東方魔龍仮面 (草賀魔裟斗)
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一話 異世界の扉

自分にとっての第2作目です
頑張って書かせていただきます
そんなに長く連載することはありません


幻想郷の暗闇を駆ける影が四つ

「…追い詰めたわよ…仮面の魔法使い…!」

「うにゅ~…疲れた…もう逃がさないよ」

「ったく…手間取らせやがって…」

13代目博麗の巫女こと博麗霊夢

八咫烏の霊烏路空

そして普通の魔法使い、霧雨魔理沙が息切れしながら一点を見詰める

その一点には金色の仮面をつけ

金色のマントをひらつかせる魔法使いがいた

その腰には特徴的な手のひらの形を象ったベルトをつけ

両手に巨大な丸い指輪を着けていた

金色の魔法使いは指輪をベルトに翳した

[バインド、プリーズ]

魔法使いの背後に魔方陣が現れ

魔力の鎖がまるで生き物のように三人に向かってくる

「"恋符"マスタースパーク!」

鎖は巨大な光線に消えた

その光線は金色の魔法使いすら巻き込む

しかしそこからすぐに金色の魔法使いのベルトの声が聞こえる

[コネクト、プリーズ]

右側に魔方陣を展開しその中から斧のような杖を取り出した

それで斬りかかるも霊夢たちは飛ぶように動きそれによるダメージを避ける

「…魔理沙、こいつの魔法の種類、分かる?」

「…解らん」

「お空、魔理沙、気を付けてよ、こいつ危ない…」

金色の魔法使いは首をコキッと鳴らす

「一斉にいくわよ、準備して!」

霊夢、お空、魔理沙がスペルカードを取り出す

「"七星"セプテントリオン!」

「"恋符"マスタースパーク!」

「"霊符"夢想封印!」

大量の弾幕が金色の魔法使いにぶつかり

あたり一面に砂煙が舞い上がる

一時的に金色の魔法使いの姿が見えなくなる

「…うそ」

霊夢の一言が虚空に響いた

三人のスペルカードを受けた

金色の魔法使いはその場に存在し続けていた

「ふっ…この程度か…」

金色の魔法使いが嘲笑うように喋りだした

「この程度の魔力では足しにもなるまい…もういい…この幻想郷も外れらしい」

「この幻想郷?」

お空が直ぐに返す

金色の魔法使いは指輪を付け替えた

[ゲートプリーズ]

「ふっ」

金色の魔法使いの魔方陣は四人を通過する

凄まじい閃光に三人は目を瞑る

 

 三人はビルの屋上のようなところで気を失っていた

「うにゅ~…っ!!」

お空が一番始めに起き上がる

ビルの屋上の端まで歩を進めた

「ここは…?」

「いてて…ひでぇ目に遭ったぜ…」

魔理沙が起き上がるとお空の方に進む

「ここは…どこだ?」

「外界かな?」

「外界ってこんなに魔力が充満してんのか?」

「…解らないけど…それになんか」

下の人々は箒に乗り移動していた

「魔理沙が一杯居るし…」

最後に霊夢が起き上がる

「う~痛ぁ~…私たち何処に飛ばされたの?」

「さぁ…」

霊夢は目を細めて下を見回す

「兎に角…下に降りてみましょう」

三人は飛翔してビルから飛び降りる

 

下は今までの幻想郷とは大違いだった

山より高い建物が沢山建っていて

人々は箒に乗り空中を飛行していた

「まるで夢の世界ね…ここには妖怪とかはいないのかしら…」

「霊夢、あれみて」

お空が指さした人間は金色の魔法使いのベルトを着けていた

「見つけたわよさっさと倒して…あれ?」

周囲を見渡すと通行人全員、同じようなベルトをつけていた

「…なっ…」

「何よこれ…」

「ここにいるの全員敵なの?、あたし頭痛いよ…」

霊夢たちは呆然と立っていると

警察のような人達に囲まれた

「貴様ら…霊烏路空と博麗霊夢だな!?」

「えっ?、そ、そうだけど…貴方達は?」

「あれ?私ってもしかして異世界でも人気者?」

警察のような人達はベルトに指輪をかざして金色の魔法使いのように仮面にマントをつけた姿になった

そのあと、杖のような物を取り出し

三人に其を突きつける

「霊夢、お前が人気者ならどうしてこいつらは臨戦態勢なんだよ?」

「熱狂的なファンなのね…人気者は辛いわ…」

「霊夢、なにいってんの?」

お空の冷静な一言に一気に冷静になった霊夢は恥ずかしさ払いに咳を一つ入れて間をつくった

「…兎に角、無駄な戦闘は避けたいし…逃げるわよ!」

三人は飛翔してその場を後にする

魔法使い達も追い掛けるがスピードが違いすぎ、すぐに見失ってしまった

 

町を離れると直ぐに森林が広がる場所に出た

森林に着地すると直ぐに霊夢が深いため息をついた

「…はぁ~どうしたもんかな…」

「あたし達って何かしたのかな?」

「お前の身に覚えがなかったら、何もしてねぇだろ、それよりどうしてあいつらがどうしてお前らの名前を知っていたかが問題だ…ここは異世界だぜ?」

「…そうね…あぁ!イライラする!大体!考えてても分かるわけないじゃない!ここは異世界なのよ!?私達の常識が通用しない世界なの!!」

霊夢が声を荒げるも三人の沈黙から霊夢も沈黙に混ざる

「ねぇ…あれ…なに?」

お空が指をさした先には黒いマントを着た人間が一人たっていた

「…あんたは?」

「…自己紹介は後でいい?、少し来て貰いたいの」

「はぁ?」

「時間がない…早くして」

黒マントに言われるがまま三人は移動を始めた

 

森もかなり深くまで歩いてきた

霊夢がたまらず声をあげた

「…ねぇ!なんなのよ?あんた」

「しっ!…」

黒マントは周囲を伺うように見渡すとふぅと長く息を吐いた

「ここで良いでしょう…貴方達の事は紫から聞いてる…ソーサラーの魔法で非魔法の幻想郷から来たのよね?」

「紫が?それに非魔法の幻想郷?」

「あぁそっからなのね…まぁ外で悠長に話すのも危険だし…そうだな…詳しい話は安心できる場所で…とりあえず…」

黒マントはその顔を隠していたフードを取った

その瞬間、三人は絶句した

特に霊夢は目をまん丸にして黒マントを見つめた

「自己紹介ね、私の名前は博麗霊夢

またの名をウィザード」

黒マントの中身はそのまま霊夢の顔だった

それどころか色こそ違うもののリボン髪飾り全て鏡に写したように錯覚するほどに霊夢だった

「えっ?…どうなって…」

「詳しい話は後で…とりあえず移動しましょう…そのあと事の経緯を話してあげるわ」

 

少し歩くと魔法のように森は姿を消し

工事現場のような場合に出た

シャベルで盛り上げたと思われる巨大な砂山にこちらの霊夢は近づいた

「…私よ、お空開けて」

「わー霊夢!おかえりー!」

黄色い魔法陣が展開され砂山に扉が現れた

「中でゆっくり話しましょう」

 

中は綺麗に整頓されていた

薄暗い室内に少しの照明

そして本棚やビリヤード台まである

その部屋の中央にある机を挟んだ

ソファーに三人は座る

「…まずは改めて、私は博麗霊夢…だけど二人いると面倒だね…ウィザードって呼んでよ、でこっちが」

「あたし、霊烏路空!あたしはね…うーん…ビーストって呼んで!」

「お空はお茶を出して」

「はーい」

ビーストがその場を離れていく

「さて…聞きたいことある?」

「えぇ山ほど」

「だよね…それじゃまず、非魔法の幻想郷だよね?」

霊夢が頷いた

「そうだねぇ…君たちは何で戦うの?」

「スペルカードって言うものと弾幕で闘うわ」

「そうなると君たちの幻想郷は個々の特殊弾幕で異変解決するから弾幕幻想郷、でその他の幻想郷の事を非能力幻想郷と呼ぶの…まぁ、簡単にいうと幻想郷は沢山あるって訳、私たちの世界は魔法が発達したから魔法幻想郷ね」

「魔法を使うから魔法幻想郷、でその他は非が付くだけか…簡単で良いわね」

「そうねぇ…でこの世界の事だけど…まぁ、言わなくても分かるわね、この世界の魔法はこれで行うわ」

ウィザードはその腰のベルトにベルトと同じデザインの指輪を翳す

[ドライバーオン]

そのベルトは金属部品が現れ手の部分が浮き出る

「ウィザードドライバーっていうの…そうね…一応、予備があるから貴方達にも渡しておくわ、指輪も渡しておく、ちょっと、待っててね」

ウィザードが立ち上がった

「それじゃ、あたしも魔法が使えるのね!」

「そうなるな」

「やったー」

「お前には核融合があるじゃねぇか…なんで魔法が使えることが嬉しいんだ?」

お空と魔理沙の話は霊夢には届いていなかった

「お待たせ…えーと使い方分かる?」

ウィザードがベルトと指輪を3つずつ持ってきた

「ねぇ、どうして、私達にそんなに親切なの?」

霊夢が立ち上がった

「私達は貴方達からすれば素性の解らない人間でしょ?…どうしてそこまで信用できるの?」

「それは…」

ウィザードは一瞬、暗い表情を見せたあとそれを振り払うように話題を変えた

「お空ちゃん魔理沙さん、ちょっとビーストを見てきてくれないかい?ちと遅すぎる」

「うん、解った」

「OKんじゃいくかお空」

お空と魔理沙がその場を去っていった

「…なぁ霊夢…お空の事は好きかい?」

「なっ!?なななななななっ!!何を!!」

「いやぁ質問してみたかっただけさ…それじゃさお空の居ない生活を想像できるかい?」

「それは………難しいわね…」

「…そいうことさ、あいつもきっとまだ…」

「えっ?」

ウィザードはまた振り払うように笑みを向けた

「なんでもない…それより、今日は泊まるといい…明日、お空の師匠に会いに行くんだ…かなり信用できる人だから君たちも厄介になるといいよ…ソーサラーを倒さないと…なんだろう?」

「待ってよ、まだ質問に答えてないわ!」

「その内わかるさ、人を愛してる君にはね…」

ウィザードは奥の部屋に入っていった

「嫌み言われた気分…」




短編で書こうとしただけあって長い
書くのも辛くて地獄のような2週間でしたよ(T0T)
仮面ライダーウィザードの劇場版
劇場版仮面ライダーウィザードin Magic Landを元に書かせていただきます
頑張ります(´・ω・`)


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二話 思いの行方

第二話ですよー
今回も頑張らせて戴きました
こりゃ短編は無理かもと薄々思い始めた今日この頃…

話は変わりますが皆さん、もう秋ですねぇ
秋といえば暑くもなく寒くもない過ごしやすい季節ですね(白目)
今年の紅葉も楽しみです

さて世間話はここまでにしてそれでは本文お楽しみください



ここはある海を臨める花畑

夜ながら映える白い小さな名も知らぬ花が群生していた

そこにある木で作られた墓

粗末な作りながら何かの重みを感じる

それは霊的なものなのかはたまた魔法の類いの物か…それは外見だけではなにも語ることはできない

その墓に近づく人影が二つ

黒いマントに身を包み素顔こそ解らないが赤いアネモネの花束を持っていることから墓参りにきたのだろう

「アリス…多分、心配だと思う…でも私に任せてあいつは…私が止める、アリスは頑張りすぎたからね…ゆっくり休んで…」

アネモネの花束を墓の前におき手を合わせる

つれが口を開く

「霊夢…行こうよ、あたしここ嫌いだよ覚悟が揺らぐの」

「そう?それじゃ行こうか、霊夢ちゃん達が待ってる…」

霊夢は去り際バッと振り向いた

きっとアリスの幻聴を聞いたのだろう

「任せてよ…絶望なんてさせない、私が最後の希望だ…!」

霊夢が力強く海に誓うように声に出す

「お空行こう…」

「うん…」

この世界のお空は人間だ

弾幕世界の幻想郷のお空のような翼は持っていない

だから手で霊夢を包み込む

まるで翼のように黙ったままゆっくりと包み込む

「どうした?」

「霊夢が早くしないから…決意揺らいじゃった」

お空の小さく圧し殺された嗚咽が聞こえた

「アリスは死ななきゃダメだったのかな」

「さぁ…でも真っ直ぐ前だけみるんでしょ?」

「…でも」

「アリスが死んだのは大きかった…私達の心に癒えない傷を与えたのはたしかね…ただね…それで引き摺ってたらアリスに合わせる顔がないと思うの…だから笑っていきようと決めたんだ…」

「あたしは霊夢みたいに強くないもん…」

「…強くなんか…ないよ」

「ううん…霊夢は強いよ…強くなくっちゃ…」

「言わなくていいよ…行こうか」

 

夜の基地にウィザードとビーストが帰って来た

「みんなは寝てる…かな?」

「みたいだね…」

ふとウィザードが床をみてなにかに気づくとビーストの方に微笑みながら視線を戻す

「先に戻っていてくれ」

「え?」

「面白いものが拝めそうなんだ」

 

この基地は立地上、そこまで広くはなく

寝室も基地というわりには数える程しかない

いつもはウィザードとビースト、たまにビーストの師匠が来るくらいなので不便はなかった

たが今は三人と基地の容量を越えた人が集まってきている

来客(弾幕世界の幻想郷からの訪問者)は一人一人個室だ、まぁ当然といえば当然かもしれないが…

しかし廊下にあったのは烏の羽

十中八九、お空の物だ

お空の性格上、無人の部屋に入るとは考えにくい

となると

ウィザードは霊夢の寝室の扉を開けた

「やっぱりか…」

そこには深い眠りに落ちている霊夢と

霊夢に重なるように黒い羽をばらまき寝ているお空の姿があった

(なんだよもう…可愛いなぁ…)

「うにゅ~…れぇーむぅー」

「…私を萌え殺すための生物兵器か…お前は…」

ウィザードが寝室のドアをゆっくりと閉める

「にしし…考える事は同じか…」

魔理沙がにやけながらドアの近くに立っていた

「本当だね…少し話があるんだ、ちょっと来て…」

 

 夜空の下に魔理沙とウィザードの影があった

「アリスの事…だよな」

「あぁ…そうだね…君にだけは話しておこうと思ってね…」

魔理沙とウィザードの表情に影が宿る「アリスは病だったんだ…魔力暴走症候群…多分、聞きなれない病名だと思うのだけど…」

「どんな病気なんだ?魔力暴走症候群って」

「そのままだよ、本来魔力を持たない人が高い魔力をもつ人と長く一緒にいるとその魔力に反応して持て無いはずの魔力を持ってしまう…その結果体に強すぎる負荷をかけてしまうんだ

その結果、自分の持たざる魔力に潰され…死ぬ」

ウィザードは歯を食い縛りギリリと音をあげる

「アリスは…私達が殺したも同然だ…私達の魔力がアリスを殺した」

「それで自分を責め続けているのか…腕の傷、私が気づかないと思ったか?」

「!?」

ウィザードはいままで人に見せなかった

左腕をきつく握りしめた

「私だけじゃねぇよ…てめえが一番隠したがっている、ビーストにだって気づかれているんだよ…過去の戒めで自分の左腕に刃物を突き立てているって事くらいな」

魔理沙の平手打ちがウィザードに炸裂した

「やめろ、そんなこと」

「…魔理沙は…強いから言えるんだよ…私にはアリスを救うこともアリスのためになにかをすることも…できなかった…何も…いや今もか…戒めって貴方言ってたけど少し違う…逃げ道だったんだ…血を流す事で私は生きてる、アリスが残したものを守ってるって思えた…間違った事だってわかってた…でもそうでもしなきゃ…無力な自分に絶望してたし…今もしてる…

ドラゴンにいつつけこまれてもおかしくなかった…だから…いやだからってお空に心配かけちゃったら…駄目だよね…自分のしたことの正当化にもならないよ…」

魔理沙は影のかかった表情のままウィザードの言葉を無言で聞いた

「薄々、お空には気付かれてるような気はしてた…でも異世界者にも気付かれるなんて…私ってそんなに分かりやすいかい?」

「私が鋭いだけさ…お空は…多分、大切な人だしそこら辺、敏感になってるのかもな…」

「そうかい…ますます罪悪感だねぇ…そんなに思ってくれてるのに心配かけちまって…」

「あぁ…」

ウィザードはしばらく黙って視線を斜め下におろした

「そう罪悪感を感じるな…恋してる女ってな二つに別れるんだ、とっても面倒くさいやつととっても簡単なやつ、お空は十中八九、後者だ、抱き締めて心配かけてごめんとか言っておけば大丈夫だ、少なくともこっちのお空はそうだ」

「…ふっ…あはははは!簡単に言ってくれるねぇ…わかったよ君を信じてみる」

「あぁ、まずはやってみろよ、どうのこうの考えるのは後でいい」

「あぁ、そうだね」

ウィザードが基地内に戻っていった

「…私も簡単になりたいな…」

魔理沙はぼそりと言葉を溢すとそのまま基地に戻った

 

 ビーストとウィザードの部屋

ドアを音が鳴らないようにそっと開く

中には恐らく帰りを待っていたのであろう、掛け布団を掛けず、そのまま、倒れて寝ているビーストがいた

「…ったく」

ウィザードはそっとビーストに布団を被せた

(これじゃ、抱き締めるのは難しそうだ…どうするか…)

ウィザードはなにかを思いつき

その顔を真っ赤に紅葉させる

(な、なにを考えているんだ!私は!…だ、だけど…それしか…もう…

だぁーくそ!何気に初めてなんだよ!)

ウィザードはぎこちない足どりでビーストに近づく

そしてかなり震えながらビーストの寝顔を覗きこみ今度は目にも止まらぬ早さで視線をドアの方に切り替える

代わりが無いことを確認すると

ビーストの顔にかかった長い髪の毛をそっと退かす

(起きるな起きるな起きるな起きるな起きるな起きるな)

暗闇の中、ビーストとウィザードの顔が重なった

それはしばらく続き離れるとすぐに顔を真っ赤にしたウィザードがペタッと地べたに座り込んだ

「はぅ…あわわわ…」

「ご馳走様 」

ウィザードが声の方を見ると

少し高いベッドからビーストがウィザードを覗きこんでいた

「お、おおおお、お空!?寝ていたんじゃ…」

「いやぁね魔理沙が[寝たフリしてたら良いことあるぜ]って言うからさ寝たフリしてたんだー本当に良いもの貰っちゃった」

(あんのォあまぁぁぁぁぁぁ騙しやがってぇぇぇぇぇ!)

自分も女だろ、という突っ込みは野暮であろう

 

「ま、まさかキスしちまうとは…怒ってるなこりゃ…」

魔理沙は虚空を見上げた

「明日が恐ろしいぜ…」




お楽しみ頂けましたでしょうか
ウィザードとビーストやらかしましたねぇ(にやにや)
これって原作にするとBLになるなぁーと書きながら考えてました…いやぁ恐ろしい
┌(┌ ^o^)┐ホモォ…

さて弾幕世界の2人はいつ進展するのか
それでは三話もお楽しみにー


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三話 誓い

今回は短めです、そしてほぼバトルです

ところで皆さん、ゲームはしますか?
僕はというと最近バトライドウォー2のシナリオをクリアしました、まだシナリオクリアとは(とほほ)
あとはキングダムハーツやらファイナルファンタジーが好きですね(KHlllとFFVllフルリメイクはよ)

さて世間話はここまでにして本文お楽しみください

更新直後数多くの誤字がありました
この場を借りて訂正してお詫び申しあげます
誠に申し訳ございません


翌朝

朝とはいえどまだ薄暗い早朝

アリスの墓から少し離れた浜辺

そこに黒マント姿の人間が立っていた

アネモネの花束を持ちそれを海に落とす

花束は波に揉まれ沖合いへと流れていった

「…魔理沙!」

ウィザードの声が響いた

「…帰りか?霊夢、あそこにアリスはいないぜ?」

「ずっとあんたを探してた」

「私を?どうして?」

「あんたを優しい魔理沙に元に戻す…それがアリスとの誓いだから」

異世界の魔理沙はフッと嘲笑したあと続けた

「どうやって?」

「まずはあんたをブチノメス!」

[ドライバーオーン]

ウィザードは指輪を自身の指にはめ

ベルトを具現化する

その後反対側の指に別の指輪をはめる

[シャバドゥビタッチヘンシーン

シャバドゥビタッチヘンシーン]

「変身」

指輪を翳すと音声が一時的に消え

赤い魔方陣がウィザードを包む

[フレイムプリーズヒーヒーヒーヒーヒー!]

魔方陣を抜けるとそこにはソーサラーに似た雰囲気の仮面の魔法使いがいた

「さぁショータイムよ」

「ブチノメス…か…できんのかよ?私とお前とお空の中で誰が一番魔力が高かったか忘れたわけではないだろ」

[ドライバーオーン]

魔理沙の腰にもベルトが具現化される

[シャバドゥビタッチヘンシーン

シャバドゥビタッチヘンシーン]

ウィザードのベルトより籠った音声が鳴り響く

「変身」

ウィザードと同じ手順を踏み

魔理沙はソーサラーに変身した

[チェーンジ、ナウ]

「やっぱりあんたが金色の魔法使い…ソーサラー!」

「お楽しみは…これからだぜ」

[コネクトプリーズ]

[コネクトナウ]

ほぼ同時にコネクトを発動し

ウィザードはウィザードソードガン

ソーサラーはディースハルバードを手に持ちお互いに切りかかる

実力はややソーサラーの優勢

すぐにつばぜり合いになった

「どうしてあんたがソーサラーに!?」

「アリスの意志を継いだ…と言えばいいか?」

「アリスは死んだのよ!?もうそのベルトも役目を終えたの!」

「あぁそうさアリスは死んだ」

つばぜり合いはソーサラーが征した

「だから壊すんだよ、私からアリスを奪ったこの世界をな」

「壊す?」

「おっとネタバレはここまでだ、あとはお楽しみって訳だな」

「あっそ!!」

ウィザードは素早く体制を立て直し

青いリングをベルトに翳した

[ウォータープリーズ、スィースィースィースィー]

ウィザードが青く変身した

ウォータースタイル、水属性の魔法に特化した形態だ

[リキッドプリーズ]

ソーサラーが切りかかるもウィザードの肉体は液状化し斬撃を全て受けきる

[サンダーナウ]

電撃がウィザードの体を這いずり回る

その痛みに耐えつつウィザードは黄色いリングをベルトに翳す

[ランドプリーズドッドッドッドドドンドッドッドドン]

今度は黄色い形態に変身した

ランドスタイル、土や地面を操る魔法に特化した形態だ

地面に電撃は通らずソーサラーはすぐにサンダーを停止した

「相変わらず、コロコロ姿変えて…カメレオンみたいだぜ」

「あっ…そ…」

「さっきの電撃、よほど効いたみたいだな…今日は退いたらどうだ?」

「まだよ…まだ倒れる訳には…!」

「あっそ…ならここで殺すけどいいのか?」

[カモナスラッシュシェイクハンズ]

ソードガンの手が広がった

[ランド スラッシュストライク ドッドッドッ]

ソードガンでの渾身の一撃が決まった

砂浜の砂が舞い上がりソーサラーとウィザードを包み込む

「油断してたみたいね…私も二年前とは違うのよ」

ソードガンを強く握りしめた

「アリスには悪いけどここで決着つけてあげるわ!」

地面を蹴り少し滑空しながらソーサラーに攻撃する

しかしその歩はソーサラー、一歩手前でストップ

「がっ!」

「なるほど…二年、遊んでた訳じゃねぇって事だな…」

ソーサラーがウィザードの首を掴む

その力は女性の物とは思えないほど強く

ウィザードは呼吸困難に陥っていく

「かっ…うぅ…」

「だが私も遊んでたんじゃねぇんだよなぁ…まぁそこら辺はいいや…」

「うぅ…魔理…沙…!」

呼吸困難の苦しみからか変身が解除され

ウィザードソードガンを砂浜に落とす

[デュープ ナウ]

ウィザードの背後にソーサラーがもう一人現れた

その手にはしっかりとディースハルバートがにぎられていた

(まずいッ!)

「んじゃ大人しく」

「「死ね」」

ソーサラーはディースハルバートを振り切り

ウィザードは背中から大量の出血をした

(お…空…ごめん…よ…)

虚ろになっていく景色の中で頭に浮かんだのは愛する人の笑顔だった…

大量の出血をして倒れてる友人にソーサラーは声をかける

「心配すんな…お空もすぐにそっちに送る、お前らを一人になんてしないさ…」

そしてソーサラーはその浜辺を後にした

 

 その日の朝

「おはよー…あれ?ウィザードは?」

一人でいたビーストに霊夢が話しかけた

「うん…朝から居ないんだ…多分、お墓参りだと思う…あの人の日課なんだ…邪魔しないであげて」

「あ、そっか…うんわかった…」

しばらくの間の後、ビーストが口を開けた

「先に師匠のところに行っておいてよ、地図は渡しておく」

「え?」

「あたし、待ってるよ…あの人には帰るべき場所がいるんだ…それに霊夢はあたしがいないとほんとになにもできないもん、多分すぐに、行けると思うからさ」

あぁまるで立場が反対だと苦笑いしつつ霊夢は地図をうけとった

「お空、魔理沙、行くよー」

霊夢が目の前からいなくなりビーストの表情に影が宿る

(もう三時間だよ?携帯にもでないし…なにかあったのかもしれない…霊夢に何かあったらあたしは…)

 

  なにをするか解らないよ…




2208文字って今までで一番短いような気がします
手抜きではありません決して違いますよ(白目)
モンハン4Gが面白すぎるのがいけないんですよ(開き直り)
さて物語ですがどーにも4話完結は無理です
やめてください死んでしまいます
まぁ結鏡ほどは引き伸ばしませんが
多分6話くらいになるかな?

ストーリーもかなり動き出しました
ビーストの師匠とは?
ウィザードの安否は?
こっちが気になるくらいです(`・ω・´)キリッ

ではまた次回お会いしましょう


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四話 思いがけない再会

今回はかなりふざけております
ご注意下さい

さて皆さんはどのマンガが好きですか?
僕はというとONE PIECEとか進撃の巨人とかですかね
東方でいうと鈴奈庵が好きですね
クウガも読んでみたいけどあの絵がどうも苦手で…

さて世間話はここまでにして本文お楽しみください


異世界から来た三人は町を地図片手にさ迷っていた

「ねぇ、お空、正直に言いなさいね、地図の見方解るの?」

「えーっとね…解らない!」

煌めく目で豪語するお空に二人がため息をつく

「でしょうね…どれ貸してみて」

地図をお空から受け取った霊夢は絶句した

その地図はまるで夏休みの思い出に小学生が書いた"たからのちず"のようでナメクジが這った跡のような線が至るところにあり

中心に❌印と"ココ"と何やら読めない文字の羅列だけ書いてあった

「こんなんでたどり着けつけるか!」

思わず霊夢は地図を地面に叩きつけたそしてこう思った

(やっぱり異世界でもお空はお空だ…)

悲しいような嬉しいような…

 

 しばらく歩くと面影堂なる建物が見えてきた

「多分、ここ」

「なんで?」

霊夢は地図を指差した

「ここ、もしかしてカタカナでオモカゲドーって書いてんじゃないかしら?」

「え?、どれだ?見せてみろよ…うわ!キタネェ…」

霊夢と魔理沙が必死に解読する最中、お空がなにかに気付いた

「…確かに読めると言ったら読めるが読めないっていったら読めないな」

「つまりどっちよ?」

「お前の勘を信じる」

「最初からそう言いなさいよ」

「神様…」

「「えっ?」」

お空がぼそりと呟いた

「神様!」

その後、お空は面影堂に入っていった

「お、おい…ったく…お空の奴入っていったぞどうす…る…」

魔理沙は恐怖のあまり絶句した

理由は霊夢の表情である

それは憎しみと怒りで彩られた表情であった

「お空が神様って呼ぶ人物はこの世にたった一人…八坂神奈子やで!あやつ今度こそ八つ裂きにしたる!」

「いやいやいや!何弁!?じゃなかった…この世界の神奈子だから!手は出すなよ!?…なっ?頼むから!」

霊夢はハッと我に帰り深呼吸した

「そ、そうよね…」

「そ、それに神奈子がお空を八咫烏にしたおかげでお空と知り合えたんだ…いいと、思うぜ?な?」

「そうね、神奈子ばかりも責めては駄目ね…あれは私もなんやかんやのりのりだったし…お空の存在、忘れてたし…」

「…あれ?お前とお空ってそんなに古い仲だったか?」

ふと霊夢の表情に影が宿る

「どうでもいいでしょ?昔話は嫌いなの」

「おっとそうだった悪い悪い」

「兎に角入りましょう」

 

 面影堂に入ると神奈子に抱きつくお空がいた

「おやおや…どうやらそちらのお空は積極的なようで…」

「神様ぁー」

霊夢の表情が嫉妬心で歪む

「お、妬いてる妬いてる」

「妬いてないわよ…私だってあれくらいイチャイチャしてるし」

「そこなんだ…」

魔理沙が一歩前に出る

「よぉこっちの霊夢から聞いてるか?」

「えぇある程度は」

「なら話が早いぜ、ソーサラーの正体と何処にいるか…お前なら解るだろ?お空たちとも長い付き合いみたいだし」

「何処にいるかは…私にもわかりかねますね…あれからまったく顔すら見たこと無いですし…あと正体ならもう霊夢さんが勘づいてると思いますよ」

霊夢が身構えた

「あんた…心を…」

「魔法ですよ、そう身構えないでください…貴方の想像通りです」

霊夢は一息おき落ち着くと姿勢を戻す

「やっぱりね…てかそう考えないと辻褄が合わないもん…」

「で誰なんだ?ソーサラーって」

「魔理沙よ、この世界の魔理沙」

 

 ウィザードが切られた浜辺

ウィザードはそこで倒れていた

意識は朦朧としており、時々途切れたりする

「お…く…う…!」

しかしウィザードは尚も立ち上がろうとする

その背の傷は深く立ち上がるだけで周囲を紅く染め上げてしまうほどの出血量だ

「ここ…までか…最後…にキスできて良かった…よ、ほんと…お空…大好き…だから…」

ウィザードは天に向かい手を伸ばす「まだ…行かない…約束だったのに…」

激しい咳とともに吐血

ウィザードはボロボロだった

最後の一撃こそ重かったが

その前に受けた電撃、ウォータースタイルだった為か体中を電気が這いずり回り続け

ウィザードの臓器や皮膚は既に限界だった

「…あはは…呆気ないね…世界の希望を謳っておきながら…こんな惨めな死にかたなんてねぇ…あの世でアリスにしかられるな…」

「霊夢…?」

ウィザードは視線を声の方に移す

初めは幻覚だと思った

声の主はビーストだったのだ

「お空…?」

「霊夢!?どうしたの!?ねぇ!誰がこんな…」

勿論、それは幻覚ではない

4時間も戻らないのを不思議に思い探しに来たビースト本人だった

「…ファントム…に…」

ウィザードは咄嗟に嘘をついた

ファントムというのはこの世界のモノノケ

魔力をもつ人間(ゲート)が絶望すると現れる

ファントムの目的はゲートをファントムにすること

勿論、ウィザードやビースト、ソーサラーもゲートだ

強い物から弱いものまでピンキリだが

上級のファントムになるとウィザードをここまで追い詰める事も可能だ

だが…

「嘘…この傷はディースハルバートの傷よ…解るもん見てきたから」

「…やっぱお空には…隠し事はできないねぇ…」

お空は改めて自分の手を見た

傷の深い背中に手を回した事もあってかウィザードの血で真っ赤だった

「…!」

お空の中で大きな鼓動が鳴り響いた

今まで感じた事の無いほどの

悲しみと憎しみ、殺意を感じていた

「たとえ魔理沙でも霊夢に手を出すのは許せない…殺す」

お空はベルトを取り出すと腰に付ける

その後、指輪を嵌め込みひねる

[オープン、L.A.I.O.N、ライオン!]

ビーストは金色の仮面の魔法使いに変身した

「だめ…だお空…行っちゃ…行かないでくれ…」

「霊夢…師匠の所まで連れていく…全部、終わらせてくるから…」

ビーストはウィザードを抱えた

そしてゲートの魔法を使い魔方陣をくぐる

 

 「私…なのか?」

面影堂は凍りついていた

「えぇ…この世界に来たときからこの世界の魔理沙にだけはあってないわよね…そしてアリスが死んだ事実…恐らく一番、悲しむのは魔理沙でしょ?

私とお空が仲良かったことから人間関係的には相違なしとなれば、アリスの死で一番、気が狂いそうなのは」

「私だな…」

「そういうこと…よね神奈子?」

神奈子はゆっくりと頷いた

「霊夢さんの言うとおりです…魔理沙は…アリスが死んでからおかしくなった…アリスの生前は病で動けなくなったアリスを車椅子に乗せてよく二人で散歩したり…ここにも顔を見せてはからかいにくる明るい子でした…でもアリスが死んでから顔を見せなくなりましたし…黒いマントで素顔を隠すようになりました…これは霊夢も当てはまる事ですが…」

「そうか…悲しいよな…アリスが死んだんだもんな…」

沈黙が辺りを包む

すると急に魔方陣が現れ中からウィザードを抱えたビーストが出てきた

「師匠!」

「お空!どうしたんだい!?」

「霊夢をお願いします、魔理沙がやりました、息はあります!」

「お空は…」

「魔理沙を殺しに行きます…大体の場所はキマイラが見つけてくれました、あとは行って殺すだけ」

お空は迷いなく答えたが素顔が仮面の奥でも解ってしまうほど悩んでいるようだ

「待ってビースト、私も行きたい」

霊夢が声の主だった

その目に迷いはなく、真っ直ぐとビーストを見つめた

「…わかった…来て」

「霊夢が行くならあたしも行く!」

お空が霊夢に駆け寄る

「お空には留守番頼みたかったんだけど…ここで止めてもどうせ来るんでしょ?」

「うん!」

「死なないでよ…絶対に」

「霊夢もね」

ビーストのゲートが発動し三人は魔方陣に消えた

「神奈子、病院に連絡してくれ」

「わかりました!」

 

 ゲートから出た所は橋の上だった

魔理沙は海を見てたそがれていた

「魔理沙ぁーーー!!!」

ビーストはそのフェンシングの剣のような剣をふるい攻撃を仕掛ける

一方の魔理沙もソーサラーに変身して応戦する

「…ちぃ」

「はぁー!!」

声を荒げて攻撃を続けるビースト

ウィザード戦の疲労も残っており上空へと逃げるが今度は霊夢とお空の攻撃

「スペル発動"七星"セプテントリオン」

「スペル発動"霊符"夢想封印」

二人のスペルカードが当り更にソーサラーを追い詰める

「くっ!ここまでか」

魔理沙は石のような物体を複数投げる

それは石の騎士を作り出し動き出した

[ミラージュ、ナウ]

石の騎士は警察隊に姿を変える

「あぁ!こいつら!」

「私たちがこっちに来たとき、囲まれた警察だ!顔まで一緒!」

ソーサラーは高く上空で声を出す

「しばらくそいつらと戯れててくれ」

[ゲート、ナウ]

「じゃーな」

ソーサラーは魔方陣に消えた

「まて!」

ビーストは追おうとするも警察に阻まれる

「数が多いわね」

「6.7.8.9.10…どうしよう霊夢、指足りないよ」

「…ふふっ…困ったわね…万事休す」

50~60人程の警察に囲まれた

しかも全員、仮面の魔法使いに変身する

「ここまで…か…」

諦めかけたその時、遠くでチャックのような音が響いた

「諦めるのは早いわ!」

2つの影が立ちはだかる

そこには吸血鬼姉妹が立っていた

…真っ昼間に

「レミィ!?大丈夫なの?太陽!!」

「なんかね、他の世界の太陽では大丈夫みたい!」

「うわーおご都合主義ー!」

✳申し訳ございません

「私は運命を司る吸血鬼、レミリア・スカーレット!あんたの定めは私が決める!」

「うふふ…私は悪魔の妹、フランドール・スカーレット…もっと私を笑顔にしてくれるよね…?」

「レミィ…フラン…」

レミリアとフランがサムズアップを見せる

「スペル発動"神槍"スピア・ザ・グングニル!」

「スペル発動"禁忌"レイヴァテイン」

2つの巨大な刃はほぼ一発で警察を全滅に追いやった

「ふぅ…こんなもんね」

「なーんだ、歯ごたえのないやつらか…面白くない」

刹那、レミリアが何かを感じ取ったみたいに振り返った

そこには呆然とこちらを見る霊夢と

霊夢にくっついてるお空の姿があった

「こらー!誰の許可を得て霊夢にくっついてるのー」

「えっ?恋人とくっつくのに理由なんている?」

onehit!

「そ、そんな…霊夢!そうなの!?」

「あはは…」

「どうしてお茶を濁すのよ!」

「えっと…あはは」

twohit!!

フランがレミリアの肩に手を置く

「お姉様、諦めよう…あれは無理」

threehit!!! perfectgame!

レミリアはショックのあまり気絶してしまった

「あたし、完全においてけぼりだなー」

憎しみやら殺気やらがバカらしく思えてきたビーストだった




レミリアやってくれますねぇー
唯一のネタ要員になってしまいました(レミリアファンの皆さん申し訳ありません)
ここからはレミリアもシリアル要員になっていきます

これ深夜のテンションで書きました
ので誤字脱字が多いと思われます
申し訳ありません
4051文字っていつもの倍じゃないですか
まえの2208よりはおおいですね
そりゃ誤字もでますよ(開き直り)

さて次回から本格的にシリアス
そして最終章です
お気に召されるか解りませんが
最後までご付き合いのほど宜しくお願い致します

それではまた次回お会いしましょう


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五話 彼の人は…

今回はほんの少しクトゥルフ要素を含みます(?)

ところで皆さん、秋になりましたねぇ
作者の実家では先週、台風の直撃を受けました
大雨がずっと続いてました、風はなかったです
その間ずっと小説の構想してましたがね(思い付かなかったがな(`・ω・´)キリッ)

世間話はここまでにしてそれでは本文お楽しみください!


レミリアとフランは大体の話を聞いた

「うん大体わかった…であのキンギラキンの魔法使いがこの世界の魔理沙ってことね」

「流石レミィ、飲み込みが早くて助かるよ」

レミリアがお空の前に仁王立ちした

身長差からか威厳やカリスマはないが…

「一時休戦よ、霊烏路空、ここは霊夢を…いや貴方たちを幻想郷に戻すために…協力しましょう」

「えっ?きゅーせんって?」

「一時的にわだかまりを無くそうってこと!」

「あたしとレミリアちゃんって戦ってたっけ?」

レミリアは何かを言おうとするもあきれて声が出なかった

「諦めなさいレミィ…お空は貴方とは戦ってないわ」

「ぐぬぬ…霊夢は絶対に渡さないからね…」

「あはは…」

霊夢はさっきから声を出してないビーストの所へ歩を進めた

近づいてきた霊夢に気づくと苦笑いしてみせた

「…本当は霊夢は巻き込みたくはなかったんだけどね…たとえ異世界の住民でも…霊夢は霊夢だからね…」

「ウィザードが心配?」

「うん…何があっても一緒って約束したんだもん…まだ一人になんて…してほしくない…」

ビーストの視界が消える

霊夢はビーストをそっと抱き寄せていた

「ウィザードでなきゃ…役者不足かな?…でも私も霊夢だからさ…少しは気…楽になるかなってさ…」

ビーストは顔を横に振った

「ううん…嬉しいよ…匂いまで一緒なんだね…ちょっと涙出ちゃった…」

レミリアの痛い視線を感じながらも

霊夢はこうつづけた

「…私も貴方の希望になりたい…」

 

とある廃病院

その地下には膨大な魔力が渦巻いていた

「…Stars brightly burning, boiling and churning.

Bode a returning season of doom.

Scary scary scary scary solstice.

Very very very scary solstice.…」

ソーサラーの歌声が聞こえる

その他に足音が一つ

「旧支配者のキャンドル…人間が作り出した偽りの神話を称える曲…」

上級ファントム、メデューサ

彼女はゆっくりとソーサラーに歩を進める

「偽りの神話とはよく言うねぇ…私は好きだよ、クトゥルフ神話」

「何が目的だ、ソーサラー、お前は私以外のファントムを全員惨殺した…それがどういうことか…分からずにしたわけではあるまい」

ソーサラーは不敵に笑い、その問いに答えた

「あぁ膨大な魔力が必要だったんだよ…この世界を壊せるくらいのね…あんたを残したのはあんたを倒す前にファントムでは魔力は集まらないと分かったからさ…しかし様々な幻想郷を渡り歩いた結果…集まったよ…この世界を壊せるほどの魔力…!」

メデューサは身構えた

ソーサラーはそのメデューサを見てまた不敵に笑った

「あと必要なのは媒体…この魔力を外に放出するための媒体…いやもうこれも見つけてある…」

ソーサラーがポケットから取り出したのは白紙のスペルカード

「これは素晴らしい…弾幕世界の幻想的ではこれを弾幕ごっこという遊びに使っているようだが…私やあいつらのベルトよりかなりの魔力の要領が高い…これさえあればこれだけの魔力を一点に集めれるわけだ…スペルカードには名前がいるのだったか…そうだな…"破符"ワールドブレイカーで、どうだろう…長いか…まぁいい…そこまで大切なものでもないしな」

「貴様…本当に世界を滅ぼす気か…」

「そうだな…本気だ」

昼間でも暗い地下を眩い閃光が包んででいった

「…時間だ…世界を壊そう」

 

面影堂から一番近い病院

「…終わりました」

医者が低い声で魔理沙と神奈子に伝えた

「どうでしたか?」

「はい、命に別状はありません…ただ魔力痕が深いので魔力がきずから抜けるまでの間は安静にしてもらってください」

「はいわかりました、ありがとうございました」

神奈子と魔理沙が病室に移動を始めた

「銃で撃たれた訳でもないのに手術までするんだな…少し大袈裟じゃないか?」

「…その事は病室についてから話しますよ」

「…そうか…」

しばらく沈黙と共に歩いていると

ウィザードの病室の前に着いた

そっと病室の扉を開くとウィザードが眠っていた

その後、二人は病室に入り近くの椅子に腰をおろした

「んじゃ教えてもらうぜ?ここまで医療が大袈裟な理由…」

「この世界のアリスの死因…なんだか解りますか?」

「魔力暴走症候群じゃなかったっけ?」

「そうです、従来は魔力暴走症候群の発症原因は非魔力所持者が高い魔力をふれあい続ける事で擬似的に非魔力所持者の体内に魔力が出現その魔力に体が耐えきれずアレルギー反応のような症状をおこし死に至るってのが定説でした…しかしアリスの死でその定説が覆りました…アリスは潜在的魔力所持者だったんです…潜在的にでも魔力を所持していたら魔力の耐性があるはずなので魔力暴走症候群になるわけがない…つまり」

「魔力暴走症候群になるわけがない…」

「アリスの背には巨大な魔法痕があった…それは魔力暴走症候群の発症原因は…外部からの魔法攻撃による外傷…通称魔力痕…それから魔力が体内に侵入、大きな侵入が二回続くとアナフィラキシーショックのような症状を起こすことを物語っていたんです…アリスのお陰で救えた命は数えきれませんよ…」

「魔力痕さえ治療すれば魔力暴走症候群を防ぐことができる…ってことか?」

「はい…」

「てかどうしてそのことをウィザードに伝えなかった?ウィザードやビーストのことを考えると…」

神奈子はうつ向いた

「もしこの事を話し、ウィザード、ビースト、ソーサラーが激昂してファントムを蹂躙したとしたら…たしかに三人の戦闘力なら簡単です…ただ高い魔力かそんなに一ヶ所に集まったら…ドラゴン達が黙ってはいないはず…」

「ドラゴンってなんなんだよ?」

「霊夢の体内のファントムです…」

神奈子は立ち上がった

「ごめんなさいね…そこら辺は霊夢が教えてくれなくて…ドラゴンがいるってことまでしか教えてくれないんです…よほど辛い過去なんでしょうね…」

「…無駄に聞くのは…野暮だな…」

魔理沙がぐっすり寝ているウィザードに近づく

「見れば見るほど…霊夢に似てるな…」

「…一度、戻りましょう」

二人が去ったあとウィザードが起き上がった

「…なんだよ…それじゃまるでアリスが死んで良かったみたいじゃないか…」

しばらくしてウィザードが立ち上がった

「お空、待ってて…今、行く…」

ウィザードがよろけながら病室を出た

「なんだ…これ…?」

 

 橋の上

「なに!?」

「なんだこの魔力濃度…魔理沙の仕業か…?」

遠くで凄まじい光の柱が立っているのが見えた

「お姉さま!あれまずいよ!」

「…えぇ、あれほどの強い力…本当にソーサラーって奴はこの世界を潰す気ね…」

「行こう、ビースト…ううん…お空、魔理沙を止めよう…!」

「うん…これで…決着…」

「さぁーてもう一仕事だよ、お姉さま!」

「そうね…ただ骨は折れそうね…」

「大丈夫!ここには霊夢とあたしとレミリアちゃんとフランちゃんがいる!絶対負けるわけないもん!」

「…そうね…行くわよみんな!」

五人は光の柱の方へ向かっていった

 

光の柱の麓

「なっ…!」

「どうだいメデューサ、これが君が一人の人間を殺した代償だよ…君がアリスを殺したこともしってるんだ…」

「な、なら私を殺せば…」

「それじゃ足りない…アリスが死んで喜ぶ世界なんて…私が壊す…」

[シャバドゥビタッチヘンシーン

シャバドゥビタッチヘンシーン]

ソーサラーが変身の手順を踏む

[チェーンジ、ナウ]

[コネクト、ナウ]

ディースハルバートを手に持つ

そのディースハルバートでメデューサを切り裂く

「あの世でアリスに詫びてこい」

メデューサが倒れた

その後、ソーサラーは光の柱を見た

 

 

 

 さぁ…終わりの始まりだ…!




言い訳のターン
ネーミングセンスはありません自覚しています!
あと厨二病ですそれも自覚済み
でも考えたんですよ?必死に
でも結果、"破符"ワールドブレイカーって
直球だなーおい!

次回予告のターン
世界の終焉へ歩を進める金の魔法使い
止めるべく立ち上がる指輪の魔法使い
「やはり立ちはだかるか…霊夢!」
「あんたを止めるって言ったでしょ…魔理沙!」
互いに刃を交わし思いをぶつけ合う二人
そして終焉魔法は完成してしまう…!

[ヒースイフード・ボーザバブュードゴーン!]


次回最終回です


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最終回 ありがとう

仮面ライダーウィザードとのクロスオーバーもここで完結です!
激動の最終回ですよ!


光の柱は広がり続けた

病院を取り込み光は進行を続けた

[シャバドゥビタッチヘンシーン

シャバドゥビタッチヘンシーン

フレイムプリーズ

ヒーヒーヒーヒーヒー]

ソーサラーにとって聞きなれた変身音声が耳に届く

「やはり立ちはだかるか…霊夢!」

「あんたを止めるって言ったでしょ…魔理沙!」

ウィザードがウィザードソードガン

ソーサラーがディースハルバートを構えた

互いの刃が火花を散らし金属音を響かせる

「アリスの愛した世界を」

「アリスを嫌った世界を」

「「私は…」」

「守る!」「壊す!」

 

 光の柱に向かう途中

レミリアとお空が立ち止まった

「…レミリアちゃん」

「わかってる…」

二人はニヤリと笑った

「霊夢に言わなくて大丈夫?」

「大丈夫よ、帰るもの」

ソーサラーの使い魔のグール

グールは魔石に魔力を込めることで動き出す使い魔のようなものだ

戦闘能力は低いものの数で囲まれればこの上なく厄介だ

もとはファントムの持ち物だったが

すべてのファントムを殲滅したソーサラーの物となっていた

そのファントムを殺した際に奪った魔石が強い魔力に共鳴して復活した

その数は軽く10000を越えるように見える

「レミリアちゃん…生きるんだよ…あたしたち」

「わかってる…霊夢に会うんだよ…もっと話したいこと、あるでしょ?」

「うん!」

レミリアがグングニル

お空が制御棒を構える

 

 「霊夢!お空とお姉さまがッ!」

「振り返らないで!進みなさい!」

「でもッ!」

「あの二人なら大丈夫…絶対大丈夫ッ!…!!」

光の柱の前の見渡せる少し高い所に到着した

下をみるとウィザードとソーサラーがしのぎを削っていた

「ウィザード!どうして…」

「霊夢…まだ戦えるような状態じゃないはずなのに…」

フランが上を見る

「霊夢!あれ!」

光の柱は巨大な魔法陣に姿を変えた

「…弾幕を撃ち込むわよ、フラン」

「えぇ!?」

「今、私たちにできることは妨害し続けること、魔方陣はまだ未完成よ!今なら…妨害できる!」

「でも…私と霊夢だけで…出来るかな?」

「大丈夫…お空とレミィが頑張ってるんだ…私たちも頑張らないと!」

「うん!」

霊夢がビーストの方を見た

「貴方は見届けてあげなさい、大切な人の命をかけた闘いの結果を…結果がどうであれ…それがこの世界の答えなんだから」

「わかったよ…変身」

[オープン、LAION、ライオン]

ビーストは変身して高所を駆け降りた

「"霊符"夢想封印」

「"禁忌"恋の迷路」

色鮮やかな弾幕が撃ち込まれ始めた

 

 「なんでこの世界を壊そうとするの!?」

互いに少し距離を置き威嚇し合う

「今さらそんな事聞いて何になる?歯車はとうに壊した、もうもどれない…」

「なら冥土の土産にでもするからさ」

「……この世界がアリスを嫌ってるからさ…霊夢にならわかるだろ?」

「魔力暴走症候群…」

「そうだ…アリスが死んでから治療法が確立された…もう少しはやく見つかればアリスを救えたかもしれないのにだ…」

「それはアリスの死から世界が学んだのよこれ以上、この病で死者を出さないようにね」

「私は以後の話はしていない、私にとってアリスが死んだ…それだけで世界を壊せる理由になる…!」

「そんな事したって…アリスは…」

「そうだな、アリスは優しいからな…喜びはしないだろうぜ、ましてやアリスが生き返るなんて…思ってないぜ

ただ私はアリスほど聖人でもなければ仏でもないからな…」

ソーサラーが地面を蹴り進む

ウィザードはぎりぎりでこれを受け止める

「だとしても…ッ!」

ウィザードが立て膝を着いた

「…これは…」

傷口が開き多量の出血が魔法で出来た鎧の外に出てきた

「…霊夢まさかお前…」

 

 お空とレミリア

「多いよ、レミリアちゃん」

「…確かに…倒せど倒せど沸いてくるわね…」

「どうしよう…」

「…一気に決めるわよ」

レミリアの手にグングニルの他にレイヴァテインも現れる

「えっ?それフランちゃんの…」

「別に姉妹なんだから使えても良いじゃない…それに今はそんな事いってる場合?」

「…わかったよ…"爆符"ギガフレア」

「"神槍剣"スピア・ザ・グングニル&レイヴァテイン」

次から次へとグールが倒されていく

 

 「…霊夢!これ以上の妨害は…」

「…わかってる…だけど…」

霊夢は弾幕をやめない

「これからなにも、できないなんて…私のプライドが許さない…私はここを守る…守りきる !」

「…私、お姉さま達に加勢してくる」

フランは何かに気づくと霊夢に背を向けた

「別に逃げる訳じゃないよ…もう私は要らないと思っただけ」

霊夢の目の前に黒い影が降りたった

「"恋符"マスタースパーク!」

マスタースパークは弾かれてしまう

「魔理沙!」

「うっひゃーこんなの妨害できんのかよ…まっやるしかないか」

「…うんだけど…」

「おっと!皆まで言うな…恋人の座は奪われちまったが…相棒の座は誰にも渡す気はないぜ、んじゃいくか相棒!」

「足引っ張らないでよね相棒」

 

ウィザードはよろけながらも立ち上がった

「傷は癒えてなかったのかよ、どうしてここまでして…」

「言ったでしょ…アリスの愛した世界を守るためよ…」

「ふざけんな!」

ソーサラーはウィザードを追撃する

胴体で火花が散りウィザードが倒れる

それでも尚、ウィザードは立ち上がる

大切な友のため亡き友の愛した世界のため立ち上がる

「貴方は…一人で死ぬのが怖いだけ」

「黙れ…」

「逃げて隠れて…何がしたいの?」

「黙れ!」

ソーサラーが追撃を続ける

ウィザードはその衝撃から変身が解除された

「やめて…こんなことは…もう…」

「黙れぇーーーーーーーーー!!!」

ソーサラーは生身のウィザードにディースハルバートを振り抜く

刹那、ビーストが飛び出るも間に合わず

ビーストの手の届きそうな距離でウィザードは崩れ落ちた

「霊夢ーーーーーーー!」

「ウィザードーーーーー!」

「う…そ…」

ビーストはウィザードに駆け寄る

「…お空…ごめんね…」

「嫌だ、置いていかないでよぉ…あたし、もう一人はいやだよぉ…」

ビーストの変身がショックからか解ける

「私は…遺せたかな…生きた証…」

ウィザードは静かに目を閉じた…

ソーサラーも我に帰り崩れ落ちる

「私は…なんて事を…私が霊夢を…この手で…」

「許さない…許さないッ!!」

ビーストが再度、変身

[ハイパーハイハイハイッハイパー]

ハイパービーストになりソーサラーに、攻撃を仕掛ける

「!!」

ソーサラーも防ぐことに専念するようになった

 

「…大体片付いたかしら?」

「うん…それじゃ霊夢のところへ…」

お空たちの前にフランが現れた

「…本当に二人で…」

フランがレミリアとお空を引き留める「なんのつもり?退きなさい、フラン」

「だって!お姉さまもお空も絶対無理してるもん!だって数10000は越えてたよ!一体一体が弱くても休んだほうがいいよ!絶対!」

「…でも」

「あたしは行くよ…霊夢に会わなくちゃ…嫌な予感がするんだ」

お空は上空高くに飛翔して霊夢の方向に進路をとった

「霊夢無事で…」

 

 光の柱の麓は沈黙だった

ただ金属音だけが鳴り響いていた

「…ウィザード…」

「ちぃ…後味わりぃな…」

「魔理沙…魔方陣…完成してる…」

魔理沙が見上げるとそこには巨大な魔方陣が既に展開していた

「なんで…魔法が発動しないんだ?」

「迷ってる?…ソーサラーの奴ウィザードを殺した事で迷ってるのかもしれない…」

「…魔法は精神鍛練…術者の迷いが術に直結する…だからか…」

「ウィザードの死は辛いこと…しかも自分の手に掛けちゃったら辛いわよね…」

魔理沙が高所をおりる

「ウィザード…」

 

ビーストは怒りのままソーサラーを攻撃する

「許さない!許さない!殺す!殺す!」

「…そんな…霊夢…」

 

 真っ白い光の中でウィザードは目を覚ました

不思議と痛みは感じない

「…私は…本当に死んだみたいだ…」

「霊夢」

そこにたっていたのは金髪で長い美しい髪をもった女性だった

「アリ…ス…?…ははっ本当にあの世ってあったんだ…」

「うん…お疲れ様…」

ウィザードが手を伸ばすとアリスは手を遠ざけた

「って言いたいけどまだだよ…まだ死んじゃいけない…」

「でも…私は…あいつを止められなかった…結果、こうやって死んでるし…」

「無茶苦茶言ってるとおもう…けど貴方はあの世界の希望…私の希望…だから…魔理沙を止めて…お願い」

ウィザードは手を引っ込めて立ち上がった

「そうだった…私が希望…か…」

「これ、持っていって」

アリスが渡したのはウィザードリング

それも変身用の物だった

それと手紙のようなもの

「また、あの世で現実的な物を…」

「ふふっ…現実的じゃないよ…だってそれ私の…お化けの希望なんだから」

「…ははっ違いない…また来るのはもう少し先になりそう…」

「うん…ゆっくり来てね…待ってるからいつまでも…」

 

 次にウィザードの視界が復活したときは見覚えのある空

「…痛ッ…」

体のあちらこちらが痛むが痛みを感じることに生を実感できる

手にはアリスから渡されたウィザードリングが握られていた

「まさか…本当に死んでたのか…?おかしな事もあるものだ…」

「い、生き返った!?」

魔理沙と霊夢が驚愕の表情で見つめる中

ウィザードはよろけながら立ち上がった

不思議と致命傷であった切り傷はなく

立ち上がっても特に痛む事はなかった

「お空は?」

「おい、立って大丈夫なのか?」

「大丈ー夫…あの世でアリスから希望を預かった…もう負けないしまだ死ねない…」

ウィザードはビーストに歩を進めた

「大丈夫かな?」

「大丈夫な訳ねぇ!追うぜ」

「う、うん…」

二人は後を追った

 

「お空、やめて」

「!?…うそ…」

ビーストは瞳孔を震わせていた

焦点はまるで合っていない

それもそのはず死んだはずのウィザードがそこにいたからだ

「霊…夢…」

「アリスに追い返されちゃった…」

「霊夢ううううう!!うわぁーーーーー!」

ビーストは声をあげて泣いた

何かを吐き出す如く泣きじゃくった

「悪いね…続きだ」

「霊夢…また倒れてくれるなよ」

「ったりめーよ…変身!」

[シャバドゥビタッチヘンシーン

シャバドゥビタッチヘンシーン

インフィニティ!インフィニティ!

プリーズ!

ヒースイフードボーザバビュードゴーン!!]

ウィザードはダイヤモンドのような仮面の魔法使いに変身した

同時にアックスカリバーが出現した

「霊夢…そいじゃ…行くぜ!」

ディースハルバートとアックスカリバーは同等の闘いを見せる

「ッ!」

ディースハルバートが吹き飛ばされた

[ハイタッチ!シャイニングストライク!!]

アックスカリバーの斬撃で吹き飛ばされる

「こんのッ!!」

ソーサラーはアックスカリバーを蹴り飛ばす

[ファイナルストライク]

[ジ・エンドストライク]

ウィザードにドラゴンの幻影がまとわりつきインフィニティドラゴンに変身する

ソーサラーも自身をも覆い尽くす魔法陣を展開し魔力を右足に集束していた

「魔理沙ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「霊夢ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」

同時に両者の蹴りが入り火花を散らす

「はぁぁぁぁぁぁぁ!!」

ウィザードが高速回転しソーサラーを吹き飛ばす

ソーサラーはその衝撃で変身解除

ウィザードは魔力ぎれで解除された

「まだだぜ、ワールドブレイカーはまだ魔法陣が展開されてる」

「えぇだからとことんやるわよ…ここからは」

「「純粋な殺し合い」」

はじめは殴り合いだった

そしてお互いに吹き飛ばされる

「ガフッ!」

「…ディースハルバート…」

ソーサラーがディースハルバートを持ち上げた

「ソードガンみっけ」

ウィザードもウィザードソードガンを握りしめた

ハルバートとソードガンが金属音をたてながら攻撃し続ける

「…やめてよ…二人とも…もうやめて…」

そんな風に消えてしまいそうなビーストの声は二人には届かず

ついにウィザードのソードガンがソーサラーの左目を貫いた

「ぐっうわぁぁぁぁぁぁ!はぁ…はぁ…ぐっ…ったぁ!」

今度はソーサラーハルバートの柄でウィザードの鳩尾を突く

「うぅ!…ぐっ…」

互いに体制を立て直し切りかかった瞬間

ソーサラーは魔理沙がウィザードは霊夢が攻撃を受け流す

「もういいだろう…魔法陣は消えた…お前の敗けだ…私」

「お空を泣かせてまで続けることではないはずよ…良いから落ち着いて私」

ソーサラーはウィザードがソードガンとハルバートを捨てた

「いつの間にか…消えてたんだな…」

「魔理沙…私…」

「良いんだ、良いんだ皆まで言うな…友とわかり合えたんだ…左目なんて安い物だぜ…ただ疲れ…た…」

魔理沙がソーサラーを受け止める

そしてウィザードは霊夢が受け止めビーストが受けとる

「ありがとう、霊夢…二人とも師匠のところへ連れていくよ」

「いや…ソーサラーは私が行くぜ、なにもできなかったからな今回」

「私もだよ…まぁただ誰も死ななくて良かった…」

「あぁそんだけでも儲物だな…私達は生きてる…生きてるんだ…」

霊夢はウィザードが倒れていた所に紙が落ちているのに気づいた

「あれは…」

 

 神奈子のところからソーサラーとウィザードはすぐに病院行き

二人とも命に別状はなかったが

ソーサラーの左目はもう一生開かないらしい…そんな中でもソーサラーは

「構わねぇ…これは私がしたことの代償なんだ…」とだけいう

当の本人と犯人があの調子だ

きっとそのままうまくいく事だろう

そして弾幕世界の幻想郷の住人はというと

紫が見つけ出してくれた

かなりの激昂ぶりだったらしい

そこでスキマで帰れるようになり

お空、フラン、レミリアはすぐさまスキマに飛び込んだ

霊夢は少し名残惜しそうにこの世界を眺めているとふと魔理沙が見えた

「どうしたの?魔理沙」

「あ、いや…えっと…あと五分私、ここに残るわ」

「えっ?どうして?」

「行きたいところがあるんだ…紫に伝えてくれ」

「わかった…早く帰ってきなさいよ、宴会の準備手伝ってもらうんだから…あとこれソーサラーに渡して、きっと大切な物だから」

霊夢は拾った紙を魔理沙に渡す

「わかってるって」

霊夢がスキマの中に入りスキマが閉じる

 

 アリスの墓がある花畑

「まだ一週間は絶対安静だとよ…しばらく会えなくなるな…左目はな…霊夢と喧嘩したら瞑れちまった…まぁ後悔はしてないぜ…」

足音に気付きソーサラーは振り替える

左目には包帯が巻かれてあり隠れていた

「安静にしてなくていいのか?」

「大丈夫だよ…」

ソーサラーはフッと笑った

「また、性懲りもなく生きてしまった…私はいつになったらアリスんとこに行けるのかねぇ…」

「さぁ…もう少し頑張って生きれば会えるだろ…それまでの我慢だ、人の一生なんて…すぐ終わるしな…」

「違いねぇ…そっちのアリスは元気か?」

「あぁ、元気にツンデレしてるぜ」

「なら帰ったら抱き締めてやってくれ…私はアリスを抱き締める事も出来なかった」

ソーサラーが帰ろうとした魔理沙は引き留めた

「あぁちょっと、待ってくれ…なんかうちの霊夢に預かったんだよ…ほら」

「手紙…?」

何身を開くとそこにはこう書かれていた

 

 拝啓、お元気ですか?

私は相変わらずです。あなたが元気でいるなら私は幸せです

霊夢に聞いたよ?だいぶヤンチャしたね。

もう心配したよ?

でも本当は辛かったんだよね…。

ごめんなさい。

こっちはいつもいい天気です。

いつか会えますように…。

あっでも急には来ないでね。

ゆっくりと来てくれたら嬉しいな…。

追伸:もうヤンチャはほどほどにね

私は優しいあなたが大好きです。

  アリス・マーガトロイド

 

「アリスの字だ…霊夢のやろ…こんなのもって帰りやがって」

ソーサラーの右目から涙がこぼれる

「くそ…とまんねぇや…」

「…ほんと優しいな…こっちのアリスは…」

泣き崩れるソーサラーを他所に緑色をした小さな女の子がアリスの墓に花をおいて手を合わせた

「お、おい、君…アリスの知り合い?」

「えっ?おねーさんは?」

「アリスのお友達だよ」

「ふーん…」

「君は?」

 「神奈子様にここには私の命の恩人が寝てるから毎日行けっていうの…お花を置いて手を合わせてって」

「まさか…魔力暴走症候群の…」 

魔理沙が近づく

「君、名前は?」

「東風谷早苗!」

魔理沙は今度はソーサラーをみた

「居たじゃねぇか…アリスの生きた証…早苗がアリスの生きた証だろ」

「そ、そうか…居たんだな…ありがとう…ありがとう…!」

ソーサラーはその場に崩れ落ちた

「どうして泣いてるの?」

「何でもないよ…さぁ帰ろう…」

ソーサラーが振り替えるとそこには魔理沙の姿はなかった

「…ありがとう…異世界の私…」

 

 

  ありがとう

 




皆さんは今回の小説、いかがでしたか?
それぞれの感想があるとは思いますが
結鏡と等しくぼくの悪癖が見え隠れてしていましたと思います
その悪癖とはキャラの不幸をすぐに書いてしまう事です
たとえば結鏡のカオルの恋人、
響輝が死んだ設定にしていますがその死んだシーンを描くことはありませんでしたし
今回の魔龍仮面もアリスの死を中心に描くものの
アリスの死、自体の描写はありませんでした
これがぼくの悪癖です

ただのお涙頂戴の小説になっていることは自覚しています
ただ癖というのはなかなか抜けないものでして…
治すように精進して参ります

今日は仮面ライダーゴーストが完結した日
そんな日にこの小説が終わるなんて
なんか運命的ですね!
次回もクロスオーバーになるかもです
次回作も気長に待っていただけたら幸いです
それではまた会いましょう、さようなら!


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