ドラえもん のび太の聖杯戦争   作:悪・猫

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47.聖杯戦争開始八日目/英雄・NOBITAの片鱗

桜を救う―――――――――――――それは数々の冒険以上に熾烈をしいられるであろう戦いだと覚悟していた。

 

 

 

当初の桜は何と言うか…とにかく元気が無く、眼に光がなかった。

あの時もそうだった…学校で有名な不良に囲まれていた彼女は逃げようともせず…ただ抵抗もせず、受け入れていた感じがあった

 

だけど、それは僕が許せなかった、本音では彼女は嫌がっている…と僕は普段なら手を出さない争いごとに初めて首を突っ込んだんだ

いつもならドラえもんに頼る僕が初めて、自分から積極的に彼女を守るために彼らの前に姿を出した

学校内では僕が護身術を極めていると言う事はすべての生徒が知っていることだった、そんな僕が争いごとに首を突っ込めば争いごとがもっとややこしくなるかもしれないから僕の心の中では争いごとに首を突っ込まないと自主的にそう言うルールを決めていた…だけど、そのルールを僕は抵抗なく破ってまで彼女を守った。

 

「えっ…君が自ら首を突っ込んだ?」

 

僕はこの事実が許せなくて、格闘術を教えてくれた藤村先生のお父さんにそのことを告白した、手を出してはないとはいえ、護身術を極めていると言う看板を私利私欲のためにつかったのだから…

だけど、藤村先生のお父さんは笑顔で僕にこう言った

 

「アハハハッ、確かに護身術は人を傷つけるものではない、自分の身を守る物だよ、だけど、守れるのは自分だけじゃないよ、護身術は他人を守れる技術でもあるんだ、だから君がしたことは決して間違ってはいないよ。

君がしたことは間違いではないそれは間違いではなく、強い大人になる一つの【成長】だよ」

 

初めてだった、こんなことを言われるのは…僕はドラえもんの力なしでは世界も人一人守ることはできないと思っていた。

 

その時…僕は嬉しかった、ドラえもんがいなくても僕は一人でもやっていけるかもしれないと…だけど、そんな気持ちを僕は誤魔化した

そう…ドラえもんとお別れしたくない…その想いが僕の成長の歩を止めてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも――――――――――――――この時は僕は歩を進めると決めたんだ。ドラえもん無しでも…桜を救うと…もう僕は止まらない、どんなに辛い出来事があっても

 

 

「小癪な…小癪な小癪な小癪な小癪な!!!我が数百年の願い…ここで消えてしまうなど…あり得ぬ!!あり得ぬわ!!!」

 

追い詰められた老魔術師は巨大な羽蟲をその身から大量に排出する…その光景を僕は容赦なく先程、四次元ポケットから取り出したウィンチェスターM1887の銃口を向けた

それと同時にだった――――――――――戦いの火蓋は切って落とされる、出来杉とは比べ物にならないほどの大量の羽蟲…それを僕は容赦なく撃ち落としてゆく

 

だが、すべてを撃ち落とすことはできない、どんなに早撃ちが上手かろうと弾が無くなれば如何しようもない、とは言え、ナイフでもすべてを切り捨てることなどできない

しかし、冷静に対処する、すぐさま撃ち落とせなかった蟲を対処するため、四次元ポケットを起動させる

 

Pocket.ON(ポケット・オン)――――――――――――――」

 

その直後…僕の目の前にカランッカランッと落ちる…安全ピンが抜けた大量の手榴弾(グレネード)

地に落ちたと同時に爆風が広がり、羽蟲を蹴散らしてゆく…

 

しかし、僕は無事だ。手をかざし…【ひらりマント】展開し、爆風をすべて防ぐ

 

 

「……!!!」

 

老魔術師は眼を疑った…至近距離であの量の手榴弾の爆風をすべて防いだのび太を…

 

「あり得ぬ…あり得ぬ!!よもやこの短期間でお主は!!」

 

再び蟲を差し向ける、老魔術師…

 

僕は名刀・電光丸を取り出し、すべての蟲を蹴散らす――――――――――そして、足に魔力を通しながら、地面を蹴り…蟲の老魔術師との距離を詰めた

 

「舐めるな…!!」

 

背中から巨大な甲足を出し、その鋭い爪で僕の命を刈取りに掛かる、その鋭い爪を交わしながらも電光丸で甲殻の隙間に刃を入れ切り落とし、そして間桐臓硯(桜の絶望)にサバイバルナイフを突き刺した

 

「カカカカカカカッ…よもやここまで力を…だが、無駄じゃ、儂は死なぬ、死ぬのはお主じゃ、野比のび太」

 

僕の体を呑みこもうと突き刺したサバイバルナイフの刃を通って小さな蟲が僕の体に纏わりつこうとする。

しかし、その手段は瞬時に終わる…蟲の魔術師の頭蓋に大きな穴が開いていた…そのことを認識した蟲の魔術師はまるで殺虫剤を浴びた蟲のように痙攣しながら後去さりする

 

「馬鹿な…いつ、銃を…」

 

銃を撃つ素振り等見せなかった、いやなかった――――――――――。一体、どこで銃弾を放ったのか疑問だった

 

「あなたがその甲足を出した時、一瞬あなたの視野をその足が塞いだ…その隙に銃弾を発射した…」

 

僕は地べたに仰向けで倒れる蟲の老魔術師を見下ろしながら言った。そして、僕はコルト・SAAをホルスターから再び抜き取り、銃口を老魔術師の胸に突き付けた

ドクンドクンッと老魔術師の心臓の音が異常なほど聞こえてくる…この心臓を撃てば桜の絶望は消える…しかし、僕はなぜかこの老人の心臓を撃つことをなぜか今さら躊躇ってしまう…

 

これで最後だ…この引き金を引けば…すべてが終わる…桜の絶望も、何もかも…桜を幸せを阻害する障害物は消える

 

 

引き金を―――――――――――――――――引け。

 

 

優しさを切り捨てろ―――――――――――――――――――

 

 

(はぁ…野比君ならそう言うと思ったわ、その意見には私も賛成、優しさを捨てた野比君なんて…野比君じゃないものね…それに…それに…)

 

 

(のび太先輩…駄目…)

 

 

 

 

Pocket.ON(タイムふろしき)――――――――――――――」

 

僕は令呪の宿る手の甲に力を込めた…二格の令呪は呆気なく消え去り…老人の身体の生命時間と蟲だらけの身体を巻き戻してゆく…

 

 

これが間違いだって、わかってる、だけど、やっぱり僕には人の命を奪うことなんてできない、僕が出来ることたくさんある、例え1%の確率でも信じる

僕は信じる――――――――この人の更生の可能性を……

 

僕はやっぱり、どこまで行っても【優しさ】を捨てられない、それが僕、【野比のび太】なのだから…

 

 

「……………」

 

横たわる20代の男…顔立ちはあの慎二にそっくりだった…

 

戦いは終わった…だけど、不安も残った…だけど桜は望んでいない、僕がこの男を殺してしまうことを…

 

だが――――――――――――――あいつは違った

 

 

僕が張った結界をいとも簡単に穴をあけ…僕が助けたその男の脳を貫く…

 

「えっ……」

 

 

地面に飛び散る男の血…結界のおかげでボロボロにならなかったリビングの床はその男の真っ赤な血で染まる

 

「おまえには『失望』したよ…のび太」

 

そこに立つ…一人の男…ひび割れた片方のサングラスのレンズ―――――――――――――その眼はつぶれていながらも、その男の殺気は尋常ではなかった

 

「どうして…どうして、老人を殺したんだ!!!弓兵(アーチャー)!!!」

 

 

僕は怒鳴った…簡単に命を紙屑当然に撃ち殺した弓兵(アーチャー)を…

 

しかし、弓兵(アーチャー)は答えない…その代り、リビングは突然、正体不明の霧に包まれた

 

暗黒霧都(ザ・ミスト)

 

その霧に包まれた弓兵(アーチャー)の生きた片目が赤く光る…それはまるで…魔霧に潜む殺人者のように――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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