ドラえもん のび太の聖杯戦争   作:悪・猫

26 / 67
25.聖杯戦争開始四日目/凡才の意地

純粋な怒り…その怒りを見たサーヴァント達は手を完全に止め…注目を僕に集めていた

本当に一瞬の出来事だった…キャスターのマスター、出木杉英才が放った魔蟲を簡単に一本のサバイバルナイフで解体し、一秒も立たずに出木杉の前に立ち、拳を打ち込み、さらに強烈な蹴りを相手の反撃を許さずに打ち込んだ

その一瞬の出来事にセイバー、ランサー、ライダー、アサシンは手を一時的に止め…彼の一瞬の攻撃に眼を見張ってしまった

サーヴァントだけではない、それはセイバーのマスターである衛宮士郎、ランサーのマスター遠坂凛も同じである

サーヴァント達は先程の攻撃は見えていた、だが、士郎と遠坂は何が起きたのか全く分かってはいなかった

 

「なんなの…さっきのでたらめな魔力…」

 

遠坂はかろうじて、先程の一瞬、のび太の魔術回路に魔力が通った瞬間を見ていた…両足にそれぞれ20ほど魔術回路に強力な魔力が通る瞬間を…

その魔力が通った瞬間、のび太は消え…キャスターのマスターは頭から賽銭箱につっこんでいた…

だが、あれは無意識だ…魔術の鍛錬を受けていないのび太が自分の意志で魔術を行使するなど不可能だ、あれは純粋な怒りにより、無意識に魔術回路を動かした

それであの威力…もし、自分の意志で彼が魔力を行使すればどうなるのであろう…そう考えてしまうと背筋が凍りつく…

 

「ふっ…やっと目覚めたか…」

 

遠坂と士郎の後に現れるアーチャー…

 

「アーチャー!」

 

突然、姿を現したアーチャーに身構える遠坂…

 

「安心しろ、今回は傍観しに来た…さぁ、どうする?出木杉…今の野比のび太は…確実に強いぞ?」

 

賽銭箱の瓦礫から…頬に付いた血を拭いながら立ち上がる出木杉…

その眼には慢心はなく…鋭い眼でのび太を睨みつける…

 

「凡才がぁ…」

 

ゆっくりと…一歩足を踏み込む…そして…物凄いスピードでのび太の眼の前に立ち…拳を振るう…

出木杉の拳をかろうじてかわすのび太…その光景を見た出木杉は笑みを浮かべる…

 

「凡才にしては楽しめそうだね…嬉しいよ、野比君、青タヌキがいないと何もできない君がそこまで芸達者になるとはね」

 

「桜は渡さない…絶対にだ!!」

 

「だったら…やってみろよ!」

 

拳を振るう――――

 

それを避け、裏拳で出来杉の顔面を狙う…

だが、出木杉はわざと体制を崩し、僕の裏拳を避けつつも逆立ちしつつ足で僕の頭を狙う…

 

即――――――防御の体勢に入る

 

だが、その強力な足蹴りの衝撃にもろに襲ってくる…

 

ザザザッ!

 

距離を取られる―――

 

それと共に襲いかかった来たのは…

 

「ジャイアン…!」

 

剛腕…強烈な拳が僕に迫る…その剛手を手で受け流す

 

だが…それは囮だった…

 

隙を作った僕に対し、再びあの速さで僕との距離を詰めた出木杉は僕の腹に掌底打ちを打ち込む

 

「ぐっ!」

 

「君は知っているはずだよ…僕が"何でもできる”ってことを!!」

 

たしかに、出木杉は何でもできる…スポーツも、勉強も…僕ができないことをすべてできる完璧な人と思っていた…

 

だけど…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなの関係ない!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

拳を出木杉の腹にねじ込む…

 

血を吐き、表情を歪める出来杉…

 

僕はそんなのお構いなしに出木杉に拳を打ち込んでゆく

 

「確かに君は何でもできるし、確かに天才だ…だけど!!凡才だって努力次第で天才を越えることだってできるんだ!!」

 

「ぐっ…凡才がぁぁぁぁ!!!!」

 

吠える出来杉…

 

こんな凡才無勢に負けてたまるか…僕は出木杉家当主だ!!こんな凡才の努力程度で…

 

「押し切られてたまるか!!」

 

反撃…出来杉の拳が僕の頬にめり込む…

 

地面を転がる僕…強烈な痛み…だけど、立ちあがる…こんな奴に負けてたまるか…

 

ドラえもんの感情を利用し…

 

しずかちゃんの気持ちを踏みにじり…

 

桜を…桜を道具扱いしたこいつに…

 

絶対に負けたらいけないんだ!!!!

 

 

「蟲の餌になれ!凡才が!!!」

 

大量の蟲が出木杉の感情の爆発と共に現れる…

 

襲いかかる羽蟲をサバイバルナイフで切り伏せていく…だけど、きりがない

ただ、体力を消耗するだけだ…

 

「くっ…」

 

考えろ…あの数の蟲を一瞬で屠る方法を…

 

 

 

 

「魔術戦になったか…これでは野比のび太が不利か…」

 

アーチャーは次々と襲いかかる羽蟲を見ながらを冷静に…ただ一言を漏らす

 

「アーチャー!のび太を助けてくれ!そうしないとのび太が!!」

 

士郎はアーチャーに助けを求める

アーチャーはあの時言っていた…マスターの命によりのび太を守ることがアーチャーの目的のはずだ

あの蟲の中に自分が突っ込んでものび太の足手まといだ・・・

 

「確かに…俺は野比のび太を守る義務がある…だがな、この戦いはあいつ自身が望んだ戦い…ドラえもんの心を利用し…源静香の感情を否定し、踏みにじり…桜を道具扱いした…

これはもう、野比のび太と言う人間が自ら望んだ戦いだ、だから俺はこの戦いを傍観する…これは正々堂々の決闘だからな」

 

「でも!完全に出来杉の蟲の魔術戦ではあっちのほうが明らかに上よ!どうみても野比君が勝てる見込みなんてないわ!あなたのマスターは野比君を守るように命じた!

だったら、あなたには野比君を助ける必要性があるはずよ!」

 

遠坂はアーチャーの言葉に反論する…

のび太の相手は出来杉家の期待の当主・出来杉英才だ…格闘戦ではこちらに勝ち目があった、だが、今は魔術戦に近い

魔術の手ほどきを受けていないのび太が魔術を手ほどきを受けた才能ある魔術師に勝てる可能性など0に等しい…

 

「遠坂 凛…確かにお前の言うとおりだ、だが、俺が見る限り…野比のび太に命の危険はない…」

 

「えっ…?」

 

アーチャーの言葉に耳を疑う遠坂

何を言っているのだ…あの羽蟲は明らかにのび太の体を強靭な刃物ような羽で削っている

あの数分もすれば、喉首を斬られて絶命してしまうだろう…

 

「くっ…」

 

羽蟲の強靭な羽が僕の体を削る…

 

足の膝…腕…もう体はもうボロボロだった

 

息苦しい…

 

多分、息を十分に吸えてない

 

体が軋む…

 

だけど…体を動かす…

 

蟲を蹴散らす…

 

桜を――――――桜を―――――――救うために…

 

 

 

そんな時だった…

 

あの英雄の技を…思い出す…

 

(我…英雄を断罪する者…我、英雄を投獄する者…苦しめ、足搔け、絶望しろ…絶望の牢獄(デスぺラード・プリズン)

 

真紅の豪雨…激しく…そして、鋭く…周りの敵を打ちのめすために生まれて来たであろう…あの技を…

 

その技を…使いたい――――

 

桜のために…出来杉を倒すために――――――!!!

 

再び一閃―――数匹の蟲を解体し…一秒の隙を作り出す

 

この一秒…無駄には出来ない!

 

息を吸うのを諦め…ホルスターに手を伸ばし…アーチャーからもらった純銀のコルト・SAAのグリップを強く握り…力を込める…

 

そして…宙に銃口を向ける――――――

 

「えっ―――――」

 

「おいおい…嘘だろ…」

 

遠坂とランサーは眼を疑う…

 

あの雰囲気…あの構え…

 

一瞬だが…今、この場にある英雄と…何かが一致した…

 

「やはり――――」

 

セイバーは竜骨兵を蹴散らしながら…ある”答え”を導き出す…

それはライダーも同様…あの構え…明らかに"あいつ”の構え…

 

 

「お母さん…やっぱりお母さんなんだね…でも、どうして…どうして、お母さん…どうして、あんな姿になったの…お母さん」

 

森に待機しているジャックは一粒の涙を流す…この先、お母さんに何が起きるのか…

そして、とても不安だった…お母さんが…あんな姿になることを…

 

「荒れろ!緑葉の暴風雨(リーフ・ストーム)!」

 

放たれる…一発の弾丸…

 

その弾丸は宙で静止し…緑の巨大な魔力の塊になる…

 

「なっ…!」

 

強大な魔力…あの塊の中に凝縮された魔力に…出来杉は眼を疑うことしかなかった…

 

そして…魔力の塊から…まるで暴風雨のような魔力の弾丸が降り注がれる

 

撃ち落とされていく羽蟲…その暴風雨は先ほどまで大量にいた羽蟲を一匹残さず撃ち落としてゆく…

 

砂煙が舞う――――――――

 

出来杉は眼を疑うことしかできなかった

そして…思い出す…あの時の記憶を…

 

(おまえでは勝てない…過去の俺も、今の俺も…)

 

その記憶と共に…砂煙の中を一直線に突き通る影…

 

そして…いかにも重そうな拳を…振るう…凡才…

 

「出来杉ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!」

 

渾身の一撃が…出来杉の顎を砕く…

砕けた顎骨が肉を裂き、僕の拳を突き刺さる…

だけど、そんなのどうでもいい…こいつを…こいつを…倒せれるなら――――!!!!

 

 

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

吠えると同時に殴りきる――――出来杉の体が神社の祠にめり込む…

 

「凡才を…舐めるなよ…僕だって…やるときはやり遂げるんだ!」

 

拳からまるで噴き出る血を押さえながら…僕は膝をつく…

 

体全体が軋み―――体全体に激痛が走る――――――

 

どうやら、先程の一撃がかなり体に堪えたらしい…

 

(あぁ―――――疲れた)

 

今までにない脱力感…体が言うことを聞かない…

 

「野比君!」

 

「のび太!!」

 

遠坂と士郎の声が聞こえてくる―――――――――――――ああ、だけど、動けない

 

 

「お母さん!!」

 

ジャックの声が聞こえてくる――――――――――――――ああ、動いていいよって言わなくちゃ、ジャックには心配かけたな―――――

 

 

「先輩?」

 

「えっ?」

 

此処にいないはずの…僕の後輩の声が聞こえてきた

 

そんなはずはない…桜はこの場所にいないはずだ――――――

 

足が縺れる…

 

あぁ、もう立つことすらできないや――――――

 

ドラえもん、僕、頑張ったよ――――頑張って、桜の運命を――――――――変えたよ

 

 

「先輩!」

 

遠坂と士郎の後ろを駆ける…一人の少女…

 

足をもつらせて…倒れる僕を支えた

 

「えっ?……桜?」

 

僕の眼に映る…桜…

 

桜の眼には涙が溜まっており…今にもせき止めていた物が崩れそうな表情をしていた…

 

「ごめんなさい…だけど、ありがとうございます…私のために…此処までしてくれて…」

 

僕を支えながら…今にも泣きそうな感情を抑えながら見せた笑顔

 

その笑顔を見て…なぜか体の激痛が和らいだ感じがした…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが――――

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな安らかな時間は一瞬だった

 

 

「ハハハハハハハッ…僕が凡才に負けた…?負けるはずがないんだ…僕はなって見せるんだ、”魔法使い”に…」

 

 

ズダボロになった体を無理やり起こし…壊れた感情を表に出す出来杉…

 

「ちっ!桜!のび太!下がれ!!!!!!!!」

 

アーチャーが飛び出す――――――――そして、僕と桜を後に下げ、手をかざす

 

Pocket.ON(ポケット・オン)!跳ね返せ!ひらりマント!!」

 

ひらりマントを展開するアーチャー…

 

その瞬間だった…出来杉の体の肉を喰い破り…巨大な蟲の鎌が僕達に襲いかかる…

だが、それを防ぐ…アーチャー…だが、表情を歪めている

 

なぜなら、まだ、出来杉の周り付近にはしずかちゃん、ジャイアン、スネオ、キャスターがいるからだ…

 

「セイバー!早くキャスターを無力化しろ!ライダー!令呪はとうに解けているはずだ!早く源静香を救出しろ!!ランサー!残り二人を救出しろ!!!」

 

アーチャーはそう叫びながらウィンチェスターM1887を召喚し、自分に迫る来る蟲の鎌を散弾で粉砕する…

 

だが、その生命力は異常…撃ち飛ばした肉は一秒もなく、再生し、再び鎌を振り下ろす…

 

「ハハハハハハハハッ、凡才に負けた…負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた!!この程度じゃ魔法使いになれない

だったら…人間を捨てちゃえばいいんだ、人間の生身じゃやっぱり駄目だ…人間の体じゃぁ…聖杯にたどり着けない」

 

毀れた感情…その負の感情が出来杉から溢れる…体からカマキリのような鎌…ミミズのような触手が次々と肉を喰い破り、姿を現す

 

 

「ちっ…あの蟲爺め…やはり、出来杉英才をただの道具として見ていたか…」

 

アーチャーは歯を噛みしめ…M1887をスピンコックする…

 

どんどん体から大量の蟲の足、手が肉を喰い破って出来杉と言う人間を壊して行く

 

 

「結局―――――殺すしかないのか…ふっ、救いようがないない奴だ…」

 

アーチャーはそう言うとM1887の銃口を出来杉と言う”蟲”に向け…引き金を引いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




やばい…ジャックの事ばかり考えてたら、真面目にロリfateの小説が思い浮かんで行けない…
書きたいが、この小説を完結させてからにしないと、この作品が未完で終わってしまう…ああ、体が二つ欲しい…

▲ページの一番上に飛ぶ
Twitterで読了報告する
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。