 矢沢 竜二元帥
モデル 龍が如く0 風間新太郎


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2-4 遠州灘沖大演習〜勧誘とそれぞれの欲望〜

とりあえず、この大演習も4つに分けてから、超兵器戦に持っていきたいと思います
戦闘に入るどころか長引いてしまってすいませんでした


横須賀基地を出航して、翌日の朝に名古屋沖に投錨した。

 

そこで演習本部がある施設に向かい開会式を行い、13時から指定された演習海域で演習を行うことになる。

 

ただし、横須賀第二から出雲のみ対するは各鎮守府各基地から選抜した最精鋭7個艦隊が同時に相手をすることになった。これは先の海戦と艦型情報を踏まえて、軍令部、国防総省が決めたらしい

 

以下の選抜戦力は以下の通り(空母は軽空母混み)

横須賀鎮守府第三海上機動隊横浜基地 柴崎 龍提督

戦艦8、空母10、重巡6、軽巡4、駆逐16、潜水3

 

舞鶴鎮守府第一海上機動隊舞鶴基地 滝谷 栄作提督

戦艦12、空母16、重巡12、軽巡10、駆逐26

 

舞鶴鎮守府第三海上機動隊和歌山基地 中島 渉提督

戦艦8、空母6、重巡10、軽巡4、雷巡3、駆逐38

 

呉鎮守府第一海上機動隊呉基地 沖田 和人提督

戦艦8、空母10、重巡6、軽巡4、雷巡3、駆逐16、潜水7

 

大湊鎮守府第一海上機動隊大湊基地 深沢 由美提督

戦艦4、航戦2、空母4、重巡6、軽巡4、駆逐12

 

佐世保鎮守府第一海上機動隊佐世保基地

後藤田 和也提督

戦艦8、空母10、重巡6、軽巡6、駆逐16、潜水5

 

佐世保鎮守府第三海上機動隊大分基地

渋澤 勇次郎提督

戦艦8、空母17、重巡6、軽巡4、駆逐40

 

開会式が始まる前に檜垣からスマホに秘匿回線で頼まれた情報が来た、開封した電子メールにはこう記載されてた。

 

「横浜第三、大湊第一を除くすべて、ブラック鎮守府及び艦娘兵器派所属うち舞鶴第一提督は例の施設管理者、最重要捕縛要請ありすでに憲兵隊が逮捕状作製済み。出雲拿捕が目的の模様であり、なお目的の為なら手段選ばず注意せよ」

 

(アッハッハ、最初からブラックのみなさんは殺す気で来るなこりゃまぁ)

出雲に搭載している無人偵察機を常時張り付かせて警戒に当たろう、すぐ様出雲副長に連絡入れた。

 

「副長どう思う?この内容」

「これ、演習開始と同時に先手打たないと不味いですね」

「だな、おっとそろそろ開会式だ通信切るよ」

「了解です」

 

それから連絡を終えると、萩沼提督たちのいるところに行こうとしたら

いきなり声をかけられた、よりにも寄って最悪の連中に…

 

「君、出雲だねどうだいあんな売女どもより佐世保に来なよ面白くしてやるからさ」

「おー佐世保の七光りじゃないか、そんな奴より大分に来い、美人の姿をした兵器をやらせるからよ」

「これはこれは、親の七光りに老害じゃないかそんなカスどもより呉に来なよ、勧誘するよ」

「いやいや、この兵器は我が舞鶴が最優先で抑え、我らの兵器たちの進歩に役立てようじゃないか、そう思わないか」

 

「(さっきから、黙って聞いてれば冗談じゃない‼︎それだったら最初からあんたらクズを殺った方が兆倍マシだわ‼︎)」

 

売り言葉に買い言葉じゃあれなので、一計を話してみた。

 

「あんたら、もし俺の事を取りたければ各々ら手持ちの艦隊を直接現場で指揮して俺のことを轟沈判定に持って行かせてみろ‼︎そうすればいいだろう、自分らの基地が最強だということをさ」

 

「いいだろうその条件乗った」「俺もだ」「儂もだ」「仮に君が勝ったらどうする?」「滝谷提督あんたが持つ施設をこの目でじかで見てみたい、構わないか?」「いいだろうその条件でOKだ」

 

その後直ぐ、檜垣中将が来て「耳打ち」で話した。

 

「おい、出雲大丈夫か?あんな挑発して?まぁいいか、奴らがボロ出してくればあとはこちらでなんとかする」

 

「檜垣、直ぐ奴らを逮捕して即座に施設を抑えろ!奴らは自分の保身の為なら平気で艦娘を廃人になるまでヤるぞ」

 

「わかっている、だからだ施設の近くに部隊を待機している、任せておけ」

 

その後檜垣と入れ替わりに萩沼提督と一緒に来た艦娘達が心配して見に来た。

 

「出雲大丈夫?」

「あんな奴らに負けるなよ」

 

「さっき私達と同名の子が来たのそしたら(私達を助けて)と伝えにね直さまそこの提督らに連れて行かれたみたい身体中にはアザがあったみたいよ。出雲私達からお願いがあるの彼女達を助けて」

 

「分かった、俺から見たらお前らはれっきとした女性だ、それを兵器とみて殴り、犯し、捨て艦にするそんなことをするのは男として最低のクズだあいつらに自分がやって来た事をそのまんま返してから地獄に送ってやるわ」

 

「出雲、これは提督としての命令よ、無理しないでね」

「それじゃ、みんなも提督の事頼むよ」

艦娘達「はい」

 

出発直前に総長と秘書艦がやって来た。

 

「出雲、海軍軍令部総長ではなく、1人の男として言わせてほしい彼女達を助けてやってくれ」

 

「これには柴崎提督も深沢提督もこれに協力するよう話をつけてある彼らも我々側の人間だ、すでに彼らを先陣として出し早々に下がらせるよう手配もした後は、艦娘達を利用する国賊共に天誅を下せ、頼むぞ」

 

「了解しました、これよりこの仕組まれた演習に勝ち彼女らに仇なす国賊に天誅を下します」

 

そして、予定の時刻になり放送が入った。

「これより、遠州灘沖特別大演習を始めます」

 




ブラック鎮守府側の提督を言葉に書くのはなんか嫌気がでます

まぁ企業も国家も一緒ですけどね

なるべく自分でも見て誤字脱字を調整します
それではまた次の話まで、バイバーイ


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2-5 遠州灘沖大演習〜慈悲と情無用、裏切り御免〜

017.02.19
大幅な改訂を致しました。


これより遠州灘沖特別大演習を開始します…と言う放送が流れ、それと同時に出雲は行動を開始し、飛行甲板からすぐさま無人偵察機を演習相手(標的艦隊)上空に飛ばした。

 

先遣偵察隊として無人機を発艦させた後、両舷と中央部のエレベーターからおびただしい数の艦載機が一斉に飛行甲板に揚げられ、直ちに武装が取り付けられていった。

 

そんな中、その様子を艦橋から出雲と副長達は目の前にあるレーダーと無人機から得た映像画像を見ながら。先立たれた標的郡(特別演習艦隊)をどう相手にするか…考えていた。

 

 

「いや〜、始まりましたね現代の厳島決戦が」()

 

出雲も内心、元帥から直々の許可をもらったのだが…

 

「副長よ、俺たちが毛利軍、柴崎提督と深沢提督が村上水軍、ブラック鎮守府連合が陶晴賢軍か?」

 

既に今回の件で、その事を知る副長は…。

 

「ですね、まぁ村上水軍役のお二人がすでに艦娘擁護派ですし、初戦で彼らには可哀想ですが、こちらの砲撃で早々に引いてくれるみたいですし」

 

「だな、この一戦彼女達の為にも……な」

「ですね。では艦長のいつもの奴を」

 

出雲は副長からマイクを受け取り「仕方ない」と、口にするが…こればかりは負ければ洒落にならない事になるからであった。

 

「あぁ〜、総員に告ぐ本艦はこれより偽りの演習を開始する。檣楼に八咫烏の旗を掲げよ!我らの精強を奴らに見せつけよ!そして囚われの姫達を救うのは我らの仕事であるそしてそれらの行いをして来た畜生共に天誅を下す。総員仕事にかかれ!」

 

出雲が何時もの(・・・・)を話し終えた途端に、それぞれが各々の仕事に取り掛かろうとした矢先に!航空管制所の中にある無人機運用管制所から緊急連絡が入ってきた。

 

「艦長!後方の4個輪形陣の空母部隊の飛行甲板に妙な動きがあります!どうやら演習用に使われる魚雷では無く、実戦時に使用される弾頭部分(・・・・)黒色(・・)の魚雷と思われます!」

 

当然この話を偶然にも聞いた、乗組員は…。

 

「ん?ちょいまち?わざわざ実弾(・・)なんぞ使うか普通によ!」

「どうやら艦娘とやらに罪をおっ被せて、シラを切るに決まってる!」

「艦娘という女の子を蔑ろにする奴らは許せねぇ、マジ許せねぇ。殺ってやるぜ!」

 

という感じで激おこプンプンになり、対峙するブラック提督共(柴崎・深沢を除く)に死に勝る天誅を実行に下す準備をしていたが…。

 

副長は艦長の出雲に「艦長どうします?」と一言話し終えると、出雲は…。

 

「仕方ない俺から直接、檜垣に連絡する。警戒を維持し、第1次攻撃隊と直掩隊の準備を頼む。」

「わかりました。」

 

 

 

 

同時刻、特別演習連合艦隊では…

 

柴崎提督・深沢提督側。

 

柴崎と深沢両名は事前に矢沢元帥と檜垣中将から話し聞いて、自分達の艦隊旗艦にすぐさまこの事を話し、彼ら兵器派の艦隊に混ざること無く出雲との緒戦の開戦で早々に手を引くようにと命令を受け、会えて彼らの前衛に立つことにした。

 

そんな中で、柴崎艦隊旗艦「長門」と深沢艦隊旗艦「大和」がそれぞれの提督と打ち合わせをしていた。

 

「では提督、私達が深沢提督達の艦隊と一緒に前衛に立ち、初戦で敗走するように見せればいいんだな」

 

「あぁ、それで頼むすでに奴らはこちらの艦娘達を何人か目をつけているらしい、後は出雲に託すしかない」

 

「分かりました。」

 

「了解だ!提督」

 

 

 

 

ブラック鎮守府連合側

 

こちらブラック連合軍は、出雲を獲得する為に味方を妨害したり、あの手この手で互いの提督達を牽制しあっていた。

 

「貴様らに出雲轟沈判定取られてたまるか、出雲はわしの物だ」

「いいや、儂のだ」

「老害共に渡してたまるか、出雲はこのエリート様の出世の道具してやる」

「奴は俺のだ渡してなるものか」

 

と言う感じに周りは腹黒い考えになっているが…ただ1人(・・)の前線に立つ提督は、彼らとは違う事を口に出し、そこにはいない2人に詫びるようにこう口ずさんでいた。

 

英二(檜垣)正行(出雲)、本当にすまん!やっとようやく逢えたて再会できた矢先に、いきなりあんな事を言って本当にすまない、許してくれ…」

 

その提督が座る席の右側に立つように、ある艦娘はこう呟いた…

 

「…提督…」

 

 

 

彼らの考えとは裏腹に、一方の演習本部は……檜垣が5人の艦隊を探っていた時に、とんでもないのを聞いてしまった。

 

「総長、やはりあの5人の艦隊には全て実弾が積まれていました」

「なんだど‼︎どういうことだ」

 

「どうやらほとんど入れ替わっていたようです。もし露見したとしても自分達は知らないとシラを切るようです」

 

「そこまで腐りきったか奴らは自分の出世や保身の為なら艦娘達を平気で差し出す気だ」

 

「出雲に知ら…ん?こんな時に着信か、誰だ?…出雲?」

 

檜垣が携行していたスマホから着信の電話がなり響き、相手先を見ると何と!出雲からの着信だったので大急ぎで電話に出た。

 

「正行それどころじゃないぞ?奴らはお前のことを…」

 

「その事で電話したんだよ、そっちに今の映像送っているけど見える?奴らの空母部隊の飛行甲板上に乱雑に置かれている魚雷を見たら弾頭黒だぞ!これで奴ら実弾で、俺の殺す気だと言う事が分かったわ」

 

元帥でもある矢沢は、檜垣に通信を変わってくれないかと頼み込み、元帥は通話先の出雲にこう話した。

 

「出雲、艦娘達には恨みはないが船体消失までは許可する。ただし間違っても艦娘達は殺さないでくれ、あっ!あの5人は殺しても構わないからね、精神錯乱で自殺という形で処分するから思う存分やりたまえ」

 

「分かりました。その言質さえ頂ければ後はこちらでやります」ピッ

 

その後、レーダーに2個艦隊接近して来た…。

「打ち合わせ通り艦隊がやって来ましたね~艦長」

 

「そうだね、んじゃあ!砲術長始めてちょうだいな」

 

「わかりました。左舷砲撃戦、全主砲!射撃開始!」

 

左舷砲撃をする為に主砲15基45門からなるバースト射撃(8連射)が開始された。

 

その出雲を待ち構える柴崎・深沢両艦隊にとっては、事前に横須賀基地の艦娘達からの話と出雲が撮影した主砲射撃映像を見ていたが…。

後に演習が終わった本人たちからは、この一言だけだった。

 

「アレは担なる砲撃じゃない、なぶり殺し(・・・・・)ダヨ」

 

前衛2個艦隊を主砲射撃のみだけで、撃沈判定に取られた艦娘達が安全に退避するの確認してした直後、深沢提督の艦娘「金剛」から通信が入った。

 

「あちらには私達と同じもう1人のシスターズがいまス、出雲さんお願いします助けてやってください」

 

「分かった、任せろ」

 

出雲は金剛との通信を終えると、今度はCDCからの連絡が飛び込んで来た。

 

「艦長、第一次攻撃隊8個戦闘飛行隊160機、戦闘攻撃隊48機、爆撃隊24機、空中警戒管制機2機、直掩隊120機、各種対潜航空隊出撃準備完了です」

 

「了解、第一次攻撃隊・直掩隊・対潜航空隊全機発進せよ、戦闘飛行隊は、ミサイルの他にガンポッドを2基積んで行け、接近戦になったら火力が勝負だ」

 

「艦長、不味い事になりました敵腐れ艦隊艦載機を発進させました。数は2400機います(ふぁ?マジですか?)マジですよ」

 

「砲術長、主砲弾にMPBM弾装填最初から全てを滅せよ、タイミングは任せる」

 

「はっ、主砲MPBM弾了解しました、タイミングを見て斉射で行きます」

 

「各種対空砲群は奇数を艦爆、偶数を艦攻に当てよ、また向こう側の提督共は艦載機妖精に出雲に対しカミカゼをやって来る可能性あるため十分に対応せよ」

 

「了解しました、並び各種航空隊全機発進完了しましたなんとか間に合ったようです、直掩隊は主砲弾炸裂後に残存機殲滅を図ります」

「了解、砲術長、主砲左舷対空砲撃撃ち方始め」

 

「了解主砲撃ち〜方始め〜」ズドドドォー

 

 

最初の砲撃で1800機近くを撃墜し残存機は直掩隊に殲滅された

これにブラック鎮守府連合は泡食ったらしい

同時刻に攻撃隊が艦隊に襲撃し4割を撃沈判定に取ったが…

 

「おい、貴様らの計画で艦載機を全部出して止めに戦艦の砲撃で沈める話じゃなかったのかよ」

 

「しらん儂に聞くな」

 

「こうなったら空になった空母と撃沈判定した艦艇を弾除け代わりにして全軍突撃するぞ」

 

「待って下さいそれでは赤城さんや他の子が「五月蝿い、お前らは兵器なんだ黙っていうこと聞けばいいんだよ」はい…分かりました」

 

大和は何処からか拳銃を取り出して…提督を射殺(・・)した。

パンパンパン、ドサッ

 

カチッ「こちらは第一海上機動隊呉基地所属旗艦大和です提督は戦意喪失、拳銃自決されました本艦隊はこれ以上の継戦能力はありませんよって投降します」

「こちらは演習本部了解しました」

「ふざけるな貴様らまさか反乱か?なら貴様らを裁く権利はあるら死ね〜」

 

「死ね?それが自分の遺言状か?」

 

「はっ、こいつらは全て出世の道具よ、俺たちの本当の船はあっちだ」

 

「艦長、超兵器ノイズを検知これは、超巨大高速戦艦「インテゲルタイラント」と超巨大双胴戦艦「播磨」です」

 

「なるほどね、この為に準備したんだ艦娘達を生け贄に超兵器と手を組み真の国賊に成り下がったか、それにしても久しぶりだなぁ播磨」

「あぁ久しぶりだ出雲、いつぞやの恨み晴らさせてもらうぜと言いたいがその前に「おい、貴様はなんの真似だやめ」」

 

何処からか50AEを取り出して、躊躇わず

 

「あんたらいわゆる売国奴って奴でしょ?ならば殺されても文句言えないよね、無賃乗車(・・・・)したんだから」チャキ

バァンバァンバァン

 

播磨に勝手に乗船した提督3人は全員播磨に撃ち殺された。

 

「さてと邪魔者は消えたしさぁ、出雲、早速殺し合うかと言いたいが駄目だな?また改めて日時と場所を指定したいいいかな?その間は艦娘達に手を出さない約束する」

 

「分かった、場所と時間は?」

 

「場所はここ、2週間後の13時だ相手は播磨のみ、他は立会人だそれでは2週間後に」ブヂッ

「奴め、その気になればまとめて殺れたはず、様子見ということか」

 

次の話に続く




はい、やっと超兵器が出てきましたしかも演習の真っ最中です、この話に出て来る超兵器の登場順はランダムで出します

ちなみに生き残った舞鶴第一基地の提督とその正体は次の話で分かります


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2-6 現世を彷徨う者達、超兵器達の転生

あらすじ:演習中に現れた超兵器とは何か、その時に播磨と出雲が話した事に驚く提督と艦娘達、そして生き残ったブラック鎮守府の提督の正体を知った時、物語と言う名の歯車が回り続ける




播磨が立ち去り元帥、萩沼提督と艦娘達そして演習本部にいる2人の提督が直接出雲で乗り込み超兵器とは何かそして奴らの関係を聞こうとした直後、舞鶴基地滝谷提督が出雲に乗艦を希望してきた。

 

出雲艦載機で一度招集をかけ、最後に滝谷提督ら舞鶴基地所属の艦娘達の前で敢えて聞いた。

 

「滝谷提督、あんたいったい何を企んでいるんだい?それとも寝返りの申請でもしに来たのか?」

 

共に超兵器を知る檜垣は、出雲を落ち着かせようとしてた

 

「出雲、落ち着け「落ち着けるわけ無いでしょうが、あのブラック鎮守府の提督だぞこの場で殺ったほうがマシですよ」だから落ち着け」

「まあいいや、こう言う奴らは殺しても構わない様なものでしょう、だからさ」

 

出雲はホルスターに収めていた拳銃を引き抜き、滝谷提督の頭に狙いを定めた。突然、出雲と滝谷提督の間に1人の艦娘が阻む

 

「待って?お願い殺さないで…お願い」

 

彼女は涙目になりながら懇願する

 

「あんたは?」

出雲は滝谷を殺害する意地が無いと証明する為に拳銃をホルスターに戻した。

 

「私は舞鶴鎮守府第一海上機動隊舞鶴基地所属の艦娘「陸奥」よ」

 

「あんたの後ろに野郎との関係は?まぁ聞くまでもないかな」

 

「おい邪「この人は私の本当の婚約者よ‼︎」仮じゃなくてか?」

 

「えぇ本当の婚約者よ「陸奥もういいさ」よくないよ、私達皆んな兵器派に人質取られて、あなたは仕方なく従うしかないじゃない」

 

そう言って、滝谷提督は出雲に一枚の写真を渡したその後檜垣にも見せ直後に確証が出来た。彼もまた鋼鉄の世界から来た人間だと…

 

「じゃあ、滝谷あんたは彼女達を匿うためにわざと艦娘兵器派に付いたのか?じゃああの施設は?」

 

「そうだ、兵器派と擁護派にはそう言う風に仕向けてあるからなあの施設は私の子飼いに守らせてる大丈夫だ、元帥今迄の無礼お許し下さい、出雲式の時あんな事言ってすまない」

 

彼は、自分の罪を認め元帥も今までの罪を帳消しにする代わり兵器派の全ての情報を教えろと伝えた、滝谷提督も全面的に協力すると約束し、元帥の口から3人に敢えて質問した。

 

「出雲、あの播磨とか言う奴は何者だ?教えてくれ」

 

「あれは、超巨大双胴戦艦「播磨」ですあれが前の世界で相手にしてきた超兵器です、あれ以外にもまだ他にいます」

 

「超兵器とは?」

 

「言葉どうりの奴です私達の世界では新機関と言われるものか積まれています、型式にしても水上艦から潜水艦、航空機型とあります」

 

「滝谷や俺、艦娘達が見たのは水上艦双胴型の戦艦です」

 

「艦長、播磨の上空撮影画像が出来ました」

 

「出雲、画像投影して皆んなに見せろ「分かった、今から播磨の画像見せます」」

 

播磨の映像見た瞬間皆んな唖然とした、何故なら船体にしろ武装にしろ全く段違いの武装だった。

 

特に出雲ら3人は不自然を覚えた何故なら武装主砲50cmから56cmになり3連装から5連装になり口径が90口径と他の装備も姿が変わっているのであるおそらく、装甲もワンランク上に上がっているはずと覚えた。

 

これを何も知らない提督達が攻めたら艦娘達は全滅するだろうと…

 

「以上が播磨の性能です、元帥お願いがあります」

「なんだ」

 

「播磨並びこの先出現するだろうと思われる超兵器はすべて出雲単艦にて相手をします、艦娘達の支援は不要です」

 

さすがにこれを聞いた艦娘達は怒ってしまった。

 

ここまで話を聞いていきなり不必要だと言われ、皆ショックを受けてしまったのだ。

 

「支援不要?ふざけるなよ‼︎そんなにあたし達が邪魔だったのかよ」

「そうだよ、あの時奴はその気になればお前達に瞬時に全滅させることができる、超兵器自体は単艦で全ての鎮守府全てを相手に出来る」

 

艦娘達の不満や文句が飛び交うなか、元帥が出雲に対し……

 

「今回の演習は不戦勝とし改めて元帥の命令を発する、出雲は単艦にて超兵器を相手し撃沈せよ」

「了解しました」

 

こうして、仕組まれた演習が終わり超兵器からの宣戦布告を受け、勝負に応じるために準備をしなければいけなかった。

身内に対する不安を残して……

 

後日、今回参加したブラック提督側の艦娘たちは無事保護され各擁護派の基地に転属していきました。

 

次の話に続く




播磨に搭載している5連装砲塔はヤマト2199〜星巡る箱舟〜に出て来るガトランティス軍メガルーダ装備を参考にしています

作者は明日から船に乗るため投稿が遅れますので、ご迷惑をおかけますがよろしくお願いします

オリキャラ
滝谷 栄作
モデル 牛山辰馬(ゴールデンカムイ)


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2-7 いつもの日常、本当の理由

あぁ、艦これアーケードがやりたい〜、でも船に乗ってあちこち行っているからできないよー(。´Д⊂) ウワァァァン!!

たぶんシリアスか又はだいぶ重いかも

お気に入りが35人に増えていました。
ありがとうございます

ちなみに出雲は深海化する時のスタイルは無双OROCHIのキャラ、遠呂智に近い姿になります。


元帥が出雲に対し超兵器撃沈命令を発っしてからその後、元帥や提督、艦娘達を横須賀に送り届けて翌日早朝提督に建造と開発の許可を貰うために執務室を訪れていた。

ちょうどそこにいたのは金剛ら16名程提督らと演習のミーティング中だった、ちょうど良いと思い出雲に話した。

 

「明後日に、軍令部会議で各地から提督達が来るから超兵器に関して説明してほしいと?」

 

「えぇ、そうよこれは矢崎元帥からの正式な命令よ、私と一緒に軍令部の会議に出てもらいたいの」

 

「それ以前に、あの一件で彼女達と半ばわだかまりが残っているんですよ、大丈夫なんですか?」

 

「確かにここの皆んなは、青葉や武蔵達から話を聞いたりしていたから大丈夫だけどね」

 

「確かに、他の基地の艦娘達がいる前で俺は彼女達を無駄死にさせない為にあんなことを言いました、孤立するのはそれを承知の上です」

 

「だとしても、出雲はそれでいいの?」

 

「元から嫌われ役を演じ続けてきましもう慣れてますから、ここの出発時間決まったら教えてくさい、それと建造と開発の許可を貰いに来ました」

 

「分かった。出発時間は秘書艦から連絡させるわ、建造は2隻、開発は30回よお願いね」

 

そう言って、出雲が去った後は一時静まり返ったが…

 

「出雲さんなんだかとても申し訳ないという目をしていましたわ」

 

「やっぱり熊野さんも同じだったんだ」

 

「これじゃ出雲さんがあんまりにも可哀想デス」

 

「提督、なんとか出来ないでしょうか?」

「そうだね」ジリリリン、ジリリリン

「誰だろう?一体?はい横須賀基地提督萩沼です」

 

その電話の相手は、檜垣中将だった今、元帥と秘書艦を連れて今向かっている最中だという、すでにこちらから横浜の柴崎提督に横須賀基地へ来てもらう用にとすでに話してあるということだった。

 

「はい、分かりましたお待ちしています」

 

「提督、どこから電話だったの?」

 

「檜垣中将からよ今元帥と一緒だって、出雲のことで話があるみたい、柴崎提督も来てくれるってさ」

 

「でも何でしょうか?出雲さんのことでとは」

 

それから30分程、程なくして元帥達が到着し、

その直後に柴崎提督ら演習艦隊をの乗ったバスが遅れてやって来た。柴崎提督の艦娘達もみんな出雲が話していた事に何かあると思い、一緒についてきたらしい…

そして檜垣は萩沼提督に質問をしていた。

 

「じゃ今出雲は建造と開発で工廠に行っているんだね」

 

「はい、出雲を呼んできましょうか?」

 

「いや、出雲がいない方がいい」

 

「どういうことなんだい?」

 

「今から話すことは、出雲がなんで君達にあんな事を言ったかの本当の理由なんだ」

 

「本当の理由?どういうことだ?」

 

「私も出雲に滝谷そして黒木、本当は並行世界から来た人だとは言ったね?」

「はい、私達みんな出雲からそう聞きました」

 

「恐らく、前の世界から敢えて仲間を死なせない為に敢えてあんなことを言ったんだろうと自ら嫌われ役を演じていると思う、だけどそれはあまりにも危険なんだ」

 

「どういうことですの教えてくださいまし」

 

「恐らく、君達横須賀の艦隊は出雲から狂言紛い、戦争狂とも言える事を聞いたはずだよ、けどねあれでは本当に破壊衝動しか持たない兵器つまり超兵器になってしまう危険性が孕んでいるんだ、この世界で言えば深海凄艦化(・・・・・)だそれも()()以上のな」

 

「そんなことが……そんなことがあり得るの?」

 

「元は、俺たちと同じ人間(・・)だ」

 

「その話、本当なんですか?」

 

「あいつは一度それになりかけ、いやなってしまったんだ俺たちの所為でな、一度超兵器と敵艦隊が全滅したと思ったら、いきなり襲われたよしかも奴の口からは『味方はもうイナイ、いたのは俺ダケ他は全て敵ダ』とねだから奴の船に直接乗り込み1発殴ってこう言ったよ『お前の目の前にいる奴はなんだ?敵?いや味方だろ?いや親友だろ?とな』どうにか奴の目の正気を取り戻すことが出来たがまたあの大馬鹿野郎はそれを承知でやろうとしているんだよ、だからみんなに頼みたいことがあるんだ」

 

「なんだい、僕たちなら協力するよねっ、みんな」

「私も協力したいっぽい」

「私もデース」「私も協力するよ」

「ありがとう、頼みたいのは一つだけだ決して奴のこと嫌わないでくれないか?頼む」

 

檜垣は彼女達の前で躊躇わずに土下座をした。

そして、出雲が喋っていた本当の理由を知り協力すると言ってくれた

 

「ありがとう、ほら出雲そこにいるんだろう出て来いよ」

 

ガチャ ドアを開ける

 

「なんだ気づいてたのか?」

 

「うすうす、気づいていたんだよ出雲いや正行、もう二度とあんな馬鹿な真似は止めろ、これ以上目の前で友が化物にましてや深海棲艦化になるのは見たくない」

 

「あぁ、分かったよそれと提督建造に関しては明後日竣工出来ます。先に開発報告書お持ちしました」

 

「分かった。後で目を通しておくわ」

 

「とりあえず駆逐艦、軽並び重巡洋艦、戦艦、空母の兵装と機関2隻ずつなら高性能なものに換装出来ます選出お願いします」

 

萩沼提督が急いで開発報告書見ている傍から柴崎提督と檜垣がチラッと見た。

 

装備開発報告書

以下の通り(同型あり)

駆逐ボイラーα 10

駆逐タービンα 4

戦艦ボイラーⅧ 16

標準タービンβ 24

空母ボイラーα 16

巡洋ボイラーβ 16

61cm誘導魚雷7連装 8

15.5センチ70口径3連装 6

40.6センチ60口径4連装 8

57ミリバルカン砲 10

254ミリガトリング砲 4

噴進爆雷砲Ⅱ 8

100センチ噴進砲 4

対艦ミサイル発射機 2

新型探信機Ⅵ 2

電波探信機Ⅴ 4

音波探信機α 4

56センチ誘導魚雷7連装 4

 

「出雲君、きみ横浜に来ない?マジ歓迎するよ」

意地でも出雲を引き抜こうとしたが…

「ダメですよ、引き抜きは正式な書面で下さいよ」

提督も拒否の一点張りである

「嫌だ、萩沼さんのところだけいい装備だけ酷いよ、ねーみんな?」

どうやら提督が見終わった書類を見た横浜基地の艦娘達は一斉に欲しいと駄々こね捲った。

 

「提督、ちょっくら横浜まで行って来ますわ横浜の艦娘達から拉致(・・)紛いの事喰らったら堪ったものじゃないので……」

「ごめんね、出雲お願いね」

 

仕方なく後日、1日だけ出雲が横浜に出向で行き、約80ほど開発して帰って来た。出雲が開発した装備は横浜基地の艦娘達は大層大喜びしたという

 

横浜艦娘一同 バンザーイ、バンザーイ、バンザーイ

出雲 疲れた




とりあえずなんで出雲が嫌われ役演じる理由を書いてみました。

更に出雲と、交れは艦娘は深海化の力を得て鋼鉄製の船体を得ることができる

お気に入りに登録してくれました皆様、いつも読んでいただける皆様ありがとうございます
これからも仕事やりながら執筆頑張っていきますのでよろしくお願いします


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2-8 会議だよ総員集合、並行世界の来訪者

今回は、ある小説に登場する空母と未完成艦を出します

訂正、一部記載ミスがありましたので訂正します



横浜基地へ出向に行って帰って来てから、次の日東京にある軍令部の会議に出席する為に提督と護衛の艦娘3名と出雲の計5人で向かっていた。

 

軍令部到着後、会議まで時間があるので軍令部内にある喫茶店でお茶をしていたが…ちょうどお茶している最中に声を掛けられた。

 

「おはようございます、萩沼さんに出雲さん前回の横浜出向助かりました」

声をかけて来たのは柴崎提督だった、何せ装備が欲しいと駄々こねた本人だから……

「柴崎提督、開発した装備彼女達が装備して問題とか無かったですか?」

「いえいえ問題ありませんでしたよ。みんな大喜びでした」

 

「分かりました。柴崎提督そちらの方は?」

 

そう言って柴崎提督は一緒にいた艦娘達に出雲へ挨拶するように言った。

 

「私は軽巡「五十鈴」よ、よろしくね」

「陽炎型駆逐艦2番艦の「不知火」です、装備開発ありがとうございます」

「私は横須賀基地の提督、萩沼よ二人ともよろしくね」

 

あれやこれとそう言っているうちに、大湊の深沢提督や今は軍属の滝谷が来た。

 

「滝谷あれから舞鶴基地の提督を辞めてからどうしているの?」

 

「いまは、横須賀で飲食店を開いている。施設の子達やあの時いた艦娘達はみんな解体され人間として生活しているよ、今は陸奥や何人かの艦娘達と一緒に過ごしているさ。」

 

世間話と話しているうちに…間も無く会議が始まると檜垣が迎えに来た

先に提督や艦娘達を中に入れてから自分も入ろうとすると、檜垣が元帥から呼ばれるまでここにいろと言われ待機していた。

 

そして会議が半ば頃を迎えた時に元帥から呼ばれ、中に入ると中にいた各地の提督や艦娘は一斉にこちらに向けた。

 

提督達は皆、男かなら大丈夫だな……と安心していたり、艦娘達はみんな興味と好意のどちらかだった。

 

「ではこれよりここにいる出雲君から超兵器と今回出現した播磨の説明をしてもらう、出雲に頼むよ」

 

「分かりました、元帥」

 

超兵器に関して、説明し現存の艦娘達の装備では相手どころか視認する前に沈むだろうと話した。

 

「これが私どもで今まで相手してきた超兵器です」

 

超巨大高速戦艦「インテゲルタイラント」

超巨大ホバー戦艦「改アルティメットストーム」

超高速巡洋戦艦 「改シュトルムウィンド」

超巨大高速空母 アルウス

超巨大二段空母 ペーター・シュトラッサー

超巨大潜水艦 ドレッドノート

超巨大高速潜水艦 ノーチラス

超巨大艤装戦艦 超ストレインジ・デルタ

超巨大要塞戦艦 ストレインジ・デルタ

超巨大高速潜水艦 アームドウィング

超巨大光学迷彩戦艦 改リフレクト・ブラッタ

超巨大光学迷彩戦艦 シャドウ・ブラッタ

超巨大爆撃機 アルケオプテリクス

超巨大爆撃機 ジュラーブリク

超巨大双胴戦艦 播磨・駿河

超巨大双胴航空戦艦 近江・甲斐

超巨大ドリル戦艦 荒覇吐

超巨大強襲揚陸艦 デュアルクレイター

超巨大氷山空母 ハボクック

超巨大レーザー戦艦 グロースシュトラール

超巨大航空戦艦 ムスペルヘイム

超巨大戦艦 リヴァイアサン

超巨大戦艦 改ルフトシュピーゲルング・ツヴァイ

超巨大戦艦 改ヴォルケンクラッツァー・ツヴァイ

超巨大戦艦 超ヴォルケンクラッツァー・ツヴァイ

 

「以上が今迄相手してきた超兵器です何か質問ありますか?なければ今回相手する播磨の情報で『はん、そんな連中呉鎮守府だけで相手に出来るわ』」

 

「ではあなたは、今回相手する播磨の情報無しでも勝てる自信があると?因みに奴には航空機の奇襲は無意味ですから、それでもあなたは艦娘達に自分はのうのうと生きているから死んで来いと」ギロッ

 

「いや、それは…」

 

「こう言う無能なボンクラ、彼女達を兵器としか見てない提督がいるのでここにいる全ての提督達に敢えて言います。もし自分達の戦力だけで超兵器を相手するならまず俺を演習での勝利ではなく!直接艦隊の最前列から指揮を執り実弾を使って、確実に殺す気で来い。それに勝ったなら私は何も言いません。陣頭指揮は貴方方、日本軍の十八番ではないでしょうか、違いますか?まぁ俺にとってあんたら無能にして穀潰しの提督が1人死のうが、1兆人死のうが関係ないのでね」

 

これ以上出雲が言うと、事情を知る元帥達はともかく呉に佐世保、舞鶴に室蘭の総司令や提督達の面子丸潰れになるからであった。

 

「出雲、そのくらいにしてやれそれから播磨の説明を頼む」

 

出雲自身は、何か反論があるのかと期待をしていたが…元帥の立場もあるので渋々引いた。

「了解しました」

 

それでも…それぞれの擁護派提督に付き添いしていた艦娘達ぬ少人数はお怒り気味だったが、出雲は本題の内容を話し始めた。

 

「では播磨の説明します。全長が806m、幅が225m、速力が40ノット、武装56cm90口径5連装が12基、88ミリ連装バルカン砲が8基、20.3センチ80口径3連装が4基、20センチ12連装噴進砲及び30ミリCIWSに多弾頭ミサイルVLS3が多数他には拡散対潜ロケット砲も多数配備しています」

 

それから出雲は間を置いて敢えてこういった。

 

「これが播磨の性能です何の情報収集を行わないでただ闇雲に攻めるのは愚の骨頂です……ですが、あんたらカス共はそれをやろうとした違いないか?反論があるなら聞きますよ、ん?呉の提督がたもさっきまでの威勢はどこなんでしょうか?元帥私からは超兵器と播磨の性能説明は以上です」

 

その後、元帥の口から通達を出されたのは3つだけだった。

 

1.超兵器を発見した場合、交戦せず相手の形式・武装を横須賀基地に秘匿通信にて報告すること

 

2.万が一接敵した場合は、全速力にて振り切ること

 

3.最悪の場合、超兵器に対し武装解除、投降(・・)すること

 

その後、会議が終わり横須賀基地に戻ると明石から間も無く建造が終わると知らせがあり提督達と共に工廠に赴いた。

 

「いったいどんな子が来るのでしょうか?」

 

「さぁね、会ってみないとわからないかもよ」

 

建造が終わり、ドライドックから船体が姿を見せた

 

その後二人の女性がやって来て申告をした、内一隻は鋼鉄の世界で見かけたフォレスタル級空母で、もう一隻は大淀型だった。

 

「初めまして、魁鳳型戦略航空母艦「魁鳳」です。よろしくお願いします」ペコッ

 

「初めまして、大淀型2番艦「仁淀」です。よろしくお願いします」ペコッ

 

「俺は出雲だ。よろしくお願いするよ。」ニコッ

 

「私はここ横須賀基地提督の萩沼 薫よよろしく、それと明石さん大淀さん呼んできてもらえないでしょうか?」

 

「はい、分かりました」

その後すぐ明石が大淀を連れてきて、戻ってきた。

 

「もしかしたて、仁淀?」

 

「そうだよ、お姉ちゃん」

 

「うっ…グスッ、会いたかったよう仁淀〜」ブワッ

 

「うん、私もだよお姉ちゃん、これからも一緒だね」ニコッ

 

「うん、ありがとう出雲さん。一生会えないと思っていた妹に合わしてもらえて。」グズッ

 

「いやいや、これぐらいどうってことないですよ」

 

「そうなると仁淀さんは、大淀さんと一緒に通信と事務関係をお願いできないかしら」

「はい分かりました」

 

「魁鳳さんは、これから先は大鳳さんと組んでもらえないでしょうか?」

「分かりました。これからもよろしくお願いします」

こうして、新たに2隻の存在するはずがない船が竣工した。

 

超兵器「播磨」との決闘まで、残りあと1週間。




魁鳳型戦略空母は、小説巨大戦略航空母艦「魁鳳」に出て来る空母です
顔付きは大鳳と同じだか、身長体型は翔鶴と一緒なので識別しやすい
改になるとキティーホーク級並みの空母になる

大淀型2番艦仁淀はマル4計画で巡洋艦丙として建造予定ですが開戦直前に取りやめになりました、詳細はウィキペディアでご覧ください
外見は大淀と同じだがメガネはなし、髪はショートにしてある

超兵器に改や超が付いていますが外見と性能が完全に強化されています


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2-9 砲煙弾雨、木霊する砲声と艦娘の願い〜前編〜

出雲:やっと、超兵器との決闘が始まりますね〜楽しみですね〜
作者:はい、やっと始まりますよ播磨さんはどう思います?
播磨:いや〜初っ端から出してもらえるのはありがたいけどさまさかこれで終わりはないよね?
作者:さぁー?
出雲:どうなんでしょう?
播磨:おいおい、マジかよ

艦娘の喋り方がわからないので曖昧かもしれません

とりあえず今回は話を2つに分けます

三人:それでは本編始まりますどうぞ


横須賀基地 0800

 

播磨との一騎打ちを明日に控え、執務室に向かった。

中にいたのは秘書艦の飛鷹と千歳がいたので挨拶してから

提督には現地に向かうため今夜中には横須賀を出港したいと話したが、条件を提示してきた

 

「基地から何人か護衛を兼ねて乗船したいと?」

「えぇ、この基地にいるみんなは檜垣中将の話を聞いてね、自分達があの人の抑えになりたいと言ってきたわ」

「分かりました、夕方迄は人員選抜お願いします。俺も出港準備があるので」

「分かったわ、その頃までには決めてリスト作成して送るよ」

「お願いします」

 

カチャ←ドア閉める

 

「提督より、お知らせします。総員至急食堂に集合せよ、以上」マイクに向けて絶賛放送中

 

「あー、またこりゃ凄いことになるぞ」ハァーハッハッ!!

 

出雲の予想通り、食堂で第二回ジャンケン大会が始まっていた

今回はさすがに時間がないので姉妹艦、戦隊ごとに分かれてそこから代表を出して決めた。

 

結果決まったのは以下の通り

戦艦:金剛、比叡、榛名、霧島

空母:翔鶴、瑞鶴、飛鷹、隼鷹、千歳、千代田

航空戦艦:扶桑、山城、伊勢、日向

重巡洋艦:高雄、愛宕、摩耶、鳥海

軽巡洋艦:天龍、龍田、五十鈴、大淀、仁淀

駆逐艦:秋月、照月、初月、朝潮、大潮、満潮、荒潮、浜風、浦風、磯風、谷風、吹雪、白雪、初雪、深雪、叢雲、磯波、海風、江風

潜水艦:58、19、168、8

以上

 

1430 横須賀基地ヘリポート

 

選抜が終わり、提督がリストを持ってきて来たが…

「提督〜、前回よりも多いのは何ですかこれ?」

 

「いや〜、なるべく乗船した事ないメンバーにしたらこうなっちゃった」

 

「提督、絶対何か裏ありますね」

 

「うんあるよもし今回連れて行ってくれないなら、毎晩姉妹で出雲のベッドに潜り込み夜戦の待ち伏せしに行くとか言っていたよ」

 

「ふぁ?マジかよ」

「マジだよ‼︎気を付けてね」

「はい、分かりました」

 

「その分居残り組みと私が残るから大丈夫よ」

「この前私室に行った時グラス一つの割に大量の一升瓶あったのなんですかあれは?」

 

「見なかった事にしてお願い」

 

「分かりました見なかった事にします。それと乗船する予定の子達は準備できましたか?」

 

「準備できているよ、みんないいかなー」

「いいとも〜」

 

「準備早ゃ」

それからすぐ皆んなにこう伝えた。

 

「これから闘う相手は超兵器なんだ、下手すれば今度はお前達を攻撃するかもしれないんだよ?それでもいいのかい?」

 

「Hei、出雲〜一人で行かせるわけにはいかないデス」

 

「気合、入れて、サポートします」

 

「榛名も出雲さんの支えになりたいです」

 

「お姉様に先越されましたが、私も同じ気持ちです」

 

「私達、翔鶴も瑞鶴も本当はあの戦いに行くべきじゃないかと思いました。けど出雲さんに助けられて、檜垣中将の話を聞いていたら私達も出雲さんの支えになりたいのです」

 

「翔鶴姉に全部言われちゃったけど、私も思いは翔鶴姉と一緒よ」

 

「出雲、あなたは化け物じゃ無いわ、私達と同じ艦娘であり人間よだから自分から嫌われるまねをしないで、これからも私達に頼ってお願いよ」

 

「へっ、飛鷹に先越されたけど私もこれから飲みの相手もするし相談相手もするからさ一度は私達のお願い聞いてくれたからさ、ね」

 

「高雄姉や愛宕姉それにあたしや鳥海いるんだ出雲、困った事あったら言ってよ手伝うからさ」

 

「私も、会えない妹に会う事が出来ました。だから出雲さんの事を今度は私達が助ける番です」

 

「私も大淀お姉ちゃんと一緒です」

 

「あんたは私達駆逐艦の装備とかいろいろ相談に乗ってくれるし、だから私もあんたの支えになりたいのよ」

 

「イクやゴーヤは艦長達に会えたなの、イクちゃん達でも何かお手伝いしたいなの」

 

みんなそれぞれ出雲に思っていた事を喋ってくれた、今迄ここまで一緒に来てくれる人は誰も居なかった。

 

けどみんなはあの人の話を聞いて自分達でも協力し支えになれるんじゃないかとこうして集まって来てくれた。

 

「みんな、ありがとう」

「艦長そろそろ、時間です」

 

後ろから、迎えのヘリが来たので全員分かれて乗って行った。

「それでは、提督敵超兵器「播磨」を撃沈してきます」

 

 

「出雲、気を付けてねそれと顔に何か付いているよ」グィッ

「えっ、なにも」唇にキス

 

「ふぁ⁇」

 

「ちゃんと生きて戻ってくるんだよいいね」ニコッ

 

「五体満足、生きて横須賀基地に戻って参ります」

 

そうして、出雲は横須賀基地を離れ一路決闘海域に向かった

 

 

後編に続く




いや〜艦娘達のセリフ書くの難しいところです

天気予報でもこれから暑くなりますが、皆さんも水分摂って熱中症には気を付けてくださいね、作者も船で仕事していますが風が吹かないので暑いです


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2-10 砲煙弾雨、木霊する砲声と艦娘の願い〜後編〜

出雲:おい、作者さんあんた何してたの?
⊂((・x・))⊃
作者:いや〜、仕事が忙しくなって書く暇が無かったからね許してちょ(人'∀'o) 頼む!
出雲:ふーん、そうなんだ死んでお詫びして貰おうか( ゚∀゚ )ハァーハッハッ!!
ハイライトオフ+マチエット二刀流
作者:Щ(`д´Щ)カカッテコイ!→……シタタタッ ヘ(*¨)ノ
出雲:私の使命はこの世に巣食う悪党を根絶やしにするためだ、死刑執行

はい、それでは本編にどうぞ


8月1日 0500神子元島沖南

 

横須賀基地を離れ一路、艦は現在神子元島の南を約50海里離れて決闘海域に向かった。

 

出雲は何時ものように起き、航海艦橋左舷ウィングに出て朝日を眺めながら考えていた。

 

「これから先、超兵器との戦いに彼女達が巻き込まれる可能性は高いなんとかしないとな」

 

「あっ、出雲ここにいたの?」

 

「飛鷹に隼鷹か何の用だ?」

「うんうん、出雲のことを航海長さんに聞いたら左舷ウィングにいますって教えてくれたのはいコーヒーよ」

 

飛鷹の両手にはトレーにコーヒーが入ってたコップを持っていたどうやら3人で飲みたかったらしい。

 

「すまない、ありがとう」

 

 

「出雲、あの播磨に勝てるのかい?」

 

「前の世界でも奴と闘った、この世界でも勝たないといけないからな」

「それは前の世界の話でしょう?勝てる保証あるの?」

 

「飛鷹、隼鷹ただこれだけは絶対に言える事があるやり損なうな、確実にやれそれだけよ」

 

そう言って、飛鷹達との話を終え朝飯を摂り各部・各科長達に武装・機関・各種補助装置の整備確認をしてもらった。

 

1250 決闘予定海域周辺

 

予定時刻を前に全乗組員に対し放送を行うことにした。

 

「艦長より、全乗組員に発する敵は俺たちが前の世界で相手をした超巨大双胴戦艦「播磨」だ。たがこの播磨は我々がこの世界に飛ばされた時のように、同時に武装等が強化されているたが、全乗組員が日頃の臨機応変、冷静沈着に対応することを願う、以上」

 

艦長が放送を終了したと同時の全員が艦長に対して敬礼をした。

 

最後に艦長がこう伝えた。

 

「これより本艦は敵超兵器を撃破に向かう、檣楼に八咫烏の旗を掲げよ、我らの精強ぶりを奴らに焼き付かせよ、超巨大航空戦艦の名に恥じぬ戦いをしようではないか、いいな」

「「「「「オォォォォー」」」」」

 

「艦長、超兵器ノイズ反応あり間違いありません。播磨を確認しました。距離は本艦の前方120キロ先に布陣しています」

 

「分かった、「播磨」約束通りに来てやったぞ」

 

「こちらでもレーダーで確認した。因みに同行している「インテゲルタイラント」には立会いと周辺監視を頼んであるから心配は無用だ、それではお互いに悔いの無い戦いをしようでは無いか」

 

「それもそうだな、それじゃ」

 

「『戦闘開始』」

 

先に攻撃が先手を切ったのは播磨の多弾頭ミサイル120発だった。因みに1発頭に4発の搭載したミサイルが目標手前で分離を開始する。

 

合計480発のミサイルが出雲に降り注ぐ形になるが出雲も即対空迎撃と対艦戦闘に移る。

 

「砲雷長、SM-6で迎撃開始、同時にヤホント改40発同時発射、撃ち漏らしは各種速射砲群並び機関砲群で対応せよ、砲術長は主砲弾に91式改2徹甲弾装填とAPFSDS弾を装填、有効射程距離に入り次第初回から斉射で射撃開始、副長、俺はココで戦闘の指揮を執る、操艦の指揮任せるよ」

 

「了解いたしました、海の上で派手にドリフトかましてやります」

「CICは着弾予測位置を正確に測定、常時副長に報告せよ」

「了解いたしました」

「艦長、間も無くSM-6が敵ミサイルに命中します、命中まで3…2…1…今、」

「敵ミサイル80発命中残り40発…ん?敵ミサイル弾頭分離弾数160発」

「各種速射砲群並び機関砲群迎撃開始」

 

各種速射砲群や機関砲群から一斉に火煎が火を噴く、やっぱりそれでも数発は命中した。

 

「損害確認急げ」

 

「後部複合CIWS4基並びに127ミリ速射砲2基に被弾するも以上無し」

 

「現在シールドダメージ蓄積率4%です」

 

「了解、砲術長間も無く主砲射程距離内に入る左舷砲撃戦用意」

 

「了解、各砲準備よし」

 

「主砲一斉射」ズドドドォーン

 

「播磨からの砲撃確認、弾数40」

 

「航海長、バウスラスター起動並び取り舵いっぱい」

 

「了解、取り舵いっぱ〜い」

「回避成功敵砲弾、至近6、近27、遠7」

「間も無く主砲弾命中し『3…2…1…弾着〜今命中18、夾叉20、至近7以上』敵シールドダメージ蓄積率37%並び「播磨」迄距離は45キロですがヤホント改40発は目標手前で全て撃破されました、艦長」

 

「奴の迎撃能力を上がっているなよし続けて第二射8式C型並び8式A3型装填、同時に203ミリ速射砲射撃開始、牽制だけでもいい」

 

この主砲の発射速度は10秒に1発の感覚で射撃可能であり、無理矢理なら毎分12発発射可能だかそれでは装填装置に負荷がかかるのであえて抑えている。

 

CICから報告を受けた副長が巧みに回避の指揮を航海長に伝え、航海長がそれを実行していき、同様に艦長も敵艦の方位、進路、速力、使用弾種を砲術長に伝え、砲術長が調整しそれを実行していく。

 

「くっそー、なかなか命中弾無いな」

「全くです、ですがそろそろ「敵シールドダメージ蓄積率100%超えシールド崩壊しました」艦長、敵艦のシールドがなくなりましたな」

 

「そうだな、ここいらで勝負を決めるか、砲術長主砲砲弾に91式改2型徹甲弾装填奴の右舷側側面に集中砲火、速射砲群は上甲板一帯に満遍なく撃ちこめ奴の気を速射砲側に逸らすよ」

 

「了解、奴に止めを刺します」

「了解それじゃ『敵砲弾、直上』何?」ズガーン

 

「あ〜、痛って〜な畜生が皆んな大丈夫か?被害報告」頭部から出血

「砲弾がシールドを貫通し蓄積率が100%になりシールド崩壊しましたが航空甲板に損害軽微、エレベーターも2基中破ですが戦闘支障に問題無し」

 

「分かった、奴めなかなかやるね〜大したもんだ」ハァーハッハッ!!

 

「艦長、笑い事じゃないでしょうまぁ、複合装甲で助かりましたけどね」

 

どうやら、敵砲弾がシールドを貫通したらしいがさほど問題は無かった向こうもこちらと同じように副砲やバルカン砲に複数命中弾があったのか炎上しながら主砲を撃っていた…割りとしぶとい奴だ。

 

だか奴は痺れを切らしたのか出雲に向けて突撃してきた。

 

「ん?ありゃ艦長「播磨」なんかこちらに向けて突撃して来ますよどうします?」

「受けて立とう、砲術長右舷砲撃戦用意、出会い頭にぶつけながら止めを刺すよ」

「ちょっと待てよ出雲‼︎」

 

どうやら士官室にいた摩耶が航海艦橋に直接来たらしい。

 

「あ、摩耶さんどうしました?」

 

「あんなの相手にぶつけるなんて正気かよ?」

 

「確かにそうですが、奴ももう最後の悪足掻きをする為に一回切りの突撃を仕掛けてきたんでしょう、それに応えてあげなければ奴の覚悟も無駄にしてしまいますからね」

 

「分かった、そこまで言うなら何も言わないよただこれだけは絶対言わせろよ」

「なんだ?」

 

振り向くと摩耶の顔が近くにあり、いきなり摩耶に抱きつかれ少し長めのキスをした。

 

「……勝てよ、じゃあな」

 

そう言って摩耶は士官室に戻って行った…出雲の顔は真っ赤だったが…すぐさま正気になった。

 

「もとより、最初からそのつもりよ「艦長播磨まで距離5千来ます」砲術長、一撃必殺を与えろ頼むぞ」

「了解、任せてください」

「さぁー、来いよこの出雲がてめーのパンチを正面から喰らって殺るよ」

 

ズギャーン、バリバリ 船体か軋む音

 

「おっしゃーチャンスだ主砲、撃てー」ズガーン

そして、播磨に全弾命中し沈みかけて行った。

 

「播磨これだけは言っておくよ、俺も下手すればあんたと同じ道いや超兵器になっていたかもな、まぁ俺が死んだらあっちで酒と愚痴の相手してやるからよ」

 

「出雲、最後にもう一度戦えてよかった、ありがとう「インテグラ」我が儘付き合わせて悪かったな」

 

「いえ、私はただ勝手について行っただけで、私は約束通りに従っただけですから私はあなたの死を見届けてから基地に戻ります」

 

「播磨それにインテゲルタイラント、おまえらの他にも来ているのか?」

 

「いや、それはわからない俺たちもあんたに撃沈されてからこの世界来たのからなそれ以外は何もわからない」

 

「分かった、播磨介錯はいるか?」

 

「あぁー頼むよ、お前さんに殺られるなら本望さ」

「分かった、さらばだ良き強敵よ」主砲、発射ズドドドォー

 

「敵、超巨大双胴戦艦「播磨」撃沈しました、艦長勝ちましたね」

 

「あぁー、俺たちの勝ちださぁー、横須賀に戻るよ」

 

「出雲、右脚からかなり血出てるけど大丈夫?」

 

「ありゃ、大丈夫だろうこれぐら、うゎ」艦娘達に取り抑えられる

「副長さん、医務室どこ?」

 

「3階下にあります、お願いいたしますね」

 

「副長、裏切り者めが〜」ブルータス貴様もかー

 

こうして、この世界において初の超兵器を撃沈した。

 

これから先この様な事になろうとはまだ知る由も無かった。

 




取り敢えず、やっと書き終わりました。
これで批判とかがあったら打ち切りにしようと考えていましたが、読んでいただきありがとうございます。
これからも頑張って書いていきますのでよろしくお願いします

評価、感想出来ればよろしくお願いします


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2-11 横須賀の帰路と艦娘達の改装案そして宴会

久しぶりに艦これアーケードやって、
編成を摩耶、加古、那智、陸奥、伊勢、日向でやって採算度外視したやり方やったら弾薬と燃料底ついてしもうた。
どうしましょう?

とりあえず暇を見つけてちょくちょく書いていきました。
それではどうぞ


超兵器『播磨』を撃沈した、出雲は横須賀に向けて航行していたが…

なぜか怪我した本人は医務室では無く艦長室で報告書を作成してた。

 

横須賀入港前日 1635 出雲艦内 艦長室

 

出雲は艦長執務席のパソコンで戦闘詳報を作成していた。

 

「良し、後はこれをコピーすればおわりだな

あぁー、そろそろ医務室に戻らないとやばいかな?」

 

「こんな所にいたのかデスカ?医務室に戻らないとダメデス」

 

「あぁー、金剛さん悪いけど見なかった事にしてくれない?お願いよ〜」必死のお願い

 

「No〜デス、戻らないと艦娘達に代わってお仕置きネ〜」

 

こんな感じで、艦娘達から文句を言われている既に船体の修理、補給、肉体の治癒を終えているにもかかわらずもう五回くらい繰り返している

 

1回目は満潮ら駆逐艦達、2回目は伊勢や日向、扶桑達航空戦艦組、3回目は天龍・龍田が帯刀完全武装、4回目は高雄型がそして今が5回目である。

 

様子見を兼ねて迎えに来たが、それでも出雲本人は、懲りちゃいなかった。

 

「後ちょっとで報告書書き終わるから駄目?」

 

「分かりまシタ、ここで待ちます。余り無理しないでくださいネ」

 

「すまんな、そうだダージリンという紅茶あるけど飲むかい?」

 

「はい、いただきマス」

現金な奴、まぁいっか久しぶりに俺も飲みたいし。

 

「あ、紅茶ならこの金剛に任せてくださイ」

 

そう言って艦長室脇にある給湯室に入っていき、紅茶が有る場所を教えたらテキパキとあっと言う間に出来上がった。

 

「出雲さん、私のシスターズも呼んでもいいデスカ?」

 

「あぁー、いいよそこの艦内電話を使いなさいな」

 

「その必要ありまセーン何故なら〜」指パッチン

 

ウィーン 急にドアが開き

 

「「「金剛型姉妹参上」」」ハバァーン

 

「おいおい、いつからいたのあんたら?(苦笑)」

 

「こんな事もあろうかと」ドャ〜

 

「扉の前に」ドーン

 

「待機してました」ズーン

 

「ふーん、そっかまぁそこのソファーに座りなさいな丁度見てもらいたい改装案があるからね」

 

「そんな資料あるんですか?」クィ←メガネ

 

「はい、金剛型でも三系統用意してあります主に重対艦装備型、対空型、高機動防御型以上です、それぞれ最優先で機動力、防御力を上げてあります」

 

出雲が金剛型四姉妹に見せたのは不在時でも対応できるようにと、それぞれの艦種いわゆる近代化改修とはまた別の改良強化案であった

金剛達に見せたのは以下の通り。

 

1.重対艦装備型

41.0cm60口径3連装 5基、

127ミリ速射砲 8基、

57ミリバルカン砲 6基、40ミリ2連装機関砲16基、

速力42ノット、装甲36cm防御

 

2. 対空型

38.1cm60口径連装 4基、127ミリ速射砲 8基、

57ミリバルカン砲 6基、20cm12連装噴進砲 8基、

20ミリCIWS 10基 速力45ノット 装甲38cm防御

 

3.高機動防御型

35.6cm75口径連装 4基、

127ミリ速射砲 8基、

40ミリ2連装機関砲 18基、20ミリCIWS 12基、

速力48ノット、装甲38cm防御

 

「とまぁ一様提督に見せる前にあんた達に見せたんだけどどうかな?何か質問ある?」

「ふーん、出雲さん」

 

「なんだ?」

 

「パーフェクトでーす、ありがとうゴサイマス」

 

「ありがとうございます。これでル級改fsや戦艦凄鬼にも勝てます」

 

「そいつは何よりだ、一様基地所属の艦娘達艦種ごとだか幾つか改装案が出来上がっているよ」

 

「いつの間に改装案作ったんですか?」

 

「最初の横須賀に向かう頃かな?ちょくちょくやっていたからねいざと…」トン、トン

「はい、どなた?」

 

「秋月です。食事の準備が出来たので食堂に来てくださいと」

 

「分かった。今行くよ」

 

そう、出雲は最後の言葉を口にするのを止めた。扉の前には秋月達が食事ですと知らせに来たみたいだ。

 

どうやら司厨長が宴会用と艦娘達がいるので腕によりをかけて準備したのがいいが肝心な主役がいないとなって呼びに来たという。

 

1900 大食堂(宴会場)

 

「はい、それじゃあ皆んなお疲(カンパーイ)おい、またかよ」

食事という名の宴会になったが、やはり皆んな仲の良いメンバーと食事を摂っていた。

 

伊勢や日向は副長と食事していたし、隼鷹と千歳や何人かは酔っ払い始め軍医長の世話になっていたが。

 

他の艦娘達も乗組員妖精達と食事しながら楽しくやってたので

その後出雲は副長に言付けをし、酒とコップ二つ持って姿を消した。

「さてと、俺なりだかお前の供養させてもらうよ播磨あんたが化けてこられたら寝られやしないからね」

 

そう言って、コップ二つに酒を注いだ。

 

「これは俺がいつも飲んでいる大分の麦焼酎「白水」だあんたにあげるよ」

その後酒を飲み、残り半分は海に注いだふと後ろを振り返ると…

 

「私達にも貰えないかしら」

 

なんとそこにいたのは翔鶴に瑞鶴そして大淀と仁淀、第8・17駆逐隊の12人だった。

 

「珍しい組み合わせだなぁ、何かあったのか?」

 

彼女達の代表して翔鶴が喋り始めた。

 

「いいえ、出雲さんが何か悲しい顔でふらりと行ってしまったのでついて来ちゃいました。いけませんでしたか?」

 

「そうだともいざとなったらこの磯風の料理で「磯風辞めるんじゃけ〜出雲はんまた医務室に逆戻りじゃけん」グゥ」解せぬ

 

「そうですよ磯風、出雲さんが倒れたらまた大騒動になりますからね」

 

「出雲さん、私たちは貴方の力になりたいと皆んなが言っているんですだから御自分を下卑するのは止めて下さい」

 

「分かった、すまなかった迷惑かけて」

 

「いいんです、その代わり一献貰えないかしら」

 

「あぁーいいけどコップは?」

 

そう言って、皆んなコップを出したどうやら副長達が協力してくれたみたいだ。

 

「分かったちょっとだけだよ、酔っ払ったら危ないからね」

 

「大丈夫よ、いざとなったら出雲さんがあたしと翔鶴姉のこと看護してもらうからさ、ね〜翔鶴姉」ルンルン

 

「瑞鶴ったら、すいません瑞鶴が我が儘を言って」フカブカ

 

「アッハッハ〜大丈夫だよ、その時はなんとかしよう」

 

「わ〜い、やった〜」瑞鶴

 

そう言ってコップの四分の一くらいに注いで、全員に行き渡ったとき敢えてこう言った

 

「まぁ、これから先どうなるかわからないけど、宜しく頼む今回の戦闘で沈んだ播磨に対し哀悼の意を表する」

 

そう言って皆んな同時に飲んだ…が。

 

「覚悟してたから、仕方ないな」

 

だか結局5人酔っ払いが出たので無事だった何人と協力して部屋に運んだ。

 

こうして、播磨との戦いが終わり次の戦がある事をこの時はまだ知らなかった。

 

 

 

 




これから先、仕事で更新が遅れがちになりますが宜しくお願いします


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2-12 横須賀帰港、その後の日常

出雲:おい、作者この後どうなるの?
作者:取り敢えず3海域のどれかに転戦予定だからよろしくね
出雲:ふーん、そうなんだ主砲射撃用意、目標作者、狙え
作者:おい、ふざけるな待て ドォーン


まだ、死んでたまるか

出雲:まだ生きてんのしぶといな、
ほれプレゼントだよ受け取りな〜
ズドォーン

本編にどうぞ




横須賀港 0800

 

横須賀に入港し接岸した出雲は、その足で執務室にいる提督に報告に向かい横須賀に残留した大和達は乗船していった金剛や翔鶴達からいろいろ話を聞いていた。

 

執務室 0830

 

コン、コン「出雲です、入ります」

「どうぞ」

ガチャ

執務室に入り秘書艦の青葉と古鷹が在籍していたのは分かったが、まさか直接報告を聞きたい為か檜垣は分かるにしても軍令部総長が自ら来るのは驚いた

「出雲、超兵器播磨の撃沈ご苦労だった。」

 

「ありがとうございます。やるべきことはやりましたので」

 

「謙遜するな、君の表向きの身分証明書が出来上がったので直接渡したかったのでな、詳しいことは封筒に入れてある開けてみたまえ」

「分かりました、拝見します」

総長から渡された封筒の中身を見ると出雲自身の表向きの身分証明書一式と車のキーが同封していた

しかも車はレクサス、LX570 新車である

 

これによると表向きの身分は横須賀基地の兵器開発・教導官担当となっている給与も最初の数字が5で0が7個もあったし、住んでいる場所もそのまま記載されていたり何故か自動車免許が入っていた。

どうやらあの手この手で免許を作ったらしい。

「元帥が直接来られたのは他にもありまして?」

 

「あぁー、それなんだが君はキスカ島を知っているかい?」

 

「確かアリューシャン列島にある島ですよね」

 

「そこにはまだ将兵5600名がいるんだ、んで何回か救援に向かったが『深海軍の艦隊に阻まれた、ですか?』そうだ、そこで君に依頼したいキスカ島の救援及び撤収援護をお願いしたい、開始期日は2週間後作戦開始まえの1週間前に室蘭鎮守府第二海上機動隊函館基地に向かってもらいたい、それまでは1週間休暇を取りなさいいいかな?」

 

「分かりましたこの依頼、お引き受けましょう」

 

「ありがとう」

 

「それと提督、報告書とは別に建造と開発したいのですが駄目でしょうか?」

 

「分かったわ、じゃ開発は15回と建造は任意で任せるわ、それ終わったら休暇入ってちょうだいそれと新しく仲間が増えたから挨拶もしていってね」

 

「分かりましたどれくらい増えたんですか?」

「27名ほど増えました」

「分かりました。後で挨拶してきます」

ガチャ

「萩沼提督本当に申し訳ない彼が帰って来て早々、いきなりこんな命令を下した私を恨んで欲しい」

 

「いいえ、私は何も彼がこの休暇で心のストレスが少しでもなくなればいいと思っています。彼が町へ行く時は彼女達の誰かを護衛に回します」

 

「分かった、私の方でもなんとかしよう」

 

1000 工廠

執務室で、元帥と提督が話し合いしているころ出雲は工廠に着いた

いつもの明石と夕張の他に2人ほどいた。

 

「出雲さんですね。僕は最上型一番艦の「最上」よろしくね」

 

「航空母艦「加賀」よ、よろしく」

 

「航空戦艦の出雲だ、2人ともよろしくな」

そんなやり取りしている内に明石が質問して来た

「出雲さん、今日は何されていきますか?」

 

「今日は開発が15回と建造が5回だな」

「分かりました、建造はこちらでしますね〜」

そう言って明石が資材を用意して機械に入れたら後は出雲がセットしてボタンを押した。(ポチッとな)

 

出来上がるまでの間は開発をすることになった。

 

「アッハッハー、いきなり最悪のが出てきたわ」

開発して1回目に出てきたのは量子波動砲だった。文字通り、最恐最悪の兵器である。

 

「おーい、今すぐこれ破棄して下したい大至急」

「なんですか?これは?」

「こいつは量子波動砲といって軽くオーストラリア大陸を吹き飛ばす威力はあるよ」

「聞かないほうが良かったです」

そう言って溶鉱炉に捨ててもらい資材に変えてくれた。

(便利だなぁ、これ欲しいなぁ)

 

「よし、仕切り直しだ」

そう言ってリトライすると珍しい機体が出てきた。

 

「出雲さんなんでしょうか?この機体は?」

 

「こいつはアメリカ海軍機でボーイングXF8B戦闘機といいます、6枚二重反転プロペラで3000馬力エンジン、武装は.50口径又は20ミリ6門を装備、速度は695キロ、航続距離は4500キロで因みにこいつは最大爆装2900キロ又は胴体内に魚雷を1本装備可能な超戦闘機です、あの戦争で間に合わなかった機体の一つです、加賀さんアメリカ海軍機ですけど使いますか?赤城さんや加賀さんに魁鳳、カタパルト装備した大鳳や翔鶴型が限度でしょうね」

 

「気分が高揚します、出雲さんこの機体使います」

「分かりました。さて次はっと」

 

二回目は、日本型巡洋艦後艦橋αだったさすがに巡洋艦である最上が質問して来た。

 

「出雲さんこれはなんですか?」

「これは艦載機をそのまま格納庫に3機収納できる装備だ。大淀型に近い感じだがなスペースが少し大きいけどね、最上達は確か航空巡洋艦だったな」

「うん、そうだよ」

「いつも艦載機はどうしている?見た感じだと露天係留だけど?」

「うん、海水で濡れたりしているから…あっそうか!」

「そうだよ、これなら艦載機を収納、整備ができるからねこの前に開発した攻撃ヘリや対潜ヘリを搭載することもできるよ、カタパルトが使わない反面だけどね」

「分かった、今度姉妹みんなで装備して試してみるよ、ありがとう」

「なに、これぐらいはお安い御用さ」

 

そう言って15回開発したのは以下の通り(航空機4機1セット)

ボーイングXF8B戦闘機 8機

巡洋艦後部艦橋α 4基

Tu-95MS 8機

AH-1Zヴァイパー 8機

新型対潜誘導魚雷5連装 4基

対潜ミサイル発射基 1基

 

開発が終えたころ、建造が間も無く終わると夕張が知らせてきた。

 

「誰が来ますかね〜楽しみです」

「そうだなぁ」

そう言ってゲートから5人が出てきた。

内訳は空母級が2人、巡洋艦が2人、工作艦が1人で明石はこの時ショックを隠せなかったらしい

「初めまして天城型航空母艦「天城」です」

外見は赤城似ているが、腰まである長い髪を一纏めにし、身長が大和並みに大きい胸も大和並み。

 

「同じく、二番艦の「土佐」です」

外見は加賀に似ているが髪型は加賀とは逆、身長も大和並みに大きい。

 

「最上型改め改鈴谷型航空巡洋艦「伊吹」、よろしくぅ〜」

髪型は鈴谷の半分で服装は鈴谷と同じだが上着は紺色、下が灰色である。

 

「同じく改鈴谷型航空巡洋艦「鞍馬」です。よろしくお願いします」

髪型は熊野と同じだが右側へサイドテール、服装は伊吹と同様、髪の色は黒で半分下が銀色。

 

「明石型工作艦二番艦「三原」と言いますよろしくお願いします」

外見は明石と同じだが髪型はショートでほとんど一緒。

 

どれもこれも計画や条約・戦局悪化で潰えた艦ばかりだ。

天城と土佐はフォレスタル級に近い航空母艦。

 

伊吹と鞍馬は最上型改ニをベースにした航空巡洋艦。

 

三原は明石型工作艦である。

 

大急ぎで夕張は提督に知らせ加賀は赤城を呼んでもらい、最上はスマホで三隈や鈴谷、熊野に知らせたまず驚いたのが。

 

「うわーん天城姉様」

「あらあら、久しぶりね赤城」

 

「お姉ちゃん」ダキュ

「土佐、お帰り」

「うん、、、ただいま」

 

「うわーん、伊吹、鞍馬逢いたかったよ〜うわーん」

「あえて嬉しいよ姉上達〜」

「鞍馬逢いたかったよ〜」

「鈴谷姉様〜、私もだよ〜」

 

「初めましてかなぁ、姉さん」

「うん、よろしくね三原」

 

「みんな再会は済んだかな?初めまして横須賀基地で提督をしている萩沼よよろしくね」

 

こうして、着任の挨拶が終わり赤城たちが出雲に礼を言った。

 

「ありがとう天城姉様に嬉しいよ」

「私も土佐に会えて良かったわ、ありがとう」

「僕達も会えなかった妹に会えたんだよ本当にありがとう」

「私も三原に会えたんだよ、ありがとう」

「俺はただやるべきことやっただけだよ」

 

そう言って、提督に開発と建造の報告書を提出してから即座に買い物がてら街へ遊びに行き楽しんだという。

 

次話に続く




はい、やっと出来上がりました。

天城に関しては元は関東大震災で船台から外れキールが損傷し廃船になりました。

土佐は高知沖で標的艦として役目を終え、伊吹と鞍馬は昭和16年のマル急で建造予定が片割れが空母に鞍馬は建造されませんでした。

三原にいたっては改マル五計画予定が戦局悪化に伴い中止になりました。詳しくはウィキペディアを見てください。

ここまで読んでくれてありがとうございました



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第3章 最北の戦場と氷点下の砲撃戦
3-1 新たな戦場、それぞれの視点 ※挿絵有り


今回はヘルシングのあるセリフを自分なりにアレンジしました
それはある兄弟と執事のセリフです

それでは本編にどうぞ




函館基地招集から2日前に遡る。

8月8日 1300 東京 国防総省 大会議室

 

「いったい、いつになったらキスカ島の兵隊が助かるのかね海軍軍令部総長」

 

この男は国防総省副長官で艦娘兵器派の1人、どうやらその島に1人息子が参謀として赴任している。

 

「全く海軍は1回で仕事がこなせないのですか?使えなくなった艦娘達を弾除けに使えばことが済むじゃないですか」

 

「副長官、確かに彼女達は兵器の姿をした人間ですよ言葉が過ぎるのではないでしょうか?」

 

「はっ?彼らは所詮兵器ですよ?我々にとってはいい駒ですよ」

「やめなさい、総長いつ頃キスカ島の救援が再開しますか?」

 

「来週に作戦を実行致します。長官」

「分かりました、頼みますよ」

 

そう言って会議は終わり総長と檜垣、東ら秘書官は軍令部に戻り総長執務室にいた。

 

「あの国防総省の穀潰しどもが」バリン→瓦割

 

どうやら総長が何処からか瓦板を10枚ほど出して割っていた。

 

「国防総省長官は事実上兵器派の傀儡ですからね〜、東さん彼奴らの何か掴めました?」

 

「いえ、まだ何も掴めませんでした総長申し訳ありません」

「気にしなくていい真弓いや大和、元艦娘として嫌な気分になって済まない」

 

「いいえ、気にしなくていいんですよ貴方、後は出雲さんに託しましょう」

 

「そうだな、檜垣おまえの親友でもある出雲に帰還後早々こんな命令出してすまない」

 

「いいえ大丈夫ですよ、あそこ迄正直に言えば奴は嫌とはいいませんよ私が保証します、どの道私も作戦幕僚としての打ち合わせで函館基地に向かいます」

 

「分かった、出雲に伝言頼めるか?」

「はい、なんでしょう」

「作戦成功と武運長久を祈る…と」

「了解しました、必ず伝えます」

 

そして、時系列は翌日になる。

 

8月9日 0630 横須賀基地 出雲自室

 

「あ〜、昨日は久しぶりに呑んだわ」ムニュ

「むにゅ?」チラリ

 

何故か出雲のキングサイズベッド両脇には飛鷹と隼鷹が寝ていたしかも薄着であらぬところが見え放題しかもこれを見たのは2回目(・・・)である。

「まじかよ〜」

 

「うーん、あっ出雲おはよう」

 

「おい飛鷹、いつからいた?」

 

「夜中に隼鷹とこっそりと」

 

「そうだよ、飛鷹と一緒に忍び込んだんだいや〜、出雲ベッドの上で激しかったな〜」お腹さすり

「そうね〜、激しかったわ〜デキちゃったかも?」

 

「まじかよ、俺自首してくるわ」

 

「フフ、冗談よ出雲ぐっすり寝ていたから添い寝しただけよ」ヒャッハー

 

「冗談かよ、本当だったら2人とも俺が責任取らんといかないよ」

「ホエ?」

どうやらその言葉で2人は顔真っ赤になりその直後に電話が鳴り響いた。

 

「誰だろう?はいもしもし」

「おはよう出雲、私だ」

 

「あっ提督どうしました?」

「0800に執務室に来てもらえないかしら?明後日の件で」

 

「分かりました、朝食とったらその足でいきます」

「お願いね」ガチャ

 

「出雲何処からの電話?」

 

「提督からさ、8時に執務室に来てくれとさ」

 

「ふーん、分かったわ朝食は一緒に行きましょうはいコーヒー」

「あ〜、ありがとう」

 

「でも昨日の歓迎会後は凄かったわよ、それぞれ姉妹や戦隊ごとで出雲のベッド一緒に添い寝してくるわって言ってたわ」

 

「出雲〜聞きたくないこと〜聞いちゃいました〜」

 

「まぁ、みんな酔い潰れていたからなそれどころじゃ無かったよ」

 

「わからんぞ〜、意外にもあのパパラッチが「青葉見ちゃいました〜」まずい」

 

どうやら窓の外から青葉は見て、聞いちゃいましたらしい。

 

「まずったな逃げられたどうしよう?」

 

0700 横須賀基地大食堂

 

その後食堂に行くとみんな一斉にこちらを向き、出雲に説いた出そうとした、案の定青葉新聞にはでかでかと出雲と飛鷹姉妹の写真が貼られてその写真を見た艦娘達はショックと悲しみに老けこんだが青葉が出雲を見た途端に逃げ出そうとしたが駆逐艦達に即座に取り押さえられ、椅子に縛られた。

 

「さて青葉、今回の件と落とし前どう付けようか?」

「いや〜、あんなの見たら写真撮りたいなーなんて思いました」

 

「まぁいっか、謝らないなら後で演習の的にすればいいな飛鷹に隼鷹それでいいかい?」

 

「え〜いいわ、出雲さんからもらった攻撃ヘリで青葉を蜂の巣にするわ〜ねぇ〜隼鷹」ハイライトオフ

 

「そうね〜私もその攻撃ヘリと艦載機で袋叩きにするわ〜」ハイライトオフ

 

「だそうだ、俺はどうなっても知らないよどの道試したい武器があるから撃つけどね」

 

三者三様殺る気マンマンだった、流石に青葉が縛られた椅子ごとガタガタ震えていたが、何事も無かったかの様に出雲は更に、止めの捨てセリフを言い放った。

 

「青葉よ遺書は書いたか?遺産相続の手続きは?姉妹や仲間にお別れを言ったか?念仏を唱えたか?死装束の準備は?海の上で命乞いをしながら嬲り殺されて、死んでいく準備出来たかOK?」

 

出雲は笑いながら話しだかどう見ても目は笑っちゃいない、さらに姉妹の衣笠や戦隊仲間の古鷹や加古からの支援は一切無かった。

 

「うわぁ〜んごめんなさいごめんなさいもうしませんから許して下さい」

 

「本当か?次やったら……丁度良かった。天龍その()を貸してくれないか?」

「あ、あぁ、分かったよ」

 

この時天龍は、ただ黙って出雲のお願い(・・・)に従うしかなかった。

 

(ヤバイな、急いで提督に報せないと‼︎)ダッシュ

 

天龍と龍田が、急いで提督に報せに向かった矢先では、出雲はみんなに、少し離れてくれと頼んだその時…。

 

「フゥ、チェストォォォォ」ヒュン→寸止め

「ヒッ!」

「次やったらこうなるから分かった?」斬首のサイン

「は、い、分かりました」放心状態+カタカタ状態

 

青葉を席に着かせると調理場から鳳翔さんに間宮さん伊良湖さんが慌てて出て来たがその後事情話し、謝罪して落ち着かせた。

 

その後朝食をもらい飛鷹たちと席に着くと大和達がやって来た。

 

「出雲さんあんな真似絶対に止めて下さい駆逐艦達がまた涙目になってましたよ。新人なんかはかなりまずいですよ」(怒)

 

前回も同じことがあり流石に今回は青葉に対し加賀曰く「頭にきました」だった。

 

「やっぱりか、後で謝りに行かないとな」

「それと刀貸した天龍さんと龍田さん相当怯えてましたよ」

 

「あの、フフフ怖いかの言う天龍が?嘘でしょ?大和さん」

「あぁー、刀貸した途端提督の所へ泣きながら知らせに行ったぞ」→武蔵

バァン「いったい何があったの?」→提督

「ほらな」→武蔵

「あぁーどうしよう」

 

提督が来て事情を話した、聞いた側によると天龍が涙目で青葉が殺されるぞと知らせたらしい。

 

「というわけです、ご迷惑をおかけしてすいませんでした」

「分かったわ次からは気をつけてください、青葉も分かったね」

「はい、もうしません出雲さん申し訳ありませんでした次からは気をつけます」

 

「分かってもらえばいいよ、俺も悪かったあれはさすがにやり過ぎたよ」

 

「よし、一件落着そうだ出雲は開発か建造何かやりたいことある?無いなら今日も休日にさせるけど」

「それでしたら開発12回程いいでしょうか?それ終わったら休暇に入ります」

「分かったわお願いね」

 

そう言って、出雲は朝食を終らせその足新人達に謝りに行き工廠に向かった。

 

0815 工廠

 

いつもの2人に新たに仲間になった三原が一緒に作業をしていた。

 

「おはようございます、三原さんどうですその体になって仕事出来ますか?」

「あっ、出雲さんおはようございますこの体も充分に慣れてきました」

「そいつはブラボーだ、明石さん早速ですけど開発やりたいですけどいいでしょうか?」

「はい、いいですよ」

 

そう言っていつものように資材を機械に入れセットするとボタンを押した(ほい、ポチッとな)

 

「おっ、これは良いものが出て来たな確か清霜が戦艦になりたいとか言ってたな」

 

1回目 船体 特殊駆逐艦

この特殊船体は艦載艇が1隻搭載出来る駆逐船体で多少ながらも使い勝手がある同様に大型巡洋艦や戦艦、空母の船体もある。

 

「あっ出雲さん、なんですか?この船体は初めて見ます」

 

「こいつは特殊駆逐艦の船体で従来より船体が大型で強力な武装が搭載出来るんだよ、取り敢えず参考で3Dだか設計して見た」

 

【挿絵表示】

 

 

「どうだろう?気に入ったかな?」

 

「うん、バッチリ気に入ったありがとう」

 

「後は提督に許可をもらってからだよ良いかい分かったかな?」

「はい、分かりました」

 

その後ろで連装砲ちゃんとやらを抱きしめながら指くわえて見ていた島風がいた、どうやら俺が工廠に入っと行くのを見たらしい。

 

「君もこの船体が欲しいと?」

「はい、欲しいです。出雲さんお願いします」

「ちょっと待ってね〜」ポチッとな

 

二回目 船体 特殊駆逐艦

「はい、出来たよこれからもみんなに迷惑をかけないこと、いいね」

「は〜い分かりました」

「それから資材の消費量、装備次第では重巡洋艦並みだから気よつけてねぇ〜」

「「はい分かりました」」

 

三回目 船体 特殊空母Ⅱ

「おっこれは飛鷹や隼鷹に使えるな、よし」

 

四回目 船体 特殊空母Ⅱ

「ラッキ〜」

 

五回目 木村昌福妖精

「ありゃ?」

「ここはいったい?確か病院のベットにいたはず?で君は」

「私は出雲と言いますよろしく、そしてここは横須賀基地です、ちょっとお待ちをあっお茶です、粗茶ですけど」

「ありがとう」ズズッ

 

出雲は直ぐさま鈴谷にスマホで連絡した。

 

「鈴谷さん、今時間大丈夫ですか?」

「あっ出雲さんはい、大丈夫だよ〜何かプレゼントあるの〜?」

「ありますよ〜ひとまず工廠に来てもらえないですか?」

「分かりました」

 

10分程して鈴谷さんが来た、最上姉妹と一緒に…

「もしかして?艦長?」「おっ君もしかして鈴谷か?えらい美人になったな〜」「艦長〜うわーん」

 

やはり、鈴谷は直ぐ気付いたみたいで大喜びしたみたいだ。

 

「出雲ありがとう〜艦長に合わせてくるなんて超うれしいよ〜助けが必要なら私達も協力するよ」

 

そう言って、開発が終わり提督に報告書を出したと同時に今回出て来た妖精を次の作戦で使うと話した。

 

開発成果報告書 開発回数12回

以下の通り

船体 特殊空母Ⅱ 2

船体 特殊駆逐艦 2

木村昌福妖精

空母ボイラーβ 20基(4基1セット)

標準タービンδ 8基 (4基1セット)




鋼鉄の咆哮2WSCEKでは航空機数を任意で設計出来ます。実際の搭載機数は計算上だと小型1基で航空機0.2機分つまり5基で1機分になり、大型なら4マス使うので1基で1基分になります

今回でてくる妖精はご存知キスカ島の奇跡とミンドロ沖夜戦を指揮した木村昌福少将です。今回は開戦当時に艦長として乗船していた鈴谷を出しました



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3-2 それぞれの考えとやるべきこと〜前編〜

どうにか航海中に考えながら書いてみました。

かつて、髭のショーフク(木村昌福)の指揮下で働いていた彼女達が人の依り代を得て自分達の意思で考え行動することから始まります

今回は作戦参加艦艇選出〜横須賀出港までの話で次の話に函館基地に到着、作戦開始までの話を二つに分けます




8月10日 0700 横須賀基地 食堂

 

函館基地招集を明日に控え、1600時には横須賀を出港しなければならなかったが…その作戦に誰が参加するのかみんな朝食を食べながら話していた、最上型姉妹の席では…。

 

「今回の作戦に誰が参加するのか気になりますわね〜」

「そういえば昨日提督が間違い無く出雲さんは参加させるみたいよこの前出雲さんが元帥と何か喋っていたみたいだからね」

 

「最上姉いつ聞いたの?」

「僕が聞いたのは昨日の夕飯時だったよ」

「鈴姉はどうするの?」

「どうって?」

「出雲さん昨日新しく来た妖精さんと一緒に作戦に参加するみたいだよ」

「本当なの鞍馬?」

「三隈姉さんと一緒に工廠で聞いたもの」

「ならいっそのこと最上型姉妹全員で作戦に参加しちゃおうか」

「いいね〜それ超最高じゃん!」

「ちょっと待ってよ」

最上(もがみん)どうしたの?」

「伊吹と鞍馬初めての実戦だよ僕、心配だよぅ」

「最上姉、私達四人でがサポートすれば大丈夫ですわ、2人ともいいですわね」

「はい、熊野姉さん達がいるから大丈夫です」

「よろしくお願いします」

「フフ、頼りにしていますわ」

 

一方こちらは珍しく長良型姉妹全員とキスカ島撤収作戦組のメンバーが集まって食事していたそんな中、五十鈴が…

 

「あっちはあっちで最上型全員参加するみたいだね、阿武隈達はどうするの?あの作戦に参加したメンバーとしてはさ」

 

カチャン←箸を置く

 

阿武隈も食事を止め、五十鈴姉の言うあの作戦とはキスカ島撤収作戦のことである、その時の一水戦の旗艦が阿武隈であり指揮官が木村昌福司令だった阿武隈は姉の五十鈴にこう言った。

 

「あの作戦はあの人がいたから成功したのよ、あの人がいなきゃいくら私でも不安だもの」

「そういえば出雲さんが何か妖精を出したとか言っていたよ」

「長良お姉ちゃん、どんな妖精?」

「確か髭のショーフク(木村昌福)とか言って鈴谷が大喜びしたみたいだよ」

 

ドガッ←椅子から立ち上がる

 

「どっ、どうしたの阿武隈(あぶぅ)?」

「私ちょっと鈴谷さんに聞いてくる」ダッシュ

 

直ぐさまはす向かいの席に座っている鈴谷に聞いてみた。

 

「鈴谷さん髭のショーフク(木村昌福)が来たって本当なのですか?」

「あっ阿武隈じゃんうん、本当だよあの髭のショーフク(木村昌福)だよそっかあの時の作戦の旗艦、阿武隈だったけ」

 

「はいそうです、鈴谷さん達は今回の作戦は参加するんですか?」

「うん僕達姉妹全員参加するよ朝食食べ終わったら提督に知らせるんだ阿武隈さん達はどうするの?」

 

「私達は「もちろん長良型姉妹全員とキスカ島撤収作戦組のメンバーは全員参加するよねぇ〜みんな」」

「「「「「おぉー」」」」」

「お姉ちゃん、みんな」

 

「私達も協力するよ出雲さんとあの人の元なら私達の勝利は間違い無しよ」

 

鈴谷と阿武隈達に声をかけたのはミンドロ沖夜襲参加組のメンバーでその一人の女性、足柄だったその後ろにはビスマルク海海戦に参加した艦娘達がいた。

 

「足柄、私達の姉妹を忘れていませんか?」

 

「妙高姉さんに那智姉さんに羽黒、一緒に来てくれるの?」

 

「当たり前だろ、妹一人で行かせる訳にはいかないだろう」

 

「那智姉さん」

 

「足柄姉さん、私も妙高姉さんもあの時は本当は一緒に行きたかったけどあの戦い(レイテ沖海戦)で損傷していたから行けなかったのよだから今度は絶対一緒に行きたいです。」

 

「羽黒」

 

「あらあらみんなに言われちゃったけど足柄、私も気持ちは同じよ」

 

「妙高姉さんありがとう」

 

そうみんなが作戦に参加すると意思を固めていた頃…

 

0800 横須賀基地 執務室

 

ちょうど出雲は自室で朝食を食べ、執務室にいた現在は今回の作戦に誰を参加させるか話し合っていたのであるもちろん秘書艦の高雄と愛宕も同席してもらった。

 

「では出雲さんは今回の作戦に参加させるかは彼女達自身(・・・・・)で決めてもらうというのね」

 

「はい、高雄さんもし無い場合は俺一人で受け持ちます木村妖精(木村さん)それでいいでしょうか?」

 

応接用のソファーには片側に提督と高雄に愛宕が座り反対側には出雲と木村妖精がいた、しかも木村妖精は身長の割にはお茶の入った湯飲みを持ちながらだった。

 

「出雲君の判断に間違いは無い(・・・・・・)と儂は思うよ」

「ありがとうございます。さて、後は彼女達がどう出てくるかですね」

 

バァン←ドアの開け閉め

 

ちょうどそこに入って来たのは鈴谷に白雪、阿武隈に霞だったみんなそれぞれかつての作戦の旗艦として来たのである。

 

「珍しい組み合わせだけどどうしたの?」

「提督、出雲さんそして木村司令官(・・・・・)お願いがあります」

 

どうやらこの四人はそれぞれの代表として提督達にお願いしに来たのである。

 

「私達かつての作戦参加メンバー並び長良型並び大淀型姉妹・妙高型姉妹・最上型姉妹全員作戦参加する許可をもらえないでしょうか?」

「出雲あなたが決めていいわよ」

「分かりました、作戦参加(・・・・)を許可します。本当は俺の口から話す予定でしたが…一体誰が?」

「それは(あたし)が話したからよ出雲さん」

「鈴谷さん、ありがとうございます」

「いいのよ、私達は伊吹と鞍馬に合わせてくれたんだし艦長(・・)にも合わせてくれたんだものこれぐらい協力しないとね」

「分かりましたでは出港は1600なので、1500には各自荷物を持って出雲舷梯前に集まってください」

 

艦娘達 「了解」ビシッ

 

そして執務室に来た艦娘達は作戦参加するメンバーに集合場所と時間を伝えてそれぞれ出発準備をし、出雲は乗船する艦娘達の受け入れと出港準備をしていた。

 

1500 横須賀基地 出雲舷梯前

 

指定した時間にみんな集合していたが…いつものように予定外の人数が増えているのが約5名程なんとみんな空母である。

 

「雲龍型航空母艦「雲龍」よ、よろしくね」

「同じく二番艦「天城」ですよろしくお願いします」

「同じく三番艦の「葛城」よ、水上防空砲台じゃないからね」

「私は祥鳳型航空母艦一番艦「祥鳳」ですよろしくお願いします」

「私は祥鳳型の二番艦「瑞鳳」です、出雲さんこの前の航空機ありがとうございます」

 

どうやら今回の作戦を聞いて自分達も何か手伝え無いかと提督にお願いしたみたいだ。加えて出雲の艦載機もどういうのか実際に見て見たかったと言う。

 

加えて今回の作戦参加する艦娘達は以下の通りだ。

 

空母 雲龍・天城・葛城・祥鳳・瑞鳳

 

重巡洋艦 妙高・那智・足柄・羽黒・最上・三隈・鈴谷・熊野・伊吹・鞍馬

 

軽巡洋艦 長良・五十鈴・名取・由良・鬼怒・阿武隈・多摩・木曽・大淀・仁淀

 

駆逐艦 朝潮・荒潮・白雪・敷波・雪風・時津風・朝雲・夕雲・秋雲・風雲・長波・霞・清霜・若葉・初霜・五月雨・島風・響・朝霜

 

以上45名が今回の作戦に参加することになる。

 

「出雲さん全員集合しました、よろしくお願いします」

艦娘達一同「よろしくお願いします」

「それでは提督私達は出発します。後をお願いします」

「分かったわ、彼女達のことお願いね」

 

そう言って、出雲達は乗船し航海艦橋に戻った艦娘達は乗組員妖精に宿泊部屋を乗組員妖精に案内してもらっている。

 

「艦長出港準備整いました。」

「よしそれでは出港だ、副長船首並び艦尾に舫綱離せ」

「了解、舫綱離せ」

「艦長、舫綱全て収納しました」

「よし、航海長両舷前進原速速力12ノットに合わせ」

「了解、速力12ノットに合わせ」

「浦賀水道を通過後速力45ノットに増速、針路を函館港に向けよ」

「航海長、函館港までの針路を測定せよ」

「宜候」

 

8月10日 1600 出雲 横須賀出港向け先函館港

到着予定時刻 8月11日 0730

 

 




今回は木村妖精がいますのでかつてその人の指揮下に入っていた艦娘達をオールキャストで出しました。


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3-3 それぞれの考えとやるべきこと〜後編〜

水島港に入港中、仕事しながらたまに考えていました
前編の前書き通り、後半を書きました

それではどうぞ


ここ室蘭鎮守府は担当区域を北海道並び千島列島(樺太を含む)を受け持ち。その筆頭に室蘭第1、第2を函館、第3を釧路、第4を小樽、第5を幌向、第6に大泊(現コルサコフ)を指揮下に置いている。

 

こちらでも前回に合わせて第1次キスカ島救援は室蘭鎮守府からは釧路基地と小樽基地からは向かったが、キスカ島を中心に深海軍の艦隊が常時警戒についている為艦隊を派遣しても警戒艦隊の網にかかり救援は困難だった。

 

函館基地にはあきつ丸の他に神州丸が待機していたが各地の度重なる敗退でここ函館基地に籍を置いている、

 

0530 函館港外

 

予定よりも早く函館港外に着いたので沖に投錨し時間になるまで待機していた、出雲もこの時間帯はまだ寝ていたが早く起きた為艦橋から函館市街を眺めていた。

 

「後は、指定した時間に函館基地に連絡を入れて確認取らないとなぁあぁ〜面倒くさい」

 

本当は出雲はその気なら直接キスカ島に向かうはずだったが、元帥からの指定で函館基地で打ち合わせを行うとして向かってくれといわれたのだ。

 

「おっ、なんだ出雲も起きていたのか?」

「あぁ那智さんおはようございます、どうしたんです一体?」

「いや何、起きて部屋出たら出雲の姿が見えたのでな後を着いてきたんだ」

「なるほどね何か飲むか?あるとしてもコーヒーかお茶ぐらいだが」

「あぁ貰おうできれば出雲の部屋で一緒に飲みたいんだがいいかな?」

「OK、構わないよどの道艦長執務室に用があるからね」

そう言って那智と一緒に執務室に向かった

 

0550 艦長執務室

 

「ここだ、ソファーに掛けて待ってくれコーヒーとお茶どっちがいい?」

「コーヒーを貰おうか」

 

那智も艦長執務室を見回すと部屋の中は綺麗にしているんだなと感心してた。どうやら足柄にも真似してやりたいと思ったらしいふと見ると執務席の上に雑誌が数冊あったどうやら提督と艦娘に土産物買っていくらしい、

 

「なぁ出雲これは?」

「あぁ、作戦終了後函館に2日いるからそれでな」

「なるほどね」

 

そう雑談しながらお茶していたのかふと時計を見ると0625だった。

那智も一度部屋に戻ると出雲に伝えてから部屋を去った。

 

0635 出雲艦内 大食堂

 

相変わらず乗組員が妖精になってもさほど変わらなかった何故なら出雲の乗組員は航空隊や海兵隊合わせても18000名が乗船している本来なら32000名もの乗組員が乗船しなければならないが大幅な自動化とビュッフェ兼バイキング式のおかげでかなり負担が減り、空き部屋が有り余っていた。

一部は各乗組員や航空隊に海兵隊の私物置き場に成り果ていた。

 

「艦長おはようございます、ここ空いてますよ」

「おっ副長おはよう、そこ座らせてもらうよ」

「艦長、白菜の浅漬けあげますので沢庵ひとつください」

「いいよ〜」

そう言って相席し朝食とりながら話しをしていき、周りを見ると艦娘達も纏まってなのかみんな一緒に朝食を食べていた。

 

予定時刻になり函館基地に連絡入れ、受け入れが可能と知らせがあり

基地内グラウンドに着陸してくれとあり早速基地へ向かうことになった。

飛行甲板には出雲が出発前に開発したユーロヘリ H225Mカラカルが2機待機していたそれらに艦娘達が分散して乗り込み出発し、一度函館市街上空に止まり艦娘達に景色を見せてから基地に向かった。

 

基地に着くと、室蘭鎮守府の総司令と函館基地の提督さらに東京からは作戦幕僚として檜垣が出迎えに来ていた。

 

「おはようございます、私は室蘭鎮守府総司令をしています沢木 龍一です階級は中将、それから今回の作戦よろしくお願いします」ペコリ

「同じく、函館基地で提督しています畠山 友則、階級は少将ですよろしくお願いします」ペコリ

「初めまして私は双胴強襲航空戦艦「出雲」ですよろしくお願いします」

「出雲、この2人は私達の仲間だ心配するな」

「分かったなら大丈夫だな、畠山少将そちらの2人は?」

 

そう言って、畠山少将は2人を案内した彼女達は今回の作戦の中核でもある

 

「自分はあきつ丸と言いますよろしくお願いしますであります」

「初めまして私は神州丸と言います此度の作戦よろしくお願いします」

「航空戦艦の出雲ですよろしくな、2人共」ニコッ

「さてとここでは何だ一度みんな一緒に館内へ移動しよう、それから打ち合わせだ」

 

その後、函館基地の艦娘達とも挨拶を交わしながら会議室に向かった。

0900 函館基地 大会議室

 

「はい、それでは今回の作戦函館グルメツアーに参加して「おいコラ、全然違うだろ」じゃないからね北海道観光ツアー」

「おい檜垣それ、もっと違うだろバカだろお前?」

「檜垣中将真面目にお願いしますよ」

「すまんすまん出雲がいるからついうっかりと」アッハッハ〜

「はぁー、おい檜垣さっさと本題に入ろうか?」

 

「そうだな、冗談はこれぐらいにしてこれよりキスカ島救援並び撤収作戦の打ち合わせを行います」

艦娘達の心の声「今迄がうっかりかよ」

 

そう言って檜垣が今回の作戦の全容を話した。

 

第一段階としてキスカ島南西150海里まで出雲に運んでもらいそこで船体展開し艦隊を編成する。

 

第二段階は、出雲が艦隊の100キロ前方に布陣キスカ島までの警戒と敵艦隊の東への誘引、遊撃戦闘を受け持つこの際救援艦隊は西又は北西からキスカ島に進入しキスカ湾にて将兵を救出その後函館基地に帰還予定、

また今回の作戦に伴い旗艦を鈴谷に変更し出雲は前衛遊撃艦として担当し艦隊がキスカ島に入り次第別行動に入る、

 

「以上が今回の作戦内容だ、何か質問がありますか?」

 

そう言うと全員が手を挙げた、その中の一人最上が質問をした。

 

「今回艦隊のみんなはキスカ島に向かうけど出雲はまた一人で艦隊と戦うの?そんなの嫌だよ」

「最上それにみんなの気持ちは理解している、だからだキスカ島の将兵の護衛と函館までの警戒を担当してもらう」

「出雲さんはどうされますの?」

「ここから先は出雲にしか出来ない仕事だそれでもみんな聞くか?」

そう檜垣は艦娘達に質問すると全員がうなづいた

「出雲構わないか?」

「構わないよどの道ここで話とかないと後が怖いからね」

「分かった、出雲には深海軍北方艦隊の殲滅とダッチハーバー港湾施設の破壊並びその港湾水鬼の暗殺(・・)を受け持ってもらう」

「そんな」「嘘でしょ」「マジかよ」

 

そんな言葉が艦娘達と提督達で話していた、これは元帥が直接出雲に話してほしいと頼んだもう一つの依頼(・・・・・・・)である。

 

「作戦開始は明日0800より行います。各員よろしくお願いします解散」

「あっ、檜垣ひとついいか?」

「なんだい」

「両方作戦終了後に帰り占守島に寄っても構わないか?」

「あぁ、構わないよ許可する」

 

艦娘達と提督達全員がいなくなった後、会議室には檜垣と出雲の2人だけが残った。

 

「ほんじゃ彼女達の為に大暴れしてくるよ、檜垣留守番とお土産調達頼むよ」

「分かった、それくらい任せておけそれと元帥から伝言がある」

「なんだ?」

「作戦成功と武運長久を祈る…と、だ」

「分かった、きっちりやってくるよどうせお前も作戦終わったら函館に遊びに行くだろう、そん時は一緒に行くぞいいかな」

「あぁ〜楽しみにしているよ川嶋、生きて帰って来いよ」

「任せておけ」

こうして翌日の朝キスカ島救援作戦とダッチハーバー襲撃作戦が開始したのだった。




はいいよいよ、ベーリング海での戦闘が始まります
出雲が何故占守島に寄りたいかはウィキペディアに書いてあります
一度ご覧下さい





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3-4 第2次キスカ島撤収作戦!違うよ大脱走だよ〜前編〜

いつも読んでくれてありがとうございます

今回もとりあえずまた、キスカ島撤収作戦の話しを二つに分けてからダッチハーバー襲撃に持ちこみたいと思います
何卒よろしくお願いします




作戦予定海域到着前日 1500 左舷側中央 飛行甲板

 

「このまま順調に行けば明日の夕方前には予定海域に到着しますね」

「そうだな、光学迷彩を使い敵機が近づけば停船して航跡を消しここまで近付いたもんだ」

「全くです、しかも双発や四発さらに六発(・・)の爆撃機に艦載機の偵察ですからね」

「あぁ、事を上手く運ばなきゃ俺達は良しとしても彼女達が一番危ないからね」

「その為に5人の空母にそれぞれヘリ小隊を最大2個小隊ずつ(・・)搭載すると決めましたからな」

 

「うん雲龍姉妹に祥鳳姉妹が来てくれたからよかったよ(・・・・・)本当に」

 

「私達が来てよかったでしょ〜出雲さん」ドヤ顏

 

「葛城それ私が言うのに」

 

「雲龍姉さんも葛城もすいません出雲さん姉妹がご迷惑を」フカブカ

 

「ハァーハッハッ!!天城さんそう謝らないでくださいこう見えて艦長シャイですから」

 

「エヘ、ヨセヤイ!」頭ポリポリ

 

「あー、私達が言おうとしたのに雲龍さん達に先越されちゃったね祥鳳姉」

 

「こら瑞鳳、う〜〜」顏真っ赤

 

丁度(ちょうど)よかった。提供したヘリどうだった?上手く扱えるか?」

 

「はい、出雲さんのパイロット妖精と整備妖精さんから教えてくださいましたので助かりました」

 

「そいつはよかった、今回の作戦の要はあきつ丸と神州丸に搭載している揚陸艇と君達に臨時搭載(・・・・)したヘリ部隊が重要だからね理由は分かるかい」

 

その質問に意外にも雲龍が答えた。

 

「的確にかつ短時間で兵隊さんを収容して撤収する…ですか?」

「正解さすが珍しいこともあるんだな雲龍さんから答えるなんて明日嵐にd…」

 

どういう訳か涙目の雲龍と天城は杖の穂先を出雲に、葛城は矢を弓矢で出雲に狙いをつけてた。

 

「すいません出雲が悪かった、雲龍ごめん」

 

「うん許すその代わりに函館で1日私達5人と付き合うこと、いいね」

 

「分かったよ。約束するよ」

 

「ではみんな明日からよろしくお願いしますよ」

艦娘達「はい」

 

第1段階作戦予定海域 15日 1600

 

予定通り第1段階の作戦予定海域に到着した最初に駆逐艦達が船を降り艦体を展開次に軽巡洋艦、重巡洋艦、空母と最後は旗艦の鈴谷が木村妖精(木村昌福)共に船を降り、そして無線で艦隊に伝えた始めた。

 

「これより先アリューシャン列島並びキスカ島周辺は深海凄艦の支配地域である、これより本艦が艦隊の100キロ前衛に立ち敵艦隊の陽動と遊撃そして撃滅である、救援艦隊は予定通りキスカ島の西又は北西方向からキスカ湾に向けよ、本艦は救援艦隊がキスカ湾に到着をレーダーにて確認後真の目標ダッチハーバー港湾凄姫の撃破(暗殺)並びに周辺飛行場姫の撃破向かう次に会うのは函館港だ、諸君函館で逢おう」ガチャ

 

その頃旗艦鈴谷では実体化した木村艦長(木村妖精)と話していた。

 

「では艦長ご命令をお願いします」

「うむ、久しぶりに鈴谷に乗ったから懐かしいよこちらこそよろしく頼むよ」

「はい、お任せてください」

「鈴谷も艦長の前ですとキビキビととしていますわ」

「そうだね、だから出雲さんは僕達に木村妖精(木村昌福)を託したんだね」

「そうね、では木村司令(木村昌福)ご命令をお願いします」

「よし、まずは阿武隈達第1水雷戦隊(・・・・・・)を先頭に中堅に最上型並び雲龍型と祥鳳型、揚陸艦、朝潮型、夕雲型を配置、残りは後衛に配置せよ目標はキスカ島にいる将兵5600名の救援が最優先だ戦闘は出雲が引き受けるとのこと、総員気を引き締めてことにかかれ以上」

 

こうして、第2次キスカ島撤収作戦が開始しされた。

次話に続く



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3-5 第2次キスカ島撤収作戦!違うよ大脱走だよ〜後編〜

作者が夏風邪を引いてしまいましたので投稿が遅れました大変すいませんでした

後編が書き終わりましたのであまり戦闘描写無いかもしれませんがよろしくお願いします

それでは本編にどうぞ


14日 1300 キスカ島守備隊 本部

 

ここはアリューシャン列島の1つにあるキスカ島、現在は日本陸上自衛軍北部方面軍から渡瀬 和夫少将率いる5684名の将兵が厳しい情勢の中救援を待ち続けていた。

そんな中…

「参謀、現在の我が兵の状況は?」

 

「余り芳しくないです。二度に渡る救援艦隊派遣の失敗に潜水艦による撤収ではとても…」

 

どうやらこの参謀は国防総省副長官の息子だか、親父のように艦娘兵器派ではなくむしろ擁護派の1人だ渡瀬も同じく…

 

「現在の撤収した人数は?」

「6800名の内1116名です」

「うむ、1割7分か…」

 

バタァン

「報告します」

 

「なんだどうした?まさか救援艦隊派遣を中止するとかはないよな?」

「いえ、函館基地より通信です横須賀基地を主力とした救援艦隊が向かっているとのことです」

「おぉーやったぞ〜」「これで家に帰れる」

「キスカ湾に入港予定時間は明日16日0700です」

「分かった。将兵全員に伝えろ明日の0700に合わせてキスカ湾海岸に集結せよと」

「ハッ、了解致しました」

 

そして話は現在に至る。

 

15日1900 キスカ島南西110海里

 

艦隊速力を20ノットにして、キスカ島へ航行していた(どうやらあきつ丸と神州丸はこれが限界と伝えられたので合わせている)

 

「副長、現在の状況は?」

「今のところ敵艦隊はレーダーに反応しませんね〜、妙です」

「全くだそろそろ引っかかるころだか「艦長こちらCDC、キスカ島の西65海里に敵艦隊を捕捉しました南東方向に移動しています。もう一つはキスカ島の東120海里どうやら輸送船団と合流して補給しているみたいですいかがいたしましょう?」キスカ島の東にいる敵艦隊の動きを見張って頂戴それから周辺海域にも注意して捜索してシステムLの使用も許可する」

「分かりました」

「早速、網にかかりましたね艦長ご命令を」

「旗艦鈴谷に連絡、我これより敵艦隊の誘引し殲滅に移行する貴艦隊は予定通りの航路でキスカ島に向かえ、以上」

「了解致しました、連絡します」

「副長、総員に対艦戦闘用意発令」ビィ〜ビィ〜

「総員対艦戦闘用意繰り返す総員対艦戦闘用意」

「くそ、マジかよポーカーで大勝ちするはずのに」

「ほら終了だ、行くぞ」

「悪いね〜すぐ引っかかるのに賭けたから勝っちゃった」

「ちくしょ〜うわ〜ん」

 

どうやらすぐ引っかかるかかからないかポーカーしながら賭けをしていたらしい運のない奴はとことん運が無い、

そうこうしてるうちに戦闘用意が完了したと副長から報告を受けた。

 

「艦長配置完了しました。」

「よし航海長、光学迷彩をそのままにして砲術長最初にピケット艦に近づき通信指揮系統の破壊し撃沈するよ、奴らに情報がばれたら彼女達が危ないからね」

「了解です」

 

一方、鈴谷達救援艦隊は出雲から通信を受け艦隊速力を落とし西側から大回りして進入するようになったが木村司令(木村妖精)は少し考えごとをしていた。

 

「艦長?どうしたのさぁ?」

「鈴谷かいや何でも無いよ」

「艦長それであの時(・・・)もそうだったんじゃ無いの?」

鈴谷もいつもはJK風の喋り方だか今回はそうでもなかった 。

 

「大丈夫さ儂等にはお前達がいるし、出雲もいる大丈夫さ」

「そうだね、それで艦長お願いがあるんだけど」

「なんだい?」

「私達最上型姉妹と一緒にお休みの時お出掛けに付き合ってくれるかなぁ?」

「あぁいいとも」

「ありがとうございます艦長」

 

やはり鈴谷も彼女なりに艦長と再会して一緒に出掛ける約束をしたかのか、作戦中は自らテキパキと仕事をこなしていた。

 

一方同海域 2335

 

出雲は6隻目にして最後のピケット艦を沈めたばかりだった何せピケット艦とは出合い頭に艦橋と通信マストを速射砲とガトリング砲で蜂の巣にした当然艦橋にいた彼らは速射砲弾の直撃で上半身を失うか、57ミリ砲弾で身体が消滅するのどちらかしかない。

 

「艦長レーダーピケット艦全艦撃沈しました」

「分かった、これより敵艦隊に一撃離脱の奇襲を仕掛ける」

キスカ島の西側を哨戒していたのは戦艦凄鬼(モンタナ級)率いる34隻の艦隊であるこの内6隻をピケット艦として配置していだか、定時通信時刻になっても連絡がなかった。

 

「おかしいぞ?彼女達全員から一向に連絡が無い何かあったのか?」ボォン←爆発音

「どうしたの?何があったの?」

「大変です。左翼のネ級(バルティモア級)がいきなり轟沈しました」

軽巡凄鬼(ブルックリン級)すぐ皆に戦闘配置して今すぐ」

「分かりました」

戦艦凄鬼(モンタナ級)の予想は的中していた何しろ複数の爆発音(・・・・・・)を聞いたと同時に沈んだのだから…

「艦長、203ミリ速射砲に搭載したMS-SGP弾の威力と命中率そして最大射程154キロの誘導砲弾(・・・・)は見事ですね」

「うん試し撃ちしたかいがあったよいずれにしろAGS砲装備した超兵器と殺り合う(・・・・)はめになるからなぁ」

 

出雲の言うようにAGS砲を搭載した超兵器は多数存在する。

 

だかこのAGSは本来対艦対地砲撃用に設計された兵器で対空迎撃には使えないその代わりに長射程と命中率を持ち合わせている。

「これで敵艦隊の半数は沈めました。後は終わり次第残りの艦隊を殲滅するので?」

「あぁそれが終わったら、キスカ島に戻り救援艦隊がキスカ湾に入り出港する迄周辺海域の警戒を行うよ、何か質問はあるかい?」

「いいえ私は艦長の指示に従いますよ」

「お世辞を言うね〜、さて砲術長出番だよいつものように派手にね(・・・・)

「了解派手にやりましょう」

そして警戒艦隊の片割れは指揮通信機能を破壊され味方艦隊に連絡することもできずただ一方的(・・・)に殲滅された

 

8月15日 0100

一方、補給船団と合流した残存警戒艦隊38隻は補給作業を終わらせ補給船団はダッチハーバーに戻らせて急遽、先発艦隊が入る艦隊に急行した何しろ1時間近くも連絡がなかったのは余りにも可笑しい(・・・・)ので直接現地に向かうことにした。

 

「変だなぁ、それで戦艦凄鬼(モンタナ級)と連絡取れたの?駆逐水鬼(改ゲイボルグ級)?」

「ダメです連絡が全く取れないです、まさか艦娘達の救援艦隊に殺られたのでは?」

「まさか、あの島(・・・)に救援来た艦隊はことごとく潰したはずよ?まさかね〜「それはそれは残念だなぁ、実は御味方はもう海の底(・・・)なのだからなぁ次はお前達の番だ首洗って股開いて待っているんだな」」ガチャ

「姫様まさか奴がここに(・・・・・)?そんな」

「水鬼いや朝潮(・・)私のお願い聞いてくれるかしら」

 

この場で自分が艦娘の時(・・・・)の名前を呼んでくれた。

ここの艦隊の半数は元艦娘でありながらブラック提督達(・・・・・・・)の思惑で意図的に捨て駒されたりあの施設(・・・・)に送りこまれ人間達(・・・)の慰み者にされそれに耐えられず自害したはずだが何故か深海凄艦(・・・・)として蘇り人間達に復讐している、

 

「姫様いや陸奥さん(・・・・)命令は何でしょうか?」

「お前はすぐ様ダッチハーバーに戻り港湾水鬼に知らせるんだ」

「嫌です何故私だけ除け者にならなければならないんですか?」

「お前は私と同じ時期に深海凄艦となって来たんだ目の前で仲間が轟沈するのは見たくない」

「陸奥さん……分かりましたご武運を」

そう言って駆逐水鬼(朝潮)は単艦でダッチハーバーに戻らせた

「良かったのですか?姫様いや陸奥さん(・・・・)

「あなたははどうなの摩耶(防空凄姫)さん?」

「へっ、あたしの元の正体(・・・・)知ってたんだ」

「まぁ薄々とね」

「まっあたしは最後まで姫様にについて行くよどうせ元の姿には戻れないしな」

「ごめんなさいね」

 

その頃出雲艦橋内は静かだった、何故ならそのまま深海軍の通信傍受(・・・・)をして全てを聞いたのである、

 

「副長まさかと思うが」

「分かっています恐らく我々が来る前に自害した艦娘(・・・・・・)なのでしょう本当に嫌なものです」

「せめて苦しまない様に成仏させるよ砲術長MPBM弾装填一撃で終わらせるよ」

「了解です」

カチッ「深海軍警戒艦隊旗艦へこちらは日本国海上自衛軍横須賀基地所属の出雲だ聞こえたら応答しろ」

「こちらは深海軍警戒艦隊旗艦戦艦凄姫よ何か用なの?」

「先ほどの通信勝手ながら話を聞いてしまったのでな、結論から言うと一カ所の施設の破壊と数名のブラック提督の殺害はあったなおその施設にいた艦娘達は皆人間として(・・・・・)第2の人生を歩んでいるそれは確かだ」

 

それから数分無言が続いたが…

 

「ありがとう、仲間を助けてくれて、これで思い残すことは無いわ最後の役目お願い(・・・)出来ないかしら」

 

そう言って戦艦凄姫は揃えてこの世と断ち切る為に出雲にお願いした。

「分かりました……すまない」

 

「いいえ出雲さんありがとう(・・・・・)みんなのことお願いします」

ズトォーン←主砲斉射

そして、苦しまない様に主砲を斉射し敵艦隊の殲滅が完了した。

 

0700 キスカ島キスカ湾

出雲はキスカ島の東側で光学迷彩を使いながら救援艦隊の護衛と周辺海域の警戒を行い、キスカ湾には救援艦隊が到着し、撤収作業が行われれていた。

 

「この艦隊の指揮官は?」

「私はこの艦隊指揮官です」

「此度の救援艦隊来訪ありがとうございました。これで将兵は皆日本の土を踏めます」

「何、函館基地に着くまで我々が全力で守り通します」

「函館基地迄の道中よろしくお願いします」

こうして、キスカ島残存将兵5600名は3日後の昼に無事函館基地に帰還した……そして

「艦長、救援艦隊が無事キスカ島を離れ函館基地に帰還し始めましたいよいよ我々の仕事(・・・・・)ですね」

「あぁ次は目標はダッチハーバーだ総員気を引き締めてかかれ」

 

こうして第2次キスカ島撤収作戦は終了し次の目的地をダッチハーバーに向けて出発を再開した。

 




この話では何故?艦娘達が何で深海凄艦になったのは艦娘時に提督達や人間達に深く怨みと復讐心と艦娘時の記憶が残り深海凄艦として蘇ったのだろうと、あえて自分なりに考え、この話にしました


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3-6 真夏のダッチハーバー砲撃

はい遅くなりましたがとりあえず2つばかり番外編を書いていたら本編やっと書き終わりました。それからお気に入りがまた増えていましたありがとうございますそれk……(主砲並び艦載機照準済)( ゚∀゚ )ハァーハッハッ!!マジかよ ズドン

出雲「はいお疲れ様。作者がバカやったので申し訳ないですこちらで始末しました」

おのれ、不意打ちとは……卑怯な……

出雲「チッ…手抜きしたか……もう2、3発撃つか(全火器兵装用意)」チャキ

ちょっと待って話しを…… ズドン

出雲「はい、お疲れ様です作者がバカやったので粛清しましたそれでは本編へどうぞ」




8月15日 1200 キスカ島東部

 

「艦長、キスカ島救援艦隊が無事にキスカ島を離れ函館に向かいました。それでは行きますか(・・・・・)目的地へ」

「そうでな福長針路をダッチハーバー軍港の北西約100キロに針路合わせて」

「了解いたしました、航海長針路をウナラスカ島ダッチハーバー軍港に針路を設定せよ」

「宜〜候」

 

出雲が向かう現在のダッチハーバーがあるウナラスカ島はアラスカよりにあるがここはかつて先の大戦時は米北太平洋艦隊基地(・・・・・・・・・)があったが今は深海凄艦の侵攻により島民が居なくなり深海凄艦の一大拠点(・・・・)になった。同島には飛行場がありまた近くにはアクタン島にも飛行場が出来アラスカ方面や北海道方面の空襲を行っているここを受け持つのは港湾凄姫と北方凄姫である軍令部は現在のキスカ島撤収に伴い北太平洋方面からの侵攻を防ぐ為に出雲に危険と困難を承知で深海軍北方艦隊主力基地ダッチハーバー軍港へ砲撃を依頼した。

 

これを叩けば再度マリアナ攻略(・・・・・・)が可能になる

 

出雲 航海艦橋

 

「副長、悪いけど少し仮眠するから6時間程指揮を頼む」

「了解いたしました指揮お預かりします」

 

出雲 艦長私室

 

私室に戻りラフな服装に着替えてベットに着いた時ふと思い出した。

 

「仕方なかったがあの娘達(・・・・)には可哀想な事をしたよまた同じ繰り返し(・・・・・・)をしたなんてな……まっこの事知っているのは俺だけだから大丈夫だろう………とりあえず寝よ」

4時間後

 

仮眠中に電話が鳴り響いて、受話器を取った。

「なんだなんだ」

「艦長お休み中すいませんの函館基地から緊急通信(・・・・)です至急CDCへお越しください」

「分かった今行くから待ってろ」ガチャ

 

5分後 CDC

 

「はい、出雲です通信替わりました。」

「出雲すまんけど率直に言うとかなり悪い知らせがある、こちらの衛星画像ではダッチハーバーが慌ただしくなったどうやらキスカ島に向かった艦隊が全滅したいと気付いたようだ。いい知らせはキスカ島救援艦隊は現在千島列島北東部を航行中だすでに室蘭基地から護衛を出し択捉沖で合流後函館基地に戻らせる予定だ。」

「分かったありがとう」

「寝てるとこすまなかった」

「構わんよ、少しでも情報があれば対応出来るさ」

「そうか、気をつけろよ」カチャ

10分コーヒータイム

「ふぅ、副長指揮代行ありがとう変わろう」

「了解ですそれから救援艦隊旗艦 鈴谷以下艦娘達より電文です」

「鈴谷達からなんだって?」

「はい内容は「早く終わらせて帰って来い」以上です」

「すごいぶっ飛んだ内容だなぁ」身震いするわ

「それだけ彼女達が待っているですね」

「そうだなやるべきことは確実にやらないとな」

 

同時刻 ウナラスカ島ダッチハーバー港

ここウナラスカ島ダッチハーバー港には港湾水鬼の他に、2名の飛行場姫と離島凄鬼そして北方を統括する北方凄姫が存在する、本来はMI/AL作戦(ミッドウェー・アリューシャン)で撃破されたはずが再度復活し勢力を盛り返しされてしまった、現在の戦力は先の撃破した2個艦隊の他に2個艦隊並び1個輸送艦隊が配備している

そして今、今後の打開案を話し合っていた。

 

「さて、集まってもらったのは他でもないけど少し前にキスカ島を包囲していた艦隊が全滅したと生き残り(駆逐水鬼)から知らせを受けたわ」

「では、ベーリング海峡の南にあるセントローレンス島の攻略は取り止めですね」

「えぇ輸送艦隊をハワイに退却させて、残った戦力で迎撃当たろうと思うの何かみんな意見ある?」

 

一時、静かになり皆が考えの上離島凄姫がてを挙げた。

 

「これから先私は港湾水鬼に従うわ」

「私達飛行場姫も一緒に従うわ」「各艦隊旗艦も同じ意見です」

「分かったわそれならやるべきことやりましょう」

 

ここにいる鬼姫達は一度は艦娘達に敗北したが離島凄鬼や港湾水鬼が生き残った仲間を集め、ハワイにいる鬼姫達からの増援を受け戦力の増強に勤しみ体勢を立て直したのである中には派閥争いで逃れた仲間を匿うなどでやり過ごした。

 

「離島もしどちらか何かあったら後は(・・)お願いね」

「分かりました」

 

8月16日 0150

予定どおりにウナラスカ島北西約100キロの海上に到着し副長に主なものを集まってくれと頼んだ。(目的地に着くその間だけ交代で仮眠を取った)

 

出雲 ブリーフィングルーム(統合作戦会議室)

 

主な幹部が全員集合したので最終打ち合わせをした。

 

「気象長が気象観測(・・・・)データを得て見た結果今月末までは濃霧が続くとなった、そこで霧が発生する夜明け前に無人偵察攻撃機(アヴェンジャー)を目標上空に飛ばし着弾観測を行ってもらうことになる」

「艦長、現在確認している艦隊はどうしますか?幸いな事にレーダーではまだ港を出港していない(・・・・・・・・・)ようです」

「分かった、そのままレーダーで監視を継続して周囲にも不審な動きあったら逐一報告頂戴」

 

各幹部達と最終打ち合わせを終え……そして、

 

0400

「こちら航空管制室、無人機管制官へ発進準備よしカタパルト管制をそちらに移行する」

「了解、追跡者一番機発進する」バシュン

「追跡者二番機出撃する」バシュン

 

今回発進させたのは最新鋭機プレデターC、出雲の航空格納庫奥に4機ほど搭載していたがなかなか使用機会が無かったのでそのまま保管していた。

 

「副長本艦をダッチハーバーの北30キロに針路を」

「了解いたしました。」

「一番機はダッチハーバー上空へ二番機は周囲を監視に回して」

アヴェンジャーCには空対地ミサイルを4発搭載している、可能なら艦船並び陸上施設を攻撃する構えである。

 

「間も無く一番機がダッチハーバー軍港上空に着きます

「砲術長、最初の一撃は無人機(・・・)に撃たせるその後は…」

「では初回から8式B型弾を使用で?」

「そうだ、あれは燃料気化弾頭だからな命中箇所(・・・・)が悪ければ凄いからな」フフフ

「はは、了解です」

 

この時砲術長は思ったこの人を真の敵に回せば最後だと……

「艦艇はイウリアック湾とアマクナック島の西側に待機しています輸送艦隊は岸壁に接岸したまま(・・・・・・)ですいかが致しますか?」

「上空にいる無人機から輸送船2隻に対し対戦車ミサイル1発ずつ発射、ミサイル着弾と同時に港湾施設に向けて主砲射撃開始する速射砲群は敵艦隊を砲撃、以上」

 

0500

 

「追跡者一番機輸送艦艇に照準完了(ターゲットロック)

「追跡者二番機港湾施設レーザー照準よし」

「各速射砲群準備完了」

「では始めようか、攻撃開始」

「攻撃開始、攻撃開始〜」ガチャ

 

「了解、ヘルファイヤ発射」

 

ダッチハーバー軍港内、輸送艦

シュルュュュー「ん?なんだ」

 

輸送艦艦橋命中

絶賛大炎上

 

「対戦車ミサイル着弾確認」

「主砲砲撃開始」

「主砲砲撃開始〜」

 

「くそ、いったい何があった?報告しろ」

「はいいきなり輸送艦が突然爆発(・・・・)しました。」

「なんだとそれじゃあ」ズドドドォー←砲撃音

「くそ敵襲だ全員配置に………」

 

ドカァン←燃料気化弾頭炸裂

 

61センチ主砲搭載の8式B型弾には小型化した燃料気化弾頭が48発搭載している主砲片舷一斉射撃なら合計720発の小型気化弾頭が軍港上空に炸裂する。

 

「艦長、主砲命中しました軍港施設損壊7割程です」

「よし砲術長、主砲並び速射砲群敵艦艇に対し自由射撃開始せよ」

「了解、各砲塔並び速射砲群自由射撃始め」

 

ズドドドォー←主砲射撃

ドンドンドンドンドン←速射砲群

 

出雲の射撃開始命令を合図に砲撃を開始した。

「沖にいる戦艦が正体だ例え駆逐艦だろうと刺し違えるまでよ」

 

駆逐艦が奮戦虚しく速射砲群に滅多撃ちされ沈められた、他の艦艇も何がなんだかわからずに沈められていった、同時に飛行場から航空機を出そうとした矢先にいきなり主砲の連続射撃であっけなく崩壊した

どうやら出雲は再微速(10ノット)で沖を一周しながら撃ちまくっていた。

 

そして彼女達は慈悲が伝える事なく出雲の止め一撃いわゆるMPBM弾頭で残存艦艇や施設そして彼女の肉体ごと(・・・・・・・)焼き払った。

 

こうして、出雲によるダッチハーバー軍港襲撃は終わり帰路、占守島経由で函館基地に帰還した。

この一件により艦娘兵器派は出雲に反旗を翻すのを防ぐ為対応策に追われる羽目になった。

 




ほっ、どうやら振り切ったこのまま(F35B対地兵装)
ミサイル警報 なにっ?ぎゃ

飛鷹「出雲を困らせたら私が許さないわよ」

分かりました気をつけます←プスプス


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3-7 凱旋と帰還

今回ある超兵器が名前だけ出て来ます

いつも読んでいただきありがとうございます、これからもなるべく精進していきますのでよろしくお願いします


ダッチハーバー砲撃から5日後に函館沖に帰還した出雲は艦載機で函館基地に戻った、基地在官の艦娘に執務室まで案内してもらうとそこには鎮守府総司令に基地司令、作戦幕僚の檜垣に驚いた事にキスカ島の守備隊指揮官と参謀達が来ていた。

 

「基地守備隊指揮官として撤収援護をしてもらい感謝しています」

「私達からかもありがとうございます」

 

「いえいえ、私ではありませんよ彼女達が主体(・・・・・・)ですから礼は彼女達に言ってやって下さい」

 

「これから先君に何か困った事あったらいつでも加勢するよ中央にもまだ何か話しの分かる人達がいるからな」

 

「ありがとうございます。」

「私達はこれから将兵の様子を見て来ます、ではまた。」

 

基地守備隊指揮官と参謀達が去った後作戦幕僚の檜垣中将が声をかけた。

 

「出雲今回の作戦お疲れさん、頼んだものは昨日のうちに全て用意してあるよ」

 

「悪かっな土産物頼んどいて」

 

「これ結構高くついたよ」

 

「アッハッハ〜」

 

「笑って誤魔化すなよ」(怒)

 

「ワッハッハ〜」

 

「マジでぶん殴っていい?」

「冗談よ」

 

総司令や基地司令からかも感謝の言葉を伝えたあと、檜垣が思い出したかのように話しを切り出した。

 

「出雲これ軍令部総長からの作戦成果特別報酬(・・・・・・・・)だと」

「ケースが5つね?中身は何?」

「開けてみよ」

そう言われてケースを開けてみると……

「おー」

「すげ〜金塊かよ」

 

なんと報酬は金塊が入っていた。どうやら同封してある手紙には次の正規作戦以外に特別作戦をこなす時に前金で支払い、そして作戦に成功し勝利すれば追加で成功報酬が支払うと書いてあった。

 

確かに、作戦規模が大きいほど成功報酬が大きく高額になるが。表向きは技官であり艦息だか実際は並行世界から来た人間(・・・・・・・・・・)であり元義勇兵であった

さすがにアレなので後日、横須賀基地に帰還後提督に事情を話し一度ケース2つ分を換金して半分を横須賀基地運営費に残りは横須賀基地に大型酒保を置き元艦娘達に働いてもらいそこから給料として支払っていった当然軍属で横須賀市内にいる滝谷達をそこに呼びこみ住んでもらった。

 

「一応ケースは異次元空間(・・・・・・)に隠すよ」

 

そう言ってケースを持ち上げ出雲が、一瞬目を瞑り頭の中で考え、目を開けると一瞬でケースが消えてしまった。

 

「えっ?消えた⁇」

「わぁお」

「すげ〜」

「よし終わり」

「今夜、帰還兵達と参加艦娘達の式典あるけどどうするの?」

「今夜ですよね、すいませんけど辞退します目立つの嫌いなんで」

「分かったわ守備隊指揮官達に話しとくわ」

「すいません」

 

そう言ってその日の夜に帰還兵達の式典を行った…が当然肝心な主役がいないので帰還兵達や艦娘達は出雲はどこにいったとは激おこ(ブチ切れ)になりながら基地司令や檜垣中将に文句を言っていた。

 

「檜垣中将!出雲さんはどこにいったのです?」

「そうです肝心な主役いないんじゃ嫌ですよ」

「俺たちも彼女達から話しを聞いたよ、その人が影で引きつけてくれたから助かったんだ。いないんじゃ俺たちも式典を辞退するよ」

 

他者多様でみんな同じことを考えていた。

 

さすがに不味いと思った檜垣は出雲に大至急電話した……みんなのいる前で檜垣は急いで、出雲へCoolした。

 

一方、出雲は艦内で残業の真っ最中

 

ジリリリン、ジリリリン、ジリリリン

「檜垣かなんだろう、まさかばれたか?もしもし?」スピーカー状態

「もしもしじゃねーよ(怒)不味いことに、あっちょっと〔出雲さんあなたどこにいるんですの皆様おこってますわよ〕〔出雲さんいい加減来て下さいよみんな待ってますよ〜〕と言う訳だもう1人いた変わるよ」

〔出雲君、すまないが式典に来てもらえないだろうか?うちの将兵達も直接、出雲に礼をいいたいと言っているんだ、なぁお前ら〕

 

将兵達〔出雲さんお願いします〕

 

「と言う訳だ、今どこにいる?」

「只今艦長室で絶賛残業中です」

「今すぐ切り上げて来い、マッハでな」

「分かったよ今行くよ、でも場所どこ?」

「函館基地だ大至急来いよ」

「礼服なんて無いよ」

「正式なものじゃない、なくてもいいから来い分かったか?」

「分かったよ」

 

その後、基地に到着と同時に最上・長良型全員が仁王立ちで待ち構えて待機し、出雲を式典へ強制連行していった。

 

式典に到着と同時に出雲に向けて一気に押し寄せて来たどうやらみんな一度は出雲と話してみたかったと……

 

キスカ島将兵達や艦娘達はみんな節度を守りながら酒を飲み、そして騒いだ。

 

そんな中で出雲と檜垣中将、そして沢木中将と畠山少将は、渡瀬少将と佐藤中佐らで今回の生還を祝った。

「どうかね、まずは一杯」

 

渡瀬少将は出雲の前に一本の焼酎を差し出した。それは、大分麦焼酎の二階堂 吉四六だった。

渡瀬少将は直接出雲らのグラスにバリバリのストレートで酌した。

「いただきます」

 

檜垣中将がグラスを取り上げ、それを見た出雲達に艦娘達、キスカ島将兵達が何かしらグラスに入れそれを取り上げた。

 

「キスカ島守備隊の生還と出雲の任務達成を祝って乾杯!」

「乾杯!」

 

沢木中将の音頭で乾杯し、出雲は檜垣とグラスを打ち鳴らした。

よく冷えた二階堂は喉に嫌でも染み渡る〔ストレートなので畠山少将が先にダウンした〕それは正に勝利の美酒だった。

 

グラスに注いである酒を飲み干すとちょうど大淀と仁淀が声をかけて来た。

 

「出雲さん、私達と一緒に料理取りに行きませんか?」

「あぁ、良いよ」

料理を取り食べながら艦娘達や将兵と和んだ雰囲気で話し、また料理を取りに行って席に戻ると、

 

「本当に助けてくれてありがとう、出雲」

 

よっぽど嬉しかったのか渡瀬少将が出雲の隣に来て肩を組み酒を勧めてきた。よほど出雲の飲みっぷりが良かったのかじゃんじゃん注いでくる他はみんな逃げてしまった。

 

(ちくしょう、みんな俺を生け贄にして逃亡しやがった)

 

そこに檜垣中将が水が入ったジョッキを持ちながらやって来て、出雲に話しがあると一緒にテラスに出た。

 

綺麗な星空の夜に、函館市街の灯りが見え出雲は水を飲むと檜垣が話しをして来た。

 

「出雲艦内で何を調べていた(・・・・・)?」

「あまり周りには話すなよ、実はベーリング海峡の北側から超兵器ノイズ(・・・・・・)が僅かに反応したんだ。」

「どういうことだ?」

「ダッチハーバー砲撃が終わった帰り際さ、まさかと思ってな艦内の点検しながら書類作成してたのよ」

「なるほどね、それでか」

「とりあえず中に戻ろうまた艦娘達が探し回っているかもな」

「そうだね」

 

出雲は先に檜垣を中に戻らせて、かつて吸い慣れた(・・・・・・)煙草を吸った。

 

「久しぶりだな……出雲」

出雲の右側からふらりと声が聞こえた。

 

「まさかこんな形で来るとはな超巨大光学迷彩戦艦シャドウプラッタ(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)俺を殺しに来たか?」

「いや、殺しに来たんならもうすぐ終わっているよ」

 

「それもそうだな……何の用だ?」

 

そう言って彼はこのままでは失礼だと思い、光学迷彩を解除した。

 

「近い内に中部太平洋、東南アジアなど世界各地で大規模な戦火の火(・・・・・・・・)が上がるよそれを伝えに来た。」

 

「かつての敵に塩を送るか?なんの利益も無いだろう」

 

「いずれにしろまた我々と矛を交える……ではまた戦場で会おう」

そう言ってまたふらりと気配を消して去って行った。

 

(しかし、おかしいな。俺がなんでこんな場所に居たのわかったんだろう)

 

出雲は式典に戻り、沢木中将達に深々と頭を下げると割り当てられた部屋に戻り熟睡をした。

 

その5日後に沢木中将や畠山少将そして函館基地の艦娘達に別れをして、一路横須賀に針路を取った。




出雲の特殊能力➁
出雲が異次元空間に隠すのは元ネタが白の皇国物語に出てくる主人公がやる能力です同様に艦艇や接近戦用として各種銃器・爆薬類や刀槍類に各種装具を隠しています


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3-8 横須賀帰還と艦娘大改装案 挿絵有り

出雲「作者貴様〜ずいぶん遅かったな〜、何してんの?」ハイライトオフ
作者「だからさ〜仕事が忙しいから書く暇無かったのわかるちみー」( ゚∀゚ )ハァーハッハッ!!
出雲「一遍死んでもらうか?」(怒`・(ェ)・´) 
作者「( ゚ω゚ )謹んでお断り申し上げます」
出雲「待てやコラ〜逃げんな」(#・∀・)

今回は新しく挿絵を入れ替えました。








2016年8月23日()

 

「あ〜、やっと横須賀帰って来たわ〜」

「ですねぇ」

 

出雲と副長は感慨深く言った。

 

キスカ島救援と裏仕事(・・・)を終えて、函館で艦娘達と豪遊し函館基地を出港そして、翌日に横須賀基地港外に投錨し帰って来たわけである。

 

因みに函館に在泊していた。間の艦娘達の小遣いは、出雲の自腹金(ポケットマネー)である。

 

「でも艦長、一時はキスカ島救援でどうなるかと思いましたけど、上手く大立ち回りを演じて、案外上手く行くもんですな。」

 

「副長、物事は運や兵力だけでは決まらんよ入念な用意と機動力を生かした戦いそしてあらゆる想定内外(・・・・)に対応すれば問題無いさ」

 

「その結果が今回のキスカ島救援と港湾水鬼の排除(・・)ですか」

「そういうことさ」

「確かにそう……」

 

副長が続きを言おうとしたその時、通信長が艦橋に入ってきた。

 

「基地司令より通信です。「艦娘達と共に報告しに来てください」と」

 

「分かった艦娘達にこの事は?」

「既に知らせてあります。」

 

そう言って、副長に別れを伝え艦娘達が乗った艦載機の離陸を確認後艦艇を収納し、基地へ戻っていった。

 

執務室に着くと執務席に提督がソファーには黒木そして檜垣と元帥が在席し、艦娘も秘書艦に摩耶に鳥海、飛鷹と隼鷹が待っていたのだ。

 

「出雲、連続の任務ご苦労様でした。」

「いえいえ、あの緊急依頼(・・・・)もあってかですが、元帥かなり大幅に時間稼ぎ(・・・・)出来ましたか?」

 

「はい、大幅に時間が稼げました。当面はこちらが有利に運べます」

「私からも礼を言うわ、出雲お疲れ様」

 

「提督、俺は3日程休み貰えれば大丈夫です。また他の戦場へ転戦しますか?」

 

「いえ、当分は兵器開発と新型装備に換装した艦娘達の教練を務めてもらいたいけどいいかなぁ」

「わかりました」

 

形式の報告が終わり、久しぶりに黒木達と再会した。

 

「和……いや黒木中将、お久しぶりです」

川嶋(・・)いや出雲いつも(・・・)のようにでいいよ」

 

「そうか……それにしても、(カズ)、あんた偉い出世したなぁ〜英二から聞いて驚いたぞ、」

 

「俺もさ、英二から聞いてお前が艦息になったなんて驚いたぞ困った事あったら俺や英二が手助けするよ」

 

どうやら、黒木と出雲のやり取りが変わったのに提督と元帥が驚いたそこで元帥が3人に質問した。

 

「君達3人と滝谷はまさか……」

 

「はい、オレ達4人は前の世界でお互い艦長を務めながら有らゆる世界を駆け巡った。戦友にして盟友達です」

「なるほどね、良き友を持ったね。出雲君大事にしろよ」

「それから提督お願いがありますが…」

「なんだろう?」

「ここの酒保は確か小さいですよね拡充するとかありますか?」

「拡充する予定はあるけど予算が無いからなぁ」

 

そう言って出雲と檜垣が顔を見合わせて頷くと、その前に元帥に承諾をもらってから出雲達が(前話参考)考えていた事を話した。

 

「いいよ、許可するわ」

「ありがとうございます」

「元艦娘達の働き場所に給与そして居住地か……考えもしなかったなぁ」

「その新しい酒保の管理を今横須賀に住んでいる滝谷達にも手伝って貰おうかと考えていますが、よろしいでしょうか?」

「分かったわ」

 

後日、滝谷にもこの事話し本人から承諾を得て大型酒保の建設、妖精達のおかげで一週間で完成した。この酒保は民間人でも利用出来る様に配慮しているのでその点は大いに助かった。

滝谷や陸奥に元艦娘で営む飲食店もそこに移転し、居住地もそこに引っ越した。滝谷が一時施設にいて市井に散らばったもらった艦娘46名もそこの居住地に住んでもらいながら酒保で働いてもらったのだ。

 

「出雲さん、ありがとうございます。」

「いえいえ陸奥さ……いや今は滝谷 真衣さんでしたね」

「あらあら、陸奥って呼ばれたのは久しぶりたわ〜ではまた」

 

そう言って基地に戻り午後一時から艦娘達全員との今後の船体と兵器換装の話しをした。

 

「任務や夜間哨戒明けで疲れているのに本当にすまない」

「いいさ、出雲がみんなの為にいろいろ開発してくれているからな」

 

そう言ってみんな出雲に感謝していた。実の所艦艇事の改装案が出来上がりを楽しみにしていた。

 

「まずみんな手元にある資料を一度拝見してくれ、それからでもいいか。」

 

艦娘艦艇改装並び新型艦載機案

 

・扶桑型・伊勢型航空戦艦

船体は日本型航空戦艦Ⅲをベース

水上機から艦上機に切り替えカタパルト二基搭載、

【挿絵表示】

 

 

・金剛型戦艦大改装案

日本型Ⅴ型を原形に武装・機関を一新

舷側・甲板装甲を41センチに対応

 

【挿絵表示】

 

 

・長門型戦艦改装案

日本型Ⅶ型を原形に機関を換装、

舷側・甲板装甲を46センチに交換

【挿絵表示】

 

 

・大和型大改装案

日本型戦艦Ⅷ型をベース

機関を新型に換装、舷側・甲板装甲を51センチに交換

【挿絵表示】

 

 

・5500t型軽巡洋艦改装案(天龍型含む)

【挿絵表示】

 

 

【挿絵表示】

 

 

・阿賀野型軽巡洋艦改装案(大淀型含む)

【挿絵表示】

 

 

・各種駆逐艦改装案

機関を換装、武装は各型の任意判断によるとする

【挿絵表示】

 

睦月型は現在開発中

秋月型のみ(以外の駆逐艦でも変更可能)

【挿絵表示】

 

 

・雷巡は5500t型軽巡洋艦と同様機関改装、装甲強化更に4連装酸素魚雷10基を誘導魚雷に8基、対潜魚雷を2基に交換、他にも魚雷発射管の上に機銃を20基増設

【挿絵表示】

 

 

・重巡洋艦は全艦艇、機関・装甲・武装改装強化

改装案複数有り、一部記載

高雄型

 

【挿絵表示】

 

 

古鷹・青葉型

 

【挿絵表示】

 

 

・軽空母は本人(・・)の承諾あり次第船体事完全に作り変える

以下の艦娘はこれに該当する。

 

鳳翔、竜驤 ユニコーン級軽空母

 

祥鳳型、龍鳳型、千歳型 コロッサス級軽艦隊型空母

又は

【挿絵表示】

 

 

飛鷹型は本人(・・)の承諾あり次第完全に作り変える。

 

【挿絵表示】

 

 

・正規空母は軽空母と同様に作り変える。

 

飛龍、蒼龍、雲龍型 セントー級軽艦隊型空母へ作り変える。

 

赤城、加賀 ミッドウェイ級空母90年代型に作り変える。

 

翔鶴型、大鳳型 イーグル級(Ⅱ)艦隊型空母に作り変える又は

 

【挿絵表示】

 

 

尚、空母艦娘達は全て新型艦載機並び誘導弾使用を前提にし、機関を新型へ更に装甲並び火器兵装を換装、他にもアングルドデッキ、新型カタパルト搭載(天城型・魁鳳型も同様)

 

・潜水艦は全て機関並び魚雷を強化新型装備に換装

 

【挿絵表示】

 

 

・補助艦艇も同様に改装を施す。

・横須賀基地所属する全艦艇(・・・)は、従来のボイラー機関からディーゼル機関への換装と通常配置(・・・・)からシフト配置(・・・・・)への移行、並びに対空火器・装甲を換装または強化したうえで最終的には艦隊速力35ノットの高速機動部隊が編成可能になり。更にモジュール方式になっている為、素早い武器系統交換が可能になる。

 

・新型艦載機

赤城・加賀・天城型・魁鳳型以外は以下の新型艦上戦闘機に交換

 

新型艦上戦闘機「迅風」

外見は17試艦上戦闘機「烈風」だが拡大発展型として運用

 

【挿絵表示】

 

最大搭載量(ペイロード)が1800キロ、5連装ロケット弾が4基搭載可能

それ以外は専属として、艦載機2種類を搭載する予定。

 

新型艦上戦闘機「天弓」

外見は18試局地戦闘機「震電」だか艦上戦闘機として運用

 

【挿絵表示】

 

最大搭載量(ペイロード)が1500キロ、5連装ロケット弾が2基搭載可能

 

新型双発艦上攻撃機「鴻星」

外見は陸上攻撃機「銀河」だか艦上攻撃機として運用

 

【挿絵表示】

 

最大搭載量(ペイロード)が3500キロ、5連装ロケット弾が6基又は2000キロ噴式誘導爆弾1発搭載可能

 

・水上機

カタパルト搭載艦艇に使用

新型水上偵察機「皇雲(こううん)

外見は零式水上偵察機だが拡大発展として運用

 

【挿絵表示】

 

MAD及び新型対潜爆弾4発搭載

 

「以上が、俺が考えた改装並び新型艦載機案だか質問又は不満のあるもの手を挙げて下さい…ね……」

「どうしました?出雲さん?」

「秋月さん連装砲全員が文句言いたいような目で俺を睨んでいるよ」

 

何しろ出雲と艦娘達の間に連装砲達が座れるように席を用意したが…以外な角度から睨んできた。

「長10㎝砲ちゃんどうしたの?何か不満な所あるの?」

 

秋月達が連装砲達に聞くと自分達は用済みなのかという質問らしい。

「出雲さんどうなるんでしょうか?」

 

照月や初月それに島風や天津風も同じ考えだった。

 

秋、照、初(秋月・照月・初月)それに島風に天津風、その点に関しては問題ないよ、すでに砲身と給弾・揚弾に射撃管制装置の改修キットを用意済みだから大丈夫だ。主砲を外すのは2番と3番砲塔だけどいいかい?」

 

その答えに連装砲達は大喜びした。そして……

 

「よし、みんなすぐには決められないから明日もう一回集まってもらえるかな?」

艦娘達も一斉に返事を返した。

 

「はーい、わかりました」

 

こうして、艦娘達改装案の話し合いが終わり解散した。

結果翌日には全員満場一致で決定し、後日戦隊・駆逐隊ごとに改装を行った。この大改装案で今後の戦闘に各基地の艦娘達の生存率を左右するとはまだ出雲や艦娘達全員誰も知らない……




評価・感想・質問などありましたらお願いします

空母に関しては全て実在する艦艇です。艦艇パーフェクトBOOK又はウィキペディアをご覧ください

その他の艦艇はFRAM(艦隊再生・近代化)計画の発展版として、行いました。

新たに挿絵載せましたのは提督の決断4PKから載せました


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3-9 蒼穹の暴風、太平洋の一騎討ち

はい、また早速超兵器戦に移りたいと思います。

ちなみに文章は全てスマホで打っている為誤字脱字があるかと思いますのでなるべく作者も一度読んでから修正していきたいと思います。


キスカ島救援作戦が終了してからあれから二週間が過ぎた。

 

その間にも、艦娘達の改装工事を順次行い船体転換訓練(アップグレード)をしていった。

 

同様に各地で深海軍との小競り合いがある中で出雲が予想通り(・・・・)していたことが起きてしまった。

 

2016年 9月5日 和歌山県潮岬沖 南東 50海里地点

 

「順調にいけば後2日程で仙台基地に到着しますね、霧島さん」

「そうね、でもいくらタンカーと貨物船の護衛だからと言って気を抜いてはいけませんよ、みなさんわかりましたか?」

 

艦娘達も元気よく返事を返す。

「はい」

 

彼女達は大湊鎮守府第2海上機動隊仙台基地に所属する艦娘達である。

彼女達の提督は、艦娘擁護派の人で作戦開始前の打ち合わせでこの護衛が終われば、1週間の休みがもらえるからである。だからこそ艦娘達はみんな提督に褒めてもらいたいので仕事を頑張っている。

だが……

 

「金剛姉様、深海凄艦の艦隊を発見…えっ……?」

「Hei、霧島どうかしましたカ?」

「巨大な戦艦が、深海凄艦と行動しているようです?」

「Wart?」

「近くの基地に……応…を」ブチ

「Hei霧島どうかしました?」

「艦長、無線が妨害されています」

「Shet、僚艦に発光信号、これより深海凄艦の艦隊を迎撃する輸送艦隊は至急伊勢湾方面に退避せよ、護衛艦隊は旗艦に続け」

 

この護衛艦隊は旗艦金剛を筆頭に編成は

戦艦 金剛、霧島

重巡洋艦 高雄、愛宕

軽巡洋艦 神通、能代

駆逐艦 16駆、17駆、18駆、8駆

が護衛で参加している。

 

中でも第2水雷戦隊の旗艦を務めた神通と能代が付いているので安心していた……はずだった。

 

「敵艦速力、90ノット(・・・・・)を超えています計測不能です。」

「前に提督達の会議にいた艦息(出雲)が言っていた。超兵器なのですか?」

 

既に艦隊の8割が大破、漂流していたあの時深海凄艦(・・・・)が攻撃せず巨大な戦艦だけが攻撃してきた事に気付くべきだった。

 

「やむを得ません、浜風さんは大至急この海域を離脱して、至急横須賀基地に向かい、大急ぎ知らせて下さい、私はあの戦艦を引きつけますその間に……」

「神通さん……わかりました。すみません」

 

そう言って、浜風は脇目も振らずただ全速力で横須賀基地へ進路をとった。

そして、殿(しんがり)で残った神通達は全滅した。

 

シュトゥルムウィンド(暴 風)様一隻駆逐艦が逃亡していきます。どうしますか?」

「追いかける必要はありませんよ、重巡凄姫さん」

「わかりました。ご命令通り生き残った艦娘達を救助(・・)致します。」

「うんうん、そうか、ありがとうねこんなお願いして」

「いいえ、私達はまだ貴方様に助けて頂いた恩をまだ返していません」

 

彼女ら重巡凄姫達は派閥争い巻き込まれはぐれ艦隊として途方に暮れていたことろを、暴 風(改シュトルムウィンド)に助けられ以後行動を共にしていた。

 

「凄姫、何人生き残りがいましたか?」

「艦娘艦隊21隻21名全員救助(・・・・)しました。」

「さてと、艦娘達に挨拶しないといけませんね。全員こちらに集めてくださいね」

「わかりました。」

 

そう言って疾風の元に艦娘達全員が集められた。

その中で比較的軽症な高雄が質問した。

 

「私達をどうしますの?」

 

シュトゥルムウィンド(暴 風)がその質問に答えた。

 

「申し訳ございませんが暫しの間私達の人質となって貰います。その間艦娘達の治療、衣食住そして丁重な待遇を約束します。あなた方の仲間で駆逐艦「雷」がやりのけて来たことをしたまでです。」

「わかりました。丁重なる扱いに感謝します。」

 

こうして、舞鶴鎮守府堺基地所属の潜水艦がこれを目撃しすぐさま基地司令に知らせ、その入れ替わりに提督が軍令部に緊急連絡した。

何しろ仙台基地所属の艦娘達僅かたったの、15分(・・・)で全滅した事に軍令部は混乱した。

 

そして極め付けにして決定付をしねのが、超兵器と深海凄艦隊(・・・・・)と行動を共にしてると……

 

当然、横須賀基地に緊急入港した仙台基地所属(・・・・・・)の浜風の口から出雲に知らされた。彼の予想どうり現実になってしまったと……

「浜風だったね、急いで知らせてありがとうな、仇はとってあげるよ。」

出雲も右手で浜風の頭をさすりながら伝え。

そう言われてボロボロな姿になった浜風は涙を流してこう伝えた。

「出雲さん……お願いします……みんなの…仇をお願いします」グスッ

「出雲今さっき黒木中将から電話あった今こちらに元帥達と向かっていると」

「わかりました。提督、浜風さんの手当てをお願いします。」

「分かったわ、明石、三原お願いね」

「わかりました。」

 

その後すぐ元帥達が到着し、会議室に到着後すぐさま出雲達に質問をした。

 

「出雲、堺基地所属の潜水艦からの情報だと巨大な戦艦に90ノット(・・・・)を超える超兵器はいるかい?」

元帥の質問に出雲はその該当艦(・・・)の画像と性能を教えた。

「その情報に該当する艦は一隻います、そいつは正式名称は超巨大高速巡洋戦艦 シュトゥルムウィンドです、ですが90ノットを超えが確認したとなればおそらくこちらで言う改二型(・・・)に相当します。既にこちらの無人偵察機からの画像が入ると思われます、暫しお待ちを……」

 

そう言って5分後に無人偵察機からの最新の画像が入るとみんなが固唾を呑んで驚いた、出雲もこれには驚いた。

何しろ播磨と同様に武装等が増強強化されているのであるから……

 

「それでは改めて説明します、全長は591M、幅が62M、速力が推定ですが148ノットはあります、武装は46センチ80口径3連装砲が6基、魚雷発射管系統が2種類あります。まず一つ目は、68センチ酸素魚雷7連装が4基、61センチ誘導魚雷5連装が2基、127ミリガトリング砲が8基、30ミリ機銃が多数と対潜ロケット砲が4基、極め付けが対艦ミサイル発射機が2基あります。此奴の戦闘スタイルは一撃離脱が信条という奴で。装甲共に46センチ防御、以上です……」

 

「問題は、奴が何処に……「艦長お話し中すいません、奴から映像通信が来ています。」なんだと…それは本当か?」

 

「はい、間違いありません。三角測量した結果。通信の発信源もそこから来ています。どうしますか?」

 

どうやってかこちらの通信周波数を探り当て直接連絡してきた。

 

「通信長、画面に出してくれ」

「了解、切り替えます。」

 

そして、本人が登場し前触れもなく早速本題(・・)のカードを切った。

 

「現在、こちらには仙台基地所属の艦娘21名の身柄を保護している、私の目的は航空戦艦 出雲との一騎打ちを所望する。戦闘前にこちらで保護している艦娘達を解放してから戦闘に望みたい、出雲回答をお願いしたい」

 

「分かった、その一騎打ち受けて立とう、但しこちらの要望は現在そちらで保護している艦娘達を収容保護する為、船体を展開した艦娘1名と護衛艦隊の生き残り(浜 風)1名合計2名を連れて行きたい、更に貴官に同行している深海凄艦が戦闘に介入しないと約束してもらいたい、俺が持つカードは切ったぞ、コールするか?」

 

「ふふふふ、よろしいコールを受けましょう。一騎打ちの場所は野島崎の東150海里の洋上で行う、日時は明日の13時だ。遅れない様にな」

「分かった」

 

そう伝えて通信を終えると、出雲は即座に提督と元帥にお願いした。

 

「元帥、明日の超兵器との戦闘に他の基地司令達に間違っても戦果を求め勲功を上げる為に戦闘に介入することを厳禁にしてください、おそらくブラック提督達が功を焦って来る可能性が極めて大です。提督浜風さんにこの事を話してもらえないでしょうか?護衛艦隊のメンバーを知っているのは彼女だけです。」

 

「分かった本日付けの緊急命令て発令するよ、海域への進入並び戦闘介入を厳禁とするとな、任せておけ」

 

「明石に今、修復バケツを使わせて治ったから今、こっちに向かっているわ」

「よろしくお願いします。」

 

こうして、明日超兵器との一騎打ちをする為の対策と準備してから就寝に付いた。

 

 

 

そして翌日6日の早朝、出雲が横須賀基地から出港し予定海域に向かった。

 

既に、元帥が各鎮守府に指定海域への進入並び戦闘介入を厳禁とすると通達を出している。

 

野島崎を通過すると出雲は針路を真東に向けた。いつ何処で他の深海軍艦隊と遭遇してもまったく不思議ではなかった。押し寄せる波濤(はとう)を出雲はどんどん乗り切ってゆく。

 

そんな中出雲の航海艦橋では……

「艦長、飛鷹さん達に黙って出港(・・)してよかったんですか?」

「副長〜ふっつうによくないよ。横須賀に帰って来たら絶対ボロくそに怒られるよ」

「でも、あの暴風を撮影してもらいたい為と言って、青葉達四人に事前に(・・・)知らせたんですよね」

「本当は飛鷹や隼鷹も一緒に行きたかったみたいだがな」

 

前日 2000 出雲宅

 

仙台基地所属の浜風を出雲の家に泊まらせ、明日の早朝には出発すると2人に伝えたが…

 

「なんで私達は留守番なのよ」(怒MAX)

「飛鷹、隼鷹お前達はまだ改装中(・・・)なんだ頼む」

「分かったわ、その代わりに約束して」

「なんだ?」

「次の休みまた、一緒に買い物に行きましょう」

「分かった。約束するよ」

「ありがとう」

 

そして、現在に至る

 

1030 出雲 ブリーフィングルーム

 

出雲を筆頭に主な長共に、青葉達四人そして浜風が集まっていた。

「では私は超兵器との戦闘を写真に収めればいいのでしょうか?」

 

「うん、出来ればあちこちの角度から撮った写真もお願いします。」

「わかりました。青葉にお任せください」

 

「砲術長に砲雷長、そして水雷長、奴はおそらく機動力を活かして砲雷撃戦に持ち込む筈だ。水雷長、誘導魚雷並び各種対魚雷防御並び迎撃装備を準備してもらいたい、主砲及び速射砲群も同じく、以上だ」

 

「了解いたしました、」

そして、あれやこれと準備していくうちに、約束の時間になった。

ちなみにこの通信は横須賀基地にも受信できるよう。出雲に搭載していたデジタル無線機を陸揚げ設置していた。

 

「遅いぞ武蔵(出雲)何してた?」

「いや〜すまん関内駅前のパチ屋が新装開店だというから遊んでてすっかり忘れていたわ……というのは、嘘だ」

「貴様やる気あるのか?」

「あるとも、それと1人来る予定の重巡洋艦(パパラッチ)が来れなくなったから俺1人で来たよ」

「仕方がない、約束通り彼女達(・・・)を引き渡そう」

「ではこちらも、俺と浜風が迎えに行こう」

 

当然、この通信を横須賀は聞いていたのだが、むろん艦内でも同じく、だがある人物は激怒(・・)だった。

 

「古鷹〜後で出雲さんを殴っていいですか〜?」パキポキ

「青葉〜落ち着いて、ねっ、出雲さんも悪気があって言った訳じゃないからさ〜」アセアセ

「そうだよ〜落ち着いてよ〜」あたふた

青葉には、これが冗談には聞こえなかったらしい、どうにか衣笠や古鷹達が止めているが……

 

そうこうするうちに2人と保護されていた。艦娘21名が無事だと浜風本人から知らされ、無事出雲に戻ってきた。

 

そして……約束通りの一騎打ち(・・・・)が始まろうとしていた。

「では出雲、始めようか」

「そうだな、始めるか……」

 

出雲とシュトゥルムウィンドの距離は120キロ十分な距離でもある。ちなみに既に対艦戦闘の準備は終わらせていた。

 

「「戦闘開始」」

 

現在のシュトゥルムウィンド(暴 風)の搭載する主砲は、46センチ80口径で最大射程が約76キロ、出雲に搭載する61センチ80口径よりは下回るが、その分装填速度が速く最初の先手は出雲から始まった。

 

「砲術長、主砲、左舷砲撃戦用意‼︎弾種は通常弾に装填」

「了解、左舷砲撃並び通常弾装填」「主砲、射撃準備良し‼︎」

「砲撃始め」

 

出雲の命令を待っていたかのように砲撃が始まった。

 

「CIC、奴の現在(・・)の速力は?」

「現在102ノット更に加速中です。」

「分かった。副長いつものように(・・・・・・・)派手にやるぞ」

「了解いたしました。航海指揮任せてください」

 

出雲と副長が話し終わる頃には、着弾報告が入ってきた。

 

「CIC敵艦に命中あったか?」

「ダメです。全弾外しました。」

「分かった、CICは敵艦発砲と同時に副長に知らせろ、副長、航海長操船任せた」

「了解」

艦長時代(・・・・)を思い出します、お任せを」

「敵艦発砲、距離65キロ、弾数18」

「取り舵25、艦首スラスター機動」

「宜候」

 

艦は左へ舵を取りながら大きく回頭し…その間に艦首スラスターも一緒に左へ回すと…まるで左前方へスライドするかのように高機動しながら回避した。

 

「副長が取り舵を取った。ならば……主砲弾種8式C型弾装填し右舷砲撃用意、同時に203ミリ速射砲射撃開始、奴のシールドダメージを蓄積させろ」

「主砲並び速射砲射撃準備完了」

「射撃始め」

 

この8式C型弾の中身はRPGー29用105ミリ。タンデムHEAT弾84発が装填してある。ちなみに余談だが現在でも中東のとある内戦では、対戦車攻撃に使用されているシロモノである。B型弾にはこの同タイプのサーモバリック弾頭を使用している。

話しがずれたが……向こうも負けじと主砲と127ミリガトリング砲で攻撃をしているが……

 

「艦長、魚雷推進音多数、数は19本うち誘導魚雷5本確認」

「水雷長」

「了解、対魚雷ロケット並びコントラルト発射始め」

 

本艦に搭載するRBUは元は対潜ロケットだが対魚雷用にも兼用できるよう施してある。後者は現在仏海軍(フランス海軍)が使用している。

でも流石に向こうよりは、超巨大なので当たりやすい……

 

「ありゃ、当たったか?各部損害報告」

「船体兵装機関以上なし現在のシールドダメージ蓄積率89%」

「敵さんは?」

「96%です。他にも主砲4基、ガトリング砲2基を破壊しました。」

「分かった。速射砲群は引き続き喫水線上と排煙部に集中砲火始め」

 

一方、重巡凄姫達も()に命令された通りただ黙って見ているしかなかった。

(シュトルムさん、お願いします。勝てなくてもいいですから生きて帰って来てください。でないと私達(・・)はもう……彼らとの密約(・・・・・・)を知ってしまった以上、かつての仲間達に殺されてしまいます。)

 

同じ頃横須賀基地では衛星画像と出雲(・・)から直接の音声が流れながら戦況を見ていた……心配と不安の2つだけ。

 

「……出雲……」

「飛鷹…大丈夫だよ。出雲さん必ず帰って来るってばよ〜な?」

「隼鷹…そうだね」

その中で向かいに座っていた提督と元帥達は……

「川嶋、無理すんじゃねーぞ、」

「あー、彼奴はあらゆる任務をこなしてでも、生きて帰って来たんだ。そう簡単に死にはせんよ〜、希望を持とう」

「そうだな。」

「出雲、死んだら私達みんな一生恨むからね、だから生きて帰って来てね。」

「出雲君、この困難な任務を遂行できるのは君しかいない、ならば我々ができる限り惜しみなく援助をしよう……頼んだぞ、出雲。」

 

その頃、決闘海域では、お互いに引けを取らない状況になって来た。

 

「やっと、シールドダメージの許容範囲が超えて崩壊したか……後ちょっとだ……」

「魚雷接近」

「はっ?」

 

シュトルムウィンドの持つ魚雷発射管から発射された3本が命中し、同時に、出雲のシールドダメージが許容範囲を超えシールドが崩壊した。

 

「艦長、シールドが崩壊しましだが…敵艦の速力が急激に落ちていき停船したようです。」

「やっと、排煙部に当たったか?」

「はい、命令しました」

「よし、最後の仕上げだ、全砲門一斉射撃用意、目標シュトルムウィンド狙え」

 

そんな中、いきなり重巡凄姫が間に割り込んできた。

「深海凄艦につぐ速やかにそこから離れろ…」

 

「こちらは重巡凄姫です!出雲さんもう勝負は決まりました。これ以上の戦闘は無用かと思います。」

「なぜそこまで超兵器を助ける理由があるのか?」

「……はい、あります…私達はシュトルムさんのお陰でここにいるみんなが救われたんです。」

 

その確認を取る為に同乗している高雄に話を聞いた。

 

「出雲さん、彼女の言う事に間違いはありません、私達が言うのもアレなんですがお願いします。」

 

出雲は目を瞑り考え……決断した。

 

「シュトゥルムウィンド聞こえるか?」

「あぁ、聞こえる」

「これ以上の戦闘は無用、一騎打ちは終わった。このまま基地に帰還するか又は投降するか貴官に一任する」

そう、出雲が話を終える間際に……予想外が起きた。

 

「艦長、超高速推進音(超音速魚雷)多数、目標は……深海軍(・・・)です。」

「なんだど?深海軍艦艇へ直ちにそこから大至急離れろ‼︎狙われてるぞ」

 

深海軍の艦艇達が気付いたのは回避不可(・・・・)の状態だった。

結局、シュトゥルムウィンドと重巡凄姫を残して(・・・)全滅した……。

 

「うっ、うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁー」

 

「ちくしょう、また助け(・・)られなかったのか」

重巡凄姫が泣き叫び、シュトゥルムウィンドが後悔していた……。

 

「ちくしょう、一体誰が?」

「艦長、通信が入っています……アームドウイング(・・・・・・・・)からです」

 

深海凄艦を沈めた張本人は超巨大高速潜水艦アームドウィングが放った多連装超音速魚雷120本だった。

 

「一体何の真似だアームドウイング、殺るなら俺じゃないのか?」

「……出雲か?久しぶりだな、いつかのお返し……と言いたいが俺はその2人に用事(・・)があるのでね。」

「なんだど、どういうことだ?」

「片割れの女性、つまり重巡凄姫は我々の知ってはいけないことを見てしまったのでな……まぁいいさ、どうせ彼らには戻る場所(・・・・)は無いからな……」

「まさか貴様…」

「直接下したのは俺じゃ〜ない、彼女達の仲間(・・)が下したからさまぁ君達2人をこの場で撃沈するのは赤子をひねるに容易いこと、まっ出雲がいるから仕方ない、かつて(・・・)の仲間の誼みで重巡凄姫は止むを得ず撃沈(・・)した……と言うことにしておくよ。」

 

そして通信終了間際にアームドイングは最後にこう言い残した。

 

「出雲、それからこの通信を聞いている基地(・・)の諸君!気を付けたまえよ、我々、超兵器が彼女達(・・・)と組んだならば……また強欲な人間共(・・・・・・)が組んでいるかもしれないからね、では出雲、また何処かの戦場という名の舞踏会(・・・)で会おう」

「通信、切られました。」

 

出雲は途方に暮れている2人に声をかけた。

 

「シュトゥルムそれに重巡凄姫、もし行く当てが無いなら……うちに来ないか?」

当然、この通信を聞いた横須賀基地の萩沼提督が反論した。

 

「出雲、本気なの?さっきまで殺し合って(・・・・・)いた奴と深海凄艦を保護するの?正気?」

 

「はい、そうです。萩沼提督彼らの身元保証人は俺がやります。お願いします。提督…」

「萩沼提督…私は許可するよ。責任は私達が取る、3人(・・)共それでいいな……」

「私は元帥に従います。」

「俺も同じです。それに彼奴(出雲)は人を見る目はあります。俺達3人(・・)が保証します」

「今は軍属ですがあいつはこんな俺や真衣達を助けてくれたんだ。」

「和…英二…栄作…すまん、また(・・)お前達に迷惑掛けちまうな……ありがとう」

 

3人は共に不敵に笑った、何故なら……

「「「オレ達4人(・・)は共に生き、共に笑い、共に戦い、共に死ぬそれがバットボーイズ(悪 友 達)だろう」」」

 

その言葉に元帥は心の中でこう思った。

 

(こいつらは本当に誰が辛い事(・・・)があった時共に手を差し伸べてくれる、出雲こういう真友(・・)はいない大事しろよ)

 

そして、横須賀基地へ連れて行くためシュトゥルムウィンドの船体修復と補給を終わらせていた丁度、重巡凄姫の身体が白く光り始めて……すぐに消えた艦娘(・・)の姿になって……

 

「この身体は、私は一体?」

「あなたは艦娘(・・)になったんですよ名前教えてもらえませんか?」

そして彼女の名前を聞いた時横須賀基地にいるゴーヤが背筋を震わせる(・・・・・・・)ほど驚いき、その橋本妖精(・・・・)も同じように……その艦娘の名は……

 

 

 

 

 

 

 

「私はアメリカ海軍ポートランド級重巡洋艦2番艦……」

 

 

 

 

 

……そして、出雲や艦娘達が驚く……

 

 

 

 

 

 

「…………インディアナポリス(・・・・・・・・・)……」

 

 

 

 

 




後日談
出雲艦内 艦長室
「あー、青葉さん今更ですけど、写真撮れましたか?」
「はい、バッチリ撮れましたよ〜」
「あれ?さっきの怒ってます?……怒こっているよね」
「はいバッチリ激おこですけど、許す条件があります」
「なんでしょうか?」
「私達第 6 戦 隊(青葉・衣笠・古鷹・加古)4人と夜戦(意味深)をお願いします。今から……」ハイライトオフ
「マジ?本気?」
「青葉達はマジですよでないと写真全部消しますよ〜」
「分かったよ」
その日、横須賀基地に着くまで彼女達4人からみっちり干からびるまでしっぽり絞られた。
4人「」ツヤツヤ
出雲「死ぬ、助けて」それぞれ8回ずつ絞られた




はい、やっと超兵器との決闘が終わり意外な展開になりました。

改めて登場した艦娘はゴーヤこと伊58、そして橋本艦長とくれば理解してもらえると思います。

オリキャラ艦娘
ポートランド級重巡洋艦2番艦インディアナポリス
モデル ヤン・シャオロン(rwby)
両目は緑色、戦闘時には紅色に変わる(元深海凄艦の為)
性格はrwbyのオリジナルに近い
服装は米海軍将校制服を着用
緊急艤装は加古に近い艤装を持ち合わせている



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3-10 ある艦娘の再会とこれからの道筋

・多分ちょっとシリアスかもしれないです。


シュトルムウィンドの一騎打ちで勝利はしたが……アームドウィング(・・・・・・・)ら超兵器共から戦線布告を受けるわ、余りにもザ・ショックさながらの事も暴露した。

 

そして、目の前にいる元重巡凄姫がインディアナポリス(・・・・・・・・・)だということも……

 

「さてと、御二方ここではなんだし、一度横須賀基地の提督達と話し合ってから今後の身振りを決めましょうか?」

「出雲、何から何まですまない」

「私からもありがとうございます」

「出雲さん、私たちも横須賀までご一緒してもよろしいでしょうか?」

「分かりました。提督に話して仙台基地から迎えを寄越してもらう様に頼んでみましょう」

「分かりました。ありがとうございます」

 

そして、仙台基地所属の艦娘達も一緒に横須賀基地に同行すると話し合って決まったみたいだ。

 

今から全速で帰還しても夜中頃になると提督達に通信したところ一度横須賀港外にて投錨してもらい、明朝0800に接岸してもらいと提督から回答が帰ってきた。

 

翌日 0850 横須賀基地 提督執務室

 

予定通りの時刻沖合にて投錨し、艦載機で基地に帰還した早々早速2人を伴って執務室に向かった。執務室では元帥達や提督に他にも飛鷹に隼鷹、そしてゴーヤが提督の秘書艦としていた。

 

「ありゃまー、皆さんお揃いで何かあったんですか?」

いつものようにボケをかましてみたが……効果なかった。

 

「お揃いじゃないでしょう出雲、全くも〜」

「怒っちゃ美人が台無しですよ提督」

「出雲、それ、お世辞にも聞こえないぞ」

「まぁいいわ、では御二方(・・・)は現時点を持って横須賀基地に配属してもらいます。これからもよろしくね、シュトルムウィンド並びインディアナポリスさん」

「度重なる配慮ありがとうございます。」

「本当にありがとうございます。それと……提督お願いがあるのですが……」

「ゴーヤと話がしたいのね、良いわゴーヤも貴女に話したいことがあるみたいだからね。」

 

そう言って……提督の背後からゴーヤが出てきた。

 

「インディアナポリスさんご無沙汰していますでち」

「そうね、あの日以来ね(・・・・・・)艦娘になってお会いするのは」

「はいでち」

 

インディアナポリスとゴーヤが言うあの日(・・・)とは、1945年7月30日のことである。

インディアナポリスはテニアン島へ広島・長崎に使用される原爆の部品と核燃料を運び終え、グアム経由のちレイテ島へ派遣予定だった……何故なら艦の姿をしたゴーヤ(・・・)橋本艦長(橋本妖精)が彼女を撃沈したのである。

 

「インディアナポリスさんまだあの時(・・・)を恨んでいますか?」

「いいえ、恨まれてもおかしく無いのは私の方よ、私があんな物を運ばなこれば多くの人が生き長らえていたかもしれないのよ」

そして、出雲はゴーヤと一緒にいるある妖精(・・・・)を元の姿に戻した。

「君が……インディアナポリスさん…だね」

「貴方は?」

「私は元大日本帝国海軍(・・・・・・・・)中佐、橋本似行です。この子…伊58(ゴーヤ)の艦長を務めていました。貴女の艦長マクベイ大佐には本当に申し訳なかったです。」

「橋本中佐、貴方には責任はありません、出雲さんからもある程度は話を聞きました。マクベイ艦長のこと必至に弁護してくれたことも聞いております。」

 

そう言われ、出雲の方を見ると…

「エヘ、ヨセヤイ!」恥ずかしい顔つきだった。

 

「ゴーヤちゃん、これからはシンディーと呼んでくれますか?」

「はい、シンディーさんこれからもよろしくお願いします。」

ゴーヤとシンディー(インディアナポリス)は和解し。

そして橋本艦長は出雲に礼を伝えた。

「出雲さんいや川嶋少将(・・・・)、インディアナポリスに合わせてもらいありがとう御座いました。」

「俺はただ…場所を用意しただけです。」

 

そう言って橋本艦長は元の妖精(・・)になりゴーヤの脇に座った。

そして、もう1人は…

 

「さてとシュトルムウィンド今の名前ではさすがに不味い、これから先君の名をなんと呼べばいいのかな?」

 

そう出雲から言われ彼は考えに考えて決めた。彼の…艦息(・・)の名は……

 

「八雲、超巨大高速巡洋戦艦八雲(やくも)だ、出雲それから提督の皆さん改めてよろしくお願いします。」

「八雲か…いい名前だ。」

 

こうして、八雲とシンディー(インディアナポリス)が横須賀基地に所属になった。

そして、出雲が前の(・・)世界で究極超兵器から沈み際に聞いたあの言葉(・・・・)が現実になろうとは思いもしなかったと……

そして、執務室内にて彼らを見て出雲はポツリと呟いた。

 

「全て何もかも見通してやるさ……そして、あの野郎(・・)がほざいたことが、この国の、この世界の、俺自身の運命(さだめ)なら、俺のこの眼と力と、仲間とで破滅を防ぎ、深海凄艦(彼奴ら)の考えと超兵器(お前達)の存在自体をことごとく討ち滅ぼしてやる!」

 




この話に出てくるインディアナポリスはウィキペディアをご覧頂ければ幸いです。

そして、広島・長崎の原爆攻撃で亡くなった方々の御冥福をお祈りします。

オリキャラ艦息 超巨大高速巡洋戦艦 八雲
元超巨大高速巡洋戦艦 シュトルムウィンド本人
モデル クロウ(rwby)
服装、武装SS将校服の色を黒から紺色に変更した物。
性格
酒飲みだが根は優しく、騎士道に殉ずるタイプだが、恩義のある出雲やシンディー、艦娘達に害をもたらす物には容赦しない


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第4章 過去への払拭と南海の遊撃と大海戦
4-1 第2次レイテ沖海戦、開戦と出撃準備〜前編〜


はい、艦これでもお馴染みのレイテ島防衛戦が始まります。
今回は防衛戦を行いながら超兵器戦に入りたいと思います。

お気に入り50人超えました。ありがとうございます
感想、評価してもらえれば励みになります。

お知らせ 2016.9.2
〜日刊(加点・透明式)ランキング97位になりました。〜


出雲がシュトルムウィンド(八 雲)の一騎打ちから数日後……

 

「提督、軍令部から連絡です。至急出雲と八雲を連れて来てくださいと、です。」

「分かったわ、大淀、出雲と八雲に連絡とって貰ってちょうだい」

「分かりました、連絡します。」

「軍令部も国防部(国防総省)も必至なのね。」

彼女が考えていたのは、深海軍がパラオやトラック諸島では無く、直接フィリピンに大艦隊が侵攻し始めたことである。これは、出雲が前々から話をしていたことだった……が現地の提督達は提督や出雲の警告を無視していた為に返って後手後手に回され、今じゃ、レイテ島は占領目前(・・・・)である。

 

ジリリリン、ジリリリン、ジリリ、ガチャ

「はい、間違い電話ですよ〜切りますよ〜」

「出雲さん、撃っちゃいますよ〜」

「ごめんなさい大淀さん、で?どうかしましたか?」

「提督と八雲さんと一緒に軍令部に来てくださいと連絡です。」

「分かりました。こちら(・・・)の艦載機で向かいましょうと提督に伝えてください。八雲には俺から伝えます。」

「分かりました。」

 

あれ以降、八雲とシンディーは一時期だけ出雲の家に泊まらせてほしいと頼まれた。彼らが移る予定の寮が改装工事中だったので完成までの間だけだった……が。

 

「おい、八雲起きろ〜提督か……」

 

出雲は一瞬、見ちゃいけない物を見てしまった。なんと両名ともベッドの上でのお楽しみ(セッ◯ス)の後だったのである。

 

「おはよう、出雲」ツヤツヤ

「おはよう」ゲッソリ・・・ 

 

どうやらシンディーはツヤツヤだが、八雲は完全に干からびてしまっている。

まるでサキュバスに吸い尽くされたみたいに…

 

「昨晩はそうとうお楽しみの様だったね〜」アッハッハ〜

艦娘(アメリカ)は激し過ぎるよ」ゲッソリ・・・ 

「そうだな、取り敢えず急いで支度を急げ、軍令部に行くぞ」

「何かあったの?それと私も行きたいからシャワーを浴びて来ていい?」

 

シンディーことインディアナポリスは飛鷹や隼鷹、艦娘達とも仲良くしているので良かったし、同郷の戦艦艦娘アイオワもいるので居ごこちはいいみたいだ。

今は八雲の彼女である……正に奇 跡 だ(アンビリーバボ)

 

「今迄の警告を無視し、レイテ島は陥落寸前、報いが返って来た……それだけよ。」

「人間達は何処までも、強欲と身勝手(・・・・・・)なのは何処も変わらないのね」

「そのカス共の後始末を俺たちがやらざるを得無いからね、ほら早よシャワー浴びて準備をしろ」

「出雲さん、そこの2人共(飛鷹・隼鷹)には言わないの?」

 

後ろを振り返ると、早々と出雲と一緒に出かける準備をしていた。

 

「ありゃ、2人共いつの間に?」

「大淀さんから連絡貰ったから準備をしたのよ」

「だってさ〜、置いて行かれるのは嫌だも〜ん」

「いや〜それは無いよ」

「そんなことしたら、二度と(・・・)家に入らせてもらえないよ」

「フフ、そうね」

 

そう言って、準備を終え急いで提督達と合流後基地ヘリポートに向かい、そこには迎えのMi35Mk7改(キメラハインド)が駐機していた。

 

「ねぇ出雲、このヘリ何?随分物騒なシロモノだけど」

珍しく曙が質問してきた。

 

「あぁー、こいつね、ほい資料と参考写真だ」

「ありがとう」

 

この機体は、元が南アフリカでハインドを大幅な改修を施た、Mi35Mk3(スーパーハインド)を更に拡大発展と大改造版である。

 

機体自体は変わらないがローター、尾翼更にF C S(火器管制装置)と兵装搭載量が強化された。メインローターはKa52と同じだか各1枚増加、尾翼は単垂直双尾翼、エンジンを新型に換装、機関砲もマウザーMK30機関砲に換装してある。お陰で機動力、火力、人員・搭載量、航続距離が各1割から2割増し更に東西の兵装が搭載可能である。出雲にはこれが予備機を合わせて40機保有している。

 

(しかしまぁ、物好きがいるものだなぁ俺や八雲に提督、シンディーに飛鷹や隼鷹はわかるが第7駆逐隊(漣・朧・曙・潮)も行きたいとはな、珍しい事もあるもんだなホント)

 

出雲の思った通り、当日の秘書艦だった漣が一緒に行きたいと駄々こねてしまったが、提督や出雲が許可したのは問題無かったが…全員来るとは知らなかった。そう言いながら軍令部屋上のヘリポートに着陸すると檜垣中将と黒木中将が待っていた。

 

「提督朝早くから申し訳無い、出雲に八雲すまんな」

「早速だけど檜垣に黒木、現地の状況は?」

「それについての報告は中で話を……」

 

館内の統合作戦会議室に入ってみたが…いかにも現代風な感じだ。

そこには、各鎮守府の総司令が集まっており、各基地の提督達はいつ出撃できるようにと伝えてあるらしい、そこで元帥は出雲に耳打ちした。

 

(今回の戦果報酬、出雲が乗ってきたヘリに積んである。後で確認してくれ、いつもすまない)

(いえいえやるべきことやっているだけですよ)

 

そして、全員が着席したのを確認するといかにも穀潰し口先だけ(・・・・)参謀長が本題に入った。

 

「現地の基地艦娘達の情報を纏めますと、600隻規模の深海軍艦隊が現在レイテ島の東側サマール沖に展開していると思われ、また未確認情報ですが…複数の超兵器(・・・・・・)が関与していると思われます。」

 

周りがざわつくなか、出雲が質問した。

 

「おい参謀、あんた馬鹿か?写真見ても分かるように思われる(・・・・)じゃないだろうが、普っ通にいるぞ(・・・)これて言うか、あんたこんな使いもんにはならんピンぼけの写真良く出せるね〜。もう少し(・・・・)画像解析処理してから持ってくるとかそんな気無いの?決まったレールの上しか走れないの?恥ずかしく無いのかい?アッ?」

「……そっ、それは……」

 

さすがにやり過ぎだと檜垣達から止められ……

 

「まぁいいや話しても時間の無駄だし、聞く方が馬鹿だったわ!元帥、艦から回線繋いでこちらから画像など送りたいのですが…」

「許可する。」

 

そして、出雲との回線がオンラインになると、最新の画像を見せて更にピンぼけの写真を通信情報課(画像解析処理班)に回しほぼ正確(・・・・)な写真を見せた。解析が終わった頃に情報長が艦長に向けてこう質問してきた。

 

「艦長!どこの馬鹿タレが、こんな使いもんにならん写真を誰が、撮って出したんです?同業者としてハッキリと言いますが。小っ恥ずかしいですし恥晒しも良いところですよ」

 

これ以上言うと、軍令部側の質がガタ落ちするので出雲は乗組員達を宥めると、正確な画像が写し出されそれを出雲が説明し始めた。

 

「こいつは、超巨大双胴揚陸艦デュアルクレイターです。それともう1つは、超巨大光学迷彩戦艦マレット・シャドウプラッタです。前者は大した武装はありませんが…後者は艦娘達にとって最悪の相手です。簡単に言えば見えない敵(・・・・・)から袋たきにされます。こいつに関しては俺がやります元帥、俺と八雲を呼んだのは何かありますね?」

 

「察しが早い、その通りよ、各自手元にある作戦概要書を拝見してくれ」

 

レイテ島防衛戦

 

1、3方面からそれぞれレイテ島東側に展開する揚陸部隊並び機動艦隊の撃破を行う。

 

以下の3方面から各鎮守府がそれぞれ担当する。

・シブヤン海方面 大湊鎮守府

レイテ島に展開する揚陸艦隊と護衛艦隊の撃破

 

・エンガノ岬方面 横須賀鎮守府

サマール沖に展開する機動部隊の殲滅

 

・スリガオ海峡方面 ブルネイ基地

シブヤン海に展開する艦隊と共同で南から揚陸艦隊を撃破する

 

2、これに呼応して、ジャカルタ・チャンギ(インドネシア・シンガポール)基地からトラック諸島向けの輸送艦隊を派遣。

 

3、これに該当しない鎮守府または基地に関しては、近海警備、戦力・練度向上を行なってもらう。

 

4、出雲(・・)は単独遊撃部隊として、対超兵器並び艦隊の露払いを行なってもらう。

 

出雲は八雲にそっと耳打ちした。

(おそらく、エンガノ岬方面はウチらが担当だから、その際の旗艦を頼むわ、提督にはこの件伝えてある)

(分かった。任せておけ、今度こそ彼女達を守り通すよ)

 

出雲自身にとって、この防衛戦は何が何でも成功(・・)させねばならなかった。負ければ補給路分断、大規模戦力が行動不能になると読んでいたからである。前の戦争では、指揮系統の不備と杜撰、艦載機の不足と練度不足、昔気質(艦隊決戦)の敗退思想そして地理的要因の認識不足だった。

 

そして、締めくくりを元帥がこう言った。

「諸君!、これから先この様な事が起きる可能性がある、今迄の勝者の奢りは捨てよ、勝って兜の緒を締めよ、いつ如何なる困難にも臨機応変に対応してくれ……以上だ。」

 

そして、駐機していたヘリに他者多様に散らばり機内に乗り込むと、元帥が見送りに来ていた。

 

「提督、一番難しい海域だかよろしくお願いする。出雲に八雲、シンディーさん彼女達をよろしく頼む」

そして、元帥に敬礼してその後離陸、基地へ帰還し出撃準備をした。




ウィキペディアでハインドの派生形を見て貰えば幸いです。

次の話でオリキャラ艦娘出したいと思います。僅か10日程で沈んだ空母を鋼鉄風に仕上げたものです。


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4-2 第2次レイテ沖海戦、開戦と出撃準備〜後編〜

出雲「作者よ〜大分戦ばかり続くね〜、俺の休暇無いのか?アッ?」
作者「この戦が終わったらなんとかするから、待っててちょうだいよ」
飛鷹「だったら、飛鷹と隼鷹と出雲のイチャイチャ編書いてよ。」
作者「R18はお断りしますよ」
飛鷹「えー」


更にオリキャラ艦娘「信濃」を出したいと思います。
双胴空母「信濃」
全長540M
幅200M
外見 ミニッツ級を双胴大型化

【挿絵表示】

武装
127ミリ単装速射砲 8基
30ミリCIWS 14基
対潜ミサイル発射機 1基
対空ミサイル発射機 3基
対艦ミサイル発射機 3基
速力55.3ノット
装甲 舷側・甲板 43センチ防御
艦娘外見
ファリエル(白の皇国物語)
服装 大和と同じ服装、白色が迷彩緑色になっている。
搭載機数 540機(ジェット機だと360機程になる)



軍令部から帰還後早々に、提督から直でこう言われた。

 

「出雲、出撃編制の組み合わせお願いね〜」

 

出雲は一瞬で、悟ったズバリ丸投げであると…

 

「提督、これあなたの仕事じゃ無いのかい?」

「これ以外にも補給や各地の調整があるから……面倒くさいし」

 

「わかりましたよ。とりあえず俺の判断で編制(・・)しても構わないですね。」

「うん、お願いね〜」

 

何せ、4日後には編制を発表し、その3日で出撃準備に回すというなんともワイルドにして丸投げと言う。

 

基地所属する艦娘達178名(・・・・)は全て出雲の大改装改修案を終わらせ、更に魁鳳級の2番艦「雄鳳」と鋼鉄(前の)世界で共に戦った双胴空母「信濃」がこの世界に来て出雲達に協力してくれてる。

問題は出撃と防衛(・・・・・)側の戦力配置であったがそんな中……

 

「フゥ〜、とりあえず半分(・・)は出来たか、まず空母部隊は文字通り全員出撃、戦艦部隊も同じく更に軽巡、練習巡と少数残して、後は駆逐艦の8割は投入する更に軍令部から米・英艦娘を横須賀基地に派遣すると…、あ〜疲れるわ〜」

 

出雲は出来上がった書類を見て淡々と呟いた。

 

「更にシブヤン海派遣の護衛に伊勢・日向・扶桑・山城の四人に重巡・軽巡が4隻ずつ、更に空母が2隻と駆逐艦を4個駆逐隊、編成か…艦上機も水上機も全て最新型(・・・)に交換、練度も充分だなぁ、まぁエンガノ岬派遣には八雲に信濃、シンディーがいるから大丈夫だろう…」

 

…コン、コン……

 

「はい、空いてますよ〜」

 

なんと珍しいことに潜水艦達が全員やって来て、開口一番に出雲に話しかけてきたのはイムヤだった。

 

「出雲さん、今いいですか?」

「構わないよ。一区切りついたばかりだからね。どうしたの?」

「今度の出撃に使う魚雷の事で相談に来たのね〜」

「出雲さんイムヤ達に使う魚雷2種類に変更出来ますか?」

「誘導魚雷と超音速魚雷の混載だね。いいよ…この事を艦長達(妖精達)に話しをしたのかい?」

 

ゴーヤにイムヤ、そしてイクとハチにはそれぞれ艦長妖精(艦の時代)が付いていた。

 

「そうなの、艦長達と相談して決めたの」

「分かった。装備変更許可するよ」

 

この潜水艦艦娘達の船体はすべて伊400型を上回る某架空戦記小説に登場する。伊600型に近いサイズで高い火力を持ち合わせている。そして、艦長妖精達のおかげで多少ながら艦娘達の負担を減らすことも出来た。

 

「ありがとうでち」

 

そう言って、ゴーヤ達が帰って行き出撃編制案を提督に出した。

 

「出雲、この編制(・・)でいいんだね」

「はい、シブヤン海派遣の援護には今記載した艦艇でお願いします。俺は先に先行して、超兵器を叩こうと考えています。八雲達にはやや遅れて(・・・)現場海域に入るようにしてもらいます。光学迷彩を搭載した超兵器2隻を叩けば十分楽になるでしょう。こちらから入手した情報は八雲達に随時流します。」

「分かったわ、お願いね」

「了解」

 

シブヤン海派遣艦隊護衛艦隊

航空戦艦 伊勢・日向・扶桑・山城

空母 飛鷹・隼鷹

重巡洋艦 青葉・衣笠・古鷹・加古

軽巡洋艦 阿賀野・能代・矢矧・酒匂

駆逐艦 11駆・16駆・17駆・8駆

 

独立遊撃艦 出雲(シブヤン海派遣護衛艦隊に同行)

 

エンガノ岬派遣艦隊

旗艦 八雲

その他信濃、インディアナポリスの他主力艦隊

 

これ以外は横須賀基地の守備並び改修工事中又、錬成中の艦艇が受け持つ、更に出雲が旧羽田空港を買い取り(深海凄艦出現後、放棄されていた)各種陸上機300機が待機している。

 

「それでは提督、行って来ます」

「伊勢や飛鷹達をお願いね」

「それじゃ出雲、現地で会おう」

 

そして、出撃当日になり、出雲達護衛艦隊は先行して大湊鎮守府大湊基地から出発した48隻の艦隊と合流し、シブヤン海へ向かう。一方エンガノ岬派遣艦隊は翌日の朝から八雲を旗艦として、打撃部隊、空母部隊その両翼を護衛艦隊に守らせて出発していった。

 

…それぞれの過去の雪辱と払拭を晴らすための戦いに…




魁鳳級空母2番艦「雄鳳」
艦娘外見
ルビー (rwby)
服装 大鳳と同じだがフードを被っている
性格 オリジナルと同じ
緊急艤装 大鳳と同じ (色が若干違う)


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4-3 闇を蠢めく、バシー海峡沖海戦

ここからは、バシー海峡、シブヤン海、エンガノ岬、スリガオ海峡、サマール沖の順で話を持って行こうと思います。
主にバシー海峡とシブヤン海は出雲をメインに
エンガノ岬を八雲側の視点、サマール沖とスリガオ海峡は両者視点になります。

ここからは超兵器に対して独自解釈をしてあります

よろしくお願いします。



シブヤン海派遣艦隊、通称第1遊撃部隊が日本を出港して5日後…

 

沖縄本島南方 300キロ洋上

 

月のない夜、午前3時の東シナ海を出雲以下横須賀艦隊32隻に、大湊艦隊48隻が複数の輪形陣を敷いて進んでいた。

 

「艦長、間も無くバシー海峡に入ります。」

「くぅ〜、くぅ〜」

「ありゃ?寝ちゃっているよ〜」

「無理もないですよ出港まで余り一睡(・・)出来なかったみたいですよ。」

「奴らが先手を仕掛けてくるならこの海域(・・)しかないからな」

 

現在、出雲が先行して通過するバシー海峡は、この世界の日米関係(太平洋戦争のない世界)とはまた違うが…魔の海峡とまで言われた場所でもある。

皮肉な事に戦争中、物資を搭載し、東南アジアから出発した輸送船のほとんどが、この海域一帯で撃沈された。まともに護衛も付かず裸一貫(・・・)で日本に向かって行き、そして沈んだ。

この世界ではドイツ海軍Uボートが南シナ海まで進出して通商破壊を行った。そしてこの世界の日本海軍も元の世界(現在の日本)と同じ過ちを犯しては敗北した。

根本的な原因が兵站輸送路(・・・・・)輸送船人命軽視(・・・・・・・)である。今の日本も船員に対して軽視以上(・・・・)の事をしているが……余りの脱線したので割愛します。

 

出雲 艦内 CDC

 

「……ん?」

「どうした?なんか見つけたか?」

「バシー海峡手前に大艦隊の反応多数あり、超兵器も一隻同行しているようです。」

「副長に報告する。緊急警報、対艦戦闘発令」

 

対艦戦闘警報が鳴り響く中、約1名(・・・)起きなかった……艦長である。

 

「副長どうしますか?」

「仕方ない、奥の手(・・・)を使うか……起きろやコラ」ガァン

座席を揺さぶる

「」刮目

 

いきなり、叩き起こされて目覚めだが、ある程度状況把握が出来た。

 

「副長、嫌な感じで目覚めだか敵さんか?」

「はい、敵です。しかも超兵器と一緒です。」

「分かった。戦闘準備は?飛鷹達と大湊の艦隊に通報は?」

「準備完了、両艦隊には敵艦隊へ攻撃をお願いしてあります。八雲達にも連絡してあります」

「よし、こっちは超兵器一本に集中できるな」

「全くです」

 

バシー海峡手前に陣取るのはフィリピン侵攻軍艦隊第3群48隻の艦隊そして、同行する超兵器は超巨大光学迷彩戦艦 改リフレクト・プラッタが待ち構えていた。

 

この侵攻軍艦隊は先のマリアナ諸島に展開する艦隊で戦力増強と再編し、超兵器と取り引きしてその後ろ盾(・・・)を得て進撃を開始して来た。

 

侵攻軍規模は50隻前後の艦隊が6つ更に揚陸艦隊か1つそして200隻規模の輸送船団が1つ随伴している。

揚陸艦隊にはデュアルクレイターが随伴し、シャドウ・プラッタには2個機動群と共に揚陸艦隊の護衛を兼ねながらサマール沖に待機し、残りの3個群は機動部隊を編制し、揚陸艦隊の近接航空支援に当たっている。そんな中……

 

一方、侵攻軍艦隊第3群では……

リフレクト・プラッタはたとえ深海凄艦と結託(・・)していようが出雲と再戦を果たす為なら構わなかった…だが…

 

「では私達は艦娘達の艦隊を相手にすればよろしいのですね。リフレクトさん」

「はい、俺は出雲との再戦を果たしてきます。もし撃破されれば相方(・・)に奴はシブヤン海経由でやってくると伝えてくださいね」

戦艦水鬼(セントアンドリュース級)は少し黙ったが…

「分かりました。ご武運を…」

 

お互いが戦闘準備を終えた中、出雲が超兵器に無線で呼び出した。

 

「おい、近くにいるんだろ?リフレクト・プラッタ光学迷彩で姿隠して肉眼では見えなくても、熱赤外線探知機で丸見えだぞ」

「貴様には隠し通せ(・・・・)無いか、さすがだね」

前と同様(不意打ち)の手が使えたのか…戯けが、それで簡単に殺れると思ったか?私はかつての第零遊撃部隊(・・・・・・)所属の船じゃ〜ないよ」

「それはご無礼をしたね、んじゃ始めようか」

「望むとこよ」

 

そして…お互いがミサイルと言う矢弾を放さず、砲弾と光学兵器(エレクトロンレーザー)の撃ち合いから始まった…

 

同時刻、横須賀と大湊の艦隊は、深海凄艦第3群と対峙していた。

彼らに先手を仕掛けられる前に、横須賀艦隊は先手を仕掛けた。しかし時刻は午前5時前(夜明け前)…、対艦誘導弾(ミサイル)の攻撃と艦載機による薄暮強襲攻撃を行うことにした。

 

当然、大湊の艦隊には空母は無しましてや誘導弾が搭載(・・)されているわけもなく、この攻撃が出来るのは横須賀基地(・・・・・)所属の艦娘のみが超近代大改装を行って出来た装備であると…出雲がいなければただの張りぼて同然だと理解していた。

 

「では私達大湊の艦隊は、横須賀艦隊の攻撃後に残敵掃討(・・・・)をすればいいんだね」

「はい、お願いします。出雲さんも同じ考えだと思います。」

「でも私達の艦載機はみんな夜間飛行が出来ないぞ?」

「それはついては大丈夫です」

すでに四人の航空戦艦には、それぞれ新型艦戦「迅風」と新しく開発された新型艦上攻撃機「天星」が甲板に揚げられ出撃命令を待っている。

 

伊勢、日向(各航空機搭載数48機)

「迅風」16機

「天星」12機

扶桑、山城(各航空機搭載数48機)

「迅風」12機(護衛機)

「天星」16機

 

以上が第1次攻撃隊として、待機している。取り分けても護衛機以外は5連装ロケット弾を装備している。無論、弾頭はHEAT弾である

横須賀基地所属の空母と航空戦艦は全てカタパルトを搭載し全て舷測エレベーターが用意してある。

 

「伊勢より横須賀基地所属艦艇へ、これより対艦ミサイルによる攻撃を開始します。各艦、発射弾数2発、用〜意。」

 

それを合図にそれぞれに割り当てられた。実は作戦前には新たに前後新設した連装型ミサイル発射機を1基ずつ搭載されおり、前方には対空ミサイル、後部には対艦ミサイルが発射出来る。

 

本来なら改装工事にはあらかじめミサイル発射機を搭載し使用することを前提にした改装で、その為長距離から目標に照準を合わせることができる。

この大改装で船型が変わった分、艦娘の体付きも大きく変わった。某空母(貧 乳)が一番喜んだみたいだけどね…

 

「伊勢さん、全艦発射準備完了しました。」

「よし、全艦攻撃始め」

それを合図に一斉に対艦ミサイル(90式対艦誘導弾)を放った。

当然、この発射炎を目撃した長門はこう思った。

 

(横須賀基地には私と同名同型(同じ顔)の子が出雲によって改装工事を受けたと言う。提督に頼んで一度大湊基地に来てもらうよう頼んでみるか?)

 

そして、対艦ミサイルが全て着弾し…全滅した。

「パイロット妖精さんごめんなさい、敵いなくなっちゃった」

「まじかよ〜武装はどうします?」

「武装はそのままにしといてください、すぐ使うことありますので」

パイロットたちには何とか説得したが…大湊の艦隊が問題だった。

「大和さんごめんなさい、残敵あるかと思ったら、全滅しちゃいました。」

「気にしないでちょうだい、ねっ…その代わりに何だけど」

「何でしょう?」

「この作戦終了したら、出雲さんを大湊基地に出向に来てもらえないかしら?」

「私達ではなんとも言いかねません、提督たちの話し合いでどうなるか次第です。」

 

その頃、出雲とリフレクト・プラッタとの決着が着いたばかりだった。

 

「おい、辞世の句はあるか?何か言い残すことは?」

「一つだけある」

「なんだ?」

「ある場所に通信入れたいが構わないか?」

「構わないよ」

 

そして、リフレクト・プラッタがあるところに通信を入れた。その相手は…シャドウ・プラッタである。

 

どうやら、奴は片割れにシブヤン海方面にやってくると話をし、最後に別れの言葉を交わし通信を終わらせた。

 

「終わったか?」

「終わったよもう未練は無いと言えば…嘘だが出雲一つ頼みがある」

「残存艦艇並び投降兵に対し、手厚く保護可能ならば自勢力圏内に退避するまでの攻撃を厳禁すること…だな」

「分かってらっしゃることで…出雲一つ忠告だ、強欲な人間共は我々(・・)と手を組み、大規模反乱(・・・・・)の可能性がある気をつけろよ」

 

そう言い残し、リフレクト・プラッタは業火を纏いながら沈んでいった。

出雲は静かに沈んで行く艦影を見ながら敬礼して見送った。

 

その後、両艦隊と再度合流して、予定通りシブヤン海に針路を取った…




もし、興味ある方は、作者、大井篤「海上護衛戦」を見て頂ければいかに補給輸送路や輸送船護衛に対して軽視していたかわかります

新型艦載上攻撃機「天星」
外見はダグラス BTD デストロイヤーだが拡大発展型として運用
速力621キロ、航続距離3200キロ、各種レーダー搭載、夜間・全天候飛行可能
20ミリ機関砲4門
最大搭載量(ペイロード)3000キロ、8ヶ所のラックに懸吊可能


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4-4 艦隊の報恩報復、シブヤン海大空襲

0600 サマール沖

 

「遅いな〜、何かあれば連絡するはずなんだが」

 

シブヤン海側経由でサマール沖に到着するのはサンベルナルジノ海峡だけであり、スリガオ海峡と同様に東側で待ち伏せをしていたが…

緊急でリフレクト(・・・・・)から通信が入り内容を聞いた途端にショックを受けた。何しろ沈没寸前(・・・・)で通信しているのである。

 

「…出雲はシブヤン海を通過して、側面から突き破る気だ…先に(・・)地獄で待つ…それから」

「なんだ?」

例の(・・)件は出雲に話した。奴なら彼女達のことうまくとりなしてくれるだろう」

「分かった。俺も後から行くかもな」

「先に気長に待つよ」

 

このリフレクトとシャドウは同型艦だが、異世界(・・・)の同胞である、その片割れが沈められて心半ば悔やんでいた。

 

「シャドウさんどうします、隊を2つに分けますか?」

「もうじき、グアムに待機していた第二陣が間も無く来る。それからでも遅くは無いだろう…が念の為半数をシブヤン海で待機してください、接敵後は戦闘は可能な限り避け、サマール方面に退避、こちらと合流してください」

「分かりました。」

 

シャドウ自身は的を射るように正確についた。下手をすればお互いが座礁やら衝突(出雲なら普通にやり兼ね無い)がはらんでいた。

 

0730 ルソン島北西 200キロ

 

出雲達はシブヤン海に入る前の打ち合わせを行っていた。

突入ルート(・・・・・)である。歴史通りにミンドロ海峡経由でシブヤン海へ入るか又は、ベルデ島水路を突入して行くかだった。

 

結果、出雲が先行して後者のルートを通り光学迷彩(・・・・)を使用し偵察、残りの艦隊は前者のルートで通る事にした。その際、出雲がシブヤン海で敵艦隊を捕捉した場合、伊勢達に報せ、航空隊を出し敵艦隊へ襲撃する事で合意した。

 

そして現在…1330

出雲sido

 

予定通り出雲は単独で行動し…ベルデ島水路の東側バコ・チコ島に隠れて警戒と監視に付いた。

「綺麗な海だな、こんな所でドンパチやっているのが馬鹿みたいだよ」

「本当に綺麗な所です。作戦終了後にここいら辺でバカンスを過ごすというのはどうです?」

 

「作戦終了後にみんなに聞いてみ…「艦長、こちらCIC予定外(・・・)の客が来ました。数は58隻程内、大型艦艇は20隻確認しました。」よし、伊勢達に連絡して航空攻撃の要有りと伝えて、空母はいる?確認出来た?」

 

「今の所、レーダー画像で確認するとありません戦艦部隊(・・・・)を主体とした部隊です。こちらからの火力支援(・・・・)はどうします?目標距離200キロありますが…」

「残存艦艇が退避しなければ(・・・・・)だ…背を向けているのは必要無いだろう…」

「分かりました。」

 

同時刻 横須賀・大湊艦隊sido

 

艦隊は打ち合わせ通り、コロン島の北側、ミンドロ海峡を通過する地点にいたが…だがその直後、出雲からの連絡を受け艦載機による攻撃をしてくれと報らせが入った。

 

どうやら敵艦隊は、シブヤン海の東側に待機しているという内容であり。

航空攻撃を1回程(・・・)してくれという内容だった…もし残敵が退避しなければ後は出雲自身(・・・・)が行うというものである。

そして、それぞれの飛行甲板(・・・・)では待っていましたとばかりに艦載機を準備していたのである。

 

そして、艦娘達から発進許可が下りるとそれぞれ艦 艇 達(空母・航空戦艦)搭載(・・)したカタパルトから一斉に艦載機を射出(・・)した。

 

第一次攻撃隊

伊勢・日向・扶桑・山城

艦戦 迅風 各16機(合計 64機)

艦攻 天星 各16機(合計 64機)

 

飛鷹・隼鷹(搭載機数108機)

艦戦 迅風 各40機(合計80機)内40機護衛機

艦攻 天星 各40機(合計80機)

 

艦戦 制空 40機

艦戦 爆装104機

艦攻 爆装 80機

艦攻 雷装 64機

 

合計 288機の第一次攻撃隊(・・・・・・)驕敵(深海凄艦)を殱滅し、そしてかつて自分自身(艦の姿)の雪辱を晴らす為に向かって行った。

 

シブヤン海 1420

 

攻撃隊編隊速力320ノット(592.64キロ)で敵艦隊に向かうこと約40分程。事前に出雲がレーダーによる航空管制誘導行い目標に向けて指示しそして…

 

「こちらフライング・ダッチマン(出 雲)警告、敵直掩機120機をレーダーで確認、高度4500、艦隊直上を飛行中、制空隊は敵直掩機の迎撃に当たれ、以後各航空隊指揮官の指示に従い任意に攻撃せよ各機兵装自由、戦闘開始」

 

その一言を(・・・)合図に制空隊の機体から増槽を切り離し、直掩機の排除に掛かり、残りは敵艦隊に向かった。

 

「こちら艦攻隊指揮官、敵艦隊を発見、大型戦艦12隻を含む58隻を視認、攻撃隊最優先で戦艦を沈めるぞ!」

「飛鷹艦戦隊、こちらは随伴艦艇の対空火器無力化に掛かる。」

「こちら山城艦攻隊、飛鷹隊に続く敵外周駆逐艦の制圧を開始する」

「ル級に捕捉…ロケット弾斉射」

 

天星には5連装ロケット砲が8基計40発が搭載してあるこれを受けたル級の右舷側対空砲座は軒並み壊滅した…いやサーモバリック(燃料気化)弾頭で半数が吹き飛んでしまい、迎撃不能だった。

 

「へ〜、やるじゃん、ならば…目標はタ級fsに合わせるか、アリゾナ(真珠湾)撃沈以来だが、よう〜い…もらったぁ」

 

天星から誘導爆弾2発を投下し、たちまちタ級fsの艦橋部付近に直撃し瞬時に轟沈した。

イ級にロ級更にホ級やリ級、ネ級達そして戦艦達も必死に対空砲火を上げ迎撃するが、艦戦や艦攻からの問答無用(・・・・)の機銃掃射とロケット砲攻撃でたちまち剥ぎ取られていき、更には艦橋にロケット弾の直撃で上半身が無くなるか焼死体(・・・)なるかのどちらかが後を絶たなかった。

 

対地・対艦ロケット砲弾にはHEAT弾使用か又は、サーモバリック弾頭使用のロケット砲弾を搭載している。

トドメには1t誘導爆弾の爆撃か、音響誘導魚雷の雷撃の2つしかなかった。この天星に搭載した誘導爆撃は赤外線誘導(・・・・・・・・)が有り、音響誘導魚雷は磁気信管(・・・・)を搭載している。

 

どちらか(後者)これに捉えられば最後である、対魚雷防御かフレアをばら撒かない限り無理な話だが…

同様に直掩機120機も既に残存機が10機足らずしか残らなかったのだった。

何しろ相手を烈風(・・)と見間違えて仕掛けたのが運の尽きだ。

 

出雲が開発した2種類(・・・)の艦上戦闘機は重武装と重装甲更に高機動高速力を高め文字通り一撃離脱(・・・・)を主体にした戦闘機である。

 

だが開発者(出雲自身)にしてもいずれレシプロ機では限界(・・)があると確信している為、後日自費開発することにした…艦娘達に暴露(ばれ)強請(ねだ)られたが…

 

そして、攻撃隊が縦横無尽に暴れ回り、全てが終わるころには数隻の駆逐艦が来た道を引き返して行き、攻撃隊も母艦に帰還した。

 

出雲sido

 

「艦長、伊勢から入電です」

「内容はなんと来ている?」

「内容は…第一次攻撃隊敵艦隊の9割並び直掩機を全て撃墜せり…と…追伸、パイロット妖精一同、新型艦載機開発ありがとうございます」

「最高の謝辞ありがとう…と伝えて」

「分かりました」

「よし、シブヤン海で艦隊と合流するか…そろそろ八雲達もエンガノ岬(現地入り)近くだろう、上手く行けばいいが…」

 

 

 

 

 

次話に続く



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4-5 南雲?小沢?いや八雲機動部隊だよ

投稿凄い遅れました。申し訳ございません
理由は台風によって、貨物船の運行が遅れての連続航海(疲労度MAX)でした。ネルナー(*゚ロ゚)-C<*_ _)。o○

なるべく仕事の合間を見つけて書いていきます。
よろしくお願いします。

9月11日 18時30分 投稿

□_ヾ(・_・ )カタカタ(パソコン)

4-5と4-6を統合しました。



10月12日 15時30分

フィリピンのルソン島を北東480海里の海上地点を予定通り(・・・・)に通過、明日の午前4時前にエンガノ岬沖に到着するはずだったが…

 

(出雲が敵艦隊から通信傍受して入手した情報とこれまでの内容をまとめると…こうか)

 

機動艦隊の旗艦を務める八雲には、萩沼提督が乗艦しており更に、5個空母群に編隊していた。そしてこう口にしていた。

 

「超兵器も3隻のうち1隻そして2個艦隊を撃破か…出雲達は今、シブヤン海を通過中で、西村・志摩艦隊は明日の昼頃にはスリガオ海峡手前ボホール海に到着、トドメにはにグアム方面からの複数の増援(・・・・・)が接近中とあるし、どうしましょう?」

 

このエンガノ岬派遣艦隊は全体的の配置自体しては台形型の陣形で中央部には前から1、2、5の配置になりその左右に3、4が置かれてそれぞれ40キロ間隔で行動している、空母と一部の所属艦艇を記載すれば…こうなる

 

第1機動戦闘群

旗艦 八雲

空母 雲龍、天城(雲)、葛城 、鳳翔

防巡 インディアナポリス

 

第2機動戦闘群

旗艦 信濃

空母 大鳳、千歳、千代田、龍驤

戦艦 大和、武蔵

 

第3機動戦闘群

旗艦 魁鳳

空母 雄鳳、飛龍、蒼龍

戦艦 長門・陸奥

 

第4機動戦闘群

旗艦 赤城

空母 加賀、天城、土佐

戦艦 比叡・霧島

 

第5機動戦闘群

旗艦 瑞鶴

空母 翔鶴、祥鳳、瑞鳳、龍鳳

戦艦 金剛・榛名

この他にも重巡、軽巡、駆逐艦が加わるが…割愛します。

 

その後、司令長官公室で書類を作成している中、艦内電話が鳴り出した。

「(なんだろう?)もしもし、萩沼です」

「提督、第3機動戦闘群旗艦の魁鳳から通信が入っています」

「分かりました繋いで下さい。」

 

待っている間にコーヒータイム中…

 

「魁鳳です、通信変わりました。お忙しい中すみません」

「大丈夫よ、殆ど終わったし何かあったの?」

「いえ、私のところにいる妖精さんが提督と話してみたいと言っていますが、大丈夫でしょうか?」

 

「OK、変わってちょうだい」

 

どうやら、魁鳳の傍にいたようですぐ入れ替わった。

「私は魁鳳に所属する妖精、山口妖精(山口多聞)です。」

「えっ、もしかして?飛龍や蒼龍がいた、あの二航戦(・・・)指揮官のですか?」

「いかにも」

 

提督は驚いたが、一つ確認で聞いてみた

 

「飛龍にはもうお会いしましたか?」

「うむ、作戦開始前にね、飛龍には加来艦長(・・・・)友永(・・・)もいたし、蒼龍には柳本艦長(・・・・)江草(・・・)この世界(・・・・)に来ていたから安心したよ」

 

山口妖精(・・・・)の言葉に疑問に思った…

 

「山口さん、それはどういうことでしょうか?」

「詳しいことは出雲こと川嶋正行少将(・・・・・・)に聞いてみなさい」

 

自分でもある程度は、察していたがまさか本当に、平行世界(・・・・)から来た人達だと…

 

10月13日 04:30 エンガノ岬沖

先発の偵察機を第3機動戦闘群所属する、雄鳳所属の鴻星8機が発進したのを合図に一斉に各機動戦闘群から鴻星又は天星を8機ずつそれぞれ左右15度間隔で散らばり合計80機の艦載機が出発した。

 

そして、各空母から直掩機を飛ばし、交代で空中警戒を行ない同時に信濃から空中警戒管制機(AWACS)が発進した。この機体は、出雲が偶然開発出来た為、唯一(・・)搭載、離着艦可能な信濃に引き渡し予定空域に到着後、それぞれの担当空域に振り分けた。更に艦載機の通信中継として、羽田から那覇経由でボーイングE6(マーキュリー)が派遣した。この機体も作ったがみんなで、どうしましょう〜と考えていた時に閃いたのだ。

 

いっぽうそのころ、土佐所属の鴻星4機がルソン島東300海里地点上空を目指して、飛行していた。

 

土佐所属の鴻星4機は高度5000m、速力285ノット(527.82キロ)を維持して飛んでいた。この時の偵察隊を指揮していたのは関行男(・・・)大尉が率いる部隊であった。

 

このまま順調に飛べば25分後、つまり6時40分頃には、サマール沖上空に到達する。だが幾つか気になる点は二つあった。

敵艦載機の迎撃とVT信管(・・・・)の砲撃である。

 

作戦開始前に艦娘達と主な妖精達(・・・・・)を集めて話を聞いていた。出雲がこの世界(・・・・)に来て間もないころにマリアナ諸島で大規模戦闘があり、その生き残りと増援部隊で再編成して、今回の侵攻になったという、また定かでは無いが妖精達の話しだと、艦載機がF6F(ヘルキャット)シーファイア(スピット艦上型)では無くF8F(ベアキャット)シーフューリー(フューリー艦載型)が使用されて、艦爆や艦攻も同様(・・)になっていたと…

そして、出雲が私物で持っていた。書籍を妖精に見せて確認させたところ全て44年後半(・・・・)から45年前半(・・・・)に造られた機体だと…予定海域上空へ進入する前にある程度高度を下げ、敵の不意を突いて進入する必要があり更に、レーダー探知は嫌でも避ける必要があったのだ。

 

下手すれば、ピケット艦のレーダーで補足され艦載機の奇襲にあうからだ。

 

悪いことに雲一つ無い晴天で発見には容易だが見つかれば最悪である。トドメに通信傍受、逆探知され艦隊が補足されたら目も当てられない、だが艦船や艦載機には新型デジタル無線機を搭載してあるため通信系統の問題は無くなったが…問題は妖精達だった。

 

何しろ1940年代の古の骨董品軍団(・・・・・・・)であるから2016年で使用している機器なので使いこなせるか超不安があったので出雲は、妖精達の(・・・・)目の前で挑発するように、こう伝えた。

 

「なんでぇ〜、あんたら妖精どもは、通信やレーダー(電探)の言葉も知らない、ドンパチ大好きな気狂い(キ◯ガイ)かよ?ショックだわ〜」

 

この言葉を聞いた妖精どもは一瞬にして、火の中に爆薬とガソリンが爆発したように答えた。

 

「上等じゃねーか、コラ、意地でも使いこなしてやるよ」

「意地じゃあ〜駄目よ、完璧に使いこなして貰わないとさ」ワッハッハ〜

「聞いたか〜、野郎ども‼︎何が何でも意地でも覚えるぞ」

妖精達は片足を前に出して一斉に答えた。

「オゥ」

 

さすがにこの言葉を聞いた妖精達は罵声込みで出雲に喧嘩腰で挑んだのだ。結果僅かこの世界に来てから1週間(・・・)で全て使いこなしのだ。当然艦娘達もある程度は知っていたが…妖精達が本気になったので一緒に覚えていった。

 

「ふふふ」

「どうした?通信士何かあったか?」

通信士は思い出したように喋った。

 

「いえいえ、この前の出雲さんとのやり取り面白かったもので…」

「あ〜、あれは凄かったな。皆んな意地でやり通したからな」

「はい、お陰で今までの雪辱がはらせますからね」

「そうだなぁ、あと10分で目標上空に到達する」

 

そう確信してこのまま直進することを全員に伝え、高度を600mにまで下げたのである。

 

マリアナ・グアムからの増援が空母15隻、戦艦8隻を基幹とする空母水鬼率いる艦隊そして、陸上戦力増援として輸送船60隻が彼らに守られフィリピンに向かっていたが…

 

日本の艦娘達はなにがなんでも、フィリピンを守り通すはずなのはわかっていた。歴史通り(・・・・)に艦隊が来るのはわかっていると…フィリピンに向かっていた艦隊と超兵器が合わせればさしもの艦娘といえども、これらを撃破するのにさぞかし四苦八苦すると違いはなかった。

 

ところが、前哨戦として3個艦隊が日本本土沿岸部を空襲するはずだったが…謎の航空戦艦(・・・・・)に阻まれ全滅したと…

我々とは違う世界(・・・・)からやって来た超兵器(・・・)の技術支援を受ければいとも容易くできると信じていたが、そんな彼女達はある条件を加えた。

 

ー今の我々は強い…が、超兵器の援護は必要だろう…と。

 

そんな中、我々に親交的な(・・・・)人間達(兵器派側)から情報がもたらされた。

 

超大型空母を7隻含む大艦隊がエンガノ岬(・・・・・)へ向かったと…先手を打つため、こちらもフィリピン北東部へ艦載機による偵察を送り込んだ。

 

偵察機を送り込んだ1時間後の午前6時50分頃に不測の事態が発生した。

 

艦娘側の偵察機が艦隊の上空に姿を見たのである。

偵察機を送り込んだ後直掩機を発進させる予定だったが…まだ飛行甲板上に待機していた。

敵直掩機が発進する直前の隙を突き、艦隊の上空を悠々と飛行していた。そんな中…

 

「機長、本機に積んでいる新型誘導噴進を試してみたいのですが…」

関大尉が少し考えていると、通信士が伝えて来た。

 

「すでに艦隊には報告してあります。機長、やりましょう」

「わかった。やろう爆撃手、画像誘導装置(・・・・・・)の準備は?」

この鴻星や天星に積んでいる誘導装置は、読者方も知っているはずのMW2(プレイヤー側)に使うプレデターの誘導装置そのものであるし、両機にはそれが搭載(・・)してあるためVT信管の範囲外から攻撃が可能になる。

 

「各機、新型誘導噴進弾、発射用意」

 

それぞれが準備出来たのを合図に新型誘導噴進弾を発射した。

これらの機体に搭載されているのは新型イ号誘導噴進弾(イ号16型)である。機体から投下すれば退避行動を取り、後は爆撃手側にあるTV画像を見ながら目標を狙える。後はボタン一つでラムジェットエンジンに点火し目標に突撃する。弾頭は1500キロ(HEAT弾)仕様CCD/赤外線画像シーカー(IRホーミング)である。

 

当然、深海軍艦艇は逃げられたと思い始めたが…そうではなかった。

 

最強最悪の置き土産を残していった。

何しろ、艦艇上空にゆっくりと投下していったのが、いきなり空母(・・)に向かって急加速し、空母の甲板に命中し、2隻の空母(・・・・・)が轟沈した。

 

さすがに仲間を轟沈されて、黙っているほど臆病では無かった。すぐさまその双発機体(・・・・)が艦載機なら、間違い無く艦隊へ戻ると信じ、すぐさま送り狼として、第1次攻撃隊480機を発進させた。

同時に、土佐所属の鴻星が敵艦隊を発見、威力偵察を開始し敵空母を2隻轟沈したと報告した。

 

こうして、本来囮部隊となり撃沈されるはずだったが…先の大戦(・・・・)で沈んでいった仲間達のためにその雪辱を晴らすため今、彼女達の驕敵(・・)、深海凄艦艦隊を殲滅する為に…八雲機動部隊(・・・・・・)に集まる彼女達が戦場舞踏会(・・・・・)に踊りだす。

 

 

エンガノ岬沖 0650

第4機動戦闘群空母「土佐」所属の鴻星が敵艦隊の発見の報告並び敵艦隊に対し、威力偵察を行い敵空母2隻を撃沈したと報告が入ったが……

どうやら送り狼とお礼参りを兼ねて、深海軍艦隊所属の艦載機が付いて来てしまったと仕掛けた本人達(関大尉達)は反省の色は少しはあったが……なんの心配も無かったが、

 

一方、第3機動戦闘群旗艦「魁鳳」が所属する雄鳳、飛龍、蒼龍に迎撃隊の発艦準備をしていた。

同時に「魁鳳」に乗艦していた山口多聞(山口妖精)は第1機動戦闘群所属の「八雲」乗艦の萩沼提督に同じくこの世界(・・・・)に来た大西瀧治郎(大西妖精)小沢治三郎(小沢妖精)そしてあの戦争で戦ったかつての敵国(米海軍)もこの世界に1人参戦していた。

 

その1人とはすなわち、元米海軍第5艦隊の傘下にある第58任務部隊司令M・ミッチャー(ミッチャー妖精)がこの世界に呼ばれ参戦し、第2機動戦闘群旗艦「信濃」に乗艦していた、

そして八雲に信濃この他各旗艦の艦娘達をまじえて映像通信で今後の対応を話し合っていた。

 

「それじゃうちの第3と第5でこちらに向かって来る客を絞め出してから第2次攻撃隊を出撃させるよ」

「はい山口中将、小沢中将お願いします。」

「ではこちらの第2と大西中将の第4で第1次攻撃隊を送り込めばいいんだね萩沼提督」

「はい私達第1は直掩機並び迎撃隊の補給空母として支援に当たります」

「確か雄鳳にはかつて本土防空戦を戦い抜いた343航空隊(・・・・・・)と少数の陸軍パイロットがいるし、土佐には台南航空隊(ラバウル航空隊)があるから問題無いだろう」

山口は現在、迎撃隊として準備している部隊と制空権を確保する為の部隊を話した。

 

「迎撃隊には343空と陸軍パイロットを当て、第1攻撃隊制空隊に台南空を当てるとするか?」

 

この意見に全員が納得し、それぞれ迎撃準備に取り掛かった。

 

現在の横須賀基地所属の艦娘達の艦艇はかつて(・・・)の面影は余り残ってないがその分の超近代化(・・・・)改装工事を行なったので性能が愕然と跳ね上がっていた。

 

特に空母(・・)が大幅な改装工事をしたので艦載機搭載数が変わった。

空母達の搭載機数は以下の通りである。

 

・鳳翔、龍驤はユニコーン級空母改二型に改装

搭載数50機、速力38ノットに強化

 

・祥鳳、瑞鳳、龍鳳、千歳、千代田はコロッサス級艦隊型空母改に改装

搭載数76機、速力42ノットに強化

 

・飛龍、蒼龍、雲龍型はセントー級軽艦隊型空母改に改装

搭載数76機、速力40ノットに強化

 

・翔鶴、瑞鶴、大鳳はイーグル級(Ⅱ)艦隊型空母に改装

搭載数100機、速力45ノット

 

・赤城、加賀はミッドウェイ級空母90年型改二に改装

搭載数160機、速力45ノット

 

・魁鳳、雄鳳、天城、土佐はフォレスタル級空母改に改装

搭載数220機、速力42ノット

 

合計2360機の艦載機を現時点でこの艦隊(・・)に配備し、更に信濃の艦載機380機が加わる、全力投入しやり方次第ではあっと言う間に資材が底をつくが…出雲の特殊能力のお陰で1割の資材で済んでいた。

 

打ち合わせを終えてから25分後の0715には、敵艦隊に向けて第1次攻撃隊を発進させた。第1次攻撃隊の航空兵力は以下の通りだ。

 

第2機動戦闘群

信濃

天弓 40機 護衛機40機

鴻星 120機(60機雷装)

大鳳

天弓 8機 護衛機4機

天星 36機

千歳

迅風 8機 護衛機4機

天星 24機(雷装)

千代田

迅風 12機 護衛機4機

天星 24機(雷装)

龍驤

迅風 12機

天星 12機

 

第4機動戦闘群

天城

天弓 60機 護衛機60機

鴻星 60機

赤城

天弓 20機 護衛機20機

鴻星 60機(32機雷装)

加賀

天弓 20機 護衛機20機

鴻星 60機(32機雷装)

土佐

天弓 40機 護衛機68機

鴻星 80機

 

0915には全艦艇にカタパルトが装備しているので迅速な発艦が問題無く出来たので第1次攻撃隊が空へ舞い上がった。

 

両機動戦闘群から発進した艦載機の内訳はかなり豪勢な陣容である。

艦戦 迅風(制空)8機

艦戦 天弓(制空)212機

艦戦 迅風(爆装)32機

艦戦 天弓(爆装)188機

艦攻 天星(爆装)48機

艦攻 鴻星(爆装)256機

艦攻 天星(雷装)48機

艦攻 鴻星(雷装)124機

 

合計916機(・・・・)の第1次攻撃隊が敵艦隊に向けて出撃していった。

 

同時刻には魁鳳と雄鳳から天弓を84機ずつを飛ばし、翔鶴や瑞鶴から天弓を36機ずつ、飛龍と蒼龍はそれぞれ迅風を24機、最後に祥鳳に瑞鳳、龍鳳から迅風12機ずつを発艦させ更に残りの部隊を合わせると合計480機の直掩機が一度、艦隊の上空に同行するディキシー7(AWACS)の指揮下に入りそれぞれの受け持ち場所に分かれた。

迎撃隊にはあらかじめ各艦隊の半径20キロ以内には入らない様にと知らせてあるが……間違えて浸入した場合、艦隊の対空射撃の巻き添えに合うからである。

 

更に各機動戦闘群に所属する戦艦には出雲から新型対空弾頭(・・・・・・)が引き渡されており、それらを装填してあるもちろん出雲に搭載しているのと同等なシロモノであるしそれぞれの艦艇には新型の対空火器と出雲から提供した補助装置が搭載してあるため十分な対空戦闘が可能である。

 

横須賀基地所属する全艦艇(・・・)には今回の作戦に備えて、以下の補助装置が搭載している。

 

電波探信儀Ⅵ(水上探索範囲+55)

音波探信儀Ⅵ(水中探索範囲+25)

電波照準儀Ⅴ(捕捉範囲+80)

自動装填装置α(装填時間70%短縮)

電磁防壁Ⅲ(光学兵器50%軽減)

防御重力場Ⅵ(実弾兵器65%軽減)

発砲遅延装置Ⅵ(着弾散布界面積50%狭くなる)

なお、発砲遅延装置については艦娘自身で切り替え可能

 

これらの補助装置は出雲の艦内(・・)にある複数のコンテナの中から提供していた。これらの補助装置は先のキスカ島救援艦隊の艦艇すべてに艦艇に試験運用を兼ねて搭載したところ、艦艇や艦娘自身の負担が無かったと報告があったので今回の作戦に備えて搭載した。

 

0935、艦隊に先行して迎撃隊すべて配置完了とAWACS(空中警戒管制機)に報告したが、敵艦載機は160機を3グループに分けてこちらに向かって来ると知らせが入った。迎撃隊は240機ずつのグループを2つに分け、二段構えで迎え撃つと言うことだった。

 

その25分後の1000に、颯爽と効果が現れた。

 

「……こちら雄鳳所属343空隊菅野大尉(・・・・)敵艦載機を視認、攻撃許可を求む」

 

「こちらディキシー7攻撃を許可するなお撃ち漏らした敵は追撃不要(・・)、第2グループと艦隊の対空射撃で殲滅させます。」

「了解だぜバカヤロウ、久しぶりに腕がなるわ」

「管野大尉久しぶりの空戦なんでしょう?また破壊行為(・・・・)しないでくださいよ」

「そうだぞ管野、お前が飛行機破壊しまくってついたあだ名忘れて無いだろう?」

「管野デストロイヤー、でしたっけ?」

管野自身もこのあだ名の意味を認めていたが、むしろ気に入っていた

鴛淵さん(鴛淵妖精)杉田(杉田妖精)までも酷い言い草だなぁ」

「管野さん腕前見せてもらいますよ」

管野に声を掛けたのは鉄脚のエースこと檜興平である

「海軍航空隊に陸軍航空隊のエース共がいるからそう簡単には落とされる気は無いぞ」

「そうだなおい檜、いっちょ暴れるぞ」

「了解です黒江少佐(黒江妖精)、伊達に鉄脚のエース名は飾りじゃ無いこと見せますよ」

黒江と檜は共にかつて名を高らしめた陸軍64戦隊(加藤隼戦闘隊)のパイロットであり更にビルマの桃太郎と異名を持つ穴吹智(穴吹妖精)が参戦している

 

みんなそれぞれあの戦争で戦死して行ったが…妖精となってかつての仲間達に再会し、この国の現状を聞いて共に戦うと決めた。本土爆撃(・・・・)を繰り返さない為にも……

 

「頃合いだな……我管野一番、突撃」

管野が乗る天弓は左下方へ急降下を開始した。そして……

「こちら鴛淵、各機管野に続け……タリホー」

 

それに合わせて管野達80機が一斉に急降下を開始した。

 

敵艦載機もそれぞれF8Fやシーフューリーにダグラス BTDデストロイヤー、カーチスXBT2Cの第1次攻撃隊480機がそれぞれ160機の3グループに分かれて横須賀艦隊へ報復しに向かっていた。

 

当然、敵攻撃隊護衛機もこれに気付き迎撃しようとした矢先に管野が操る天弓から「脇が甘いぜ……もらったぁ」30ミリ砲弾でコクピットを完全破壊されたベアキャット(F8F)はきりもみに落ちていき撃墜した。

 

人間(・・)の時の恨みを返すぜー、堕ちろやコノヤロウ‼︎」

 

管野達が戦闘を始めた頃、同時に八雲に乗艦する萩沼提督に報せが届いた。

 

「提督、第1迎撃隊から連絡です。内容は「敵艦載機を発見、これより撃墜ス」です」

「分かったわ、全艦艇に通達これより対空戦闘を行う…対空戦闘用〜意」

「了解、全艦対空戦闘用〜意」

警報が鳴り響き、各々が対空戦闘を準備している頃…

 

1235頃には第1迎撃隊の攻撃をどうにか振り切ったが……

 

敵艦載機322機は第2迎撃隊の網に掛かりさらなる迎撃が待っていた。

 

それに待ち構えるのは第2グループ、戦闘機総勢120機の迎撃隊である。

 

「343空の迎撃隊が上手くやってくれたようだ、俺たちも準備するぞ(岩本妖精)先陣を任せる」

「了解です、嶋崎飛行長(嶋崎妖精)

 

この2人は共に瑞鶴に所属する戦闘機妖精達だった。

 

この世界に妖精とした蘇った2人は艦娘となった瑞鶴に再会し、大いに喜んだそして2度と瑞鶴達を沈ませはしないと固く誓った。

 

そんな中、警戒管制機から連絡が入り第1グループの迎撃網を突破したとあり岩本は同行する戦闘機隊を鼓舞する為に通信を入れた。

 

「全戦闘機パイロットに告ぐ、もうすでに(・・・)知っていると思うが俺は岩本徹三だ…一回しか言わないからよく聞いてくれ、みんなもあの戦争で戦死したり生き残ったメンバーもいるだろう、俺も生き残った側の1人だ…だけど俺は最後まで瑞鶴達の直掩機として果たせず戦争が終わってから空自にも行けず、最後に病死しちまった。これから先の戦いは俺自身の償いでもあるしみんなも同じだと思う」

そして徹三は一呼吸をしてからこう話した。

 

「俺は最後まで瑞鶴達の直掩機として戦いし艦娘となった瑞鶴らを守ってやりたいって訳だ。」

 

その話を聞いたパイロット達は…

 

「分かった…やろうぜ」

「俺もやるよ、一度は戦死しちまったんだ。今度こそ母艦こと、彼女達を守り切ろう」

「そうだな、せっかく死んだ仲間に会えたんだしいっちょやりますか」

みんなそれぞれ考えは一緒だった…最後まで母艦(艦娘)を守ろうと

 

「…徹…重…みんな……ありがとう」

 

そうパイロット達の気持ちに応えたのは他らなぬ瑞鶴達だった。

 

特に瑞鶴や瑞鳳そして千歳に千代田はこのエンガノ岬沖で沈んだのである、その意味でもパイロット達からこの話を聞いた時はみんな涙を流していた。

 

艦隊司令として瑞鶴に座乗していたあの男も……そう小沢治三郎である。

 

「瑞鶴そして翔鶴、あの戦争で君たちには、無駄死にさせてしまった……私自身も妖精となって生まれ変わった身で彼らと同じ気持ちだ改めてよろしく頼む」

 

「小沢…長官……グスッ…またよろしく…お願い…します」

「瑞鶴…小沢長官、私からもよろしくお願いします」

 

かつては南雲機動部隊の一躍を担い、4人(・・)が戦没してからも空母機動部隊の主力を務め上げ、翔鶴はマリアナ沖で瑞鶴はエンガノ岬沖で戦没していきそしてまた2人の鶴姉妹の元に集ったのである。

彼女達が涙を流していた頃の迎撃隊はというと……

 

「徹そっちにベアキャットが行ったぞ!」

 

熾烈にして盛大な空中戦をしていた……

 

「すまんが…これが戦なんでな、許せ」

 

徹が操縦する天弓から30ミリ砲弾がベアキャットに放たれて弾が命中し機体は爆散していった。

 

結果322機中186機を撃墜し、こちらの損害は第1と合わせても48機だけだが、パイロット達は落下傘で早めに脱出したので人的な被害は無傷で、最後まで残った深海軍第1次攻撃隊残存機136機は待ち構えていた艦隊の綿密にして高精度の対空射撃の標的機代わりにすべて撃墜された。

 

同時に第2及び第4から出撃した第1次攻撃隊は先行させた台南航空隊主力220機の護衛隊により制空権を確保し、爆装した艦戦や艦攻隊のロケット弾による射撃や誘導爆弾により幾つもの艦艇が沈んでいき、それでも生き残った艦艇は仕上げとばかりに新型魚雷を搭載した艦攻隊により成す術なく海中へ沈んでいった。

 

結果、フィリピンに侵攻した深海軍と合流するはずだった深海軍機動艦隊160隻と輸送艦隊60隻はすべて撃沈し全て殲滅完了したと提督に報告が入った。

 

いずれにせよ、約900機の攻撃隊前のでは無力としか言いよう無いし深海軍も直掩機と迎撃を合わせて400機送り出したが…台南航空隊、通称”ラバウル航空隊”が主力の護衛隊に勝ち目はないのだから。

 

後のことを八雲達にお願いして、艦長室に戻り席に着いた時こう呟いた。

 

「これでグアムからの補給と増援を断つことが出来た…後はサマール沖に展開する機動部隊とレイテ島周辺に展開する超兵器と艦隊を撃破すればいいな…」

 

萩沼提督は、八雲艦長室で報告書の作成と今後の展開を練りながらしばしの仮眠を取ることにした。

 




今回登場するイ号誘導噴進弾は、元ネタがイ号1型甲並びイ号1型乙の噴式無線誘導爆弾です。ウィキペディアでご確認してください。

話のストックが尽きてきたので更新が遅れることあります。


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4-6 夕闇に轟く死を運ぶ砲声

出雲「レイテの戦い、長いね〜いつ終わるの?」
作者「後3つくらいかなぁ?」
出雲「ア?」(*´д`)??
作者「本当だよ〜」
出雲「マジですか?」
作者「マジだよ〜頑張ってね〜」
出雲「……後で闇討ちするか、仕方ないけどさ〜」

翌日、銃殺された身元不明の男性(ジョン・D)死体が発見された。


八雲機動部隊がグアムからの増援部隊を殲滅後の同時刻。

 

シブヤン海 出雲CIC統合作戦室 13時30分

 

艦隊は現在シブヤン島の南側に艦隊を停泊させていた。

本来なら順調に予定の通過点サンベルナルジノ海峡を通過すれば、後は目標のレイテ湾へ向かう予定だが…海峡を通過してレイテ湾に着く頃は、夜中辺りに差し掛かり夜間戦闘の危険性が確実で超兵器はその点有利である。何故なら光学迷彩により目視での確認が不可で更に性能の低い(・・)電探を装備していれば。超兵器から発するノイズ(・・・)で電探や通信機器の異常が起き、攻撃を気付いた時には全て出遅れである…そこで先手を打つため海峡を通過前に出雲は2つの案を同行する艦娘達に話した。

 

1つ目は、出雲が艦隊から先行離脱し単艦にて…シブヤン海からパナイ島東ビサヤ海経由して…レイテ島オルモック沖から反対側のレイテ湾に展開する揚陸艦隊を砲撃開始し、更にサマール島沖にて遊弋中の艦隊をスリガオ海峡側へ誘引、その後出雲はカニガオ海峡経由後スリガオ海峡に向かうのと同時に、深海軍艦隊がスリガオ海峡へ移動開始したのを見計らって、艦隊は直ちに海峡を突破を計ってもらい。その後背後から深海軍艦隊を砲撃してもらう。

 

2つ目は、予定どおり夜中にサンベルナルジノ海峡を通過し出雲が超兵器と深海軍サマール島警戒艦隊を相手にし、両艦隊はレイテ湾に向かい展開する揚陸艦隊を砲撃・撃破してもらうこと。

 

以上が出雲が提示した案だが…当然反対、文句が垂れる艦娘達がいたのである。

 

「なんであんたは!?いつも危ない橋ばかり渡るの?バカじゃ無いの」

「まぁまぁミッチー(満潮)落ち着いて」

「出雲さん。私はあまり言いたくないけど…こんなの正気じゃないよ」

「出雲さん単艦では危険過ぎます、私達と一緒に行動することを朝潮は意見具申します。」ビシッ

「この磯風、出雲が行くならついて行こうじゃ無いか?」

「磯風〜、何に言っとるじゃけ〜うちらも出雲はん1人で危ない橋渡らせる訳にはいかんじゃけ〜」

「そうですよ、出雲さんが行くならこの浜風もお供……」

「何どさくさ紛れに言ってるの浜風は〜」

 

磯風と浜風はこう思った。

 

「グゥ」解せぬ

 

駆逐艦達が出雲に思い留まらせるよう説得するが、ちゃっかり一緒に行くと言い張る子達がいる。

 

「出雲〜危ないから止めようよ〜」グゥ〜

「加古〜全く説得力ないよ」

「阿賀野も出雲さんと一緒に行動したいでーす。」

「阿賀野姉何ちゃっかり言ってるの?」

「ぴゃあ?酒匂も一緒に行くよ〜」

「酒匂ダメだよ」

 

軽巡や重巡が言っても説得力は無かったみたいだそんな中、飛鷹が出雲に話してみた。

 

「出雲、みんなこう言っているけどどうするの?」

 

飛鷹も本当は一緒に付いて行きたかったが…それを言うのを彼女は我慢してまでいた握り締めた手から僅かな血(・・・・)を垂らして…

出雲は溜め息をつき仕方ないので話す事にした。

 

「もしかしてみんな一緒に付いて来ると?」

 

特に横須賀基地の艦娘達は口揃えて言ってきた。

 

「あったり前じゃな〜い‼︎なんか悪いの?」

 

出雲は一瞬思った。こいつらなんつーという無茶苦茶な回答だと、出雲はみんなに1つ聞いてみた。

 

「でも横須賀基地全員で行ったら、誰が(・・)大湊の艦娘達を守らなきゃいけないの?」

「あっ!」

「そうよね、ダメだよね」(泣)

「出雲さんに虐められた酷いよ」(泣)

「そうですよね、私たち駆逐艦がいけば邪魔になりますよね」(泣)

 

さすがにやり過ぎたと出雲は内心思った。

(加古ならまだしも雪風に浜風達から言われちゃこっちが悲しくなるわ)

仕方がないので彼女達にお願いをした。

 

「今いる大湊の艦娘達をサンベルナルジノ海峡通過まで守り抜いてほしいその後エンガノ岬沖からサマール島近海に展開する横須賀基地の主力艦隊と合流してもらいたいそれならいいか?」

 

艦娘達はそれならと渋々承諾してくれたそして、出雲は横須賀・大湊艦隊と別れ針路をレイテ島西側オルモック沖に向けて出発した。

 

 

17時30分 ポロ島沖

 

艦隊と別れてから…時刻は既に1730になっていたが…出雲はビサヤ海を通過する迄の約3時間、海兵隊はオルモックへ強襲上陸と市街の制圧をするよう通達を出し、出雲がビサヤ海通過してポロ島沖に達した頃には出雲海兵隊4000(・・・・)が上陸とオルモック市街の制圧が完了していた。

 

出雲が海兵隊に出撃させたのは、オルモックに北側を経由して深海軍陸戦隊が陣取るタクロバン地区とパロ地区の奪回である……が当然戦力が足らないので、可能な限り陸戦兵力の斬減をしなくてはならなかった。幸いにも島なので艦砲射撃と航空攻撃の支援が十分可能だった。

 

出雲の艦内には双胴艦艇が持つ独特な船体を活かして4つのウェルドックを設け。それぞれスーブル級揚陸艇が2列縦隊8隻の16隻。最大32隻までが収納出来るが……今の回出雲に搭載しているのはその半数にあたる16隻と双胴型LCU(L C A T)12隻が海兵隊の上陸用舟艇であるし…他にも洋上臨検や内火艇代わりにCB90河川作戦艇やMk6哨戒艇等を保有している。

この為、迅速にして大隊規模の戦力を瞬時に投入出来るのが強みなのだ。

 

CDC脇の作戦室で…これまで(・・・・)に収集した情報や無線傍受そして、レイテ湾一帯とサマール島北部並び東側、更にスリガオ海峡東側に展開する艦隊の位置を捕捉(・・)し更に超兵器の位置も把握出来た後はどう始末(・・)するかだけだったが…予想以上(・・・・)の深海軍がいたのだ。

 

横須賀基地所属の艦艇は全てアナログと陸上基地経由では無く衛星を経由した新型複合デジタル通信に切り替えてある、これなら無線傍受されること無く通信が可能である。

 

「おいおい…予想以上にいるけど、どうしようか?」

「無理も無いですよ〜まさか奴ら二手(・・)に別れてしかもミンダナオ島の南東部から来たんですからどうしようも無いですよ」

副長の意見も最もだ。何しろ追加で300隻(・・・・)の深海軍艦隊が来てしまいそれらをエンガノ岬(・・・・・)側から来る艦隊に当てようとしている……だが戦力の3分の1の100隻はサマール沖艦隊とすでに合流、残り200隻はまだレイテ島近海で待機しており出雲は、砲撃戦終了後にスリガオ海峡側からレイテ湾に雪崩れ込み、殲滅する機会を狙っていた。

 

「艦長如何致します?」

 

みんなが一斉にこちらに顔を向けて来た。たかが大福顔でも一斉に睨まれたら怖い……夢にも出てきそうだ。

 

「レイテ島西側からボホール島の東側へ航行しながらレイテ湾に展開する艦隊に向けて艦砲射撃をしその後、スリガオ海峡に突入しシャドウプラッタをこちらに誘い出す。そうすれば彼女達は安心してサンベルナルジノ海峡を通過出来る」

 

前に(・・)やったピストルピートの再来ですか……なるほど、やりましょう艦長」

「砲術長、砲雷長やれるか?」

出雲は艦内きっての大砲屋達に質問した。

 

「艦長俺たちは大砲屋です、当てて仕留められないものなんてありませんよ〜」ワッハッハー

「おい砲術長、艦娘の心は仕留められないのかぃ?かつて、艦長を務めていた。利根の心をさ?」

「航海長、ちょっとそこの裏側に逝こうか?」

「砲術長、冗談だから落ち着けよ〜」

 

彼らがボケとツッコミを帰し合ってしている間、飛行長が話して来た。

 

「現在飛行中の無人機はどうしましょう?そろそろ帰還分の燃料が……」

「飛行長、無人機に増槽を取り付けてすぐさま交代で向かわせろ今回は情報が戦と生死の左右を決める」

「了解です……がすでに準備してあります、すぐ向かわせます。」

「早いね流石だ」

「こんな事もあろうとって奴です。それと……艦長お願いが」

「航空隊の出撃命令か?」

「はい、ここ最近無いものでどうしようかと」

「分かった。どのみち明日の夜明け前に出撃させることになるからそれでいいか?」

「はいそれでお願いします。」

「それじゃ総員、よろしく〜」

艦内の主な幹部達が出雲に向けて敬礼した。

「了解」

 

艦内での打ち合わせから45分後の18時15分にレイテ島西部陸地から10キロ地点に到着した。

すでに揚陸艇は艦内に収納済みで、出雲は速力を12ノットに固定、針路を190度に合わせた計算道理なら最大射程で砲撃出来る時間は約30分間の航海を3回合計1.5時間の一本勝負。その間出来るだけレイテ湾に展開する揚陸艦隊に打撃を与えて、シャドウブラッタとデュアルクレイター並び200隻の増援艦隊をこちらに引き付けることなる。

 

超兵器と増援艦隊を撃破後、出雲はサマール沖に移動開始しブルネイ泊地の艦隊は後からスリガオ海峡を通過してもらう予定だ。

出雲は事前に八雲と提督、飛鷹達に事情を話し深海軍に通信を傍受されやすいよう偽のアナログ通信で行いそれを合図に行動して貰いたいと伝えた。

 

そして18時30分……

 

「砲術長、初弾からだけど反物質弾頭とMPBM弾頭の混載一斉射撃で砲撃開始、後は均等(4種類)に馴染ませるように修正射撃を更に小型電磁砲(レールガン)は主砲射程外の艦艇を砲撃せよ」

「了解、奴らに目に物を見せます」

「頼むよ、無人機管制所は着弾観測を行い常時修正情報を砲術長に伝えて」

「了解です」

「俺たちが砲撃している間に海兵隊が混乱に乗じてタクロバン地区へ進撃しそれぞれの艦隊も呼応して行動を開始する手筈になっている何がなんでも奴らの矛先をこちらに引き付ける必要がある」

「はっ」

そして、出雲は全ての戦闘準備を終わらせ全乗組員に号令を発した。

 

「これより、レイテ湾に展開する揚陸艦隊を砲撃する……射撃開始」

 

出雲がレイテ湾に展開する艦艇に向けて艦砲射撃を開始した。

夕闇に轟く砲声が彼女達の(深海軍)死を招いていることに……

 

同時刻 レイテ湾 深海軍輸送船船内

 

「ここは10月でも暑いな〜、早くクェゼリン環礁に帰りたいよ」

フィリピンに侵攻してから半月近く経ち月日を見るとすでに10月3日に入っており艦隊は入れ替わりで深海軍陸戦隊と艦隊の補給や輸送活動に勤しんでおったが……フィリピン防衛とレイテ奪回を目論む艦娘たちの艦隊が接近しており既に複数(・・)の海域で戦闘が起きていた為、艦隊が既に撃破しているだろうと思っていた……まさか逆に自分達が滅されかけ(・・・・・)ている事すら知らずに……それが直ぐそこに来ているとも知らずに…

 

ヒュルルルー

 

「…ん、なんだろう?……まさか、砲撃(・・)‼︎警報を…」

彼女が気付いた時には弾頭が空中で炸裂し、自分の自身(リバティー級輸送艦)に劫火を見舞われながら空中へ弾き飛ばされたということを…

同時に他の輸送艦もいきなり砲撃を受けて艦が炎上(・・)したと思ったら何処からか衝撃波(・・・)が襲い掛かりその空中に飛ばされた艦艇が運悪く、無傷の輸送艦に当たり艦艇に搭載してあった弾薬や燃料に誘爆し盛大な爆発を起こし沈んでいった。

 

「いったい何が起きてるんだ?」

「分かりません大至急、輸送艦艇を沖合いに避難させ…「また来たぞ〜伏せろー」クソッタレが‼︎」

 

1度に21の火の玉が炸裂したと思ったら今度は24カ所から衝撃波が襲い掛かってくるその繰り返しだった。

深海の彼女達が阿鼻叫喚のごとく叫びながら、空からの贈り物が届くたびに業火を纏った船が宙を舞い、その燃え盛る艦が蜂のごとく他の艦に衝突をして、仲間を道連れにしてこの世を去っていく……

 

 

それから1時間後の1930時、この砲撃を開始した張本人(出雲)は……山の反対側からまばゆい光輝と爆発音が連続して巻き起こり、時季外れの花火大会のような音が木霊して、聞こえてきた。

 

「艦長、無人観測機管制班から報告です。内容は「主砲弾全弾命中(・・・・)さらなる効力射を要請ス」以上です」

「分かった、砲術長主砲弾を8式A3・B型・C型の順に装填更に203ミリ速射砲も最大射程内の艦艇に砲撃させよその後は全砲弾種の使用を許可する。」

「こちら砲術長、了解」

「敵輸送艦まで距離18万7千」

「1基だけMS-SGP弾を使え後は存分に撃ちまくれ」

「しかし艦長」

艦内といえど連続しての砲撃の閃光と轟音衝撃を体感しながら副長が出雲に聞いた。

 

「何よ、副長?」

「あの8式砲弾、今更ですけど恐ろしいくらいに威力がありますね〜」

「俺自身も不思議に思うよ、前の世界(鋼鉄の世界)では余り使い道無かったがこの世界で本当の成果を問われることになるがな……さて、輸送船団には悪いが俺たちの引き立て役になって貰うか」

そして、指定された砲弾を装填しまた砲撃を再開した。

出来る限り出雲に引き寄せる為に……

 

それにしても、出雲の砲撃を受けたレイテ湾に展開する輸送船団の凄惨は余りにも目を覆うばかりだ。

焼夷徹甲榴弾(HEAIP)なら装甲の薄い輸送艦に命中すれば最悪だが。

仮にこれを敵拠点や飛行場に撃ち込み、目標上空から砲弾が炸裂すれば大抵の滑走路は穴ぼこだらけになりチャチな建物は崩れる。

タンデムHEAT弾頭仕様なら地表の航空機や兵士に対する打撃能力の効果に優れているし。

おまけに散布界が広く多弾頭仕様だから、数発の砲弾で直径300M近くの範囲を同時制圧が出来る。これは塹壕や土嚢程度のチャチな遮蔽物なら、地表爆発という利点で帳消しに出来る。同様に155ミリ榴弾も同じ効果があるので砲弾の組み合わせ次第では、圧倒的な破壊力を持つ。

更に、気化弾頭仕様なら空中起爆でチャチな遮蔽物ごと問答無用で吹き飛ばせるお買い得(・・・・)な代物でなんともまぁ末恐ろしい殺り方だと、出雲は改めて実感した。

 

同時刻、シブヤン海を航行中の艦隊はレイテ島(・・・・)から響く轟音と閃光に不安を感じていた。

 

「出雲さん大丈夫なんでしょうか?」

不安になって声を出したのは大湊基地所属する重巡高雄だ。

彼女は先の特別演習に参加しており超兵器の話しを聞いていた、自分達や深海凄艦以上の敵がいたという事実に……

「大丈夫ですよ高雄さん、出雲さんはそう簡単には沈まないですから〜」

高雄に声をかけたのは横須賀基地所属の重巡青葉である、青葉も出雲にイタズラして半ば抹殺寸前までを受けた割にしては彼女のなりに彼を心配していた。

(前回に仕返しで青葉達4人で出雲に夜戦を仕掛けたので、せいせいした。)

 

同様に横須賀や大湊基地の艦娘達も同じ考えており、何名かは出雲に向けて祈っていた…必ず、私たちとまた会えるようにと願っているのだから……

 

同時刻 レイテ湾東部海域

 

レイテ湾から少し東に離れた所には超兵器「デュアルクレイター」がおり一時は混乱したが…こんな馬鹿げた砲撃を仕掛けてきた()誰なのかを即座に理解した。

 

「こんな砲撃が出来るのは彼奴(出雲)しかいない、あの野郎〜島の反対側(・・・)からオレ達を狙って砲撃してやがるぞ、冗談じゃないぞ」

デュアルクレイターはすぐさまサマール沖北東部に遊弋中の艦隊(・・)に連絡を入れた。

 

「おいシャドウあの野郎(出雲)、オレ達が予想していた事とは完全に裏返しと万倍返し(・・・・)でやって来やがったぞ、彼奴は‼︎」

 

シャドウこと、シャドウブラッタは大慌てで通信に出た。

 

「は?そんな馬鹿な?奴はまだシブヤン海(・・・・・)にいるはずじゃないのかよ⁈」

 

「は?じゃねーよあの野郎、例の海峡を通過直後に奇襲されるの分かってやがったんだ、だから奴は手っ取り早く揚陸艦隊を始末に取り掛かったんだよ、お前だけでもいいから大至急スリガオ海峡に来い、分かったな」ブチン

 

仕方なく、シャドウブラッタは自分がスリガオ海峡と同時に同行していた艦隊は増援部隊と合流した機動部隊と合流しろと話し、同時に増援部隊200隻をこちらの指揮下に置かせろと話しをした。増援部隊もすぐさま承諾しスリガオ海峡に待ち伏せをする為、部隊を派遣した。

当然この事は半ば放棄されて偵察衛星をハッキングをして鹵獲(・・)したのと無人機の偵察ですぐさま確認が取れた。

 

「通信長、展開中の艦隊並び海兵隊に行動開始せよと連絡して頂戴」

「了解しました。」

 

通信長は事前に出雲と暗号文章を作成しており、深海軍に傍受されてもいいように堂々と平文で通信を入れた。

内容は深海凄艦や超兵器達にとっては挑発を超えたものであり、艦娘達にとっては赤面そのもので八雲や提督、妖精達はただ笑う(・・)しかなかった……

 

「青白き肌と紅い目を持つ、黒き服を着た淫乱売女共(深海凄艦)が巨大な逸物を持つ異世界の艦に媚びを売り、連れられては世界は一生侮蔑の象徴とするであろう」

 

と言う内容で深海軍に発せられ、こればかりは怒髪天突くが如く激怒しすぐさま出雲を抹殺(・・)する為にスリガオ海峡へ急行をした。

 

同時に各地でこの通信を聞いた艦隊と海兵隊は即座に行動を開始した。特に海兵隊は最優先でタクロバン市街にある空港を夜明け前までに大至急制圧してほしいと出雲からの依頼(オーダー)を受けていた。

この空港を制圧出来ればヘリ部隊の拠点として運用でき、かつ輸送機等による潤沢な補給・後方支援活動が可能になる。

 

一方で例の通信を聞いた八雲は、周りに艦娘や提督がいないのを確認(・・)してから自分に呟いた。

 

「出雲……彼女達に会った時には俺手助け(・・・)の保証しないからね〜女難の相ここに極まり……か…」オレシラナイシラナイ

 

レイテ湾砲撃から3時間半後の2230時

 

出雲はカニガオ海峡を通過して、レイテ島マアシン沖南西10海里地点を航行していた。

 

恐らく超兵器と深海軍の艦隊が大挙して押し寄せてくるだろうと……まぁあの内容(・・)を聞いてみれば殺意剥き出しでやって来るなと出雲は思っていた。

もし、今の通信を艦娘達に例えて流せば確実に簡単(・・)には殺してくれないであろうと……

 

「艦長、あの通信内容(・・)さすがにやりすぎたんじゃないでしょうか?」

「副長、俺もあの文章はやり過ぎたと思うわやっべーどうしようか?真面目に」

「それですが……八雲さんから通信ありましたが、艦娘達も赤面状態とお怒り度増し増しだそうです。土下座は覚悟していたほうがいいですよ〜」

「そうするよ……トホホ」溜息

 

それから日付けを跨いだ14日0050時、ようやくスリガオ海峡入口北側にあるパナオン島南端から北西側役25海里(37.04km)に差し掛かる手前でパナオン島の影から予定外(・・・)だった深海軍の団体客37隻が出雲のレーダーに映し出された、どうやら増援部隊から先遣隊として押し寄せたようだと。

 

「ほんじゃまぁ、おっ始めるか」

「艦長殺るんですか?殺りますね〜」

「副長、操船の指揮任せるよ」

「分かりました。お任せあれ」

「それじゃ第2次(・・・)スリガオ海峡夜戦の幕開けと行くか」

 

この37隻の深海軍艦隊の他にレイテ湾側にも戦艦を含む93隻程の艦艇が第2陣として待機しており、先遣隊が戦闘中後方から援護射撃をする構えで待ち伏せをしていた更にシャドウプラッタが率いる70隻の艦艇と共に出雲を待ち構えていた。

 

先遣隊の編成は重巡8、軽巡7、駆逐22隻の陣容であり深海凄艦達は雷撃戦による飽和攻撃なら巨大空母(出 雲)でもあっと言う間に沈むだろうと楽観的な考えであったが……それ事態が大きな間違いだったと気付くのは艦を集中砲撃(・・・・)をと言う、蜂の巣になり艦が沈む頃になって気付いた(・・・・)のだから。

 

「砲術長、敵前衛艦隊に対し巡洋艦並び駆逐艦に8インチ(203ミリ)5インチ(127ミリ)速射砲並び57ミリバルカン砲で敵を一掃せよ」

 

「了解……速射砲並びバルカン砲目標、敵深海軍艦艇射撃用意〜」

 

「水雷長、システムLを起動してほしいこの時間帯じゃ目視(・・)による識別確認は不可能だ。」

「分かりました、準備します。」

 

「艦長こちらCDC更に現在捕捉済みの艦隊の他に島の反対側ですが新たに敵艦艇を確認海峡の中間地帯にいますどうします?」

その通信に出雲は迷う事なく砲雷長に連絡を入れた。

 

「CDC、新たに捕捉した艦隊に戦艦等大型艦艇を確認できるか?」

「レーダー画像の解析では、戦艦が16隻確認できますが……まさか……」

 

「お前の予想(・・)通りよ…砲雷長、SS-N-26改(ヤホント改)敵戦艦に対し各6発ずつ合わせ、以上」

 

「了解……目標、敵戦艦に対しヤホント改各6発〜用意〜」

深海軍戦艦に対しヤホント改合計96発の発射準備が整いだしている。

「艦長こちら砲雷長、対艦ミサイル発射準備よし」

「了解……対艦ミサイル(ヤホント改)発射始め〜」

 

出雲が装備する対艦ミサイルVLSⅢには最大ヤホント改なら8発もしくはカリブル改が4発搭載できかつ再装填が可能なVLSである

それらが140基搭載しているので前者が600発、後者が200発同時射撃(・・・・)が可能、更に航空機による誘導なら倍近い弾数のミサイルが射撃出来る。

 

「1番〜96番発射用〜意……撃っ」

出雲の前後にある対艦ミサイルVLSから同時に96発のヤホント改が敵戦艦に向けて一斉に放たれた。

「今向かっていって着弾が4分25秒後か…充分時間が稼げる(・・・)砲術長、攻撃を許可する奴らを叩き潰せ……射撃開始」

 

それを合図に深海軍艦艇に向けて一斉に速射砲とバルカン砲が火を噴くように射撃を開始した。

 

「バルカン砲は駆逐艦を優先に射撃をさせ、速射砲群で巡洋艦を砲撃せよ」

 

出雲に向けて突撃を開始したト級élite・ツ級FS・リ級FS・ネ級改FSは出雲からのレーダー射撃による激しい長距離砲撃にあい、それでも肉薄してくるロ級élite、ハ級FS、二級FS駆逐凄鬼や姫に対しは57ミリバルカン砲弾の滅多打ちにあいそれでも深海凄艦達は撃ち返したが…出雲の防御重力場により無力化され逆に何事もなかったかのように出雲は深海凄艦に倍返し(・・・)で砲弾の雨を見舞わせた。

 

本陣としてレイテ湾待機してシャドウブラッタは突如レーダーに戦艦に向かって行くこれが対艦ミサイル(ヤホント改)だと気付きすぐさま戦艦水鬼に知らせた。

 

「こちらシャドウ、戦艦水鬼右舷側からそちらにミサイルが接近中狙われてるぞ⁈回避と迎撃を急げ‼︎」

 

その通信に戦艦水鬼が気付き、同時に見張りが海面スレスレ(・・・・)で飛行中の物体が来てるのを確認しすぐさま対空迎撃を命じたが…所詮、極超音速対艦ミサイルに対して手動の対空射撃では無力に等しかった。

 

前衛艦隊と戦闘中に対艦ミサイルが全て着弾しタ級改FSが6、戦艦凄鬼が2、戦艦凄姫が4が轟沈したが…戦艦水鬼4隻が大破というかたちでCDCから報告が入った。

 

「艦長、敵戦艦群の8割が轟沈残りは大破ということですそれから、間も無く主砲必中圏内に入ります。如何致しましょう?」

 

「大型艦艇を中心に主砲で砲撃、後はそのまま継続(・・)で」

 

「了解」

 

「ボホール海に待機中のブルネイ泊地の艦隊に通達、内容は「こちら出雲、本艦が露払いで敵艦艇を攻撃する。貴艦隊は出雲の後に続きレイテ湾に展開中の揚陸艦艇を攻撃せよ」と伝えてくれ」

「了解です」

 

この間、前衛艦隊が僅か15分以内で叩き潰され、挙句の果てに戦艦がいきなり爆発した為中堅で待ち構えていた艦隊が逆に今度は自分達が滅ぼされかけていたが結果的には、前衛艦隊と同じように出雲の手であっという間に殲滅されてしまった。

 

14日0210時 スリガオ海峡北側、レイテ島アナハワン沖

出雲がスリガオ海峡を通過し終える頃にはブルネイ泊地の艦隊が後2時間(・・・)でスリガオ海峡に入ると連絡があり、この通信を聞いた出雲や副長達は何がなんでも3時間以内(・・・・・)にシャドウブラッタ率いる70隻の艦隊を殲滅しなければいけなかった。

 

第2次(・・・)スリガオ海峡夜戦は終盤を迎え、最重要目標である揚陸艦隊を撃破し執拗にして過激さを増す。追撃戦が始まるのはもうすぐだった。



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4-7 横須賀居残り組みと叛逆者を粛清する者達

この作品で出雲がアーカードなら、檜垣はアンデルセン神父、じゃあ少佐は誰になるんだろう?

でもアンデルセン神父の台詞は私個人的には好きです。

米英独仏の艦娘達のはこの世界にいるのは、ある摩天楼と蜃気楼の波動砲Rushの余波で次元の裂け目により。艦これと戦艦少女Rとの世界が繋がり始めてこちらでも出現するようになりました。


出雲と艦娘達がフィリピンで切磋琢磨をしのぎあっている頃、ある地域(・・・・)では…話は出雲がシブヤン海からレイテ湾に向けて移動をしている頃へ時間が巻き戻されていく。

 

10月13日 日本時間1435時 横須賀基地()

 

ここ横須賀基地では出雲や提督達がフィリピンへ出撃している頃、基地守備部隊として残っていたのが天龍型2名、香取型3名(・・)、神風型2名、睦月型11名、初春型4名その他の支援艦艇11名。

更に米国艦娘がアイオワ、アラスカ、グアム、ワスプ、レンジャー、オヒキンズ、ヘレナ、ウィチタの8名が在籍。

実際には、出雲が先遣隊と共に出発後、軍令部からの支援で横須賀基地に配属されたので出雲はアイオワ以外あっていない事になる。

 

同じく英国艦娘ウォースパイトの他にレナウン、ロドニー、ネルソン、プリンス・オブ・ウェールズ、フッド、アークロイアル、ヴィクトリアスの8名が米国艦娘達と同じように横須賀基地に配属されていた。

 

合計戦力は戦艦6、巡洋戦艦3、空母4、重巡1、軽巡7、駆逐17、補助艦艇11名の合計48名の艦娘達が、提督や出雲達のいない留守を預かっていた。

 

「ちっくしょうが、出雲め後で覚えてろよ」ウガー

「天龍ちゃん落ち着いてよー、駆逐艦達が怖がっているから」

「あっ、あぁぁ悪りぃ」

「提督や出雲さん達みんなが頑張っているんだからこそ、私たちは基地を守っていかないといけないのよ」

 

なんでこんな人員になるのかと思うのは更に時系列を9月23日まで更に逆戻りする。

 

彼女の名は天龍、超大規模近代化改装を終えて共にフィリピン防衛に参加(・・)できると思った矢先に出雲から横須賀基地守備をお願いしたいと頼まれた。

 

これには多少ながらショックを受けた天龍達5人の軽巡艦娘が、提督室とは別にある。出雲の執務室に訪れていた時に彼女達5人に頼み事をしていたが…。

 

「おい出雲、なんで俺と龍田は留守番なんだよ!訳を教えろよ」

 

「天龍と龍田は共に大規模近代化改装を終えて、実戦経験があるのは君達だけだ。君達まで連れて行ったら後に残るのはまだ改装を終えていない者や改装されたばかりで実戦経験(・・・・)が無い者、更に軍令部から増員(・・)されて来る海外艦娘達がやって来る。それじゃまずいんだよこれを天龍、龍田、香取、鹿島、香椎の5人で彼女達の講義と実地訓練をやってもらいたいんだ。」

 

5人は納得してくれたが、その中で香取が出雲にこう言い放った。

 

「では出雲さんは、この時(・・・)が来るのを予期して、私たちの近代改装を最優先で行っていたんですね。」

出雲はバツが悪そうにして答えた。

 

「香取の言う通りだよ、君達5人の他にも妙高型艦娘達が教官としてやっているのは聞いていたからね、だからさ……」

「分かりました。」

 

そして話は、10月13日の時間に戻る。

 

「ふふ…」

「どうしたの香取姉?」

「出雲さんから、私たち香取型姉妹にこうしてまた教官として、教鞭をとらせていただいたのが嬉しくてさ〜」

「そうだね、私たちが学行の教鞭を執って」

「天龍さん達が実技の教官としてやっているから、私たちは……」

「カトーリ、ここ分からないから教えてくださ〜い」

「あらあら」

 

基地内の講堂で香取型姉妹が海外艦娘達相手に教鞭を執り、天龍達がそれを実技訓練で扱い方を教えていく、そして提督や出雲達が帰国する頃には十二分にこなせる様に仕上がっていた。

 

10月13日 日本時間1500時 東京 軍令部

 

軍令部の総長執務室である男たちが話し合っていた。

「東さん、政府から超非公式にこの7人を捕縛(・・)要請が降りてるんですか?」

「はいその通りです。先のマリアナ諸島での敗走と今回の秘匿通信を傍受した結果、この7人は全員、兵器派であり深海凄艦に内通(・・)しています。」

 

「どうせ、自分達の保身と地位の確保そして姓奴隷と化して不要になった艦娘達の売買に、密輸か……彼奴(出雲)がこの書類を見たら。すぐさま殺しに行くぞ」

 

「東、奴らの居場所は?」

 

「横浜港にある、本牧コンテナ埠頭で本日深海凄艦と取引きがありその後艦娘乱交式典があるようです。押さえますか?」

「そうだな、東京基地と横浜基地から艦娘の応援を要請して檜垣中将頼んだよ」

 

「ただ、1つ問題がありますね」

「なんで?」

「7人の内1人が陸自自衛軍の現役中将で元自衛軍や現特殊作戦群(・・・・・)に空挺団の将兵が奴の私兵に成り下がって、埠頭一帯の警備をしています。もちろん完全武装ですが……」

「そこまで堕ちたのか?陸 軍(陸自自衛軍)は?」

「そうらしいです。海軍や政府も同じようですがね」

「更にその中の政府高官の1人は反政府艦娘解放団体「愛国者」と手を組み銃器で武装しています。」

「元帥、最悪は殺害(皆殺し)も辞さないという形でよろしいですか?」

「許可する、存分に発揮せよ警察の装備では10分も持たないだろう何せ愛国者という連中は5カ所同時テロ(東京 横浜 名古屋 大阪 博多)を起こし同じ日本人(・・・)や元艦娘を殺すテロリストに成り下がった連中だ。慈悲は……必要無かろう。檜垣、君の部隊(・・)の出番があるかもしれない…出動準備だけはしといてくれ」

「了解しました。」

 

この彼らの言う。愛国者と名乗る反戦団体は右翼団体やISIL(イスラム国)以上にタチが悪い、「即時戦争中止、艦娘解放、深海凄艦と和平(・・)を結べ」という。まさに花畑を歩きながら酒を飲み覚せい剤(・・・・)を打ったパッパラーパーの状態みたいな物だ。だが彼らの意図に反するものは一切合切容赦がない。

 

かつて、この愛国者の前身たる組織がセクト(・・・)と呼ばれる…重武装の反政府組織にして都市ゲリラだった。特にこのセクトは、彼らの世界での昭和40年代~平成7年にかけて暴動や反政府活動・テロ・暗殺事件に大きく関与していた。

 

そして、海軍軍令部総長直轄下の名目上に置きつつ、横須賀鎮守府総司令指揮下の青葉通信(アクアス機関)の直系部隊にして彼女達の剱となる。

直接軍事作戦行動が可能な機関13課こと、第101装甲猟兵戦闘団。通称"ケルベロス"を指揮しているのが…あの、出雲の盟友でもある。檜垣英二だった。

 

そして、擁護派側に付き別の世界の出身者でもある。横須賀鎮守府総司令官黒木大将と彼の部下で元特機隊(3代目)副長の半田が創設した。対敵諜報機関「人狼」を結成させ。更にこれらの多くは、各基地や鎮守府や方面軍総司令部。軍令部と国防総省にまで、深く構成員を送り込んで情報収集を行っていた。

 

これら「アクアス機関」や「人狼」を使って、軍内部の情報収集や造反者の捕縛や情報漏えいを防いでいたが…。

もし、造反者と手を組む反政府組織があれば海軍軍令部5課とその執行部隊「ケルベロス」が真っ先に投入される。

 

 

 

そして軍令部側の言う。「愛国者」と言われる…テロリスト集団は、元艦娘に対しは強姦殺害を起こし。果は同時テロでは地上と地下鉄、交通、政府主要各所に爆弾を置き日本人役2万3千人が虐殺して逆にISIL以上に有名になった。現在は深海凄艦の尖兵となって鞍替えし、諜報・テロ活動をしている。

 

 

同日1900時 横浜港 取引き現場

 

 

東中将指揮下の機動大隊600名、檜垣中将率いる武装鎮圧部隊500名、更に応援で駆けつけた渡瀬少将率いる陸軍将兵2000名更に東京、横浜基地からの艦娘50名が強襲制圧に参加する事になる。

そんな中でこちらの動きに気付いた特戦群の将兵から銃撃を受けてきた。

 

「それじゃ行きますか、総員突入!」

各所から一斉に対戦車ミサイルを放ち。彼らの戦闘車両を片っ端から破壊した。

 

「こちら渡瀬、裏切者とテロリストの始末はこちらでやる、本命の捕縛を頼んだよ」

 

それぞれの思惑と信義が槍衾という銃弾で応射していく

 

「くそ、政府の狗共がやって来たわ迎え撃つぞ」

「まぁ落ち着つけ、最悪彼女達(深海凄艦)の力を得られる()を打てば勝てるさ」

「その薬、大丈夫なのか?」

 

東中将率いる鎮圧部隊は叛逆者共を撃ち滅していく…

 

「こちら檜垣、艦娘達は彼女達の保護を頼む」ザァー

「こちら大和、了解です」

 

そして取引き現場に到着し……

 

「海上自衛軍、守谷 篤志大将あんたを国家叛逆罪並び複数の容疑で貴様を逮捕する。」

 

「ふん、政府の狗が。面白いやれるもんならやってみな」

 

するとポケットから薬品の入った注射器を取り出しいきなり自分の首筋に打ち込んだ。10秒もしない内にいきなり皮膚の表面が白く変わりはて見事に深海凄化(・・・・)へと姿を変えたのだ。

 

他の部下達もそれに続いて、あら不思議?あっという間に658名の深海凄化が出来上がった。

 

「フハハハハ、どうだこの高貴なる姿は、諦めろ人間共」

 

「フッ、お前らは人間という存在からいる事に耐えられなかった。売国奴たちの哀れな姿を見て実に残念だよ」

 

そして深海凄化の1人が東中将に向かって襲いかかった……

「上等ぉ!死ねやー」

 

…しかし……

 

「檜垣さん、化物退治(・・・・)お願いします」

「了解」シュッ

 

ドカカッ

 

「な…んらなんらぼれわ(なんだこれは)た…助け」

 

チャリ、チャリ、チャリ

 

「助ける?人間を辞めた(・・・)売国奴に助ける義理あるかい?」

 

ザシュ

 

いきなり無数の短剣が男に降り注ぎ、串刺しになりその男に頸を刎ねられた。

いきなり仲間の殺されたじろいだがその服装(・・)装備(・・)を見て誰かが気付いた。

 

「お前は、まさか!海軍軍令部総長付き武官にして軍令部第1部第13課(ケルベロス)頭目の…… 」

 

五月蝿(やかまし)いや‼︎化物共が喋べんじゃねーよ‼︎」

 

両手にはいつの間にか抜刀した日本刀を持ちながら、こう語る。

 

「この俺の前で色白の裏切者が歩き、叛逆者達(深海凄化)が軍団を成し、前進し戦列を組み前進する」

 

「唯一の理法を外れ、己が腐れ外道の法理をもって、無断通過を企て踏み倒していくものは」

 

「我ら海軍が、我ら軍令部第13課(ケルベロス)が、この俺が目の前(・・・)にいる叛逆者共を赦してくれるとおもうたか」

 

「貴様らは震えながらではなく、化物(・・)として、藁ように潰され死んでいくのさ」

 

東中将の部隊とそれに対峙する叛逆者達との間に檜垣は独白を続ける。

「俺は汝等に問う、お前達は何ぞや‼︎」

 

するといきなり、黒き装甲服を着た兵士達がコンテナの上に並んでいた。

「我らは海軍装甲兵(ケルベロス)、全の海軍兵(ケルベロス)の先駆けなり‼︎」

兵士は一斉に飛び降り1列に整列した。

「ならば黒き装甲兵士達(ケルベロス)よ貴様等に問う、貴様等の右手に持つ物は何ぞや‼︎」

 

ヒトラーの電鋸(MG3)と銃剣なり‼︎」ザンッ

 

「ならば黒き装甲兵士達(ケルベロス)よ貴様等に問う、左手に持つ物は何ぞや‼︎」

 

擲 弾 筒(パンツァーファウスト)と鋼にして防人の盾なり」

 

更にまた2人が、檜垣に襲いかかるが……1人は三等分に身体が別れ、また1人は串刺しになり斬り刻む。

 

黒き装甲兵士(ケルベロス)達よ、お前達は何ぞや‼︎」

 

「殺せ〜、奴を討ち取れ」

「ウォォォー」

 

「我らは軍人にして軍人にあらず、兵隊にして兵隊にあらず、兵士にして兵士にあらず、狂戦士して狂戦士にあらず、我らは黒き幽霊なり亡霊の群れなり」

 

「ただ伏して総大将に許しを請い、ただ伏して我らの敵を討ち滅ぼす者なり。闇夜で叛逆者の頸を刎ね飛ばし。その集団に向けて擲弾筒を放つ者なり、我らは刺客なり海軍の刺客(ケルベロス)の先駆けなり。時倒らば‼︎我らの敵が潜む建物の壁に擲弾を撃ち込み、その盾を持って悪しき者共の攻撃を守るものなり」

 

檜垣は情け無用で、近づいてくる者共を片っ端から。斬って斬って斬りまくっていた。

 

「されば我らは、徒党を組んで海底と下り隊伍を組みて方陣を布き、七百四十万五千九百二十六の深海の叛逆者達と合戦所望するなり」

 

「反逆者粛清の日まで」

 

この日、800名余りの深海凄艦の死骸と元艦娘73名が助け出された。

同時にトカゲの尻尾切りに過ぎないが着実に進んでいった。

 

出雲が戦場で悪鬼羅刹のように戦い、檜垣もまた彼や艦娘達に仇をなす愚か者共を粛清するように……



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4-8 丑三つ時の海峡と地獄への水先案内人

10月14日0210時 スリガオ海峡北側

レイテ島アナハワン沖、北東70キロ地点

 

出雲がレイテ湾口への突撃を防ぐ為に、シャドウ・プラッタ(超巨大光学迷彩戦艦)とそれに従う70隻の深海凄艦艇が待ち構えており。

ここを突破されれば、揚陸艦艇が危険な状態になるのは明らかだった。

 

その頃、ある艦橋では、1人の艦息(・・)がこう口ずさんでいた。

「てっきり、サマール島を回ってレイテ湾に来ると思っていたんだが中々、歴史通り(・・・・)の線引きには従わず。抗い続けるか。出雲よ…西村艦隊の全滅(・・)という結末に……な」

 

そして……自分達が何故?超兵器がこの世界に転移した疑問(・・)について考えていた。

 

実は超兵器達は皆、檜垣達(・・・)がこの世界に迷い込む更に1年前、つまり深海凄艦が現れてからの3年後(・・・)に漂白していたのだ。

彼ら超兵器は1度は出雲の手で撃沈(・・)された筈が、何故かこの世界(・・)に転移し艦息(娘)になった、更には同じようにこの世界に来た超兵器達と行動を共にしていた。

 

彼らの行動理念は2つあった。

1つは、再度、出雲との決着を晴らすこと。

そしてもう1つは、我々がまた超兵器達だけでこの世界を統治していこうという考えだった。

 

手始めに彼らは既に(・・)組織的な統制では無く、既に軍閥化されていた各地の深海凄艦の当主達に接近して、超兵器という逸脱した戦闘能力を持つ彼らとその世界(・・)にいる艦娘(・・)とやらを倒す力を与えてようと、変わりに代償として一部の戦力をこちらの指揮下に置けという内容に、深海凄戦姫や各地の中枢凄姫達は諸手を挙げた。

 

何しろ、彼ら(超兵器)がやって来るまではズタボロもいい所で、ミッドウェーにしろウェーク島、クェゼリン環礁にしろとことん取られ放題だった。

 

だが彼ら超兵器達がこの世界に漂白したのと同時に、マリアナ諸島の守備隊と艦娘が突然、消失(・・)し、変わりにいたのは幾千数百の航空機と100隻以上の無人と化した(・・・・・・)艦艇だけだったし、グアム島3ヶ所の飛行場も同様だったのを手土産代わりに深海凄姫達に提供し、戦力の拡充を図らせた。

 

無人の艦艇や航空機を深海凄艦(・・・・)として蘇らせ、それを境に各地に散らばる深海凄艦達は一大反撃を実行し、太平洋や大西洋、ソロモン海、珊瑚海、豪州等を瞬く間に占領をしていき、そして……出雲が現れる2016年7月の世界の線引き(・・・)になっていた。

 

「さぁ来い出雲、貴様の相手はこの俺だ。」

 

 

シャドウがこの世界において自分達の存在意義を考えていた頃、出雲はまだスリガオ海峡の中間手前を戦闘しながら40ノット近くで航行しながら戦闘継続をしていた。中間地点に達する前には第2陣で展開していた深海凄艦は、ほぼ潰走状態になっていた為問題は無かったが…

 

「緊急報告、2方面から魚雷艇が大挙して本艦に接近中‼︎会敵まで20分‼︎」

その報告を聞いた出雲は、半ば一言叫ぶなり絶句してしまった。

「おいおい、マジかよ!」

 

無理も無いのである。いきなりレーダーの死角、今で言えばレイテ島側カバリアン湾とディナガット島側メルガール湾から魚雷艇(・・・)100隻近くが一斉に出現したので多少泡食ったが…

 

「どうします、艦長?」

「決まっているさ、俺たちに殺意を持って立ち塞がる阿呆共いるならそれを撃滅するのみよ」

 

すぐさま航海長と水雷長にある装置の起動状況を確認させた。

「航海長、水雷長、システム(リマ)補助装置(謎の装置k)起動済み(・・・・)か?それとそいつは確かローレライと同等だったな」

 

その答えに航海長が答えた。出雲の顔がニヤリとしながら…

 

「はい、戦闘前から起動してありますし、もちろん画像越しで海底の地形から艦船を投影することも可能です。」

 

出雲は台座に備え付けの電子海図と投影画像を確認すると……

 

「よし、水測長とここいら辺の水深、再確認しといて頂戴‼︎アレ(・・)をやるかもしれないからね」

 

その台詞を聞いて副長は嫌な予感と感じた。

 

「艦長……まさか⁉︎」

 

「そのまさか(・・・)だよ副長、艦内の固縛ガッチリしとけよ私物(・・)もね…あっ、万が一の時と思って酔い止め飲んどいてね〜こればかりは保証(・・)出来ないから」

 

これを聞いた副長は大急ぎでマイクのスイッチを入れた。

 

「総員、手の空いてる者から可動品、私物の固縛を至急かかれ繰り返す……」

 

この後副長は、部屋に戻ると薬を飲み急いで私物を固縛したという。

 

この放送を聞いた乗組員は大慌てになった。

 

「お前ら部品や工具はガッチリ固縛しておけ‼︎あんたどこ行くの?」「いや〜俺のコレクションが……」「やる事やってから行け‼︎」

「お前だって言えないんじゃないか〜?個人的趣味の山は?」

「待てやおい、何故知っている?」

「あらかじめダンボールに入れといて隠してくださいよ〜、見ちゃった物は仕方ないですからね〜」「君、もしかして強請りかい?」「なんの事でしょう?記憶?知らない子ですね」「おいお前ら‼︎はよ固縛作業やっとけよ〜私物もな、後で見に行ったら部屋(・・)がごった返しになっても知らんからな〜」「そうだった。はよやっとこ」

 

外では夜中なのに昼間のように明るく、お互い鉛弾の応酬してる最中にも艦内の妖精さんは自由(・・)な人なんだと……まぁ、元は全員、人間(・・)だけどね〜。

 

なんだかんだと準備をし終えた0230時には、固縛の準備(・・)が完了したと連絡が入った。

 

「左舷側から40隻、右舷側から68隻、ざっと108隻はいますよ艦長?」

「…そうだなぁ……さてと、魚雷艇の始末に取り掛かるかっと、ついでにこいつらの魚雷(・・)の性能知りたいしそれでは、迎撃始め」

 

同じ頃、2ヶ所から同時奇襲を開始したPT小鬼(PTボート)達は確信を持って出雲に魚雷攻撃を仕掛けた。

 

「アームドウィングさんから譲ってくれた誘導魚雷なら……勝てる、108隻から4本の魚雷、合計432発の誘導魚雷を(かわ)せてみろ、化物め‼︎」

 

「艦長〜魚雷が接近しております。数は……432発‼︎」

 

「ハッ?432発?しゃーない水雷長、対魚雷防御並び両舷魚雷管、全弾発射、敵魚雷の300手前で全て自爆させろ‼︎、それで針路を狂わせる」

 

「了解、両舷全魚雷並び、対潜ロケット弾、発射用〜意急げ‼︎」

「こちら魚雷班、両舷各1号〜6号魚雷発射管、準備完了です」

「対潜ロケット弾全基発射準備良し」

「了解、全魚雷発射管、全門斉射始め同時に対潜ロケット弾発射‼︎」

 

出雲から対潜ロケット360発、魚雷が60発が一斉に打ち出された。

「水雷長から報告です。対潜ロケット弾、全弾着弾、全魚雷の3割撃破成功‼︎なお観測の結果は……誘導魚雷(・・・・)の可能性あり?艦長……」

 

半ば出雲が艦娘達の後ろ盾をしているように、深海凄艦にもあるだろうと……

 

「あぁ……間違いなく、超兵器が後ろ盾(・・・)してるね、可能性としては技術支援と現物支給(・・・・)の両方だな」

「もし、この艦が海峡を通らなければ……西村・志摩艦隊の全滅(・・)は確定ですか?」

 

「まぁ〜奴らに取っても相当、予想外の展開になった事には変わりは無いだろうな俺や超兵器共にとって、この世界のイレギュラー(・・・・・・)そのものであり()の付いた幽霊がいる」

 

「それが艦娘と深海凄艦に多大な影響(・・)を与えた……ですか」

そして出雲自身は両目を閉じながら、腹心の部下である部下達にこう呟やきながら話した。

 

「俺にとってこの世界に飛ばされて来て、やる事はただ1つ、全ての超兵器を海中へ没せしめ、己が自らもこの世界から姿を消すこと(自沈処分)……かなぁ」

 

「艦長……それ、あの子達の目の前で言ったら最悪な展開になりますよ」

「こればかりは口が裂けても言えないよ」

 

出雲や副長、そして艦橋にいた乗組員は同じ気持ちだった。

 

彼女達は死に物狂いで出雲を止めるだろうと……

 

「はい、今の話はこれで終わります。雰囲気が葬式モードだから気持ちを切り替えましょう」

 

出雲と副長の話が終わったちょうど、全ての魚雷を自爆(・・)させ約5割は防ぐことが出来た。

 

だけど、まだ86本(・・・)の誘導魚雷が出雲に迫って来ていた。

 

「水雷長、どっちの魚雷が早く着く?」

「右舷側が18秒早く着弾します。」

 

(仕方ない、奥の手を使いたくは無かったが…この際、やらないより一層やったほうがマシ(・・)だわ‼︎)

「甲板長、右舷アンカーを落とせ、今すぐだ!急げ‼︎同時に左舷側の魚雷群に向けて再度、対潜ロケット弾発射‼︎」

「了、了解」

 

ーガラン、ガラガラガラガラガラガラガラガラ

 

右舷側、揚錨機(ウィンドラス)のブレーキとクラッチを解除すると勢いよくアンカーが落ちていった。

 

ちなみに台風時、投錨する場合は本船の長さ2.5〜3倍の長さ分のアンカーと30m級の水深があれば大抵の海域で可能である。ちなみに出雲の搭載錨節数(1節=25m)は各舷80節ある、これを長さにすれば全長と重量は共に膨大な重さだ。話を戻すとそういうことになります。

 

「着底まで5…4…3…」

「総員、何かに掴まれ吹っ飛ばされるぞ」

「やっべ、急げ‼︎」

「2…1…着底‼︎」

 

ーガァン、ガァキィィィー!

 

投錨したアンカーが急激に張り出したので、船尾側が大きく浮き上がり左に振られる。それと同時に時計回りへ大きく右スライドしながら。魚雷を回避していった。

 

「見張り班より報告、誘導魚雷58本、回避成功‼︎」

「良し、左舷側40ミリ機関砲群並び30ミリ複合CIWSでただちに残りの魚雷を迎撃、破壊しろ‼︎同時にデコイをばら撒け」

「了解、敵誘導魚雷接近!、機関砲、CIWS撃ち方始め」

 

ードンドンドンドンドンドン

ーバァァァァァァァ

 

勢いよく毎分900発を誇る40ミリ連装機関砲と、ロシア製の複合CIWS(パ ラ シ)に搭載する毎分9000発の発射速度を誇る。30ミリガトリング砲2基から放たれる。30ミリ砲弾の弾幕の豪雨が魚雷を迎撃するが……

 

ーズドォン

 

水面下から来る魚雷には多少は無理がある。

 

「報告、左舷側に魚雷6発被弾しました。」

「こちら艦長、各部署被害報告頼む」

「シールド蓄積率は67%問題なし。甲板長より報告です。バラスト区画に穴が空いたと報告ありましたので外壁から修理するよう伝えてあります。」

 

「どうりで痛いわけよ、使用したのは磁気信管かな?他の状況は?」

「そのようです。ですが、損壊したのは左舷区画の105ミリロケット発射機1基だけです。幸い給弾前だったので誘爆はありませんでした。各種兵装、機関、通信、航海計器共に正常以上無しです。」

 

「んじゃ、下手人を始末するか……」

「すでに照準済みです。敵魚雷艇まで距離7千‼︎」

 

この間にすでにアンカーは巻き取りを終えていたので、航行の阻害になるような物は無くなった。

 

その傍ら、魚雷攻撃を仕掛けて撃沈したと思いきや、なんとアンカー使いながら横滑り(・・・)していったのである。

 

攻撃失敗と判断した魚雷艇達はすぐさま逃げようとしたが……後の祭りだった。何故ならすでに捕捉(・・)されていたのだ。

 

「1発、悪ガキ共にお仕置きしてやるわ〜」

「全門、撃ち方始め〜」

 

逃げようとする魚雷艇達の背後から機関砲弾の袋叩きが待っていた。

ある魚雷艇は搭載する機関砲で反撃したが、スズメの涙程度では全くと言って無力に等しかった。

 

かくして奇襲を仕掛けた魚雷艇108隻はことごとく叫び声をあげながら沈んでいった。

 

残るはシャドウプラッタ率いる護衛艦隊とデュアルクレイターの残存する揚陸・輸送艦隊だけだったのだと……同時にタクロバン市街地北西部と空港では深海軍海兵隊と戦闘を継続していた。



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4-9 もう1つの戦場、タクロバン奪回戦

※この話しだけ艦娘は出て来ません。
ご了承下さい。


スリガオ海峡レイテ湾口付近 10月14日0300時

 

出雲がスリガオ海峡を越えた、超兵器と戦闘をしている最中(さなか)彼ら(海兵隊)の動きを気にしていた。

「今頃、あいつら空港(本命)を抑えた頃だろう」

「ですね、上手くいけばいいのですが…」

 

ここで時間軸は6時間程前に遡る……()

 

10月13日 2100時

アランガラン地区サンアントニオ郊外

特設野戦飛行場 野戦指揮所

 

出雲がレイテ湾へ艦砲射撃をして、彼に気を取られている間にはほぼ海兵隊がそこへ集結しており、砲撃後、更に完全対地攻撃兵装をした3個戦闘飛行隊と1個戦闘攻撃隊、1個無人偵察飛行隊、後方支援輸送飛行隊全機が増援として投入されていた。

これは出雲からの直接火力支援が出来ないため、窮余の策として送り込んだ。

 

主に主戦力になるのが機甲大隊に海兵混成大隊(水陸両用・空中機動)と砲兵大隊であり、その他全て自走式で火力と機動力、継戦能力を主体にした奇抜な部隊である。

「隊長、各部隊の展開準備が整いました。」

 

「各部隊に告ぐ、もう一度作戦概要を説明する、最重要目標はタクロバン市街の北東部にある飛行場を奪取すること、その間に市街を占領している深海軍海兵隊の目をこちらに向けさせる、戦力配置は以下の通りだ」

 

タクロバン市街 陽動部隊

機動大隊(戦車1個小隊強襲部隊へ投入)

砲兵大隊

装甲偵察中隊

直接火力支援中隊(飛行場奪取に1個小隊投入)

 

タクロバン飛行場 強襲部隊

海兵混成大隊

戦車1個小隊

直接火力支援1個小隊(V-120(ヴァルキリー)に搭載)

908強襲機動ヘリ大隊

輸送飛行隊(V-120に戦闘車両を搭載して随伴)

 

近接航空火力支援戦力

3個戦闘飛行隊

1個戦闘攻撃飛行隊

第605海兵重攻撃ヘリコプター連隊

 

「なお、フィリピン陸軍の生き残りが、強襲部隊用に臨時燃料補給処をタクロバン市街から北20キロの地点に用意してくれた。更に深海軍海兵隊が市街を離れた隙にフィリピン陸軍残存兵、約3000が市街要所を抑える手筈になってる、最終作戦開始時刻は10月4日0200、全員の協力で作戦達成だ……いくぞ‼︎」

 

それを合図に作戦を開始し始めた。

陽動部隊には戦車70両、各種装甲車80両、自走砲40両やその他の部隊が後に続いていく。

同じ頃、強襲部隊が臨時燃料補給処に向けて移動を始め既に、水陸両用中隊が先に補給処に入り強襲部隊と共同で、飛行場を奪取する。

また特設野戦飛行場からは無人偵察機RQ-4が目的地高度12000Mから、随時情報を提供してくれる。

 

そして、10月14日0200時……

 

「こちらアーチャー1、敵部隊市街地正面に確認、規模は戦車100両、各種装甲車200両足らずなお全て1960年代(・・・・・・)の車種と認む、砲兵部隊の射撃を要請する」

「こちら砲兵隊、これより射撃開始する着弾修正を頼む」

「了解、初めてください」

 

出雲所属の海兵砲兵大隊の所有する車両は南ア製G6ライノ52口径155ミリ自走榴弾砲を装備し、最大射程は30キロで装輪式であるから機動力が高い。

「アーチャー1よりハンドアロー、これより試射する弾数は1発」

「射撃準備よし」

「発射‼︎」

この世界に来て初めて砲火が放たれた。

 

タクロバン奪還作戦の始まりである。

 

「こちらハンドアロー、弾〜着、今!」

1発の榴弾が敵部隊に命中し、数両の車両が吹き飛んだ。

「着弾修正無し、効力射を要請する」

「了解、これより効力射を開始する。」

「装填良し!」

「撃てー」

それに続いて、39両の自走砲から砲弾を放たれた。

結果、市街地前面に展開していた歩兵大隊と戦車中隊か壊滅し、市街中心部に本部がある主力に応援を要請した。

 

同時に市街へ向かう機甲部隊を捕捉したと、警戒中の部隊から急報を受け、直ちに1万5千の内8割がその部隊の迎撃に投入された同様に飛行場守備の中隊にも警戒を厳重にするようにと……無線で報せたがこの連絡が最後の通信(・・・・・)になるとは誰も知らなかった。

何故なら作戦前から飛行場近くに隠れていた。

 

海兵武装偵察猟兵隊(・・・・・・・・・)の手によって、通信施設を占拠(・・)したのである。

 

「こちらゴーストリーダー、通信施設を制圧、外部との通信を遮断成功‼︎突撃せよ‼︎」

「こちらナイトリーパー了解……者共、敵は本能寺にあり(飛行場にあり)攻めよ‼︎」

 

「おいおい、ナイトリーパーそれうちらの台詞だよ」

「こういう機会は滅多に無いんだから、いいだろう!」

「まぁいっか、俺たちに海兵隊の精強ぶり見させて貰うとするか」

「任せておけ、俺たち出雲海兵隊は精鋭最恐(・・)ということを見せてやるわ」

 

攻撃ヘリコプターを前衛に強襲機動ヘリ大隊と輸送飛行隊の順に飛行場へ向かった。

 

「目的地まで後10分」

 

「指揮官機より全機に告ぐこれより飛行場を強襲し制圧する。敵歩兵並び対空火器からの銃撃がある可能性もある為十分に注意されたし」

「対空火器搭載車両はこちらの空対地ミサイル(AMG-65マーベリック)で破壊するよ」

 

0230時

 

その数分後に飛行場の北側、つまりサマール島側から飛行場に強襲を仕掛けたのである。

「て…敵襲だ、通h…」ボキッ

大声を出そうとした兵士は背後から首をへし折られ、この世を去った

「ったく、今知られたら困るよ監視塔の敵兵士、排除完了」

 

「了解、そこから狙撃班と一緒に周辺警戒をしてくれ」

 

「了解」

 

狙撃班と合流した直後。ヘリがその上空を通過して行き、管制塔や格納庫近くへヘリがホバリングをしていた。

 

「ロープ用意、スタンバイ!……行け、行け、行けっ‼︎」

キメラハインドとMi-17V5(ヒップ)から続々と完全武装した海兵隊が降下して、同時に輸送機から戦車4両と装甲車32両が続々と降ろされ飛行場を瞬く間に制圧して行き、途中守備隊と銃撃戦になったが大した抵抗も無く午前3時には制圧完了した。

 

同時刻、3000名のフィリピン陸軍兵士が市内各要所を抑え始めたが…少し予定が早かったのか、市内を抜けるはずだった深海軍海兵隊4000がそれに気付き、市内の一部で市街戦が始まった。

 

「出雲海兵隊こちらは陸軍38大隊、敵M26重戦車12両、M46中戦車(パットン)12両と歩兵100名余りの敵に猛攻を受けている、大至急支援を頼む」

 

「了解した現在そちらから2ブロック離れたところに攻撃ヘリコプター2機、そちらに向かわせた。それまで耐え凌げよ」

 

「こちらヴァイパー2並び3、連絡を受けてやって来た。敵さんはどこだい?」

「ヴァイパー2、そちらから戦車が見えるか?」

「見えたよ、あれかい?」

「そいつらをやっつけてくれ、さすがにまずい」

「ちょっと待っていろ…ガンナー準備は?」

「敵戦車12両捕捉、ヘルファイア発射‼︎」

「ヴァイパー3、残りの戦車を破壊してくれ」

「OK、任せておけ」

 

攻撃ヘリコプターから放たれた対戦車ミサイル24発は敵戦車に全弾命中し、爆発した。

 

「敵歩兵を掃討するから建物からは出ないでね」

「OK待機する」

「機銃掃射、始め」

 

攻撃ヘリコプターが搭載する30ミリ機関砲は毎分800発の性能を持つ大抵の車両や対人戦にはうってつけのシロモノだった。

 

「掃射完了、1度燃料と弾薬を補充して来るからそれまで頑張ってね〜」

「ヴァイパー2、3、支援感謝する」

 

更に別の場所では…。

 

市街地に展開する、フィリピン軍部隊の支援をする為に。飛行場から戦車1両にAAV7改2両、重機動車4両と敵から鹵獲した2.5tトラック4両に分乗した海兵隊100名(内、戦闘工兵24名)が市街地大通りを走りながら急行していた。

 

「ハウンド1-1より、シュトルム2-1(海兵混成大隊第1中隊)へ!聞こえるか⁈」

 

通信音声の主は、海兵隊605重攻撃ヘリ連隊第2大隊第2中隊(ハウンド)所属の攻撃ヘリである。ちなみに第2大隊兼第1中隊の識別はヴァイパーだ。

 

「こちらシュトルム1!良く聞こえるぞ!何かあったか?」

 

「今いる場所から、5ブロック先の通りからそちらへ敵が移動中だ!。規模は戦車4両、装甲車10両、自走砲4両、随伴歩兵が150名程!今からだと会敵まで約20分前後だ!」

 

「了解した。こちらで何とかしよう…」

 

「非常事態になったら連絡くれ。航空支援をする」

 

「分かった。シュトルム通信アウト!」

 

シュトルム隊の隊長は、現在地の周辺状況を確認すると…。市街地の通りや建物がボロボロになったものや、放置されていた。車両を発見すると。

海兵隊と工兵隊には、瓦礫など放置車両にC4やクレイモア地雷を使った。IEDもどきやあらゆる手持ちの重火器で建物の中から攻撃を開始し、戦車とAAV7改の2両は敵の混乱を突いて、追い討ちをかけるようにした。

 

そして、準備が整った18分後に敵が戦車2両、自走砲2両を先頭に進入して、こちらに気付かずに予定のコース(・・・・・)でやってきたのだ。そして…

 

「…殺れ…」

 

隊長の合図で、真っ先にC4やクレイモア地雷が炸裂し、歩兵の半数を薙ぎ払うと、続けて建物の二階や屋上からAT-4やRPG-32が一斉に装甲車や前衛の戦車に狙いを合わせて攻撃を開始して、車両は吹き飛び、続けざまに40ミリ擲弾や各機関銃弾の雨あられを浴びせた。

 

「早く!応戦して撃ちかえせ!」

 

生き残っては反撃に出ようも、互いの建物から死角をカバーするように鉛玉を浴びせて、前衛部隊が全滅し、中央と後衛を下がらせようとしたが…まさか、背後から戦車と重機動車の攻撃で、残りの車両が全滅していった。だが、一部の敗残兵が生き残った車両に分乗して、退却していく最中で…隊長は、上空を飛行している攻撃ヘリに火力支援の要請を出し、敗残兵の殲滅を確認するとすぐさま再編成をして市街地の中心部に車両を走らせていた。

 

 

 

そして、市街地を抜けた1万1千の海兵はすぐさま引き返すことにしたが…完全に後手に回され始めた。

 

いきなり夜間空襲(・・・・)を受けたのである。

それもそのはずだ待機していた3個戦闘飛行隊に攻撃飛行隊、攻撃ヘリコプター大隊が全て対地攻撃フル装備状態から背を向けたのだ、爆弾にしろ対戦車ミサイルの袋叩きにあい、止めに海兵隊から鉛玉の洗礼を受け9割が全滅し残りが投降した。

 

こうして、海兵隊とフィリピン陸軍兵士の共同でタクロバン市街の奪還を果たした。

 

結果的には市街の南側に展開していた1万の深海軍兵士は奪回を諦めて。

パロ方面へ敗走していった。



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4-10 月夜を照らす幻視の海

10月14日 0300時 サマール島北東300キロ沖合

 

サンベルナルジノ海峡を通過した艦隊はその近海に航行中だった。横須賀機動艦隊と合流を果たしたが…横須賀の艦娘達は大湊護衛旗艦を務める伊勢に聞いてみた。

 

……出雲はどこに!行ったんだと!?

 

実は、機動艦隊の艦娘達にはこの作戦内容の話をしなかったのだ。

多分作戦どころじゃないだろうと。

 

同然この話を知っているのは提督に八雲、信濃だけだった。

(シンディーは八雲から話を聞いたらしい)

 

「それでは私達、大湊基地の艦隊は共同で敵機動艦隊の攻撃に参加します。」

 

そして、大湊の大和は伊勢達に話した事を提督にも話してみた。

「萩沼提督お願いがあります。」

 

萩沼提督は多分、出雲を大湊基地へ出向に来てもらえないかという話だろうと伊勢から聞いてそう思った。

 

「大和さん、そちらの提督からは何か話ありましたか?」

 

「いいえ、まだこの事は話してないです。」

 

「分かりました、深沢提督と1度話してみましょう、その時大和さんからも話してもらえないでしょうか?出雲もこの話しを聞けば快く協力して来るからね」

 

「分かりましたありがとうございます」

 

後日、作戦終了後に萩沼提督は深沢提督と連絡を取り合い横須賀帰還後に2週間そちらへ派遣させると言うことで、言質と承諾を取り付けた。

 

同時刻 スリガオ海峡北

ディナガト島西部10キロ沖

 

出雲は海峡に展開していた艦艇と待ち伏せをしていた魚雷艇を全て撃破して、いよいよ超兵器「シャドウプラッタ」と対峙していた。

 

これを叩けば、レイテ湾へは目前でありサマール沖に展開する敵機動艦隊を挟撃することができる。

 

シャドウプラッタもそれは十分に理解(・・)していたし、最悪は同行していた艦艇と機動艦隊をマリアナ諸島へ逃がすことが出来れば勝機は十分にあった。

 

「艦長、敵超巨大光学迷彩戦艦(シャドウプラッタ)を捕捉しました。距離は約4万5千です」

 

「随伴艦艇は?」

 

「レイテ湾の手前にあるホモンホン島南東10キロで待機していますね超巨大強襲揚陸艦もそこにいます」

 

「取り敢えず優先順位は……」

 

「超兵器を最優先で撃破、ですか?艦長」

 

「その通りよ、砲術長、奴らに先手を取る主砲射撃用意して弾種は任せる」

 

「では通常弾と91式で、小型レールガンは常時揚陸艦に照準を合わせながら射撃開始致します。」

 

「よし、それで行こう、CICは敵艦艇の航跡と全体的に監視を行なってちょうだい」

 

「こちらCIC了解しました。」

「副長、再度すまないが、操艦の指揮を任せるよ」

「分かりましたお任せを」

それからすぐ、主砲射撃の用意が出来たと砲術長から連絡を受けた。

「さて、先手必勝やりますか、一撃必殺、撃ち方始め」

「了解、前部主砲射撃始め〜」

 

ズドドドドォンー

 

同日 0330時

前部と両舷側に設置している61センチ砲から砲煙と轟音を立てて、射撃を開始した。

 

狭い海峡で、超兵器同士(・・・・・)の殴り合いのゴングが鳴り始めたのである。

 

ヒュルルルー

 

「しまった‼︎……うっひゃー、チクショウめこちらも撃ち返すぞ、全兵装射撃用意」

 

「それでは、光学迷彩の意味が……」

 

「もう遅い、とっくの昔に奴に(出雲)捕捉されてる」

 

「敵艦、発砲着弾まで57秒‼︎」

 

「ちっ、回避急げ‼︎」

 

艦を急速前進するとその背後から100M近くの水柱が30本上がった。

 

「あっ危ね〜、あんなの喰らったら光学兵器に使う電力が無くなるわ」

 

「艦長、新型エレクロンレーザーと8連装ミサイル、280ミリAGS射程に入りました。」

「よし、直ちに射撃を開始しろ」

 

そして、黄緑色の螺旋状した青いレーザーが一気に出雲に襲い掛かった。

 

「ん?……やっべ、敵艦レーザー発射‼︎」

「げっ!マジ?」

 

ガィィィン

 

レーザーは左舷側に命中して、明後日の方向へ弾き返した。同時に280ミリAGS砲弾が出雲に向けて襲い掛かったのだ。

 

ゴンゴンゴンゴンゴンゴン

 

「なんかむかつく、応急管制室!蓄積率状況を教えて」

 

「現在、シールド蓄積率が78%ですレーザー攻撃を連続して受けたら確実にシールドが崩壊します。」

 

「わかったありが「艦長、ミサイル接近中です!数は80、距離は3万8千‼︎」ブレダロケット砲からチャフ妨害弾と欺瞞弾を発射、対艦ミサイル迎撃始め」

 

CIC内にあるESM管制からすぐさまロケット弾が発射され、それと同時に127ミリ速射砲、57ミリバルカンとダルド・システムの40ミリ連装機関砲、Sea RAMが同時に対艦ミサイルを迎撃、破壊する為に放たれていった。

 

「敵対艦ミサイル7割撃破、残り24本‼︎」

 

「パラシ迎撃始め」

 

それぞれの対空火器が迎撃するが最後の1発が命中した。

 

たが…それでも61センチ砲と203ミリ速射砲は引き続き超兵器に向けて射撃を継続している。

 

「シールド蓄積率94%です」

(やっこ)さんは?」

「シールド蓄積率72%です」

「わかった」

 

出雲は少し焦り始めた、何故なら本来なら戦闘後ある一定の時間を置いてから再度戦闘に望んでいたが、昨日のレイテ湾砲撃から現在に至るまで戦闘を継続(・・)したままだったのだ、これが出雲が持つシールドの唯一の弱点だった。

 

そして、本人の頭の中では一瞬だったが……悟ったかのように考えた。

 

(ならばこちらの手持ちの火力を全て奴にぶつければ……或いは刺し違え覚悟で衝突(・・)させるしかないかなぁ〜、まぁそん時は腹くくればいいかな)

 

同時に小型レールガンを揚陸艦に向けて射撃をまだ継続していた。直接視認は出来ないが、どうやら衛星画像によると殆ど命中はしているが自分達と同じシールドを展開している為少し時間がかかった。

 

だが……揚陸艦の強みでもあるウェルドックのハッチが破壊されそこから大量の海水が流れ込み、再度レールガンの砲撃を艦内内部に直接攻撃を受けた為か、最終的に艦内内部の弾薬庫から大爆発を起こして海中に沈んでいった。

 

そんな中、CICから朗報が舞い込んで来た。

 

「CICから報告です。超兵器デュアルクレイターを撃沈したと、衛星画像でも確認が取れました。どうやらウェルドックのハッチが破壊されて砲弾が艦内に浸入し、被害が拡大したようです」

 

「これで後顧の憂いは消えたか……残りは彼奴(あいつ)だけか、早いとこ沈めてこの戦を終わらせよう」

 

同時にデュアルクレイターが沈んだ事はシャドウプラッタの耳にも入り、艦内は騒然としていた。

(まさかこんな早くもクレイターが沈んだか…嘆いても仕方ない)

 

「艦長、ブルネイ泊地艦隊から連絡です。予定より1時間早くスリガオ海峡を通過し終わると……です」

 

「おいおいおい、早いよそれ〜もうちょいゆっくりとくればいいのに、そこの提督は馬鹿かよ?今の状況を読めやっつうの」

 

「どうします?」

「仕方ない、大急ぎで奴を沈めるぞ、いいな!」

「「「おー」」」

 

お互いの距離が15キロを切り始めた時に……

 

「水雷長、左舷魚雷発射菅全弾、発射用意」

「何をするんで?」

「奴は本船に魚雷は積んでいまいと思っている……筈だ、博打を超えたやり方だがな」

「分かりました。準備しときます」

 

「シャドウプラッタは一度本船とすれ違いになり、背後から攻撃する筈だ。俺たちはそれを利用しそれを狙う、勝負は1回きりだ」

 

そしてそれを副長に伝えシャドウプラッタと左舷側で、すれ違いになるようにしてくれと頼んだ。

 

同時に左舷側魚雷を全弾発射させろと……水雷長にも伝えて。

 

向こうも自分達と同じ考えだったのか、左舷側を通過するにして動いていると確信した……だが、これに失敗すればもう後が無いと。

 

「間も無く、シャドウプラッタとすれ違います。」

「水雷長、一発勝負だ外すなよ」

「奴に日本海軍水雷魂を見せてやりますよ」

「射程まで……3…2…1、今だ魚雷全弾発射‼︎」

 

出雲とシャドウプラッタとの距離は、8500M文字通り魚雷を放ち命中させるには充分な距離である。

 

「た、大変です、出雲から魚雷が放たれました。」

「なんだと、回避急げ」

「ダメです誘導魚雷です」

「くっそ、ここまでか」

 

10月14日 0445時

 

30本の誘導魚雷が全てシャドウプラッタに命中し、止めに出雲からの一斉射撃により敢え無く撃沈した。

 

「……出雲…」

「なんだ?」

「貴様に伝えておくことがある」

「なんの?」

「貴様が函館にいると知ったのは、政府や国防省(・・・・・・)には我々と深海凄艦に内通する者達が大勢いる……気を付けろよ」

 

この言葉が後に大きな波紋が事実となってやって来るのは、深海棲艦の戦いを終える頃に知ったのだから。

 



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4-11 追撃・撃滅!フィリピン海大海戦〜前編〜

はい、やっとフィリピン沖海戦ことレイテ沖海戦が終わります。

やっと4章が終わったと思われた方々もいると思いますが、これからもよろしくお願いします

お気に入りが60件超えました。重ねがさねありがとうございます



10月14日 0500 テナガット島北西 20キロ地点

 

超兵器と戦闘が終わってから15分後、船体の修復に弾薬庫からの補給を終わらせ、ブルネイ泊地艦隊がレイテ湾に入っていくのを見届けると通信が入って来た。

 

「海兵隊より出雲へ、タクロバン市街並び飛行場を制圧完了しました、なお部隊はほぼ飛行場に集結済みです、後詰めはフィリピン陸軍6000が昼頃までに市街入りを予定し、現在それまでは海兵隊とフィリピン陸軍が共同で治安維持と警戒を維持しています」

「分かった、海兵航空旅団と少数の輸送機を残して、後はこちらに収容しても構わないかい?」

 

「大丈夫です問題ありません、帰りに拾いに来てくださいね置いていきぼりは無しですよ」

「分かった。作戦終了後に回収に来るわ」

「了解です」

 

そう通信を終えると今度はブルネイの艦隊旗艦に連絡を入れた。

 

「スリガオ海峡攻略艦隊旗艦へこちらは横須賀基地所属出雲、どうぞ」

「ブルネイ泊地艦隊旗艦の山城です。こちらの感度明瞭いかがでしょうか?」

「はい、感度明瞭共に問題無し早速ですがタクロバン市街と飛行場は奪還済み、飛行場には海兵隊が守備に当たっています。またパロ地区へ撤退した部隊は現在も揚陸艦隊への撤収作業が始まっていますが……しかし少数の護衛艦隊が残っている為、充分に注意してください」

 

「分かりました。私達は揚陸艦隊と護衛艦隊の残敵掃討に当たります」

「よろしくお願いします」

 

そして、海兵隊へ増援で投入していた航空隊を収容し、いよいよフィリピン沖海戦の終幕を締め括る為に最後の戦闘を開始した。

 

残敵する敵機動艦隊の追撃戦(・・・・・・・・・・・・・)である。

 

すぐに八雲達に通信を入れた。

「八雲こちら出雲、お前達は今どの辺りにいる?」

 

「今の現在地は…サマール島から北東450キロの位置、現在針路128°速力35ノットで航行中、んで護衛艦隊は俺たちの150キロ南を艦隊速力22ノット南南東方向へ移動中、何かあったか?」

 

「いや何も、……それならちょっと提督に変わってちょうだい」

「OK、ちょっとまってろ」

 

20秒くらいしてから提督に変わってもらった。

「出雲、無事だったのね」

「ご心配掛けてすいませんでした。ちょっと頼みたいことがあるんですが……」

 

「いいわよ」

「恐らく、サマール沖に展開していた機動艦隊は超兵器全て戦没とレイテ島占領が失敗して、すぐに自分達の勢力圏に引き返す筈です。そこで超兵器に随伴していた70隻とサマール沖に展開する機動艦隊350隻の合流を阻止してもらいたいんです。もちろん先行している大湊・横須賀艦隊には70隻の艦隊を、横須賀主力艦隊は350隻の艦隊を相手にしてもらいます。提督、すでに潜水艦娘(ゴーヤ)達は投入済み(・・・・)ですよね?」

 

「えぇ、出雲が事前に予測していた針路上に潜水艦を配置しといたわ、でもその位置(・・・・)よかったの?」

 

「あくまでですが、恐らく敵は最短コースでマリアナ諸島に引き返すはずです……が、起死回生で日本に向かうこともないでしょうし俺はブルネイ艦隊が揚陸艦隊の砲撃完了を見届けた時点で、遅くても0700までには追撃戦に参加します。」

 

「わかったわ、こちらで艦隊を足止めしてできる限り叩いとくわ」

「分かりました。……それと提督」

「何?」

「艦娘、いや彼女達に伝えてください”この海戦は君達の過去の払拭を晴らせる機会がやって来た。武運長久を祈る”……と」

 

「わかった、必ず伝えとくわ」

 

提督との通信を終わらせると、CIC脇の統合作戦室に入ってから主なメンバーに向けて話し始めた。

「よし!提督には伝えたし後は、レイテ湾砲撃の成否を見届けるとしてだ……まずはこちらて仕入れた情報を整理するか師団長と情報長の話だとこうなるか」

 

この時すでにホモンホン島沖にいた艦隊は、早々にサマール沖に展開する機動艦隊と合流する為に移動中と、超兵器を撃沈後に飛ばしていた無人偵察機からの情報だった。

超兵器に随伴していた艦隊は、後3時間程で合流するらしい……が、すでにサマール沖東に展開していた機動艦隊は彼らに先立ちマリアナ諸島へ退避し始めている。

「後は、敵がどのようにして撤退して行くかだな……まぁそれなりの対応した手札(・・・・・・・・・・・)はあるがね」

 

0540時

サマール島沖350キロ東 深海軍機動艦隊

 

空母水鬼と戦艦水鬼が率いる350隻の艦隊は超兵器の全滅とレイテ攻略が失敗したと超兵器の随伴していた戦艦棲鬼から連絡を受け、すぐに艦隊は針路060°速力25ノットに上げて自分達の勢力圏へ退避をし始めた、それと同時に超兵器に随伴する70隻の艦隊も後に続くという内容だった。

 

「フィリピンを攻略すれば、彼奴ら(艦娘達)を干上がらせることが出来たというのにあの超兵器の後ろ盾(・・・)があって私達は強くなったのに、もうなんなのよ!いったい?」

 

「まぁ落ち着きなよ、いくら私達が焦ってもどうしようもないじゃん私達が出来ることは1つ、出来る限り1隻でも多くの仲間を安全地帯にまで守りきらないとね、各艦艇は引き続き対空・対水上・対潜警戒を維持してちょうだい」

 

ここに来て、空母水鬼は思った。

いくら正規・軽空母・鬼姫級を合わせて60隻はいたとしてもすでにその戦力は8割しか残っていなく、前日のシブヤン海への防空戦力で戦闘機120機を送ったのはいいが一機(・・)も戻って来なかった。それを境に各地に航空攻撃を仕掛けだが…成果は芳しくないのが現実だった。

 

「ねぇ水鬼、ちょっと提案があるんだけど?」

「何よ」

 

「1度艦隊を離散させたいと思うんだけど……このままだとあの化物空母(出 雲)と艦隊に捕捉されるのは時間の問題だと思うのよ?」

 

戦艦水鬼は暫し考えた、そして考えた末に決断をしたのだ固まって動くよりもバラけて動いたほうがいい……と。

 

「わかったわ、では空母水鬼は170隻の艦隊を、こちらは残り180隻の艦隊を引き連れて直線コースでマリアナ諸島へ向かうわ」

つまり、機動艦隊を二手に分け追撃してくるであろう艦娘艦隊の戦力を分散化させたのだ……これが深海軍の生死の境目(・・)とも知らずに……

 

「では私達は、その南側を大回りして通ってグアム島に戻ります。」

「わかったわ気をつけてね」

 

同じ頃、大湊・横須賀艦隊は出雲からの情報を得てレイテ湾入り口から逃走を開始しようとする艦隊を追撃していた。

だが…横須賀と大湊の艦隊速力には10ノット以上の速度差がある為か急遽、大湊艦隊の速力21ノットに合わせて航行しており予測位置が間違えて(・・・・)なければ、逃走中の敵艦隊の正面つまりT字戦法による射撃が可能になる。

 

「伊勢さん、この針路で合っていますか?」

「出雲さんが提督を経由して送ってくれた情報だから間違いないと思います。もし上手く、私達の対水上レーダー(水上電探)に捕捉すれば大丈夫だけどね」

 

合同艦隊(大湊・横須賀)が予定の針路を航行してから2時間程経った0730頃に……

 

「艦長、レーダーに水上艦艇多数‼︎、方位158°距離85海里(157.42k)速力22ノットで航行中‼︎」

「副長?本当なの?」

「間違いありません水上艦艇です、今の速度ですとおよそ90分程で有効射程距離内に入ります。」

「わかったわ、艦隊に通達を出してこれより艦隊速力を25ノットまで上げてます。大湊艦隊旗艦、大和に通達を出してください」

「こちら大和、敵艦隊を発見したって本当なのですか伊勢さん?」

「間違いありません、大和さん、この艦に搭載している水上電探で捕捉しました……そう言えば大和さん私達の提督にあの事(・・・)を喋りましたか?」

「はい、後は提督どうしで話して出雲さんにも聞いてみてからだと言っておりました。」

「分かりました、私達からも出雲さんにそのことを話してお願いしてみます。」

 

そして0900には、大和達の搭載する三十二号対水上電探改が大艦隊を発見した……さらに伊勢に搭載するレーダーと大和の電探で三角測量を行った結果、艦隊に先立って先行していた駆逐隊と敵艦隊の距離が40kまでに狭まるという。

 

そこで横須賀基地所属の伊勢型、扶桑型航空戦艦と大湊基地所属の大和型、長門型、金剛型が巡洋艦と駆逐艦の後方に回り込み、航空機の着弾観測と作戦前(・・・)に出雲から支給された新型射撃レーダーで艦砲射撃を開始しようという。

 

更に今回は横須賀艦隊第5機動戦闘群が伊勢達と行動を共にしている、金剛・榛名を第1機動戦闘群に編入する替わりに()最上型6隻(・・)が編入している。

 

第5機動戦闘群

所属艦艇

艦隊型空母 翔鶴、瑞鶴

艦隊型軽空母 祥鳳、瑞鳳、龍鳳

重巡 最上、三隈、鈴谷、熊野、伊吹、鞍馬

軽巡 川内、神通、那珂

駆逐艦 夕雲、巻雲、風雲、長波、高波、沖波、朝霜、早霜、清霜

 

以上23隻の艦艇が伊勢達に合流して行動している

この場合、航空戦力と対潜哨戒機(・・・・・)不足と提督が鑑みて決定し援軍で派遣した。

 

特に最上型は、イタリア海軍で保有していたヴィットリオ・ヴェネト級航空巡洋艦をベースにしており。武装は20.3センチ連装砲3基から203ミリ80口径単装速射砲を2基に交換しているが…文面上では貧弱とも言える。毎分72発の発射速度、有効射程距離52キロ更に高い命中率を持ち合わせている同時に、127ミリ80口径単装速射砲を左右に6基配置してあり対水上・対空戦闘が両用可能である、極めつけは船体後部区画を水上機運用から上甲板丸ごと一段拡張し、ヘリ甲板(・・・・)に仕立て上げ、エレベーターを前後に1基ずつ配置し格納庫を1層設けてある。これにより6機同時離着艦が可能で、格納庫にはCH-53E(ペイブロウ)6機が最大搭載、中型ヘリなら10機搭載可能になった。

勿論、横須賀基地に所属する利根型も同じ設計だが、武装配置を変更しただけである。

 

更に夕雲型には、2014年に退役したギアリング級駆逐艦「カリナス」をベースに。127ミリ80口径単装速射砲を前後に1基ずつ、魚雷兵装を外し前部魚雷発射管跡にはASROC8連装対潜ミサイルが設置され後部発射管跡に76ミリ単装速射砲が左右に1基ずつ配置してあるし、船首側には連装式対空ミサイル発射機が1基、艦尾側には6連装対艦ミサイル発射機が2基、12連装対潜ロケット砲を2基設置してあり、機銃も最新式の25ミリ4連装機関砲(シーガード・システム)8基設置している。この為、魚雷戦は出来ないが全ての武装をモジュール・パッケージ化する事で任意かつ素早い武装交換が可能だ。

 

もし、VLS系統を搭載しようとすれば艦橋と電子兵装を全て交換しなければならないし船体の肥大化(・・・)は避けられない。

 

そして同時に深海軍艦隊も艦娘が接近していると戦艦級から搭載している水上レーダーで捕捉した。

 

「先回りされたか、いつの間に……仕方ない、艦娘共を迎え撃ち敵中突破を図る」

 

彼女達には姫級や水鬼はいなくせいぜい、戦艦凄鬼だけでル級fs改とタ級fs改が11隻いただけで後は全て巡洋艦や駆逐艦だけだった。

 

「向こうは戦艦8隻と航空戦艦4隻しかも36センチ砲搭載艦が8隻(・・)、こちらは全て40cm砲と45.7cm砲搭載艦だ。勝負はもう明らかに決まっている。」

 

そして戦艦凄鬼は戦艦を前衛に押し出し鉾矢の陣で陣形配置、火力で敵中突破を図るという大胆な作戦で来た。

だが…横須賀基地所属の伊勢型や扶桑型に搭載している主砲は、46cm砲(・・・・・)だということを彼女たちは知らない。

 

「伊勢さん、敵艦隊が戦艦を前衛に出して強行突破を図ろうとしています」

「それでは、駆逐艦と巡洋艦を敵の両翼に回り込ませて砲雷撃戦してもらい私達はT字戦法でもって、観測機とレーダー射撃による攻撃をします。空母は少数の護衛を残して交戦海域から退避をお願い致します」

 

そして、横須賀艦隊の半数は戦艦隊の左翼から回り込み敵艦隊の右翼側を攻撃、大湊艦隊は敵艦隊の左翼へ回り込み挟撃による砲雷撃戦を開始、戦艦隊は複縦陣で航行し全戦艦隊が射程距離に入り次第、一斉射撃を開始するという手筈で…

 

そして1000時には、戦艦凄鬼が自分達の左翼に回る艦隊を捉えて砲撃し、それを合図に海戦が始まったのである。

「こちら高雄、敵戦艦の射撃を受けましたが私と舞風が損傷軽微」

「こちら那智、間も無く敵リ級を射程距離に捉えます。」

「了解しました。横須賀艦隊の射撃に合わせて敵を挟撃してください」

 

1015時、おくれて横須賀艦隊は敵艦隊の右翼側に回り込み速射砲による射撃を開始した。

「こちら最上、ネ級fs改を捉えたよ、速射砲!射撃開始〜」

「最上姉に続いて鈴谷撃ちます」

「最上姉と鈴姉に続け〜!」

 

ードンドンドンドンドンドン

 

最上型6姉妹(・・・)の射撃開始を合図に青葉型・古鷹型が、そしてやや遅れて川内型、阿賀野型の装備する15.5cm75口径3連装砲と駆逐艦の装備する127ミリ80口径単装速射砲が深海凄艦に向けて射撃を開始した。

当然、幾つか砲弾は命中(・・)しないだろうと思っていだが…

 

ガァンガァンガァンガァンガァン

 

「ん?何これ?砲弾が全部命中(・・・・)しているの?」

「駆逐艦大破‼︎落伍していきます。」

「クソッ、右翼側にいる艦娘共を攻撃しろ、戦艦隊はこのまま正面の戦艦群を砲撃続けよ」

当然、戦艦の射撃がいよいよ大和達に向かってきた、だが…

 

「こちら伊勢、もう間も無く射程距離内です暫し耐えてください」

新型装甲を施した伊勢型や扶桑型はともかく、大湊艦隊の損害が目立ち始めてきた。

特に金剛と比叡の大破落伍は大きかったが、長門型は中破手前、大和型と金剛型は小破だった。

そして、待ち望んだタイミングがやって来た。

ざっと距離にして、2万2千メートルという至近距離からだ

「戦艦隊砲撃開始、撃ち方始めぇ!」

伊勢の叫びと同時に6艦(・・)の合計33門の46cm砲を斉射した。その数秒後には長門型の16門の40cm砲と榛名、霧島の16門の36cm砲が射撃を開始した。

 

放たれた65発の砲弾はまず最初に戦艦凄鬼と6隻のル級fs改とタ級fs改にそれぞれ7〜8発の砲弾を受け、40cm防御の装甲はふすま紙のように貫通し、更に伊勢型と扶桑型には、50.8cm65口径に匹敵する46cm80口径を装備しており、その砲弾6発を受けたタ級fs改はそれを(・・・)受けて耐えられるわけもなく大爆発の末に轟沈した。

 

伊勢達が従来のT字戦法を更に正確にかつ効率的にしたのは出雲がこの方法を教えてあったからだ。

あらかじめ、自分達と敵艦隊の位置を戦艦隊に情報を共有化させ、なおかつレーダーと観測機からも収集させて被害を最小限にして、最高の射撃精度を確保できるのである。

つまりこれは、文字通り究極の袋叩きにを可能とする方法だった。

 

当然、間近(・・)で目撃したル級fs改達残余艦艇はいきなり旗艦を失うという最悪の局面に陥り撃沈していく中で抵抗する艦艇も多数いだが、焼け石に水で砲撃開始から僅か3時間程で深海凄艦70隻を全て撃沈した。

 

だが艦娘達にも被害が出ていた、いずれも轟沈したものはおらず比較的に大湊艦隊が被害が大きかった。横須賀艦隊も小破艦艇が6隻と大湊艦隊とは全く損害率が低いのだ。

 

それは機関をシフト配置化と全体の装甲強化をし、更に命中率の高い速射砲や誘導魚雷を搭載していたおかげで誘爆等の高い酸素魚雷を搭載する心配は無く、更にミサイル系統の兵装が使用が可能なため遠距離からの攻撃可能、正にインチキ(装備・技術面)もいい所だが…当然深海凄艦には超兵器が付いているためかこればかりはどうしようもない、これで反論する提督がいればそれは…

出雲曰く「これを見ても聴いても、現実を受け入れる気はサラサラ無くしかも夢物語もいい所を能天気に昼間っから酒とヤクと性奴隷化した艦娘をたらふくパンパンやって馬鹿丸出し恥晒し充填120%」というやつしかない皮肉にも皮肉だが…

 

同じ頃1300時には、横須賀艦隊は戦艦水鬼率いる180隻の艦隊をフィリピンから東約800キロで捕捉し、すぐさま2波に渡る執拗にして過激な航空攻撃と潜水艦艦娘達による群狼戦術で哀れにもなすすべ無くして、180隻全て海中へ没していった。




レイテ沖海戦で戦没された方々の御冥福をお祈り申し上げます。

一部では主砲弾頭比較はPC版WSC2EKマスターブックから抜粋しました


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4-12 追撃・撃滅!フィリピン海大海戦〜後編〜

どうにかして10月中に間に合うように、投稿致しました。

次からは第5章が始まります。お楽しみにして下さい




10月14日 1300

 

横須賀・大湊艦隊が深海軍艦隊と戦闘を終え更に横須賀主力艦隊が分離した艦隊の半数を撃破した頃、出雲は現在ミンダナオ島サン・アグスティン岬東部400キロの位置から北東方向へ45ノットで航行していた。

 

何故、出雲がその場所にいたのかは実は7時間前に戻る。

 

0600に予定通り、レイテ湾に突入したブルネイ艦隊だが、26隻からなる揚陸護衛艦隊から激しい抵抗に遭い損害が大きくなりはて、一時後退をせざるを得なかった。

 

(実はこの時複数の重巡とル級éliteが4隻随伴していた為、巡洋艦と駆逐艦に被害が出た)

 

これをブルネイ艦隊からの緊急要請、レーダーと偵察機からの画像で確認した出雲が、急遽火力支援を開始、その間ブルネイ艦隊は戦力を再編成して再度突入しお陰でどうにか撃破することが出来た。だがその分、出発時間が予定より大幅に遅れた0935にはレイテ湾を離れ一度針路をミンダナオ島サン・アグスティン岬まで南下し、そこから北東方向へ針路を変え追撃戦に参加した。

 

更に夜明け前に衛星画像から常時情報収集をしていた時、深海軍機動艦隊が二手に別れて行動したと確認すると…横須賀主力艦隊に連絡を入れた。

 

ガチャ「あ〜提督、出雲です」

「何かあったの?」

 

「実は機動艦隊が二手に分離してしまいましたんで、おそらく一方はマリアナ諸島へ逃走、もう一方はグアムに引き返すと思います。俺はグアム島へ引き返す艦隊を追撃致します。それと作戦終了後の集合場所はどこになります?」

 

「軍令部が予定している場所は、シンガポールの南にあるリンガ諸島よそこに来てねみんな待っているから、必ずよ(・・・)

 

「了解です」ガチャ

 

提督との通信を終えると、副長が艦長にコーヒーを手渡して来た。

 

「モテモテですね艦長」ニヤニヤ

 

「よしてくれよ副長、こういう言葉すら言われるの初めてだからよ」

 

「まぁ私も伊勢達の休みに合わせて一泊二日の休みをもらえるのは有り難いですから」

 

この副長も出雲が陸上勤務(入渠中)している間は、数人の幹部将校達は、香取達と一緒に講師として艦娘達に教鞭をとっていた。業務的には主に香取達の補佐や艦娘や妖精達に現代兵器等の扱い方を教えている。

 

「しかしながら艦長」

「ん?どうした副長?」

「この世界では、私達前の世界(鋼鉄世界)の出身者から見れば、物資集積所が少ないですね。」

 

「前に総長に呼ばれて、その時に軍令部第4部の部長を紹介してもらい話しを聞いてみたが…日本や西太平洋諸島を外せば、台湾の高雄(カオシュン)、ブルネイ、リンガ諸島、パリクパパン(ボルネオ島)そして最後にスラバヤくらいしか無いとさ」

 

「やはりそうでしたか、私達艦内の主だったメンバーでこちらも予測してみました。国内の兵站・燃料集積所が最適な場所ですと南から大分港(大分県)、佐世保、

戸畑(福岡県)徳山港(山口県)岩国(広島県)水島港(岡山県)、神戸港、堺泉北港(大阪府)、四日市、根岸(横浜港)姉ヶ崎(千葉県)、東京港、鹿島港、最後に厚岸港(北海道)ですね」

 

「主に瀬戸内海と大阪湾に伊勢湾、東京湾か…兵站と補給路の構築と護衛が最適な(・・・)活用方法だなぁ」

 

「おそらく、超兵器はこれを(補給路遮断)知っていてワザと(・・・)我々を誘い出す真似をしてまで…とですか?」

 

「確信が得られんが、仮にトラック諸島向けの輸送艦隊を襲撃して膨大な物資の鹵獲(・・)を狙っていたとすれば、大いに不味いね、うん十分に不味いよ」

 

「ですが、艦隊がフィリピンに来る数日前(・・・)にセレベス海で戦闘があったのは救いでした」

 

「全くだよ、下手すれば臨機応変(・・・・)の臨の字を知らんカス共(提督)の尻拭いまで、しなきゃいけないからな」

「誰が輸送艦隊の護衛やるんでしょうね〜」

 

この数日前の10月6日には中規模の艦隊がセレベス海を通過して通商破壊と威力偵察を実行しようとする所を輸送護衛艦隊(セレター・ジャカルタ艦隊)が発見し、即戦闘状態になった。

 

敵艦隊を全艦撃破し、防いだものの護衛艦隊の半数以上が作戦継続不能であり、肝心な輸送作戦を行えなくなった為、現在も輸送艦隊84隻はリンガ諸島の北にあるリアウ諸島に待機している。

 

ちなみに護衛艦隊が揃え次第(・・・・)輸送艦隊は即投入出来る状態だった。

 

そして、時系列は1300に戻る。

出雲は艦橋を当直士官に任せ、主だったメンバーをCDCに隣接した統合戦術戦闘作戦室に集めて話し合っていた。

 

「はい、忙しい中すまんが…それでは各科長達、状況報告をお願い致します」

 

「現在、本艦から4個戦闘飛行隊を常時交代で100キロ圏内を戦闘空中哨戒(C A P)と無人偵察機RQ-4と電子戦闘航空隊が偵察活動を継続しています」

 

「情報科も同じです。現在複数の衛星を使って索敵をしています」

「分かった、航海長、砲術長、砲雷長もし突発的な直接戦闘に入った場合、シールドと弾薬は持つか?」

 

航海長と砲術長、砲雷長の3人は顔を見合わせて頷くと、砲術長がこう言い放った。

 

「問題無しです。充分に間に合いました」

「よし、後は偵察隊の吉報を待つだけかな?その間に軍令部(英二)と提督に連絡して来るわ、向こうで何か収穫あったかもしれないからな」

「了解です。」

 

艦長執務室

 

部屋に戻ると海図台(チャートテーブル)から海図を取り出して更に航海距離計算表を取り出して、自分なりに予測を立てていた。

 

「フィリピンからテニアン島まで直線距離で2200k(1188海里)、グアム島なら2000k(1080海里)か果たしてどちらに針路を取るかだな、果ては負けた腹いせに目標を変更して、パラオ諸島(850k=460海里)を空襲するかだな…取り敢えず電話入れるか」

 

 

「英二、俺だ出雲だ」

電話をした相手は檜垣中将だった、軍令部側で仕入れた情報の交換を行っていたのである。

 

「お、おぉー出雲、無事か!報告頼む」

 

「現時点までに超兵器3隻撃沈、深海軍艦隊の戦力7割を撃破しました現在、逃走中の機動艦隊を追撃中です。」

 

「分かったありがとう、こちらで仕入れた情報は近い内に再度(・・)トラック諸島向けの輸送艦隊護衛を横須賀基地でやってもらいたいという内定(・・)が既に上がっている」

 

「分かった情報ありがとう、元を辿れば兵器派が関与(・・)しているかな?」

 

「うん当たり、更に深海棲艦へ裏切り者が出たからこちらで始末(皆殺し)したが……察してもらえるかな?」

 

「うん十分に理解したよ」

 

「輸送艦隊派遣、時期はまだ未定だがその時は俺がそっちに行く予定になってるから」

「分かった、情報ありがとう」ガチャ

「よし、提督達はどうしてるんだろ……(ジリリリン)噂をすれば影がさす、か…はいもしもし」

「出雲、今通信大丈夫?」

「はい問題無しです。何かありました?」

 

「こちらで捕捉した、機動艦隊約半数180隻を叩いたよ〜残り見つかった?」

 

「いえ、まだですもう間も無く……「艦長こちらCDC、偵察機から報告あり、敵機動艦隊を発見したと」分かったすぐ向かう……だそうです、提督」

 

「分かったよ出雲、気を付けてね」ガチャ

 

すぐさま艦長執務室からダッシュでCDCに戻り副長から知らせを聞いた。出雲の顔つきはそれを(・・・)待っていたかのように……

 

「状況報告頼む」

先程の連絡から幹部のほとんどは、CDC脇の作戦室に集まっており艦長を待っていた。

 

そんな中で航空師団長が先程の内容を話した。

 

「はい、5分程前にシルフィード3(56電戦航1電戦飛)が敵機動艦隊を発見したと」

 

「位置は?」

「本艦から700キロ北東、カロリン諸島ヤップ島北西300キロの地点で、そこから北東へ20ノットで移動しています」

 

「やはり勢力圏のグアムへ逃げ込む構えか……今から航空隊を出撃すれば……」

 

出雲は艦橋に備え付けてある時計を見た、時刻は1520(・・・・)で「帰ってくるのは夜になるな」だが…悠長はしていられなかった。

 

だが、艦長が時計を見て何かしらの意図を妖精達は悟った。パイロット妖精達はみんな、口揃えて艦長に進言した。

 

「艦長、俺たちは艦長に異議はありません御命令を……」

 

「分かった攻撃隊発進準備、但し攻撃は一回切り(・・・・・・)のみだ」

「分かりました総員、攻撃隊発進準備繰り返す攻撃隊発進準備」

 

乗組員とパイロット達が出撃用意している半ばで、副長が艦長に話しかけて来た。

 

「艦長、一回切りの攻撃で生き残れた艦艇に生き証人(・・・・)になってもらうという訳ですね」

 

「なんだ、気付いていたか(・・・・・・・)……」

「伊達に長年、貴方の副長を務めていましたからね〜」

「かつて武田軍が徳川領へ侵攻し、城攻めをしてワザと(・・・)数人の兵を逃した。結果的には抵抗すれば皆殺しされるか早々に明け渡したほうがいいか、とね」

「なるほど、飴と鞭(・・・)ですか」

「そういうことだ」

 

そして、1545には事前に出撃準備を教えていた。攻撃隊の発進準備が完了すると航空管制官からマイクを借りて、パイロット達に激励した。

 

「パイロット達に命ずる、敵艦隊を排撃して我らの存在意義を奴らに焼きつかせよ!行けっ‼︎」

 

それを合図にリニア(電磁)カタパルトに載せていたCFA-44が続々と射出されそして、最後に出雲が保有する最大の艦載機Tu-22M3と空中警戒管制機P-1AWACSが大型カタパルトから射出し敵艦隊に向けて行った。

 

この敵機動艦隊へ攻撃隊を派遣した戦力は、以下の通り。

 

8個戦闘飛行隊 (制空権に4個飛行隊)160機

2個戦闘攻撃飛行隊 24機

1個海洋爆撃連隊 24機

1個早期空中警戒管制班 1機

 

合計209機の攻撃隊が発進して、敵機動艦隊に向かわせた。

 

だが…薄暮攻撃隊が発進してから1700頃になって、航空管制官が慌てて艦橋にやって来た。

 

「艦長‼︎た、大変、です」

「どうした?敵がこっちに向かって来たか?」

「そうではありません!訂正です。先程の敵機動艦隊の現在地の700キロの情報は誤りで、実際は900キロ先にいます‼︎」

「な!なんだって‼︎」

 

出雲の艦載機の戦闘行動半径は800キロ、往復1600キロになり、仮にそれが真実なら往復1800キロになるこの点厄介なのが、戦闘飛行隊所属の艦載機である。

 

「攻撃隊を呼び戻しますか?」

「いや、攻撃隊はそのまま向かうようにして、こちらの方から迎えに行こう、そうすれば彼らの往復する距離が稼げる……航海長‼︎」

 

「分かりました。今から最大戦速で向かえば片道半の距離が稼げるので間に合います」

 

「分かった、航海長、特殊推進機動装置(謎の推進装置Ⅱ)の起動準備を頼む」

 

「了解です」

 

「今から全速で行けば、今晩2000頃には部隊を拾いに行けるだろう」

 

そう言い放つと、艦は真っ直ぐ航空隊の針路を辿るように最大戦速(128kt)で航行した。

 

同じ頃、1900前に出雲航空隊は敵機動艦隊を捉えて一回切りの攻撃を開始した。

 

当然、敵機動艦隊の8割強を撃破し更に追撃をかけ止めを刺そうとするが…いきなり女性の通信が直接、出雲に話しかけて来たのだ‼︎

 

「私は機動艦隊の旗艦、空母水鬼です」

 

出雲が水鬼と話しかけている間に航空隊は戦闘中止命令を出した。

 

「それで一体、空母水鬼とやらが何の御用だ?」

 

「私と防空棲姫、軽巡棲姫、駆逐古姫がそちらへ人質となります。代わりに残存艦艇に対する攻撃を中止して、見逃してもらえないでしょうか?」

 

出雲は右手を顔に当てて考えた。

 

確かに渡りに船だが…いきなり人質になりますなんてことは虫の良い話だと、だがこれ以上の戦闘をすれば虐殺もいい所だった。

 

そして…

 

「分かりました。こちらの条件は3つあります、1つ目は艦内に於いての緊急艤装(・・・・)展開並び使用は許可できない、2つ目は艦内の行動を制限させてもらうが…3つ目は君達は人質としでは無く客人として迎え入れる、解放条件は現時刻から24時間又は残存艦艇が無事グアム島(・・・・)に帰還するまでだ……以上だ。」

 

「分かりました。投降兵に対する厚き配慮に感謝します」

 

そして、出雲艦載機を格納終えてから彼女達(空母水鬼達)を引き取りに行くと伝えた。

 

「副長、サーチライトを飛行甲板に照らし照明弾を上げろ、哨戒ヘリは不時着水に備えて上空待機してちょうだい」

 

「え?」

 

「敵中のど真ん中で、探照灯を灯りをつけるのは危険です⁉︎」

 

「それでもだよ、かつて小沢中将は索敵機1機の帰りを待つ為に敵前で全艦隊に探照灯を照らし、またミッチャー中将は命懸けで薄暮攻撃をして帰って来た航空隊を迎え入れる為に、敵のど真ん中で探照灯を照らした男なんだよ……俺もその2人に見習おう‼︎」

 

その頃の時刻は2025時、攻撃隊は一路、暗い夜空の中を飛行していた。

 

無事母艦に帰還できるかどうかと……

 

「メデューサ1から各戦闘機隊へ、各機燃料は持つか?」

 

戦闘機隊は燃料以外は全て投棄出来るものは投棄した、だがそれでもそれぞれ燃料残量表示は2割を切った。

 

「こちらアサシン1、出来る限りのことはしたよ」

「クソッ」

 

それぞれが覚悟を決めようとした中で、空中管制機メデューサ1から通信が入った。

 

「攻撃隊全機!みんな母艦()に戻れるぞ!今、艦長から通信が入っている繋ぐよ」

 

「攻撃隊全機パイロットに告ぐ、敵機動艦隊への薄暮攻撃ご苦労様でした。現在本艦は攻撃隊全機の受け入れにサーチライト照射と照明弾使って、お前達が帰って来るのを待っている。1機でも未帰還を出す事は俺は承知出来ない、攻撃隊全機が無事母艦に着艦し帰還することがこの戦いの最大の勝利だ‼︎総員!生きて帰って来い‼︎」ガチャ

 

この艦長の通信にみんなが歓喜した。

 

「聞いたか野郎共、艦長と乗組員が総出で我々が帰還するの待ってくれているんだ‼︎いいか〜‼︎」

「「「「「おぉー」」」」」

 

その後、攻撃隊は全機未帰還を出す事なく2130時、無事に母艦に帰還しその取って返しで予定していた客人4名を乗せて戦闘海域から離れていった。

 

そして偶然にもかかわらず、そこから西へ800キロに艦娘を収容しリンガ諸島へ向かおうとした八雲のレーダー管制官が偶然、飛行中の出雲航空隊を発見し八雲艦長へと急いだ。

 

それを聞いた八雲はすぐ萩沼提督に話したのだ。

 

食堂で艦娘達(・・・)が全員いる目の前で……

 

「提督よ、今すぐ出雲に合流しょう今ならまだ間に合うかもしれない」

 

なんとあろう事か、武蔵から提督にお願いをしたのだ。

「アタシも、出雲の兄貴に合流したいぞ!」

「司令官さん、お願い致します」

「提督、俺からもお願いします」

「私からもお願いします」

 

摩耶に鳥海、八雲そして加賀、食堂にいた全員が同じことを口にし全員が頭を下げた。それは提督自身も同じだった。

 

何故なら、彼はいきなりこの世界(・・)に現れて、見ず知らずの私たちを助けくれて、共に一緒にこの世界を守る為に闘って欲しいと、恥を承知して提督自身彼に頭を下げた……だが彼は(出雲)何の見返りも求めずただ一言話した。

 

「君達が涙を流しながら地に頭を下げているのを見て見ぬ振りをするのは艦息(・・)にとって……いや()にとって最低の事だ‼︎目の前の綺麗な女性の涙が地に(したた)る音を聞いて何が艦息()だ……」

 

「分かったわ、みんなのお願いを聞いたよ、八雲すぐ出雲に合流に連絡を取って合流するようにしてちょうだい」

「アイ、マム」

 

八雲は出雲へ連絡を取り、即合流後すぐに出雲へ移動できるかどうか話していた。

 

だが…時刻は既に2230なので明日の早朝0800に合流するように手配をしてもらう事にして出雲は彼女達4名を部屋に案内した後、副長に交代で当直を取るようにと話してから艦長執務室に戻り、15日0105迄の戦闘詳報をまとめると私室のベットに潜り込み早朝迄、深い眠りに就いた。

 

そして、15日0800に提督を乗せた八雲と合流しすぐさま艦娘達が乗り込んで来た。

 

提督と八雲に空母水鬼達4人のことを話して、今晩2000時には彼女達(空母水鬼達)を解放するとの約定を設けてある為か、異論をすること無く合意に至った。

 

そして提督の口から、10月15日2000時を持ってフィリピン全域の作戦行動を終了すると宣言し軍令部に報告後、海兵隊の収容と伊勢や飛鷹達との合流する為、出雲は針路をリンガ諸島に舵を切った。




一部の台詞はアニメ「決断!」マリアナ沖海戦でミッチャー提督が話した言葉を少しアレンジしました。


もし、指摘や評価、感想・質問ありましたらお願い致します


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第5章 負の遺産と謀略策謀が渦巻く、混迷の南シナ海
5-1 戦を終えた者達へのささやかな邂逅


はい、ここから第5章が始まります。

私もなるべくこの物語を完結目指していきたいと思います。


17日0630 リンガ諸島セライア島沖

出雲航海艦橋 左舷側ウィング

 

「ふぅ、間に合って良かったわ…やる事やったらサッサと寝てるか」

「おはよう出雲、昨日はお疲れ様♪」

 

出雲はリンガ諸島にあるリンガ島とシンケブ島の中間にあるセライア島の東側に投錨し、待機していた。

そして昨日から今朝まで不眠不休の元凶(萩沼提督)に対し、苦虫噛んだ顔しながら溜め息を吹くと提督に話した。

 

「何がおはよう(・・・・)ですか?提督、レイテ湾で海兵隊を収容してそこから目的地(リンガ諸島)まで120ノット(時速222.24km)でかっ飛ばして、更に真夜中に複数の海峡と諸島を突破するのに冷や冷やものでしたよ、1つ針路変更遅ればどっかの島で座礁ですよ。」

 

因みにレイテ湾からからリンガ諸島まで直線距離3830キロ(2068海里)あるそれを、なんとここまで約17時間(・・・・・)で来てしまったのだ。

 

幾ら出雲と航海科の技術が高くても、闇夜の中で無灯火の島々を通過しながらほぼ全速(・・)に近い速度で航行するのは、危険が伴うと提督に話したが…いきなり提督が出雲の右腕に抱きついてきた。

 

「あの〜、提督?あんた何してるの?」

「そこは出雲の腕がいいから大丈夫よ〜」ダキュ

「ならば私は反対側だな。」ダキュ

「ここ、こら武蔵!何してるの?出雲さんに失礼でしょ〜」

「あら?大和は抱きつかないの?せっかく変わってあげようとしたのに?」

「そうだよ大和姉ちゃん、チャンスだよ‼︎」

 

何処からかいきなり大和と武蔵、信濃が現れて武蔵がいきなり(・・・・)出雲に抱きついてきたのだ。

 

「(武蔵あなたが羨ましいよ、私だって出雲さんに抱きつきたいのに。)」

 

大和は膨れっ面しながら提督と武蔵達を睨みつけたが…それを察したのか、出雲が…

「大和さん、おいで」両手広げて

大和の顔付きは一瞬にして大喜び

「大和、押して参ります。」パァーッ

タックルするかのように出雲へ飛び込んだ。

 

ドスン、ドサァァー

 

「グへッ‼︎(痛い)」

痛いだが…それがいい飛鷹(・・)には無い物があるからさ…特に正面(双丘)がな。

 

だが意外な所から出雲達を見ている人達がいた。

「…なんか、大和さん達羨ましいです。」

「先越されましたね。」

「私達より早く来る人いるなんて計算違いです。」

「早く来た方が良かったぽい。」

「夕立、だから早く行こうって言ったのに。」

そこにいたのは雲龍型に高雄型、白露型の面々だった。

 

彼女達も出雲に好意を持っていたのだが…会って話せる機会がちょっと出遅れたのだ。

 

そして提督達と朝飯を食べ終えてから、先に出発した横須賀・大湊艦隊に連絡を入れた。

 

「伊勢、飛鷹みんな遅れてゴメンね〜」

「遅いですよ提督!」

「そうですよ提督。」

「今、出雲の艦から通信しているのよ〜今何処に待機しているの?」

「私達は大湊の艦隊と一緒にリンガ島の北側とスバンガ島の沖合いにいます。…提督、出雲に通信…変わってもらえますか?」

「わかったわ、今側にいるから変わるわね。」

 

提督からいきなり通信を交代しろと言われ、渋々交代した。

 

「…おはよう出雲、そしてお疲れ様ね私や隼鷹、それにみんな出雲のこと心配してたんだよ。」

「あ、あぁ…みんなに…お前達2人に心配かけて、すまなかった。」

「出雲、直接それは私達の前で言ってね。」

「分かったよ。」ガチャ

 

飛鷹達の艦隊がいる場所は既に衛星で捉えているので後は直接合流するだけである。

 

0900に予定通りの位置に艦隊が待機しており、横須賀基地の艦娘達は目の前の光景(・・・・・・)を見て、驚愕してしまったのだ。

何故なら、大湊艦隊が予想以上の損害(・・)が出てしまっていたのだ、そして横須賀基地の艦娘達は皆改めて実感した。

 

自分達の装備と彼女達の装備では生存率(・・・)が大きく違うのだと…特に損害が酷い戦艦やその手前にある巡洋艦に駆逐艦に出雲が直接赴き、()の如く出雲の特殊能力で順次直していった。

 

「出雲さん、ありがとうございますデース!」

「お姉さまを助けて頂き、ありがとうございます。」

「いやいや、出来る限りのことをしただけよ。」

 

大湊の艦娘達と話しをしてから、飛鷹と隼鷹の居場所を聞き出してみたら近くの島の海岸にいるよと教えてもらい彼女達に礼を言うと、改めて逢いに行った。

彼女達に教えてもらった場所に着くと、2人は巨大な流木に腰を下ろしておりまるで絵になるような感じだったし、誰かを待っていたかのようだ。

 

「こんな所居たのかい?2人共?」

 

巨大な流木に腰を下ろして2人は手前から飛鷹、隼鷹の順に座っていた。その声に気付いて2人は出雲に顔向けた。

 

「…出雲、心配してたんだよ、また1人で死地に赴くような事があったら言ってね。」ダキュ

「そうだよ出雲、辛い事あったら教えてよ晩酌でもなんでも相手にするからさ〜。」ダキュ

「とりあえず、今はこの海域を離れるとしますかね。」

「出雲?何処に向かうの?」

「シンガポール、そこのチャンギ海軍基地に来てくれっていう話さ、今から飛鷹達横須賀の艦隊と大湊艦隊を全員こちらに乗船させて本艦のみ(・・)で行く事になったんだよ、今から行けば夕方前には着くだろうけどさ。」

「出雲、シンガポールに着いたら今晩、私達の夜戦(意味深)をしてね。」ジト〜

「心配かけた分のた〜っぷりとね。」ニヤニヤ

「あ、あぁ分かったよ。」ガクッ

 

こうして、1200頃には90名近い艦娘達を出雲に乗船させて、リンガ諸島を離れ、一路17日1700には目的地のシンガポール海軍チャンギ基地に接岸をはたした。



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5-2 南海の夜明けと悪友と緊急依頼

18日 0540 シンガポール チャンギ海軍基地

出雲艦内 艦長私室

 

ムクッ、カチッ

「…ん〜、まだ6時前か…シャワー浴びてコーヒーを飲むか」

ベッドから起きようとすると…

 

ムニュ「ムニュ?」

「う〜ん」ダキュ

「はぁー、仕方ないな。」

 

出雲の身体が動かないと思って左右を見ると、出雲の右腕を飛鷹が左腕を隼鷹がそれぞれ抱き枕代わりにして寝ており、

どちらも下着すら着てない(・・・・)状態ですやすやと寝ていた。

 

「…仕方ない、(スルスル)おりゃ」ヒョイ

 

布団を2人の肩まで掛け直すと私室に備え付けてある浴室でシャワー浴びて艦内作業服に着替えて、執務室から見るシンガポール朝日を眺めながらコーヒーを飲むと、執務室のカーテンを捲りながら思った。

 

「あの2人(飛鷹と隼鷹)2週間振り(・・・・・)だからと言って、ベッドの上でまぁギシギシパコパコと動きながらストレス発散したものよ、お陰で寝たのが3時前(・・・)だというのに…まぁしかし、艦娘寮から俺の家に住み始めてから2人共、昨日の宴会で酔っ払った挙句堂々と艦娘達全員の前で、飛鷹は「私達3人(飛鷹と隼鷹と出雲)の関係は双方合意の上での2股(・・)で同棲中です…」と答えちゃったし、どうしよう。」

 

あれやこれ考えても仕方ないのでデスクの上に置いてある報告書を持って見ていると…

 

「おはよう出雲。」

 

声をかけて来たのは飛鷹だった。

どうやら起きてすぐシャワー浴びたのか湯気が立ち込んでおり、いつもの服装では無くバスローブを巻いて来た。

ふと、壁に掛けてある時計を見ると時刻は0645になっていた。

 

「あぁ、おはようコーヒー飲むかい?」

「えぇ、頂くわ」

「どうぞ」カチャン

「ありがとう」ニコッ

 

書類を持って応接用のソファーに座るのはいいが…何故か飛鷹は出雲の左側に座り込んだ。

「(おいおい飛鷹!なにちゃっかりと隣に座るの?反対側空いてるじゃん‼︎しかも俺の左腕を自分の胸に当たっているぞ。)」

 

「出雲、思ったこと顔に出てるよ〜それにこれ貴方だから当ててるのよ。」

「そうだぞ出雲、あたしと飛鷹がいれば両手に花ってヤツじゃん‼︎しかも出雲は絶倫だから大丈夫よ、アッハッハ〜」ガシッ

「何がアッハッハ〜だよ、まったく」

艦息(・・)腹上死(・・・)は絶対にやだし、まぁ艦息兼化物だからいいか…)

 

そう言って来た隼鷹もシャワー浴びて来たのか飛鷹と同じバスローブを巻いておりしかも飛鷹から7回、隼鷹からも6回、合計13回も精気を搾り取られたが如何にか2人が、そのまま寝付いたので内心は助かったと。

 

ここに日本国からASEAN派遣軍として提督と艦娘達が派遣されており旧シンガポール海軍チャンギ海軍基地は現在、日本国が借用して運用している更に戦闘での損傷による補修工事や岸壁係留時には、国内の造船所や港湾施設を借りて使用している。

もちろん、ASEAN派遣軍の本部はシンガポール国内ダウンタウン・コア地区にある為、通信指揮系統・物資兵站集積所としても最適な場所だ。

 

ここ、チャンギ海軍基地(第1海上機動隊)を筆頭にジャカルタ(第2海上機動隊)ブルネイ泊地(第3海上機動隊)タウイタウイ泊地(第4海上機動隊)

カムラン泊地(第5海上機動隊)スラバヤ基地(第6海上機動隊)パリクパパン基地(第7海上機動隊)高雄基地(第8海上機動隊)海南島泊地(第9海上機動隊)更に分遣隊としてペナン島基地が設立している為、戦力的には2個鎮守府に匹敵する更に深海棲艦の出現により国際空港は軒並み閉鎖されており現在は日本軍(自衛軍)が間借りしている。

 

ガチャン

 

「ん?なんだ出雲?まだお楽しみの最中だったのか、なら改めて出直すが…」

「あ、おはようございます。何かありましたか?」

「おはよう出雲?貴方、私達みたいなお姉さん達とは火遊び(・・・)しないのかなぁ〜?」

 

「長門さんはともかく陸奥さん、それは言っちゃダメでしょうそれと飛鷹と隼鷹いい加減着替えてこいよ!」

「分かったわ、後で朝食一緒に行きましょう」

 

2人はいつもの服装に着替える為に出雲の私室へ戻っていった。そして、出雲は大湊(・・)所属の2人に聞いてみた。

 

「それでお二人はどんなご用件で?」

「あぁーそうだった、朝食の時間過ぎても来なかったから呼びに来たんだよ」

「え?」

 

時計を見ると時刻は0720で、遅刻である。

 

「…やっべ、(ドンドン)おーい飛鷹、隼鷹マジで急げ遅刻だぞ‼︎」

ガチャン

「「え?」」

 

うっかり扉が開いたのか、そこには着替え途中の2人がいたしかも下着姿で…

「「…………」」

「あっ?…すまん」

プルプルプルプルプルプル(お怒りMAX)

「「出雲のエッチ〜」」バッチコーン

「濡れ衣だ〜」(涙)

 

0735 出雲艦内大食堂

 

「ワッハッハ〜!出雲どしたの?その顔(・・・)

「出雲?何をやったらそうなったの?」

一足先に檜垣と八雲が艦内の食堂に来ていたが……出雲の顔を見た途端に笑い出した。何しろ出雲の両頬は真っ赤な手形(・・)がくっきり残っていた。

やられた本人は咀嚼する度にヒリヒリするので、スープと野菜ジュースで我慢していた。

「…英二、これは不可効力というヤツさ……気にすんな」チラチラ

「なるほど、不可効力(・・・・)か…誰にやられたの?」

 

ポリポリ

 

これ以上英二や八雲に言われるのも癪なので正直に話した。

「飛鷹達が着替えている部屋のドアを間違って開けちまったんだよ!」

「なるほどね」チラチラ

 

出雲にビンタを喰らわせた2人(・・)は顔を真っ赤にしながら食事をしていた。どうやら向こうもこちらと同じことを聞いてるみたいだ……昨日の夜戦(・・)を含めてみたいだが……

「んで?ダウンタウン・コア地区にいるはずのお前が何故?艦内(・・)に?」

「朝飯食べてから司令長官用執務室で話そうか……例の通信(・・・・)の正式な発表案を総長から提督とお前に直々に話して来いとだ。」

「分かった。萩沼提督には?」

「既に話してある。」

 

出雲は食堂にあるデジタル時計を見ると0805なっていたので……

 

「0830に執務室に集まろうか?メンバーは俺、八雲、提督、信濃、シンディー、大湊基地の大和、武蔵、高雄、愛宕そして英二この10人だ。」

「分かった。それじゃ後ほどに」

0900 出雲司令長官用執務室

 

予定通りに、メンバーが集まったので檜垣中将から前置きなしの本題に入ってもらった。

 

「横須賀基地、大湊基地のみなさん前回の作戦、海軍並び軍令部を代表してありがとうございます。早速本題にはいります……まず、ここシンガポールで4日程、補修と休息を取ってもらい横須賀基地所属艦艇の役6割は大湊基地のみなさんと共に日本に向かう輸送艦隊180隻の船団護衛をしてもらいます。」

 

みんなが騒ぐ中で檜垣は話しを続けた。

 

「本来ならASEAN派遣軍からトラック諸島向けの輸送艦隊を護衛してもらうはずですが…作戦前にセレベス海で発生した戦闘により、護衛艦隊に損害がありました為、急遽横須賀基地の艦隊にこの輸送艦隊護衛をやってもらう事になりました。」

 

出雲以外はみんなその事に驚くなか、八雲が檜垣中将に質問した。

 

「中将、そうなると一体誰を(・・)トラック島諸島向けの護衛艦隊旗艦をやってもらうのですか?」

「これを出雲にやってもらう事に軍令部は正式決定(・・・・)をした。」

「日本向けの輸送艦隊出発は1週間後に予定、更にトラック島諸島向けの艦隊出発は今から10日後に決定しています。萩沼提督には日本向けとトラック諸島向けの艦隊編成案作成をお願い致します。」

「わかりました。」

 

周りがその話しになると出雲は提督に話し始めた。

「提督、あなたは八雲と信濃、シンディー達と共に日本に帰還して下さい。」

 

この内容に提督は驚いたし、それに永く横須賀基地を開けていては残っている艦娘達の心配もあるなと実感していた。

 

「……わかりました。出雲、艦隊編成案の作成お願いね」

「了解です。八雲、信濃、シンディー提督とみんなをお願いね」

「任せとけ、出雲」

「先に日本で待っています。」

「出雲、飛鷹と隼鷹には何て言うの?」

 

シンディーの言う事にも、充分理解はしていた。

この事は直接(・・)話すしか方法がないと……

 

「檜垣、あんたはどうするんだ?」

「俺は出雲に乗り組んで各提督の交渉に付くよ」

「分かった。頼むわ」

 

そして一度解散をして、出雲は艦長執務室に戻り艦隊編成案の検討と作成を行う事にした。

 

だが…(おおやけ)の話しが終わり解散して行く中で、檜垣は出雲を呼び止め執務室(・・・)で話したい事があると言ってきた。

 

「それで呼び止めた理由は?」

正行(出雲)、今から話すのはトラック諸島の提督から確認された情報だが…現在、トラック諸島は半包囲状態になっており更に未確認だが超兵器が1隻確認している。」

「マジか?」

「間違いないよ、基地航空隊が偶然見つけたんだ。」

「よく撃ち落とされなかったな?この世界の航空機(・・・)じゃ、ミサイルに狙われたら即、昇天確定!間違いなしだろう?」

「パイロットの話だと、敢えて故意に見逃したんじゃないかってさ」

「どの道、俺に対する当てつけだろうな」

「すまんが…やってもらえるか?」

「いいよ!一度トラック諸島に行ってみたかったしね」

「すまん、お前ばかり嫌な役回りさせて…」

「構わんよ英二任せとけ、どの道お前も一緒に各地の交渉でついていくんだろう?」

「元よりそのつもりよ、しかし因果な物だな」

「?」

「前の世界で統一を企む枢軸や連合との三つ巴を戦って、元の世界に帰れたと思ったらこの世界に飛ばされ、しかも深海凄艦とやらと戦っている……皮肉なもんだな」

「全くだよ、だけど超兵器を倒して深海凄艦との戦争を終わらせない事には変わりは無いだろうけどさ」

18日1300出雲艦長執務室

 

ーカタカタカタカタ、カチカチー

 

出雲は提督から頼まれた戦力配置を考えていた。

だが…そうなかなか決まる物じゃない、出雲は執務室のパソコンに記録してある。所属艦娘の内容を確認していた、

 

「檜垣はあの時、呼び止めた理由(・・)が嫌でも分かったわ」

出雲は執務室の時計を見るとこう呟いた。

「今頃、提督がみんなに話しているんだろうなぁ」

 

同じ頃萩沼提督は横須賀基地所属の艦娘達を食堂に集めて、今回の輸送艦隊護衛を話していたが…みんなはい判りましたと、素直になれなかったのだ。

 

仮に自分達が出雲と行動したいとしても、私情を挟んでまで彼女達を作戦に組み込むかどうか提督は決めかねていた。

 

「今、出雲が編成案作成考えているから今回(・・)ばかりは彼に従ってちょうだい、いいね?」

 

提督からの話が終わると、みんな口ずさんで出雲の所へ行こうと話した。

 

「ちょっと待て!お前ら何処へ行くんだ。落ち着け‼︎」

 

声を叫んだのは長門だ。彼女自身も出雲と共に作戦に出たかったが、戦艦側がいきなり先頭に立って出雲の所へ行くのはまずいと…そして彼の決定に従おうと陸奥と共に話し合って決めたのだ。

 

「今から出雲に押し掛けた所で、何の意味もないぞ!」

 

長門の言葉に響いて、皆思っていた事を口に出して言った。

 

「じゃあどうしろと言いますの?」

「そうだよ!僕達が安全な場所にいて出雲さん一人だけで危ない橋を渡らせるのは嫌だよ。」

「アタシだって出雲の兄貴に超近代化改装をしてもらって、まだ直接前線に出てないし、礼だって言ってないんだぞ!」

 

「それでも耐えてもらいたい‼︎」

 

大声を出して静まらせたのは、他らなぬ八雲だった。

彼もまた、出雲に助けられた借りをまだ返しきっていない。

 

「今は出雲の判断を待とう、それからでも遅くは無い」

1520

出雲はCDCから近い士官室に各艦艇に乗り組んでいた妖精を呼びだして今回の作戦の事を話し、その答えを聞いていた。

 

その妖精とは山口、小沢、大西、ミッチャー、田中、木村、伊藤の7人の事で、更に松田(副長)(砲術長)森下(航海長)有賀(水雷長)猪口(砲雷長)の出雲幹部の5人が同席している。

特に木村を除くの彼らはレイテ防衛戦前にこの世界に妖精として、参加しており彼らから見て日本かトラック諸島のどちらかへ参加してもらうかの相談をしていた。

 

「では、第1、第3機動戦闘群の艦艇と残りの4個戦闘群から抽出(ちゅうしゅつ)した艦艇でトラック諸島の輸送艦隊護衛として参加で、いいですね」

 

その案を聞いて田中妖精(田中頼三)が質問してきた。

 

川嶋少将(出雲)、トラック諸島向けと本土(日本)向けそれぞれの旗艦を誰が?」

「日本向けには八雲と信濃が受け持ちます。トラック諸島へは出雲が、ただ……」

「ただ?」

「この艦は最前衛について現在、包囲中(・・・)の深海軍艦隊を撃破しなければなりません、そこで指揮系統を2つに分けます。」

「2つに分けるとは、どういう事だい?」

「はい、正確に言うならば輸送艦隊旗艦と護衛艦隊旗艦ですね」

 

出雲は今いる妖精達に詳しく説明した。

 

「輸送艦隊旗艦は文字通り輸送艦の航路安全確保を行い、護衛艦隊は深海軍艦隊との戦闘に真っ先(・・・)に投入されます。」

「…ふむ、なるほど艦長は艦娘達に変わって自ら火の粉を被る(・・)と言う訳ですね」

 

ポリポリ

「…副長には隠し通せないかな?」

「長年の経験…って奴ですからな、となると発表は明日の朝ですか?」

「今夜中には編成案作成は終わるだろう、忙しくなるのは明日からだなぁ、とりあえず明日から宜しく頼みます。」

 

翌日の朝、大食堂に張り出された編成案を見て艦娘達は一部では納得したが不満があっと言う。



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5-3 祖国の地を踏む者と残留する者と欧州から来た人達と

19日 0800 出雲艦内大食堂

 

艦娘達には昨日の夕飯時に話してある為か、みんな静かに発表を待っていた……本来なら多少は五月蝿かったが……不思議だ。

そして、出雲が食堂内に備え付けられた大型テレビで編成案を発表した。

 

「はい、これより戦力編成案の発表をします……これを見て俺に文句を言わない、他の艦娘達に奴あたりと腹いせ無し!いいですね?恨みっこなしですよ、分かったかい?」

 

「「「は〜い、判りました」」」

 

「それじゃ最初にトラック諸島向けから発表するぞ〜、それっ‼︎」ピッ

艦娘達の正面にある大型テレビ画面に艦娘達の名前が映し出された。

 

トラック諸島向け護衛艦隊

 

艦隊旗艦

出雲

 

戦艦

大和、武蔵、金剛、比叡、榛名、霧島

 

空母

魁鳳、雄鳳、天城、飛龍、蒼龍、雲龍、天城(雲)、葛城、千歳、千代田、飛鷹、隼鷹

(内3隻はトラック諸島向けの航空機を甲板上に搭載予定)

 

重巡洋艦

高雄、愛宕、摩耶、鳥海、利根、筑摩、妙高、那智、足柄、羽黒

 

軽巡洋艦

神通、長良、五十鈴、能代、矢矧、大淀、仁淀

 

駆逐艦

白露、時雨、村雨、夕立、春雨、海風、江風、五月雨、涼風、陽炎、不知火、黒潮、親潮、初風、雪風、天津風、時津風、浦風、磯風、浜風、谷風、野分、嵐、萩風、舞風、秋雲、長波、高波、秋月、照月、初月、島風、朝潮、大潮、満潮、荒潮

 

潜水艦

8、19、26、58、168、401

以上 78名

 

「最後に日本向けの艦隊です。」ピッ

 

日本行き輸送護衛艦隊

 

艦隊旗艦

八雲

 

戦艦・航空戦艦

長門、陸奥、扶桑、山城、伊勢、日向

 

空母

信濃、赤城、加賀、土佐、翔鶴、瑞鶴、大鳳、鳳翔、龍驤、龍鳳、祥鳳、瑞鳳

 

重巡洋艦

青葉、衣笠、古鷹、加古、最上、三隈、鈴谷、熊野、伊吹、鞍馬、インディアナポリス

 

軽巡洋艦

球磨、多摩、北上、大井、木曽、川内、那珂、名取、由良、鬼怒、阿武隈、阿賀野、酒匂、夕張

 

駆逐艦

吹雪、白雪、初雪、深雪、叢雲、磯波、浦波、綾波、敷波、朧、漣、曙、潮、暁、響、雷、電、朝雲、山雲、霰、霞、夕雲、巻雲、風雲、沖波、朝霜、早霜、清霜

以上 72名

 

このようにテレビ画面に発表されていった。

 

「(まぁ〜よう上手く戦力を配置出来たのが、不思議だわな)」

 

ちなみにこれらの人員は先の戦闘(第4章)に投入されていた艦娘達である。

当然、この決定に喜ぶ者もいれば不満足な娘達もいた。

 

「以上が、2方面の戦力編成決定案だが…何か質問は…バッチリ(・・・・)あるか」チラッ

 

手を挙げたのは、なんと日本向け(・・・・)の艦娘全員(・・)である。

 

「質問を聞こうか、はい…加賀さん?」

 

「出雲さん、この戦力配置かなり空母と巡洋艦が偏っていますし、いったいどう言う訳でこの編成になった理由を……教えてください」

 

「判りました……まず1つは航空兵力、これは輸送・護衛艦隊の上空直掩と前方索敵そして対潜警戒、2つ目が敵部隊との突発戦闘になった場合に備えてアウトレンジ戦法が取れることだ。そして3つ目はかなり重要になる内容だ……では加賀さん?前回の作戦時、大湊の艦隊に空母(・・)随伴(・・)していましたか?」

「いいえ、随伴は……ハッ、まさか?」

 

加賀がすぐにその答えに気付いた時は、出雲の顔はニヤリとしていた。

あらかじめこの編成に持ち込ませたのは、輸送艦隊と前回の作戦に共同参加(・・・・)した大湊艦隊、2つ(・・)の艦隊を護衛する必要があった為にこのような編成にした。

 

「加賀さん、気づきましたか?」

「輸送艦隊と大湊艦隊、2つの艦隊を護衛(・・)する為ですね」

「さすが、お見事です。」

「加賀さん、流石です。」

「……やりました。」ドヤ顔

「出雲さんと一緒に行けなくて、悔しかったんじゃないんですか?一航戦の青い片割れさん?」

 

たまたま席が隣だったのか加賀と瑞鶴が何時(いつ)ものように言い合っていた。

 

「なんですか?貴女も彼と一緒に行けなくて悔しいんですか?これだから五航戦は…」

 

放って置くとまた口論になり兼ねないのでそれぞれの姉妹が慌てて止めに入った。

 

「こ、こら瑞鶴!すいません加賀さん」

「いえいえ、翔鶴さんこちらこそお姉ちゃんの事でごめんなさい」

 

さすがに惨めになったのか、大人しく引いてくれると出雲は思ったがそうはいかなかった。

 

「いい土佐、くれぐれも銀髪じゃない片割れの五航戦(瑞鶴)、みたいな子の性格にはならないでね。お姉ちゃん悲しいから」

 

この加賀が言った言葉に、瑞鶴がとうとう怒ってしまったのだ。

 

「なんですって!もう一度言ってみなさいよこの堅物女‼︎」激怒MAX

「すぐ怒りに身を任せるのは愚か者です。これだから五航戦は」

「五航戦五航戦って言わないでよっ、私には瑞鶴っていう名前があるのよ‼︎この減らず口がーっ」

 

さすがに出雲も止めに入った。何故なら瑞鶴が加賀に手を挙げようとしたのだ。

「(仕方ない)……止めろっ瑞鶴!」

 

パァーン

 

ギリギリのところで止めに入ったが、見事なまでに瑞鶴の右張り手攻撃を出雲の左頬にくらい、少し腫れ上がった。

 

「……あっ…出…出雲…さん…ご、ごめんなさい」涙目

「それは構わんよ、瑞鶴、君もすぐカッとなって怒りに身を任しちゃいかんよ〜下手すれば取り返しのつかない事だってあるんだよ?いいね!」

 

そして、振り向きざまに加賀の目を向けた。彼女も涙目になりながら…

 

「加賀、君の言っている事は売り言葉に買い言葉だぞ!それに今は大湊の子達だっているんだよ?妹である土佐に、自分の惨めな姿を見せたかったのか?そうじゃないだろう後で瑞鶴に謝っておけよ!瑞鶴、君もだよ」

 

どうにか解決したどころか……なんと(・・・)2人共グズりだしちゃったのだ!

しかも、同席していた檜垣に八雲、果ては実体化した妖精達が無言の圧力をかけてきたのだ。

「(おいコラ‼︎正行(出雲)?何女の子を泣かせてんだよ、何とかしろ‼︎)」←檜垣

「(川嶋いや出雲よ……もし飛龍達を泣かせたら我ら(二航戦)一同、即座にブチ殺しに逝くからな)」←山口・妖精達一同

 

というふうに男共から睨まれ、艦娘達と提督からは…

 

「(出雲さん女の子を泣かせるなんて、最低だよ〜)」←鈴谷

「(君……女の子を泣かせるなんて、最低だね)」←時雨

「(出雲……女の子を泣かせちゃったの?悲しいわ)」←飛鷹

「(あのクールビューティな加賀さんを泣かせるなんて、出雲恐ろしい人)」←飛龍

「(何馬鹿な事、言っているの飛龍‼︎)」←蒼龍

「(出雲……何とかこの場を抑えてちょうだい)」←提督

周りは出雲に向けて、あらぬ疑いと殺害予告紛いを掛けられて困惑していた。

「(おいおいおい、なんで俺にあらぬ疑いをかけるの〜えっ?俺の所為にすれば全て丸く収まると?)」

 

仕方ないので艦娘達に聞いてみた。

 

「……もしかして?俺の所為にすれば全て良し‼︎と……」

それに答えるように、全員が首が縦に振った。

 

「(コクコク)」

(マジかよ!……仕方ないな)

 

これ以上、埒があかないので出雲はハンドタオルを2枚用意し、2人の頭にかけ優しく撫でた。

 

「加賀、瑞鶴何時までも涙流しちゃいけないよ、それじゃあ〜綺麗な顔が台無しだよいいね!」ポンポン、クシャクシャ

 

「出雲…さん…ヒグッ、加賀さん…ごめんなさい」ブワッ

 

「出雲……瑞鶴……ごめんなさい」ブワッ

 

「はい!何時までもこうじゃ話が進まないから…ねっ」

 

取り敢えず2人を落ち着かせてから本題の続きに入った。

 

「それから、新しく横須賀基地に配属されることになった。艦娘達を連れて行ってほしいと要請が昨晩に提督と檜垣中将そして俺と八雲に電子メールで連絡が来た。話もなんなので直接本人達(・・)から挨拶をしてもらおうかな…ちょっとだけ待ってね」

 

そう言って、食堂の入り口に着くと通路側に誰がいたのか出雲は何か話していたと思ったら、すぐに戻って来た。

 

「向こうは準備が出来たので、それではお入りください‼︎どうぞ!」

 

それを合図にやって来たのは……

ドイツ連邦共和国海軍から戦艦5名(・・)、空母1名、重巡洋艦1名、駆逐艦2名、潜水艦3名(・・)の艦娘達だった。

 

艦娘達の前に一列横隊で並び、合計12名のドイツ艦娘が横須賀基地に配属される事になる。

 

「では、まずドイツ海軍から挨拶お願い致します。」

「ビスマルク級戦艦1番艦ビスマルクよ、天城(・・)よろしくね♪」

「同じく2番艦のティルピッツです!姉様共々よろしくお願いします。」

「シャルンホルスト級巡洋戦艦1番艦シャルンホルストだ、よろしくな」

「同じく2番艦のグゼイナウだよ〜、よろしくね」

「H44級戦艦1番艦フードリッヒ・デア・グロッセです〜よろしくお願いしま〜す。」

「guten Morgen、私はドイツ海軍航空母艦のグラーフ・ツェッペリンだ。天城(・・)久しぶり、また一緒に戦えるなんてな」

艦娘達全員が驚く中で、その言葉に天城級空母の天城は嬉しそうに手を振って喜んだ。

 

「guten Morgen、アドミラル・ヒッパー級重巡洋艦3番艦プリンツ・オイゲンです。幸運艦に恥じない様に頑張ります。」

 

「Z1級駆逐艦1番艦レーベレヒト・マースだよ、レーベって呼んでもらえたら嬉しいなぁ」

「同じく3番艦のマックス・シュルツ……よろしく」

 

「UボートⅦBのU47です…よろしくです。」

「UボートⅦBのU99です…よろしくお願いします。」

「UボートのU511……です。」

 

「以上が横須賀基地に配属される艦娘達です……ありゃ?檜垣、マイク変われってか?」

「総長から横須賀基地全員に嬉しい報せだ。」

「あいよ、変わろう」

「軍令部総長から今回の作戦で参加した提督達は、2階級昇進が決定しました。同時に萩沼提督は上級中将に、出雲こと川嶋少将(・・・・)も中将へ昇格致します。」

これを聞いた、艦娘達は大喜びになった。

「「「わぁ〜‼︎」」」

 

そして、檜垣からマイクを変わってもらい最後にこう伝えた。

 

「以上を持ちまして、戦力編成と新人艦娘達の紹介を終わりにします、特に日本向けの艦隊は出発が1週間後になりますのでお間違えのない様に、それでは各々方よろしくお願いします。」

 

 

 

なお、一部のドイツ艦娘は出雲達と行動したいと直接本人から申し出があった。

 

日本向けの艦隊出発が1週間後に……

トラック諸島向けの艦隊出発が10日後の予定に正式決定された。

 

 

 

 




オリジナル艦娘として出しました。U99とU47はU511と服装は一緒ですが髪型と性格が若干違います。
なお、U99とU47は実在にして有名な艦長達が乗艦していました。

H44級はZ計画で予定されていた、51cm砲搭載戦艦です。服装はビスマルクの長袖、ロングスカート版を着用し性格はビスマルクより大人しい人です。


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5-4 南シナ海を睨む脅威と満天の星空〜前編〜

今回、元ネタになっている南沙諸島は現実を元にしたものです。


2方面作戦の戦力編成案、発表から4日後の23日……。

 

今から3日後に、ここシンガポールから日本へ物資輸送をする輸送船団とそれを護衛する大湊・横須賀連合艦隊が出発する為に、ここチャンギ基地に休養と補給を受けていた。

 

ASEAN派遣軍総司令「真田輝之大将」とチャンギ基地司令「伊坂香澄少将」の計らいで、基地内にある艦娘寮にお世話になっていた。

 

そんなある日、ASEAN派遣軍の両将から檜垣と萩沼提督そして、出雲の3人に基地提督の執務室まで来てもらいたいと基地の艦娘から伝えられ、3人はすぐ執務室に赴いた。

 

 

 

 

ーガチャンー

 

 

 

 

3人は執務室に入ると真田大将が出迎えてくれた、すでに時刻0920を回っていた。

 

「これはお三方、いきなりお呼び出して申し訳ないです。」

 

これに萩沼提督が対応してくれたので、出雲と檜垣は気が楽になっていた。

 

話を聞けば真田大将と萩沼提督は叔父と姪の間柄だという、世界は広いようで狭いと……そのように感じた。

 

「いえいえ、こちらこそ彼女達の宿舎を用意していただきありがとうございます……それで、ご用件は何でしょうか?」

 

これに伊坂提督が答えてくれた。

 

「はい実は……今月26日には日本向けの輸送船団が出発します…。貴方たちが護衛する輸送船団は途中、航路上にある南沙諸島沖を通過しますが…軍令部から火急の知らせが届きまして……。」

 

出雲はゴクリと唾を飲み込む。真田が話を続けた。

 

「軍令部から送られた報告書を見ますと、現在放棄された。南沙諸島には……」

 

「まさか?あの(中国共産党)の馬鹿共がベトナム戦争(・・・・・・)に占拠し、設置して廃棄された。対艦ミサイル発射機が再稼働し始めたと⁉︎それを大急ぎで出雲破壊しに、行ってもらいたいと言いたいんでしょうねぇ⁉︎」

 

萩沼提督がいきなり声を荒げて話しては、この時、出雲は心の底から嫌そうな顔をしていたみたいだ。だが真田は、構わずに言い放った。

 

「はい、そのまさかですよ‼︎」

 

呆れた表情で、出雲は真田に尋ねた。

 

「確か近くにはカムラン泊地の基地がありますよね⁉︎そこの艦隊で破壊しに行くことは出来ないのですか?」

 

ブルネイ泊地の艦隊は前回、レイテ防衛作戦に投入されたばかりで、現在は、艦娘達の休養と再編成に勤しんでいた。

 

「出来はしないが、軍令部からその島に廃棄されていたミサイルが、これだ」

 

そう言って、真田が伊坂提督に写真を見せるようにと話しをし、軍令部から送られてきた写真を出雲達に見せた。

 

「これが…、送られてきたミサイルの写真(・・)です。」

 

「…こいつは、YJー12(・・・・・)ですね。しかも陸上固定型の……」

 

「知っているのか?」

 

檜垣から全員にわかるように説明してくれと頼まれ、出雲は説明をし始めた。

 

「こいつは…俺たちがいた世界(・・)で中国軍が開発した。新型の対艦/対地攻撃超音速ミサイルです。最大速力はマッハ2.5超、爆薬200キロ、射程は400キロあり艦艇、陸上固定、車載用、航空機に運用可能なミサイルで、幾ら防御に優れる大和型でさえこいつの攻撃から逃れるのと迎撃はまず無理ですね……。しかし何故、こんな物があの島に?」

 

これに関して、檜垣からこの世界の情勢について教えてくれた。

 

「出雲、俺たちがいた世界とこの世界の情勢はか〜なり違うぞ‼︎しかも俺たちが知る太平洋戦争(・・・・・・)は無く、日本は枢軸国側では無く連合国側(イギリス主体)に加わり…そして敗戦した。」

 

「どういうこと?」

 

檜垣は出雲がこの世界に来る前に起きた事を話し始めた。

 

「この世界では1941年(昭和16年)にはヒトラーが暗殺されてナチス政権が崩壊し、また1946年(昭和21年)にはモスクワでクーデターが起きてスターリン政権は崩壊、また日中戦争終結後に国民党(中華民国)共産党軍(中華人民共和国)は内戦を再開した。その後、中国は二分されて。今、一つの大陸には二つの国家(・・・・・)が出来上がり存在している。中国共産党が1965年から勃発した…ベトナム戦争中のどさくさ紛れに南沙諸島の領有権(・・・)正式獲得(不法占拠)し…更に2年後の1967年には、ベトナム派兵(・・・・・・)してきた自衛隊は再度(・・)、戦争をする羽目になった……。なぜ?ベトナムへ派兵していたかという理由は、この世界の日本にはすでに日米共同の南ベトナム援助協定(・・・・・・・・・)があったようだ。」

 

そして、こちらの歴史(・・)と同じようにベトナム戦争が終結したが…中国共産党は性懲りも無く、同じ共産党系統のソ連から海上ルートを使い密かに不法占拠と基地拡大を継続していた。

 

だが…2010年に深海棲艦が発生してからは、その諸島一帯を放棄していたが…中華民国(台湾)沿岸部が壊滅状態になったのを見計らい、遂には国共休戦協定を破棄し、第2次国共内戦が勃発した。

ちなみに意外な事に、2016年になっても未だに継続していた。

 

「なるほど、そしたらよ、近くにはカムラン泊地があるだろう?まさか……。」

 

「残念ながらこのミサイル基地を破壊する為に向かいましたが…出雲さんや横須賀基地の艦娘達が持つミサイル迎撃に適応した装備を持っていなかった為目的地を手前にして、敗走いたしました。」

 

「つまり何ですか?現時点で極長距離から攻撃が出来かつピンポイントで正確に破壊出来る装備を持つ艦艇ったら……」

 

「もちろん、貴官の出雲だけという、非ッ常にキビシ〜ッ、状況になりますね、ハイ」

 

真田大将が、出雲に向けてサラリと言った。出雲は、檜垣と萩沼提督の方を見て言った。

 

「提督、俺は構わないですが…彼女達には何と言うんですか?特に飛鷹と隼鷹には……。」

 

「私のほうでうまく誤魔化しておくわ、

出雲、叔父さん(真田大将)はこういう人だけどいざとなったら頼りになる人なの、今回ばかりは力を貸して欲しいの……お願いよ」

 

たまにズボラな提督だが…眼前で瞳を潤ませて、出雲に懇願しているしちゃっかり手まで握っている。

 

「分かりました、この依頼、お引き受けいたしましょう。」

「ありがとう〜出雲‼︎」

 

萩沼提督は出雲の頬にキスし、更には……

 

「ほら香澄!貴女からもお礼言いなさい‼︎」

 

「う、うん、分かったよ。薫お姉ちゃん(萩沼薫)

 

今の伊坂提督の言葉に出雲は驚いたので、萩沼提督に聞いてみた。

 

「提督?もしかして全員、親族の方…ですか?」

 

「えぇ、真田大将は私の父さんの兄弟で、香澄ちゃんは母さんの兄弟の娘さんよ」

 

そう言って、伊坂提督は出雲の反対側の頬にキスをした。当然キスをされた出雲の顔は真っ赤になっていた。

 

檜垣は出雲達を見てケタケタ笑っており、そして真田大将と檜垣提督の方を見て言った。

 

「とりあえず。大将、萩沼提督、そうなると出雲を今日の夕方迄には出撃させないといけないのでは……。」

 

「出雲、出撃迄にどれ位時間がかかるの?」

 

命令(オーダー)さえ頂ければ、3時間程で出撃が可能です。」

 

「解りました。それでは出雲、出撃準備を願います。」

 

「了解致しました。直ちに出撃準備に取り掛かります!」

 

そこに、ノックの音が響いた。そしておもむろにドアを開けて入って来たのは、なんと青葉(横須賀)だった。

 

「おはようございます。萩沼提督はいらっしゃいますか?」

 

「おはよう青葉、どうしたの?何かあったの?」

 

だが…間の悪いことに。

 

「ごめんなさい司令官、私()さっきの話し(・・)……青葉、先ほどの話を全部(・・)聞いてしまいました。」

 

「へぇ〜、話を全部……全部。ん?なぁ、なぁんですってぇ!」

 

当然、萩沼提督の口がぽっかり開いたが…。そして心の底ではこう思った。よりによって1番聞かれたくない艦娘に…

 

「青葉?この内容を黙秘する変わりに何か要求することある?それに…私達(・・)って、まさか……。」

 

ガチャン

 

執務室入り口のドアが、おもむろに開いた。そこには飛鷹と隼鷹、大和ら艦娘達と八雲が、執務室のドアにへばり付いたまま雪崩れ混んで来た。それを見ていた出雲が呆れて言う。

 

「…おいおい、お前達いったい何してるのさ?それにみんな街へ出掛けて行ったんじゃないのか⁇」

 

出雲がみんなに問いかけると皆の代表で、飛鷹が答えてくれた。

 

「私達は出雲と一緒に、街へ出かけようとって誘おうとしたら、出雲の姿が見えなくてさ…、そしたら提督達と一緒にここの提督に呼ばれて執務室に行ったって話を聞いたのよ。そしたら…」

 

飛鷹が申し訳ない様な顔つきで話していたのを、彼女に替わって出雲が喋った。

 

「青葉と一緒に全員で、先ほど(破壊依頼)話を全て聞いてしまった…と、言いたいんだね?そうでしょ?」

 

出雲は、飛鷹の肩に手を置いた。その時飛鷹の肩は、僅かに震えていた。1人(・・)で勝手に、艦娘達(・・・)に傷を負わせない為にまた。戦いに赴く為に行こうとしていると…。

 

だけど彼女達は、出雲1人だけ危ない橋を渡らせたくなかった、それについては皆同じ気持ちだった。今度は出雲や提督達が反対しようと意地でも参加すると言う意思表示は横須賀基地の艦娘全員、一致していた。こればかりは萩沼提督も彼女達の考えに同意して、出雲を見て言った。

 

「出雲、これは私から本心で言うけど、彼女達の気持ちと同じよ貴方を1人で行かせたくはないのよ、こればかりは分かってちょうだい」

 

「・・・う〜ん・・・どうしようか?」ポリポリ

 

出雲は右手を頭を抱えながら仕方なく溜息をついた。だが、彼女達を置いて行けば帰還した時にはどうなるか検討もつかないし、逆に連れて行けば真っ先に危険な目にあうのかのどちらかだった。そこで檜垣は出雲と艦娘達にある(・・)提案をした。

 

「出雲、彼女達の数名(・・)を出雲の補佐で乗船させては、どうだろうか?これなら双方にとっても悪い話はないと思うが……」

 

出雲は少しばかり目を瞑りながら考えてた。そして、考えついた末についた結論を提督に話した。

 

「分かった。ならば日本向けとトラック諸島向けの部隊から、それぞれ12名〜16名ずつ選抜してください、ですが…今回は事があれなので今日の16時には此処シンガポールを出港したいと思います。」

 

そして、提督に話した後、出雲は艦娘達に向けて言った。

 

「今先ほど、提督に話したが、お前達もこれなら納得してくれるかな?」

 

艦娘達はお互いの顔を見合わせては頷きあい、その問いに答えるように代表して金剛が、出雲に向けて話し始めた。

 

「出雲さん、ありがとうございマース。私達の我が儘を聞いて嬉しかったデース‼︎」ダキュ

 

そう言い放つと、いきなり出雲に抱き着いてきた。

 

「あー、金剛さん、お気持ちはありがたいけどさ〜周りの雰囲気がおそろしい事になってるからさ、ねっ⁈」

 

如何やらみんな、金剛と同じことをしたかったのか、全員一斉に殺気を金剛に向けた。もちろん金剛型の姉妹達(・・・)も同様に。

 

「ブ〜、出雲さんが言うなら仕方ないデース、その代わりにっ…えぃっ‼︎」

 

大人しく引き退ったと思いきや、いきなり出雲にキスをしたのだ。それも唇に、この金剛の大胆な行動にはいきなり驚いたが、その時我に返った。艦娘達が、金剛を出雲から引き離しては姉妹達からお説教をした。

 

その時提督は、出雲と艦娘達に向けて言った。

 

「さぁ、みんな‼︎とりあえず話がまとまったようだから、食堂に集合して、お昼を食べる前に早く決めましょうね⁈分かった?」

 

提督の指示に艦娘達は「はーい」と声をあげて、散々と食堂に集合して行った。

 

檜垣は、萩沼提督が執務室を退室する前に声をかけた。

 

「萩沼さん、貴女はこちらに残って日本向けの部隊指揮を執ってもらえますか?肝心な時に指揮官が2人共居りませんでは何かと不便でしょうし、南沙諸島へは私が行きます。」

 

この話しを聞いた。萩沼提督は嫌そうな顔をしたが、長年、出雲と共にしていた彼ならよい、相談役になってくれるし彼の理解者でもあるから、心配は無いだろうと思い萩沼提督は檜垣に後をお願いした。

 

その後、提督はあえて本作戦の主目標は輸送船団の護衛ということになるのでそれぞれ部隊名を第1護衛艦隊(日本急行)第2護衛艦隊(ASEAN急行)として命名した。

 

横須賀の艦娘達は大急ぎで食堂に集まり、出雲に乗船する為のくじ引きが行われた。だが、人数が多い為か1番人数が多い陽炎・夕雲型は4〜6名に別れてもらい、それ以外は型式ごとに別れて各代表から1名ずつ選出してもらい決めることにしたのがいいが、皆くじ引きをする度には壮絶な駆け引きが展開していた。そして全員がくじ引きを終わると画面上に結果が出てきた。

 

・戦艦

大和、武蔵、金剛、比叡、榛名、霧島、長門、陸奥、ビスマルク、ティルピッツ

 

・空母

雲龍、天城(雲)、葛城、飛鷹、隼鷹、天城、赤城、加賀、土佐、大鳳、グラーフツェッペリン

 

・重巡

古鷹、加古、利根、筑摩

 

・軽巡

長良、五十鈴、名取、由良、鬼怒、阿武隈、阿賀野、能代、矢矧、酒匂

 

・駆逐艦

吹雪、白雪、初雪、深雪、叢雲、磯波、浦波、白露、時雨、村雨、夕立、春雨、海風、江風、五月雨、涼風、初風、雪風、天津風、時津風、島風、長波、高波

 

そして急遽、潜水艦娘6名を追加してもらい合計64名が出雲乗船の切符を手に入れた。

 

「おい⁈何これ人数がさ〜、倍以上いるけど大丈夫か?」

 

「いいじゃない、誰も来ないよりはいいでしょう?」

 

「まぁ、それもそうだな」

 

出雲が潜水艦娘達全員を投入する理由は、南沙諸島には洋上プラント(SAM基地)や陸上施設が複数確認されている為、その制圧には出雲乗艦の海兵隊が出番となると判断していた。

 

 

 

10月23日 1500 チャンギ海軍基地 バース前

 

あの時、くじ引きに当選した。艦娘達は大急ぎで在泊していた部屋を掃除し荷物を纏めて、出雲の舷梯前に集まった。

 

第1護衛艦隊の艦娘達は、南沙諸島制圧が終了次第では、輸送船団が北上してくる予定だったので彼女達には洋上艤装を携行してもらい、今回、乗船する艦娘達の半数は始めただったのか…事前に姉妹艦達から話しを聞いていたのでみんなワクワクしていたみたいだ。

 

「はい、それじゃあ、乗組員から宿泊する部屋を案内してもらってちょうだいね〜、何か分からない事あったら俺か副長に聞いてね⁈」

 

「では艦長、出港致しますか」

 

「そうだな、副長、甲板長に連絡、オモテ並び(トモ)シングルアップ」

 

「了解しました。甲板長、シングルアップしてください」

 

そう副長がトランシーバーで言うと、出港時には不要な係船索を船内に格納すると甲板長から準備完了と報告が入ってきた。

 

「艦長、出港準備が完了しました。」

 

「よし、副長、係船索を全て伸ばしてちょうだい、係船索を投棄し格納終了次第、全スラスターを起動‼︎」

 

「了解」

 

甲板長が全ての係船索を伸ばして、岸壁のビットに掛けてあるアイを外すと、外した順から係船索を巻き取りし始めた。

 

そして、全ての係船索を格納すると全スラスターで艦を左側へスライドさせ安全な距離に達した時点で。

 

「航海長、機関を前進半速(ハーフアヘッド)から巡航速力(ハーバーフル)へ」

 

「了解、巡航速力(ハーバーフル)に合わせ」

 

その後、機関を航海速力(前進原速)に合わせると航海長が事前に推進装置を起動状態にしてあるのを確認した。

 

「艦長、各種装置全て起動完了しました」

 

「よし、針路045度、速力100ノットに合わせ、副長は主な者を作戦室へ集めてちょうだい」

 

「了解しました」

 

画して、彼の国が遺した。負の遺産を破壊する為にシンガポールを出港した。

 

 

10月23日 1600 シンガポール 出港

10月24日 0000 南沙諸島

 

 



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5-5 南シナ海を睨む脅威と満天の星空〜後編〜

劇場版艦これが見た〜い、けど航海士だから船に乗って日本中回ってるから無理だ〜⁈ちくしょう(。´Д⊂) ウワァァァン!!


感想、評価、ご指摘あればお願いします。

これから先寒くなりますので、皆さんも風邪やインフルエンザにならないように。


10月23日 1820 南シナ海ナトゥーナ諸島海域北部

 

すでに夕日は沈ずみ。夜の星空を背景に出雲は南沙諸島へ航海中だった。艦内では目標海域を衛星による監視と高度1万5千を飛行中のMQ-4S(艦載型無人偵察機)が、敵部隊の監視を継続していた。だが…艦内の1室にある士官室では1人、ある1人の女性の顔は困惑し、又ある女性は少し涙目になっていた。

 

「飛鷹。私たちの為に、出雲にあんなこと(・・・・・)をさせてしまったな…本当に申し訳なかった。」

 

飛鷹も涙を拭いながら、武蔵に向けて言い放った。

 

「いいのよ、出雲は私たちを危険な目に合わせたくないと、あんなことを言っていたのは、解っていたから」

 

「…飛鷹…」

 

同じ頃、航海艦橋では出雲と檜垣、そして副長と海兵隊隊長が今回の作戦の話していた。

 

「では、こちらから海兵隊2個中隊を6隻の潜水艦に分乗させて、目標海域600キロ手前で投入します。しかし艦長、宜しかったのですか?」

 

副長と海兵隊隊長は出雲の顔を見て、酷く心配していた。

 

「あまり良くないよ。まぁ、飛鷹からの張り手(・・・)1発なら安いもんさね⁈海兵隊の件はそれでOKだよ。出撃準備を用意してと…海兵隊に伝えてちょうだい」

 

「了解しました。」

 

「では、此方も例の物(・・・)を用意してきます」

 

そして、副長が砲雷長と、海兵隊が艦内電話で部下とが、それぞれ打ち合わせをしていると、檜垣が出雲に話しかけてきた。

 

正行(出雲)、後で武蔵や飛鷹達に謝っておけよな⁈彼女たちもお前の事が心配で付いて来てくれてるんだ。察してやれ」

 

「そうだなぁ、彼女たちの気持ちは充分に有り難いよ。」

 

航海中なので艦橋の中は暗いが、明るい所に出れば出雲の右頰にはくっきりと赤い紅葉(・・)が残っていた。

 

何故?このような事になったかは、1時間程に時間が巻き戻る。

 

10月23日 1700 南シナ海 アナンバス諸島北 100キロ地点

 

シンガポールを出港してから1時間程たった頃、作戦海域に向けて航行している中、出雲は主なメンバーを統合作戦室に集めていた。加えて、艦娘達にも当然オブザーバーで参加してもらったが…艦娘達から提案してきた内容に、出雲側のメンバーはみんな険しい表情を浮かべていた。

 

ダァン‼︎

 

出雲は、思い切りに拳をテーブルに打ち付けては、艦娘達にこう言い放った。

 

「その言っている意味を理解しているのか?俺はお前たちを、犬死にさせる為に連れてきたんじゃないんだぞ⁈」

 

艦娘達の代表として、武蔵が提案して出雲に向けて言った内容は、一部(・・)の艦娘達を対艦ミサイルの囮部隊(・・・)として、参加させてもらえないだろうかと出雲に頼み込んだ。最悪、全艦轟沈覚悟で赴くと、だが出雲はそれを却下した。

 

しかしそれでも、武蔵はなんとかこの提案を承諾してもらえないだろうかと必死に頼み込んでみた。武蔵達は以前とは比べ物にならない程に改装してくれた事に感謝していた。そして、自分達も出雲と一緒にあらゆる世界と戦場を駆け巡りたいと願っていた事も。

 

だがそれでも、出雲は彼女たちの前でこう言い放った。

 

「今、お前達が持つ装備なら鬼や姫級でも優に立ち回れる。だが、これで戦に勝てると慢心して、仮に極超音速の対艦ミサイルを迎撃成功(・・・・)出来る確立は、せいぜい3割前後(・・・・)だ⁈それでもいいのか?最悪は即轟沈の可能性だって、示唆出来ないぞ」

 

「それでも私達は、出雲1人で戦闘に赴かせていながら⁈静観を見ていられる訳はないぞ‼︎」

 

出雲自身も内心では、有難がったが…これで、いざ戦闘になった時に即轟沈、よくても大破が出始めて狼狽え始めたらそれこそ思う壺だと。これ以上埒があかないと出雲は判断し、本心(・・)としては言いたくなかった言葉を艦娘達に言い放った。

 

「本来ならお前達を、連れて行きたくはなかった。足手まとい(・・・・・)になるくらいなら、1人で気楽にやれたんだ。余計なお世話n…」

 

パァーン

 

「みんなの気持ちを・・・・理解しないで、何が1人(・・)でやるよだって・・・私達、みんなの気持ちも理解しないで・・・ふざけんじゃないよ‼︎そんなのあんまりだよ・・・少しだけでも・・・いいから・・・・私達の事、頼ってよ」ポロポロ

 

いきなり飛鷹が出雲の目の前に現れたと思ったらなんと⁈あろう事か、いきなりビンタをして怒りながら彼に向かって言い放った。しかも涙を流しながら…出雲自身も座ったまま目を閉じ、その後立ち上がると飛鷹達に向けてこう言った。

 

「仕方がない2000にもう一度、此処に再度集まってくれないか?それで決めようか」

 

そして、改めて出雲は周りに座っている艦娘達に目を向けて、こう言い放った。

 

「みんなには悪いが、俺はその時に、参加してもらう艦娘をその場(・・・)で決めたいと思う。そして、それが最終決定案でもあるがいいな⁈」

 

「「「はい‼︎」」」

 

そして話は、現在に至る。

 

出雲は艦長執務室に戻っては、誰を投入するのかを考えていた。だが…出雲自身も内心では戦力発表後に、飛鷹や武蔵の所へ謝りに行こうと考えていた。

 

トン、トン

 

「ん?誰だろう、どうぞ⁈」

 

そう言って、執務室の自動ドアを開けて入って来たのは。なんと驚いた事か飛鷹に隼鷹、古鷹に加古そして大和と武蔵の6人がやって来た。

そして執務席から立ち上がると、武蔵や飛鷹達に向けて謝罪をする事にした。

 

「武蔵、飛鷹それにみんな、俺はお前達にあの様な事を言ってすまなかった。」

 

そう言って、出雲は武蔵達に深く頭を下げた。そして武蔵は出雲にこう言い放った。

 

「いやいや、あれは出雲があのようなことを言いたくなかった事は、飛鷹から聞いているよ。私達を危険な目に合わせたくないのもな」

 

「なんだ。気付かれてたか」ポリポリ

 

出雲は彼女達が、自分に何か用があるのと聞いてみた。

 

「それと話は変わるが、一体どうした?なんかあったのか⁈」

 

その質問には武蔵が、答えてくれた。彼女自身もここまで来て出撃は取り消しと言われては、艦娘としての矜持を失うに等しかった。

 

「いや何もないさ、出来れば出雲の手伝いが出来ればいいと思ってな」

 

「なるほどね、あっ⁈そうだ武蔵さん、前に話していた砲弾ようやく完成しましたよ。」

 

出雲から放ったその言葉に、武蔵と大和は驚きを隠せなかった。

 

「本当ですか?出雲さん」

 

「はい大和さん本当ですよ、砲弾のベースになったのは三式弾と零式弾です。それを元に、弾頭を焼夷弾や榴弾から燃料気化弾頭か成形炸薬弾頭へ交換が可能で、信管を対空目標なら500〜700m圏内で自動起爆するVT信管と対艦・対地砲撃なら着発か遅発信管を併用して使えるように交換してありますので、これなら対艦・対地砲撃や対空戦闘にも発揮出来ます。更に、91式徹甲弾頭の部分を成形炸薬弾頭に交換してあります。これは俺の艦で使用している91式改2と同じ威力を持ちます。成形炸薬弾頭はご存じ、対戦車攻撃にも有効な弾頭なので十二分に発揮出来ます。名称としては三式弾は三式改気化弾(燃料気化弾頭)三式改タ弾(成形炸薬弾頭)に、零式弾を零式改キ弾(燃料気化弾頭)、そして零式改タ弾(成形炸薬弾頭)いう名称になります。それから飛鷹に隼鷹、横須賀基地に帰還次第再度、改装工事を受けてもらいたい」

 

「どういうことなの出雲?」

 

「まぁ、とりあえずこれを見てくれ」

 

そう言って、飛鷹達にある画像を見せた。そして、それを見た2人は大層喜んでいた。

 

 

【挿絵表示】

 

 

この空母の特徴は、VLSの装備が可能でX形のアングルド・デッキを備える独特なスタイルだが、船体のベースとなったのは千鶴型という空母で、外見は三胴型(トリマラン)空母を採用しているので船体長さを抑えることが出来た。全長355m、幅108m、飛行甲板は現代空母と同じ構造になっているのでジェット戦闘機の運用が可能になり、搭載数はレシプロのみ(・・)なら260機、ジェットのみなら160機、混載なら200機前後搭載可能だ。もちろん機銃、電子系統は出雲と同様の装備を施され、SeaRAMも8基、更に25ミリCIWS(シーガード・システム)も16基、30ミリCIWSは全て出雲と同じ複合型CIWS(新型パラシ)を12基、更に多目的VLSⅢを16基を装備している。しかも、出力は40万馬力なので電気系統に余力がある為か、カタパルトは蒸気式ではなく、全て電磁カタパルトを4基装備している、最大速力は72.0ノット。

 

「あぁ、これは俺たちでいう鋼鉄式改装工事案(・・・・・・・・)だ。やっぱり、不安とかあるかな?元の姿()から見ればガラリと変わっているがな」

 

「うんうん、全然ないよ、ありがとう出雲」

 

「そうだよ、これで私達も出雲と同じ、ジェット機を扱えるんだからさ〜、ありがとね」

 

「そりゃよかった。それと、砲弾は三式弾並び零式通常弾を使う艦艇に全て使えるよう、施しをしてあるからすぐ使えるし人員振り分け前全員に引き渡したのがそれよ」

 

「わかった。有り難く使わせてもらうよ」

 

そんな中、加古が出雲に話しかけてこう言い放った。

 

「出雲さん、(あたし)達には何か無いの?」

 

「加古⁈なんてこと言うの‼︎」

 

出雲は溜め息を吐いた後、2人にこんな質問をした。

 

「古鷹、加古お前達2人と青葉、衣笠を合わせた4人にも同様(・・)の改装案がある(・・)…と言えば、どうする?実際には提督にも話して無い事項だがな」

 

2人は悩んだが、古鷹は一度その改装案の画像を見せてもらえないかと頼んでみたところ、出雲はすぐ承諾して2人に画像を見せた。

 

 

【挿絵表示】

 

 

この船体の元になったのは、かつて日本海軍には改⑤計画でB65こと超甲巡の建造が計画されていたのを知っていたので、出雲は前の世界(鋼鉄世界)で使用していた。大型特殊巡洋艦をベースに30.5cm砲を艦首側に3基装備し、新型超音速魚雷4連装型4基、対空/対潜ミサイルVLSと8連装対艦ミサイルを6基搭載、更に上記の空母と同様の装備を持たせている。最大速力79.8ノット、更に船体後部に4〜6隻の艦載艇と6機の艦載機(ヘリコプター)を搭載した超高速重巡洋艦であり、どちらも原子炉ε(・・・・)と標準タービンεを搭載している。

 

まぁ。武装や全体的な性能面では、超高速巡洋戦艦に匹敵するが…。

 

この魚雷は、スーパーキャビテーション技術を応用した魚雷で、時速5400キロ(震電の7.2倍)の速さであっと言う間に命中する。当然、威力は桁違いにすごい。

 

「元々この2種類の他に計画予定の特殊駆逐艦や特殊戦艦を加えた。4種類を合計20隻前後建造して、出雲の直衛と遊撃(・・・・・)をになってもらう予定だった艦艇だよ。実際には計画は施工され建造される事なく御蔵入りしたが、こんな形で現実になるのは思いもよらなかったがな」

 

古鷹達2人はこれを見て興奮と驚きを感じていた。重巡の中でも、妙高型や高雄型とで性能は下回りし、かといって多数の艦載機を搭載出来る、最上型や利根型とも差があった。

 

「こりゃすごいよ、これならあたしや古鷹、青葉達も十分に戦えるしね、ありがとな♪出雲」

 

「私も加古と同じ気持ちです。出雲さんありがとうございます」

 

そんなこんなで話しを進めている内に、約束の時間15分前になったので移動することにした。

 

集合場所に着くと、自分達以外全員が先に着いており、どうやら出雲からの結果が出るのを待っていたみたいだ。

 

「全員揃っているので少し時間が早いが結果を話そうか、参加してもらうメンバーはイクやゴーヤ達を外して36名を動員したい、何か異論はあるか?」

 

そう言って、室内にいる全員に聞いてみたが全員揃って「異論なし」と答えてくれた。

 

「異論なし…か、わかった。お前達には現在衛星画像で港湾施設と飛行場が確認されてある西側の砲撃を頼みたい、イクとゴーヤ達は同じく二ヶ所に分散している洋上プラントとレーダー施設の制圧を、俺は南側から港湾施設と飛行場を砲撃する予定だ。ただしミサイルが何処から飛来してくるかわからない為、こちらから航空機を飛ばして上空から監視と電子戦の支援に当たる。」

 

出雲はあらかじめ用意しておいた衛星画像を艦娘達に見せながら、今回の目的と最重要破壊目標を説明していた。

 

「この対艦ミサイル基地を破壊すれば、東南アジアから日本への物資輸送が円滑になりやすくなる。それに本音を言わせてもらえば、奴らはフィリピン攻略を放棄(・・)した代わりに南沙諸島にあるミサイル施設等を再稼働(・・・)させた。簡易明瞭に言えば占領から嫌がらせ(通商破壊)にシフトしただけよ。それじゃあ、発表しようか」

 

そして、出雲から呼ばれた艦娘は以下の通りだった。

 

戦艦 大和、武蔵、長門、陸奥、金剛、比叡、榛名、霧島

 

空母 天城、土佐

 

重巡 古鷹、加古、利根、筑摩

 

軽巡 長良、五十鈴、名取、由良、鬼怒、阿武隈

 

駆逐艦 吹雪型7名、白露型9名

 

合計 36名

 

「以上が、決定事項だ。指定した空母には双発艦攻 鴻星が搭載されていると思うが、この機体に搭載出来るイ号16型噴式誘導爆弾の改良型(・・・)を使い、海兵隊からのレーザー照準のアシストを受けながら施設破壊を行ってもらいたい、又同様に鴻星には細切れにしたアルミ箔、通称チャフを諸島一帯にばら撒いてもらう、あぁ〜ちなみに作戦開始時刻は24日0000に行いますので、参加するメンバーは早急に出撃準備をお願いします。」

 

この話しを聞いた。艦娘達は一瞬、首を傾げたが数秒後にそれを理解した時には仰天した。

 

「えっ‼︎真夜中にやるんでスカ⁈出雲さん」

 

これに対して金剛が声を上げて言ったが。

 

「そうだよ、仮に明け方に出撃したとしても今度は飛行場から敵機がワンサカとやって来るんだよ。両方相手にして、勝てる自信あるのかい?」ニコニコ

 

「イイエ、アリマセン」

 

「ならば良し、後40分程で一度、艦を停船させます。作戦に参加するメンバーは洋上艤装を展開をお願いします。天城さん土佐さん、誘導弾とチャフ(アルミ箔)は、洋上艤装を展開させてからこちらのヘリで空輸し、直接引き渡します」

 

「わかりました」

 

「ありがとうございます」

 

2040に作戦海域600キロ手前にて、洋上艤装を展開させ出雲はあらかじめ用意した誘導弾とチャフをヘリで空輸し、同時に潜水艦娘にはそれぞれ前部側に大型ドライデッキ・シェルター、後部に改良型SEAL輸送システム(ASDS)を1基が搭載している。これはあらかじめ横須賀基地に在官中にかつて、米国海軍が潜水艦と海兵隊を活用した偵察行動や現在では改良型オハイオ級潜水艦を使った特殊作戦を資料等で確認していた。そこでモジュール方式で取り外し可能な設計を施し妖精達の苦労の末に、ようやく今回の作戦に使用することに踏み切った。今回はその潜水艦娘6人にそれぞれ1個小隊40名を乗船させて、洋上プラント(対空ミサイル基地)の制圧又はレーダー通信施設等の破壊を行ってもらう事にした。

 

全ての準備を終えると出雲は艦内に戻る前に夜空の星を見上げた。

 

「星空が綺麗に見えるわな〜」

 

艦内に戻り作戦の最終確認をしていく中で、時刻は間も無く23日から24日に変わろうとしていた。

 

「艦長、作戦開始時刻になりました。」

 

「よし始めようか、作戦開始‼︎」

 

まず、作戦の第1段階は天城、土佐の両艦から発進した。湟星24機に諸島の南部と西部にチャフをばら撒いてもらい、敵レーダーの撹乱を行い同時に、出雲から発進した。電子戦闘機(FFR-44)8機には対レーダーミサイル(AGM-88)を4発携行し敵防空網制圧任務(SEAD)に就いてもらい、空中警戒管制機(Pー1版AWACS)2機は諸島から発射された対艦ミサイルや艦艇の捜索を担ってもらい、更に電子偵察機(Pー1版 電子偵察機)2機が地対空レーダー等を妨害する。

 

第2段階は、艦娘達は南沙諸島の西部から諸島へ進入してもらい敵施設等の砲撃を行いながら北側より撤収、同時に出雲は南側から進入し攻撃を開始しながら東側へ撤収を図る。またこの砲撃に乗じて、潜水艦に分乗した海兵隊が目標の2箇所を襲撃してもらい洋上プラントの制圧と通信レーダー施設を抑え、最後はプラントにあるミサイル発射機を破壊し、施設等はレーザー照準によるイ号誘導弾で爆破する。

 

当然、深海軍の抵抗があり特に超音速対艦ミサイルを使っての反撃が予想される。この場合車載型や施設のレーダーを使って艦娘達を捕捉し攻撃するのは確実だが、敵を捕捉する為にはレーダーを起動しそこから電波を発信して跳ね返ってきた反射波を捉えて相手(・・)に向けてミサイルを撃つ、これは当然のことだ。

 

だが、電子戦闘機には対レーダーミサイルが装備している。

 

何故ならこいつは敵のレーダー波を辿り、発信源の根元ごと(・・・・・・・・)を攻撃する為のミサイルだから。

 

第3段階は第1段階と若干一緒だが、諸島内の施設等の艦砲射撃に関してだが、これはあらかじめ出雲が戦艦と巡洋艦に引き渡した。改三式弾(・・・・)改零式弾(・・・・)による砲撃だ。当然、コンクリートの滑走路や建物があるので着発や遅発信管を用いて、建物の中や滑走路の地中または周辺を纏めて吹き飛ばして(・・・・・・)もらう予定、ただしそこに何がいようがなんだろうがどうなっても知らない…というのが出雲の本音である。

 

作戦開始後に当然、対艦ミサイルの応酬がやって来たが…事前に出雲からの情報と三重の防空網(ESSMと速射砲とCIWS)で8割が撃破出来た。結果的だが武蔵に2発、土佐と加古に1発ずつ命中し、武蔵と加古が大破手前で土佐が中破という手痛い結果になった。

 

出雲もこれより3倍以上の迎撃を受けたが、せいぜい蚊に刺された程度でケロリとした顔付きで合流した。

 

こうして、24日0800を持って南沙諸島のミサイル基地破壊を完了したとシンガポールにいる提督達に報告した。

 

とんだ寄り道をするハメになるとも知らずに…



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5-6 囚われし者には解放と自由を、悪党には報いと死を‼︎〜前編〜

今回ばかりは話を2つに分けたいと思います。

何分、考えて書いているうちに8300字程埋まってしまったので、なるべく後半は本年度中に出したいと思います。

それからまた。お気に入りが増えてきました私からもありがとうございます。


24日 0930 南シナ海 南沙諸島

 

出雲達は作戦終了後に一度、参加メンバーを集合させてから。南沙諸島西部の一角にある比較的に損害が少なかった。飛行場と軍港(・・・・・・)そして多数の施設がある人工島の北側に、艦を錨泊させていた。艦娘達は艦内外で鋭気を養い、出雲と檜垣は、艦内ウェルドックに搭載する揚陸艇(スーブル級改)1隻を動員し、一個中隊160名規模で上陸をして、8割程は施設周辺の捜索に廻しながら更に1個分隊規模を檜垣の護衛に当てて、出雲と共に不法工事(・・・・)にして究極の手抜き(・・・・・)をした人工島(・・・)に上陸を開始した。だが出雲や檜垣、同行した海兵隊工兵技官の予測通り…これぞまさに砂上の楼閣という漢民族の真髄を極めた贋作(・・・・・・・・・・・・)そのものだった。

 

ザッ、ザッ、ザッ

 

檜垣は滑走路に手をかざすと、僅かな亀裂(・・)を見つけては出雲に話しかけた。両名とも制服や濃紺色の作業服では無く、現在ロシア連邦軍で使われているフローラデジタル迷彩服に着替えていた。

 

「こりゃ確かに専門家以外、普通の軍事音痴(・・・・)のなら外見だけではパッと見(・・・・)て判らんけど、実際その地に足を運んで歩いて見たら嫌でも分かるわな」

 

「まったくだ。いくら再稼働(・・・)させても大自然の驚異的な恐ろしさの前には、見掛け倒しの手抜き工事はまず通用しない」

 

それだけを言うと、着用していたイスラエル製レコナサンスMod2ベストからマガジンポーチに差し込んでいたペットボトルの水を飲んでは、話を続けた。

 

「あの()は何がなんでも、沿岸部を欲していたようだ…たとえ非合法だとしてもね」

 

その出雲の疑問に、檜垣が答えを言い始めた。

 

「なぜ?深海凄艦がミサイルとレーダーの操作(・・)が意図も簡単に操作が出来たんだ。という…ことか?」

 

出雲は檜垣からもらった。煙草に火をつけて、一服するとこう言い放った。

 

「うん、余程超兵器共の教え方が良いのか?はたまた誰か(・・)が深海軍に兵器の横流し(・・・)をしたのかだなぁ。まぁ、これでここの仕事は終わったし、早めにシンガポールに戻ろうかね」

 

 

そんなこんなで話している内に、同行していた海兵隊から「(ふね)を経由して上空を飛行中の戦闘機から通信が入っています」という報らせが来た。なんと意外にも、黒木と滝谷がその戦闘機に乗って来て、こっちに向かっているという内容だった。だが檜垣と相談して、今いる人工島のボコボコした滑走路に着陸させるのは余りにも危険すぎると判断して一度、出雲の飛行甲板に着艦してから揚陸艇で来いと伝えた。

 

だが、あの2人が絡むと、すんなりでは終わらせる面子じゃあ〜なかった。

 

それを証拠に。

 

「どしたん?」

 

「今、上空にSu-34FNS(フルバックⅡ)飛んでいるし、こっちに向かっているだろ?」

 

「おー、見え・・・ん?・・・あっ⁈」

 

「どした・・・」

 

出雲は指先を空に向けて、檜垣は上空に顔を見上げると…なんと、こちらに向かって来ては、地上から50mの上空を超低空飛行(・・・・・)で通過していったのだ。

 

「おー、久しぶりにしては随分荒っぽい操縦だこと」

 

島の上空を通過してから出雲に着艦し30分程で、2人は島に向かうヘリに便乗してやって来た。と思いきや全身をフード(・・・)で覆った2人を連れていたようだ。

 

「横須賀鎮守府総司令官、直々のお出ましとはねぇ。余程、仕事が暇になったのか?、それで何用で?。それと話は変わるが滝谷、ようやく軍務復帰(・・)できたのか?よかったな」

 

いきなり再会した矢先に、黒木は出雲から酷い事を言われて少しショボくれたが…なんの問題もなかったかのように、2人に話した。

 

「おいおい正行(出雲)、会っていきなりそんなこと言うなよ〜頼むよ〜。ちゃんと総長にお願い(・・・)してきたからさ〜」

 

お互い冗談をかまし合いながら、滝谷は出雲に向けて言った。

 

「あぁ、和孝の手引きでね、今は横須賀鎮守府総司令付き武官で中将に就任してるよ」

 

そして、黒木が何故フードを被った2人を連れて来た理由を話してくれた。

 

「出雲、檜垣。いきなりだが驚くなよ。この子達は深海凄艦化(・・・・・)した元艦娘(・・)達なんだ。それを証拠に」

 

そう言って、2人にフードを外すようにと伝えた。そしてフードを外して姿を見た時には出雲と檜垣は驚きを隠せなかった。1人は提督から資料を拝見させてもらった時に呉基地所属(・・)と確認されていた。大和型戦艦2番艦”武蔵”と、もう1人は出雲がこの世界(・・)について早々、兵器派が仕組んだ演習に参加していた時に式典(・・)で姿を目撃した”青葉”だった。

だが、彼女達は出雲達が知る面影は無く服は黒色に変わり、髪の色はすでに白髪(・・)化し、顔の皮膚の色もほぼ深海凄艦と同様に青白い肌(・・・・)だったのだ。

 

当然、あの仕組まれた演習に関してはすでに終わっていた筈なのに、何故こうなったのか不思議でいけなかった。出雲は黒木に事情を聞いてみた。

 

「おい和?こりゃ一体どういうことだ⁈」

 

その出雲の質問に、黒木は間を置かずに話し始めた。

 

「俺は各基地に配属されている。同じ姿を持った青葉の独自の通信情報網を使って、諜報活動していたんだ。お前がこの世界に来たという報らせも彼女達の協力でね。んで、俺は英二にその情報(・・)を送ったと言う訳さ、先手を取ってな…。

だが、今月になってある基地(・・)からの連絡が途切れた。そして、哨戒警備にあたっていた横浜基地の艦娘に保護されその後すぐ、その横浜基地の青葉が身元を特定し、柴崎提督から俺に連絡してくれたお陰で、消息が明らかになった。・・・・・」

 

黒木は一度話しを終えると、檜垣に向けてこんな質問を言い放った。

 

「英二、ここ最近、国内の兵器派(・・・)の活動状況は?」

檜垣は黒木からの、問いに答えるように話し始めた。

 

「こちらで掴んでいる現在の状況だが、確認している情報では約3割から4割は潰したが、まだ梨の礫よ先が見えんよ。大半が国外へ勢力を移し、複数の基地でも動きがあると情報は掴んでいたが、何分にも立証出来る証拠が無かったからな」

 

出雲から投げた。言葉のキャチボール(質問と答え)が黒木から檜垣、そして最後に滝谷の元に辿り着いた時には出雲は滝谷の口から聞きたく(・・・・)無かった言葉を聞いてしまったのだ。

 

「艦娘達に現代兵器(・・・・)を装備出来ないか?という誤大妄想に取り憑かれた。馬鹿共が一部の艦娘を表向きとして、退役扱い(・・・・)にするか、施設(・・)にいた艦娘達を使って人体実験(・・・・)を繰り返していた。

だが結局は、亜種とも言うべき深海凄艦化(・・・・・)になり実験が失敗した。そしてその証拠を抹消する為の最後の末路が。人間達の性欲の捌け口か、味方艦娘達の実弾標的処分、また帰還無しの片道特攻の3つだったんだ。いまでもまだ一部が実験を続けているというのは聞いていた。」

 

その話を聞いた瞬間に出雲と檜垣は、瞬時に顔付きが怒り変わり一緒にいた元艦娘達はみんな泣きそうな顔をしていたが、青葉がいきなり頭を下げて檜垣や黒木達に助けを求めた。

 

「お願いします。妹の衣笠や仲間達を、助けてください」

 

無理も無かった。1人(武蔵)は数々の兵装実験で用済みになり人間達の性欲の捌け口となって脱走を図ったが、味方(・・)から殺害処分された。もう1人(青葉)は味方艦娘の実弾標的処分になっても生き延びだが、最後は同じように生き延びた仲間と共に片道特攻で戦死した。

 

これが10月初旬頃にその基地から両名の死亡報告書(・・・・・)が提出されていたし、以外だったのは両名供に同じ基地の仲間(・・)で、死亡時期も間が空くような事は無かった為か。バシー海峡の南にあるバブヤン島で偶然再会し共に、バブヤン島から横須賀基地へ向かった。

横須賀基地に所属して、擁護派の切り札とも言える。人物(出雲)に助けを求める為に・・・だが伊豆諸島近海で力尽きたが、偶然か天の救いか、哨戒警備にあたっていた横浜基地の艦娘達に救出され、その話を黒木上級大将(・・・・)に話し、今に至った。

 

この話を聞いて、前の世界(鋼鉄世界)から来た4人のうち出雲だけは()人間だが、現艦息(・・・)でもあったその話を聞いて知りません(・・・・・)とシラを切るのは到底出来ない、そこで思い切って彼らに話してみた。

 

「ここにいるメンバーにぶっちゃけ言うがいっその事、今夜にでもそのカムラン泊地を夜襲(・・)・・・かけるか?証拠集め(・・・・)と囚われているお姫様(艦娘達)を助けに…さ⁈だめ??」

 

出雲の以外(・・)な発言に3人はお互いに顔を見合わせた。仮に本土へ戻っては準備して、いざ踏み込もうとした時には内通者(擁護派)の密告により彼女達は、廃人又は殺害処分され、首謀者達は証拠を破棄し、全てを()に葬りまさに、死人に口なし(・・・・・・)という可能性が高かった。

だが仮に出雲と精強な海兵隊の助力があれば内通者に知られること無く秘密裏に基地を制圧出来る。

 

「OK、やろうじゃん」

 

「そうだな、ここで見捨てちゃ男が廃るわなこりゃ」

 

正行(出雲)がこんなことを言うのは初耳だが、俺は賛成だ‼︎」

 

三者三様から理解と承諾を得た出雲は、一度艦に戻って、作戦を考えようと伝えたのち即座に人口島から離れていった。

 

 

 

 

同日1000 東京 某所大会議室

 

ここ、ある大会議室には通称”兵器派”と呼ばれる。軍関係者や政府関係者が詰め寄せて集会を開いていた。

 

本来、兵器派には2つの派閥が結託してその名称になったらしい。1つは戦争経済を利用して巨万の富を得、際限なき戦争を継続する。通称”継戦派”、もう1つは反擁護派にして、国家と世界の統一を目論むんでは艦娘達を人として扱わず。

性奴隷や出世の為の使い捨てとして利用する。通称”救国急進派”、これらが結託し互いに協力して、巨万の富と地位を築いてきた。

 

「海軍長官、悪い知らせです。我々の内通者からの情報によりますと、カムラン泊地での秘密実験が擁護派に露見される可能性が出て来ました。如何やら我々が、処分した筈の性処理道具達(青葉と武蔵)が横浜基地の艦娘達に保護され、あの若僧(黒木)に知られたようです。」

 

ここにいるメンバーは、ほぼ国防総省や各省庁の長官級や次官級に国内の鎮守府総司令官級や各基地の提督に各政党の党首が集まっていた。そして、政治家の1人がまるで自分達(・・・)の手ではなく、敵の手引きで処理しようと。

 

「ならば早々にカムラン泊地の店仕舞い(証拠隠滅)を致しますか?こちら側に金で造反させた。現地の警備兵(ベトナム人民軍)を後始末に使ってはいかがでしょうか?もちろん、彼らに責任を擦り付けて自分達は無罪放免ということに」

 

海軍長官は何も躊躇すること無くGoサインを下したが…

 

「それが良かろう。だが、問題が1つだけある⁈」

 

その言葉を聞いて、皆が一斉に海軍長官に視線を向ける。

 

例の4人組こと(出雲・檜垣・黒木・滝谷)鋼鉄の漂流者(・・・・・・)ですな。問題は?というかほぼ全員だがな、特に1人は鋼鉄の不死者(・・・)と呼ばれる艦息(出雲)に、もう1人は海軍の裏部隊(・・)を率いる。海軍精鋭(最恐)部隊にして軍令部総長直轄の特殊工作機関、13課(イスカリオテ)(おさ)ですからな」

 

「そして、あとの2人は海軍軍令部5課と対極の存在で。海軍独立情報機関、通称”アクアス(青葉通信)機関”の局長とその副局長だ。この4人をどうする?また暗殺するか?」

 

「止めておけ、もし4人組にバレたら社会的な死か(再起不能)か、一族もろともの抹殺か、その両方だぞ⁈」

 

現に、横浜港での戦闘やアクアス機関、軍令部第一部5課と13課ことケルベロス機関の活動により…恐ろしい位に叩き潰されてるが、さらに関わったメンバーも同罪だであり。彼らが捕縛又は殺害したのは、トカゲの尻尾切りに過ぎなかった。何故なら兵器派による新人提督に対した艦娘達の蜂蜜工作(ハニートラップ)に掛かり、其処から腐る程出てくるらしい。

 

「一度は、出雲と言う艦息を殺す為に、()の施設にいた生きた兵器(艦娘)の2人を散々強姦しといて、洗脳と薬漬け(ヤク中)にした2人(天龍と龍田)を暗殺者に仕立て上げて、いざ奴の首を跳ね飛ばしてバラバラにして成功したと思うたら、何もなかったかのように元の状態に復活(・・)したんだぞ‼︎生き返る(・・・・)こと事態が可笑しいぞ!!」

 

実は出雲はこの世界に来て早々、一度だけ夜の横須賀基地の敷地の中で暗殺者(・・・)に仕立てた2人(・・)の艦娘に、()されたのだ。だが、2人が(出雲)に背を向けた途端に殺意を感じて振り返ると、まるで何事もなかったかの様に生きていた(・・・・・)のだ。

 

当然、2人は反撃しようとした寸前。既に出雲に身柄を拘束され後は、檜垣達に身柄を引き渡そうとした矢先に、2人は突然、口から()を吹き出して地面に倒れて息を引き取った。

どうやら奥歯に青酸カリを仕込ませ背後関係を探らせない為に、兵器派が準備したらしい。後日、2人の遺体は丁重に供養し出雲が彼女達2人の()を取り込み。情報を聞き出し首謀者を特定して、滝谷と檜垣が暗殺の首謀者を捕縛後、当事者とその一族共に地獄への片道切符と超過激なお礼参り ザ・究極版(天国と地獄、拷問と処刑編)をしてからあの世(地獄)へと送り出した。

 

これと横浜港の一件以来、兵器派の幹部達は出雲と艦娘達に手を出して、ロクでもない事をしたら。魔界の王と閻魔大王が共に裸足で逃げ出そうとして、誰かに匿われようが執拗に徹底的に追い回してから確実(・・)この世からの存在自体を抹消される(・・・・・・・・・・・・・・・・)という想像すらしたくない考えに至り、鳴りを潜めていた。

 

そしてそれが、この世界で再会した。4人(・・)で話し合って決めた事に至り、それがもっとも(・・・・)的確にして確実な方法だった。

 

だが、深海凄艦出現当時は組織自体に何の問題もなかったのだが、次第に各基地の提督や鎮守府総司令官が置かれ始めると、時が過ぎるたびに派閥化し不正が横行する中で、艦娘達に対する配慮や己の私利私欲に走り、それ自体がが無くなっていくのをきっぱりと離別れていた。

 

「とりあえず、2日以内(・・・・)にカムラン泊地の秘密実験データ等の証拠隠滅を急がせろ⁈2日以内にだ⁈」

 

生きた兵器(艦娘)共は、どう処分致しますか?」

 

「ふん、最後は我々の慰み者になってもらい、ヤりたいようにやってから後は…適当に処分しろ」

 

「了解致しました」

 

 

 

同時刻 軍令部 5課

 

「東大将(・・)、かなりまずい事になりましたよ‼︎」

 

「総長、如何致しましょうか?」

 

5課課長を取り仕切る東大将は、同席していた矢崎元帥(軍令部総長)(あずま)に顔を向けていう言い放った。

 

「大急ぎでこの事を至急、出雲達に通信を繋いでくれたまえ⁈」

 

「ハッ!」

 

「今頃まだ、彼らは南沙諸島で合流してまだ遊弋している筈だ。間に合ってくれ」

 

何故彼らは、事前にこのような行動に出られるのか?、実は滝谷が兵器派に属していた時、退役(・・)時の引き継ぎの打ち合わせ時に多数の盗聴器を設置し、黒木が持つアクアス機関と軍令部5課の諜報活動を巧みに使い情報収集に勤しんでいた。

 

こうして、お互いの派閥が動くなかで一方の出雲艦内では、ちょっとした一悶着が起きていた。なにしろ横須賀基地の武蔵(・・)が合わせた矢先にこう言い放ったのだ。

 

 

1025 出雲艦内 多目的室

 

「一体これはどういうことなんだ。出雲⁈冗談にもほどがあるぞ‼︎」

 

「落ち着けって武蔵さん、おい⁈おいおい今からみんなにも事情を話すから。お前達も艤装を納めろって⁈……今すぐ納めろってんだよコラァ‼︎」

 

何故なら自分達と同じ姿(・・・)を持っていた筈なのが深海凄艦化をしていて、更に全員に角が生えていたり、体の一部が変貌し、白髪に青白い肌をしていた。更には本物(鬼姫級)までもがいるという、互いにいきなり撃ち合い開始という、それになり兼ねない緊迫した状態になった。だが出雲の豹変した表情と禍々しい殺気だったのか、どうにか矛を収める事が出来た。

 

乗艦して来た人数は実に10名(・・)おり、うち2名は鬼姫級だったそこで2人以外(武蔵と青葉)にも、みんなに自己紹介をしてもらった。

 

「妙高級重巡洋艦2番艦の…那智だ…よろしく頼む」

「戦艦…榛名です。」

「駆逐艦…朝潮…です」

「僕は時雨だよ。よろしくね」

「あたしは…摩耶…ってんだ‼︎よろしく」

「今の姿は空母凄姫(・・・・)ですが、元は加賀です。よろしく」

「同じく今の姿は防空凄姫(・・・・)ですが…元は秋月といいます」

「同じく今の姿は戦艦水鬼(・・・・)ですが…元の名前は古鷹といいます」

 

という風にみんなに自己紹介をしてもらったが、ぎこちない空気に包まれていた。

 

そして、人工島で2人が出雲達に話した事をそのまま(・・・・)喋ってもらだが…当然この話しを聞いた艦娘達は涙を流したり、怒りをあらわにし、自分達がこうしている間にも自分と同じ姿をした艦娘が虐げられている事に不快感をしていた。

 

特に自分と同じ姿(・・・)を持つものが実験体にされ亜種となり人間達の慰み者にされ最後に、実弾標的処分にされてなり果てた姿を見るのは嫌だった。

 

艦娘達の気持ちを他所に、檜垣達3人に話した基地強襲(襲撃と奪還)の計画を話す前に、出雲は艦娘達にこう言い放った。

 

「今から、やる事は事実上の友軍に対する戦闘行為になるし参加したらもう後に引けなくなる(・・・・・・・・)

 

更に出雲は間を置かずに、こう言い放った。

 

「だからこそ、一旦解散して、15分後にまた此処に集まってくれ……以上だ⁈」

 

最悪、彼女達全員が参加しなくとも出雲達4人と乗組員達そして、10人の艦娘達で基地強襲をやろうかと考えていたのだが…。

だが、艦娘達全員席から立つこと(・・・・)無く、何か覚悟を決めたかのように気持ちを改めていた。

 

「お前ら、本当(・・)にいいんだな?一歩間違えれば一生、反乱軍扱いで日本の土を踏めなく(・・・・)なるんだぞ‼︎」

 

その出雲の質問に答えたのは、横須賀基地所属の加賀だった。

 

「出雲さん私たちは一度、貴方に命を救われて(・・・・)いる身なのですよ。もし、出雲さん達が成功出来なかったら私たちは一生、後悔を残すことかもしれません」

 

そして、加賀の独白は最後にこう締め括られた。

 

「だから私たちは、たとえ出雲さんが参加する必要が無いと言われてもついて行きますからね、これは私たちの提督と基地に残ったみんなの総意と思って下さい。」ニコッ

 

そう言って、加賀の独白が終わると出雲は加賀達に向けて「ありがとう」と感謝の言葉を伝えた。意外にもあのクールビューティ(青い一航戦)がこんな事を話すのは初めてだったので、1つ質問をしてみた。

 

「加賀さん、こんな事を言うのは余程、五航戦の2人に何か言われたんじゃないかと思って……冗談ですから、コンパウンドボウ(複合弓)を仕舞ってくださいね。それしかもよ〜矢尻なんか炸薬ボルト(・・・・・)でしょ、ね?危ないからさ…て言うか空母全員(・・・・)準備してるし?お前ら3人もドサクサ紛れに刀やら銃等危ない武器出すなよ‼︎何これ⁇」

 

どうやら加賀は出雲の言葉に泣きながら「頭にきました」とばかりに弓を用意し、空母全員は特に弓やら何かしらを出雲に向けては、更に檜垣達も一緒に向けてきた為か当然、出雲はすぐ加賀に謝罪をした。

 

「すまん加賀さん、言い過ぎたよ悪かった。」

 

「わかりました。ただし1つお願いがあります」

 

そう言って加賀は出雲に小声でこう話した。

 

「私たちが先に日本へ戻る前に、一航戦4人(天城・赤城・加賀・土佐)とのベットでの夜戦(意味深)のお相手お願いしますね、飛鷹達には話しておきますから」ニコッ

 

出雲は一瞬身震いをし内心こう思った。二度(・・)加賀を怒らせないようにしようと、心から決意した。

 

そして、全員が参加を決意した為に10人の艦娘達から詳しい話を聞こうとした矢先に艦内電話が鳴り響き出雲が応じた所、なんという偶然か?東京軍令部5課の(あずま)から火急の報せが迷い込んできたとの連絡だった。

 

彼らとカムラン泊地の艦娘達(・・・)が予想外の事を、聞いてしまった為に。




太平洋戦争から75年が経ちましたが、あの戦争で亡くなった人の御冥福を御祈り申し上げます。

私たちが生きているのも戦争で国の為に戦い戦没された方々のお陰です。


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5-7 囚われし者には解放と自由を、悪党には報いと死を‼︎〜後編〜

今回は初の11256字を記録しました。
結構疲れますがね、皆さんよいお年をお迎えください。




ASEAN派遣軍第5海上機動隊カムラン泊地ことカムラン国際空港に対しての襲撃作戦の打ち合わせを行おうとした矢先に、艦内電話が鳴り響いたが、その電話をかけて来た本人は、なんと驚いたことか!東京軍令部5課の(あずま)から火急の報せがあると言って、緊急の連絡をして来たらしい。

 

そこで、多目的室に壁に立て掛けてある大型スクリーンに音声映像を流しながら話をすることにした。

 

「おー‼︎(あずま)さん、お疲れ様です。何か問題か何かありましたか?アレでしたらすぐ様黒木達を東京へ速達(・・)でお送りしますが?」

 

出雲が2人に(黒木・滝谷)対して腹黒い物騒な発言をしたが。東は意外な返答をした。

 

「いや〜、こちらに送られても総長が受け取り拒否(・・)すると思いますよ。話は変わりますが、急ぎの報告をする為に勝手ながら直接連絡しました。今、総長が傍にいますので、変わりま…」

 

檜垣は東達の通信を割り込むようにして、こう伝えた。

 

「東よ、少しばかり待ってくれないか?」

 

出雲達は一瞬にして冷や汗をかきながら、深海凄艦化した艦娘達を総長達に見られないように大急ぎで匿うようにしたが、東も何かを悟ったかのように顔をニヤつかせていた。

 

「わかりました。総長もすでに気付いていますのでそのまま(・・・・)で大丈夫ですよ」

 

そう言って、音声通信から映像通信に切り替えてもらい軍令部総長が画面に写り出しては、出雲に向けてこう言い放った。

 

「出雲、前回の急な依頼を引き受けてくれてありがとうございます。お陰で兵站輸送が迅速に捗れます。」

 

「いやいや、やるべきことをやっただけですよ。それより総長自身、直接連絡することがあるとなると…何か(・・)ありましたね」

 

「お察しの通りです。すでに黒木君達から話は聞いて貰っているはずだから、前置きは無しの本題から話そうかね」

 

どうやら、総長達はすでに黒木の所に()の艦娘達を出雲へ連れて行ったことを、横浜基地柴崎司令から話を聞いていたみたいだ。当然、出雲達4人がこれから(・・・・)先何をやらかすのかは先刻承知していたみたいだ。

 

「2カ月ほど前に前任の提督は何者かに殺害され、後任としてカムラン泊地に配属した提督は兵器派の将校だ。だが真相を探るととんでもないことに兵器派が事前に艦娘を暗殺者に仕立て前任者を…つまり擁護派の提督を事故と見せかけて殺したようだ。そして、今でも彼女達は兵器実験台にされ兵器派共の性奴隷化されているし、薬物密売や売春もある。もちろんその艦娘たちは提督の…ここまで言えば、わかるな?そこでだ。真実究明のために君達4人に表向きにはその基地の視察調査に行ってもらいたい、もちろん軍令部総長の命令といえば基本的に黒木君の持つ権限を行使できるから安心してくれ、施設自体は旧カムラン国際空港を基地として再利用されたものだ。また幾つかの施設が増強と改築がされているのが、こちらの監視衛星写真(LIDAR衛星写真)で確認されている」

 

この事に出雲や艦娘達が驚いた。派閥が違えど最も確実な手段で躊躇わず基地を乗っ取る為なら、平気で暗殺者(艦娘)を送り込むぐらいだった。おそらく出雲や新型兵器を持つ横須賀基地を抑える為に、萩沼提督を事故(・・)に見せかけて暗殺しようと…

 

そして、総長は最後にこう伝えた。

 

「もし、それが本当なら艦娘達を救出し、提督とその子飼いの部下共々を捕縛又は殺害してくれ、だが問題はベトナム人民陸軍(・・・・・・・・)がそのカムラン泊地を警備しているが…当然、その基地を警備しているベトナム陸軍は全員、提督に買収されている為、奴らは2日以内に証拠を抹消する為にベトナム軍を使って彼女達全員を殺害する気だ!気をつけてくれたまえ…あらゆる妨害や武器を持ち君達に立ち塞がる者に対しては、実力を持って排除し撃滅をせよ‼︎手段は問わない」

 

この総長の正式(・・)な言質と許可を受けた時に、出雲達4人は歓喜したのだ。これで正面(・・)からの作戦に出られると…

 

4人は画面越しだが、総長に対して敬礼しこう伝えた。

 

「「「「了解いたしました!吉報をお待ちあれ」」」」

 

「頼んだよ、それと私の妻からも君達に話したいことがあるようだ。通信代わろう」

 

総長から通信を代わったのは、()艦娘の「大和」こと総長の奥方、矢崎真弓少将だった。

 

「私のように人間として第2の人生を歩めるのは、ほんのごく僅かなのです。退役どころか厚生施設に送られるのがほとんどでした。黒木さん、檜垣さん、滝谷さんそして出雲さん、どうか私と同じ艦娘達を助けて下さい」

 

そう言うと通信が終わり。黒木は出雲の耳元で何かを話した後、出雲が艦娘達や出雲幹部達に向けてこう言い放った。

 

「矢崎元帥からカムラン基地の制圧許可が正式に降りた!やるべきことは2つ、艦娘達の救出並び身柄を確保!そして、その提督とそれに関わる愚か者共の首だ‼︎明日の夜に艦娘達が殺される前に基地を抑える、いいな!」

 

それに艦娘達と出雲幹部が口を揃えて「ハイ!」と答えた。同時に艦を夜中にカムラン沖20キロの地点までに移動させることにした。南沙諸島からカムランまで直線距離にして約600キロあるが出雲の速力と光学迷彩、アクティブ・ステルスシステムを使えば、ベトナム軍やカムラン泊地の監視レーダーに探知(・・)されること無く移動出来ると…だがここで暫し問題が起きた。査察時期と強襲部隊突入のタイミングであると、一歩間違えば失敗に終わるそれだけは避けたかった。

 

意外にもかかわらず萩沼提督から出雲に連絡が入ってきた。どうやら加賀達がシンガポール(チャンギ海軍基地)に残っていた萩沼提督に連絡を入れて事情を話したみたいだ。なんと提督の叔父、真田大将もこの件に協力してくれるようでその理由を詳しく聞くと、そのカムラン基地の内偵をしていたらしく何れにしろ査察を送り込む手筈だったらしい為、そこで出雲達4人が軍令部からの査察官として基地に向かうと話しだが…真田大将はその案に賛成し「なら、カムラン泊地の筋向かいに偵察隊が使っていた。隠れ家を使いなさい」というまさに破格の支援を得られたことと空港施設の見取り図を提供してくれた。

 

そして、出雲海兵隊主力を基地の東側にある海岸線から上陸させようという案で夕方頃には纏まり更に作戦の概要としてはまず。払暁時に無人偵察機を出撃させて、基地上空1万5千mから周辺の監視と出雲達を支援を行い、基地南側には市街地へ続く橋がある為、1300時に査察官に偽装した出雲達が南側から基地に進入後、付近に潜伏していた海兵隊先遣隊が南側のゲートを制圧、この時に警備兵から衣服と装備をすり替える。

 

 

海兵隊は揚陸艦艇に分乗し待機させて、戦闘(・・)が始まれば強襲上陸を開始し基地乱入後、基地施設を制圧その後は何がどうなるかわからない(・・・・・・・・・・・・)本当の出たところ勝負になるということだけだったが…予定外の事に(味方の裏切り御免)になろうとは。

 

 

 

 

 

 

24日1800 カムラン沖 25キロ地点

 

 

(ふね)は予定どおりの地点に姿()を隠したままで到着した。出雲は今回戦力が二手に分かれる為、出雲幹部と海兵隊…そして今回参加する艦娘達(深海凄化含めて)と最終確認の打ち合わせを行っており、そこで黒木が全員に向けて話し始めた。

 

「まず。潜伏先の隠れ家に向かうのは出雲達4人と艦娘10名に、海兵隊200名で車両はスーブル級2隻にそれぞれ戦車並び装甲車を含めて9両ずつ搭載、更に基地強襲上陸部隊としてスーブル級14隻、LCAT12隻、海兵戦闘航空旅団を総動員する。一番の問題は警報システムがベトナム軍に直結している為、行動開始前に3箇所の警備室を制圧又は爆破しないと、とてつもなく面倒くさいことになる。そこで明日(・・)の1300時に査察官に偽装した我々が基地内部に侵入後、すでにパラシュートで降下し現地入りした先遣隊(グリム)20名が、南側のゲートと警備室を制圧してもらう。北側の警備室は我々が施設内部を制圧後に無人偵察機に搭載した空対地ミサイルで爆砕する。強襲部隊は警備室の爆砕音を確認後に上陸を開始してください」

 

最後に出雲が全員に向けてこう話した。

 

「まぁ、この際パスポートなんかいらないよ〜。それを使わずにタダ(・・)でベトナムに()入国するからには、もしベト公共(ベトナム軍)に捕まったら…命の保証は無いがな」

 

打ち合わせを終えて副長に艦の指揮権を預けてから。艦長私室で装具を準備しそれらを即使えるよう白い粒子となって異次元空間に消えていった。これで武器系統(・・・・)が即取り出せて使用可能になったので、すぐ様ウェルドックに直結する車両甲板に向かおうと艦長室を出て通路に出たら「…出雲さん…」と誰かに背後から呼ばれて振り返ると、飛鷹と隼鷹、雲龍姉妹と阿賀野姉妹がそこいた。

 

彼女たちの他に前回の作戦で参加した艦娘達は全員、出雲艦内に残ってもらい出雲幹部妖精達の支援に充ててもらった。

 

「阿賀野は、出雲さんが帰って来るまで艦を見張っているよ〜」

「出雲、私たちと同じ仲間を助けてください。お願いです」

「ぴゃあっ、出雲さんお願いだよぅ〜」

「出雲さん、貴方が帰ってくるまで私たちがこの艦をお守りします」

「出雲…気をつけてね」

「出雲…死ぬんじゃねーぞ!」

 

「分かってるよ、俺はそう易々と死なないよ!艦の留守を頼んだぞ」

 

そんな中で別れ際に雲龍が「出雲さん…前払いだけど」と言って、出雲の唇にキスをしてきたのだ、突然のことに出雲は驚いたが…出雲は早足でウェルドックに向かっていった。

 

 

 

 

1915 出雲艦内第2ウェルドック

 

 

ウェルドックに到着するとすでに3人と海兵隊は、装具点検と準備を終え揚陸艇に乗船しようとしていたらしい。

 

出雲艦内の武器庫や海兵隊の保有する銃器類や対戦車火器系統は西側系統(アメリカ製・イスラエル製)東側系統(ロシア製)等を混成装備した異種的な部隊で、特にレミントンACR(アサルトライフル)を主力に当てている。この銃は主要パーツや弾倉を組み替えれば5.56ミリや7.62ミリNATO弾

更に各種AK用弾薬(5.45ミリや30口径ロシアン弾)が使える為、作戦内容によっては現地調達が出来る利点があるので重宝している。

 

そんな中、檜垣は出雲に声をかけてきた。

「出雲…今回の作戦、成功するかは半々…だが!お前と海兵隊の加勢なら十分勝機はある。」

 

「全くだな。だが…戦略に長ける黒木に、戦術に長ける滝谷とお前に、そして戦闘に長ける俺の4人が手を組めば、この世でできないことなんざないんだろうからな」

 

 

 

2035 カムラン湾入口付近

 

 

出雲達を乗せたスーブル級改(ホバークラフト)は航海灯などを点けず。無灯火(・・・)でカムラン湾入口から北へ10キロ程の上陸地点に向かって航行しており当然、無灯火で更に湾内には多数の生簀が浮いていた為、スーブル級の操舵手達は慎重に湾の奥へ侵入して行った。

 

檜垣達はヘルメットに暗視ゴーグルを装着して、上陸地点として指定した場所にストロボが点灯されているのを確認し艇長に「上陸をお願いします」と話し、目標の地点に乗り揚げるとスーブル級のハッチから、4人が先に上陸をしその後安全が確認され次第、車両を揚陸する手筈だった。

 

そんな中、茂みの中から1人の現地人らしき男性がこちらに近づいてきた「黒木さん、檜垣さんお待ちしておりました。」と敬礼をしながら檜垣達に話しかけてきた。

 

「あんたか?基地内偵していたのは?」

 

「はい、そうです。カムランにようこそ。どうぞこちらへ「ちょい待て‼︎」…何かありました?」

 

「和、迎えが来る(・・)という話し…聞いたか?」

 

「いや、無いが…まさか!「チッばれたか!ならば」」

 

なんといきなり男性は深海凄艦(・・・・・)に化けて、黒木に襲いかかったが…「…遅いんだよ…馬鹿めが!」黒木は腰に吊り下げていた日本刀を抜き、その男の首を斬り飛ばした。

 

「和…これはもう、俺達…ベトナムに侵入してるのバレてるからさこりゃ冗談抜きで、すぐ作戦決行したほうがいいかもな」

 

出雲の言葉に、黒木は檜垣にこう話し始めた。

 

「英二、まさかと思うがすでに内偵(こいつ)、買収されたのかあるいはだよ?それで情報が…となればヤバイぞ!正行(出雲)‼︎」

 

「おうよ‼︎」

 

出雲は艇長に「艦に連絡、直ちに強襲部隊を総員出動させろ!」と命令を出し4人は再度乗船をして更に北へ5キロ程北上し、そこから上陸を果たそうとしていたいたが…

 

「オイオイ、英二?あんた何処を通ってるの?ここは()じゃないでしょうが!しかも道路上を走って、畑を横切ってるしね!」

 

「こまけぇ事は気にすんなよ!正行。チョットだけ()からずらして走ってるだけだろうがよ!気にすんな」

 

「イヤイヤイヤイヤ、普っ通に気にするぞ!それ⁈てかこいつの帰りはどうするんだよ!あんた。あれをこれをプランBと言ったが!おまえが言ったBはな!B(バカ)のBだよ‼︎」

 

「だから、いざとなったらこいつ(・・・)を基地の中に突っ切ってもらって海に出でてそのまま艦に戻る!そんだけよ?文句あるか?それとも運転変わろうか?」

 

文句言い合いながら橋の下では無く、海岸線から道路上を走って更に畑を横切って別の海岸線に出たが。だがこれに気付いたカムラン泊地の警備兵(ベトナム軍)から装甲車の攻撃を受けたが…スーブル級改には30ミリCIWS(AK-630M-2改)を片舷に2基ずつ搭載してある為、即時反撃に移り機銃手が「艦娘()に代わってお仕置きじゃぁ、ヒャッハー」と叫びながら30ミリ砲で反撃を開始した。その仕返しにあったBTR-90(装甲車) 6両と兵員60名程が敢え無く全滅して行った。

 

同時時刻に基地南側ゲートの警備兵40人は北側の戦闘に意表を突かれたのか。攻撃許可が下りた出雲海兵隊20名の奇襲攻撃により敢え無く制圧され。同時に南北にある警備室と泊地司令塔中央警備室が無人偵察機から発射した空対地ミサイルで爆破されていった。

 

 

更に同じ頃、出雲CDCで報せを受けた副長達は即時海兵隊に出動要請を下した。その分艦内のウェルドック周辺では、強襲部隊が慌ただしく出撃準備に入っていた。裏切り者共に対し、殺意を露わに剥き出して…

 

 

「オイオイオイ!ずいぶん出撃時刻が早いぞ‼︎」「しかも艦長達はすでに一戦‼︎始めてるぞ!」「密入国がバレたらしい」「そう言っている間にも艦長達があぶねーぞ‼︎」「こうなったら艦娘達だけを助けて、黒提督だろがベト公(ベトナム軍)だろうが、奴らを皆殺しだ‼︎いいな!」「買収にしろスパイにしろよ!俺達を敵に回して寝返った奴はそう易々と逃げられるものか‼︎」「いやいやいや皆殺しは駄目だよ。せめて背後関係が知りたいから捕虜が必要だよね?ねっ?」

 

 

出撃予定の海兵隊は血気盛んに激おこ(・・・)だった。騎兵隊のように上陸しようとした矢先に現地の偵察隊が寝返ったた為、作戦が根底から変えざるを得なかったのだが…いざとなったらそこは、出雲達独自のアドリブ(・・・・)でやり抜くという無茶苦茶な方法だった。

 

当然、この話をCDCで聞いていた艦娘達20数名(・・・・)が上陸する海兵隊に勝手に同行していった。自分達も何か手伝えないかと…

 

更に同じ頃、カムラン泊地側では提督が兵器(艦娘)達とお楽しみをしている最中に副官から緊急の報告を受けていた。

 

ここ、カムラン泊地の提督を務める祖谷川(いやがわ)という海軍中将はデブ男で親が海軍高官で。祖父は政治家という家系としては問題(・・)は無いが…所詮、親の七光りで金と親の力が無きゃ生きていけないというまさに社会の屑だった。そこで親のコネで兵器派にゴマスリや賄賂を送り続けて現在の地位に就いた。当然、ベトナム軍に賄賂や買収に密輸、果ては艦娘達を出世の道具や性奴隷化し、用済みになったら人体実験や提督達の慰み者にされていた。彼ら兵器派にとって艦娘は所詮、替えの効く人間の姿をした生ける兵器(・・・・・・・・・・・・)に過ぎないのだと。

 

出雲達が南沙諸島のミサイル破壊に向かう前に、この基地から艦娘達を送り込んでは対艦ミサイル基地に向かわせたのだ。成功するれば地位と栄誉が与えられると勝手判断し派遣しては、対艦ミサイルの前に惨敗した…自分の無能さを認めずに、だが艦娘達の地獄はここからだった。基地帰還と同時に、提督達からの暴力と強姦の被害にあい、いつか擁護派の人達が助けに来てくれると信じて…因みにカムラン泊地に在官する艦娘達は86名、内40名は本土側の基地にいた()ブラック基地(鎮守府)の艦娘達だった。だが…本来の提督は祖谷川では無く緒方少将という擁護派の提督だったのだが、何者かに暗殺されてしまい代わりに送られたのがこの祖谷川提督だった。

 

そして今、自分達を捕縛する為に査察官に偽装した。特殊部隊(出雲愚連隊)がやって来るとあの手この手で籠絡し寝返らせた偵察隊(・・・)からの情報を聞き出しては、基地全てに戦闘準備に入らせてたのだ。

 

「クソッ!あの兵器共めが死んでいなかったか!」

 

「提督。どうしますか?」

 

「グエン将軍に連絡して、すぐ来るように言えっ!」

 

「ハッ、それではどちらにもなり損ねた兵器共はどうしますか?」

 

「決まってるだろうが侵入者を撃滅し、後で我々の鬱憤を晴らしてから処分するだけよ」

 

提督を相手に泣きながら痣だらけになっていた「衣笠」と「加古」は、心の中でようやく青葉達が横須賀に到着して助けを連れて来てくれたと…

 

 

 

 

 

 

2035 カムラン基地 正面ゲート入口

 

 

 

出雲は無事に目的地の場所に上陸し車両を陸揚げさせた。車両の内訳は改10式が2両、AMV-ICV(AMV装甲車歩兵戦闘車型)4両、JLTV(重装版)8両、AMV(APC型)2両を揚陸させて、海岸線に向かう強襲部隊を上陸させる為に敷地内でひと暴れする必要があった…だから…

 

「正面入口にT-72戦車を確認!ファイヤ‼︎」

 

改10式戦車2両による敵車両を攻撃を開始し、その直後に随伴していたAMVと機動車に備えつけていた。30ミリ機関砲や50口径ガトリング(GAUー19/B)が一斉に正面ゲート入口に装甲車やチャチな建物や土嚢を2重に被せて立て篭もる敵兵に向けて射撃を開始した。

 

考えても見れば、まず30ミリ機関砲で建物の中にいる敵を壁ごと撃ち抜いたり装甲車を撃って破壊し、更に50口径ガトリング砲は毎分1500発に設定してある為どう足掻いても弾は貫通し兵士の手足が吹き飛び、顔は抉られ、体はバラバラになる。例え生き残ったとしても…

 

「タス…助けて…」と臓物を晒しながらも「嫌だね」と出雲は、銃口を敵兵士の頭に向けて「パァーン」と1発、頭を撃ち抜いた。その後、出雲は1人こう呟いた。

 

「今まで艦娘達に酷い事して、自分だけ助かろうとは…人間(・・)とはなんとも愚かな生き物だ事で…おっと、俺も元は人間だったな(・・・・・・・・)失念していたわ」

 

「艦長。正面ゲート、入口周辺は制圧しました。強襲部隊は間も無く海岸線に上陸するとのことです」

 

「概ね良好だな、強襲部隊は外周部一帯を制圧してくれと海兵隊隊長に伝えて」

「はっ!」

 

「さてと、いきなりだが…本丸(司令塔)を落とさせていただきますか」

 

2125時、司令塔の執務室にいた祖谷川達は混乱に陥った。自分達が上手く敵を引きつけ背後から来る援軍と共に挟撃を仕掛ける。まさに理想的な作戦だったのが…肝心な部隊まだ20キロ先のカムラン市とニャチャン市の境目におり大分モタついていた。

 

「グエン将軍の援軍はまだか!」

 

「はっ!まだのようです。」

 

「こうなったら見せしめに何人の兵器共を殺して、奴らの士気を挫かせねば…」

 

一方、ドアの反対側には出雲達と艦娘10人が配置についていた。

 

正行(・・)。ヤバイねこれ」

 

「うん、さっさと突入しますかな、よっこいしょと」

 

出雲は背面腰左側のRLCSポーチ(ユーリティリティポーチ)から全長76cmほどの細長い筒状の物(・・・・)を取り出して、出雲が携行していたライフル(ACR)の銃口部分に差し込みドアに狙いを定めようとしたら。銃口の先に取り付けた物の疑問に思った戦艦水鬼(古鷹)は出雲に質問して来た。

 

「出雲さん、それはなんですか?」

 

「よくぞ聞いてくれました。これはSIMON(サイモン)と言って、ドア破砕専用の特殊用途ライフルグレネードだよ、まぁ見てなさい」

 

出雲は80m先の両開きのドアに狙いを定めて発射した。

 

「妙に静かだな?おい、お前警備室に確認して来い」

 

「わかりました」

 

そう言って副官がドアノブに触れようした瞬間、ドアがいきなり爆発しその勢いに乗り出雲達は執務室に突入し、祖谷川達と対面した。

 

「こんばんは〜三河屋のさぶちゃん(・・・・・・・・・)で〜す。大人しくしてくださいね〜、一様。女を強姦して無抵抗の屑共を皆殺し(・・・)しましたでは何かとマズイんでね」

 

「貴様ら、なんの目的だ?」

 

「一様、査察ってヤツですかね〜」チラッ

 

出雲達はベッドの上にいた2人を見て、同行した艦娘達に指示して救護にあたらせてから黒木は祖谷川に本題をぶつけた。

 

「オイ?残りの艦娘達は何処にいるんだい?」

 

「彼奴らは反対側の施設にいる」

 

「本当かい?嘘だったら」

 

黒木は祖谷川の左手を抑えつけて、出雲になるべく重たい物を持って来いと伝えると…何処からか金槌を持って来て、祖谷川の左手小指(・・)に狙いを合わせると…

 

出雲は躊躇い無く金槌を振り下ろした(・・・・・)

 

グシャ

 

「イ、ギャァァァァァ〜、アッ、アッ、指が〜」

 

「あら不思議、小指が潰れたわ(・・・・)、もう一回聞くよ。本当にその施設か?でねーと、どっかしらの指が消えるぞ(・・・・)〜」

 

このやり取りに艦娘達はあまりの恐怖に震え出した。祖谷川達の暴力や強姦よりももっともっと恐ろしい物を見てしまったと…

 

「本当だ!本当にその施設だ。」

 

「よしよし、分かったよ。正行、頼む。俺と滝谷達3人はこの野郎から書類と証拠を押さえる」

 

「OK任せろ40人程、俺と一緒に来い‼︎」

 

「待って出雲さん、私達も一緒に行くよ」

 

「分かった。頼む」

 

そう言われ建物内部を30分程、散策しているとあちこちから銃声や砲声(・・・・・)が断続的に聞こえて来た。どうやら海兵隊主力部隊(強襲部隊)がベトナム軍相手に戦闘を継続していると…そして別方面で交戦中の海兵隊から「基地制圧、完了」と無線報告が入った。

丁度に大広間前のドアに辿り着き先程と同じような手段でドアを破壊後、突入したが…そこで見た物は艦娘達は首に鎖を繋がれたまま男共に犯され続けていたと、それを見た出雲は…主犯以外は捕縛する予定だったが…

 

「俺が間違っていたわ、ここの奴ら(男共)は皆、屑共だ!…鏖殺(みなごろし)だ!ここの連中は全員(・・)…鏖殺だ」

 

出雲が大広間でブチ切れしていた同じ頃、執務室と反対側にある自室の隠し金庫の中から大量の書類と証拠が出てきた為、それをファイルにまとめていた。黒木は同行していた海兵隊に指示を出しながら書類を拝見していた。

 

「洗いざらい押収しろよ〜、一切合切何も残すな」

 

「それにしても、膨大な量の証拠だなぁコレなんか見てみ、和」

 

そう言われ、滝谷から書類を受け取り内容を拝見していた。その内容は、日本に展開する反政府勢力と兵器派、テロリスト(愛国者)に引き渡す。武器や爆薬等の類いでありその数は膨大な物だったがどうやら日本に行き渡る前だったらしくこの基地の倉庫に保管してあるらしい、更に人体実験の報告書や人身売買や売春、密輸等、洗いざらい出て来た。更に数名の擁護派(・・・)側の将校がこれに関わっていたことが押収した書類で明らかになった。書類を見終わった黒木は溜息を吐きながら、こう呟いた。

 

「これじゃ擁護派も兵器派も関係(・・)ないわなぁ」

 

これに滝谷も相槌を打ちながら「全くよ」と話した。

 

バァーン「黒木さん、滝谷さん大変ですよ!」

 

慌てて来た兵士に事情を聞くと…

 

「艦長が生き残った兵士を広場に集めています。皆殺しだとかなんとかで…」

 

その話しを聞いた3人は、檜垣を先に広場に向かわせて後から向かうと話した。檜垣の内心では出雲は最初から皆殺しにする構えだったと…

 

正行(出雲)…お前はそういうことをまだやっちゃダメだ。お前は根は優しいし真直な奴だ。むしろ艦息がやっちゃいかんだろう…そんな事は(・・・・・)俺の役目だ‼︎ねじくれや歪みは俺がやっておくさ、なぁにこの世界ではいつもの事よ(・・・・・・・・・・・・・)

 

2300時、満月が照らす広場では、出雲が生き残った兵士600名余りを倉庫前に引き出していた。一方、大広間に艦娘達58名は後から来た26人の艦娘達に保護されて治療を受けていた。

 

そして、出雲も基地武器庫からM134を持ち出していた。

 

「艦長‼︎撃たせてくれ‼︎早く‼︎」「殺らせてくれ‼︎」「奴らを生かしとく義理は無いですよ‼︎」

 

「殺…」ゴッ…ドサァ

 

「ふー」どうにか檜垣は間に合い、出雲を殴り気を失わせた。回りは何が起きたのかさっぱり分からなかったが。檜垣は躊躇わずに海兵隊に指示した。

 

「殺せい…」

 

檜垣は禍々しい眼光で兵士を睨みつけては、更にこう言い放った。

 

「皆殺しだ!今まで彼女達を散々弄んで今更、武器を捨て投降し命乞いをして助かる筈と思ったら、大間違いなんだよ‼︎あんたらはこいつらを生きた兵器と見做して様々な命令や実験をして、更に犯したんだろう⁈ならば殺されても文句は言えないよ〜、死ねい死んでベトナムの土となって御国の為に奉公せぃや、構えぃ‼︎」

 

そして様々な命乞いが続くなか…

 

「撃て」

 

海兵隊400人の銃殺隊の前に逢えなく射殺された。

 

「って〜」ムクッ

 

「ありゃ起きたのか?艦息は頑丈だなぁ」

 

「お前?まさか!」

 

「兵どもは始末しといたわ、お前がこの世界(人間相手)でやるのはまだ早過ぎる。その時は俺がカタをつける遠慮はいらないよ〜、俺の手はこの世界に来てとうの昔に真っ黒になっているさ、数えきれ…」

 

バッコーン…ドサァ

 

出雲は一時的に人間(・・)の能力に戻し、檜垣に向けて思いっきり殴った。その後すぐ元に戻ったが…出雲は檜垣に怒りながらこう言い放った‼︎

 

「英二よ!…そんなこと俺は知るかぁ‼︎そんなこと俺に関係は無いわ‼︎」

 

檜垣は座ったまま出雲を見ていたが、その後に出雲が右手を差し出して起き上がった。

「(まさか逆に殴られ(・・・)るとはなぁ、思ってもみなかったわ)」

 

2人のやり取りが終わった頃に黒木達がやって来ては、こんな質問をした。

 

「喧嘩、終わったか?」

 

「いや喧嘩じゃない」

 

「そうだ。喧嘩じゃないさ」

 

「そっか、よしよし夜が明ける前にここを離れようか?」

 

「そうだなぁ、さっさと離れようか。ここの艦娘達は一旦収容して、シンガポールに提督達に事情を話そうかその方がいいだろう?」

 

そう黒木に話しをして、すぐさまここを離れる前に艦娘達は自分達の荷物を持って来いと話し。海兵隊は撤収準備と押収品(薬物以外)を運べるだけ運べと指示して残った物は倉庫毎焼き払うことにした。押収品だけ(・・)なら出雲乗組員と海兵隊が3か月半凌げるほどである。

 

乗船前に出雲は、例の能力で深海凄艦や深海化(・・・)した58名の艦娘達を元の姿に戻すことが出来たが…能力面では全員、深海凄艦化やその姿になっていた者や鬼姫級になった者は、そのまま力を受け継いだ。

試しにすでに、深海凄艦から艦娘「古鷹」に戦艦水鬼の姿になってもらえるかとお願いしたところ、見事にその姿(・・・)に早変わりしたのだ。

 

翌日の25日 0130時にカムラン沖を出発し同日1400時にシンガポール、チャンギ基地に帰還した。

 

シンガポールに着くまでのその間、赤城や加賀達4人をベッドの上でサキュバス化した彼女達を相手にしなければいけなかった。飛鷹達が起こしに行った時は既にミイラ化していたという。

 



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5-8 新たな闘争への幕開けと準備期間

はい、皆さん明けましておめでとうございます!

遅れ馳せながらようやく間に合いました。

今年もよろしくお願いします。




ここトラック諸島近海では、超兵器こと超巨大高速空母”改アルウス”がおり、そして深海軍による包囲網が完成され環礁内にはたび重なる空襲で輸送艦の残骸が漂い艦娘達は全員、提督の指示で施設内に退避し身を潜めていた…。()

 

更に、大型艦艇が航行可能な水道を含む10カ所には潜水凄姫(セルルフィシュ級)カ級(ガトー級)ヨ級(テンチ級)ソ級(オベロン級)の潜水艦が常時(・・)交代で張り付き環礁内から出港し水道を通過する艦艇を沈めていった為に、司令部内では敵に制海権をほぼ抑えられてしまったと判断していた。

 

逆に各基地から潜水艦による隠密輸送を実施しても、救援艦隊が出撃し包囲している深海軍を撃ち破ろうにもたった1隻(・・・・・)の艦艇による。艦載機の攻撃や艦砲射撃(・・・・)で艦娘達は、ことごとく撃沈され輸送や救援作戦は惨敗し頓挫していた…。

 

もし、トラック泊地が陥落すれば深海軍にとって最良の前進根拠地が出来あがり、深海軍の攻勢が更に激しくなるのは明白だった。

 

ここ、トラック泊地にある司令塔内の作戦会議室では多くの人が詰め寄せていた。その席には黒田中将と大淀や明石、主な艦娘達そして島々の酋長達が一堂に会し、現在の状況と備蓄品の在庫確認を話していた。

 

そして開口一番に黒田提督が口を開いた。

 

「…大淀。現在の備蓄量…。日数的に、あとどれくらいもつ?…推定で構わないからさ」

 

会議に同席していた。大淀は、用意していた手元ある書類を持ちながら話し始めた。

 

「…はい、現状ですと、このままのペースで消費すれば。食糧や真水等はもって1カ月半ほどで底を尽きます。弾薬や燃料、鋼材やボーキサイト等はまだ充分ありますが…敵に制海権や制空権を握られては打つ手はありません」

 

提督は両手を組みながら考えていると、酋長の1人が黒田提督に話しかけた。

 

「提督…島民達はみんなまだ大丈夫だが…いかんせん一部では精神的に不安定な人もいるようだ」

 

酋長の話しを聞いて、提督は頭を抱えていた。

今でも数名の艦娘達が。この包囲下の中で、精神的に不安定な状態になっているのを明石から聞いていたが。なかなか打開策が見つからなかった。

そして、提督は会議室に在席している人達にこう言った。

「現在、シンガポールでは救援作戦の準備が着々と進められている。こちらからは出来る限りのことをしよう無論、島民に対しても同じくだ!…以上だ!」

 

トラック泊地では現在も、深海軍による厳重な包囲網の中で劣勢を強いられていた一方では、出雲達がシンガポールに帰還していた。

 

 

 

 

 

25日1400シンガポール

チャンギ海軍基地

 

 

 

シンガポールに帰港した。出雲達は一度、基地港外にて艦を投錨した後。オスプレイ(MV-22D)にて基地に向かおうと準備していたが…いきなり直接、出雲に提督や総司令官達が内火艇で左舷中央部のタラップから直接、乗り込んできたのだ。

 

檜垣や黒木達は互いに顔を見合わせては出雲と相談し、彼ら(提督達)を士官室へと案内して、そこで報告を兼ねた話し合いをすることに決めいていた。

 

だが不自然な事に、八雲達3人の姿が見えなかったので、萩沼に聞いてみたところ。出発までの間の限定で、基地艦娘達を相手に講義や実技の教官を勤めていたという話しみたいだ。

 

出雲達がチャンギ基地に到着した翌日。萩沼提督から出雲に、艦内の車両甲板からコンテナ6個分の各種兵装や機関等をチャンギ基地の艦娘に供与してもらえないかどうか頼んだところ、出雲はすぐ承諾し即時。引き渡しだのはいいが、扱い方についてはまだ一言も話してなかったので、仕方なく八雲達横須賀組がチャンギ基地所属の艦娘達を相手に、講義と実技を教授しているようだど…。

 

萩沼提督のから聞いた話だと、今日の講義が終わり次第、乗艦希望者の艦娘達と後から合流するという話だった。

 

 

 

 

 

1430時 出雲 大会議室

 

 

 

士官室の一席には、出雲のほかに黒木、檜垣、滝谷、そして。反対側の席には、萩沼提督にASEAN派遣軍総司令官の真田大将、チャンギ基地(シンガポール基地)司令の伊坂提督の3人が同席していた。話し合いの最中、出雲や黒木達から報告を聞いて…、真田は愕然としていた。

まさか、子飼い(・・・)の部下が兵器派側へ鞍替えし、擁護派側の機密情報が、彼らへ漏洩(垂流し)していたことが信じられなかったのだと…。

 

「黒木君、これは事実(・・)…なのか?、間違いだと言ってくれ!」

 

真田大将が両手で頭を抱えて酷く落ち込んでいる中で、黒木は躊躇わず話しを続けた。

 

「真田さん、申し訳ありませんが、これは嘘偽りのない事実(・・)なのですよ!。その報告書に同封した写真(深海化)と証拠物件が!何よりの証拠です。」

 

黒木が話しを終えると、萩沼提督が出雲に向けて話し始めた。

 

「出雲、叔父さんのお願い。聞いてくれて、ありがとうね」

 

「これぐらいのことならお安い御用ですよ。提督、帰り際に寄り道(・・・)したおかげで、彼女達は殺される事無く闇に葬られずに済みましたからね」ニコッ

 

出雲は提督に、あるお願いを聞いてもらおうと話してみた。

 

「提督、物は相談なんですが。カムランの生き残り約58名、受け入れ出来ます?」

 

萩沼提督はしばし考え事をすると、スマホを取り出して横須賀基地に連絡をしていた。相手先は基地留守を任せていた明石だった。提督は明石に2、3の言伝を話してから本題を話すと、明石からOKサインを貰ったと出雲に伝えると、提督は通信を終えた。

 

「出雲、今、明石達に連絡して寮の改築と横須賀基地の事務員や主計科に配属させるよう手配したから、大丈夫わよ心配しないでね。」

 

「ありがとうございます。それと提督、日本行きの輸送船団の出発は明後日でしたよね?」

 

「そうよ明後日の朝にここ、シンガポールを発つ予定よ、出雲達のトラック諸島行きは今から10日後の予定…。としか話しは聞いてないね」

 

出雲は提督と話しを終えると「わかりました」と、返答し自分の席に座りながら考え事をしていた。

 

「(なら今のうちに考えていた(・・・・・)。改装工事でもするか、トラック近海の戦闘では、至近距離による乱戦が予想するな。善は急げっていうし、よし!)」

 

出雲は隣の席に座っていた檜垣に声をかけて、相談してみることにした。

「檜垣大将、提督」

 

「なんだい」

 

「どうしたの?出雲」

 

「トラック諸島行きの船団、出発まで日にちあるから2〜3日ばかりの日数もらいたいんだが…良いか?理由としては…あれだ!この艦の改装工事(・・・・)をしたいんだがな」

 

檜垣は出雲からの提案に、反対する素振りもなく承諾してくれた。何故なら事前に入港前に3人に話しに、この改装案を話しておいたのだ。

だけど萩沼提督だけは何故か渋い顔(・・・)しながらも承諾してくれた。だが、出雲は内心ではこう思っていた。

 

「(提督があんな顔をする時は、大抵ロクでもないお願い事になるからなぁ。この前は彼女達の監視の眼があるからとかで酒を買いに行けないとかで、俺に買い出し行ってこいと言われたり。大酒飲みの艦娘達(隼鷹・那智・千歳)と呑んでは、翌日に二日酔いになって提督業務が出来ないとかで、大淀や当日の秘書艦から急遽代行してくれと部屋まで来て泣きついて、仕方なく提督代行をする羽目になったし。どないせっうの?これ!)」

 

出雲は提督に対して、諦めた顔付きで話しを聞いてみた。

 

「提督?そんな()しながら承諾(・・)する。という事は何か(・・)ありますね?」

 

提督は「あっ、バレちゃったか〜、テヘ」という顔しながら、改めて出雲に向けて本題を話し始めた。

 

「実は、出雲達がシンガポールに戻って来る少し前に、パラオ諸島から至急、予備機体と補給物資の緊急要請が入ったの、すぐに輸送艦と護衛艦隊を編成出来ない状態だから…」

 

「要は俺に…、艦の高機動性能と貨物輸送の能力を利用して、パラオ諸島へ早急に物資を運んでくれ…ですね…。」

 

出雲はテーブルに置かれていた。コーヒーを一口啜ってから、提督にこちらの提案を話し始めた。

 

ーカチャンー

 

「こちらの改装工事が終わらなければまず前線復帰はまず無理ですがね。肝心の改装工事が終了すれば、俺は即座に作戦行動に移れます。それと日本に向かう予定の川内型、長良型、阿賀野型、龍鳳にほか数名をトラック向け船団の護衛に回してもらえないでしょうか?代わりにカムラン基地の生き残りの約半数近くを、そちらへ増援に回します。既に彼女達には話しを通してありますので、心配は無いです。」

 

「わかったわ、それくらいのことなら大丈夫よ。残りのみんなのことお願いするね」

 

「了解です。」

 

提督がその先にある。お願い事(・・・・)を話し終わる前に、出雲が代弁してくれた。そして、出雲の改装が終了後に復帰可能と艦娘の引き抜きと増援の二つ条件で承諾し終わった頃には、黒木達も真田大将との報告の打ち合わせが終了していたので、出雲幹部達には事前に改装のことを話しある為、艦娘と提督達を基地に送り届けから。出雲は艦を別空間(専用ドック)へ収納する予定(・・)だったが…

 

「…おい…まさかこのまま、ドックまで付いてくる(・・・・・・)のかい?」

 

提督達は、一堂に首を縦に頷くと、いきなり士官室のドアが開き。

 

「よう出雲!お前が彼女達に渡してくれた。装備改修キット(艦娘装備版)役に立ったよ!俺達(横須賀)残留組が全員、ここの教導に回って教えたから、後は彼女達がアレ(・・)を使いこなせばこの先、十分に役立つだろう」

 

八雲から話を聞いて、出雲は苦笑いした。

何しろシンガポールに在官する艦娘達を教えたのは、近代化改装を施した武門譽れの川内型に、鬼の第二水雷を率いた田中頼三氏、新旧ニ航戦司令官の人殺し為らぬ、妖精殺しの多聞丸(山口多聞)、止めに艦載機妖精達の相手を務めたのは他ならぬ。横須賀基地所属の妖精達だったのだ!。

 

出雲は八雲に返す形で、こう質問してみた。

 

「となると、実戦経験は?」

 

「それは大丈夫だ。出雲」

 

出雲と八雲の話に割り込んできたのは、日向だった。

 

「艦種ごとに講義と実技分かれたんだ。特に実戦演習にはそれぞれの艦に乗り組んで、教えていたから大丈夫さ。演習相手には大湊基地の人達が協力してくれたんだ。哨戒や偵察任務には私達が彼女達と組んでいたから心配はないさ」

 

日向からの答えに、出雲は安心したのか提督達と会話が途中になっていた本題(・・)を話そうとしたが…。事の次第では最悪な展開になり兼ねないので、出雲は和かに目を細めながら周りに適度な威圧と脅しをかけるように話し始めた。

 

「あの施設(・・)を見ちゃったらもう、後には引き返せないし。仮にその施設を兵器派に知られては捕って、拷問され挙げ句の果てに殺されても。その時は俺は助けに行かないからね(・・・・・・・)!それでも構わないなら止めやしないよ。」

 

提督達3人と同席していた艦娘達は、出雲が何故(・・)そういう風に話すのか、分からなかった。そこで、その施設の内情を知る。同じ世界(鋼鉄世界)から3人の1人、檜垣が代表して話す事にした。

 

「…萩沼さん…こいつは、この世界(・・)にいる艦娘達とは全く違う。いや、むしろ同じ世界を生きた八雲や信濃とさえ違うんだ」

 

檜垣は間をおかずに話を続けた。

 

「正直な話、この出雲という艦息(・・)自体、燃料や弾薬等の補給を必要とせず。自身で精製するから兵站の概念を覆さないし、戦闘に至っては複数の超兵器や艦隊を平然とも又は日本や全ての世界とも相手に出来る。その施設には出雲が装備している兵器類が豊富だ!。仮にこれごと兵器派や深海凄艦と協力関係にある超兵器側に付いたら(・・・・)…どうなる?更にその施設自体を誰かに漏洩すれば真っ先に兵器派が飛びつき、提督や艦娘達の誰かが捕まり、施設の引き渡しか、出雲を寄越せと強引な手口をしてくるのは確かだ。だから仮に兵器派に捕まっても、助けに行く事はほぼゼロに等しい…つまりはだ自分の命はすでに詰んでいる(終わっている)だ。俺達3人はそれを理解した上で、彼に協力しているんだよ。」

 

檜垣の言葉に、提督や艦娘達は愕然とし、その中で八雲は出雲から助けてもらったときにその話しを聞いていたのか平然としていた。

 

提督達と艦娘達はこの話を聞いて、退席するような人達じゃなかった。みんなは恐いもの見たさなのかそれでも構わないと、覚悟を決めていたらしい。

 

「OK、ほんじゃまぁ移動するか…それじゃあみんな悪いけど、一度眼を瞑ってくれないかな?一瞬で終わるから」

 

出雲からそう言われて、出雲以外は眼を瞑ってしまった。

 

 

数秒後…

 

「おしっ、もう眼を開けもいいぞ!」

 

そう言われ眼を開けてみると、出雲の士官室と変わりがなかった。そこで同行していた武蔵が出雲に聞いてみたのだ。

 

「出雲、何の変わりもないが…」

 

「武蔵さん、それには心配ないさ。全員、一緒に飛行甲板まで行こうか外の景色はガラッと変わっているがな」

 

そう言われて出雲の案内を受けながら。格納庫に向かい、そこにある艦載機汎用エレベーターに全員乗ると、エレベーターが上昇し始めた。

 

そして…エレベーターが上昇し終わると、全員は驚きを隠せなかった。

何故ならそこは、地上にあるような施設では無く。

 

 

地下(・・)には大規模な複合施設があったのだ。




地下施設の内装と雰囲気は、蒼き鋼のアルペジオに登場する。硫黄島・横須賀基地とアーマード・コアFAに登場するミミル軍港、米海軍ノーフォーク基地をミックスにしたものをモデルにしております。


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5-9 狼は狼を呼ぶ…のではなく旋風を呼んでいる

今回はPS2版やWSGPに登場した。
帝国軍超兵器と解放軍自走浮きドック艦が登場いたします。



出雲が保有する。秘匿ドックを出雲飛行甲板から見て萩沼提督や武蔵達艦娘は、驚きと興奮を隠せないでいた。()

 

何しろ地下(・・)にあるといえど、外の風景や天上を見上げれば一目瞭然だった。

 

そこは幾つもの鍾乳洞や侵食海岸を利用した天然の要害そのもので、小規模な250m級から50m間隔ごとに、大規模な600m級の(ドライ)ドックを2〜4箇所ずつ持ち合わせおり、なかでも超規模の1400m級(・・・・・・)(ドライ)ドックを2箇所保有してあれば4000m級の艤装岸壁を複数持ち、燃料タンク、倉庫群にコンテナヤード等の港湾施設が立ち並び、100隻近い大艦隊をも係留出来る軍港が彼女達の目の前にあり、そして未だ一つの乾ドック(1400m級)では、一隻の巨大な艦が建造されていた。

 

だが心なしか、一部の艦娘達は肌の露出度が高い服装(・・)を着ていた者もいたが…、その中で寒そうに震えていた武蔵が、出雲に質問をしていた。

 

「クシュン…おい、出雲。いったい此処はどこ(・・)だ?。これは寒いのどころじゃないぞ⁈」ブルブル

 

「ん?あゝ、すまんすまん。だったらこれを着とけ」

 

「あ…。ありがとう」ポッ

 

仕方ないので、自分が着ていた防寒着を武蔵に手渡し出雲は、建物の中へ案内をしようとしたが…、周りの艦娘達は少し嫉妬心を覚えていた。

 

「…武蔵…。その上着(・・)、今すぐお姉ちゃんに渡しなさい‼︎」ギロッ

 

「なぜ、大和がこれ(防寒着)を欲しがる?私より暖かい格好しているじゃないか?」プィ

 

「武蔵ばかり、出雲さんにアタックして、いい思いしてずるいです!私だって寒いですよ!たまにはお姉ちゃんに譲るくらいしてよ!」

 

その言葉に武蔵は大和にハッキリと嫌だとばかりに、顔をそっぽに向けていた。

だが飛鷹と隼鷹の2人だけは、なぜか暖かい格好(冬季用オーバーコート)していたので、疑問に思った。第四駆逐隊(嵐・萩風・舞風・野分)達の1人、嵐が飛鷹に質問してみた。

 

「飛鷹さん、いったいどこからその服をくすねてきたんですか?」

 

「フフフ、これ出雲がさ外は凄く寒い(・・・・)から着て行けって言われたからなのよね〜」

 

その言葉に一緒にいた浜風が、出雲に向けて聞いてみることにした。

 

「出雲さん、本当にここはどこなんですか?」

 

「…浜風、その続きは陸側にある建物に入ってから説明するよ。さて、立ち話もなんだが…移動しましょうか」

 

そう言われて出雲達全員が移動を開始しようとする中で、大和型の2人は自分達の艦長(・・)から説教を受けたあと渋々、みんなの後を追いかけて行った。

 

艦娘達や提督達は、出雲の案内で右舷側第2Ro-Roハッチを開閉させて艤装岸壁に降り立つと、目の前に2人の男女が立っていたが、周りの作業員は妖精(・・)の姿なのに、なんと!人の姿で立っていたので気になっていた。

 

「いゃあ、相模に千鳥。留守中の基地管理ありがとね」

 

いったいどういうことなのか出雲や檜垣達4人以外にはわからなかった。だが、出雲はその人物をまるでだいぶ前から共に行動していた。仲間みたいに接していたのだ…。

 

その答えに問いかけるよに傍らにいた男性が、出雲に向けてこう言い放った。

 

「兄貴〜、偶には前線に連れて行って下さいよ〜。ここにいたんじゃこの身体(艦息)が鈍るか、凍えるかどっちしかないですよ‼︎」

 

「あっはっはー、だからこそ‼︎その為に今回の改装がてらに、お前を呼びに来たのよ、だが…お前と同じ仲間と矛を交える。それでもいいのかい?」

 

「構わんさ、俺と同じ姿(・・・)を持つ平行世界(・・・・)にいた超兵器が相手なら尚更さ」

 

出雲は相模と話しを終えると今度は、身長大和と同じでグラマラスな体型をもつ、紺色のセーターと黒色のロングスカートに白衣を纏って更に、茶髪を後ろに一纏めにした女性に話をした。

 

「千鳥、今迄に集めた情報や鹵獲したものから何か分かったか?」

 

「いいえ出雲さん、まだ何も。ですが皆さんを中にお入れした方がよろしいのでは…」

 

「あっ…そうか、忘れてた。とりあえず建物の中に入ろうか?ここじゃみんな風邪か何かしらを引かれたら、俺たちが恨まれるぞ!」

 

そんなこんなでようやく5階建の建物にある、3階大多目的室に招かれそこで改めて、艦娘や提督達に自己紹介をしてもらう事にした。

 

「見目麗しい女性方、お初にお目かかります。私は元ウィルキア帝国軍(・・・・・・・・・)所属、超巨大高速巡洋戦艦ウィルベルウィント(・・・・・・・・・)だ。今は相模と名を変えているので、よろしく!」

 

「次は私が…コホン。私は元ウィルキア解放軍(・・・・・・・・・)所属、超巨大自走浮きドック艦スキズブラズニル(・・・・・・・・)改め千鳥(ちどり)といいます。どうぞよろしく」

 

この両名の自己紹介を聞いた途端、提督達に八雲、他の艦娘は一斉に驚き、そしてその疑問符を浮かべていた八雲は同席していた出雲に聞いてみた。

 

「出雲、こりゃ一体どういうことなんだ?それに相模という奴、もしかして俺や出雲達がいた世界とはまた。別の世界に生きていた者達がなのか?」

 

「八雲の言う通りだよ。千鳥は、俺がこの施設を活用して間もない時に流れ着いて共に行動するようになり、相模は別の世界で解放軍と戦って撃沈され、この世界に来た時は、轟沈間近の状態で漂流していた。ちょうどこの建物の目の前にある湾内にいたのよ、それからここがどこなのか教えるよ…ここは南極半島の北側にあるアレクサンダー島だ。

しかも、この島と半島を囲うように障壁にが存在している、ここの1日が君達のいる世界では30分そこらしか時間が経っていないんだ。」

 

 

 

出雲達がこの秘匿基地に着いて、相模達の自己紹介と施設内部を案内し終えると、一部の将官や艦娘以外は先に戻らせようと萩沼提督が出雲に申し出いたのだ。

話によると、一度基地に戻りたいと真田大将や伊坂提督が萩沼提督にその話しをしてほしいと頼んでいたらしい…。

 

基地司令2人がいきなり消息不明(・・・・)になって今頃、大騒動になっていると不安になっていたらしい、そこで出雲は自分達の世界(元の世界)に続くゲート(・・・)を開き、帰らせる前にひと言加えてから先にシンガポールに戻らせたが…それでも秘匿基地に残ったのは、萩沼提督や檜垣達4人と、飛鷹や隼鷹、青葉達三十数名の物好きな艦娘達が残っだが…。

 

出雲は万が一の場合に備え、目の前にいる2人(・・)青葉(パパラッチ)青葉通信(・・・・)とやらで、ここの基地と場所を情報漏洩される危険性があったので、出雲は青葉に向けてこう言い放った。

 

「そこに座っている。2人の青葉に聞くよ?まさかこの施設を公表(・・)しようという馬鹿な真似(・・・・・)はしないよね〜⁈したらしたで、死んでもらうしか無いんだよね〜」

 

2人の青葉は首を横に振り続けながら、弁解をした。

 

「そんなこと絶対にしないですよ〜。この前(・・・)一件で反省してます!本当です!信じてくださいよ〜」ブァッ

 

そちら(カムラン)の青葉は?」

 

出雲はもう1人の青葉に聞いてみた。

 

「私や衣笠達…みんな。出雲さんに助けてもらえなければあの基地で実験体や慰み者になって、処分されるところでした…。ですが私たち…あの基地(カムラン)から生き残った58人は、もし出雲さんに困った時は、力になりたいとみんな思っています。」

「分かった。ありがとう」

 

そこで出雲は、先にいた。提督達にはここの所在地と施設を教えたが…今目の前にいる黒木ら4人と三十数名の物好きな艦娘達に、ここで何を設計し、建造(・・)する為に作られたのかを話し始めた。

 

「ここの施設自体は、ある兵器を建造する為に用意されていたものだ。檜垣、あの巨大な乾ドックに()が建造されていたと思う?」

 

檜垣はその質問に、ある艦艇(・・・・)を思い浮かばせていた。かつて、自分達をあの世界(鋼鉄世界)へ引き寄せた。あの超巨大戦艦(・・・・・)ヴォルケンクラッツァー(・・・・・・・・・・・)だと。

 

「出雲、まさかあの()が建造していた。超巨大戦艦(・・・・・)がここでも建造されていたというのか?」

 

「その通り!この基地の金庫に保管されていた。設計図を見るとそいつの改良型の3番艦らしい(・・・・・・・・・・)、存在するはずの無い艦だが…な」

 

出雲は、続け様に言葉を口にするように話し始めた。

 

「まぁ、あれ(・・)は船体だけが7割程度出来上がって、機関もタービンも無い状態だからね、俺としてはこいつを改型(・・)に融合させて改二(・・)として、活用してみたいと考えていたけれど。いつになるわからないから当分はお蔵入りだかな…。」

 

その事に、何かを思い出したかのように千鳥は出雲に話しかけた。

 

「出雲さん、彼女達の世界ではすでに、二箇所の運河が消失(・・)して海峡化した。理由…というかその張本人の正体が分かりました。」

 

その話しを聞いて、萩沼提督は千鳥という艦娘に声をかけた。

 

「…千鳥さん…その話、詳しく教えてくれませんか?」

 

「はい、わかりました。こちらへどうぞ」

 

そして同じ建物の中にある司令所脇にある。レディー・ルーム(待機室)に案内されたのだが…座席が24席(・・・・)ほどしかないので残りは立ったままで、話しを聞いてもらうことにした。

 

 

 

 

 

そして出雲が、この世界に来る前に撃沈したはず(超ヴォルケンクラッツァー)の艦が…。

 

自分達の知る。かつての面影(・・)が消えて、禍々しい(・・・・)姿になっている事になろうとは知らずに…。

 




オリジナルキャラ
・相模
モデル 龍が如く3 峯 義孝

・千鳥
モデル エヴァ マリ(メガネ無しコンタクト)


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5-10 二つの運河が消えて…掟破りの奴等がやって来る。

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萩沼提督は千鳥から何故?この世界からスエズ運河とパナマ運河が消失(・・)し代わりに共に海峡化になった理由を知りたかった。

 

そこで千鳥はある1枚のディスク(・・・・)を用意して、正面にある大型スクリーンから後方にあるプレーヤーに、その1枚のディスクを挿入し映像を再生させた。

 

「……これは…千鳥さんこれは一体(・・)?」

 

映像が再生始まったと思いきや突如、紅海側から出雲以上の巨大な船体を持つ戦艦(・・)が出現し、先端部分の砲身から眩い青白い閃光を撃ち放った…と思えば、なんとその砲身の向け先はスエズ運河であり陸地そのものだった!。

 

そしてその青白い閃光を受ける前にあったであろうはずのスエズ運河は消滅(・・)し瞬く間に、一つの海峡が出来上がった。

 

同様にパナマ運河も同じような運命を受けたが、これはその映像を見た全員がそう思ったのは、その地にいた人間や建物が一瞬にして全てが蒸発(・・)し…影も形も跡形無く全てが消えていった。

 

同様に同席していた提督や艦娘はそれを見て落胆しざるを得ない状態だった。

 

「今のご覧になられて映像に映るあの艦が二つの運河を破壊し、そして二つの海峡(・・)を瞬時にして作り上げ。いとも容易く1つの国家(パナマ)と3つの都市(・・)を破壊した……艦です。」

 

千鳥は向かいに座っていた出雲に、あえてこんな(・・・)質問を言ってみた。

 

「出雲さん…この艦に見覚え(・・・)が…ありますね。」

 

それもその筈、何故なら自分達と会敵した時よりも数倍以上の船体と火力(・・・・・)が明らかに違う。

 

「…あぁ…間違いない。俺があの海域(北極海)で撃破して…そしてたち四人を。この世界(・・・・)へと引きずり込ませた張本人…超巨大究極戦艦…超ヴォルケンクラッツァー(超蜃気楼Ⅲ)と…もう1隻はその二番艦。

超ルフトシュピーゲルング(超蜃気楼Ⅱ)…見間違える訳が無いさ…。だが合点行かないのが俺たちが知っている姿()じゃないなぁ…千鳥、あの姿だと奴はこの世界に来て姿形が既に変貌(・・)したというのが妥当な線かな?」

 

超摩天楼には本来、単装砲(・・・)として運用していた、量子波動砲と超レールガン(旧レールガンα)、そしてデカデカと80口径と推測する100cm砲がこの世界では既に2連装化(・・・・)されており、その100cm砲が4基の他に4連装(・・・)型の80口径80cmが前後に6基ずつの計12基備え付けられている、同様に新型(・・)光子榴弾砲と反物質ビーム砲(・・・・・・・)が8基ずつ装備し、57ミリバルカン砲と新型(・・)パルスレーザーにδレーザーⅢ、そして超レールガン周辺と船体の前後にはVLSが推定でも数は600を超えている。

 

同じく蜃気楼もそうだが…、こいつも超摩天楼と同様(・・)の装備をし更に超レールガンとは入れ替わって、超重力砲が左右に1基ずつある。

 

まぁ救いなのは、反物質ビーム砲の代わりにその超重力砲が載せられているだけだが…この反物質ビーム砲もそうだし、超重力砲にしろ超レールガンにしろ量子波動砲がある。

 

両艦艇の全長は共に1500m級、幅は出雲を上回る巨大な500m級に達している。

 

この2隻をどう比べて見ても超一級品かつ最凶最悪の兵器群を持つ巨大戦艦が2隻を嫌でも見たから(・・・・)仕方ないとしか言いようがない!オマケに、明らかにどう見ても現在の出雲の装備では勝つことすらほぼ確実に無い!という状態だ。

 

出雲の答えに、千鳥がこう付け加える。()

 

「はい出雲さんの仰る通りです…が、少しどころか大問題が…」

 

その言葉に、檜垣が千鳥に問いかけた。

 

「千鳥さん、まさかあの超摩天楼と超蜃気楼(・・・)の後に何かこの世界に紛れ込ん(・・・・)で誰かやって来たのかい?」

 

「その通りです。今から次のディスクを流しますので、ご覧になって下さい」

 

そう千鳥から言われて、全員の視点がスクリーンに向けられると今度は6つのスクリーンに別れ始めていき…そこにはなんとあのとき北極で目撃した。時空のゆがみこと光のゲート(・・・・)がそれも複数同時(・・・・)に出現したのだ。

 

「おい…これはいったいどういうことだ?それぞれ(・・・・)のゲートから。次々と超兵器が艦隊を伴って(・・・)来るんじゃないか?」

 

「実はあの2隻(・・)超兵器がもつ、時空間転移と量子波動砲による影響で次元の裂け目(・・・・・・)言わいるゲートが開きそれぞれの並行世界(・・・・)から今の世界へ次々と超兵器がやって来ました」

 

千鳥に言われ映像を見続けていると…その6つのゲート(・・・)巨大な航空戦艦に潜水艦、高速巡洋戦艦や巨大戦艦がそれぞれ艦隊を伴っており。

更に最後までそれを見続けているとなんとあろう事か!超摩天楼と超蜃気楼の傘下へと加わってしまったのだ。

 

「出雲さん」スッ

 

そこで千鳥は、これまで分かった超兵器の船型と艦名が記載された資料を出雲に差し出した。

 

「ありがとう」ニコッ

 

そう言って出雲は更めて、千鳥から渡されたそれらの艦型と艦名が記載され添付した資料を見ることにした。当然この資料は、同席している全員(・・)にも配布されていた。

 

そして6ヶ所のゲートから出現した超兵器は、以下の通りだった。

 

超巨大高速潜水艦「ドゥールム・レムレース」

超巨大潜水戦艦「シュヴェルド・ヴァール」

超巨大潜水艦「べレロフォン」

超巨大潜水艦「シュパーブ」

超巨大潜水艦「テメレーア」

超巨大潜水戦艦「ヴァンガード」

超巨大航空戦艦「テュランヌス」

超巨大双胴爆撃機「ランフォリンクス」

超巨大空中空母「バンシー」

超巨大空母「アポロノーム」

超巨大空母「プロメテウス」

超巨大三胴戦艦「三笠」

超巨大三胴戦艦「摂津」

超巨大多砲塔航空戦艦「スサノオ」

超巨大高速重巡洋艦「ヴィントシュートス」

超巨大要塞艦「ベルグランデ・デルタ」

超巨大光学迷彩戦艦「アダマーズ・ブラッタ」

超巨大双胴強襲揚陸艦「テオドリクス」

超巨大戦艦「ナハト・シュトラール」

超巨大氷山空母「ニブルヘイム」

超巨大氷山空母「アイスインゼル」

超巨大突撃ドリル戦艦「リーズィヒ・ケーゲル」

超巨大究極戦艦「超グロース・シュタットⅡ」

 

全員がそれぞれ手元に持つ、参考資料とスクリーン上(・・・・・・)の未確認超兵器とそれらに随伴する。量産型超兵器(播磨型・シュトルム級)準 超 兵 器(超大和型・H44級)出雲と敵対した艦艇(日・米・英・独・仏・露)を拝見し終わるのを確認すると…。

 

出雲にしては珍しく、弱気(・・)な事を口ずさんでいた。()

 

「………うーん…どうしましょうかねぇ……この場でいうけどさ!これよ、すっげー洒落にならんわ!これだとよ~。今までに潰したよりも頭数(・・)が倍近く増えちゃったよ!これ?」

 

出雲にしては珍しく弱気な事を話すんだと、同席していた全員が思った。

 

「まぁ出雲よ、お前の他に(八雲)や相模がいるのだから。大船に乗ったつもりで安心しろよ!」

 

「…はぁー…八雲よぉ、それ気休め程度にしか並んよー、その言葉……でもまぁ、ありがとよ」

 

そしてこの人も…

 

「出雲さん、私達もいますから大丈夫ですよ。」

 

「私も赤城さんと同じです。」

 

そう赤城や加賀は言うが出雲は一瞬、心の中でこう思った。

 

(アイツらが極悪最凶の兵器持つなら、この2人の胃袋はまさに…ブラックホールの胃袋を持つ艦娘か…土地ならぬ食料があっという間に消えていくのが目に浮かぶわ)

 

たまたま出雲の右隣に座っている飛鷹が、チラッと出雲を顔付きを見たら心の底から「頭に来ちゃった」とばかりに出雲の足を躊躇わず踏みつけた。

 

「エイッ」グシャ

 

「痛てぇ、何すんだよ!飛鷹?」

 

「ごめんね出雲」テヘペロ

 

そう出雲は飛鷹の顔を見たがどうやら目は笑っちゃいなかった。

 

「………」オレ、ナニカヘンナコトイッタノカナ

 

そこで左側に座っていた隼鷹が、出雲にこう耳打ちしながら話した。

 

「出雲、自分ではそう思わなかったと思っても。顔には(・・・)ハッキリと表していたよ、こちらにはブラックホールの胃袋を持つ大食らい(・・・・)一航戦(赤城と加賀)がいるって…」

 

出雲は脇目で赤城達に視点を向けると、そこにはどう見ても悲しげな顔付きをしていた二人が出雲のことをジッと睨みつけていた。

当然、加賀の顔付きはどう見ても「頭にきました」とばかりの顔付きである。

 

「赤城に加賀、俺が至らない限りに」

 

その後どうにか二人から許してもらい、出雲は相模と千鳥に向けてこう話し始めた。

 

「相模は俺が改装工事を終え次第、俺と一緒にある作戦に参加してもらい。千鳥はこちらの萩沼提督と一緒に、日本へ向かってもらいます。」

 

そう言って二人は、すぐさまその案に承諾してくれた。

 

相模はこの世界に来て久方ぶりの戦が出来ると胸を踊らせていては。

 

千鳥は直接戦闘は出来ないが、自身も肩書きは工作艦なのか横須賀基地にいる明石や三原という、工作艦に会えるという楽しみをしていた。

 

「それで千鳥、この改修工事案(出雲改装案)の詳細な資料を見て日数的にどれくらいかかる?」

 

千鳥は出雲からその書類を受け取り、その中身を拝見してすぐさま答えを出してくれた。

 

「出雲さん、改修工事の日数的には概ね96日(約2日)はかかりますね」

 

「それだけあれば問題ないな、それから…」ポリポリ

 

「分かっています。そちらにいる飛鷹と隼鷹さんの新型船体の建造ですね」ニコッ

 

「すまんな、助かる。」

 

出雲は飛鷹と隼鷹のことを見ながら。

 

「二人共、それでいいかい?」

 

「うん、ありがとう出雲」

 

「これで出雲と一緒に戦えるぜ!」

 

と言って飛鷹型(飛鷹と隼鷹)は大喜びをしていた。

 

「提督、元の世界の時間軸なら約2日で改装が終わります。その後、試験運用を兼ねながらパラオ諸島へ補給品の輸送任務をしたいと思います。よろしいでしょうか?」

 

「うん、急なお願いだけどよろしくね。」

 

こうして、先に提督達を元の世界に帰還させてから出雲は、すぐさま指定された1400m(・・・・・)級の第2ドックに入渠し全体的な大規模改装工事を実行した。

 

同時に飛鷹と隼鷹は1度、艦娘と船体の身体リンク(・・・・・)を切り離してもらい、新型空母が竣工され次第また元の状態に戻ってもらうことにした。

 

 

そして出雲は一人、艦橋ウィングからある艦艇を目視していた。

 

そのドックに建造され、半ば建造中の超大型艦の艦種と艦名は出雲が持っていた設計図にはこう記載されている。

 

 

 

 

超ヴォルケンクラッツァー級巨大究極戦艦3番艦(・・・)、「グロース・シュタット」こと、またの名を「大都市」という。



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第6章 ASEAN急行とトラック諸島解放戦
6-1 2羽の鷹は新たな翼を得て、戦場へ羽ばたいて行き…新たな嫁入りがやって来る。


お気に入り数がまた増えていました。
ありがとうございます(〃・д・) -д-))ペコリン

出雲「ここまで、この小説を読んで頂きありがとうございます。」

いよいよ第6章が始まりました。これからもよろしくお願いします。

評価や感想を入れてもらえれば、作者の励みになります。

2017.4.14


提督達との話し合いを終えて出雲が、次の大規模な戦闘に備えての大改装や…そして飛鷹と隼鷹が新しいもう一つの身体(・・・・・・・)。つまり新型空母を建造してもらう為に…。

 

そして、それから2日ばかり時間が過ぎていった。()

 

2016年11月27日 1330時 シンガポール海峡東部海域

 

ここ、出雲が秘匿する南極基地に3人はそれぞれ(・・・・)の船体が完成したと…仲間である千鳥から連絡をもらい受け。それらを受領する為に訪れていたが…受領間近になって、肝心な出雲の改装工事終了には明日の朝(・・・・)まで時間がかかるとドック妖精から話を聞かされていたので、先にここシンガポールから日本向けて帰還と輸送任務を兼ねた横須賀・大湊合同艦隊をトラック諸島派遣組と一緒に見送ることにした…。

 

そして、それらを見送る為にここ。シンガポール(チャンギ基地)から北東10キロの沖合には、3隻(・・)の見慣れない艦艇(・・)が待機していた。

 

その3隻というのが…元超兵器にしてヴィルベルヴィントを改め艦息(・・)こと相模。そして、新しい身体(新型空母)を持つ飛鷹と隼鷹の2人が新型艦のお披露目と先発隊の見送りを兼ねて、こうして南シナ海ことマラッカ海峡の入り口に当たるシンガポール海峡手前の洋上に艦を浮かべて待機していた。

 

出雲は新しく新造艦として蘇った。()飛鷹型空母の一番艦「飛鷹」の飛行甲板上に立ちながら、自身の左手首に装着していたデジタル腕時計を見ながら何かしらの思案に老け込んでいた。

 

チラッ「…後30分ほどか…長いものよ。」スッ

 

出雲は何か思案に思っていた事を口に出さず…時計から目を離してその視点を海に向けていた。

 

そして背後から誰かが出雲に向けて話しかけてきた。もちろんその空母の主であり艦娘の飛鷹だ。

 

「どうしたの?出雲?」

 

「飛鷹か…いやぁ。なんでもないよ。どうし…っ!?おぉっと、誰かが抱き着いて来たようだ!」ミギヲチラリ

 

「おい出雲!あたしのことも忘れるなよな!」ダキュ

 

どういう訳かいつの間にか隼鷹が乗り込んでいた。本体(・・)を離れに置いたまま。飛鷹に乗り込んでは飛鷹と喋っている出雲に抱きついたのだ…。

 

「はぁ…おい隼鷹。こっちに来て良かったのか?」

 

「心配無いさ出雲!副長の承諾(・・)をえてから、乗組員妖精に全て丸投げしてきたから大丈夫さ」ヒック

 

飛鷹は、隼鷹が出雲の抱き着き方を見て少し不自然に思っていた。

何故なら隼鷹の息が…酒臭い(・・・)がするからなのだ!!

 

「…隼〜鷹?貴女~もしかして?…酒飲んだ?」ニッコリ

 

「ウーン・・・ジュンヨウ、オサケジャナイヨ?オミズヲノンデキタダケヨ」ハイライトオ-フ

 

「ふーん、そうなんだぁ。この前もそんな感じで出雲の事を襲った(逆強姦)んじゃないのかなぁ…」ハイライトオフ

 

「エッ?ジュンヨウ。ソンナコトシナイヨ…」ガクブル

 

飛鷹と隼鷹のやり取りを見て、聞いて。そして心の中で思っていたことは一つだけあった。

 

「(いつの日か…禁酒令発動(・・・・・)のお願いを提督と飛鷹に、話しておくか…。それと千代田にもこれを話すか、千歳の事があるからなぁ。那智だと妙高に話さないと…はぁぁ。どうしようか…)」(遠い目)

 

だが…出雲は一瞬迷った。

 

「(もし禁酒令を出して、その反動で提督以下飲兵衛達は腹いせ代わりに、禁酒令を提案した俺のこと襲ってくる事は間違いないな…うん、100%は間違いなく確実に襲ってくるな!!)」(遠い目)

 

出雲は何処か遠い目をしながら…即座に現実に戻りつつ、改めて飛鷹と隼鷹の船体を見回していた。

 

本来、()飛鷹型の艦載機運用方法の目的は幾つかある。一つはレシプロ機体と噴式…つまりジェット機の混成運用を主体に置いていた空母として。二つ目は出雲が独自の遊撃戦(撹乱・破壊)を展開していた場合に備えて、艦隊もしくは少数による独自行動と深海棲艦を捕捉又は突発的な戦闘に備えて。そして3つ目は、自艦と同行する際に艦隊の損害を最小限に抑える為に、戦艦並の装甲(・・)超重武装(出雲と同型)をした設計である。

 

レシプロ機体の主力は、赤城や加賀達が使う艦上戦闘機(天弓)を再度改良(・・)した「零華(れいか)」と出雲側で新たに開発した。二重反転プロペラ搭載の艦上戦闘機(スカイリィ J2)翠風(すいふう)」、同じく二重反転プロペラ搭載の艦上攻撃機「星影(せいえい)」、艦上型タイプの早期空中警戒管制機「斑鳩(いかるが)」とジェット機体で新型双発艦上攻撃機「轟龍(ごうりゅう)」等を彼女達二人に渡し搭載してもらうことにした。

 

特に天弓はレイテ沖海戦で実力を発揮しているのと。元々(・・)改良の余地があったので問題はなかったが…中でも特に斑鳩や轟龍のベースとなったのは…。共に、日本陸軍最後にして最良の重爆撃機…名は飛龍。その機体をベースにして前身(斑鳩)には二重反転プロペラ機体に仕上げ、後者(轟龍)をジェット機仕様として新しく生まれ変わらせた。更に艦上戦闘機「翠風」と艦上攻撃機「星影」のベースとなったのは。

前者が某空戦アニメ映画。ス〇イ・クロ〇でティーチャーが搭乗する緩い逆ガル翼特徴的な機体で乗り手次第では、零式戦並の格闘戦が可能であるレシプロ最強機体。元の機体名はスカイリィ J2。

 

そして、後者の「星影」のベースとなったのは米海軍が開発した。「ダグラス XTB2D スカイパイレート 」をベースにした機体で。こちらも全面的な改修を行なった結果、最大速度685km。航続距離は爆装3000kg積載時でも2500km。最大搭載量5000kgまでの魚雷や爆弾を8箇所のラックに懸吊出来る高性能な機体だ。1部の機体は対潜哨戒機へ改造した「南海」として活用しその機体を、飛鷹と隼鷹の艦へ配備する事にしている。

 

飛鷹と隼鷹には事前に話はしていたが…これらの機体は迷わず最優先で飛鷹達に配備して、それらの実戦運用の結果次第で。大型機体を除く4種類の機体は赤城や加賀、魁鳳型に天城型etc……配備出来るようにするつもりだった。

 

そして、出雲に配備されている。同型の対潜哨戒ヘリや輸送ヘリを搭載して出雲並のとはいかないが…艦娘達にとっては十分過ぎる。むしろ基地所属の艦娘達全員を相手に出来る、航空戦力を搭載することが出来た。

 

「(そして、今回の作戦でもう一つの鬼札(ジョーカー)を担ってもらう相模もいるが…まぁ、お陰でさまで八雲の装備(・・)(まと)まりやすく出来たからなぁ…。)…俺と同じく派手に暴れてもらうがな…。」

 

余談だが…肝心の主力組(・・・)でもある。八雲と相模の概略だが…今更遅い!という感じだが。この際、あえて載せておきます。()

 

全長と幅は八雲と同じ型式、速力も共に最大155.0ノット。そして武装は順序よく並べていくと、八雲と相模の武装はこんな感じになる。

 

1、61センチ80口径3連装砲 4基

2、新型超音速魚雷7連装 4基

3、40ミリ連装機関砲 56基

4、127ミリ80口径連装両用砲 12基

5、連装型30ミリCIWS 28基

6、SeaRAM42連装型 12基

7、対艦ミサイルVLS3 48基

8、対空/対潜ミサイルVLS 56基

9、30ミリCIWS AK-630M1-2改 40基

10、254ミリガトリング砲 6基

 

装甲は甲板と舷側、共に56cm装甲を施している。

砲塔自体は出雲が改良工事に先駆けて。取り外したのを八雲と相模に載せ替えて、さらに砲身などは全て新型に交換している。

 

特にこの2人には。主に、出雲と同様の遊撃戦任務や艦隊旗艦を担ってもらう事が多いし、そのために八雲は。出雲が日本に帰還するまでの不在時に備えて艦隊旗艦を就いてもらうことにした。

 

内容はかなり逸れましたが…まぁそういう感じです。

 

「…どうしたの?出雲?」

「そうだぜ!なにしけた顔をしているのさー!!」

 

飛鷹と隼鷹は共に、困惑な表情で出雲に話しかけてきた。出雲は何事も無かったような顔して2人に話した。

 

「さっ、そろそろ艦隊がやって来るから並びましょうかね…」

 

「そうね」ニコッ

 

登舷礼で見送ろうと並ぶ直前になって、飛鷹は何か思い出したかのような顔しながら出雲にこう話した。

 

「出雲、この後あなたに直接。話したいことがあるって娘が2人(・・)いるから。この場に残ってね。」

 

「ん?あぁ~。わかったよ…って! 2人もか!?。」

 

「うん!そうよ~。」ニヤニヤ

 

「……溜息をつきたいよ。」ハァ-

 

「そう、言わないでよ。お・ね・が・い…チュッ」上目遣い+出雲にKiss

 

出雲は顔を真っ赤にしながら「…仕方ないな。」と呟いた。

 

飛鷹達との話が終わり。間もなく艦隊がやって来ると飛鷹の副長から報告を聞いて…全員が横一列に並び終えると、ちょうどタイミングよく。八雲を先頭に登舷礼で迎える艦隊が自分達の前を通過していった。

 

そして、八雲の左舷側甲板から艦娘達が一斉に大声を出して、別働隊として残る仲間に別れを告げた。

赤城と加賀は、今回の建造で新しく竣工した。飛鷹と隼鷹の船体をまじまじと見ていた。

 

「あれが飛鷹と隼鷹の新しい(身体)ですか…私達の空母とは大違いですね。ですが…また妹の土佐と離れるのは寂しいんじゃないですか?加賀さん」

「はい赤城さん。とても綺麗な艦ですし…私も土佐と少し離れ離れになるのは寂しいです。」

「そうですね。私も天城姉さんと離れるのは寂しいですが…出雲さんや私達の仲間になってくれた…相模さんもいますし、みんなの事を守りきってくれますからね。」

「赤城さん…そうですね。私達は出雲さんやみんなが帰ってくるまでの間は私達のやるべき事をやりましょう。」

「はい。」

 

赤城と加賀は、自分達の姉妹との別れを惜しみつつ。自分達が日本に帰還してからもやり遂げるべきことを話していた。

 

「みんな気を付けてね~。ちゃんと帰ってくるんだよ!」

 

「出雲、気を付けてね~」

 

「松田さ〜ん。先に日本で待っていますよ~」

 

八雲の左舷側甲板に立つ艦娘達は思い思いに、別途に別れる艦娘達に別れを言っては…提督は小さく、こう呟いた。

 

「出雲…相模…みんなの事をお願いね。飛鷹。隼鷹。出雲の事を頼んだよ…」

 

飛鷹の左舷側飛行甲板に立つ艦娘達も、同じように八雲側にいる艦娘達に別れを告げた。先発隊の姿が見えなくなる頃には、空は茜色の夕焼け雲になろうとしていた…そして、前置きで話されていた通りに。

 

飛鷹はその2人(・・)を連れてやってきた。

「以外だな…まさか君たち(鳥海と雲龍)だったとは…」

出雲は驚くのも無理はなかった。

 

その2人とは。高雄型重巡四番艦「鳥海」と雲龍型航空母艦一番艦「雲龍」の2人が飛鷹と共に、出雲に話があると言ってやって来たのだ。

 

「隼鷹…行こう」

 

隼鷹も飛鷹から何かを悟ったかのように。2人は、出雲達3人を残してその場を離れていった。

 

飛鷹達がその場から離れていって…しばらく静寂を保っていたが。それを破るかのように出雲は、2人に向けてこう言い伝えた。

 

「それで…2人はどう言ったご要件で? 不平不満や相談事くらいならできる限りの事はするが…。」

 

出雲にしても2人が自分に…個人的(・・・)に用があって来るのは珍しかった。ようやく喋り始めたのは高雄型の末っ子の鳥海だった。

 

「出雲さん…私と雲龍さんはある人を好きになりました」

 

それに続いて雲龍も鳥海が喋り終わった後に、自分もここに来た理由を話し始めてくれた。

 

「私も。鳥海ちゃんと一緒です。その人は…」

 

出雲は元々、鈍かったのは確かだが…。

 

「その人は…誰だい?」

 

 

 

 

そしてその3人を影から見守るように、2人のそれぞれの姉妹艦(高雄型・雲龍型)を陰ながら応援していた。その姉妹艦とは…高雄型の長女でもある高雄、そして愛宕に摩耶。雲龍型は次女の天城と末っ子の葛城だった。この5人は2人(鳥海・雲龍)が出雲の事を好きなり、なかなか告白が出来にくかったのを薄々と知っていた!。

 

それもその筈、何故なら出雲には。飛鷹と隼鷹という2人が既に出雲に告白しては肉体関係を持ち。既に2人出雲の家に同棲していたので、自分達も出雲と一緒にいたいという願いもあり。自分達も出雲と共に戦いたいという願いがあった。

 

飛鷹と隼鷹は。高雄と天城からそれぞれ2人の事情を聞いて…その後日に、鳥海と雲龍の口から直接話を聞いては共に出雲の嫁入り(・・・)なる事をこころよく承諾してくれた。

 

飛鷹達からの承諾を得て、2人は涙を流しながら飛鷹と隼鷹に感謝をしていた。

 

「頑張ってね…鳥海」

「鳥海ちゃん、頑張れ頑張れ」パンパカパーン

「負けるなよ!鳥海」

 

「雲龍姉さん…頑張ってください」

「雲龍姉…私も応援するから♪」

 

「出雲…ここで承諾しなかったら、許さないからね」

「出雲…アタイ達はあの2人から直接話を聞いて、2人気持ちはアタイ達と同じなんだよ!だから受け入れたんだよ。ここで断ったら…嫌いになるぞ!」

 

更に同じように航海艦橋から人間と実体化(・・・)した妖精達が3人の動向を見守っていた…その妖精達とは出雲の乗組員達だった。そして人間とは、今回の派遣指揮官を務めて出雲の盟友でもある海軍大将の檜垣英二だった。しかも全員、双眼鏡を片手にしてまでだった。

 

「艦長~ここで男意気を見せてくださいよ~!!」by副長

「頼んますぜ!艦長!」by砲術長

「お願いします!」by航海長

「ここで武蔵と別れたくないですぜ!艦長」by砲雷長

「正行…あの子達は直接、俺のところまで来たからなぁ!ここで断ったらぶん殴りに行くからな!」by檜垣

 

ちなみにこの世界の艦娘の結婚は、建前上なら提督との結婚(仮)だが…両者の同意があれば、本物の結婚(・・)になり問題は無い。ちなみに艦娘と艦息が結婚した場合は、()では無く、本物の結婚(・・)になります。

ちなみに艦娘は妊娠する可能性はほぼZEROだが…これが艦娘を退役して人間になった場合は勿論、人間と同じように妊娠して出産する。

 

 

両勢力からの眼が光るなかで。出雲のすっとぼけた答えに、2人は互いに顔を合わせてから。同時に出雲に告白した。

 

「「私達は、出雲さんの事が…好きです!!!」」

 

鳥海が「だから私達2人と」と話し、雲龍が「結婚してください」と言い放ったのだ!そして2人は同時に…。

 

「「出雲さん…お願いします」」ペコリ

 

そしてまた…静寂になり。出雲の口からは…。

 

「雲龍。鳥海。わっかりましたぁ!OKです!お受け致します!」

 

出雲からの答えに雲龍と鳥海は、涙目になりながら歓喜し。そして出雲は涙目になった2人を抱き締めながら涙を拭った。

 

出雲は両手で、大きな丸を作るとそれを待っていたかのように…その様子を見守っていた連中が一斉に喜び始めた。

 

飛鷹と隼鷹はどうやら、隠れて見ている事を既に出雲に知られていると思い…高雄や天城達と一緒に出雲のと行こうとしたが…途中、航海艦橋から様子見をしていた野郎共(妖精・人間)も飛鷹達と合流して出雲の元に向かうことにした。

 

「アッハッハッハッハッー、こりゃまたえらいギャラリーが居たもんだな!…飛鷹。隼鷹。すまんな、また嫁入りが2人増えちゃった」

 

「いいねよ出雲。私達も2人から話は聞いたからさ」

 

「そうだよ!四人になったけどさ!楽しくやろうよ…夜の営みも一緒にね!」ニコッ

 

出雲は一瞬にして思った。夜の営みで性欲旺盛な2人を相手に大変だったが…今度は倍の四人に増えちゃったから。今の現況をこの一言にしかなかった。

 

「あぁ^〜大変だ!!夜は大変な~!!」(苦笑)

 

そして高雄型の代表として高雄が…。

「鳥海の事をお願いしますね。義兄さん(・・・・)」ペコリ

 

雲龍型の末っ子、葛城も同じように…。

「雲龍姉の事、よろしくねっ!義兄さん(・・・・)」ペコリ

 

野郎共からは檜垣が代表して…。

 

「正行ー、頑張よ!義理の姉妹が増えたからな」ニヤニヤ

 

檜垣の言葉に出雲は思い出した。

 

(あぁ^〜忘れてたぁー!!残りの姉妹艦とも義理(・・)の兄妹になるのをすっかり忘れてたぁー!?)

 

こうして、出雲の所へ雲龍と鳥海が新たに嫁入りを果たし。鳥海が第三夫人になり、雲龍が第4夫人になった。その日の基地の夜は…祝賀を兼ねた宴会になったという。

 

 

 



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