うちの姉様は過保護すぎる。   作:律乃

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お久しぶりの【調べ歌う二重唱+α】の更新、読者の皆さんで内容をお忘れのようならば、今すぐアプリを開いて、【調べ歌う二重唱】の予習を!

また、ハーメルン様にて【歌詞の使用】が認められたので、過去の話を書き直したり、空白や段落を入れていく中で入れられなかった姉様や装者達、そして歌兎の曲も挿入できればなぁ〜と思ってます(敬礼)
といいつつ、歌兎は二期(登場曲)のしか作曲出来てないんですよね………頑張っらにゃっ……あ、動揺しすぎて噛んでしまった(大汗)

しっかし早いですな……もう10月が終わり、11月になったら未来ちゃんの誕生日デスよ。
盛大にお祝いしたいけど……何をするかなぁ……。狂愛回のアフターでも書こうかなぁ……(思考)
いや、やっぱやめよ……どんなアフターを思い浮かべてみても、切ちゃんが未来ちゃんによって姿を消す未来しか思い浮かばない(大汗) 冗談抜きでね。

それでは余談を挟んでしまいましたが、本編をどうぞ!!

※キャロルちゃんの口調が不安ですが、楽しく読んでもらえると嬉しいです!


002 調べ歌う二重唱

3.

 

「…すごく怒られちゃったね」

「まさか、あたしにまで火花が飛んじゃうなんて思わなかったデス……」

「二人が調子に乗るからだよ」

「面目無いのデース……」

「…ごめんなさい……」

 

 僕と姉様が激怒している翼お姉ちゃんに連行された為、僕とザババコンビこと姉様・シラねぇ組の訓練が終わりを迎え、シラねぇが心配そうな視線を向けてくれて、後ろでは師匠&クリスお姉ちゃん組VSマリねぇ&セレねぇ組が白熱した訓練をしている中、僕と姉様は慣れない正座を強制……ううん、しなくてはいけないオーラに負け、二組の対戦訓練が終わるまで延々と小言を頂戴することになった。

 その為、普段は使わない筋肉をフル活動し終えた僕と姉様は声にならない悲鳴をあげながら、シュミレーター室をのたうち回ったことは想像するのも容易いだろう。

 なんとか正座による痺れが治り、今は姉様とシラねぇと共に訓練で流した汗を流す為にシャワールームに向かって、すっきりしたので学生寮に帰ろうとしている道中というわけだ。

 

「…ぅっ……」

 

 その道中の中、朝から無理をしてしまったツケが回った上にシャワーの心地よいぬくもりに眠気が倍増してしまったのか、仲良く肩を並べて歩く二人の半歩後ろをコトコト歩いているだけなのに、メギンギョルズを使用した事による眠気が押し寄せてくる。

 自分では抵抗出来ない、受け入れるしかない強烈な眠気によって、僕の目は掠れていき、視界が涙ぐんだ時のように霞んでいく……半開きだった瞳が一ミリ……また、一ミリ……と下がっていくのを歩くのが遅れ出した僕を待ってくれているシラねぇと姉様が気づく。

 

「歌兎?」

「今日は訓練の前に響さんに付き合って、ランニングとかしてましたからね……それで疲れちゃったのかもしれません」

 

 "あちゃー"と顔全面でオーバーリアクションを取る姉様に全てを悟ったシラねぇは既にウトウトと小舟を漕いで危なっかしい足取りで自分達の方へと歩いてきている僕の腰から肩にかけてかけるようになっている深緑色のポーチを見つめた後に隣にいる姉様を見上げる。

 

「そっか。今歌兎のポーチの中って《覚醒剤》入ってなかったんだっけ?」

「そうなんデスよ。今日の朝に使い切っちゃって、エルフナインかキャロルに頼もうと思ったら、二人とも顔出してくれなくて……本当はこの後、調に歌兎を預けて、こっそり二人の研究室に訪れようと思ったんデスけど……この調子じゃあ早く家のベッドで寝かしてあげた方が良さそうデスね」

 

 シラねぇの視線に気づいた姉様は苦々しく笑うと遂にその場に立ち止まって、眠ろうとしている僕に慌ただしく駆け寄ってから脇に両手を入れるとそのまま胸中へと抱き寄せると素早く両手をお尻へと添える。

 

「…ぅ、ぅん……すぅ……」

「あ、こらっ。歩いたまま寝ては駄目っていつも言ってるでしょう。そんなに眠いなら、お姉ちゃんのとこおいで。抱っこしてあげるから」

「…ん。だっ、こ……」

「よいっしょっと」

 

 既に眠たさがキャリアーバーだった僕はこてこてと何度もよろめき、立ち止まっているところを持ち上げれて、姉様の胸の中へダーイブッ! その後はいつもの如く、右肩へと顔を埋めると一秒もかからないうちに『すやすや』と寝息を立て始める。

 

「やれやれ、この子ってば……もう」

 

 そう言ってから、その場でジャンプしてから体制を整える姉様へと申し訳なそうに眉をひそめたシラねぇが謝りながら、声をかけてくるのをニッコリ笑顔で応じる。

 

「ごめんね。切ちゃん……。私も歌兎を早く寝かせてあげたいんだけど、その前に、ちょっと寄りたいところがあるんだ」

「滅多にない調からお誘いなら喜んで付き合いますよ。こうやって歌兎を抱っこするのには慣れてますし、何よりもこんな近くで健やかに眠る大好きな妹の寝顔が何時間も見放題なんてあたし得なのデスッ!」

「うん。ありがと、切ちゃん」

「えへへ〜、当たり前のことにお礼なんて照れ臭いからやめてほしいデスよ」

 

 そんな会話ののち姉様を連れてシラねぇが訪れた場所は姉様も行こうとしていた《キャロル&エルフナインの研究室》で、目をまん丸にする姉様が入りやすいように扉を抑えるシラねぇへと頭を下げながら、研究室に入っていく姉様の足音に気がついたのか、並んでごちゃごちゃ色んなものが乱雑に置かれている机から振り返ってくる。

 

「失礼します」

「失礼するデース!」

「なんだ、騒がしいなって貴様らか」

「こんにちわ。調さん、切歌さん。そして、歌兎さん?」

 

 椅子に腰をかけて、同期した動きで振り返ってくるのは金髪を三つ編みにして腰辺りまで伸ばして、小柄な体型を真っ赤なヒラヒラが可愛らしいワンピースで包み込み、その上に白衣を着ている少女・キャロルお姉ちゃんと緑色の色味が入った金髪を後ろで小さく三つ編みにして、キャロルお姉ちゃんと色違いの黄色のヒラヒラが可愛らしいワンピースの上に同じく白衣を身に纏ったエルフナインお姉ちゃんに頭を下げたシラねぇと姉様、そして抱っこされている僕を視界に収めた瞬間、キャロルお姉ちゃんは怪訝そうに眉を顰め、エルフナインお姉ちゃんは心配そうな視線を向けてくる。

 

「……たく。懲りない奴だな。いつものようにメギンギョルズの負荷行使か」

「ポーチの中に補充した覚醒剤は? もう使ってしまったんですか?」

 

 姉様に抱きつき、気持ち良さげな寝息を立てている僕がいつものように左胸に人工的に埋め込まれた聖遺物・メギンギョルズを酷使したことを一目見ただけで分かったキャロルお姉ちゃんは失笑すら浮かばず、"呆れ果てた"と言わんばかりに苦々しい顔で憎まれ口を叩き、エルフナインお姉ちゃんの方はというと僕が愛用しているポーチを下げている事に眼ざとく気付き、姉様に尋ねるも返ってくる答えはいつもの通りで……。

 

「それがもう使っちゃったんデス。眠気が抜けないときは立て続けに打つ事がありますし……歌兎が勝手に打ってた時もあるデスし……」

「ハッ。妹も妹ならば姉も姉か。そのまま、無茶苦茶な薬の摂取を続けていたら、そのうち世界を救う前に灰になってしまうな。こんな事なら俺直々に世界を破壊しておくんだった」

「キャ、キャロル。歌兎さんの身が心配なのは分かるけど、言い方があるよ」

「なっ、こんな自分から進んで破滅しにいくような愚か者の心配なんか俺がするかッ」

 

 勢いよくそっぽを向くキャロルお姉ちゃんを見て、顔を見合わせた姉様とシラねぇはくすくす笑うのを横目で見て、顔を真っ赤に染めたキャロルお姉ちゃんが半端押し付けるように姉様へと作り置きしててくれた覚醒剤を渡すとぽすんと椅子に腰掛けるとシラねぇを見上げる。

 

「この愚か者達の用事は終わったが、そっちは何の用事だ?」

「調さんの用事はアレですよね?」

「うん、アレの確認がしたくて」

「アレってなんデスか? 二人はさっきからなんの話を……」

 

 シラねぇを見上げながら、含みのある言い方をするエルフナインお姉ちゃんにコクンと首を縦に振るのを僕が落ちないように微調整しながら見ていた姉様が眉を潜めるのを見て、シラねぇが机の上に並べてある四体へと視線を向ける。

 

「調ロボと歌兎ロボ、切ちゃんロボ達のことだよ」

「あぁっ!! そういえば、キャロルとエルフナインに修理をお願いしてたんでした!」

 

 そう素っ頓狂な声をあげた姉様はシラねぇと共に誰もいないはずの空間へと振り返る。

 そして、寝ている僕が落ちないように片手で抱っこしながら、空いた人差し指を立てるというクルクルと回しながら、隣に並んでいるシラねぇと共に"そこで見ているのであろう誰か"へとロボの説明をしていく。

 

「突然デスが、説明するデスッ!」

「説明をします」

 

 そう言う二人とすやすや寝ている一人の前にはメンテナンスを受けているはずの四体のロボが姿を現れており、どうやら、この不思議な空間……二人とそこにいる誰かの心意によって形作られているようだ。

 

「調ロボと歌兎ロボは、あたしの誕生日にプレゼントしてもらった、調の形を、歌兎の形をしたロボット達デスッ!」

 

 そう言って、自分の前に並ぶピンク色のギアを纏い、黒い髪をツインテールにしている調ロボと花緑青(エメラルド)色のギアを纏い、水銀の髪をしている歌兎ロボを指差す。どうやら、歌兎ロボは調ロボに比べると一回り小さく作られているようだった。

 

「切ちゃんロボは、切ちゃんの形をしたロボットです。切ちゃんロボは大きい子と小さい子がいて、大きいのが私が誕生日に貰ったもので、小さいのが歌兎が誕生日に貰ったものです」

 

 続けて、シラねぇが両手を広げて目の前を指差した先にいたのは緑色のギアを纏い、癖っ毛の多い金色の髪をしている姉様ロボで……シラねぇの説明通り、大きい方がシラねぇが誕生日に貰ったもので、小さいのが僕の誕生日に貰ったものとなっている。

 

「キャロルとエルフナインに協力してもらって、腕によりをかけて作ったデス」

「調理機能や黒歴史破壊機能、清掃機能などなどあると嬉しい各種機能つき」

「調と歌兎にもらってからは、いっしょに遊んだり、お料理をしたり掃除したりしているのデスッ!」

「最近、ダンスも覚えたんだよね」

 

 シラねぇのその問いかけをその空間にいるロボ達は理解し返答するように各自答えていく。

 

「……ん」

「デスデースッ!」

「じー……」

 

 そんなロボ達を見つめる二人の視線はすっかりデレデレ状態でロボ達が二人、そしてすやすや寝ている一人に大切にされていることが一目瞭然だろう。

 

「調と歌兎が小さくなったみたいで可愛いデスし、癒されるのデス」

「大きい切ちゃんロボも小さい切ちゃんロボも凄く可愛い……」

「……ん。かわいい……」

 

 最後だけそう言った僕へと穏やかに笑った後にロボ達をもう一度見た瞬間、その不思議な空間が靄が晴れていくように変えていき、後に残るのは誰もいない空間に話しかけている二人というなんとも不思議な……二人がおかしくなってしまったのではないかという微妙な空気だけで、キャロルお姉ちゃんとエルフナインお姉ちゃんはお互いに顔を寄せるとコソコソと二人に対して意見を交わす。

 

「エルフナイン。あいつら、誰に向かって話しかけているんだ?」

「……さあ? ボクにもわかりません」

 

 後ろから自分達を訝しがる声が聞こえた姉様とシラねぇはシンクロした動きで後ろを振り向くと慌てて二人へと謝る。

 

「はッ!? これは失礼しましたデス」

「ロボたちは、メンテナンスと新機能の追加のために預けてたんだよね」

「新機能、楽しみデスね。調ロボはお湯の温度を変えられるようになるとかッ! 歌兎ロボはモップ手裏剣だけではなくて、雑巾手裏剣も出来るようになるとかッ! あたしがこっそりためた歌兎トンデモ可愛いボイスが追加されてるとかッ!!」

「切ちゃんロボ達は微塵切りだけじゃなくて、薄切りとか皮むきができるようになるんだよね」

 

 意気揚々と預けているロボ達の出来上がりを楽しみにしている二人へと掛けられるのは素っ気なセリフで、それに食ってかかるのは人一倍その出来上がりを楽しみにしていた姉様だ。

 

「そのことだが、まだ進んでないぞ。急な依頼が入ってな」

「なんでッ!!!! キャロルなら急に依頼が入ってもビューーのシュパって即解決じゃないデスかッ!!」

「俺のことなんだと思ってるんだ、お前はッ。それにお前、どんだけあの薄気味悪いボイスが聞きたいんだ……必死すぎるだろう……」

「薄気味悪くなんてないデス。歌兎の天使にも等しい可愛さに気づかないなんて、キャロルもクリス先輩の次に残念な人なのデス……」

 

 やれやれと肩をすぼめる姉様の仕草にキャロルお姉ちゃんも抑えていた怒りやら呆れが溢れてきたようで二人揃って声が荒げていく。

 

「な、残念とか言うなッ。大体お前の可愛がりは異常なんだ。普通は妹の寝言で噛んだボイスを端末に集めてたりしないぞ」

「チッチッ。キャロルはなんも分かってないのデス。あたしの妹は世界中の妹の中での頂点に輝く妹なんデスよ。キュート部門でも、ビューティ部門でも、クール部門や他の部門だって総ナメに違いないのデスッ! そんなパーフェクトシスターな歌兎の魅力を世界中に……いいえ、宇宙中に広めるのがこの子の姉として生まれてきたあたしの役目なのデス」

 

 自分の野望に目をキラキラさせる姉様に終始呆れ顔のキャロルお姉ちゃんは終いには頭を抱え、顔を両手で覆う。

 

「やめといてやれ。自分の観賞用だけで留めてやれ。今からでもあいつが顔を真っ赤にして両眼に涙を浮かべている様子が目に浮かぶぞ……」

「もちろん、自分の観賞用も三つはコピーしてますよ。あたしが見る用、飾っておく用、誰かに貸す用デスね。アルバムも同じようにしてますし……」

 

 得意げに人差し指、中指、薬指を立てる姉様に呆れと怒りがキャリーオーバーしたのか、眉間に血管を浮かばせると研究室が揺れるほどの大きな声を出す。

 

「お前、やっぱ異常だろう!? 病院に通えッ!!!!! そして、精神剤飲めッ!!!!!!」

「あたしは異常じゃないデス!! 他のお姉ちゃん達よりも妹が好きすぎるだけで必要以上に世話しちゃうだけなんデス!!!!」

「それが過保護って言うんだッ!!!!」

「あたしは過保護じゃないデスッ!!!!」

 

 至近距離で睨みを効かせながら、延々と子供の悪口のような言い合いを続ける姉様とキャロルお姉ちゃんを止めようとあたふたするエルフナインお姉ちゃんに近づくのは見慣れた景色に放置を選んだシラねぇである。

 

「あ、あの……キャロル、切歌さん……そ、その……あの……」

「エルフナイン。キャロルが言ってた急な依頼って何? もしかしてだけど、今二人のモニターに映っているこれのこと?」

 

 シラねぇが身を乗り出して、見つめる先には厳重に管理されている黄金に光る林檎(りんご)があり、エルフナインお姉ちゃんはまだ二人の喧嘩のことが気がかりなようで何度もチラチラと見ながら、シラねぇと会話していく。

 

「はい、そうです」

「金色の林檎に見てる……」

「これは日本政府から解析の依頼で預かっている、完全聖遺物なんです」

「完全聖遺物ッ!? これが……? 危ない物なの?」

 

 心配そうに眉をひそめるシラねぇに首を横に振ったエルフナインお姉ちゃんは黄金の林檎へと視線を向けながら、穏やかな口調で説明を続ける。

 

「いえ、そこまで危険な物ではないことは分かっています。しかし、既に起動状態にあるので、S.O.N.G.のコンピュータを使って慎重に解析を進めているんです」

「……そうなんだ、ほっとした」

 

 右手を胸の真ん中へと置いて、安心したように吐息を漏らしたシラねぇは乗り出していた体を元に戻すと今だに発熱していっている喧嘩を見てから、エルフナインお姉ちゃんへと頭を下げる。

 

「お仕事中だったのに大勢で押しかけちゃってごめんね」

「いいえ、こちらこそすいません。手があき次第、すぐとりかかりますので」

「ありがとう。それじゃ、あまり邪魔したら悪いし、歌兎もふかふかのベッドで寝かせてあげたいし、そろそろ帰ろうか。切ちゃん」

 

 トントンと遂におでこをくっつけてキャロルお姉ちゃんへと睨みを利かせている姉様の左肩をトントンと叩いたシラねぇに素っ頓狂な声を上げるのを聴きながら、左手指へと自分の指を絡めると入り口に向かって歩き出す。

 

「ふぇ?」

「切ちゃんの用事も、私の用事も終わったから帰ろうって言ったの。それに早く歌兎をベッドに寝かせてあげたいから」

「確かにそうデスか。キャロルが言ってた急な依頼ってなんデスか?」

「そのことは話しながら帰るから……」

「ちょ、ちょっ、し、調!?」

 

 今だに渋る姉様の手を強引に引きながら、姉様を先に研究室から出した後、一瞬だけ後ろを振り返ったシラねぇが血が今だに登っている感じのキャロルお姉ちゃんへと声をかける。

 

「キャロルもお仕事頑張ってね。エルフナインと同じで無理はしては駄目だよ。ロボ達のことは後からでいいから」

「ふん、要らぬお世話だ」

 

 壮大に鼻を鳴らして横を向くキャロルお姉ちゃんの頬が赤く染まるのを見て、エルフナインお姉ちゃんと笑いあったシラねぇは何かまだ言いたげな姉様の背中を押しながら、研究室を後にして、学生寮に帰った後は僕をベッドへと寝かしてくれるのだった……




この世界線の切ちゃん、腕力凄いだろうな……歌兎の事をずっと抱っこしている時もあるくらいですからね(微笑)
後、あいも変わらずに姉様が暴走してしまってすいません……(大汗)


ここから先は【用語解説】と【なんで、キャロルちゃんが生きているのか?】を説明していこうと思います(敬礼)

【作中にて登場する用語解説】
●メギンギョルズ
 暁歌兎の左胸に人工的に埋め込まれた完全聖遺物。
 元はかの女神トールが彼女の神としての力を倍増させる為に着用していたと言い伝えられている力帯。
 その力帯の能力は《神の力の倍増》でそれを歌兎の『姉や家族たちの力になりたい』という強い思いで《適合係数や装者達の能力を倍増させる》に変更できないかと行われた実験により無事人工的に左胸へと埋めこむことに成功。
 歌兎と完全に融合した今では《適合係数や装者達の能力を倍増させる》能力を使いこなせてはいるが、使いすぎると圧倒的な眠気が襲ってきて、その眠気に負けると能力が使えないという特性を持つ。

●ミョルニル
 かの女神トールが使っていたと言われる『どんなに強く叩きつけても破壊できない』といわれ、雷を起こすこともできる(づち)
 ドイツからアガートラーム、イガリマ、シェルシュガナと共に渡ってきた聖遺物で、強すぎる力により、当初はギアにすることが躊躇われていたが実験最中に珠紀(たまき)カルマの歌声により起動を確認し、彼女がミョルニルの装者になる。
 だが、ネフィリムの起動実験でネフィリムを止める為に絶頂を歌ったカルマのギアが弾け飛んで、近くにいた暁歌兎の右腹部へと破片が突き刺さり、融合症例第一号となり、歌兎がミョルニルの二番目の装者となる。
 聖詠は【multitude despair mjolnir tron】。ギアの色は【花緑青(エメラルド)】。メインアームは基本【金槌】だが、メギンギョルズの特性と今の適合者である歌兎が時間の流れや自分に対して無頓着(むとんちゃく)な性格の為、『自在に大きさを変えれる』という特性が『自在に大きさや形状を変えられる』と変更し、その場に合わせたメインアームを作り出すことが出来る。
 メインアームの種類は【金槌】【ブーメラン】【棒】【ダーガー】などなど。

●覚醒剤
 覚醒剤といってもヤバイものではなく、単にメギンギョルズからの眠気、メギンギョルズとミョルニルを同時に使用した際に現れる強い眠気に対抗するために作られた液体状の薬。
 色は発光する黄色いもので、針なしの注射器の中に入っており、いつも欠かさずに持ち歩いている歌兎愛用ポーチの中には常に10本入っているが、メギンギョルズの進行が想像以上に進んでいるせいで1本では眠気が治りきらずに、二本、三本と立て続けに打つ事は偶にではなくよくあり、この事態を重く受け止めているフィーネこと櫻井了子とウェル博士、キャロルとエルフナインの四名が歌兎の今の体調にあった効果が今よりも強い覚醒剤の開発に精を出している。

●歌兎の愛用ポーチ
 歌兎が愛用している深緑色のポーチ。
 設計は姉である切歌によって手掛けられており、ギアを纏う前からサポートを生業とし、人命救助などで常に動き回っている彼女が自分の力を発揮出来るように設定されたポーチは激しい動きが多い中でも取れてしまわないように肩と腰にかけるようになっている。
 ポーチの中身には《覚醒剤が10本》《UUKA(ウッカ)が40個》《AntiーLiNKERが三本》が欠かさずに入っており、空いた隙間には彼女が必要と思えるものを詰め込んでおり、いつもポーチはぱんぱんに膨れ上がっている。

UUKA(ウッカ)
 "歌兎のためだけの""歌兎専用の""切歌特製""愛の結晶"をローマ字で書いて、頭文字を取って名付けられた結界を張るまでの用具。
 ピンボール球くらいの大きさのウッカの中には歌兎が人工的融合症例1号と融合症例第一号の時に身体から現れた結晶を細かく砕いた欠片が入っており、結界はその結晶の力をメギンギョルズで倍増させることにより張ることが出来る。
 一人を覆うには一つだけで事足りるのだが、集団を囲んだり、境界線を作るときは大量のウッカを辺りにばらまかなければならない。

●結界
 ウッカの中にはめ込まれている結晶の力をメギンギョルズで倍増させることで作り出せる絶対防壁。
 絶対防壁の前ではどんな攻撃も無効化となり、結界の向こう側にある人々を傷つける事は出来ない。
 はめ込まれている結晶は体内で融合したメギンギョルズとミョルニルで出来たもので、歌兎が逃げ遅れた人の体調によって微調整している。
 メギンギョルズの力の方を多く倍増する時は集団の中に怪我人がある時で、逆にミョルニルの力を倍増させる時は頑丈な結界が更に頑丈になり、上手く調整すれば結界を使った反撃も可能。

以上が今回現れた用語の説明でした(敬礼)

続いては【なんで、キャロルちゃんが生きているのか?】の説明ですが、この世界線でも魔法少女事案は同じような展開を進み、最後の落ちるシーンにて歌兎が力を使い果したキャロルちゃんへとメギンギョルズの力とキスをして自分の記憶を譲り、今に行っているというわけです。
 もっと詳しい内容は一番上のメインストーリーを進めていき、書いて行ければと思っています。

とここまで書いて思ったのは、歌兎がだんだん僕TUEEEEEEEE化していってるのと……もう既に人間じゃないような気がしていることですね(大汗)
メギンギョルズとは完全に融合しちゃってますしね………。
ここまで人間じゃないほうにしていってしまうか、はたまた人間に戻すまでに頑張るべきか悩むところです(思案)


最後に余談ですが、次回の【戦姫絶笑シンフォギアRADIO】の74回《11月8日放送》のゲストが【茅さん】が来てくれるそうでテンションが変な方に入ってます(声にならない声で大暴れする作者)
切ちゃんの裏話やら何やらが聞けるのが今から楽しみです!!

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