sunny place 〜彼女の隣が私の居場所〜   作:律乃

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めっちゃ短いです…ほんとすいません……

イメージは《アリシゼーション編のOP》にて流れるソード・ゴーレムと戦闘を繰り広げているアリスちゃんとキリトくんです。
ですが、オリジナルが強すぎて…限界留めてないかも…ほんと、すいません…


【★】カランコエを添えて009 ※ネタバレ喚起(かんき)



ネタバレ喚起(かんき)※ネタバレ喚起(かんき)※ネタバレ喚起(かんき)※ネタバレ喚起(かんき)


 

【公理協会 100層】

 

複数の模造剣により作られたソレを最高司祭は《ソード・ゴーレム》––––"剣の自動人形"と名付けた。

剣の自動人形と呼ばれたそのゴーレムはアリス、キリト、ユージオ達がこのホームに入ってきた時に柱へと飾られていた模造剣によって作られている。

模造剣によって作られている為、その姿形は歪で端から端まで尖っており、黄金の光に光るゴーレムは最高司祭が記憶領域をぎりぎりまで費やして作ったものである。

その為、攻撃力、威力、スピード共にピカイチで人界の中で一番と名高い戦士、刀士であるキリト、アリス、カナタを瞬殺させるほどの力を持っている。

 

三人の中の一人、カナタが愛刀として使用している泉水は癒しの力を持っている。

激戦の中で使用した技によって(もたら)された癒しの力によって傷ついた切り傷を直したキリトとアリスは今、ペチャと嫌な音を響かせながら、ホールにうつ伏せで倒れているカナタを無情にも二回突き刺したゴーレムと対峙(たいじ)している。

 

「ハァァァァッ!!」

 

胸当てに大きな穴が空いている金色の鎧と藍色のマントを揺らしながら、ゴーレムに走り寄る黄金の整合騎士の感情を表していくかのようにビュンビュンと耳元で唸る花達が自分へと迫ってくるゴーレムの右腕を威嚇しているように思える。

しかし、絶対零度の氷の如き鋭く冷たい(あお)色の光を放つ瞳は目の前に聳え立つ巨人の瞳を捉えてはなさない主人は胸の中から溢れてくる怒りに身を任せているようでもう既に間近に迫ってくる刃に受け身をすることすらも忘れているようだった。

その様子を後ろからアリスを追い上げるように走ってきているキリトは歯を食いしばる。

 

(くそっ! 間に合えェェ!!)

 

右手に持っている黒い剣へと鮮やかな青の光が帯びていく–––秘奥義《バーチカル》。

この技によって一時とはいえど、一度は音速を超えるゴーレムの攻撃を防ぐことができた。あの時と同じことができるようことかどうかは分からない……いや、分からないではない。出来ないといけないのだっ。

 

黒い瞳はふとゴポゴポと赤黒い液体に濡れる橙の整合騎士を見つめる。

彼女がアドミニストレータの隙を見抜いて、自分達を癒してくれたのだ。

彼女がこれまでの自分の知恵を、経験を注ぎ込んだ合体技や騙しを繰り出してくれたのだ。

その頑張りをものの数秒、数分で無駄にしてしまうのは違う気がした。

 

(それにカナタだって、アリスが自分のせいで怒り狂っている姿は見たくないだろうからな…)

 

「ンァァ!!!!」

 

まっすぐ黄金の巨人へと走り寄るアリスへと迫っていたゴーレムの右腕と淡く光る青い刃が重なり合い、ホールへと爆風と爆音が響き渡る。

地面が揺れるほどの爆音によって身体がぐらつくのをぶんばりながら、無理矢理刃を受け流す。

 

「アリスっ!! 今は落ち着くんだ!!」

「……!」

 

キリトの叫びをうっとしそうに橙の花達で追い払ったアリスは地面へとのめり込む右腕に飛び乗ると黄金の剣を駆け上っていく。

 

「…くっ」

 

小さくなっていく華奢な背中を唇を噛み締めながら、アリスを払いのけようと左手を挙げるゴーレムへと黒い剣を突き立てる。

 

「……」

「お前の相手は俺だ」

 

自分の右腕を走ってくるアリスからくっると黒い剣を構え直すキリトへと軌道を変え、風を切るように自分へと迫ってくる左腕を寸前で交わしたキリトはもう一度刀身を淡い青へと変えていく。

今はただただ防御に徹し、アリスのサポートをしようとキリトは黒い瞳に強い意思を潜ませるのだった。

 


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2020/2/26にてこの小説は三年目となりました。

読者の皆様、39(さんきゅー)です。

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