ハイスクールD×D 少年と少女達の剣舞   作:どこかのシャルロッ党

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第106話「駒王学園まるごと大決戦 Ⅲ」

 

 

「どうしたのかしら?さっきの勢いはどうしたの」

 

『Divide』

 

「くっ!?」

 

ヴァーリとアルビオンを取り込んだベアトリクスの神装機竜

サイバー・ダークは白龍皇の光翼の能力をコピーして存分に力を

発揮してゆく。対する翔真は力を半減され圧倒されていた。

 

「(この忌々しい気配・・・・)」

 

「翔真。今ならまだ許す。大人しく投降するなら私達は大人しく

戦闘を中止する。でも、まだ私達と戦うのなら・・・・」

 

「翔真君・・・・私達と一緒にまた」

 

「翔真ッ!私はこれ以上お前と戦いたくないッ!だから・・・・」

 

ベアトリクスに合流した秋、そして翼達は翔真に手を差し伸べる。

かつては苦楽を共にした仲間達。自身に好意を寄せてくれている

翼達に、翔真は迷う。だがそんな翔真に夜架やリアス達が駆け寄る。

 

「翔真様・・・・」

 

「翔真・・・・まさか!やめてくれ!私は・・・・」

 

「行かないで・・・翔真君・・・」

 

「翔真は・・・・どうしたいの?」

 

「俺は・・・・」

 

リアスの問いに、すぐに答えることが出来ない・・・・リアス達と翼達の

間で揺れ動く中で――――頭に声が響いた。

 

『主、貴方には守らなければならない人達がいるはずです。同時に

主は私に誓ったではありませんか。自分の手が届く範囲の世界や平和を

守り、弱き人々の剣になると。それを忘れたのですか?』

 

「(その声・・・・まさか!)」

 

『私ですよ・・・・バハムートです』

 

その声は神装機竜でありながらも、意思を持ったバハムートの声だった。

少女の声でバハムートは語り掛ける。それを聞いた翔真は、迷いが消える。

脳裏に自分の帰りを待つシャルロット達の姿が過る。

 

「(そうだ・・・・俺には、帰りを待ってくれている仲間がいる。昔は

悪魔を憎んでた。でも今は違う・・・・俺は!)」

 

カオスブランドを天に掲げ、ベアトリクス達に視線を向けた翔真は

決意を固めて、リアス達を守るように前に出る。刀奈やクローディアも

翔真の隣に来て彼を両隣から支える。

 

「ベアトリクスさん・・・・俺は昔のように悪魔を憎んでない。あのまま

復讐に取り付かれたまま戦っても、何もない。過去ばかり見ていたら

俺は前に進めない。だからここではっきりと言うッ!俺は・・・・俺は!

弱き人や皆を守る為に剣となる!だからベアトリクスさん達の元には

戻れない・・・・それに」

 

次第に揺れ動く大地。校舎もミシミシと各所から音が出ている。翼や

ベアトリクスが警戒する中で、翔真とリアス達の周りには沢山の武器が

浮かんでいた。それはテロリスト達が手放した刀や薙刀など様々な物が

バハムートの周りに次々と集結してゆく。

 

「リアスさんや皆に出会って分かったんだ。悪魔が全員悪い奴等じゃ

ないって事をさ。俺はリアスさん達に沢山の事を教えられた・・・・」

 

「どうやら、私の知らない間に悪魔に毒されたようね?残念よ翔真」

 

「言ってるがいいさ。カナちゃん、クローディア・・・・サポート頼む!」

 

「もちろん!」

 

「任せてください」

 

「・・・・ッ!『共鳴波動』!」

 

共鳴波動―リンカー・パルスを発動した翔真。カオスブランドを振り上げる。

同時に先程までバハムートに集まっていた武器が一斉に、投擲兵装のように

サイバー・ダークに降り掛かる。翼達は回避し、ベアトリクスも予想外の攻撃に

対応出来ず、ダメージを喰らってしまう。

 

「(まさか・・・・・!?ここまでやるとは!)」

 

そして二本の剣がヴァーリに絡み付いたケーブルを切断。サイバー・ダークの

翼は元に戻り、ヴァーリは即座にクーガに保護された。武器を自在に操り

テロリストを一掃してゆく翔真。これにはレヴィアタンもビックリしていた。

 

「な、なんという力・・・・!」

 

「(赤龍帝の兵藤一誠、機竜使いの綾崎翔真・・・・面白いな)」

 

アザゼルは隙だらけのレヴィアタンに攻撃を仕掛けた。徐々に戦いは

翔真達が圧倒する形となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





次回でヴァンパイア編終わりです!次回は一誠覚醒かな?恐らく悟空っぽくなるかもw

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