IS/勇者王ガオガイガー─白き翼の戦士と勇気ある者―   作:オウガ・Ω

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コラボレーション前の閑話です……


第三章 滅ぶべき右腕、破滅の声
第??話 兆候


ー……状況確認……ー

 

真っ暗な闇が広がる部屋に赤い光が明滅、中央に黄色い球体が鎮座。彼は永い永い時をこの光ささぬ場所で何度メカになる言葉をつむぐ

 

ー………ジュエルジェネレータ修復率《85%》、バトラー、アーク本体、各武装修復率………………《5%》ー

 

 

光指さぬ場所では本来の修復は行えない。彼はこの千年余り、自らの修復に力を注いでいた…しかし修復が進んだのは《生体コンピューター》である自分、心臓である《ジュエルジェネレータ》のみ

 

ー………急がなければ…………奴らが………ー

 

 

焦る気持ちばかりが募る。遅々と進まない身体の修復ができない、身動きできない自身を何度も呪った…

 

 

第??話 兆候

 

 

 

ー………011、アルマ、今どうしているー

 

遙か昔に、リンクを切った戦友《011》、アルマの姿が浮かぶ…故郷の惑星《赤の星》で《原種》と戦う為だけに生まれたソルダート師団サイボーグ011、原種核を浄化と対消滅する為に生まれたアルマと共に戦いに投入されるハズだった

 

搭載が間に合わず《ゾンダー》化され、ソルダート師団、アルマ、アーク級艦隊に牙を向き瞬く間に機界昇華されバラバラに分断され、辛うじて生き残ったアルマ、ソルダート師団の生き残り《011》と共に戦いを続け振り切る為にESワープするもバイパス変動を起こし影響を受け中波したJアーク、ワープアウトした彼等の前には蒼く輝く生命に満ち溢れた惑星

 

 

傷ついた彼は、ソルダート011に衝撃で目覚めたアルマを地上へ残し修復に専念しつつ惑星の調査。緑の星によく似た環境…調べる内に在ることに気づいた

 

《五つの解放点》、《天高くそびえる山(キリマンジャロ)》の厚い氷の中で深い眠りにつく《氷の獅子》の存在

 

《三重連太陽系》にも存在したとされる《星の意志》がいる事もだが、それ以上の事を知り得た

 

何者かが《四つの解放点》から《星命》を吸い上げ、徐々に気象が狂いはじめている。観測結果からあと数年以内にこの惑星が炎に包まれ消滅する、彼は011へ詳細を通信で送り、吸い上げられている場所を特定した

 

月と惑星の中間点…合流した彼等は調査の為、白き方舟《J・フォートレス》で中間点、衛星軌道へ向かいみたのは星命を吸い上げ禍々しいオーラを纏う赤と黒の装甲に胸に緑色の球体に羽を大きく広げた装飾が目立つメカノイド…周囲に強力な《重力子》反応を彼は確認し未調整の《ジェネレーティングアーマ》を展開する

 

ー………なんだ手前は?モブキャラか?………でっけえ図体してやがるな?ガンバスターもどきか?まあ、んなことどうでもいいか、この世界をぶっ壊す前に死ねよ!モブキャラ風情が!!ー

 

 

肩部キャノンが火を噴き、Jフォートレスのジェネレーティングアーマを貫き、単一結晶装甲を砕いていく…

 

 

 

ーく、いくぞトモロ!メガフュージョン!!ー

 

 

ーお?デカ物になりやがったか、でもなこの超重神ゴッドグラヴィオンのオレ様に勝てると思うなよ!グラヴィトン・プレッシャー・パンチ!!ー

 

 

ークア!五連メーザー砲、反中間子砲一斉掃射!!ー

 

ーきかねぇんだよモブキャラ!カッコイいオレ様のゴッドグラヴィオンが負けるわけねぇだろうが!オラ!受けてみな!白銀の牙を………超・重・斬!!

 

ーぐ、またまだ!J!クォオオオオス!!ー

 

ジャイアントメガノイド《キングジェイダー》は瞬く間に各武装が沈黙していく、《星命》が解放点から吸われていく力をます敵に対して、彼等は最後の力を振り絞り彼等は禁じ手《Jフェニックス》を使い、大ダメージを与えると同時にESミサイルで宇宙を観測できる《ボイド》へ転移させることに成功した

 

しかし《赤の星》が誇る技術の産物である《対原種決戦兵器Jアーク級Jフォートレス》は大破寸前となりながら、011とのリンクを解除し退去させると大海原へ落ち巨大な体躯を散らせながら深い深い海へ沈んだ

 

…あれから千年余りの時が過ぎた。彼は休眠と覚醒を繰り返しながら自らの修復を進むが体躯の修復は不可能に近かかった。変わりとなる体躯を…再び来るであろう災厄に立ち向かう為、友の力となり共に大空を舞う新たな体躯を…

 

そう願った時、彼は遙か彼方から懐かしき友の力を感じ取る、その近くにアルマの力も在ることに驚く

 

 

ー…………011?それにアルマ?………待て、この反応は………………原種?いや機界生命体反応……この惑星に発生したというのか!?急がなければ。すべてが機界昇華されてしまう………イソ…ガナ…ケレバ…ー

 

 

エネルギー節約の為、起動限界を迎えた彼の意識は徐々に遠のくと共に部屋から光が消えていく…やがて闇が支配し再び眠りについた

 

穢れなき大空を友とアルマと共に駆ける夢を抱きながら

 

 

★★★★★★★★★

 

 

ー………G…オンへ……オー…充填…85%……ー

 

…宇宙開発公団最深部《GGG》本部に厳重に保管された直径10キロ四方の原石《Gクリスタル》内部に声が響く

 

 

ー……………ジェネ…ク……シン………へ充填………20%…………ー

 

 

緑色の光が溢れる内部に獅子の影と共に雄叫びが響く……《彼女》はその額に手を当てる。願うは少年に来るであろう逃れられない災厄、それを打ち払う力を

込めていく

 

 

ー…………あの……の力にな……って………ー

 

 

……少年達の過酷な運命を見続けた《彼女》の声は慈愛に満ちながらも悲しみをも醸し出している

 

この場所で、意識が目覚めて六年、見ていることしかできなかった

 

沢山の《大事な人達》を失う姿に何度も涙した。何度も語りかけ慰めようとした…すでに精神生命となりGクリスタルの中でしか存在を許されず、言葉すらもかけられない

 

ー……ごめん……な……い…………でもアナタに………私……の……命…にかけて…力を………ギャ…オ…を……ー

 

優しい眼差しを向け獅子を抱く《彼女》の声はやがて消え、Gクリスタルから淡い光が治まっていった

 

 

 

第??話 兆候

 

 

 

 

 

 

 




次回、コラボ開始!

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