IS ~プロトゼロ~   作:THE KNEE

7 / 7
・チェイスが出ない
・簪がオリキャラの踏み台

OK?


このハートはどれほど強いのか

クラス対抗戦一回戦第二試合

 

三組代表ハートvs四組代表更識簪

 

両者はアリーナ中央にて対峙していた。

 

簪は訓練機の打鉄を、ハートは赤い専用機を身に纏っている。

 

「キミは、日本の代表候補生だろう?なぜ訓練機を使っているんだい?私は本気のキミと戦ってみたいのだけど」

 

「・・・まだ完成していない」

 

「おっと、失礼な質問をしてしまったね。でも悪いけど、手は抜かないよ。決勝にメインディッシュが待ってるんでね」

 

「・・・私も、貴女に負けるつもりは無い」

 

「そうかい・・・。まあ、楽しい戦いにしようよ」

 

《3》

 

「・・・悪いけど、手は抜かない」

 

《2》

 

「おっと、返されてしまったな」

 

《1》

 

「それじゃあ・・・」

 

《GO》

 

「先手は頂く!」

 

「!」

 

開始と同時にハートが瞬時加速(イグニッション・ブースト)を発動、一瞬で簪の眼前に現れる。

 

「ハァッ!」

 

ハートの拳が簪に迫る。

が、それに対して簪は即座に反応。

半身の体勢を取り、肩部シールドで攻撃を受け止める。

そこから簪は近接ブレード《葵》を抜刀し、逆袈裟斬りの形で斬りかかる。

その超至近距離で放たれる斬撃に対し、ハートはすかさず腕を戻し、受け止める。

 

「ほう、私の初撃を防ぐとは思わなかったぞ」

 

「それは、どうもッ!」

 

素早く連撃を繰り出していく簪、しかしハートはそのすべてをいなしつつ蹴りを放つ余裕まで見せている。

簪もその蹴りをギリギリで躱している。

しかし一瞬の隙を突き、鋭い蹴りを一撃、簪に叩き込み、その体を吹き飛ばした。

簪はすぐに体勢を立て直すが、ハートは追撃のために接近する。

再び簪にハートの拳が迫る。が、

 

「そう簡単には、喰らわない」

 

簪はその拳を受け流し、カウンターで刀による一撃をハートに与えた。

すかさずアサルトライフル《焔備》を撃ち追撃しつつ距離をとる簪。

が、ハートは銃弾をものともせず、再度接近してくる。

拳を振りかぶるハートを見て、簪はシールドで防御する姿勢をとった。が、

 

「ッ!」

 

大きく吹き飛ばされてしまう。

シールドで受けたはずなのにとてつもない衝撃が簪を襲い、実際シールドエネルギーも削られている。

明らかに初撃を防いだときとはパワーが違う。

 

「ははっ、思っていた以上にやるじゃないか!思わず昂ってきてしまったぞ!私の相棒も、このブレイジング・ハートも喜んでいる!」

 

「さあ、闘いを続けよう」

 

 

「なんだよ、あれ・・・」

 

決勝で戦う相手を見ておこうと試合を観戦していた一夏は呟いた。

ハートの圧倒的なスピードとパワー。

攻撃を受けながらもカウンターを決めて見せた簪の技量。

そのどちらも彼には驚愕に値するものであった。

 

「俺はあのどっちかと戦うのか・・・勝てる気がしないぞ」

 

「戦う前からそんな弱気でどうする!男らしくないぞ一夏!」

 

「そうよ!このアタシに勝ったんだから、優勝しなきゃ許さないからね!」

 

「あ、そうだ。結局約束ってなんだったか、聞かせてくれよ。勝ったんだし」

 

「そ、それは・・・大会が終わった後でもいいでしょ!」

 

「な!?それじゃ俺が勝った意味がないだろ!」

 

「はいはい、お二人ともお静かに。試合が動きますわよ」

 

セシリアの言葉通り、フィールドでは新たな動きが起きていた。

 

 

(何、これ。明らかにパワーが最初より強くなってる)

 

ハートの乱打をなんとか避けながら簪は考える。

先程の一撃、簪は確かにシールドで防御をした。

しかし、大きな衝撃が簪を襲い、シールドエネルギーも削られてしまっていた。

それゆえ、今はシールドによる防御でなく、すべてを避け続けることに専念をしているのだが、

 

(速い!速度も上がってきた、これだと━━━)

 

そこに、思考を中断させるようにズドン!と大きな音が起こった。

ハートの拳が命中したのだ。

吹き飛ばされながら残エネルギーを確認すると、

 

(嘘!?一撃受けただけなのにこんなに━━━)

 

「どんどんいくぞ!」

 

さらにハートはブースターを利用して飛び蹴りの要領で迫る。

それを咄嗟に躱すも、紙一重であった。

その隙を狙い、刀を抜き放ち攻撃にでる簪。

その背中に向けて上段から思い切り振り下ろす。が、

 

「フンッ!」

 

振り返りざまに、迫る刀を拳で弾く。

そして━━━

 

「残念だが、これで終わりだ!」

 

ハートの拳が突き刺さる。

同時に、試合終了のブザーが鳴り響いた。

 

《WINNER ハート・ジェネラウス》

 

最後に立っていたのは赤い戦士であった。

 

 

「・・・すげぇ」

 

「やはり彼女は強いですわね」

 

「セシリアも戦ったことあるのか?」

 

「ええ、本国にいた頃に一度、国外の代表候補との交流として」

 

「結果はどうだったんだ?」

 

「惨敗でした」

 

「マジかよ・・・」

 

「あんたが弱いだけなんじゃないの?」

 

「鈴さん、貴女も一度戦えば分かります。彼女には勝てません」

 

「なんで?」

 

「彼女の性格とあの機体の能力の相性が良すぎるんです」

 

「どんな能力なんだ?」

 

「エモーショナル・ドライブです」

 

「エモーショナル・ドライブ?」

 

「どんな能力なわけ?」

 

「操縦者の感情を読み取って出力を上げるシステムだそうです」

 

「それがどうだというのだ」

 

「要は、操縦者が興奮すればするほどパワーが上がるということです」

 

「それでどうして勝てなくなるわけ?特にセシリアは遠距離で撃ってればいいじゃない。あの機体、殴るしか無さそうだし」

 

「ええ、最初はそうしていたのです。しかし・・・」

 

「しかし?」

 

「それで彼女を刺激してしまったようで、反応できない速度で接近され、一撃で墜とされました」

 

「反応できない・・・」

 

「一夏さんが彼女を倒すには、初撃で零落白夜を当てるしかないと思いますわ」

 

「みたいだな、あんなのと長く戦っていられる気がしない」

 

「とにかく、勝ってこい一夏!」

 

「そうよ、アタシに勝った以上優勝しなさいよ!」

 

「健闘をお祈りいたしますわ」

 

「ああ、負ける気はないさ」




読み返すとこの戦闘同じことしかしてねえ

最後の会話しかないとこは一夏、箒、セシリア、鈴の四人で会話してます。分かりづらいですね・・・

同時にオリキャラ、機体の詳細も投稿しました。そちらもご覧下さい。

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