ドラえもん のび太の聖杯戦争   作:悪・猫

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42.聖杯戦争開始八日目/脱落者~聖杯にこの身を捧げて~END

「聖杯…だと!?」

 

驚愕の表情を隠しきれない剣士(セイバー)は思わず、動揺の声をあげた

あの輝き…それは間違いなく聖杯その物…だが、奴がなぜ『聖杯』を所持しているのか…と言う疑問にぶつかり、すぐさま剣士(セイバー)は聖杯への誘惑を断ち切る

 

弓兵(アーチャー)…なぜあなたが聖杯を…!」

 

「俺は未来の英雄だ…それならもちろん、この先の聖杯戦争にも参加しているに決まっている。この聖杯は第六次聖杯戦争で勝ち取った小聖杯…小さい聖杯だが、選定のやり直しはできなくても、おまえのかつての願いなら叶えられるはずだ

剣士(セイバー)…いや…こう言うべきか、『アーサー・ペンドラゴン】」

 

「!?」

 

自らの真名を告げられ…さらに動揺する剣士(セイバー)、しかし、すぐに立ち直り、その見えない剣を向ける

当たり前だ、NOBITAは未来の英霊であり、英雄、そして第五次聖杯戦争を経験した魔術師でもある

 

そうなればこの聖杯戦争に参加するサーヴァントの真名を知っていてもおかしくない。

 

だが、おかしい…小聖杯でもかなりの力を秘めている宝物、なのになぜ、それを自分に提供しようとしているのか…?

 

 

「どうして、その小聖杯を持ちながらあなたはこの聖杯戦争に参加している?聖杯を所持している時点であなたの願いは成就されるはずだ!」

 

「それほど俺の願いが強大だからさ…こんな小さき器では俺の願いは成就されない、だったら交渉に用いても問題ない、俺はただ衛宮士郎を殺したい、もっとも残酷な方法でな」

 

「ふっ…だから私にその小聖杯を渡す代わりにその手で士郎を殺せと……笑わせるな!!!」

 

見えない剣で再び斬りかかる剣士(セイバー)、しかし、NOBITAはその透明な剣でありながらも間合いを測りながらも蹴りで剣を跳ね上げ、再びホルスターからコルト・SAAを抜き、セイバーの顔面に銃口を向けようとするも、セイバーはその行動を先読みし、魔力で生成された籠手でNOBITAを殴り飛ばす

 

「つっ…」

 

地面に得物を落とすNOBITA、すかさず追撃にかかるセイバー。

 

しかし、NOBITAは笑みを浮かべながら…

 

「おい…そこから先は地雷原だぞ?」

 

「!?」

 

突然の爆発――――――――――――――――しかし、威力はサーヴァントを殺せるほどではない

人を殺すのであれば問題ない火力だが、サーヴァント相手には火力不足だ…

 

「ちっ!!」

 

少々、警戒しすぎた、接近戦ではこちらが有利と判断し、地雷原に足を突っ込みながらもNOBITAとの間合いを詰めてゆく

地雷は単純、火薬を詰めた物である、仕組みがあるわけではない、剣士(セイバー)クラスのサーヴァントには対魔力が備わっているものの、魔力を使用した攻撃ではないため多少のダメージは負う、しかしそれを気にしていればNOBITAの見抜けない早撃ちの餌食だ。

 

次々と連鎖的に爆発してゆく地雷、だが、それを気にせずNOBITAに斬りかかる

 

「いいのか―――――――――――――?俺の足元には地雷がある、俺やおまえは無事でも…衛宮士郎はただでは済まないぞ?」

 

「!?」

 

足を止める―――――――――――――――迂闊だった、これはNOBITAの罠だ。

士郎を動けなくし、拉致…そして、確実におびき寄せたい対象を自分が有利な場所におびき出す…

 

「人質の血を流せ…そして、悲鳴をあげさせろ…そして、仲間をおびき寄せろ、その罠にまんまとお前は引っ掛かった…そんなの常識だろ?セイバー」

 

「貴様!!どこまで堕ちたんだ!!野比のび太!!よもや、貴様は野比のび太ではない!!ただの虐殺者だ!!」

 

「ふっ、抜かせ…おまえだって、村を丸ごと潰したことがあるだろ?お前に比べればやっていることは人道的だ…あぁ、人殺しに人道も非人道的もないか、なぁ?セイバー…それに俺に底辺等存在しない、俺は既に…生まれたときから底辺にいた

堕ちるところなんて、ないんだよ…セイバー、だから英雄の誇りも、自らのプライドもないんだ…」

 

「生まれた時から…底に?」

 

「あぁ…成績は0点、運動もできない、誰もいなければ何もできない……そんな奴が英霊・英雄?そんなの…認識したことすらない」

 

「だったら…これから行われるのは騎士の戦いではない…これは殺し合いだ!!」

 

鎧を解除し…刀剣を隠していた風の結界を解除するセイバー、魔力で生成された鎧を解除し、その分の魔力を加速に回す。

 

爆風よりも速く、士郎を救出し…NOBITAを斬る!!

 

「行くぞ!!!」

 

再び走るセイバー…それと同時に剣を後にさけ、魔力を放出し、猛加速し…士郎の腕を掴む…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁ…その先の続きを教えてやるよ?人質に爆弾を巻いて、救出しにきた仲間を爆死させるって言う話を」

 

 

 

 

士郎の腕を掴んだ直後…その体は崩れる―――――――――――――

幻影――――――?いや違う、実体はあったはずだ、だが消えた…それじゃあ…私は…何を…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                         

                                                掴んだ?

 

 

 

「おめでとう…アーサー王…キミが手にしたのは…聖杯の中身(・・)だよ?」

 

 

士郎だった物からあふれ出る聖杯の中身…その中身は私の体にまとわりついてくる

 

「良かったな…第四次聖杯戦争で自らが壊してしまった聖杯を壊さずに手に入れて…そして、おまえは一番知りたかったことを知れた、衛宮切嗣が起こしたあの行動をようやく知ることができた…」

 

「きサ…マ!!」

 

「安心しろ、衛宮士郎はギリースーツを着せて、そこの土壌に投げている…とは言ってもあとあと一時間持つかどうか、どっちだろうか?失血死か、お前の聖剣に斬りつけられて殺されるか?」

 

NOBITAは冷酷に泥に呑まれてゆくセイバーを見下した眼で見つめる

抵抗するセイバー…しかし、泥は確実に霊核を侵食してゆく

 

「取り込め…」

 

泥から無数の触手が飛び出し、確実にセイバーの霊核を汚してゆく…

 

「あ…あああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

 

 

 

ゆっくりと泥に取り込まれてゆくセイバー…衛宮士郎の手の甲に刻まれた令呪の刻印は消え…その代り…NOBITAの手の甲に二格の令呪が宿る

 

「アルトリア・オルタ…俺に付き従え…」

 

触手共に…再び泥からセイバーは姿を現す…しかし、もうあのセイバーではない

 

 

 

 

 

 

 

 

冷酷な金色の眼、そして邪悪な聖剣をふるい…触手を断ち切った

 

 

 

 

 

 

「アルトリア・オルタ、最初の命令だ…衛宮士郎を斬殺しろ」

 

NOBITAが命令した直後…邪悪な聖剣から凶悪な魔力が迸る

 

 

「皮肉な物だ…愛した人に殺されることになるとはな、衛宮士郎、いや…未だに道を選んでいない『正義の味方』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時だった―――――――――――――――――――――――

 

「ねぇ」

 

 

 

 

氷のように冷たい声が聞こえてきた…それと同時に獣の如く…セイバーを殴り飛ばす…

二メートルを超える巨体――――――――――そして、幼き雪の少女が衛宮士郎を守るかのようにその姿を現した

 

「ねぇ――――――――――――――――――――私の士郎(・・)に何してるの?」

 

 

冷たく―――――――囁く

 

そして、感情を剥き出しにして少女は叫ぶ

 

狂戦士(ヘラクレス)、命令してあげる、あいつを殺して!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

剣士(セイバー)脱落――――――――――――残り7騎

 

 


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