『本物』を探し戦い続ける (カケルkun)
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プロローグ
一つ目の衝撃


初めまして!カケルkunです!
前々からSS書きたい、と思っていたのでやっとかけて良かったです。
誤字脱字その他あると思いますがぜひ最後までどうぞ!!!


生徒会のクリスマスイベントの準備をしていたある日。

 

俺は雪ノ下や由比ヶ浜たちと別れたあと、一人で帰路についていた。

 

雪ノ下たちとは修学旅行を機に関係が壊れかけ、俺の中では高校生活でもまたつまらない日々に戻るのではないかと感じていた。

 

その雰囲気のまま一色の生徒会の依頼が来てさらに雰囲気が悪くなった。そこで俺には一つの疑念が出てきた。

 

それは、

『俺にとって、彼女らは一体何なのだろうか』

だった。

 

今まで感じたことのない感情。無くしたくない、とても大切な何かなはずなのだがそれがわからない。

 

そんな時、平塚先生の言葉を頼りに一つの答えに辿りつくことができた。

 

それは、俺にとって彼女らがかけがえのない、

『本物』

ということだった。

 

 

 

そして、今では彼女らにその意思を伝え乗り切れるかどうか不安だった合同クリスマスイベントもなんとかなりそうだった。

 

そうやって、ここ最近の出来事について様々な回想をしていた。

 

「クリスマスイベントもいよいよ大詰めか……」

 

柄にもなく、ポケットの中の右手を握り締め、残りの数日間を全力でやることを俺は決意した……

 

その時だった、突然胸のあたりが苦しくなり息が思うようにできない一体どうして……

 

それより、、やばい、呼吸が、、息が、、ちk、しょ……

 

そこで、俺の意識は完全にとぎれてしまった。

 

 

 

「知らない天井だ。」

 

人生で一度は言ってみたかったセリフのうちの一つが言えたぜ!っていうか、ここまじでどこなの?実は人生もう終わってるんじゃないの?

 

などと、変な妄想をしているとすぐに現実だということがわかった。

 

ゆっくりとドアを開けて部屋に入ってくる小町の姿が見えたのだ。

 

小町は俺と目が合うと目に涙をいっぱいまでに溜めて駆け寄ってきた。

 

「お、おにぃちゃん。よかった。お兄ちゃんが目を覚ましたよ。」

 

「お、おい!小町!!急にそんな抱きつくな!どういうことなんだ?!」

 

すると小町は、ゆっくりと俺から離れて落ち着きをある程度取り戻してから話は始めた。

 

「昨日小町が家にいたら、いきなり病院から連絡かかってきて……

妹を心配させるなんてお兄ちゃんポイント低いよ!」

 

と小町はまだ、少し涙を残しながら笑顔でそう告げた。

 

「ということはここは病院で、俺は昨日の夜に救急車で病院に運ばれたってことか?!」

 

「うん。でも本当によかったよ。最初聞いた時は心臓が止まると思ったんだからね!とりあえず小町、病院の人にお兄ちゃんが目覚ましたことつたえてくるね!」

 

と言い、小町は病室を出た。

 

しかし、何故こんなことが起きたのだろうか。

 

ここ最近、色々と溜まっていたストレス的ななにかが原因なのか。

 

まあ、そう言ったことは医師が来てからでいいか。

 

 

 

数分後俺の担当医らしき女医が俺の病室へと入ってきた。

 

「比企谷くん。調子はどうかしら?」

 

「まあ、今覚めたばっかなんでわかんないっすけど、まあ、いいんじゃないっすかね」

 

彼女は俺のぶっきら棒な返事に対して、そう、

 

と、一言だけ告げて笑みを浮かべた。

 

「体調が良さそうなのは良かったわ。でも、どんな異常が身体にあるかまだわからないからこれから1週間ここで入院してもらって診断をさせてもらうわよ。」

 

1週間。それを聞いた時、俺はクリスマスイベントのことが頭に浮かんだ。

 

残り1週間を切っているのに、俺が今ここで抜けたら……

 

そう思ったが、逆にここで無理をして行ったらそれこそ彼女たちに迷惑をかけるだろう。

 

だから、俺は今回の入院を受け入れた。雪ノ下たちを信じよう。

 

わかりました。と短く肯定の意思を伝えた。

 

「よし、じゃあ明日から早速始めるから、今は安静にしていてね。もちろん下のコンビニに行くくらいなら全然大丈夫よ」

 

用が済んだのかそそくさと部屋から出て行った。

 

と思ったら、

 

「それと、何かあったらすぐ呼んでね。私の名前は塚原《つかはら》よ。」

 

と顔だけ出して優しく伝え、塚原先生は出て行った。

 

 

 

それから、しばらくこれからの1週間なにをしようかと考えていた。

 

ひとまず読書ができないのは辛いから明日小町に数冊持ってきてもらおう。

 

しかし、今は本当にすることがないな。さっき塚原先生が言っていたコンビニにでも行こう。

 

ベットからゆっくりと起き上り、下に準備してあったスリッパを履いて1階にあるコンビニへと向かった。

 

下についてからはあっという間だった。

 

置いてある漫画雑誌を読んでいたらあっという間に時間が過ぎていた。

 

そろそろ時間だし、由比ヶ浜に明日から準備に行けないことをメールしなければいけないからそろそろ戻るか。

 

あまり遅くなりすぎてもいけないからな。

 

病室に戻る途中、乗るエレベーターの間の少し奥の廊下で久しぶりに聞く声がした。

 

それは両親の声だった。仕事帰りに来たのだろう。

 

社畜なのは知ってるがもう少し早く来るべきなのではないか。

 

そう考えていると会話のトーンが低いことに気づく。

 

一体何なのだろうか。耳を澄まして聴いていると

 

「まだ、はっきりとした確証はないのですが、八幡くんの余命はもって2年だと思います。正確なことについてはこれから1週間かけて調べます。

今はその可能性が非常に高いので親御さんには先に伝えておきました。八幡くんにはまだこのことについて話さないでください。診断に影響が出てしまうかもしれないので。」

 

淡々と俺が知るべきではない冷たい話を数時間前に顔を合わせたばかり塚原先生は両親に伝える。

 

静かなその空間には母さんの鼻水をすする音と喉から溢れる嗚咽が小さく聞こえ、親父の母さんを慰めながら涙を我慢す

る声しか聞こえなかった。

 

そして、俺はその場をそっと立ち去った。

 

 

 

 

一体どういうことなのだ、何かの間違えなのか、誰かの悪いイタズラなのか……

 

何度もなんども答えの出ない問いに思考を巡らせていた。

 

あと、2年で俺が死ぬなんて……

 

信じることができなかった。いや、信じたくなかった。

 

あまりにも唐突すぎて、あまりにも突拍子もない話すぎて俺にはついていけなかった。

 

2年……

 

そんな遠くのことなど考えたこともなっかた。

 

そんな時、普段ならない俺の携帯に一通のメールが入った。

 

『お兄ちゃん宛になんか大きな箱が届いたんだけどなにかわかる?』

 

と、小町からのメールだった。

 

大きな荷物、と考えると一つの答えに導かれた。

 

その中身は、世界初のVRMMORPGだった。

 

VRMMORPGとは、俺も詳しくはわからないが要するにゲームがとてつもなくリアルに感じれるものだという。

 

同梱パックを買ったので中には、その専用ソフト

 

『ソード・アート・オンライン』略して『SAO』が入っているはずだ。

 

そして俺はすぐに小町に返信をした。

 

『明日持ってきてくれ』と、

 

混乱している頭の中を一度リセットしたっかたのだ。

 

 

 

 

次の日、午前中に健康診断を終え、午後一番で小町が来てくれた。

 

雪ノ下たちはと言うと、

 

すぐ行く、と言われたがクリスマスイベントのためにも準備が終わってから来てくれ、と頼んだので

 

夕方頃来るだろう。

 

「お兄ちゃんはこんな可愛い妹に重たい荷物持たせるなんてポイント低いんだからね!!それでも持ってくる小町ポイント高い!!」

 

「はいはい、最後のなければポイント高かったのにな、でもありがとな」

 

と小町の頭に手を乗せ撫でる。

 

それから軽く小町と話したあと、小町もクリスマスイベントの手伝いをしなければいけないため途中で帰った。

 

「さて、雪ノ下たちが来るまでしばらく時間があるからちょっとだけ小町が持ってきてくれたゲームやるか」

 

そして、1つ呼吸を置いて

 

「それに、まだ信じられない俺がいるからな。気分転換にでも。」

 

考え深い顔をして、俺はナーヴギアと呼ばれるものを頭につけて、

 

「リンクスタート!!!」

 

 

 

俺の長く切ない戦いの火蓋が切って落とされた。

 

 

 

 

次回〜追い打ち〜




最後までありがとうございました!
いざ書いてみるとSSって難しいです!
それでも諦めず書くので良かった今後もお願いします!

*アドバイス、感想お願いします!


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本編〜SAO〜
追い打ち


まずはじめに、見ていただいた方。そして、コメントや感想をしていただいた方

本当にありがとうございました。

なんとか、2話目書くことができました。

やはり、書くことって本当難しいですね。

駄文、内容キャラ崩壊がしている気がしますが、頑張ります。

八幡も他のキャラも難しいです。

あ、短めです。



目の前を覆う白色の景色に次第に色が付き始める。

 

見上げると青空に綺麗な雲。喧騒とともに気づく町の存在。

 

「ここが……SAOか……」

 

 

〜追い打ち〜

 

 

しかし、最先端技術というものは本当にすごいと改めて思う。さっきまでベッドの上で寝ていたはずなのに、今俺は草原の上にいる。

 

簡単に今の状況を説明するとこうだ。

 

まず、この世界に来たのはいいがスキルの使い方や剣をうまく使う方法がわからない。

 

次に、ボッチで誰にも話せないところにベーターらしき人物を発見。

 

ベーターとは、ベータテスターの略で簡単に言えば強運によって普通の人より先にSAOをプレイできた人のことだ。

 

ん?なんでベーターってわかったってか?そんなの簡単だ。ボッチは人間観察が得意なんだよ。

 

そして問題はこの次だ。

 

俺は遠くで彼らの動きを観察できれば良かったのだが、そのうちの一人が俺の方に近寄ってくる。

 

まさか、俺に話しかける訳ないよな。

 

「おい」と軽く誰かを呼ぶ。

 

こいつ誰に話しかけてるんだ?

 

「おーい、聞こえてるか?」

 

誰かー。こいつが呼んでいるぞ。

 

と思った次の瞬間そいつは俺の肩を掴んんで揺さぶってきた。

 

「おい!聞こえてるのか!おい!」

 

「っ、いきなり何するんだよ!」

 

「いや、わりぃ。返事がないもんだから、どうしたのかと思ってよ。てか、聞こえているなら返事くらいしてくれよ。」

 

まじかー。俺に話掛けてたんですね。

 

「普通に気づかなかったわ。で、何の用だ?」

 

と、一番気になっていることについて尋ねると

 

「いや、さっきから俺らのこと見てるからてっきりキリトに操作教えてもらいたいと思ってるのかな。なんて思ったからよ。」

 

なん、だと。

 

なるべくばれないように隠れながら観察していたのに

 

SAOに来てすでに奥義『ステルスヒッキー』を見破られるとは……

 

なんて恐ろしいところだ。

 

 

 

その後、俺は結局先ほど声をかけてきたクラインと言う男とともにベーターのキリトとと言う少年に一通りの操作方法をレクチャーしてもらった。

 

「と、まあ、こんな感じだ。でも、自分で経験することが一番手っ取り早いだろう。ハチ、クライン。そこにいるフレンジーボア倒してみてくれ。」

 

キリトがそういいながら指を指した方向にいるのは一見イノシシのような見た目をしているモンスターだった。

 

クラインと俺はキリトに教わったことを思い出しながらフレイジーボアに斬りかかる。

 

あ、ハチって俺のことな。八幡だからハチだ。え?なんでヒッキーじゃないかって?

 

そんなの簡単だ。恥ずかしいから……だ。

 

 

 

次第に慣れてきた俺たちは最終的にソードスキルを完全に使用できるようになっていた。

 

クラインに関しては少しおぼつかないところもあるが大丈夫だろう。多分。

 

そんなこんなをしているうちに時刻は17時近くなっていた。

 

かなりのめりこんでしまったな。そろそろ切り上げるか。と思っているとキリトが

 

「もうこんな時間か。そろそろいい時間だしいったん解散するか。」

 

「そうだな!俺は頼んでいたピザがそろそろ来るはずだから、落ちなきゃな。」

 

「確かに。俺も義妹が夕食の準備をしているはずだから俺も落ちるか。」

 

そうだな、俺もそろそろ雪ノ下たちがクリスマスの準備を終えて面会に来る頃かもしれないからな。

 

そろそろ落ちた方がいいな。

 

しかし、雪ノ下たちにどんな顔をして会えばいいのだろうか。

 

なんともない顔をした方がいいのか、それとも昨夜、偶然聞いてしまった内容を言ってもいいのか。

 

正直、まだちゃんと状況を飲み込めたくないと、現実を拒否しているおれにとって後者の選択はないだろう。

 

ひとまず、時間はまだある。ゆっくり考えるとするか。

 

「じゃあ、ここで解散するか。二人ともありがとな。」

 

メニュー画面を開いてログアウトボタンを探す俺。

 

「あれ?」

 

「どうした?ハチ。」

 

「いや、ログアウトボタンが見当たらないんだ。」

 

そんな馬鹿な、とつぶやく二人はそれぞれのメニューを開いていく。

 

「本当だ。ログアウトボタンないな。」

 

なんだか嫌な予感がする。なんなのかはわからないが俺はこの時とてつものないものに巻き込まれたのではないか。

 

そんな予感がして嫌だった。

 

隣にいたクラインは

 

「初日だからミスするのは仕方ないが、ログアウトボタンがないとはな。かなりのクレーム来るぞ。かわいそうに。」

 

と同情の意を込めながら苦笑いをして現状過ごしている。

 

すると突如

 

リーン ゴーン リーン ゴーン ……

 

と中央広場の方から鐘がなったかと思うと、視界がいきなり光に包まれる。

 

すぐに元に戻ったかと思うとそこは始まりの街の中央広場だった。

 

周りにはたくさんのプレイヤーが存在し、それぞれが

 

『ログアウトさせろー!』や『モンスター討伐の途中だったのに』など思い思いに愚痴をこぼしていた。

 

俺は、ハッとなり周りをみわたす。しかし、彼らの存在は確認することができなかった。

 

おそらく先ほどのワープではぐれてしまったのだろう。

 

などと考えていると、上空が赤く黒くなり始め、WARNINGの文字が空に浮かび上がる。

 

すると、ローブで全身を覆ったモノが奇妙の雰囲気を醸しながら現れこう告げた。

 

『プレイヤーの諸君。私の世界へようこそ。私の名前は茅場晶彦だ。』

 

なんだ、俺の世界?一体どういうことなんだ。

 

茅場晶彦は確かSAOの製作者だったはずだ。そんな奴がなぜ。

 

『プレイヤー諸君はすでにメインメニューにあるログアウトボタンが消滅していることに気付いてきると思う。しかしゲームの不具合ではない。繰り返す。これはゲームの不具合ではなく、《SAO》本来の仕様である。』

 

なん……だと……

 

ログアウトボタンがないだと。どうやって出ろと言うのだ。もしかして、

 

『諸君らにはこれより100層到達を目指してもらう。それ以外に《SAO》からの解放は不可能である。万が一g……』

 

 

『100層到達』?『それ以外は不可能』?だと。

 

俺はそのフレーズを聞いてから後の言葉が頭に入ってこなかった。

 

なんでなんだ。なんでこんな目に……

 

せっかく雪ノ下や由比ヶ浜たちとの仲が戻ってきたと思っていたのに……

 

 

 

その時、俺は再び思い出した。

 

『八幡くんの余命はもって2年だと思います。』

 

 

 

そうだ。俺に残された時間は残りわずかしかない。もし、この中でタイムリミットが来てしまったら。

 

その考えに至った時、俺の心の中で何かのスウィッチが押された感覚がした。

 

『変化』

 

広場で茅場と思われるローブのモノがなにか喋っている。が、俺はそれを気にせず草原へと走った。

 

俺の中にある悲しみの感情を怒りに変え、草原にいる無数の敵をなぎ倒していく。

 

夕日に染まる草原を目にしながら俺は誓う。

 

『絶対に生きて帰る。なにがあってもだ。』

 

 

 

 

その時八幡はまだ理解をちゃんとしていなかった。

 

余命という重たい時限爆弾のことの重大さを。

 

SAOという地獄での闘いの日々の辛さを。

 

そして、次第にその精神にのしかかる重圧を。

 

 

 

次回

〜RE:腐り始めた魔眼〜

 

 

 

 

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。

次回からちゃんとした本編が始まるって感じですね。

それと、3話目の更新。私情によりかなりおくれてしまうかもしれないです。

(テストがぁぁぁ)

なるべく早くできるように頑張ります。


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