同居人 (春の雪舞い散る)
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奉仕部
比企谷八重への提言


 小題の通りに雪ノ下雪乃からの提案です


② 雪ノ下雪乃は提案する

 

 

 雪ノ下雪乃はアタシにそう言われたけどそれで

 

 『はいそうですか、わかりました』

 

 と、引き下がるような女じゃなかったのはアタシの計算外だった…え、計算してたのかって?

 

 …互いににらみ合いながら

 

 「周期は安定してるの?」

 

 そういきなりイミフな事を聞いてきたから

 

 「周期ってナニ?」

 

 と、首をコテンと倒して呟くと

 

 「平塚先生、どうやら彼女は女の子が学ぶべきものを何も学んでないようです

 

 おそらくはTSの発症時期が起因するものでしょうが生理の周期も知らないようですから…平塚先生に私から提案があります」

 

 そう言って平塚先生に向き直り

 

 「依頼内容を比企谷八幡の更正ではなく比企谷八幡及び八重の両名の学校生活のサポートにしていただけませんか?

 

 私が言うのもなんです色々なものを一人で抱えてきた八重さんの力になりたいんです

 

 それにね、八重さん…貴女の言った女子であることの不都合をまだ理解できてません

 

 もしまだ学校生活を続けたければ取り敢えずは保健室の養護の先生だけにでも打ち明けなさい

 

 で、なければ生理痛で保健室で休むことができないしナニよりまだ始まってないのでしょ?」

 

 そのいきなり生々しい話しに赤面するアタシを見ながら

 

「やはり的中でしたか…現状は不確定な要素が多く私達は情報が乏しすぎますからご両親、主治医と話し合う必要があると思いますが如何でしょうか?

 

 その上で保健室の養護の先生の理解を得れば保健室登校で当面を凌ぎその間に対策を考える時間が作れます

 

 確かにナニも知らない私たちにどれ程の事ができるかはわからないけど貴女一人じゃ抱えきれない事なのは当事者である貴女が一番よくわかってる事よね?」

 

 そう言って私の頭を抱えて頭を撫でる雪ノ下は

 

 「頼りないかも知れないけど私達を頼って…」

 

 そう言われアタシは泣いた…アタシがアタシと言う自我に目覚めて以来人初めて人前で泣いた…しかも大号泣だ 

 

 その後何とか落ち着いたアタシをつれて保健室に行き養護の先生に話すと

 

 「わかりました…まぁ当然と言えば当然の話ですが比企谷八重さんはしばらく私が預かり女子が小学校で学ぶ保健の勉強から教えましょう

 

 雪ノ下さんもその必要性を感じたからこそ私に事情打ち明ける必要があると感じたのでしょ?

 

 私もTSに関してそれほど知識がある訳じゃないけど比企谷さんのように発症の遅い子はその年令なら知っていて当たり前と言う一般論により知っているものと勘違いされ勝ちなんですが…」

 

 そう言って雪ノ下を見る養護の先生

 




 五話から話は変わって行くはずです


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比企谷八重の身の振り方

 保健室にての話が続きます


 

 そしてその視線に気付いた雪ノ下が

 

 「そうなんですか…私はなにか物凄く嫌な予感がしましたから周期を聞いたのですけど周期と言われてもその言葉の意味を理解できませんでしたから…」

 

 雪ノ下がそう説明すると

 

 「そう言う事です、確かに貴女達の年令なら習っているはずの事でも比企谷さんは男子の保健を習って知っているため女子か知っているべき事を全く知らないはずです

 

 ですが現状はいつ比企谷八幡君に戻るのかが不明である以上今すぐになすべきはそう言った知識の習得からなんだと思いますよ

 

 症例数が少ないから断言できませんが命に関わる病気ではないが今の医学の力では治癒の可能性はない不治の病

 

 と、そう言われてるそうですからある日突然TSが治まったとという話は聞いたことがありません」

 

 その話を聞いたアタシが溜め息を吐くと

 

 「比企谷、ご両親は今夜ご在宅か?ご在住なら一度今後の事を話し合わなくてはならないと感じたのだが…例えば修学旅行、現状での参加は難しいよな?」

 

 そう深刻な表情で言われたので気持ちを楽にして貰うために

 

 「八なら心配要りませんよ、八なら行かなくても良いと知ったら喜んで家でだらだらしてますよ

 

 それに両親も元々八が寝たらTSする体質は知ってますし八はともかく私が男子の部屋で寝るとか親父が認めませんけどだからと言って女子の部屋に行ける訳もありませんからね

 

 八はクラスに友達は居ませんし私に至っては知り合いは雪ノ下しか居ませんから…

 

 いいえ、それ以前にアタシは家族以外の人間と初めてまともな会話をしてるってことに今さら気付きました

 

 なので私も修学旅行に出席しなければいけない意義は見いだせません」

 

 そう言って修学旅行の出席を拒否すると

 

 「それに関しては未だ時間はあるから結論を急ぐ必要はあるまい?」

 

 平塚先生は溜め息混じりにそう呟くのだった

 

 

 

③ 比企谷家の緊急会議

 

 「うん、そんなわけで先生が親父と母ちゃんと話がしたいって…

 

 

 え?自分の気持ちはどうなのって?

 

 

 …アタシの気持ちは…わからない…一度くらいアタシの姿で普通に学校行ってみたい…比企谷八重として生きてみたいよ

 

 

 でも、八を見てたら…普通じゃないアタシが受け入れられるのか?ってそう考えると怖くてたまらないんだよ…

 

 行きたいけど行けないんだよ

 

 

 ん、そーだね… わかった… 先生に来てもらう… ん、アリガトウ… 小町」

 

 そう言って通話を切り

 

 「 八時ちょっと過ぎくらいに帰ってこれるそうだからそれで良ければ先生と話し合いたいそうですが…」

 

 アタシは小町が二人から聞いた話を伝えた

 

 




 次話で前振りがやっと終わります


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比企谷八重の決意

 カミングアウトを決意しTS病患者の申請を始めます


 「 そうか、わかった… 事はデリケートかつ緊急を要するから雪ノ下を送り比企谷か家に… 」

 

 「 いいえ、私も同行します… ご両親との話し合いはともかく妹さんを交え私達は私達で話し合うべきですしやはり状況が状況だけに姉に頼ろうと思います… 」

 

 そう答えるのを聞いて神妙な面持ちで答える雪ノ下に

 

 「 わかった、協力を頼んでくれ…

 

 ( アイツにしてみればこんな面白そうな話だろうから下手に隠していることがバレたときに敵にでも回られたら厄介だ

 

 雪ノ下もそう判断しての事だろう… 何しろ雪ノ下が自分から進んであの姉を頼るくらいなんだからな )

 

 私は車の支度をするから帰る支度をして待ちなさい 」

 

 そう言って平塚先生を待つことになったアタシは

 

 「 済まないな… 雪ノ下に養護の…『 鵜飼 』 鵜飼先生… こんな事に巻き込んじゃって… 」

 

 そう言って二人に詫びるアタシに二人は

 

 「 それは違うよ、比企谷さん…?

 

 あまり良い話とは言えないどTS患者病自体は増えつつある傾向にあらるらしい… と、言う研究報告がありますからいずれ貴女以外の子が今の貴女のように相談にくる日がないとは言い切れません

 

 それにね、比企谷さん… 私達は普通こんな風に一対一では生徒さんと関わる機会何て早々ないんですよ?

 

 そんな私を頼ってもらえて嬉しいんですから平塚先生とは異なりますけど頼ってください 」

 

 「 私は巻き込まれたのではなく自らの意思で飛び込むのだから変な遠慮はしないでくださらない?

 

 その… 貴女とならお友達になれそうな気がしたし… なりたいとそう思たからあくまでも私の都合なのだから気にしないでほしいわ 」

 

 

 アタシは現状の八がアタシ中で深い眠りについていていつ目覚めるのか検討もつかない状態であることを告げ…

 

 「もしも許されるなら…… 比企谷八重として学校に行きたいし普通の暮らしを経験したい

 

 小町がイヤじゃなきゃ一緒にショッピングとかしたい… アタシが望んでも… 良い… のかな? 」 

 

 感情のコントロールが効かなくなった私は涙を流してそう訴えると

 

 「 小町言ったよね? 八重お姉ちゃんと買い物行ったりカフェでまったりお茶したいって

 

 お兄ちゃんを否定する訳じゃなくてお姉ちゃんもほしかったって願いが叶うんだよ? 」

 

 そう泣きながら言う小町に

 

 「 小町は覚えちゃい無いだろうけど幼い頃の小町にお姉ちゃんが欲しいと言われて妹じゃダメって聞いたら妹じゃなくてお姉ちゃんっ!

 

 そう言われてなら大人になった八幡にお嫁さんが来たらその人に義お姉ちゃんになってもらいなさいって誤魔化したんだけど…

 

 あれが小町が 『 お兄ちゃんのお嫁さんお義姉ちゃん候補 』 って事を言い出す切っ掛けだったんだよね 」

 

 と、今明かされた衝撃の事実を前に唖然としていると

 

 「 覚悟はできたんだね? 」

 

 ただ一言聞いてきた母ちゃんに

 

 「 勿論、不安が全く無いわけじゃないけど雪ノ下… 平塚先生に養護の先生がいるから一人じゃない、頑張れる 」

 

 そう母さんに答え親父を見ると悲しそうな顔で

 

 「 俺とは出掛けてくれんのか? 」

 

 だってさ、だからそれを聞いた小町は親父を白い目で睨み母ちゃんには呆れられて平塚先生と雪ノ下には苦笑いされてるから

 

 「 お父さんとデートしたいなっ♪ 」

 

 そう可愛く言ったら

 

 「 お父さんに任せなさい 」

 

 そう胸を張って答える親父に心底呆れる母ちゃんと小町だった

 

 その後当面保健室登校を勧められたことを話自分もそれで様子を見ようと思うことを話すとお金を渡され週末に小町とららぽに出掛け小町のプロデュースで服を買うことにしたんだ

 

 どうだ八、小町とお出掛け羨ましいかっ…あぁ、お前は面倒臭がるヤツだったな…まぁ良いんだけどな

 

 

 

 




 前振りが終わり次からが本番です


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比企谷八重の初登校

 書類上は比企谷八幡のままですが…


 

 ① アタシの罪

 

 八の寝起きが悪かったのははっきり言ってアタシのせいだろう

 

 極端に言ったら八が昼の人格なら私は夜の人格

 

 八が眠りについたら私は目覚める…そういった関係なので八は寝てるけど私が一晩中ネットの海で遊んでいるから八の身体(私の身体でも有るんだけど)は休まる暇がないのだから

 

 あ、因みに八同様に小町LOVEな私が受験生の小町に家事をさせたくないので八を起こすのは朝食と弁当を作ってからで小町のリクエストに応え毎日プチトマトを弁当を入れていた

 

 え?八が食べなきゃ意味がないって?

 

 そいつはマッカンより甘いな

 

 ちょっと手元を狂わせて八の口の中に放り込むのは容易いし当然ながら八はアタシの存在を知らないから小町の手作り弁当だと思ってるから如何にキライなトマトだからってそう簡単には捨てられない

 

 ふっ、だから八はトマトに慣れるしかなかったのですよ慣れるしかね

 

 保健室登校初日… と、言いたいけど念のため病院に寄ってから学校に行くことになっている

 

 因みに事が事だけにあらかじめ病院に連絡を入れて裏口から入れてもらった

 

 勿論そのくらいの我が儘は許されている、どんだけ言い繕おうとも病院にとってアタシ達は貴重な… それこそSSSRかGRクラスのレアサンプルなんだからね

 

 いつものように血液検査から始まりMRI、エコーにレントゲンを済ませてから登校の問題を担任と話して欲しいと頼みアタシの通学が比企谷家の総意であることを告げTS病患者の申請を始めてほしいと告げた

 

 

 

 その後登校するとちょうど空き時間だった平塚先生がですぐに昼休みだから部室で自習しててはどうかと提案されて別に体調悪くない

 

 そう逆に体調悪くした誰かが来ないとも限らない以上本当に体調が悪い時以外は極力避けた方が良いと思うしナニよりそろそろお昼時だと考えて平塚先生の提案を受け入れることにしたのだ

 

 そして昼休み…

 

 「 えっ… と、ソレハナニカナ? 雪乃 」

 

 そう自分で言っておいてなんだけどそれってうちの女子の制服だよねしかもおまけ ( 女子用の下着 ) 付き

 

 「 わかっているなら着替えなさい、そのブカブカな男子の制服のままだから変に目立つのよ?

 

 大丈夫、マンモス校の我が校で全生徒を把握してる人なんか居ないわ 」

 

 その一理ある雪乃の説得を受け入れつもりだったんだけど…

 

 「 どうしたの早く着ないと風邪を引くわよ? 」

 

 そう言われたのだけど手にした胸当てを睨みつつ唸るアタシに

 

 「 あら、もしかして着けるのが恥ずかしいのかしら? 」

 

 そう挑発的に言われて

 

 「 まぁね、たかが胸当てと思えば大した問題じゃ無いけど付け方がわからないってのは相当に恥ずかしくて言えない事だとは思う… つか正直恥ずかしいし情けない 」

 

 そう答えると何がそんなに嬉しいのかはわからないけど嬉しそうな顔で

 

 「 それならそうと早く言えば手伝ってあげたのに… こちらにいらっしゃい… 」

 

 そう言われたアタシは大人しく服を着せてもらうことにした

 

 

 

 




 今回は未だでした


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比企谷八重、戸塚彩加と出合う

 他の誰より優先度の高い戸塚彩加の初登場


 

 ② 可愛いあの子と第一次接近遭遇とハゼロ巨乳

 

 

 それはお昼休み終了間近の事だった

 

 雪ノ下は授業のため既に教室に向かっていてアタシは八がベストプレイスと呼んでいる場所に急いでいる

 

 勿論マッカンを買うためだ

 

 多少の差異はあるけど基本趣味嗜好は同一人物なだけに変わらないから八が好きなものは大抵好き

 

 八が好きでアタシが嫌いなものと言えばなんと言っても巨乳だろな… 八のスケベ

 

 なので八のクラスに存在する葉山王国の一員であるピンクのお団子頭のクラスメイトは嫌いの筆頭だけどそう言う意味じゃ平塚先生の事も大嫌いとまで言える、怖いから言わないけど

 

 そう最初の頃はそう思っていたのだがどうやらあの先生はどうやらリア充ではないみたいだから好きじゃないと言うレベルに格上げした

 

 だがあの女王のメイドはなんか引っ掛かるモノはあるけどまぁアタシ等とは交わる事の存在だからどうでも良い、関係無いと思っていた、あの時までは

 

 まぁそんなことは今のアタシにはどうでも良いことでアタシは先を急いでいた

 

 「 マッカン、マッカン~っ♪ 」

 

 と、口ずさみながら走ってたら軽い衝撃とその後にお尻に衝撃があり状況が飲み込めない私がボーッとしてると

 

 「 ご、ごめんね…君、大丈夫? 僕がボーッとしてたせいで… 」

 

 そう狼狽えているから

 

 「 大丈夫だ、ボーッしてたのはアタシも同罪なんだからな

 

 なんなら妹から 『 お姉ちゃん、お願いだいから目を開けたまま寝ないでよ、キモいからっ! 』 って怒られるくらいにボーッしてるまでさえある 」

 

 と、あまり自慢にならない事を無い胸張って言うアタシに

 

 「 君って比企谷君みたいな話し方をするんだね?僕は2ーFの戸塚彩加、痛いところが有ったら後からでも言ってきて 」

 

 そう心配そうに言ってくれたから

 

 「 わかった、覚えていたら言いにいこう、だがアタシは今重要なミッション遂行の為に隠密行動中だから先を急いでいる

 

 それ故にアタシの身分は明かすわけにはいかない縁があったら又会おう、記憶力に自信はないが貴公の事、覚えておく努力はしよう 」

 

 そう言って跳ね起きるとツインテを揺らしながら自販機に向かうアタシをボーッと見ていたけど

 

 「 あっ、名前聞くの忘れた… クラスも聞きそびれちゃったけどあまり見掛けたことない娘だったからから一年の子かな?

 

 でも…あの愛敬たっぷりのアホ毛に憂いに満ちたあの特徴のある瞳… 案外あの子って比企谷君の妹さんだったりしてね…

 

 っと僕も急いで教室に戻らなきゃ… 授業が始まっちゃうよ

 

 比企谷君、明日は学校に来るといいのにな… 」

 

 そうポツリと呟いたけど彼のその事言葉は浜風に流され遠い沖へと流されていった

 

 

 

つづく

 

 

 

  

 



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比企谷八重とピンクの乳牛

 奉仕部に依頼者が来た


 

 春の暖かい日差しを受けながら転た寝をするアタシと昼休みに結ったアタシのツインテをリボンで飾る雪乃

 

 最初の出会いこそあれだったけど雪乃はアタシには優しく妹を見る姉の様だった

 

 八には未だ蟠りがあるようだけど少なくともとも初対面の時の敵意までは感じない

 

 そんなことをぼんやり考えているとこちらに近付いて来る足音と気配に気付いたアタシが左目だけを開けるとそれに連動して揺れるアホ毛

 

 「 雪乃、来客らしい… 」

 

 その言葉を聞いて耳を済ますと確かにこちらに近付いて来る足音に気付き気配を探っているとノックの音がして雪乃が

 

 「 どうぞ 」

 

 「 乳牛、ここは隣人部部室ではないから小鷹はいないぞ… 他を当たれ、お帰りはあちらだ 」

 

 入ってきた人物を一目見て流れるように退出を促すアタシに

 

 「 に、乳牛って何だしっ! 」

 

 怒ったように聞いてくるから

 

 「 そんなこともわからないから乳牛なんだよ、自分の胸に手を当てて聞いてみるんだな 」

 

 そう言ってやったら

 

 「 あたしなんかあの子に嫌われてるみたいけどどなんでかな? 」

 

 と、マジに聞いてるよ… アタシを越えるアホさだな

 

 そう思いながら

 

 「 嫌いじゃないから安心しろ、私の ( 心の ) 平和のためにはむしろ排除せねばならぬ敵と認識してるだけなのだからなっ! 」

 

 ドンッ!と言う効果音をバックに描きどや顔で言ってやり

 

 「 雪乃、アタシはこの乳牛と馴れ合う気はないから依頼の話は貴女に任せ私は飲み物を買いに行くか何が良いんだ?

 

 それと牛、まことに遺憾だが依頼人のお前の分も買ってきてやるから欲しいものを言え 」

 

 そう言って二人のリクエスト聞いて八のベストプレイスで靴を脱ぎベンチ上に座り込んでマッカンをちびちび飲んでると銀髪の美少女が声を掛けてきた

 

 「 あっ、君… さっきはごめんね? 身体大丈夫? どこか痛いとこはない? 」

 

 そう心配そうに聞かれてついうっかり

 

 「 誰だ? お前…アタシのお友達帳には登録されてない美少女だな? お前が所属してるのはキュート、パッション、クールの内のどれだ? 」

 

 と、軽口を叩くと悲しそうな顔で

 

 「 僕、男の子なんだけどな… 」

 

 そう言われて

 

 「 知っている、知っている上での暴言だからきにするな、だかそれが嫌なら二度とアタシに関わるな… エンカウント率の低いレアキャラなんだからな、このアタシはさ…

 

 痛いとこはないかってきいたよね?

 

 今は頭が痛い痛いな… ピンクのコブがついた乳牛に話し掛けられたらからな… あ、わりぃ… そう言えばあの乳牛はアンタのクラスメイトだったわ…

 

 ってもアタシはあんたらの関係性がどうなんかは知らねぇけど…

 

 うん、アンタも男の子だからな…

 

 うん、やっぱりアレが嫌いなわけないよな…

 

 まぁそんな事アタシにゃなんの関係ない話だな… 」

 

 




 由比ヶ浜結衣登場ですが八重が毛嫌いするのはアレが原因なのはおわかりいかだけると思いますよ?乳牛って単語だけで


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比企谷八重の懺悔

 戸塚彩加に真実の一端を話します


 

 ん、じゃアタシはもういくから縁があったら又会おう…」

 

 そう言うと

 

 「もしよかったらなんだけど君名前とクラスを教えてもらえたら嬉しいんだけどな…」

 

 上目使いで聞いてくる彼に八ならイチコロだな…と思いつつ

 

 「アタシに関わるなって言ったよね?アンタが優しくて良い奴だからアタシが良いと判断したレベルまで話そう…

 

 アタシはTS能力者、TS患者じゃなくてね…でも、その違いは部外者にはわからないだろう…場合によっては国家機密にさえなりかねない極秘事項なのだからね

 

 TS患者自体数万人から数十万人に一人って珍しい病気なのにアタシはその中でも更にレアなTS能力者、意思で変われる訳じゃないけどコロコロ性別が変わる化け物…

 

 特にアタシみたいにTSした時に人格が変わる者は更に少なくホンの数例しかないって医者共は興奮してた

 

 いや、アイツからしたらアタシという化け物にとり憑かれたと言うべきかもしれなくって現状はアイツの身体を乗っ取っているとさえも言える 

 

 そして一番大切な事はアイツはナニも知らないって事…医者や家族にもアイツにはナニも知らせないでほしいと頼んであるのだから…

 

 

 だからこれ以上の介入詮索は止めて欲しい、アンタはアタシとゆー寄生虫がいるとことだけでも十分すぎる程に迷惑を掛けているからこれ以上アイツを傷付けないで欲しい

 

 多分アンタはアタシの本当の姿を知っている…はずだ、アンタがアイツに対してどんな感情を持ってるかは知らないけどね

 

 だから…頼むよ…お願いだから…もう悲しむアイツはみたくないんだよ…」 

 

 無意識の内に土下座で頼んでいた…アタシはいつの間にか泣いていた…

 

 「そっか…そんな事情があったんだね…君と彼には…

 

 彼と同じ憂いに満ちた瞳とチャームポイントのアホ毛からもしかして彼の妹さんかな?

 

 って、思ってたんだけど…まさかその本人だったなんてね…今度はいつ彼と変わるの?」

 

 そう優しく聞かれて

 

 「わからない、今まではアイツが眠るとアタシが現れアイツが目覚めるとアタシが引っ込みそのたんびに変体してるからアイツの寝起きはすこぶる悪いし授業中の居眠りもそのせいだった

 

 そして今この現状を知る学校関係者は平塚先生と保健室の養護の先生に雪ノ下雪乃の三人でアンタが四人目だ…」

 

 そう言うと八が小町によくやってるみたいにアタシの頭を撫でてくれてて

 

 「僕、君達と友達になれないかな?」

 

 その思いがけない言葉に慌てたアタシは

 

 「八とは友達に…あ…」

 

 「やっぱり比企谷君だったんだね?」

 

 失言に気付いて口をつぐむアタシに優しく聞く彼に

 

 「そうだ…TSしてるアタシに妹は八重って名付けてくれて八重お姉ちゃんって呼んでくれるし…

 

 娘至上主義者のバカ親父は八には申し訳無いけど八の分まで可愛がってくれてる」

 

 そう打ち明けた

 

 

 

 

  




 もうしばらくは大きな変更はありません


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比企谷八重のギモン、これは一体ナンなんだ?

 ダークマター出現します


 

 「あ、あはは…最後のはものすごく微妙だね?

 

 八重ちゃん…そう呼んで良い?」

 

 そう聞かれたアタシは

 

 「存在を隠しているアタシがそう呼ばれて嫌な相手には名乗る義理はない、条件はくれぐれも他言無用で頼む…

 

 少なくとも今回の件でいつまでも隠しきれないことを思い知らされたからな…

 

 これからの八とアタシの処遇がどうなるかわからないけど何らかの方法でアタシの口から八にこの事実を伝え詫びると共に一緒に考えたい…

  

 いずれ準備が整い次第公表するからそれまではアンタの胸にしまっておいてほしい」

 

 そう言って頭を下げるアタシは

 

 (少なくともこの手の展開の常套句で死んで償う事はできない

 

 何故ならアタシの死は八の死だからなんの償いにもならないところか余計に迷惑掛けることになるのだからな…)

 

 そう思ってるから最低でもアタシからちゃんと八に告げるまでは知られたくない

 

 それはアタシの責任でありアタシの懺悔なんだかららな…

 

 そう思ったアタシは…

 

 「じゃあ戸塚君、アタシは保護者の元に戻るからこれからは八と共におねがいするね、八も友達居ないのだからから…」

 

 

 そう言って戸塚と別れて

 

 (少し遅くなっちゃたかな?)

 

 そう思いながら部室に戻ると

 

 

 ー調理実習室に来なさいー

 

 と、いかにも雪乃らしい達筆で書かれたメモが貼られてたからそれを剥がして調理実習室に行ったはずなのに…

 

 「雪乃…ごめん、変な事聞くようで悪いんだけどここって調理実習室だよね?

 

 アタシ、間違えて炭焼き工房に来ちゃっのかと思ったよ、練炭術師さん…それ一体何なの?

 

 もしかしてクッキーのつもり?調理台に並ぶ道具や材料から察するに…

 

 でも、ハッキリ言ってやるけど自分が可愛いアタシは死にたくないから毒味は断固拒否するっ!

 

 最低でも製造者のアンタが食ってからでなきゃ絶対に無理だからね?」

 

 そうアタシに言われて恐る恐る口に運ぶと涙目で

 

 「苦い…」

 

 そう一言こぼすのを見て山菜なとの毒味の要領で極微量の欠片を舌に乗せて溶かしてみると

 

 エスプレッソより苦くマッカンを遥かに凌駕する甘さ…舌がピリピリする程のこの刺激は一体どうしたら…

 

 「そもそも何でクッキー焼く気になったんだ?」

 

 アタシが聞くと

 

 「ある男の子にお礼がしたくて…」

 

 ほほを染めもしもじしながらはずかしそうに言うのを聞いて

 

 「そうか、成る程…取り敢えずはぜろリア充っ!」

 

 そう毒を吐いてやったら

 

 「な、なんでだし?」

 

 そんなおめでたいことを言ってくるから

 

 「さっきの宣戦布告が聞こえてなかったのか?なんなら明日白の手袋の左手袋を用意しても良いんだかな?

 

 と、そんな冗談はさておくとしてそう言う話ならとりあえず現状を知れ、優しいみんなの葉山くんならこれでも食べてくれるんじゃないのか?

 

 アイツの靴箱に入れてみて確かめてみろよ?

 

 そう提案してやった




 この後の下りは後々に影響のでる話となります


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比企谷八重は葉山隼人をこう思う

 現状の八重の葉山隼人に対する評価です


 

 なんならアタシが代わりに入れといてやるから今日はもう帰んなよ?アタシが可愛くラッピングしていれといてやるからさ

 

 クッキーについてはまた明日にでもまた付き合ってやるからさ」

 

 そう言って調理場から追い出して雪乃と後片付けをしてると

 

 「貴女、葉山隼人がアレを食べると思うの?」

 

 と、わかりきったことを聞いてくるから

 

 「100パー棄てるしさすがにこれを食えとは言わないけどどこに捨てるかによるんじゃないの?

 

 せめて校外に持ち出すくらいの優しさと誠意は見せるべきだろうけどあのエセ紳士は確実に玄関のゴミ箱に捨てるね

 

 全く…皆の葉山くんの癖にさ…明日が楽しみだよ」

 

 そう言って鼻で笑って調理場の片付けを終えるとアタシ達それぞれに家路を急いだ

 

 (アイツはそうゆーヤツなんだよ)

 

 翌朝予想通りに葉山玄関のゴミ箱に捨てそれを見ていた由比ヶ浜が一日中落ち込んでいたのを知っているのは優しい戸塚が心配して

 

 「今日は由比ヶ浜がさんが一日中落ち込んで静かだったのはなんでかな?」

 

 そんな事を言われてホントは訳を知ってるけどそれは守秘義務で言えないことであるのと戸塚が由比ヶ浜が心配してるのが気にくわなかったアタシは

 

 「知らない、アタシは由比ヶ浜の知り合いですらないしハチも認識すらしてない

 

 アタシにとってはせいぜい葉山グループの一人くらいでしかないからね……

 

 戸塚、そろそろ教室戻った方がいいよ?アタシも部室で自習してるから未だ八に戻って…いやなんでもない忘れて

 

 それとこれ、アタシが昨日焼いたヤツなんだけど…迷惑だったらせめて学校の外で…アタシがいないとこで捨てて…」

 

 昨日アレから家に帰って晩ご飯の支度ができなかったお詫びにクッキーを焼いて小町と食べたんだ、もちろん味の違うのは小町の今日のおやつだ

 

 そのついでにと言っちゃったらなんだけどたくさん焼いて親父と母ちゃんの弁当と一緒に持たせたから皆と食べてくれてる…

 

 いや、母ちゃんはともかく親父の事だから隠れて一人食べてる可能性は高いよな?

 

 『何で人にくれてやらにゃならんのだ?』

 

 そう言ってそうだな

 

 まぁ葉山みたいに不味そうだからって送った相手が見てるかもしれない場所で捨てる訳じゃないからまだましだけどな

 

 とにかく強引に手渡しそう言って逃げ出すように駆すアタシは格好悪かった

 

 その後戸塚はと言えばアタシがクッキーを渡してるところを見ていた材木座にかなりやっかまれていたのはアタシの知らない話だが材木…お前…ギルティーだっ!

 



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比企谷八重は由比ヶ浜の不死身性を知る

 由比ヶ浜結衣の精神はタフ?繊細?


② 由比ヶ浜結衣「I'll be back」

 

 今日は特に依頼が無いから授業に出てないアタシ達を心配した雪乃が勉強を教えてくれていた

 

 因みに八はアタシが得た知識などの経験値は睡眠学習として獲得できると言う全く良いご身分である

 

 しかしやはり学年一位は伊達じゃないな、頭脳面は八の劣化版であるアタシはかなり理解力が足りてないので今のままでは学年の中の上くらい

 

 簡単に言ったら平均よりチョイ上くらいって所だからやっぱり早々に八に目を覚ましてもらわないと色々と面倒臭い事態になるんだろうな…

 

そう思ってたら

 

(この気配と足音と気配…)

 

「雪乃、乳牛が来たぞ…」

 

 アタシがそう告げると一拍置いて

 

 「ヤッハロー」

 

 なんともアホっぽい挨拶をして来たが付き合ういわれはない

 

 「乳牛よ、昨日も言ったはずたがここは隣人部じゃないし小鷹も居ないから他を当たれ、それとお帰りはあちらだ」

 

 そう言って退室を促すと

 

 「だからなんであたしが乳牛なんだしっ !」

 

 と、煩いから

 

 「ヒントはボクに友達は少ないと言うラノベを読め答えはすぐにわかる、それと見てわからんか?アタシは有能な師の導きで勉学に忙しい静かにしろ

 

 それに何度も言わすな、お前は私の敵だといった…」

 

 そういい掛けてアゴに手を添え考え込み…

 

 ニヤリと笑うと鞄から可愛くラッピングした包みをだして

 

 「悪いが雪乃、夕べあたしが焼いたクッキーだが是非味を見てほしいのだが…」

 

 妹や両親は美味しいと言ってくれるがやはり身びいきがあるからその言葉を素直に受け取ってよいのかわからなくてな…」

 

 アタシは内心由比ヶ浜んせせら笑いながら雪乃に渡すと中身を見た雪乃がホッと息を吐き

 

 「生姜のクッキーね?」

 

 そう言われて

 

 「さすが雪乃だ匂いだけで気付いてくれるとはな、雪乃が淹れてくれる美味しい紅茶に合えば良いなと思って焼いたんだが…」

 

 そう言って感想を待っていると

 

 「貴女の勉強もキリが良いからお茶にしましょう、せっかく貴女が紅茶に合うクッキーを持ってきてくれたのですからね…

 

 よろしければ由比ヶ浜さんもご一緒にいかがかしら?」

 

 そう言って誘われた由比ヶ浜がアタシの顔を見ながら

 

 「八重ちゃん…私も一緒して良いの?」

 

 そう聞いてきたから

 

 「?、忘れたのか?クッキー作りに付き合うと言ったのをま…

 

 みんな仲良くと言いながら送り主が見てるかもしれないあの場で平気で捨てるような葉山と一緒にするなっ!

 

 そんな葉山隼人か一緒にお茶したいと言ってきたとしても雪乃がどう取り成そうが断固拒否るがな」

 

 それにどうせ呼ぶならアタシ的には他に呼んでほしい人がいる…

 

 アタシは言葉に出来ない戸塚への気持ちがわからずモヤモヤとしながらそれでも由比ヶ浜の馬鹿話をぼーっと聞き流していた




 僕に友達は少ないはコミックスを読みました


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比企谷八重と厨二

 材木登場ですが塩対応でヨロ


③ 不審者の名は厨二…にしとけよ?マジうざい

 

 さすがのアタシも今日は戸塚と顔を合わせ難いから昼休みにあの場に行かなかった、ベストプレイスの側の自販機にはね

 

 今のところアタシと戸塚の唯一の接点はあそこだけだからあそこに行かなければ顔を合わせなくて済む…アタシ、結構ズルいな

 

 放課後になる前にマッカンを買いに行きのんびりと部室に戻るとナゼか雪乃由比ヶ浜が部室の前で中の様子を伺っているから

 

 「部室内に不審者が…」

 

 そう言われてアタシも中を覗くといかにも不審者にしか見えないヤツが居るから

 

 「………もしもし、警察ですかぁ~っ?校内に不審者が…」

 

 そうわざと中に居るヤツに聞こえる様に通報してるふりしてやったら

 

 「ま、ま、ま、ま、待て我は不審者ではないから通報するのは…」

 

 アタシのニセ通報にビビったヤツが部室から飛び出すのを見て

 

 「してねえよ、だがおめえはどう見ても不審者にしか…「ム、ムムムムッ…主は戸塚氏にクッキーを渡していた美少女ではないかっ!」」

 

 アタシの言葉を遮ったその言葉を聞いたアタシは

 

 「なるほど、ちょっと記憶消す必要がありそうだな…ナニ、大丈夫だ…安心しろ、痛いのはホンの一瞬の事だからな

 

 しかもアタシは全く痛くもなんともないからなんの問題もない」

 

 そう言って指をわきわきさせながら脅しをかけていると

 

 「この部屋に一体何のようかしら?」

 

 そう雪乃が聞いたがこいつが女子…ましてや雪乃みたいな美少女と口が聞けるわけもないがなんとか頑張って

 

 「ここに我が盟友比企谷八幡が居ると聞いたのだが…」

 

 そのウザい喋りと説明がめんどくさいから

 

 「お前誰?つかそのしゃべり方厨二かよ?」

 

 そう言ってやると由比ヶ浜が

 

 「八重ちゃん、その厨二ってなに?」

 

 って聞いてきたから

 

 「厨二病の事」

 

 「病気なの?」

 

 「いや、少なくとも医者が直せる病気じゃないはず

 

 アニメや漫画の世界に入り込みその世界観でキャラを演じる人…

 

 あくまでも一例で色々タイプはあるけどアタシもそれほど造詣が深い訳じゃないからしらないからなんとも言えんのだけどね」

 

 アタシがそう解説してやると

 

 「ふーん、そうなんだ…え?ヒッキーこの部に入ってるの?」

 

 今の流れでヒッキーが八の事だってわかるがあえて聞く

 

 「は?ヒッキーってだれ?アタシは雪乃以外の人間は一度も見た事ないんだけど…」  

 

 アタシのその言葉を聞いて肩を震わせ笑うのを我慢してるけど嘘はいってないよね?アタシが八を見るなんてドッペルゲンガーかなんかじゃん

 

 

 

 

 

 

 

 



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比企谷八重は材木座に容赦ない

 え?手加減しなくても平気だよ?アタシの一撃でどうかなる材木じゃないだろうからさ


 

 

 「え?ヒッキーはヒッキーじゃん」

 

 「だから誰、宇多田ヒカル?あの人くらいじゃないのヒッキーとか呼ばれて喜ぶの?

 

 あ…でも、あの人のファンも喜ぶか?

 

 でも、アタシならヤだな…そんな呼ばれかたは悪気なくてもなんか引きこもってるみたいでさ」

 

 そう、ある意味私はずっと引き込もってたし八なんか閉じ込められた状態なんだからそのあだ名は全く洒落になってない

 

 「あたしそんなつもりは…」

 

 「つもりがなければ許されるならセクハラ、パワハラ問題も減るだろうね?そんなつもりははないで済む、済まされるんならさ…」

 

 そうあたしが言うと表情を引き締めた雪乃が

 

 「そうね、色々な場面でよく使われる詭弁ね…悪気がなくても許されない場合があるから言動に気を付けないと…

 

 貴女自身つい最近悪気がなくても心無い仕打ちで酷く傷付いたはずなのではなくて?」

 

 そう言われて葉山にクッキーを捨てられたこと思い出し

 

 「う、確かに…八重ちゃんも言ってたけどどっか私の知らないところで捨ててくれてたらよかったのにっ…そう思ったらあれから隼人君の言葉が信じられなくなったよ」

 

 そう力なく呟く由比ヶ浜だけど

 

 「あ、あの我の願いは…」

 

 すっかり空気と化して忘れ去られていた材木座がそう泣きそうにいうから

 

 「厨二煩い、空気読めっ!アタシと由比ヶ浜の二人の誤解が解けて友情の再確認(無いと判明)して和解すると感動シーンなんだぞ?」

 

 そう調子の良いことをポロっといってしまいしまったけどもう遅い

 

 瞳をキラキラさせた由比が浜が

 

 「八重ちゃん、あたしをやっと友達って認めてくれたんだね、嬉しいっ!」

 

 そう言ってアタシの顔をぎゅっと抱きすくめられたアタシは窒息寸前になり雪乃が

 

 「由比ヶ浜さん、八重さんはこの中で一番態度は大きいけど誰よりも小柄で華奢な子よ?取り扱いにはもっと気を遣ってほしいものだわ」

 

 (って、ナニそれ、小さな体に大きな態度っ♪ってヤツかよ?)

 

 勿論そんな突っ込みはいれないけどそう注意を受けてしまった由比ヶ浜は

 

 「え?取り扱いには…あ、うん…こめん…」

 

 と、またしても空気の材木座に

 

 「前置き要らんから用件をさっさと言えっ!」

 

 何とか回復したアタシに何やら紙の束を渡して

 

 「ウム、これは我が書いた小説なのだが読んでもらいできれば感想も言ってもらいたいのだが…」

 

 

 そう言われてアタシは

 

 「読む代わりにアタシ達の前ではそのキャラ禁止っ!後、アタシのレールガン…超電磁砲(護身用のスタンガンの事)を喰らいたくなかったら戸塚の事は二度と口にするな

 

 それが原因で数少ない友人の一人である戸塚に嫌われたらどうしてくれるんだよ?

 

 …え、ナニ?由比ヶ浜、アタシは今材木に説教くれてやるのに忙しいんだけど?」

 

 材木座のネクタイ根本を掴みながら由比ヶ浜に聞いたら

 




 とにかく材木座は塩対応と、言うことで


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比企谷八重は材木に一泡ふかせる

 
 材木ウザいっ!これでも食らいやがれっ!


 

 

 「八重ちゃんって彩ちゃんの事好きなの?」

 

 そう言われたアタシのバックには見る者によってはボンっ!と言う効果音と頭から湯気がたっていたのは間違いない

 

 「なっ、な、な、な、ナニゆってるの?アタシみたいなんがかっこカワイイ戸塚の事を好きなんて言ったら戸塚が迷惑だろ?」

 

 そう言って焦るアタシ

 

 「いや、我の聞き違いでなければ戸塚氏は主の事を八重ちゃんと呼んでおった筈だが?」

 

 と、地雷を踏み抜きやがった材木に

 

 「てめえ、余程死に急ぎたいらしいな…誰がお前にその呼び方を許したよ?」

 

 怒りと羞恥に震えるアタシに

 

 「取り敢えず八重さんはそのニヤケきった男から離れなさい」

 

 そう言われて材木座を見たら…

 

 (うわっ、マジキモいっ!そーいや八はコイツの事の事ロリペドワナビーって思ってたっけ…)

 

 「うわっ!」

 

 思わず叫ぶと材木座を突き飛ばし…たつもりだけど重い材木座は微動だにせず…なんで何かムカついたから鳩尾に膝蹴りをくれてやった

 

 (材木座、ざまぁっ!)

 

 身体をくの字に曲げ踞るヤツを尻目に鼻を「フンっ!」と、鳴らすとアタシはとにかく雪乃の後ろに逃げ込み

 

 「我ながらナニやってるんだか…」

 

 そう呟いてから

 

 「感想を言うの明日で良いな?材木」

 

 そう言って原稿を受け取ると最終下校時間までその原稿を読んで過ごした

 

 できるだけ持ち帰る量を減らしたいからだ…ったく、無駄に量が多いぞ

 

 午前中を保健室過ごし午後は奉仕部の部室で過ごしたアタシは例の場所の販売機でマッカンを買って部室に戻ると雪乃が机に突っ伏して居眠りをしていた

 

 あれで徹夜はキツいよな…

 

 そう思いながらマッカンちびちびやってると

 

 「ヤッハローっ♪」

 

 と、何度聞いてもアホっぽい挨拶をして入ってくる由比が浜…

 

 『アホッダローっ!』

 

 と、返したらどんな反応するのか興味はあるけど面倒臭いからそんなことは言わない、後うるさいし

 

 「静かに、雪乃が寝てる…それと材木来てないからなんなら今の内に飲み物買ってきたら?」

 

 そう声を掛けると

 

 「じゃあちょっと行ってくるね」

 

 そう言って出掛けていった

 

 その後目を覚ました雪乃とジュースを買ってきた由比が浜と三人でお菓子をつまんで待つことに

 

 ナゼこうも遅かったのかよくわからないけどようやく現れた材木座がアタシ達のスコーンを羨ましそうに見てたから

 

 「羨ましいかぁ~っ、アタシの手作りスコーンっ♪」

 

 そう言って最後の一個を食べてから

 

 「残念ながら今のが最後の一個だったがどうしても欲しかったらこれをやろう」

 

 そう言って特製クッキーを渡した

 

 そう由比が浜印の練炭クッキーを…

 

 ナニも知らない材木座が大喜びで掻き込み

 

 「」チーン…

 

 「それがお前の原稿に対する感想だ、あんなもの読ませやがって」

 

 アタシがそう言い捨てると苦笑いの由比ヶ浜と溜飲を下げたらしい雪乃

 

 「さ、雪乃と一緒に過ごす時間が減るのシャクだけど夕べは誰かのせいで無為な事に貴重な睡眠時間をとられちゃったから今日は早めに終わりにしよ?」

 

 そう言って三人がかりで材木座を部室から放り出し帰ろうとしたら

 

 「遊びに行こうよゆきのんと八重ちゃーんっ♪」

 

 そう甘えるようにゆーのは良いけどアタシを縫いぐるみか何かみたく抱き抱えるのは止めろ、由比が浜

 

 見ろ雪乃がご機嫌斜めじゃん?って思ってたら

 

 溜め息をひとつ吐いて

 

 「八重さんの言う通に早く帰って身体を休めるのも良いけど今日は金曜ですから気分転換に出掛けるのも悪くないかもしれないわね?

 

 それとも八重さんは私達とは出掛けられない?」

 

 雪乃がそう言ってアタシを見ると

 

 「そうだよ八重ちゃん、彩ちゃんとじゃなきゃ嫌なの?」

 

 そう声を荒げて言うから

 

 「前にも言ったけど戸塚とはそんな仲じゃないし学校の外で会ったこと無いと、ゆーより未だそんな親しくなるほどな仲じゃねぇし校内の特定の場所以外じゃ…登下校中も含めてね…

 

 でも怖い…わからない…アタシなんかが…許されない…アタシは咎人…なんだから普通を求めちゃダメなんだ…アイツを苦しめてるアタシなんか…」

 

 そうぶつぶつ呟くアタシに

 

 「も~っ、そんな難しく考えないでさ、もっと気楽に楽しもーよぉ~っ!」

 

 そう言ってアタシの左腕を抱き込み拉致する由比ヶ浜と呆れながらもアタシ達

の後ろをついてくる雪乃

 

 アタシが初めて学校(部室)→家以外のルートを始めて選択とゆーか取らされた瞬間だった

 

 恐るべし由比ヶ浜結衣

 



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比企谷八重は気付いた…雪ノ下雪乃がパンさん好きであると言うことを

 三人でショッピングに行きます


 

 「八重ちゃんって彩ちゃんの事好きなの?」

 

 そう言われたアタシのバックには見る者によってはボンっ!と言う効果音と頭から湯気がたっていたのは間違いない

 

 「なっ、な、な、な、ナニゆってるの?アタシみたいなんがかっこカワイイ戸塚の事を好きなんて言ったら戸塚が迷惑だろ?」

 

 そう言って焦るアタシ

 

 そんな感じで学校校内を出たのは良いんだけどさ、由比ヶ浜…

 

 「どこ行こ?」

 

 ってそれなんだよ

 

 だからアタシはハッキリ言ってやったよ

 

 「アタシは寄り道する習慣無いからいつもジュース代と一往復分くらいが入ってるSuicaしか持ち合わせてないんだけど?

 

 

 それにこんな風に遊び行く経験なんて今までなかったから聞かれても困るんだよね」

 

 とも…

 

 八もあまり寄り道するヤツじゃないからそれほど熱心に観察してた訳じゃないしな…

 

 そんな事をぼんやり考えながら歩いてたら

 

 「さっきから気になったんだけどそのピングーのアニマルリュックが八重ちゃんカバン?荷物それだけなの?

 

 お化粧道具もろくに入らないよね?そのサイズじゃ?」

 

 お弁当に水筒、おやつ持参を知ってる結衣がそう言うから

 

 「は?化粧品…ってそんなん校則違反じゃないん?つかメンドイし化粧品の臭いって嫌いなんだけど?」

 

 そう露骨に嫌そうな顔をして答えると

 

 「妹さんは何も言わないの?」

 

 そう、雪乃に痛いところを突かれたアタシは何も答えずにプイッと横を向くと溜め息を吐かれて

 

 「言われてる…でもメンドイ(アタシ一人の体じゃないんだし…)」

 

 そうぶつぶつ言い訳する私に

 

 「取り敢えず無香料タイプの制汗剤と薬用リップなら妥協できるでしょ?」

 

 口をへの次に曲げたアタシが

 

 「ヤダ、一度妥協したら終わりだ…アタシは徹底抗戦するっ!」

 

 そう勇ましく宣言しながらも

 

 「あっ、この薬用リップは彩ちゃんが寒い時季使ってたメーカーのだ、制汗剤も練習後に使ってるのと同じのだし」

 

 そう言われて

 

 「そうか由比ヶ浜、貴重な情報提供に感謝する」

 

 そう言って会計を済ませるとジト目で睨む雪乃に

 

 「雪乃どうかした?」

 

 そう言われて溜め息を吐いた雪乃は

 

 「別に何も…貴女、ホントにその戸塚君の事が好きなのね?」

 

 そう言われてアタシは

 

 「八の記憶の中には妹の小町以外の人間に好意を向けたことがないからアタシも雪乃をちゃんと知るまでは誰か人の事を好きになった事が…

 

 特に元が元だけに男に対して好意的な目で見れる日が来るなんて思っても見なかった…

 

 でもそれが由比ヶ浜がゆー意味で戸塚の事が好きなのか?

 

 って、そう考えたら自分でもわからないし怖いからあんまし深くから考えたくない…それが今のアタシの正直な気持ち」

 

 自分でも理解できない戸塚に対する感情に戸惑うアタシに

 

 「そう、その答えは焦って出さなくても良いと思うわ…(色々な意味において未成熟な貴女はね)」

 

 そう雪乃に心配されているのは勿論私が知るよしもなかった

 

 その後雪乃の勧めでパンさん関連のグッズを買いアタシのアニマルリュックがくたびれてると言ってパンさんのリュックを買ってくれた雪乃に感謝

 

 そしてフードコートでハンバーガーを食べてから各々の家路についたんだ

 

 




 八重の持つ小物類がゆきのんの影響を受ける第一歩でした


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戸塚彩加
アタシのテニブリ物語…ちょっと待て由比ヶ浜、お前いつから奉仕部に入ったんだよ?


 テニブリはもちろん彼、サブタイから消しましたよ?塩対応強化のためふ


 

① 敵は葉山王国

 

 クッキーを渡したあの日以来顔を会わせるのが気まずく昼休みとか戸塚と遭遇する可能性のある時間帯はあの場所には近寄らないようにしてた…はずなのに何でこうなった?

 

 戸塚が教室に近付く気配をいち早く察知したアタシが窓から逃げ出そうとしたら錯乱したアタシが窓から飛び降りようとしてると勘違いした雪乃に引き留められてる内に由比ヶ浜に案内されてきた

 

 彩加の顔を見ても諦めの悪いアタシは

 

 「雪乃、ちょっとお花摘に行きたいんだけど放してもらえませんか?」

 

 そうお伺いをたてたけど

 

 「先程マッカンを買いがてら行ってきたはずではなかったかしら?」

 

 そう言われてジュースを買いに行くと言う作戦も事前に封じられてしまった…

 

 諦めて一言だけ

 

 「一応言っておくけど三階の窓から飛び降りても平気だからね?猫並みに身の軽いアタシにはそれくらい楽勝なんだからさ…筋力は乏しいけど五階位までなら経験有るんだよ?」

 

 そう言って雪乃と共に椅子に座り

 

 「で、由比ヶ浜は何しにきたの?」

 

 そう聞いたら大いなる夢と希望の詰まったあれを反らして

 

 「部員として相談者を連れてきたんだよっ♪」

 

 と、訳のわからないこと…いや意味はちゃんとわかるよ?由比ヶ浜じゃないんだからそれくらいはさ

 

 ただ…うん、そう…問題があるとするならば

 

 「雪乃、アタシの聞き間違いじゃなきゃ由比ヶ浜が部員だって聞こえたんだけどそんな話し…一度も聞いてないんだけど?」

 

 そう言ったら雪乃も

 

 「奇遇ね、私もそう聞こえたのだけど彼女から入部届けを受け取ってなければ平塚先生からもそのような話しは伺ってないわ

 

 私はてっきり由比ヶ浜さんは八重さんの所に遊びに来ていたのだと思っていたのだけど違ったみたいね?」

 

 そう二人に言われて焦った由比ヶ浜がが

 

 「書くよ書く書く、何枚でも書くからあたしも奉仕部にいれてよっ!」

 

 そう言ってカバンからルーズリーフを取り出して

 

 ーにゅーぶとどけー

 

 (ってそれくらい漢字で書けよ?ホントに総武の生徒か?アタシも書類上未だ在籍してないけどな…あくまでも在校生は八なんだからさ)

 

 そう思いながら雪乃を見たらいつもの頭いたポーズをとってるし戸塚はそんなアタシ等の一連のやり取りを優しい笑顔で見ていた

 

 由比ヶ浜が入部届けを平塚先生に出しに行くのを見送り

 

 「では、貴方が今回の依頼人と言う事で間違いありませんね?貴女の名前と所属クラスを教えてください」

 

 そう雪乃が聞くと

 

 「由比ヶ浜さんと同じ2ーF所属の戸塚彩加、テニス部所属です」

 

 そう言われて驚いた雪乃がアタシの顔を見たけど勿論そらしている

 




 戸塚に対して正直どう対応していいかわからない八重です…

 正直親父と医療関係者以外の男と話した事がない設定ですしまして同世代の男子は未だ誰とも話してない状態ですから

 


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アタシのテニブリ物語…強くなりたい戸塚と深まる由比ヶ浜の謎

 由比ヶ浜の謎はおおげさでしょうか?総武高の七不思議と言われてますから良いですよね?(笑)


 

 「あの…雪ノ下さん?僕に何か問題でも…」

 

 そう戸塚に聞かれた雪乃が戸塚に視線を戻し

 

 「失礼を承知で言いますが貴方が男性であることに驚いたのと部員の八重さんがカッコカワイイ戸塚…そう言ってたのを思い出しただけです」

 

 そんな事を言われて顔をを赤くしてアタシを見る戸塚と益々戸塚に視線は向けられないし身の置き所の無いアタシアタシは小さな体を益々縮こまらせていた…

 

 だけど正直、なんで自分がそんな反応してるのかは全く理解できないしどう考えたってアタシらしくないんだよね

 

 アタシのその様子を見て溜め息吐いて雪乃が戸塚を見ると

 

 「由比ヶ浜さんは知らないみたいだけど雪ノ下さんは聞いてるんですよね?八重ちゃんからそう聞いてます」

 

 そう話し始める戸塚に

 

 「そうよ、それがどうかしたのかしら?」

 

 そう挑むように言う雪乃に対し戸塚は

 

 「ううん、どうもしないよ…ただ、今の二人のやり取りの様子見て八重ちゃんが雪ノ下さんに大事にされてるのを見てホッとした…って感じかな?

 

 八重ちゃんも雪ノ下さんに対してお姉ちゃんに甘える妹みたいに見えたしね?」

 

 そう面と向かって言われてさすがの雪乃は慌ててアタシの顔を見て暫くは沈黙していたけど少なからず雪乃に対してそんな感情の有ったアタシは恥ずか死にそうなまである

 

 うん、顔を真っ赤にしてたらアタシの頭を撫でながら

小声で

 

 「私の事をお姉ちゃんと呼ぶことを許可します」

 

 そう言われてさすがにそんな事言えるわけないじゃんって思ったのに口からでたのは

 

 「うん、雪乃お姉ちゃん…」

 

 だったから頭の中身真っ白で顔は真っ赤だった

 

 「そろそろ依頼の話しに移っていただいても良いかしら?」

 

 我に返った雪乃に言われた戸塚がテニス部の現状と戸塚の希望を話してくれた

 

 

 「………」

 

 

 「つまり次の部長候補である自分の実力が上がれば向上心の乏しい他の部員だってやる気を出すんじゃないか…と、言うわけね?

 

 八重さんはどうこのについて依頼思うのかしら?」

 

 そう聞かれたから

 

 「雪乃の言う通りに最初の戸塚の依頼はアタシ達の手には負えないし最悪顧問間のいさかいにまで発展しかねないから受けられないよね?

 

 少なくともアタシの場合はテニスは壁打ちとサーブの練習くらいしかしたことないからさ

 

 まぁ、知識面はアニメの影響で結構研究はしたからその方面からのサポートならできると思うけどさっきも言った通りに実践経験ないから他の部員に対して説得力は期待しないでほしい」

 

 そうアタシに言われて肩を落とす戸塚に

 

 「戸塚の強化が部員のやる気に繋がるかもわからないけど戸塚の強化策についてはアドバイスとゆーか提案はあるけど聞いてみる?」

 

 アタシは雪乃と戸塚にそう聞いた

 




 次話から提案が始まります


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アタシのテニブリ物語…トリックとミステイクの種明かし

 やはり実践経験の乏しさは否めない…と、言ったとこでしょうか?


 そう言ったら多分テニスに対して力強いラリーの応酬をイメージしていたのだろう戸塚には通じなかったようで

 

 「つまり相手に強打させないテニスをしなさいってことね?」

 

 そう雪乃が解説してくれたので

 

 「確かにベースラインでの迫力のあるラリーのの応酬に憧れるのはわかるけどまともに打ち合ってたら少々のテクニックじゃ最終的にスタミナ切れになるよ?」

 

 そうアタシが言ったら

 

 「う、うん…試合でスタミナ不足を感じるかな?」

 

 そう言ってうつ向く戸塚に

 

 「わかった、八重ちゃんの言った事は大体僕の悩みに一致してるから八重ちゃんの提案を受け入れてプレイスタイルを変えてみるよ」

 

 そう答えが返ってきたから

 

 「わかった、アタシからの提案はまずサーブの強化…と、言ってもフラットサーブの球速がいきなりアップとかあり得ないからスピン系のサーブの修得そしてサーブ&ボレーからのネットプレーの確立

 

 それによりサービスゲームを確実に取りに行くことが第一」

 

 アタシからの提案に

 

 「確かにサーブ&ボレーが鮮やかに決まればそれ以上打ち合う必要はないから必要になるのはそれで決められない強者って訳ね?」

 

 そう言って頷く雪乃に

 

 「絶対にとは言えないけどノーシードまでならそれでなんとかなるはず

 

 第二はループスイングの推奨、戸塚ってテイクバックはストレートだよね?ナンで?

 

 アタシは戸塚にそう問い掛けると

 

 「そうするのが早いから…かな?」

 

 考えながらそう答える戸塚にアタシは

 

 「そんなに違うもんかな?ご覧の通り小学生並の体格のたしはそれ相応の筋力と体力しか持ち合わせてないアタシはループスイングなしには戸塚とは打ち合えないし現在の戸塚クラスがギリギリで打ち合えるレベル

 

 だから戸塚がその気になれば?すぐにアタシじゃ相手にならなくなるだろうな…

 

 と、言う訳っループスイングの採用を推奨する」

 

 そうアタシが長々と説明すると

 

 「私もテニスを習ってたときに速く力の有る打球にしたければテイクバックを大きく取れと教えられたわ

 

 それにループスイングを身に付ければミスショットを恐れずに強打ができるはずよ?」

 

 と、説明に苦しんだアタシがバカみたいに簡潔でわかりやす解説してくれましたよ…

 

 「練習はいつから?時間帯は?期間はどれくらいの予定?」

 

 アタシがそう聞いたら放課後は部活の練習があるからお昼休みにとの事

 

 「なら明日のお昼にはトレーニングプランを立てておきますけど、それでよろしいですね?」

 

 そう戸塚に問い掛けると

 

 「はい、それでお願いします」

 

 そう答えると戸塚は部活に戻っていった

 

 初日、フリーダムなアタシは一足先にお弁当を食べ柔軟体操と軽くサーブの練習で身体を暖めて待つことに

 

 その後はループスイングでの壁打ちは体格から考えるとかなり鋭いなと感じながらやはり八に比べたら数段落ちるのはやむを得なかった

 

 




 次話あの二人が出ますから…


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アタシのテニブリ物語…プレイスタイルから見直そう

 いよいよ戸塚への提案が始まります


 

 

 戸塚のウォーミングアップが終わりまずは軽くアタシのサーブを受けてもらうことにして…第一球目

 

 コーナー結構良いとこ決まった…でも、さすがにアタシの球速じゃ簡単に返されたし返せないんじゃ見込みないと思いながら…

 

 「甘いっ!」

 

 そう叫ぶと共に既にネットに詰めていた私が逆サイドにボレーを決めると

 

 「八重ちゃんスゴいっ!」

 

 と、ナゼか大興奮の由比ヶ浜が理解できないんですけどね

 

 第二球目はスライスサーブがきっちり決まりサービスエースが決まったけどちゃんとアタシはネットに詰めている

 

 第三球目はフォームが変わり警戒はしたけど戸塚の予想を超える変化大きさに何とか返したけどやっぱりボレーの餌食

 

 そして第四球目は先程と同じフォームからフラットサーブで裏をかかれた戸塚はやっぱりボレーの餌食になりゲーム終了

 

 「戸塚、アタシのサーブ&ボレーはどうだった?」

 

 笑いながら話し掛けると

 

 「そつのないコンビネーションとスライスサーブのフォームから打つフラットサーブに同じくキックサーブのフォームから打つフラットサーブ…見分けがつかなかったよ」

 

 苦笑いで言う戸塚に

 

 「あはは、あれはちょっとね…ある意味詐欺なんだよね…と、ゆーかアタシは狼少年ってそう呼んでるんだけどさ」

 

 そう言ったら雪乃が

 

 「それはいいえて妙なネーミングセンスね?」

 

 雪乃が笑ってそう言うと

 

 「あ、もしかして…」

 

 どうやら戸塚も気付いたらしいから

 

 「そう、アタシはフラットサーブはただの一度も打ってないよ?

 

 と、言うか本来フラットサーブって男子の鋭いサーブを指すものでアタシくらいのスピードでフラットサーブって呼ぶこと自体おこがましいんだけどようはミスサーブ

 

 特にキックサーブの後のサーブは警戒し過ぎでただの棒玉にまで反応できなかったんだよね?」

 

 そう言ってアタシに笑われて赤くなって

 

 「そんな風に種を明かされるとなんかスゴく恥ずかしいね?」

 

 そう言って戸塚が笑ってる

 

 そうアタシに言われて

 

 「言ってみてよ、今は藁にもすがり付きたい気持ちなんだからね?」

 

 そう戸塚が答えるからアタシは

 

 「ん、わかった…でも、その前に一言だけ言っておくけど藁にすがったって助からないからね?」

 

 アタシがそう戸塚に告げると

 

 「そうね、あれは元々は溺れる者は藁をも掴むですがり付くものではないしそれで助かろうと思って掴むわけではないのよ?」

 

 頭が痛いと言わんばかりに右手をこめかみに当てる雪乃に

 

 「え、そうなの?あたしはてっきり藁に当たりがあって当たりを引いたら助かるんだって思ってたんだけと違ってた?」

 

 そう言って首をコテンと倒す由比ヶ浜を見てアタシは千葉の…ひいてはこの国の入試制度の抜本的な見直しを求めたくなってしまった

 




 体格差のハンデがある程度までならカバーできるのを戸塚に示してみました…論より証拠のつもりですが


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アタシのテニブリ物語…キャバの女王とホスト王が下僕を引き連れ現れた

 ついに悪の王国出現ですが前作より当たりキツくなります


 

 

 もちろん由比ヶ浜の発言に対して雪乃も同じことを思っていたみたいだから互いに顔を見合わせて深い溜め息が漏れたのは仕方ないと思う…

 

 うん、アタシは悪くないって思ったから

 

 「由比ヶ浜、それに関しては後日ユキぺディアで調べてくれよ?いまは戸塚の話を進めたい」

 

 そう言って雪乃と顔を見合せ溜め息を吐いたのは仕方無いと思う…戸塚も苦笑いしてるし

 

 「アタシは戸塚のプレイスタイルは見たこと無いから知らないけど昼休みの壁打ちを見て言えるのは経験値、スタミナ、筋力の不足かな?

 

 でも、経験値は文系の女子でしかも素人のアタシ達じゃどうにもならないし短期間で何とかできるわけでもないよね?

 

 それはスタミナ、筋力もそうだけど中、長期的に取り組む気があるなら雪乃が運動力学を考慮した有効的なトレーニング方を提案できるけどどうする?

 

 ただし、それについてはアタシ達は提案するだけで決めるのは戸塚自身なんだけど」

 

 そう問い掛けると

 

 「雪ノ下さんお願い出来ますか?」

 

 そう言って戸塚が頭を下げると

 

 「了解したわ、その件については早急にプランニングしますので任せなさい」

 

 そう言ってくれる雪乃がとても頼もしかった

 

 

 

 

② 天使の羽で

 

 「スタミナ増強、筋力アップは自主トレでしてもらいアタシ達が付き合うトレーニング内容を話す前に戦術の見直しは受け入れられる?

 

 これについてはやっぱり押し付ける訳にはいかないからあらかじめ聞いておきたいんだけどどうかな?」

 

 そうアタシが聞くと

 

 「そうした方が良いならそうするしまだこれが僕のプレイスタイルだって思えるほど固まってもいないからね?」

 

 と、言う答えをもらい

 

 「さっきの問題点が克服されてきたらとれる戦術も増えるけど今の戸塚にお勧めするのは打ち合いをしない、だよ」

 

 ただちょっとイタイのがまだ理解できてない由比ヶ浜で

 

 「え、え?どーゆーこと?」

 

 と、言って頭から煙が出てるよ…そう思って説明しようとしたら

 

 「八重さんは戸塚くんにサーブの指導をなさい、由比ヶ浜さんには私から説明しますからね?」

 

 そう言われて前半はサーブの練習に後半は何処からともなく現れた材木座がナゼだか球拾いを担当してくれていたお陰でボレーの練習と単調な練習を時間いっぱい繰り返した

 

 

 依頼二日目

 

 サーブとボレーの練習を組み合わせたサーブ&ボレーの練習に移行

 

 サーブだけじゃなくダッシュも繰り返すからジミにキツい練習のハズだけど本気の戸塚が根をあげる事はない

 

 

 依頼三日目

 

 ボレーにこちらの直前に出す指示で時々ストップボレーを織り混ぜさせる

 

 まぁ洞察力も磨かないとダメだけどとっさの指示に対応しきれたら良いんじゃないのかな?

 

 

 






 もちろん足掛かりに過ぎませんし本当に強くなれるのは未々ずっと先の話ですけどね

 ただはっきり言いますが雪ノ下雪乃が頭が良いのははっきり言って疑って良いレベルですね

 死ぬまで走れとか臨死体験をする事で巫力(腐力ではない)が上がるとかじゃないんだし…

 ドラゴンボールの悟空もクリリンとエロ仙人の元で修行を始めた時の基礎トレーニングや通販の事務マシンの宣伝でも数ヶ月後ってなってるのに…

 どれくらい戸塚の特訓に付き合うつもりなんでしょうね?




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一日遅れのバースデーデイト

 
 少し遅くなりましたが葉山隼人聖誕祭のSSです

 日頃塩対応なだけに年に一度くらいは?


 

 今日はアタシにとってはただの月末の一日

 

 早朝、新人戦制覇を目指す彩加の朝練に付き合うアタシはアクビを噛み殺しながら未々喧騒の残る総武校に登校した

 

 

 お昼休みになりいつもの様にみんなで集まってお弁当タイム

 

 アタシがいつもの様に彩加にお弁当を渡そうとしたら

 

 「ゴメン、ナゼか今日はお母さんにお弁当を持っていけって…」

 

 って下手な嘘を吐くけど仕方無いからアタシも調子を合わせて

 

 「そっか…しゃーねぇーな…アタシも我儘言って彩加を困らせる重いオンナにゃなりたくねえからな…」

 

 そう言ったもののこの弁当どうするんだよ?

 

 そう思って内心溜め息吐いてるアタシに

 

 「勿体ないだろう?」

 

 そう言われて

 

 「問題ない、ただでさえ少なくない敵を更に増やしてまで弁当ひとつをなんとかする気はねぇっ!」

 

 そう言って彩加に渡す予定だった弁当をカバンにしまうとざわつく教室内だが

 

 「隼人に渡したら渡したでごちゃごちゃゆーんだから黙ってろっ!

 

 優美子、わりぃけどこんなとこ(教室内に)居たくねぇから他所に行く」

 

 そう言って弁当を持って席を立つと放課後まで戻る事はなかった

 

 

 アタシが教室を出ていった後の話

 

 「だから言ったでしょ?八重ちゃんはどんな意味でもこそこそとされるのを嫌うって

 

 雪ノ下さんのお姉さんが用意したサプライズだって拒否したんだよ?」

 

 そう彩加に言われクラスの女子どもには

 

 「総武女子の料理上手女子のベストファイブに入るだろう八重の手作り弁当は女のあーしだって戸塚が羨ましいくらいなんだから隼人が羨ましがるの無理無いしっ!

 

 それを言わないで八重をキレさせる隼人もヘタレなんだしっ!」

 

 そう言って呆れてたんだってさアタシは懐かしのベストプレイスで一人静かにオペレーションを突っついてたから知らないし興味ない話だけどさ

 

 

 

 アタシがカバンを取りに戻ったのは部活が始まってしばらくたってからの事

 

 部活が始まって部室で顔を合わせると相変わらずやかましい結衣を睨み付けて黙らせてから

 

 「ここも空気がわりぃ、雪乃には悪いけど今日は帰る…どのみち予備校有るからゆっくりできないし」

 

 そう言って今日は部活もフケる事にして…ナニしよ?

 

 あんまし早く帰ると小町が煩い

 

 小町に話してなんとかなる話じゃないんだだから口を挟むなと思う

 

 アタシにそう言わせて気まずい空気にしたのは何度ある?

 

 いい加減学習しろっ!

 

 面倒臭いから屋上で空を眺めてたら沙希来て

 

 「予備校はどうするのさ?」

 

 そう聞いてきたから

 

 「未だ早いからここで時間調整、晩飯もあるからな」

 

 そう答えるアタシに

 

 「あたしも人の事言えた義理じゃないけどなんであーまで葉山を嫌うのさ?」

 

 そう聞かれたから

 

 「あの場であんな回りくどいことしてないで今日は誕生日だからって言って女子どもを黙らせてりゃアタシだって仲間だからな

 

 だがアイツはそれすらしない

 

 そんなヤツ相手に誤解の種蒔くような事はしたくねえ、アタシが好きなのは彩加と

蒼空だけだ

 

 まぁ蒼空に関しては沙希同様に可愛い弟としてだがな」

 

 そう言って再び蒼空を見上げるアタシを見てるアタシは悪くない

 

 

 

 予備校の授業が終わり夜の公園で弁当の残りを片付けてるアタシは侘しいからと言って頭の悪いヤンキー?チーマー?それとも業界人?

 

 そのいずれにせよ相手にする気の無い連中だからイグナイトを土手っ腹にぶちこんでやったら笑い声がしたから振り向いたら灰色の人がいた

 

 「あ、灰色の人…」

 

 そう呟くと灰色の人は呆れ顔で

 

 「弱いヤツしか居なかった良かったものの…全く何を考えてるんだ?送るからさっさと帰れっ!」

 

 そう言われて車にのせられて家に送り返された

 

 

 翌日はバイトの日だ

 

 開店時間よりは約出勤するアタシと沙希は店のオーブンフル稼働でクッキーを焼いている

 

 土日限定のサービス品で今やお店の名物と化している一品だ

 

 しかも焼きたてが食べられるのは開店後の一時間限定の品だから開店直後からの大にぎわい

 

 で大抵の客はその後のランチを食べてから席を立つからし烈な席取りゲームと化している

 

 今日はその中の一人に隼人がいた

 

 内心溜め息を吐きながら営業時間だから営業スマイルで応対する

 

 ソコには何もないのだからな

 

 サービスモーニングを(紅茶はカップてはなくティーサーバー、サンドイッチ、ボイルソーセージ、ハッシュドポテトのセットで千円)頼み早速お店のチャットに書き込み

 

 結構メイド達にも人気の高い客で営業的な意味合いで店長も大好きであるのでアタシに

 

 「隼人君って好い人だよね?」

 

 と、言って押し付けてくるからマジ勘弁

 

 アタシ等は手の空いてるメイドが控え室のパソコンでレスを返すから忙しいアタシは書き込みしないと言うかほとんど見ない

 

 ランチタイム突入、アタシと沙希はバタバタとフロアを駆け回る…

 

 コンパスが違うから沙希はアタシほどは駆けてないけどな

 

 今日の日替りランチはAランチ、ハンバーグプレート(デミグラスソース煮込みハンバーグと野菜炒めにポテサラとコンソメスープ税込1,500円)

 

 Bランチ、オムスパセット(いわゆるナポリタンを卵で包んだものとシーザーサラダにコンソメスープ税込1,200円)

 

 で、隼人が頼んだのはAランチでゆっくり味わっている

 

 ランチタイムが終わりアタシたちも交代で休憩に入り最後のメンバーの休憩が終わりアタシと沙希の勤務時間が終わるのが午後3時…

 

 「で、なんでお前がここに居るわけ?」

 

 従業員用通用口で出待ちしている隼人にそう声を掛けると照れたように

 

 「八重とデートがしたくてな…」

 

 そう言われて

 

 「アタシには彩加って相思相愛の彼氏が居るんだけど?」

 

 そう答えると

 

 「その程度で諦めるつもりはないよ」

 

 そう言われて溜め息を吐いて

 

 「アタシ的には諦めてほしいんだけど?」

 

 そう呟いて

 

 「仕方無い、昨日誕生日だしな…で、この後はどうするのさ?」

 

 アタシがそう聞いたら

 

 「映画を観たいが少し時間が有るから映画館に近い喫茶店でお茶しよう」

 

 そう答えるとアタシの手を引いてその喫茶店に向かった

 

 渋目の内装のお店でBGMはジャズが流れる大人の雰囲気のお店で初めて来たタイプの店で

 

 「な、なぁ…こんな本格的な店にアタシの飲む甘いモノってあるのか?」

 

 そう小声で聞いたら

 

 「カウンターの中のマスターがウイン風のコーヒーはいかがかな?お嬢さん」

 

 そう言われて

 

 「あー、それでお願いします」

 

 そう答えると

 

 「承知しました、隼人君はいつもので良いね?」

 

 そう言われて隼人も

 

 「はい、お願いします」

 

 そう答える隼人に構わず初めて入った空間を見回すアタシに

 

 「珍しいかね?」

 

 そうマスターに聞かれたアタシは

 

 「普段入るのは喫茶店よりファミレスかファーストフード…後はパイト先のメイド喫茶くらいですからね

 

 このお店とは方向性が違いますよね?ただ…」

 

 そう言って言葉を区切るアタシにマスターが微笑み続きを促すから

 

 「そうただジャズはよくわからないけどこの雰囲気は悪くない…騒がしいバイトに疲れたアタシの心を落ち着かせてくれる…」

 

 そう言って目の前に出されたコーヒーの香りを嗅いで思った

 

 「やっぱり違いますね…アタシはそれほどコーヒーには詳しく無いけれど一応お店でお客様にお出ししてますからそれなりに研究はしたけどやっぱり我流だったんだなって…」

 

 そう言って絶望の溜め息を吐いてしまった

 

 コーヒーの薫りと静に流れるジャズのお店…

 

 「明日もバイトだから都合がつくなら沙希を誘って来ようかな…」

 

 そう呟やいて

 

 「良い店教えてくれてサンキューな…」

 

 そう言って最後の一口飲み干し

 

 「時間、そろそろじゃないのか?マスター、勘定…「デートだって言ったろ?なら…こうゆー場面は男の俺に花を持たせてくれないかな?」」

 

 「「If I wasn't hard, I wouldn't be alive. If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive.」

 

 ってヤツか?」

 

 そう言って笑うアタシにマスターが  

 

 「ほう、和訳ではなく原文のそのセリフが出るとはね…」

 

 そう言われて

 

 「古い字幕の映画をDVDで何度も見ましたし本も原文を何度も読みましたから…結構好きなんですよね、フィリップマーローって…

 

 わかった、ここは隼人の男を立てておく場面なんだよな」

 

 そう言って支払い済ませて映画館に向かった

 

 「これか?」

 

 上映されている映画はリバイバル映画で前編、後編の二部作のラブ&アクションモノで久し振りに見る邦画の上にしかもアタシ自身は初めての劇場での鑑賞

 

 「宜しければこちらのカップルシートはいかがですか?」

 

 そう言われてそのチケットを買う隼人に

 

 「ポップコーンと隼人も紅茶で良いか?」

 

 そう言ってアタシが隼人に見せたのはストロー二本ざしのアイスティーで隼人ら飲み物ふたつ買っても平気だろうがアタシには持ちきらないから迷ってたらこれを勧めてくれたから買ったんだが…

 

 「イヤだったら何か違うの買ってくるぞ?」

 

 そう聞いたら何か嬉しそうに

 

 「イヤ、そろそろ始まる時間じゃないのか?」

 

 そう言って席を勧めてくれたから腰を下ろして開演を待った

 

 何かリッチなイスだなとか思いつつ

 

 ポップコーンをつまみながら映画を見るアタシはスリリングなアクションと軽妙な主人公とヒロインのやり取りに引き込まれていった

 

 第一部が終わる少し前に席を立ちお手洗いを済ませ紅茶のお代わりを買い席に戻ると今度隼人がお手洗いに向かった

 

 その戻ってきた隼人はバーガーセットを持ってきたからハンバーガーは有り難くいただきポテトは映画を観ながらいただく事にして第二部が始まった

 

 一部にはなかったカーアクションが格好良かったな

 

 え?恋愛部分についてはなにもないのかって?

 

 …………無い、よくわからないし下らない駆け引きがウザいしあざとい

 

 アタシには理解も真似したいとも思わないしあんな風には振る舞えないな…

 

 彩加に聞いてみようアタシってヤッパ可愛いげ無いよな?って…

 

 映画が終わって午後九時少し前で小腹空いてるって感じだからサイゼに行く事に

 

 ドリンクバーと隼人はピザでアタシはフォカッチャを頼んだ

 

 映画の感想を話したりして結構楽しかった

 

 家に送ってくれたのが11時近くで既に限界近いアタシは小町を相手にする事なく眠りに落ちたのだった




 
 少し長目ですがいかがでしたでしょうか?


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アタシのテニブリ物語…いっぺん痛い目見ろっ!

 まぁ、痛い目見るのは葉山だけですけどね(笑)


 

 依頼四日目(金)

 

 戸塚にサーブの自習をしててもらい連休中の打ち合わせをしていた

 

 そして打ち合わせを終えたアタシがマッカンを買ってからコートに入ると…

 

 「なーんで昼間の学校にキャバ嬢とチャラいホストが居るのかなぁ~っ?」

 

 そう言ってやったら

 

 「ふん、小学生のガキがほざくなっ!」

 

 ってキャンキャン吠えるから

 

 「わっ、出ましたぁーっ!若さを妬むおばはんの決まり文句がぁ~っ♪

 

 おっばさぁーんっ、ファンデーションが汗で流れてるぴょぉ~んっ♪」

 

 と、キャンキャン吠えるキャバ嬢をおちょくりまくるアタシに

 

 「アンタ、あーしにケンカ売ってるの?」

 

 そう言わせておきながら

 

 「あーっ、誠に申し訳ございませんが現在学校内での無許可の営業活動は一切禁止されてますからお客様にケンカをお売りすることはできません(ドモホルンリンクルのCM調で)

 

 因みにケンカになった場合恥をかくのはその小学生相手にケンカしようとゆーあんたなんだからな?

 

 人の事をガキ扱いしといてそのガキ相手にケンカを買うとかして対等なんかよ?

 

 アタシをガキ扱いするならアンタも大人の振る舞いをしなよ、厚化粧のお・ば・は・ん~っ♪」 

 

 そう言って笑ってやったら周りも苦笑してたが金髪縦ドリルに睨まれ黙り込んだ

 

 それを見てそれまで黙っていた金髪のチャライホストが

 

 「まぁまぁそんなケンカ腰にならずみんな仲良く…「バカじゃないの?アタシは無法者をおちょくってるだけでケンカ腰に見えるんだ?

 

 はぁあ?皆って誰だよ、アタシの皆は特訓に汗を流す数人だけで部外者がなに「私からサッカー部の顧問には正式に抗議しておくし必要ならテニス部顧問の厚木と、ともにで構わんのだが?」」

 

 こんだけ騒ぎになってるからかいつの間にかアタシの後ろに立っていた平塚先生がそう言ってくれたから

 

 「戸塚が言ったはずだ練習中だってな、小さい声だけど戸塚なりの精一の声をあげてな

 

 確かにテニス部以外の人間も居るがアタシ等奉仕部は正式な協力者として平塚先生を通してテニス部と連名でコートを借りてるんだよ

 

 言わば正式な部活中のこの場に無断で入り込んできて遊ばせろだ?

 

 なんなら、明日の放課後にでもフットサルのボール持って遊び行ってやるから喜べ、アタシの華麗なる超次元サッカーを見せてやんからよ?」

 

 そう言ってやったらパシリのチャラ男(戸部の事だが名前を知らないため)が鼻で笑いやがったから行儀悪いがテニスボールをシュートして鼻っ柱にぶつけてやった

 

 

 「体格差のハンデにコートの選択と最初のサーブをこちらからくらいは要求してもバチは当たらないよな?」

 

 アタシがそう言ったら

 

 「勝手にしろしっ!」

 

 だってさ…

 




 
 八重vs三浦の舌戦はいかがでしょうか?普段は言い負かされる八重も怒りに我を忘れると…みたいな感じです


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蓄積されるダメージ

 

 と、言う訳でキャバ嬢とホスト×アタシと戸塚のミックスダブルスが始まったのだけどアタシとキャバ嬢の一連のやり取り

 

 そして絵面的に小中学生苛めてるようにも見えるし何より三浦嫌いがここにきて表面化してるのでホストの客たちも一部を除きノリが悪い

 

 別にそんな事はどうでも良い事でアタシかサーブを打つのを見てレシーバーはキャバ嬢、ホストが前衛の布陣をとる

 

 試合が始まりアタシがツイストを踊る

 

 きれいに決まったサーブは大きく弾みキャバ嬢の顔を襲い小さく悲鳴をあげて尻餅を着くのを見てアンチ三浦派が失笑するが

 

 「君も女性なら自分の顔を狙われたらとは思わないのか?」

 

 等とそんなトロい事ゆーから

 

 「雪乃と戸塚はアタシのフォームからキックサーブを打ったのはわかるし経験者らしいその女もわかるはずなのにアタシの事を見下すしかしてない

 

 だから、そんな簡単な予測をする事すらもできずに無警戒にボールに突っ込んだその女自己責任だろうが?

 

 戸塚だってちゃんと初見で警戒してレシーブしたぞ

 

 それに威張ってゆーこととじゃないが未完成のこのサーブの弾む方向は打ったアタシ自身ボールに聞けとしか言えないから狙って打つ余裕はねえんだよ」

 

 そう言ってやったら

 

 「隼人は黙ってろし、今度はアタシがあのチビをギャフンと言わせてやるっ!」

 

 そうキャバの女王が言ったけど逆にまた言わせてやんよ

 

 サーバーはキャバ嬢にレシーバーはアタシで速い球足で威力はありそうだけど逆上してるからコースが甘い

 

 ループスイングで目一杯パワーを乗せしっかりスピンをかけてキャバ嬢の逆サイドを狙うがスピンボールは初めて受けるらしいホストはスピンボールに弾かれ浮き球になり戸塚のボレーが鮮やかに決まる

 

 今度はさっきの事も有りレシーバーはホストだけど今度は踊らない代わりにいつにもましてきれいに横滑り

 

 キックサーブを警戒してたホストが対応できるわけなくアタシにチャンスボール

 

 「こんなこともあろーかと♪」

 

 と、アタシが陽気に言ったら

 

 「ムッ、李・紅蘭っ!」

 

 叫ぶ材木ウザいと思いながらアタシは全身のバネをしならせ…そして溜め込ませた力を一気に爆発させる

 

 ーハゼロ、リア充っ!ー

 

 と、呪文っぽく叫けんでスマッシュを放つ

 

 「な、なんだと?女王蜂(クインビー)ダイナマイトだとっ!?」

 

 (ってオイオイ、お前もこのネタ知ってるのかよ?材木)

 

 と、アタシがのんきに思ってたけどアタシが解き放った女王蜂の襲来を受けるホストはまたしてもラケットを弾き飛ばされ返った浮き球は戸塚のボレーでゲームポイント 




 
 ようやくこの戦いにピリオドを打つべくあの台詞の登場です


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アタシのテニブリ物語…戸塚、アタシは勝つわっ!そして勝利の花冠を貴方に…

 今回もサブタイで遊びましたがいよいよ決着の時です


 

 

 そしてますますキャバ嬢は逆上して右腕に異変が生じてるホストの様子にも気付く事なく力強いサーブを放つけどコースが単調、ホストはなんとかダブルハンドで返すけどアタシは微かな風を感じた

 

 そんなどこかで効いたフレーズを思いだし力ないボールを思いきり掬い上げてこう叫んだ

 

 「青春のっ、バっカヤローっ!」

 

 と…

 

 今のアタシのリターンが決定打になったらしいホストは右腕を抱え踞っているからボールを追い掛けるのはキャバ嬢だけど

 

 (残念だったな?この時間帯から風向きが変わるんだよ、海風から浜風にな)

 

 そのアタシの思いに答えるように風向きが変わりボールは沖に向かう風に流されていくが周りも見え無いキャバ嬢がフェンスに向かってる事にホストが気付き立ち上がると激突をなんとか直前に抱き止めて激突だけはなんとかが回避

 

 ボールは二人の足元に転がりアタシ等の完全勝利

 

 敗北を認めた二人が握手を求めにきたけどアタシはそれに応えられない

 

 戸塚に雪乃が踞るアタシに気付いて駆け寄りそれで気付いた由比ヶ浜と材木に戸部も集まってきた中真っ青になり下腹部を押さえるアタシを見て

 

 「貴女まさか…」

 

 その呟きに気付き

 

 「何、雪ノ下さんは心当たりあんの?」

 

 そう聞いてきた三浦の耳元で

 

 「辛いとは思うけど多分あれだから保健室で休ませてあげるくらいしか私達にできることはないわね」

 

 そう言われて気付いたらしく

 

 「こりゃ相当重いね…」

 

 と、溜め息混じりにそう呟き

 

 「姫菜と結衣はふたりでこの子を保健室に連れてって休ませな」

 

 そう言われて二人はピンときたけど

 

 「それなら俺か戸部が…「何で雪ノ下さんがあーしにだけ小声で言ったのか…それくらい察しろ、隼人」」

 

 そう言われて気付いた葉山が

 

 「す、すまない…」

 

 と、慌てて頭を下げたが残念ながら他の男子達は気付かなかった 

 

 そして制服に着替えた三浦が保健室で見たのは不器用に生理用具を扱うアタシで

 

 「何、その不器用さ…いくらなんでもあーし等の年で初めてな訳ないっしょ?」

 

 そう言われて

 

 「確かに普通ならね…でも…(話して良い?の視線に気付いて頷くと雪乃も頷き返し)

 

 この子の名は比企谷八重、比企谷八幡と言う男子生徒がTSした姿よ」

 

 そう言うと鵜飼先生も頷いたけど

 

 「ゆ…雪ノ下さん、それ本気で言ってんの?」

 

 三浦にそう聞かれた雪乃は

 

 「そうね、私もこんな風に話だけを聞いたら貴女と同じ反応をすると思うわ…と、言うか実際にTSしてるのを目の前で見ていたのに時々あれは夢だったんじゃないのかしらって思うんですもの

 

 だから見てない人が理解できないのは当然だけど残念ながら医学的にもそれは証明され定期的にも医者にかかってたそうよ?

 

 詳しい話を聞きたかったら放課後奉仕部に来なさい、そろそろお昼休みも終わるわ

 

 鵜飼先生、八重さんをお願いします」

 

 そう言われて

 

 「任せなさい、それより急がなくても…ほら、予鈴が鳴りましたよ?」

 

 そう言われて教室に向かう姿を鵜飼先生か見送っていた




 すぐに勘は取り戻すでしょうが一年以上実戦から遠ざかっていて中学時代の動きができるわけないのにね(笑)

 因みにサブタイは未だラノベと言うジャンルがが確立する前の時代の作品のキャッチコピーをパクりました

 読んだことはありませんが確か女剣闘士のヒロインが闘いに挑む際に恋人に告げた(思ってただけ?)言葉です


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アタシのテニブリ物語…八重って誰?

 いよいよ戸塚編最終話です 


③ 闘いの後に…

 

 奉仕部の部室に集まったのは由比ヶ浜に数少ない事情を知る者の一人の戸塚、何だかんだとアタシの周りを彷徨く材木に今回の関係者の三浦に海老名

 

 葉山は右足右腕を痛め病院行っており他の三人の男子は部活中

 

 因みにテニス部は今日の勝負を見た者や噂を聞いた者達の入部希望者の対応に追われパニック状態らしいが寝てるのはアタシの知らない話

 

 「TS病って時々ニュースで聞くけどよくわからないから何だか教えろし!」

 

 そう聞かれた雪乃が

 

 「TS病、トランスセクシャル…つまり性別が変わることを指して魚類等には環境の変化で当たり前に起こる現象だけど人間の場合何万から十数万に一人

 

 しかも生命には関わらないものの治療困難な難病とされてるけど比企谷八幡が患っているのはその中でも珍しい通称TS能力者と呼ばれる症状ででさらに厄介な事に二重人格者

 

 だから比企谷八幡は八重さんの存在は知らず夢遊病を患っていると知らされているそうよ

 

 個人差はあるけど文献によれば過去には自在に性別を変えたとされる伝説の人もいてTS能力と呼ばれる所以らしいんだけど比企谷八幡の場合彼が眠ると八重さんが目覚めると言う二重生活を送っていたと聞いてます」

 

 そう言って用意しておいたお茶で口を湿らせてから

 

 「因みに八重さんの様にTS発症の遅い人は変わった性別の二次性徴が遅くなるらしいとも言われてるそうだから男子はそこをあまり掘り下げないように」

 

 そう言って戸塚と材木座に釘を指し

 

 「それが今のところ私や平塚、鵜飼の両教諭が主治医や八重さん本人から聞いた話よ」

 

 それを聞いた由比ヶ浜結衣が

 

 「それじゃあ八重ちゃんはあたしの事も最初から知ってたの?」

 

 震える声で聞く結衣に雪乃は

 

 「ボッチの八、八重さんは比企谷八幡をそう呼んでるのだけどボッチの敵になりそうなリア王と女王以外は気にする必要はないって言って由比ヶ浜さんと海老名さんと言ったかしら?

 

 八重さんにとって貴女達は葉山くんと三浦さんの傍で見掛ける顔、くらいにしか認識してなかったそうよ」

 

 と、言うと

 

 「僕も顔は知ってるけど…多分あの時もそうかな?何かぶつかる直前にマッカン、マッカンって言ってたのが聞こえてた記憶があるしマッカンの売ってる自販機に向かってかか一目散に駆けてったからね?」

 

 そう言って苦笑いの戸塚に

 

 「え?彩ちゃんラブの八重ちゃんが彩ちゃんよりマッカン優先?」

 

 そう言われて

 

 「え、八重ちゃんが僕の事を?」

 

 顔を真っ赤にして驚く戸塚に

 

 「色恋に疎い我でも気付くほどにな、戸塚氏よ?」

 

 そう材木に

 

 

 




 因みにサッカー部には平塚、厚木の両顧問から抗議しました

 葉山に関して十二分に罰を受けてますし罰はありませんがその代わりにかなりのツケを払うことにはなりますよ

 ナニしろケガが治るまで練習できず練習不足のまま夏の大会予選を迎えますからね

 因みに怪我は右手首亀裂骨折と右足首重度の捻挫と共に治りが悪いですね

 つまり練習不足のツケは自分とサッカー部に迷惑を掛けると言う形ですよ


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アタシのテニブリ物語…みんながアタシの手を引っ張ってくれるから

 
 いよいよ戸塚遍最終話です


 

 「八重さんに命が惜しかったら戸塚くんの事でからかうなと言われてるはずよね?」

 

 そう言われ結衣からも

 

 「そのすぐ後に失言してよっぽど命が要らないらしいなっ!って怒らせてたよね?」

 

 そう言われて顔を青くする材木に

 

 「ラノベ作家目指すならもう少し乙女心を知りなさい

 

 八重さんは未だ性自覚の無い子供みたいなもの

 

 未だ完全に女の子になりきれないその心はどちらかと言えば男の子寄りだけど多分それが八重さんの今の心理状態…

 

 それは多分八重さんの心身の変化の兆しかもしれないと言われけど目覚め始めている恋心と体の性徴が先生の診たての正しさを証明したようね?」

 

 そう呟く雪乃に

 

 「で、八重だっけ?この先も授業でなきゃ卒業はおろか進級も難しいんじゃないの?」

 

 そう言われた雪乃が

 

 「現在TS病患者の認定申請中だからそれが済めば後は学校との話し合いだけになるのだけど…

 

 以前に一度だけ本人のくちから聞いた事

 

 『比企谷八重として学校に通いたいし一人の普通に生活してみたいっ!』

 

 そう泣きながらそう言ってたわ

 

 でもその反面八重さんは自分の事を八に憑りつく化け物、寄生虫と言って元からのボッチ体質が悪化して教室に行くのを怖がってるのよ

 

 女子の制服やジャージを着てわざわざ学校まで来ながらひっそり過ごす八重さんに学校に未練がないわけはない

 

 いえむしろ通いたいからこそ大人しく保健室で女子が小学校から習ってきた保健体育の保健の授業を保健室で受けこの部室で一人こつこつと自習を続けてるのよ?」

 

 そう言って溜め息を吐き

 

 「今回みたいに怒りが恐怖心を押さえている時は良いけど普段はネガティブ思考の持ち主だから余計にね…」

 

 そう言って話を締めくくる雪乃に

 

 「なら簡単じゃん、あーしと姫菜、結衣に戸塚、アンタだって八重に気があるんだろ?それに戸部の奴も八重が結構気に入ったみたいだから教室内はこの五人で守ってやりゃ良いんじゃないの?」

 

 そう言われて

 

 「うん、多分初恋…一目惚れなんだって思うよ」

 

 戸塚がそう言い

 

 「う、ん…でも、あたしってなんか八重ちゃんに嫌われてるみたいなとこあるから…」

 

 そう言って寂しそうに笑う結衣に雪乃が

 

 「それについては私はそのわけを聞いてるから教えてあげるわ

 

 由比ヶ浜さん、八重さんが言う貴女のその『大いなる夢と希望がつまった』それが嫌いと言うか憎いかとか羨ましいのよ」

 

 そう言って雪乃が指差した場所を診た戸塚は顔を真っ赤にしてすぐに顔をそらし、ガン見した材木座は海老名と三浦の二人にど突かれそれを見ていたら

 

 「材木ざまぁっ!」

 

 そう言い捨てたのは間違いなく同情の余地はない

 

 こうしてアタシは週明けから比企谷八重として学校に通うことになった



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GW
八重の初めての大型連休…連休は小町の説教から始まった


 前半戦三連休始まりました


 

① 甘酸っぱい思い出って美味しいの? 

 

 テニス対決のあとずっと眠保健室り続けていて最終下校時間近になんとか目を覚ましたアタシは立つこともままならないので平塚先生に送ってもらい帰宅

 

 そしたら珍しく早く帰ってた両親に事情を話してくれたの所までは良いんだけど寿司だお赤飯だと騒ぐは挙げ句の果てに戸塚に嫉妬した親父が騒いで母ちゃんに説教されてるはで…

 

 巻き込まれた平塚先生に申し訳ないと思ってたのは最初の内だけで…

 

 すっかり意気投合して三人で飲んでるからアタシから言うべき事は何もない…

 

 と、ゆーよりこの寿司サビヌキじゃないじゃん?よくわからないけどアタシのお祝いの料理のはずなのになんでアタシの食べられないモノ注文するわけ?マジ信じられんぞ、親父

 

 あ、寿司にワサビ入ってるのに気付いた母ちゃんにど突かれてるよ、親父ざまぁっ!

 

 ピッチを見るとかなりの数のメッセージ主に由比ヶ浜が来ていてお礼のメッセージを送ったけど材木っ、テメエにメアドを教えた覚えはねぇからアタシのメアドは消せっ!

 

 そう言いたかったけどアイツはああ見えて戸塚の友達らしいから言っても無駄っぽいからやめた

 

 戸塚の友達悪く言いたくないからな

 

 うん、そうだアイツはあくまで戸塚の友達でそれ以上でもなきゃそれ以外の何者てもないが下僕とか奴隷みたいなそれ以下の扱いなら可だな

 

 

 今日からゴールデンウィークで今日は連休前半初日

 

 「最近のお姉ちゃんは全く落ち着きがありませんでしたからこんなときくらいは大人しくゆっくりと寝てなさいっ!」

 

 と、叱られてしまい時々小町の宿題に関する質問に答えながらのんびりと過ごすことにしたけど自分の身体の変化について準夜勤で家にいる母ちゃんに説明される事にになり聞くことした

 

 これが話に聞いていた月よりの使者なんだって事は理解はできたけどこの痛みが毎月あるのか…

 

 しかも熱っぽいせいか頭がボーッとするしやたら眠くなる

 

 と、そう思ったらうんざりだと思ったし…あと、月に代わってお仕置きされてるのはアタシじゃん?

 

 と、自分でも理解できないことで悩んでるアタシはアホに違いないが本音を言ったら見知らぬ領域に踏み出した恐怖と言葉にできない不安に怯えるアタシの手を握って優しく微笑む小町に向かって

 

 『小町お姉ちゃん…』

 

 無意識の内にそう呟いたアタシは間違ってない

 

 

 連休二日目

 

 昨日一日勉強してないから図書館に行ったら戸塚と雪乃に結衣がいて四人で勉強したと言うよりは雪乃先生にアタシ等三人の勉強を見てもらってたって感じなんだけど…

 




 こうしてゴールデンウィークは静かに始まりました


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八重、初めての大型連休…今日から魔王…の妹?

 
 ええ、陽乃さんは陽乃お姉ちゃんと、呼ばないと機嫌悪いんだからアタシが陽乃お姉ちゃんと呼ぶのはアタシに罪はないっ!よね?


 

 結衣、アンタ今度の中間マジヤバくない?夏休みちゃんとあるよね?一緒に遊べるよね?

 

 そう心配になるレベルなんだけど? 正直ぶっちゃけたらね…

 

 だから部活に頑張ってる戸塚はアタシが結構見てたな

 

 勉強が一区切りついたたところで図書館を出て遅めのランチタイム

 

 連休後半に一緒にテニスしたいよね? って話になり一緒にスポーツ洋品店に行って、雪乃お勧めのテニスウエアと替えに結衣お勧めのウエアを買い練習用のボールを買った

 

 え?両者の違い…ってわからないかな?

 

 雪乃は機能性重視で特に派手なデザインじゃなく通気性、吸汗性、フィット感と機能性とか実用性? 重視でアタシの感性にもぴったしでさすが雪乃お姉ちゃんってとこだね

 

 それに対して結衣のお勧めのはおへそ丸出しのセパレートタイプでアタシの個人的な見解からしたら

 

 『 どこの魔法少女のコスプレだよ? 』

 

 って思わず叫びたいくらいにふりっふりのピンクと言うよりはサクラ色って感じの可愛いデザインなもんだからさ

 

 それをアタシに着れって言えるその感性に戦慄が走ったアタシは間違ってない…恐るべしガハマさんはマジに

パネエっすっ!

 

 その後、彩加とお揃いのヘアバンドとリストバントを買ったら雪乃に

 

 「 八重さんさんに戸塚くん、リストバンドは四人お揃いの物にしましょう… この四人の絆の証しに 」

 

 と、言われ結衣には

 

 「ねえねえ八重ちゃん、ヘアバンドの洗い替え用に奉仕部三人お揃いのタオル地のサンバイザー買おうよ?」

 

 そう言われて照れ笑いしながら買ったんだよね

 

 その後で休憩の為に立ち寄ったカフェでアタシは二人の人物と出会った

 

 一人は雪ノ下陽乃さんでガキのアタシから見たら妖艶な美女で大いなる夢と希望の持ち主でもう一人は青みがかった長い髪と泣きボクロが印象的な美人で…

 

 うん、こっちは知ってるっぽいな、たしか…八のクラスメイトの…か、川…なんとかさん?…ってそれって知らんのと変わりないからな?

 

 そう紹介されたけど、戸塚と結衣も陽乃さんとは初対面だし川なんとかさんとはあまり接点がないらしくクラスメイトであるってこと以外の事はなにも知らないらしい

 

 そんなアタシにいきなりアタシの手を握って

 

 「私の事は陽乃お姉ちゃんって呼んでくれたら嬉しいかな?

 

 雪乃ちゃんはそう呼んでくれなくなっちゃたし今更だから雪乃ちゃんは陽乃姉さんで我慢して八重ちゃんがそう呼んでくれたらお姉ちゃん的には嬉しいよ」

 

 笑顔でそう言われたアタシは、顔を真っ赤にして俯きながら

 

 「は、陽乃お姉ちゃん…」

 

 そう呟いてみたら、雪乃お姉ちゃんや小町お姉ちゃんと呼んだ時とは違う感覚に満たされたけどそれを言葉で表すのは難しい

 

 




 原作無視の二人との邂逅により種明かしはあまり好みませんが川崎沙希のイベントは発生しません

 その理由については次話の内容にもなりますが予備校のお金の心配がないサキサキが深夜のバイトをする理由は有りませんので…

 因みに、そこからすべて川崎沙希に関してはオリジナル設定が多くなりますがキャラについてだけは原作重視のつもりですのでサキサキのキャラ崩壊についてはご指摘ビシバシしてください…

 ってあっちゃダメですがしてるつもりとできるってのはやっぱ違うでしょ?


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八重、初めての大型連休…好き嫌い

 
 好き嫌いについてのお話ですが筆者も子供の頃はマグロの赤身以外の刺し身が全く食べれないので回転寿司なら100円のお皿だけで幸せてすね

 とにかくスゴい偏食家でしたから


 

 「比企谷八重…だね?川崎沙希だ、よろしく頼むよ…

 

 戸塚と由比ヶ浜と同じく同じく2F所属だからそっちの意味でもよろしく頼む」

 

 そう言われて不思議そうに見てたら

 

 「アンタの着てる総武の制服は陽乃さんの依頼でアタシが作った一品物なんだよ」

 

 そう言われて

 

 「そっか…アンタってみた目通りにスッゲーできる女なんだな… そのうちもう少し落ち着いたらお裁縫、教えてくれるか?

 

 最低でも繕い物くらいは自分でできるようにはなりたいからな? 」

 

 そう答えたら川崎沙希に

 

 「 あぁ、アンタを見てるとなんだかあたしの妹を見てるような気がしてくるからアタシができる事はアタシに相談しに来るんだよ? 」

 

 と、そんな風に言ってもらいアタシとしてはマジに嬉しかったんだが、その妹が今年年中さんなのを知る陽乃さんが強化外骨格の下で笑っているのには気付けなかった

 

 こうしてアタシは、比企谷八重の姉を自称する四天王雪ノ下姉妹と三浦優美子に川崎沙希の四人と知り合うこととなった訳なんだが沙希の弟

 

 小町風にゆーなら義弟候補と出会うのはこの少し後の話だった 

 

 とにかく、いつの間に合流したのかよくわからない小町も一緒に買い物と言うか浴衣を見に行くことになり

 

 アタシは着ない ( 着れない ) からと、遠慮したんだけどどうしてもって譲らない陽乃さんに根負けしてアタシは夜空に映える大輪の花柄模様

 

 小町にはひまわり模様に彩加はシンプルな藍染を買ってくれました

 

 その後アタシ達は陽乃さんに連れられ回らないお寿司やさんに連れられまして…

 

 ええ、最初思い切り抵抗しましたよ…

 

 「 いわゆるヒカリモノですか? が苦手でして… ワサビもダメだしナニよりテーブルマナーとゆーか食事の作法が壊滅的で…

 

 お弁当の時も優美子に世話を焼かせ、雪乃にしょっちゅう注意されてるのにちっとも改まらないから…

 

 こんな立派なお店の客に相応しくないし陽乃さんに恥じ掻かせるからやなんです 」

 

 アタシは涙目でそう話すとクスクスと笑いながら若女将らしき人がアタシの頭を撫でながら

 

 「 安心して、貴女の事情を知るのは私だけでうちは幼いお子さまはもちろん魚離れと言われ始めた頃から魚の美味しさを理解していただくのを使命として商いをしてます

 

 ですからもし貴女がそのヒカリモノキライを何とかしたいと思うのでしたら私達にも協力させてはもらえませんか?」

 

 そう言われてアタシは

 

 「 何とかしたい…アイラブ千葉とか言ってるのにイワシの握りが食べれないアタシが大嫌いだから…『 嘘つきのお前なんか死んぢゃえっ! 』 って何回鏡に向かって言ったかわからないよ…」

 




 いかがでしたでしょうか?八重の好き嫌いは…

 今回は若干個人的な嗜好が八重の好き嫌いに投影されましたけど……


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八重、初めての大型連休…お説教は食事の後で

 
 寿司ネタの話から大きくずれます因みに注文はは大将のおまかせを陽乃さんが注文済みです


 

 そんなやり取りを経て店内へと案内された訳なんだけど、アタシは思いっきしキョドってるから溜め息吐いた小町が

 

 「皆さんにあらかじめお断りしておかなきゃいけない事なんですけど…」

 

 そう言って一同をみまわし

 

 「うちのお父さんは幼く見えると言うか小さい頃の小町そっくりなお姉ちゃんに駄々アマで外食とかに連れ回したいのに本人がさっき言った理由で外食

 

 特にこう言った敷居の高そうに見えるお店を嫌がるんですよね」

 

 そう言って溜め息を吐き

 

 「 お母さんはその辺りを理解してるからバーガーショップやイートインコーナーの在るパンさんとかお姉ちゃんが入りやすい場所をチョイスするから断られたのはラーメン屋さんくらいですね 」

 

 それを聞いた彩加が

 

 「 アレ?八重ちゃんってラーメンが好きなんじゃ…

 

 あ、でもラーメン屋さんに誘ってたけどあまり良い顔はしてなかったような… 」

 

 そう言って首をかしげる彩加に

 

 「 戸塚さん… でしたか? それなんと言うお店なんですか 」

 

 「 ○○飯店って言うお店でテニススクールの帰りによく立ち寄るお店なんだけど… 」

 

 そう答える彩加にヤレヤレと言った表情で

 

 「 もしかしてそのお店って辛口料理専門店として有名なお店じゃないんですか?

 

 しかもそのお店って、男の子向けのボリュームが自慢のお店ですよね?

 

 まず辛口についてですけど、川崎さんってもしかしたら川崎大志くんのお姉さんですよね?

 

 ならわかっていただけると思うけど、お姉ちゃんの味覚って完全にお子様舌なんですよ

 

 もっとも、主治医の葉山先生は味覚の初期化と言って香辛料等の刺激物に対する耐性が幼児並に下がっているため受け付けないんだそうです

 

 だから家はカレーの日は二種類のカレーを用意するんですよ?アタシや両親が食べる中辛とお姉ちゃん用のカレーの王子さま 」

 

 そう言われて苦笑いのアタシを見てまた溜め息を吐くから頬を膨らませたら

 

 「 八重さん、貴女… 気付いてないんでしょうが仕草の幼児退行化が進んでるわよ?特にその無意識にしてる仕種は完全に幼児のそれね 」

 

 と、雪乃に言われて

 

 「 普段は子供扱いしたら怒るのにマックじゃ平気な顔してハッピーセット食べてますもんね 」

 

 「 特にオマケがプリキュアグッズの時がひどいですね… 期間中毎日買ってきては食べせっせと集めてましよ?『 食べ飽きた~っ 』 って良いながら食べ続けてましたね

 

 もっとも… 器用なお姉ちゃんは食べ飽きてきたらデミグラスソースやカレーソースにチリソースとかで煮込んでアレンジして食べてますから本当の意味では食べ飽きるなんて事はないんですけど」

 

 そんな事を言われて 『 い~っだっ 』 と、言ってから落ち込むアタシに追い討ちをかける一言

 

 「 うちの年中さんの末妹ですらそんな子供っぽい仕種はしないよ… 」

 

って…



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八重、初めての大型連休…少しずつゆっくりと

 
 う~ん、お説教と言うか小言波の様に次々と押し寄せてくる八重の言い訳は有るのか?


 

 「 全く… 肉体に引っ張られて16才の自覚が薄れつつあるのではないのかしら

 

 特に立ち居振舞いは、意識して動いてない時ほど顕著に現れてるわよ?

 

 スカートのまま、階段を何段も飛び降りたりとかを平気な顔してやってるし酷い時は三階に在る部室の窓から飛び出したりとかお弁当もポロポロ溢してるのに全くの無自覚だし… 」

 

 と、雪乃が言うと

 

 「 あぁ、それは何となくわかるよ 」

 

 そう言いながら

 

 「 寿司をつまむその手のぎこちなさから箸を使わせないで直接手で食べさせる陽乃さんの判断はさすがとしか言い様がないね 」

 

 そう話している間にも、だし巻き玉子の握りにボイルした車エビ握りを食べて既に満腹に近い八重の少食ぶりはかなり問題がある

 

 と、そう判断されても仕方のない話だった

 

 しかも体調がやはり本調子でないせいか、うとうとしはじめているのを見かねた川崎沙希が立ち上がってアタシの座席に来ると

 

 「 多分この面子の中じゃあたしが一番慣れてるだろうからね 」

 

 そう言って、アタシが座ってた座蒲団に自分の座蒲団を並べるとアタシの身体を横にして膝枕で寝かせると

 

 「 やはり持ってきて正解でしたね? 」

 

 そう言って小町が手提げから引っ張り出したのはミニブランケットで、寝ているアタシの身体に掛けてくれると食事を再開したそうだ

 

 それから翌朝まで目覚める事なかったアタシにはどうやって帰ったのかは預かり知らぬことなのは仕方無いよね?

 

 強いてゆー事が有るとするのならば

 

 「 寝てるのに少しも育たないんだけど? 」

 

 と、しか言い様がないだろうけど誰に言えば良いんだろうか?

 

 

 

  三連休三日目

 

 今日はお昼過ぎに迎えにきた結衣に連れられて。向かった先はカラオケで雪乃とナゼか葉山グループがいて困惑してたら

 

 「 八重、学校で困った事あったら遠慮しないであーしにいえしっ!

 

 それとあーしはアンタの事八重って呼ぶから八重もあーしの事を優美子と呼べしっ! 」

 

 そう言われて驚いてると

 

 「 平塚先生風に言えば 『 昨日の敵は今日の友 』 ってとこよ、八重さん」

 

 と、雪乃に言われ

 

 「 そうだね、スポーツでぶつかりあった二人が友情を深め合うのはいかにも少年漫画好きな平塚先生の好みそうな展開だよ、愚腐腐腐腐…

 

 あ、あたしの事も姫菜で良いからね、八重ちゃん 」

 

 「 なら俺も隼人と呼んでくれよ、八重 」

 

 「 なら俺も戸部で良いわー、よろしくなぁ八重ちゃんっ♪ 」

 

 「「 俺等も呼び捨てで良いからな 」」

 

 と、姫菜や男子達にもそんな風に言われたけどはっきり言って状況についていけない

 

 そう思ってたら

 

 「 本当は金曜日に連絡があったから昨日でもよかったんだけど… あっ、やっと彼も来たようね? 」

 

 そう言われて遅れて入ってきた人物は戸塚となんでお前も来んの?材木

 

 

 




 
 なんかお説教も中途半端に終わりましたね?

 雪ノ下陽乃と川崎沙希の登場により未登場のメインキャストも残り少ないですなくなりましたね?

 次に登場するのは多分さがみんだと思いますが未定です


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八重、初めての大型連休…初めてのカラオケ

 皆に招かれたカラオケ、脱ボッチです


 

 戸塚が来たのを見て雪乃がずれて顔を赤くした戸塚がアタシの隣に腰掛けると

 

 「八重から歌えしっ!」

 

 そう言われて改めて考えたらレパートリーってプリキュアとか除いたらみんな八のキーじゃんっ!

 

 しかもほとんどアニソンだしって思ったらフッと閃いて

 

 『 じゃあちょっと古いけど倉木麻衣のウインタべルを… 』

 

 そうリクエストすると材木座が興奮しコナン繋がりで高山南さんの曲をリクエストしてきやがったからなんで戸塚より先にお前のリクエストに応えなきゃいけないんだよっ!

 

 そう言いたかったけど戸塚のリクエストでもあるらしかったのでどうせなら戸塚に言って欲しかったんだけどな…

 

 そう思ってたら由比ヶ浜が

 

 「 今のは厨二が悪いっ、彩ちゃん好きそうなの知ってるなら彩ちゃんに言わせなきゃ

 

 そしたら八重ちゃんだって喜んでリクエストに応えてると思うよ?その証拠にほら… 」

 

 そう言って皆の視線を集めたアタシの顔は真っ赤に染まっていたに違いない

 

 まるで長湯してのぼせたように顔が熱くて仕方ないんだからさ

 

 由比ヶ浜がハニトー愛好会なるものを立ち上げたいと言ってるけどモノの見事にスルーされてるが同情はしない

 

 アタシもわりと好きな方だけど家で出そうものなら大バッシング間違い無しだからだ

 

 勿論皆嫌いじゃ無いけど親父は血圧…つまり健康上の問題で母ちゃんと小町はプロポーションを気にするからでアタシから言わせてもらや二人ならハニトーの一枚くらいに神経を尖らせなくても良いじゃんって思うよ?

 

 うん、朝のハニトー一枚を気にするなら母ちゃんは酒、小町は勉強しながらつまん摘まんでるで大量のスナック菓子をセーブしなよ?

 

 なんなら低カロリーの手作りおやつを冷蔵庫にストックしとくよ?

 

 アタシ的にはそちらをの方をお勧めするんですがね?

 

 まぁさすがにハニトー愛好会うんぬはさておきアタシも今はちょっと甘いものが食べたい気分だったから

 

 「 あんさ~っ、結衣… アタシも甘いものが食べたい気分だから違う種類ハニトー頼んで半分子しよーよ? 」

 

 そうアタシが言ったら

 

 「そーゆー話なら僕も仲間に入れてほしいな、八重ちゃん…良いでしょ?由比ヶ浜さんも」

 

 そう戸塚が言うと

 

 「」なら最後の一人はあーしがいただきだねっ♪ 」

 

 そう言ってニンマリ笑う三浦と悔しさを隠さない雪乃に溜め息を吐いた結衣が

 

 「 雪乃ん… ならアタシの分半分子にして雪乃んはフライドポテトでも頼む? 」

 

 そう言った結衣がいつもと違って見えちょっとだけ頼もしくみえたが物言いたげな隼人の視線を無視してた

 




 相変わらず安定の塩対応される材木に幸アレ?


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八重、初めての大型連休…初めてのアーンは仲間の前で

 何だかんだと和気あいあいで楽しんでます


 

 「仕方無いなぁ八重ちゃんは戸塚くんとラブラブしちゃってもらい優美子は隼人君でアタシが空いた枠に収まるよ」

 

 そう言われて肩を落とす材木座と熱視線を姫菜に向ける戸部だけど無視されてる

 

 しかもその無視があからさまだから、さすがの隼人と結衣すら糸口を見いだせないしアタシ、雪乃、優美子はまだ口を挟むべきでないと判断して様子を見守ることにした

 

 もちろん、アタシと戸塚はお互いに顔を真っ赤にして真っ赤にしてあーんしあってたら写メられてた、しっかりと

 

 しかも結衣→小町で流れその後忘れた頃にアタシより一足先に彩加のお母さんと知り合った小町から戸塚のお母さんに渡り…

 

 戸塚はもちろん、初対面のアタシもかなり弄られるなんてそんな未来いはまだ知らない事だったけど

 

 ちょいとお待ちよ小町ちゃんやい、何でお姉ちゃんが知らなかった戸塚のお母上を知ってる上にメアドまで知ってるんだい?

 

 …我が妹ながら末恐ろしい人脈とコミュ力の高さだ…そう思うのも未だ先の話だ

 

 

 後半は材木座のリクエストでプリキュアを何曲か唄って不本意ながらアタシと材木座だけが盛り上がってた

 

 結衣や優美子に今時の唄も歌ったらと言われたけど正直興味ないし知らないから

 

 「 戸塚がアタシに唄ってほしい曲があったら覚えるんだけど? 」

 

 そうアタシは戸塚に言ったのに

 

 「 俺もリクエストして言いかな? 」 

 

 そう隼人が言い出すと結衣まで

 

 「 八重ちゃんの声っていわゆるアニメ声でスッゴく可愛いからあたし達も何か頼んでおこうよ? 」

 

 と、言い出し優美子も

 

 「 ならあーしらも八重に歌わせる曲考えるからお前らも考えろしっ! 」

 

 そう残った男子達にも言ったけどそんな宿題みんな迷惑だよ? つか材木はウザいから黙ってろっ!

 

 もちろん、そんなことは彩加の前では言わないよ、材木の事を友達って言う彩加の前では意味無く罵倒はしないくらいの気遣いはするよ、ホントだよ?ヤエモウソツカナイ

え?ミラノドリアじゃないのかって?

 

 そんなのカラオケでジュース飲みすぎて無理に決まってるじゃん?なのに多少の量の違いで雪乃のと優美子が

 

 「 もう少し食べなさいっ!( ろしっ !)」

 

 ってうるさく言うなか隼人が

 

 「 まあまあ二人とも落ち着いて 」

 

 そう言って二人を宥めているとアタシの隣で ハンバーグステーキを食べていた戸塚が

 

 「 八重ちゃん、あーん… 」

 

 って言われて思わず口をあけたら

 

 「 んっ!? 」

 

 ( 戸塚… ここ、アタシ等以外の人も居るんですがね? )

 

 唖然としてるアタシに

 

 「 量の調節難しいけどこれなら大丈夫だよね? 」

 

 そう聞かれたけどハンバーグステーキが未だ口に入ってるアタシはそう言われてただ頷くしかできないんだけど




 八重ちゃんの声はアニメ声と結衣が表現してますが個人的なイメージCVは望月久代さん(ブリーチの草鹿やちる役の方)ですがいかがでしょうか?


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八重、初めての大型連休…慣れない皆一緒に

 
 ボッチの八幡とそれを見てきて人を信じきれない八重には慣れないみんな一緒にと言う状況に八重は…




 

 (いつもの天使の笑顔なのに戸塚彩加、恐るべし…)

 

 そう思ってたら

 

 「 なんだ、アンタ以外にちゃんと言えるじゃん? 」

 

 優美子にそう言われて

 

 「 そうね、貴方なら子供みたいな屁理屈捏ねる我が儘な八重さんを安心して任せられそうね 」

 

 雪乃にまでそう言われたアタシは

 

 ( 優美子に雪乃、アンタ等アタシの母ちゃんか?何だよ材木と隼人の羨ましそうな顔は?

 

 ハンバーグステーキ食いたかったら自分も頼べばばよかったんだろうがよ? )

 

 そう思ってたらみんなに溜め息吐かれた…

 

 ( ナゼだ? 解せぬ )

 

 そう言いたいアタシだった

 

 「 八重さん、諸々の手続きと大学病院の…主治医の葉山先生の口添えもあって明日から又元のクラスに復帰できますからそのつもりで登校しなさい 」

 

 そういきなり言われたアタシが言葉を失ってると

 

  「 もっと僕を頼ってよ? 頼りないかもしれないけど僕だって八重ちゃんの力になりたいんだからさ… 」

 

 そう言ってアタシの手を取る彩加に

 

 「 教室に居る時はあーしに頼れし、あーしのお気に入りの八重にちょっかいだすヤツは許しちゃおかないんだから安心しろしっ! 」

 

 「 八重ちゃん、八重ちゃん、アタシも頼ってよ? 席も隣で同じ奉仕部の仲間じゃん? 」

 

 「 あたしにも頼って欲しいな、八重さんとは色々話が合いそうだしね? 愚腐腐腐腐腐腐 」

 

 ( え、海老名さん… 気のせいじゃないと思うんですけど笑い声が怖いんですけど? )

 

 「 もちろん、貴女を守るのは平塚先生からの依頼であり貴女のお友だち一号の特権よ 」

 

 そう女子四人も言ってくれ

 

 「 君が、体質の事を公表する決意をしたと言うのは母さんと父さんからも話を聞いてるし俺も君の力になりたいから遠慮無く頼ってくれよ? 」

 

 ( うん、知ってたよ…なんとなくだけどお前が葉山先生方の息子さんなんだろうってことくらいね

 

 まぁ、そんな事なんかアタシには関係ない話だからだからなんなのさ?って話何だけどね )

 

 そんなことをボンヤリと考えながら隼人の横顔を見ているアタシだった

 

 

 

 二ーF比企谷八重

 

 三連休に体を休め鋭気を養えたと思うから火曜日から学校に行くんだけどどう考えてみても不安しかないんですけど…

 

 はぁ~っ、正直気が重いです

 

 金曜のお礼に焼いたクッキーを持って保健室に寄りその後生徒指導室に行き平塚先生と校長室に挨拶に

 

 大学病院からの協力要請と言う大人の事情もありアタシは晴れて女子生徒として通えるようになったらしい

 

 でもそんなの建前だ…実際に…え?あれ?由比ヶ浜と三浦、海老名はまだしも

何で男子四人が?

 

 あ、戸塚が笑いかけてくれた… アタシは幸せだ

 




 こうして穏やかなゴールデンウィーク前半の三連休が終わりました…


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八重、初めての大型連休…連休の谷間

 今日から比企谷八重として学校に通う事となった八重の新しい学校生活が今始まる



 

 暖まった心でそう思ってたら

 

 「金曜のテニス部の件は知ってる者も居ると思うがその話の噂の主であまり大きな声では言えんが比企谷八幡と言う男子生徒がTS化した女子だ

 

 難しいとは思うが仲良くしてやってくれ、席は…」

 

 「隣に入れ替わるだけだからあたしと八重ちゃんの席を替えて彩ちゃんの隣にしてあげてください、なれるまでは色々不安だろうからっ!」

 

 そう言ってくれたけど

 

 「イヤイヤ、由比ヶ浜の気遣いは嬉しいけど戸塚の迷惑考えようよ?

 

 あたしと戸塚は釣り合わないしアタシなんかがそんな不遜なこと…「八重ちゃんの事を迷惑だなんて思って無いよ?

 

 逆に八重ちゃんにそんな風に思われてる事の方が寂しいんだからね?」」

 

 そんな事を言われてしまったアタシには黙り込む以外の選択肢はなかった

 

 まぁ何にしろ、二ーFを仕切る女王様がアタシの擁護派を宣言したのと、テニスコートの一件が尾ひれ背ヒレが付いて結婚有名人になって居たこともある

 

 そんな訳だからアタシは自分の不安が馬鹿馬鹿しく思えた

 

 お昼になりお弁当は、戸塚と共に葉山グループと食べることになり集まっていると教室内が一斉にどよめいた

 

 アタシを心配して雪乃も顔を出したのだ

 

 もちろん、雪乃も合流したけど仲と言うか相性の悪いと噂される雪乃と優美子が仲良くお弁当食べているのでクラスだけじゃなく噂を聞いた他のクラスの生徒達まで驚いている

 

 食事の後はいつもの様に、テニスコートに向かう戸塚について二人でコートに向かい練習を始めた

 

 そしたら、テニス部の顧問の厚木先生が数名の女子を引き連れてきて

 

 「 女子テニス同好会の部活昇格及び立ち上げに協力してほしいのだが 」

 

 そう言って、頭を下げるとついてきていた女子も

 

 「 比企谷先輩、どうかよろしくお願いします 」

 

 そう言って頭を下げるから

 

 パワー不足と体力と指導力の無さを理由上げら更には既に奉仕部に在籍しているからと断ったんだけアイコンタクトで彩加に応援要請しやがったもんだから

 

 「 指導力ならちゃんと有るでしょ?

 

 八重ちゃんの教えてくれた戦術のお陰で確実にレベルアップしてるるし、日曜の勉強会でも八重ちゃんの教え方ってスゴくわかりやすかったんだからさ 」

 

 そう彩加が言うと女子達の一人も

 

 「 はい、失礼だとは思いますけどお昼休みの奉仕部の皆さんと練習を始める前より確実に戸塚先輩の打球は鋭くなってます 」

 

 そんな事を言っちゃってくれるもんだから断り難くて押されされ気味のアタシに応援登場…

 

 結衣と雪乃の二人を引き連れて平塚先生と奉仕部の面々が登場

 

 




 ここから原作及び前作解離始まると思います


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八重、初めての大型連休…そうだサイゼに行こう

 放課後の話です


 「たいした意味はないわ、基本的に奉仕部は依頼が来るまでは部室で待機だからそれぞれに好きに過ごしてるだけ

 

 ですから私は大抵読書をしているし由比ヶ浜さんはほとんどの時間は携帯弄りで時々雑誌を読んで過ごすといった感じ…

 

 そんな中で八重さんは授業を受けてないのを気にしてずっと勉強していたのよ

 

 因みに茶葉は私が、市販のスナック菓子類は由比ヶ浜さん、八重さんは手作りのお菓子をそれぞれに持ちより楽しんでるから部費の悪用ではなくてよ?」

 

 そう言うと

 

 「八重ちゃんの手作りのお菓子ね、すんごく美味しいしいくら食べても食べ飽きないんだよ」

 

 そう嬉しそうに言うのを聞いて

 

 「え?手作りのお菓子…クッキーとかも焼けるん?」

 

 驚いた優美子がそう言うと

 

 戸塚君、今年のバレンタインは楽しみよ?

 

 何しろ八重さんは今、貴方に贈りたいからチョコレートケーキを目標にして日々頑張ってるそうよ」

 

 そんな事を雪乃に言われて

 

 「き、キモくて悪かったな…アタシだってこー見えても悩んでるんだからな?

 

 アタシなんかが誰かを好きになったりしていいのか?

 

 もしかしたら相手は迷惑だっ!って思ってるんじゃないのか?」

 

 戸塚の反応を気にしながら

 

 「そんな事四六時中考えてたし未だにアタシなんかが戸塚の事をって一人の好きになっていいのか?

 

 戸塚に好きになってもらってても良いのかってそんな事ばかり考えてたら不安で仕方ないんだよ

 

 だから…だからなにか集中できることをして考えないようにしなきゃ不安でたまらないんだからな」

 

 そう言ってうつ向くアタシの頭を撫でながら彩加が

 

 「そんな事無いよ?僕は八重ちゃんの事…好きだしそれを誰かに許してもらう必要なんて…あ、でも八重ちゃんのお父さんとお母さんだけはわかってほしいかな?」

 

 そう言われて苦笑いしながら

 

 「ソイツは微妙だな…うちのアホ親父もはっきり言ったら

 

 『どこの誰が来ようとも娘達は絶対にやらんっ!』

 

 って公言してるヤツだからな…

 

 が、母ちゃんに気に入られたら…戸塚なら気に入ると思うがそしたら母ちゃんが親父とオハナシしてくれるから哀れな親父の意見は圧殺される…妻と娘に弱い男だからな」

 

 そう言って苦笑いするアタシだった

 

その後サイゼでドリンクバーを頼み勉強を始めたんだけとやっぱり結衣に勉強を教えている雪乃はアタマイタポーズをとっている

 

 因みに席の配列は奥のベンチシートに雪乃、結衣、彩加、アタシ、優美子、姫菜

 

 その向かいには雪乃は結衣にマンツーマン状態なので遠慮してアタシの前には大岡と大和で優美子達の前には隼人と戸部

 

 アタシ等は頑張って二時間くらい勉強して…あ、あれ?今気が付いたんだけどアタシってば自分の勉強全然進んでないじゃん?

 



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奉仕部と葉山グループ
八重、初めての大型連休…間、二日目


 結衣ぃ~っ、夏休みを失ってもアタシは知らんからな?


 

 翌日は都合が悪い優美子、もっとも勉強をすべき由比ヶ浜は敵前逃亡をはかり姫菜は材木参加なので結衣と優美子が不参加のため不参加

 

 ついでに戸部も姫菜が不参加を聞いて不参加で今日の参加者はアタシ、雪乃に彩加、隼人、材木、大岡、大和

 

 さすがに三日連続は…と言うことになり今日は図書館へ

 

 布陣は二人掛けの席で彩加と雪乃六人掛けの席にアタシと隼人が隣り合わせで向かいに材木、大岡、大和の順に座り

 

 三人は手アタシと隼人の空いてる方に聞くことに決めたけどあらかじめ

 

 「 はっきり言ったら理数系は苦手意識が強いからできれば隼人聞いてほしいのとアタシも隼人に聞きたい位ナンだが聞いても良いか? 」

 

 そう聞いたらなぜか嬉しそうな隼人が

 

 「 もちろん遠慮しないで聞いてくれ 」

 

 そう言ってくれ安心したが

 

 「「……」」

 

 彩加と雪乃が不機嫌そうにアタシを見ているのには全く気付けなかった

 

 一人で三人を見ていた昨日と違い互いそれなりに勉強が進んだアタシと隼人

 

 言っちゃ悪いが結衣に教えなくて済んだ雪乃は結構捗り、彩加もアタシよりずっと優秀な教師に習ったからはかどったはず

 

 ただ… アタシが隼人に教えてもらってる時にアタシに近寄り手元を覗き込んでるのを他のみんなが悔しそうに見ているのは全く気付かなかった

 

 さすがに今日はこのメンツで食べに行くのもなんなので解散となり小町に電話したら

 

 『 今日は早めに帰るからビールのツマミになりそうなもの用意してくれと言われましたからお姉ちゃんが何か買って来てくれると助かりますから小町は、刺身の短冊を解凍しておきますね 』

 

 そう言われて

 

 「 わかったよ、ケンタッキーで適当に買ってく 」

 

 そう小町に伝えて帰ることにしたんだけど玄関先で鉢合わせ親父を見てアタシは青ざめた

 

 「 おぉ、八重か… 小町にも言ったが部下達をつれてきたからよろしく頼む 」

 

 って小町ちゃん、お姉ちゃん聞いてないよ?

 

 あぁ、そんな事を言ってる場合じゃない… 楽しみにしてた宇都宮の餃子を焼いて、玉子焼き焼いて… 冷飯がかなりあったはずだからご飯ものは豚キムチチャーハンで良いか?

 

 あー、取り敢えずの小町の分取っておきチキンと味噌ピーを出さして… あ、かまぼこあるから板わさにして出して…と

 

 う~っ、マジにアタマイタ… アタシが酒のつまみなんか知るかよ

 

 あー、キュウリの浅漬けがあったから鮭の切り身も焼けば良いか?

 

 はぁ、面倒臭い… 今日はカップヌードルにしとこ

 

 え? 水割り飲むの? ハイハイ、氷とミネラルウォーター出します

 

 全く… 水割り作って柿の種探してたらカップヌードルのびちゃったじゃん…

 

 あとは生ハムにちくわにキューリやチーズを詰めまして… っと

 

 「 お父さん、お母さん、明日も早いからもう寝ますね

 

 それと必要なら皆さんの分も朝食、用意しときますけど? 」

 

 「 はい、わかりました… 友達とテニスです、はいお休みなさい 」

 

 そう言って部屋に戻ると寝間着に着替えて寝ることにしました

 




 一回の勉強会をサボったから…ではなくその取り組み姿勢の問題でしょうね?


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八重、初めての大型連休…後半初日の朝に母ちゃんと

 今日から連休後半戦、そんな早朝に未だ起きていた母ちゃんとの会話です


 

① 彩加とテニスを楽しむ

 

 

 後半初日

 

 ( まだ飲んでたのかよ? )

 

 カチャカチャ音をさせつつ洗い物を下げてる母ちゃんを見て

 

 「 まだ飲んでるの? 」

 

 そう声を掛け洗い物を下げるのを手伝うと

 

 「 さすがにもう寝てるよ私は洗い物を片付けてから一眠りするつもりだけどそう言うアンタも連休中くらいゆっくりすりゃ良いのにさ

 

 で、テニスするってデートなのかい? 」

 

 そう聞かれたアタシは面倒臭いから

 

 「 ちげーよ、確かに気になるヤツも一緒だけど雪乃ともう一人部活一緒の女子の合わせて四人

 

 もっとも… 見た目なら女子… それもとびっきりの美少女四人って間違われて声を掛けてくるアホどもも居るんだろだろうけどね 」

 

 アタシがそう言って彩加、雪乃、結衣とそれぞれのツーショット写メを見せると

 

 「 この銀髪の子がアンタの気になってる男の子かい?たしにパッと見、普通に美少女としか見えないね… 」

 

 そう言われて

 

 「 まぁね、アタシも観察して気付いたんだからさ

 

 でも、結構男らしいとこもあってテニスも真剣に取り組んでるんだよね 」

 

 そうアタシが言うと

 

 「 ふーん、アンタも女の子の顔ができるようになったんだね? 良いことだよ 」

 

 そう笑いながら言われて唇を尖らせてたら真面目な顔になり

 

 「 この先アンタがどう変わっていくかなんて医者先生にもわめからないことが私にわかるわけないけどね

 

 それでも私達夫婦にとっちゃ八幡も八重も可愛い子供であることに違いはないのだけは忘れるんじゃないよ、良いね? 」

 

 そう言ってもらい

 

 「 有難う… そう言ってくれて嬉しい… 」

 

 アタシは炊事の支度をする手を休めることなくそう答えた

 

 肩にはストローホッパーを4本肩に掛けて握り終えたおにぎりの内20個を凍らせた凍らせてない麦茶500㏄ペットボトルを4本ずつにはちみつレモン水は2本 ( 自家製 ) をクーラーバッグに

 

 リュックには着替えにスポーツタオルとサンバイザー、制汗剤ファーストエイドキットとリップスティックの入ったポーチを入れるとそれを背負い

 

 「 お母さん、今日明日は準夜勤だよね? 今夜の晩ご飯用のお弁当、何か用意しとこうか? 」

 

 そうアタシが聞くと

 

 「 そーだね… なら、夕べはちょいと飲み過ぎちまったからアッサリした物を適当に頼むよ 」

 

 そう答えてくれたから

 

 「 リョーカイ、お仕事頑張って 」

 

 帽子を被りクーラーバッグを手にすると

 

 「 それじゃ行ってきます 」

 

 「 車と変な男にゃ気を付けるんだよ、良いね? アンタは頭悪くないのに妙に抜けたところがあるから小町と違った心配があるんだからさ 」

 

 そう言われて

 

 「 ナニ、それじゃアタシの事をアホ可愛いとでもゆーの? 」

 

 そう言ってアタシが頬を膨らませると

 

 「 なんだい、違うと言い張れるとでも言うかい?

 

 だけど昔っからゆーけど女は少し抜けてるくらいが可愛いげがあって良いって言うからね?

 

 まぁ、とにかくアンタや小町は私似で可愛いのは間違いないんだから用心するに越した事は無いんだからね?」

 

 心配そうに言われたから

 

 「 うん、それは雪乃にもよく言われてるから気を付けるよ 」

 

 アタシがそう答えたら

 

 「 そーだね、アンタは良い友達に出会えたよ 」

 

 と、比企谷八重として始めて聞く言葉を耳にしてくすぐったい嬉しさが込み上げてきた

 

 ( うん、八には申し訳ないけど明後日の家族旅行… 楽しみだな )

 

 



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八重、初めての大型連休…女子テニス部っ!?

 テニス部からの正式依頼は女子テニス同好会の部への昇格のサポートってマジにこの依頼受けるの?


 

 「 比企谷、奉仕部への正式な依頼だ、雪ノ下も引き受けるそうたぞ? 」

 

 平塚先生に言われて雪乃を見たら

 

 「 今年の夏の大会の成績如何と言われてるそうよ 」

 

 そう言われて

 

 「受けるのは決定事項なんだ…」

 

 アタシが力なくそう言ったら

 

 「 はぁ、なら頑張るしかないかしたないか… 」

 

 そう呟いて

 

 「 じゃあ活動はいつからする? 連休明けからになるのかな? 」

 

 そう聞いたら

 

 「 今日明日は私達も壁打ちで、ループスイングに取り組みますから何か気付かれたらアドバイスお願いしますね? 八重先輩っ♪ 」

 

 そう言って女子達も壁打ちを始めたんだよね

 

 だから今日のトレーニングは、金曜の事もあり私はアドバイスだけにして戸塚はループスイングでボールコントロールを意識して壁打ちをするように言ったんだ

 

 時おりアドバイスを交え終わった後には特性ドリンクのハチミツレモンを薄めたものを手渡しタオルで汗を拭いてから教室に戻ろうとしてビックリした

 

 「 え~っと… 何でみんながここに居るのかな? 」

 

 「 そんなの戸塚君と八重ちゃんが居るからに決まってるべ? 」

 

 「 そうだね… 八重は気付いてないだろけど色目使ってる野郎共が結構いたからね 」

 

 そう苛立たしそうに言う優美子に何故か苦笑いの隼人だけどアタシ的にはあまり釈然とはしないけど心配してくれてるのは確かだし…

 

 そう思ってお礼を言うことにした

 

 「 うん、心配してくれて有難う 」

 

 っとお礼を言ってね…

 

 放課後隼人達も部活が無いから遊びに行こうと誘われたけど

 

 「 連休中は思い切り遊びたいから今日明日くらいはしっかり勉強しときたい 」

 

 そう言うと

 

 「あーっ、そうだね…あーしもあんまし人の事は言えた義理じゃないけど結衣と隼人以外の男子三人はやっといた方が良いから一緒に勉強会するしっ!」

 

 そう優美子が言うと言われた四人はゲンナリしたけど

 

 「せっかくの五連休をしっかりと楽しむのなら八重の言う通りに今日明日くらいは勉強しておいてもバチは当たらないと思うよ?」

 

 そう隼人が言うと

 

 「そうね、それに普段使用してる部室が使えないからサイゼ辺りですることになるから少なくとも一緒に出掛ける事にはなるんじゃなくて?」

 

 そう雪乃に言われて

 

 「 あー、うん… それなら気分も変わるかな? いつも部室でやるの違って 」

 

 そう結衣が言うと溜め息を吐いた雪乃に

 

 「 勉強してるのは八重さんだけでしょう?まぁ私は八重さんの質問に応えることで結構復習になってるとこはありますけど貴女は携帯弄ってお茶を飲みながらお菓子をつまんでるだけでしょ? 」

 

 そう話すと驚いた優美子が

 

 「 え? な、ナニ… ナンなのその美味しそうな部活は? 」

 

 そう驚きの声を上げた

 

 




 依頼を奉仕部として受け付けることになりました


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八重、初めての大型連休…女子テニス同好会の八重、起動する

 男子テニス部と女子テニス同好会の合同?自主トレ開始です


 

 そんなアホな事を考えながら

 

 「 リョーカイ、よろしくっ♪もう一人男子はミドリの双子の兄か弟なんでしょ? 」

 

 そう聞いたら

 

 「 はい、ミドリの兄の飛燕 ( ひえん、以後はヒエンと表記 ) でテニス部の所属です 」

 

 そう名乗るのを聞いて

 

 ( 彩加、類は友を呼ぶなんじゃない? さすが彩加の後輩なだけはある?

 

 え? なら結衣と友達になったのも類友だろって? うっせぇ、余計なお世話だっ! )

 

 う~ん、アタシは誰に向かって説明して文句いってるんでしょうか? 謎ですがまぁアタシの事なので細かいことはお気になさらずに

 

 と、まぁそんなアホな事を脇に置いといて話を進めるために

 

 「 アタシは道標となるべく頑張るから皆も各々に目標を立てて頑張ってっ、そろそろ良い時間だからそろそろ練習を始めよう 」

 

 そう言って練習を始める事にしましたその頃になり都筑さんを従え結衣連れて雪ノ下姉妹の登場

 

 驚いているテニス部と同好会の面々を他所に早速アタシ達の練習風景の撮影に入った

 

 まず二人揃ってるのを見てから思い出したんだけどミックスダブルスの南海兄妹を… 割りと有名らしいが確かにうろ覚えでもアタシが知ってるくらいだからな

 

 このメンバーの中じゃ多分一番テニス歴が長いんじゃないのかな?

 

 ただシングルスの方の成績はあまりパッとしなかったからその当たりの強化が主目的だろうな

 

 なので兄のヒエンは彩加と組んで一方がサーブを放ちもう一人はそのサーブを受けてレシーブの練習を交互にしてもらいもう一面で妹のミドリとマイにらラリーをしてもらい二人のシングルスプレイヤー実力測定

 

 後のメンバーはアタシも含めて壁打ちだけど気が付いたら材木が玉拾いしてるんだがその姿がマジにキモいんだが…

 

 まぁ、今更過ぎるからなにも言わんが… つかナニも言いたくないから気が付かなかった事にしよお、そうしましょっ♪

 

 雪乃は結衣と組んでラリーをしてる

 

 雪乃と結衣にアタシ以外は最初の休憩で、マイとミドリにはマヤが気付いたこと指摘し彩加とヒエンは陽乃さんのアドバイスを受けてる

 

 アタシも休憩毎に見ていた範囲でマヤ、セツコ、キリンに注意点を話した

 

 第二ステージは彩加、ミドリペアvs飛燕、アタシのペアでミックスダブルスを黒笑みを湛えた陽乃さんが提案してきた

 

 これがこの四人の恋の乱戦模様の始まりであることをアタシだけが気付いてなかったんだな

 

 マヤが審判で試合開始

 

 因みに結衣と陽乃さんはギャラリーになり空いたコートてはマイがヤマと組んでセツコとキリンが組んでサーブとレシーブの練習し雪乃は四人の練習を見て時折アドバイスしてる

 

 

 

 

 

 




 入部当初から戸塚に想いを寄せていたミドリと八重に一目惚れの飛燕の登場で複雑に絡む二組の三角関係の恋の行方は?

 一応彩×八で始まり進めていきますが先に在る運命まではわからなくなりました


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八重、初めての大型連休…恋のミックスダブルスの始まり

 ミックスダブルスゲーム開始…


 

 コイントスでアタシ達のサービスゲームで試合が始まった

 

 もちろんファーストサーブはアタシでツイストを踊ると警戒していた以上に鋭い変化を見せたアタシのサーブに手こずったミドリのリターンに力はなくヒエンが強烈なボレーを鮮やかに決めた

 

 セカンドサーブはファーストサーブと同じフォームから先程とは比べものにならない速度だけど男子のサーブも受けてきたミドリには然程の問題もない

 

 ハズがまたくの無変化に戸惑いを隠せずに甘いボールを返すと又してもヒエンのボレーの餌食に

 

 そしてサードサーブ…アタシのツイストに見惚れる結衣と何やら考え事を始めた陽乃さんが今正にとんでもないことを考えいるのを知るのはまた別の話

 

 セカンドサーブと同じ球速微妙な変化を見せた為ラケットのフレームに当たりレシーブミスでゲームアタシ達のポイント

 

 調子に乗ったアタシはうっかり叫ぶ

 

 「ファイナルターンっ!」

 

 ってね

 

 いや、何で?とか聞かないでほしい

 

 アタシ自身の疑問でもあるので答えられないから絶対に止めてほしい

 

 『ナニ叫んでんだよっ!』

 

 アタシ自身叫んでるアタシ自身にそう言いたかったんだからさ

 

 ファーストサーブ以上にキレのあるサーブにレシーブミスのミドリの返球をあっさりボレーで仕留める無慈悲なヒエン

 

 「ゲームウォンバイ八重、ヒエン1ー0」

 

 ファーストゲームの先取に成功を告げられ握手で悦び合うアタシとヒエン

 

 そして、それを見て悔しさが隠しきれない彩加と隠さないミドリ

 

 セカンドゲームサーバーはミドリでレシーバーはヒエンで体力面の不安を未だ解消できてないアタシには有り難い申し出

 

 そしてミドリのサーブもじっくり観察できる

 

 観察結果は女子としてはかなり早いけど未だスピン系は打てないみたいみたいだ

 

 彩加より小柄なヒエンはやはりループスイング取り入れていてしかもしっかり身に付いている

 

 そして手首の使い方ひとつで器用に方向を変えるアタシのボレーに翻弄される相手チームのサービスゲームを一方的に打ちのめして

 

 「ゲームウォンバイ八重、ヒエン2ー0」

 

 と、コールされ連取

 

 そしてコートチェンジと水分補給アタシはクーラーはクーラーバッグからストローホッパーを取り出してスポーツドリンクを飲みながら視線の先にある光景をボーっと眺めていた

 

 「先輩、戸塚先輩っ!先輩はナニを飲んでるんですか?」

 

 そう言って彩加にべったりと、くっついていたミドリが彩加の口から離れたボトルホッパーを掠め取ると小麦色の喉をこちらに見せ喉を鳴らす




 多分このゲームの話しは結構話は続くと思います


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八重、初めての大型連休…妬きもち

 試合は息の合い始めた八重、ヒエンチームの一方的な展開になり始めていた…


 

 「八重先輩はナニを飲んでるの?」

 

 そう言って無警戒なアタシの手に在るストローホッパーのストローを口に含むと中身を飲んで

 

 「市販のスポーツドリンクに似てる気がするんだけどな…」

 

 首だけ前倒しで考えながら疑問を口にするヒエンに

 

 「市販の粉末タイブだよ、それを薄目に作ってるだけだ…」

 

 事態を把握出来ないままアタシは彩加を眺めていた

 

 

 サードゲームが始まりコートに立つと雑念は一旦排除されヒエンのサーブから試合は再開された

 

 ヒエンのサーブはこの四人の中じゃ最も早く多分球質も重いフラットサーブだ

 

 でもぶっちゃけたらこの四人中じゃって話で今度の夏の大会で全国に出れるかって聞かれたら現状じゃ無理だろう

 

 動きを見てはっきりと彩加との違いがわかる

 

 アタシの所見で言うと彩加の動きはダブルスを組んでいてもシングルスのプレイヤーのそれなんだけどヒエンの動きはダブルス、特にミックスダブルスでミドリが動き易くなるように…

 

 ただそれだけを考えながらプレイしてきたのがスゴくよくわかる

 

 それが正確な表現かは知らないけどそう、きっとこれがよく聞く安心して背中を預けられる相棒って言うヤツに違いない

 

 でもそれはシングルスプレイヤーの思考じゃないしそのままじゃシングルスプレイヤーの動きはできないハズだしできないからシングルスプレイヤーとしては全くの無名なんだと思う

 

 「ゲームウォンバイ八重、ヒエン4ー0」

 

 その声でやっと意識が日常に回帰したアタシ大きく息を吐き出しスポーツドリンクを飲んでもう一度大きく息を吐き出した

 

 「初めて組んでみたけどスゴく動き易いのな…ヒエンと組むのってさ…ブラコン妹の気持ちがちょっとだけわかった気がするよ」

 

 そう言われて驚いてるヒエンに

 

 「違うのか?アタシはてっきりお前達兄妹はシスコンとブラコンと思ってたんだがな、因みにアタシはシスコンだし家の親父は娘至上主義のドタコンだからな」

 

 苦笑いでそう答えると

 

 「ふ~ん、先輩妹さんがいるんだ…」

 

 そう呟いたらしいけどアタシには聞こえなかった

 

 

 コートチェンジのインターバルを経て

 

 「相手はコンビネーションに戸惑っているから今の内に一気に叩く」

 

 アタシのその言葉に頷くとコツンと右の拳を差し出したからアタシも右の拳を軽くぶつけて互いの健闘を祈った

 

 アタシのサーブから始まるフィフスゲームのファーストサーブは角度跳ねる方向を変えたものでその予想外の変化に対応がしきれずレシーブミス

 

 打球は無情にもネットに突き刺さりフイフティーンラブ




 ようやく第一セットのクライマックスですが…


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八重、初めての大型連休…第一セットの行方

 いよいよ第一セットの決着が着きます


 

 セカンドサーブは横へのスライドは小さかったものの着地後の加速は今まででにない鋭さで完全にタイミングをはずされたミドリのラケットを弾き飛ばしサービスエース 

 

 尋常じゃない速度で進化を始めたアタシのキックサーブに翻弄され始めているミドリはサードサーブのミスサーブに全く対応が出来ないまま甘いボールを返すとヒエンのボレーの餌食になりフォーティラブ

 

 そして最後のサーブもなんとか返したけどヒエンのボレーの餌食にされて

 

 「ゲームウォンバイ八重、ヒエン、ゲームカウント5ー0」

 

 と、フィフスゲームの終了を告げられた

 

 すっかり意気消沈のミドリのサーブは全く精彩をを欠きそのローテンションに巻き込まれた彩加と二人からサービスゲームをブレイクするのは容易く第一セットを制したのはアタシとヒエンゲームだった

 

 

③ 宣戦布告

 

 「四人共、お疲れさん」

 

 最初に声を掛けて来たのは陽乃さんで

 

 「ヒエン君は未々平気なんだろうけど時間も時間だし疲れきってる八重ちゃんと意気消沈で戦意喪失の二人を相手にしても練習にならないから続きをするならまた後日にしなさい」

 

 そう言われて今日はここ迄となり

 

 「彩加はもう少し汗をかいて気分を切り替えなよ

 

 ミドリはアタシとシャワーを浴びて汗を流そう…」

 

 そう言って重い足を引き摺りしてトラベルパックと着替えを持ってミドリの手を引っ張りシャワールームに向かうと

 

 「二人共、肌着を身に付けたら呼びなさい、特に八重さんはそのその方面が壊滅的に不器用と小町さんから聞いてますからね?」

 

 そう言って軽く睨むと

 

  「もちろん拒否権はありませんからね」

 

 そう言ってアタシの言い訳を封じ込めた

 

 最初は温めのお湯出掛け湯にして頭、身体と洗い疲れも一緒に洗い流すかのような感じで熱目のお湯を浴び泡を洗い流す

 

 たっぷりと時間をかけ洗い流す間水音に紛れてミドリのずっと鳴き声が聞こえていた

 

 しばらくの時が流れアタシがいつまで入ってりゃ良いのさ?

 

 

 雑に身体と髪を拭き必要ないんじゃ?って思うブラとショーツを身に纏うとメールでその事を知らせるとバッグを持った雪乃が現れた

 

 ドライヤーとヘアブラシに着替え用のエプロンドレスっ!?

 雑に身体と髪を拭き必要ないんじゃ?って思うブラとショーツを身に纏うとメールでその事を知らせるとバッグを持った雪乃が現れた

 

 ドライヤーとヘアブラシに着替え用のエプロンドレスっ!?

 

 ってこれガンベルトやホルスター装備したら俺アリスじゃね?

 

 って思わず呟いたけどこのネタ理解できるの総武にどれくらいいるんだろうか?




 ミックスダブルスの試合は一セットで終わりと成りました…


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八重、初めての大型連休…サイゼで勉強会

 教える方、教えられてる方の両者が悪夢の結衣雪乃ですね?


 うん、隼人も苦笑いを浮かべてるし雪乃なんかぐったりして疲れきった表情してるよ

 

 うん、時折聞こえてきた結衣とのやり取り…たまに通りかかる店員のお姉さんや他の客が引き笑いしてたし…

 

 アタシ等の制服見て結衣を信じられないものを見るような目を一瞬向けたが優美子に睨まれ退散してたからな…

 

 その後小町も塾だから適当に食べて来るってメールが来てたからアタシもここで食べてくことにしてアタシはミートソースボロネーゼ

 

 雪乃はフレッシュトマトのスパゲッティを頼む事にした

 

 アタシと雪乃はリア充みたく料理を分け合う習慣はないんだからな

 

 え?昨日やってたろって?バッカ、昨日は甘いハニトー食べたい気分だったからハニトー以外は食べてないぞ?

 

 だから今日はミートソースボロネーゼの気分なんだよ

 

 それにアタシは誰が何の料理を頼むかわからないのもやなんだからな?

 

 そしたら案の定戸部のおたんちんが頼んだのはチョリソーに大岡は辛味チキンでアタシには無理だからね?

 

 隼人はグリーンサラダに大和はグリルポテトを二つで優美子はプチフォカッチャを二つに姫菜は熟成ミラノサラミ

 

 で、親切で勧めてくれるのはありがたいんだけど仕方無いから

 

 「アタシ、基本的にはあまり好き嫌いはあまり言わない方なんだけど辛いのに弱くで妹にも

 

 『お姉ちゃんは見た目同様にお子様舌なのですよね』

 

 そう言って笑われてるんだよね」

 

 そう言ったら

 

 「あはは、こーゆーのもギャップ萌なのかな?辛口毒舌の八重ちゃんが辛いの苦手ってさ」

 

 そんな事結衣に言われて

 

 「うっせっ、余計なお世話だ…」

 

 そう結衣に一応は言い返したけどいつものテンポと歯切れの良さは見る影もなかったしあまり言いたくなかった弱点をさらしてしまったアタシはかなりいじけていた

 

 そのせいで重要な事を見落としてしまったのが後々悔やむことになるけど今のアタシには知るはずの無いことだ

 

 それでも呆れられはしたけど優美子がもう少しで良いからな大きくなれるよう食事をもっと食べる用にしろしっ!

 

 そう言われてフォカッチャを食べれように言われ食べ過ぎた夜になっちやったんだよね

 

 まぁ、自業自得なんだけどな…確かに母ちゃんや小町にもしょっちゅう言われてても改善してこなかった事だけに耳の痛い話なんだよな

 

 そんな事を考えながら食べてたらただでさえ悲惨なアタシの食事のひどさはオカン三浦がいなければどんな事になっていたことやら…

 

 しかもだよ、アタシがたのんだのはよりによってのミートソースだからなぁ~っ制服…染みにならなきゃいいんだけどな…

 

 制服の時はメニュー決めは慎重にしないとな…   




 こんな感じで八重の学校生活始まりました


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八重、初めての大型連休…今後のために

 シャワーを終え着替えたアタシは陽乃さんの元に向かうんだけど…


 アタシが服を着終えて髪も整えてもらい終える頃結衣と頃同好会のみんなもシャワーを浴びに来た

 

 因みにアタシの脱いだはテニスウエアは雪乃がまとめて持ち帰り雪乃預かりとなり雪乃曰く

 

 「その…近い内に奉仕の三人でパジャマパーティーがしたいって由比ヶ浜さんが…

 

 なので貴女と由比ヶ浜さんの脱いだ服を家で預かって置けば手ぶらで来れるでしょ?」

 

 なんだそうだ

 

 

 「シャワーの音に隠してだけど悔し泣きしてたから…」

 

 マイにだけそう言って陽乃さんの元に一足先に戻ると陽乃さんがアタシを見て満足げに笑っているのを見てやっぱこの人のチョイスなんだと思った

 

 その陽乃さんの元に駆け寄った材木がにナニやら報告をしていたがアタシに気付き目を細めて見ている…が、はっきり言ってやりたいがキモいからな?材木

 

 報告を終えるとどうやらシャワーを浴びにいくらしい材木を見送りながらスポーツドリンクを飲むアタシに

 

 「どう、今日の試合は…未だ続ける余裕有った?』

 

 そう聞かれたアタシは

 

 「半々ですかね?未だやれる、未だやりたい…そう希望するアタシと最後までモツの体力?この後は彩加と一緒に出掛けるんじゃないの?って諌める気持ちが…」

 

 そう答えると

 

 「そうヒエン君も理由は半々かな?彼自身は未々やりたいけど君や妹ちゃんが心配な気持ちに偽りはないからね」

 

 そう言われて

 

 「まぁ、アイツも相当なシスコンみたいですからね…もっとも、それはアタシも人の事を言えた義理はないですけどね」

 

 そう言ってスポーツドリンクを飲み干すと

 

 「ちょっと濯いできますんで」

 

 そう言って手洗い場で濯ぎ洗いをしてペットボトルのお茶を移し替えお茶の入ってペットボトルを濯ぐ陽乃さんの所に戻りゴミ入れ用の袋に入れるの見ていた陽乃さんが

 

 「マメなんだね?」

 

 そう言ってきたので

 

 「後回しにすると1➕1が2じゃ済まないんで」

 

 そう話しているところに戻ってきたミドリに

 

 「どう、アタシとダブルス組まない?改めて体力のなさを痛感したよ…シングルス1試合こなす体力のなさをなさをね…

 

 その際にシングルスプレイヤーとしての特訓にも付き合うからさ」

 

 そう言って今来たばかりののかキャプテンであるマヤに振ると

 「私のせいでもう一人シングルスのプレイヤーが必要ですから是非貴女になって欲しいんです、八重さんのパートナーは…」

 

 そう言ってキャプテンらしく考え込むマヤに

 

 「私はあの上背のあるパワーファイタータイプのヤマって言う子が良いんじゃないのかな?八重ちゃんな足りないものを補う意味で」

 




 次話も会話だけで終わりそうです


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八重、初めての大型連休…これからの予定

 同好会の事とか色々です


 そう陽乃さんに言われて

 

 「アタシも陽乃さんの意見に賛成、ヤマを推薦する」

 

 そう答えると

 

 「私もその意見に賛成、あの子には是非二代目の部長になってほしいからね?初代部長の比企谷八重さん?」

 

 そう言ってアタシにウインクするマイに

 

 「厚木先生と平塚先生が交わした約束でこの依頼が失敗しても責任を問わない代わりに部に昇格した暁には比企谷さんを初代女子バスケ部部長として迎えたいって…」

 

 その話を聞いて陽乃さんを見ると思った通り値が笑いしてる…

 

 うん、そうだよな?そんなの雪乃には屈辱以外の何者でも無いし個人的にはわからないけどアタシの学校内の居場所を増やすのはアタシを守るためでもあるのだからさ

 

 「……アレ?結衣と雪乃はどうしたの?」

 

 そうマイに聞いたら

 

 「結衣なら甲斐甲斐しく一年達この面倒見てくれてるよ?雪ノ下さんも面倒見がイイ人なもんで一年達もすっかりなついちゃって…」

 

 そう言って苦笑いを浮かべるマイに

 

 「あるある、アタシも時々雪乃にアンタはアタシの母ちゃんか?っ言いたくなる事が有るからなっ♪」

 

 そう言って笑うと

 

 「基本的にはしっかり者だけど抜けたところが八重ちゃんにはあるからそうなるんででしょ?」

 

 呆れ声で言うその声に

 

 「彩加ぁ~それは無いだろ~っ?それ出掛けに母ちゃんにも言われてマジ凹んだんだからな?」

 

 そう言ったら

 

 「ならもっと自覚持たなきゃダメだよ?自分の事なんだからさ…」

 

 そんな事を言われう~っと唸るアタシだった

 

 既にコートには次のグループの人達が遊んでいて華やかな声が聞こえる

 

 そんな中結衣と雪乃が一年達を引き連れて戻ってきたから

 

 「取り敢えず近くの公園に近い公園でブランチに近い朝食にしよう」

 

 と、言う事になり荷物を持って移動する事になった

 

 「因みに撮影スタッフは既に撤収してるから居ない」

 

 あたしはおにぎりと甘い卵焼きとソーセージを炒めたもので彩加はサラダとデザート

 

 結衣は結衣ママと作ってきたサンドイッチに雪乃はだし巻き玉子重箱におかず色々

 

 で、材木はどうやら吉牛らしくその他の同好会の面々もコンビニ弁当らしいしもちろんヒエンもだから

 

「皆、特に材木とヒエンはそんで足りるのかよ?あたしのはたっぷりあるから遠慮せずに食えっ!もちろん同好会の皆もな?」

 

 アタシがそう声をあげると

 

 「あたしのサンドイッチも朝からママに手伝ってもらってたくさん作ってきたからたべてね?」

 

 「僕のも遠慮は要らないからねっ♪」

 

 と、彩加と結衣が笑顔で言えば

 

 「もちろん私のも遠慮は要らないわ」

 

 至極真面目にそう告げる雪乃だった




 やっと屋内コートを出ました


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八重、初めての大型連休…彩加と女子テニス同好会と?

 トレーニング開始です


 歩いて30分程の先にある市営の屋内式テニスコートに六時集合のアタシと彩加だけど未だ沢30分以上も前なのに顔を合わせたアタシと彩加

 

 すると…アタシの予期していない事態が起きたんだよね…

 

 「「戸塚君、比企谷さんおはようごさいます」」

 

 腕のケガでリタイアした二年の下田さんとマネージャーでシングルスレギュラーの神代さんがそう挨拶すると

 

 「「「「おはようごさいます」」」」

 

 一年の五人もそう挨拶して驚いて彩加を見たら

 

 「ごめん、僕が誘ったんだけどダメだった?」

 

 両手を合わせてそんな風に言われちゃったらね

 

 「ダメじゃないけど場合によったら予定狂うからあらかじめ言ってほしい…」

 

 そう言って溜め息を吐いてから

 

 「じゃあ時間前に揃ってるんなら先にウォーミングアップ済ませておこうよ?そしたらコートの使用時間を有効に使えるからさっ♪」

 

 そう言って羽織っていたスエットを脱いで柔軟体操を始めたら

 

 「比企谷さんってスゴく身体が柔らかいんだね?」

 

 そう言って神代さんが驚いてるから

 

 「多分、これがアタシの最大の武器なんだからね」

 

 そう言って笑ってそう答えると

 

 「そうですね…比企谷さんはその柔軟さが可動域の広さになって無理を無理じゃなくしてるんだと思います」

 

 そう言って一人頷いてる神代さんに

 

 「神代さん、今からアタシの事は八重で良いからね?下田さんもさ」

 

 そう言ったら二人も顔を見合わせて頷くと

 

 「それなら八重もあ私の事は神代さんじゃなくて下の名前の舞彩(まい、以後はマイと表記)かマネージャーって呼んでよ」

 

 そう言ったら下田さんも

 

 「八重も私の事をこれからは下田さんじゃなくって茉美(まみ、以後はマミと表記)で良いからねっ♪」

 

 そう爽やかな笑顔で言うと

 

 「なら私達は比企谷先輩の事を八重先輩と呼んで良いですか?」

 

 そう聞かれたから

 

 「全然構わないし問題ないからこれからよろしく頼む、マイとマミ東開、西街、南海(みなみ)、北塊(ほっかい)もな」

 

 そう笑って答えたら

 

 「雪湖(せつこ、以後はセツコと表記)と呼んでください」

 

 「私の事は姫琳(きりん、以後はキリンと表記)でお願いします」

 

 「水鳥(みどり、以後はミドリと表記)で良いです」

 

 「耶麻(やま、以後はヤマと表記)で…」

 

 各々にそう言って

 

 「「「「よろしくお願いします」」」」

 

 一斉に頭を下げる四人に

 

 (さすが体育会系声が気持ち良い位にキレイに揃ってるよな)

 

 そう感心しながら四人を見てから最後の男子を見て

 

 (…うん、間違いない…彼も男の娘、なん…だよね?多分間違いなくさ)

 

 

 




 柔軟体操だけで一話終わってしまいました(笑)


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八重、初めての大型連休…動物園に行こうよっ♪

 食事の後二手に別れてアタシ達は動物園に行く事になりました


 「ループスイングだったっけ?八重ちゃんに教えてもらってからなんかテニスが上手くなった気がするよ?」

 

 結衣のその言葉に呆れた雪乃が

 

 「少なくともこのまま続けてけば大学のサークルや同好会で楽しむことができるくらいには上達するわよ?

 

 ただし…下手な大学のサークルや同好会はあまりお勧めしかねますけどね」

 

 そう雪乃が言うと

 

 「うん、あまりよくない噂をたまに聞くよね」

 

 そう悲しそうに言う彩加には悪いがこの手の噂は信憑性は乏しいが逆に実際はもっと酷いとゆーか表に出てるのは氷山の一角という可能性も高い

 

 (まぁアタシは大学入ったらバイトと料理学校で料理をもっと基礎的事から習いたいから同好会やサークルなんかパスだけどな

 

 アタシ的には戸塚に美味しいっ言ってもらえる腕前になる方がよっぽど大事な事なんだからな」

 

 そんな事を考えてたら戸塚の顔が真っ赤に染まってたしヒエンあからさまに不機嫌になりミドリは頬を膨らませているが気にしないで

 

 「どうした、戸塚…風邪でも引いたのか?それとも熱中症か?」

 

 そう言って戸塚の額にてを当てるとますます顔が赤くなり

 

 「微熱かな?体調は大丈夫なのか?」

 

 そう戸塚に聞いたら

 

 「戸塚君も大変ね、この天然系たらしを彼女にしたら」

 

 そう言われて戸塚も苦笑いを浮かべてるから

 

 「アタシは御手洗団子は好きだけどヨダレなんか垂らしてないからなっ!」

 

 そう言ったらメンバー全員にに呆れられて溜め息吐かれた…ナゼだ解せぬ

 

 その後マイとマヤは練習を撮影した映像の編集、そして今後の指導方針を話し合うそうで動物園に行くのは同好会の一年達と材木にヒエンが同行することになりになりアタシと結衣は大ハシャギ

 

 結衣はまぁ、リア充だから当然なんだろうがアタシはカマクラ以外の動物を生で見るのは初めてなんだから当然だよな?

 

 良いよな?たまにはアタシだってちょっと? くらいはしゃいだってさ

 

 ついつい駆け出しそうになるアタシを押さえるために雪乃が

 

 アタマイタポーズをした後

 

 「戸塚君、このまま八重さんを野放しにしたら迷子になりかねませんから手をしっかり握っておくようにしなさいねっ!」

 

 そう雪乃に言われたら

 

 「な、なんだよ?アタシの事子供扱いして 「 子供扱いがヤなら少しは落ち着きなさい、貴女という子は全く… 」」

 

 そう言われてたら明らかに小学校の低学年らしき子に

 

 「 あははははっ、あの子お姉ちゃんに叱られてるよっ♪」

 

 なんて笑われてしまい結衣にまで笑われてしまってる…最悪、否…屈辱だ

 

 まぁそんなわけで、テンション落ちてやっと落ち着いたというよりは落ち込んでる

 

 「 短いとはいえ人生初体験なんだからちょっとくらいはしゃいだって良いじゃんか… 」

 

 そう小さな声でブツブツ文句を言うアタシだった

 




 ようやく動き出した一行です


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八重、初めての大型連休…仲間と動物園

 前半本人至って真面目にボケまくります


 

 シロクマを見ながらアタシは

 

 「 戸塚、アタシ一度しろくまカフェ行ってみたいな 」

 

 そう言ってみだりかライオン見ては

 

 「 ある意味ライオンって八の理想像なんかもね… 」

 

 そう言ってみたりしてまた

虎を見ては

 

 「 よく酔っぱらいの事を大虎ってゆーけど平塚先生は泣き上戸だったよ? おまけに絡み酒とかゆーらしいけど元からのあのくどさが更に斜め上にクレードアップしていたはた迷惑な感じだった 」

 

 とアホな発言を繰り返すアタシに呆れた雪乃が

 

 「 そろそろお昼も兼ねて休憩しましょう、アホの子にこれ以上アホな発言をさせないためにも… 」

 

 って雪乃にアホの子呼ばわりされ

 

 ( 結衣を差し置いて何でアタシがアホの子なんだよ? )

 

 そう思ってさらにはヘソを曲げていた

 

 アタシとヒエンはマッカンとお好み焼きで彩加とミドリがはお好み焼きにレモンティーと言った感じで各々買って空いてるテーブルにアタシ達波四人掛けのテーブルだ

 

 既にお昼のピークはとっくに過ぎてるから席は結構空いてる

 

 同じお好み焼きと言ったけど店で買ったので実はタイプが違う

 

 因みにアタシとヒエンが買ったのは薄い皮で中身の具を包んでるタイプのでアタシはこーゆーのをスナック感覚で手で掴んでかぶり付き食べるのが好きなんだよね

 

 彩加とミドリが買ったのは生地に具を混ぜたもので平たくそれを半分に切ったものをプラ容器に入れたタイプで箸で食べる

 

 料理の腕前にはそれなりに自信はあるアタシなんだけどね… 正直テーブルマナーは壊滅的にダメでマジに下手な保育園児より悲惨である

 

 そんなアタシが何故だろうか? 人に食べさせるのは得意で小町が熱を出してる時も器用にお粥さんを食べさせて薬を飲ませていた

 

 そんななんの慰めにもなららないことを思い出してもなんの救いにもならないんだけどさ

 

 でも、まぁ…そうでなくてもマジに情けないんだからさ、おまけに周囲の視線は

 

 『仲の良い姉妹だね』

 

 そう言ってるのがまるわかりなんだしそれにさ…明らかにアタシを末妹と認識してるっぽいからな、やってられるかよ?って思う訳ね、マジな話さ…

 

 

 

 食後にアタシとミドリに結衣は食後にかき氷を頼んで彩加は午後ディーのレモンティー雪乃ストレートティーをリクエスト

 

 「 ちゃんとメモしたか? 材木 」

 

 そう言って五千円札を渡して

 

 「 お前の分はアタシの奢りだからお使いよろしく頼むなっ♪ 」

 

 そう言って材木に買いに走らせると優しい彩加が苦笑いしながら材木についていきなんか頭を下げているし彩加が行くのを見てヒエンも手伝いに走るのを見て

 

 ( 二人共… 材木に任せて(押し付けて)おけば良いのに優しいのな )

 

 そう思いながら三人の男子の後ろ姿を眺めていた

 

 

 食事休憩後はのんびり過ごす事にして、彩加お薦めの動物ふれあい広場で動物達と触れ合うことにしたんだけどシャッター音がいい加減にウザい

 

 写真ばっか撮ってないで動物と触れ合えよっ!

 

 そう思ってたけどまさかウサギと戯れるアリスコーデのアタシを撮っていたんだなんてそんな事は夢にも思わなかったよ…まぁ、まさに知らぬが…ってヤツなんだろうね?




 幼女八重、如何でしたでしょうか?


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八重、初めての大型連休…憤慨

 玄関にて比企谷姉妹と南海兄妹が邂逅した


 「 な、な、ナ、ナンデスカ? この双子の美人姉妹… まさかのお父さんの愛人の娘? それともまさかの援交とか? 」

 

 そう言ってるから

 

  「 わかった? 事情を知らない第三週はそう思うんだから家人として知ってないと不味いから聞いてるんだけどね?

 

 それと小町、愛人の存在の有無は知らないけど愛人の娘や援交の相手を連れ帰る度胸はないと思うよ? 尻に敷かれれてるんだからさ

 

 それと二人はアタシの後輩で姉妹じゃなくて兄妹だからな?

 

 まぁ、彩加と双璧をなす男の娘だから間違うのも無理ないが兄はテニス部所属で彩加の後輩で南海ヒエンな

 

 んで、妹の方がアタシが最近兼部で入ったテニス同好会の後輩、南海ミドリな、当面ダブルスを組むパートナーだがその先はまた後の話だ」

 

 そう言って盛大な溜め息吐くと

 

 「… 「 パパは黙ってて貰えるかな? 詳細はともかく客を連れて帰るすら連絡してきたら対応も違ったんだけどね? 一応台所を預かる主婦としては聞いておきたかったんですけども? 」」

 

 そう言って親父を黙らせると二人の言葉を待ったけど何も言わないから

 

 「 なら良い、今夜のところはアタシは垢の他人パパの客としてしか接しないんでそのつもりで 」

 

 そう言ってから改めて

 

 「 お帰り、おかず温め直すけどお客様の食事は? 」

 

 そう聞いたら

 

 「 キッチンからの匂い… メインのおかずは煮込みハンバーグか、ならそれは娘さんの方に頼んで息子さんは俺とカツ丼でも… 」

 

 そう言ってアタシの顔色を伺うから

 

 「 確かにカツ丼自体は問題ないけどあらかじめ連絡してきたら自然解凍できるだけどね? まぁ食べるのはアタシじゃないから良いんだけどね

 

 で、お二人さんは今夜泊まるの泊まるなら客間用意しなきゃいけないし荷物もそっちに置いてもらうことにからね? 」

 

 そう聞いたら

 

 「 客間で頼む 」

 

 そう答えが返ってきたから

 

 「 了解です、小町お客様を客間に案内して荷物を置いてもらって、アタシは食事とお茶の支度をするから 」

 

 そう言ってキッチンに向かうと食事の支度を始めた

 

 トンカツを二枚冷凍室から出して煮込みハンバーグをレンジに入れ温め直し始め味噌汁も温め直す

 

 因みに家はオール電化…と言いたいが風呂はガスと太陽光給湯器の併用と言う謎のシステムだ

 

 因みに太陽光発電機も完備で要は家は親父の会社のモデルハウス…え、親父の仕事何だって?

 

 そういや言ってなかったが親父は東電の下請け会社のひとつで家屋のオール電化システムや太陽光発電の研究及び開発と商品化だ

 

 もちろんエアコンの廃熱利用等のエコ部門やIHクッキングヒーターも手掛けているそうだが詳しくは理数系嫌いの機械音痴のアタシは興味ない

 




 比企谷家の夜は長い?


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八重、初めての大型連休…恋敵と想われ人

 ミドリに押され気味の戸塚とヒエンの好意に気付かない八重…その辺りはブレません(笑)


 材木はもちろんの事なんだけどグループの全員迄もがね

 

 その後みんなでソフトクリームを食べながらのんびりしてたんだけどアクビが止まらない

 

 「あら、随分と眠たそうね…そんなに今日が楽しみだったのかしら?」 

 

 そう言われて

 

 「それは否定しない

 

 八の記憶にはあってもアタシ自身は初めての動物園…しかもこの四人で来るんだからな、楽しみにするのは当然だ

 

 だか寝不足の原因は夕べ親父が部下を連れてきてな…ある程度の時間までつまみ作りに付き合って起きてたんだよ…」

 

 そう言ってアタシの記憶は途切れた

 

 

 ヒエンの膝を借りて一時間ほど寝ていたらしい…

 

 彩加はミドリに、結衣と雪乃はその他の一年達に各々引っ張り回され材木はアタシのために動物園の写真を撮ってきてくれた

 

 眠気覚ましに顔を洗いアタシの焼いたクッキーを食べなからみんなもひと休み

 

 最後に売店でお土産を買いによりお揃いのふーた君ストラップを買い小町にはサブレを買い

 

 それと後、ウサギ柄のスポーツタオル ( 彩加にプレゼント ) と、ウサギのイラストがプリントされたストローホッパーを自分用に買たんだ

 

 そして、家の前まで送ってくれた彩加にスポーツタオルを渡すと、驚いたけど彩加もウサギのチャームのついたヘアピンををプレゼントしてくれた…うん、アタシは幸福者だ

 

 手を大きく振りながら去って行く戸塚、その姿が見えなくなるまで見送り家に入ろうとしたけど小町は留守らしく鍵を開けて入る

 

 それからテニスコートで使った物を水に浸け洗う支度をしてから小町のサブレをテーブルに置き晩ご飯の支度

 

 以前まとめ焼きしたハンバーグを煮込みハンバーグにして付け合わせの温野菜サラダにコンソメスープ

 

 

 コンビニでアイスを買ってきた小町が帰ってきて、ちょうど支度が終わったから

 

 「 飯の支度できてるけど? 」

 

 そう言ったら

 

 「 ご飯先に食べるよっ思いながら 」

 

 そう言ってアイスを冷凍庫にしまう小町に呆れながら

 

 食事の支度に掛かる事にした

 

 「 じゃあ、食うか… 」

 

 そう言って小町が頷くのを見て

 

 「「 いただきますっ! 」」

 

 そう言って食べ始める事にして

 

 「 二人から連絡はあったか? 」

 

 そう小町に聞いたら

 

 準夜勤で残業になった母ちゃんは今夜は帰らないそうだがもう少ししたら仕事を早く終わらせた親父が帰ってくるとの事

 

 もう少し早くアタシが知ってたら食い始めて無かったのにな、親父よ?

 

 食事を終えて小町はサブレを食べながらテレビを見てアタシはクッキーを焼いてから宿題を片付けて今夜は早めに寝ることにしよう

 

 そう思ってたんだけど親父が帰ってきたらしい…そう思って玄関に迎えに出ると親父は一人じゃなかったんだよね

 

 「 パパお帰り… なんだけど何で二人がここに居んのさ? 」

 

 そう聞いてるのに

 

 「 いちゃいけませんか? 」

 

 だってさ… しるかよ、そんなのさ…

 

 「 パパが連れて来たんだから良いも悪いもないそうじゃなくてパパとの関係性聞いてるんだけど話次第じゃ ( 母ちゃんに ) 報告せざるを得ないんでね 」

 

 

 そう言って親父を睨んでたらアタシが一行にリビングに戻らないから様子を見に来た小町が驚いた

 

 




 この後しばらく玄関先の攻防が続きます


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八重、初めての大型連休…比企谷家の長い夜の食卓にて

比企谷家の長い夜が続きますよ




 まぁ。親父の仕事の事はどうでも良いんだけどね?アタシには縁の無い業界だからマジでどうでも良い

 

 なので味噌汁も使用鍋登録番号と味噌汁温め直しを選択すれば後は勝手に適度な温度にしてくれるがその辺りのプログラムをプロの調理人(社員食堂の料理長)と共に開発したそうだ

 

 自分で言ってて内容はさっぱりなんだが気にすまい

 

 世の中そんなもんだと思うからな

 

 まぁ、そう言うわけだから後は仕上がりを待つだけでお茶の支度をしてリビングに運んでから

 

 「小町、リビングにお茶置いとくから後は頼むな飯は三人分揃ったら呼ぶ」

 

 そう言ってさっさとキッチンに引っ込んだ

 

 付け合わせの漬け物を刻みコールスローを盛り付けトマトとスライスした茹で玉子が彩って…る?

 

 温め直しが終わりカツの解凍の間に親父にビールのつまみにマグロの短冊をカットする

 

 解凍が終わりカツ丼を作り始め…

母ちゃんは

 どんぶり鉢とどんぶり小鉢にご飯をよそい一気に仕上げにかかる

 

 カツの卵とじをご飯に乗せ親父のにはパクチーを散らすと蓋をして出来上がり

 

 ハンバーグのご飯をよそい三人分の味噌汁もよそってセッティングが終わるとリビングに行き

 

 「ご飯できたから…」

 

 そう言って返事も待たずにキッチンに帰還し調理器具を洗い明日の弁当の支度を始める

 

 四人が席に着き小町の前には刺身が盛り付けられたマグロの刺身がおかれているのを見て驚くから

 

 「今日安かったから短冊買ったんよ、パパはビール飲むご飯の後なら?刺し身も後にするけど?

 

 二人は刺し身平気なら出すよ?アタシは苦手だから他人がどうかわからないから聞いてから出そうと思ってチルド室にしまってあるんだけどね

 

 それといるならパクチー散らすけど刻んだ大葉とどっちが良い?」

 

 そう聞いたら

 

 「パクチー散らして、それと刺し身もお願いします」

 

 最初に口火を切ったのはヒエンで

 

 「飲みながら食う」

 

 後にしたら刺し身を食われてしまうのがわかっているから慌てて親父も答え

 

 「私もお刺身お願いします」

 

 そう答えたから刺し身を出してビールとコップを用意すると一杯目はアタシが注ぐと

 

 「「「「いただきますっ!」」」」

 

 の、一言で三人の晩ご飯が始まった

 

 アタシは既に明日の小町と母ちゃんにね親父の朝ご飯と八人分の弁当の下拵えに一応のおにぎりも要るな…と支度を始めた

 

 食事後ミドリヒエンの順で風呂に入って貰い風呂の使い方は小町に任せた

 

 親父は二本目のビールを開けているし小町は親父のつまみの甘い卵焼きをくすねているんだけど太ってもアタシは知らんからな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 まじめ長引いてますよ、これ…


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八重、初めての大型連休…午前中はテニスを楽しもう

 二日目も朝の練習から始まります


 ついでの話をすれば洗濯物を出させて洗濯して乾燥機で乾かした

 

 無論普段ならこの季節は滅多に乾燥機は使わんがこの二人に関しては例外だろうからな

 

 次につまみに出したのは親父の好物だけど母ちゃんは見るのも嫌いなタコブツキムチで親父一人で飲む時のマジに細やかな贅沢だ

 

 だから今日みたいに一人で飲むときに出してやるとホント嬉しそうに食べてるから用意した甲斐があるがやっぱり小町は親父の天敵だな…

 

 基本親父の好物は小町の好物と言うかモロ影響受けてるんだよな…小町は将来甘党の酒飲みか?

 

 明日も朝の早い親父二本目を空けると寝室に向かいそれを見てアタシも

 

 

 「明日の練習に参加するんなら早目に寝なよ?」

 

 そう言って部屋で寝ることにした

 

 その夜アタシの姿をした八が勉強している夢を見た

 

 

  

 

② 戸部とフットサル

 

 始発で帰ってきた母ちゃんにはお粥を食べてもらってから寝て貰い朝ご飯の支度を始める

 

 母ちゃんの昼飯は夕べのアタシ等が食べたおかずか冷蔵庫に入ってるからそれで由として親父の弁当は鳥飯とおかずはハムを巻き込んだ卵焼き

 

 サバの西京漬け焼きに大葉を巻き込んだ卵焼きにチーズを抱き込んだ卵焼き八分の一切れずつ鯖の西京漬けを焼きほうれん草のゴマ和えと揚げないメンチカツに温野菜サラダ

 

 確か彩加は昨日と違うサラダとフルーツ持って来るって言ってたんだよね…

 

 だから材木にはサンドイッチ買ってこいって…言ったんだよな

 

 うん、そうだったんだからアタシの分の弁当をアイツに食わせてアイツが用意するサンドイッチを食う予定なんだよな…

 

 うん、方針は固まった照り焼きチキンに炒めたソーセージ、そして粉ふきいも

 

 よし、これならうちの晩ご飯と被らないしな

 

 親父にいってらっしゃいの頬にキスをして見送り後は着替えをしてから参考書を読みなから待つことにした

 

  今朝は奉仕部の二人は不参加で一部のそれ以外のメンバープラス陽乃さんでテニスの練習を始めることにした

 

 今日はダブルス形式で彩加とヒエン、アタシはミドリとペアに別れてしばらく打ち合いをしてから各々のペア同士で討論してはまた打ち合いをするを繰り返した

 

 マイは陽乃さんを相手に実践形式の練習をして残りの三人は壁打ち

 

地味に繰り返して一時間でダウンしましたが運動経験ないアタシは頑張った方だよね?

 

 彩加とヒエン、ミドリはマイとシングルで打ち合いを始め陽乃さんはヤマをマンツーマンで見てくれてる

 

 アタシもしばらく休んでからセツコ、マヤはキリン各々指導する事にして時間一杯を練習に費やした

 

 

 今日は皆と一緒にシャワーを浴びたら陽乃さんの煩い事…

 

 セッケン、シャンプーは泡立ててから使いなさいなさいから始まり髪は優しく労りなさいとか肌は優しく丁寧にとか細かいこと言ってくるから頭はすぐにパンクした

 

 




 テニスの練習は終わりました…


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八重、初めての大型連休…八重の髪

 八重の現在の髪型に触れます


 

 お湯は熱すぎてはいけないとか迄言われてしまってるしさ

 

 で、今度は拭き方…

 

 髪は優しく丁寧に挟んで水気を取りなさいと実演してくれたアタシの髪は今の状態になって以後スゴい勢いで伸びて既に腰の長さに達してる

 

 髪質も変わったのか色が徐々に抜け落ちていき今ではライトブラウンに変わってしまってる上にお風呂に入ったりドライヤーで熱が上がると真紅に変わるんだよね 

 

 

 「一度髪の状態を見てもらった方がいいから予定を開けなさい」

 

 そんな事を言われて正直面倒臭いの一言なアタシは問題な先送りにすべく

 

 「じゃあ県大会予選が終わるまで待って下さい」

 

 そう答えたら

 

 「何をそんな悠長な事を…」

 

 そう言って呆れてるから

 

 「どうせ未だしばらくは落ち着かないから落ち着いてからでも良いじゃん?」

 

 そう言って唇尖らすと

 

 「そんな状態を見たいのよ研究者ならなおのことね…

 

 仕方無いから取り敢えず一房切って良い?」

 

 そう聞いてきたから妥協して

 

 「良いよ」

 

 そう答えて頷いたらバッグから携帯の裁縫セットを取り出してその中のハサミを使って一房切って丁重にしまうとついでに雪ノ下家専属のデザイナー作によるイナヅマジャパンの10番のジャージ………うん、なんかスゴいよ

 

 特にファンって訳じゃなかったけど今夜劇場版のDVDを借りに行こう

 

 と、言う訳で対アタシのフットサル用コーデになりました

 

 

 その後シャワーで汗を流したアタシ達は昨日と同様に同じ場所でブランチになり   

 

 「悪いけどヒエン、クーラーボックス持ってきて」

 

 そう言って運んでくれたそれの蓋を開けて

 

 「はい、彩加のお弁当…んで、これがヒエンでこっちがミドリのな基本中身の違いはご飯の量だけで当然男子である彩加とヒエンのはご飯のちわ量が多い」

 

 そう言ってチラッと見た材木の顔はマジにヨダレを垂らしそうでソコに都筑さんにアタシの髪の毛を預け件の美容院に届ける様駐車場に行ってた陽乃さんが戻ってきたから

 

 「はい、これが陽乃さんのお弁当です」

 

 そう言って最後のひとつを取り出して

 

 「材木、サンドイッチは?」

 そう聞いたら情け無さそうに

 

 「ここに…」

 

 そう答えて材木がアタシに見せたのはミックスサンドとフルーツサンドで

 

 「材木、これと交換しろこの特製ご飯メガ盛りとな」

 

 そう言って渡したのはいわゆるところのドカベンってヤツだよ

 

 それ手渡してサンドイッチ受け取るとマッカンを開封して食べ始めたけど

 

 「あーっ、それと出し忘れたけどこれソーセージ、照り焼きチキンに粉ふきいも、おかず足りなきゃ食ってくれな?こっちは他の皆も食って良いからさ」

 

 そう言い終えて食べるのを再開した

 

 

 




 次話にやっと葉山グループ登場します


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八重、初めての大型連休…八重のパートナー

 ミックスダブルスについての話の続きです


 食事中に夏の県大会の仮決定した選手が発表された

 

 「マイがS1、ヤマがS2で八重とミドリにダブルスを任せます」

 

 「りょーかい、アタシは体力的にシングルスは未々戦力になれそうな見込みない」

 

 アタシがそう答えると

 

 「八重に提案難だけどこの大会出てみない?実戦経験できるよ?もちろん高校の大会とは雰囲気は違うけど今一番近い大会がこれなんだよね」

 

 そう言って一枚のチラシを差し出したから受け取ると

 

 「稲毛カップ?」

 

 そう不思議そうに言ってから

 

 「あっ、これって二人が三連覇中のミックスダブルスの大会なんじゃないの?」

 

 そう言ってもう一度チラシをよく見ると

 

 「協賛雪ノ下建設…成る程ね、ずいぶん親しいなとは感じてたけどこーゆー繋がりだったわけだ…ふーん、成る程成る程」

 

 そう言って三人を見たけど三人はあからさまに視線そらしたから

 

 「彩加、アタシと出て二人に挑戦してみる?」

 

 そうアタシが彩加に聞いたら彩加より先に

 

 「あ、俺達今年と言うかもう遠慮してくれって主催者に言われちゃってますからね?出たくても出られないんですよね

 

 で、相談なんですが昨日の組み合わせで二組エントリーしませんか?」

 

 そう言われて

 

 「それを試すための組み合わせだったわけね…昨日の試合をマッチングした理由はさ」

 

 そう言って陽乃さんを見たら

 

 「主催者に他の選手のテンションが上がらないって言われるんだよねぇ~っ…自分達の努力不足を棚に上げてさ…

 

 協賛者側から言わせてもらえば会場を沸かせてくれるアイドルの二人がでなきゃ客は集まらないって思うんだけどね?

 

 運営の職務怠慢を責めるのは後回しで現状では彼らの言う事にも一理あるから策を考えたとこなんだよねぇ~っ♪」

 

 と、全く悪びれることなく笑う陽乃さんに

 

 「まぁ、アタシは個人的にお世話になってるんで構わないんだけと彩加を巻き込んで良いのかわかりません」

 

 アタシがそう答えると

 

 「僕も構いませんよ?それに昨日のリベンジもありますしね…

 

 取り敢えず今回は譲るけど次は僕のパートナーにするつもりだからね?」

 

 そう言って睨む彩加に

 

 「いえいえ、こちらこそ返り討ちにしてその次も八重先輩は俺のパートナーでいて貰いますから諦めて下さいね?戸塚先輩」

 

 と、不敵に笑うヒエンってナニ言ってるのかさっぱりわからないんですけども?

 

 そう思いながら頭の中で大量の?マークを発生中のアタシの背中から抱き付いて

 

 「女子ダブルスは私のパートナーですからお二人だけで八重先輩取り合うのは止めてもらえませんか?」

 

 ってミドリ迄もが言ってるよ…ますますワケわからんのだけども

 

 




 次話からやっと葉山葉山グループの出番ですが隼人の活躍の場はありません


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八重、初めての大型連休…優美子の悩み

 自分の事なら自分が頑張ればそう思えますが彼女の悩み、それは…


 

 取り敢えずアタシ達が稲毛カップに出ることだけははっきりした

 

 その後ナゼか…いや、アタシがコスプレしてるからか…材木、キモいからな?知らん人達までわらわらと集まってきたよ

 

 あ…材木がなんかスッゲー睨まれてヤンの、ざまぁ

 

 イヤ、んな写メ要らんから送らんでも良いからね?彩加

 

 だから陽乃さんの気持ちだけで良いですからアタシは要りませんから結構ですそんな写真見たくないんで

 

 そんなやり取りをしている内に彩加がテニススクールに行く時間に成りテニススクールに向かうことになり一人離れていった

 

 で、マイに聞かれたんだよね

 

 「葉山くんてさなんかスゴい人気者でしょ?でも彼のファン達には悪いけどとてもスゴいとは思えないんだけど八重はどう思う?」

 

 ってね…だからアタシは答えてあげた

 

  「隼人?スゴいんじゃないのかな、アタシはスゴいアホだと思ってるけどね」

 

 そう言ったらイケメンをバカにしたのがよほど嬉しいらしい材木がニヤリと笑い陽乃さんはツボにハマったらしく爆笑から未だ笑いが止まらないらしい

 

 で、その意味がわからないで互いのかおを見合わせる女子達にあのコートでの一件をアタシがコートに着いた時からの事を話すと

 

 「その三浦って子は敗北を素直に受け入れたんだ?」

 

 そう言われて

 

 「ン、おまけに気に入られたよ?そっちのケはないって思いたいけど可愛い女の子を周りに侍らせてるんだからかなり怪しいかも?

 

 まぁ、オカン気質の持ち主だから身内には甘くアタシはあんたの娘かって突っ込みたくなった事がある

 

 過保護って意味なら陽乃さんである妹の雪乃も似たり寄ったりでアタシを幼児扱いするのも珍しくないんだよねぇ~っ…」

 

 ってぼやいたら

 

 「八重ちゃんはさぁー、それが嫌なら早く大人にならなきゃ…」

 

 と、言ったところでプッと吹き出してから大爆笑の陽乃さん

 

 と、そこに青い顔をした隼人が優美子と姫菜に結衣と大岡、戸部、大和連れて現れたから

 

 「結衣、今日は優美子達と一緒なのな?」

 

 挨拶代わりにそう聞いたら

 

 「本当はゆきのんに宿題教えて…「だからお喋りは止めて勉強に集中しろって言ったろうが…しかも勉強会一回サボりやがってどうすんだよ?

 

 言っておくが明日明後日は家族旅行で居ないから知らんし利き腕使えん隼人は自分の事でいっぱいいっぱいなんだから迷惑掛けんじゃねぇぞ

 

 それと誰かのノート丸写しすんのは勝手だがそのツケは中間テストで払うことになるって覚えとけよ?」」

 

 アタシがそう宣告すると

 

 「あーしもそう大して威張れる成績じゃないけどそのあーしから見てもヤバい領域に居るんだからさもっと自覚もてし…

 

 正直結衣の夏休みが一体どうなるのかマジに心配になってきてるんだからさ」

 

そう言って溜め息を吐く優美子




 
 ようやく登場の葉山グループですがフットサルのコートは前回以上に華やかになります

 何故ならあのお方も参戦しますし八重のサポーター達の黄色い声援は隼人のファンと違い八重とチームを組むメンバーにも声援を送りますので


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八重、初めての大型連休…結衣ピンチ

 大学受験…確かにあたしらには未だ先の話だが結衣、アンタさ…それ以前にちゃんと三年に上がれんの?

 そう心配する周りに対し考え無しの結衣に選択の時


 そして釘をさす意味で

 

 「レンタル移籍とは言えアタシも勝利目指す同好会の一員なんだから放課後も今までみたくはいられないんだからな?

 

 雪乃だって週の内の何回かは同好会のサポーターとして手伝いに来るからその日は結衣の面倒ばかり見てられないからな?」

 

 そう言ったらやはり真意を読み取れない結衣は

 

 「あたしだって奉仕部の一員「隼人に大岡と大和、お前らの部って赤点取っても平気なんか?」」

 

 結衣の言葉を遮ってそう三人に聞いたら

 

 「補習期間は参加禁止だな」

 

 「同じ科目で二回続けたら休部、三回連続で退部と聞く」

 

 大岡と大和が答え

 

 「やはりそう言った事は進学校だけに総武は厳しいと思うよ?」

 

 そう答える隼人に

 

 「ならアタシの言いたいのはわかるよな?運動部に厳しい総武が文系の奉仕部に赤点取った者の活動を認めると思うか?」

 

そう言ったら

 

 「多分無理だろうな…だから結衣にそんな事態にはなってほしくない八重の気持ちをわかるべきだし最終的には結衣自身の問題になるんだよ

 

 例えば補習で夏休みがつぶれる事態に陥るみたいなね

 

 どうせ明日から大岡、戸部、大和達と図書館集まるから結衣も来ると良い俺達と一緒に卒業したいだろ?」

 

そう隼人に言われて真剣に考え込んでいる結衣だった

 

 その後でアタシと戸部に材木の三人でイナイレの話で盛り上がったのは話すと面倒臭いので割愛されたのはまた別の話だがな

 

 

 戸部達と共にフットサルのコートに移動するとサッカー部半分くらいの部員がいてアタシ達を歓迎してくれたけどそれは他の友好的なぐルーフの人達もだったのは早速なんチームかの試合申し込みがあり

 

 最初のチーム編成はリベロのアタシに大岡がゴールキーパーで司令塔の陽乃さんとFWの戸部とはDFポジの稲毛、若葉、花見川の七人で挑むことに

 

 アタシのプレイスタイルはダッシュと言うよりは野良猫がするる駆け抜けるように自由気ままで気まぐれにパスをだしシュート決める

 

 だからそんなアタシを人はいつの間にかstray catや alley cat と呼ぶようになった

 

 まぁ、言ってみればミスディレクトのフットサル版って感じ?

 

 確かに戸部みたく豪快なシュートは打てないけど巧みなフェイントを駆使して相手の裏をかき視角からシュート決めるアタシは泥棒猫なのかもね?

 

 そうこうしてたらアタシ達のコート周りにすごいギャラリーが集まってちゃって…

 

 ループパスや曲芸紛いのリフティングで大の男達を翻弄するプレーは、ギャラリー特に女子やジュニアのプレーヤー達に大受

 

 そのせいか対戦申し込みとかスゴい事になってきたらしいんですけど?

 

 まぁそれは隼人と姫菜に優美子が対応してるんだけどね

 

 

 

 

 

 




 順調な滑り出しを見せる見せる八重のフットサルデビューは続きます


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八重、初めての大型連休…フットサルで活躍する

 
 二試合目に参戦です


 

 

 Aチームの第二ゲームはアタシと大岡が引っ込みサッカー部の二人が交代で入ったんだ

 

 もう一チームも別のチームと対戦してるけどそろそろ終わりそう

 

 大岡と隼人が一足先に姫菜と優美子達と一緒に

 

 しばらくして試合を終えたBチームも合流してお弁当をたべてる

 

 そして回復したアタシはヒエン誘ったら材木と大岡も来て空いてるヤツはと探してみたら中坊っぽい三人組が居たから誘ったら仲間に入ったから今度は対戦相手を探して社会人チームと試合開始

 

 コートを見ながら時おり姫菜がコートを見てたら怪しげなオーラを放ちながら興奮してるですけど

 

 やっぱり姫菜って腐海の住人みたいな気がするんだけどな…

 

 前半から激しい点の取り合いになり攻守の入れ替わりが激しく体力の消耗が早い…この試合終わるまでモツのか正直不安

 

 後半開始直後に相手に1ゴール差を許しアタシのゴールで同点のままのまま終了間際になりヤケクソ気味に放ったヒエンのロングシュートにアタシがワンタッチで軌道修正

 

 そのお陰で見事に敵のGKの裏をかき決勝点になりアタシ等の勝利に終わった

 

 試合が終わり握手を交わすアタシは正直かなり疲れててもう無理って感じ回復した頃には時間的にも無理だけどね

 

 アタシはお手洗いでセーラーカラーのミニのワンピ(簡単に言えばドナルドダッグの衣裳をミニのワンピにアレンジした感じ)にお着替えしてみんなも着替えを終えてエネルギー補給

 

 みんなでアタシが用意したクッキーと結衣の用意したお菓子を摘まみながら反省会

 

 自慢じゃないけど残念なことにアタシの頭は素通り状態なんだけどな

 

 後、アタシのファンクラブがふたつ結成されたのは笑えない冗談みたいなホントの話でアタシ自身マジかよと疑ったものだ

 

 ボーッと聞き流しながらマッカンをちびちび飲んでたら一緒に組んだ中学生らしき男の子達が来て

 

 「なぁ、お前さぁ…今度いつくんだよ?」

 

 そう聞かれたから

 

 「未定、アタシ一人じゃ来ないしそもそもアタシもテニスが忙しくなるからテニス以外の時間はとれそうにない

 

 他の連中も連休明けたらいよいよいインターハイ予選に…ア、一人だけ甲子園目指すのがいるけどまぁそれに向けて本格的に練習が始まるから早々ここに来る機会も無いだろうしな」

 

 そう答えたら

 

 「何でだよ一人でくりゃ良いじゃねぇかよ?」

 

 そう言って誘われたんだけどな

 

 

 「アタシはもうすぐ開催される若葉カップにヒエンと出るから忙しいんだよ」

 

 そう答えを返すと

 

 「お前、男居るの?」

 

 「居るよ」

 

 あっさり答えを返すと

 

 「まさかあの金髪野郎か?」

 

 恨みのこもった目で隼人を睨んでる

 

 




 次話でフットサルも終わります


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家族旅行
八重、初めての大型連休…旅行前夜の突然な話


 本当に突然な話ですが参加人数が増えます


 「それは勘弁してくれと答えるぞ、アイツと付き合ったら漏れなくアイツのファンの女共の怨念まで付いてくるからな、マジ勘弁だ」

 

 そう言ったら

 

 「まぁな、アイツの女になるヤツは大変だろうな…それで、お前どこ中?」

 

 そう聞かれたから

 

 「悪いがこう見えてもアタシは総武高の二年生だ」

 

 そーアタシが無い胸張って答えたら

 

 「どー見てもそれはないっ!下手しなくて小学生に見える」

 

 そう言われて軽くショック受けましたがな…うん、この扱い慣れたくないねって思ってたら

 

 「うん、八重ちゃんはアタシ等のクラスメイトだよ?」

 

 結衣がそう答えると姫菜と優美子も頷いたからやっと信じた中学生達は結局今日のところはアタシのメアドを聞いて引き下がりましたが面倒臭いな…としか感じなかった

 

  

 今日はちょっと家の親父に話あるとかで陽乃さんの送迎車で帰ることに帰りにスーパーに寄ったんだけど高級リムジンで近所のスーパーってのもなかなかシュールな光景だった

 

 今夜のご飯と明日の朝と昼のお弁当用の買い物しないとな

 

 そう思いながら篭に放り込んでくアタシに魚屋のおじさんが

 

 「良いスズキが入ってるからアライにしてお父さんに出してあげなよ?喜ぶよっ♪」

 

 ってゆーから

 

 「ン、そうだね…明日明後日の家族旅行で運転頑張ってもらわなきゃだからちょっと奮発したってバチは当たらないよね?おじさん、三枚に下ろしてよ、アタシはその間に「うちだろ?」

 

 うん、今の話聞いてたんなら良いの教えてよ?子供のアタシは何が良いのかわかんないからね」

 

 そう言って酒屋のおじさん所行ってお勧めの日本酒を一升瓶(男手があるからな)で買い支払いを済ませ家に帰ると親父もそのもその後すぐに帰ってきたから

 

 お父さ~んっ、先に風呂入ってなょ~っ…その間に晩ご飯の支度してるからさぁーっ!

 

 そー言ってスズキをアライにして…アタシの分は冷しゃぶ状態

 

 小町とヒエン(見た目とは裏腹に結構肉食系)の主食用のワカメの味噌汁に手抜きのヒジキの煮しめと言うメニューで出しました

 

 そして晩ご飯の時に衝撃の発表があり

 

 「南海兄妹が我が家で一緒に暮らすことになりました

 

 ヒエン君は空き部屋を使ってもらい今年は八重と…来年は八重が受験勉強を始める頃には小町の部屋と変わって貰いますが…

 

 因みに模様替えはすっかり終わってます

 

 更に今回の温泉旅行には陽乃さんを合わせて三人のゲストも参加する事になりました」

 

 と、衝撃の事実が今明かされましたって言葉もありませんでしたね…イヤ、マジで

 

 今夜は陽乃さんは小町の部屋に泊まることなりアタシはミドリと小町は陽乃さんとヒエンは親父と入浴だけど親父…理性持つのかよ?

 

 アタシ達の部屋にはアタシのと同じベッドがもう一台在りミドリが使うヤツらしい

 

 ミドリもアタシと同じくあまりファッションに気を使うタイプじゃないらしくあまり服はもってないらしい

 

 うん、学校の制服と練習用のジャージがあれば良いもんな

 

 それに興味ないから全然知らんし今までは特に欲しいとも思わんかったからな…しかし、明日からの旅行は一体どんなことになるのやら?そう、思うと今から頭が痛いんですけど…




 より華やかになる比企谷家でした


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八重、初めての大型連休…家族旅行に出発なんだけどナンでこうなる?

 今回八重の衣裳はコスプレのオンパレードとなります


 

① 家族旅行にgo?

 

 アタシはいつものように早起きして朝食用のお握りとお昼ご飯のお弁当を用意している

 

 小町はギリギリまで寝てるだろうな

 

 親父は寝ぼけ眼で運転されちゃ怖いからそれより早く起きてもらうがな

 

 母ちゃんは用意してある荷物を親父使って車に積み込ませて職場前で拾い軽く食べてもらってから着くまで寝てもらう予定

 

 だから、アタシがナビゲーター兼親父の世話係りと言われて落ち込むヒエンが理解できんのだが?

 

 因みに今日のアタシの衣裳は桜色の羽織袴に革靴と言う…うん、まごうことなくコスプレだな

 

 どうせなら紫の着物の方が…いや、こんな事考えてたらマジに用意しそうだからやめとこう

 

 なに?北辰一刀流の使い手なれと?おもちゃ売り場にあるプラスチックせいの刀まで在るじゃん

 

 陽乃さん、アンタはいったいアタシにナニをさせたいんよ?

 

 荷物の積込が始まり各々の個人の荷物、第一クーラーボックスに缶ビールを詰め込み凍らせた麦茶二リットル二本と親父と母ちゃんのつまみになりそうな物

 

 第二クーラーボックスにはお弁当とデザート、おやつ

 

 アタシのクーラーバッグには500㏄凍らせた麦茶にウーロン茶、アタシのマッカンが各四本ずつ

 

 午後紅茶のストレートにミルクティーとレモンティー各二本が入ってるし他には親父達のつまみになる乾きものやアタシ等のお菓子もちろん入ってる

 

 荷物を詰め込み出発進行

 

 途中母ちゃんの職場前で母ちゃんを拾い高速に乗り入れ最初の休憩を兼ねて朝ごはんを食べるためパーキングエリアに寄る

 

 おにぎりを食べながらお茶を飲むアタシ達の家族?旅行はようやく始まったのかもしれない

 

 出発前にアタシと小町は売店で買ってきたソフトクリームを配って車内で食べながらら過ごし

 

 親父には特別にアタシが最近愛用し始めたストローホッパーにはちみつレモン水を入れて飲ませてやろう…帰ったらよく洗お

 

 途中のパーキングエリアでもう一度休憩だけど母ちゃんは目覚めない

 

 親父は無糖ブラックのホット、アタシはマッカンホットにたい焼きで小町はたい焼きアイスってまたアイスかよ?と後で飲むミルクココアのアイス

 

 で、母ちゃん用にはアイスのブラックコーヒーを買いアタシのクーラーバッグにしまうことにした

 

 高速を降りて新緑が生い茂る山奥へと進むと谷川沿いにある無料パーキング発見しやっと母ちゃんも目を覚ましたからそこでチョッと早いお昼ご飯を食べることにした

 

 アタシと母ちゃんに陽乃さんとミドリは手抜きだが散らし寿司の素を使ったちらし寿司と塩鮭を焼き甘い玉子焼きにこれ又手抜きのきんぴらごぼう

 

 小町とヒエンに親父も手抜きで鳥釜飯のの素を使った鳥釜飯の上にローストチキンのスライスをのせたお弁当食べてもらい親父とと母ちゃんはウーロン茶を飲み小町はレモンティーアタシはストレートティーを飲みながらの食事が始まった

 

 谷川に沿って気持ちの良い風を受けながら食べるお弁当は美味しい

 

 皆それぞれに満腹になったようで寛いでるから母ちゃんには二度目の休憩のときに買ったコーヒを渡してのんでもらってる

 

 




 
 名前こそ出してませんが誰のコスプレかはおわかりいただけたでしょうか?


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比企谷家の家族旅行GW編マス釣り競争

 
 いよいよ本格的に始まりました温泉旅行です


 この近くにあるマス釣り場が在るのを親父が行きたいと親父がリクエストした

 

 それ以外には特に見るべき観光スポット(古刹や知る人ぞ知るなどの隠れた名所はあるにはあるそんだそうですが…

 

 隠れすぎて慣れない人には中々たどり着けないので一般的になガイドブックには載ってません)

 

 は見当たらないので立ち寄ることになったんだよね

 

 えっ、アタシ?うん、ちょっと興味あるからやってみたい…かな

 

 

 釣竿…大きいな、これでマスが掛かったらちゃんと寄せられるんだろうか?かなり無理な気がするな

 

 もちろん陽乃さんとヒエンも挑戦するから皆で競争になる

 

 母ちゃんはアユの甘露煮をツマミにビールを飲みながらで小町とミドリはと言えば今度はかき氷食べてるけどいい加減にしとかないとお腹壊すぞ?お前らさぁ

 

 なんとか餌を放り込み…え、ぐぐっと竿が重くなって…なんだろ?この不思議な感覚は…自分の体がまるで自分のものじゃないみたいな…

 

 気が付いたらマスを釣り上げていたんだよね

 

 「持ち帰るなら持ち帰り料を払えばエラや内蔵処理するが?」

 

 そう聞かれて返事に困っているとあんた等か今夜泊まるのはこの先の○○温泉だろ?

 

 あそこならこいつを持って見せりゃ晩飯の時に一緒に焼いてだしてくれるぞ?

 

 その話を聞いた母ちゃんがOKを出し処理してもらいアタシは再挑戦

 

 しばらくしたらすぐに掛かって二匹目ゲットして結局アタシは60分で10匹で陽乃さんは八匹にヒエンが五匹で親父は残念ながら二匹に終り小町に鼻で笑われたぞ?しっかりしなよ…

 

 親父は自分用にイワナの骨酒用の干物で母ちゃんはマスの薫製にアタシはお弁当のおかず用にアユの甘露煮を買ったんだ

 

 会社用にはアユの甘露煮をいくつか買いアタシも喜ぶかはわからないけど平塚先生、鵜飼先生に買った

 

 目的地の旅館に併設されたクアハウスに到着しチェックインも兼ねた個室の休憩室の鍵の受け渡しがあり荷物もチェックインまでここにおくことになるので運びこむのはもちろん男の仕事

 

 頑張れ、親父とヒエン

 

 その間にアタシ等は水着に着替えたんだがアタシの水着はアレだ、いつもテディベアを後生大事に抱えてるヒロインが温泉旅行で着てたヤツでご丁寧にテディベアまで用意されてる

 

 雪乃じゃないけど頭が痛い

 

 おまけにテディベアを抱えたアタシに親父大興奮でアタシの写真を撮りまくるその姿を見て母ちゃんと小町がドン引きで

 

 「小町が小さな時もこんな調子で一人で騒いでたっけね…」

 

 と、冷めきった目で親父を見ている

 

 

 

 

 

 

 




 親父…頑張れな?


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比企谷家の家族旅行GW編変身

 八重に変化の兆しがはっきりと見えてきます


 

 親父の興奮が伝染したのかアタシの水着がコスプレなのに気付いた数名が母ちゃんに撮影許可を求めてきたから

 

 「 陽乃ちゃんが構わなければ… 」

 

 そう答えると陽乃さんが

 

 「 良いよ 」

 

 と、あっさり許可を出したからチョッとした撮影会って思ったら事情を知らない人達まで集まってとんでもない事態… に輪を掛けたのはアタシだった

 

 アタシ自身も元ネタを知ってるからヒロインの少女のセリフを真似してたら盛り上がりすぎちゃって収拾がつかないんだけど?

 

 最初のうちこそ引いてた小町もアタシの画像と動画をアタシのラインに流してる

 

 閲覧者は雪乃、結衣の奉仕部の二人に平塚先生と鵜飼先生に戸塚とお前は見るなの材木

 

 優美子に姫菜と葉山グループの四人に… テニス同好会の面々で後は把握できん… フットサルで知り合ったのがかなりいるから無理だ

 

 取り敢えず撮影会に二時間ほど食い潰されてアタシのだらだらタイムが減っちゃたじゃんか?

 

 ナンで旅行に来てまで仕事擬きの事をせにゃならんのか理解できんのだが?親父よ

 

 親の背中を見て育った八とアタシは絶対に社蓄だけにはなるまいと誓って生きてるんだぞ? 

 

 おまけにむちゃくちゃ疲れたしラインのメッセージがうるさいから

 

 「 うるさい、黙れっ! 」

 

 と、言ってPHSの電源オフにしてやった

 

 だらだらと寝そべりたいのにヒエンが一緒に泳ごうとしつこいから

 

 「 自慢じゃないけど泳ぎは苦手だから浮き輪で流れるプールで流されるくらいなら付き合ってもいいがアタシすに泳ぐ気はない 」

 

 そう答えると満面の笑顔でアタシの手を引っ張って流水プールに向かったはずが特大の滑り台に並んでいるがマジ無理ゲーだ

 

 ハッキリ言うが八があまり絶叫マシンが得意じゃないから多分アタシも得

 ( ん~っ… やっぱり全部で25匹はさすがに多すぎるよね? )

 

 そう思って考え込んでたら

 

 「 あ~っ、比企谷課長ぉ~っ、どぉ~もでぇ~すっ♪ 」

 

 そんな結衣を連想させるアホっぽい愛挨拶するのが居る会社だったのかよ?そう考えるとちょっとショックなアタシか振り向くと

 

 わりかしイケメンっぽい10人の男の人と結衣と似た雰囲気の女の人が8人居て親父に挨拶してる

 

 「 残りの四部屋はお前らだったのか? 」

 

 上司風を吹かせた親父が偉そうに言うと

 

 もしお前らが嫌じゃなきゃ俺の家族と一緒に晩飯食わねぇかチョッとマスを釣りすぎちまってな?」

 

 そう親父が声を掛けると

 

 「 お父さん、見栄はよくないよ?お父さんが釣ったの他のより小さい二匹で後は全部お姉ちゃんが釣ったんじゃん? 」

 

 そう小町に言われて焦る親父だけどどうでも良いアタシは出されたお茶を静かに啜っていた意じゃないから多分アタシも苦手だというのは想像に固くない

 

 階段を一段上がる度に鼓動が早くなり嫌な汗が背中を伝いついにアタシ達の番になり係員がアタシ達を見て

 

 「 一人でもだいじょうふ?」

 

 って、見りゃわかるだろ?膝が笑ってるし顔もひきつってるのが自分でもわかるからヒエンにしがみつくと二人一緒に滑り落ちた

 

 自分でも不思議なんだけど高い所から平気で飛び降りるのにナンで今の状態が怖いのか理解…

 

 とか言ってるバヤイではない

 

 「に、にゃぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ーっ…」

 

 『はっ、やえにゃんが私を呼んでいる…』

 

 そんな事を雪乃が言ってる幻聴?が聞こえた気がするってかやえにゃんってナニ?

 

 そんな叫び声を上げてヒエンにしがみつくアタシはかなり情けないが怖いものは怖いんだから仕方無いじゃんか?

 

 うん、間違いなく絶叫マシン無理だわゼッテー乗らねぇーっ…

 

 そう固く誓ったアタシは涙目で流水プールを漂っている

 

 

 

 

 

 




 八重の幼女化?人々はただそれを見守ることしかできません



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八重、初めての大型連休…プールはこりごりだっ!


 八重の弱点判明


 

 しばらくは流れに身を任せて漂っていた

 

 スゴい勢いで滑り落ちている時に何かが弾けた…そんな気がして仕方無いのは多分気のせいじゃないと思う

 

 ナンとか落ち着きを取り戻し思考もクリアになってきたけど

 

 ー若者よ、思考せよー

 

 等という心話が聞こえるはずもないけどな

 

 「水に浸かりすぎもよくないから一度上がって休憩しないと…」

 

 そう言われてカフェのコーナーに行きヒエンはホットコーヒーにアタシはホットココアを飲んでたらチャラ男がヒエンに声を掛けてきた

 

 水から出てる今はパーカー羽織ってるから無理ないけど女の子といる男を口説くバカをヒエンが男の子だと知ってる人達が嘲笑してる

 

 その事に気付いて

 

 「な、なに笑ってるんだよ?」

 

 と、回りを見て戸惑いながら声を上げるとパーカーを脱いで上半身をさらして

 

 「悪いけどガールフレンドとデート中なんだから邪魔してほしくないし男と付き合う趣味ないからな?」

 

 そうヒエンに言われて自分の失態にようやく気付いて赤面するチャラ男と爆笑する周囲の人達と我関せずのアタシだった

 

 その後は…陽乃さんに言われて水泳の特訓になりましたよ

 

 自覚なかったけど水に顔を浸けられないと言う弱点に陽乃さんが気付いたからでソコから克服しないことには何ともならない事が判明したんだよね

 

 「アタシは泳げなくたって別に困ることはないっ!」

 

 って、主張したけどあっさり却下されましたがな…気にしなくても良いのにな

 

 と、まぁそんなわけで個室の休憩室から部屋に移動する時にはヘロヘロのアタシは親父に背負われていくはめになりましたよ

 

 一足先に荷物を部屋に運んでもらった母ちゃんと合流してマスの数について話し合っていた「」

 

 (ん~っ…やっぱり全部で25匹はさすがに多すぎるよね?)

 

 そう思って考え込んでたら

 

 「あ~っ、比企谷課長ぉ~っ、どぉ~もでぇ~すっ♪」

 

 そんな結衣を連想させるアホっぽい愛挨拶するのが居る会社だったのかよ?そう考えるとちょっとショックなアタシか振り向くと

 

 わりかしイケメンっぽい10人の男の人と結衣と

似た雰囲気の女の人が8人居て親父に挨拶してる

 

 「残りの四部屋はお前らだったのか?」

 

 上司風を吹かせた親父が偉そうに言うと

 

 もしお前らが嫌じゃなきゃ俺の家族と一緒に晩飯食わねぇかチョッとマスを釣りすぎちまってな?」

 

 そう親父が声を掛けると

 

 「お父さん、見栄はよくないよ?お父さんが釣ったの他のより小さい二匹で後は全部お姉ちゃんが釣ったんじゃん?」

 

 そう小町に言われて焦る親父だけどどうでも良いアタシは出されたお茶を静かに啜り

 

 「はぁーっ、お茶が美味しいな…」

 

 そう呟いていた

 

 




 
 色々な場面でいじられ続けます、克服するまでは…


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八重、初めての大型連休…大浴場にて

 この旅行のメインイベントです


 

② 八重はとにかく落ち着きがない

 

 生まれて?初めての旅行に普段は斜に構えている八重も年相応…

 

 と、言うよりは無意識の内にメンタルが外見以上に幼い振る舞いなってしまっている為に完全に幼児退行していた

 

 そんな状況に驚きながらもヒエン以外はこの状態を大いに楽しんでいた、特に親父が

 

 小町とミドリの妹コンビは八重に小町お姉ちゃん、ミドリお姉ちゃんと呼ばせて喜んでいたし同様に陽乃お姉ちゃんにパパ、ママと小町の幼い頃を彷彿させるその仕草に皆喜んでいたのだが…

 

 「戸塚先輩の居ないチャンスなのにぃっ!」

 

 そう歯噛みするヒエンに

 

 「何言ってるの?小町ちゃんいわく、

 

 『普段警戒心の塊のお姉ちゃんの警戒心がゼロなんですよ、連れ去りが怖いレベルなので絶対に目を離してはいけない事態なんですのでからヒエンさんにも協力をしてもらえるようお願いしてください』

 

 ってね?だから今の八重ちゃんと仲良くなって先輩の深層心理にお兄ちゃんを刷り込むんだよ

 

 『まるで幼い頃に憧れた年上のお兄さん的なポジに…』

 

 は陽乃さんからの応援メッセージですからね」

 

 そしてナゼこんな話をしているのか?の説明説明せねばなるまい(あり得ないけど冨山敬さんの声で)

 

 荷物をお風呂セットを持たせて部屋から放り出された男二人は先に一階ロビーのカフェでウエルカムドリンクを先に飲んで待っていた

 

 しばらく待っていると可愛い幼女用の浴衣に着替えた浴衣に着替え小町とミドリの間に挟まれ手を握られている八重の機嫌は頗る悪く…

 

 その意思表示となる彼女の頬はハムスター状態であるにも関わらずそれを割り引いてもこの六人の美女、美少女、美幼女達は注目の的になっているが巡り合わせの妙だろう

 

 因みにアタシが着ている浴衣はOVAで隅田川の花火大会で水着と同じヒロインが着ていたものとやっぱりコスプレ

 

 陽乃さんがナニをしたいのかわからないけどあまり知りたくもない

 

 男湯と女湯に別れたアタシ達だけどお風呂場ですぐに駆け出そうとするので小町とミドリに挟まれて手を握られている

 

 大浴場に入ると湯気でアタシの髪は真紅に染まりその人目を引く長い髪に人が群がってきた

 

 (おかしい、なぜステルスが発動しない?)

 

 陽乃さんにレクチャーされながら小町がアタシの髪を洗ってくれているけどさすがに心苦しいから

 

 「あのさ、小町もアタシの為にそんな面倒臭い事なんかしたなくないだろうしアタシもいい加減邪魔くさいからバッサリと…「脚下」」

 

 せめて最後まで言わせてほしかったんだけどね?小町ちゃんや



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64話

 

 膨れっ面のアタシに小町が

 

 「 お姉ちゃんのこの髪を切るなんてもったいないのですっ! 」

 

 と、またイミフな事を言ってるからジトメで見てたらヤレヤレと、言った風なポーズをしてるから

 

 そのウザさがイラっときたから黙って立ち上がり

 

 「 あっそ、見解の相違だな?アタシには邪魔くさいだけでなんら価値が見いだせんものに過ぎんのだが?

 

 納得できる説明する気無いなら帰ったら切りにいくからな 」

 

 冷ややかな目で小町を見ながらアタシはそう言って自販機に向かった

 

 

 

 他人事と

 

 甘いマッカン(hot)を飲みながら、ホッと一息吐いてるアタシには関係無いが陽乃さん、彩加、ヒエンにミドリと小町の周りに野郎共が群がっている

 

 まぁ他人事ナンだがな

 

 ナンセこの場にロリ趣味は居ないらしいからな、故にアタシは平和だ

 

 そんなアタシの平和はあっさりやぶられた

 

 陽乃さんの側に偉そう ( 実際に偉い ) 人が集まってきたからハジキ出されたナンパ男達乙

 

 どうやらそのうちの一部の人達とは面識があるらしいんだけど和やかな会談が終わり

 

 ついでに親父と母ちゃんの用事も終わり部屋に戻って晩ご飯…のはずだったがなんでこうなった

 

 アタシ達の部屋で、窓際のテーブルを鋏んで座っているのは県知事、温泉観光協会の理事長、この温泉の社長が代表で座り

 

 対するこちらは親父、母ちゃんにナゼかアタシの三人が座っていて陽乃さんはスポークスマンとして立ち会っている

 

 興味ないアタシは適当に聞いていたから後から陽乃さんから聞いた話によると

 

 「 簡単に言えば、八重ちゃんにこの温泉街の観光親善大使になってほしいんだってさ 」

 

 そう言われて

 

 「 へ? 」

 

 と、変な声が出ちゃたよ

 

 うん、なんでアタシがそんなモンやんなきゃなんないんだよ?

 

 つか、アタシが選ばれる理由がわからんのだけど?

 

 どんな罰ゲームをやらせるんだよ?全く…

 

 そう思っていたら…

 

 「 うん、八重ちゃんそっくりだよ、このキャラクターマスコット 」

 

 そう言って見ていたパンフを手渡してくれたからそれを見たら

 

 「 そりゃ似てるよ…多分、アタシがモデルなんだからな?

 

 同じクラスの美大志望のヤツでイラストを趣味で書いてるヤツナンだけど 「 あははは、それ…温泉の神様に呼ばれたんじゃないの?八重ちゃん 」」

 

 又々訳のわからない事をい言い出した陽乃さんに

 

 「お

 

 翌日、大浴場解放に合わせて入浴するアタシ達だけどは仲居のお姉さん達の視線が熱いんですけど?

 

 まぁ、いいや…あまり細かいことを気にしたってしかたないよね?

 

 そんな事よりミルク色のここのお湯は好きな泉質なんだよねぇ~っ…ウン、気持ち良いなぁ~っ♪

 

 売店に温泉の素があったから買って帰ろっとっ♪

 

 

 早目の朝食の後、陽乃さんから本日の予定が発表された…しかも知らないのアタシだけ

 

 

 朝食後、優乃杜神社に向かい御祓をして御宣託を受けてから優乃杜の媛巫女としてのお披露目を果たすべく優乃杜会館に移動

 

 そこで巫女として氏子の代表者達に挨拶をするんだってさ

 

 ってそこでダメって拒否られたらどうするの?

 

 ハジかくのはアタシなんだからね?

 

 それ、ちょっとは理解してくれてる?

 

 それから…それ嬢様、それは? 」

 

 その言葉には親父が

 

 「 今回この旅館が当たったのは俺じゃなく、当てた後輩の都合が直前になって悪くなったから譲ってもらったんだよ 」

 

 そう言われて

 

 「 そううかも知れないしそうでないかも知れませんが… そうであったらロマンティックでしょうね? 」

 

 なんて、臭い台詞をさらりと言うおっさんよ、勘弁してくれよ?

 

 しかも、このアタシを巻き込むナンざマジに勘弁だかんな

 

 そう思ったんだが、アタシの思いは考慮去ることなくイヤな方に進んでいくんだよな…

 

 「取り敢えずこれ、この子の妹が開設してるホームページね

 

 

 もちろん、マス釣り場からこちらのクアハウスと温泉の事も書き込みしてあり反響についても… 」

 

 そう教えられて閲覧したそれは…

 

 「ま、不味いな…思いっきりヤナ流れになってるじゃんか」

 

 そう思ったんだが時すでに遅しで、親父と母ちゃんが懐柔されいつの間にかこちらに来たのか小町までが賛成に回ってるから

 

 「て、テニス忙しいから…インターハイ予選近いしミックスダブルスのミニ大会にも出ますから…」

 

 そう言い訳に思い付いて言ったんだがやぶ蛇で

 

 「その神々の内の女神を祀る神社ですから是非勝ってくださいっ!」

 

 ナンて余計に面倒臭い事態になってるじゃんか、どうするんだよ?

 

 そう思うアタシは放置?されたまま宴会突入してくれまして…

 

 私の同意がないまま、私の親善大使任命、受任が決まっちゃってるんですけどマジっすか?

 

 おまけになんか仲居のお姉さん達のナニかを期待する視線がワケわからん

 

 明日優乃杜神社でご宣託を受けて任命されるんだってさ

 

 は?ナニそれ、そんな話聞いてないんですけど?

 

 そんなアタシの意見は全くお構い無しで、酔っ払い達の話し合いで話は進められていき…

 

 テンションあげあげに宴会は盛り上がりまくっていった…

 







 翌日、大浴場解放に合わせて入浴するアタシ達だけどは仲居のお姉さん達の視線が熱いんですけど?

 まぁ、いいや…あまり細かいことを気にしたってしかたないよね?

 そんな事よりミルク色のここのお湯は好きな泉質なんだよねぇ~っ…ウン、気持ち良いなぁ~っ♪

 売店に温泉の素があったから買って帰ろっとっ♪


 早目の朝食の後、陽乃さんから本日の予定が発表された…しかも知らないのアタシだけ


 朝食後、優乃杜神社に向かい御祓をして御宣託を受けてから優乃杜の媛巫女としてのお披露目を果たすべく優乃杜会館に移動

 そこで巫女として氏子の代表者達に挨拶をするんだってさ

 ってそこでダメって拒否られたらどうするの?

 ハジかくのはアタシなんだからね?

 それ、ちょっとは理解してくれてる?

 それから…それから…やっぱり目立ちたくないでござる…

 そう思っていたのに…

 ナゼか千葉テレビが来たけど、なんで?

 おまけに…ケーブルテレビやラジオによくわからない取材陣が集まってナンでこうなる?


 アタシのコスプレ衣裳のラインナップに新たに、巫女と天女が新たにラインナップに加わったんだよな

 くそっ、小町に又ネタを提供しちってるじゃねぇかよ?

 全く…最近ろくなことがありゃしないじゃん?

 そう言ってみたら、思わず溜め息が漏れたから心を落ち着かせるために熱いお茶をふうふう言いながら啜ってる

 温泉まんじゅう食べながらね

 でもその様子も写メられ動画に撮られていたし…取り敢えず関係者に見せてから許可を取ってから一般公開

 「って、チョイとお待ちよ比企谷小町ちゃんや

 ナンで肝心のお姉ちゃん本人にはナニも聞いてくれないのかなぁ~っ?もちろろん許可をするわけ無いけどね」

 そう言ったら

  「だからじゃん、お姉ちゃんに聞いたって嫌だっゆーに決まってるからね
 
 だから、ちゃんとお父さんとお母さんの許可をとりましたっ♪」

 そんな風に言われたからアタシも

 「あ、そう……ふ~っん~っ…ならもうナニも小町には言わん」

 そう言い捨てたアタシがどれ程深く怒っているかを小町が知るのは先の話だけどこの瞬間からアタシはしばらく小町と一切口を利かなくなった

 そう、朝のおはようすら言わなくなって小さく頷くだけになった

 いきなりのアタシの変貌に最初戸惑って小町が反発してアタシ達は冷戦時代に突入することとなった


 もっとも、冷戦でアタシと口を利かなくなったせいでアタシに対する微妙な遠慮がなくなり…

 blogのアップがかなり頻繁になっていったらしいがアタシは一切見てないから知らない

 お昼は料亭で御呼ばれになり…はい、相変わらずの惨状でしたね

 親父達は予定通りにそろそろ帰る時間になって支度をしているところで土産物も持って帰ってもらう

 そしてらアタシと陽乃さんはもう一泊して今後の話し合いをして明日、迎えに来てもらった都筑さんの運転する車で帰る予定だ

 荷物の積込が終わり、みんなを見送ったアタシと陽乃さんは取り敢えず明日着て帰る服を見に行くことにした

 アタシは別にミキハウスでも十分贅沢すぎるんだけど陽乃さんがな難色を示したから

 「たまにはアタシの意見聞いてくれてもバチはあたらないとおもうんですけどね」

 アタシのその一言に溜め息を吐くと

 「小町ちゃんと口を利かないって意味なんだよね?あれって…」

 そう言って、小町を避け直接小町に言わなくても言いように振る舞っていたのに気付いている陽乃さんにそう聞かれたから

 「えぇ、その通りですよ…アタシはそれだけこの一連の事にムカついているんですからね

 決まっちゃった事を今更言いませんけど、アタシ抜きで物事を決めるのならアタシもナニも言わないだけ…特に小町とはね

 アタシだって怒るんですよ?小町にダダアマな八じゃないんですからね」

 そう言って溜め息を吐き

 「そう、アタシはアタシで八は八なんだよ…葉山先生や心理学者がそれらしい理屈を捏ねてるけどアタシ達はそれには当てはまらない

 そして…その事実は、遠からず証明されますよ…あまり良い予感はしませんけどね、はっきり言ってあまり良い予感はしませんけどね」

 そう言って溜め息くアタシに陽乃さんは


 「そんな難しく考えなくても…」

 そう言ってきたから

 「アタシは考えてない、そう感じるだけで多分アタシは本来この世界に属する存在じゃないのかもしれませんよ

 そんな妙なん予感がして仕方無いんですよね…」

 買い物を終え和風喫茶に入って和菓子セットを頼み、二人でお茶を飲みながらそんなことを話していた

 夕方になり、立食パーティーに招かれた陽乃さんに同行することになり

 急遽派遣された都筑さんに案内されたの雪ノ下建設と取引のある企業の重役の別荘なんだそうで…

 またこれが、アタシにとっても面倒臭い話しに繋がるとは…

 この時は未だ知るよしもなかったのだが…


 都筑さんに手渡された服と靴を受け取り中を確かめると

 (ドレス…ドレス?今日はメイド服じゃないのか…ナンカイヤ~な予感しかしないんですけども?)

 そう思いながら渡されたドレスに袖を通し、靴を履き換えると主催者が引き連れているスタイリストが現れて髪を整えてくれた

 いわゆる所の編み込みのハイツインテにしてくれたおかげでただでさえ

 『合法ロリ、っ!』

 と、か陰口を叩かれているアタシが今年17歳だって信じてくれる人はまず居まい

 ってマジ、全然シャレになってないんですけどね、陽乃さん?

 まぁ、愚痴ってもどうしようもない事をグチグチ言いませんけどね…思ってるだけにしておいて

 だけど…こんなパーティーなんかアタシは全然慣れてないから、ハッキリ言って物凄く退屈なんだけど?

 だからと言って、陽のさんに代わって


 


 「」「」


  
  


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65話

 

 

 翌日、大浴場解放に合わせて入浴するアタシ達だけどは仲居のお姉さん達の視線が熱いんですけど?

 

 まぁ、いいや…あまり細かいことを気にしたってしかたないよね?

 

 そんな事よりミルク色のここのお湯は好きな泉質なんだよねぇ~っ…ウン、気持ち良いなぁ~っ♪

 

 売店に温泉の素があったから買って帰ろっとっ♪

 

 

 早目の朝食の後、陽乃さんから本日の予定が発表された…しかも知らないのアタシだけ

 

 

 朝食後、優乃杜神社に向かい御祓をして御宣託を受けてから優乃杜の媛巫女としてのお披露目を果たすべく優乃杜会館に移動

 

 そこで巫女として氏子の代表者達に挨拶をするんだってさ

 

 ってそこでダメって拒否られたらどうするの?

 

 ハジかくのはアタシなんだからね?

 

 それ、ちょっとは理解してくれてる?

 

 それから…それから…やっぱり目立ちたくないでござる…

 

 そう思っていたのに…

 

 ナゼか千葉テレビが来たけど、なんで?

 

 おまけに…ケーブルテレビやラジオによくわからない取材陣が集まってナンでこうなる?

 

 

 アタシのコスプレ衣裳のラインナップに新たに、巫女と天女が新たにラインナップに加わったんだよな

 

 くそっ、小町に又ネタを提供しちってるじゃねぇかよ?

 

 全く…最近ろくなことがありゃしないじゃん?

 

 そう言ってみたら、思わず溜め息が漏れたから心を落ち着かせるために熱いお茶をふうふう言いながら啜ってる

 

 温泉まんじゅう食べながらね

 

 でもその様子も写メられ動画に撮られていたし…取り敢えず関係者に見せてから許可を取ってから一般公開

 

 「って、チョイとお待ちよ比企谷小町ちゃんや

 

 ナンで肝心のお姉ちゃん本人にはナニも聞いてくれないのかなぁ~っ?もちろろん許可をするわけ無いけどね」

 

 そう言ったら

 

  「だからじゃん、お姉ちゃんに聞いたって嫌だっゆーに決まってるからね

 

 だから、ちゃんとお父さんとお母さんの許可をとりましたっ♪」

 

 そんな風に言われたからアタシも

 

 「あ、そう……ふ~っん~っ…ならもうナニも小町には言わん」

 

 そう言い捨てたアタシがどれ程深く怒っているかを小町が知るのは先の話だけどこの瞬間からアタシはしばらく小町と一切口を利かなくなった

 

 そう、朝のおはようすら言わなくなって小さく頷くだけになった

 

 いきなりのアタシの変貌に最初戸惑って小町が反発してアタシ達は冷戦時代に突入することとなった

 

 

 もっとも、冷戦でアタシと口を利かなくなったせいでアタシに対する微妙な遠慮がなくなり…

 

 blogのアップがかなり頻繁になっていったらしいがアタシは一切見てないから知らない

 

 お昼は料亭で御呼ばれになり…はい、相変わらずの惨状でしたね

 

 親父達は予定通りにそろそろ帰る時間になって支度をしているところで土産物も持って帰ってもらう

 

 そしてらアタシと陽乃さんはもう一泊して今後の話し合いをして明日、迎えに来てもらった都筑さんの運転する車で帰る予定だ

 

 荷物の積込が終わり、みんなを見送ったアタシと陽乃さんは取り敢えず明日着て帰る服を見に行くことにした

 

 アタシは別にミキハウスでも十分贅沢すぎるんだけど陽乃さんがな難色を示したから

 

 「たまにはアタシの意見聞いてくれてもバチはあたらないとおもうんですけどね」

 

 アタシのその一言に溜め息を吐くと

 

 「小町ちゃんと口を利かないって意味なんだよね?あれって…」

 

 そう言って、小町を避け直接小町に言わなくても言いように振る舞っていたのに気付いている陽乃さんにそう聞かれたから

 

 「えぇ、その通りですよ…アタシはそれだけこの一連の事にムカついているんですからね

 

 決まっちゃった事を今更言いませんけど、アタシ抜きで物事を決めるのならアタシもナニも言わないだけ…特に小町とはね

 

 アタシだって怒るんですよ?小町にダダアマな八じゃないんですからね」

 

 そう言って溜め息を吐き

 

 「そう、アタシはアタシで八は八なんだよ…葉山先生や心理学者がそれらしい理屈を捏ねてるけどアタシ達はそれには当てはまらない

 

 そして…その事実は、遠からず証明されますよ…あまり良い予感はしませんけどね、はっきり言ってあまり良い予感はしませんけどね」

 

 そう言って溜め息くアタシに陽乃さんは

 

 

 「そんな難しく考えなくても…」

 

 そう言ってきたから

 

 「アタシは考えてない、そう感じるだけで多分アタシは本来この世界に属する存在じゃないのかもしれませんよ

 

 そんな妙なん予感がして仕方無いんですよね…」

 

 買い物を終え和風喫茶に入って和菓子セットを頼み、二人でお茶を飲みながらそんなことを話していた

 

 夕方になり、立食パーティーに招かれた陽乃さんに同行することになり

 

 急遽派遣された都筑さんに案内されたの雪ノ下建設と取引のある企業の重役の別荘なんだそうで…

 

 またこれが、アタシにとっても面倒臭い話しに繋がるとは…

 

 この時は未だ知るよしもなかったのだが…

 

 

 都筑さんに手渡された服と靴を受け取り中を確かめると

 

 (ドレス…ドレス?今日はメイド服じゃないのか…ナンカイヤ~な予感しかしないんですけども?)

 

 そう思いながら渡されたドレスに袖を通し、靴を履き換えると主催者が引き連れているスタイリストが現れて髪を整えてくれた

 

 いわゆる所の編み込みのハイツインテにしてくれたおかげでただでさえ

 

 『合法ロリ、っ!』

 

 と、か陰口を叩かれているアタシが今年17歳だって信じてくれる人はまず居まい

 

 ってマジ、全然シャレになってないんですけどね、陽乃さん?

 

 まぁ、愚痴ってもどうしようもない事をグチグチ言いませんけどね…思ってるだけにしておいて

 

 だけど…こんなパーティーなんかアタシは全然慣れてないから、ハッキリ言って物凄く退屈なんだけど?

 

 だからと言って、陽のさんに代わって

 

 

 

 

 

 

 

  

  

 



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66話

 

 

 翌日、大浴場解放に合わせて入浴するアタシ達だけどは仲居のお姉さん達の視線が熱いんですけど?

 

 まぁ、いいや…あまり細かいことを気にしたってしかたないよね?

 

 そんな事よりミルク色のここのお湯は好きな泉質なんだよねぇ~っ…ウン、気持ち良いなぁ~っ♪

 

 売店に温泉の素があったから買って帰ろっとっ♪

 

 

 早目の朝食の後、陽乃さんから本日の予定が発表された…しかも知らないのアタシだけ

 

 

 朝食後、優乃杜神社に向かい御祓をして御宣託を受けてから優乃杜の媛巫女としてのお披露目を果たすべく優乃杜会館に移動

 

 そこで巫女として氏子の代表者達に挨拶をするんだってさ

 

 ってそこでダメって拒否られたらどうするの?

 

 ハジかくのはアタシなんだからね?

 

 それ、ちょっとは理解してくれてる?

 

 それから…それから…やっぱり目立ちたくないでござる…

 

 そう思っていたのに…

 

 ナゼか千葉テレビが来たけど、なんで?

 

 おまけに…ケーブルテレビやラジオによくわからない取材陣が集まってナンでこうなる?

 

 

 アタシのコスプレ衣裳のラインナップに新たに、巫女と天女が新たにラインナップに加わったんだよな

 

 くそっ、小町に又ネタを提供しちってるじゃねぇかよ?

 

 全く…最近ろくなことがありゃしないじゃん?

 

 そう言ってみたら、思わず溜め息が漏れたから心を落ち着かせるために熱いお茶をふうふう言いながら啜ってる

 

 温泉まんじゅう食べながらね

 

 でもその様子も写メられ動画に撮られていたし…取り敢えず関係者に見せてから許可を取ってから一般公開

 

 「って、チョイとお待ちよ比企谷小町ちゃんや

 

 ナンで肝心のお姉ちゃん本人にはナニも聞いてくれないのかなぁ~っ?もちろろん許可をするわけ無いけどね」

 

 そう言ったら

 

  「だからじゃん、お姉ちゃんに聞いたって嫌だっゆーに決まってるからね

 

 だから、ちゃんとお父さんとお母さんの許可をとりましたっ♪」

 

 そんな風に言われたからアタシも

 

 「あ、そう……ふ~っん~っ…ならもうナニも小町には言わん」

 

 そう言い捨てたアタシがどれ程深く怒っているかを小町が知るのは先の話だけどこの瞬間からアタシはしばらく小町と一切口を利かなくなった

 

 そう、朝のおはようすら言わなくなって小さく頷くだけになった

 

 いきなりのアタシの変貌に最初戸惑って小町が反発してアタシ達は冷戦時代に突入することとなった

 

 

 もっとも、冷戦でアタシと口を利かなくなったせいでアタシに対する微妙な遠慮がなくなり…

 

 blogのアップがかなり頻繁になっていったらしいがアタシは一切見てないから知らない

 

 お昼は料亭で御呼ばれになり…はい、相変わらずの惨状でしたね

 

 親父達は予定通りにそろそろ帰る時間になって支度をしているところで土産物も持って帰ってもらう

 

 そしてらアタシと陽乃さんはもう一泊して今後の話し合いをして明日、迎えに来てもらった都筑さんの運転する車で帰る予定だ

 

 荷物の積込が終わり、みんなを見送ったアタシと陽乃さんは取り敢えず明日着て帰る服を見に行くことにした

 

 アタシは別にミキハウスでも十分贅沢すぎるんだけど陽乃さんがな難色を示したから

 

 「たまにはアタシの意見聞いてくれてもバチはあたらないとおもうんですけどね」

 

 アタシのその一言に溜め息を吐くと

 

 「小町ちゃんと口を利かないって意味なんだよね?あれって…」

 

 そう言って、小町を避け直接小町に言わなくても言いように振る舞っていたのに気付いている陽乃さんにそう聞かれたから

 

 「えぇ、その通りですよ…アタシはそれだけこの一連の事にムカついているんですからね

 

 決まっちゃった事を今更言いませんけど、アタシ抜きで物事を決めるのならアタシもナニも言わないだけ…特に小町とはね

 

 アタシだって怒るんですよ?小町にダダアマな八じゃないんですからね」

 

 そう言って溜め息を吐き

 

 「そう、アタシはアタシで八は八なんだよ…葉山先生や心理学者がそれらしい理屈を捏ねてるけどアタシ達はそれには当てはまらない

 

 そして…その事実は、遠からず証明されますよ…あまり良い予感はしませんけどね、はっきり言ってあまり良い予感はしませんけどね」

 

 そう言って溜め息くアタシに陽乃さんは

 

 

 「そんな難しく考えなくても…」

 

 そう言ってきたから

 

 「アタシは考えてない、そう感じるだけで多分アタシは本来この世界に属する存在じゃないのかもしれませんよ

 

 そんな妙なん予感がして仕方無いんですよね…」

 

 買い物を終え和風喫茶に入って和菓子セットを頼み、二人でお茶を飲みながらそんなことを話していた

 

 夕方になり、立食パーティーに招かれた陽乃さんに同行することになり

 

 急遽派遣された都筑さんに案内されたの雪ノ下建設と取引のある企業の重役の別荘なんだそうで…

 

 またこれが、アタシにとっても面倒臭い話しに繋がるとは…

 

 この時は未だ知るよしもなかったのだが…

 

 

 都筑さんに手渡された服と靴を受け取り中を確かめると

 

 (ドレス…ドレス?今日はメイド服じゃないのか…ナンカイヤ~な予感しかしないんですけども?)

 

 そう思いながら渡されたドレスに袖を通し、靴を履き換えると主催者が引き連れているスタイリストが現れて髪を整えてくれた

 

 いわゆる所の編み込みのハイツインテにしてくれたおかげでただでさえ

 

 『合法ロリ、っ!』

 

 と、か陰口を叩かれているアタシが今年17歳だって信じてくれる人はまず居まい

 

 ってマジ、全然シャレになってないんですけどね、陽乃さん?

 

 まぁ、愚痴ってもどうしようもない事をグチグチ言いませんけどね…思ってるだけにしておいて

 

 だけど…こんなパーティーなんかアタシは全然慣れてないから、ハッキリ言って物凄く退屈なんだけど?

 

 だからと言って、陽のさんに代わって挨拶回りとかしたいとは微塵にも思わんけどな?

 

 パーティーとその参加者に興味のモテないアタシは、カクテルグラスを片手 ( もちろん中身はノンアルコール ) にテラスで夜空に浮かぶ月を眺めていた

 

 

 

 

 

 

  

  

 



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