sunny place 〜彼女の隣が私の居場所〜   作:律乃

123 / 205
この話は劇場版【オーディナル・スケール】で来場者特典での小説【ホープフル・チャント】を元に作られてます。
なので、【ホープフル・チャント】のネタバレがありますので注意して読んでください(敬礼)

この【カナタイフ・チャント】の簡単なあらすじは……もしあの時、あの瞬間にカナタが現わせていたならば……あの悲劇は回避できていたかもしれない……ということで原作で亡くなったキャラの救済……っていうのはおがましいですけど、バットエンドをハッピーエンドにしていこうとするものです。

それでは、本編をどうぞ!!


逸話ーepisodeー
001 カナタイフ・チャント


浮遊城アインクラッド第四十層、迷宮区タワー二十三階……友人が所属している血盟騎士団、通称"KoB"の戦闘シーンに遭遇したのは単なる偶然だった。

 

このデスゲームへと偶然、幼馴染兼恋人の朝田詩乃と共にダイブしてからというもの、一人でーーこの世界では、それを"ソロプレイ"というらしいーーモンスターと対峙したり、攻撃を受けてもHPが減らない安全区画である町からはあまり遠出しない……したら、この世界のことや生き方を教えてくれた友人達に怒られてしまうので、通常はしなかったのだが、その日のあたしは町の近くでちまちまとドロップするモンスターを狩る事で地道にレベリングしたり、この世界に迷い込む前から興味があった"和"に関するドロップを服装と武器でゲットしたこともあり、テンションが高まってきたのだろう、恐らく。

こちらでもあちら(現実)でも苦手だった早起きを珍しくして、隣で寝ている恋人を起こさないように昨日ドロップした《橙花の羽織》と《一文字》を装備してから抜き足差し足で部屋を出てから颯爽と町の外へと走っていく。

 

「ふん!」

 

昨日ドロップした《一文字》は(つば)が無いタイプで刃先や刃文が黒みを帯びており、柄巻は黒と反対色である白を使っているという点であたしの好みのどストライクであることもあり、あたしはズバズバと昨日ゲットした愛刀(あいぼう)を嬉々としてモンスターに向かって振るい、フィールドのモンスターを一撃で葬れる快感に溺れ、調子こいてダンジョンへと足を踏み入れたのだった。

しかし、流石は迷宮区でフィールドで一撃でズバズバ倒せていたモンスターも交わして一撃、交わして一撃と繰り返して攻撃しないと撃破することが出来ない上に一太刀食らうとガバッと持っていかれる。思えば、当たり前のことだろう……あたしは性格上どうもガチャガチャと鎧やら盾やらを重々しいものを揺らしながら戦うよりは身軽といえば聞こえはいいが防具なしでモンスターの攻撃を交わして、懐に入ってからの一撃という戦う方を好む。ステータスでいうとVITよりかはAGIやSTRの向上を目指すタイプということだろう。

 

「……ふぅ…、もう何階上がったんだ? 確かーー」

 

好き好んでこの戦い方をしているのだが、こうも連続して続くと精神的な疲労が半端ない。

疲労から食らってしまったダメージを回復するために腰にまいているポーチから"ポーション"というHPが回復できる薬で満たされている便を取り出し、行儀悪く片親指で栓を弾いてからゴクゴクと中身を満たしていた液体を飲み下していくと階段をゆったりと登っていく。

 

「……ってか、何段あるんだよ、階段っ。戦闘で疲れてんのに、これでも体力削られるんだよな……」

 

と愚痴りながら"どうやら次の階に着いた"と思った瞬間だった、バコンッと何か重たいものが壁に叩きつけられる音が聞こえたのは。




という事で、短いですが……ここで一旦話をきろうと思います。

また、何故いきなりこの話を書こうと思ったかというと、今日が『ユナ/重森悠那』ちゃんの誕生日だからです!

劇場版での黒ユナちゃん、白ユナちゃんのデザインも大好きなんですが、SAOユナちゃんも負けないくらい大好きなので……そんな彼女を救いたかった、カナタと絡ませてあげたいという自己満足で書いている話ですので、アリゼーションと共にゆったりと更新していこうと思います。

拙い文章だと思いますが……アリゼーションと共に、こちらの応援もどうかよろしくお願いいたします(土下座)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。