本編をご覧ください(礼)
※今回の話は短いです…
その日、リーファは消耗品となるポーションや回復結晶などを買い出しに商店街を一人歩いていた。ある程度、消耗品を買い終えたリーファは兄から教えてもらったオススメの店へと、掘り出し物を探そうと向きを変えたその時だった…
「あぁ〜!リー、こんなとこ居たっ!」
「ッ!?」
突然、後ろから響いたアルトよりの声に金髪をポニーテールにしている少女・リーファは肩をピクッと震わせると後ろに振り返る。すると、リーファが想像していた通りの人物の姿があった…。癖っ毛の多い栗色の髪をかきながら、はにかむその姿に胸が高鳴るのは自分が彼女に恋心を抱いているからだろう。
「あぁ〜、リー?どしたの〜?顔が真っ赤だよ」
ポケ〜と彼女・カナタに見惚れていると、カナタがリーファの顔を覗き込んでくる。それの行動に、更に動揺するリーファにカナタはニカッと笑うと的外れなことを言う。
「へ!?これは…その…っ」
「あははっ、そんなに慌てなくても大丈夫だよ。今日は暑いもんね〜。それで真っ赤なんでしょう?」
“むぅ〜、そういうわけじゃないんですけど…”
リーファが頬を膨らませていることも気付かずに、カナタはリーファに振り返るとニコッと笑って…リーファにとってある意味爆弾となりうるセリフを放つ。
「ところでリー、これから暇?」
「え!?ひ、暇ですけど…」
“こここれはデートのお誘い!?でも…カナタさんにはシノンさんが…”
内心でパニックを起こすリーファの返事を聞いたカナタは、安心したように微笑むと更にリーファをパニックさせるセリフを言う。
「良かった〜、正直断れるかもって思ってたから…。それでは…リー、今からあたしと一緒に温泉に行きませんか?」
「えぇええええええええ!??!!?」
リーファの驚愕した声が商店街に響く中、カナタだけがリーファがこんなに驚いている意味が分かっていない様子であった。驚きのあまり挙動不審になるリーファを不思議そうに見ているカナタが説明が足りてなかったことに気づき、リーファに説明する。その説明でリーファが更にパニックを起こすとも知らずに…
「あっ、リー。もしかして、誰かに見られるかもって不安になってるの?大丈夫だよ〜、今のところ その温泉の居場所を知ってるのはあたしだけだしぃ〜」
ニヘラと得意げに笑うカナタに、リーファはひたすらに“これって浮気…これって浮気…”と心の中で呪文のように唱えていた。確かにその光景は浮気であったーーカナタだけが知っている温泉に二人だけで行く。しかも温泉ということは…必然的に二人とも裸ということにーー
“あぁ〜、あたし…シノンさんに矢で撃たれるのかなぁ〜”
リーファは自分がカナタの恋人となる少女に矢を放たれる所を想像して、やっぱりこういう事は嬉しいけど駄目だと判断したが…リーファの判断は少しばかり遅かったーー
「んじゃあ、秘湯に向けてLet's go!」
ーーそう言って、リーファの右手をガシッと掴んだカナタが転移門に向けて歩いていくのを見て…
「ちょっ、カナタさん!これって…うわ、浮気になりますからっ!」
「浮気?なんで、リーと一緒に温泉に行っただけで浮気になるの?」
「だって…それは…っ、裸になるんですよ!あたしとカナタさんがっ!?」
「???あたしもリーも女の子なんだし…別にいいんじゃないかな?そんな細かいこと。あたしは見られても恥ずかしくないし〜」
「いえ、恥ずかしいとか恥ずかしくないとかの問題ではなくてですね…」
リーファは止めようと抵抗するが全てが失敗に終わり、カナタと二人きりとなる温泉旅がここで幕を開けた…
ー その2に続く ー
というわけで、リーさんことリーファさんとの二人きりの温泉旅が始まりました〜!
ヒナタは無自覚どころか…どうやら、浮気となりうる行動自体もあまり理解してないようです…(汗)まぁ、そうでなくては…ヒロインたちを軒並みデレさせてないでしょうし、多くのヒロインたちと約束や誓いも結ばないでしょうからね…(微笑)
この調子だと…ヒナタは恐らく 自分のハーレムが存在していること自体も理解してないかもですね(苦笑)