ドラえもん のび太の聖杯戦争   作:悪・猫

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34.聖杯戦争開始六日目/この世全ての英雄に断罪を

風が吹き荒れる――――――

 

アーサー王の象徴の剣とも言える約束された勝利の剣(エクスカリバー)から放たれた嵐

 

エミヤの左手には選定の剣・勝利すべき黄金の剣(カリバーン)

右手には約束された勝利の剣(エクスカリバー)

その姿を見たNOBITAの眼は今まで以上に鋭く…そして、今まで以上の警戒態勢でエミヤと対峙していた

 

そして――――――――

 

先にエミヤが地面を蹴る…それと同時に約束された勝利の剣(エクスカリバー)を包みこむ、風王結界(インビジブル・エア)がさらにエミヤの速度をあげ…瞬時にNOBITAの元に斬りかかる

驚いた表情で二本の聖剣をかわす…NOBITA

二本の聖剣の剣圧が地面を抉り取り…その破壊力をNOBITAに見せ付ける…

 

「つっ…ゴリ押しって奴か…」

 

苦虫をつぶしたような表情でNOBITAはそう言うとエミヤの腹を蹴り飛ばし、コルト・SAAの引き金を引く

蹴り飛ばされつつも二本の聖剣の性能をフルに活用するかのようにエミヤは勝利すべき黄金の剣(カリバーン)を振り下ろし、光の斬撃で呪いの弾丸を斬り伏せつつ、約束された勝利の剣(エクスカリバー)を地面に突き刺し、衝撃を地面に流し切り、再び地面を蹴りNOBITAに迫る

コルト・SAAの空薬莢を排莢しながらもククリナイフで二本の聖剣を受け流し、一発の弾丸を込め、エミヤの顔面に銃口を向ける

 

「!?」

 

エミヤは風王結界(インビジブル・エア)を解放し、NOBITAを吹き飛ばすが、遅かった…コルト・SAAの弾丸はエミヤの左肩を貫く

血が飛び散る…そこに一瞬に余裕を与えぬため、地面に着地すると同時、自らが鍛えたククリナイフをブーメランのようにエミヤに投げつける

だが、負傷したはずの肩はいつの間にか治癒されており、エミヤはククリナイフを勝利すべき黄金の剣(カリバーン)で切り落とし、右手に力を込める

それと同時に約束された勝利の剣(エクスカリバー)の鞘変わりである風王結界(インビジブル・エア)が解け、黄金の剣をあらわにする

 

約束された勝利の剣(エクスカリバー)!!!!!!」

 

片手で約束された勝利の剣(エクスカリバー)を振り下ろす…

それと共に光の断層による“究極の斬撃”がNOBITAに迫る

 

「ちっ!!!!」

 

NOBITAは手をかざすと一つの盾がNOBITAの手に現れる

 

「真名開帳!!蒼天囲みし小世界(アキレウス・コスモス)!!」

 

盾に刻み込まれた極小の世界がNOBITAの前に現れ…究極の斬撃を防ぎきる…

 

「ちっ…アキレウスの宝具か!!」

 

「俺にこの宝具を使わせた事を後悔させてやる…エミヤ!!!」

 

役割を果たした大盾をしまうと背中に背負ったドラグノフSVDを構える…

銃口から溢れる真紅の魔力…それを見たエミヤの表情の変わる

 

「我…英雄を断罪する者…我、英雄を殺す静かな死神…死ね…静かなる断罪者(サイレント・ジャッジメント)

 

放たれた呪いと魔力を纏った弾丸…

それと同時にエミヤは二つの聖剣の真名を解放する

 

約束された勝利の剣(エクスカリバー)勝利すべき黄金の剣(カリバーン)!!!!!!」

 

二つの聖剣とNOBITAのドラグノフから放たれた銃弾が激突する

ザザッと言う音を立てながら…エミヤは真紅の銃弾に押されていく

 

「つっ…」

 

狂化を付与されているとは言え、ヘラクレスの命を6つも食潰した英雄殺しの呪いをかけた弾丸

さらにヘラクレスに使用したのはノーマルのM40…だが、今回は違う…のび太が何年も何年もカスタムして来た彼最強の魔術礼装…

威力もM40とはケタ違いだ…だが…

 

「俺を舐めるなよ…NOBITA、お前が相手しているのは俺とアーサー王だけじゃないと思え…」

 

「何?」

 

エミヤの言葉に表情を変えるNOBITA

それと同時に…地面に突き刺さっていた…2本の剣が真紅の弾丸に直撃する…

 

「・・・・・・・・お前」

 

殺気を込められた声で…言葉を発するNOBITA

 

その声に動じず…エミヤはただ…ひたすらNOBITAを見ていた

 

真紅の弾丸が地面にめり込んでいる…地面に突き刺さった約束された勝利の剣(エクスカリバー)勝利すべき黄金の剣(カリバーン)とは別物の【聖剣】…

贋作物だが…地面に突き刺さった聖剣からは本物同様の魔力の剣圧が漂っている…

 

「お前…死ぬ気か?エミヤ…」

 

NOBITAは信じられない表情で…エミヤに問う

地面に突き刺さった本物同様の贋作の聖剣…その聖剣の正体を…NOBITAは瞬時に見抜く

 

だが…エミヤはフッと笑みを浮かべながらNOBITAを見る

 

「死ぬ気なんてないさ…のび太、俺はお前の目的を阻止し…必ずアルトリアの元に帰る…そのための準備と訓練はしてきた」

 

その時、エミヤの言葉で何かを察した…エミヤの聖剣のオンパレードとも言える投影…そして、アーサー王でしか使えぬはずの約束された勝利の剣(エクスカリバー)

そのカラクリにNOBITAは表情を歪める…

 

「なるほど…全く滅茶苦茶な方法だ…」

 

殺気を込めた言葉―――――

そのカラクリはいかにも単純かつ…不可能

だが、それを現にエミヤは全てやり遂げている…その方法は…

 

「壊して…修復…か、いかにもお前らしい選択だ…エミヤ…まさか、おまえが騎士王同様…いや、騎士王以上の力を手にしているとはな…

仕組みは単純…お前のゴリ押しを可能にしているのは…お前が持つ騎士王の【鞘】だ…聖剣を振るうたびに壊れる体…それを鞘が修復し、お前と言う英雄が壊れないようにしている

聖剣のオンパレードも…同じ仕組みだ…壊れる前に修復しているだけ…だが、激痛は走る…ジャックの前では平然としていたが…あれはただのやせ我慢…先程のようなゴリ押しをしていれば…

いずれ表情に出る…いくらおまえでもな、だが…見抜けぬ事もある…その鞘はアーサー王の魔力でしか反応しないはずだが…まあそんなことはどうでもいい…鞘を破壊するか、修復できない脳を破壊すれば…終わるのだから」

 

「そう簡単に事が進むと思っているのか?NOBITA…」

 

「ああ…さぁ…勝負をしようか?エミヤ、【剣】と【銃】…どっちが強いか?」

 

地面を踏む…それと同時に宙に展開される銃器…

 

掃射(ファイヤ)

 

NOBITAの一言で宙に展開された銃達は火を吹く

それを地面に突き刺さった剣を操り、ぶつけていくエミヤ…だが、発砲と同時に猛スピードで迫るNOBITAへの対処が遅れる

 

サバイバルナイフを振るう、NOBITA、それを避け、聖剣を振ろうとするがNOBITAの靴底からスパイクが飛び出し、勝利すべき黄金の剣(カリバーン)を蹴り飛ばされる

 

「ちっ…」

 

地面を転がる勝利すべき黄金の剣(カリバーン)…だが、拾いに行けば、確実に彼の銃撃、もしくはナイフで屠られる

約束された勝利の剣(エクスカリバー)を両手で強く握り、NOBITAに反撃を仕掛ける

光の斬撃を地面を抉るほどの威力をNOBITAはかろうじてかわしていき、お得意の格闘術に持ち込んで行こうとする

 

「させるか!!」

 

風王結界(インビジブル・エア)を展開し、暴風でNOBITAを吹き飛ばそうとするが…靴底のスパイクが地面の路面に食い込んでおり距離を離せることができない

 

「しまった!!」

 

エミヤの頬に確実に入る裏拳…

意識を確実に飛ばすというよりも、屠るに近い一撃だが、なんとか意識を保つ

地面を転がるエミヤ…そこへ追撃を仕掛けるため、展開された銃器の銃口が向けられる

 

勝利すべき黄金の剣(カリバーン)…!!」

 

地面に転がった勝利すべき黄金の剣(カリバーン)を操り、展開された全ての銃器を破壊し…発砲を防ぐエミヤ

だが、あの銃器はフェイク…本命はNOBITAそのもの…襲いかかるNOBITAが俺の脳を破壊するために靴底のスパイクで踏みつぶしに来る

 

足を腕でそらし、顔面への直撃を何とか避けたエミヤは地面に突き刺さった剣を操り、NOBITAへの反撃を開始する

 

Pocket.ON(ポケット・オン)…」

 

フエールミラーでコピーした四次元ポケットを起動させるNOBITA…

 

手元に現れたM249をつかみ…襲いかかる100の剣をすべて、破壊して行く…

砕ける剣…それと同時に眩しい閃光がNOBITAの視界を阻む

 

「ちっ!!」

 

砂煙を舞う…視界がまだ完全に晴れていないが、NOBITAはコルト・SAAを抜き、引き金を引く

 

だが、そんなの気休めにしかならない…

頭以外に着弾しても、すぐに鞘の力で再生してしまう…

だが、エミヤは聖剣を得物にしている、得物がわかっていれば、対処などいくらでもある

 

砂煙を突っ切るエミヤ…やはり両手には勝利すべき黄金の剣(カリバーン)約束された勝利の剣(エクスカリバー)が握られている

 

「来たな!!」

 

瞬時にSAAの撃鉄をあげ…標準をエミヤの頭部に合わせる

 

だが…

 

「NOBITA…俺は剣士ではない…俺はあくまで【弓兵(アーチャー)】だ」

 

「!?」

 

背筋が凍る―――――――――

 

エミヤは聖剣二本を投擲する…

 

NOBITAは強力な聖剣の投擲に眼を見張りながら体のバランスをわざとに崩し二本の聖剣をかわす…

だが、聖剣は囮…エミヤは宙に投影していた弓を呼び寄せ…弓矢に魔力を纏わす…

 

「射抜く――――――――!!!!」

 

真紅の弓矢がNOBITの脳天に迫る―――――

 

表情を歪めながらその弓矢を見る・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

声聞こえてくる

 

望め望めと・・・この世全ての【悪】が急かす・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ノゾメ―――

 

ノゾメバ奴ヲ殺セルハズダ

 

オ前サエ望メバ・・・ナンダッテテデキルハズダ・・・

 

 

いやだ・・・僕はもう望まない、僕が望めば・・・全てが壊れてしまう

 

僕の成長(・・)そのものが・・・すべてを歪めてしまう

 

あの時も・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「エミヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!」

 

 

わかっていたのに・・・望んでしまった必要ない(・・・・)力を・・・

 

 

そのせいで・・・僕は無意味な行動をしている・・・

 

無意味とわかっていても、もうとまらない

 

一回、望んでしまった物は・・・やり遂げるまで止まらない・・・

 

止まらぬ成長・・・その成長は周りを傷つける

 

ああ・・・誰か僕を・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                                       止めてくれ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

頬をかする・・・真紅の弓矢

 

外したことに目を疑うエミヤ・・・

 

変わる雰囲気と同時に眼にもみえぬ速さでかわせぬはずの弓矢をかわした

 

躊躇はなかったはずだ―――――確実に仕留めるために・・・殺す為に弓矢を放ったはずだ・・・

 

だが・・・NOBITAはその未来、そのものを変えた・・・

 

そして・・・

 

「今宵は地獄・・・」

 

詠唱・・・それと同時にエミヤの固有結界が溶解していく

 

地面から突き出す・・・焦げた御神木・・・それと同時に地獄の焔が地面に突き刺さる無限の剣を焼き壊していく・・・

雨のように降り出す、空薬莢・・・NOBITAの体から得体の知れない魔力が放出される

 

先ほどのエミヤの狙撃によって、壊れたサングラス・・・その隙間から赤黒い眼が見える

 

「我は炎、雨…復讐の化身…我、この世全ての英雄を断罪する者…我、この世全ての魔術を否定する者…断罪せよ、この世全ての英雄に断罪を(ヒーロー・オブ・ジャッジメント)

 

壊されたエミヤの固有結界を上書きされるかのように広がる・・・NOBITAの心象世界

 

地獄絵図のような光景・・・

 

血塗られた地面に散らばる空薬莢に錆びたサバイバルナイフ・・・

 

「・・・・・・・・・・・・NOBITA、これがお前が望んだ・・・自分自身の世界なのか?」

 

エミヤは地獄絵図のような光景に・・・表情を歪めることなく・・・NOBITAに声をかけた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




あけましておめでとうございます



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