・簪がオリキャラの踏み台
OK?
クラス対抗戦一回戦第二試合
三組代表ハートvs四組代表更識簪
両者はアリーナ中央にて対峙していた。
簪は訓練機の打鉄を、ハートは赤い専用機を身に纏っている。
「キミは、日本の代表候補生だろう?なぜ訓練機を使っているんだい?私は本気のキミと戦ってみたいのだけど」
「・・・まだ完成していない」
「おっと、失礼な質問をしてしまったね。でも悪いけど、手は抜かないよ。決勝にメインディッシュが待ってるんでね」
「・・・私も、貴女に負けるつもりは無い」
「そうかい・・・。まあ、楽しい戦いにしようよ」
《3》
「・・・悪いけど、手は抜かない」
《2》
「おっと、返されてしまったな」
《1》
「それじゃあ・・・」
《GO》
「先手は頂く!」
「!」
開始と同時にハートが
「ハァッ!」
ハートの拳が簪に迫る。
が、それに対して簪は即座に反応。
半身の体勢を取り、肩部シールドで攻撃を受け止める。
そこから簪は近接ブレード《葵》を抜刀し、逆袈裟斬りの形で斬りかかる。
その超至近距離で放たれる斬撃に対し、ハートはすかさず腕を戻し、受け止める。
「ほう、私の初撃を防ぐとは思わなかったぞ」
「それは、どうもッ!」
素早く連撃を繰り出していく簪、しかしハートはそのすべてをいなしつつ蹴りを放つ余裕まで見せている。
簪もその蹴りをギリギリで躱している。
しかし一瞬の隙を突き、鋭い蹴りを一撃、簪に叩き込み、その体を吹き飛ばした。
簪はすぐに体勢を立て直すが、ハートは追撃のために接近する。
再び簪にハートの拳が迫る。が、
「そう簡単には、喰らわない」
簪はその拳を受け流し、カウンターで刀による一撃をハートに与えた。
すかさずアサルトライフル《焔備》を撃ち追撃しつつ距離をとる簪。
が、ハートは銃弾をものともせず、再度接近してくる。
拳を振りかぶるハートを見て、簪はシールドで防御する姿勢をとった。が、
「ッ!」
大きく吹き飛ばされてしまう。
シールドで受けたはずなのにとてつもない衝撃が簪を襲い、実際シールドエネルギーも削られている。
明らかに初撃を防いだときとはパワーが違う。
「ははっ、思っていた以上にやるじゃないか!思わず昂ってきてしまったぞ!私の相棒も、このブレイジング・ハートも喜んでいる!」
「さあ、闘いを続けよう」
◇
「なんだよ、あれ・・・」
決勝で戦う相手を見ておこうと試合を観戦していた一夏は呟いた。
ハートの圧倒的なスピードとパワー。
攻撃を受けながらもカウンターを決めて見せた簪の技量。
そのどちらも彼には驚愕に値するものであった。
「俺はあのどっちかと戦うのか・・・勝てる気がしないぞ」
「戦う前からそんな弱気でどうする!男らしくないぞ一夏!」
「そうよ!このアタシに勝ったんだから、優勝しなきゃ許さないからね!」
「あ、そうだ。結局約束ってなんだったか、聞かせてくれよ。勝ったんだし」
「そ、それは・・・大会が終わった後でもいいでしょ!」
「な!?それじゃ俺が勝った意味がないだろ!」
「はいはい、お二人ともお静かに。試合が動きますわよ」
セシリアの言葉通り、フィールドでは新たな動きが起きていた。
◇
(何、これ。明らかにパワーが最初より強くなってる)
ハートの乱打をなんとか避けながら簪は考える。
先程の一撃、簪は確かにシールドで防御をした。
しかし、大きな衝撃が簪を襲い、シールドエネルギーも削られてしまっていた。
それゆえ、今はシールドによる防御でなく、すべてを避け続けることに専念をしているのだが、
(速い!速度も上がってきた、これだと━━━)
そこに、思考を中断させるようにズドン!と大きな音が起こった。
ハートの拳が命中したのだ。
吹き飛ばされながら残エネルギーを確認すると、
(嘘!?一撃受けただけなのにこんなに━━━)
「どんどんいくぞ!」
さらにハートはブースターを利用して飛び蹴りの要領で迫る。
それを咄嗟に躱すも、紙一重であった。
その隙を狙い、刀を抜き放ち攻撃にでる簪。
その背中に向けて上段から思い切り振り下ろす。が、
「フンッ!」
振り返りざまに、迫る刀を拳で弾く。
そして━━━
「残念だが、これで終わりだ!」
ハートの拳が突き刺さる。
同時に、試合終了のブザーが鳴り響いた。
《WINNER ハート・ジェネラウス》
最後に立っていたのは赤い戦士であった。
◇
「・・・すげぇ」
「やはり彼女は強いですわね」
「セシリアも戦ったことあるのか?」
「ええ、本国にいた頃に一度、国外の代表候補との交流として」
「結果はどうだったんだ?」
「惨敗でした」
「マジかよ・・・」
「あんたが弱いだけなんじゃないの?」
「鈴さん、貴女も一度戦えば分かります。彼女には勝てません」
「なんで?」
「彼女の性格とあの機体の能力の相性が良すぎるんです」
「どんな能力なんだ?」
「エモーショナル・ドライブです」
「エモーショナル・ドライブ?」
「どんな能力なわけ?」
「操縦者の感情を読み取って出力を上げるシステムだそうです」
「それがどうだというのだ」
「要は、操縦者が興奮すればするほどパワーが上がるということです」
「それでどうして勝てなくなるわけ?特にセシリアは遠距離で撃ってればいいじゃない。あの機体、殴るしか無さそうだし」
「ええ、最初はそうしていたのです。しかし・・・」
「しかし?」
「それで彼女を刺激してしまったようで、反応できない速度で接近され、一撃で墜とされました」
「反応できない・・・」
「一夏さんが彼女を倒すには、初撃で零落白夜を当てるしかないと思いますわ」
「みたいだな、あんなのと長く戦っていられる気がしない」
「とにかく、勝ってこい一夏!」
「そうよ、アタシに勝った以上優勝しなさいよ!」
「健闘をお祈りいたしますわ」
「ああ、負ける気はないさ」
読み返すとこの戦闘同じことしかしてねえ
最後の会話しかないとこは一夏、箒、セシリア、鈴の四人で会話してます。分かりづらいですね・・・
同時にオリキャラ、機体の詳細も投稿しました。そちらもご覧下さい。
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