白狼は深紅の夢をみる (あずきどろっぷ)
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part1ファントムブラッド
全ての始まり


初めまして皆さんクリックありがとうございますm(_ _)mずっと妄想を文章にしたかったのですが、今回ついに小説に手を出しました。私の処女作となります。なので、お見苦しい点や、理解しづらい点もあるかと思いますが、温かい目で見守っていただけると嬉しいです。
オリ主の簡単なプロフィール
名前 ラフィー ♂ 年齢不明 普段は真っ白な狼。人間化すると、183cmとわりと大柄。
プラチナブロンドの髪と、透き通るような肌をしています。瞳の色は深紅色。
後の細かい設定は皆様の想像にお任せします。


「……ラフィー!!…ダニー!!」 ああ、ご主人様の呼ぶ声がする。私は立ち上がりご主人様、そうジョナサン・ジョースター、(皆はジョジョって読んでる)の元へと駆け寄る。あぁ、なんて幸せなのだろうか。ご主人様が手を広げ、私を迎え入れ、その暖かいてで撫でてくれる。

そう、私ラフィーはジョースター家にて飼われている犬…というよりかは人狼なのだが。周りの大人たちは「狼なんじゃないか」とか「処分した方がいい」とか言うがご主人様の父、ジョージ・ジョースターを始め、メイドさんや執事さんたちは犬だと言い張って僕を守ってくれている。そしてダニーは私の親友。犬友なのだ。「…よしよし、ラフィーにダニー。明日から新しい家族が来るんだ!名前はディオっていって、僕と同い年なんだ!」…なんて嬉しそうに話すんだろう。それに、同い年ということは人間の方なのだろう。「「……ワフ」」私はダニーとアイコンタクトを取り、了承の合図をする。「よしよし!賢いなぁ」と言ってご主人様はダニーと私の頭をガシガシと撫で回す。ダニーは嬉しさMAXらしいが……ちょっと痛い。

「これが欲しいかい?」と言ってご主人様が靴を片方だけ脱ぐ。私もダニーも大好きな靴キャッチ遊びだ!「それっ!!」「「ワンワン!!」」ああ、ずっとこの時間が続けばいいのに。

それから暫く遊んでいたら、「ジョジョお坊っちゃま!夕御飯にこざいます!」メイドさんが来た。もう1日が終わってしまった。

その夜、ダニーと「(どんな子が来るんだろうね)」「(ご主人みたいな人がいいなァ。)」と話をした。

次の日、ご主人様は私たちと遊んでいる最中に「待ってて!!」と言い残し何処かへ走って行ってしまった。ご主人様の言い付けを守るのは絶対だけど、何だか嫌な予感がした。ダニーと「(ご主人様、追いかける?)」「(私もジョジョお坊っちゃまが心配です)」と話をし、追いかけることにした。

悪い予感は的中したようで、女の子の泣き声とご主人様の怒声、そして意地の悪い男の子二人の声が聞こえた。ご主人様の姿がハッキリ見える頃には、私もダニーも目を見開き驚いた。「こいつっ!やっぱりジョースター家の一人息子だ!!」「二度とお高くとまるんじゃねぇぞ!思いしれ!」と声をあげる男の子にご主人様が痛め付けられていたのだ。ダニーは思わず飛び掛かろうとした。でも「(噛み殺したいのは私も同じ。しかもここで介入するのはご主人様の名誉に関わる)」「(……わかったよ)」と宥める。暫くすると飽きたのか、男の子2人は去り際に再びご主人様をからかい、何処かへ去っていった。

すると心配になったのか泣いていた女の子がご主人様に声を掛けようとする。しかしご主人様は、「いいからほっといて!!感謝されたくてあいつらに向かって行ったんじゃあないぞッ!」と女の子の手を弾いた。…照れ隠しかなぁ。ご主人様は紳士を目指しているから、と言い捨てこちらに戻ってくる。…あっ。「こら!ダニー、ラフィー!!待っててって言っただろ!!」やっぱり、怒られた。でも、その勇姿を私らは見届けたよ。そのまま家へ帰ろうとすると、一台の馬車がやってきた。ご主人様の言っていた新しい子だろうか。




…はい、どうだったでしょうか?少しはお楽しみいただけたら幸いです。また、アドバイスや分かりにくい場所、誤字脱字があればお申し付けください。次からディオとの出会いになります。


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出会い

この話から原作がスタートします。(前回の話はかじる程度だったので。)
楽しんでいただけると幸いです。


家に帰る途中、馬車がガラガラと音を立てて走って来て、家の前に停まる。「(ご主人様の言ってた新しい子かなぁ?)」「(きっとそうでしょうね…楽しみだなぁ!!)」ご主人様はどうやら誰なのか見当も付かずに馬車のすぐ隣に立ち止まり、少し不安げな顔をしている。それから直ぐに馬車からカバンがドサァ!と音を立てて放り出された。…投げる必要あるのかな。それに続き、待望の新しい子が降りて来た。シャン…スタッ、グゥゥン バァーンって感じで。…感じで。それをみていたご主人様が「…誰だろう?」といい放った。…ご主人様… しかし直ぐに察したようで、ワクワクした様子で「君は、ディオ・ブランドーだね?」と聞く。ブランドーっていうのか。「そういう君はジョナサン・ジョースター」まるで事前に話し合っていたかのような返し。「皆ジョジョって呼んでるよ…これからよろしく」ご主人様が自己紹介を済ませたところでダニーが「(ディオ…ディオのところにいきましょうよ!!!)」「(そうだね)」と返事をしたときにはダニーは走りだしていて、ワンワン!!と鳴きながらご主人様と、ディオくんの方へ向かって行った。「あっ、ダニー!ラフィー!紹介するよダニーとラフィーってんだ!2匹とも僕の愛犬でね利巧で賢いんだ!ダニーは猟犬で、ラフィーは狼みたいでカッコいいんだ!!心配ないよ!決して人は噛まないから。すぐに仲良しになれるさッ」と嬉々と私らを紹介するご主人様のよこで「ふん!」とつまらなそうにするディオくん。犬が嫌いなのかな…だったら…「(ダニー!!)」

 嫌な予感がし、私はディオに飛び掛かろうとするダニーを横から全力疾走し、押し退けた。その瞬間、「グキャァァァン!!」「(ラフィーッ!!)」ディオくんに力一杯蹴られてしまった。…そんなに犬が嫌いなのかな。正直いうと、死んでしまうほど痛い。でもダニーを救えたのは良かった。「なっ、なにをするだァー!!許さんッ!!」「((こいつがジョースター家の後継ぎ、ひとり息子のジョジョか!こいつを精神的にとことん追いつめゆくゆくはかわりにこのディオがジョースター家の財産をのっとってやる!))」途切れていく意識の中で、そう叫ぶご主人様の声が聞こえた。

目が覚めると私はいつもの犬小屋にいた。私が起きたのに気付いたのかダニーが歩み寄って来る。「(あぁ、ラフィー…大丈夫かい?…先ほどはすまなかった…)」と謝罪の言葉を述べた。「(いや、大丈夫さ。君が蹴られなくて本当に良かった。)」私らは軽い会釈をしたあと、ダニーの提案で窓から中の様子を伺う事にした。




2話目の閲覧ありがとうございます!!ダニーが好きなので蹴らせまいと頑張って書きました(笑)
これから家の中での話が続きますので、話の進行に支障が出ないように原作とは違う犬が邸の中にいるという設定になります。ご理解よろしくお願い致します。m(_ _)m


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侵略者 その1

早速のお気に入りありがとうございます!!これから頑張りますのでよろしくお願いします!!
そしてサブタイトルですが、削除対策のため一部変更や自分で考えた物となっております
ご理解よろしくお願いしますm(_ _)m


「~~~~」窓から様子を見守る事になった私らは、黙々と外から中を覗いていた。「(なんか言ってるね。)」「(おそらくディオに邸の皆さんを紹介しているのでしょう)」「(ぬぅ~ディオくんめ…愛想のいいふりをしおって~…)」そんな話をしていると、紹介が終わったのか皆バラけて自分の持ち場に戻ってしまった。しかし、一人のメイドさんが来て私らを中へと入れてくれた。「よしよし、良い子ね」と私らを撫でて行ってしまった。ご主人様の方へ目をやると、あまり良い気分ではなさそうで、ひきつった笑顔だった。ディオ君は壁にかけてある変な仮面に目をやった後、私らを見て嫌そ~な顔をした。そんなに嫌かい…。そしてご主人様がディオ君の荷物を運ぼうと手を伸ばした瞬間!!ガシイッとディオくんがご主人様の手首をつかみ、捻りあげた。「うあぁ…!!うっ…!!」と驚きと痛みの混ざった声をあげた。コイツゥ~…!!「…ガヴヴヴヴ…」とダニーが唸り声をあげ、忠告したにも関わらずディオくんは見下した目線を寄越すだけでやめようとはしない。それどころか目の色を変え、「何をしてんだ?ぼくのカバンに気安く触るんじゃあないぜ!!」「えっ?」ご主人様が困惑した声をあげると共に小汚ないだのマヌケだのとご主人様を罵倒する。…はぁ。運ぼうとした、というご主人様の言葉をはねのけ、「結構!!それに君のては犬のヨダレでベトベトだろう!!」荷物は召し使いに運んでもらうと言って、ご主人様の鳩尾に思いっきりエルボーをかました。「(ご主人様!!)」「ヴゥ~ワンッワンワンッ!!」流石に噛みはしないが、あのダニーが吠えた。「ふん、ギャアギャア煩い犬め」とダニーを睨み付ける。…おぉ、恐い。流石のダニーも怯んでしまったようで、吠えるのをやめた。その後、ご主人様の耳元でイバるな、僕が一番だ、極めつけに「僕は犬が嫌いだ!!人間にへーこらする態度に虫酸が走るのだ!!あのダニーとラフィーとか言うアホ犬を僕に近づけるんじゃあないぞ!!」……好き放題言いやがって…!!私は人間にへーこらするつもりはないと、ディオくんの目を強く睨み付けた。まあ、鼻で笑われただけだったが。そのあとディオくんは父上に呼ばれ、行ってしまった。

そしてこの日を境に、父上はご主人様にとても厳しくなった。勉強の事はよく分からないが、間違える度に手を鞭のようなもので叩かれたり、ディオくんと比べられたりといったようすで、だ。

食事の時だって、作法がなっていないと厳しく怒るようになったし、食事に関してはディオくん、そして私らも比較の対象だった。…まぁご主人様の食べ方はお世辞にもきれいとはいえないけど…。

挙げ句の果てには父上が「もう食べんでよいッ!!食事は抜きだ!!自分の部屋に戻りなさい!!親として恥ずかしいッ!!ディオにダニー、ラフィーの食べ方を見習え!!ディオの作法は完璧だぞ!!」と。ご主人様はそのまま食堂から飛び出してしまったので、私らも追いかけた。途中、マヌケが、と聞こえた気もしたが、気にしなかった。「((……母さん…!!))」「クゥーン」「…ワン」ダニーと私が鳴くと、ご主人様は気が付いて、「ダニー、ラフィー…グスン…君達は僕の見方だよね…?それとも僕をからかいに来たのかい?」と落ち込んだ様子で話かけて来た。だから私らはご主人様の顔を舐めた。「(そんなわけないじゃあないですか!!)」「(私らはずっとご主人様の見方さ)」「あははは、くすぐったいなぁ!やめろよ!」と元気を取り戻した様子で安心した。「あはは…あっ、食べ残しのチョコだ!やった!」…そんなに落ち込んでいなくて良かった…。そのあと、私とダニーで邸からクッキーや果物などの食べ物をご主人様に運んだ。「(元気そうでよかった…)」「(ジョジョお坊っちゃまを守らなければ…)」その日はご主人様のベッドで一緒に眠った。「…ふん、くそ犬どもが…」




今回の話は少しオリジナル要素を強くしてみました!更新頑張りますのでぜひ小説読んでやってください…何処までがコピーのし過ぎなのかがわからず毎回ドキドキしながら書いてます(笑)ちなみに、「()」はワンちゃんズの会話、心の声です。人間にはワンワンとしか聞こえません(( 「(())」は人物、人間の心の声です。分かりにくくて、ごめんなさい。


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侵略者 その1 反撃の時(前編)

反撃の時とかっこよく書いてますが、ボクシングのお話です(笑)
そしてラフィーが初めて人化(子供)します!ぜひお楽しみ下さい!


今日はご主人様はボクシングとやらをするらしい。私らは連れて行ってくれなかったので、ダニーには悪いが私は久しぶりに人間の姿になって付いていこうと思う。あっ、ご主人様が出かけたぞ!「ダニー行って来る!!」「(気を付けて!)」さあ、尾行回収だ!(ちなみに、ダニーは私が人狼だということを知っている。)…ドキドキ。「誰かいるのかい?…もしかしてディオなのかい?」…(ビクッ)!!ご主人様に見られただろうか?…「なんだ、勘違いか」どうやらバレずに済んだようだ。ご主人様はそのままボクシング会場とやらに向かっていった。~~中略~~初めてボクシングというものをみるが、すごく痛そうだというのが感想だ。それに、かなりの熱狂ぶりで皆何かにとり憑かれたように熱中している。

あれにご主人様が参加するのは意外だ…。遠巻きからポツんと一人で観戦していたのだが、ご主人様の番となれば話は別だ。人混みを掻き分けて、もみくちゃにされながらもなんとか最前列に到達。

そして選手の紹介が行われる。「まずは挑戦者、ジョナサン・ジョースタァーッ!!!彼は最近実力をつけてきましたッ!!」ワアァァァと会場が盛り上がり、なんだか誇らしい気分になる。「対するはチャンピオン、マーク・ワトキンッ!!」ドワアァァァとご主人様に比べて倍くらいの歓声があがる。…グギギ…。

しかし、なにやら様子がおかしく、いつまで経ってもチャンピオンがリングに入らない。だんだんと野次を飛ばす連中が増えていくなかでレフェリーの男の子がこう叫んだ。「皆さん、お静かにッ!ここにいるチャンピオンからたった今新しい友人が我々のゲームに参加したいとの申し入れがありました!!我々はその友人の名前と顔は知っていますが、性格はあまり知りません!!」…あぁ、嫌な予感がする。

忠犬の言うことではないが、ここで相手が代わればご主人様はボコボコにやられてしまうだろう、と脳裏によぎった。しかし、そんな考え事はこの言葉を聞いた瞬間にやめさせられることとなった。

「新しい友人…?ハッ、まさか!」「ディオ・ブランドーくんです!!」「…ディッ!?…ッッ」危うくディオくん!?と叫んでしまうところだった、危ない危ない。どうやら観客はご主人様とディオくんが対戦する事に賛成な様子。そしてボクシングは自分に賭けをするらしく、レフェリーの男の子が帽子を差し出した。そしてディオくんは「もちろんいいとも」と快く賭け金を差し出した、のだが「あ、あれは…!!父さんにもらった一ヶ月分の小遣い全部だッ!!」驚くのはその金額。ディオくんはどうやら一ヶ月分のお小遣いを全て賭けたらしい。流石のレフェリーも、「ジョジョ、どうする?この金額でもうけてたつかい?」と心配してくれている。「((この勝負に負ければ小遣いは全て無くなる…しかし、それはディオとて同じ!!))よし、うけてたとうッ!!」ルールはどうやら顔に一発食らえば負け、10カウント以内に立ち上がれなくても負けらしい。しかし気になるのはディオくんの言葉だ。「ロンドンでやってて知っている」と言っていた。それはつまりボクシング歴は長いということなのだろうか?

そうこうしている内に、試合開始のゴングがなる。観客はそんなよそ者やっちまえ、と盛り上がっている。そしてご主人様の鋭いパンチ!!…は軽々と避けられてしまう。ありゃりゃ…。しかしご主人様は続けてパンチを打ち続けるも、全てあっけなく避けられてしまった。そして反撃だと言わんばかりのディオくんの強烈なパンチが入る。あぁっ、「ごしゅ…っ、ジョジョ!!」危ない危ない…。まともにパンチを食らったご主人様は動けなくなる。ああっ、このままじゃ…!!「((まずボディにパンチを入れてうごけなくする…そこに留目をさすッ!!くらえッゴロツキ共がやる貧民街ブース・ボクシングの技巧をッ!!))」繰り出されたとてつもないパンチをご主人様はまともに顔に受けてしまった。ああ、痣ができるだろうな…と思いながら見ていたときに私はしっかりと見てしまった。ディオくんが故意にご主人様の目に親指を入れるのをッ…!!ワアアアアアアァァと会場が盛り上がる。「すごい!!」と口を揃えてディオくんによって行く。「そんな、酷いッ!!…故意にやったんだッ!!」「……ハッ、君、大丈夫かい?」急いでご主人様に駆け寄り声をかける。「ああ、大丈夫さ…ありがとう」…血が…でも失明はしてなさそうだ。良かった。そして私はご主人様にこう聞いた。「ねぇ、グローブ貸してくれないかな?」と。




今回は長くなりましたごめんなさい(汗)まとめる力が無いので前編後編に別れてしまいました(笑)
後編はラフィーのみせどころです!ぜひ読んでくださると嬉しいです!


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侵略者 その1 反撃の時(後編)

今回はがっつりオリジナルの話になります。


「…え?何に使うつもりだい?別にいいけど…」グローブを貸してくれないかと聞いた私にご主人様は困惑しながらも了承してくれた。やったね!さあ、グローブをつけて準備万端だと言いたいところだったが、「……これ、むすんでくれないかな…はは」「えっ」久しぶりに人間化したので細かい動きができないのだ。ご主人様は大丈夫かなァ…と言いながらも結んでくれた。流石ご主人様!!あとはディオくんに声をかけるだけ、というところでご主人様が「ところで君名前はなんていうんだい?ここら辺では見ない顔だけど…」「…えっ、私はラフッ…ハッ、ア、アルフォンスってんだ。よろしく。」アルフォンス…我ながら今のは上手い誤魔化し方だと思う。「らふ?まぁいいや、よろしくアルフォンス」…わりと危なかった。さて、あまりぐずぐずしているとディオくんが行ってしまうのですぐに話かけ、…すっごい人だかり。こちらもなんとかもみくちゃにされながらディオくんの元へと辿り着いた。「…ねえ!!ディオッ!!…くんッ!!」人が多すぎて流されないようにするのがやっとで、途切れ途切れの呼び声になってしまったが大丈夫だろうか。「…新入りの僕が言うのもなんだが…君、見ない顔だね?」なんとか気付いて声をかけてくれた。よかった。それと同調して周りの皆も全員私の方を見る。…落ち着いて。「やぁ、はじめまして私はアルフォンスというものだ。私、君とボクシングがしたくてね?ディオくん。」自分ではしっかり言い切れたと思ったのだが、どうやら違ったようで。「声が震えてるぜ~ヘヘッ!!」「なんだこいつ?」「よわそーッ!!」とバッシングの嵐が起こった。でもディオくんが「みんな静かに…いいだろう、僕が受けてたとう」と言ったので、全員が再びリングの周りに集まり始め、そんなやつやっちまえッ!!と盛り上がる。この時、ご主人様の顔を見てみると不安そうな顔をしていた。もしかして私がディオくんにボコボコにされるのを心配しているのだろうか?そんな事を考えていると、「みてたから分かると思うけど、このボクシングは子供の遊びじゃあない。自分に賭けてもらうよ。」ああ、そっか。「…ふん!」ディオくんが再び帽子に賭け金を入れたのだが、どうやら負けるつもりは無いらしい。ご主人様から勝ち取った分も含めて全額を賭けた。「さ、さっきの倍だよ…君、これでも勝負するかい?それにこの金額相応なものは……」レフェリーが何かをいいかけたところで私は袋を取り出す。ご主人様に内緒で今まで働きに出掛けていた分全額だ。まあ、ご主人様やディオくんは3か月くらい我慢すれば貯まる金額だけど。それを見てレフェリーは帽子を落とし、観客はざわざわしだした。「ふん…負けるつもりは無い、か。おもしろい。」とディオくんが呟くと同時に試合開始のゴングが鳴る。負けるわけないだろう!?ご主人様の敵討ちだ…。

「でも、私ボクシングしたことないんだよねぇ~…」「…貴様なめているのかッ?!」あぁ、怒らせちゃった…。私がいつまで経っても殴りにかからないので、痺れを切らしたディオくんが攻撃をしかけてくる。ブオンッ!!…ひぇェ~ッ!!あんなの当たったら死んじゃうよぅ。「すげぇッ!!」「あいつ避けたぞッ!!」と観客も盛り上がってきた。ふふん!!動体視力、反射神経、スタミナだけは自信があるのだ。とちょっとした優越感に浸っていると、ディオくんが殺しにきてるんじゃないかと思う位のパンチを連続で繰り出してくる。まぁ、当たらないけど。「すごいよアルフォンスッ!!」「((くそッ!!何なんだこいつはァ~ッ!!))」ご主人様…ハッ!!「うげっ…っっ」ご主人様の声に気をとられてディオくんの鋭いパンチを食らってしまった。…痛い。しかしこんな事で止まる私じゃないんでねッ!!次に顔面に飛んでくる拳をかわす。ワアアアアアアァァ!!会場がドッと盛り上がる。さて、そろそろおしまいだ。渾身のパンチを外して少しだけよろけたディオくんの顔面に蹴られたお返しの強烈なパンチを…ッ!ボカッ「……?」パンチ確かに顔面に決まった。しかし、私のパンチ力が無さすぎた。ディオくんのは平然と立ったまま困惑している。…それは私も同じだ。「こっ、この勝負顔面へのパンチが決まったため、勝者はアルフォンスゥーッ!」………ワアアアアアアァァッ!!!少しの間があったが、勝者を称えるように会場が盛り上がり、観客達が私の周りへ集まってきた。「すごい!!」「かっこ良かったぜアルフォンスッ!!」と次々に言葉が飛んでくる。「あっ、ありがとう…?」…とりあえずありがとうと言っておいた。「くそッ!!…あのアルフォンスとかいうやつめェッ!!」あぁっ、ディオくん怒ってるよ…!!とりあえずご主人様の元へ行かなければ…「ごっ、ジョジョ!!ありがとう!!君のグローブがあったから勝てたんだ!!」「そうかな…?アルフォンスが強いだけさ」また謙遜しちゃって。いや、でもあのパンチは痛かった。もうやりたくない。結局1日ボクシング観戦をご主人様とを楽しんだあと、自分の賭けた額だけ持って帰った。恐らく皆は私のこの姿をしばらく見ないだろうから、注目がディオくんに向いたままなのは変わりないと思うけど。その後、ご主人様に送っていくよといわれたが、全力で断った。「じゃあね、アルフォンス」「うん、じゃあねジョジョ」自分はこっちだから、と別れるふりをして、狼に戻って先回りするように走って家へ帰る。「(はぁっ、はあっ、ただいま!!)」「(どうだったかい?)」「(…痛かった。)」

そっか、と呟いてダニーは家へ入っていったので、私も後を追いかけた。




長くなってごめんなさい
みせどころ(笑)でしたね…私的にはじゃれあう位の強さのパンチだったって妄想です。
全力で殴ってもじゃれあいのボカッてかんじのにしかなりりません(笑)


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侵略者 その2

更新遅くなりましたゴメンなさい。今回もひどい目にあってます。おんなじような展開ばっかりでゴメンなさい。


結局その日はご主人様が帰ってきた後、少し気まずい食事が行われたこと以外は特になにもなく1日を終えた。ご主人様の目もだいぶ良くなったようで、次の日にはケロッとしていた。そして今ご主人様は探し物を探しているのか、机や箱の物を取り出しては放り出してを繰り返していた。「なぁダニーにラフィー、僕の時計を知らないかい?」うーん、知らないなァ…「(ダニー、知ってる?)」「(いや…)」だよね。どちらもと知らなかったので、「クゥーン」と鳴いた。「そうかい…おっかしいなあ!僕の時計どこに置いたんだろう…?」ある場所は見当もつかなかったので、私らはご主人様が散らかした物をくわえては直し、くわえては直しを繰り返していた。…散らかすのやめてくれないかなぁ。「はっ!」とそこへディオくんが現れた。二人は数秒の間様子を伺うように動かず、怪しい笑みを浮かべるディオくんの手にはカチッカチッカチッと規則正しい間隔で音をたてるご主人様の懐中時計が握られていた。…盗った?「少しの間この時計貸してくれよな…僕は時計を持ってないんでね。おっと!友達に合う時間に遅れる…」と言ってサッと踵を返して行ってしまった。…君時計持ってたじゃあないか…。ショックをうけて呆然と立ち尽くすご主人様の顔を元気付けるように一舐めした後、ディオくんの後を追いかける。「ふん…なんだアホ犬か、ジョジョはどうした。あいつに貴様らクソ犬を近付けるなと言ったはずだが…」…腹立つなァ…「ガヴヴヴゥ…(それ以上好き勝手いうんじゃあない…)」と警告する。私だけならまだしもダニーとご主人様を貶すのは許さない。「作法もなっていないヤツに犬の躾なんぞ…」もう我慢できない。考えるよりも先に行動に移した。「ワウッ!!ガヴッ…」ディオくんの足に噛みつき、唸り声をあげる。ディオくんは驚き、若干の焦りをみせている。ダニーが噛まなかったから私も噛まないとでも思ったのか?…笑えるなぁ。「このクソ犬めッ!!人間に噛み付くとはいい度胸だなッ!!」「ギャイッ」う、…痛…ディオくんは私を引き剥がそうと頭を何度も足で蹴ってきた。しかしこれで離せばずっとディオくんに低くみられることになるだろう。それだけはゴメンだ。「チッ…!!」「!!」あ、あれはナイフッ!!どこに隠していたんだ…!?私としたことが、ナイフをちらつかされて一瞬噛む力を緩めて、ディオくんを牙から逃れるチャンスを与えてしまい足を離され、そのまま壁に蹴りつけられる。「ギャッ…グヴヴヴゥ…」「ふん、ナイフをみて力を緩めたな?貴様、ナイフを知っているな?」…ッ!!!感付かれた…ッ!!出来る限り動揺を面に出さず、ディオくんを睨み付けていると、「ラフィーッ!!ディオッ!!ラフィーに何をしたッ!!」「何をしたもなにもコイツから仕掛けて来たんたぜ…おっと、そういえば友達と約束をしていたんだったな…」…ご主人様ァッ!!「(ラフィー、大丈夫かい…?)」「(ボクシングに比べればましさ…はは)」とはいえ頭がクラクラする…。次会うときはどういう顔をすればいいんだろうか。ちょっと、疲れたから…寝るよ。「ラフィー…くそっディオーッ!!」結局騒ぎを聞き付けた執事さんが私を手当てしてくれて、そのあとはいつも通りの1日を過ごした。明日はご主人様が大きな木の下まで連れてってくれるって言ってたなァ…楽しみだ。



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7話

感想でいただいた通り、改行を増やしました。
読みやすくなっていればいいなぁ、と思います。
意見などはドンドン取り入れたいと思ってますので、ご指摘や感想お待ちしております。


今日は、約束通りご主人様が大きな木の下まで連れてきてくれた。もちろんダニーも一緒にだ

ただ、一つ気がかりなのはパイプをふかすのは良くないんじゃあないかな…と。

そんなことを思っている内に、むこうの方からドタドタという足音と、楽しそうな声が聞こえてきた。

ダニーもそれを伝えようと、「ワン!!」と鳴いた。そして走ってくる男の子達に気付いたご主人様が、話しかけ、「おーい!!みんな登ってこいよ!隠れてパイプふかそう」と誘う。

最初は友達かなぁ?と思ったのだが、どうやら男の子たちはそう思ってはいないらしい。

すぐさま見下すような表情をした後に、「おい、変なのがなんか言ってるぜ」「向こう行こう、ここで遊ぶのは危ないぜ…チクられるからな」と言って踵を返してしまう。

もちろん、チクリ魔と呼ばれて頭に来ない人はいないだろう。ご主人様も直ぐに木から飛び降り、

「言ってみろ!!誰がチクリだァ!!」と男の子の一人に殴りかかった。…直ぐに手を出すのがご主人様の悪い所かなァ…。

男の子達も仲間を殴られて黙っているはずもなく、「(あっ!!)」「(ご主人様!!)」後ろから木の棒で殴られてしまい、ご主人様はその場にうずくまってしまった。

男の子達が「ケッ!チクリ魔のジョジョめッ!!」こいつと遊ぶとチクられる、と言い何処かへ行ってしまったのを見届けた後ご主人様の元へと駆け寄り、顔を舐める。

「(心配しなくても大丈夫。私らはご主人様の味方だ…)」「(ジョジョ坊っちゃま、元気をだしてください)」と。

ほどなくして急に勢い良く起き上がったかとおもえば、「ディオ!!ディオだな!!ディオが彼らに僕の不利なデタラメを吹き込んだのだッ!!なぜかディオは僕を陥れる事ばかりしているッ!!どんどん侵略される気分だッ!!」と叫んだ。

確かにそれはあるかもしれない。そしてご主人様は、「ディオ!!」と何度も叫びながら走りだし、最終的には川のほとりで寝転がり、そして川を見つめて悲しげな顔で何かを考えていた。

「お前たちだけはディオが何をしたって僕の友達だよね?」と言って撫でてくれた。決まってるじゃあないか、ずっとご主人様の友達さ。

こんなやり取りをしていると、背後でパキッと枝を踏んだような音が鳴り、ご主人様とダニーが振り返る。

「(あっ)」視線の先にはこの間ご主人様が助けた女の子がいた。見つかって恥ずかしかったのか、女の子はサッと木の枝に籠をかけて走り去ってしまった。

「?誰だ今の女の子…僕をじっとみてた……どこかであったことのあるよーな気もするけど…」「(ダニー…)」「(えぇ、そうでしょうね)」

ご主人様はそう言って、籠の中身を見に行って、ハッとした。

「僕のハンカチ!!思いだした!!人形をとられて泣いていた女の子だ!僕のハンカチを洗って届けてくれたんだ!!」どうやら思い出したようで、嬉しそうに「ブドウありがとう!ねーッ明日もここにいるから君もおいでよーォッ!」と言い、その場に座ってブドウを食べ始め私らにも分けてくれた。

「黙ってたったの一言も言わないで女の子ってカワイイな…」と言いながら。

どうやら恋をしたらしい。うまくいくといいなァ、ご主人様。

 




更新遅れてごめんなさい…!!小説の事忘れてませんのでご安心を。。。
展開も特に変化なしでごめんなさい…
それと、お気に入り5件ありがとうございます!!励みになります!!


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