sunny place 〜彼女の隣が私の居場所〜   作:律乃

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シノンちゃん、誕生日おめでと〜!!!!!

クールだけど乙女なところがあって、ツンケンしているけど意外と姉御肌なシノンちゃんが私は大大だーい好きです!!!!

毎年毎年、お祝いのストーリーを書くことが私の楽しみだったりします(照)

来年も再来年もお祝いを続けていきたいと思います!

シノンちゃん、改めておめでとうございます!!!!

君が生まれていてくれたこの日に祝福をッ!!


それでは、前フリが長くなってしまいましたが……誕生日を記念したストーリーの始まりです。

※めっちゃ短いかもしれません……(大汗)


001 この景色を君と(シノン誕生日記念)

【対策本部・シノン天幕内】

 

央都の中にある北セントラル修剣学院の敷地内。

だだぴっろい敷地の中にあちらこちら張ってある白い天幕の一つでひっそりと約束が交わされていた。

 

カーテンのようになっている左右の白い布を広げて、入ると(たたみ)が10畳程敷き詰められるほどの広さを持つ天幕内が拝める。

人によっては様々な小道具や家具を置いていたりするのだが……殆どが前もって設置してある《寝具(ベッド)》。読み書きをする為の《勉強机(テーブル)》。普段着や戦闘着が入っている《衣装棚(タンス)》。中央にセンス良く敷いてある《敷物(カーペット)》が主である。

 

が、約束を交わされている天幕内は主だっている家具の他に……数冊の本と一輪の花が飾れている花瓶が入っている小棚が鎮座してあった。

そして、この天幕の主人ことシノンは寝具に腰をかけると敷物の上に腰をかけている闖入者へと視線をむける。

 

「デート?」

 

寝具に腰をかけ、一流の職人が手がけたかのように美しい曲線美を描く右脚を左脚の上に重ねてから、シノンは蒼い刺繍が美しい敷物の上に腰を落とす橙の整合騎士を見返す。

怪訝そうに眉をひそめる藍色の瞳には満面の笑顔を浮かべるカナタの姿が映る。

出会った当初から着用している和服は…《デスゲーム》と呼ばれている《SAO (ソードアート・オンライン)》でドロップした和服から選び続けているトレードマークの橙。腰のところには水色の帯、右腰には蒼の鞘に収められている愛刀が天幕の淡い光の中でも水色の光を放つ。

胡座をかいて座る彼女の襟首からは蜜柑色のTシャツが覗いている。

シノンが出会った当初は何も下に着てなかった彼女だが……シノン、そして同期の整合騎士による強い説得により渋々ではあるが、下にTシャツを着てくれるようになった。

 

(此処に来て、もう数ヶ月は経つ筈なのに……やっぱり慣れないわ)

 

この《アンダーワールド》では自分よりも年上の彼女は《リアルワールド》よりも伸びたゆ〜るくウェーブしている栗色の髪を襟首のところで緩く束ねている。歳を重ねるたびに、カナタは彼女の母親に瓜二つになるようで……幼さを感じていた輪郭はスッとなって、美麗という言葉がしっくりくる美人と成長している。そんな彼女の秋空を思わせる蒼い瞳が自分を映している。

 

聖水を思わせる透明感のある水色のショートヘアーは身動きするたびに、顔の横で束ねている房と共に揺れる。

瞬きするたびに微かに揺れる睫毛は髪と同色で、その下にある藍色の瞳は涼しさを通り越して、氷山の一角を思わせる。

その下に続くのは青いジャケットに白いシャツの下には白いベルトや青いベルトがあるのみで、形良いお臍が丸見えになっている。下半身を隠すのは、短い丈の白い短パンで正面からは下まで下がっているチェックから青い布地が丸見えになっている。

女性らしい曲線美を描く美脚は重なって、白と蒼のニーソックスとブーツが左右に揺れてる。

揺れているといえば、左腰に巻いている蒼い布も入り口から入ってくるそよ風により…滝のように揺れている。

 

「そそ。二人っきりでデートしよ」

 

結び目が猫の尻尾のように上下するのを見下ろしながら、シノンは不気味な程に上機嫌でニコニコしているカナタを怪しむ表情で見つめる。

 

「変な事を考えてないでしょうね」

 

ボソッと呟かれたシノンの呟きにカナタはガクッと肩を落としてから訴えるような表情でシノンを見上げる。

 

「あたしが上機嫌なのがそんなに不気味なのかい? 恋人殿よ」

「ええ、不気味ね」

「即答ッ!?」

 

オーバーリアクションを取るカナタの実に残念そうな顔にシノンは寝具から敷物の上に移動すると彼女の両手を取る。

 

「それにデートは今日じゃないとダメなの?」

「ダメだけど……もしかして、予定入ってたりする?」

「ええ。午後からアスナ達とね」

「そっか……」

 

最初の頃に比べると格段に肩を丸めると「アッスー達との約束なら仕方ないよね……」と小さく呟いてから、シノンの両手を外そうとしていたカナタの沈んでいた蒼い瞳が徐々に光を灯していく。

 

「そっか……そうだよねッ」

「何? 何がそうなの?」

()()から予定があるのなら……午前中にデートすればいいじゃない」

 

名案とばかりに曇り空が一気に青空になるかのように晴れやかな笑顔を浮かべるカナタを見つめながら、シノンは一言だけ呟くのだった。

 

「ゑ?」


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