fate/kaleid liner ~転生の士郎~ 作:kimito19
残念ちゃ~んと生きてますよ~私はこれを書いている作者、つまりこの話の中では言うなれば神!私こそがこの世界の神なのだ、ファーワハハハハハハハハハ!
とまあ、変なテンションはこれくらいにして、前に投稿したのがちょうど一週間前か…
今はセイバー戦とバーサーカー戦に向けて頑張るぞー!オー!
俺が家に帰りリビングに戻るとリズはソファーで寛ぎ、セラも片づけを終わらせお茶をすすりながらゆっくりしていた。だが、そこにイリヤの姿は無かった。
「ただいま、イリヤは?」
「お帰りなさい士郎、イリヤさんなら三十分ほど前にお風呂に入りましたよ。すみませんが、見て来てもらって出ているようであれば入ってください。私ももう済ませましたので」
俺はセラに言われた通り風呂場に行ってみると、脱衣所のドアには入っているの札が掛かっていた。別に三十分はそれほどでもないかもしれないが、イリヤはそこまで長くないどこかの日本人なら誰でも知っている、青いネコ型ロボットアニメに出て来るヒロインみたいに、趣味お風呂に入ることとかそんなことはなかった。だが、ここで引き返してセラにお説教喰らうのは後味悪い、俺はドアをノックしてみる。この時間なら大抵出ているだろうし、出ていなくとも声ぐらいはするはずだ。だが、声は"しなかった"。
「お~いイリヤ~まだ入ってるのか?」
声をかけてみた。先ほどは単純にノック音が聞こえず、返事をしなかっただけ。それなら声をかければ返事をするはずだ。だが、数十秒経っても返事が返ってこない。可笑しいと思った俺は、一応一言断わり脱衣所に入った。
脱衣所内には洗濯機や洗剤類にタオル類、それにイリヤの着替えが置いてあった。脱衣所内は至って普通だった、だがその先風呂場は違った。真っ暗だ、電気を消しているのだろう…イリヤは少しロマンチストなところがある。差し詰め星を眺めているとかそんなところではないだろうか……
俺は恐る恐る風呂場のドアに手をかけた、そしてドアを勢い良く引くとそこには、水浸しの床、湯の入った風呂そして開きっぱなしのドア、肝心のイリヤはと言うと居なかった。玄関に戻り庭に行き誰かいないか確かめてみるが、もちろん誰もいなかった。誰も……
俺はこの事をセラやリズに報告するためにリビングに戻った。
「士郎、どうかしましたか?」
「もしかして、イリヤになにかあった?」
俺は呼吸を整えると真実だけを喋った。なぜならそれが今の最善の選択だからだ。
「いや、分からなかった。というより、何かはあった。だけど何があったかは分からない、なぜなら、そこにいるはずのイリヤがいないんだから!そして、最後に家の庭が滅茶苦茶にされていた!」
「ん?どういう意味?」
「つまり、そこにいるはずのイリヤさんが居なくなっている。ということは、脱衣場にはイリヤさんの着替えはあるのに、それを着るはずのイリヤさんが居なくなっている」
「それってつまり…」
「ああ、イリヤは何者かに浴室から誘拐された可能性が高い!」
俺たちは思い当たった答えを、最悪の結末にならないためにそれぞれの行動をとった。セラは親父たちにリズは物置に巨大なハルバートを、俺は自室に行って弓と矢を取りに行った。
我が家にはきちんと結界が張られてある。基本的に前の世界みたいな衛宮邸のような結界であるが、カラカラと音が鳴るのではなくインターホンがなるような音が鳴る様に仕掛けられてあるが、それが鳴らなかった。我が家の結界は、例えサーヴァントだろうが幽霊だろうが敷地内に入れば、探知し音が鳴る。しかし、それがならなかったということは、我が家の結界を探知されず掻い潜れるほどの手練れの魔術師。イリヤの潜在能力に気づいた魔術師か、衛宮もしくはアインツベルンに何らかの恨みなどを持つ魔術師がイリヤをさらった可能性が高い。セラが電話の受話器に手を置き、俺とリズが玄関を出ようとした時ドタドタと階段を下りてくる音が聞こえてきた。
「ちょ~っと待って~!」
声の主、足音の正体はイリヤだった。髪はバサバサで着ている服は脱衣所に置いてあった物とは違う物とは違い、息を荒げて二階から降りてきた。
イリヤには特に外傷もなく、体にも特に目立つような魔術や魔眼を使用した暗示のようなことを使われた痕跡はなかった。
イリヤの話を聞くと浴室を暗くし、星を眺めていると庭に誰か入ってきキョロキョロしながら暴れて帰って行き、イリヤも焦って部屋に戻ったそうだ。その時、イリヤが話している時イリヤの眼は一回転しながら話していた。大体こんな風に話している時は嘘を吐いている時の話かただ。だがその一方で、その嘘を吐いている時は誰かを庇ったり、何か訳があるときに嘘を吐く。
ちなみに、母さんも何か噓を吐くときは眼を一回転させている。こういうところを見ると、ちゃんと血の通った親子なんだなと思う。
閑話休題
「覗きに器物損害ですか、それはそれは……犯人を捕まえて挽肉にしてグラム98円で出荷してあげなければいけませんね」
「怖いよ、怖いよセラ!!」
「何言ってんだよセラ」
「お兄ちゃん!」
「それじゃあ生ぬるい」
「え?」
「まず、俺たちで犯人を見つけた後、容赦なくじっくりとそれこそ中世ヨーロッパの様にOHANASIし、その後は親父たちと一緒にOHANASIすることにしよう。イリヤの覗きに器物損害、そして俺の庭に起こした報いを受けなければならないだろ。そう思わないかイリヤ?」
俺は笑みを浮かべながらイリヤに訊ねると何故か震えていた。
~~~☆~~~☆~~~☆~~~
騒動が終わると、少し時間が経つと頭の血が引き冷静になっていくのを感じた。どうも、この身体になってからは
カッとなると冷静さを失う傾向がある。気を付けないと…
騒動後、俺は一応風呂に入った。そして階段を上がりとある部屋の前に立った、その部屋はもちろんイリヤの部屋だ。部屋の前に立ちドアをノックしさっきの話がしたいと言うとドタバタと音が鳴り、音が止むとイリヤの声が聞こえてきた。
「い、今じゃないとダメかな?」
「話があるのはイリヤじゃなくて、そこにいる今回の騒動主犯二名に直接話があるんだ。居るんだろ?遠坂にカレイドステッキ」
しばらくすると、ドアがゆっくりと開かれ中に入るとイリヤのベットの上に座る遠坂、イリヤの周りにふわふわ浮かぶカレイドステッキ、そして何故か申し訳なさそうな顔をするイリヤが居た。
「お、お兄ちゃん!あのね、この人達はね!」
「良いさ、イリヤ。自己紹介はいらないよな遠坂。一年ぶりだな」
「そ、そうなるわね」
「それで、お前とは初めましてになるんだよなカレイドステッキ」
「はい!私はマジカルルビー、ルビーちゃんと気軽に呼んでくださいね~♪ところでイリヤさんのお兄さん、確か士郎さんでしたよね?それで、どうして私と凛さんがイリヤさんの部屋に居ると分かったんですか?」
「そうね、私も是非教えてもらいたいところね衛宮君」
カレイドステッキことルビーがそう言うと、遠坂も話題を反らそうとそしていいネタを見つけた何処かのカメラマンよろしくな笑みでこちらに向かってきた。遠坂はこっちでも前でも根っこのところは変わらなさそうだな。
「別に簡単な推理だよ。まず浴室に誰も居らず窓だけが開いていたこと、そして庭に行くと外壁や俺の畑がガンドのような物で壊されていたこと、そしてその場には宝石魔術と思われる魔力の痕跡が残っていたこと、更にイリヤがさっき降りて来た時にイリヤの髪の隙間からルビーのリボンが見えていたこと、最後に極めつけはイリヤは噓を吐くときに表情に現れるからそれで分かった以上。何か質問は?」
「はい、お兄ちゃん。ガンドって何?あの黒い弾のこと?」
「それは、遠坂のほうが詳しいだろ?」
俺が遠坂に話を振ると、彼女はメガネを何処からともなく取り出し掛けると、遠坂は話を始めた。
「まあ、詳しい話は省いて簡単に言うと、北欧の呪いよ。普通の威力なら少し風邪を引くくらいだけど、私ぐらいの魔術師になると、最大威力なら普通の人間一人二人殺めるのもわけないわ」
遠坂の話を聞くと、イリヤは少し怯えていた。まあ、仕方のないことといえば、仕方のないことだよな。
「それじゃあ俺からも質問なんだけど、なんでルビーがイリヤと一緒に居るんだ?さっきまで遠坂と一緒に居たじゃないか?」
「そ、それは~……」
「ふっふ~、それはこのルビーちゃんにお任せくださ~い、凛さんは何時まで経ってもルヴィアさんと喧嘩は続けますし、挙げ句の果てには私たちを使用して喧嘩をおっぱじめるんですよ、酷くないですか?だから私たちはあの年増ツインテールたちを見限り、私はこの魔法少女としてパーフェクトなイリヤさんを選んだのです!」
頭が痛くなりそうだ。前の世界での別の世界線でも、遠坂はカレイドルビーになることは嫌がってたし、ルヴィアとも喧嘩はしていたが、ルビーはそんな遠坂を楽しんでいた。だがまさか、ルビーが遠坂を見限る世界があるとは、想像もしなかった…
「それで、何のためにたった一年で冬木に戻ってきたんだ?遠坂が単に帰省するために、犬猿の仲なルヴィアと帰ってくるはずがないだろ?」
「…ええ、衛宮くんの言うとおり私達はとある事情で、こっち戻ってきたの。だけど、それを行うにはこいつの力がいるんだけど!」
「い、痛いです凛さん!ルビーちゃんは、暴力には屈しません!」
遠坂はルビーを伸ばしたり、潰そうとしたりと暴力でもしかしてどうにかしようとするが、ルビーは屈しなかった。俺は、はぁ~と溜め息をつき遠坂に頼むとした。
「遠坂、悪いがルビーやもちろんイリヤの事も諦めてくれないか?」
「それは、どういうことかしら」
「イリヤは、ただの一般人だ。俺や遠坂の居る世界は知らない、頼むイリヤはこのまま普通のただの小学生として過ごさせてくれ」
その後も遠坂とイリヤについてを口論した。すると、ガタ!とイリヤが椅子から降りていた。
「私、やる!」
「イリヤ、お前は分かっていないかもしれないけど、これはお前が良く見ている、アニメとは違うんだ!本当に死んでしまうかもしれないんだぞ?遠坂の問題とかは俺に任せて、お前はこれからもいつも通り友達と楽しく日常を過ごすんだ!」
これは、俺の願いで我が儘だ。そんな事は分かっている、けれどどこの世界に自分の妹を好んで、死地に追いやろうとする兄が居るだろうか?俺は、あの世界でイリヤを助けることが出来なかった。ならばせめて、こちらでは…
「嫌、私はもうお兄ちゃんに守られるだけの妹は嫌なの!凛さん、私にもその仕事を手伝わせて下さい!」
「え、ええ。私としては願ったり叶ったりだけど……」
遠坂は困った顔でこちらを見てきた、そしてイリヤの赤い瞳は固い決意が感じられた。やはり血の通った親子か、昔母さんやそれこそ親父も一度固く決意したことは曲げない人たちだ……
「分かったよイリヤ。ただし、俺も一緒に行くやっぱりイリヤだけじゃあ心配だからな」
俺はイリヤの頭を撫でながら言うと、イリヤはどこか嬉しそうに顔を緩めていた、一方遠坂は俺たちのやり取りを見て呆れ顔だった。
「ハイハイ、兄妹仲が良いのは分かったから落ち着きなさい。とりあえず今日のところはもう遅いし、私も帰るわ。それじゃあね二人ともまた明日」
そう言って遠坂は窓から飛び降り帰っていった。
「な、なんかすごい人だねお兄ちゃん…」
「そ、そうだな…」
イリヤもその光景を見て目を丸くしていた。
「とりあえず、ルビーイリヤの身の安全は頼んだぞ。それからイリヤも無茶だけはしないように!それじゃあおやすみ」
「おやすみなさい、お兄ちゃん」
「はい、おやすみなさいです士郎さん!」
俺はそう言ってイリヤの部屋から出た。こうして、イリヤのごくごく普通の日常は非日常へと変わっていった……
やあやあ、皆一週間ぶり僕だよ聖杯くんだよ。
この作品もようやくお気に入り登録者数が180人突破、しおりに挟んでお気に入り登録していない人間たちを合わせるとたぶん200人は軽く超えているのかな?まあ、こんな駄目作者の作品だから絶対とは言えないか。
さて、今回のお話しもしかしてライダー戦をやると思ったかい?残念それは次回からだよ♪フフフ。
今回は遠坂時臣の娘の遠坂凛と確か、第三次でさっさとやられたセイバーのマスターの末裔が出たんだよね。作者はあれの事が嫌いではないらしいけど、どうせするならシロリン本命はシロセイらしいけどね。
それじゃあ今回もこんなところで終わろうかな。お気に入り登録、感想、評価等々待ってるよ。
次回、第六話「クラスカード」題名は変わるから気をつけてね♪
次回も読んでくれないと君の街を襲っちゃうよ!フゥフゥフ♪