真・恋姫無双ー最強の軍を作ろう!by劉璋(仮) (名無之助)
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プロローグ
プロローグ


漢王朝に使えた武人とは別です。


ある日、三流大卒…24年彼女なしの俺は自宅でスリーハンドレッドという映画を観ていた。

 

そして、映画が終わり、感じたのは…スパルタ……スゲェ。

 

そして、スパルタの密集陣形について調べる事にした俺は、ふと、新聞を見てみると、しばらく前に買った宝くじが1億円当たっていた事に驚いた。

 

まあ、丁度良いタイミングだと喜び、スパルタの密集陣形について調べるついでに、レオニダス王の体型になる為に海外へ修行を兼ねて行く事にした。

 

 

ーー

 

10年後

 

見よ!この鍛え抜かれたボディ!

 

日本よ、私は帰ってきたぁ!

 

と意気揚々と帰ってきて早々にコンビニ強盗に襲われ半殺しにし、お巡りさんに感謝され、今度こそ帰ろうとすると暴力団の抗争に巻き込まれ両方壊滅させ又お巡りさんに、今度はやり過ぎと怒られ、やっとの思いで帰ると………。

 

 

俺は、ホームレスになった。

 

10年税金払ってなかったからな!

 

其処からはダイジェストで、まず壊滅させたヤクザから譲り受けたお金で税金払って、アパート借りて、警備会社入って、警備してたビルにきたテロリスト壊滅させて、なんか世界の超人なんたらに出て、思った…。

 

これ、レオニダスどころか、どっかのコマンドーみたいになってね?俺。

 

其処で俺は考えた。

 

コマンドー目指そう!

 

とはならず、とりあえず平和に暮らしたいなーと。

 

そんなこんなである日、とある学校の美術館?を警備していると、変な鏡があり、持ち上げてみた。

 

すると、何と貧弱なことか俺の握力に耐えかねたのか、ヒビが入り、割れてしまった。

 

俺は悪くない。

 

学校の警備はその日で降ろされたが、運良く、首にはならなかった。

 

そして、俺は又海外の支店に派遣されていた。

 

其処で俺は日本大使館の警備につく事になる。

 

なぜか、その国が日本大使館は警護しないと言ったからで、俺が警護する事となったから。

 

それから半年、運命の日を迎える。

 

その国で行われていた過激な反日デモが暴走し日本大使館に暴徒が押し寄せ、俺は同僚十数名とそれらに対処した。

 

そして。同僚の一人がナイフで首を刺され倒れたのを見た俺は、ブチ切れて、ついデモ隊を壊滅させたのだが、あとから来たその国の警察に拘束されそうになったので抵抗、警官隊をボコボコにし、特殊部隊を半壊させたところで衝撃を感じ、意識を失った。

 

 

 

 

中国大陸、益州の城

 

其処にある部屋の扉の前で落ち着きなくウロウロしている男と、それを見ている使用人がいた。

 

「まだ産まれないのか⁉︎」

 

「まだです、静かにしてください。」

 

「そうは言っても!」

 

「何人目ですか、殴りますよ?」

 

「………。」

 

其処まで言われて男は黙る、心なしか使用人の目が冷たい。

 

そうしていると、扉が開き、別の使用人が部屋から出てきた。

 

「生まれました!男の子です!」

 

 

 

何処だここ、誰この女の人!美人!……て違う!

 

手足短い?

 

「バブー」

 

しゃべれねえ!

 

え、何でこんなんなってんの⁉︎

 

ちょ、変なおっさんが入って来たんだが⁉︎

 

やめろ離せ、キモいんだよおっさん!美人の人!助けて!

 

俺はおっさんに抱かれた瞬間暴れ、泣いた。

 

「旦那様、嫌われましたね。」

 

男に使用人の女の声が突き刺さる。

 

男は美人の女性に俺を預け、床に蹲りのの字を書き始めたが、程なく現れた幼女に“父上?政務が残っておりますよ?”と笑顔で言われて首を掴まれて引きずられていった。

 

死んでないよな?

 

そしてここ何処?

 

 

ただひとつわかることは、この美人は、俺の母であるらしいという事、父にもいつか会う日が来るだろうな、あのおっさんは祖父かな?

 

この日俺はこの世界に転生した。

 

 




感想、お待ちしています。


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序章、洛陽編
第一話・初めての賊退治


駆け足気味かも。


産まれてから8年、俺が一番驚いたのはね…。

 

祖父じゃ、無かったんだ、あのおっさんは、俺の父上だったらしい。

 

え?今更?

 

うん、まあ、父上だと気付いたのは、俺がこの世界で初めて喋ったま時だな。

 

 

7年ほど前か…。

 

 

城の一室で俺は母上とおっさんと、幼女二人とまあ、遊んでいたわけだ。

 

そして、

 

「おーよしよし、仁、どうしたんだい?」

 

俺がおっさんに近づいてみると、そんなセリフを言いながら俺を抱き上げてきた。

 

やはり苦手だこのおっちゃん。

 

あ、仁は俺の真名な、

 

まあ、その時俺は初めて喋るわけだ。

 

「おじちゃ!!嫌!」

 

あんまりにもスリスリされてつい、そして、うまく舌が回らずにこんな感じになってしまった。

 

そして、この言葉を聞いたおっさんは……死んだ様な目になり、俺を傍にいて笑いを堪えている幼女に預け、部屋の隅に行き、何やらブツブツ呟きながら体育座りをしている。

 

それを俺が不思議そうに眺めていると、俺を抱き上げている幼女が、俺に言い聞かせる様な口調で話しかけてきた。

 

「もー、仁かわいい!けどね、父上のことをおっちゃんて言ったらめんどくさいことになるから、せめて、父と呼んであげてね?」

 

この時の俺の心境は、え?父上?アレが?…………冗談きついぜ、全然俺に似てねーもん、何方かと言えば、どっかの副将軍なご老公が杖なしで歩いている様な人が……父?

 

 

マジで?

 

てか母上さっきから腹抱えて笑いまくってるし、幼女その2が父上を突っついてるし、何このカオス。

 

 

とまあこんな感じだったわけで、それから7年、俺は今8歳だ。

今じゃあ神童とまで言われてる神童、武術も父上とある程度渡り合えるまでに上達してきている、というか、父上、意外と強い、劉焉てこんなに強かったか?

 

史実に疎い俺だが、劉焉が強い何て、意外すぎてもうね。

 

まあ、それは置いといて、今俺は、父上に着いて賊の討伐を見学に来ている。

 

目の前には約1000人の賊、討伐軍は1500人、俺は、父上と馬に乗っている。

 

すると父上は、俺の方を見て話しかけて来た。

 

「仁よ、その歳でここまで馬に乗れるのはそうは居ない。お前にはやはり才があるな、だからこそ、学んでくれ、今、目の前にいる賊は元は民だ、民が飢え、生活が出来ずに賊となる。賊は他の民を襲い、さらに民は飢え賊になる、いいか?この悪い循環を止めるには民を豊かにし、賊を出さない様にする事だが、それは難しい、だけど、ならばせめて、民が賊に襲われる心配をしなくて良いように我らは賊を討つ。

 

たとえ元は民だろうと、賊と成ったからには討たなければならない。

仁よ、これが現実だ、だからこそ、お前はこの戦を見て、戦を学ぶのだ。」

 

はっきり言って、父上の話は半分わからなかった。

 

ただ、真剣な事は分かった。

 

だからこそ俺も真剣に学ぼう。

 

「父上、分かりました、学ばせてもらいます!」

 

父上は嬉しそうに笑いを浮かべ、兵たちに号令をかけ、兵とともに、賊に向かって行った。

 

俺は、その父上の背中を眺めていた。

 

戦は、敵大将が最初に倒されたために賊は混乱、数刻で決着がついた。

 

父上は無事に帰って来たが、腕に矢を受け、怪我をしていたので、手当てしてから城に帰った。

 

城では、帰って早々、幼女こと、姉上二人に仕切りに怪我はないかとか、痛いとこはないかなどを聞かれ、ない事を伝え、父上の怪我を伝えると、

 

「え?でも父上なら殺しても死にそうに無いし、別に、ねえ?」

 

「うん、父上なら、別に死にそうに無いから。」

 

との事。

 

どんまい父上!

 

 

それから数年は父上、母上、姉上がたにやたらとちやほやされながら育ち、洛陽へと姉上たちと共に赴任する事になった。

 

 




駆け足気味ですかね?

でも、ただ主人公がちやほやされたり、鍛錬(普通とは言ってない)したり、勉強したり、そんなので面白みあるのか?という事で。

洛陽、主人公に春が来る⁉︎

次回 儚げな少女

お楽しみに!



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第二話・儚げな少女1

董卓は俺のよm(殴


劉璋が洛陽に来て一月ほどが経った頃、彼は既に頭角を現しており、何進大将軍は彼を自分の派閥に入れようと画策していた。

 

そんなある日、

 

何進は午前の政務を放り出し、

 

「気分転換じゃ!」

 

と、補佐していた劉璋をひっつかんで城の外へと飛び出し、警備の兵達も慌てて、幾人かの護衛兵がそれをおいかけた。

 

ーー

 

妾が政務を中断し、渋る劉璋を連れ街に出ていると、時間的には夕方近くじゃが、妾達の目の前を、一人の幼女が護衛と思しきもの達と通りかかる…。

 

身なりは、平民とは思えず、庇護欲を掻き立てるその容姿に妾は目を奪われる。

 

「あの方は…。」

 

「ん?知っておるのかお主?」

 

妾は心当たりがある様な反応をした護衛兵に尋ねると、護衛兵はおずおずと答えてきた。

 

その様にかしこまらなくても良いのじゃがのう…。

 

「はい、あの方は涼州の董家のご令嬢ですね、確か…董卓様と、よく我らに労いの言葉を下さいます。」

 

「……ほう、人格者の様じゃの、のう仁よ。」

 

「…………」

 

「…うん?」

 

劉璋…仁の反応がないため、人の方を向いた妾じゃが、そこには、先程の幼女が去った方向を惚けた様に見つめ、固まっている仁の姿があった。

 

こやつでもこの様な顔をするのじゃな…いつも政務を丸投げするなとか、十常侍の対応を自分に押し付けるなとか、仕事中に酒を飲むなとか、風呂を覗くなとか、文句を言ってくるこやつがのう。

 

さては惚れたか?

 

良いことを思いついたわ、こやつを妾の派閥により近づけるためには、あの娘と婚約させ、妾が間を取り持ってあやつに恩を売れば、あやつも妾の派閥により近づくこと間違いなしじゃ!

 

 

そうと決まれば、行動じゃ!

 

そう意気込んでおると、いつの間にか正気に戻った仁が何やら黒い?笑顔を見せながら近づいてきおった。

 

「何進様、良からぬことを考えておられる前に、政務が溜まっておりますからね、昨日みたいに、逃げないでくださいよ…?」

 

こ、こ、こここ怖くなんかないぞえ⁉︎

 

こ奴を怒らせた時の怖さを知らぬから皆平気でいられるのじゃ!

 

こ奴を怒らせたら……もう思い出したくもないのじゃ、あの様な体験は死んでも嫌じゃ。

 

仕方がない、政務をしっかりとしようではないか。

 

だが、仁よ、今に見ておれ、そちを絶対ギャフンと言わせてみせるわ!

 

帰ったらまずは計画を立てねばな!あの幼女と仁との婚約を何としてでも成立させようぞ…‼︎

 

「そろそろ夕刻ですね、さあ、帰って政務の続きでもしましょうか、何進様の分の政務はサボった分加算されておりますので、(精神的に死ぬ)覚悟はしてくださいね?」

 

「じ、仁よ其方は鬼かえ?」

 

「……へえ、散々仕事押し付けといて終いに鬼ときましたか…今日だってまだ仕事残ってたのに無理やり……そうですか……へえ?」

 

「………ひい!」

 

 

その後のことは覚えておらん、何やら恐ろしいものを見た気がするのじゃが。

 

その様な事より、仁の婚約を決めねばならぬ!

 

さあ、まずはあの幼女を見つけねば!

 

 

そう思い立ち上がる妾が目にしたのは、笑顔で書簡が大量に乗った机をトントンと妾に示す、仁の姿であった。

 

 

妾はその日、泣きながら仕事をしたのじゃ。




何進のキャラが変わっている様な…。


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第3話・儚げな少女2

遅くなりました。


あれから何日か後…俺、何進の屋敷の一室に座り、その正面には、3日前のあの少女と、そのお付きらしい吊り目の少女が座っていた。

 

そして…俺はこの状況に困惑していた。

 

その理由は…いきなり何進様から呼ばれてきてみれば、なんでこんな事になるんだ?

 

と言う感じである。

 

「お、揃っておるようじゃな。」

 

悶々と考えていると、部屋に何進が、上機嫌で入ってきた。

絶対この人がいらぬ気を回したに違いない。

 

………後で追加の仕事を届けておこう…。

 

 

「………で、何進様、これは一体?」

 

「…フム、劉璋や、妾自らそちの婚約をまとめてやったぞえ?」

一瞬、空気が凍った気がした。

 

と言うか、なんと言った?

 

……………

 

 

は?

 

『婚約をまとめてやったぞえ』

 

そこで最初に反応したのは、儚げな雰囲気を持つ少女だった。

 

「へう⁉︎」

 

 

と言う声と共に顔を真っ赤に染め、俺はそれを見て我に帰り遅れて反応したが、その後に反応した吊り目の少女は俺や儚げな少女とは違い、少し声を荒げていた。

 

「は?」

 

「何ですって⁉︎」

 

と言うかだ…。

 

「そんな話聞いていないのですが、何進様、一体どういう事ですかね?」

 

「ひい!……お、お主がそこな董卓に惚れたように見えたのでの、そ、それならばと思い、ここ、婚約をじ、じゃな…」

 

少し笑顔(黒)で問いかけると、何進は顔を青ざめさせながら答えてきた。

 

そして、言葉が段々尻すぼみになっていく何進……様、にため息をつき、俺はそこである一言に気がついた。

 

『そこな董卓に』

 

董卓?あの董卓だと?

 

この少女が?

 

あの董卓とこの董卓では真逆だとこの時、俺は感じた。

 

なぜなら、再度婚約という言葉が出た時点で、ぽん、と言う効果音が鳴りそうなくらいの勢いでさらに赤くなり、目を回してしまっているこの少女が、悪逆非道のデブのようになるはずは無いのだから……そして何より………その、かわいいし、

 

 

……待て!

 

今の思考は待て……俺は変態のロリコンではな……今の年齢から言えばロリコンとは言わないのでは…だから待て、後なんでそんな珍しいものを見る目でこちらを見てくるのだ何進様よ!

 

「あ、それと婚約の話は両家に既に使いを向かわせておるのでな、今更変えられんでの」

 

「ちょっと!月…董卓様の意志は無視なの⁉︎」

 

「そこな少女なら劉璋をいつも目で追っている姿が兵に目撃されておるのですぐに察したぞえ?

まさかお主、そこな少女のお付きであるのに気づかなかったわけ…ないじゃろうの?」

 

「ぐっ、あ、当たり前じゃない!僕を誰だと思って…いるのですか?」

 

あ、吊り目の少女が今更相手が何進大将軍だと思い出したらしく、取り繕うとしてる、そしてなぜか俺はいつの間にか、いや、二人が会話し始めたあたりから我に帰った董卓と、その様子を眺めていた。

 

「なあ、董卓殿」

 

「あ、あの、殿はいいです、董卓と呼んでください、私も…その、りゅ、劉璋様と呼ばせていただきますので…」

 

「いや、様は要らないから普通に劉璋と呼んでほしい、董卓さん」

 

「あ、あのでも…わわかりました、りゅ、劉璋さん………へう」

 

董卓さんは俺の名を呼んだ瞬間また赤くなり顔を両手で隠してしまう……何だこのかわいいのは…。

 

そして俺は気づかなかっな、何進がニヤニヤしてこちらを見ていた事に、そして、吊り目の少女がそれに気付きこちらに視線を向けてきた。

 

「ほほう、早速仲睦まじいことよ」

 

「ちょ、月に手を出したらただじゃおかないわよ⁉︎」

 

「へう〜」

 

董卓はまだ顔を隠しているし、何進はニヤニヤしてるから後で仕事をさらに増やすとして…。

 

「む?いま不穏な空気が…気のせいかの?」

 

吊り目の少女がやたら睨んでくる。

 

これから苦労しそうだと、この時俺は悟った。

 

そして、結局、俺と董卓は、婚約を結ばされるのだった。

 

 

 

それと、婚約は良いが、誰か胃薬を………

 




また次回の投稿は遅れそうです。

介護士の試験勉強を始めないとなので…すいません。


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第4話・董卓と初めてのお出かけ

お久しぶりです、はっきり言って時間が取れない、介護士試験の勉強と仕事、勉強会への参加、仕事の休みの日は日雇いバイト(時々)入れたりして更には仕事での研修、などなど、また、他の作品も書いているので此方の執筆に時間が取れていませんでした。

と、言い訳はこのくらいにして、本編です、あと、短いかも


あの日から数週間ほどたち、政務も一段落ついた日、何進様がふと思い立ったように俺に対して呟いた一言が、今の俺の現状、つまり、城門の前でそわそわしながら恋人を待つ青年の図……を作り出していた。

 

 

その一言

 

「時に仁よ、あれから董卓嬢とは出かけたりはしたのかえ?してないのならはよう誘って出掛けるのじゃ」

 

「は……なぜ?」

 

「……仁は女心が分かっておらぬ、良いから誘って出掛けるのじゃ、そうじゃな、明日あたりよかろう?」

 

「は、はあ、まあわかりました。」

 

という感じで、今日を迎え、いざ待つとなると、緊張する……あと後ろから感じる妙な視線は…気のせいではないな?

 

 

(今なんか寒気が…いや、気のせいじゃろう)

 

(ちょっと、気づかれてないですよね!?)

 

(大丈夫じゃ、それ賈クよ、来たようじゃぞ)

 

(!…月に手を出したら許さないから‼︎)

 

 

どうしよう、聞こえているんだが……いや、あえて気づかないふりをした方が楽しそうだ。

 

「お、お待たせしましたか?」

 

声をかけられ、そちらを向くと、其処には天s……大天使がいた。

 

いや、小さいから小天使か?

 

とにかく、天使がいた。

 

清楚な感じの着物を身につけ、少し化粧をしているようだが、それが無くても紛れもない天使が目の前にいた。

 

「あ、あの?」

 

「可愛い……」

 

「へう!?」ぽん

 

つい口から出た言葉に、董卓さんは一気に顔を赤くして俯いてしまった。

 

その仕草のなんと可愛らしいことか。

 

 

(あいつ早速月に色目使って‼︎ちょっと文kムグー‼︎)

 

(落ち着くのじゃ賈クよ!こんな面白…ゲフンゲフン、幸せそうな2人を邪魔するでない!妾達は見守るのに徹するのじゃ‼︎)

 

(…ぷは!あんた今面白いって言わなかった⁉︎)

 

 

おーい、聞こえてるんだけどー。

 

あと何進様、今回だけは感謝するよ、増やす仕事の量は減らして置くかな?

 

 

(な、なんじゃ?今すごく嫌な感じが…)

 

 

 

「それじゃ行きますか、董卓さん」

 

「は、はい」

 

董卓さんの手を引いて街へと向かうと、直ぐに小さな子供達に囲まれてしまう。

 

「あ、劉兄ちゃんだ!」

 

「あそぼー!」

 

「その女の子兄ちゃんの奥さん?」

 

「へう⁉︎…お、奥さん?」ぽん

 

董卓さんは子供の1人が発した言葉にまた赤くなってしまう。

 

「まだ奥さんではないよ、その内な?」

 

「そーなんだー。」

 

「ねーあそぼー!」

 

「………ま、まだ…奥さん…その内……へう〜」

 

あー、完全にオーバヒートしてる董卓さんも可愛い。

 

(ふむ、董卓嬢は可愛いの)

 

(ふ、ふん、当たり前よ!でも悔しい!あんな顔僕ですら見た事無いのに‼︎)

 

(なーなーおばちゃんたち何してんの?ふしんしゃ?)

 

(な、おばちゃんでは無いわ!)

 

(それに不審者でも無いわよ‼︎)

 

(あの警備隊のものですが、不審者がいると、あなた方ですね、ご同行願います。)

 

(ち、違うのじゃ、妾はおばちゃんでは無いのじゃーーー)

 

あ、何進様達連行された……まぁあとで迎えに行けば良いか…。

 

 

子供達と別れ次に来たのは屋台街

 

「おう、劉坊、其処の可愛い嬢ちゃんは劉坊のコレか?なら、これ嬢ちゃんに贈ってやんな、今1番人気の首飾りだ。」

 

おっちゃんが差し出してきたのは、貝殻をあしらったデザインの清楚な感じの首飾りだった。

 

「え、おっちゃん悪いって!」

 

「良いから、嬢ちゃんも、劉坊からなら嬉しいだろう?」

 

「え、あ、あの…はい」

 

董卓さんは顔を赤くしながら頷いた。

 

うん、おっちゃんの言葉に甘えよう。

 

「分かったよ、おっちゃん、董卓さん、これ付けてみてくれるかい?」

 

「はい」

 

「うん似合ってるよ、すごく良い!」

 

「あ、あの、ずっと董卓さんと呼ばれてると、何か距離を置かれているような気がするので、月と、真名で呼んでもらえませんか?」

 

「…良いの?」

 

「はい、お願いします」

 

「じゃあ、月さんも俺の事も、仁と呼んでほしい、俺の真名だから」

 

「はい、仁さん!」

 

笑顔で初めて俺の真名を呼んでくれた彼女の顔は、一生忘れないだろう。

 

それからも、焼き鳥屋のおばちゃん、饅頭屋のおっちゃん、服屋の化けも…ゲフンゲフン、オネエさんに色々サービスされ、気がついたらもう夕方で、董卓さんを家まで送る事にした。

 

そして、少し歩くと、ガラの悪い2人組が俺と董卓さんの前に現れた。

 

「おいおい、可愛い嬢ちゃんじゃねーか、ポーズ、嬢ちゃんだけ置いていきな」

 

「そうするのが身のためだぜ?」

 

明らかに雑魚だけど、月がいる前で、ボコボコにしたら、月に嫌われたくも無いから、どうしよう。

 

「あ、あの、や、やめてください…へう」

 

董卓の攻撃、天使の上目遣い!

 

「「………ぐは」」

 

チンピラは倒れた!

 

「おい?」

 

「…天使だ………ガク」

 

うん、まぁ、其処は同意するが…深く突っ込むのはやめておこう。

 

 

其処からは何事もなく月さんを家まで送り、俺も帰宅した。

 

 

何か忘れているような気もするが…。

 

 

 

その頃 警備隊の詰所の牢屋。

 

 

「グス、ヒッグ……わら、妾は不審者でも、おばぢゃんでも無いのじゃー、仁よはよう迎えに来でぼじいのじゃー!」

 

 

「月ぇー迎えに来てよぉー、うわーん‼︎」

 

 

警備隊隊員はのちにこう語る。

 

「あれが大将軍?…この国大丈夫ん?」

 

 

 

ちなみに翌日迎えに行くと何進に抱き着かれそうになって躱したら泣かれたとさ…。

 

え?

 

賈ク?

 

………牢屋の隅でブツブツ何か呟いていて怖かったから放置しといた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回からは仁は将になってます。



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第5話・伝説の始まり

サブタイトルは、あまり気にしないでください。

あと、遅くなりました。

ついでに、プロット保存してたPCがウイルスにやられ、操作できないため、今回は途中まで出来ていたものをうろ覚えで書き上げたので変なところがあるかもしれません。


董卓…月さんとの初デートから特に何事もなく、何回か月さんとのデートを重ね、早一年、俺は現在15歳となった。

 

そして、その誕生日に、月さんから、白い勾玉んお守りにとプレゼントされ、詠っち(いつの間にか月さんの愛らしさを語り合う内に真名を交換し、愛称で呼ぶようになった)からは髪留めをプレゼントされ、早速つけると、詠っちは顔を背け、赤くならながら…

 

『ま、まあまあなんじゃ無い?…ふん!』

 

とか言っていた、それを諌める月さんと、2人とも可愛いと思ったのは内緒だ。

 

まあ、そんなこんなで、誕生日の翌日、俺は何進様に呼び出されて、何進様の執務室へと来ていた。

 

執務室へと入ると、珍しく真面目な顔の何進様に驚いたが、何進様はそれを機にすることなくゆっくりと、何かを取り出し、俺の前に置いた。

 

「仁よ、お主にまあ、何じゃ、毎度苦労を掛けているからの、1日遅れじゃが、受け取ってたもれ、洛陽でも指折りの名工の作じゃ」

 

そう言って、何進様はそれを俺に差し出してきた。

 

布に巻かれた それ(・・)は、剣にしては長く、槍にしては短いように見えた。

 

俺は、それを受け取り、ゆっくりと布を取ると、現れたのは赤い短槍、しかも、柄の部分が普通より太いその槍は、形状こそ違うものの、見ただけで突きに特化した槍であり、映画300で見たスパルタの槍を連想させた。

 

そして、何進はもう一つ、今度は剣を渡してきた。

 

渡された剣は、短剣よりも少し長いくらいの剣で、刀身には少し赤みが入っている。

 

「仁よ、その槍と剣にはまだ名前がなくての、お主がその槍と剣に名前を付けるのじゃ」

 

「俺が…?」

 

「そうじゃ、それはお主の得物、言わば相棒じゃ、ならばその持ち主たるお主が名前を付けるのが筋であろ?」

 

「は、はあ、わかりました」

 

返事をした俺は、槍と剣を暫く眺め、赤い槍に龍を幻視した俺は、槍を赤龍

 

剣に朱雀と名付け流ことにした。

 

「赤龍に朱雀か、中々良いなじゃな、ところで仁よ、お主もそろそろ人を率いる者として、それに慣れねばならんな?」

 

「は、はあ、慣れると言っても…率いる者がいないので…」

 

何進は目を伏せ少し考えるそぶりを見せ、暫くして再度、俺の方を向き、伝えることがあると言ってきた。

 

「…そちに妾の直轄部隊の1隊を率いてもらうことにしたのじゃ、なので、今日からそちは部曲将として兵を率いてもらうことになる、官位は低いが、経験を積むのには丁度良いと思っての?

必要な物は言って貰えば出来る範囲で用意もする、練兵はまあ、時々お主が妾に内緒で兵をしごいていたのは知っておるからの、任せる」

 

少しの間、俺は何を言われたのかわからなかった…経験を積むためとはいえ、官位が少し下がったのがショックだったのでは無い、兵をしごいていたことがばれていたのが驚きだった。

 

「わかりました、何進様の部隊を最精鋭と言われるだけの隊にしてみせます」

 

「うむ、頼りにしておるぞよ?…………して、仁よ、この書類を手伝って…いや何でも無いのじゃ」

 

何進は仁に書類を手伝って貰おうと思ったが、仁の黒い笑みを見て頼むのをやめた。

 

 

何はともあれ、いずれ大陸に名を轟かせることになる部隊は、この日から生まれることになる…。

 




感想お待ちしてます。

次回も多分遅れます。


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第6話・劉璋の初陣(?)前編

遅れました。

短いです。


あの日、何進様から部隊を預かってから一年、16歳になった俺は、ついに初陣の日を迎える事になる。

 

とは言っても、スパルタ式訓練をした俺の部隊が負けるとは考えていない、ましては相手は数の多いだけの賊の集団ならなおさらだ。

 

今、目の前には一万の賊軍、対する俺の部隊は二千、実力試しには丁度良さそうだ。

 

 

俺の部隊は街の門を開け放ち、その中に密集陣…つまりはファランクスの様な隊形で待機し、戦いの時を待っていた。

 

さて、なぜなぜこうなっているかと言うと、時間を少し遡る。

 

何日か前に、とある街から賊に襲撃されているとの早馬が届いた事から、俺が何進様に言って出陣したわけだ。

一週間くらいで到着した俺と、その部隊は賊に襲われたと言うその街に駐屯し、救助活動をしたあと、再度族がこの街に来るだろうと予想し、街に止まっていた。

 

「……もう少しはやく到着していればな…」

 

この街を治めていた県令は今では珍しく、善政をしていたらしく、更に賄賂なども断っていたらしい。

 

しかし、今回は其れが裏目に出た様で、上司の州牧などから嫌われていたがために援軍もなく、最後の頼みとして、洛陽まで早馬を走らせたらしいが、当然其れなりに時間がかかり、結果、俺たちが来る4日前に県令は自ら兵を率いて戦い、戦死したらしい。

 

……ここの州牧は張譲の親類らしいが、随分と屑な奴の様だ。

 

県令の遺体は手厚く埋葬し、俺たちは防衛のための準備を始める。

 

賊は二カ所ある門の何方かから来るか分からないため、常に斥候を放ち、その動向に注視する。

 

幸いな事に、頭の悪い賊らしく、毎回真正面からしか攻めてこないらしいが、数が多く、県令が集めた軍も、数に押し切られたらしい。

 

到着2日目の夜、兵舎として借りている屋敷で防衛のための作戦会議を開こうとしていると、表で物音がし、外へ出てみる。

 

すると、一人の少女が警備の兵と口論になっていた。

 

「何事だ?」

 

「は、この少女が自分も戦わせて欲しいと…」

 

少女を見ると、目が合った。

 

見た目は……幼女である。

 

もう一度言うが、幼女である

 

「……君は?」

 

「人に名前を聞くときは自分から名乗るものですぞー!」

 

「な、この方は…」

 

「良いから、俺の名前は劉璋、こんなでも官軍の1部隊を率いている、君の名は?」

 

幼女に起ころうとする兵士を宥め、再度幼女に名前を聞く。

 

「ちんきゅーは、性は陳、名は宮、字は公台と言うのですぞ!」

 

「そうか、其れで、一緒に戦いたいそうだけど、君は戦えるの?」

 

「ねねは軍師なのですぞ!戦うのはれ…呂布殿にお任せなのです」

 

……ああ、陳宮と呂布……ぇ、呂布⁉︎

 

……でも目の前には幼女のみで、呂布の姿は無かった。

 

一体どこに居るのだろうか、聞いてみる事にした。

 

「…えーと、陳宮ちゃん?その、呂布さんは何処に居るのかな?」

 

「?お前の目は節穴なのですか?呂布殿ならここ…に……あれ?」

 

どうやら、居なくなったらしい、そして、その直後、厨房から悲鳴が聞こえた。

 

厨房に着くと、死屍累々、そこに一人の赤毛の少女が黙々と肉まんを食べている。

 

簡単に言えば、厨房の料理人を犠牲に兵たちが少女へ肉まんを差し出し、少女が其れをウサギの様に食べ、兵たちがほんわかしていた。

 

何でこうなった?

 

取り敢えず、少女が呂布らしいので、陳宮ちゃんを預け、俺は作戦会議に戻った。

 

 

 




主人公の思考停止


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第6話・劉璋の初陣(?)後編

祖父が亡くなった関係で投稿が遅れました。

遅れてすいません。

あと介護士受かりました。(病院で伝えた直後に祖父が亡くなりました。

試験前の暖かい言葉ありがとうございました。




作戦会議に戻った俺だが、戻った瞬間部下たちの視線が俺の後ろへと向けられる、そう、何故か呂布と陳宮がついて来たのだ。

 

まあ、呂布の武力は知っているから、協力してもらう…と言うか、陳宮の方から戦いに参加させてほしいとのことだったな…。

 

そして、作戦が決定する。

 

まず門を開け放ち、その内側に密集陣で軍を展開し、賊軍をそこへ攻め込む様に誘導する。

 

最初はここから更に街の奥まで誘い込み、賊軍を全て誘い込んだ後に、合図と共に門の近くに隠れさせていた呂布らに賊軍の背後をついて貰い、そして、本隊も攻勢に出て賊軍を殲滅するつもりだったが、賊軍は規模が大きいため、其処まで誘い込みをすると、街の被害が大きいと判断し、街までは入れずに、賊軍を殲滅することにした。

 

ただ、逃げられても困るため、賊軍との戦闘が始まったら、呂布と、何名かの兵を別の門から出陣させ、合図と同時に前後から賊軍を挟撃、軍を賊軍を包む様にゆっくりと前進させ、そのまま削り落とす様に殲滅する事にした。

 

そして、前回の冒頭に戻る。

 

 

「壮観だな……」

 

一万の賊軍とは言え軍勢を前にして自然と言葉が漏れる。

 

俺は今、密集陣の最前列に兵士達と同じ様に盾と、槍を持ち、その時に備えている。

 

「そうですね、しかし、我らの初陣としては矢張り不足でしょう、なあみんな!」

 

副官がそう言うと、兵士達は槍を地面に打ち付け、覇気の篭った声で"応‼︎"と声を上げる。

 

「………そうだな…良し、檄でも飛ばすか?」

 

「それは良い考えですね、賊軍に見せつけましょう!」

 

俺の言葉に副官はそう返してくれた。

 

そして、俺は思い切り息を吸うと、気合いを入れ口を開く。

 

「我が勇敢なる兵たちよ‼︎お前達は何だ!お前達は民、そしてこの国を守る盾である‼︎」

 

「「応‼︎」」

 

「そして民、国に仇なすものを滅する槍でもある‼︎勇敢なる漢の兵達よ!我が(つわもの)達よ‼︎我らが眼前の賊徒どもを我らの槍の最初の錆となすのだ‼︎‼︎」

 

「「応‼︎」」

 

「構えろぉ‼︎」

 

「「おおおおぉぉ‼︎‼︎」」

 

全兵士が盾を構え、槍を前に突き出す。

 

かつての世界で見た映画、スリーハンドレッドの再現…いやその物と言っていい光景だが、俺はまだ、自分の兵達が何処まで出来るか不安であった。

 

この時までは…

 

ーー

 

賊軍を率いるお頭と呼ばれる男は、眼前の光景が信じられずにいた。

 

一万もの軍勢で攻めたにもかかわらず、戦闘が始まり、僅かな時間で押し返され始めたのである。

 

それだけでは無い、よく見ると、前線では、逃げようとしたものが、前進しようとする後続と、官軍に挟まれ倒されている。

 

しかも、その官軍は、押し寄せる賊軍を削りながら、一定の(・・・)ペースを保ち前進してきていた…そう、感覚としては、大根が、おろし金で、ゆっくりと削られていく様な感覚である。

 

 

その光景に彼は恐怖を抱くと同時に、後悔した。

 

戦いが始まる前、あの街を最初に攻めた時とは明らかに気配が違っていた。

 

開け放たれた門には、内側に官軍の旗をたなびかせる軍勢が展開していた。

 

お頭は、その軍勢に嫌な予感を感じるが、数ではこちら側に分があり、簡単に踏み潰せると考えた。

 

その結果が、今の状況である。

 

彼は、不安を感じながら、数で勝るなら負けるはずはないと自らに言い聞かせる。

 

そして、銅鑼の音が聞こえてきた瞬間、後方と、前線から、悲鳴が聞こえ、官軍が恐ろしい速さで、手下どもを蹴散らし迫ってきていた…。

 

 

ーー

 

戦闘開始直後、俺たちは、一万もの軍勢の突撃の威力で、数歩(・・)下がってしまう、が、そこまでで、兵達は足を踏ん張り、突撃を抑え込む。

 

そして、それを見計らい、俺は兵達に指示を出す。

 

"弾け"そして"突け"この二つの指示を繰り返す。

 

その都度、"応‼︎"と言う声とともに、賊軍は削り取られる。

 

それを繰り返しながら、ゆっくりと前進する……。

 

そして、それを何十回か繰り返した頃、銅鑼の音が聞こえ、それが合図と分かると、号令をかける。

 

「全軍!かかれぇ‼︎‼︎」

 

「「おおおおおおおぉぉぉぉ‼︎‼︎」」

 

俺も号令とともに駆け出し、目の前にいた賊を盾で賊を弾き、斬りかかってきた賊を槍で突き倒し、逃げようとした賊に槍を投擲し倒す。

 

更に、剣を抜き進路上の賊を斬り倒しながら、槍の刺さった賊の所まで進み、槍を回収、周りでも俺の部下達が無双しており、俺は思ってしまう。

 

や・り・す・ぎ・た!

 

ナニコレ、何処を見ても、無双する部下達、はっきり言って強すぎ、いや、戦死者が少ないのは良い事だけれどさあ……部下によっては指で剣を挟みおるとかして…俺そんなん教えとらんが…。

 

そして、あとは言わずもがな、ただの蹂躙、虐殺と言ってもいい様な戦闘となり、俺たちは、初陣に勝利した。

 

それも、戦死者無しの完全勝利と言う結果で…。

 

「疲れたな…」

 

「はい、ですが勝ちました、パーっとやりましょう今日は」

 

副官がそう言ってきた、俺も酒が飲みたかったから勿論異論は無い。

 

「そうだな、したら酒を用意しないとな」

 

 

「………恋も…お腹減った…」

 

話していると、いつの間にか呂布がいた、可愛らしい音がお腹から聞こえてくる。

「ね、陳宮もいるのですぞ!」

 

陳宮は眠そうにしながらも声を上げる。

忘れられてると思ったようだ…。

 

だが、その時、陳宮に注意を向けたために、副官がニヤリとしたのに気づかなかった。

 

「おいみんな!今日は劉璋様のおごりらしいですよ‼︎」

 

「「おおおお!!」」

……マジで何言ってくれてるの⁉︎

 

俺は焦った…そして…

 

「ちょ、おま、何言って…っ!?!」

 

くいっと引っ張られ、見ると

 

「……お腹減った…」

 

涙目上目遣いの呂布に負けました……。

 

この日、戦には勝ったが、財布の中身を全て失った劉璋だった。

 

そして、戦いの前までの不安は、俺の中にはすでに無くなっていたのだった…。

 

ーー

 

賊軍のお頭は間一髪、劉璋の軍勢から逃げることに成功し、走っていた…。

 

「化けもん集団と戦えるか!逃げるに限るぜ!ここまでくれば大丈夫だな!」

 

と数名の手下と上手く逃げたのだが…。

 

「………困りますね、あの男をちゃんと消してくれないと…」

 

「何ダァ⁉︎…っ!?」

 

突然の背後からの女の声に振り替える頭目は、しかし、相手の顔を見ることはなく、代わりに、首が無くなった自らの肉体をみて、意識を手放した…。

 

「さて…貴方たちも消えてくださいね?」

 

「何だと!て…めえ…?」

 

「女が生き…が、る?」

 

「さて、〜〜様に報告しなきゃ……はあ、めんどい」

 

女はそう言ってその場を立ち去った。

 

後には首が切り落とされた死体だけが残されていたのだった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




感想などお待ちしてます。

次回も遅くなるかもしれません。


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