無関心系総受け女子が、気が付かないうちにガチレズ幼馴染の毒牙にかかっていた話   作:百合代
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たくさんの評価ありがとうございました。
連載を望む感想など嬉しかったです。
ちょっと連載は無理ですが、今回のように短い話をいくつかあげようと思います。


変態偏差値45:「指フ○ラ」が守備範囲でない弱者は去りなさい。

 県立百合高校。

 

 名前を裏切って普通に共学の学校だ。

 

 その学校において、「香村稲荷」は有名人であった。

 

 理由はいくつかあげられる。

 

 体つきがエロい。ふとした仕草がエロい。時々見せる表情がエロい。でも純粋なところが逆にエロい。

 

 ほとんどの男子が夜のおともにしている。

 

 しかし、そのどれを差しおいても「戸村真澄の嫁である」を超える理由はなかった。

 

 

 

 

 

 ▽

 

 

 

 

 

 

 

 ある日の放課後。

 

 夕焼けに染まった教室。

 

 校庭からは部活が終わりグラウンドの整備をしている生徒たちの声が聞こえてくる。

 

 そんな教室に、三人の男子がいた。

 

 彼らは部活にも入らず、家に帰って勉強もせず、ただ何となく放課後の教室の居心地の良さに慣れて、下校時刻までゲームや漫画、お菓子を持ち込みだべっていた。

 

 彼女もいないため、彼らの青春はつまらなくはないが、バラ色でもなかった。

 

 「お前らさ、付き合うなら戸村さんと香村さん、どっちがいい?」

 

 「何その虚しい質問」

 

 「不毛だわー」

 

 彼らの話題と言えば、大体ソシャゲか漫画かクラスの女の子について。

 

 今日話題に上がったのは、文句なしで学校一、二番目に可愛いと言われる戸村真澄と香村稲荷だった。

 

 「でもさ、もうすぐバレンタインじゃん? 俺ら一応戸村さんたちとはクラスメイトじゃん? ワンチャン?」

 

 「ノーチャンだよ。それにあれじゃん、戸村さんたちってさ……」

 

 「レズって噂? あれまた女子が嫉妬で流した噂だろ?」

 

 「それがそうでもなさそうなんだなぁ」

 

 「ソースは?」

 

 「この前『真澄ちゃんにバレンタインチョコ作るね!』って香村さんが雌の顔して言ってた」

 

 「今どき女子同士でチョコあげるのとか珍しくないじゃん。香村さんがエロイのは今更だし」

 

 彼らの放課後は、こうして無為に過ぎてゆくのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ▽

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「湯煎ってこんな感じかな?」

 

 「いいと思うよ」

 

 香村稲荷は、ボールに入ったどろどろのチョコをかき混ぜながら真澄に尋ねた。

 

 現在真澄の家でバレンタインチョコを作っている最中である。

 

 「真澄ちゃん、ちょっと味見してみてよ」

 

 稲荷は台所から真澄を呼んだ。これから渡す相手に味見を頼むのはどうかと疑問が浮かびそうだが、この二人に至っては、そんな無粋なことを疑問に思う段階はとうに過ぎている。

 

 どうせ後で渡すんだし、本人に味見してもらった方がいいよね。という考えになっているのだ。

 

 稲荷は、チョコの味見をしてもらおうと思ったとき、少しだけイタズラ心が湧いた。

 

 真澄と付き合ってからというもの、日常でもベッドの上でも、真澄にいいようにもてあそばれっぱなしだ。たまには自分から攻めてやろう。

 

 そう思い、蕩けたチョコを指先で掬った。

 

 「はい、真澄ちゃん、あーん」

 

 「あ……」

 

 台所にやってきた真澄に、ぐいと差しだす。

 

 (ふふふ、どうかな真澄ちゃん、ドキドキしちゃうかな?)

 

 指先についたチョコをなめとらせる。

 

 背徳的で、稲荷は自分でやったことだというのに、勝手にドキドキし始めた。しかし、真澄はもっとドキドキしているに違いないと真澄の表情を見た。

 

 (……全然動じてない)

 

 真澄の表情はいつも通りだった。なんか悔しいと思いつつ、今度は真澄が自分の指を舐めとる感触を心待ちにする。

 

 あの、熱い舌でざらりと撫でられるのが、稲荷は癖になっていた。夜の間にそう教えられてしまったのだ。

 

 しかし、真澄はなかなか稲荷の指についたチョコをなめとらなかった。

 

 その代わり、膝をついて、手を揃え、目をつむって、口を開き、少しだけ舌を突き出して待っていた。正座のまま顔をつきだした格好だ。

 

 その背徳的な姿に、稲荷は下腹部が縮こまる思いがした。

 

 (え!? 私が触るの? その口に指を突っ込むの!?)

 

 稲荷は戸惑った。真澄から舐めてもらう方には慣れているが、自分から舐めさせにいくのは慣れていない。

 

 真澄の赤く滑る舌や、柔らかそうな口内、熱い吐息。そんな気持ち良さそうなところに指をいれると考えただけで、稲荷は心臓が早鐘を打ってしまう。

 

 稲荷が動けないでいると、真澄は片目だけ薄く開けて小首を傾げた。

 

 ──入れないの?

 

 とでも言いたげだ。

 

 (こ、これが誘い受け!)

 

 受け側が精神的に有利にたつ、あの構図である。

 

 稲荷はそう気がついたとき、改めて気合いを入れ直した。今は自分が攻めてやると決めたのだから、負けてなるものか。

 

 稲荷は指を真澄の口に近づけた。

 

 段々と真澄の吐息が分かるようになり、自然と口の中の熱も鮮明に想像させられる。

 

 そして、ゆっくりと真澄の舌に指を乗せた。

 

 「……は、む」

 

 瞬間、極上に柔らかい感触。

 

 (あ、ああああああ! 何で!? 指なのに、気持ち良いのなんで!?)

 

 指先から伝わる電流のような快感が腰を直撃し、膝がガクンと揺れる。

 

 思わず声まで出してしまいそうになったのは、慌てて手の甲で押さえた。

 

 「はむ……んん。ぷぁ、……ん、んん」

 

 真澄は稲荷の反応など意にも介さず、指先を愛撫していく。舌で撫で、頬の裏でこする。

 

 (真澄ちゃん! もうチョコなんてついてないでしょ!)

 

 真澄は明らかにチョコの味見とは別の目的で稲荷の指をしゃぶっていた。

 

 真澄の舌が、別の生き物のように稲荷の指を這いずり回る。その度に稲荷は自分の指が快感と熱に溶かされるような錯覚を起こした。

 

 「……ん……んむ」

 

 「あ、ん……、ますみちゃ、はなひてっ……」

 

 真澄は容赦なく稲荷の指を深く含んでいく。

 

 稲荷が指を引こうとすると、這って距離を詰め逃がさない。

 

 「も、むり……」

 

 遂に稲荷の膝が崩れた。床にへたりこんだ際、下着が濡れていることに気がついた。自分の感じやすさに恥じらいを覚え、頭が沸騰する。

 

 「んはぁ……、稲荷の指甘かった」

 

 「はぁ……、はぁ……、それ、チョコだから……。私の味じゃ、ないから……」

 

 稲荷は自分でもよく分からない所を否定した。

 

 そして、しまったと反省した。

 

 真澄が妖艶な笑みを浮かべていたのだ。

 

 「じゃあ、稲荷の味も教えて」

 

 這い寄るように近付く真澄。

 

 稲荷の目の前に、無防備に開かれた真澄の口があった。チョコの甘い香りがする。

 

 気がつけば稲荷は、中指を差し出していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 








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