今回でオーディナル・スケールまで行こうと思ったのですが、前の話が想像以上に長くなってしまい…そこまでいけませんでした、すいません……(大汗)
ということで引き続き、移動中の話となります!
それでは本編をどーぞ!!
【《両国公園》へ向かう途中の信号機】
里香からメッセージでおこスタンプが延々と送られてくるのを視界に収めながら、赤信号で止まった際に恐らく何処かのファミレスに居るであろう里香へと〈《両国公園》に向かってるから来て〉と〈繰り返し土下座をしているスタンプ〉とともに送ったところ、〈OKと親指を立てているスタンプ〉が送られてきた。
“ふぅ……ひとまず、これで最小限のお説教コースからは逃れたかな”
安堵から肩を落とすと直葉がひょっこりと肩越しに話しかけてくる。
「リズさん、分かってくれました?」
「ん。OKとは来たけど。これは恐らく、公園に着いた瞬間に大目玉だろうね。約束忘れちゃったし…集合場所も変えちゃったしね」
テヘッと舌を出して肩をすくめるあたしを見て、顔色を変えた直葉は身を乗り出す勢いであたしに顔を近づけるとまくし立てる。
「カ、カナタさんは悪くないですよ!!元を正せばあたしが約束時間に遅れたのが悪いからでーー」
“なるほど……全ては遅刻した自分が悪いんだから。リトに怒られるのも自分が怒られるべきだ”
あの黒をこよなく愛する親友もだが、この
“あたしは本当に恵まれているな…”
しかし、今回のことはあたしに明らかに
故に直葉の好意に甘えることは出来ないっ。
でも、折角心配してくれてるんだから…お礼は言った方がいいよね。
そう思い、心配そうにこちらを見上げてくるスポーツ少女らしく肩のところで短く切りそろえてある黒髪へとポンと右掌を置くとなでりなでりと優しく撫でる。
「ーーリーは本当に優しいくていい子だね。将来、いいお嫁さんになりそうだね。リーが大人になっても貰い手がいないなら、あたしが貰っちゃおうな」
冗談めいてそう言ってみると真っ白だった頬がみるみるうちに熟した林檎のように真っ赤になり、続くのが呂律が回ってない驚きで満ち満ちた可愛らしい声だった。
「……おおおおお嫁さんッ!?カカカカ、カナタさんの!?」
「なーんてね。もし、リーを貰ったらキリにすごいガミガミ言われそうだし…何よりも詩乃にあたしがお仕置きと評して八つ裂きにされちゃう」
「あはは……ですよね」
“あれ?思ったよりも残念そうな顔?”
残念そうにあたしから密着していた身体を離していく直葉に眉をひそめながら、赤から
τ
キーーッと音ともに《両国公園》に着いたあたしと直葉に駆け寄ってくるのは勝気な瞳に活発そうなそばかすが特徴的な少女・篠崎里香であり、あたしが直葉と共に呼び出して、ついさっきまでおこスタンプをあたしへと送ってきていたその人である。
「おーそーい!!何してたのよ!あんた!」
動きやすいコーデで身を包んで、"あたし怒ってますよ"というジェスチャーで腰へと両手を添えている里香へと自転車を押しながら近づいたあたしは左手を顔の前に立てると軽く上下に振る。
「ごめんごめん」
「もうごめんじゃ……ってリーファ?」
「こんにちは。リズさん」
あたしの謝りでは怒りが収まらない里香があたしの襟首を掴もうと一歩近づいた時に後ろに佇む直葉に気がついた里香は驚愕した様子であたしと直葉を交互に見た後にニンマリと意地悪に笑う。
「あーぁ、なるほどね〜、ふーん。……これはシノンに知らせておかないと」
「何を勘違いしているんだ、この人は……」
きっとロクでもないことを考えているであろう里香に呆れ顔を浮かべるとポケットに突っ込んでいたタッチペンの紐を手首に通してから取れないように留め具をしてからギュッと白い筒を握ると同時に時刻が"13:00"を示す。
「「「オーディナル・スケール起動!!!」」」
こうして、あたしのとある店のクーポンをゲットする為の戦いが始まったのだった。
次回こそは、戦闘シーンを書こうと思います!!
また、次の更新日は【22日(水)】となってます。
もう暫く、誕生日エピソードにお付き合い頂けると幸いです(敬礼)
最後に、間に合えばですが…この話の最後のエピソードに《オーディナル・スケール》での戦闘着に身を包む陽菜荼を書こうと思います!
等身大は時間的に無理だと思うので、ミニキャラでお披露目できればと思ってます!