ドラえもん のび太の聖杯戦争   作:悪・猫

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32.聖杯戦争開始六日目/無限の剣製

学校:屋上

 

野比君と桜はセイバー、アサシン、ライダーと共に衛宮邸でお休み

私はランサーと共にいつも通りに学校に来て、衛宮君も私の止めも聞かずに学校に来ている

なんでも、桜の無事を藤村先生に伝えるためとしばらくの間、ゴチャゴチャするから家には近付くなと知らせるためらしい

 

「起源か…確かに異常とは思っていたけど…」

 

屋上で士郎に作ってもらったサンドイッチを頬張りながら朝のアーチャ―の言葉を思いだす

 

 

起源―――――――――それは簡単に言えば【本能】

この世のすべては形あるものは生まれた時【起源】を持って生まれ、起源にそって行動する

簡単言えば、起源が【石】ならば、石に異常なまでの執着心を持つ…いわば、本能、そうであるように生まれた直後に組み込まれた絶対命令みたいな物だ

この起源は魔術師個人の属性にも関係する、魔術師の属性は五大元素…地水火風空のどちらかになるのだが、起源が色濃く表に出ている者はそのどれにも当てはまらない特殊な属性、起源そのものが属性となるときがある、アーチャーは野比君の属性は炎と風と言っていたが、それは起源にオマケ程度にひっついてきた物だろう…アーチャーの言うとおり、炎は銃弾の火力の上昇、風は銃弾の強化と展開程度でしか使えないであろう

アーチャーの話を聞く限り、野比君の起源の覚醒者…あの異常なまでの銃の早撃ちも、あの強力な魔力とその貯蔵量も彼の【起源】によって生まれた物だろう

だが、野比君の【起源】がなんなのかは全く見当がつかない、最初は【銃】と思った、だが…あの強力な魔力とその貯蔵量の説明が全くできない

あの魔力と貯蔵量は異常。私の魔術回路はメインが40、サブがそれぞれ30だ…父さん曰くこの魔術回路の数はけた違いだと言わしめるほどだ

そんな私でも…野比君には叶わない、最初に会ったときはメインが65、サブ30程度だった…だけど…今は彼の魔術回路はメインが90、サブが50

これは…あの出来事によって眠っていた魔術回路が目覚めたからだ

 

 

「桜を………桜を!道具扱いするなぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

あの出来杉英才をぶん殴る時に…眠っていた魔術回路が目覚め…彼に絶大な力を与えた

異常とも言える加速、異常ともいえる反応速度…あれは彼がかつて中学部に入部していた『サバゲー部』に入部していた時に身につけたものではない

すべて、『勘』だ…彼が『そうしたい』と願ったと同時に魔術回路はそれにこたえ…彼に異常なまでの力を与えた…

だが、それがどうしてかは…とても私でも説明できない、だが、これだけは言える…あそこまでの力を全開で使用すれば…間違いなく…いずれ壊れてしまう

今まではサバゲー部での経験による体の出来により、衝撃を受け止めていたが、あれはサブの20本の魔術回路のみに魔力を流したからだ

20本であの加速だ…全開にすれば体は壊れてしまうであろう、だから…アーチャーは野比君にこう伝えのだ「キャスターか、私に魔術を習え」と…

その意味はとても理解できる、サブ全ての魔術回路に魔力を通しただけでも、彼は重傷…下手をすれば後遺症を負うであろう…

まずは私が魔術の使い方を教える、そして、キャスターが『強化』の魔術を教える…そうすれば、いくら一流の魔術師でも、彼には手出しは出来ない…もちろん、聖堂教会の『代行者』でも…

私が野比君の魔術を教える理由は3つ、一つは桜を守るために技術と力を身につけてもらうためだ、彼は妹の前で誓った「守る」と…妹は貴重な魔術属性を持つ、もし、この聖杯戦争で聖堂教会にその事がバレでもすれば桜は【封印指定】を受け、殺されるか、ホルマリン漬けの標本にされる…だが、野比君さえいれば聖堂教会の脅威も心配ない

二つ目は全力は遠慮なく全力で戦えるからである、魔術使いになったとはいえ、この聖杯戦争の参加者だ、いずれ、野比君とは戦うことになるだろう

未熟では全力では戦えない、かえって、私が手加減してしまうかもしれない…

だったら、彼に魔術を教え、全力で戦った方が悔いがない…三つ目は彼が壊れないため…

 

「はぁ…妹の彼氏とその友達の魔術の修行か…苦労しそうだな」

 

遠坂はサンドイッチを食べ終わると…次の授業の準備のために教室へ戻って行った…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜・PM22:00…

 

「………」

 

真紅のフードをかぶった男が…一人…教会へ訪れる

だが、そこは神々を祭る場ではない…地面には何十人もの死人が心臓を抜かれ…骨を砕かれ…手足をバラされ…臓器を抜かれた状態で転がっていた

時間が随分と経っているのであろう腐敗臭が教会を漂う…死体は聖堂教会の者

たぶん、監督役と連絡が取れないので、使者を送ったが…その使者は此処で彼女のご飯になったのであろう

 

「なるほど…此処をえさ場にしているのか…においと死体はお母さんに結界を張ってもらって防いでもらっているのか…?ジャック(・・・・)

 

真紅のフードをかぶった男は優しく…教会に潜む何者かに問いかける…

すると、先程までなかった濃い霧が一瞬で教会の庭を包み込み…彼の眼の前に姿を現す

 

エミヤ(・・・)のお兄ちゃん…ひさしぶりだね?」

 

口元には魔術師の心臓の肉片がつき、返り血がついたの表情で笑顔を作る真紅の瞳をした一人の少女

 

「ひさしぶりだな?ジャック…6年ぶりと言うべきか?」

 

エミヤは真紅の眼をしたジャック・ザ・リッパーに優しく声をかけるとジャックは6年前と変わらない満面な笑顔を自分に見せる

だが、その笑顔には殺気もこもっている…彼女の黒いドレスの袖には女性でも扱いやすい5インチの【マテバ オートリボルバー】…そして、手には殺傷能力が高いククリナイフが二本…

 

「ジャック、得物なしで話しよう、君とお母さんについてだ…君だってあんなお母さん、望んでいないはずだ」

 

エミヤはジャックに優しく問いかける

 

望んでいないはずだ…あんなのび太…

野比のび太と言う人間はあんな人間ではない…ジャックだって、あんなのび太…望んでいるはずがなかった

奴は俺も、ジャックにとっても理想だったはずだ…【あの人は人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことが出来る】純粋な人間…その純粋な感情に俺の理想の実現者…ジャックはその温かさを求めて…召喚された

だが、今はそんな物はない…冷酷なのび太…目的のためなら手段すら選ばず、利用する物はすべて利用し…徹底的に叩き潰す…殺人機械

あんなのび太…のび太ではない…だが…ジャックの冷酷な笑みで…

 

「何を言ってるの?お母さんは…お母さんだよ?エミヤのお兄ちゃん…お兄ちゃん酷いよね…お兄ちゃんの大切な人を簡単に殺しちゃうんだから…」

 

「違う!!!あれは…あれは…」

 

否定――――――できない

確かに…救う手段はあったのかもしれない…

もしかして…俺はまだあの理想を…

 

駄目だ――――!!呑まれては!!!

 

正気を保つ…ジャックの眼を見続ける…

 

「ジャック…」

 

「お母さんは…お母さんだよ…優しい…優しい…だけど、エミヤのお兄ちゃんは私の大好きなお母さんを壊した…だから直してもらうんだ…聖杯に…でも、またエミヤお兄ちゃんに壊されるのは…嫌だな?」

 

殺気――――――――

 

「ジャック!!!!」

 

その直後…ジャックは瞬時に二本のククリナイフを抜き――――血濡れられた地面を蹴る

 

(速い!!)

 

エミヤはジャックの二本のククリナイフをかろうじて避け、すぐさま干将・莫耶を投影し、ジャックのククリナイフを斬り飛ばす

 

「くっ!」

 

「お兄ちゃん…前よりも強くなってるね…その腰の剣も…使えるようになったんだね」

 

「!?」

 

見えている…彼女は俺の腰にぶら下げてある剣が…

 

「でも…甘さは全然~治ってないね~」

 

不気味な笑みを浮かべるジャック…その笑みを背筋が凍るエミヤ…

瞬時にホルスターに手を伸ばし、5インチの【マテバ オートリボルバー】を抜き、その引き金を引く

 

「くっ!!」

 

干将・莫耶で銃弾を斬り伏せていく

だが、その隙にジャックは宙を舞う二本のククリナイフをつかみ、再び地面を蹴り…エミヤに迫る

刃が交わるとともに火花が散る…表情を歪めるエミヤと戦いを楽しむジャック…

 

「どうして、俺の剣が見える…?」

 

「どうして?当たり前じゃん…その聖剣…青タヌキの道具を直して、とうめいマントで隠してるんでしょ?お母さんの体の中にいたんだから分かるに決まってるでしょ?」

 

「青タヌキ青タヌキ言ってると天国のドラえもんが怒るぞ?」

 

「天国?天国って本当にあるのかな?地獄もあるのかな…エミヤお兄ちゃん、お兄ちゃんを殺したら天国に行くのかな?それとも地獄に行くのかな?まあそんな分かるわけないや…だって」

 

強烈な連撃…その連撃に干将・莫耶は砕け散り、エミヤは吹き飛ばされる

 

「つっ…」

 

「だって…死ぬのはエミヤお兄ちゃんだもん」

 

狂気の殺気…その殺気をじっと見つめる

 

「ジャック…」

 

「次…トドメ行くよ!!」

 

ククリナイフを振るう…ジャック

 

だが…

 

投影開始(トレース・オン)

 

ジャックの眼の前に現れた七枚の光の盾を花…

 

熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)

 

鋭い眼でジャックを見つめる…

そうか…ジャックはジャックなりの目的あるのか…

だが、それは同じだ…俺は皆の正義の味方ではない…俺は…

 

「ジャック…お前の意向は分かったよ…だけど、俺は【アルトリアだけの正義の味方】だ…お前のお母さんの願いは…絶対に阻止する」

 

鋭い眼…迷いも何もかも捨て切った眼…

 

その眼に…ジャックは背筋が凍りつく…

 

 

 

 

 

<ruby><rb>I am the bone of my sword. </rb><rp>(</rp><rt>体は剣で出来ている</rt><rp>)</rp></ruby>

 

そうだ…俺の目的はのび太の救済でも…ジャックの救済でもない

 

Steel is my body,and fire is my blood. (血潮は鉄で心は硝子 )

 

俺はあの夜…誓ったんだ…

 

<ruby><rb>I have created over a thousand blades.</rb><rp>(</rp><rt>幾たびの戦場を越えて不敗</rt><rp>)</rp></ruby>

 

アルトリアだけの…セイバーのだけの正義の味方になるって

 

Unaware of loss.(ただ一度の敗走もなく、 )

 

のび太がアルトリアの存在を消すと言うのであれば…

 

Nor aware of gain.(ただ一度の勝利もなし)

 

容赦なく…

 

Withstood pain to create weapons, (担い手はここに独り )

 

自らの心を〈剣〉にして…

 

<ruby><rb>waiting for one's arrival. </rb><rp>(</rp><rt>剣の丘で鉄を鍛つ </rt><rp>)</rp></ruby>

 

大勢を切り捨てよう

 

<ruby><rb>I have no regrets.This is the only path.</rb><rp>(</rp><rt>ならば我が生涯に意味は不要 </rt><rp>)</rp></ruby>

 

それがたとえ…

 

My whole life was(この体は、 )

 

人生の…大親友であろうと…!!!!!!!!

 

"unlimited blade works" (無限の剣で出来ていた)!!

 

 

 

広がる…世界…

 

濃い霧を吹き飛ばし…穏やかな草原に地面に無限の剣が突き刺さる…

 

青い空―――――――――綺麗な泉水に突き刺さる勝利すべき黄金の剣(カリバーン)

 

その聖剣を静かに…抜き…ジャックに剣先を向ける…

 

「俺はアルトリアだけの正義の味方だ…お前達の願いがアルトリアを傷つけるのであれば…俺は問答無用で…俺と言う武器を振ろう…覚悟はいいか?ジャック・ザ・リッパー(切り裂きジャック)!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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