fate/気づいたら切嗣 (解読)
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僕の生きた道

※この小説はfate/stay nightのお話です

 

 

 

少し、昔話をしようか。

 

いきなり、すまないね。

ああ、初めまして僕の名前は

 

衛宮 切嗣(えみや きりつぐ)

 

……衛宮切嗣(これ)が僕の名前

 

ただこの衛宮切嗣(名前)はこの世界(・・)での名前

 

もとの名前はあったはず

確かに存在した名前(それ)は、気づけばなくなっていた

正確にいうなら思い出せないだけだが・・・

・・・と、僕の名前の話はこれくらいにして本題の昔話をしよう

 

 

 

 

さっきも言った通り僕は気が付いたら衛宮切嗣になっていた

この通り自我がしっかり目覚めている

母親の母乳を飲むなんてイベントは今やいい思い出さ

・・・そう、いい思い出さ

 

 

それから僕は成長して魔術師になった

 

 

そして皆の知る第4次聖杯戦争へ

 

(衛宮切嗣)衛宮切嗣(もとの彼)の違いは聖杯について知っていたか否かの差

 

僕は自分の記憶はないのに、なぜが聖杯については知っていた

むしろ、覚えていた

なぜ?と問われてもわからないし、このこの事を理解したいとも思わない

 

ただ、この事実を知って思ったことは、これから来る聖杯戦争(じごく)(彼女たち)を守り、(自分)を犠牲して生き残るかということ。

 

戦争の詳しい内容は飛ばしてまず結果(生き残った人)から

 

 

 

サーヴァント・・・セイバー アルトリア

         ライダー イスカンダル

         ランサー ディルムッド        

 

サーヴァントはこの三つのクラスが生き残った

生き残れるのは一組だけだって?

その、詳しい話も後でするからもう少し待ってくれるかい?

 

 

マスター・・・アイリスフィール

       ウェイバー

 

 

マスターで生き残ったのはこの二人

僕の名前がない?

それも後々語るさ

 

 

助ける事の出来た人・・・間桐 桜 

            遠坂 葵

 

 

この二人が僕が助ける事の出来た人

(衛宮切嗣)になってスキルが増えたみたいでね

危機感知と言うかなんと言うか、いうなれば、他人(・・)の危機を感じ取れるようになったってところかな。

これのおかげで二人を助ける事が出来た

 

 

 

脱落者・・・遠坂 時臣 アーチャー

      言峰 綺礼 アサシン

      間桐 雁夜 バーサーカー

      間桐 臓硯 

      ケイネス・エルメロイ・アーチボルト

      ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリ

      雨生 龍之介 キャスター

      

      

そしてこの僕、衛宮切嗣が第四次聖杯戦争での脱落者である

あ、そうそう

 

「なぜ三クラスのサーヴァントが生き残ったのか?」

 

この質問に答えるなら

僕が聖杯を手にしたからだよ

そして、願ったことは

      

「僕が思うサーヴァントとマスターに幸せを」

 

生き残った人たちの事を思い浮かべたからこの聖杯戦争ではサーヴァントは3人、マスターは二人生き残った形になった

 

妻や子供を残して死んで大丈夫か?って

嫌われていたからね

セイバーにも、アイリにもね

そしてたぶん、イリヤにも

 

だから大丈夫さ

 

 

 

 

脱落者もとい死んだ僕がどこからこの話をしてるかって?

 

 

ふっ、改めて自己紹介させてもらうよ

この度、英霊の座に新たに加わった

衛宮 切嗣(えみや きりつぐ)っていうんだ

はじめまして

 

 

 

 

 

 




小説のあげる場所を間違えて焦りました


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月光射ス蔵デ

聖杯についてご指摘があったのでここで皆様に解説します


うちの聖杯は原作と少し違います

切嗣の願いを叶えた聖杯は原作の汚れた聖杯の中にパンドラの箱のように奥の奥に希望が残っていてその小さな希望が切嗣の願いを叶えたという独自の解釈を入れております



風の強い日だ。

足早に雲が流れていく中、わずかな時間だけ月が出ていた。

土蔵に差し込む銀色の月光が、ロングコートまとった男の姿を照らし上げる。

 

「え」

 

どこかで見たことのある顔だった

ただ突然の出来事過ぎてどこで見たかを思い出せない

 

「ふぅ」

 

目の前の男は、安堵の息ともただのため息とも取れる息をはいた後

 

「君が僕のマスターかい?」

 

平坦な(どこか安心できる)声で、そういった。

 

「え・・・マスター・・・・・・?」

 

ただ、聞き返すことしかできない

本当は目の前の男が何を言いたいのか、そして何者なのかわからない。

・・・いや、この男が自分に襲い掛かった全身青タイツと同じ存在ということ

 

「・・・・・・・・・」

 

男は何も言わずにただ静かに俺を見つめてくる

・・・少しけだるそうだが

 

ーーーただ、その姿を何といえばいいのか。

 

先ほどまで体を占めていた死の恐怖はどこぞに消えいた。

今は、父に守られていうかのような安心感があるだけだ。

 

「サーヴァント・”セイバー”召喚の契約に従い参上した。マスター、指示してくれるかい?」

 

二度目、いや三度目の声

その、マスターという言葉とセイバーという響きを耳にした瞬間

 

「ーーーっ」

 

左手に痛みが走った

熱せられた焼きごてを押されたような、そんな痛み

思わず左手の甲を押さえつける

それが合図になったのか、男は静かに頷いた

 

「これから、君の命とささやかな幸せは僕が護ろう。安心していいこれ(君を護る事)は契約であり、約束であり、僕の”信念”だ。」

 

「契約?やくそっーーー!?」

 

俺だって魔術師の端くれだ。契約の意味は分かるが、そのあとの言葉の意味が理解できない。

男は俺の問いに答えずに、背を向けた

 

ーーーその視線の先には、今だ槍を構えた男の姿がある。

 

「ふぅ」

 

眼前の男は、当然というように槍を構えた男に向かって歩く。

 

「!」

 

体の痛みも忘れ、立ち上がって男の後を追った。

いくら大の大人だって槍を持った男に敵う筈がないない。

 

「やめーーー!」

 

ろ、と叫ぼうとした声は目の前の光景を見て。

真っ白になった頭のせいで声が封じられた。

 

「なんだ、あいつーーー」

 

響く鉄と鉄がぶつかり会う音

その音に混じって、モーターか何かが唸り(ごえ)をあげている。

土蔵から出た男は、無言で男に襲いかかった。

男の一撃は土煙を上げながら槍の一撃を払いのけ、青の男を数m吹き飛ばす。

吹き飛ばされるたび槍の男は、攻めるがその度に吹き飛ばされる

 

「ーーー」

 

にわかに信じられなかった

ただ、セイバーと名乗った男が槍の男を圧倒していた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー戦い(戦争)が、始まった。

 

 




切嗣の武器や能力についてはおいおい

セイバーにふさわしい?武器は持っているので大丈夫です

ただ、一瞬わたくすが忘れて「やばいよ!切嗣ってアーチャーのクラスしかなれないじゃん」ってあせったのは秘密


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少し早いけど切嗣のステ

タグを増やしました。

タグにはありませんがもしかしたら、ハーレムやら恋愛要素が出てくるかもです。
もう旗は私の中で立ってるんですけど、使うかどおうかは、流れ次第


設定には、作者の厨二が発動


クラス セイバー

 

真名 衛宮 切嗣

 

性別 男

 

属性 中立・善

 

 

能力値

 

筋力 C++

耐久 D

敏捷 D+

魔力 C

幸運 C

宝具 EX

 

 

特技 日曜大工、細かい作業

 

好き 武器全般、煙草を吸う

 

苦手 料理、まっすぐな人間(性格など)

 

天敵 騎士道を重んじる人、損得なく人を信じる人

 

 

クラススキル

 

対魔力 D+

これは切嗣自身の対魔力ではなく、着ているロングコートのもの

 

騎乗 C

普通の動物に騎乗できる。ついでに、切嗣は大体の免許を生前取得しているので、乗り物に関してA

 

 

保有スキル

 

武器制作 EX

 ここまで行くと、素材から創れる。

 ただし、投影と違い宝具などの作成は無理、さらにはそれ相応の時間が必要。

 さらに、発動(素材作り)に魔力を大量に消費するため、現マスター(士郎)では、素材作りが無理に等しい。

 要は、手先がかなり器用なおっさんになる。

 (攻撃に使うものを武器と割り切ります。)

 

技量 A

 自らが作りだしたものや、操作を把握しているものに対して発動するスキル

 簡単に言えば、振り回すのができない武器でも、自分で作れば振り回すことができるなど(デメリットもある)

 ついでに、ステータスにある+はこのスキルによるものが多い

  例 振り回せないような大剣(武器制作によるもの)

   メリット 筋力の上昇

   デメリット 敏捷の低下

 

秘密主義 B

 秘密にしたい事がほとんどばれない。

 ただし、他者に疑われやすい。

 切嗣のこのスキルがBなのは生前、最後の最後に秘密にしていたことがばれたため

 このスキルが発動している間は幸運が-1

 つまり幸運がDになる

 

単体行動 B

 単独行動とは別のもの。

 支援なしの戦闘で戦う場合のみ発動

 保有していないスキル(戦闘系)をEかDで発動可

  例 直感 E など

 

 

 

宝具

 

銃撃乱舞(ガンパレード) E~C(ランク) 対軍宝具(種別) 0~30(レンジ) 10(最大補足)

 イメージは、ガングレイヴの主人公のアレ

 宝具というか佐々木小次郎の燕返しに近い

 使用する武器「ケルベロス・ライトヘッド、レフトヘッド」

 

無慈悲な弾丸(マーシレスバレット) EX(ランク) 対人宝具(種別) 1~20(レンジ) (最大補足)

 掠っても不味い代物。

 弾丸は作ることにより補充

 ただし、マスターの未熟さにより制作不可

 召喚時に四発所持

 使用する武器は「ケルベロス・センターヘッド」

 

不思議内ポケット(セブンワンダース) (ランク) 結界宝具(種別) (レンジ) ーーー(展開者一人)

 簡単に言うならゲームのアイテムボックス

 しまえるものは、手で持てる物

 

兜割り(オールブレイカー) (ランク) 対人宝具(種別) (レンジ) (最大補足)

 貫けぬものなど少しだけ

 使用する武器「大百足」

 

 

 

 

切嗣の使う武器は

 現代武器の皆さん(主に重火器)

 大百足(出典は.hack GU)

 ケルベロス(ガングレイヴ)

 そのほか数点

 

メイン武器は大百足です

この大百足ちゃん、ケルベロスちゃんは生前からの愛用武器

 

 

能力値は低く、スキルと宝具で補うトリッキーなセイバーになりました。

 

 

ここから追記

キリツグンの能力値ですが

切嗣の筋力=火力ではなくて、筋力=武器を使うための必要な能力値という意味です(特に+に関しては)

なので、武器なしで戦うという選択肢は基本的にありません(技の繋ぎでも体術はほとんど使いません)

後、クラス補正で、ケルベロスに使用制限がかかっています。

大百足や近接武器を不思議内ポケットから出す際、魔力消費はほとんど0ですが、ケルベロスや重火器など飛び道具を出す際は、魔力消費が近接武器に比べて多い

 




質問等々お待ちしております


変更点

敏捷をE++からD+に修正(理由、クラスの恩恵)
乗り物EXをAに修正(理由、ご指摘を受けたため)
ガンパレードのランクをDからE~Cに変更(理由は弾丸の距離減衰。Cはレンジ0、Dは1~10、E残りのレンジになります)
同じく、ガンパレードのレンジを1~30を0~30に変更(理由、男の浪漫、零距離射撃)


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黒vs青

一言が多くて私個人かなりびっくりビビりながら喜んでます

少しアンケート?的なものの告知
ルートに関してなのですが、何からがよいでしょうか?


1,アルトリア(アイリ)ルート

2,某紅い弓兵ルート

3,桜ルート

4,オリルート

5,こんなのどうですか?ルート

の五つです。
協力のほどお願いします


あと、あとがきにスキル発動時の能力値変化表と小説投稿後、切嗣のステを少し修正と詳細を追記します





「(なん・・・だよっこれ!?)」

 

先ほどまで俺と戦闘・・・いや、狩りに来ていた朱槍の男

それを軽々と吹き飛ばしていたセイバーと名乗る男

セイバーと名乗った男の方が有利に思えた戦闘だが、朱槍の男が突然の闖入者に動揺していただけなのか、その動揺がとれ今は対等に打ち合っている。

 

「(うそだろ)」

 

俺では視認することさえできなかった男の槍は、さらに勢いを増してセイバーと名乗った男へと繰り出される。

それを、手にした大剣で弾き返す

 

「チィー!」

 

朱槍の男は、憎々しげに舌打ちをこぼし自ら距離をとる

 

「テメェ、ふざけてんのか・・・」

 

槍を構えた状態で、静かに怒りの声をあげる

 

「・・・・・・」

 

男は、何も言わず少し息を吐き、大剣を構えるでもなくただだらりと大剣の頭を地面につけている

 

「・・・はっ、何も語らずか。一つだけ訊かせろ。 貴様の宝具ーーーそれは剣だな?」

 

訊いているのもいるにも関わらず男は口角をあげながら確信に満ちている。

ただ確認するかのように疑問を投げかけた。

 

「これが剣に見えるのかい?ただの鉄の塊だよ、ランサー」

 

「くっ、ぬかせ剣使い(セイバー)バーサーカーの真似事か?」

 

朱槍の男は、この掛け合いがおかしかったのか

男・・・ランサーと呼ばれた男は槍の穂先を地面に下げた

戦闘をやめる意思表示にそれだが、俺はあの構えを知っている。

数時間前、夜の校庭で行われた戦い。

その最後を飾る筈だった、必殺の一撃を。

 

「ついでに、もう一つ訊くがな。お互い初見だしよ。ここらで分けって気はないか?」

 

「とても魅力的な提案だね。」

 

「ふっ、悪い話じゃないだろ。そら、あそこで惚けているオマエのマスターは使い物にならんし、オレのマスターとて姿をさらせねえ大腑抜けときた。ここはお互い、万全の状態になるまで勝負を持ち越した方が好ましいんだがーーー」

 

「・・・もし、断ると言ったらどうする?」

 

「こっちは様子見が目的だったんだぜ?サーヴァントが出たとあっちゃ長居する気は無いんだがーーー」

 

ぐらり、と。

二人の周囲が、歪んで見えた。

ランサーの姿勢が低くなる。

同時に巻き起こる冷気。

 

 

ーーーあの時と同じだ。あの槍を中心に、魔力が渦となって鳴動しているーーー

 

 

「・・・宝具か」

 

男は、片眉を下げ考える。

この危険を感じとってないのだろうか?

 

「じゃあな。そのしn「ちょっと待った」あん?」

 

「この勝負次回に預けよう」

 

「テメェ、怖気づいたか」

 

「まぁ、そんな感じだよ」

 

ランサーから、重圧が薄れていく。

打ち合う気がないのか、もう槍を構えていない

 

「そうかよ。最優と言われるセイバーにしちゃ物足りねぇ気がするが・・・。もしテメェのそれが振りで追って来るならーーーその時は、決死の覚悟を抱いて来い」

 

「追う気はないさ。ゆっくりとマスターの元に戻るといいよ」

 

「はっ、ならそうさせてもらう。」

 

トン、と軽い音をたたて苦も無く塀を飛び越え夜の暗闇に消えていった

 

「マスター、少しいいかな?」

 

セイバーと名乗った男が、煙草をくわえ質問してきた。

 

「あ、あぁ」

 

「魔術師がこちらに近づいて来ているけど、どうする?」

 

「え?」

 

 

 

 

 




キリツグンの能力値変化について

大百足装備で技量発動
 筋力 C+
 敏捷 E

ケルベロス(R・H、L・H)装備で技量発動
 筋力 C+
 耐久 E

ケルベロス(S・H)装備で技量発動
 筋力 C++
 俊敏 E以下

そのほか追加ありの予定


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凛のターン(少しだけ)

皆様のおかげで妙案が浮かびました。
ありがとうございます。
ルートアンケートは、23日まで行います。

今回、キャラ崩壊があるかもしれません
ゲーム(原作を)しながら、書いていますので、書き方がぐちゃぐちゃかもしれません。

後、学校での士郎が殺されるシーンはカットの予定です



ここからは、私情ですが
最近、好きなものは、ペ○シの恐竜のCMとセブン○ドラゴン2020‐Ⅱです。

もちろん、fateもISも大好きです


時はほんの少し遡り

 

 

 

side 凛

 

少し、ほんの少しだけど、あの戦闘を見て思考が遅くなったみたいね。

 

「……まったく、余計なものを背負おうとしているぞ、君は」

 

「わかってるわよ。そんなこと」

 

わたしのサーヴァントはやる気がないうえに、わたしがアイツを助けた時もそうだけど、助けに行くことも、難色を示してるわね。

まったく、………まぁ、なんだかんだ言って手伝ってくれるんだけどって、サーヴァントだから当たり前か

 

 

ーーー午前零時

 

 

雲に覆われた夜空の下、わたしたちは目的地である武家屋敷にたどり着いた。

 

「ふぅ」

 

吐く息が白い。

風が出てきた。

よほど強いのか、雲がごうごう流れていく。

……シン、と凍り付いた空気。

あまりにも冷たい大気に耳を澄ましてみる。

すべてが冷気に支配された感覚で、確かに、敵の気配を感じ取った。

 

「いる。ランサー(さっき)のサーヴァント!」

 

舌を噛む。

気配はこの塀の向こうからだ。

ランサーはとっくに屋敷の中に忍び込んでいて、訳も分からず帰ってきたアイツを、再び殺そうとしている。

 

「飛び越えて倒すしかない。そのあとのことは考える!」

 

アーチャーに指示を出そうと送ろうとしたその時、太陽が落ちたような白光が、屋敷の中から迸った。

 

「ーーー!?」

 

気配が一つ増えた。

”ランサー”というサーヴァントの力の気配と、それと同じくらいの”歪な”気配

……瞬間的に爆発したエーテルは霊体であるソレに肉を与え、実体化したソレは、ランサーから(マスター)を守る者として召喚された。

 

「……え?………うそ」

 

呟くことしかできなかった。

”歪な”気配(それ)はそのなりを潜めて、”正しい”気配(それ)になった。

こんな事を考えているとーーーランサーが塀を飛び越えて屋敷から自らの居城に帰るように、屋敷から飛び去って行った。

 

「……ねぇアーチャー。これも、もしもの話?」

 

「さぁね。だがこれで七人。ついに数がそろったぞ、凛」

 

落ち着いて答えるアーチャー。

わたしは正常な判断力を失っていた。

だけど、次の展開はさらにわたしの判断力を奪うものだった。

 

 

side out

 

 

 

  時は戻り

 

 

 

「魔術師がこちらに近づいて来ているけど、どうする?」

 

「え?」

 

…今目の前の”セイバー”と名乗った男は何と言った

 

ーーー魔術師ががこちらに近づいて来ているけど、どうする?

 

確かに、そういったはずだ。

なぜ、近づいて来ているかもわからないが、それよりも目の前の男の存在がわからない。

 

「……敵かもしれないから、迎撃してくるよ」

 

「え?ちょっと待て!!」

 

男はそういうと、外に向けて駆け出した。

 

「どういうことだよ!?」

 

男を追ってオレも駆け出した

 

 

 

「ちょっと待てって言ってるだろ!!」

 

そう叫んだが、男はこちらを見る事もなく。

ただ、大剣を相手に向けていた。

 

「………」

 

「………」

 

両者とも無言で向き合っている。

片や大剣で、相手は顔まで見えないが、弓を構えているみたいだ。

 

「戦うつもりがないなら、ここは引いてもらいたいんだけど」

 

「そういうなら、武器を下ろしたらどうだ?」

 

「マスターが来る前なら下ろしてもよかったんだけどね」

 

「ふっ、ならば戦うしかあるまい。」

 

なに・・・物騒な話を・・・

戦う?

今、ここで?

そんなこと

 

 

ーーー士郎、戦いたくない時は戦わないこと

 

 

今は、戦わなくていい

ならば、何が何でも戦いたくない

 

 

ーーーそして、守りたいモノができたら何が何でも守りなさい

 

 

今、守りたい人たちは遠くにいる

なら、今オレのすべきことは!!

 

「ーーー止めろ!セイバー!!」

 

左手に痛みが奔ったがそんなの知ったことか!

 

「はぁ、こんなことで令呪を使うかい?普通」

 

礼樹?なんのことだ?

 

「ありがとう、衛宮君。令呪を使ってまで止めてくれて」

 

雲の隙間から、光が差した。

矢を構えた奴は何かつぶやいたみたいだが、そんなことよりソイツの後ろにいた奴の顔に光が差したとき。

その顔はよく見知ったものだった。

 

「え?遠坂?」

 

 

 

 



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ここで、士郎の自己紹介

決して、士郎のステ紹介とかではないですよ・・・ほんとですよ!!

そして、自分で新しい話を書くために読み返して誤字に気づく悲しさ


「え?遠坂?」

 

「ええ。こんばんは、衛宮くん」

 

にっこり、と極上の笑みで返してくる遠坂

 

「お・・・・・・・・・う?」

 

参った。

学校で会ったかのように”日常的”な挨拶をされたら、今までの”非日常的”な出来事が嘘みたいなかがして、何が何やらわからなくなる。

 

「ええっと?」

 

「衛宮くん”も”魔術師なんでしょ?ま、お互い似たようなもんだし隠す必要もないわよね。」

 

”も”ってことは遠坂も魔術師ってことか?

 

「じゃ、遠さk」

 

「話は中でしましょ。どうせ何もわかってないんでしょ、衛宮くんは」

 

さらりと言って、遠坂は笑顔のまま、ずんずん門の中へと歩いていく

最後の方は、背筋が寒かったのか?

・・・さて、オレも中に

 

「って、待て遠坂、なに考えてんだおまえ!」

 

振り返った遠坂の顔はさっきまでの笑顔とは別物だった。

 

「バカね、いろいろ考えてるわよ。だから話をしようって言ってるんじゃない。衛宮くん、突然の事態に驚くのもいいけど、素直に認めないと命取りって時もあるのよ。ちなみに今がその時だとわかって?」

 

じろりと敵意とも殺意とも取れるモノをのせてこちらを睨んでくる。

 

「っ!」

 

「ふふっ、わかればよろしそれじゃ行こっか、衛宮くんのおうちにね」

 

遠坂は衛宮(うち)の門を我が物顔でくぐっていく。

 

「・・・なんかすげぇ怒ってるぞ、あいつ」

 

さっきまで、緊張状態だったけど、それをオレが止めたんだよな?

”ありがとう”って言われたよな?

・・・なんでさ?

 

「・・・・・・いや、それにしたって」

 

なんか、いつもの遠坂とはイメージが180度ちがうのはきのせいなんだろうか。

 

 

 

 

 

で、なんか不思議な状態になってしまった。

目の前にはずんずんと歩いていく学校のアイドル、”一応”あこがれていた遠坂凛がいて、背後には無言でついてくる少しさえないおっさん、自らをサーヴァントと名乗る”セイバー”がいる。

 

「・・・・・・・・・・・」

 

お?

なんか、ただの廊下が異次元空間のような気がしてきた。

が、俺だっていつまでも腑抜けのままではいられない。

これでも、一応は魔術師の端くれだ。

同じく魔術師であるらしい遠坂がここまで堂々としているのだから、俺だってしっかりしなければバカにされる。

いまこの現状で考えれることは

 

 

 1、遠坂の美人さについて

 

 2、漢の浪漫とは

 

 3、使い魔について

 

 4、家族がどこにいるか考えてみる

 

 

・・・なんでさ

1、まぁ現物が前にいるから考えなくていいだろ

2、・・・

3、なるほど

4、そろそろ帰ってくるかな?

なんで無難なのが3しかないのさ

 

・・・えっと、使い魔とは魔術師を助けるお手伝い的なモノだと、母が語っていた。

”姉”がよく遊んでたな

っと、考えがそれるのは、オレの悪い癖だな。

簡単に言うだ。

使い魔に選ぶのは主に小動物、想像しやすいものでいうと犬や猫だ。

 

「・・・」

 

「なにかようでもあるのかい?マスター」

 

「・・・・・・いや、なんでもない」

 

どう煮ても焼いても、おっさ・・・人間だ

しかも主であるオレより優れている・・・はず。

 

「ああ、そういえば」

 

「どうしたんだ?」

 

「いやね、まだマスターの名前を聞いてなかったと思ってね。」

 

「?そうだったか」

 

「うん、そうだよ。」

 

・・・えっとどう言ったものか

フランクに行くべきか、それともお固くいくべきか

 

「ああ、別に無理強いするつもりはないからね」

 

「い、いや、そんなつもりじゃなくてだな」

 

「ん?」

 

「俺の名前は、衛宮士郎だ。よろしく」

 

「衛宮」

 

「どうかしたのか?」

 

「いや何でもないよ。じゃ、士郎君と呼ばせてもらうよ」

 

え、えらくフランクに来たな

 

「仲がいいのはいいけど、衛宮くんそこが居間かしら?」

 

とにかく今は居間に入って遠坂の話を聞こう

・・・なんか、すまん

 



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聖杯戦争説明《導入》

さてISの新刊が発売されましたね

アンケートは4月いっぱいまで受け付けます

一人一日一回までおkです。


後、評価をしていただける方は、どこが悪かった、どこが良かった、かをよろしければ書いてください。


居間の電気をつける。

時刻は午前一時を回っていた。

 

「うわ寒っ!なによ、窓ガラス全壊してるじゃない」

 

「仕方ないだろ、ランサーってヤツに襲われたんだ。なりふり構ってられなかったんだよ」

 

「あ、そういう事。じゃあ”セイバー”呼び出すまで、一人でアイツとやり合ってたの?」

 

「やりあってなんかない。ただ一方的にやられてただけだ」

 

「ふうん、ヘンな見栄ははらないんだ。・・・そっかそっか、ほんと見た目通りなんだ、衛宮君って」

 

なにが嬉しいのか、遠坂は割れたガラスのところまで歩いていく。

 

「ん?」

 

遠坂はおもむろにガラスの破片を手に取ると、ほんの少しだけまじまじと観察し

 

「ーーーーーMinuten vor SchweiBen」

 

ぷつり、と指先を切って、窓ガラスに血を零した。

 

「!?」

 

それは、どんな魔術か。

粉々に砕けていた窓ガラスがひとりでに組み合わさって数秒もかからずに元通りになってしまった。

 

「遠坂、今の」

 

「ちょっとしたデモンストレーションよ。助けて?もらったお礼じゃ

ないけど、一応筋は通しておかないとね」

 

まぁ、さっきのアレが助けたことになるならいいけど

にしても、あれは魔術なんだよな??

 

「・・・ま、わたしがやらなくてもそっちで直したんだろうけど、こんなの魔力の無駄遣いでしょ?ホントなら窓ガラスなんて取り換えれば済むけど、こんな寒い中で話すのもなんだし」

 

当たり前のように言う。

 

「それって、”魔術”なんだよな?」

 

「?なに言ってるの?ガラスの扱いは初歩の初歩だもの、たった数分前に割れたガラスの修復なんて、どこの学派で入門試験みたいなものでしょ?」

 

「そうなのか。俺は家族のみんなにしか教えてもらってないし、そういう基本とか初歩とか知らないんだ。」

 

「はあ?」

 

ピタリと動きを止める遠坂。

・・・しまった。なんか、言ってはならない事を口にしてしまったようだ。

 

「・・・ちょっと待って。じゃあなに、衛宮くんは自分の工房の管理もできない半人前ってこと?」

 

「?いや、工房なんてもってないぞ俺」

 

・・・あ、いや唯一教えてもらった魔術の連勤場所として、土蔵があるが、アレを工房なんて言ったら遠坂のヤツ本気で怒りそうだし。

 

「・・・・・・・・・まさかとは思うけど、確認しとく。もしかして貴方、五大要素の扱いとか、パスの作り方もしらない?」

 

ここは、素直に頷いとくか

 

「・・・・・・」

 

うわ、こわっ。

なまじ美人なだけ、黙り込むと迫力があるぞ、こいつ。

 

「なに。じゃあ貴方、素人?」

 

「そんなことはないぞ。一応”強化”の魔術ぐらいは使える」

 

強化の魔術は、家族から教えてもらった唯一の魔術だ

 

「強化って・・・また、なんとも半端なのを使うのね。でもそれ以外はからっきしってワケ?」

 

じろり、と睨んでくる遠坂。

なにも、悪いこと言ってないはずなんだが・・・。

 

「ん・・・まぁ端的に言えば、たぶん」

 

さすがに、視線が痛くて、なんとも煮え切らない返答をしてしまった。

また、睨まれるのか?俺?

 

「ーーーはあ。なんだってこんなヤツに”セイバー”が呼び出されるのよ、まったく」

 

がっかりとため息をつく遠坂。

・・・なんか睨まれてないけどこれはこれで来るものがあるぞ。

 

「・・・・・・む」

 

・・・腹が立ってきた。

俺だって遊んでたわけじゃない。

確かに俺は未熟だけど、それとこれとは話が別だと思う。

 

「ま、いいわ。もう決まった事に不平をこぼしても始まらない。そんな事より、今は借りを返さないと」

 

話を自己完結させやがった。

 

「それじゃ話を始めるけど。衛宮くん、自分がどんな立場にあるのか判ってないでしょ」

 

「ーーーー」

 

頷く

 

「やっぱり。ま、一目で判ったけど、一応確認しとかないとね。知ってる相手に説明するなんて心の贅肉だし」

 

「?」

 

心の贅肉?

どういうことだ?

・・・今この瞬間、茶々入れたらなぐられそうなので黙った。

 

「簡単に言うと、衛宮くんは”マスター”に選ばれたの。」

 

 

 



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聖杯戦争のあんな事こんな事

今日(1日)の終わりの時間までルート受付をします

現在
アルトリア(アイリ)ルートが優勢です

アンケートは”一人一回”ではなくて”一人一日一回”です


「簡単に言うと、衛宮くんは”マスター”に選ばれたの。」

 

「さっきからマスター、マスターってなんなんだ?それ?」

 

「今から説明するから、慌てないの」

 

「お、おう」

 

「じゃ、続けるわよ。どちらかの手に聖痕があるでしょ?手の甲とか腕とか、個人差はあるけど三つの令呪が刻まれている筈。それがマスターとしての証よ。」

 

なるほどってことは

 

「これのことか」

 

「そ。それはサーヴァントを律する呪文でもあるから大切にね。令呪っていうんだけど、それがある限りはサーヴァントを従えていられるわ。」

 

令呪が”ある限り”従えていられる?

どういう事だ?

 

 

「?ある限りって、どういう事だよ。」

 

「令呪は絶対命令権なの。サーヴァントには自由意思があるって気づいていると思うけど、それをねじ曲げて絶対に言いつけを守らせる呪文がその刻印」

 

なるほど

これ(令呪)をあんな事やこんな事もできるって事か

まぁ、しないけど

 

「発動に呪文は必要なくて、貴方が令呪を使用するって思えば発動するから。ただし一回使う度に一つずつ減っていくから、使うのなら二回だけに留めなさい。でその令呪がなくなったら衛宮くんは殺されるだろうから、せいぜい注意して」

 

ん?

 

「俺が、殺される?」

 

「そうよ。マスターが他のマスターを倒すのが聖杯戦争の基本だから。そうして他の六人を倒したマスターには、望みを叶える聖杯が与えられるの」

 

「!?」

 

どういうことだ?

遠坂が何を言っているのか全く理解できない。

マスターがマスターを倒す、とか

倒していけば、最後には聖杯が手に入るとか・・・って聖杯って、そもそもあの聖杯か!?

 

「はあ、まだ解らない?ようするにね、貴方はあるゲームに巻き込まれたのよ。聖杯戦争っていう、七人のマスターの生存競争。他のマスターを一人残らず倒すまで終わらない、魔術師同士の殺し合いに」

 

遠坂はそれ(殺し合い)が何でもない事のように言い切った

 

「・・・・・・」

 

頭の中で、聞いたばかりの単語がぐるぐる回る。

 

マスターに選ばれた自分。

 

マスターだという遠坂。

 

サーヴァントという使い魔。

 

ーーーそれと

 

 

                     聖杯戦争(殺し合い)

 

 

「待て。なんだそれ、いきなり何言ってんだおまえ」

 

「気持ちはわかるけど、わたしは事実を口にするだけよ。・・・・・・それに貴方だって、心の底では理解してるんじゃない?一度ならず二度までもサーヴァントに殺されかけて、自分はもう逃げられない立場なんだって」

 

「・・・・・・・・・・・」

 

それは。

確かに、俺はランサーとかいうヤツに殺されかけたけど。

 

「あ、違うわね。殺されかけたんじゃなくて殺されたんだっけ。よく生き返ったわね、衛宮くん」

 

わたしの口は事実を口にするだけ・・・か。

確かにその通りだ。

アイツは俺を殺し、俺は確かに殺された。

そこに何の言い訳も話し合いも通じず、俺は殺される(狩られる)だけの(その程度の)存在だったのだ。

・・・だから。

 

 

否定しようが、納得できなかろうが、他の連中が手を引いてくれるなんてことは起きない

 

 

「・・・・・・」

 

「納得した?ならもう少しだけ話をしてあげる。聖杯戦争というのが何であるのかわたしもよく知らない。ただ、何十年に一度、七人のマスターが選ばれ、マスターにはそれぞれサーヴァントが与えられるって事だけは確かよ。」

 

ちょっ、ここまで言っておいてよく知らないとはどういう事か

 

「わたしもマスターに選ばれた一人。だからサーヴァントと契約したし、貴方だって”セイバー”と契約した。サーヴァントは聖杯戦争を勝ち残るために聖杯が与えた使い魔と考えなさい。で、マスターであるわたしたちは自分のサーヴァントと協力して、他のマスターを始末していくわけね」

 

「・・・・・・・・・・・」

 

何をすまし顔・・・否、少し笑みを口元にしながら言っちゃってくれてるのか?

おかげで、実感を得るには少し遠すぎる。

それでもひとつだけ、先ほどから疑問に思っていたことがある。

 

「ちょっと待ってくれ。遠坂はセイバーを使い魔だっていうけど、俺にはそう思えない。だって使い魔っていうのは猫とか鳥だろ。そりゃ人の幽霊を扱うヤツもいるっていうけど、セイバーはちゃんと体がある。それに、その・・・とても使い魔なんかに見えない」

 

ちらりとセイバーを盗み見る。

セイバーは俺たちの話を”タバコを吸いながら”黙って聞いていた。

その姿はまさに現代にいるおっさんだ。

・・・・・・タバコを吸っている?

 

「ちょっ、なにタバコ吸ってるんだよ!!」

 

「ん?吸っちゃいけなかったかい?話が長くなりそうだったからね一服させてもらっているよ」

 

「一言、言ってくれ」

 

「すまないね。話を続けて続けてくれるかい?」

 

そういってセイバーは、内ポケットから携帯灰皿を取り出してタバコを消す

なんなんだ、まったく

 

「使い魔ねーーーま、サーヴァントはその分野ではあるけど、位置づけは段違いよ。何しろそこにいる彼はね、使い魔としては”最強”とされるゴーストランナーなんだから」

 

「ゴーストランナー?じゃあその、やっぱり幽霊って事か?」

 

とうの昔に死んだ人間の霊

死した後もこの世に姿を残す、卓越した能力者の残留思念。

だが、それはおかしい。

幽霊は体を持たない。霊が傷つけられるのは霊だけだ。

だから、肉の体を持つ、人間である俺が、霊に直接殺されるなんてことはあり得ない。

 

「幽霊・・・似たようなものだけど、そんなモンと一緒にしたらセイバーに殺されるわよ。サーヴァントは受肉した”過去の英雄”精霊に近い人間以上の存在なんだから」

 

「はあ?受肉した過去の英雄?」

 

今さっきまで、タバコを吸っていたおっさんが?

さすがにそれは冗談がきつい

 

「そうよ。過去だろうが現代だろうが、とにかく死亡した伝説上の英雄をこう引っ張ってきてね、実体化させるのよ。」

 

遠坂さんや、そのジェスチャーはいかがなものか?

 

「ま、呼び出すまでがマスターの役割で、あとの実体化は聖杯がしてくれるんだけどね。魂をカタチにするなんてのは一介の魔術師には不可能だもの。」

 

「魂をカタチにってことは・・・・・・確か第三魔法だったか?」

 

たしか、”母さん”たちに教えてもらった事があった気がする

 

「へぇ~、そんなこと(第三魔法)は知ってるんだ。まぁいいや。・・・その不可能を可能にするには強力なアーティファクトの力におんぶしてもらうってわけ」

 

「・・・・・・ちょっと待て。過去の英雄って、ええ!?」

 

セイバーを見る

さっきは、混乱してたらしく冗談がきついとか言っときながら、このタバコを吸っているおっさんが英雄?

しかもまたタバコ吸ってるし!

 

「第三魔法うんぬんはなしにして、これは聖杯による現象と考えなさい。そうでなければ魂を再現して固定化するなんて出来る筈がない」

 

「・・・魂の再現って・・・じゃあその、サーヴァントは幽霊とは違うのか?」

 

「違うわ。人間であれ動物であれ機械であれ、偉大な功績を残すと輪廻の輪から外されて、一段階上に昇華するって話、聞いたことない?英霊っていうのはそういう連中よ。ようするに崇め奉られて、擬似的な神様になったモノたちなんでしょうね。」

 

え?このおっさんがカミサマ的なナニかなんですか?

信じたくない

 

「降霊術とか口寄せとか、そういう一般的な霊を扱う魔術は英霊(かれら)の力の一部を借り受けて奇蹟を起こすでしょ。けどこのサーヴァントっていうのは英霊本体を直接連れて来て使い魔にする。だから基本的には霊体として側にいるけど、必要とあらば実体化させて戦わせられるってワケ」

 

「む。その霊体と実体を使い分けられるって事か。・・・遠坂のサーヴァントは姿が見えないけど、今は霊体って事か?」

 

「そういう事。・・・いい、サーヴァントを倒せるのは同じ霊体であるサーヴァントだけ。そりゃあ相手が実体化していればこっちの攻撃も当たるから、うまくすれば倒せるかもしれない。けど、さーーヴァンはみんな化け物じみてるでしょ?だから怪物の相手は怪物に任せて、マスターは後方支援をするってのがセオリーね」

 

「む」

 

遠坂の説明は、なんか癪に障る。

怪物怪物って、他のサーヴァントはどうか知らないけど、セイバーにそんな形容はいささか違うのではないだろうか!

たとえば、おっさんとか、変なオジサンとか

 

「とにかくマスターになった人間は、召喚したサーヴァントを使って他のマスターを倒さなければならない。そのあたりは理解できた?」

 

「言葉の上でなら。けど納得なんて言ってないぞ。そもそもそんな悪趣味な事を誰が、何の為に始めたんだ。」

 

こんな事をやり始めた奴の事なんて理解したくないけどな

 

 

 




珍しくかなり長く書きました

読んでいただきありがとうございます


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総合評価1919記念~下ネタじゃないお!?~

見たら総合評価が1919じゃありませんか!!

これは記念に何か書かなければと思い書いたしだい

これは番外編にあたるのでここで起きた事は本編に影響しません

1、AUOと切嗣の対談(アンケートの結果もここで)

2、士郎の家族構成(いつ紹介できるかわからないのでここでします)

3、オリジナルサーヴァントのその1の先行公開(真名、宝具は隠してますがネタバレぎみなので注意)

※キャラ崩壊などにも注意を
 
 ギ=ギルガメッシュ
 切=切嗣





?「AUO!キャストオフ!!」

 

きらきらきらきらっ

 

ギ「喜べ、雑種ども。この我の体を見れることに!!」

 

切「はぁ、なにをしてるんだい?」

 

ギ「ふん。雑種どもに我の体の素晴らしさを見せつけてやろうと思ってな」

 

切「残念ながら、これはラジオみたいなものだからいくら脱いでも見えないよ」

 

ギ「なにぃ!」

 

切「だから、服を着てくれるかい?」

 

ギ「・・・断る」

 

切「・・・・・・」

 

ギ「ふはははっ!独善の英霊よ、我の体の素晴らしさに言葉をなくしたか!!」

 

切「・・・だから、変態って言われて女の子に逃げられるんだよ」

 

ギ「我の体の素晴らしさを理解できなかっただけだな」

 

切「まぁ、そう思うならそれでいいさ」

 

ギ「で?」

 

切「で?とは」

 

ギ「こんな話をしても仕方なかろう。何か話せ」

 

切「と言われてもね」

 

ギ「貴様の首をはねるのを我慢してやっているだ」

 

切「10年前の続きをするかい?」

 

ギ「続き?新しく始めるの間違いではないか」

 

切「今回も勝たせてもらうよ」

 

ギ「慢心せずに踏みつぶしてやろう」

 

そそそっ

 

切「ん?なになに?ここからは士郎の家族構成を紹介しろ?」

 

ギ「なんだ?それは」

 

切「黒子がおいていった紙だよ」

 

ギ「ほぉ、でその”シロウ”とはどこの雑種だ?」

 

切「僕の息子?になるのかな?」

 

ギ「貴様の?」

 

切「たぶんね。苗字・・・ファミリーネームが”衛宮”だったからね」

 

ギ「・・・」

 

切「黙ってるけど、どうしたのさ」

 

ギ「ふっ、何ヤることヤっているのだと思ってな」

 

切「下品な言い方はしないでくれるかい?」

 

ギ「はははは!恥じることはない。貴様も男というだけの事。胸を張るがいい!」

 

切「僕の子供は、娘だけのはずだったんだけどね」

 

そそそっ

 

ギ「なになに?シロウの家族構成の内訳?・・・この我に読み上げろだと!」

 

切「読まないなら、僕が読むから渡してくれるかい?」

 

ギ「かまわん。我が読み上げてやる。心して聞くがいい」

 

切「はあ、よろしく頼むよ」

 

ギ「母 衛宮アイリ」

 

切「ん?」

 

ギ「どうかしたのか?独善の英霊」

 

切「いや、僕の妻の名前なら”アイリスフィール・フォン・アインツベルン”だから少し違う気がして」

 

ギ「ほお、あのホムンクルスで聖杯の器が妻か、なかなか愉快ではないか。・・・む」

 

切「どうしたんだい?」

 

ギ「なに、補足があってな。」

 

切「どんな?」

 

ギ「”衛宮アイリ”は”アインツベルン”の名前を捨てたホムンクルスのようだ。」

 

切「つまり、僕の妻なんだね」

 

ギ「そういう事になろう」

 

切「・・・」

 

ギ「にやけてどうしたんだ?」

 

切「幸せそうでよかった、と思ってね」

 

ギ「・・・でわ、次に行くぞ」

 

切「もう少し、余韻にひらせてくれないかい」

 

ギ「断る。では次に、姉”衛宮イリヤ”これが貴様の娘か?」

 

切「だろうね」

 

ギ「途端に親の顔になったな」

 

切「もちろん、これでも人の親だからね」

 

ギ「つまらん、次に行くぞ」

 

切「はいはい」

 

ギ「次は親戚枠だそうだ」

 

切「あんまり、親戚はいなかったはずなんだけどね」

 

ギ「では、行くぞ!」

 

切「・・・」

 

ギ「まずは”アルトリア・ペンドラゴン”」

 

切「!?」

 

ギ「そして、”ディルムッド・オディナ”」

 

切「!?」

 

ギ「なになに、『ただいま家族旅行につき衛宮邸には不在』だそうだ」

 

切「いや、驚いたよ」

 

ギ「どうした?」

 

切「”幸せを”って願ったらまさか、受肉してるとはね」

 

ギ「受肉?親戚ではないのか?」

 

切「アルトリア・ペンドラゴンは第四次聖杯戦争のセイバーだよ」

 

ギ「なんだと!我のモノではないか!!」

 

切「・・・あと、ディルムッド・オディナは第四次聖杯戦争のランサーだよ」

 

ギ「なるほど、どこかで聞いたことのある名前だと思ったら、不幸の騎士か」

 

切「不幸の騎士って、その言い方はどうかと思うよ」

 

ギ「アレを不幸と言わず何という!」

 

切「・・・」

 

ギ「違いあるまい」

 

そそそっ

 

切「次は『ネタバレだから気を付けてね』だって」

 

ギ「む。ネタバレとな?」

 

切「『サーヴァントについて』だって」

 

ギ「新たなサーヴァントだと」

 

切「『本編に登場するサーヴァントのその1を先行公開』だって」

 

ギ「ほぉ、リスナーを落胆させなければよいがな」

 

切「口で言うのもあれだから貼るね」

 

ギ「真名のところが一文字しか空いておらぬではないか!!」

 

切「それに、宝具のところも隠されてるね」

 

クラス バーサーカー

真名 ○○○子

宝具 ???

属性 混沌・狂

 

筋力:A++

耐久:A+

敏捷:C

魔力:A+

幸運:D

宝具:EX

 

クラススキル

狂化:C

 

保有スキル

戦闘続行:A++

獰猛:A

神性:B

正々堂々:EX

 

切「・・・」

 

ギ「ふっ」

 

切「これ、僕と戦うんだよね?」

 

ギ「であろう」

 

切「勝てるかな僕?」

 

ギ「スペックだけ見たら無理だろうな!」

 

切「笑いながら言わないでくれるかい!?」

 

パッ

 

ギ「そろそろ、終われだと!」

 

切「やっと終わるのか」

 

ギ「まだだ、まだ、終わらん!」

 

切「・・・では、最後に」

 

ギ「石破天○拳!」

 

切「ルートアンケートの結果、アルトリア(アイリ)ルートを最初に攻略するらしいよ。じゃまた品本編で・・・ってドコから出してるんだよ!!」

 

 

 

 

 

 

 




分量がいつもより多いのにいつもの半分の時間で書いたんだぜこれ


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聖杯戦争のあんな事こんな事Part2

コメントが来たので書かねば

最近忙しく他の小説も滞りしかもこの小説に至っては設定が前のPC(故障)の中でご臨終なされたのでエタってしまいました。

今回を機に頑張れればと思います


 

 

「さて。衛宮くんから話を聞いた限りじゃ貴方は不完全な状態みたいね、セイバー。マスターとしての心得がない魔術師見習いに呼び出されたんだから」

 

そう言いながらセイバーに視線を向ける。

 

「召喚自体は準備もなく突発的な物にも関わらず、パス繋がっているから霊体化や魔力の回復にはある程度問題ないさ。ただ、いくらか能力が下がっていたりするけどね」

 

「貴方が正直に話してくれるなんて思わなかった。どうやって弱みを聞き出そうかなって思った程度なのに」

 

「この程度ばれた所でどうという事はないし、ましてや君の眼を欺けそうになかったからね。それにここで手札を明かしておけばいい事がありそうだし、君に話してその反応を見て士郎君が現状をより深く理解してもらった方がいいからね」

 

「正解。煙草の件は置いといて風格もある、と。……わたしがセイバーのマスターだったら、こんな戦い勝ったも同然だったのに!」

 

「む。遠坂、それ俺がふさわしくないって事か」

 

「当然でしょ、へっぽこ」

 

うわ。陰口ならまだしも、本人を前にして言いにくいコトを平然と言ったぞ、今。

セイバーも少し笑ってるし。

 

「なに、まだなんか質問があるの?」

 

ひどいコト言った自覚なし。

学校での優等生然としたイメージがガラガラと崩れていく。

……さすがだ一成。たしかに遠坂は、鬼みたいに容赦がない。

 

「さて、話がまとまったところでそろそろ行きましょうか」

 

と、遠坂はいきなりワケの分からないコトを言いだした。

 

「ん?行くって何処へ?」

 

「だから、貴方が巻き込まれたこのゲーム……”聖杯戦争”をよく知ってる人に会いに行くの。衛宮くん、聖杯戦争の理由について知りたいんでしょ?」

 

「————それは当然だ。けどそれって何処だよ。もうこんな時間だしあんまり遠いのは」

 

「大丈夫、隣町だから急げば夜明けまでには帰ってこれるわ。それに明日は日曜日なんだから、別に夜更かししてもいいじゃない」

 

「いや、そういう問題じゃなくて」

 

ほら、女子の夜更かしは肌の天敵よ!って姉さんがよく言ってたんだけど遠坂には関係ないのか?

それに、色々ありすぎて整理したいんだが。

 

「なに、行かないの?…まぁ衛宮くんがそう言うならいいけど、セイバーは?」

 

なぜかセイバーに意見を求める遠坂。

 

「ちょっと待て、セイバーは関係ないだろ。あんまり無理強いするな」

 

「おっもうマスターとしての自覚あるんだ。わたしがセイバーと話すのはイヤ?」

 

なんて事をセイバーとの距離を少し縮めて、何とも言えないイタズラ顔で言ってくる。

 

「そんなコトあるか!ただ遠坂の言うのがホントなら、セイバーは昔の英雄なんだろ。ならこんな現代に呼び出されて右も左も分からない筈だ。だから————」

 

「士郎君、それは違うよ。サーヴァントは人間の世であるなら、あらゆる時代に適応できる。だからこの時代の事もよく知ってるよ」

 

「え——————知ってるってほんとに?」

 

「ああ、よく知ってるさ。———————まぁサーヴァントの知識云々より今は、士郎君に知識をつけてもらわないとね。今のままだと何も知らず出来ずのうちに殺されそうだし、無理だろうけどサーヴァントから逃げれるくらいには強くなってもらわないと困るしね」

 

セイバーは静かに見据えてくる。

……その言葉にはセイバー自身ではなく、俺の身を案じている、穏やかな視線だった。

 

「……わかった。行けばいいんだろ、行けば。で、それって何処なんだ遠坂。ちゃんと帰ってこれる場所なんだろうな」

 

「もちろん。行き先は隣町の”言峰教会”そこがこの戦いを監督してる、神父の教会よ」

 

にやり、と意地の悪い笑みをこぼす遠坂。

アレは何も知らない俺を振り回して楽しんでる顔だ。

姉さんもよくあの顔をしてる時は、今みたいな感じだから間違いない。

 

「………」

 

なんてことを思いながら、視界の端に映ったセイバーの顔が少し苦虫をつぶしたような顔になっていたのが少し気になった。

 

 

 

 

 




お読みいただきありがとうございます!!

伏線的な物を張って苦しんでいくスタイル。
回収できるかどうかは、分からないです。


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