インフィニット・ストラトス 伝説を塗り替える者   作:バリスタ

13 / 74
お部屋でのお話と昔話


己の道・決める覚悟

西宮

「ふむ…三人部屋か…狭いな」

 

ラウラ

「そのうち1人は別部屋になるらしいが?」

 

西宮

「あ、多分俺だわ」

 

シャルル

「そうなの?」

 

西宮

「多分、整い次第、鈴と同室になると思う」

 

シャルル

「そうなんだ…」

 

 

西宮

「さて、本題に移ろうか」

 

シャルル

「うん…」

 

ラウラ

「…それは私も対象…という事か…」

 

西宮

「ラウラ自身も気づいてたでしょ?」

 

ラウラ

「あぁ…」

 

 

 

 

西宮

「まずは、シャルル、本当の君は何者だい?」

 

シャルル

「…」

 

ラウラ

「…西宮、お前の方から話してもらえないか?」

 

西宮

「…そうだな…

 

本当の俺ねぇ…正直いって俺の場合は…

 

アマダムって言う力に変質したからだしな…

 

うーん…よし、俺の場合は生まれながらにして男だ!

 

って位しか本当の俺って説明出来ねぇ!」

 

シャルル

「…そうだよね…うん、西宮君…本当の僕は…僕達はね…

 

女の子なんだ…」

 

 

西宮

「…パンドラの力でか?」

 

シャルル

「うん…でも、名称はわからないんだ…」

 

ラウラ

「…なぁ、西宮、ひとつ聞いていいか?」

 

西宮

「ん?」

 

ラウラ

「織斑や、お前は…どうしてそんなに

 

明るく生きていけるのだ?」

 

西宮

「んー…一夏の場合は…単に性別が変わっただけだし…

 

千冬さんや政府の人達のお陰でなんとか生活できたし…

 

あいつに関してはあまり昔とは変わってないぜ?」

 

ラウラ

「なら…西宮…貴様の場合は…」

 

西宮

「そうだね…俺の力は今この学園にいる

 

パンドラの被害者とは違う方面だからな…

 

うーん…これのおかげだな」

 

 

制服に隠れて見えなかった

 

首にかけられた御守り袋

 

 

ラウラ

「…中を見ていいか?」

 

西宮

「あぁ、いいぜ?霊験あらたかな物じゃねぇし」

 

ラウラ

「……これは…」

 

 

汚い字で…

 

『けいやくしょ』

 

と書かれていた

 

 

西宮

「それについて話すと…ちょいと長くなるがいいか?」

 

ラウラ

「構わん」

 

西宮

「んじゃちょいと昔話を…」

 

 

 

 

 

ーーーー以下回想ーーーー

 

春休み

 

「直人…あんたいつまでクヨクヨしてんのよ!」

 

西宮

「…」

 

「…ったく!」

 

自分のカバンから無造作に白紙を取り出す鈴

 

 

「ちょっと待ってなさい」

 

西宮

「…?」

 

「はい、これにサインしなさい!」

 

西宮

「汚い…字」

 

そこには汚い字で『けいやくしょ』と書かれていた

 

「うっさいわね!とっととサインしなさい!」

 

西宮

「なんの…契約書?」

 

「あんたが私を一生守り続けるって契約」

 

西宮

「!!」

 

「あんたの力は確かに何かを壊す力かもしれない…

 

でも、その力の使い方を決めるのはあんた自身…

 

そうでしょ?だから、私の事守らせてあげる!」

 

西宮

「…決めるのは…自分自身…」

 

「書くの?書かないの?」

 

西宮

「……書くよ…鈴…」

 

「はぁ…やれやれ…その契約一生…だからね?」

 

西宮

「あぁ…分かってる…一生守るよ…この力で…」

 

「それは『あんたの力』でしょ?」

 

西宮

「…俺の…力…あぁ、そうだな」

 

「だからいつまでもクヨクヨしてないで

 

シャキッとしなさい!」

 

西宮

「あぁ、分かったらァ」

 

 

 

 

 

ーーーー回想終了ーーーー

 

 

 

 

西宮

「まぁ、ざっとこんな感じかな?」

 

シャルル

「…そんな事があったんだ…」

 

西宮

「あぁ…鈴には感謝してる…

 

あいつが居なかったら俺は

 

今ここに居ないからな

 

 

あいつが俺に『これから』をくれたんだ」

 

ラウラ

「これから…」

 

西宮

「今すぐには見つからないさ…

 

でも、いずれ見つかる…そんな気がするよ」

 

ラウラ

「勘か?」

 

西宮

「カンはカンでも、直感…かな?」

 

 

 

ラウラ

「シャル…信じてみないか?

 

こいつの直感ってやつを」

 

 

シャルル

「…うん…信じてみる」

 

 

 

西宮

「うし、じゃ…二人のパンドラについて

 

調べにでも行きますか」

 

シャルル

「え?」

 

ラウラ

「どういう事だ?」

 

西宮

「あぁ、この学園の図書館の司書は俺の身内で

 

パンドラについて研究してた人のうちの1人なんだ」

 

 

 

 

ラウラ・シャルル

「…はぁ!?」




次回は図書館で調べ物

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。