僕のヒーローアカデミア ~響き渡る漆黒の調べ~   作:ジェイ・デスサイズ

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遅くなって申し訳ありませんでした・・・。

頭ではやろうとしてましたが、疲労やゲームに負けてしまい遅れてしまいました・・・。前に投稿したのがアクセルワールドなので、次は魔弾の王と戦姫なのですが・・・今はこちらにしようと思います。投稿しない、ということではありませんので魔弾ファンの方々、ご安心下さい。ちゃんとミラのデレは投稿しますのでw


第5話 個性把握テスト

「最下位除籍って・・・!入学初日ですよ!?いや初日じゃなくても・・・理不尽過ぎる!!!」

 

 生徒の1人が先生へ向け、抗議の声を上げる。その中、先生は予想していたが如くゆっくり告げる。

 

「自然災害・・・大事故・・・身勝手な【(ヴィラン)】たち・・・いつどこから来るか分からない厄災、日本は理不尽にまみれている・・・。

 そういう理不尽(ピンチ)を覆していくのが・・・ヒーロー。放課後マックで談笑したいならお生憎、これから三年間雄英は全力で君たちに苦難を与え続ける。

 "更に向こうへ(Plus Ultra)"全力で乗り越えて来い」

 

 そう言うと先生は、指でチョイチョイと挑発するような仕草をされる。

 

「(なるほど・・・こりゃ、思っていたよりキツくなりそうだ。"個性"が物を言うか・・・)」

 

「(うっひゃ~・・・そんなのあり?ウチ、いけるかな・・・いや、準も一緒なんだしカッコ悪い所見せられない、やるしかないっしょ!)」

 

「さて・・・デモンストレーションは終わり。こっからが本番だ」

 

               【第一種目 50m走】

 

 ・飯田 天哉【3秒04!】

 

 ・蛙吹 梅雨【5秒58!】

 

「(まぁ、水を得た魚。他がどうするか見物だな)」

 

 ・麗日 お茶子【7秒15】

 

「フフフ・・・皆、工夫が足りないよ」

 

 やけにキラキラオーラを醸し出している生徒は、クラウチングスタートの姿勢をせず・・・後ろを向き、スタートと同時にジャンプし"個性"を使いお腹からビームを出して飛び出して行った。

 

「(なるほど、ビームを利用した移動か。発想は悪くないと思うけど・・・あれじゃあなぁ)」

 

 準がそう思ってしまった理由は、飛ぶまでは良かったが1秒程度で止まってしまい勢いを無くしてしまい落下。そこから体勢を整えてから同じことを繰り返しながら進んでいたからである。

 

 ・青山優雅【5秒51】

 

「1秒以上射出するとお腹壊しちゃうんだよね」

 

「「「「「(なんだこいつ)」」」」」

 

「("個性"を最大限使い、各記録の伸び代を見れば「何が出来て」「何が出来ないか」かが浮き彫りになる。それは己を活かす創意工夫に繋がる)」

 

 そして、準の番が来た。準がスタートラインに行く途中に響香が声をかける。

 

「準、準の速さならこれはいけるっしょ」

 

 ニッ、と笑みを浮かべながら。

 

「あぁ、得意な方だぜ。行ってくる」

 

 ハイタッチをする、そしてスタートラインに立つ・・・その際に、またもチっ、と聞こえたような気がしたが・・・うん、気のせいだ

 

「(単純なこれなら、"個性"はいらないな)」

 

 パァン、ピストルの合図に合わせてスタートダッシュを決める。そして、彼は忍者であるので速さには自信がある。"個性"未使用での速さでは1位程である。それを見たら他の生徒が驚くのは当然の反応である・・・響香を除いて。

 

「なんだあいつ、速ぇ!?」

 

「こ"個性"使ったか!?」

 

「(まぁ、驚くよねぇ)」

 

 響香にとっては日常なのでいつもの様に耳たぶを弄っている。

 

 ・闇影 準【5秒11】

 

「(使わないでこれくらいか、これくらいならもう少しタイム縮められるかも・・・て、今はそれどころじゃないか)」

 

 なんて考えていると、響香も走り終えていた。

 

 ・耳郎 響香【5秒45】

 

 自分の後ろにプラグを差し、地面を爆音で爆発させその反動をブースター代わりにしたようだ。

 

「っしゃ!やりぃ♪」

 

 本人様もご機嫌である。そして全員が終わると次の種目へ変わる。

 

                【握力】

 準は握る方に影を重ね、力を込める。響香は握る方にプラグを伸ばしぐるぐる巻きにして握る。二人とも中学よりも上がった。

 

               【立ち幅飛び】

 準は足裏に影を集めジャンプと同時に集めた影を伸ばし距離を稼ぎ、響香は50mと同じでジャンプと同時に爆音ブーストをかけ距離を伸ばす

 

               【反復横跳び】

 準は"個性"を使わず、自慢である速さを活かす。響香も"個性"を使わず、個人の身体能力で挑んだ。

 

               【ボール投げ】

「次、闇影」

 

 呼ばれた準はサークル内に入り、先生からボールを受け取る。すると準は左腕を投げる方に向け、身体はまるで弓を引く様なポーズを取った。

 

「あいつ何してんだ?"個性"は影を使うっぽいけど」

 

 なんて話していると、準の親指と人差し指の間と小指と手首の間から影が伸び、見た目は黒い弓の様になる。そして右手に持つボールを近づけると影で纏い弓を引く・・・そして放つ。

 

「マジで飛んだぞ!?」

 

 十分な記録を2回だし、響香の隣に戻る。

 

「ナイス発想じゃん、準」

 

「母さんが昔、弓もかじってたからその影響だな。さて、次は・・・緑谷か」

 

 

「緑谷くんはこのままだとマズいぞ・・・?」

 

「ったりめーだ、無個性のザコだぞ!」

 

「無個性!?彼が入試時に何を成したか知らんのか!?」

 

「は?」

 

               ・・・そろそろか・・・

 

 そして、緑谷は力を込め投げた・・・【自身の力】のみで。

 

 ・46m

 

「な・・・今確かに・・・使おうって・・・」

 

「"個性"を消した」

 

 

 そう先生が述べると、包帯のような物がヒラヒラと解け、【眼】が変わっていた。

 

「つくづくあの入試は・・・合理性に欠くよ。お前のような奴も入学出来てしまう」

 

「こ、個性を消すって・・・!じゅ、準!」

 

「やっぱり、聞き覚えがあるとは思ってたけど・・・。あの人が視ただけで人の"個性"を抹消する"個性"の、【抹消ヒーロー、イレイザー・ヘッド】か!」

 

「イレイザー・・・?俺、知らない」

 

「名前だけは聞いたことある!アングラ系ヒーローだよ!」

 

 先生が緑谷に近づき話をする、包帯の様なもので拘束して自分に近づけさせたりもしていた。少しすると話が終わったのか、先生が定位置に戻る。

 

「彼が心配?僕はね・・・・・・・・・・・・・全っ然」

 

「ダレキミ」

 

「指導を受けていたようだが・・・」

 

「除籍宣告だろ」

 

「ん~・・・使うとしばらく使えなくなる"個性"なのかな」

 

「多分、それに近いんじゃないか?」

 

 なんて響香と話していると、緑谷が投げるフォームに入り投げようとした瞬間、物凄い勢いでボールが飛んで行った。

 

 ・緑谷 出久【705.3m】

 

「わー!やっとヒーローらしい記録出したよー」

 

「指が腫れ上がっているぞ。入試の件といい・・・おかしな"個性"だな・・・」

 

「スマートじゃないよね」

 

「もしかして・・・あの話って、緑谷のことだったのかな?」

 

「あの指の威力が腕全体に変わったら・・・恐らく」

 

「・・・・・・・・・・・・・・!!!」

 

 すると、突如爆豪が緑谷へ突進し出してそれを先生が捕縛。

 

「時間がもったいない。次、準備しろ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

               ―――――全種目・終了―――――

 

 

「んじゃ、パパっと結果発表。トータルは単純に各種目の評点を合計した数だ、口頭で説明すんのは時間の無駄なので一括開示する。

 ちなみに除籍は嘘な」

 

 

「「「「「・・・・・・・・・・!!??」」」」」

 

 ハッ、ととてもいい笑顔で先生はこう告げる。

 

「君らの最大限を引き出す、合理的虚偽」

 

「「「「「はーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!???」」」」」

 

「あんなのウソに決まってるじゃない・・・ちょっと考えればわかりますわ」

 

 ―――――何故、言い切れる?―――――

 父さんや母さんから聞いた話では【見込みゼロ】と判断すれば迷わず切り捨てる、と言っていた。

 

「(ってことは・・・緑谷は見込みゼロではないと、先生が判断したってことか?)」

 

「そゆこと、これにて終わりだ。教室にカリキュラム等の書類あるから目ぇ通しとけ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 初日終了、下校時間

 

「「つっかれた・・・」」

 

 靴を履き、外に出た途端ふたり一緒に同じことを呟く。そして二人揃ってクスッと笑う。

 

「初日で上げ過ぎでしょ・・・でも、明日からが本番みたいなもんだしね」

 

「そうだなぁ・・・先生について、父さんたちに聞いてみるか」

 

「あ、それお願い。ウチも気になる、先生の性格とか」

 

「打てる手は先に打っておかないとn「君のご両親、相澤先生と知り合いなの!?」のわっ!?」

 

 響香と話してたら、唐突に視界に緑頭がアップで映ってきた。

 

「きゃ・・・って、あんた、確か緑谷?」

 

「あ・・・あああああごごご、ごめん!?あ、相澤先生のこと話してたからつい・・・!」

 

 こいつの耳は地獄耳か(ヒーロー限定)

 

「緑谷くん!?いきなり消えたから驚いたぞ!・・・おや、君たちは確か影男子とプラグ女子」

 

「デクくーん!もう、いきなり消えたからびっくりしちゃったよー!」

 

「お、おぉ・・・集まってきた。一応、自己紹介しとくか。俺は闇影 準。影男子はやめてくれ(苦笑)」

 

「ウチは耳郎 響香。ウチも勘弁」

 

「これは失礼した!俺は飯田 天哉だ!よろしく頼む!」

 

「私は麗日 お茶子。よろしくね、闇影くんに耳郎ちゃん!」

 

「ぼ、僕は緑谷 出久。よ、よろしくね」

 

 ハキハキと、ほんわかと、おどおどしく、彼らの自己紹介が終わった。

 

「こちらこそ、これからよろしくな。それと両親の話だが・・・これは後々、ということで」

 

 準は申し訳なさそうな表情をし、緑谷に謝る。

 

「ぼ、僕もいきなりだったしごめん・・・。うん!その時に是非聞かせてね」

 

 ペコっと頭を下げると嬉しそうに話す。

 

「あぁ、良いぜ?流石に今は互いに疲れてるし・・・。また明日な」

 

「バイバ~イ」

 

 準と響香はそう言うと先に校門を出た。そして互いに家に着き、中に入る。準はご飯まで好きな曲を流しながら渡された資料に目を通していた。

 

「(緑谷か・・・あいつ、ヒーロー馬鹿なんだろうな。ノートのナンバーが二桁行ってたし・・・。ま、良い奴っぽいな)ま、それはともかく・・・本番は明日から。はてさて、どんな試練を渡されるんだか」

 

               ―――――雄英高校、初日・終了!―――――




「ついに俺たちも登場だ!張り切っていこう!」

「い、飯田くん!あくまで主人公は闇影くんだよ!」

「でもでも、頑張っていかないと!」

「流石に主人公だからって準だけじゃ話進まないでしょ」

「はは、そりゃそうだ」

「そして次回は!」

「確か・・・実践訓練だったか?」

「闇影くんの戦い方、気になる!」

「うんうん!足も凄く速かったし!」

「ま、まぁ・・・真相は次回ってことで」

「ウチは知ってるけどね~♪んじゃ、更に向こうへ!」

「「「「「プルスウルトラ!」」」」」

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