Armored Core for Rayleonard   作:排除君

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遅れて申し訳ない。

投稿速度を維持していきたいと言った直後にこれだよ。













だが反省はしていない。






五ページ目

 

 

B月G日

 

正式に「ドキッ リンクスだらけの強化試合」が開催されることになった。

 

私はオービエさんの知らせで、納得がいかなかったものの事を受容することができた。

大体、上の連中が考えている事が意味不明なのは今に始まったことじゃないしね。

ただ謎な事は、オービエさんは自分であるかも知れないと言っていた癖して、いざ行われることになったらあそこまで取り乱すのも可笑しいと思った。

あの人はどこまで真面目でどこまで巫山戯ているのか。

それだけはまだまだ分からないことだ。

 

 

B月H日

 

今日は久しぶりに自分で朝食を作った。

普段は朝が忙しいために用意することができず、仕事場に近い一般社員用の食堂で済ませるのだが、今日は寝相が悪く顔面から床にfallして何時もより早く目が覚めたので自室のキッチンで料理したということだ。

まあ、その所為で食堂を利用しなかった私を心配して、同僚たちが職場に着いた途端に大丈夫かと聞いてきたのだけどね。

 

冷たいようで暖かい。私が抱く同僚たちに対するイメージだ。

端から見れば仲睦まじいようであっても、彼らはどこかリアリズムなところがあるためそれなりに冷たい。

だがそんな彼らでも内輪で何か問題ごとがあった場合は感情的な面を見せ、自分たちに出来る事をしようとする。

 

だから同じ年に入社し初めて言葉を交わした時から数年しか経っていないが、彼らに代わるモノが無いと断言できる。

年月を積んで築かれた絆による友好もいいが、短期間で濃い関わりを持った場合はその年月をも超える友好関係になると私は思っている。

 

 

※追記:変態共とも濃い関わりを持っているが、少なくとも私的には友好と言えないので注意。

 

 

B月I日

 

GA社の勢力下にある中米で、数年前に勃発した史上何回目になるか分からない大規模な"麻薬戦争"が終結したようだ。

なんでそんなどうでもいいことを書いたんだ?とでも言われそうだが実は麻薬と企業間(特にパックス)には切っても切れない関係がある。

先ずはこの"麻薬戦争"について軽く述べておくと、多くの人は麻薬カルテルやスラム街のコカイン中毒者を思い浮かべるだろうが、それは様々な意味で間違えている。

長く、広い間薬物で使用されてきたのは※マリファナだ。※大麻の俗称

マリファナの使用者は、国家という概念が存在していた頃以前から現在の企業統治の時代に至るまで長きに渡って存在していた。

 

ではこの"麻薬戦争"が何故企業に関わってくるのかというと、殆どの企業が国家解体戦争後に公の場で麻薬を取引できる市場を作ったからだ。

企業からすれば、統治下の人民は単なる労働用の道具としか見ておらず、麻薬等の感覚を狂わせ依存性を出すモノは薬物常用者に対する賃金として支払われてきた。

更に企業の主戦力であるノーマルACやMTの搭乗者にも、麻薬は深く浸透している。適量で使えば痛み止めになるモルヒネとは別物としてだ。

 

戦場での薬物は煙草と同じストレス軽減のためによく用いられている。

銃弾が飛び交い、爆発で耳が脅かされる状態なら不安や緊張で落ち着かないからだ。(因みに非喫煙者にとって煙草などは擬似的な通貨として役に立つ)

私は戦場に立ったのはつい此間の事だから過度なストレスはまだ感じていないものの、オービエさん達など国家解体戦争に参加していたリンクスの先輩方は煙草を吸っている姿をよく見かける。

まあ、小さい時は研究者である母が吸っていたこともあって、煙草の臭いには慣れているがあまり吸おうという気にはならない。

ただでさえ短いリンクスの寿命を縮める事になるかもしれないからね。

 

それと"麻薬戦争"について放っておいた事があるけど、麻薬戦争の発端になったのはGA社と現地の麻薬販売組織の間で何かしらのずれがあったことのようだが、年単位で企業、しかもパックスの一つに喧嘩を売れるなんて需要ありありな販売組織でもあり得ない。

間違いなく裏に何らかの支援を行っている者がいると見ていい。

前に述べた通り世界情勢の変動が著しくなってきた以上、企業に属するリンクスとしての私は人間の悪意で満ちた戦場に降り立つことになるだろう。

 

………なんだかその事を考えていたら急に寒気がしてきた。

今日は暖かくして寝よう。

 

 

B月J日

 

『今の私が全てを失ったら、私は一体何になるのだろうか。』

 

何気に私が気に入っている格言の一つだ。

フロムと言う人が言った言葉であるみたいなのだが、自分をこの言葉に当てはめていけば面白い考え方を膨らませる事が出来るから好きだ。

 

 

では少し変わった話題を書いたことだし、いつもの事を書いていこう。

 

昨日は麻薬戦争についてしか書かなかったが、秘密裏に私を含めたレイレナード社のリンクス全員に召集命令が出た。

内容は"機密保持のため呼び出された場所で伝えられる"と言われたので行くまで分からなかったが、聞いてみれば「なるほど、確かに」となるような内容だった。

 

本社エグザウィルの社長等トップの面々がいる部屋に入った私は、既に来ていて真剣な顔つきで立っているザンニさんとベルリオーズさん、そして通常では中々見られないキリッとした表情のオービエさんを確認した。

半円形状に作られている机に肘をつきながら座り、こちらを見据えている社長とその傍に佇んでいる側近の視線に気づき、足早にオービエさんの隣に移動する。

何時もより長く感じれる時間の中、立ちながら待っているとスーツ姿であるものの若干着崩れた格好のアンジェさんと、その後に続いて仮面でも付けているような無表情の真改が入ってきて、遅れた謝罪と理由を述べてスペースの空いている私の隣に来た。

そして一分程の間をもって、社長の側近が口を開き召集の内容を話し始めた。

 

 

まず一つ目に、近々、それも一年以内に企業同士の世界大戦が勃発すると言われた。

この見立てはレイレナード社のシンクタンクとも呼べる部署が、外交を担当している人物と共に調べ考え上げて建てた物みたく、かなりの正確さを示せるらしい。

しかも単純な世界情勢の悪化で起こるのではなく、予想外の存在が要因で引き起こされるという点が正確さを高くしているみたいだ。

 

 

ではその予想外のモノとはどんなモノなのだろうか。

それはどうやら二つ目の内容に通ずるようで、どちらかというと戦争が始まるという事よりこちらの事の方が重要度が高いらしい。

 

 

肝心の二つ目は全ての企業、特にレイレナード社にとっては問題と見なされる事象だった。

 

『ネクスト戦力それ自体を商品化する』

 

今まで様々な企業が重要視してきた、国家の解体において原動力となった最大の戦力。

その最大の戦力たるネクストを商品化する者が、この緊張度が極めて高い世界に現れたのだ。

 

聞いた話によると、社長や他の幹部も初めは疑心暗鬼で諜報部の誤報だと見ていたのだが、実際にGA社の有していた開発都市グリフォンをGA社のネクストとは違うタイプのネクストが奪取したという映像を見てからは考えを一変させた。

更に奪取したネクスト機体が、レイレナード社で開発されたネクスト「AALIYAH」と同じ機体であることと、ネクストの裏で糸を引いている組織が、今は落ちぶれ企業から意識されなくなっていたコロニー・アナトリアであるということが、彼らが報告を真だと信じた事に拍車をかけたらしい。

 

 

"コロニー・アナトリア"

 

 

ネクスト技術の提唱者がいた場所であり、国家解体を成し遂げた企業にネクスト技術を売り込み繁栄を謳歌していたコロニーでもある。

しかし、提唱者の死後にそれらの技術が外部に流出したことにより重大なアドバンテージを失い、存亡の危機まで追い込まれ、技術流出後は企業から見向きもされなくなった哀しきコロニーである。

因みにレイレナード社の標準機体である「AALIYAH」が初めて作られ、稼働した地がコロニー・アナトリアであるみたいだ。

 

これらから読み取れるようにレイレナード社、延いてはその社長と幹部はアナトリアと幾らか関係があったために、国家解体戦争後に製造されていないはずの番号のAALIYAHで信じたともとれる。

何にせよ、どこにも属さないネクスト戦力が金で動く「傭兵」としてこの世に誕生したことを、上層部は嫌でも信じなければならない事態になった。

 

だからこそ、社長はリンクスの私たちを呼び出したわけだ。

君たちには予想できる企業のネクスト戦力だけでなく、場合によっては素性が不明で実力が未知数な化け物と戦ってもらうことになるかも知れないと。

ネクストに戦力を依存しているレイレナード社ならば、なるべくリンクスとネクストを失わないためにも気を引き締めてほしい、プライドは捨てて挑めという意図もあると思うが、それほど君たちには期待していると遠回しに言ってるとも取れなくはない。

 

だが、私的に言わせてもらえばリンクスになった時からその覚悟は出来ているし、プライドを持ったり気を緩めたりなどしてきたことはないから呼ばれたことに対する意味合いは薄かった。

 

他のリンクスの先輩たちも同じような感じだろう。

リンクスとして、一人の兵士として戦場に立つ上で、そんな崇高な考えをもっているわけじゃない。

ただ生きるために戦っているというだけだ、といういたって簡単な理由。

 

 

あっ、でも休息や息抜きは重要だから気を緩める時と切り替えはすると言っておく。

過剰なストレスは肌が痛む原因だし、腸の調子にも影響が出るしね。

 

 

 

※追記:ドキッ リンクスだらけの強化試合はどうやらなくなったみたい。

    理由は不明だが、実戦前に要らない怪我をされても困るからだと想像している。

 

 

B月K日

 

件の話から二日後の今日、私たちの仕事量が増加した。

主にネクスト技術者の配置の変更に許可を求める書類等だ。

単純に印を押すだけで済むものもあれば、私の上司と私自身の記入も必要なものも混ざっているので一気に処理できず、思わず面倒な事になった……と呟いたのは悪くないはずだ。

しかも次から次へと高くなっていく書類の山に、死んだ魚の目のようになってたと同僚に笑われ、まさかのお堅い上司にも指摘された。

どうせお前たちも同じくらいの量があるんだし笑っていられるのも今の内だぞと同僚には言っておいたが、案の定同僚達のデスクにも同じくらいの山がそそり立っており吹き出してしまった。

 

そして今日の仕事を終えて日記を書いているのだが、右腕が未だにぴくぴくと痙攣しているので左腕を使っている。

利き手は右なのだが、一応左でもある程度行動できる。

但し最近あまり使っていなかったせいか、字が震えて波打った物となり非常に読みにくいモノになっている。

 

これは間違いなく他の人が読むと解読が困難であろう(確信)

 

 

※追記:同僚にあっさり解読された。これが慣れだとでもいうのか・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




モチベ低下にはFPSが関係していたりしていなかったり。

社会系の話を書こうとすると、専門分野なのに文にしにくい謎。
これが国語力の低さである。

そして文が粗い手の抜きようである(ただガバっているだけの事に注意)


※:この小説には誤字脱字等があると思われます。なので見つけ次第報告願います。

※2:それと独自解釈と独自設定もりもりなので、不足又は違う部分はご自身のフロム脳で補完してください。

※3:不定期更新に注意。






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