FAIRY TAIL ◼◼◼なる者…リュウマ   作:キャラメル太郎

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       《注意》

この話は、今までよりも特に残酷な描写があります。

こんな主人公嫌だ…や、残酷な描写が嫌だ…や、こんな主人公だと思わなかったと思いたくない方はこの作品を見ないことを勧めます。

何度も言っていますが、主人公は善人ではないです。

その注意を受けているにも拘わらず、何でこんな事書くんだ…や、主人公がそんな奴だと思わなかった…と、言われても、私は言いましたし注意しましたとしか返答しませんのであしからず。

大体、私正義正義言うキャラ大嫌いなので、私の書く主人公は必然的に真逆な位置にきます。




第五二刀  見える片鱗 助けた少女

 

 

エルザとカグラが戦って鮮烈を極めているとき、別の場所ではグレイとリオンが対峙していた。

 

リオンと対峙した時、グレイはボロボロであり、魔力も底を尽きそうであった。

それでも、負ける訳にはいかないと言って戦闘を開始する。

 

最初こそ互角にやり合っていた2人ではあるが、やはり直前にルーファスとの戦闘が尾を引いているのか、グレイが押され始めた。

 

それには流石にグレイもダウンかと思われたが、限界を超えてこその限界突破…アンリミテッドだ。

 

ルーファスを撃破してみせた技でリオンと打ち合い、見事撃破してみせた。

 

二回戦における強敵との戦いでもう動く力が無いのか、その場で座り込んで回復するのを待った。

これで1ポイント獲得だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「立て。この程度では終わらせんぞ」

 

「こ、これ程の者が…いようとは…!」

 

どの鎧の力を使って攻めても、カグラによって真っ正面から叩き潰されて居たい反撃を食らう。

それによってダメージが溜まり、とうとう膝を付くエルザ。

 

そんなエルザをカグラは冷たい眼で見ていた。

 

「その強さは…ジェラールへの怨み故…なのか…」

 

「───黙れ」

 

カグラから冷たい眼で見られながらも言葉を紡げば、その言葉に対して更に顔を険しくさせたカグラは、エルザの腹に蹴りを入れて後方にあった柱を突き破り、6本目の柱に叩きつけられた。

 

蹴られた腹を押さえながら痛みに歯を食いしばり、それでも立ち上がりながら向かってくるカグラを見る。

 

「ゲホッ…貴様がジェラールに…どのような怨みを持っていようが…構わん…が…未来へ向かって歩き出したミリアーナを巻き込むな!」

 

「あいつの意思だ」

 

ミリアーナについて話すエルザを睨み付けながら、エルザの顔を殴って怯んだところを足を掴んで投げ飛ばす。

 

又も柱に叩きつけられたエルザは苦しそうな声を上げるも、カグラを見やることをやめない。

 

ミリアーナは長い間、ただただ塔のために…自由のためにと働かされていたというのに、真実を知ってみれば昔のようなことを繰り返していただけ。

 

それも友達であったシモンを信じていたジェラールの手によって殺されたことにより、後に出会ったカグラと同じようにジェラールに怨みを持ったのだ。

 

カグラはミリアーナも自分と同じでジェラールを憎み、怨んでいるため、ジェラールを殺すことを誓っているのだ。

 

「ぐっ…そこまでの怨み…何があったというのだ…」

 

「……その男の事は貴様もよく知っている筈だ。ジェラールに殺されたシモンは──私の兄だ」

 

「───ッ!!」

 

───シモンの…妹…!?

 

カグラの家庭には父と母は早くに死去してしまい、家は幼いカグラと少し年上のシモンだけだった。

それ故に働き先など無く…とてもひもじく貧しい暮らしをしていた。

 

だが…それでも幸せだった。

 

しかし、そんな小さい幸せも17年前に起きた子供狩りで終わりを告げられた。

 

そんな子供狩りから運良く、どうにか逃げ延びることが出来たカグラは何年も…何年も当てもなく兄のシモンを探した。

 

その過程で探し出すにも力が必要だと感じたカグラは、襲ってきた数人の盗賊を打ち倒し、そこで手に入れた刀を使って力を手に入れるために剣の腕を磨いた。

 

 

そんなある日…出会ったのがリュウマだった。

 

 

数日歩いて見つけた村にある酒場にて、シモンの目撃情報等を聞き込みしていたところを村に迷惑ばかりかけているという闇ギルド一歩手前のギルドの奴等に目を付けられ戦闘となった。

 

が…流石に当時まだ少女であったカグラは大の大人の…それも大人数という数の暴力には勝てず、攫われて人身売買されそうになっていた。

 

そこにちょうど流浪していたリュウマが村に立ち寄っており、村長から報酬を貰う代わりにそのギルドの奴等を退治してくれと言われていた。

 

リュウマはその依頼を面倒ではあるが受け、ギルドの奴等をほんの一瞬で片付けてしまった。

 

その時の力の片鱗を見たカグラは、黙ってその村から去ろうとしていたリュウマに弟子にして欲しいと願ったのだ。

 

心優しい者ならば直ぐに応と答えるだろうしかし…リュウマは違った。

 

『弟子?…そんなものを取る気は無い。失せろ小娘』

 

何故意図せず頼まれた面倒な依頼を済ませた後に、全く知らないどこぞの小娘を弟子にしなくてはならないのだと思い断った。

 

断られたカグラはそんな返答にもめげず、健気にも彼の後を追って弟子にしてくれるように頼み込んだ。

 

それに対してもリュウマは否と答え…時には諄いしつこい黙れついてくるな…と言われて置いて行かれそうになったりもしたが、それでもついていった。

 

それが実を結んだのか、そんな2人の前に盗賊が現れた。

 

リュウマはそんな盗賊を早々に叩きのめそうと思って動こうとしたのだが…代わりに動いたのがカグラだった。

 

ついていく途中で気がついていた。

 

まだ彼には自分の力を見せていない…と。

 

それ故にちょうどいいタイミングで襲って来た盗賊を使ってデモンストレーションのようにリュウマへと力を示した。

 

そんな戦いを見て、剣の腕は年の割にはあり…そんなカグラの剣に対する才能を感じ取った彼は弟子にしてやることを決めた。

 

『弟子にしてやるが…修行中に弱音でも吐いてみろ。直ぐに破門にして捨てるぞ』

 

『──はい!よろしくお願いします!師匠!』

 

『わ…ではなく…俺とて初めての弟子だ。

故に──貴様には俺の最強を教えてやる』

 

それからがマーメイドヒール最強であり、あのエルザを真っ正面から叩き伏せる程の実力を持つカグラの始まりであった。

 

リュウマを師事して1年…。

稀に見る剣に対する天賦の才を持つカグラは学んだことを一つ残らず吸収していき、たった1年で学ぶことを全て学んだ。

 

あとは実践経験だと言われて渋々…本当に渋々リュウマと別れて旅を続け、ミリアーナと出会った。

 

その時にミリアーナから塔での詳細を聞き、兄のシモンの壮絶な苦しみと死を知った。

 

何年も奴隷として働かされ…その果てにジェラールによって殺された。

自身の目の前が真っ暗闇になった気分だった。

 

「それ故に誓ったのだ。兄の仇であるジェラールを殺す時…この刀を抜こうと」

 

「……ミリアーナはその場に居なかった…」

 

「…!」

 

絶望した過去をを思い出しているのか、刀の不倶戴天を強く握り締めているカグラに、エルザは教えた。

 

その時その場に居たのは自分とジェラールとナツ、少し遅れたがリュウマも居たことを。

 

「確かにシモンが死んだのはジェラールのせいかもしれない…だが…殺したのはジェラールではない…この私だ」

 

「──────────。」

 

目に涙を溜めながら告げたエルザに、カグラは頭の中の何かが勢い良く切れた気がした。

怒りからか憎しみからか怨みからかは分からない…。

 

もしかしたら全部かもしれない、言い表せない感情から体が震え…手も震える。

 

「そこまで…そこまでしてジェラールを庇うつもりか…!!」

 

「事実だ…私の弱さが…シモンを殺したのだ…」

 

「───────ッ!!!!!!」

 

心臓の鼓動が早くなり、ドクンドクンと鼓動を刻んでいく。

そして…腰に差した刀…不倶戴天を握り、涙を浮かべて震えながら居合の構えをとり…そして…

 

「ああああああああああああ!!!!!!」

 

         抜刀した

 

「……すまない」

 

恐るべき速度で引き抜かれて振るわれた刀の斬撃に、舞台となっている街に対して一筋の線を描くように衝撃が走った。

 

そのあまりの威力に、観客はエルザが死んだと思ってしまう…それ程の威力なのだ。

 

だがエルザは…膝をつきながらも妖刀紅桜でカグラの刀を受け止めていた。

 

「だが───私は死ぬ訳にはいかない」

 

自身の斬撃を受け止めたエルザを涙を溢しながらもギロリと睨み付けるカグラ。

 

「シモンに生かされた…ロブおじいちゃんに生かされた…仲間に生かされた…この命を諦める事は…旅立って行った者達への冒涜だッ!」

 

己の足で立ち上がりながら刀をカグラへと突きつける。

その目には…生きていくという強い意志が感じられた。

 

「…殺す…貴様も…ジェラールも…まとめて殺してやるッ!絶対に殺してやるッッッ!!!!!」

 

驚異の瞬発力を持って接近し、斬りつけてきたカグラの不倶戴天をエルザは妖刀紅桜でもって受け止めた。

 

「それがお前の活力ならば…それもよし。その想いを踏みにじるつもりは無いが…負けるつもりも無いッ!!」

 

その瞬間には…エルザはカグラの背後へと駆け抜けており、さながら瞬間移動でもしたかのような速度でカグラを斬った。

 

何時ものカグラならばギリギリではあろうが受け止められたであろう攻撃を受け止められず、斬られて宙を舞い…倒れた。

 

『エルザだーーーーー!!!!!なんという精神力!!全身ボロボロであり、最初こそ押されていましたが大逆転ーー!!!!』

 

『流石だねぇ…』

 

『すごい…カボ』

 

誰もがカグラの敗北だと思ったその時…

 

 

「わ…たし…は…私…は…ジェラール…を…殺す…!」

 

 

…立ち上がった。

 

「カグラ…」

 

だが様子がおかしかった。

先程までは理性がありながらも怒り狂っていたカグラであったが、今の彼女はゆらりと立ち上がり、体に黒い靄のようなものが付き纏っている。

 

ゆっくりと顔を上げれば目は真っ赤であり、まるで何かに取り憑かれたような状態であった。

 

「殺す…殺ス…ころす…コロす…コロス…コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス…コロシテヤル…ッ!!!」

 

「待て!正気に戻れカグラ!!」

 

殺すとだけ口にしてゆらりと刀を構えるカグラに、エルザは正気を保つように声をかけるがそれには応じず。

 

彼女は完全に可笑しくなってしまっていた。

 

「…シネ」

 

「───────ッ!!!!?????」

 

動く予備動作をしたかと思えば…カグラはエルザの目と鼻の先におり、刀を下から上へと斬り上げようと既に振りかぶっていた。

 

それを受け止めようとしたが…本能的にマズいと思ったのか瞬時に横へと避けた。

その直後にカグラが刀を振り切り…

 

「な…に?」

 

空に浮かぶ雲を一刀両断した。

 

ただ振っただけだというのにも拘わらず斬撃を生み…空を割った。

 

空を見て絶句していたが、そんな攻撃を受ける訳にはいかないとカグラを見た時にはその場にはおらず…

 

「シンデシマエ」

 

「後ろ…だと…?」

 

エルザの背後に居て既に刀を振り下ろしていた。

 

そんな時に世界がスローになった気がした。

 

俗に言う走馬灯か…と、何故か納得してしまった。

もうどう足掻いても避けることは出来ない。

受け止めるなんてものは不可能だ。

 

故に目を瞑ってこれから来る斬撃を待った。

 

 

 

 

「この愚か者が。怨み如きに取り憑かれおって」

 

 

 

 

しかし…それを直前にリュウマが受け止めた。

 

ただ受け止めただけでは発生した斬撃が周りに被害を生むため、受け止めた後に直ぐさま召喚していた刀を一気に振るった。

 

その振り切りで刀を振るった軌跡に真空が発生し、その真空を埋めようと大気が押し寄せる。

 

大気が元に戻ろうとする引力を使って斬撃の衝撃を誘導して空へと無理矢理に軌道修正させた。

そんな斬撃は最初と同じように空へと放たれた。

 

 

「絶剣技・『真空誘導(しんくうゆうどう)』」

 

 

相手が放った斬撃を真空を使って誘導し逸らせる技。

少しでもタイミングを誤ると斬撃が直撃する他、周りに居る者にある意味誘導して斬撃をぶつけてしまう恐れがある。

 

「リュウマ…?」

 

彼がミネルバと消えてからそう経っていない。

それにミネルバも周りには居ない。

つまり、リュウマはこの短時間にミネルバを撃破してこの場へ駆けつけてくれた事となる。

 

「あのエルザが危ないところだったな。大丈夫か?」

 

「あ、ありがとう…」

 

少し振り向いて薄く微笑んだリュウマに、まさか危機的状況を助けてもらうとは思わず、つい赤面してしまう。

それ程来るタイミングは完璧だった。

 

「それにしても…」

 

エルザに向けていた顔を前へと向けてカグラを見る。

 

「コロス…コロシテヤル…」

 

その姿は何時ものカグラではなく、先程言ったように取り憑かれていた。

 

「ハァ…仕方が無いな…師として貴様を止めてやろう」

 

そう言って召喚していた刀を構えながらニヤリと嗤った。

 

 

そもそも、どうやってミネルバを早々に撃破したのか…?

 

 

それは数分前に遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──遡ること数分前。

 

 

「な…なんだここは…!?」

 

リュウマの眼を見てからというもの…瞬きをした次の瞬間に自分は見たことも無い場所に立っていた。

 

辺りには何も存在せず、あるのは地面と所々に生えている草だけ。

生き物も建物も存在せず…何処に居るのか分からなかった。

 

居るのは前にニヤニヤと嗤っているリュウマだけ。

 

「どうだ?ここは俺が今創りあげた世界だ」

 

「貴様…妾に何をした!!」

 

「俺の眼を見たその瞬間にこの場へと引き摺り込んだ。ここは精神世界。故に今あるこの体は仮の物でしかなく、本体は今も闘技場で立ち尽くしている。時間は俺が決める故に現実では未だに1秒だって経っていない」

 

この世界についての説明を受けたミネルバは、出鱈目な力に少し呆然としたが、直ぐに理解した。

つまりは幻術に掛けられているだけなのかと。

 

「それで?妾をこの世界でとうするつもりだ?幻術であるならば本体でない以上…攻撃するだけ無駄なだけであろう」

 

「それは…どうだろうな?」

 

──ずりゅ…

 

腹に何かの感触がした。

 

そう思ったミネルバは自身の腹へと視線を落とすと…

 

「こ…これ…は…ゴプッ…」

 

腹から…腕が貫通していた。

 

背後には、前に居るリュウマとは別の…もう1人のリュウマがいたのだ。

そのもう1人のリュウマがミネルバの腹へと腕を埋め込んで貫通させていた。

 

後に襲ったのが貫通したことによる痛み…それも想像を絶する痛みだ。

 

痛みによって叫び声を上げようと口を開いた時、前に居たリュウマが目前に移動しており…ミネルバの口の中に手を突っ込んだ。

 

ミネルバの口は成人男性の手を丸々口に含めるほど大きくない…故にゴキリ…と音を立てながら顎が外れてしまっていた。

 

「ぅ…ぶっ…ゴプッ…ぅぶ…」

 

「現実では何も出来ないが…この世界とて痛みはある。さぁ───愉しもう」

 

「~~~~~~~~ッ!!!」

 

悪魔のようにニタリと嗤うリュウマの顔を見て、今まさに現状を理解し、目の前の男が何をしようとしているのかも理解した。

 

この男は…この世界で自分を嬲る気だ…と。

 

逃げようとするも既に腹は腕が貫通し、口には手を差し込まれている。

神経を貫かれたことから腕は上がらず…何も出来ない。

 

「取り敢えず…1度死ね」

 

口の中に入れていた手に魔力を籠め…爆発させた。

その威力は強大であり、ミネルバの頭を完全に…爆散さた。

 

残った体は糸を切られたマリオネット人形のように地面に倒れた。

それで終わりかと思われたが…ほんの一瞬でミネルバの死体が消えて、無傷のミネルバがその場に立っていた。

 

頭を爆散されたことで意識が飛んでいたミネルバは、傷も何も無い己の顔をペタペタと触れて確かめる。

 

「言っただろう、この世界は精神世界だと。つまり───何度でも死を体験出来るぞ?」

 

「────ッ!!この化け物がァ!」

 

背筋を凍らせるような恐怖がミネルバの体を襲い、後ろへと後退すると共にリュウマの周りの空間を歪ませて大爆発させた。

 

本来ならばこの精神世界ではリュウマの好きなような世界にすることが出来るので…ミネルバが魔法を使えないようにすることも可能だし、動けないようにすることだって可能だ。

 

しかしそれでは面白くも何ともない。

 

だからこそ現実と全く同じようにしたのだ。

違うとすれば、周りに観客も誰もおらず、死んでも死なない事だけだ。

 

もちろんのことだが、この世界から逃げる術など無い。

 

大爆発を起こした爆心地を警戒しながら見るミネルバ。

いくら相手がリュウマであろうと、偽者は消して本体にも多少なりともダメージは入っただろうと思ったからだ。

 

「その程度の攻撃が効くとでも?ならばその希望的観測は消しておいた方が良いぞ」

 

しかし、そんなものはリュウマには全く効いていない。

もうもうと上る砂煙の中から、全くの無傷であるリュウマが出て来た。

 

「貴様はどうしてくるようかと考え、思いついたのが何度も殺すということだ。まぁ…俺が殺したかっただけなのだが」

 

そう言い終わるとその場から消え、ミネルバの背後にいた。

右腕に違和感を感じたミネルバは急いで右腕を見ると…肘から先が無くなっていた。

 

「あぁあぁああぁぁあぁあぁぁあぁ!!!!」

 

「煩いぞ。高々腕がもがれた程度で」

 

もいだのはもちろんのことリュウマであり、ミネルバの右腕を手に持ちながらプラプラとさせながら見ていた。

そしてそれに飽きたのか黒い炎で燃やした。

 

「次は…左足」

 

「ぐああぁあぁぁあぁあぁあぁぁあぁ!!??」

 

宣言通り左足を持っていかれたことで立つことが出来ず倒れ込む。

そこに近付いて残っている左手の甲を踏みつけて骨を踏み砕いた。

 

「フフフ…フハハハハハハハハハハハ!!!ハーッハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!痛かろう?苦しかろう?だが残念だな。この程度では済まさん」

 

左手の甲を踏み砕いたリュウマとは別に、もう1人のリュウマが倒れているミネルバの背中の上に現れ、足を背に乗せてから力を込めていく。

 

「ぐ…は…ごッ…うぶッ…かひゅっ…」

 

次第に体が重さに耐えきれなくなり、背骨からバキバキと鳴ってはならないような音を奏で始めた。

 

「だ…だずげ…!」

 

「助けて?ここに助けなど来ないんだ──よッ!」

 

重力魔法を使って踏み付けている右足の重力を、大凡20倍程に引き上げる。

そこから思い切り踏み付けることでミネルバの体を背中から貫通して地面へと届き、地面はその威力に陥没した。

 

いくら胴体を踏み抜かれたと言っても、虫の息ではあるが生きているので…次は頭を踏み抜いてザクロのようにした。

 

しかし…また無傷の状態で戻る。

 

「そ、そなたは…怪物だ…!」

 

「そうか。貴様がそう思うのならば怪物なのだろうな…まぁ、興味無いが」

 

何を言われようと興味無いとばかりにジリジリとにじり寄ってくるリュウマから、後ろへと後退するミネルバ。

 

「そうだ。貴様にルーシィと同じ目に遭わせてやろう」

 

思い出したと言わんばかりに手をポンと叩くと、右手をミネルバに向けてからパチンと指を鳴らした。

 

するとミネルバの周りの空間が歪んで爆発した。

まるで、ルーシィがやられた時のような爆発だ。

 

「があぁぁあぁあぁあぁぁあぁあぁ!!!!」

 

「そらそら、これで終わりではないぞ?」

 

強力な爆発を受けたことで吹き飛ばされ、その先でまたも空間が歪んで爆発。

それを何度も繰り返してミネルバをボロ雑巾のようにした。

 

爆発を止めたことで空から落ちてきたミネルバは、そのまま地面に叩きつけられて仰向けとなる。

 

その場に歩って近づいたリュウマはミネルバの上へと跨がって腰を下ろし、首に手を置いて締め付けていく。

 

「かっ…はっ…ぁ…ぉ…やめ…ぅ…」

 

「次は窒息して死ぬが良い」

 

酸素を取り入れることが出来ないので顔が青白くなり、白目を剥いて体をビクンビクンとさせながらやがて死んだ。

 

「ハッ…!?」

 

「さぁ…次はどうやって死にたい?」

 

ミネルバは一目散にその場から撤退…というよりも一目散に逃げ出した。

それをやっていることとは不釣り合いな程な穏やかな表情で見ていたリュウマは、その場でしゃがんで小さな小石を手に取る。

 

「貴様の魔法はなかなか便利だな?こんなことも出来る」

 

「───ガッ!?」

 

遠くへと逃げていたミネルバと、手に取った小石の位置を入れ替えた。

それはミネルバが使う絶対領土(テリトリー)という魔法であり、彼が既に模倣していた。

 

そのせいでリュウマの元へと一瞬で瞬間移動させられ、首を絞められたかと思えば地面に叩きつけられる。

 

背中から行ったので咳き込んでいる内に、両手両足に召喚した剣を深々と柄まで刺されて貼り付けにされた。

そのせいで激痛が走るが、腕をもがれたりするよりは我慢出来る痛みだ。

 

「質問なのだが…生きたまま骨を抉り取られる痛みとはどれ程の痛みだと思う?」

 

「…ま…まさか…!」

 

「実はこれはやったことがなくてな?上手く出来るか分からんが───試させてくれ」

 

「い…嫌だ…嫌だ!やめてくれ!!」

 

その場から逃げようとじたばたとするが、剣が突き刺さって地面と貼り付けにしており、逆に痛みを増すばかりだ。

 

そんな中…リュウマの魔の手が伸ばされた。

 

「先ずは…肋骨からいくか。ルーシィも蹴りで罅を入れられていたからな」

 

ミネルバにやられた傷の症状を見た時、脇腹が青白くなって腫れ上がっているのを見た。

それは骨に罅が入っていたがためになっていた痕だ。

 

もちろんのことシェリアが魔法をかけて治してくれたので痕になることもなく治ったのだが…ルーシィにそれ程の攻撃をした事実は変わらない。

 

伸ばされた手はミネルバの綺麗な肌をした腹に触れ、ゆっくりと指を押し込んでいき…皮を突き破る。

この時点で痛みからミネルバが叫ぶが、もう1人現れたリュウマの手によって口を塞がれる。

 

やがて手が全て腹の中へと入り、特に意味もなく指をバラバラに動かして中の肉をグチャグチャにした。

それには耐えきれず、口を塞いでいる指の間から血を吐き出した。

 

中の肉を少しの間掻き回した後、横にある肋骨に触れて優しく撫で上げる。

プロポーションから分かるほどに綺麗な曲線を描く肋骨であるが、それをガシリと掴んだ。

 

何と無しにミネルバの顔を見てみれば、涙を流しながら一生懸命首を横に振ってやめてくれという意思表示をしている。

 

それを見た肋骨を掴んでいるリュウマは、手はそのままにミネルバの顔に自身の顔を近づけ、耳元で優しく呟いた。

 

「大丈夫だ。痛みで意識が飛ばないように脳に直接魔力を送って刺激し、強制的に起こしておいてやる」

 

「───ッ!!んーーー!!!んん!!んんーーー!!!!」

 

「何、遠慮することはない」

 

口を押さえてなければ半狂乱になりながらやめてくれと叫んでいるだろうが、生憎口は塞がれている。

そもそも、やめてくれと言われてやめようとは思っていない。

 

ルーシィに対しての攻撃をやめろと言っているのに、ミネルバはやめなかったのだから。

 

「先ずは1本目だな」

 

肋骨を掴んでいる手に力を少しずつ籠めていくと、段々ミシミシという音を立てていき…バキッという音と共に折れた。

 

この時点で常人ならば既に気絶しているだろうが、もう1人のリュウマがミネルバの脳に直接魔力を流し込んで刺激し、気絶しないようにしている他、出血多量で死なないように微妙な回復を施しながら口を押さえている。

 

なのでミネルバの口からはくぐもった叫び声が上がるのだが、それを余所にへし折った肋骨を引き抜いて取り出した。

 

「ほら、貴様の肋骨だぞ。自分の肋骨なんぞ滅多にお目にかかれんからな、しっかり見ておくがいいぞ」

 

虚ろな目になっているミネルバの顔の前に、折って取り出した肋骨を出して見せてやる。

 

だが、何時までもなんとも言わないので肩をすくめて手に持った肋骨を適当な場所に投げ捨てて、更に腹に空いた穴へと手を突っ込んだ。

 

「~~~~~ッ!!!!~~ッ!~~~~ッ!」

 

手を入れられて痛みが走ったのか、虚ろだった目を見開いて暴れようとするが結局は無謀なことだ。

 

その後は折っては取り出してを繰り返していき、半分以上の肋骨を体内からへし折って取り出した。

 

それには流石に回復をされながらやられていたミネルバも、目には何も映しておらず死んでいるかのように動かない。

 

しかし、手を突っ込んでいたので心臓が動いているのは知っているため、死んでおらずちゃんと生きていることは分かっている。

 

「このままでは何も出来んな…もう一度死んでやり直せ」

 

2人のリュウマは同時にミネルバの頭を踏み抜いて殺した。

 

それからも何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も…ありとあらゆる行為を繰り返しては殺していき、ミネルバが元に戻っても立ち尽くしている程に壊れかけた頃。

 

「ふむ…飽きてきた。それにもう良いだろう」

 

やろうと思っていた拷問なども全て済ませ、大体気が済んだので終わらせることにした。

 

「良いか。貴様が誰を怒らせたのか…誰を怒らせてはならんのか理解しただろう。これを機に、今までの自分と向き合い、その精根を改善するのだな」

 

「…………………。」

 

聞いているのか、はたまた聞こえていても反応できないのかは分からないが…ゆっくりと近付いて額を人指し指でちょんと突ついた。

 

それに伴い後ろから倒れると同時…光の粒となって消えた。

もっとも、ミネルバをこの精神世界から消したのはリュウマなのだが…。

 

その後、リュウマも精神世界から現実世界へと帰ってきた。

 

観客からして見れば2人が少しの間目を合わせていただけで、いきなりミネルバが倒れて気絶したという風に写るだろう。

 

その裏では…誰もが目を背けたくなるような事が起きていたというのにだ。

それでもリュウマの行ったことには誰も…気がつかない…分からない…理解出来ない。

 

「流石に1秒でミネルバが倒れれば、不審に思うかもしれんから5分程経たせたが…エルザ達はどう───ッ!!」

 

そこに突如、途轍もない殺気と邪気を感じその方を見れば…ちょうど一つの斬撃が空を割るところであった。

 

その出場所がエルザとカグラが居た場所から、そう遠く離れていない場所だと分かったリュウマは、縮地でその場を離れた。

取り敢えず、リーダーのミネルバを打倒したことで5ポイント獲得した。

 

余談であるが、突如倒れたミネルバに観客や実況が絶句していたりしていなかったり…。

 

 

そして冒頭へと戻るのだ。

 

 

「リュウマ!カグラが何故か豹変して…」

 

「分かっている。それによく見ろ…あの刀…不倶戴天からあの黒い靄が出ている」

 

エルザはリュウマに言われた通りにカグラの持つ不倶戴天を見た。

すると確かに、不倶戴天から黒い靄が出てカグラの体を包み込んでいる。

 

───あの刀から怨念が出ている以上…あれをどうにかすればいいのだな。

 

此方を見ながら刀を構え、殺気を飛ばしているカグラに近付いていく。

 

取り憑かれている要因は不倶戴天だ。

要するに、その不倶戴天をどうにかすればいいという話なのだから、話は早い。

 

「カグラ。教えた剣を復讐に使うもその他に使おうとも、俺はなんとも言わん…だが───」

 

「ぐっうぅぅぅ…!!!!」

 

己が敬愛する師匠であるリュウマが近付くと、一歩ではあるが後ろへと後退した。

だが、結局は怨念に呑まれたのか鋭く睨み付けている。

 

しかし…リュウマはそんなことどうでも良かった。

 

「───剣を使う者が剣に振り回されて如何するか!!この愚か者がッッッッ!!!!!!!」

 

「…!!!!」

 

「リュウマ…」

 

険しい剣幕でカグラへと怒鳴るリュウマ。

 

カグラには己が剣を教えた。

その剣を復讐に使おうが誰かを守るために使おうが、はたまたただ強さを求めるために使おうがどうでも良かった。

それをどう使おうがそれは本人次第だからだ。

 

しかし…しかしだ。

 

剣を扱う者が、何故剣に呑まれるのか。

 

それが許せなかった、

 

「愚か者が。貴様は少し…頭を冷やせ」

 

「ジェラール…!邪魔ヲスルナラ…キサマモコロス…!」

 

「師匠である俺も分からんとは──なッ!!」

 

言い終わると同時に刀を左腰に納刀し、一気に接近する。

それを感知したカグラは迎え撃つために腰を低くし、居合の構えをとった。

 

互いが射程圏内に入ると神速の居合を放つ。

 

当たった瞬間に衝撃波が辺り一面に走り、建物や柱などを残らず消し飛ばした。

 

近くに居たエルザはリュウマ達の邪魔になってしまうと思って退避していたのだが、あまりの衝撃に目を見開いた。

 

刀を合わせたところから鍔迫り合いになっていたのだが、やはり筋力や膂力ではリュウマの方が勝り、カグラを押し通した。

 

押し通されたために後方へと跳んだカグラは、着地と同時に魔力を刀に纏わせて斬り掛かる。

 

「絶剣技・『燕返し』」

 

迫ってきたカグラに向かって同時に3回斬り掛かるが…それを予知したのか、差している鞘を引き抜いて前方の地面に突き刺し、その反動を使ってその場から後方へと退避した。

 

回避は不可能の筈の燕返しが避けられ、少し驚いたが想定の範囲内のことである。

 

勢いそのままに退避したカグラへ向かっていき、カグラはそんなリュウマに対して迎撃しようとした。

 

そこでリュウマはニヤリと嗤って刀の腹を見せるようにして前に構え…少し傾けた。

 

「…!クッ!」

 

やったのは太陽の光の反射による目眩ませ。

 

カグラによる強力な2回の斬撃により、空の雲は全て吹き飛んでおり…快晴と言ってもいい程の天気と化している。

 

それを有効的に使ってカグラの目を眩ませて怯ませ、隙を作った。

一瞬の目眩ませ故に直ぐに立ち直ってしまうが、リュウマにとってはその一瞬の隙で十分だ。

 

「絶剣技───」

 

今まで以上に魔力を籠めて構え、対するカグラは受け止めてみせようとしているのか刀を前方に出した。

 

リュウマの狙い通りに。

 

「──────『神砕き(かみくだき)』」

 

「ゼアァ…ッ!!!!」

 

振り下ろした刀とカグラの刀がぶつかり合い…地面が蜘蛛の巣状に罅割れて陥没し崩壊する中…

 

「──────ッ!!??」

 

カグラの持つ不倶戴天が…半ばから真っ二つに折れた。

 

最初から狙っていたのは不倶戴天本体。

 

エルザに言った通り、カグラが豹変したのは不倶戴天から流れている怨念であるため破壊しようとしていたのだ。

 

それを見事やってのけ、カグラは膝から崩れ落ちる。

 

もう彼女の体に黒い靄は纏わり付いておらず、いつも通りのカグラの姿であった。

 

「頭は冷めたか?この未熟者」

 

「…っ…申し訳…ありません…でした…」

 

前に立つリュウマを縮こまりながら言うカグラに、仕方ないと思いながら後ろへと下がっていった。

 

代わりとしてその場に出て来たのはエルザだ。

戦闘が終わったと同時にこの場に向かって来ているのを分かっていたリュウマは、エルザにこの場を譲るために下がったのだ。

 

「カグラ。今更なのだが…私はお前のことを知っている」

 

「…何?」

 

「いや…思い出したというべきか…シモンの妹…くらいの記憶しか無かった…」

 

「…ッ!ま、まさか…」

 

「そうだ…私もローズマリー村出身だ…シモンやお前と同じ…な」

 

ローズマリー村で子供狩りがあったのでエルザは捕まってしまい、楽園の塔の建設に奴隷として働かされていたのだが…。

 

その捕まる時に兄とはぐれたのか、お兄ちゃん…お兄ちゃんと泣きながら兄を探している小さい子供をエルザは見つけていた。

 

自分よりも小さい子を捕まらせる訳にはいかないため、自分もいつ捕まるのか分からない恐怖を耐えながら手を引いて誘導し、子供1人が入る木箱の中に入れて身を隠させた。

 

『ここに隠れて!』

 

『お、お姉ちゃんは…?』

 

『別の場所見つけるから大丈夫だよっ。それよりも───』

 

 

         生きて

 

 

 

その後楽園の塔の兵士に捕まり、楽園の塔へと連れて行かれてしまった。

 

木箱に隠れていた小さい時のカグラは、周りから聞こえてくる叫び声に怯えながら時が過ぎるのを待った。

 

そうしている内に何時の間にか眠ってしまい、翌朝になってから起きて木箱から出てみると…そこには焼かれて何も無くなってしまい、誰も居ないローズマリー村だった。

 

「シモンからお前の話をよく聞いていた…私もずっと気がかりだった…お前の無事を…祈っていた」

 

「……っ……ふ…うぐっ…」

 

「今も…な」

 

「うっ…ぐすっ…ご…めんなさい…ごめんなさいっ」

 

泣き出してしまったカグラの頭を抱き寄せてあげ、抱き締めて優しく撫でてあげるエルザは…まるでカグラの姉のようであった。

 

しばらく泣いていたカグラではあったが、何時までもそうしている訳にはいかないのでエルザに礼を言いながら立ち上がった。

 

「師匠…エルザ…誠にすまなかった。まだ心の整理は出来ないが…この勝負は私の負けだ」

 

「ゆっくり考えるといい。お前が思うようにしろ、私からはそれだけだ」

 

「怨念を持つのもいいが、これに懲りたら程々にしておくんだぞ」

 

「はい…申し訳ありませんでした」

 

『一時はどうなるかと思われましたが…見事最後にリュウマがカグラを打ち倒し、カグラの宣言によりフェアリーテイルに5ポイントです!』

 

『いやぁ…本当に一時はどうなるかと思ったねぇ』

 

『緊張したカボ』

 

カグラの宣言により、リーダーであるカグラを打倒したということでフェアリーテイルに5ポイントが入った。

 

これで残すは…セイバートゥースのスティングのみ…。

 

 

「オレはここにいる…来いよ。妖精の尻尾(フェアリーテイル)!」

 

 

スティングの魔法によるセイバートゥースのマークが闘技場となっている街の上空に上げられた。

 

フェアリーテイル全メンバーは誰も欠けることが無く、全員がマークの元へと向かって行った。

 

 

フェアリーテイル全メンバーを倒せば逆転勝利となる点数である。

 

 

スティングは…見事全員を打ち倒し優勝するのか…。

 

それとも、万年最下位だったフェアリーテイルが優勝するのか…。

 

 

 

 

 

どちらに転んだとしても…次で終わりである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところでリュウマ。カグラのお前を見る視線がやたらと熱いのだが…どういうことだ?」

 

「カグラとは師弟関係であって…やましい関係なのでは…」

 

「誰がやましい関係だと言った?」

 

「ハッ!?…いや…俺は…」

 

「足が疲れた。運んでくれ」

 

「…分かった…」

 

「あぁ、言っておくが…おんぶではなくお姫様抱っこでな?」

 

「……なんだろうな…後ろから視線が突き刺さっている気がする…!」

 

「ふふふ、これも中々良いな…今度からこれをしてもらおう」

 

 

 

 

「くっ…!エルザ…師匠になんて羨ま…ずる…けしから…羨ましいことを…!」

 

 

 

 

 




リュウマさん恐いですねぇ…怒らせてはならない人筆頭ですよ笑

怨刀不倶戴天折っちゃいましたけど、大丈夫ですので。


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