FAIRY TAIL ◼◼◼なる者…リュウマ   作:キャラメル太郎

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冥府の門
第六一刀  狙われた評議院 雷竜の覚悟


 

 

リュウマが異世界に跳び、ナツ達最強チームが妖精の尻尾(フェアリーテイル)創設メンバーの一人であるウォーロッド・シーケンの元まで行って指名式クエストをクリアしてから数日が経った明くる日…魔法評議院では集まりが広かれ会議を行っていた。

評議院のメンバーは新生のメンバーで構成されているため、昔のように処罰を軽くしてくれるような何だかんだ甘い者達ではなくなっていた。

 

今の評議院のメンバーは、前回から評議院として働いているオーグ老師を除いて全員が頭が固いのだ。

それも何かとフェアリーテイルを悪く見たりするため、少しフェアリーテイルが何かをすれば直ぐに議題に上がってくる。

 

 

しかし…そんな評議院は長くは続かなかった…。

 

 

 

 

 

 

───魔法評議院・ERA(エラ)

 

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)が大魔闘演武優勝か…やれやれ…」

 

「天狼組が帰ってきてからすぐこれですよ…」

 

「やはり目立つギルドだのぅ」

 

 

会議室にいる評議院メンバーは本題に入る前に近頃のフェアリーテイルの事について話していた。

大魔闘演武を優勝するのはいいのだが、それ以外での街への損害などが目立って仕方ないのだ。

まぁ、言ってしまえば最強チームのナツとかナツとかナツとかのせいなのだが…。

 

評議員が大魔闘演武の有無自体無くした方が良いのではないだろうか?という不穏な話が進み掛けてしまうが、魔法評議院議長であるグラン・ドマの一声によって静まり返った。

静かになったのを確認したグラン・ドマは今回の議題を話し始めた。

 

今回集まって開いた会議の議題は闇ギルドである冥府の門(タルタロス)についてだった。

ここ数日でタルタロスの傘下だと思われる闇ギルドが数日の間で7つも壊滅しているからだ。

壊滅してくれるのはいいのだが、評議院は傲慢にもありがた迷惑と考えていた。

 

闇ギルドが次々に壊滅しているのが、仮に正規ギルドである場合、もしかしたら報復に来るかもしれないからだ。

中にはジェラールが率いる独立ギルドの魔女の罪(クリムソルシエール)の仕業ではないのかと睨んでいる者もいる。

 

 

「もしかしたらフェアリーテイルのリュウマがやっていたりするのではないですかな?」

 

「…ッ!?」

 

 

突如上がったリュウマの言葉に、評議院のメンバーの中で唯一フェアリーテイルの味方であるオーグ老師は、開いていない右目とは別に、開いてる左目を少し大きく開かせた。

 

 

「あの者はフェアリーテイルの天狼組メンバーの1人…ここ最近は指名したクエストを受けて周りへの損害を全くと言っていいほどにとどめております、しかしそれが逆に怪しい」

 

「何故ですかな…?」

 

「元々リュウマは破壊活動が目立つナツのように周りのことを一切考えないで周りの物を破壊しながら依頼を遂行しておりました、だがその破壊活動が止まると同時に()()()()()()()()()()()()()()という記録が残っております」

 

 

まだフェアリーテイルに入ったばかりのリュウマは、最初から周りへの破壊を考慮せず終わらせればいいと考えて殲滅魔法を放って一撃で終わらせていた。

それと共に周りの建物なども殲滅魔法で一撃で終わらせた。

始末書で困っていたマカロフはリュウマに破壊をしないように相談し、リュウマはそれを渋々了承した。

 

微妙なストレス発散や溜まった魔力の放出などを兼ねた殲滅魔法を止められたリュウマは…()()()()闇ギルドを潰して回っていったりしていた。

寄り道ついでに壊滅している内に味を占めた時には、闇ギルドを幾つも誘導して一箇所に集め…殲滅魔法で一掃したりした。

 

誰かに見られても特に気にしていなかったリュウマであったが、目撃者の中には評議員の回した者などもいた。

今ではそれが仇となって要らぬ容疑を掛けられている。

 

 

「元々聖十大魔道に任命したのは、リュウマの余りに強すぎる力を我々が抑えて手綱を握る為です。奴の力は強すぎる」

 

「大魔闘演武に紛れ込ませた者が言うには、7年前よりも比べものにならない程の力を見せたと言っておりましたぞ」

 

「リュウマに限った話ではない、どうせこれはフェアリーテイルが起こした問題なのではないのかね」

 

「強い力は誇示したくなるのが心理でありますからなぁ」

 

 

表情こそ変わっていないオーグ老師ではあったが、我慢ならなくなったので口を挟み、何かとフェアリーテイルと関係づけるのはどうかと進言した。

言われた評議員は逆にオーグ老師が何故フェアリーテイルの肩を持つのかと言った。

 

 

「可能性…という話でしたら親ギルドであるタルタロスが子ギルドを接収しているとも考えられませんかな?」

 

 

何のために?という言葉にさぁ?と返してお茶を濁すオーグ老師であるが、言い分としては軍備増強や末端人員切り捨てなどといったことなども考えられると言ったのだ。

しかしその意見を他の議長を除いた議員が笑い飛ばした…そんなことは有り得ないと。

議長はオーグ老師の意見も一理あると判断していたが、他の者は怪訝そうな顔をしていた。

 

 

「今まで棚上げにしてきたタルタロスの問題を今こそ取り組む時じゃ──敵の正体は不明…だが、ここを崩せばバラム同盟は全崩壊する。今こそ我々魔法評議院最大の戦力をもって戦う時なのだ」

 

 

議長の迫力に喉を震わせた評議院達は互いに顔を見合わせて頷き合い、これからの戦いは鮮烈を極めるだろうと判断した時だった。

扉からカエル頭の職員が扉を勢い良く開けながら入ってきて慌て口で緊急事態だと言った。

 

 

「侵入者───」

 

 

言い終わらないうちに…魔法評議院・ERA(エラ)を粉々にする程の大爆発が起き、評議員達を含む職員を呑み込んだ。

 

 

爆発が起こった後、ラハールは重傷となり、一緒に行動していたドランバルトも少し気絶していたが目を覚ました。

辺りを見渡せば残骸となった魔法評議院・ERA(エラ)があった。

生き残りがいないか見渡していると、瓦礫の下に傷だらけのオーグ老師がいた。

助けに行こうと思ったのも束の間…オーグ老師の頭を地面に押さえ付ける人物がいた。

 

 

「あかんあかん。あんたは生きてたらあかんわ。狙いは9人の議員全員やからなァ──『爆』」

 

 

掴んでいる手とオーグ老師の頭が高い音を出しながら光り出した。

押さえ付けている何者かが魔法を発動させようとしているのだ。

 

 

「逃げられへんで?オレの爆発からわなァ」

 

「逃げろ!ドランバルト!!」

 

「オーグ老師!!」

 

 

光が段々強さを増していく。

その光景を見ている人間…否…襲撃した者は人間の姿形をしていなかった。

どこか豹のような見た目をした者はニヤリと口角を上げながら、這い蹲って動けないているドランバルトに顔を向けた。

 

 

「オレの名はジャッカル。冥府の門(タルタロス)九鬼門の一人…地獄で思い出せや…評議員を皆殺しにした男の名を───」

 

「己の正義を貫くために生きろ!!ドランバルトォ!!」

 

 

───遂に……

 

 

 

 

「オーグ老師ィィィィィィィィ!!!!!」

 

 

 

 

オーグ老師は襲撃者…ジャッカルの手によって殺されたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───ギルド・妖精の尻尾(フェアリーテイル)

 

 

舞い込んでくる仕事の量も落ち着きを見せ、それに伴いリュウマに対する指名式のクエストが減ってゆっくり出来る時間を取れるようになった頃、フェアリーテイルは今日も今日とて朝から酒を飲んでは騒いでいた。

今リュウマはエルザとマカロフの3人で話しをしていた。

 

内容は最強チームがウォーロッド・シーケンの依頼で頼んだ1つの村が凍ってしまった現象をどうにかして欲しいという依頼の途中で、行方を眩ませていたミネルバが闇ギルドに入っていたという話しと、グレイが倒したというゼレフ書の悪魔についてだった。

 

 

「───ということがありました」

 

「ふぅむ…ミネルバもバカタレな娘だのぅ」

 

「その後も行方をまた眩ませたのだろう?」

 

「あぁ、あと一歩の所で逃げられてしまった…」

 

 

見つけることが出来たミネルバを連れ戻すことが出来なかったエルザは、悔しそうにしていた。

大魔闘演武でルーシィに酷いことをしたのは今でも忘れてはいないが、消えてしまったとしては後味が悪かったのだ。

 

 

「それにしても、ゼレフ書の悪魔の魔法で子供になっていたのか…ククッ…エルザの小さい頃か」

 

「むっ…なんだ、何がおかしい」

 

「いや、何。昔のエルザは何かと俺の後を追い掛けては剣を教えてくれ~だの、何をしてるんだ~だの、親鳥に付いて回る子供のヒヨコのようで可愛らしかった…ふふ」

 

「なっ…なっ!?何を言うか!?わ、私は…」

 

「あの時は何とも言えない庇護欲を刺激された」

 

「~~~~ッ!!今は庇護欲を感じないとッ!?」

 

 

エルザの言葉に黙ってしまうのは仕方ない。

ギルドの中でも実力者であるナツやグレイを一方的にボコボコにしている存在だからだ。

庇護欲よりも頼もしさの方が断然上回るというものだ。

 

 

「わ、私だってな…ま、守られたいと思ったり…する…のだぞ…?」

 

「クカカ…そうだな。機会があれば、その願い叶えてやろう」

 

「う、うむ…」

 

 

まぁ…その機会というのは大抵訪れないだろうが…という言葉は顔を赤くしているエルザを見ながら飲み込んでおいた。

蚊帳の外になっているマカロフとて、エルザが守られる…じゃと?と、案外失礼な事を考えていたりする。

 

 

「因みに───小さい頃のエルザとはこんな感じか?」

 

「なぁ!?」

 

「ブフォ!?」

 

 

何故か似合わずもじもじしていたエルザが見ていない隙を使って魔法を使い、エルザが魔法でやられたと思われる小さい頃のエルザへと体を変化させた。

興味本位で見たマカロフはその完成度…というよりも小さい頃のエルザそのものと化したリュウマを見て飲んでいた酒を吹き出した。

 

 

「なっ…何をしているんだお前は!?」

 

「何って…エルザの若かりし頃の姿に…」

 

「今すぐ解け!!」

 

「ハハハ……断る!」

 

「あっ…待て!!さ、流石に恥ずかしい!!」

 

 

魔法を解かせようと追いかけ回すエルザと、追い掛けてくるエルザから巧みな体裁きと三次元機動によって人の中を縫うように逃げるリュウマの図は…周りの者達の口に含んだ酒を吹かせた。

騒いでいたナツが小さい頃のエルザを見て戦闘欲に火を灯し、火竜の鉄拳で殴りかかるも腕を取られて投げられ、本物のエルザにぶつかり邪魔だと言われながら殴られて気絶した。

 

 

「やめろリュウマ!頼むからやめろ!!」

 

「ん゛ん゛……何をやめればいいのか皆目見当がつかんな」

 

「アッハッハッハッハッ!!声がっ!声が当時のエルザそっくりだぁっはっはっはっはっは!!」

 

「さっすがリュウマ!!笑わしてくれるぜ!!」

 

「エルザで遊べるのはリュウマ位だよ…」

 

 

ハッピーは恐怖の権化であるエルザで遊ぶリュウマに戦々恐々としているが、最近仕事ばかりで疲れていたリュウマには楽しくて仕方なかった。

机の上に乗って昔エルザが付けていた鎧を着ながら剣を持って掲げ…ポージングをとっているが、まさにそれは喧嘩をするナツとグレイをのした後のエルザそのものだった。

 

 

「くぅぅぅぅッ!相手がリュウマなだけあって捕まえられん…!ハッ!?───昔のミラも面白いと思うぞ?」

 

「ちょっとエルザ!?」

 

「クカカ───任せろ」

 

「やめてリュウマ!」

 

 

お題が出たからにはやってみるが吉…ということで早速リュウマは過去の荒れていた頃のミラへと変身した。

男勝りで喧嘩っ早くエルザを何かとライバル視していた頃のミラだ。

 

 

「ん゛ん゛……おいおいナツゥ?こんなもんでやられるとかよっえぇなァ?」

 

「キャーーー!!??ちょっとリュウマ!!」

 

「んだとコラァ!!!!」

 

「ナツが起きやがった!?」

 

 

挑発に眠っているのに反応したナツが起き上がった瞬間に声がした方向に向かって炎を吐くが、小さいままのミラの姿のリュウマは風の魔法で小規模ながらの刹那の突風で相殺し、首の後ろに手刀を落として2度目の気絶をさせた。

 

 

「次はルーシィだな!」

 

「えぇ!?あたし!?」

 

「あっ、私も見てみたいわ」

 

「ミラさん!?それ絶対自分のやつやめさせたいだけですよね!?」

 

「想像でやってみるか」

 

 

流石に見たこと無いルーシィの小さい頃が分からないので、自分の中での小さいルーシィを考えて変身するのだがどんぴしゃで過去のルーシィそっくりな姿となった。

可愛らしくポニーテールにしているルーシィはキュートで、女の子大好き組は小さな子に対して鼻の下を伸ばしていた。

 

 

「えぇぇぇぇぇぇ!?まんまあたし何ですけど!?」

 

「ん゛ん゛……おねぇちゃんだぁれ?」

 

「やめてーー!!??」

 

「ルーシィ…可愛いなおい」

 

「グレイ様!?こぉのぉ…恋敵ィィ…ッ!」

 

「ヒィィィィィィ!!??あたし関係ないじゃなーーい!!」

 

 

小さいルーシィの姿でクスクス笑っていたリュウマは、そろそろやめておくか…と思ったが、ルーシィのことをおちょくっているカナを見てニヤリと嗤った。

可愛らしい小さいルーシィが悪どい笑顔を見せたのを目にしたカナは止めようとするが…手遅れだった。

 

 

「昔のカナだ」

 

「あら~?カナも可愛いじゃな~い?」

 

「ちょっルーシィ!リュウマ!あんたやめ───」

 

「───ギルダーツ……大好き♡」

 

「だぁっはっはっはっはっは!!!!!」

 

「やめんかーーーーー!!!???」

 

 

顔を真っ赤にして叫んでいるカナに対して、ルーシィがこれ見よがしに弄り倒しているのを見てある程度満足したが、楽しそうに笑っているウェンディを見つけてもう一度変身することにした。

幸い今よりも更に小さい頃のウェンディを知っているので変身は簡単だ。

 

 

「俺が会ったのはこのくらいだったか?ウェンディ」

 

「リュウマさん!?」

 

「ウェンディ可愛い~~!!」

 

「まあ、懐かしいじゃない」

 

「シャルル!!」

 

 

まだ五歳ぐらいの頃のウェンディに変身したリュウマは、みんながこっちを見ているのを確認してから、水の魔法を使って目尻に水を溜めて涙を我慢しているように見せ、泣きそうな顔をしながらルーシィのズボンの裾を小さく握って上目遣いした。

 

 

「おねぇちゃん…シャルル…どこぉ…?」

 

「かふっ」

 

「ごはっ」

 

「ぶへぇあっ」

 

「やめて下さいリュウマさん!!」

 

「まんま昔のウェンディね」

 

「シャルルーー!!」

 

 

ある程度満足したリュウマは、変身の魔法を煙に包まれながら解除して、笑いすぎたため出た涙を指で拭いながら息を整えて前を向くと…頬を膨らませたエルザ、ミラ、カナ、ルーシィ、ウェンディがいた。

今更ながらやってしまった感に襲われてしまったが、完全に囲まれてしまい逃げ道を無くしてしまっていた。

 

 

「分かってるな?リュウマ」

 

「私とっても恥ずかしかったのよ?」

 

「逃げようとしてないわよね?」

 

「酔いが完全に覚めたよ」

 

「リュウマさんの……ばか」

 

 

「いや…あの……正直すまなかった」

 

 

「「「「ふふ…許さない♡」」」」

 

 

追い詰められたリュウマは、追い詰めた側であるエルザ達の要求を呑まされて変身魔法をまた使う羽目になった。

今回は誰かに変身するとかではなく、昔の小さい頃のリュウマ自身にさせられた。

ちょうど大魔闘演武のパーティーでやっていた時の小ささだ。

 

 

「……これでいいか?」

 

「声は今と違うでしょ?」

 

「喋り方もね?」

 

「ちゃんとやりなさいよ?」

 

「リュウマさん…?」

 

「……ん゛ん゛…これでいいですか?」

 

「「「「「───か、可愛い♡」」」」」

 

 

我慢できなくなってしまった少女達は子供の頃のリュウマに飛び付いて抱き付いたり頭を撫でたり頬ずりしたりほっぺたを摘まんだりとやりたい放題であった。

やられているリュウマとしては揉みくちゃにされているので目を回しそうになっているが、抵抗は許されていなかった。

 

只管弄くられていること数分…入り口から汗を大量にかいたジェットが叫びながら今日1番のニュースを語った。

 

 

 

 

 

内容は……議員全員の死亡を知らせるニュースであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───???

 

 

「久しいな“シルバー”」

 

「お?“キョウカ”の姉ちゃんじゃねぇか。相変わらず色っぽいねぇ」

 

 

城が廃墟と化したかのような場所に数名の部下らしき者達を従えさせる女が現れ、先にその場へ着いていたシルバーと呼ばれた男に話しかけて話しをしていく。

他にも一人丸っこい体をした人間というより生物や、人間のような姿をした者、人間どころか体中が鋭利に尖っている者が同席している。

 

 

「“ジャッカル”と“テンペスター”はいないのか?」

 

「二人とも()()()でございます」

 

 

この場にいない者のことを不思議に思ったシルバーは質問すると、体が丸っこい者が答えた。

答えに対してキョウカが既に作戦が始まっているということかと吐き捨てると、そこにいるメンバーはニヤリと笑った。

 

 

「人間共に冥府の力を見せてやろうぞ。冥府の門(タルタロス)九鬼門の地獄を…!」

 

 

なんと…その場に居たのは…全員がゼレフ書の悪魔であった。

 

 

「しかし、流石はジャッカルさん。派手にやりましたなァ…ゲヘヘ。評議員9人の命の値段はおいくらか?おいくらか?ゲヘヘ」

 

 

───九鬼門・堅甲(けんこう)のフラマルス

 

 

 

「フラマルス。汚ぇ笑い方はよせ…我々の品格を疑われる」

 

 

───九鬼門・晦冥(かいめい)のトラフザー

 

 

 

「悪魔に品格もクソもあるかよ!!次はオレに行かせろキョウカ!!早く人間共を皆殺しにしてぇ!!」

 

 

───九鬼門・童子切(どうじぎり)のエゼル

 

 

 

「エゼルさん。物語には順序がありますわ。これはまだ序章……いいえ……前書きといったところ」

 

 

───九鬼門・涼月天(きょうげつてん) セイラ

 

 

 

「その通りだ。慌てるなエゼル。そなたにはそなたの仕事がある」

 

「体が…!体が疼くんだよ!!ジャッカルとテンペスターだけずりィぞ!!」

 

 

───九鬼門・隷星天(れいぞくてん) キョウカ

 

 

 

「祈り……囁き……そして冥府の祝福あれ…」

 

 

───九鬼門・漆黒僧正(しっこくそうじょう) キース

 

 

 

「……………。」

 

 

───九鬼門・絶対零度(ぜったいれいど)のシルバー

 

 

 

集まった7名は廃墟であったはずの城の中へと入り、不気味な装飾を施されている暗い部屋の中で集まり、気味の悪い髑髏に向かって祈りを捧げていた。

 

 

「全ては我等が主…ゼレフの為に……人類に悪魔の鉄槌を下そう」

 

 

 

 

戦いの火蓋は……既に切られていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───レストラン・(エイト)アイランド

 

 

ここは元評議員でありマスターマカロフの友人であるヤジマが開いているレストランである。

今は雷神衆のラクサスを除いた3人が仕事としてヤジマの手伝いをして店を開いている。

 

 

「こりゃぁ…酷い()件だなぁ…」

 

「評議院が爆破!?」

 

 

今朝届いた最新号の新聞を読んでいるヤジマの言葉に反応したフリードが、新聞を覗きこんで1番のニュースを見て驚いていた。

因みに手は驚きながらも料理をやめていない。

同じく違うところでスープを作っているビックスローは既に新聞を読んでいたようで、大して驚いたところは無い。

 

死傷者が総勢119名という一文を見て、元評議員もして働いていたヤジマは悲しそうに見ていた。

同時に何故評議員を狙って爆破で殺したのか気になり考えている。

各々は新聞の記事について話しながら料理を作っていき、客が来るのを待っていた。

 

 

「ラクサス君はまだ戻って来ないのかね?」

 

「おつかいも出来ないとは…仕方のない奴め…ふふ」

 

「あ…噂をすれば…!」

 

 

店の扉が開いたことでエバーグリーンがラクサスか帰ってきたのだと思い振り向けば…入ってきたのはフードの着いたローブのようなもの着ている見るからに怪しい者だった。

入ってきた者から感じる魔力が不吉だと感じたフリードだが…言葉を話す前にそれは起こった。

 

 

「……『ヒュル』」

 

 

「「「「「──────ッ!!??」」」」」

 

 

入ってきた者がたった一言話しただけで、店内で巨大な竜巻が発生し天井を易々と突き破り、壁を破壊して店本体を粉々に破壊した。

突然の攻撃に出遅れた雷神衆とヤジマは風圧に体勢を崩してしまい、襲撃者は竜巻を体の周りに纏ってフリードとビックスローの懐まで飛び込んでから軽く触れ…

 

 

「……『どどん』」

 

「ぐあぁああぁあぁッ!?」

 

「がはっ!?」

 

 

またもたった一言で二人を左右別々に弾き飛ばした。

見かけによらない高威力の衝撃にやられた2人は弾かれながら血を吐き出して店だった残骸に叩きつけられた。

やられた2人を見てヤジマが隙を突いて紙状に薄くなりながら相手の腕に絡みつく。

 

しかし襲撃者は冷静に『ボッ』と口にすると、絡められそうだった腕から高温の炎が噴き出てヤジマを攻撃した。

 

 

「ヤジマ…さん!」

 

「こんのっ…妖精機銃(ようせいきじゅう)…『レブラホーン』!!」

 

「……『ヒュル』」

 

 

放たれた光の魔力の弾丸を言葉を発しながら腕の周りに発生させた竜巻によって弾き返し無効化しながらエバーグリーンを狙って近付き暴風で離れた所にある机や椅子の山に叩きつけた。

襲撃者は傷だらけのヤジマの前まで近付くと首を掴んで持ち上げた。

 

 

「ぐっ…何者…じゃ」

 

「…我に名は無い…九鬼門の一人…人類は我を厄災と呼ぶ…冥府の門は開かれた…人類に裁きを」

 

「ぐうぅううぅうぅうぅ…ッ!!」

 

 

引き剥がそうとしても全くビクともしない腕力に首を締め付けられ、ヤジマは呼吸困難によって苦しそうに声を上げる。

雷神衆はダメージの大きさから立ち上がることすら出来ず、見ていることしか出来ない。

だが…冥府の門というキーワードから、タルタロスであることを察した。

 

狙いが現評議員だけではなく…元評議員までも標的であるということも。

 

 

「冥府へ…堕ちろ」

 

「がっ…は…ぁ…」

 

「ヤジマさーーーん!!!!」

 

 

エバーグリーンが涙ながら叫んだ時…快晴の空から一つの雷鳴が轟き…一筋の雷が降り落ちた。

雷は的確に襲撃者の風を纏ってヤジマを拘束する腕を狙い弾き飛ばした。

次に訪れた第二撃目の雷が襲撃者の頭の上に落ちて呑み込んだ。

 

 

「道には迷っちまったが……テメェを殺すことに迷いはねぇ」

 

 

颯爽と訪れたラクサスの落雷により、圧倒的だった襲撃者に多大なダメージを与えたのだった。

助かったことにホッとしたヤジマはラクサスに相手は突然現れ攻撃を仕掛けてきたことを話し、エバーグリーンがタルタロスでヤジマを狙っていることを補足した。

 

雷を落とされて攻撃されたことで、着ているローブが所々破れて使い物にならなくなったことを確認した襲撃者は…ローブを己の手で引き千切って素顔を見せた。

顔を見たラクサスは驚きで目を丸くした。

ローブを着ていた人物の顔は…獣のような顔つきだったからだ。

この者は…九鬼門・不死のテンペスター。

 

ゼレフ書の悪魔であり…人間ではない。

 

 

「……『ヒュル』」

 

「フンッ」

 

 

最初と同じように竜巻を纏いながらラクサスに向かって突進を仕掛け、距離を詰めて蹴りを入れるが跳んで回避し、避けたところに向かって拳による打撃を入れようとしたがラクサスが雷を纏って高速移動することで余裕をもって避けた。

 

お返しとばかりに空中で逆さまの状態で現れたラクサスが、テンペスターの背後から脳天に向かって蹴りを入れれば地面に叩きつけられながら引き摺られるように滑って岩に叩きつけられた。

 

直ぐに起き上がって睨み付けようとしたところ、その場にはもうラクサスはおらず、何時の間にか背後で仁尾立ちしてテンペスターのことを見下ろしていた。

 

 

「相手が悪かったな──『雷竜の(アギト)』!!」

 

 

組んだ手をテンペスターの頭に向かって振り下ろし攻撃したところ、余りの威力に地面は叩き割れ、テンペスターは白目を向いて気絶した。

フェアリーテイルのS級魔導士なだけあって、フリード達がやられてしまった相手を一方的に倒してしまった。

 

ラクサスが現れて倒してくれたおかげで助かった雷神衆は、座り込んでダメージを回復させてテンペスターの処遇を決めていた。

評議院に連れて行ったところで破壊されているので機能しておらず、下は上がいなければ機能しないのだ。

 

狙っているのが元評議員であるヤジマであることで、目的が知りたいと提案したフリードの案に則りフェアリーテイルに連れて行って拘束しながら尋問することに決めた。

と、ここで気絶していたテンペスターが目を開けて覚醒して独り言を溢し始めた。

 

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)…まさかこれ程の魔力を持つ人間がいようとは計算外…想定外のダメージ…───我は一度死ぬしかないか」

 

「死ぬ?何を言ってやがる」

 

()()()()()()()…ということだ…人間よ」

 

 

話し終えたことに満足して目を閉じたテンペスターの体が…弾けて黒い霧となった。

黒い霧は消えることがなく、周囲に周囲にと広がっいき街を包み込もうとしていた。

何をしたのか理解出来ないラクサス達はテンペスターがどこかに行ったのかと探すが、本当に自爆して消えたのだと感知した。

 

 

『人は厄災には勝てん…これは“魔障粒子”…空気中のエーテルナノを破壊し汚染していく』

 

「アンチエーテルナノ領域…!?」

 

「ぐはっ!?ゲホッゲホッ!?」

 

 

吸い込んでしまったフリードやビックスロー、エバーグリーンはその場で蹲り苦しそうに咳をしていた。

これは魔力欠乏症や魔障病を引き起こし…魔導士にとっては死に至らしめる病である。

 

 

『唯一の弱点は我の体を再生させるために()()()戻らねばならないということ…冥府で会おう…死人達よ───』

 

「……ッ!!」

 

 

テンペスターの声はそこで途絶えてしまった。

だが、今はそれどころではない。

 

黒い霧をこの街全体を覆うほどにまで拡散したテンペスターの仕業で魔導士である雷神衆やヤジマ、ラクサスが死にそうになっている。

黒い霧を吸い込まないように口と鼻を布で覆って霧の無い安全地帯に避難しようとするのだが…肉体に限界が来て倒れ込んでしまう。

倒れたエバーグリーンとビックスローを心配してフリードが駆け寄ろうとするが、フリードも限界が来て倒れてしまった。

 

 

「──誰も死なせねぇ…死なせねぇぞォッ!!」

 

「ラクサス…!口を…塞げっ!」

 

 

「───スウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!」

 

 

なんと、ラクサスはフリードの指示には従わず大きく息を吸い込んで、一緒に周りの黒い霧も大量に吸い込んでしまった。

何をしているのか理解出来ないフリードは目を見開き、嫌な予感から来る冷や汗を多く流した。

 

 

滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)の肺は少し特殊なんだ。こんなモン全部オレが吸い込んでやるよ」

 

「や…やめろ…」

 

 

「───必ず全員連れて帰れ…それがお前の…仕事だ」

 

 

「ラクサーーーーースッ!!!!」

 

 

フリードの叫び声が、黒い霧が少しずつ消えていく街の中に木霊した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───数時間後…フェアリーテイル

 

 

 

「ポーリュシカ!!ラクサス達はどうなんだ!!??無事なのか!?おいぃ!!!!」

 

「うるさいね……生きている……が、かなり魔障粒子に侵されている」

 

 

生きているという曖昧な言葉にモヤモヤさせているマカロフではあるが、それは後ろにいるフェアリーテイルメンバー全員に言えることだ。

なので追求したい気持ちを堪えながら、ポーリュシカの話を聞くために落ち着きを取り戻した。

 

 

「5人の中でラクサスの体内汚染が酷い。生きてるのが不思議なくらいだよ」

 

「生きてるのが…」

 

「不思議なくらい…」

 

 

ラクサスの重症レベルを聞いて顔を青くさせるメンバー達だが、ポーリュシカは知らせなくてはならないため、包み隠さず今の現状を教えていく…。

 

 

「元々ごく少量の摂取でも命が危険な毒物だ…完全に回復するかどうか───」

 

「そ…そんな…!」

 

「こままじゃ死んじゃうの…?」

 

 

「───あの子に掛かってる」

 

 

「「「「───ッ!!??」」」」

 

 

ポーリュシカの言葉に驚いて見遣る。

全員の視線を一身に浴びる中、ポーリュシカは付いてこいと言わんばかりの視線を寄越して医療室に向かっていく。

危ない状況だから騒ぐなと念を押してから扉を開けば……5つあるベッドにそれぞれが寝そべり苦しそうにしている。

そこまではいいが…件の5人に手を翳している者がいた。

 

 

「…え?…リュウマ?」

 

 

翳している手の平に黒い魔法陣を展開しながら無表情で何かの魔法による作業を行っているリュウマであった。

治療しているのがリュウマだと分かってそんなことも出来るのかと驚く一同だが、リュウマの眼は左右で違う形をしていたことに気がついた。

 

 

「あの子は今()()()()()()()魔障粒子の除去とダメになっている内臓や細胞の再生。魔力欠乏症の治療を施している。…こんな事が人間に出来るとは思わなかったがね…右眼で5人の体内を透視して的確に悪いところを見破り…左眼で5人の症状がこれ以上進まないように魔障粒子の進行を止めている…らしいよ。全く、考えられない情報処理能力だよ」

 

「そ…そんなことをたった1人で…?」

 

「ここに運ばれてからずっとやってるよ」

 

「おいおい…運ばれてから二時間は経ってるぞ!?」

 

「5人同時にそんな高度なことを…二時間も…?」

 

「リュウマの脳が焼き切れちゃうよぉ…」

 

 

ポーリュシカの言うリュウマの現状に驚きを隠せないが、同時に治療している側であるリュウマのことを心配になってきてしまう。

本来ならば一つの工程ですら満足に行うことが出来ないのに、それを5つ同時に長時間…。

医学の心得があったとしてもやろうとも思わず不可能だと首を横に振るであろう案件だ。

 

 

「だけどこの子はやってるんだよ。『仲間が無茶して人を救おうとしたのだ、俺が同じく無茶をしなくて何が仲間だ』…なんて言ってね」

 

「リュウマ…」

 

「お、漢だ…」

 

 

暫く眺めていたが5人の内ラクサスを除く4人の顔色が良くなったことに気がついたメンバー達は、邪魔するわけにはいかないので見守ることしか出来ないが、額にかいた汗を拭うリュウマを見て安全圏に入ったことは理解した。

 

 

「大丈夫だ。4人に関しては俺の自己修復魔法陣を組み込んで()()()()()()()()

 

「そうか…!そうかそうか…!」

 

 

眼の形が左右違う奇妙なことになりながら何でも無いようにいっているが、人間の体は人間の数だけ違う。

それを分析解析しながら同時に理解していき、自動では無く手動にて体の中にある悪害の魔障粒子だけを消し去ったのだ。

つまり…人間そのものを4つ分理解し治したのだ。

 

普通では有り得ない。

 

 

「そ、それで…ラクサスの容態はどうなんじゃ…?」

 

「……………。」

 

 

黙ってしまうリュウマに絶望しそうになったが、違うと言って手を振る。

治すことが出来ず手遅れだと言いたかったのではなく、治すのに多少時間が掛かるかもしれないということを告げたかっただけだ。

 

 

「マカロフ。ここで一つ決断をして貰う」

 

「……なんじゃ?」

 

 

「今すぐ治せる方法があるが、それは危険極まりない方法だ。だが確実に治る…やるか?」

 

「…どんな方法なんじゃ?」

 

 

聞いてきたリュウマに質問をしてしまい申し訳ないと思いながら、そんなことは全部聞いてからでないと判断しかねるので方法を聞いてみることにした。

そしてリュウマから吐かれた言葉は…予想の斜め上をいった。

 

 

「内臓の殆どが機能を著しく低下させている。これ以上俺の自己修復魔法陣を施しても次から次へと魔障粒子に侵されて終わらないイタチごっこをやるだけだ。そこで───内臓を全て一度消滅させて新たな内臓を創り出す」

 

「……なん…じゃと…?」

 

「内臓を全て…」

 

「消滅させる…!?」

 

「そんなことしたらラクサスが死んじまうよ!!」

 

「このままにしても死ぬのは変わらん」

 

「……ッ!」

 

 

どうする?と無表情で聞いてくるリュウマに薄ら寒いものを感じたマカロフであるが、このままにしても死んでしまうというのは治療しているリュウマの言うことであり正しいのだろう。

ならば…ここはリュウマを信じてやってもらうしかないと判断した。

 

 

「頼むリュウマ…ラクサスを…ラクサスを助けてくれ!!」

 

 

「───任せておけ」

 

 

頭を下げてまでリュウマを信じて頼むマカロフに、ここまでで初めて柔らかな笑みを浮かべた。

向き直ったリュウマは両手をラクサスに向け、魔力を集中させて体内を見遣る。

透視して見えるラクサスの体内は酷い有様になっていた。

 

どうしてもダメな内臓はあっても他の内臓に魔障粒子を届けて容態を悪化させるので、ならば消して真新しい新品の内臓を創り出そうという考えだった。

みんなが見守る中、準備を整えたリュウマは次々と魔法を発動させていく。

 

 

「自己修復魔法陣及び肉体創生魔法陣を同時展開。魔力による圧力で体中の血液を停止、同時に心臓を氷雪魔法で一時凍結──『暴王の月(メルゼズ・ドア)』…体内に発動」

 

「─────ごばッ!?」

 

「頼む…!リュウマ…!!」

 

 

暴王の月(メルゼズ・ドア)』で体内にある内臓の殆どを消滅させて消え去り、直ぐさま自己修復魔法陣による細胞の再生と、肉体創生魔法陣による失われた内臓を創り出していく。

少しでも間違えればラクサスは死んでしまうような超高度な技術であるが、ラクサスを助けてやりたいのはリュウマも同じだ。

 

瞬きすらせず眼に展開した透視眼と修復魔法陣を常に使い続け…5分後…。

 

 

「────ふぅ…治療は完全に成功した。しかし内臓は新品故に当分の間は動くことは出来ない。それを努々忘れるなよ?」

 

「ありがとう…っ…ありがとうリュウマ…!」

 

「さっすがリュウマだ!!」

 

「ラクサス達をサンキューな!!」

 

 

助かったことに一安心したことからか、中には床にへたりこんでしまう魔導士もいるが、本当にへたりこみそうなのはリュウマだった。

久しぶりにこれ程の集中したことはないため、少しだけ疲れてしまった。

本来ならば疲れたどころか脳がオーバーヒートを起こして廃人になっていても不思議ではないというのに、やりきる辺りが規格外のリュウマと言える。

 

ふと目を覚ましたフリードがマカロフに向かって街はどうなっているのか聞いた。

一瞬目を伏せてしまうマカロフだが、少し笑いながら街は無事だと伝えた。

マカロフの言葉に安心したフリードは再び眠りについたが…実際は全く助かっていなかった。

 

ラクサスが助けようとした街は魔障粒子が拡散し全域を呑み込み封鎖され、汚染が酷い状態になっている。

助けようにも近寄ることが出来ず、未だに魔障粒子に侵された民間人が中に取り残されているのが現状だ。

 

魔障粒子は濃く発生しているため、魔力を持っていない一般人にも影響を及ぼしているのだ。

死者の数は既に100を超えており、今も尚亡くなっている人々は後を絶えない。

仮に亡くならず助け出されても魔障粒子に侵されて苦しんでいる。

 

そんなことを伝えられずマカロフは街が無事であると嘘をついた。

 

聞いていたリュウマは疲れた体を動かして扉を潜って入り口へと向かう。

心配したルーシィを始めとしたエルザやカナ、ウェンディミラが何処に行く気なのか質問すると…街に向かうとだけ言った。

 

魔障粒子が蔓延る街に向かうと言ったリュウマを止めようとするが、リュウマは止まることは無かった。

己のことを親友と言ってくれた大事な友が…命をかけて守ろうとした街が魔障粒子に侵されて人々が苦しんでいる?

 

 

そんなこと───(リュウマ)が許さない

 

 

マカロフに通信用ラクリマを渡してから再び街へと向かうリュウマの背に…マカロフは目を伏せて頼む…としか言うことが出来なかった。

 

 

 

 

 

 

リュウマは向かうのだ……

 

 

 

 

 

 

 

嘘を真実にするために

 

 

 

 

 

 

 




ラクサスのやつってこのくらいしないと治らないと思うのは私だけ…?


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