やっぱりコックリさんなんかやるもんじゃないね (hotoke 814)
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プロローグ

みんなコックリさんって知ってるか?

簡単に言うと五十音表の上に10円玉を置いて聞きたい事を言うと10円玉が勝手に動いて10円玉がその答えを導き出すってやつ。

一時期ブームを起こしてたけど学校では危ないからってできなくなっていって結構早めに聞かなくなった。

でだ。なんでこんな話してるのかって言うと。

「コックリさん、コックリさん、おいでください」

今、それをやっているからだ。

俺の名前は高島のと。友達からはのっさんとか普通にのととか呼ばれてる。

基本的に10円玉から指は離しちゃいけないので必然的に片手が使えなくなる。これが結構不便だったりする。

「えーっと、まず何聞く〜?」

そんな事を言ってるのは高校一年から友達の城崎了。了は言っちゃあ悪いが頭が悪い。だが、どうでもいいことに関しては天才的な才能を発揮する。

このコックリさんをやろうと言い出したのも彼だ。

今現在、このコックリさんに参加している人数、2名。

…コックリさんって3人とか4人でやるもんじゃねーのか。

結局、ジャンケンに負けて俺の部屋でやることになったんだが。

ぶっちゃけ怖い。なんかコックリさんやって精神に異常をきたした人もいるらしいじゃん?そんなことをする奴らの気がしれないね。

「お前確か好きなヤツいたろ。それ聞けよ」

我ながらかなり素っ気ないと思う。

まぁ、聞きたい事もないし了にあとは任せた方がいいという結論に至った。

「えー、もういいって。いい加減そのネタでいじるのやめろよな〜」

何がいいのかは知らんがどうやら諦めたらしい。了はいい意味でも悪い意味でも諦めが早い。結構お似合いだと思うんだがなぁ。

「俺の事よりお前の事聞けよ〜」

とうとう俺に振ってきやがった。

指は10円玉から離さず少し考える。

……

………

何もねぇ。

いや、ほんとに毛程も聞きたい事がねぇ。

「何もねぇよ」

空いている方の手で髪を掻きむしる。

それを聞くなり了は盛大に溜息をつきやれやれと方を竦めた。

なんだこいつ腹立つ。

「お前もさぁ、もう高2だぜ?彼女の1人ぐらい作れよ」

「だが断る」

「即答かよ!」

彼氏彼女というのはあまり好きではない。大体告白して付き合えてその後は?と考えてしまう。了からはそれだから彼女出来ねぇんだよと叱られたこともあった。俺は出来ねぇんじゃねぇ

作んねぇだけだ。

「じゃあそれ聞こうぜ!」

「それ?」

「人を好きになるってのはどういうことですかって聞くんだよ」

どうでもいいこと聞くなぁ。これに答えさせられるコックリさんも大変だな。と同情を少し。

「あー、もうそれでいいんじゃね?」

かなり投げやりだったがそんなことお構い無しにどんどん進める了。

「コックリさん、コックリさん、人を好きになるってどういうことですか?」

なんと、10円玉が…動かない。

まぁ、当たり前だわな。

「ほらみろ。コックリさんなんて嘘っぱちだよ嘘っぱち」

そこまで言うと俺はとうとう10円玉から手を離してしまった。

これが俺の運命を分けた。

突如、上から聞こえる声。

「んなもん、わしに聞くな」

声の聞こえた方を見るとそこには、

狐の尻尾と耳を持った人が浮かんでいた。

その後、俺の視界は真っ暗になった。




はい、お久しぶりです。東方剣槍録という小説を投稿しておりました、hotoke814ことほとけでございます。
今回からこの「やっぱりコックリさんなんかやるもんじゃないね」というオリジナル小説をメインでやっていきたいと思います。不定期です。多分、失踪すると思います。
それでもいいという方はぜひ読んでいただけると嬉しいです。前書きに書けよって話ですよね。すみませんでした!
それでは、これからもほとけをよろしくお願いします!


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コックリさん

あれ?ここはどこだ。

目の前が真っ暗だ。違う。俺は目を瞑っているのか?

「う、うぅ…」

恐る恐る目を開ける。そこには、いつも見ている自分の部屋の天井だった。

「いきなりどうしたんだよ」

聞きなれた声。透き通りの悪い声。だが嫌ではない…

「とか考えてるだろ」

「考えてねぇよ」

なんだ、何の変哲もないただの馬鹿だ。やはりあれは夢だったかぁ。うんうん。

「ってかいきなり倒れて大丈夫か?」

やはり俺は倒れたらしい。まぁ、最近徹夜多かったしなぁ。貧血気味だったのかもしれん。

「いい加減、わらわに反応せい」

話しかけられた。今まで必死に見てないふりをしていた。視覚だけであれば疲れのせいに出来た。しかし話しかけられれば話は変わってくる。話だけに。うわー、今、うまい事言った。

「「別にうまくねーぞ」」

了と狐?の耳をした奴が同時に言い放つ。

「心読んでじゃねぇよ」

「いやなんとなく」

「うむ」

うん?ちょっと待て。了にこいつは見えてるのか?

「なぁ、了」

「ん?なんだ?」

「お前、なんか見えてる?」

恐る恐る聞いてみると了は少し考えるような素振りを見せた後、何を思いついたのかニヤニヤしだした。

「俺はお前しか見えねぇよ」

そういいながら了は右手をのとの顎にやった。くいっ。巷でよく聞く"顎くい"というやつだ。

「ふんっ」

「ふごっ!?」

思い切りみぞおちにストレートかましてやった。了はみぞおちを抑えながら、転げ回っている。

「お前、何も本気でやることねぇだろ…!」

「まだ本気じゃねーよ」

嘘ついた。結構本気の振りだった。

「キャーッ」

声のした方を見ると狐?の耳をした奴が、両手で顔を隠していた。ちらりと見える頬は少し赤みがあった。

こいつ何やってんだ。

「了、とりあえず今日は帰ってくれねーかな」

「お前、この状態で俺を放り出すのか…!?」

「自業自得だ。ほら帰った帰った」

最後の良心で少し手助けしてやると、すぐに立ち上がり帰っていった。

「さて…と…」

のとはおもむろにベッドに置いてある枕を手に取った。

「てめぇ、誰だァ!!!」

全力で手に取った枕を狐に向かって投げつける。自慢ではないがボール投げはかなり自信がある。

「よっと」

狐は軽く避ける。

なん…だと…。

「いきなり友を帰したと思えば」

呆れた、と狐は正座に直す。

「まぁ、座りなされ」

「ここは俺の家だ!」

ナチュラルに自分の部屋であるかのように座る事を勧めてくる。

なんだこいつ。

とりあえず言われるがまま座る。

「で、お前は誰なんだよ」

話を元に戻した。とりあえずこいつの身元確認しなくては、どうにも始まらない。

「んー、これはこっちの世界では初めて見るのぉ…ん?こっちはなんじゃ?」

この狐はこっちの話なんか聞いちゃいなかった。殴りてぇ。殴り飛ばしてぇ。

そんな思いもあったが実行してさらに面倒なことになったら困る。見た限りこいつは人ならざる力を持っているようだし。

「おい…話聞いてんのか…」

「なんじゃ若いの。そんな眉間にしわを寄せては幸せは来んぞ」

カカカ、とマヌケのような笑い声を響かせる。マジに殴りてぇ。

「とりあえず自己紹介くらいしろよ。な?」

少々苛立ち気味に言うと流石に観念したのか向きを直し、真剣な眼差しでこちらを見つめてきた。その凛々しい表情にのとは少しドキッとしたが顔に出さないように努めた。

「私は…そうだな…おぬしらの世界でいう…コックリさんじゃ」

「はい?」

かなりマヌケな声を出してしまったと思う。この狐がコックリさん?そんな馬鹿な…。

しかし、自称コックリさんは真剣な顔で佇んでいる。顔を見るに嘘はついていないようだが。

いや待て、とのとは考えを止めた。

「お前がコックリさんだとして、どうしてここにいるんだよ」

問題はここだ。なぜ自称コックリさんはここに現れたのか。そこがわからないと納得しない。わかっても納得しないとは思うが。

「そなたが呼んだのじゃろ?」

「え?あのコックリさんが原因か?」

だとしたら一生了を恨んでやる。と心の中で付け足した。だが

「いや、ただのコックリさんでは私を現すことは出来ない…出来ないはずなんじゃが…」

頭の上にはてなを浮かべながら首を傾げる。

「じゃあ、なんで出てきたん…だ…よ…」

言っていて思い出した。

そうだ…あの時…俺は…。

コックリさん中に手を離してしまったんだ…。

……

………

これかぁぁぁぁぁ!!!!!

頭を抱え、盛大に転げ回る。机やベッドに体をぶつけるがそんなのお構い無しに転げ回るのと。

それを冷静に眺めるコックリさん。

恐らく、10分はこうしていたんではないだろうか。やっと、頭が冷えてきたのとは起き上がり、コックリさんを睨みつけた。

「お前、帰れよ!」

「人を呼んでおいて帰れとは随分な言い草じゃな?」

自分でもそうだと思うが今は構っていられない。一刻も早くこいつには退場していただかなくては。

「大体、帰れるのだったらとっくにやっておる」

今、希望の崩れる音がした。えぇ、はっきりとね。

「…なんだって?」

聞き間違えかもしれない。一時期ブームを巻き起こしたコックリさんがそんなはずはない。

「だから、帰れるのだったらとっくにやっておると言っておるのじゃ」

今、希望の明るい色が絶望の暗い色に変わった。えぇ、はっきりとね。

のとは盛大にため息をつき、枕のないベッドに力の限り倒れ込んだ。

いつものベッドの包容力がいつも以上に体を包んでくれている。あぁ、これは夢か。夢だったんだ。

「夢ではないぞー」

狐は現実逃避を許してはくれなかった。

「…黙ってろよー」

恨めしそうにつぶやいた。どうしてこうなってしまったんだ。今まで溜め込んでいた疲れがどっと溢れ出した感じだ。

「恐らくは力が薄れたのが問題かの。元に戻るまでの辛抱じゃ」

カカカ、とまたマヌケのような笑い声を響かせているコックリさん。

「んで、いつ回復すんだよ」

倒れ込んだ状態で狐に話しかける。

回復するんだったら早く回復して早く帰ってもらわなくては。

「うむ、回復するのにはちと時間がかかってな…恐らくは一ヶ月か二ヶ月か…」

長い。なんだこいつ。絶対意図的にやってやがる。

「早く回復する方法ねーのかよ」

ベッドに顔を埋めながらイライラした声を上げる。ここ最近で1番頭痛がしてるかもしれない。

「あるぞ」

「ですよねー、ありますよねー……あんの!?」

ばっとベッドから顔を上げる。

「それを早く言えよ!」

「聞かれなかったからな」

もっと早く聞けばよかった。しかし、早く危険が去ってくれれば万々歳だ。

「で、その方法は?まさか、お前の命だとか言わねーよな?」

「それがお好みならそういうのもできるぞ?」

口から艶かしく舌を出す狐。少しドキッとしたが言うのはやめとこう。図に乗られても困る。

「やった瞬間にお前のことを呪うからな」

「冗談じゃ、冗談。それが一番回復できるが嫌じゃろ?」

「当たり前だ」

「だから…」

いきなり狐は身を乗り出し顔を近づけてきた。そのまま

ちゅ

なにかが触れた。かなり柔らかいなんというか感触のいいものが。

目の前には微笑を浮かべている狐。

しかもかなり近い位置で。

少し、本当に少し前に顔を出せばくっついてしまうほど近くに…。

「……は?………は!?」

思い切り飛び退いた。ベッドのすぐ横の壁に思い切りぶつかった。

自分でもわかる。今の自分は顔が真っ赤なんてものではないことが。

「これで契約完了じゃな」

そう言うご満悦な顔をした狐の顔がそこにはあった。

 




はい、お久しぶりです。ほとけです。
まずはじめに投稿遅れてすみません。わざとじゃないんです助けてください。
とまぁ、投稿は早めにしたいと思ってるんですが、いかんせん文章力というか脳がないので少し難しいじゃないかな。
ですが多少のストックは出来ているので随時更新して行ければと思います。
それでは次回にご期待ください。ごめんなさい。


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契約

初めてだった。

いくら人外だとしてもあれは最初になるであろう。恐らく。

「なんじゃ、さっきからずーっとわらわを見おって?なんじゃ惚れたんか?」

イラッ。

「今のは……なんだ……?」

「契約じゃ」

「契約?」

さっきから契約契約言ってるがわけがわからない。契約しろと言った覚えもないし、契約するぞとも言われていない。

「あれ、初めてだったんだけど」

狐の口とのとの口がくっつく。

俗に言う接吻。

もっと簡単に言うとちゅー。キスである。ちなみにのとはさっきのがはじめてのちゅーである。

「まぁまぁ、良いではないか。これでも美人な方じゃろ?わらわは」

「美人は自分で美人だって言わねぇよ…」

先程の疲れが2倍以上になって戻ってきた。キスにはストレスや疲れを軽減する効果があると聞いたことがあるが真逆だった。

「で?キスと契約の関係は?これでまだダメでした☆なんて言ったら呪うからな」

「だいじょーぶじゃ。わらわをそんじょそこらの祟と一緒にしてもらっては困るぞ」

少し頬を膨れさせ機嫌の悪そうに言う狐。黙ってりゃ綺麗なのになー。

もちろん口に出しはしない。

「細かい説明をよこせ」

「力の回復には時間がかかるのじゃ。まぁ、一ヶ月か二ヶ月くらいじゃがな?じゃが、それはわらわ単体での話じゃ。そこで必要になってくるのは祟と契約する契約者じゃ。契約する事で力を回復するのが早くなるのじゃ。まぁ、さっきのはそうじゃな、うん、突然で悪かった。しかし、早く回復する為にはしょうがなかったしな。うんうん。ただ、ちょっとキスする位でわらわの力が回復するんじゃから、そんなでもないじゃろ?ん、あぁ、そうそう契約すると大体一週間か二週間くらいじゃな。ただ、問題もちょっとあって…」

「もうええわ!」

まだ何か言いたげな狐を黙らせる。

息を荒らげながら今までにこんなに睨んだことのないくらい睨みつける。

流石にまずいと思ったのか、狐は少ししょんぼりしながら黙った。

少し頭が痛くなってきた。心做しか目もぼやけて見える。狐を見やると、のとと同じように頭が痛いのかこめかみをおさえていた。

いや、なんでだ。

「なんでお前まで頭痛そうにしてんだ」

「言ってなかったかの。今、わらわとそなたの体は繋がっておる。痛みを共有しておるのじゃ」

喋りながら少し辛そうにする狐。なるほど、痛みが共有されてるのかなるほどなるほど。

「いや、どういう事だ!?」

思考が一気に冷めていく。まるで北極にいながらさらに全裸で氷水をかけられたように思考が冷えていくのを感じた。

「説明をしようとしたらそなたが話を止めたのじゃろうが!」

わらわが怒鳴られる筋合いはないわ、と狐は拗ねてしまった。

これに対してのとはぐうの音も出なかった。実際、言おうとしていたのを一時の感情で止めてしまったのだ。これは全面的にのとが悪いと言えよう。

「じゃあこれどうすんだよ!これじゃ不便な事この上ないぞ!?」

「案ずるな。わらわもそこまで鬼ではない。私生活に影響が出ない程度にしておる」

いや、ばっちりこっちの感覚共有してたじゃねーか。

こいつの言うことは間に受けていいのかダメなのかよくわからなかった。

「とにかく私生活に影響が出ないならまぁ、百歩譲って許そう。ただし、影響が出てきたらお前のその頭についてる突起物引きちぎるからな」

そう言うとのとは狐の頭の上についている耳をそれなりに抓った。

「いたいいたいたい!耳はやめい!耳は!」

涙目で耳をつかんでいる手を叩く狐。

のとの中のドS心に火がつきそうになった。

おっと。そんなことをしてる場合じゃない。今は何時だ?

のとは狐の耳から手を離し、壁に掛かった時計を見る。ちなみに狐は開放された耳を両手でまるで子猫をあやすかの様に撫でていた。

時刻は7時50分前後。父母ともに共働きののとは自分で家事をするのは日常茶飯事だった。

しかも今日は色々あったせいでいつもより夕飯の時間が遅くなってしまった。これから夕飯を作る気にはなれないのでこの日はコンビニのサンドイッチで片付けたのだった。

ちゃっかり狐も同じものを食べていた。

もちろん、払ったのはのとである。

 

一悶着あったが、無事翌日の朝。

のとは基本、6時には起床する。これは親が厳しいからや部活があるからではなく、中学校時代から受け継がれているいわば癖なのだ。

癖のはずなのだが…。

その日、のとが起床した時間は7時であった。いつもなら朝ご飯を食べ終え、ゆっくりしている時間帯だ。

「…やっぱ、あいつの影響とかか…?」

そんなことを考えながら顔を洗い、歯を磨く。磨き終わり、居間に行ってみると机に書置きで両親が先に出たという内容の文が書いてあった。

ここまでで、のとは一つ疑問に思うことがあった。

「あいつどこ行きやがった!?」

周りを見回すが誰もいない。居間にはのとしかいない。

洗面所やのとの部屋にいなかったならば居間かと思ったが違った。

まさか、昨日の事はすべて夢だったのだろうか。だとしたらのとはおそらく末期だろう。

「いないのならそれもそれでいいんだけどな」

そう言うとのとは朝食に取り掛かる。

と言ってもそこまで時間がある訳では無いので食パンを焼き、ジャムを塗って食べる程度。

高校生ということもあって少し足りない気もするが、我慢して制服に着替える。

着替え終わったところで上から物音が聞こえた。

「んあ?」

なんだあいつ居たのか。特に危機感もなく上の階を見やる。

すると階段からバタバタと慌ただしい音を立てて何かが降りてくる。いや、降りてくるというより落ちてくるといった方があっている気がする。

「のとぉ!!?」

狐は髪の毛の所々に寝癖をつけて降りてくるなりのとに噛み付いた。

いや、比喩ですよ?

「なんで起きた時起こしてくれないのじゃ!!??」

「だって居なかったじゃん」

「居たわ!」

目尻に涙を浮かべながら抗議してくる。何がそこまで奴を駆り立てるのかわからない。

「何がやりたいんだお前は」

ここまで言うにはなにかやりたいことがあるのだろう。すると狐は頬を赤らめて目を伏せてしまった。

なんでこいつ人間の女っぽい仕草をするんだ。

「ってか言えないようなことをする気だったのか…?」

恐る恐る聞いてみるがどうやらそれはないらしい。じゃあなんだ?

「だ、男女が2人きりで同居しとるのじゃぞ!?」

「それがどうした」

狐は「お前は一体何を言っているんだ」というような顔で見てくる。

「だ、男女の2人きりでの朝なんじゃか××や××とか××が人間の世界は普通なのじゃろ?!」

「おいやめろ!朝っぱらから放送コードギリギリなセリフを出すな!

というよりどこでそんな事を聞いたんだ…」

「お主の書物の中から見つけたのじゃ!」

「……どこにあったヤツ?」

この時、のとは背中に今までに感じたことのない寒気を感じた。

「お主のベッドの下じゃ!」

「うわあぁぁぁぁぁ!!!!」

誇らしげな狐とは裏腹に頭を抱えしゃがみこむのと。

この時のとはわかった。これが本当の積みゲーなのだと。

「あ、あれは違うからな?!あ、あれは、そう!了のなんだ!決して俺のじゃないからな?!」

こんな事言ったらそれは僕のです。勘弁してください。と言っているようなものじゃないか。のとは弁明してる最中に気づいたのだった。

「まぁ、お主も"ししゅんき"じゃからな。わらわは気にはせん。ただ…その…そういう事は程々にな…?」

どうやらそういうことらしい。助かったのか助かってないのかわからなかった。

「そういや、今日学校だけど付いてくるのか?」

「もちろんじゃ」

「ですよねー…」

とりあえずこいつは俺にしか見えないから、と自分の中で決めつけて学校に行くことに決めた。

時計を見るとゾッとした。いつもなら既に出発している時刻だった。

「やばい!もう出るぞ!」

「わ、わかったのじゃ」

のとは急いでカバンを持ち、家を出ていった。

 

 

「ま、間に合ったぁ…」

高校の自分のクラスに着くなり自分の席に突っ伏した。そこから顔を上げ周りを見回すといつもの見慣れた顔の中に、別の意味で見慣れた顔もあった。やっぱり来てるんか。

さっきから浮きながらあっちへふらふらこっちへふらふらと狐はふよふよしていた。

他の連中の反応から察するに狐の姿が見えるやつはいないらしい。

「おっはよー、のと」

聞き覚えのある声が後ろから聞こえる。振り返らなくてもわかるので振り返らずに答える。

「てめーは朝から元気だな、了」

そう答えると了は不機嫌そうな様子でのとの前の席に座った。

「んだよ、のと〜。挨拶したんだから挨拶くらい返せよな〜…まぁ、いつも通りで良かったわ」

「…いつも通りに見えるか…?」

恨めしい目を了に向けるが、了にとってはそんなもの何処吹く風。

「いつも通りにしか見えねぇけど?」

平然とそんなことを言う始末である。

元からバカと鈍感を足して百をかけたような奴だから今更どうしょうもないとのとはわかっていた。

「…なんでもねぇ」

机に突っ伏した状態で答える。

ちらっと横目で見てみたが狐は相変わらずふよふよしていた。

それを見てさらに盛大ため息をつく。

「なになに?なんか悩み事〜?」

今度は前から声が聞こえた。

了にしては高い声。男というより女に近い声。

突っ伏した状態から前を見ると、そこには了の他に見知った顔があった。

入雲葉桜。

いつも、了と話していると会話に乱入してくるのが彼女だ。

そこまできわどい会話をしてるわけではないので、普通に会話をしている。

そんな関係だが、1年から同じクラスで結構仲も良い。

「なんだ、葉桜か…」

「なんだとは何よ、なんだとは」

「別に何でもねーよ」

「相変わらず気怠げねぇ、もうちょっとハキハキしなさいよ」

そう言って葉桜は背中を叩いてくる。

「そうだぞ、朝が苦手なのはわかるがよー」

「わかったわかった…」

朝のテンション高め了達にはどうも追いつけないのとであった。

 




毎度毎度遅れてしまって申し訳ないです…。はい、ほとけです。今回は契約のキッスの後と学校での生活を少し書かせてもらいました。次回あたりでは新キャラ出せたらいいなと…。では、次回お会いしましょう!


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その日、雨降り

「あ、雨降り出した」

天気予報では晴れるっつってたのに…。

晴れると言われて、傘を持ってくる奴はいないだろう。いるとしたらそいつは相当の馬鹿だ。

今は最後の授業も終わり、帰りのホームルームの時間である。

「んじゃ、今日は早く家に帰るんだぞ。解散」

担任の解散の合図で各々の行動を取る。バックを机の上に置き、帰りの準備をする生徒もいれば、他の生徒と談笑を始める生徒もいた。

そんなガヤガヤと騒がしい中にのとはいた。

のとは後者の方で、葉桜と了の二人と談笑していた。

「傘持ってきてねぇよ…。どうしよ」

「あたしもー。天気予報は晴れって言ってたしねー」

葉桜も了も傘どうしようねという題目のトークをしている。

しかし、のとはその会話に混ざることはしなかった。それ以上に真横をふよふよと浮いている狐に気を使わされたからだ。

「ちょっとのと。話聞いてるの?」

葉桜が目の前で手を振る。どうやらのとに話しかけていたらしい。

「んあ?すまん、聞いてなかった」

横の狐が邪魔で、とのとは心の中で付け加える。

狐は相変わらずどこを見たり誰と話すわけでもなくふよふよとしている。

その姿はさながら、ハンモックで横になっているかのように思えた。

「だ〜か〜ら〜!雨の中傘無し三人組はどうやって帰ろうかってことよ!」

「随分とまぁ、楽しそうな会話してますね」

正直に言えば、のとは雨の中帰ることは出来る。

なぜなら、文明の利器。折りたたみ傘があるからだ。しかし、この二人はどうやら持っていないようなので待っているわけである。のとも大概甘いのであった。

「んー、まぁ、ダッシュ?」

と、提案したのは了だ。運動神経だけはいい了らしいアイデアだった。しかし、

「できれば濡れたくないのよねぇ。なにかないかな」

と、葉桜は簡単に却下を言い渡す。

「…しょうがない、売店行ってみっか」

そう言ってのとは席を立ち、一階にある売店へと歩き出した。

 

ーーーーーーーーーー

 

 

のとは提案したものの、あまりその売店に期待は寄せていなかった。

なぜならば、そこはかなり品揃えが悪いのである。

学生のお昼になるであろうパン、おにぎり、飲み物の類はあるものの他の物となると、封筒、雑誌…程度である。なぜこの類が置いてあるかはのとを含む三人は知らない。

「いやー、傘あって良かったねー」

あったのだ、傘が。品揃えが究極的に悪い売店に置いてあったのだ。定価480円税別。

しかし、一本しかなかった為、了と葉桜は相合傘と相成った。




はい、遅れて申し訳ありません!ほとけです!
まずは言い訳を。私、物語中盤に入るくらいまでは書いてストックを貯めておいたのです。そんな中のとある日、悲劇は起きました。驚異のストック全消し。それを見た時はもう唖然なんてものじゃなかったと思いますwそれから、やる気が削がれてしまって暫く筆を置いたのですが、いざ書いてみると筆が止まらなくなり、またやり直せばいいじゃない。と、神のお告げを聞いた気がしたのでした。はい。
そんなわけで!トラブルはありましたが、完走はしたいと思いますので宜しくお願いします!では、次回でお会いしましょう!


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天邪鬼

それから数十分後。了と葉桜と別れて、雨の中を1人と1匹で帰っていた。

雨が楽しいのか狐はふよふよと縦横無尽に飛び回っていた。

「何年も生きてんじゃねーのか」

「暫くはこっちに来れてなかったからな、新鮮じゃ」

そういう狐は嬉しそうにふよふよと浮いていた。

「ま、程々にな」

 

ーーーーーーー

 

それから家路を歩き初めて10分程が経過した。

その時に事件は起きた。

 

「むっ」

狐が何かに反応した。

ふよふよと浮かんでいた狐が急になにかの臭いをの在り処探るようにあちこちに飛び回る。

狐は道のわきに生えている木々の間や立てものの物陰などを一つ一つ探っていった。

「いきなりどうしたんだ、なんかおかしいぞ」

その狐の奇行を不審に思ったのとは思い切って狐に切り出した。

「いや、なにか似た匂いが…」

狐は不快なものの匂いを嗅いだように目を細めた。

「似た、匂い?」

「あぁ…これは"同種"の匂い…」

そういうと狐は勢いよく後ろへ振り向いた。

のとも釣られて後ろを振り向く。

そこには、男がいた。しかも、高校生だということがわかる。

何故ならば、その男はのとと同じ制服だったからだ。しかも、その男にのとは覚えがあった。

「了…」

思わず、先程まで共に帰っていた級友の名をつぶやく。

しかし、名を呼ばれた当の本人は反応一つ見せない。

「憑かれとるな、妖に」

狐は了を睨みつけた。その目には戦意が灯っていた。

「出てこんかい、もうバレとるわ」

それは了に向けたものではない、了の中にいる妖に向けてだった。

「なーんだ、もうバレちゃったの」

その声が聞こえると、了の背後から黒い霧が噴出した。

その霧は徐々に形を作っていった。

「私の名は天邪鬼。さぁ、手合わせ願おうか!」

一人の少女がそう叫んだ。

黒い髪をショートにし、その黒い頭から日本の角が見えている。

それは、のとも知っている妖怪"鬼"によく似ている特徴だった。

服装もどことなく着物に近いが、現代風な服装にも近かった。

上半身は和服だが、下半身は黒のスカートを着用している。スカートには蝶の模様が入っている。

上半身と下半身とで全く合わないと思うのだが、何故か彼女が着ると謎の一体感があった。

天邪鬼はスカートを翻し、狐に向かって突っ込んだ。赤い目には明らかな敵意と少し面白がるような色が滲んでいた。

 

ーーーーーーー

 

勝負は一瞬だった。

突っ込んできた天邪鬼。そこまでは良かった。

狐は突っ込んでくる天邪鬼の足をかけ、体制を崩した。その後、狐に倒れかかる形になった天邪鬼の頭にヘッドロックをかけた。

最初は抵抗していた天邪鬼だが、狐が少し力を込め、ヘッドロックを強めた瞬間に何かが砕けるような音と共にその抵抗をやめた。

 




毎度毎度遅れてすいませんと、ほとけです。今回から新キャラの天邪鬼の登場です。今のところ何も言えませんがひとつ言えるとしたら僕は天邪鬼が登場キャラの中で一番好きだということです。はい。次回ではもう少し展開させたいな(白目)それでは、次回でお会いしましょう。


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仲間入り

天邪鬼との一戦があった日の夜。

のとの部屋に三人はいた。

のとと狐と天邪鬼の三人だ。

天邪鬼に取り憑かれていた了は、狐が天邪鬼の頭を砕いた後にのとが介抱して家路につかせた。

どうやら、了は葉桜と別れた後に意識を乗っ取られたようだ。

「さて、何故わらわ達を狙ったか喋って貰おうか」

縄のようなもので縛られた天邪鬼に蔑みの目を向けながら問いただす狐。

頭を砕かれたはずの天邪鬼だが、当の本人はピンピンしていた。

どうやら、妖に常識というものは通用しないようだ。

「いや、特に理由はないんですよー。久しぶりにこっちに来て同じ妖に出会えたので挨拶替わりとして…」

「俺と了は挨拶替わりとして殺されかけたのか?」

今までにないくらい睨みつける。悪霊に取り憑かれて死に至るなんてオカルトの世界ではよくある話だ。

実際、取り憑かれていた了は目を覚ました後死にそうな感じになっていた。

のとから睨みつけられた天邪鬼はしょんぼりとしてしまった。

「悪気はなかったんですよー…。すみませんでした」

縛られた状態で器用に頭を下げる天邪鬼。どうやら本気で反省してるようだったのでのとは許すことにした。

「なんなら思いっきりぶってください!それで罪が晴れるのなら思いっきりどぎついのかましてください!」

前言撤回。こいつだけは許さん。

鼻息を荒くしている天邪鬼をまるで養豚場の豚を見ているかのような目で見下ろす。

どうやらのとの周りに集まる妖はノーマルな奴はいないらしい。

「おら!これが欲しかったんじゃろ!」

「あぁん!もっと!もっと!頂戴!」

「おら!このド変態めが!」

「…こいつらはもうダメだ。ほっておこう」

のとはSMプレイに勤しんでいる2人を放っておき、1人でお茶でも飲もうとリビングへ向かった。

 

それから時は経ち翌日。

のとはお茶を飲んだ後、そのままリビングで夜を明かした。

リビングで寝てる間、上の階からガタガタと慌ただしい音が聞こえてきたが全力で聞こえないふりをして寝たのだった。

「…あいつらのせいでまともに寝れなかった…」

眠気で霞む目をこすり洗面所まで行き、顔を洗う。

冷水のお陰で多少の眠気は消えたが、いつもより体のだるさは消えない。

「あいつら…後でぶっ叩いてやる…」

恨めしい声で呟き、だるい体を引きずってリビングへ戻る。

「あ、おはようございます、のとさん。よく眠れましたか?」

「おはよう、のと。昨夜はわらわがいなくて寂しかったかの?」

何事もなかったかのような清々しい笑顔でのとを出迎える天邪鬼と狐。

…こいつら、マジでしばいてやる。

2人のせいで眠れなかったというのに当の2人は至って健康、というのがのとの癇に障った。

「…こちとらお前らが夜な夜ななんかしてっから全然寝れんかったんじゃこの野郎」

「まぁまぁ、落ち着いてくださいよ。初対面の人とはやはりコミュニケーションが大事ですよ?」

「そーじゃそーじゃ。これは妖も人も同じことじゃぞ?」

「殴った殴られたがコミュニケーションか?」

バッ。

ほぼ同時に明後日の方向へ顔を向けた。

狐は極力のとと目を合わせないように。

天邪鬼は口笛を吹いて知らんぷりをかましている。

2人とも全く違う行動だが唯一共通してるのはこれでもかという程に汗をかいているということだ。

…幾ら何でも焦りすぎだろ…。

2人の焦りようを見ていると先程までの憤りを忘れてしまった。

「はぁ…。もう、次から俺の睡眠の邪魔だけはするなよ…」

ため息混じりに2人に言い渡すと天邪鬼と狐は顔を輝かせた。

「ありがとうなのじゃ、のと!これから気をつけるのじゃ!」

「のとさんって優しい方なんですね!狐さんが甘えるのもわかります!」

そう言って、2人はのとに抱きついてきた。

「あぁもう!鬱陶しい!離れろ!」

2人を引き剥がそうとするが上手くいかない。体のだるさもあったのでもうこのまま流れに身を任せることにしたのとであった。

かくしてのと家に新しい妖、天邪鬼が加わったのであった。

 




はい、お久しぶりです、ほとけです。最近六月になっても五月病が治りません。助けてください。
なので今回遅れたのもしょうがないよね(
出来るだけ早く投稿できるようにしたいです…はい…。次回は内容が進むようにしたいと思います。では、次回で会いましょう。


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疲れ

体が重い。

朝っぱらからこんな感想を抱くのは今どきの学生ならば当然のことだろう。

…恐らくのとの場合はもっと別の要因があるのだが。

「いやー、今日もいい天気ですねー」

「曇りだぞ」

曇天の空をいい天気という馬鹿は天邪鬼。妖がこちらに留まるには強い未練か契約が必要とのことで、数日前の狐宜しく接吻によって新しくのとと契約した妖になった。

その際に狐が妙に不機嫌になったが気のせいだろう。

「今日は降り出さないらしいが、この世は何が起こるかわからんからのう」

「全くだよ…」

数日前にコックリさんで狐を召喚してからというもの、色々な方面から疲れが押し寄せてきている。

お陰で登校もいつも以上に重いものとなっている。

契約を許したのはのとだがここまでとは思わなかった。

 

やっとの思いで登校した時には朝のショートホームルームギリギリだった。

のとが登校し、席に着いた時にちょうど担任が入ってきた。

「うーっし、じゃあ、始めっぞー。日直、号令」

相変わらず気だるそうな声での1日の開始の合図が教室に響く。

 

ーーーーーーー

 

今日1日ギリギリ雨が振らない、と言った感じの空である。

もはや、朝なのか昼なのか、広がる灰色の雲によって認識出来なかった。

キーンコーンカーンコーン。

「ん?あぁ、もう時間か。んじゃあ、今日はおしまい、日直、号令」

授業終了の合図が鳴り響き、授業が終わる。

授業が終われば、教室はこれでもかというほど騒ぎ出す。

先ほどの授業の復習を多少やる生徒もいれば、今話題のゲームやらテレビ番組やらの話をする生徒もいる。

それはもう十人十色という言葉がお似合いな感じである。

「のとー!飲み物買いに行こうぜー!」

「一人で行ってろ」

元気の塊といった感じの了を放っておいて、のとは机に突っ伏す。

今までの授業時間の全てを周りに浮かぶ妖2体に費やし、神経をすり減らした結果、限界がきた。というところである。

単純に考えれば、1体妖が取り憑いたということは心配事が1人分増えたわけだからその分神経をすり減らすのは当然のことと言えた。

当の2人は学校のものに興味津々であった。

いつ問題を起こすか気が気じゃない。

「なにー?また、突っ伏してんのー?昨日夜ふかししたんでしょー」

「うるせぇな、こっちにも色々あんだよ…」

「とか言っちゃってー。ほんとは夜遅くまで遊んでたんでしょー」

そう言って葉桜は突っ伏している頭をぐりぐりと肘で押してきた。かなり強めに。

正直、かなり痛いのでやめてもらいたいが、怒る気力すら残っていない。

「あらら?ほんとに疲れきってるみたいね?」

「なんかあったのかよ?話は聞くぞ?」

二人の優しさが身に染みる。基本的にバカで限度を知らない2人だが優しい時は優しいのだ。

「…いんや、なんでもねーよ。ただの疲れ」

「そうか、ならいいんだが…」

これでもかなり心配してくれてるようだ。

素直に感謝しておこうと思う。

「のとさんのとさん」

「あ?」

天邪鬼に呼ばれて、呼ばれた方を向くと青空を背景に立つ天邪鬼と狐の姿があった。

「晴れたようじゃな、いやー、これで気分も多少は晴れるのう」

そう言って、狐は腕を振り上げ思いっきり体を伸ばした。

確かに狐の言う通りに、幾分かは気分が晴れたように思えた。

 




お疲れ様です、ほとけです。
ペースアップしてお届けできたのではないでしょうか。できたと思います多分。
さて、次回の話では割と真面目な話を書こうと思います。では、次回お会いしましょう。ありがとうございました!


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