ようやく書く意欲が燃えたような…燃え尽きる前に書かねば…
ではどうぞ!(^-^)/
「あーもう埒があかねえ!追ってくんじゃねえよ!」
ナイフを弾きながらそう吐き捨てる。もう結構な間やっているが未だに奴を倒す方法が思いつかない。というか俺の体力がヤバい。
だが奴の特徴くらいは…掴めた気がする。そしてどうやら奴が投げるナイフも無限という訳ではないようだ。何故ならば、
床や壁に少しもナイフが刺さっていない。
さっきまで俺はかなりの数ナイフを弾いたり避けたりして来た。だと言うのに気付くとそれらのナイフはいつのまにか消えている。恐らく刺さったナイフを回収してまた投げてきているのだろう。
それに加えてさっきからのテレポートじみた移動の仕方。この2つから言えることーー
ーー恐らく奴は、時間を操っている。
勝てなくね?
「あら、考え事をしている余裕があるのかしら?」
「おっとあぶね!」
ナイフを躱す、あるいは弾きながら直接刀でメイドを狙うがー
「こっちよ」
やはりあっさり躱される。ほらやっぱ無理ゲーだって。
今使えるスペルカードは3つ。主に防御や威力に重点を置いているので奴を捉えるのは難しいだろう。1つよく分からんスペルもあるが…この状況で博打なんかしたら本気で命に関わる。
奴の行動自体はそこまで変ではない。
ナイフを投げる、それを回収(多分)する、そして俺が攻撃を仕掛ければ後ろへ回り込むー
「そっちからは終わりかしら。ならこっちから行くわよ。奇術【ミスディレクション】!」
メイドがスペルを宣言、前方の多方面からナイフが殺到する。
「くっそ集中できねえ!炎符【ヴェーダスの衣】!」
咄嗟にスペルを使い身を守る。このナイフは消えていくため問題はないが、本人が放つナイフは炎で消せる訳もなく。
「やってられるか畜生!」
先程から考えながらも逃げるばかりである。火を操るだけでは対処しきれないかーそう考えた時。
「…あ。俺の能力って確か…」
火だけではない。調べてもらった時に霊夢と魔理沙が言っていたではないか。俺は火、水、風、土を使えると。
「それなら…よし、出来た」
試しに魔力を集中すると4つの属性の球が出来る。刀にも魔力を流せば炎を纏わせたりも出来る。
「この4つなら…!」
ふと閃いた。これらを使えば恐らく奴にも勝てる。後は俺の技術次第だが、それはどうにかするしかない。
「逃げるのは終わり?それとも降参する気になったのかしら」
ちょうど奴も来た。後は実行に移すだけだ。
「降参なんざしねーよ。お前はここで倒す。」
刀を構える。同時にスペルを忍ばせる。
「あら、さっきまで逃げてた人の言う言葉とは思えないわね。」
「うっせ、こっちにも色々あんだよ。」
「ふうん。まぁ良いわ、これ以上逃げる気も無いみたいだし、この辺りで終わりにしてあげる。 幻在【クロックコープス】!」
メイドから米粒みたいな弾幕が放たれた直後、多方向からナイフ型の弾幕が飛んでくる。俺はそれを刀や自身の弾幕で相殺しながら耐える。そしてー
「これで終わりよ!」
来た。メイドが大量のナイフを俺に投げる。俺はそれをなるべくばらつかないよう叩き落とし、最後の1本が見えた所で魔力を刀に込める。そのままナイフに狙いを定めー
「せあっ!」
思いっきり叩き落とした。これで仕込みは完了だ。俺はメイドに向き直る。
「まだ粘るの?案外しぶといのね。」
「生憎そんな諦めが良く無いんで、なっ!」
言いながらメイドに向かって飛ぶ。腕のブーストを使いながら刀を振り抜き、斬撃を放つ。大振りな為奴は避けるだろう。そして俺の予想が正しければーー
思った通り俺の斬撃が届く前に奴は消えた。だが、
「これはっ!?」
俺が落としたナイフを回収に行ったのだろう。殆どのナイフは消えており、残るは俺が魔力を込めた物のみ。
そしてそれは、俺の魔力によって激しく燃え盛っている。
すかさず俺は魔力を集中し、メイドの周りに風を起こす。ナイフの火が燃え移り、炎の嵐となってメイドを包む。俺は刀を構えなおし、走りながら刀へ水の魔力を込める。火よりは劣るが、全力で放てばその限りではない。
「斬符…【エレメントブレイド】!」
横一文字に放たれた魔力が竜巻を裂き、メイドを飲み込んで炸裂した。
どうにか咲夜戦終わった…。
ワンチャン負けルートまであった…