ドラえもん のび太の聖杯戦争   作:悪・猫

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37.聖杯戦争開始七日目/火薬と銃器

そこに広がるのは日本ではとてもあり得ない光景だった。

 

日本では銃規制がとても厳しく、日本で銃を所持してもいいと言えば猟友会、警察、自衛隊あたりだ。

アメリカなどの国とは一般市民が銃を持つことを日本では許されず、所持していれば銃刀法違反で捕まる、もちろん、僕が持っているコルト・SAAも完璧アウトである

しかし、今この場の光景は法がどうやら言うこともできないくらいの闇を感じ取られた

 

丁寧に並べらた後方支援火器や突撃銃、おまけには爆発物や、狙撃銃、拳銃なども揃えられていた

たまに第二次世界大戦銃に葬られなかった銃器が見つかると言うニュースを聞くが、どう見てもこの場に揃えられた銃器や爆発物は第二次世界以降に作られた銃器達が大半を占めていた

 

後方支援火器はM249PARAやMG42…その隣にあった箱にはM249PARAの弾薬が大量に敷き詰められていたが湿気ており、銃器本体も湿気で錆で使い物にならない

他の銃器も同様でマガジンの錆、フレームの錆などでとてもじゃないが使い物にならない

 

「なんだよ、これ」

 

言葉が出なかった、グアムでは見た事ない銃器も保管されており、この時には尻を打ったことなどすっかりと忘れていた

保管状況がよくないとはいえ…この場にある銃器は僕の好奇心に刺激を与える

 

「野比君!大丈夫!?」

 

僕の悲鳴を聞いたのか、遠坂の声が聞こえてくる、それと当時に士郎は懐中電灯で僕が落ちた穴に光を向ける

当然、遠坂も士郎も桜もその場の光景に絶句する、特に士郎は自宅の蔵に長年保管されていた銃器を見て、驚きの表情を隠せない様子だった

 

「のび太…それ…トイガンじゃないよな?」

 

士郎の第一発声がおもちゃじゃないのか?と言う質問、まあ無理もないであろう、自宅の蔵の地下にこんな物が保管されていれば誰だって動揺もすれば、おもちゃだと疑う

だけど、僕は士郎の質問に黙って、首を横に振る…この場に保管されている銃器達は錆ついているとは言え、すべて、人間を制圧するために作られた殺人兵器。

それも猟銃会や警察が所持している猟銃や拳銃とは全く異なる部類に入る銃器達である

 

「取り合えず、士郎…脚立とライトを持ってきてくれないか…ここにある銃器を調べてみたいんだ」

 

本来なら警察…と言う所だが、僕はこの場にある銃器や機材の中で使用できる物を活用する事を決意する

弓兵(アーチャー)の言葉が心に焼き付いているからだ、桜を狙っている者がいる、僕は桜と約束した、桜を絶対に守ると…それにこの戦い、絶対に負けられない

ジャックと桜を守る、ドラえもんを生き返らせる…そのためなら、僕はなんだってする…なんだって…

 

 

 

数分後、士郎は脚立を地下に降ろし、その脚立を使い、遠坂達と一緒に降りてくる

そして、その地下に眠っていた銃器達を見て、再び言葉を失う…しかし、僕は黙々と錆だらけの銃器をいじり、使える物があるかどうか必死で探す

 

「野比君、この銃器は…なんなの?見る限り、この最近の銃器なのはわかるけど…」

 

遠坂は周りに保管された銃器を見て、苦笑いしながら僕に聞く

 

「見る限り、第二次世界大戦以降の銃器だと思う、士郎、君のお父さん…こんな銃器に詳しいとかそういうことはなかった?」

 

「なかったな…親父が魔術師だったのは知ってるけど…」

 

士郎は不安の表情を表に出しながらも隣にいる剣士(セイバー)の表情を窺う…僕も多少は気になっていた、この地下室を見つけてから剣士(セイバー)の表情はとても険しいと言うか、とても悲しい顔をしていた

どんな戦いになっても、どんなに不利な表情になっても表情を変えずに、ただ只管、士郎を守り、戦ってきた剣士(セイバー)、しかし、この地下室の銃器を見てから様子がおかしかった

 

「お母さん、お母さん、この銃、私にも使える?」

 

そんな時、ジャックが持ってきたのは少々銃身が短いダブルアクション式リボルバー『マテバ 』と呼ばれる拳銃だった

僕が持つコルト・SAAが持つシングルアクションとは違い、ダブルアクション機構で、引き金を引けば、シリンダー(回転式弾倉)の回転と撃鉄の起倒は行われるため連射が可能な銃である

状態はまあまあで、弾薬も運よく状態がいい、幼いジャックにも使えるか?と言う疑問や、シングルアクションとは違い、撃鉄を起こさなくても弾を発射できる、この安全装置もない銃をジャックに持たすのはとも思ったが

サーヴァントの攻撃を受け流すことができるジャックはたぶん、僕よりも筋力がある、それに銃の扱いについては僕が指導すれば問題ないと判断した

 

「うん、使えるよ、銃本体も弾薬の状態も大丈夫そうだし…だけど、いきなり使用するのは危険だから僕が指導するよ」

 

「うん!ありがとうお母さん!」

 

ジャックはマテバを大切そうに抱きしめる、まるで新しいおもちゃを買ってもらって喜ぶ子供のようだ

 

「先輩…こんなこと言うのもなんですけど…ここにある銃って違法ですよね?どう考えても…」

 

「うん、違法だよ、もしかしたら銃刀法違反だけじゃすまないかもね…だけどね、僕はこの聖杯戦争をみんなと一緒に生き残りたいんだ…それに桜を狙っている敵の正体がわからない以上…これら銃器はとても頼りになる…それに、僕のSAAも予備弾薬を含めて11発…これだけじゃ、正直言って力不足なんだよ…ごめんね、僕の力が足りなくて」

 

「いえ…こちらこそごめんなさい…私が不甲斐ないばっかし…でも、この銃器って錆びてますけど大丈夫なんですか?」

 

桜はこの場にある銃器の状態を見て、心配そうに僕に聞く

マテバやその弾薬、コルト・SAAの45口径の弾薬は無事だったものの、他の銃器達は外装・内部にすべてに錆…とても撃てる状態ではなかった

 

「あれ…もしかしたら…」

 

その時、僕はあることを思い出す…そう、弓兵(アーチャー)から貰った力だ…今でも僕の体にあの秘密道具の情報がしっかりと記録されている…うまく使えばここにある銃器と弾薬を使えるようにできるかもしれない

僕の体に入り込んだ四次元ポケット、その中に登録されている秘密道具の数は全部で6つ、ひらりマント、空気砲、どこでもドア、タイムふろしき、名刀・電光丸、タケコプター…

しかし、本来の性能を発揮するには令呪が必要らしく、僕が拳に刻まれた令呪は弓兵(アーチャー)に譲ってもらった物を含めて残り7画

 

多いように見えて、少ない…僕の中に登録されている秘密道具は全部で6つ…これからの闘いで令呪が絶対に必要になってくるのは確かだ

だが、今の装備ではとても生き残れるとも思えない、秘密道具はあくまで使用者を補助してくれるために作られた物、それでは相手に好き勝手されるだけだ

 

なら、僕は人を傷つける力にあえて手を出す。

 

自分を守るだけでなくみんなを守るこの力を

 

「Pocket.ON」

 

令呪に力を込めると同時に僕の体内に眠る『タイムふろしき』を起動させる。

その光景を見た遠坂と槍兵(ランサー)は眼を疑いながらも僕の行動を驚きながらも見つめる

 

「対象、半径20メートル以内の銃器と弾薬、時間巻き戻し設定、銃器の出荷直後。」

 

一画はすべての銃器と弾薬を対象にするため、もう一画は時間戻しのため…この道具達はドラえもんが持っていた秘密道具とは使い勝手が全く違う

 

タイムふろしきの場合、時間を早送りにするのは何の問題無く使用できるのだが、巻き戻しは令呪を使用しなければ発動できないと言った謎の効力が発揮される

それは他の道具にも強力な効果を発揮するには令呪を発揮しなければならない、しかし、それでもこの未来の秘密道具達の力はとても強大だ

それに令呪をさらに追加すればその能力の範囲の拡大、威力の増大、性能の上昇など…燃費は悪いものの、本来の秘密道具以上の性能を引き出すことも可能だ

 

錆ついた銃器と弾薬はタイムふろしきの効果により、時間が巻き戻ってゆく

巻き戻し設定は出荷直後、つまり新品同様にまで時間を巻き戻すと言うこと、そうすれば後は自分で調整し、自分この好みの設定で戸惑い無く戦えるはずだ

 

「ふぅ、こんなものかな」

 

7画の内、2画を消費したことを確認すると僕は眼の前にあったドラグノフ狙撃銃を手に取り、スコープを覗きこむ

傷や、曇り、カビなどはない、当たり前だが、新品同様の綺麗さである、コッキングレバーを引き、内部を見ると錆もすべて消えていた

弾薬も新品同様の金色の色を放っており、不発の可能性も少ないであろう

 

令呪の使用と秘密道具の使用、もちろん、集中したことにより、多少の疲労もある、しかしこの程度の疲労なら戦闘にはあまり影響はないであろう

 

「のび太…先輩?」

 

だが、僕に異常はなくても周りにいる士郎、遠坂、桜、しずかちゃんは青ざめた表情で僕を見る

もちろん、ジャックを含めた英霊(サーヴァント)たちもとても信じれない表情で僕を見る、特にジャックはその表情がとても目立っていた

 

「やっぱりか、小僧、いや…野比のび太、お前はやっぱり(・・・・)あいつの過去の…」

 

重々しく槍兵(ランサー)は口を開いた。

戦闘スタイルも、魔術も、技術も…その起点も全く同じ、それはどんなに鈍感な奴でも気づくであろう

士郎も桜も、彼の影を見た…それは紛れもなく彼の姿である

 

その影はすべてのあらゆる銃器を使いこなし…圧倒的なその戦闘知識と魔術で敵を蹴散らす未来の英雄。

その姿の影を…ここにいる全員が目撃した

 

「あいつの…過去?」

 

少年は知らない、自分の未来を…だけど、少年は何度も何度も自分の未来の姿を目撃している

 

 

 

 

 

 

知らない内に――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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