fate/kaleid liner ~転生の士郎~ 作:kimito19
作「というわけで突然始まりましたkimiエース、司会進行ボケ役の作者です!」
ラ「何がどういう訳ですか!ボケないで下さい!あ、アシスタントのライダーです」
作「それでは初ゲストの登場です。今のところ兄しか出ていない、元ネタでも禄でもない登場と退場を繰り返した間桐桜さんです!」
桜「はい、間桐桜です。それはともかく殺しますよ作者さん?」
ラ「落ち着いてください桜!そ、そういえばfgoで類人の皆さんが脚光を浴びてるとか?作者さんはどうだったんですかイベント?」
作「あ~パッションリップだけは当たった。イベントは参加できなかったし、他のキャラは当たらなかったし…」
桜「あ~ガチャ運無かったんですね、本当にお笑い種ですね(笑)」
ラ「桜、自が出ていますよ」
作「ま、気を取り直しておまけをどうぞ!」
ラ「こっちがおまけなんじゃ!」
作「こっちが本編だ!聖杯には負けない!」
翌日、学校に行くと想像通り遠坂とルヴィアが転校してきた。しかも同じクラスに…二人には一応学園内の案内はするが、かなりの確率で要所要所でケンカをしていた。そして昼休み………
「だ、大丈夫か遠坂?」
「ええ、大丈夫よ衛宮君、それじゃあ今夜の事について話しましょうか。イリヤの方は大丈夫でしょう、ルビーの奴が大まかな説明はしているでしょう」
誰にも話を聞かれにくい場所、屋上で遠坂は髪やら服についた煤やらを叩き落としながら、そう言うが俺は苦笑いしか出来なかった。
遠坂の身嗜みを整え終るとようやく本題に入った。
遠坂たちが求めているのは「クラスカード」魔術協会でも全貌を解析できない高度な魔術礼装。クラスカードは全部で七種あり、魔術協会はそのうち二種類を確保している。
クラスカードにはそれぞれサーヴァントの姿が描かれており、クラスカードを手にいれるには黒化サーヴァントを倒さなければならない。そして、残りのサーヴァントは、セイバー、ライダー、キャスター、アサシン、バーサーカーの五種類とのことだ。
「ここまでで、なにか質問はあるかしら?」
遠坂はいつの間にか眼鏡をかけ、クイっと挙げながら説明を終えた。俺は恐る恐る手を上げて質問した。
「遠坂、その黒化サーヴァントはどんな奴等なんだ?」
「ん~…私も詳しくは分からないんだけど、話によると歴史に残る英霊を模したと思われる姿だそうよ」
「そ、そうか…ありがとう」
まさか、その黒化サーヴァントっていうのは……
俺は前の世界で戦った者達の事を思い出した。だが、きっと違うあいつらじゃあ……
「あ、そうだこれは聞いとかないと、衛宮くんはどんな魔術が使えるの?ちなみに私は…」
「ガンドと宝石魔術、遠坂家に代々伝わる魔術刻印を主に使い、魔術が聞かない相手には得意の中国拳法を使うだろ?」
「へ~よく知ってるのね衛宮くん?」
考えを止め遠坂の魔術を言い当てると、遠坂の目に驚きと敵意の眼差しがあった。
「調べたのは俺じゃなくて俺の親父、親父はこういうのが得意でな、一応調べてたみたいでな昔教えてもらったんだよ。ちなみに間桐が魔術の家系として、衰退していることも調査済らしい」
「そ、なるほどね衛宮家も魔術の家系だったと…まあ良いわ。それで貴方はどんな魔術を使うのかしら?」
昔、親父にも遠坂自信にも投影だけは他人に見せるなと、言われていたけどこればかりは仕方ないか。
「……強化と解析、それから投影だけど」
そう言うと、遠坂の目を丸くしていた。あ、これは…
「ふざけてるの、あんたは!」
案の定怒鳴られた。
「全く、それが本当だとしたら戦力にもならないじゃない。あんたそれでよく、イリヤとルビーの代わりが出来るなんて言えるわね!」
流石にその言葉にはムッとした。自惚れる訳ではないが、はっきり言って今の俺は単純な経験値と魔力量だけなら遠坂より上だ。
「まあ、遠坂ますは見てから判断してくれないか?」
「ん~、それもそうね。ますは強化から見せてくれない?」
俺は分かったと言いながら弁当の箸を強化することにした。
「
結果は成功だ。
「ま、当然よね。それじゃあ次は解析だけど何か解析できそうなものはあったかしら?」
「解析ってわけじゃあないんだけどさ、うちの学園のグランド中央に、もしかしてクラスカードがあるんじゃないか?」
俺はグランド中央を指差しながら遠坂に訊ねると、目を丸くしながら驚いるようだ。
「驚いた、魔術協会だって探すのに苦労したって言うのにいつから気づいてたの?」
「かなり前から正確に言うと遠坂が向こうに行ってからぐらいだから、高等部に進学してからぼんやり感じ始めたな。はっきりと感じ始めたのは今年からだ」
遠坂は「はあ~」と溜め息をつき項垂れた。
「何て無駄な才能…」
「よく言われる。それで最後に投影魔術だけど…」
俺が投影魔術のことを話そうとすると、遠坂は俺の顔の前に手をだし喋るのを止めた。
「別に良いわよ。所詮投影魔術で出来る物なんてただのガラクタ。これから私たちが相手にするのは、そんなのが敵うような生易しい相手じゃあないわ。私は衛宮くんを守りながら、戦う自信はないわ。ま、昨日あそこまで啖呵を切ったんだから、少しは期待させてよね」
遠坂はそう言って屋上を去っていった。なぜだろう、確かに俺はこの世界と聖杯のお陰で強くなれた。けれど、自分に魔術としての才能はなく、魔術師でもない。言うなれば三流の魔術使いだ、今までだって散々俺の魔術は貶されたり、バカにされたりしたこともある。
なのに身体の奥から何かムカムカする。あ…これがきっとプライドを傷つけられた痛みで苦しみなんだ…
まさかこんな俺にも自分のことでプライドがあったとは驚きだ。
遠坂の奴、今夜絶対に見返してやる‼
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~sidout~
その夜、士郎、イリヤ、凛は学園のグラウンドに集まった。士郎は覚悟ある表情だったが、イリヤはどこか気落ちした表情を浮かべていた。
「あの~、今からカード回収ですか?」
「ええ、そうよ。早速転身してくれる?」
「はい…」
イリヤはトボトボとグラウンドに設置されているトイレに行くと、トイレが光だしルビーの「キャッホー!」と声が聞こえてきた。転身が終わったイリヤは、恥ずかしそうに戻ってきた。
「何でいちいち隠れるのよ?」
「だって恥ずかしいし…」
「そういえば、士郎さんは何気に転身後のイリヤさんを見るのは初めてでしたね~どうです?凛さんみたいな年増ツインより何倍もプリティーだとは思いませんか~」
「は、ははは…」
士郎は何とも言えなかった。士郎も記録としては凛のマジカルルビー姿を知っているし、昨日はっきり当目で見た。だから知っている凛のあの痛々しい格好を、そしてイリヤの格好は年相応の可愛らしく恥ずかしい姿だ。どちらかを選ぶ、それはつまり凛のガンドを喰らうかイリヤの涙を見るかのどちらかなのだから。
「はいはい、バカやってないでさっさと済ませるわよ。ルビー!」
「ハイハ~イ!第五計測時空に虚数軸を追加。反転準備を開始、複素空間を確認。中心座標の固定を完了、半径二メートルで反射炉形成、境界回路を一部反転します……座標安定、空間転移完了です!」
ルビーはビシッと敬礼するかのように報告すると、さっきまでと見た目は変わっていないが、空間は閉鎖されその世界はまるで鏡の中の様な境界の中を思わせる世界だ。
だがその時だった。黒い靄のような物が中央上空に集まり世界がゆがんだ。
「報告通りね、詳しく話している時間は無いわ。衛宮君は下がって、イリヤは構えなさい!」
「おい、遠坂!」
「え?構えるって、カードを探して回収するだけじゃないの?」
「残念ながらクラスカードを回収するには、あれを倒さなくちゃならないの」
丁度その時、靄の中から長い紫色の髪、高身長で豊満な胸そして両目には不気味な眼帯がされている黒化サーヴァントが現れた。
「あ、あんなのと戦うなんて聞いてないよ~!」
「あれ?言ってなかった?」
(な、何でお前が現れるんだ…ライダー、メドゥーサ!)
ライダーは靄から出てくると、何処からともなく持ち手に長い鎖がついた杭を二本取り出し、両手に持つと士郎たちに襲いかかった。イリヤと凛は左右に避けるが士郎は……
「
士郎は愛刀でもある二本の剣
ライダーは初撃を受け止められると、大きく後ろに飛び士郎から距離を取った。
「ルビー!イリヤと遠坂を頼んだぞ!」
「ちょ、待ちなさい衛宮くん!」
「お、お兄ちゃん!」
士郎は二人の言葉も聞かず、ライダーに向かって行った。キンキン!と金属音がグランドに響く、お互いに攻めては受け攻めてはかわし、実力は拮抗しているように見えた。だが、ゆっくりとライダーの足が一歩また一歩と後退していく。
「お兄ちゃん、凄い……」
「何よあれ?あり得ないわ……」
イリヤは自分の兄が得たいの知れないサーヴァントと呼ばれる存在と、互角以上の戦闘を行っていることに驚いた。だが、凛は違った。確かに士郎の戦闘能力に驚くところはある、けれどそれくらいやってのける者は、魔術界でもそこまで珍しい訳ではない。ならば凛は何に驚いているのか、それは士郎の魔術だ。
「イリヤ、貴方のお兄さんは何者?あり得ないわあんな魔術…」
「え、どういうことですか?」
「え~コホン。それでは凛さんが何に驚いているのか、魔術の事は全く知らない元一般人のイリヤさんに、貴方の愛らしい相棒である、このルビーちゃんが懇切丁寧にお教えしましょう!」
「え、私もう普通の人間じゃあないの!?」
「当たり前です、こんな事をしている一般人が居る訳ないじゃないですか(笑)それじゃあ気にせずに説明を続けますね。魔力と言うのは…とその前に、イリヤさんは学校の授業で外の空気に触れると気化する化学薬品を習いましたか?」
ルビーの質問に「うん」と答えると、「それは良かった」と答え続けた。
「それでは難しい話はおいといて、魔力は先ほども言った通り外気に触れると気化する薬品に似ているんですよ。魔術師は体内で魔力を生み出し魔術を行使します。ですが、長い間体外で形を形成することが出来ません。それではイリヤさん、そのことを踏まえたうえで士郎さんの戦いを見てみましょう!」
言われた通りイリヤは士郎の戦いを見た。士郎の衰えることのない剣戟、それをどうにか防御しながら距離を取るライダーだが、距離を取るライダーに士郎は二組の干将莫耶を投降した。計四本の剣はライダーの周りを舞い爆発した。
イリヤはルビーの言いたいことに気づき、手をパン!と叩いた。
「そっか!ルビーが言いたいのは、お兄ちゃんが造った剣が消えないから可笑しいって言ってるんだ!」
「marvellous!まさか今の士郎さんの戦いを見て、その答えに辿り着くとは思いませんでしたよ。それではここからが重要事項です。投影魔術とは術者が投影する物の出来るまでの過程や、何を体験したのかそれをイメージし投影するのです。ですが、人間のイメージなんて穴だらけ完璧に出来る訳もありません。ですから出来たとしても外見だけ、中身まで不可能です私だってそこまでは出来ません。ですが士郎さんは違うようですが…」
「お兄ちゃん………」
干将莫耶の爆発後、煙のライダーは居なかった。地面には爆発痕だけが残っていた。
「終わったの…?」
「イリヤさんそれフラグですよ!」
「上だ!」
ライダーは黒馬のペガサスに騎乗し、空を舞っていた。
ライダー真名メドゥーサ。ギリシャ神話に搭乗するゴルゴン三姉妹の末妹。その名は「支配する女」を意味する。見たものを石にする蛇の怪物として描かれていた。
元は土着の地母神であったが、女神アテナをはじめとするオリンポスの神々の策略、人々の狂信によって形のない島に逃げ延び、そこで姉のステンノ、エウリュアレとともに暮らしていた。
彼女はゴルゴン三姉妹の中で唯一『成長』してしまう女神。
人々に愛されるだけの女神から、人々を
「あれはまさか宝具!?逃げなさい衛宮君、貴方が強いのは認めるわ。けどあれは生身の人間が生きて受け止めるのは不可能よ!」
(…………ライダー、前の世界でお前に他のサーヴァントより迫力が無いと俺は言った。もちろん虚勢だ、怖くないはずがない…お前に見られた時腕の痛みと一緒に、まるで蛇に睨まれた蛙の様なそんな気分になったのを今でも覚えている。だけど、今のお前と戦っている時は一度もそんなことを思ったことが無い!今のお前を相手にするのにセイバーじゃあ勿体無い、俺一人が相手するだけで十分だ!)
「――――投影、開始」
「――――憑依経験、共感終了」
士郎はかつて自信を貫いた蒼き槍兵クーフーリンの宝具「ゲイボルク」の投影に成功した。士郎はもちろん前の世界ではこの槍を投影したことは無い、だが知らないはずはないし出来ないはずはないのだ。なぜなら彼はその武器をその身で二度も受けたのだから…
「ライダー……その心臓貰い受ける!
「
士郎とライダーが各々宝具の真名を解放しようとしたその時、
「
青い外装を纏い黒髪を括り黄色い瞳の少女が横から割って入ってきた。槍に貫かれたライダーは徐々に身体が薄くなっていき、身体が消えてなくなるとクラスカードが現れた。
「対象撃破、クラスカードライダー回収完了」
「君は?」
「え、お兄ちゃん?!」
「え、え、ええええええええ!」
やあやあ、皆大体一週間ぶり僕だよ聖杯くんだよ。
何か作者が僕に対抗して、ノリで変な前書き書いたみたいだけど僕はそんなの気にせずやっていくよ。
何と今回はいつもより長めの5000文字。無駄に頑張ったよね~
今回はアニメ本編に入って行ったけど、これから黒化サーヴァントが出るたびに英霊について紹介するよ。
そして今ではこの作品はお気に入り登録者数が220人突破、いったいこの作品のどこがいいのやら(笑)
そして次回はキャスター戦をやるかどうかは作者次第だね。とりあえず今回ラストに出てきた少女についてをやるみたいだよ。まあアニメ見ている人は誰か分かるよね?
それじゃあ今回もこんなところで終わろうかな。お気に入り登録、感想、評価等々待ってるよ。
次回、第七話「投影」題名は変わるから気をつけてね♪
次回も読んでくれないと君の街を襲っちゃうよ!フゥフゥフ♪