sunny place 〜彼女の隣が私の居場所〜   作:律乃

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原作のキャリバー編の開始です。

現実での女子会と一緒に更新するので、またまたごちゃごちゃになってしまうかもしれませんが…それも私の小説での特徴ということで…(汗)

では、本編をどうぞ!

*今回も少なめとなってます


011 A man of high caliber

「すぅ…すぅ…」

 

愛用している橙色の甚平をはだけさせ、その下にある痩せすぎな肢体を一貫なく披露している同居人兼恋人な少女の相変わらずな寝相に、詩乃はやれやれと肩を上下に動かす。

 

“全く、この子の寝相の悪さだけは治らないものね…”

 

スヤスヤと気持ちよさそうに眠り続ける恋人の整った顔つきが見える位置に腰を下ろした詩乃は、ベッドの上に両腕を組み、その上に顎を乗せるとジィーと恋人の寝顔を見つめる。口もムニャムニャとさせている恋人が子供のように見えて、詩乃の口元が自然と緩む。

いつも自分を慈愛に満ちた暖かい色を浮かばせて見つめてくれる空のように透き通った蒼い瞳は瞼によって塞がれており、癖っ毛の多い栗色の髪はこっちに帰ってきてから彼女がめんどくさがって、散髪に行かないので、伸ばしぱっなしになっている。前髪が彼女の目にかかってるのを見て、詩乃は世話のかかる子供を見るように前髪をすくって後ろへと流す。

その際に、瞼は小さく揺れるのを見て、詩乃は恋人が起きたのを知る。まっすぐ見つめてくる蒼い瞳に詩乃はにっこりと笑って、話しかける。

 

「…んっ…?し…の?」

「おはよう、陽菜荼。起きれる?」

「れる、れる」

「着替えを持ってきてあげるから、二度寝はダメよ」

「…ん。分かってる」

 

ぽやーんとまだ眠たそうにしている恋人・陽菜荼に微笑みかけながら、詩乃は陽菜荼へと着替えを渡す。着替えている陽菜荼の側に座って、詩乃はタブレットを操作しては、いつも見ている《MMOトゥモロー》の記事へと視線を巡らせる。そして、今日の記事に書かれている【最強の伝説級武器《聖剣エクスキャリバー》、ついに発見させる!】に思わず呟いてしまう。

 

「…へぇ、キャリバー見つかったんだ」

 

そんな詩乃に後ろから抱きつきながら、陽菜荼がタブレットを覗き込んでくる。じゃれついてくる陽菜荼にも見えやすいように手元にあるタブレットを動かすと陽菜荼の蒼い瞳が記事を見るとその形いい唇をとんがらせる。

 

「詩乃、何見てるの?」

「これよ。この記事」

「あらあら、見つかっちゃったんだね〜。あたしと詩乃、和人と直葉、アッスーとユイちゃんで頑張ったのに」

「まぁ、見つかるとは思っていたけど…」

「こんなんならもう一回、あの時のメンバーで挑んだけばよかった」

「えぇ。ん…?陽菜荼、まだ見つかっただけみたいよ」

「え?マジ?」

 

記事を二人で再度見ると、存在は確認されど、入手まで入ってない様子で二人して、安堵からため息をつくとそれと同時に陽菜荼の携帯電話が鳴る。

 

「もしもし?」

『カナタ、シノンも暇か!?』

 

切羽詰まったようにも聞こえる和人の声を聞いて、詩乃と陽菜荼は目を合わせるとこれから始まる冒険に想いを馳せる…




かなりハイスピードとなりましたが、次回は最初のシーンに『トンキー』を助けたシーンを回想として書いて、いよいよ攻略です!

普段は、陽菜荼のALOでのアバターをどの妖精にしようかなぁ〜って思ってます。
候補はウンディーネ、サラマンダー、ケットシーの誰かにしようかなぁ〜って思ってます。

ではでは、次回会いましょう〜(*´∇`*)

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