『影鷹生徒会長』
「やぁ?黒空くん」
そこに立っていたのは影鷹生徒会長だった。
今、この現状で1番信用できるかどうか分からない人だ。
さっき助けると言っていたがこの人にメリットはあるのか?
「生徒会長……」
「やぁ、時雨君元気だったかな?君と話すのはあれ以来だね」
「そうですね」
生徒会長には黒空先輩の事で色々助けと貰った。
助けて貰ったが、この人は黒空先輩とは違う何か歪な物を飼ってる気がする。
『それでー?影鷹生徒会長僕達を助けてくれるって?どういう意味?』
「言葉のままの意味だよ、君たちはは僕の可愛い後輩たちだからね、困っているなら生徒会長として助けるのが当然だろう?それに話を聞く限り面白うだ」
話を聞かれていたのか……。実際話を聞かれていたらもう、隠すも事もないのか……?
『それは、僕たちにとってもとても嬉しいけどさー? 君はいいの?死ぬかもしれないんだよ?』
「別にいいよ?死は怖くない」
『流石生徒会長って所かな……とりあえずじゃあ、メンバーはこれで行こうか、時雨君たちも意見はないかな、』
「は、はい……」
黒空先輩も多分嫌なのだろうけど仕方がない……。妹を助けるためだもんな……。俺も白露兄さんの変な野望を止めたい。
『それじゃあ、君たちには第六感の干渉に至ってもらうよ』
「うわー、いきなりだなー、心の準備とかできねーよ」
碧斗の意見には賛成だ。正直俺も心の準備なんて出来ていない。
「あ、あの私は……」
そこで彼方が口を開く、さっきまでもじもじしていたが今から発するのがそれが原因だろうか。
「私、もしかしたら力に覚醒してるかもしれない……」
「え?」
『うん、そうだね彼方は力に覚醒しているよ』
え?彼方がもう力に……目覚めてる。
何が原因?何の能力?そもそもなんで?
色んな疑問が俺の頭の中で飛び交う。
「私は多分心を読むことが出来てそれを誰かに伝えられる力、
あ、そういえば彼方、入学当時俺の心を読んでたっけ?
あれ、心理マジックとかじゃなかったんだな……。
「へー、すげーじゃん!」
「さすが、優等生だね、君は家の学校でも自慢の生徒だよ、ふふ」
「そんないい力じゃないけどね……」
確かに相手の心を読むという事もそんないい事ではない。
知りたくない事も知ってしまうのだから。
『彼方は多分あの時に覚醒したんだね……』
「多分ね……」
黒空先輩は彼方の力について良く知ってるようだ。
『それじゃあ、最初は碧斗君から覚醒しようか、ね?』
「え?俺?」